JP6320818B2 - ストリームデータ処理装置、ストリームデータ処理方法、ストリームデータ処理プログラム - Google Patents

ストリームデータ処理装置、ストリームデータ処理方法、ストリームデータ処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ストリームデータ処理を実行するストリームデータ処理装置等に関するものである。
近年のネットワーク技術やセンサ技術の進歩に伴い、大規模なセンサデータの収集、解析をクラウド上で行い、その分析結果を活用するアプリケーションが広まりつつある。ここで、クラウドの構成要素としては、データセンタのみならず、移動体(車両を含む。)、PC(Personal Computer)、スマートフォン等、ネットワークに接続される処理装置の全てが対象となる。特に、ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)関係のアプリケーションでは、単なるセンサデータの収集、解析に留まらず、移動体等(信号、標識等の周辺環境も含む。)に対して、クラウドからリアルタイムに制御を行うことも考えられる。例えば、広範囲の移動体の位置や速度、信号の状態等を収集してクラウドで処理し、リアルタイムに移動体等を制御して衝突回避を行うアプリケーション等が挙げられる。クラウドから制御を行う利点は、広範囲の情報を扱うことができること、移動体等の計算負荷をオフロードできること等が挙げられる。
センサデータのリアルタイム処理を可能にするデータ処理技術としては、例えば、ストリームデータ処理技術が挙げられる。ストリームデータ処理技術とは、データ源から時系列で生成される継続的なデータ列を、データベースに格納するのではなく、メモリ上でリアルタイムに処理する技術である。ストリームデータ処理技術の特徴の一つは、非同期に到着する可変個の入力データを扱えることである。ストリームデータ処理技術を搭載したデータ処理システムは、一般的にデータストリーム管理システム(DSMS:DataStream Management System)と呼ばれる。
クラウドから移動体等を制御するためにデータストリーム管理システムを用いる理由は、非同期に到着する可変個のデータを入力とする制御アプリケーションを簡潔に実現するためである。例えば、クラウドによるセンサデータの収集時には非同期にセンサデータが到着し、かつデータの発生時刻は互いに異なる。また、信頼性が確保されていない通信路を用いることが多く、データの遅れ、抜け、到着順序の逆転など、ある単位時間当たりの入力データが可変個で不完全である可能性がある。データストリーム管理システムは、このような入力データ列を処理することに適したシステムであり、クラウドから移動体等を制御するために有望な技術である。すなわち、非同期に到着する可変個の入力データに対して、リアルタイムに統計演算を施して、入力データを補完、修正できる。また、互いに発生時刻が近接する入力データを抽出し、それらを一纏まりの入力データとして処理を行うことができる。
従来のDSMSとしては、非特許文献1に記載のものがある。また、DSMSに近い仕組みを利用した制御アプリケーションとしては、特許文献1に記載のものがある。
特開2006−236243号公報
ところで、非特許文献1のような従来のDSMSは、クラウドから移動体等を制御する用途には向いていない。すなわち、分析結果を移動体等にフィードバッグして制御することは考慮されておらず、リアルタイムにデータを収集、分析するだけの用途に用いられている。そのため、従来のDSMSのデータ収集、分析アルゴリズムは、オペレータという状態を持たない演算子を組み合わせることでストリームデータ処理を記述できることが多い。また、それらの演算子は、入力が与えられたら即座に処理を行い、出力するという非同期的な処理を行う。しかし、移動体等の制御アルゴリズム等では、移動体等の状態(例:加速モード、減速モード等)によって処理内容を切り替える必要があるため、従来のDSMSでは、移動体等の制御アルゴリズムを記述し、実行することが困難である。
また、特許文献1に記載の制御アプリケーションでは、非同期入力を扱える一方、信頼性が確保されていない通信路には対応していない。例えば、取り込み開始命令を受信後に、本来、それ以前に受信すべきデータが届いた場合には対応できない。また、取り込み開始指令自体が遅延して届いた場合、送信データの取り込みが実行周期に間に合わない可能性もある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、信頼性が確保されていない通信路であっても、移動体等をリアルタイムに制御可能なストリームデータ処理装置等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、ストリームデータ処理を実行するストリームデータ処理装置であって、入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力手段と、前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算手段と、前記出力ストリームデータを出力する出力手段と、を備え、前記演算手段による処理内容は予め状態ごとに定められており、前記演算手段は、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替えることを特徴とするストリームデータ処理装置である。第1の発明によって、移動体等をリアルタイムに制御可能となる。
第1の発明における前記演算手段は、例えば、予め定められた実行周期ごとに、前記入力イベントが入力されていない場合には前記入力ストリームデータのみを処理対象として取り出し、前記入力イベントが入力されている場合には前記入力ストリームデータを取り出す前又は取り出した後に前記入力イベントを処理対象として取り出す。これによって、周期的にストリーム処理を駆動することが可能となる。
第1の発明におけるいて、前記入力ストリームデータ、及び前記入力イベントは、時刻の情報を含むタプルの系列データであり、前記演算手段は、予め定められた実行周期ごとに、前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントを取り出し、前記入力イベントの各タプルの時刻の情報を区切りとして前記入力ストリームデータを当該入力ストリームデータの各タプルの時刻の情報に基づいてストリームサブセットに分割し、時刻順に前記ストリームサブセットと前記入力イベントに含まれるイベントエレメントとを交互に処理対象とする。これによって、入力ストリームデータと入力イベントが時系列的に前後せず、矛盾なく入力される為、状態に応じたストリームデータ処理を定義し、イベントの発生によって状態を切り替えることができ、ひいては、ストリームデータ処理を状態に応じて切り替えることが可能となる。
