JP6338525B2 - X線スレーブ画像のx線マスタ画像への適合 - Google Patents

X線スレーブ画像のx線マスタ画像への適合 Download PDF

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Description

本発明は、X線画像を表示する装置に関し、X線スレーブ画像をX線マスタ画像に光学的に適合させる方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ読取可能媒体に関する。
放射線医学において、X線画像はしばしば、放射線科医により、ペアで観察される。すなわち、より古い画像がより新しい画像とともに提示される場合がある。しばしば、より新しい画像とより古い画像とは、異なるX線装置(モダリティ)を用いて取得され、かなり異なって見える。この場合、放射線科医は、モダリティ依存の差分を「見抜く」か、又は画像のうち一方を対話形式で可能な限りうまく変更するかのいずれかのタスクを行い得る。いくつかの差分が、常に残る。一般に、2つの別個のシステムが、X線画像を生成することとそれらを放射線科医に表示することとに関与する。第1は、取得ワークステーション(acquisition workstation)AWSである。ここで、画像が処理され、最適な表示用に操作される。この処理における1つのステップが、画像の範囲定義(ranging)である。ここで、種々の照射設定又は患者の厚みを有する画像の種々のヒストグラム特性が変更される(セミモード及びオートモード)。第2のモダリティは、診断ワークステーションである。原則としては、ここで、再生成可能な標準化された方法で放射線科医に画像を提示することになる。画像の明るさやコントラストを変更するためのツールが、対話的な利用に対して使用可能である。万が一に備えて、同一患者のではあるが異なるモダリティの2つの画像が提示され、上記画像の見た目が非常に異なる可能性がある。より類似した見た目の印象を、単に上記画像のうち少なくとも1つの対話的な変更によって達成することができる。
さらに、多くのX線装置が、画像を表示する前に画像の明るさやコントラストを変更するように適合される。いくつかのX線装置を用いて、対話的な画像適合処理を行うことができる。これらの装置を用いて、すべての適合をマウス動作を用いて手動で行って2つの画像間のより綿密な一致を達成する。通例、画像は互いに別個に提示される。
いくつかのX線装置は、いわゆる「セミモード(semi mode)」及び/又は「オートモード(auto mode)」を実行するように適合される。
セミモードにおいて、画像から、1つの関連するヒストグラムキー値が導出される。例えば、胸部画像について、上記キー値は肺の内側の平均信号であってよい。それから、このキー値をモニタ又は印刷されたフィルム上での好適なグレースケール値にマップする探索テーブルが生成されうる。「コントラスト」などの、マッピング曲線の他のパラメータが予め定義されてよい。胸部画像において、腹部内の明るい画素についての示されるグレースケール値は、ほっそりした患者とがっしりした患者とについて、典型的な値の前後で変化することになる。キー値の最も単純な定義は、ヒストグラムの具体的なパーセンタイル値であってよい。
オートモードにおいて、2つのキー値が、画像のヒストグラムから導出される。一方は画像の暗い部分(肺など)を表し、他方は腹部などの明るい部分を表す。探索テーブルは、2つの予め定義されたグレースケール値が境界において、各々のキー値に対して適切なグレースケール値に一致するように、生成することができる。このことは、より安定した画像表示を、ほっそりした患者及びがっしりした患者のヒストグラムを大きく変えることと共にもたらすことができる。2つのキー値の最も単純な定義は、ヒストグラムの低いパーセンタイル値と高いパーセンタイル値とであってよい。
通常、画像は、互いに別個に変更され、例えば、特許文献1を参照されたい。
非特許文献1には、2つの画像の2つのヒストグラムをマップして画像のうち一方を他方に適合させる方法が記載されている。
国際公開第2010/020921 A2号
Interactive Multi-contrast Enhancement of Previously Processed Digital Mammograms (International Workshop on Digital Mammography,2010年6月16〜18日,スペイン ジローナ,Fabian Zoehrerら,ISBN 978-3-642-13665-8)
