[0040]図2A、図2B、図7、図8及び図9に示されるメッセージ及び呼フローでは、動作又はステップと本明細書で呼ばれることがある個々のメッセージ及び活動が、数字のラベルによって示されることに留意されたい。
[0041]オーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダのための位置特定と緊急呼とをサポートするための方法及び装置が開示される。ユーザ機器(UE)は、緊急呼に対する要求をOTTサービスプロバイダに送信することができ、UEのサービングモバイルネットワーク事業者(MNO)のためのMNOデータを要求に含めることができる。MNOデータは、サービングMNOのIPマルチメディアサブシステム(IMS)のアドレスを含み得る。OTTサービスプロバイダは、緊急呼要求をIMSに転送することができる。IMSは、OTTサービスプロバイダが緊急呼を緊急応答機関(PSAP)にルーティングすることを可能にするために、緊急呼のためのルーティング情報を決定し、ルーティング情報をOTTサービスプロバイダに返すことができ、又は、緊急呼自体をPSAPにルーティングすることができる。IMSによって、又はOTTサービスプロバイダによってルーティングされる呼要求は、PSAPがIMSからUEの位置を取得することを可能にし得る参照識別子を含み得る。
[0042]本開示のこれらの態様及び他の態様が、本開示の具体的な実施形態を対象とする以下の説明及び関連する図面において開示される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態が考案され得る。加えて、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素は詳細に説明されず、又は省略される。
[0043]「例示的」及び/又は「例」という単語は、本明細書では「例、事例又は例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」及び/又は「例」として説明されるいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の実施形態」という用語は、本開示の全ての実施形態が、説明される特徴、利点又は動作モードを含むことを必要としない。
[0044]更に、多くの実施形態が、例えば、コンピュータ機器の要素によって実行されるべき一連の活動に関して説明される。本明細書で説明される様々な活動は、特定の回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つ以上のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、又は両方の組合せによって実行され得ることが認識されるだろう。更に、本明細書で説明されるこれらの一連の活動は、実行されると、本明細書で説明される機能を関連するプロセッサに実行させるであろう、コンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として具現化されるべきものと見なされ得る。従って、本開示の様々な態様は、全てが請求される主題の範囲内に入ることが企図されている幾つかの異なる形態で具現化され得る。更に、本明細書で説明された実施形態の各々について、任意のそのような実施形態の対応する形態が、本明細書では、例えば、説明される活動を実行する「ように構成された論理」として説明されることがある。
[0045]表1は、本開示で使用される用語及び省略形の用語集を与える。
[0046]本明細書でユーザ機器(UE)と呼ばれるクライアント機器は、移動式又は固定式であってよく、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書では、「UE」という用語は、交換可能に、「アクセス端末」又は「AT」、「ワイヤレス機器」、「ワイヤレス端末」、「加入者機器」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」又は「UT」、「モバイル端末」、「移動局」、「端末」、「機器」、「ユーザ機器」及びそれらの変形として呼ばれることがある。一般に、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通じて、UEは、インターネットなどの外部ネットワークと接続され得る。もちろん、有線アクセスネットワーク、(例えば、IEEE802.11などに基づく)WiFi(登録商標)ネットワークなどを通じたものなどの、コアネットワーク及び/又はインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。UEは、限定はされないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)機器、外部又は内部モデム、ワイヤレス電話又は有線電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータなどを含む、幾つかのタイプの機器のいずれかによって具現化され得る。UEがそれを通じてRANに信号を送ることができる通信リンクは、アップリンクチャネル(例えば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。RANがそれを通じてUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク又は順方向リンクチャネル(例えば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書では、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル又はダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指し得る。
[0047]図1Aは、本開示のある実施形態による、ワイヤレス通信システム100Aのハイレベルシステムアーキテクチャを示す。ワイヤレス通信システム100Aは、1...Nと標識されたある数N個のUEを含む。UE1...Nは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ページャ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなどを含み得る。例えば、図1Aでは、UE1...2は、発呼する携帯電話として示されており、UE3...5はタッチスクリーン式携帯電話又はスマートフォンとして示されており、UE Nはデスクトップコンピュータ又はPCとして示されている。
[0048]図1Aを参照すると、UE1...Nは、エアインターフェース104、106、108として図1Aに示された物理通信インターフェース若しくはレイヤを通じて、及び/又は、直接有線接続102を通じて、アクセスネットワーク(例えば、RAN120、アクセスポイント125など)と通信するように構成される。エアインターフェース104及び106は、所与のセルラー通信プロトコル(例えば、符号分割多元接続(CDMA)、Evolution−Data Optimized(EVDO)、Enhanced High Rate Packet Data(eHRPD)、Global System for Mobile Communications(GSM)、Enhanced Data Rates for GSM Evolution(EDGE)、Wideband CDMA(WCDMA(登録商標))、Long−Term Evolution(LTE)など)に適合してよく、一方、エアインターフェース108は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコル(例えば、IEEE 802.11、Bluetooth(登録商標)など)に適合してよい。以下で更に説明されるように、RAN120は、エアインターフェース104及び106などのエアインターフェースを通じてUEにサービスする複数のアクセスポイントを含む。RAN120中のアクセスポイントは、アクセスノード(AN)、アクセスポイント(AP)、基地局(BS)、Node B、evolved Node B(eNodeB)などと呼ばれることがある。これらのアクセスポイントは、地上アクセスポイント(又は地上局)又は衛星アクセスポイントであり得る。RAN120は、RAN120によってサービスされるUEと、RAN120若しくは異なるRAN若しくは異なる(非RAN)ネットワークによってサービスされる他のUE又は他の非UEエンティティとの間の、回線交換(CS)呼を一緒にルーティングして接続することを含む様々な機能を実行することができ、また、インターネット175などの外部ネットワークを介して他のエンティティとのパケット交換(PS)データの交換を仲介することができる、パケットコアネットワーク(PCN)又は進化型パケットコア(EPC)とも呼ばれることがあるコアネットワーク(CN)140に接続するように構成される。RAN120とCN140は、UE1からNの1つ又は複数のサービングワイヤレスネットワークとして活動し得る。本明細書のワイヤレスネットワークという用語は、ワイヤレスネットワークとワイヤレスネットワーク内のインフラストラクチャと(例えば、RAN120及びCN140)を指すために、モバイルネットワーク事業者(MNO)という用語と交換可能に使用される。
[0049]インターネット175は、(便宜上図1Aには示されていない)幾つかのルーティングエージェントと処理エージェントとを含む。図1Aでは、UE Nは、インターネット175に直接接続するものとして(即ち、DSL又はパケットケーブルSPなどを介してコアネットワーク140とは別に、及びある例では(例えば、WiFiルータについて)これはアクセスポイント125自体を介するものであり得る)示されている。こうして、インターネット175は、インターネット175に(例えば、コアネットワーク140を介して)アクセスするUE Nと他のUEとの間のパケット交換データ通信をルーティングするように機能することができる。
[0050]RAN120とは別個のアクセスポイント125も図1Aに示されている。アクセスポイント125は、コアネットワーク(CN)140とは独立に(例えば、FiOSなどの光通信システム、ケーブルモデムなどを介して)インターネット175に接続され得る。エアインターフェース108は、ある例ではIEEE802.11又はBluetoothなどの、ローカルワイヤレス接続を通じてUE4又はUE5にサービスし得る。
[0051]図1Aを参照すると、位置サーバ170が、インターネット175、CN140又は両方に接続されるものとして示されている。位置サーバ170は、複数の構造的に別個のサーバとして実装されることがあり、又は代替的に、単一のサーバに対応することがある。以下でより詳細に説明されるように、位置サーバ170は、位置サーバ170にCN140及び/又はインターネット175を介して接続できるUEのための1つ又は複数の位置特定サービス(例えば、測位サービス、基準による測位サービスなど)をサポートするように構成される。
[0052]図1Aは更に、オーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダ(SP)150を示す。OTT SPは、インターネット175を通じて、及び場合によってはRAN120とCN140とを通じて、インターネット175、RAN120、及びCN140に対して部分的に、又は完全に透過的な方式で、UE1からNの1つ以上へ、及び/又はそれらから、オーディオ、ビデオ、及び/又は他のメディアコンテンツを移送することができる。OTT SPは通常、Skype(商標)、Hulu、Netflix、Googleなどのサードパーティのプロバイダを指す。OTT SP150は、インターネット175、CN140、RAN120、及び/又はアクセスポイント125を通じて、UE1...Nと通信し得る。単一のOTT SP150だけが図1Aに示されているが、明らかなように、異なるOTT SPに各々対応する、インターネット175に接続される任意の数のOTT SP150があり得る。OTT SP150は、OTT SP150のために本明細書で説明される様々な機能を実行し得る、1つ又は複数のサーバ、ルーティングプロキシ及び/又は他のエンティティ(図1Aには示されない)を有し得る。同じことが、OTT SP350、450、550、650、750、850及び950などの、本明細書において後で参照される他のOTT SPに当てはまり得る。
[0053]緊急サービスIPネットワーク(ESInet)及び/又は選択的ルータ(SR)160も、図1Aに示されている。ESInet160は、UE1からNのいずれかによって行われ、インターネット175を介して受信される、CN140又はOTT SP150から緊急応答機関(PSAP)180などの適切なPSAPへの、IPベースの緊急呼をルーティングすることが可能であり得る。同様に、SR160は、UE1からNのいずれかによって行われ、CN140を介して受信される、PSAP180などのPSAPへの回線交換(CS)緊急呼をルーティングすることが可能であり得る。幾つかの実施形態では、UE1からNのいずれかがIPベースの緊急呼を発信することがあり、これは、CN140又はOTT SP150によってCS緊急呼へと変換され、CS対応PSAP180へのルーティングのために(例えば、図1Aには示されない公衆交換電話網を介して)SR160に送信され得る。これは、SR160はあるがESInet160がないとき、及び/又は、PSAP180がCS緊急呼をサポートするがIPベースの緊急呼をサポートしないときに、起こり得る。本明細書のより後におけるOTT SP150を介した緊急呼の確立の説明では、緊急呼はUE(例えば、UE1からNのいずれか)からのIPベースの緊急呼として開始し得るが、OTT SP150によってCS緊急呼に変換され、ESInet160ではなくSR160を介してPSAP180にルーティングされ得ることを理解されたい。
[0054]図1AのUE1...Nは、インターネット175を介して、音声の、テキストの、ビデオの、又は他のデータの緊急呼を行うことが可能であり得る。例えば、UE1...Nは、以下で更に説明されるように、OTT SP150を介してそのような緊急呼を行うことが可能であり得る。ESInet/SR160は、これらの音声の、テキストの、ビデオの、及びデータの緊急呼を、例えば緊急呼センターであり得るPSAP180に配信することができる。これらの緊急呼を配信するために使用されるプロトコルは、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF:Internet Engineering Task Force)によって定義されるセッション開始プロトコル(SIP)であり得る。加えて、SIPベースの緊急呼は、SIPの使用をサポートしCN140によってサポートされ得る、3GPPによって定義されるIPマルチメディアサブシステム(IMS)を使用して配信され得る。
[0055]RAN120によりLTEアクセスがサポートされる場合にワイヤレス通信システム100Aをより詳細に説明するのを助けるために、RAN120及びCN140のためのプロトコル特有の実装の例が、図1Bに関して以下で与えられている。特に、RAN120及びCN140の構成要素は、パケット交換(PS)通信をサポートすることと関連付けられる構成要素に対応し、それにより、レガシー回線交換(CS)構成要素もこれらのネットワーク中に存在し得るが、図1Bには明示的に示されていない。
[0056]具体的には、図1Bは、本開示のある実施形態による、LTEワイヤレスアクセスをサポートするEvolved Packet System(EPS)に基づくRAN120及びCN140の例示的な構成100Bを示す。図1Bの例では、EPS/LTEネットワーク中のRAN120は、複数のEvolved Node B(eNodeB又はeNB)122、124及び126を用いて構成される。CN140は、複数のモビリティ管理エンティティ(MME)142及び144と、改良サービングモバイルロケーションセンター(E−SMLC)172と、サービングゲートウェイ(S−GW)146と、パケットデータネットワークゲートウェイ(PDG)148とを含む。図1Bの例では、位置サーバ170は、LTE制御プレーン位置特定解決法をサポートするゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)と、オープンモバイルアライアンス(OMA)によって定義されるSUPL位置特定解決法をサポートするセキュアユーザプレーン位置特定(SUPL)位置特定プラットフォーム(SLP)170とのいずれかである。幾つかの実施形態では、位置サーバ170は、GMLC及び/又はSLPへの接続又はそれらとの関連付けを有する、位置検索機能(LRF)であり得る。これらの構成要素と、RAN120及びインターネット175との間のネットワークインターフェースが図1Bに示されており、表2において定義される。
[0057]次に、図1BのRAN120及びCN140の中に示された構成要素のハイレベルな説明がここで行われる。しかしながら、これらの構成要素の幾つかは、様々な3GPP技術仕様(TS)から当技術分野でよく知られており、本明細書に含まれている説明は、これらの構成要素によって実行される全ての機能の網羅的な説明であることは意図されていない。
[0058]図1Bを参照すると、MME142及び144は、EPSベアラのための制御プレーン信号伝達を管理し、CN140にアクセスするUEのモビリティをサポートするように構成される。MME機能は、非アクセス層(NAS)信号伝達と、NAS信号伝達セキュリティと、技術間及び技術内ハンドオーバーのためのモビリティ管理と、PDG及びS−GWの選択と、MME変更を伴うハンドオーバーのためのMMEの選択とを含む。
[0059]S−GW146は、ユーザプレーン信号伝達のためのRAN120に向かうインターフェースを終端するゲートウェイである。EPSベースのシステムのためのCN140に接続される各UEについて、所与の時点おいて、単一のS−GWがある。S−GW146の機能は、プロキシモバイルIPv6(PMIP:Proxy Mobile IPv6)ベースのS5/S8に対して、モビリティアンカーポイントと、パケットのルーティング及び転送と、関連するEPSベアラのQoSクラス識別子(QCI:QoS Class Identifier)に基づいてDiffServコードポイント(DSCP:DiffServ Code Point)を設定することとを含む。
[0060]図1Bを参照すると、PDG148は、パケットデータネットワーク(PDN)、例えば、インターネット175に向かうSGiインターフェースを終端するゲートウェイである。UEが複数のPDNにアクセスしている場合、そのUEに対しては2つ以上のPDGがあり得る。PDG148の機能は、(ディープパケットインスペクションによる)パケットフィルタリングと、UE IPアドレス割振りと、関連するEPSベアラのQCIに基づくDSCPの設定と、事業者間の課金の考慮と、3GPP TS23.203において定義されるようなアップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)ベアラのバインディングと、3GPP TS23.203において定義されるようなULベアラのバインディングの検証とを含む。PDG148は、GSM/EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)/UTRAN専用UEと、E−UTRAN、GERAN、又はUTRANのいずれかであり得るRAN120を使用するLTE対応UEとの両方にPDN接続性を与える。PDG148は、S5/S8インターフェースを通じた、図1Bに示されるものなどのeNBを備えるRAN120(これはE−UTRANと呼ばれる)を使用して、LTE対応UEにPDN接続性を与える。
[0061]図1Bを参照すると、GMLC/SLP170は、MME142に、CN140の中のPDG148に、及び/又はインターネット175に接続されるものとして示されている。GMLC/SLP170は、GMLCとSLPのいずれかであることがあり、又は、GMLC若しくはSLPへの接続、若しくはそれらとの関連付けを有するLRFであることがある。GMLC170(又は関連する、若しくは接続されるGMLCを有するLRF170)はLTE制御プレーン位置特定解決法をサポートするが、SLP170(又は関連する、若しくは接続されるSLPを有するLRF170)はSUPL位置特定解決法をサポートする。GMLC/SLP170がGMLCであるがSLPではない場合、GMLC/SLP170は、MME142に、及びPDG148とインターネット175の一方又は両方に接続することがある。GMLC/SLP170がSLPであるがGMLCではない場合、GMLC/SLP170は、MME142に接続することもしないこともあり、PDG148とインターネット175の一方又は両方に接続することがある。GMLC/SLP170は、OTT SP150、ESInet160又はPSAP180などの外部エンティティが、図1AのUE1からNのいずれかに対する位置要求をGMLC/SLP170に送信することを可能にでき、GMLCの場合には3GPP制御プレーン位置特定解決法を、又はSLPの場合にはSUPLを使用してこのUEのための位置決定を調整することができ、決定された位置を要求側の外部エンティティに返すことができる。図1Bに示されるE−SMLC172は、MME142に接続され、LTE制御プレーン位置特定解決法を使用してUEの位置推定を取得するために使用される別の位置サーバである。
[0062]制御プレーンの位置特定解決法では、位置サーバ(例えば、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170)は、ネットワーク中の既存の信号伝達インターフェースを介して、UEを含む他の要素によってアクセスされる。UEの位置特定に関する全ての信号伝達が、全てのインターフェース上で信号伝達として明示的に運ばれる。LTEアクセスの場合、制御プレーンの位置特定解決法は、3GPP TS 23.271及び36.305において定義される。
[0063]SUPL解決法などのユーザプレーンの位置特定解決法では、UE及び図1BのGMLC/SLP170などの位置サーバは、IP又はTCP/IPなどを介して、ネットワークの観点からデータを交換することによって通信する。SUPL解決法の場合、GMLC/SLP170は、SLPであり、E−SMLC172を使用する代わりに位置を取得するために使用される。幾つかの場合、ネットワークは、制御プレーンの位置特定解決法と、SUPLなどのユーザプレーンの位置特定解決法の両方を利用し得る。その場合、E−SMLC172は存在することがあり、GMLC/SLP170はGMLCとSLPの両方を備えることがある。GMLC/SLP170のためのGMLC及びSLPはまた、UEを位置特定するために両方の解決法が使用されることを可能にするために、(例えば、同じ物理エンティティの中で)結合されることがあり、又は互いに接続されることがある。すでに言及されたように、GMLC/SLP170はまた、GMLC及び/又はSLPとの関連付け、又はそれらへの接続を有する、LRFを備え得る。GMLCに接続された、又はGMLCと関連付けられたLRF170は、GMLCと同様に制御プレーンの位置特定をサポートし得るが、SLPに接続された、又はSLPと関連付けられるLRF170は、SLPと同様にSUPLユーザプレーンの位置特定をサポートし得る。
[0064]電気通信標準化連合(ATIS)は、OTTサービスプロバイダ、例えばSkype(商標)を介してUEによって確立される、次世代9−1−1番(NG911)通報をサポートするための方法を調査している。1つの主要な問題は、OTT SPによる、正しいPSAPへの、又はそれに向かうNG911番通報のルーティングを可能にするために、及び、通報しているユーザの位置への公安の支援というPSAPによる出動を可能にするために、911番通報者の正確で信頼できる位置を取得して提供することである。OTT SP150などのOTT SPは、通報しているUEによって使用されるアクセスネットワークに関する情報を殆んど、又は全く有しないことが多いので、OTT SPが、通報しているUEを直接位置特定するために地上ベースの測位方法(Wi−Fi(登録商標)、改良セルID(E−CID:Enhanced Cell ID)、及び観測到着時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)など)を利用するのは難しいことがある。その上、通報しているUEが屋内にあるとき、全地球測位システム(GPS)、何らかの他の全地球的航法衛星システムなどの衛星測位システム(SPS)を使用した、又はOTT SPによるAssisted GPS(A−GPS)若しくはassisted GNSS(A−GNSS)を介したUEの位置特定は、SPS位置特定を屋内で使用することが本来困難であることにより、及び/又は、SPS位置特定の使用を制御及び/又は支援するための能力をOTT SPが欠いていることにより、信頼できないこともある。
[0065]OTT SP150を介して緊急呼を引き起こしたUEの位置を取得するためにOTT SP150によって使用され得る1つの解決法は、OTT SP150がアクセスネットワーク中のある位置サーバ(図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170など)のアドレスを与えられ得る、又はそれを推測できる場合に、通報しているUEの位置を取得するためにその位置サーバにOTT SP150が質問することを伴う。別の解決法では、緊急呼を引き起こすUEが、自身の位置を直接OTT SP150に(例えば、NG911番通報を確立するために使用されるSIP INVITEにおいて)提供することができる。UEが自身の位置を直接OTT SP150に提供することは魅力的な解決法であることがあり、それは、(a)規格(例えば、3GPP規格)への新たな影響が限られ得るから、(b)モバイルネットワーク事業者(MNO)のRAN及びCNネットワークへの実装の影響が少なく、又は0であり得るから、(c)UEが通常は何らかの方法でスタンドアロンの位置特定能力(例えば、UEのオペレーティングシステムのベンダー又はUEのチップのベンダーによって支援される方法)をサポートするから、並びに(d)緊急呼を引き起こすために送信されるSIP INVITEにおけるUEの位置のUEによる提供を許可する既存のNG911規格との相性が良い可能性があるからである。
[0066]UEにより提供される位置(例えば、SIP INVITEに含まれる)は、値によるものであってよく(例えば、UEが自身の緯度/経度座標を直接提供する)、又は基準によるものであってよい。基準による位置特定では、UEは、位置サーバの名前又はアドレスを含む統一資源識別子(URI)(元々は位置サーバからUEによって取得され、本明細書では「位置URI」と呼ばれる)と、位置サーバによって割り当てられ得るUEに対する固有の基準と、位置サーバからUEの位置を取得するために使用すべきプロトコルの指示とを提供する。「位置URI」は、本明細書では「位置基準」及び「基準による位置」と交換可能に呼ばれる。位置URIは、Request For Comments(RFC)3986及び5808においてIETFによって定義されるようなものであってよく、SIP又はHTTPなどのスキーム名又はプロトコル名の識別情報と、位置サーバの識別情報(例えば、インターネットのパスの名前又はアドレス)とUEの識別情報とを備え得るリソースの識別情報とを符号化する、RFC3986の規則に適合する文字列を備え得る。
[0067]「UE基準」、「ローカルUE基準」、又は「ローカル基準」とも本明細書では呼ばれるUEの識別情報は、位置サーバに対してはUEを識別するが他のエンティティに対してはUEの真の身元を隠す文字を備えることがあり、位置サーバによってローカルに割り当てられることがある。UEは、IETF RFC5985において定義されるHTTP対応位置配信(HELD)プロトコルなどの、位置構成プロトコルを使用して、位置サーバから位置URIを要求して取得することができる。UEは、IETF RFC6442において定義されるようなSIPなどの、位置搬送プロトコルを使用して、図1A及び図1BのOTT SP150、ESInet160、又はPSAP180などの、別のエンティティに位置URIを搬送することができる。UEの位置URIを受信するエンティティ(例えば、図1A及び図1BのOTT SP150、ESInet160又はPSAP180)は、位置サーバからUEの位置(例えば、緯度と経度(及び場合によっては高度)を備え得る地理的座標又は郵便住所若しくは街区住所(及び場合によっては階数、部屋番号、スイート番号など)を備え得る市街位置)を要求して受信するために、SIP、HTTP又はHELDなどの位置逆参照プロトコルを使用することができる。位置の逆参照により、位置を要求するエンティティは、位置URIを位置サーバに提供し、位置サーバは、位置URIからUEを識別し、UEの位置を取得し、要求しているエンティティにその位置を返す。
[0068]基準による位置特定の解決法は値による方法より魅力的であることがあり、それは、UE又は位置サーバにUEの位置を取得するための時間をより多く与え、異なる時間におけるUEの2つ以上の位置を取得するために使用されることが可能であるからである。例えば、基準による位置特定の解決法は、ルーティングを支援するための概略的なUEの位置を最初に取得し、後でPSAP出動のためのより正確なUEの位置を取得するために、OTT SP150によって使用され得る。
