JP6327991B2 - 開閉器 - Google Patents

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Description

本発明は、直流系統の電源回路などに適用する双方向の電流遮断機能を備えた開閉器に関する。
昨今、太陽光発電システム,蓄電池を用いた非常電源システムなどの普及に伴い、これらシステムに適用する直流開閉機器の研究,開発が進んでいる。
ところで、従来における直流用の開閉機器(配線用遮断器(MCCB),漏電遮断器(ELB),電磁開閉器(MAG)などの機械式スイッチ(有接点スイッチ))は、開閉動作に伴いその主回路接点間に発生するアークの影響により接点の消耗が進むと動作不良を引き起こす可能があることから、開閉機器の長寿命化,信頼性を高めるためにもアークの消弧対策が重要課題となっている。
そのために、従来から様々なアーク消弧対策が提案されており、その一例として機械式スイッチの回路接点に半導体スイッチ(IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOS−FET、GTOサイリスタなどの無接点式スイッチ)を並列に接続し、機械式スイッチの開極時に該機械式スイッチの回路接点に流れていた主回路電流を前記半導体スイッチに転流させて機械式スイッチの回路接点間に生じたアークを即時に消滅し、その後に半導体スイッチをOFF制御して回路電流を遮断するようにした直流用の開閉器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示の開閉器は、半導体スイッチのゲートドライブ回路に独立した駆動電源、およびその制御が必要である。そこで、発明者等は前記ゲートドライブ回路の独立した駆動電源を省略し、その代わりに機械式スイッチの開極動作時にその回路接点間に発生したアーク電圧を半導体スイッチ(IGBT)のゲートに印加することにより、機械式スイッチの開極動作に同期して半導体スイッチをON,OFF制御するようにした開閉器を先に提案しており(特許文献2参照)、その公開公報には開閉器の回路構成,および機械式スイッチの開極から電流遮断に至る動作が詳しく述べられている。
この特許文献2に開示の開閉器では、機械式スイッチの開極動作時に発生する回路接点間のアーク電圧を利用して半導体スイッチのIGBTをON,OFF制御し、主回路電流を機械式スイッチから半導体スイッチに転流させて遮断するようにしており、これにより先記した特許文献1の開閉器のように独立したゲート駆動電源が不要となって半導体スイッチのゲート制御を簡略化できる。
ところで、蓄電池を備えた電源装置のように蓄電池の充電と放電とで回路電流が順逆方向に反転する回路、あるいは太陽光発電システムのような分散型の直流電源間で電力の逆潮流を行う直流系統の連係回路などに適用する直流開閉器については、その機械式スイッチの回路接点に並列接続した半導体スイッチに双方向の電流遮断機能が必要であるが、先記の特許文献2に開示されている直流開閉器は、半導体スイッチのIGBTが単方向素子であるため、このままでは主回路電流が双方向に順逆反転する場合に回路電流を機械式スイッチから半導体スイッチに転流させて遮断することができない。
そこで、発明者等は、機械式スイッチに並列接続した半導体スイッチとして、逆直列接続した2個のIGBTと、各IGBTに逆並列接続したダイオードとを組み合わせてなる双方向スイッチを機械式スイッチに並列接続した上で、該機械式スイッチの開極動作時に生じる回路接点間のアーク電圧をIGBTのゲートに印加して双方向スイッチをON,OFF制御することにより、主回路電流の通電方向が順逆反転する場合でも回路電流を機械式スイッチから半導体スイッチに転流させて遮断できるようにした双方向遮断機能を有する直流用開閉器を考案し、特願2013−89453号(2013年4月22日出願)として先に提案しており、その開閉器の回路構成,および電流遮断動作を図5〜図9に基づいて説明する。
