以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図21は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1,図2において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、遊技盤5等が上部側に、遊技球を発射する発射手段6等が下部側にそれぞれ配置されると共に、それらの前側を覆う前扉7が、例えばヒンジ3と同軸のヒンジ8により開閉自在に枢着されている。
前扉7には、遊技盤5の遊技領域5aに対応するガラス窓11が形成され、例えばその周囲にスピーカ12、LED13、送風演出装置14等の演出手段が配置されている。また、前扉7の下部側には、例えば左寄りの位置に、発射手段6に供給するための遊技球を貯留する上皿15が配置されており、更にその上皿15の下側には、上皿15が満杯のときの余剰球等を貯留する下皿16が左端側に、発射ハンドル17が右端側に夫々配置されている。
また、前扉7の前面側には、ガラス窓11の周囲を前側から略覆う上装飾カバー18と、上皿15、下皿16等を前側から略覆う下装飾カバー19とが装着されている。下装飾カバー19上(遊技機本体1の前側)には、例えば図3に示すように、上皿15の前側の左右方向略中央に演出ボタン(表示開始用操作手段,決定用操作手段)21が、またその左側には、例えば後側の上キー(選択用操作手段)22a、前側の下キー(選択用操作手段)22b、左側の左キー(第1音量操作手段)22c、右側の右キー(第1音量操作手段)22dを備えた十字操作手段22が夫々配置されている。
これらの操作手段、即ち演出ボタン21と十字操作手段22の各キー22a〜22dは夫々遊技者による押下操作が可能であり、図示しない操作検出手段がそれらの押下操作を検知可能となっている。また、演出ボタン21、十字操作手段22の各キー22a〜22dには夫々LED23,24a〜24dが内蔵されており、例えば操作が有効となった場合に発光してその旨を報知するようになっている。
遊技盤5には、その前面側に、発射手段6から発射された遊技球を案内するガイドレール25が環状に装着されると共に、そのガイドレール25の内側の遊技領域5aに、センターケース26、普通図柄始動手段27、特別図柄始動手段28、大入賞手段29、普通入賞手段30等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース26は、例えば遊技領域5aの略中央に配置されており、液晶表示手段(画像表示手段)31に対応する表示窓32を備え、例えば多数のLED33が配置される他、普通図柄表示手段34、特別図柄表示手段35、普通保留個数表示手段36等の各種表示手段、ステージ37、可動演出手段38等が設けられている。
ステージ37は、液晶表示手段31の下部前側に左右方向に配置されており、センターケース26の側部、例えば左側に設けられたワープ入口39に流入した遊技球を自由に転動させた後、例えば左右方向中央の中央落下部又はその左右両側の側部落下部から前側に落下させるようになっている。
可動演出手段38は、例えば動物や任意のキャラクター等を象った所定形状に形成され且つ揺動、水平移動等の所定動作が可能な状態に支持された可動体38aと、この可動体38aを駆動するステッピングモータ等の駆動手段38bとを備えている。
普通図柄始動手段27は、普通図柄表示手段34による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、例えばセンターケース26の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
普通図柄表示手段34は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する2個の発光体(例えばLED)により構成されており、普通図柄始動手段27が遊技球を検出することを条件にそれら2つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段27による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段34の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段27が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段36がその発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段28は、特別図柄表示手段35による図柄変動を開始させるためのもので、上下2つの特別始動口28a,28bと、下特別始動口28bを開閉する開閉手段41と、特別始動口28a,28bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース26の下側に配置されている。上特別始動口28aは、開閉手段等を有しない非開閉式入賞口である。下特別始動口28bは、開閉手段41により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態より入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞口で、普通図柄表示手段34の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段41が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段35は、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段28が遊技球を検出すること、即ち上下2つの特別始動口28a,28bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別始動口28a,28bへの入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。特別図柄には、例えば大当たり態様及び外れ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
また、特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に特別図柄始動手段28が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、例えば液晶表示手段31上に大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、特別保留個数という)を表示して、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
大入賞手段29は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板42を備えた開閉式入賞手段で、特別図柄表示手段35の特別図柄が変動後に大当たり態様で停止した場合に発生する特別利益状態中に、開閉板42が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
