JP6381843B1 - 情報処理装置、情報処理方法、および、プログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムを提供すること。【解決手段】情報を入力する入力手段(インターフェース)と、利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、入力定義情報と相関性が高い情報が入力手段から入力された場合には、出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセル(感性知識)と、出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツと、複数の利用者に対して共通して記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、入力定義情報と相関性が高い情報がマインドプリーツとして入力された場合には、出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセル(感情知識)と、第2ナレッジセルから出力された出力定義情報を外部に出力する出力手段(インターフェース)と、を有する。【選択図】図31

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムに関するものである。
ニューラルネットワークは、脳のニューロンおよびシナプスを模して考えられたモデルであり、学習および識別の2段階の処理により構成される。学習段階では、多数の入力からその特徴を学習し、識別処理のためのニューラルネットワークを構築する。識別段階では、ニューラルネットワークを用いて新たな入力が何であるかを識別する。
近年では、学習段階の技術が大きく発展しており、例えば、ディープラーニング(深層学習)により、高い表現力を持った多層ニューラルネットワークを構築できるようになりつつある。
ニューラルネットワークの知識構造は、概念知識の構造が変化しない知識として推論を行う場合は処理速度も速く、最適な知識構造と言うことができる。また、多くの親データを学習するほど特徴概念の知識が深くなり、概念知識全体で評価する場合には優れた知識推論システムということができる。
特開2010−146514号公報
しかしながら、ニューラルネットワークでは、概念知識の定義や構造が時間やイベントによって変化する知識モデルの写像には困難を生じる。例えば、ネットワークで結合されている概念知識を変更する場合には多大な時間を要するため、人間の場合のように、記憶知識を修正して、考える仕組みを変更することが困難という問題点がある。
また、人間の場合、感情も周りの環境や人との関係によって、時々刻々と変化するが、ニューラルネットワークでは、このように変化する感情モデルを構築することが困難という問題点がある。
本発明は、環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、情報を入力する入力手段と、利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力手段から入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセルと、前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツと、複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセルと、前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる。
また、本発明は、前記第1ナレッジセルは、前記入力手段から入力された情報とともに、他の前記第1ナレッジセルから出力される情報も入力することを特徴とする。
このような構成によれば、連想覚醒によってより多くの関連する情報を得ることができる。
また、本発明は、前記第2ナレッジセルは、前記マインドプリーツとして入力された情報とともに、他の前記第2ナレッジセルから出力される情報も入力することを特徴とする。
このような構成によれば、連想覚醒によってより多くの関連する情報を得ることができる。
また、本発明は、前記第1ナレッジセルおよび前記第2ナレッジセルは、複数の前記入力定義情報を有し、複数の前記入力定義情報の少なくとも1つが入力された場合に、前記出力定義情報を出力する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、感情の複雑な動きを模擬することができる。
また、本発明は、前記第1ナレッジセルおよび前記第2ナレッジセルは、前記入力手段または他の前記第1ナレッジセルまたは前記第2ナレッジセルから入力された情報と、前記入力定義情報との相関性の高さを設定可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、相関性の高さを設定することで、感情または感性の関連性の高さを任意に設定することができる。
また、本発明は、前記第1ナレッジセルまたは前記第2ナレッジセルを追加、削除、または、補正する改変手段を有することを特徴とする。
このような構成によれば、感情または感性を自由に追加、削除、補正することができる。
また、本発明は、前記入力定義情報および前記出力定義情報は、テキスト情報、音声情報、または、画像情報によって構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、様々な情報を感情または感性として蓄積することができる。
また、本発明は、情報を入力する入力ステップと、利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力ステップから入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセルと、前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツと、複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセルと、前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力ステップと、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる。
また、本発明は、コンピュータを、情報を入力する入力ステップ、利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力ステップから入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセル、前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツ、複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセル、前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力ステップ、として機能させることを特徴とする。
このようなプログラムによれば、環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる。
本発明によれば、環境等に応じて変化する感情モデルを構築することができる情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムを提供することが可能となる。