先ず図5において、直流の主回路1に接続した機械式スイッチ2の回路接点21(1極分)は一対の固定接点2a,2bと橋絡可動接点2cからなり、この機械式スイッチ2には次記構成になる双方向の半導体スイッチ3が並列接続されている。ここで、半導体スイッチ3は、図示のように逆直列接続した2個のIGBT(以下、IGBT−1,IGBT−2と呼称する)と、IGBT−1,IGBT−2にそれぞれ逆並列接続したダイオードD−1,D−2とで双方向スイッチを構成している。
また、前記IGBT−1,IGBT−2のゲートg1,g2に対しては、分圧抵抗5,6−1,6−2と、過電圧抑制素子(バリスター,ツェナーダイオード)7−1,7−2と、コンデンサ8−1,8−2を図示のように組合せて、機械式スイッチ2の橋絡可動接点2cとIGBT−1,IGBT−2のエミッタ端子との間に接続したゲートドライブ回路を設け、このゲートドライブ回路を介して機械式スイッチ2の開極動作時にその固定/可動接点間に発生したアーク電圧をIGBT−1,IGBT−2のゲートg1.g2に印加してON,OFF制御するようにしている。
上記の回路構成で、機械式スイッチ2の回路接点が閉極している平時の通電状態では、図6(a),(b)の実線矢印で表すように、その時の主回路端子11,12の極性(+,−極)に対応して主回路電流が機械式スイッチ2の回路接点21を経て流れる。なお、この通電状態では機械式スイッチ2の回路接点が閉極していてその接点間の電位差は0Vであり、半導体スイッチ3のIGBT−1,IGBT−2はいずれもOFF状態である。
この通電状態から機械式スイッチ2を開極すると、図7(a),(b)で示すように固定接点2a,2bと橋絡可動接点2cとの間にアークarcが発生し、このアーク電圧(電圧降下)により半導体スイッチ3のゲートドライブ回路には橋絡可動接点2cを通じて図示の点線矢印で表すような制御電流が流れる。これにより、先記の特許文献2の開閉器と同様に、主回路電流(実線矢印)の通電方向に対応してIGBT−1,もしくはIGBT−2のゲートに接続したコンデンサ8−1,8−2が充電される。そして、コンデンサ8−1,8−2の充電電圧が上昇してIGBTのゲート電圧(順バイアス電圧)が所定のゲート−エミッタ間しきい値電圧を超えると、IGBT−1、もしくはIGBT−2がターンオンしてON状態となる。
これにより、いままで機械式スイッチ2の回路接点に流れていた主回路電流は、図8(a),(b)の実線矢印で表すように双方向半導体スイッチ3の回路に転流する。この場合に、図8(a)では主回路電流がダイオードD−2とIGBT−1(ON状態)を経由して流れ、図8(b)では前記と逆にダイオードD−1とIGBT−2(ON状態)を経由して流れるとともに、いままで機械式スイッチ2の回路接点間に発生したアークは即時消滅することになる。
そして、機械式スイッチ2の接点間に生じていたアークが消滅するとアーク電圧も消滅し、前記したゲートドライブ回路の分圧回路に加わる電圧はIGBT,ダイオードのON電圧のみとなる。これにより、コンデンサ8−1,8−2に蓄えられていた充電電荷が図中に表した点線矢印のように分圧抵抗6−1,6−2を通じて放電される。そして、コンデンサ8−1,8−2の放電が進んでIGBT−1,IGBT−2のゲート電圧が所定のしきい値以下に低下すると、いままでONのIGBTがターンオフしてOFF状態となり、これにより図9のように主回路電流が遮断されることになる。
上記の説明から判るように、機械式スイッチ2の回路接点に並列接続した半導体スイッチ3を逆直列接続した2個のIGBT−1,IGBT−2と、該IGBT−1,IGBT−2に逆並列接続したダイオードD−1,D−2とで双方向スイッチを構成することにより、直流回路1の通電方向に制約されることなく、双方向の主回路電流を機械式スイッチ2から半導体スイッチ3に転流させて遮断することができる。
特開平8−106839号公報 特開2013−41782号公報
前記した従来提案の開閉器において、機械式スイッチ2に並列接続した半導体スイッチ3のスイッチング素子(IGBT−1,IGBT−2)は、汎用スイッチング素子として一般に使用されている従来型のIGBTである。
ところで、周知のように従来型のIGBTは逆印加電圧に対する耐圧(逆耐圧)を持たないことから、図5に示した従来提案の開閉器では、逆直列接続したIGBT−1とIGBT−2にそれぞれダイオードD−1,D−2を組み合わせてIGBTの逆阻止耐圧を担うようにしている。
