以下、本発明の第1の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態におけるパチンコ機10の正面図であり、図2はパチンコ機10の遊技盤13の正面図であり、図3はパチンコ機10の背面図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、略矩形状に組み合わせた木枠により外殻が形成される外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され外枠11に対して開閉可能に支持された内枠12とを備えている。外枠11には、内枠12を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ18が取り付けられ、そのヒンジ18が設けられた側を開閉の軸として内枠12が正面手前側へ開閉可能に支持されている。
内枠12には、多数の釘や入賞口63,64等を有する遊技盤13(図2参照)が裏面側から着脱可能に装着される。この遊技盤13の前面を球が流下することにより弾球遊技が行われる。なお、内枠12には、球を遊技盤13の前面領域に発射する球発射ユニット112a(図6参照)やその球発射ユニット112aから発射された球を遊技盤13の前面領域まで誘導する発射レール(図示せず)等が取り付けられている。
内枠12の前面側には、その前面上側を覆う前面枠14と、その下側を覆う下皿ユニット15とが設けられている。前面枠14及び下皿ユニット15を支持するために正面視(図1参照)左側の上下2カ所に金属製のヒンジ19が取り付けられ、そのヒンジ19が設けられた側を開閉の軸として前面枠14及び下皿ユニット15が正面手前側へ開閉可能に支持されている。なお、内枠12の施錠と前面枠14の施錠とは、シリンダ錠20の鍵穴21に専用の鍵を差し込んで所定の操作を行うことでそれぞれ解除される。
前面枠14は、装飾用の樹脂部品や電気部品等を組み付けたものであり、その略中央部には略楕円形状に開口形成された窓部14cが設けられている。前面枠14の裏面側には2枚の板ガラスを有するガラスユニット16が配設され、そのガラスユニット16を介して遊技盤13の前面がパチンコ機10の正面側に視認可能となっている。
前面枠14には、球を貯留する上皿17が前方へ張り出して上面を開放した略箱状に形成されており、この上皿17に賞球や貸出球などが排出される。上皿17の底面は正面視(図1参照)右側に下降傾斜して形成され、その傾斜により上皿17に投入された球が球発射ユニット112aへと案内される。また、上皿17の上面には、枠ボタン22が設けられている。この枠ボタン22は、例えば、後述する第3図柄表示装置81(図2参照)で表示される演出のステージを変更したり、スーパーリーチの演出内容を変更したりする場合などに、遊技者により操作される。
一方、第3図柄表示装置81には、ノーマルリーチ演出が開始された場合に、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展させるときは、ノーマルリーチ中にスーパーリーチの演出態様の選択画面が表示されるように構成されており、その選択画面が表示されている間に、枠ボタン22が遊技者に操作されると、スーパーリーチ時の演出内容が変更される。
前面枠14には、その周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて、点灯又は点滅することにより発光態様が変更制御され、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。窓部14cの周縁には、LED等の発光手段を内蔵した電飾部29〜33が設けられている。パチンコ機10においては、これら電飾部29〜33が大当たりランプ等の演出ランプとして機能し、大当たり時やリーチ演出時等には内蔵するLEDの点灯や点滅によって各電飾部29〜33が点灯または点滅して、大当たり中である旨、或いは大当たり一歩手前のリーチ中である旨が報知される。また、前面枠14の正面視(図1参照)左上部には、LED等の発光手段が内蔵され賞球の払い出し中とエラー発生時とを表示可能な表示ランプ34が設けられている。
また、右側の電飾部32下側には、前面枠14の裏面側を視認できるように裏面側より透明樹脂を取り付けて小窓35が形成され、遊技盤13前面の貼着スペースK1(図2参照)に貼付される証紙等はパチンコ機10の前面から視認可能とされている。また、パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部29〜33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材36が取り付けられている。
窓部14cの下方には、貸球操作部40が配設されている。貸球操作部40には、度数表示部41と、球貸しボタン42と、返却ボタン43とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)(図示せず)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部40が操作されると、その操作に応じて球の貸出が行われる。具体的には、度数表示部41はカード等の残額情報が表示される領域であり、内蔵されたLEDが点灯して残額情報として残額が数字で表示される。球貸しボタン42は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿17に供給される。返却ボタン43は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿17に球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部40が不要となるが、この場合には、貸球操作部40の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしても良い。カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との共通化を図ることができる。
上皿17の下側に位置する下皿ユニット15には、その中央部に上皿17に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿50が上面を開放した略箱状に形成されている。下皿50の右側には、球を遊技盤13の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル51が配設され、かかる操作ハンドル51の内部には球発射ユニット112aの駆動を許可するためのタッチセンサ51aと、押下操作している期間中には球の発射を停止する押しボタン式の打ち止めスイッチ51bと、操作ハンドル51の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示せず)とが内蔵されている。操作ハンドル51が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ51aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル51の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で遊技盤13の前面へ球が打ち込まれる。また、操作ハンドル51が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ51aおよび打ち止めスイッチ51bがオフとなっている。
下皿50の正面下方部には、下皿50に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー52が設けられている。この球抜きレバー52は、常時、右方向に付勢されており、その付勢に抗して左方向へスライドさせることにより、下皿50の底面に形成された底面口が開口して、その底面口から球が自然落下して排出される。かかる球抜きレバー52の操作は、通常、下皿50の下方に下皿50から排出された球を受け取る箱(一般に「千両箱」と称される)を置いた状態で行われる。下皿50の右方には、上述したように操作ハンドル51が配設され、下皿50の左方には灰皿53が取り付けられている。
図2に示すように、遊技盤13は、正面視略正方形状に切削加工した木製のベース板60に、球案内用の多数の釘や風車およびレール61,62、一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80等を組み付けて構成され、その周縁部が内枠12の裏面側に取り付けられる。一般入賞口63、第1入球口64、可変入賞装置65、可変表示装置ユニット80は、ルータ加工によってベース板60に形成された貫通穴に配設され、遊技盤13の前面側から木ネジ等により固定されている。また、遊技盤13の前面中央部分は、前面枠14の窓部14c(図1参照)を通じて内枠12の前面側から視認することができる。以下に、主に図2を参照して、遊技盤13の構成について説明する。
遊技盤13の前面には、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して形成した外レール62が植立され、その外レール62の内側位置には外レール62と同様に帯状の金属板で形成した円弧状の内レール61が植立される。この内レール61と外レール62とにより遊技盤13の前面外周が囲まれ、遊技盤13とガラスユニット16(図1参照)とにより前後が囲まれることにより、遊技盤13の前面には、球の挙動により遊技が行われる遊技領域が形成される。遊技領域は、遊技盤13の前面であって2本のレール61,62と円弧部材70とにより区画して形成される略円形状の領域(入賞口等が配設され、発射された球が流下する領域)である。
2本のレール61,62は、球発射ユニット112a(図6参照)から発射された球を遊技盤13上部へ案内するために設けられたものである。内レール61の先端部分(図2の左上部)には戻り球防止部材68が取り付けられ、一旦、遊技盤13の上部へ案内された球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。外レール62の先端部(図2の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム69が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム69に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返される。また、内レール61の右下側の先端部と外レール62の右上側の先端部との間には、レール間を繋ぐ円弧を内面側に設けて形成された樹脂製の円弧部材70がベース板60に打ち込んで固定されている。
本パチンコ機10では、球が第1入球口64へ入球した場合に特別図柄(第1図柄)の抽選が行われ、球が第2入球口67を通過した場合に普通図柄(第2図柄)の抽選が行われる。第1入球口64への入球に対して行われる特別図柄の抽選では、特別図柄の大当たりか否かの当否判定が行われると共に、特別図柄の大当たりと判定された場合にはその大当たり種別の判定も行われる。特別図柄の大当たりになると、パチンコ機10が特別遊技状態へ移行すると共に、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放され、その開放が5回(5ラウンド)繰り返される。その結果、その特定入賞口65aに多量の球が入賞するので、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。特別図柄の大当たり種別としては、「大当たりA」、「大当たりB」の2種類が設けられており、特別遊技状態の終了後には大当たり終了後の付加価値として、これらの大当たり種別に応じた遊技上の価値(遊技価値)が遊技者に付与される。
また、特別図柄(第1図柄)の抽選が行われると、第1図柄表示装置37において特別図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、11秒〜60秒など)が経過した後に、抽選結果を示す特別図柄が停止表示される。第1図柄表示装置37において変動表示が行われている間に球が第1入球口64へ入球すると、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81においても示される。第1図柄表示装置37において変動表示が終了した場合に、第1入球口64についての保留球数が残っていれば、次の特別図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。尚、パチンコ機10が特別遊技状態へ移行すると開閉される特別入賞口65aは、第1入球口64の直ぐ下に設けられている。よって、特別遊技状態中は、遊技者が特別入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第1入球口64にも球が多く入球する。従って、殆どの場合、パチンコ機10が特別遊技状態に移行している間に、第1入球口64についての保留球数は最大(4回)になる。
一方、第2入球口67における球の通過に対して行われる普通図柄の抽選では、普通図柄の当たりか否かの当否判定が行われる。普通図柄の当たりになると、所定時間(例えば、0.2秒または1秒)だけ第1入球口64に付随する電動役物が開放され、第1入球口64へ球が入球し易い状態になる。つまり、普通図柄の当たりになると、球が第1入球口64へ入球し易くなり、その結果、特別図柄の抽選が行われ易くなる。
また、普通図柄(第2図柄)の抽選が行われると、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が開始されて、所定時間(例えば、3秒や30秒など)が経過した後に、抽選結果を示す普通図柄が停止表示される。第2図柄表示装置83において変動表示が行われている間に球が第2入球口67を通過すると、その通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が第1図柄表示装置37により表示されると共に、第2図柄保留ランプ84においても示される。第2図柄表示装置83において変動表示が終了した場合に、第2入球口67についての保留球数が残っていれば、次の普通図柄の抽選が行われると共に、その抽選に応じた変動表示が開始される。
上述したように、特別図柄の大当たり種別としては、「大当たりA」、「大当たりB」の2種類が設けられている。
「大当たりA」、「大当たりB」になるといずれも、ラウンド数が16ラウンドの特別遊技状態(16R大当たり)となり、その後、「大当たりA」であれば、大当たり終了後の付加価値として、その大当たり終了後から次の特別図柄が大当たりするまでの間はパチンコ機10が特別図柄の高確率状態(特別図柄の確変中)へ移行する。また、「大当たりB」では、大当たり終了後から特別図柄の抽選が100回終了するまでの間は普通図柄の当たり確率がアップする。
ここで、「特別図柄の高確率状態」とは、特別図柄の大当たり確率がアップした状態、いわゆる特別図柄の確率状態(特別図柄の確変中)をいい、換言すれば、特別遊技状態(16R大当たり)へ移行し易い遊技の状態のことである。対して、「特別図柄の高確率状態」でない場合を「特別図柄の低確率状態」といい、これは特別図柄の確変状態よりも大当たり確率が低い状態、即ち、特別図柄の大当たり確率が通常の状態(特別図柄の通常状態)のことを示す。また、「普通図柄の時短状態」(普通図柄の時短中)とは、普通図柄の当たり確率がアップして、第1入球口64へ球が入球し易い遊技の状態のことをいう。対して、「普通図柄の時短状態」でない時を「普通図柄の通常状態」といい、これは普通図柄の当たり確率が通常の状態、即ち、時短中よりも当たり確率が低い状態のことを示す。
以後、特別図柄の大当たり終了後からパチンコ機10が特別図柄の高確率状態になっている期間のことを、特別図柄の確変状態(確変期間)と称す。また、特別図柄の大当たり終了後からパチンコ機10が普通図柄の時短状態になっている期間、即ち、大当たりB終了後から特別図柄の抽選が所定回数(100回)終了するまでの間のことを、普通図柄の時短期間と称す。
上述したように、本実施形態における特別図柄の大当たりでは、大当たりの種別に関わらず大当たり時のラウンド数と、特別図柄の確変期間とを共通とし、その大当たりの種別に応じて「普通図柄の時短状態」となる期間を変えている。これに対して、大当たりの種別に応じてラウンド数を変えても良いし、大当たりの種別の一部のみラウンド数を変えても良い。また、例えば、大当たりの種別に応じて「普通図柄の時短状態」となる期間を変える代わりに、第1入球口64に付随する電動役物(図示せず)を開放する時間や、1回の普通図柄の当たりで電動役物を開放する回数を変更するものとしても良い。また、本実施形態では、大当たり終了後に、「特別図柄の高確率状態」および「普通図柄の時短状態」となるが、「特別図柄の高確率状態」が終了した後に、「普通図柄の時短状態」となるように構成しても良い。
また、本実施形態では、大当たり種別が「大当たりB」になると、その「大当たりB」終了後から特別図柄の抽選が100回終了するまで普通図柄の時短状態が継続されるが、時短状態の継続期間は任意に定めればよい。
尚、「特別図柄の高確率状態」が継続されている間に、新たに特別図柄の大当たりAになると、「特別図柄の高確率状態」はさらに、その新たな特別図柄の大当たり終了後から特別図柄の大当たりするまで継続される。
遊技領域の正面視右側上部(図2の右側上部)には、発光手段である複数の発光ダイオード(以下、「LED」と略す。)37aと7セグメント表示器37bとが設けられた第1図柄表示装置37が配設されている。第1図柄表示装置37は、後述する主制御装置110で行われる各制御に応じた表示がなされるものであり、主にパチンコ機10の遊技状態の表示が行われる。複数のLED37aは、第1入球口64への入球(始動入賞)に伴って行われる特別図柄の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その特別図柄の抽選結果に応じた特別図柄(第1図柄)を点灯状態により示したり、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を点灯状態により示すものである。
この第1図柄表示装置37において特別図柄(第1図柄)の変動表示が行われている間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、第3図柄表示装置81においても示される。なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留回数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。
7セグメント表示器37bは、大当たり中のラウンド数やエラー表示を行うものである。なお、LED37aは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるよう構成され、その発光色の組み合わせにより、少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態(特別図柄の高確率状態や、普通図柄の時短中など)を表示することができる。また、LED37aには、変動終了後の停止図柄として特別図柄の抽選結果が大当たりであるか否かが示されるだけでなく、大当たりである場合はその大当たり種別(大当たりA、大当たりB、大当たりC)に応じた特別図柄(第1図柄)が示される。
また、遊技領域には、球が入賞することにより5個から15個の球が賞球として払い出される複数の一般入賞口63が配設されている。また、遊技領域の中央部分には、可変表示装置ユニット80が配設されている。可変表示装置ユニット80には、液晶ディスプレイ(以下単に「表示装置」と略す。)で構成された第3図柄表示装置81と、LEDで構成された第2図柄表示装置83とが設けられている。この可変表示装置ユニット80には、第3図柄表示装置81の外周を囲むようにして、センターフレーム86が配設されている。
第3図柄表示装置81は、第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示を行うものである。例えば、第1入球口64へ球が入球(始動入賞)すると、それをトリガとして、第1図柄表示装置37において特別図柄(第1図柄)の変動表示が実行される。更に、第3図柄表示装置81では、その特別図柄の変動表示に同期して、その特別図柄の変動表示に対応する第3図柄の変動表示が行われる。
第3図柄表示装置81は、8インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されるものであり、後述する表示制御装置114によって表示内容が制御されることにより、例えば左、中及び右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成され、これらの図柄が図柄列毎に縦スクロールして第3図柄表示装置81の表示画面上にて第3図柄が可変表示されるようになっている。本実施形態では、主制御装置110の制御に伴った遊技状態の表示が第1図柄表示装置37で行われるのに対して、第3図柄表示装置81はその第1図柄表示装置37の表示に応じた装飾的な表示が行われる。なお、表示装置に代えて、例えば、リール等を用いて第3図柄表示装置81を構成するようにしても良い。
ここで、図4を参照して、第3図柄表示装置81の表示内容について説明する。図4は、第3図柄表示装置81の表示画面を説明するための図面であり、図4(a)は、表示画面の領域区分設定と有効ライン設定とを模式的に示した図であり、図4(b)は、実際の表示画面を例示した図である。
第3図柄は、「0」から「9」の数字を付した10種類の主図柄により構成されている。各主図柄は、木箱よりなる後方図柄の上に「0」から「9」の数字を付して構成され、そのうち奇数番号(1,3,5,7,9)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯に大きな数字が付加されている。これに対し、偶数番号(0,2,4,6,8)を付した主図柄は、木箱の前面ほぼ一杯にかんな、風呂敷、ヘルメット等のキャラクタを模した付属図柄が付加されており、付属図柄の右下側に偶数の数字が緑色で小さく、且つ、付属図柄の前側に表示されるように付加されている。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、後述する主制御装置110(図6参照)により行われる特別図柄の抽選結果が大当たりであった場合に、同一の主図柄が揃う変動表示が行われ、その変動表示が終わった後に大当たりが発生するよう構成されている。一方、特別図柄の抽選結果が外れであった場合は、同一の主図柄が揃わない変動表示が行われる。
例えば、特別図柄の抽選結果が「大当たりB」であれば、偶数番号である「0,2,4,6,8」が付加された主図柄が揃う変動表示が行われる。また、「大当たりA」であれば、奇数番号である「1,3,5,7,9」が付加された主図柄が揃う変動表示が行われる。尚、詳細については後述するが、本実施形態では、小当たりを示す所定の主図柄の組み合わせ(例えば、有効ラインL1上に、主図柄の組み合わせが左図柄列Z1から順に「3」「4」「1」)であるが表示される。
図4(a)に示すように、第3図柄表示装置81の表示画面は、大きくは上下に2分割され、下側の2/3が第3図柄を変動表示する主表示領域Dm、それ以外の上側の1/3が予告演出、キャラクタおよび保留球数などを表示する副表示領域Dsとなっている。
主表示領域Dmは、左・中・右の3つの表示領域Dm1〜Dm3に区分けされており、その3つの表示領域Dm1〜Dm3に、それぞれ3つの図柄列Z1,Z2,Z3が表示される。各図柄列Z1〜Z3には、上述した第3図柄が規定の順序で表示される。即ち、各図柄列Z1〜Z3には、数字の昇順または降順に主図柄が配列され、各図柄列Z1〜Z3毎に周期性をもって上から下へとスクロールして変動表示が行われる。特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字が降順に現れるように配列され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。
また、主表示領域Dmには、各図柄列Z1〜Z3毎に上・中・下の3段に第3図柄が表示される。この主表示領域Dmの中段部が有効ラインL1として設定されており、毎回の遊技に際して、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に、有効ラインL1上に第3図柄が停止表示される。その第3図柄の停止時に有効ラインL1上に大当たり図柄の組合せ(本実施形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとして大当たり動画が表示される。
一方、副表示領域Dsは、主表示領域Dmよりも上方に横長に設けられており、さらに左右方向に3つの小領域Ds1〜Ds3に等区分されている。このうち、小領域Ds1は、第1入球口64に入球された球のうち変動が未実行である球(保留球)の数である保留球数を表示する領域であり、小領域Ds2およびDs3は、予告演出画像を表示する領域である。
実際の表示画面では、図4(b)に示すように、主表示領域Dmに第3図柄の主図柄が合計9個表示される。副表示領域Dsにおいては、右の小領域Ds3に動画が表示され、通常より大当たりへ遷移し易い状態であることが遊技者に示唆される。中央の小領域Ds2では、通常は、所定のキャラクタ(本実施形態ではハチマキを付けた少年)が所定動作をし、時として所定動作とは別の特別な動作をしたり、別のキャラクタが現出する等して予告演出が行われる。
一方、第3図柄表示装置81(第1図柄表示装置37)にて変動表示が行われている間に球が第1入球口64へ入球した場合、その入球回数は最大4回まで保留され、その保留球数は第1図柄表示装置37により示されると共に、副表示領域Dsの小領域Ds1においても示される。小領域Ds1には、保留球数1球につき1つの保留球数図柄が表示され、その保留球数図柄の表示数に応じて、保留球数が表示される。即ち、小領域Ds1に1つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が1球であることを示し、4つの保留球数図柄が表示されている場合は、保留球数が4球であることを示す。また、小領域Ds1に保留球数図柄が表示されていない場合は、保留球数が0球である、即ち、保留球が存在しないことを示す。
なお、本実施形態においては、第1入球口64への入球は、最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、小領域Ds1における保留球数図柄の表示に代えて、保留球数を第3図柄表示装置81の一部に数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第3図柄表示装置81に保留球数を表示させないものとしてもよい。更に、可変表示装置ユニット80に、保留球数を示す保留ランプを最大保留数分の4つ設け、点灯状態の保留ランプの数に応じて、保留球数を表示するものとしてもよい。
続けて、図5を参照して、第3図柄表示装置81において行われるSW(スイッチ)演出の表示態様について説明する。図5(a)は本実施形態におけるSW演出の表示態様の一例を示した図である。SW演出は、特別図柄の抽選結果を報知するための主図柄が変動表示される変動パターンの変動表示中に予告表示態様の一種として選択されて表示される。このSW演出は、特別図柄の変動パターンが選択される場合に、その選択された変動パターンの種別に応じて選択されて、所定のタイミングで第3図柄表示装置81に表示されるように設定される。具体的には、音声ランプ制御装置113にMPU221が実行するコマンド判定処理(図21、S1311)のS1404の処理により選択されて設定される。
SW演出が設定されると、特別図柄の変動パターンが変動表示(動的表示)されている途中で、図5(a)に示すように、第3図柄表示装置81に枠ボタン22を模した図柄が表示されて、枠ボタン22を遊技者に押下することを報知する「連打しろ!!」という文字が表示される。そして、第3図柄表示装置81の中央にインジケータが表示され、枠ボタン22を遊技者が押下する回数に基づいて、そのインジケータのメモリが点灯して上昇していき、最大値の目盛りである「勝利」と示してある目盛りまでインジケータが上昇(点灯)すれば(図5(b)参照)、変動中の特別図柄が大当たりとなることを遊技者に示している(予告している)。この場合、主図柄は、縮小されて、図柄の数字のみで第3図柄表示装置81の右上に変動表示される。
なお、このSW演出は、予め変動パターンの変動時間内で表示される時間が決定されており、その時間が経過すると自動的に、主図柄の変動パターンに従った表示態様に可変される。
主制御装置110では、第1入球口64へ球が入球(始動入賞)すると、それをトリガとして、特別図柄の抽選が行われ、その後、第1図柄表示装置37において特別図柄(第1図柄)の変動表示が実行される。更に、図5(a)に示すように、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドが送信され、その結果、第3図柄表示装置81では、第1図柄表示装置37の変動表示に応じて第3図柄の変動表示が行われる。
大当たりまでの流れについて説明する。第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われる場合には、まず、第3図柄の高速変動表示が開始され、その後、予め定められた時間(例えば、10秒〜60秒など)が経過すると、第3図柄の中速変動表示へ切り替わり、更に、第3図柄の低速変動表示へ切り替わる。ここで、特別図柄の抽選結果が大当たりである場合には、同一番号の主図柄(第3図柄)が揃う停止表示が行われ変動演出が終了し、続けて、大当たり演出が開始される。一方、特別図柄の抽選結果が外れである場合には、同一番号の主図柄(第3図柄)が揃わない停止表示が行われて変動演出が終了し、保留されている始動入賞があれば、次の特別図柄の抽選が行われると共に、次の変動演出が開始される。
図2に戻って、説明を続ける。第2図柄表示装置83は、球が第2入球口67を通過することに伴って行われる普通図柄の抽選が実行中であるか否かを点灯状態により示すことによって変動表示を行ったり、変動終了後の停止図柄として、その普通図柄の抽選結果に応じた普通図柄(第2図柄)を点灯状態により示すものである。
より具体的には、第2図柄表示装置83では、球が第2入球口67を通過する毎に、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。パチンコ機10は、第2図柄表示装置83における変動表示が所定図柄(本実施形態においては「○」の図柄)で停止すると、第1入球口64に付随する電動役物が所定時間だけ作動状態となり(開放される)、その結果、第1入球口64に球が入り易い状態となるように構成されている。球が第2入球口67を通過した通過回数は最大4回まで保留され、その保留球数が上述した第1図柄表示装置37により表示されると共に第2図柄保留ランプ84においても点灯表示される。第2図柄保留ランプ84は、最大保留数分の4つ設けられ、第3図柄表示装置81の下方に左右対称に配設されている。
なお、普通図柄(第2図柄)の変動表示は、本実施形態のように、第2図柄表示装置83において複数のランプの点灯と非点灯を切り換えることにより行うものの他、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81の一部を使用して行うようにしても良い。同様に、第2図柄保留ランプ84の点灯を第3図柄表示装置81の一部で行うようにしても良い。また、第2入球口67における球の通過は、第1入球口64と同様に、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定しても良い。また、第1図柄表示装置37により保留球数が示されるので、第2図柄保留ランプ84により点灯表示を行わないものとしても良い。
可変表示装置ユニット80の下方には、球が入球し得る第1入球口64が配設されている。この第1入球口64へ球が入球すると遊技盤13の裏面側に設けられる第1入球口スイッチ(図示せず)がオンとなり、その第1入球口スイッチのオンに起因して主制御装置110で特別図柄の抽選がなされ、その抽選結果に応じた表示が第1図柄表示装置37のLED37aで示される。また、第1入球口64は、球が入球すると5個の球が賞球として払い出される入賞口の1つにもなっている。
第1入球口64の下方には可変入賞装置65が配設されており、その略中央部分に横長矩形状の特定入賞口(大開放口)65aが設けられている。パチンコ機10においては、主制御装置110で行われる特別図柄の抽選が大当たりとなると、所定時間(変動時間)が経過した後に、大当たりの停止図柄となるよう第1図柄表示装置37のLED37aを点灯させると共に、その大当たりに対応した第3図柄の停止図柄を第3図柄表示装置81に表示させて、大当たりの発生が示される。その後、通常時より多量の賞球の払い出しが行われる特別遊技状態(5ラウンドの大当たり)に遊技状態が遷移する。この特別遊技状態として、通常時には閉鎖されている特定入賞口65aが、所定時間(例えば、30秒経過するまで、或いは、球が10個入賞するまで)開放される。
この特定入賞口65aは、所定時間が経過すると閉鎖され、その閉鎖後、再度、その特定入賞口65aが所定時間開放される。この特定入賞口65aの開閉動作は、5回(5ラウンド)繰り返し可能にされている。この開閉動作が行われている状態が、遊技者にとって有利な特別遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。
可変入賞装置65は、具体的には、特定入賞口65aを覆う横長矩形状の開閉板と、その開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイド(図示せず)とを備えている。特定入賞口65aは、通常時は、球が入賞できないか又は入賞し難い閉状態になっている。大当たりの際には大開放口ソレノイドを駆動して開閉板を前面下側に傾倒し、球が特定入賞口65aに入賞しやすい開状態を一時的に形成し、その開状態と通常時の閉状態との状態を交互に繰り返すように作動する。
なお、上記した形態に特別遊技状態は限定されるものではない。特定入賞口65aとは別に開閉される大開放口を遊技領域に設け、第1図柄表示装置37において大当たりに対応したLED37aが点灯した場合に、特定入賞口65aが所定時間開放され、その特定入賞口65aの開放中に、球が特定入賞口65a内へ入賞することを契機として特定入賞口65aとは別に設けられた大開放口が所定時間、所定回数開放される遊技状態を特別遊技状態として形成するようにしても良い。
遊技盤13の下側における左右の隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペースK1,K2が設けられ、貼着スペースK1に貼られた証紙等は、前面枠14の小窓35(図1参照)を通じて視認することができる。
更に、遊技盤13には、アウト口66が設けられている。いずれの入賞口63,64,65aにも入球しなかった球はアウト口66を通って図示しない球排出路へと案内される。遊技盤13には、球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
図3に示すように、パチンコ機10の背面側には、制御基板ユニット90,91と、裏パックユニット94とが主に備えられている。制御基板ユニット90は、主基板(主制御装置110)と音声ランプ制御基板(音声ランプ制御装置113)と表示制御基板(表示制御装置114)とが搭載されてユニット化されている。制御基板ユニット91は、払出制御基板(払出制御装置111)と発射制御基板(発射制御装置112)と電源基板(電源装置115)とカードユニット接続基板116とが搭載されてユニット化されている。
裏パックユニット94は、保護カバー部を形成する裏パック92と払出ユニット93とがユニット化されている。また、各制御基板には、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等が、必要に応じて搭載されている。
なお、主制御装置110、音声ランプ制御装置113及び表示制御装置114、払出制御装置111及び発射制御装置112、電源装置115、カードユニット接続基板116は、それぞれ基板ボックス100〜104に収納されている。基板ボックス100〜104は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、そのボックスベースとボックスカバーとが互いに連結されて、各制御装置や各基板が収納される。
また、基板ボックス100(主制御装置110)及び基板ボックス102(払出制御装置111及び発射制御装置112)は、ボックスベースとボックスカバーとを封印ユニット(図示せず)によって開封不能に連結(かしめ構造による連結)している。また、ボックスベースとボックスカバーとの連結部には、ボックスベースとボックスカバーとに亘って封印シール(図示せず)が貼着されている。この封印シールは、脆性な素材で構成されており、基板ボックス100,102を開封するために封印シールを剥がそうとしたり、基板ボックス100,102を無理に開封しようとすると、ボックスベース側とボックスカバー側とに切断される。よって、封印ユニット又は封印シールを確認することで、基板ボックス100,102が開封されたかどうかを知ることができる。
払出ユニット93は、裏パックユニット94の最上部に位置して上方に開口したタンク130と、タンク130の下方に連結され下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール131と、タンクレール131の下流側に縦向きに連結されるケースレール132と、ケースレール132の最下流部に設けられ、払出モータ216(図6参照)の所定の電気的構成により球の払出を行う払出装置133とを備えている。タンク130には、遊技ホールの島設備から供給される球が逐次補給され、払出装置133により必要個数の球の払い出しが適宜行われる。タンクレール131には、当該タンクレール131に振動を付加するためのバイブレータ134が取り付けられている。
また、払出制御装置111には状態復帰スイッチ120が設けられ、発射制御装置112には可変抵抗器の操作つまみ121が設けられ、電源装置115にはRAM消去スイッチ122が設けられている。状態復帰スイッチ120は、例えば、払出モータ216(図6参照)部の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみ121は、発射ソレノイドの発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ122は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
<第1実施形態におけるパチンコ機の電気的構成について>
次に、図7を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置110には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU201が搭載されている。MPU201には、該MPU201により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM202と、そのROM202内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM203と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。なお、払出制御装置111や音声ランプ制御装置113などのサブ制御装置に対して動作を指示するために、主制御装置110から該サブ制御装置へ各種のコマンドがデータ送受信回路によって送信されるが、かかるコマンドは、主制御装置110からサブ制御装置へ一方向にのみ送信される。
主制御装置110では、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定といったパチンコ機10の主要な処理を実行する。そして、RAM203には、これらの処理を制御するための各種カウンタが設けられている。ここで、図7を参照して、主制御装置110のRAM203内に設けられるカウンタ等について説明する。これらのカウンタ等は、特別図柄の抽選、普通図柄の抽選、第1図柄表示装置37における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示の設定、および、第3図柄表示装置81における表示の設定などを行うために、主制御装置110のMPU201で使用される。
特別図柄の抽選や、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81の表示の設定には、特別図柄の抽選に使用する第1当たり乱数カウンタC1と、特別図柄の大当たり種別を選択するために使用する第1当たり種別カウンタC2と、特別図柄における外れの停止種別を選択するために使用する停止種別選択カウンタC3と、第1当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する第1初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1とが用いられる。また、普通図柄の抽選には、第2当たり乱数カウンタC4が用いられ、第2当たり乱数カウンタC4の初期値設定には第2初期値乱数カウンタCINI2が用いられる。これら各カウンタは、更新の都度、前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。
