いくつかの実施形態では、本願のある特定の実施形態を説明および主張するのに使用される、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表す数値は、用語「約」によって、場合によっては修飾されていると理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書および添付の特許請求の範囲において示される数値パラメータは、特定の実施形態によって得ようとされる所望の特性に応じて変化し得る近似である。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、報告された有意な桁の数値を踏まえ、通常の丸める技法を適用することによって解釈されるべきである。本願のいくつかの実施形態の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似であるにもかかわらず、具体例において示される数値は、実行可能な限り正確に報告されている。
本明細書全体にわたる先行技術のいずれの考察も、そのような先行技術が、その分野において広く公知であり、または共通の一般的な知見の一部を形成することを承認するものと決してみなされるべきでない。
別段の明言のない限り、本説明および特許請求の範囲全体にわたって、「含む(comprise(s))」、「含むこと(comprising)」、「含む(include(s))」、「含むこと(including)」などの単語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に包括的な意味において、すなわち、「〜を含むが、それだけに限定されない」の意味において解釈されるべきである。
ウキクサ科(別名ウキクサ)における植物種は、世界の多くの領域で実り豊かに成長し、したがって、飼料用途を含めた潜在的な工業用途のために広範に研究されている。この科における種は、約15〜43%(乾燥重量に基づく)の範囲の高レベルのタンパク質を含有し、濃縮タンパク質源を必要とする飼料用途に潜在的な価値をもたらしている。この決定的な特徴を考慮すると、この種は、水酸養殖飼料、動物飼料、ならびに他の用途の代替タンパク質源として適当となり得る。
気候変動を包含する現在の環境、および枯渇することなく利用できる資源により、生物燃料産業およびタンパク質濃縮物の供給原料としてウキクサ科に由来する材料を商業化するための開発が駆り立てられている。図1Aは、生物燃料供給原料およびタンパク質濃縮物のための例示的なウキクサ科生産の流れ図を示す。炭水化物を、生物燃料用途のために、基質材料から分離することができる一方で、タンパク質画分(相当量の脂肪も含有する)を、飼料用途に利用することができる。特に、生物燃料産業の規模を考慮すると、これらのプロセスの商業化により、この枯渇することなく利用できるタンパク質源の大規模な利用可能性をもたらすことができる。さらに、最大65%〜70%のタンパク質(乾燥重量に基づく)、またはそれ以上を含有するタンパク質濃縮物を得ることができる。表1は、アオウキクサの典型的な組成の必須アミノ酸、および予備消化率データを示し、これらは、水産養殖飼料用途のためのこのタンパク質源の潜在的な効力を例示することができる。
図1Aに例示したように、水生種、例えば、アオウキクサ類などのマイクロクロップ種は、成長システムで成長させることができる。この成長システムは、1つまたは複数のバイオリアクターを備えることができる。バイオリアクター(複数可)は、大規模、中規模、もしくは小規模、またはこれらの組合せのものとすることができる。バイオリアクター(複数可)の規模は、例えば、成長システムおよび/または処理施設を構築するのに利用可能な空間、水(またはマイクロクロップ種用の他の成長培地)の供給源などを含めた考慮事項に基づいて選択することができる。バイオリアクター(複数可)は、開放型バイオリアクター、閉鎖型バイオリアクター、もしくは半開放型バイオリアクター、またはこれらの組合せであってもよい。成長システムは、モニタリングシステムを備えることができる。バイオリアクター(複数可)は、内臓式モニタリングシステムを備えることができる。モニタリングシステムは、例えば、バイオリアクター(複数可)への栄養分および/もしくはCO2の流量、光の曝露、収穫の時間および/もしくは割合など、またはこれらの組合せを含めた稼働条件を調整することができる。そのような調整は、リアルタイムで行っても、定期的に行ってもよい。そのような調整により、水生種の成長速度および/または収率を最適化することができる。単に例として、マイクロクロップ種は、光への最適な曝露、および成長速度を最適にするための栄養分のブレンドを保証するための内臓式モニタリングシステムを有する大規模開放型バイオリアクターで成長させられる。
水生種が成熟した後、これを成長システムから収穫することができる。いくつかの実施形態では、図1Aに例示したように、水生種、例えば、マイクロクロップは、バイオリアクターから真空ですくい取り、固定スクリーンフィルターを通して収穫することができる。いくつかの実施形態では、水または任意の他の成長培地の大部分を含む収穫した水生種を含むバイオマススラリーを傾斜振動ふるいに搬送することができ、ここで水または成長培地を、ふるいを通って流れるままにすることによって、水または成長培地から水生種を含むバイオマスを分離することができる。真空によって収集される水または成長培地の少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%を、将来使用するために再循環することができる。単に例として、再循環された水または成長培地をバイオリアクターに送り戻し、再使用することができる。
水生種を含む収穫されたバイオマスを処理して2つの成分、すなわち、高炭水化物固相、およびジュースとも呼ばれるタンパク質に富む液体にすることができる。この手順は、スクリュープレス、ベルトプレス、ナイフミル、ボールミルなど、またはこれらの組合せを使用して実現することができる。単に例として、収穫されたバイオマスは、ナイフミルで溶解させることができる。本明細書において、バイオマスを「溶解させること」は、バイオマス生物中に存在する炭水化物、タンパク質、および微量栄養素を、精製タンパク質、炭水化物含有材料、または微量栄養素含有流体へと下流で処理するのに、より有効にするように、個々の細胞またはた多細胞構造のレベルで生物の組織をかき乱す機械的または化学的手順を包含する。溶解させることとして、例えば、たたき切り、細断、粉砕、圧搾、断裂、浸透圧による溶解、または生物学的構造を分解させる化学的処理を挙げることができる。溶解したバイオマスは、ベルトプレスで圧搾することによって、ジュース、および第1の固相を生成することができる。第1の固相は、スクリュープレスで圧搾することによって、さらなるジュース、および湿った「バイオクルード」と呼ばれる湿った材料を生成することができる。湿ったバイオクルードは、高炭水化物固相を含む場合があり、さらに処理することができる。さらに処理するために、異なる圧搾手順で生成されたジュースを合わせることができる。
「バイオクルード(bio−crude)」および「バイオクルード(biocrude)」は、互換的に使用される。湿ったバイオクルードは、例えば、さらなる用途についての適性などの考慮事項に基づいて処理することができる。単に例として、バイオクルードを乾燥させることによって、発電所の供給原料として使用することができる。他の実施形態では、バイオクルードは、石炭などの他の炭化水素系燃料と混焼するために、ペレット化などを介して最適化することができる。他の実施形態では、バイオクルードは、生物燃料変換用の供給原料として使用される。他の実施形態では、バイオクルードは、タンパク質内容物をさらに抽出するために、物理的または化学的方法を使用してさらに処理される。さらなる実施形態では、バイオクルードは、ユーザーの規格のために、例えばペレット化を介して処理することができる。
図1Aに例示したように、いくつかの実施形態では、タンパク質に富む液相を含むジュースは、タンパク質を凝固および/または沈殿させるために処理されることによって、高タンパク質固体が生成され、これは、いくつかの実施形態では、さらに処理されることによって、より高い純度のタンパク質が生成される。高タンパク質固体は、動物飼料に適している。
図1Bは、マイクロクロップを成長させ、収穫し、処理する例示的な方法のブロック図を示す。この例示的な方法は、原材料として大量の「マイクロクロップ」例えば、アオウキクサを採用し、タンパク質濃縮物、燃料供給原料(「バイオクルード」と呼ばれる)、および高炭水化物動物飼料(「アオウキクサミール」と呼ばれる)を含めたいくつかの生成物を産出するように設計されている。生成物産出の量、収率、および分布は、変更することができ、特定のプロトコールを実行することによって指示することができる。図1Bは、基本ブロック図においてそれを例示している。最適化することができる他の要因には、意図された結果に基づいて拡大縮小できるユニット操作を、本方法の一部として特定および利用することが含まれる。この分析は、本方法が、バッチモードで実行されるか、または連続モードで実行されるかどうかを含み、生産される最終生成物および/または収率に対して効果を有することができる。
この例示的な方法は、屋外のパートおよび屋内のパートを含む。例示的な方法は、表面のマイクロクロップを生産するのに最適な成長条件をもたらすように設計された生産用池であるバイオリアクターから始まる。自動システムが、栄養分レベルをモニターし、池の中の栄養分の指定されたレシピを管理する。収穫の間、自動スキマーシステムが、池内の指示された範囲から指定量のマイクロクロップを引き出し、ポンプシステムを介してバイオマスを傾斜振動ふるいに移して、水および残骸から湿ったバイオマスを分離する。水の99%超が戻りマニホールドを介して池の中に戻されて、池全体にわたって均一な混合をもたらす。湿ったバイオマスが収集され、処理センター(屋内処理施設)に搬送される。処理施設に入ると、湿ったバイオマスは、内部の水を放出するために溶解される(ボールミル、ハンマーミル、または他の同様の粉砕技術によって)。生じるジュースストリームは、タンパク質に富み、タンパク質を抽出するためにさらに処理され、動物飼料および潜在的に人間の食物の成分として適したタンパク質濃縮物をもたらす。ジュース中の可溶性タンパク質は、加熱沈降分離装置、酸沈殿、または同様のタイプの技術を使用して凝固される。次いでタンパク質沈殿物は、高速マルチディスクスタック遠心分離機を使用して分離される。上澄液体は、池に戻される一方で、湿ったタンパク質濃縮物は、最終生成物を最適化するために特に選択された乾燥機(スプレー乾燥機、ドラム乾燥機などを含む)を使用して乾燥される。次いで乾燥した生成物は梱包される。ジュースを抽出した後に残っている材料は、高炭水化物スラリーである。このスラリーは、さらに処理されることによって、以下のうちのいずれか1つ、すなわち、燃焼用に使用されるバイオクルード、コークス器供給原料として使用されるバイオクルード(精錬所用)、または動物用ミールとして使用されるアオウキクサミールをもたらす。各用途は、許容可能な品質を決定する指定された(かつ異なる)最終生成物特性を有する。これらには、粒径、水分含量、灰分含量などが含まれる。乾燥機構は様々であり、最終生成物に基づいて、これらの特性を改善または最適化するように選択される。場合によっては、灰分含量を低減するためにさらなる処理を施すことができる。灰分除去の手順(利用される場合)は、本願において他でさらに記載されている。
いくつかの実施形態では、表面マイクロクロップの選択において、地元の環境条件の中で歴史的に進化してきた、選択された組成および成長特性を有する支配的な地元の種が選択される。支配的な地元の種は、開放された池、またはバイオリアクター内で(時に閉じた環境またはバイオリアクターでさえ)他の種を打ち負かすことができる。選択手順は、地元の池および湖からいくつかの種を選択し、これらの成長の潜在性および生成物の潜在性(すなわち、組成)を調査することから始まる。支配的な種の混合は、季節によって変化させることができる。それにより、異なる季節および気候において成長する潜在的なマイクロクロップが同定される。2〜3の地元の種が選択される。より大きい規模での屋外生産に使用するために、所望のコロニーが、選択したものから生成される。
いくつかの実施形態では、バイオリアクター(例えば、池)は、バイオリアクターの内側の底から取り出された緻密な土でできた堤防を有する、土で作った盆地である。アオウキクサが成長するための最適な条件(栄養の有用性、水質などを含む)をもたらすように、複数のバイオリアクターが並べられ、設計される。バイオリアクターは、回収される最高量の材料を生産するために、資本経費および運営費を最適にするように選択された寸法を有する。表面積は、特定の範囲について典型的な降雨に順応するように設計される。過剰水は、雨水貯蔵容器(例えば、雨水貯蔵池)に流れ込むように設計されている。
いくつかの実施形態では、マイクロクロップは急速に成長し、バイオリアクター(例えば、池)の水面上に浮遊マットを形成する。バイオリアクター全体にわたって均一な栄養分レベルおよび所望の温度を維持するために、様々な再循環技法(推進システム、パドルホイールなど)が利用および制御されることによって、マット集団の成長条件が改善される。再循環の間、水質をモニターすることができ、必要な場合、マイクロクロップが必要とするバランスのとれた比率のすべてのマクロ栄養素とミクロ栄養素を含む必須栄養分が添加されることによって、設定したレベル内で栄養が保持される。
いくつかの実施形態では、成長培地は水を含む。水は、マイクロクロップ用のバランスのとれた栄養を含む。他の実施形態では、マイクロクロップが必要とする1つまたは複数の栄養分が成長培地に添加される。単に例として、成長培地は、許容可能な水質を有する井戸水、そして適切な量のバランスのとれた栄養素を含む。
いくつかの実施形態では、より小さいバイオリアクター(すなわち、池)が、より大きいバイオリアクターに対する「フィーダー」バイオリアクターとして適切に機能を果たすように設計およびサイズ調整される。より小さいバイオリアクターが最初に接種され、高密度に成長させられ、その時点で、より急速な成長を支持する様式で、これらをより大きいバイオリアクターに最適に蒔くことができる。
いくつかの実施形態では、成長培地(例えば、水)がバイオリアクター(例えば、池)に添加され、ある特定の設定ポイントのレベルで維持される。マイクロクロップ(またはバイオマス)の生産性を最適にするために、水がモニターされることによって、標準的なレベル内に栄養分および組成が維持される。例えば、アンモニア、pH、酸化還元電位(ORP)、および温度など、またはこれらの組合せを含めた、栄養分および組成のレベルをモニターし、記録するために、センサーがバイオセンサーの状態で取り付けられる。アンモニアセンサーは、栄養分タンク注入システムを介して、バイオリアクター内の窒素のレベルを制御するためのフィードバックとして使用される。水位が所望の深さ未満に下がらないことを確実にするために、液面トランスミッターがバイオリアクター内に取り付けられる。
いくつかの実施形態では、バイオリアクターには、水質、栄養分、環境条件など、またはこれらの組合せを含めた様々な様相をモニターし、制御するための1つまたは複数のセンサーが備え付けられている。これらのパラメータは、PLCおよびデータ管理システムを備える専用の制御システムを介してモニターおよび制御される。
マイクロクロップ(またはバイオマス)生産性を最適にするために、マイクロクロップマットの厚さがモニターされ、所望の厚さで維持される。収穫は、いくつかの物理的な機構を通じて、年中様々な時期に行うことができる(環境条件、および特定の種の対応する成長に基づいて)。
いくつかの実施形態では、所望の収穫条件が合ったとき、マイクロクロップマットがスキマーで輸送され、ポンプで振動ふるいまで送られ、そこでマイクロクロップが分離され、さらに処理するためにホッパーに収集される。水流出分は、収集され、池の中に戻される。
収穫手順は、プログラマブル論理制御装置(PLC)、およびヒューマン/マシンインターフェース(HMI)を介して制御される。
マイクロクロップ種を選択し、これを成長させ、収穫することに関するさらなる考察は、例えば、すべて「SYSTEMS AND METHODS FOR LARGE−SCALE PRODUCTION AND HARVESTING OF OIL−RICH ALGAE」という表題の、2007年3月15日に出願された米国特許出願公開第20080096267号および2007年3月15日に出願されたPCT出願公開第WO2007109066号;ともに「TUBULAR MICROBIAL GROWTH SYSTEM」という表題の、2009年3月12日に出願された米国特許出願公開第20100151558号および2007年9月13日に出願されたPCT出願公開第WO2008033573号;ともに「CULTIVATION, HARVESTING AND PROCESSING OF FLOATING AQUATIC SPECIES WITH HIGH GROWTH RATES」という表題の、2009年4月20日出願された米国仮出願第61/171,036号および2010年4月20日に出願されたPCT出願公開第WO2010123943号;ならびにともに「VEGETATION INDICES FOR MEASURING MULTILAYER
MICROCROP DENSITY AND GROWTH」という表題の、2009年6月11日に出願された米国仮出願第61/186,349号および2010年6月11日に出願されたPCT出願公開第WO2010144877号に見出すことができる。前述の特許出願のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。
本明細書に記載されるバイオマスの工業規模生産から複数の生成物を回収する方法およびシステムは、供給物として使用される特定の種/種混合物のマイクロクロップを用いて、所望の生成物基準を作るために個別調整することができる。実例の目的で、これ以降、アオウキクサ(フロリダ原産)を参照する。本願の一部において、アオウキクサは、アオウキクサ属とも呼ばれる。以下に論じられる生成物には、タンパク質濃縮物(例えば、動物飼料に適した)、および処理して「バイオクルード」(例えば、燃料供給原料に適した)、または「アオウキクサミール」と呼ばれる動物飼料サプリメントにすることができる、高炭水化物ストリームが含まれる。これは、実例の目的のためだけであり、本願の範囲を限定することは意図されていない。本明細書に記載される方法および/またはシステムは、他のマイクロクロップまたは種を処理するのにも適していることを、当業者は理解するはずである。単に例として、処理の本方法および/またはシステムは、藻類、ウキクサ、ミジンコウキクサ(watermeal)、蚊シダ、サンショウモ、ボタンウキクサなど、または工業規模の供給原料の供給物が容易に利用可能な特定の種/種混合物のマイクロクロップを処理するのに適している。
本明細書に記載されるバイオマスの工業規模生産から複数の生成物を回収する方法およびシステムのいくつかの利点には、少なくとも以下のことが含まれる。本方法およびシステムにより、安価な未処理の供給原料から商業的に有益な生成物(例えば、乾燥タンパク質濃縮物、燃料供給原料、動物用ミール、または魚粉などに適した乾燥バイオクルード)を有効に回収することができる。本方法およびシステムは、環境への負担が小さいものとなり得る。未処理の供給原料は、固有のもの、および/または成長が速いものであることができる種または種混合物を含むことができる。さらに、本方法のたくさんの残留物(例えば、水、本方法において生成されるリカーなど)は、処理をして、または処理をせずに再循環させることができる。単に例として、水生種を含むバイオマスが処理のために収穫されるとき、かなりの量の水(または任意の他の成長培地)を、バイオマスから取り出すことができ、処理をして、または処理をせずに、例えば成長培地として再使用することができる。本方法およびシステムは、工業規模の稼働に適している。
本明細書において、「工業規模の(industrial−scale)」または「工業規模の(industrial scale)」は、本方法およびシステムが、大量の未処理の供給原料を処理することについて商業的に実現可能または実行可能であることを示す。単に例として、本明細書に記載される方法およびシステムは、1日に少なくとも100kg、または少なくとも500kg、または少なくとも1000kg、または少なくとも1500kg、または少なくとも2000kg、または少なくとも2500kg、または少なくとも3000kg、またはそれ以上の未処理の供給原料を処理する能力を有し、連続モードまたはバッチモードで実行することができる。
本発明の実施形態は、水生種のバイオマスから複数の生成物を回収する方法を提供する。本方法は、バイオマスを提供するステップと、バイオマスを溶解させることによって、溶解したバイオマスを生成するステップと、溶解したバイオマスを分離することによって、ジュースおよび第1の固相を生成するステップと、ジュースを使用して湿ったタンパク質濃縮物を形成するステップと、湿ったタンパク質濃縮物を乾燥させることによって、乾燥タンパク質濃縮物を生成するステップと、第1の固相を使用して湿ったバイオクルードを生産するステップと、湿ったバイオクルードを乾燥させることによって、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される少なくとも1つの生成物を生成するステップとを含み得、複数の生成物は、乾燥タンパク質濃縮物、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される生成物を含むことができ、複数の生成物中のタンパク質の少なくとも50%は、乾燥タンパク質濃縮物中にある。
未処理の供給原料を、上述したように、成長システムから収穫することができる。未処理の供給原料は、成長システムからのバイオマス、および水または成長培地を含むことができる。バイオマスは、以下の特性のうちの少なくとも1つを含むことができる:成長が速いこと、培養、収穫、および処理することが安価であること、タンパク質が高濃度であること、環境への負担が小さいことなど。ある特定の実施形態では、バイオマスは、アオウキクサ類、藻類、ウキクサ、ミジンコウキクサ、蚊シダ、サンショウモ、ボタンウキクサなど、またはこれらの組合せを挙げることができる。
未処理の供給原料は、例えば、傾斜震動ふるいを使用して、バイオリアクターから脱水ステーションに輸送することができる。脱水ステーションは、顧客/場所に特定の必要性、または施設のサイズに応じて、メイン処理建物またはメイン処理施設の内部に位置しても、バイオリアクター自体付近に位置してもよい。水は、ふるいを通って流れることができ、一方、湿ったバイオマスは、ふるいの下方に搬送することができる。湿ったバイオマスからの水の分離は、例えば、低振幅振動によって高めることができる。水は、バイオリアクター中にポンプで戻すことができる。任意選択により、水がバイオリアクター中にポンプで戻される前に、その栄養分レベルまたは組成を測定し、かつ/または必要に応じて修正することができる。ふるいは、湿ったバイオマスを収集システム内に届けることができ、そこで、次に湿ったバイオマスは、粉砕ユニット操作へと搬送され、供給される。脱水フェーズは、傾斜振動ふるい以外の脱水方法の複数の工程および/またはタイプを含む場合がある。
いくつかの実施形態では、「脱水する」は、未処理の供給原料から水を除去する手順を指すことができる。いくつかの実施形態では、「脱水する」は、固相からジュース(例えば、タンパク質に富むジュース)を取り出す手順を指す場合がある。
いくつかの実施形態では、溶解ステップは、溶解したバイオマスを生成するために、機械的な方法(粉砕とも呼ばれる)で、例えば、バイオマスを粉砕し(milling)、粉砕し(grinding)、または細断することによって実現される。すなわち、粉砕により、バイオマスおよびバイオマス葉状体を本質的に引き裂き、粉砕し、切り裂くことによって細胞壁を溶解させ、水、タンパク質、および他の成分を露出させ、したがって入手可能にすることができる。互換性のユニット操作には、ボールミル、コロイドミル、ナイフミル、ハンマーミル、粉砕ミル、ピューレマシン、フィルタープレスなど、またはこれらの組合せが含まれる。
ボールミルは、内部に粉砕媒体を含んで、シリンダーの軸上で回転する水平または垂直のシリンダーを有することによって機能することができる。単に例として、回転速度は、1Hz、10Hz、もしくは20Hz、もしくは30Hz、もしくは40Hz、もしくは50Hz、もしくは60Hz、もしくは70Hz、もしくは80Hz、もしくは90Hz、もしくは100Hz、もしくは100Hz超、または1Hz〜10Hz、もしくは10Hz〜30Hz、もしくは30Hz〜50Hz、もしくは50Hz〜70Hz、70Hz〜90Hz、90Hz〜120Hzである。典型的な粉砕媒体として、セラミック、ステンレス鋼、ガラスなど、またはこれらの組合せから構成されるボールを挙げることができる。粉砕媒体は、ボールミルの円運動によって回転させることができる。粉砕媒体が内壁に沿って上昇する場合、次いでこの媒体は下降し、アオウキクサを粉砕することができる。互いに逆方向に動くボールの一定運動も、粉砕(grinding)効果をもたらすことができ、この効果は、アオウキクサの粉砕(mill)に役立つ。
コロイドミルは、高い量の摩擦およびせん断力をもたらす一連の回転溝内にアオウキクサを導入することによって機能することができる。次いでこうした力は、アオウキクサをバラバラに切り裂くように作用する。
ナイフミルは、上にブレードが据え付けられた水平回転軸を使用することができる。回転子は高速で回転することができ、同時に材料が内部に構築された小さいフィードホッパーを介して供給される。材料を細断し、ミルの底部のふるいを通して放出することができる。このユニットは、アオウキクサ葉状体を本質的に切り裂くことによって、内部の細胞構造を露出し、より多くの水およびタンパク質を取り出すことを可能にすることができる。
ハンマーミルは、ナイフミルと同様に操作することができるが、ブレードの代わりに、大きなとがっていないパドルを使用することができる。パドルは、のこぎり歯状のふるいに対してアオウキクサを押しつけ、高い応力およびせん断力を作り出すことができ、次いでこうした力は、植物の構造をバラバラにするように作用することができる。構造が十分に破壊された後、内部成分の一部、または本質的にすべてが抽出に利用可能となり得る。
湿ったバイオマス、例えば、アオウキクサを粉砕し、または溶解させるための例示的な装置は、実例の目的のためだけに記載されており、本願の範囲を限定することは意図されていない。当業者は、本説明を読めば、粉砕機能または溶解機能を実施するのに他の装置も使用することができることを理解するはずである。