和音を聞いたときの活性化部位と脳内メカニズムを示す図である。 本発明の第1実施形態に係るニューロンナレッジモデルの動作を説明するための図である。 ディープラーニングと知識推論システムを比較した図である。 第1実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 第1実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 第1実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 第1実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る感情推論システムの動作を説明するための図である。 第2実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 第2実施形態の具体的な動作を説明するための図である。 本発明の変形実施形態に係る専門技術の承継コンシェルジュについて説明するための図である。 本発明の変形実施形態に係る来館者の感情学習コミュニケーターについて説明するための図である。 本発明の変形実施形態に係る被介護者のマインドケアについて説明するための図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置が有する感性情報に係るナレッジセルの詳細を説明するための図である。 図15に示すナレッジセルの具体的な構成例を示す図である。 図15に示すナレッジセルと入力情報との関係を示す図である。 図15に示す強度を設定する様子を示す図である。 ナレッジセルの連携覚醒の様子を示す図である。 ナレッジセルの具体的な連携覚醒の様子を示す図である。 本発明のナレッジセルの独立性を示す図である。 独立性を有しないシステムの一例を示す図である。 ナレッジセルを追加する様子を示す図である。 ナレッジセルを削除する様子を示す図である。 ナレッジセルを修正する様子を示す図である。 ナレッジセルを追加する様子を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置が有する感情情報に係るナレッジセルの詳細を説明するための図である。 図27に示すナレッジセルの具体的な構成例を示す図である。 図15に示すナレッジセルの入出力動作を説明するための図である。 図27に示すナレッジセルの入出力動作を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の動作を説明する図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の動作を説明する図である。 本発明の変形実施形態を説明するための図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
第1実施形態
1 脳型知識構造によるニューロンナレッジモデルの提言
1.はじめに
ニューロンナレッジモデルは脳型知識構造を原点として考えられている。情報を記憶する機能を持つニューロンと情報を伝達する仕組みのシナプスの働きである。ニューラルネットワークも同様な記憶モデルが基本であるが大きく異なる点が2つある。それは記憶の自由度と知識の推論方法である。この2つを研究する事により、人の記憶の仕組みを脳型知識構造の知識推論として提言することができ、ニューロンナレッジモデルを基盤とした感情推論システムを実現することができた。しかし人の記憶の仕組みの全てをニューロンナレッジモデルで実証できた訳ではなく基礎研究の段階であるが、その研究成果を以下に説明する。
2. 記憶の自由度
2.1 ニューラルネットワークの弱点
ニューラルネットワークでは特徴概念が深層木構造により上位概念から下位概念にネットワークで構成されている。この特徴概念をひとつの概念知識と考えれば、複数の概念知識が深層木構造で構成された知識構造と考えられる。
ニューラルネットワークの知識構造は、概念知識の構造が変化しない知識として推論を行う場合は処理速度も速く最適な知識構造と言える。さらに多くの親データを学習するほど特徴概念の知識は深くなり、概念知識全体で評価する場合非常に優れた知識推論システムといえる。
しかし概念知識の定義や構造が時間やイベントによって変化する知識モデルの写像には困難を生じる。例えばネットワークで結合されている概念知識を変更することは不可能ではないが大変時間を必要とするので、人が記憶知識を修正して直ぐに考える仕組みを実現することはできない。
2.2 知識構造の自由度の研究
知識構造の自由度についてはいくつかの研究テーマの考察から導くことができる。考察は知識モデルの仕組みとして神経細胞のニューロンやシナプスを機能的に写像する研究として、(1)ニューロンの活性化、(2) シナプスの信号伝達機能、(3) シナプスの形成機能、について進めた。
(1) ニューロンの活性化
神経細胞のニューロンは様々な刺激に対して活性化する部位が異なることが説明されている。例えば、図1は、和音を聞いたときの活性化部位と脳内メカニズムを示している。図1のMRI画像にも示すとおり、音楽鑑賞では聴覚野以外にもリズムを感じる部位が活性化されることが説明されている。合わせて特記したいことは活性化された部位が離れていることである。もしシナプスで結合された隣り合うニューロンが活性化されるのであれば、MRI画像には聴覚野から活性化された連続したニューロンが表示されても良いと思われるが活性化されているのは離れた部位だけのように見える。このことにより次の考察を行う。
《考察1》
脳内の関連するニューロンがシナプスの信号伝達に関係なく離れた場所で活性化しているかのように、知識モデルも知識がネットワーク構造に関係なく知識が評価できる仕組みが必要である。
(2) シナプスの信号伝達機能
神経細胞のシナプスは隣り合うニューロンを信号結合して神経信号を伝達する働きがある。ニューラルネットワークモデルでも上層の概念知識(ニューロン)がネットワーク(シナプス)を通じて下層概念へ連続して推論処理が伝達される仕組みとされている。ところが図1のMRI画像からはシナプスが連続して信号を伝達しているようには見られない。このことにより次の考察を行う。
《考察2》
脳内で離れて活性化されている部位間のニューロンが、シナプスで結合されていても活性化されていないかのように、知識モデルのネットワークもネットワークに依存しないで概念知識に情報を伝達する仕組みが必要である。
(3) シナプスの形成機能
神経細胞のシナプスは幼少期からシナプスのネットワークが活発に形成され様々な知識が生成されていく。また脳内に障害が発生した場合、別の部位で新たなシナプスのネットワークが形成されて、障害で低下した機能を補うことは知られている。つまりシナプスはニューロンの信号伝達の機能だけでなく、記憶の形を司っているようにも見える。このことにより次の考察を行う。
《考察3》
脳内でシナプスが生体的環境により目的とするニューロンへネットワークを自由に形成していくかのように、知識モデルの概念知識の関係は結合的なものではなく常に自由に形成できる仕組みが必要である。
以上の3つの考察により、脳型の知識モデルを実現するにはニューラルネットワークモデルよりも自由度の高い知識モデルが必要であるという結論を導き出した。
2.3 記憶の独立性
従来から提示されてきた様々な記憶モデルでは、強弱はあるものの他の記憶と何らかの連結性を持っており、ひとつの記憶を紐解けば、それに紐付く記憶が引き出されるモデルで表現されてきた。しかし考察から導き出された結論は、知識構造が結合的な束縛を受けているネットワーク型の知識モデルでなく、概念知識同士が独立して存在しながら意味関係を形成し、お互いに情報を交換して活性化する自由度の高い知識モデルの実現である。
それは知識やルールの記憶がニューラルネットワークのように最初から決められた概念構造で結合されているのではなく『記憶そのものはネットワークに束縛されずに独立して存在する』という今までに無い全く新しい知識構造の概念であり、この環境を実現したのがニューロンナレッジモデルである。
3.ニューロンナレッジモデル
3.1 知識モデルの単純化
