JP6309603B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】記憶領域を適正に使用することができる回胴式遊技機を提供する。【解決手段】所定のプログラムである第1制御プログラムと、所定のプログラム以外である第2制御プログラムと、を備え、第1制御プログラムで書き込み可能な第1作業領域と第1スタックエリアとを含む第1RWM領域と、第2プログラムで書き込み可能な第2作業領域と第2スタックエリアとを含む第2RWM領域と、を更に備え、第1RWM領域と第2RWM領域との間には、遊技で使用されないF200H〜F20FHの未使用領域が配置されている。【選択図】図11

Description

本発明は、遊技媒体を投入し、リールを回転させた後に停止させ、そのときに表示されているリールに描かれた図柄の組合せによって遊技結果を定めるスロットマシン等の回胴式遊技機に関する。
従来から、回胴式遊技機の1つとしてスロットマシンが知られている。このスロットマシンにおいては、遊技者が遊技メダル等の遊技媒体を投入し、スタートレバーの操作により、図柄が描かれた複数の回胴(リール)を回転させる。その後、遊技者が停止ボタンを操作して各回胴を停止させ、停止した図柄の組合せ(表示結果)によっては、所定数の遊技メダル等の払出しを受けることが可能となっている。
特開2016−179065号公報
ところで、近年の回胴式遊技機では、例えば、ゲーム性の多様化や不正防止策の強化のため、記述量が多く複雑な遊技制御プログラムが搭載されるようになってきている。しかし、回胴式遊技機においては、不正防止等の観点から、情報の書込みや更新等が行われる記憶領域の容量には制限があり、記憶領域の容量を自由に増やすことは難しい。そして、現在から今後におけるゲーム性の多様化や不正防止策の強化に対応するためには、記憶領域の使用を適正化して記憶領域を有効活用できるようにすることが必要である。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記憶領域を適正に使用することが可能な回胴式遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、第1プログラム(第1制御プログラムなど)と、
第2プログラム(第2制御プログラムなど)と、
前記第1プログラムで特定の処理を実行するときに使用する第1スタック領域と、
前記第2プログラムで所定の処理を実行するときに使用する第2スタック領域と、
前記第1プログラムで遊技の進行に係る所定の情報を書き込み可能な第1作業領域と、
前記第2プログラムで払出異常を検知したときに書き込み可能な第2作業領域と、を備え、
前記第1作業領域と前記第2作業領域との間には、前記第1スタック領域が配置されており、
前記第1スタック領域と前記第2スタック領域との間には、前記第2作業領域が配置されており、
前記第2スタック領域は前記第1スタック領域よりも小さい
ことを特徴とする遊技機である。
さらに、他の発明は、第1プログラム(第1制御プログラムなど)と、
第2プログラム(第2制御プログラムなど)と、
前記第1プログラムで特定の処理を実行するときに使用する第1スタック領域と、
前記第2プログラムで所定の処理を実行するときに使用する第2スタック領域と、
前記第1プログラムで遊技の進行に係る所定の情報を書き込み可能な第1作業領域と、
前記第2プログラムでメダル投入異常を検知したときに書き込み可能な第2作業領域と、を備え、
前記第1作業領域と前記第2作業領域との間には、前記第1スタック領域が配置されており、
前記第1スタック領域と前記第2スタック領域との間には、前記第2作業領域が配置されており、
前記第2スタック領域は前記第1スタック領域よりも小さい
ことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、記憶領域を適正に使用することが可能な回胴式遊技機を提供できる。
本発明の一実施例に係るスロットマシンの斜視図である。 前面ドア部を開放した状態のスロットマシンの斜視図である。 前面ドア部の背面図である。 筐体部の内部を示す正面図である。 (a)は各制御基板の電気的構成を概略的に示すブロック図、(b)は主制御基板における部品構成の概要を示す説明図である。 遊技メダルセレクターを示す斜視図である。 遊技メダルセレクターを開放して示す斜視図である。 (a)は遊技メダルが正常投入された場合における投入センサ1及び2の検出態様を示す図表、(b)はエラーとされない投入センサ1及び2の他の検出態様を示す図表、(c)はC0エラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 (a)はC1エラーの検出態様を示すタイミングチャート、(b)はCHエラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 CEエラーの検出態様を示すタイミングチャートである。 メインCPUに係るメモリマップを示す説明図である。 主制御基板における電源投入時の処理を示すフローチャートである。 主制御基板における設定変更装置処理を示すフローチャートである。 主制御基板における遊技進行メイン処理を示すフローチャートである。 内部抽せん開始の処理を示すフローチャートである。 条件装置コマンドセットの処理を示すフローチャートである。 表示判定処理を示すフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御基板における電源断処理を示すフローチャートである。 エラー管理の処理を示すフローチャートである。 電源復帰処理を示すフローチャートである。 遊技メダル受付開始処理を示すフローチャートである。 (a)はブロッカON処理を示すフローチャート、(b)はブロッカOFF処理を示すフローチャートである。 エラー表示処理を示すフローチャートである。 入力エラーセット処理を示すフローチャートである。 遊技メダル管理処理を示すフローチャートである。 貯留投入処理を示すフローチャートである。 遊技メダル清算処理を示すフローチャートである。 復帰不可能エラー処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるRWM初期化2の処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるRWM初期化3の処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるシリアル通信設定の処理を示すフローチャートである。 第2制御における図柄停止信号出力の処理を示すフローチャートである。 第2制御における図柄停止信号セットの処理を示すフローチャートである。 第2制御における試験信号出力の処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常セットの処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常クリアの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるエラーチェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における設定値エラーチェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における内蔵乱数チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるタイマ計測2の処理を示すフローチャートである。 第2制御における遊技メダル投入チェックの処理を示すフローチャートである。 図42に続く遊技メダル投入チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御における遊技メダル通過状態更新の処理を示すフローチャートである。 第2制御における投入・払出センサ異常チェックの処理を示すフローチャートである。 図45に続く投入・払出センサ異常チェックの処理を示すフローチャートである。 第2制御におけるエラー表示要求データクリアの処理を示すフローチャートである。 第2制御における8ビット乱数検査の処理を示すフローチャートである。 第2制御における復帰不可能エラー処理2を示すフローチャートである。 (A)は通常時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャート、(B)は復帰可能エラー時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャートである。 (A)は復帰不可能エラー時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャート、(B)は遊技メダル清算時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャートである。 (A)は遊技メダル投入時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャート、(B)は設定値確認時の最小遊技時間に係る管理態様の一例を示すタイミングチャートである。 最小遊技時間と試験用信号出力との関係を示すタイミングチャートである。 (a)〜(c)は電断発生時の第1対応から第3対応を示す図表である。 (a)〜(d2)は電断発生時の第4対応から第7対応を示す図表である。 (a)、(b)はエラー発生時の第1対応及び第2対応を示す図表である。 第1制御における投入・払出センサ異常表示処理を示すフローチャートである。
<本実施例に係るスロットマシンの概要>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例に係るスロットマシンについて説明する。図1は、本実施例に係るスロットマシン10の外観を正面から示している。スロットマシン10は、図1〜図3に示す前面ドア部11と、図4に示す筐体部12とを、前面ドア部11を前にして前後に組み合わせて構成されている。そして、前面ドア部11は、ヒンジ装置を介して筐体部12により支持され、筐体部12に対して閉じた状態で施錠が可能となっている。
前面ドア部11の表側(正面側)には、図1中に示すように、上下方向の中段に操作部14が配置され、この操作部14の上部に回胴表示部15が配置されている。さらに、前面ドア部11の下部には、矩形に開口した遊技メダル払出口16、及び、遊技メダル払出口16から放出された遊技メダルを受け入れる受け皿17が配置されており、更に回胴表示部15の上方には演出部18が配置されている。また、操作部14の下方には、機種に固有の名称やデザイン画などが描かれた透光性の下部パネル19が設けられている。
これらのうち操作部14には、遊技メダル投入口21、遊技メダル返却ボタン22、錠前部23(施錠部ともいう)、停止ボタン部24、スタートレバー25などが設けられている。さらに、操作部14の上部には、メイン入力部26とサブ入力部27が設けられており、メイン入力部26には、符号の図示は省略するが、清算ボタン、1枚投入ボタン(所謂1BETボタン)、3枚投入ボタン(所謂MAXBET(マックスベット)ボタン)が設けられている。さらに、サブ入力部27には、図示は省略するが、十字キーや、サブ入力スイッチなどが設けられている。
遊技メダル投入口21は、遊技媒体としての遊技メダルを、ガイドを介して投入するためのものであり、遊技メダル返却ボタン22は、遊技メダルセレクター(後述する)に滞留した遊技メダルを返却させるときに使用されるものである。また、錠前部23は、前面ドア部11の開錠の際に所定の鍵を挿し込んで使用されるものであり、停止ボタン部24は、後述する3つの回胴(第1回胴51L、第2回胴51C、第3回胴51R)の回転を停止させるときに使用されるものである。
停止ボタン部24には、3つの停止ボタン(第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24R)が設けられている。これらの停止ボタン24L、24C、24Rは、各回胴51L、51C、51Rに対応付けられており、停止ボタン24L、24C、24Rを個々に押圧操作することで、対応する回胴51L、51C、51Rが停止するようになっている。なお、本実施例では、第1回胴51L〜第3回胴51Rの並びは、スロットマシン10の正面から見て左から第1回胴51L、第2回胴51C、第3回胴51Rの順となっており、停止ボタン24L、24C、24Rの並びも左から第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24Rの順になっている。また、スタートレバー25は、回胴の回転及び設定値の確定(後述する)を行うときにも使用される。
メイン入力部26における清算ボタンは、投入された遊技メダルの払戻し及び貯留装置(後述する)に貯留されている遊技メダルを清算するときに使用される。1枚投入ボタンは、貯留されている遊技メダルを1枚ずつ投入するときに使用され、3枚投入ボタンは、貯留されている遊技メダルの枚数及び投入に係る規定数(後述する)を超えない範囲で、貯留されている遊技メダルを最大3枚投入するときに使用される。サブ入力部27におけるサブ入力スイッチは、演出に係る操作を行うためのものであり、演出部18に設けられた液晶画面などの表示内容の切り替えや、演出に係る入力のために使用される。
さらに、操作部14には、図示は省略するが、LEDの発光の有無や、7セグメント(7セグ)表示器の表示態様などによって遊技内容を示す各種の表示部が設けられている。この遊技の状況を示す各種の表示部としては、獲得枚数表示部、貯留枚数表示部、再遊技表示部、投入表示部、打止表示部、遊技開始表示部、投入枚数表示部などがある。これらの各種の表示部の近傍には、各表示部がどのような情報の表示機能を担ったものかが判るよう、文字の印刷などが行われている。さらに、これらの表示部のうち、獲得枚数表示部及び貯留枚数表示部は、7セグ表示器を用いて数字や文字等を表示する機能を有するものであり、その他の表示部はLEDの点灯の有無や点灯の態様によりにより所定の情報を表示するものである。そして、各表示部に光源として用いられているLEDについて、以下では、獲得枚数表示LED、貯留枚数表示LED、再遊技表示LED、投入表示LED、打止表示LED、遊技開始表示LED、投入枚数表示LEDと称する場合がある。
また、各種の表示部のうち、獲得枚数表示部は、状況に応じて、獲得枚数に応じた遊技メダルの枚数の表示、設定の切り替え時の表示、及びエラーコードの表示の何れかの用途に用いられる。貯留枚数表示部は、貯留装置に貯留されている遊技メダルの枚数を表示するものであり、再遊技表示部は、再遊技の作動の有無を表示するものである。さらに、投入表示部は、遊技メダルの投入受付けが可能である旨の表示を行い、打止表示部は、貯留されている遊技メダルの清算時である旨の表示を行う。遊技開始表示部は、遊技の開始が可能な状態において、スタートレバー25の操作受付が可能である旨の表示を行う。さらに、投入枚数表示部は、投入された遊技メダルの枚数の表示を行い、再遊技作動時には、前回遊技と同数の遊技メダル枚数を表示する。
