JP6385983B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
従来から遊技球を用いるパチンコ遊技機に関しては、遊技盤上に設けられた始動口に遊技球が入球すると、大当たり抽選が行われて図柄表示装置が遊技図柄の変動表示を開始し、大当たり抽選に当選していると、図柄表示装置が特定の遊技図柄(大当たり図柄)で停止表示を行い、特別遊技(大当たり遊技)の制御を行うように構成されている。こうした特別遊技では、遊技盤上に設けられた大入賞口が開放され、遊技球の入球を容易にして、当該大入賞口に入球した遊技球に対応する賞球が遊技者に払い出されるようになっている。
近年では、複数の始動口を備え、始動口の種別により、付与する特典を異ならせた遊技機が知られている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載の発明では、第1の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典と、第2の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典とを異ならせている(異なる確率で大当たりの種別を決定している)。
特開2011−92363号公報
そして、上記特許文献1に記載の発明のように、第1の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典と、第2の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典とを異ならせた遊技機においては、かかる特典の相違を利用して、より遊技の興趣の向上を図ることが望まれていた。
本発明の目的は、より遊技の興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、遊技領域に設けられた第1始動領域を通過した遊技球を検出する第1始動領域検出手段と、遊技領域に設けられた第2始動領域を通過した遊技球を検出する第2始動領域検出手段と、前記第1始動領域検出手段または前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されることにより、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定をする特別遊技判定手段と、前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定され、前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときには、所定の確率で第1特別遊技実行し、前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときには、第1特別遊技よりも第2特別遊技の方を高い確率で実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する演出図柄の変動表示及び停止表示を行う演出図柄表示手段と、前記特別遊技判定手段による判定結果に基づいて、前記演出図柄の変動表示に伴う判定演出を行う演出実行手段と、を備え、
前記判定演出には、前記演出図柄の変動開始時から行われる通常判定演出と、前記通常判定演出の後に行われる特定判定演出とが含まれており、前記演出実行手段は、前記演出図柄表示手段によって前記演出図柄が停止表示される前に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する複数の演出態様の中からいずれかの演出態様で前記特定判定演出を行うことが可能であり、前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときであっても、前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときであっても、前記特別遊技が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する特定の演出態様による特定判定演出を行うことが可能であり、前記特別遊技実行手段は、前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機した前記特定の演出態様による特定判定演出が行われて、前記特別遊技が実行されることを報知された後には、前記第1特別遊技を実行し、前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機した前記特定の演出態様による特定判定演出が行われて、前記特別遊技が実行されることを報知された後には、前記第2特別遊技を実行することを特徴とする。
本発明によれば、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
遊技機の正面図である。 ガラス枠を開放させた状態を示す遊技機の斜視図である。 裏面側を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の全体のブロック図である。 大当たり判定テーブルを示す図である。 図柄決定テーブルを示す図である。 特別電動役物作動態様決定テーブル、及び大入賞口開放態様決定テーブルを示す図である。 振分装置可動テーブル、及び特定のラウンド遊技の説明図を示す図である。 非時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル1を示す図である。 時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル2、3を示す図である。 普通図柄抽選の当たり判定テーブル、普通図柄の停止図柄決定テーブル、普通図柄の変動時間決定テーブル、始動口開放態様決定テーブルを示す図である。 主制御基板におけるメイン処理を示す図である。 主制御基板におけるタイマ割込処理を示す図である。 主制御基板における入力制御処理を示す図である。 主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。 主制御基板における特図特電制御処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄記憶判定処理を示す図である。 主制御基板における大当たり判定処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。 主制御基板における特別図柄停止処理を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技処理を示す図である。 主制御基板における大当たり遊技終了処理を示す図である。 主制御基板から演出制御基板に送信されるコマンドの種別を示す図である。 図柄変動演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テーブルを示す図である。 大当たり図柄決定テーブルを示す図である。 ハズレ図柄決定テーブルを示す図である。 ハズレの左図柄決定テーブル、右図柄決定テーブル、中図柄決定テーブル1、左右図柄決定テーブル、及び中図柄決定テーブル2からなる演出図柄決定テーブルを示す図である。 エンディング演出決定テーブルを示す図である。 演出制御部におけるメイン処理を示す図である。 演出制御部におけるタイマ割込処理を示す図である。 演出制御部におけるコマンド解析処理1を示す図である。 演出制御部におけるコマンド解析処理2を示す図である。 演出図柄の変動表示における演出態様の一例を示した図である。 ラウンド遊技演出における演出態様の一例を示した図である。 エンディング演出及びトランスゾーンの演出における演出態様の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bは、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図4参照)。
特に、本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図2参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球200を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球200を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球200が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球200を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球200は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球200が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球200は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球200を停留させるストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球200の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球200が遊技領域6に発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球200は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後に遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球200は予測不能に落下することとなる。
遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、第2大入賞口17)と、画像表示装置31と、その画像表示装置31の表示領域を取り囲むようにして飾り部材7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25とが設けられている。
遊技領域6には、遊技球が入球(進入)可能な一般入賞口12が複数設けられており、これらの一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられている。この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出されることになる。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球(進入)可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、始動可動片15bを有しており、始動可動片15bが垂直に立った状態となる閉鎖態様と、始動可動片15bが前に倒れた状態となる開放態様とに可動制御される。このとき、第2始動口15が開放態様に制御されているときには、始動可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口15は、閉鎖態様にあるときには遊技球の入球機会がなく、閉鎖態様にあるときには開放態様に比べて遊技球の入球機会が増すこととなる。
また、第2始動口15は、遊技領域6の中央下側の領域に設けられているものの、第2始動口15の右側(第1大入賞口16の下側)には、遊技球を第2始動口15に導くための傾斜した誘導部15cが設けられており、第2始動口15が開放態様に制御されているときには、遊技領域6の左側から流下した遊技球よりも、遊技領域6の右側から流下した遊技球の方が、第2始動口15に入球し易く構成されている。
このため、第2始動口15が開放態様に制御されているときや、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる時短遊技状態のときには、遊技領域6の右側を狙った操作ハンドル3の発射操作を行うことになる。
なお、本実施形態においては、第2始動口15を遊技領域6の中央下側の領域に設けたが、第2始動口15を遊技領域6の右側の領域に設けて構成してもよい。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する「大当たり抽選」を行うための特別図柄判定用乱数値を取得する。
なお、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
また、上記遊技領域6の左右の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出し、後述する「普通図柄抽選」を行うための普通図柄判定用乱数値を取得する。
なお、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値も取得される。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13に加え、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17も設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、第1大入賞口16及び第2大入賞口17には遊技球が入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されるとともに、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。この第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出することにより、予め設定された賞球(例えば14個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口開閉扉17bが設けられており、この第2大入賞口開閉扉17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。そして、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態となると、その第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。
この第2大入賞口17の内部には、第2大入賞口17に入球した遊技球が通過可能な特定領域19aと非特定領域19bとが設けられており、さらに、遊技球を特定領域19aまたは非特定領域19bに振り分ける振分装置18が設けられている。
また、第2大入賞口17には、特定領域19aに遊技球が通過したことを検出する特定領域検出スイッチ18aと、特定領域19aと非特定領域19bとを区別せずに、第2大入賞口17への遊技球の入球を検出する第2大入賞口検出スイッチ17aとが設けられている。
この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出することにより、第2大入賞口17への遊技球の入球個数をカウントするとともに、予め設定された賞球(例えば14個の遊技球)が払い出される。また、特定領域検出スイッチ18aが遊技球の通過を検出することにより、後述するように、大当たり終了後に高確率遊技状態に移行することになる。
振分装置18は、特定領域振分ソレノイド18sによって奥行方向に可動され、振分装置18が埋没する第1の可動態様により遊技球が特定領域19aに通過することが可能となり、振分装置18が突出する第2の可動態様により遊技球が特定領域19aに通過することが不可能となり、遊技球が非特定領域19bに通過することになる。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成された画像表示装置31が設けられている。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。特に、大当たりの抽選結果を報知するために、左図柄、中図柄、右図柄の3つの演出図柄38が画像表示装置31に表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知される。
この3つの演出図柄38は、それぞれ1〜8の数字からなる8種類の演出図柄38で構成されており、1→2→・・・→8→1と順番にスクロール等の変動表示が行われる。なお、8種類の演出図柄38の変動表示が1周すると、再度ループして次周の変動表示を行うことになる。
そして、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて、全ての演出図柄38が変動表示を行うとともに、所定の時間経過後に、左図柄、右図柄、中図柄の順番に演出図柄38が仮停止または停止表示を行っていく。また、後述する特別図柄が停止表示するときには、全ての演出図柄38も停止表示を行うことになる。
さらに、本実施形態では、この演出図柄38は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り部材7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
また飾り部材7の左右両側には、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置34aが設けられており、飾り部材7の上部には、遊技機のタイトルの「看板」を模した第1装飾部材33aが設けられ、飾り部材7の右部には、「刀」を模した第2装飾部材33bが設けられている。
この第1装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であり、この上下方向の移動によって画像表示装置31の前面に移動することができる。同様に、第2装飾部材33bも、盤用駆動装置33によって駆動され、第2装飾部材33bの下方を支点として左側に倒れ、画像表示装置31の前面に移動することができる。
遊技盤2の遊技領域6外に設けられている第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。大当たりの抽選の抽選結果に対応する特別図柄は、すぐに報知されるものではなく、所定時間に亘って変動表示(点滅)された後に、停止表示(点灯)されるようにしている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選の抽選結果を、特別図柄として報知するためのもので、その機能は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
また、第1特別図柄表示装置20及び/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかの判定する処理をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、7回(7R)または15回(15R))行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。
なお、この大当たり遊技には、複数種類の大当たりが設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値等を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値等を第2保留として記憶する。これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示されることになる。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄抽選の抽選結果を報知するためのものである。
ここで、「普通図柄抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。この普通図柄抽選の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。そして、この普通図柄抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22の特定の普通図柄が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、開放態様に制御される。
また、特別図柄と同様に、即座に普通図柄抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、普通図柄抽選の権利が保留される。この普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25において表示される。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ141、図示しない枠制御基板180や電源スイッチが設けられている。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。