各カウンタは、例えば、タイマ割込処理(図10参照)の実行間隔である2ミリ秒間隔で更新され、また、一部のカウンタは、メイン処理(図18参照)の中で不定期に更新されて、その更新値がRAM203の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる特別図柄保留球格納エリア203aが設けられており、これらの各エリアには、第1入球口64への入球タイミングに合わせて、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。また、RAM203には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる普通図柄保留球格納エリア203bが設けられており、これらの各エリアには、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したタイミングに合わせて、第2当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
各カウンタについて詳しく説明する。第1当たり乱数カウンタC1は、所定の範囲(例えば、0〜299)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜299の値を取り得るカウンタの場合は299)に達した後0に戻る構成となっている。特に、第1当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の第1初期値乱数カウンタCINI1の値が当該第1当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。
また、第1初期値乱数カウンタCINI1は、第1当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成される。即ち、例えば、第1当たり乱数カウンタC1が0〜299の値を取り得るループカウンタである場合には、第1初期値乱数カウンタCINI1もまた、0〜299の範囲のループカウンタである。この第1初期値乱数カウンタCINI1は、タイマ割込処理(図10参照)の実行毎に1回更新されると共に、メイン処理(図18参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
第1当たり乱数カウンタC1の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。そして、特別図柄の大当たりとなる乱数の値は、主制御装置110のROM202に格納される特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)によって設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄大当たり乱数テーブルによって設定された大当たりとなる乱数の値と一致する場合に、特別図柄の大当たりと判定する。また、この特別図柄大当たり乱数テーブルは、特別図柄の低確率時(特別図柄の低確率状態である期間)用と、その低確率時より特別図柄の大当たりとなる確率の高い高確率時(特別図柄の高確率状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、大当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、特別図柄の低確率時と特別図柄の高確率時とで、大当たりとなる確率が変更される。尚、特別図柄の高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)と、特別図柄の低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル(図示せず)とは、主制御装置110のROM202内に設けられている。
第1当たり種別カウンタC2は、特別図柄の大当たりとなった場合に、第1図柄表示装置37の表示態様を決定するものであり、所定の範囲(例えば、0〜99)内で順に1ずつ加算され、最大値(例えば、0〜99の値を取り得るカウンタの場合は99)に達した後0に戻る構成となっている。第1当たり種別カウンタC2の値は、例えば、定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。
ここで、特別図柄保留球格納エリア203aに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数でなければ、即ち、特別図柄の外れとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の外れ時のものとなる。
一方で、特別図柄保留球格納エリア203aに格納された第1当たり乱数カウンタC1の値が、特別図柄の大当たりとなる乱数であれば、第1図柄表示装置37に表示される停止図柄に対応した表示態様は、特別図柄の大当たり時のものとなる。この場合、その大当たり時の具体的な表示態様は、同じ特別図柄保留球格納エリア203aに格納されている第1当たり種別カウンタC2の値が示す表示態様となる。
図9(c)に示すように、本実施形態のパチンコ機10における第1当たり乱数カウンタC1は、0〜299の範囲の2バイトのループカウンタとして構成されている。この第1当たり乱数カウンタC1において、特別図柄の低確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は1個あり、その乱数値である「7」は、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が1なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/300」となる。
一方で、特別図柄の高確率時に、特別図柄の大当たりとなる乱数値は10個あり、その値である「0〜9」は、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブル202aに格納されている。このように特別図柄の高確率時には、乱数値の総数が300ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が10なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/30」となる。
また、本実施形態のパチンコ機10における第1当たり種別カウンタC2の値は、0〜99の範囲のループカウンタとして構成されている。そして、図9(b)に示すように、この第1当たり種別カウンタC2において、乱数値が「0〜49」であった場合の大当たり種別は、「大当たりA」となる。また、値が「50〜99」であった場合の大当たり種別は、「大当たりB」となる。
このように、本実施形態のパチンコ機10は、第1当たり種別カウンタC2が示す乱数の値によって、2種類の当たり種別(大当たりA、大当たりB)が決定されるように構成されている。尚、第1当たり種別カウンタC2の値(乱数値)から、特別図柄の大当たり種別を決定するための乱数値は、特別図柄大当たり種別テーブル(図示せず)により設定されており、このテーブルは、主制御装置110のROM202内に設けられている。
停止種別選択カウンタC3は、例えば0〜99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり99)に達した後0に戻る構成となっている。本実施形態では、停止種別選択カウンタC3によって、第3図柄表示装置81で表示される外れ時の停止種別が選択され、リーチが発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」(例えば98,99)と、同じくリーチ発生した後、最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」(例えば90〜97の範囲)と、リーチ発生しない「完全外れ」(例えば0〜89の範囲)との3つの停止(演出)パターンが選択される。停止種別選択カウンタC3の値は、例えば定期的に(本実施形態ではタイマ割込処理毎に1回)更新され、球が第1入球口64に入賞したタイミングでRAM203の特別図柄保留球格納エリア203aに格納される。
尚、停止種別選択カウンタC3の値(乱数値)から、特別図柄の停止種別を決定するための乱数値は、停止種別選択テーブル(図示せず)により設定されており、このテーブルは、主制御装置110のROM202内に設けられている。また、本実施形態ではこのテーブルを、特別図柄の高確率時用と、特別図柄の低確率時用とに分けており、テーブルに応じて、外れの停止種別ごとに設定される乱数値の範囲を変えている。これは、パチンコ機10が特別図柄の高確率状態であるか、特別図柄の低確率状態であるか等に応じて、停止種別の選択比率を変更するためである。
例えば、高確率状態では、大当たりが発生し易いため必要以上にリーチ演出が選択されないように、「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜89と広い高確率時用のテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され易くなる。このテーブルは、「前後外れリーチ」が98,99と狭くなると共に「前後外れ以外リーチ」も90〜97と狭くなり、「前後外れリーチ」や「前後外れ以外リーチ」が選択され難くなる。また、低確率状態であれば、第1入球口64への球の入球時間を確保するために「完全外れ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が0〜79と狭い低確率時用のテーブルが選択され、「完全外れ」が選択され難くなる。
この停止種別選択テーブルは、「前後外れ以外リーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲が80〜97と広くなり、「前後外れ以外リーチ」が選択され易くなっている。よって、低確率状態では、演出時間の長いリーチ表示を多く行うことできるので、第1入球口64への球の入球時間を確保でき、第3図柄表示装置81による変動表示が継続して行われ易くなる。尚、後者のテーブルにおいても、「前後外れリーチ」の停止種別に対応した乱数値の範囲は98,99に設定される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ等の大まかな表示態様が決定される。表示態様の決定は、具体的には、図柄変動の変動時間の決定である。変動種別カウンタCS1により決定された変動時間に基づいて、音声ランプ制御装置113や表示制御装置114により第3図柄表示装置81で表示される第3図柄のリーチ種別や細かな図柄変動態様が決定される。変動種別カウンタCS1の値は、後述するメイン処理(図18参照)が1回実行される毎に1回更新され、当該メイン処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。尚、変動種別カウンタCS1の値(乱数値)から、図柄変動の変動時間を一つ決定する乱数値を格納した変動パターンテーブル(図示せず)は、主制御装置110のROM202内に設けられている。
変動パターンテーブルには、例えば、外れ用の変動パターンとして、「外れ(長時間用)」、「外れ(短時間用)」、「外れノーマルリーチ」各種、「外れスーパーリーチ」各種、「外れスペシャルリーチ」各種が規定され、大当たりA・大当たりB・大当たりC共用の変動パターンとして、「共用ノーマルリーチ」各種、「共用スーパーリーチ」各種、「共用スペシャルリーチ」各種が規定され、大当たりC用の変動パターンとして、「スペシャルリーチ」各種が規定され、当たり・外れ共用の変動パターンとして、「共用ノーマルリーチ」各種、「共用スーパーリーチ」各種、「共用スペシャルリーチ」各種が規定されている。そして、変動パターンテーブルに規定された各種変動パターンから、予測された抽選結果や、予測された停止種別(大当たりの場合には大当たり種別)に応じて変動パターンが選定される。
第2当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜239の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり239)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。また、第2当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の第2初期値乱数カウンタCINI2の値が当該第2当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。第2当たり乱数カウンタC4の値は、本実施形態ではタイマ割込処理毎に、例えば定期的に更新され、球が左右何れかの第2入球口(スルーゲート)67を通過したことが検知された時に取得され、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203bに格納される。
そして、普通図柄の当たりとなる乱数の値は、図9(d)に示すように、主制御装置のROM202に格納される普通図柄当たり乱数テーブル202c(図9(d)参照)によって設定されており、第2当たり乱数カウンタC4の値が、普通図柄当たり乱数テーブルによって設定された当たりとなる乱数の値と一致する場合に、普通図柄の当たりと判定する。また、この普通図柄当たり乱数テーブルは、普通図柄の低確率時(普通図柄の通常状態である期間)用と、その低確率時より普通図柄の当たりとなる確率の高い高確率時(普通図柄の時短状態である期間)用との2種類に分けられ、それぞれに含まれる大当たりとなる乱数の個数が異なって設定されている。このように、当たりとなる乱数の個数を異ならせることにより、普通図柄の低確率時と普通図柄の高確率時とで、当たりとなる確率が変更される。
図9(d)に示すように、普通図柄の低確率時に、普通図柄の当たりとなる乱数値は24個あり、その範囲は「5〜28」となっている。これら乱数値は、低確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに格納されている。このように普通図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が24なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/10」となる。
パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、球が第2入球口67を通過すると、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が30秒間実行される。そして、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜28」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口64が「0.2秒間×1回」だけ開放される。尚、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の低確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第1入球口64が「0.2秒間×1回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「0.5秒間×2回」開放しても良い。
一方で、普通図柄の高確率時に、普通図柄の大当たりとなる乱数値は200個あり、その範囲は「5〜204」となっている。これらの乱数値は、高確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに格納されている。このように特別図柄の低確率時には、乱数値の総数が240ある中で、大当たりとなる乱数値の総数が200なので、特別図柄の大当たりとなる確率は、「1/1.2」となる。
パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、球が第2入球口67を通過すると、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得されると共に、第2図柄表示装置83において普通図柄の変動表示が3秒間実行される。そして、取得された第2当たり乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲であれば当選と判定されて、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されると共に、第1入球口64が「1秒間×2回」開放される。このように、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第1入球口64の解放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第1入球口64へ球が入球し易い状態となる。尚、第2当たり乱数カウンタC4の値(乱数値)から、普通図柄の当たりか否かを判定する乱数値を格納したテーブル(図示せず)は、ROM202内に設けられている。尚、本実施形態では、パチンコ機10が普通図柄の高確率時である場合に、普通図柄の当たりとなったら第1入球口64が「1秒間×2回」だけ開放されるが、開放時間や回数は任意に設定すれば良い。例えば、「3秒間×3回」開放しても良い。
第2初期値乱数カウンタCINI2は、第2当たり乱数カウンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜239)、タイマ割込処理(図10参照)毎に1回更新されると共に、メイン処理(図18参照)の残余時間内で繰り返し更新される。
このように、RAM203には種々のカウンタ等が設けられており、主制御装置110では、このカウンタ等の値に応じて大当たり抽選や第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81における表示の設定、第2図柄表示装置83における表示結果の抽選といったパチンコ機10の主要な処理を実行することができる。
図7に戻り、説明を続ける。RAM203は、図8に図示した各種カウンタのほか、MPU201の内部レジスタの内容やMPU201により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。
なお、RAM203は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM203に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。
停電などの発生により電源が遮断されると、その電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタの値がRAM203に記憶される。一方、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、RAM203に記憶される情報に基づいて、パチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰される。RAM203への書き込みはメイン処理(図18参照)によって電源遮断時に実行され、RAM203に書き込まれた各値の復帰は電源投入時の立ち上げ処理(図17参照)において実行される。なお、MPU201のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路252からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU201へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図16参照)が即座に実行される。
また、RAM203は、図7に示すように、特別図柄保留球格納エリア203aと、普通図柄保留球格納エリア203bと、特別図柄保留球数カウンタ203cと、普通図柄保留球数カウンタ203dと、時短中カウンタ203eと、その他記憶エリアとを有している。
特別図柄保留球格納エリア203aは、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び停止種別選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
より具体的には、球が第1入球口64へ入賞(始動入賞)したタイミングで、各カウンタC1〜C3の各値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、保留第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、特別図柄の抽選が行われる場合には、特別図柄保留球格納エリア203aの保留第1エリアに記憶されている各カウンタC1〜C3の各値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶された各カウンタC1〜C3の各値に基づいて、特別図柄の抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となる。そこで、他の保留エリア(保留第2エリア〜保留第4エリア)に記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリア(保留第1エリア〜保留第3エリア)に詰めるシフト処理が行われる。本実施形態では、特別図柄保留球格納エリア203aにおいて、入賞のデータが記憶されている保留エリア(第2保留エリア〜第4保留エリア)についてのみデータのシフトが行われる。
普通図柄保留球格納エリア203bは、特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、1つの実行エリアと、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)とを有している。これらの各エリアには、第2当たり乱数カウンタC4が格納される。
より具体的には、球が左右何れかの第2入球口67を通過したタイミングで、カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、4つの保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、特別図柄保留球格納エリア203aと同様に、入賞した順序が保持されつつ、入賞に対応するデータが格納される。尚、4つの保留エリアの全てにデータが記憶されている場合には、新たに何も記憶されない。
その後、主制御装置110において、普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、普通図柄保留球格納エリア203bの保留第1エリアに記憶されているカウンタC4の値が、実行エリアへシフトされ(移動させられ)、その実行エリアに記憶されたカウンタC4の値に基づいて、普通図柄の当たりの抽選などの判定が行われる。
尚、保留第1エリアから実行エリアへデータをシフトすると、保留第1エリアが空き状態となるので、特別図柄保留球格納エリア203aの場合と同様に、他の保留エリアに記憶されている入賞のデータを、エリア番号の1小さい保留エリアに詰めるシフト処理が行われる。また、データのシフトも、入賞のデータが記憶されている保留エリアについてのみ行われる。
特別図柄保留球数カウンタ203cは、第1入球口64への入球(始動入賞)に基づいて第1図柄表示装置37で行われる特別図柄(第1図柄)の変動表示(第3図柄表示装置81で行われる変動表示)の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この特別図柄保留球数カウンタ203cは、初期値がゼロに設定されており、第1入球口64へ球が入球して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図13のS404参照)。一方、特別図柄保留球数カウンタ203cは、新たに特別図柄の変動表示が実行される毎に、1減算される(図11のS205参照)。
この特別図柄保留球数カウンタ203cの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)は、保留球数コマンドによって音声ランプ制御装置113に通知される(図11のS206、図13のS405参照)。保留球数コマンドは、特別図柄保留球数カウンタ203cの値が変更される度に、主制御装置110から音声ランプ制御装置113に対して送信されるコマンドである。
音声ランプ制御装置113は、特別図柄保留球数カウンタ203cの値が変更される度に、主制御装置110より送信される保留球数コマンドによって、主制御装置110に保留された変動表示の保留球数そのものの値を取得することができる。これにより、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bによって管理される変動表示の保留球数が、ノイズ等の影響によって、主制御装置110に保留された実際の変動表示の保留球数からずれてしまった場合であっても、次に受信する保留球数コマンドによって、そのずれを修正することができる。
尚、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドに基づいて保留球数を管理し、保留球数が変化する度に表示制御装置114に対して、保留球数を通知するための表示用保留球数コマンドを送信する。表示制御装置114は、この表示用保留球数コマンドによって通知された保留球数を基に、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に保留球数図柄を表示する。
普通図柄保留球数カウンタ203dは、第2入球口67における球の通過に基づいて第2図柄表示装置83で行われる普通図柄(第2図柄)の変動表示の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。この普通図柄保留球数カウンタ203dは、初期値がゼロに設定されており、球が第2入球口67を通過して変動表示の保留球数が増加する毎に、最大値4まで1加算される(図15のS704参照)。一方、普通図柄保留球数カウンタ203dは、新たに普通図柄(第2図柄)の変動表示が実行される毎に、1減算される(図14のS605参照)。
球が左右何れかの第2入球口67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203dの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)が4未満であれば、第2当たり乱数カウンタC4の値が取得され、その取得されたデータが、普通図柄保留球格納エリア203bに記憶される(図15のS705)。一方、球が左右何れかの第2入球口67を通過した場合に、この普通図柄保留球数カウンタ203dの値が4であれば、普通図柄保留球格納エリア203bには新たに何も記憶されない(図15のS703:No)。
時短中カウンタ203eは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203eの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203eの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。この時短中カウンタ203eは、初期値がゼロに設定されており、主制御装置110において特別図柄の抽選が行われ、特別図柄の大当たりと判定される度に、その大当たり種別に応じた値が設定される。即ち、特別図柄の大当たりになった場合には、時短中カウンタ203eの値が幾つであるかに関わらず、大当たり種別に応じた値が新たに設定される。
具体的には、大当たり種別が「大当たりB」であると判定されると、時短中カウンタ203eは100に設定される(図11のS214参照)。その後、時短中カウンタ203eの値が0になるまで、特別図柄の変動演出が終了する毎に1が減算される(図11のS217)。
普通図柄の当たりの抽選が行われる場合には、時短中カウンタ203eの値が参照され、その値が1以上であれば、高確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに基づいて、普通図柄の抽選が行われる一方、時短中カウンタ203eの値が0であれば、低確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに基づいて、普通図柄の抽選が行われる(図14のS610,S611参照)。
その他記憶エリア203zは、その他遊技に必要な各種データ等が記憶されるエリアである。
主制御装置110のMPU201には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン204を介して入出力ポート205が接続されている。入出力ポート205には、払出制御装置111、音声ランプ制御装置113、第1図柄表示装置37、第2図柄表示装置83、第2図柄保留ランプ84、特定入賞口65aの開閉板の下辺を軸として前方側に開閉駆動するための大開放口ソレノイドや電動役物を駆動するためのソレノイドなどからなるソレノイド209が接続され、MPU201は、入出力ポート205を介してこれらに対し各種コマンドや制御信号を送信する。
また、入出力ポート205には、図示しないスイッチ群やセンサ群などからなる各種スイッチ208や、電源装置115に設けられた後述のRAM消去スイッチ回路253が接続され、MPU201は各種スイッチ208から出力される信号や、RAM消去スイッチ回路253より出力されるRAM消去信号SG2に基づいて各種処理を実行する。
払出制御装置111は、払出モータ216を駆動させて賞球や貸出球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU211は、そのMPU211により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM212と、ワークメモリ等として使用されるRAM213とを有している。
払出制御装置111のRAM213は、主制御装置110のRAM203と同様に、MPU211の内部レジスタの内容やMPU211により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種のフラグおよびカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)とを有している。RAM213は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置115からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM213に記憶されるデータは、すべてバックアップされる。なお、主制御装置110のMPU201と同様、MPU211のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路252から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU211へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理(図24参照)が即座に実行される。
払出制御装置111のMPU211には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン214を介して入出力ポート215が接続されている。入出力ポート215には、主制御装置110や払出モータ216、発射制御装置112などがそれぞれ接続されている。また、図示はしないが、払出制御装置111には、払い出された賞球を検出するための賞球検出スイッチが接続されている。なお、該賞球検出スイッチは、払出制御装置111に接続されるが、主制御装置110には接続されていない。
発射制御装置112は、主制御装置110により球の発射の指示がなされた場合に、操作ハンドル51の回転操作量に応じた球の打ち出し強さとなるよう球発射ユニット112aを制御するものである。球発射ユニット112aは、図示しない発射ソレノイドおよび電磁石を備えており、その発射ソレノイドおよび電磁石は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、球の発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bがオフ(操作されていないこと)を条件に、操作ハンドル51の回動量に対応して発射ソレノイドが励磁され、操作ハンドル51の操作量に応じた強さで球が発射される。
音声ランプ制御装置113は、音声出力装置(図示しないスピーカなど)226における音声の出力、ランプ表示装置(電飾部29〜33、表示ランプ34など)227における点灯および消灯の出力、変動演出(変動表示)や連続予告演出といった表示制御装置114で行われる第3図柄表示装置81の表示態様の設定などを制御するものである。演算装置であるMPU221は、そのMPU221により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM222と、ワークメモリ等として使用されるRAM223とを有している。
音声ランプ制御装置113のMPU221には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン224を介して入出力ポート225が接続されている。入出力ポート225には、主制御装置110、表示制御装置114、音声出力装置226、ランプ表示装置227、枠ボタン22などがそれぞれ接続されている。
音声ランプ制御装置113は、枠ボタン22からの入力を監視し、遊技者によって枠ボタン22が操作された場合は、第3図柄表示装置81で表示されるステージを変更したり、スーパーリーチ時の演出内容を変更したりするように、音声出力装置226、ランプ表示装置227を制御し、また、表示制御装置114へ指示する。ステージが変更される場合は、変更後のステージに応じた背面画像を第3図柄表示装置81に表示させるべく、変更後のステージに関する情報を含めた背面画像変更コマンドを表示制御装置114へ送信する。ここで、背面画像とは、第3図柄表示装置81に表示させる主要な画像である第3図柄の背面側に表示される画像のことである。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110からのコマンドや、音声ランプ制御装置113に接続された各種装置等の状況に応じてエラーを判定し、そのエラーの種別を含めてエラーコマンドを表示制御装置114へ送信する。表示制御装置114では、受信したエラーコマンドによって示されるエラー種別(例えば、振動エラー)に応じたエラーメッセージ画像を第3図柄表示装置81に遅滞無く表示させる制御が行われる。
音声ランプ制御装置113のROM222には、SW演出パターンテーブル222aが格納されている。また、音声ランプ制御装置113のRAM223には、入賞情報格納エリア223aと、特別図柄保留球数カウンタ223bと、変動開始フラグ223cと、停止種別選択フラグ223dと、SW押下回数カウンタ223eと、演出カウンタ223fと、SW有効時間記憶エリア223g、その他記憶エリア223zとが少なくとも設けられている。
入賞情報格納エリア223aは、1つの実行エリアと、4つのエリア(第1エリア〜第4エリア)とを有しており、これらの各エリアには、入賞情報がそれぞれ格納される。本パチンコ機10では、主制御装置110において始動入賞となった場合に、その始動入賞に応じて取得された第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値から、その始動入賞に対応する特別図柄の抽選が行われた場合に得られる各種情報(当否、停止種別、変動パターン)が主制御装置110において予測(推定)され、その予測された各種情報が、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へ入賞情報コマンドによって通知される。
音声ランプ制御装置113では、入賞情報コマンドが受信されると、その入賞情報コマンドにより通知された各種情報(当否、停止種別、変動パターン)が入賞情報として抽出されて、その入賞情報が、入賞情報格納エリア223aに記憶される。より具体的には、抽出された入賞情報が、4つのエリア(第1エリア〜第4エリア)の空いているエリアの中で、エリア番号(第1〜第4)の小さいエリアから順番に記憶される。つまり、エリア番号の小さいエリアほど、時間的に古い入賞に対応するデータが記憶され、第1エリアには、時間的に最も古い入賞に対応するデータが記憶される。
特別図柄保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cと同様に、第1図柄表示装置37(および第3図柄表示装置81)で行われる変動演出(変動表示)であって、主制御装置110において保留されている変動演出の保留球数(待機回数)を最大4回まで計数するカウンタである。
上述したように、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110に直接アクセスして、主制御装置110のRAM203に格納されている特別図柄保留球数カウンタ203cの値を取得することができない。よって、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110から送信される保留球数コマンドに基づいて保留球数をカウントし、特別図柄保留球数カウンタ223bにて、その保留球数を管理するようになっている。
具体的には、主制御装置110では、第1入球口64への入球によって変動表示の保留球数が加算された場合、又は、主制御装置110において特別図柄における変動表示が実行されて保留球数が減算された場合に、加算後または減算後の特別図柄保留球数カウンタ203cの値を示す保留球数コマンドを、音声ランプ制御装置113へ送信する。
音声ランプ制御装置113は、主制御装置110より送信される保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値を取得して、特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する(図21のS1409参照)。このように、音声ランプ制御装置113では、主制御装置110より送信される保留球数コマンドに従って、特別図柄保留球数カウンタ223bの値を更新するので、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cと同期させながら、その値を更新することができる。
特別図柄保留球数カウンタ223bの値は、第3図柄表示装置81における保留球数図柄の表示に用いられる。即ち、音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドの受信に応じて、そのコマンドにより示される保留球数を特別図柄保留球数カウンタ223bに格納すると共に、格納後の特別図柄保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114に通知するべく、表示用保留球数コマンドを表示制御装置114に対して送信する。
表示制御装置114では、この表示用保留球数コマンドを受信すると、そのコマンドにより示される保留球数の値、即ち、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bの値分の保留球数図柄を第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示するように、画像の描画を制御する。上述したように、特別図柄保留球数カウンタ223bは、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203aと同期しながら、その値が変更される。従って、第3図柄表示装置81の小領域Ds1に表示される保留球数図柄の数も、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203aの値に同期させながら、変化させることができる。よって、第3図柄表示装置81には、変動表示が保留されている保留球の数を正確に表示させることができる。
変動開始フラグ223cは、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドを受信した場合にオンされ(図21のS1402参照)、第3図柄表示装置81における変動表示の設定がなされるときにオフされる(図22のS1702参照)。変動開始フラグ223cがオンになると、受信した変動パターンコマンドから抽出された変動パターンに基づいて、表示用変動パターンコマンドが設定される。
ここで設定された表示用変動パターンコマンドは、RAM223に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU221により実行されるメイン処理(図20参照)のコマンド出力処理(S1302)の中で、表示制御装置114に向けて送信される。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
停止種別選択フラグ223dは、主制御装置110から送信される停止種別コマンドを受信した場合にオンされ(図21のS1405参照)、第3図柄表示装置81における停止種別の設定がなされるときにオフされる(図22のS1707参照)。
SW押下回数カウンタ223eは、枠ボタン22を押下した回数をカウントするためのカウンタである。このSW押下回数カウンタ223eは、SW演出が設定され、SW有効時間記憶エリア223gに0より大きい値が記憶されている、即ち、SW有効時間中に枠ボタン22が押下されると1ずつ加算される。具体的には、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)のS1606の処理において1ずつ加算される。一方、S1602、S1614の処理において、初期値である0にリセットされる。このSW押下回数カウンタ223eの値は、SW演出における抽選確率の設定等に主に用いられるように構成されている。