また、第1の発明において、前記入力ストリームデータは、時刻の情報を含むタプルの系列データであり、前記演算手段は、前記入力ストリームデータの各タプルの時刻の情報に基づいて、前記入力ストリームデータのタプルの抜け、及び前記入力ストリームデータのタプル間の到着順序の逆転を判断し、前記入力ストリームデータのタプルの抜けに対する補完、及び前記入力ストリームデータのタプル間の到着順序の逆転に対する修正を行う。これによって、信頼性が確保されていない通信路であっても、ストリームデータ処理を実現することができる。
第2の発明は、CPU、メモリ及びデータの入出力手段を備える処理装置が、ストリームデータ処理を実行するストリームデータ処理方法であって、入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力ステップと、前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算ステップと、前記出力ストリームデータを出力する出力ステップと、を含み、前記演算ステップによる処理内容は予め状態ごとに定められており、前記演算ステップは、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替えることを特徴とするストリームデータ処理方法である。第2の発明によって、移動体等をリアルタイムに制御可能となる。
第3の発明は、CPU、メモリ及びデータの入出力手段を備える処理装置にストリームデータ処理を実行させるためのストリームデータ処理プログラムであって、前記処理装置に、入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力ステップと、前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算ステップと、前記出力ストリームデータを出力する出力ステップと、を実行させ、前記演算ステップによる処理内容は予め状態ごとに定められており、前記演算ステップは、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替えることを特徴とするストリームデータ処理プログラムである。第3の発明のストリームデータ処理プログラムを、CPU、メモリ及びデータの入出力手段を備える処理装置にインストールすることによって、第1の発明のストリームデータ処理装置を得ることができる。
本発明により、信頼性が確保されていない通信路であっても、移動体等をリアルタイムに制御可能なストリームデータ処理装置等を提供することができる。
ストリームデータ処理装置のハードウエア構成図 ストリームデータ処理の概要を示すフローチャート ジャンピングタイムベースウィンドウを説明する図 ストリームセパレータを説明する図 状態別関係演算処理機能を説明する図 第1実施形態の全体構成を示す図 第1実施形態の第1状態を示す図 第1実施形態の第2状態を示す図 第1実施形態の第3状態を示す図 第1実施形態の第4状態を示す図 第1実施形態の第5状態を示す図 第1実施形態の第6状態を示す図 第1実施形態の第7状態を示す図 第1実施形態の第8状態を示す図 第2実施形態の全体構成を示す図 第3実施形態の全体構成を示す図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。最初に、図1〜図5を参照しながら、全ての実施形態に共通する構成について説明する。
図1は、ストリームデータ処理装置のハードウエア構成図である。尚、図1のハードウエア構成は一例である。ストリームデータ処理装置1は、少なくとも、後述するCPU11及びメモリ12、並びにデータの入出力手段(通信制御部14、周辺機器I/F部17等)を備えていれば良い。
図1に示すように、ストリームデータ処理装置1は、CPU(Central
Processing Unit)11、メモリ12、記憶部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
CPU11は、記憶部13等に格納されるプログラムをメモリ12上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、ストリームデータ処理装置1が行う後述する処理を実現する。
メモリ12は、揮発性メモリであり、記憶部13等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、CPU11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。特に、ストリームデータ処理では、CPU11は、データ源から時系列で生成される継続的なデータ列を、メモリ12上でリアルタイムに処理する。
記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)等であり、CPU11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をストリームデータ処理装置1に実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、CPU11により必要に応じて読み出されてメモリ12に移され、CPU11に読み出されて各種の手段として実行される。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ストリームデータ処理装置1とネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部15を介して、ストリームデータ処理装置1に対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してストリームデータ処理装置1のビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部15及び表示部16は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