2つのX線画像を比較する放射線科医の作業を簡素化する装置を提供することが、本発明の目的となりうる。
この目的は独立請求項の対象事項により達成されることができる。さらなる例示的な実施形態が従属請求項及び下記説明から明らかとなる。
本発明の一態様は、X線画像を表示する装置に関する。例えば、上記装置は、X線画像を記憶するデータベースに接続された診断ワークステーションであってよく、上記X線画像は種々のX線撮像装置により取得されたものであってよい。
本発明の一実施形態に従い、上記装置は、X線画像を表示するディスプレイと、画像データを処理するワークステーションと、上記装置のユーザからコマンドを受領するユーザインタフェースとを含む。ユーザインタフェースは、ユーザが、例えばワークステーション内又はデータベース内に記憶された、複数の画像からマスタ画像とスレーブ画像とを選択することが可能となるように適合される。ワークステーションは、スレーブ画像をマスタ画像に光学的に適合させるためにマスタ画像及びスレーブ画像に基づいて色変換を生成することによって、かつ色変換をスレーブ画像に適用することによって、スレーブ画像を変換するように適合される。ディスプレイは、上記の変換されたスレーブ画像を表示するように適合される。
換言すると、ユーザは2つのX線画像を選択することができ、上記画像のうち一方をマスタ画像として定義することができ、上記マスタ画像の色形式は他方の画像にコピーされるべきものである。ワークステーションは、マスタ画像の色形式を他方の画像にマップする色変換を自動的に生成することができる。その後、変換された画像を、例えばマスタ画像と共に、表示することができる。
ここでの意図は、2つの画像のうちより良いものを「マスタ」として定義し、単にボタンを押下することによって範囲定義をスレーブ画像にコピーする機能を提供することであり得る。この目的のため、これまで上述のAWSにおいてのみ用いられた範囲定義方法が診断ワークステーションにおいて同様に変更及び実装されなければならない。
このことは、より類似度の高い画像ペアを用いた、診断ワークステーションにおける画像の読み取りのための改良されたワークフローをもたらすことができる。
本発明のさらなる態様がX線スレーブ画像をX線マスタ画像に光学的に適合させる方法であり、上記方法は上述した装置を用いて行うことができる。
本発明の一実施形態に従い、上記方法は、ユーザにより選択されたマスタ画像及びスレーブ画像を受信するステップと、マスタ画像及びスレーブ画像に基づいて色変換を自動的に生成するステップと、スレーブ画像をマスタ画像に光学的に適合させるために色変換をスレーブ画像に適用するステップと、上記の変換されたスレーブ画像を表示するステップと、を含む。
上記及び下記に記載されたとおりの方法の特徴は、上記及び下記に記載されたとおりの装置の特徴となり得ることを理解されたい。
本発明のさらなる態様が、上記方法のステップを実行するように適合されたコンピュータプログラムとそうしたコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能媒体とに関する。
本発明の上記及び他の態様が、以降に記載される実施形態から明らかになり、該実施形態と関連して説明される。
以下に、本発明の実施形態を、添付図面を参照しながらより詳細に説明する。
本発明の一実施形態に従う、診断装置を用いたシステムを示す。 本発明の一実施形態に従う、システム10におけるデータフローとデータタイプとを示す。 2つのヒストグラムを示し、上記ヒストグラムから本発明の一実施形態に従い色変換が計算される。 本発明の一実施形態に従う、画像を光学的に適合させる方法のフロー図を示す。 本発明の一実施形態に従う、マスタ画像とスレーブ画像とを示すディスプレイを示す。 本発明の一実施形態に従う、マスタ画像と変換されたスレーブ画像とを示すディスプレイを示す。 本発明の一実施形態に従う、画像を光学的に適合させる方法のフロー図を示す。 本発明の一実施形態に従う、抽象化されたマスタ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、抽象化された元のスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、抽象化され線形変換されたスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、抽象化されS字型変換されたスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、抽象化され高機能変換されたスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、マスタ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、元のスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、線形変換されたスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、S字型変換されたスレーブ画像を示す。 