JP6339095B2 - 対象者の生理学的特徴の異常値をモニタし、識別する際に使用するための方法及び機器 - Google Patents

対象者の生理学的特徴の異常値をモニタし、識別する際に使用するための方法及び機器 Download PDF

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Description

本発明は、対象者の生理学的特徴の異常値をモニタし、識別する際に使用するための方法及び機器に関する。
肺鬱血は、心不全や腎臓病等の幾つかの異なる病気によって引き起こされる臨床状態である。肺鬱血は、血液の水分が肺空間内に漏れることを招く肺毛細管内の血圧上昇後、肺の間質腔及び肺胞腔内に体液が貯留することから成る。肺鬱血は、体内の体液鬱滞及び体液再分布を引き起こし、呼吸困難、疲労、活動耐性低下等の症状をもたらす。左房圧の上昇及び左室充満圧の上昇に起因する肺鬱血は、心不全入院の主な原因である。この状態は進行性の性質、並びに典型的には間質性浮腫の初期段階から肺液が少なくとも6倍増加するとき後で生じる肺水腫の臨床的兆候及び症状を有する。つまり、肺水腫は多くの場合に早期に検出されず、患者にとって必要な治療が遅れる。
肺鬱血を検出するために、関心領域、例えば胸郭を流れる小さな交流電流に対する生物組織の抵抗を測定するための、例えば外部電極や埋込み装置を用いる生体インピーダンスモニタ(BIM:bio-impedance monitor)によって得られる生体インピーダンス測定値が使用され得る。この技法の基礎を成す原理は、生物組織の電気インピーダンス(抵抗及びリアクタンス)が、組織の水和及び水分含有量、即ち細胞内液及び細胞外液に直接結び付くことである。胸郭の体液が(例えば肺鬱血中に)貯留すると電流の伝導率が良くなり、インピーダンスの低下が引き起こされる。様々な周波数におけるインピーダンスを測定することにより、コール−コールモデルに従って細胞外液の抵抗(R)が推定され得る。従って、組織の電気特性の測定値は、その身体部分内にある体液量を示し得る。
外部電極が使用される場合、インピーダンス測定値は、センサの配置、皮膚の水分、人体寸法、及び体位を含む幾つかの要因の影響を受ける。身体寸法及び体脂肪量が胸郭インピーダンスの測定に特に関係し、かかる測定を対象者固有にすることが分かっている。埋込み装置は電極の配置や皮膚の水分の違いの影響を受けないが、かかる装置によって行われる測定には、より制御されていない測定条件によるばらつきがあることが分かっている(患者は測定が行われていることに気付かない場合があり、そのため、横たわる、座る、歩く、運動する等、体内の異なる体液分布を引き起こす様々な状況で測定値が得られる可能性がある)。これらの要因は、生体インピーダンス測定値の通常のばらつきと組み合わさり、特定の患者のインピーダンス測定値が異常であるとき、従って過度の体液貯留を示すときを判定するのを困難にする。
Yuらによる「Intrathoracic Impedance Monitoring in Patients with Heart Failure」Circulation 112 (2005), 841-848には、異常な測定値を検出するために使用され得るアルゴリズムが記載されている。そのアルゴリズムは、日々の生体インピーダンス測定値に基づき、ベースラインインピーダンス(BL)及び短期インピーダンス(STA)を推定する。ベースラインは、新たな測定値の大きな逸脱の影響を受けない基準の役割を果たす。他方で、STAは最近の測定値のフィルタ済み推定値であり、測定値の大きな偏差の影響をより受けやすい。差異BL−STAの累積合計が、連続した測定値の特定の閾値を上回る場合にアルゴリズムがフラグを立て、BL−STA>Xが成立する。記載されているアルゴリズムの短所は、インピーダンス測定についての対象者固有のばらつきを考慮しないことであり、例えばXは患者ごとに一定である。上述のように、測定のばらつきは患者固有であり、このことはこの方法が最適ではなく、誤認警報を起こす傾向があることを意味することが分かっている。
体液含有量をモニタする高信頼の手段は、心不全入院の結果を改善し、医療費を削減するための貴重なツールである。従って、所与の対象者について得られた生体インピーダンス測定値がその対象者にとって異常かどうか、つまり健康障害を示すか(例えば抵抗が比較的低い場合の或る身体部分内の過度の体液貯留を示す、又は他方で抵抗が比較的高い場合の対象者の脱水症を示す)どうかを確実に判定することができる改善された方法及び機器に対する需要がある。かかる方法及び機器は、肺鬱血の有無及び経過を検出するための、並びに治療を受けたことによる患者の状態の改善をモニタするための自宅用又は病院用のモニタリングシステムに使用され得る。かかる方法及び機器は、対象者が或る生理学的状態を有すること(又は有する程度)を生理学的特徴の低値或いは高値が示す、体重、心拍数、血圧、体温等、対象者の他の生理学的特徴をモニタする際にも使用され得る。
本発明の第1の態様によれば、対象者の生理学的特徴をモニタする際に使用するための方法が提供されており、この方法は、対象者の生理学的特徴値を受け取るステップと、対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用し、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップと、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、受け取られた生理学的特徴値を使用して正常なばらつきの範囲を更新するステップとを含む。
好ましくは、正常なばらつきの範囲を更新するステップが、受け取られた生理学的特徴値を1組の過去の生理学的特徴値に加え、1組の過去の生理学的特徴値を使用して正常なばらつきの範囲を再計算するステップを含む。
好ましくは、この方法は、受け取られた生理学的特徴が正常であると判定されない場合、受け取られた生理学的特徴値が異常であるという指示を提供するステップを更に含む。
本発明の具体的実施形態では、生理学的特徴が対象者の身体部分の抵抗であり、受け取られた抵抗値が異常であると判定される場合、この方法が、受け取られた抵抗値を使用して対象者の身体部分内の体液含有量の指示を求めるステップを更に含む。
好ましい実施形態では、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、生理学的特徴値を、正常なばらつきの範囲を定める上限及び下限と比較するステップを含む。
第1の具体的実施形態では、この方法は、対象者の生理学的特徴の低値をモニタする際に使用するためのものであり、生理学的特徴の低値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又はかかる生理学的状態を有する程度を示し、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が下限を下回る場合、下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値Nと比較するステップと、正常なばらつきの範囲の下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値以上である場合、受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップと、下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値を下回る場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップとを更に含む。
第1の具体的実施形態では、この方法が、受け取られた生理学的特徴値が異常であるという判定の後、下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値Nに等しいかどうかを判定するステップと、等しい場合、1組の過去の生理学的特徴値に直近に加えられた1つ又は複数の生理学的特徴値を除去するステップとを更に含むことができる。