周辺機器I/F(Interface)部17は、ストリームデータ処理装置1に周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してストリームデータ処理装置1は周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部27は、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394やRS−232C等によって構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図2は、ストリームデータ処理の概要を示すフローチャートである。ストリームデータ処理装置1は、入力ストリームデータ及び入力イベントを入力し、ウィンドウ演算処理21、関係演算処理22及びストリーム化演算処理23を実行し、出力ストリームデータ及び出力イベントを出力する。
ウィンドウ演算処理21では、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、入力ストリームデータの中から処理対象となるデータを取り出す。入力ストリームデータは時刻順に連続して到来するため、データの切れ目がない。CPU11は、処理対象とするデータを取り出すため、「ウィンドウ」という単位で入力ストリームデータを分割する。
関係演算処理22では、CPU11は、取り出したデータに対して、所定の関係演算処理を実行する。関係演算処理の一例としては、例えば、条件を満たすデータの抽出(フィルタリング)、データの結合、データの計算や集計(四則演算、比較演算、論理演算、集合関数による演算)等が挙げられる。
ストリーム化演算処理23では、CPU11は、演算結果から出力ストリームデータを生成する。入力ストリームデータが時刻順に連続して到来するため、演算結果も変化していく。ストリーム化演算処理23では、どのタイミングで演算結果から出力ストリームデータを生成するかを定義しておく。
図3は、ジャンピングタイムベースウィンドウを説明する図である。本実施形態のストリームデータ処理装置1は、ウィンドウ演算処理21において、以下に説明する「ジャンピングタイムベースウィンドウ」によってストリームデータを分割する。「ジャンピングタイムベースウィンドウ」は、開始から実行周期ごとにデータを分割するウィンドウである。以下、「ジャンピングタイムベースウィンドウ」を省略して「ウィンドウ」と表記する場合もある。
図3に示す例では、実行周期tは5[ms]である。入力ストリームデータsin1は、時刻0のとき「2」、時刻1のとき「2」、時刻3のとき「3」、時刻8のとき「4」、時刻10のとき「5」、時刻15のとき「6」である。ここで、{時刻0のとき「2」}というデータは、「タプル」と呼ばれており、値と時刻(タイムスタンプ)を併せ持つデータである。
CPU11は、実行周期ごとに、ストリームセパレータ(図4を参照しながら後述)の起動とウィンドウのクリアを繰り返す。図3に示す例であれば、時刻5になると、現在のウィンドウに含まれる3つのタプル{時刻0のとき「2」、時刻1のとき「2」、時刻3のとき「3」}を引数としてストリームセパレータが起動され、ウィンドウがクリアされる。また、時刻10になると、現在のウィンドウに含まれる2つのタプル{時刻8のとき「4」、時刻10のとき「5」}を引数としてストリームセパレータが起動され、ウィンドウがクリアされる。尚、ストリームセパレータの起動後に実行周期を経過して到着したタプルは破棄される。
「ジャンピングタイムベースウィンドウ」によって、可変個の入力ストリームデータが非同期に到着しても、周期的にストリームデータ処理を実行することができる。
図4は、ストリームセパレータを説明する図である。本実施形態のストリームデータ処理装置1は、関係演算処理22において、以下に説明する「ストリームセパレータ」を起動し、ストリームサブセット及びイベントエレメントを状態別関係演算処理機能(図5を参照しながら後述)に引き渡す。「ストリームセパレータ」は、ストリーム分割機能及びストリームサブセット入力機能を備え、予め定められた実行周期ごとに、入力ストリームデータおよび入力イベントを取り出し、入力イベントの時刻を区切りとして入力ストリームデータをストリームサブセットに分割し、時刻順にストリームサブセットと入力イベントに含まれるイベントエレメントとを交互に処理対象とする。
ストリーム分割機能は、実行周期ごとに、(1−1)ジャンピングタイムベースウィンドウで区切った入力ストリームデータについて、入力イベントの時刻(タイムスタンプ)を区切りにしてストリーム分割リストとしてリスト化し、(1−2)入力イベントをイベント分割リストとしてリスト化する。
ストリームサブセット入力機能は、ストリーム分割機能の動作ごとに、(2−1)ストリーム分割リストの先頭のストリームサブセットを状態別関係演算処理機能に引き渡し、(2−2)イベント分割リストの先頭のイベントエレメントを状態別関係演算処理機能に引き渡し、(2−3)各リストの先頭を削除する、という処理をストリーム分割リスト及びイベント分割リストが空になるまで繰り返す。
図4に示す例では、実行周期tは20[ms]である。入力ストリームデータsin1は、時刻0のとき「2」、時刻1のとき「2」、時刻3のとき「3」、時刻8のとき「4」、時刻10のとき「5」、時刻15のとき「6」、時刻18のとき「7」という7つのタプルを含む。入力ストリームデータsin2は、時刻0のとき「5」、時刻2のとき「13」、時刻8のとき「21」、時刻11のとき「33」、時刻14のとき「42」という5つのタプルを含む。入力イベントein1は、時刻7のとき「1」、時刻10のとき「1」という2つのタプルを含む。
CPU11は、ストリーム分割機能のプログラムに従い、ジャンピングタイムベースウィンドウで区切った入力ストリームデータについて、入力イベントの時刻(タイムスタンプ)を区切りにしてストリーム分割リストとしてリスト化する。図4に示す入力ストリームデータsin1の例であれば、時刻7のとき「1」、時刻10のとき「1」という2つの入力イベントの時刻(タイムスタンプ)を区切りとして、{時刻0のとき「2」、時刻1のとき「2」、時刻3のとき「3」}という3つのタプルを含む第1ストリームサブセット、{時刻8のとき「4」、時刻10のとき「5」}という2つのタプルを含む第2ストリームサブセット、{時刻15のとき「6」、時刻18のとき「7」}という2つのタプルを含む第3ストリームサブセットと分割し、ストリーム分割リストslst1としてリスト化する。
同様に、図4に示す入力ストリームデータsin2の例であれば、時刻7のとき「1」、時刻10のとき「1」という2つの入力イベントの時刻(タイムスタンプ)を区切りとして、{時刻0のとき「5」、時刻2のとき「13」}という2つのタプルを含む第1ストリームサブセット、{時刻8のとき「21」}という1つのタプルを含む第2ストリームサブセット、{時刻11のとき「33」、時刻14のとき「42」}という2つのタプルを含む第3ストリームサブセットと分割し、ストリーム分割リストslst2としてリスト化する。