演出カウンタ223fは、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する演出の抽選や、演出の選択等に用いられるカウンタ値である。この演出カウンタ223fは、0〜198までの範囲で更新されるカウンタ値であり、上限値である198まで更新された後、さらに更新されると初期値である0に更新される。図示は省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行するメイン処理(図20参照)の中で一ずつ加算されて更新される。
SW有効時間記憶エリア223gは、枠ボタン22の操作を有効と判定される有効期間を記憶するための記憶エリアである。SW有効時間が記憶されると、そのSW有効時間の時間経過に基づいて、減算されて更新される。このSW有効時間記憶エリア223gに0秒より大きい値を示す有効時間が記憶されると、SW有効時間中であると判別される。
その他記憶エリア223zには、その他遊技に必要な各種データ等が記憶される記憶エリアである。
RAM223は、その他、主制御装置110より受信したコマンドを、そのコマンドに対応した処理が行われるまで一時的に記憶するコマンド記憶領域(図示せず)などを有している。なお、コマンド記憶領域はリングバッファで構成され、FIFO(First In First Out)方式によってデータの読み書きが行われる。音声ランプ処理装置113のコマンド判定処理(図21参照)が実行されると、コマンド記憶領域に記憶された未処理のコマンドのうち、最初に格納されたコマンドが読み出され、コマンド判定処理によって、そのコマンドが解析されて、そのコマンドに応じた処理が行われる。
表示制御装置114は、音声ランプ制御装置113及び第3図柄表示装置81が接続され、音声ランプ制御装置113より受信したコマンドに基づいて、第3図柄表示装置81における第3図柄の変動表示(変動演出)や連続予告演出を制御するものである。この表示制御装置114の詳細については、すでに公知な構成であるので省略する。
<第1実施形態における主制御装置110による制御処理について>
次に、図10から図18までのフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU201の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2m秒間隔で)起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号SG1の入力により起動されるNMI割込処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込処理とNMI割込処理とを説明し、その後、立ち上げ処理とメイン処理とを説明する。
図10は、主制御装置110内のMPU201により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、例えば2ミリ秒毎に実行される定期処理である。タイマ割込処理では、まず各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(S101)。即ち、主制御装置110に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
次に、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を実行する(S102)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。同様に、第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では239)に達した際、0にクリアし、その第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値をRAM203の該当するバッファ領域に格納する。
更に、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4の更新を実行する(S103)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、停止種別選択カウンタC3及び第2当たり乱数カウンタC4をそれぞれ1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施形態ではそれぞれ、299,99,99,239)に達した際、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
次に、第1図柄表示装置37において表示を行うための処理であると共に、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動パターンなどを設定する特別図柄変動処理を実行し(S104)、次いで、第1入球口64への入賞(始動入賞)に伴う始動入賞処理を実行する(S105)。尚、特別図柄変動処理、始動入賞処理の詳細は、図11〜図13を参照して後述する。
始動入賞処理を実行した後は、第2図柄表示装置83において表示を行うための処理である普通図柄変動処理を実行し(S106)、第2入球口67における球の通過に伴うスルーゲート通過処理を実行する(S107)。尚、普通図柄変動処理、及び、スルーゲート通過処理の詳細は、図14および図15を参照して後述する。スルーゲート通過処理を実行した後は、発射制御処理を実行し(S108)、更に、定期的に実行すべきその他の処理を実行して(S109)、タイマ割込処理を終了する。なお、発射制御処理は、遊技者が操作ハンドル51に触れていることをタッチセンサ51aにより検出し、且つ、発射を停止させるための打ち止めスイッチ51bが操作されていないことを条件に、球の発射のオン/オフを決定する処理である。主制御装置110は、球の発射がオンである場合に、発射制御装置112に対して球の発射指示をする。
次に、図11を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動処理(S104)について説明する。図11は、この特別図柄変動処理(S104)を示すフローチャートである。この特別図柄変動処理(S104)は、タイマ割込処理(図10参照)の中で実行され、第1図柄表示装置37において行う特別図柄(第1図柄)の変動表示や、第3図柄表示装置81において行う第3図柄の変動表示などを制御するための処理である。
この特別図柄変動処理では、まず、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S201)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S201:Yes)、そのまま本処理を終了する。
特別図柄の大当たり中でなければ(S201:No)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S202)、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中でなければ(S202:No)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)を取得する(S203)。次に、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が0よりも大きいか否かを判別し(S204)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が0であれば(S204:No)、そのまま本処理を終了する。
一方、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が0でなければ(S204:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)を1減算し(S205)、演算により変更された特別図柄保留球数カウンタ203cの値を示す保留球数コマンドを設定する(S206)。ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図18参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄保留球数カウンタ203cの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する。
S206の処理により保留球数コマンドを設定した後は、特別図柄保留球格納エリア203aに格納されたデータをシフトする(S207)。S207の処理では、特別図柄保留球格納エリア203aの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、第1図柄表示装置37において変動表示を開始するための特別図柄変動開始処理を実行する(S208)。なお、特別図柄変動開始処理については、図12を参照して後述する。
S202の処理において、第1図柄表示装置37の表示態様が変動中であれば(S202:Yes)、第1図柄表示装置37において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S209)。第1図柄表示装置37において実行される変動表示の変動時間は、変動種別カウンタCS1により選択された変動パターンに応じて決められており(変動パターンコマンドに応じて決められており)、この変動時間が経過していなければ(S209:No)、本処理を終了する。
一方、S209の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S209:Yes)、第1図柄表示装置37の停止図柄に対応した表示態様を設定する(S210)。停止図柄の設定は、図19を参照して後述する特別図柄変動開始処理(S208)によって予め行われる。この特別図柄変動開始処理が実行されると、特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、特別図柄の抽選が行われる。より具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値に応じて特別図柄の大当たりか否かが決定されると共に、特別図柄の大当たりである場合には、第1当たり種別カウンタC2の値に応じて大当たりAとなるか、大当たりBとなるかが決定される。
尚、本実施形態では、大当たりAになる場合には、第1図柄表示装置37において青色のLEDを点灯させ、大当たりBになる場合には赤色のLEDを点灯させる。また、外れである場合には赤色のLEDと緑色のLEDとを点灯させる。なお、各LEDの表示は、次の変動表示が開始される場合に点灯が解除されるが、変動の停止後数秒間のみ点灯させるものとしても良い。
S210の処理が終了した後は、第1図柄表示装置37において実行中の変動表示が開始されたときに、特別図柄変動開始処理によって行われた特別図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、特別図柄の大当たりであるかを判定する(S211)。今回の抽選結果が特別図柄の大当たりであれば(S211:Yes)、2種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA、大当たりB)のうち、大当たり種別が何であるかを判定し(S212)、大当たり種別が大当たりAであれば、大当たり後の遊技状態を高確率遊技状態(確変)に設定する(S213)。また、大当たり種別が大当たりBであれば、時短中カウンタ203eに100を設定する(S214)。そして、特別図柄の大当たりの開始を設定し(S215)、本処理を終了する。S216の処理によって、特別図柄の大当たりの開始が設定されると、メイン処理(図18参照)の大当たり制御処理(S1004)が実行された場合に、S1101:Yesへ分岐して、オープニングコマンドが設定される。その結果、第3図柄表示装置81において、大当たり演出が開始される。
S211の処理において、今回の抽選結果が特別図柄の外れであれば(S211:No)、
時短中カウンタ203eの値が1以上であるかを判定し(S216)、時短中カウンタ203eの値が1以上であれば(S216:Yes)、時短中カウンタ203eの値を1減算して(S217)、本処理を終了する。一方、時短中カウンタ203eの値が0であれば(S216:No)、S221の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図12を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される特別図柄変動開始処理(S208)について説明する。図12は、特別図柄変動開始処理(S208)を示したフローチャートである。この特別図柄変動開始処理(S208)は、タイマ割込処理(図10参照)の特別図柄変動処理(図11参照)の中で実行される処理であり、特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納された各種カウンタの値に基づいて、「特別図柄の大当たり」又は「特別図柄の外れ」の抽選(当否判定)を行うと共に、第1図柄表示装置37および第3図柄表示装置81で行われる変動演出の演出パターン(変動演出パターン)を決定するための処理である。
特別図柄変動開始処理では、まず、特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納されている第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2、及び、停止種別選択カウンタC3の各値を取得する(S301)。
次に、遊技状態が確変中であるかを判定する(S302)。確変中である場合は(S302:Yes)、S301の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S304)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値を、高確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている30の乱数値と1つ1つ比較する。上述したように、特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「0〜9」の10個が設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S306の処理へ移行する。
一方、S302の処理において、確変中でない場合は(S302:No)、パチンコ機10が特別図柄の通常状態であるので、S301の処理で取得した第1当たり乱数カウンタC1の値と、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルとに基づいて、特別図柄の大当たりか否かの抽選結果を取得する(S304)。具体的には、第1当たり乱数カウンタC1の値を、低確率時用の特別図柄大当たり乱数テーブルに格納されている3の乱数値と1つ1つ比較する。特別図柄の大当たりとなる乱数値としては、「7」の1個が設定されており、第1当たり乱数カウンタC1の値と、これらの当たりとなる乱数値とが一致する場合に、特別図柄の大当たりであると判定する。特別図柄の抽選結果を取得したら、S305の処理へ移行する。
そして、S303またはS304の処理によって取得した特別図柄の抽選結果が、特別図柄の大当たりであるかを判定し(S305)、特別図柄の大当たりであると判定された場合には(S305:Yes)、S301の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値に基づいて、大当たり時の表示態様を設定する(S306)。より具体的には、S301の処理で取得した第1当たり種別カウンタC2の値と、特別図柄大当たり種別テーブルに格納されている乱数値とを比較し、3種類ある特別図柄の大当たり(大当たりA、大当たりB、大当たりC)のうち、大当たり種別が何であるかを判定する。上述したように、第1当たり種別カウンタC2の値が「0〜49」の範囲にあれば、大当たりA(16R大当たり、特別図柄の確変)であると判定し、「50〜99」の範囲にあれば、大当たりB(16R大当たり、特別図柄の低確率状態、普通図柄の時短期間100回)であると判定する。
このS306の処理では、判定された大当たり種別(大当たりA、大当たりB)に応じて、第1図柄表示装置37の表示態様(LED37aの点灯状態)が設定される。また、大当たり種別に対応した停止図柄を、第3図柄表示装置81において停止表示させるべく、大当たり種別(大当たりA、大当たりB)が停止種別として設定される。
次に、大当たり時の変動パターンを決定する(S307)。S307の処理で変動パターンが設定されると、第1図柄表示装置37における変動演出の変動時間(表示時間)が設定されると共に、第3図柄表示装置81において大当たり図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。なお、変動種別カウンタCS1の数値と変動時間との関係は、テーブル等により予め規定されている。
例えば、外れ用の変動パターンとしては、「外れ(長時間用)」、「外れ(短時間用)」、「外れノーマルリーチ」各種、「外れスーパーリーチ」各種、「外れスペシャルリーチ」各種が規定され、大当たりA・大当たりB・大当たりC共用の変動パターンとしては、「共用ノーマルリーチ」各種、「共用スーパーリーチ」各種、「共用スペシャルリーチ」各種が規定され、大当たりC用の変動パターンとしては、「スペシャルリーチ」各種が規定され、当たり・外れ共用の変動パターンとしては、「共用ノーマルリーチ」各種、「共用スーパーリーチ」各種、「共用スペシャルリーチ」各種が規定されている。
S305の処理において、特別図柄の外れである判定された場合には(S305:No)、外れ時の表示態様を設定する(S308)。S308の処理では、第1図柄表示装置37の表示態様を外れ図柄に対応した表示態様に設定すると共に、特別図柄保留球格納エリア203aの実行エリアに格納されている停止種別選択カウンタC3の値に基づいて、第3図柄表示装置81において表示させる停止種別として、前後外れリーチであるか、前後外れ以外リーチであるか、完全外れであるかを設定する。
ここでは、パチンコ機10が特別図柄の確変状態であれば、S301の処理で取得した停止種別選択カウンタC3の値と、高確率時用の停止種別選択テーブルに格納されている乱数値とを比較して、停止種別を設定する。具体的には、停止種別選択カウンタC3の値が「0〜89」の範囲にあれば、完全外れを設定し、「90〜97」の範囲にあれば前後外れ以外リーチを設定し、「98,99」であれば前後外れリーチを設定する。一方、パチンコ機10が特別図柄の通常状態であれば、停止種別選択カウンタC3の値と、低確率時用の停止種別選択テーブルに格納されている乱数値とを比較して、停止種別を設定する。具体的には、停止種別選択カウンタC3の値が「0〜79」の範囲にあれば、完全外れを設定し、「80〜97」の範囲にあれば前後外れ以外リーチを設定し、「98,99」であれば前後外れリーチを設定する。
次に、外れ時の変動パターンを決定する(S309)。ここでは、第1図柄表示装置37の表示時間が設定されると共に、第3図柄表示装置81において外れ図柄で停止するまでの第3図柄の変動時間が決定される。このとき、S308の処理と同様に、RAM203のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1の値を確認し、変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ等の図柄変動の変動時間を決定する。
S307の処理またはS309の処理が終わると、次に、S307の処理またはS309の処理で決定した変動パターンを表示制御装置114へ通知するための変動パターンコマンドを設定する(S310)。次いで、設定された停止種別を表示制御装置114へ通知するための停止種別コマンドを設定する(S311)。これらの変動パターンコマンドおよび停止種別コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、メイン処理(図18)のS1001の処理で、これらのコマンドが音声ランプ制御装置113に送信される。音声ランプ制御装置113は、停止種別コマンドをそのまま表示制御装置114へ送信する。S312の処理が終わると、特別図柄変動処理へ戻る。
次に、説明の便宜上、まず始動入賞情報処理(S105)を説明し、その後、遅延先読み処理(S105)を説明する。まず、図13のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される始動入賞処理(S105)を説明する。図13は、この始動入賞処理(S105)を示すフローチャートである。この始動入賞処理(S105)は、タイマ割込処理(図10参照)の中で実行され、第1入球口64への入賞(始動入賞)の有無を判断し、始動入賞があった場合に、各種乱数カウンタが示す値の保留処理と、その保留された各種乱数カウンタが示す値から、特別図柄における抽選結果の先読みを実行するための処理である。
始動入賞処理が実行されると、まず、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したか否かを判定する(S401)。ここでは、第1入球口64への入球を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第1入球口64に入賞したと判別されると(S401:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)を取得する(S402)。そして、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S403)。
そして、第1入球口64への入賞がないか(S401:No)、或いは、第1入球口64への入賞があっても特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が4未満でなければ(S403:No)、S415の処理へ移行する。一方、第1入球口64への入賞があり(S401:Yes)、且つ、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)が4未満であれば(S403:Yes)、特別図柄保留球数カウンタ203cの値(N)を1加算する(S404)。そして、演算により変更された特別図柄保留球数カウンタ203cの値を示す保留球数コマンドを設定する(S405)。
ここで設定された保留球数コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図18参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、保留球数コマンドを受信すると、その保留球数コマンドから特別図柄保留球数カウンタ203cの値を抽出し、抽出した値をRAM223の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する。
S405の処理により保留球数コマンドを設定した後は、上述したタイマ割込処理のS103で更新した第1当たり乱数カウンタC1、第1当たり種別カウンタC2及び停止種別選択カウンタC3の各値を、RAM203の特別図柄保留球格納エリア203aの空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納する(S406)。尚、S406の処理では、特別図柄保留球カウンタ203cの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
次いで、S406の処理で取得した各種カウンタの値に基づいて、変動開始時の当否判定結果を判別する(S407)。ここでは、変動開始時の遊技状態(確変か通常)を判別して当否判定結果を判別する。S407の処理で実行した当否判定結果が大当たりであるか判別する(S408)。当否判定結果が大当たりであると判別した場合には(S408:Yes)、大当たり入賞コマンドを設定する(S409)。一方、当否判定結果が外れであると判別した場合には(S408:No)、外れ入賞コマンドを設定する(S410)。
ここで設定された入賞情報コマンドは、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶され、MPU201により実行される後述のメイン処理(図18参照)の外部出力処理(S1001)の中で、音声ランプ制御装置113に向けて送信される。音声ランプ制御装置113は、入賞情報コマンドを受信すると、その入賞情報コマンドから、当否と、停止種別と、変動パターンとを抽出し、それらの情報を入賞情報として入賞情報格納エリア223aに格納する。
次に、図14を参照して、主制御装置110内のMPU201により実行される普通図柄変動処理(S106)について説明する。図14は、この普通図柄変動処理(S106)を示すフローチャートである。この普通図柄変動処理(S106)は、タイマ割込処理(図10参照)の中で実行され、第2図柄表示装置83において行う第2図柄の変動表示や、第1入球口64に付随する電動役物の開放時間などを制御するための処理である。
この普通図柄変動処理では、まず、今現在が、普通図柄(第2図柄)の当たり中であるか否かを判定する(S601)。普通図柄(第2図柄)の当たり中としては、第2図柄表示装置83において当たりを示す表示がなされている最中と、第1入球口64に付随する電動役物の開閉制御がなされている最中とが含まれる。判定の結果、普通図柄(第2図柄)の当たり中であれば(S601:Yes)、そのまま本処理を終了する。
一方、普通図柄(第2図柄)の当たり中でなければ(S601:No)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であるか否かを判定し(S602)、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中でなければ(S602:No)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S603)。次に、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が0よりも大きいか否かを判別し(S604)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が0であれば(S604:No)、そのまま本処理を終了する。一方、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が0でなければ(S604:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を1減算する(S605)。
次に、普通図柄保留球格納エリア203bに格納されたデータをシフトする(S606)。S606の処理では、普通図柄保留球格納エリア203bの保留第1エリア〜保留第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、普通図柄保留球格納エリア203bの実行エリアに格納されている第2当たり乱数カウンタC4の値を取得する(S607)。
次に、RAM203の時短中カウンタ203eの値が1以上であるかを判定する(S608)。尚、時短中カウンタ203eは、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるか否かを示すカウンタであり、時短中カウンタ203eの値が1以上であれば、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であることを示し、時短中カウンタ203eの値が0であれば、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であることを示す。
時短中カウンタ203eの値が1以上である場合は(S608:Yes)、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S609)。特別図柄の大当たり中としては、第1図柄表示装置37及び第3図柄表示装置81において特別図柄の大当たり(特別図柄の大当たり遊技中も含む)を示す表示がなされている最中と、特別図柄の大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S609:Yes)、S611の処理に移行する。本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、普通図柄の抽選が当たりとなりにくくなるように構成されている。これは、特別図柄の大当たり中(即ち、特別遊技状態中)は、遊技者が特別入賞口65aに入賞させようとして球を打つので、第1入球口64に付随する電動役物が開放されて、特別入賞口65aに入賞させようとした球が、第1入球口64に入ることをできるだけ抑制するためである。尚、特別入賞口65aは、第1入球口64の直ぐ下に設けられているので、特別図柄の大当たり中に第1入球口64に球が入ることを抑制していても、第1入球口64には球が多く入球する。その結果、殆どの場合、パチンコ機10が特別遊技状態に移行している間に、第1入球口64についての保留球数は最大(4回)になる。
S609の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S609:No)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、S607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルと基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S610)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、高確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5〜204」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0〜4,205〜239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図8(b)参照)。
S608の処理において、時短中カウンタ203eの値が0である場合は(S608:No)、S611の処理へ移行する。S611の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、S607の処理で取得した第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルとに基づいて、普通図柄の当たりか否かの抽選結果を取得する(S611)。具体的には、第2当たり乱数カウンタC4の値と、低確率時用の普通図柄当たり乱数テーブルに格納されている乱数値と比較する。上述したように、第2当たり種別カウンタC4の値が「5〜28」の範囲にあれば、普通図柄の当たりであると判定し、「0〜4,29〜239」の範囲にあれば、普通図柄の外れであると判定する(図8(b)参照)。
次に、S610またはS611の処理によって取得した普通図柄の抽選結果が、普通図柄の当たりであるかを判定し(S612)、普通図柄の当たりであると判定された場合には(S612:Yes)、当たり時の表示態様を設定する(S613)。このS613の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「○」の図柄が点灯表示されるように設定する。
そして、時短中カウンタ203eの値が1以上であるかを判定し(S614)、時短中カウンタ203eの値が1以上であれば(S614:Yes)、今現在が、特別図柄の大当たり中であるか否かを判定する(S615)。判定の結果、特別図柄の大当たり中であれば(S615:Yes)、S617の処理に移行する。本実施形態では、特別図柄の大当たり中は、球が第1入球口64に入ることをできるだけ抑制するために、普通図柄の当たりになった場合でも、普通図柄の外れとなった場合と同様に、電動役物の開放回数および開放時間が設定される。
S615の処理において、特別図柄の大当たり中でなければ(S615:No)、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中でなくて、パチンコ機10が普通図柄の時短状態であるので、第1入球口64に付随する電動役物の開放期間を1秒間に設定すると共に、その開放回数を2回に設定し(S616)、S619の処理へ移行する。S614の処理において、時短中カウンタ203eの値が0である場合は(S614:No)、S617の処理へ移行する。S617の処理では、パチンコ機10が特別図柄の大当たり中であるか、又は、パチンコ機10が普通図柄の通常状態であるので、第1入球口64に付随する電動役物の開放期間を0.2秒間に設定すると共に、その開放回数を1回に設定し(S617)、S619の処理へ移行する。
S612の処理において、普通図柄の外れであると判定された場合には(S612:No)、外れ時の表示態様を設定する(S618)。このS618の処理では、第2図柄表示装置83における変動表示が終了した後に、停止図柄(第2図柄)として「×」の図柄が点灯表示されるように設定する。外れ時の表示態様の設定が終了したら、S619の処理へ移行する。
S619の処理では、時短中カウンタ203eの値が1以上であるかを判定し(S619)、時短中カウンタ203eの値が1以上であれば(S619:Yes)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を3秒間に設定して(S620)、本処理を終了する。一方、時短中カウンタ203eの値が0であれば(S619:No)、第2図柄表示装置83における変動表示の変動時間を30秒間に設定して(S621)、本処理を終了する。このように、特別図柄の大当たり中を除き、普通図柄の高確率時には、普通図柄の低確率時と比較して、変動表示の時間が「30秒→3秒」と非常に短くなり、更に、第1入球口64の解放期間が「0.2秒×1回→1秒間×2回」と非常に長くなるので、第1入球口64へ球が入球し易い状態となる。
S602の処理において、第2図柄表示装置83の表示態様が変動中であれば(S602:Yes)、第2図柄表示装置83において実行している変動表示の変動時間が経過したか否かを判別する(S622)。尚、ここでの変動時間は、第2図柄表示装置83において変動表示が開始される前に、S620の処理またはS621の処理によって予め設定された時間である。
S622の処理において、変動時間が経過していなければ(S622:No)、本処理を終了する。一方、S622の処理において、実行している変動表示の変動時間が経過していれば(S622:Yes)、第2図柄表示装置83の停止表示を設定する(S623)。S623の処理では、普通図柄の抽選が当たりとなって、S613の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「○」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。一方、普通図柄の抽選が外れとなって、S618の処理により表示態様が設定されていれば、第2図柄としての「×」図柄が、第2図柄表示装置83において停止表示(点灯表示)されるように設定される。S623の処理により、停止表示が設定されると、次にメイン処理(図18参照)の第2図柄表示更新処理(S1007参照)が実行された場合に、第2図柄表示装置83における変動表示が終了し、S613の処理またはS618の処理で設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)が第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)される。
次に、第2図柄表示装置83において実行中の変動表示が開始されたときに、普通図柄変動処理によって行われた普通図柄の抽選結果(今回の抽選結果)が、普通図柄の当たりであるかを判定する(S624)。今回の抽選結果が普通図柄の当たりであれば(S624:Yes)、第1入球口64に付随する電動役物の開閉制御開始を設定し(S625)、本処理を終了する。S625の処理によって、電動役物の開閉制御開始が設定されると、次にメイン処理(図18参照)の電動役物開閉処理(S1005参照)が実行された場合に、電動役物の開閉制御が開始され、S616の処理またはS617の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで電動役物の開閉制御が継続される。一方、S624の処理において、今回の抽選結果が普通図柄の外れであれば(S624:No)、S625の処理をスキップして、本処理を終了する。
次に、図15のフローチャートを参照して、主制御装置110内のMPU201により実行されるスルーゲート通過処理(S107)を説明する。図15は、このスルーゲート通過処理(S107)を示すフローチャートである。このスルーゲート通過処理(S107)は、タイマ割込処理(図10参照)の中で実行され、第2入球口67における球の通過の有無を判断し、球の通過があった場合に、第2当たり乱数カウンタC4が示す値を取得し保留するための処理である。
スルーゲート通過処理では、まず、球が第2入球口67を通過したか否かを判定する(S701)。ここでは、第2入球口67における球の通過を3回のタイマ割込処理にわたって検出する。そして、球が第2入球口67を通過したと判定されると(S701:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(普通図柄における変動表示の保留回数M)を取得する(S702)。そして、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S703)。
球が第2入球口67を通過していないか(S701:No)、或いは、球が第2入球口67を通過していても普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が4未満でなければ(S703:No)、本処理を終了する。一方、球が第2入球口67を通過し(S701:Yes)、且つ、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)が4未満であれば(S703:Yes)、普通図柄保留球数カウンタ203dの値(M)を1加算する(S704)。そして、上述したタイマ割込処理のS103で更新した第2当たり乱数カウンタC4の値を、RAM203の普通図柄保留球格納エリア203bの空き保留エリア(保留第1エリア〜保留第4エリア)のうち最初のエリアに格納して(S705)、本処理を終了する。尚、S705の処理では、普通図柄保留球カウンタ203dの値を参照し、その値が0であれば、保留第1エリアを最初のエリアとする。同様に、その値が1であれば保留第2エリアを、その値が2であれば保留第3エリアを、その値が3であれば保留第4エリアを、それぞれ最初のエリアとする。
図16は、主制御装置110内のMPU201により実行されるNMI割込処理を示すフローチャートである。NMI割込処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に、主制御装置110のMPU201により実行される処理である。このNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM203に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から主制御装置110内のMPU201のNMI端子に出力される。すると、MPU201は、実行中の制御を中断してNMI割込処理を開始し、電源断の発生情報の設定として、電源断の発生情報をRAM203に記憶し(S801)、NMI割込処理を終了する。
なお、上記のNMI割込処理は、払出発射制御装置111でも同様に実行され、かかるNMI割込処理により、電源断の発生情報がRAM213に記憶される。即ち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路252から払出制御装置111内のMPU211のNMI端子に出力され、MPU211は実行中の制御を中断して、NMI割込処理を開始するのである。
次に、図17を参照して、主制御装置110に電源が投入された場合に主制御装置110内のMPU201により実行される立ち上げ処理について説明する。図17は、この立ち上げ処理を示すフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時のリセットにより起動される。立ち上げ処理では、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S901)。例えば、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。次いで、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置113、払出制御装置111等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つために、ウエイト処理(本実施形態では1秒)を実行する(S902)。そして、RAM203のアクセスを許可する(S903)。
その後は、電源装置115に設けたRAM消去スイッチ122(図3参照)がオンされているか否かを判別し(S904)、オンされていれば(S904:Yes)、処理をS912へ移行する。一方、RAM消去スイッチ122がオンされていなければ(S904:No)、更にRAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S905)、記憶されていなければ(S905:No)、前回の電源遮断時の処理が正常に終了しなかった可能性があるので、この場合も、処理をS912へ移行する。
RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S905:Yes)、RAM判定値を算出し(S906)、算出したRAM判定値が正常でなければ(S907:No)、即ち、算出したRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致しなければ、バックアップされたデータは破壊されているので、かかる場合にも処理をS912へ移行する。なお、図18のS1014の処理で後述する通り、RAM判定値は、例えばRAM203の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。このRAM判定値に代えて、RAM203の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断するようにしても良い。
S912の処理では、サブ側の制御装置(周辺制御装置)となる払出制御装置111を初期化するために払出初期化コマンドを送信する(S912)。払出制御装置111は、この払出初期化コマンドを受信すると、RAM213のスタックエリア以外のエリア(作業領域)をクリアし、初期値を設定して、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。主制御装置110は、払出初期化コマンドの送信後は、RAM203の初期化処理(S913,S914)を実行する。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ122を押しながら電源が投入される。従って、立ち上げ処理の実行時にRAM消去スイッチ122が押されていれば、RAMの初期化処理(S913,S914)を実行する。また、電源断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様に、RAM203の初期化処理(S913,S914)を実行する。RAMの初期化処理(S913,S914)では、RAM203の使用領域を0クリアし(S913)、その後、RAM203の初期値を設定する(S914)。RAM203の初期化処理の実行後は、S910の処理へ移行する。
一方、RAM消去スイッチ122がオンされておらず(S904:No)、電源断の発生情報が記憶されており(S905:Yes)、更にRAM判定値(チェックサム値等)が正常であれば(S907:Yes)、RAM203にバックアップされたデータを保持したまま、電源断の発生情報をクリアする(S908)。次に、サブ側の制御装置(周辺制御装置)を駆動電源遮断時の遊技状態に復帰させるための復電時の払出復帰コマンドを送信し(S909)、S910の処理へ移行する。払出制御装置111は、この払出復帰コマンドを受信すると、RAM213に記憶されたデータを保持したまま、遊技球の払い出し制御を開始可能な状態となる。
S910の処理では、演出許可コマンドを音声ランプ制御装置113へ送信し、音声ランプ制御装置113および表示制御装置114に対して各種演出の実行を許可する。次いで、割込みを許可して(S911)、後述するメイン処理に移行する。
次に、図18を参照して、上記した立ち上げ処理後に主制御装置110内のMPU201により実行されるメイン処理について説明する。図18は、このメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、4m秒周期の定期処理としてS1001〜S1007の各処理が実行され、その残余時間でS1010,S1011のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
メイン処理においては、まず、タイマ割込処理(図10参照)の実行中に、RAM203に設けられたコマンド送信用のリングバッファに記憶されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置(周辺制御装置)に送信する外部出力処理を実行する(S1001)。具体的には、タイマ割込処理(図10参照)におけるS101のスイッチ読み込み処理で検出した入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置111に対して獲得球数に対応する賞球コマンドを送信する。また、特別図柄変動処理(図11参照)や始動入賞処理(図13参照)で設定された保留球数コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。また、始動入賞処理で設定された入賞情報コマンドを音声ランプ制御装置113に送信する。更に、この外部出力処理により、第3図柄表示装置81による第3図柄の変動表示に必要な変動パターンコマンド、停止種別コマンド等を音声ランプ制御装置113に送信する。また、大当たり制御処理(図27参照)で設定されたオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、エンディングコマンドを音声ランプ制御装置113へ送信する。加えて、球の発射を行う場合には、発射制御装置112へ球発射信号を送信する。
次に、変動種別カウンタCS1の値を更新する(S1002)。具体的には、変動種別カウンタCS1を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では198)に達した際、0にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域に格納する。
変動種別カウンタCS1の更新が終わると、払出制御装置111より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み(S1003)、次いで、特別図柄の大当たり状態である場合に、大当たり演出の実行や、可変入賞装置65の特定入賞口(大開放口)65aを開放又は閉鎖するための大当たり制御処理を実行する(S1004)。大当たり制御処理では、大当たり状態のラウンド毎に特定入賞口65aを開放し、特定入賞口65aの最大開放時間が経過したか、又は特定入賞口65aに球が規定数入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると特定入賞口65aを閉鎖する。この特定入賞口65aの開放と閉鎖とを所定ラウンド数繰り返し実行する。尚、本実施形態では、大当たり制御処理(S1004)をメイン処理において実行しているが、タイマ割込処理において実行しても良い。
次に、第1入球口64に付随する電動役物の開閉制御を行う電動役物開閉処理を実行する(S1005)。電動役物開閉処理では、普通図柄変動処理(図14参照)のS625の処理によって電動役物の開閉制御開始が設定された場合に、電動役物の開閉制御を開始する。尚、この電動役物の開閉制御は、普通図柄変動処理におけるS616の処理またはS617の処理で設定された開放時間および開放回数が終了するまで継続される。
次に、第1図柄表示装置37の表示を更新する第1図柄表示更新処理を実行する(S1006)。第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図19参照)のS308の処理またはS310の処理によって変動パターンが設定された場合に、その変動パターンに応じた変動表示を、第1図柄表示装置37において開始する。本実施形態では、第1図柄表示装置37のLED37aの内、変動が開始されてから変動時間が経過するまでは、例えば、現在点灯しているLEDが赤であれば、その赤のLEDを消灯すると共に緑のLEDを点灯させ、緑のLEDが点灯していれば、その緑のLEDを消灯すると共に青のLEDを点灯させ、青のLEDが点灯していれば、その青のLEDを消灯すると共に赤のLEDを点灯させる。
なお、メイン処理は4ミリ秒毎に実行されるが、そのメイン処理の実行毎にLEDの点灯色を変更すると、LEDの点灯色の変化を遊技者が確認することができない。そこで、遊技者がLEDの点灯色の変化を確認することができるように、メイン処理が実行される毎にカウンタ(図示せず)を1カウントし、そのカウンタが100に達した場合に、LEDの点灯色の変更を行う。即ち、0.4s毎にLEDの点灯色の変更を行う。尚、カウンタの値は、LEDの点灯色が変更されたら、0にリセットされる。
また、第1図柄表示更新処理では、特別図柄変動開始処理(図19参照)のS308の処理またはS310の処理によって設定された変動パターンに対応する変動時間が終了した場合に、第1図柄表示装置37において実行されている変動表示を終了し、特別図柄変動開始処理(図19参照)のS307の処理またはS309の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第1図柄)を第1図柄表示装置37に停止表示(点灯表示)する。
次に、第2図柄表示装置83の表示を更新する第2図柄表示更新処理を実行する(S1007)。第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動開始処理(図14参照)のS620の処理またはS621の処理によって第2図柄の変動時間が設定された場合に、第2図柄表示装置83において変動表示を開始する。これにより、第2図柄表示装置83では、第2図柄としての「○」の図柄と「×」の図柄とを交互に点灯させる変動表示が行われる。また、第2図柄表示更新処理では、普通図柄変動処理(図14参照)のS623の処理によって第2図柄表示装置83の停止表示が設定された場合に、第2図柄表示装置83において実行されている変動表示を終了し、普通図柄変動開始処理(図14参照)のS613の処理またはS618の処理によって設定された表示態様で、停止図柄(第2図柄)を第2図柄表示装置83に停止表示(点灯表示)する。
その後は、RAM203に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別し(S1008)、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1008:No)、停電監視回路252から停電信号SG1は出力されておらず、電源は遮断されていない。よって、かかる場合には、次のメイン処理の実行タイミングに至ったか否か、即ち今回のメイン処理の開始から所定時間(本実施形態では4m秒)が経過したか否かを判別し(S1009)、既に所定時間が経過していれば(S1009:Yes)、処理をS1001へ移行し、上述したS1001以降の各処理を繰り返し実行する。
一方、今回のメイン処理の開始から未だ所定時間が経過していなければ(S1009:No)、所定時間に至るまで間、即ち、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、第1初期値乱数カウンタCINI1、第2初期値乱数カウンタCINI2及び変動種別カウンタCS1の更新を繰り返し実行する(S1010,S1011)。
まず、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2との更新を実行する(S1010)。具体的には、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2を1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施形態では299、239)に達した際、0にクリアする。そして、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新値を、RAM203の該当するバッファ領域にそれぞれ格納する。次に、変動種別カウンタCS1の更新を、S1002の処理と同一の方法によって実行する(S1011)。
ここで、S1001〜S1007の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次のメイン処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2の更新を繰り返し実行することにより、第1初期値乱数カウンタCINI1と第2初期値乱数カウンタCINI2(即ち、第1当たり乱数カウンタC1の初期値、第2当たり乱数カウンタC4の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1についてもランダムに更新することができる。
また、S1008の処理において、RAM203に電源断の発生情報が記憶されていれば(S1008:Yes)、停電の発生または電源のオフにより電源が遮断され、停電監視回路252から停電信号SG1が出力された結果、図16のNMI割込処理が実行されたということなので、S1012以降の電源遮断時の処理が実行される。まず、各割込処理の発生を禁止し(S1012)、電源が遮断されたことを示す電源断コマンドを他の制御装置(払出制御装置111や音声ランプ制御装置113等の周辺制御装置)に対して送信する(S1013)。そして、RAM判定値を算出して、その値を保存し(S1014)、RAM203のアクセスを禁止して(S1015)、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。ここで、RAM判定値は、例えば、RAM203のバックアップされるスタックエリア及び作業エリアにおけるチェックサム値である。
なお、S1008の処理は、S1001〜S1007で行われる遊技の状態変化に対応した一連の処理の終了時、又は、残余時間内に行われるS1010とS1011の処理の1サイクルの終了時となるタイミングで実行されている。よって、主制御装置110のメイン処理において、各設定が終わったタイミングで電源断の発生情報を確認しているので、電源遮断の状態から復帰する場合には、立ち上げ処理の終了後、処理をS1001の処理から開始することができる。即ち、立ち上げ処理において初期化された場合と同様に、処理をS1001の処理から開始することができる。よって、電源遮断時の処理において、MPU201が使用している各レジスタの内容をスタックエリアへ退避したり、スタックポインタの値を保存しなくても、初期設定の処理(S901)において、スタックポインタが所定値(初期値)に設定されることで、S1001の処理から開始することができる。従って、主制御装置110の制御負担を軽減することができると共に、主制御装置110が誤動作したり暴走することなく正確な制御を行うことができる。
<第1実施形態における音声ランプ制御装置113による制御処理について>
次に、図19から図24を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU221の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される立ち上げ処理と、その立ち上げ処理後に実行されるメイン処理とがある。
まず、図19を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される立ち上げ処理を説明する。図19は、この立ち上げ処理を示したフローチャートである。この立ち上げ処理は電源投入時に起動される。
立ち上げ処理が実行されると、まず、電源投入に伴う初期設定処理を実行する(S1201)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定する。その後、電源断処理中フラグがオンしているか否かによって、今回の立ち上げ処理が瞬間的な電圧降下(瞬間的な停電、所謂「瞬停」)によって、S1318の電源断処理(図20参照)の実行途中に開始されたものであるか否かが判断される(S1202)。図20を参照して後述する通り、音声ランプ制御装置113は、主制御装置110から電源断コマンドを受信すると(図20のS1315参照)、S1318の電源断処理を実行する。かかる電源断処理の実行前に、電源断処理中フラグがオンされ、該電源断処理の終了後に、電源断処理中フラグはオフされる。よって、S1318の電源断処理が実行途中であるか否かは、電源断処理中フラグの状態によって判断できる。
電源断処理中フラグがオフであれば(S1202:No)、今回の立ち上げ処理は、電源が完全に遮断された後に開始されたか、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始されたものである。よって、これらの場合には、RAM223のデータが破壊されているか否かを確認する(S1203)。
RAM223のデータ破壊の確認は、次のように行われる。即ち、RAM223の特定の領域には、S1206の処理によって「55AAh」のキーワードとしてのデータが書き込まれている。よって、その特定領域に記憶されるデータをチェックし、該データが「55AAh」であればRAM223のデータ破壊は無く、逆に「55AAh」でなければRAM223のデータ破壊を確認することができる。RAM223のデータ破壊が確認されれば(S1203:Yes)、S1204へ移行して、RAM223の初期化を開始する。一方、RAM223のデータ破壊が確認されなければ(S1203:No)、S1208へ移行する。
なお、今回の立ち上げ処理が、電源が完全に遮断された後に開始された場合には、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードは記憶されていないので(電源断によってRAM223の記憶は喪失するから)、RAM223のデータ破壊と判断され(S1203:Yes)、S1204へ移行する。一方、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した後に開始されたか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって開始された場合には、RAM223の特定領域には「55AAh」のキーワードが記憶されているので、RAM223のデータは正常と判断されて(S1203:No)、S1208へ移行する。
電源断処理中フラグがオンであれば(S1202:Yes)、今回の立ち上げ処理は、瞬間的な停電が生じた後であって、S1318の電源断処理の実行途中に、音声ランプ制御装置113のMPU221にリセットがかかって開始されたものである。かかる場合は電源断処理の実行途中なので、RAM223の記憶状態は必ずしも正しくない。よって、かかる場合には制御を継続することはできないので、処理をS1204へ移行して、RAM223の初期化を開始する。
S1204の処理では、RAM223の全範囲の記憶領域をチェックする(S1204)。チェック方法としては、まず、1バイト毎に「0FFh」を書き込み、それを1バイト毎に読み出して「0FFh」であるか否かを確認し、「0FFh」であれば正常と判別する。かかる1バイト毎の書き込み及び確認を、「0FFh」に次いで、「55h」、「0AAh」、「00h」の順に行う。このRAM223の読み書きチェックにより、RAM223のすべての記憶領域が0クリアされる。
RAM223のすべての記憶領域について、読み書きチェックが正常と判別されれば(S1205:Yes)、RAM223の特定領域に「55AAh」のキーワードを書き込んで、RAM破壊チェックデータを設定する(S1206)。この特定領域に書き込まれた「55AAh」のキーワードを確認することにより、RAM223にデータ破壊があるか否かがチェックされる。一方、RAM223のいずれかの記憶領域で読み書きチェックの異常が検出されれば(S1205:No)、RAM223の異常を報知して(S1207)、電源が遮断されるまで無限ループする。RAM223の異常は、表示ランプ34により報知される。なお、音声出力装置226により音声を出力してRAM223の異常報知を行うようにしても良いし、表示制御装置114にエラーコマンドを送信して、第3図柄表示装置81にエラーメッセージを表示させるようにしてもよい。
S1208の処理では、電源断フラグがオンされているか否かを判別する(S1208)。電源断フラグはS1318の電源断処理の実行時にオンされる(図20のS1317参照)。つまり、電源断フラグは、S1318の電源断処理が実行される前にオンされるので、電源断フラグがオンされた状態でS1208の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、瞬間的な停電が生じた後であってS1318の電源断処理の実行を完了した状態で開始された場合である。従って、かかる場合には(S1208:Yes)、音声ランプ制御装置113の各処理を初期化するためにRAMの作業エリアをクリアし(S1209)、RAM223の初期値を設定した後(S1210)、割込み許可を設定して(S1211)、メイン処理へ移行する。なお、RAM223の作業エリアとしては、主制御装置110から受信したコマンド等を記憶する領域以外の領域をいう。
一方、電源断フラグがオフされた状態でS1208の処理に至るのは、今回の立ち上げ処理が、例えば電源が完全に遮断された後に開始されたためにS1204からS1206の処理を経由してS1208の処理へ至ったか、或いは、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって(主制御装置110からの電源断コマンドを受信することなく)開始された場合である。よって、かかる場合には(S1208:No)、RAM223の作業領域のクリア処理であるS1209をスキップして、処理をS1210へ移行し、RAM223の初期値を設定した後(S1210)、割込み許可を設定して(S1211)、メイン処理へ移行する。
なお、S1209のクリア処理をスキップするのは、S1204からS1206の処理を経由してS1208の処理へ至った場合には、S1204の処理によって、既にRAM223のすべての記憶領域はクリアされているし、ノイズなどによって音声ランプ制御装置113のMPU221にのみリセットがかかって、立ち上げ処理が開始された場合には、RAM223の作業領域のデータをクリアせず保存しておくことにより、音声ランプ制御装置113の制御を継続できるからである。
次に、図20を参照して、音声ランプ制御装置113の立ち上げ処理後に音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。図20は、このメイン処理を示したフローチャートである。メイン処理が実行されると、まず、メイン処理が開始されてから、又は、今回のS1301の処理が実行されてから1m秒以上が経過したか否かが判別され(S1301)、1m秒以上経過していなければ(S1301:No)、S1302〜S1310の処理を行わずにS1311の処理へ移行する。S1301の処理で、1m秒経過したか否かを判別するのは、S1302〜S1310が主に表示(演出)に関する処理であり、短い周期(1m秒以内)で編集する必要がないのに対して、S1311の変動表示設定処理や、S1312のコマンド判定処理や、S1313およびS1314のカウンタ値を更新する処理を短い周期で実行する方が好ましいからである。S1312の処理が短い周期で実行されることにより、主制御装置110から送信されるコマンドの受信洩れを防止でき、S1311の処理が短い周期で実行されることにより、コマンド判定処理によって受信されたコマンドに基づき、変動演出に関する設定を遅滞なく行うことができる。
S1301の処理で1m秒以上経過していれば(S1301:Yes)、まず、S1303〜S1312の処理によって設定された、表示制御装置114に対する各種コマンドを、表示制御装置114に対して送信する(S1302)。次いで、表示ランプ34の点灯態様の設定や後述するS1308の処理で編集されるランプの点灯態様となるよう各ランプの出力を設定し(S1303)、その後電源投入報知処理を実行する(S1304)。電源投入報知処理は、電源が投入された場合に所定の時間(例えば30秒)電源が投入されたことを知らせる報知を行うものであり、その報知は音声出力装置226やランプ表示装置227により行われる。また、第3図柄表示装置81の画面において電源が供給されたことを報知するようコマンドを表示制御装置114に送信するものとしても良い。なお、電源投入時でなければ、電源投入報知処理による報知は行わずにS1305の処理へ移行する。
S1305の処理では客待ち演出処理が実行され、その後、保留個数表示更新処理が実行される(S1306)。客待ち演出処理では、パチンコ機10が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に、第3図柄表示装置81の表示をタイトル画面に切り替える設定などが行われ、その設定がコマンドとして表示制御装置114に送信される。保留個数表示更新処理では、特別図柄保留球数カウンタ223bの値に応じて保留ランプ(図示せず)を点灯させる処理が行われる。
その後、枠ボタン入力監視・演出処理が実行される(S1307)。この枠ボタン入力監視・演出処理では、演出効果を高めるために遊技者に操作される枠ボタン22が押されたか否かの入力を監視し、枠ボタン22の入力が確認された場合に対応した演出を行うよう設定する処理である。この枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)については、図23を参照して、詳細について後述する。
枠ボタン入力監視・演出処理が終わると、ランプ編集処理を実行し(S1308)、その後音編集・出力処理を実行する(S1309)。ランプ編集処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう電飾部29〜33の点灯パターンなどが設定される。音編集・出力処理では、第3図柄表示装置81で行われる表示に対応するよう音声出力装置226の出力パターンなどが設定され、その設定に応じて音声出力装置226から音が出力される。
S1309の処理後、液晶演出実行管理処理が実行され(S1310)、S1311の処理へ移行する。液晶演出実行管理処理では、主制御装置110から送信される変動パターンコマンドに基づいて第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間が設定される。この液晶演出実行監視処理で設定された時間に基づいてS1308のランプ編集処理が実行される。なお、S1309の音編集・出力処理も第3図柄表示装置81で行われる変動表示に要する時間と同期した時間で実行される。
S1311の処理では、主制御装置110より受信したコマンドに応じた処理を行うコマンド判定処理を行う(S1311)。このコマンド判定処理の詳細については、図21を参照して後述する。そして、このコマンド判定処理(図21、S1311)の後には、変動表示設定処理が実行される(S1312)。変動表示設定処理では、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドが生成されて設定される。その結果、そのコマンドが表示制御装置114に送信される。尚、この変動表示設定処理の詳細については、図22を参照して後述する。
S1312の処理が終わると、ワークRAM233に電源断の発生情報が記憶されているか否かを判別する(S1315)。電源断の発生情報は、主制御装置110から電源断コマンドを受信した場合に記憶される。S1315の処理で電源断の発生情報が記憶されていれば(S1315:Yes)、電源断フラグ及び電源断処理中フラグを共にオンして(S1317)、電源断処理を実行する(S1318)。電源断処理の実行後は、電源断処理中フラグをオフし(S1319)、その後、処理を、無限ループする。電源断処理では、割込処理の発生を禁止すると共に、各出力ポートをオフして、音声出力装置226およびランプ表示装置227からの出力をオフする。また、電源断の発生情報の記憶も消去する。
一方、S1315の処理で電源断の発生情報が記憶されていなければ(S1315:No)、RAM223に記憶されるキーワードに基づき、RAM223が破壊されているか否かが判別され(S1316)、RAM223が破壊されていなければ(S1316:No)、S1301の処理へ戻り、繰り返しメイン処理が実行される。一方、RAM223が破壊されていれば(S1316:Yes)、以降の処理の実行を停止させるために、処理を無限ループする。ここで、RAM破壊と判別されて無限ループするとメイン処理が実行されないので、その後、第3図柄表示装置81による表示が変化しない。よって、遊技者は、異常が発生したことを知ることができるので、ホールの店員などを呼びパチンコ機10の修復などを頼むことができる。また、RAM223が破壊されていると確認された場合に、音声出力装置226やランプ表示装置227によりRAM破壊の報知を行うものとしても良い。
次に、図21を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるコマンド判定処理(S1311)について説明する。図21は、このコマンド判定処理(S1311)を示したフローチャートである。このコマンド判定処理(S1311)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図20参照)の中で実行され、上述したように、主制御装置110から受信したコマンドを判定する。また、この処理では、主制御装置110から保留球数コマンドを受信した場合に、第3図柄表示装置81による連続予告演出の開始の決定も行う。
コマンド判定処理では、まず、RAM223に設けられたコマンド記憶領域から、未処理のコマンドのうち主制御装置110より受信した最初のコマンドを読み出し、解析して、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する(S1401)。変動パターンコマンドを受信した場合には(S1401:Yes)、RAM223に設けられた変動開始フラグ223cをオンし(S1402)、また、受信した変動パターンコマンドから変動パターン種別を抽出する(S1403)。その後、抽出した変動パターンとSW演出パターンテーブル(222a)とに基づいて、SW演出のシナリオを選択して、そのシナリオに設定されているSW有効時間を設定する(S1404)。その後、メイン処理に戻る。ここで抽出された変動パターン種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図22参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の開始とその変動パターン種別を通知する表示用変動パターンコマンドを設定するために用いられる。
一方、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S1401:No)、次いで、主制御装置110より停止種別コマンドを受信したか否かを判定する(S1405)。そして、停止種別コマンドを受信した場合には(S1405:Yes)、RAM223の停止種別選択フラグ223dをオンに設定し(S1406)、受信した停止種別コマンドから停止種別を抽出して(S1407)、メイン処理に戻る。ここで抽出された停止種別は、RAM223に記憶され、後述の変動表示設定処理(図22参照)が実行される場合に参照される。そして、表示制御装置114に対して変動演出の停止種別を通知する表示用停止種別コマンドを設定するために用いられる。
一方、停止種別コマンドを受信していない場合には(S1405:No)、次いで、主制御装置110より保留球数コマンドを受信したか否かを判定する(S1408)。そして、保留球数コマンドを受信した場合には(S1408:Yes)、受信した保留球数コマンドに含まれている値、即ち、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値(特別図柄における変動表示の保留回数N)を抽出し、これを音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bに格納する(S1409)。また、S1409の処理では、更新された特別図柄保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドを設定する。S1409の処理の終了後は、メイン処理に戻る。
ここで、保留球数コマンドは、球が第1入球口64に入賞(始動入賞)したとき、又は、特別図柄の抽選が行われたときに主制御装置110から送信されるので、始動入賞が検出される毎に、又は、特別図柄の抽選が行われる毎に、S1409の処理によって音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bの値を主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値に合わせることができる。よって、ノイズなどの影響により、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bの値が主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値とずれても、始動入賞の検出時や特別図柄の抽選時に、音声ランプ制御装置113の特別図柄保留球数カウンタ223bの値を修正し、主制御装置110の特別図柄保留球数カウンタ203cの値に合わせることができる。尚、S1408の処理が実行されると、更新された特別図柄保留球数カウンタ223bの値を表示制御装置114へ通知するための表示用保留球数コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114では、保留球数に応じた保留球数図柄が第3図柄表示装置81に表示される。
S1408の処理において、保留球数コマンドを受信していない場合には(S1408:No)、次いで、主制御装置110より入賞情報コマンドを受信したか否かを判定する(S1410)。そして、入賞情報コマンドを受信した場合には(S1410:Yes)、受信した入賞コマンドが示す入賞情報を入賞情報格納エリア223aに格納する(S1411)。ここで、この入賞情報格納エリア223aにはそれぞれの保留球の当否判定結果、大当たり種別等の入賞情報が保留球毎にそれぞれ記憶される。
一方、S1410の処理において入賞コマンドを受信していないと判別した場合には(S1410:No)、その他のコマンドに応じた処理を実行する(S1419)。
次に、図22を参照して、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行される変動表示設定処理(S1312)について説明する。図22は、この変動表示設定処理(S1312)を示したフローチャートである。この変動表示設定処理(S1312)は、音声ランプ制御装置113内のMPU221により実行されるメイン処理(図20参照)の中で実行され、第3図柄表示装置81において変動演出を実行させるために、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて表示用変動パターンコマンドを生成し設定する。
変動表示設定処理では、まず、RAM223に設けられた変動開始フラグ223cがオンか否かを判別する(S1501)。そして、変動開始フラグ223cがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1501:No)、主制御装置110より変動パターンコマンドを受信していない状態であるので、S1506の処理へ移行する。一方、変動開始フラグ223cがオンであると判別された場合(S1501:Yes)、変動開始フラグ223cをオフし(S1502)、次いで、コマンド判定処理(図21参照)のS1403の処理において、変動パターンコマンドから抽出した変動演出における変動パターン種別を、RAM223より取得する(S1503)。
そして、取得した変動パターン種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用変動パターンコマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1504)。表示制御装置114では、この表示用変動パターンコマンドを受信することによって、この表示用変動パターンコマンドによって示される変動パターンで、第3図柄表示装置81において第3図柄の変動表示が行われるように、その変動演出の表示制御が開始される。
次いで、入賞情報格納エリア223aに格納されたデータをシフトする(S1505)。S1505の処理では、入賞情報格納エリア223aの第1エリア〜第4エリアに格納されているデータを、実行エリア側に順にシフトさせる処理を行う。より具体的には、第1エリア→実行エリア、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトする。データをシフトした後は、S1506の処理へ移行する。
S1506の処理では、RAM233に設けられた停止種別選択フラグ223dがオンか否かを判別する(S1506)。そして、停止種別選択フラグ223dがオンではない(即ち、オフである)と判別された場合(S1506:No)、主制御装置110より停止種別コマンドを受信していない状態であるので、この変動表示設定処理を終了し、メイン処理に戻る。一方、停止種別選択フラグ223dがオンであると判別された場合(S1506:Yes)、停止種別選択フラグ223dをオフし(S1507)、次いで、コマンド判定処理(図20参照)のS1407の処理において、停止種別コマンドから抽出された変動演出における停止種別を、RAM223より取得する(S1508)。
S1509の処理では、設定された停止種別に基づいて、表示制御装置114へ通知するための表示用停止種別コマンドを生成して、そのコマンドを表示制御装置114へ送信するために設定する(S1509)。表示制御装置114では、この表示用停止種別コマンドを受信することによって、この表示用停止種別コマンドによって示される停止種別に応じた停止図柄が、第3図柄表示装置81で停止表示されるように、変動演出の停止表示が制御される。
次に、図23を参照して、本第1実施形態における音声ランプ制御装置113におけるMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)について説明する。図23は、この枠ボタン入力監視・演出処理(S1307)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)では、まず、SW有効時間記憶エリア223gに記憶されている値が0より大きい値、即ち、SW有効時間中であるか判別する(S1601)。なお、このSW有効時間は、枠ボタン22が遊技者に操作された場合に、その操作を有効として判別する時間であることを示すものである。S1601の処理において、SW有効時間外であると判別した場合には(S1601:Yes)、SW押下回数カウンタ223eを初期値である0にリセットする(S1602)。その後、この処理を終了する。このSW押下回数カウンタ223eは、SW有効時間中に枠ボタン22が押下された回数をカウントするためのカウンタ値である。このように、SW有効時間外である場合には、SW押下回数カウンタ223eを初期値にリセットすることで、SW有効時間中のSW押下回数を正確に計数することができる。
一方、S1601の処理において、SW有効時間中であると判別した場合には(S1601:No)、SW有効時間記憶エリア223gの値を経過時間分減算して更新する(S1603)。枠ボタン22が押下されたか判別する(S1604)。枠ボタン22が押下されていないと判別した場合には(S1604:No)、この処理を終了する。一方、S1604の処理において、枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1604:Yes)、SW有効時間記憶エリア223gよりSW有効時間を取得する(S1605)。
SW押下回数カウンタ223eの値を1加算して更新する。次いで、抽選確率設定処理を実行する(S1607)。ここで、抽選確率設定処理(S1607)では、枠ボタン22が押下されたことに基づいて表示する演出の抽選における抽選確率を現在のSW有効時間に基づいて設定する処理が実行される。
ここで、図24を参照して、この抽選確率設定処理(S1607)について説明する。図24は、この抽選確率設定処理(S1607)を示したフローチャートである。抽選確率設定処理(図24、S1607)では、まず、SW有効時間は残り1秒以下であるか判別する(S1701)。SW有効時間の残りが1秒以下であると判別した場合には(S1701:Yes)、抽選確率を1/2に設定する(S1702)。ここで、抽選確率を1/2に設定した場合には、演出カウンタ223f(0〜199)の値のうち、0〜99までの値を当たり値として設定する。
SW押下回数カウンタ223eの値が20以上であるか判別する(S1703)。SW押下回数カウンタ223eの値が20以上であると判別した場合には(S1703:Yes)、抽選確率を1/1に設定する(S1704)。ここでは、演出カウンタ223fの値をすべて当たり値として設定する。その後、この処理を終了する。一方、S1703の処理において、SW押下回数カウンタ223eは20未満であると判別した場合には(S1703:No)、この処理を終了する。
次に、S1701の処理において、SW有効時間が1秒以下でないと判別した場合には、SW有効時間は2秒以下であるか判別する(S1705)。SW有効時間が2秒以下であると判別した場合には(S1705:Yes)、抽選確率を1/4に設定する(S1706)。ここでは、演出カウンタ223fの値のうち、0〜49までの値を当たり値として設定する。SW押下回数カウンタ223eの値が10以上であるか判別する(S1707)。SW押下回数カウンタ223eの値が10以上であると判別した場合には(S1707:Yes)、抽選確率を1/2に設定する(S1708)。ここでは、S1702の処理と同一の処理が実行される。その後、この処理を終了する。一方、S1707の処理において、SW押下回数カウンタ223eの値が10未満であると判別した場合には(S1707:No)、この処理を終了する。
また、S1705の処理において、SW有効時間が2秒以下でないと判別した場合には(S1705:No)、抽選確率を1/5に設定する(S1709)。ここで、抽選確率を1/5に設定する処理は、演出カウンタ223fの値のうち、0〜39までの値が当たり値として設定される。その後、この処理を終了する。
このように、本実施形態では、SW有効時間の残り時間によって、枠ボタン22を押下した場合に、表示態様を可変させる(本実施形態では、図5(a)〜(b)に示すインジケータを上昇させる)か否かの抽選を実行する抽選確率が設定される。抽選確率は、SW有効時間が少なくなればなるほど、当たりの確率を高くするように設定した。これにより、枠ボタン22をSW有効時間の間、連続で操作して、図5(a)に示したインジケータを上昇させる場合に、SW有効時間の残り時間が多い場合には、当たりの抽選確率が低く設定されているので、インジケータが上昇し難くできる。一方、SW有効時間が少なくなると、当たり抽選確率が高く設定されるので、インジケータが上昇し易く設定することができる。よって、SW有効時間を十分に利用して、遊技者に枠ボタン22を操作する演出を楽しませることができる。
