JP6319737B2 - 体長種別判別装置、水中探知装置及び体長種別判別方法 - Google Patents

体長種別判別装置、水中探知装置及び体長種別判別方法 Download PDF

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Description

本発明は、水中を遊泳する魚の体長と種別を判別する体長種別判別装置、水中探知装置及び体長種別判別方法に関する。
従来、水中を遊泳する魚の魚種の判別装置として、水中に向けて超音波信号を送出して魚体からのエコー信号を解析することで魚種判別するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の判別装置では、反射強度の最も高い浮き袋以外からの反射波が魚種によって異なることに着目して魚種の判別が行われている。具体的には、魚体のエコー信号から求められた包絡線から所定閾値以上のピークが検出される。そして、魚体の浮き袋で得られる最大ピーク以外に、浮き袋以外の頭や尾等でピークが得られるか否かによって魚種が判別される。
特許第5252578号公報
特許文献1に記載の判別装置では、魚体長や外形が近い魚であっても魚種を判別することができるが、魚種と魚体長を同時に判別することができない。特許文献1に記載の判別装置とは別に魚体長用の判別装置を設ける構成が考えられるが、魚種によって魚体長に対応したエコー信号の解析結果が異なるため、魚体長を精度よく判別することが難しい。さらに、魚種用の判別装置に加えて魚体長用の判別装置が必要となり、装置構成及び処理構成が煩雑になるという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で、判別対象物の体長及び種別を同時に精度よく判別することができる体長種別判別装置、水中探知装置及び体長種別判別方法を提供することを目的とする。
本発明の体長種別判別装置は、水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるエコー信号入力部と、前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定する個体特定部と、前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出する反射強度算出部と、体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布を、組毎に記憶する反射強度分布記憶部と、前記反射強度分布記憶部に予め記憶された前記反射強度分布における周波数毎の反射強度から射影される多次元空間において、前記反射強度算出部で算出された周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する体長種別選択部とを備える。
また、本発明の他の体長種別判別装置は、水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるエコー信号入力部と、前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定する個体特定部と、前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出する反射強度算出部と、体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布を、組毎に記憶する反射強度分布記憶部と、前記反射強度分布記憶部に予め記憶された前記反射強度分布における互いに異なる周波数の反射強度を各軸とする多次元空間において、前記反射強度算出部で算出された周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する体長種別選択部とを備える。
本発明の体長種別判別方法は、水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるステップと、前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定するステップと、前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出するステップと、体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布における周波数毎の反射強度から射影される多次元空間において、周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択するステップとを有する。
これらの構成によれば、判別対象物の体長又は種別の一方だけでなく、体長と種別の両方に対応して基準となる反射強度分布が予め記憶されているため、算出された周波数毎の反射強度から判別対象物である個体の体長及び種別が同時に判別される。単一の装置において同一の反射強度から個体の体長及び魚種が判別されるため、体長用の判別装置や種別用の判別装置を個別に用意する必要がなく、装置構成及び処理構成を簡略化することができる。また、周波数毎の反射強度を多次元空間でクラス分けして、個体の体長及び種別を判別できる。
本発明の体長種別判別装置において、前記個体特定部は、前記複数のエコー信号からピークを検出し、複数のエコー信号のピークのうち、少なくとも一部のピークが連続する場合に前記個体を特定する。