このために、機械式スイッチ2の開極動作に伴って主回路電流が半導体スイッチ3に転流した通電状態(図8(a),(b)参照)では、主回路電流がIGBTとダイオードの二つの素子を直列に通過することになる。このため半導体スイッチ3の回路には(IGBTのオン電圧)+(ダイオードの順電圧)に相応した電圧降下が生じ、その電圧値はIGBT,もしくはダイオードの単体素子と較べて2倍の値となる。これにより、主回路電流が半導体スイッチ3の回路に転流した状態(図8参照)では、IGBTとダイオードの各素子に発生する導通損失が加算されて半導体スイッチ3の損失が増大する。
また、主回路電流が機械式スイッチ2から半導体スイッチ3に転流する際のスイッチング損失についても、IGBTとダイオードとのスイッチング損失が加算されることから、主回路電流が機械式スイッチ2から半導体スイッチ3に転流するスイッチング時間が長くなる。このために、機械式スイッチ2の開極動作に伴ってその回路接点間に発生したアークが消滅するまでの時間も長くなり、それだけ接点の消耗が早く進んで開閉器の寿命が短縮されることになる。
例えば、機械式スイッチに適用する電磁開閉器の製品仕様には通常数十万回以上の開閉動作を保証することが要求されるが、回路接点の寿命が短縮されると所要の開閉回数を保証することが困難となる。また、半導体スイッチ3の損失増加に伴い、その半導体素子を冷却する熱負荷も増すのでその冷却部が大型化して重量,コストも増加する。
そのほか、前記従来提案の開閉器では、電流遮断時に次記のような問題が派生することが確認されている。すなわち、機械式スイッチ2の開極時に主回路電流が半導体スイッチに転流した状態(図8参照)から、その後にIGBT−1,IGBT−2がターンオフして主回路電流が遮断された状態(図9参照)に移行すると、先記ゲートドライブ回路の分圧回路(図9におけるC1−C2間)には主回路電源に対応した電圧が印加されるようになる。
このために、IGBT−1,もしくはIGBT−2のゲートには、前記分圧回路を通じてその時の主回路端子11,12の極性(+,−)による順方向のバイアス電圧が加わってゲート電圧が再び上昇し、その結果、OFFとなっていたIGBTが誤点弧(ターンオン)して半導体スイッチ3に転流した主回路電流の遮断が不能となるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、先記した従来提案の開閉器のように機械式スイッチに双方向の半導体スイッチを並列接続し、機械式スイッチの開極時にその回路接点間に発生したアーク電圧をゲート制御信号に利用して半導体スイッチをON,OFF制御するようにした双方向の電流遮断機能を備えた開閉器に関して、双方向の半導体スイッチにおける導通損失,スイッチング時間を低減し、さらに主回路電流の遮断直後に半導体スイッチのゲートドライブ回路に加わる主回路電源の電圧で半導体スイッチが誤点弧して電流遮断不能となる不具合を簡易な手段で回避できるように改良した開閉器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、直流系統の主回路に接続した機械式スイッチの回路接点に半導体スイッチを並列接続し、前記機械式スイッチの開極時に主回路電流を半導体スイッチに転流させて遮断するようにした直流回路用の開閉器において、
前記半導体スイッチとして、逆方向の耐圧性能を有する2個の逆阻止型IGBT(RB−IGBT:Reverse Blocking Insulated Gate Bipolar Transistor)を逆並列接続してなる双方向スイッチを前記機械式スイッチに並列接続し、かつ該双方向スイッチはゲートドライブ回路を介して前記機械式スイッチの開極動作時にその回路接点間に発生するアーク電圧を逆阻止型IGBTのゲートに印加してON/OFF制御させるようにするとともに、前記ゲートドライブ回路には、機械式スイッチの開極状態で逆阻止型IGBTのゲートに主回路の電源電圧対応する順バイアス電圧が印加されるのを防ぐ逆流阻止ダイオードを接続する(請求項1)。
また、本発明によれば、前記ゲートドライブ回路、および機械式スイッチの回路接点については、次記のような態様で構成することかできる。