また、本実施形態では、枠ボタン22の押下回数により押下回数が所定回数を超えていれば。当たりとなる抽選確率を高く設定するように構成した。これにより、短時間の間で、枠ボタン22を連続で押下する遊技者には、当たり確率が高く設定され、遊技者に枠ボタン22を多く操作することで、有利な表示がされ易いように思わせることができる。よって、枠ボタン22を操作することを遊技者が楽しみに遊技を行うことができる。従って、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できる。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、特別図柄の変動表示中にインジケータを表示して、枠ボタン22を遊技者が操作することで、インジケータが上昇して、図5(b)に示すように勝利と示してある目盛りまでインジケータを上昇させると遊技者に特別図柄の当否判定結果が大当たりであることを遊技者に報知するSW演出の例を示して説明した。しかしながら、この例に限られず、例えば、特別図柄(第3図柄)を大当たりA、大当たりBを識別困難な図柄として設定して、ぞろ目となることで大当たりを報知する。その後、大当たりAであるか、大当たりBであるかについて枠ボタン22を連続で一定期間連打させる演出を実行して、枠ボタン22を操作する毎に抽選を実行する。その抽選に当選した場合に大当たりAであるか、大当たりBであるかを遊技者に報知するようなSW演出で構成してもよい。このような場合にも、本実施形態のように、SW有効時間によって抽選確率を可変させることで、SW有効時間を有効に利用して遊技者に枠ボタン22を押下する演出を行わせることができる。
さらに、本実施形態の構成では、枠ボタン22を押下する毎に抽選が実行されるので、押下した場合に当たりと判定される回数をランダムにすることができ、例えば、10回押して当たりと判定されることもあれば、1回目で当たりと判定されることもあるため遊技者に意外性を与える演出を行うことができる。よって、多様なパターンを遊技者に楽しませることができ、遊技者が早期に飽きてしまうのを抑制できる。
図23に戻って説明を続ける。抽選確率設定処理(S1607)が実行されると、抽選確率設定処理(S1607)の処理で設定された抽選確率に基づいて、演出カウンタ223fの値を取得して、抽選を実行する(S1608)。抽選結果が当たりであるか判別する(S1609)。抽選結果が外れである場合には(S1609:No)、この処理を終了する。一方、抽選結果が当たりであると判別した場合には(S1609:Yes)、現在変動中の特別図柄の当否判定結果は大当たりであるか判別する(S1610)。当否判定結果が大当たりであると判別した場合には(S1610:Yes)、一発告知をするか判別する(S1611)。ここでは、取得した演出カウンタの値が0〜5のいずれかである判別する。一発告知をすると判別した場合には(S1612:Yes)、表示用当たりゲージ演出コマンドを設定する(S1612)。その後、SW有効時間カウンタ223gの値を初期値である0にリセットし、SW押下回数カウンタ223eの値を0にリセットする(S1613)。その後、この処理を終了する。
このように、演出を実行するかの抽選を実行して、当選した場合には、一発告知の抽選が実行され、一発告知抽選に当選すると、インジケータをMAXまで上昇させて表示させる表示用当たりゲージ演出コマンドが設定される。よって、遊技者に、いきなりインジケータがMAX(図5(b)参照)となる演出を見せることができる。よって、遊技者に意外性のある演出を提供できるので、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうのを防止できる。
一方、S1611の処理において、一発告知抽選が外れであると判別した場合には(S1611:No)、SW押下回数カウンタ223eの値は上限値以上(本実施形態では、30回以上)であるか判別する(S1614)。SW押下回数カウンタ223eの値が上限値以上であると判別した場合には(S1614:Yes)、S1612の処理を実行する。これにより、インジケータが図5(b)に示すように勝利で示した目盛りまで上昇して大当たりであることが報知される。
一方、S1614の処理において、SW押下回数カウンタ223eは、上限値未満であると判別した場合には(S1614:No)、S1615の処理が実行される。また、S1610の処理において、当否判定結果が外れであると判別した場合には(S1610:No)、S1615の処理を実行する。S1615の処理では、SW押下回数カウンタ223eの値に対応したインジケータの目盛りを示す表示用ゲージ演出コマンドが設定される(S1615)。
本実施形態では、SW押下回数カウンタ223eの値が1〜5で目盛り1、6〜9で目盛り2、10〜15で目盛り3、16〜19で目盛り4、20〜29で目盛り5に設定される。なお、本実施形態では、SW押下回数カウンタ223eの値に対応させてインジケータを上昇させるように構成したが、それに限らず、大当たりを示す前の目盛り(本実施形態では、目盛り5)までは、SW演出の抽選に当選する毎に一つずつ上昇させるように構成してもよい。このように構成することで、枠ボタン22の押下回数がランダムで目盛りが上昇するように設定することができる。よって、遊技者に毎回違う演出パターンを提供することができる。なお、本実施形態では、表示制御装置114において実行される処理については、すでに公知の処理であるので、詳細な図示と説明を省略する。
<第2実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図25〜図29を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第2実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間が所定時間以下となった場合に、枠ボタン22を押下した回数(SW押下回数カウンタ223e)の値が所定回数以上であれば、SW有効時間を延長するように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第2実施形態における電気的構成について>
本第2実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成は、第1実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223にSW抽選延長フラグ223hが追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
SW抽選延長フラグ223hは、SW有効時間が延長して設定されたことを示すフラグである。このSW抽選延長フラグ223hは、パチンコ機10に電源が投入された初期状態ではオフに設定されている。また、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する抽選確率設定処理2(図28、S1630)のS1636の処理において、SW有効時間が延長されて設定されるとオンに設定される。また、枠ボタン入力監視・演出処理(図27、S1320)のS1620、S1640の処理においてオフに設定される。
<第2実施形態におけるパチンコ機10による制御処理について>
次に、図26〜図29を参照して、本第2実施形態におけるパチンコ機10により実行される制御処理について説明する。本第2実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理が変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
<第2実施形態における音声ランプ制御装置113による制御処理について>
次に、図26〜図29を参照して、本第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。本第2実施形態では、第1実施形態に対して、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理2(図27、S1320)に変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図27を参照して、本第2実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理2(S1320)について説明する。図27は、この枠ボタン入力監視・演出処理2(S1320)を示したフローチャートである。本第2実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理2(図27、S1320)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)に対して、抽選確率設定処理(図24、S1607)が抽選確率設定処理2(図28、S1630)に変更され、S1620、S1640の処理がそれぞれ追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
S1602の処理において、SW有効時間が0である場合に、SW押下回数カウンタ223eを0に設定した後に、S1620の処理を実行する。S1620の処理では、SW延長フラグ223hをオフに設定する(S1620)。その後、この処理を終了する。
また、S1606の処理が実行されると抽選確率設定処理2を実行する(S1630)。この抽選確率設定処理2(S1630)については、図28を参照して説明する。図28は、この抽選確率設定処理2(S1630)を示したフローチャートである。
抽選確率設定処理2(図28、S1630)では、まず、SW有効時間は3秒以下であるか判別する(S1631)。SW有効時間が残り3秒より多いと判別した場合には(S1631:No)、抽選確率を1/10に設定する(S1632)。ここでは、演出カウンタ223fの値のうち、0から66までの値が当たり値として設定される。
一方、SW有効時間が残り3秒以下であると判別した場合には(S1631:Yes)、SW抽選延長フラグ223hは、オフであるか判別する(S1633)。SW抽選延長フラグ223hはオンであると判別した場合には(S1633:No)、S1638の処理を実行する。一方、S1633の処理においてSW抽選延長フラグ223hがオフであると判別した場合には(S1633:Yes)、SW押下回数カウンタ223eの値は30以上であるか判別する(S1634)。SW押下回数カウンタ223eの値が30未満であると判別した場合には(S1634:No)、S1638の処理を実行する。
一方、S1634の処理において、SW押下回数カウンタ223eの値が30以上であると判別した場合には(S1634:Yes)、SW有効時間記憶エリア223gに設定されているSW有効時間に5秒加算して設定する(S1635)。SW抽選延長フラグ223hをオンに設定する(S1636)。表示用有効時間延長コマンドを設定する(S1637)。このコマンドにより、図6(b)に示すように第3図柄表示装置81に表示されているSW有効時間を示すインジケータによりSW有効時間が増加したことを判別できるようにインジケータが増えて右方向に色を変えて表示される。加算された分は、bで示すように色や模様の異なる表示態様でインジケータに表示されるので、遊技者はSW有効時間が延長されたことを容易に認識できる。また、図6(b)に示すように、第3図柄表示装置81には「延長サービス!!」というSW有効時間が加算されて延長されたことを遊技者に報知する文字が表示される。これにより、遊技者は容易にSW有効時間が増加したことを認識できる。
S1638の処理では、抽選確率を1/3に設定する(S1638)。その後、この処理を終了する。このように、本実施形態では、SW有効時間が残り3秒以下となると、それまでの枠ボタン22の押下回数を判別して、所定回数以上であれば、SW有効時間が延長される。これにより、枠ボタン22を押下する頻度の多い遊技者には、SW有効時間が延長されて、さらに枠ボタン22を操作する期間が増大されるので、より枠ボタン22を操作することを楽しむことができる。一方、枠ボタン22をあまり操作しない遊技者に対しては、SW有効時間は延長されず、SW有効時間が終了する。よって、遊技者の遊技のスタイルに合わせた演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、枠ボタン22の押下回数が所定回数以上である場合にSW有効時間が延長されるように構成したが、それに限らず、変動中の特別図柄の当否判定結果が大当たりである場合に、外れである場合よりも延長されるように設定してもよい。この場合、SW押下回数に関係無く、またはSW押下回数に基づいた所定の抽選確率で抽選を行い、その抽選に当選した場合にSW有効時間延長してもよい。このように構成することで、枠ボタン22を操作しないで遊技をする遊技者であっても、SW有効時間が延長されることで、当否判定結果が大当たりでないかと期待して枠ボタン22を操作するようにすることができる。従って、より遊技の趣向性が向上して、遊技者をより楽しませることができる。
図27に戻って説明を続ける。S1613の処理が実行されるとS1640の処理が実行される。S1640の処理では、SW抽選延長フラグ223hをオフに設定する(S1640)。これにより、SW演出が終了してからSW抽選延長フラグがオフに設定されることで、SW有効時間が何回も延長されてしまう不具合を抑制できる。
次に、図29を参照して、本第2実施形態の変形例として、抽選確率設定処理3(S1650)について説明する。図29は、本第2実施形態の変形例における抽選確率設定処理3(S1650)を示したフローチャートである。この第2実施形態の変形例における抽選確率設定処理3(図29、S1650)は、第2実施形態における抽選確率設定処理2(図28、S1630)に対して、S1637の処理がS1657の処理に変更されている。抽選確率設定処理3(図29、S1650)のS1651〜S1656、S1658までの各処理は、抽選確率設定処理2(図28、S1630)のS1631〜S1636、S1638の処理と同一に処理が実行される。
S1657の処理では、SW有効時間表示を1/5に設定することを指示する表示用可変コマンドが設定される。これにより、表示制御装置114がSW有効時間のインジケータをSW有効時間の減少に合わせてインジケータを可変させるが、その可変スピードが1/5に設定される。これにより、第2実施形態のように、インジケータを増加させる表示をしなくとも、SW有効時間を示すインジケータの可変スピード(減少スピード)が遅く設定されるの、遊技者はSW有効時間が延長されたことを認識できる。
<第3実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図30〜図37を参照して、本第3実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第3実施形態におけるパチンコ機10では、枠ボタン22が押下されてSW演出が表示されてSW演出が終了した場合に、そのSW有効時間の残り時間を加算していき、複数回のSW演出におけるSW有効時間の残り時間で設定された特殊演出(本実施形態では、ミッション演出)を遊技者に提供するように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第3実施形態におけるパチンコ機10のSW演出の表示態様について>
次に、図30(a)〜(b)を参照して、本第3実施形態におけるパチンコ機10のSW演出で第3図柄表示装置81に表示される表示態様の一例について説明する。図30(a)は、本第3実施形態におけるSW演出が設定されて、SW有効時間中に枠ボタン22が遊技者により操作されて変動中の特別図柄の期待度を示すコメント(文字)が表示された場合の表示態様の一例を示した図である。第3図柄表示装置81に右下には、枠ボタン22を模式的に示した図柄と、SW有効時間の残時間を識別できるインジケータMが表示されている。インジケータのaで示した部分がSW有効時間の残時間を示している。また、インジケータMの表示態様の左側には、枠ボタン22が押下されてSW演出が終了した場合のSW有効時間の残り時間の合算状況を示す時間インジケータTが表示されている。SW有効時間の残り時間を合算して、その合算時間に応じて右回りにインジケータが上昇する。
図30(b)は、SW有効時間の残時間の合算値が上限値に達して、その合算時間に対応して、ミッション演出が実行された場合の表示態様を示した図である。残時間が上限値に達すると、「ミッション突入」の文字が表示されて、ミッション内容を示す「3分以内に7でリーチにしろ!!」という文字が表示される。これにより、遊技者は、7図柄でリーチ表示態様となると、特別図柄の当否判定結果が大当たりとなることを認識できる。なお、SW有効時間の残時間は、枠ボタン22が押下された場合のインジケータMで表示されたaで示した時間となっており、遊技者にどのくらいのSW有効時間が残っていたかをわかり易く認識させることができる。
これにより、遊技者は、SW演出が表示されるとなるべく多くのSW有効時間を残した状態でSW演出を終了させるために、早いタイミングで枠ボタン22を押下する。よって、遊技者をより遊技に参加させることができ、遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できる。
<第3実施形態における電気的構成について>
本第3実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成は、第1実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222に表示抽選テーブル222c、コメント選択テーブル222dとインジケータ設定データ222eとがそれぞれ追加されている。
表示抽選テーブル222cは、SW演出において、所定の演出を実行するか否かを決定するためのデータテーブルである。図31(c)は、この表示抽選テーブル222cを模式的に示した模式図である。変動中の特別図柄の当否判定結果別に演出抽選の外れ、当たりに対してそれぞれ演出カウンタ223fの値が割り付けされている。図31(c)に示すように特別図柄の当否判定結果が大当たりである場合には、外れである場合よりも当たりと判別され易いように構成されている。
コメント選択テーブル222dは、図32(a)に示すSW演出において、第3図柄表示装置81で表示されるコメント予告(図30(a)参照)の表示内容を選択するためのデータテーブルである。
インジケータ設定テーブル222eは、図32(b)に示すように、SW有効時間の残時間の合計時間に対応した時間インジケータTの表示態様を決定するためのデータテーブルである。残時間の合計時間に対応して、インジケータの表示を可変させるための可変量が設定されている。インジケータ角度で設定されている角度まで時間インジケータTの色が可変され、残時間の合計値を遊技者に認識させることができる。
また、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223には、残時間記憶エリア223i、ミッションフラグ223jがそれぞれ追加されている。
残時間記憶エリア223iは、SW有効時間の残時間が記憶される記憶エリアである。コメント予告が設定されて、遊技者により枠ボタン22が操作されると、その時点でのSW有効時間の残時間がこの残時間記憶エリア223iに記憶される。
ミッションフラグ223jは、ミッション演出が実行されていることを示すフラグである。ミッション演出が設定されるとこのミッションフラグ223jがオンに設定される。
その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図33を参照して、本第3実施形態におけるパチンコ機10の変動パターン選択テーブルについて説明する。図33(a)は、通常時(ミッション演出以外)において、特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン選択テーブルについて模式的に示した図である。各変動パターンには、それぞれ、演出カウンタ223fの値が設定されており、その値と取得した演出カウンタ223fの値が一致した場合に、SW演出であるコメント予告が設定される。図33(b)は、ミッション演出が設定された場合に、特別図柄の変動パターンを選択するための変動パターン選択テーブルである。ミッション演出が設定された場合にも、選択される変動パターンの変動時間に代わりが無く、第3図柄表示装置81で表示される表示態様のみがミッション演出内容となるように構成されている。ミッション演出中には、SW演出は選択されないように構成されている。
<第3実施形態における音声ランプ制御装置113により制御処理について>
次に、図34〜図37を参照して、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。本第3実施形態における実行される制御処理は、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理2(図34、S1330)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理3(図36、S1340)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図34を参照して、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理2(S1330)について説明する。図34は、このコマンド判定処理2(S1330)を示したフローチャートである。本第3実施形態におけるコマンド判定処理2(図34、S1330)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1402〜S1404の処理が削除され、S1420の処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図35を参照して、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理2(図34、S1330)内の一処理である変動パターン選択処理(S1420)について説明する。図35は、この変動パターン選択処理(S1420)を示したフローチャートである。
変動パターン選択処理(図35、S1330)では、まず、変動開始フラグ223cをオンに設定する(S1421)。ミッションフラグ223jがオンに設定されているか判別する(S1422)。ミッションフラグ223jがオンであると判別した場合には(S1422:Yes)、受信したコマンドに基づいて、ミッション用の変動パターン選択テーブル(図33(b)参照)より変動パターンを選択する(S1423)。その後、この処理を終了する。
一方、S1422の処理において、ミッションフラグ223jがオフであると判別した場合には(S1422:No)、受信したコマンドから変動パターンを抽出する(S1424)。ここでは、図33(a)に示した変動パターン選択テーブルより変動パターンが選択(抽出)される。抽出した変動パターンと演出カウンタ223fの値とに基づいて、SW演出の予告を決定して、SW有効時間を設定する(S1425)。ここでは、取得した演出カウンタ223fの値が選択した変動パターンに設定されている演出カウンタ223fの値と一致するか判別して、一致する場合に、SW演出であるコメント予告が選択される。
次に、図36を参照して、本第3実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理3(S1340)について説明する。図36は、この枠ボタン入力監視・演出処理3(S1340)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理3(図36、S1340)では、まず、SW有効時間が0であるか判別する(S1661)。SW有効時間が0であると判別した場合には(S1661:Yes)、ミッションフラグ223jがオンであるか判別する(S1662)。ミッションフラグ223jがオンであると判別した場合には(S1662:Yes)、残時間記憶エリア223iに設定されている残時間を経過時間分減算する(S1663)。残時間記憶エリア223iに記憶されている値は0であるか判別する(S1664)。残時間記憶エリア223iに記憶されている値が0であると判別した場合には(S1664:Yes)、ミッションフラグ223jをオフに設定する(S1665)。一方、S1662の処理において、ミッションフラグがオフであると判別した場合(S1662:No)、S1664の処理において残時間記憶エリア223iに記憶されている値は0でないと判別した場合には(S1664:No)、この処理を終了する。
また、S1661の処理において、SW有効時間が0でないと判別した場合には(S1661:No)、SW有効時間を減算する(S1666)。枠ボタン22が押下されたか判別する(S1667)。枠ボタン22が押下されていないと判別した場合には(S1667:No)、この処理を終了する。一方、S1667の処理において、枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1667:Yes)、表示用SW押下コマンドを設定する(S1668)。このコマンドにより、枠ボタン22が押下されたことが表示制御装置114に対して通知され、表示制御装置114により表示されている表示態様が可変される。
SW有効時間の残時間を残時間記憶エリア223iに記憶する(S1669)。演出カウンタ223fの値と当否判定結果とに基づいて、表示するコメントをコメント選択テーブル222d(図32(a)参照)より選択する(S1670)。S1670の処理で選択されたコメントに基づいて、表示用コメント表示コマンドを設定する。このコマンドにより表示制御装置114に対して、第3図柄表示装置81に表示されるコメントが通知され、第3図柄表示装置81に表示される。SW有効時間記憶エリア223gに記憶されているSW有効時間を0に設定する(S1672)。その後、ミッション設定処理を実行して(S1673)、この処理を終了する。
このミッション設定処理(S1673)について、図37を参照して説明する。図37は、このミッション設定処理(S1673)を示したフローチャートである。
ミッション設定処理(図37、S1673)では、まず、残時間記憶エリア223iに記憶されている残時間が0より大きい値であるか判別する(S1731)。残時間が0より大きい値であると判別した場合には(S1731:Yes)、残時間が上限値以上(本実施形態では、180秒以上)であるか判別する(S1732)。残時間が上限値以上であると判別した場合には(S1732:Yes)、時間インジケータTをMAXに設定する(S1733)。ミッションフラグ223jをオンに設定する(S1734)。設定したインジケータの表示を示す表示用コマンドを設定する(S1735)。
一方、S1732の処理において、残時間が上限値未満であると判別した場合には(S1732:No)、演出カウンタ223fの値を取得して表示抽選テーブル222c(図31(c)参照)を実行する(S1736)。S1736における抽選結果が当たりであるか判別する(S1737:Yes)、S1733の処理を実行する。一方、S1737の処理においてS1736の処理の抽選結果が外れであると判別した場合には(S1737:No)、残時間に基づいた時間インジケータTを設定する(S1738)。その後、S1735の処理を実行して、この処理を終了する。また、S1731の処理において、残時間が0であると判別した場合には、時間インジケータを0に設定し(S1739)、その後、S1735の処理を実行する。
このように、SW演出が実行された場合に、枠ボタン22が押下されたタイミングでSW有効時間の残時間を加算して記憶していき、その時間で特殊な演出が実行される。さらに、表示抽選を実行することで、残時間の合計が上限値を超えていなくても表示抽選に当選することで、残時間の合計を示すインジケータをMAX(最大)に表示して特殊な演出が設定されるに構成した。この表示抽選は、図31(c)に示すように、保留記憶の中に大当たりとなるものが含まれている場合に、当たりと判別され易いように設定したので、特殊な演出(ミッション演出)が実行されることで、大当たりとなるのではと遊技者が期待することができる。よって、なるべくSW有効時間の残りを多い状態で枠ボタン22を操作するように遊技を行い易くでき、遊技者にSW演出へ参加することを促すことができる。従って、遊技者が遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できる。
<第4実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図38〜図45を参照して、本第4実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第4実施形態におけるパチンコ機10では、複数の選択表示態様が第3図柄表示装置81に表示されて、遊技者が枠ボタン22を操作して、そのうちの一つを選択する場合に、枠ボタン22を連続で操作してしまい、選択された表示態様以外にどのような候補があったか分からなくなるのを防止するために、選択表示態様が表示されてから所定時間内で枠ボタン22が操作されて選択の決定がされた場合には、選択された表示態様とその他に表示されていた候補とを区別して第3図柄表示装置81に表示するように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第4実施形態におけるパチンコ機10のSW演出の表示態様について>
図38を参照して、本第4実施形態における大当たり遊技の開始であるオープニング表示で、大当たり遊技中の演出表示で使用する武器の選択をする表示態様の演出について説明する。図38(a)は、大当たりとなった場合に、オープニング表示態様で遊技者が選択する武器の選択表示態様の一例を示したものである。なお、本実施形態では、枠ボタン22に加え、左右の選択操作を可能にする操作ボタン(図示なし)が枠ボタン22の両側に設けられている。操作ボタンは、音声ランプ制御装置113の入出力ポート225と枠ボタン22と同様に電気的に接続されている。
本実施形態では、大当たりとなると、大当たり遊技において、敵と戦う演出が大当たり遊技中のラウンド表示で第3図柄表示装置81に表示され、そのバトルに主人公が勝利すると大当たり種別が大当たりAであることを遊技者に報知する演出が実行される。そのバトルで主人公が使用する武器を遊技者が選択することができる。図38(a)の例では、サーベル、大砲、ダイナマイトの3つが表示され、その下に選択を示すカーソルが表示される。操作ボタンを操作すると、カーソルが左右に移動して、武器の選択を切り替えることができる。そして、枠ボタン22を押下するとカーソルが表示されている武器が選択される構成となっている。
ここで、大当たり遊技の開始時に、枠ボタン22を連続で押下していたり、操作ボタンと誤って、枠ボタン22を押下してしまうと、短時間の間に、武器の選択が実行されて、その他の候補に何が表示されていたかを知ることができないという不具合があった。このような場合では、例えば、選択できる武器の候補の種類により大当たりAであることの期待度が異なるように設定されるように構成されている場合には、候補の表示が何であったかは、遊技者にとってとても重要な情報となる。
そこで、選択表示態様が表示されてから短時間(本実施形態では、1秒以内)で、選択が決定された場合には、図38(b)に示すように、選択決定したものと、その他の表示されていた候補とが区別できるように第3図柄表示装置81に表示される。
このように構成することで、遊技者が選択表示態様をよく確認しないで短時間のうちに選択を決定してしまっても、どのような候補が表示されていたかを確認できる。また、遊技者が一定以上の時間をかけてから選択した場合には、候補の表示はされないので、第3図柄表示装置81に常に候補の表示がされてしまい、煩わしくなってしまう不具合を抑制できる。
<本第4実施形態における電気的構成について>
次に、図39を参照して、本第4実施形態における電気的構成について説明する。第4実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222にオープニング表示態様選択テーブル222fが追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
オープニング表示態様は、大当たりの開始時に第3図柄表示装置81で表示される表示態様である。本実施形態では、オープニング表示において、図38(a)に示すように、大当たり遊技中のバトル演出で使用する武器の選択表示態様がオープニング表示態様として選択される。
<第4実施形態における制御処理について>
次に、図40〜図45を参照して、本第4実施形態のパチンコ機10で実行される制御処理について説明する。
まず、第1実施形態において、主制御装置110のMPU201により実行される大当たり制御処理(S1004)の詳細な処理について図40を参照して説明する。図40は、この大当たり制御処理を示したフローチャートである。
大当たり遊技処理(図40、S1004)では、まず、大当たり遊技の開始タイミングであるか判別する(S1101)。大当たり遊技の開始タイミングであると判別した場合には(S1101:Yes)、オープニングコマンドを設定し(S1102)、この処理を終了する。一方、S1101の処理において、大当たりの開始タイミングでないと判別された場合には(S1101:No)、大当たり遊技中であるか判別する(S1103)。大当たり遊技中でないと判別した場合には(S1103:No)、この処理を終了する。一方、大当たり遊技中であると判別した場合には(S1103:Yes)、新たなラウンドの開始タイミングであるか判別する(S1104)。
新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S1104:Yes)、大開方向65を開放して(S1105)、新たに開始するラウンド数を示すラウンド数コマンドを設定する(S1106)。その後、この処理を終了する。一方、新たなラウンドの開始タイミングであると判別した場合には(S1104:No)、大開放口65の閉鎖条件が成立したか判別する(S1107)。大開放口65の閉鎖条件は、開放時間(30秒)が経過したか、大開放口65に10球の遊技球が入賞したかを判別する。大開放口65の閉鎖条件が成立したと判別した場合には(S1107:Yes)、大開放口65を閉鎖する(S1108)。
一方、大開放口65の閉鎖条件が成立していないと判別した場合には(S1107:No)、エンディング演出の開始タイミングであるか判別する(S1109)。エンディング演出の開始タイミングであると判別した場合には(S1109:Yes)、エンディングコマンドを設定し(S1110)、この処理を終了する。一方、エンディング演出の開始タイミングでないと判別した場合には(S1109:No)、この処理を終了する。
次に、図41〜図45を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。本第4実施形態における制御処理は、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理3(図41、S1350)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理4(図43、S1360)に、それぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図41を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理3(S1350)について説明する。図41は、このコマンド判定処理3(S1350)を示したフローチャートである。本第4実施形態におけるコマンド判定処理4(図41、S1350)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1412〜S1413までの各処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行される。
S1410の処理において、入賞コマンドを受信していないと判別した場合には(S1410:No)、オープニングコマンドを受信しているか判別する(S1412)。オープニングコマンドを受信していると判別した場合には(S1412:Yes)、オープニング処理を実行する(S1413)。その後、この処理を終了する。このオープニング処理(S1413)については、図42を参照して説明する。図42は、このオープニング処理(S1413)を示したフローチャートである。
オープニング処理(図42、S1413)では、まず、演出カウンタ223fの値に基づいて、オープニング演出表示態様をオープニング演出表示態様選択テーブル222f(図39参照)より選択する(S1511)。選択したオープニング演出表示態様を示す表示用コマンドを設定する。このコマンドにより第3図柄表示装置81に選択したオープニング表示態様が表示される。
次に、図43を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理4(S1360)について説明する。図43は、この枠ボタン入力監視・演出処理4(S1360)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理4(図43、S1360)では、まず、SW有効時間が0であるか判別する(S1681)。SW有効時間が0であると判別した場合には(S1681:Yes)、この処理を終了する。一方、S1681の処理において、SW有効時間が0よりも大きい値であると判別した場合には(S1681:No)、SW有効時間を減算して更新する(S1682)。枠ボタン22が押下されたか判別する(S1683)。枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1683:Yes)、枠ボタン22が1秒以内に操作されたか判別する(S1684)。枠ボタン22が1秒以内に押下されたと判別した場合には(S1684:Yes)、選択候補を第3図柄表示装置81に表示させる表示用コマンドを設定する(S1685)。一方、枠ボタン22が1秒以内に押下されていないと判別した場合には(S1684:No)、S1686の処理を実行する。
S1686の処理では、カーソルで選択されている候補を示す表示用コマンドを設定する(S1686)。その後、SW有効時間を0にリセットして(S1687)、この処理を終了する。一方、S1683の処理において、枠ボタン22が押下されていないと判別した場合には(S1683:No)、操作ボタン(図示なし)が操作されたか判別する(S1688)。操作ボタンが操作されたと判別した場合には(S1688:Yes)、操作に対応した方向にカーソルを移動表示させる表示用コマンドを設定する(S1689)。一方、S1688の処理において、操作ボタン22が操作されていないと判別した場合には(S1688:No)、この処理を終了する。
このように、枠ボタン22をSW有効時間が設定されてから1秒以内で操作した場合には、オープニング表示態様で表示されていた選択候補が分かるように第3図柄表示装置81で表示されるように設定される。よって、遊技者が誤って、操作した場合にも、選択表示態様で何が表示されていたかを識別できる。
次に、図44を参照して、本第4実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される客待ち演出処理(S1305)について説明する。図44は、この客待ち演出処理(S1305)を示したフローチャートである。
客待ち演出処理(図44、S1305)では、まず、第3図柄表示装置81にデモ画面表示が実行されているか判別する(S1521)。デモ画面表示が表示されていると判別した場合には(S1521:Yes)、デモ画面表示中処理を実行する(S1522)。デモ画面表示中処理については、図45を参照して説明する。図45は、このデモ画面表示中処理(S1522)を示したフローチャートである。
デモ画面表示中処理(図45、S1522)では、まず、枠ボタン22が押下されたか判別する(S1531)。枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1531:Yes)、設定画面の表示を設定する(S1532)。設定した設定画面の表示を表示制御装置114に対して通知する表示用コマンドを設定する(S1533)。
ここで、設定画面とは、遊技者が大当たり遊技中に表示されるバトル演出について、図39(b)に示すように地上の背景で戦う地上バトルと海中の背景で戦う海中バトルとを操作ボタンと枠ボタン22とを操作して遊技者の好みに合わせて設定するための設定画面である。このように構成することで、大当たり遊技中において、遊技者の好みに合わせた表示態様を表示させることができ、より遊技者を楽しませることができる。また、演出を多様にすることができ、遊技者が早期に飽きてしまうのを抑制できる。
一方、S1531の処理において、枠ボタン22が押下されていないと判別した場合には(S1531:No)、経過カウンタを1加算する(S1534)。なお、経過カウンタは、図示を省略したが、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAMのその他記憶エリア223zに設定されているカウンタであり、デモ画面が表示されてからの経過時間をカウントするためのものである。
経過カウンタが上限値(本実施形態では、5分)であるか判別する。経過カウンタの値が上限値であると判別した場合には(S1535:Yes)、経過カウンタを初期値にリセットし(S1536)、バトル演出の設定をデフォルト(本実施形態では、地上バトル)に設定する(S1537)。S1537の処理で設定した内容を示す表示用コマンドを設定する(S1538)。その後、この処理を終了する。一方、S1535の処理において、経過カウンタは上限値未満であると判別した場合には(S1535:No)、この処理を終了する。なお、経過カウンタは、デモ画面の設定が解除されると初期値である0にリセットされる。
