(実施の形態1)
(通信システムの全体構成例)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。実施の形態1では、通信システムの全体構成について説明する。
図1は、実施の形態1にかかるゲートウェイ装置を含む通信システムの全体構成を示すブロック図である。通信システム100は、監視装置101と、ゲートウェイ装置(GW)102と、小型な基地局装置(以下、基地局、Femtoと呼ぶ)103と、各基地局103の通信領域A配下に存在する端末(UE)104とを含む。
なお、図1には図示を省略しているが、通信システムの全体構成として、ゲートウェイ装置102の上位装置を含み得る。ゲートウェイ装置102の上位装置として、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving−GateWay)などが一例として挙げられる。
監視装置101は、第1の機器間インタフェースである監視IF111を用いてGW102に対して監視装置101が監視する基地局103への一括設定指示D1を送信する。一括設定指示D1は、例えば、監視装置101が監視する基地局103の全てに対する通信規制の通知メッセージを含む。
監視装置101は、GW102との通信のために、監視IF111を介してGW102に対するコネクション接続処理(接続開始および切断)の処理を行う。なお、監視装置101が監視する全てのGW102のうち一部のGW102をグループ指定することができるほか、エリア指定を行って一括設定指示D1を送信することもできる。
GW102は、監視装置101から一括設定指示(設定情報)D1を受信すると、この一括設定指示D1に含まれる通知規制のメッセージを呼制御プロトコルに変換する(GW102の処理D2)。そして、GW102は、変換された呼制御プロトコルにしたがい変換した通信規制のメッセージを含む設定指示(設定情報)D3を第2の機器間インタフェースである呼制御IF112を介して全ての基地局103に設定する。
GW102と各基地局103とは、呼制御IF112として例えば、S1インタフェースを介して常時接続され、S1メッセージをやり取りする。これにより、監視装置101は、一括設定指示D1を1度送信するだけで、GW102により通信規制の設定指示D3のメッセージを全ての基地局103に設定することができる。
この基地局103は、通信規制のメッセージを最終的にUE104に通知することで基地局103とUE104との間の通信規制を行うことができる。
図2は、実施の形態1にかかるゲートウェイ装置を含む通信システムの全体の処理概要を示すシーケンス図である。この図を用いて監視装置101〜GW102〜基地局103間での情報のやり取りを説明する。
はじめに、監視装置101は、GW102に監視IF111を介してコネクション接続処理D0(接続開始)を行い、監視装置101は、一括設定対象の基地局103を指定して一括設定指示D1を送信する。監視装置101から一括設定指示D1を受け取ったGW102は、一括設定指示D1に含まれる一括設定対象のグループの各基地局103に対して、呼制御IF112を介してそれぞれ設定指示D3を送信する。
監視装置101は、呼制御IF112を有しておらず、呼制御IF112を有しているGW102に一括設定指示D1を送信する。そして、GW102が一括設定対象の各基地局103に対して設定指示D3を送信する。
GW102から設定指示を受け取った各基地局103は、設定指示D3に基づく設定が終了すると、それぞれ呼制御IF112を介して設定指示D3に基づく設定状態を示す応答情報として設定指示応答D4をGW102に送信する。この際、基地局103は、設定指示D3を端末104に送信し、端末104側で設定指示D3に基づく通信設定を行うか否かを判断してもよい。この場合、基地局103は、端末104での判断結果(設定の有無、あるいは設定成功/設定失敗)を設定指示応答D4として用いる。各基地局103は、設定指示D3に基づき設定処理が終了した時点でそれぞれ設定指示応答D4をGW102に送信する。
GW102は、一括設定対象の全基地局103から設定指示応答D4を受け取った時点、あるいは、GW102の一括設定応答待機タイマが満了した時点でこれら設定指示応答D4をとりまとめて1つの一括設定指示返答D5を生成する。そして、GW102は、監視IF111を介して監視装置101に一括設定指示返答D5を送信する。この後、監視装置101は、GW102との間の監視IF111によるコネクション切断処理D6(接続切断)を行い、一括設定に関する一連の処理を終了する。
上記処理において、監視装置101は、GW102に対し、1度のコネクション処理(接続開始D0および接続切断D6)を行うだけで複数の基地局103に対する通信規制などの一括設定を行うことができるようになる。
(GW−基地局間の設定指示の変換例)
図3は、GWから基地局への設定指示の送信にかかる構成を示すブロック図である。はじめに、図3を用いてGW102から各基地局103への一括設定指示にかかる構成について説明する。以下の説明では、基地局103がFemtoである例を用いて説明する。一括設定指示D1(設定指示D3)を受信した対象グループのFemto103は、端末104との間の通信規制を行う。
監視装置101とGW102では、送受信するメッセージ(一括設定指示D1等)の定義および共有を事前に行っておく。
GW102は、CPU301、および図示しないメモリ(ROM、RAM等)を有し、ROMに格納されたプログラムをCPU301が実行することにより、GW102の動作を制御する。この際、RAMを処理作業用のデータエリアとして用いる。
GW102は、監視IF送受信部302と、監視機能部303と、一括設定処理部304と、対MME送受信部305と、テレコム処理部306と、対Femto送受信部307と、を含む。監視IF送受信部302は、監視IF111を介して監視装置101との間の送受信を行うIFである。テレコム処理部306は、一括設定判断部306aを含む。
監視機能部303は、監視IF送受信部302が監視装置101から一括設定指示D1を受信したかを判断する一括設定判断部303aを含む。一括設定判断部303aは、受信したメッセージが既存の監視IF111を用いたメッセージであるか、一括設定用のメッセージ(一括設定指示D1)であるかを判断する。一括設定判断部303aは、一括設定指示D1を一括設定処理部304に出力する。