第1の具体的実施形態では、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が上限を上回る場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップを含むことができる。
第1の具体的実施形態では、この方法が、受け取られた生理学的特徴値が上限を上回るという判定の後、正常なばらつきの範囲の上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第2の閾値Mと比較するステップと、上限を上回る連続した受け取られた抵抗値の数が第2の閾値を上回る場合、1組の過去の生理学的特徴値から最も低い生理学的特徴値の1つ又は複数を除去するステップとを更に含むことができる。
第1の具体的実施形態では、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が上限と下限との間にある場合、(i)受け取られている上限と下限との間の連続した生理学的特徴値の数が第3の閾値Z以下かどうか、及び(ii)上限と下限との間の受け取られた連続した生理学的特徴値の直前に受け取られた、下限を下回る連続した生理学的特徴値の数が第1の閾値Nを上回るかどうかを判定するステップと、(i)及び(ii)の一方又は両方が否定的である場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップと、(i)及び(ii)の両方が肯定的である場合、受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップとを含むことができる。
第1の具体的実施形態では、生理学的特徴は対象者の身体部分の抵抗とすることができ、生理学的状態が対象者の身体部分内の過度の体液含有量である。
第2の具体的実施形態では、この方法は、対象者の生理学的特徴の高値をモニタする際に使用するためのものであり、生理学的特徴の高値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又はかかる生理学的状態を有する程度を示し、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が上限を上回る場合、上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値Nと比較するステップと、正常なばらつきの範囲の上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値以上である場合、受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップと、上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値を下回る場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップとを更に含む。
第2の具体的実施形態では、この方法は、受け取られた生理学的特徴値が異常であるという判定の後、上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が第1の閾値Nに等しいかどうかを判定するステップと、等しい場合、1組の過去の生理学的特徴値に直近に加えられた1つ又は複数の生理学的特徴値を除去するステップとを更に含むことができる。
第2の具体的実施形態では、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が下限を下回る場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップを含むことができる。
第2の具体的実施形態では、この方法が、受け取られた生理学的特徴値が下限を下回るという判定の後、正常なばらつきの範囲の下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第2の閾値Mと比較するステップと、下限を下回る連続した受け取られた抵抗値の数が第2の閾値を上回る場合、1組の過去の生理学的特徴値から最も高い生理学的特徴値の1つ又は複数を除去するステップとを更に含むことができる。
第2の具体的実施形態では、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップが、受け取られた生理学的特徴値が上限と下限との間にある場合、(i)受け取られている上限と下限との間の連続した生理学的特徴値の数が第3の閾値Z以下かどうか、及び(ii)上限と下限との間の受け取られた連続した生理学的特徴値の直前に受け取られた、上限を上回る連続した生理学的特徴値の数が第1の閾値Nを上回るかどうかを判定するステップと、(i)及び(ii)の一方又は両方が否定的である場合、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップと、(i)及び(ii)の両方が肯定的である場合、受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップとを含むことができる。
第2の具体的実施形態では、生理学的特徴は対象者の身体部分の抵抗とすることができ、生理学的状態が対象者の脱水症である。
一部の実施形態では、上限及び下限が、1組の過去の生理学的特徴値の平均及び1組の過去の生理学的特徴値の変動の程度から求められる。
一部の実施形態では、変動の程度が1組の過去の生理学的特徴値の標準偏差から計算され、生理学的特徴値の訓練セットが得られたときに生理学的特徴の異常値を有さない複数の他の対象者から得られる生理学的特徴値の訓練セットに基づいて変動の最大係数及び最小係数が計算され、変動の程度は、(i)標準偏差が変動の最大係数掛ける1組の過去の生理学的特徴値の平均を下回り、変動の最小係数掛ける1組の過去の生理学的特徴値の平均を上回る場合、1組の過去の生理学的特徴値の標準偏差、(ii)標準偏差が変動の最小係数掛ける1組の過去の生理学的特徴値の平均を下回る場合、1組の過去の生理学的特徴値の平均と変動の最小係数との積、及び(iii)標準偏差が変動の最大係数掛ける1組の過去の生理学的特徴値の平均を上回る場合、1組の過去の生理学的特徴値の平均と変動の最大係数との積を含む。
一部の実施形態では、上限が1組の過去の生理学的特徴値の平均と変動の程度との和によって与えられ、下限が、1組の過去の生理学的特徴値の平均から、1組の過去の生理学的特徴値の平均と変動の程度との差を引くことによって与えられる。
好ましい実施形態では、受け取られる生理学的特徴値が、対象者の身体部分の生体インピーダンス測定値から推定される抵抗値である。
更に好ましい実施形態では、受け取られる抵抗値が、対象者の身体部分内の細胞外液の抵抗である。
本発明の第2の態様によれば、内部に組み入れられるコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラム製品が提供されており、コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによって実行されるとき、コンピュータ又はプロセッサが先の任意の請求項に記載の方法を実行するように構成される。
本発明の第3の態様によれば、対象者の生理学的特徴をモニタする際に使用するための機器が提供されており、この機器は、対象者の生理学的特徴値を受け取り、対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用し、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定し、受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、受け取られた生理学的特徴値を使用して正常なばらつきの範囲を更新するように構成される処理装置を含む。
上記の方法ステップの何れかを実行するように処理装置が更に構成される、この機器の他の様々な実施形態も考えられる。
本発明をより良く理解するために、及び本発明を実行に移すことができる方法をより明確に示すために、専ら例として添付図面を参照する。
