JP6398328B2 - 電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図1に、引張試験機(図示しない)によって引っ張った状態の積層ポリエチレン微多孔質膜と改質多孔層の積層試料の側面の様子を模式的に示している。1が積層試料、2が積層ポリエチレン微多孔質膜、3が改質多孔層、4が両面粘着テープ、5及び5'がアルミニウム板であり、図中の矢印が引張方向である。大きさ50mm×25mm、厚さ0.5mmのアルミニウム板(5)に同じ大きさの両面粘着テープ(4)を貼り付け、その上に幅50mm×長さ100mmに切り出した試料(1)(電池用セパレータ)の積層ポリエチレン微多孔質膜(2)の面を前記アルミニウム板(5)の25mm長さの片辺の端から40mmが重なるように貼り付け、はみ出た部分を切り取る。次いで、長さ100mm、幅15mm、厚さ0.5mmのアルミニウム板(5')の片面に両面粘着テープを貼り付け、前記アルミニウム板(5)の25mm長さの試料側の片辺の端から20mmが重なるように貼り付ける。その後、アルミニウム板(5)とアルミニウム板(5')を平行に反対方向に引張試験機を用いて、引張速度10mm/minで引っ張り、改質多孔層が剥離したときの強度を測定する。本評価方法で剥離強度が130N/15mm以上であれば、積層ポリエチレン微多孔質膜の厚さが例えば10μm以下のような場合であっても、積層された改質多孔層が搬送中、あるいは加工中に剥がれる現象はほとんど生じない。
剥離強度の測定法として従来から用いられているT型剥離強度または180°での剥離強度は、電池用セパレータから塗布層を電池用セパレータの表面に対して垂直または垂直から斜め後方に引きはがす時の剥離力である。本評価方法によれば、これら従来の評価方法に比べてスリット工程や電池組み立て工程における擦れ耐性をより実際に即して評価することができる。
積層ポリエチレン微多孔質膜とその少なくとも一方の表面に存在する改質多孔層とを有する電池用セパレータであって、前記積層ポリエチレン微多孔質膜は少なくともA層とB層を含んでなる多孔質積層体であり、該積層ポリエチレン微多孔質膜は重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下含み、該積層ポリエチレン微多孔質膜の層構成はA/B/A、またはB/A/Bであり、A層、B層ともに密度が0.94g/cm 3 を越える高密度ポリエチレンが主成分であり、A層の高密度ポリエチレンの末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個以上、B層の高密度ポリエチレンの末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個未満であり、少なくとも一方の外面に面した表面に3個/cm2以上、200個/cm2以下のポリエチレンからなる突起が不規則に存在し、前記突起は積層ポリエチレン微多孔質膜の一部が隆起に成長してなるものであり、0.5μm≦H≦3.0μm(Hは突起の高さ)及び5μm≦W≦50μm(Wは突起の大きさ)をみたし、前記改質多孔層は前記積層ポリエチレン微多孔質膜の突起を有する面上に積層され、かつ、引っ張り強度が5N/mm2以上のバインダーと無機粒子とを含む電池用セパレータである。
本発明の電池用セパレータは、前記樹脂がポリビニルアルコール又はアクリル系樹脂であることが好ましい。
本発明の電池用セパレータは、前記無機粒子が炭酸カルシウム、アルミナ、チタニア、硫酸バリウム及びベーマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。
以下の工程(a)〜(g)を含む、電池用セパレータの製造方法、である。
(a)A層を構成するポリエチレン樹脂組成物に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Aを調製する工程
ただし、該ポリエチレン樹脂溶液A中のポリエチレン樹脂組成物は密度が0.94g/cm 3 を越え、末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個以上である高密度ポリエチレンと重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下を含む。
(b)B層を構成するポリエチレン樹脂組成物に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Bを調製する工程
ただし、該ポリエチレン樹脂溶液B中のポリエチレン樹脂組成物は密度が0.94g/cm 3 を越え、末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個未満である高密度ポリエチレンと重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下を含む。
(c)ポリエチレン樹脂溶液A及びポリエチレン樹脂溶液Bをダイより押し出して、うち少なくとも一方を、成形用溶剤の除去手段により成形用溶剤を除去した表面を有する冷却ロールにて冷却し、積層ゲル状成形物を形成する工程