一括設定処理部304は、監視IF111を介して受信した一括設定指示D1を呼制御IF112が用いるメッセージに変換するプロトコル変換部304aを含む。プロトコル変換部304aによるプロトコル変換により、各基地局103に対する設定指示D3が生成され、対Femto送信部307に出力される。
プロトコル変換部304aは、一括設定指示D1を呼制御IF112が用いる汎用の端末104とFemto103間の通信規制情報(ACB)や、TAC(Tracking Area Code)変更のメッセージに変換する。これらの変換例については後述する。
対Femto送受信部307は、プロトコル変換後の設定指示D3を一括設定するグループの各Femto103に対し、呼制御IF112を介して送信する。
なお、一括設定指示D1は、GW102に接続されるMME等の上位コアノードから受信することもでき、対MME送受信部305を介して一括設定指示D1を受信することもできる。
基地局(Femto)103は、制御部(CPU)311、メモリ312、RF部313と、を含む。CPU311は、図示しないROM、RAMを有し、ROMに格納されたプログラムをCPU311が実行することにより、Femto103の動作を制御する。この際、RAMを処理作業用のデータエリアとして用いる。
CPU311は、監視IF送受信部321と、監視機能部322と、設定ファイル処理部323と、対GW送受信部324と、RRC機能部325と、を含む。監視IF送受信部321と監視機能部322は、監視装置101から送信される既存の監視処理にかかる処理を行う(この実施の形態における一括設定処理には関与しない)。
対GW送受信部324は、GW102(対Femto送受信部307)から呼制御IF112を介して設定指示D3を受信し、RRC機能部325に出力する。
RRC(Radio Resource Control)機能部325は、RRC処理部325aと、設定更新部325bと、を含む。設定更新部325bは、GW102から受信した設定指示D3の設定内容をメモリ312の設定ファイル312aに書き込む。RRC処理部325aは、設定ファイル312aを読み込んで、端末104への送信メッセージを作成し、RF部313のRF処理部313aを介して送信する。
この端末104への送信メッセージ(監視装置101の一括設定指示D1に対応)に基づき、端末104は、Femto103との間の通信規制を行う。
図3には、プロトコル変換部304aが行うプロトコル変換例を併記してある。変換前メッセージ例331は、監視IF111のプロトコルで用いる一括設定指示D1のメッセージであり、変換後メッセージ例332は、呼制御IF112のプロトコルで用いる設定指示D3のメッセージである。そして、変換前メッセージ例331のSetParameterValuesの内容を変換後メッセージ例332のWarning Message Contentsに変換する。
そして、この例では、一括設定指示D1が示す通信規制の3つのパラメータ(一括設定の内容、対象エリア情報、設定パターン)を、変換後メッセージ例332のWarning Message Contentsに格納している。そして、このパラメータ変換では、変換前メッセージ(一括設定指示D1)の一括設定の内容を示すCommandとACB情報を001,001に変換している。また、設定パターンを示すPattern,custom1を002,011に変換している。また、対象エリア情報を示すHeNB Group,26800を003,26800に変換している。
図4は、監視装置からGWを介して各基地局への一括設定指示にかかる処理内容を示すフローチャートである。はじめに、監視装置101は、GW102に監視IF111を介して一括設定指示D1を送信する(ステップS401)。
GW102は、監視装置101から一括設定指示D1を受信したか判断し(ステップS402)、一括設定指示D1を受信すれば(ステップS402:Yes)、プロトコル変換部304aにて監視IF111のプロトコルの一括設定指示D1を呼制御IF112のプロトコルに変換する(ステップS403)。一方、ステップS402にて一括設定指示D1以外のメッセージの受信時には(ステップS402:No)、監視機能部303にて既存のメッセージ処理を行い(ステップS404)、処理を終了する。
ステップS403の後、GW102は、対Femto送受信部307に設定指示D3を格納し、Femto103に設定指示D3のメッセージを送信する(ステップS405)。
Femto103は、設定指示D3の受信の有無を判断する(ステップS406)。例えば、Femto103は、網側の通信インタフェースにおいてGW102などの装置からの受信信号を検知したことに応じて、当該受信信号が設定指示D3であるか否かを判定することにより、設定指示D3の受信の有無を判断する。
Femto103が設定指示D3を受信した場合(ステップS406:Yes)、設定更新部325bが設定ファイル処理部323に設定指示D3の設定の書込処理を行わせ(ステップS407)、ステップS408に移行する。これにより、設定ファイル312aに設定指示D3が書き込まれる。一方、網側の通信インタフェースにおいてGW102などの装置からの受信信号を検知したものの、当該受信信号が設定指示D3ではなく、例えばMMEからのS1メッセージであった場合、設定指示D3の受信ではないと判断し(ステップS406:No)、ステップS408に移行する。
この後ステップS408では、所定の送信タイミングが到来したことに応じて、RRC処理部325aが設定ファイル処理部323を介して設定ファイル312aから読み込んだ内容に基づく制御情報を、端末104に送信する(ステップS408)。その結果、設定ファイル312aに設定指示D3が書き込まれている場合には、設定指示D3が示す内容、例えば通信規制の設定に基づく制御情報が、端末103に送信される(ステップS408)。