この構成によれば、複数のエコー信号から検出された連続するピークに基づいて個体が特定されるため、偶発するノイズの影響を除去して検出精度を向上させることができる。
本発明の体長種別判別装置において、前記体長種別選択部は、前記個体に対応するエコー信号毎に前記クラスを選択し、最も多く選択されたクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する。
本発明の体長種別判別装置において、前記多次元空間はこれを区分する境界によって複数のクラスに分かれており、当該多次元空間に前記個体に対応するエコー信号毎の反射強度が配置され、前記体長種別選択部は、前記境界によって分かれたクラス対毎に前記境界から反射強度までの距離を算出し、距離の総和が最も大きいクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する。
本発明の体長種別判別装置において、前記多次元空間はこれを区分する境界によって複数のクラスに分かれており、当該多次元空間に前記個体に対応するエコー信号毎の反射強度が配置され、前記体長種別選択部は、前記境界によって分かれたクラス対毎に、反射強度がどちらのクラス側に属するかを判別し、最も多くの反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する。
これらの構成によれば、エコー信号毎の反射強度をクラス分けして、個体の体長及び種別を精度よく判別することができる。
本発明の体長種別判別装置において、前記体長種別選択部は、機械学習によって複数のクラスの境界が設定される。
この構成によれば、エコー信号の周波数毎の反射強度を用意すれば、容易に複数のクラスを設定することができる。
本発明の体長種別判別装置において、前記体長種別選択部において、体長及び種別の組が選択された周波数毎の反射強度を学習する学習部を備え、前記学習部は、前記反射強度分布記憶部に記憶された反射強度分布に学習結果を反映させる。
この構成によれば、体長及び種別の組の選択結果が反射強度分布に反映されるため、判別強度分布を用いた体長及び種別の組の選択時の精度を向上させることができる。
本発明の水中探知装置において、上記体長種別判別装置と、超音波信号を水中に向けて繰り返し送信し、前記超音波信号の前記エコー信号を受信する送受信部と、前記体長種別選択部によって選択された体長及び種別の組を表示する表示部とを備える。
この構成によれば、表示部に表示される個体の体長及び種別を確認することができる。また、複数の種別や様々な魚体長の個体が混在する群れにおいて、種別毎や体長毎に割合を確認することもできる。
本発明によれば、体長及び種別毎に反射強度分布を記憶して、既知の反射強度分布とエコー信号から得られた周波数毎の反射強度を対比して、簡易な装置構成及び処理構成で個体の体長及び種別を同時に精度よく判別することができる。
本実施の形態に係る水中探知装置のブロック図である。 本実施の形態に係るエコー信号を示す図である。 本実施の形態に係る補正後のエコー信号を示す図である。 本実施の形態に係るエコー信号のピーク周辺を示す図である。 本実施の形態に係るTSスペクトルを示す図である。 本実施の形態に係る個体検出の説明図である。 本実施の形態に係る判別関数の生成方法の説明図である。 本実施の形態に係る判別処理の説明図である。 本実施の形態に係る判別処理のフローチャートの一例を示す図である。 本実施の形態に係る学習処理のフローチャートの一例を示す図である。 第1の実験例における魚種情報を示す表である。 第1の実験例における魚種の判別結果を示す表である。 周波数帯域を変更したときの判別率を示す表である。 第1の実験例における魚体長の判別結果を示す表である。 第1の実験例における全周波数を使用した魚種及び魚体長の判別結果を示す表である。 第2の実験例における魚種情報を示す表である。 第2の実験例における全周波数を使用した魚種及び魚体長の判別結果を示す表である。 第3の実験例における魚種の判別結果を示す表である。 第3の実験例における魚種の判別結果を示す表である。 ケプストラム解析の説明図である。 第3の実験例における通常のTSスペクトルを用いた魚種の判別結果を示す表である。 第3の実験例におけるリフタリング後のTSスペクトルを用いた魚種の判別結果を示す表である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る水中探知装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る水中探知装置のブロック図である。図2は、本実施の形態に係るエコー信号を示す図である。図3は、本実施の形態に係る補正後のエコー信号を示す図である。図4は、本実施の形態に係るエコー信号のピーク周辺を示す図である。図5は、本実施の形態に係るTSスペクトルを示す図である。図6は、本実施の形態に係る個体検出の説明図である。
なお、本実施の形態では、水中を遊泳する魚を判別対象物として説明するが、判別対象物は魚類に限定されない。判別対象物は、水中に存在する動物であればよく、例えば、鯨等の哺乳類を判別対象物とすることも可能である。