前述の停止ボタン部24には、第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24Rの3つの停止ボタンが設けられている。また、回胴表示部15には、矩形に開口した表示窓を透明パネルで塞いだ回胴表示パネル28が備えられており、この回胴表示パネル28を透して、図2及び図4中に示すように、筐体部12に収納された第1回胴51L〜第3回胴51Rの3つの回胴(リール)を視認できるようになっている。また、演出部18には、液晶表示装置などが設けられており、遊技に伴う演出などの表示が演出部18で行われる。
また、前面ドア部11には、演出に用いられる各種の光源(LED)が設けられている。これらの演出用の光源としては、図示は省略するが、3枚投入表示LED、停止ボタンLED、サブ入力表示LEDなどを挙げることができる。これらのうち、3枚投入表示LEDは、前述のメイン入力部26に配置された3枚投入ボタンを内側から照らすものであり、3枚投入ボタンを用いた演出内容の表示に利用される。また、停止ボタンLEDは、停止ボタン24L、24C、24Rを内側から照らすものであり、停止ボタン24L、24C、24Rを用いた演出内容の表示に利用される。さらに、サブ入力表示LEDは、前述のサブ入力部27に配置されたサブ入力スイッチを内側から照らすものであり、サブ入力スイッチを用いた演出内容の表示に利用される。
これら以外にも、演出用の光源としては、図示略は省略するが、回胴上部LED、回胴下部LED、サイドLED、チャンスLED、左ウイングLED、左下サークルLED、右ウイングLED、右下サークルLED、左上サークルLED、上部LED、右上サークルLED、ARランプLED、下部パネル照明LED、左ミニLED、右ミニLED、V字LEDなどがある。何れの光源も、その配置や機能に応じて、演出内容の表示に用いられるものである。
図3は、前面ドア部11の背面側を示している。前面ドア部11の背面側には、各種基板、遊技メダルを取扱う機器、各種センサ等が配置されている。これらのうち、各種基板としては、サブ制御基板31、画像制御基板32、画像表示接続基板33、音声基板34、演出ロム(ROM)基板35、スイッチセンサ基板36、表示基板37、ドア中継端子板38、回胴照明基板39、及び下パネル照明基板40などが設けられている。
これらのうち、サブ制御基板31は、演出用の画像、各種ソレノイド、各種LED及び効果音を制御するための基板である。そして、サブ制御基板31は、専用基板ケースに収納され、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている。
画像制御基板32は、後述する音声基板34及び演出ロム基板35を搭載し、サブ制御基板31と画像表示接続基板33との間を中継し、演出用の画像及び効果音を制御するための基板である。そして、画像制御基板32は、専用基板ケースに収納され、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている。
画像表示接続基板33は、画像制御基板32と演出部18の液晶表示器との間を中継している基板であり、前面ドア部11に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。音声基板34は、演出用の音声データが保存されたロムを取り付けた基板であり、画像制御基板32に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。演出ロム基板35は、演出用の画像データが保存されたロムを取り付けた基板であり、画像制御基板32に設けられたねじ穴にねじ止めして固定されている。尚、各種ロムは、搭載される基板に設けられたソケットにロムに設けられたピンを指し込むことで固定するようにしても良い。さらに、各種基板はねじ止め固定されるだけでなく、各種基板に設けられたコネクタを、相手方のドア、ケース、基板等に設けられたコネクタに嵌め合わせることで固定するようにしても良い。このような基板の固定手法は、以下に説明する各種の基板についても同様に採用が可能なものである。また、画像制御接続基板は必ずしも設ける必要はなく、画像制御基板32を演出部18に直接接続して搭載しても良い。
スイッチセンサ基板36は、サブ制御基板31と、後述する2つのソレノイド(第1ソレノイド、第2ソレノイド)との間を中継し、LEDによる演出内容を表示、又は液晶画面の切り替え及び入力をするための基板である。そして、スイッチセンサ基板36は、専用基板ケースに設けたねじ穴にねじ止めして固定されている。
表示基板37は、前述の獲得枚数表示LED、貯留枚数表示LED、再遊技表示LED、投入表示LED、打止表示LED、遊技開始表示LED及び投入枚数表示LEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。ドア中継端子板38は、主制御基板(後述する)と、前面ドア部11の各所に配置された各種センサ、ブロッカ47(後述する)及び表示基板37との間を中継している基板である。そして、ドア中継端子板38は、専用基板ケースに収納し、当該基板ケースを前面ドア部11にねじ止めすることにより、前面ドア部11に装着されている
回胴照明基板39は、第1回胴51L〜第3回胴51Rを照らすためのLEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。下パネル照明基板40は、下部パネル19を照らすためのLEDを取り付けた上下2分割構造の基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。下パネル照明基板40は、下部パネルを照らすためにLEDを取り付けた基板であり、前面ドア部11に設けられたフックにはめ込んで固定されている。
続いて、前面ドア部11に設けられた各種センサ等の機器としては、スタートレバーセンサ41、3枚投入ボタンセンサ42、1枚投入/清算ボタンスイッチ43、遊技メダルセレクター44、投入センサ45、セレクタ通路センサ46、ブロッカ47、遊技メダル返却通路48、停止ボタンセンサ49、スピーカ50などがある。このうちスタートレバーセンサ41は、スタートレバー25の操作を検知するためのものであり、3枚投入ボタンセンサ42は、3枚投入ボタンの操作を検知するためのものである。
また、1枚投入/清算ボタンスイッチ43は、1枚投入ボタン及び清算ボタンスイッチを搭載した装置である。遊技メダルセレクター44は、後述する投入センサ45、セレクタ通路センサ46及びブロッカ47を取り付けた装置であり、また、投入された遊技メダルが受付可能範囲のものか否かの選別を行う装置でもある。上述の投入センサ45は、遊技メダルの投入を検知するためのセンサであり、セレクタ通路センサ46は遊技メダルの通過を検知するためのセンサである。さらに、ブロッカ47は、遊技状態に応じ遊技メダルを返却するための装置であり、遊技メダル返却通路48は、遊技メダルが返却されるときの通路となるものである。そして、停止ボタンセンサ49は、停止ボタン24L〜24Rの操作を検知するためのセンサであり、スピーカ50は効果音を出力ために複数設けられているものである。
また、図示は省略するが、前面ドア部11には、ソレノイド1及びソレノイド2、十字キー基板が設けられている。このうち、ソレノイド1及びソレノイド2は、サブ入力スイッチを振動させるための装置である。また、十字キー基板は、液晶画面の切り替え及び入力をするための基板であり、専用基板ケースに基板を収納し、当該専用ケースをねじ止めして固定されている。
図4は、筐体部12の正面側を示している。筐体部12には、主制御基板61、設定ユニット62、遊技メダル払出装置(ホッパ)63、電源ユニット64等が配置されている。これらのうち、主制御基板61は、スロットマシン10に対する入出力を総括して遊技を司る制御を行うとともに、符号は省略するが、後述する打止スイッチ、設定表示LED及びモニタLED等を取り付けた基板である。この主制御基板61は、専用基板ケースである主基板ケース65に基板を収納し、当該主基板ケース65を専用止め具で固定して、筐体部12に装着している。設定表示LED66は、理論上の当り易さ(遊技者の有利度合い)を規定する設定値を表示するものである。打止スイッチは、上側又は下側の何れかに設定して打ち止め機能及び自動清算機能のいずれかを選択するものであるが、本実施例では打ち止め機能及び自動清算機能を搭載していないため、この打止スイッチは使用されていない。したがって、打止スイッチが遊技の結果に影響を与えることはない。なお、主基板ケース65にはICタグ封印シール(図示略)が貼付されており、このICタグ封印シールは、内部にICタグが埋め込まれた封印紙である。
また、筐体部12には、ドアスイッチ60が設けられており、このドアスイッチ60は、前面ドア部11の開閉を検知するためのスイッチである。また、前述の設定ユニット62は、後述する設定ドアスイッチ67、設定キースイッチ68及び設定/リセットボタン69(「/」は「又は」の意味)を収納した箱である。これらのうち、設定ドアスイッチ67は、設定ユニット62の筐体の一部を構成し設定ユニット62を閉じる設定ドアについて、その開閉を検知するためのスイッチである。設定キースイッチ68は、スロットマシンにおける設定の切り替え及び設定の確認を行うためのスイッチであり、設定/リセットボタン69は、前述の設定値の選択又はエラーの解除を行うためのボタンである。尚、設定ドアスイッチ67は必ずしも設ける必要はない。また、本実施例では設定ボタンとリセットボタンを兼用した設定/リセットボタン69を用いているが、それぞれ別で設けても良い。さらにまた、前述の錠前部23に設定及びリセットの機能をもたせ、例えば、錠前部23に挿し込んだ鍵を右方向に回転させた場合に施錠を解除し、左方向に回転させた場合には設定/リセットスイッチとして機能するようにしても良い。また、図4中に示す設定キースイッチ68及び設定/リセットボタン69のうちのいずれか一方を、設定ユニット62から分離して設けても良い。このようなものとしては、例えば、設定キースイッチ68を備えた設定キーシリンダ(図示略)を電源ユニット64に設け、設定/リセットボタン69を設定ユニット62に設けたものなどを例示できる。
さらに、筐体部12には、外部集中端子板70が設けられており、この外部集中端子板70は、メダル投入信号出力、メダル払出信号出力、外部信号出力1〜外部信号出力5を外部に出力するとともに、モニタLED(7個)が取り付けられた基板である。そして、この外部集中端子板70は、筐体部12に設けたフックにはめ込んで、筐体部12に固定されている。
前述の遊技メダル払出装置63には、払出センサ(図示略。「払出センサ」と称する場合もある。)が備えられており、この払出センサは、払い出された遊技メダルを検知するためのセンサである。
さらに、筐体部12には、遊技メダル補助収納庫71が設けられており、この遊技メダル補助収納庫71は、遊技メダル払出装置63の貯留容量を超えた遊技メダルを収納するための収納庫である。遊技メダル補助収納庫71には、満杯検知電極(図示略)が備えられており、この満杯検知電極は、遊技メダル補助収納庫の満杯状態を検知するための電極である。
前述の電源ユニット64は、電源スイッチ72を収納した箱であり、電源スイッチ72は、主電源のON・OFFを行うためのスイッチである。そして、この電源スイッチ72をOFFからONすることにより、電源ユニット64を介して、制御基板等を含む各種機器に所定の電力が供給される。
また、筐体部12には、前述の第1回胴51L〜第3回胴51Rが設けられている。この回胴51L〜51Rは、外周面に描かれた図柄を回転させるための装置である。各回胴51L〜51Rの内側には、回胴センサ(図示略)が設けられており、この回胴センサは回転中の回胴の基準位置を、回胴に設けられインデックスとなる部分(以下ではこの部分を「インデックス」と称する場合がある)に基づいて検知するためのセンサである。
さらに、筐体部12には、図示は省略するが、BL(バックライト)中継基板、回胴装置基板、バックライトLED、LEDバックライト基板等が設けられている。これらのうち、BL中継基板は、サブ制御基板31と後述するLEDバックライト基板や回胴センサ等との間を中継している基板である。このBL中継基板は、専用基板ケースに基板を収納し、当該基板ケースを専用止め具で固定することで、筐体部12に装着されている。
また、回胴装置基板は、各回胴51L〜51Rを回転又は停止させるために、主制御基板61と回胴ステッピングモータ(後述する)及び回胴センサとの間を中継している基板であるとともに、また、主制御基板61と前述の満杯検知電極、ドアスイッチ60、遊技メダル払出装置63、外部集中端子板70及び電源ユニット64との間を中継している基板でもある。この回胴装置基板は、専用基板ケースに基板を収納し、当該基板ケースを専用止め具で固定することで、筐体部12に装着されている。バックライトLEDは、各回胴51L〜51Rの内側に配置され、回胴51L〜51R上の図柄を背面から照らすためのLEDである。LEDバックライト基板は、上述バックライトLEDを搭載した基板である。
<各種制御基板の電気的基本構成>
次に、前述した主制御基板61、サブ制御基板31、画像制御基板32の電気的な基本構成について説明する。図5(a)に示すように、主制御基板61には、遊技の進行に係る制御を行うメインCPU81、メインCPU81の遊技制御に用いられるプログラム(遊技制御プログラム)や各種のデータが記憶されたメインROM82、遊技の進行に係る制御のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM83、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。なお、本実施例では、遊技制御プログラムとして、大きく分けて、第1制御プログラムと第2制御プログラムの2つの制御プラグラムが備えられている。そして、第1制御プログラムに基づき実行される制御を第1制御と称し、第2制御プログラムに基づき実行される制御を第2制御と称することができる。また、第1制御を「遊技の用に供する制御」と称し、第2制御を「遊技の用に供さない制御」などと称することも可能であるが、これらの詳細については後述する。
また、サブ制御基板31には、主制御基板61からのコマンドに基づき演出用の制御を行うサブメインCPU86、サブメインCPU86の演出制御に用いられるプログラム(演出制御プログラム)や各種のデータが記憶されたサブメインROM87、演出制御のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM88、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。そして、サブ制御基板31は、主制御基板61から送信されるコマンド(メインコマンド)を受信し、このメインコマンドに基づく制御を行う。そして、サブ制御基板31は、画像表示や音声(サウンド)出力のためコマンド(サブメインコマンド)を、画像制御基板32に送信する。