図5は、一括設定指示にかかる処理内容を示すシーケンス図である。監視装置101から送信した一括設定指示D1は、GW102の監視機能部303が受信して監視処理を行う(ステップS501)。監視機能部303は一括設定指示D1の場合、一括設定指示D1を一括設定処理部304に転送し、一括設定処理部304はプロトコル変換処理D2を行う(ステップS502)。
RRC機能部325は、設定指示D3を設定ファイル処理部323により設定ファイル312aに書き込ませる(ステップS504)。そして、RRC機能部325は、設定ファイル処理部323を介して設定ファイル312aを読み込み(ステップS505)、通信規制を含む設定指示を端末104に送信する。
図6は、基地局からGWへの設定指示応答の送信にかかる構成を示すブロック図である。次に、図6を用いて基地局103からGW102への設定指示応答D4にかかる構成について説明する。設定指示D3を受信した対象グループのFemto103は、端末104との間の通信規制を行う。
一括設定処理を終えたFemto103は、GW102に対して設定指示応答D4を送信する。これは、Femto103が監視装置101との間で既存の監視IF111を用いたメッセージ処理との分別をするためである。設定指示応答D4のメッセージを生成したFemto103は、対GW送受信部325に設定指示応答D4のメッセージを格納してGW102に送信する。この際、設定指示応答D4のメッセージ内容として設定成功あるいは設定失敗のパラメータを設定する。
GW102は、対Femto送受信部307がFemto103から受け取った設定指示応答D4をテレコム処理部306の一括設定判断部306aに出力する。一括設定判断部306aは、設定指示応答D4を一括設定処理部304に出力し、プロトコル変換部304aは監視IF111のプロトコル変換を施す。一括設定判断部306aでは、MMEに対するS1メッセージと、設定指示応答D4のメッセージとを区別する。プロトコル変換が施された設定指示応答D4は、監視IF送受信部302に格納され、監視IF111を介して監視装置101に送信される。
図6には、プロトコル変換部304aが行うプロトコル変換例を併記してある。変換前メッセージ例631は、呼制御IF112のプロトコルで用いるメッセージであり、変換後メッセージ例632は、監視IF111のプロトコルで用いるメッセージである。そして、この例では、設定変更したFemto103は、図3に記載した変換後メッセージ例332の各パラメータを保持した状態で変換前メッセージ631を生成する。この際、図3の変換後メッセージ例332のWarning Message Contentsの各パラメータをEA(Emergency Area)IDに格納する。
図6のように、設定指示応答D4の変換前メッセージ631として、設定成功時には、EAIDに新たに004,001を格納する(なお、設定失敗時には004,000を格納する)。そして、GW102は、変換前メッセージ631をプロトコル変換し、設定指示応答D4の変換後メッセージ632を生成する。この際、変換前メッセージ631のEAIDのパラメータを変換後メッセージ632のInformに変換する。
変換後メッセージ632には、対象エリア情報が示すHeNB Group単位の全Femto103が設定成功したときには、新たにInformのStatusを追加し、001を格納する。設定失敗時には000を格納する。この他に、設定成功/失敗したFemto103の数を格納してもよい。
図7は、基地局からGWへの設定指示応答にかかる処理内容を示すフローチャートである。はじめに、Femto103のRRC機能部325は、対GW送受信部324に設定指示応答D4を格納してGW102に設定指示応答D4を送信する(ステップS701)。
GW102では、受信したメッセージが以前に送信した設定指示D3に対する設定指示応答D4であるか判断する(ステップS702)。この際、一括設定判断部306aでは、MMEに送信するS1メッセージであるか、監視装置101に送信する設定指示応答D4のメッセージであるかを区別する。設定指示応答D4の受信の場合には(ステップS702:Yes)、呼制御IF112のプロトコルの設定指示応答D4をプロトコル変換部304aにて監視IF111のプロトコルに変換する(ステップS703)。受信したメッセージが設定指示応答D4ではない場合には(ステップS702:No)、テレコム処理部306にてメッセージを処理し(ステップS704)、処理を終了する。
ステップS703の後、GW102は、監視IF送受信部302に設定指示応答D4を格納し、監視IF111を介して監視装置101に設定指示応答D4を送信し(ステップS705)、処理を終了する。
図8は、設定指示応答にかかる処理内容を示すシーケンス図である。端末104は、設定指示D3に対応した通信規制の処理を実行し、設定指示応答D4をFemto103に送信する。Femto103は、端末104からの設定指示応答D4をGW102に転送する。
そして、GW102のテレコム処理部306は、一括設定処理部304に設定指示応答D4を転送する。一括設定処理部304は、呼制御IFのプロトコルの設定指示応答D4を監視IFのプロトコルにプロトコル変換する(ステップS802)。プロトコル変換後の設定指示応答D4は、GW102の監視IF送受信部302を介して監視装置101に送信される。
図9は、プロトコル変換部が行う他のプロトコル変換例である。図9の(a)には、GW102からFemto103に対して送信する際の一括設定指示D1の変換メッセージを示している。変換前メッセージ931のSetParameterValuesの内容を変換後メッセージ932のWarning Message Contentsに変換する。
そして、この例は、あるエリアでのFemto群103のTACを一斉に変更する場合を示している。一括設定指示D1が示す通信規制の3つのパラメータ(一括設定の内容、対象エリア情報、設定パターン)を、変換後メッセージ932のWarning Message Contentsに格納している。そして、このパラメータ変換では、変換前メッセージ(一括設定指示D1)の一括設定の内容を示すCommandとTAC情報を001,004に変換している。また、設定パターンを示すTAC,23456を002,23456に変換している。また、対象エリア情報を示すHeNB Group,18460を003,18460に変換している。