ここで、主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17a、特定領域に遊技球が通過したことを検出する特定領域検出スイッチ18aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、振分装置を可動させるための特定領域振分ソレノイド18s、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
具体的には、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図6参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図7(a)参照)、大入賞口開放態様決定テーブル(図7(b)参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図9、図10参照)、普通図柄抽選に参照される当たり判定テーブル(図11参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄乱数値記憶領域、第2特別図柄乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、始動開放回数カウンタ、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタ、始動インターバルタイマカウンタ、開始待機時間タイマカウンタ、可動時間タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。
なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、遊技の演出の内容を総合して管理する演出制御部120mと、画像表示装置31における画像の表示制御を行う画像制御部150と、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う駆動制御部160と、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行うランプ制御部170とを備えている。
この演出制御基板120は、主制御基板110と、電源基板140と、枠制御基板180と接続されている。
上述したように、演出制御基板120と主制御基板110との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されている。すなわち、演出制御基板120は、主制御基板110からのデータを受信可能であるものの、主制御基板110へはデータを送信不可能に構成されている。
また、演出制御基板120と枠制御基板180との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、演出制御基板120は、電源基板140から電源電圧を入力している。
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えている。
サブCPU120aは、主制御基板110から受信したコマンド、または、後述する枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36b等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170及び枠制御基板180に各種の演出を実行させるための指示を行う(データを送信する)。
例えば、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170及び枠制御基板180へ送信する。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
画像制御部150は、画像表示装置31と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御を行う。
このとき、画像制御部150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
画像制御部150は、液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、描画制御部(VDP(Video Display Processor)159とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御部120mから送信された演出用データ(演出パターン指定コマンド等)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストを描画制御部159に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、描画制御部159からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出用データに対応する画像を用いた演出のアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、アニメーションを表示するにあたり参照され、その演出用データに対応する画像のアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM151は、描画制御部159によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号を描画制御部159に出力し、このパルス信号を分周することで、描画制御部159が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域(図示せず)と、画像の描画や表示をするためのフレームバッファ等を有している。
また、フレームバッファは、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とから構成されており、いわゆるダブルバッファで構成されている。
この第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものであり、第1フレームバッファ領域が「描画用フレームバッファ」であるときには、第1フレームバッファ領域において画像の描画を行う一方、第2フレームバッファ領域が「表示用フレームバッファ」となり、第2フレームバッファ領域に記憶(描画)された画像を画像表示装置31に表示させることになる。
描画制御部159は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファの「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、描画制御部159は、フレームバッファの「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出し、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して画像を表示させる。
駆動制御部160は、盤用駆動装置33と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。そして、この盤用駆動装置33を駆動制御することにより、遊技盤2に設けられた第1装飾部材33a及び第2装飾部材33bが駆動することになる。
ランプ制御部170は、盤用照明装置34aと接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行う。そして、この盤用照明装置34aを点灯制御することにより、遊技盤2に設けられた盤用照明装置34aが点灯・消灯することになる。
枠制御基板180は、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32と、枠用照明装置34bと、演出ボタン35との演出を制御する。
この枠制御基板180は、演出制御基板120と、電源基板140と接続されており、上述したように、枠制御基板180と演出制御基板120との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、枠制御基板180は、電源基板140から電源電圧を入力している。
枠制御基板180は、演出制御基板120から送信された各種の演出用データに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力する制御を行うとともに、枠用照明装置34bにおけるLED等の点灯制御を行い、演出ボタン駆動モータ35bの駆動制御を行う。この枠制御基板180の制御により、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32が音声を出力するとともに、枠用照明装置34bが点灯・消灯し、演出ボタン35が上下方向に移動することになる。
さらに、枠制御基板180は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を入力すると、その入力信号を演出制御基板120に送信する。すなわち、演出制御基板120は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を、枠制御基板180を介して入力することになる。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。
本実施形態においては、
(1)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、の3つの「遊技状態」を備えているが、「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」を加えた4つの「遊技状態」を備えて構成してもよい。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/99.6と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例え1/79.8と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。
なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態に移行するには、「大当たり遊技」において、第2大入賞口17の内部の特定領域19aに遊技球が通過することが条件となっており、特定領域19aに遊技球が通過すると、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行することになる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
特に、本実施形態においては、遊技領域6の右側から流下した遊技球が第2始動口15に入球し易く構成されているので、時短遊技状態のときには、遊技領域6の右側を狙った操作ハンドル3の発射操作を行うことになる。
また、本実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および普通図柄抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
次に、図5乃至図11を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図5は、第1始動口14または第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。
図5に示すように大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図5に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」か「ハズレ」か、を判定する。
例えば、図5に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7〜14」という8個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7〜16」という10個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0から797であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/99.6であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/79.8である。
(図柄決定テーブル)
図6は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図6(a)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(b)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、ハズレ図柄用乱数値を備え、複数の特別図柄とハズレ図柄用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図6(b)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技の種類(図7(a)参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技の種類を決定するものといえる。このため、図6(b)における特別図柄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図7(a)は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述する図7(b)の大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技におけるラウンド遊技が実行されることから、特別電動役物作動態様決定テーブルにより大当たり遊技の種類が決定されているともいえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図7(a)に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図7(a)に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様決定テーブル)
図7(b)は、図7(a)で決定された大入賞口開放態様決定テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bにおける第1大入賞口開閉ソレノイド16c及び第2大入賞口開閉扉17bにおける第2大入賞口開閉ソレノイド17cの作動タイミングが決定されることになる。
具体的には、図7(b)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、および第3大当たりテーブルから構成されている。
図7(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行することになる。
図7(b)に示す第1大当たりテーブルによれば、1R〜5Rまでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させ、特定のラウンドである6R目においては第2大入賞口開閉扉17bにより第2大入賞口17を0.052秒まで開放させる第2の開放態様で第2大入賞口開閉扉17bを開閉動作させ、7Rでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより再び第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させる第1大当たり遊技を実行することができる。
なお、第1大当たり遊技においては、1つのラウンドの最大開放時間が経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。このことは、第2大当たり遊技、第3大当たり遊技においても同様である。
また、図7(b)に示す第2大当たりテーブルによれば、1R〜5Rまでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させ、特定のラウンドである6R目においては第2大入賞口開閉扉17bにより第2大入賞口17を0.052秒の開放と1秒の閉鎖を行った後に第2大入賞口17を最大20秒まで開放させる第3の開放態様で第2大入賞口開閉扉17bを開閉動作させ、7Rでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより再び第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させる第2大当たり遊技を実行することができる。
また、図7(b)に示す第3大当たりテーブルによれば、1R〜5Rまでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させ、特定のラウンドである6R目においては第2大入賞口開閉扉17bにより第2大入賞口17を0.052秒の開放と1秒の閉鎖を行った後に第2大入賞口17を最大20秒まで開放させる第3の開放態様で第2大入賞口開閉扉17bを開閉動作させ、7R〜15Rまでは第1大入賞口開閉ソレノイド16cにより再び第1大入賞口16を最大29秒まで開放させる第1の開放態様で第1大入賞口開閉扉16bを開閉動作させる第3大当たり遊技を実行することができる。
ここで、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技は、6R目のラウンド遊技(6ラウンド遊技)においては、特定領域19aを内部に有する第2大入賞口17が開放可能に構成されている。
しかしながら、6ラウンド遊技における第2大入賞口17の0.052秒という開放時間は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第2大入賞口17が開放したとしても、第2大入賞口17に遊技球が入球することが極めて困難な時間となっている。
このため、6ラウンド遊技において第2大入賞口17を最大20秒まで開放させる第2大当たり遊技または第3大当たり遊技が実行されたときにしか、遊技球が第2大入賞口17に入球することが事実上できないように構成されている。
さらには、図8(b)において後述するように、振分装置18が埋没して遊技球が特定領域19aに通過することが可能となるのは、6ラウンド遊技における第2大入賞口17の0.052秒という開放時間が経過した後である。
このことから、6ラウンド遊技における第2大入賞口17の0.052秒という開放時間が経過した後に、再び第2大入賞口17を最大20秒まで開放させる第2大当たり遊技または第3大当たり遊技が実行されたときにしか、遊技球が第2大入賞口17の特定領域19aに通過することが事実上できないように構成されている。
このため、第1大当たり遊技は、第2大入賞口17の開放中に遊技球が特定領域19aに通過困難に構成され、第2大当たり遊技、第3大当たり遊技は、第2大入賞口17の開放中に遊技球が特定領域19aに通過可能に構成されていることになる。
また、本実施形態においては、図6(b)、図7に示したように、第1始動口14への遊技球の入球を契機として大当たり抽選に当選した場合には、必ず特定領域19aに遊技球が通過困難な第1大当たり遊技が実行され、第2始動口15への遊技球の入球を契機として大当たり抽選に当選した場合には、必ず特定領域19aに遊技球が通過可能な第2大当たり遊技または第3大当たり遊技が実行されることになる。
このため、第2始動口15への遊技球の入球の機会が向上する時短遊技状態においては、非時短遊技状態において大当たり抽選に当選することよりも、強く大当たり抽選に当選すること(大当たり遊技が実行されること)を望ませることになる。
なお、本実施形態においては、第1大当たり遊技から第3大当たり遊技の3種類の「大当たり遊技」で構成されているが、特定領域19aに遊技球が通過困難な大当たり遊技と、特定領域19aに遊技球が通過可能な大当たり遊技とを備えるのであれば、2種類の「大当たり遊技」で構成してもよいし、4種類以上の「大当たり遊技」で構成してもよい。
(振分装置可動テーブル)
図8(a)は、振分装置18の可動させるための振分装置可動テーブルの構成を示す図であり、振分装置可動テーブルによって振分装置18における特定領域振分ソレノイド18sの作動タイミングが決定されることになる。
図8(a)に示す振分装置可動テーブルには、振分装置18を可動することの契機となる「可動契機」と、可動契機が成立してから振分装置18が突出している第2の可動態様を保持しておく時間を示す「開始待機時間」と、開始待機時間が経過してから振分装置18が埋没している第1の可動態様を保持しておく時間を示す「可動時間」とが対応付けられている。