ある特定の実施形態では、バイオマスは、一定の速度で溶解(または粉砕)手順に供給される一方で、他の実施形態では、これは、多様な速度で供給される。いくつかの実施形態では、バイオマスは、連続的に溶解(または粉砕)手順に供給される一方で、他の実施形態では、これは、断続的に供給される。供給速度および/または供給モードは、目標とする生産速度、本方法において使用される装置(複数可)、供給原料の特性など、またはこれらの組合せを含めた考慮事項に基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、供給速度は、少なくとも10kg/時間、または少なくとも50kg/時間、または少なくとも100kg/時間、または少なくとも200kg/時間、または少なくとも300kg/時間、または少なくとも400kg/時間、または少なくとも500kg/時間、または少なくとも600kg/時間、または少なくとも700kg/時間、または少なくとも800kg/時間、または少なくとも900kg/時間、または少なくとも1000kg/時間、または1000kg/時間超である。いくつかの実施形態では、供給速度は、10kg/時間〜200kg/時間、または200kg/時間〜400kg/時間、または400kg/時間〜600kg/時間、または600kg/時間〜800kg/時間、または800kg/時間〜1000kg/時間、または1000kg/時間超である。
いくつかの実施形態では、湿ったバイオマスを溶解させるのに化学的方法が使用される。特定の実施形態では、溶解ステップは、湿ったバイオマスのpH値を変化させることによって実施される。pH値は、7.0超、または7.5超、または8.0超、または8.5超、または9.0超、または9.5超、または10.0超に上げることができる。湿ったバイオマスのpH値は、7.0〜7.5、または7.5〜8.0、または8.0〜8.5、または8.5〜9.0、または9.0〜9.5、または9.5〜10.0に維持することができる。湿ったバイオマスのpH値は、7.0〜14.0、または7.0〜13.0、または7.0〜12.0、または7.0〜11.0、または7.0〜10.0、または7.0〜10.5、または7.0〜10.0、または7.0〜9.5、または7.0〜9.0、または7.0〜8.5、または7.0〜8.0、または7.0〜7.5に維持することができる。pH値は、7.0未満、または6.5未満、または6.0未満、または5.5未満、または5.0未満、または4.5未満、または4.0未満、または3.5未満、または3.0未満に下げることができる。湿ったバイオマスのpH値は、3.0〜3.5、または3.5〜4.0、または4.0〜4.5、または4.5〜5.0、または5.0〜5.5、または5.5〜6.0、または6.0〜6.5、または6.5〜7.0に維持することができる。湿ったバイオマスのpH値は、3.0〜7.0、または3.5〜7.0、または4.0〜7.0、または4.5〜7.0、または5.0〜7.0、または5.5〜7.0、または6.0〜7.0、または6.5〜7.0に維持することができる。ある特定の実施形態では、溶解手順後の溶解したバイオマス、および水または成長培地を含む供給原料は、タンパク質を単離するための次の手順に直接送られ、他の実施形態では、供給原料は、タンパク質および/または他の生成物(複数可)を単離するための次の手順に送られる前に中和される。
他の実施形態では、溶解ステップは、機械的方法と化学的方法の組合せを使用して実現される。
いくつかの実施形態では、溶解ステップは、室温で、または大気圧で実施される。他の実施形態では、溶解ステップは、高温または高圧力で実施される。
いくつかの実施形態では、アオウキクサバイオマスは、アオウキクサの成長の間にこの生物の表面に付着し、またはこの生物の中に取り込まれた毒素を除去するために、溶解手順の前または後に、衛生化手順(例えば、洗浄)を経由する。これは、浸水、吹き付け、または当技術分野で公知の他の方法により、アオウキクサバイオマスを溶液または溶媒に接触させることによって達成することができる。溶液または溶媒は、水溶液であっても、水性溶媒であってもよい。溶液または溶媒は、高温である場合がある。溶液または溶媒は、高圧で吹き付けることができる。一実施形態では、溶液または溶媒として水が使用される。いくつかの洗浄ステップが可能である。いくつかの実施形態では、アオウキクサバイオマスは、作物の洗浄に一般に使用される1つまたは複数の成分、例えば、脂肪酸、アルコール、または塩素などを含有する溶液または溶媒と最初に接触させられる。この溶液または溶媒に曝された後、次いでバイオマスは、水で再び洗浄される。この溶液または溶媒は、消毒薬として作用することができ、細菌、ウイルス、およびカビなどの微生物の量を著しく低減することができる。そのような微生物の低減レベルは、例えば、酸化剤の濃度、接触時間など、またはこれらの組合せを含めた要因に依存する。
単に例として、脱水の後、アオウキクサを含む湿ったバイオマスは、衛生化を経由する。衛生化ユニットでは、巨視的な残骸、ならびに植物および動物などのより大きい環境生物が分離される(適用可能であるか、望ましい場合)。次いでアオウキクサは、酸化性溶液または酸化性溶媒とともに投与される水ですすがれる。この溶液または溶媒は、消毒薬として作用することができ、細菌、ウイルス、およびカビなどの微生物の量を著しく減らすことができる。そのような微生物の低減レベルは、例えば、酸化剤の濃度、アオウキクサとの接触時間など、またはこれらの組合せを含めた要因に依存する。
いくつかの実施形態では、粉砕された、または溶解したアオウキクサは、第1の固相およびジュースに分離される。いくつかの実施形態では、溶解していないアオウキクサ(例えば、粉砕手順または溶解手順を伴わずに脱水から得られるアオウキクサ)が処理されることによって、第1の固相およびジュースが分離される。いくつかの実施形態では、粉砕された、または溶解したアオウキクサと溶解していないアオウキクサとの混合物が処理されることによって、第1の固相およびジュースに分離される。この目的は、大きい入力容量を取り扱うと同時に分離を実施する効率的な方法を提供することであり、この場合、最大量の可溶性タンパク質がアオウキクサジュースストリームとともに継続し得る。互換性のユニット操作には、デカンター遠心分離機、ベルトプレス、ファンプレス、ロータリープレス、スクリュープレス、フィルタープレス、仕上げプレスなど、またはこれらの組合せが含まれる。
デカンター遠心分離機は、固体およびジュースを含む混合物を、回転シリンダーにポンプで送ることによって稼働することができる。遠心力により固体が外壁に対して押しつけられる際、内部の回転スクロールは、固体を一端の排出部に向けて壁と反対に動かすことができる。固体排出端部は、漸減するサイズに合わせるために、スクロールとともに漸減する半径を有することができる。固体が、漸減する半径によって作り出される傾斜路を上るにつれて、固体を池の深さからボウルの中へと取り出すことができ、さらなる脱水を可能にする。次いで脱水された固体を連続的に排出することができる。ジュースを、遠心力を通じてデカンターの他端に向けて押し進めることができ、ジュースが他の側に移動する間、遠心力によって固体を取り出させることができる。
ベルトプレスでは、小さいミクロンサイズの開口部を有する2本のピンと張ったベルトの間に、粉砕された、または溶解したアオウキクサを導入させることによって、機械的な圧縮を使用することができる。次いで、ベルトは、一連のローラーを通過することができ、ローラーにより、ベルト内の開口部を通じてジュースが絞り出される。次いでこびりついた固体を、このユニット操作の最後に2本のベルトが離れるところで排出することができる。ジュースは、ユニットの底部のパンに滴ることができ、そこで重力を使用して、ジュースを一般的な開口部を通じて排出し、下流に送ってさらに処理することができる。
スクリュープレスでは、溶解したバイオマス葉状体から内部のジュースを絞り出すのに機械的圧縮を使用することができる。スクリュープレスは、スクリューオーガーに類似するデバイス中に材料を導入することによって稼働することができる。スクリュープレス上の回転軸は、材料を装置内に搬送することができ、装置内では、材料が進むにつれて、フライティング(flighting)、またはスクリューのスレッド間の距離がより小さくなり、またはシャフトがより広くなる。フライティングの距離が減少するにつれて、スレッド間の全容積が減少し、圧縮効果を作り出す。アオウキクサをこれらのフライトの間で圧縮することができ、ジュースを放出することができる。湿ったバイオクルードをスクリュー内に保持するが、ジュースを放出させることができる、小さいミクロンサイズのメッシュふるいで回転軸を包むことができる。ジュースを取り出すことにより、湿ったバイオクルードの全体的な水分含量を減少させることができる。
フィルタープレスは、容積式ポンプを使用し、粉砕された、または溶解したアオウキクサを一連のフィルターチャンバーにポンプで送ることによって稼働することができる。フィルターチャンバーは、容積式ポンプの圧力を使用して、ジュースおよび水を押し出すことができる小さいミクロンサイズの開口部を有することができる。十分な固体がフィルター内に蓄積すると、ジュースをさらに抽出することはできず、フィルターチャンバーの間のブラダー内に水または空気を注入し、フィルターケーキにさらなる圧力を作り出すことによって、「絞り」を導入することができる。ブラダーが外側に押す際、壁が内側に押すので、フィルターチャンバー上に追加の圧力をかけることができる。追加の液体(例えば、ジュース)を解放することができる。ジュースが十分に取り出された後、フィルタープレスチャンバーを開けることができ、固体フィルターケーキを排出することができ、ここで、固体は、さらなる処理、例えば、バイオクルード処理および/またはアオウキクサミール処理のために下流に進む。
仕上げプレスは、スクリュープレスと同様に稼働することができるが、スレッドを有するスクリューの代わりに、ふるいのサイズに沿って材料を押すことができる、パドルを有する回転軸がある。そのため、材料のうち残っている固相を、仕上げプレスから排出することができる。
ある特定の実施形態では、分離手順は、一定の速度、または多様な速度で実施される。分離手順は、連続的に、または断続的に実施される。
ある特定の実施形態では、分離手順は、室温で、または大気圧で実施される。他の実施形態では、分離手順は、高温または大気圧で実施される。
いくつかの実施形態では、分離手順は、1段階の分離を含み、湿ったバイオクルードは第1の固相を含む。他の実施形態では、分離手順は、2段階の分離、または3段階、もしくはそれ以上の段階の分離を含み、ここで、第1の固相は、さらに処理されることによって、この固体からさらなるジュースが抽出され、1つの段階で生成された固相を、次の分離段階に送ることができる。複数段階の分離は、同じ分離装置を使用して実施することができる。少なくとも1つの段階を、他の1つまたは複数の段階と異なる分離装置を使用して実施してもよい。第1の固相からジュースをさらに取り出すことは、1つまたは複数の利点を有し、この利点には、湿ったバイオクルードの総水分含量の減少、バイオクルード乾燥機にかかる運営費および資本経費の低下、バイオマスからジュースを回収する効率の増大、バイオマスからタンパク質を回収する効率の増大などが含まれる。
単に例として、バイオマスは、ベルトプレスで圧搾されることによって、ジュースおよび第1の固相が生成され、第1の固相は、スクリュープレスで圧搾されることによって、さらなるジュースおよび湿ったバイオクルードが生成される。いくつかの実施形態では、ベルトプレスは、バイオマスの一次圧搾段階(または一次ジュース分離段階)である。溶解した(もしくは粉砕された)、または溶解していない、あるいはこれらの組合せのバイオマスは、穴の開いた2本のベルトフィルターの間のホッパーからポンプで送られる。間にバイオマスを担持するこれらのベルトは、一連のローラーに通される。ベルトがローラーを通過する際、バイオマスから内部のジュースが放出されることによって、ジュースおよび第1の固相が生成される。放出されたジュースは、水、ならびに可溶性タンパク質およびミネラルなどの水溶性化合物を含む。プレスを通過した後、第1の固相は、例えば、こすり取りによって取り出される。ある特定の実施形態では、第1の固相は、二次圧搾段階に送られる。ある特定の実施形態では、スクリュープレスが二次圧搾段階で使用される。スクリュープレスでは、第1の固相から残っている内部のジュースを絞り出すことによって、ジュースおよび湿ったバイオクルードを生成するために、スクリューの機械的圧縮を使用する。いくつかの実施形態では、ここで生成されたジュースは、さらに処理するために、一次圧搾段階および/または任意の他の圧搾段階(複数可)で生成されたジュースと合わされる。スクリュープレスを通過した後、圧搾された固体、すなわち、湿ったバイオクルードは、例えば、乾燥によってさらに処理するために、例えば、大きな可動式ホッパー内に収集される。
別の例として、溶解した(もしくは粉砕された)、または溶解していない、あるいはこれらの組合せのバイオマスは、ジュースおよび第1の固相を得るための一次分離のためにデカンター遠心分離機に送られる。第1の固相は、第1の固相からジュースをさらに分離するために、1つまたは複数の機械的圧搾段階に送られる。遠心分離機、および1つまたは複数の機械的圧搾段階から得られたジュースは、さらに処理するために合わされる。1つの機械的圧搾段階が使用される場合、湿ったバイオクルードは、その機械的圧搾から得られる。1つを超える機械的圧搾が使用される場合、1つの圧搾段階で生成された固相を、次の圧搾段階に送ることができ、湿ったバイオクルードは、最後の圧搾段階から得られる。1つまたは複数の機械的圧搾段階は、ベルトプレス、スクリュープレス、フィルタープレスなど、またはこれらの組合せを含めた圧搾装置を使用して実施することができる。
バイオマス、例えば、アオウキクサのジュースおよび固相を分離するための例示的な装置は、実例の目的のためだけに記載されており、本願の範囲を限定することは意図されていない。当業者は、本説明を読めば、この機能を実施するために、他の装置も使用することができることを理解するはずである。
いくつかの実施形態では、分離手順によって生成されたジュースは、濾過されることによって、濾過されたジュースおよび第2の固相が生成される。ジュースから粗い固体を濾過するのに、いくつかの異なる互換性のユニット操作を使用することができる。これらのユニット操作には、例えば、円振動分離器、直線運動シェーカー/斜め運動シェーカー、デカンター遠心分離機、フィルタープレスなど、またはこれらの組合せを使用することが含まれる。
円振動分離器は、円形の振動ベッド上に液体ストリーム(例えば、ジュース)を導入することによって稼働し、過剰の固体を取り出すことができる。ベッドは、液体は通過することができ、固体はふるい上に残ることができるフィルターメッシュを含有することができる。円運動の振動は、固体が円形ベッドの外壁に向けて押されることを可能にし、連続的に振動し、脱水することができる。次いで固体を、サイドポートを通して排出することができ、ここでこれらを再循環し、または湿ったバイオクルードとともに処理することができる。第1のふるいを通過する流体は、下のより小さいメッシュのふるいを用いて、第2の(または第3の)選別を受けることができる。最後に、液体(例えば、濾過されたジュース)は、ユニットの底部の堅固な容器内に収集され、放出され、ここでこの液体を、さらに処理するためにポンプでさらに下流に送ることができる。
直線(または斜め)運動シェーカーは、円振動分離器と非常に同様に稼働することができるが、材料が円の外壁に向かって押される代わりに、固体が、他の端で排出されるまで、リニアシェーカーの経路に沿って連続的に振動することができる。液体は、円振動分離器と同様にフィルターふるいを通過することによって、濾過されたジュースを形成することができ、さらに処理するために、下方へポンプで送られる。
デカンター遠心分離機を使用することができる。回転して遠心力を生じさせている円柱状ユニット内に、固体を含む液体を導入することができる。固体を外側の壁に押しつけることができ、そこで回転スクロールが固体を出口に向かって搬送する。ジュースは、他端で排出することができ、そこで遠心力が持続することによって、液体から固体が分離されて、濾過されたジュースが形成される。
本願の他で記載されるフィルタープレスも、液体(例えば、ジュース)から固体を取り出すことによって、濾過されたジュースを形成するために使用することができる。
単に例として、濾過は、フィルターを使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、106マイクロメートルの振動スクリーンフィルターが使用される。106マイクロメートル以外のメッシュサイズを有するフィルター、または振動型以外のフィルターも使用することができる。濾過手順用の適当なメッシュサイズには、1000マイクロメートル未満、または800マイクロメートル未満、または600マイクロメートル未満、または500マイクロメートル未満、または400マイクロメートル未満、または300マイクロメートル未満、または200マイクロメートル未満、または180マイクロメートル未満、または150マイクロメートル未満、または120マイクロメートル未満、または100マイクロメートル未満、または90マイクロメートル未満、または80マイクロメートル未満、または70マイクロメートル未満、または60マイクロメートル未満、または50マイクロメートル未満、または40マイクロメートル未満、または30マイクロメートル未満、または20マイクロメートル未満が含まれる。
ある特定の実施形態では、濾過は、室温で、または大気圧で実施される。他の実施形態では、濾過は、高温もしくは低温、または高圧もしくは低圧、または真空で実施される。
ある特定の実施形態では、第2の固相が分離手順に送られる。他の実施形態では、第2の固相は、さらに処理するために、分離手順によって生成された湿ったバイオクルードと合わされる。特定の実施形態では、湿ったバイオクルードの含水量は、90重量%未満、または80重量%未満、または70重量%未満、または60重量%未満、または50重量%未満、または40重量%未満である。
いくつかの実施形態では、濾過されたジュースは、清澄にされることによって、清澄化されたジュースおよび第3の固相が生成される。この清澄化手順は、タンパク質を精製する前の濾過手順で取り出されない、濾過されたジュース中のより小さい粒子の最終分離となり得る。この手順は、ポリッシング(polishing)と呼ばれる場合もある。この手順は、対象とする生成物の特定の必要性に応じて、任意選択のものとすることができる。これらの残っている固体は、粒径が非常に小さい場合がある。濾過されたジュースは、例えば、高速ディスクスタック遠心分離機、マイクロ濾過、限外濾過など、またはこれらの組合せを使用して清澄にすることができる。濾過されたジュースを清澄にするのに遠心分離機が使用される場合、清澄化手順によって生成された清澄化されたジュースは、スピン濾過された(spun−filtered)ジュースと呼ばれる場合もある。
高速ディスクスタック遠心分離機を使用することができる。濾過されたジュースを遠心分離機内にポンプで送ることができ、そこで遠心力により、傾斜したディスクの経路に沿って外向きに濾過したジュースを押しつけることができる。固体は、ディスクの下向きの斜面に押しつけることができ、ジュースは、ディスクに沿って上向きに出口へと押される。固体は、連続的または断続的に排出することができる。排出された固体は第3の固相を形成し、排出されたジュースは、清澄化されたジュースを形成する。
マイクロ濾過および限外濾過では、粒径に基づいて望まれない粒子を分離して取り出すのに多孔質膜を使用することができる。フィルター媒体のサイズおよびタイプは、濾過されたジュースから異なる成分を選択的に分離して取り出すために様々となり得る。
清澄化手順により、第3の固相中の炭水化物ならびに繊維の大部分を捕捉することができる。いくつかの実施形態では、第3の固相は、第3の固相中のタンパク質をさらに回収し、それによってタンパク質の損失を低減するために、分離装置、例えば、デカンター、ベルトプレス、スクリュープレスなどに送られる。他の実施形態では、第3の固相は、さらに処理するために、湿ったバイオクルードと合わせることができる。
いくつかの実施形態では、清澄化されたジュースは、さらに処理されるまで、貯蔵タンク、例えば、冷蔵貯蔵タンクにポンプで送られる。冷蔵貯蔵タンクは、室温未満の温度で維持される。特定の実施形態では、冷蔵貯蔵タンクは、50℃未満、または40℃未満、または30℃未満、または25℃未満、または20℃未満、または15℃未満、または10℃未満、または5℃未満、または2℃未満の温度で維持される。さらに処理されるまで低温(low temperate)で清澄化されたジュースを貯蔵することにより、タンパク質分解活性を低減することができ、したがって、以下に記載されるさらなる処理を通じたタンパク質回収効率を改善することができる。清澄化手順で形成されたジュースは、「清澄化されたジュース」または「ポリッシュトジュース」と呼ばれる場合がある。例えば、清澄化手順で形成されたジュースは、貯蔵タンク(例えば、ジュースタンク)に入る前では「ポリッシュトジュース」と呼ばれ、貯蔵タンク(例えば、ジュースタンク)を出た後では「清澄化されたジュース」と呼ばれる。例えば、図37を参照。他の実施形態では、清澄化されたジュースは、貯蔵タンクに貯蔵されることなく、さらなる処理へと直接送られる。
タンパク質含有液体は、これからタンパク質を凝固させるように処理することによって、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成することができる。この手順は、タンパク質沈殿と呼ばれる場合もある。タンパク質沈殿は、熱処理、酸処理、または様々な他の方法を使用して達成することができる。タンパク質含有液体は、清澄(またはポリッシュト)ジュース、濾過されたジュース(清澄化手順がまったく実施されない場合)などを含むことができる。本願のいくつかの部分では、タンパク質含有液体は、清澄化されたジュースを指す。
いくつかの実施形態では、清澄化されたジュース中のタンパク質は、酸処理によって凝固され(酸沈殿とも呼ばれる)、それによって清澄化されたジュースのpHが下げられる。pHは、7.0未満、または6.5未満、または6.0未満、または5.5未満、または5.0未満、または4.5未満に下げられる場合がある。清澄化されたジュースのpHが下がることにより、ある特定のタンパク質を、清澄化されたジュースから凝固および沈殿させることによって、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成することができる。
清澄化されたジュースのpHは、例えば、塩酸、硫酸など、またはこれらの組合せを使用して下げることができる。酸は、これがこの手順で使用される形態で添加することができる。あるいは、酸は、インサイツで生成することができる。塩酸が使用される例示的な実施形態では、酸は、無水塩酸の形態で供給することができ、または清澄化されたジュースに硫酸および塩化ナトリウムの両方を添加することによって、インサイツで生成することができる。
pHが下げられた清澄化されたジュースの温度は、室温、または室温未満に維持することができる。単に例として、温度は、30℃未満、または25℃未満、または20℃未満、または15℃未満、または10℃未満、または5℃未満、または0℃未満に維持される場合がある。
他の実施形態では、清澄化されたジュース中のタンパク質は、温度操作によって凝固される場合がある。本明細書において、この手順は、加熱凝固または加熱沈殿と呼ばれる。特定の例示的な実施形態では、清澄化されたジュースは、一連の熱交換器を含有する加熱沈降分離装置(熱交換器と同様)に、調節された流量で、ポンプで送ることができる。熱交換器は、プレート熱交換器、またはチューブインチューブ熱交換器であってもよい。熱は、例えば、暖房用油、水、蒸気など、またはこれらの組合せを含めた加熱媒体によって導入することができる。熱媒体と清澄化されたジュースは、並流様式または逆流様式で相互作用させることができる。本明細書において、並流様式は、加熱沈降分離装置内で、熱媒体の流れの温度勾配が清澄化されたジュースの流れの温度勾配と本質的に同じ方向にあることを示し、逆流様式(counter−current matter)は、加熱沈降分離装置内で、熱媒体の流れの温度勾配が清澄化されたジュースの流れの温度勾配と本質的に反対の方向にあることを示す。加熱沈降分離装置では、清澄化されたジュースは、40℃〜100℃、または50℃〜95℃、または60℃〜90℃、または70℃〜90℃、または80℃〜85℃の第1の温度に加熱することができる。加熱沈降分離装置では、清澄化されたジュースは、40℃超、または50℃超、または60℃超、または70℃超、または80℃超の第1の温度に加熱することができる。次いで加熱された清澄化されたジュースを、100℃未満、または90℃未満、または80℃未満、または70℃未満、または60℃未満、または50℃未満、または40℃未満、または30℃未満の第2の温度に急速に冷却することができる。冷却は、60分未満、または50分未満、または40分未満、または30分未満、または20分未満、または15分未満、または10分未満、または5分未満、または3分未満、または2分未満、または1分未満で達成される場合がある。この加熱および冷却により、清澄化されたジュースからタンパク質を強制的に凝固および沈殿させて、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成することができる。加熱および/または冷却は、上記に記載した以外の装置で実施することができることが理解される。
本明細書において、「ブロス」は、例えば、酸処理、または加熱凝固(もしくは加熱沈殿)など、あるいはこれらの組合せによるタンパク質凝固によって生成される湿ったタンパク質濃縮物を含む混合物を指す。
清澄化されたジュース中のタンパク質は、pH変化と温度変化の組合せによって凝固させることができる。特定の例示的な実施形態では、清澄化されたジュース中のタンパク質を、温度操作により凝固させることによって、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成することができる。次いでブロスは、湿ったタンパク質濃縮物を部分的に取り出す前または後に、ブロスのpHを下げることによる二次タンパク質凝固を経由することによって、ブロス中に残っているタンパク質の少なくとも一部を沈殿させることができる。
いくつかの実施形態では、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスは、湿ったタンパク質濃縮物を収集するために、さらに処理することができる。残っている液相は、「リカー」と呼ばれる。これは、例えば、濾過、遠心分離など、またはこれらの組合せによって実現することができる。単に例として、湿ったタンパク質濃縮物は、膜フィルターを使用して、濾過によってブロスから収集される。
他の例示的な実施形態では、高速マルチディスクスタック遠心分離機が使用される。湿ったタンパク質濃縮物は、遠心分離によって、上澄液体(「リカー」と呼ばれる)から分離することができる。遠心分離機の内部では、リカーは、求心力によって遠心分離機の頂部に強制的に向けられ、ポンプで送り出すことができ、一方、より濃い湿ったタンパク質濃縮物は、底部で収集することができ、定期的または連続的に遠心分離機から排出することができる。リカーは、タンパク質内容物をさらに回収するために、2回目の上述したタンパク質凝固手順および/または分離手順を経由することができる。これらの手順を経た後、リカーを廃棄し、または成長システムに再循環させることができる。