このように、TAC情報を用いる場合、上述したACB情報を用いる場合と異なり、Femto103は、設定指示D3を自装置(Femto103)内での設定ファイル312aの反映だけとする。この場合、Femto103は、RF部313を機能させず、端末104へ送信メッセージは送信しない。
また、図9の(b)には、Femto103からGW102に対して送信する際の設定指示応答D4の変換メッセージを示している。プロトコル変換部304aは、図9の(a)に記載した変換後メッセージ例932の各パラメータを保持した状態で変換前メッセージ933を生成する。この際、図9の(a)の変換後メッセージ932のWarning Message Contentsの各パラメータをEA(Emergency Area)IDに格納する。
図9の(b)に示すように、設定指示応答D4の変換前メッセージ933として、設定成功時には、EAIDに新たに004,001を格納する(なお、設定失敗時には004,000を格納する)。そして、GW102は、変換前メッセージ933をプロトコル変換し、設定指示応答D4の変換後メッセージ934を生成する。この際、変換前メッセージ933のEAIDのパラメータを変換後メッセージ934のInformに変換する。
変換後メッセージ934には、対象エリア情報が示すHeNB Group単位の全Femto103が設定成功したときには、新たにInformのStatusを追加し、001を格納する。設定失敗時には000を格納する。この他に、設定成功/失敗したFemto103の数を格納してもよい。
以下の各実施の形態では、通信規制の一括設定対象となるFemto103を通信システムのどの部分で決定するかをそれぞれ説明する。図10は、各Femtoグループ種類別の対象Femto決定部を示す図表である。
図10に示すように、(1)各GW102が束ねるFemto群103は、GW102が対象Femto103を決定する。また、(2)EAID群で一括設定する場合には、各Femto103自身が決定する。(3)TA(Tracking Area)ID群で一括設定する場合には、GW102およびFemto103が決定する。
(1)「各GWが束ねるFemto群」は、あるGW102が管理する複数のFemto103を指す。(2)「EAID群」は、オペレータが定義できる緊急エリア範囲である。(3)「TAID群」は、例えば、LTEの位置登録エリアであるTACのリストから得られる範囲である。端末104は、位置登録エリアから別の位置登録エリアへ移動すると、改めて位置登録をする必要がある。
(実施の形態2)
実施の形態2では、上記(1)一括設定対象のFemtoをGWが判断する場合の構成例を説明する。図11は、実施の形態2にかかるGWと基地局の構成例を示すブロック図である。
図11において、図3と同一の構成部には同一の符号を付してある。この実施の形態2では、GW102の一括設定処理部304は、さらに、Femtoグループ判断部304bと、ステータス登録部304cを含む。また、CPU301がアクセス可能なメモリ1101には、Femtoグループリスト1101aと、ステータス確認リスト1101bを含む。
はじめに、監視装置101からFemto103への一括設定の際の構成を説明する。監視装置101は、監視IF111でGW102に対して、Femtoグループ情報を含めた一括設定指示D1のメッセージを送信する。一括設定指示D1を受信したGW102は、プロトコル変換部304aにより、受信したメッセージを呼制御IF112のプロトコルに変換する。
次に、Femtoグループ判断部304bは、GW102のメモリ1101上のFemtoグループリスト1101aを参照して、一括設定対象のFemtoグループを判断する。そして、Femtoグループ判断部304bは、一括設定対象のFemto103が決まると、対Femto送受信部307にプロトコル変換後の設定指示D3のメッセージを格納して、一括設定対象のFemto103に設定指示D3のメッセージを送信する。なお、Femto103内でのメッセージのやり取りは、実施の形態1と同様である。
次に、Femto103から監視装置101への設定応答の際の構成について説明する。設定指示D3に対する設定処理を終えたFemto103は、設定結果を監視装置101に応答する。Femto103は、設定指示応答D4のメッセージを対GW送受信部324に格納してGW102に送信する。
設定指示応答D4のメッセージを受信したGW102は、プロトコル変換部304aが呼制御IF112のプロトコルのメッセージを監視IF111のプロトコルに変換する。次に、ステータス登録部304cがメモリ1101上のステータス確認リスト1101bにメッセージ内の設定結果を登録する。GW102は、一括設定対象の全Femto103から設定指示応答D4が返ってくると、監視装置101にステータス確認リスト1101bを送信する。
このほか、ステータス登録部304cは、設定指示応答D4として返答があったFemto103のIDに紐づいた成功/失敗の情報を監視装置101に送信してもよい。例えば、Femto103毎の設定成功/設定失敗を下記のように一覧化して送信してもよい。
Femto1:80UE成功
Femto2:24UE成功
図12は、実施の形態2にかかる監視装置からGWを介して各基地局への一括設定指示の処理内容を示すフローチャートである。はじめに、監視装置101は、GW102に監視IF111を介して一括設定指示D1を送信する(ステップS1201)。
GW102は、監視装置101から一括設定指示D1を受信したか判断し(ステップS1202)、一括設定指示D1を受信すれば(ステップS1202:Yes)、プロトコル変換部304aにて監視IF111のプロトコルの一括設定指示D1を呼制御IF112のプロトコルに変換する(ステップS1203)。一方、ステップS1202にて一括設定指示D1以外のメッセージの受信時には(ステップS1202:No)、監視機能部303にて既存のメッセージ処理を行い(ステップS1204)、処理を終了する。
ステップS1203の後、GW102は、一括設定対象のFemtoグループをFemtoグループリスト1101aから選択する(ステップS1205)。そして、GW102は、対Femto送受信部307に選択したFemtoグループを含む設定指示D3を格納し、Femto103に設定指示D3のメッセージを送信する(ステップS1206)。