画像制御基板32には、サブ制御基板31からのサブメインコマンドに基づき画像制御を行うサブサブCPU91、サブサブCPU91の画像制御に用いられるプログラム(画像制御プログラム)や各種のデータが記憶された演出ROM92、サブサブCPU91からのコマンドに基づき、キャラクタROM93に記憶された画像データを用いて画像表示を制御するVDP94、音声ROM95に記憶された音声データを用いて音声出力を制御する音声チップ96、画像表示や音声出力のためのデータ等を一時的に記憶する読み書き可能なRWM97、及び、インタフェース部(図示略)等といった種々の電子部品が備えられている。ここで、演出ROM92は前述の演出ロム基板35に搭載されており、音声ROM95は前述の音声基板34に搭載されている。但しこの態様に限られるものではなく、サブ制御基板31で画像制御基板32の一部の機能、及び、全ての機能を補っても良い。例えば、サブ制御基板31に音声ROM95を備え、画像制御基板32を介することなく音声データの選択や出力制御を行っても良いし、サブ制御基板31がキャラクタROM93、VDP94を備えていても良い。なお、主制御基板61、サブ制御基板31、及び、画像制御基板32のより具体的な動作については後述する。
<<主制御基板に係る部品構成>>
続いて、前述の主制御基板61の部品構成の概要について説明する。主制御基板61は、プリント配線を有する矩形板状の配線基板であり、本実施例では、複数層(ここでは2層)構造のものが用いられている。さらに、主制御基板61の所定の部位には、リードタイプの電子部品を実装するためのスルーホールが設けられており、このスルーホールにリードを差し込んだ状態でフロー式等のはんだ付けを行うことで、リードタイプの電子備品が、主制御基板61に実装される。また、主制御基板61には、リードタイプの電子部品のみでなく、表面実装タイプの電子部品等も実装が可能となっている。
図5(b)は、主制御基板61の表面側である実装面を概略的に示している。主制御基板61には、リードタイプのパッケージ化デバイスであるメインCPU81が装着されている。このメインCPU81の装着は、主制御基板61にはんだ付けされたリードタイプのソケットに、メインCPU81のリードを差し込んで嵌合させることにより行われている。さらに、主制御基板61上には、一部を図示するように、各種の電子部品181や各種コネクタ182がはんだ付けされている。
このうち、各種コネクタ182は、主制御基板61の周縁部(外縁部)に沿って配置されており、前述の主基板ケース65から、接続口を外部に露出させている。そして、各種コネクタ182には、例えば、前述のサブ制御基板31、回胴装置基板、各種LED基板等といった外部機器に係る基板からのハーネスに設けられたコネクタが嵌着され、主制御基板61と、各種外部機器との電気的な接続に用いられる。
また、図5(b)中に符号183で示すのは、コネクタが設けられていない非搭載領域である。この非搭載領域183は、製品開発の段階において試験機接続用である非常設コネクタの実装のために確保されていた領域であり、本実施例に係るスロットマシン10の、開発段階から製品化への移行にあたり、非常設コネクタが除去された領域である。そして、非搭載領域183においては、主制御基板61の板面が露出しており、非常設コネクタのリードを挿入するための複数のスルーホール184を目視することが可能となっている。また、非常設コネクタの搭載位置は、前述のように主制御基板61の周縁部であるため、この非搭載領域183も、メインCPU81よりも基板外側にあたる基板周縁部に位置している。なお、図5(b)では、図面が煩雑になるのを避けるため、非常設コネクタの一部のスルーホールのみを示している。
非常設コネクタは、主制御基板61に、開発段階の、特に公的な認可を受ける段階で用いられる性能試験機(図示略)を接続するために用いられるものである。より具体的には、非常設コネクタに、試験用中継基板(図示略)が接続され、この試験用中継基板に、性能試験機が接続される。そして、性能試験機には、試験用中継基板を経由して取り出された試験用データ信号が入力され、性能試験機は、入力された試験用データ信号に基づいて、スロットマシン10の性能データを取得する。
試験用中継基板は、製品化の段階では利用されないものであり、製品化されたスロットマシン10には備えられていない。また、試験用データ信号の出力にあたり、試験用駆動回路(試験用ドライバ)が用いられるが、この試験用ドライバは試験用中継基板に搭載されており、製品化されたスロットマシン10においては、試験用ドライバを搭載する領域は、主制御基板61には設けられていない。さらに、非常設コネクタの形状、各部寸法、ピン数、及び、色といった構成要素は、他の各種のコネクタ182の何れとも異なっており、他のコネクタに接続される相手側コネクタとの構造上の接続が不可能となっている。
これに対し、製品化段階においては、性能試験機が接続されることがないため、主制御基板61の製造時には、非常設コネクタは搭載されない。しかし、非常設コネクタを搭載しないことに合わせて、主制御基板61のプリント配線や、遊技機制御プログラムに変更を加えたのでは、製品化されたスロットマシン10と、試験時のスロットマシンとの条件を一致させることができない。また、条件を変更しないように、製品化されたスロットマシン10に非常設コネクタをも残したのでは、不正のための機器に非常設コネクタと嵌合可能なコネクタが使用されて、不正が容易になってしまうことも考えられる。
このため、非常設コネクタを削除して不正対策を施すとともに、条件の変化を最小限に抑えるために、非常設コネクタのためのプリント配線は、非常設コネクタ搭載時と同じ形態で残されている。また、非常設コネクタのためのスルーホール184には、はんだが供給されており、はんだによって、非常設コネクタのためのスルーホール184は、全長に亘り塞がれている。スルーホール184をはんだにより塞ぐことにより、スルーホール184を利用するような不正行為を防止することができる。また、はんだにより、非常設コネクタ用の配線を、他の配線(例えば接地用配線など)と導通させることが可能である。
さらに、はんだ付けの際、溶融はんだの表面張力により、凝固後のはんだが、基板面からある程度(例えば0.1mm程度)隆起して突出することも考えられる。しかし、前述のように、製品化の際には非常設コネクタは搭載されないため、隆起したはんだが、非常設コネクタや他の電子部品と接触するということはない。なお、スルーホール184を、はんだ以外の素材(例えばソルダレジストなど)で塞ぐことも可能であるが、この場合は、スルーホール184を塞ぐためのはんだが不要である。また、スルーホール184を塞がずに、開放したままとすることも可能である。この場合は、スルーホール184を塞ぐための素材が不要となる。
また、図示は省略するが、前述の主基板ケース65は、透明樹脂製で略直方体形状のボックスベースと、同じく透明樹脂製で、上述のボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを組み合わせて構成されている。そして、ボックスカバーのうち、製品化後も使用される各種の常設コネクタ182の搭載領域と対応する位置には、常設コネクタ182を露出させる孔部が設けられているが、非常設コネクタの非搭載領域183と対応する位置には、非常設コネクタを露出させる孔部は残されておらず、非搭載領域183は封入された状態となっている。
<回胴の回転に係る機構>
次に、前述した第1回胴51L〜第3回胴51Rを回転させるための機構について説明する。各回胴51L〜51Rの外周面にはリールテープが装着されており、リールテープには所定数の図柄が描かれている。本実施例では、図柄の数は各々21個である。全ての回胴の大きさは同一に設定されており、回転軸は同一直線状に位置している。さらに、各回胴51L〜51Rは、図4中に示す回胴回転装置54に連結されて回胴回転装置54と一体化されており、この回胴回転装置54により、回転軸をスロットマシン10の左右方向に向けた状態で回転駆動される。ここで、第1回胴51L〜第3回胴51Rにおける図柄の配列や、図柄表示に係る制御態様については後述する。尚、図柄の数は、21個に限られるものではなく、例えば20個や14個などであってもよい。
回胴回転装置54は、第1回胴51L〜第3回胴51Rを回転させるための装置であり、スタートレバー25を操作することにより作動し、第1回胴51L〜第3回胴51Rを回転させる機能を有している。
回胴回転装置54は、図示は省略するが、回胴ステッピングモータ、リールブッシュ、回胴センサ及び回胴装置基板等により構成され、後述するように、第1制御プログラムと第2制御プログラムを含むコンピュータプログラム(遊技制御プログラム)により制御される。第1回胴51L〜第3回胴51Rの各回胴は、円筒状のリールブッシュを介して、回胴ステッピングモータのステンレス製の軸に凹凸組込みされ、ねじ及び樹脂ワッシャーを介して回胴ステッピングモータの軸に固定されている。そして、回胴ステッピングモータの軸を第1回胴51L〜第3回胴51Rの軸として使用し、回胴ステッピングモータを金属製などのモータフレームにねじにより固定し、また、回胴回転装置54の骨格となる金属製などのリールフレームに、上記モータフレームを挿入してラッチ(ここではプランジャやグロメットを備えた所謂スナップラッチ)により固定しているため、回胴回転装置54が作動しても、第1回胴51L〜第3回胴51Rが動揺しない(回転方向や軸方向などに揺れ動くことがない)ようになっている。
第1回胴51L〜第3回胴51Rを停止させる際には、回胴回転装置54が回転停止装置として機能する。すなわち、回転停止装置は、回胴を停止させる機能と図柄の組合せを表示する機能とを有している。このうち回胴を停止させる機能は、前述の停止ボタン24L、24C、24Rの個々の押圧操作があると、押圧操作された停止ボタンに対応する回胴を停止させる機能である。また、図柄の組合せを表示する機能は、上述の回胴を停止させる機能により3個の第1回胴51L〜第3回胴51Rをすべて停止させ、第1回胴51L〜第3回胴51Rによる図柄の組合せを表示する機能である。
さらに、回転停止装置は、停止ボタン24L、24C、24R、停止ボタンセンサ、ドア中継端子板、回胴ステッピングモータ、回胴センサ及び回胴装置基板で構成され、前述の遊技制御プログラムの制御により、遊技者が停止ボタンを操作すると作動し、それ以外では作動しない構成となっている。ここで、各回胴51L〜51Rには、回転角度の指標となるインデックスが形成されており、このインデックスと、各回胴51L〜51Rに描かれた各図柄のとの位置関係に基づいて、回胴回転停止時の図柄の位置が制御される。
<回胴の回転に係る機構の制御>
各回胴51L〜51Rは、以下に説明する各種のデータ、即ち、回胴駆動状態番号、回胴駆動パルス出力カウンタ、加速時の回胴駆動パルス切り替え回数、1図柄のステップ番号、図柄番号(通過位置用)、図柄番号(停止位置用)、回胴回転不良検出カウンタ、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタ、回胴回転開始待機カウンタ、などを用いて管理されている。各回胴の駆動状態は、割込み(2.235ms)ごとに回胴駆動管理モジュールでチェックを行い、条件に応じて励磁データを出力する。
上述の各種のデータのうち、回胴駆動状態番号は、0〜5の値を持っており、0は停止中又は揺れ変動中、1は回転開始待機、2は減速中、3は減速開始、4は定速中、5は加速中をそれぞれ表している。また、回胴駆動パルス出力カウンタは、励磁を切り替える割込み回数を表しており、加速時の回胴駆動パルス切り替え回数は、回胴の立ち上がりパターン(割込み回数)テーブルのオフセットを表しており、1図柄のステップ番号は、1図柄のステップ数を表している。
さらに、図柄番号(通過位置用)は、中段を通過している図柄番号(0〜20)を表しており、その値がFFH(Hは16進数表記であることを表す)である場合は、回胴センサ未通過であることを表している。図柄番号(停止位置用)は、中段に表示させる図柄番号(0〜20)を表しており、その値がFFHである場合は、図柄番未設定であることを表している。回胴回転不良検出カウンタは、回胴の回転不良を検出するカウンタであり、センサ通過後のステップ数/2の値を出力する。また、各回胴51L〜51Rが、回胴センサを通過すると、回胴駆動状態番号は「定速中」の「4」となる。
<遊技メダルセレクター>
<<遊技メダルセレクターの構成>>
次に、前述の遊技メダルセレクター44について説明する。遊技メダルセレクター44は、図2中及び図3中に示すように、前面ドア部11の背面において、前面ドア部11の開放端側(図2中及び図3中の左端側)で、且つ、上下方向の略中段の部位に装着されている。さらに、遊技メダルセレクター44は、回胴表示部15の直ぐ下の部位に位置しており、前面ドア部11の前面の遊技メダル投入口21(図1参照)に投入された遊技メダルを、前面ドア部11の背後で受け入れるようになっている。
遊技メダルセレクター44は、図6に示すように矩形な箱状の外形を有しており、本体部101、開閉部102、ヒンジ機構部103を備えている。このうち本体部101は、前面ドア部11に固定されており、この本体部101には、図7に示すように開閉部102が、ヒンジ機構部103を介して開閉可能に装着されている。さらに、ヒンジ機構部103の配置は、前面ドア部11の背面側から見て右側の部位であり、開閉部102は、上下方向に延びるヒンジ機構部103の軸を中心として、ヒンジ機構部103に設けられたコイルばね104等の弾性復元力に抗しながら、水平方向に開放可能となっている。
開閉部102が閉じられた際には、本体部101との間に、1枚の遊技メダルの厚さよりも幾分大きい程度の幅のメダル通路105が形成される。すなわち、このメダル通路105は、上向きにスリット状に開口するとともに、途中の部位で屈曲及び分岐し、遊技メダルセレクター44の側方(前面ドア部11の背面から見て右側)や、下方に向かって伸びている。メダル通路105の上端は遊技メダルの入口(遊技メダル入口)106となり、この遊技メダル入口106となる開口部は、前述の遊技メダル投入口21に連通している。また、遊技メダルセレクター44の側方の出口(以下「第1出口」と称する)107は、前述の遊技メダル払出装置63に向けて遊技メダルを排出できるようになっており、下方の出口(以下「第2出口」と称する)108は、前述の遊技メダル払出口16に向けて遊技メダルを排出できるようになっている。
