1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として、説明する。
図1に示すように、本形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2(図4参照)とを備えている。遊技機枠50は、図2に示すように、外枠51と内枠52と前枠(ガラス扉枠)53とを備えている。外枠(基枠部)51は、パチンコ遊技機1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠(保持枠部)52は、外枠51の内側に配置されていて、遊技盤2を取付ける縦長方形状の枠体である。前枠(前枠部)53は、外枠51及び内枠52の前面側に配置されていて、遊技盤2を保持する縦長方形状のものである。
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えて構成されている。このヒンジ部54により、前枠53は、外枠51及び内枠52に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠52は、外枠51及び前枠53に対してそれぞれ回動自在になっている。前枠53の中央部には開口部53aが形成されていて、遊技者が後述する遊技領域3を視認できるように透明のガラス板55が開口部53aに取付けられている。
前枠53は、図1に示すように、上側に上側装飾ユニット200を備え、左側に左側装飾ユニット210を備え、右側に右側装飾ユニット220を備え、下側に操作機構ユニット230を備えて構成されている。左側装飾ユニット210及び右側装飾ユニット220の各上側には、音を出力するスピーカ67が設けられている。操作機構ユニット230には、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル(発射操作部)60、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また操作機構ユニット230には、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る演出ボタン63やセレクトボタン(十字キー)68が設けられている。なおセレクトボタン68は、上方向ボタンと下方向ボタンと左方向ボタンと右方向ボタンとによって構成されている。
上側装飾ユニット200は、図3(A)(B)に示すように、上側が開放した箱状の収容部290と、この収容部290に収容された左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rとを備えている。収容部290の左右方向の中央には前後方向に略沿った回転軸441が前方に向かって傾斜した状態で取付けられている。左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、回転軸441に対して回転可能に取付けられている。
具体的には、左側枠可動体600Lは、図3(A)に示す収納位置(原点位置)から時計方向に90度回転することにより、図3(B)に示す突出位置に変位する。このような左側枠可動体600Lの変位に伴って、右側枠可動体600Rは、図3(A)に示す収納位置から反時計方向に90度回転することにより、図3(B)に示す突出位置に変位する。左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rがそれぞれ収納位置にあるときに上側装飾ユニット200の上壁面の一部を形成していた面612L,612R(図3(A)参照)は、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rがそれぞれ突出位置にあるときには鉛直方向に略沿って互いに係合し、露出していない状態となる(図3(B)参照)。
左側枠可動体600Lの前面側には犬の顔の左半分の意匠が施されていて、右側枠可動体600Rの前面側には犬の顔の右半分の意匠が施されている。このため、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rがそれぞれ突出位置にあるときには、犬の顔の装飾形態が形成される。なお、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rには、犬の耳を模した耳部材614L,614Rがそれぞれ設けられている。耳部材614L,614Rは、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rがそれぞれ突出位置に変位した後に、各枠可動体600L,600Rの内部に格納された非突出状態から外部(上方)へ突出した突出状態になるものである。
ここで、本形態の左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rとは、図3(A)に示すように遊技機枠50(前枠53)の上縁50Uよりも下方に位置する収納位置から、図3(B)に示すように遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に位置する突出位置に駆動(変位)可能となっている。そのため、左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rがそれぞれ突出位置にあることで、遊技者に強いインパクトを与えることが可能となっている。なお、左側枠可動体600L及び右側枠可動体600Rをまとめて「枠可動体600(演出可動体)」と呼ぶことにする。図3及び図5に示すように、遊技機枠50の外縁部分である枠縁50Wは、上側の上縁50Uと下側の下縁50Dと左側の左縁50Lと右側の右縁50Rとで構成されている。
また図3(A)(B)に示すように、収容部290の左部には、枠可動体復帰ボタン323が設けられている。枠可動体復帰ボタン323は、遊技者等の操作により、突出位置(動作位置)にある枠可動体600を収納位置(原点位置)に復帰(変位)させるためのボタンである。上述したように本パチンコ遊技機1では、枠可動体600が遊技機枠50の上縁50Uよりも上方に突出するため、遊技場(ホール)において当該パチンコ遊技機1の上方に設置された上方設置物(大当たり回数等を表示するデータカウンタ160等)と遊技者との間に、枠可動体600が位置することになる(図3(B)参照)。そのため、遊技者が上方設置物をほとんど視認できなくなるおそれがある。そこで枠可動体復帰ボタン323を設けることにより、遊技者等による任意の操作に基づいて突出位置にある枠可動体600を収納位置に復帰させ得るようにしている。
また図3(A)(B)に示すように、収容部290の前壁部291には、枠ランプ66が設けられている。具体的には、枠ランプ66は左側から右側に向かって順番に第1発光部66aと第2発光部66bと第3発光部66cと第4発光部66dとを備えている。第1発光部66aは正面視で「L」字形状であり、第2発光部66bは正面視で「O」字形状であり、第3発光部66cは正面視で「G」字形状であり、第4発光部66dは正面視で「O」字形状である。このようにアルファベット形状に形成された各発光部66a,66b,66c,66dによって、枠ランプ66は「LOGO」から成る一連の意味ある文字列を形成している。この「LOGO」とは、本パチンコ遊技機1の機種名の略称(「ロゴ」)であると共に、主人公キャラの名称を意味している。なお前枠53には、枠ランプ66の他に、後述する初期動作の実行中に点灯する初期動作用ランプ65(図9参照)が設けられている。
次に、図4を参照して遊技盤2について説明する。図4に示すように、遊技盤2には、ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。また遊技盤2には、装飾用の盤ランプ5(図9参照)が設けられている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘(符号省略)が突設されている。
また遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示(可変表示)及び停止表示に同期した演出図柄(装飾図柄)8L,8C,8R等の変動表示及び停止表示を行う表示領域がある。表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなる。左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄はそれぞれ、例えば「1」〜「8」までの数字をあらわした複数の図柄(数字図柄)からなる。画像表示装置7は、左、中、右の演出図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41b(図7参照)にて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目(大当たり停止態様)で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目(ハズレ停止態様)で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者にとっては遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bにより把握するのではなく、画像表示装置7にて把握する。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。また、各抽選結果に応じてどのような演出図柄の組み合わせを停止表示するかは任意に変更可能である。
画像表示装置7は、上記のような演出図柄を用いた演出図柄変動演出(「演出図柄可変表示演出」や単に「変動演出」ともいう)のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり遊技演出や、客待ち用の客待ち演出などを表示画面7aに表示する。
また画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて演出保留9Aを表示する第1演出保留表示エリアと、後述する第2特図保留の記憶数に応じて演出保留9Bを表示する第2演出保留表示エリアとがある。演出保留の表示により、後述の第1特図保留表示器43a(図7参照)にて表示される第1特図保留の記憶数および第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことが可能となっている。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、センター装飾体10が配されている。センター装飾体10の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口20へと誘導可能なステージ部11が形成されている。またセンター装飾体10には、画像表示装置7の表示画面7aよりも前方で変位可能な盤可動体(演出可動体)15が設けられている。
盤可動体15は、図5(A)(B)に示すように、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとを備えて構成されている。上側盤可動体15Uは、遊技盤2の上部の後方(背後)に隠れるように取付けられている。そして上側盤可動体15Uは、図5(A)に示す待機位置(原点位置)から下方に向かって移動して、図5(B)に示す動作位置まで変位可能となっている。また左下盤可動体15Lは、遊技盤2の左下部の後方に隠れるように取付けられている。そして左下盤可動体15Lは、図5(A)に示す待機位置(原点位置)から右斜め上方に向かって移動して、図5(B)に示す動作位置まで変位可能となっている。また右下盤可動体15Rは、遊技盤2の右下部の後方に隠れるように取付けられている。そして右下盤可動体15Rは、図5(A)に示す待機位置(原点位置)から左斜め上方に向かって移動して、図5(B)に示す動作位置まで変位可能となっている。
上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとは、連動して(同じタイミングで)変位可能になっていて、図5(B)に示すように表示画面7aの大部分の領域(半分以上の領域)が隠れるようになっている。そのため、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rとがそれぞれ動作位置にあることで、遊技者に強いインパクトを与えることが可能となっている。
また、上側盤可動体15Uの表面側(前面側)には犬の顔の上部分の意匠が施されている。左下盤可動体15Lの表面側には犬の顔の左下部分の意匠が施されている。右下盤可動体15Rの表面側には犬の顔の右下部分の意匠が施されている。このため、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rがそれぞれ動作位置になるときには、まとまりのある犬の顔の装飾形態が形成される。
ここで、盤可動体15(上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15R)が動作位置にあるときに形成される犬の顔は、本パチンコ遊技機1の主人公キャラの顔を示している。また図3(B)で示したように、枠可動体600が突出位置にあるときに形成される犬の顔も、本パチンコ遊技機1の主人公キャラの顔を示している。つまり、盤可動体15が動作位置にあるときに形成される装飾形態と、枠可動体600が突出位置にあるときに形成される装飾形態とは同じ形態(関連性のある形態)となっている。よって、盤可動体15が動作位置にあると共に、枠可動体600が突出位置にあるときには、遊技者に対して本パチンコ遊技機1を強くアピールすることが可能となっている(図10参照)。
図4に示す遊技盤2の説明に戻る。図4に示すように、遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、入球口)20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域3における第1始動口20の下方には、第2始動口(第2始動入賞口、入球口)21を備える普通可変入賞装置(いわゆる電チュー、可変入球手段)22が設けられている。第2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
電チュー22は、可動部材(入球口開閉部材)23を備え、可動部材23の作動によって第2始動口21を開閉するものである。可動部材23は、電チューソレノイド24(図8参照)により駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態であるときのみ遊技球が入球可能となる。つまり、第2始動口21は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。
また遊技領域3における第1始動口20の右上方には、第1大入賞口(特別入賞口)30を備えた第1大入賞装置(第1特別可変入賞装置、特別入賞手段)31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図8参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
また遊技領域3における第1大入賞口30の上方には、遊技球が通過可能なゲート(通過領域)28が設けられている。ゲート28への遊技球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。
また遊技領域3における第1大入賞口30の右上方には、第2大入賞口(特別入賞口)35を備えた第2大入賞装置(第2特別可変入賞装置、特別入賞手段)36が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(第2特別入賞口開閉部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図8参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開いているときだけ遊技球が入球可能となる。
より詳細には、図6(A)に示すように、第2大入賞装置36の内部には、第2大入賞口35を通過した遊技球が通過可能な特定領域(V領域)39及び非特定領域70が形成されている。なお、第2大入賞装置36において、特定領域39及び非特定領域70の上流には、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する第2大入賞口センサ35aが配されている。また、特定領域39には、特定領域39への遊技球の通過を検知する特定領域センサ39aが配されている。また、非特定領域70には、非特定領域70への遊技球の通過を検知する非特定領域センサ70aが配されている。また、第2大入賞装置36は、第2大入賞口35を通過した遊技球を特定領域39または非特定領域70のいずれかに振り分ける振分部材71と、振分部材71を駆動する振分部材ソレノイド73(図8参照)とを備えている。
図6(A)は、振分部材ソレノイド73の通電時を示している。図6(A)に示すように、振分部材ソレノイド73の通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を許容する第1の状態(退避状態)にある。振分部材71が第1の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと特定領域39を通過する。この遊技球のルートを第1のルートという。
図6(B)は、振分部材ソレノイド73の非通電時を示している。図6(B)に示すように、振分部材ソレノイド73の非通電時には、振分部材71は特定領域39への遊技球の通過を妨げる第2の状態(進出状態)にある。振分部材71が第2の状態にあるときは、第2大入賞口35に入賞した遊技球は、第2大入賞口センサ35aを通過したあと非特定領域70を通過する。この遊技球のルートを第2のルートという。
なお本パチンコ遊技機1では、特定領域39への遊技球の通過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり特定領域39は、確変作動口となっている。これに対して非特定領域70は、確変作動口ではない。
遊技領域3の下部には、普通入賞口27が設けられている。また遊技領域3の最下部には、遊技領域3へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3外へ排出するアウト口16が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1遊技領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2遊技領域)3Bとがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。
また図4および図7に示すように、遊技盤2の右側中央には表示器類40が配置されている。表示器類40には、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器41b、及び、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器42が含まれている。また表示器類40には、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43a、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43b、および普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示器(識別図柄表示手段)41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示器43ということがある。
特別図柄表示器41では、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた大当たり停止態様の特別図柄(大当たり図柄)である場合には、停止表示された大当たり図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて第1大入賞口30又は第2大入賞口35を開放させる大当たり遊技(特別遊技)が行われる。
具体的には特別図柄表示器41は、例えば横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留記憶部85(図8参照)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入賞であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部85aに記憶され、第2始動口21への入賞であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部85bに記憶される。
特図保留記憶部85に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や大当たり遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器43に表示される。具体的には特図保留表示器43は、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には普通図柄表示器42は、例えば2個のLEDから構成されており(図7参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示(可変表示)がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶部86(図8参照)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は4個となっている。
普図保留記憶部86に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には普図保留表示器44は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。
2.遊技機の電気的構成
次に図8及び図9に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。図8及び図9に示すようにパチンコ遊技機1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う主制御基板(遊技制御基板)80、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板(演出制御基板)90、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110等を備えている。主制御基板80は、メイン制御部を構成し、サブ制御基板90は、後述する画像制御基板100、ランプ制御基板107、および音声制御基板106とともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え、演出手段(画像表示装置7や盤ランプ5、枠ランプ66、スピーカ67、盤可動体15、枠可動体600等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。
またパチンコ遊技機1は、電源基板150を備えている。電源基板150は、主制御基板80、サブ制御基板90、及び払出制御基板110に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板150には、バックアップ電源回路151が設けられている。バックアップ電源回路151により、本パチンコ遊技機1に対して電力が供給されていない場合に、後述する主制御基板80のRAM84やサブ制御基板90のRAM94に記憶されている情報は、パチンコ遊技機1の電断時であっても保持される。また、電源基板150には、電源スイッチ(電源投入手段)155が接続されている。電源スイッチ155のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切換えられる。なお、主制御基板80のRAM84に対するバックアップ電源回路を主制御基板80に設けたり、サブ制御基板90のRAM94に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けたりしても良い。
図8に示すように、主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM83、ワークメモリとして使用されるRAM84、ROM83に記憶されたプログラムを実行するCPU82、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)87が含まれている。RAM84には、上述した特図保留記憶部85と普図保留記憶部86とが設けられている。なお、ROM83は外付けであってもよい。
また主制御基板80には、RAM84に記憶されている情報をCPU82にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ89が実装されている。主制御基板80を含めて本パチンコ遊技機1が備えている各種の基板は、本パチンコ遊技機1の裏面側(後面側)に配されている。従って、遊技機枠50を開放することが可能な遊技場の従業員等でなければ、電源スイッチ155やRAMクリアスイッチ89を操作することはできない。すなわち、電源投入手段としての電源スイッチ155は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。
また主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、特定領域センサ39a、非特定領域センサ70a、および普通入賞口センサ27aが接続されている。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検出するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入賞した遊技球を検出するものである。特定領域センサ39aは、第2大入賞口35内の特定領域39に設けられて特定領域39を通過した遊技球を検出するものである。非特定領域センサ70aは、第2大入賞口35内の非特定領域70に設けられて非特定領域70を通過した遊技球を検出するものである。普通入賞口センサ27aは、各普通入賞口27内にそれぞれ設けられて普通入賞口27に入賞した遊技球を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33、第2大入賞口ソレノイド38、および振分部材ソレノイド73が接続されている。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動するものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するものである。振分部材ソレノイド73は、第2大入賞装置36の振分部材71を駆動するものである。
さらに主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、および普図保留表示器44が接続されている。すなわち、これらの表示器類40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出装置120、貸球払出装置130およびカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御回路111を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、ハンドル60(図1参照)が含まれる。
払出制御基板110は、遊技制御用マイコン81からの信号や、パチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球払出装置130の球貸モータ131を駆動して貸球の払い出しを行ったりする。払い出される賞球は、その計数のため賞球センサ122により検知される。また払い出される貸球は、その計数のため球貸センサ132により検知される。なお遊技者による発射装置112のハンドル60(図1参照)への操作があった場合には、タッチスイッチ114がハンドル60への接触を検知し、発射ボリューム115がハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動されることとなる。
また主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図9に示すように、サブ制御基板90には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)91が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM93、ワークメモリとして使用されるRAM94、ROM93に記憶されたプログラムを実行するCPU92、データや信号の入出力を行うためのI/Oポート部(入出力回路)97が含まれている。なお、ROM93は外付けであってもよい。
また、サブ制御基板90には、リアルタイムクロック(RTC)99が実装されている。RTC99は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測するものである。RTC99は、図示しない外部電源供給装置(島電源供給装置)から電力が供給(投入)されているときには、その電力によって動作し、外部電源供給装置からから電力が供給されていないときには、電源基板150が備えるバックアップ電源回路151から供給される電力によって動作する。このため、RTC99は、パチンコ遊技機1に対して電源が投入されていないときにも現在の日時を計測することが可能である。なお、RTC99に対するバックアップ電源回路をサブ制御基板90に設けてもよい。バックアップ電源回路には、コンデンサや内臓電池(ボタン電池等)を含む回路を採用することができる。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100のCPU102に画像表示装置7の表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAM104は、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROM103には、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御基板100のCPU102は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音声データは、サブ制御基板90のROM93に格納されている。なお、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音声データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板100のROM103に音声データを格納してもよい。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン91は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66、盤ランプ5等のランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成にはサブ制御基板90のROM93に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された盤可動体15を動作させる。つまり、上側盤可動体15Uと左下盤可動体15Lと右下盤可動体15Rを駆動するための各モータ(図示省略)を作動させる。詳細には演出制御用マイコン91は、盤可動体15の動作態様を決める盤可動体動作パターンデータに基づいて、盤可動体15の動作を制御する。
本形態において盤可動体動作パターンデータには、盤可動体駆動データと、盤可動体復帰データとがある。演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに盤可動体駆動データをセットすると、盤可動体15を図5(A)に示す待機位置から図5(B)に示す動作位置へ駆動(変位)させることが可能である。一方、演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の復帰データバッファに盤可動体復帰データをセットすると、盤可動体15を動作位置から待機位置へ復帰(変位)させることが可能である。なお盤可動体15が動作位置に駆動された後に、盤可動体復帰データがセットされない限り、盤可動体15が動作位置にある状態が維持されるようになっている。盤可動体動作パターンデータとしてその他に、朝ロゴ用盤可動体初期動作データと通常盤可動体初期動作データがあるが、後に詳しく説明する。
また演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠中継基板98を介して接続された枠可動体600を動作させる。つまり、左側枠可動体600Lと右側枠可動体600Rを駆動するための各モータ(図示省略)を作動させる。詳細には演出制御用マイコン91は、枠可動体600の動作態様を決める枠可動体動作パターンデータに基づいて、枠可動体600の動作を制御する。