今まで考えられてきた脳型知識モデルでは、脳機能を細かく解析して、その機能を網羅する知識モデルを構築しようと試みてきた。しかしそれは新たに解明される脳機能の実装に伴うモデルの複雑化と、脳型機能のモデル処理の巨大化により、脳型知識モデルの実装には多くの課題が発生した。これらの原因は脳型知識モデルを脳機能の視野からモデル設計してきたことに大きい。ニューロンナレッジモデルは、脳機能の基本となる神経細胞のニューロンやシナプスを単位としてモデル化を行い、知識モデルを単純な仕組みで設計することに着眼した。それにより単純で自由度が高い知識構造モデルで記憶機能を実現することができた。
3.2 記憶機能
脳内ではニューロンやシナプスによって記憶が形成されている。記憶は「記銘」「保存」「想起」の3大機能で様々な情報や知識を操作している。ニューロンナレッジモデルにおいても記憶機能は確立されている。
(1) 記憶の想起と記銘
ニューロンナレッジモデルでは、視覚や聴覚や感覚などの外部刺激により記憶(知識)の想起が開始される。もし想起される記憶がない場合は外部刺激の情報が記憶として記銘される。
(2) 記憶の抑揚
ニューロンナレッジモデルで保持されている記憶は、外部環境の変化により活性化の抑揚が変化するので時間的要素や環境的要素により推論結果は異なる。
(3) 記憶の保存
ニューロンナレッジモデルによる記憶の知識密度は常に変化するが、初期段階では異なる記憶同士で同じ意味を持つ場合がある。この状態で記憶が保存されるときは外部に対して相違知識の学習を要求する。
3.3 ナレッジセル(知識モデルの仕組み)
図2は、本発明の第1実施形態に係るニューロンナレッジモデルの構成例を示す図である。ニューロンナレッジモデルにおける知識の単位はナレッジセルと呼ばれ、神経細胞のニューロンの働きを行う。脳の記憶がニューロンで形成されているように、ニューロンナレッジモデルによる記憶の仕組みはナレッジセルの働きで説明することができる。
(1)ナレッジセルの構造
ナレッジセルは刺激に反応する「レセプター」と呼ばれる素子と、刺激を他のナレッジセルに発信する「インパルス」と呼ばれる素子を持っている。
(2)ナレッジセルの記憶
ニューロンが脳内記憶の中枢であるように、ナレッジセルも外部刺激からの情報を記憶していく。ナレッジセルは知識のユニーク感度が強く、同じ知識内容を持つナレッジセルが他に存在する場合は相違知識の要求を外部へ刺激として発信を行う。
(3)ナレッジセルの覚醒(図2−(1))
ニューロンがシナプスからの信号で活性化するように、ナレッジセルもレセプターへの刺激により覚醒する。但しレセプター強度により外部刺激の受信が抑制される場合があるのですべての場合でナレッジセルが常に覚醒するとは限らない。
(4)ナレッジセルの活性(図2−(3))
ニューロンがシナプスを通して別のニューロンに信号を送るように、ナレッジセルも覚醒するとインパルスから他のナレッジセルや外部(返答)に覚醒刺激を発信する。但しインパルス強度により覚醒刺激の発信が抑制される場合があるのですべての場合で常に発信されるとは限らない。
(5)ナレッジセルの連携覚醒(図2−(2))
ナレッジセルの覚醒によりインパルスから発信された覚醒刺激は他のナレッジセルへ伝達される。これをナレッジセルの連携覚醒という。連携覚醒によりレセプターが覚醒刺激の反応を繰り返えしながらナレッジセルが活性化されて知識が掘り起こされていく。
図2の例では、ニューロンナレッジモデルは、ナレッジセルとしてのナレッジV,W,Xを有している。ナレッジセルは、刺激に反応する「レセプター」と呼ばれる素子と、刺激を他のナレッジセルに発信する「インパルス」と呼ばれる素子を有している。例えば、ナレッジVに対応するナレッジセルは、インパルスV、レセプターA、および、レセプターBを有している。ナレッジWに対応するナレッジセルは、インパルスW、レセプターA、および、レセプターCを有している。また、ナレッジXに対応するナレッジセルは、インパルスX、レセプターV、および、レセプターBを有している。また、図2において実線は外部刺激による覚醒を示し、間隔が短い破線は覚醒刺激による連携覚醒を示し、間隔が長い破線は覚醒刺激による返答を示している。
図2の例では、ニューロンナレッジモデルに対して、外部刺激A,Bが与えられている。外部刺激Aに対応するレセプターAは、ナレッジV,Wに対応するナレッジセルが有している。外部刺激Bに対応するレセプターBは、ナレッジV,Xに対応するナレッジセルが有している。このため、外部刺激A,Bが与えられると、ナレッジVに対応するナレッジセルは、レセプターA,Bを有するので、インパルスVが活性化され、レセプターVを有するナレッジXに対応するナレッジセルを連携覚醒するとともに、インパルスVを返答する。ナレッジWに対応するナレッジセルは、レセプターAは有するものの、レセプターBは有しないのでインパルスWは活性化されず、返答は行わない。また、ナレッジXに対応するナレッジセルは、外部刺激Bに対応するレセプターBを有するとともに、前述のように、連携覚醒によってレセプターVが刺激されるので、インパルスXを返答する。この結果、図2に示すニューロンナレッジモデルでは、外部刺激A,Bに対してインパルスV,Xが返答される。なお、図2に示すナレッジセルの個数、各ナレッジセルが有するインパルスおよびレセプターの個数は一例であり、これ以外の個数としてもよい。
3.4 連携覚醒のゴール
人が記憶を呼び起こす場合には、ある程度で記憶の想起を終わらせる場合と、求める事象に辿り着くまで深く記憶を掘り起こしていく場合がある。ニューロンナレッジモデルにおけるナレッジセルの連携覚醒も、何度も記憶を掘り起こしていくことができるが、どの程度の記憶レベルで覚醒を終わらせるかはシステム環境の利用者に依存するところである。
4. 知識推論
4.1 知識推論の定義
深層木構造の知識で推論するディープラーニングシステムは機械推論と呼ばれるが、広い意味で述べれば知識で推論するので知識推論機構である。しかし、本件明細書では、本来の自由度の高い知識で推論するニューロンナレッジモデルで推論する機構を、機械推論の対岸の機構として知識推論と定義する。
4.2 ディープラーニングと知識推論の比較
図3に、ディープラーニングと、ニューロンナレッジモデルを利用した知識推論システムの比較表を示す。
4.3 システム環境での位置付け
知識推論はニューロンナレッジモデルによる推論機構であるため、外部刺激は入力インターフェースから受け取り、推論結果は出力インターフェースから外部へ送るシステム環境が必要である。例えばシステム商品が音声入力による場合は音声認識や意味理解の人工知能技術が必要となり、カメラ画像入力による場合は画像認識の人工知能技術が必要となり、音声出力の場合は音声文章生成の人工知能技術などの入出力インターフェース技術が必要となる。
4.4 知識推論の実施形態
以下に、本発明の第1実施形態の具体的な動作について説明する。図4〜図7は、第1実施形態の具体的な動作を説明する図である。図4〜図7において、{}はナレッジセルのナレッジ本体を示し、*はインパルス(覚醒により刺激を発信する素子)を示し、:は、レセプター(刺激を受動する素子)を示す。また、入力条件としては、以下の通りである。
(1)入力条件(イメージ)
知識推論への入力フォーマット(仮)
“『主部』は [『修飾部』] 『目的部』”
知識推論への入力指示
語尾に!印は学習入力指示
語尾に?印は質問入力指示
プロンプト
● 利用者側の指示プロンプト
◎ 利用者側の知識回答用プロンプト
知識推論側のプロンプト
なお、日本語解析や文章理解は別機能で実現する。
図4では、質問の「白い犬」が外部刺激として、レセプターに反応して「スピッツ」ナレッジが覚醒する。続いて「スピッツ」インパルスが刺激を発信して返答となる。
図5では、「紀州犬は白い犬」を学習して記憶を保存する時に、「白い犬」の知識が「スピッツ」にも該当することを理解して、知識の差別化を行うために「紀州犬」と「スピッツ」の違いの誘導質問を行う。