(d)前記積層ゲル状成形物をMD(機械方向)およびTD(幅方向)に延伸し、積層延伸成形物を得る工程
(e)前記積層成形用溶剤を積層延伸成形物から前記成形用溶剤を抽出除去し、乾燥し、積層多孔質成形物を得る工程。
(f)積層多孔質成形物を熱処理し、積層ポリエチレン微多孔質膜を得る工程
(g)前記冷却ロールが接していた積層ポリエチレン微多孔質膜の表面に、引っ張り強度が5N/mm2以上のバインダー、無機粒子及びバインダーを溶解または分散しうる溶媒とを含む塗布液を用いて積層膜を形成し、乾燥する工程。
本発明の電池用セパレータの製造方法は前記(c)工程における成形用溶剤の除去手段がドクターブレードを用いて掻き落とすことが好ましい。
なお、本発明における突起の大きさ及び高さは、後述する測定方法で測定した値をいう。
本発明に用いる積層ポリエチレン微多孔質膜の厚さは25μm以下が好ましく、より好ましい上限値は20μm、さらに好ましくは16μmである。下限値は7μmが好ましく、より好ましくは9μmである。積層ポリエチレン微多孔質膜の厚さが上記好ましい範囲であると、実用的な膜強度と孔閉塞機能を保有させることが出来き、電池ケースの単位容積当たりの面積が制約されず、今後、進むであろう電池の高容量化に適する。
[1]第一の層(A層)におけるポリエチレン樹脂
本発明のA層はポリエチレンを主成分とする。ポリエチレンの種類としては、密度が0.94g/cm3を越えるような高密度ポリエチレン、密度が0.93〜0.94g/cm3の範囲の中密度ポリエチレン、密度が0.93g/cm3より低い低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等が挙げられる。これらのポリエチレンはエチレンの単独重合体のみならず、他のα−オレフィンを少量含有する共重合体であってもよい。エチレン以外のα−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のエステル、スチレン等が好適である。A層を構成するポリエチレン微多孔質膜は、高密度ポリエチレンを主成分とすることが好ましい。なお、本発明でいう主成分とはA層のポリエチレン樹脂全体を100質量%として、51質量%以上をいう。
本発明のB層は高密度ポリエチレンを主成分とすることが好ましい。これらのポリエチレンはエチレンの単独重合体のみならず、A層と同様に他のα−オレフィンを少量含有する共重合体であってもよい。なお、本発明でいう主成分とはB層のポリエチレン樹脂全体を100質量%として、51質量%以上をいう。
本発明に用いる積層ポリエチレン微多孔質膜の製造方法について説明する。
本発明に用いる積層ポリエチレン微多孔質膜の製造方法は以下の(a)〜(f)の工程を含むものである。
(a)A層を構成するポリエチレン樹脂に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Aを調製する工程
(b)B層を構成するポリエチレン樹脂に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Bを調製する工程
(c)工程(a)および(b)にて得られたポリエチレン樹脂溶液A及びBをダイより押し出して、うち少なくとも一方を、成形用溶剤除去手段により成形用溶剤を除去した表面を有する冷却ロールにて冷却し、積層ゲル状成形物を形成する工程
(d)前記積層ゲル状成形物をMD(機械方向)およびTD(幅方向)に延伸し、積層延伸成形物を得る工程
(e)前記積層延伸成形物から前記成形用溶剤を抽出除去し、乾燥し、積層多孔質成形物を得る工程
(f)前記積層多孔質成形物を熱処理し、積層ポリエチレン微多孔質膜を得る工程。
更に(a)〜(f)の以前、途中、以降に親水化処理、除電処理等の他の工程を追加することもできる。また、(f)工程の後に、再延伸工程を設けることもできる。
(a)、(b)A層及びB層を構成するポリエチレン樹脂A及びBにそれぞれ成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液を調製する工程
成形用溶剤としては、ポリエチレンを十分に溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフィンなどの脂肪族または環式の炭化水素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留分などがあげられるが、溶剤含有量が安定なゲル状成形物を得るためには流動パラフィンのような不揮発性の溶剤が好ましい。加熱溶解は、ポリエチレン組成物が完全に溶解する温度で攪拌または押出機中で均一混合して溶解する方法で行う。その温度は、押出機中又は溶媒中で攪拌しながら溶解する場合は使用する重合体及び溶媒により異なるが、例えば140〜250℃の範囲が好ましい。
押出機で溶融混練したポリエチレン樹脂溶液AおよびBを直接に、あるいはさらに別の押出機を介して、ダイから押し立し、冷却ロールにて冷却し、積層ゲル状成形物を形成する。積層ゲル状成形物を得る方法としては、積層するゲル状成形物を別々に作製した後、カレンダーロール等を通して貼り合わせる方法(貼りあわせ法)や、ポリエチレン溶液を別々に押出機に供給して所望の温度で溶融させ、ポリマー管あるいはダイ内で合流させて共押出して積層させ、その後に積層ゲル状成形物とする方法(共押出法)などのどの方法を使用しても良いが、層間の密着性の観点からは、共押出法を用いることが好ましい。