この後、Femto103は、ステップS1207の処理(実施の形態1の図4のステップS406〜ステップS408と同様の処理)を行う。すなわち、Femto103は、設定指示D3の受信を判断し(ステップS406)、受信すれば(ステップS406:Yes)、設定更新部325bが設定ファイル処理部323に設定指示D3の設定の書込処理を行わせ(ステップS407)、ステップS408に移行する。これにより、設定ファイル312aに設定指示D3が書き込まれる。設定指示D3を受信していなければ(ステップS406:No)、ステップS408に移行する。
この後ステップS408では、RRC処理部325aが設定ファイル処理部323を介して設定ファイル312aに設定された設定指示D3を読み込んで、端末104に設定指示D3が示す通信規制の設定を送信する。
図13は、実施の形態2にかかる監視装置からGWを介して各基地局への一括設定指示の処理内容を示すシーケンス図である。監視装置101から送信した一括設定指示D1は、GW102の監視機能部303が受信して監視処理を行う(ステップS1301)。監視機能部303は一括設定指示D1の場合、一括設定指示D1を一括設定処理部304に転送し、一括設定処理部304はプロトコル変換処理D2を行う(ステップS1302)。
GW102の一括設定処理部304は、プロトコル変換後の設定指示D3について、Femtoグループリスト1101aへアクセスして一括設定対象のFemtoグループを判断する(ステップS1303)。そして、一括設定処理部304は、一括設定対象のFemtoグループのFemto103に対し、設定指示D3を送信する。
以降、Femto103は、ステップS1304の処理(実施の形態1の図5のステップS503〜ステップS505と同様の処理)を行う。すなわち、RRC機能部325は、設定指示D3を設定ファイル処理部323により設定ファイル312aに書き込ませる(ステップS504)。そして、RRC機能部325は、設定ファイル処理部323を介して設定ファイル312aを読み込み(ステップS505)、通信規制を含む設定指示を端末104に送信する。
図14は、実施の形態2にかかる基地局からGWへの設定指示応答の処理内容を示すフローチャートである。はじめに、Femto103のRRC機能部325は、対GW送受信部324に設定指示応答D4を格納して、GW102に設定指示応答D4を送信する(ステップS1401)。
GW102では、受信したメッセージが以前に送信した設定指示D3に対する設定指示応答D4であるか判断する(ステップS1402)。設定指示応答D4の受信の場合には(ステップS1402:Yes)、呼制御IF112のプロトコルの設定指示応答D4をプロトコル変換部304aにて監視IF111のプロトコルに変換する(ステップS1403)。受信したメッセージが設定指示応答D4ではない場合(およびMME宛のS1メッセージの場合を含む)には(ステップS1402:No)、テレコム処理部306にてメッセージを処理し(ステップS1404)、処理を終了する。
ステップS1403の後、GW102は、ステータス登録部304cによりステータス確認リスト1101bに一括設定結果を格納する(ステップS1405)。そして、GW102は、監視IF送受信部302に設定指示応答D4を格納し、監視IF111を介して監視装置101に設定指示応答D4としてステータス確認リストを送信し(ステップS1406)、処理を終了する。
図15は、実施の形態2にかかる基地局からGWへの設定指示応答の処理内容を示すシーケンス図である。端末104は、設定指示D3に対応した通信規制の処理を実行し、設定指示応答D4をFemto103に送信する。Femto103は、端末104からの設定指示応答D4をGW102に転送する。
そして、GW102のテレコム処理部306は、一括設定処理部304に設定指示応答D4を転送する。一括設定処理部304のプロトコル変換部304aは、呼制御IF112のプロトコルの設定指示応答D4を監視IFのプロトコルにプロトコル変換する(ステップS1502)。そして、ステータス登録部304cは、Femto103の一括設定状態をステータス確認リスト1101bに格納し(テップS1503)、ステータス確認リスト1101bは、設定指示応答D4として、GW102の監視IF送受信部302を介して監視装置101に送信される。
(実施の形態3)
実施の形態3では、上記(2)EAIDを用いて一括設定対象のFemtoをFemto自身が判断する場合の構成例を説明する。図16は、実施の形態3にかかるGWと基地局の構成例を示すブロック図である。
図16において、図3と同一の構成部には同一の符号を付してある。この実施の形態2では、Femto103のRRC機能部325は、EAID判断部325cを含む。
はじめに、監視装置101からFemto103への一括設定の際の構成を説明する。監視装置101は、監視IF111でGW102に対して、EAIDを含めた一括設定指示D1のメッセージを送信する。一括設定指示D1を受信したGW102は、プロトコル変換部304aにより、受信した一括設定指示D1を呼制御IF112のプロトコルに変換する。そして、対Femto送受信部307は、プロトコル変換後の設定指示D3のメッセージを格納して、Femto103に設定指示D3を送信する。
設定指示D3のメッセージを受信したFemto103は、RRC処理部325aにより呼制御IF112のプロトコルのメッセージを処理する。次に、EAID判断部325cは、設定指示D3に含まれる一括指定されたEAID情報をもとに、自身のFemto103が設定指示D3のメッセージ内のEAの範囲内であるかどうかを判断し、EA範囲であれば設定を実行する。
EAIDは、オペレータによって定義されるため、監視装置101はEAIDの情報を事前に共有してGW102に対して通知しておく。