また、液晶表示手段31には、例えば特別図柄表示手段35による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄43が変動表示される他、特別保留個数を示す保留表示画像44、後述する音量調整機能に関する音量調整報知画像45及び音量設定状況報知画像46、後述するメニュー表示機能に関するメニュー表示報知画像47、メニュー操作報知画像48及びメニュー画像49等の各種画像が表示されるようになっている。
ここで、演出図柄43は、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の数字図柄等で構成されており、特別図柄始動手段28が遊技球を検出すること、即ち上下2つの特別始動口28a,28bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、左、右、中等の所定の順序で停止するようになっている。なお、演出図柄43では、例えば3つの図柄が全て同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも1つの図柄が異なるものが外れ態様となっており、例えば特別図柄が大当たり態様となる場合には演出図柄43も大当たり態様となり、特別図柄が外れ態様となる場合には演出図柄43も外れ態様となる。
また遊技盤5の裏側には、図2に示すようにセンターケース26等の遊技部品を後側から覆う裏カバー51が装着され、この裏カバー51の背面側に、主制御基板52aが格納された主基板ケース52、演出制御基板53a及び演出インターフェイス基板53bが格納された演出基板ケース53、液晶制御基板54aが格納された液晶基板ケース54等が着脱自在に装着されている。
また、前枠4の裏側には、遊技盤5の裏側を開閉自在に覆う開閉カバー55が着脱自在に装着されると共に、その上側に遊技球タンク56とタンクレール57とが、左右一側に払い出し手段58と払い出し通路59とが夫々装着されており、遊技球が大入賞手段29等の入賞口に入賞したとき、又は図外の自動球貸し機から球貸し指令があったときに、遊技球タンク56内の遊技球をタンクレール57を経て払い出し手段58により払い出し、その遊技球を払い出し通路59を経て上皿15に案内するようになっている。
また、前枠4の裏側下部には、基板装着台61が着脱自在に装着されており、この基板装着台61の背面側に、電源基板62aが格納された電源基板ケース62、払出制御基板63aが格納された払出基板ケース63が夫々着脱自在に装着されている。
図4(a)は本パチンコ機の制御系の概略ブロック図である。図4(a)において、主制御基板(主制御手段)52aは遊技制御動作を統括するもので、遊技盤5上の普通図柄表示手段34、特別図柄表示手段35、普通図柄始動手段27、特別図柄始動手段28、大入賞手段29、普通入賞手段30等が例えば図示しない中継基板等を経由して接続されると共に、その下位に、主制御基板52aからの制御コマンドに基づいて音声出力、LED発光、可動体駆動等の演出制御を行う演出制御基板53a、この演出制御基板53aからの制御コマンドに基づいて液晶表示手段31を制御する液晶制御基板54a、主制御基板52aからの制御コマンドに基づいて払い出し手段58を制御する払出制御基板63a、この払出制御基板63aからの発射制御信号等に基づいて発射手段6を制御する発射制御基板6a等のサブ制御手段が接続されている。
なお、演出制御基板53a及び液晶制御基板54aは、主制御基板52aに接続された演出インターフェイス基板53bに接続されており、主制御基板52aから演出制御基板53aへの制御コマンド、演出制御基板53aから液晶制御基板54aへの制御コマンドは共に演出インターフェイス基板53bを経由して送信されるようになっている。
また、演出制御基板53aの制御対象である各種演出手段、例えばスピーカ12、LED13,33、可動演出手段38の駆動手段38b等の他、遊技者が操作可能な演出ボタン21、十字操作手段22、音量設定つまみ64等は例えば演出インターフェイス基板53bを介して演出制御基板53aに接続されている。
ここで、音量設定つまみ(第2音量操作手段)64は、複数段階(ここではT0〜T9の10段階、図14参照)に切り換え可能なロータリースイッチにより構成され、図2に示すように、例えば演出基板ケース53の外側から操作可能な状態で演出インターフェイス基板53bに装着されている。このように、音量設定つまみ64は遊技機本体1の後側に配置されており、操作するためには解錠して前枠4を開く必要があるため、遊技者が操作することはできない。
続いて、電源投入時に主制御基板52aにおいて行われる電源投入処理(図5)について説明する。この電源投入処理では、まずタイマ割り込み等の割り込み処理が実行されないように割り込み禁止とし(S1)、割り込みモード、スタックポインタ、内蔵WDT(Watch Dog Timer)、入出力ポート等の各種初期設定を行い(S2)、またRAMクリアスイッチ信号の読み込みを行う(S3)。このRAMクリアスイッチ信号は、RAMクリアスイッチ65が操作された状態で電源が投入された場合(所定操作を伴う電源投入時)にONとなる。なお、RAMクリアスイッチ65は、図2,図4(a)に示すように、例えば主基板ケース52の外側から操作可能な状態で主制御基板52aに装着されている。
続いて、サブ基板起動待ち時間をセットし(S4)、サブ基板起動待ち時間が0になるまで(S7)、その値を1ずつ減算しつつ内蔵WDTをクリアする処理(S5,S6)を繰り返し行う。次に、電源異常信号を2回読み込み、その電源異常信号が一致しているか否かを判定する処理(S8,S9)を、一致していると判定されるまで繰り返し行う。そして、電源異常信号が一致した場合には(S9:Yes)、その電源異常信号がONであるか否かを判定し(S10)、ONである場合にはS8,S9のループ処理を再度行う。
S10で電源異常信号がOFFの場合(S10:No)、内蔵RAMのライト許可(S11)、即ち内蔵RAMへの書き込み動作を可能とする。そして、演出制御基板53aに対して待機画面表示コマンドを送信する(S12)。これによって液晶表示手段31に待機画面が表示される。
そして、払出制御基板63aの電源投入信号がONであるか否かの判定(S14)を、電源投入信号がONであると判定されるまで(S14:Yes)、内蔵WDTをクリアしつつ(S13)繰り返し行うことにより、払出制御基板63aの起動確認を行う。
続いて、RAMクリアスイッチ信号がONであるか否かを判定し(S15)、RAMクリアスイッチ信号がOFFであれば(S15:No)、バックアップフラグがONであるか否かを判定し(S16)、バックアップフラグがONであれば(S16:Yes)、チェックサムが一致するか否かを判定する(S17)。そして、RAMクリアスイッチ信号がOFFであり(S15:No)、バックアップフラグがONであり(S16:Yes)、チェックサムが一致する(S17:Yes)と判定された場合にはバックアップ復帰時処理(S18)を実行し、RAMクリアスイッチ信号がONであるか(S15:Yes)、バックアップフラグがOFFであるか(S16:No)、又はチェックサムが一致しない(S17:No)と判定された場合にはRAMクリア時処理(S19)を実行する。