(1)前記双方向スイッチのゲートドライブ回路は、機械式スイッチの接点間に発生したアーク電圧を入力として、その分圧出力を各逆阻止型IGBTのゲート端子に印加するよう分圧抵抗をT字接続して前記アーク電圧の入力端と双方向スイッチの両端端子との間に接続した分圧回路と、該分圧回路のT字接続点を挟んでその分圧抵抗間に逆極性に直列接続した一対の逆流阻止ダイオードとから構成する(請求項2)。
(2)前記機械式スイッチの回路接点として、1極当たり2個の固定接点と橋絡可動接点からなる双接点形の電気接点を備え、該電気接点の橋絡可動接点に前記ゲートドライブ回路のアーク電圧入力端を接続する(請求項3)。
(3)前記機械式スイッチには、2極に分けてその間を直列接続した2組の主回路接点を備え、その主回路接点相互間の接続部位に前記ゲートドライブ回路のアーク電圧入力端を接続する(請求項4)。
上記構成の開閉器によれば、次記の効果を奏することができる。
(1)先ず、機械式スイッチに並列接続する半導体スイッチとして、2個の逆阻止型IGBT同士を逆並列接続した双方向スイッチを使用し、さらにこの双方向スイッチに対して機械式スイッチの開極動作時にその回路接点間に発生するアーク電圧を逆阻止型IGBTのゲートに加えてON,OFF制御するようにしたことにより、従来型のIGBTにダイオードを組み合わせて構成した従来の双方向スイッチ(図5参照)と較べて、機械式スイッチの発生アークによる接点消耗を軽減して開閉器の長寿命化を達成できるほか、従来型のIGBTに接続していたダイオードの省略により、電力損失の低減化と併せて双方向スイッチを構成する素子数を削減して開閉器に搭載する半導体スイッチの小型,軽量、およびコスト低減化が可能となる。
(2)また、前記双方向スイッチの逆阻止型IGBTをON/OFF制御するゲートドライブ回路について、その抵抗分圧回路中に一対の逆流阻止ダイオードを逆極性に直列接続したことにより、機械式スイッチから転流した主回路電流を遮断した状態で、主回路の電源電圧に対応する順方向のバイアス電圧がIGBTのゲートに印加されて誤点弧するのを防ぐことができて電流遮断機能の向上化が図れる。
(3)さらに、機械式スイッチの回路接点については、該回路接点を双接点形接点としてその橋絡可動接点にゲートドライブ回路の入力端を接続するか、もしくは接点を2極に分けて直列接続した2組の回路接点を備えた上で、その接点相互間の接続部位にゲートドライブ回路の入力端を接続する方式があり、ここで、2極の回路接点を備えた後者の方式を採用することにより、ゲートドライブ回路の信号入力配線が機械式スイッチの開極,閉極動作の動きを妨げるおそれなしに、機械式スイッチの主回路接点から外部に引き出した開閉器の接続端子を使って簡単に配線できる。
本発明の実施例に係わる開閉器の模式回路図である。 図1における機械式スイッチが閉極した状態での主回路電流の電流経路を表す図であって、(a),(b)は主回路電流の方向が正逆反転した状態図である。 図2(a)に対応した主回路電流の遮断動作説明図であって、(a)は機械式スイッチの開極動作の開始直後における主回路電流,および逆阻止型IGBTのゲートドライブ回路に流れる制御電流の電流経路、(b)は主回路電流が機械式スイッチから双方向スイッチの逆阻止型IGBTに転流した状態、(c)は逆阻止型IGBTに転流した主回路電流が遮断した状態を表す図である。 本発明の請求項4に対応する応用実施例に係る開閉器の模式回路図であって、(a),(b)は機械式スイッチの回路接点が異なる実施例の回路図である。 従来型のIGBTにダイオードを組み合わせた双方向の半導体スイッチを機械式スイッチの回路接点に並列接続した従来の開閉器の模式回路図である。 図5における機械式スイッチが閉極した状態での主回路電流の電流経路を表す図であって、(a),(b)は主回路電流の方向が正逆反転した各状態図である。 図6(a),(b)に対応する通電状態から、機械式スイッチの開極動作開始直後における主回路電流,および半導体スイッチのゲートドライブ回路に流れる制御電流の電流経路を表す図である。 図7(a),(b)の状態から主回路電流が半導体スイッチに転流した状態の電流経路を表す図である。 半導体スイッチに転流した主回路電流が遮断した状態図である。
