JP6356400B2 - 周波数検出装置 - Google Patents
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Description
また、非特許文献2に記載の、SSVEPを用いたBCIの方法は、出力の精度に改善の余地がある。
図1は、本発明の第1の実施形態における周波数検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、周波数検出装置1は、周波数検出装置本体100と、電極900とを具備する。周波数検出装置本体100は、信号入力部110と、制御部120と、記憶部150と、結果出力部160とを具備する。制御部120は、脳波測定部121と、周波数スペクトル取得部122と、最大値取得部123と、中央値取得部124と、スペクトル法周波数検出部125とを具備する。
周波数検出装置1は、脳波の周波数検出装置の一例に該当する。
例えば、6Hz(ヘルツ)で点滅するLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)と、7Hzで点滅するLEDと、8Hzで点滅するLEDとがブレッドボード(Bread Board)に配置され、対象者は、いずれかのLEDを注視する。周波数検出装置1は、対象者の脳波を解析してSSVEPの周波数を判定し、LEDの周波数のうち、判定したSSVEPの周波数に最も近い周波数を選択する。そして、周波数検出装置1は、選択した周波数を示す信号を、操作対象の機器へ出力する。
このように、対象者は、いずれのLEDを注視するかの選択によって、コンピュータを操作することができる。
このように、対象者は、いずれのLEDを注視するかの選択によって、車椅子を操作することができる。
このように、対象者は、いずれのLEDを注視するかの選択によって、機器の出力の大きさを調整することができる。
また、以下では、脳波の周波数スペクトルを解析して視覚刺激の点滅周波数を検出する方法を「スペクトル法」と称する。
但し、電極900の配置は、O1、O2、Ozの位置に限らず、視覚誘発電位を検出可能な位置であればよい。
脳波は完全非侵襲で検出可能であり、電極900の配置も、対象者の体外でよい。この点において、周波数検出装置1は、対象者の負担が小さく、また、簡易的かつ長期的に使用可能である。
信号入力部110は、電極900からの信号を取得する。特に、信号入力部110は、電極900が検出した脳波をアナログの脳波検出信号にて取得し、デジタル信号に変換する。信号入力部110は、例えば、周波数検出装置本体100が具備する信号端子およびアナログ/デジタル変換回路(AD変換回路)を含んで構成される。
制御部120は、例えば、周波数検出装置本体100の具備するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、周波数検出装置本体100の具備する記憶デバイスからプログラムを読み出して実行することで実現される。
ここでいう周波数スペクトルとは、脳波データをフーリエ変換することで、脳波に含まれる周波数成分を解析したデータである。また、以下では、周波数スペクトルにおける、ある周波数成分の大きさを、当該周波数の「パワー値」または「スペクトル強度」と称する。
最大値取得部123が所定周波数範囲内でスペクトル強度の最大値を取得するのは、視覚刺激の点滅周波数と、SSVEPの周波数との間にずれが生じる場合があるからである。
また、点P21、P22、P23は、それぞれ、視覚刺激の点滅周波数6Hz、7Hz、8Hzに対して最大値取得部123が取得するスペクトル強度の最大値の例を示している。なお、最大値取得部123がスペクトル強度の最大値を取得する周波数の範囲を鎖線にて示している。
区間A21、A22、A23は、それぞれ、視覚刺激の点滅周波数6Hz、7Hz、8Hzに対して中央値取得部124が中央値を取得する周波数の範囲を示している。
ここで、仮に、中央値取得部124が中央値に代えて平均値を取得する場合、平均値算出の基となるデータに、最大値取得部123が取得する最大値が含まれる。この点において、中央値取得部124が取得する平均値が最大値の影響を受け、最大値と平均値との差が小さくなる。これにより、スペクトル法周波数検出部125がピークの最も大きい周波数を選択する精度が低下するおそれがある。
記憶部150は、周波数検出装置本体100が具備する記憶デバイスを含んで構成される。
結果出力部160は、例えば周波数検出装置本体100が具備する通信回路を含んで構成される。
図5は、周波数検出装置1が、対象者の注視している視覚刺激の点滅周波数を検出する処理手順の例を示すフローチャートである。