本形態において枠可動体動作パターンデータには、枠可動体駆動データと、枠可動体復帰データとがある。演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の駆動データバッファに枠可動体駆動データをセットすると、枠可動体600を図3(A)に示す収納位置から図3(B)に示す突出位置へ駆動(変位)させることが可能である。一方、演出制御用マイコン91は、RAM94の所定の復帰データバッファに枠可動体復帰データをセットすると、枠可動体600を突出位置から格納位置へ復帰(変位)させることが可能である。なお枠可動体600が突出位置に駆動された後に、枠可動体復帰データがセットされない限り、枠可動体600が突出位置にある状態が維持されるようになっている。枠可動体動作パターンデータとしてその他に、朝ロゴ用枠可動体初期動作データと通常枠可動体初期動作データがあるが、後に詳しく説明する。
なお変形例として、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、そのCPUにランプの点灯制御を実行させてもよい。またランプ制御基板107に枠可動体600を接続して、ランプ制御基板107に枠可動体600の動作を制御させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
サブ制御基板90には、枠中継基板98を介して、収納位置検出センサ74a、突出位置検出センサ74b、演出ボタン検出SW(スイッチ)63a、セレクトボタン検出スイッチ68a、及び枠可動体復帰ボタン検出スイッチ323aが接続されている。収納位置検出センサ74aは、枠可動体600が図3(A)に示す収納位置に復帰していることを検出するものである。突出位置検出センサ74bは、枠可動体600が図3(B)に示す突出位置に駆動されていることを検出するものである。演出ボタン検出スイッチ63aは、演出ボタン63(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。セレクトボタン検出スイッチ68aは、セレクトボタン68(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。詳細には、セレクトボタン検出スイッチ68aは、上方向ボタンが押下操作されたことを検出する上方向検出スイッチと、下方向ボタンが押下操作されたことを検出する下方向検出スイッチと、左方向ボタンが押下操作されたことを検出する左方向検出スイッチと、右方向ボタンが押下操作されたことを検出する右方向検出スイッチとから構成されている。枠可動体復帰ボタン検出スイッチ323aは、枠可動体復帰ボタン323(図3(A)(B)参照)が押下操作されたことを検出するものである。各ボタン(演出ボタン63、セレクトボタン68、枠可動体復帰ボタン323)が押下操作されると、各スイッチ(演出ボタン検出スイッチ63a、セレクトボタン検出スイッチ68a、枠可動体復帰ボタン検出スイッチ323a)からサブ制御基板90に対して信号が入力される。
またサブ制御基板90には、ランプ制御基板107を介して、待機位置検出センサ64a及び動作位置検出センサ64bが接続されている。待機位置検出センサ64aは、盤可動体15が図5(A)に示す待機位置に復帰していることを検出するものである。動作位置検出センサ64bは、盤可動体15が図5(B)に示す動作位置に駆動されていることを検出するものである。
3.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特別図柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、特別遊技の一例である。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図11に示す通りである。図11に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。特定大当たりと通常大当たりである。特定大当たりを「Vロング大当たり」ともいい、通常大当たりを「Vショート大当たり」ともいう。「Vロング大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が容易に可能な第1開放パターン(Vロング開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。「Vショート大当たり」は、その大当たり遊技中に特定領域39への遊技球の通過が不可能又は困難な第2開放パターン(Vショート開放パターン)で開閉部材32及び開閉部材37を作動させる大当たりである。
より具体的には、「Vロング大当たり」は、総ラウンド数が16Rである。1Rから13Rまでと15Rでは、第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する。14Rと16Rでは第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する。
これに対して、「Vショート大当たり」は、総ラウンド数は16Rであるものの、実質的な総ラウンド数は13Rである。つまり、1Rから13Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放するが、15Rでは第1大入賞口30を1R当たり0.1秒しか開放せず、14Rと16Rでも第2大入賞口35を1R当たり0.1秒しか開放しない。なお、Vショート大当たりにおける14R及び16Rでは、第2大入賞口35の開放時間が短いことだけでなく、第2大入賞口35の開放タイミングと振分部材71の作動タイミング(第2の状態(図6(B)参照)から第1の状態(図6(A)参照)に制御されるタイミング)との関係からも、特定領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。
本形態のパチンコ遊技機1では、大当たり遊技中の特定領域39への遊技球の通過に基づいて、その大当たり遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態に移行させる。従って、上記のVロング大当たりに当選した場合には、大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることで、大当たり遊技後の遊技状態を高確率状態に移行させ得る。これに対して、Vショート大当たりに当選した場合には、その大当たり遊技の実行中に特定領域39へ遊技球を通過させることができないため、その大当たり遊技後の遊技状態は、後述の通常確率状態(非高確率状態)となる。
但し、通常確率状態に制御された場合であっても、後述する時短状態が付与される。この場合の時短回数は100回に設定される。時短回数とは、時短状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
図11に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選における大当たりの振分率は、Vロング大当たりが50%、Vショート大当たりが50%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選した大当たりは、全てVロング大当たりとなっている。
特図1の抽選によって「Vロング大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_特定図柄」が停止表示され、「Vショート大当たり」に当選した場合には、第1特別図柄表示器41aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。これに対して特図2の抽選によって当選した場合には、必ずVロング大当たりであって、第2特別図柄表示器41bに「特図2_特定図柄」が停止表示される。
ここで本パチンコ遊技機1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図12(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜9までの範囲で値をとる。なお、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート28への通過に基づいて取得される乱数には、図12(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー22を開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
4.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1の特別図柄表示器41および普通図柄表示器42には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特別図柄表示器41の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。つまり、特別図柄表示器41の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄表示器41による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。つまり、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。
特別図柄表示器41の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄表示器41の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器42の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器42による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である(図13(E)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー22の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図15参照)。すなわち、電チュー22の開放回数増加機能が作動している。
普通図柄表示器42の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー22の開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー22が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の確率変動機能、普通図柄表示器42の変動時間短縮機能、電チュー22の開放時間延長機能、および電チュー22の開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機1では、Vロング大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では160回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
また、Vショート大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その大当たり遊技中に特定領域39の通過がなされていなければ(なされることは略ない)、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することもある。また、大当たり遊技の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3B(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域3A(図4参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
5.遊技制御用マイコン81の動作
[主制御メイン処理]次に図16〜図34に基づいて遊技制御用マイコン81の動作について説明する。なお、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM84に設けられている。カウンタの初期値は「0」であり、フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」である。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、ROM83から図16に示した主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず後述する電源投入時処理(S001)を行う。
そして、電源投入時処理(S001)に次いで、割り込みを禁止し(S002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)では、図12に示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。なお各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また各乱数は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)が終了すると、割り込みを許可する(S004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理(S005)は、例えば4msec周期でCPU82に繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。すなわち、例えば4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理(S005)が終了してから、次にメイン側タイマ割り込み処理(S005)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態のときにCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り込み処理(S005)はすぐには開始されず、割り込み許可(S004)がされてから開始される。
[電源投入時処理]図17に示すように、電源投入時処理(S001)では、まずRAM84へのアクセスの許可設定を行う(S011)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが可能になる。続いて、遊技制御用マイコン81は、RAMクリアスイッチ89が操作されたか否か(ONか否か)を判定する(S012)。RAMクリアスイッチ89がONであれば(S012でYES)、ステップS018に進む。これに対して、ONでなければ(S012でNO)、続いて電源断フラグがONであるか否かを判定する(S013)。電源断フラグは、電断の発生を示すフラグであり、後述する電源断監視処理(図34参照)でONにされるフラグである。
電源断フラグがONでなければ(S013でNO)、正常に電源が遮断されていない可能性があるため、ステップS018に進む。一方、電源断フラグがONであれば(S013でYES)、チェックサムを算出して(S014)、これを電断時に算出しておいたチェックサム(図34のステップS2902参照)と比較する(S015)。チェックサムは、RAM84に記憶されている遊技情報を数値とみなしてその合計が算出されたものである。チェックサムの値が一致しなければ(S015でNO)、RAM84の記憶内容が正常でないため、ステップS018に進む。これに対して、チェックサムの値が一致すれば(S015でYES)、RAM84の記憶内容が正常であると判断し、ステップS016に進む。
ステップS016では、復電時におけるRAM84の作業領域の設定管理を行う。この設定処理では、ROM83から復電時情報を読み出し、この復電時情報をRAM84の作業領域にセットする。その後、遊技制御用マイコン81は、電源断フラグをOFFして(S017)、ステップS021に進む。
一方、ステップS018では、RAM84に記憶されている全ての遊技情報をクリアする(S018)。その後、遊技制御用マイコン81は、RAM84の作業領域の初期設定を行う(S019)。この初期設定の処理では、ROM83から読み出された初期設定情報がRAM84の作業領域にセットされる。続いて遊技制御用マイコン81は、RAMクリアを行ったことを通知するためのRAMクリア通知コマンドをサブ制御基板90に対して出力して(S020)、ステップS021に進む。
ステップS021では、遊技制御用マイコン81は、電源投入コマンド設定処理を行う。電源投入コマンド設定処理(S021)では、所定時間(本形態では3秒)経過後にサブ制御基板90に電源投入コマンドを出力するための設定処理を行う。具体的には、電源投入コマンドを出力するまでの所定時間をタイマにセットして、そのタイマにセットされた時間の減算を開始する。そして減算されたタイマの値が「0」になったとき、所定時間が経過したことになるため、電源投入コマンドをRAM84の所定の出力バッファにセットする。これにより、セットされた電源投入コマンドは、後述する出力処理(S101)にてサブ制御基板90に出力されるようになっている。電源投入コマンド設定処理(S021)の後、ステップS022ではその他の初期設定として、例えばCPU82の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)の設定等を行って、本処理を終える。
[メイン側タイマ割り込み処理]次に、メイン側タイマ割り込み処理(S005)について説明する。図18に示すように、メイン側タイマ割り込み処理(S005)では、まず出力処理(S101)を実行する。出力処理(S101)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAM84に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。
出力処理(S101)に次いで行われる入力処理(S102)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a,第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a等(図8参照))が検知した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出しデータをRAM84の出力バッファにセットする。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)は、図16の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S003)と同じである。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)に次いで、後述する始動口センサ検出処理(S104)、普通動作処理(S105)、特別動作処理(S106)、特定領域センサ検出処理(S107)、電源断監視処理(S108)を実行する。その後、その他の処理(S109)を実行して、メイン側タイマ割り込み処理(S005)を終了する。そして、次にCPU82に割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のステップS002〜S004の処理が繰り返し実行され(図16参照)、割り込みパルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割り込み処理(S005)が実行される。
[始動口センサ検出処理]図19に示すように、始動口センサ検出処理(S104)ではまず、ゲート28に遊技球が通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S201)。ゲート28を遊技球が通過していれば(S201でYES)、後述のゲート通過処理(S202)を行う。一方、遊技球がゲート28を通過していなければ(S201でNO)、ゲート通過処理(S202)をパスしてステップS203に進む。
ステップS203では、第2始動口21に遊技球が入賞したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出されたか否か判定する(S203)。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(S203でNO)にはステップS207に進むが、第2始動口21に遊技球が入賞した場合には(S203でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S204)。そして、特図2保留球数が「4」に達している場合(S204でYES)には、ステップS207に進むが、特図2保留球数が「4」未満である場合には(S204でNO)、特図2保留球数に1を加算する(S205)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S206)を行う。特図2関係乱数取得処理(S206)では、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図12(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じた第2特図保留記憶部85bの記憶領域に格納する。
続いて始動口センサ検出処理(S104)では、第1始動口20に遊技球が入賞したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出されたか否かを判定する(S207)。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(S207でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入賞した場合には(S207でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的にはRAM84に設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が「4」(上限記憶数)に達しているか否か判定する(S208)。そして、特図1保留球数が「4」に達している場合(S208でYES)には、処理を終えるが、特図1保留球数が「4」未満である場合には(S208でNO)、特図1保留球数に「1」を加算する(S209)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S210)を行って、本処理を終える。特図1関係乱数取得処理(S210)では、特図2関係乱数取得処理(S206)と同様に、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−AS)、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RC)及び変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図12(A)に示す乱数値群を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部85aのうち現在の特図1保留球数に応じた第1特図保留記憶部85aの記憶領域に格納する。
[ゲート通過処理]図20に示すようにゲート通過処理(S202)では、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAM84に設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4以上であるか否かを判定し(S301)、普通図柄保留球数が4以上であれば(S301でYES)、処理を終了する。一方、普通図柄保留球数が4以上でなければ(S301でNO)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S302)、普通図柄乱数取得処理(S303)を行う。普通図柄乱数取得処理(S303)では、普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値、図12(B))を取得し、その取得乱数値をRAM84の普図保留記憶部86のうち現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
[普通動作処理]遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(S104)に次いで普通動作処理(S105)を行う(図18参照)。図21に示すように、普通動作処理(S105)ではまず、電チュー22の作動中か否かを判定する(S401)。電チュー22の作動中でなければ(S401でNO)、続いて、普通図柄の停止表示中か否かを判定する(S402)。普通図柄の停止表示中でなければ(S402でNO)、続いて、普通図柄の変動表示中か否かを判定する(S403)。普通図柄の変動表示中でなければ(S403でNO)、続いて、普通図柄の保留球数が「0」か否かを判定する(S404)。普通図柄の保留球数が「0」であれば(S404でYES)、本処理を終える。
ステップS404において普通図柄の保留球数が「0」でなければ(S404でNO)、当たり判定処理(S405)を行う。当たり判定処理(S405)では、普図保留記憶部86に格納されている普通図柄乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Hの値)を読み出し、図13(D)に示す普通図柄当たり判定テーブルに基づいて当たりか否か判定する。そして、当たり判定の結果に応じた普図停止図柄データをRAM84の所定の記憶領域にセットする図柄決定処理を行う(S406)。つまり図柄決定処理(S406)では、「ハズレ」であれば「普図ハズレ図柄」に応じたデータをセットし、「当たり」であれば「普通当たり図柄」に応じたデータをセットする。
続いて遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動時間決定処理(S407)を行う。普通図柄変動時間決定処理(S407)では、図13(E)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が10秒の普通図柄変動パターンを選択する。
次いで遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S408)。そして、普図保留記憶部86における各普図保留の格納場所(記憶領域)を現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、普図保留記憶部86における保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S409)。このようにして、普図保留が保留された順に消化されるようにしている。その後、遊技制御用マイコン81は、ステップS407で選択した普通図柄変動パターンにて普通図柄の変動表示を開始する(S410)。なおこれに伴い、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
上述のステップS403にて普通図柄の変動表示中であれば(S403でYES)、続いて、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S411)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S411でYES)、普通図柄の変動表示を、普通図柄乱数の判定結果に応じた表示結果(普通当たり図柄又は普通ハズレ図柄)で停止させる(S412)。そして、サブ制御基板90に普通図柄の変動停止を知らせるための普通図柄変動停止コマンドをセットするとともに(S413)、普通図柄の停止時間をセットして(S414)本処理を終える。
また、上述のステップS402にて普通図柄の停止表示中であれば(S402でYES)、続いて、ステップS414でセットした普通図柄の停止時間が経過したか否か判定し(S415)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S415でYES)、普通当たり図柄の普図停止図柄データがセットされているか否かを判定し(S416)、普通当たり図柄のデータでなければ(つまり当たりでなければ(S416でNO))、本処理を終える。一方、普通当たり図柄のデータであれば(つまり当たりであれば(S416でYES))、電チュー22の開放パターンをセットする(S417)。そして、ステップS417でセットした開放パターンに従って、電チュー22を作動させる(S418)。
また、上述のステップS401にて電チュー22の作動中であれば(S401でYES)、続いて、電チュー22の作動時間が経過したか否かを判定し(S419)、経過していなければ処理を終える。一方、経過していれば(S419でYES)、電チュー22の作動を終了させる(S420)。
[特別動作処理]図22に示すように特別動作処理(S106)では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特別動作ステータス1,2,3,4」を割り当てている。そして、遊技制御用マイコン81は、「特別動作ステータス」が「1」である場合には(S1301でYES)、特別図柄待機処理(S1302)を行い、「特別動作ステータス」が「2」である場合には(S1301でNO、S1303でYES)、特別図柄変動中処理(S1304)を行い、「特別動作ステータス」が「3」である場合には(S1301,S1303で共にNO、S1305でYES)、特別図柄確定処理(S1306)を行い、「特別動作ステータス」が「4」である場合には(S1301,S1303,S1305の全てがNO)、特別電動役物処理(S1307)を行う。なお特別動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]図23に示すように、特別図柄待機処理(S1302)ではまず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1401)。特図2保留球数が「0」である場合(S1401でYES)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1407)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1407でYES)、即ち、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶もない場合には、客待ちフラグがONか否かを判定し(S1415)、ONであれば(S1415でYES)本処理を終え、ONでなければ(S1415でNO)、客待ちコマンドを出力バッファにセットするとともに(S1416)、客待ちフラグをONにして(S1417)本処理を終える。
ステップS1401において特図2保留球数が「0」でない場合(S1401でNO)、即ち、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図2の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図2大当たり判定処理(S1402)及び特図2変動パターン選択処理(S1403)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1404)。そして、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第2特図保留記憶部85bにおける保留1個目に対応する記憶領域をクリアする(S1405)。続いて遊技制御用マイコン81は、特図2変動開始処理(S1406)を実行して、ステップS1413に進む。特図2変動開始処理(S1406)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図2変動開始処理(S1406)でセットされる変動開始コマンド(特図2変動開始コマンドともいう)には、特図2大当たり判定処理(S1402)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1401でYES且つS1407でNO)、即ち、特図2の保留情報はないが、第1始動口20への入賞に起因して取得した乱数カウンタ値群の記憶(特図1の保留情報)が1つ以上ある場合には、後述の特図1大当たり判定処理(S1408)及び特図1変動パターン選択処理(S1409)を行う。その後、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1410)。そして、第1特図保留記憶部85aにおける各種カウンタ値の格納場所(記憶領域)を、現在の位置から読み出される側に一つシフトするとともに、第1特図保留記憶部85aにおける保留4個目に対応する記憶領域(読み出される側から最も遠い記憶領域)をクリアする(S1411)。このようにして、第1特図保留が保留された順に消化されるようにしている。続いて遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理(S1412)を実行して、ステップS1413に進む。特図1変動開始処理(S1412)では、特別動作ステータスを「2」にセットするとともに変動開始コマンドをRAM84の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。なお、特図1変動開始処理(S1412)でセットされる変動開始コマンド(特図1変動開始コマンドともいう)には、特図1大当たり判定処理(S1408)でセットされた特図停止図柄データの情報や特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報(変動時間の情報を含む情報)が含まれている。