さらに、メダル通路105の途中の部位に位置する屈曲部110には、図7中に示すように、異形板状の減速部111が設けられている。この減速部111は、上端側を基端として前後方向(前面ドア部11の前後方向)に回動可能となっており、遊技メダルの通過がない場合は、メダル通路105内に弾性的に突出している。そして、遊技メダル投入口21に遊技メダルが投入され、投入された遊技メダルが屈曲部110を通りながら減速部111に接触すると、減速部111は、遊技メダルにより押されて本体部101内に没入する。さらに、減速部111は、遊技メダルが通過し、遊技メダルの押圧力から開放されると、再びメダル通路105内に突出する。そして、屈曲部110を通過する遊技メダルは、この減速部111との接触により減速されながら進路を変えて、屈曲部110の下流側へ向かう。
屈曲部110の下流側には、前述のセレクタ通路センサ46が設けられている。このセレクタ通路センサ46は、矩形板状の第1可動部112を備えており、この第1可動部112は、メダル通路105の分岐部113に、長手方向を、メダル通路105の幅方向(通過する遊技メダルの径方向)に向けた状態で配置されている。第1可動部112は、メダル通路105の上流側の一辺を基端として前後方向(前面ドア部11の前後方向)に回動可能となっており、遊技メダルの通過がない場合は、メダル通路105内に突出している。しかし、前述の減速部111を通過した遊技メダルが第1可動部112に接触すると、第1可動部112は、遊技メダルにより押されて本体部101内に没入する。そして、第1可動部112は、遊技メダルが通過して押圧力から開放されると、再びメダル通路105内に突出する。
また、本体部101には、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサ(図示略)が内蔵されており、第1可動部112の没入動作の有無が、マイクロセンサにより検出されるようになっている。つまり、メダル通路105に進入して流下する遊技メダルにより、第1可動部112が押されて没入動作を行うと、この第1可動部112の動作が検出されて、マイクロセンサの出力信号が変化する。そして、前述の主制御基板61においては、このセレクタ通路センサ用のマイクロセンサからの出力を利用して、後述するような、遊技メダルの投入に係る制御(図22〜図29など)が実行される。ここで、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサとしては、接触式や非接触式等の種々のマイクロセンサを適用できる。また、第1可動部112は逆流した異物等が引っ掛かる(第1可動部112の下流から上流に異物が移動できない)ように構成されている。これにより、ゴト機(所謂ゴト行為に用いられる機械器具)が挿入された場合にゴト機が容易に抜けないようにすることもできる。
また、第1可動部112の上流側の上部には第2可動部114が設けられており、この第2可動部114も、通常はメダル通路105に弾性的に突出し、遊技メダルに押された場合には、本体部101に没入するようになっている。そして、本実施例では、第1可動部112や第2可動部114等の可動部と、セレクタ通路センサ46用のマイクロセンサ等の検出部とにより、セレクタ通路センサ46が構成されている。尚、本実施形態では、セレクタ通路センサ46を第1可動部112、及び、第2可動部114により形成しているが、これに限られるものではなく、例えば、何れか一方のみ備えていても良いし、上記のような形状でなくても良い。
メダル通路105における、セレクタ通路センサ46から前述の第1出口107に向かう途中の部位には、前述の投入センサ45が設けられている。投入センサ45は、符号115で示す投入センサ1と、符号116で示す投入センサ2の2つのセンサにより構成されており、各投入センサは、本体部101に内蔵されている。なお、以下では、投入センサ1や投入センサ2に図中の符号を付して説明を行う場合には、投入センサ1(115)、投入センサ2(116)のように記載する。
投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、何れも本体部101に内蔵された非接触式のマイクロセンサ(図示略)を用いたものである。さらに、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、遊技メダルの流下方向に関して、遊技メダルの直径(ここでは25mm)よりも小さい所定距離(例えば5〜10mm程度)を置いて配置されており、これらのうち投入センサ1(115)は、投入センサ2(116)よりもメダル通路105の上流側に位置している。
また、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に用いられるマイクロセンサとしては、受光式のものが用いられており、黒色の矩形な窓部117の斜め上方に配置された投光部118から照射された光(検出光)を、受光できるようになっている。つまり、投光部118の内部にはLED等を用いた発光器(図示略)が内蔵されており、この投光器と、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)との位置関係は、発光器から出力された検出光が、窓部117を透過して投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に入射するよう設定されている。
そして、メダル通路105を流下してきた遊技メダルが検出光を遮ると、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に検出光が入射しなくなり、遊技メダルが検出されて、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)に用いられているマイクロセンサの出力信号が変化する。そして、前述の主制御基板61においては、この投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)からの出力を利用して、後述するような、遊技メダルの投入に係る制御(図22〜図29など)が実行される。
また、本実施では、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)は、メダル通路105の上方寄りの部位に配置されており、例えば、複数枚の遊技メダルが連続して通過しても、遊技メダル同士の上部の間隙が、投入センサ1(115)及び投入センサ2(116)を通過するようになっている。そして、このことによって遊技メダルが1枚毎に確実に検出できるようになっている。
また、図7中に示すように、開閉部102には前述のブロッカ47が設けられている。このブロッカ47は、断面L字状に成形された板状の可動ブロック部119やソレノイド(図示略)等により構成されており、可動ブロック部119には水平方向に突出した遮蔽板部120が設けられている。さらに、ブロッカ47の配置は、開閉部102が閉鎖状態となった場合に、可動ブロック部119の大部分が、セレクタ通路センサ46における第1可動部112の真下よりも、第1出口107に向かう遊技メダルを基準として、下流側に位置するよう設定されている。そして、ブロッカ47は、ソレノイド(図示略)のON/OFF駆動に伴い、可動ブロック部119を前後方向(前面ドア部11の前後方向)に進退させる。
本実施例においては、ソレノイドのOFF時は、ブロッカOFF時であり、このブロッカOFF時には、可動ブロック部119が開閉部102の内部に後退し、遮蔽板部120が開閉部102の内に引き込まれた状態にある。そして、このブロッカOFF時には、下方の第2出口108が開放されており、遊技メダルが、第1出口107に向かえずに、第2出口108の側に落下して第2出口108に導かれ、受け皿17に返却される。
一方、ソレノイドのON時は、ブロッカON時であり、このブロッカON時には、可動ブロック部119が、図7中に示すように、本体部101の側に前進して、遮蔽板部120がメダル通路105中に突出した状態にある。そして、このブロッカON時には、下方の第2出口108が遮蔽板部120により閉塞されており、遮蔽板部120を伝って、側方の第1出口107の側に導かれる。そして、遊技メダルが、セレクタ通路センサ46や投入センサ45を通って第1出口107に向かい、第1出口107から遊技メダル払出口16に向けて排出される。
ここで、図7中に符号121で示すのは、本体部101に設けられてリジェクト機構を構成するリジェクトスイッチであり、符号122で示すのは、開閉部102の閉鎖時にリジェクトスイッチ121に対向するよう配置されたリジェクト用受け部である。そして、リジェクトスイッチ121の機能については後述する。
<<遊技メダルセレクターの機能>>
続いて、遊技メダルセレクター44の機能について説明する。遊技メダルセレクター44には、遊技メダル選別機能、遊技メダル受付不可機能、遊技メダル検出機能がある。このうち、遊技メダル選別機能は、投入された遊技メダルが受付可能な寸法の範囲内か否かを選別する機能である。また、遊技メダル受付不可機能は、遊技状態に応じて前述のブロッカ47により、遊技メダルを受け付けずに返却する機能であり、遊技メダル検出機能は、前述の投入センサ45を通過した遊技メダルを検出する機能である。
上述の遊技メダル受付不可機能について、遊技メダルを受け付けずに返却する遊技状態としては、貯留装置(後述する)に遊技メダルが50枚貯留されていて、且つ、規定数(後述する)の遊技メダルが投入されているとき、規定数の遊技メダル投入後のスタートレバー25の操作受付からそのときの遊技である当該遊技が終了するまでの間、投入された遊技メダル及び貯留されている遊技メダルの払い戻しのとき、エラー発生の場合、設定の切り替え時及び設定の確認時、を挙げることができる。
受付可能な遊技メダル寸法の範囲内の遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、遊技メダルセレクター44の遊技メダル入口106からメダル通路105を通過して、遊技メダル出口(第1出口107)から遊技メダル払出装置63へ落下する。なお、遊技メダルがセレクタ通路センサ46、投入センサ45を通過すると、各センサ45、46から主制御基板61に検出信号を送る。セレクタ通路センサ46の検出信号は、遊技メダルがセレクタ通路センサ46を通過した遊技メダルの枚数を前述の遊技制御プログラムで確認するために利用される。
投入センサ45の検出信号は、遊技メダルがセレクタ通路センサ46を通過した時間及び順序を前述の遊技制御プログラムで判断するのに利用される。このセレクタ通路センサ46、投入センサ45の検出信号が規定時間内、かつ、規定順序及び規定枚数の場合は、正常に遊技メダル検出が行われたこととなる。規定時間以上又は規定順序以外及び規定枚数以外の場合はエラーとなり、投入された遊技メダルは無効になる。ただし、検出信号が投入センサ1の出力信号(投入センサ1信号)のみで投入センサ2の検出信号(投入センサ2信号)による検出がない場合は、エラーにならない。
ここで、投入センサ1信号のみが検出され、投入センサ2信号が検出されない場合としては、遊技メダルが投入センサ1から逆方向に戻った場合等を挙げることができる。また、このような遊技メダル検出の具体的態様については後述する。
変形した遊技メダルが遊技メダル投入口21から投入されると、遊技メダル入口106で滞留する。滞留した遊技メダルは、遊技メダル返却ボタン22(図1参照)を操作することにより、前述のリジェクトスイッチ121が押され、遊技メダルセレクター44の開閉部102が僅かに開き、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。受付可能な遊技メダル寸法より小さい遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、遊技メダル入口106を通過したした後、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
また、前述の遊技メダル受付不可機能により、遊技状態に応じて前述のブロッカ47がOFFになり、可動ブロック部119がメダル通路105から退避する。そのときに受付可能な範囲内の遊技メダルが遊技メダル投入口21より投入されると、前述のように、遊技メダル入口106を通過してメダル通路105の屈曲部110に達し、更に自由落下により、第2出口108を通過して、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
<設定変更の手順>
本実施例のスロットマシン10において、前述の設定ユニット62(図4参照)に対する設定変更のための正規な操作は、以下のように行われる。先ず、例えば遊技場店員等が、電源OFFの状態にあるスロットマシン10の前面ドア部11を開放する(図1及び図2参照)。この前面ドア部11の開放にあたっては、閉鎖状態で施錠された前面ドア部11の錠前部23(図1参照)に、前述のように、所定の鍵を挿し込んで、この鍵を開錠方向(例えば反時計回り)に回転させる。
さらに、図4中に示す設定ユニット62に設けられた設定ドアを開放し、図示は省略するが、設定キーが差し込まれる設定キーシリンダへのアクセスが可能な状態とする。また、設定キーシリンダに設定キーを差し込み、設定キーをON方向(例えば時計回り方向)に回転操作(ON操作)する。そして、前述の電源スイッチ72をONして、スロットマシン10に電力供給する。このように、設定キーをON操作したまま電源スイッチ72をONすることで、後述する設定変更装置処理(図13参照)が行われる「設定変更装置作動」の状況となる。
スロットマシン10に電力供給がされると、前述の主制御基板61(図4参照)に搭載された前述の設定表示LED66に設定値が表示される。設定表示LED66には、所謂7セグ表示器が使用されている。さらに、本実施例では、設定表示LED66には、所定範囲の整数値である設定値(ここでは「1」から「6」の6つ)のうちのいずれかが表示され、この表示された設定値が透明な主基板ケース65を通して視認可能となる。
このように設定変更装置が作動した状況において、前述の設定/リセットボタン69(図4参照)を押圧操作すると、設定値の表示が変化する。本実施例では、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされる。例えば、設定1(設定値が1の状態)でスロットマシン10の電源が立ち上がり、設定/リセットボタン69を1回操作すると設定2となる。その後、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が「2」、「3」、…と昇順に変化する。
さらに、本実施例では、遊技者にとって最も有利度合が高いのは、最高設定値である設定値6であり、設定値の値が小さくなるほど有利度合は低くなる。そして、上述の最高設定値である設定値6で設定/リセットボタン69を1回操作すると、最低設定値である設定1となる。さらに、設定表示LED66に表示された値が、選択目的としている設定値になっている状況で、遊技店員等が前述のスタートレバー25(図1参照)を操作してスタートスイッチ(図示略)をONすることにより、設定値が確定する。