図1に示すように、水中探知装置1は、海中に向けて超音波信号を送信し、海中から受信したエコー信号から海中を遊泳する魚の魚体長及び魚種を判別するように構成されている。水中探知装置1は、海中に超音波信号を送信して魚からのエコー信号(反射信号)を受信する送受信部2、エコー信号に基づいて魚体長及び魚種を判別する体長種別判別装置3、判別結果に基づいて魚体長及び魚種を識別可能に表示する表示部4を備えている。ここで、超音波信号の送信からエコー信号の受信までの1回の測定処理のことは“1ping”と呼ばれており、所定の時間間隔でこの測定処理を繰り返す。実施の形態に係る水中探知装置1は、魚体長及び魚種を一緒に判別することができるが、魚体長及び魚種のいずれか一方だけを判別することも可能である。
体長種別判別装置3は、エコー信号入力部11、信号補正部12、個体特定部13、反射強度算出部14、反射強度分布記憶部15、体長種別選択部16、体長種別判別部17、学習部18を備えている。エコー信号入力部11では送受信部2からエコー信号が入力され、信号補正部12ではエコー信号が距離補正される。個体特定部13では補正後のエコー信号の振幅情報(レベル情報)に基づいて判別対象である魚の個体が特定され、反射強度算出部14では個体を示すエコー信号から周波数毎の反射強度が算出される。反射強度分布記憶部15には、魚体長及び魚種毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布が組毎に記憶されている。
体長種別選択部16では、反射強度分布記憶部15に予め記憶された反射強度分布と反射強度算出部14で算出された周波数毎の反射強度との対比に基づいて、個体に対応する体長及び種別の組が選択される。体長種別判別部17では、体長種別選択部16の選択結果に応じて個体の魚体長及び魚種が判別される。学習部18では、体長種別判別部17の判別結果に応じて体長及び種別の組に対応した周波数毎の反射強度が学習される。学習部18の学習結果は、反射強度分布記憶部15に入力されて、体長種別選択部16における次回の選択処理に反映される。
エコー信号入力部11は、判別対象である魚体で反射したエコー信号が送受信部2から入力される。図2に示すように、各エコー信号は、超音波信号の反射位置の深度に応じて反射強度が異なっている。このエコー信号においては、3か所のピークを確認できるが、反射位置の深度(時間)が深くなるにつれてピークの反射強度が小さくなっている。送受信部2で受信されたエコー信号は信号補正部12へ出力される。
信号補正部12は、深度(時間)に応じてエコー信号を距離補正する。具体的には、信号補正部12は、反射位置の深度による減衰に比例して、エコー信号の反射強度を高めるように補正する。図3に示すように、補正後のエコー信号は反射位置の深度による減衰が排除され、補正前のエコー信号(図2参照)と比較して3か所のピークの反射強度が近づけられている。信号補正部12で補正されたエコー信号は、反射強度算出部14及び個体特定部13へ出力される。
ところで、送受信部2から海中に対して放射状に超音波信号が送信されるため、海面からの個体まで鉛直方向の深度ではなく、海面から個体までの距離に基づいて距離補正される。このため、信号補正部12は、指向特性を考慮して、エコー信号の方位情報を用いて反射強度を距離補正している。なお、本実施の形態に係る信号補正部12は、指向特性を考慮して距離補正しているが、指向特性を考慮せずに距離補正することも可能である。
反射強度算出部14は、エコー信号のピークから周波数毎の反射強度であるTS(Target Strength)スペクトルを特徴量として算出(抽出)する。反射強度算出部14は、補正後のエコー信号からピーク信号を検出するピーク検出部21、ピーク信号を周波数変換して周波数毎の反射強度であるTSスペクトルを算出する周波数変換部22を有している。図4に示すように、ピーク検出部21は、エコー信号の所定閾値以上のピークを含む所定範囲を切り抜いたピーク信号を検出する。図4においては、図3に示すエコー信号の0.65[ms]付近のピーク周辺を切り抜いたピーク信号が示されている。ピーク検出部21で検出されたピーク信号の実信号は、周波数変換部22へ出力される。なお、ピーク信号とは、エコー信号を所定閾値以上のピーク前後で切り抜いた信号である。この場合、所定閾値は個体を特定可能な値に設定されている。
周波数変換部22は、ピーク信号の実信号を周波数解析(フーリエ変換)して特徴量であるTSスペクトルを抽出する。図5に示すように、TSスペクトルは、70[kHz]から130[kHz]までの周波数帯で、周波数毎のTS値(反射強度)が大きく変化している。周波数変換部22で抽出されたTSスペクトルは、特徴量として体長種別選択部16へ出力される。なお、本実施の形態では、エコー信号のピークを含む所定範囲で周波数解析してTSスペクトルを算出する構成とするが、この構成に限定されない。反射強度算出部14は、所定振幅以上の反射強度からTSスペクトルを算出する構成としてもよい。このような構成であっても、魚体長及び魚種を反映したTSスペクトルを算出することが可能である。
個体特定部13は、近い深度(時間)においてping毎に得られたエコー信号で所定閾値以上のピークが連続する場合に、この連続するピークを1つ魚の個体として特定する。通常、1つの魚からはping毎にエコー信号が連続して返ってくるため、連続するピークによって個体を高精度に特定している。この場合、ピーク検出の判定基準となる深度(時間)及び所定閾値は、ユーザの用途に応じて変更可能になっている。ここでは、3以上のピークが連続する場合に個体として特定され、個体グループ(a(n=0…k:kは整数))として関連付けられる。
