JP6379561B2 - Dme地上装置およびその運用停止防止方法 - Google Patents

Dme地上装置およびその運用停止防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、航空機と地上装置間の距離を測定する距離測定装置(DME:Distance Measuring Equipment)に関し、特に、地上側に設けられるDME地上装置と、その運用停止防止方法に関する。
航空機の航法支援システムの一つにDME地上装置がある。DME地上装置は航空機から送信される質問信号に対して、予め決められた遅延時間を付加して応答信号を航空機に送信する距離測定装置である。航空機は質問信号の送信時刻とDME地上装置からの応答信号の受信時刻に基づいて、自機からDME地上装置までの距離を算出する。航空機は、算出した距離と、自機の高度の情報と、DME地上装置の緯度経度の情報から、自機が航空路のどの位置にあるかを把握できる。
DME地上装置は、航空機から質問信号を受信すると、質問信号の受信時刻から所定時間遅延させた応答信号を生成して航空機に対して送信する必要がある。DME地上装置は、質問信号を受信してから所定時間経過しても応答信号を送信できない場合、運用を停止する。この場合、航空機は自機とDME地上装置との間の距離を測定することができなくなり、航空機の運航に支障をきたすおそれがある。
DME地上装置には、航空機から質問信号を受信する受信機および航空機に応答信号を送信する送信機の他に、自己診断のためのモニタ用質問信号を生成して受信機に供給し、モニタ用質問信号に対して送信機が応答信号を送信しているか否かを判定可能にする監視装置を備えたものがある。
DME地上装置が応答信号を送信できなくなる原因として2通り考えられる。1つ目は、装置自身の故障(ハードウェアの故障)である。例えば、受信機または送信機が故障すると、DME地上装置は応答信号を送信できなくなる。2つ目は、外部からの電磁波(干渉波)と質問信号が干渉することで質問信号が干渉波に埋もれ、DME地上装置が質問信号を識別できなくなることである。2つ目の原因について、監視装置を備えたDME地上装置の場合について説明する。
図5は、関連するDME地上装置において、干渉波がある場合の各種信号の時間履歴を示す図である。図5の横軸は時間経過を示し、縦軸は信号レベルを示す。図5の1段目aに監視装置で生成されるモニタ用質問信号を示し、2段目bに受信機の受信信号を示す。図5の3段目cに受信機から送信機に出力される信号である受信機出力信号を示し、4段目dに送信機から航空機に向けて出力される応答信号を示す。
2段目bを見てわかるように、干渉波の電力がモニタ用質問信号よりも大きいと、モニタ用質問信号が干渉波に埋もれてしまう。また、航空機から送信される質問信号のうち、電力が干渉波よりも小さい質問信号も干渉波に埋もれてしまう。この場合、受信機はモニタ用質問信号および電力の小さい質問信号を識別できない。送信機は、受信機で識別されなかったモニタ用質問信号および質問信号については応答信号を出力できない。
特許文献1には、DME地上装置が受信する干渉波の電力よりもモニタ用質問信号の電力の方が高くなるように制御する技術が開示されている。この技術によれば、受信機は干渉波の電力よりも高い電力を有するモニタ用質問信号を常に受信できるため、送信機はモニタ用質問信号に対する応答信号を生成して航空機に送信することが可能となる。その結果、DME地上装置が運用停止に陥ることを防ぐことができる。
特開2011−106956号公報
特許文献1に開示された技術では、DME地上装置は、常に航空機からの受信信号の電力を測定し、測定結果に基づいてモニタ用質問信号の電力を制御する必要がある。また、DME地上装置が応答信号を送信できなくなる原因について、DME地上装置のハードウェアの故障と干渉波による影響とを切り分けることができない。
本発明は、上述したような技術が有する問題を解決するためになされたものであり、モニタ用質問信号の電力制御が不要で、かつ、ハードウェアの故障と干渉波の影響を切り分けることを可能にしたDME地上装置および運用停止防止方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のDME地上装置は、
