JP6349362B2 - 無線通信ユニット、集積回路、衛星通信システム及び電離層群遅延の補正方法 - Google Patents

無線通信ユニット、集積回路、衛星通信システム及び電離層群遅延の補正方法 Download PDF

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Description

本発明の分野は、一般的に衛星通信システムにおいて作動する無線通信ユニットに関する。特には、本発明の分野は、衛星通信システムにおける無線通信ユニット、集積回路及び電離層群遅延の補正方法に関する。
衛星通信システムにおいて、単一周波数全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)受信機への位置誤差の最大単一原因は、GPS信号が地球の電離層を通って伝播する際の、未知かつ大きな、GPS信号の被った時間遅延によるものである。電離層は、電波信号に対する分散的な媒体として作用する。この遅延は、しばしば電離層群遅延と言われる。
電離層群遅延は、以下の等式によって定義される。
Figure 0006349362
ここで、fは信号の中心周波数であり、典型的な値は1−100TECユニット(TECU)である(1TECU=1016電子/m)。
電離層群遅延の補正に対する2つの公知の方法がある。第1の公知の方法は、対象領域に渡って位置する「二周波数」受信機のネットワークの形式の特殊なインフラストラクチャーを必要とする。そのような二周波数のアプローチにおいて、電離層群遅延による歪の公知の補正方法は、電離層群遅延の補正専用の追加的な情報信号を搬送する1つの周波数搬送波を有する、二周波数搬送波上の信号を送信することである。
全電子数(Total Electron Content、TEC)の値は、2つの別個の搬送波周波数上の2つの信号の正確な受信から導かれ得る。例えば、L1及びL2のGPS信号の間の周波数分離は350MHzである。電離層のTECは、電離層より上に位置する衛星(しばしば全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)衛星が用いられる)から送信され、受信された電波信号の搬送波位相遅延を観察することによって特徴付けられる。TECは、地球の電離層に対する重要な記述量であり、太陽の活動によって強く影響される。TECの定義は、1メートル四方の断面の管に沿った、2つの地点の間の統合された全電子数であり、すなわち、電子の角柱数密度である。
TECは、媒体を通過する電波のシンチレーション並びに群及び位相遅延を決定する際に重要である。2つの別個の周波数で衛星によって送信される信号を同時に測定することによって、電波信号への電離層の有害な影響のたいていは、除去されることができる。TECを知ることによって、位相の分散を導くことができる。位相の分散は、以下の等式で表され得る。
Figure 0006349362
ここで、Cは光の真空速度である。
そのような二周波数アプローチには、いくつかの潜在的な問題がある。例えば、追加的な情報は、世界のある地域において、例えば大きな紛争の間、利用できないかもしれない。さらに、第2の周波数チャンネルの存在は、高い干渉又は妨害装置の存在による攪乱への感受性も増大させる。
しかしながら、たいていの乗り物のナビゲーション及びハンドヘルド受信機のような単一周波数装置は、二周波数の補正の機会を提供しない。これらの単一周波数装置は、単一周波数、リアルタイム、マッピング修正モデルに頼らねばならない。従って、電離層群遅延に対する第2の公知の補正方法は、例えば、Klobuchar (1987)モデル又は国際参照電離層(International Reference Ionosphere、IRI)モデル(Bilitza 2001)のような、予期される電離層群遅延を表すモデルを用いることである。Klobuchar法は、経験的なアプローチに基づいている。この方法を用いるために、利用者は、利用者位置の関数として電離層遅延を模型化した、ナビゲーション衛星信号についての送信機によるKlobuchar電離層モデルの放送を受信する必要がある。その結果、この第2の方法は実施するのが複雑であることが知られている。
そのようなモデルの係数は、全てGPS衛星によって送信されるナビゲーションメッセージ内に含まれる。電離層補正アルゴリズム又はKlobucharアルゴリズムとして知られているように、それはそこを通過する電波信号への電離層の影響の少なくとも50%を取り除く。そのようなリアルタイムマッピング情報は、典型的には、GPS周波数上で放送している対地静止衛星を経由して領域ごとに送られる。公知のリアルタイムマッピング技術は、北米において利用可能な広域補強システム(Wide Area Augmentation System、WAAS)、ヨーロッパにおいて利用可能なヨーロッパ対地静止ナビゲーションオーバーレイシステム(European Geostationary Navigation Overlay System、EGNOS)、及びアジアにおいて利用可能である多機能衛星補強システム(Multi−functional Satellite Augmentation System、MSAS)において使用されている。また、北アフリカ又は中東へのEGNOSの拡張は、赤道に近づくときにTEC値はより高くなるので、その新しい地域における電離層の影響をかなり増大させるかもしれない。
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されたように、電離層群遅延の補正を容易にする衛星通信システムにおける、通信ユニットとそのような通信ユニットの作動方法を提供する。本発明の具体的な実施態様は、独立請求項において定められる。本発明のこれらの及び他の側面が、後述する実施態様から明らかにされ、それらを参照して説明される。
本発明の第1の側面において、衛星通信システムにおける電離層群遅延を補正する無線通信ユニットが記載される。その無線通信ユニットは、衛星からの多搬送波信号を受信するように構成された受信機と、その受信機に接続され、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数TEC値を見積もり、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成されたプロセッサーとを有している。
一実施例において、そのプロセッサーはさらに、見積もられたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延を計算するように構成されてよい。
一実施例において、プロセッサーは、そのプロセッサーに接続されたコード発振器出力、そのプロセッサーに接続された搬送波発振器出力からなる群からの少なくとも1つに、電離層遅延に対する補正を適用するように構成されてよい。
一実施例において、プロセッサーは、多搬送波信号の複数の搬送波の組み合わせに対してTEC値を見積もるとともに、そのTEC値を見積もるために、複数の搬送波の組み合わせに渡って平均化を行うように構成される。
一実施例において、プロセッサーは、多搬送波信号の搬送波がトラフィックメッセージを輸送するときに、信号トラッキング動作の間に多搬送波信号の各々の搬送波の組み合わせに対してTEC値を見積もるように構成される。
一実施例において、多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現をもたらす多搬送波信号を処理するように構成されたプロセッサーが、多搬送波信号の複数の搬送波信号のパンクチュアル位相を決定するために多搬送波信号の部分的相関づけを行うように構成されたプロセッサーを含んでいる。
一実施例において、プロセッサーはさらに、多搬送波信号の複数の搬送波信号の各々に対するサイクルスリップを検出し、多搬送波信号の複数の搬送波信号のそれぞれのパンクチュアル位相のサイクルスリップ補正を提供するように構成される。
一実施例において、プロセッサーはさらに、それぞれのパンクチュアル位相のサイクルスリップ補正値の各々の周波数(α)弁別器見積もりを実施し、TECの見積もり値をもたらすために、搬送波信号に対する複数の弁別器見積もりの組み合わせを平均化するように構成される。
一実施例において、プロセッサーは、前記多搬送波信号における搬送波信号を特定するように構成されたカルマンフィルターのような適応線形フィルターを有する。線形二次見積もり(LQE)としても知られるカルマンフィルターは、時間に対して観察され、統計的な雑音と他の不正確さを含んでいる一連の測定を用いており、単一測定のみに基づき得るものよりも、より正確な傾向がある未知変数見積もりを生成するプロセッサーによって実行されるアルゴリズムである。このように、各々の衛星の捕捉と喪失は、視野内の異なる衛星によるカルマンフィルターの状態を更新することによって、見積もりアルゴリズムにおいて考慮されてよい。
一実施例において、受信機は、多搬送波信号の複数の搬送波からトラフィックメッセージを回復するように構成された単一周波数トラッキング受信機である。
本発明の第2の側面において、衛星に基づく通信システムにおける衛星と通信する無線通信ユニットの集積回路が記述される。その集積回路は、受信機に接続可能であり、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もり、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成される。
本発明の第3の側面において、衛星に基づく通信システムにおける電離層群遅延を補正する方法が記述される。無線通信ユニットにおけるその方法は、衛星から多搬送波信号を受信する工程と、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成する工程と、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もる工程と、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用する工程と、を有する。