このように、デモ画面が設定されるとその経過時間が計測される。そして、その経過時間が所定時間となると、パチンコ機10に設定されている設定がデフォルトに設定される。これにより、遊技が終了したことをパチンコ機10が判別して、枠ボタン22でパチンコ機10に設定されている設定情報をデフォルトの設定にリセットする。よって、新たな遊技者が遊技を開始する場合には、デフォルトで設定された状態で遊技を行うこととなり、遊技者が安心して遊技を行うことができる。
なお、本実施形態では、パチンコ機10に設定を入力する場合にデモ画面の状態で枠ボタン22が押下されたことに基づいて、設定画面を表示するように構成したがそれに限らず、大当たり中に設定する構成であってもよいし、設定するためのインターフェイスを専用にパチンコ機10に設けるように構成してもよい。
<第5実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図46〜図50を参照して、本第5実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第5実施形態におけるパチンコ機10では、所定の期間において複数の変動を跨いで枠ボタン22が操作された回数を記憶し、その回数が所定回数となると、設定されている背景モードを変更するように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第5実施形態におけるモード切り替えのタイミングチャートについて>
次に、図46を参照して、本第5実施形態で実行される枠ボタン22を使用した背景モードの切り替えにおけるタイミングチャートについて説明する。図46(a)は、大当たり遊技またはパチンコ機10に電源が投入されてから(初期設定がされてから)特別図柄の変動回数が10回〜20回までの間に、枠ボタン22が50回押下されたことに基づいて、背景モードを浜辺モードから海中モードに切り替える場合のタイミングチャートを示している。本第2実施形態の構成では、特別図柄の変動回数が10回〜20回の間で、枠ボタン22の押下回数が50回となったタイミングで、所定の背景変更の抽選を実行して、その抽選に当選した場合に浜辺モードから海中モードに背景モードを切り替えるように設定されている。抽選に外れた場合にも、51回目が押下されたタイミングで再び抽選が実行されて、背景を変更するか否かが決定される。
また、図46(b)に示したタイミングチャートは、本第2実施形態の変形例を示したものである。本実施形態では、特別図柄の変動回数が10回〜20回の間に枠ボタン22の押下回数がカウントされて、特別図柄の変動回数が20回となったタイミングで、枠ボタン22の押下回数を判別して、SW押下回数が50回以上であれば、背景変更の抽選を実行して、当選すれば海中モードに切り替える一方、50回未満である場合または50回以上で抽選に外れた場合には浜辺モードを継続するように構成されている。
なお、枠ボタン22の押下回数をカウントする期間は、遊技者に分かるように報知しても良いし、遊技者に分からないように抽選によりランダムな期間を抽選して設けるように構成してもよい。また、保留されている特別図柄の保留球の当否判定結果の中に大当たりとなるものが記憶されている場合に、所定の期間で所定回数以上枠ボタン22を押下すると、背景モードが切り替えられるように構成してもよい。また、大当たりA、大当たりBの報知をせずに、現在の状態が確変遊技状態であるか、通常遊技状態であるかを分かり難く構成して、確変遊技状態である場合に、所定の期間で、所定回数以上枠ボタン22が操作された場合に、背景モードを切り替えるように構成してもよい。
また、本実施形態では、背景モードを切り替えるか否かの抽選を実行したが、それに限らず、所定回数以上押下されていれば、必ず背景モードを変更するように構成してもよい。
このように構成することで、特別図柄の複数の変動を跨いで、枠ボタン22を押下することで、当否判定結果や、現在の遊技状態等の遊技者に有利となる情報が遊技者に与えられるように構成でき、遊技の趣向性を向上させることができる。
<第5実施形態における電気的構成について>
次に、図47を参照して、本第5実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第5実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成では、第1実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成に対して、音声ランプ制御装置110のMPU221のROM222とRAM223の内容が変更されている。その他の構成については、第1実施形態と同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
図47(a)に示すように、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222は、第1実施形態に対して、背景変更抽選テーブル222gが追加されている。
背景変更抽選テーブル222gは、背景モードを切り替えるか否かの抽選を実行するためのデータテーブルである。図47(c)は、背景変更抽選テーブル222gの内容を模式的に示した模式図である。入賞情報格納エリア223aに記憶されている保留球の入賞情報に大当たりとなる入賞情報が記憶されているかの別で、背景モードを変更する、変更しないに分けてそれぞれ演出カウンタ223fの値が割り付けされている。入賞情報に大当たりとなる情報が記憶されている場合の方が記憶されていない場合よりも背景を変更すると抽選される確率が高く設定されている。
これにより、背景モードが変更されると、保留されている特別図柄に大当たりとなるものが記憶されているのではないかと遊技者が期待を持って遊技を行うことができる。よって、枠ボタン22を連続して押下することで、保留球の当否判定結果の情報を識別することができるので、より枠ボタン22を使用して遊技に参加しようと遊技者に思わせることができる。よって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまうのを抑制できる。
また、図47(b)に示すように、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223には、変動回数カウンタ223k、背景変更カウンタ223mがそれぞれ追加されている。
変動回数カウンタ223kは、大当たり遊技後または電源投入後からの特別図柄の変動回数をカウントするためのカウンタである。この変動回数カウンタ223kは、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理4(S1370)のS1430の処理において、1ずつ加算されて更新される。また、図示を省略したが、オープニングコマンドを受信したことに基づいて、初期値である0にリセットされる。また、電源が投入された場合にも初期設定において、初期値である0が設定される。
背景変更カウンタ223mは、予め定められた所定の期間(本実施形態では、特別図柄の変動回数が10回〜20回の間)に枠ボタン22が押下された回数を計数するためのカウンタである。この背景変更カウンタ223mは、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される背景変更処理(図50、S1690)のS1692の処理において1加算されて更新される。また、図示は省略したが、オープニングコマンドを受信した場合に、初期値である0にリセットされる。電源が投入された場合には、初期設定により初期値である0が設定される。
<第5実施形態における制御処理について>
次に、図48〜図50を参照して、本第5実施形態におけるパチンコ機10により実行される制御処理について説明する。本第5実施形態では、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理4(図48、S1370)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23,S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理5(図49、S1380)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されので、その詳細な説明は省略する。
次に、図48を参照して、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理4(S1370)について説明する。図48は、このコマンド判定処理4(S1370)を示したフローチャートである。本第5実施形態におけるコマンド判定処理4(図48、S1370)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1430の処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
S1404の処理が実行された後に、変動回数カウンタ223kの値が1加算されて更新される(S1430)。このように、変動パターンコマンドを受信することに基づいて、変動回数カウンタ223kの値が更新されるので、正確に特別図柄の変動回数をカウントすることができる。
次に、図49を参照して、本第5実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理5(S1380)について説明する。図49は、この枠ボタン入力監視・演出処理5(S1380)を示したフローチャートである。本第5実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理5(図49、S1380)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図23,S1307)に対して、背景変更処理(S1690)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
S1601の処理において、SW有効時間が0であると判別された場合には(S1601)、背景変更処理を実行する(S1690)。ここで、図50を参照して、この背景変更処理(S1690)について説明する。
背景変更処理(図50、S1690)では、まず、枠ボタン22が押下されているか判別する(S1691)。枠ボタン22が押下されていると判別した場合には(S1691:Yes)、背景変更カウンタ223mの値を1加算する(S1692)。背景変更カウンタ223mの値が上限値以上(本実施形態では、50以上)である判別する(S1693)。
上限値未満であると判別した場合には(S1693:No)、この処理を終了する。一方、背景変更カウンタ223mの値が上限値以上であると判別した場合には(S1693:Yes)、演出カウンタ223fの値を取得して背景変更抽選222g(図47(c)参照)より背景変更抽選を実行する(S1694)。S1694の処理で実行した抽選結果が当たり(背景変更あり)であるか判別する(S1695)。抽選結果が外れ(背景変更なし)であると判別した場合には(S1695:No)、この処理を終了する。一方、抽選結果が当たりであると判別した場合には(S1695:Yes)、対応した背景モードを設定する(S1696)。本実施形態では、浜辺モードと海中モードとの背景モードが設定されているので、現在設定されている背景とことなる他方の背景モードが設定される。設定した背景モードを示す表示用コマンドを設定する(S1697)。このコマンドにより表示制御装置114により第3図柄表示装置81に表示される背景が切り替えられる。
<第6実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図51〜図58を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第6実施形態におけるパチンコ機10では、入賞情報格納エリア223aより保留記憶されている特別図柄の当否判定結果を判別して、その判別結果により複数の特別図柄の変動に跨って実行されるSW演出が実行されるように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第6実施形態におけるSW有効時間の設定について>
次に、図51を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10のSW有効時間の設定について説明する。図51は、特別図柄が変動中であり、保留球が2個記憶されている状態で3個目の保留球が成立した場合にSW有効時間が設定される場合を例にした図である。3個目の保留球の当否判定結果は大当たりであり、SW有効時間は、保留球1個目の特別図柄の変動中から保留球3個目の特別図柄の変動に跨って設定される。また、SW有効時間の設定と共に、図52〜図54に示すSW演出が設定される。SW演出としては、図52(a)に示すような第3図柄表示装置81にインジケータが表示されて、枠ボタン22を押下して、インジケータを上昇させる演出が実行される。
図51に示す保留球1個目に対応する特別図柄の変動中に、図52(a)に示すような表示態様が表示される。この場合、特別図柄(第3図柄)は、第3図柄表示装置81の表示領域の右上に縮小して表示される。そして、図52(b)に示すように、保留球1個目に対応する特別図柄の変動時間が経過して、停止表示した場合にも枠ボタン22を引き続き押下させる演出が継続して表示される。
その後、図51に示す2個目の保留球の変動が開始された場合にも、図53(a)に示すように枠ボタン22を押下する演出が実行される。この間、SW有効時間の残り時間を示すインジケータMは、少しずつ減少して表示される。図53(b)は、2個目の保留球が停止表示した場合のSW演出の表示態様を示している。なお、詳細には後述するが、各特別図柄の変動毎にインジケータの上昇限度が定められており、枠ボタン22の押下に基づいて、上昇して表示されるように構成されている。
図54(a)は、図51で示す3個目の保留球に対応する特別図柄の変動中の場合のSW演出の表示態様を示している。枠ボタン22が押下されると、図54(b)に示すように、インジケータが最大値であるMAXまで上昇して表示されて、当否判定結果が大当たりであることを事前に遊技者に報知される。
このように、本実施形態における構成では、複数の特別図柄の変動に跨ってSW演出が表示される構成であるので、当否判定結果が外れの特別図柄の変動に対しても落胆することを抑制して、その後の特別図柄の変動に対して大当たりへの期待を持たせることができる。また、複数の変動を跨いでSW演出が設定されるので、SW演出に余裕を持たせることができ、多様な演出を行うことができる。
<第6実施形態における電気的構成について>
次に、図55を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第6実施形態におけるパチンコ機10では、第1実施形態におけるパチンコ機10に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222に対して表示抽選テーブル222cと最大値選択テーブル222hがそれぞれ追加されている。
表示抽選テーブル222c(図31(c)参照)は、第3実施形態において既に説明したものと同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
最大値選択テーブル222hは、SW演出において、各変動のインジケータの最大値を設定するための選択テーブルである。図55(c)は、この最大値選択テーブル222hの内容を模式的に示した模式図である。当否判定結果に対応してそれぞれ最大値の目盛りが各変動に対して、それぞれ演出カウンタ223fの値に基づいて選択される構成となっている。
また、図55(b)に示すように、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221におけるRAM223には、SW演出フラグ223nが追加されている。SW演出フラグ223nは、SW演出が設定されていることを示すフラグである。このSW演出フラグ223nは、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される入賞コマンド受信処理(図57、S1450)のS1458の処理において、SW演出が設定されるとオンに設定される。また、枠ボタン入力監視・演出処理6(図58、S1530)のS1740の処理においてオフに設定される。
その他の構成については、第1実施形態の構成と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
<第6実施形態における制御処理について>
次に、図56〜図58を参照して、本第6実施形態におけるパチンコ機10で実行される制御処理について説明する。本第6実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理5(図56、S1390)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理6(図58、S1530)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図56を参照して、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理5(S1390)について説明する。図56は、このコマンド判定処理5(S1390)を示したフローチャートである。本第6実施形態におけるコマンド判定処理5(図56、S1390)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1411の処理がS1450の処理に変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図57を参照して、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理5(図56、S1390)内の一処理である入賞コマンド受信処理(S1450)について説明する。図57は、この入賞コマンド受信処理(S1450)を示したフローチャートである。
入賞コマンド受信処理(図57、S1450)では、まず、受信した入賞コマンドの入賞情報を入賞情報格納エリア223aに格納する(S1451)。SW演出フラグ223nはオンであるか判別する。SW演出フラグ223nがオンであると判別した場合には(S1452:Yes)、この処理を終了する。一方、SW演出フラグ223nがオフであると判別した場合には(S1452:No)、保留球は3球以上で、保留球1個目と保留球2個目の当否判定結果は外れであるか判別する(S1453)。保留球の数が3個未満または保留球1個目と保留球2個目の少なくともどちらか一方が大当たりであると判別した場合には(S1453:No)、この処理を終了する。
一方、S1453の処理において、保留球は3球以上で、保留球1個目と保留球2個目の当否判定結果は外れであるか判別した場合には(S1453:Yes)、演出カウンタ223fの値を取得して、表示抽選テーブル222cよりSW演出を実行するか否かのSW抽選を実行する(S1454)。S1454の処理において、抽選結果が当たりであるか判別する(S1455)。抽選結果が当たりであると判別した場合には、SW演出で対応となった保留球に対応するSW有効時間を設定する(S1456)。選択したSW演出の表示用コマンドを設定する(S1457)。SW演出フラグ2233nをオンに設定する(S1458)。一方、S1455の処理において、抽選結果が外れであると判別された場合には(S1455:No)、この処理を終了する。
このように、保留球が成立したことを示す入賞コマンドを受信した場合に、保留球の数と、保留去れているものの当否判定結果に基づいて、SW演出が複数の変動を跨いで設定される。これにより、遊技者は、複数の変動を一つの演出として楽しむことができ、当否判定結果が外れであり特別図柄の変動も楽しむことができる。
なお本実施形態では、SW演出は保留球が3球以上の場合に設定される構成としたが、それに限らず、保留球は2個や1個でもよい。このように構成することで、少ない保留球数でも、複数の変動を一つの演出として楽しむことができる。
次に、図58を参照して、本第6実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理6(S1530)について説明する。図58は、この枠ボタン入力監視・演出処理6(S1530)を示したフローチャートである。本第6実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理6(図58、S1530)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)に対して、S1707、S1740、S1750の各処理が追加され、S1610〜S1615の処理が削除されている。
S1602の処理が実行された後に、S1740の処理が実行される。S1740の処理では、SW演出フラグ223nをオフに設定する(S1740)。S1606の処理が実行された後には、S1707の処理が実行される。S1707の処理では、現在表示されているSW演出のインジケータは、変動に設定されている最大値まで上昇しているか判別する(S1707)。インジケータが最大値であると判別した場合には(S1707:Yes)、この処理を終了する。一方、インジケータが最大値でないと判別した場合には、S1607の処理を実行する。
また、S1609の処理において、抽選結果が当たりであると判別した場合には(S1609:Yes)、SW押下回数カウンタ223eの値に基づいて、インジケータの値を設定し、そのインジケータの表示を示す表示用ゲージ演出コマンドを設定する(S1750)。
<第7実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図59〜図63を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第7実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間の残り時間を示すインジケータMに枠ボタン22の押下タイミングを示す指示表示態様sを表示させて、遊技者に枠ボタン22を押下するタイミングを指示する演出を実行するように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第7実施形態におけるSW演出の表示態様について>
次に、図59〜図60を参照して、本第7実施形態における第3図柄表示装置81で表示されるSW演出の表示態様について説明する。図59(a)は、本実施形態のSW演出の表示態様の一例を示した図である。第3図柄表示装置81には、枠ボタン22を模式的に示した図柄が表示され、「インジケータを丸の中で止めろ!!」という遊技者に、インジケータMが指示表示態様sで示した位置まで可変したタイミングで枠ボタン22を操作するように遊技者に促す表示態様が表示される。この場合に、特別図柄は、表示領域の右上に縮小して表示される。
インジケータMは、指示表示領域sの左側領域a(指示表示領域sよりもSW有効時間の残時間が少ない)と指示表示領域s内に該当する指示領域bと指示表示領域sの右側領域c(指示表示領域sよりもSW有効時間の残時間が多い)とで分けて設定されている。そして、枠ボタン22が遊技者に操作された場合に、インジケータMはどの領域該当するか、即ち、SW有効時間の残時間はどの領域に該当するかが判別される。
図59(b)は、指示領域bで枠ボタン22が押下された場合に、コメント表示が表示された場合の一例を示す表示態様である。指示領域bで枠ボタン22が押下された場合には、他の表示領域よりも大当たりへの期待度が高いコメント内容が選択される。
また、図60(a)に示すように、SW演出には、インジケータMが指示表示領域s付近まで近づくと、その指示表示領域が拡大されて表示される拡大演出が設定される。図60(a)に示すように、通常時よりもインジケータMが拡大されて表示され、インジケータMの可変速度も通常時よりも遅く設定される。そして、図60(b)に示すように、インジケータMが指示表示領域内に位置すると「押せ!!」という文字が表示されて、枠ボタン22を押下することを遊技者に対して案内する。これにより、遊技者は、より指示表示領域s内にインジケータMが可変したタイミングで枠ボタン22を押下できる。また、本実施形態では、この拡大演出は、変動表示中の特別図柄の当否判定結果が大当たりである場合に外れである場合よりも選択され易く構成したので、SW演出をより大当たりの期待を持って楽しむことができる。
<本第7実施形態における電気的構成について>
次に、図61を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第7実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222に表示抽選テーブル222cとコメント選択テーブル222dとがそれぞれ追加されている。なお、表示抽選テーブル222cについては、すでに第3実施形態で説明したものと同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。
コメント選択テーブル222dは、SW演出のコメントを選択するためのデータテーブルである。図61(b)に示すように、各左側領域a(aゾーン)、指示領域b(bゾーン)、右側領域c(cゾーン)に対してそれぞれコメント内容が設定されている。また、各SW演出については、拡大演出のあり、なしが設定されている。
<第7実施形態における制御処理について>
次に、図62〜図63を参照して、本第7実施形態におけるパチンコ機10により実行される制御処理について説明する。本第7実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理6(図62、S1560)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理7(図63、S1550)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図62を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理6(S1560)について説明する。図62は、このコマンド判定処理6(S1560)を示したフローチャートである。本第7実施形態におけるコマンド判定処理6(図62、S1560)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1404の処理がS1460の処理に変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
S1403の処理を実行した後には、S1460の処理を実行する。S1460の処理では、SW演出をコメント選択テーブル222d(図61(b)参照)より選択して対応するSW有効時間を設定する(S1460)。
次に、図63を参照して、本第7実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理7(S1550)について説明する。図63は、この枠ボタン入力監視・演出処理7(S1550)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理7(図63、S1550)では、まず、SW有効時間が0であるか判別する(S1551)。SW有効時間が0であると判別した場合には(S1551:Yes)、この処理を終了する。一方、SW有効時間が0より大きい値であると判別した場合には(S1551:No)、SW有効時間を減算する(S1552)。SW有効時間に対応した表示用コマンドを設定する(S1553)。このコマンドによりインジケータMがSW有効時間の残時間に基づいて可変される。
枠ボタン22が押下されたか判別する(S1554)。枠ボタン22を押下したと判別した場合には(S1554:Yes)、現在のSW有効時間に対応したコメントを設定する(S1555)。ここでは、コメント選択テーブル222dより枠ボタン22を押下したタイミングに基づいて対応するコメントが選択される。設定したコメントを示す表示用コマンドを設定する(S1556)。
一方、S1554の処理において、枠ボタン22を押下していないと判別した場合には(S1554:No)、拡大ありの演出であるか判別する(S1557)。拡大ありの演出であると判別された場合には(S1557:Yes)、拡大演出を実行するタイミングであるか判別する(S1558)。拡大演出を実行するタイミングであると判別した場合には(S1558:Yes)、拡大表示を示す表示用コマンドを設定する。一方、拡大なしの演出であると判別した場合(S1557)、拡大演出のタイミングでないと判別した場合には(S1558:No)、この処理を終了する。
このように、SW有効時間の残時間を示すインジケータMを表示して、そのインジケータMを利用して、枠ボタン22の押下タイミングを遊技者に指示することで、遊技者は、枠ボタン22を使用した遊技をより楽しむことができる。さらに、遊技者が指示するタイミングで枠ボタン22を操作できた場合には、通常よりも遊技者いとって価値の高い表示態様(遊技価値)が付与され易く構成したので、遊技者は、より指示されるタイミングで枠ボタン22を押下することを目指して遊技を行うことができる。
また、本実施形態では、インジケータMが拡大されるような演出が実行されるように構成したので、SW演出による表示がされても枠ボタン22を押下しない遊技者に対しても、変動中の特別図柄の当否判定結果に対する期待度を報知できる。よって、より遊技の趣向性を向上できる。
<第8実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図64〜図70を参照して、本第8実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、SW有効時間によりSW演出の抽選確率を可変させるように構成することで、SW有効時間を有効に利用できる構成について説明した。
これに対し、本第8実施形態におけるパチンコ機10では、大当たり遊技中のラウンド表示態様においてバトル演出を実行して、通常であれば15ラウンド目のラウンド表示態様で、遊技者に枠ボタン22を押下させるSW演出が表示されるが、オープニング表示態様において、枠ボタン22を所定回数押下することで、15ラウンド目のSW演出が設定されないように設定できるように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第8実施形態におけるSW演出の表示態様について>
次に、図64〜図65を参照して、本第8実施形態における第3図柄表示装置81で表示されるSW演出の表示態様について説明する。図64(a)は、大当たり遊技が開始されることを示すオープニング表示態様を示した図である。本実施形態では、大当たり遊技中に大当たり種別が大当たりAであるか大当たりBであるかをバトル演出により遊技者に報知する構成である。
図64(b)に示すように、15ラウンド目のラウンド表示態様では、遊技者の枠ボタン22を操作するように指示する表示態様が表示される。そして、遊技者が枠ボタン22を押下すると、バトル演出の勝敗が決まる表示態様が表示され、バトル演出で主人公が勝利すると図64(c)に示すように最終ラウンドである16ラウンド目の大当たりAであることを示す表示態様が表示される。
一方、図64(a)に示すオープニング表示態様中に、枠ボタン22を遊技者が所定回数以上押下すると、図65(a)に示すように、15ラウンド目のラウンド表示態様では、SW演出が表示されず、爆発を示す表示態様が表示されて、その後、バトル演出の勝敗を報知する表示態様が表示される。その後、図65(b)に示すように、最終ラウンドで大当たり種別を報知する表示態様が表示される。
このように構成することで、SW演出を好まない遊技者には、大当たり遊技の開始時に枠ボタン22を操作することで、SW演出が表示されることを禁止するように設定できる。よって、より遊技者に合わせた演出を遊技者に提供できる。また、オープニング表示態様で、設定等の表示態様が表示されずに、枠ボタン22の操作で設定できるので、報知されない設定を遊技者が探し出す楽しみを遊技者に提供することができ、より長時間遊技者が遊技を行うように仕向けることができる。
図65(c)に、本実施形態におけるSW演出を禁止する設定についてのタイミングチャートを示した。オープニング表示態様の期間が開始されると枠ボタン22の押下回数のカウントが実行される。ここで遊技者が30回以上枠ボタン22を押下すると、15ラウンド目に設定されるSW演出の設定が禁止される。
<第8実施形態における電気的構成について>
次に、図66を参照して、本第8実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第8実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223のスキップフラグ223pが追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一であるのでその詳細な説明は省略する。
スキップフラグ223pは、大当たり遊技中のバトル演出において、15ラウンド目のSW演出の設定を禁止が設定されていることを示すフラグである。このスキップフラグ223pは、本第8実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理8(図70、S1580)のS1589の処理において、大当たり遊技のオープニング表示中に枠ボタン22が30回以上押下されるとオンに設定される。図示は省略したが、大当たり遊技の終了に基づいて、オフに設定される。
<第8実施形態におけるパチンコ機10による制御処理について>
次に、図67〜図70を参照して、本第8実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。本第8実施形態では、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理7(図67、S1570)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23,S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理8(図70、S1580)にそれぞれ変更されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図67を参照して、本第8実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理7(S1570)について説明する。図67は、コマンド判定処理7(S1570)を示したフローチャートである。本第8実施形態におけるコマンド判定処理7(図67、S1570)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、S1412、S1414、S1470、S1480の各処理が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
S1410の処理において、入賞コマンドを受信していないと判別した場合には(S1412:No)、オープニングコマンドを受信したか判別する(S1412)。オープニングコマンドを受信したと判別した場合には(S1412:Yes)、オープニング処理2を実行する(S1470)。その後、この処理を終了する。
オープニング処理2(S1470)については、図68を参照して説明する。図68は、このオープニング処理2を示したフローチャートである。オープニング処理2(図68、S1470)では、まず、SW有効時間を30秒に設定する(S1471)。オープニング表示を指示する表示用コマンドを設定する(S1472)。このように、オープニング処理の実行と共に、SW有効時間が設定される。この場合に設定されるSW有効時間は10秒である。なお、本実施形態では、SW有効時間はオープニング表示態様の長さである10秒としたが、それに限らず、オープニング表示態様の一部の長さであってもよい。また、本実施形態では、オープニング表示態様で枠ボタン22を押下して設定する期間としたが、それに限らず、1ラウンド目であってもよいし、その他のラウンドでもよい。
また、15ラウンド目の開始前や、15ラウンド目のSW演出が表示される前から枠ボタン22を押下して遊技を行っている遊技者に対しては、SW演出が表示されないように設定するように構成してもよい。このように構成することで、SW演出が遊技者にとって無意味なものになってしまうことを抑制できる。
図67に戻って説明を続ける。S1412の処理において、オープニングコマンドを受信していないと判別した場合には(S1412:No)、ラウンドコマンドを受信したか判別する(S1414)。ラウンドコマンドを受信したと判別した場合には(S1414:Yes)、ラウンド処理を実行して(S1480)、その後、この処理を終了する。
ここで、ラウンド処理(S1480)について、図69を参照して説明する。図69は、このラウンド処理(S1480)を示したフローチャートである。
ラウンド処理(図69、S1480)では、まず、受信したラウンドコマンドが15ラウンド目を示すコマンドであるか判別する(S1481)。15ラウンド目を示すコマンドであると判別した場合には、スキップフラグ223pはオフであるか判別する(S1482)。スキップフラグ223pがオフであると判別した場合には(S1482:Yes)、SW演出ありの15ラウンド表示態様を設定する(S1483)。次いで、表示態様に対応したSW有効時間を設定する。設定した表示態様に対応した表示用コマンドを設定する(S1485)。
一方、S1482の処理においてスキップフラグ223pがオンであると判別した場合には(S1482:No)、SW演出なしの15ラウンド表示態様を設定する(S1486)。その後、S1485の処理を実行して、この処理を終了する。また、S1481の処理において、受信したラウンドコマンドが15ラウンド目以外のコマンドであると判別した場合には(S1481:No)、ラウンド数に対応したラウンド表示態様を設定する(S1487)。その後、S1485の処理を実行して、この処理を終了する。
このように、スキップフラグ223pがオンに設定されることで、SW演出の設定がないラウンド表示が設定される。よって、遊技者がオープニング表示態様で枠ボタン22を操作することで、SW演出の設定を禁止することができ、遊技者の好みに合わせた演出を遊技者に提供することができる。
次に、図70を参照して、本第8実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理8(S1580)について説明する。図70は、この枠ボタン入力監視・演出処理8(S1580)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理8(図70、S1580)では、まず、SW有効時間が0であるか判別する(S1581)。SW有効時間が0であると判別した場合には(S1581:Yes)、SW押下回数カウンタを0に設定して(S1582)、この処理を終了する。一方、SW有効時間が0でないと判別した場合には(S1581:No)、SW有効時間を減算して更新する(S1583)。枠ボタン22が押下されたか判別する(S1584)。枠ボタン22が押下されていないと判別した場合には(S1584:No)、この処理を終了する。
一方、枠ボタン22が押下されたと判別した場合には(S1584:Yes)、SW押下回数カウンタ223eの値に1加算して更新する(S1585)。オープニング表示中であるか判別する(S1586)。オープニング表示中であると判別した場合には(S1586:Yes)、SW押下回数は30回以上であるか判別する(S1587)。SW押下回数が30回以上であると判別した場合には(S1587:Yes)、スキップフラグ223pをオンに設定して(S1588)、SW有効時間をリセットした後(S1589)、この処理を終了する。一方、SW押下回数が30回未満であると判別した場合には、(S1588:No)、この処理を終了する。
また、S1586の処理において、オープニング表示中でないと判別した場合には(S1586)、大当たり種別に基づいて、表示する演出を選択する(S1590)。選択した演出を示す表示用コマンドを設定する(S1591)。SW有効時間をリセットし(S1592)、この処理を終了する。
このように、SW演出が表示される構成において、そのSW演出が実行される前のタイミングで遊技者が所定の操作で枠ボタン22を使用して行うことで、そのSW演出の表示を禁止(キャンセル)することができる。よって、遊技者の好みに合わせた演出に遊技者は設定することができる。
また、本実施形態では、オープニング表示態様において、枠ボタン22に対して、所定の操作をすることで、SW演出の表示、非表示を設定する構成としたが、それに限らず、特別図柄の変動パターン等で、SW演出が選択される場合に、そのSW演出が表示される前に、枠ボタン22を所定の操作をすることでSW演出の表示の禁止(表示、非表示の設定)をするように構成してもよい。このように構成することで、遊技者に合わせた演出を実行することができる。
次に、図71を参照して、第8実施形態の変形例について説明する。図71(a)は大当たり遊技における第3図柄表示装置で表示されるオープニング表示態様を示した図である。本実施形態では、遊技者が十字キーで構成された操作ボタン(図示せず)を操作して、第3図柄表示装置81に表示されたカーソルを移動させることにより大当たり遊技中に出力されるBGMの種類を選択する。
ここで、本実施形態でも、上記した第8実施形態と同様にバトル演出の表示態様がラウンド表示態様として大当たり遊技中に表示される。図71(b)に示すように、オープニング表示態様で、枠ボタン22を押下して、BGMの種類を選択した場合には、15ラウンド目のSW演出が表示される。一方、図71(c)に示すように、オープニング表示態様において、遊技者がBGMの選択をしなかった場合には、15ラウンド目のSW演出が設定されない。このように、オープニング表示態様における操作によって、SW演出のあり、なしを設定するように構成することで、遊技者の好みに合わせた演出の表示をすることができる。また、本実施形態では、SW演出を設定するための専用の表示態様や、設定画面等を表示することなく、SW演出の設定を実行することができるので、制御負荷を軽減することができる。また、そのような設定画面が表示されることで、大当たり中の演出等が中断してしまう不具合を抑制できる。