一実施形態による、対象者の身体部分の体液含有量を測定するための機器の図面である。 本発明の全体的な実施形態による、対象者の生理学的特徴をモニタする際に使用するための方法を示す流れ図である。 本発明の第1の具体的実施形態による、図2のステップ101〜107の実施を示す流れ図である。 本発明の第2の具体的実施形態による、図2のステップ101〜107の実施を示す流れ図である。 本発明の第3の具体的実施形態による、図2のステップ101〜107の実施を示す流れ図である。
図1は、本発明による、対象者の生理学的特徴をモニタする際に使用するための機器を示す。この特定の実施形態では、生理学的特徴が、対象者の身体部分の抵抗に関して測定される対象者の身体部分の体液含有量であり、従って図1は、本発明による方法を実施可能な、生体インピーダンス測定を用いて対象者(患者)の身体部分内の体液含有量をモニタする際に使用するための機器を示す。但し、当業者は、他の生理学的パラメータをモニタする際に使用するために、適切なセンサを含め又は使用することにより、この機器が容易に適合され得ることを理解されよう。例えばこの機器は、体重、血圧、体温、心拍数等、多岐にわたる他の生理学的特徴の任意のものを、それらの特性を測定するのに適したセンサを使用してモニタするために使用され得る。
図1では、機器2がストラップ又はベルト16によって対象者4によって装着され、又は対象者4に取り付けられて図示されているが、この機器を内蔵するベスト等、他の配置も可能である。機器2は、対象者4の皮膚に取り付けられる、或いは対象者4の皮膚に接触して配置される電極8、10、12、14に接続される制御ユニット6を含む。図示の実施形態では、2対の電極が設けられる。第1の一対の電極8、12は、1つ又は複数の選択周波数における小さな電流を対象者4の胸部に送り込む。第1の対の電極8、12のそれぞれの近くに各々配置される第2の一対の電極10、14が、対象者4の胸部にわたる差動電位を測定するために対象者4の皮膚上に配置される。図示の実施形態のように、機器2が対象者4の肺内の体液貯留をモニタする場合、各対の電極は対象者4の胸郭の両側に配置される。従って、図示の機器2は、非侵襲的な経胸腔的生体インピーダンス測定システムである。
測定されている身体部分内の組織が高水準の体液を含む場合、その体液は電気をより良く伝え、従ってそのインピーダンスは体液をより少なく含む場合よりも低い。様々な周波数におけるインピーダンスを測定することにより、コール−コールモデルを使用して組織内の細胞外液の抵抗(R)が細胞内液の抵抗(R)とは別に推定され得る。具体的には、(例えば0Hzに達する)低い測定周波数では、測定される生物組織インピーダンスは、主に細胞外液の含有量及びその特性によって決まる。これらの低周波数では、注入電流が細胞膜を容易には通過しない。高周波数では、注入電流が細胞膜を通過することができるので、生物組織の電気特性が細胞内液及び細胞外液の両方の含有量によって決まる。従って、測定される生体インピーダンスに対する細胞内液及び細胞外液の含有量の影響は、注入電流の周波数に依存する。このことは、コール−コールモデルにより生物組織の電気特性を特徴付けることを可能にする。細胞外液の含有量がインピーダンスの主成分である場合、複数の周波数における測定を使用することは、直流(DC、ゼロHzの周波数)における組織の電気特性の補間による近似を可能にする。
代替的実施形態又は更なる実施形態において、脱水症に関して対象者をモニタするために機器2が使用される場合、組織の全抵抗(即ち細胞内R及び細胞外R成分の両方を含む)又は細胞内抵抗Rは、測定済みの生物組織インピーダンスから求められ得る。
インピーダンス測定値からR値及び/又はR値を推定することは、制御ユニット6内の処理装置によって実行され得る。制御ユニット6は、以下で説明され、図2に示されている方法も実施することができる。或いは、制御ユニット6は、インピーダンス測定値又は推定されたR値及び/若しくはR値を、インピーダンス測定値を処理してR値及び/又はR値を(必要に応じて)生成し、図2に示されている方法内の他のステップを実施する処理装置を含む、別の機器(スマートフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、他の処理装置等)に伝送することができる。
代替的実装形態では、生体インピーダンス測定値を集めるために、対象者の体の組織内に外科的に移植するための2つの空間的且つ電気的に分けられた電極を含む機器が使用され得る。生体インピーダンス測定値をもたらすために使用され得る、図1に示されているシステム以外の種類のシステムも当業者なら気付かれよう。
図2は、本発明の一実施形態による、対象者の体の生理学的特徴をモニタする際に使用するための方法を示す。
ステップ101で、対象者の体の生理学的特徴の新たな値が、例えば2つの電極間を流れる小さな電流に対する組織のインピーダンスを測定する生体インピーダンス測定器2から受け取られ又は得られる。一部の実施形態では、生理学的特徴値が、対象者の身体部分内の体液の抵抗値である。好ましい実施形態では、体液の抵抗値が対象者の身体部分内の細胞外液の抵抗Rであり、より好ましくは、Rは対象者の肺内の細胞外液の抵抗である。但し、代替的実施形態では、生理学的特徴値は、体重測定値、心拍数測定値、血圧測定値、体温測定値等とすることができる。
ステップ103で、受け取られた生理学的特徴値が、その特徴の対象者の正常なばらつきの範囲と突き合わせて確認され、受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかの判定がなされる。その特徴の対象者の正常なばらつきの範囲は、過去に得られた1組の生理学的特徴値(及びとりわけ正常であると見なされた、即ち異常に高い又は低いと見なされなかった過去に得られた値)から計算される。一部の実施形態では、正常なばらつきの範囲が、対象者の過去の正常な生理学的特徴値から得られる上限及び下限によって定められ得る。その特徴の対象者の正常なばらつきの範囲は、代表的な対象者のサンプル内の生理学的特徴値の、予期される異変に関する情報を使用して得られても良い。
生理学的特徴値が正常であると分かった場合、ステップ105で、受け取られた特徴値が過去に得られた1組の正常な生理学的特徴値内に含められ、それが対象者の正常なばらつきの範囲を更新するために使用される。対象者にとって正常であるとして分類される新たに集められた特性値に基づき範囲を適合させることは、その対象者に合わせて範囲を徐々にカスタマイズする。
受け取られる生理学的特徴値が正常かどうかを判定するための基準は、この方法が生理学的特徴の高値をモニタするために使用されるのか、低値をモニタするために使用されるのかによって決まり得る。例えば、肺内の過度の体液貯留等の一部の生理学的状態は、対象者の体内の細胞外液により抵抗の低値をもたらす。この方法が過度の体液貯留(更には過度の体液貯留からの回復)について対象者をモニタリングするこの事例では、この方法は、異常であること及び体液が貯留している程度を示すものとして低値を概して扱うように方向付けられる。但し、脱水症等の他の生理学的状態は、対象者の体の抵抗のより高い値をもたらす。この場合、この方法は脱水症をモニタするためのものであり、異常であること及び対象者が脱水症になっている程度を示すものとして高値を概して扱う。
一部の実施形態では、受け取られる高値又は低値が異常であるという判定が下される前に、幾つかの連続した高値又は低値が(モニタされている状態に応じて)受け取られなければならない場合がある。従って、例え受け取られた値が正常なばらつきの範囲外にあっても、その値が直ちに異常であるとして分類されず、即ち誤ったセンサの配置又は一貫性のない測定条件による誤った測定値が誤認警報をトリガすることがない。
一部の実施形態では、生理学的特徴値が異常であるとステップ103で分かる場合、その測定値はその旨フラグが立てられても良い(例えば対象者又は医師に報告される)。とりわけこの方法が過度の細胞外液の貯留を識別することを対象とする一部の実施形態では、生理学的特徴(この場合は対象者の身体部分内の体液の含有量又は貯留)に相関する生理学的状態の指示が生理学的特徴値から求められ得る。