図6では、質問の「白い犬」が外部刺激として,レセプターに反応して、「スピッツ」と「紀州犬」ナレッジが覚醒する。但し「スピッツ」には「毛が長い」というレセプターがまだ反応していないので絞込み質問を行う。
図7では、「動物」ナレッジには「白い」レセプターは存在しない。目的部の「動物」を外部刺激として評価すると「犬」と「鳥」ナレッジが覚醒する。しかし、「白い」はないので「鳥」と「犬」が覚醒刺激として連携覚醒される。すると「白鳥」と「スピッツ」と「紀州犬」に「白い」レセプターが存在することを理解する。最初の質問から「鳥」と「犬」の差別化を行うため反応していない「空を飛ぶ」レセプターに対して絞込み質問を行う。
第2実施形態
ニューロンナレッジモデルを基盤とした感情推論システム
人の感情は周りの環境や人との関係により常に変化している。もし感情を人工知能で扱うならば、感情の変化に追随できる感情型の知識モデルが必要である。ところで人は物事を感じるとき脳内の仕組みで感情を表現している。脳内の神経細胞であるニューロンとシナプスが働いて複雑な感情を表現する。人工知能の能力を人の気持ちや感情を扱う領域まで押し進めるには、複雑な感情表現を単純なモデルで扱える仕組みが必要となる。
そこで前章で提言したニューロンナレッジモデルの知識基盤を利用して、感情知識を推論するモデルの研究を行い、感情を推論するシステムを実現することができた。しかし人の感情の仕組みの全てを感情推論システムで実証できた訳ではなく基礎研究の段階であるが、その研究成果を以下に説明する。
6.1 感情の表現モデル
人は外部から刺激を受けて心を動かされる。刺激を受けてから心が動くまでの生体的な仕組みは、脳内で信号が複雑に交信されている。今までの人工知能で感情を扱う試みでは、この感情を形成する複雑で生体的な仕組みのモデル化を目的としてきた。しかし、心が動いた最終状態の感情について客観視した場合、感情表現とは、外部から刺激を受けると、脳内の何らかの生体的作用を経て、記憶されていた感情が活性化された状態に変化したものと言える。
6.2 感情を推論する仕組み
人の心の作用は非常に複雑である。ポジティブな感情やネガティブな感情が複雑に入り混じることがある。しかし当研究は、喜びや悲しみなどの心の複雑な生体的作用を表現する生体モデルの研究ではない。外部からの感情刺激を受けて、記憶としての感情を呼び起こしたり、集団的に共通な感情に照らし合わせて推論する仕組みの研究である。これは記憶された感情を知識として考えることで、外部刺激として与えられる感覚情報から感情の知識を推論することが可能となる。
6.3 ニューロンナレッジモデルによる感情推論
前章のニューロンナレッジモデルは学習している知識を活性化させながら推論を行う。このモデルの知識を、記憶された感情知識として活性化する環境モデルが出来れば、感情知識を推論させることが可能である。この仕組みによって感情知識を推論する方法を感情推論と定義する。
7. 感情推論
7.1 感情推論の定義
感情推論は、ニューロンナレッジモデルの知識基盤を利用して、外部刺激として取得した感情や感覚情報により、学習している感情知識を推論する方法である。
(1)感情推論の目的
感情推論は、自分が記憶してきた感情知識を探索したり、他人の感情知識に共感することで、感情を理解するコミュニケーション環境を実現して、心の伝達をケアできる、人に優しいシステムで社会に貢献していくことを目的とする。
(2)感情推論の特徴
感情推論は、推論で扱う知識の種類により「自己的感情推論」と「利他的感情推論」に大別される。自己的感情推論は自己の経験で記憶した感情知識から推論を行うことで、自己啓発や自己反省など自己の生活の中で感情推論を活用する。また利他的感情推論は他人の経験感情や集団的学習で記憶した感情知識から感情の推論を行う。これは他人との感情伝達の補佐や大衆感情の分析、集団感情知識を利用した感情探索など、特定な環境やツールとして感情推論を活用する。
(3)感性の形成
人が外部刺激によって感情を感じるとき、その時の感性の状態が大きく影響する。感情推論では感情知識を推論する場合、外部刺激から受ける感情で直接推論するのではなく、まず推論する時の感性を形成して推論を行う感情の推論環境を準備する。これにより感情推論を行うときの心の状態で感情知識を推論できる。感性は『プリーツ(心の襞)』と呼ばれる感性記憶の断片で構成される。
(4)感性知識
外部刺激から形成された感性は感性知識として構築される。この感性は自己の心の設計図となり、外部刺激から感性が形成される度に、刺激に近い記憶されている感性が呼び出されて利用される。感性知識は利用者毎で構築されることが基本であるが、必要に応じては他人の感性を参照する場合もある。
(5)感情知識の推論と学習
感情の推論環境として形成された感性によって、知識推論モデルと同様に感情知識が推論される。ここで感性により活性化する感情知識が無い場合は、感性の情報を感情知識として学習する。
8.感情推論システム
8.1 感情推論のナレッジモデル
感情推論システムは感情推論を利用して構築された推論システムである。以下に推論機構について説明する。
図8は感情推論を行う時のナレッジの動きを表した図である。感情推論システムもニューロンナレッジモデルを基盤としているので知識の推論動作は同じである。
(1)知識の構成
感情推論システムが知識推論モデルと異なるのは、推論機構が2つ存在する。ひとつは自己の感性を形成するときに推論を行う「感性知識」推論機構と、他方は対象となる感情知識に対して推論を行う「感情知識」推論機構である。他人の感情や集団的学習で構築された感情知識を推論する「利他的感情推論」の場合は、感性知識と感情知識を分ける必要はあるが、「自己的感情推論」を構築する場合は両者を共通の感情知識として扱うことができる。
(2)感情型ナレッジセル(知識の構造)
感情推論システムの知識環境はニューロンナレッジモデルを基盤としているので、感情推論で扱われる知識の単位もナレッジセルである。感情推論システムでは2つの知識で構成されており、感性知識の「プリーツ」も感情知識の「ナレッジ」も感情型のナレッジセルである。感情型ナレッジセルは、外部からの感情刺激を受ける「センス」と呼ばれる素子と、感情刺激を発信する「シンパシー」と呼ばれる素子を持つ。センス素子にはセンス強度と呼ばれる刺激の受信を抑制される仕組みがあり、全ての場合で感情型ナレッジセルが活性化されるとは限らない。またシンパシー素子もシンパシー強度により感情刺激の発信が抑制される場合がある。
(3)感性の形成
感情推論システムが外部から刺激を受けると(図8−(1))、感情推論を行う為の心の状態となる自己の感性(マインドプリーツ)を形成する(図8−(2))。人は感情が奮起する場合には心の状態に影響して、記憶したシチュエーションを思い起こし心の襞を形成する。感情推論システムでは過去の外部刺激を記憶している感性知識を推論してプリーツ(心の襞)を取得し、プリーツ情報のシンパシーで感性を形成する。この時の感性知識の推論はニューロンナレッジモデルの推論手法に準ずる。
(4)感性から知識推論の起動
形成された感性は外部刺激として感情知識の推論機能を起動させる(図8−(3))。自己の感性(心の襞)を形成したシンパシーからの外部刺激を受けて、センスにより活性化された感情型ナレッジのシンパシーが外部インターフェース(返答:図8−(4))や他の感情型ナレッジセルに覚醒刺激を発信する。これにより感情知識に記憶されたナレッジが活性化され返答を行う。この時の感情知識の推論はニューロンナレッジモデルの推論手法に準ずる。
8.2 自己的感情推論
感情推論システムを「自己的感情推論」で利用する場合には感性知識と感情知識を共通の知識として扱うことができる。これは知識の推論範囲が自己の感情記憶で閉じられているため、感性を形成する感性知識のプリーツ記憶と、感情を推論する感情知識のナレッジ記憶が、ひとりの同じ記憶と考えられるからである。
8.3 感情推論システムの感情表現