自己診断のためのモニタ用質問信号および航空機から送信される質問信号に対して所定の遅延時間経過時に応答信号を出力する送信機と、
前記モニタ用質問信号および該モニタ用質問信号に対応する疑似応答信号を生成して出力し、該モニタ用質問信号に対する前記応答信号の遅延時間と該モニタ用質問信号の出力数に対する該応答信号の出力数の割合を示す応答率とに基づいて、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けているか否かを判定し、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けていると判定すると干渉警報信号を出力する監視装置と、
航空機から空中線を介して受信する前記質問信号と前記監視装置から信号線を介して受信する前記モニタ用質問信号に対応して前記応答信号を前記送信機に出力させ、前記監視装置から前記干渉警報信号を受信すると、前記送信機に前記空中線を介して前記疑似応答信号を出力させるために、前記監視装置から受信する該疑似応答信号を該送信機に出力する受信機と、
を有する。
また、本発明の運用停止防止方法は、航空機から質問信号を受信する受信機と、該質問信号に対応する応答信号を所定の遅延時間経過時に出力する送信機と、自己診断のためのモニタ用質問信号を生成して前記受信機に出力する監視装置とを有するDME地上装置の運用停止防止方法であって、
前記受信機は、航空機から空中線を介して前記質問信号を受信し、前記監視装置から信号線を介して前記モニタ用質問信号を受信し、
前記送信機は、前記受信機で受信された前記質問信号および前記モニタ用質問信号に対して前記応答信号を出力し、
前記監視装置は、前記モニタ用質問信号に対応する疑似応答信号を生成して前記受信機に出力し、
前記監視装置は、前記モニタ用質問信号に対する前記応答信号の遅延時間と該モニタ用質問信号の出力数に対する該応答信号の出力数の割合を示す応答率とに基づいて、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けているか否かを判定し、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けていると判定すると、前記受信機に干渉警報信号を出力し、
前記受信機は、前記監視装置から前記干渉警報信号を受信すると、前記送信機に前記空中線を介して前記疑似応答信号を出力させるために、前記監視装置から受信する該疑似応答信号を該送信機に出力するものである。
本発明によれば、ハードウェアの故障ではなく、モニタ用質問信号を干渉波の影響で識別できなくても、干渉波の信号レベルに応じてモニタ用質問信号の電力制御を行わずに、運用停止になることを防止することができる。
本実施形態のDME地上装置の一構成例を示すブロック図である。 図1に示した干渉判定部の動作手順を示すフローチャートである。 本実施形態のDME地上装置において、干渉波がない場合の各種信号の時間履歴を示す図である。 本実施形態のDME地上装置において、干渉波がある場合の各種信号の時間履歴を示す図である。 関連するDME地上装置において、干渉波がある場合の各種信号の時間履歴を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、質問信号、モニタ用質問信号は全てパルス信号である。
本実施形態のDME地上装置の構成を説明する。
図1は本実施形態のDME地上装置の一構成例を示すブロック図である。
DME地上装置は、空中線1と、方向性結合器2、3と、デュプレクサ4と、受信機5と、送信機6と、監視装置7とを有する。
空中線1は航空機と信号の送受信を行う。空中線1は、航空機から送出される質問信号を受信する受信手段(不図示)と、応答信号、モニタ用質問信号および擬似応答信号をDME地上装置から航空機に向けて送信する送信手段(不図示)とを有する。
方向性結合器2、3は信号を分配する機能を有する。本実施形態では、方向性結合器2は送信機6から出力される応答信号の一部を監視装置7に分配する。方向性結合器3は監視装置7から出力されるモニタ用質問信号を受信機5に分配する。