ブロスから分離された湿ったタンパク質濃縮物は、例えば、水を使用して洗浄することによって、不純物を除去することができる。この洗浄手順は任意選択である。単に例として、水が湿ったタンパク質濃縮物に添加され、所望の混合を実現するのに十分なある特定の混合時間混合される。水の量および/または条件(例えば、温度、pH、活性清浄剤など、またはこれらの組合せ)は、作業を最適にするように選択することができる。水は、必要に応じて活性清浄剤を含んでもよい。洗浄された湿ったタンパク質濃縮物は、例えば、高速ディスクスタック遠心分離機、沈殿槽(もしく浄化器)、デカンター遠心分離機など、またはこれらの組合せを使用して、湿ったタンパク質濃縮物と洗浄水の混合物から収集することができる。
湿ったタンパク質濃縮物と洗浄水の混合物は、例えば、高速ディスクスタック遠心分離機を使用して、別の遠心分離にかけることができ、そこで洗浄リカー(もしくは上澄)が取り出され、洗浄された湿ったタンパク質濃縮物が排出される。
沈殿槽または浄化器は、湿ったタンパク質濃縮物と洗浄水の混合物をタンクに導入することによって稼働することができ、このタンク内で、凝固タンパク質は塊になる。タンパク質を含有するより重い粒子は、重力沈降によって洗浄リカーから分離される。沈殿槽または浄化器は、分離を高めるために設計された一連のプレートおよび/またはトレイを含む場合がある。洗浄リカーは、最適化されたタンパク質回収(混合物からの取り出し)を容易にすることができるタンク上のある位置で排出される。
次いで洗浄された湿ったタンパク質濃縮物を、タンパク質乾燥機を使用して乾燥することができる。
ブロスから分離された湿ったタンパク質濃縮物、または洗浄手順が使用される場合、洗浄された湿ったタンパク質濃縮物は、例えば、蒸発、乾燥など、またはこれらの組合せを含めたさらなる処理がされるまで、分解を低減し、高品質を維持するように、貯蔵のために冷蔵することができる。単に例として、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、さらに処理されるまで、冷蔵貯蔵タンクに貯蔵される。冷蔵貯蔵タンクは、室温未満の温度で維持することができる。特定の実施形態では、冷蔵貯蔵タンクは、50℃未満、または40℃未満、または30℃未満、または25℃未満、または20℃未満、または15℃未満、または10℃未満、または5℃未満、または0℃未満、または−5℃未満、または−10℃未満の温度で維持される。
湿ったタンパク質濃度(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、以前のユニット操作の組合せに応じて、高い水分含量(または含水量)を含有する場合がある。高い水分含量(または含水量)は、例えば、タンパク質乾燥操作を含む本方法の資本支出および運用支出に直接インパクトを与え得る。異なる水分含量(または含水量)も適当なタンパク質乾燥機のタイプに影響し得る。任意選択により、乾燥手順の前に、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)の水分含量(または含水量)を下げるために、蒸発手順を含めることができる。蒸発は、例えば、機械的な手段、熱的な(蒸発による)手段など、またはこれらの組合せによって実施することができる。単に例として、蒸発は、フィルタープレス、蒸発器など、またはこれらの組合せを使用して実施される。
蒸発器は、材料ストリーム(例えば、湿ったタンパク質濃縮物、または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)から水分および/または揮発分を除去することができる。蒸発器は、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)の物理的特性および形態学的特性に基づいて選択することができる。例示的なスタイルまたはタイプの蒸発器には、上昇薄膜蒸発器、流下膜式蒸発器、自然循環蒸発器(垂直または水平)、撹拌薄膜蒸発器、多効蒸発器などが含まれる。熱は、蒸発器に直接、またはヒートジャケットを通じて間接的に供給することができる。熱は、未処理の源(例えば、天然ガス、プロパンなどの燃焼、またはボイラーからの蒸気)に由来しても、廃熱ストリーム(乾燥機の排ガス)に由来してもよい。湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)から水分を除去することにより、水分含量(または含水量)を減少させ、したがって、タンパク質乾燥操作で除去される必要のある水の総量を低減することができる。
いくつかの実施形態では、湿ったタンパク質濃縮物が乾燥されることによって、乾燥タンパク質濃縮物が生成される。乾燥手順により、湿ったタンパク質濃縮物(または蒸発手順を伴った、もしくは伴わない、洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)の水分含量を所望のレベルに低減することができる。乾燥手順の温度は、対象とする生成物の重要な特性に損傷を与え得る値を超えなくてもよい。乾燥タンパク質濃縮物は、魚粉、動物飼料、さらなる処理(例えば、ペレット化)の供給原料など、またはこれらの組合せとして使用することができる。単に例として、乾燥タンパク質濃縮物は、人が使用するためのより高いタンパク質濃度を有するタンパク質生成物を生成するための供給原料として使用される。特に、ある特定の実施形態の乾燥タンパク質濃縮物は、ダイズタンパク質分離物の効果的な代替品であり、これらは現在、人間用食品において多数使用されている。
乾燥手順は、例えば、スプレー乾燥機、ダブルドラム乾燥機、フラッシュ乾燥機など、またはこれらの組合せを使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、入口温度(乾燥機への入口での温度)は、25℃超、または50℃超、または75℃超、または100℃超、または125℃超、または150℃超、または175℃超、または200℃超、または225℃超、または250℃超、または275℃超、または300℃超、または325℃超、または350℃超、または375℃超、または400℃超、または425℃超、または450℃超、または475℃超、または500℃超である。いくつかの実施形態では、入口温度は、25℃〜50℃、または50℃〜75℃、または75℃〜100℃、または100℃〜125℃、または125℃〜150℃、または150℃〜175℃、または175℃〜200℃、または200℃〜225℃、または225℃〜250℃、または250℃〜275℃、または275℃〜300℃、または300℃〜325℃、または325℃〜350℃、または350℃〜375℃、または375℃〜400℃、または400℃〜425℃、または425℃〜450℃、または450℃〜475℃、または475℃〜500℃、または500℃超である。いくつかの実施形態では、入口温度は、50℃〜100℃、または100℃〜150℃、または150℃〜200℃、または200℃〜250℃、または250℃〜300℃、または300℃〜350℃、または350℃〜400℃、または400℃〜450℃、または450℃〜500℃、または500℃超である。いくつかの実施形態では、出口温度(乾燥機からの出口での温度)は、300℃未満、または275℃未満、または250℃未満、または225℃未満、または200℃未満、または175℃未満、または150℃未満、または125℃未満、または100℃未満、または75℃未満、または50℃未満、または25℃未満である。いくつかの実施形態では、出口温度は、300℃〜275℃、または275℃〜250℃、または250℃〜225℃、または225℃〜200℃、または200℃〜175℃、または175℃〜150℃、または150℃〜125℃、または125℃〜100℃、100℃〜75℃、または75℃〜50℃、または50℃〜25℃、または25℃未満である。いくつかの実施形態では、出口温度は、300℃〜250℃、または250℃〜200℃、または200℃〜150℃、または150℃〜100℃、100℃〜50℃、または50℃〜25℃、または25℃未満である。
スプレー乾燥機は、表面積が増大した(または表面積と体積の比が増大した)、タンパク質を含有する小液滴を作り出す目的のために、供給原料をポンプでノズルまたは噴霧器に通して送ることによって稼働することができる。表面積の増大(または表面積と体積の比の増大)により、効率が改善された乾燥を可能にすることができる。乾燥チャンバー内に直接注入される熱風は、タンパク質を含有する液滴を乾燥させることができ、次いでこれを、収集容器、例えば、サイクロン、バッグハウスなど、またはこれらの組合せなどに空気による空気圧で運ぶことができる。単に例として、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、冷蔵貯蔵庫から、または遠心分離機もしくは他の上流の装置からスプレー乾燥機へと搬送される。スプレー乾燥機には、霧状ミストを加熱された乾燥チャンバー内に噴霧するための高速遠心噴霧器を使用することができる。霧状ミストは、より大きい表面積を作り出し、したがって、乾燥効率を増大させることができる。水は、小粒子が底部へと落下する際に蒸発することができる。次いで、乾燥タンパク質ミールとも呼ばれる乾燥タンパク質濃縮物は、サイクロン分離器、バッグハウスなど、またはこれらの組合せを使用して収集することができる。
ダブルドラム乾燥機は、2つのシリンダーを反対方向に回転させることによって稼働することができる。湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、シリンダーの表面、またはドラムに注入され、これらは、蒸気を用いて間接的に加熱することができる。加熱された表面との直接接触により、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)を乾燥させることができる。次いでフレーク(または乾燥タンパク質濃縮物)を、シリンダードラムの表面からこすり取り、収集することができる。
フラッシュ乾燥機は、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)を、ループの外側へと接線方向に注入される熱風を用いて、閉じたループシステム内に落下させることができる。加熱された空気が、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)をループの外側の縁部に沿って搬送し、連続的に乾燥させ、粒径を小さくすることができる。粒径および水分含量(または含水量)が望ましいレベルに低減された後、生成物(乾燥タンパク質濃縮物)を、収集装置、例えば、サイクロン、バッグハウスなど、またはこれらの組合せなどに空気圧で移すことができる。
いくつかの実施形態では、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)の水分含量(または含水量)が、特定の乾燥機が入力量として許容することができるものより高い場合、逆混合手順が使用される。逆混合は、乾燥機内に搬送される固体含量を高めるために、乾燥した最終生成物(乾燥タンパク質濃縮物)を、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)と混合することによって実施される。
いくつかの実施形態では、乾燥機を出る乾燥タンパク質濃縮物は、様々なサイズの業界標準のバッグまたはドラムに包装および/または密封される。業界標準の密封方法を使用することによって、適切な有効期間および輸送条件を保証することができる。バッグまたはドラムは、例えば、その意図された用途、有効期間、指示された貯蔵条件、輸送条件、組成など、またはこれらの組合せに関する印刷された指示書または仕様書を含むことができる。
いくつかの実施形態では、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、水分含量(または含水量)を低減するために乾燥手順にかけられることによって、乾燥タンパク質濃縮物が生成される。乾燥タンパク質濃縮物の水分含量(または含水量)は、乾燥タンパク質濃縮物の40重量%未満、または30重量%未満、または20重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満である。乾燥バイオクルードの固体含量は、乾燥バイオクルードの少なくとも60重量%、または少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%である。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物のタンパク質濃度(または純度)は、乾燥タンパク質濃縮物の30重量%〜95重量%、または40重量%〜90重量%、または50重量%〜85重量%、または60重量%〜80重量%、または70重量%〜75重量%とすることができる。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物のタンパク質濃度(または純度)は、乾燥タンパク質濃縮物の30重量%超、または40重量%超、または50重量%超、または60重量%超、または70重量%超、または75重量%超、または80重量%超である。乾燥タンパク質濃縮物の残りは、炭水化物、ミネラルなど、またはこれらの組合せを含む場合がある。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、1つまたは複数の必須アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(theronine)、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシン、アラニン、チロシン、およびシステインから選択される1つまたは複数のアミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、1つの必須アミノ酸の濃度は、乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも1g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも1.5g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも2g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも2.5g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも3g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも4g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも5g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも6g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも7g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも8g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも9g、または乾燥タンパク質濃縮物100g当たり少なくとも10gである。いくつかの実施形態では、1つの必須アミノ酸の濃度は、乾燥タンパク質濃縮物から精製されたタンパク質の重量百分率によって評価され、タンパク質100g当たり少なくとも1g、またはタンパク質100g当たり少なくとも1.5g、またはタンパク質100g当たり少なくとも2g、またはタンパク質100g当たり少なくとも2.5g、またはタンパク質100g当たり少なくとも3g、またはタンパク質100g当たり少なくとも4g、またはタンパク質100g当たり少なくとも5g、またはタンパク質100g当たり少なくとも6g、またはタンパク質100g当たり少なくとも7g、またはタンパク質100g当たり少なくとも8g、またはタンパク質100g当たり少なくとも9g、またはタンパク質100g当たり少なくとも10gである。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満、または4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜50重量%、または2重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または8重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%の脂肪含量を含む。乾燥タンパク質濃縮物は、所望の脂肪含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満、または4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜50重量%、または2重量%〜40重量%、または3重量%〜30重量%、または3重量%〜20重量%、または3重量%〜15重量%、または3重量%〜10重量%、または5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%の灰分含量を含む。乾燥タンパク質濃縮物は、所望の灰分含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満、または4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の炭水化物含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の炭水化物含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の1重量%〜50重量%、または2重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または8重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%の炭水化物含量を含む。乾燥タンパク質濃縮物は、所望の炭水化物含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物の20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または8重量%未満、または5重量%未満、または4重量%未満、または3重量%未満、または2重量%未満、または1重量%未満の繊維含量を含む。
単に例として、本明細書に記載される方法によって生産される乾燥タンパク質濃縮物は、表2に要約した、以下の内容物を含む。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物の他の特性、例えば、粒径、細菌基準など、またはこれらの組合せは、意図された目的に適している。いくつかの実施形態では、一般細菌数は、100,000cfu/g未満、または80,000cfu/g未満、または60,000cfu/g未満、または50,000cfu/g未満、または40,000cfu/g未満、または30,000cfu/g未満、または25,000cfu/g未満、または20,000cfu/g未満、または15,000cfu/g未満である。いくつかの実施形態では、ミールは、検出可能な(detectible)レベルのE.coliを含まない。いくつかの実施形態では、ミールは、検出可能なレベルのsalmonellaを含まない。いくつかの実施形態では、ミールは、500/g未満、または400/g未満、または300/g未満、または250/g未満、または200/g未満、または150/g未満、または100/g未満、または50/g未満の酵母/カビを含む。
湿ったバイオクルードは、上述した以下の手順のうちの任意の1つまたは組合せによって生成することができる:溶解手順、分離手順、濾過手順、および清澄化手順。湿ったバイオクルードを上述したように処理することによって、タンパク質内容物をさらに抽出することができる。湿ったバイオクルードは、他の用途のために所望の特性(例えば、所望の粒径および/または水分含量)まで、例えば、乾燥させることによってさらに処理することができる。乾燥バイオクルードは、発電所の供給原料、生物燃料変換用の供給原料など、またはこれらの組合せとして使用することができる。乾燥バイオクルードは、貯蔵し、または適用するために、例えばペレット化によってさらに処理することができる。バイオクルード乾燥ステップは、例えば、流動床乾燥機、スピンフラッシュ乾燥機、フラッシュ乾燥機、ドラム乾燥機、ロータリー乾燥機など、またはこれらの組合せを使用して実施することができる。いくつかの実施形態では、入口温度(乾燥機への入口での温度)は、25℃超、または50℃超、または75℃超、または100℃超、または125℃超、または150℃超、または175℃超、または200℃超、または225℃超、または250℃超、または275℃超、または300℃超、または325℃超、または350℃超、または375℃超、または400℃超、または425℃超、または450℃超、または475℃超、または500℃超である。いくつかの実施形態では、入口温度は、25℃〜50℃、または50℃〜75℃、または75℃〜100℃、または100℃〜125℃、または125℃〜150℃、または150℃〜175℃、または175℃〜200℃、または200℃〜225℃、または225℃〜250℃、または250℃〜275℃、または275℃〜300℃、または300℃〜325℃、または325℃〜350℃、または350℃〜375℃、または375℃〜400℃、または400℃〜425℃、または425℃〜450℃、または450℃〜475℃、または475℃〜500℃、または500℃超である。いくつかの実施形態では、入口温度は、50℃〜100℃、または100℃〜150℃、または150℃〜200℃、または200℃〜250℃、または250℃〜300℃、または300℃〜350℃、または350℃〜400℃、または400℃〜450℃、または450℃〜500℃、または500℃超である。いくつかの実施形態では、出口温度(乾燥機からの出口における温度)は、300℃未満、または275℃未満、または250℃未満、または225℃未満、または200℃未満、または175℃未満、または150℃未満、または125℃未満、または100℃未満、または75℃未満、または50℃未満、または25℃未満である。いくつかの実施形態では、出口温度は、300℃〜275℃、または275℃〜250℃、または250℃〜225℃、または225℃〜200℃、または200℃〜175℃、または175℃〜150℃、または150℃〜125℃、または125℃〜100℃、100℃〜75℃、または75℃〜50℃、または50℃〜25℃、または25℃未満である。いくつかの実施形態では、出口温度は、300℃〜250℃、または250℃〜200℃、または200℃〜150℃、または150℃〜100℃、100℃〜50℃、または50℃〜25℃、または25℃未満である。
流動床乾燥機は、加熱した空気を材料(例えば、湿ったバイオクルード)に直接または間接的に通過させた振動ベッド上に材料を導入することによって稼働し、材料を乾燥させることができる。この振動および空気により、材料の流動化された懸濁液を作り出すことができ、それにより、乾燥される表面積を増大させることができる。この効果は、流動床乾燥を、湿ったバイオクルードを所望の特性まで乾燥させることへの効率的で拡大縮小できる解決策にすることができる。
スピンフラッシュ乾燥機は、湿ったバイオクルードを撹拌されたバットに導入することによって、これを乾燥させることができ、このバットは、空気圧が懸濁液効果を作り出す際に材料を懸濁させる。次いでサイズが低減された粒子は、空気流によって、乾燥チャンバーの頂部のクラシファイヤー(classifier)を通して、サイクロン、バッグハウスなどの収集装置へと運ぶことができ、次いでそこで、材料が収集される。
フラッシュ乾燥機は、湿ったバイオクルードを閉じたループ内に導入させることによって稼働することができる。ループの壁に沿って接線方向に熱風を注入することができ、この熱風は、湿ったバイオクルードをループ内で連続的に強制的に移動させ、壁に沿って乾燥させる。材料ロールを壁に沿って空気流によって動かすことによって、粒径低減効果を作り出すことができ、粒子のサイズが十分に小さくなると、粒子は、空気から自由に流れ出ることができ、ループの内側部分に位置した排ガスパイプに沿って、サイクロン、バッグハウスなどの収集装置へと運ばれることによって収集され得る。
ドラム乾燥機は、大きな容器である場合がある。これは、バッチモード、連続モード、または半連続モードで稼働することができる。この容器は、作動させられると軸に沿って回転することができ、この場合、容器内に直接、または容器上の加熱ジャケットを通じて間接的に熱をかけることができる。湿ったバイオクルードを直接乾燥させるために熱風を容器内に直接導入することができ、または、間接的な加熱(および/または乾燥)のために、容器の加熱ジャケット内に暖房用油を導入することができる。湿ったバイオクルードは、水分含量(または含水量)が十分に低減されるまで回転させ、次いでバッチモードまたは連続モードで取り出すことができる。
ロータリー乾燥機は、湿ったバイオクルードを一端部で導入し、乾燥機の反対の端部に重力または空気圧で搬送することができる長い円柱状の乾燥機である。熱は、乾燥機内に並流もしくは逆流で吹く熱風を用いて直接的に、または乾燥機の外側の層を囲繞している加熱ジャケット内の加熱された油を使用して間接的にかけることができる。
単に例として、湿ったバイオクルードを乾燥させるのにスピンフラッシュ乾燥機が使用される。湿ったバイオクルードを可動式ホッパー内に収集し、スピンフラッシュ乾燥機に送ることができる。スピンフラッシュ乾燥機では、湿ったバイオクルードは、スピンフラッシュ乾燥機の撹拌された供給バット(feed vat)中に落下され、次いでスピニングミキサー(spinning mixer)を備えた乾燥チャンバーに送られる。ミキサーが湿ったバイオクルードのあらゆる大きな凝集塊を壊す際に、熱風を湿ったバイオクルードに通して流すことができる。湿った重いバイオクルードは、このバイオクルードが熱風の流れによってサイクロン分離器中に運ばれるのに十分軽いほど十分に含水量が低くなるまで、乾燥チャンバー内に保持することができる。次いで乾燥バイオクルードを、サイクロンの底部で収集することができる。