そして、図8(a)に示す振分装置可動テーブルにおいては、作動契機として特定のラウンドである「6R」が定められ、6Rの成立後から振分装置18を突出して保持しておく開始待機時間として「3.0秒」が定められ、6Rの成立から3.0秒を経過してから振分装置18を埋没して保持しておく可動時間として「15.0秒」が定められている。
これにより、6R目が開始してから3.0秒〜18.0秒までの間に、特定領域振分ソレノイド18sを作動させて、振分装置18を埋没する第1の可動態様に保持して、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過することが可能となる。
(特定のラウンド遊技の説明図)
図8(b)は、特定のラウンド(6R)における特定のラウンド遊技の説明図である。
図8(b)に示す特定のラウンド遊技の説明図においては、上から順に、現在のラウンドを示す「ラウンド遊技」、振分装置18を可動させるための「特定領域振分ソレノイド」、第1大入賞口開閉扉16bを動作(第1大入賞口16を開放)させる「第1大入賞口開閉ソレノイド」、第2大入賞口開閉扉17bを動作(第2大入賞口17を開放)させる「第2大入賞口開閉ソレノイド」を記載している。
なお、下から2番目の「第2大入賞口開閉ソレノイド」は、第1大当たり遊技における作動・停止に対応したものであり、一番下の「第2大入賞口開閉ソレノイド」は、第2、3大当たり遊技における作動・停止に対応したものである。
ここで、上述したように、特定領域振分ソレノイド18sの作動タイミングは、図8(a)に示す振分装置可動テーブルによって決定され、第1大入賞口開閉ソレノイド16c及び第2大入賞口開閉ソレノイド17cの作動タイミングは、図7(b)に示す大入賞口開放態様決定テーブルによって決定されることになり、かかる作動タイミングを図8(b)にまとめて図示していることになる。
図8(b)の左側に示すように、5ラウンド遊技までは、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技は、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを作動させて、第1大入賞口16を最大29秒まで開放させることになる(図7(b)参照)。
そして、図8(b)の中央に示すように、6ラウンド遊技になると、第1大当たり遊技であれば、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを作動させて、6ラウンド遊技の開始から第2大入賞口17を0.052秒まで開放させて閉鎖した後に6ラウンド遊技を終了する。
これに対して、第2、3大当たり遊技であれば、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを作動させて、6R目の開始から第2大入賞口17を0.052秒まで開放させて閉鎖した後に、再び第2大入賞口17を最大20秒まで開放させて閉鎖した後に6ラウンド遊技を終了することになる。
上述したように、振分装置18は、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技の区別なく、6ラウンド遊技が開始してから3.0秒〜18.0秒までの間に、埋没する第1の可動態様が保持されて、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過することが可能となる。
従って、図8(b)の中央に示すように、第2、3大当たり遊技においては、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの作動タイミングと、振分装置18における特定領域振分ソレノイド18sの作動タイミングとが重複しており、第2、3大当たり遊技は、第2大入賞口17の開放中に遊技球が特定領域19aに通過することが可能に構成されていることになる。
これに対して、第1大当たり遊技においては、第2大入賞口開閉ソレノイド17cが作動した後に、振分装置18における特定領域振分ソレノイド18sが作動しており、第1大当たり遊技は、第2大入賞口17の開放中に遊技球が特定領域19aに通過困難に構成されていることになる。
なお、図8(b)の右側に示すように、7ラウンド遊技以降は、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技は、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを作動させて、第1大入賞口16を最大29秒まで開放させることになる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図9、図10は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する特別図柄の変動パターン決定テーブルを示す図である。具体的には、図9は、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル1、図10(a)は、時短遊技状態かつ低確率遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル2であり、図10(b)は、時短遊技状態かつ高確率遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル3である。
図9及び図10に示す変動パターン決定テーブル1〜3には、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留球数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターン(第1変動パターンまたは第2変動パターン)と、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
なお、第1始動口14に遊技球が入賞したことを契機とする第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターンを「第1変動パターン」と称し、第2始動口15に遊技球が入賞したこと契機とする第2特別図柄表示装置21の特別図柄の特別図柄の変動パターンを「第2変動パターン」と称しており、「第1変動パターン」と「第2変動パターン」とをまとめて、「変動パターン」と称することにする。
この「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果及び特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図9及び図10に示す変動パターン決定テーブル1〜3では、特別図柄の保留球数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターンに対応する変動時間が設定されている。例えば、「変動パターン1(通常変動)」の変動時間T1は12秒に設定され、「変動パターン2(短縮変動)」の変動時間T2は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留球数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるものの、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留球数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留球数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、非時短遊技状態であれば、図9に示す変動パターン決定テーブル1を決定し、時短遊技状態かつ低確率遊技状態であれば、図10(a)に示す変動パターン決定テーブル2を決定し、時短遊技状態かつ高確率遊技状態であれば、図10(b)に示す変動パターン決定テーブル3を決定する。そして、決定した変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。その後、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが決定され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報を送信することになる。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータの「E6H」は第1特別図柄表示装置20の特別図柄の第1変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータの「E7H」は、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の第2変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図9及び図10に示す変動パターン決定テーブル1〜3の最右欄には、参考として図柄演出パターンに対応した演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、ここで、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たりの期待度が低いリーチを意味している。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないものの、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
「全回転リーチ」とは、大当たりを事前に報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
なお、図9及び図10に示す変動パターン決定テーブルの「演出内容」に記載された「通常変動A」と「通常変動B」とは、変動時間が相違し、上述した通常変動における演出態様が異なることを意味しており、具体的には、異なる変動態様(縦スクロール・横スクロール・自転等)や演出図柄の通常変動に伴って表示されるキャラクタが異なることを意味している。また、同じ変動態様であって、演出図柄38の通常変動が行われているときの背景態様が異なることを意味してもよい。
同様にして、「ノーマル1リーチ」〜「ノーマル3リーチ」、「SP1リーチ」〜「SP3リーチ」、または「SPSP1リーチ」〜「SPSP3リーチ」も、それぞれの変動時間が相違するとともに、同じ種別の「ノーマルリーチ」、「SP1リーチ」または「SPSPリーチ」の種別でありながら、異なるキャラクタ等が表示される演出内容の相違を意味している。
本実施形態においては、図9及び図10に示す変動パターン決定テーブル1〜3に示すように、非時短遊技状態と時短遊技状態とを区別して、異なる変動パターンが決定されるように構成されている。
そして、図9及び図10に示す変動パターン決定テーブル1〜3の最右欄に示すように(図24の図柄演出パターン決定テーブルに示すように)、非時短遊技状態と時短遊技状態とでは異なる演出が実行されることになり、演出内容から非時短遊技状態であるのか時短遊技状態であるのかを識別することが可能になる。
また、本実施形態においては、図10に示す変動パターン決定テーブル2、3に示すように、時短遊技状態においては低確率遊技状態と高確率遊技状態とを区別して、異なる変動パターン、異なる変動時間が決定されるように構成されている。
ここで、時短遊技状態においては低確率遊技状態と高確率遊技状態とで異なる変動パターンが決定されるものの、変動パターンの決定条件(始動口の種別、大当たり抽選の抽選結果、特別図柄、リーチ判定用乱数値、特別図柄の保留球数、特図変動用乱数値)が同じである場合には、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで異なる変動パターンに対して、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで極めて近似した変動時間が設定されている。例えば、図10に示す変動パターン決定テーブル2、3において、「T11」と「T21」との時間差、「T12」と「T22」との時間差、「T13」と「T23」との時間差、「T14」と「T24」との時間差、「T15」と「T25」との時間差、「T16」と「T26」との時間差、「T17」と「T27」との時間差、「T18」と「T28」との時間差、「T61」と「T71」との時間差、「T62」と「T72」との時間差、「T63」と「T73」との時間差、「T64」と「T74」との時間差、「T65」と「T75」との時間差、「T66」と「T76」との時間差、「T67」と「T77」との時間差、「T68」と「T78」との時間差は、4〜16msで設定されている。さらに、「第1変動パターン」と「第2変動パターン」とで同じ変動パターンの番号である場合にも、お互いの変動時間の時間差が、4〜16msで設定されている。
そして、本実施形態においては、図10に示す変動パターン決定テーブル2、3の最右欄に示すように(図24の図柄演出パターン決定テーブルに示すように)、時短遊技状態における低確率遊技状態と高確率遊技状態とで共通の演出が実行されることになり、時短遊技状態においては演出内容から低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかを識別することが困難に構成されている。
なお、図10(a)に示す変動パターン決定テーブル2に対応付けられた変動パターンと変動時間、図10(b)に示す変動パターン決定テーブル3に対応付けられた変動パターンと変動時間とが、同じ変動パターン、変動時間となるように構成してもよい。すなわち、図10(a)に示す変動パターン決定テーブル2の内容と、図10(b)に示す変動パターン決定テーブル3の内容とが、同じ内容になるように構成してもよい。
このように構成した場合には、高確率遊技状態と低確率遊技状態とでは、共通する演出を実行することになり、演出内容から高確率遊技状態であるのか低確率遊技状態であるのかを識別することが不可能になる。
また、本実施形態においては、時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブルとして、低確率遊技状態の変動パターン決定テーブル2と高確率遊技状態の変動パターン決定テーブル3とに分けて構成したが、低確率遊技状態と高確率遊技状態とを分けずに、1つの時短遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブルを備えて構成してもよい。
このように構成した場合にも、高確率遊技状態と低確率遊技状態とでは、共通する演出を実行することになり、演出内容から高確率遊技状態であるのか低確率遊技状態であるのかを識別することが不可能になる。
さらに、本実施形態においては、図9及び図10に示すように、第1始動口14への遊技球の入球を契機として「全回転リーチ」が実行されたときには、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された7Rの第1大当たり遊技が実行されることを事前に示唆している。
これに対して、第2始動口15への遊技球の入球を契機として「全回転リーチ」が実行されたときには、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された15Rの第3大当たり遊技が実行されることを事前に示唆しており、同じ「全回転リーチ」が実行されたときであっても、始動口の種別により異なる種類の大当たり遊技が実行されることを事前に示唆できるように構成されている。
なお、本実施形態においては、「非時短遊技状態」かつ「高確率遊技状態」の遊技状態を備えていないので、3つの遊技状態に対応した変動パターン決定テーブルしか備えていないが、「非時短遊技状態」かつ「高確率遊技状態」の遊技状態を備えて構成した場合には、非時短遊技状態かつ高確率遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル4を備えて構成すればよい。
図11は、普通図柄及び第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図11(a)は、普通図柄抽選に用いられる当たり判定テーブルを示す図であり、図11(b)は、普通図柄抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止図柄を決定する停止図柄決定テーブルを示す図である。また、図11(c)は、普通図柄の変動時間を決定する変動時間決定テーブルであり、図11(d)は、普通図柄抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(普通図柄抽選の当たり判定テーブル)
図11(a)に示すように当たり判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄判定用乱数値と、普通図柄抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」か、を判定する。
例えば、図11(a)に示す当たり判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄の停止図柄決定テーブル)
図11(b)に示すように停止図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普図停止用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図11(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普通図柄の変動時間決定テーブル)
図11(c)に示すように変動時間決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普図時間用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、普通図柄抽選の抽選結果と、取得された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図11(c)に示す変動時間決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒または5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒または40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図11(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数(S)と、始動可動片15bの開放時間と、始動可動片15bの閉鎖時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図11(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間を決定する。
本実施形態では、図11(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図11(b)の停止図柄決定テーブルの普図停止用乱数値に示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
次に、主制御基板110におけるメインCPU110aにより実行される処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図12を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図12は、主制御基板110におけるメイン処理を示す図である。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新する処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図13を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図13は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示す図である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間、振分装置18の開始待機時間、振分装置18の可動時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタ、開始待機時間タイマカウンタ、可動時間タイマカウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値の乱数値更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値及び乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、ゲート検出スイッチ13a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、特定領域検出スイッチ18aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図14を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別図柄の表示制御、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉制御、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図16を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄抽選、普通図柄の表示制御、始動可動片15bの開閉制御を行うための普図普電制御処理を行う。