なお、本実施形態では、大当たりの演出を例にして説明したが、特別図柄の変動パターンの演出や、それに付随して選択される予告演出でこのような設定ができるように構成してもよい。
<第9実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図72〜図84までを参照して、第9実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述の第1実施形態におけるパチンコ機10では、枠ボタン22のみを設けて、遊技の演出に合わせて設定されるSW有効時間中に枠ボタン22を遊技者が押下することで、第3図柄表示装置81に表示される演出内容を可変する構成について説明した。
これに対し、本第9実施形態におけるパチンコ機10では、枠ボタン22に加えて、表示部を有した回転体スイッチ600をパチンコ機10に備えて、回転体スイッチ600を遊技者が回す等の操作をすることで、第3図柄表示装置81や回転体スイッチ600に表示される表示態様を可変させるように構成した点で第1実施形態におけるパチンコ機10とは相違する。なお、第1実施形態と同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図72〜図75を参照して、パチンコ機10に設けられた回転体スイッチ600の構成について説明する。図72に示すように、回転体スイッチ600は、パチンコ機10の前面側の上皿17の上部に設けられている。上皿17には、遊技球を貯留可能な凹部が形成されているが、回転体スイッチ600は、凹部以外の平らな部分に脚部が取り付けられている。遊技者が右手で発射ハンドル51を操作しながら、左手で回転体スイッチ600を操作可能な位置に設けられている。
図73(a)〜図73(d)は、回転体スイッチ600の4面図を示したものである。図73(a)は、回転体スイッチ600を上面から見た上面図であり、図73(b)は、回転スイッチ600を正面から見た正面図であり、図73(c)は、回転体スイッチ600を右側から見た側面図であり、73(d)は、回転体スイッチ600の斜視図である。
図74は、回転体スイッチ600の分解斜視図である。回転体スイッチ600は、下部に表示画像を投影するための投影ユニット606と、その投影ユニット606から投影された画像を映し出すスクリーンの役目をする表示球面603と、その表示球面603を覆う回転可能な回転球体601と、その回転球体を回動可能に固定して投影ユニット606に固定される左側脚部605Lと右側脚部605Rとでそれぞれ構成されている。
回転球体601は、半球体形状で構成された第1半球部601aとその第1半球部601aと対称的な形状で構成された第2半球部601bとで構成されている。第1半球部は、表示球面603の球面よりも大きい球面を有しており、表示球面603の外周を覆うことが可能な球面部を有しており、左右の両端に左側脚部605Lと右側脚部605Rと回動可能に固定するための軸部が形成されている。この軸部は、第1半球部601aと第2半球部601bとを系合させた状態で、円筒形状で構成された左側カラー部材604Lと右側カラー部材604Rとの円筒部に挿入されて左側脚部605Lと右側脚部605Rとに回転球体601側に突出して構成された円筒形状の軸固定部に挿入されて回動可能に固定される構成となっている。この回転球体601は、内部に表示球面603が左側脚部605Lと右側脚部605Rとに固定された状態で回動可能に構成されている。
回転球体601は、透明の樹脂材料で構成されており、表示球面603に投影される表示態様が回転球体601を介して視認可能なように構成されている。回転球体601を回動可能に固定する左側脚部605Lには、回転球体601の回動量を検知するための回転センサ802が取り付けられており、回転球体601が遊技者により回動操作されたかを検知することができる構成となっている。回転センサ802はロータリエンコーダで構成されており、回転球体601の回動角度を検出するように構成されている。表示球面603は、左右端部に固定用の突起部が形成されており、左側脚部605Lと右側脚部605Rにねじ部材607により固定される。
また、回転体スイッチ600は、遊技者により回転球体601が下方に押下されることで、投影ユニット606と左側脚部605L、右側脚部605Rとの連結部に設けられたリミットスイッチで構成された押下スイッチ801がオンとなるように構成されており、押下型のスイッチとしても機能するように構成されている。
なお、本実施形態では、機械的な構成で押下型のスイッチを回転体スイッチ606に設けたがそれに限らず、回転球体601を遊技者が触ったかを検知するタッチセンサを設けてスイッチとしての機能を構成するように構成してもよい。
図75は、投影ユニット606により表示球面603に映像を投影させる様子を模式的に説明するための断面図である。投影ユニット606は、内部にプロジェクタと同様に構成された映像投影部を有しており、垂直上方に映像を投影することで、表示球面603に所定の表示態様を投影する仕組みに構成されている。
次に、図76を参照して、第3図柄表示装置81と表示球面603とに所定の表示態様が表示される回転体スイッチ600を使用する演出の表示態様について説明する。図76(a)は、回転体スイッチ600を使用するように設定される演出の特別図柄の変動表示態様の一例を示した図である。特別図柄の左図柄と右図柄とが同じ図柄となるリーチ表示態様となると、特別図柄は縮小表示されて表示領域の右側上方に縮小表示される。そして、その他の表示領域には、大きな岩が表示されて、その岩に当たり図柄である「7」と外れ図柄となる「6」が表示される。そして、表示領域の上方には、回転体スイッチ600を回転するように遊技者に報知する「球体を回転させろ!!」という文字が表示される。
回転体スイッチ600の回転球体601を回動させると、表示領域に表示されている岩を手の図柄が「7」の図柄が正面となるように岩を回転するような表示態様が表示される。この岩を回転させる表示態様は、所定量、回転球体601が回転されることに基づいて、表示態様が可変されるように構成されている。
図76(b)には、図76(a)で示した回転体スイッチ600を使用する変動表示態様が表示されている場合に、表示球面603に表示される表示態様を示した図である。表示球面603には、第3図柄表示装置81で表示されている表示態様と同様の表示態様が表示される。このように構成することで、遊技者は、回転体スイッチ600の操作に夢中になり、第3図柄表示装置81に表示される内容を見落としてしまう不具合を抑制できる。また、回転体スイッチ600を回動操作することで、表示去れている態様が可変するので、回転体スイッチ600を操作する楽しみを増大させることができる。
なお、本実施形態では、回転体スイッチ600の表示球面に表示される内容として、第3図柄表示装置81で表示される内容と同一の内容としたが、それに限らず、第3図柄表示装置81では表示されない予告等の図柄や、文字情報を表示するように構成してもよい。
<第9実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図77を参照して、本第9実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。本第9実施形態では、第1実施形態に対して、音声ランプ制御装置113の入出力ポート225に電気的に接続された押下スイッチ801、回転センサ802、投影ユニット606がそれぞれ追加されている。
押下スイッチ801は、回転体スイッチ600が押下されたことを検出するためのリミットスイッチで構成されたスイッチである。この押下スイッチ801が押下されると信号が音声ランプ制御装置113に対して出力されて、音声ランプ制御装置113のMPU221によりその信号が判別される。
回転センサ802は、回転球体601の回動量を検出するためのロータリーエンコーダで構成されたセンサである。回転球体601が遊技者により回動操作されるとその回動量が検出された音声ランプ制御装置113に対して出力される。
投影ユニット606は、回転体スイッチ600に設けられた表示装置であり、回転体スイッチ600の表示球面603に対して映像を投影させるように構成されている。投影ユニット606は音声ランプ制御装置113のMPU221より表示データが出力されるとその表示データに基づいた映像の出力を開始するように構成されている。
本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222には、図78に示すように、第1実施形態に対して、球体表示データ222i、球体演出シナリオ選択テーブル222jがそれぞれ追加されている。
球体表示データ222iは、回転体スイッチ600の投影ユニット606に表示させるキャラクタ等の表示データである。
球体演出シナリオ選択テーブル222jは、回転体スイッチ600に関わる演出の種類を抽選により選択するための選択テーブルである。この球体演出シナリオ選択テーブル222jは、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する球体表示シナリオ設定処理(図81、S1490)のS1492の処理において1のシナリオが選択される処理が実行される。
また、音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223には、第1実施携帯に対して、表示データバッファ223r、シナリオタイマ223s、回転操作フラグ223t、回転有効時間223v、ポインタ223wがそれぞれ追加されている。
表示データバッファ223rは、球体表示データ222iより選択された球体表示データテーブルが格納されるエリアである。この表示データバッファ223rに球体表示データテーブルが格納されると時間の経過に基づいて、投影ユニット606に表示させる画像データがポインタ223wにより選択されて、画像データが投影ユニット606に対して転送される。
シナリオタイマ223sは、投影ユニット606に表示させる画像データが設定されている球体表示データテーブルより経過時間に基づいた画像データを選択するための経過時間を計測するためのタイマである。
回転操作フラグ223tは、回転球体601が回動操作されたかを判別するためのフラグである。この回転操作フラグ223tは、音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される回転操作判定処理(図84、S1790)のS1794の処理において、回転球体601が所定回動角度(本実施形態では、360度)以上回動されたと判別した場合に、オンに設定される。また、球体表示処理(図82、S1313)のS1775の処理において画像が転送されると、自動的にオフに設定される。
回転有効時間223vは、回転球体601を回動操作した場合に有効と判定される時間を記憶するための記憶エリアである。この回転有効時間223vは、回転操作判定処理(図84、S1790)のS1792処理において、経過時間が減算されて更新される。
その他の構成については、第1実施形態と同一であるのでその詳細な説明は省略する。
<第9実施形態におけるパチンコ機10の制御処理について>
次に、図79〜図84を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。
まず、図79を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理は、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理8(図80、S1760)に変更され、球体表示処理(図82、S1313)が追加されている。その他の構成については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図80を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理8(S1760)について説明する。本第9実施形態におけるコマンド判定処理8(S1760)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、球体表示シナリオ設定処理(図81、S1490)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図81を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理8(図80、S1760)内の一処理である球体表示シナリオ設定処理(S1490)について説明する。図81は、この球体表示シナリオ設定処理(S1490)を示したフローチャートである。
球体表示シナリオ設定処理(図81、S1490)では、まず、主制御装置110より受信した変動パターンコマンドから抽出した変動パターンは、球体表示演出ありの変動パターンであるか判別する(S1491)。ここで、本第9実施形態では、変動パターンに回転体スイッチ600の球体表示部603に映像を表示するか否かが予め設定されている。
S1491の処理において、抽出した変動パターンが球体表示演出ありの変動パターンであると判別した場合には(S1491:Yes)、変動パターンに対応した表示シナリオの表示データテーブルの種別を球体演出シナリオ選択テーブル222jより選択して、その表示データテーブルを球体表示データテーブルバッファに設定する(S1492)。表示データテーブルで設定された各表示データを設定するためのポインタを初期化して設定する(S1493)。
次に、図82を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される球体表示処理(S1313)について説明する。図82は、この球体表示処理(S1313)を示したフローチャートである。
球体表示処理(図82、S1313)では、まず、球体表示シナリオが設定されているか判別する(S1771)。球体表示シナリオが設定されているかの判別については、球体表示データテーブルバッファに表示データテーブルが設定されているかにより判別する。球体表示シナリオが設定されていると判別した場合には(S1771:Yes)、シナリオタイマ223sを更新するタイミングであるか判別する(S1772)。シナリオタイマ223sは、設定されている表示データテーブルを経過時間によりポインタを更新するためのタイマである。表示データ更新タイミングであるか判別する(S1773)。表示データ更新タイミングであると判別した場合には(S1773:Yes)、回転操作フラグ223tがオンであると判別された場合には(S1774:Yes)、回転操作ありに対応する画像データを投影ユニット606に対して転送する(S1775)。一方、回転操作フラグ223tがオフであると判別された場合には(S1774:No)、回転操作なしに対応する画像データが投影ユニット606に対して転送される。
このように、球体演出の表示データテーブルには予め、回転体スイッチ600が回動操作された場合の表示データと回転操作されなかった場合の表示データとが予め設定されている。これにより、容易に、回転体スイッチ600の操作に合わせて表示態様を可変させる処理を実行することができる。また、本実施形態では、特別図柄の抽選結果により、遊技者が回転体スイッチ600を回動させても、当否判定結果が外れであれば、特別図柄を当たり図柄まで回転させることができないが、予め回転操作された場合の表示態様が設定されていれば、当否判定結果を都度判別しなくても設定されている表示データを設定することで、判定結果に合わせた表示態様を表示させることができる。
次に、図83を参照して、本第9実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理7(S1780)について説明する。図83は、この枠ボタン入力監視・演出処理7(S1780)を示したフローチャートである。本第9実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理7(図83、S1780)は、第1実施形態における枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)に対して、回転操作判定処理(図84、S1790)が追加されている。回転操作判定処理(S1790)については、図84を参照して、詳細を説明する。
図84は、この回転操作判定処理(S1790)を示したフローチャートである。回転操作判定処理(図84、S1790)では、まず、回転有効時間223vは0より大きい値であるか、即ち、回転有効時間223vが設定されているか判別する(S1791)。回転有効時間223vは、回転球体601が回動操作された場合に、その操作が有効として判定される時間である。回転有効時間中であると判別された場合には(S1791:Yes)、回転有効時間223vを減算して更新する(S1792)。予め定められた所定角度以上(本実施形態では、360度以上)回転球体601が回転して操作されたか判別する(S1793)。所定量以上回動操作されたと判別した場合には(S1793:Yes)、回転操作フラグ223tをオンに設定する(S1794)。一方、所定回動量以上回転されていないと判別された場合には、この処理を終了する。また、S1791の処理において、回転有効時間中でないと判別した場合には(S1791:No)、この処理を終了する。
なお、本実施形態では、第1実施形態の枠ボタン22の代わりとして、回転体スイッチ600を押下することで、同様の機能をするように構成されている。回転体スイッチ600を押下する構成では、回転有効時間223vは設定されないように構成されている。これにより、回転体スイッチ600を押下することで、回転体スイッチ600が回動しても遊技者の意図に反して、回動操作が実行されたと判別されることが防止されるように構成されている。
このように、本実施形態における構成では、回転体スイッチ600に表示態様を表示できる機能を設けて、さらにその周りに回転体を設けて、その回動操作により表示態様が可変されるように構成したので、遊技者が操作により遊技により参加していると思えるように構成できる。
<第10実施形態におけるパチンコ機10について>
次に、図85〜図96を参照して、本第10実施形態におけるパチンコ機10について説明する。上述した第1実施形態では、枠ボタン22を押下することで、第3図柄表示装置81に表示される表示態様が可変する構成について説明した。
それに対して、本第9実施形態では、枠ボタン22を液晶型スイッチ700に変更して、液晶型スイッチ700に様々な表示を実行するだけでなく、液晶型スイッチ700に設けられる液晶表示装置をタッチパネル式とすることで、押下することで、タッチ操作を可能に構成した点で第1実施形態とは相違する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付け、その詳細な説明は省略する。
<第10実施形態における液晶型スイッチ700の構成について>
まず、図85〜87を参照して、液晶型スイッチ700の構成について説明する。本第10実施形態では、第1実施形態における枠ボタン22に代わり液晶型スイッチ700が上皿17の上面右側に設けられている。図85は、この液晶型スイッチ700が取り付けられたパチンコ機10の正面図である。
図86〜図87を参照して、液晶型スイッチ700の構造について説明する。図85は、液晶型スイッチ700の上方から見た斜視図である。この液晶型スイッチ700は、透明樹脂部材で構成されて、略三角形状のカバー体で内部のタッチパネル702を覆うことが可能な透明カバー体701と、その内部にカバー体と若干間隔を空けて固定されているタッチパネル702と、カバー体701が押下された場合に、その押下されたカバー体の一部を検出することで、カバー体701が押下されたかを検出する透過型センサで構成された検出センサ703と、カバー体701が押下された場合に押下方向に所定量回動したカバー体701のそれ以上の回動を禁止するストッパー部材704とで構成されている。 カバー体701は、パチンコ機10の前方側に回動可能に固定するための軸部701Zを有し、常には上方向へ付勢するバネ部材で構成された付勢部材(図示せず)を有している。カバー体701は軸部701Zからタッチパネル702の横幅よりも若干大きい横幅の傾斜面を有しており、その傾斜面を通して内部のタッチパネル702の表示態様を遊技者が視認できるように構成されている。
図87は、液晶型スイッチ700のA−A断面図である。図87(a)は、液晶型スイッチ700が押下されていない場合を示しており、図87(b)は、液晶型スイッチ700が押下された場合を示した図である。図87(a)に示すように、カバー体701の傾斜面の角度とタッチパネル702が固定されている角度とは一致していない。しかしながら、図87(b)に示すように、カバー体701が押下されてストッパー部材704に当接するまで回動すると、カバー体701の傾斜面とタッチパネル702との傾斜角度は一致して接するように構成されている。このように構成することで、カバー体701を最大に押下された時に、カバー体701を介してタッチパネル702をタッチ操作することが可能に構成している。
次に、図88を参照して、タッチパネル702で表示される表示態様について説明する。図88(a)は、第3図柄表示装置81に液晶型スイッチ700を押下する特別図柄の変動演出が表示去れた場合に、それと同様の表示態様がタッチパネル液晶にも表示される場合の表示態様の一例を示した図である。
このように、第3図柄表示装置81に表示される表示態様と同一の内容が、液晶型スイッチ700にも表示されるので、遊技者は、第3図柄表示装置81から液晶型スイッチ700に視線を移動させても第3図柄表示装置81で表示されている表示態様と同一の内容を確認することができる。よって、第3図柄表示装置81で表示される表示内容を遊技者が液晶型スイッチ700を押下することで見逃してしまう不具合を抑制できる。
図88(b)は、タッチパネル702に表示されるタッチ操作を遊技者に促す表示態様を示した図である。第3図柄表示装置81には、タッチパネル702の右下表示領域に表示されているリーチ表示態様を遊技者に選択させる表示態様が表示されている。そして、タッチパネル702の残りの表示領域にAリーチ、Bリーチを遊技者が押下して選択することが可能なアイコンが表示される。そして、アイコンをタッチして選択することを報知する「アイコンをタッチしろ!!」という文字が表示される。
遊技者は、アイコンをタッチしようとして、カバー体701を押下して、カバー体701が最大量押下された場合にアイコンをタッチして選択することができる。遊技者は、カバー体701をタッチ操作と共に押下することになるので、遊技者としては、2つの操作をしているという手間を感じずに操作することができる。
図89を参照して、タッチパネル702に表示された表示態様をピンチ・トゥ・ズームして、表示態様を拡大して表示する場合の一例を示した表示態様である。タッチパネル702に表示された表示態様をカバー体701を押下した状態で拡大したい表示態様の付近に2点をタッチするように指を接触させる(図89(a)参照)。その後、その指の間隔を広げるように操作することで、遊技者の任意の大きさに表示態様を拡大することができる(図89(b)参照)。
このように、表示された表示態様を遊技者の任意の大きさに拡大、縮小表示することができるので、遊技者が知りたい情報を容易に知ることができる。
<第10実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について>
次に、図90を参照して、本第10実施形態におけるパチンコ機10の電気的構成について説明する。第10実施形態におけるパチンコ機10では、第1実施形態に対して、枠ボタン22の代わりに液晶型スイッチ700が設けられている。液晶型スイッチ700に設けられているカバー体701が押下されたことを検出する押下センサ704が音声ランプ制御装置113の入出力ポート225に接続去れている。また、液晶型スイッチ700に設けられているタッチパネル702が入出力ポート225に接続されている。なお、タッチパネル702は遊技者に表示画面がタッチされたことに基づいて、音声ランプ制御装置113に対して通知するための信号を出力可能に構成されている。
次に、図91(a)に示すように、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のROM222には、第1実施形態に対して、SW液晶表示データ222kとSW液晶シナリオ選択テーブル222mとが追加されている。
SW液晶表示データ222kは、タッチパネル702に表示するための表示データが設定されている表示データテーブルが記憶されたデータテーブルである。この表示データテーブルは、表示時間に対応して表示する各データが設定されている。
SW液晶シナリオ選択テーブル222mは、受信した変動パターンにより、タッチパネル702に表示するデータに対応した表示データテーブルを選択するためのデータテーブルである。
図91(b)に示すように、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221のRAM223には、第1実施形態に対して、表示データバッファ223r、シナリオタイマ223s、ポインタ223w、タッチ有効時間記憶エリア223xが追加されている。なお、表示データバッファ223r、シナリオタイマ223s、ポインタ223wについては、第9実施形態で説明したものと同一の構成であるので、その詳細な説明を省略する。
タッチ有効時間記憶エリア223xは、タッチパネル702がタッチ操作された場合に,その操作を有効と判定する時間を記憶するための記憶エリアである。このタッチ有効時間記憶エリア223xは、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221が実行する枠ボタン入力監視・演出処理8(図96、S1820)のS1826の処理において減算されて更新される。なお、このタッチ有効時間記憶エリア223xは、タッチ操作が設定される変動パターンを受信して、そのシナリオが設定されると自動的にそのシナリオに設定された有効時間が設定される。
<第10実施形態における音声ランプ制御装置113により実行される制御処理について>
次に、図92〜図96を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される制御処理について説明する。
図92を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるメイン処理について説明する。本第9実施形態におけるメイン処理は、第1実施形態に対して、コマンド判定処理(図21、S1311)がコマンド判定処理(図92、S1800)に、枠ボタン入力監視・演出処理(図23、S1307)が枠ボタン入力監視・演出処理8(図96、S1820)に変更され、SW液晶表示処理(図95、S1810)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
次に、図93を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるコマンド判定処理9(S1800)について説明する。図93は、このコマンド判定処理9(S1800)を示したフローチャートである。第10実施形態におけるコマンド判定処理9(図93、S1800)は、第1実施形態におけるコマンド判定処理(図21、S1311)に対して、SW液晶表示設定処理(図94、S1840)が追加されている。その他の処理については、第1実施形態と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
次に、図94を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるSW液晶表示設定処理(S1840)について説明する。図94は、このSW液晶表示設定処理(S1840)を示したフローチャートである。
SW液晶表示設定処理(図94、S1840)では、まず、抽出した変動パターンがSW演出のある変動パターンであるか判別する(S1841)。ここで、本第10実施形態では、予め特別図柄の変動パターンに液晶型スイッチ700を使用するか否かが設定されており、選択するシナリオまでが設定されている。
SW演出ありの変動パターンであると判別した場合には(S1841:Yes)、抽出した変動パターンに基づいて、SW液晶シナリオ選択テーブル222mよりSW液晶表示データである表示データテーブルを表示データテーブルバッファ223rに設定する。この表示データテーブルにより所定のタイミングにSW有効時間やタッチ有効時間が設定される。一方、S1841の処理において、SW演出の設定がないと判別した場合には(S1841:No)、この処理を終了する。
次に、図95を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行されるSW液晶表示処理(S1810)について説明する。図95は、このSW液晶表示設定処理(S1810)を示したフローチャートである。
SW液晶表示処理(図95、S1810)では、まず、タッチパネル702(SW液晶)の表示設定がされているか判別する。タッチパネル702の表示設定がされているかは、表示データテーブルバッファ223rに表示データテーブルが設定されているかにより判別する。なお、ポインタ223wが表示データテーブルのENDデータまで更新されていると表示データテーブルが設定されていないと判別する。
タッチパネル702の表示データが設定されていると判別した場合には(S1811:Yes)、シナリオタイマ223sを更新する(S1812)。表示データを更新するタイミングであるか判別する(S1813)。ここでは、表示データテーブルで設定されている表示時間が経過したか判別される。表示データを更新するタイミングであると判別された場合には(S1813:Yes)、設定されている表示データを画像データに変換してタッチパネル702に転送する(S1814)。
一方、S1811の処理において、タッチパネル702の表示設定がないと判別された場合には(S1811:No)、または、表示データの更新タイミングでないと判別した場合には(S1813:No)、この処理を終了する。
次に、図96を参照して、本第10実施形態における音声ランプ制御装置113のMPU221により実行される枠ボタン入力監視・演出処理8(S1820)について説明する。図96は、この枠ボタン入力監視・演出処理8(S1820)を示したフローチャートである。
枠ボタン入力監視・演出処理8(図96、S1820)では、まず、SW有効時間記憶エリア223gに記憶されている時間が0より大きいか、即ち、SW有効時間中であるか判別する(S1821)。SW有効時間中であると判別した場合には(S1821:Yes)、SW有効時間を減算して更新する(S1822)。カバー体が押下されたか判別する(S1823)。ここでは、押下センサ704がオンであるか判別する。押下センサ704がオンであると判別した場合には、設定されている表示データテーブルに設定されているSW押下時の表示データを次に表示する画像データを設定する(S1824)。ここで、設定された画像データがSW液晶表示処理(図95、S1810)のS1814の処理でタッチパネル702に転送設定される。一方、S1823の処理において、押下センサ704がオフであると判別された場合には(S1823:No)、この処理を終了する。
一方、S1821の処理において、SW有効時間が0であると判別した場合には(S1821:No)、タッチ有効時間が0であるか判別する(S1825)。タッチ有効時間が0でない、即ち、タッチ有効時間中であると判別した場合には(S1825:Yes)、タッチ有効時間を減算して更新する(S1826)。押下センサ704がオンであるか判別する(S1827)。押下センサ704がオフであると判別した場合には(S1827:No)、この処理を終了する。
このように、押下センサ704がオフである場合、即ち、カバー体701が押下されていない場合には、タッチパネル702の操作を受け付けないように構成した。これは、カバー体701とタッチパネル702の表示面とが接触することで、電気的に導通して、カバー体701越しのタッチ操作を判別可能な構成としているが、カバー体701の押下が不十分である場合に、タッチ操作をご認識してしまう不具合を抑制するためである。
S1827の処理において、押下センサ704がオンであると判別した場合には(S1827:Yes)、タッチ操作がされているか判別する(S1828)。S1828の処理において、タッチ操作がされていると判別した場合には(S1828:Yes)、ピンチ・ドゥ・ズーム操作であるか判別する(S1829)。ピンチ・ドゥ・ズーム操作であるかは、表示画面上の2点が接触されているか判別する。ピンチ・ドゥ・ズーム操作がされたと判別した場合には(S1829)、操作に基づいた拡大率を設定されている表示データテーブルに設定する(S1830)。その後、この処理を終了する。
このように構成することで、カバー体701を押下しなければ、カバー体701を遊技者が触っても、表示画面が遊技者の意図に反して、拡大してしまう不具合がなく、遊技者が遊技し易く構成できる。
一方、S1829の処理において、ピンチ・ドゥ・ズーム操作でないと判別した場合には(S1829:No)、有効な選択があるか判別する(S1831)。これは、図88(b)に示すように、タッチ操作して選択するアイコンが表示されている場合に、表示されているアイコンの表示領域が押下されているか判別する。それ以外の領域をタッチ操作していたり、2つのアイコンをタッチ操作している場合いは、無効な選択として判別する。
S1831の処理において、有効な選択があると判別した場合には(S1831:Yes)、選択したアイコンに基づく表示データを表示データテーブルより設定する(S1832)。タッチ有効時間を初期値である0にリセットする(S1833)。その後、この処理を終了する。 一方、S1825の処理において、タッチ有効時間が0であると判別した場合には(S1825:No)、この処理を終了する。
このように、アイコンが選択されたらタッチ有効時間をリセットするので、誤作動等をしてしまう不具合を抑制できる。
なお、ピンチ・ドゥ・ズーム操作については、タッチ有効時間外であってもできるように構成してもよい。
本実施形態では、タッチパネル702とカバー体701とが接触することで導通してタッチ操作が可能になるように構成したが、それに限らず、タッチパネル702の表示画面から所定距離の物体を判別できるように構成して、カバー体701越しにタッチ操作を可能に構成してもよい。
また、本実施形態では、カバー体701を押下操作したことを検出する押下センサ704を設けたが、それに限らず、カバー体701が押下されたことをタッチパネル702によって識別するように構成してもよい。タッチパネル702とカバー体701を押下する指や手をタッチパネルが判別することで、押下操作がされたと判別するように構成すればよい。
また、本実施形態では、SW有効時間外やタッチ操作有効時間外でもカバー体701を押下できる構成としたが、それに限らず、有効時間外では、カバー体701の回動を規制する規制部材をソレノイド等で作動させて、遊技者に有効時間を知らせるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、音声ランプ制御装置113と、表示制御装置114とを別々に設けているが、代わりに、それぞれの装置113,114を一体化し、一つの装置として設けても良い。
また、上記実施形態では、まず、主制御装置110から音声ランプ制御装置113へコマンドが送信され、音声ランプ制御装置113によりコマンドが受信されると、音声ランプ制御装置113において表示制御装置114へ送信すべきコマンドが決定され、その後、音声ランプ制御装置113から表示制御装置114へコマンドが送信されるように構成されている。これに対して、まず、主制御装置110から表示制御装置114へコマンドが送信し、表示制御装置114によりコマンドが受信されたら、表示制御装置114において音声ランプ制御装置113へ送信すべきコマンドを決定させ、その後、表示制御装置114から音声ランプ制御装置113へコマンドを送信するように構成しても良い。
上記実施形態では、主制御装置110から各コマンドが音声ランプ制御装置113に対して送信され、その音声ランプ制御装置113から表示制御装置114に対して表示の指示がなされるよう構成したが、主制御装置110から表示制御装置114に直接コマンドを送信するものとしてもよい。また、表示制御装置に音声ランプ制御装置を接続して、表示制御装置から各音声の出力とランプの点灯を指示するコマンドを音声ランプ制御装置に送信するよう構成してもよい。
上記実施形態においては、第1入球口64への入賞および第2入球口67の通過は、それぞれ最大4回まで保留されるように構成したが、最大保留球数は4回に限定されるものでなく、3回以下、又は、5回以上の回数(例えば、8回)に設定してもよい。また、第1入球口64への入賞に基づく変動表示の保留球数を、第3図柄表示装置81の一部において、数字で、或いは、4つに区画された領域を保留球数分だけ異なる態様(例えば、色や点灯パターン)にして表示するようにしてもよく、第1図柄表示装置37とは別体でランプ等の発光部材を設け、該発光部材によって保留球数を通知するように構成してもよい。
また、上記実施形態に示すように、動的表示の一種である変動表示は、第3図柄表示装置81の表示画面上で識別情報としての図柄を縦方向にスクロールさせるものに限定されず、縦方向あるいはL字形等の所定経路に沿って図柄を移動表示して行うものであってもよい。また、識別情報の動的表示としては、図柄の変動表示に限られるものではなく、例えば、1又は複数のキャラクタを図柄と共に、若しくは、図柄とは別に多種多様に動作表示または変化表示させて行われる演出表示なども含まれるのである。この場合、1又は複数のキャラクタが、第3図柄として用いられる。
また、本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技を発生させるパチンコ機として実施してもよい。また、Vゾーン等の特別領域を有する入賞装置を有し、その特別領域に球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機に実施してもよい。更に、スロットマシンやパチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしてもよい。
パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備えており、球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップスイッチの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に所定の遊技価値を付与する特別遊技が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
また、上記各実施形態の全部または一部の構成を組み合わせるように構成してもよい。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上述した実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
<特徴A群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作に基づいて、抽選情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定を実行する判定手段と、その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様を表示する表示手段と、前記操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、前記判定手段により所定の結果と判定される確率を設定する確率設定手段と、その確率設定手段により設定される確率を前記期間設定手段により設定される1の有効期間内で前記操作手段が操作されたタイミングにより可変させて決定する確率決定手段とを有するものであることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、遊技者が操作可能な操作手段の操作に基づいて、抽選情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定が判定手段により実行される。その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様が表示手段に表示される。操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。判定手段により所定の結果と判定される確率が確率設定手段により設定される。その確率設定手段により設定される確率が期間設定手段により設定される1の有効期間内で前記操作手段が操作されたタイミングにより可変させて確率決定手段により決定される。これにより、1の有効期間内でも操作されたタイミングにより所定の結果となる確率が可変されるので、ランダムな演出を実行することができる。よって、遊技の演出を多様にすることができ、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できる。