[0069]基準による位置特定の解決法は、UE及び位置サーバに重大な影響を及ぼすことがあり、UEと位置サーバは両方とも、(a)それによって位置URIをUEが要求でき位置サーバが提供できるHELDなどの位置構成プロトコルと、(b)(a)において質問/応答が発生するときにUEの識別情報を位置サーバが認証するための手段とを、サポートすることが必要であり得る。クライアント(例えば、OTT SP150又はPSAP180)が位置URIを用いて位置サーバに質問することによってUEの位置を要求する何らかのより後の時間において(例えば、何らかの他のUEではなく)正しいUEを位置特定するために、位置URIが割り当てられる時間においてUEを確実に識別することが位置サーバには必要であり得るので、(b)における影響が必要とされ得る。HELDのような一部の位置構成プロトコルは、(b)における認証を普通は必要とせず、又はサポートしないことがあり、それは、位置URIの提供の対象であるUEのIPアドレスが、(a)が起こるときにUEから位置サーバにおいて入手可能であることがあり、OTT SP150、ESInet160又はPSAP180によって(例えば、HELDを使用して)後で位置URIが逆参照される後の時間においてUEを識別して位置特定するには十分信頼性があると考えられ得るからである。
[0070]しかしながら、IPアドレスは偽装されることがある。例えば、UEではないがUEとの間のIP通信を傍受することが可能なエンティティは、UEのIPアドレスを含む位置要求を位置サーバに送信することによって、UEの位置URIを取得するために位置構成プロトコルを使用することがある。このエンティティは次いで、(i)取得された位置URIを含む逆参照要求を位置サーバに送信することによってUEの位置を取得するためにOTT SPとして偽装し、又は、(ii)UEが緊急呼を行っていなくてもUEの位置への公安の出動を引き起こすために、緊急呼を引き起こして位置URIをOTT SP150に提供する可能性がある。
[0071]加えて、UEのIPアドレスが正しく、UEの位置を要求するエンティティが正当であるときでも、位置サーバは、UEの位置を取得するために、及び/又は後の時間においてUEを正しく識別するために、UEの異なる識別情報を必要とすることがある。例えば、位置サーバがUEの位置を取得するために制御プレーン位置特定解決法(例えば、LTEのための3GPP制御プレーン位置特定解決法)を利用する場合、位置サーバは、UEのIPアドレスではなく、国際移動体加入者番号(IMSI)又は一時移動体加入者番号(TMSI)などのUEのワイヤレス関連の識別情報を必要とすることがある。加えて、(例えば、位置サーバのSPがOTT SP150に料金請求することを可能にするために)位置特定されるUEが、課金又は料金請求の目的で後で識別される必要があり、又は取得された位置が誤っていた場合に、若しくは統計と課金の目的で後で追跡調査する必要がある場合、IPアドレスではない、UEの何らかの永続的なグローバル識別情報が必要とされ得る。位置サーバがUEの正しい識別情報を有することと、位置URIがUEとして偽装しているエンティティではなく正しいUEに提供されることとを確実にするために、上の(b)における認証の影響が必要とされ得る。(a)及び(b)の二重の影響により、UEのベンダーとMNO又はMNOの位置サーバのベンダーの両方にとって、(例えば、本明細書で上で言及されたIETF RFCによって定義されるような)基準による位置特定の解決法が難しくなることがある。
[0072]基準による位置特定を使用することについて上で説明された問題に対する解決法は、位置サーバではなくサービングアクセスネットワークが、UE(及びその識別情報)がアクセスネットワークによって認証された後で基準による位置をUEに提供することである。アクセスネットワークによるUEの認証は、多くのタイプのワイヤレスネットワーク(例えば、GSM、UMTS、LTE、IEEE802.11)に対してサポートされる、又はサポートされることが可能である、ワイヤレスネットワーク動作の典型的な部分であるので、UE又はアクセスネットワークに新たな影響を与えないことがある。基準による位置特定の、アクセスネットワークによるUEへの提供は、(i)UEがアクセスネットワークへ接続して認証されることに成功してからすぐに、(ii)UEがアクセスネットワークに接続されている間に定期的に(例えば、以前の基準による位置特定が、異なる位置サーバ及び/又は異なるローカルUE基準に基づいて置換されることを可能にするために)、及び/又は、(iii)UEがアクセスネットワークに接続されている間にUEによる要求に応じて、行われ得る。
[0073]一実施形態では、アクセスネットワークは、UEの基準による位置を取得するために、位置サーバと通信し得る。この実施形態では、アクセスネットワークは、プロキシとして動作し、UEの代わりに位置サーバから基準による位置を取得し得る。そうすると、UE及び位置サーバは、UEが位置サーバから位置URIを取得することを可能にするために、位置構成プロトコルをサポートする必要がない。代わりに、UEはアクセスネットワークから位置URIを取得し、アクセスネットワークは位置サーバから位置URIを取得する。この実施形態は新たなアクセスネットワークと位置サーバとの間のインターフェースを追加し得るが、UEと位置サーバの両方により位置構成プロトコルとUEの認証とをサポートする必要をなくし得るので、従来の位置構成プロトコルを使用してUEに位置サーバへ直接質問させるよりも簡単な解決法であり得る。
[0074]別の実施形態では、アクセスネットワークは、位置サーバの関与を伴わずに、基準による位置をUE自体に割り当て得る。例えば、アクセスネットワーク(例えば、MME142)は、ターゲット位置サーバ(例えば、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170)の既知のアドレス又は既知の識別情報(例えば、既知のインターネットパス名)と、クライアントから位置サーバに質問するために使用されるべきスキーム又はプロトコルと、UEを識別するUE基準(位置サーバのアドレス又は識別情報に対する拡張としての)とを含む位置URIを作成することができる。普通の位置URIでは、UE基準は、位置URIを作成する位置サーバによってローカルに割り当てられ得る。ここで説明される実施形態では、UE基準は、アクセスネットワークによって割り当てられることがあり、UEのIPアドレス、UEのIMSIなどの、UEのグローバル識別情報及び/又は、アクセスネットワークノード(例えば、MME又はSGSN)によって割り当てられるUEのTMSI、ローカルアドレスなどの、アクセスネットワークに知られているUEの識別情報及び/又はアクセスネットワークノードのアドレス若しくはこれらの任意の組合せを備え得る。UE基準は更に、割当ての日付及び/又は時間を含むことがあり、及び/又は、ユーザのプライバシーを保護するために暗号化されることがある(例えば、ここで暗号鍵はアクセスネットワーク及び位置サーバには知られているが、他の関係者には知られていない)。UE基準がTMSI又はIPアドレスを備える場合、UEの真の識別情報(例えば、UEのIMSI)がUE基準に含まれず、従って他の参加者が利用可能なものではないことがあるので、暗号化は必要ではないことがある。位置URIはまた、位置URIを用いて質問されている位置サーバが、位置URIがアクセスネットワークによって割り当てられたことを知ることができるように、アクセスネットワークによってデジタル署名され得る(例えば、デジタル署名を含み得る)。幾つかの場合、位置URIは、例えば、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)のCounter with Cipher Block Chaining−Message Authentication Code(CCM)方法を使用して、暗号化とデジタル署名の両方が行われ得る。
[0075]上の実施形態の使用は、アクセスネットワーク及び位置サーバにしか影響を及ぼさないことがある。従って、MNOは、アクセスネットワークが位置サーバの関与を伴わずに位置URIを割り当てる第2の実施形態から、他のエンティティ(例えば、UEを含む)に影響を及ぼさずに位置サーバのプロキシとしてアクセスネットワークが動作する第1の実施形態へと移り得る。幾つかの場合、MNOの移行は、第1の実施形態から第2の実施形態であり得る。アクセスネットワークがLTEをサポートし、セルラーMNOに属す場合、UEの基準による位置は、図1BのMME142などのUEのサービングMMEによって割り当てられ得る。この割当ては、UEによるLTEネットワーク接続の一部として、及び/又はUEによるトラッキングエリアの更新の一部として行われ得る。そのような割当ては、LTEサポートのために使用される少数の非アクセス層(NAS)メッセージに、割り当てられた位置URIを含む1つの新たなパラメータを追加することがあり、UEとアクセスネットワーク(例えば、MME)の両方に対する影響が小さいことがある。MNO及びUEのベンダーにとってのこの解決法の利益は、この方法をサポートすることの影響が限られていることがあり、既存の規格に適合する柔軟な位置特定解決法がOTT SPに提供され得るということであり得る。
[0076]図1A及び図1Bに戻って参照すると、図2Aは、本明細書で説明される実施形態による、OTT緊急呼のために基準による位置を提供するための、LTEアクセスの場合に図1A及び図1Bに示されるネットワークエンティティの具体的な対話を示す。図2Aを参照すると、「アクセスネットワーク」という用語は、RAN120とCN140とを指す。アクセスネットワークノード240は、アクセスノード、アクセスポイント、基地局、eNodeB(例えば、eNB122、124又は126)、フェムトセル、MME(例えば、MME142)などの、アクセスネットワーク中の何らかのエンティティであり得る。アクセスネットワークノードは、RAN120の中、又はCN140の中にあり得る。
[0077]202Aにおいて、UE200(例えば、図1AのUE1からNのいずれかに対応し得る)が、アクセスネットワークノード240を介してアクセスネットワークに接続する。204Aにおいて、UE200のユーザは、UE200にインストールされているOTTアプリケーション、例えばSkypeを介して緊急呼を行う。206Aにおいて、UE200は、アクセスネットワークノード240に位置基準に対する要求を送信する。幾つかの実施形態では、ブロック206Aは、ブロック204Aにおける緊急呼要求を認識し得るOTTアプリケーションによって引き起こされることがあり、位置基準を取得するようにUE200に(例えば、UE200上のモデムに対するアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を使用して)要求することがある。
[0078]208Aにおいて、アクセスネットワークノード240は任意選択で、UE200の位置基準に対する位置基準要求を位置サーバ170(例えば、GMLC/SLP170又はE−SMLC172)に送信し、212Aにおいて、位置基準を含む応答を位置サーバ170から受信し得る。この場合、アクセスネットワークノード240は、ブロック208Aにおいて、UE200の代わりに位置サーバ170から位置基準を取得するためにプロキシとして動作する。ブロック208Aにおける要求/応答は、事業者が位置サーバ170と同じであり得るアクセスネットワークノードが位置基準を要求していることを、位置サーバ170が認識することを可能にする、位置サーバ170とアクセスネットワークノード240との間の安全な接続を使用し得る。位置サーバ170とアクセスネットワークノード240との間の安全な接続は、位置サーバ170とアクセスネットワークノード240との間の信頼関係、例えば、アクセスネットワークノード240及び位置サーバ170が同じSP又は同じネットワーク事業者に属すことに基づく関係を使用することがあり、安全な接続の確立を可能にするために各エンティティにおいて事前に構成されたセキュリティ証明書を利用することがある。位置サーバ170は次いで、後で説明されるように位置サーバ170からUE200の位置を取得するために(例えば、OTT SP150によって)後で使用され得る位置基準(例えば、位置サーバ170に対してローカルであるUE基準を含み得る)を、ブロック208Aにおいて割り当てて返し得る。
[0079]ブロック208Aがアクセスネットワークノード240と位置サーバ170との間に新たなインターフェースを追加するが、これは、位置サーバ170がUE200と対話してUE200を認証する必要をなくす。幾つかの実施形態では、アクセスネットワークノード240及び位置サーバ170は、208Aにおいて位置基準を要求して返すために、SIP、HELD又はオープンモバイルアライアンス(OMA)によって定義されるモバイル位置プロトコル(MLP)の1つを使用し得る。212Aにおいて、アクセスネットワークノード240は、位置サーバ170から取得された位置基準をUE200に送信する。幾つかの実施形態では、UE200(例えば、UE200上のモデム)は、位置基準をOTTアプリケーションに提供し得る。
[0080]幾つかの実施形態では、UE200の位置基準について位置サーバ170に質問するのではなく、アクセスネットワークノード240は、本明細書で前に説明されたように、位置サーバ170の関与を伴わずに位置基準自体を割り当て得る。アクセスネットワークノード240は、やはり本明細書で説明されるように、位置基準のUE基準部分を暗号化し、及び/又は位置基準をデジタル署名し得る。この場合、デジタル署名のための1つ及び/又は複数の任意の暗号/復号鍵が、アクセスネットワークノード240と位置サーバ170の両方に知られ得るが、他の関係者には知られない。
[0081]206A、208A及び212Aにおけるメッセージは図2Aでは任意選択であるものとして示されており(破線によって示される)、それは、図2Aに示される特定の時間において発生する必要はないからである。むしろ、一例として、206A及び212A(及び任意選択で208A)は、202Aにおける接続の間に、及び場合によっては、UE200がアクセスネットワークノード240に接続して認証されることに成功した直後などの、204Aにおいて緊急呼をユーザが行う前に、又は、UE200とアクセスネットワークノード240との間の接続及び/若しくは認証メッセージの交換の一部として、実行され得る。例えば、UE200は、UE200の接続又はUE200の認証を要求し、それらに応答し、又はそれらを確認するために、アクセスネットワークノード240に送信されるメッセージに位置基準に対する要求を含め得る。同様に、アクセスネットワークノード240は、UE200の接続又はUE200の認証を要求し、それらに応答し、又はそれらを確認するために、UE200に送信されるメッセージに割り当てられた位置基準を含め得る。
[0082]別の例として、206A及び212A(及び任意選択で208A)は、ユーザが緊急呼を行ったことに応答してではなく、UE200がアクセスネットワークノード240に接続されている間に、定期的に実行され得る。例えば、206A、212A、及び場合によっては208Aは、UE200及びアクセスネットワークノード240がUE200のモビリティをサポートするために対話する必要があるときは常に実行され得る。別の例では、206A、212A、及び場合によっては208Aは、UE200が新たなアクセスネットワークノードに変更する(例えば、以前のアクセスネットワークノードからアクセスネットワークノード240に変更する、又はアクセスネットワークノード240から新たなアクセスネットワークノードに変更する)ときには常に実行され得る。更に別の例として、206A及び212Aは、LTEのためのトラッキングエリア更新又はGPRS及び/若しくはUMTSのためのルーティングエリア更新などの、UE200とアクセスネットワークノード240との間の何らかの他の既存の対話に対応し得る。代替的に、図2Aに示されるように、206A及び212Aは、位置基準を取得するためだけに使用される新たなメッセージを備え得る。
[0083]幾つかの実施形態では、212AにおいてUE200に位置基準を送信する前に、アクセスネットワークノード240は、(図2Aに示されていない)UE200の識別情報を認証し得る。そのような認証は、位置基準が212Aにおいて正しいUE200に返されることを確実にし得る。更に、UE200のそのような認証は、アクセスネットワークノード240によって提供されるサービスへのUE200によるアクセスをサポートする普通の部分(例えば、ネットワーク接続及びUE200のモビリティのサポートなど)を構成することがあり、いずれも、212Aにおいて位置基準を返す目的のみでは、UE200又はアクセスネットワークノード240に追加の影響を与えないことがある。
[0084]214Aにおいて、UE200は、UE200の位置基準を含む緊急呼要求を、OTT SP150に送信する。幾つかの実施形態では、緊急呼要求は、アクセスネットワークノード240を介して、及び/又はアクセスネットワークノード240のためのアクセスネットワークを介して、UE200によってOTT SP150に移送され得る。図2Aには示されないが、UE200は、(位置サーバ170も所有し得る)第1のネットワーク事業者に属す、及び/又は第1の無線アクセス技術(RAT)に適合する第1のアクセスネットワークのために、アクセスネットワークノード240から位置基準を取得し、第2のネットワーク事業者に属す、及び/又は第2のRATに適合する第2のアクセスネットワークを介して、位置基準を含む緊急呼要求をOTT SP150に送信し得る。このようにして、位置基準は、複数のアクセスネットワーク、複数のRAT及び/又は複数のネットワーク事業者の間で共有されることがあり、及び/又はそれらに対して有効であることがあり、UE200が、新たなRAT若しくは新たなネットワークへのハンドオフの後で、及び/又は同時に幾つかのネットワーク若しくは幾つかのRATにアクセスするときに、同じ位置基準を使用することを可能にし得る。例えば、UE200は、ネットワーク事業者Aに属すセルラーアクセスネットワークに属す基地局又は他のサービングノード(例えば、MME)から位置基準を取得し、位置基準を含む緊急呼要求を、ネットワーク事業者B(ここで事業者Aは事業者Bと同じであることもないこともある)に属すWLANアクセスネットワーク中のWiFiアクセスポイントに送信することがあり、ネットワーク事業者Bは緊急呼要求をOTT SP150に転送する。
[0085]216Aにおいて、OTT SP150は、214Aにおいてアクセスネットワークノード240から受信される位置基準を含む位置要求(又は位置逆参照要求)を位置サーバ170に送信する。OTT SP150は、214Aにおいて受信される位置基準の内容から位置サーバ170を識別する(例えば、位置サーバ170のアドレス又はパス名を識別する)ことができる。位置サーバ170は、位置基準が位置サーバ170によって以前に割り当てられた(例えば、ブロック208Aが生じる場合はブロック208Aの一部として割り当てられる)位置基準に対応することを検証することによって、216Aにおいて受信される位置基準が有効であることを検証することができる。例えば、位置サーバ170は、位置基準の中のUE基準がUE200を識別するために位置サーバ170によって以前に割り当てられたことを検証し得る。代替的に、216Aにおいて受信された位置基準が位置サーバ170ではなくアクセスネットワークノード240によって割り当てられた場合(例えば、ブロック208Aが存在しない場合などにそうなる)、位置サーバ170は、位置基準の中に任意のデジタル署名が存在する場合にはそれを検証することによって、及び/又は、位置基準のUE基準部分を復号し、復号されたUE基準部分が有効なUE基準に対する任意のフォーマット規則若しくは符号化規則に正しく適合することを検証することによって、アクセスネットワークノード240が位置基準を割り当てたことを検証し得る。
[0086]218Aにおいて、位置サーバ170(又は、位置サーバ170がLRFである場合、位置サーバ170と関連付けられ、及びそれに接続されるGMLC)が、UE200の位置に対する位置要求をアクセスネットワークノード240に送信することができ、(i)208Aが存在し位置サーバ170が216Aにおいて受信された位置基準を割り当てていた場合、208Aにおいてより前に受信されたUE200の識別情報又は(ii)位置サーバ170ではなくアクセスネットワークノード240が位置基準を割り当てていた場合、216Aにおいて位置基準の一部として受信されたUE基準若しくは復号されたUEレファレンストの一部若しくは全てであり得る、UE200の識別情報を位置要求に含めることができる。アクセスネットワークノード240は次いで、別のエンティティ(図2Aには示されていない)から(218Aにおいて位置サーバ170によって識別されるような)UE200の位置推定を取得し得る。例えば、アクセスネットワークノード240は、別の位置サーバ(例えば、E−SMLC172)若しくは別の位置特定対応エンティティ(例えば、RAN120)から、又はUE200にサービスする基地局若しくはAPから、位置推定を要求し得る。代替的に、(例えば、アクセスネットワークノード240がUE200にサービスする基地局又はWi−Fi APである場合)アクセスネットワークノード240がすでにUE200の位置情報自体を持っていることがある。アクセスネットワークノード240は次いで、218Aの一部として、位置サーバ170に(又は位置サーバ170がLRFである場合には、位置サーバ170と関連付けられる、若しくはそれに接続されるGMLCに)UE200の位置推定を返し得る。幾つかの実施形態では、ブロック218Aは、位置サーバ170がUE200の位置を取得するために制御プレーン位置特定解決法を利用するときに存在し得る。
[0087]218AにおいてUE200の位置についてアクセスネットワークノード240に質問する代わりに、又はそれに加えて、222Aにおいて位置サーバ170はUE200に直接質問し得る。例えば、222Aは、位置サーバ170が、SUPL SLPである場合に、又はSLPに接続される、若しくはSLPと関連付けられるLRFである場合に存在することがあり、ここで、SLPは、位置サーバ170がUE200の位置を決定するために使用できる位置関連の測定結果(例えば、GPS若しくはGNSS衛星の測定結果、及び/又は、UE200のためのアクセスネットワーク中の基地局及び/又はAPの測定結果)をUE200から取得するために、UE200とのSUPLユーザプレーン位置特定セッションを222Aにおいて引き起こす。例えば、UE200は、GPSと観測到着時間差(OTDOA)の測定結果を位置サーバ170に提供し得る。OTDOAは、UE200が基地局のペアからの特定の信号間の時間差を測定し、測定された時間差を位置サーバ170に報告し、位置サーバが続いてUE200の位置を計算する、マルチラテレーション方法である。代替的に、位置サーバ170(又は位置サーバ170がLRFである場合には位置サーバ170と関連付けられる、又はそれに接続されるSLP)は、UE200からUE200の位置を取得するために222AにおいてUE200とのSUPLセッションを引き起こすことがあり、UE200は、GPS、GNSS及び/又はOTDOAの測定結果などの、位置関連の測定結果から位置を取得する。224Aにおいて、位置サーバ170は、218A及び/又は222Aにおいて取得されるようなUE200の位置をOTT SP150に送信する。幾つかの実施形態では、OTT SP150及び位置サーバ170は、UE200の位置を要求して返すために、SIP、HELD又はMLPの1つを216A及び224Aにおいて利用し得る。SIP及びHELDが使用されるこれらの実施形態の一部では、SIP又はHELDの使用は位置基準の一部として定義され得る。
[0088]216Aから224Aにおけるメッセージフローは、OTT SP150が、(例えば、緊急サービスの範囲がUE200の位置を含んでいるPSAP180を決定することによって)緊急呼のルーティングを支援するために、及び/又はUE200の位置をESInet160若しくはPSAP180に提供するために、UE200の位置を取得することを可能にするように、図2Aに示される時間に発生し得る。OTT SP150がPSAP180からUE200に対する位置要求を受信し、UE200の現在の位置(図2Aには示されない)を取得して返すために位置サーバ170に質問する必要がある場合、216Aから224Aにおけるメッセージフローは任意選択であり、それは、それらが代替的に、又は追加で、204Aにおいて開始された緊急呼が準備された後で(即ち、228Aの後で)発生し得るからである。加えて、ESInet160又はPSAP180がUE200の位置を位置サーバ170から直接要求することを可能にするために、(216Aから224Aのメッセージフローの代わりに、又はそれらに加えて)216Aから224Aに類似するメッセージフローが発生し得る。これらの類似するメッセージフローは、ESInet160又はPSAP180が、216Aにおける位置要求の送信及び224Aにおける位置応答の受信に関してメッセージフロー中のOTT SP150を置き換え得ることを除き、216Aから224Aと同一であり、又はほぼ同一であり得る。
[0089]図2Aに示される緊急サービス呼に戻り、226Aにおいて、OTT SP150は、緊急呼を適切なESInet160へ、又は場合によっては、OTT SPがその呼をCS緊急呼へと変換する場合にはSR160へ、ルーティングする。ESInet160(又はSR160)は、緊急呼を適切なPSAP180にルーティングする。226Aにおいて送信される緊急呼要求は、214Aにおいて取得されるUE200の位置基準を含み得る。OTT SP150は、204Aにおいて開始された緊急呼を適切なESInet160(又はSR160)にルーティングするために、224Aにおいて取得されるUE200の位置を、その取得が実行された場合には使用し得る。ESInet160は、すでに説明されたような216Aから224Aに類似するステップを実行することによって、位置サーバ170からUE200の位置を取得するために、緊急呼要求において受信されるUE200の位置基準を使用し得る。ESInet160は次いで、緊急呼を適切なPSAP180にルーティングするために、この取得された位置を使用し得る。
[0090]228Aにおいて、様々なネットワークエンティティ(例えば、UE200、OTT SP150、ESInet160、及びPSAP180)が、緊急呼の確立の残りを実行する。232Aにおいて、PSAP180は、226Aにおいて受信された位置基準を含む位置要求を、位置サーバ170に送信する。位置サーバ170は、UE200の位置を探す(例えば、218A及び/又は222Aにおいて以前に取得された位置を探す)ために位置基準を使用し、UE200の位置を用いて応答する。代替的に、位置サーバ170は、218A及び/又は222Aにおいて示されるものと同じステップ(図2Aには示されない)を実行することによって、UE200の位置を取得し得る。
[0091]図1Bに戻って参照すると、図2Bは、本明細書で説明される実施形態による、OTT緊急呼のために基準による位置を提供するための、図1Bに示されるエンティティの具体的な対話を示す。図2Bにおける対話は、図2Aについて説明されたものと同様であるが、特にLTEアクセスを伴うUE200に関連する。対照的に、図2Aに関連して説明される対話は、限定はされないがLTEアクセスを含む任意のタイプのワイヤレスアクセス又は有線アクセスを有するUE200に当てはまり得る。
[0092]202Bにおいて、UE200は、LTE対応サービングネットワークに接続し、接続手順の一部としてNAS接続要求(NAS Attach Request)をサービングMME142に送信する。幾つかの実施形態では、NAS接続要求は位置基準に対する要求を含む。204Bにおいて、MME142は任意選択で、位置基準要求をGMLC/SLP170に送信する。GMLC/SLP170は、UE200の位置が制御プレーン位置特定解決法を使用して取得される場合にはGMLCであることがあり、UE200の位置がSUPLを使用して取得される場合にはSLPであることがあり、制御プレーンの位置特定とSUPLのいずれか、若しくは両方がUE200の位置を取得するために使用される場合には組み合わされたGMLC及びSLPであることがあり、又は、GMLC及び/又はSLPへの接続若しくはそれらとの関連を有するLRFであることがある。204Bが実行されるとき、MME142は、UE200の代わりにGMLC/SLP170から位置基準を取得するためにプロキシとして動作する。このことは、MME142とGMLC/SLP170との間に新たなインターフェースを追加するが、UE200がGMLC/SLP170から位置基準を取得する必要をなくし、GMLC/SLP170が位置基準を取得するためにUE200からの要求の一部としてUE200を認証する必要をなくす。
[0093]ブロック204Bにおける要求/応答は、MME(例えば、GMLC/SLP170と同じ事業者又はSPに属している)が位置基準を要求していることをGMLC/SLP170が認識することを可能にする、GMLC/SLP170とMME142との間の安全な接続を使用し得る。GMLC/SLP170とMME142との間の安全な接続は、GMLC/SLP170とMME142との間の信頼関係、例えば、MME142及びGMLC/SLP170が同じSP又は同じネットワーク事業者に属すことに基づく関係を使用することがあり、安全な接続の確立を可能にするために各エンティティにおいて事前に構成されたセキュリティ証明書を利用することがある。GMLC/SLP170は次いで、例えば以下で説明されるブロック214B及び232Bにおいて、GMLC/SLP170がUE200の位置を別のエンティティに提供することを後で可能にするであろう、位置基準(例えば、GMLC/SLP170に対してローカルであるUE基準を含み得る)を割り当てて返し得る。幾つかの実施形態では、MME142及びGMLC/SLP170は、204Bにおいて位置基準を要求して返すために、SIP、HELD、又はOMAによって定義されるモバイル位置プロトコル(MLP)の1つを使用し得る。