図6に示すように、例えば、C1で囲まれた15連続するピークaから個体が特定され、各ピークaは個体を示す個体グループ情報(a…a14)により関連付けられる。個体特定部13で検出された個体グループ情報は、体長種別選択部16へ出力される。なお、本実施の形態では、ping毎に得られた連続するピークから個体を特定する構成とするが、この構成に限定されない。個体特定部13は、エコー信号から個体を特定可能な構成であればよく、例えば、所定の振幅以上の反射強度の振幅情報から個体を特定する構成としてもよいし、振幅情報に加えて位相情報を用いて個体を特定することも可能である。さらに、個体特定部13は、単一のピークから個体を特定する構成としてもよい。
反射強度分布記憶部15には、反射強度分布として魚体長及び魚種の組を示すクラス毎に既知のTSスペクトルが記憶されている。なお、反射強度分布記憶部15は、クラス毎に事前に調査されたTSスペクトルが記憶されてもよいし、学習処理によって求められた学習結果が記憶されてもよい。
また、反射強度分布記憶部15には、TSスペクトル毎に魚体長及び魚種を選択するための判別モデルが記憶されている。判別モデルは、反射強度分布記憶部15に記憶されたTSスペクトルをサンプルデータとして構築されている。本実施の形態では、サポートベクターマシン(SVM)を用いて判別モデルが構築されている。サポートベクターマシンでは、魚体長及び魚種の組み合わせからなるクラス毎にサンプルデータを入力することで、多次元空間における境界(判別関数)が生成される(図7B参照)。
体長種別選択部16は、サンプルデータによって事前に求められた判別関数を用いて、反射強度算出部14から入力されたTSスペクトルが属するクラス(魚体長及び魚種の組)が選択される。体長種別選択部16で選択されたTSスペクトルの選択結果は、体長種別判別部17へ出力される。なお、本実施の形態では、判別関数を求めて、TSスペクトルの魚体長及び魚種の組を選択したが、この構成に限定されない。体長種別選択部16は、反射強度分布記憶部15に予め記憶されたTSスペクトルと反射強度算出部14で算出されたTSスペクトルとの対比に基づいて、魚種及び魚体長を選択する構成であればよい。すなわち、「対比」とは判別関数を用いた選択処理を含む概念である。
体長種別判別部17は、各TSスペクトルの選択結果と個体特定部13から入力された個体グループ情報に基づいて魚の個体がどのクラスに属するかを判別する。この場合、個体グループ情報で関連付けられた各ピークのTSスペクトルが、どのクラスに属するかによって個体の魚体長及び魚種が判別される。体長種別判別部17で判別されたTSスペクトルの判別結果は、表示部4及び学習部18へ出力される。なお、判別処理の詳細については後述する。
学習部18は、体長種別判別部17の判別結果を学習して判別モデルを再構築する。学習部18は、教師データを生成する教師データ生成部23と、判別関数を生成する判別関数生成部24とを有している。教師データ生成部23は、体長種別判別部17から入力された判別結果に基づいて教師データを生成する。すなわち、体長種別判別部17において魚体長及び魚種が判別されたTSスペクトルによって教師データが生成される。教師データ生成部23で生成された教師データは、判別関数生成部24へ出力される。
判別関数生成部24は、サポートベクターマシンに教師データを入力して判別関数を生成する。この場合、クラス毎の既知のサンプルデータに、判別処理によって新たに生成された教師データ(実測データ)が追加される。そして、サポートベクターマシンによって判別関数が更新されて、体長種別判別装置3の判別モデルが再構築される。これにより、個体の判別結果が判別モデルの再構築に反映されるため、判別モデルによる判別精度が向上している。
表示部4は、体長種別判別部17から入力された判別結果に基づいてエコーグラムを表示する。表示部4には、個体が魚体長及び魚種毎に色分けされたエコーグラムが表示される。このため、エコーグラムに表示される魚群の魚種を確認することができる。魚群に複数の魚種や様々な魚体長が混在する場合に、魚種や魚体長毎の割合を確認することもできる。
図7及び図8を参照して、判別処理について詳細に説明する。図7は、本実施の形態に係る判別関数の生成方法の説明図である。図8は、本実施の形態に係る判別処理の説明図である。なお、図8Aは第1の判別処理、図8Bは第2の判別処理、図8Cは第3の判別処理をそれぞれ示す。なお、本実施の形態では、サポートベクターマシンを用いた判別モデルについて説明したが、この構成に限定されない。判別モデルは、ニューラルネットワーク、部分空間法、Deep leaningの手法等の機械学習の手法を用いて構築されてもよい。例えば、ニューラルネットワークを用いる場合には、クラス毎にサンプルデータを入力し、学習速度や学習精度等を変更するために学習率等の各種パラメータが調整される。
図7Aは、大小のサバ及びアジの平均TSスペクトルを示している。大小のサバの平均TSスペクトルは大小のアジの平均TSスペクトルよりもTS値(反射強度)が高い。また、大きなサバの平均TSスペクトルは小さなサバの平均TSスペクトルよりもTS値が高く、大きなアジの平均TSスペクトルは小さなアジの平均TSスペクトルよりもTS値が高い。このように、TSスペクトルは、魚体長及び魚種毎に異なる傾向を示している。