バックアップ復帰時処理(S18)は例えば図6に示すような手順で行う。即ち、まず演出制御基板53aに対して電源復帰表示コマンドを送信する(S31)。これによって液晶表示手段31に電源復帰を示す表示が行われる。また、例えば特定のLEDを発光させる等により遊技情報の報知(S32)、即ち電源遮断時の遊技情報を保持している旨の報知を行う。
そして、演出制御基板53aに対して特別保留個数指定コマンド、変動パターン振分け指定番号に対応したコマンドを夫々送信する(S33,S34)。これによって液晶表示手段31に電源遮断時の特別保留個数分の保留表示画像44(図1)が表示され、また電源遮断時の変動パターンによる演出図柄43の変動が可能となる。また客待ち中であることを条件に(S35:Yes)、演出制御基板53aに対して客待ちデモコマンドを送信する(S36)。この客待ちデモコマンドの送信により、後述する操作有効期間が開始され、遊技者操作による音量調整及びメニュー表示が可能となる。
そして最後に、乱数回路異常確認フラグ、エラーフラグ、電波エラーカウンタ、磁気エラーカウンタ、各入賞口エラーカウンタを0クリアし(S37)、バックアップ復帰時処理を終了する。
また、RAMクリア時処理(S19)は例えば図7に示すような手順で行う。即ち、まずRAMを初期化し(S41)、演出制御基板53aに対してRAMクリア表示コマンドを送信する(S42)。これによってLED13等の発光、報知音の出力等によるRAMクリア報知等が開始される。また、演出制御基板53aに対して客待ちデモコマンドを送信する(S43)。この客待ちデモコマンドの送信により、後述する操作有効期間が開始され、遊技者操作による音量調整及びメニュー表示が可能となる。
そして最後に、RAMクリア報知タイマに、RAMクリア報知の継続時間(例えば30s)に対応する値を設定し(S44)、RAMクリア時処理を終了する。なお、RAMクリア報知タイマは時間経過に応じて減算され、その値が0になったときにRAMクリア報知を終了させるようになっている。
図5において、バックアップ復帰時処理(S18)又はRAMクリア時処理(S19)が終了すると、タイマ割り込み処理が例えば4ms周期で実行されるようにCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行い(S20)、メインループ処理(S21〜S23)を実行する。このメインループ処理では、割り込みを禁止し(S21)、各種乱数を更新し(S22)、割り込みを許可する(S23)処理が繰り返し行われる。これにより、例えば4ms周期でタイマ割り込みが呼び出され、実行される。
主制御基板52aのタイマ割り込み処理は、例えば図8に示す手順で行う。即ち、レジスタの内容をスタック領域に退避させた後、まず電源が正常に供給されているか否かを監視して、電源異常が発生した場合にはバックアップ処理等を行うための電源異常チェック処理(S51)を行い、また遊技制御に用いられる各種タイマを管理するタイマ管理処理(S52)を行う。そして、各入賞口に設けた遊技球検出手段等の各種センサによる検出情報を管理する入力管理処理(S53)、大当たり判定乱数等の各種乱数を更新するタイマ割込内乱数管理処理(S54)、各種異常の有無を監視するエラー管理処理(S55)、S53の入力管理処理に基づいて払出制御基板63aに払出制御コマンドを送信する賞球管理処理(S56)を行う。
続いて、普通図柄管理処理(S57)、普通電動役物管理処理(S58)、特別図柄管理処理(S59)、特別電動役物管理処理(S60)を行う。普通図柄管理処理(S57)は、普通図柄表示手段34による普通図柄の変動を管理するもので、普通図柄始動手段27が遊技球を検出することに基づいて、当たり判定乱数値を取得すると共にその当たり判定乱数値を予め定められた保留上限数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、普通図柄表示手段34が変動表示可能な状態となり且つ普通保留個数が1以上であることを条件に、待ち行列の先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定(当たり判定)を行うと共に、普通図柄の変動後の停止図柄及び普通図柄の変動時間を選択し、普通図柄表示手段34による普通図柄の変動を行うようになっている。
また、普通電動役物管理処理(S58)は、普通利益状態を管理するもので、S57の当たり判定の結果が当たりとなり、普通図柄表示手段34の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、特別図柄始動手段28の開閉手段41を所定の開閉パターンに従って開状態に変化させる普通利益状態を発生させるようになっている。
特別図柄管理処理(S59)は、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動を管理するもので、特別図柄始動手段28に遊技球が入賞すること(図柄始動条件が成立すること)に基づいて、大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値を1個ずつ取得すると共にそれらを予め定められた保留上限数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の記憶領域に記憶し、特別図柄表示手段35が変動表示可能な状態となり且つ特別保留個数が1以上であること(変動開始条件が成立すること)を条件に、待ち行列の先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れの判定(大当たり判定)を行うと共に、特別図柄の変動後の停止図柄及び演出図柄43の変動パターンを選択し、特別図柄表示手段(図柄表示手段)35による特別図柄の変動を行うようになっている。
またこの特別図柄管理処理により、演出制御基板53aに対して、例えば特別図柄始動手段28への遊技球入賞時に保留増加コマンドを送信し、また特別図柄の変動開始時に、保留減算コマンド、変動パターンコマンド、停止図柄コマンドを送信すると共に、特別図柄の変動停止時に変動停止コマンドを送信し、また特別保留個数が0の状態で、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動が終了する等により特別図柄の変動待機状態となった場合に、客待ちデモコマンドを送信するようになっている。この客待ちデモコマンドの送信により、後述する操作有効期間が開始され、遊技者操作による音量調整及びメニュー表示が可能となる。
また、特別電動役物管理処理(S60)は、特別利益状態を管理するもので、S59の大当たり判定の結果が大当たりとなり、特別図柄表示手段35の変動後の停止図柄が大当たり態様(特定態様)となった場合に、大入賞手段29の開閉板42を所定の開放パターンに従って開状態に変化させる特別利益状態(利益状態)を発生させるようになっている。