[0094]206Bにおいて、MME142は、NAS接続受入れ(NAS Attach Accept)メッセージにおいて、GMLC/SLP170から取得された位置基準をUE200に送信する。202BにおけるNAS接続要求及び206BにおけるNAS接続受入れは、3GPP TS23.401及びTS24.301において定義されるようなものであり、但し、NAS接続要求における位置基準要求パラメータ及び/又はNAS接続受入れにおける位置基準パラメータが追加される。幾つかの実施形態では、ブロック204B及び206Bは、202BにおけるNAS接続要求が位置基準に対する要求を含むときにだけ実行され得る。他の実施形態では、ブロック204B及び206Bは、202BにおけるNAS接続要求が位置基準に対する要求を含まないときに実行され得る。
[0095]代替的に、204BにおいてUE200の位置基準についてGMLC/SLP170に質問するのではなく、MME142は、上で説明されたように、GMLC/SLP170の関与を伴わずに位置基準自体を割り当て得る。MME142は、位置基準の中のGMLC/SLP170の既知のアドレスと、クライアントからGMLC/SLP170に質問するために使用されるべきプロトコルの識別情報と、UE200を識別するためのUE基準(例えば、UE200のIPアドレス、UE200のIMSI、UE200のTMSI、MME142によって割り当てられるUE200のローカルアドレス、MME142のアドレス又はこれらの任意の組合せ)とを含み得る。MME142は、ユーザのプライバシーを保護するためにUE基準を暗号化することができる。この場合、暗号鍵は、MME142及びGMLC/SLP170には知られるが、他の関係者には知られない。MME142はまた、位置基準がMME142によって割り当てられたこと、又はGMLC/SLP170の事業者若しくはSPによって管理された何らかのエンティティによって少なくとも割り当てられたことをGMLC/SLP170が知るように、位置基準をデジタル署名することができる。
[0096]206Bにおいて位置基準を取得したことに加えて、又はその代わりに、UE200は、図2Aを参照して上で論じられたように、UE200のユーザが緊急呼を開始した(208B)後で、UE200がMME142に接続されている間に定期的に、及び/又は、UE200とMME142との間の何らかの他の対話の間に、位置基準を取得し得る。
[0097]位置基準を取得するために202BにおいてNAS接続要求を送信し206BにおいてNAS接続受入れを送信する代わりに、UE200は、202BにおいてNASトラッキングエリア更新要求(NAS Tracking Area Update Request)を送信することができ、(例えば204Bにおいて)位置基準を取得し、又は割り当てた後で、MME142は、位置基準を含むNASトラッキングエリア更新受入れ(NAS Tracking Area Update Accept)を206Bにおいて送信することができる。202BにおけるNASトラッキングエリア更新要求及び206BにおけるNASトラッキングエリア更新受入れは、3GPP TS23.401及びTS24.301において定義されるようなものであり、但し、NASトラッキングエリア更新要求における位置基準要求及び/又はNASトラッキングエリア更新受入れにおける位置基準が追加される。
[0098]幾つかの実施形態では、206BにおいてNAS接続受入れ又はNASトラッキングエリア更新受入れの中でUE200に位置基準を送信する前に、MME142は、(図2Bに示されていない)UE200の識別情報を認証し得る。そのような認証は、位置基準が206Bにおいて正しいUE200に返されることを確実にし得る。更に、UE200のそのような認証は、UE200及びMME142によるUE200の接続又はUE200のトラッキングエリア更新をサポートする普通の部分を構成することがあり、いずれも、206Bにおいて位置基準を返す目的のみでは、UE200又はMME142に追加の影響を与えないことがある。
[0099]LTEの代わりにGSM又はUMTSをサポートするアクセスネットワークでは、図2Bの手順がLTEネットワークについて本明細書で説明されるようなOTT緊急呼をサポートするために使用されることがあり、但し、E−SMLC172がGSM又はUMTS RANにより置き換えられ、MME142がサービングGPRSサポートノード(SGSN)により置き換えられる。その場合、UE200は、位置基準に対する要求を含み得るGPRS接続要求(GPRS Attach Request)又はGPRSルーティングエリア更新要求(GPRS Routing Area Update Request)のいずれかを202BにおいてSGSNに送信し、SGSNは、206Bにおいて、それぞれGPRS接続受入れ(GPRS Attach Accept)又はGPRSルーティングエリア更新受入れ(GPRS Routing Area Update Accept)のいずれかを用いて応答する。この場合、202BにおけるGPRS接続要求又はGPRSルーティングエリア更新要求及び206BにおけるGPRS接続受入れ又はGPRSルーティングエリア更新受入れは、3GPP TS24.008において定義されるようなものであることがあり、但し、GPRS接続要求若しくはGPRSルーティングエリア更新要求における位置基準要求、及び/又は、GPRS接続受入れ、若しくはGPRSルーティングエリア更新要求における位置基準が追加される。
[00100]208Bにおいて、UE200のユーザは、UE200にインストールされている、Skype(商標)などのOTTアプリケーションを介して緊急呼を行う。212Bにおいて、UE200は、206Bにおいて取得される位置基準を含む緊急呼要求を、OTT SP150に送信する。例えば、UE200は、eNB124、S−GW146、PDG148、及びインターネット175を介して、緊急呼要求をOTT SP150に送信し得る。ある実施形態では、UE200は、上で説明されたようにMME142から位置基準を取得し、MME142を含みGMLC/SLP170と関連付けられるアクセスネットワークとは異なるアクセスネットワークを介して位置基準を含む緊急呼要求を212BにおいてOTT SP150に送信し得る。例えば、異なるアクセスネットワークは、LTEとは異なるRAT(例えば、WiFi)をサポートし得る。その方法で、位置基準は、UE200において、異なるアクセスネットワークの間で、及び場合によっては異なるRATの間で共有され得る。例えば、UE200は、位置基準を含む緊急呼要求を、WLANアクセスポイントを介してOTT SP150に送信し得る。
[00101]214Bにおいて、OTT SP150は、212Bにおいて取得された位置基準を含む位置要求を、GMLC/SLP170に送信する。OTT SP150は、212Bにおいて受信される位置基準の内容からGMLC/SLP170を識別する(例えば、GMLC/SLP170のアドレス又はパス名を識別する)ことができる。GMLC/SLP170は、位置基準がGMLC/SLP170によって以前に割り当てられた(例えば、ブロック204Bが存在する場合はブロック204Bの一部として割り当てられる)位置基準に対応することを検証することによって、214Bにおいて受信される位置基準が有効であることを検証することができる。例えば、GMLC/SLP170は、位置基準の中のUE基準がUE200を識別するためにGMLC/SLP170によって以前に割り当てられたことを検証し得る。代替的に、214Bにおいて受信された位置基準がGMLC/SLP170ではなくMME142によって割り当てられた場合(例えば、ブロック204Bが存在しない場合などにそうなる)、GMLC/SLP170は、(i)位置基準の中に任意のデジタル署名が存在する場合にはそれを検証することによって、(ii)位置基準のUE基準部分を復号し、復号されたUE基準部分が有効なUE基準に対する任意のフォーマット規則若しくは符号化規則に正しく適合することを検証することによって、及び/又は、(iii)位置基準が既知のフォーマット規則に適合する(例えば、長さ及び/又は文字の内容が既知の規則に適合するUE基準を含む)ことを検証することによってMME142が位置基準を割り当てたことを検証し得る。
[00102]制御プレーン位置特定解決法が利用されている場合(GMLC/SLP170が、GMLCであること、若しくはGMLCを含むこと、又は、GMLCに接続される、若しくはGMLCと関連付けられるLRFであることを意味する)、(点線のボックスによって示されるように)216Bから226Bにおけるメッセージフローが実行される。具体的には、216Bにおいて、GMLC170は、UE200に対する位置要求をMME142に送信する。GMLC170は、(例えば、MME142又はGMLC170が位置基準の中にMME142のアドレス又は識別情報を含んでいた場合)214Bにおいて受信される位置基準の中のUE基準の内容から、216Bにおいて要求を正しく送信するために、MME142のアドレス又は識別情報を決定し得る。代替的に、GMLC170は、位置基準のUE基準部分において214Bで受信されたUE200の識別子(例えば、IMSI)を使用して、MME142のアドレス(図2Bには示されない)についてUE200のホーム加入者サーバ(HSS)に質問し得る。GMLCは、214Bにおいて受信された位置基準のUE基準部分に含まれていた、又は、GMLC170が位置基準を割り当てる場合には204Bにおいて以前に受信されGMLC170によって記憶された、UE200の識別情報を、216Bにおいて送信される位置要求に含める。
[00103]218Bにおいて、MME142は、UE200に対する位置要求をE−SMLC172に送信し、216Bにおいて受信される、MME142にすでに知られているUE200の任意の識別情報を含め得る。222Bにおいて、E−SMLC172は、UE200との3GPP LTE測位プロトコル(LPP)位置特定セッションを引き起こすことができ、このセッションの一部として、位置要求をUE200に送信することができ、UE200は位置情報を用いて応答する。UE200によって提供される位置情報は、GPS位置測定結果、GNSS位置測定結果、OTDOA測定結果、改良セルID(ECID)測定結果、Wi−Fi位置測定結果、Bluetooth(BT)位置測定結果又はこれらの任意の組合せを備えることがあり、又は、UE200によって取得されるUE200の位置推定を含むことがある。位置情報が位置推定ではなく位置測定結果を備えるとき、E−SMLC172は、これらの測定結果からUE200の位置推定を計算し得る。222Bの代わりに、又はそれに加えて、E−SMLC172は、E−SMLC172がそこからUE200の位置推定を決定できる位置推定又は測定結果を取得するために、UE200のサービングeNB(例えば、図2BのeNB124)に位置要求を送信し得る(図2Bには示されない)。224Bにおいて、E−SMLC172は、UE200の位置を含む位置応答をMME142に送信し得る。226Bにおいて、MME142は、224Bにおいて受信されるUE200の位置を含む位置応答をGMLC170に送信する。
[00104]代替的に、SUPLユーザプレーン位置特定解決法が利用されている場合(GMLC/SLP170が、SLPであり、若しくはそれを含み、又は、SLPと関連付けられる、若しくはそれに接続されるLRFであることを意味する)、216Bから226Bにおけるメッセージフローは実行されないことがあり、代わりに(又は場合によっては追加で)、228Bにおいて、SUPLセッションがSLP170とUE200の間で確立される。SLP170は、SUPLセッションを介して(例えば、UE200によって取得される、GPS、GNSS、OTDOA、ECID、WiFi、及び/又はBTの測定結果から)、UE200の位置を取得することができる。216Bから228Bにおけるメッセージフローは、幾つかの実施形態では、216Bから226Bにおけるメッセージフローが実行されるか、228Bにおけるメッセージフローが実行されるかのいずれかであり、これらの両方ではないので、破線で示されている。232Bにおいて、GMLC/SLP170は、UE200の位置推定をOTT SP150に送信する。
[00105]214Bから232B(例えば、(a)214Bから226B及び232B又は(b)214B、228B及び232Bのいずれか)におけるメッセージフローは、OTT SP150が、(例えば、緊急サービスの範囲がUE200の位置を含んでいるPSAP180を決定することによって)緊急呼をルーティングするのを支援するために、及び/又はUE200の位置をESInet160若しくはPSAP180に提供するために、UE200の位置を取得することを可能にするように、図2Bに示される時間に発生し得る。OTT SP150がPSAP180からUE200に対する位置要求を受信し、UE200の現在の位置(図2Bには示されない)を取得して返すためにGMLC/SLP170に質問する必要がある場合、214Bから232Bにおけるメッセージフローは、代替的に、又は追加で、208Bにおいて開始された緊急呼が準備された後で(即ち、236Bの後で)発生し得る。加えて、ESInet160又はPSAP180がUE200の位置をGMLC/SLP170から直接要求することを可能にするために、(214Bから232Bのメッセージフローの代わりに、又はそれらに加えて)214Bから232Bに類似するメッセージフローが発生し得る。これらの類似するメッセージフローは、ESInet160又はPSAP180が、214Bにおける位置要求の送信及び232Bにおける位置応答の受信に関してメッセージフロー中のOTT SP150を置き換え得ることを除き、214Bから232Bと同一であり、又はほぼ同一であり得る。
[00106]図2Bに示される緊急サービス呼に戻り、234Bにおいて、OTT SP150は、緊急呼を適切なESInet160へ、又は場合によっては、OTT SP150がその呼をCS緊急呼へと変換する必要がある場合にはSR160へ、ルーティングする。ESInet160(又はSR160)は次いで、緊急呼を適切なPSAP180にルーティングする。234Bにおいて送信されるこれらの緊急呼要求は、212Bにおいて取得されるUE200の位置基準を含み得る。OTT SP150は、208Bにおいて開始された緊急呼を適切なESInet160(又はSR160)にルーティングするために、232Bにおいて取得されるUE200の位置を、その取得が実行された場合に使用し得る。ESInet160は、上で説明されたような214Bから232Bに類似するブロックを実行することによって、GMLC/SLP170からUE200の位置を取得するために、緊急呼要求において受信されるUE200の位置基準を使用し得る。ESInet160は次いで、緊急呼を適切なPSAP180にルーティングするために、この取得された位置を使用し得る。
[00107]236Bにおいて、様々なネットワークエンティティ(例えば、UE200、OTT SP150、ESInet160及びPSAP180)が、緊急呼の確立の残りを実行する。238Bにおいて、PSAP180は、234Bにおいて受信された位置基準を含む位置要求を、GMLC/SLP170に送信する。GMLC/SLP170は、UE200の位置を探す(例えば、226B及び/又は228Bにおいて以前に取得された位置を探す)ために位置基準を使用し、UE200の位置を用いて応答する。代替的に、GMLC/SLP170は、216Bから226B及び/又は228Bにおいて示されるものと同じブロック(図2Bには示されない)を実行することによって、UE200の位置を取得し得る。
[00108]図3は、本開示の少なくとも一態様による代替的な位置特定解決法を示す、OTTサービスプロバイダを通じて緊急サービスを提供するための例示的なアーキテクチャを示す。図3に示されるアーキテクチャは、UE300(UE200に対応し得る)と、アクセスネットワーク320(RAN120に対応し得る)と、パケットコアネットワーク340(コアネットワーク140に対応し得る)と、OTT SP350(OTT SP150に対応し得る)と、ESInet/SR360(ESInet/SR160に対応し得る)と、緊急位置サーバ(ELS)370(E−SMLC172、GMLC/SLP170又は位置サーバ170に対応し得る)と、IPネットワーク375(インターネット175に対応し得る)と、UE300及びPSAP380(PSAP180に対応し得る)のためのホームネットワークであり得るホームネットワーク385とを含む。
[00109]図3は、OTT SP350への、又はOTT SP350からの緊急サービス(例えば、緊急音声呼、緊急テキストメッセージセッション)を呼び出した、UE300の位置を移送するための、S1、S2、S3、S3a、S3b、S4及びS5と名付けられた様々な代替的な解決法を示す。各方法について、OTT SPは、緊急サービスネットワークへの(例えば、ESInetへの、又は直接PSAPへの)緊急サービス呼の呼出しとルーティングとを担い得る。
[00110]解決法S1では、UE300が、ルーティングに適した位置をOTT SP350にプッシュ(及び場合によってはディスパッチ)することができる。この位置は、値による位置(LbyV)若しくは基準による位置(LbyR)のいずれかであることがあり、位置サーバ(例えば、ELS370)から取得されることがあり、又は値による位置の場合にはUE300によって単独で決定されることがある。基準による位置の場合、UE300は、位置基準に対する要求を位置サーバに送信し、次いで、(位置URIの形式の)受信された位置基準をOTT SP350に送信し得る。OTT SP350は次いで、位置URIを割り当てた位置サーバ(例えば、ELS370)から位置値を要求することによって、(例えば、HELDを使用して)逆参照を実行し得る。
[00111]解決法S2では、OTT SP350が、例えば、SIP INVITEメッセージにおいてUE300から緊急サービス呼の呼出しを受信した後で、UE300の位置についてUE300に質問することができる。この質問は、サービス中信号伝達(例えば、SIP INFOメッセージを介した要求)又はサービス外信号伝達(例えば、別個のデータ又は信号伝達パスを介した要求)を使用し得る。UE300は、要求に類似する手段、例えば、要求が呼中信号伝達を使用した場合には呼中信号伝達を使用して、位置をOTT SP350に返し得る。返される位置情報は、解決法S1の場合と同じ、例えばLByVとLbyRのいずれかであり得る。
[00112]解決法S3では、(例えば、SIP INVITEにおいて)UE300から緊急サービス呼の呼出しを受信した後で、OTT SP350が、例えば、アクセスネットワーク320若しくはPCN340の中にあり得る、又はそれらと関連付けられ得る、ELS370に質問することができる。幾つかの場合、OTT SP350は、UEのIPアドレス又はアクセスネットワーク320の識別子又はUE300によってOTT SP350に提供されるPCN340を使用して、アクセスネットワーク320、PCN340及び/又はELS370を決定し得る。例えば、IPアドレスの場合、既知の範囲のIPアドレス又はIPアドレス中の特定のサブフィールドが、(例えば、呼サーバ中の)OTT SP350によって構成され、特定のアクセスネットワーク及びPCNにマッピングされ得る。解決法S3の変形S3a及びS3bでは、OTT SP350は、位置サーバ(例えば、ELS370)への順方向の転送のために、それぞれアクセスネットワーク320及びPCN340に、UE300に対する位置要求を送信し得る。
[00113]解決法S4では、(例えば、SIP INVITEにおいて)UE300から緊急サービス呼の呼出しを受信した後で、OTT SP350が、UE300のためのホームネットワーク385の中の位置サーバ又は位置特定サービスに質問し得る。UE300は、グローバルな公衆識別情報(例えば、SIP URI、MSISDNなど)を使用して参照され得る。OTT SP350は、このグローバルな公衆識別情報を使用して、ホームネットワーク385と、ホームネットワーク385の中の位置サーバ又は位置特定サービスとを決定し得る。ホームネットワーク385は、(例えば、ローミングをサポートするためにPCN340から受信される情報から)UE300の一般的な位置を知ることがあり、及び/又は、(例えば、SUPLを使用して)直接UE300を位置特定することができる。
[00114]解決法S5では、PSAP380又はESInet/SR360が、ルーティング又は出動のために必要とされるUE300の位置についてOTT SP350に質問し得る。OTT SP350は、UE300の値による位置(例えば、地理的位置又は市街位置)又はUE300の基準による位置を取得するために他の代替的な解決法(S1、S2、S3、S3a、S3b、S4)の1つを使用することができ、次いで、これをPSAP380又はESInet/SR360に返すことができる。基準による位置が返される場合、PSAP380又はESInet/SR360は、UE300の位置を取得するために、基準による位置を割り当てたアクセスネットワーク320又はPCN340の中の位置サーバ(例えば、ELS370)に質問する必要がある。
[00115]図1A、図1B、図2A及び図2Bに関連して以前に説明された基準による位置特定の解決法が、図3について以前に説明された解決法S1、S2及びS5と組み合わせて利用され得る。これらの基準による位置特定の解決法は、以前に説明されたように位置基準を取得する際の、UE200及びUE300などのUE並びに位置サーバ170及びELS370などの位置サーバに対する影響を減らし得る。しかしながら、これらの解決法は、緊急呼をPSAP(例えば、PSAP180又はPSAP380)にルーティングして、PSAPの出動のために使用され得るUE200又はUE300の位置をPSAPが要求して取得することを可能にすることなどの、OTT SP150又はOTT SP350による緊急呼の他の態様のサポートを扱わないことがある。これらの緊急呼の他の態様のサポートを扱うために、図1A〜図2Bに関連して説明された位置特定解決法とは幾つかの点で異なり得る、更なる位置特定解決法が次に説明される。これらの更なる位置特定解決法は、以前に説明された解決法S1及びS2に対する拡張をもたらすことがあり、例えば、そのような拡張は、LbyV若しくはLByRに加えて、又はそれらの代わりに、位置関連の情報がOTT SP350に提供されることを可能にし得る。図3の解決法S1及びS2では、位置サーバ(ELS)370が、UE300の値による位置又は基準による位置を提供するために使用されると想定される。ELS370は、異なるネットワークアーキテクチャにおける幾つかの異なる位置サーバの1つに対応し得る(例えば、ELS370は、E−SMLC172、GMLC170、SLP170又はLRFであり得る)。ELS370をLRFと関連付けることは、LRFが、(例えば、3GPP TS23.167及びATIS規格ATIS−0700015において)位置の逆参照のために外部インターフェースをサポートするように定義され、制御プレーン位置特定解決法及び/又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してPCN340及び/又はAN320の内部の位置決定機能へのアクセス権を有し得るので、特に有用であり得る。
[00116]図3の解決法S1及びS2は、互いに賞賛的であると考えられることが可能であり、両方がサポートされ得る。例えば、解決法S1は、ユーザが緊急呼を呼び出しており、緊急呼要求のOTT SP350への送信前に何らかの位置情報を取得する時間があることを、UE300が検出するときに使用され得る。解決法S2は、ユーザが緊急呼を呼び出していること、又は、緊急サービス要求のOTT SP350への送信前に位置情報を取得するのに十分な時間がないことを、UE300が検出しないときに使用され得る。
[00117]図3の解決法S1及びS2に対する改良は、UE300によってOTT SP350に最初に送信された緊急呼の代わりに、サービングMNOによる位置特定とルーティングとをサポートするときに、幾つかの問題のセットを解決する必要があり得る。これらの様々な問題のセットが、次に説明され例示される。
[00118]問題セット1:レガシーPSAPS
[00119]レガシーPSAP380がESInet360によってサポートされない(例えば、その代わりにSR360によってサポートされ得る)とき、レガシーPSAP380に送信される必要のある緊急呼のための位置特定とルーティングとをサポートすることと関連付けられる問題があり得る。1つの問題は、レガシーPSAP380がTIAとATISの共同規格J−STD−036において定義されるE2インターフェースを使用してOTT SP350からUE300の位置を検索できないことがあるということである可能性があり、これは、OTT SP350がUE300及びPSAP380とは異なる国の中にある場合、又は、PSAP380がOTT SP350との通信関係を有しない場合に起こり得る。E2インターフェースは一般に、緊急呼がレガシーPSAPにルーティングされる、北米の公衆ワイヤレスネットワークを介して引き起こされる緊急呼の場合に、レガシーPSAPによる位置の検索のために使用されることに留意されたい。第2の問題は、(例えば、UE300に対する緊急呼が、PSAP380に到達するためにMFトランクを使用するSR360を通じてルーティングされる場合)OTT SP350がLbyVを呼信号伝達の一部としてレガシーPSAP380に送信できないことがあるということであり得る。第3の問題は、OTT SP350がLbyVではなくLbyRをPSAP380に提供する場合に、レガシーPSAP380(又はレガシーPSAP380と関連付けられるALI)が普通はLbyRの逆参照をサポートしないことがあるということであり得る。
[00120]上の3つの問題は、OTT SP350へのLbyV又はLbyRの提供だけに基づく解決法S1及びS2のどのような改良も、レガシーPSAP380がESInet360によってサポートされない(例えば、SR360によってのみサポートされる)ときには、レガシーPSAP380への出動可能な位置の提供をサポートできないことを意味し得る。
[00121]問題セット2:サービングMNOにおける制御プレーン位置特定
[00122](例えば、3GPP TS23.271、25.305及び36.305において定義されるような)LTE又はHSPAアクセスに対する3GPP制御プレーン位置特定解決法では、緊急呼を行っているUE300に対して、UE300の位置に対する要求を正しいサービングMME又はサービングSGSNにルーティングするために、現在のサービングMME又はサービングSGSNの識別情報がLRF又はGMLCにおいて知られている必要がある。(例えば、ATIS−0700015において説明されるように)OTT SPの関与を伴わずにサービングMNOによって確立される緊急呼では、この情報は、UE300が緊急PDN接続又は緊急PDPコンテキストを(例えば、緊急呼を確立することの一部として)確立するときにはサービングMME又はサービングSGSNによって、及び、ハンドオーバーが発生するときには新たな若しくは以前のMME又はSGSNによって、(緊急呼を行っているUE300の位置特定をサポートするために使用されている)LRF及びGMLCにおいて更新された状態に保たれ得る。しかしながら、OTT SP350を通じて確立される緊急呼では、サービングMNOが緊急呼を認識しないことがあるので、LRF(及びGMLC)はサービングMME又はサービングSGSNの識別情報について更新された状態に保たれないことがある。この情報がないと、GMLCは、位置要求を正しいサービングMME又はサービングSGSNにルーティングすることが可能ではないことがある。このことは、OTT SP350からのUE300に対する位置逆参照要求にサービスするときに、ELS370(例えば、LRF)がHSSからUE300の位置について質問するのに十分な情報を持っているホーム加入者の事例を場合によっては除き、ELS370がUE300の位置を取得するために制御プレーン位置特定解決法を使用することが可能ではないことがあることを意味する。
[00123]問題セット3:サービングMNOにおけるユーザプレーン位置特定
[00124]サービングMNO(例えば、PCN340)とOTT SP350の中間にあるVPNを介してUE300がOTT SP350にアクセスするとき、OTT SP350によって見られているUE300のIPアドレスは、VPNによって割り当てられていることがあるので、サービングMNO(例えば、PCN340)によってUEに割り当てられた任意のIPアドレスとは異なることがある。サービングMNO(例えば、ELS370)におけるSLPが、サービングMNOに知られているIPアドレス又はサービングMNOによって割り当てられたIPアドレスを有するUEの代わりに、入来する位置要求を受け入れるだけである場合、このことは、VPNにより割り当てられたIPアドレスがOTT SP350によってサービングMNOに送信される(例えば、ELS370に送信される)位置要求に含まれる場合、サービングMNOによるSUPL位置特定の使用を妨げ得る。自身のIPアドレスがホームネットワーク385によって割り当てられる(例えば、この場合LTEアクセスのためのPDNゲートウェイがホームネットワーク385の中にある)ローミングUE300についても、同様の問題が起こり得る。しかしながら、この場合、サービングMNO(例えば、サービングMNOの中のSLP)は、ホームネットワーク385などのローミングパートナーによって割り当てられるIPアドレス(例えば、アドレス範囲)を用いて構成されることがあり、この場合、ユーザプレーン(例えば、SUPL)位置特定の使用も依然として可能であり得る。