ここでは、サバ及びアジの大小に応じて4種類のクラス分けが実施されている。例えば、魚種がサバで魚体長が大の組み合わせ(以下、サバ大)にはクラス1がラベル付けされる。魚種がサバで魚体長が小の組み合わせ(以下、サバ小)にはクラス2がラベル付けされる。魚種がアジで魚体長が大の組み合わせ(以下、アジ大)にはクラス3がラベル付けされる。魚種がアジで魚体長が小の組み合わせ(以下、アジ小)にはクラス4がラベル付けされる。このクラス毎の既知のサンプルデータがサポートベクターマシンに入力されることで、クラス対毎に判別関数が求められる。
図7Bに示すように、TSスペクトルの周波数毎のTS値を座標軸TS−TSとして多次元空間(n次元空間)が形成されている。サポートベクターマシンでは、クラス毎に既知のサンプルデータが入力されることで、クラス対毎に最適な境界(判別関数)が生成される。判別関数D(x)は入力をx、重み係数ベクトルW(太文字)、バイアス項をbとすると、次式(1)で表される。なお、Tは行列の転置を表している。
Figure 0006319737
この場合、重み係数ベクトルW(太文字)及びバイアス項bは、境界と各クラスの境界に最も近いサンプルデータとの距離(マージン)が最大化するように決定されている。なお、境界は、2次元の場合には直線状に存在し、3次元の場合には平面状に存在し、多次元の場合には超平面状に存在する。また、判別関数は、D(x)=<W・x>+bと表されてもよい。この場合、<W・x>は、W(太文字)とxの内積を示している。
このように、サポートベクターマシンでは、TSスペクトル(特徴量)を用意すれば、判別関数を生成することができる。なお、図7Bでは、サバ大とアジ小のクラス対の境界のみを示しているが、実際にはクラス対毎に境界が存在し、4クラスの場合には6つ()の境界が存在する。また、本実施の形態では、パラメータの調整が不要となるように線形空間でサポートベクターマシンが実行される構成(ハードマージンSVM)としたが、この構成に限定されない。サポートベクターマシンにおいて、非線形空間への写像を行う構成やデータの誤分類を許容できるように拡張する構成(ソフトマージンSVM)にしてもよい。この場合には、パラメータを調整することで判別率を向上させることができる。
図8Aに示すように、第1の判別処理は、ピーク(エコー信号)毎にTSスペクトルの魚体長及び魚種を個別に判別する方法である。体長種別選択部16では、TSスペクトルの周波数毎のTS値がn次元の実測データとして多次元空間に入力される。そして、クラス対毎の判別関数によって判別が繰り返されて、TSスペクトルがどのクラスに属するかが個別に選択される。この選択処理が、個体グループ情報で関連付けられた各ピークのTSスペクトルに対して行われる。これにより、同一個体で検出された各TSスペクトルのクラスが選択される。
体長種別判別部17では、TSスペクトルのクラスとして最も多く選択されたクラスが、個体のクラスとして判別される。図8Aでは、個体がクラス1と判別され、検出対象である個体がサバ大であると判別される。このように、第1の判別処理では、同一個体のピーク(エコー信号)毎にTSスペクトルのクラスが個別に選択され、最も多くのTSスペクトルが属するクラスに応じて、個体の魚体長及び魚種が判別される。
図8Bに示すように、第2の判別処理は、境界から各クラスのTSスペクトルまで距離の総和をクラス対毎に求めて魚体長及び魚種を判別する方法である。体長種別選択部16では、TSスペクトルの周波数毎のTS値がn次元の実測データとして多次元空間に入力される。そして、個体グループ情報で関連付けられた各ピークのTSスペクトルに対して、クラス対毎に形成された境界からの距離が算出され、クラス毎に距離の総和が求められる。この処理はクラス対毎、すなわち境界の数だけ繰り返される。これにより、クラス毎のTSスペクトルの距離の総和が求められる。
体長種別判別部17では、距離の総和が最も大きいクラスが、個体のクラスとして判別される。図8Bでは、個体がクラス1と推定され、検出対象である個体がサバ大であると判別される。このように、第2の判別処理では、同一個体で検出されたピークのTSスペクトルを境界でクラス分けし、距離の総和に応じて個体の魚体長及び魚種が判別される。
図8Cに示すように、第3の判別処理は、境界で仕切られるクラス対毎に、どちらのクラス側に属するTSスペクトルが多いかを求めて魚体長及び魚種を判別する方法である。体長種別選択部16では、TSスペクトルの周波数毎のTS値がn次元の実測データとして多次元空間に入力される。そして、個体グループ情報で関連付けられた各ピークのTSスペクトルが、境界を境にどちらのクラス側に多く属しているかが求められる。この場合、判別関数にTSスペクトルを入力すると、境界の手前側と向う側とでプラスとマイナスの異なる符号で出力される。出力結果の符号から実測データが境界のどちら側に属するかが求められる。この処理がクラス対毎、すなわち境界の数だけ繰り返される。これにより、クラス毎のTSスペクトルの数が求められる。
体長種別判別部17では、TSスペクトルが属する数が最も多いクラスが、個体のクラスとして判別される。図8Cでは、個体がクラス1と推定され、検出対象である個体がサバ大であると判別される。このように、第3の判別処理では、同一個体で検出されたピークのTSスペクトルを境界でクラス分けし、TSスペクトルの数に応じて個体の魚体長及び魚種が判別される。