感情型ナレッジセルでは様々な感性を扱う。例えば五感で感じる感覚感性としては「熱い」「寒い」「眩しい」「苦しい」「静か」などの感覚を表す感性値を扱う。また心で感じる感情感性としては「寂しい」「嬉しい」「楽しい」「辛い」などの感情を表す感性値を扱う(類語変換は自動で行う)。既に説明したとおり感情推論システムで感情を構築する場合、感情の生体的な構造表現を扱うのではなく、人の感情表現をナレッジセルの感情値として学習する。例えば「楽しい」と「嬉しい」を近い感情として推論させたい場合は、マインドプリーツで同様のセンスを持つ知識として学習させることで、感情推論を行う心の襞に集めることが可能である。
なお、図8の例では、感性知識に係るニューロンナレッジモデル、感情知識に係るニューロンナレッジモデルを有している。感性知識に係るニューロンナレッジは、刺激に反応する「センス」と呼ばれる素子と、刺激によって感性を形成する「シンパシー」と呼ばれる素子とを有している。図8の例では、感性知識に係るニューロンナレッジモデルは、プリーツA〜Cを有し、プリーツAは、シンパシーA、センスX,Yを有している。
また、図8の例では、感情知識に係るニューロンナレッジモデルは、刺激に反応する「センス」と呼ばれる素子と、刺激によって感性を形成する「シンパシー」と呼ばれる素子とを有している。図8の例では、感情知識に係るニューロンナレッジモデルは、ナレッジV〜Xを有し、ナレッジVは、シンパシーV、センスA,Fを有している。
図8に示すように、外部刺激X,Yが与えられると、感性知識に係るニューロンナレッジモデルの外部刺激X,Yに対応するセンスを有するプリーツが反応し、感情推論を行う為の心の状態となる自己の感性としての心の襞(マインドプリーツ)が生成される。図8の例では、シンパシーA〜Fを有するマインドプリーツが生成されている。
マインドプリーツが生成されると、感情知識に係るニューロンナレッジモデルにおいて、シンパシーA,C,Fに対応するセンスを有するナレッジセルが反応し、返答を行う。図8の例では、シンパシーV,Xが返答されている。なお、図8に示す感性知識に係るプリーツの個数および感情知識に係るナレッジの個数は一例であって、これ以外の個数としてもよい。
4.4 感情推論の実施形態
以下に、本発明の第2実施形態の具体的な動作について説明する。図9および図10は、第2実施形態の具体的な動作を説明する図である。まず、図9は、着物の知識による感情推論(着物の選択)の動作例を示している。図9の例では、外部刺激として「川の 自然で 遊ぶ 大人の 恋」が与えられ、この外部刺激が個人の感性記憶としての感性知識に働きかけ、マインドプリーツとしての感性が形成される。このようにして形成されたマインドプリーツは、着物の知識としての感情知識に働きかけ、推論結果としての着物の種類が出力される。すなわち、図9の例では、外部刺激から情緒の感性を形成して、着物の感情知識のセンスを情緒で推論する。
また、図10は、イベントの知識による感情推論(イベントの計画)の動作例を示している。図10では、外部刺激として「遊園地で 遊ぶ」が与えられ、この外部刺激が個人の過去の感性記憶としての感性知識に働きかけ、マインドプリーツとしての感性が形成される。このようにして形成されたマインドプリーツは、イベントの知識としての感情知識に働きかけ、推論結果としてのイベントの種類が出力される。すなわち、図10の例では、形成した感性の中で、シンパシーは感情知識のセンス強度の抑制により連携刺激を受信しない制御をかける。
つぎに、第2実施形態である感情推論システムの実装例について説明する。
9.感情推論システムの研究実装
2017年7月現在において、知識推論や感情推論の研究実装が進められているシステムについて紹介する。
(1)専門技術の継承コンシェルジュ(製造企業)
〜知識推論の知識対話による専門技術の継承〜
図11は、専門技術の継承コンシェルジュについて説明する図である。図11では、3人の専門技術の経験と技を知識化して誰でもが利用できるようにする。各知識は法令変更により常に更新される。
(2)来館者の感情学習コミュニケーター(水族館)
〜感情推論の参加型感情取得による尺度調査〜
図12は、来館者の感情学習コミュニケーターについて説明する図である。図12では、来館者と企画対話することで感情尺度を学習して、感情知識を集計してリアルタイムな展示改善や計画に活用する。
(3)被介護者のマインドケア環境(介護施設)
〜感情推論の感性フィルターによる心の伝達〜
図13は、被介護者のマインドケアについて説明する図である。図13では、被介護者が表現する感情から形成された感性と、介護者が理解する感性との相違をケアして、心を伝達できる環境を提供する。また介護者からの感性もケアされて伝達する。
変形実施形態
以下に変形実施形態について説明する。
(1)時間に伴う知識濃度の変化
・ナレッジ素子の強度の変化に関する研究
・ナレッジセルの生存サイクルに関する研究
(2)感情構造と連携覚醒の検証
・複雑系の感情表現に関する研究
・感情遷移のモデル化に関する研究
(3)外部刺激インターフェースの連携
・入出力インターフェースの検証研究
・インターフェース基盤の策定研究
(4)ニューラルネットワーク知識との連携
(ハイブリッドナレッジモデル)
・知識構造のナレッジ連携に関する研究
・推論機構のエンジン連携に関する研究
なお、本願発明者は、既存の推論機構を批判する理由は無く、逆に既存の推論機構が最適であるシステムには、より高度な目標を持ち実装していく必要があると考えている。その中で、ニューロンナレッジモデルは既存の推論機構と補完し合いながら、人工知能の可能性を実証していく道具のひとつであると考えている。
また、脳内や感情の仕組みについて全てが実証できた訳ではなく、課題についても引き続き研究作業が残されている。可能であれば、広い視野を持つ研究機関と協力しながら、ニューロンナレッジモデルの可能性を追求して、これからの人工知能の研究分野を発展させていく礎になればよいと望んでいる。
そしてニューロンナレッジモデルを感情推論システムの次の推論世界に進めようと考えている。
9.1 本発明の実施形態の構成の説明
つぎに、本発明の実施形態について説明する。図14は、本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。図14に示すように、本発明の実施形態に係る情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、GPU(Graphical Processor Unit)15、I/F(Interface)16、バス17、および、表示装置18を有している。
ここで、CPU11は、ROM12およびHDD14に格納されているプログラムに基づいて処理を実行し、例えば、後述するナレッジセルに係る処理を実行することができる。
ROM12は、CPU11が実行する基本的なプログラムやデータを格納する半導体記憶装置である。
RAM13は、CPU11が実行するプログラムや演算途中のデータを一時的に格納するための半導体記憶装置である。
HDD14は、CPU11が実行するプログラムやデータを格納する磁気記憶装置である。
GPU15は、CPU11から供給される描画命令に応じて描画処理を実行し、得られた画像および映像等を表示装置18に供給して表示させる。
I/F16は、例えば、図示しないキーボード等の入力デバイスからの情報を入力するとともに、図示しないLAN(Local Area Network)との間で情報を授受するインターフェースである。
バス17は、CPU11、ROM12、RAM13、HDD14、GPU15、および、I/F16を相互に接続し、これらの間で情報の授受を可能にするための信号線群である。
表示装置18は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成され、GPU15から供給される画像および映像等を表示部に表示する。