本発明の第4の側面において、衛星通信システムは、衛星通信システムにおいて放送される信号を生成し、その信号が受ける電離層群遅延を受信機により補正することができるように構成された送信無線通信ユニットと、受信無線通信ユニットとを有する。その受信無線通信ユニットは、衛星から多搬送波信号を受信するように構成された受信機と、受信機に接続され、多搬送波信号を処理して、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もり、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成されたプロセッサーとを備えている。
本発明の第5の側面において、衛星通信システムにおいて放送される信号を生成する無線通信ユニットが記述される。その信号は、信号が受ける電離層群遅延を受信機により補正することができるように生成される。その無線通信ユニットは、送信機と、その送信機に接続され、送信されるデータを受信し、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号分離が1サイクルスリップ未満に相当する前記多搬送波信号を生成し、送信されるデータを多搬送波信号に適用し、その多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信するように構成されたプロセッサーとを有する。
いくつかの任意選択の実施例において、送信されるデータは、次に、多搬送波信号かつ衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信される多搬送波信号に、非同期で適用されてよい。このように、一実施例において、多搬送波信号は、狭い帯域幅に渡って、例えば周波数ホッピング法において、送信されてよい。
いくつかの任意選択の実施例において、送信されるデータは、次に、多搬送波信号の多搬送波が衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットへ同時に、例えばOFDM法により送信され得るように、多搬送波信号に適用されてよい。
本発明のさらなる側面は、衛星通信システムにおいて放送される信号を生成し、その信号が受ける電離層群遅延を受信機により補正することができる方法を含んでよい。内部に保存された実行可能なコードを備える非一時的な有形のコンピュータープログラム製品によって実行され得る方法が、送信無線通信ユニットで実行されるときに、送信されるデータを受信すること、多搬送波信号における搬送波間の分離が1サイクルスリップ未満に相当する前記多搬送波信号を生成すること、送信されるデータを多搬送波信号に適用すること、及び、多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信することに対して使用可能とされてよい。
本発明のさらなる側面は、衛星に基づく通信システムにおける電離層群遅延を補正する方法を含んでよい。内部に保存された実行可能なコードを備える非一時的な有形のコンピュータープログラム製品によって実行され得る方法が、受信無線通信ユニットで実行されるときに、衛星から多搬送波信号を受信すること、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成すること、その多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もること、及び、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用することに対して使用可能とされてよい。
本発明のさらなる側面は、衛星通信システムにおいて放送される信号を生成する無線通信ユニットのための集積回路を含んでいてよい。その信号は、受信機により、信号が受ける電離層群遅延を補正することができるように生成される。その集積回路は、送信機に接続され、送信されるデータを受信し、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号分離が1サイクルスリップ未満に相当する多搬送波信号を生成し、送信されるデータを多搬送波信号に適用し、多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信するように構成されたプロセッサーを有している。
本発明のさらなる詳細、側面及び実施態様が、単に例として、図面を参照して記述される。図面において、同様な参照符号は、同様なもの又は機能的に類似の要素を特定するために用いられる。図における要素は、わかりやすさと明確さのために例示され、必ずしも縮尺通りに描かれていない。
TEC値が単一周波数多搬送波信号に含まれるメッセージのみに基づいて決定されることができるように構成された、単一周波数多搬送波信号を支持するように適合された衛星通信システムの概略図である。
図1の衛星通信システムにおける通信用であり、本発明のいくつかの実施態様例に従って適合された無線通信ユニットの第1の実施例を示す図である。
本発明のいくつかの実施態様例に従う、図2の無線通信ユニットの第1の作動例のフローチャートである。
図1の衛星通信システムにおける通信用であり、本発明のいくつかの実施態様例に従って適合された無線通信ユニットの第2の実施例を示す図である。
本発明のいくつかの実施態様例に従う、図4の無線通信ユニットの第2の作動例のフローチャートである。
無線通信ユニットの第1又は第2の実施例によるTEC見積もり作業を示す図である。
本発明のいくつかの実施態様例に従い、衛星を経由して信号を送信するように構成された無線通信ユニットの作動例のフローチャートである。
本発明のいくつかの実施態様例に従い、実施役割を実行する無線通信ユニットを使用しうる典型的なコンピューティングシステムを示す図である。
当業者は、図における要素は、わかりやすさと明確さのために例示され、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを理解するであろう。例えば、図における要素のいくつかのものの大きさ及び/又は相対的な位置は、本発明の様々な実施態様の理解の改善を支援するために他の要素に対して誇張されてよい。また、商業的に実行できる実施態様において有用又は必要である、共通ではあるけれども十分に理解されたメモリーのような要素は、本発明のこれらの様々な実施態様の妨げにならない表示を容易にするために、しばしば描かれない。さらに、ある行い、及び/又は、ステップが、出来事の特定の順番で記述され、又は、描かれ得ることが理解され、その一方で、当業者は連続して起こることに関するそのような特殊性が実際には必要とされないことを理解するであろう。また、ここで用いられた言葉及び表現は、異なる特別な意味がここに別に定められた場合を除いて、上記の技術分野の当業者により、そのような言葉と表現に一致する通常の技術的意味を有することも理解されるであろう。
電離層により、同じ信号振幅を有する信号の搬送波位相の進みのみならず、コード測定における遅延も生じることが知られている。従って、本発明者らは、同じ周波数での2つの測定の間の相違を決定することが可能であることを認識し理解した。その後、本発明者らは、公知の二周波数技術における「電離層無し」の疑似距離を用いる代わりに、この差を用いた電離層群遅延をその結果として見積もることが可能であることを認識し理解した。もし、単純化のために、TEC伝達関数の位相が、例えば、1次のテーラー級数のように線形であると考えるならば、本発明者らは、理論的に、バイナリオフセットキャリア(Binary Offset Carrier、BOC)信号において見出されたように、2つの周波数でTECを評価可能でありうることを認識し理解した。
しかしながら、本発明者らはまた、もし2つの周波数が1サイクルスリップより大きく離れているならば、この位相差か、又はその位相差が(例えば、雑音、多重通路(マルチパス)、動的効果等によって引き起こされる)追加的なサイクルスリップによるかを区別することが非常に困難であることを認識し理解した。そのため、本発明の実施例は、同じ周波数での2つの測定を容易にするために、多搬送波信号送信アプローチを用いることを提案する。
本発明の実施態様例では、TECを評価するために用いられる信号それ自体に特徴のある単一多搬送波信号を使用する。特に、本発明の実施態様例では、多搬送波信号をトラッキングする間にTECを評価する、新しい回路構成及び/又は処理機能を含むように、伝統的な受信機の構成(アーキテクチャー)を修正する。特に、トラッキングする間に、いくつかの実施例は、受信機が、位相評価を行うように構成されたプロセッサーを含むことを提案する。一実施例において、相互相関関数(CCF)のようなコリレータ(相関器)が雑音以下である信号を評価するために使用されてよい。ここで、プロセッサーが、TEC値を正確に評価するために、多搬送波信号内の複数の搬送波のパンクチュアル位相の相互相関関数(FCC)を決定する。他の実施例において、単一又は多数コリレータが使用されてよい。多搬送波の各々の搬送波が雑音より上である一実施例において、位相比較器又は位相検出器が、例えば、受信した信号と局所的に生成された参照とを結びつけて位相差に比例した出力電圧を生成することによって、雑音より上の信号を評価するために用いられてよい。従って、プロセッサーは上述した1つ以上を実行するための位相エバリュエータ(評価器)として機能してよい。
TEC値がいったん正確に評価されると、電離層群遅延が計算され、補正され得る。一実施例において、TECの繰り返し探索が搬送波の各々に対して適用されることができ、電離層群遅延値の補正が適用された後で、全ての搬送波の位相が同期することを確かめる。
いくつかの実施例において、CCFのパンクチュアル位相を決定するために用いられる多搬送波信号内の複数の搬送波は、利用可能な搬送波の大多数でもよい。いくつかの実施例において、CCFのパンクチュアル位相を決定するために用いられる多搬送波信号内の複数の搬送波は、利用可能な搬送波の全てでもよい。トラッキングの間により正確にTECを評価することからの1つの利益は、電離層を通過することによりあまり影響されない単一周波数信号を受信する単一周波数ユーザー(例えば、E1ユーザー又は装置)を有することである。
有利なことに、多搬送波信号は、TECが評価されることから単独で真のデータを送信する。相互に近づいた搬送波を有する多搬送波信号を送信及び受信する1つの利点は、受信機が周波数及び時間に渡ってサイクルスリップを検出可能であることである。このように、多搬送波の使用は、TECの評価をより正確にし、それにより、例えば、雑音又は多重通路によるどのような誤差誘因も制限し、又は、排除する。さらに、他のどのような情報、例えば、二搬送波周波数アプローチにおける、電離層群遅延を補正するために単独で用いられ得るどのような追加的な信号も放送する必要がない。さらに、及び、有利なことには、電離層群遅延の補正を容易にするために、GPSに基づく、又は、ガリレオ(Galileo)に基づくユーザーモデルを送信する単一周波数搬送波実施の要求もない。