次に、普通図柄表示手段34による普通図柄の変動表示、特別図柄表示手段35による特別図柄の変動表示等に関するLED管理処理(S61)、外部出力端子から各種情報をホールコンピュータ等の外部装置に出力する外部端子管理処理(S62)、S58の普通電動役物管理処理に基づく開閉手段41の駆動ソレノイドに対する励磁信号の出力、S60の特別電動役物管理処理に基づく開閉板42の駆動ソレノイドに対する励磁信号の出力等のソレノイド管理処理(S63)を行う。
そして、退避していたレジスタの内容を復帰させて、割り込み許可状態に設定し(S64)、タイマ割り込み処理を終了する。
続いて、演出制御基板53aの制御動作について説明する。演出制御基板53aは、スピーカ12からの音声出力、LED13,33、液晶表示手段31等の各種演出手段を制御するためのもので、図4(b)に示すように、演出図柄制御手段71、特別保留個数表示制御手段72、可動体動作確認手段73、RAMクリア報知制御手段74、操作ボタン検査報知制御手段75、音量制御手段76、客待ち制御手段77等を備えている。
演出図柄制御手段71は、演出図柄43の表示制御及びそれに伴う音声出力、LED発光等の制御を行うもので、主制御基板52aから変動パターンコマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて、液晶制御基板54aを介して液晶表示手段31で演出図柄43の変動を開始させると共にそれに伴う音声出力、LED発光を開始させ、変動停止コマンドを受信したときに、図柄指定コマンドと変動パターンコマンドとに基づいて選択された停止図柄で演出図柄の変動を停止させ、またそれに伴う音声出力、LED発光を停止させるようになっている。
特別保留個数表示制御手段72は、液晶表示手段31への特別保留個数の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段28により新たに遊技球が検出され、主制御基板52aから保留増加コマンドを受信したときに、その保留増加コマンドが第何番目の保留記憶に対応するものであるかに基づいて、液晶表示手段31に保留表示画像44を1個追加的に表示し、また特別図柄の変動開始時に主制御基板52aから保留減少コマンドを受信したときに、第1番目の保留に対応する保留表示画像44を消去すると共に第2番目以降の保留に対応する保留表示画像44を前側にシフトさせるようになっている。
可動体動作確認手段73は、可動演出手段38における可動体38aの動作確認処理を行うもので、例えば主制御基板52aから電源復帰表示コマンドを受信した場合に作動するようになっている。ここで、可動体38aの動作確認処理は例えば次のような手順で行う。即ち、まず可動体38aが所定の原点位置にあるか否かを、所定の原点位置検出手段による検出信号に基づいて判定し、原点位置にない場合には、原点位置検出手段がONになるまで駆動手段38bを原点復帰側に作動させる。続いて、原点位置検出手段がOFFになるまで駆動手段38bを原点とは反対側に作動させた後、再び原点位置検出手段がONになるまで駆動手段38bを原点復帰側に作動させる。更に、可動体38aが最大動作位置にくるまで駆動手段38bを原点とは反対側に所定ステップ作動させた後、再び原点位置検出手段がONになるまで駆動手段38bを原点復帰側に作動させる。
以上のような動作確認処理が異常なく終了することにより、可動体38aが原点位置にあること、及び可動体38aが正常に作動する状態にあることを確認できる。なお本実施形態では、この可動体38aの動作確認処理に要する時間は30s未満であるとする(図19(b))。
RAMクリア報知制御手段(特定報知制御手段)74は、RAMクリア報知(特定報知)を実行するもので、例えば主制御基板52aからRAMクリア報知コマンドを受信した場合、即ちRAMクリア時(所定操作を伴う電源投入時)に作動して、RAMクリア報知を所定時間(例えば30s)実行するようになっている。このRAMクリア報知では、例えばLED13等を所定のパターンで発光させると共に、スピーカ12から所定の報知音を出力する。
操作ボタン検査報知制御手段(操作報知制御手段)75は、演出ボタン21、十字操作手段22等の操作手段の検査に関する操作ボタン検査報知(検査報知)を行うもので、例えば主制御基板52aからRAMクリア報知コマンドを受信した場合、即ちRAMクリア時(所定操作を伴う電源投入時)に作動して、操作ボタン検査報知を所定時間(例えば30s)実行するようになっている。この操作ボタン検査報知では、例えば操作ボタン検査中である旨を例えば液晶表示手段31に表示し、その検査中に何れかの操作ボタンが操作された場合に、その操作ボタンが操作された旨を例えば液晶表示手段31に表示する。
音量制御手段76は、音量の設定を行うもので、音量設定つまみ64の設定と、遊技者による例えば左右キー22c,22dの操作とに基づいて、音量を複数段階、例えばV0(無音)からV7(最大音量)までの8段階の何れかに設定するようになっている。
図14は、音量設定つまみ64によるT0〜T9の10段階の設定と、遊技者操作によるM1〜M5の5段階の設定とに対応する音量の一例を示している。音量設定つまみ64の設定がT0〜T3の何れかである場合、音量は夫々V0〜V3に固定され、遊技者操作による調整はできないようになっている。また、音量設定つまみ64の設定がT4〜T9の何れかである場合、遊技者操作による調整可能範囲は何れもV3〜V7で共通であるが、初期設定値が異なっている。特に音量設定つまみ64による設定がT4〜T7の範囲では、初期設定値が夫々V4〜V7となっている。これにより、音量設定つまみ64の設定がT0〜T7の範囲では、その設定段階が高いほど音量の初期設定値が高くなる。
なお、音量設定つまみ64の設定に応じて、遊技者操作による音量調整範囲を異ならせてもよい。また、音量設定つまみ64の全段階で遊技者操作による音量調整を可能としてもよい。
客待ち制御手段77は、主制御基板52aから客待ちデモコマンドを受信してから特別図柄表示手段35による図柄変動が開始されるまでの客待ち期間中の演出を制御するもので、例えば音量調整報知画像45の表示(音量調整報知)を制御する音量調整報知制御手段77a、音量設定状況報知画像46の表示(音量の設定状況に関する音量設定状況報知)を制御する音量設定状況報知制御手段77b、メニュー画像49の表示を制御するメニュー表示制御手段77c、メニュー表示報知画像47の表示(メニュー表示報知)を制御するメニュー表示報知制御手段77d、メニュー操作報知画像48の表示を制御するメニュー操作報知制御手段77e等を備えている。
本実施形態では、主制御基板52aから客待ちデモコマンド(所定コマンド)を受信してから特別図柄表示手段35による図柄変動が開始されるまでの客待ち期間が操作有効期間に設定されており、その操作有効期間中に、遊技者が十字操作手段22の左右キー(第1音量操作手段)22c,22dを押下することにより音量の調整が可能であり、同じく遊技者が演出ボタン(表示開始用操作手段)21を押下することによりメニュー画像49を表示させ、更にその状態で十字操作手段22の上下キー(選択用操作手段)22a,22b、演出ボタン(決定用操作手段)21を押下することによりそのメニュー画像49に表示された何れかの選択項目を選択、実行することが可能となっている。以下、客待ち制御手段77によって例えばタイマ割り込みにおいて実行される客待ち演出処理(図9)及び操作管理処理(図10)について説明する。