以下、本発明による実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。なお、図示実施例の図中で図5に対応する部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
図1において、開閉器は先記した従来提案の開閉器(図5参照)と同様に、直流系統の主回路1に接続した機械式スイッチ2(配線用遮断器,漏電遮断器,電磁開閉器など)と、該機械式スイッチ2の回路接点21に並列接続した双方向の半導体スイッチ3との組み合わせから構成されている。機械式スイッチ2は、固定接点2a,2bと橋絡可動接点2cからなる。ここで、半導体スイッチ3は逆方向の耐圧性能を有する2個の逆阻止型IGBT4−1,4−2の単体素子を逆並列接続した双方向スイッチで、この双方向スイッチは図5に示した従来提案のようにダイオードD1,D2を組み合わせること無しに、機械式スイッチ2に並列接続して開閉器を構成している。
また、前記の逆阻止型IGBT4−1,および4−2に対するゲートドライブ回路9は、分圧抵抗5と分圧抵抗6−1,6−2とをT字接続して機械式スイッチ2の橋絡可動接点2cと双方向スイッチの両端(ゲート/エミッタ間)との間に形成した抵抗分圧回路と、該抵抗分圧回路のT字接続点を挟んで分圧抵抗6−1と6−2の間に逆極性に直列接続した一対の逆流阻止ダイオード10−1,10−2(ダイオード10−1,10−2はカソードを分圧抵抗6−1,6−2に向け、アノードを分圧抵抗5とのT字接続点に向けて接続)と、分圧抵抗6−1,6−2に並列接続したツェナーダイオード(過電圧保護素子)7を組み合せた構成になる。
そして、このゲートドライブ回路9に対して、逆阻止型IGBT4−1,4−2のゲートg1,g2が図示のように分圧抵抗6−1とダイオード10−1の間、および逆阻止型IGBT10−2とダイオード6−2との間に接続され、後記のように機械式スイッチ2の開極動作時にその回路接点21間に発生したアーク電圧をゲートドライブ回路9を通じて逆阻止型IGBT4−1,4−2のゲートg1,g2に印加し、該IGBT4−1,4−2をターンオン,ターンオフ制御するようにしている。
次に、前記開閉器の電流遮断動作について説明する。先ず、機械式スイッチ2を通じて主回路電流が順方向,逆方向に流れている状態を図2(a),(b)に示す。この通電状態では、主回路電流は閉極している機械式スイッチ2の回路接点21を通じて流れ、その回路接点21間の電圧は0Vである。したがって、逆阻止型IGBT4−1,4−2のゲート電圧は0Vで、逆阻止型IGBT4−1,4−2はいずれもOFFである。
そして、前記図2(a)に対応する順方向の通電状態(主回路端子11が(+)、端子12が(−)極)で、開閉器に開極指令を与えて機械式スイッチ2を開極すると、機械式スイッチ2の開極動作開始直後には、図3(a)のように回路接点21の接点間に直流アークarcが発生し、このアーク発生に伴って接点間に生じるアーク電圧(電圧降下)により、ゲートドライブ回路9には分圧抵抗5→ダイオード10−1→分圧抵抗6−1を通じて点線矢印で表す制御電流が流れる。なお、開極開始当初のアーク電圧は回路接点21の接点材質と接点間距離により決まり、接点間の開離距離が増すに従ってアーク電圧は増加する。これに伴い、分圧抵抗6−1による分圧出力が逆阻止型IGBT4−1のゲートg1/エミッタ間に順バイアスとして印加される。これにより、分圧抵抗5,6−1と逆阻止型IGBT4−1の入力容量(ゲート/エミッタ間のキャパシタンス)との時定数にしたがってIGBT4−1のゲート電圧が上昇し、そのゲート電圧がツェナーダイオード7で制限される電圧値(ツェナーダイオード7の制限電圧はIGBTのゲートしきい値電圧に合わせて15〜18Vに設定)まで上昇すると、IGBT4−2はターンオンに遷移してON状態に切り替わる。
そして、逆阻止型IGBT4−1がON状態になると、図3(b)で表すように、いままで機械式スイッチ2の回路接点21に流れていた主回路電流は、双方向スイッチの逆阻止型IGBT4−1に転流し、これに伴っていままで機械式スイッチ2の回路接点21に生じていたアークは瞬時に消滅するとともに、回路接点間のアーク電圧も消失する。