搬送波の位相測定は、位相のあいまいさの変化を生じるサイクルスリップを被り得り、電離層群遅延の見積もりに追加的な誤差をもたらすことが知られている。もしサイクルスリップが発生するならば、位相測定にはバイアスがかけられ、その結果として、見積もりは電離層コード遅延の良好な見積もりを提供するように修正されねばならない。その結果、本発明のいくつかの実施例において、搬送波位相測定におけるサイクルスリップは、システムの完全性を確実にするための民間航空の要求に従うために、監視され得る。
従って、実施態様例は、視野内の各々の衛星に対するあいまいさにより電離層群遅延をリアルタイムで評価することを助ける。第1の実施例アプローチは、サイクルスリップ検出を特定し、その後、多搬送波信号の搬送波周波数を分離する方法に従うTEC評価を実行することである。第1の近似として、この方法において、非線形性が無視されてよい。第2の実施例アプローチは、サイクルスリップ検出を特定し、その後、例えば、カルマンフィルターを通してTEC評価を実行することである。残っているサイクルスリップはカルマンフィルターによって検出され得る。
実施態様例による方法は、時分割多重化技術を用いて、又は、用いることなしに、多搬送波信号を送信及び受信することによって適用される。TECは、以下の等式(3)の電離層位相分散計算を適用することによって評価され得る。
Figure 0006349362
ここで、
Figure 0006349362
は搬送波位相のトラッキング(送信機と受信機の間の距離)であり、
Δfは、搬送波fcarrierの周波数と多搬送波信号の搬送波iの間の周波数ずれである。
従って、TEC値は以下のように定義され得る。
Figure 0006349362
TEC評価に対して多搬送波信号を用いる1つの利点は、TECが非常に高い場合でさえ、2つの連続する搬送波の間でサイクルスリップが発生しないと仮定することによって、搬送波スリップが容易に検出され得ることである。従って、正確なTEC値を得るために、2つの連続する搬送波の間の低い搬送波ずれ(Δf−Δf)を備えるコリレータの最大数を考慮することが重要である。コリレータの数は、環境(例えば、雑音、多重通路等)に依存し、より多い数はより良い評価を提供する。しかしながら、いくつかの実施例において、また、原理的に、2つのコリレータはTEC(すなわち、位相の傾き)を評価するのに十分である。
電離層シンチレーションの影響を制限するために、本発明の実施例において、開ループシステムが記載される。一実施例において、周波数(α)弁別器が、疑似リアルタイムで、トラフィックデータに基づいて、多搬送波信号の搬送波信号を評価するために使用され、その後、電離層群遅延の補正に適用される。いくつかの実施例において、電離層シンチレーション、雑音、多重通路の影響を取り除くために、(例えば、10mHzのオーダーの)非常に狭い帯域幅ループを用いることが提案される。いくつかの実施例において、次に、「α」の搬送波信号の更新の決定が、例えば、100秒ごとに提供されてよい。「α」のそのような疑似リアルタイムの更新は、TECの見積もりの変化が非常に遅いので、受け入れられ得る。
図1は、TEC値が単一周波数多搬送波信号に含まれるトラフィックメッセージのみに基づいて決定されるように構成された、単一周波数多搬送波信号を支持するように適合された衛星通信システム100の概略図である。衛星通信システム100は、送信機ユニット105、とりわけ、多搬送波信号を生成するように構成されたプロセッサー110を有している。そのプロセッサーは、多搬送波信号を単一の電波周波数多搬送波信号に変換し、その信号を衛星送信機120へ送信するように配置された電波周波数フロントエンドの形式で、衛星送信機回路115へ接続される。単一周波数の多搬送波信号125は、次に、地球の電離層135を通って衛星に送られ、そこから、それは再び地球の電離層135を通って多数のユーザー装置140、145、150に放送される。
多数のユーザー装置140、145、150の各々は、衛星通信システム100において受信された電離層群遅延の信号に対して補正を行うために、放送された単一電波周波数多搬送波信号125を受信し、処理するように構成された受信機及びプロセッサー装置を有している。
いくつかの実施例において、搬送波位相のあいまいさは、単一周波数の電離層群遅延を見積もる前に、多数のユーザー装置140、145、150によって見積もられ得る。例示された通り、コードと搬送波信号の測定の間の相違は、電離層群遅延の2倍に加えて、いかなる追加的な位相のあいまいさ、残留雑音と多重通路を含み得る。位相のあいまいさを解決するために、コード誤差はどのようなサイクルスリップよりも小さくなければならない。たいていの場合、クロック誤差誘因を含む波長(例えば、E1信号に対して約21cm)未満のコード誤差を持つことは非現実的である。従って、多搬送波信号125が、サイクルスリップによって悪影響を受けないように、十分に低い搬送波分離により生成されることが重要である。
従って、プロセッサー110は、送信されるデータを受信し、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号分離が1サイクルスリップ未満に相当する多搬送波信号を生成するように構成される。そしてプロセッサー110は、送信されるデータを多搬送波信号に適用するように構成される。送信機115は、プロセッサー110に接続され、多搬送波信号125を衛星130を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信するように構成される。
送信機ユニット105内の様々な部品は、分離した又は集積した部品の形式で実現され得り、従って、究極的な構造はアプリケーション特有の、又は設計の選択である。例えば、集積回路は、送信されるデータを受信し、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号分離が1サイクルスリップ未満に相当する多搬送波信号を生成し、送信されるデータを多搬送波信号に適用し、多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信するように構成されたプロセッサー110を有していてよい。
いくつかの任意選択の実施例において、送信されるデータは多搬送波信号に適用されてよく、多搬送波信号125は衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットへ非同期で送信されてよい。このように、一実施例において、多搬送波信号125は、例えば、周波数ホッピング法における狭い帯域幅に渡って送信されてよい。いくつかの任意選択の実施例において、送信されるデータは、多搬送波信号125の多数の搬送波が衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに同時に送信され得るように、例えば、OFDM法において、多搬送波信号に適用されてよい。
本発明の受信機実施例において、トラッキングの間にTECを評価する2つの異なるアーキテクチャー実施例が提案される。図2に示された第1の受信機アーキテクチャーにおいては、古典的ループ内で、多搬送波信号から搬送波信号を特定するために周波数弁別器「α」を用いているTEC推定器(エスチメータ)を備えるトラッキング受信機が提示される。図4に示された第2の受信機アーキテクチャーにおいては、カルマンフィルターのような適応線形フィルターを用いているTEC推定器を備えるトラッキング受信機が提示される。
図2は、衛星通信システム、例えば、図1からの衛星通信システム100における通信のためのものであり、本発明のいくつかの実施態様例に従って適合された無線通信ユニットの第1の実施例を示している。実際には、単に本発明の実施態様を説明する目的のために、その無線通信ユニットは、ユーザー装置(UE)加入者通信ユニットに関して記述されている。無線通信ユニット200は、衛星からの伝達201を受信するためのアンテナ202を含んでいる。アンテナ202は、無線通信ユニット200内の受信及び送信チェーンの間の分離を提供する送受切り換え器(不図示)又はアンテナスイッチを経由して1つ以上の受信機のチェーンに接続される。公知技術の1つ以上の受信機のチェーンは、アナログフロントエンド回路機構204(受信、フィルター機能、電波周波数増幅、中間の又はベースバンドの周波数変換等を効率的に提供する)を含む。アナログフロントエンド回路機構204は、デジタルフロントエンド回路機構206(さらに、フィルター機能、増幅、及び信号操作等を効率的に提供する)に接続される。いくつかの実施例において、デジタルフロントエンド回路機構206が、(一般的にデジタルシグナルプロセッサー(DSP)によって実現される)1つ以上のシグナルプロセッサーを含む。当業者は、受信機の回路又は部品の集積の程度は、いくつかの例において、実装依存であってよいことを理解するであろう。当業者は、アナログからデジタルへの変換器が、処理を容易にするために、受信したアナログ信号をデジタル形式に変換するために配置された、アナログフロントエンド回路機構204又はデジタルフロントエンド回路機構206のいずれかの内部に配置されることも理解するだろう。
デジタルフロントエンド回路機構206は、デジタル回路機構へ衛星から受信した伝達201のデジタル表現、例えば、送信された多搬送波信号のデジタル化されたベースバンドサンプルを出力する。受信した信号は、アンテナとアナログフロントエンドにより群遅延を補正するために均一にされるべきである。デジタル回路機構は、信号搬送波の位相を評価するために、デジタル領域においていくつかの機能を実行する。