いくつかの実施形態では、湿ったバイオクルードは、水分含量(または含水量)を低減するために乾燥手順にかけられることによって、乾燥バイオクルードが生成される。乾燥バイオクルードの水分含量(または含水量)は、乾燥バイオクルードの40重量%未満、または30重量%未満、または20重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満である。乾燥バイオクルードの固体含量は、乾燥バイオクルードの少なくとも60重量%、または少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%である。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満のタンパク質含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%のタンパク質含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜50重量%、または5重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または5重量%〜20重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜10重量%、または10重量%〜50重量%、または10重量%〜40重量%、または10重量%〜30重量%、または10重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%のタンパク質含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望のタンパク質含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満の繊維含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の繊維含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜50重量%、または5重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または5重量%〜20重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜10重量%、または10重量%〜50重量%、または10重量%〜40重量%、または10重量%〜30重量%、または10重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%の繊維含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望の繊維含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜50重量%、または2重量%〜40重量%、または3重量%〜30重量%、または3重量%〜20重量%、または3重量%〜15重量%、または3重量%〜10重量%、または5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜20重量%の灰分含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望の灰分含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜50重量%、または1重量%〜40重量%、または1重量%〜30重量%、または1重量%〜20重量%、または1重量%〜15重量%、または1重量%〜10重量%、または1重量%〜5重量%、または2重量%〜40重量%、または2重量%〜30重量%、または2重量%〜20重量%、または2重量%〜15重量%、または2重量%〜10重量%、または2重量%〜5重量%、または3重量%〜30重量%、または3重量%〜20重量%、または3重量%〜15重量%、または3重量%〜10重量%、または3重量%〜5重量%、または5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜20重量%の脂肪含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望の脂肪含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの30重量%超、または40重量%超、または50重量%超、または60重量%超、または65重量%超、または70重量%超、または75重量%超、または80重量%超、または85重量%超の炭水化物含量を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの30重量%〜90重量%、または40重量%〜90重量%、または50重量%〜90重量%、または60重量%〜90重量%、または70重量%〜90重量%、または80重量%〜90重量%、または30重量%〜85重量%、または40重量%〜85重量%、または50重量%〜85重量%、または60重量%〜85重量%、または70重量%〜85重量%、または30重量%〜80重量%、または40重量%〜80重量%、または50重量%〜80重量%、または60重量%〜80重量%、または70重量%〜80重量%の炭水化物含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望の炭水化物含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、無視できる量の揮発分物質を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%未満、または2重量%未満、または5重量%未満、または10重量%未満、または15重量%未満、または20重量%未満の揮発分物質を含む。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、乾燥バイオクルードの1重量%〜5重量%、または1重量%〜10重量%、または1重量%〜15重量%、または1重量%〜20重量%、2重量%〜10重量%、または2重量%〜15重量%、または2重量%〜20重量%、5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜20重量%の揮発分物質を含む。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、3MJ/kg超、または5MJ/kg超、または8MJ/kg超、または10MJ/kg超、または12MJ/kg超、または15MJ/kg超、または18MJ/kg超、または20MJ/kg超のエネルギー含量を含む。乾燥バイオクルードは、所望のエネルギー含量を満たすようにさらに処理することができる。
単に例として、本明細書に記載される方法によって生産される乾燥バイオクルードは、表3に要約した、以下の内容物を含む。
バイオクルード乾燥手順に使用される乾燥機の形態および/または生成物の最終使用者の仕様に応じて、ペレット化を任意選択により実行することができる。各乾燥機は、わずかに異なる生成物を生じさせる場合があり、生成物の特性に最適の乾燥機を決定するように評価することができる。これらの特性は、最終生成物がペレット化される必要があるかないかの最終使用者の仕様に対して、比較検討することもできる。
単に例として、ペレット化が実行される場合、最適に選択された乾燥機が使用されることによって、ある特定の範囲の水分含量(または含水量)まで湿ったバイオクルードが乾燥され、この場合、乾燥バイオクルードは、ダイス(または顧客もしくは最終使用者が望むどんな形状でも)の小さい穴に導入され、ローラーを介して圧縮される。
いくつかの実施形態では、乾燥機および/またはペレット化装置を出る乾燥バイオクルードは、様々なサイズの業界標準のバッグまたはドラムに包装および/または密封される。業界標準の密封方法を使用することによって、適切な有効期間および輸送条件を保証することができる。バッグまたはドラムは、例えば、その意図された用途、有効期間、指示された貯蔵条件、輸送条件、組成など、またはこれらの組合せに関する印刷された指示書または仕様書を含むことができる。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードは、燃料供給原料として使用される。乾燥バイオクルードは、精錬所またはコークス器の供給原料として使用することができる。乾燥バイオクルードは、燃焼用供給原料に使用することができる。乾燥バイオクルードは、発酵用供給原料に使用することもできる。
いくつかの実施形態では、ミール(動物用ミールまたは魚粉)、例えば、アオウキクサが未処理の供給原料として使用される場合、アオウキクサミールは、乾燥バイオクルードを生産する手順と同様の手順を通じで湿ったバイオクルードから得られる。ミール(ウシ、ブタ、魚などに与えることができる)についての最終処理手順の差異は、乾燥機および/またはペレット化装置の具体的な組合せに基づく。この組合せは、例えば、水分含量(含水量)、有効期間、貯蔵、ペレットサイズ、粒径、テクスチャーなど、またはこれらの組合せを含めた望ましい供給目的に必要とされる特性または特定の生成物の特徴を保証するためのものである。低い水分含量(もしくは含水量)および/または特定のペレット化の必要性は、乾燥バイオクルードを生産することに関する上述した装置の選択肢(またはこれらの組合せ)を介して実現することができる。
いくつかの実施形態では、湿ったバイオクルードは、水分含量(または含水量)を低減するための乾燥手順にかけられることによって、ミールが生成される。ミールの水分含量(または含水量)は、ミールの40重量%未満、または30重量%未満、または20重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満である。ミールの固体含量は、ミールの少なくとも60重量%、または少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%である。
いくつかの実施形態では、ミールは、乾燥重量に基づいて、ミールの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満のタンパク質含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%のタンパク質含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜50重量%、または5重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または5重量%〜20重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜10重量%、または10重量%〜50重量%、または10重量%〜40重量%、または10重量%〜30重量%、または10重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%のタンパク質含量を含む。ミールは、所望のタンパク質含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満の繊維含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、乾燥重量に基づいて、ミールの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の繊維含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜50重量%、または5重量%〜40重量%、または5重量%〜30重量%、または5重量%〜20重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜10重量%、または10重量%〜50重量%、または10重量%〜40重量%、または10重量%〜30重量%、または10重量%〜20重量%、または10重量%〜15重量%の繊維含量を含む。ミールは、所望の繊維含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、ミールは、乾燥重量に基づいて、ミールの50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の灰分含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜50重量%、または2重量%〜40重量%、または3重量%〜30重量%、または3重量%〜20重量%、または3重量%〜15重量%、または3重量%〜10重量%、または5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜20重量%の灰分含量を含む。ミールは、所望の灰分含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、ミールは、乾燥重量に基づいて、ミールの、50重量%未満、または40重量%未満、または30重量%未満、または25重量%未満、または20重量%未満、または15重量%未満、または10重量%未満、または5重量%未満の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜10重量%、または10重量%〜20重量%、または20重量%〜30重量%、または30重量%〜40重量%、または40重量%〜50重量%の脂肪含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの1重量%〜50重量%、または1重量%〜40重量%、または1重量%〜30重量%、または1重量%〜20重量%、または1重量%〜15重量%、または1重量%〜10重量%、または1重量%〜5重量%、または2重量%〜40重量%、または2重量%〜30重量%、または2重量%〜20重量%、または2重量%〜15重量%、または2重量%〜10重量%、または2重量%〜5重量%、または3重量%〜30重量%、または3重量%〜20重量%、または3重量%〜15重量%、または3重量%〜10重量%、または3重量%〜5重量%、または5重量%〜10重量%、または5重量%〜15重量%、または5重量%〜20重量%の脂肪含量を含む。ミールは、所望の脂肪含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの30重量%超、または40重量%超、または50重量%超、または60重量%超、または65重量%超、または70重量%超、または75重量%超、または80重量%超、または85重量%超の炭水化物含量を含む。いくつかの実施形態では、ミールは、ミールの30重量%〜90重量%、または40重量%〜90重量%、または50重量%〜90重量%、または60重量%〜90重量%、または70重量%〜90重量%、または80重量%〜90重量%、または30重量%〜85重量%、または40重量%〜85重量%、または50重量%〜85重量%、または60重量%〜85重量%、または70重量%〜85重量%、または30重量%〜80重量%、または40重量%〜80重量%、または50重量%〜80重量%、または60重量%〜80重量%、または70重量%〜80重量%の炭水化物含量を含む。ミールは、所望の炭水化物含量を満たすようにさらに処理することができる。
いくつかの実施形態では、ミールの他の特性、例えば、粒径、テクスチャー、細菌基準など、またはこれらの組合せは、意図された目的に適している。いくつかの実施形態では、一般細菌数は、100,000/g未満、または80,000/g未満、または60,000/g未満、または50,000/g未満、または40,000/g未満、または30,000/g未満、または25,000/g未満、または20,000/g未満、または15,000/g未満である。いくつかの実施形態では、ミールは、検出可能なレベルのE.coliを含まない。いくつかの実施形態では、ミールは、検出可能なレベルのsalmonellaを含まない。いくつかの実施形態では、ミールは、500/g未満、または400/g未満、または300/g未満、または250/g未満、または200/g未満、または150/g未満、または100/g未満、または50/g未満の酵母/カビを含む。
いくつかの実施形態では、本方法により、水生種のバイオマスの未処理の供給原料の工業規模製造から複数の生成物が回収される。複数の生成物は、乾燥タンパク質濃縮物、ならびに乾燥バイオクルードおよびミールから選択される少なくとも1つを含む。各生成物の収率は、未処理の供給原料の乾燥質量に基づいて評価することができる。本明細書において、「乾燥質量」は、未処理の供給原料が、例えば、乾燥装置で乾燥された後の、その重量を指す。そのような乾燥装置は、例えば、真空オーブンなどとすることができる。
いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物の収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%である。いくつかの実施形態では、乾燥タンパク質濃縮物の収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の5%〜50%、または5%〜40%、または5%〜30%、または5%〜25%、または5%〜20%、または10%〜50%、または10%〜40%、または10%〜30%、または10%〜25%、または10%〜20%、または15%〜50%、または15%〜40%、または15%〜30%、または15%〜25%、または15%〜20%、または20%〜50%、または20%〜40%、または20%〜30%、または20%〜25%である。
いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードの収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%、または少なくとも40%である。いくつかの実施形態では、乾燥バイオクルードの収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の5%〜60%、または5%〜50%、または5%〜40%、または5%〜30%、または5%〜25%、または5%〜20%、または10%〜60%、または10%〜50%、または10%〜40%、または10%〜30%、または10%〜25%、または10%〜20%、または15%〜60%、または15%〜50%、または15%〜40%、または15%〜30%、または15%〜25%、または15%〜20%、または20%〜60%、または20%〜50%、または20%〜40%、または20%〜30%、または20%〜25%である。
いくつかの実施形態では、ミールの収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の少なくとも10%、または少なくとも15%、または少なくとも20%、または少なくとも25%、または少なくとも30%、または少なくとも40%である。いくつかの実施形態では、ミールの収率は、未処理の供給原料の乾燥質量の5%〜60%、または5%〜50%、または5%〜40%、または5%〜30%、または5%〜25%、または5%〜20%、または10%〜60%、または10%〜50%、または10%〜40%、または10%〜30%、または10%〜25%、または10%〜20%、または15%〜60%、または15%〜50%、または15%〜40%、または15%〜30%、または15%〜25%、または15%〜20%、または20%〜60%、または20%〜50%、または20%〜40%、または20%〜30%、または20%〜25%である。
いくつかの実施形態では、複数の生成物中のタンパク質の合計量について、少なくとも30%、または少なくとも35%、または少なくとも40%、または少なくとも45%、または少なくとも50%、または少なくとも55%、または少なくとも60%、または少なくとも65%、または少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%が乾燥タンパク質濃縮物の状態にある。いくつかの実施形態では、複数の生成物中のタンパク質の合計量について、70%未満、または65%未満、または60%未満、または55%未満、または50%未満、または45%未満、または40%未満、または35%未満、または30%未満、または25%未満、または20%未満、または15%未満が乾燥バイオクルードおよび/またはミールの状態にある。
1つの手順で生成された任意の1つの液相(例えば、ジュース、濾過されたジュース、清澄化されたジュースもしくはポリッシュトジュース)または固相(例えば、第1の固相、第2の固相、第3の固相、湿ったバイオクルード)は、これが1つまたは複数の下流の手順または装置に供給される前に、貯蔵タンクに貯蔵することができる。それは、下流の手順(複数可)または装置(複数可)のために均一な液相または固相を生成するのに役立つことができる。これは、例えば、連続モード、バッチモード、または1つもしくは複数の下流の手順(複数可)および/もしくは装置(複数可)への複数の供給ストリームを含めて、様々な操作スケジュールまたはモードに適応させることができる。貯蔵タンク内の液相は、さらに処理されるまで、分解を低減し、高品質を維持するのに望ましい温度で維持することができる。単に例として、湿ったタンパク質濃縮物(または洗浄された湿ったタンパク質濃縮物)は、さらに処理されるまで、冷蔵貯蔵タンクに貯蔵される。冷蔵貯蔵タンクは、室温未満の温度で維持することができる。特定の実施形態では、冷蔵貯蔵タンクは、50℃未満、または40℃未満、または30℃未満、または25℃未満、または20℃未満、または15℃未満、または10℃未満、または5℃未満、または0℃未満、または−5℃未満、または−10℃未満の温度で維持される。
水生種を含むバイオマスからタンパク質を単離する方法の効率は、以下の手順の任意の1つまたは組合せによってさらに改善することができる。
ある特定の例示的な実施形態では、水生種を含むバイオマスは、タンパク質を単離する方法の前の前処理、または後処理として、溶媒および/または水、例えば、ヘキサン、エタノールなど、またはこれらの組合せを使用して脂質内容物を抽出するために処理することができる。他の例示的な実施形態では、水生種を含むバイオマスは、脂質などである場合のあるバイオマスの成分を取り出すために処理することができる。この手順は、乾燥ステップ直前に湿ったバイオマスに適用することができ、またはこの手順は、未処理の供給原料バイオマス(または脱水されたバイオマス)からジュースを分離ステップから生じるジュースとともに使用することができる。この手順は、材料に溶媒または水を添加し、その後、酸(塩酸、硝酸、またはその他)を添加することによって実施することができる。次いでこの材料は、ある特定の実施形態では、高温または高圧の条件下で混合される。他の実施形態では、混合ステップは、室温および大気圧で実施される。次いでこの混合物は、デカント装置に導入される。この装置では、混合物が高速で回転させられ、その中の液体は、強制的に穴に通されて、液体から固体の塊が分離される。
ある特定の例示的な実施形態では、以下、すなわち、溶解したバイオマスを含む供給原料、分離手順によって生成されたジュース、濾過手順によって生成された濾過されたジュース、または清澄化手順によって生成された清澄化されたジュースのうちの任意の1つまたは複数のpH値を変更することができる。特定の例示的な実施形態では、溶解したバイオマスを含む供給原料のpH値は、7.0超、または7.5超、または8.0超、または8.5超、または9.0超、または9.5超、または10.0超に上昇させることができる。供給原料のpHは、例えば、NaOH、または当業者に公知の他の作用剤の添加によって上昇させることができる。同様に、濾過されたジュースのpH値を上昇させることができる。pH値のこの変更は、タンパク質を単離する方法の残り全体にわたって維持することができる。pH値のこの変更は、変更されたpH値が望ましい手順の後に中和することができる。
タンパク質を単離する方法の任意の部分の間の滞留時間を最適化することによって、この方法の効率を増大させることができる。ある特定の例示的な実施形態では、滞留時間は、フィルタープレスを通過した後の未清澄化されたジュース中の可溶性タンパク質の回収率を上げるように選択することができる。
さらなる例示的な実施形態では、本方法の効率を改善するために使用される手順には、フィルタープレスを通過した後の未清澄化されたジュース中の可溶性タンパク質内容物の回収率を上げるために、溶解したバイオマスを水で希釈すること、フィルタープレスを通過した後の未清澄化されたジュース中の可溶性タンパク質内容物の回収率を上げるために、溶解したバイオマスを超音波処理すること、溶解したバイオマスを個々に、または組み合わせて、炭水化物酵素に曝すこと、タンパク質含量および/または灰分含量を低減し、炭水化物含量を増大させるために、上述した方法で生成された固相のいずれかを個々に、または組み合わせてプロテアーゼ酵素に曝すこと、クロマトグラフィー法を実施すること、ならびに上述したタンパク質回収方法で生成された固相のいずれかにおける非水溶性タンパク質を可溶化すること(例えば、pH操作によって)が含まれる。
本発明の実施形態は、水生種のバイオマスから複数の生成物を回収するシステムも提供する。そのようなシステムは、例えば、バイオマスを溶解させることによって、溶解したバイオマスを生成するための溶解ユニットと、溶解したバイオマスを分離することによって、ジュースおよび固相を生成するための分離ユニットと、ジュースを使用して湿ったタンパク質濃縮物を形成するためのユニットと、湿ったタンパク質濃縮物を乾燥させることによって、乾燥タンパク質濃縮物を生成するためのタンパク質乾燥ユニットと、湿ったバイオクルードを乾燥させることによって、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される少なくとも1つの生成物を生成するためのユニットであって、湿ったバイオクルードは固相を含むことができるユニットとを含むことができ、複数の生成物は、例えば、乾燥タンパク質濃縮物、乾燥バイオクルード、高炭水化物ミールなどから選択される生成物を含むことができ、複数の生成物中のタンパク質の少なくとも約50%は、乾燥タンパク質濃縮物中にある。
上述したユニット内に含めることができる例示的な装置を表4に要約する。
各ユニットについての例示的な装置は、実例の目的のためだけに列挙されており、これが本願の範囲を限定することは意図されていないことが理解される。これらの、または他の装置またはユニットの特定の組合せを、本願の教示に基づく意図された用途のためのシステムにおいて配置することができる。
以下の非限定的な実施例は、本出願の実施形態をさらに例示するために提供される。当業者には、実施例に開示されている技法は、本出願の実施においてよく機能することが出願人らによって発見された代表的な手法に従い、したがって、それを実施するための形式の例を構成するとみなすことができることが理解されるべきである。しかし、当業者は、本開示に照らして、開示されている特定の実施形態において多くの変更を行い、それでも本出願の主旨および範囲から逸脱することなく同様または類似の結果を得ることができることを理解するべきである。
(実施例1)