この転流状態になると、図中に表したC1−C2間の電圧は逆阻止型IGBT4−1のON電圧(2V程度)に低下し、これにより逆阻止型IGBT4−1の入力容量に蓄えられていた充電電荷が分圧回路中のC3点を通じて分圧抵抗6−1に放電し、これに伴いゲート電圧が低下して逆阻止型IGBT4−1がターンオフに遷移してOFFとなる。この結果、機械式スイッチ2から半導体スイッチ3の逆阻止型IGBT4−1に転流した主回路電流が遮断されることになる(図3(c)参照)。
なお、図3(a)〜(c)では、主回路1の主回路端子11が(+)極、端子12が(−)極で主回路電流が順方向に通電する場合について述べたが、これとは逆に主回路電流が主回路端子12から11に向けて流れている通電状態では、前記と逆に機械式スイッチ2の開極動作過程で回路接点間に発生したアーク電圧のうち、固定接点2a/可動接点2c間のアーク電圧が分圧抵抗5→ダイオード10−2→分圧抵抗6−2を介して逆阻止IGBT4−2のゲートg2に印加され、これにより逆阻止型IGBT4−2がターンオンして主回路電流が半導体スイッチ3に転流する。これにより、蓄電池の充放電回路のように主回路電流が順逆反転する場合でも、その電流方向に制約されることなく双方向の電流を遮断することができる。
ところで、前述した一連の電流遮断過程で、機械式スイッチ2から半導体スイッチ3に転流した主回路電流が逆阻止型IGBTのOFF制御により遮断された図3(c)の状態になると、先記したゲートドライブ回路9の分圧回路に対して、図中のC1−C2間に主回路電源(不図示)の電源電圧がダイレクトに印加されるようになる。
この場合に、ゲートドライブ回路9の分圧回路中に先記した逆流阻止ダイオード10−1,10−2が接続されて無いとすると、図中のC1−C2間に印加される電源電圧に対応する分圧抵抗6−1,ないし6−2の分圧を受けて逆阻止型IGBTのゲート電圧が再び上昇し、これが基で直前にターンオフに遷移していた逆阻止型IGBTが誤点弧(ターンオン)して主回路電流の遮断不能を引き起こすおそれがある。
かかる点、図示実施例の回路(図1参照)のように、ゲートドライブ回路の分圧回路中に一対の逆流阻止ダイオード10−1,10−2を図示のように逆極性に直列接続しておけば、主回路の電源電圧によって逆阻止型IGBTのゲートに順バイアス電圧が印加されることが無く、これにより逆阻止型IGBTが完全にOFF状態となって主回路電流の遮断動作が完了することになる。
なお、図示実施例のゲートドライブ回路9では、分圧回路の分圧出力を逆阻止型IGBTのゲート/エミッタ間に印加してその入力容量(ゲート/エミッタのキャパシタンス)を充電するようにしているが、これとは別に従来提案の回路図(図5参照)のように、ゲートドライブ回路の分圧抵抗,ツェナーダイオードにコンデンサを並列接続してもよい。
次に、前記ゲートドライブ回路9の設定について補足説明をする。すなわち、機械式スイッチ2の開極動作時に逆阻止型IGBT4−1,4−2をターンオン制御して主回路電流を半導体スイッチ3に転流させる際には、逆阻止型IGBT4−1,4−2のゲートg1,g2に印加される電圧(順バイアス)が機械式スイッチ2の主回路接点21間に発生するアーク電圧と、ゲートドライブ回路9における分圧抵抗5,6−1,6−2の抵抗値、およびその分圧比により決まる。そこで、この分圧抵抗5,6−1,6−2の抵抗値,およびその分圧比は、機械式スイッチ2の接点間に発生したアーク電圧を受けて逆阻止型IGBT4−1,4−2のゲート電圧が所定のしきい値電圧に上昇するよう設定し、具体的には機械式スイッチ2の回路接点21間に発生するアーク電圧が30Vの場合、抵抗5と抵抗6−1,6−2の抵抗比が約1:1か、それ以上となるように設定する。
また、逆阻止型IGBT4−1,4−2がOFFの状態からON状態に遷移するターンオン時間は、逆阻止型IGBTの入力容量と、充電抵抗として機能するゲートドライブ回路9の分圧抵抗との時定数により決定されることから、このターンオン時間が例えば数十μsec〜数百μsec程度の範囲に納まるようにゲート抵抗値を設定し、機械式スイッチ2の開極動作開始から約数百μsec以内にIGBT4−2のターンオンが完了するように設定するのがよい。