搬送波トラッキングループは、多搬送波信号における単一搬送波周波数の位相を追跡し続けるために設けられる。この実施例においては、その搬送波トラッキングループは、受信した伝達201のデジタル表現を受信し、多搬送波表現の出力(Z)を提供するために配置された、相関、積分、及びダンプ回路208を含む。相関、積分、及びダンプ回路208からの多搬送波表現の出力(Z)は、搬送波周波数を特定するために配置された搬送波弁別器回路220への入力である。搬送波弁別器回路220からの出力は、不要な信号、例えば、エイリアスを取り除くように構成された搬送波ループフィルター222への入力であり、フィルターをかけられた信号を搬送波数値制御発振器(Numerically Controlled Oscillator、NCO)224に入力する。搬送波NCO224は、搬送波ワイプオフ回路226への入力であるデジタル発振器信号を出力する。次に、搬送波周波数のどのようなドップラー効果も搬送波ワイプオフ回路226によって取り除かれてよく、多搬送波信号は基本的な搬送波ループの一部としてデジタルフロントエンド回路機構206の出力に送り戻される。ドップラー効果はその周波数依存性により、1つの搬送波と他のものとで異なるので、補正を決定する前にそのドップラー効果を取り除くことが重要である。
原理的に、トラッキングされた搬送波の位相は以下のように定義され得る。
Figure 0006349362
ここで、
ρは送信機への厳密な幾何学的距離であり、
は光速であり、
は送信機のクロックバイアスであり、
は受信機のクロックバイアスであり、
ρionoは電離層群遅延であり、
ρtropは電離層による距離の増加であり、及び、
MPcarrierは雑音と多重通路による搬送波の位相誤差である。
コードトラッキングループは、単一搬送波の周波数の特定のコードの位相の追跡を続けるために設けられる。この実施例において、コードトラッキングループは、入力信号をコードの複製に相関付けるように構成された遅延ロックループである。コードトラッキングループは、この単純化された実施例において、第1のコード出力(Z)及び第2のコード出力(Z)を提供するために配置された相関、積分、及びダンプ回路208を含む。相関、積分、及びダンプ回路208からの第1のコード出力(Z)及び第2のコード出力(Z)に加えて、多搬送波表現の出力(Z)は、特定のコードを特定するために配置されたコード弁別器回路210への各々の入力である。コード弁別器回路210からの出力である特定のコードは、コードに関係した不要な信号、例えばエイリアスを取り除くように構成されたコードループフィルター212への入力であり、フィルターにかけられた信号をコード数値制御発振器(NCO)214へ入力する。コードNCO214は、コード及び位相の発生器(ジェネレータ)回路216への入力であるデジタル発振器信号を出力する。コード及び位相の発生器回路216からの出力は、相関、積分、及びダンプ回路208の入力に送り戻される。このように、そのようなコードトラッキングループは多搬送波信号から抽出された特定のコードの完全にそろえられた複製を生じる。
原理的に、トラッキングされたコードの位相は以下のように定義され得る。
Figure 0006349362
ここで、
ρは送信機への厳密な幾何学的距離であり、
は光速であり、
は送信機のクロックバイアスであり、
は受信機のクロックバイアスであり、
ρionoは電離層群遅延であり、
ρtropは電離層による距離の増加であり、及び、
MPcodeは雑音(干渉とジャマーを含む)と多重通路によるコードの位相誤差である。
本発明の実施例に従って、単一周波数の(トラッキング)受信機がTEC値を見積もるために、多搬送波信号の利益を受け取り、その後、電離層群遅延を補正するように構成される。本発明のいくつかの実施例において、多搬送波信号の信号搬送波は従来の直交周波数分割多重(OFDM)通信と同様な方法で同時に送信されてよい。その代わりに、本発明のいくつかの実施例においては、多搬送波信号の信号搬送波は周波数ホッピング信号と同様な方法で非同期に送信されてよい。周波数ホッピング信号の実施例において、信号は対応する追加的な搬送波信号コリレータに送るために時間でフィルタリングされる。
サイクルスリップは低い仰角に対して発生し得るが、生成された断裂の振幅は場合により大きく変化することに注意すべきである。大きな振幅のサイクルスリップを検出することは可能であるが、例えば、飛行の危機的な状態について、完全性に関する民間航空の要求に関して、電離層コード遅延を正確に見積もることができない、小さな振幅のサイクルスリップを検出することはより困難である。従って、本発明の実施例は、サイクルスリップを、例えば[Ouzeau,2006]に記載された位相測定のドップラー予測を用いて監視することを提案している。他の実施例において、サイクルスリップを監視する代替のアプローチが用いられることが考えられる。
この実施例において、コード及び位相発生器回路216からのさらなる出力は、デジタル信号の処理を実施するように構成された回路への入力218である。一実施例において、その回路はデジタル信号の処理を実施するように構成された1つ以上の部品を含む集積回路231でよい。いくつかの実施例において、デジタル信号の処理はシグナルプロセッサー230によって、例えばソフトウェアで実行されてよい。他の実施例において、その処理はハードウェア又はファームウェアで実行されてよい。明らかに、無線通信ユニット200内の様々な部品は、分離した又は集積した部品の形式で実現され得り、従って、究極的な構造はアプリケーション特有の、又は設計の選択である。これ以降、説明の容易化のために、この実施例は、当業者がソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェアにおいて実行できることを認識しているデジタル回路に関して記載される。
コード及び位相発生器回路216からの出力を受信するデジタル回路は、複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路232を有する。いくつかの実施例において、プロセッサーは複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路と類似の機能を実施するように構成されてよい。複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路232は、各々、多搬送波信号の個々のものに焦点を合わせている。少なくとも、第1のパンクチュアルコリレータは、搬送波Δfだけを含む、フィルターをかけられ受信された信号を相関づけ、第2のパンクチュアルコリレータは、搬送波Δfだけを含む、フィルターをかけられ受信された信号を相関づける。そのパンクチュアルコリレータは、多搬送波信号のそのそれぞれの搬送波に対するそれぞれの相互相関関数(CCF)のパンクチュアル位相をもたらす。他の実施例において、多搬送波信号の搬送波の総数より小さい数がそれぞれのCCFのパンクチュアル位相をもたらすために用いられてよい。出力のCCFのパンクチュアル位相234、例えば、少なくとも2つのコリレータのβ 及びβ は、以下の2つの等式を考慮して評価される。
Figure 0006349362
多搬送波表現(ZPi)234のCCFのパンクチュアル位相の各々の相関付づけられた出力は、サイクルスリップ検出器回路236に入力されてよい。サイクルスリップ検出器回路236は、多数の搬送波の周波数の全域に渡って、及び、多搬送波信号からのTECの評価のための時間の全域に渡って適用されてよい。いくつかの実施例において、同じ搬送波の2つの時間的に連続する位相評価の間でサイクルスリップがないことも考えられる。加えて、いくつかの実施例において、TECの値から独立して、2つの連続する搬送波の位相の間でサイクルスリップがないことも考えられる。
それぞれの多搬送波表現の出力(ZPi)の各々に対して、サイクルスリップ検出器回路236は、それぞれのCCFのパンクチュアル位相238のサイクルスリップ補正を、多搬送波信号の搬送波信号の周波数弁別(「αij」)見積もりを実行するように構成された、周波数(α)弁別器回路240に提供する。
「α」弁別器240の機能を実行するように構成されたプロセッサーを用いた、図2に示された無線通信ユニットの第1の実施例においては、TECは各々のΔf、Δfの組み合わせに対して評価される。TECの平均値が評価され、使用される。ここで、「α」弁別器関数の第1近似は以下のように定義されてよい。
Figure 0006349362
単純化したアーキテクチャーについて、多搬送波信号の搬送波周波数分離が搬送波中心周波数よりもずっと小さいことを仮定すると、すなわち、Δfが搬送波中心周波数fcarrierと多搬送波信号の搬送波「i」の間の周波数ずれであり、Δfが搬送波中心周波数fcarrierと多搬送波信号の搬送波「j」の間の周波数ずれであり、Δf<<fcarrierかつΔf<<fcarrierであるときに、「α」弁別器関数αijの1次のテーラー級数を考慮することができる。この実施例において、非線形性は無視されてよい。これは以下を導く。
Figure 0006349362
従って、等式[9]は、多搬送波信号における周波数の間の位相分散が搬送波周波数によって分けられたα弁別器に比例することを示しており、ここで「α」弁別器関数は以下のように定義され得る。
Figure 0006349362
ここで、ncarrierはTECを評価するために用いられる信号搬送波の数である(ncarrierは後述される追加のコリレータの数にも一致する。)。従って、TECはαから以下のように直接的に見積もられることができる。
Figure 0006349362
αij弁別器見積もりは、等式[12]において定義され得り、各々のコリレータの結合に対して適用されてよい。
Figure 0006349362
もしデジタル回路機構の中で使用される追加的な部分的コリレータの数がncorであれば、コリレータの組み合わせの数は式[13]で定義されてよい。
Figure 0006349362
その後、αij弁別器エスチメータの作動を行い、式[13]におけるコリレータの組み合わせの数を使用することにおいて、弁別器回路240は、等式[14]に定義されるように、αijの組み合わせを平均化することによって、CCFのパンクチュアル位相の数を評価するように構成されてもよい。
Figure 0006349362
従って、TECは各々のΔf、Δfの組み合わせに対して評価され、TECの平均値が評価され、弁別器回路240から出力242される。電離層シンチレーションの影響を制限するために、開ループがαを評価するために提案される。電離層シンチレーション、雑音及び多重通路の影響を滑らかにするために、極めて低い帯域幅(例えば、10mHz)を用いることが提案される。次に、「α」の更新が例えば100秒ごとに提供されるだろう。TECの変化は非常に遅く、「α」のその更新速度はTECの変化率を考慮して十分なものを超えていると考えられる。