図16には、Femto103が受信した設定指示D3に含まれるプロトコル変換後のメッセージ例1601を併記してある。この設定指示D3のメッセージには、Warning AreaList(EA)が1310として設定されており、Femto103のEAID判断部325cは、自らが保持するEAIDが受信した設定指示D3に含まれるWarning AreaList(EA)が一致した場合、Warning Message Contentsの設定指示を実施する。なお、設定指示D3のEAIDはオペレータによって定義しておく。
図17は、実施の形態3にかかる監視装置からGWを介して各基地局への一括設定指示の処理内容を示すフローチャートである。ステップS1701〜ステップS1705の処理は実施の形態1(図4のステップS401〜ステップS405)の処理と同じである。はじめに、監視装置101は、GW102に監視IF111を介して一括設定指示D1を送信する(ステップS1701)。
GW102は、監視装置101から一括設定指示D1を受信したか判断し(ステップS1702)、一括設定指示D1を受信すれば(ステップS1702:Yes)、プロトコル変換部304aにて監視IF111のプロトコルの一括設定指示D1を呼制御IF112のプロトコルに変換する(ステップS1703)。一方、ステップS1702にて一括設定指示D1以外のメッセージの受信時には(ステップS1702:No)、監視機能部303にて既存のメッセージ処理を行い(ステップS1704)、処理を終了する。
ステップS1703の後、GW102は、対Femto送受信部307に設定指示D3を格納し、Femto103に設定指示D3のメッセージを送信する(ステップS1705)。
この後、Femto103は、設定指示D3の受信を判断し(ステップS1706)、受信すれば(ステップS1706:Yes)、EAID判断部325cにより自身のFemto103が設定対象のFemtoであるか判断する(ステップS1707)。自身のFemto103が設定対象である場合には(ステップS1707:Yes)、設定更新部325bが設定ファイル処理部323に設定指示D3の設定の書込処理を行わせ(ステップS1708)、ステップS1709に移行する。
また、ステップS1707にて、自身のFemto103が設定対象でない場合には(ステップS1707:No)、ステップS1709に移行する。ステップS1709では、RRC処理部325aは設定指示D3を読み込んで、端末104に設定を送信し(ステップS1709)、処理を終了する。
図18は、実施の形態3にかかる監視装置からGWを介して各基地局への一括設定指示の処理内容を示すシーケンス図である。監視装置101から送信した一括設定指示D1は、GW102の監視機能部303が受信して監視処理を行う(ステップS1801)。監視機能部303は一括設定指示D1の場合、一括設定指示D1を一括設定処理部304に転送し、一括設定処理部304はプロトコル変換処理D2を行う(ステップS1802)。
プロトコル変換後の設定指示D3は、GW102からFemto103に送信される。そしてEAID判断部325cは、設定指示D3に自身のFemto103が含まれているか判断する(ステップS1804)。設定指示D3に自身のFemto103が含まれている場合(一致時)には、設定更新部325bによる設定指示D3の設定の書込処理を行い(ステップS1805)、その後、RRC処理部325aにより設定指示D3を読み込み(ステップS1806)、通信規制を含む設定指示を端末104に送信する。設定指示D3に自身のFemto103が含まれていなければ(不一致時)には、処理を終了し、通信規制を含む設定指示を端末104に送信しない。
実施の形態3における設定指示応答D4の処理フローチャート、およびシーケンス図は、実施の形態2(図14、図15)と同じであり説明を省略する。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4では、上記(3)TAID群を用いて一括設定対象のFemtoをGW102およびFemto103が判断する場合の構成例を説明する。図19は、実施の形態4にかかるGWと基地局の構成例を示すブロック図である。この図19には、GW102から各基地局103への一括設定指示D1にかかる構成について記載してあり、実施の形態1(図3)と同一の構成部には、同一の符号を付してある。
実施の形態4では、一括設定指示D1があるエリアのFemto群103のTACを一斉に変更する場合を例に説明する。監視装置101は、監視IF111を用いて変換前メッセージ931に示したSetparameterValuesで一括設定指示D1のメッセージをGW102に対して送信する。
GW102は、受信した一括設定指示D1のメッセージをプロトコル変換部304aで呼制御IF112のメッセージに変換する。プロトコル変換例は、図9(a)に示したように、一括設定指示D1について、変換前メッセージ931をプロトコル変換によって変換後メッセージ932(設定指示D3)に変換する。なお、TAC情報は端末104に伝える必要がないため、Femto103が設定指示D3として通知される終端の装置となる。
図20は、実施の形態4にかかる基地局からGWへの設定指示応答の送信にかかる構成を示すブロック図である。図20において、実施の形態1(図6)と同一の構成部には、同一の符号を付してある。
Femto103では、TAC設定が終了すると、上述したように、設定成功(001)、あるいは設定失敗(000)を設定指示応答D4にメッセージとして組み込み、GW102に対して返答する。プロトコル変換例は、図9(b)に示したように、設定指示応答D4について、変換前メッセージ933をプロトコル変換によって変換後メッセージ934に変換する。GW102では、監視装置101に設定指示応答D4のメッセージを送るため、呼制御IF112の返答メッセージを監視IF111のメッセージであるInformメッセージに変換する。
以上説明したように、実施の形態2、3ではACB情報を用いた一括設定を行う例を説明し、実施の形態4では、TAC変更による一括設定を行う例を説明した。これらに限らず、実環境において、所定のメッセージ変換アルゴリズムを用いて同様に一括設定することも可能である。この場合、監視装置101とGW102にてメッセージの定義・共有を事前にしておく。そして、Femto103は既存の処理を行い、呼制御IF112を介してFemto103は、設定指示D3のメッセージ処理を行えばよい。