次に、CPU11は、ストリーム分割機能のプログラムに従い、(1−2)入力イベントをイベント分割リストとしてリスト化する。図4に示す例であれば、時刻7のとき「1」というタプルを第1イベントエレメント、時刻10のとき「1」というタプルを第2イベントエレメントとし、イベント分割リストとしてリスト化する。
次に、CPU11は、ストリームサブセット入力機能のプログラムに従い、(2−1)ストリーム分割リストの先頭のストリームサブセットを状態別関係演算処理機能に引き渡す。図4に示す例であれば、第1ストリームサブセット群を状態別関係演算処理機能に引き渡す。
次に、CPU11は、ストリームサブセット入力機能のプログラムに従い、(2−2)イベント分割リストの先頭のイベントエレメントを状態別関係演算処理機能に引き渡す。図4に示す例であれば、第1イベントエレメントを状態別関係演算処理機能に引き渡す。
次に、CPU11は、ストリームサブセット入力機能のプログラムに従い、(2−3)各リストの先頭を削除する。図4に示す例であれば、第1ストリームサブセット群及び第1イベントエレメントを削除する。
そして、CPU11は、ストリームサブセット入力機能のプログラムに従い、(2−1)〜(2−3)の処理を、ストリーム分割リスト及びイベント分割リストが空になるまで繰り返す。これによって、CPU11は、第1ストリームサブセット群、第1イベントエレメント、第2ストリームサブセット群、第2イベントエレメント、第3ストリームサブセット群の順に、状態別関係演算処理機能に引き渡す。
「ストリームセパレータ」によって、入力ストリームデータと入力イベントが時系列的に前後せず、矛盾なく入力される為、状態に応じたストリームデータ処理を定義し、イベントの発生によって状態を切り替えることができ、ひいては、ストリームデータ処理を状態に応じて切り替えることが可能となる。
尚、図4に示す例では、データの遅れ、抜け、到着順序の逆転などが発生していないが、データの抜け、到着順序の逆転などが発生した場合、ストリームセパレータは、データの補完や順序修正を行う。これによって、信頼性が確保されていない通信路であっても、ストリームデータ処理を実現することができる。
さらに、ストリームセパレータを具備しない場合、CPU11は、ジャンピングタイムベースウィンドウから直接、入力ストリームデータと入力イベントを状態別関係処理演算機能に引き渡す。その場合、入力ストリームデータと入力イベントを引き渡す順序は任意に設定できる。例えば、入力ストリームデータを入力した後に入力イベントを入力するか、入力ストリームデータを入力する前に入力イベント入力するかを設定できる。従って、ストリームセパレータを具備しない場合、CPU11は、予め定められた実行周期ごとに、入力イベントが入力されていない場合には入力ストリームデータのみを処理対象として状態別関係処理演算機能に引き渡し、入力イベントが入力されている場合には入力ストリームデータを引き渡す前又は引き渡した後に入力イベントを処理対象として引き渡す。また、この引渡しの前に、CPU11は、データの抜け、到着順序の逆転を修正する処理をジャンピングタイムベースウィンドウ内で行うこともできる。
図5は、状態別関係演算処理機能を説明する図である。本実施形態のストリームデータ処理装置1は、関係演算処理22において、以下に説明する「状態別関係演算処理機能」を実行する。
状態別関係演算処理機能は、状態別関係演算処理を予め状態ごとに対応付けておき、イベントの発生によって状態の遷移を実行することによって、制御対象の状態ごとに処理内容を切り替える。図5に示す例では、3つの状態別関係演算処理a、a、aを予め状態ごとに対応付けておき、イベントエレメントeelm1〜eelm4の発生によって状態の遷移を実行することによって、制御対象の状態ごとに処理内容を切り替える。これによって、移動体等の制御アルゴリズムを記述し、実行することができる。
図5に示す状態別関係演算処理に含まれる「□」は関係演算オペレータ、「○」はイベント発行オペレータを示している。関係演算オペレータは、データの抽出(フィルタリング)、データの結合、データの計算や集計(四則演算、比較演算、論理演算、集合関数による演算)等を実行する。イベント発行オペレータは、所定の条件を満たした場合、時刻(タイムスタンプ)とともにイベントを発行する。
尚、図5に示す「その他関係演算処理」は、状態とは無関係に実行される。例えば、「その他関係演算処理」は、実行周期ごとに、状態別関係演算処理の実行後に実行される。
図2〜図5に示すストリームデータ処理は、ストリームデータ処理装置1に、本実施形態のストリームデータ処理プログラムをインストールすることによって実現される。本実施形態のストリームデータ処理プログラムの構成としては、2通り考えられる。第1の構成は、本実施形態のストリームデータ処理を実行させるための特有のデータストリーム管理システムである。第2の構成は、市販のデータストリーム管理システムに対して、本実施形態のストリームデータ処理を実行させるための特有のプラグインが追加された構成である。本実施形態のストリームデータ処理プログラムは、いずれの構成であっても良い。
<第1実施形態>
次に、図6〜図14を参照しながら、第1実施形態について説明する。第1実施形態では、車両が制御対象である。ストリームデータ処理装置1は、車両のドライブモードに応じた制御を実現する。
図6は、第1実施形態の全体構成を示す図である。図6に示すように、車両のドライブモードは、「エコ」、「ノーマル」、「スポーツ」の3種類である。実行周期tは100[ms]である。入力ストリームデータsin1は、アクセル開度(到着周期15[ms])である。入力ストリームデータsin2は、現速度(到着周期20[ms])である。入力イベントein1は、モード切替である。出力ストリームデータsoutは、目標速度(出力周期100[ms])である。
エコモードの状態別関係演算処理では、ストリームサブセットssub2の各タプルの値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの値に加算し、目標速度’sout’とする。ノーマルモードの状態別関係演算処理では、ストリームサブセットssub2の各タプルの値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの2倍の値に加算し、目標速度’sout’とする。スポーツモードの状態別関係演算処理では、ストリームサブセットssub2の各タプルの値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの3倍の値に加算し、目標速度’sout’とする。
初期のモードはエコモードである。入力イベントein1が発生すると、エコモード⇒ノーマルモード、ノーマルモード⇒スポーツモード、スポーツモード⇒エコモード、と遷移する。