次に、出力は電離層シンチレーションの影響を平滑化するTECループフィルター244へ適用される。TECループフィルター244からの出力は、αの平均値の決定に基づいて直接的に見積もられ、等式[14]から計算され、それから等式[11]に適用されるTECの見積もり246である。
電離層は分散性であるので、反対の方向において位相とコードに影響を与える(対照的に、対流圏は同じ方向において位相とコードに非分散性の影響を示すことに注意)。
その後、デジタル回路のプロセッサーは、等式[3]の多搬送波表現を示している等式[15]で定義された、補正された位相分散値を計算するために配置される。
Figure 0006349362
TEC電離層群遅延の補正回路254内で計算された補正された位相分散値が以下のように定義され得る。
Figure 0006349362
ここで、
ρiono= 電離層誤差誘因(m)
TEC= m当たりの電子の単位
carrier= 搬送波周波数(Hz)
各々の衛星の接続路について、コード位相(時々「疑似距離」と呼ばれる)及び搬送波位相が、コードに対して−ρiono、搬送波に対して+ρionoで補正される。次に、これらの計算された位相分散補正値が搬送波NCO224の出力から位相分散を取り除くために加算回路250に適用され、コードNCO214の出力から位相分散を取り除くために減算回路252に適用される。
上述したもののような受信機アーキテクチャーの実施例は、集積回路を用いて、ハードウェアで実現され得る。他の実施例において、マイクロコントローラーがずっと速くなりつつあるので、そのようなデジタル回路はソフトウェアで実現されてよい。衛星システム実施例において、搬送波ループはMHz領域又はより速い信号にロックする必要があるので、デジタル回路はハードウェアで実現される。
この例示された実施例がデジタル信号の処理を実行する1つ以上のプロセッサー230を含む集積回路231を示しており、それは部分的相関、積分、及びダンプ回路232、サイクルスリップ検出器回路236、周波数(α)弁別器回路240、TECループフィルター244及びTEC電離層群遅延補正回路254を含んでいる。しかしながら、他の実施例において、プロセッサー230及び/又は集積回路231は、コード弁別器210、搬送波弁別器220等のようなさらに付加的なデジタル信号処理機能を含んで良いことが考えられる。他の実施例において、その処理はハードウェア又はファームウェアで実行されてよい。
コントローラー(不図示)が無線通信ユニット200の全体的な作動制御を維持する。コントローラーはいくつかの回路、装置、及び、もし含まれるならば、無線通信ユニット200内に含まれるいかなる集積回路にも接続される。いくつかの実施例において、コントローラーは制御信号をそこに渡すシグナルプロセッサーへも接続されてよい。いくつかの実施例において、コントローラーはデコーディング/エンコーディング機能、バッファに入れられたデータ等のようなデータを選択的に保存するメモリー装置(不図示)に接続されてもよい。タイマー(不図示)が無線通信ユニット200内の作動(例えば、時間依存信号の送信又は受信)のタイミングを制御するために、コントローラーへ接続可能である。
いくつかの無線通信ユニットの実施例において、送信チェーン(不図示)も含まれるが、ここに記載された実施例発明の詳細を不明瞭にしないように、この明細書においては、そのような機能は詳細には記述されない。
図3は図2の無線通信ユニットの第1実施例の作動のフローチャート300を示している。フローチャート300は302で開始し、衛星を経由して送信された多搬送波信号を受信及び処理し、受信通信ユニットが多搬送波信号を表すデジタル信号を生成する304に移る。306で、その無線通信ユニットはデジタル信号についての相関付け、積分、及びダンプを実行する。308で、その無線通信ユニットは処理された多搬送波信号をコードトラッキングループに適用し、310で搬送波トラッキングループに適用する。
特に、本発明の実施態様に従って、無線通信ユニットは312でデジタル信号に多搬送波信号内から個々の搬送波を特定するために導入されたコードトラッキングループからのそれぞれのコードを入力するとともに、部分的相関付け、積分、及びダンプを追加的に実行する。314で、多搬送波信号の各々の搬送波信号に対して、無線通信ユニットはサイクルスリップ検出を実施する。316で、無線通信ユニットは多搬送波信号の各々の搬送波信号についての周波数(α)弁別見積もりを適用し、CCFのパンクチュアル位相の数を評価する。318で、無線通信ユニットはTECの見積もりをもたらすためにTECループフィルターに弁別器見積もりの出力を適用する。次に、プロセッサーは320で各々の多搬送波信号に対して電離層群遅延補正を決定する。322で、電離層群遅延補正は搬送波NCO出力への各々の多搬送波信号に加えられ、324で、各々の多搬送波信号に対する電離層群遅延補正がコードNCOの出力から引かれる。
図4は衛星通信システム上の通信のためのものであり、本発明のいくつかの実施態様例に従って適合された無線通信ユニットの第2実施例を示している。再び、この実施例において、単一周波数トラッキング受信機がTEC値を見積もるために受信した多搬送波信号の利益を受け取るように構成される。大部分において、図4の第2実施例は図2の第1実施例を参照して以前に記述されたのと類似の部品及び回路を有している。従って、そのような類似の部品と回路は、図4に示された他の新しい部品や回路を不明瞭にすることや重複を避けるためにより詳細には記述されない。
再び、図4において、デジタル回路が、含まれ、受信された多搬送波信号に基づいてTECの見積もり出力446を提供するように構成される。特に、デジタル回路は多搬送波信号の少なくとも2つの信号搬送波の位相を評価するために用いられる追加的なコリレータを含んでいる。次に、補正された位相分散値が決定され得る。
この実施例において、コード及び位相発生器回路216からのさらなる出力がデジタル信号の処理を実行するように構成された回路への入力218である。一実施例において、その回路はデジタル信号の処理を実行するように構成された1つ以上の部品を含む集積回路431でよい。いくつかの実施例において、デジタル信号の処理は例えばソフトウェアでシグナルプロセッサー430によって実行されてよい。他の実施例において、その処理はハードウェア又はファームウェアで実行されてよい。明らかに、無線通信ユニット400内の様々な部品は分離した又は集積した部品の形式で実現されることができ、従って、究極的な構造はアプリケーション特有の、又は設計の選択である。これ以降、説明の容易化のために、この実施例は、当業者がソフトウェア、ハードウェア、又はファームウェアにおいて実行できることを認識しているデジタル回路に関して記載される。
この実施例において、コード及び位相生成器回路216からのさらなる出力が、複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路232を有するデジタル回路への入力218である。いくつかの実施例において、プロセッサーは複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路と同様な機能を実行するように構成されてよい。複数(1−N)の並列した部分的相関、積分、及びダンプ回路232は各々、多搬送波信号の個々のものに焦点を合わせている。少なくとも、第1のパンクチュアルコリレータは、搬送波Δfだけを含む、フィルターにかけられ受信された信号を相関付け、第2のパンクチュアルコリレータは、搬送波Δfだけを含む、フィルターにかけられ受信された信号を相関付ける。パンクチュアルコリレータは多搬送波信号のそのそれぞれの搬送波に対するそれぞれの相互相関関数(CCF)のパンクチュアル位相をもたらす。他の実施例において、多搬送波信号の搬送波の総数より小さい数が、それぞれのCCFのパンクチュアル位相をもたらすために用いられてよい。出力のCCFのパンクチュアル位相234、例えば、少なくとも2つのコリレータのβ 及びβ は、等式[7]を考慮して評価される。
多搬送波表現(ZPi)234のCCFのパンクチュアル位相の各々の相関付けられた出力は、サイクルスリップ検出器回路236に入力されてよい。サイクルスリップが発生するとき、対応する位相の測定値は異常なほど変化する。サイクルスリップ検出器回路236は、受信した多搬送波信号からのTECの評価に関する周波数と時間に渡って適用され得る。いくつかの実施例において、同じ搬送波の2つの時間が連続する位相評価の間でサイクルスリップがないかもしれないことが考慮される。加えて、いくつかの実施例において、TECの値から独立して、2つの連続する搬送波の位相の間でサイクルスリップがないかもしれないことも考えられる。
それぞれの多搬送波表現の出力(ZPi)の各々に対して、サイクルスリップ検出器回路236は、それぞれのCCFのパンクチュアル位相238のサイクルスリップ補正値をカルマンフィルター444のような線形適応ファイルターに提供する。
カルマンフィルターは、この例において、電離層コード遅延を評価するために、及び、視野内の全ての衛星のあいまいさの進展に追随するために使用される。各々のあいまいさの値は、観察する受信機地点から各々の対応する衛星の進路に沿って変化することは予期されていない。各々の衛星の捕捉と喪失は、視野内の異なる衛星に従って、カルマンフィルターの状態を更新することによって見積もりアルゴリズムにおいて考慮されてもよい。
図4の第2の受信機アーキテクチャーにおいて、電離層伝達関数の非線形が考慮される。従って、1次のテーラー級数が位相ジャンプと周波数オフセットの間の関係を示すために適用されてよい。1次のテーラー級数は、等式[4]の単純化されたバージョンであり、可能性のある単純化された受信機アーキテクチャーとして用いられることができる。
その原理は、適切なアルゴリズムを用いて多搬送波の位相入力を伴うTECのエスチメータ誤差を最小化することである。第2の実施例において、搬送波Δfに対応する位相
Figure 0006349362
を等式[3]を用いて評価することができる。瞬時kにおいて、カルマンフィルターの状態は以下のように表され得る。
Figure 0006349362
このシステムのモデルは、以下の等式[18]によって記述されるように、ランダムウォークモデルで定義され得る。
Figure 0006349362
その代わりに、そのシステムのモデルは以下の等式[19]によって記述されるように、ガウスマルコフモデルで定義されることができる。