この普図普電制御処理においては、最初に、普図保留数(G)を計数する普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であるか否かを判定し、普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上ではないと判定した場合、当該普図普電制御処理を終了する。
普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であると判定した場合、普図保留数カウンタのカウンタ値から1を減算した後、普通図柄保留記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値及び普図時間用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた各種乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、図11(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、普通図柄抽選の抽選結果として、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定する普通図柄抽選処理を行う。また、図11(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する普図決定処理を行う。さらには、図11(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、時短遊技状態の有無と、普通図柄抽選の抽選結果と、普通図柄保留記憶領域の第0記憶部に記憶された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する普図時間決定処理を行う。
なお、上記の普図時間決定処理で決定された普通図柄の種類に基づいて普図指定コマンドを決定するとともに、上記の普図時間決定処理で決定された普通図柄の変動時間に基づいて普図変動指定コマンドを決定し、決定した普図指定コマンド及び普図変動指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
その後、普通図柄表示装置22に普通図柄の変動表示を開始させ、上記の普図時間決定処理で決定された普通図柄の変動時間が経過すると、上記の普図決定処理で決定された普通図柄を停止表示させる普図表示制御処理を行う。
そして、停止表示された普通図柄が当たり図柄(普通図柄1〜3)であると、図11(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止表示された普通図柄に基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間を決定し、決定したデータに基づいて始動口開閉ソレノイド15cを駆動させて、始動可動片15b(第2始動口14)を開閉させる開閉制御処理を行う。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。この払出制御処理において、メインCPU110aは、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報信号の種別を示す外部情報データ、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させるための始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを駆動させるための第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイド17cを駆動させるための第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域振分ソレノイド18sを可動させるための特定領域振分ソレノイドデータ、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄を表示させるための特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置22に普通図柄を表示させるための普通図柄表示装置データ、第1特別図柄保留表示器23または第2特別図柄保留表示器24に保留球数を表示させるための特図保留表示データ、普通図柄保留表示器25に保留球数を表示させるための普図保留表示データのデータ作成処理を行う。
特に、ステップS600の特定領域振分ソレノイドデータのデータ作成処理においては、メインCPU110aは、図8(a)に示す振分装置可動テーブルを参照して、メインRAM110cのラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が5から6に更新されたか(すなわち6Rが開始されたか)否かを判定し、6Rが開始されていないと判定した場合には、特定領域振分ソレノイドデータのデータ作成処理を終了する。
これに対し、6Rが開始されたと判定した場合には、メインRAM110cの開始待機時間タイマカウンタに開始待機時間として3.0秒に対応するカウンタをセットする。かかる開始待機時間タイマカウンタは、上述したように、ステップS110の時間制御処理において減算されて更新されていく。
その後、開始待機時間タイマカウンタ=0になると、メインRAM110cの可動時間タイマカウンタに可動時間として15.0秒に対応するカウンタをセットする。かかる可動時間タイマカウンタも、上述したように、ステップS110の時間制御処理において減算されて更新されていくものである。
そして、ラウンド遊技回数(R)=6かつ開始待機時間タイマカウンタ≠0であるときに、振分装置18を埋没させるための特定領域振分ソレノイドデータを作成する。一方、ラウンド遊技回数(R)=6かつ開始待機時間タイマカウンタ≠0でないときには、特定領域振分ソレノイドデータのデータ作成処理を終了し、特定領域振分ソレノイドデータが作成されずに、振分装置18は突出して保持されていることになる。
ステップS700において、メインCPU110aは、ポート出力処理、表示装置出力処理、コマンド送信処理をする出力制御処理を行う。
ステップS700のポート出力処理として、メインCPU110aは、上記ステップS600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特定領域振分ソレノイドデータの信号を出力させる処理を行う。
また、ステップS700の表示装置出力処理として、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示器23、第2特別図柄保留表示器24、及び普通図柄保留表示器25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、特図保留表示データ、及び普図保留表示データを出力する処理を行う。
さらに、ステップS700のコマンド送信処理として、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信する処理を行う。なお、演出制御基板120に送信されるコマンドの種別については、図23を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図14を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図14は、主制御基板110における入力制御処理を示す図である。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理は、大当たり遊技中(後述する「特図特電処理データ=3」がセットされているとき)に第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。大当たり遊技中に第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
大当たり遊技中に第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入球した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新し、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球したことを示す大入賞口通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットした後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口14に入賞したか否かを判定して、所定のデータをセットする。詳しくは、図15を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図15に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄乱数値記憶領域に代わって構成されている。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、まずゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力していなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了して、今回の入力制御処理を終了する。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定して、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算する。また、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満でなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了し、今回の入力制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算した後には、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値をそれぞれ取得して、取得した各種乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
ステップS260において、メインCPU110aは、特定領域検出スイッチ入力処理を行う。
この特定領域検出スイッチ入力処理は、まず、特定領域検出スイッチ18aから検出信号を入力したか否かを判定し、特定領域検出スイッチ18aから検出信号の入力がなければ、特定領域検出スイッチ入力処理を終了する。
そして、特定領域検出スイッチ18aから検出信号を入力したと判定された場合には、大当たり遊技中(後述する「特図特電処理データ=3」がセットされているとき)であるか否かを更に判定し、大当たり遊技中であると判定されたとき(すなわち、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aを通過したとき)には、大当たり終了後に高確率遊技状態に移行させるために、「確変準備データ」をメインRAM110cの所定の記憶領域にセットし、その後、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aに通過したことを示す特定領域通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
また、特定領域検出スイッチ18aから検出信号を入力したと判定されたものの、大当たり遊技中でないと判定されたとき(すなわち、大当たり遊技中でないときに遊技球が特定領域19aを通過したとき)には、「確変準備データ」のセットは行われずに、エラーの報知を行わせるように構成されている。
このため、遊技球が特定領域19aを通過しても、大当たり遊技中でないと、「確変準備データ」のセットは行われないように構成されており、不正器具等を利用して、大当たり遊技中でないときに遊技球を特定領域19aに通過させるような不正行為の防止が図られている。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図15を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図15は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
まず、ステップS230−1において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU110aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU110aは、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を取得して、第1特別図柄乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値を記憶する。
以上より、第1特別図柄乱数値記憶領域の所定の記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値が記憶されることとなる。
ステップS230−8において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS230−4で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図16は、主制御基板110における特図特電制御処理を示す図である。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理については、詳しくは図17を用いて、後述することにする。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。この特別図柄変動処理については、詳しくは図19を用いて、後述することにする。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うとともに、時短回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグの設定処理を行う。この特別図柄停止処理については、詳しくは図20を用いて、後述することにする。
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、大当たり遊技を制御する処理を行う。この大当たり遊技処理については、詳しくは図21を用いて、後述することにする。
ステップS350の大当たり遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定するとともに、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。この大当たり遊技終了処理については、詳しくは図22を用いて、後述することにする。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図17を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図17は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示す図である。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS310−5において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2からS310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、ステップS310−2からS310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄乱数値記憶領域、又は第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−7において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2またはステップS310−4で減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を行う。詳しくは、図18を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定処理を行う。
この変動パターン決定処理においては、メインCPU110aは、遊技状態を参照し、非時短遊技状態であれば、図9に示す変動パターン決定テーブル1を決定し、時短遊技状態かつ低確率遊技状態であれば、図10(a)に示す変動パターン決定テーブル2を決定し、時短遊技状態かつ高確率遊技状態であれば、図10(b)に示す変動パターン決定テーブル3を決定する。そして、決定した変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留球数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値及び特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定することになる。
ステップS313において、メインCPU110aは、上記ステップS312で決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを確認し、時短遊技状態または非時短遊技状態に対応する未作動・作動確認コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、かかる未作動・作動確認コマンドは、高確率遊技状態と低確率遊技状態とが識別されずに構成されており、時短遊技状態かつ低確率遊技状態、または時短遊技状態かつ高確率遊技状態のときには、時短遊技状態を示す「作動確認コマンド」がセットされ、非時短遊技状態かつ低確率遊技状態、または非時短遊技状態かつ高確率遊技状態のときには、非時短遊技状態を示す「未作動コマンド」がセットされることになる。
ステップS315において、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS316において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、図19に示す特別図柄変動処理に移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図18を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図18は、主制御基板110における大当たり判定処理を示す図である。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、確率遊技状態に基づいて、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。