アオウキクサ類を加工する例示的な方法
ここには、アオウキクサ類を加工する例示的な方法が記載されている。工程は、実験によって試験した。
収穫の間、自動スキマーシステムにより、等量のマイクロクロップ、例えばアオウキクサ類を、池(バイオリアクター)を含めた成長システム内の指定区域から抜き取り、バイオマスを含有するスラリー(生の供給原料とも称される)を、傾斜振動スクリーン上のポンプ装置を介して移送した。バイオマススラリーを、スクリーンによって収集し、ナイフ型ハンマーミル(knife−style hammer mill)に運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して内部の水およびタンパク質を露出させた。次いで、これらの葉状体由来のタンパク質を含むジュースを、ベルトプレスおよびスクリュープレスで順番に圧縮することによって抽出した。スクリュープレスから射出された湿ったバイオクルードは、スピンフラッシュ乾燥機で乾燥させるために収集し、一方、ジュースは、振動分離器を使用して濾過した。濾過されたジュースは、遠心分離によって取り出された微細な粒子状の固体を含んでいた。次いで、遠心分離されたジュース中のタンパク質を、遠心分離されたジュースのpH値を低下させることによって凝固させて、または、熱交換器を使用して熱凝固させて、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成した。次いで、湿ったタンパク質濃縮物を、高速マルチディスクスタック遠心分離機を使用して分離した。上清液は廃棄し、一方、湿ったタンパク質濃縮物は、スプレー乾燥機を使用して乾燥させた。乾燥生成物を包装した。
本実施例では行わなかったが、アオウキクサ類バイオマスをさらに処理して、最終生成物中の灰分、脂質または他の望ましくない構成成分の量を低下させることができる。
洗浄した後、アオウキクサ類をホモジナイズし、混合し、ジュースにし、遠心分離によって清澄にし、濾過し、そして、溶液を低pHに曝露させて、タンパク質を沈降分離し、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。ブロスを遠心分離して、湿ったタンパク質濃縮物を含むペレットを生成した。ペレットを段階的に洗浄し、遠心分離によって清澄にし、次いで、乾燥させて乾燥タンパク質濃縮物を生成した。
このように生成された乾燥タンパク質濃縮物は、重量で50%〜80%のタンパク質を含んだ。
成長システムから収穫されたバイオマススラリーを加工棟にポンプで送り込み、そこで、いくつもの段階を通じてそれを脱水し、圧搾して、その内部のジュースを抽出した。次いで、ジュースから大きな固体粒子(第1の固相)を、振動分離器(振動スクリーンフィルター)を使用して濾過して取り出した。
a.調製
i.傾斜振動スクリーン
バイオマススラリーを、バイオマスを水の大部分と一緒に加工棟にポンプで送り込むことによって水圧で加工棟に運んだ。傾斜振動スクリーンによって、バイオマスと水を分離した。水は、スクリーンを通して流し、池(バイオリアクター)にポンプで戻し、一方、バイオマスは、低振幅の振動によってスクリーンの下に運んだ。スクリーンにより、湿ったバイオマスが傾斜オーガー上のホッパー内に蓄積した。この供給オーガー(feed auger)には、新鮮なバイオマスをナイフ型ハンマーミル(ナイフミル)のホッパーに一定の速度で供給するためにアルキメデススクリューを使用した。供給オーガーを使用することの付加利益は、オーガーの傾斜により、湿ったバイオマスから過剰な水を流し出すことが可能になることであった。
ii.ナイフミル
ナイフミルには、ブレードが搭載された水平な回転軸を使用した。ローターを高速で回転させながら、バイオマススラリーを内部に造られた小さな供給ホッパーを介して供給した。バイオマススラリーを溶解し、ミルの底部のスクリーンを通してはき出した。このミルによりバイオマス葉状体をせん断して、内部の細胞構造を露出させ、それにより、より内部の水およびタンパク質を取り出すことを可能にした。
iii.ベルトプレス
溶解したバイオマスのための一次的な圧搾段階はベルトプレスであった。溶解したバイオマスを、2つの穴あきベルトフィルター間のホッパーからポンプで汲み出した。これらのベルトを、一連のローラーに通した。ベルトがローラーを通過するにつれて、内部のジュースがはき出された。ジュースは、水ならびに水溶性化合物、例えば、可溶性タンパク質およびミネラルなどを含んだ。一度プレスに通したら、第1の固相をこすり取って二次的な圧搾段階に入れた。
iv.スクリュープレス
溶解したバイオマスの第1の固相のための二次的な圧搾段階はスクリュープレスであった。スクリュープレスでは、スクリューの機械的な圧縮を用いて、第1の固相から残りの内部のジュースの少なくとも一部を絞り出した。スクリュープレスに通した後、圧搾された固体(湿ったバイオクルードとも称される)を、乾燥させるために、大きな可動性ホッパー内に収集した。
v.振動分離器
ジュースを、スクリュープレスから10〜200ミクロンの振動スクリーンフィルター中に流した。ここで、スクリュープレスを通過した大きな粒子を濾過した。第2の固相とも称される固体(マッシュ)はスクリュープレスに戻してリサイクルし、一方、濾過されたジュースはタンパク質の精製に送った。第2の固相をリサイクルすることにより、第2の固相からさらなるジュースを圧搾することが可能になった。
b.タンパク質の精製
一度振動スクリーンを通して濾過したら、次いで、濾過されたジュースを精製して濃縮タンパク質を単離した。この精製では遠心分離および凝固を用いた。
i.遠心分離機(清澄化)
濾過されたジュースを、高速マルチディスクスタック遠心分離機にポンプで送り、振動分離器では取り出されなかった小さな粒子を取り出した。このステップにより、炭水化物ならびに繊維の大部分も取り出した。遠心分離機から射出された第3の固相を、タンパク質の損失が低下するように、スクリュープレスにもう一度加えた。次いで、遠心分離されたジュース(清澄化されたジュースとも称される)を、さらに加工する前に冷蔵貯蔵タンク内にポンプで送り込んだ。
ii.タンパク質の凝固
遠心分離されたジュース中のタンパク質を、pHを低下させることによって凝固させた。pHを、塩酸または硫酸のいずれかを使用することによって5未満に下げた。この酸処理工程により、タンパク質の少なくとも一部を強制的に凝固させ、沈降分離し、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスが生成した。
あるいは、遠心分離されたジュースを、調節された流速で、一連のプレート熱交換器を含有する沈降分離装置にポンプで送り込んだ。沈降分離装置の加熱帯において、遠心分離されたジュースを40℃から90℃までのいずれかの温度に加熱した。次いで、今やブロスとみなされる遠心分離されたジュースを、直ちに10℃から40℃の間の温度に冷却した。この加熱および冷却により、遠心分離されたジュースからタンパク質を強制的に凝固させ、沈降分離処理して、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成した。
iii.遠心分離(タンパク質の分離)
湿ったタンパク質濃縮物をブロスの残りの部分から分離した。「リカー」と称される上清液と、湿ったタンパク質濃縮物を分離するために、ブロスを高速マルチディスクスタック遠心分離機に通した。遠心分離機の内側で、リカーは、向心力によって強制的に遠心分離機の上部に行き、ポンプで送り出されるが、一方、密度の高いタンパク質の湿った濃縮物は底部に集まり、定期的に遠心分離機から射出された。次いで、湿ったタンパク質濃縮物を水で洗浄して不純物を除去し、再度遠心分離した。この第2の遠心分離からの湿ったタンパク質濃縮物を、貯蔵所で冷蔵して、分解を低下させ、それを乾燥するまで高い品質を維持した。
c.乾燥
湿ったバイオクルードおよび湿ったタンパク質濃縮物を乾燥工程に運んで、それらの含水量を8〜12%に低下させた。湿ったバイオクルードは、スピンフラッシュ乾燥機を用いて乾燥させ、一方、タンパク質の湿った濃縮物は、スプレー乾燥機を使用して乾燥させた。乾燥したら、湿ったタンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物と称される。
i.バイオクルードの乾燥
スクリュープレスからの湿ったバイオクルードを可動性ホッパー内に収集した。次いで、湿ったバイオクルードを、スピンフラッシュ乾燥機の撹拌型供給バット内に降下させることによってスピンフラッシュ乾燥機に導入した。湿ったバイオクルードを、供給バットから回転式ミキサーを備えた乾燥チャンバーに供給した。ミキサーが任意の大きな凝集塊を崩壊させると、湿ったバイオクルード中を熱風が流れた。湿った、重いバイオクルードを、材料が熱風のフローによってサイクロン分離器の中に運搬されるために十分に軽くなるために含水量(water content)(水分含量(moisture content)とも称される)が十分に低くなるまで乾燥チャンバー内で保持した。次いで、乾燥バイオクルードをサイクロンの底部に収集した。
ii.タンパク質の乾燥
湿ったタンパク質濃縮物を、冷蔵貯蔵所からスプレー乾燥機の中にポンプで送り込んだ。スプレー乾燥機は、高速遠心噴霧器を使用して、加熱した乾燥チャンバー内に細かいミストを噴霧する。細かいミストにより、表面領域がより多く創出され、したがって、乾燥効率が上昇する。小粒子として蒸発した水は底部に落ちる。次いで、タンパク質乾燥ミールとも称される乾燥タンパク質濃縮物を、サイクロン分離器とバグハウスを組み合わせて使用して収集した。
iii.包装
乾燥バイオクルードおよび乾燥タンパク質濃縮物を乾燥機から出し、水分含量について分析した後に、種々のバッグサイズに包装し、密封した。
上記のいくつかのステップは任意選択であり、同じまたは同様の機能を実現するために、実施例において明記されているもの以外のデバイスを使用することができることが理解される。いくつかの追加的な例示的な加工方法が本出願の他の箇所に記載されている。
(実施例2)
タンパク質の単離
この実施例には、アオウキクサ類からタンパク質を単離するための工程が記載されている。工程は、実験によって試験した。
収穫の間、自動スキマーシステムにより、等量のマイクロクロップ、例えばアオウキクサ類を、池(バイオリアクター)を含む成長システム内の指定区域から定期的に抜き取り、バイオマスを含有するスラリー(生の供給原料とも称される)を、傾斜振動スクリーン上のポンプ装置を介して移送した。バイオマススラリーを収集し、ナイフ型ハンマーミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して内部の水およびタンパク質を露出させた。次いで、これらの葉状体由来のタンパク質を含むジュースを、ベルトプレスおよびスクリュープレスで順番に圧縮することにより抽出した。スクリュープレスから射出された湿ったバイオクルードは、スピンフラッシュ乾燥機で乾燥させるために収集し、一方、ジュースは、振動分離器を使用して濾過した。濾過されたジュースは、遠心分離によって取り出された微細な粒子状の固体を含んだ。次いで、遠心分離されたジュース中のタンパク質を、熱交換器を使用して熱凝固させて、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成した。次いで、湿ったタンパク質濃縮物を、高速マルチディスクスタック遠心分離機を使用して分離した。上清液は廃棄し、一方、湿ったタンパク質濃縮物は、スプレー乾燥機を使用して乾燥させた。乾燥生成物を包装した。
a.調製
i.傾斜振動スクリーン
バイオマススラリーを、バイオマスを水の大部分と一緒に加工棟にポンプで送り込むことによって水圧で加工棟に運んだ。傾斜振動スクリーンによって、バイオマスと水を分離した。水は、スクリーンを通して流し、池にポンプで戻し、一方、バイオマスは、低振幅の振動によってスクリーンの下に運んだ。スクリーンにより、湿ったバイオマスが傾斜オーガーのホッパー内に投げ落とされた。この供給オーガーには、新鮮なバイオマスをナイフ型ハンマーミル(ナイフミル)のホッパー内に一定の速度で供給するために、アルキメデススクリューを使用した。この供給オーガーの付加利益は、オーガーが傾斜しているので、湿ったバイオマスから過剰な水を流し出すことが可能になることであった。
ii.ナイフミル
ナイフミルには、ブレードが搭載された水平な回転軸を使用した。ローターを高速で回転させながら、バイオマススラリーを内部に造られた小さな供給ホッパーを介して供給した。バイオマススラリーを溶解し、ミルの底部のスクリーンを通してはき出した。このミルによりバイオマス葉状体をせん断して、内部の細胞構造を露出させ、それにより、より内部の水およびタンパク質を取り出すことを可能にした。
iii.ベルトプレス
溶解したバイオマスのための一次的な圧搾段階はベルトプレスであった。溶解したバイオマスを、2つの穴あきベルトフィルター間のホッパーからポンプで汲み出した。これらのベルトを、一連のローラーに通した。ベルトがローラーを通過するにつれて、内部のジュースがはき出された。ジュースは、水ならびに水溶性化合物、例えば、可溶性タンパク質およびミネラルなどを含んだ。一度プレスに通したら、第1の固相をこすり取って二次的な圧搾段階に入れた。
iv.スクリュープレス
溶解したバイオマスの第1の固相のための二次的な圧搾段階はスクリュープレスであった。スクリュープレスでは、スクリューの機械的な圧縮を用いて、第1の固相から残りの内部のジュースの少なくとも一部を絞り出した。スクリュープレスに通した後、圧搾された固体(湿ったバイオクルードとも称される)を、乾燥させるために、大きな可動性ホッパー内に収集した。
v.振動分離器
ジュースを、スクリュープレスから10〜200ミクロンの振動スクリーンフィルター内に流した。ここで、スクリュープレスを通過した大きな粒子を濾過した。第2の固相とも称される固体(マッシュ)はスクリュープレスに戻してリサイクルし、一方、濾過されたジュースはタンパク質の精製に送った。第2の固相をリサイクルすることにより、第2の固相からさらなるジュースを圧搾することが可能になった。
b.タンパク質の精製
一度振動スクリーンを通して濾過したら、次いで、濾過されたジュースを精製して濃縮タンパク質を単離した。この精製では遠心分離および凝固を用いた。
i.遠心分離機(清澄化)
濾過されたジュースを、高速マルチディスクスタック遠心分離機にポンプで送り、振動分離器では取り出されなかった小さな粒子を取り出した。このステップにより、炭水化物ならびに繊維の大部分も取り出すことができる。遠心分離機から射出された第3の固相を、タンパク質の損失が低下するように、スクリュープレスにもう一度加えた。次いで、遠心分離されたジュース(清澄化されたジュースとも称される)を、さらに加工する前に冷蔵貯蔵タンク内にポンプで送り込んだ。
ii.タンパク質の凝固
遠心分離されたジュースを、調節された流速で、一連のプレート熱交換器を含有する沈降分離装置にポンプで送り込んだ。沈降分離装置の加熱帯において、遠心分離されたジュースを、80℃から85℃までのいずれかの温度に加熱した。次いで、今やブロスとみなされる遠心分離されたジュースを、10℃〜40℃に直ちに冷却した。この加熱および冷却により、遠心分離されたジュースからタンパク質を強制的に凝固させ、沈降分離して、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成した。
iii.遠心分離機(タンパク質の分離)
湿ったタンパク質濃縮物をブロスの残りの部分から分離した。リカーと称される上清液と湿ったタンパク質濃縮物を分離するために、ブロスを高速マルチディスクスタック遠心分離機に流した。遠心分離機の内側で、リカーは、向心力によって強制的に遠心分離機の上部に行き、ポンプで送り出されるが、一方、密度の高いタンパク質の湿った濃縮物は底部に集まり、定期的に遠心分離機から射出された。次いで、湿ったタンパク質濃縮物を水で洗浄して不純物を除去し、再度遠心分離した。この第2の遠心分離からの湿ったタンパク質濃縮物を、貯蔵所で冷蔵して、分解を低下させ、それを乾燥するまで高い品質を維持した。
c.乾燥
湿ったバイオクルードおよび湿ったタンパク質濃縮物を乾燥工程に運んで、それらの含水量を8〜12%に低下させた。湿ったバイオクルードは、スピンフラッシュ乾燥機を用いて乾燥させ、一方、タンパク質の湿った濃縮物は、スプレー乾燥機を使用して乾燥させた。乾燥したら、湿ったタンパク質濃縮物は、乾燥タンパク質濃縮物と称される。
i.バイオクルードの乾燥
スクリュープレスからの湿ったバイオクルードを可動性ホッパー内に収集した。次いで、湿ったバイオクルードを、乾燥機の撹拌型供給バット内に降下させることによってスピンフラッシュ乾燥機に導入した。湿ったバイオクルードを、回転式ミキサーを備えた乾燥チャンバーに供給した。ミキサーにより任意の大きな凝集塊が崩壊すると、湿ったバイオクルード中を熱風が流れた。湿った、重いバイオクルードを、材料が熱風のフローによってサイクロン分離器の中に運搬されるために十分に軽くなるために含水量(water content)(水分含量(moisture content)とも称される)が十分に低くなるまで乾燥チャンバー内で保持した。次いで、乾燥バイオクルードをサイクロンの底部に収集した。
ii.タンパク質の乾燥
湿ったタンパク質濃縮物を、冷蔵貯蔵所からスプレー乾燥機の中にポンプで送り込んだ。スプレー乾燥機は、高速遠心噴霧器を使用して、加熱した乾燥チャンバー内に細かいミストを噴霧した。細かいミストにより、表面領域がより多く創出され、したがって 乾燥効率が上昇した。小粒子として蒸発した水は底部に落ちる。次いで、タンパク質乾燥ミールとも称される乾燥タンパク質濃縮物を、サイクロン分離器とバグハウスを組み合わせて使用して収集した。
iii.包装
乾燥バイオクルードおよび乾燥タンパク質濃縮物を乾燥機から出し、水分含量について分析した後に、種々のバッグサイズに包装し、密封した。
(実施例3)
タンパク質の単離の例示的な工程のフロー図
図2は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相をさらに圧搾するためにスクリュープレスに運び、第2のジュース(図では、「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、湿ったバイオクルードとして使用する。スピン濾過されたジュースは、ジュースタンク2に貯蔵し、そのpHを7.0未満に調整する。次いで、スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸処理と熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって湿ったタンパク質濃縮物を洗浄または希釈して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。湿ったタンパク質濃縮物と水の比率は、重量で1:1〜1:10である。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図2において、点線のそれぞれは、リサイクルされる質量の流れを示し、一方、六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。
(実施例4)
乾燥タンパク質濃縮物の収率および湿ったバイオクルードの収率
図2に示され、実施例2において説明されている工程に従って、およそ1カ月にわたって新鮮なアオウキクサを加工した。
図3は、図2のD3において試料採取した、湿ったバイオクルード(「バイオクルード」と表示)の収率、および、図2のO1において試料採取した、乾燥タンパク質濃縮物(「乾燥タンパク質」と表示)の収率を示す。ここで、および本出願の他の箇所で使用される場合、軸ラベル、例えば、D1、D2、D3などは、分析された試料のロット番号を示す。
結果は、バイオクルードまたは乾燥タンパク質濃縮物の質量の、これらの生成物を得るために加工した新鮮なアオウキクサに対する比率として表されている。横軸はロットIDを示す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、バイオクルードについての結果であり、一方、右側の柱は、乾燥タンパク質についての結果である。
図3には相対的なデータが示されている。このグラフは、固体の有意に高い部分が、タンパク質の流れと比較して、バイオクルードの流れに残っていることを例示している。
(実施例5)
湿ったタンパク質濃縮物および乾燥タンパク質濃縮物の収率
図4は、図2に示され、実施例4において実施された工程のポイントI1における湿ったタンパク質濃縮物の水分含量(含水量)を示す。結果は、湿ったタンパク質濃縮物の質量に対する水の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。
図5は、同じ工程において生成したロットごとのタンパク質の純度を示す。結果は、乾燥タンパク質濃縮物の質量に対するタンパク質の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。
図5は、この期間の、生成した乾燥タンパク質濃縮物のタンパク質の純度が52〜67%の範囲を示したことを示す。
(実施例6)
湿ったバイオクルードおよび乾燥バイオクルードの収率
図6は、スクリュープレスから得られ、図2のポイントD3において試料採取した湿ったバイオクルードの水分含量(含水量)を示す。結果は、湿ったバイオクルードの総質量に対する水の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。
図7は、図2に示されている工程において生成された乾燥バイオクルードのロットごとの組成を示す。結果は、乾燥バイオクルードの総質量に対する個々の構成成分の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。1つのロットに対応する各柱において、下から上に、第1のバンドは、水分含量を示し;第2のバンドは、タンパク質含有量を示し;第3のバンドは灰分量を示し;第4のバンドは脂肪含量を示し;第5のバンドは、粗繊維含有量を示し;第6のバンドは、利用可能な炭水化物を示す。
図7は、乾燥バイオクルードが、利用可能な炭水化物および粗繊維の形態で、高炭水化物であったことを示す。
(実施例7)
湿ったバイオクルードおよび乾燥バイオクルードの収率
図8は、2カ月にわたる、パイロットプラントのアオウキクサの収穫体積を示す。濃い灰色のバンドは、収穫後すぐに加工した湿ったアオウキクサの重量を示し;薄い灰色のバンドは、後で加工するために貯蔵した湿ったアオウキクサの重量を示し;中くらいの灰色のバンドは、現地外の加工に流用した湿ったアオウキクサの重量を示す。
(実施例8)
ユニット操作における固体の分割
図9は、上記の通り得られた新鮮なアオウキクサを、図2に記載の通り溶解し、圧搾した後の固体の分割の例を示す。圧搾は、順番に、ベルトプレスによって、およびスクリュープレスによって実施した。ベルトを、ベルトフィルター洗浄水を用いて洗い流し、洗浄されたベルトフィルター由来の固体をスクリュープレスにリサイクルした。結果は、溶解したバイオマス(図2においてC1における)中の固体の質量に対する、バイオクルード(図2の湿ったバイオクルード(D3)に対応する)中の固体の質量またはジュース(図2の合わせた生のジュース(E1)に対応する)中の固体の質量の百分率比として表されている。これらの数値、および後の実施例における種々の生成物の流れにおける固体の分割に関する数値は、バイオクルードとジュースの両方の試料中の固体の重量を得るために、それらを乾燥することによって得られた。これらの数字を足して、溶解したバイオマス中の固体の仮定量を得た。横軸は、ロットID番号を示す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、バイオクルード中の固体の量を示し、一方、右側の柱は、ジュース中の固体の量を示す。平均のバイオクルードの固体の質量は、溶解したバイオマスの質量の23.5%であり、そのうち21%は湿ったバイオクルードであり、2.5%は、ベルトフィルターから洗浄された固体であった。ジュース中の固体は、平均で76.5%の溶解したバイオマス中の固体を含んだ。
図10は、合わせた生のジュースを、図2に示されている通り振動分離器に通した後の固体の分割の例を示す。結果は、図2の合わせた生のジュース(E1)中の固体の質量に対するマッシュ(Q1、図2の「マッシュ(リサイクルされる固体)」(Q1)に対応する)中の固体の質量またはジュース(F1、図2のジュースタンク1からの「濾過されたジュース」に対応する)中の固体の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、マッシュ(Q1)についての結果を示し、一方、右側の柱は、ジュース(F1)についての結果を示す。
図10は、振動分離器についての固体の分割の試験結果の例を示す。
図11は、図9および図10から材料の分割をどのように算出するかの例示的な算出を示す。点線で結ばれ、「A」と記された領域は、図9に示されている結果に対応する;一方、点線で結ばれ、「B」と記された領域は、図10に示されている結果に対応する。Aでは、溶解し、ベルトフィルタープレス(FP)およびスクリュープレス(SP)で圧搾した後、バイオクルード(図2の「湿ったバイオクルード」(D3)に対応する)中の固体は、平均で、新鮮なアオウキクサバイオマス中の固体の23.5%を含み、一方、ジュース(図2の「合わせた生のジュース」(E1)に対応する)中の固体は、平均で新鮮なアオウキクサバイオマス中の固体の76.5%を含んだ。Bでは、第2の脱水段階において振動分離器に通した後、マッシュ(Q1、図2の「マッシュ(リサイクルされる固体)」に対応する)は、平均で、合わせた生のジュース中の固体の28%を含み、一方、濾過されたジュース中の固体(F1、図2のジュースタンク1からの「濾過されたジュース」に対応する)は、平均で、合わせた生のジュース中の固体の72%を含んだ。したがって、フィルタープレスおよびスクリュープレスに通した後に得られた湿ったバイオクルード、および合わせた生のジュースを、振動分離器を使用して濾過した後に得られたリサイクルされる固体の両方を含む、合わせた湿ったバイオクルードは、平均で、新鮮なアオウキクサバイオマス中の固体の44.9%を含み、一方、濾過されたジュース中の固体は、平均で、新鮮なアオウキクサバイオマス中の固体の55%を含んだ。
図12は、濾過されたジュースを、図2に示されている通り、遠心分離機によって清澄にした後の固体の分割を示す。結果は、図2の濾過されたジュース中の固体(F1)の質量に対する、遠心分離された固体(Q2、図2の「濾過されたジュースから遠心分離された固体」に対応する)中の固体の質量、またはジュース(F5、図2の「スピン濾過されたジュース」に対応する)中の固体の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、遠心分離マッシュ(遠心分離された固体、Q2)についての結果を示し、一方、右側の柱は、ジュース(F5)についての結果を示す。
図12は、清澄化遠心分離機の固体の分割の試験例を示す。