通常、図1に記載した通信システムでは、監視装置101が1台、GW102が数十台、Femto103が数万台設置されており、上述した各実施の形態1〜4で説明したFemto103以外の装置(監視装置101およびGW102)に対する設定変更は、数万台のFemto103に対する設定変更を行うよりも手間およびコスト面での影響を小さくすることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、上述したメッセージのプロトコル変換について具体的に説明する。
はじめに、一括設定指示D1として、呼制御IFプロトコルの既存メッセージのIE(Information Element)の一部を用いる場合について説明する。ACBの一括設定指示D1を例に、メッセージ構成例を説明する。ACBを用いるためには、監視装置101は、例えば、監視IF111としてTR069 IFを用いてGW102に指示を送る。また、GW102は呼制御IF112としてS1 IFを用いる。TR069 IFでは、SetParameterValues(図3の変換前メッセージ例331等を参照)に対象項目とその設定値を格納する。監視装置101は、ACBの規制情報と、対象HeNB情報をGW102に渡し、GW102は、ACBの規制情報と、対象HeNB情報をS1メッセージにマッピングする。
ACBの設定項目は、例えば、規制される通信の種別、規制が行われる時間、各端末が規制にかかるおおよその割合、規制の例外となる端末、等がある。図21は、監視IFとしてのTR069 IFで用いるACBの制御情報のパラメータと項目内容の一覧を示す図表である。
図22は、GWによるS1メッセージへの一括設定要求のマッピング例を示す図表である。監視装置101から一括設定指示D1としてACB規制情報を含み受け取ったGW102は、図21に示すS1メッセージ(WRITE−REPLACE WARNING REQUEST)にメッセージ内容をマッピングする。この場合、例えば、Warning Message ContentsにACBの設定に必要な各種情報を格納することができる。
図23は、基地局からGWへのS1メッセージを用いた設定要求応答のマッピング例を示す図表である。Femto103は、WRITE−REPLACE WARNING RESPONSEのBroadcast Completed Area ListにFemto103自身のID(eNB ID)を格納して、GW102にメッセージを送る。
次に、一括設定指示D1にTACを用いる場合について説明する。監視装置101は、一括設定指示D1にTACを用いる場合、図9の(a)に示したように、監視IF111の変換前メッセージ931のSetParameterValuesで一括設定指示D1のメッセージをGW102に送信する。そして、GW102は受信した一括設定指示D1のメッセージを呼制御IF112の変換後メッセージ932(設定指示D3)に変換し、Femto103に送信する。
一方、Femto103からの設定指示応答D4は、図9の(b)に示したように、変換前メッセージ933に設定成功/設定失敗のパラメータを追加して、GW102に送信する。
次に、一括設定指示D1として、呼制御IFプロトコルの既存メッセージにIEを追加して用いる場合について説明する。図24は、GWによるS1メッセージへの一括設定要求のマッピングの他の例を示す図表である。監視装置101から一括設定指示D1としてACB規制情報を含み受け取ったGW102は、図22に示すS1メッセージ(WRITE−REPLACE WARNING REQUEST)にIEを追加してマッピングする。例えばACB InfoとしてACBの規制情報を示す所定の値を格納する。図24に対応して、基地局103からGW102へのS1メッセージを用いた設定要求応答のマッピング例は図23と同様である。
次に、一括設定指示D1として、呼制御IFプロトコルの新規メッセージを追加して用いる場合について説明する。図25は、GWによるS1メッセージ例を示す図表である。図示のうち、パラメータ2501は、既存のメッセージであり、これに新規のメッセージのパラメータ2502を追加する。これら新規のメッセージのパラメータ2502は、例えば、上述した監視IF111(TR069)で用いた各項目と同じとしてもよい。
図26は、基地局からGWへのS1メッセージを用いた設定要求応答のマッピング例を示す図表である。図示のうち、パラメータ2601は、既存のメッセージである。これに新規のメッセージのパラメータ2602を追加する。新規のパラメータ2602は、例えば、ACB Setであり、上述した設定情報(設定成功/設定失敗)の情報からなる。
図27は、既存の方式による複数の基地局に対する設定指示の手順を示すシーケンス図である。図27を用いて既存技術による基地局に対する設定処理の手順を示し、実施の形態との比較を行う。
監視装置101は、1つ1つのFemto103に対して順番に監視IF111を介して設定指示D30を送信する。この送信の度に、監視装置101とFemto103で監視プロトコルのコネクション接続D0とコネクション切断D6が伴うため時間がかかる。また、監視プロトコルでは、同時にセッション接続できる数が限定されているため、例えば100台毎に分けて設定指示をする必要がある。図27では、監視装置101によるFemto#100(103)への設定指示D30の送出後に、最初のFemto#1(103)からの設定指示応答D40が送出されているが、各Femto103は設定指示D30を受けると設定処理が終わった時点で適宜設定指示応答D40を送信する。
図27と実施の形態1(図2)とを比較した場合、実施の形態では、監視装置101は、一括設定指示D1によりFemto103との間の監視プロトコルのコネクション接続D0およびコネクション切断D6がそれぞれ1回で済むため、既存の方式(図27)に比して大幅に処理時間を短縮することができる。この際、監視装置101がGW102に接続する時間も短時間で済み、監視装置101の処理負荷を低減できる。すなわち、GW102と基地局103間の呼制御IF112は常時接続されており、接続のためのネゴシエーションは不要にでき、複数の基地局103の通信設定を一斉に行える。