図7は、第1実施形態の第1状態を示す図である。第1状態は、動作開始から実行周期t=100[ms]が経過した状態である。モードの現状態はエコモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ジャンピングタイムベースウィンドウに入力ストリームデータ及び入力イベントを格納する。ここで、入力ストリームデータsin1には、データの抜け、及び到着順序の逆転が発生している。具体的には、時刻30のとき「3」というタプルと、時刻15のとき「2」というタプルの順序が逆転している。また、到着周期が15[ms]であるところ、時刻75のタプルが抜けている。
図8は、第1実施形態の第2状態を示す図である。第2状態は、ストリームセパレータのストリーム分割機能が実行された状態である。モードの現状態はエコモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、次の実行周期に移行する直前に、ストリームセパレータを起動する。そして、CPU11は、ストリームセパレータのストリーム分割機能によって、入力ストリームデータsin1及び入力ストリームデータsin2について、入力イベントein1の発生を区切りにしてストリーム分割リストslst1及びストリーム分割リストslst2としてリスト化し、入力イベントein1をイベント分割リストelst1としてリスト化する。
ここで、CPU11は、入力ストリームデータsin1について、データの抜けの補完、及び到着順序の逆転の修正を行っている。具体的には、時刻30のとき「3」というタプルと、時刻15のとき「2」というタプルの順序を交換している。また、時刻75のタプルを線形補完し、時刻75のとき「6」というタプルを追加している。
図9は、第1実施形態の第3状態を示す図である。第3状態は、第1ストリームサブセットについて状態別関係演算処理が実行された状態である。モードの現状態はエコモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ストリームセパレータのストリームサブセット入力機能によって、ストリーム分割リストにおける先頭のストリームサブセットを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。具体的には、{時刻0のとき「2」、時刻15のとき「2」、時刻30のとき「3」}という3つのタプルを含むストリーム分割リストslst1の第1ストリームサブセットssub1、及び{時刻0のとき「21」、時刻20のとき「22」}という2つのタプルを含むストリーム分割リストslst2の第1ストリームサブセットssub2を、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。
次に、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、現状態のモードであるエコモードの状態別関係演算処理として、ストリームサブセットssub2の各タプルの値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの値に加算し、目標速度’sout’とする。具体的には、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻0のとき「21」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻0のとき「2」というタプルの値に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻0のとき「23」というタプルとする。また、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻20のとき「22」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻15のとき「2」というタプルの値に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻15のとき「24」というタプルとする。また、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻20のとき「22」というタプルを、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻30のとき「3」というタプルに加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻30のとき「25」というタプルとする。
図10は、第1実施形態の第4状態を示す図である。第4状態は、第1イベントエレメントについて状態別関係演算処理が実行された状態である。モードの現状態はノーマルモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ストリームセパレータのストリームサブセット入力機能によって、イベント分割リストにおける先頭のイベントエレメントを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、イベント分割リストから削除する。具体的には、{時刻35のとき「1」}という1つのタプルを含むイベント分割リストelst1の第1イベントエレメントeelmを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、イベント分割リストから削除する。
次に、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、イベントの発生によって状態の遷移を実行する。具体的には、第1イベントエレメントeelmの発生に応じて、直前の状態のモードであるエコモードから、現状態のモードとしてノーマルモードに遷移させる。尚、目標速度’sout’のストリームキューは、状態間で共有する。
図11は、第1実施形態の第5状態を示す図である。第5状態は、第2ストリームサブセットについて状態別関係演算処理が実行された状態である。モードの現状態はノーマルモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ストリームセパレータのストリームサブセット入力機能によって、ストリーム分割リストにおける先頭のストリームサブセットを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。具体的には、{時刻45のとき「4」、時刻60のとき「5」}という2つのタプルを含むストリーム分割リストslst1の第2ストリームサブセットssub1、及び{時刻40のとき「24」、時刻60のとき「27」}という2つのタプルを含むストリーム分割リストslst2の第2ストリームサブセットssub2を、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。