図13は、スピン濾過されたジュースを、タンパク質を凝固させるために沈降分離装置に通した後の固体の分割の試験結果の例を示す。結果は、沈降分離処理する前のスピン濾過されたジュース(図2のF6)中の固体の質量に対する、(算出された)損失した固体の質量(「損失」)またはブロス(図2のH1における)中の固体の質量の百分率比として表されている。横軸は、ロットID番号を示す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、損失質量を示し、一方、右側の柱は、沈降分離ブロス(H1)の質量を示す。
図13は、大多数の固体を、さらに加工するために沈降分離装置に通したことを例示している。
遠心分離機によってタンパク質を分離することにより生じる固体の分割も評価した。本実施例では(ステップ6、図15)、リカー(液体上清)中の固体は、遠心分離する前のブロスの固体の質量の70%を含み、一方、ペレットから得られた湿ったタンパク質濃縮物中の固体は、ブロス中の固体の30%を含んだ。
図14は、タンパク質乾燥機の効率に関する生成物の捕捉の例を示す。図14は、乾燥タンパク質濃縮物は、平均で、湿ったタンパク質濃縮物の固体の質量の63%を含み、乾燥手順において、平均で、湿ったタンパク質濃縮物の固体の質量の37%が損失したことを示す。
例として、表5に図9〜図14に示されている結果が要約されている。
図15は、表5において要約されている結果の例を示す。同じステップに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、タンパク質になる生じたジュース中の処理前の固体の質量の割合を示し、一方、右側の柱は、その他/バイオクルードになる生じた固体中の処理前の固体の質量の割合を示す。
図16は、タンパク質の生産収率をどのように算出するかの例を示している。表5および図15のステップ1〜3は、図16の「固体の脱水−抽出」を含み、一方、表5および図15のステップ4〜7は、図16の「固体の分離」を含む。本実施例では、乾燥タンパク質濃縮物では、平均してアオウキクサバイオマス中の固体の質量の6%が得られた。これは、図3に示されている通り実験的に得られた乾燥タンパク質の量によって確認される。
(実施例9)
タンパク質の単離の例示的な工程のフロー図
図17は、アオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。
概要では、この工程は、アオウキクサバイオマス(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)を溶解し、かつ/または圧搾して、ジュースおよびバイオクルードを生成するステップ(「バイオクルードビッグプレス(Bio Crude Big Press)」;この工程は、「溶解脱水#1」および「抽出#1」と称される)と;ジュースを濾過し、かつ/または清澄にして、別のジュースおよびさらなるバイオクルードを生成するステップ(「バイオクルードスモールプレス(Bio Crude Small Press)」;この工程は、「脱水#2清澄化」または「抽出#2」と称される)と;濾過されたジュースまたは清澄化されたジュースからタンパク質を凝固させて、タンパク質を含有するブロスを生成するステップ(「タンパク質の凝固」と称される)と;ブロスを分離して、タンパク質生成物およびリカーを生成するステップ(「タンパク質の分離」と称される)とを含む。リカーは、池(バイオリアクター)にリサイクルされる。
図18は、図17に示されているアオウキクサからタンパク質を単離するための例示的な工程を示す、より詳細なフロー図を含有する。
図18に示されている通り、アオウキクサを上記の成長システムにおいて培養する。収穫されたアオウキクサを含むバイオマススラリー(生の供給原料とも称される)を、ポンプ装置(例えば、ポンプハウス)を介して振動スクリーン(A0〜A5)に移送し、次いで、傾斜オーガー(B)の上部に移送する。傾斜オーガー(B)の上部から、バイオマススラリーを、ナイフミル(C)に運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスを、大きなスクリュープレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、湿ったバイオクルード(D2)およびジュースを生成する。湿ったバイオクルード(D2)は、乾燥させて(「ベンダー乾燥」)、乾燥バイオクルード(「乾燥バイオクルードラージプレス(Dried Bio Crude Large Press)」と称される)(P2)を生成し、一方、ジュースは、振動分離器を使用して濾過して、マッシュ(リサイクルされる固体、Q1)およびジュース(「生のジュース/処理されたジュース」と称される)(E1&E2)を生成する。マッシュ(Q1)を、さらに圧搾して第2のジュースおよびさらなる湿ったバイオクルード(D1)を生成するために小さなスクリュープレスに運ぶ。この湿ったバイオクルード(D1)を、スピンフラッシュ乾燥によって乾燥させて、乾燥バイオクルード(「乾燥バイオクルードスモールプレス」と称される)(P1)を生成し、一方、第2のジュースは、濾過するために振動分離器に運ぶ。スクリーンから出てくる生のジュースまたは処理されたジュース(E1&E2)を、遠心分離機を使用して清澄にして、マッシュ(「遠心分離から出たマッシュ(Mash Exit Centrifuge)」)(Q2)および清澄化されたジュースを生成する。このステップは、「遠心分離機#1」とも称される。清澄化されたジュースを冷蔵タンク内で貯蔵し、そこでそれを「冷蔵タンク濾過されたジュース」(F&G)と称する。次いで、清澄化されたジュースを、タンパク質を凝固させて、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成するために沈降分離装置または酸処理に通す。ブロスをブロスタンク内で貯蔵する(H1&H2)。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカー(J1&J2)および湿ったタンパク質濃縮物(I1&I2)を生成する。このステップは、「遠心分離機#2」とも称される。リカーは、成長池(バイオリアクター)に戻してリサイクルする、または廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、水を用いて洗浄または希釈する。湿ったタンパク質濃縮物を噴霧乾燥によって乾燥させて、乾燥タンパク質生成物(乾燥タンパク質濃縮物、O1&O2)を生成する。乾燥タンパク質生成物を、さらに使用または分析するために包装する。
(実施例10)
ユニット操作における固体の分割
アオウキクサを、図17および図18に示され、実施例9において説明されている工程に従って加工する。
図19は、図17および図18に示されている工程におけるユニット操作による相対的な固体の回収を示す。結果は、個々のユニット操作の最初の出発材料中の固体の質量に対する、ジュースもしくはタンパク質生成物(生のジュースまたは処理されたジュースE1&E2、清澄化されたジュース、またはブロス)中の固体の質量、または他のアウトプット(マッシュ、湿ったバイオクルード、リカーなど)中の固体の質量の百分率比として例示されている。横軸はユニット操作を示す。「抽出・脱水#1」は、図17の「抽出#1」に対応し;「抽出・脱水#2」は、図17の「抽出#2」に対応し;「沈降分離」は、図18の沈降分離装置におけるタンパク質の凝固工程に対応し;一方、「遠心分離機#1」、「遠心分離機#2」、および「噴霧乾燥」と称される工程は、図18に示されているものと同じ工程を指す。同じロットIDに対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、バイオクルードの流れを示し、右側の柱は、タンパク質の流れを示す。
図20は、図19において要約されている抽出・脱水#1工程および抽出・脱水#2工程によって生じる固体の分割の例を示す。点線で囲まれ、「A」と記された領域は、抽出・脱水#1工程に対応し、点線で囲まれ、「B」と記された領域は、抽出・脱水#2工程に対応する。図20は、本実施例では、抽出・脱水#1工程および抽出・脱水#2工程の後に、平均して、アオウキクサバイオマス中の固体の62%が、「ビッグプレスバイオクルード(Big Press Bio Crude)」および「スモールプレスバイオクルード(Small Press Bio Crude)」(バイオクルードスモールプレスとも称される)を含めたバイオクルードに存在し、一方元のアオウキクサバイオマス中の固体の38%は、ジュースに存在することを示す。
図21は、乾燥タンパク質濃縮物の生産収率を、ユニット操作を通したマスフローに基づいてどのように算出するかの例をもたらす。この図の「固体の抽出」は、図19の抽出・脱水#1工程および抽出・脱水#2工程を含み、一方、この図の「固体の分離」は、図19の「遠心分離機#1」工程、「沈降分離」工程、「遠心分離機#2」工程、および「噴霧乾燥」工程を含む。乾燥タンパク質濃縮物は、平均すると、元のアオウキクサバイオマスの8.5重量%である。
(実施例11)
ユニット操作におけるタンパク質の回収
アオウキクサバイオマスを、図17および図18に示され、実施例9において説明されている工程に従って加工する。
図22は、図17および図18に示されている工程におけるユニット操作によるタンパク質の回収を示す。結果は、タンパク質もしくはタンパク質を含有するジュースの質量、またはバイオクルードにつながる他のアウトプットの質量、または他のアウトプット(マッシュ、湿ったバイオクルード、リカーなど)の質量の、その個々のユニット操作のインプットを形成する組成物の質量に対する百分率比として表されている。横軸は個々のユニット操作を示す。「抽出・脱水#1」は、図17の「抽出#1」に対応し;「抽出・脱水#2」は、図17の「抽出#2」に対応し;「沈降分離装置」は、図18に示されている沈降分離装置におけるタンパク質の凝固工程に対応し;「遠心分離機#1」、「遠心分離機#2」および「噴霧乾燥」は、図18における類似の工程に、それぞれ対応する。同じロットID番号に対応する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、バイオクルードおよび他の生成物についての結果を示し、一方、右側の柱は、タンパク質およびタンパク質を含有するジュースについての結果を示す。例えば、抽出・脱水#1工程に対する最初のインプットは、アオウキクサバイオマスであり;図22は、バイオマスが抽出・脱水#1工程を経た後、バイオクルード(「バイオクルードビッグプレス」)は、平均で、インプットバイオマスの質量の20%を含み、一方、生じたジュースは、平均で、アオウキクサバイオマスの80%を含んだことを示す。
図23は、タンパク質の収率を、ユニット操作を通したマスフローに基づいてどのように算出するかを例示している。この図では、「タンパク質の抽出」は、図22の抽出・脱水#1工程および抽出・脱水#2工程を含み、一方、「タンパク質の分離」は、図22の遠心分離機#1工程、沈降分離工程、遠心分離機#2工程および噴霧乾燥工程を含む。タンパク質の収率は、平均で、アオウキクサバイオマスの12重量%である。
(実施例12)
ユニット操作における固体の分割
アオウキクサバイオマスを、図17および図18に示され、実施例9において説明されている工程に従って加工した。
図24は、生のジュースまたは処理されたジュース(E1&E2)を、遠心分離機によって清澄にした後の固体の分割を示す。この清澄化は、図18における、マッシュ(図18、「遠心分離から出たマッシュ」(Q2))および濾過されたジュースを生成する第1の遠心分離工程に対応する。図18の「遠心分離から出たマッシュ」(Q2)は、組成データが図24において提供されている「遠心分離マッシュ」に対応し、一方、図18の濾過されたジュースは、データが同じく図24に示されている、沈降分離処理する前のブロスに対応する。結果は、遠心分離マッシュの個々の構成成分の質量または沈降分離処理する前のブロス個々の構成成分の質量の、清澄化工程に供された材料、この場合は、生のジュースまたは処理されたジュース(E1&E2)中の同じ構成成分の質量に対する百分率比として表されている。横軸は構成成分を示す。同じ構成成分に対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、遠心分離マッシュについての結果を示し、一方、右側の柱は、沈降分離処理する前のブロスの結果を示す。
図25は、濾過されたジュースを、タンパク質を凝固させるために沈降分離処理した後の固体の分割を示す。この図の沈降分離は、図18の沈降分離装置における熱によって誘導されるタンパク質の凝固の工程に対応する。「損失算出」は、算出された、沈降分離手順における固体の損失量を示し、一方、「沈降分離後のブロス」は、沈降分離手順の後に得られたブロスを示す。結果は、損失算出における個々の構成成分の質量または沈降分離後のブロスにおける個々の構成成分の質量の、組成が図24に示されている沈降分離処理する前のブロスである低温殺菌手順の材料中の同じ構成成分の質量に対する百分率比として表されている。横軸は種々の構成成分を示す。同じ構成成分に対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、算出された損失についての結果を示し、一方、右側の柱は、沈降分離後のブロス中の構成成分の量を示す。
図26は、タンパク質の凝固工程によって生じるブロスを遠心分離して、タンパク質を分離した(これは、図18における遠心分離機#2工程に対応する)後の固体の分割を示す。「WPC」とは、リカーを沈降分離後のブロスから取り出した後に得られる湿ったタンパク質濃縮物を指す。結果は、WPC中の個々の構成成分の質量またはリカー中の個々の構成成分の質量の、図25の沈降分離後のブロスである、遠心分離機#2工程に供された材料中の同じ構成成分の質量に対する百分率比として表されている。横軸は種々の構成成分を示す。同じ構成成分に対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、WPC中の構成成分の量を示し、一方、右側の柱は、リカー中の構成成分の量を示す。
図27は、湿ったタンパク質濃縮物を噴霧乾燥した後の固体の分割を示す。第2の遠心分離によって生成したWPCを噴霧乾燥することにより、乾燥タンパク質濃縮物(「乾燥タンパク質」)が生成した。いくらかの固体の質量が損失した(「水+損失算出」)。結果は、乾燥タンパク質中の個々の構成成分の質量または損失質量中の個々の構成成分の質量の、第2の遠心分離から得られる湿ったタンパク質濃縮物である、噴霧乾燥した材料中の同じ構成成分の質量に対する百分率比として表されている。横軸は種々の構成成分を示す。同じ構成成分に対する柱の対のそれぞれについて、左側の柱は、乾燥タンパク質中の構成成分の量を示し、一方、右側の柱は、損失質量中の構成成分の量を示す。
図28は、図24〜図27に示されている結果に関連するマスフローの概要を示す。バイオマスから固体を抽出した後(図17に示されている抽出#1および/または抽出#2を含む)、元のバイオマス中の固体の38%が生のジュース中に残った。生のジュースは、平均で、元のアオウキクサバイオマス中の固体の38%を含有した。生のジュースを、遠心分離(図28における遠心分離機#1)に供して、ジュースを清澄にする。これにより、平均で、生のジュース中の固体の31%を含むマッシュ(固体ペレット)と、平均で、生のジュース中の固体の66%を含むジュース(上清)が生成した。ジュースを加熱処理または酸処理して、タンパク質を凝固させ、それによりブロスを生成した。平均で、処理前にジュース中に存在した固体の5%が処理工程において損失し、一方、平均で、処理前にジュース中に存在した固体の95%は、処理後にブロス中に残った。次いで、タンパク質を分離するために、この処理ブロスを遠心分離した(遠心分離機#2);この工程では、平均で、ブロス中の固体の14%が損失し、一方、ブロス中の固体の86%がタンパク質生成物(湿ったタンパク質濃縮物)中に残った。タンパク質生成物を噴霧乾燥し、その過程中に、平均で、湿ったタンパク質濃縮物中の固体の41%が損失し、一方、湿ったタンパク質濃縮物中の固体の59%が最終的なタンパク質生成物(乾燥タンパク質濃縮物)中に残った。したがって、平均で、アオウキクサ中の固体の8.4%が、最終的なタンパク質生成物(乾燥タンパク質濃縮物)に変換された。この結果は、図21に示されている結果と一致する。
(実施例13)
工程のフロー図および試料採取ポイント
図29は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスをベルトフィルター洗浄水と一緒にベルトプレスに運び、溶解したバイオマスを圧搾して第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相をスクリュープレスに運び、第2のジュース(図では、「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、貯蔵タンク、好ましくは冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、湿ったバイオクルードとして使用する。スピン濾過されたジュースは、ジュースタンク2に貯蔵し、そのpHを5未満に調整し、一晩放置した。温度を、35℃未満に維持した。スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物(「WPC」)を、湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって希釈した後に3回洗浄して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。湿ったタンパク質濃縮物と水の比率は、重量で1:1〜1:10である。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。
図29において、実線の矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、点線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる質量の流れを示し、一方、六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。「pHを<5に調整し、一晩放置した」、「温度を<35℃に維持した」および「WPC(I1)を、(1:1〜1:10のWPC:H2O)を用いて3時間洗浄し、再遠心分離した」という表記は、工程に対して行われた改定である。
(実施例14)
工程のフロー図
図30は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相をさらに圧搾するためにスクリュープレスに運び、第2のジュース(図では、「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、湿ったバイオクルードとして使用する。スピン濾過されたジュースは、ジュースタンク2に貯蔵し、そのpHを8.5に調整し、pH8.5で1時間保持し、次いで、最終的にpH7.0に再調整する。次いで、スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を酸処理、酸処理と熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって湿ったタンパク質濃縮物を洗浄または希釈して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図30において、実線の矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる質量の流れを示し、六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。「pHを8.5に調整(NaOH)し、1時間保持し、次いで、最終的にpH7.0に再調整する」という表記は、工程に対する改定を示す。
(実施例15)
工程のフロー図
図31は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相をさらに圧搾するためにスクリュープレスに運び、第2のジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードの一部は、スクリュープレスに戻してリサイクルする。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、湿ったバイオクルードとして使用する。スピン濾過されたジュースは、ジュースタンク2に貯蔵し、そのpHを8.5に調整し、温度を一晩15℃に調整する。次いで、スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸処理と熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって湿ったタンパク質濃縮物を洗浄または希釈して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。湿ったタンパク質濃縮物と水の比率は、重量で4:1である。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
アオウキクサ、ベルトフィルター洗浄水、湿ったバイオクルード、乾燥バイオクルード、pHの調整および温度の調整、湿ったタンパク質濃縮物、および乾燥タンパク質濃縮物は測定値である。溶解したバイオマス、ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード、ベルトプレス由来の生のジュース、スクリュープレス由来の生のジュース、合わせた生のジュース、およびブロスは計算値である。濾過されたジュース、スピン濾過されたジュース、およびリカーは、体積を取得し、密度に基づいて質量を算出した材料である。洗浄されたベルトフィルター由来の固体およびマッシュ(リサイクルされる固体)はリサイクルされる材料である。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、秤量し、廃棄した材料である。
図31において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し;破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる材料を示し;点線の矢印のそれぞれは、秤量し、廃棄される材料を示し;六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示し、新鮮なアオウキクサ、ベルトフィルター洗浄水、湿ったバイオクルード、乾燥バイオクルード、湿ったタンパク質濃縮物、および乾燥タンパク質濃縮物は測定値であり;溶解したバイオマス、ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード、ベルトプレス由来の生のジュース、スクリュープレス由来の生のジュース、合わせた生のジュース、およびブロスは、計算値を示し;濾過されたジュース、スピン濾過されたジュース、リカー(成長池に戻してリサイクルされる)は、測定された体積および公知密度から算出された質量値を示し;洗浄されたベルトフィルター由来の固体およびマッシュ(リサイクルされる固体)は、リサイクルされる材料を示し;濾過されたジュースから遠心分離された固体は、秤量し、廃棄される材料を示す。
(実施例16)
工程のフロー図
図32は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する、任意選択のpHの調整および湿ったタンパク質の洗浄を伴う例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相をさらに圧搾するためにスクリュープレスに運び、第2のジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードの一部は、スクリュープレスに戻してリサイクルする。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを、さらに圧搾するためにスクリュープレスに供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を、試料採取するために取得する。濾過されたジュースから遠心分離される固体は、湿ったバイオクルードとして使用する。スピン濾過されたジュースは、ジュースタンク2に貯蔵し、そのpHを7未満に調整する。次いで、スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸処理と熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって洗浄して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成し、最終生成物中の不純物を洗い落とす。湿ったタンパク質濃縮物と水の比率は、重量で4:1〜10:1である。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図32において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し;破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる材料を示し;「pHを7未満に調整し、沈降分離装置を通じて加工する」、「1日操業」、「ブロス」、「湿ったタンパク質濃縮物洗浄物」、「I2」および「水をタンパク質濃縮物に比率4:1で加えて、最終生成物を洗浄する」という表記は、工程に対して行われた改定である;「1日目の試料採取」、「2日目の試料採取」、および「温度を一晩15℃に調整する」は、工程から取り除かれたパラメータである;六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。
(実施例17)
工程のフロー図