客待ち演出処理(図9)では、まず操作有効フラグが1であるか否か、即ち操作有効期間中であるか否かを判定する(S71)。操作有効フラグが1でなければ、即ち操作有効期間中でなければ(S71:No)、主制御基板52aから客待ちデモコマンドを受信したか否かを判定し(S72)、客待ちデモコマンドを受信していない場合(S72:No)にはここで客待ち演出処理を終了する。
なお客待ちデモコマンド(所定コマンド)は、上述したように、特別保留個数が0の状態で特別図柄表示手段35による図柄変動の待機状態となった場合の他、客待ち状態からのバックアップ復帰時(図6のS36)、RAMクリア時(図7のS43)に主制御基板52aから演出制御基板53aに対して送信される。客待ちデモコマンドを受信した演出制御基板53aは、液晶制御基板54aに対して同じく客待ちデモコマンドを送信する。
S72で主制御基板52aから客待ちデモコマンドを受信したと判定した場合には(S72:Yes)、操作有効フラグを1(操作有効期間中)に設定して操作有効期間を開始する(S73)と共に客待ち前演出を開始する(S74)。この客待ち前演出では、例えば液晶表示手段31にその前の図柄変動で停止したままの演出図柄43の画像が引き続き表示され、LED13,33は所定の発光パターンで発光し、スピーカ12からは所定のBGMが出力される。但し、客待ち前演出が開始されても、上述したようにRAMクリア時についてはRAMクリア報知、操作ボタン検査報知等が所定時間行われる。
なお、操作有効期間が開始されても、遊技者操作による音量調整が可能である旨の音量調整報知画像45、メニュー画面の表示が可能である旨のメニュー表示報知画像47の表示はその時点では開始されない。ここで、液晶表示手段31への音量調整報知画像45、メニュー表示報知画像47の表示以外の操作有効報知、例えば演出ボタン21のLED23、十字操作手段22のLED24a〜24dの発光による報知は操作有効期間の開始と同時に開始してもよい。
そして、画面表示タイマ、デモタイマ、BGMタイマに夫々初期値をセットし(S75〜S77)、客待ち演出処理を終了する。ここで画面表示タイマは、音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47の表示を開始するまでの時間を計時するためのもので、その初期値は、少なくともバックアップ復帰時における可動体動作確認処理、RAMクリア時におけるRAMクリア報知及び操作ボタン検査報知に要する最大時間と同じかそれよりも長い時間、例えば30sに対応する値がセットされる。またデモタイマは、客待ちデモ演出を開始するまでの時間を計時するためのもので、初期値として例えば180sに対応する値がセットされる。またBGMタイマは、BGMをフェードアウトするまでの時間を計時するためのもので、初期値として例えば30sに対応する値がセットされる。
また、S71で操作有効フラグが1(操作有効期間中)の場合には(S71:Yes)、例えば変動パターンコマンドを受信したか否か、即ち特別図柄表示手段35による図柄変動の開始タイミングが到来したか否かを判定する(S78)。そして、変動パターンコマンドを受信していない場合には(S78:No)、BGM出力中であるか否かを判定し(S79)、BGM出力中であれば(S79:Yes)、BGMタイマを1減算する(S80)と共に、その減算後のBGMタイマの値が0であることを条件に(S81:Yes)、BGMをフェードアウトする(S82)。これにより、操作有効期間の開始から少なくとも所定時間(例えば30s)経過するまではBGMの出力が継続される。
また、デモタイマを1減算する(S83)と共に、その減算後のデモタイマの値が0であることを条件に(S84:Yes)、客待ちデモ演出を開始する(S85)。これにより、客待ちデモコマンドの受信、即ち操作有効期間の開始から所定時間(例えば180s)経過するまでは客待ちデモ演出は開始されない。客待ちデモ演出では、例えば液晶表示手段31に機種イメージデモ画像や企業ロゴ画像、演出図柄43の停止画像等が所定のパターンで繰り返し表示され、LED13,33がそれに対応する発光パターンで発光するようになっている。なお、客待ちデモ演出では例えば音声出力は停止される。
また、画面表示タイマを1減算する(S86)と共に、その減算後の画面表示タイマの値が0であることを条件に(S87:Yes)、音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47の表示を開始し(S88,S89)、客待ち演出処理を終了する。これにより、客待ちデモコマンドの受信、即ち操作有効期間の開始から所定時間(例えば30s)経過した時点で、音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47が表示される。
ここで、音量調整報知画像45は、遊技者操作による音量調整が可能である旨を報知するためのもので、例えば図15に示すように、音量調整に用いる左右キー22c,22dを示すイラストと「で音量調整」の文言とで構成されている。また、メニュー表示報知画像47は、遊技者操作によるメニュー表示が可能である旨を報知するためのもので、例えば図15に示すように、メニュー表示に用いる演出ボタン21を示すイラストと「でメニュー画面表示」の文言とで構成されている。
また、S78で変動パターンコマンドを受信した、即ち特別図柄表示手段35による図柄変動の開始タイミングが到来したと判定した場合には(S78:Yes)、操作有効フラグを0に設定して操作有効期間を終了する(S90)と共に、客待ち前演出又は客待ちデモ演出を終了し(S91)、音量調整報知画像45、メニュー表示報知画像47等の表示を終了する(S92)。即ち、客待ち状態及び操作有効期間は、特別図柄表示手段35による図柄変動の開始により終了する。そして、音量無操作タイマ、メニュー無操作タイマを夫々0クリアし(S93,S94)、客待ち演出処理を終了する。なお、音量無操作タイマ、メニュー無操作タイマについては後述する。
続いて操作管理処理(図10)について説明する。この操作管理処理では、まず音量無操作タイマ、メニュー無操作タイマの減算処理、即ちそれらの値が0より大であることを条件に1減算する処理を夫々行う(S101〜S104)。ここで、音量無操作タイマは、音量調整のための遊技者操作が中断した場合にその無操作期間を計時するためのもので、後述するS139で初期値がセットされるようになっている。また、メニュー無操作タイマは、メニュー表示中の無操作期間を計時するためのもので、後述するS162,S179で初期値がセットされるようになっている。
次に、左キー22c,右キー22d,演出ボタン21,上キー22a,下キー22bの何れかが押下操作されたか否かを判定し、左キー22cが押下された場合(S105:Yes)には左キー押下時処理(S106)を、右キー22dが押下された場合(S107:Yes)には右キー押下時処理(S108)を、演出ボタン21が押下された場合(S109:Yes)には演出ボタン押下時処理(S110)を、上キー22aが押下された場合(S111:Yes)には上キー押下時処理(S112)を、下キー22bが押下された場合(S113:Yes)には下キー押下時処理(S114)を、夫々実行する。