ステップS1413に進むと客待ちフラグがONか否かを判定し、ONであれば客待ちフラグをOFFして(S1414)、処理を終える。上記のように本形態では、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1401でYESの場合)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
[特図2大当たり判定処理(特図1大当たり判定処理)]特図2大当たり判定処理(S1402)と特図1大当たり判定処理(S1408)とは、処理の流れが同じであるため図24に基づいてまとめて説明する。図24に示すように、特図2大当たり判定処理(S1402)又は特図1大当たり判定処理(S1408)ではまず、判定値として、大当たり乱数カウンタ値(ラベル−TRND−Aの値)を読み出す(S1501)。
次に、大当たり判定テーブル(図13(A))をセットする(S1502)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1503)。そして、高確率状態でなければ(S1503でNO)、すなわち通常確率状態(非高確率状態)であれば、大当たり判定テーブル(図13(A))のうち非高確率状態用のテーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1504)。一方、高確率状態であれば(S1503でYES)、大当たり判定テーブル(図13(A))のうち高確率状態用のテーブルに基づいて大当たりか否かを判定する(S1505)。
大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「大当たり」であれば、当たり種別乱数カウンタ値(ラベル−TRND−ASの値)を読み出して、図13(B)に示す当たり種別判定テーブルに基づいて当たり種別を判定する(S1506)。当たり種別を判定した後(S1506)、大当たりフラグをONにするとともに(S1507)、当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図11参照)を、RAM84に設けた当たり種別バッファにセットして(S1508)処理を終える。一方、大当たり判定(S1504,S1505)の結果が「ハズレ」であれば、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をセットして(S1508)処理を終える。
[特図2変動パターン選択処理(特図1変動パターン選択処理)]特図2変動パターン選択処理(S1403)と特図1変動パターン選択処理(S1409)とは、処理の流れが同じであるため図25及び図26に基づいてまとめて説明する。図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1403)又は特図1変動パターン選択処理(S1409)ではまず、遊技状態が時短状態か否か(時短フラグがONか否か)を判定する(S1601)。
時短状態でなければ(S1601でNO)、すなわち非時短状態であれば、続いて大当たりフラグがONか否かを判定する(S1602)。ONであれば(S1602でYES)、非時短状態中大当たりテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つ大当たりに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1の値)に基づいて変動パターンを選択する(S1603)。図14に示すように、変動パターンが決まれば変動時間も決まる。なおSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、当選期待度(大当たり当選に対する期待度)がノーマルリーチよりも高くなるようにテーブルの振分率が設定されている。従って遊技者から見れば、変動時間が長いほど当選期待度が高いことを把握できるようになっている。
ここで変動演出には、SPリーチに発展しない変動演出(第1態様演出)とSPリーチに発展することになる変動演出(第2態様演出)とがある。第1態様演出は、ノーマルリーチやドハズレといったSPリーチに発展する前の演出(第1段階演出)のみで構成されている変動演出といえる。一方、第2態様演出は、第1段階演出と第1段階演出後のSPリーチ(第2段階演出)とを含む変動演出といえる。
ステップS1602において、大当たりフラグがONでなければ、リーチ乱数カウンタ値(ラベル−TRND−RCの値)がリーチ成立乱数値か否かを判定する(S1604)。リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値である場合(S1604でYES)、即ち、リーチ有りハズレの場合には、非時短状態中リーチ有りハズレテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ有りハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1605)。
一方、リーチ乱数カウンタ値がリーチ成立乱数値でない場合(S1604でNO)、即ち、リーチ無しハズレの場合には、非時短状態中リーチ無しハズレテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち非時短状態且つリーチ無しハズレに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値に基づいて変動パターンを選択する(S1606)。このリーチ無しハズレ時には、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている
またステップS1601において、遊技状態が時短状態であると判定した場合(S1601でYES)には、図26に示すように、参照する特図変動パターン判定テーブルを時短状態中のテーブル(図14に示す特図変動パターン判定テーブルのうち時短状態に該当する部分)にする事以外は上記ステップS1602〜S1606と同様の流れで処理(S1607〜S1611)を行う。
上記のようにして変動パターンの選択を行った後は、図25に示すように、選択した変動パターンをセットして(S1612)、本処理を終える。ステップS1612でセットした変動パターンの情報は、特別図柄待機処理(S1302)におけるステップS1406又はS1412でセットされる変動開始コマンドに含められて、出力処理(S101)によりサブ制御基板90に送られる。
[特別図柄変動中処理]図27に示すように、特別図柄変動中処理(S1304)ではまず、特別図柄の変動時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図14参照)が経過したか否かを判定する(S1801)。経過していなければ(S1801でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過していれば(S1801でYES)、変動停止コマンドをセットするとともに(S1802)、特別動作ステータスを「3」にセットする(S1803)。そして、特別図柄の変動表示を、セットされている特図停止図柄データに応じた図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)で停止させる等のその他の処理を行ってから(S1804)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]図28に示すように、特別図柄確定処理(S1306)ではまず、特別図柄の停止時間(ステップS1403又はS1409で選択された変動パターンに応じて決まる停止時間、図14参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。経過していなければ(S1901でNO)、直ちにこの処理を終える。これにより特別図柄の停止表示が継続される。一方、停止時間が経過していれば(S1901でYES)、後述の遊技状態管理処理を行う(S1902)。次に、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S1903)。大当たりフラグがONであれば(S1903でYES)、当選した大当たりの種別に応じた開放パターン(詳しくは図11参照)をセットする(S1904)。
遊技制御用マイコン81は、ステップS1904に続いて、後述の遊技状態リセット処理を行う(S1905)。その後、大当たり遊技を開始するべく、大当たりのオープニングコマンドをセットするとともに(S1906)、大当たり遊技のオープニングを開始する(S1907)。そして特別動作ステータスを「4」にセットして(S1908)、処理を終える。
また、ステップS1903において大当たりフラグがONでなければ(S1903でNO)、大当たり遊技を開始しないため、特別動作ステータスを「1」にセットして(S1909)、処理を終える。
[遊技状態管理処理]図29に示すように、遊技状態管理処理(S1902)ではまず、確変フラグがONか否かを判定する(S2001)。ONであれば(S2001でYES)、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする確変カウンタの値を1ディクリメントして(S2002)、確変カウンタの値が「0」か否かを判定する(S2003)。「0」であれば(S2003でYES)、確変フラグをOFFする(S2004)。ステップS2001又はS2003の判定結果がNOであれば、ステップS2005に進む。
続いて、時短フラグがONか否か判定する(S2005)。ONであれば(S2005でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントする時短カウンタの値を1ディクリメントして(S2006)、時短カウンタの値が「0」か否か判定する(S2007)。「0」であれば(S2007でYES)、時短フラグをOFFして(S2008)、処理を終える。ステップS2005又はS2007の判定結果がNOであれば、処理を終える。
[遊技状態リセット処理]図30に示すように、遊技状態リセット処理(S1905)ではまず、確変フラグがONか否かを判定し(S2101)、ONであれば確変フラグをOFFする(S2102)。また、時短フラグがONか否かを判定し(S2103)、ONであれば時短フラグをOFFする(S2104)。
[特別電動役物処理(大当たり遊技)]図31に示すように、特別電動役物処理(S1307)ではまず、大当たり終了フラグがONであるか否かを判定する(S2201)。大当たり終了フラグは、実行中の大当たり遊技において大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放が全て終了したことを示すフラグである。
大当たり終了フラグがONでなければ(S2201でNO)、大入賞口の開放中か否かを判定する(S2202)。開放中でなければ(S2202でNO)、大入賞口を開放させる時間に至ったか否か、すなわち大当たり遊技のオープニングの時間が経過して初回のラウンド遊技における開放開始の時間に至ったか、又は、一旦閉鎖した大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して開放開始の時間に至ったか否かを判定する(S2203)。
ステップS2203の判定結果がNOであれば、そのまま処理を終える。一方、ステップS2203の判定結果がYESであれば、現在実行中の大当たり遊技がVロング大当たりとしての大当たり遊技か否かを判定する(S2204)。Vロング大当たりでなければステップS2207に進むが、Vロング大当たりであれば、特定領域39への遊技球の通過が可能な第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングであるか否かを判定する(S2205)。第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングでなければ(S2205でNO)、そのままステップS2207に進む。これに対して、第14ラウンド又は第16ラウンドを開始するタイミングであれば(S2205でYES)、V有効期間設定処理(S2206)を行う。
V有効期間設定処理(S2206)では、Vロング大当たりの第14ラウンド又は第16ラウンドにおける第2大入賞口35の開放中及び第2大入賞口35の閉塞後の数秒間を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を有効と判定するV有効期間に設定する。なお本形態ではこれ以外の期間(大当たり遊技を実行していないときも含む)を、特定領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定するV無効期間に設定している。
ステップS2207では、大当たりの種類に応じた開放パターン(図11参照)に従って大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させる。なお、振分部材71は、ラウンド遊技(又は大当たり遊技)の開始から常に一定の動作で動いている。
続くステップS2208では、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。ラウンド指定コマンド送信判定処理(S2208)では、ステップS2207での大入賞口の開放が1回のラウンド遊技中での初めての開放か否かを判定し、そうであれば、実行中の大当たり遊技のラウンド数の情報を含むラウンド指定コマンドを、RAM84の出力バッファにセットする。
特別電動役物処理(S1307)のステップS2202において、大入賞口の開放中であれば(S2202でYES)、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かを判定する(S2209)。本形態では、閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(本形態では1R当たり8個)に達したこと、又は、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち大入賞口を開放してから所定の開放時間(図11参照)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(S2209でNO)、処理を終える。
これに対して、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合(S2009でYES)には、大入賞口を閉鎖(閉塞)する(S2210)。そしてステップS2210の閉鎖によって1回のラウンド遊技が終了する場合には(S2211でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2212)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否か判定する(S2213)。「0」でなければ(S2013でNO)、次のラウンド遊技を開始するためにそのまま処理を終える。
一方「0」であれば(S2213でYES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(S2214)、大当たりのエンディングを開始する(S2215)。そして、大当たり終了フラグをセットして処理を終える(S2216)。
またステップS2201において大当たり終了フラグがONであれば(S2201でYES)、最終ラウンドが終了しているので、大当たりのエンディング時間が経過したか否かを判定し(S2217)、エンディング時間が経過していなければ(S2217でNO)処理を終える。一方、エンディング時間が経過していれば(S2217でYES)、大当たり終了フラグをOFFするとともに(S2218)、大当たりフラグをOFFし(S2219)、特別動作ステータスを「1」にセットする(S2220)。その後、後述の遊技状態設定処理(S2221)を行って、本処理を終える。
[遊技状態設定処理]図32に示すように、遊技状態設定処理(S2221)ではまず、VフラグがONか否かを判定する(S2301)。VフラグがONでなければ(S2301でNO)、時短フラグをONするとともに(S2307)、時短カウンタに「100」をセットして(S2308)、処理を終える。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)になる。
一方、ステップS2301においてVフラグがONであれば、確変フラグをONするとともに(S2302)、確変カウンタの値に「160」をセットする(S2303)。その後、VフラグをOFFする(S2304)。続いて、時短フラグをONするとともに(S2305)、時短カウンタの値に「160」をセットして(S2306)、処理を終える。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が、高確率状態且つ時短状態且つ高ベース状態(すなわち高確高ベース状態)になる。
[特定領域センサ検出処理]遊技制御用マイコン81は、特別動作処理(S106)に次いで特定領域センサ検出処理(S107)を行う(図18参照)。特定領域センサ検出処理(S107)では、図33に示すように、まず特定領域センサ39aによる遊技球の検知があったか否かを判定する(S2401)。ステップS2401にて検知がなければ(S2401でNO)処理を終えるが、検知があれば(S2401でYES)V有効期間中か否かを判定する(S2402)。V有効期間中であると判定した場合には(S2402でYES)、VフラグをONするとともに(S2403)、V通過コマンドをセットして(S2404)、本処理を終える。
[電源断監視処理]遊技制御用マイコン81は、特定領域センサ検出処理(S107)に次いで電源断監視処理(S108)を行う(図18参照)。電源断監視処理(S108)では、図34に示すように、まず電源断信号の入力の有無を判定し(S2901)、入力がなければ(S2901でNO)処理を終了する。電源断信号は、電断により電源電圧が低下し始めたときに遊技制御用マイコン81に入力される信号である。ステップS2901において電源断信号の入力があれば(S2901でYES)、チェックサムを算出してRAM84の所定の記憶領域に格納するとともに(S2902)、電源断フラグをONする(S2903)。そして、RAM84へのアクセスの禁止設定を行う(S2904)。これにより、RAM84に対する情報の書き込みや読み出しが不可能になる。その後はメイン側タイマ割り込み処理(図18参照)に戻ることなくループ処理を行う。
6.朝ロゴモードでの演出
次に演出制御用マイコン91の動作を説明する前に、本形態の朝ロゴモードでの演出について説明する。本形態のパチンコ遊技機1では、演出モードとして朝ロゴモード(特殊モード)又は通常モードがある。朝ロゴモードに設定されている間は原則的に、盤可動体15が図5(B)に示す動作位置にある状態が維持されると共に、枠可動体600が図3(B)に示す突出位置にある状態が維持されるようになっている。その後、朝ロゴモードの設定が終了すると、即ち通常モードに設定されると、盤可動体15が図5(B)に示す動作位置から図5(A)に示す待機位置へ復帰すると共に、枠可動体600は図3(B)に示す突出位置から図3(A)に示す収納位置に復帰するようになっている。こうして、枠可動体600が突出位置にあると共に盤可動体15が動作位置にある状態を見た遊技者に対して、強いインパクトを与えることが可能であると共に、特殊な演出モード(朝ロゴモード)に設定されているのを把握させることが可能である。
続いて、朝ロゴモードへの設定が開始される条件(所定の開始条件)について説明する。本形態では、朝ロゴ演出がONに設定されていて、予め定められた5時から12時までの間(朝ロゴモード設定期間)にパチンコ遊技機1に対して電源が投入されることに基づいて、朝ロゴモードが設定されるようになっている。すなわち、遊技場の営業開始時間が例えば9時である場合、遊技場の従業員は9時になる前に電源スイッチ155をONにする。これにより、パチンコ遊技機1に電源が投入されて、当該パチンコ遊技機1が稼働状態になる。このとき、電源が投入されたタイミングが5時から12時までの間であることから、朝ロゴモードが設定される。このようにして、営業開始時間において既に盤可動体15が動作位置にあると共に枠可動体600が突出位置にある状態にしておき、本パチンコ遊技機1を目立たせることが可能である。なお電源の投入は通常、遊技場の従業員だけが行うことができて、遊技者が行うことができない。よって朝ロゴモードの設定は、遊技者による遊技が行われる前に遊技場の従業員が行うことになる。
ところで朝ロゴモードに設定されているときには、図5(B)に示すように、表示画面7aの大部分が動作位置にある盤可動体15によって隠れてしまう。そこで朝ロゴモードに設定されているときには、表示画面7aのうち動作位置にある盤可動体15によって隠れていない表示領域、即ち表示画面7aの一部である左下部領域(第2表示領域)7dにて演出図柄6L,6C,6Rの変動演出を実行するようにしている。ここで、左下部領域7dで表示される演出図柄6L,6C,6Rを「左下用演出図柄(第2演出図柄)6」と呼び、左下部領域7dで実行される左下用演出図柄6の変動演出を「左下用変動演出」と呼ぶことにする。こうして朝ロゴモードの設定中でも遊技者には、左下用変動演出により、当否判定の結果を把握させることが可能である。なお左下用変動演出は、縮小表示態様且つ簡易表示態様となっている。つまり表示画面7aの左下部領域7dでは、数字図柄のみで構成された小さい左下用演出図柄6の変動表示及び停止表示のみが行われて、背景画像やキャラクタ画像等が表示されないようになっている。本形態の左下部領域7dは、盤可動体15が図5(A)に示す待機位置と図5(B)に示す動作位置との間の何れかの位置にあるときに当該盤可動体15(左下盤可動体15L)によって隠れる表示領域となっている。
一方、通常モードに設定されているときには、図5(A)に示すように、表示画面7aの大部分が待機位置にある盤可動体15によって隠れていない。そのため通常モードに設定されているときには、表示画面7aのうち待機位置にある盤可動体15によって隠れていない表示領域、即ち表示画面7aの大部分である中央部領域(メイン第1表示領域)7bにて演出図柄8L,8C,8Rの変動演出を実行するようにしている。ここで、中央部領域7bで表示される演出図柄8L,8C,8Rを「中央用演出図柄(第1演出図柄、メイン第1演出図柄)8」と呼び、中央部領域7bで実行される中央用演出図柄8の変動演出を「中央用変動演出」と呼ぶことにする。中央用演出図柄8は、左下用演出図柄6と異なり、数字図柄の他にキャラクタが示されている表示態様となっている(図4参照)。但し本形態では後述するように、朝ロゴモードに設定されていても、中央用変動演出が実行される場合があり得る。この場合の中央用変動演出(特別中央用変動演出)では、中央用演出図柄8(図4参照)ではなく、数字図柄のみで構成された特別中央用演出図柄(第1演出図柄)8La,8Ca,8Ra(図75(C)参照)を変動表示させることにしている。本形態の中央部領域7bは、盤可動体15が図5(B)に示す動作位置になるときに当該盤可動体15によって隠れる表示領域となっている。但し中央部領域7bは、その一部だけが動作位置にある盤可動体15によって隠れる表示領域であっても良い。
また通常モードに設定されているときには、表示画面7aの一部である左上部領域(サブ第1表示領域)7cにて演出図柄12L,12C,12Rの変動演出を実行するようにしている。ここで、左上部領域7cで表示される演出図柄12L,12C,12Rを「左上用演出図柄(サブ第1演出図柄)12」と呼び、左上部領域7cで実行される左上用演出図柄12の変動演出を「左上用変動演出」と呼ぶことにする。ここで中央部領域(第1表示領域)7bのうち左上部領域7cを除いた表示領域7e(図78(D)参照)が、中央用演出図柄8又は特別中央用演出図柄8aの変動演出が実行される表示領域(メイン第1表示領域)といえる。なお左上用変動演出は、縮小表示態様且つ簡易表示態様となっている。つまり表示画面7aの左上部領域7cでは、数字図柄のみで構成された小さい左上用演出図柄12の変動表示及び停止表示のみが行われて、背景画像やキャラクタ画像等が表示されないようになっている。
こうして本形態では原則的に、通常モードに設定されている場合には、中央用変動演出が実行されると共に、左上用変動演出が実行されるのに対して、朝ロゴモードに設定されている場合には、左下用変動演出が実行される。要するに、盤可動体15が動作位置にあるときに仮に中央用変動演出及び左上部用変動演出を実行しても、中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12が見えないため、朝ロゴモードに設定されているときに限って左下用変動演出を実行することにしている。なお図5(A)(B)に示すように、中央部領域7bと左下部領域7dとはそれぞれ別個の表示領域である。
次に、朝ロゴモードへの設定が終了する条件(所定の終了条件)について説明する。終了条件としては、以下に示す4つの終了条件がある。先ず第1の終了条件は、少なくとも10回にわたって特別図柄の変動表示が行われて、且つその後に変動時間が12秒である特別図柄の変動表示が実行されたことである。つまり、朝ロゴモードの設定中に特別図柄の変動表示が10回行われた後(図66(A)参照)、変動パターンP7又はP34(図14参照)に基づく特別図柄の変動表示(12秒変動)が実行されたことである(図66(B)(C)参照)。こうして朝ロゴモードが設定されているときに、遊技者による遊技がある程度進めば、自然と朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わるようになっている。
次に、第2の終了条件は、当否判定の結果が大当たり当選であることを報知する当選報知演出が開始されることである。本形態の当選報知演出とは、演出図柄8L,8C,8Rを「333」などのゾロ目で表示画面7a内にて左右に揺れているように表示する演出のことである(図67(B)参照)。すなわち、当選報知演出が実行されるタイミングにおいては、演出図柄8L,8C,8Rが未だ変動表示中であって、停止表示(確定表示)される前である。しかし当選報知演出が実行されるタイミングで朝ロゴモードを終了して、動作位置にある盤可動体15を待機位置に復帰させる。これにより遊技者には、中央部領域7bで実行される当選報知演出を見せる。その結果、表示画面7aの左下部領域7dで仮に当選報知演出を実行するような場合に比べて、大当たりへの当選を把握し易くして、当選時の高揚感を与えることが可能となっている。
続いて、第3の終了条件は、SPリーチとして特殊SPリーチが実行されることである。本形態のSPリーチ(第2段階演出)には、通常SPリーチ(通常2段階演出)と特殊SPリーチ(特殊2段階演出)とがある。通常SPリーチ又は特殊SPリーチは何れもノーマルリーチから発展して実行される。通常SPリーチでは、敵キャラと主人公キャラとが戦う画像(図示省略)が表示される。一方、特殊SPリーチでは、通常SPリーチでは登場しない特殊な敵キャラと主人公キャラとが戦う画像G1(図68(B)参照)が表示されるようになっている。こうして、朝ロゴモードに設定されているときにSPリーチに発展する前であれば、朝ロゴモードが終了することはない。またSPリーチに発展しても通常SPリーチであれば、朝ロゴモードが終了しない。なお朝ロゴモードの設定中に通常SPリーチが実行されても、盤可動体15が動作位置にあるため、表示画面7aの左下部領域7dにて演出図柄6L,6C,6Rの変動演出が行われる。これらに対して、ノーマルリーチから特殊SPリーチに発展すれば、そのタイミングで朝ロゴモードを終了して、動作位置にある盤可動体15を待機位置に復帰させる。その結果、遊技者には朝ロゴモードの終了と同時に、特殊SPリーチを中央部領域7bで堪能させることが可能である。特に本形態では、特殊SPリーチは朝ロゴモードの終了時でしか実行される可能性がないように設定している。従って遊技者には、朝ロゴモードの終了と同時に希少な特殊SPリーチの実行を期待させることが可能となっている。
最後に、第4の終了条件は、予め定められた朝ロゴモード終了時間を迎えることである。本形態では朝ロゴモード終了時間は12時である。すなわち、朝ロゴモードが設定されているときに、上記した第1の終了条件、第2の終了条件、及び第3の終了条件のいずれも成立しない場合、12時になると朝ロゴモードから通常モードに切替わるようになっている。こうして本パチンコ遊技機1に対して、営業開始時間から12時まで遊技が行われなくても、12時になるタイミングで朝ロゴモードが必ず終了する。これにより、動作位置にある盤可動体15が待機位置に復帰し得ると共に、突出位置にある枠可動体600が収納位置に復帰し得る。但し本形態では、12時になって朝ロゴモードから通常モードに切替わっても、12時になったタイミングで必ず盤可動体15を待機位置に復帰させると共に、枠可動体600を収納位置に復帰させるようにしていない。この理由については後に詳しく説明する。
ところで、遊技場では複数台のパチンコ遊技機1が並設されて1つの遊技島が構成される。図10では、5台の本パチンコ遊技機1を1つの遊技機グループ170として遊技島を構成している。この遊技機グループ170において、営業開始時間前に各パチンコ遊技機1の電源スイッチ155をONにすれば、5台のパチンコ遊技機1全てで朝ロゴモードに設定される。これにより営業開始時間では既に、5台のパチンコ遊技機1で枠可動体600を予め突出位置にある状態にしておくと共に、盤可動体15を予め動作位置にしておくことが可能である。よって遊技場でどのパチンコ遊技機で遊技を行うかを迷っている遊技者に対して、遊技機グループ170を目立たせることが可能であり、午前中での集客効果を高めることが可能である。なお各パチンコ遊技機1に対する電源の投入は、各パチンコ遊技機1の個別の電源スイッチ155をONにしている状態で、遊技島に設けられている共通の島電源供給装置によって行われるようにしても良い。
また5台のパチンコ遊技機1のうち何れかで上記した第1の終了条件、第2の終了条件、或いは第3の終了条件が成立すれば、そのパチンコ遊技機1では12時になる前に、朝ロゴモードが終了して、枠可動体600が収納位置に復帰すると共に、盤可動体15が待機位置に復帰することになる。よって遊技機グループ170の傍にいる遊技者や遊技場の従業員に対して、5台のパチンコ遊技機1のうち未だ朝ロゴモードが設定されているパチンコ遊技機1と設定されていないパチンコ遊技機1とを容易に判別させることが可能である。
なお本形態では、朝ロゴモードに設定されている間、スピーカ67から本パチンコ遊技機1のメインテーマ曲が繰り返し流れると共に、盤ランプ5等が特殊な発光態様で発光し続けるようになっている。従って朝ロゴモードの設定中に、各枠可動体600及び各盤可動体15の位置だけでなく、各スピーカ67から流れる音楽及び盤ランプ5の発光によっても、遊技機グループ170(5台の本パチンコ遊技機1)をまとまりとして目立たせることが可能となっている。
7.各種の設定変更
次に、各種の設定変更について説明する。本形態では、電源が投入されたときにRAM94の初期化(ラムクリア)が実行されると、図70(A)に示すように、表示画面7aにラムクリア報知画像S1が表示される。そして、ラムクリアの実行後の所定時間(本形態では30秒)内に、所定操作(演出ボタン63を5回連続押下操作、表示開始操作)を行うと、図70(B)に示すように、表示画面7aに初期機能設定画像S2が表示される。なお上記した所定操作は、演出ボタン63を5回連続押下操作に限られるものではなく、適宜変更可能である。この初期機能設定画像S2の表示から、ホールコードの設定、枠可動体駆動のON/OFF設定、朝ロゴ演出のON/OFF設定といった初期機能の設定変更を行うことが可能となっている。
すなわち、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルをホールコード設定の「設定画面へ切替」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図70(C)に示すように、表示画面7aにホールコード入力画像S3が表示される。これにより、各遊技場に対応した4桁の数字からなるホールコード情報を入力することが可能である。
ホールコード情報が入力されると、図71(C)に示すように、客待ち演出中にホールコード情報に基づくホールコード対応画像T3が表示画面7aに表示される。つまり、ホールコード対応画像T3の「○○○○○○○○」の部分に、ホールコード情報に対応した遊技場の名称が示されることになる。これにより、客待ち演出中に遊技場の名称を遊技者にアピールすることが可能である。なお初期設定では、ホールコード情報として「0000」が入力されていて、ホールコード対応画像T3の「○○○○○○○○」の部分には何も表示されない。図70(C)に示すように、カーソルを「終了」に合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すると、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻ることになる。
また、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルを枠可動体駆動設定の「設定画面へ切替」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図70(D)に示すように、表示画面7aに枠可動体駆動設定画像S4が表示される。これにより、「ON」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すれば、枠可動体駆動がONに設定され、「OFF」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すれば、枠可動体駆動がOFFに設定される。よって枠可動体駆動をOFFに設定した場合には、枠可動体600を図3(B)に示す突出位置へ駆動させないことが可能である。