図33は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する、逆混合、および任意選択のタンパク質の洗浄を伴う例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスを混合タンクに運び、そこにR/O水を加える。水とバイオマスの比率は1:1である。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)、ジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)、およびすくい取られた固体(図では「ベルトプレス由来の濾過固体」で識別される)を生成する。第1の固相をスクリュープレス#1に運んで、第2のジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。バイオクルードを、さらに圧搾するためにスクリュープレス#2に運んで、ジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体は廃棄する。スクリュープレス#1およびスクリュープレス#2から射出される湿ったバイオクルードの一部を逆混合容器に供給する。スクリュープレス#2から射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースならびにスクリュープレス#1およびスクリュープレス#2からのスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを逆混合容器に供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を逆混合容器に供給する。スピン濾過されたジュースをジュースタンク2内に貯蔵する。次いで、スピン濾過されたジュースを沈降分離装置において加工して、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸処理と熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物は、任意選択で、湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって洗浄または希釈して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。湿ったタンパク質濃縮物と水の比率は、重量で4:1である。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図33において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、点線および点線の矢印のそれぞれは、任意選択の工程のステップを示し、破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる材料を示し、六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。
(実施例18)
工程のフロー図
図34は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する、逆混合および混合タンクへの水の添加を伴う例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をナイフミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスを混合タンクに運び、そこにR/O水を加える。水とバイオマスの比率は、1:1〜5:1である。溶解したバイオマスをベルトプレスに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して第1の固相(図では「ベルトプレス由来の湿ったバイオクルード」で識別される)、ジュース(図では「ベルトプレス由来の生のジュース」で識別される)、およびすくい取られた固体(図では「ベルトプレス由来の濾過固体」で識別される)を生成する。第1の固相を、さらに圧搾して第2のジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成するために、スクリュープレス#1およびスクリュープレス#2に運ぶ。ベルトプレス内に残った第1の固相を、水(図では「ベルトフィルター洗浄水」で識別される)を用いて洗い流す。それによって得られる、洗浄されたベルトフィルター由来の固体を逆混合容器に供給する。スクリュープレスから射出される湿ったバイオクルードの一部を逆混合容器に供給する。スクリュープレス#2から射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。ベルトプレス由来の生のジュースならびにスクリュープレス#1およびスクリュープレス#2からのスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、振動分離器に供給し、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを逆混合容器に供給する。濾過されたジュースをジュースタンク1内に貯蔵する。ジュースタンク1は、冷蔵貯蔵タンクである。ジュースタンク1からの濾過されたジュースを、遠心分離機を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体およびスピン濾過されたジュース(「清澄化されたジュース」とも称される)を生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を逆混合容器に供給する。スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸の添加および/または熱凝固の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、水(1:1〜10:1)を湿ったタンパク質濃縮物に加えることによって洗浄または希釈して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥させて、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図34において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる材料を示し、および六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。
(実施例19)
工程のフロー図
図35は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからボールミルおよびデカンターを用いてタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をボールミルに運び、それにR/O水を加え、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。水とバイオマスの比率は、1:1〜5:1である。溶解したバイオマスをデカンターに運び、そこで、溶解したバイオマスを圧搾して、第1の固相(図では「湿ったバイオクルード」で識別される)およびジュース(図では「生のジュース」で識別される)を生成する。第1の固相を、さらに圧搾するためにスクリュープレス#2に運んで、第2のジュース(図では「生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成する。スクリュープレス#2から射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。スクリュープレス#1由来の生のジュースとスクリュープレス#2由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、酸調製タンク(工程混合タンク)に供給し、そこで、H2SO4酸添加によってスピン濾過されたジュース中のタンパク質を凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを、遠心分離機#1で遠心分離してリカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、公知量の水(1:1〜10:1)を湿ったタンパク質濃縮物に加えることによって洗浄して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。タンパク質を、遠心分離機#2で分離して洗浄リカーを生成し、それを成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、洗浄リカーは廃棄する。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。乾燥タンパク質濃縮物を、さらに使用または分析するために包装する。
図35において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる材料を示し、六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。
(実施例20)
アオウキクサを成長させ、収穫するための試験的な商業的ユニットの工程のフロー図
図36は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサを成長させ、収穫する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
「成長リアクター」とも称されるバイオリアクターを、許容できる水質、およびその次に適正にバランスのとれた栄養についての適切な規格に適合する井戸水で満たす。小さな池を設計し、より大きなバイオリアクターに対する「フィーダー」池としての機能を適切に果たすようなサイズにする。小さな池に最初に接種し、より大きな池に、最も急速な成長を支持するように最適に播種することができるポイントである高密度まで成長させる。肥料を栄養ステーションに供給し、栄養分をアオウキクサ成長リアクターに供給する。
井戸水を、貯水池から水をポンプで出し入れするポンプステーションからの水と一緒に急速砂濾過に運ぶ。急速砂濾過からの水および井戸水の一部を栄養ステーションに加える。急速砂濾過からの水および井戸水の一部をアオウキクサ成長リアクターに加えて、リアクターのレベルを特定の設定ポイントで維持する。急速砂濾過からの水および井戸水の一部を、アオウキクサ成長リアクターに対する冷却システムとして作用するスプリンクラーに加える。マイクロクロップの生産性を最適にするために、水を厳密にモニターして、必要な栄養分および水の要素を標準のレベルの範囲内に維持する。池に設置した感知器により、アンモニアのレベル、pH、酸化還元電位(ORP)、および温度をモニターし、記録する。アンモニア感知器を、池の中の窒素のレベルを栄養タンク注入システムによって制御するためのフィードバックとして使用する。各池に設置した液体のレベルのトランスミッターにより、水のレベルが所望の深さを下回らないことが保証される。
バイオマスの生産性を最大にするために、マイクロクロップマットの厚さをモニターし、所望の厚さに維持する。収穫は、環境条件および対応する特定の種の成長に基づいて、いくつかの物理的機構を通じて、1年を通じて様々な時期に行われ得る。所望の収穫条件に見合ったら、マイクロクロップマットを、スキマーを渡って輸送し、振動スクリーンにポンプで送り込み、そこで、マイクロクロップを分離し、さらに加工するためにホッパーに収集する。収穫工程は、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)およびヒューマンマシンインターフェース(HMI)によって制御する。
アオウキクサ成長リアクターからの排水オーバーフロー(drainage overflow)および収穫物集団からの流出を収穫物溜め(harvest sump)に運ぶ。収穫物溜めからの水を均等化タンクに供給し、そこから、水をポンプステーションおよび貯水池に供給する。
収穫物溜めからの材料を機械的スクレーパに運ぶ。湿ったアオウキクサを脱水ステーションに運んで、さらに加工するための脱水アオウキクサをもたらす。
図36において、黒いテキストのそれぞれは、工程の流れを示し;「井戸水#1」、「急速砂濾過」、「ポンプステーション」、「貯水池」および「均等化タンク」は、水の供給(supply)を示し;「栄養ステーション」および「肥料」は、栄養分を示し;「収穫物溜め」、「機械的スクレーパ」および「脱水ステーション」は、収穫物の脱水を示し;菱形の中の数字のそれぞれは、ユニット操作を示す。
(実施例21)
アオウキクサからタンパク質を単離するための試験的な商業的ユニットの工程のフロー図
図37は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離する例示的な工程のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をサニテーションシステムに運び、そこから、オーバーフローおよび固体廃棄物を廃棄する。材料を脱水遠心分離機または振とうスクリーンコンベアシステムに運び、分離された水は、サニテーションシステムに戻してリサイクルする。材料をコンベア、次いでボールミルに供給し、そこで、湿ったバイオマス葉状体を溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスを、混合ステップのためにデカンター供給タンクに運ぶ。溶解したバイオマスを、デカンター由来の生のジュースを生成するデカンターに運ぶ。固相を機械的圧搾段階#1に運んで、第2のジュース(図では「生のジュース」で識別される)およびバイオクルードを生成する。バイオクルードを、さらに圧搾してジュース(図では「スクリュープレス由来の生のジュース」で識別される)および湿ったバイオクルードを生成するために機械的圧搾段階#2に運ぶ。湿ったバイオクルードを機械的圧搾段階#3に運ぶ。スクリュープレス#3から射出される湿ったバイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。
機械的圧搾段階#1および機械的圧搾段階#2からのデカンター由来の生のジュースおよびスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、粗い固体濾過容器に供給して、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを逆混合容器に供給する。濾過されたジュースをジュースタンク内に貯蔵する。ジュースタンクは冷蔵装置に接続されている。ジュースタンクからの濾過されたジュースを、ポリッシング遠心分離機(polishing centrifuge)を使用して清澄にして、濾過されたジュースから遠心分離された固体および清澄化されたジュースを生成する。濾過されたジュースから遠心分離される固体を逆混合容器に供給する。清澄化されたジュースを熱沈降分離装置に運んで、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。他の実施形態では、スピン濾過されたジュース中のタンパク質を、酸処理、酸処理および/または熱処理の組合せによって凝固させる。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、タンパク質タンク内で、湿ったタンパク質濃縮物に水を加えることによって洗浄して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。タンパク質を遠心分離機で分離して洗浄リカーを生成し、それを成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、洗浄リカーは廃棄する。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。
図37において、黒い矢印のそれぞれは、工程の流れを示し;破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる流れを示し;点線の矢印のそれぞれは、有用性を示し;「サニテーションシステム」、「脱水遠心分離機」、および「コンベア」は、サニテーションシステムを示し;「ボールミル」、「デカンター供給タンク(混合)」、「デカンター」、「機械的圧搾段階#1」、「機械的圧搾段階#2」、「機械的圧搾段階#3」、「バイオクルード乾燥機」および「逆混合」は、バイオクルードの加工を示し;「粗い固体濾過」、「ジュースタンク」、「ポリッシング遠心分離機」、「冷蔵装置」、「遠心分離ジュースタンク」、「熱沈降分離装置」、「タンパク質の分離(遠心分離機)」、「タンパク質タンク(タンパク質の洗浄)」、「タンパク質の分離・洗浄(遠心分離機)」、「タンパク質タンク」および「タンパク質乾燥機」は、タンパク質の加工を示す。
(実施例22)
アオウキクサからタンパク質を単離するための認定操業の工程のフロー図
図38は、水生生物種、例えば、新鮮なアオウキクサからタンパク質を単離するための例示的な認定操業のフロー図を示す。工程は、実験によって試験した。
新鮮なアオウキクサ(バイオマススラリーまたは生の供給原料とも称される)をボールミルに運び、そこで、湿ったバイオマス葉状体を水と混合し、溶解して、内部の水およびタンパク質を露出させる。溶解したバイオマスを、混合ステップのためにデカンター供給タンクに運ぶ。溶解したバイオマスを、デカンター由来の生のジュースおよびデカンター由来の湿ったバイオクルードを生成するデカンターに運ぶ。デカンター由来の湿ったバイオクルードを機械的圧搾段階#1に運んで、生のジュースおよび第1の圧搾バイオクルードを生成する。第1の圧搾バイオクルードを機械的圧搾段階#2に運んで、スクリュープレス由来の生のジュースおよび第2の圧搾バイオクルードを生成する。第2の圧搾バイオクルードを、バイオクルード乾燥機(スピンフラッシュ乾燥機)を使用して乾燥させるために収集して、乾燥バイオクルードを生成する。
デカンター由来の生のジュース、機械的圧搾段階#1からのスクリュープレス由来の生のジュース、および機械的圧搾段階#2からのスクリュープレス由来の生のジュースを合わせて、合わせた生のジュースを形成し、粗い固体濾過容器に供給して、そこで、合わせた生のジュースを濾過して、リサイクルされる固体を含むマッシュおよび濾過されたジュースを生成する。マッシュを機械的圧搾段階#1に供給する。濾過されたジュースをジュースタンク内に貯蔵する。ジュースタンクからの濾過されたジュースを、ポリッシング遠心分離機を使用して清澄にし、水で洗浄して、濾過されたジュースから遠心分離された固体および清澄化されたジュースを生成する。清澄化されたジュースを熱沈降分離装置に運んで、熱によって誘導されるタンパク質の凝固を引き起こし、それによって湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成する。タンパク質をブロスの残りの部分から分離するために、ブロスを遠心分離して、リカーおよび湿ったタンパク質濃縮物を生成する。リカーを、成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、リカーは廃棄する。湿ったタンパク質濃縮物を、タンパク質タンク内で水(1:1〜10:1)を湿ったタンパク質濃縮物に加えることによって洗浄して、湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を形成する。タンパク質を遠心分離機で分離して洗浄リカーを生成し、それを成長池(バイオリアクターとも称される)に戻してリサイクルする。他の実施形態では、洗浄リカーは廃棄する。生じた湿ったタンパク質濃縮物洗浄物を、タンパク質乾燥機(スプレー乾燥機)を使用して乾燥して、乾燥タンパク質濃縮物を生成する。
図38において、ブロックの矢印のそれぞれは、工程の流れを示し、破線の矢印のそれぞれは、リサイクルされる流れを示し;点線の矢印のそれぞれは、廃棄される流れを示し;六角形の中の文字または文字/数の組合せのそれぞれは、試料採取場所または材料IDを示す。A0、P1、およびO1−Wは、内部分析および外部分析のために取得する試料を示す。C1、K2、D2、D3、F5、Q2、J1、J1−W、I1、およびI1−Wは、内部分析のために取得する試料を示す。
(実施例23)
アオウキクサの成長および加工設備
この実施例には、アオウキクサを成長させ、収穫する工程が記載されている。工程は、実験によって試験した。
a.レースウェイバイオリアクター
設備を、多数のレースウェイバイオリアクターを利用するために設計する。各レースウェイに、ジオメンブレン(8oz)の上にLDPE(30mil)プラスティックを敷いた。PE材料の風よけによって、風からの防御をもたらす。
レースウェイへの水の供給は、一次保持池を起点とする返送ポンプによって送達される。交互の水の供給は、以下の水の供給および貯蔵の段落において考察されている。各レースウェイへの全体的な水のフローをモニターする。各レースウェイの収穫物への水のフローを自動的に制御する。
レースウェイに水を送達するための、中央PLCによって制御される自動バルブを使用するいくつかの代替が存在する。水の供給は、レインメーカー(Rainmaker)分配管の対、パドルホイールブレードクリーナー(Blade Cleaner)分配管、または水マニホールド(Water Manifold)分配管を通じて誘導することができる。レインメーカー、ブレードクリーナー、および水マニホールドでは、流速を制御する。水の供給は、水面下のクリーンサクション(Clean Suction)/イリゲーション(Irrigation)分配管を通じて誘導することができる。
いくつかの実施形態では、パドルホイールを通じてレースウェイの循環を誘導する。パドルホイールは、作動末端である、各レースウェイの外側のターンアラウンド末端に位置する。パドルホイールの回転速度を可変周波数駆動(VFD)によって制御し、表面流速を自動的に制御する。
収穫スキマーに浸すことによってアオウキクサを成長レースウェイから収穫する。2つのスキマーモジュールを各レースウェイに設置する。第1のスキマーモジュールは、パドルホイール付近の外側のターンアラウンドの下流に位置する。第2のスキマーモジュールは、内側のターンアラウンドの下流に位置する。スキマーは、水中のコンクリートの箱に設置されたPVC配管で構成される。収穫サイクルは、各レースウェイの収穫スキマー対を通じて収穫することからなる。収穫サイクルの間、スキマーはリニアアクチュエータおよび機械的な連結によって池の表面に上昇させる。収穫は、2つの平行のマット収穫ポンプ(Mat Harvest Pump)のうちの1つを有するスキマー配管を通じた引き抜き吸引によって実現される。収穫されたアオウキクサを、これらに限定されないが、タンパク質濃縮物、バイオクルード、およびアオウキクサ(動物)ミールを含めた種々の生成物に加工するために加工棟にポンプで送り込む。マット収穫ポンプを通じたフローを、スキマーフローバルブ(Skimmer Flow Valve)をFIC−141についての設定点に適合するように発動させることによって制御する。2つのマット収穫ポンプは3つのレースウェイ全てに供する。ポンプは、レースウェイの作動末端の収穫ステーションに位置する。
バイオマスデトリタスを、水面下の収穫システムによってレースウェイフロアから収穫する。水面下の収穫フローは、水面下の収穫ポンプを用いた引き抜き吸引によって実現される。バイオマスデトリタスを、スキマー収穫物と一緒に加工するために、加工棟にポンプで送り込む。水面下の収穫は、3つのレースウェイ全てから連続的になされる。水面下の収穫の間、フローをモニターし、コンピュータ機能によって合計する。水面下の収穫を、中央PLC(プログラマブルロジックコントローラ)によって制御される自動バルブを使用してレースウェイから引き抜く。あるいは、水面下の収穫は、各レースウェイにおける水面下の収穫物スクリーン箱から、または各レースウェイにおける水面下の吸引配管から誘導することができる。
レースウェイの水の分析および計測は、水のレベルおよび水温をモニターすることによって実施される。レースウェイの水のレベルをモニターし、高い警報器設定点または低い警報器設定点に達すると警報器によりPLCに通知する。水のレベルの制御は、自動化して、または自動化せずに実施することができる。レースウェイの水温もモニターし、高い警報器設定点または低い警報器設定点に達すると警報器によりPLCに通知する。水温の制御は、自動化して、または自動化せずに実施することができる。
自動試料採取システムでは、分析的な試料採取ポンプにより、3つのレースウェイのいずれかから試料採取バルブを開口することによって水を引き抜くことができる。試料採取ポンプからの放出は試料フィルターを通り抜け、特定のサイズの粒子が取り出される。
激しい雨事象の間は、各レースウェイのオーバーフロー末端に位置する受動システムによってレースウェイをオーバーフローから保護する。レースウェイ壁の高さより下の高さに位置づけられたグーズネックにより、水が放出される。
b.水の供給および貯蔵
供給水は、水の供給ポンプによって、または、井戸水ポンプによって設備に供給することができる。地表水または井戸水を供給水スクリーナーによってポンプで送り込んで、特定のサイズの粒子を取り出す。スクリーニングされた水は、供給水砂濾過器を通り抜け、成長&収穫システムに運ばれる。工程から再利用のために回収された水は、加工棟内の再利用水タンクから重力によってレースウェイおよび保持池に流し出される。
水返送システムでは、返送ポンプにより、一次保持池からレースウェイおよび加工棟に水が送達される。あるいは、返送ポンプにより、二次保持池から引き抜き吸引し、設備または一次保持池に送達することができる。返流水を供給水スクリーナーによってポンプで送り込んで、特定のサイズの粒子を取り出す。
必要に応じて、二次保持池を、一次保持池を補うための加工用水の貯水池として利用する。水は、重力によって一次保持池およびレースウェイから移送することができる。
c.栄養システム
栄養システムは栄養タンクの対からなり、その中のバッチ内で栄養溶液を混和し、それをレースウェイに送達する。栄養分の混和は、供給水が、計量しながら栄養タンクに供給される、半自動化された工程である。操作員は、自動バルブを利用して栄養タンクを満たす。乾燥した栄養分混和物を、所望の投与濃度に従って手動で、または自動的に加える。乾燥した栄養分混和物を加えながら、栄養分ポンプによって栄養タンク内の供給水を再循環させる。
レースウェイが試運転および始動するために満たされると、初回用量の栄養分が送達される。レースウェイ内の水中に所望の栄養分濃度を維持するために、維持レベル用量の栄養分が定期的に必要である。各用量は、所望の栄養レベルを維持する濃度の栄養分の混和物である。一旦栄養溶液を混和し、栄養タンクが調製した溶液を含有したら、送達工程は半自動化される。いずれの栄養ポンプでも、自動バルブを使用することによって用量を任意のレースウェイに送達することができる。
ii.アオウキクサの加工
a.脱水およびスクリーニング
マット収穫ポンプによって収穫スキマーを通じて収穫されたアオウキクサを、サイズが大きすぎる材料および破片をアオウキクサから分離する二階建てスクリーナーである収穫アオウキクサスクリーナーによって脱水する。デトリタスを、水面下の収穫ポンプによってレースウェイから取り出し、水面下の収穫スクリーナーによってスクリーニングする。両方のスクリーナーからのレースウェイの収穫水を、スクリーナーの中二階のすぐ下に位置する上昇したプラットフォーム上に搭載された2つの水平なタンクである再利用水タンク内に収集する。再利用水タンクは、水圧で連結されて、それらの体積が有効に合わさり、両方のスクリーナーから再利用するために回収された水のフローを収容する。タンクは、以下のより小さな体積の、工程からの放出の流れも供する:スクリュープレス#3からの廃棄圧搾ジュース、タンパク質ブロス遠心分離機からのリカー、洗浄したタンパク質遠心分離機からのリカー、およびジュース冷却器からリサイクルされる冷却水。タンクは、重力によってPVC管を通って一次保持池に流し出す。高レベルに到達すると、高レベルスイッチが警報を発し、連動してマット収穫ポンプおよび水面下の収穫ポンプが運転停止する。アオウキクサ収穫速度を測定するために、収穫アオウキクサスクリーナーから収穫されたアオウキクサおよび水面下の収穫スクリーナーからのデトリタスを、秤量ベルトフィーダーに滴下して、工程に運ばれるロードセルによって計量しながら供給する。