また、GW102は基地局(Femto)103との間が呼制御IF112を介して常時接続され、既存のメッセージを用いてGW102と複数の基地局103はメッセージをやり取りする。これにより、GW102および基地局103にも処理負荷をかけずに基地局103(および末端の端末104)に対する通信設定を一括して行うことができるようになる。この際、GW102の上位のMME等のコアノードに対して影響を与えることがなく、監視装置101が監視するGW102配下の複数の基地局103に対してのみ通信設定を行うことができる。
以上説明した各実施の形態によれば、監視装置から短時間で多数の基地局装置に対して通信規制等のメッセージを含む一括設定指示を送信できるようになる。また、短時間で多数の基地局装置の設定状態を監視装置に返答することができるようになる。そして、多数の基地局装置の監視および設定の処理を監視装置のサーバ等を増設することなく、1台の監視装置で迅速に行えるようになる。これにより、例えば、突発的な災害等の発生により緊急に通信規制が必要な場合でも、複数の基地局の通信規制を一斉に実施できるようになる。
なお、本実施の形態で説明した一括設定にかかるGW102や基地局(Femto)103が有するCPUが実行するプログラムは、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することにより実現することができる。また、このプログラムは、半導体メモリ、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)監視装置との間の通信を行う第1の機器間インタフェースと、
配下の複数の基地局装置との間の通信を行う第2の機器間インタフェースと、
前記第1の機器間インタフェースを介して前記監視装置から設定情報を受信した場合、前記基地局装置との間の第2の機器間インタフェースに適合した形式に前記設定情報をプロトコル変換した設定情報を生成し、前記生成した設定情報を前記複数の基地局装置に対して前記第2の機器間インタフェースを介して送信する制御部を有することを特徴とするゲートウェイ装置。
(付記2)前記第1の機器間インタフェースは、監視インタフェースであり、
前記第2の機器間インタフェースは、呼制御インタフェースであり、
前記監視インタフェースの1度のコネクション接続により、複数の前記基地局装置に対する前記設定情報を受信することを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記3)前記制御部は、複数の前記基地局装置から前記設定情報に基づく設定状態の応答情報を受信した場合、複数の前記基地局装置からの前記応答情報をとりまとめた応答情報を前記監視装置に送信することを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記4)前記制御部は、前記監視装置から受信した情報が前記設定情報であるか否かを判断する判断部を有し、当該判断部は、前記監視装置から受信した情報が前記設定情報の場合に、当該設定情報に対する前記プロトコル変換を行い複数の前記基地局装置に送信することを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記5)前記制御部は、前記監視装置から受信した前記設定情報に含まれる一括設定対象の複数の前記基地局装置のグループを判断するグループ判断部を有し、当該グループ判断部は、該当するグループの複数の前記基地局装置に対して前記設定情報を送信することを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記6)前記制御部は、前記監視装置から受信した前記設定情報に一括設定対象のエリア範囲が含まれる場合、配下の全ての複数の前記基地局装置に対して前記設定情報を送信し、複数の前記基地局装置側で前記エリア範囲に基づく設定の有無を判断させることを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記7)前記制御部は、前記監視装置から受信した前記設定情報にTAC(Tracking Area Code)の情報の変更が含まれる場合、配下の全ての複数の前記基地局装置に対して前記設定情報を送信し、複数の前記基地局装置側で前記TACの情報の変更に基づく設定の有無を判断させることを特徴とする付記1に記載のゲートウェイ装置。
(付記8)前記制御部は、前記呼制御インタフェースで用いるメッセージの一部の利用、あるいは新規メッセージの追加により前記設定情報を複数の前記基地局装置に送信することを特徴とする付記2に記載のゲートウェイ装置。
(付記9)前記制御部は、前記監視装置から複数の前記基地局装置が配下の端末装置との通信規制を行う前記設定情報を受信し、当該設定情報の通信規制の項目に対応する前記メッセージを前記基地局装置に送信することを特徴とする付記8に記載のゲートウェイ装置。
(付記10)前記制御部は、前記メッセージとしてACB(Access Class Barring)の情報を用いることを特徴とする付記8に記載のゲートウェイ装置。
(付記11)前記制御部は、前記メッセージとしてTAC(Tracking Area Code)の情報を用いることを特徴とする付記8に記載のゲートウェイ装置。
(付記12)監視装置がゲートウェイ装置を介して複数の基地局装置に接続される通信システムにおいて、
前記監視装置は、複数の前記基地局装置に対する設定情報を、前記ゲートウェイ装置との間の通信を行う第1の機器間インタフェースを介して送信し、
前記ゲートウェイ装置は、前記監視装置から設定情報を受信した場合、前記基地局装置との間の第2の機器間インタフェースに適合した形式に前記設定情報をプロトコル変換した設定情報を生成し、前記生成した設定情報を前記複数の基地局装置に対して第2の機器間インタフェースを介して送信する制御部を有し、
複数の前記基地局装置は、前記ゲートウェイ装置から受信した前記設定情報に基づき配下の端末装置との間の通信制御を行うことを特徴とする通信システム。
(付記13)前記ゲートウェイ装置は、複数の前記基地局装置から前記設定情報に基づく設定状態の応答情報を受信した場合、複数の前記基地局装置からの前記応答情報をとりまとめた応答情報を前記監視装置に送信することを特徴とする付記12に記載の通信システム。