デュプレクサ4は、空中線1を介して航空機から受信する質問信号と監視装置7から信号線を介して受信するモニタ用質問信号を受信機5に分配する。また、デュプレクサ4は、送信機6から信号線を介して受信する応答信号を空中線1に出力し、擬似応答信号発生部9から出力される擬似応答信号を空中線1に出力する。
図1に示す監視装置7の構成を説明する。
監視装置7は、質問信号発生部8と、擬似応答信号発生部9と、アラーム検出部11と、干渉警報出力回路10とを有する。質問信号発生部8は、パルス発生器32と、パルス変調器33と、SG(Signal Generator)34と、増幅器31とを有する。
パルス発生器32はモニタ用質問信号となるパルス信号を発生し、パルス信号をパルス変調器33および擬似応答信号発生部9に出力する。
パルス変調器33はパルス発生器32からパルス信号を取得し、SG34から搬送波を取得し、パルス変調を行う。パルス変調器33は、変調後のパルス信号を増幅器31とアラーム検出部11に出力する。
増幅器31は変調後のパルス信号をモニタ用質問信号として方向性結合器3に出力する。
擬似応答信号発生部9はパルス発生器32から取得したパルス信号に基づいて擬似応答信号を生成し、疑似応答信号を受信機5に出力する。
アラーム検出部11は、変調後のパルス信号および応答信号をパルス変調器33から取得すると、モニタ用質問信号に対する応答信号の遅延時間であるシステム遅延時間と応答率を算出する。これらの値が所定の基準を満たしていない場合、アラーム検出部11は、システム遅延が正常ではない旨の警報(システム遅延警報)を示す信号であるシステム遅延警報信号と、応答率が正常ではない旨の警報(応答率警報)を示す信号である応答率警報信号とを干渉警報出力回路10に出力する。なお、システム遅延時間、応答率、およびこれらのパラメータに関する所定の基準に関しては、後で説明する。
干渉警報出力回路10は、本実施形態では、AND回路である。干渉警報出力回路10は、アラーム検出部11からシステム遅延警報信号と応答率警報信号を受信したか否かに基づいて受信機5の干渉判定部13に信号を出力する。ここでは、システム遅延警報と応答率警報を同時に取得した場合、干渉警報出力回路10は、干渉波の影響によりモニタ用質問信号を識別できないことを示す信号である干渉警報信号を受信機5に出力する。また、図1では、干渉警報出力回路10をアラーム検出部11とは別の構成で示しているが、干渉警報出力回路10がアラーム検出部11に含まれていてもよい。
次に、受信機5の構成を説明する。
受信機5は、受信部12と、干渉判定部13と、デコーダ回路14と、加算回路17と、スイッチ部15と、干渉表示部16とを有する。
受信部12は、空中線1で受信した質問信号と、質問信号発生部8から出力されたモニタ用質問信号とを受信する。受信部12は、受信した質問信号およびモニタ用質問信号を、干渉判定部13およびデコーダ回路14のそれぞれに出力する。
干渉波がない場合、干渉判定部13は受信部12から質問信号およびモニタ用質問信号を受信する。この場合、干渉判定回路13は、干渉波がないと判定し、何も干渉表示部16に出力しない。干渉波がある場合、干渉判定部13は、受信部12からモニタ用質問信号を受信できず、監視装置7から干渉警報信号を受信する。この場合、干渉判定部13は、干渉波を受けていると判定する。そして、干渉判定部13は、干渉波を受けている旨の警告メッセージを干渉表示部16に表示させ、スイッチ部15に対して回路を短絡するよう指示する。
デコーダ回路14は受信部12から質問信号を受信すると、質問信号をデコードして加算回路17に出力する。また、デコーダ回路14は受信部12からモニタ用質問信号を受信すると、モニタ用質問信号をデコードせずにそのまま加算回路17に出力する。
スイッチ部15は干渉判定部13からの指示に基づいてスイッチのオン/オフを切り替える。スイッチ部15は、オン状態のとき、監視装置7から受信する疑似応答信号を加算回路17に出力し、オフ状態のとき、疑似応答信号を加算回路17に出力しない。
加算回路17は、モニタ用質問信号と、デコードされた質問信号を送信機6に送信する。加算回路17は、スイッチ部15から疑似応答信号を受信する場合には、モニタ用質問信号およびデコード後の質問信号に疑似応答信号を加算して送信機6に送信する。
次に、送信機6の構成を説明する。