なお、前述のように設定/リセットボタン69を押した際における、設定値の表示に係る変化の態様は、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされるものに限らず、例えば、設定値の表示が1段階ずつデクリメントされて、降順に変化するものであってもよい。さらに、後述する設定変更装置処理(図13参照)により変更可能な設定値の範囲は、「1」〜「6」の6段階に限らず、例えば、「1」〜「4」の4段階などであってもよい。
続いて、設定キーをOFF方向(例えば反時計回り方向)に回転操作(OFF操作)し、設定ユニット62に設けられた設定ドアを閉じて、正規な設定変更の操作が完了し、遊技が可能な状態(通常状態)となる。
ここで、前述の「設定変更装置作動」の状況となった後、設定/リセットボタン69の操作が有効になった後の状況を「設定値変更可能中」の状況であると称することができる。この「設定値変更可能中」は、設定/リセットボタン69の操作による設定値の変更(選択)が可能な状況である。
また、「設定値変更可能中」の後、スタートレバー25の操作(レバー操作)により設定値を確定させた状態を「設定値確定」の状況と称することができる。そして、設定値の変更がされる場合には、「設定値変更可能中」で、前述のように設定/リセットボタン69が操作され、目的の設定値に達した状態でスタートレバー25が操作されて「設定値確定」の状況になる。そして、「設定値確定」の状況では、設定/リセットボタン69を操作しても、設定値の表示は変化しない。
また、上述の「設定値確定」の後、設定キーがOFFされるのを待っている状態を、「設定値決定待ち」の状況と称することができる。この「設定値決定待ち」の状況においても、設定/リセットボタン69の操作により設定値を変化させることは不可能である。さらに、本実施例では、設定変更作業における状態を第1状態と第2状態とに分けることが可能である。そして、設定キーがONされた状況で電源投入がされると、設定変更に係る第1状態に移行し、その後にスタートレバー25が操作されると、第1状態から第2状態へ移行する。さらに、この設定変更に係る第2状態において設定キーがOFFされると、第2状態が終了する。
<遊技を行う手順及び遊技メダル投入時の処理>
次に、遊技を行う手順及び遊技メダル投入時の処理について説明する。遊技メダル投入時の処理においては、遊技メダルセレクター44(図6参照)が遊技メダル受付状態(遊技メダル通過可能状態)になっている場合は、遊技メダル投入口21(図1参照)より遊技メダルを投入することができる。ここで、「遊技メダルの投入」とは、「賭数の設定」と同義であり、「賭数の設定」は、「ベットする」と同義である。遊技メダルを投入すると、投入枚数に応じて前述の投入枚数表示LEDが点灯し、規定数の遊技メダルを投入することによりスタートレバー25が有効に操作可能となる。そして、スタートレバー25が有効に操作可能となることにより、スタートレバー25の操作に基づく役抽せん、フリーズ抽選(後述するフリーズ演出のための抽選)、回胴駆動状態の更新等の処理が実行できるようになる。なお、遊技メダルは遊技媒体として用いられているものであり、遊技媒体としては、遊技メダルに限らず、遊技球や電子データなどを用いることも可能である。
なお、遊技状態ごとの最大規定数を超えて投入すると、以降の遊技メダルは貯留装置に貯留される。貯留装置は、スロットマシン10の制御上、遊技メダルを所定枚数(ここでは50枚)まで貯留可能とする機能を果たすものである。ただし、貯留されている遊技メダルの枚数が最大枚数である50枚を超える場合は、遊技メダルセレクター44が遊技メダル返却状態になり、遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16(図1参照)から受け皿17へ返却される。貯留装置は「クレジット」とも呼ばれ、具体的には遊技メダルを電気的に記憶(RWMに記憶)するものを指す。
回胴回転については、規定数の遊技メダルを投入後、スタートレバー25を操作し、回胴回転装置54を作動させることにより回胴を回転させることができる。ただし、清算ボタン、停止ボタン24L〜24R、1枚投入ボタン又は3枚投入ボタンのいずれかを操作している状態では、スタートレバー25を操作しても回胴51L〜51Rを回転させることはできない。
スタートレバー25を操作すると、回胴51L〜51Rが加速回転を始め、所定の回転数に(ここでは79.90回転/分)に達すると定速状態となる。スタートレバー25が操作されると、遊技メダルセレクター44は遊技メダル返却状態となる。前回の遊技で回胴51L〜51Rが回転し始めてから最小遊技時間(最短遊技時間)である所定時間(ここでは4.1秒)が経過していない場合に、スタートレバー25を操作しても、回胴51L〜51Rは回転しない。前回の遊技で回胴が回転し始めてから4.1秒経過に回胴51L〜51Rが回転を始める。ただし、後述するような遊技演出(フリーズ演出など)による遊技待機中の場合は、遊技待機終了後に回胴が回転を始めるように制御することも可能である。ここで、本実施例のスロットマシン10においては、最小遊技時間の管理に関して、状況に応じた種々の態様で管理が行われているが、それらについては後述する。
回胴51L〜51Rが回転を始め、回胴51L〜51Rのすべてが正常回転(ここでは定速かつ脱調していない状態の回転)していることを検知すると、停止ボタン24L〜24Rの操作が受付可能な状態になる。ただし、回胴51L〜51Rのすべてが正常回転していることが検出されない場合は、正常回転するまで停止ボタン24L〜24Rの操作が受付可能な状態にならない。スタートレバー25を操作した後から、回胴51L〜51Rがすべて停止するまでの間に遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。
回胴回転の停止においては、回転している回胴51L〜51Rを任意に選択し、それに対応した停止ボタン24L〜24Rを操作することにより、回胴51L〜51Rを停止させることができる。ただし、清算ボタン、スタートレバー25、すでに停止している回胴に対応する停止ボタン、1枚投入ボタン又は3枚投入ボタンのいずれかを操作している状態では、停止ボタンを操作しても回転中の回胴を停止させることはできない。
停止ボタン24L〜24Rが操作されると、それに対応した回胴が所定時間(ここでは190ms)以内に停止する。残りの回転しているいずれかの回胴も同様に、任意に選択した回胴に対応した停止ボタンを操作して停止させる。停止ボタンを操作し続けた場合は、残りの停止ボタンを操作しても、それに対応した回胴は停止しない。スタートレバー25を操作した後、停止ボタン24L〜24Rを操作しない限り回転中の回胴51L〜51Rは停止しない。但し、フリーズ演出中の場合には、停止ボタン24L〜24Rの操作を介さずに回転中の回胴を停止させるように構成することも可能である。
図柄の組合せの表示判定においては、回胴51L〜51Rがすべて停止したとき、投入に係る規定数に応じた有効ライン上で入賞又は役物作動に係る図柄の組合せの表示判定を行う。ただし、3番目の停止である第3停止時にスタートレバー25又はいずれかの停止ボタン24L〜24Rを操作し続けた場合は、操作解除後に、規定数に応じた有効ライン上で入賞又は作動に係る図柄の組合せの表示判定を行う。ここで、図示は省略するが、本実施例のスロットマシン10において投入可能な規定数は、役物作動時の遊技においては2枚、それ以外の遊技においては3枚であり、有効ラインは、回胴表示部15(図1参照)の上段、中段、及び、下段の3ラインである。なお、これに限らず、有効ラインを、中段のみの1ラインとしたり、斜め右上がり、及び、斜め左上りを加えた5ラインとしたものなどの採用も可能である。そして、規定数に応じた有効ライン上に、入賞に係る図柄の組合せが表示された場合は、該当する場合の制御を実行し、役物作動又は役物連続作動装置に係る図柄の組合せが表示された場合は、役物作動又は役物連続作動装置に係る図柄の組合せが表示された場合の制御が実行される。
入賞に係る図柄の組合せが表示された場合、規定数ごとの当該入賞に係る図柄の組合せに対応した枚数分の遊技メダルが払い出され、遊技者によって獲得される。なお、獲得される遊技メダルは、前述の貯留装置に貯留される。ただし、貯留されている遊技メダルの枚数が50枚を超える場合は、超える獲得枚数分を遊技メダル払出口16から受け皿17へ払い出す。遊技メダルの獲得中に遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、遊技メダル払出口16から受け皿17へ返却される。規定数ごとの当該入賞に係る図柄の組合せに対応した枚数分の遊技メダルがすべて獲得されると、遊技メダルセレクター44は、所定の条件を満たした場合には遊技メダル受付状態になる。そして、前述の遊技メダル投入時の処理が実行される。本実施例においては、1回の入賞により獲得することができる遊技メダルの枚数の上限は15枚を超えることはないようになっている。
役物の作動に係る図柄の組合せが表示された場合においては、該当する役物に応じた処理が実行される。本実施例では、役物として(抽せんされる役として)、所謂、普通役物、第一種特別電動役物、第二種特別電動役物、第一種特別電動役物に係る役物連続作動装置、の各々が作動することとなる図柄の組合せに該当するものは設けられていないが、再遊技が作動することとなる図柄の組合せ、及び、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せは設けられている。そして、これらに該当する図柄の組合せが表示された場合は、該当する処理を実行する。
一方、入賞及び作動に係る図柄が表示されなかった場合においては、遊技メダルセレクター44は遊技メダル受付状態になる。そして、前述の遊技メダル投入時の処理が実行される。
続いて、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せ及び当該図柄の組合せが表示された場合に獲得することができる遊技メダルの枚数について説明する。入賞に係る図柄の組合せ、及び、対応して獲得することができる遊技メダルの枚数は、規定数ごとにあらかじめ定められている。入賞に係る図柄の組合せを表示することなく、遊技メダルを獲得することはできないようになっている。また、入賞に係る条件装置が作動することなく、入賞に係る図柄の組合せが表示されることはないようになっている。
そして、役物及び役物連続作動装置未作動時における入賞に係る図柄の組合せ及び遊技メダル獲得枚数は、規定数3枚時についてのみが定められており、入賞に係る図柄の組合せ(1図柄又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、獲得枚数毎に所定数が規定されている。さらに、第一種特別役物作動時における入賞に係る図柄の組合せ及び遊技メダル獲得枚数は、規定数2枚時についてのみが定められており、入賞に係る図柄の組合せ(1図柄又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、獲得枚数毎に所定数が規定されている。なお、これらの入賞に係る図柄の組合せや、獲得枚数との具体的な関係については後述する。
続いて、規定数ごとの作動に係る図柄の組合せについて説明する。再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せは、規定数ごとにあらかじめ定められている。再遊技、役物及び役物連続作動装置等の作動に係る条件装置が作動せず(未作動時)に、再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せが表示されることはないようになっている。
そして、役物及び役物連続作動装置未作動時における作動に係る図柄の組合せ及び作動名称は、規定数3枚時についてのみが定められており、作動に係る図柄の組合せ(1図柄のみ又は2図柄のみ規定されたものを含む)の数としては、本実施例では8種類が設けられている。なお、これらの作動名称と図柄の組合せとの具体的な関係については後述する。そして、作動に係る図柄の組合せが表示された場合には、その後に作動名称に応じた遊技制御が実行されることになる。
続いて、再遊技を行うことができることとなる図柄の組合せ、当該図柄の組合せが表示されたときの効果及び当該図柄の組合せが表示された場合の処理について説明する。回胴51L〜51Rがすべて停止したときに、有効ライン上に表示した図柄の組合せが再遊技に係る図柄の組合せであれば、再遊技が作動する。また、本実施例のスロットマシン10には、再遊技に係る条件装置が作動する確率が変動する遊技が設けられている。
再遊技に係る条件装置の作動する確率の変動契機は、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動に係る条件装置が作動したとき、第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動することとなる図柄の組合せが有効ライン上に表示されたとき、及び、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動が終了したとき、である。再遊技を行うことができることとなる図柄の組合せが表示された場合の処理としては、自動的に前回の遊技と同数の遊技メダルが投入された状態となり、スタートレバー25が操作可能になる。再遊技に係る図柄の組合せが表示されてから遊技メダル投入口21より投入された遊技メダルは、所定の条件を満たした場合には貯留装置に貯留される。そして、その後は、前述した通常時(ここでは再遊技以外の場合)と同様に、回胴回転についての制御、回胴回転の停止についての制御、及び、回胴の組合せの表示判定についての制御が実行される。
続いて、第一種特別役物について説明する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動すると、同時に第一種特別役物に係る役物連続作動装置作動時の第一種特別役物が作動する。また、第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動時において、第一種特別役物の作動が終了すると、ただちに第一種特別役物に係る役物連続作動装置作動時の第一種特別役物が再度動作する。以上のように第一種特別役物が作動すると、前述した通常時(ここでは第一種特別役物に係る遊技以外の場合)と同様に、遊技メダル投入時の処理、及び、回胴回転についての制御による遊技を行う。
さらに、回胴回転の停止の制御に際しては、遊技者が、回転している回胴を任意に選択し、それに対応した停止ボタンを操作することにより、回胴を停止させることができる。ただし、清算ボタン、スタートレバー、すでに停止している回胴に対応する停止ボタン、1枚投入ボタン又は3枚投入ボタンのいずれかを操作している状態では、停止ボタンを操作しても回転中の回胴を停止させることはできない。第1回胴51L〜第3回胴51Rに対応した停止ボタン24L、24C、24Rを操作した場合、対応する回胴の回転は、前述の場合と同様に、所定時間(ここでは190ms)以内に停止する。