[00125]問題セット4:PSAPへの緊急呼のルーティング
[00126]PSAP380の正しいアドレス又は識別情報(例えば、SIP URL又は電話DN)が知られている場合、OTT SP350がUE300からPSAP380に(例えば、IPネットワーク375を介して、又はPSTNを介して)緊急呼をルーティングすることは可能であり得るが、一部のOTT SP350は、自身のサービスエリアがUE300のアドレスの位置を含むPSAP380のアドレス又は識別情報へと、UE300の地理的位置をマッピングする能力を欠いていることがある。例えば、この能力の欠如は、OTT SP350がUE300とPSAP380の両方と異なる国の中にあり、例えばIETFによって定義されるLoSTプロトコルを使用して他の国におけるPSAPのためのルーティング情報を取得する能力を有しない場合に、発生し得る。幾つかの場合、PSAP380のアドレス又は識別情報がOTT SP350によって知られている場合であっても、OTT SP350は、PSAP380側の緊急呼の流入に対する制約により、UE300のための緊急呼をPSAP380に転送することが可能ではないことがある。
[00127]上で説明され例示された問題セット1から4は、次に説明されるように、以前に言及された解決法S1及びS2に対する特定の改良によって解決され得る。
[00128]図4は、本開示の少なくとも一態様による、OTTサービスプロバイダを通じた、緊急サービスのための基準による位置特定のサポートのための例示的なアーキテクチャを示す。図4に示されるアーキテクチャは、UE400(UE200又はUE300に対応し得る)と、アクセスネットワーク420(RAN120又はAN320に対応し得る)と、IMS440(コアネットワーク140の一部又はPCN340の一部に対応し得る)と、OTT SP450(OTT SP150又はOTT SP350に対応し得る)と、NENA i3対応ESInet460(ESInet160又はESInet360に対応し得る)と、レガシーESN462と、インターネット475と、PSTN485と、サービングMNO490(AN120と組み合わされたCN140及びAN320と組み合わされたPCN340に対応し得る)とを含む。IMS440は、LRF448(位置サーバ170又はELS370に対応し得る)と、MGCF441と、P−CSCF442と、E−CSCF443と、IBCF444と、S−CSCF445とを含む。LRF448は、RDF446及びLS470(位置サーバ170又はGMLC/SLP170に対応し得る)に接続され得る。i3 ESInet460は、BCF464と、ESRP466と、ECRF468と、NENA i3対応PSAP480(PSAP180又はPSAP380に対応し得る)とを含む。レガシーESN462は、ALI461と、SR463(SR160又はSR360に対応し得る)と、レガシーPSAP482(PSAP180又はPSAP380に対応し得る)とを含む。図4に示される様々なエンティティは、当技術分野においてよく知られており、3GPP TS(例えば、TS23.401、23.167、23.228)において、ATIS 0700015規格において、及びNENA i3規格において定義されている。
[00129]解決法S1について図4に示されるように、普通のLbyRのサポートでは、UE400がLbyRを含む緊急呼要求401をOTT SP450に送信する。OTT SP450は次いで、緊急呼要求401において受信されるLbyRによって示されるELS(例えば、サービングMNO490の中のLRF448)に位置質問402を送信することによって、LbyRを逆参照する。ELS(図4においてLRF448として示されている)は、UE400の位置を取得し、位置及び/又はルーティング情報をOTT SP450に返す。OTT SP450は次いで、LRF448から受信され、当初受信されたLByRを含む、ルーティング情報又は位置に基づいて、緊急呼をPSAPに(メッセージ403AにおいてレガシーPSAP482に、又はメッセージ403BにおいてNENA i3対応PSAP480に)ルーティングする。PSAP480/482は次いで、受信されたLByRを使用して、出動可能な位置に対する、質問404A(PSAP482のための)又は404B(PSAP480のための)をELS(例えば、LRF448)に後で送信し得る。上の問題セット1について論じられたように、位置質問404Aは、PSAPがESInetによってサポートされない限り、レガシーPSAP482に対して可能ではないことがある。
[00130]図4に関連して上で説明された基本的なLbyRの解決法は、問題セット2及び3について上で説明された問題を克服するように、図3の解決法S1及びS2に対して改良され得る。具体的には、UE400に対するLbyRとしてサービングMNO490によって(例えば、LRF448によって)割り当てられる位置URIは、以下の情報を含むようにフォーマットされ得る。
a)サービングMNO490がUE400を位置特定するためにユーザプレーン位置特定を使用する場合、及び、ローカルIPアドレスがサービングMNO490によってUE400に割り当てられた場合、UE400のローカルIPアドレス、
b)サービングMNO490がUE400を位置特定するために制御プレーン位置特定を使用する場合、サービングMME(例えば、MME142)又はサービングSGSNのローカル識別情報、及び、
c)サービングMNO490がUE400を位置特定するために制御プレーン位置特定を使用する場合、UE400の識別情報(例えば、MSISDN、IMSI、又はサービングMME若しくはSGSNによって割り当てられるローカルID)。
[00131](a)、(b)及び(c)における上の情報は、UE400に対するローカル基準として普通は使用されるLbyRの一部として含まれることがあり、(例えば、図1A〜図2Bに関連して以前に説明されたように)LRF448などのELSではなくサービングMNO490の中のAN420又はPCNによるLbyRの割当てを可能にし、これは実装を簡単にし得る。この情報のフォーマットは、サービングMNO490に対して特有であり得る(例えば、標準化されないことがある)。OTT SP450からの要求402などのLbyRに対する逆参照要求においてそのような位置URIを受信し、LbyRに対するフォーマット規則を知っている、サービングMNO490中のELS(例えば、LRF448)は、上の(a)〜(c)の情報を抽出し、UE400の制御プレーン位置特定とユーザプレーン位置特定のいずれかを呼び出すためにその情報を使用し得る。追加の利点は、ELSがUE400又はUE400のいずれかからの緊急呼のための情報を保持する必要がなく、各々のそのような要求に含まれる情報だけに基づいて各逆参照要求(例えば、要求402)に応答できるということである。
[00132]図4に関連して説明されたような上の改良は、「改良されたLbyR」と本明細書で呼ばれ、追加の図面を使用して本明細書で後で例示されるが、上の問題セット2の全ての問題を解決するとは限らない。例えば、UE400に対するLbyRがUE400の現在のサービングMME又は現在のサービングSGSNの識別情報を含み得るとしても、この情報は、UE400が新たなサービングMME又はSGSNにハンドオフされると、UE400が新たな情報(例えば、新たなLbyR)をOTT SP450に(例えば、SIP INFOにおいて)送信し、次いでOTT SP450がこれをPSAP480又は482に転送しない限り、古くなることがある。
[00133]IMSのサポートは、問題セット1、2、3及び4について上で説明された全ての問題を解決するために使用され得る、図3の解決法S1及びS2に対する別の改良である。IMSのサポートにより、サービングMNOは、図5に関連して次に説明されるようにLRFとして、又は図6に関連して後で説明されるようにE−CSCFとして、サポートを提供することができる。
[00134]図5は、本開示の少なくとも一態様による、OTTサービスプロバイダを通じた、緊急サービスのためのIMS LRFのサポートのための例示的なアーキテクチャを示す。図4に示されるアーキテクチャと同様に、図5に示されるアーキテクチャは、UE500(UE200、UE300又はUE400に対応し得る)と、アクセスネットワーク520(RAN120、AN320又はAN420に対応し得る)と、IMS540(コアネットワーク140の一部、PCN340の一部又はIMS440に対応し得る)と、OTT SP550(OTT SP150、OTT SP350又はOTT SP450に対応し得る)と、NENA i3対応ESInet560(ESInet160、ESInet360又はESInet460に対応し得る)と、レガシーESN562と、インターネット575と、PSTN585と、サービングMNO590(AN120と組み合わされたCN140、AN320と組み合わされたPCN340、又はMNO490に対応し得る)とを含む。IMS540は、LRF548(位置サーバ170、ELS370又はLRF448に対応し得る)と、MGCF541と、P−CSCF542と、E−CSCF543と、IBCF544と、S−CSCF545とを含む。LRF548は、RDF546及びLS570(位置サーバ170、GMLC/SLP170又はLS470に対応し得る)に接続され得る。i3 ESInet560は、BCF564と、ESRP566と、ECRF568と、NENA i3対応PSAP580(PSAP180、PSAP380又はPSAP480に対応し得る)とを含む。レガシーESN562は、ALI561と、SR563(SR160、SR360、又はSR463に対応し得る)と、レガシーPSAP582(PSAP180、PSAP380又はレガシーPSAP482に対応し得る)とを含む。図4の場合のように、図5に示される様々なエンティティが当技術分野においてよく知られている。
[00135]図3の解決法S1について図5に示される、LRFのサポートにより、UE500からPSAP580又はPSAP582への緊急呼は、図4に関連して説明されるUE400からPSAP480又はPSAP482への緊急呼と同様に確立されることがあり、図4のメッセージ401、402、403A、403B、404A及び404Bはそれぞれ、図5のメッセージ501、502A、503A、503B、504A及び504Bに対応する。しかしながら、図5に示されるLRFのサポートの場合、質問502A及び応答502BにおけるOTT SP550とLRF548との間の対話は、図4のような位置の逆参照を使用せず、代わりに、位置検索と緊急呼のルーティングとの両方をサポートするためにLRF能力を利用する。OTT SP550は最初に、(UE500が例えばネットワーク接続の際にサービングMNO AN520又はサービングMNO590中のPCNから取得し得る)緊急呼要求501において、UE500からサービングMNO590中のLRF548のアドレスを受信する。OTT SP550は次いで、(例えば、ATIS−0700015規格に対する)E−CSCFと同様に振る舞い、SIP INVITE502Aの形式の緊急呼要求をLRF548に転送し、LRF548は、MlインターフェースについてATIS−00700015におけるLRFに対して説明されたのと同様に、位置とルーティング情報とを取得する。LRF548は次いで、(例えば、ATIS−0700015においてMlインターフェース上で行われるように)SIP 300 Multiple Choices502Bという形式で、位置とルーティング情報とをOTT SP550に返す。OTT SP550は次いで、ルーティング情報を使用し応答502Bにおいて受信される位置情報を含み、緊急呼要求をPSAPに(要求503AにおいてレガシーPSAP582に、又は要求503BにおいてNENA i3対応PSAP580に)ルーティングする。応答502Bにおいて受信される位置情報は、LbyV、LbyR、ESRK又はESRDとMSISDNを含むことがあり、ATIS−0700015において定義される基準識別子に対応し得る。後ろの3つの代替物(即ち、LbyR、ESRK又はESRDとMSISDN)について、PSAP580/582は通常、UE500に対する出動可能な位置に対して、後の時間に質問504A(PSAP582のための)又は質問504B(PSAP580のための)をLRF548に送信する。
[00136]図5は、UE500からOTT SP550への初期緊急呼要求メッセージ(例えば、SIP INVITE)501の経路及び方向と、(転送されるSIP INVITE502Aのために)LRF548へ向かい(SIP 300 Multiple Choices502Bのために)OTT SP550へ戻る経路と、転送される緊急呼要求503A及び503BのためのOTT SP550からPSAP580/582への経路及び方向とを示す。初期呼要求501をサービングMNO590からOTT SP550に運び、転送される呼要求503BをOTT SP550からESInet560に運ぶために、インターネット575が使用され得るが、レガシーPSAP582に到達するようにCS呼要求503AをOTT SP550からSR563に運ぶために、PSTN585が使用され得る。図5はまた、レガシーPSAP582又はNENA i3 PSAP580によってそれぞれLRF548に送信される、UE500に対する位置要求504A又は504Bのための、経路と方向とを示す。
[00137]図6は、本開示の少なくとも一態様による、OTTサービスプロバイダを通じた、緊急サービスのためのIMS E−CSCFのサポートのための例示的なアーキテクチャを示す。図4及び図5に示されるアーキテクチャと同様に、図6に示されるアーキテクチャは、UE600(UE200、UE300、UE400又はUE500に対応し得る)と、アクセスネットワーク620(RAN120、AN320、AN420、又はAN520に対応し得る)と、IMS640(コアネットワーク140の一部、PCN340の一部、IMS440又はIMS540に対応し得る)と、OTT SP650(OTT SP150、OTT SP350、OTT SP450又はOTT550に対応し得る)と、NENA i3対応ESInet660(ESInet160、ESInet360、ESInet460又はESInet560に対応し得る)と、レガシーESN662と、インターネット675と、PSTN685と、サービングMNO690(AN120と組み合わされたCN140、AN320と組み合わされたPCN340、MNO490又はMNO590に対応し得る)とを含む。IMS640は、LRF648(位置サーバ170、ELS370、LRF448又はLRF548に対応し得る)と、MGCF641と、P−CSCF642と、E−CSCF643と、IBCF644と、S−CSCF645とを含む。LRF648は、RDF646及びLS670(位置サーバ170、GMLC/SLP170、LS470又はLS570に対応し得る)に接続され得る。i3 ESInet660は、BCF664と、ESRP666と、ECRF668と、NENA i3対応PSAP680(PSAP180、PSAP380、PSAP480又はPSAP580に対応し得る)とを含む。レガシーESN662は、ALI661と、SR663(SR160、SR360、SR463又はSR563に対応し得る)と、レガシーPSAP682(PSAP180、PSAP380、レガシーPSAP482又はレガシーPSAP582に対応し得る)とを含む。図4及び図5の場合のように、図6に示される様々なエンティティが当技術分野においてよく知られている。
[00138]図3の解決法S1について図6において示される、E−CSCFのサポートにより、OTT SP650は、(UE600が例えばネットワーク接続の際にサービングMNO AN620又はサービングMNO690中のPCNから取得し得る)UE600から送信される緊急呼要求601において、サービングMNO690中のE−CSCF643のアドレスを受信する。OTT SP650が次いで、S−CSCFと同様に振る舞い、標準のSIP INVITE602を使用して緊急サービス要求をE−CSCF643に転送し、E−CSCF643が次いで、転送を実行するために必要とされる応答603B中の任意のルーティング情報と位置情報とを取得するために要求603AをLRF648に送信した後で、呼要求604A又は604BをPSAP680又は682にそれぞれ転送する。図6に例示されるE−CSCFのサポートは、サービングMNO690によるより大きな関与と引き換えに、PSAP680/682への呼(又はサービス)の移送が成功する確率を上げることができる。
[00139]図5と同様に、図6は、UE600からOTT SP650への初期緊急呼要求メッセージ(例えば、SIP INVITE)601の経路及び方向と、E−CSCF643への転送される呼要求602の経路と、転送される呼要求604A又は604BのそれぞれPSAP680又は682への経路及び方向とを示し、位置特定とルーティングの支援は要求603AにおいてE−CSCF643によって要求され、応答603BにおいてLRF648によって返される。LRF648への要求603A及びLRF648からの応答603Bは、ATIS−0700015における解決法について定義されるようなものであることがあり、例えば、要求603AはSIP INVITEを備え、応答603BはSIP 300 multiple choicesメッセージを備える。図6はまた、レガシーPSAP682又はNENA i3 PSAP680によってそれぞれLRF648に送信される、UE600に対する位置要求605A又は605Bのための、経路と方向とを示す。
[00140]3GPP(例えば、3GPP TS 23.167)によって、及びATIS−0700015において定義されるIMS緊急呼解決法と比較すると、図5及び図6に関連してそれぞれ説明されたLRF648とE−CSCF643の解決法の両方が、図6のE−CSCF解決法のために、LRF及びRDFに対して、並びにE−CSCFに対していくらかの変更を必要とし得るが、これらの標準の解決法からの既存の機能を再利用することもできる。
[00141]図5及び図6に関して上で説明された各解決法では、UE(例えば、UE500又は600)は、(i)サービングMNO(LRF又はE−CSCFのいずれか)中の正しいエンティティへのOTT SPからの緊急呼のルーティングを可能にするために、及び(ii)サービングMNOがUEの位置を取得することと呼のルーティングをサポートすることとを可能にするのに、又はそのことを支援するのに十分な情報をOTT SPがサービングMNOに提供することを可能にするために、ある情報をOTT SP(例えば、OTT SP550又は650)に提供する。UEによってOTT SPに提供される情報の一部は、普通はUEに知られているものから来ることがあるが、他の情報は、例えば、UEの接続において、新たなMME若しくはSGSNへのハンドオーバーの際に、及び/又は、新たなMME若しくはSGSNに対するトラッキングエリア若しくはルーティングエリアの更新が発生するときに常に、AN(例えば、AN520又は620)又はサービングMNO(例えば、MNO590又は690)中のPCNによってUEに提供されなければならないことがある。UEに対する緊急呼要求においてUEによってOTT SPに提供され得る情報が、情報の各項目の可能性の高い源(列2)、UEに対するユーザプレーン(UP)位置特定又は制御プレーン(CP)位置特定の適用可能性(列3)及びUEとOTT SPとの間でSIPが使用されるときに各項目をOTT SPに(及び、従ってサービングMNOに)移送するために使用され得る可能なSIPヘッダ(列4)とともに、表3(列1)に示されている。
[00142]サービングMNO590又は690の中のLRF548又はE−CSCF643は、E−CSCF643の場合には呼を維持するために、又はLRF548の場合にはPSAP580/582若しくはESInet560からの任意の後続の位置要求に応答するために、図5又は図6の方法にそれぞれ関連して、OTT SP550又は650からそれぞれ初期SIP INVITE502A又は602を受信した後の状態情報を保持する必要があり得る。LRF548の場合、これは緊急呼がいつ終了したかを知ることを意味する。加えて、UE500又は600のサービングMME又はサービングSGSNは変わることがあるので、E−CSCF643又はLRF548は、制御プレーン位置特定が使用されるとき、新たなサービングMME又はSGSNアドレス(又はID)を知る必要があり得る。LRF548に対して、呼の終了についての、及び、制御プレーン位置特定が使用されるときのサービングMME又はSGSNの変更についての、OTT SP550からのイベント通知にLRF548が別々に同意する(subscribe to)場合、上記の目標が達成され得る。E−CSCF643について、サービングMME又はSGSNのアドレスの変更の通知は、OTT SP650からのSIP INFO更新により可能であり得る。UE500又は600は、SIP INFOを使用して(例えば、OTT SPがSIPを使用するとき)、又は何らかのプロプライエタリなOTT SPメッセージを使用して、OTT SP550又は650をそれぞれ、任意の新しいサービングMME又はSGSNの識別情報を用いて更新された状態に保つことができる。
[00143]図5及び図6に示される解決法はともに、UE500又は600によってOTT SP550又は650にそれぞれ提供されるサービングMNO中のアドレスが、図5のLRF方法ではLRF548のアドレスであり、図6のE−CSCF方法ではE−CSCF643のアドレスであり得ることを除き、UE 500又はUE600からOTT SP550又はOTT SP650にそれぞれ、表3に示されているものと同じ情報を移送し得る。UE500又は600からそれぞれOTT SP550又は650への、この殆んど同一の情報の移送は、(図5及び図6の)両方の解決法が、UE500及び600によって、並びにOTT SP550及び650によって、共通の方法の一部としてサポートされることを可能にすることがあり、このことは、サービングMNO590又は690が2つの方法のいずれを使用すべきかを決断することを可能にすることがあり、UE500及び600並びにOTT SP550及び650によるサポートに影響を及ぼすことなく一方の方法からもう一方の方法への移行をサポートし得る。次に説明される図面は、図5のLRFベースの解決法と図6のE−CSCFベースの方法をより詳細に例示する。
[00144]図7は、本開示の少なくとも一態様による、値による位置特定及び改良された基準による位置特定のサポートのための例示的なメッセージフローを示す。図7に示されるメッセージフローは、図3及び図4に示されるアーキテクチャにおいて実行されることがあり、図4に関連して説明される基準による位置特定のサポートのための対話に対応し、それを拡張し得る。図7のメッセージフローは更に、又は代わりに、図1A及び図1Bに示されるアーキテクチャにおいて実行されることがあり、基準による位置特定のサポートのために、図2A及び図2Bに関連して説明される対話を賞賛し、拡張し得る。結果として、図7のUE700は、図1AのUE1からN、UE200、UE300、又はUE400のいずれかに対応し得る。同様に、OTT SP750は、OTT SP150、OTT SP350又はOTT SP450に対応し得る。同様に、AN/PCN792は、AN420及びMNO490のPCN部分、AN320及びPCN340又はAN120及びCN140に対応することがあり、アクセスネットワークノード240を含むことがある。同様に、ELS794は、LRF448、ELS370、GMLC/SLP170又は位置サーバ170に対応し得る。同様に、SR763は、SR463、SR360又はSR160に対応し得る。同様に、ESInet760は、ESInet460、ESInet360、又はESInet160に対応し得る。同様に、i3 PSAP780は、i3 PSAP480、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、レガシーPSAP782は、レガシーPSAP482、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、サービングMNO790はサービングMNO490に対応し得る。
[00145]図7に示される呼フローは、図3の解決法S1に直接適用されることがあり、例えば、解決法S1をサポートするために必要とされる対話の更なる詳細を提供することがある。図3の解決法S2に対応する呼フローは、706における緊急呼要求が(図7について以下で説明されるように)LbyV又はLbyRを搬送せず、OTT SP750が706に続いてLbyV又はLbyRについてUE700に質問することを除き、図7に示される呼フローと殆んど同じであり得る。加えて、図3の解決法S2では、UE700は、706においてユーザが緊急呼を引き起こしたことを検出しないことがあり(例えば、「911」などの緊急番号をユーザがダイヤルしたことを認識しないことがあり)、緊急呼要求ではなく706において普通の呼要求をOTT SP750に送信することがある。OTT SP750は次いで、706において送信された呼要求が緊急呼のためのものであることを認識することがあり(例えば、ダイヤルされた数字が「911」などの緊急番号のためのものであることを認識することがあり)、708に進む前にUE700からのLbyR又はLbyVを要求することがある。図3の解決法S2が使用されるとき、図7に示される他の動作が次いで、以下で説明されるように行われ得る。
[00146]図7に示される対話は、UE700がサービングMNO790にアクセスしている(例えば、サービングMNO790を介してOTT SP750にアクセスしている)状況において、OTT SP750を介して緊急呼を引き起こすUE700に対して当てはまる。図7の702において、緊急呼をサポートするためにLbyRがUE700によって使用される場合、UE700は、サービングAN又はPCN792からのLbyRを要求し得る。例えば、これは、ユーザが緊急呼を引き起こしていることをUE700が検出するときに発生することがあり、又は、UE700がサービングMNO790に接続するとき、若しくは何らかの他の理由で(例えば、UE700のモビリティをサポートするために)サービングMNOにアクセスするときに、発生することがある。
[00147]704において、702に応答して、又は、何らかの条件が発生したとき(例えば、UE700がAN/PCN792に接続する、AN/PCN792中の新しいMME又はSGSNへのトラッキングエリア若しくはルーティングエリアの更新を実行する、又は新しいMME若しくはSGSNへのハンドオーバーが発生する)、AN又はPCN792は、LbyR又は更新されたLbyRをUE700に送信する。LbyRは、AN若しくはPCN792によって決定され、又はELS794(例えば、LRF)から取得され得る。幾つかの実施形態では、ブロック702及び704は、図2Aのブロック202Aに、又は図2Bのブロック202B及び206Bにそれぞれ、対応し得る。これらの実施形態では、AN/PCN792自体が、704においてUE700に返されるLbyRを割り当てることがあり、又は、図2Bのブロック204Bと同様にELS794からLbyRを取得することがある(図7には示されない)。
[00148]706において、UE700のユーザが緊急呼を引き起こしたことをUE700が検出したことに応答して(例えば、ユーザが番号「911」をダイヤルしたことをUE700が検出する場合)、UE700は、緊急呼要求をOTT SP750に送信し、704において取得されたLbyV又はLByRを含める。緊急呼要求は、SIP INVITEであることがあり、又は、OTT SP750に特有の何らかの他のプロトコルのためのメッセージであることがある。ブロック706は、図2Aのブロック214A、図2Bのブロック212B又は図4の緊急呼要求401の送信に対応し得る。
[00149]708において、LbyRが706において受信される場合、OTT SP750は、位置要求(例えば、HELDがLByRにおいて参照される場合、HELDプロトコルに従ってフォーマットされた位置要求)をELS794に送信することによってLbyRを逆参照し、要求にLbyRを含める。OTT SP750は、706において受信されたLbyR中の情報からELS794を決定し得る(例えば、ELS794のアドレス、FQDN又はURLを決定し得る)。ブロック708は、図2Aのブロック216A、図2Bのブロック214B又は図4の位置質問402の送信に対応し得る。
[00150]710において、ELS794は、例えば制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE700の現在の位置を取得するために、708において受信されたLbyRに含まれる情報(例えば、制御プレーン位置特定ではローカル若しくはグローバルのUE識別情報及びサービングMME/SGSN ID又はユーザプレーン位置特定ではローカルUE IPアドレス)を使用する。ブロック710は、図2Aのブロック218A及び/若しくは222A、又は、図2Bのブロック216Bから226B若しくはブロック228Bのいずれかに対応し得る。
[00151]712において、ELS794は、現在のUE700の位置をOTT SP750に返し、及び/又は、UE700の位置から決定されるUE700のためのルーティング情報を返す。ブロック712は、図2Aのブロック224A又は図2Bのブロック232Bに対応し得る。ブロック708〜712は、任意選択であるものとして示されており、OTT SP750が706においてLbyVを受信する場合は実行されないことがある。