従って、図2の方法は、対象者の特定の生理学的特徴(例えば抵抗測定値)のばらつきをモデル化するためにその対象者の測定履歴を利用し、従って、出力の精度を高めるためにモニタリングアルゴリズムを自動でカスタマイズする。対象者の特定の生理学的特徴の幾つかの測定値が集められる初期設定期間後、対象者の健康な生理学的特徴値及び測定値の変動がその対象者の過去の測定値に基づいて推定される。健康(正常)値と異常値とを区別するための境界値を設定するために、対象者固有のばらつきの程度が使用される。健康な生理学的特徴及びばらつきの推定に異常値が影響するのを防ぐために、それらの推定に使用される対象者の履歴から異常として印付けされる値が除去される。不適当な初期設定が原因で過去の値が正常であると間違って分類される(即ち対象者が、異常な生理学的特徴値をもたらす生理学的状態を既に患いながら測定期間を開始した)場合、対象者が回復しているときに測定値が取られるにつれて、アルゴリズムはばらつきの境界を素早く適合させることもできる。
図3は、本発明の第1の具体的実施形態による、図2の方法のステップ101〜107を実施するためのアルゴリズムを示す。この具体的実施形態では、この方法が、細胞外液の貯留(即ち異常に低い抵抗値)をモニタし、従って生理学的特徴値は細胞外液の抵抗(R)値である。第1のR値が受け取られる前に初期設定ステップ301が実行される。この初期設定ステップ中に、過去に集められた(ことによると連続した)複数の(例えば4つの)R値から、過去に受け取られた1組の正常なR値が形成される。Cnormal、Cbelow、及びCaboveで示す3つのカウンタの値が0に設定される。これらのカウンタは、正常なばらつきの範囲内の、その範囲を下回る、又はその範囲を上回る連続したR値が幾つ生じたかをそれぞれ追跡するために使用される。従って図3の方法は、次のR値が受け取られるステップ303で始まる。
上記のステップ101に概ね対応するステップ303で、新たなR値が受け取られる。新たなR値は、毎日受け取られても良いが、モニタされている対象者又は健康状態に応じて、より頻繁に又はより低頻度で受け取られても良いことが理解されよう。
ステップ305で、過去に集められた1組の正常なR値内のR値から、アルゴリズムが幾つかのパラメータを計算する。具体的には、特定の対象者4のRの予期される健康値(EHV:expected healthy value)、健康値の変動の程度(HVstd)、及び対象者4の上限UB及び下限LBによって定められるRの正常なばらつきの範囲が計算される。図3に示されているように、このステップは新たなR値が受け取られる度に実行される(但し新たなR値が受け取られる前に実行されても良いことが理解されよう)。正常であることが分かっており、制御ユニット6のメモリ内に記憶されている過去に受け取られた1組のR値からEHVが計算される。好ましくは、EHVは、過去に受け取られたこの1組の正常なR値(以下、Normal_Rで示す)の平均、例えば平均値であり、以下の等式によって表わされるが、最頻値又は中央値が代わりに使用されても良い。
EHV=mean(Normal_R) 等式1
HVstdは、組Normal_Rの変動の程度を計算することによって計算される。好ましくは、この変動の程度は組Normal_Rの標準偏差だが、他の変動の程度が使用されても良い。
一部の実施形態では、健康値の変動の程度HVstdが、組Normal_Rの標準偏差(std)に等しい。しかし、一部の実施形態では、過去に受け取られた1組の正常なR値の標準偏差を制限するために、訓練データの取得時に自らの肺内に体液貯留を有していなかった更なる対象者の訓練グループから得られる訓練データが使用される。つまりHVstdは、組Normal_Rの標準偏差に必ずしも等しい訳ではない。
この実施形態では、訓練グループのR値の訓練セット(以下、Training_Rで示す)が予め取得され、訓練R値の変動係数の信頼水準(例えば50%、95%、99%等)における信頼区間を推定することにより、組Training_Rの最大変動係数CVmax及び最小変動係数CVminのそれぞれが計算された。ステップ305で、HVstdが以下の等式に従って計算される。
HVstd=std(Normal_R
HVstd<(CVmin EHV)が成立する場合、HVstd=CVmin EHV 等式2
HVstd>(CVmax EHV)が成立する場合、HVstd=CVmax EHV
正常なばらつきの範囲の下限LB及び上限UBが、次式に従って計算される。
LB=EHV−HVstd 等式3
UB=EHV+HVstd
ステップ307で、受け取られたR値が、ステップ305で計算されたLBの値を下回るかどうかをアルゴリズムが判定する。RがLBを下回る場合、アルゴリズムは、カウンタCbelowの値に1が加算される一方、他の2つのカウンタCnormal及びCaboveの値が0に設定(リセット)されるステップ309に進む。
カウンタがステップ309で更新された後、ステップ311で、Cbelowの更新された値が既定の閾値N以上かどうかをアルゴリズムが確認する。閾値の値Nは、異常なR測定値が受け取られたことをアルゴリズムが示す前に、正常なばらつきの範囲の下限を下回る連続したR値が幾つ受け取られなければならないのかを決める。
belowがNを下回る場合、アルゴリズムは、現在のR値が組Normal_Rに加えられるステップ313に移る。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。従って、現在のR値が正常範囲の下限LBを下回っても(よって、ことによると対象者の身体部分内により高い体液含有量があることを示しても)、このR値は依然として「正常」であると分類され、EHV、HVstd、LB、及びUBの更新された値を計算するために、ステップ305のその後の反復に使用される組Normal_Rに加えられる。この閾値Nを使用することは、例えば対象者の身体上に電極を間違って配置することや対象者が間違った姿勢にあることに起因し得る1つ又は複数の(但しNを下回る)誤った低いR値が、モニタされている身体部分内に過度の体液があることをアルゴリズムが示すことを引き起こさないことを意味する。
Nは任意の自然数の値とすることができるが、Nの値が大きければ大きいほど、潜在的に重大な体液の貯留をアルゴリズムが検出するのにかかる時間が長くなる。他方で、より小さいNの値では、(例えば電極を間違って配置することや対象者が間違った姿勢にあることによる)臨床的に有意ではないRの軽微な減少及び一時的な減少に基づき、アルゴリズムが誤認警報を発生させる可能性が高くなる。Nの最適値は、新たな値がどの程度頻繁に受け取られるかに依存する。1日当たり1つの値が得られる場合、好ましくはNは3から15の間にある。一部の実施形態では、特定の対象者に固有であるようにNが適合される。
しかし、ステップ311で、N以上の連続した受け取られたR値がLBを下回っていることを意味する、CbelowがN以上であることが分かる場合、アルゴリズムは、現在の(即ちLBを下回るN番目の連続値の)R値が「異常」として印付けされるステップ315に移る(即ち異常インジケータAbn(i)が1に設定される)。次いでステップ317で、アルゴリズムは、Cbelowの値がNに等しいかどうかを判定する。Nに等しくない場合、アルゴリズムは次のR値が受け取られるまで完了する。
他方で、ステップ317でCbelowがNに等しいと判定される場合、ステップ319で、組Normal_Rに直近に加えられた、過去に受け取られたN−1のR値が組Normal_Rから削除される。このステップで組Normal_Rから削除される過去に受け取られたR値の数は、一部の実施形態ではN−1よりも多くても少なくても良い。
組Normal_Rから過去に受け取られたN−1の(ステップ313が連続して生じることによって加えられていたはずの)R値を削除するステップは、予期されるばらつきの範囲を僅かにしか下回らない可能性があるが、肺水腫を示す可能性が高い減少傾向の一部であることが後で分かるR値が、後で受け取られるR値に関する正常なばらつきの範囲を計算するときに使用されないことを意味する。このことは、正常なばらつきの範囲を計算するために健康値だけが使用されることを可能な限り保証する。ステップ319を実行した後、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