具体的には、図5に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当たりと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当たりと判定されなかった場合にはステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図6(b)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図20の特別図柄停止処理において大当たりか否かを決定するのに用いられるとともに、図21の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図22の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、上記ステップS311−2で決定された大当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−5において、メインCPU110aは、図6(a)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−6において、メインCPU110aは、上記ステップS311−5で決定されたハズレの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図19を用いて、特別図柄変動処理を説明する。図19は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示す図である。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS315においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−6、S311−5でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止特図データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることとなる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記ステップS110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図20に示す特別図柄停止処理に移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図20を用いて、特別図柄停止処理を説明する。図20は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示す図である。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か、否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か、否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを確認し、未作動・作動確認コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄(停止特図データ=01〜04?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図17に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、図21に示す大当たり遊技処理に移す準備を行う。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、大当たり開始準備設定処理を行う。
この大当たり開始準備設定処理では、図7(a)に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、図7(b)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から、「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」のいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定する。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、特別遊技の種類(第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、開始インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図21を用いて、大当たり遊技処理を説明する。図21は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示す図である。
まず、ステップS340−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」が記憶されることとなる。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。
大入賞口開放処理は、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新する。また、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットするとともに、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図7(b)(a)参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じて大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。例えば、大当たりの1ラウンド目の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、大入賞口開放1ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、大入賞口開放(R)ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−7に処理が移される。
ステップS340−7において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
ステップS340−8において、メインCPU110aは、後述するステップS340−10において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS340−10において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止する。次に、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図7(b))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)及び開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間または1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−11において、メインCPU110aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットするラウンドデータ初期化処理を行う。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
ステップS340−13において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶して、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−15において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図7(b)参照)に基づいて、特別遊技の種類(第1大当たり遊技、第2大当たり遊技、第3大当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−17において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図7(b)参照)に基づいて、大当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−18において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図22に示す大当たり遊技終了処理に移す準備を行う。一方、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図22を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。図22は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示す図である。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、メインRAM110cに「確変準備データ」がセットされているか否かを判定する。ここで、「確変準備データ」がセットされていると判定された場合には、ステップS350−2に処理を移し、「確変準備データ」がセットされていないと判定された場合には、ステップS350−4に処理を移す。
なお、「確変準備データ」は、上記ステップS260で上述したように、大当たり遊技中に特定領域19aに遊技球が通過することによりセットされるものである。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、「確変準備データ」がセットされていると、セットされている「確変準備データ」を消去した上で、メインRAM110cの高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、メインRAM110cの高確率遊技回数(X)カウンタに75回をセットする。
これにより、第2大入賞口17内の特定領域19aに遊技球が通過したことによる大当たり遊技の終了後には、特別図柄の変動回数が75回となるまでは、高確率遊技状態が保持されることになる。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、メインRAM110cの時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、メインRAM110cの時短回数(J)記憶領域に時短回数(J)として、75回をセットする。
これにより、全ての大当たり遊技の終了後には、特別図柄の変動回数が75回となるまでは、時短遊技状態が保持されることになる。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、上記ステップS350−4により必ず時短遊技状態に移行することから、時短遊技状態に対応する作動確認コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
なお、大当たり遊技の終了後には、高確率遊技状態または低確率遊技状態が制御されるものの、高確率遊技状態と低確率遊技状態とは区別せずに、作動確認コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットしている。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図17に示す特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図23を用いて説明する。図23は、主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別を示す図である。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS311−3、S311−6において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−8または上記ステップS310−7において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS240または上記ステップS310−7において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「大入賞口開放指定コマンド」は、各種大当たりの種別に合わせたラウンド遊技の回数(ラウンド数)を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この大入賞口開放指定コマンドは、大当たりラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−5において第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応する大入賞口開放指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口開放指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当たりが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当たりが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS330−13の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当たりが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当たりが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS340−16の大当たり遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS400において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動指定コマンドは、普通図柄表示装置22の普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS400において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「未作動・作動確認コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この未作動・作動確認コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当たり遊技の開始時および大当たり遊技の終了時に、非時短遊技状態であれば未作動確認コマンドが演出制御基板120に送信され、時短遊技状態であれば作動確認コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS330−4において時短遊技フラグが変更した可能性があるとき、上記ステップS350−6において時短遊技フラグの設定を行ったときに、非時短遊技状態または時短遊技状態に対応した未作動・作動確認コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている未作動・作動確認コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「大入賞口通過指定コマンド」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球したことを示すものであり、「MODE」が「F0H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この大入賞口通過指定コマンドは、大当たり遊技中に第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球したときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS220において大当たり遊技中に第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球したときに大入賞口通過指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている大入賞口通過指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。演出制御基板120は、大入賞口通過指定コマンドを受信したときには、大当たり遊技において第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球がしたことによる遊技球の払出数の累計表示を画像表示装置31に表示させることになる(図34参照)。
「特定領域通過指定コマンド」は、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aを通過したことを示すものであり、「MODE」が「F0H」で設定され、「DATA」が「01H」に設定されている。
この特定領域通過指定コマンドは、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aに通過したときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS260において大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aに通過したときに特定領域通過指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている特定領域通過指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。演出制御基板120は、特定領域通過指定コマンドを受信したときには、大入賞口通過指定コマンドを受信したときと同じように、大当たり遊技において第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球がしたことによる遊技球の払出数の累計表示を画像表示装置31に表示させることになる(図34参照)。
次に、主制御基板110から演出制御基板120に送信される各種のコマンド、または、枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a等からの入力信号に基づく演出制御基板120の制御内容について説明する。
まず、サブROM120bに記憶されている各種テーブルの詳細について、図24〜図28を用いて説明する。
(図柄演出パターン決定テーブル)
図24は、演出図柄38の変動態様等を定めた図柄変動演出パターンを決定するための図柄演出パターン決定テーブルを示す図である。
図24に示す図柄演出パターン決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドと、選択率(第1乱数値)と、図柄演出パターンとが対応付けられている。
ここで、「選択率」とは、第1の乱数範囲からなる第1乱数値に対して、取得された第1乱数値が所定の範囲内にあることに対応しているが、説明の便宜上、選択率に読み替えて記載している。このことは、図24〜図28に示すテーブルにおける「選択率」についても同様である。本実施形態においては、異なる乱数範囲の複数種類の乱数値を多数備えており、適宜、乱数値の種類の説明を省略する。
また、「図柄演出パターン」とは、特別図柄の変動中に行われる演出装置(画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b)における具体的な演出態様を定めた情報をいい、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルの最右欄には、各図柄演出パターンの「演出構成」を時系列的に参考として図示している。
サブCPU120aは、変動パターン指定コマンドを受信すると、第1の乱数値を取得した上で、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照し、取得した第1の乱数値と受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、図柄演出パターンを決定する。
ここで、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルの「演出構成」に記載された「ノーマル1」〜「ノーマル3」は、「ノーマル1リーチ」〜「ノーマル3リーチ」の略称を意味し、「SP1」〜「SP3」は、「SP1リーチ」〜「SP3リーチ」の略称を意味し、「SPSP1」〜「SPSP3」は、「SPSP1リーチ」〜「SPSP3リーチ」の略称を意味している。また、「SP1−a」、「SP1−b」は、同じ種別の「SP1リーチ」でありながら、異なるキャラクタ等が表示される演出内容の相違を意味している。「SP2−a」、「SP2−b」、「SP3−a」、「SP3−b」も、同様にして、同じ種別の「SP1、2リーチ」でありながら、異なるキャラクタ等が表示される演出内容の相違を意味している。