9.2 本発明の実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の実施形態に係る情報処理装置10の動作について説明する。なお、本発明の実施形態では、つぎに説明する「ナレッジセル」をシステムの基本単位として動作する。このようなナレッジセルに係る処理は、図14に示すHDD14に格納されているプログラムがCPU11によって読み込まれて実行されることにより実現される。
なお、本発明の実施形態に係る情報装置10では、図19等を参照して後述するように、感性知識、マインドプリーツ、および、感情知識を有している。また、感性知識および感情知識は、図15に示すナレッジセルを基本単位として処理が実行される。
図15は、情報処理装置10によって扱われる、感性知識に関するナレッジセルの構成を示す図である。ここで、感性知識とは、外部からの刺激に対して想起される情報(知識)であり、基本的には利用者毎に形成される知識である。
感性知識を表現するナレッジセルは予め登録された入力定義情報と出力定義情報を有する。入力定義情報は、外部から入力された入力情報との間で相関性が比較される対象となる情報である。出力定義情報は、ナレッジセルが活性化された場合に、出力する情報を定義する情報である。なお、これらの定義情報には別名称が付与されており、出力定義情報は「シンパシー」とされ、入力定義情報は「センス」とされる。
図16は、感性知識に係るナレッジセルの記述例を説明する図である。図16の左側に示す例では、ナレッジセルを構成する定義情報は、細線で囲繞される入力定義情報としての「自然」、「川辺」、「恋」を値として有し、太線で囲繞される出力定義情報としての「蛍」を値として有する。このようなナレッジセルをテキスト情報として記述する場合には、図16の右側に示すように、出力定義情報を記号「*」を付与して表記し、入力定義情報を記号「:」を付与して表記し、全体を記号「{}」によって括って表記する。なお、当該表記は一例であって、本発明がこのような場合に限定されないことはいうまでもない。
図17は、ナレッジセルの動作を示す図である。図17に示すように、ナレッジセルは入力情報が与えられると以下の情報処理を行う。
(1)ナレッジセルの覚醒
ナレッジセルに入力情報が与えられると、入力情報と入力定義情報との間の相関性が判定され、相関性が高いと判定した場合には、ナレッジセルが覚醒され、覚醒されると次の活性化処理(後述する)に移行する。以下では、入力情報と入力定義情報の相関性が高いと判定された状態を「ナレッジセルが覚醒された状態」と称する。
(2)ナレッジセルの活性化
ナレッジセルが入力情報によって覚醒された状態になると、出力定義情報が出力される。この出力処理を以下では「ナレッジセルの活性化処理」と称する。
より詳細には、図17では、入力情報Aと入力情報Bとが入力され、入力定義情報Aと入力定義情報Bとの相関性が判定される。その結果、入力情報Aと入力定義情報Aとの相関性が高いと判定されるとともに、入力情報Bと入力定義情報Bとの相関性が高いと判定された場合には、図17に示すナレッジセルは覚醒された状態となる。
ナレッジセルが覚醒された状態になると、出力定義情報で定義される情報を出力する活性化処理が実行される。図17の例では、出力定義情報Cが出力情報Cとして出力される。
図18は、ナレッジセルの設定可能な情報を示す図である。図18に示すように、ナレッジセルでは、以下に示す入力強度と、出力強度とを設定することができる。
(1)入力強度とは、ナレッジセルが覚醒するための入力情報と入力定義情報との相関度を示す情報で、0から1の実数で設定する。強度が1の場合は100%の相関性を必要するが、それより低い相関性で覚醒させる場合は数値を下げて設定する。
(2)出力強度とは、ナレッジセルが覚醒した場合に、出力定義情報に対する出力強度を設定する情報で、0から1の実数で設定する。強度が1の場合は全ての入力定義情報の整合性を求めるが、少ない整合性で活性化を行う場合は数値を下げて設定する。すなわち、出力強度は、入力定義情報が複数存在する場合に、ナレッジセルが覚醒されるための閾値として機能する。一例として、出力強度が1未満の小さい値である場合には、一部だけの入力情報が入力定義情報と相関性が高い場合でもナレッジセルを覚醒させることができる。逆に、出力強度を1に設定すると、全ての入力情報が入力定義情報と相関性が高い場合にのみ覚醒させることができる。
具体例としては、(1)の場合、テキスト情報の場合には、強度を下げることで、例えば、類語に対しても覚醒させるようにできる。また、(2)の場合、強度が1未満に設定することで、例えば、複数の入力定義情報の一部と入力情報とが一致する場合でも、活性化させることができる。
図19は、ナレッジセルの連携覚醒を説明するための図である。本実施形態に係るナレッジセルでは、あるナレッジセルの活性化処理よって出力された出力情報は、他のナレッジセルの入力情報とすることができる。この場合、あるナレッジセルから出力された出力情報は、他のナレッジセルの入力情報として与えられ、該当する入力定義情報が存在する場合には他のナレッジセルが覚醒される。また、他のナレッジセルが覚醒されることで、出力情報が出力され、対応する入力定義情報を有するさらに他のナレッジセルが覚醒される。
このように、本実施形態では、ナレッジセルの覚醒が連鎖的に継続される。このような連鎖的な覚醒を、以下では「ナレッジセルの連携覚醒」と称する。なお、図19の例では、ナレッジセル1は、入力情報Aおよび入力情報Bによって覚醒され、出力情報Cが出力される。このようにしてナレッジセル1から出力された出力情報Cは、ナレッジセル2に入力情報として与えられ、その結果として、ナレッジセル2が(連携)覚醒される。ナレッジセル2が覚醒されると、出力情報Eが出力され、このような出力情報Eは、ナレッジセル3に入力情報として与えられ、ナレッジセル3も(連携)覚醒される。ナレッジセル3が覚醒されると、出力情報Fが出力される。すなわち、図19の例では、入力情報Aと入力情報Bとに対する覚醒によって出力情報Cが出力されるとともに、連携覚醒によって出力情報Eと出力情報Fとが出力される。
図20は、ナレッジセルの連携覚醒の具体例を示す図である。図20では、以下の処理が実行される。
(1)ナレッジセル1に入力情報「川辺」が入力され、ナレッジセル1が覚醒されることで、出力情報「蛍」が出力される。
(2)ナレッジセル2に入力情報「浴衣」が入力されるとともに、ナレッジセル1から出力された出力情報「蛍」が入力され、ナレッジセル2が覚醒されることで、出力情報「花火」が出力される。
(3)ナレッジセル3にナレッジセル2からの出力情報である「花火」が入力されて覚醒され、出力情報「はかない」が出力される。
すなわち、図20の例では、入力情報である「川辺」、「浴衣」に対して、(単独)覚醒によって「蛍」が出力されるとともに、(連携)覚醒によって「花火」および「はかない」が出力される。すなわち、本実施形態では、入力情報である「川辺」および「浴衣」と関連が深い「蛍」および「浴衣」が出力されるだけでなく、「はかない」も連携して出力される。
図21は、本発明の実施形態におけるナレッジセルの独立性に基づく特異性を説明するための図である。図21では、情報全体としてナレッジセル同士の構造的な結合関係を持たないので、ナレッジセルの修正は他のナレッジセルに影響しない。このため、システムを稼働したままでも一部のナレッジセルを修正することができる。
一方、図22は、情報同士が構造的に結合されているシステムを示している。このようなシステムでは、情報の修正時に他の情報への構造的な影響が生じる。このため、情報を修正する場合には、システムを停止したり、情報同士の結合関係を再検討したりすることが必要になる。
図23は、システムに対してナレッジセルを追加する場合について説明する図である。図23に示すように、例えば、ナレッジセル1とナレッジセル2が存在し、稼働中であるシステムに対して、外部からの追加指示でナレッジセル3を追加することができる。このとき、ナレッジセル同士は構造的な結合を有しないので、追加処理によるナレッジセル3が持つ定義情報が他のナレッジセルに影響を与えることはない。但し、情報の追加による意味的な変化は発生する。