遊技機A1において、前記期間設定手段により設定される1の有効期間内に前記操作手段が操作された回数をカウントするカウント手段を有し、前記確率決定手段は、1の有効期間内で前記操作手段が操作されたタイミングで確率を決定する場合に、前記カウント手段によるカウント値が所定回数以上であれば、前記所定の結果と判定される確率をそのタイミングに基づいて決定される確率よりも高く設定するものであることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、期間設定手段により設定される1の有効期間内に操作手段が操作された回数がカウント手段によりカウントされる。1の有効期間内で操作手段が操作されたタイミングで確率を決定する場合に、カウント手段によるカウント値が所定回数以上であれば、所定の結果と判定される確率が確率決定手段によりそのタイミングに基づいて決定される確率よりも高く設定される。よって、遊技者が操作手段を操作する回数が多いと操作演出表示態様が表示され易いように感じることができ、操作手段を操作することにより興味を持たせることができるという効果がある。
遊技機A1またはA2において、前記有効期間は、前記確率決定手段により決定される確率がそれぞれ異なる期間が組み合わせて設定されているものであることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A1または遊技機A2の奏する効果に加え、確率決定手段により決定される確率がそれぞれ異なる期間が組み合わせて有効期間が設定されているので、容易な構成で、遊技者が操作手段を操作したタイミングにより確率を可変させて設定できるという効果がある。
遊技機A1からA3にいずれかにおいて、前記有効期間には、前記操作手段が操作されたことに基づいて、前記確率決定手段により所定の結果となる確率がない無確率が設定される無確率期間が設定されるものであることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A1からA3のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、操作手段が操作されたことに基づいて、確率決定手段により所定の結果となる確率がない無確率が設定される無確率期間が有効期間に設定されるので、操作手段を遊技者により多く操作させることができるという効果がある。
遊技機A1から遊技機A4のいずれかにおいて、前記確率決定手段は、前記有効期間の残り期間が少なくなるほど所定の結果と判定される確率が高く設定するものであることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A1から遊技機A4の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、有効期間の残り期間が少なくなるほど所定の結果と判定される確率が確率決定手段により高く設定される。これにより、有効期間が残り少なくなるまで、遊技者に操作手段を操作させるように構成することができ、より操作手段を用いて遊技を行わせることができるという効果がある。
<特徴B群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作に基づいて、抽選情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定を実行する判定手段と、その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様を表示する表示手段と、前記操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、前記操作手段が操作され、前記所定の結果と判定された場合の有効期間の残り期間を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶された残り期間の合計値が所定値以上となったことに基づいて、特定の演出を前記表示手段に表示する特定演出手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、遊技者が操作可能な操作手段の操作に基づいて、抽選情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定が判定手段により実行される。その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様が表示手段に表示される。操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。操作手段が操作され、所定の結果と判定された場合の有効期間の残り期間が記憶手段により記憶される。その記憶手段に記憶された残り期間の合計値が所定値以上となったことに基づいて、特定の演出が特定演出手段により前記表示手段に表示される。これにより、遊技者は、有効期間が設定された場合に、より早いタイミングで操作手段を操作して、所定の結果とすることで、より多くの残り有効期間を記憶させることができる。よって、遊技者に操作手段を操作することにより興味を持たせることができ、遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機B1において、前記主制御手段は、取得条件の成立に基づいて、前記当否判定手段により当否判定が実行される当否判定情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された当否判定情報を記憶する当否判定情報記憶手段と、その当否判定情報記憶手段に記憶された当否判定情報を前記始動条件が成立するよりも前に当否判定する事前当否判定手段と、その事前当否判定手段による当否判定結果を前記従制御手段に通知するための事前信号を生成する事前信号生成手段と、を有し、前記特定演出手段は、前記事前信号により、前記当否判定情報記憶手段に所定の結果となる当否判定情報が記憶されたと判別したことに基づいて、前記記憶手段に記憶された合計値が前記所定値未満である場合にも、前記特定の演出を前記表示手段に表示するものであることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、遊技機B1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段では、取得条件の成立に基づいて、当否判定手段により当否判定が実行される当否判定情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された当否判定情報が当否判定情報記憶手段により記憶される。その当否判定情報記憶手段に記憶された当否判定情報が事前当否判定手段により始動条件が成立するよりも前に当否判定される。その事前当否判定手段による当否判定結果を従制御手段に通知するための事前信号が事前信号生成手段により生成される。事前信号により、当否判定情報記憶手段に所定の結果となる当否判定情報が記憶されたと判別したことに基づいて、記憶手段に記憶された合計値が所定値未満である場合にも、特定の演出が特定演出手段により表示手段に表示される。これにより、特定演出により遊技者は、所定の結果を期待することができる。よって、より特定の演出が表示されることを期待して遊技をすることができるという効果がある。
前記遊技機B1またはB2において、前記特定の演出は、複数回の当否判定結果が示される期間に跨って表示されるものであることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、遊技機B1またはB2の奏する効果に加え、複数回の当否判定結果が示される期間に跨って特定の演出が表示されるので、遊技者は、複数回の当否判定結果を一つの当否判定結果として判別し易くでき、新鮮な演出を提供できるという効果がある。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記特定の演出は、前記記憶手段に記憶された合計値に対応する表示時間で表示されるものであることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技機B1からB3の奏する効果に加え、記憶手段に記憶された合計値に対応する表示時間で特定の演出が表示されるので、遊技者が記憶手段に記憶されていた有効期間の残期間の合計値を認識することができるという効果がある。
<特徴C群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作に基づいて、抽選情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定を実行する判定手段と、その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様を表示する表示手段と、前記操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、前記操作手段が操作され、前記所定の結果と判定された場合の有効期間の経過期間を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶された経過期間の合計値に基づいて、特定の演出を前記表示手段に表示する特定演出手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機C1。
遊技機C1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、遊技者が操作可能な操作手段の操作に基づいて、抽選情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された抽選情報に基づいて判定が判定手段により実行される。その判定手段により所定の結果と判定された場合に操作演出表示態様が表示手段に表示される。操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。操作手段が操作され、所定の結果と判定された場合の有効期間の経過期間が記憶手段により記憶される。その記憶手段に記憶された経過期間の合計値に基づいて、特定の演出が特定演出手段により前記表示手段に表示される。これにより、遊技者は、有効期間が設定された場合に、より早いタイミングで操作手段を操作して、所定の結果とすることで、特典を与えることができる。よって、遊技者に操作手段を操作することにより興味を持たせることができ、遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴D群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、遊技者が選択可能な選択候補を複数表示する選択表示態様が表示される表示手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段に操作に基づいて、前記選択表示態様で表示された選択候補のうち、少なくとも一つを選択する選択手段と前記操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、前記操作手段が操作され、前記選択候補が選択された場合に、設定されている有効期間の経過期間を判別する判別手段と、その判別手段により経過期間が所定期間以下であると判別した場合に、前記選択候補が選択された後にも、前記表示手段に、選択表示態様で表示されていた、少なくとも前記選択手段に選択された選択候補以外の選択候補を表示する履歴表示手段とを有するものであることを特徴とする遊技機D1。
遊技機D1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、遊技者が選択可能な選択候補を複数表示する選択表示態様が表示手段により表示される。遊技者が操作可能な操作手段に操作に基づいて、選択表示態様で表示された選択候補のうち、少なくとも一つが選択手段により表示される。操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。操作手段が操作され、選択候補が選択された場合に、設定されている有効期間の経過期間が判別手段により判別される。その判別手段により経過期間が所定期間以下であると判別した場合に、選択候補が選択された後にも、表示手段に、選択表示態様で表示されていたうち、少なくとも選択手段に選択された選択候補以外の選択候補が履歴表示手段により表示される。これにより、選択表示態様が表示されてから短時間で操作手段が操作されて、選択候補が何であったか遊技者が判別し難くなってしまった場合にも、その選択候補を確認できる。よって、遊技者が分かり易く遊技を行うことができ、遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
<特徴E群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、前記当否判定手段により当否判定される遊技が所定回数実行される期間の間に跨って、前記操作手段の操作が有効と判定される有効期間を設定する期間設定手段と、その期間設定手段により有効期間が設定されている場合に、前記操作手段が操作された回数をカウントするカウント手段と、前記カウント手段がカウントする回数が予め定められた所定回数以上となったことに基づいて、前記遊技者に特定の遊技情報を付与する遊技情報付与手段とを有するものであることを特徴とする遊技機E1。
遊技機E1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、当否判定手段により当否判定される遊技が所定回数実行される期間の間に跨って、操作手段の操作が有効と判定される有効期間が期間設定手段により設定される。その期間設定手段により有効期間が設定されている場合に、操作手段が操作された回数がカウント手段によりカウントされる。カウント手段がカウントする回数が予め定められた所定回数以上となったことに基づいて、遊技者に特定の遊技情報が遊技情報付与手段により付与される。これにより、遊技者が、所定回数の間、特典遊技となる判定結果とならない場合にも、操作手段を連続で操作することにより特定の遊技情報が付与され、遊技を楽しむことができる。よって、遊技者が遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機E1において、前記従制御手段は、前記操作手段による操作に基づいて抽選情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された抽選情報を判定する抽選情報判定手段とを有し、前記遊技情報付与手段は、前記予め定められた回数以上となったことに基づいて、前記取得手段により取得された抽選情報が特定の結果であると前記抽選情報判定手段により判定された場合に、前記特定の遊技情報を遊技者に付与するものであることを特徴とする遊技機E2。
遊技機E2によれば、遊技機E1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、従制御手段では、操作手段による操作に基づいて抽選情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された抽選情報が抽選情報判定手段により判定される。予め定められた回数以上となったことに基づいて、取得手段により取得された抽選情報が特定の結果であると抽選情報判定手段により判定された場合に、特定の遊技情報が遊技情報付与手段により遊技者に付与される。これにより、所定回数以上、操作手段を操作した場合にも特定の遊技情報が付与されない場合もあり、特定の遊技情報が付与されるタイミングをランダムにすることができる。よって、遊技者により新鮮味のある遊技を提供できるという効果がある。
遊技機E1または遊技機E2において、前記遊技情報付与手段は、前記当否判定結果により特定の結果と判定されたことに基づいて、前記カウント手段によるカウント値が予め定められた所定回数未満であっても前記特定の遊技情報を付与するものであることを特徴とする遊技機E3。
遊技機E3によれば、遊技機E1または遊技機E2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、当否判定結果により特定の結果と判定されたことに基づいて、カウント手段によるカウント値が予め定められた所定回数未満であっても特定の遊技情報が遊技情報付与手段により付与される。よって、特定の遊技情報が付与されるタイミングをよりランダムにでき、斬新な印象を遊技者に与えることができるという効果がある。
遊技機E1からE3のいずれかにおいて、前記主制御手段は、取得条件の成立に基づいて、前記当否判定手段により当否判定が実行される当否判定情報を取得する取得手段と、その取得手段により取得された当否判定情報を記憶する当否判定情報記憶手段と、その当否判定情報記憶手段に記憶された当否判定情報を前記始動条件が成立するよりも前に当否判定する事前当否判定手段と、その事前当否判定手段による当否判定結果を前記従制御手段に通知するための事前信号を生成する事前信号生成手段と、を有し、前記遊技情報付与手段は、前記事前信号により、前記当否判定情報記憶手段に所定の結果となる当否判定情報が記憶されたと判別したことに基づいて、前記カウント手段によるカウント値が前記予め定められた回数未満であっても、前記特定の遊技情報を付与するものであることを特徴とする遊技機E4。
遊技機E4によれば、遊技機E1から遊技機E3のいずれかの奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、主制御手段では、取得条件の成立に基づいて、当否判定手段により当否判定が実行される当否判定情報が取得手段により取得される。その取得手段により取得された当否判定情報が当否判定情報記憶手段により記憶される。その当否判定情報記憶手段に記憶された当否判定情報が事前当否判定手段により始動条件が成立するよりも前に当否判定される。その事前当否判定手段による当否判定結果を従制御手段に通知するための事前信号が事前信号生成手段により生成される。事前信号により、当否判定情報記憶手段に所定の結果となる当否判定情報が記憶されたと判別したことに基づいて、カウント手段によるカウント値が予め定められた回数未満であっても、特定の遊技情報が遊技情報付与手段により付与される。これにより、特定の遊技情報により遊技者は、所定の結果を期待することができる。よって、より特定の遊技情報が表示されることを期待して遊技をすることができるという効果がある。
<特徴F群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、抽選情報を取得する取得手段と、抽選条件の成立に基づいて、前記取得手段により取得した抽選情報に基づいて当否判定を実行する当否判定実行手段と、前記取得手段により取得された前記抽選情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段に記憶された前記抽選情報を前記抽選条件が成立するより前に当否判定する事前当否判定手段と、その事前当否判定手段による判定結果を前記従制御手段に通知するための事前信号を生成する事前信号生成手段と、を有し、前記従制御手段は、前記主制御手段からの制御信号に基づいて、前記当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報を表示する表示手段と、前記識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記事前信号に基づいて、前記動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様を事前に判別する事前判別手段と、前記事前判別手段による判別結果に基づいて、前記記憶手段に記憶された抽選情報に対応する識別情報の当否判定結果が表示されるまでの時間を判別する時間判別手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段による操作が有効と判定される有効期間を前記時間判別手段により判別された時間内で複数回の当否判定結果が表示される期間を跨って設定する期間設定手段と、を有するものであることを特徴とする遊技機F1。
遊技機F1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、抽選情報が取得手段により取得される。抽選条件の成立に基づいて、取得手段により取得した抽選情報に基づいて当否判定が当否判定実行手段により実行される。取得手段により取得された抽選情報が記憶手段により記憶される。その記憶手段に記憶された抽選情報が事前当否判定手段により抽選条件が成立するより前に当否判定される。その事前当否判定手段による判定結果を従制御手段に通知するための事前信号が事前信号生成手段により生成される。従制御手段では、主制御手段からの制御信号に基づいて、当否判定手段による当否判定結果を示す識別情報が表示手段により表示される。識別情報の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。事前信号に基づいて、動的表示態様決定手段により決定される動的表示態様が事前判別手段により事前に判別される。事前判別手段による判別結果に基づいて、記憶手段に記憶された抽選情報に対応する識別情報の当否判定結果が表示されるまでの時間が時間判別手段により判別される。遊技者が操作可能な操作手段による操作が有効と判定される有効期間が時間判別手段により判別された時間内で複数回の当否判定結果が表示される期間を跨って期間設定手段により設定される。
これにより、複数回の当否判定結果が表示される動的表示態様に跨って、有効期間が設定されるので、より斬新な演出を遊技者に提供できる。よって、遊技者が早期に遊技機に飽きてしまうことを抑制できるという効果がある。
<特徴G群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、遊技者が操作可能な操作手段と、その操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、表示領域の大きさにより前記期間設定手段により設定される有効期間の長さを示す識別図柄を表示する識別図柄表示手段と、時間の経過に基づいて、残りの有効期間が識別可能であるように、前記識別図柄の表示領域の大きさを可変させる可変手段と、前記操作手段が前記有効期間内に操作されたことに基づいて、遊技者に遊技情報を付与する遊技情報付与手段と、その遊技情報付与手段により付与される遊技情報を複数の遊技情報の中より決定する遊技情報決定手段と、その付与情報決定手段により決定される遊技情報として、第1遊技情報と前記第1遊技情報とは異なる第2遊技情報とが少なくとも記憶された記憶手段と、前記有効期間のうち、前記第1遊技情報が選択され易い第1期間と、前記第2遊技情報が選択され易い第2期間とを設定する情報期間設定手段と、その情報期間設定手段により設定される第2期間内であることが前記識別図柄の表示領域の大きさから識別できる識別情報を付与する識別情報付与手段とを有するものであることを特徴とする遊技機G1。
遊技機G1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、遊技者が操作可能な操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。表示領域の大きさにより期間設定手段により設定される有効期間の長さを示す識別図柄が識別図柄表示手段より表示される。時間の経過に基づいて、残りの有効期間が識別可能であるように、識別図柄の表示領域の大きさが可変手段により可変される。操作手段が有効期間内に操作されたことに基づいて、遊技者に遊技情報が遊技情報付与手段により付与される。その遊技情報付与手段により付与される遊技情報が複数の遊技情報の中より遊技情報決定手段により決定される。その付与情報決定手段により決定される遊技情報として、第1遊技情報と第1遊技情報とは異なる第2遊技情報とが少なくとも記憶手段により記憶される。有効期間のうち、第1遊技情報が選択され易い第1期間と、第2遊技情報が選択され易い第2期間とが情報期間設定手段により設定される。その情報期間設定手段により設定される第2期間内であることが識別図柄の表示領域の大きさから識別できる識別情報が識別情報付与手段により付与される。これにより、遊技者が操作手段を操作するタイミングにより異なる遊技情報が得られ易いことを報知することができる。よって、より操作手段を利用した遊技を遊技者が楽しむことができ、遊技者が遊技に早期に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機G1において、前記従制御手段は、前記当否判定手段により所定の結果であると判定されたことに基づいて、前記第2期間識別情報を通常時よりも拡大して表示する拡大表示手段を有するものであることを特徴とする遊技機D2。
遊技機G2によれば、遊技機G1の奏する効果に加え、従制御手段では、当否判定手段により所定の結果であると判定されたことに基づいて、第2期間識別情報が拡大表示手段により通常時よりも拡大して表示されるので、第2期間識別情報が拡大されることにより遊技者に当否判定結果が所定の結果であることを期待させることができるという効果がある。
遊技機G1またはG2において、前記識別情報付与手段は、所定の抽選を実行して、付与条件が成立したと判別した場合に、前記第2期間識別情報を付与するものであることを特徴とする遊技機G3。
遊技機G3によれば、遊技機G1またはG2の奏する効果に加え、所定の抽選を実行して、付与条件が成立したと判別した場合に、第2期間識別情報が識別情報付与手段により付与されるので、第2期間情報が付与される場合をランダムに設定でき、遊技者に新鮮味のある遊技を提供できるという効果がある。
<特徴H群>
遊技の制御を実行する主制御手段と、その主制御手段からの制御信号に従って遊技の制御を実行する従制御手段と、を有し、前記主制御手段は、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技を実行する特典遊技実行手段と、を有し、前記従制御手段は、前記主制御手段からの制御信号に従って、前記当否判定手段による判定結果を示す識別情報を表示する表示手段と、その表示手段に表示される識別情報の動的表示態様を複数の動的表示態様の中より1の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記動的表示態様決定手段により所定の動的表示態様が決定されたことに基づいて、前記操作手段の操作を有効にする有効期間を設定する期間設定手段と、その期間設定手段により設定された前記有効期間内に前記操作手段が操作されたことに基づいて、前記操作表示態様を前記表示手段に表示させる操作表示手段と、を有し、前記期間設定手段は、前記操作表示態様が表示される第1有効期間と、その第1有効期間の前に設定される第2有効期間とを少なくとも設定するものであり、前記第2有効期間内において、前記第1有効期間の設定を禁止または前記操作表示態様の設定を禁止する禁止手段とを有するものであることを特徴とする遊技機H1。
遊技機H1によれば、主制御手段では、始動条件の成立に基づいて、遊技の当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定結果が所定の結果であることに基づいて、遊技者に有利となる特典遊技が特典遊技実行手段により実行される。従制御手段では、主制御手段からの制御信号に従って、当否判定手段による判定結果を示す識別情報が表示手段に表示される。その表示手段に表示される識別情報の動的表示態様を複数の動的表示態様の中より1の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。動的表示態様決定手段により所定の動的表示態様が決定されたことに基づいて、操作手段の操作を有効にする有効期間が期間設定手段により設定される。その期間設定手段により設定された有効期間内に前記操作手段が操作されたことに基づいて、操作表示態様が表示手段に操作表示手段により表示される。操作表示態様が表示される第1有効期間と、その第1有効期間の前に設定される第2有効期間とが期間設定手段により少なくとも設定される。第2有効期間内において、第1有効期間の設定を禁止または操作表示態様の設定が禁止手段により禁止される。これにより、第1有効期間の設定または操作表示態様の設定が禁止されるので、多様な遊技を遊技者に提供できる。よって、遊技者が早期に遊技に飽きてしまう不具合を抑制できるという効果がある。
遊技機H1において、前記禁止手段は、前記第2有効期間内に、前記操作手段により所定の操作が実行された場合に、前記第1有効期間の設定を禁止または前記操作表示態様の設定を禁止するものであることを特徴とする遊技機H2。
遊技機H2によれば、遊技機H1の奏する効果に加え、第2有効期間内に、操作手段により所定の操作が実行された場合に、第1有効期間の設定を禁止または操作表示態様の設定が禁止手段により禁止されるので、遊技者が操作手段を操作することで、禁止の設定をすることができ、遊技者の好みに合わせて設定することができるという効果がある。
遊技機H1またはH2において、前記表示手段は、前記特典遊技が実行された場合に、特典遊技表示態様を表示するものであり、前記操作表示態様は、前記特典遊技表示態様として表示されるものであることを特徴とする遊技機H3。
遊技機H3によれば、遊技機H1またはH2の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技が実行された場合に、特典遊技表示態様が表示手段により表示される。特典遊技表示態様として操作表示態様が表示される。よって、特典遊技中に遊技者が退屈するのを抑制できる。
遊技機H3において、前記特典遊技表示態様は、特典遊技の開始を示す特典遊技開始表示態様と、特典遊技の実行中であることを示す特典遊技中表示態様とで少なくとも構成され、前記期間設定手段は、前記特典遊技開始表示態様が表示される期間に前記第2有効期間を設定し、前記特典遊技中表示態様が表示される期間に前記第1有効期間を設定するものであることを特徴とする遊技機H4。
遊技機H4によれば、遊技機H3の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、特典遊技の開始を示す特典遊技開始表示態様と、特典遊技の実行中であることを示す特典遊技中表示態様とで特典遊技表示態様が少なくとも構成されている。特典遊技開始表示態様が表示される期間に第2有効期間が期間設定手段により設定される。また、特典遊技中表示態様が表示される期間に第1有効期間が期間設定手段により設定される。よって、特典遊技の開始に禁止に設定するかを設定することができ、その後の特典遊技に集中して遊技を行うことができるという効果がある。
<特徴I群>
抽選条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段の当否判定結果を示す識別情報を表示可能な第1表示手段と、その第1表示手段に表示される識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、回動可能に構成された回転体と、その回転体の回動量を検出可能な検出手段と、その検出手段により検出された回動量に基づいて前記動的表示態様を可変して表示させる第1表示制御手段と、前記回転体内部に表示態様を視認可能に配置される第2表示手段と、その第2表示手段に前記第1表示手段に表示される内容に関わる表示態様を表示する第2表示制御手段とを有するものであることを特徴とする遊技機I1。
遊技機I1によれば、抽選条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段の当否判定結果を示す識別情報が第1表示手段により表示される。その第1表示手段に表示される識別情報の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。回動可能に構成された回転体の回動量が検出手段により検出される。その検出手段により検出された回動量に基づいて動的表示態様が第1表示制御手段により可変して表示される。回転体内部に表示態様を視認可能に配置される第2表示手段に第1表示手段に表示される内容に関わる表示態様が第2表示制御手段により表示される。これにより、回転体の内部にも第1表示手段に表示される内容に関わる表示態様が表示されるので、回転体に注意をそらしても第1表示手段で表示されている内容を把握することができる。よって、遊技者が遊技をし易い遊技機を提供できるという効果がある。
遊技機I1において、前記第2表示手段は、前記回転体の外部より前記回転体内部に向けて表示映像を投影する投影手段と、前記回転体の内部に視認可能に配置され、その投影手段から投影された表示映像が表示される表示部とを有するものであることを特徴とする遊技機I2。
遊技機I2によれば、遊技機I1の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、第2表示手段には、回転体の外部より回転体内部に向けて表示映像が投影手段により投影される。回転体の内部に視認可能に配置され、その投影手段から投影された表示映像が表示部に表示される。よって、回転体内部に配置される構成を小さくすることができ、回転体をコンパクトに構成することができるという効果がある。
遊技機I2において、前記表示部は上方側に膨らんだ球面で構成されているものであることを特徴とする遊技機I3。
遊技機I3によれば、遊技機I2の奏する効果に加え、表示部が上方側に膨らんだ球面で構成されているので、表示部に投影される表示映像をより立体的に見せることができるという効果がある。
<特徴J群>
抽選条件の成立に基づいて、当否判定を実行する当否判定手段と、その当否判定手段の当否判定結果を示す識別情報を表示可能な第1表示手段と、その識別情報表示手段に表示される識別情報の動的表示態様を決定する動的表示態様決定手段と、前記第1表示手段とは異なる第2表示手段と、その第2表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体と、そのカバー体が押下操作されたことを検出可能な検出手段と、その検出手段により押下操作が検出されたことに基づいて、前記第1表示手段に表示される表示態様を可変させる第1表示制御手段と、前記識別情報の動的表示が実行されることに基づいて、前記カバー体を押下操作することで表示態様が可変する押下表示態様の選択をする押下表示態様選択手段と、その押下表示態様選択手段により押下表示態様が選択されたことに基づいて、前記第1表示手段に表示される識別情報の動的表示態様に関する表示態様を前記第2表示手段にも表示させる第2表示制御手段とを有するものであることを特徴とする遊技機J1。
遊技機J1によれば、抽選条件の成立に基づいて、当否判定が当否判定手段により実行される。その当否判定手段の当否判定結果を示す識別情報が第1表示手段により表示される。その識別情報表示手段に表示される識別情報の動的表示態様が動的表示態様決定手段により決定される。第1表示手段とは異なる第2表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体が押下操作されたことが検出手段により検出される。その検出手段により押下操作が検出されたことに基づいて、第1表示手段に表示される表示態様が第1表示制御手段により可変される。識別情報の動的表示が実行されることに基づいて、カバー体を押下操作することで表示態様が可変する押下表示態様が押下表示態様選択手段により選択される。その押下表示態様選択手段により押下表示態様が選択されたことに基づいて、第1表示手段に表示される識別情報の動的表示態様に関する表示態様が第2表示制御手段により第2表示手段にも表示される。これにより、遊技者は、押下操作する場合には、第1表示手段に表示されている表示態様に関する表示態様が第2表示手段に表示されるので、カバー体に視線を移動させても第1表示手段に表示される表示内容を見逃して、遊技をすることが困難になってしまう不具合を抑制できる。よって、遊技者がより遊技を容易に行うことができるという効果がある。
<特徴K群>
遊技者が表示面をタッチ操作したことを検出可能な表示手段と、その表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体と、常には、前記表示手段の表示面と前記カバー体とを所定の間隔で維持される第1位置に付勢し、前記カバー体が押下操作されることで、前記表示手段の表示面と前記カバー体とが接近する第2位置に移動することを許容する付勢手段と、前記カバー体が前記第2位置に移動することで、遊技者のタッチ操作を有効と判定する判定手段とを有するものであることを特徴とする遊技機K1。
遊技機K1によれば、遊技者が表示面をタッチ操作したことが表示手段により検出される。常には、前記表示手段の表示面と表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体とを所定の間隔で維持される第1位置に付勢し、カバー体が押下操作されることで、表示手段の表示面と前記カバー体とが接近する第2位置に移動することが付勢手段により許容される。カバー体が第2位置に移動することで、遊技者のタッチ操作が判定手段により有効と判定される。これにより、カバー体に誤って触れても、カバー体が第2位置になければタッチ操作は有効とならないので、誤動作を抑制できる。よって、遊技者がより遊技をし易く構成できるという効果がある。
遊技機K1において、前記第2位置は、前記カバー体と前記表示手段の表示面とが接触する位置で構成され、前記カバー体は、前記表示手段の表示面と接触することで電気的に導通することが可能に構成されているものであることを特徴とする遊技機C2。
遊技機K1によれば、カバー体と表示手段の表示面とが接触する位置が第2位置に設定される。カバー体は、表示手段の表示面と接触することで電気的に導通することが可能に構成されている。これにより、カバー体越しにタッチ操作しても、正確にタッチ操作を認識することができるという効果がある。
遊技機K1またはK2において、前記第2表示制御手段は、前記特定の2点間をタッチ操作されて、その2点間の間隔が開く又は狭くなるようにタッチ操作することで、その間隔の変化量に基づいて、前記第2表示手段に表示されている画像を拡大または縮小して表示するものであることを特徴とする遊技機K3。
遊技機K3によれば、遊技機K1またはK2の奏する効果に加え、特定の2点間をタッチ操作されて、その2点間の間隔が開く又は狭くなるようにタッチ操作することで、その間隔の変化量に基づいて、第2表示手段に表示されている画像が第2表示制御手段により拡大または縮小して表示されるので、遊技者が表示されている表示態様を任意の大きさに設定することができ、より遊技し易くできるという効果がある。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機Z1。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された入賞口に入賞(又は入賞口を通過)することを必要条件として、表示手段において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
前記各遊技機は、スロットマシンであることを特徴とする遊技機Z2。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
前記各遊技機は、パチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機Z3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
従来より、始動口への遊技球の入賞に伴って抽選を行い、その抽選結果に応じた変動演出や大当たり演出を、液晶画面上に表示するパチンコ機が知られている。かかる演出では、遊技者に期待感を持たせるための演出や、遊技者の遊技への参加意欲を高めるための演出など、様々なパターンの演出が実行され、遊技の興趣向上が図られている。この種のパチンコ機の中には、遊技機に遊技者が操作可能な操作手段(スイッチ等)を設けて遊技者がその操作手段を操作することにより遊技の演出等を変化させる遊技機が提案されている。
このようなパチンコ機において、例えば、遊技者が操作手段を操作した場合に多様な演出を実行しようと、操作手段が操作された場合に遊技の演出を変化させる抽選を実行するものがある(例えば、特許文献1:特開2010−075741号公報)。
この種のパチンコ機において、遊技者が操作手段を操作することに夢中になり、表示される演出を見逃してしまい、遊技が困難になるという問題点があった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技者が遊技し易い遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、遊技者が表示面をタッチ操作したことを検出可能な表示手段と、その表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体と、常には、前記表示手段の表示面と前記カバー体とを所定の間隔で維持される第1位置に付勢し、前記カバー体が押下操作されることで、前記表示手段の表示面と前記カバー体とが接近する第2位置に移動することを許容する付勢手段と、前記カバー体が前記第2位置に移動することで、遊技者のタッチ操作を有効と判定する判定手段とを有するものである。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記第2位置は、前記カバー体と前記表示手段の表示面とが接触する位置で構成され、前記カバー体は、前記表示手段の表示面と接触することで電気的に導通することが可能に構成されているものである。
<効果>
技術的思想1記載の遊技機によれば、遊技者が表示面をタッチ操作したことが表示手段により検出される。常には、前記表示手段の表示面と表示手段の表示面を視認可能に覆い、遊技者により押下操作をすることが可能なカバー体とを所定の間隔で維持される第1位置に付勢し、カバー体が押下操作されることで、表示手段の表示面と前記カバー体とが接近する第2位置に移動することが付勢手段により許容される。カバー体が第2位置に移動することで、遊技者のタッチ操作が判定手段により有効と判定される。
これにより、カバー体に誤って触れても、カバー体が第2位置になければタッチ操作は有効とならないので、誤動作を抑制できる。よって、遊技者がより遊技をし易く構成できるという効果がある。
技術的思想2記載の遊技機によれば、技術的思想1記載の遊技機の奏する効果に加え、次の効果を奏する。即ち、カバー体と表示手段の表示面とが接触する位置が第2位置に設定される。カバー体は、表示手段の表示面と接触することで電気的に導通することが可能に構成されている。よって、カバー体越しにタッチ操作しても、正確にタッチ操作を認識することができるという効果がある。