こうして、遊技場の状況に応じて例えば枠可動体600が突出位置へ駆動すると、枠可動体600がデータカウンタ160等の上方設置物に干渉するおそれがある場合には、遊技場の従業員は枠可動体駆動をOFFに設定することが可能である。なお初期設定では、枠可動体駆動はOFFに設定されている。図70(D)に示す枠可動体駆動設定画像S4の表示中に、枠可動体駆動をON又はOFFに設定すると、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻ることになる。
また、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルを朝ロゴ演出設定の「設定画面へ切替」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図70(E)に示すように、表示画面7aに朝ロゴ演出設定画像S5が表示される。これにより、「ON」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すれば、朝ロゴ演出がONに設定され、「OFF」にカーソルを合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すれば、朝ロゴ演出がOFFに設定される。よって朝ロゴ演出をOFFに設定した場合には、上述した朝ロゴモードでの演出を行わないことが可能である。
すなわち、朝ロゴ演出をOFFに設定すれば、遊技を行う前の遊技者に対して、盤可動体15が予め動作位置にある状態、及び枠可動体600が予め突出位置にある状態を見せないことにより、本パチンコ遊技機1を目立たせないことが可能である。こうして例えば、本パチンコ遊技機1が遊技場に導入されてから長い年月が経過した場合には、遊技者が朝ロゴモードでの演出に飽きているおそれがあるため、遊技場の従業員は朝ロゴ演出をOFFに設定することが可能である。なお初期設定では、朝ロゴ演出はOFFに設定されている。また朝ロゴ演出がONに設定されていても、枠可動体駆動がOFFに設定されていれば、枠可動体600は突出位置へ全く駆動しないようになっている。図70(E)に示す朝ロゴ演出設定画像S5の表示中に、朝ロゴ演出をON又はOFFに設定すると、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻ることになる。
ところで、朝ロゴ演出がONに設定されていれば、上述したように、電源の投入に基づいて、盤可動体15が図5(A)に示す待機位置から図5(B)に示す動作位置へ駆動して、動作位置にある状態が維持されることになる。このとき、盤可動体15が動作位置にあり続けると、表示画面7aがほとんど見えないため、初期機能の設定変更を行うことが難しい。
そこで本形態では、図73(A)に示すように、盤可動体15が動作位置にあっても、ラムクリアの実行後の所定時間(本形態では30秒)内に、所定操作(演出ボタン63を5回連続押下操作、表示開始操作)を行えば、図73(B)に示すように、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、初期機能設定画像S2を表示させることが可能である。よって、後述する初期動作で盤可動体15が動作位置へ駆動されていても、ホールコードの設定、枠可動体駆動のON/OFF設定、朝ロゴ演出のON/OFF設定といった初期機能の設定変更を行うことが可能である。そして図73(B)に示す初期機能設定画像S2の表示中に、カーソルを「戻る」に合わせて演出ボタン63を押下操作(表示終了操作)すれば、待機位置にある盤可動体15を図73(C)に示すように動作位置へ駆動させて、盤可動体15が動作位置にある状態に戻すことが可能である。つまり、朝ロゴモードでの演出を再開することが可能である。
次に、携帯端末連係機能について説明する。携帯端末連係機能は、本パチンコ遊技機1と携帯端末(例えば携帯電話)とを連係して利用することで、本パチンコ遊技機1の初期設定では見ることができない演出を見れたり、携帯端末で遊技履歴等を見ることができる機能である。ここでは携帯端末連係機能の利用方法の流れを簡単に説明する。先ず、携帯電話やパソコンで本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイト(図示省略)を開き、必要事項を入力して新規登録を完了させる。次に、本パチンコ遊技機1で遊技を開始する遊技者は、携帯端末にて上記のインターネットサイトでパスワードを発行する。続いて、発行したパスワードを本パチンコ遊技機1に入力する。これにより、パスワードに応じた設定変更が行われたことになり、初期設定では実行されることがない演出等を実行可能なパチンコ遊技機1になる。その後、遊技を終了する際に、本パチンコ遊技機1で2次元コードを表示させて、その2次元コードを携帯端末で読み込む。こうして、今回の遊技履歴等が携帯端末に記憶されて、携帯端末で遊技履歴を見ることが可能となる。
本形態では、客待ち演出中で図71(B)に示す選択待機画像T2が表示画面7aに表示されているときに、セレクトボタン68の上方向ボタン又は下方向ボタンを押下操作すれば、携帯端末連係機能を利用することが可能である。そこで以下では、本形態における客待ち演出について説明する。
客待ち演出は、特図保留が無くて変動演出が実行されない場合に、表示画面7a上で当該変動演出が実行されていないことを示す演出である。本形態では通常モードに設定されている場合に、客待ち演出により表示される待機画像が5段階にわたって変化するようになっている。具体的には図71に示すように、(A)通常待機画像T1⇒(B)選択待機画像T2⇒(C)ホールコード対応画像T3⇒(D)新規登録画像T4⇒(E)デモ画像T5の順番に、時間の経過に伴って表示される。
図71(A)に示すように、通常待機画像T1は、演出図柄8L,8C,8R(中央用演出図柄8)が停止表示されていることを示す待機画像である。言い換えれば、演出図柄8L,8C,8Rが停止表示されたままの画像が、通常待機画像T1である。なお、左上部領域7cでは演出図柄12L,12C,12R(左上用演出図柄12)も併せて停止表示されている。通常待機画像T1は、演出図柄8L,8C,8Rが停止表示されてから第1待機時間(本形態では60秒)の間だけ、表示される。そして、第1待機時間が経過すると、選択待機画像T2が表示されるようになっている。
図71(B)に示すように、選択待機画像T2は、セレクトボタン68の上方向ボタン又は下方向ボタンを押下操作すれば携帯端末連係機能を利用するための画像(後述する図72(A)に示す連係機能設定画像R1)に移行することを示す待機画像である。また選択待機画像T2は、セレクトボタン68の左方向ボタン又は右方向ボタンを押下操作すれば設定音量を変更できることを示す待機画像でもある。なお、停止表示された演出図柄8L,8C,8R及び演出図柄12L,12C,12Rも併せて示されている。選択待機画像T2は、セレクトボタン68を操作しなければ、第2待機時間(本形態では30秒)の間、表示される。そして、第2待機時間が経過すると、ホールコード対応画像T3が表示されるようになっている。
図71(C)に示すように、ホールコード対応画像T3は、主人公キャラを示すと共に、上述したようにホールコード情報に対応した遊技場の名称を示す待機画像である。ホールコード対応画像T3は、第3待機時間(本形態では30秒)の間だけ、表示される。そして、第3待機時間が経過すると、新規登録画像T4が表示されるようになっている。
図71(D)に示すように、新規登録画像T4は、携帯端末連係機能を利用するための新規登録を促す待機画像である。この新規登録画像T4では、右側に2次元コードが表示される。そのため、表示されている2次元コードを携帯端末で読み込めば、本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイトにすぐにアクセスすることができる。そして、そのインターネットサイトで必要事項を入力すれば、新規登録を完了させることができる。なお新規登録を完了しなければ、本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイトで、パスワードが発行されないようになっている。新規登録画像T4は、第4待機時間(本形態では30秒)の間だけ、表示される。そして、第4待機時間が経過すると、デモ画像T5が表示されるようになっている。
図71(E)に示すように、デモ画像T5は、主人公キャラと敵キャラとの戦いを示す待機画像である。デモ画像T5は、第5待機時間(本形態では30秒)の間だけ、表示される。そして、第5待機時間が経過すると、図71(B)に示す選択待機画像T2が表示されるようになっている。すなわち、変動演出が終了して客待ち演出が開始されると、1周目では(A)通常待機画像T1⇒(B)選択待機画像T2⇒(C)ホールコード対応画像T3⇒(D)新規登録画像T4⇒(E)デモ画像T5が表示され、2周目以降では、(B)選択待機画像T2⇒(C)ホールコード対応画像T3⇒(D)新規登録画像T4⇒(E)デモ画像T5が表示されることになる。
次に、図71(B)に示す選択待機画像T2の表示中に、セレクトボタン68の上方向ボタン又は下方向ボタンを押下操作した場合について説明する。この場合には、図72(A)に示す連係機能設定画像R1が表示される。この連係機能設定画像R1の表示から、2次元コードの表示、新規登録、パスワード入力を行うことが可能となっている。
すなわち、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルを「2次元コード表示」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図72(B)に示すように、表示画面7aに2次元コードを示す2次元コード画像R2が表示される。この2次元コード画像R2で表示される2次元コードには、後述するパスワードが入力されてから2次元コード画像R2が表示されるまでの遊技中の履歴情報等が含まれている。こうして、表示された2次元コードを携帯端末で読み込めば、今回の遊技履歴が携帯端末に記憶されて、携帯端末で遊技履歴を見ることが可能となる。図72(B)に示すように、演出ボタン63を押下操作すると、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻ることになる。
また、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルを「新規登録」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図72(C)に示すように、表示画面7aに新規登録画像R3が表示される。この新規登録画像R3は、客待ち演出でホールコード対応画像T3の次に表示される新規登録画像T4(図71(D)参照)とほとんど同じ画像である。但し、図72(C)に示す新規登録画像R3には、連係機能設定画像R1に戻るための「戻る」の選択表示がある。上述したように、新規登録画像R3の右側に表示されている2次元コードを携帯端末で読み込めば、本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイトにすぐにアクセスすることができる。図72(C)に示すように、カーソルを「戻る」に合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すると、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻ることになる。
また、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示中に、セレクトボタン68を操作して、カーソルを「パスワード入力」に合わせる。そして、演出ボタン63を押下操作すると、図72(D)に示すように、表示画面7aにパスワード入力画像R4が表示される。これにより遊技者は、本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイトで発行された5文字のパスワードを入力することが可能である。こうして、入力されたパスワードに応じた演出の設定変更が行われる。その結果遊技者は、例えばSPリーチや大当たり演出等において初期設定では実行されることがない演出を見ることが可能である。図72(D)に示すように、カーソルを「やめる」に合わせた状態で演出ボタン63を押下操作すると、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻ることになる。
ところで、本形態では朝ロゴモードに設定されていると、上述した各終了条件の何れかが成立するまで原則的に、盤可動体15が図5(B)に示す動作位置にある状態が維持されることになる。そのため、仮に盤可動体15が図5(A)に示す待機位置に全く復帰しないと、表示画面7aがほとんど見えないことにより、上述した携帯端末連係機能を利用することが難しい。
そこで本形態では、図74(A)に示すように、盤可動体15が動作位置にあっても、演出ボタン63を押下操作(表示開始操作)すれば、図74(B)に示すように、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、連係機能設定画像R1を表示させることが可能である。よって、朝ロゴモードの終了条件が成立する前でも、2次元コードの表示、新規登録、パスワード入力を行うことが可能である。そして図74(B)に示す連係機能設定画像R1の表示中に、カーソルを「戻る」に合わせて演出ボタン63を押下操作(表示終了操作)すれば、待機位置にある盤可動体15を図74(C)に示すように動作位置へ駆動させて、盤可動体15が動作位置にある状態に戻すことが可能である。つまり、朝ロゴモードでの演出を再開することが可能である。
8.演出図柄の視認性
次に演出図柄の視認性について説明する。本形態では、朝ロゴモードに設定されていても、上述したように、初期機能設定画像S2又は連係機能設定画像R1の表示開始に伴って盤可動体15が復帰し、初期機能設定画像S2又は連係機能設定画像R1の表示終了に伴って盤可動体15が駆動するようになっている。
ここで、朝ロゴモードに設定されているときに変動演出が開始されると、図5(B)に示すように、左下部領域7dにて左下用演出図柄6が変動表示及び停止表示されることになる。しかしながら、朝ロゴモードの設定中で盤可動体15の復帰途中又は駆動途中で、変動演出が開始されると、以下の問題点が生じるおそれがある。すなわち、仮に盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されると、盤可動体15によって左下部領域7dが隠れてしまう可能性がある。つまり、待機位置へ復帰する途中の左下盤可動体15Lによって、変動表示を開始した左下用演出図柄6が隠れてしまうおそれがある(図75(B)参照)。
また、仮に盤可動体15が動作位置へ駆動する途中で変動演出が開始されると、盤可動体15によって左下部領域7dが隠れてしまう可能性がある。つまり、動作位置へ駆動する途中の左下盤可動体15Lによって、変動表示を開始した左下用演出図柄6が隠れてしまうおそれがある(図76(B)参照)。こうして変動演出が開始されたにも拘わらず、変動表示の開始タイミングで遊技者が演出図柄を視認できなくなる可能性があった。
そこで本形態では、上記した問題点に対処すべく、朝ロゴモードの設定中に盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されたときには、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始させるだけでなく、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8La,8Ca,8Ra(以下単に「特別中央用演出図柄8a」と呼ぶ)の変動表示を開始させることにしている(図75(C)参照)。こうして、2つの表示領域7b,7dでそれぞれ演出図柄の変動表示を開始することで、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されても、変動表示を開始した左下用演出図柄6又は特別中央用演出図柄8aのうち少なくとも一方を遊技者に視認させることが可能である。なお、朝ロゴモードの設定中に表示される特別中央用演出図柄8aは、通常モードの設定中に表示される中央用演出図柄8(図4参照)と異なり、数字図柄のみで構成されているが、中央用演出図柄8の表示態様と同じであっても良い。
また、朝ロゴモードの設定中に盤可動体15が動作位置へ駆動する途中で変動演出が開始されたときにも、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始させるだけでなく、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8aの変動表示を開始させることにしている(図76(C)参照)。こうして、2つの表示領域7b,7dでそれぞれ演出図柄の変動表示を開始することで、盤可動体15が動作位置へ駆動する途中で変動演出が開始されても、変動表示を開始した左下用演出図柄6又は特別中央用演出図柄8aの少なくとも一方を遊技者に視認させることが可能である。
ここで、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わった後に、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始される場合について説明する。この場合には、既に通常モードの設定に切替わっているため、中央部領域7bにて中央用演出図柄8の変動表示が開始されると共に、左上部領域7cにて左上用演出図柄12の変動表示が開始されることになる。しかしながら、変動演出が開始されるタイミングによっては、待機位置へ復帰する途中の盤可動体15によって、変動表示を開始した中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12が隠れてしまうおそれがある(図78(B)参照)。
そこで本形態では、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わった後に、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に限って、中央部領域7bにて中央用演出図柄8の変動表示を開始させると共に、左上部領域7cにて左上用演出図柄12の変動表示を開始させるだけでなく、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始させることにしている(図78(C)参照)。こうして、3つの表示領域7b,7c,7dでそれぞれ演出図柄の変動表示を開始することで、通常モードの設定に切替わって盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されても、変動表示を開始した中央用演出図柄8、左上用演出図柄12、左下用演出図柄6の少なくとも1つを遊技者に視認させることが可能である。
ところで本形態では、朝ロゴモードの設定中で盤可動体15が動作位置にないときに変動演出が開始されると、盤可動体15が動作位置へ駆動されるようになっている。すなわち、初期機能設定画像S2又は連係機能設定画像R1の表示中であっても、変動演出の開始を契機として、盤可動体15を動作位置へ駆動させることにしている。朝ロゴモードでの演出は、原則的に盤可動体15が動作位置にある状態が維持される演出だからである。
ここで、朝ロゴモードの設定中で図75(A)に示すように、盤可動体15が動作位置にある状態で演出ボタン63を押下操作すれば、図75(B)に示すように、連係機能設定画像R1が表示されると共に、盤可動体15が待機位置へ復帰し始める。このとき仮に、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されたこととする。この場合に、変動演出を契機として復帰途中の盤可動体15を動作位置へ戻す制御が考えられる。しかしながら、仮に盤可動体15を動作位置へ戻してしまうと、遊技者には一旦変動演出(中央用変動演出)の開始を把握させたにも拘わらず、すぐに動作位置へ駆動した盤可動体15によって表示画面7aがほとんど見えなくなり、違和感を与えるおそれがある。
そこで本形態では、上記した場合に、変動演出を契機として盤可動体15を動作位置へ戻すことよりも、盤可動体15の待機位置への復帰を優先するように制御している。そのため、図75(C)に示すように、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されても、盤可動体15がそのまま待機位置へ復帰することになる。その結果、復帰途中の盤可動体15がすぐに動作位置に戻ってしまって、表示画面7aの視認性が良くなる途中で急に悪くなるという違和感を遊技者に与えるのを回避することが可能である。
図75(D)に示すように、盤可動体15の待機位置への復帰が優先された後には、朝ロゴモードの設定中にも拘わらず、盤可動体15が待機位置へ復帰したままになる。しかしながら、次の変動演出の開始で、待機位置にある盤可動体15は動作位置へ駆動することになる。また特図保留が無くて、次の変動演出が開始されなくても、客待ち演出の選択待機画像T2の表示開始タイミングになれば、待機位置にある盤可動体15を動作位置へ駆動させることにしている。なお本形態では、朝ロゴモードの設定中に、客待ち演出の各待機画像(通常待機画像T1、選択待機画像T2、ホールコード対応画像T3、新規登録画像T4、デモ画像T5)を表示画面7aに表示しないように制御している。朝ロゴモードの設定中に遊技されていなければ、原則的に盤可動体15は動作位置にある状態が維持されるため、ほとんど見えない表示画面7aで各待機画像T1,T2,T3,T4,T5を表示しても無意味であるためである。
次に、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わった後に、客待ち演出が実行される場合について説明する。本形態では、12時になって通常モードの設定に切替わっても、必ずこのタイミングで動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させるわけではない。すなわち、12時になって通常モードの設定に切替わった後に、ホールコード対応画像T3の表示開始タイミング、新規登録画像T4の表示開始タイミング、デモ画像T5の表示開始タイミングのうち何れかになれば、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させるようにしている。これは、以下の理由に基づく。
12時になる前に、変動演出が開始されていないことに基づいて、左下用演出図柄6が停止表示されたままになっていることとする。このとき、朝ロゴモードの設定中で、表示画面7a上で待機画像を表示しないものの、制御的に客待ち演出を実行している状態になっている。そして、12時になって朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わったタイミングで、仮に、動作位置にある盤可動体15が待機位置に復帰すると共に、客待ち演出により通常待機画像T1(図71(A)参照)又は選択待機画像T2(図71(B)参照)が表示された場合を想定する。通常待機画像T1又は選択待機画像T2には、停止表示された中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12が示されている。
この場合、左下用演出図柄6が停止表示された状態から、通常待機画像T1又は選択待機画像T2の表示に切替わる。これにより、左下用演出図柄6の停止表示から中央用演出図柄8又は左上用演出図柄12の停止表示への切替わりが、演出図柄の変動表示の開始と誤認されるおそれがある。
そこで本形態では、12時になったときに朝ロゴモードの設定から通常モードに切替わった後、何れの演出図柄の停止表示も示されていないホールコード対応画像T3、新規登録画像T4、デモ画像T5の表示開始タイミングでなければ、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させないようにしている。なお盤可動体15が復帰するタイミングで、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させるようにしている。
これにより、例えば12時になって通常モードに切替わったときに通常待機画像T1が表示されるタイミングであれば、しばらく盤可動体15は動作位置にある状態が維持される。そして、選択待機画像T2の表示開始タイミングになっても、未だ盤可動体15は動作位置にある状態が維持される。その後、ホールコード対応画像T3の表示開始タイミングになると、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させることにしている。
このとき、図77(B)に示すように、先ず表示画面7aに「朝LOGO終了」の文字画像E1が表示され、続けて図77(C)に示すように、表示画面7aにホールコード対応画像T3が表示されることになる。なお、「朝LOGO終了」の文字画像E1が表示されているときには、停止表示された左下用演出図柄6が未だ示されている。こうして、左下用演出図柄6が停止表示された状態から、何れの演出図柄の停止表示も示されていないホールコード対応画像T3の表示に切替わることにより、上述したような演出図柄の変動表示の開始と誤認されるのを防ぐことが可能である。
その後、ホールコード対応画像T3が第3待機時間(30秒)の間だけ表示され、新規登録画像T4が第4待機時間(30秒)の間だけ表示され、デモ画像T5が第5待機時間(30秒)だけ表示された後に、図77(D)に示すように、選択待機画像T2が表示される。こうして、停止表示された中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12を示す選択待機画像T2を見た遊技者には、通常モードに切替わったことをより認識させることが可能である。
9.演出可動体の初期動作
次に、演出可動体としての盤可動体15及び枠可動体600の初期動作について説明する。演出可動体の初期動作は、電源が投入されたときに1度だけ実行される動作であり、盤可動体15又は枠可動体600を駆動させるモータを制御するために必要となる位置情報を取得する目的として実行される。盤可動体15の初期動作と枠可動体600の初期動作とは、移動対象の位置が異なるだけであるため、以下では盤可動体15の初期動作を代表して説明する。盤可動体15の初期動作では、電源が投入されたときに先ず当該盤可動体15が原点位置である待機位置にあるか否かが判断される。そして、盤可動体15が待機位置にいなければ、盤可動体15を待機位置へ復帰させて、盤可動体15が待機位置にあることが確認される。つまり、盤可動体15の原点位置となる位置情報が取得される。その後、盤可動体15の実際の動作を確認すべく、待機位置にある盤可動体15を動作位置へ駆動させて、続いて、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させる。この一連の動作が、通常の盤可動体15の初期動作である。
ところで本形態では、朝ロゴモードでの演出として主に、盤可動体15を動作位置にある状態に維持させることにしている。そのため、盤可動体15を動作位置へ駆動させる作動契機が必要になる。例えば電源が投入された後に、遊技場の従業員が或るボタン等の設定操作を行うことによって、盤可動体15を動作位置へ駆動させるような構成が考えられる。しかしこの構成の場合、遊技場の従業員による設定操作が別途必要であるため、営業開始時間前に忙しい遊技場の従業員の作業負担を増加させることになってしまう。
そこで本形態では、盤可動体15の初期動作の一環として、盤可動体15を動作位置へ駆動させ得るようにしている。すなわち、本形態の盤可動体15の初期動作では、上述したように盤可動体15が待機位置にあることを確認した後に、待機位置にある盤可動体15を動作位置へ駆動させて、続いて、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させて、更に待機位置にある盤可動体15を動作位置へ駆動させる。そして、盤可動体15が動作位置へ駆動した後は、盤可動体15が動作位置にある状態を維持するようにしている。このように、待機位置(原点位置)の確認⇒動作位置への駆動⇒待機位置への復帰⇒動作位置への駆動⇒動作位置での維持までの一連の動きを、電源の投入に基づく初期動作として行うようにしている。なお上述した盤可動体15の初期動作において一連の動きに要する時間は、例えば20秒程度である。
その結果、遊技場の従業員は、本パチンコ遊技機1に対して電源を投入するだけであって、特別の設定操作を行うことなく盤可動体15が動作位置にある状態を維持する演出を開始することが可能である。従って、営業開始時間前に忙しい遊技場の従業員の作業負担を増加させることなく、朝ロゴモードでの演出を実行することが可能である。なお本パチンコ遊技機1には、朝ロゴ演出のON/OFF設定がある。そのため、朝ロゴ演出がONに設定されていれば、上述したように盤可動体15の初期動作が行われる。一方、朝ロゴ演出がOFFに設定されていれば、通常の盤可動体15の初期動作として、待機位置(原点位置)の確認⇒動作位置への駆動⇒待機位置への復帰までが行われる。なお、朝ロゴ演出がONに設定されているときの盤可動体15の初期動作において、待機位置へ復帰した後の動作位置への駆動は、続けざまに行う必要はなく、所定時間空けて行うようにしても良い。
10.演出制御用マイコン91の動作
[サブ制御メイン処理]次に図35〜図65に基づいて演出制御用マイコン91の動作について説明する。なお、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、タイマ、フラグ、ステータス、バッファ等は、RAM94に設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM93から図35に示したサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。
同図に示すように、サブ制御メイン処理では、サブ側電源断フラグ(電断時にONされるフラグ)がONで且つRAM94の内容が正常であるか否かを判定する(S4001)。そしてこの判定結果がNOであれば、つまり、サブ側電源断フラグがONでない場合、又はサブ側電源断フラグがONであってもRAM94の内容が正常でない場合には、RAM94の初期化をして(S4002)、ステップS4003に進む。
一方、判定結果がYESであれば(S4001でYES)、つまり、電断によりサブ側電源断フラグがONとなったがRAM94の内容が正常に保たれている場合には、続いて、RAMクリア通知コマンドを受信しているか否かを判定する(S4011)。RAMクリア通知コマンドを受信していれば(S4011でYES)、主制御基板80のRAM84はクリアされている。そのため、サブ制御基板90のRAM94をクリアして(S4002)、ステップS4003に進む。これに対して、RAMクリア通知コマンドを受信していなければ(S4011でNO)、RAM94をクリアすることなく、ステップS4003に進む。
ステップS4003では、その他の初期設定を行う。その他の初期設定では例えば、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間の管理のための回路)等の設定等を行う。また、サブ側電源断フラグがONであればOFFにする。
ステップS4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。なお演出決定用乱数には、演出図柄を決定するための演出図柄決定用乱数、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定用乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。更新に際して乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。これは、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理においても同様である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理(S4006)では、サブ制御基板90のRAM94内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板100に送信する。コマンドを受信した画像制御基板100は、コマンドに従い画像表示装置7を用いて各種の演出(変動演出や、オープニング演出、ラウンド演出およびエンディング演出からなる大当たり演出等)を実行する。なお、画像制御基板100による各種の演出の実行に伴ってサブ制御基板90は、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声を出力したり、ランプ制御基板107を介して盤ランプ5、枠ランプ66、初期動作用ランプ65を発光させる。また、枠中継基板98を介して枠可動体600を駆動させたり、ランプ制御基板107を介して盤可動体15を駆動させたりする。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、ステップS4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、1msタイマ割り込み処理(S4009)および10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。