なお、本実施の形態では、魚体長と魚種との組み合わせを1つのクラスとして判別関数を生成し、魚体長と魚種とを同時に判別する方法としたが、この方法に限定されない。魚種毎にクラス分けする判別関数と、各魚種の魚体長毎にクラス分けする判別関数を生成して、2段階で魚体長と魚種とを判別する方法としてもよい。
図9を参照して、判別処理の流れについて簡単に説明する。図9は、本実施の形態に係る判別処理のフローチャートの一例を示す図である。図9では、第1の判別処理を例示して説明する。
図9に示すように、先ず送受信部2において、超音波信号が海中に送出され、海中からのエコー信号が受信される(ステップS01)。送受信部2で受信されたエコー信号は、エコー信号入力部11に入力される(ステップS02)。このとき、エコー信号入力部11に入力されたエコー信号は深度に応じて反射強度が小さくなっている(図2参照)。次に、信号補正部12において、深度に応じてエコー信号が距離補正される(ステップS03)。これにより、補正後のエコー信号から深度による反射強度の減衰が排除される(図3参照)。次に、個体特定部13において、複数のエコー信号の連続するピークが個体として検出され、個体のピーク信号aが個体グループ情報(a(n=0…k:kは整数))で関連付けられる(ステップS04)。これにより、同一個体から反射された連続するピーク信号(エコー信号)が関連付けられる(図6参照)。
次に、nに0がセットされて(ステップS05)、ピーク検出部21において、補正後のエコー信号のピーク周辺が切り抜かれてピーク信号(図4参照)が抽出される(ステップS06)。次に、周波数変換部22において、ピーク信号aの特徴量としてTSスペクトルが算出される(ステップS07)。TSスペクトルは、ピーク信号の周波数解析によって生成され、周波数毎のTS値(反射強度)を示している(図5参照)。
次に、体長種別選択部16において、判別関数を用いてピーク信号aのTSスペクトルについて魚体長及び魚種の組(クラス)が選択される(ステップS08)。この場合、判別関数は、既知のサンプルデータを用いて事前に生成されている(図7参照)。次に、n=kか否かが判定される(ステップS09)。n≠kの場合(ステップS09でNo)、nにn+1がセットされて(ステップS10)、n=kになるまでステップS06からステップS09までの処理が繰り返される。このようにして、個体グループ情報で関連付けられた全てのピーク信号のTSスペクトルについて魚体長及び魚種の組が選択される。
n=kの場合(ステップS09でYes)、体長種別判別部17において、個体グループ情報で関連付けられた各ピーク信号のTSスペクトルの選択結果に基づいて、個体の魚体長及び魚種(クラス)が判別される(ステップS11)。この場合、最も多くのTSスペクトルに選択された魚体長及び魚種が、個体の魚体長及び魚種として判別される。このようにして、個体の魚体長及び魚種が同時に判別される。
図10を参照して、学習処理について簡単に説明する。図10は、本実施の形態に係る学習処理のフローチャートの一例を示す図である。
図10に示すように、先ず上記したステップS01からステップS11の判別処理が実施される(ステップS21)。次に、教師データ生成部23において、判別処理の判別結果から教師データが生成される(ステップS22)。判別結果によって魚体長及び魚種(クラス)がTSスペクトルに関連付けられており、魚体長及び魚種とTSスペクトルの組み合わせが教師データとして出力される。次に、判別関数生成部24において、サポートベクターマシンに教師データが追加されて、重み係数ベクトルWとバイアス項bとが書き換えられることで判別関数D(x)が更新される(ステップS23)。
次に、体長種別判別装置3が停止か否かが判定され(ステップS24)、装置停止になるまでステップS21からステップS24までの処理が繰り返される。このように、判別処理の判別結果が繰り返し学習されて、教師データとしてサポートベクターマシンに入力されることで判別関数の判別精度が向上されている。
(実験例)
ここで、第1の実験例として、図11に示す魚種情報を基にサバ大、サバ小、アジ(大小を区別しない)の判別処理を実施した。サバ大は約32cmのサバ、サバ小は約17cmのサバ、アジは23cmから25cmのアジをそれぞれ示している。そして、それぞれの観測場所A−Cにおいて、魚種及び魚体長の判別処理を実施したところ、図12から図15に示す判別結果が得られた。図12は、全周波数(80−110[kHz])を使用した魚種の判別結果を示す表である。サバについては個体数879に対して正解数700で判別率79.5%、アジについては個体数771に対して正解数753で判別率97.5%となり、合計の判別率は88.1%となった。
図13は、魚種判別に必要な周波数を確認するために、周波数帯域を変更したときの判別率を示す表である。図13において、図示左端の縦並びの項目が開始の周波数を示し、図示上端の横並びの項目が終了の周波数を示している。5[kHz]を超える周波数帯域を利用した場合には約90%の判別率が得られることが判明した。また、1つの周波数だけを使用した場合には、判別率が50%を切る場合があることが判明した。これは、5[kHz]以下ではTS値の数を十分に取れないからであると考えられる。