図24は、ナレッジセルを削除する場合について説明する図である。図24に示すように、ナレッジセル1〜3が存在し、稼働中であるシステムにおいて、外部からの削除指示によって、ナレッジセル3を削除することができる。このとき、ナレッジセル同士は構造的な結合を有しないので、削除処理による他のナレッジセルへ影響する構造的変化が発生することはない。但し、情報の削除による意味的な変化は発生する。
図25は、ナレッジセルを修正する場合について説明する図である。図25に示すように、ナレッジセル1〜3が存在し、稼働中であるシステムにおいて、外部からの修正指示によって、ナレッジセル2を修正することができる。このとき、ナレッジセル同士は構造的な結合を有しないので、修正処理による他のナレッジセルへ影響する構造的変化が発生することはない。但し、情報の修正による意味的な変化は発生する。
図26は、ナレッジセルを登録する処理を説明する図である。本実施形態では、利用者との対話によって、ナレッジセルを追加、修正、削除等することができる。図26は、ナレッジセルを新たに登録する例を示している。図26において、インターフェースは、利用者からの入力を受け付けるとともに、ニューロンナレッジモデルからの応答を出力する機能を有する。なお、インターフェースは、例えば、GPU15によって表示装置18に表示されるGUI(Graphical User Interface)として構成し、利用者からの情報を、例えば、図示しないキーボードまたはマイクから入力し、I/F16を介して受け取ることができる。なお、ニューロンナレッジモデルからの出力は、GPU15によって表示装置18に表示したり、図示しないスピーカから音声として出力したりすることができる。
図26の例では、ナレッジセルが登録されていない状態において、利用者から、「花火ははかない」との入力がなされている。このような入力を受けたインターフェースは、「花火ははかない」を、例えば、形態素解析および構文解析することで、「花火」、「は」、および、「はかない」を取得する。つぎに、インターフェースは、ニューロンナレッジモデルに対して、ナレッジセルを追加するように指示する。この結果、ニューロンナレッジモデルは、入力属性情報として「花火」を有し、出力属性情報として「はかない」を有するナレッジセル1を追加する。
図27は、情報処理装置10によって扱われる、感情知識に関するナレッジセルの構造を示す図である。ここで、感情知識とは、後述するマインドプリーツを入力することで想起される情報(知識)であり、個人単位で形成されるだけでなく、個人の集合体としての集団単位でも形成される知識である。このように、集団単位での感情知識も網羅することで、大衆心理、流行、共感のような、間主観性に基づく集団的心理も模擬することができる。
感情知識を表現するナレッジセルは、感性知識と同様に、予め登録された入力定義情報と出力定義情報を有する。入力定義情報は、外部から入力された入力情報との間で相関性が比較される対象となる情報である。出力定義情報は、ナレッジセルが活性化された場合に、出力する情報を定義する情報である。なお、これらの定義情報には別名称が付与されており、出力定義情報は「シンパシー」とされ、入力定義情報は「センス」とされる。
図28は、感情知識に係るナレッジセルの記述例を説明する図である。図28の左側に示す例では、ナレッジセルを構成する定義情報は、細線で囲繞される入力定義情報としての「蛍」、「大文字(だいもんじ)」、「群青色」を値として有し、太線で囲繞される出力定義情報としての「着物A」を値として有する。このようなナレッジセルをテキスト情報として記述する場合には、図28の右側に示すように、出力定義情報を記号「*」を付与して表記し、入力定義情報を記号「:」を付与して表記し、全体を記号「{}」によって括って表記する。なお、当該表記は一例であって、本発明がこのような場合に限定されないことはいうまでもない。
感情知識に係るナレッジセルの動作は、感性知識に係るナレッジセルと同様であるのでその説明は省略する。
図29は、マインドプリーツを説明するための図である。図29に示すように、マインドプリーツは、例えば、図16と同様のナレッジセルの集合体としての感性知識に対して、入力定義情報が与えられた場合に、感性知識内において単独覚醒または連携覚醒によって生成される出力定義情報の集合体として定義される。図29の例では、入力定義情報A,Bが入力され、これらによる単独覚醒または連想覚醒によって、出力定義情報W,X,Zが出力され、これら3つの出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツが得られる。なお、マインドプリーツは、感情推論処理を行う時の入力情報になる。
図30は、マインドプリーツを感情知識に適用し、出力情報を得る動作を説明するための図である。本実施形態では、図28と同様のナレッジセルの集合体としての感情知識に対して、図29の処理によって得られたマインドプリーツを入力として与えることで、出力定義情報を得ることができる。より詳細には、図30の例では、図29によって得られた出力定義情報W,X,Zの集合体としてのマインドプリーツを、ナレッジセルE,F,G,Hの集合体としての感情知識に入力として与えることで、単独覚醒および連携覚醒を生じさせ、出力定義情報E,F,Hを得ている。
図31は、本発明の実施形態の動作を説明するための図である。図31の例では、利用者が、インターフェースに対して、質問「夏に清涼感のある着物は?」を提起している。このような質問は、前述したように、形態素解析等が実施され、例えば、形態素としての「夏」および「清涼感」が抽出され、推論を指示する推論指示とともに、感性知識に対して伝達される。感情知識では、「夏」および「清涼感」が入力情報として与えられ、これらに対する単独覚醒および連想覚醒が生じ、出力定義情報としての「蛍」および「風鈴」が出力される。
感性知識から出力された「蛍」および「風鈴」は、マインドプリーツを形成する。このようなマインドプリーツは、感情知識に入力として与えられる。
感情知識は、入力されたマインドプリーツに基づいて、単独覚醒および連携覚醒が生じる。図31の例では、ナレッジセル3が入力定義情報として「蛍」および「風鈴」を有しているので、ナレッジセル3がマインドプリーツによって覚醒され、出力定義情報としての「着物A」が出力される。このような情報は、インターフェースに「着物Aはいかがでしょうか。」として提示されることになる。
図32は、利用者に係る感性知識を変更する場合の動作を説明するための図である。図32では、インターフェースを介して質問「夏のイメージは蛍ですか?」が提示され、利用者から回答「夏は祭りですね。」が入力され、インターフェースから回答「分かりました。」が提示されている。
インターフェースは、利用者の回答に対して、前述のような形態素解析処理等を施し、「夏」、「は」、「祭り」、および、「ですね」を得る。そして、これらに基づいて、当該利用者用に登録されている感性知識の内容を変更する変更指示を発出する。
その結果、感性知識として格納されているナレッジセル1の出力定義情報が「蛍」から「祭り」に変更される。
このような変更が施された後に、図31と同様に質問「夏に清涼感のある着物は?」が利用者から提示された場合、図32の例では、マインドプリーツが「祭り」と「風鈴」になり、また、感情知識の出力として「着物B」が得られることになる。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、利用者からの情報を感性知識に適用してマインドプリーツを生成し、マインドプリーツを感情知識に適用して出力を得るようしたので、利用者の感情の複雑な働きを模擬することができる。