[受信割り込み処理]受信割り込み処理(S4008)では、図36に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、即ち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、ストローブ信号がONでなければ処理を終え、ONであれば主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをRAM94の受信バッファに格納する(S4102)。この受信割り込み処理は、他の割り込み処理(S4009,S4010)に優先して実行される処理である。
[1msタイマ割り込み処理]1msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に1msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図37に示すように、1msタイマ割り込み処理(S4009)ではまず、入力処理(S4201)を行う。入力処理(S4201)では、演出ボタン検出スイッチ63a(図9参照)、セレクトボタン検出スイッチ68a、枠可動体復帰ボタン検出スイッチ323aからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータおよびレベルデータ)を作成する。
続いて、ランプデータ出力処理(S4202)を行う。ランプデータ出力処理(S4202)では、演出に合うタイミングで盤ランプ5や枠ランプ66を発光させるべく、後述の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S4613)で作成したランプデータをランプ制御基板107に出力する。また朝ロゴモードが設定されたタイミングでは、盤ランプ5を特殊な発光態様で発光させるべく、後述の朝ロゴモード設定処理(S4703)でセットされたランプデータ(朝ロゴモード用ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。また盤可動体15及び枠可動体600の初期動作の実行中には、初期動作用ランプ65を発行させるべく、後述の初期動作処理(S4303)でセットされたランプデータ(初期動作用ランプデータ)をランプ制御基板107に出力する。このようにして、ランプデータに従って盤ランプ5、枠ランプ66、初期動作用ランプ65を所定の発光態様で発光させる。
次いで、後述する駆動制御処理(S4203)を行う。そして、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理(S4204)を行って、本処理を終える。
[駆動制御処理]駆動制御処理(S4203)は、盤可動体動作パターンデータ(盤可動体駆動データ、盤可動体復帰データ)に従って、盤可動体15を所定の動作態様で変位させたり、枠可動体動作パターンデータ(枠可動体駆動データ、枠可動体復帰データ)に従って、枠可動体600を所定の動作態様で変位させる処理である。図38に示すように、駆動制御処理(S4203)ではまず、後述する動作確認処理(S4301)を行う。動作確認処理(S4301)は、盤可動体15が動作位置又は待機位置にあるのか否かを確認すると共に、枠可動体600が突出位置又は収納位置にあるのか否かを確認する処理である。
ステップS4301の後、初期動作フラグがONであるか否かを判定する(S4302)。初期動作フラグは、後述するように、主制御基板80から電源投入コマンドを受信したときにONになるフラグである。初期動作フラグがONであれば(S4302でYES)、演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているRTC99からRTC情報を取得してRAM94に格納する(S4333)。RTC情報は、現時点の日時(日付及び時刻)を示す情報である。よって、取得したRTC情報により現時点が何時何分何秒であるかを把握することができる。RTC情報を取得した後、後述する初期動作処理(S4303)を実行する。一方、初期動作フラグがOFFであれば(S4302でNO)、ステップS4304に進む。
ステップS4304では、盤可動体復帰データがRAM94の所定の復帰データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4304でNO)、盤可動体15の待機位置への復帰を行う必要がないため、ステップS4311に進む。一方、セットされていれば(S4304でYES)、次に盤可動体復帰中フラグがONされているか否かを判定する(S4305)。盤可動体復帰中フラグは、盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰する途中であることを示すフラグである。盤可動体復帰中フラグがONであれば(S4305でYES)、既に盤可動体15の待機位置への復帰が行われているため、ステップS4311に進む。
盤可動体復帰中フラグがONでなければ(S4305でNO)、盤可動体駆動中フラグがONであるか否かを判定する(S4306)。盤可動体駆動中フラグは、盤可動体15が待機位置から動作位置へ駆動する途中であることを示すフラグである。盤可動体駆動中フラグがONでなければ(S4306でNO)、ステップS4309に進む。一方、盤可動体駆動中フラグがONであれば(S4306でYES)、盤可動体15が既に駆動中であるにも拘わらず、盤可動体15を待機位置へ復帰させるために、盤可動体駆動データをクリアし(S4307)、盤可動体駆動中フラグをOFFして(S4308)、ステップS4309に進む。
ステップS4309では、盤可動体復帰処理を行う。すなわち、セットされている盤可動体復帰データに基づいて、盤可動体15を待機位置へ復帰させる。そして、盤可動体復帰中フラグをONにして(S4310)、ステップS4311に進む。
ステップS4311では、盤可動体駆動データがRAM94の所定の駆動データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4311でNO)、盤可動体15の動作位置への駆動を行う必要がないため、ステップS4318に進む。一方、セットされていれば(S4311でYES)、次に盤可動体駆動中フラグがONであるか否かを判定する(S4312)。盤可動体駆動中フラグがONであれば(S4312でYES)、既に盤可動体15の動作位置への駆動が行われているため、ステップS4318に進む。
盤可動体駆動中フラグがONでなければ(S4312でNO)、盤可動体復帰中フラグがONであるか否かを判定する(S4313)。盤可動体復帰中フラグがONでなければ(S4313でNO)、盤可動体駆動処理を行う(S4314)。すなわち、セットされている盤可動体駆動データに基づいて、盤可動体15を動作位置へ駆動させる。そして、盤可動体駆動中フラグをONにして(S4315)、ステップS4318に進む。
一方、盤可動体復帰中フラグがONであれば(S4313でYES)、盤可動体15が既に復帰途中であるときに、盤可動体15を動作位置へ駆動させる駆動条件が成立したことになる。この場合には上述したように、盤可動体15の動作位置への駆動よりも、盤可動体15の待機位置への復帰を優先させるため、盤可動体駆動データをクリアし(S4316)、盤可動体駆動中フラグをOFFして(S4317)、ステップS4318に進む。これにより、復帰中の盤可動体15はそのまま待機位置に向かって復帰することになる。
図39に示すように、ステップS4318では、枠可動体駆動がONに設定されているか否かを判定する。すなわち、枠可動体駆動ON設定情報が記憶されているか否かを判定する。枠可動体駆動がONに設定されていなければ(S4318でNO)、枠可動体600が動作位置へ駆動することがないため、本処理を終える。一方、枠可動体駆動がONに設定されていれば(S4318でYES)、続いて、枠可動体復帰データがRAM94の所定の復帰データバッファにセットされているか否かを判定する(S4319)。セットされていなければ(S4319でNO)、枠可動体600の収納位置への復帰を行う必要がないため、ステップS4326に進む。一方、セットされていれば(S4319でYES)、次に枠可動体復帰中フラグがONであるか否かを判定する(S4320)。枠可動体復帰中フラグは、枠可動体600が突出位置から収納位置へ復帰する途中であることを示すフラグである。枠可動体復帰中フラグがONであれば(S4320でYES)、既に枠可動体600の収納位置への復帰が行われているため、ステップS4326に進む。
枠可動体復帰中フラグがONでなければ(S4315でNO)、枠可動体駆動中フラグがONであるか否かを判定する(S4321)。枠可動体駆動中フラグは、枠可動体600が収納位置から突出位置へ駆動する途中であることを示すフラグである。枠可動体駆動中フラグがONでなければ(S4321でNO)、ステップS4324に進む。一方、枠可動体駆動中フラグがONであれば(S4321でYES)、枠可動体600が既に駆動途中であるにも拘わらず、枠可動体600を収納位置へ復帰させるために、枠可動体駆動データをクリアし(S4322)、枠可動体駆動中フラグをOFFして(S4323)、ステップS4324に進む。
ステップS4324では、枠可動体復帰処理を行う。すなわち、セットされている枠可動体復帰データに基づいて、枠可動体600を収納位置へ復帰させる。そして、枠可動体復帰中フラグをONにして(S4325)、ステップS4326に進む。
ステップS4326では、枠可動体駆動データがRAM94の所定の駆動データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4326でNO)、枠可動体600の突出位置への駆動を行う必要がないため、本処理を終える。一方、セットされていれば(S4326でYES)、次に枠可動体駆動中フラグがONされているか否かを判定する(S4327)。枠可動体駆動中フラグがONであれば(S4327でYES)、既に枠可動体600の突出位置への駆動が行われているため、本処理を終える。
枠可動体駆動中フラグがONでなければ(S4327でNO)、枠可動体復帰中フラグがONであるか否かを判定する(S4328)。枠可動体復帰中フラグがONでなければ(S4328でNO)、枠可動体駆動処理を行う(S4329)。すなわち、セットされている枠可動体駆動データに基づいて、枠可動体600を突出位置へ駆動させる。そして、枠可動体駆動中フラグをONにして(S4330)、本処理を終える。
一方、枠可動体復帰中フラグがONであれば(S4328でYES)、枠可動体600が既に復帰途中であるときに、枠可動体600を突出位置へ駆動させる駆動条件が成立したことになる。この場合には、盤可動体15の場合と同様に、枠可動体600の突出位置への駆動よりも、枠可動体600の収納位置への復帰を優先させるため、枠可動体駆動データをクリアし(S4331)、枠可動体駆動中フラグをOFFして(S4332)、本処理を終える。これにより、復帰中の枠可動体600はそのまま収納位置に向かって復帰することになる。
[動作確認処理]図40に示すように、動作確認処理(S4301)ではまず、盤可動体駆動データがRAM94の所定の駆動データバッファにセットされているか否かを判定する(S4401)。セットされていなければ(S4401でNO)、ステップS4405に進む。一方、セットされていれば(S4401でYES)、動作位置検出センサ64bがONであるか否かを判定する(S4402)。即ち、盤可動体15が動作位置にあるか否かを判定する。動作位置検出センサ64bがONでなければ(S4402でNO)、未だ盤可動体15が駆動中であるため、ステップS4405に進む。動作位置検出センサ64bがONであれば(S4402でYES)、盤可動体駆動中フラグをOFFし(S4403)、盤可動体駆動データをクリアして(S4404)、ステップS4405に進む。
ステップS4405では、盤可動体復帰データがRAM94の所定の復帰データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4405でNO)、ステップS4409に進む。一方、セットされていれば(S4405でYES)、待機位置検出センサ64aがONであるか否かを判定する(S4406)。即ち、盤可動体15が待機位置にあるか否かを判定する。待機位置検出センサ64aがONでなければ(S4406でNO)、未だ盤可動体15が復帰中であるため、ステップS4409に進む。待機位置検出センサ64aがONであれば(S4406でYES)、盤可動体復帰中フラグをOFFし(S4407)、盤可動体復帰データをクリアして(S4408)、ステップS4409に進む。
図41に示すように、ステップS4409では、枠可動体駆動データがRAM94の所定の駆動データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4409でNO)、ステップS4413に進む。一方、セットされていれば(S4409でYES)、突出位置検出センサがONであるか否かを判定する(S4410)。即ち、枠可動体600が突出位置にあるか否かを判定する。突出位置検出センサがONでなければ(S4410でNO)、未だ枠可動体600が駆動中であるため、ステップS4413に進む。突出位置検出センサがONであれば(S4410でYES)、枠可動体駆動中フラグをOFFし(S4411)、枠可動体駆動データをクリアして(S4412)、ステップS4413に進む。
ステップS4413では、枠可動体復帰データがRAM94の所定の復帰データバッファにセットされているか否かを判定する。セットされていなければ(S4413でNO)、本処理を終える。一方、セットされていれば(S4413でYES)、収納位置検出センサがONであるか否かを判定する(S4414)。即ち、枠可動体600が収納位置にあるか否かを判定する。収納位置検出センサがONでなければ(S4414でNO)、未だ枠可動体600が復帰中であるため、本処理を終える。収納位置検出センサがONであれば(S4414でYES)、枠可動体復帰中フラグをOFFし(S4415)、枠可動体復帰データをクリアして(S4416)、本処理を終える。
[初期動作処理]初期動作処理(S4303)は、演出可動体(盤可動体15及び枠可動体600)の初期動作を行うための処理である。図42に示すように、初期動作処理(S4303)ではまず、初期動作用ランプデータをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする(S4501)。これにより、初期動作用ランプ65が点灯(発光)して、演出可動体の初期動作が開始されたことが報知される。次に、盤可動体原点位置確認フラグがONであるか否かを判定する(S4502)。盤可動体原点位置確認フラグは、盤可動体15の初期動作で盤可動体15が待機位置(原点位置)にあることが確認されたことを示すフラグである。
盤可動体原点位置確認フラグがONであれば(S4502でYES)、ステップS4510に進む。一方、盤可動体原点位置確認フラグがONでなければ(S4502でNO)、待機位置検出センサ64aがONであるか否かを判定する(S4503)。待機位置検出センサ64aがONでなければ(S4503でNO)、盤可動体15が待機位置にいないため、盤可動体復帰処理を行う(S4509)。盤可動体復帰処理(S4509)は、盤可動体15が待機位置へ復帰するように作動させる処理である。ステップS4503で待機位置検出センサ64aがONであれば、盤可動体15が待機位置(原点位置)にあることが確認されたことになり、ステップS4504に進む。
ステップS4504では、朝ロゴ演出がONに設定されているか否か、即ち朝ロゴ演出ON設定情報がセットされているかを判定する。朝ロゴ演出がONに設定されていなければ(S4504でNO)、ステップS4507に進む。朝ロゴ演出がONに設定されていれば(S4504でYES)、次にRAM94に格納されているRTC情報に基づいて、現時点での時刻が朝ロゴモード設定期間(5時から12時までの間)であるか否かを判定する(S4505)。朝ロゴモード設定期間でなければ(S4505でNO)、ステップS4507に進む。一方、朝ロゴモード設定期間であれば(S4505でYES)、ステップS4506に進む。
ステップS4506では、朝ロゴ用盤可動体初期動作処理を行って、ステップS4508に進む。朝ロゴ用盤可動体初期動作処理(S4506)は、朝ロゴ用盤可動体初期動作データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットすることにより、盤可動体15が動作位置への駆動⇒待機位置への復帰⇒動作位置への駆動⇒動作位置での維持を行うように作動させる処理である。一方ステップS4507では、通常盤可動体初期動作処理を行って(S4507)、ステップS4508に進む。通常盤可動体初期動作処理(S4507)は、通常盤可動体初期動作データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットすることにより、盤可動体15が動作位置への駆動⇒待機位置への復帰を行うように作動させる処理である。ステップS4508では、盤可動体原点位置確認フラグをONにして、ステップS4510に進む。
図43に示すように、ステップS4510では、枠可動体原点位置確認フラグがONであるか否かを判定する。枠可動体原点位置確認フラグは、枠可動体600の初期動作で枠可動体600が収納位置(原点位置)にあることが確認されたことを示すフラグである。枠可動体原点位置確認フラグがONでなければ(S4510でNO)、収納位置検出センサがONであるか否かを判定する(S4511)。収納位置検出センサがONでなければ(S4511でNO)、枠可動体600が収納位置にいないため、枠可動体復帰処理を行う(S4518)。枠可動体復帰処理(S4518)は、枠可動体600が収納位置へ復帰するように作動させる処理である。ステップS4511で収納位置検出センサがONであれば、枠可動体600が収納位置(原点位置)にあることが確認されたことになり、ステップS4512に進む。
ステップS4512では、朝ロゴ演出がONに設定されているか否かを判定する。朝ロゴ演出がONに設定されていなければ(S4512でNO)、ステップS4516に進む。朝ロゴ演出がONに設定されていれば(S4512でYES)、次にRAM94に格納されているRTC情報に基づいて、現時点での時刻が朝ロゴモード設定期間(5時から12時までの間)であるか否かを判定する(S4513)。朝ロゴモード設定期間でなければ(S4513でNO)、ステップS4516に進む。一方、朝ロゴモード設定期間であれば(S4513でYES)、続いて枠可動体駆動がONに設定されているか否か、即ち枠可動体駆動ON設定情報がセットされているか否かを判定する(S4514)。枠可動体駆動がONに設定されていれば(S4514でYES)、ステップS4515に進む。一方、枠可動体駆動がONに設定されていなければ(S4514でNO)、ステップS4516に進む。
ステップS4515では、朝ロゴ用枠可動体初期動作処理を行って、ステップS4517に進む。朝ロゴ用枠可動体初期動作処理(S4515)は、朝ロゴ用枠可動体初期動作データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットすることにより、枠可動体600が突出位置への駆動⇒収納位置への復帰⇒突出位置への駆動⇒突出位置での維持を行うように作動させる処理である。一方ステップS4516では、通常枠可動体初期動作処理を行って、ステップS4517に進む。通常枠可動体初期動作処理(S4516)は、通常枠可動体初期動作データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットすることにより、枠可動体600が突出位置への駆動⇒収納位置への復帰を行うように作動させる処理である。ステップS4517では、枠可動体原点位置確認フラグをONにして、本処理を終える。
またステップS4510で枠可動体原点位置確認フラグがONであれば、次に盤可動体原点位置確認フラグがONであるか否かを判定する(S4519)。ONでなければ(S4519でNO)、本処理を終える。ONであれば(S4519でYES)、演出可動体の初期動作が終了したか否かを判定する(S4520)。つまり、朝ロゴ用盤可動体初期動作処理(S4506)又は通常盤可動体初期動作処理(S4507)のいずれかが終了し、且つ朝ロゴ用枠可動体初期動作処理(S4515)又は通常枠可動体初期動作処理(S4516)のいずれかが終了したか否かを判定する。演出可動体の初期動作が終了していなければ(S4520でNO)、本処理を終える。
一方、演出可動体の初期動作が終了していれば(S4520でYES)、初期動作フラグをOFFする(S4521)。そして、盤可動体原点位置確認フラグをOFFし(S4522)、枠可動体原点位置確認フラグをOFFする(S4523)。更に、初期動作用ランプデータをクリアして(S4524)、本処理を終える。これにより、初期動作用ランプ65が消灯して、演出可動体の初期動作が終了したことが報知される。つまり、演出可動体の初期動作は、初期動作用ランプ65が点灯してから消灯するまでの演出可動体(盤可動体15、枠可動体600)の一連の動作となっている。
[10msタイマ割り込み処理]10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力される度に実行される。図44に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、後述する受信コマンド解析処理(S4601)、変動演出中止処理(S4602)、発展タイミング管理処理(S4603)、当選報知タイミング管理処理(S4604)、終了時間管理処理(S4605)を行う。
続いて、1msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてRAM94に格納するスイッチ状態取得処理を行う(S4606)。そして、後述するスイッチ処理(S4607)、初期機能設定処理(S4608)、携帯端末連係機能設定処理(S4609)を行う。
続いて、音声制御処理(S4610)を行う。音声制御処理(S4610)では、後述するその他の処理(S4613)で作成した音声データ(スピーカ67から音声の出力を制御するデータ)を音声制御基板106に出力したり、音声演出の時間管理等を行う。これにより、実行する演出に合った音声がスピーカ67から出力される。また朝ロゴモードが設定されたタイミングでは、本パチンコ遊技機1のメインテーマ曲をスピーカ67で流すべく、後述の朝ロゴモード設定処理(S4703)でセットされた朝ロゴ用音声データを音声制御基板106に出力する。
続いて、後述する客待ち演出処理(S4611)、設定音量変更処理(S4612)を行う。その後、演出制御用マイコン91は、ランプデータを作成したり、音声データを作成したり、各種の演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4313)。
[受信コマンド解析処理]図45に示すように、受信コマンド解析処理(S4601)ではまず、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から電源投入コマンドを受信したか否か判定し(S4701)、受信していれば初期動作フラグをONにして(S4702)、後述する朝ロゴモード設定処理を行う(S4703)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4704)、受信していれば後述する変動演出開始処理を行う(S4705)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否か判定し(S4706)、受信していれば後述する変動演出終了処理を行う(S4707)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニングコマンドを受信したか否か判定し(S4708)、受信していればオープニング演出選択処理を行う(S4709)。オープニング演出選択処理(S4709)では、オープニングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のオープニング中に実行するオープニング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したオープニング演出パターンにてオープニング演出を開始するためのオープニング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指定コマンドを受信したか否か判定し(S4710)、受信していればラウンド演出選択処理を行う(S4711)。ラウンド演出選択処理(S4711)では、ラウンド指定コマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のラウンド遊技中に実行するラウンド演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したラウンド演出パターンにてラウンド演出を開始するためのラウンド演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディングコマンドを受信したか否か判定し(S4712)、受信していればエンディング演出選択処理を行う(S4713)。エンディング演出選択処理(S4413)では、エンディングコマンドを解析して、その解析結果に基づいて、大当たり遊技のエンディング中に実行するエンディング演出のパターン(内容)を選択する。そして、選択したエンディング演出パターンにてエンディング演出を開始するためのエンディング演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ちコマンドを受信したか否か判定し(S4714)、受信していれば後述する客待ち開始処理を行う(S4715)。
続いて、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマンドを受信したか否か判定し(S4716)、受信していればV通過報知演出開始処理を行う(S4717)。V通過報知演出開始処理では、V通過報知演出を開始するためのV通過報知演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。V通過報知演出とは、V通過(特定領域39への通過)があったことを遊技者に報知するための演出である。
続いて、その他の処理(S4718)として上記のコマンド以外の受信コマンド(例えば、上述したステップS413でセットされた普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行って、受信コマンド解析処理を終える。
[朝ロゴモード設定処理]図46に示すように、朝ロゴモード設定処理(S4703)ではまず、演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているRTC99からRTC情報を取得してRAM94に格納する(S4801)。次に、朝ロゴ演出がONに設定されているか否かを判定する(S4802)。ONに設定されていなければ(S4802でNO)、ステップS4808に進む。ONに設定されていれば(S4802でYES)、RAM94に格納したRTC情報に基づいて現時点での時刻が朝ロゴモード設定期間(5時から12時までの間)であるか否かを判定する(S4803)。朝ロゴモード設定期間でなければ(S4803でNO)、ステップS4808に進む。
一方、朝ロゴモード設定期間であれば(S4803でYES)、モードフラグに「2」をセットして(S4804)、ステップS4805に進む。モードフラグは設定されている演出モードを示すフラグであり、モードフラグの値が「1」であれば「通常モード」であり、モードフラグの値が「2」であれば「朝ロゴモード」であることを示している。なおモードフラグの初期設定は「1」である。こうして演出制御用マイコン91は、朝ロゴ演出がONに設定されていて、電源投入コマンドを受信したタイミングが5時から12時までの間であれば、モードフラグに「2」をセットして、朝ロゴモードに設定することになる。
ステップS4805では、演出制御用マイコン91は、ROM93に予め記憶されている朝ロゴ用ランプデータを読み出して、その朝ロゴ用ランプデータをRAM94の所定のランプデータバッファにセットする。これにより、盤ランプ5は特殊な発光態様で発光する。なおセットされた朝ロゴ用ランプデータがランプデータバッファからクリアされない限り、盤ランプ5が特殊な発光態様で発光し続ける。
続いてステップS4806では、演出制御用マイコン91は、ROM93に予め記憶されている朝ロゴ用音声データを読み出して、その朝ロゴ用音声データをRAM94の所定の音声データバッファにセットする。これにより、スピーカ67から本パチンコ遊技機1のメインテーマ曲が流れる。なおセットされた朝ロゴ用音声データが音声データバッファからクリアされない限り、本パチンコ遊技機1のメインテーマ曲が繰り返し流される。
そしてステップS4807では、残変動回数カウンタに「10」をセットして、本処理を終える。残変動回数カウンタは、朝ロゴモードに設定されてから特別図柄の変動表示が行われた回数をカウントするためのものである。本形態では朝ロゴモードに設定されてから特別図柄の変動表示が10回行われると、残変動回数カウンタの値が「0」になるようにしている。
一方、ステップS4802又はS4803でNOと判定されれば、ステップS4504〜S4507の処理を行うことなく、背景表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S4808)、本処理を終える。背景表示コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、所定の背景画像を表示画面7aに表示する。こうして電源が投入されたときに朝ロゴモードに設定されない場合には、表示画面7aに何も表示されないのを回避すべく、所定の背景画像が表示される。一方、朝ロゴモードに設定される場合には、表示画面7aに何も表示されないことになる。
[変動演出開始処理]図47に示すように、変動演出開始処理(S4705)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを解析する(S4901)。変動開始コマンドには、特図2変動パターン選択処理(S1403)でセットされた変動パターンの情報、又は、特図1変動パターン選択処理(S1409)でセットされた変動パターンの情報が含まれている。なお、ここで演出制御用マイコン91が取得した変動パターンの情報は、これ以降に実行する処理においても適宜利用可能である。
続いて、演出制御用マイコン91は、モードフラグの値が「2」であるか否かを判定する(S4902)。モードフラグの値が「2」であれば(S4902でYES)、朝ロゴモードの設定中であるため、後述する盤可動体復帰確認処理(S4903)を行って、ステップS4906に進む。盤可動体復帰確認処理(S4903)は、朝ロゴモードの設定中で盤可動体15が動作位置にいない状態で、変動演出が開始された場合又は客待ち演出の選択待機画像T2の表示開始タイミングになった場合に、盤可動体15を動作位置に駆動させる処理である。
モードフラグの値が「2」でなければ(S4902でNO)、終了時間到達フラグがONであるか否かを判定する(S4904)。終了時間到達フラグは、朝ロゴモード終了時間である12時に到達したことを示すフラグである。終了時間到達フラグがONでなければ(S4904でNO)、ステップS4906に進み、終了時間到達フラグがONであれば(S4904でYES)、後述する朝ロゴモード終了処理を行って(S4905)、ステップS4906に進む。
ステップS4906では、後述する変動演出パターン選択処理を行う。そして、選択した変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S4907)。続いて、客待ち演出中フラグがONであるか否かを判定する(S4908)。客待ち演出中フラグは、客待ち演出の実行中であることを示すフラグである。なお朝ロゴモードの設定中では、待機画像(通常待機画像T1、選択待機画像T2、ホールコード対応画像T3、新規登録画像T4、デモ画像T5)が表示されることはないが、演出制御用マイコン91は客待ち演出の実行中であるか否かは判断している。客待ち演出中フラグがONであれば(S4908でYES)、客待ち演出中フラグをOFFして(S4909)、本処理を終える。
[盤可動体復帰確認処理]盤可動体復帰確認処理は、上述した変動演出開始処理(S4705)の中の一処理(S4903)である他に、後述する客待ち演出処理(S4611)の中の一処理(S7209)でもあるため、以下にまとめて説明する。図48に示すように、演出制御用マイコン91はまず、動作位置検出センサ64bがONであるか否かを判定する(S5001)。動作位置センサがONでなければ(S5001でNO)、盤可動体15が待機位置に復帰している、又は待機位置と動作位置との間にいるため、盤可動体15を動作位置へ駆動させるべく、盤可動体駆動データをセットする(S5002)。これにより、朝ロゴモードの設定中に、動作位置にいない盤可動体15が動作位置へ駆動されることになる。
[朝ロゴモード終了処理]朝ロゴモード終了処理は、上述した変動演出開始処理(S4705)の中の一処理(S4905)である他に、後述する変動演出終了処理(S4707)の中の一処理(5206)、後述する発展タイミング管理処理(S4603)の中の一処理(S6204)、後述する当選報知タイミング管理処理(S4604)の中の一処理(S6304)、後述する客待ち演出(S4611)の中の各処理(S7214)(S7223)(S7232)でもあるため、以下にまとめて説明する。図49に示すように、演出制御用マイコン91はまず、モードフラグに「1」をセットする(S6001)。これにより朝ロゴモードから通常モードに変更される。次に、盤可動体復帰データをRAM94の所定の復帰データバッファにセットする(S6002)。これにより、盤可動体15は動作位置から待機位置へ復帰する。