なお本実施形態では、演出ボタン21及び十字操作手段22の各キー22a〜22dについては同時押下は許容されないものとするが、例えば音量調整に係る左右キー22c,22dの何れかと、メニュー表示に係る演出ボタン21,上下キー22a,22bの何れかとの間では同時押下を許容してもよい。
左キー22cが押下された場合の左キー押下時処理(S106)、右キー22dが押下された場合の右キー押下時処理(S108)は例えば図11に示す手順で行われる。なお、図11には左キー押下時処理のフローチャートを示すと共に、その左キー押下時処理に対する右キー押下時処理の相違部分のみを括弧書きで示している。ここでは左キー押下時処理について説明し、その中で右キー押下時処理についても言及する。
左キー(右キー)押下時処理(図11)では、まず操作有効フラグが1であるか否か、即ち操作有効期間中であるか否かを判定し(S131)、操作有効フラグが1でない場合、即ち操作有効期間中でない場合には(S131:No)、例えば音量調整ができない旨の音量調整不可報知画像を液晶表示手段31に表示し(S144)、左キー(右キー)押下時処理を終了する。また、操作有効フラグが1であっても(S131:Yes)、音量設定つまみ64が音量調整不可に対応する設定、例えばT0〜T3の何れか(図14参照)である場合には(S131a:Yes)、音量調整不可報知画像を液晶表示手段31に表示し(S144)、左キー(右キー)押下時処理を終了する。このように、操作有効期間中でない場合、及び操作有効期間中であっても音量設定つまみ64の設定がT0〜T3の範囲であれば、音量調整に係る左右キー22c,22dの操作は無効となる。
操作有効フラグが1であり(S131:Yes)、且つ音量設定つまみ64の設定がT0〜T3の範囲でない場合には(S131a:No)、デモタイマに初期値(例えば180sに対応する値)を再セットし(S132)、またBGM出力中であることを条件に(S133:Yes)、BGMタイマに初期値(例えば30sに対応する値)を再セットする(S134)。このように、操作有効期間中に左右キー22c,22dの何れかが押下されると、客待ちデモ演出の開始までの経過時間(例えば180s)、BGMのフェードアウトまでの経過時間(例えば30s)がリセットされる。
続いて、音量調整画像フラグが1であるか否かを判定する(S135)。ここで、音量調整画像フラグは、音量設定状況報知画像46が表示中であるか否かを示すもので、音量設定状況報知画像46の表示中に1がセットされるようになっている。また、音量設定状況報知画像46は音量の設定状況を報知するもので、例えば図15に示すように遊技者操作によるM1〜M5の5段階の設定に対応する5つの目盛りを備え、現状の設定に対応する目盛りが他の目盛りと異なる態様、例えば異なる色(図15ではハッチング)で表示されるようになっている。
なお本実施形態では、音量設定つまみ64の設定が、遊技者操作による調整が可能なT4〜T9の範囲にある場合には、遊技者操作によるM1〜M5が音量V3〜V7に対応している(図14)。即ち、音量設定つまみ64がT4〜T9の何れに設定されていても、遊技者操作による設定がM1であれば音量は常にV3であり、遊技者操作による設定がM5であれば音量は常にV7である。
S135で音量調整画像フラグが1でない場合には(S135:No)、液晶表示手段31に音量設定状況報知画像46の表示を開始する(S136)と共にスピーカ12から音量調整表示音を出力し(S137)、音量調整画像フラグに1を、音量無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)を夫々セットし(S138,S139)、左キー(右キー)押下時処理を終了する。
また、S135で音量調整画像フラグが1であれば(S135:Yes)、その時点の音量設定が最小(右キー押下時処理の場合は最大)であるか否かを判定し(S140)、音量設定が最小(右キー押下時処理の場合は最大)であれば(S140:Yes)、その時点で左キー(右キー)押下時処理を終了する。音量設定が最小(右キー押下時処理の場合は最大)でなければ(S140:No)、音量設定を1段階下げる(右キー押下時処理の場合は上げる)と共に(S141)、変更後の音量設定に対応するように音量設定状況報知画像46を更新し(S142)、また変更後の音量設定に対応する音量で音量変更音を出力して(S143)、左キー(右キー)押下時処理を終了する。
以上のように、音量設定状況報知画像46が表示されていない場合に左右キー22c,22dの何れかが押下操作された場合には、その1回目の操作で音量設定状況報知画像46が表示され、2回目以降の操作で音量設定が変更される。
また、演出ボタン21が押下された場合の演出ボタン押下時処理(S110)は例えば図12に示す手順で行う。即ち、まず操作有効フラグが1であるか否か、即ち操作有効期間中であるか否かを判定し(S151)、操作有効フラグが1でない場合、即ち操作有効期間中でない場合(S151:No)にはここで演出ボタン押下時処理を終了する。
操作有効フラグが1であれば、即ち操作有効期間中であれば(S151:Yes)、デモタイマに初期値(例えば180sに対応する値)を再セットし(S152)、またBGM出力中であることを条件に(S153:Yes)、BGMタイマに初期値(例えば30sに対応する値)を再セットする(S154)。このように、操作有効期間中に演出ボタン21が押下された場合についても、客待ちデモ演出の開始までの経過時間(例えば180s)、BGMのフェードアウトまでの経過時間(例えば30s)がリセットされる。
そして、メニュー画像フラグが1であるか否かを判定する(S155)。ここで、メニュー画像フラグは、メニュー画像49が表示中であるか否かを示すもので、メニュー画像49の表示中に1がセットされるようになっている。またメニュー画像49は、例えば1つ前の表示状態に戻すための「戻る」を含む複数の選択項目で構成されており、それら複数の選択項目のうちの何れかに、選択状態を示すカーソルが位置するようになっている。本実施形態のメニュー画像49は、図16に示すように「履歴」、「カスタマイズ」、「ガイダンス」、「戻る」の4種類の選択項目で構成されており、初期状態ではカーソル(図面ではハッチングで示す)が「戻る」に位置している。
S155でメニュー画像フラグが1でない場合には(S155:No)、液晶表示手段31にメニュー表示報知画像47(図15)を表示中であることを条件にそのメニュー表示報知画像47の表示を終了し(S156:Yes→S157)、また液晶表示手段31にメニュー画像49及びメニュー操作報知画像48の表示を開始する(S158,S159)と共にスピーカ12からメニュー報知音を出力する(S160)。ここで、メニュー操作報知画像48は、メニュー画像49に関する操作方法を報知するためのもので、例えば図16に示すように、カーソルの移動に用いる上下キー22a,22bを示すイラストと「選択」の文言、及び選択項目の決定に用いる演出ボタン21のイラストと「決定」の文言で構成されている。