図14は、全周波数(80−110[kHz])を使用したサバの魚体長の判別結果を示す表である。サバ大については個体数293に対して正解数292で判別率99.7%、サバ小については個体数586に対して正解数586で判別率100%となり、合計の判別率は99.9%となった。図15は、全周波数(80−110[kHz])を使用した魚種及び魚体長の判別結果を示す表である。図15では、図示左端の縦並びの項目が判別対象を示し、図示上端の横並びの項目が判別結果を示す。サバ大については100%、サバ小については99.7%、アジについては98.7%の判別率が得られた。
次に、第2の実験例として、図16に示す魚種情報を基にサバ大、サバ小、アジ大、アジ小の2体長・2種別の判別処理を実施した。サバ大は約32cmのサバ、サバ小は約17cmのサバ、アジ大は24.5cmのアジ、アジ小は22.8cmのアジをそれぞれ示している。そして、それぞれの観測場所A−Cにおいて、魚種及び魚体長の判別処理を実施したところ、図17に示す判別結果が得られた。図17は、全周波数(80−110[kHz])を使用した魚種及び魚体長の判別結果を示す表である。図17では、図示左端の縦並びの項目が判別対象を示し、図示上端の横並びの項目が判別結果を示す。サバ大、サバ小、アジ大については100%、アジ小については99.4%の判別率が得られた。
次に、第3の実験例として、図18に示すように、同一観測場所Dにおいてキハダマグロ、メバチマグロ、カツオの魚種の判別処理を実施した。キハダマグロについては個体数416に対して正解数310で判別率74.6%、メバチマグロについては個体数157に対して正解数84で判別率53.6%、カツオについては個体数51に対して正解数40で判別率79.4%となり、合計の判別率は69.7%となった。さらに、図19に示すように、キハダマグロとメバチマグロを同一グループとして、マグロとカツオの魚種の判別処理を実施した。マグロについては個体数573に対して正解数472で判別率84.7%、カツオについては個体数51に対して正解数43で判別率82.3%となり、合計の判別率は82.5%に上昇した。
上記したように、キハダマグロ、メバチマグロ、カツオの魚種判別では十分な判別精度が得られなかった。これは、マグロのTSスペクトルに含まれる干渉が影響していると考えられる。そこで、ケプストラム解析を用いて干渉の影響が少ないTSスペクトルを特徴量として使用して判別処理を実施した。以下、図20を参照して、ケプストラム解析を用いた特徴量の算出について説明する。
図20Aの実線W1に示すように、TSスペクトルは凹凸のある曲線で示されている。このTSスペクトルを逆フーリエ変換すると、図20Bの実線W2に示すようなケプストラムが求められる。そして、破線で囲まれたケプストラムの低ケフレンシ領域(時間)のみをフーリエ変換して、図20Cの実線W3に示すようなリフタリング後のTSスペクトルが求められる。このようにして、TSスペクトルから凹凸のない包絡成分が抽出される。
そして、第3の実験例と同じように、同一観測場所Dにおいてキハダマグロ、メバチマグロ、カツオの魚種の判別処理を実施したところ、図21及び図22に示す判別結果が得られた。図21は、通常のTSスペクトルを用いた魚種の判別結果を示す表である。図22は、リフタリング後のTSスペクトルを用いた魚種の判別結果を示す表である。図21及び図22では、図示左端の縦並びの項目が判別対象を示し、図示上端の横並びの項目が判別結果を示す。
図21に示すように、通常のTSスペクトルを特徴量とした場合、キハダマグロについては71.0%、メバチマグロについては57.0%、カツオについては69.5%の判別率が得られた。一方、図22に示すように、低ケフレンシでリフタリング後のTSスペクトルを特徴量とした場合、キハダマグロについては69.7%、メバチマグロについては58.1%、カツオについては87.0%の判別率が得られた。このように、特にカツオの判別率が向上した。
以上のように、本実施の形態に係る体長種別判別装置3によれば、判別対象物の体長又は種別の一方だけでなく、体長と種別の両方を考慮して判別モデルが構築されているため、判別モデルによってエコー信号のTSスペクトルから判別対象物である個体の体長及び種別が同時に判別される。単一の体長種別判別装置3において同一の特徴量から個体が判別されるため、体長用の判別装置や種別用の判別装置を個別に用意する必要がなく、装置構成及び処理構成を簡略化することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、判別結果を学習して判別モデルに反映させる構成としたが、この構成に限定されない。判別結果を学習しないで、既知のサンプルデータによって構築された判別モデルを用いて判別する構成としてもよい。
また、上記した実施の形態において、境界超平面によって多次元空間内のTSスペクトルの分布がクラス分けされる構成としたが、この構成に限定されない。TSスペクトルの2つの周波数のTS値を用いて、二次元平面内の境界を用いてクラス分けされる構成としてもよい。
以上説明したように、本発明は、簡易な構成で、判別対象物の体長及び種別を同時に精度よく判別することができるという効果を有し、特に、水中を遊泳する魚の魚体長と魚種を判別する体長種別判別装置及び体長種別判別方法に有用である。
1 水中探知装置
2 送受信部
3 体長種別判別装置
4 表示部
11 エコー信号入力部
12 信号補正部
13 個体特定部
14 反射強度算出部
15 反射強度分布記憶部