続いて、枠可動体復帰データをRAM94の所定の復帰データバッファにセットする(S6003)。これにより、枠可動体600は突出位置から収納位置へ復帰する。そして、RAM94の所定のランプデータバッファにセットされている朝ロゴ用ランプデータをクリアする(S6004)。これにより、盤ランプ5が特殊な発光態様で発光しなくなる。最後に、RAM94の所定の音声データバッファにセットされている朝ロゴ用音声データをクリアする(S6005)。これにより、スピーカ67から本パチンコ遊技機1のメインテーマ曲が流されなくなる。
[変動演出パターン選択処理]図50に示すように、変動演出パターン選択処理(S4906)ではまず、演出制御用マイコン91は、モードフラグの値が「2」であるか否かを判定する(S5101)。モードフラグの値が「2」でなければ(S5101でNO)、通常モードに設定されていることになり、中央用変動演出パターンを選択する(S5102)。中央用変動演出パターンとは、表示画面7aの中央部領域7bで実行される演出図柄8(図5(A)参照)の変動演出(中央用変動演出)における演出パターンである。具体的にステップS5102においては、変動演出パターン決定用乱数の取得及び判定や、演出決定用乱数の取得及び判定等が行われ、いわゆるステップアップ予告演出やチャンスアップ予告演出などの予告演出の内容や、停止表示する演出図柄8の組み合わせなどを含めて、中央用変動演出としてどのような演出を行うかが決定される。なお携帯端末連係機能の利用によりパスワードが入力されていれば(図72(D)参照)、ステップS5102でパスワードの入力に応じた特別な中央用変動演出パターンが選択され得るようになる。
ステップS5102に続いて、ステップS5103では、左上用変動演出パターンを選択する。左上用変動演出パターンとは、表示画面7aの左上部領域7cで実行される左上用演出図柄12(図5(A)参照)の変動演出(左上用変動演出)における演出パターンである。なお、ステップS5103で決定される左上用演出図柄12が示す数字図柄と、ステップS5102で決定される中央用演出図柄8が示す数字図柄とは同じになる。こうして通常モードに設定されているときに、中央用変動演出パターン及び左上用変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドがセットされると(S4907)、中央用変動演出及び左上用変動演出が実行されることになる。ステップS5103の後、図51に示すステップS5121に進むが、ステップS5221以降の処理のついては後述する。
ステップS5101でモードフラグの値が「2」であれば(S5101でYES)、朝ロゴモードに設定されていることになり、ステップS4601で変動開始コマンドにより取得した変動パターンが、SPリーチB(図14参照)の実行を示すものであるか否かを判定する(S5104)。即ち、変動パターンP2,P5,P12,P15のいずれかであるか否かを判定する。後述するように、本形態では朝ロゴモードの設定中に、SPリーチBの実行を示す変動パターンP2,P5,P12,P15が決定されている場合に限って、SPリーチBに換えて特殊SPリーチを実行するようになっている。
ステップS5104でSPリーチBの実行を示す変動パターンP2,P5,P12,P15でなければ、次に大当たり当選を示す変動パターン(具体的には変動パターンP1,P3,P11,P13,P31,P41)であるか否かを判定する(S5105)。大当たり当選を示す変動パターンであれば(S5105でYES)、当選報知フラグをONにする(S5106)。当選報知フラグは、当選報知演出に係る変動演出の実行中であることを示すフラグでる。そして、残時間タイマの値に当選報知タイミングまでの時間をセットすると共に(S5107)、当選報知演出パターンを選択して(S5108)、ステップS5109に進む。当選報知タイミングまでの時間とは、変動演出の実行開始から上述した当選報知演出(図67(B)参照)の実行開始までの時間であり、本形態では35秒に設定される。一方、ステップS5105で大当たり当選を示す変動パターンでなければ、ステップS5109に進む。
これらに対して、ステップS5104でSPリーチBの実行を示す変動パターンP2,P5,P12,P15であれば、特殊SPリーチフラグをONにする(S5110)。特殊SPリーチフラグは、特殊SPリーチに係る変動演出の実行中であることを示すフラグである。そして、残時間タイマの値にSPリーチ発展タイミングまでの時間をセットすると共に(S5111)、特殊SPリーチパターンを選択して(S5112)、ステップS5109に進む。SPリーチ発展タイミングまでの時間とは、変動演出の実行開始からノーマルリーチを経て特殊SPリーチに発展するタイミングまでの時間であり、本形態では20秒に設定される。
なお、当否判定の結果が大当たり当選であることを示す変動パターンP2又はP12であれば、主人公キャラが特殊な敵キャラに勝利するバトル勝利演出を実行する特殊SPリーチパターンが選択される。一方、当否判定の結果がハズレであることを示す変動パターンP5又はP15であれば、主人公キャラが特殊な敵キャラに敗北するバトル敗北演出を実行する特殊SPリーチパターンが選択されることになる。また本形態では、遊技制御用マイコン81により決定された変動パターンに基づいて特殊SPリーチパターンを決定するようにしたが、演出制御用マイコン91が抽選により特殊SPリーチパターンを決定するようにしても良い。
ステップS5109では、左下用変動演出パターンを選択して、ステップS5113に進む。左下用変動演出パターンとは、表示画面7aの左下部領域7dで実行される左下用演出図柄6(図5(B)参照)の変動演出(左下用変動演出)における変動演出パターンである。こうして朝ロゴモードの設定中に、選択された当選報知演出パターン及び左下用変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドがセットされる場合がある。この場合には先ず、図67(A)に示すように、盤可動体15が動作位置にある状態で、表示画面7aの左下部領域7dで左下用演出図柄6の変動演出が実行される。そして、当選報知演出が実行されるタイミングになると、後述するように動作位置にある盤可動体15が待機位置に復帰して、図67(B)に示すように、表示画面7aの中央部領域7bにて当選報知演出が実行されることになる。その後、図67(C)に示すように、中央用演出図柄8が停止表示(確定表示)されることになる。
また朝ロゴモードの設定中に、選択された特殊SPリーチパターン及び左下用変動演出パターンにて変動演出を開始するための変動演出開始コマンドがセットされる場合がある。この場合には先ず、図68(A)に示すように、盤可動体15が動作位置にある状態で、表示画面7aの左下部領域7dで左下用演出図柄6の変動演出が実行される。そして、特殊SPリーチに発展するタイミングになると、動作位置にある盤可動体15が待機位置に復帰して、図68(B)に示すように、表示画面7aの全域にて特殊SPリーチが実行されることになる。
また朝ロゴモードの設定中に、左下用変動演出パターンのみで変動演出を開始するための変動演出開始コマンドがセットされる場合がある。この場合には、盤可動体15が動作位置にある状態で、表示画面7aの左下部領域7dで左下用演出図柄6の変動演出が実行される。そして、盤可動体15が動作位置にある状態のまま、左下用演出図柄6がハズレ停止態様で停止表示されることになる。
図51に示すように、ステップS5113では、盤可動体駆動中フラグがONであるか否かを判定する。盤可動体駆動中フラグがONでなければ(S5113でNO)、ステップS5117に進む。一方、盤可動体駆動中フラグがONであれば(S5113でYES)、盤可動体15が待機位置から動作位置へ駆動する途中であることになり、特別中央用変動演出パターンの選択を行う(S5114)。特別中央用変動演出パターンとは、表示画面7aの中央部領域7bで実行される特別中央用演出図柄8a(図76(C)参照)の変動演出における変動演出パターンである。なお、ステップS5114で決定される特別中央用演出図柄8aが示す数字図柄と、ステップS5109で決定される左下用演出図柄6が示す数字図柄とは同じになる。こうして通常モードに設定されているときに、盤可動体15が動作位置へ駆動する途中で変動演出を開始する場合に限って、左下用演出図柄6だけでなく特別中央用演出図柄8aも変動表示を行うことになる。これにより、盤可動体15の駆動中で変動表示を開始した左下用演出図柄6及び特別中央用演出図柄8aの両方が視認できなくなるのを回避することが可能である。
ステップS5114の後、変動中止タイマに、変動表示を開始した特別中央用演出図柄8aを消すまでの時間(本形態では2秒)をセットする(S5115)。後述するように本形態では、朝ロゴモードの設定中にも拘わらず特別中央用演出図柄8aの変動表示を開始した場合には、その変動表示の開始から2秒後に特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止することにしている。ステップS5115の後、中央用変動演出中止フラグをONにして(S5116)、ステップS5117に進む。中央用変動演出中止フラグは、特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止することを示すフラグである。
ステップS5117では、盤可動体復帰中フラグがONであるか否かを判定する。盤可動体復帰中フラグがONでなければ(S5117でNO)、本処理を終える。一方、盤可動体復帰中フラグがONであれば(S5117でYES)、盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰する途中であることになり、特別中央用変動演出パターンの選択を行う(S5118)。こうして、朝ロゴモードに設定されているときに、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出を開始する場合に限って、左下用演出図柄6だけでなく特別中央用演出図柄8aも変動表示を行うことになる。これにより、盤可動体15の復帰中で変動表示を開始した左下用演出図柄6及び特別中央用演出図柄8aの両方が視認できなくなるのを回避することが可能である。
ステップS5118の後、ステップS5119では、変動中止タイマに、変動表示を開始した特別中央用演出図柄8aを消すまでの時間(本形態では2秒)をセットする。そして、中央用変動演出中止フラグをONにして(S5120)、本処理を終える。
ここで、ステップS5121以降の処理の説明に戻る。ステップS5121以降の処理は、通常モードに設定されている場合の処理である。ステップS5121では、終了時間到達フラグがONであるか否かを判定する。このとき終了時間到達フラグがONであるという状況は、以下の状況である。すなわち、図47に示すステップS4905で上述した朝ロゴモード終了処理を実行して、朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替えられる。そして、朝ロゴモード終了時間である12時になった後に変動演出を契機として、動作位置にある盤可動体15が待機位置へ復帰し始めるという状況である。
こうして、終了時間到達フラグがONであれば(S5121でYES)、特別左下用変動演出パターンの選択を行う(S5123)。特別左下用変動演出パターンとは、表示画面7aの左下部領域7dで実行される左下用演出図柄6の変動演出における変動演出パターンである。なお、ステップS5123で決定される左下用演出図柄6が示す数字図柄と、ステップS5102で決定される中央用演出図柄8が示す数字図柄とは同じになる。こうして朝ロゴモード終了時間である12時になった後に変動演出を契機として、動作位置にある盤可動体15が待機位置へ復帰し始めるときには、中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12だけでなく、更に左下用演出図柄6も変動表示を行うことになる。これにより、盤可動体15が待機位置へ復帰し始めるときに、変動表示を開始した中央用演出図柄8と左上用演出図柄12と左下用演出図柄6の何れも視認できなくなるのを回避することが可能である。
またステップS5121で終了時間到達フラグがONでなければ、盤可動体復帰中フラグがONであるか否かを判定する(S5122)。盤可動体復帰中フラグがONでなければ(S5122でNO)、本処理を終える。一方、このときに盤可動体復帰中フラグがONであるという状況は、以下の状況である。すなわち、上述したように12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わった後に、ホールコード対応画像T3又は新規登録画像T4或いはデモ画像T5の何れかの表示開始タイミングになると、動作位置にある盤可動体15は待機位置へ復帰する(図78(B)参照)。そして、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で、変動演出が開始されたという状況である(図78(C)参照)。
従ってこの状況では、盤可動体復帰中フラグがONであるため(S5122)、演出制御用マイコン91は、特別左下用変動演出パターンの選択を行う(S5123)。こうして朝ロゴモード終了時間である12時になった後に盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合には、中央用演出図柄8及び左上用演出図柄12だけでなく、更に左下用演出図柄6も変動表示を行うことになる。これにより、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で、変動表示を開始した中央用演出図柄8と左上用演出図柄12と左下用演出図柄6の何れも視認できなくなるのを回避することが可能である。
ステップS5123の後、変動中止タイマに、変動表示を開始した左下用演出図柄6を消すまでの時間(本形態では1秒)をセットする(S5124)。後述するように本形態では、通常モードに設定されているにも拘わらず左下用演出図柄6の変動表示を開始した場合には、その変動表示の開始から1秒後に左下用演出図柄6の変動表示を中止することにしている。そして、左下用変動演出中止フラグをONにし(S5125)、終了時間到達フラグをOFFにして(S5126)、本処理を終える。左下用変動演出中止フラグは、左下用演出図柄6の変動表示を中止することを示すフラグである。
[変動演出終了処理]図52に示すように、変動演出終了処理(S4707)ではまず、演出制御用マイコン91は、変動停止コマンドを解析する(S5201)。そして、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S5202)。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)によって画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、演出図柄(中央用演出図柄8、左上用演出図柄12、左下用演出図柄6)を所定の停止態様で停止表示する。
続いてステップS5203では、モードフラグの値が「2」であるか否か、即ち朝ロゴモードに設定されているか否かを判定する。通常モードに設定されていれば(S5203でNO)、本処理を終える。一方、朝ロゴモードに設定されていれば(S5203でYES)、残変動消化フラグがONであるか否かを判定する(S5204)。残変動消化フラグは、朝ロゴモードに設定されてから特別図柄の変動表示が10回行われたことを示すフラグである。残変動消化フラグがONでなければ(S5204でNO)、残変動回数カウンタの値を1だけ減算して(S5208)、残変動回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S5209)。「0」でなければ(S5209でNO)、本処理を終える。一方、「0」であれば(S5209でYES)、残変動消化フラグをONにして(S5210)、本処理を終える。
またステップS5204で残変動消化フラグがONであれば、12秒変動が実行されたか否かを判定する(S5205)。12秒変動とは、変動時間が12秒である特別図柄の変動表示のことである。つまりステップS5205では、実行した特別図柄の変動表示に係る変動パターンが、変動パターンP7又はP34(図14参照)であるか否かを判定する。12秒変動でなければ(S5205でNO)、本処理を終える。一方、12秒変動であれば(S5205でYES)、上述した朝ロゴモード終了処理を行う(S5206)。そして、朝ロゴモード終了演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S5207)、処理を終える。セットした朝ロゴモード終了演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)によって画像制御基板100に送信されると、朝ロゴモード終了演出が実行される。朝ロゴモード終了演出は、朝ロゴモードの終了を遊技者に報知するための演出であり、図66(D)に示すように表示画面7aに「朝LOGO終了」の文字画像E1を表示するようになっている。
[客待ち開始処理]客待ち開始処理(S4715)は、演出制御用マイコン91が客待ちコマンドの受信に基づいて、客待ち演出を開始するための処理である。客待ち開始処理(S4715)ではまず、客待ち演出中フラグをONにする(S5301)。客待ち演出中フラグは、客待ち演出の実行中であることを示すフラグである。次に、客待ちタイマに第1待機時間(本形態では60秒)をセットする(S5302)。第1待機時間は、後述する客待ちフラグが「1」から「2」に切替わるまでの時間である。続いて、客待ちフラグに「1」をセットして(S5303)、本処理を終える。客待ちフラグの値については後述する。
[変動演出中止処理]演出制御用マイコン91は、受信コマンド解析処理(S4601)に次いで変動演出中止処理(S4602)を行う(図44参照)。図54に示すように、変動演出中止処理(S4602)ではまず、中央用変動演出中止フラグがONであるか否かを判定する(S6101)。中央用変動演出中止フラグがONでなければ(S6101でNO)、ステップS6106に進む。一方、中央用変動演出中止フラグがONであれば(S6101でYES)、変動中止タイマの値を減算する(S6102)。そして、変動中止タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S6103)。「0」でなければ(S6103でNO)、特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止するタイミングではないため、ステップS6106に進む。一方、「0」であれば(S6103でYES)、中央用変動演出中止処理を行い(S6104)、中央用変動演出中止フラグをOFFして(S6105)、ステップS6106に進む。
中央用変動演出中止処理(S6104)は、実行中の特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止する処理である。これにより、図75(C)に示すように、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で開始された特別中央用演出図柄8aの変動表示は、図75(D)に示すように、盤可動体15が待機位置に復帰した後に中止することになる。つまり、特別中央用演出図柄8aは、停止表示する前の変動表示中に消えて見えなくなる。なお盤可動体15が動作位置から待機位置に復帰するまでの時間は、特別中央用演出図柄8aが変動表示を開始してから消えるまでの時間(本形態では2秒)よりも十分短くて、1秒未満である。このように盤可動体15の復帰途中に開始した特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止するのは、以下の理由に基づく。すなわち、朝ロゴモードの設定中に特別中央用演出図柄8aの変動表示は、あくまで復帰途中の盤可動体15によって演出図柄が見えなくなるのを担保する例外的な変動表示であって、盤可動体15が復帰した後で左下用演出図柄6の変動表示により視認性が担保されているのも拘わらず、更に特別中央用演出図柄8aの変動表示を行うのは、ほとんど無意味だからである。
また、中央用変動演出中止処理(S6104)により、図76(C)に示すように、盤可動体15が動作位置へ駆動する途中で開始された特別中央用演出図柄8aの変動表示は、図76(D)に示すように、盤可動体15が動作位置に駆動した後に中止することになる。なお盤可動体15が待機位置から動作位置に駆動するまでの時間は、特別中央用演出図柄8aが変動表示を開始してから消えるまでの時間(本形態では2秒)よりも十分短くて、1秒未満である。このように盤可動体15の駆動途中に開始した特別中央用演出図柄8aの変動表示を中止するのは、以下の理由に基づく。
先ず、上記した理由と同様に、朝ロゴモードの設定中に特別中央用演出図柄8aの変動表示は、あくまで駆動途中の盤可動体15によって演出図柄が見えなくなるのを担保する例外的な変動表示であるためである。加えて、盤可動体15が動作位置へ駆動した後に仮に特別中央用演出図柄8aが停止表示してしまうと、特別中央用演出図柄8aが盤可動体15によって隠れたまま停止表示されたことになる。そのため、盤可動体15によって隠れたまま特別中央用演出図柄8aが停止表示されるのを回避すべく、特別中央用演出図柄8aの変動表示を敢えて中止することにしている。
図54に示す変動演出中止処理(S4602)の説明に戻る。ステップS6106では、左下用変動演出中止フラグがONであるか否かを判定する(S6106)。左下用変動演出中止フラグがONでなければ(S6106でNO)、本処理を終える。一方、左下用変動演出中止フラグがONであれば(S6106でYES)、変動中止タイマの値を減算する(S6107)。そして、変動中止タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S6108)。「0」でなければ(S6108でNO)、左下用演出図柄6の変動表示を中止するタイミングではないため、本処理を終える。一方、「0」であれば(S6108でYES)、左下用変動演出中止処理を行い(S6109)、左下用変動演出中止フラグをOFFして(S6110)、本処理を終える。
左下用変動演出中止処理(S6109)は、実行中の左下用演出図柄6の変動表示を中止する処理である。これにより、図78(C)に示すように、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で開始された左下用演出図柄6の変動表示は、図78(D)に示すように、盤可動体15が待機位置に復帰した後に中止することになる。つまり、左下用演出図柄6は、停止表示する前の変動表示中に消えて見えなくなる。このように盤可動体15の復帰途中に開始した左下用演出図柄6の変動表示を中止するのは、以下の理由に基づく。すなわち、朝ロゴモードから通常モードに切替わった後の左下用演出図柄6の変動表示は、あくまで復帰途中の盤可動体15によって演出図柄が見えなくなるのを担保する例外的な変動表示であって、盤可動体15が復帰した後で中央用演出図柄8又は左上用演出図柄12の変動表示により視認性が担保されているのも拘わらず、更に左下用演出図柄6の変動表示を行うのは、ほとんど無意味だからである。
[発展タイミング管理処理]演出制御用マイコン91は、変動演出中止処理(S4602)に次いで発展タイミング管理処理(S4603)を行う(図44参照)。発展タイミング管理処理(S4302)では、図55に示すように、先ず特殊SPリーチフラグがONであるか否かを判定する(S6201)。ONでなければ(S6201でNO)、本処理を終える。一方、ONであれば(S6201でYES)、残時間タイマの値を減算する。なお上述したように、特殊SPリーチに係る変動演出の開始時点で、残時間タイマの値には特殊SPリーチに発展するタイミングまでの時間(20秒)がセットされている(S5111参照)。そして、残時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S6203)。「0」でなければ(S6203でNO)、特殊SPリーチに発展するタイミングではないため、本処理を終える。一方、「0」であれば(S6203でYES)、上述した朝ロゴモード終了処理(S6204)を行う。その後、特殊SPリーチフラグをOFFして(S6205)、本処理を終える。
[当選報知タイミング管理処理]演出制御用マイコン91は、発展タイミング管理処理(S4603)に次いで当選報知タイミング管理処理(S4604)を行う(図44参照)。当選報知タイミング管理処理(S4604)では、図56に示すように、先ず当選報知フラグがONであるか否かを判定する(S6301)。ONでなければ(S6301でNO)、本処理を終える。一方、ONであれば(S6301でYES)、残時間タイマの値を減算する。なお上述したように、当選報知演出に係る変動演出の開始時点で、残時間タイマの値には当選報知タイミングまでの時間(35秒)がセットされている(S5107参照)。そして、残時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する(S6303)。「0」でなければ(S6303でNO)、当選報知演出の実行開始のタイミングではないため、処理を終える。一方、「0」であれば(S6303でYES)、上述した朝ロゴモード終了処理(S6304)を行う。その後、当選報知フラグをOFFして(S6305)、本処理を終える。
[終了時間管理処理]演出制御用マイコン91は、当選報知タイミング管理処理(S4604)に次いで終了時間管理処理(S4605)を行う(図44参照)。終了時間管理処理(S4605)では、図57に示すように、先ずモードフラグの値が「2」であるか否か、即ち朝ロゴモードに設定されているか否かを判定する(S6401)。朝ロゴモードに設定されていなければ(S6401でNO)、本処理を終える。一方、朝ロゴモードに設定されていれば(S6401でYES)、サブ制御基板90に実装されているRTC99からRTC情報を取得してRAM94に格納する(S6402)。そして、RAM94に格納したRTC情報に基づいて、現時点での時刻が朝ロゴモード終了時間(12時)であるか否かを判定する(S6403)。朝ロゴモード終了時間でなければ(S6403でNO)、処理を終える。一方、朝ロゴモード終了時間であれば(S6403でYES)、モードフラグに「1」をセットする。これにより、12時に到達すると朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わる。そして、終了時間到達フラグをONにして(S6405)、本処理を終える。
[スイッチ処理]演出制御用マイコン91は、終了時間管理処理(S4605)及びスイッチ状態取得処理(S4606)に次いで、スイッチ処理(S4607)を行う(図44参照)。スイッチ処理(S4607)では、図58に示すように、先ず枠可動体復帰ボタン検出スイッチ323aがONされているか否か、即ち枠可動体復帰ボタン323が押下操作されたか否かを判定する(S6501)。押下操作されていなければ(S6501でNO)、本処理を終える。一方、押下操作されていれば(S6501でYES)、次に突出位置検出センサ74bがONであるか否かを判定する(S6502)。ONされていれば(S6502でYES)、ステップS6504に進み、ONされていなければ(S6502でNO)、枠可動体駆動中フラグがONであるか否かを判定する(S6503)。ONでなければ(S6503でNO)、枠可動体600は収納位置にあることになり、本処理を終える。これに対してONであれば(S6503でYES)、ステップS6504に進む。ステップS6504では、枠可動体復帰データをRAM94の所定の復帰データバッファにセットする(S6504)。これにより、枠可動体600が突出位置にあるとき又は収納位置と突出位置との間にあるときに、枠可動体復帰ボタン323を押下操作することで、枠可動体600を収納位置へ復帰させることが可能である。
[初期機能設定処理]演出制御用マイコン91は、スイッチ処理(S4607)に次いで、初期機能設定処理(S4608)を行う(図44参照)。初期機能設定処理(S4608)では、図59に示すように、先ず初期機能設定中フラグがONであるか否かを判定する(S7001)。初期機能設定中フラグは、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示が開始されたことを示すフラグである。初期機能設定中フラグがONでなければ(S7001でNO)、ラムクリアの実行後の所定時間(本形態では30秒)内であるか否かを判定する。所定時間内でなければ(S7002でNO)、本処理を終える。一方、所定時間内であれば(S7002でYES)、所定操作(演出ボタン63を5回連続押下操作)されたか否かを判定する(S7003)。所定操作されていなければ(S7003でNO)、本処理を終える。所定操作されていれば(S7003でYES)、初期機能設定画像表示処理を行う(S7004)。
初期機能設定画像表示処理(S7004)では、図70(B)に示す初期機能設定画像(設定画像)S2を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに初期機能設定画像S2を表示させる。初期機能設定画像S2が表示されているときには、遊技場の従業員は、ホールコードの設定、枠可動体駆動のON/OFF設定、朝ロゴ演出のON/OFF設定といった初期機能の設定変更を行うことが可能である。
ステップS7004の後、ステップS7005では、初期機能設定中フラグをONにする。そして、モードフラグの値が「2」であるか否かを判定する。モードフラグの値が「2」でなければ(S7006でNO)、本処理を終える。モードフラグの値が「2」であれば(S7006でYES)、即ち朝ロゴモードに設定されていれば、次に初期動作フラグがOFFであるか否かを判定する(S7007)。初期動作フラグがOFFでなければ(S7007でNO)、本処理を終える。一方、初期動作フラグがOFFであれば(S7007でYES)、即ち演出可動体の初期動作が終了していれば、続いて動作位置検出センサ64bがONであるか否かを判定する(S7008)。動作位置検出センサ64bがONでなければ(S7008でNO)、本処理を終える。これに対して、動作位置検出センサ64bがONであれば(S7008でYES)、盤可動体復帰データをRAM94の所定の復帰データバッファにセットして(S7009)、本処理を終える。これにより、動作位置にある盤可動体15を待機位置に復帰させることが可能である。
要するに、ラムクリアの実行後の所定時間内で、朝ロゴモードに設定されていて、演出可動体の初期動作が終了した状態で盤可動体15が動作位置にあるときに、所定操作(演出ボタン63を5回連続押下操作)すれば、動作位置にある盤可動体15を待機位置に復帰させるのと同時に、初期機能設定画像S2を表示させることが可能である。こうして、朝ロゴモードの設定中でも初期機能設定画像S2を見えるようにして、初期機能の設定変更を行うことが可能である。なお、演出可動体(盤可動体15、枠可動体600)の初期動作の実行途中で所定操作(演出ボタン63を5回連続押下操作)したときには、初期動作を中断して盤可動体15を待機位置へ復帰させるようにしても良い。
またステップS7001で、初期機能設定中フラグがONであれば、初期機能設定画像S2の表示中に「ホールコード設定」が選択されたか否かを判定する(S7010)。「ホールコード設定」の選択は、セレクトボタン68の操作によりカーソルをホールコード設定の「設定画面へ切替」に合わせて、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。以下、各項目の選択は、セレクトボタン68の操作と演出ボタン63の押下操作で行われるため、説明を適宜省略する。
ホールコード設定が選択されれば(S7010でYES)、ホールコード入力画像表示処理を行う(S7011)。ホールコード入力画像表示処理(S7011)では、図70(C)に示すホールコード入力画像(設定画像)S3を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aにホールコード入力画像S3を表示させる。
続いてステップS7012では、ホールコード入力画像S3の表示中にホールコード情報が入力されたか否かを判定する。ホールコード情報は、予め各遊技場に対応して設定されている4桁の数字である。ホールコード情報の入力は、セレクトボタン68の操作により各桁の数字を選択して、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。ホールコード情報が入力されれば(S7012でYES)、入力されたホールコード情報をRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7013)。これにより客待ち演出の実行中に、ホールコード情報に対応したホールコード対応画像T3が表示されることになる(図71(C)参照)。
続いてステップS7014では、ホールコード入力画像S3の表示中にホールコード入力終了操作があったか否かを判定する。ホールコード入力終了操作は、セレクトボタン68の操作により「終了」を選択して、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。ホールコード入力終了操作があれば(S7014でYES)、ホールコード入力画像終了処理を行う(S7015)。ホールコード入力画像終了処理(S7015)では、図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻るための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに初期機能設定画像S2を表示させる。