送信機6は、送信信号発生部22と、送信部21とを有する。
送信信号発生部22はデコード後の質問信号とモニタ用質問信号を受信機5から取得し、これらの信号に基づいて応答信号を生成する。送信信号発生部22は、生成した応答信号を送信部21に出力する。送信部21は送信信号発生部22から取得した応答信号をデュプレクサ4に出力する。
次に、本実施形態のDME地上装置の動作を説明する。図2は図1に示した干渉判定部の動作手順を示すフローチャートである。
はじめに、干渉のない、正常時の動作を説明する。図3は本実施形態のDME地上装置において、干渉波がない場合の各種信号の時間履歴を示す図である。
図3の1段目aに監視装置7で生成されるモニタ用質問信号を示し、2段目bに受信機5の受信信号を示す。図3の3段目cに受信機5から送信機6に出力される信号である受信機出力信号を示し、4段目dに送信機6から空中線1を介して航空機に向けて出力される応答信号を示す。モニタ用質問信号、航空機からの質問信号、および応答信号のそれぞれは、2つのパルスで構成されるペアパルスで1つの信号が形成される。
航空機から送信される質問信号は空中線1で受信される。その後、質問信号は方向性結合器2、3、デュプレクサ4および受信部12の順に信号線を介して伝送される。
一方、干渉の有無にかかわらずパルス発生器32はパルス信号を発生する。パルス変調器33はパルス発生器32からパルス信号を取得し、SG34から搬送波を取得し、パルス信号および搬送波を用いてモニタ用質問信号を生成する。そして、パルス変調器33は、モニタ用質問信号を増幅器31とアラーム検出部11に出力する。増幅器31で増幅されたモニタ用質問信号は方向性結合器3、デュプレクサ4および受信部12の順に信号線を介して伝送される。図3の1段目aを参照すると、モニタ用質問信号がペアパルスで形成されていることがわかる。
図3の2段目bに、受信部12が受信するモニタ用質問信号と航空機からの質問信号を示す。受信部12は取得した質問信号とモニタ用質問信号を干渉判定部13およびデコーダ回路14に出力する。干渉判定部13は、図2のステップ101に示すように、モニタ用質問信号と質問信号を監視する。正常動作の場合、干渉判定部13は応答信号とモニタ用質問信号の両方を受信可能なので、干渉表示部16に何も出力しない。そして、干渉判定部13は、ステップ104の処理に進み、スイッチ部15をオフの状態に維持する。
一方、デコーダ回路14は取得した質問信号とモニタ用質問信号のうち、質問信号をデコードする。モニタ用質問信号はデコードされずにそのまま出力される。モニタ用質問信号とデコードされた質問信号は送信機6の送信信号発生部22に出力される。図3の3段目cに、受信機出力信号を示す。モニタ用質問信号および質問信号のペアパルスに対応してシングルパルスの信号が形成されている。
なお、図3において、モニタ用質問信号および質問信号がペアパルスであるのに対し、受信機出力がシングルパルスになっている。これは、受信機5では、ペアパルスのうち、2つ目のパルスを基に基準信号を生成しており、基準信号が1パルスで十分だからである。
送信信号発生部22はデコードされた質問信号を取得し、これに基づいて応答信号を生成する。送信信号発生部22は、モニタ用質問信号には何もせず、そのまま送信部21に転送する。送信信号発生部22は、生成した応答信号とモニタ用質問信号とを送信部21に出力する。送信部21は、取得した応答信号およびモニタ用質問信号を、デュプレクサ4を介して方向性結合器2、3に出力する。
方向性結合器2では応答信号の送信電力の一部を監視装置7のアラーム検出部11に出力する。ここでは、方向性結合器2は応答信号の送信電力の約1%をアラーム検出部11に出力する。
応答信号のうち、方向性結合器2においてアラーム検出部11に出力されなかった信号とモニタ用質問信号とが所定のシステム遅延時間経過時に空中線1から航空機に向かって出力される。ここで、システム遅延時間は、アラーム検出部11がモニタ用質問信号の1パルス目を受信してから応答信号の1パルス目を送信するまでの時間として定義される。アラーム検出部11がモニタ用質問信号の1パルス目を受信する時刻はパルス変調器33がモニタ用質問信号の1パルス目を方向性結合器3およびデュプレクサ4を介して受信機5に送信する時刻に相当する。