次に、積層ゲル状成形物を延伸し、延伸成形物とする。延伸は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール法、もしくはこれらの方法の組み合わせによってMD及びTDの二方向に所定の倍率で行う。延伸はMD及びTDの同時延伸(同時2軸延伸)または逐次延伸のいずれでもよい。逐次延伸はMDとTDの順序は問わず、MD及びTDの少なくとも一方を多段で延伸してもよい。延伸温度はポリエチレン組成物の融点+10℃以下である。また延伸倍率は、原反の厚さによって異なるが面倍率で9倍以上が好ましく、より好ましくは16〜400倍である。MD及びTD同時延伸(同時2軸延伸)であれば3×3、5×5及び7×7などのMD及びTD同倍率での延伸が好ましい。面倍率が上記好ましい範囲であると、延伸が十分であり高弾性、高強度の微多孔質膜が得られる。また延伸温度を調整することによって所望の透気抵抗度を得ることができる。
次に、延伸された延伸成形物を洗浄溶剤で処理して残留する成形用溶剤を除去し、微多孔質膜を得る。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの易揮発性のものを用いることができる。これらの洗浄溶剤はポリエチレンの溶解に用いた成形用溶剤に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して用いる。洗浄方法は、洗浄溶剤に浸漬し抽出する方法、洗浄溶剤をシャワーする方法、洗浄溶剤を延伸成形物の反対側から吸引する方法、またはこれらの組合せによる方法などにより行うことができる。上述のような洗浄は、延伸成形物である延伸成形物中の残留溶剤が1質量%未満になるまで行う。その後、洗浄溶剤を乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾などの方法で行うことができる。
乾燥して得られた積層多孔質成形物は、さらに熱処理され、積層ポリエチレン微多孔質膜を得る。熱処理温度は90〜150℃にて行うのが好ましい。熱処理温度が上記好ましい範囲であると、得られた積層ポリエチレン微多孔質膜の熱収縮率低減および透気抵抗度が十分確保される。かかる熱処理工程の滞留時間は、特に限定されることはないが、通常は1秒以上10分以下が好ましく、より好ましくは3秒から2分以下で行われる。熱処理は、テンター方式、ロール方式、圧延方式、フリー方式のいずれも採用できる。
改質多孔層は積層ポリエチレン微多孔質膜の突起を有する面側に積層するのが好ましい形態である。積層ポリエチレン微多孔質膜の両面に改質多孔層を設ける場合は、スリット工程や搬送工程などの後工程において、ロールやバーなどの接触によって平行な応力がより強くかかる側の改質多孔層を積層ポリエチレン微多孔質膜の突起を有する面側に積層するのが、本発明による効果が発揮されるため好ましい。
積層ポリエチレン微多孔質膜へ改質多孔層を積層する方法は、公知の方法を用いることができる。具体的には、前記塗布液を積層ポリエチレン微多孔質膜に所定の膜厚になるように後述する方法で塗工し、乾燥温度40〜80℃、乾燥時間5秒から60秒の条件下で乾燥させる方法で得ることができる。また、バインダーが可溶でかつ水と混和する溶媒で溶解した塗布液を所定の積層ポリエチレン微多孔質膜に後述する塗布法を用いて積層し、特定の湿度環境下に置き、バインダーと水とを混和する溶媒を相分離させ、さらに水浴(凝固浴)に投入してバインダーを凝固させる方法も用いることができる。
実施例および比較例で用いたバインダーが可溶な溶媒に十分溶解または水分散させ、JIS K 7113に規定の2号形試験片作製用のダンベル型に乾燥後の膜厚が約100μmになるように入れて25℃で自然乾燥させ、さらに25℃で8時間真空乾燥(真空度3mmHg)して、溶媒を十分除去して得られた試料シートを引っ張り強度測定に供した。
引張試験機((株)島津製作所製 Autograph AGS-J ロードセル容量1kN)を用いて以下の条件で測定した。サンプルフィルム、測定条件は以下の通りであり、3回測定を行い、その平均値をバインダーの引っ張り強度とした。
チャック間距離:40mm
試験速度:20mm/min
測定環境:気温20℃、相対湿度60%
突起の数と大きさは免震台上に設置したコンフォーカル(共焦点)顕微鏡(レーザーテック(株)製 HD100)を用いて、光源を安定化させた後に測定した。(手順)
(1)実施例および比較例で得られた積層ポリエチレン微多孔質膜を製膜時に冷却ロールに接していた面に1cm×1cmの正方形の枠を極細油性ペンで描いた。
(2)上記正方形の枠を描いた面を上にしてサンプルステージに載せ、コンフォーカル顕微鏡付属の静電気密着装置を用いてサンプルステージに密着固定させた。
(3)倍率5倍の対物レンズを用いて、図3のようなポリエチレンの球晶に由来するリング状痕をモニターに二次元画像(本装置ではREAL画面と称す)として表示させ、リング状痕の最も色の濃い部分がモニター画面のほぼ中央に位置するようにサンプルステージ位置を調整した。リング状痕が2つ連なっている場合はその接点に合わせた。突起高さ測定の対象は前記ポリエチレンの球晶に由来するリング状痕の長径が0.2mm以上のものとした。リング状痕の長径は前記二次元画像にて長径方向にリングの両端にカーソルを合わせ、その長さを読み取った。