本発明の一実施形態に従う、高機能変換されたスレーブ画像を示す。 原則として、同一の部分は図において同じ参照記号を備える。
図1は、病院において実装され得るシステム10を示し、システム10は、異なるタイプ又はベンダによるものであり得る少なくとも2つのX線撮像装置12a、12bと、X線撮像装置12からのX線画像を記憶するデータベース14と、X線画像を表示する診断装置16とを含む。装置12a、12b、14、16は、データネットワーク、例えばPACSネットワーク18を介して接続することができる。
データベース14は、複数のX線画像をデジタル形式で記憶するように適合された任意の装置であってよい。
診断装置16は、放射線科医(ユーザ)がデータベース14内の画像を評価することができる特別な部屋の中に位置し得るものであり、X線画像を表示するディスプレイ20と、画像データとユーザからのコマンドとを処理する診断ワークステーション22と、ユーザインタフェース24とを含み、ユーザインタフェース24において、ユーザはコマンドを入力することができる。診断ワークステーション22は、コンピュータを含むことができる。ユーザインタフェース24は、コンピュータマウス及びキーボードを含むことができる。通例、ディスプレイは、1つより多くのモニタを含むことができる。
本発明の一実施形態に従い、装置16は、X線画像を表示するディスプレイ20と、画像データを処理するワークステーション22と、上記装置のユーザからコマンドを受領するユーザインタフェース24とを含む。
図2は、システム10のデータフローとデータタイプとを示す。X線画像30aが、X線撮像装置12aを用いて取得され、ネットワーク18を通じて運ばれ、画像データ32aとしてデータベース14に記憶される。その後、例えば1年以上後に、X線画像30bがX線撮像装置12bを用いて取得され、ネットワーク18を通じて運ばれ、画像データ32bとしてデータベース14に記憶される。
上記の画像を評価及び比較するとき、ユーザはワークステーション22に、双方の画像を表現用の画像としてロードするように命令することができ、次いで上記画像はネットワーク18を通じて読み出され、上記画像のうち一方をマスタ画像34aとして、他方の画像をスレーブ画像34bとして定義するように命令することができる。
ワークステーション22は次いで、マスタ画像34aからマスタヒストグラム36aを、スレーブ画像34bからスレーブヒストグラム36bを、自動的に生成する。図3との関連でより詳細に説明していくが、2つのヒストグラム36a、36bに基づいて、上記ワークステーションは探索テーブル40の形式で色変換40を作成する。
ワークステーション22は次いで、色変換40をスレーブ画像40に適用し、ディスプレイ20に表示されることができる変換された画像42を生成する。変換された画像42もまた、画像データ44としてデータベース14に記憶することができる。
本発明の一実施形態に従い、ユーザインタフェース24は、ユーザがマスタ画像34a及びスレーブ画像34bを複数の画像から選択することが可能となるように適合される。
本発明の一実施形態に従い、ワークステーション22は、スレーブ画像34bをマスタ画像34aに光学的に適合させるために上記マスタ画像及び上記スレーブ画像に基づいて色変換40を生成し、色変換40をスレーブ画像34bに適用することによって、スレーブ画像34bを変換するように適合される。
本発明の一実施形態に従い、ディスプレイ20は、変換されたスレーブ画像42を表示するように適合される。
図3は、2つのヒストグラム36a、36bを示し、ヒストグラム36a、36bから色変換40がワークステーション22により自動的に計算される。ヒストグラムは、曲線50a、50bを示し、曲線50a、50bは、それぞれの画像34a、34bの特定の色値(x軸)における画素の数(y軸)を示す。例えば、画像34a、34bはグレースケール画像であり、色値は0(黒)と1(白)との間に及んでよい。2つの画像は色値の異なる分布を有し、上記異なる分布は曲線50a、50bの異なる形に反映される。