ステップ307に戻り、受け取られたR値がLBを下回らないことが分かる場合、ステップ321で、アルゴリズムはRがUBを上回るかどうかを判定する。RがUBを上回ることが分かる場合、ステップ323で、Caboveの値に1が加算される一方、Cnormal及びCbelowが0に設定(リセット)される。
カウンタが更新された後、ステップ325で、アルゴリズムが現在のR値を組Normal_Rに加える。R値は正常であると判定されているので、ステップ327でそのようにフラグが立てられる(即ち異常インジケータAbn(i)が0に設定される)。
次いでステップ329で、Caboveの値が既定の閾値Mを上回るかどうかをアルゴリズムが確認する。上回らない場合、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。他方で、CaboveがMを上回るとステップ329で判定される場合、ステップ331で、過去に受け取られた1組の正常なR値からCaboveの最も小さいR値をアルゴリズムが削除する。このステップは、受け取られるR値が着実に増加している場合、例えば対象者が肺水腫から回復している場合に、アルゴリズムがUB及びLBを素早く適合させることを可能にする。一部の実施形態では、最小値のCabove超又はそれ未満が、ステップ331で組Normal_Rから削除されても良い。ステップ331を実行した後、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
Mは原則として任意の自然数の値とすることができるが、Mの値が大きければ大きいほど、患者が回復しているときの着実に増加するR値に対してアルゴリズムがUB及びLBを適合させるのにかかる時間が長くなることが理解されよう。他方で、Mが小さ過ぎる場合、このことは臨床的に有意ではないRの軽微な上昇及び一時的な上昇により、UB及びLBが不必要に調節されることにつながり得る。好ましくは、Mは3から15の間にある。一部の実施形態では、特定の対象者に固有であるようにMが適合される。
ステップ321に戻り、受け取られたR値がUBを上回らない(即ち受け取られたR値がLBとUBとの間にある)と判定される場合、ステップ333で、Cnormalの値に1が加算され、Caboveの値が0に設定(リセット)され、Cbelowの値が維持される。
次いでステップ335で、アルゴリズムは、(a)Cbelowの値が所定の閾値Nを上回るかどうか、及び(b)Cnormalの値が所定の閾値Z以下かどうかを確認する。(a)及び(b)の両方が真であると分かる場合、アルゴリズムは、受け取られたR値が異常として印付けされるステップ337に進む(即ち異常インジケータAbn(i)が1に設定される)。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了する。
他方で、ステップ335で条件(a)及び(b)の少なくとも一方が満たされていない場合、アルゴリズムは、Cbelowがゼロに設定されるステップ339に進む。受け取られたR値は正常であると判定され、ステップ341で、組Normal_Rに加えられる。従ってステップ343で、受け取られたR値は、異常としてフラグが立てられることはない(即ち異常インジケータAbn(i)が0に設定される)。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
ステップ335によって表わされる追加の確認は、LBを下回る一連の連続したR値の直後に続く最大Zの一見正常なR値が、Cbelowカウンタをリセットしないことを確実にする。この状況では、Zまでの一見正常なR値が間違っており(例えば電極が正しく又は正しい位置に取り付けられていない場合や、対象者が間違った姿勢にある場合)、その間違った値に基づいてCbelowカウンタがリセットされる場合、それは体液の貯留が見落とされることにつながり得ることになる可能性がある。この実施形態は、不適当な正常値を無視することによってそのような偽陰性を防ぐ。好ましくは、Zは1から10の間にある。Zが大き過ぎる場合、対象者が体液貯留から回復していることをアルゴリズムが検出するのがより遅い場合があることが理解されよう。
一部の実施形態では、組Normal_Rのサイズを制限することが望ましい場合がある。かかる実施形態は、図3の破線によるボックス内に図示されているように、任意選択的な追加のステップ345及び347を含み得る。ステップ345で、アルゴリズムは、組Normal_Rのサイズが既定の閾値Hを上回るかどうかを判定する。閾値Hを上回らない場合、何の処置も取られず、ステップ303で新たなR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了する。
組Normal_RのサイズがHを上回ると判定される場合、Normal_R内の最も古いR値が削除される(ステップ347)。次いで、アルゴリズムはステップ303で再び始まる。このステップは、組Normal_Rが最大でHの値しか含まないことを確実にし、このステップはこの組を記憶するのに使用可能なメモリ容量の観点から必要であり得る。Hは原則として任意の自然数の値とすることができるが、Hの値が大きければ大きいほど、対象者の推定される健康なR値及びRの予期されるばらつきの程度がより正確になる可能性が高いことが理解されよう。Hは、25から100の間にあり得る。一部の実施形態では、特定の対象者に固有であるようにHが適合される。
ステップ301で使用される最初の複数のR値が得られるときに対象者が既に体液貯留を患っている場合、回復期間が生じるまで、アルゴリズムは過度の体液があるときを検出できない場合がある。この状況を防ぐために、一部の実施形態は、2012年6月8日に出願された米国仮特許出願第61/657,217号に記載の「スマート初期設定」プロセスを使用する。特定の患者の正常で健康な胸郭インピーダンスは、身体寸法、性別、及び体脂肪量を含む幾つかの要因に依存し、従ってそれらの要因の測定値から或る程度予測され得る。このスマート初期設定プロセスは、患者特性に基づく予測方程式を使用して、特定の対象者の予期されるR初期値を求める。次いで、アルゴリズムがステップ305を最初に実行するとき、予期されるR初期値と最初の複数のR値との加重平均としてEHVの初期値が計算される。
上記のように、一部の状況ではEHVを上回るRの増加に関心がある場合があり、それはかかる増加が例えば脱水症を示し得るからである。図4は、本発明の第2の具体的実施形態による、図2の方法のステップ101〜107を実施するためのアルゴリズムを示す。図4のアルゴリズムは、ステップ307、309、311、315、及び317がステップ401から409のそれぞれによって置き換えられており、ステップ321から331がステップ411から421のそれぞれによって置き換えられており、ステップ333、335、及び339がステップ423から427のそれぞれによって置き換えられていることを除き、図3のアルゴリズムと同じである。次に、残りのアルゴリズムが図3に関して上記で説明された通りに動作するという仮定を使用し、これらのステップについて説明する。
EHV、HVstd、LB、及びUBがステップ305において図4のアルゴリズムによって計算された後、ステップ401で、アルゴリズムは受け取られたR値がUBを上回るかどうかを判定する。RがUBを上回る場合、アルゴリズムは、カウンタCaboveの値に1が加算される一方、他の2つのカウンタCnormal及びCbelowの値が0に設定(リセット)されるステップ403に進む。
次いでステップ405で、Caboveの更新された値が既定の閾値N以上かどうかをアルゴリズムが確認する。CaboveがNを下回る場合、アルゴリズムは、現在のR値が組Normal_Rに加えられるステップ313に移る。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