そして、メニュー画像フラグに1(メニュー画像表示中)をセットし(S161)、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S162)、演出ボタン押下時演出を終了する。このように、メニュー画像49が表示されていない状態で演出ボタン21が押下操作された場合には、液晶表示手段31にメニュー画像49が表示される。
また、S155でメニュー画像フラグが1(メニュー画像表示中)であれば(S155:Yes)、スピーカ12から決定音を出力する(S163)と共に、カーソル位置の選択項目に対応する特定処理を実行する(S164〜S168)。即ち、カーソル位置の選択項目に下位メニューが存在する場合(S164:Yes)にはその下位メニューを表示し(S165)、カーソル位置の選択項目が「戻る」であれば(S166:Yes)一つ前の状態に戻り(S167)、カーソル位置の選択項目に下位メニューが存在せず(S164:No)、且つ「戻る」でもない場合には(S166:No)、カーソル位置の選択項目に対応する処理を実行する(S168)。そして、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットして(S162)、演出ボタン押下時演出を終了する。
図16に示すメニュー画像49の例では、下位メニューが存在する選択項目は例えば「カスタマイズ」であって、この「カスタマイズ」の選択が決定された場合には、図17に示すような下位メニュー画像49aが表示される。この下位メニュー画像49aは、例えば最初のメニュー画面に戻るための「メニュー画面」を含む複数の選択項目(下位選択項目)で構成されており、カーソルの初期位置は例えば「メニュー画面」以外の選択項目の何れか(ここでは最上位置の「スタンダードモード」)に設定されている。
なお、この下位メニュー画像49aの選択項目の何れかに更に下位メニューを設けてもよい。即ち、メニューの階層数は任意である。また、特定のメニュー画像に移行した場合のカーソルの初期位置は、それよりも上位のメニュー画像から移行してきた場合と、下位のメニュー画像から移行してきた場合とで異なっていてもよく、例えば下位のメニュー画像から戻ってきた場合のカーソルの初期位置は、「メニュー画面」、「戻る」等、それよりも上位に移行するための選択項目に設定することが望ましい。
また、図16に示すメニュー画像49の例では、下位メニューが存在しない選択項目は例えば「履歴」であって、この「履歴」の選択が決定された場合には、例えば図18に示すような大当たり履歴の情報が表示される。なお、このような下位メニューが存在しない選択項目の選択が決定された場合でも、図18に示すように、液晶表示手段31にはメニュー画面等の上位メニューに戻るための「メニュー画面」等の選択項目と、その選択項目の決定操作を報知するためのメニュー操作報知画像48とが表示される。
また、上キー22aが押下された場合の上キー押下時処理(図10のS112)、下キー22bが押下された場合の下キー押下時処理(図10のS114)は例えば図13に示す手順で行われる。なお、図13には上キー押下時処理のフローチャートを示すと共に、その上キー押下時処理に対する下キー押下時処理の相違部分のみを括弧書きで示している。ここでは上キー押下時処理について説明し、その中で下キー押下時処理についても言及する。
上キー(下キー)押下時処理(図13)では、まずメニュー画像フラグが1であるか否か、即ちメニュー画像49等の表示中であるか否かを判定し(S171)、メニュー画像フラグが1でない場合、即ちメニュー画像49等が表示中でない場合には(S171:No)ここで上キー(下キー)押下時処理を終了する。
メニュー画像フラグが1であれば、即ちメニュー画像49等が表示中であれば(S171:Yes)、デモタイマに初期値(例えば180sに対応する値)を再セットし(S172)、またBGM出力中であることを条件にBGMタイマに初期値(例えば30sに対応する値)を再セットする(S173:Yes→S174)。このように、メニュー画像49の表示中に上下キー22a,22bの何れかが押下された場合についても、客待ちデモ演出の開始までの経過時間(例えば180s)、BGMのフェードアウトまでの経過時間(例えば30s)がリセットされる。
そして、カーソル位置が最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であるか否かを判定し(S175)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)でなければ(S175:No)、カーソルを1つ上(下キー押下時処理の場合は1つ下)に移動させ(S177)、最上位置(下キー押下時処理の場合は最下位置)であれば(S175:Yes)、カーソルを最下位置(下キー押下時処理の場合は最上位置)に移動させる(S176)。そして、スピーカ12からカーソル移動音を出力する(S178)と共に、メニュー無操作タイマに初期値(例えば10sに対応する値)をセットし(S179)、上キー(下キー)押下時処理を終了する。
このように、上下キー22a,22bはメニュー画像49が表示された状態でその操作が有効となり、上キー22aはカーソルを上向きに、下キー22bはカーソルを下向きに移動させ、それらの連続操作によりカーソルは複数の選択項目を循環移動するようになっている。
図10に戻って説明を続ける。以上のようなS105〜S114の処理に続いては、音量無操作タイマの値が0であるか否か(S115)、メニュー無操作タイマの値が0でアルか否か(S120)を夫々判定する。
そして、音量無操作タイマの値が0であれば、即ち左右キー22c,22dが最後に操作されてから所定時間(例えば10s)が経過した場合には(S115:Yes)、音量調整画像フラグが1(音量設定状況報知画像46を表示中)であることを条件に(S116:Yes)、音量設定状況報知画像46の表示を終了し(S117)、音量調整報知画像45の表示を開始する(S118)と共に音量調整画像フラグに0をセットする(S119)。このように、遊技者操作による音量調整中の無操作期間が所定時間(例えば10s)に達した場合にはその時点で音量設定状況報知画像46の表示を終了し、操作待ちの状態となる。
また、メニュー無操作タイマの値が0であれば、即ち演出ボタン21、上下キー22a,22bが最後に操作されてから所定時間(例えば10s)が経過した場合には(S120:Yes)、メニュー画像フラグが1(メニュー画像49等を表示中)であることを条件に(S121:Yes)、メニュー画像49及びメニュー操作報知画像48の表示を終了し(S122,S123)、メニュー表示報知画像47の表示を開始する(S124)と共にメニュー画像フラグに0をセットし(S125)、操作管理処理を終了する。このように、メニュー表示中の無操作期間が所定時間(例えば10s)に達した場合にはメニュー画像49等の表示が終了し、操作待ちの状態となる。
ここで、S118及びS124は、例えば画面表示タイマの値が0より大の場合、即ち客待ちデモコマンドを受信してから所定時間(ここでは30s)経過していない場合には実行しないようにしてもよい。