(4)対物レンズを20倍レンズに替え、モニター画面の中央部にフォーカスを合わせて(本装置ではモニター画面の中央部が最も明るく表示されようにする)、この高さ位置を基準高さとした(本装置ではREF SETと称す)。
(5)高さ方向の測定範囲は前記基準高さを0μmとして上下15μmに設定した。また、スキャン時間120秒、STEP移動距離0.1μm/Stepとし、三次元データを取り込んだ。
(6)三次元データ取り込み後、データ処理用画像(本装置ではZ画像と称す)を表示させ、スムージング処理を行った(スムージング条件:フィルタサイズ3x3、マトリックスタイプ SMOOTH3−0、回数1回)。また、必要に応じて水平補正画面にて水平補正を行った。
(7)データ処理用画像にて最も高い突起を通る位置(最も明るい部分)に水平方向にカーソルを置き、前記カーソルに対応した断面プロファイルを、断面プロファイル画像に表示させた。
(8)断面プロファイル画像にて垂直方向に2本のカーソルを突起の両袖の変曲点に合わせ両カーソル間の距離を突起の大きさとした。
(9)断面プロファイル画像にて水平方向に2本のカーソルを突起の頂点と突起の両袖の変曲点に合わせ(突起の両袖の変曲点の高さが異なる場合は低い方)両カーソル間の距離を突起の高さとした。
(10)前記操作を前記1cm×1cmの正方形の枠内で繰り返し、大きさ5μm以上、50μm以下、高さ0.5μm以上、3.0μm以下の突起の数を数え1cm2当たりの突起数を求め、さらにその突起の高さ平均値を求めた。
図1に、評価方法を模式的に示す。1が積層試料、2が積層ポリエチレン微多孔質膜、3が改質多孔層、4が両面粘着テープ、5及び5'がアルミニウム板であり、図中の矢印が引張方向である。大きさ50mm×25mm、厚さ0.5mmのアルミニウム板5に同じ大きさの両面粘着テープ(ニチバン(株)製NW−K50)4を貼り付けた。その上に幅50mm×長さ100mmに切り出した試料1(電池用セパレータ)の積層ポリエチレン微多孔質膜2の面を前記アルミニウム板5の25mm長さの片辺の端から40mmが重なるように貼り付け、はみ出た部分を切り取った。次いで、長さ100mm、幅15mm、厚さ0.5mmのアルミニウム板5'の片面に両面粘着テープを貼り付け、前記アルミニウム板5の25mm長さの試料側の片辺の端から20mmが重なるように貼り付けた。その後、試料を挟持したアルミニウム板5とアルミニウム板5'を引張試験機((株)島津製作所製 Autograph AGS-J ロードセル容量1kN)に取り付け、アルミニウム板5とアルミニウム板5'のそれぞれを平行に反対方向に引張速度10mm/minで引っ張り、改質多孔層が剥離したときの強度を測定した。この測定を長手方向に30cm以上の間隔を空けた任意の3点について行い、その平均値を改質多孔層の0°剥離強度とした。
接触式膜厚計((株)ミツトヨ製 ライトマチック series318)を使用して20点の測定値を平均することによって求めた。超硬球面測定子φ9.5mmを用い、加重0.01Nの条件で測定した。
積層ポリエチレン微多孔質膜の平均孔径は以下の方法で測定した。試料を測定用セルの上に両面テープを用いて固定し、プラチナまたは金を数分間真空蒸着させ、適度な倍率で膜の表面をSEM測定した。SEM測定で得られた画像上で任意の10箇所を選択し、それら10箇所の孔径の平均値を試料の平均孔径とした。
テスター産業(株)製のガーレー式デンソメーターB型を使用して、積層ポリエチレン微多孔質膜又は電池用セパレータをクランピングプレートとアダプタープレートの間にシワが入らないように固定し、JIS P8117に従って測定した。試料は10cm角とし、測定点は試料の中央部と4隅の計5点として、その平均値を透気抵抗度として用いた。なお、試料の1辺の長さが10cmに満たない場合は5cm間隔で5点測定した値を用いてもよい。
透気抵抗度の上昇幅は下記の式より求めた。
透気抵抗度の上昇幅=(Y)−(X)sec/100ccAir
積層ポリエチレン微多孔質膜の透気抵抗度(X)sec/100ccAir
電池用セパレータの透気抵抗度(Y)sec/100ccAir
10cm角の試料を用意し、その試料体積(cm3)と質量(g)を測定し得られた結果から次式を用いて空孔率(%)を計算した。
空孔率=(1−質量/(樹脂密度×試料体積))×100
実施例及び比較例で得られたロール状の電池用セパレータを巻きだしながら、両端をスリット加工した。スリット加工はスリッター((株)西村製作所製、WA177A型)を用いて速度20m/分、張力60N/100mmの条件で行った。加工中、塗工面に接触するロールはハードクロムメッキロール2本(いずれもフリーロール)とした。次いで、スリット加工済のロール状の電池用セパレータを巻き戻しながら目視、および拡大率10倍のスケール付きルーペ(PEAK社SCALE LUPE×10)を用いて、長径0.5mm以上の改質多孔層の剥離欠点を数え、以下の判定基準で評価した。評価面積は幅100mm×長さ500mとした。(幅が100mmに満たない場合は長さを調整し、同様の評価面積になるようにした。)