この実施形態では、Nが第1の具体的実施形態と同じ値を取り得るが、体液貯留をモニタするのに適切なN値に比べ、脱水症をモニタするには異なるN値が適切であり得ることが理解されよう。
ステップ405で、N以上の連続した受け取られたR値がUBを上回っていることを意味する、CbelowがN以上であることが分かる場合、アルゴリズムは、現在の(即ちUBを上回るN番目の連続値の)R値が「異常」として印付けされるステップ407に移る(即ち異常インジケータAbn(i)が1に設定される)。
次いでステップ409で、アルゴリズムは、Caboveの値がNに等しいかどうかを判定する。Nに等しくない場合、アルゴリズムは次のR値が受け取られるまで完了する。
他方で、ステップ409でCaboveがNに等しいと判定される場合、ステップ319で、組Normal_Rに直近に加えられた、過去に受け取られたN−1のR値が組Normal_Rから削除される。ステップ319を実行した後、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
ステップ401に戻り、受け取られたR値がUBを上回らないことが分かる場合、ステップ411で、アルゴリズムはRがLBを下回るかどうかを判定する。RがLBを下回ることが分かる場合、ステップ413で、Cbelowの値に1が加算される一方、Cnormal及びCaboveが0に設定(リセット)される。
カウンタが更新された後、ステップ415で、アルゴリズムが現在のR値を組Normal_Rに加える。R値は正常である(即ち脱水症を示さない)と判定されているので、ステップ417でそのようにフラグが立てられる(即ち異常インジケータAbn(i)が0に設定される)。
次いでステップ419で、Cbelowの値が既定の閾値Mを上回るかどうかをアルゴリズムが確認する。上回らない場合、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
他方で、CbelowがMを上回るとステップ419で判定される場合、ステップ421で、過去に受け取られた1組の正常なR値からCbelowの最も大きいR値をアルゴリズムが削除する。このステップは、受け取られるR値が着実に増加している場合、例えば対象者が脱水症から回復している場合に、アルゴリズムがUB及びLBを素早く適合させることを可能にする。ステップ421を実行した後、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
この実施形態では、Mが第1の具体的実施形態と同じ値であり得るが、体液貯留をモニタするのに適切なM値に比べ、脱水症をモニタするには異なるM値が適切であり得ることが理解されよう。
ステップ411に戻り、受け取られたR値がLBを下回らない(即ち受け取られたR値がLBとUBとの間にある)と判定される場合、ステップ423で、Cnormalの値に1が加算され、Cbelowの値が0に設定(リセット)され、Caboveの値が維持される。
次いでステップ425で、アルゴリズムは、(a)Caboveの値が所定の閾値Nを上回るかどうか、及び(b)Cnormalの値が所定の閾値Z以下かどうかを確認する。(a)及び(b)の両方が真であると分かる場合、アルゴリズムは、受け取られたR値が異常として印付けされるステップ337に進む(即ち異常インジケータAbn(i)が1に設定される)。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了する。この実施形態では、Zの値が第1の具体的実施形態と同じであり得るが、体液貯留をモニタするのに適切なZ値に比べ、脱水症をモニタするには異なるZ値が適切であり得ることが理解されよう。
他方で、ステップ425で条件(a)及び(b)の少なくとも一方が満たされていない場合、アルゴリズムは、Caboveがゼロに設定されるステップ427に進む。受け取られたR値は正常であると判定され、ステップ341で、組Normal_Rに加えられる。従ってステップ343で、受け取られたR値は、正常としてフラグが立てられる(即ち異常インジケータAbn(i)が0に設定される)。これにより、次のR値が受け取られるまでアルゴリズムは完了し、受け取られると再びステップ303で始まる。
このように、この実施形態では、UBを上回るR値が、第1の具体的実施形態でLBを下回るR値が処理されるのとほぼ同じ方法で処理され、その逆もまた同様であることが理解されよう。
の異常値を検出できるようにするために、図3に示されている本発明の方法に対する他の修正形態もあり得ることが理解されよう。例えば、UBを上回るR値及びLBを下回るR値の両方が潜在的に関心事であるものとして処理される(即ち図3のアルゴリズムのステップ321から421の代わりに、ステップ401から409が実行される)実施形態もあり得る。かかる実施形態は、体液貯留及び脱水症の両方を同時にモニタすることになる。
図5は、本発明の第3の具体的実施形態による、図2の方法のステップ101〜107を実施するためのアルゴリズムを示す。図5のアルゴリズムは、ステップ315、327、337、及び343がステップ503、505、507、及び509のそれぞれによって置き換えられていることを除き、図3のアルゴリズムと同じである。次に、残りのアルゴリズムが図3に関して上記で説明された通りに動作するという仮定を使用し、これらのステップについて説明する。
図5のアルゴリズムが、ステップ307で、受け取られたR値がLBを下回ると判定し、ステップ311で、Cbelowの更新された値がN以上であると判定する場合、このアルゴリズムは、受け取られたR値が異常として印付けされることに加え、モニタされている対象者の身体部分の体液含有量の指示が求められるステップ503を実行する。この指示は、体液貯留含有量(FAC:fluid accumulation content)及び/又は体液貯留指標(FAI:fluid accumulation index)であり得る。FAC及びFAIは、
FAC(i)=EHV−Re(i) 等式4
FAI(i)=FAI(i−1)+(LB−R(i)) 等式5
を用いて計算されても良く、iは現在の受け取られたR値に対応する指数である(従ってR(i−1)は受け取られた過去のR値に対応する)。
FACは、(例えば(生体インピーダンス測定器によってR値が1日1つ生成される実施形態では)所与の日の)R測定時における体液貯留量を示すのに対し、FAIは体液貯留の残留性を示す。
受け取られたR値がUBを上回ると図5のアルゴリズムがステップ321で判定した場合、受け取られたR値を組Normal_Rにステップ325で加えた後、アルゴリズムはステップ405を実行する。ステップ405で、FAC及びFAIがゼロに設定され、R測定値が正常として印付けされる。
受け取られたR値がLBとUBとの間にあると判定され、ステップ335で(a)Cnormalが1に等しいこと、及び(b)CbelowがNを上回ることの両方が真であると分かる場合、アルゴリズムは、等式4及び5を用いて体液貯留含有量(FAC)及び体液貯留指標(FAI)が計算されると共に、受け取られたR値を異常として印付けするステップ507を実行する。ステップ335で(a)及び(b)の少なくとも一方が偽であると判定される場合、受け取られたR値を組Normal_Rにステップ341で加えた後、アルゴリズムは、ステップ509でFAC及びFAIをゼロに設定し、R測定値を正常として印付けする。
従って、所与のR値が異常であると分かる場合、図5のアルゴリズムはこの値を用いてFAC及びFAIを計算する。他方で、R値が組Normal_Rに加えられる場合、図5のアルゴリズムは、FAC及びFAIの値をゼロに設定する。FAC及びFAIを使用することにより、肺鬱血を検出する際のアルゴリズムの感度を高める。
(図5にも示されている)一部の実施形態では、FACがEHV、対象者のRの予期される健康値に関連して計算される。従ってこれらの実施形態では、等式4が
FAC(i)=(EHV−R)/EHV 等式6
によって置き換えられる。
このことは、対象者間のEHVの大小の大きな差異に対し、アルゴリズムをよりロバストにする。