[00152]712に続いて、712においてUE700の位置しか返されなかった場合、OTT SP750は、UEの位置を使用して(例えば、図7には示されないLoST質問を使用して)宛先PSAPを決定する。それ以外の場合、OTT SP750は、PSAPを決定するために712において返される任意のルーティング情報を使用し得る。OTT SP750がレガシーPSAP782を決定するとき、OTT SP750は、ISUP IAMメッセージをPSAP782のためのSR763に送信することによって、CSを使用して呼を転送し得る。
[00153]716Aにおいて、SR763は、呼をレガシーPSAP782に転送する。
[00154]718Aにおいて、呼の確立の残りが実行される。そうすると、ブロック714B、716B及び718Bは実行されない。
[00155]OTT SP750が712に続いてレガシーPSAP782の代わりにi3 PSAP780を決定するとき、ブロック714A、716A及び718Aは実行されない。代わりに、OTT SP750は、706において受信されたLbyV又はLbyRを含み、場合によっては、712が行われる場合には712において受信されたUE700の任意の位置を含む、SIP INVITEを送信することによって、呼をESInet760に転送する。
[00156]714Bに続いて、及び716Bの前に、LbyRが714Bにおいて提供される場合、ESInet760は、ルーティングを支援するためにUE700の現在の位置についてELS794に質問し得る(図7には示されない)。ESInet760は次いで、716Bにおいて、呼をi3 PSAP780に転送する。
[00157]718Bにおいて、呼の確立の残りが実行される。ブロック714A及び716A並びにブロック714B及び716Bは、図2Aのブロック226A、図2Bのブロック234B又はそれぞれ図4のメッセージ403A及び403Bの送信に対応し得る。ブロック718A及びブロック718Bは各々、図2Aのブロック228A又は図2Bのブロック236Bに対応し得る。
[00158]720において、716BにおいてUE700に対するLbyRが受信された場合、i3 PSAP780は、LbyRにおいて示されるELS794に位置要求を送信することによってLbyRを逆参照し、要求にLbyRを含める。ブロック720は、図4の質問404Bの送信に対応し得る。
[00159]722において、ELS794は、例えば制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE700の現在の位置を取得するために、720において受信されたLbyRに含まれる情報(例えば、制御プレーン位置特定ではUE700のローカル若しくはグローバルの識別情報及びサービングMME/SGSN ID又はユーザプレーン位置特定ではローカルUE IPアドレス)を使用する。ブロック722は、UE700の位置を決定することに関して、図2Aのブロック218A及び/若しくは222A又は図2Bのブロック216Bから226B若しくはブロック228Bのいずれかと同様であり、又は同じであり得る。
[00160]724において、ELS794はUE700の現在の位置をi3 PSAP780に返す。ブロック720及び724は、図2Aのブロック232A又は図2Bのブロック238Bに対応し得る。
[00161]図8は、本開示の少なくとも一態様による、図5を参照して上で説明されたような、OTT SPを介する緊急呼に対するIMS LRFのサポートのための例示的な呼フローを示し、図5に関連して前に説明されたIMS LRFのサポートのための対話を拡張し得る。図8に示される呼フローは、図5、図3、図1B又は図1Aに示されるアーキテクチャを使用して実行され得る。結果として、図8のUE800は、図1AのUE1からNのいずれか、UE200、UE300又はUE500のいずれかに対応し得る。同様に、OTT SP850は、OTT SP150、OTT SP350又はOTT SP550に対応し得る。同様に、AN/PCN892は、AN520及びMNO590のPCN部分、AN320及びPCN340又はAN120及びCN140に対応することがあり、アクセスネットワークノード240を含むことがある。同様に、IMS894は、IMS540、PCN340内のIMS又はCN140内のIMSに対応し得る。同様に、中間のCSの宛先863は、SR563、SR360又はSR160に対応し得る。同様に、ESInet860は、ESInet560、ESInet360又はESInet160に対応し得る。同様に、i3 PSAP880は、i3 PSAP580、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、レガシーPSAP882は、レガシーPSAP582、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、サービングMNO890はサービングMNO590に対応し得る。
[00162]図9は、本開示の少なくとも一態様による、図6を参照して上で説明されたような、OTT SPを介した緊急呼に対するIMS E−CSCFのサポートのための例示的な呼フローを示し、図6に関連して前に説明されたIMS E−CSCFのサポートのための対話を拡張し得る。図9に示される呼フローは、図6、図3、図1B又は図1Aに示されるアーキテクチャを使用して実行され得る。結果として、図9のUE900は、図1AのUE1からNのいずれか、UE200、UE300又はUE600のいずれかに対応し得る。同様に、OTT SP950は、OTT SP150、OTT SP350又はOTT SP650に対応し得る。同様に、AN/PCN992は、AN620及びMNO690のPCN部分、AN320及びPCN340又はAN120及びCN140に対応することがあり、アクセスネットワークノード240を含むことがある。同様に、IMS994は、IMS640、PCN340内のIMS又はCN140内のIMSに対応し得る。同様に、SR963は、SR663、SR360又はSR160に対応し得る。同様に、ESInet960は、ESInet660、ESInet360又はESInet160に対応し得る。同様に、i3 PSAP980は、i3 PSAP680、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、レガシーPSAP982は、レガシーPSAP682、PSAP380又はPSAP180に対応し得る。同様に、サービングMNO990はサービングMNO690に対応し得る。
[00163]図8及び図9に示される呼フローは類似しており、IMS894/994の外部のエンティティ(例えば、UE800/900及びOTT SP850/950)の観点からは、単一の共通の解決法の一部として見られることがある。IMS894/994は図8及び図9の呼フローにおいては異なるように振る舞うが、両方の呼フローにおけるIMS894/994とOTT SP850/950との間の対話は、IETFによるSIPの定義(例えば、IETF RFC 3261における)に適合し得るので、SIPプロキシとして動作するOTT SP850/950によって両方ともサポートされ得る。その場合、OTT SP850/950は、サービングMNO890/990(又はサービングMNO890/990中のIMS894/994)が図8のようにIMS LRFのサポートを利用するのか、又は図9のようにIMS E−CSCFのサポートを利用するのかを、前もって知る必要はないことがある。代わりに、OTT SP850/950は、IMS LRFのサポートが提供されるか、又はIMS E−CSCFのサポートが提供されるかに応じて、事前に設定されたSIP規則に従って反応するだけであり得る。このことは、サービングMNO890/990が、UE800/900又はOTT SP850/950からのサポートに対する変更を必要とすることなく、IMS LRFのサポートからIMS E−CSCFのサポートに、又はその逆方向に移行することを可能にし得る。このことはまた、OTT SP850/950が、1つ又は複数のMNO(例えば、MNO890)から図8に従ってIMS LRFのサポートを受けることと、1つ又は複数の他のMNO(例えば、MNO990)から図9に従ってIMS E−CSCFのサポートを受けることとが、これらのMNOの1つからOTT SP850/950にアクセスする異なるUE(例えば、UE800及びUE900)によって発信され得る緊急呼について、可能になり得る。
[00164]図8及び図9の呼フローは、図3の解決法S1に適用される。図3の解決法S2について、呼フローは、各呼フローの中の806/906において以下で説明される緊急呼要求がUEデータ及び/又はMNOデータの一部若しくは全てを含まないことを除き、殆んど同じであり得る。代わりに、OTT SP850/950は、806/906に続いて、(例えば、要求を含むSIP INFOをUE800/900に送信し、UE800/900が要求されたUEデータ及び/又はMNOデータをSIP OK若しくはSIP INFOにおいて返すことによって)UEデータ及び/又はMNOデータについてUE800/900に質問する。解決法S2では、OTT SP850/950はまた、図8の826及び図9の920においてUE800/900が送信する更新されたMNOデータについて、UE800/900に質問する必要があり得る。しかしながら、この要求は、806/906に続いてUE800/900に最初に送信されるUEデータ及びMNOデータに対して、(上で言及された)要求と暗黙的又は明示的に組み合わされ得る。
[00165]加えて、図3の解決法S2では、UE800/900は、図8及び図9の806/906より前にユーザが緊急呼を引き起こしたことを検出しないことがあり(例えば、「911」などの緊急番号をユーザがダイヤルしたことを認識しないことがあり)、緊急呼要求ではなく図8及び図9の806/906において普通の呼要求をOTT SP850/950に送信することがある。OTT SP850/950は次いで、806/906において送信された呼要求が緊急呼のためのものであることを認識することがあり(例えば、ダイヤルされた数字が「911」などの緊急番号のためのものであることを検出することがあり)、図8及び図9に示される808/908に進む前にUE800/900からのMNOデータ及び/又はUEデータを要求することがある。図3の解決法S2についてすぐ上で説明されたように修正されない図8及び図9の他の動作は、以下で説明されるように行われ得る。
[00166]図8に示される対話は、UE800がサービングMNO890にアクセスしている(例えば、サービングMNO890を介してOTT SP850にアクセスしている)状況において、OTT SP850を介して緊急呼を引き起こすUE800に対して当てはまり得る。図8の802において、UE800は、OTT SP850を使用して緊急呼をサポートするために、サービングMNO890の中のAN又はPCN892からのデータを要求し得る。例えば、これは、ユーザが緊急呼引き起こしていることをUE800が検出するときに発生し得る。ブロック802は任意選択であり、常に存在するとは限らない。
[00167]804において、802に応答して、又は、何らかの条件が発生したとき(例えば、UE800がAN/PCN892に接続する、新しいMME若しくはSGSNへのトラッキングエリア若しくはルーティングエリアの更新を実行する、又は新しいMME若しくはSGSNへのハンドオーバーが発生する)、AN又はPCN892は、MNOデータをUE800に送信する。MNOデータは、(i)サービングMNO890のIMSアドレス(例えば、IMS894の中のLRFのアドレス)、(ii)制御プレーン位置特定が使用され得る場合、UE800の現在のサービングMME若しくは現在のサービングSGSNの識別情報、(iii)ユーザプレーン位置特定が使用され得る場合、UE800のMNOにより割り当てられたIPアドレス及び/又は(iv)UE800のグローバル識別情報(例えば、IMSI又はMSISDN)と、UE800のサービングMME若しくはサービングSGSNによって割り当てられたUE800のローカル識別情報とのいずれかを含み得る。
[00168]806において、UE800のユーザが緊急呼を引き起こしたことをUE800が検出したことに応答して(例えば、ユーザが番号「911」をダイヤルしたことをUE800が検出する場合)、UE800は、緊急呼要求をOTT SP850に送信し、804において取得されたMNOデータと、場合によっては、UE800に知られている追加のUEデータとを含める。UEデータは、UE800のグローバル識別情報(例えば、IMSI又はMSISDN)と、場合によっては、804において受信されない場合にはUE800のMNOにより割り当てられたIPアドレスとを含み得る。806における緊急呼要求は、SIP INVITEであることがあり、又は、OTT SP850に特有の何らかの他のプロトコルのためのメッセージであることがある。ブロック806は、図5の緊急要求501の送信に対応し得る。
[00169]808において、806でサービングMNO890においてIMSアドレスを受信したことに基づいて(例えば、ここでIMSアドレスは806において受信されたMNOデータの一部であることがあり、806において送信されたSIP INVITEのRouteヘッダに含まれるLRFアドレスであることがある)、OTT SP850は、サービングMNO890の中のIMSアドレスによって示されるIMS894に(例えば、IMS894の中のLRFに)SIP INVITEを送信する。SIP INVITEは、MNOデータと806において受信された任意のUEデータを含み、緊急呼を示し、OTT SP850の識別情報と場合によっては位置(例えば、国)とを含む。SIP INVITEは、806において受信された任意のSIP INVITEの部分的な又は完全なコピーであり得る。ブロック808は、図5のSIP INVITE502Aの送信に対応し得る。
[00170]幾つかの場合、808において送信されるSIP INVITEは、IMS894中のLRFに転送される前に、セキュリティのためにサービングMNO IMS894中の境界制御機能(例えば、IBCF)においてまず受信され得る(図8には示されない)。IMS894(例えば、IMS894中のLRF又はIBCF)は、例えば、サービングMNO890とOTT SP850との間の何らかのビジネス関係に基づく事前に構成されたデータを使用して、及び場合によっては、808においてSIP INVITEを移送するためにOTT SP850とサービングMNO IMS894との間の安全なIP接続を使用して、808において送信されるSIP INVITEが有効なOTT SPから来ることをまず検証し得る。幾つかの場合、810において、IMS894(例えば、IMS894中のLRF)は、例えば制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用して、UE800の位置を取得するために、MNOデータと808において送信された任意のUEデータとを使用する。幾つかの他の場合、ブロック810は存在せず、IMS894は、806において送信され808においてOTT SP850によってIMS894に移送される緊急呼要求にUE800により含められるLbyVなどの、808においてSIP INVITEの中で受信された他のデータから、UE800の位置(例えば、概略的な位置)を決定し得る。
[00171]IMS894(例えば、IMS894中のRDF)は次いで、宛先PSAP880/882を決定し、又は、UE800の位置に対応する宛先PSAP880/882に向かってルーティングし、宛先PSAP880/882への、又はそれに向かうOTT SP850からの呼のルーティングを可能にするように、ルーティングURI(ルートURIとも呼ばれ得る)を導出する。ルーティングURIは、PSAP880/882の、又は中間の宛先863(例えば、レガシーPSAP882の場合はSR、i3対応PSAP880の場合はESInet860への流入点)の、アドレス若しくは識別情報を含むことがあり、OTT SP850の識別情報及び/又はOTT SP850の位置(例えば、位置がサービングMNO890と同じ国の中にあるか、又は異なる国の中にあるか)に依存し得る。IMS894(例えば、IMS894中のLRF)はまた、より後の時間における、ESInet860からの、又はPSAP880/882からのUE800に対する後続の位置要求を可能にするために、基準識別子(ID)を決定する。基準IDは、レガシーPSAP882の場合は(i)ESRK若しくは(ii)ESRD及びMSISDNのいずれかであることがあり、又は、i3対応PSAP880の場合は(iii)位置URIであることがある。
[00172]812において、IMS894(例えば、IMS894中のLRF)は、SIP 300 Multiple Choicesメッセージの中で、ルーティングURIと基準IDとをOTT SP850に返す。OTT SP850の識別情報が完全には有効ではなかった場合、又は、OTT SP850とのビジネス関係がサービングMNO890によるルーティングのサポートを許可するだけである場合、IMS894は位置(例えば、LbyV)をOTT SP850に返さないことがあることに留意されたい。ブロック812は、図5のSIP 300 Multiple Choices502Bの送信に対応し得る。
[00173]814において、IMS894(例えば、IMS894中のLRF)が制御プレーン位置特定を使用する必要があり得る場合、IMS894は、MNOデータの変化(例えば、サービングMME又はサービングSGSNのアドレスの変化)の通知に同意するために、SIP SUBSCRIBEメッセージをOTT SP850に送信する。IMS894はまた、呼の終了の通知に同意するために、別個のSIP SUBSCRIBEメッセージをOTT SP850に送信し得る(図8には示されない)。
[00174]816において、814が存在する場合、OTT SP850は、200 OKメッセージ(図8には示されない)をIMS894に返し、次いで、814におけるMNOデータへの同意の場合には現在のMNOデータを、及び/又は呼の終了への同意の場合には現在の呼の状態を搬送する、受信された各SUBSCRIBEメッセージに対するNOTIFYメッセージを返す。
[00175]812に続いて(及び、場合によっては816が存在すれば816に続いて)、OTT SP850は、宛先PSAPがレガシーPSAP882であるかi3対応PSAP880であるかを、812において返されるルーティングURI又は基準IDの内容から決定する。レガシーPSAP882の場合、OTT SP850は、CSを使用して、PSAP882に、又はそこに向かって呼を転送し得る。一実施形態では、OTT SP850は、818Aにおいて、ISUP IAMメッセージを、812において受信されたルートURIにおいて示される中間のCS宛先863(例えば、SR)に送信する。OTT SP850はまた、812において受信された基準ID中の任意のESRK又はESRD及びMSISDNを、ISUP IAMに含める。ブロック818Aは、図5の要求503Aの送信に対応し得る。
[00176]820Aにおいて、中間のCS宛先863は、呼をレガシーPSAP882に転送し、818Aにおいて受信されたESRK又はESRD及びMSISDNを含める。
[00177]822Aにおいて、呼の確立の残りが実行される。そうすると、ブロック818B、820B、及び822Bは実行されない。
[00178]OTT SP850が812に続いてレガシーPSAP882の代わりにi3 PSAP880を決定するとき、ブロック818A、820A、及び822Aは実行されない。代わりに、OTT SP850は、PSAP880に、又はそこに向かって呼を転送する。一実施形態では、OTT SP850は、818Bにおいて、812において基準IDの中で受信された位置URIを含むSIP INVITEを送信することによって、812において受信されたルーティングURIによって示されるESInet860に呼を転送する。ブロック818Bは、図5の要求503Bの送信に対応し得る。
[00179]820Bにおいて、ESInet860は、呼をi3 PSAP880に転送し、818Bにおいて受信された位置URIを含める。
[00180]822Bにおいて、呼の確立の残りが実行される。
[00181]824において、MNOデータに変化がある(例えば、UE800が新しいSGSN又はMMEにハンドオーバーされる)場合、及び、サービングMNO890がUE800に対する制御プレーン位置特定を使用し得る場合、AN又はPCN892は、新しいMNOデータ(例えば、UE800の新しいサービングMME又はSGSNの識別情報及び新しいサービングMME又はSGSNにおけるUE800の新しいローカル識別情報)をUE800に送信する。824における新しいMNOデータの送信は、(例えば、OTT SP850を介したUE800のための緊急呼が進行中であることをサービングMNO890中のAN又はPCN892が知らない状態で)MNOデータが変化するときには常に自動的であることがあり、又は、802においてMNOデータに対する要求を以前に送信しているUE800によって引き起こされることがある。
[00182]826において、UE800は、例えば、UE800とOTT SP850との間でSIPが使用されるときにはSIP INFOメッセージを使用して、新しいMNOデータをOTT SP850に転送する。
[00183]828において、IMS894が814においてMNOデータの変化の通知に同意した場合、OTT SP850は、SIP NOTIFYメッセージにおいて、新しいMNOデータをIMS894(例えば、IMS894中のLRF)に送信する。新しいMNOデータは、IMS894による今後の使用のために記憶される。例えば、新しいMNOデータは、UE800の位置を取得するのを助けるために、ブロック832A又はブロック832Bにおいて後で使用され得る。
[00184]830Aにおいて、レガシーPSAP882の場合、PSAP882又はALI(例えば、ALI561)などのPSAP882と関連付けられるエンティティは、UE800の位置を要求するために、E2インターフェースESPOSREQメッセージ(例えば、TIA/ATIS共同規格J−STD−036において定義されるような)を、820Aにおいて受信されたESRK又はESRDによって示されるIMS894(例えば、LRF)に送信することができ、820Aにおいて受信されたESRKとESRDのいずれかとMSISDNとを含める。ブロック830Aは、図5の質問504Aの送信に対応し得る。
[00185]832Aにおいて、IMS894(例えば、LRF)は、UE800を識別するために830Aにおいて受信されたESRK又はMSISDNを使用し、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE800の位置を取得するために、808において受信された任意のUEデータ、及び/又は808で、若しくは828が存在する場合には828で受信されたMNOデータを使用する。
[00186]834Aにおいて、IMS894(例えば、LRF)は、位置をPSAP882に(又はALIなどのPSAP882と関連付けられるエンティティに)返す。
[00187]830Bにおいて、i3対応PSAP880の場合、i3 PSAP880は、位置URIにおいて示されるIMS894(例えば、IMS894中のLRF)に位置要求を送信し、位置URIを搬送することによって、820Bにおいて受信される位置URIを逆参照する。ブロック830Bは、図5の質問504Bの送信に対応し得る。
[00188]832Bにおいて、IMS894(例えば、LRF)は、UE800を識別するために830Bにおいて受信された位置URIを使用し、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE800の位置を取得するために、808において受信された任意のUEデータ及び/又は808で、若しくは828が存在する場合には828で受信されたMNOデータを使用する。
[00189]834Bにおいて、IMS894(例えば、LRF)は、位置をPSAP880に返す。
[00190]ESInet860がUE800の位置をIMS894から(例えば、IMS894中のLRFから)取得し、その位置に基づいて820Bにおいて緊急呼を正しいPSAP880にルーティングすることを可能にするために、830B、832B及び834Bに類似する、又はそれらと同じブロックが、818Bに続いて存在することがある。その場合、ESInet860(例えば、ESRP566などのESInet860中のESRP)は、830Bと同様の、又は同じブロックにおいて、UE800に対する位置要求をIMS894に送信することができ、834Bと同様の、又は同じブロックにおいて、UE800の位置をIMS894から受信することができる。
[00191]図9に示される対話は、UE900がサービングMNO990にアクセスしている(例えば、サービングMNO990を介してOTT SP950にアクセスしている)状況において、OTT SP950を介して緊急呼を引き起こすUE900に対して当てはまり得る。図9の902において、UE900は、OTT SP950を使用して緊急呼をサポートするために、サービングMNO990の中のAN又はPCN992からのデータを要求し得る。例えば、これは、ユーザが緊急呼引き起こしていることをUE900が検出するときに発生し得る。動作902は任意選択であり、常に発生するとは限らない。
[00192]904において、902に応答して、又は、何らかの条件が発生したとき(例えば、UE900がAN/PCN992に接続する、AN/PCN992中の新しいMME若しくはSGSNへのトラッキングエリア若しくはルーティングエリアの更新を実行する、又は新しいMME若しくはSGSNへのハンドオーバーが発生する)、AN又はPCN992は、MNOデータをUE900に送信する。MNOデータは、(i)サービングMNO990のIMSアドレス(例えば、IMS994の中のE−CSCFのアドレス)、(ii)制御プレーン位置特定が使用され得る場合、UE900の現在のサービングMME若しくは現在のサービングSGSNの識別情報、(iii)ユーザプレーン位置特定が使用され得る場合、UE900のMNOにより割り当てられたIPアドレス及び/又は(iv)UE900のグローバル識別情報(例えば、IMSI又はMSISDN)と、UE900のサービングMME若しくはSGSNによって割り当てられたUE900のローカル識別情報とのいずれかを含み得る。
[00193]906において、UE900のユーザが緊急呼を引き起こしたことをUE900が検出したことに応答して(例えば、ユーザが番号「911」をダイヤルしたことをUE900が検出する場合)、UE900は、緊急呼要求をOTT SP950に送信し、904において取得されたMNOデータと、場合によっては、UE900に知られている追加のUEデータとを含める。UEデータは、UE900のグローバル識別情報(例えば、IMSI又はMSISDN)と、場合によっては、904において受信されない場合にはUE900のMNOにより割り当てられたIPアドレスとを含み得る。906における緊急呼要求は、SIP INVITEであることがあり、又は、OTT SP950に特有の何らかの他のプロトコルのためのメッセージであることがある。ブロック906は、図6の緊急呼要求601の送信に対応し得る。
[00194]908において、906で受信されたMNOデータの一部としてIMSアドレスを受信したことに基づいて(例えば、ここでIMSアドレスは906において受信されたSIP INVITEのRouteヘッダ中のE−CSCFアドレスである)、OTT SP950は、サービングMNO990の中のIMSアドレスによって示されるIMS994に(例えば、IMS994の中のE−CSCFに)SIP INVITEを送信する。980において送信されるSIP INVITEは、MNOデータと906において受信された任意のUEデータとを含み、緊急呼を示し、OTT SP950の識別情報と場合によっては位置(例えば、国)とを含む。908において送信されるSIP INVITEは、906において受信された任意のSIP INVITEの部分的な又は完全なコピーであり得る。ブロック908は、図6のSIP INVITE602の送信に対応し得る。
[00195]幾つかの場合、908において送信されるSIP INVITEは、IMS994中のE−CSCFに転送される前に、セキュリティのためにサービングMNO IMS994中の境界制御機能(例えば、IBCF)においてまず受信され得る(図9には示されない)。IMS994(例えば、IMS994中のE−CSCF又はIBCF)は、例えば、サービングMNO990とOTT SP950との間の何らかのビジネス関係に基づく事前に構成されたデータを使用して、及び場合によっては、908においてSIP INVITEを移送するためにOTT SP950とサービングMNO IMS994との間の安全なIP接続を使用して、908において送信されるSIP INVITEが有効なOTT SP950から来ることを検証し得る。幾つかの場合、910において、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、例えば制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用して、UE900の位置を取得するために、MNOデータと908において受信された任意のUEデータとを使用し得る。幾つかの他の場合、ブロック910は存在せず、IMS994は、906において送信され908においてOTT SP950によってIMS994に移送される緊急呼要求にUE900により含められるLbyVなどの、908においてSIP INVITEの中で受信された他のデータから、UE900の位置(例えば、概略的な位置)を決定し得る。