色変換40を計算するために、ワークステーション22は、ヒストグラム50a、50bの種々の変位値(quantiles)、例えば、0%のパーセンタイル(それぞれの画像34a、34bに提示される最も小さい色値)及び100%のパーセンタイル(それぞれの画像34a、34bに提示される最も大きい色値)を決定する。さらに、ワークステーションは、ヒストグラムからキー値k1_1、k2_1、k1_2、k2_2を決定し、具体的には、マスタ画像34aに対する2つのマスタキー値k1_1、k2_1とスレーブ画像34bに対する2つのスレーブキー値k1_2、k2_2とを決定する。キー値k1_1、k1_2はそれぞれのヒストグラム36a、36bの20%のパーセンタイルであってよく、キー値k2_1、k2_2は、それぞれのヒストグラム36a、36bの80%のパーセンタイルであってよい。
キー値k1_1、k2_1、k1_2、k2_2から、ワークステーションは色値g1_1、g2_1、g1_2、g2_2を決定する。色値g1_1、g2_1、g1_2、g2_2は図3に示されるが、これらの色値は図3から読み取ることができなくてもよく、しかしながら別のテーブルから読み取ることができる。
色値g1_1はマスタ画像34aのk1_1におけるグレースケール値であり、色値g2_1はk2_1におけるグレースケール値である。色値g1_2はスレーブ画像34bのk1_2におけるグレースケール値であり、色値g2_2はk2_2におけるグレースケール値である。色値g1_1、g2_1、g1_2、g2_2は、異なってよい。
色値g1_1、g2_1、g1_2、g2_2から、探索テーブル(look-up table;LUT)40の形式の色変換40をワークステーション22が生成する。色変換40は、スレーブ画像34bの色値g1_2、g2_2がマスタ画像のそれぞれの色値g1_1、g2_1にマップされるようにg1_1=LUT[g1_2]及びg2_1=LUT[g2_2]という特性を有する線形変換であってよい。
色変換40を計算又は生成するための種々のアルゴリズムを、ワークステーション22に記憶することができる。
第1の例(「線形マッピング」)として、すでに説明したように、色変換(LUT)40は一次曲線として定義することができる。この場合、スレーブ画像34bから画像42への結果的に生じる画像変換は、一般的な「ウィンドウ幅」(0%と100%との間の間隔)及び「ウィンドウレベル」(上記間隔の中心)パラメータを用いたウィンドウ化(windowing)と同等に見えるであろうが、別の画像34aからワークステーションにより自動的に計算されたパラメータを用いる。
第2の例(「S字型マッピング」)として、色変換(LUT)40はS字型曲線として定義することができ、これにより、より類似性の強い画像34a、42をもたらすことができる。この場合、少なくとも3つのキー値が必要となり得る。例えば、2つのさらなるキー値k3_1、k3_2を、ヒストグラム(例えば、50%のパーセンタイル)から導出することができ、キー値k3_1、k3_2における色値がマップされる色変換40を定義することができる。中間として、色変換は直線的であってよく、あるいはS字型の最もフィットした曲線であってよい。
第3の例(「高機能マッピング(sophisticated mapping)」)として、色(及び画像)変換は、より高機能の方式で行うことができる。例えば、そうした変換をZoehrerらにおいて説明している(上述を参照のこと)。
本発明の一実施形態に従い、色変換40は画素単位の変換(pixel wise transformation)である。
本発明の一実施形態に従い、色変換40はグレースケール変換である。
本発明の一実施形態に従い、ワークステーションは、マスタ画像34aの少なくとも1つのマスタ色値g1_1、g2_1を識別すること、スレーブ画像(34b)の少なくとも1つのスレーブ色値g1_2、g2_2を識別すること、及び少なくとも1つのスレーブ色値g1_2、g2_2が少なくとも1つのマスタ色値g1_1、g2_1にマップされるように色変換40を生成することによって、色変換を生成するように適合される。
本発明の一実施形態に従い、ワークステーション22は、マスタ画像34aの色情報からマスタ画像ヒストグラムデータ36aを生成すること、マスタ画像ヒストグラムデータ36aの少なくとも1つのマスタキー値k1_1、k2_1を識別することにより少なくとも1つのマスタ色値g1_1、g2_1を識別すること、スレーブ画像34bの色情報からスレーブ画像ヒストグラムデータ36bを生成すること、スレーブ画像ヒストグラムデータ36bの少なくとも1つのスレーブキー値k1_2、k2_2を識別することにより少なくとも1つのスレーブ色値g1_2、g2_2を識別することによって、色変換40を生成するように適合される。