アラーム検出部11は方向性結合器2から取得した応答信号の一部とパルス変調器33から取得したモニタ用質問信号とを比較する。ここでは、システム遅延時間と応答率のそれぞれが所定の基準を満たしているか否かを判定する。応答率は、アラーム検出部11がパルス変調器33からモニタ用質問信号を100セット取得した場合、送信機6が応答信号を何セット送信したかの割合が百分率で表される。
本実施形態では、システム遅延時間の基準値を50μ秒(または56μ秒)とし、応答率の基準値を70%とする。よって、アラーム検出部11は、モニタ用質問信号の1パルス目を受信してから50μ秒(または56μ秒)以内に応答信号が送信されない場合、システム遅延警報信号を干渉警報出力回路10に出力する。また、アラーム検出部11は、応答率が70%未満になった場合、応答率警報信号を干渉警報出力回路10に出力する。システム遅延時間と応答率のそれぞれがそれぞれの上記基準を満たしている場合、アラーム検出部11は何も出力しない。アラーム検出部11から信号が出力されない限り、DME地上装置は上述の動作を繰り返す。
次に、干渉波がある場合の動作を説明する。
干渉波があって、その干渉波の電力が高い場合、図5を参照して説明したように、モニタ用質問信号と航空機からの質問信号の一部が干渉波に埋もれてしまい、受信部12は電力が干渉波よりも大きい質問信号しか取得できない。この問題に対して、本実施形態のDME地上装置では、以下のように動作する。
図4は本実施形態のDME地上装置において、干渉波がある場合の各種信号の時間履歴示す図である。図4では、図3に示した1段目aから4段目dの他に、5段目eに送信機6から空中線1を介して航空機に向けて出力される疑似応答信号を示す。
アラーム検出部11が方向性結合器2から取得した応答信号の一部とパルス変調器33から取得したモニタ用質問信号とを比較するまでの動作は、正常時の場合と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
図4の2段目bに示すように、モニタ用質問信号と電力の小さい質問信号が干渉波に埋もれている。図4の3段目cに示すように、電力の大きい質問信号だけ、受信機出力信号が形成される。図4の4段目dに示すように、電力の大きい質問信号に対応する応答信号が送信機6で生成される。
図4の2段目bから4段目dに示すように、受信機5の受信部12はモニタ用質問信号を取得できないため、許容されるシステム遅延時間を過ぎても応答信号は送信機6から送信されない。そのため、アラーム検出部11はシステム遅延警報信号を干渉警報出力回路10に送信する。また、応答率も低下することになる。本実施形態では、アラーム検出部11がシステム遅延警報信号と応答率警報信号を同時に干渉警報出力回路10に送信する。
上記のように、干渉波がある場合、システム遅延時間と応答率の両方が低下する。システム遅延時間と応答率のうち、いずれか一方だけの場合、応答信号を送信できない原因は干渉波によるものではないと、アラーム検出部11は判定する。例えば、システム遅延警報だけの場合、アラーム検出部11は、ハードウェアが故障していると判定する。故障したハードウェアの一例として、システム遅延回路が考えられる。このようにして、アラーム検出部11は、判定基準にシステム遅延時間と応答率の両方を用いることで、ハードウェアの故障ではなく、干渉波の影響によるものと判定することが可能となる。なお、システム遅延時間を算出する回路および応答率を算出する回路の両方が故障する場合はほとんどないと考えられる。
システム遅延警報信号と応答率警報信号で生成された干渉警報信号が干渉警報出力回路10から干渉判定部13に出力される。図2に示すステップ103の判定処理において、干渉判定部13は干渉警報信号を受信すると、干渉波を受けていると判定し、スイッチ部15のスイッチをオンにして回路を接続するよう指示する(図2に示すステップ106)。なお、デコーダ回路14は、受信部12から受信するモニタ用質問信号や質問信号が干渉波に埋もれている場合、それらの信号を加算回路17に出力しない。
スイッチ部15は干渉判定部13からの指示にしたがって、オフ状態からオン状態に切り替わり、回路を接続する。回路接続後、擬似応答信号発生部9から出力される擬似応答信号は、受信機5を介して、送信機6の送信信号発生部22に到達する。送信信号発生部22は取得した擬似応答信号を送信部21に出力する。