好ましくは対象者4の肺内の細胞外液の貯留をモニタする際に使用するためのものとして、図3及び図5の本発明の具体的実施形態について上記で説明してきたが、本発明は、対象者4の他の身体部分の(細胞外、細胞内、又はその組合せの)体液貯留をモニタする際にも使用され得ることが理解されよう。例えば、生体インピーダンス測定器2は、対象者4の手首、足首、又は他の関節のR値を生成するように、(例えば関節の炎症を評価する一環として)それらの身体部分上で使用するために提供されても良い。
従って、対象者の1つ又は複数の生理学的特徴の測定値を使用し、臨床的に有意な状態の発症又はかかる状態からの回復を検出し且つ/又は予測するために、対象者がモニタされることを可能にする方法及び機器が提供される。
本発明が図面及び上記の説明の中で詳細に図示され説明されてきたが、かかる図面及び説明は制限的ではなく説明的又は例示的と見なされるべきであり、本発明は開示された実施形態に限定されない。
特許請求の範囲に記載の本発明を実施する際、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、開示された実施形態に対する改変形態が当業者によって理解され、もたらされ得る。特許請求の範囲では、「含む」という語は、他の要素又はステップを排除せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数形を排除しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲の中で挙げられる幾つかのアイテムの機能を果たすことができる。或る手段が互いに異なる従属請求項の中で列挙されるという単なる事実は、それらの手段の組合せが有利に使用されてはならないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に供給される、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体やソリッドステート媒体等の適切な媒体上に記憶/分散され得るが、インターネットや他の有線又は無線通信システムによって等、他の形態で分散されても良い。特許請求の範囲の中の如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈すべきではない。

Claims (15)

  1. 対象者の生理学的特徴の低値をモニタする際に使用するための機器の作動方法であって、前記生理学的特徴の低値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又は生理学的状態を有する程度を示す、前記方法が、
    前記機器の処理装置が、対象者の生理学的特徴値を受け取るステップと、
    前記処理装置が、前記対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された前記対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用して、
    前記生理学的特徴値を、前記正常なばらつきの範囲を定める上限及び下限と比較すること、
    受け取られた前記生理学的特徴値が前記下限を下回る場合、前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値と比較すること、
    前記正常なばらつきの範囲の前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値以上である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定すること、及び
    前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を下回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定することによって、受け取られた前記生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップと、
    前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、前記受け取られた生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を更新するステップとを含む、方法。
  2. 前記正常なばらつきの範囲を更新するステップが、前記受け取られた生理学的特徴値を1組の過去の生理学的特徴値に加え、1組の過去の生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を再計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であるという判定の後、前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値に等しいかどうかを判定するステップと、
    前記処理装置が、前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値に等しい場合、前記1組の過去の生理学的特徴値に直近に加えられた1つ又は複数の生理学的特徴値を除去するステップとを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップは、前記受け取られた生理学的特徴値が前記上限を上回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップを含む、請求項1、2又は3に記載の方法。
  5. 前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が前記上限を上回るという判定の後、前記正常なばらつきの範囲の前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第2の閾値と比較するステップと、
    前記処理装置が、前記上限を上回る連続した受け取られた抵抗値の数が前記第2の閾値を上回る場合、前記1組の過去の生理学的特徴値から最も低い生理学的特徴値の1つ又は複数を除去するステップとを更に含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップは、前記受け取られた生理学的特徴値が前記上限と前記下限との間にある場合、(i)受け取られている前記上限と前記下限との間の連続した生理学的特徴値の数が第3の閾値以下かどうか、及び(ii)前記上限と前記下限との間の受け取られた連続した生理学的特徴値の直前に受け取られた、前記下限を下回る連続した生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を上回るかどうかを判定するステップと、
    (i)及び(ii)の一方又は両方が否定的である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップと、
    (i)及び(ii)の両方が肯定的である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップとを含む、請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
  7. 対象者の生理学的特徴の高値をモニタする際に使用するための機器の作動方法であって、前記生理学的特徴の高値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又は生理学的状態を有する程度を示す、前記方法が、
    前記機器の処理装置が、対象者の生理学的特徴値を受け取るステップと、
    前記処理装置が、前記対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された前記対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用して、
    前記生理学的特徴値を、前記正常なばらつきの範囲を定める上限及び下限と比較すること、