[00196]908に続き得る、又は910が存在する場合には910に続き得る911において、IMS994(例えば、IMS994中のRDF)は、宛先PSAP980/982を決定し、又は、(例えば、910において取得されるような)UE900の位置に対応する宛先PSAP980/982に向かってルーティングし、宛先PSAP980/982への、又はそれに向かうIMS994からの呼のルーティングを可能にするように、ルーティングURI(ルートURIとも呼ばれる)を決定する。ルーティングURIは、(i)PSAP980/982のアドレス若しくは識別情報、又は(ii)レガシーPSAP982の場合のSR963若しくはi3対応PSAP980の場合のESInet960への流入点などの、中間の宛先のアドレス若しくは識別情報を示し得る。911における宛先PSAP980/982、又は宛先PSAP980/982に向かうルートを決定することの一部として、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、より後の時間における、ESInet960又はPSAP980/982からのUE900に対する後続の位置要求を可能にするために、基準識別子(ID)を決定する。基準IDは、レガシーPSAP982の場合は(i)ESRK若しくは(ii)ESRD及びMSISDNのいずれか、又は、i3対応PSAP980の場合は(iii)位置URIであり得る。IMS994(例えば、IMS994中のE−CSCF)はまた、911において、宛先PSAPがレガシーPSAP982であるかi3対応PSAP980であるかを(例えば、911において決定されたルーティングURI又は基準IDの内容から)決定する。
[00197]幾つかの実装形態では、910が存在するときの910におけるUE900の位置特定及び宛先PSAPの決定、又は、911においてルーティングURIと基準IDとを決定することを含む911における宛先PSAPに向かうルートが、(例えば、IMS994が図6のIMS640に対応する場合)IMS994において、LRF(例えば、LRF648)によって実行され、場合によってはRDF(例えば、RDF646)によって支援され得る。これらの実装形態では、908において送信されるSIP INVITEは、IMS994においてE−CSCF(例えば、E−CSCF643)によって受信され、次いでE−CSCFによってIMS994においてLRF(例えば、LRF648)に転送され得る。IMS994中のLRF(例えば、LRF648)は次いで、910が存在する場合には910においてUE900の位置を取得し、ルーティングURIと基準IDとを決定することを含めて911において宛先PSAPを決定し、決定されたルーティングURIと基準IDとをSIP 300 Multiple ChoicesメッセージにおいてIMS994中のE−CSCF(例えば、E−CSCF643)に返し得る。図9には示されていないが、E−CSCF(例えば、E−CSCF643)とIMS994中のLRF(例えば、LRF648)との間のこの対話は、図6に関連して説明されたE−CSCF643とLRF648との間で要求603Aと応答603Bとを送信することに対応し得る。
[00198]911においてレガシーPSAP982を決定する場合、912Aにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のMGCF)は、CSを使用して、PSAP982に、又はそこに向かって呼を転送し得る。一実施形態では、IMS994は、908又は(910が存在する場合は)910に続いて決定されるルーティングURIにおいて示されるSR963に、912AにおいてISUP IAMメッセージを送信する。IMS994はまた、911において決定された基準IDにおいて示される、任意のESRK又はESRD及びMSISDNをISUP IAMに含める。
[00199]914Aにおいて、SR963は、呼をレガシーPSAP982に転送し、912Aにおいて受信されたESRK又はESRD及びMSISDNを含める。
[00200]916Aにおいて、呼の確立の残りが、UE900と、OTT SP950と、IMS994と、SR963と、レガシーPSAP982との間で実行される。そうすると、ブロック912B、914B、及び916Bは実行されない。
[00201]IMS994が911においてレガシーPSAP982の代わりにi3 PSAP980を決定するとき、ブロック912A、914A、及び916Aは実行されない。代わりに、912Bにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のE−CSCF)は、PSAP980に、又はそこに向かって緊急呼を転送する。一実施形態では、IMS994は、911において決定された基準IDからの位置URIを含むSIP INVITEを送信することによって、911において決定されたルーティングURIによって示されるESInet960に緊急呼を転送する。
[00202]914Bにおいて、ESInet960は、緊急呼をi3 PSAP980に転送し、912Bにおいて受信された位置URIを含める。
[00203]916Bにおいて、呼の確立の残りが、UE900と、OTT SP950と、IMS994と、ESInet960と、i3 PSAP980との間で実行される。
[00204]918において、MNOデータに変化がある(例えば、UE900がサービングMNO990の中の新しいSGSN又はMMEにハンドオーバーされる)場合、及び、サービングMNO990がUE900に対する制御プレーン位置特定を使用し得る場合、AN又はPCN992は、新しいMNOデータ(例えば、UE900の新しいサービングMME又は新しいサービングSGSNの識別情報及び新しいサービングMME又はSGSNにおけるUE900のローカル識別情報)をUE900に提供する。この新しいMNOデータの送信は、(例えば、OTT SP950を介したUE900のための緊急呼が進行中であることをサービングMNO990中のAN又はPCN992が知らない状態で)MNOデータが変化するときには常に自動的であることがあり、又は、902において要求を以前に送信しているUE900によって引き起こされることがある。
[00205]920において、UE900は、例えば、UE900とOTT SP950との間でSIPが使用されるときにはSIP INFOメッセージを使用して、新しいMNOデータをOTT SP950に転送する。
[00206]922において、OTT SP950は、例えばSIP INFOメッセージを使用して、新たなMNOデータをIMS994に(例えば、IMS994中のE−CSCFに)転送する。MNOデータは、IMS994による(例えば、IMS994中のLRFによる)今後の使用のために記憶される。
[00207]924Aにおいて、レガシーPSAP982の場合、PSAP982又はPSAP982と関連付けられるエンティティ(例えば、ALI661などのALI)は、UE900の位置を要求するために、E2インターフェースESPOSREQメッセージ(例えば、TIA/ATIS規格J−STD−036において定義されるような)を、914Aにおいて受信されたESRK又はESRDによって示されるようなIMS994(例えば、IMS994中のLRF)に送信することができ、914Aにおいて受信されたESRKとESRDのいずれかとMSISDNとを含める。ブロック924Aは、図6の位置要求605Aの送信に対応し得る。
[00208]926Aにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、UE900を識別するために924Aにおいて受信されたESRK又はMSISDNを使用し、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE900の位置を取得するために、908において受信された任意のUEデータ、及び/又は908で、若しくは922が存在する場合には922で受信されたMNOデータを使用する。
[00209]928Aにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、UE900の位置をレガシーPSAP982に(又はALIなどのPSAP982と関連付けられるエンティティに)返す。
[00210]924Bにおいて、i3対応PSAP980の場合、i3 PSAP980は、位置URIにおいて示されるIMS994(例えば、IMS994中のLRF)に位置要求を送信し、位置URIを搬送することによって、914Bにおいて受信される位置URIを逆参照する。ブロック924Bは、図6の位置要求605Bの送信に対応し得る。
[00211]926Bにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、UE900を識別するために924Bにおいて受信された位置URIを使用し、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用してUE900の位置を取得するために、908において受信された任意のUEデータ及び/又は908で、若しくは922が存在する場合には922で受信されたMNOデータを使用する。
[00212]928Bにおいて、IMS994(例えば、IMS994中のLRF)は、UE900の位置をi3対応PSAP980に返す。
[00213]ESInet960がUE900の位置をIMS994から(例えば、IMS994中のLRFから)取得し、その位置に基づいて914Bにおいて緊急呼を正しいPSAP980にルーティングすることを可能にするために、924B、926B及び928Bに類似する、又はそれらと同じブロックが、912Bに続いて存在することがある。その場合、ESInet960(例えば、ESRP666などのESInet860中のESRP)は、924Bと同様の、又は同じブロックにおいて、UE900に対する位置要求をIMS994に送信することができ、928Bと同様の、又は同じブロックにおいて、UE900の位置をIMS994から受信することができる。
[00214]図4〜図9に関連して説明された手順及び技法は、(例えば、図4及び図7の)LbyRへの任意の更新、又は(例えば、図8の826及び図9の920におけるような)MNOデータに対する任意の更新をUEのOTT SPに送信する緊急呼を引き起こして、そのOTT SPが更新をPSAPに、又はLRF(例えば、図8の828におけるような)若しくはE−CSCF(例えば、図9の922におけるような)などのIMSエンティティに転送することを可能にする、UEに依存し得ることに留意されたい。しかしながら、代替的な実施形態では、(例えば、緊急呼を引き起こしたUEが新しいSGSN又は新しいMMEにハンドオーバーされた後で生じ得る)更新されたLbyR又は更新されたMNOデータが、UEによってではなく、サービングMNO中のAN又はPCNによって(例えば、AN又はPCN中のMME又はSGSNによって)、PSAP又はサービングMNO中のIMSエンティティ(LRF又はE−CSCFなど)に送信されることがある。これは、例えば、緊急呼を引き起こしたUEのサービングMNO中のIMSエンティティ又はこれと関連付けられるエンティティ(例えば、GMLC)が、(例えば、図7、図8及び図9の各々においてそれぞれ、708、808及び908に続いて)UEが緊急呼を引き起こしていることを検出した後で、任意の更新されたLbyR又は更新されたMNOデータに対する要求をサービングMNO AN又はPCN中のエンティティに(例えば、MME又はSGSNに)送信する場合に、起こり得る。これらの代替的な実施形態では、更新されたLbyR又は更新されたMNOデータが、緊急呼を引き起こしたUEによってOTT SPに送信される必要はないことがあり、OTT SPによってPSAP又はLRF若しくはE−CSCFなどのIMSエンティティに送信される必要はないことがある。
[00215]図10は、本明細書で教示される動作をサポートするために、(例えば、UE200、300、400、500、600、700、800又は900などのユーザ機器、アクセスネットワークノード240などのアクセスネットワークノード、及びOTT SP150、位置サーバ170などのネットワークエンティティなどにそれぞれ対応する)装置1002、装置1004及び装置1006に組み込まれ得る(対応するブロックによって表される)幾つかの例示的な構成要素を示す。これらの構成要素は、異なる実装形態では異なるタイプの装置において(例えば、ASIC、SoCなどにおいて)実装され得ることを理解されたい。示される構成要素は、通信システム中の他の装置にも組み込まれ得る。例えば、システム中の他の装置は、同様の機能を提供するために説明されるものと同様の構成要素を含み得る。また、所与の装置が、構成要素の1つ又は複数を含むことがある。例えば、装置は、装置が複数のキャリア上で動作し、及び/又は異なる技術によって通信することを可能にする、複数の送受信機構成要素を含み得る。
[00216]装置1002及び装置1004は各々、少なくとも1つの指定されたRATを介して他のノードと通信するための(通信機器1008及び1014(並びに、装置1004がリレーである場合、通信機器1020)によって表される)少なくとも1つのワイヤレス通信機器を含む。各通信機器1008は、信号(例えば、メッセージ、指示、情報など)を送信及び符号化するための(送信機1010によって表される)少なくとも1つの送信機と、信号(例えば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信及び復号するための(受信機1012によって表される)少なくとも1つの受信機とを含む。同様に、各通信機器1014は、信号(例えば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を送信するための(送信機1016によって表される)少なくとも1つの送信機と、信号(例えば、メッセージ、指示、情報など)を受信するための(受信機1018によって表される)少なくとも1つの受信機とを含む。装置1004が中継局である場合、各通信機器1020は、信号(例えば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を送信するための(送信機1022によって表される)少なくとも1つの送信機と、信号(例えば、メッセージ、指示、情報など)を受信するための(受信機1024によって表される)少なくとも1つの受信機とを含み得る。
[00217]送信機及び受信機は、幾つかの実装形態では、(例えば、単一の通信機器の送信機回路及び受信機回路として組み込まれる)統合された機器を備えることがあり、幾つかの実装形態では、別個の送信機機器と別個の受信機機器とを備えることがあり、又は他の実装形態では、他の方法で組み込まれることがある。装置1004のワイヤレス通信機器(例えば、複数のワイヤレス通信機器の1つ)はまた、様々な測定を実行するためのネットワーク聴取モジュール(NLM:Network Listen Module)などを備え得る。
[00218]装置1006(及びそれが中継局ではない場合、装置1004)は、他のノードと通信するための(通信機器1026及び場合によっては1020によって表される)少なくとも1つの通信機器を含む。例えば、通信機器1026は、有線の、又はワイヤレスのバックホールを介して1つ以上のネットワークエンティティと通信するように構成されるネットワークインターフェースを備え得る。幾つかの態様では、通信機器1026は、有線の、又はワイヤレスの信号通信をサポートするように構成された送受信機として実装され得る。この通信は、例えば、メッセージ、パラメータ又は他のタイプの情報を送信及び受信することに関与し得る。従って、図10の例では、通信機器1026は、送信機1028と受信機1030とを備えるものとして示されている。同様に、装置1004が中継局ではない場合、通信機器1020は、有線の、又はワイヤレスのバックホールを介して1つ以上のネットワークエンティティと通信するように構成されるネットワークインターフェースを備え得る。通信機器1026と同様に、通信機器1020は、送信機1022と受信機1024とを備えるものとして示されている。
[00219]装置1002、1004及び1006は、本明細書で教示されるOTT SP及びUEの位置関連の動作に関連して使用され得る他の構成要素も含む。装置1002は、例えば、本明細書で教示されるようなOTT SP及びUEの位置関連の動作をサポートするためのユーザ機器の動作に関する機能を提供するための、及び他の処理機能を提供するための、処理システム1032と測位モジュール1054とを含む。装置1004は、例えば、本明細書で教示されるようなOTT SP及びUEの位置関連の動作をサポートするためのアクセスネットワークノードの動作に関する機能を提供するための、及び他の処理機能を提供するための処理システム1034と測位モジュール1056とを含む。装置1006は、例えば、本明細書で教示されるようなOTT SP及びUEの位置関連の動作をサポートするためのネットワークの動作に関する機能を提供するための、及び他の処理機能を提供するための処理システム1036と測位モジュール1058とを含む。
[00220]装置1002、1004及び1006は更に、情報(例えば、確保されたリソース、しきい値、パラメータなどを示す情報)を維持するための、メモリ構成要素1038、1040及び1042(例えば、各々がメモリ機器を含む)をそれぞれ含む。更に、装置1002、1004及び1006は、指示(例えば、可聴の指示及び/又は視覚的な表示)をユーザに与えるため、及び/又は(例えば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの感知機器をユーザが作動させると)ユーザ入力を受け取るためのユーザインターフェース機器1044、1046及び1048をそれぞれ含む。
[00221]便宜的に、装置1002、1004及び/又は1006は、図10では、本明細書で説明される様々な例に従って構成され得る様々な構成要素を含むものとして示されている。しかしながら、図示されたブロックは、異なる設計では異なる機能を有し得ることが理解されるだろう。
[00222]図10の構成要素は様々な方法で実装され得る。幾つかの実装形態では、図10の構成要素は、例えば、1つ以上のプロセッサ及び/又は(1つ以上のプロセッサを含み得る)1つ以上のASICなど、1つ以上の回路において実装され得る。ここで、各回路は、この機能を与えるために回路によって使用される情報若しくは実行可能コードを記憶するための少なくとも1つのメモリ構成要素を使用し、及び/又は組み込み得る。例えば、ブロック1008、1032、1038、1044及び1054によって表される機能の一部又は全てが、装置1002のプロセッサ及びメモリ構成要素によって(例えば、適切なコードの実行によって、及び/又はプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。同様に、ブロック1014、1020、1034、1040、1046及び1056によって表される機能の一部又は全てが、装置1004のプロセッサ及びメモリ構成要素によって(例えば、適切なコードの実行によって、及び/又はプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。また、ブロック1026、1036、1042、1048及び1058によって表される機能の一部又は全てが、装置1006のプロセッサ及びメモリ構成要素によって(例えば、適切なコードの実行によって、及び/又はプロセッサ構成要素の適切な構成によって)実装され得る。例えば、測位モジュール1054、1056及び1058は、メモリに記憶される実行可能モジュールであることがあり、又は、処理システム1032、1034、及び1036に結合されたハードウェア/ファームウェア構成要素であることがある。
[00223]図11は、本開示の少なくとも1つの態様による、UE1100の例示的な構成要素を示すブロック図である。UE1100は、図1AのUE1からN、UE200、UE300、UE400、UE500、UE600、UE700、UE800若しくはUE900のいずれかに対応し、又はそれらを表すことがある。図11のボックス図に示される様々な特徴及び機能は、共通バスを使用して一緒に接続されることがあり(図11には示されない)、又は、プロセッサ1130を介して(図11に示されるように)接続されることがある。実際のポータブルワイヤレス機器を動作可能に結合し、構成するために、他の接続、機構、特徴、機能などが必要に応じて与えられ、適応され得ることを、当業者は認識されよう。更に、図11の例に示される特徴又は機能の1つ又は複数は、更に再分割されることがあり、又は図11に示される特徴又は機能の2つ以上が組み合わされることがあることも認識されたい。
[00224]UE1100は、1つ又は複数のアンテナ1112に接続され得る1つ又は複数のBluetooth送受信機1114aを含み得る。Bluetooth送受信機1114aは、Bluetoothアクセスポイント(例えば、図1AのAP125)と通信するための、及び/又は、Bluetoothアクセスポイントへの/からの信号を検出するための、適切な機器、ハードウェア及び/又はソフトウェアを備える。加えて、又は代替的に、UE1100は、1つ又は複数のアンテナ1112に接続され得る1つ又は複数のワイドエリアネットワーク(WAN)ワイヤレス送受信機1114bを含み得る。WAN送受信機1114bは、WAN−WAP(ワイヤレスアクセスポイント)と通信するための、及び/又はWAN−WAPへの/からの信号を検出するための、及び/又はネットワーク内の他のワイヤレス機器(例えば、図1AのRAN120中の機器)と直接通信するための、適切な機器、ハードウェア及び/又はソフトウェアを備える。一態様では、WAN送受信機1114bは、LTEシステム、WCDMAシステム、CDMA2000システム、TDMA、GSM又は任意の他のタイプのワイドエリアワイヤレスネットワーキング技術と通信するのに適していることがある。加えて、又は代替的に、UE1100は、1つ又は複数のアンテナ1112に接続され得る1つ又は複数のWLAN送受信機1114cを含み得る。WAN送受信機1114cは、WLAN−WAPと通信するための、及び/又はWLAN−WAPへの/からの信号を検出するための、及び/又はネットワーク内の他のワイヤレス機器(例えば、図1AのWiFi AP125)と直接通信するための、適切な機器、ハードウェア及び/又はソフトウェアを備える。一態様では、WLAN送受信機1114cは、1つ又は複数のワイヤレスアクセスポイントと通信するのに適切なWi−Fi(802.11x)通信システムを備え得るが、他の態様では、WLAN送受信機1114cは、別のタイプのローカルエリアネットワーク又はパーソナルエリアネットワークを備え得る。加えて、又は代替的に、UE1100はSPS受信機1114dを含み得る。SPS受信機1114dは、(例えば、GPS又は何らかの他のGNSSのための)衛星信号を受信するための1つ又は複数のアンテナ1112に接続され得る。SPS受信機1114dは、SPS信号を受信し処理するための、任意の適切なハードウェア及び/又はソフトウェアを備え得る。SPS受信機1114dは、他のシステムに適宜に情報と動作とを要求し、任意の適切なSPSアルゴリズムによって取得された測定結果を使用してモバイル機器1100の場所を決定するために必要な計算を実行する。加えて、又は代替的に、任意の他のタイプのワイヤレスネットワーキング技術、例えば、Ultra Wide Band、ZigBee(登録商標)、ワイヤレスUSBなどが使用され得る。
[00225]UE1100は、1つ又は複数のセンサ1120を含み得る。1つ又は複数のセンサ1120は、ユーザの場所、動き、方向、環境、活動、又は生体情報についてのデータを含む、ユーザについてのデータを収集し得る。センサは、例えば、歩数計1122aなどの仮想センサ、加速度計1122b、ジャイロスコープ1122c、生体センサ1120dなどの物理センサ及び/又は任意の数の種々のセンサ1122n(例えば、温度計、気圧計、湿度計)を含み得る。
[00226]UE1100は、1つ又は複数のプロセッサ1130を含む。プロセッサ1130は、Bluetooth送受信機1114aと、WAN送受信機1114bと、WLAN送受信機1114cと、SPS受信機1114dと、1つ又は複数のセンサ1120とに接続され得る。プロセッサ1130はマルチコアプロセッサであることがあり、単一のユニットとして示されるが、処理機能並びに他の計算及び制御の機能を与える1つ又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、及び/又はデジタル信号プロセッサを含むことがある。
[00227]プロセッサ1130は、データと、UE1100内でプログラムされた機能を実行するためのソフトウェア命令とを記憶する、メモリ1140に結合され得る。メモリ1140は、プロセッサ1130に搭載されている(例えば、同じ集積回路パッケージの中にある)ことがあり、及び/又は、メモリ1140は、プロセッサ1130に対して外部のメモリでありデータバスを通じて機能的に結合されることがある。メモリ1140は、任意の数のネイティブアプリケーションモジュール1142a...1142nと、over the air更新又は任意の他の手段による幾つかの外部的に供給されるモジュールと、任意の数のデータモジュール1144a...1144nとを含み得る。図11に示されるメモリ内容の編成は、例にすぎず、従って、モジュール及び/又はデータ構造の機能は、UE1100の実装形態に応じて様々な方法で組み合わされ、分離され、及び/又は構造化され得ることを理解されたい。メモリ1140は、UE1100が本明細書で説明された様々な手順及び技法の一部又は全てを実行することを可能にするためにプロセッサ1130上で実行され得る、プログラムコードを(例えば、アプリケーションモジュール1142aから1142nの1つ又は複数に)記憶し得る。
[00228]UE1100はまた、本明細書で説明されるように、OTT SP及びUEに関連する位置特定をサポートするようにユーザ機器の動作を実行するように構成される測位モジュール1180を含み得る。測位モジュール1180は、メモリ1140に記憶されプロセッサ1130上で実行される実行可能モジュールであることがあり、又は、プロセッサ1130に結合されるハードウェア構成要素若しくはファームウェア構成要素であることがある。
[00229]図11に示されるモジュールは、メモリ1140に含まれているものとして例に示されているが、幾つかの実装形態では、そのような手順は、他の機構又は追加の機構を使用して与えられるか、又は場合によっては動作可能に構成され得ることを認識されたい。例えば、アプリケーションモジュール1142a...1142nのいずれもがファームウェアにおいて提供され得る。プロセッサ1130は、少なくとも本明細書で与えられる技法を実行するのに適した任意の形態の論理を含み得る。例えば、プロセッサ1130は、メモリ1140中の命令に基づいて、UE1100の他の部分において使用するために、動きデータを活用する1つ又は複数のルーチンを選択的に開始するように動作可能に構成可能であり得る。
[00230]UE1100は、UE1100とのユーザ対話を可能にするマイクロフォン/スピーカー1152、タッチパッド1153、キーパッド1154、ディスプレイ1156、カメラ1158、近接センサ1159などの、任意の適切なインターフェースシステムを与えるユーザインターフェース1150を含み得る。マイクロフォン/スピーカー1152は、WAN送受信機1114b及び/又はWLAN送受信機1114cを使用して、音声認識及び/又は音声通信サービスを提供する。キーパッド1154は、ユーザ入力のための任意の適切なボタンを備える。ディスプレイ1156は、例えば、バックライト付きのLCDディスプレイなどの任意の適切なディスプレイを備え、追加のユーザ入力モードのために、タッチスクリーンディスプレイを更に含み得る。その上、マイクロフォン/スピーカー1152、カメラ1158又はキーパッド1154によって示される機能などの任意の入力機能も、1つ又は複数のセンサ1120の入力に類似するセンサ入力であると考えられ得る。
[00231]UE1100は更に、例えば、電力をUE1100の様々な構成要素に供給するための、バッテリーなどの電源1160を含む。しかしながら、UE1100は、示される要素の全てを含むとは限らず、機器の要件及び設計上の考慮事項に基づいて、要素の部分集合のみを含む可能性が高いことが理解されるだろう。
[00232]上で述べられたように、1つ又は複数のセンサ1120は、ユーザの場所、方向、動き、環境、活動又は生体情報についてのデータを含む、ユーザについてのデータを収集し得る。センサは、例えば、歩数計1122a(個別の機器、又は他のセンサからのデータに基づく機能モジュールであり得る)、加速度計1122b、ジャイロスコープ1122c、生体センサ1120d及び/又は任意の数の種々のセンサ1122nを含み得る。その上、Bluetooth送受信機1114a、WAN送受信機1114b、WLAN送受信機1114c及び/又はSPS受信機1114dが、ユーザの場所、動き、環境及び/又は活動についてのデータを生成するために使用され得る程度に、センサとして利用されることがある。従って、本開示が1つ又は複数のセンサ1120全般に言及するとき、又はセンサ読取値若しくはセンサデータに言及するとき、Bluetooth送受信機1114a、WAN送受信機1114b、WLAN送受信機1114c及び/又はSPS受信機1114dはセンサであると見なされることがあり、それらから取得されるデータはセンサ読取値又はセンサデータであると見なされることがあることを理解されたい。