Figure 0006349362
ここで、Tはt−tk−1に等しいサンプリング時間に対応し、τTEC及び
Figure 0006349362
は1次のガウスマルコフ過程の相関時間に対応し、nTEC
Figure 0006349362
は等式[20]に従ってシステム雑音σ を御する。
Figure 0006349362
ここで、σGM はプロセスの分散である。
従って、等式[3]は等式[21]に書き換えられることができる。
Figure 0006349362
一般に、カルマンフィルター444は以下の等式によって表されることができる。
Figure 0006349362
Figure 0006349362
Figure 0006349362

Figure 0006349362
Figure 0006349362
図4に例示された第2のアーキテクチャー実施例はTECの見積もりを提供するためにカルマンフィルター444の使用を提案しているけれども、他の実施例において、例えば、最小自乗エスチメータのような適応線形フィルターアルゴリズムを適用するように構成されたプロセッサーが傾きの見積もりの残留分を最小化するために使用され得ることも考えられる。
TECの評価に対して多搬送波信号を用いる重要な利点は、2つの連続する搬送波の間で、TECが非常に高くてもサイクルスリップが発生しないことを仮定することによって、搬送波スリップが容易に検出され得ることである。
提案された衛星システム及び図2と図4の受信機アーキテクチャーの1つの重要な利点は、送信機が多搬送波信号の2つの連続する搬送波の間の低い周波数ずれを伴い、多搬送波信号を支える単一の搬送波周波数だけを送信する必要があることにより、送信機側がほとんど複雑にならないことである。
その受信機アーキテクチャーはエネルギー消費に関しても利益を提供する。受信機側では、受信機は用いられる部分的コリレータの数に関係して多少より複雑である。しかしながら、受信機は公知の2周波数の基本的方法での2つの搬送波周波数の代わりに単一搬送波周波数の信号を受信せねばならないだけである。
この例示された実施例は、デジタル信号の処理を実行し、部分的相関付け、積分、及びダンプ回路232、サイクルスリップ検出器回路236、カルマンフィルター444及びTEC電離層群遅延補正回路454を含む1つ以上のプロセッサー430を含む集積回路431を示している。しかしながら、他の実施例において、プロセッサー430及び/又は集積回路431は、コード弁別器210、搬送波弁別器220等のようなさらなる追加的なデジタル信号処理機能を含んでよいことが考えられる。他の実施例において、その処理はハードウェア又はファームウェアにおいて実行されてよい。
図5は図4の無線通信ユニットの第2実施例の作動のフローチャートを示している。フローチャート500は、502で開始し、衛星を経由して送信された多搬送波信号を受信及び処理し、受信通信ユニットが多搬送波信号を表すデジタル信号を生成する504に移る。506で、その無線通信ユニットはデジタル信号についての相関付け、積分、及びダンプを実行する。508で、その無線通信ユニットは処理された多搬送波信号をコードトラッキングループに適用し、510で処理された多搬送波信号を搬送波トラッキングループに適用する。
特に、本発明の実施態様に従って、無線通信ユニットは多搬送波信号内から個々の搬送波を特定するためのコードトラッキングループからのそれぞれのコードの入力とともに、512でデジタル信号に、部分的相関付け、積分、及びダンプを追加的に実行する。514で、多搬送波信号の各々の搬送波信号に対して、無線通信ユニットはサイクルスリップ検出を実施する。516で、無線通信ユニットは電離層群遅延を評価するために、多搬送波信号の各々の搬送波信号のサイクルスリップ検出出力をカルマンフィルターに適用する。518で、無線通信ユニットはTECの見積もりを生成する。各々の多搬送波信号に対して電離層群遅延補正が520で決定される。522で、各々の多搬送波信号に対する電離層群遅延補正が搬送波NCOの出力に加えられ、524で、各々の多搬送波信号に対する電離層群遅延補正がコードNCOの出力から引かれる。
実施例の方法の正確さを示すために、TECの評価が図4の第2の受信機アーキテクチャーを用いて実行された。そして、実施例のトラッキング受信機は、電離層伝達関数の非線形性も考慮しているので、TECを評価する最も効率的なアプローチであるカルマンフィルターを含む。
そして、図6aは本発明の実施態様例に従って、多搬送波信号616のグラフ610を示している。グラフ610は、周波数614に対するパワースペクトル612を示している。そのシミュレーションについて、グラフ610に示されたように、多搬送波信号616は、搬送波中心周波数の近くで−5×1.023MHzから+5×1.023MHzまでに渡る11の搬送波を含む。
図6bはさらに、本発明の実施態様例に従い、雑音環境(CNo=35dBHz)と10msecの積分時間を考慮したTECの見積もりのシミュレーション結果656のグラフ650を示している。対応するTECの評価が短期間での収斂後に示され、カルマンフィルターを用いるときに、TECの評価が非常に正確であることを示している。
TECの見積もりについての有効性と正確さは、電離層の領域の誘因を最小化することを助ける。TECが1つの通信接続路から他のものまで変化しうるので、TECの評価は、すべての送信接続路に対して実施されねばならない。等式[16]から、TECについての誤差により、残留の電離層領域の誤差誘因を、等式[27]に示されたように導くことができる。
Figure 0006349362
1TECUの誤差は、周波数f=1575.42MHzに対して、0.0406mの誤差をもたらす。
次に図7を参照して、衛星を経由して、単一搬送波周波数上で多搬送波信号を送信するように構成された無線通信ユニットの作動例のフローチャート700が、本発明のいくつかの実施態様例に従って示される。上述したように、コードと搬送波位相の測定の間の相違は、電離層群遅延の2倍に加えて、位相のあいまいさ、残留雑音と多重通路を提供し得る。位相のあいまいさを解決することができるためには、コード誤差はサイクルスリップより低くなければならない。従って、フローチャート700では、この位相のあいまいさの問題を送信側から取り組んでいる。
その方法は702で開始し、送信されるデータが704において無線通信ユニットの送信プロセッサーで受信される。そして、多搬送波信号が706で生成される。特に、706で生成された多搬送波信号はサイクルスリップによって不都合に影響されないように、十分に低い搬送波分離により構成される。
一実施例において、次に、送信されるデータは708で多搬送波信号に適用され、710で、多搬送波信号が衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットへ非同期で送信される。この方法において、一実施例において、多搬送波信号は、例えば、周波数ホッピング法において、狭い帯域幅に渡って送信されてよい。
代替可能な実施例において、次に、送信されるデータは、多搬送波信号の多数の搬送波が、例えば、OFDM法において、714で衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットへ同時に送信され得るように、712で多搬送波信号に適用されてよい。
理解されるように、開示された方法、集積回路、及び、ここに記述された通信ユニットは、1つ以上の回路及び/又は処理段階として、ハードウェアで実現されてよい。しかしながら、1つ以上の処理段階の機能性の選択された側面は、(例えば、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含むがそれに限定されないプロセッサー又はコントローラーにおいて)ソフトウェアを実行する処理回路機構(例えば、書き換え可能ゲートアレイ)によってプログラムされ、又は、ロードされてよい。そのようなプログラミングの作動は、コンピューター又は他の命令実行システムによって、又は、関係して、用いられるプログラムコードを提供する、コンピューターで利用可能又はコンピューターで読み取り可能な媒体からアクセス可能なコンピュータープログラム製品の全体又は一部で実現されてよい。ここで、コンピューターで利用可能又はコンピューターで読み取り可能な媒体は、命令実行システム、機器、又は装置と結びつけることによって、又は、関係して、用いられるプログラムを含む、保存する、通信する、伝搬する、又は、輸送しうるどのような機器でもあり得る。コンピューターで読み取り可能な媒体の実施例は、半導体又は個体記憶装置、磁気テープ、着脱可能なコンピューターディスケット、ランダムアクセスメモリー(RAM)、読み取り専用メモリー(ROM)、固定磁気ディスク、USBメモリースティック、及び、コンパクトディスク−リードオンリーメモリー(CD−ROM)、コンパクトディスク−リード/ライト(CD−R/W)、DVD等のような光ディスクを含む。
次に図8で、本発明のいくつかの実施態様例に従って、受信機が信号上に被る電離層群遅延を補正できるように、衛星からの多搬送波信号の受信と処理を実行するために用いられ得る典型的なコンピューター使用のシステム800が参照される。その代わりに、本発明のいくつかの実施態様例に従って、コンピューター使用のシステム800は衛星通信システムを経由して送信される多搬送波信号を生成し、受信機が信号上に被る電離層群遅延を補正することを可能とするために用いられてよい。この型のコンピューター使用のシステムが無線通信システムにおいて用いられてよい。関連分野の当業者は、他のコンピューターシステム又はアーキテクチャーを用いて本発明を実施する方法を認識しているであろう。コンピューター使用のシステム800は、あるアプリケーション又は環境に対して望ましい又は適切である、例えば、デスクトップ、ラップトップ、若しくはノートブックンピューター、手で持てるコンピューティング装置(PDA、携帯電話、パームトップ型コンピューター等)、メインフレーム、サーバー、クライアント、又は、どのような他の型の特別又は一般目的のコンピューター使用装置を代表してよい。コンピューター使用のシステム800は、プロセッサー804のような1つ以上のプロセッサーを含むことができる。プロセッサー804は、例えば、マイクロプロセッサー、マイクロコントローラー、又は他の制御ロジックのような、一般的又は特別な目的の処理エンジンを用いて実現され得る。この実施例において、プロセッサー804はバス802又は他の通信媒体に接続される。