判定基準
○(極めて良好):5ヶ以下
△(良好):6〜15ヶ
×(不良):16ヶ以上
135℃の温度に調整した熱板に、厚みT1の積層ポリエチレン微多孔質膜を10秒間接触させた後の透気抵抗度Ga(sec/100ccAir)を測定し、得られた透気抵抗度Gaを式:Gb=(Ga×20)/T1により、膜厚を20μmとしたときの透気抵抗度Gb(sec/100ccAir/20μm)に換算し、シャットダウン速度の指標とした。
MwおよびMw/Mnは以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により求めた。
・測定装置:Waters Corporation製GPC−150C
・カラム:昭和電工(株)製Shodex UT806M
・カラム温度:135℃
・溶媒(移動相):o−ジクロルベンゼン
・溶媒流速:1.0ml/分
・試料濃度:0.1質量%(溶解条件:135℃/1h)
・インジェクション量:500μl
・検出器:Waters Corporation製ディファレンシャルリフラクトメーター
・検量線:単分散ポリスチレン標準試料を用いて得られた検量線から、所定の換算定数を用いて作製した。
末端ビニル基濃度は、赤外分光法により求めた。具体的には、高密度ポリエチレン樹脂を210℃にて加熱プレスしたのち、25℃で急冷し、約1mmの厚さのサンプルに成形した後、フーリエ変換赤外分光光度計(型番:FREEXACT‐II、(株)堀場製作所製)により赤外分光スペクトルを得た。得られたスペクトルのうち、910cm−1における吸収ピークの吸光度[A=log(I0/I)(ここで、Aは吸光度を表し、I0はブランクセルの透過光強度を表し、Iはサンプルセルの透過光強度を表す)]を測定し、下記の式より高密度ポリエチレン中の10,000個の炭素原子当たりの末端ビニル基の個数(個/10,000C)を算出した。末端ビニル基濃度(個/10,000C)=(1.14×吸光度A)/(ポリエチレンの密度(g/cm3)×サンプルの厚さ(mm)]により算出した。
重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)20質量%及び重量平均分子量が35万で末端ビニル基濃度が0.9個/10,000Cの高密度ポリエチレン(HDPE)80質量%からなる組成物(Mw/Mn=24.5)100質量%に、酸化防止剤(テトラキス−[メチレン−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)0.375質量%を加えたポリエチレン組成物A(融点135℃)を得た。このポリエチレン組成物A20質量%を二軸押出機に投入した。この二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン80質量%を供給し、溶融混練して、押出機中にてポリエチレン樹脂溶液Aを調製した。
一方、重量平均分子量が200万の超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)30質量%及び重量平均分子量が30万で末端ビニル基濃度が0.1個/10,000Cの高密度ポリエチレン(HDPE)70質量%からなる組成物(Mw/Mn=24.5)100質量%に、酸化防止剤(テトラキス−[メチレン−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)0.375質量%を加えたポリエチレン組成物B(融点135℃)を得た。このポリエチレン組成物B30質量%を二軸押出機に投入した。この二軸押出機のサイドフィーダーから流動パラフィン70質量%を供給し、溶融混練して、押出機中にてポリエチレン樹脂溶液Bを調製した。
得られたポリエチレン樹脂溶液AおよびBを、層構成がA/B/Aで溶液比率が1/2/1となるように積層ダイから190℃で共押し出しして、内部冷却水温度を25℃に保った直径800mmの冷却ロールで引き取りながら積層ゲル状成形物を形成した。この時、積層ゲル状成形物が冷却ロールから離れる点からダイから押し出された積層ポリエチレン樹脂溶液と冷却ロールとが接する点までの間に1枚のポリエステル製ドクターブレードを積層ゲル状成形物の幅方向と平行に冷却ロールに接するようにあてて、冷却ロール上に付着している流動パラフィンを掻き落とした。続いてこの積層ゲル状成形物を、所望の透気抵抗度になるように温度を調節しながら5×5倍に同時2軸延伸を行い、延伸成形物を得た。得られた延伸成形物を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パラフィンを抽出除去し、乾燥して多孔質成形物を得た。その後、テンターに微多孔質膜を保持し、TD(幅方向)方向にのみ10%縮幅し、127℃で3秒間熱処理し、厚さ20μm、空孔率45%、平均孔径0.18μm、透気抵抗度275sec/100ccAirの積層ポリエチレン微多孔質膜を得た。
ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)、平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、イオン交換水をそれぞれ6:54:40の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共にポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で6時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、塗布液(a)を得た。
前記積層ポリエチレン微多孔質膜の、製膜時に冷却ロールに接していた面に塗布液(a)をグラビアコート法にて塗布し、50℃の熱風乾燥炉を10秒間通過させることで乾燥して、最終厚み22μmの電池用セパレータを得た。
ポリエチレン組成物AおよびBの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)の配合比および、各ポリエチレン組成物と流動パラフィンの比率を表1のとおりに調整した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
2枚のポリエステル製ドクターブレードを20mmの間隔で冷却ロールにあてた以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
3枚のポリエステル製ドクターブレードをそれぞれ20mmの間隔で冷却ロールにあてた以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
水性アクリルポリオールと水分散性ポリイソシアネート(硬化剤)からなる2液硬化型水性アクリルウレタン樹脂(固形分濃度45質量%)平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、イオン交換水をそれぞれ10:40:50の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共にポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で6時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、塗布液(b)を得た。塗布液(b)を、実施例1の積層ポリエチレン微多孔質膜に実施例1と同様に改質多孔層を積層させ、電池用セパレータを得た。
ポリビニルアルコールとアクリル酸、メタクリル酸メチルの共重合体(“POVACOATR”(登録商標)、日新化成(株)製)、平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、溶媒(イオン交換水:エタノール=70:30)をそれぞれ5:45:50の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共にポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で6時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、塗布液(c)を得た。塗布液(c)を、実施例1の積層ポリエチレン微多孔質膜に実施例1と同様に塗布し、電池用セパレータを得た。
層構成をB/A/B、溶液比率を1/2/1となるように共押出した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
冷却ロールの内部冷却水温度を35℃に保った以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
ポリエチレン組成物Aと流動パラフィンとの比率を表に記載の樹脂濃度となるように調整した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
ポリエチレン樹脂溶液AおよびBの押し出し量を調整し、厚さ16μmの積層ポリエチレン微多孔質膜を得た以外は実施例1と同様にして、最終厚み18μmの電池用セパレータを得た。
ポリエチレン樹脂溶液AおよびBの押し出し量を調整し、厚さ12μmの積層ポリエチレン微多孔質膜を得た以外は実施例1と同様にして、最終厚み14μmの電池用セパレータを得た。
ポリエチレン樹脂溶液AおよびBの押し出し量を調整し、厚さ9μmの積層ポリエチレン微多孔質膜を得た以外は実施例1と同様にして、最終厚み11μmの電池用セパレータを得た。
アルミナ粒子を架橋高分子粒子(ポリメタクリル酸メチル系架橋物粒子((株)日本触媒社製、“エポスター”(登録商標)MA1002、平均粒子径2.5μm))に替え、架橋高分子粒子、N−メチル−2−ピロリドンの配合比率をそれぞれ35:10:55(重量比率)としてワニス(d)を得た。ワニス(d)を用いた以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