[00233]ある実施形態では、生体センサ1122dは、ユーザを識別するためのセンサを含む。例えば、生体センサ1122dは、音声認識、指紋認識、掌紋認識、顔認識又は虹彩認識のためのセンサであり得る。生体センサ1122dは、音声認識、指紋認識、掌紋認識、顔認識及び/又は虹彩認識のために特別に設計された、専用センサであり得る。別の可能なシナリオでは、マイクロフォン/スピーカー1152が、音声認識のためのセンサとして使用される。別の可能なシナリオでは、キーパッド1154が、指紋認識及び/又は掌紋認識のためのセンサとして使用される。更に別の可能なシナリオでは、カメラ1158が、顔認識及び/又は虹彩認識のためのセンサとして使用される。
[00234]上で述べられたように、プロセッサ1130は、データと、UE1100内でプログラムされた機能を実行するためのソフトウェア命令とを記憶する、メモリ1140に結合され得る。メモリ1140は、任意の数のアプリケーションモジュール1142a...1142nと、任意の数のデータモジュール1144a...1144nとを含み得る。ある実施形態では、アプリケーションモジュール1142a...1142nの1つ又は複数、例えばアプリケーションモジュール1142aが、歩数計1122a、加速度計1122b、ジャイロスコープ1122c、生体センサ1120d、及び/又は種々のセンサ1122nの1つ又は複数から集められた、感知されたデータを利用する。感知されたデータは、データモジュール1144a...データモジュール1144nの1つ又は複数、例えばデータモジュール1144aに記憶され得る。
[00235]従って、本開示のある実施形態は、本明細書で説明される機能を実行する能力を含むUE(例えば、UE1100)を含み得る。当業者によって理解されるように、本明細書で開示される機能を達成するために、様々な論理要素が、個別の要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール又はソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで具現化され得る。例えば、プロセッサ1130、メモリ1140、ユーザインターフェース1150及び測位モジュール1180は全て、本明細書で開示される様々な機能をロードし、記憶し、実行するために、協働的に使用されることがあり、従って、これらの機能を実行するための論理は様々な要素に分散され得る。代替的に、機能は1つの個別の構成要素に組み込まれ得る。従って、図11のUE1100の特徴は例示的なものにすぎないと見なされるべきであり、本開示は例示された特徴又は構成に限定されない。
[00236]UE1100及びRAN120/MME142との間のワイヤレス通信は、LTE、CDMA、WCDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多重化(OFDM)、GSM又はワイヤレス通信ネットワーク若しくはデータ通信ネットワークにおいて使用され得る他のプロトコルなどの、様々な技術に基づき得る。上で論じられたように、及び当技術分野で知られているように、音声送信及び/又はデータは、様々なネットワークと構成とを使用してRAN120からUE1100に送信され得る。従って、本明細書で与えられる例示は、本開示の実施形態を限定することは意図されず、本開示の実施形態の態様の説明を助けるためのものにすぎない。
[00237]図12は、機能を実行するための構造的構成要素を含む通信機器1200を示す。通信機器1200は、限定はされないが、UE1100、RAN120の任意の構成要素(例えば、eNodeB122〜126)、コアネットワーク140の任意の構成要素(例えば、MME142又は144、E−SMLC172、S−GW146、PDG148、ELS370/794、E−CSCF443/543/643、LRF448/548/648)、コアネットワーク140及び/又はインターネット175と結合される任意の構成要素(例えば、位置サーバ170、GMLC/SLP170、ESInet160、PSAP180)などを含む、上で述べられた通信機器のいずれかに対応し得る。従って、通信機器1200は、図1Aのワイヤレス通信システム100Aを通じて、又は図1Bの特定の構成100Bを使用して、1つ又は複数の他のエンティティと通信する(又はそれらとの通信を容易にする)ように構成された任意の電子機器に対応し得る。
[00238]図12を参照すると、通信機器1200は、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205を含む。ある例では、通信機器1200がワイヤレス通信機器(例えば、UE1100、eNB122〜126の1つなど)に対応する場合、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、ワイヤレス送受信機及び関連するハードウェア(例えば、RFアンテナ、モデム、変調器及び/又は復調器など)などのワイヤレス通信インターフェース(例えば、Bluetooth、WiFi、2G、CDMA、WCDMA、3G、4G、LTEなど)を含み得る。別の例では、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、有線通信インターフェース(例えば、シリアル接続、USB又はファイアワイヤ接続、インターネット175がそれを通してアクセスされ得るイーサネット(登録商標)接続など)に対応し得る。従って、通信機器1200が、何らかのタイプのネットワークベースのサーバ(例えば、S−GW146、PDG148、MME142/144、E−SMLC172、位置サーバ170、ELS370/794、E−CSCF443/543/643、LRF448/548/648など)に対応する場合、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、ある例では、イーサネットプロトコルを介してネットワークベースのサーバを他の通信エンティティに接続するイーサネットカードに対応し得る。更なる例では、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、通信機器1200がローカル環境をそれによって監視することができる感知又は測定ハードウェア(例えば、加速度計、温度センサ、光センサ、ローカルRF信号を監視するためのアンテナなど)を含み得る。情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205はまた、実行されると、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205の関連するハードウェアが受信及び/又は送信機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、ソフトウェアのみに対応せず、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、その機能を達成するために構造的なハードウェアに少なくとも一部依存する。
[00239]図12を参照すると、通信機器1200は更に、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210を含む。情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210によって実行され得るタイプの処理の例示的な実装形態は、限定はされないが、決定を行うこと、接続を確立すること、様々な情報の選択肢の間で選択を行うこと、データに関係する評価を行うこと、測定動作を実行するために通信機器1200に結合されたセンサと対話すること、情報をあるフォーマットから別のフォーマットに(例えば、.wmvから.aviなどのように、異なるプロトコル間で)変換することなどを含む。例えば、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理機器、個別のゲート若しくはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素又は本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを含み得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ310は、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ又は状態機械であり得る。プロセッサは、コンピュータ機器の組合せ(例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成)として実装されることもある。情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210はまた、実行されると、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210の関連するハードウェアが処理機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210は、ソフトウェアのみに対応せず、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210は、その機能を達成するために、構造的なハードウェアに少なくとも一部依存する。
[00240]図12を参照すると、通信機器1200は更に、情報を記憶するように構成されたメモリ1215を含む。ある例では、情報を記憶するように構成されたメモリ1215は、少なくとも非一時的メモリと、関連するハードウェア(例えば、メモリコントローラなど)とを含み得る。例えば、情報を記憶するように構成されたメモリ1215に含まれる非一時的メモリは、RAM、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM又は当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に対応し得る。情報を記憶するように構成されたメモリ1215はまた、実行されると、情報を記憶するように構成されたメモリ1215の関連するハードウェアが記憶機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、情報を記憶するように構成されたメモリ1215は、ソフトウェアのみに対応せず、情報を記憶するように構成されたメモリ1215は、その機能を達成するために、構造的なハードウェアに少なくとも一部依存する。
[00241]図12を参照すると、通信機器1200は更に、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220を任意選択で含む。ある例では、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220は、少なくとも出力機器と、関連するハードウェアとを含み得る。例えば、出力機器は、ビデオ出力機器(例えば、ディスプレイスクリーン、USB、HDMI(登録商標)などの、ビデオ情報を搬送することができるポートなど)、オーディオ出力機器(例えば、スピーカー、マイクロフォンジャック、USB、HDMIなどの、オーディオ情報を搬送することができるポートなど)、振動機器及び/又は情報がそれによって出力のためにフォーマットされるか、又は通信機器1200のユーザ若しくは操作者によって実際に出力され得る、任意の他の機器を含み得る。例えば、通信機器1200が、図11に示されているようなUE1100に対応する場合、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220は、ディスプレイ1056及び/又はスピーカー1052を含み得る。更なる例では、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220は、ローカルユーザを有しないネットワーク通信機器(例えば、ネットワークスイッチ又はルータ、リモートサーバなど)などの、幾つかの通信機器では省略されることがある。情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220はまた、実行されると、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220の関連するハードウェアが提示機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220は、ソフトウェアのみに対応せず、情報を提示するように構成されたユーザインターフェース出力回路1220は、その機能を達成するために、構造的なハードウェアに少なくとも一部依存する。
[00242]図12を参照すると、通信機器1200は更に、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225を任意選択で含む。ある例では、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路325は、少なくともユーザ入力機器と、関連するハードウェアとを含み得る。例えば、ユーザ入力機器は、ボタン、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、カメラ、オーディオ入力機器(例えば、マイクロフォン又はマイクロフォンジャックなどのオーディオ情報を搬送することができるポートなど)、及び/又は情報がそれによって通信機器1200のユーザ又は操作者から受け取られ得る任意の他の機器を含み得る。例えば、通信機器1200が、図11に示されているようなUE1100に対応する場合、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225は、タッチパッド1153、キーパッド1154、マイクロフォン1152などを含み得る。更なる例では、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225は、ローカルユーザを有しないネットワーク通信機器(例えば、ネットワークスイッチ又はルータ、リモートサーバなど)などの、幾つかの通信機器では省略されることがある。ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225はまた、実行されると、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225の関連するハードウェアが入力受け取り機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225は、ソフトウェアのみに対応せず、ローカルユーザ入力を受け取るように構成されたユーザインターフェース入力回路1225は、その機能を達成するために、構造的なハードウェアに少なくとも一部依存する。
[00243]図12を参照すると、図12では、1205〜1225の構成された構造的な構成要素は、関連する通信バス1230を介して互いに結合される、別個の又は異なるブロックとして示されているが、1205〜1225のそれぞれの構成された構造的な構成要素がそれぞれの機能をそれによって実行するハードウェア及び/又はソフトウェアは、部分的に重複し得ることを理解されたい。例えば、1205〜1225の構成された構造的な構成要素の機能を容易にするために使用される任意のソフトウェアが、情報を記憶するように構成されたメモリ1215と関連付けられる非一時的メモリに記憶され得るので、1205〜1225の構成された構造的な構成要素は各々、情報を記憶するように構成されたメモリ1215によって記憶されたソフトウェアの動作に一部基づいて、それぞれの機能(即ち、この場合はソフトウェア実行)を実行する。同様に、1205〜1225の構成された構造的な構成要素の1つと直接関連付けられるハードウェアが時々、1205〜1225の他の構成された構造的な構成要素によって借用又は使用され得る。例えば、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210は、データを、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205によって送信される前に、適切なフォーマットへとフォーマットすることができるので、情報を受信及び/又は送信するように構成された送受信機回路1205は、情報を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサ1210と関連付けられる構造的なハードウェアの動作に一部基づいて、機能(即ち、この場合はデータの送信)を実行する。
[00244]従って、1205〜1225の様々な構造的な構成要素は、構造的なハードウェアを用いて少なくとも部分的に実装される態様をもたらすことが意図され、ハードウェアとは独立のソフトウェアのみの実装形態及び/又は非構造的で機能的な解釈に対応することは意図されない。1205〜1225の構造的な構成要素の間の他の対話又は協働が、以下でより詳細に説明される態様の検討から当業者に明らかになろう。
[00245]様々な実施形態は、図13に示されるサーバ1300などの、様々な市販のサーバ機器のいずれでも実装され得る。ある例では、サーバ1300は、上で説明された、MME142、OTT SP150/350/450/550/650/750/850/950、ESInet160、E−SMLC172、位置サーバ/GMLC/SLP170、ELS370/794、E−CSCF443/543/643、LRF448/548/648、及びPSAP180の1つの例示的な構成に対応し得る。図13では、サーバ1300は、揮発性メモリ1302と、ディスクドライブ1303などの大容量の不揮発性メモリとに結合された、プロセッサ1301を含む。サーバ1300はまた、プロセッサ1301に結合されたフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、又はDVDディスクドライブ1306を含み得る。サーバ1300はまた、他のブロードキャストシステムコンピュータ及びサーバに、又はインターネットに結合されたローカルエリアネットワークなどのネットワーク1307とのデータ接続を確立するための、プロセッサ1301に結合されたネットワークアクセスポート1304を含み得る。図12の状況では、図13のサーバ1300は、通信機器1200の1つの例示的な実装形態を示し、この実装形態によって、情報を送信及び/又は受信するように構成される論理1205は、ネットワーク1307と通信するためにサーバ1300によって使用されるネットワークアクセスポート1304に対応し、情報を処理するように構成される論理1210は、プロセッサ1301に対応し、情報を記憶するように構成される論理1215は、揮発性メモリ1302、ディスクドライブ1303及び/又はディスクドライブ1306の任意の組合せに対応することが理解されるだろう。情報を提示するように構成された任意選択の論理1220及びローカルユーザ入力を受け取るように構成された任意選択の論理1225は、図13には明示的に示されておらず、図13に含まれることも又は含まれないこともある。従って、図13は、図11のようなUEの実装形態に加えて、通信機器1200がサーバとして実装され得ることを例証するのを助ける。従って、本開示のある実施形態は、例えば、MME142、OTT SP150、ESInet160、E−SMLC172、位置サーバ/GMLC/SLP170、ELS370/794、E−CSCF443/543/643、LRF448/548/648及びPSAP180を参照して説明された機能などの、本明細書で説明された機能を実行するための能力を含む、サーバ(例えば、サーバ1300)を含み得る。
[00246]図14は、図1A及び図1BのRAN120又はCN140の任意の構成要素などの、UEにサービスするアクセスネットワークノードによって実行されるUEを位置特定するための、例示的なフローを示す。例えば、アクセスネットワークノードは、MME142に対応し得る。
[00247]1410において、アクセスネットワークノードは、図2Aの206A又は図2Bの202Bなどにおけるように、UEから第1のメッセージを受信する。例えば、アクセスネットワークノードがLTEをサポートするMMEに対応する場合、第1のメッセージは、NAS接続要求又はNASトラッキングエリア更新要求であり得る。アクセスネットワークノードがUMTSをサポートするSGSNに対応する場合、第1のメッセージは、GPRS接続要求又はGPRSルーティングエリア更新要求であり得る。
[00248]1420において、アクセスネットワークノードは、UEの位置基準を決定する。位置基準は、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170などの、アクセスネットワークノードの事業者に属す位置サーバのためのものであることがあり、UEが位置特定されることを可能にする。UEの位置基準は、位置サーバのアドレスとUEのUE基準とを含み得る。UE基準は、位置サーバによって割り当てられることがあり、IPアドレス、IMSI、TMSI、アクセスネットワークノードのアドレス又はこれらの任意の組合せを含むことがある。UE基準は暗号化されることもある。
[00249]図2Aの208A又は図2Bの204Bに関して上で論じられたように、1420における決定は、UEの位置基準に対する要求を位置サーバに送信することと、UEの位置基準を位置サーバから受信することとを含み得る。代替的に、上で論じられたように、アクセスネットワークノードは、UEの位置基準自体を生成し得る。その場合、アクセスネットワークノードは、UEの位置基準が事業者のアクセスネットワークノードによって生成されたことを示すために、UEの位置基準にデジタル署名し得る。
[00250]1430において、アクセスネットワークノードは、図2Aの212A又は図2Bの206Bなどにおいて、UEに第2のメッセージを送信する。第2のメッセージは位置基準を含み得る。アクセスネットワークノードがLTEをサポートするMMEに対応する場合、第2のメッセージは、NAS接続受入れ又はNASトラッキングエリア更新受入れであり得る。アクセスネットワークノードがUMTSをサポートするSGSNに対応する場合、第2のメッセージは、GPRS接続受入れ、又はGPRSルーティングエリア更新受入れであり得る。
[00251]UEは、OTT SP150などのOTT SPに送信される緊急サービス呼要求に、UEの位置基準を含め得る。UEは、アクセスネットワークノードのアクセスネットワークと異なるアクセスネットワークを介して、緊急サービス呼要求をOTT SPに送信し得る。OTT SPは、位置基準に基づいてUEの位置を位置サーバから取得し得る。
[00252]示されていないが、図14に示されるフローは更に、第2のメッセージを送信する前にUEを認証することを含み得る。加えて、図14に示されるフローは更に、UEがアクセスネットワークノードに接続されている間、UEの新しい位置基準を定期的に決定することと、新しい位置基準をUEに送信することとを含み得る。
[00253]図15は、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170などの位置サーバにおい実行される、UEを位置特定するための例示的なフローを示す。
[00254]1510において、位置サーバは、図2Aの208A又は図2Bの204Bなどにおけるように、UEにサービスするアクセスネットワークノードからUEの位置基準に対する要求を受信する。
[00255]1520において、位置サーバは、図2Aの208A又は図2Bの204Bなどにおけるように、アクセスネットワークノードにUEの位置基準を送信する。位置基準は、位置サーバのアドレスとUEのローカル基準とを含み得る。
[00256]1530において、位置サーバは、図2Aの216A又は図2Bの214Bなどにおけるように、アクセスネットワークノード以外のネットワークエンティティからUEの位置に対する位置要求を受信する。位置要求はUEの位置基準を含み得る。他のネットワークエンティティは、例えば、OTT SP、ESInetプロバイダ又はPSAPに属すネットワークエンティティであり得る。
[00257]1540において、位置サーバは、図2Aの218A又は図2Bの216B〜226B若しくは228Bなどにおけるように、UEの位置推定を決定し得る。位置サーバがSLPに対応する場合、UEの位置推定を決定することは、UEとのSUPLセッションを確立することを含み得る。位置サーバがGMLCに対応する場合、UEの位置推定を決定することは、制御プレーン位置特定解決法を使用して位置推定を決定することを含み得る。その場合、制御プレーン位置特定解決法を使用して位置推定を決定することは、図2Aの218A又は図2Bの216B〜226Bなどにおけるように、位置要求をアクセスネットワークノードに送信することと、位置推定を含む位置応答をアクセスネットワークノードから受信することとを含み得る。
[00258]1550において、位置サーバは、図2Aの224A又は図2Bの232Bなどにおいて、ネットワークエンティティにUEの位置推定を送信する。
[00259]UEは、OTT SPに送信される緊急サービス呼要求に、位置基準を含める。ある実施形態では、UEは、位置サーバの事業者とは異なる事業者のアクセスネットワークを介して、緊急サービス呼要求をOTT SPに送信し得る。
[00260]図16は、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170などの位置サーバにおい実行される、UEを位置特定するための例示的なフローを示す。
[00261]1610において、位置サーバは、図2Aの216A又は図2Bの214Bなどにおけるように、UEにサービスするアクセスネットワークノード以外のネットワークエンティティからUEの位置に対する位置要求を受信する。位置要求はUEの位置基準を含み得る。位置基準はUEのUE基準を含み得る。UE基準は、IPアドレス、IMSI、TMSI、アクセスネットワークノードのアドレス又はこれらの任意の組合せであり得る。他のネットワークエンティティは、例えば、OTT SP、ESInetプロバイダ、又はPSAPに属すネットワークエンティティであり得る。
[00262]1620において、位置サーバは、UEの位置基準を認証する。位置基準は、デジタル署名を含むことがあり、その場合、位置基準を認証することはデジタル署名を認証することを含むことがある。
[00263]1630において、位置サーバは、図2Aの218A又は図2Bの216B〜226B若しくは228Bなどにおけるように、UEの位置基準の中のUE基準に基づいてUEの位置推定を決定する。ある実施形態では、UE基準は暗号化されることがあり、その場合、UEの位置推定を決定することは、暗号化されたUE基準を復号することを含むことがある。位置サーバがSLPに対応する場合、UEの位置推定を決定することは、UEとのSUPLセッションを確立することを含み得る。位置サーバがGMLCに対応する場合、UEの位置推定を決定することは、制御プレーン位置特定解決法を使用して位置推定を決定することを含み得る。その場合、制御プレーン位置特定解決法を使用して位置推定を決定することは、図2Aの218A又は図2Bの216B〜226Bなどにおけるように、位置要求をアクセスネットワークノードに送信することと、位置推定を含む位置応答をアクセスネットワークノードから受信することとを含み得る。
[00264]1640において、位置サーバは、図2Aの224A又は図2Bの232Bなどにおけるように、他のネットワークエンティティにUEの位置推定を送信する。
[00265]UEは、OTT SPなどのOTT SPに送信される緊急サービス呼要求に、UEの位置基準を含め得る。
[00266]図17は、UE1100などのUEによって実行される呼を行うUEを位置特定するための、例示的なフローを示す。この呼は緊急呼であり得る。
[00267]1710において、UEは、UEにサービスするアクセスネットワークノードに第1のメッセージを送信する。アクセスネットワークノードがLTEをサポートするMMEに対応する場合、第1のメッセージは、NAS接続要求又はNASトラッキングエリア更新要求であり得る。アクセスネットワークノードがUMTSをサポートするSGSNに対応する場合、第1のメッセージは、GPRS接続要求又はGPRSルーティングエリア更新要求であり得る。
[00268]1720において、UEは、UEの位置基準を含む第2のメッセージをアクセスネットワークノードから受信する。位置基準は、図1Aの位置サーバ170又は図1BのGMLC/SLP170などの、アクセスネットワークノードの事業者に属す位置サーバのためのものであることがあり、呼のためにUEが位置特定されることを可能にし得る。UEの位置基準は、位置サーバのアドレスとUEのUE基準とを含み得る。アクセスネットワークノードがLTEをサポートするMMEに対応する場合、第1のメッセージは、NAS接続要求又はNASトラッキングエリア更新要求であり得る。アクセスネットワークノードがUMTSをサポートするSGSNに対応する場合、第1のメッセージは、GPRS接続要求又はGPRSルーティングエリア更新要求であり得る。図17には示されていないが、フローは更に、第2のメッセージを受信する前にアクセスネットワークノードに対してUEを認証することを含み得る。
[00269]1730において、UEは、UEのユーザから呼に対する要求を受信する。
[00270]1740において、UEは、OTT SP150などのOTT SPに、呼に対する要求を送信する。呼に対する要求はUEの位置基準を含み得る。ある実施形態では、呼要求は、アクセスネットワークノードのアクセスネットワークと異なるアクセスネットワークを介して、UEによってOTT SPに送信される。
[00271]図17には示されていないが、フローは更に、UEがアクセスネットワークノードに接続されている間に、アクセスネットワークノードからUEの新しい位置基準を定期的に受信することを含み得る。