コンピューター使用のシステム800は、情報、及び、プロセッサー804によって実行される命令を保存するために、ランダムアクセスメモリー(RAM)又は他のダイナミックメモリーのような主記憶装置808を含むことができる。主記憶装置808は、一時変数又はプロセッサー804によって実行される命令の実行の間の他の中間的な情報を保存するために用いられてよい。コンピューター使用のシステム800は、リードオンリーメモリー又はプロセッサー804のための静的情報と命令を保存するためにバス802に接続された他の静的記憶措置を同様に含んでよい。
コンピューター使用のシステム800は、例えば、媒体駆動装置(メディアドライブ)812と着脱可能な記憶インターフェース820を含み得る、情報記憶システム810を含んでもよい。メディアドライブ812は、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)若しくはデジタルビデオドライブ(DVD)リード若しくはライトドライブ(R又はRW)、又は、他の着脱可能若しくは固定メディアドライブのような、固定又は着脱可能な記憶媒体に対応している駆動装置又は他のメカニズムを含んでよい。記憶媒体818は、例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、CD若しくはDVD、又は、メディアドライブ812によって読まれ及び書き込まれる他の固定若しくは着脱可能な媒体を含んでよい。これらの実施例に示されるように、記憶媒体818は、特別なコンピューターソフトウェア又はそこに保存されるデータを備えたコンピューターで読み取り可能な記憶媒体を含んでよい。
代替可能な実施態様において、情報記憶システム810は、コンピュータープログラム又は他の命令又はデータがコンピューター使用のシステム800の中にロードされることを可能にする他の類似の部品を含んでよい。そのような部品は、例えば、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース、着脱可能なメモリー(例えば、フラッシュメモリー又は他の着脱可能なメモリーモジュール)及びメモリースロット、及び、ソフトウェアとデータが着脱可能な記憶ユニット818からコンピューター使用のシステム800へ転送可能である他の着脱可能な記憶ユニット822とインターフェース820のような、着脱可能な記憶ユニット822及びインターフェース820を含んでよい。
コンピューター使用のシステム800は、通信インターフェース824も含んでよい。通信インターフェース824は、ソフトウェアとデータがコンピューター使用のシステム800と外部装置の間で転送可能となるように使用され得る。通信インターフェース824の実施例は、モデム、(イーサネット(登録商標)又は他のNICカードのような)ネットワークインターフェース、(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートのような)通信ポート、PCMCIAスロット及びカード等を含むことができる。通信インターフェース824を経由して転送されるソフトウェアとデータは、電子的、電磁気的、及び、光学的でありうる信号、又は、通信インターフェース824によって受信されることができる他の信号の形式である。これらの信号は、通信路(チャンネル)828を経由して通信インターフェース824へ提供される。この通信路828は、信号を通し、無線媒体、有線若しくはケーブル、光ファイバー、又は他の通信媒体を用いて実現され得る。
この明細書においては、「コンピュータープログラム製品」、「コンピューターで読み取り可能な媒体」等の表現は、例えば、メモリー808、記憶装置818、又は記憶ユニット822のような媒体を指すために一般的に用いられてよい。これら及び他の形式のコンピューターで読み取り可能な媒体は、プロセッサーに専用の働きを実行させるために、プロセッサー804によって用いられる1つ以上の命令を保存してよい。そのような命令は一般的に(コンピュータープログラム又は他のグループ分けの形式で分類され得る)「コンピュータープログラムコード」とよばれ、実施されるときに、コンピューター使用のシステム800が本発明の実施態様の機能を遂行することができる。そのコードは、プロセッサーに専用の働きを直接的に実行させ、そうするためにコンパイルされ、及び/又は、そうするために他のソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアの要素(例えば、標準機能を実行するためのライブラリ)と結び付けられてよいことに注意すべきである。
その要素がソフトウェアを用いて実行される実施態様において、そのソフトウェアはコンピューターで読み取り可能な記憶媒体内に保存され、例えば、着脱可能な記憶ドライブ822、ドライブ812、又は通信インターフェース824を用いて、コンピューター使用のシステム800内にロードされてよい。制御ロジック(この実施例においては、ソフトウェアの命令又はコンピュータープログラムコード)は、プロセッサー804によって実行されるときに、プロセッサー804にここに記載された本発明の機能を実行させる。
一実施例において、その中に保存された実行可能なコードを備えた非一時的な有形のコンピュータープログラム製品が、衛星に基づく通信システム内の電離層群遅延を補正するために用いられてよい。そのコードは、受信無線通信ユニットで実行されるときに、衛星から多搬送波信号を受信することと、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成することと、多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もることと、決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用することに対して、使用可能とされてよい。
一実施例において、その中に保存された実行可能なコードを備えた非一時的な有形のコンピュータープログラム製品が、衛星通信システムにおいて放送される信号を生成するために用いられてよく、受信機が信号の受ける電離層群遅延を補正することを可能にする。そのコードは、送信無線通信ユニットで実行されるときに、送信されるデータを受信すること、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号の分離が1サイクルスリップ未満に相当する多搬送波信号を生成すること、送信されるデータを多搬送波信号に適用すること、及び、多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信通信ユニットに適用することに対して使用可能とされてよい。
明確にするために、様々な機能的なユニット及びプロセッサーを参照した本発明の記載された実施態様は、様々な機能的なユニット又はプロセッサーの間の機能性の適切な分配により、本発明から逸れることなく、修正され又は再構成されることが可能であることがさらに理解されるであろう。例えば、分かれたプロセッサー又はコントローラーによって実行される例示された機能は、同じプロセッサー又はコントローラーによって実行されてもよい。従って、特定の機能的ユニットへの言及は、厳密に論理的又は物理的構造又は構成を示しているというよりはむしろ、単に記載された機能を提供するための適切な手段の言及と理解されるべきである。
本発明の側面は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらのどのような組み合わせも含む適切な形式で実行され得ることである。本発明は、少なくとも部分的には、1つ以上のデータプロセッサー及び/又はデジタルシグナルプロセッサー上で動作するコンピューターソフトウェアとして、任意選択的に実行されてよい。例えば、そのソフトウェアは無線通信システムにおける適用範囲を拡げるために、実行可能なプログラムコードを備えた非一時的な有形のコンピュータープログラム製品上に存在してよい。
従って、本発明の実施態様の要素と部品は、どのような適切な方法ででも、物理的に、機能的に、及び論理的に実装されてよい。実際、機能は1つのユニット内、複数のユニット内、又は他の機能的なユニットの一部として実装されてよい。
当業者は、ここに記載された機能的なブロック及び/又はロジック要素が1つ以上の通信ユニット内に組み込まれるために集積回路内に実装されてよいことを認識するであろう。例えば、集積回路は衛星に基づく通信システムにおいて衛星を経由した通信を受信する無線通信ユニットに好適であり得る。その集積回路は、受信機に接続可能であり、多搬送波信号を処理してその多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、衛星と無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数(TEC)値を見積もり、その決定されたTEC値に基づいて、多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成されたプロセッサーを有している。
別の実施例において、その集積回路は衛星に基づく通信システムにおいて衛星を経由した通信を送信する無線通信ユニットに好適であり得る。ここで、その集積回路は衛星通信システムにおいて放送される信号を生成し、受信機がその信号の受ける電離層群遅延を補正することを可能にする。その集積回路は、送信機に接続され、送信されるデータを受信し、多搬送波信号における搬送波の搬送波信号の分離が1サイクルスリップ未満に相当する多搬送波信号を生成し、送信されるデータを多搬送波信号に適用し、多搬送波信号を衛星を経由して1つ以上の受信機通信ユニットに送信するように構成されたプロセッサーを有している。
さらに、ロジックブロック間の境界は単に例示であり、択一的な実施態様ではロジックブロック若しくは回路要素を合体させてよく、又は、様々なロジックブロック若しくは回路要素についての機能の代替的構成を負わせてもよいことが意図されている。さらに、ここに示されたアーキテクチャーは単に典型であり、実際、同じ機能を達成する多くの他のアーキテクチャーが実装され得ることが意図されている。