同図の処理において、脳波測定部121は、O1、O2、Ozの各電極を用いて脳波を測定する(ステップS101)。すなわち、O1、O2、Ozの位置に設置された各電極900が脳波を検出して脳波検出信号を出力し、脳波測定部121は、信号入力部110を介して各脳波検出信号を取得する。
ループL111において、周波数スペクトル取得部122は、処理対象の脳波に対してフーリエ変換を行って、周波数スペクトルを取得する(ステップS112)。
ループL112において、最大値取得部123は、処理対象の脳波の周波数スペクトルについて、処理対象の周波数を中心にプラスマイナス0.1Hzの範囲内における、周波数スペクトルの強度の最大値(周波数成分のピーク強度)を取得する(ステップS122)。
そして、スペクトル法周波数検出部125は、ステップS122で最大値取得部123が取得した最大値から、ステップS123で中央値取得部124が取得した中央値を減算する(ステップS124)。
次に、制御部120は、ループL111の終端処理を行う(ステップS132)。具体的には、制御部120は、ステップS101で得られた脳波の全てに対してループL111の処理を行ったか否か判定する。そして、全ての脳波に対してループL111の処理を行ったと判定した場合は、ループL111を終了する。一方、未処理の脳波があると判定した場合は、ステップS111に戻り、引き続き未処理の脳波に対してループL111の処理を行う。
そして、結果出力部160は、ステップS142で得られた周波数を示す信号を、周波数検出装置1の検出結果として出力する(ステップS142)。
その後、図5の処理を終了する。
なお、制御部120が、ループL111の処理、または、ループL112の処理、あるいは両方の処理を並列処理(例えば並行処理)するようにしてもよい。
特に、中央値取得部124が中央値を取得することで、最大値取得部123が取得する最大値との差が出易くなり、スペクトル法周波数検出部125がピークの最も大きい周波数を選択する精度の低下を抑制し得る。これにより、周波数検出装置1は、対象者が注視している視覚刺激の点滅周波数を精度よく検出することができる。
このように、周波数検出装置1は、学習を必要とせずに、SSVEPを用いたBCIの出力をより精度よく得ることができる。
これにより、周波数検出装置1は、いずれかの電極においてノイズが混入するなど脳波の検出精度が低下した場合でも、周波数の検出精度の低下を抑制することができる。
視覚に関して日常生活に不便を感じていない32名(男性27名、女性5名、平均年齢21.09歳)が被験者(上記の「対象者」に相当する)となった。被験者のうち5名(男性4名、女性1名)は、BCIを以前に体験したことがあったが、他の27名は過去に脳波の計測を受けたことがなかった。被験者は、実験の目的について事前に実験者から説明を受け、書面によるインフォームドコンセントを得て実験に参加した。
実験室内は照明を消した薄暗い状態にあり、被験者は、LEDから50センチメートル(cm)程度離れて当該LEDを注視した。また、外界からの音刺激による影響を除外するために、被験者は耳栓を着用した。
同じ実験を2日間行い、各被験者について充分な脳波データのサンプルを取得した。
加えて、比較のための従来手法として、Ozの電極にて検出される脳波にLDA(Linear Discriminant Analysis、線形判別分析)を適用して、視覚刺激の点滅周波数を検出する方法(以下、「LDA法」と称する)の識別率を算出した。LDAとは、2つのグループに分けられた学習データを用いて予め識別面を求めておき、新たに入力されるデータ(判別対象のデータ)がどちらのグループに属するかを、識別面を用いて判別する方法である。
識別面は、それぞれのグループの重心を結ぶ直線が垂直二等分される直線(特徴ベクトルが3次元以上の場合は超平面)となる。図7の例では、点P1001、P1002が、それぞれ、グループ1、グループ2の重心を示し、線L1001が識別面を示す。
なお、以下ではグラフを用いてLDAを行う場合を例に説明するが、グラフの描画を行わずに演算処理にてLDAを行うことも可能である。
LDAでは2クラス判別(二者択一)方式の判別しか行うことができないので、2つの周波数の組み合わせ3通りの各々について判別を行い、判別結果の多数決を行って、最も多く選択された周波数を検出結果とする。
判別対象の点P1011は、識別面(線L1011)で区切られた領域のうち6Hz側に位置しており、LDAにより6Hzと判定される。
判別対象の点P1021は、識別面(線L1021)で区切られた領域のうち8Hz側に位置しており、LDAにより8Hzと判定される。
判別対象の点P1031は、識別面(線L1031)で区切られた領域のうち6Hz側に位置しており、LDAにより6Hzと判定される。
図8〜図10に示される3つの判定結果の多数決により、6Hzとの検出結果が得られる。
次に、ステップS1101で得られた脳波をフーリエ変換して周波数スペクトルを取得する(ステップS1102)。