いずれかの停止ボタンを操作し続けた場合は、残りの停止ボタンを操作してもそれに対応した回胴は停止しないようになっている。スタートレバー25を操作した後は、停止ボタンを操作しない限り回転中の回胴は停止しない。そして、図柄の組合せの表示判定については、前述した通常時と同様に、回胴の組合せの表示判定についての制御が実行される。尚、本実施形態では、停止ボタンの操作を有効的に受け付けた後に、次の停止ボタンが有効的に受け付けられるまでに約200msの待機時間(回胴停止受付待機時間ともいう。)を設けている。つまり、全リール(51L〜51R)が回転している場合に、例えば左停止ボタン(第1停止ボタン24L)が操作された後は200ms後に中又は右の停止ボタン(第2停止ボタン24C又は第3停止ボタン24R)が受付可能となる。
第一種特別役物の作動終了については、第一種特別役物は、規定の回数の遊技が終了したこと、又は、入賞回数が規定数に達したことを作動終了条件としており、これらの作動終了条件のうちの少なくとも一方が成立すると、その作動を終了するようになっている。
続いて、第一種特別役物に係る役物連続作動装置について説明する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置未作動時の遊技において、回胴がすべて停止したときに、有効ライン上に表示した図柄の組合せが第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動に係る図柄の組合せであれば、前述の第一種特別役物に係る遊技を実行する。第一種特別役物に係る役物連続作動装置の作動終了の契機は、遊技メダル獲得枚数が所定枚数(例えば465枚)を超えた場合である。そして、その後は、前述した通常時と同様に、遊技メダル投入時の処理に移る場合がある。
<遊技演出>
前述の遊技演出としては、代表的にはフリーズ演出がある。このフリーズ演出は、遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させるものであり、この意味で遅延演出ということもできる。さらに、フリーズ演出に関しては以下のように分類して捉えることができる。すなわち、フリーズ演出は、遊技者がフリーズ演出の実行を容易に認識できるものと、認識できない(又は認識し難い)ものとに分けることができる。このうち、フリーズ演出の実行を容易に認識できるものには、スタートレバー25の操作に回胴を応答させないものや、応答はさせるが通常の遊技時の回胴の動作態様とは異なる態様で回胴を作動させるリール演出(回胴演出)を行うもの、などがある。スタートレバー25の操作に回胴を応答させないものとしては、スタートレバー25を操作しても回胴が作動開始しないものや、作動開始までに所定期間(例えば10秒間)を要するもの、などがある。
<主制御基板における主要動作>
次に、本実施例に係るスロットマシン10の主制御手段として機能する主制御基板61について、主要動作を図11以降の図面に基づき説明する。先ず、主制御基板61は、前述のメインCPU81が、例えばメインCPU81の内蔵ROMや、主制御基板61上に実装された外付けのROM(メインROM82)に記憶された前述の第1制御プログラムや第2制御プログラム(後述する)に基づき、メインCPU81の内蔵RWMや、主制御基板61上に実装された外付けのRWM(メインRWM83)等を用いて、乱数抽せんや、各種機器の制御などを実行するものである。
さらに、主制御基板61は、画像等を用いた演出に係る制御を行うサブ制御基板31に対し、遊技状態や抽せん結果に応じたコマンド(「メインコマンド」、「サブ制御コマンド」、「サブメインコマンド」などともいう)を送信する機能を有している。そして、主制御基板61に対しては、前述の電源ユニット64から電力が供給される。なお、ここでは図示の便宜上、外付けのROMやRWMに符号82、83を付して説明を行ったが、以下では、特に記載がない場合は、ROM82やRWM83は、メインCPU81の内蔵のものと外付けのものの総称として用いる。
ここで、前述の乱数抽せんとしては、先述した再遊技、役物、役物連続作動装置等の役抽せんや、フリーズ抽選等の演出抽選、AT(アシストタイム)等の実行に関するAT抽選などを例示できる。また、主制御手段は、主制御基板61のほか、メインCPU81や、メインCPU81と協働して主制御基板61の各種機能を実現するメインROM82やRWM83等の周辺機器等を包含する概念のものである。さらに、場合に応じて「抽せん」と「抽選」の用語を使い分けているが、これらは同じ意味を有する用語である。
<第1制御と第2制御との関係>
次に、前述した第1制御と第1制御プログラム、及び、第2制御と第2制御プログラムについて説明する。図11は、メインCPU81のメモリマップの一例を示している。図11中のメモリマップは、「0000H」から「FFFFH」までのアドレス空間を示している。このうち、内蔵ROMには「0000H」から「2FFFH」までの空間が割り当てられており、内蔵RWMには「F000H」から「F3FFH」までの空間が割り当てられている。
さらに、「FE00H」から「FEBFH」までの空間には、メインCPU81内の各回路に内蔵されているレジスタのための、レジスタ領域(内蔵レジスタエリア)が割り当てられている。そして、メインCPU81に、これらの番地に対してアクセスする命令を実行させることにより、対応するハードウェアに対するアクセスを実行させることが可能となっている。
前述の内蔵ROM(0000H〜2FFFH)の構成は、第1ROM領域と第2ROM領域に分けることができる。これらのうち、第1ROM領域は、主として遊技の進行を制御する領域となっている。また、第2ROM領域は、主としてエラー関連等の、遊技の正常な進行とは異なる状況に係る処理を制御する領域となっている。
第1ROM領域は、図中の右側に示す第1制御領域(「0000H」から「11FAH」まで)と第1データ領域(「1200H」から「1D9EH」まで)を有するものとなっている。また、第2ROM領域は、同じく図中の右側に示す第2制御領域(「2000H」から「22E4H」まで)と第2データ領域(「22E5H」から「2346H」まで)を有するものとなっている。
さらに、第2制御領域は、前述した第1データ領域との間に未使用領域(1D9FH〜1FFFH)を介在させている。また、第2制御領域の最終アドレス(22E4H)と第2データ領域の先頭アドレス(22E5H)は連続しており、第2データ領域の最終アドレス(2346H)の後には、未使用領域(2347H〜2FBFH)と、管理エリア(2FC0H〜2FFFH)が設けられている。
本実施例においては、第1ROM領域は、第2ROM領域よりも容量が大きくなるように構成されている。例えば、第1ROM領域に関して、未使用領域を含めず、第1制御領域と第1データ領域のみからなるものとし、第2ROM領域に関しても、同様に未使用領域を含めず、第2制御領域と第2データ領域のみからなるものとした場合にも、この関係が成立するようになっている。なお、図11中に示すメモリマップは一例であり、各領域のバイト数や未使用領域の有無については、種々に変更が可能である。
前述の内蔵RWM(F000H〜F3FFH)の構成は、第1RWM領域と第2RWM領域に分けることができる。これらのうち、第1RWM領域は、主に遊技の進行に基づく情報(遊技データ)を必要に応じて書き込んで格納したり、書き込んだ情報を更に更新したりする領域(使用領域と称することがある)となっている。また、第2RWM領域は、主にエラー関連等の遊技の正常な進行とは異なる処理に基づく情報を格納する領域(使用領域外と称することがある)となっている。なお、第1RWM領域は、第1制御において用いられるRWM領域であり、第2RWM領域は第2制御において用いられるRWM領域であるということもいえる。
第1RWM領域は、図中の右側に示す第1作業領域(「F000H」から「F14AH」まで)と第1スタックエリア(「F1D7H」から「F1FFH」まで)を有するものとなっている。また、第2RWM領域は、同じく図中の右側に示す第2作業領域(「F210H」から「F21EH」まで)と第2スタックエリア(「F3F3H」から「F3FFH」まで)を有するものとなっている。ここで、第2RWM領域を、F200Hから始まるように定めることも可能である。
また、第1スタックエリアは、第1制御に係るプログラムが内部的にデータを保存しておく必要がある場合に使用される領域となっており、第2スタックエリアは、第2制御に係るプログラムが内部的にデータを保存しておく必要がある場合に使用される領域となっている。そして、第1スタックエリアや第2スタックエリアは、例えば、サブルーチンへの移行時に記憶される戻り番地の情報(戻り番地データ)が、遊技の状況に応じて随時書き込まれるようになっている。なお、図11中に示すメモリマップは一例であり、各領域のバイト数等については、種々に変更が可能である。
第1スタックエリアと第2作業領域の間には、所定の大きさの未使用領域(F200H〜F20FHの16バイト)が設けられている。この未使用領域は必須のものとすることが考えられる。さらに、第1作業領域と第1スタックエリアの間、及び、第2作業領域と第2スタックエリアの間にも、所定の大きさの未使用領域(F14BH〜F1D6H、F21FH〜F3F2H)が設けられている。これらの未使用領域については、必須のものとはしないことが考えられる。
第1RWM領域は、第2RWM領域よりも容量が大きいものとなっている。また、本実施例では、第1作業領域と第1スタックエリアの組を第1RWM領域としており、第2作業領域と第2スタックエリアの組を第2RWM領域としている。しかし、これに限定されず、第1スタックエリアが第1RWM領域に含まれず、第2スタックエリアが第2RWM領域に含まれないといったような構成を採用することも可能である。この場合は、例えば、「F000H」から「F14AH」までの空間には第1RWM領域が割り当てられ、「F210H」から「F21EH」までの空間には第2RWM領域が割り当てられたものとすることが可能である。
ここで、主制御基板が搭載するROMに関しては、不正行為によって改造されたプログラム等を書き込まれることを防止するため、未使用の領域(充填されていない領域)を設けないよう構成することが好適である。このようにするために、例えば、未使用領域を全て0によって充填し、使用している領域を若い(数値の小さい)番地に詰めて書き込む、等のことが考えられる。本実施例における、未使用領域は、すべてのビットが「0」となっており、当該未使用領域以外の領域は、いずれかのビットが「1」となっている(「0」ではなくなっている)。
<RWMの初期化の契機と範囲>
次に、第1RWM領域及び第2RWM領域の初期化の契機と範囲について説明する。まず、第1RWM領域の初期化の契機と範囲については、本実施例では電断復帰の状況に応じて、以下の(1)〜(3)のように定められている。
(1)設定変更装置作動時において、電源断復帰が正常に実行できない場合
第1RWM領域(「F000H」〜「F1FFH」)にデータ0をセットする。
(2)設定変更装置作動時において、電源断復帰が正常に実行できない場合以外の場合
第1RWM領域(「F000H」〜「F1FFH」)のうち、設定値データ、割込みカウンタ、内蔵乱数加工用乱数、ソフト乱数初期値及びRT状態番号、を除く範囲(「F008H」〜「F1FFH」)にデータ0をセットする。
(3)電源断復帰時である場合
第1RWM領域(「F000H」〜「F1FFH」)の作業領域(第1作業領域)及び第1スタックエリアの最大使用量を除く領域(「F14BH」〜「F1D6H」)にデータ0をセットする。
続いて、第2RWM領域の初期化の契機と範囲について説明する。
(1)設定変更装置作動時である場合
設定変更装置作動時のスタック使用量を除く第2RWM領域(例えば「F200H」〜「F3F5H」)にデータ0をセットする。
(2)電源断復帰時である場合
第2RWM領域(例えば「F200H」〜「F3FFH」)の作業領域(第2作業領域)及び第2スタックエリアの最大使用量を除く領域(例えば「F200H」〜「F20FH」及び「F21FH」〜「F3F2H」)にデータ0をセットする。
なお、第1作業領域を、例えば、「使用領域の作業領域」と称することが可能である。さらに、第1RWM領域には、第1作業領域が含まれていればよく、例えば、第1作業領域の先頭アドレスから第1スタックエリアの最終アドレスまで(図11の例ではF14BH〜F1D6Hの未使用領域を含む)を第1RWM領域としてもよい。さらに、第2RWM領域についても同様であり、例えば、第2作業領域の先頭アドレスから第2スタックエリアの最終アドレスまで(図11の例ではF21FH〜E3F2Hの未使用領域を含む)を第2RWM領域としてもよい。
ここで、ROMデータについての使用領域である第1制御領域、第1データ領域、第2制御領域、及び、第2データ領域については、その用途に基づき、例えば「遊技中に書き込みが行われない領域」などと称することができる。また、第1作業領域、第1スタック領域、第2作業領域、及び、第2スタック領域については、その用途に基づき、例えば「遊技中に書き込みが行われ得る領域」などと称することができる。
そして、前述のように内蔵ROMの領域と内蔵RWMの領域を、未使用領域(3000H〜EFFFH)を介して配置することにより、用途の異なる「遊技中に書き込みが行われない領域」と「遊技中に書き込みが行われ得る領域」とを、RWMにおいて、構造上(及びアドレス上)明確に区分けすることができる。
また、本実施例では、第1制御領域1よりも後に第1データ領域が配置され、その後に、未使用領域(1D9FH〜1FFFH)を挟んで、第2制御領域2と第2データ領域が続けて配置されている。また、第1作業領域、第1スタックエリア、第2作業領域、及び、第2スタックエリアが、それぞれ間に未使用領域を挟んで配置されている。したがって、「遊技中に書き込みが行われない領域」、及び、「遊技中に書き込みが行われ得る領域」のいずれについても、第1制御と第2制御の区別に応じて、混合することなく区分けした状態で配置することができる。
なお、第1制御と第2制御の区別について、例えば、「制御区別」、「制御区分」、「制御種別」、或いは、「制御分類」などと称することが可能である。また、第1制御領域と不第2制御領域、第1データ領域と第2データ領域、第1作業領域と第2作業領域2、或いは、第1スタックエリアと第2スタックエリアの組を、それぞれ、異なる制御区分間における同一種別の情報(データ)として捉え、これらの各組について、データ種別が同一であると称することが可能である。
そして、本実施例では、上述のような異なる制御区分間の同一のデータ種別(第1制御領域と第2制御領域、或いは、第1作業領域と第2作業領域など)については、互いに隣接することなく領域配置が行われている、ということができる。
また、本実施例においては、「遊技中に書き込みが行われ得る領域」である内蔵RWMの領域において、未使用領域が、第1スタックエリアと第2作業領域の間に設けられている。そして、内蔵RWMの領域において、異なる制御区分(第1制御と第2制御)の領域が、未使用領域を介して、互いに隣り合うことなく、且つ、混合されることなく配置されている。