フッ素系樹脂溶液(呉羽化学工業(株)製、“KFポリマー”(登録商標)#9300(ポリフッ化ビニリデン(5%N−メチルピロリドン溶液)及び平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、N−メチル−2−ピロリドンをそれぞれ16:34:50の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共に、ポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で6時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、ワニス(e)を得た。ワニス(e)を用いた以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
アクリルエマルジョン(昭和電工(株)製、“ポリゾール”(登録商標)AT‐731、不揮発分47%)、平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、イオン交換水をそれぞれ2:55:43の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共にポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で12時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、塗布液(f)を得た。塗布液(f)を、実施例1の積層ポリエチレン微多孔質膜に実施例1と同様に塗布し、電池用セパレータを得た。
ポリエチレン樹脂Aに使用する高密度ポリエチレン(HDPE)を、重量平均分子量が35万で末端ビニル基濃度が表に記載のものとした以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
ポリエチレン組成物AおよびBの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)の配合比および、各ポリエチレン組成物と流動パラフィンの比率を表のとおりに調整した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
アルミナ粒子を硫酸バリウム微粒子(平均粒子径0.3μm)替えた塗布液(g)を用いた以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
層構成がA/B/Aで溶液比率が1.5/2/1.5となるようにした以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
ポリエチレン組成物Aの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)の配合比および、ポリエチレン組成物と流動パラフィンの比率を表のとおりに調整した以外は実施例22と同様にして電池用セパレータを得た。
ポリエチレン樹脂溶液AおよびBの押し出し量を調整し、厚さ9μmの積層ポリエチレン微多孔質膜を得た以外は実施例2と同様にして、最終厚み11μmの電池用セパレータを得た。
ポリオレフィン溶液Aのみを用いて、190℃で単層ダイから押し出しして単層ゲル状成形物を成形し、積層ゲル状成形物の代わりに得られた単層ゲル状成形物を使用した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
ポリオレフィン溶液Bのみを用いて、190℃で単層ダイから押し出しして単層ゲル状成形物を成形し、積層ゲル状成形物の代わりに得られた単層ゲル状成形物を使用した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
ポリエチレン組成物AおよびBの超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)の配合比および、各ポリエチレン組成物と流動パラフィンの比率を表のとおりに調整した以外は実施例1と同様にして電池用セパレータを得た。
ダイから押し出されたポリエチレン樹脂溶液を冷却ロールで冷却し、ゲル状成形物を得る際にドクターブレードを用いず、冷却ロール上に付着している流動パラフィンを掻き落とさなかった以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
冷却ロールの内部冷却水温度を0℃に保ち、ドクターブレードを用いなかった以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
ダイから押し出されたポリエチレン樹脂溶液を冷却ロールで冷却する替わりに、25℃に保った水中に1分間浸漬した以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
冷却ロールの内部冷却水温度を50℃に保った以外は実施例1と同様にして、電池用セパレータを得た。
温度計、冷却管、窒素ガス導入管のついた4ツ口フラスコにトリメリット酸無水物(TMA)1モル、o−トリジンジイソシアネート(TODI)0.8モル、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)0.2モル、フッ化カリウム0.01モルを固形分濃度が14%となるようにN−メチル−2−ピロリドンと共に仕込み、100℃で5時間攪拌した後、固形分濃度が14%となるようにN−メチル−2−ピロリドンで希釈してポリアミドイミド樹脂溶液を合成した。