    受け取られた前記生理学的特徴値が前記上限を上回る場合、前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値と比較すること、
    前記正常なばらつきの範囲の前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値以上である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定すること、及び
    前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を下回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定することによって、受け取られた前記生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップと、
    前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、前記受け取られた生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を更新するステップとを含む、方法。
  8. 前記正常なばらつきの範囲を更新するステップが、前記受け取られた生理学的特徴値を1組の過去の生理学的特徴値に加え、前記1組の過去の生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を再計算するステップを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であるという判定の後、前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値に等しいかどうかを判定するステップと、
    前記処理装置が、前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値に等しい場合、前記1組の過去の生理学的特徴値に直近に加えられた1つ又は複数の生理学的特徴値を除去するステップとを更に含む、請求項7又は8に記載の方法。
  10. 前記受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップは、前記受け取られた生理学的特徴値が前記下限を下回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップを含む、請求項7、8又は9に記載の方法。
  11. 前記処理装置が、前記受け取られた生理学的特徴値が前記下限を下回るという判定の後、前記正常なばらつきの範囲の前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第2の閾値と比較するステップと、
    前記処理装置が、前記下限を下回る連続した受け取られた抵抗値の数が前記第2の閾値を上回る場合、前記1組の過去の生理学的特徴値から最も高い生理学的特徴値の1つ又は複数を除去するステップとを更に含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記受け取られた生理学的特徴値が正常かどうかを判定するステップは、前記受け取られた生理学的特徴値が前記上限と前記下限との間にある場合、(i)受け取られている前記上限と前記下限との間の連続した生理学的特徴値の数が第3の閾値以下かどうか、及び(ii)前記上限と前記下限との間の受け取られた連続した生理学的特徴値の直前に受け取られた、前記上限を上回る連続した生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を上回るかどうかを判定するステップと、
    (i)及び(ii)の一方又は両方が否定的である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定するステップと、
    (i)及び(ii)の両方が肯定的である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定するステップとを含む、請求項7乃至11の何れか一項に記載の方法。
  13. コンピュータプログラム内部に組み入れられるコンピュータ可読コードを含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ可読コードは、適切なコンピュータ又はプロセッサによって実行されるとき、前記コンピュータ又は前記プロセッサが、請求項1乃至12の何れか一項に記載の方法を実行する、コンピュータプログラム。
  14. 対象者の生理学的特徴の低値をモニタする際に使用するための機器であって、前記生理学的特徴の低値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又は生理学的状態を有する程度を示す、前記機器は、
    対象者の生理学的特徴値を受け取り、
    前記対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された前記対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用して、
    前記生理学的特徴値を、前記正常なばらつきの範囲を定める上限及び下限と比較すること、
    受け取られた前記生理学的特徴値が前記下限を下回る場合、前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値と比較すること、
    前記正常なばらつきの範囲の前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値以上である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定すること、及び
    前記下限を下回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を下回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定することによって、受け取られた前記生理学的特徴値が正常かどうかを判定し、
    前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、前記受け取られた生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を更新する、
    処理装置を含む、機器。
  15. 対象者の生理学的特徴の高値をモニタする際に使用するための機器であって、前記生理学的特徴の高値は対象者が或る生理学的状態を有すること、又は生理学的状態を有する程度を示す、前記機器は、
    対象者の生理学的特徴値を受け取り、
    前記対象者の生理学的特徴の1組の過去の値を使用して計算された前記対象者の生理学的特徴の正常なばらつきの範囲を使用して、
    前記生理学的特徴値を、前記正常なばらつきの範囲を定める上限及び下限と比較すること、
    受け取られた前記生理学的特徴値が前記上限を上回る場合、前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数を第1の閾値と比較すること、
    前記正常なばらつきの範囲の前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値以上である場合、前記受け取られた生理学的特徴値が異常であると判定すること、及び
    前記上限を上回る連続した受け取られた生理学的特徴値の数が前記第1の閾値を下回る場合、前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定することによって、受け取られた前記生理学的特徴値が正常かどうかを判定し、
    前記受け取られた生理学的特徴値が正常であると判定される場合、前記受け取られた生理学的特徴値を使用して前記正常なばらつきの範囲を更新する、
    処理装置を含む、機器。
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