次に、本発明の応用実施例として、請求項4に対応する実施例2の回路構成を図4(a),(b)に示す。すなわち、先記した実施例1(図1参照)では、機械式スイッチ2の回路接点21が一対の固定接点2a,2bと橋絡可動接点2cからなる双接点形接点であり、その橋絡可動接点2cにゲートドライブ回路9の分圧抵抗5に通じるゲート信号入力端を接続し、機械式スイッチ2の開極動作時に発生する接点間のアーク電圧を取り出すようにしている。
これに対して、図4(a),(b)に示す実施例2では、機械式スイッチ2の回路接点を2極に分けて直列接続した2組の回路接点21−1と21−2を備え、その回路接点相互間の接続部(図中のP点)にゲートドライブ回路9の信号入力端(分圧抵抗5のリード線)を接続するようにしている。なお、図4(a)では2組の回路接点21−1,21−2が片切形接点、図4(b)では回路接点21−1,21−2が双接点形接点である。
すなわち、図1に示した実施例1では、回路接点21の橋絡可動接点2c(可動部材)にゲートドライブ回路9の信号入力側端子を接続していることから、機械式スイッチ2に電磁接触器などの小形スイッチを採用した場合は、その接点組立構造の制約から回路接点21の橋絡可動接点2cにゲートドライブ回路9の信号入力端を接続配線することが困難となるほか、その接続リード線が干渉して回路接点の開極,閉極動作の動きを阻害するおそれもある。
これに対して、図4(a),(b)のように機械式スイッチ2の回路接点を2組の回路接点21−1,21−2に分けた上で、この機械式スイッチに電磁接触器(2〜3極型)や配線用遮断器(単相用)を適用すれば、この開閉器から外部に引き出した各極の主回路端子(ねじ端子)を利用して2組の回路接点の直列接続、およびゲートドライブ回路に通じるリード線の配線を容易に行うことができるほか、実施例1(図1参照)のように、ゲートドライブ回路9に接続するリード線が接点の開閉動作に干渉してその動きを妨げるおそれも無い。
1 主回路
11,12 主回路端子
2 機械式スイッチ
21,21−1,21−2 回路接点
3 半導体スイッチ
4−1,4−2 逆阻止型IGBT(半導体スイッチング素子)
5,6−1,6−2 分圧抵抗
7 ツェナーダイオード
9 ゲートドライブ回路
10−1,10−2 逆流阻止ダイオード

Claims (4)

  1. 直流系統の主回路に接続した機械式スイッチの回路接点に半導体スイッチを並列接続し、前記機械式スイッチの開極時に主回路電流を半導体スイッチに転流させて遮断するようにした直流回路用の開閉器において、
    前記半導体スイッチとして、逆方向の耐圧性能を有する2個の逆阻止型IGBT(RB−IGBT:Reverse Blocking Insulated Gate Bipolar Transistor)を逆並列接続してなる双方向スイッチを前記機械式スイッチに並列接続し、該双方向スイッチはゲートドライブ回路を介して前記機械式スイッチの開極動作時に前記回路接点間に発生するアーク電圧を逆阻止型IGBTのゲートに印加してON/OFF制御させるようにするとともに、前記ゲートドライブ回路には、機械式スイッチの開極状態で逆阻止型IGBTのゲートに主回路の電源電圧に対応する順バイアス電圧が印加されるのを防ぐ逆流阻止ダイオードを接続したことを特徴とする開閉器。
  2. 請求項1に記載の開閉器において、双方向スイッチのゲートドライブ回路は、機械式スイッチの接点間に発生したアーク電圧を入力として、その分圧出力を各逆阻止型IGBTのゲート端子に印加するよう分圧抵抗をT字接続して前記アーク電圧の入力端と双方向スイッチの両端端子との間に接続した分圧回路と、該分圧回路のT字接続点を挟んでその分圧抵抗間に逆極性に直列接続した一対の逆流阻止ダイオードとからなるとを特徴とする開閉器。
  3. 請求項1に記載の開閉器において、機械式スイッチには、1極当たり2個の固定接点と橋絡可動接点からなる双接点形の電気接点を備え、該電気接点の橋絡可動接点に前記ゲートドライブ回路のアーク電圧入力端を接続したことを特徴とする開閉器。
  4. 請求項1に記載の開閉器において、機械式スイッチには、2極に分けてその間を直列接続した2組の回路接点を備え、その回路接点相互間の接続部位に前記ゲートドライブ回路のアーク電圧入力端を接続したことを特徴とする開閉器。
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