[00272]図18は、OTT SP150などのOTTサービスプロバイダにおいて、緊急呼をサポートするための例示的なフローを示す。ある実施形態では、図18に示されるフローは、測位モジュール1058によって実行されることがあり、又は測位モジュール1058によって実行されるようにさせられることがある。
[00273]1810において、OTT SP150は、806及び906におけるように、UE200、300、400、500、600、700、800、900、1002及び1100のいずれかなどのUEから、緊急呼要求を備える第1のメッセージを受信する。第1のメッセージは、サービングMNO790、890又は990などのUEのサービングMNOを介して、OTT SP150に移送される。第1のメッセージは、IMS894又は994などの、サービングMNOのIMSのアドレスを含む。
[00274]820において、OTT SP150は、808及び908におけるように、アドレスに基づいて第2のメッセージをIMSに送信する。第2のメッセージは、緊急呼に対する要求であり得る。第1のメッセージ、第2のメッセージ、又は両方のメッセージが、SIP INVITEであり得る。
[00275]図18には示されていないが、フローは更に、812におけるように、宛先PSAPのためのルーティング情報を備える第3のメッセージをIMSから受信することと、ルーティング情報に基づいて、PSAPに、又はそれに向かって第4のメッセージを送信することとを含み得る。第3のメッセージはSIP 300 Multiple Choicesメッセージであることがあり、第4のメッセージは緊急呼に対する要求であることがある。IMSのアドレスはLRFのためのものであり得る。ルーティング情報は基準IDを含むことがあり、その場合、フローは更に、第4のメッセージに基準IDを含めることを含むことがあり、基準IDは、PSAPがLRFからUEの位置を取得することを可能にする。
[00276]IMSは、宛先PSAPに、又はそれに向かって第5のメッセージを送信することがあり、第5のメッセージはUEに対する緊急呼要求であることがある。IMSのアドレスはE−CSCFのためのものであり得る。IMSは、第5のメッセージに基準識別子を含め、基準識別子は、PSAPがIMSからUEの位置を取得することを可能にする。
[00277]図19は、サービングMNO890又は990などのサービングMNOのために、IMS894又は994などのIMSエンティティにおいて緊急呼をサポートするための例示的なフローを示す。ある態様では、IMSエンティティはLRFであり得る。ある実施形態では、図19に示されるフローは、測位モジュール1058によって実行されることがあり、又は測位モジュール1058によって実行されるようにさせられることがある。
[00278]1910において、IMSエンティティは、808及び908におけるように、OTT SP150などのOTTサービスプロバイダによって送信される第1のメッセージを受信し、第1のメッセージはUEに対する緊急呼要求を備える。緊急呼要求はUEのためのMNOデータを含む。第1のメッセージはSIP INVITEメッセージであり得る。
[00279]1920において、IMSエンティティは、図9の911におけるように、MNOデータに基づいて宛先PSAPのためのルーティング情報を決定する。
[00280]図19には示されていないが、ある実施形態では、フローは更に、ルーティング情報を備える第2のメッセージをOTTサービスプロバイダに送信することを含むことがあり、このルーティング情報は、OTTサービスプロバイダが、宛先PSAPに、又はそこに向かって緊急呼をルーティングすることを可能にする。その場合、ルーティング情報は、基準ID及びPSAP又は中間の宛先のいずれかのアドレス若しくは識別情報であり得る。第2のメッセージはSIP 300 Multiple Choicesメッセージであり得る。
[00281]ある実施形態では、フローは更に、別のエンティティから基準IDを備える第3のメッセージを受信することと、基準IDに基づいてUEを識別することと、UEの位置を取得することと、位置を備える第4のメッセージを他のエンティティに送信することとを含み得る。基準IDは、ESRK、ESRDとMSISDN、又は位置URIであり得る。UEの位置は、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用して取得され得る。ある態様では、他のエンティティは、PSAP、ALI又はESInetであり得る。
[00282]ある実施形態では、フローは更に、ルーティング情報に基づいて、PSAPに、又はそこに向かって第2のメッセージを送信することを含むことがあり、第2のメッセージは緊急呼に対する要求を備える。この場合、IMSエンティティは緊急CSCFであり得る。
[00283]図20は、UE200、300、400、500、600、700、800、900、1002及び1100のいずれかなどのUEにおいて、緊急呼をサポートするための例示的なフローを示す。ある実施形態では、図20に示されるフローは、測位モジュール1054によって実行されることがあり、又は測位モジュール1054によって実行されるようにさせられることがある。
[00284]2010において、UEは、UEのユーザから緊急呼に対する要求を受信する。
[00285]2020において、UEは、802/804及び902/904におけるように、UEのサービングMNOのためのMNOデータを取得する。
[00286]2030において、UEは、806及び906におけるように、OTT SP150などのOTTサービスプロバイダに、緊急呼に対する要求を備える第1のメッセージを送信する。緊急呼に対する要求はMNOデータを含む。MNOデータは、サービングMNOのIMSのアドレス、UEの現在のサービングモビリティ管理エンティティ若しくはSGSNの識別情報、サービングMNOにより割り当てられたUEのIPアドレス、UEのグローバル識別情報若しくはローカル識別情報、又はこれらの何らかの組合せを含み得る。
[00287]OTTサービスプロバイダは、IMSのアドレスに基づいて第2のメッセージをIMSに送信し、第2のメッセージは緊急呼に対する要求を備え、MNOデータを含む。IMSは、MNOデータに基づいて緊急呼のためのルーティング情報を決定する。この実施形態では、フローは更に、ユーザプレーン位置特定解決法又は制御プレーン位置特定解決法に従って、位置推定又は位置測定に対する要求を受信することを含み、位置推定又は位置測定は、IMSがUEの位置を取得することを可能にし、UEの位置は、IMSが、ルーティング情報を決定すること、又は位置をPSAPに提供することを可能にする。
[00288]IMSは、ルーティング情報を備える第3のメッセージをOTTサービスプロバイダに送信し得る。OTTサービスプロバイダは、宛先PSAPに、又はそれに向かって、第4のメッセージを送信し、PSAPはルーティング情報に基づいて決定される。この場合、IMSのアドレスはLRFのアドレスである。
[00289]IMSは、宛先PSAPに、又はそれに向かって第5のメッセージを送信することがあり、第5のメッセージは緊急呼に対する要求を備え、PSAPはルーティング情報に基づいて決定される。IMSのアドレスはE−CSCFのアドレスであり得る。
[00290]図21は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なアクセスネットワークノード装置2100を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2110は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1014などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1056と連携する処理システム1034などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、決定するためのモジュール2120は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、任意選択で測位モジュール1056と連携する処理システム1034などの処理システムに対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2130は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1014などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1056と連携する処理システム1034などの処理システムに、対応し得る。
[00291]図22は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的な位置サーバ装置2200を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2210は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2220は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2230は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器又は任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、決定するためのモジュール2240は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2250は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。
[00292]図23は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的な位置サーバ装置2300を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2310は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器又は任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、認証するためのモジュール2320は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに対応し得る。本明細書で論じられるように、決定するためのモジュール2330は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2340は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。
[00293]図24は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なユーザ機器装置2400を示す。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2410は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2420は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2430は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2440は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。
[00294]図25は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なOTTサービスプロバイダ装置2500を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2510は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2520は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。
[00295]図26は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なIMSエンティティ装置2600を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2610は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1026などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、決定するためのモジュール2620は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、任意選択で測位モジュール1058と連携する処理システム1036などの処理システムに対応し得る。
[00296]図27は、一連の相互に関係する機能モジュールとして表される例示的なユーザ機器装置2700を示す。本明細書で論じられるように、受信するためのモジュール2710は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、取得するためのモジュール2720は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器、又は、任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。本明細書で論じられるように、送信するためのモジュール2730は、少なくとも幾つかの態様では、例えば、図10の通信機器1008などの通信機器又は任意選択で測位モジュール1054と連携する処理システム1032などの処理システムに、対応し得る。
[00297]図21〜図27のモジュールの機能は、本明細書の教示に一致する様々な方法で実装され得る。幾つかの設計では、これらのモジュールの機能は、1つ又は複数の電気的構成要素として実装され得る。幾つかの設計では、これらのブロックの機能は、1つ又は複数のプロセッサ構成要素を含む処理システムとして実装され得る。幾つかの設計では、これらのモジュールの機能は、例えば、1つ又は複数の集積回路(例えば、ASIC)の少なくとも一部分を使用して実装され得る。本明細書で説明されるように、集積回路は、プロセッサ、ソフトウェア、他の関係する構成要素又はそれらの何らかの組合せを含み得る。従って、異なるモジュールの機能は、例えば、集積回路の異なるサブセットとして、ソフトウェアモジュールのセットの異なるサブセットとして、又はそれらの組合せとして実装され得る。また、(例えば、集積回路の及び/又はソフトウェアモジュールのセットの)所与のサブセットは、機能の少なくとも一部分を2つ以上のモジュールに与え得ることが理解されるだろう。
[00298]更に、図21〜図27によって表される構成要素及び機能並びに本明細書で説明される他の構成要素及び機能は、任意の適切な手段を使用して実装され得る。そのような手段はまた、少なくとも部分的に、本明細書で教示される対応する構造を使用して実装され得る。例えば、図21〜図27の構成要素「のためのモジュール」に関連して上で説明された構成要素は、同様に指定された機能「のための手段」に対応することもある。従って、幾つかの態様では、そのような手段のうちの1つ又は複数は、本明細書で教示されるプロセッサ構成要素、集積回路、又は他の適切な構造のうちの1つ又は複数を使用して実装され得る。
[00299]情報及び信号は、多種多様な技術及び技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は理解するだろう。例えば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁界又は磁性粒子、光場又は光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
[00300]更に、本明細書で開示される実施形態に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路及びステップについて、上では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、具体的な適用例及び全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を、具体的な適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
[00301]本明細書で開示される実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくは他のプログラマブル論理機器、個別のゲート若しくはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素、又は本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて、実装又は実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械であり得る。プロセッサは、コンピュータ機器の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のそのような構成として実装されることもある。
[00302]本明細書で開示される実施形態に関して説明する方法、シーケンス及び/又はアルゴリズムは、ハードウェアで直接実装されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実装されるか、又はそれらの2つの組合せで実装され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又は当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在することがある。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、及び記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体であり得る。プロセッサ及び記憶媒体は、ASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(例えば、UE)中に存在し得る。代替形態では、プロセッサ及び記憶媒体は、ユーザ端末内の個別の構成要素として存在し得る。
[00303]1つ又は複数の例示的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つ又は複数の命令又はコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータプログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM若しくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ若しくは他の磁気ストレージ機器、又は、命令若しくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送若しくは記憶するために使用され、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備え得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者線(DSL)、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ソフトウェアがウェブサイト、サーバ又は他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線、及びマイクロ波などワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)及びBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
[00304]上記の開示は本開示の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更及び修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の実施形態による方法クレームの機能、ステップ及び/又はアクションは、特定の順序で実行されなくてもよい。更に、本開示の要素は、単数形で説明又は請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
オーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダにおいて緊急呼をサポートする方法であって、
ユーザ機器(UE)から緊急呼要求を備える第1のメッセージを受信することと、ここにおいて、前記第1のメッセージが前記UEのサービングモバイルネットワーク事業者(MNO)を介して前記OTTサービスプロバイダに移送され、前記第1のメッセージが前記サービングMNOのインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)のアドレスを含む、
前記アドレスに基づいて第2のメッセージを前記IMSに送信することと、ここにおいて、前記第2のメッセージが緊急呼に対する要求を備える、を備える方法。
[C2]
前記第1のメッセージ、前記第2のメッセージ、又は両方のメッセージが、セッション開始プロトコル(SIP) INVITEメッセージを備える、C1に記載の方法。
[C3]
宛先緊急応答機関(PSAP)のためのルーティング情報を備える第3のメッセージを前記IMSから受信することと、
前記ルーティング情報に基づいて、前記PSAPに、又は前記PSAPに向かって第4のメッセージを送信することとを更に備え、前記第4のメッセージが緊急呼に対する要求を備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記第3のメッセージが、セッション開始プロトコル(SIP) 300 Multiple Choicesメッセージを備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記IMSの前記アドレスが、位置検索機能(LRF)のためのものである、C3に記載の方法。
[C6]
前記ルーティング情報が基準識別子(ID)を含み、前記方法が、
前記第4のメッセージに前記基準IDを含めることを更に備え、前記基準IDが、前記PSAPが前記LRFから前記UEの位置を取得することを可能にする、C5に記載の方法。
[C7]
前記IMSが、宛先PSAPに、又は前記PSAPに向かって第5のメッセージを送信し、前記第5のメッセージが前記UEに対する緊急呼要求を備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記IMSの前記アドレスが、緊急呼セッション制御機能(E−CSCF)のためのものである、C7に記載の方法。
[C9]
前記IMSが、前記第5のメッセージに基準識別子を含め、前記基準識別子が、前記PSAPが前記IMSから前記UEの位置を取得することを可能にする、C7に記載の方法。
[C10]
サービングモバイルネットワーク事業者(MNO)のためのIPマルチメディアサブシステム(IMS)エンティティにおいて緊急呼をサポートする方法であって、
ユーザ機器(UE)に対する緊急呼要求を備える、オーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダによって送信される第1のメッセージを受信することと、ここにおいて、前記緊急呼要求が前記UEのためのMNOデータを含む、
前記MNOデータに基づいて、宛先緊急応答機関(PSAP)のためのルーティング情報を決定することとを備える、方法。
[C11]
前記第1のメッセージが、セッション開始プロトコル(SIP) INVITEメッセージを備える、C10に記載の方法。
[C12]
前記ルーティング情報を備える第2のメッセージを前記OTTサービスプロバイダに送信することを更に備え、前記ルーティング情報が、前記OTTサービスプロバイダが、前記宛先PSAPに、又は前記宛先PSAPに向かって前記緊急呼をルーティングすることを可能にする、C10に記載の方法。
[C13]
前記第2のメッセージが、セッション開始プロトコル(SIP) 300 Multiple Choicesメッセージを備える、C12に記載の方法。
[C14]
前記IMSエンティティが位置検索機能(LRF)である、C12に記載の方法。
[C15]
前記ルーティング情報が、基準識別子(ID)と、前記PSAP又は中間の宛先のいずれかの前記アドレス若しくは識別情報とを備える、C12に記載の方法。
[C16]
別のエンティティから前記基準IDを備える第3のメッセージを受信することと、
前記基準IDに基づいて前記UEを識別することと、
前記UEの位置を取得することと、
前記位置を備える第4のメッセージを前記他のエンティティに送信することとを更に備える、C15に記載の方法。
[C17]
前記基準IDが、緊急サービスルーティングキー(ESRK)、緊急サービスルーティングディジット(ESRD)と移動局国際加入者ディレクトリ番号(MSISDN)又はロケーション統一資源識別子(URI)を備える、C16に記載の方法。
[C18]
前記UEの前記位置が、制御プレーン位置特定解決法又はユーザプレーン位置特定解決法を使用して取得される、C16に記載の方法。
[C19]
前記他のエンティティが、前記PSAP、自動位置識別(ALI)又は緊急サービスIPネットワーク(ESInet)である、C16に記載の方法。
[C20]
前記ルーティング情報に基づいて、前記PSAPに、又は前記PSAPに向かって第2のメッセージを送信することを更に備え、前記第2のメッセージが前記緊急呼に対する要求を備える、C10に記載の方法。
[C21]
前記IMSエンティティが、緊急呼セッション制御機能(CSCF)である、C20に記載の方法。
[C22]
ユーザ機器(UE)において緊急呼をサポートする方法であって、
前記UEのユーザから緊急呼に対する要求を受信することと、
前記UEのサービングモバイルネットワーク事業者(MNO)のためのMNOデータを取得することと、
前記緊急呼に対する要求を備える第1のメッセージをオーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダに送信することとを備え、前記緊急呼に対する前記要求が前記MNOデータを含む、方法。
[C23]
前記MNOデータが、前記サービングMNOのインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)のアドレス、前記UEの現在のサービングモビリティ管理エンティティ若しくはサービング汎用パケット無線サービスサポートノード(SGSN)の識別情報、サービングMNOにより割り当てられた前記UEのIPアドレス、前記UEのグローバル識別情報又はローカル識別情報若しくはこれらの任意の組合せを備える、C22に記載の方法。
[C24]
前記OTTサービスプロバイダが、前記IMSの前記アドレスに基づいて第2のメッセージを前記IMSに送信し、前記第2のメッセージが前記緊急呼に対する要求を備え、前記MNOデータを含む、C23に記載の方法。
[C25]
前記IMSが、前記MNOデータに基づいて前記緊急呼のためのルーティング情報を決定する、C24に記載の方法。
[C26]
ユーザプレーン位置特定解決法又は制御プレーン位置特定解決法に従って、位置推定若しくは位置測定に対する要求を受信することを更に備え、前記位置推定若しくは位置測定が、前記IMSが前記UEの位置を取得することを可能にし、前記UEの前記位置が、前記IMSが、前記ルーティング情報を決定すること、又は前記UEの前記位置を前記PSAPに提供することを可能にする、C25に記載の方法。
[C27]
前記IMSが、前記ルーティング情報を備える第3のメッセージを前記OTTサービスプロバイダに送信し、前記OTTサービスプロバイダが、宛先緊急応答機関(PSAP)に、又は前記宛先PSAPに向かって第4のメッセージを送信し、前記PSAPが前記ルーティング情報に基づいて決定される、C25に記載の方法。
[C28]
前記IMSの前記アドレスが、位置検索機能(LRF)のアドレスである、C27に記載の方法。
[C29]
前記IMSが、宛先PSAPに、又は前記宛先PSAPに向かって第5のメッセージを送信し、前記第5のメッセージが前記緊急呼に対する要求を備え、前記PSAPが前記ルーティング情報に基づいて決定される、C25に記載の方法。
[C30]
オーバーザトップ(OTT)サービスプロバイダにおいて緊急呼をサポートするための装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合された送受信機とを備え、前記送受信機が、
ユーザ機器(UE)から緊急呼要求を備える第1のメッセージを受信することと、ここにおいて、前記第1のメッセージが前記UEのサービングモバイルネットワーク事業者(MNO)を介して前記OTTサービスプロバイダに移送され、前記第1のメッセージが前記サービングMNOのインターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)のアドレスを含む、
前記アドレスに基づいて第2のメッセージを前記IMSに送信することと、ここにおいて、前記第2のメッセージが前記緊急呼に対する要求を備える、
を行うように構成される、装置。