続いてステップS7016では、初期機能設定画像S2の表示中に「枠可動体駆動設定」が選択されたか否かを判定する。枠可動体駆動設定が選択されれば(S7016でYES)、枠可動体駆動設定画像表示処理を行う(S7017)。枠可動体駆動設定画像表示処理(S7017)では、図70(D)に示す枠可動体駆動設定画像(設定画像)S4を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに枠可動体駆動設定画像S4を表示させる。
続いてステップS7018では、枠可動体駆動設定画像S4の表示中に、「ON」を選択して演出ボタン63が押下操作されたか否かを判定する。「ON」を選択して演出ボタン63が押下操作されれば(S7018でYES)、枠可動体駆動ON設定情報をRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7019)。こうして枠可動体駆動がONに設定される。なおこのとき、表示画面7aで図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻る表示コマンドが、RAM94の出力バッファにセットされるようになっている。
図60に示すように、ステップS7020では、枠可動体駆動設定画像S4の表示中に、「OFF」を選択して演出ボタン63が押下操作されたか否かを判定する。「OFF」を選択して演出ボタン63が押下操作されれば(S7020でYES)、枠可動体駆動OFF設定情報をRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7021)。こうして枠可動体駆動がOFFに設定される。なおこのとき、表示画面7aで図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻る表示コマンドが、RAM94の出力バッファにセットされるようになっている。
続いてステップS7022では、初期機能設定画像S2の表示中に「朝LOGO演出設定」が選択されたか否かを判定する。朝LOGO演出設定が選択されれば(S7022でYES)、朝ロゴ演出設定画像表示処理を行う(S7023)。朝ロゴ演出設定画像表示処理(S7023)では、図70(E)に示す朝ロゴ演出設定画像(設定画像)S5を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに朝ロゴ演出設定画像S5を表示させる。
続いてステップS7024では、朝ロゴ演出設定画像S5の表示中に、「ON」を選択して演出ボタン63が押下操作されたか否かを判定する。「ON」を選択して演出ボタン63が押下操作されれば(S7024でYES)、朝ロゴ演出ON設定情報をRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7025)。こうして朝ロゴ演出がONに設定される。なおこのとき、表示画面7aで図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻る表示コマンドが、RAM94の出力バッファにセットされるようになっている。
続いてステップS7026では、朝ロゴ演出設定画像S5の表示中に、「OFF」を選択して演出ボタン63が押下操作されたか否かを判定する。「OFF」を選択して演出ボタン63が押下操作されれば(S7026でYES)、朝ロゴ演出OFF設定情報をRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7026)。こうして朝ロゴ演出がOFFに設定される。なおこのとき、表示画面7aで図70(B)に示す初期機能設定画像S2の表示に戻る表示コマンドが、RAM94の出力バッファにセットされるようになっている。
続いてステップS7028では、初期機能設定画像S2の表示中に、セレクトボタン68の操作により「戻る」を選択して、演出ボタン63が押下操作(表示終了操作)されたか否かを判定する。「戻る」を選択して演出ボタン63が押下操作されていれば(S7028でYES)、ステップS7030に進む。一方、「戻る」を選択して演出ボタン63が押下操作されていなければ(S7028でNO)、変動演出が開始されたか否かを判定する(S7029)。変動演出が開始されていれば(S7029でYES)、ステップS7030に進み、変動演出が開始されていなければ(S7029でNO)、本処理を終える。
ステップS7030では、モードフラグの値が「2」であるか否か、即ち朝ロゴモードに設定されているか否かを判定する。朝ロゴモードに設定されていなければ(S7030でNO)、ステップS7032に進む。一方、朝ロゴモードに設定されていれば(S7030でYES)、盤可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットして(S7031)、ステップS7032に進む。これにより、待機位置にある盤可動体15は動作位置に駆動することになる。
ステップS7032では、初期機能設定画像終了処理を行う(S7032)。初期機能設定画像終了処理(S7032)では、表示中の初期機能の各画像(初期機能設定画像S2、ホールコード入力画像S3、枠可動体駆動設定画像S4、朝ロゴ演出設定画像S5)を終了するための終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その終了コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aで上記した各画像S2〜S5の表示を終了させる。ステップS7033では、初期機能設定中フラグをOFFして、本処理を終える。
こうして朝ロゴモードに設定されているときには、初期機能設定画像S2の表示を終了させるのと同時に、待機位置にある盤可動体15を動作位置に駆動させることが可能である。よって、初期機能設定画像S2の表示を終了させる操作と、盤可動体15を動作位置へ駆動させる操作とを別々に行う必要がなくて、一度で済ますことが可能である。また朝ロゴモードに設定されているときに、初期機能設定画像S2、ホールコード入力画像S3、枠可動体駆動設定画像S4、朝ロゴ演出設定画像S5の表示中に変動演出が開始されても、上記した各画像S2,S3,S4,S5の表示が終了するのと同時に、待機位置にある盤可動体15を動作位置に駆動させることが可能である。なお初期機能の設定は、遊技機枠50を開放させてラムクリアを実行可能な遊技場の従業員のみによって行われるため、上記した各画像S2,S3,S4,S5の表示中に変動演出が開始されることはほぼあり得ない状況である。
[携帯端末連係機能設定処理]演出制御用マイコン91は、初期機能設定処理(S4608)に次いで、携帯端末連係機能設定処理(S4609)を行う(図44参照)。携帯端末連係機能設定処理(S4609)では、図61に示すように、先ず連係機能設定中フラグがONであるか否かを判定する(S7101)。連係機能設定中フラグは、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示が開始されたことを示すフラグである。連係機能設定中フラグがONでなければ(S7101でNO)、図71(B)に示す選択待機画像T2の表示中であるか否かを判断する(S7102)。表示中でなければ(S7102でNO)、ステップS7107に進む。表示中であれば(S7102でYES)、次にセレクトボタン検出スイッチ68aの上方向検出スイッチ又は下方向検出スイッチがONであるか(S7103)、即ちセレクトボタン68の上方向ボタン又は下方向ボタンが押下操作されたか否かを判定する。押下操作されていなければ(S7103でNO)、ステップS7107に進む。押下操作されていれば(S7103でYES)、連係機能設定画像表示処理(S7104)を行う。
連係機能設定画像表示処理(S7104)では、図72(A)に示す連係機能設定画像(設定画像)R1を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに連係機能設定画像R1を表示させる。そして、連係機能設定中フラグをONにし(S7105)、待機画像中断フラグをONにして(S7106)、ステップS7107に進む。待機画像中断フラグは、客待ち演出中で選択待機画像T2の表示を中断したことを示すフラグである。なお後述するように、選択待機画像T2の表示から連係機能設定画像R1の表示に切替わった後、再び客待ち演出に戻る場合には、選択待機画像T2の表示が行われるようになっている。
ステップS7107では、モードフラグの値が「2」であるか否か、即ち朝ロゴモードに設定されているか否かを判定する。朝ロゴモードに設定されていなければ(S7107でNO)、本処理を終える。朝ロゴモードに設定されていれば(S7107でYES)、次にラムクリアの実行後の所定時間が経過したか否かを判定する(S7108)。経過していなければ(S7108でNO)、本処理を終える。経過していれば(S7108でYES)、次に変動演出中であるか否かを判定する(S7109)。変動演出中であれば(S7109でYES)、本処理を終える。変動演出中でなければ(S7109でNO)、続いて演出ボタン検出スイッチ63a及び動作位置検出センサ64bが共にONであるか否かを判定する(S7110)。共にONでなければ(S7110でNO)、本処理を終える。一方、共にONであれば(S7110でYES)、連係機能設定画像表示処理(S7111)を行う。ステップS7111の連係機能設定画像表示処理は、上述したステップS7104の連係機能設定画像表示処理と同様である。よって、表示画面7aに連係機能設定画像R1が表示される。そして、連係機能設定中フラグをONにし(S7112)、盤可動体復帰データをRAM94の所定の復帰データバッファにセットして(S7113)、本処理を終える。
要するに朝ロゴモードに設定されているときに、ラムクリアの実行後の所定時間が経過していて、変動演出が実行されておらず、且つ盤可動体15が動作位置にある状態で演出ボタン63を押下操作すれば、動作位置にある盤可動体15を待機位置に復帰させるのと同時に、連係機能設定画像R1を表示させることが可能である。こうして、朝ロゴモードの設定中でも連係機能設定画像R1を見えるようにして、携帯端末連係機能を利用することが可能である。そして、連係機能設定画像R1を表示させる操作と、盤可動体15を待機位置へ復帰させる操作とを別々に行う必要がなくて、一度で済ますことが可能である。
またステップS7101で、連係機能設定中フラグがONであれば、連係機能設定画像R1の表示中に「2次元コード表示」が選択されたか否かを判定する(S7114)。2次元コード表示が選択されれば(S7114でYES)、2次元コード画像表示処理を行う(S7115)。2次元コード画像表示処理(S7115)では、図72(B)に示す2次元コード画像R2を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPUは、表示画面7aに2次元コード画像R2を表示させる。
続いてステップS7116では、2次元コード画像R2の表示中に、2次元コード表示終了操作があるか否かを判定する。本形態では演出ボタン63の押下操作が、2次元コード表示終了操作である。2次元コード表示終了操作があれば(S7116でYES)、2次元コード画像終了処理を行う(S7117)。2次元コード画像終了処理(S7117)では、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻るための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに連係機能設定画像R1を表示させる。
続いてステップS7118では、連係機能設定画像R1の表示中に「新規登録」が選択されたか否かを判定する。新規登録が選択されれば(S7118でYES)、新規登録画像表示処理を行う(S7119)。新規登録画像表示処理(S7119)では、図72(C)に示す新規登録画像R3を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPUは、表示画面7aに新規登録画像R3を表示させる。
続いてステップS7120では、新規登録画像R3の表示中に新規登録終了操作があるか否かを判定する。新規登録終了操作は、セレクトボタン68の操作により「戻る」を選択して、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。新規登録終了操作があれば(S7020でYES)、新規登録画像終了処理を行う(S7121)。新規登録画像終了処理(S7121)では、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻るための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに連係機能設定画像R1を表示させる。
続いてステップS7122では、連係機能設定画像R1の表示中に「パスワード入力」が選択されたか否かを判定する。パスワード入力が選択されれば(S7122でYES)、パスワード入力画像表示処理を行う(S7123)。パスワード入力画像表示処理(S7123)では、図72(D)に示すパスワード入力画像(設定画像)R4を表示するための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPUは、表示画面7aにパスワード入力画像R4を表示させる。
続いてステップS7124では、パスワード入力画像R4の表示中にパスワードが入力されたか否かを判定する。パスワードは、本パチンコ遊技機1の関連情報を示すインターネットサイトで発行された5文字のひらがなである。パスワードの入力は、セレクトボタン68の操作により、ひらがなを選択して、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。パスワードが入力されれば(S7124でYES)、入力されたパスワードをRAM94の所定の記憶領域に記憶する(S7125)。これにより、初期設定では実行されることがない演出等を実行し得るように演出の設定変更が行われる。
続いてステップS7126では、パスワード入力画像R4の表示中にパスワード入力終了操作があるか否かを判定する。パスワード入力終了操作は、セレクトボタン68の操作により「やめる」を選択して、演出ボタン63を押下操作することにより行われる。パスワード入力終了操作があれば(S7126でYES)、パスワード入力画像終了処理を行う(S7127)。パスワード入力画像終了処理(S7127)では、図72(A)に示す連係機能設定画像R1の表示に戻るための表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに連係機能設定画像R1を表示させる。
図62に示すように、ステップS7128では、連係機能設定画像R1の表示中に、セレクトボタン68の操作により「戻る」を選択して、演出ボタン63が押下操作(表示終了操作)されたか否かを判定する。「戻る」を選択して演出ボタン63が押下操作されていれば(S7128でYES)、ステップS7130に進む。一方、「戻る」を選択して演出ボタン63が押下操作されていなければ(S7128でNO)、変動演出が開始されたか否かを判定する(S7129)。変動演出が開始されていれば(S7129でYES)、ステップS7030に進み、変動演出が開始されていなければ(S7129でNO)、本処理を終える。
ステップS7130では、連係機能設定画像終了処理を行う。連係機能設定画像終了処理(S7130)では、表示中の携帯端末連係機能の各画像(連係機能設定画像R1、2次元コード画像R2、新規登録画像R3、パスワード入力画像R4)を終了するための終了コマンドをRAM94の出力バッファにセットする。これにより、その終了コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aで上記した各画像R1〜R4の表示を終了させる。ステップS7131では、連係機能設定中フラグをOFFして、ステップS7132に進む。
ステップS7132では、モードフラグの値が「2」であるか否か、即ち朝ロゴモードに設定されているか否かを判定する。朝ロゴモードに設定されていなければ(S7032でNO)、変動演出が開始されたか否かを判定する(S7134)。変動演出が開始されていれば(S7134でYES)、本処理を終える。一方、変動演出が開始されていなければ(S7134でNO)、選択待機画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7135)。これにより、その選択待機画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(B)に示す選択待機画像T2を表示させる。そして、待機画像中断フラグをOFFにし(S7136)、客待ちタイマに第2待機時間(本形態では30秒)をセットして(S7137)、本処理を終える。こうして、通常モードに設定されているときに選択待機画像T2から連係機能設定画像R1の表示へ切り替えた後、再び客待ち演出に戻る場合には、選択待機画像T2の表示が行われるようになっている。
ステップS7132でモードフラグの値が「2」であれば、盤可動体駆動データをRAM94の所定の駆動データバッファにセットして(S7133)、本処理を終える。これにより、待機位置にある盤可動体15は動作位置に駆動することになる。こうして朝ロゴモードに設定されているときには、連係機能設定画像R1の表示を終了させるのと同時に、待機位置にある盤可動体15を動作位置に駆動させることが可能である。よって、連係機能設定画像R1の表示を終了させる操作と、盤可動体15を動作位置へ駆動させる操作とを別々に行う必要がなくて、一度で済ますことが可能である。また朝ロゴモードに設定されているときに、連係機能設定画像R1、2次元コード画像R2、新規登録画像R3、パスワード入力画像R4の表示中に変動演出が開始されても、上記した各画像R1,R2,R3,R4の表示が終了するのと同時に、待機位置にある盤可動体15を動作位置に駆動させることが可能である。
[客待ち演出処理]演出制御用マイコン91は、携帯端末連係機能設定処理(S4609)及び音声制御処理(S4610)に次いで、客待ち演出処理(S4611)を行う(図44参照)。客待ち演出処理(S4611)では、図63に示すように、先ず客待ち演出中フラグがONであるか否かを判定する(S7201)。客待ち演出中フラグがONであれば(S7201でYES)、次に待機画像中断フラグがOFFであるか否かを判定する(S7202)。待機画像中断フラグがOFFであれば(S7202でYES)、続いて客待ちタイマの値が「0」より大きいか否かを判定する(S7203でYES)。客待ちタイマの値が「0」より大きければ(S7203でYES)、客待ちタイマの値を減算する(S7204)。一方、ステップS7201,S7202,S7203の何れかでNOと判定されれば、本処理を終える。
ステップS7205では、客待ちタイマの値が「0」であるか否かを判定する。「0」でなければ(S7205でNO)、客待ち演出の待機画像を切替えるタイミングではないため、本処理を終える。一方、「0」であれば(S7205でYES)、客待ちフラグの値が「1」であるか否かを判定する(S7206)。
ここで客待ちフラグの値について説明する。客待ちフラグは、客待ち演出で通常待機画像T1、選択待機画像T2、ホールコード対応画像T3、新規登録画像T4、デモ画像T5のうちどの待機画像を表示する状況であるかを示すフラグである(図71参照)。客待ちフラグが「1」であれば通常待機画像T1を表示する状況を示し、客待ちフラグが「2」であれば選択待機画像T2を表示する状況であるこを示し、客待ちフラグが「3」であればホールコード対応画像T3を表示する状況であることを示し、客待ちフラグが「4」であれば新規登録画像T4を表示する状況であることを示し、客待ちフラグが「5」であればデモ画像T5を表示する状況を示していることになる。但し朝ロゴモードの設定中に、客待ちフラグが「1」〜「5」にセットされていても、待機画像T1〜T5が表示画面7aに表示されることはない。
ステップS7206で客待ちフラグの値が「1」であれば、次にモードフラグの値が「2」であるか否かを判定する(S7207)。モードフラグの値が「2」でなければ(S7207でNO)、通常モードに設定されていることになり、選択待機画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7208)。これにより、その選択待機画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(B)に示す選択待機画像T2を表示させる。
一方、モードフラグの値が「2」であれば(S7207でYES)、盤可動体復帰確認処理を行う(S7209)。つまり、朝ロゴモードに設定されているときに選択待機画像T2の表示開始タイミングになれば、選択待機画像T2の表示を行わないものの、盤可動体復帰確認処理を行う(S7209)。そして、この盤可動体復帰確認処理(S7209)では、上述したように、盤可動体15が動作位置にいなければ、盤可動体15を動作位置へ駆動させることになる(図48参照)。ステップS7210では、客待ちタイマに第2待機時間(本形態では30秒)をセットする。第2待機時間は、客待ちフラグが「2」から「3」に切替わるまでの時間である。そして客待ちフラグに「2」をセットして(S7211)、本処理を終える。
またステップS7206で客待ちフラグの値が「1」でなければ、次に客待ちフラグの値が「2」であるか否かを判定する(S7212)。客待ちフラグの値が「2」であれば(S7212でYES)、次に終了時間到達フラグがONであるか否かを判定する(S7213)。このとき終了時間到達フラグがONであるという状況は、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替えられた後に、後述するホールコード対応画像T3の表示開始タイミングになったという状況である。終了時間到達フラグがONであれば(S7213でYES)、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させるべく、上述した朝ロゴモード終了処理を行う(S7214)。そして、朝ロゴモード終了演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7215)。これにより、図78(D)に示すように表示画面7aに「朝LOGO終了」の文字画像E1が表示される。続いて、終了時間到達フラグをOFFにして(S7216)、ステップS7217に進む。一方、終了時間到達フラグがONでなければ(S7213でNO)、直ちにステップS7217に進む。
ステップS7217では、モードフラグの値が「2」であるか否かが判定される。モードフラグの値が「2」でなければ(S7217でNO)、通常モードに設定されているため、ホールコード対応画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S7218)、ステップS7219に進む。これにより、そのホールコード対応画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(C)に示すホールコード対応画像T3を表示させる。一方、モードフラグの値が「2」であれば(S7217でYES)、ホールコード対応画像T3を表示させないため、ステップS7219に進む。ステップS7219では、客待ちタイマに第3待機時間(本形態では30秒)をセットする。第3待機時間は、客待ちフラグが「3」から「4」に切替わるまでの時間である。そして客待ちフラグに「3」をセットして(S7220)、本処理を終える。
またステップS7212で客待ちフラグの値が「2」でなければ、次に客待ちフラグの値が「3」であるか否かを判定する(S7221)。客待ちフラグの値が「3」であれば(S7221でYES)、次に終了時間到達フラグがONであるか否かを判定する(S7222)。このとき終了時間到達フラグがONであるという状況は、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替えられた後に、後述する新規登録画像T4の表示開始タイミングになったという状況である。終了時間到達フラグがONであれば(S7222でYES)、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させるべく、上述した朝ロゴモード終了処理を行う(S7223)。そして、朝ロゴモード終了演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7224)。これにより、表示画面7aに「朝LOGO終了」の文字画像E1(図78(B)参照)が表示される。続いて、終了時間到達フラグをOFFにして(S7225)、ステップS7226に進む。一方、終了時間到達フラグがONでなければ(S7222でNO)、直ちにステップS7226に進む。
ステップS7226では、モードフラグの値が「2」であるか否かが判定される。モードフラグの値が「2」でなければ(S7226でNO)、通常モードに設定されているため、新規登録画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S7227)、ステップS7228に進む。これにより、その新規登録画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(D)に示す新規登録画像T4を表示させる。一方、モードフラグの値が「2」であれば(S7226でYES)、新規登録画像T4を表示させないため、ステップS7228に進む。ステップS7228では、客待ちタイマに第4待機時間(本形態では30秒)をセットする。第4待機時間は、客待ちフラグが「4」から「5」に切替わるまでの時間である。そして客待ちフラグに「4」をセットして(S7229)、本処理を終える。
またステップS7221で客待ちフラグの値が「3」でなければ、図64に示すように、客待ちフラグの値が「4」であるか否かを判定する(S7230)。客待ちフラグの値が「4」であれば(S7230でYES)、次に終了時間到達フラグがONであるか否かを判定する(S7231)。このとき終了時間到達フラグがONであるという状況は、12時に到達して朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替えられた後に、後述するデモ画像T5の表示開始タイミングになったという状況である。終了時間到達フラグがONであれば(S7231でYES)、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させるべく、上述した朝ロゴモード終了処理を行う(S7232)。そして、朝ロゴモード終了演出コマンドをRAM94の出力バッファにセットする(S7233)。これにより、表示画面7aに「朝LOGO終了」の文字画像E1(図78(B)参照)が表示される。続いて、終了時間到達フラグをOFFにして(S7234)、ステップS7235に進む。一方、終了時間到達フラグがONでなければ(S7231でNO)、直ちにステップS7235に進む。
ステップS7235では、モードフラグの値が「2」であるか否かが判定される。モードフラグの値が「2」でなければ(S7235でNO)、通常モードに設定されているため、デモ画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S7236)、ステップS7237に進む。これにより、そのデモ画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(E)に示すデモ画像T5を表示させる。一方、モードフラグの値が「2」であれば(S7235でYES)、デモ画像T5を表示させないため、ステップS7237に進む。ステップS7237では、客待ちタイマに第5待機時間(本形態では30秒)をセットする。第5待機時間は、客待ちフラグが「5」から「2」に切替わるまでの時間である。そして客待ちフラグに「5」をセットして(S7238)、本処理を終える。
またステップS7230で客待ちフラグの値が「4」でなければ、客待ちフラグの値は「5」であることになり、ステップS7239に進む。ステップS7239では、モードフラグの値が「2」であるか否かを判定する。モードフラグの値が「2」でなければ(S7239でNO)、通常モードに設定されているため、選択待機画像表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S7240)、ステップS7241に進む。これにより、その選択待機画像表示コマンドを受信した画像制御基板100のCPU102は、表示画面7aに図71(B)に示す選択待機画像T2を表示させる。つまり、デモ画像T5が第5待機時間だけ表示された後は、選択待機画像T2の表示に切替わることになる。一方、モードフラグの値が「2」であれば(S7239でYES)、選択待機画像T2を表示させないため、ステップS7241に進む。ステップS7241では、客待ちタイマに第2待機時間(本形態では30秒)をセットする。そして客待ちフラグに「2」をセットして(S7242)、本処理を終える。
[設定音量変更処理]演出制御用マイコン91は、客待ち演出処理(S4611)に次いで、設定音量変更処理(S4612)を行う(図44参照)。設定音量変更処理(S4612)では、図65に示すように、先ず図71(B)に示す選択待機画像T2の表示中であるか否かを判定する(S8001)。選択待機画像T2の表示中でなければ(S8001でNO)、ステップS8008に進む。
選択待機画像T2の表示中であれば(S8001でYES)、次にセレクトボタン検出スイッチ68aの右方向検出スイッチがONされたか否かを判定する(S8002)。つまり、セレクトボタン68の右方向ボタンが押下操作されたか否かを判定する。ONされていなければ(S8002でNO)、ステップS8005に進む。一方、ONされていれば(S8002でYES)、現時点で設定されている設定音量を「1」だけ増加させる(S8003)。またステップS8003では、設定音量に対応する音声データがセットされる。これにより、設定音量の大きさに対応したボリュームの効果音がスピーカ67から出力されて、遊技者に設定音量が増加したことを聴覚により把握させることが可能である。なお設定音量(音量レベル)は、最小である「0」(無音)から最大である「9」までの範囲の中から設定されるようになっている。従って現時点での設定音量が「9」であれば、更に設定音量が増加することはない。
ステップS8003の後、設定音量増加表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S8004)、ステップS8005に進む。設定音量増加表示コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、増加された設定音量の数字を示すと共に設定音量が大きいほど大きくなる音符を示す画像(図示省略)を表示するようになっている。これにより、遊技者に設定音量が増加したこと視覚により把握させることが可能である。
ステップS8005では、セレクトボタン検出スイッチ68aの左方向検出スイッチがONされたか否かを判定する。つまり、セレクトボタン68の左方向ボタンが押下操作されたか否かを判定する。ONされていなければ(S8005でNO)、ステップS8008に進む。一方、ONされていれば(S8005でYES)、現時点で設定されている設定音量を「1」だけ減少させる(S8006)。またステップS8006では、設定音量に対応する音声データがセットされる。これにより、設定音量の大きさに対応したボリュームの効果音がスピーカ67から出力されて、遊技者に設定音量が減少したことを聴覚により把握させることが可能である。なお現時点での設定音量が「0」であれば、更に設定音量が減少することはない。
ステップS8006の後、設定音量減少表示コマンドをRAM94の出力バッファにセットして(S8007)、ステップS8008に進む。設定音量減少表示コマンドが画像制御基板100に送信されると、画像制御基板100のCPU102は、減少された設定音量の数字を示すと共に設定音量が小さいほど小さくなる音符を示す画像(図示省略)を表示するようになっている。これにより、遊技者に設定音量が減少したこと視覚により把握させることが可能である。
ステップS8008では、初期動作フラグがONであるか否かを判定する。即ち、演出可動体(盤可動体15、枠可動体600)の初期動作の実行中であるか否かを判定する。ONであれば(S8008でYES)、本処理を終える。一方、ONでなければ(S8008でNO)、次にモードフラグの値が「2」であるか否かを判定する(S8009)。モードフラグの値が「2」でなければ(S8009でNO)、本処理を終える。モードフラグの値が「2」であれば(S8009でYES)、続いて変動演出中であるか否かを判定する(S8010)。変動演出中であれば(S8010でYES)、本処理を終える。これに対して、変動演出中でなければ(S8010でNO)、動作位置検出センサ64bがONであるか否かを判定する(S8011)。つまり、盤可動体15が動作位置にあるか否かを判定する。ONでなければ(S8011でNO)本処理を終え、ONであれば(S8011でYES)、ステップS8012に進む。
ステップS8012では、セレクトボタン検出スイッチ68aの右方向検出スイッチがONされたか否かを判定する。ONされていなければ(S8012でNO)、ステップS8014に進む。一方、ONされていれば(S8012でYES)、現時点で設定されている設定音量を「1」だけ増加させる(S8013)。またステップS8013では、設定音量に対応する音声データがセットされる。これにより、設定音量の大きさに対応したボリュームの効果音がスピーカ67から出力されて、遊技者に設定音量が増加したことを聴覚により把握させることが可能である。