また、本発明の実施形態では、原則として個人単位で形成される感性知識と、個人の集合体としての集団単位で形成される感情情報とを用いるようにしたので、例えば、大衆心理、流行、共感のような、間主観性に基づく集団的心理も模擬することができる。
また、本発明の実施形態では、感性知識および感情知識において、連想覚醒によって出力情報を得るようにしたので、例えば、ある感情が他の感情を喚起し、つぎつぎと関連する感情が想起される利用者の複雑な内面的なメカニズムを模擬することができる。
また、本発明の実施形態では、情報全体としてナレッジセル同士の構造的な結合関係を持たないので、ナレッジセルの修正は他のナレッジセルに影響しない。このため、システムを稼働したままでも一部のナレッジセルを修正することができ、柔軟なシステムを構築することができる。
10.1 変形実施形態の説明
なお、以上の実施形態では、ナレッジセルの入力定義情報および出力定義情報としては、テキスト情報のみを有するようにしたが、図33に示すように、入力定義情報および出力定義情報の少なくとも一方が、画像情報または音声情報を有するようにしてもよい。図33の例では、浴衣に対応する画像情報がナレッジセルに登録されているとともに、音声情報としての「Natsu no・・」がナレッジセルに登録されている。なお、入力定義情報としての音声情報と、入力情報としての音声情報を比較する場合には、例えば、音声情報を周波数領域に変換し、周波数領域においてこれら2つの音声情報を比較することで、相関関係を判定するようにしてもよい。また、画像情報の場合には、画像情報から特徴抽出処理によって、対象物を検出し、検出した対象物の相関関係を判定するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、ナレッジセルが1〜3つの場合を例に挙げて説明したが、4つ以上のナレッジセルを有するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、ナレッジセルは、1〜3つの入力定義情報を有するようにしたが、4つ以上の入力定義情報を有するようにしてもよい。また、以上の実施形態では、ナレッジセルは、1つの出力定義情報を有するようにしたが、2つ以上の出力定義情報を有するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、入力情報と定義情報の相関性の相関度を示す情報である入力強度は1としたが、0〜1の間の実数で指定するようにしてもよい。また、ナレッジセルが覚醒した場合に、出力情報に対する強度を設定する情報としての出力強度は1としたが、0〜1の間の実数で設定するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、入力強度は0〜1の間の実数で定義するようにしたが、例えば、マイナスの値(例えば、−1)を含むようにしてもよい。このように、負の値を含むことで、負の相関を表現することができる。
また、以上の実施形態では、図14に示すハードウエアによって、インターフェースおよびニューロンナレッジモデルを構成するようにしたが、これ以外にも、例えば、DSP(Digital Signal Processor)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成するようにしてもよい。
10 情報処理装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 HDD
15 GPU
16 I/F
17 バス
A,B 外部刺激
V,W,X ナレッジ

Claims (9)

  1. 情報を入力する入力手段と、
    利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力手段から入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセルと、
    前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツと、
    複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセルと、
    前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記第1ナレッジセルは、前記入力手段から入力された情報とともに、他の前記第1ナレッジセルから出力される情報も入力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第2ナレッジセルは、前記マインドプリーツとして入力された情報とともに、他の前記第2ナレッジセルから出力される情報も入力することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記第1ナレッジセルおよび前記第2ナレッジセルは、複数の前記入力定義情報を有し、複数の前記入力定義情報の少なくとも1つが入力された場合に、前記出力定義情報を出力する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1ナレッジセルおよび前記第2ナレッジセルは、前記入力手段または他の前記第1ナレッジセルまたは前記第2ナレッジセルから入力された情報と、前記入力定義情報との相関性の高さを設定可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記第1ナレッジセルまたは前記第2ナレッジセルを追加、削除、または、補正する改変手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記入力定義情報および前記出力定義情報は、テキスト情報、音声情報、または、画像情報によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 情報を入力する入力ステップと、
    利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力ステップから入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセルと、
    前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツと、
    複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセルと、
    前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力ステップと、
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  9. コンピュータを、
    情報を入力する入力ステップ、
    利用者毎に記憶され、入力定義情報と、出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記入力ステップから入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第1ナレッジセル、
    前記出力定義情報の集合体としてのマインドプリーツ、
    複数の利用者に対して共通して記憶され、前記入力定義情報と、前記出力定義情報とを有し、前記入力定義情報と相関性が高い情報が前記マインドプリーツとして入力された場合には、前記出力定義情報を出力する複数の第2ナレッジセル、
    前記第2ナレッジセルから出力された前記出力定義情報を外部に出力する出力ステップ、
    として機能させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能なプログラム。
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