本発明はいくつかの実施態様例に関して記載されているが、それはここに定めた特別の形式に限定することを意図したものではない。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定められる。さらに、ある特徴は特別な実施態様に関して記載されているように思われるが、当業者は、記載された実施態様の様々な特徴が本発明に従って結び付けられてよいことを認識しているであろう。特許請求の範囲において、「有する」という表現は他の要素又は工程の存在を排除していない。
さらに、個々別々に列挙されているけれども、複数の手段、要素、又は方法の工程は、例えば、単一のユニット又はプロセッサーによって実行されてもよい。さらに、個々の特徴は異なる請求項内に含まれているが、これらは有利に組み合わされてよく、異なる請求項内に含まれることは、特徴の組み合わせが実行できない、及び/又は、有益でないということを意味していない。また、請求項の1つのカテゴリーにおける特徴の含むことは、このカテゴリーへの限定を意味するものではなく、むしろ、その特徴は他のカテゴリーの請求項に、適切に、適用できることを示している。
さらに、請求項における特徴の順番は、その特徴が実行されねばならない特別の順番を意味しておらず、特に、方法の請求項における個々の工程の順番は、その工程がこの順番で実行されねばならないということを意味していない。むしろ、その工程は、どのような適切な順番でも実行されてよい。加えて、単数が指すものは複数を排除していない。従って、「a」、「an」、「第1の」、「第2の」等が指すものは、複数を排除していない。

Claims (11)

  1. 衛星通信システム(100)における電離層群遅延を補正する無線通信ユニット(200、400)であって、
    衛星(130)からの多搬送波信号(201)を受信するように構成された受信機(204、206、404、406)と、
    前記受信機に接続され、
    多搬送波信号を処理(232)して前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現に対するサイクルスリップを検出し、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現のそれぞれの位相のサイクルスリップ補正を提供し、
    前記サイクルスリップ補正の結果に基づいて、前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、前記衛星と前記無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数TEC値(246、446)を見積もり、
    前記決定されたTEC値に基づいて、前記多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正(254、454)を適用するように構成されたプロセッサー(230、430)と
    を有し、
    前記プロセッサー(230、430)はさらに、それぞれの位相のサイクルスリップ補正値の各々の周波数(α)弁別器見積もりを実施し、TECの見積もり値を見積もるために、前記個々の搬送波に対する複数の弁別器見積もりの組み合わせを平均化するように構成されたことを特徴とする無線通信ユニット(200、400)。
  2. 前記プロセッサー(230、430)はさらに、前記見積もられたTEC値に基づいて、前記多搬送波信号が受ける電離層群遅延を計算するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  3. 前記プロセッサーは、該プロセッサーに接続されたコード発振器出力、該プロセッサーに接続された搬送波発振器出力からなる群からの少なくとも1つに、電離層遅延に対する補正を適用するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  4. 前記プロセッサー(230、430)は、前記多搬送波信号の複数の搬送波の組み合わせに対して前記TEC値を見積もるとともに、前記TEC値を見積もるために、前記複数の搬送波の組み合わせに渡って平均化を行うように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  5. 前記プロセッサー(230、430)は、前記多搬送波信号の搬送波がトラフィックメッセージを輸送するときに、信号トラッキング動作の間に前記多搬送波信号の各々の搬送波の組み合わせに対して前記TEC値を見積もるように構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  6. 前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現をもたらす多搬送波信号を処理するように構成されたプロセッサー(230、430)が、前記多搬送波信号の個々の搬送波の位相を決定するために前記多搬送波信号の位相評価を行うように構成されたプロセッサー(230、430)を含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  7. 前記プロセッサー(230、430)は、前記多搬送波信号における個々の搬送波を特定するように構成された適応線形フィルターを有することを特徴とする請求項に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  8. 前記受信機は、前記多搬送波信号の複数の搬送波からトラフィックメッセージを回復するように構成された単一周波数トラッキング受信機であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の無線通信ユニット(200、400)。
  9. 衛星に基づく通信システム(100)における衛星(130)からの信号を受信する無線通信ユニット(200、400)の集積回路(231、431)であって、
    受信機に接続され
    多搬送波信号を処理して前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現に対するサイクルスリップを検出し、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現のそれぞれの位相のサイクルスリップ補正を提供し、
    前記サイクルスリップ補正の結果に基づいて、前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、前記衛星と前記無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数TEC値を見積もり、
    前記決定されたTEC値に基づいて、前記多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成されたプロセッサー(230、430)を有し、
    前記プロセッサー(230、430)はさらに、それぞれの位相のサイクルスリップ補正値の各々の周波数(α)弁別器見積もりを実施し、TECの見積もり値を見積もるために、前記個々の搬送波に対する複数の弁別器見積もりの組み合わせを平均化するように構成されたことを特徴とする集積回路。
  10. 衛星に基づく通信システム(100)における電離層群遅延を補正する方法(300、500)であって、無線通信ユニットにおける前記方法(300、500)は、
    衛星から多搬送波信号を受信する工程(304、504)と、
    前記多搬送波信号を処理して前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成する工程(312、512)と、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現に対するサイクルスリップを検出する工程と、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現のそれぞれの位相のサイクルスリップ補正を提供する工程と、
    前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、前記衛星と前記無線通信ユニットの間の通信路に関連付けられた全電子数TEC値を見積もる工程(318、518)と、
    前記決定されたTEC値に基づいて、前記多搬送波信号が受ける電離層群遅延に対して補正を適用する工程(324、524)と、
    を有し、
    前記プロセッサー(230、430)はさらに、それぞれの位相のサイクルスリップ補正値の各々の周波数(α)弁別器見積もりを実施し、TECの見積もり値を見積もるために、前記個々の搬送波に対する複数の弁別器見積もりの組み合わせを平均化するように構成されたことを特徴とする方法。
  11. 衛星通信システム(100)であって、
    搬送波信号(125)を生成し、前記多搬送波信号を受信無線通信ユニット(140、145、150)に衛星送信機(120)及び衛星(130)を経由して送信するように構成された送信無線通信ユニット(105)を有し、
    衛星(130)から多搬送波信号を受信するように構成された前記受信機と、
    前記受信機に接続され、前記多搬送波信号(125)を処理して前記多搬送波信号(125)の個々の搬送波の複数のデジタル表現を生成し、前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現に対するサイクルスリップを検出し、前記多搬送波信号の個々の搬送波の複数のデジタル表現のそれぞれの位相のサイクルスリップ補正を提供し、前記サイクルスリップ補正の結果に基づいて、前記多搬送波信号(125)の個々の搬送波の複数のデジタル表現から、地球の電離層を通り、前記衛星(130)と前記無線通信ユニット(105、140、145、150)の間の通信路に関連付けられた全電子数TEC値を見積もり、前記決定されたTEC値に基づいて、前記多搬送波信号(125)が受ける電離層群遅延に対して補正を適用するように構成されたプロセッサーと、
    を備える受信無線通信ユニット(140、145、150)を有し、
    前記プロセッサー(230、430)はさらに、それぞれの位相のサイクルスリップ補正値の各々の周波数(α)弁別器見積もりを実施し、TECの見積もり値を見積もるために、前記個々の搬送波に対する複数の弁別器見積もりの組み合わせを平均化するように構成されたことを特徴とする衛星通信システム。
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