本発明の一実施形態に従い、各々のマスタキー値k1_1、k2_1はマスタヒストグラムデータ36aの変位値であり、各々のスレーブキー値k1_2、k2_2はスレーブヒストグラムデータ36bの対応する変位値である。
本発明の一実施形態に従い、2つのマスタ色値g1_1、g2_1と2つのスレーブ色値g1_2、g2_2とが識別される。色変換40は線形変換であってよい。
本発明の一実施形態に従い、少なくとも3つのマスタ色値g1_1、g2_1、g3_1と少なくとも3つのスレーブ色値g1_2、g2_2、g3_2とが識別される。色変換40は、少なくとも3つのスレーブ色値g1_2、g2_2、g3_2を少なくとも3つのマスタ色値g1_1、g2_1、g3_1にマップする非線形変換(例えば、S字型変換)であってよい。
図4において、X線スレーブ画像(34b)をX線マスタ画像(34a)に光学的に適合させる方法のフロー図を示す。
ステップS10において、ワークステーション22は、例えばユーザインタフェース24の助けを借りて、ユーザにより選択されたマスタ画像34a及びスレーブ画像34bを受信する。
ステップS12において、ワークステーションは、例えば図2及び図3に関連して説明したように、マスタ画像34a及びスレーブ画像34bに基づいて色変換40を自動的に生成する。
ステップS14において、ワークステーション22は、色変換40をスレーブ画像34bに適用し、変換された画像42を生成する。
ステップS16において、ワークステーション22は、変換されたスレーブ画像42をディスプレイ20に表示する。
本方法は、ワークステーションのプロセッサにより実行することができる。具体的には、上記及び下記に記載の方法を実行するように適合されたコンピュータプログラムを、上記プロセッサにより実行することができる。コンピュータプログラムは、ワークステーション22又は任意の他のコンピュータ読取可能媒体に記憶することができる。コンピュータ読取可能媒体は、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、USB(ユニバーサルシリアルバス)記憶装置、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読取専用メモリ)及びEPROM(消去可能プログラマブルROM)であってよい。コンピュータ読取可能媒体はさらに、プログラムコードをダウンロードすることが可能となるデータ通信ネットワーク、例えばインターネットであってよい。
図5aは、第1の画像34aと第2の画像34bとを画面上に並べて表示しているディスプレイ20を示す。ユーザは、何枚の画像34a、34bをディスプレイに表示するか、及び/又はどの画像を例えばデータベース14から表示するかを、選択することができる。
画面上に、ユーザインタフェース22の一部がボタン60の形式で示され、ボタン60はマウス矢印を用いてクリックすることができる。しかしながら、ボタン60は実際のスイッチであってもよい。
ボタン60は、一方の画像34aから他方の画像34bへとスタイルをコピーするための「スタイルコピー」ボタン60と見なすことができる。ボタン60は、少なくとも2つの異なる画像34a、34bが表示されるときに(及び/又は)限りアクティブとなってよい。
ユーザインタフェース24を用いて、ユーザは、表示された画像のうちいずれか1つをマスタ画像34aとすることを定義することができる。例えば、1つの画像34aを、ボタン60の矢印の向きを定義することにより(例えばマウス矢印を用いて)、マスタ画像34aとして定義することができる。
ボタン60が押下又は始動されたとき、ワークステーション22は上述された方法を自動的に実行し、スレーブ画像34b(又は、2つより多くの画像が同時に表示される場合は複数のスレーブ画像)を、変換された画像42(又は複数の変換された画像)に変換する。変換された画像42は次いで、スレーブ画像34bに代わって表示される。
このことは図5bに示され、図5bは、マスタ画像34aと変換されたスレーブ画像34bとを並べて表示しているディスプレイ20を示す。
本発明の一実施形態に従い、ディスプレイ20はスレーブ画像34bとマスタ画像34aとを同時に表示するように適合される。