次に、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、現状態のモードであるノーマルモードの状態別関係演算処理として、ストリームサブセットssub2の各タプル値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの2倍の値に加算し、目標速度’sout’とする。具体的には、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻40のとき「24」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻45のとき「4」というタプルの2倍の値「8」に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻45のとき「32」というタプルとする。また、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻60のとき「27」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻60のとき「5」というタプルの2倍の値「10」に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻60のとき「37」というタプルとする。
図12は、第1実施形態の第6状態を示す図である。第6状態は、第2イベントエレメントについて状態別関係演算処理が実行された状態である。モードの現状態はスポーツモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ストリームセパレータのストリームサブセット入力機能によって、イベント分割リストにおける先頭のイベントエレメントを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、イベント分割リストから削除する。具体的には、{時刻70のとき「1」}という1つのタプルを含むイベント分割リストelst1の第2イベントエレメントeelmを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、イベント分割リストから削除する。
次に、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、イベントの発生によって状態の遷移を実行する。具体的には、第2イベントエレメントeelmの発生に応じて、直前の状態のモードであるノーマルモードから、現状態のモードとしてスポーツモードに遷移させる。
図13は、第1実施形態の第7状態を示す図である。第7状態は、第3ストリームサブセットについて状態別関係演算処理が実行された状態である。モードの現状態はノーマルモードである。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ストリームセパレータのストリームサブセット入力機能によって、ストリーム分割リストにおける先頭のストリームサブセットを、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。具体的には、{時刻75のとき「6」、時刻90のとき「7」}という2つのタプルを含むストリーム分割リストslst1の第3ストリームサブセットssub1、及び{時刻80のとき「30」}という1つのタプルを含むストリーム分割リストslst2の第3ストリームサブセットssub2を、状態別関係演算処理機能に引き渡し、ストリーム分割リストから削除する。
次に、ストリームデータ処理装置1のCPU11は、現状態のモードであるスポーツモードの状態別関係演算処理として、ストリームサブセットssub2の各タプル値をストリームサブセットssub1の最も近い時刻のタプルの3倍の値に加算し、目標速度’sout’とする。具体的には、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻80のとき「30」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻75のとき「6」というタプルの3倍の値「18」に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻45のとき「48」というタプルとする。また、ストリームサブセットssub2に含まれる時刻80のとき「30」というタプルの値を、ストリームサブセットssub1に含まれる時刻90のとき「7」というタプルの3倍の値「21」に加算し、目標速度’sout’に含まれる時刻90のとき「51」というタプルとする。
図14は、第1実施形態の第8状態を示す図である。第8状態は、その他関係演算処理が実行された状態である。その他関係演算処理は、モードの現状態とは無関係の処理である。
ストリームデータ処理装置1のCPU11は、ジャンピングタイムベースウィンドウws1、ws2、we1をクリアする。
次に、CPU11は、その他関係演算処理として、集約演算agrを実行する。ここで、集約演算agrは、ジャンピングタイムベースウィンドウwに入力される時刻が新しい順から3つのタプルの値の単純移動平均を算出するオペレータとする。すなわち、集約演算agrの演算結果は、時刻60のとき「37」、時刻75のとき「48」、時刻90のとき「51」という3つのタプルの値を加算して3で割った値「45」(但し、小数点第1位を四捨五入した値)となる。尚、単純移動平均を用いる理由は、急激な速度変化を回避するためである。
そして、CPU11は、{時刻100のとき「45」}というタプルを含む目標速度soutを生成し、ジャンピングタイムベースウィンドウwをクリアする。以降、CPU11は、実行周期ごとに第1状態から第8状態を繰り返す。
第1実施形態によれば、ストリームデータ処理装置1は、信頼性が確保されていない通信路であっても、車両の3つのドライブモードに応じた制御をリアルタイムに実現することができる。
<第2実施形態>
次に、図15を参照しながら、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、車両が制御対象である。ストリームデータ処理装置1は、自車両と他車両の衝突危険度を算出する。特に、ストリームデータ処理装置1は、処理負荷や車両数に応じて状態を切り替え、最適なパフォーマンスで衝突危険度を算出する。