次に、図8〜図10の例に示される各グラフのように、2つの所定周波数の組み合わせの各グラフに、ステップS1103で得られたピーク強度をプロットする(ステップS1104)。
ステップS1105において、適切な数のデータを得られていないと判定した場合(ステップS1105:NO)、ステップS1101へ戻る。
一方、適切な数のデータを得られたと判定した場合(ステップS1105:YES)、各グラフについて、各グループの重心を算出する(ステップS1111)。そして、グラフ毎に識別面を算出する(ステップS1112)。
その後、図11の処理を終了する。
そして、図8〜図10の例に示される各グラフのように、2つの所定周波数の組み合わせの各グラフに、ステップS1203で得られたピーク強度をプロットする(ステップS1204)。
そして、グラフ毎の判定結果の多数決を行って、最も多い判定結果を、視覚刺激の点滅周波数の検出結果とする(ステップS1206)。
その後、図12の処理を終了する。
また、LDAによる識別性能を調べるため、4−foldの交差確認を用いた。n−fold(nは正整数)では、データをn分割し、そのうちの1つを識別用データとして使用し、残りを学習用のデータとして使用して正答率を求める。当該手順にて、n分割したデータの各々を識別用データとしたときの正答率を順番に求め、これらを平均することで、識別率を算出する。
今回の実験で用いた4−fold交差確認では、データを4分割して識別率の算出を行った。
同図に示すように、4−fold交差確認では、4分割したデータの1つを順番に識別用データとし、他のデータを学習用データとして、それぞれ識別率を算出する。そして、得られた識別率の平均を算出して推定精度(本実験では、視覚刺激の点滅周波数の検出精度)とする。
特に、データを4秒毎に分割した場合、および、5秒毎に分割した場合、視覚刺激の点滅周波数6Hz、7Hz、8Hzの全てについて危険率が5パーセント以下(0パーセント)となっており、強い優位性が示されている。
例えば、最大値取得部123が最大値を取得する範囲(第1の所定周波数範囲)の幅は、プラスマイナス0.5Hzの範囲であってもよく、中央値取得部124が中央値を取得する範囲(第2の所定周波数範囲)の幅は、プラスマイナス3Hzの範囲であってもよい。特に、第1の所定周波数範囲の幅と第2の所定周波数範囲の幅との組み合わせについて、上述したプラスマイナス0.1Hzとプラスマイナス0.3Hzとの組み合わせが好適である。
図15は、本発明の第2の実施形態における周波数検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、周波数検出装置2は、周波数検出装置本体200と、電極900とを具備する。周波数検出装置本体200は、信号入力部110と、制御部220と、記憶部150と、結果出力部160とを具備する。制御部220は、脳波測定部121と、周期データ切出部227と、加算平均算出部228と、加算法周波数検出部229とを具備する。
図15において図1の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(110、121、150、160、900)を付して説明を省略する。
周波数検出装置1(図1)の場合と同様、周波数検出装置2は、BCIとして機能することができる。
周波数検出装置2は、脳波の周波数検出装置の一例に該当する。
なお、以下では、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期に応じた時間窓で脳波データから切り出したデータを足し合わせたデータに基づいて視覚刺激の点滅周波数を検出する方法を「加算法」と称する。
制御部220は、例えば、周波数検出装置本体200の具備するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、周波数検出装置本体200の具備する記憶デバイスからプログラムを読み出して実行することで実現される。
具体的には、加算平均算出部228は、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期として設定されている所定周期毎に、周期データ切出部227が切り出した周期データの加算平均を算出する。
なお、加算平均算出部228が、脳波から切り出されたデータを周期的に重ね合わせる処理は、周期データを足し合わせる処理であればよく、加算平均に限らない。例えば、加算平均算出部228が、周期データの加算のみを行って平均を行わないようにしてもよい。
線L31は、対象者が点滅周波数6Hzの視覚刺激を注視している場合に、加算平均算出部228が行う加算平均にて得られるデータの例を示している。