図6は、ユーザがどのように装置16を使用することができるのかと種々の色変換40がどのように計算及び使用されてスレーブ画像34bを変換するのかとについてのフロー図又はワークフローを示す。具体的には、ユーザは、「スタイルコピー」ボタン60を反復的に押下して種々の色変換を用いた種々の度合の画像適合を得ることができる。最後に、画像は元のバージョンに戻る。
例えば、ボタン60は少なくとも3つ(例えば、4つ)の状態、すなわち、元のビュー状態62a、線形マッピング状態62b、S字型マッピング状態62c、高機能マッピング状態62dの間で切り替えることができる。最後に、ボタン60は最初の状態62aに切り替わって戻る。したがってユーザは、適合についてのユーザ自身の好みのバージョンを選択する可能性がある。
ステップS20において、ユーザはマスタ画像を選択する。ワークステーション22はは次いで、選択された画像をマスタ画像34に、他の画像をスレーブ画像34bに設定する。
ステップS22において、画像34a、34bに対するすべての変更をリセットすることができ、ボタン60は元のビュー状態62aに設定される。ディスプレイ20は、例えば図5aに示すように、マスタ画像34aと(元の)スレーブ画像34bとを示す。表示されうるマスタ画像34aを図7aに、スレーブ画像34bを図7bに示す。
ステップS24において、ユーザはボタン60をクリックすることができる。
ステップS26において、ボタン60は線形マッピング状態62bに設定される。ワークステーション22は、スレーブ画像34bを変換するために上述の方法を実行し、上記で説明したような線形マッピングアルゴリズムを使用する。ディスプレイ20は次いで、例えば図5bに示したように、マスタ画像34aと線形変換されたスレーブ画像42a(例えば、図7c参照)とを示す。
ステップS28において、ユーザはボタン60を再度クリックすることができる。
ステップS30において、ボタン60はS字型マッピング状態62cに設定される。ワークステーション22はスレーブ画像34aを変換するために上述の方法を実行し、上記で説明したようにS字型マッピングアルゴリズムを使用する。ディスプレイ20は次いで、例えば図5bに示したように、マスタ画像34aとS字型変換されたスレーブ画像42b(例えば、図7d参照)とを示す。
ステップS32において、ユーザはボタン60を再度クリックすることができる。
ステップS34において、ボタン60は高機能マッピング状態62dに設定される。ワークステーション22はスレーブ画像34aを変換するために上述の方法を実行し、上記で説明したように高機能マッピングアルゴリズムを使用する。ディスプレイ20は次いで、例えば図5bに示したように、マスタ画像34aと高機能変換されたスレーブ画像42c(例えば、図7e参照)とを示す。
ステップS36において、ユーザはボタン60を再度クリックすることができ、ワークフローはステップS22に続く。
図7a乃至7eは、白黒でより良好に印刷されるように抽象化されている。図8a乃至8eは、図7a乃至7eにそれぞれ対応し、グレースケール画像である。
本発明を、図面及び上記説明において詳細に図示及び説明してきたが、こうした図示及び説明は代表的又は例示的と見なされるべきであって、限定的と見なされるべきではない。本発明は、開示した実施形態に限定されない。開示した実施形態に対する他の変形が、図面、開示、及び添付の請求項の検討から、請求された発明を実施する当業者により理解され、達成されるであろう。請求項において、単語「含む」は他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「1つの(“a”又は“an”)」は複数を除外するものではない。単一のプロセッサ若しくはコントローラ又は他のユニットが、請求項に列挙された複数の項目の機能を満たしてよい。特定の手段が互いに異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを使用しても利点を得られないことを示すものではない。請求項におけるいかなる参照符号も、請求項の範囲を限定するものと見なされるべきではない。

Claims (12)

  1. X線画像を表示する装置であって、
    X線画像を表示するディスプレイと、
    画像データを処理するワークステーションと、
    当該装置のユーザからコマンドを受領するユーザインタフェースと、
    を含み、
    前記ユーザインタフェースは、前記ユーザが複数の画像からマスタ画像及びスレーブ画像を選択することが可能となるように適合され、
    前記ワークステーションは、