16 体長種別選択部
17 体長種別判別部
18 学習部
21 ピーク検出部
22 周波数変換部
23 教師データ生成部
24 判別関数生成部

Claims (10)

  1. 水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるエコー信号入力部と、
    前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定する個体特定部と、
    前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出する反射強度算出部と、
    体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布を、組毎に記憶する反射強度分布記憶部と、
    前記反射強度分布記憶部に予め記憶された前記反射強度分布における周波数毎の反射強度から射影される多次元空間において、前記反射強度算出部で算出された周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する体長種別選択部とを備える体長種別判別装置。
  2. 水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるエコー信号入力部と、
    前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定する個体特定部と、
    前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出する反射強度算出部と、
    体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布を、組毎に記憶する反射強度分布記憶部と、
    前記反射強度分布記憶部に予め記憶された前記反射強度分布における互いに異なる周波数の反射強度を各軸とする多次元空間において、前記反射強度算出部で算出された周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する体長種別選択部とを備える体長種別判別装置。
  3. 前記個体特定部は、複数のエコー信号からピークを検出し、前記複数のエコー信号のピークのうち、少なくとも一部のピークが連続する場合に前記個体を特定する請求項1又は請求項2に記載の体長種別判別装置。
  4. 前記体長種別選択部は、前記個体に対応するエコー信号毎に前記クラスを選択し、最も多く選択されたクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する請求項1から請求項3のいずれかに記載の体長種別判別装置。
  5. 前記多次元空間はこれを区分する境界によって複数のクラスに分かれており、当該多次元空間に前記個体に対応するエコー信号毎の反射強度が配置され、
    前記体長種別選択部は、前記境界によって分かれたクラス対毎に前記境界から反射強度までの距離を算出し、距離の総和が最も大きいクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する請求項1から請求項3のいずれかに記載の体長種別判別装置。
  6. 前記多次元空間はこれを区分する境界によって複数のクラスに分かれており、当該多次元空間に前記個体に対応するエコー信号毎の反射強度が配置され、
    前記体長種別選択部は、前記境界によって分かれたクラス対毎に、反射強度がどちらのクラス側に属するかを判別し、最も多くの反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択する請求項1から請求項3のいずれかに記載の体長種別判別装置。
  7. 前記体長種別選択部は、機械学習によって複数のクラスの境界が設定される請求項1から請求項6のいずれかに記載の体長種別判別装置。
  8. 前記体長種別選択部において体長及び種別の組が選択された周波数毎の反射強度を学習する学習部を備え、
    前記学習部は、前記反射強度分布記憶部に記憶された反射強度分布に学習結果を反映させる請求項1から請求項7のいずれかに記載の体長種別判別装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の体長種別判別装置と、
    超音波信号を水中に向けて繰り返し送信し、前記超音波信号の前記エコー信号を受信する送受信部と、
    前記体長種別選択部によって選択された体長及び種別の組を表示する表示部とを備える水中探知装置。
  10. 水中に向けて送出された超音波のエコー信号が入力されるステップと、
    前記エコー信号の振幅情報に基づいて、判別対象である個体を特定するステップと、
    前記エコー信号における前記個体を示す所定領域において周波数毎の反射強度を算出するステップと、
    体長及び種別毎の組に対応した周波数に対する反射強度分布における周波数毎の反射強度から射影される多次元空間において、周波数毎の反射強度を、体長及び種別毎の組にクラス分けして、当該周波数毎の反射強度が属するクラスを、前記個体に対応する体長及び種別の組として選択するステップとを有する体長種別判別方法。
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