図15は、第2実施形態の全体構成を示す図である。図15に示すように、状態は、「低負荷時」、「中負荷時」、「高負荷時」の3種類である。入力ストリームデータsin1は、自車両データである。入力ストリームデータsin2は、地図データである。入力ストリームデータsin3は、他車両データである。入力イベントein1は、モード切替である。出力ストリームデータsoutは、衝突危険度である。
「低負荷時」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)に基づいて自車両の軌道を予測し、ストリームサブセットssub3(他車両データ)に基づいて他車両の軌道を予測する。そして、自車両の軌道及び他車両の軌道に基づいて厳密にTTC(Time To Collision:衝突までの時間)を算出し、衝突危険度soutとして出力する。
「中負荷時」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、自車両の位置を地図データにマッピングする。また、CPU11は、ストリームサブセットssub3(他車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、他車両の位置を地図データにマッピングする。次に、CPU11は、地図データ上の自車両の位置及び他車両の位置に基づいて、衝突の危険性がある対象車の絞り込みを行い、厳密にTTC(Time To Collision:衝突までの時間)を算出し、衝突危険度soutとして出力する。例えば、「同じ道路を走行中」という条件で衝突の危険性がある対象車の絞り込みを行う。
「高負荷時」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、自車両の位置を地図データにマッピングする。また、CPU11は、ストリームサブセットssub3(他車両データ)から、自車両周辺の車両に絞り込むフィルタリングを行い、絞り込まれた他車両に対してのみ空間演算を行い、他車両の位置を地図データにマッピングする。次に、CPU11は、地図データ上の自車両の位置及び他車両の位置に基づいて、衝突の危険性がある対象車の絞り込みを行い、簡易にTTC(Time To Collision:衝突までの時間)を算出し、衝突危険度soutとして出力する。例えば、「同じ道路を走行中」という条件で衝突の危険性がある対象車の絞り込みを行う。
初期の状態は「低負荷時」である。処理負荷や車両数に応じてモード切替の入力イベントein1が発生し、入力イベントein1の値に応じて、「低負荷時」、「中負荷時」、「高負荷時」の状態にそれぞれ遷移する。
第2実施形態によれば、ストリームデータ処理装置1は、信頼性が確保されていない通信路であっても、処理負荷や車両数に応じて状態を切り替え、最適なパフォーマンスで衝突危険度を算出し、衝突回避の制御をリアルタイムに実現することができる。
<第3実施形態>
次に、図16を参照しながら、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、車両が制御対象である。ストリームデータ処理装置1は、自車両が交差点を右折する時と直進する時に分けて、自車両と他車両の衝突危険度を算出する。特に、ストリームデータ処理装置1は、自車両の走行状況を認識し、最適な状態に切り替えて衝突危険度を算出する。
図16は、第3実施形態の全体構成を示す図である。図16に示すように、状態は、「状況認識」、「右折時衝突検知」、「直進時衝突検知」の3種類である。入力ストリームデータsin1は、自車両データである。自車両データには、「自車両の左右ウィンカーの有無」が含まれている。入力ストリームデータsin2は、地図データである。入力ストリームデータsin3は、他車両データである。出力ストリームデータsoutは、衝突危険度である。
「状況認識」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、自車両の位置を地図データにマッピングする。次に、CPU11は、自車両の位置及び「自車両の左右ウィンカーの有無」に基づいて交差点右折検知と交差点直進検知を行う。CPU11は、交差点の右折を検知した場合には「右折時衝突検知」の状態に遷移させるためのイベントを発行し、交差点の直進を検知した場合には「直進時衝突検知」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。
「右折時衝突検知」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、自車両の位置を地図データにマッピングする。また、CPU11は、ストリームサブセットssub3(他車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、他車両の位置を地図データにマッピングする。次に、CPU11は、地図データ上の自車両の位置及び他車両の位置に基づいて、衝突の危険性がある対向車両の絞り込みを行い、厳密にTTC(Time To Collision:衝突までの時間)を算出し、衝突危険度soutとして出力する。そして、CPU11は、「状況認識」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。
「直進時衝突検知」の状態別関係演算処理では、CPU11は、ストリームサブセットssub1(自車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、自車両の位置を地図データにマッピングする。また、CPU11は、ストリームサブセットssub3(他車両データ)及びストリームサブセットssub2(地図データ)に基づいて空間演算を行い、他車両の位置を地図データにマッピングする。次に、CPU11は、地図データ上の自車両の位置及び他車両の位置に基づいて、衝突の危険性がある交差車両の絞り込みを行い、厳密にTTC(Time To Collision:衝突までの時間)を算出し、衝突危険度soutとして出力する。そして、「状況認識」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。そして、CPU11は、「状況認識」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。
初期の状態は「状況認識」である。「状況認識」の状態では、CPU11は、自車両の走行状況を認識し、「右折時衝突検知」の状態に遷移させるためのイベントを発行し、交差点の直進を検知した場合には「直進時衝突検知」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。「右折時衝突検知」及び「直進時衝突検知」の状態では、処理が終了すると、「状況認識」の状態に遷移させるためのイベントを発行する。