    前記スレーブ画像を前記マスタ画像に光学的に適合させるために前記マスタ画像及び前記スレーブ画像に基づいて色変換を生成すること、
    前記色変換を前記スレーブ画像に適用すること、
    によって前記スレーブ画像を変換するように適合され、
    前記ディスプレイは、前記の変換されたスレーブ画像を表示するように適合され、
    前記ワークステーションは、前記スレーブ画像を前記マスタ画像に光学的に適合させるために前記マスタ画像及び前記スレーブ画像に基づいて少なくとも2つの種類の色変換を生成するように適合され、
    前記ユーザインタフェースは、前記ユーザが前記少なくとも2つの色変換の間で切り替えることが可能となるように適合される、
    装置。
  2. 前記ディスプレイは、前記スレーブ画像及び前記マスタ画像を同時に表示するように適合される、
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記色変換は画素単位の変換である、
    請求項1乃至2のうちいずれか1項に記載の装置。
  4. 前記色変換はグレースケール変換である、
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記ワークステーションは、
    前記マスタ画像内の少なくとも1つのマスタ色値を識別すること、
    前記スレーブ画像内の少なくとも1つのスレーブ色値を識別すること、
    前記少なくとも1つのスレーブ色値が前記少なくとも1つのマスタ色値にマップされるように前記色変換を生成すること、
    によって前記色変換を生成するように適合される、
    請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記ワークステーションは、
    前記マスタ画像の色情報からマスタ画像ヒストグラムデータを生成すること、
    前記マスタ画像ヒストグラムデータ内の少なくとも1つのマスタキー値を識別することにより前記少なくとも1つのマスタ色値を識別すること、
    前記スレーブ画像の色情報からスレーブ画像ヒストグラムデータを生成すること、
    前記スレーブ画像ヒストグラムデータ内の少なくとも1つのスレーブキー値を識別することにより前記少なくとも1つのスレーブ色値を識別すること、
    によって前記色変換を生成するように適合される、
    請求項5に記載の装置。
  7. 各々のマスタキー値が前記マスタ画像ヒストグラムデータの変位値であり、各々のスレーブキー値が前記スレーブ画像ヒストグラムデータの対応する変位値である、
    請求項6に記載の装置。
  8. 2つのマスタ色値と2つのスレーブ色値とが識別され、
    前記色変換は線形変換である、
    請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の装置。
  9. 少なくとも3つのマスタ色値と少なくとも3つのスレーブ色値とが識別され、
    前記色変換は前記少なくとも3つのスレーブ色値を前記少なくとも3つのマスタ色値にマップする非線形変換である、
    請求項5乃至7のうちいずれか1項に記載の装置。
  10. X線スレーブ画像をX線マスタ画像に光学的に適合させる方法であって、
    ワークステーションにおいて、ユーザインタフェースを介してユーザにより選択されたマスタ画像及びスレーブ画像を受信するステップと、
    前記マスタ画像及び前記スレーブ画像に基づいて色変換を自動的に生成するステップと、
    前記スレーブ画像を前記マスタ画像に光学的に適合させるために前記色変換を前記スレーブ画像に適用するステップと、
    前記の変換されたスレーブ画像をディスプレイに表示するステップと、
    を含み、
    前記ワークステーションは、前記スレーブ画像を前記マスタ画像に光学的に適合させるために前記マスタ画像及び前記スレーブ画像に基づいて少なくとも2つの種類の色変換を生成し、
    前記ユーザインタフェースは、前記ユーザが前記少なくとも2つの色変換の間で切り替えることを可能にする、
    方法。
  11. X線スレーブ画像をX線マスタ画像に光学的に適合させるための、プロセッサに請求項10に記載の方法のステップを実行させるコンピュータプログラム。
  12. 請求項11に記載のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読取可能記憶媒体。
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