b.脱水アオウキクササージホッパー
脱水アオウキクササージホッパーは、生産において特定の数のレースウェイを収容するために選択されたサイズを有する直角のスチールホッパーである。脱水アオウキクササージホッパーは、収穫されたアオウキクサを製粉ステップに送達する、スクリューコンベアによって中身が出される底が活動性の(live−bottom)ホッパーである。コンベアの回転速度をVFDによって制御して、下流の製粉工程のフローと釣り合わせる。
c.アオウキクサの製粉
ボールミルフィーダーは、脱水アオウキクササージホッパーコンベアからのフローを受け、ボールミルへのフローを制御する。ボールミルによってアオウキクサを製粉してマッシュにし、それをマッシュ混合タンク内に放出させる。製粉マッシュの所望の総固体濃度を最適化して、アオウキクサデカンターにおける加工を容易にする。ボールミルフィーダーは、マッシュ混合タンクからリサイクルされる流れからのフロー、アオウキクサデカンターの液体受け器からのタンパク質ジュース、および加工棟ヘッダーからの水を受容することができる。製粉されたアオウキクサマッシュは、全レースウェイからの予測される脱水アオウキクサの1日当たりの総収穫の全てを保持する能力を有する撹拌タンクであるマッシュ混合タンク内に保持される。
d.アオウキクサのデカント
アオウキクサデカンターへの供給速度はマッシュポンプVFDによって制御する。アオウキクサデカンタースキッドの全ての自動化された機能はアオウキクサデカンタースキッド制御パネルによって制御する。デカンターからのバイオクルード固体のアウトプットにより、バイオクルードの加工の流れが開始する。バイオクルードを、湿ったバイオクルードコンベアによってデカンター放出からバイオクルード圧搾ユニットに移送する。デカンターからの液体のアウトプットにより、タンパク質の加工の流れが開始する。タンパク質ジュースはデカンターからジュース受け器に落ち、ジュースポンプによって受け器からジューススクリーナーに送達される。スクリュープレス#1からの圧搾ジュース、スクリュープレス#2からの圧搾ジュース、およびポリッシング遠心分離機からのパルプを含むリサイクルされる流れもジュース受け器に運ぶ。ジュース受け器からの合わせたタンパク質ジュースおよびリサイクルの流れを、ジュースポンプによってジュースフィルターに送達する。タンパク質ジュースの流れからの懸濁固体を、ジュースフィルターを通してスクリーニングする。固体を、バイオクルードの圧搾ステップに送達するために、ジュースフィルターから直接、湿ったバイオクルードコンベアに放出する。ジュースを濾過されたジュースのタンクに放出して、濾過されたジュースポンプによってジュースタンク#1に移す。
iii.バイオクルードの加工
a.バイオクルードの圧搾
スクリュープレス#1
アオウキクサデカンターからのバイオクルードの流れを、乾燥に備えて一連のスクリュープレスによって脱水する。最初の段階はスクリュープレス#1である。バイオクルードの最初の圧搾による予測される1日当たりの生産は、バイオリアクターの数および加工センターのサイズに基づいて変動する。
スクリュープレス#2
バイオクルードを、スクリュープレス#1からスクリュープレス#2に直接放出した後にさらに脱水する。バイオクルードの第2の圧搾による予測される1日当たりの生産は、バイオリアクターの数および加工設備のサイズに基づいて変動する。
圧搾ジュースの回収
スクリュープレス#1およびスクリュープレス#2からの合わせた圧搾ジュースを、圧搾ジュース受け器に運ぶ。回収された圧搾ジュースは、圧搾ジュースポンプによって湿ったバイオクルードコンベアに戻してリサイクルする。
スクリュープレス#3
バイオクルードを、スクリュープレス#2からスクリュープレス#3に直接放出した後にさらに脱水する。任意選択の調整は、スクリュープレス#3に蒸気を注入することを含む。バイオクルードの第3の圧搾による予測される1日当たりの生産は、バイオリアクターの数および加工設備のサイズに基づいて変動する。圧搾バイオクルードを、スクリュープレス#3からバイオクルードコンベアに放出し、それによりバイオクルードを圧搾バイオクルードホッパーに送達する。
廃棄圧搾ジュースの再利用
スクリュープレス#3からの圧搾ジュースを、廃棄ジュース受け器に運ぶ。廃棄ジュースを、廃棄ジュースポンプによって、一次保持池に戻すための再生水タンクに送り込む。
b.バイオクルードの乾燥
圧搾バイオクルードホッパーは、名目上125%の、圧搾バイオクルードの予測される1日当たりの総生産の能力を有する。1日当たりの生産は、その後の、乾燥させ、包装する作動日までホッパー内に保持する。圧搾バイオクルードを、圧搾バイオクルードコンベアによって、VFDによって制御された速度で乾燥機供給ホッパーに移送して、バイオクルード乾燥機供給ホッパーにおける作動レベルを維持する。
圧搾バイオクルードをバイオクルード乾燥機によって乾燥させる。いくつかの実施形態では、バイオクルード乾燥機は、天然ガスによって燃料供給される空気加熱器によって加熱される取入れ口を備えたスピンフラッシュ乾燥機である。液化天然ガス(LNG)タンクは、バーナー供給するための部位に位置する。乾燥バイオクルードを生成物ホッパー内に放出し、包装室に移す。バイオクルード乾燥機スキッドの範囲内の自動機能を専用の制御パネルによって制御する。
c.バイオクルードの包装
包装区域は、バイオクルード生成物に対する湿度の影響を低下させるために環境を制御した区域である。バイオクルードを、適切な、生成物に特異的なバッグ、繊維ドラムまたは他の容器に包装する。
iv.タンパク質濃縮物の加工
a.ポリッシング遠心分離
ジュースのポリッシング
濾過タンパク質ジュースについて、ポリッシング遠心分離することによって残留固体を取り出す。
パルプのリサイクル
ポリッシング遠心分離機から放出された固体を、デカンタージュース受け器に運び、そこで、固体をジュースフィルターおよび湿ったアオウキクサコンベアにリサイクルする。
b.タンパク質の沈降分離
蒸気注入沈降分離
ポリッシングジュース中の液体タンパク質を、蒸気注入沈降分離装置によって分離するために沈降分離処理する。
c.タンパク質ブロスの遠心分離
濃縮タンパク質ブロス
タンパク質ブロスを、タンパク質ブロス遠心分離機によって濃縮する。ブロスを、ブロス保持タンクポンプによってタンパク質ブロス遠心分離機に供給する。
リカーの再利用
タンパク質ブロス遠心分離機からの相補的な相はリカー相である。リカーを、一次保持池に返送するための再生水タンクに放出する。
d.タンパク質ブロスの洗浄および遠心分離
濃縮タンパク質ブロスを洗浄して、沈降分離されたタンパク質固体をさらに濃縮する。ブロス洗浄タンクの前に、濃縮ブロスを洗浄水と混合する。洗浄ブロスを洗浄ブロス遠心分離機に運ぶ。ブロスを、ブロス洗浄ポンプによって洗浄遠心分離機に供給する。洗浄ブロスを、洗浄遠心分離機によって洗浄水から分離する。洗浄ブロスを、遠心分離機からタンパク質タンクに運ぶ。流速をモニターし、洗浄遠心分離機の制御パネルに送る。洗浄ブロスの予測される1日当たりの生産は、バイオリアクターの数および加工設備のサイズに基づいて変動する。洗浄遠心分離機において分離したリカー相を、一次保持池に戻すための再生水タンクに運ぶ。
e.タンパク質の乾燥
タンパク質タンクは、名目上125%の、洗浄されたタンパク質濃縮物の予測される1日当たりの総生産を有する。タンパク質タンクは、内容物の温度を所望の温度に維持するために、冷水ジャケットを備える。1日当たりの生産物は、乾燥させ、包装するまでタンク内に保持する。濃縮タンパク質をタンパク質乾燥機によって乾燥させる。いくつかの実施形態では、タンパク質乾燥機は、天然ガスによって燃料供給される空気加熱器によって加熱される取入れ口を備えたスプレー乾燥機である。液化天然ガス(LNG)タンクは、バーナー供給するための部位に位置する。乾燥タンパク質濃縮物の予測される1日当たりの生産は、バイオリアクターの数および加工設備のサイズに基づいて変動する。乾燥タンパク質濃縮物を、生成物ホッパーに運び、包装室に移送する。
f.タンパク質の包装
包装区域は、タンパク質濃縮生成物に対する湿度の影響を低下させるために、環境を制御する。タンパク質濃縮物を、適切な、生成物に特異的なバッグまたは繊維ドラムに包装する。
v.加工液の冷蔵および保持
a.システムの設計意図
工程アップセットの間に、部分的に加工されたマッシュ、ジュースまたはブロスを守るために、加工液の冷蔵および保持システムを設計する。以下の工程の位置で、部分的に加工された生成物を冷蔵および保持システムに、またはそこから、移送することができる:濾過されたジュース、ポリッシングジュース、沈降分離ブロス、濃縮ブロス、および洗浄ブロス。
b.システムの構成成分
一次冷却
濾過されたジュース、ポリッシングジュース、沈降分離ブロス、濃縮ブロス、および洗浄ブロスからの加工流体を、ジュース冷却器に通して、温度を所望のレベルに設定または維持する。
冷蔵
ジュース冷却器から出てくる加工流体も、ジュース冷蔵装置を通して温度を所望のレベルに設定または維持する。冷蔵流体の供給を、閉ループ内で作動する水冷蔵装置スキッドによって生成する。ジュース冷蔵装置から出てくる加工流体の温度を制御する。
保持タンク
冷蔵ジュースタンクは、名目上100%の、製粉されたアオウキクサマッシュの予測される1日当たりの総生産能力を有する。冷蔵ジュースタンクは、内容物の温度を所望の設定点に維持するために冷水ジャケットを備える。
vi.定置洗浄(Clean−In−Place)(CIP)システム
a.CIPスキッド
CIPスキッドは、加工される材料の体積に適したサイズの2つのタンクを備える。CIPすすぎタンクは、通常、苛性アルカリ溶液を用いて浄化する前およびその後のすすぎ工程の装置に使用する熱水、ならびに再循環による浄化工程の装置に使用する苛性アルカリ溶液を含有する。CIPポンプは、CIP溶液およびリンス剤をCIPシステムのユーザーに送達する遠心性ポンプである。CIP加熱器により、CIP溶液を所望の温度に温める。フローは、CIP加熱器および2つのCIPタンクのいずれかを通じて再循環させて、所望の温度設定点に到達させることができる。
b.CIP溶液&リンス剤
CIP溶液は、所望の設定点に加熱した苛性アルカリ溶液である。溶液は、適量の水を用いて希釈することによって調製する。CIPリンス剤とは、指定された設定点に加熱した洗浄水を指す。
c.CIP供給&返送
CIPシステムのユーザーは、以下の通りである:マッシュ混合タンク、ジュースタンク#1、ポリッシング遠心分離機、ブロス保持タンク、タンパク質ブロス遠心分離機、ブロス洗浄タンク、洗浄遠心分離機、ジュース冷却器、ジュース冷蔵装置、冷蔵ジュースタンク、およびタンパク質タンク。
(実施例24)
タンパク質の純度、タンパク質生成物の収率、およびバイオクルード生成物の収率
乾燥タンパク質濃縮物および乾燥バイオクルードを、図38に示され、本明細書で説明されている工程のフロー図に従って生産した。
タンパク質の純度、タンパク質生成物の収率、およびバイオクルード生成物の収率が表6に要約されている。ここで、および本出願の他の箇所で使用される場合、タンパク質の純度は、最終生成物の乾燥物質の総量の百分率として算出し、タンパク質の収率は、インプットの乾燥物質の総質量の百分率として算出し、およびバイオクルードの収率は、インプットの乾燥物質の総質量の百分率として算出する。
乾燥タンパク質濃縮物および乾燥バイオクルードをさらに分析した。
(実施例25)
加工生成物の収率
タンパク質、バイオクルード、およびアオウキクサミールの典型的な収率範囲が表7に要約されている。
上記の種々の方法および技法により、本出願を実施するいくつもの方式が提供される。当然、記載されている全ての目的または利点が、本明細書に記載の任意の特定の実施形態によって必ず実現することができるわけではないことが理解されるべきである。したがって、例えば、方法は、必ずしも本明細書において教示または示唆されている他の目的または利点を実現せずに、本明細書において教示されている1つの利点または利点群が実現または最適化されるように実施することができることが当業者には理解されよう。種々の代替が本明細書において言及されている。いくつかの好ましい実施形態は、1つの、別の、またはいくつかの特徴を具体的に包含し、他の実施形態は、1つの、別の、またはいくつかの特徴を具体的に排除し、さらに他のものは、1つの、別の、またはいくつかの有利な特徴を包含することにより、特定の特徴を弱めることが理解されるべきである。
さらに、異なる実施形態による様々な特徴の適用性が当業者には理解されよう。同様に、当業者は、本明細書に記載の原理に従って方法を実施するために、上記の種々の要素、特徴およびステップ、ならびに、そのような要素、特徴またはステップに対する他の公知の等価物を、種々の組合せで使用することができる。種々の要素、特徴およびステップの中で、いくつかは多様な実施形態において具体的に包含され、他のものは多様な実施形態において具体的に排除される。
本出願は、特定の実施形態および実施例に照らして開示されているが、本出願の実施形態は、具体的に開示されている実施形態を越えて、他の代替的な実施形態および/またはその使用および改変および等価物にまで及ぶことが当業者には理解されよう。
いくつかの実施形態では、本出願の特定の実施形態を説明し、特許請求するために使用される成分の分量、性質、例えば、分子量、反応条件などを表している数字は、ある場合には「約」という用語で修飾されているものと理解されるべきである。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書および添付されている特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、特定の実施形態により得ようとする所望の性質に応じて変動し得る近似である。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、報告されている有意な桁数に照らして、かつ通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。広範囲の本出願のいくつかの実施形態を示している数値範囲および数値パラメータは近似であるが、特定の実施例において記載されている数値は、実行可能な限り正確に報告されている。
いくつかの実施形態では、本出願の特定の実施形態を説明している文脈において(特に以下の特許請求の範囲の特定の文脈において)使用される「a(1つの)」および「an(1つの)」および「the(その)」という用語および類似した参照は、単数と複数の両方を包含すると解釈されてよい。本明細書では、値の範囲の列挙は、ただ単に、その範囲内に入る別々の値のそれぞれについて個々に参照する簡潔な方法としての機能を果たすものとする。別段の指定のない限り、本明細書では、それが本明細書において個々に列挙されたかのように個々の値が本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の方法は全て、本明細書において別段の指定がある場合、または文脈から明らかに矛盾する場合を除き、任意の適切な順番で実施することができる。本明細書において特定の実施形態に関して提供される任意のかつ全ての例、または例示的な言葉(例えば、「などの(such as)」)の使用は、ただ単に、本出願をよりよく照らし出すためのものであり、別に特許請求された本出願の範囲に対する限定を提起するものではない。本明細書のどの言葉も、本出願の実施に不可欠な任意の特許請求されていない要素を示していると解釈されるべきではない。
本出願を実行するための、出願人らに公知の最良の形式を含めた本出願の好ましい実施形態が、本明細書に記載されている。前述の説明を読むとそれらの好ましい実施形態の変形が当業者には明らかになる。当業者は、必要に応じてそのような変形を使用することができ、また、本明細書に具体的に記載されているのとは別の方法で本出願を実施することができると考えられる。したがって、本出願の多くの実施形態は、適用法によって認められる添付の特許請求の範囲において列挙されている主題の改変および等価物の全てを包含する。さらに、その可能性のある変形全てにおける上記の要素の任意の組合せは、本明細書において別段の指定がある場合、または文脈から明らかに矛盾する場合を除き、本出願に包含される。
本明細書において参照されている全ての特許、特許出願、公開特許公報、および他の資料、例えば、論文、書籍、仕様書、刊行物、文書、物、および/または同様のものなどは、ここで、同様のものに付随する任意の出願経過、本文書と相反する、または矛盾する任意の同様のもの、または現在または後で本文書に付随する特許請求の範囲の最も広範な範囲に関して影響を及ぼす限定を有し得る任意の同様のものを除いて、全ての目的に関してその全体がこの参照により本明細書に組み込まれる。例として、組み込まれた資料に付随する説明、定義、および/または用語の使用と、本文書に付随するものとの間に不一致または矛盾がある場合は、本文書における説明、定義、および/または用語の使用がまさる。
最後に、本明細書に開示されている本出願の実施形態は本出願の実施形態の原理を例示するものであることが理解されるべきである。使用することができる他の改変は本出願の範囲内であり得る。したがって、限定するものではなく、例として、本明細書における教義に従って本出願の実施形態の代替の構成を利用することができる。したがって、本出願の実施形態は、示され、記載されている通りに正確には限定されない。
発明の例示的実施形態の記述
本発明のいくつかの実施形態は、以下の項目に開示される。
項目
1.水生種のバイオマスから複数の生成物を回収する方法であって、
バイオマスを提供するステップと、
バイオマスを溶解させることによって、溶解したバイオマスを生成するステップと、
溶解したバイオマスを分離することによって、ジュースおよび第1の固相を生成するステップと、
ジュースを使用して湿ったタンパク質濃縮物を形成するステップと、
湿ったタンパク質濃縮物を乾燥させることによって、乾燥タンパク質濃縮物を生成するステップと、
第1の固相を使用して湿ったバイオクルードを生産するステップと、
湿ったバイオクルードを乾燥させることによって、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される少なくとも1つの生成物を生成するステップと
を含み、
複数の生成物は、乾燥タンパク質濃縮物、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される生成物を含み、
複数の生成物中のタンパク質の少なくとも50%は、乾燥タンパク質濃縮物中にある方法。
2.提供ステップが、
工業規模で水生生物種のバイオマスを生産することと、
バイオマスを収穫することと
を含む、項目1に記載の方法。
3.分離ステップが、溶解したバイオマスを圧搾するステップを含む、項目1に記載の方法。
4.ジュースを濾過することによって、濾過されたジュースおよび第2の固相を生成するステップと、
濾過されたジュースを清澄にすることによって、清澄化されたジュースおよび第3の固相を生成するステップと、
清澄化されたジュースからタンパク質を凝固させることによって、湿ったタンパク質濃縮物を含むブロスを生成するステップと、
ブロスから湿ったタンパク質濃縮物を分離するステップと
をさらに含む、項目1に記載の方法。
5.第1の固相、第2の固相、第3の固相、およびブロスのうちの少なくとも1つが、バイオクルードおよび高炭水化物ミールを回収するのに使用される、項目4に記載の方法。
6.水生種がアオウキクサ属の種を含む、項目1に記載の方法。
7.溶解ステップが、ボールミル、コロイドミル、ナイフミル、ハンマーミル、粉砕ミル、ピューレマシン、およびフィルタープレスのうちの少なくとも1つを使用することを含む、項目1に記載の方法。
8.圧搾ステップが、ベルトプレス、ファンプレス、ロータリープレス、スクリュープレス、フィルタープレス、および仕上げプレスのうちの少なくとも1つを使用することを含む、項目3に記載の方法。
9.ジュースが可溶性タンパク質を含む、項目1に記載の方法。
10.第1の固相、第2の固相、または第3の固相のうちの少なくとも1つを圧搾することによって、第2のジュースおよびバイオクルードを生成するステップを含む、項目4に記載の方法。
11.第2のジュースが、ジュースと合わされる、項目10に記載の方法。
12.さらなる圧搾ステップが、スクリュープレスを使用して実施される、項目10に記載の方法。
13.バイオクルードを乾燥させるステップをさらに含む、項目10に記載の方法。
14.乾燥ステップが、スピンフラッシュ乾燥機、スプレー乾燥機、ドラム乾燥機、フラッシュ乾燥機、流動床乾燥機、ダブルドラム乾燥機、およびロータリー乾燥機のうちの少なくとも1つを使用して実施される、項目13に記載の方法。
15.濾過ステップが、振動分離器、振動スクリーンフィルター、円振動分離器、直線運動シェーカー/斜め運動シェーカー、デカンター遠心分離機、およびフィルタープレスのうちの少なくとも1つを使用して実施される、項目4に記載の方法。
16.振動分離器が少なくとも1つの振動スクリーンフィルターを含む、項目15に記載の方法。
17.清澄ステップが、濾過されたジュースの遠心分離および/またはさらなる濾過を含む、項目4に記載の方法。
18.清澄ステップが、高速マルチディスクスタック遠心分離機、マイクロ濾過、および限外濾過のうちの少なくとも1つの使用を含む、項目17に記載の方法。
19.清澄化されたジュースが、冷蔵貯蔵タンクに貯蔵される、項目4に記載の方法。
20.凝固ステップが、清澄化されたジュースのpHを下げることを含む、項目4に記載の方法。
21.pHが約6未満に下げられる、項目20に記載の方法。
22.pHが約5未満に下げられる、項目20に記載の方法。
23.pHが約4.5に下げられる、項目20に記載の方法。
24.pHを下げることが、塩酸、硝酸、および硫酸から選択される少なくとも1つの酸を使用することを含む、項目20に記載の方法。
25.凝固ステップが、少なくとも1つの熱交換器を備える沈降分離装置を使用して実施される、項目4に記載の方法。
26.少なくとも1つの熱交換器が、少なくとも1つのプレート熱交換器、またはチューブ熱交換器、または蒸気注入熱交換器を備える、項目25に記載の方法。
27.凝固ステップが、
清澄化されたジュースを第1の温度に加熱することによって、ブロスを生成することと、
ブロスを第2の温度に冷却することと
を含む、項目4に記載の方法。
28.第1の温度が約40℃〜約100℃である、項目27に記載の方法。
29.第2の温度が約40℃未満である、項目27に記載の方法。
30.第2の温度が約30℃未満である、項目27に記載の方法。
31.分離ステップが、高速マルチディスクスタック遠心分離機を使用することを含む、項目1に記載の方法。
32.湿ったタンパク質濃縮物が冷蔵貯蔵タンクに貯蔵される、項目1に記載の方法。
33.液状湿ったタンパク質濃縮物を乾燥させることによって、乾燥タンパク質濃縮物を生成するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
34.乾燥ステップが、スプレー乾燥機、ドラム乾燥機、スピンフラッシュ乾燥機、フラッシュ乾燥機、流動床乾燥機、ダブルドラム乾燥機、およびロータリー乾燥機を使用して実施される、項目33に記載の方法。
35.第3の固相および清澄化されたジュースからなる群から選択される材料を、アルコール、溶媒、または水のうちの少なくとも1つと接触させ、酸触媒と接触させることによって混合物を形成するステップと、混合物を液体と固体に分離し、それによって材料中の脂質および灰分形成成分が液体中に分けられるステップとをさらに含む、項目1に記載の方法。
36.溶解ステップの前または直後に、水性溶媒を使用してバイオマスを洗浄するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
37.水生種のバイオマスから複数の生成物を回収するシステムであって、
バイオマスを溶解させることによって、溶解したバイオマスを生成するための溶解ユニットと、
溶解したバイオマスを分離することによって、ジュースおよび固相を生成するための分離ユニットと、
ジュースを使用して湿ったタンパク質濃縮物を形成するためのユニットと、
湿ったタンパク質濃縮物を乾燥させることによって、乾燥タンパク質濃縮物を生成するためのタンパク質乾燥ユニットと、
湿ったバイオクルードを乾燥させることによって、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される少なくとも1つの生成物を生成するためのユニットであって、湿ったバイオクルードは固相を含むユニットと
を備え、
複数の生成物は、乾燥タンパク質濃縮物、乾燥バイオクルードおよび高炭水化物ミールから選択される生成物を含み、
複数の生成物中のタンパク質の少なくとも50%は、乾燥タンパク質濃縮物中にあるシステム。
38.溶解ユニットが、コロイドミル、ナイフミル、ボールミル、ハンマーミル、粉砕ミル、ピューレマシン、およびフィルタープレスから選択される少なくとも1つの装置を含む、項目37に記載のシステム。
39.分離ユニットが、ベルトプレス、デカンター遠心分離機、ファンプレス、ロータリープレス、スクリュープレス、フィルタープレス、および仕上げプレスから選択される少なくとも1つの装置を含む、項目37に記載のシステム。
40.ジュースを使用して湿ったタンパク質濃縮物を形成するためのユニットが、濾過ユニット、清澄ユニット、タンパク質凝固ユニット、およびタンパク質収集ユニットから選択される少なくとも1つのユニットを含む、項目37に記載のシステム。
41.濾過ユニットが、振動分離器、振動スクリーンフィルター、円振動分離器、リニアシェーカー/斜め運動シェーカー、デカンター遠心分離機、フィルタープレスから選択される少なくとも1つの装置を含む、項目40に記載のシステム。
42.清澄ユニットが、高速ディスクスタック遠心分離機、マイクロ濾過、限外濾過から選択され少なくとも1つの装置を含む、項目40に記載のシステム。
43.タンパク質凝固ユニットが、熱沈降分離装置および酸沈降分離装置から選択される少なくとも1つの装置を含む、項目40に記載のシステム。
44.タンパク質収集ユニットが、高速マルチディスクスタック遠心分離機、静置タンク、清澄器、およびデカンター遠心分離機から選択される少なくとも1つの装置を含む、項目40に記載のシステム。
45.タンパク質の乾燥ユニットが、スプレー乾燥機、ダブルドラム乾燥機、およびフラッシュ乾燥機から選択される少なくとも1つの装置を含む、項目37に記載のシステム。
46.バイオクルードを乾燥させるためのユニットが、流動床乾燥機、スピンフラッシュ乾燥機、フラッシュ乾燥機、ドラム乾燥機、およびロータリー乾燥機から選択される少なくとも1つの装置を含む、項目37に記載のシステム。
47.サニタイジングユニットをさらに含む、項目37に記載のシステム。