その後、疑似応答信号は、送信部21からデュプレクサ4および方向性結合器3、2を介して、空中線1から航空機に向かって送信される。図4の5段目eに示すように、擬似応答信号を送信することで、システム遅延時間は、応答信号を送信できたか否かの判定基準となる許容範囲内に抑えられる。ここで、DME地上装置がシャットダウンするのは、航空機からの質問信号を受信後、所定時間内(約10秒以内)に空中線1から信号を送信しない場合である。本実施形態では、このようにして、擬似応答信号が所定時間内に航空機に向かって送信されるように設定される。
次に、干渉波がなくなり、応答信号を正常に受信可能となった場合の動作を説明する。
空中線1が干渉波のない質問信号を受信すると、質問信号は、方向性結合器2、3、デュプレクサ4および受信部12の順に伝送される。受信部12は干渉波のない質問信号を受信すると、質問信号をデコーダ回路14および干渉判定部13のそれぞれに出力する。
デコーダ回路14は正常時と同様に質問信号をデコードし、デコードした質問信号を加算回路17を介して送信器6の送信信号発生部22に出力する。この間、スイッチ部15のスイッチがオン状態のままなので、送信信号発生部22は擬似応答信号も受信機5から取得する。送信信号発生部22は取得した質問信号に対する応答信号を生成する。そして、送信信号発生部22は、生成した応答信号と擬似応答信号とを送信部21に出力する。送信部21は取得した応答信号と擬似応答信号とをデュプレクサ4、方向性結合器3、2の順に送信する。
方向性結合器2は応答信号の送信電力の一部をアラーム検出部11に出力する。ここでは、図3の場合と同様に、方向性結合器2は応答信号の送信電力の約1%をアラーム検出部11に出力する。応答信号のうち、方向性結合器2においてアラーム検出部11に出力されなかった信号とモニタ用質問信号とが空中線1から航空機に向かって出力される。
アラーム検出部11は方向性結合器2から取得した応答信号の一部とパルス変調器33から取得したモニタ用質問信号とを比較する。そして、アラーム検出部11は、システム遅延時間と応答率が所定の基準を満たしているか否かを判定する。なお、アラーム検出部11は、擬似応答信号に対しては何もしない。ここでは、システム遅延時間と応答率が所定の基準を満たしているので、アラーム検出部11は何も出力しない。
その結果、干渉警報出力回路10にアラーム検出部11から何も信号が入力されないため、干渉判定部13には干渉警報信号が入力されない。よって、干渉判定部13は、図2に示すフロー図のステップ103の判定処理の後、ステップ104、105に進み、スイッチ部15に対してスイッチをオフにして回路を短絡しないよう指示する。スイッチ部15は干渉判定部9からの指示にしたがって、スイッチをオンからオフに切り替えることで、回路を短絡しない状態にする。その後、擬似応答信号は送信信号発生部22に入力されなくなる。これ以降の動作は、新たに干渉波が検出されるまでは正常時の動作と同様である。
本実施形態では、監視装置が応答信号の一部を取得し、システム遅延時間と応答率が所定の基準を満たしているか否かを判定することで、ハードウェアの故障と干渉波の影響とを切り分けることが可能となる。ハードウェアの故障ではなく、干渉波の影響でモニタ用質問信号を識別できないことで応答信号を生成できなくても、所定時間内に擬似応答信号を航空機に対して送信することで、DME地上装置が誤って運用停止に陥ることを防ぐことができる。
また、受信信号が干渉波の影響を受けていると監視装置が判定すると、干渉波の影響を受けている旨の警告メッセージが受信機の干渉表示部に表示されるので、管理者はその表示を認識してDME地上装置の運用を継続させることが可能となる。
さらに、干渉波の信号レベルを常に監視してモニタ用質問信号の電力を制御する必要がない。
5 受信機
6 送信機
7 監視装置
11 アラーム検出部
13 干渉判定部
15 スイッチ部

Claims (3)

  1. 自己診断のためのモニタ用質問信号および航空機から送信される質問信号に対して所定の遅延時間経過時に応答信号を出力する送信機と、