線L41は、対象者が点滅周波数6Hzの視覚刺激を注視している場合に、加算平均算出部228が行う加算平均にて得られるデータの例を示している。
線L51は、対象者が点滅周波数6Hzの視覚刺激を注視している場合に、加算平均算出部228が行う加算平均にて得られるデータの例を示している。
これに対し、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期と異なる周期で脳波データを切り出して加算平均を行った場合、加算平均にて得られる波形には、明瞭な視覚誘発電位は現れない。これにより、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期と異なる周期で脳波データを切り出して加算平均を行ったデータでは、最大値と最小値との差が小さくなる。
図19は、周波数検出装置2が、対象者の注視している視覚刺激の点滅周波数を検出する処理手順の例を示すフローチャートである。
同図のステップS201、S211、S221は、それぞれ、図5のステップS101、S111、S121と同様である。
そして、加算平均算出部228は、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期として設定されている所定周期毎に、ステップS222で周期データ切出部227が切り出した周期データの加算平均を算出する(ステップS223)。
また、加算法周波数検出部229は、ステップS223で得られた各データについて最小値を検出する(ステップS225)。
さらに、加算法周波数検出部229は、ステップS223で得られた各データについて、ステップS224で得られた最大値と、ステップS225で得られた最小値との差を算出する(ステップS226)。
ループL122を終了すると、加算法周波数検出部229は、ステップS226で得られた差が最大の周波数を選択する(ステップS231)。
ステップS232は、図5のステップS132と同様である。
そして、結果出力部160は、ステップS241で得られた周波数を示す信号を、周波数検出装置2の検出結果として出力する(ステップS242)。
その後、図19の処理を終了する。
なお、制御部220が、ループL121の処理、または、ループL122の処理、あるいは両方の処理を並列処理(例えば並行処理)するようにしてもよい。
また、加算平均算出部228が周期データの足し合わせ(本実施形態では加算平均)を行うことで、脳波データにノイズが含まれる場合でも、ノイズの影響を低減させることができる。
このように、周波数検出装置2は、学習を必要とせずに、SSVEPを用いたBCIの出力をより精度よく得ることができる。
第1の実施形態で説明した実験で取得した脳波データを使用し、また、第1の実施形態で説明した実験と同様、LDA法との比較を行った。
特に、データを5秒毎に分割した場合、視覚刺激の点滅周波数6Hz、7Hz、8Hzの全てについて危険率が5パーセント以下(0パーセント)となっており、強い優位性が示されている。
また、第1の実施形態について説明したのと同様、O1、O2、Ozの各電極にて検出される脳波から、視覚刺激の点滅周波数に対応する周期として設定されている所定周期毎の時間窓で切り出したデータの加算平均における最大値と最小値の差が最大の周波数を検出して多数決を行う方法は、事前の訓練を必要とせず、すぐに適用可能であるといえる。
一方、周期データ切出部227が脳波からのデータの切出に設定する時間窓の開始タイミングと、視覚刺激の点灯開始タイミングまたは点灯終了タイミングとが一致している場合、N75やP100やN145など、視覚刺激の点灯開始等のタイミングとの関係が既知の視覚誘発電位の確認が容易になる。
図21は、本発明の第3の実施形態における周波数検出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、周波数検出装置3は、周波数検出装置本体300と、電極900とを具備する。周波数検出装置本体300は、信号入力部110と、制御部320と、記憶部150と、結果出力部160とを具備する。制御部320は、脳波測定部121と、周波数スペクトル取得部122と、最大値取得部123と、中央値取得部124と、スペクトル法周波数検出部125と、条件判定部326と、周期データ切出部227と、加算平均算出部228と、加算法周波数検出部229とを具備する。
図21において図1または図15の各部に対応して同様の機能を有する部分には同一の符号(110、121〜125、150、160、227〜229、900)を付して説明を省略する。
周波数検出装置本体300は、電極900が検出した脳波に基づいて、スペクトル法と加算法との組み合わせにて、視覚刺激の点滅周波数を検出する。周波数検出装置本体300は、例えば、PC(Personal Computer、パソコン)などのコンピュータを用いて実現される。