さらに、本実施例では、例えば、第1制御プログラムに従って制御が行われている場合には、第2RWM領域への書込み(更新など)は行われないようになっており、第2制御プログラムに従って制御が行われている場合には、第1RWM領域への書込み(更新など)は行われないようになっている。しかし、例えば、第1制御プログラムに従って制御が行われている場合に、第2RWM領域のデータを参照すること(確認することなど)は行われる場合があり、第2制御プログラムに従って制御が行われている場合に、第1RWM領域のデータを参照すること(確認することなど)は行われる場合がある。
また、後述するように、第1制御から第2制御へ移行した後に第1制御に戻る場合や、第2制御から第1制御へ移行した後に第2制御に戻る場合には、移行の際と戻った際とで、レジスタの内容を同一に保つようにしている。
以上説明したようなRWMの領域配置や取扱いによれば、例えば、第1制御に係る第1作業領域と、第2制御に係る第2作業領域のように、異なる制御区分間の同一データ種別に該当するデータが、隣り合った領域やアドレスに記憶されている、といったような状況が生じるのを防ぐことができる。このため、例えば、不正を行う第三者が、遊技中に発生した所定のデータを探そうと、RWMのアドレスを昇順や降順に辿って記憶されていデータを確認したとしても、必要なデータを効率よく探知することができない。
つまり、遊技における各種の役抽せん結果やエラー情報などが記憶されるのは、第1作業領域や第2作業領域である。このため第三者が、例えば、アドレスを昇順或いは降順に辿り、第1作業領域や第2作業領域を探し当てようとしても、前後に未使用領域や、戻り番地を記憶する各スタックエリアが存在するため、第1作業領域や第2作業領域に直ぐには到達することができない。
また、第1作業領域から第2作業領域(或いは第2作業領域から第1作業領域)へ探知先を移行しようとしても、未使用領域や第1スタックエリアの存在により、直ぐには目的の作業領域へ到達することができない。そして、これらの結果、不正行為に必要な情報へのアクセスを遅らせることが可能になり、不正の防止や抑止を図ることが可能となる。
さらに、本実施例においては、第1制御領域内に存在しメインCPU81からアクセスされるプログラムコードと、第2制御領域内に存在しメインCPU81からアクセスされるプログラムコードとを、メモリマップ上において離隔して(アドレスが連続しない配置で)配置することができる。さらに、第1制御領域と第2制御領域の間に、未使用領域(1D9FH〜1FFFH)を挟んでいるため、プログラムソースコード上又はダンプリスト上において、双方のプログラムコードの配置を、視覚上明確に切り分けることが可能である。そして、このような切り分けによっても、不正の防止を図ることが可能である。
また、本実施例では、RWMへのデータの書き込みは、実行中の制御区分について定められたRWM領域のみのとなっている。つまり、第1制御と第2制御との間では、所定の場合に、制御区分の移行が行われ、第1制御が行われている状況では、第2作業領域と第2スタックエリアについてのデータ書き込みやデータ更新は行われず、第2制御が行われている状況では、第1作業領域と第1スタックエリアについてのデータ書き込みやデータ更新は行われないようになっている。
そして、各々の制御区分におけるデータの書込みは、他の制御区分への移行を行わずに、当該制御区分内で、当該制御区分に対応した作業領域やスタックエリアのみに対して行われる。したがって、第1制御と第2制御を、メインCPU81の処理上も明確に分けることができ、このことによって不正の抑止や早期発見が可能となる。
また、内蔵ROMの領域(0000H〜2FFFH)は、第1制御に係る領域(0000H〜1D9EH)と、第2制御に係る領域(2000H〜22E4H)とに分かれている。そして、第1制御プログラムと第2制御プログラムの間を移行して制御処理を行うことにより、第1制御と第2制御を明確に分離しつつ、遊技制御を行うことが可能となる。
<主制御基板における電源投入時の処理>
次に、主制御基板における電源投入時の処理について説明する。電源ユニット64を介して主制御基板61のメインCPU81に電源投入があると、前述した内蔵ROM(図11参照)の「0000H」となるアドレス(第1制御領域)に配置されているプログラムコードから順番に実行されていく。メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、Qレジスタを「F000H」に設定する。
次に、メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、主制御の機能設定を実行する。さらに、メインCPU81は、第1制御に係るROM領域及びRWM領域内のデータに基づき、チェックサムを算出し、第1RWM及び第2RWMをチェックし(例えば、当該算出したチェックサムとチェックサム領域に保持されているチェックサムデータとに基づき、電源断・電源断復帰により内蔵RWMに格納されているデータが正しく保持されているか否かをチェックし)、電源断復帰データを生成する。
図12に基づき説明すると、主制御基板61のメインCPU81への電源投入により、図12に示す電源投入時の処理(「プログラム開始処理」、「電源ON時処理」、又は、「電源オン時処理」などともいう。)が実行される。この電源投入時の処理においては、所定のレジスタに対する初期値の設定が行われ(S1)、このレジスタ初期化の処理においては、メインCPU81に内蔵されているレジスタに初期値を設定する。設定の内容としては、メインCPU81に備えられているシリアル通信回路の通信速度の設定、割込み種類(モード)の設定、及び、送信するコマンドに付与するパリティの設定、等がある。さらに、本実施例では、割込み種類として、使用可能な各種割込み種類のうち、マスカブル割込みを1種類のみ使用している。また、パリティの設定においては、偶数パリティを使用している。
続いて、マスカブル割込みがセットされ(S2)、RWMへのアクセスが許可される(S3)。さらに、内蔵乱数の設定が行われ(S4)、RWMチェックが行われる。このRWMチェックにおいては、チェックサムの算出(S5)と、電源断処理が済んでいることを示す電源断処理済フラグとによって、前回の電源断時のバックアップが正常か否かを判断するための電源断復帰データの生成が行われる。上述のチェックサムの算出(S5)においては、電源断処理(後述する)におけるRWMチェックサムと同じ記憶領域範囲(ここでは図11中の内蔵RWMの「F000H」から「F3FFH」)について、チェックサムを実行する。
また、チェックサムの算出(S5)においては、算出の処理の後に、対象となる全範囲について算出が終了したか否かを判定し(S6)、全範囲についての算出が終了していなければ(S6:NO)、算出の処理(S5)に戻る。そして、対象となる全範囲についての算出が終了するまで、チェックサムの算出が繰り返される。ここで、対象となる全範囲についての算出が終了したか否かの判定は、1番地毎の演算の後に行ってもよく、また、所定範囲毎の演算の後に行ってもよい。
対象となる全範囲についてのチェックサムの算出が終了した後(S6:YES)、電源断復帰データをレジスタに記憶する(S7)。ここでは、電源断実行処理フラグ、RWMチェックサムの何れかが異常であった場合と、両方がともに正常であった場合とで、電源断復帰データが異なるようになっている。さらに、入力ポート1のデータをレジスタに記憶する(S8)。ここでは、次のステップ(S9)の指定スイッチ信号が入力されるポート(入力ポート1)のデータを取得する。
続いて、指定スイッチがONとなっているか否かの判定を行う(S9)。指定スイッチは、ドアスイッチ、設定ドアスイッチ、設定キースイッチの3つのスイッチを指す。そして、ドアスイッチ信号、設定ドアスイッチ信号及び設定キースイッチ信号の状態をチェックし(S9)、すべてのスイッチ信号がONの場合は(S9:YES)、後述する設定変更装置処理(図13参照)を行う。ここで、本実施形態においては、すべてのスイッチ信号がONの場合とは、前述の扉(前面ドア部11)が開放、設定ユニット62(図4参照)の設定ドアが開放、設定キースイッチ68がON方向に回転となっている場合であり、これらの3つの条件を満たした場合にS9の判定結果が「YES」となる。
例えば、扉(前面ドア部11)が閉じているときに(ドアスイッチが閉鎖状態にあるときに)、設定ユニット62(図4参照)の設定ドアが開放状態にあり、設定キースイッチ68がON方向に回転となっていても、S9の判定は「YES」とはならない。このような場合には、不正が行われている可能性もあるため、判定結果を「YES」としないことにより、後述する設定変更装置処理(「設定変更処理」ともいう)へ移行しないようになっている。尚、設定ドアスイッチ67(図4参照)を備えていない場合には、すべてのスイッチ信号がONの場合とは、S9の判定処理において、ドアスイッチ信号、設定キースイッチ信号の状態をチェックした結果がONとなっていることを指す。
上述の指定スイッチがONとなっているか否かの判定(S9)で条件が満たされて「YES」となった場合には、電源断復帰データが異常であるか否かの判定を行う(S10)。この電源断復帰データに係る判定(S10)において肯定判断がされ、「YES」となった場合(電源断復帰データが異常であった場合)には、後述する設定変更装置処理(図13参照)へ移行する。また、否定判断がされて「NO」となった場合(電源断復帰データが異常でなかった場合)には、設定変更不可フラグがONか否かの判定が行われ(S11)、否定判断がされて「NO」となった場合(設定変更不可フラグがONでなかった場合)にも、設定変更装置処理(図13参照)へ移行する。
さらに、設定変更不可フラグに係る判定(S11)において、肯定判断がされて「YES」となった場合(設定変更不可フラグがONであった場合)には、後述する電源断復帰データの確認の処理(S12)に移行する。設定変更不可フラグは、RWMに気記憶されるデータの1つであって、後述する遊技進行メイン処理(図14参照)において、役抽せん処理(S60)から遊技終了時のチェック(S68)までの間は、設定変更ができないことを示すデータである。
前述の指定スイッチがONとなっているか否かの判定(S9)で、少なくとも何れかのスイッチ信号がONではなかった場合(S9:NO)、又は、前述の設定変更不可フラグがONであった場合は(S11:YES)、電源断復帰データの確認の処理(S12)に移行する。この電源断復帰データの確認の処理(S12)においては、前回の電源断の際に電源断処理(後述する)が行われており、かつ、前回の電源断の際に所定のRWMエリアについて演算されたチェックサムの値が、正常であれば、正常と判定し、その他の場合は異常と判定する。
この電源断復帰データの確認の処理(S12)において、電源断復帰データが異常と判定した場合は(S12:NO)、エラー表示を実行し(S13)、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(E1)を表示し、遊技機の動作を停止する。この時のエラーであるE1エラーは、設定変更装置処理(図13参照)が実行されないと解除されないエラーであり、後述するような、復帰が不可能なエラー(復帰不可能エラー)の1つでもある。上述の電源断復帰データの確認の処理(S12)において、電源断復帰データが正常と判定した場合は(S12:YES)、電源復帰処理(図21参照)へ移行する。電源復帰処理(図21参照)については後述する。
<設定変更装置処理>
図12は、前述の設定変更装置処理を示すものである。この設定変更装置処理においては、スタックポインタをセットし、設定変更装置の作動を開始する。そして、図中に示すように、RWM初期化の所定範囲をレジスタに記憶する(S21)が、ここではRWM初期化に係る「所定範囲」として、電源断処理が正常に実行されたと判断した場合の、前述の記憶領域範囲(ここでは図11中のF000H番地からF3FFH番地)をセットする。さらに、ここでは、前述の設定値に係る設定値データ、リプレイタイム(RT)に係るRT状態番号、前述の条件装置に係る条件装置フラグについては、初期化の対象としての記憶は行わない。ここで、RT(リプレイタイム)は、再遊技の当せん確率が通常よりも向上する遊技状態であり、RT状態番号は、再遊技の当せん傾向が異なる複数のRT状態を区別するための番号である。また、設定値は、前述のように理論上の当り易さ(遊技者の有利度合い)を規定するものと説明することができるが、より具体的には、設定値とは、例えば、その違いによって、役の当選確率が異なるものである、と説明することができる。また、これ以外にも、設定値は、役の当選確率は同じだが、役の当選に基づく他の抽選(AT抽選など)の当せん確率が異なるものである、といった態様で用いられることもある。
続いて、電源断復帰データが正常であるか否かの判定を行い(S22)、電源断処理(後述する)が正常に行われたか否かを判断する。この電源断復帰データは、前述の電源投入時の処理において、チェックサムの算出が終了した後に所定のレジスタに記憶されたものである。そして、電源断が正常に行われなかったと判定した場合には(S22:NO)、前述の設定値データ、RT状態番号、条件装置フラグを含めて、初期化の対象となる「特定範囲」とし、これらを含めた記憶領域範囲を、所定のレジスタに記憶する(S23)。ここで、「特定範囲」は、設定値データ、RT状態番号、条件装置フラグを含めた範囲である点で、上述の「所定範囲」と区別されるものである。
一方、上述の電源断復帰データが正常であるか否かの判定(S22)において、電源断が正常に行われたと判定した場合には(S22:YES)、所定のレジスタ(ここではAFレジスタ)の退避(S24)を行い、レジスタの内容(戻り番地)が前述の第1スタック領域に記憶される。そして、第1制御から第2制御への移行を行い、前述した第2制御に係る制御モジュールであるRWM初期化3(S25)を実行する。このRWM初期化3(S25)は、前述の第2制御領域に展開された第2制御プログラムの一部である。そして、RWM初期化3(S25)においては、第2制御に係るRWM領域(ここではF200H〜F3FFH)のうち、設定変更装置作動時のスタック使用量(設定変更装置作動時に必要なスタック領域)を除くRWMエリア(F200H〜F3F5H)がクリアされる。このRWM初期化3の詳細については後述する。
このRWM初期化3(S25)の後には、AFレジスタの復帰(S26)があり、第2制御から第1制御への移行(復帰)を行う。そして、割込みの起動設定の処理(S27)により、タイマ割込みを起動する。この割込みの起動設定の処理(S27)においては、割込みの種類や、タイマ割込みの周期を設定する。この処理の後、タイマ割込み処理であるタイマ割込み処理(図18参照)が実行可能となる。本実施例では、前述のように、タイマ割込みの周期は、2.235msとなっている。