また、本実施形態においては、「全回転リーチ」は、時短遊技状態の有無、第1始動口14、及び第2始動口15の区別なく、同じ演出態様の全回転リーチが実行されるように構成されている。
しかしながら、同じ演出態様の全回転リーチであっても、第1始動口14への遊技球の入球を契機として「全回転リーチ」が実行された場合と、第2始動口15への遊技球の入球を契機として「全回転リーチ」が実行された場合とで、異なる種類の大当たり遊技が実行されることを事前に示唆するように構成されている。
本実施形態においては、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルに示すように、非時短遊技状態と時短遊技状態とでは、異なる演出を実行することが可能になり、演出内容から非時短遊技状態であるのか時短遊技状態であるのかを識別することが可能になる。
また、本実施形態においては、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルに示すように、時短遊技状態かつ低確率遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル2を参照して決定された変動パターン(時短遊技状態かつ低確率遊技状態の変動パターン指定コマンド)と、時短遊技状態かつ高確率遊技状態における特別図柄の変動パターン決定テーブル3を参照して決定された変動パターン(時短遊技状態かつ高確率遊技状態の変動パターン指定コマンド)とで、共通の図柄演出パターンを決定するように構成されている。
このため、時短遊技状態における低確率遊技状態と高確率遊技状態とで共通の演出が実行されることになり、時短遊技状態においては演出内容から低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかを識別することが困難になる。
なお、本実施形態においては、時短遊技状態かつ低確率遊技状態の変動パターン指定コマンドと、時短遊技状態かつ高確率遊技状態の変動パターン指定コマンドとで、全ての図柄演出パターンが共通するように構成したが、時短遊技状態かつ低確率遊技状態の変動パターン指定コマンドと、時短遊技状態かつ高確率遊技状態の変動パターン指定コマンドとで、一部の図柄演出パターンが共通し、他の図柄演出パターンが時短遊技状態かつ高確率遊技状態の専用の図柄演出パターンとなるように構成してもよい。
このように構成することにより、時短遊技状態かつ高確率遊技状態の専用の図柄演出パターンに対応する演出が実行されたときには、遊技者に時短遊技状態においては高確率遊技状態であることを識別させることができる。
(大当たり図柄決定テーブル)
図25は、大当たりしたときに画像表示装置3に停止表示させる演出図柄38の組合せを決定するための大当たり図柄決定テーブルを示す図である。
図25に示す大当たり図柄決定テーブルでは、演出図柄指定コマンドと、選択率(第2乱数値)と、演出図柄データ(左図柄・中図柄・右図柄)とが対応付けられている。なお、図25に示す大当たり図柄決定テーブルの最右欄には、演出図柄の内容を参考として図示している。
また、「演出図柄データ」とは、画像表示装置3に停止表示させる演出図柄38の種類を示しており、「左図柄」に対応した演出図柄データと、「中図柄」に対応した演出図柄データと、「右図柄」に対応した演出図柄データとで構成されている。
サブCPU120aは、演出図柄指定コマンドを受信すると、第2の乱数値を取得した上で、図25に示す大当たり図柄決定テーブルを参照し、取得した第2の乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、左図柄・中図柄・右図柄のそれぞれに対応した演出図柄データをまとめて決定する。
ここで、図25に示す大当たり図柄決定テーブルでは、大当たりしたときに画像表示装置3に停止表示させる大当たりの組合せは、左図柄・中図柄・右図柄のそれぞれが同じ種類の演出図柄38になるように構成されている。
また、図25に示す大当たり図柄決定テーブルにおいては、第1始動口14への遊技球の入球を契機として大当たりした場合には、「111」〜「888」の全ての大当たりの組合せが決定可能に構成されているものの、第2始動口15への遊技球の入球を契機として大当たりした場合には、「特別図柄2」であれば「333」または「777」以外の大当たりの組合せが決定可能であり、「特別図柄3」であれば「333」または「777」の大当たりの組合せが決定可能に構成されている。
このため、第1始動口14への遊技球の入球を契機として、「111」〜「888」の全ての大当たりの組合せが表示された場合には、第1大当たり遊技が行われることを報知し、第2始動口15への遊技球の入球を契機として、「111」、「222」、「444」、「555」、「666」、または「888」の大当たりの組合せが表示された場合には、第2大当たり遊技が行われることを報知し、「333」または「777」の全ての大当たりの組合せが表示された場合には、第3大当たり遊技が行われることを報知することができる。
(ハズレ図柄決定テーブル)
図26は、後述する各種の演出図柄決定テーブルを決定するためのハズレ図柄決定テーブルを示す図である。
図26に示すハズレ図柄決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドと、及び各種の演出図柄決定テーブルとが対応付けられている。
サブCPU120aは、ハズレと判定されると、図26に示すハズレ図柄決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出図柄決定テーブルを決定する。
詳しくは、後述するが、「右図柄決定テーブル」は、左図柄と右図柄との演出図柄38が同じ演出図柄38にならないように構成されており、「左右図柄決定テーブル」は、左図柄と右図柄との演出図柄38が同じ演出図柄38になるように構成されている。
このため、図26に示すハズレ図柄決定テーブルは、「通常変動」及び「短縮変動」に対応した変動パターン指定コマンドを受信したときには、「右図柄決定テーブル」が決定され、左図柄と右図柄との演出図柄38が同じ演出図柄38にならないように構成されている。また、「ノーマルリーチ」、「SPリーチ」及び「SPSPリーチ」に対応した変動パターン指定コマンドを受信したときには、「左右図柄決定テーブル」が決定され、左図柄と右図柄との演出図柄38が同じ演出図柄38になるように構成されていることになる。
(演出図柄決定テーブル)
図27は、ハズレであるときに画像表示装置3に停止表示させる各種の演出図柄38を決定する演出図柄決定テーブルである。図27に示す演出図柄決定テーブルは、図27(a)に示す左図柄決定テーブル、図27(b)に示す右図柄決定テーブル、図27(c)に示す中図柄決定テーブル1、図27(d)に示す左右図柄決定テーブル、及び図27(e)に示す中図柄決定テーブル2から構成されている。
図27(a)に示す左図柄決定テーブルでは、選択率(第3乱数値)と、「左図柄」の演出図柄データとが対応付けられている。
図27(b)に示す右図柄決定テーブルでは、選択率(第4乱数値)と、左図柄を基準として右図柄を決定するための「右加算データ」が対応付けられている。
図27(c)に示す中図柄決定テーブル1では、選択率(第5乱数値)と、左図柄を基準として中図柄を決定するための「中加算データ」が対応付けられている。
図27(d)に示す左右図柄決定テーブルでは、選択率(第3乱数値)と、「左図柄」と「右図柄」の演出図柄データとが対応付けられている。
図27(e)に示す中図柄決定テーブル2では、選択率(第5乱数値)と、左図柄を基準として中図柄を決定するための「中加算データ」が対応付けられている。
なお、図27(a)に示す左図柄決定テーブル、図27(b)に示す右図柄決定テーブル、図27(c)に示す中図柄決定テーブル1、図27(d)に示す左右図柄決定テーブル、及び図27(e)に示す中図柄決定テーブル2の最右欄には、演出図柄の内容を参考として図示している。
ここで、「右加算データ」とは、決定された左図柄を基準として右図柄を決定するためのデータであり、「中加算データ」とは、決定された左図柄を基準として中図柄を決定するためのデータである。
例えば、「左図柄の演出図柄データ」が「02H」である場合に、「右加算データ1」であれば、「右図柄の演出図柄データ」として「03H」が決定され、「右加算データ2」であれば、「右図柄の演出図柄データ」として「04H」が決定される。この例は、中図柄の演出図柄データを決定する中加算データについても同様である。
また、上述したように、演出図柄38は1〜8の数字からなる8種類の演出図柄38で構成されており、8の数字の演出図柄38の変動表示後には1の数字の演出図柄38が変動表示されることになる(すなわち、8種類の演出図柄38はループして変動表示されている)。
このため、「右加算データ」及び「中加算データ」も、基準とする左図柄に対して、ループした右図柄と中図柄とを決定するように構成されている。
例えば、「左図柄の演出図柄データ」が「08H」である場合に、「右加算データ」が「右加算データ1」であれば、「右図柄の演出図柄データ」として「01H」が決定され、「右加算データ」が「右加算データ2」であれば、「右図柄の演出図柄データ」として「02H」が決定されることになる。この例は、右図柄の演出図柄データを決定する中加算データについても同様である。
また、本実施形態においては、図27(b)に示す右図柄決定テーブルは、決定した左図柄を基準として、左図柄と同じ種類の右図柄の演出図柄38が決定されないように構成されている。すなわち、左図柄と右図柄とが同じ図柄となる「右加算データ8」を設けていない。
このため、図27(b)に示す右図柄決定テーブルが決定された場合には、左図柄と右図柄とが同じ種類の演出図柄38(いわゆるリーチ図柄)にならないことになる。
これに対して、図27(d)に示す左右図柄決定テーブルは、左図柄と右図柄とが同じ種類の演出図柄38(いわゆるリーチ図柄)になるように構成されている。
このため、「ノーマルリーチ」、「SPリーチ」及び「SPSPリーチ」に対応した変動パターン指定コマンドを受信したときには、「左右図柄決定テーブル」が決定され(図26参照)、リーチ図柄が表示されることになる。
なお、図27(d)に示す左右図柄決定テーブルは、左図柄と右図柄とが、同じ特定の数字「7」の演出図柄38(特定のリーチ図柄)が決定されることがないように構成されている。
また、図27(e)に示す中図柄決定テーブル2は、決定された左図柄の前後に対応した中図柄の演出図柄38しか決定されないように構成されている。
以上の図25〜図27の演出図柄38を決定するためのテーブルを参照すれば、演出図柄38の組合せとして、以下の特徴が挙げられる。
まず、第1の特徴として、特定のリーチ図柄(「7のリーチ図柄、7の左右図柄」)は、ハズレのときには決定されることがなく、大当たりのときにしか決定されることがないように構成されている(図25、図27(b)、図27(d)参照)。
このため、特定のリーチ図柄が表示された場合には、大当たりになることを事前に示唆できることになる。
また、第2の特徴として、「333」または「777」の大当たりの組合せが表示された場合には、第1始動口14への遊技球の入球を契機とした場合には、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された7Rの第1大当たり遊技が行われることを報知し、第2始動口15への遊技球の入球を契機とした場合には、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された15Rの第3大当たり遊技が行われることを報知できることになる(図25参照)。
さらに、第1の特徴及び第2の特徴を組み合わせた第3の特徴として、特定のリーチ図柄である7のリーチ図柄が表示された場合に、第1始動口14への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された7Rの第1大当たり遊技が行われることを事前に示唆し、第2始動口15への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された15Rの第3大当たり遊技が行われることを事前に示唆することができることになる。
すなわち、特定のリーチ図柄が表示された場合に、始動口の種別によって異なる種類の大当たり遊技が行われることを事前に示唆できることになる(図25参照)。
(エンディング演出決定テーブル)
図28は、大当たり遊技が終了するとき(大当たりのエンディングのとき)のエンディング演出パターンを決定するためのエンディング演出決定テーブルを示す図である。ここで、図28(a)は、本実施形態におけるエンディング演出決定テーブルであり、図28(b)は、変形例におけるエンディング演出決定テーブルである。
図28(a)に示すエンディング演出決定テーブルでは、特定領域フラグの有無とエンディング演出パターンとが1対1で対応付けられている。
ここで、「特定領域フラグ」とは、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aを通過したことを示すデータであり、主制御基板110から特定領域通過指定コマンドを受信したときに、サブRAM120cにセットされるデータである。
また、「エンディング演出パターン」とは、大当たりのエンディングのときに行われる演出装置(画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b)における具体的な演出態様を定めた情報をいい、主制御基板110から大当たりのエンディング指定コマンドを受信したときに行われるエンディング演出の内容を示すものである。
なお、図28に示すエンディング演出決定テーブルの最右欄には、「エンディング演出の内容」を参考として図示している。
サブCPU120aは、大当たりのエンディング指定コマンドを受信すると、図28(a)に示すエンディング演出決定テーブルを参照し、特定領域フラグの有無に基づいて、エンディング演出パターンを決定する。
本実施形態においては、エンディング演出として、大当たり終了後に後述する「トランスゾーン」が開始されることを報知する演出を構成しており、「トランスゾーン突入」の文字が所定の色で表示されるようになっている(図35参照)。
また、本実施形態においては、図28(a)に示すエンディング演出決定テーブルにより、特定領域フラグがセットされていれば、エンディング演出パターンとして、赤文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「01H」を決定し、特定領域フラグがセットされていなければ、エンディング演出パターンとして、青文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「02H」を決定するように構成されている。
これにより、エンディング演出パターンにより、大当たり遊技中に遊技球が特定領域19aを通過したか否かを識別することができる。すなわち、「トランスゾーン突入」の文字の色により、大当たり遊技の終了後に、高確率遊技状態に移行するか低確率遊技状態に移行するかを識別することができる。
なお、本実施形態においては、図28(a)のエンディング演出決定テーブルに示すように、特定領域フラグの有無とエンディング演出パターンとを1対1で対応付けて構成したが、特定領域フラグの有無と選択率(所定の乱数値)とエンディング演出パターンとが対応付けて構成してもよい。
図28(b)は、特定領域フラグの有無と選択率(第6乱数値)とエンディング演出パターンとを対応付けて構成した変形例におけるエンディング演出決定テーブルである。
図28(b)に示すエンディング演出決定テーブルでは、特定領域フラグがセットされていれば、エンディング演出パターンとして、青文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「02H」よりも、赤文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「01H」を極めて高い確率で決定するように構成されている。また、特定領域フラグがセットされていなければ、エンディング演出パターンとして、赤文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「01H」よりも、青文字の「トランスゾーン突入」を表示することに対応する「02H」を極めて高い確率で決定するように構成されている。
これにより、赤文字の「トランスゾーン突入」が表示されたときには、青文字の「トランスゾーン突入」が表示されたときよりも、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行している可能性が高いことを示唆することができる。
次に、演出制御部120mにおけるサブCPU120aにより実行される処理について、フローチャートを用いて説明する。
(演出制御部120mのメイン処理)
まず、図29を用いて、演出制御部120mのメイン処理を説明する。図29は、演出制御部120mにおけるメイン処理を示す図である。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
ステップS1100において、サブCPU120aは、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される各種乱数値(第1乱数値〜第20乱数値等)を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部120mのタイマ割込処理)
図30を用いて、演出制御部120mのタイマ割込処理を説明する。図30は、演出制御部120mにおけるタイマ割込処理を示す図である。なお、図示はしないが、演出制御部120mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御部120mのタイマ割込処理が実行される。
ステップS1300において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1400において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図31及び図32を用いて後述する。
なお、演出制御部120mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部120mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS1400において受信したコマンドの解析処理が行われることになる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御部120mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
ステップS1700において、サブCPU120aは、枠制御基板180を介して演出ボタン検出スイッチ35aおよび十字キー検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、画像制御部150に演出ボタン信号等を送信する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドを枠制御基板180や画像制御部150へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御部120mのコマンド解析処理)
図31及び図32を用いて、演出制御部120mのコマンド解析処理を説明する。図31は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理1を示す図である。また、図32は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理2を示す図である。なお、図32のコマンド解析処理2は、図31のコマンド解析処理1に引き続いて行われるものである。
ステップS1401において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがあるか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがあればステップS1410に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドがなければ、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1410において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであれば、ステップS1411に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドでなければ、ステップS1420に処理を移す。