第3実施形態によれば、ストリームデータ処理装置1は、信頼性が確保されていない通信路であっても、車両の走行状況を認識し、最適な状態に切り替えて衝突危険度を算出し、衝突回避の制御をリアルタイムに実現することができる。
以上、ストリームデータ処理装置1によれば、信頼性が確保されていない通信路であっても、移動体等をリアルタイムに制御可能となる。
特に、開始から実行周期ごとにデータを分割するウィンドウである「ジャンピングタイムベースウィンドウ」によって、可変個の入力ストリームデータが非同期に到着しても、周期的にストリームデータ処理を実行することができる。
また、ストリーム分割機能及びストリームサブセット入力機能を備える「ストリームセパレータ」によって、入力ストリームデータと入力イベントが時系列的に前後せず、矛盾なく入力される為、状態に応じたストリームデータ処理を定義し、イベントの発生によって状態を切り替えることができ、ひいては、ストリームデータ処理を状態に応じて切り替えることが可能となる。
更に、データの抜け、到着順序の逆転などが発生した場合、ストリームセパレータは、データの補完や順序修正を行うので、信頼性が確保されていない通信路であっても、ストリームデータ処理を実現することができる。
尚、上記の第1実施形態〜第3実施形態では、ジャンピングタイムベースウィンドウとストリームセパレータの両方を具備する場合を説明したが、片方のみを具備する場合や双方とも具備しない場合であっても、本発明に係るストリームデータ処理装置を実施することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係るストリームデータ処理装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………ストリームデータ処理装置
11………CPU
12………メモリ
13………記憶部
14………通信制御部
15………入力部
16………表示部
17………周辺機器I/F部
18………バス
21………ウィンドウ演算処理
22………関係演算処理
23………ストリーム化演算処理

Claims (6)

  1. ストリームデータ処理を実行するストリームデータ処理装置であって、
    入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力手段と、
    前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算手段と、
    前記出力ストリームデータを出力する出力手段と、
    を備え、
    前記演算手段による処理内容は予め状態ごとに定められており、
    前記演算手段は、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替える
    ことを特徴とするストリームデータ処理装置。
  2. 前記演算手段は、予め定められた実行周期ごとに、前記入力イベントが入力されていない場合には前記入力ストリームデータのみを処理対象として取り出し、前記入力イベントが入力されている場合には前記入力ストリームデータを取り出す前又は取り出した後に前記入力イベントを処理対象として取り出す
    ことを特徴とする請求項1に記載のストリームデータ処理装置。
  3. 前記入力ストリームデータ、及び前記入力イベントは、時刻の情報を含むタプルの系列データであり、
    前記演算手段は、予め定められた実行周期ごとに、前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントを取り出し、前記入力イベントの各タプルの時刻の情報を区切りとして前記入力ストリームデータを当該入力ストリームデータの各タプルの時刻の情報に基づいてストリームサブセットに分割し、時刻順に前記ストリームサブセットと前記入力イベントに含まれるイベントエレメントとを交互に処理対象とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のストリームデータ処理装置。
  4. 前記入力ストリームデータは、時刻の情報を含むタプルの系列データであり、
    前記演算手段は、前記入力ストリームデータの各タプルの時刻の情報に基づいて、前記入力ストリームデータのタプルの抜け、及び前記入力ストリームデータのタプル間の到着順序の逆転を判断し、前記入力ストリームデータのタプルの抜けに対する補完、及び前記入力ストリームデータのタプル間の到着順序の逆転に対する修正を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のストリームデータ処理装置。
  5. CPU、メモリ及びデータの入出力手段を備える処理装置が、ストリームデータ処理を実行するストリームデータ処理方法であって、
    入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力ステップと、
    前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算ステップと、
    前記出力ストリームデータを出力する出力ステップと、
    を含み、
    前記演算ステップによる処理内容は予め状態ごとに定められており、
    前記演算ステップは、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替える
    ことを特徴とするストリームデータ処理方法。
  6. CPU、メモリ及びデータの入出力手段を備える処理装置にストリームデータ処理を実行させるためのストリームデータ処理プログラムであって、
    前記処理装置に、
    入力ストリームデータおよび入力イベントを入力する入力ステップと、
    前記入力ストリームデータおよび前記入力イベントの中から処理対象を取り出し、取り出された処理対象に対する関係演算を行い、前記関係演算の結果に基づいて出力ストリームデータを生成する演算ステップと、
    前記出力ストリームデータを出力する出力ステップと、
    を実行させ、
    前記演算ステップによる処理内容は予め状態ごとに定められており、
    前記演算ステップは、前記入力イベントに従って状態の遷移を実行し、状態の遷移に応じて処理内容を切り替える
    ことを特徴とするストリームデータ処理プログラム。
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