なお本実施形態では、遊技者操作による音量調整とメニュー表示とで異なる操作手段を用いるため、例えばメニュー画像49の表示中であっても音量調整が可能であり、また音量設定状況報知画像46の表示中であってもメニュー画像49を表示することが可能である。
図19(a)は、演出制御基板53aが客待ちデモコマンドを受信してから変動パターンコマンドを受信するまでの期間中に演出ボタン21、十字操作手段22の何れも操作されなかった場合における、音量調整及びメニュー表示に関する状態変化の一例を示したものである。この例では、音量設定つまみ64はT5に設定されており(図14参照)、従って遊技者操作による音量調整の初期設定値はM3(V5)となっている。
また図19(b)は、バックアップ復帰時に行われる可動体動作確認処理を、図19(a)のタイムチャートに合わせて示したものである。同様に図19(c)は、RAMクリア時に行われるRAMクリア報知及び操作ボタン検査報知を、図19(a)のタイムチャートに合わせて示したものである。
図19(a)の例では、客待ちデモコマンドを受信した時点から操作有効期間が開始され、音量調整に係る左右キー22c,22d、メニュー表示に係る演出ボタン21及び上下キー22a,22bの操作が有効となるが、その時点では音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47は表示されない。そして、客待ちデモコマンドの受信から例えば30s経過後に液晶表示手段31に音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47が表示される。なおこの時点では、例えばバックアップ復帰時であれば可動体動作確認処理は終了しており(図19(b))、またRAMクリア時であればRAMクリア報知及び操作ボタン検査報知は終了しているため(図19(c)、それらの演出の重なりによる遊技者の混乱を防止できる。
また、客待ちデモコマンドを受信してから例えば30s経過時点でBGMがフェードアウトし、同じく180s経過時点で客待ちデモ演出が開始される。
また図20は、図19(a)と略同様の設定で、客待ちデモコマンドの受信後、30s経過するまでに右キー22dが連続的に2回押下された例を示している。この場合、右キー22dの1回目の押下によって音量設定状況報知画像46が表示され、同じく2回目の押下によって音量設定がM3からM4に切り換えられると共に音量設定状況報知画像46の表示が更新される。
なお、音量設定状況報知画像46は、右キー22dの2回目の押下から例えば10s経過時点(音量無操作タイマが0となった時点)で液晶表示手段31から消去される。また、右キー22dの2回目の押下から例えば30s経過時点でBGMがフェードアウトし、同じく180s経過時点で客待ちデモ演出が開始される。
また図21は、図19(a)と略同様の設定で、客待ちデモコマンドの受信後30s経過してから180s経過するまでの期間中に演出ボタン21、下キー22b、演出ボタン21が順次押下された例を示している。この場合、演出ボタン21の1回目の押下により、それまで液晶表示手段31に表示されていたメニュー表示報知画像47に代えて、メニュー画像49とメニュー操作報知画像48とが表示される。このとき、メニュー画像49ではカーソルが最下位置の「戻る」を示している。そして、下キー22bの押下によってカーソルが最上位置の「履歴」に移動し、更に演出ボタン21の押下によって「履歴」の選択が決定されて、例えば大当たり履歴の情報が表示される。
なお、演出ボタン21の2回目の押下から例えば10s経過時点(メニュー無操作タイマが0となった時点)でメニュー画像49、メニュー操作報知画像48等に代えてメニュー表示報知画像47が液晶表示手段31に表示される。また、演出ボタン21の2回目の押下から例えば30s経過時点でBGMがフェードアウトし、同じく180s経過時点で客待ちデモ演出が開始される。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、操作有効期間の開始よりも遅れて音量調整報知及びメニュー表示報知を開始するため、音量調整及びメニュー画像表示の機会を制限することなく、音量調整報知及びメニュー表示報知の頻発を抑制できる。また、可動体動作確認中、RAMクリア報知中及び操作ボタン検査報知中は音量調整報知及びメニュー表示報知を開始しないため、音量調整及びメニュー画像表示の機会を制限することなく、遊技者に報知内容を適切に伝達可能である。
図22は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、操作有効期間の開始後、所定時間経過し、更に可動体動作確認処理中でなく、RAMクリア報知中でなく、操作ボタン検査報知中でもないことを条件に、音量調整報知画像45、メニュー表示報知画像47の表示を開始するように構成した例を示している。
なお本実施形態では、客待ち演出処理(図22)以外の構成は第1の実施形態と同様である。また、本実施形態の客待ち演出処理(図22)は、S87a〜S87cを備えている点で第1の実施形態に係る客待ち演出処理(図9)と相違している。
即ち本実施形態の客待ち演出処理(図22)では、操作有効フラグが1(操作有効期間中)であり(S71:Yes)、変動パターンコマンドを受信していない場合(S78:No)には、操作有効期間の開始から所定時間が経過して画面表示タイマが0となり(S87)、且つ可動体動作確認処理中でも、RAMクリア報知中でも、操作ボタン検査報知中でもない場合に(S87a:No→S87b:No→S87c:No)、音量調整報知画像45及びメニュー表示報知画像47の表示を開始する(S88,S89)ようになっている。
これにより、画面表示タイマの初期値を、可動体動作確認処理等の実行時間を考慮して設定する必要がなく、操作有効期間が開始してから音量調整報知画像45、メニュー表示報知画像47の表示を開始するまでの期間を状況に応じて変化させることが可能である。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、操作有効期間におけるRAMクリア報知中等の特定期間については、遊技者操作による音量調整操作は可能であるが、その音量調整操作に基づく音量変更はその時点では行わず、その後の所定時点、例えば特定期間の終了時に行うようにしてもよい。即ち、例えばRAMクリア報知は音量設定に拘わらず予め定められた音量(例えば最大音量)で行い、そのRAMクリア報知中に例えば遊技者操作によって音量設定がV3からV4に変更された場合、RAMクリア報知が終了するまでは例えば最大音量を継続し、RAMクリアスイッチクリア報知が終了した時点で音量をV4に変更するようにしてもよい。
音量調整報知、メニュー表示報知のうち、液晶表示手段(画像表示手段)31への音量調整報知画像45、メニュー表示報知画像47の表示については操作有効期間の開始よりも遅れて開始するが、液晶表示手段31への画像表示以外の例えばLED23,24a〜24dの発光等による音量調整報知、メニュー表示報知については例えば操作有効期間の開始と同時に開始してもよい。
また本発明は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種遊技機において同様に実施することが可能である。