ステップS8014では、セレクトボタン検出スイッチ68aの左方向検出スイッチがONされたか否かを判定する。ONされていなければ(S8014でNO)、本処理を終える。一方、ONされていれば(S8014でYES)、現時点で設定されている設定音量を「1」だけ減少させる(S8015)。またステップS8015では、設定音量に対応する音声データがセットされる。これにより、設定音量の大きさに対応したボリュームの効果音がスピーカ67から出力されて、遊技者に設定音量が減少したことを聴覚により把握させることが可能である。
以上により、朝ロゴモードの設定中に盤可動体15が動作位置にある状態で、演出可動体の初期動作の実行中ではなく且つ変動演出の実行中ではないときに、セレクトボタン68の右方向ボタンを押下操作すれば、設定音量を増加させることが可能である。一方、セレクトボタン68の左方向ボタンを押下操作すれば、設定音量を減少させることが可能である。そしてこのときには、動作位置にある盤可動体15により表示画面7aがほとんど見えないが、設定音量の大きさに対応したボリュームの効果音により、遊技者は増加又は減少した設定音量の大きさを認識することが可能である。こうして本形態では、朝ロゴモードの設定中でも設定音量を変更することが可能である。
11.本形態の効果
以上詳細に説明したように、本形態のパチンコ遊技機1によれば、図75(C)に示すように、朝ロゴモードの設定中に、盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合には、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示が開始されると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8aの変動表示が開始される。これにより、左下用演出図柄6又は特別中央用演出図柄8aの少なくとも一方が変動開始タイミングで、復帰中の盤可動体15によって隠れないようにすることが可能である。よって、盤可動体15の復帰中でも、演出図柄の視認性を担保することが可能である。
ところで、画像表示装置7の表示画面7aの外側には、所謂「第4図柄」としての機能を果たすべく、点滅可能なランプが設けられていることが多い。そのランプは、特別図柄の変動表示中に点滅するようになっている。このランプの点滅により、SPリーチで表示画面7aから演出図柄が一瞬消えたり、演出可動体が表示画面7aのほぼ大部分を隠していても、特別図柄の変動表示中を遊技者に認識させるようになっている。しかしながら、ランプの点滅はあくまで特別図柄の変動表示中をアピールするものに過ぎず、ランプが見えていても変動開始タイミングの「演出図柄」の視認性を担保していることにはならない。また、画像表示装置7の他にサブ画像表示装置を設けて、動作位置にある盤可動体15によって隠れないサブ画像表示装置の表示画面にて、演出図柄の変動表示を行う構成が考えられる。しかしながらこの構成の場合、サブ画像表示装置によるコストの上昇を招くと共に、画像表示装置7のみである場合に比べて演出図柄の変動演出の制御が複雑になる。これらに対して本形態では、1つの画像表示装置7の表示画面7aのうち、左下部領域7dと中央部領域7bの両方にて、それぞれ左下用演出図柄6と特別中央用演出図柄8aの変動表示を開始するという簡易な方法で、制御の複雑化及びコストの上昇を回避しつつ、より確実に演出図柄の視認性を担保することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、盤可動体15が動作位置にあるときに中央部領域7bが隠れてしまい、盤可動体15が待機位置と動作位置との間の何れかの位置にあるときに左下部領域7dが隠れてしまう(図5(A)(B)参照)。しかしながら、盤可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中で、異なる中央部領域7bと左下部領域7dにて特別中央用演出図柄8aの変動表示と左下用演出図柄6の変動表示をそれぞれ開始することで、特別中央用演出図柄8a又は左下用演出図柄6の少なくとも一方を視認できるようにすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、朝ロゴモードの設定中に仮に、動作位置にある盤可動体15が待機位置へ復帰することが全くないことにすると、表示画面7aが見え難いことにより、携帯端末連係機能を利用することができなくなってしまう。そこで本形態では、演出ボタン63を押下操作すれば、図74(B)に示すように、盤可動体15を待機位置へ復帰させると共に、携帯端末連係機能の各画像(連係機能設定画像R1、2次元コード画像R2、新規登録画像R3、パスワード入力画像R4)を表示させることが可能である。よって、朝ロゴモードの設定中でも表示画面7aを見え易くして、携帯端末連係機能を利用することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図74(B)に示すように、連係機能設定画像R1が表示されているときに、「戻る」を選択して演出ボタン63を押下操作すれば、図74(C)に示すように、連係機能設定画像R1の表示が終了すると共に盤可動体15が動作位置へ駆動する。よって、携帯端末連係機能の利用を終えるのと同時に、盤可動体15が動作位置にある状態が維持される演出を再開することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、遊技場での営業開始時間前に、遊技場の従業員が電源を投入することにより、当該パチンコ遊技機1が稼働状態になると共に、盤可動体15が動作位置にある状態になる。そのため、営業開始時間後で比較的直ぐに(午前中に)遊技場に来た遊技者には、始めから動作位置にある盤可動体15を見せることにより、インパクトを与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機1によれば、図78(A)に示すように、朝ロゴモードの設定中に12時に到達すると、朝ロゴモードの設定から通常モードの設定に切替わる。その後、図78(B)に示すように、動作位置にある盤可動体15は待機位置へ復帰する。なおこのときには、「朝LOGO終了」を示す文字画像E1が表示される。そして図78(C)に示すように、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されると、中央部領域7b(詳細には中央部領域7bのうち、左上部領域7cを除いた表示領域7e(図78(D)参照))にて中央用演出図柄8の変動表示が開始されると共に、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示が開始される。そのため、中央用演出図柄8及び左下用演出図柄6の少なくとも一方が復帰中の盤可動体15に隠れないようにすることが可能であり、演出図柄の視認性を担保することが可能である。
更に上記した場合において、図78(C)に示すように、中央用演出図柄8及び左下用演出図柄6が変動表示を開始するだけでなく、左上用演出図柄12が左上部領域7cにて変動表示を開始する。こうして変動表示される演出図柄の数を多くすることにより、盤可動体15の復帰中に演出図柄(中央用演出図柄8、左上用演出図柄12、左下用演出図柄6)の変動表示の開始がいずれも視認できなくなるのを確実に回避することが可能である。
12.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
上記形態では、朝ロゴモードから通常モードに切替えられた後、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に、中央部領域7bにて中央用演出図柄8の変動表示を開始すると共に、左上部領域7cにて左上用演出図柄12の変動表示を開始し、更に左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始した。しかしながら、朝ロゴモードの設定中においても、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8a(又は中央用演出図柄8)の変動表示を開始すると共に、左上部領域7cにて左上用演出図柄12の変動表示を開始し、更に左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始するようにしても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定中に変動演出が開始されると、左下部領域7dにて変動演出(左下用変動演出)を実行したが、例えば表示画面7aのうち動作位置にある盤可動体15によって隠れていない右下部領域にて変動演出を開始しても良い。つまり、朝ロゴモードの設定中に開始される変動演出の表示領域は、左下部領域7dに限られるものではなく、適宜変更可能である。そして、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に、左下部領域7d及び右下部領域の両方にて演出図柄の変動表示を開始するようにしても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定中に、盤可動体15が待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に限って、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始すると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8aの変動表示を開始した。しかしながら、朝ロゴモードの設定中に拘わらず、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始すると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8a(又は中央用演出図柄8)の変動表示を開始するようにしても良い。例えば、予め定められたRTC演出発動時間になるとRTC演出を実行可能であり、RTC演出中で盤可動体が動作位置へ駆動した後、待機位置へ復帰するように構成する。このような構成において、RTC演出中で盤可動体15が動作位置へ駆動した後、待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されると、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始すると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8aの変動表示を開始するようにしても良い。
また例えば、当該変動に係る当選期待度を複数の特別図柄の変動表示にわたって示唆する連続予告演出を実行可能な遊技機において、連続予告演出で当該変動が開始される前に盤可動体が動作位置へ駆動した後、待機位置へ復帰するように構成する。このような構成において、連続予告演出で盤可動体が動作位置へ駆動した後、待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始されると、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始すると共に、中央部領域7bにて中央用演出図柄8aの変動表示を開始するようにしても良い。
また上記形態では、盤可動体15が動作位置にあるときには、図5(B)に示すように、表示画面7aの半分以上の領域が隠れるようになっていた。しかしながら、盤可動体15が待機位置よりも動作位置にあるときの方が、表示画面7aの隠れる領域が多くなれば、盤可動体15が動作位置にあるときに表示画面7aの半分よりも少ない一部の領域だけが隠れるようにしても良い。
また上記形態では、左下部領域(第2表示領域)7dの全体において、盤可動体15が図5(A)に示す待機位置と図5(B)に示す動作位置との間の何れかの位置にあるときに当該盤可動体15(左下盤可動体15L)によって隠れるようになっていた。しかしながら左下部領域7dの一部において、盤可動体15が待機位置と動作位置との間の何れかの位置にあるときに当該盤可動体15によって隠れるようになっていても良い。また左下部領域7dは、盤可動体15が待機位置と動作位置との間の何れの位置であっても、隠れない表示領域としても良い。
また上記形態では、中央用演出図柄8,特別中央用演出図柄8a(第1演出図柄)は、中央部領域7bにて変動表示及び停止表示される一方、左下部領域7dにて変動表示及び停止表示されないものとした。しかしながら、中央用演出図柄8,特別中央用演出図柄8aは、中央部領域7bだけでなく左下部領域7dの一部を加えた表示領域にて、変動表示及び停止表示されるものであっても良い。つまり上記形態において、中央部領域(第1表示領域)7bは左下部領域(第2表示領域)7dとは別個の表示領域として説明したが、中央部領域7bは左下部領域7dを含む表示領域としても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定中で盤可動体15が動作位置にあるときに、演出ボタン63を押下操作(表示開始操作)すれば、盤可動体15が待機位置に復帰すると共に、設定変更としてホールコード設定、枠可動体駆動設定、朝ロゴ演出設定、携帯端末連係機能のパスワード入力が可能となった。しかしながら、その他に音量変更画像(設定画像)の表示から音量変更や、盤ランプ5又は枠ランプ66の光度変更画像(設定画像)の表示から光度変更をできるようにしても良い。更に、予告演出の頻度や演出可動体の駆動で当選確定となる一発告知モード等の演出変更をできるようにしても良い。そして、演出ボタン63を押下操作(表示終了操作)すれば、上記した各設定変更が終了すると共に、盤可動体15が動作位置に駆動するようにしても良い。なお表示開始操作又は表示終了操作は、演出ボタン63の押下操作に限られるものではなく、セレクトボタン68の押下操作やその他のボタンの操作であっても良く、適宜変更可能である。
また上記形態では、電源投入に基づいて、朝ロゴモード(盤可動体15が動作位置にあると共に枠可動体600が突出位置にある演出モード)に設定されるようにした。しかしながら、朝ロゴモードの設定は電源投入に限られるものではなく、例えば電源投入後に遊技場の従業員が特殊なスイッチ又はボタン等(操作手段)を押下操作することに基づいて、設定されるようにしても良い。この場合、遊技場の従業員が正午(12時)に特殊なスイッチを操作して、正午から盤可動体15が動作位置にあると共に枠可動体600が突出位置にある演出モード(昼ロゴモード)に設定されるようにしても良い。又は遊技場の従業員が夜(19時)に特殊なスイッチを操作して、夜から盤可動体15が動作位置にあると共に枠可動体600が突出位置にある演出モード(夜ロゴモード)に設定されるようにしても良い。
また上記形態では、遊技場の従業員が、遊技者による操作が実質的に不可能な電源スイッチ155をON操作することに基づいて、盤可動体15が動作位置にある状態が維持される演出(朝ロゴモードでの演出)が実行されるようにした。しかしながら、遊技者による操作に基づいて、朝ロゴモードでの演出が実行されるようにしても良い。この場合、例えば客待ち演出の実行中に、朝ロゴモードでの演出の開始設定をON又はOFFに切替えるための画像を表示できるように構成する。そして、その画像の表示中に遊技者がセレクトボタン68及び演出ボタン63の操作で朝ロゴモードでの演出を開始できるようにしても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定が終了する第1の終了条件を、特別図柄の変動表示が10回(所定の上限回数)行われた後、12秒(特定時間)での特別図柄の変動表示が実行されたこととした。しかしながら、所定の上限回数は10回よりも多い回数、又は10回よりも少ない回数としても良い。また特定時間も適宜変更可能であり、例えば5秒変動が実行されたこととしても良い。また第1の終了条件を、所定の上限回数にわたって特別図柄の変動表示が実行されたことだけとしても良く、例えば朝ロゴモードの設定中に特別図柄の変動表示が1回実行されたこととしても良い。更に、特別図柄の変動表示が初めて開始された時点としても良い。つまり、盤可動体15が動作位置にある状態が維持される演出、及び枠可動体600が突出位置にある状態が維持される演出は、最初の特別図柄の変動表示が開始される時点までとしても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定が終了する第2の終了条件を、演出図柄8L,8C,8Rをゾロ目で表示画面7a内にて左右に揺れているように表示する当選報知演出が実行されることとした。しかしながら当選報知演出は、例えば表示画面7aの縁部分の表示色が虹色になる演出や、特定の効果音をスピーカ67から出力する演出等であっても良く、遊技者に当否判定の結果が当たりであると認識できるような演出であれば適宜変更可能である。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定が終了する第3の終了条件を、特殊SPリーチの実行開始とした。しかしながら、特殊SPリーチだけでなく、通常SPリーチの実行開始であっても良い。つまりどのSPリーチが実行されても、朝ロゴモードが終了するようにしても良い。また特殊SPリーチは、朝ロゴモードの終了に限って実行開始されるものではなく、通常モードに設定されているときでも実行開始されるものとしても良い。
また上記形態では、朝ロゴモードの設定が終了する第4の終了条件を、12時(予め定められた終了時間)になったこととした。しかしながら、終了時間は12時に限られるものではなく、12時よりも前の時間、又は12時以降の時間であっても良く、適宜変更可能である。この場合には、演出制御用マイコン91は、RTC(計時手段)99から取得した現時点の日時の情報に基づいて、終了時間(12時)になったか否かを判定しないで、電源投入から割り込み処理(10msタイマ割り込み処理)が実行される度にカウントするカウンタ(計時手段)の値に基づいて、終了時間になったか否かを判定するようにしても良い。
また上記形態では、上述した4つの終了条件(第1の終了条件、第2の終了条件、第3の終了条件、第4の終了条件)が設けられていたが、4つの終了条件の中から何れか3つの終了条件、何れか2つの終了条件、何れかの1つの終了条件が設けらていても良い。
また上記形態では、盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示を開始すると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8a(又は中央用演出図柄8)の変動表示を開始した。しかしながら、盤可動体15が動作位置にある状態で演出ボタン63を押下操作した直後に変動演出が開始されると、盤可動体15が待機位置へ復帰し始めるタイミングとほぼ同時に、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示が開始すると共に、中央部領域7bにて中央用演出図柄8aの変動表示が開始することになる。こうして本発明の「演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中」とは、盤可動体15が動作位置から待機位置へ復帰し始める瞬間も含まれる意味である。また上記形態では、盤可動体15が待機位置へ復帰し終えるタイミングの直前に変動演出が開始されると、左下部領域7dにて左下用演出図柄6の変動表示が開始すると共に、中央部領域7bにて特別中央用演出図柄8aの変動表示が開始することになる。こうして本発明の「演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中」とは、盤可動体15が待機位置へ復帰し終える瞬間も含まれる意味である。
また上記形態では、高確率状態に制御されたあと特別図柄の変動表示の回数が所定回数に達すると、通常確率状態に制御される所謂「STタイプ」のパチンコ遊技機であった。しかしながら、高確率状態に制御されたあと実質的に次回の大当たりに当選するまで高確率状態が継続する所謂「ループタイプ」のパチンコ遊技機であっても良い。また特別図柄の抽選で大当たりに当選すると大当たり遊技が実行される所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機であったが、その他(例えば所謂1種2種混合機)のタイプのパチンコ遊技機であっても良い。
また上記形態では、特定領域39への遊技球の通過に基づいて高確率状態に移行するパチンコ遊技機であったが、停止表示される特別図柄の種類に応じて高確率状態に移行するパチンコ遊技機や、高確率状態に移行しないパチンコ遊技機であっても良い。
また上記形態では、第1始動口20又は第2始動口21への入賞に基づいて取得する乱数(数値情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、大当たりの種類、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記形態では、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させる終了条件(第1〜第4の終了条件)と、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させる終了条件(第1〜第4の終了条件)は同じであった。つまり、盤可動体15を待機位置へ復帰させるのと同時に、枠可動体600を収納位置へ復帰させた。しかしながら、動作位置にある盤可動体15を待機位置へ復帰させる終了条件と、突出位置にある枠可動体600を収納位置へ復帰させる終了条件を異なるようにしても良い。例えば盤可動体15を待機位置へ復帰させる終了条件は上述した第1〜第4の終了条件にしつつ、枠可動体600を収納位置へ復帰させる終了条件は電源が投入されてから最初の特別図柄の変動表示が開始されることに基づいて成立するものとしても良い。
なお,以下に記す手段の説明では,[発明を実施するための形態]における対応する構成名や表現,図面に使用した符号等を参考のためにかっこ書きで付記している。但し,本発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
<A>
遊技領域(3)に設けられた入球口(第1始動口20,第2始動口21)と、
前記入球口への遊技球の入球に基づいて数値情報(大当たり乱数等の乱数値)を取得する数値情報取得手段(ステップS206,S210を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記数値情報取得手段により取得された数値情報に基づいて当たりか否かの当否判定を行う当否判定手段(ステップS1402,S1408を実行する遊技制御用マイコン81)と、
前記当否判定の結果を示す識別図柄(特別図柄)を変動表示したあと停止表示する識別図柄表示手段(特別図柄表示器41)と、
前記識別図柄が当たりを示す特定の停止態様(大当たり停止態様)で停止表示されたあと、前記遊技領域に設けられた特別入賞口(第1大入賞口30,第2大入賞口35)を開放する特別遊技(大当たり遊技)を実行する特別遊技実行手段(ステップS1307を実行する遊技制御用マイコン81)と、
表示画面(7a)を有する表示装置(画像表示装置7)と、
前記識別図柄の変動表示に同期して、前記表示画面上で演出図柄(中央用演出図柄8等の演出図柄)を変動表示したあと、前記当否判定の結果を示す停止態様で停止表示させる変動演出を実行する変動演出実行手段(ステップS4705を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記表示画面よりも前方で変位可能な演出可動体(盤可動体15)と、
前記演出可動体を所定の待機位置から当該待機位置よりも前記表示画面の隠れる領域が多い動作位置へ駆動可能であると共に、前記動作位置から前記待機位置へ復帰可能な可動体制御手段(ステップS4203を実行する演出制御用マイコン91)と、を備える遊技機において、
前記表示画面の表示領域には、前記演出可動体が前記待機位置にあるときに当該演出可動体によって隠れない第1表示領域(中央部領域7b)と、前記演出可動体が前記動作位置にあるときに当該演出可動体によって隠れない第2表示領域(左下部領域7d)とがあり、
前記演出図柄には、前記第1表示領域にて変動表示及び停止表示される第1演出図柄(特別中央用演出図柄8a)と、前記第2表示領域にて変動表示及び停止表示される第2演出図柄(左下用演出図柄6)とが少なくともあり、
前記変動演出実行手段は、
前記演出可動体が前記動作位置から前記待機位置へ復帰する途中で前記変動演出を開始する場合には、前記第1表示領域にて前記第1演出図柄の変動表示を開始すると共に、前記第2表示領域にて前記第2演出図柄の変動表示を開始する(ステップS5109,S5118を実行する)ものであることを特徴とする遊技機である。
演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合に、仮に、第1表示領域又は第2表示領域の何れか一方で演出図柄の変動表示を開始することにすると、演出図柄が変動開始タイミングで、復帰中の演出可動体によって隠れてしまうおそれがある。そこでこの構成の遊技機によれば、演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合には、第1表示領域にて第1演出図柄の変動表示を開始すると共に、第2表示領域にて第2演出図柄の変動表示を開始する。これにより、第1演出図柄又は第2演出図柄の少なくとも一方が変動開始タイミングで、復帰中の演出可動体によって隠れないようにすることが可能である。よって、演出可動体の復帰中でも、演出図柄の視認性を担保することが可能である。
<B>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
前記第1表示領域は、前記演出可動体が前記動作位置にあるときに当該演出可動体によって隠れる表示領域であり(図5(B)参照)、
前記第2表示領域は、前記演出可動体が前記待機位置と前記動作位置との間の何れかの位置にあるときに当該演出可動体によって隠れる表示領域であり(図5(A)参照)、
前記第1演出図柄は、前記第1表示領域にて変動表示及び停止表示される一方、前記第2表示領域で変動表示及び停止表示されないものであり、
前記第2演出図柄は、前記第2表示領域にて変動表示及び停止表示される一方、前記第1表示領域で変動表示及び停止表示されないものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、演出可動体が動作位置にあるときに第1表示領域が隠れてしまい、演出可動体が待機位置と動作位置との間の何れかの位置にあるときに第2表示領域が隠れてしまう。しかしながら、演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中で、異なる第1表示領域と第2表示領域にて第1演出図柄の変動表示と第2演出図柄の変動表示をそれぞれ開始することで、第1演出図柄又は第2演出図柄の少なくとも一方を視認できるようにすることが可能である。
<C>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
前記可動体制御手段は、所定の開始条件の成立から所定の終了条件の成立まで前記演出可動体が前記動作位置にある状態を維持することが可能なものであり、
遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン63とセレクトボタン68)と、
少なくとも前記第1表示領域にて所定の設定画像(携帯端末連係機能の連係機能設定画像R1等)の表示を開始する設定表示開始手段(ステップS7104等を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記設定画像が表示されているときに前記操作手段への設定操作に応じた設定変更を実行可能な設定変更実行手段(ステップS7125等を実行する演出制御用マイコン91)と、を備え、
前記設定表示開始手段は、
前記操作手段への表示開始操作(演出ボタン63の押下操作)に基づいて前記設定画像の表示を開始(ステップS7111を実行)するものであり、
前記可動体制御手段は、
前記演出可動体が前記動作位置にある状態を維持していても前記操作手段への表示開始操作に基づいて、前記演出可動体を前記待機位置へ復帰させる(ステップS7113を実行する)ものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、演出可動体が動作位置にある状態が維持されていても、操作手段に対して表示開始操作を行えば、演出可動体を待機位置へ復帰させると共に、設定画像を表示させることが可能である。よって設定変更を行う場合には、設定画像を見え易い状態にして設定変更を行うことが可能である。また、演出可動体の復帰中に変動演出が開始された場合であっても、第1表示領域での第1演出図柄の変動表示及び第2表示領域での第2演出図柄の変動表示の両方が実行されるため、第1演出図柄又は第2演出図柄の少なくとも一方が復帰中の演出可動体に隠れないようにすることが可能であり、演出図柄の視認性を担保することが可能である。
<D>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
前記設定画像が表示されているときに前記操作手段への表示終了操作(演出ボタン63の押下操作)に基づいて前記設定画像の表示を終了する操作用表示終了手段(ステップS7130を実行する演出制御用マイコン91)を備え、
前記可動体制御手段は、
前記開始条件の成立後から前記終了条件の成立前で、前記演出可動体が前記待機位置に復帰しているときに前記操作手段への表示終了操作に基づいて、前記演出可動体を前記動作位置へ駆動させて前記演出可動体が前記動作位置にある状態を前記終了条件が成立するまで維持(ステップS7133を実行)するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、設定画像が表示されているときに操作手段に対して表示終了操作を行うと、設定画像の表示が終了すると共に演出可動体が動作位置へ駆動する。よって、設定変更を終えると同時に演出可動体が動作位置にある状態が維持される演出を再開することが可能である。
<E>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
時間を計時する計時手段(RTC99)と、
前記計時手段の計時結果に基づいて予め定められた時間になったか否かを判定する時間判定手段(ステップS6403を実行する演出制御用マイコン91)と、
前記時間判定手段により予め定められた終了時間(12時)になったと判定されたことに基づいて、前記動作位置にある前記演出可動体を前記待機位置へ復帰させることが可能な終了時間経過復帰手段(ステップS7214,S7223,S7232を実行する演出制御用マイコン91)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、予め定められた終了時間を経過したことに基づいて、動作位置にある演出可動体が待機位置に復帰し得る。このとき、演出可動体の復帰中に変動演出が開始される場合であっても、第1表示領域での第1演出図柄の変動表示及び第2表示領域での第2演出図柄の変動表示の両方が実行される。そのため、第1演出図柄又は第2演出図柄の少なくとも一方が復帰中の演出可動体に隠れないようにすることが可能であり、演出図柄の視認性を担保することが可能である。
<F>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
特定操作(ON操作)がされると電源を投入する電源投入手段(電源スイッチ155)を備え、
前記可動体制御手段は、前記開始条件の成立として前記電源投入手段により電源が投入されることに基づいて、前記待機位置にある前記演出可動体を前記動作位置へ駆動させた後に前記演出可動体が前記動作位置にある状態を前記終了条件が成立するまで維持することが可能な(ステップS4506を実行する)ものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技場での営業開始時間前に、遊技場の従業員が電源を投入することにより、当該遊技機が稼働状態になると共に、演出可動体が動作位置にある状態になる。そのため、営業開始時間後で比較的直ぐに(例えば午前中に)遊技場に来た遊技者には、始めから動作位置にある演出可動体を見せることにより、インパクトを与えることが可能である。
<G>上記構成の遊技機を次のように構成するとよい。
前記第1表示領域には、メイン第1表示領域(中央部領域7bのうち左上部領域を除いた表示領域7e)と、サブ第1表示領域(左上部領域7c)とがあり、
前記第1演出図柄には、前記メイン第1表示領域にて変動表示及び停止表示されるメイン第1演出図柄(中央用演出図柄8)と、前記サブ第1表示領域にて変動表示及び停止表示されるサブ第1演出図柄(左上用演出図柄12)とがあり、
前記変動演出実行手段は、
前記演出可動体が前記動作位置から前記待機位置へ復帰する途中で前記変動演出を開始する場合には、前記メイン第1表示領域にて前記メイン第1演出図柄の変動表示を開始すると共に、前記サブ第1表示領域にて前記サブ第1演出図柄の変動表示を開始し、且つ前記第2表示領域にて前記第2演出図柄の変動表示を開始する(ステップS5102,S5103,S5523を実行する)ものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、演出可動体が動作位置から待機位置へ復帰する途中で変動演出が開始された場合には、メイン第1演出図柄、サブ第1演出図柄、第2演出図柄が、メイン第1表示領域、サブ第1表示領域、第2表示領域にてそれぞれ変動表示を開始する。こうして変動表示される演出図柄の数を多くすることにより、演出可動体の復帰中に演出図柄(メイン第1演出図柄、サブ第1演出図柄、第2演出図柄)の変動表示の開始がいずれも視認できなくなるのを確実に回避することが可能である。
なお上記形態の特徴及び上記した変形例の特徴をそれぞれ組み合わせて実施することは勿論可能である。