ポリアミドイミド樹脂溶液及び平均粒径0.5μmのアルミナ粒子、N−メチル−2−ピロリドンをそれぞれ26:34:40の重量比率で配合し、酸化ジルコニウムビーズ(東レ社(株)製、“トレセラム”(登録商標)ビーズ、直径0.5mm)と共にポリプロピレン製の容器に入れ、ペイントシェーカー((株)東洋精機製作所製)で6時間分散させた。次いで、濾過限界5μmのフィルターで濾過し、塗布液(h)を得た。塗布液(h)を実施例1と同様にして得られた積層ポリエチレン微多孔質膜にグラビアコート法にて実施例1と同様に塗布し、電池用セパレータを得た。
2 積層ポリエチレン微多孔質膜
3 改質多孔層
4 両面粘着テープ
5 アルミニウム板
6 ポリエチレン球晶の結晶核
7 ダイ
8 ポリエチレン樹脂溶液
9 冷却ロール
10 ドクターブレード
11 ゲル状成形物
Claims (6)
- 積層ポリエチレン微多孔質膜とその少なくとも一方の表面に存在する改質多孔層とを有する電池用セパレータであって、前記積層ポリエチレン微多孔質膜は少なくともA層とB層を含んでなる多孔質積層体であり、該積層ポリエチレン微多孔質膜は重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下含み、該積層ポリエチレン微多孔質膜の層構成はA/B/A、またはB/A/Bであり、A層、B層ともに密度が0.94g/cm 3 を越える高密度ポリエチレンが主成分であり、A層の高密度ポリエチレンの末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個以上、B層の高密度ポリエチレンの末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個未満であり、少なくとも一方の外面に面した表面に3個/cm2以上、200個/cm2以下のポリエチレンからなる突起が不規則に存在し、前記突起は積層ポリエチレン微多孔質膜の一部が隆起に成長してなるものであり、0.5μm≦H≦3.0μm(Hは突起の高さ)及び5μm≦W≦50μm(Wは突起の大きさ)をみたし、前記改質多孔層は前記積層ポリエチレン微多孔質膜の突起を有する面上に積層され、かつ、引っ張り強度が5N/mm2以上のバインダーと無機粒子とを含む電池用セパレータ。
- バインダーがポリビニルアルコール又はアクリル系樹脂である請求項1に記載の電池用セパレータ。
- 無機粒子が炭酸カルシウム、アルミナ、チタニア、硫酸バリウム及びベーマイトからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む請求項1または2に記載の電池用セパレータ。
- 積層ポリエチレン微多孔質膜のA層の厚み比率が積層ポリエチレン微多孔質膜の厚みに対して50%以上、90%以下であり、A層の厚さが4μm以上、15μm以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の電池用セパレータ。
- 以下の工程(a)〜(g)を含む、請求項1〜4のいずれか1つに記載の電池用セパレータの製造方法。
(a)A層を構成するポリエチレン樹脂組成物に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Aを調製する工程
ただし、該ポリエチレン樹脂溶液A中のポリエチレン樹脂組成物は密度が0.94g/cm 3 を越え、末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個以上である高密度ポリエチレンと重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下を含む。
(b)B層を構成するポリエチレン樹脂組成物に成形用溶剤を添加した後、溶融混練し、ポリエチレン樹脂溶液Bを調製する工程
ただし、該ポリエチレン樹脂溶液B中のポリエチレン樹脂組成物は密度が0.94g/cm 3 を越え、末端ビニル基濃度が10,000個の炭素原子当たり0.2個未満である高密度ポリエチレンと重量平均分子量1×10 6 以上4×10 6 未満の超高分子量ポリエチレンを10重量%以上、40重量%以下を含む。
(c)ポリエチレン樹脂溶液A及びポリエチレン樹脂溶液Bをダイより押し出して、うち少なくとも一方を、成形用溶剤の除去手段により成形用溶剤を除去した表面を有する冷却ロールにて冷却し、積層ゲル状成形物を形成する工程
(d)前記積層ゲル状成形物をMD(機械方向)およびTD(幅方向)に延伸し、積層延伸成形物を得る工程
(e)前記積層成形用溶剤を積層延伸成形物から前記成形用溶剤を抽出除去し、乾燥し、積層多孔質成形物を得る工程
(f)積層多孔質成形物を熱処理し、積層ポリエチレン微多孔質膜を得る工程
(g)前記冷却ロールが接していた積層ポリエチレン微多孔質膜の表面に、引っ張り強度が5N/mm2以上のバインダー、無機粒子及びバインダーを溶解または分散しうる溶媒とを含む塗布液を用いて積層膜を形成し、乾燥する工程。 - 前記(c)工程における成形用溶剤の除去手段がドクターブレードを用いて掻き落とす手段である請求項5に記載の電池用セパレータの製造方法。
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