ステップS1411において、サブCPU120aは、特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM120cの第1保留記憶数カウンタまたは第2保留記憶数カウンタに記憶する保留記憶更新処理を行う。
この保留記憶更新処理においては、受信した特別図柄記憶指定コマンドが第1特別図柄記憶指定コマンドであれば、受信した第1特別図柄記憶指定コマンドに対応する保留記憶数を第1保留記憶数カウンタに記憶し、受信した特別図柄記憶指定コマンドが第2特別図柄記憶指定コマンドであれば、受信した第2特別図柄記憶指定コマンドに対応する保留記憶数を第2保留記憶数カウンタに記憶する。
そして、第1保留記憶数カウンタに記憶された保留記憶数と第2保留記憶数カウンタに記憶された保留記憶数とを画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信するため、第1保留記憶数カウンタに記憶された保留記憶数に対応する第1保留記憶数データと第2保留記憶数カウンタに記憶された保留記憶数に対応する第2保留記憶数データとをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1420において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1421に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドでなければ、ステップS1430に処理を移す。
ステップS1421において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドが大当たりに対応する演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。そして、サブCPU120aは、大当たりに対応する演出図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1422に処理を移す。一方、サブCPU120aは、大当たりに対応する演出図柄指定コマンドでないと判定した場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1422において、サブCPU120aは、大当たりしたときに画像表示装置3に停止表示させる左図柄、右図柄、中図柄のそれぞれの演出図柄38に対する演出図柄データを決定するための大当たり図柄決定処理を行う。
この大当たり図柄決定処理においては、サブCPU120aは、まず、第2の乱数値を取得する。その後、図25に示す大当たり図柄決定テーブルを参照し、取得した第2の乱数値と受信した演出図柄指定コマンドに基づいて、左図柄、右図柄、中図柄のそれぞれの演出図柄38に対する演出図柄データを決定するとともに、決定した演出図柄データをサブRAM120cの停止図柄記憶領域にセットする。
そして、決定した演出図柄38の演出図柄データを画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信するため、停止図柄記憶領域に記憶された演出図柄データをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1430において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1431に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドでなければ、ステップS1440に処理を移す。
ステップS1431において、サブCPU120aは、演出図柄38の変動態様等を定めた図柄演出パターン決定処理を行う。
この図柄演出パターン決定処理においては、サブCPU120aは、まず、第1乱数値を取得する。その後、図24に示す図柄演出パターン決定テーブルを参照して、取得した第1の乱数値と受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、図柄演出パターンを決定するとともに、決定した図柄演出パターンを、サブRAM120cの図柄演出パターン記憶領域にセットする。
そして、決定された図柄演出パターンを画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信するため、図柄演出パターン記憶領域に記憶された図柄演出パターンを示す図柄演出パターンデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1432において、サブCPU120aは、受信した変動パターン指定コマンドが、ハズレに対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。そして、サブCPU120aは、ハズレに対応する変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1433に処理を移す。一方、サブCPU120aは、ハズレに対応する変動パターン指定コマンドでないと判定した場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1433において、サブCPU120aは、ハズレのときに画像表示装置3に停止表示させる左図柄、右図柄、中図柄のそれぞれの演出図柄38に対する演出図柄データを決定するためのハズレ図柄決定処理を行う。
このハズレ図柄決定処理においては、サブCPU120aは、まず、図26に示すハズレ図柄決定テーブルを参照し、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、演出図柄決定テーブル(図27参照)を決定する。
上述したように、図26に示すハズレ図柄決定テーブルを参照すると、「通常変動」及び「短縮変動」のハズレに対応した変動パターン指定コマンドを受信したときには、演出図柄決定テーブルとして、図27(a)に示す左図柄決定テーブル、図27(b)に示す右図柄決定テーブル、図27(c)に示す中図柄決定テーブル1が決定され、「ノーマルリーチ」、「SPリーチ」及び「SPSPリーチ」に対応した変動パターン指定コマンドを受信したときには、演出図柄決定テーブルとして、図27(d)に示す左右図柄決定テーブル、及び図27(e)に示す中図柄決定テーブル2が決定されることになる。
演出図柄決定テーブルを決定した後には、第3乱数値〜第5乱数値を取得し、決定した演出図柄決定テーブルを参照して、取得した第3乱数値〜第5乱数値、左図柄の演出図柄データ、各種の加算データに基づいて、左図柄、右図柄、中図柄のそれぞれの演出図柄データを決定していく。
具体的には、演出図柄決定テーブルとして、図27(a)に示す左図柄決定テーブルが決定された場合には、図27(a)に示す左図柄決定テーブルを参照し、取得した第3乱数値に基づいて、左図柄の演出図柄データを決定する。図27(b)に示す右図柄決定テーブルが決定された場合には、図27(b)に示す右図柄決定テーブルを参照し、取得した第4乱数値に基づいて右加算データを決定し、決定した左図柄の演出図柄データと右加算データとに基づいて、右図柄の演出図柄データを決定する。図27(c)に示す中図柄決定テーブル1が決定された場合には、図27(c)に示す中図柄決定テーブル1を参照し、取得した第5乱数値に基づいて中加算データを決定し、決定した左図柄の演出図柄データと中加算データとに基づいて、中図柄の演出図柄データを決定する。図27(d)に示す左右図柄決定テーブルが決定された場合には、図27(d)に示す左右図柄決定テーブルを参照し、取得した第3乱数値に基づいて、左図柄と右図柄のそれぞれの演出図柄データを決定する。図27(e)に示す中図柄決定テーブル2が決定された場合には、図27(e)に示す中図柄決定テーブル2を参照し、取得した第5乱数値に基づいて中加算データを決定し、決定した左図柄の演出図柄データと中加算データとに基づいて、中図柄の演出図柄データを決定する。
左図柄、右図柄、中図柄のそれぞれの演出図柄データを決定した後には、決定した演出図柄データをサブRAM120cの停止図柄記憶領域にセットする。
そして、決定した演出図柄38の演出図柄データを画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信するため、停止図柄記憶領域に記憶された演出図柄データをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1440において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1441に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドでなければ、ステップS1450に処理を移す。
ステップS1441において、サブCPU120aは、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS1450において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、作動確認コマンドであるか否かを判定する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが作動確認コマンドであればステップS1451に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが作動確認コマンドでなければ、ステップS1452に処理を移す。
ステップS1451において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態記憶領域を参照し、時短遊技状態を示すデータがセットされていない場合には、時短遊技状態を示すデータをサブRAM120cの遊技状態記憶領域にセットする。
ステップS1452において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、未作動確認コマンドであるか否かを判定する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが未作動確認コマンドであればステップS1453に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが未作動確認コマンドでなければ、ステップS1460に処理を移す。
ステップS1453において、サブCPU120aは、サブRAM120cの遊技状態記憶領域を参照し、時短遊技状態を示すデータがセットされている場合には、時短遊技状態を示すデータをサブRAM120cの遊技状態記憶領域からクリアする。
ステップS1454において、サブCPU120aは、サブRAM120cのモード記憶領域を参照し、トランスゾーンを示すデータがセットされている場合には、トランスゾーンを示すデータをサブRAM120cのモード記憶領域からクリアするとともに、トランスゾーンのクリアデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これにより、トランスゾーンのクリアデータが画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信され、画像制御部150等では、トランスゾーンの演出が終了することになる。
ここで、「トランスゾーン」とは、遊技者に時短遊技状態であることを報知するための演出のデータであり、具体的には、画像表示装置31における背景態様(図33、図35参照)や、音声出力装置32における特殊なBGM、盤用照明装置34a及び枠用照明装置34bにおける特殊な照明態様を意味している。
そして、トランスゾーンを示すデータがサブRAM120cのモード記憶領域等にセットされているときには、トランスゾーンの演出が継続して行われていることになる。
ステップS1460において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであればステップS1461に処理を移す。一方、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドでなければ、ステップS1470に処理を移す。
ステップS1661において、サブCPU120aは、オープニング演出パターンを決定するオープニング演出パターン決定処理を行う。
このオープニング演出パターン決定処理においては、サブCPU120aは、受信したオープニング指定コマンドに基づいてオープニング演出パターンを決定し、決定したオープニング演出パターンを演出パターン記憶領域にセットする。そして、決定したオープニング演出パターンの情報を画像制御部150とランプ制御部170に送信するため、決定したオープニング演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1470において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口開放指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口開放指定コマンドであればステップS1471に処理を移す。一方、サブCPU120aは、大入賞口開放指定コマンドでなければステップS1480に処理を移す。
ステップS1471において、サブCPU120aは、ラウンド遊技演出パターンを決定するラウンド遊技演出パターン決定処理を行う。
このラウンド遊技演出パターン決定処理においては、サブCPU120aは、受信した大入賞口開放指定コマンドが示すラウンド数に基づいて、ラウンド遊技演出パターンを決定する。例えば、1ラウンド数を示す大入賞口開放指定コマンドを受信していれば、1ラウンド用のラウンド遊技演出パターンを決定し、2ラウンド数を示す大入賞口開放指定コマンドを受信していれば、2ラウンド用のラウンド遊技演出パターンを決定することになる。
そして、決定したラウンド遊技演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したラウンド遊技演出パターンの情報を画像制御部150とランプ制御部170に送信するため、決定したラウンド遊技演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
特に、本実施形態のラウンド遊技演出パターン決定処理においては、受信した大入賞口開放指定コマンドに基づいてラウンド遊技演出パターンを決定するように構成されているが、大当たり遊技の種別に応じて、異なる種類のラウンド遊技演出パターンは決定されないように構成されている。
すなわち、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技においては、同じラウンド数であれば、同じラウンド遊技演出パターンが決定されることになる。
ステップS1480において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、大入賞口通過指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが大入賞口通過指定コマンドであればステップS1481に処理を移す。一方、サブCPU120aは、大入賞口通過指定コマンドでなければステップS1483に処理を移す。
ステップS1481において、サブCPU120aは、第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入球に対応した賞球(以下「払出数」という)を累計して更新する払出数更新処理を行う。
具体的には、サブCPU120aは、大入賞口通過指定コマンドを受信する毎に、サブRAM120cの累計払出カウンタに払出数に対応する14を加算して更新する処理を行う。
ステップS1482において、サブCPU120aは、累計払出数を表示させる累計払出数表示処理を行う。
具体的には、サブCPU120aは、サブRAM120cの累計払出カウンタを参照して、累計払出カウンタに記憶された値に基づいて累計払出数データを決定し、決定した累計払出数データを画像制御部150とランプ制御部170に送信するため、決定した累計払出数データをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1483において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特定領域通過指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特定領域通過指定コマンドであればステップS1484に処理を移す。一方、サブCPU120aは、特定領域通過指定コマンドでなければステップS1490に処理を移す。
ステップS1484において、サブCPU120aは、特定領域フラグをサブRAM120cのフラグ記憶領域にセットする。
特に、本実施形態においては、特定領域通過指定コマンドを受信したときであっても、なんらの専用演出を行わせないように構成されている。
すなわち、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過しても、通過しなくても同じ内容の演出が行われるように構成されている。
ステップS1490において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。
そして、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであればステップS1491に処理を移す。一方、サブCPU120aは、エンディング指定コマンドでなければ、今回のコマンド解析処理を終了する。
ステップS1491において、サブCPU120aは、エンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行う。
このエンディング演出パターン決定処理においては、サブCPU120aは、図28(a)に示すエンディング演出決定テーブルを参照し、特定領域フラグの有無に基づいて、エンディング演出パターンを決定する。そして、決定したエンディング演出パターンを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したエンディング演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これにより、エンディング演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドが画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信され、画像制御部150等では、エンディング演出が行われることになる(図35(a)、(b)参照)。
ステップS1492において、サブCPU120aは、遊技者に時短遊技状態であることを報知するために、トランスゾーンを示すデータをサブRAM120cのモード記憶領域にセットするとともに、トランスゾーンを示すデータをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
これにより、トランスゾーンを示すデータが画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180に送信され、画像制御部150等では、トランスゾーンの演出が開始することになる(図35(c)、(d)参照)。
また、本実施形態では、上記ステップS1492において、第1大当たり遊技〜第3大当たり遊技の終了後には、大当たり遊技の種別や遊技球の特定領域19aへの通過の有無(高確率遊技状態か否か)に関わらず、同じトランスゾーンを示すデータをセットしている。
このため、大当たり終了後には、高確率遊技状態と低確率遊技状態との区別なく、共通したトランスゾーンの演出が開始されることになる。
ステップS1493において、サブCPU120aは、特定領域フラグをサブRAM120cのフラグ記憶領域からクリアする。
ステップS1494において、サブCPU120aは、1回の大当たり遊技における累計払出数を初期化する累計払出数初期化処理を行う。具体的には、サブCPU120aは、サブRAM120cの累計払出カウンタに0をセットする処理を行う。
以上により、演出制御基板120から各種データを受信した画像制御部150とランプ制御部170と枠制御基板180とは、受信した各種データに従って、画像表示装置31を表示制御したり、音声出力装置32を音声制御したり、盤用照明装置34a及び枠用照明装置34bを点灯制御したりすることになる。
次に、主制御基板110及び演出制御基板120等の制御により、画像表示装置31に表示される演出態様の一例について説明する。
(演出図柄の変動表示における演出態様)
図33は、演出図柄の変動表示における演出態様の一例を示した図である。
図33の左の列(aー1)、(bー1)、及び(cー1)は、非時短遊技状態において、第1始動口14への遊技球の入球を契機としたときの演出図柄38の変動表示における演出態様の一例を示している(図24、図31:S1431等参照)。