周波数検出装置3は、脳波の周波数検出装置の一例に該当する。
制御部320は、例えば、周波数検出装置本体300の具備するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、周波数検出装置本体300の具備する記憶デバイスからプログラムを読み出して実行することで実現される。
一方、スペクトル法周波数検出部125が検出した周波数が所定の条件を満たさないと判定した場合、条件判定部326は、周期データ切出部227、加算平均算出部228および加算法周波数検出部229に、第2の実施形態にて説明した処理を行わせる。この場合、加算法周波数検出部229は、検出した周波数を示すデータを結果出力部160へ出力する。そして、結果出力部160は、当該データを、周波数検出装置本体300の検出結果として出力する。
図22は、周波数検出装置3が、対象者の注視している視覚刺激の点滅周波数を検出する処理手順の例を示すフローチャートである。
同図のステップS301は、図5のステップS101と同様である。
ステップS302において、制御部320(周波数スペクトル取得部122、最大値取得部123、中央値取得部124およびスペクトル法周波数検出部125)は、図5のステップS111〜S141と同様の処理を行う。
その後、図22の処理を終了する。
そして、加算法周波数検出部229は、検出した周波数を示す信号を結果出力部160へ出力し、結果出力部160は、当該信号を周波数検出装置本体300の検出結果として出力する(ステップS322)。
その後、図22の処理を終了する。
また、上述したように、スペクトル法と加算法とのいずれも学習を必要としない。
このように、周波数検出装置3は、学習を必要とせずに、SSVEPを用いたBCIの出力をより精度よく得ることができる。
第1の実施形態で説明した実験で取得した脳波データを使用し、また、第1の実施形態で説明した実験と同様、LDA法との比較を行った。
特に、データを5秒毎に分割した場合、視覚刺激の点滅周波数6Hz、7Hz、8Hzの全てについて危険率が5パーセント以下となっており、強い優位性が示されている。
また、第1の実施形態について説明したのと同様、スペクトル法と加算法とを組み合わせた方法は、事前の訓練を必要とせず、すぐに適用可能であるといえる。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
100、200、300 周波数検出装置本体
110 信号入力部
120、220、320 制御部
121 脳波測定部
122 周波数スペクトル取得部
123 最大値取得部
124 中央値取得部
125 スペクトル法周波数検出部
150 記憶部
160 結果出力部
227 周期データ切出部
228 加算平均算出部
229 加算法周波数検出部
326 条件判定部
900 電極
Claims (3)
- 第一次視覚野から発せられる脳波を測定する脳波測定部と、
前記脳波の周波数スペクトルを取得する周波数スペクトル取得部と、
複数の所定周波数の各々について、当該所定周波数を含む第1の所定周波数範囲における前記脳波の周波数スペクトルの強度の最大値を取得する最大値取得部と、
前記複数の所定周波数の各々について、当該所定周波数を含む第2の所定周波数範囲における前記脳波の周波数スペクトルの強度の中央値を取得する中央値取得部と、
前記複数の所定周波数のうち前記周波数スペクトルの強度の最大値と前記周波数スペクトルの強度の中央値との差の大きさが最大の周波数を選択するスペクトル法周波数検出部と、
前記スペクトル法周波数検出部が検出した周波数が所定の条件を満たすか否かを判定する条件判定部と、
前記条件判定部が、前記周波数が前記所定の条件を満たさないと判定した場合、複数の所定周期の各々について、前記脳波から、当該所定周期の各時刻を開始時刻とする周期データを切り出す周期データ切出部と、
前記所定周期毎に前記周期データを足し合わせる加算平均算出部と、
前記所定周期のうち、当該所定周期毎に前記周期データを足し合わせたデータの正負ピーク強度の差が最大となる周期に対応する周波数を検出する加算法周波数検出部と、
を具備することを特徴とする脳波の周波数検出装置。 - 前記第2の所定周波数範囲は、前記第1の所定周波数範囲とは異なる広さの周波数範囲に設定されていることを特徴とする、請求項1に記載の脳波の周波数検出装置。
- 前記脳波測定部は、第一次視覚野から発せられる脳波を異なる位置にて検出する複数の電極からの信号に基づいて、複数の位置における前記脳波を測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脳波の周波数検出装置。
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