    前記モニタ用質問信号および該モニタ用質問信号に対応する疑似応答信号を生成して出力し、該モニタ用質問信号に対する前記応答信号の遅延時間と該モニタ用質問信号の出力数に対する該応答信号の出力数の割合を示す応答率とに基づいて、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けているか否かを判定し、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けていると判定すると干渉警報信号を出力する監視装置と、
    航空機から空中線を介して受信する前記質問信号と前記監視装置から信号線を介して受信する前記モニタ用質問信号に対応して前記応答信号を前記送信機に出力させ、前記監視装置から前記干渉警報信号を受信すると、前記送信機に前記空中線を介して前記疑似応答信号を出力させるために、前記監視装置から受信する該疑似応答信号を該送信機に出力する受信機と、
    を有するDME地上装置であって、
    前記送信機から前記空中線を介して出力される前記応答信号の電力の一部を分配して前記監視装置に出力する方向性結合器がさらに設けられ、
    前記監視装置は、
    前記モニタ用質問信号の前記受信機への出力から前記応答信号の電力の一部を受信するまでの時間を前記遅延時間として算出し、前記受信機に出力された前記モニタ用質問信号の数に対する、前記方向性結合器を介して受信する前記応答信号の数の割合を前記応答率として算出するアラーム検出部を有し、
    前記アラーム検出部は、前記遅延時間および前記応答率のそれぞれがそれぞれの所定の基準を満たすか否かを判定し、該遅延時間および該応答率が所定の基準を満たさない場合、前記干渉警報信号を前記受信機に出力する、DME地上装置
  2. 請求項1記載のDME地上装置において、
    前記受信機は、
    前記監視装置から受信する前記疑似応答信号を前記送信機に出力するか否かを切り替え可能なスイッチ部と、
    前記監視装置から前記干渉警報信号を受信すると、前記スイッチ部をオフ状態からオン状態に切り替える干渉判定部と、を有するDME地上装置。
  3. 航空機から質問信号を受信する受信機と、該質問信号に対応する応答信号を所定の遅延時間経過時に出力する送信機と、自己診断のためのモニタ用質問信号を生成して前記受信機に出力する監視装置とを有し、
    前記受信機は、航空機から空中線を介して前記質問信号を受信し、前記監視装置から信号線を介して前記モニタ用質問信号を受信し、
    前記送信機は、前記受信機で受信された前記質問信号および前記モニタ用質問信号に対して前記応答信号を出力し、
    前記監視装置は、前記モニタ用質問信号に対応する疑似応答信号を生成して前記受信機に出力し、
    前記監視装置は、前記モニタ用質問信号に対する前記応答信号の遅延時間と該モニタ用質問信号の出力数に対する該応答信号の出力数の割合を示す応答率とに基づいて、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けているか否かを判定し、該モニタ用質問信号が干渉波の影響を受けていると判定すると、前記受信機に干渉警報信号を出力し、
    前記受信機は、前記監視装置から前記干渉警報信号を受信すると、前記送信機に前記空中線を介して前記疑似応答信号を出力させるために、前記監視装置から受信する該疑似応答信号を該送信機に出力する、DME地上装置の運用停止防止方法であって、
    前記送信機から前記空中線を介して出力される前記応答信号の電力の一部を方向性結合器で分配して前記監視装置に出力し、
    前記監視装置は、
    前記モニタ用質問信号の前記受信機への出力から前記応答信号の電力の一部を受信するまでの時間を前記遅延時間として算出し、前記受信機に出力された前記モニタ用質問信号の数に対する、前記方向性結合器を介して受信する前記応答信号の数の割合を前記応答率として算出し、
    前記遅延時間および前記応答率のそれぞれがそれぞれの所定の基準を満たすか否かを判定し、該遅延時間および該応答率が所定の基準を満たさない場合、前記干渉警報信号を前記受信機に出力する、運用停止防止方法
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