また、図33の右の列(aー2)、(bー2)、及び(cー2)は、時短遊技状態において、第2始動口15への遊技球の入球を契機としたときの演出図柄38の変動表示における演出態様の一例を示している(図24、図31:S1431等参照)。
上述したように、時短遊技状態においては、遊技者に時短遊技状態であることを報知するための演出として、トランスゾーンの演出が行われている(図31:S1454、図32:S1492等参照)。
具体的には、図33の右の列(aー2)、(bー2)、及び(cー2)に示すように、画像表示装置31の上下に「トランスゾーン」の文字のテロップが表示されるとともに、第2始動口15を狙った操作ハンドル3の発射操作を促すための「右打ちしてください」の文字が表示されている。
図33(aー1)、(aー2)は、演出図柄38の通常変動が行われているときの演出態様であり、左図柄、中図柄、右図柄の3つの演出図柄38が高速で縦スクロールを行っていることを下向きの矢印で示している。
なお、下向きの矢印の意味に関しては、これから説明する図33(bー1)、(bー2)、図35(c)においても同様である。
図33(bー1)は、非時短遊技状態において、第1始動口14への遊技球の入球を契機として、演出図柄38のノーマルリーチが開始されたときの演出態様であり、左図柄と右図柄との2つの演出図柄38が同じ特定の数字「7」の演出図柄38で仮停止され、中図柄の演出図柄38が高速で縦スクロールを行っていることを示している。
すなわち、図33(bー1)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機として、特定のリーチ図柄が表示されたことを示しており、第1大当たり遊技が行われることを事前に示唆していることになる(図25〜図27、図31:S1422、S1433等参照)。
図33(bー2)は、時短遊技状態において、第2始動口15への遊技球の入球を契機として、演出図柄38のノーマルリーチが開始されたときの演出態様であり、左図柄と右図柄との2つの演出図柄38が同じ特定の数字「7」の演出図柄38で仮停止され、中図柄の演出図柄38が高速で縦スクロールを行っていることを示している。
すなわち、図33(bー2)は、第2始動口14への遊技球の入球を契機として、特定のリーチ図柄が表示されたことを示しており、第3大当たり遊技が行われることを事前に示唆していることになる(図25〜図27、図31:S1422、S1433等参照)。
図33(cー1)、(cー2)は、演出図柄38のノーマルリーチが開始された後に、SPリーチまたはSPSPリーチが行われて、大当たりを報知する演出図柄38の組合せが停止表示されたことを示している。
図33(dー1)、(dー2)は、図33(cー1)、(cー2)の後に表示される、大当たり遊技の開始時におけるオープニング演出の演出態様を示している(図32:S1461等参照)。
ここで、図33(dー1)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機として、第1大当たり遊技が開始されることを報知する演出が行われ、図33(dー2)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機として、第3大当たり遊技が開始されることを報知する演出が行われることを示している。
特に、本実施形態では、上述したように、大当たり遊技が行われることを事前に示唆する同じ特定のリーチ図柄であっても、始動口の種別によって異なる種類の大当たり遊技が実行されることを事前に示唆している。このことは、特定のリーチ図柄に限られず、全回転リーチ(図9参照)や図示しない大当たり予告等についても同様である。
(ラウンド遊技演出における演出態様)
図34は、ラウンド遊技演出における演出態様の一例を示した図である。
図34に示すように、ラウンド遊技演出としては、画像表示装置31の中央にキャラクタが表示されるとともに、画像表示装置31の右上には、1回の大当たり遊技における累計払出数が表示されている(図32:S1471、S1482、1486等参照)。
図34(a)は、第1〜3大当たり遊技において、特定領域19aを内部に有する第2大入賞口17が開放する特定のラウンド(6R目)が行われているときのラウンド遊技演出における演出態様の一例を示している(図32:S1471等参照)。
そして、図34(a)に示すように、特定のラウンドが行われているときのラウンド遊技演出は、第1〜3大当たり遊技において共通して構成されている。
図34(b)は、第2、3大当たり遊技の特定のラウンドにおいて、図34(a)の後に、第2大入賞口17に遊技球が入球したものの、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aを通過しなかったとき(非特定領域19bを通過したとき)のラウンド遊技演出の演出態様である。
図34(b)に示すように、第2大入賞口17に遊技球が入球した遊技球が非特定領域19bを通過したときには、画像表示装置31の右上の累計払出数が、直前に表示されていた累計払出数に対して「14」が加算されて更新表示されるように構成されている(図32:S1482等参照)。
図34(c)は、第2、3大当たり遊技の特定のラウンドにおいて、図34(a)の後に、第2大入賞口17に遊技球が入球して、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aを通過したときのラウンド遊技演出の演出態様である。
図34(c)に示すように、第2大入賞口17に遊技球が入球した遊技球が特定領域19aを通過したときには、なんらの専用演出が行われることなく、画像表示装置31の右上の累計払出数が、直前に表示されていた累計払出数に対して「14」が加算されて更新表示されるように構成されている(図32:S1482、S1483、S1484等参照)。
なお、遊技球が特定領域19aを通過したときに、累計払出数が更新表示されるのは、上述したように、特定領域19aを通過した遊技球、及び非特定領域19bを通過した遊技球のいずれの遊技球も第2大入賞口検出スイッチ17aによって検出されるからである。
このように、第2、3大当たり遊技の第2大入賞口17が開放する特定のラウンドにおいて、第2大入賞口17に入球した遊技球が非特定領域19bを通過しても、特定領域19aを通過しても、同じ内容のラウンド遊技演出が行われている(図34(b)及び図34(c))。
このため、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過したか否かを認識し難くさせ、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過しなかったときの遊技の興趣の減退を防止するとともに、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過したかもしれないとの期待を遊技者に持たせながら、その後の遊技を行わせることができる。
また、第1大当たり遊技においても、特定のラウンドにおいて僅かに解放された第2大入賞口17に遊技球が入球した場合や、特定のラウンドの次のラウンド(7R)において第1大入賞口16に遊技球が入球した場合であっても、図34(b)及び図34(c)に示すような演出態様のラウンド遊技演出が行われることになる。
このため、第1〜3大当たり遊技のいずれの大当たり遊技においても、特定のラウンド以降に遊技球が特定領域19aに通過したか否かをアピールすることなく、ラウンド遊技演出が行われることになる。
(エンディング演出及びトランスゾーンの演出における演出態様)
図35は、エンディング演出及びトランスゾーンの演出における演出態様の一例を示した図である。
図35(a)、(b)は、大当たり遊技の終了時におけるエンディング演出の演出態様を示している。
図35(a)は、遊技球が特定領域19aを通過しなかったときのエンディング演出の演出態様であり、画像表示装置31に青文字の「トランスゾーン突入」の文字が表示されている(図28、図32:S1491等参照)。
図35(b)は、遊技球が特定領域19aを通過したときのエンディング演出の演出態様であり、画像表示装置31に赤文字の「トランスゾーン突入」の文字が表示されている(図28、図32:S1491等参照)。
図35(c)は、図35(a)、(b)の後に行われるトランスゾーンの演出における演出態様を示している。このトランスゾーンの演出は、図33の右の列(aー2)、(bー2)、及び(cー2)と同様であるので、説明を省略する。
以上の本実施形態によれば、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aを通過しても、通過しなくても同じ内容のラウンド遊技演出を実行している。
このため、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過したか否かを認識し難くさせ、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過しなかったときの遊技の興趣の減退を防止するとともに、第2大入賞口17に入球した遊技球が特定領域19aに通過したかもしれないとの期待を遊技者に持たせながら、その後の遊技を行わせることができる。
また、本実施形態によれば、大当たり遊技のエンディング時に、特定領域19aに遊技球が通過したか否かに基づいて、トランスゾーンが開始されることを報知する開始演出が異なるように構成した。
このため、遊技球が特定領域19aを通過すると大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に移行する遊技機においては、第2大入賞口17内の特定領域19aへの遊技球の通過の有無を利用して、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
特に、本実施形態によれば、トランスゾーンの演出を実行しているとき(時短遊技状態中)には、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで共通の演出を実行しているので、トランスゾーンの演出を実行しているときには低確率遊技状態と高確率遊技状態とを識別することができないように構成されている。さらには、時短遊技状態かつ低確率遊技状態の第1状態と、時短遊技状態かつ高確率遊技状態の第2状態とで、時短遊技状態の終了条件である時短回数が同じ時短回数(75回)で構成されていることからも、トランスゾーンの演出を実行しているとき(時短遊技状態中)には、低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかの識別をより一層困難にしている。
このため、実行中のトランスゾーンが低確率遊技状態に対応するものであるのか、高確率遊技状態に対応するものであるのかは、トランスゾーンの開始時にしか識別することが困難となっており、遊技者にトランスゾーンの開始時の開始演出をより着目させて、より興趣の向上を図ることができる。
また、通行人、隣の台の遊技者等の第三者が、トランスゾーンの演出が実行されている遊技機を認識したとしても、実行中のトランスゾーンが低確率遊技状態に対応するものであるのか、高確率遊技状態に対応するものであるのかを識別することが困難となっており、トランスゾーンの演出を実行している遊技機に対して遊技を行っている遊技者からすれば、トランスゾーンの演出の実行中に大当たりにならないことの周りへのプレッシャー等を受けることなく、遊技者のみが結果を知りながら遊技を行うことができる。
さらには、トランスゾーンの開始時の開始演出を意図的に見逃す(目をつぶったり、画面を隠す等)ようにすれば、トランスゾーンの演出が実行されているときには、常に高確率遊技状態であるかもしれないとの期待を持ちながら、トランスゾーンの演出を楽しんで遊技を行うこともできる。
また、本実施形態によれば、第1始動口14への遊技球の入球を契機として、特定のリーチ図柄が表示されることによって、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された7Rの第1大当たり遊技が行われることを事前に示唆し、第2始動口15への遊技球の入球を契機として、特定のリーチ図柄が表示されることによって、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された15Rの第2、3大当たり遊技が行われることを事前に示唆している。
このため、第1の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典と、第2の始動口を契機としたときに実行される大当たり遊技の特典とを異ならせた遊技機において、かかる特典の相違を利用して、より遊技の興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施形態においては、第2大入賞口検出スイッチ17aは、特定領域19aと非特定領域19bとを区別せずに、第2大入賞口17への遊技球の入球を検出するように構成したが、第2大入賞口検出スイッチ17aを「非特定領域検出スイッチ17a」として、非特定領域19bに遊技球が通過したことのみ検出するように構成してもよい。
このように構成する場合には、メインCPU110aは、ステップS220において、特定領域検出スイッチ18a、または非特定領域検出スイッチ17aのいずれかにより遊技球が検出される毎に、同じメインRAM110cの大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新するとともに、大入賞口通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットすればよい。
このように構成したことにより、遊技球が特定領域19aを通過した場合であっても、遊技球が特定領域19aを通過しなかった場合であっても、同じカウント表示、同じラウンド遊技演出を行うことができる。
また、本実施形態においては、特定のリーチ図柄が表示された場合に、第1始動口14への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された7Rの第1大当たり遊技が行われることを事前に示唆し、第2始動口15への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された15Rの第3大当たり遊技が行われることを事前に示唆するように構成されている。
しかしながら、第1大当たり遊技と第3大当たり遊技とのラウンド数は同じにして、特定のリーチ図柄が表示された場合に、第1始動口14への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが困難に構成された大当たり遊技が行われることを事前に示唆し、第2始動口15への遊技球の入球を契機としていると、特定領域19aに遊技球が通過することが可能に構成された第3大当たり遊技が行われることを事前に示唆するように構成してもよい。
さらには、第1大当たり遊技と第3大当たり遊技とで特定領域19aに遊技球が通過する可能性は同じにして、第1始動口14への遊技球の入球を契機としていると、7Rの第1大当たり遊技が行われることを事前に示唆し、第2始動口15への遊技球の入球を契機としていると、15Rの第3大当たり遊技が行われることを事前に示唆するように構成してもよい。
また、本実施形態においては、トランスゾーンが開始されることを報知する開始演出を、エンディング演出として構成したが、大当たり遊技が終了した後の1回転目の演出図柄の変動開始時に、トランスゾーンが開始されることを報知する演出を行ってもよい。
このように構成する場合には、サブCPU120aは、ステップS1491においてトランスゾーンが開始されることを報知するエンディング演出を決定せずに、ステップS1430において、大当たり遊技が終了した後の1回転目の演出図柄の変動開始時であることを条件に、トランスゾーンが開始されることを報知する演出を決定すればよい。
さらに、ステップS1493において大当たり遊技の終了時に特定領域フラグをクリアせずに、ステップS1430においてトランスゾーンが開始されることを報知する演出を決定した後に特定領域フラグをクリアするように構成すれば、トランスゾーンが開始されることを報知する演出に対してのみ、遊技球が特定領域19aを通過したか否かに応じた演出を実行することができる。
以上、本実施形態によれば、パチンコ遊技機に用いる遊技機の構成についての説明をしたが、回胴式遊技機(スロットマシン)、雀球遊技機、アレンジボール遊技機に上記実施形態の構成を用いてもよい。
1 遊技機
14 第1始動口
14a 第1始動口検出スイッチ
15 第2始動口
15a 第2始動口検出スイッチ
16 第1大入賞口
16a 第1大入賞口検出スイッチ
17 第2大入賞口
17a 第2大入賞口検出スイッチ
18a 特定領域検出スイッチ
19a 特定領域
19b 非特定領域
31 画像表示装置
38 演出図柄
110 主制御基板
110a メインCPU
110b メインROM
110c メインRAM
120 演出制御基板
120a サブCPU
120b サブROM
120c サブRAM
120m 演出制御部
150 画像制御部
150a 液晶制御CPU
159 描画制御部

Claims (2)

  1. 遊技領域に設けられた第1始動領域を通過した遊技球を検出する第1始動領域検出手段と、
    遊技領域に設けられた第2始動領域を通過した遊技球を検出する第2始動領域検出手段と、
    前記第1始動領域検出手段または前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されることにより、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定をする特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定され、前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときには、所定の確率で第1特別遊技実行し、前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときには、第1特別遊技よりも第2特別遊技の方を高い確率で実行する特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技判定手段による判定結果を報知する演出図柄の変動表示及び停止表示を行う演出図柄表示手段と、
    前記特別遊技判定手段による判定結果に基づいて、前記演出図柄の変動表示に伴う判定演出を行う演出実行手段と、を備え、
    前記判定演出には、前記演出図柄の変動開始時から行われる通常判定演出と、前記通常判定演出の後に行われる特定判定演出とが含まれており、
    前記演出実行手段は、
    前記演出図柄表示手段によって前記演出図柄が停止表示される前に、前記特別遊技が実行される可能性があることを示唆する複数の演出態様の中からいずれかの演出態様で前記特定判定演出を行うことが可能であり、
    前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときであっても、前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機としたときであっても、前記特別遊技が実行される可能性が相対的に高いことを示唆する特定の演出態様による特定判定演出を行うことが可能であり、
    前記特別遊技実行手段は、
    前記第1始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機した前記特定の演出態様による特定判定演出が行われて、前記特別遊技が実行されることを報知された後には、前記第1特別遊技を実行し、
    前記第2始動領域検出手段によって遊技球が検出されたことを契機した前記特定の演出態様による特定判定演出が行われて、前記特別遊技が実行されることを報知された後には、前記第2特別遊技を実行する、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに開閉可能な特別入賞口と、
    前記特別入賞口の内部に設けられた特定領域に遊技球が通過したことを検出する特定領域検出手段と、
    前記特定領域検出手段によって遊技球が前記特定領域に通過したことを検出すると、前記特別遊技実行手段による特別遊技の実行後に、遊技者に有利な特定遊技状態の制御を行う特定遊技状態制御手段と、を備え、
    前記特別遊技実行手段は、
    記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し難い開閉を行う第1特別遊技を実行し、
    記特別入賞口に入球した遊技球が前記特定領域を通過し易い開閉を行う第2特別遊技を実行する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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