続いて、「設定変更開始」を示すデータをレジスタに記憶する(S28)。この「設定変更開始」を示すデータは、設定変更装置処理が開始され、実行されていることを前述のサブ制御基板31に知らせるためのコマンドとなるものである。さらに、制御コマンドセット1の処理(S29)が行われるが、本実施例において制御コマンドセット1の処理(S29)は、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを、送信前に一旦記憶するリングバッファ(送信バッファ)に保存するための処理を行うものとなっている。ここでは、制御コマンドセット1の処理(S29)により、「設定変更開始」を示すサブ制御コマンドがリングバッファにセットされることとなる。なお、制御コマンドセット2の処理の詳細については後述する。
続いて、設定値が所定の範囲内であるかのチェックが行われ(S30)、設定値が正常な範囲(ここでは「1」から「6」の6つのうちの何れか)にない場合(S30:NO)は、設定値に1をセットし(S31)、設定変更装置作動中表示の処理(S31)に移行する。一方、設定値が正常な範囲にある場合(S30:YES)は、設定値(=1)のセット(S31)を行わずに、設定変更装置作動中表示の処理(S32)へ移行する。ここで、本実施例では、設定値の正常な範囲を「1」から「6」としており、「0」を正常範囲の値に使用していない。これは、何らかの事情で制御に異常が生じた場合に、値が偶然に「0」となってしまうことも考えられ、このような場合を的確に異常と判定できるようにするためである。
上述の設定変更装置作動中表示の処理(S32)においては、設定変更装置処理中のランプ(LED)点灯と、設定値の表示とを行う。ここで行う「点灯」や「表示」は、「点灯」や「表示」のためのデータ(フラグ)をセットする処理であり、具体的には、ここでセットされたデータが、この後のタイマ割込み処理(図18参照)中の所定の処理(ここでは図18中のLED表示の処理(S549))により、設定表示LED(66)や、得枚数表示LEDの駆動のために出力される。そして、本実施例では、設定表示LED(66)に設定値を表示し、得枚数表示LEDに設定変更装置作動中であることを示す「−−」を表示することとなる。
さらに、設定/リセットボタン信号(設定/リセットスイッチ信号)に係る判定の処理(S33)を行い、ドアスイッチ信号及び設定ドアスイッチ信号がONの状態で、設定/リセットボタン信号がOFFからONになった場合は(S33:YES)、設定値の更新の処理(S34)に移行し、その他の場合はスタートレバー25に係る判定の処理(S35)へ移行する。ここで、上述の設定/リセットボタン信号に係る設定/リセットボタン(69)は、前述のように、設定ボタン(設定スイッチ)とリセットボタン(リセットスイッチ)として、1つのボタン装置を兼用しているものである。さらに、設定/リセットボタン信号の立ち上がりデータに基づき、設定/リセットボタン信号に係る判定(S33)が行われている。
設定値の更新の処理(S34)においては、設定値を1加算する。ただし、加算した結果、値が最大設定値(ここでは6)を超えた場合は、設定値は1に戻る。スタートレバー25に係る判定の処理(S35)においては、スタートレバーセンサ信号(スタートセンサ信号)がOFFからONになった場合は(S35:YES)、設定キースイッチ68に係る判定の処理(S36)へ移行し、その他の場合は(S35:NO)、設定/リセットボタン信号に係る判定の処理(S33)へ移行する。
設定キースイッチ68に係る判定の処理(S36)においては、ドアスイッチ信号及び設定ドアスイッチ信号がONの状態で、設定キースイッチ信号がONからOFFになった場合は(S36:YES)、設定変更装置作動中表示クリアの処理(S37)へ移行し、その他の場合(S36:NO)はS36の処理を繰り返す。設定変更装置作動中表示クリアの処理(S37)においては、設定変更装処理中のランプ消灯と、設定値の表示終了とを行う。より具体的には、設定表示LEDを消灯し、獲得枚数表示LEDに「00」を表示する。ここで行う「消灯」や「表示終了」は、前述したのと同様に、「消灯」や「表示終了」のためのデータ(フラグ)をセットする処理であり、具体的には、ここでセットされたデータが、この後のタイマ割込み処理(図18参照)中の所定の処理(ここでは図18中のLEDの処理(S549))により、設定表示LEDや、得枚数表示LEDの駆動のために用いられる。
続いて、「設定変更終了」を示すデータをレジスタにセットする(S38)。この「設定変更終了」を示すデータは、設定変更装置処理が終了したことを前述のサブ制御基板31に知らせるためのコマンドとなるものである。さらに、制御コマンドセット1の処理(S39)が行われるが、この制御コマンドセット1(S39)は、前述の制御コマンドセット1(S29)と同じ制御モジュールを用いたものである。そして、制御コマンドセット1の処理(S39)により、「設定変更終了」を示すサブ制御コマンドがリングバッファにセットされることとなる。そして、この後、後述する遊技進行メイン処理(図14参照)へ移行する。
<<制御コマンドセット2>>
次に、前述した制御コマンドセット1(S29、S39)において行われる制御コマンドセット2の処理について説明する。この制御コマンドセット2においては、制御コマンドバッファアドレスのセットを行い、制御コマンド書込ポインタのデータを取得する。さらに、指定アドレスをセットし、指定アドレスデータを取得し、制御コマンドが「64」よりも小さいか否かの判定を行う。
そして、制御コマンドが「64」よりも小さい場合には、制御コマンドをセットし、制御コマンド書込ポインタの更新を行って、処理を終える。上記制御コマンドが「64」よりも小さいか否かの判定処理で、制御コマンドが「64」よりも小さくなかった場合には、制御コマンドのセットや、制御コマンド書込ポインタの更新を行わずに処理を終える。
<遊技進行メイン処理>
次に、遊技進行メイン処理について、図14に基づき説明する。なお、ここでは遊技進行メイン処理の概要を説明し、遊技進行メイン処理で用いられる各種の制御モジュールのうち、本実施例において主要なものについては後述する。遊技進行メイン処理においては、スタックポインタをセットし(S51)、遊技開始セットの処理(S52)において、以下の処理を行う。すなわち、この遊技開始セットの処理(S52)においては、遊技状態をセットする。
つまり、遊技開始セットの処理(S52)においては、遊技開始時のセットを行う。さらに、図示は省略するが、遊技待機表示開始時間をセットし、引込み図柄データをクリアし、作動状態セットに移行する。
より具体的には、前回の遊技で停止表示された図柄組合せに基づいて、今回の遊技が、再遊技であるのか、前述の第一種特別役物に係る役物連続作動装置が作動する遊技(1種BB遊技)であるのかを示すデータをセットする。さらに、サブボーナス後のウエイト待機を行う。ここで、サブボーナスは、前述のサブ制御基板31の側で管理しているボーナスであり、例えば、特定の再遊技(特定リプレイ)に当せんした場合に、その後の所定数のゲームに亘り継続される、といったような遊技状態を意味している。
具体的な例としては、演出上「7」の図柄が入賞ライン上に揃って表示され、特定リプレイの入賞状態となり、更に、この特定リプレイの入賞から30ゲーム間に亘り、AT(アシストタイム)状態とすることで利益を付与する、といったような遊技状態を挙げることができる。そして、サブボーナス後のウエイト待機とは、AT状態が終了する際に、主制御基板61で管理するボーナス(メインボーナス)と同じように、ボーナス終了デモを行うための待機時間を意味している。そして、待機時間の開始契機は、主制御基板61側で特定リプレイに入賞してから30ゲーム経過時のように設定することが可能である。
続いて、この遊技開始セットの処理(S52)においては、図示は省略するが、各種遊技情報を示すコマンドを、それぞれコマンドバッファに書き込む。さらに、満杯検知信号をチェックし、遊技メダル補助収納庫71が満杯の場合は獲得枚数表示LEDにその旨を表すエラーコード(FE)を表示し、遊技を停止する。
遊技メダル補助収納庫71が満杯でない場合又はエラーが解除された場合は、遊技メダル投入の受け付けを行う。この遊技メダル投入の受け付けにおいては、再遊技未作動時の場合は、ブロッカ信号をON(通過可能状態)にして遊技メダル投入の受付を開始する。再遊技作動時の場合は、貯留装置へ遊技メダルの投入が可能であれば(クレジット数が最大数である50に達していなければ)ブロッカ信号をON(メダル流路形成)にし、貯留装置へ遊技メダルの投入が可能でない場合はブロッカ信号のONは行わず、前回の遊技における賭数の遊技メダルの自動投入動作を行う。再遊技作動時のブロッカ処理については後述する。
遊技進行メイン処理においては、続いて、図14中に示すように、遊技メダルの読み込みの処理(S53)を実行する。この遊技メダルの読み込みの処理(S53)においては、遊技メダル枚数データを読み込み、遊技メダル枚数の有無をチェックする。遊技メダルの読み込みの処理(S53)の後、遊技メダルの有無をチェックし(S54)、遊技メダルがない場合には(S54:NO)、遊技メダル投入待ち時の表示(メダルが投入可能なことの報知)の処理(S55)に移行し、遊技メダルがある場合は(S54:YES)、遊技メダル管理の処理(S56)へ移行する。ここで、遊技メダルがあるとは、遊技を行うための規定数を満たすために、遊技メダルが賭け設定(ベット)されている状態を示す。
遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)においては、設定キースイッチ信号がOFFからONになった場合に、ブロッカOFFを行い、設置値表示開始時の制御コマンドをセットする。さらに、設定キースイッチ信号がONからOFFになるまで、設定表示LEDに設定値を表示する。そして、設定値表示終了時の制御コマンドをセットし、ブロッカONを行う。そして、遊技待機表示開始時間が経過している場合は、獲得枚数表示クリアの処理に移行し、その他の場合は処理を終了する。
遊技メダル管理(S56)においては、ブロッカの状態確認の処理を行い、このブロッカの状態確認の処理においては、投入された遊技メダルに基づいた投入処理、清算ボタンやMAXベットボタン(3枚投入ボタン)の操作に基づいた処理を行う。この遊技メダル管理(S56)については後述する(図26参照)。さらに、遊技メダル管理の処理(S56)の後に、ソフト乱数更新のための処理であるソフト乱数更新1(S57)が行われる。このソフト乱数更新1(S57)においては、ソフト乱数更新2を行うが、ソフト乱数更新2は、内蔵乱数加工用乱数の更新を行うものとなっている。
続いて、スタートレバーチェックの処理(S58)においては、スタートレバーの受付チェックを行う。つまり、図示は省略するが、投入・払出センサ異常表示を行い、投入枚数が規定数と一致していない場合は、処理を終了する。さらに、ブロッカON時の監視時間(ブロッカON時監視時間)が経過していない場合は、遊技開始表示LED信号をOFFにし、処理を終了する。続いて、遊技開始表示LED信号をONにする。そして、スタートレバーセンサ信号がOFFからONになった場合はスタートレバー受付に移行し、その他の場合は処理を終了する。
より具体的には、スタートレバー25の受付チェックとして、以下の処理を順に行う。すなわち、セレクタ通路に遊技メダルが滞留しているか否かを表すセレクタ通路センサ滞留フラグをチェックし、遊技メダルが滞留している場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(CH)を表示し遊技を停止する。その他の場合又はエラーが解除された場合は、投入センサ異常検出データをチェックし、異常入力を検出している場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(C0)を表示し、遊技を停止する。これらについての具体的な処理は、後述する。
さらに、その他の場合(異常入力を検出してない場合)又はエラーが解除された場合は、払出センサ異常検出データをチェックし、異常入力を検出している場合は、獲得枚数表示LEDにH0を表示し遊技を停止する。さらに、その他の場合(異常入力を検出していない場合)又はエラーが解除された場合は、オーバーフロー検出データをチェックし、遊技メダル補助収納庫が満杯の場合は、獲得枚数表示LEDにFEを表示し遊技を停止する。その他の場合(遊技メダル補助収納庫が満杯でない場合)又はエラーが解除された場合は、更に以下の処理に移行する。
すなわち、投入された遊技メダル枚数と規定数を比較し、規定数と一致した場合には次の処理(スタートレバー受付とするか否かを決める処理(S59))へ移行し、その他の場合はスタートレバー受付不可として、遊技メダル読み込みの処理(53)へ戻る。さらに、上述のスタートレバー受付とするか否かを決める処理(S59)では、停止ボタン24L〜24R、清算ボタン及び各投入ボタンの操作がない状態で、かつスタートレバーセンサ信号がOFFからONに変化した場合は、スタートレバー受付となり、その他の場合はスタートレバー非受付となる。そして、遊技メダルセレクター44のブロッカ47をOFF(ソレノイドOFF)し、遊技メダルセレクター44を、遊技メダルの通過が不可能な返却状態とする。
スタートレバー受付に係る判定の処理(S59)において、スタートレバー受付でないと判定した場合は(S59:NO)、遊技メダル読込みの処理(S53)へ戻り、スタートレバー受付の場合は(S59:YES)、内蔵乱数(ハードウェア乱数)の取り込みを行い、役抽せん処理である内部抽せん開始の処理(S60)へ移行する。ここで、スタートレバー受付でないと判定した場合(S59:NO)におけるループ処理(S53〜S59)は、スタックポインタのセット(S51)の後に配置されており、このため、スタックポインタのセット(S51)は、常にループ処理(S53〜S59)の前に実行されるようになっている。
内部抽せん開始の処理(S60)においては、条件装置(再遊技、入賞役、役物、役物連続作動装置)に係る役抽せんや、図柄制御番号等の決定のための内部抽せん処理を行う。内部抽せん処理においては、遊技状態に応じて異なる役抽せんテーブルが用いられており、各種の遊技状態やRT状態に応じて当せん番号(当せん役)の種類や当選確率が異なっている。また、内部抽せんのための乱数として、上述の内蔵乱数に、加工用乱数(ここではソフトウェア乱数)を加算して得られたものを使用している。さらに、各種の役に係る抽せんについては、役の種類に基づき抽せんの順番が決められている。なお、内部抽せん開始の処理(S60)の詳細については後述する(図15参照)。
回胴回転開始処理(S61)を含む回胴管理の処理(S61〜S65)においては、回胴の加速から停止の管理が行われる。また、回胴管理の処理(S61〜S65)は、図示は省略するが、前述の擬似遊技を行うための処理である擬似遊技開始処理内でも実行されるものである。そして、回胴管理の処理(S61〜S65)においては、回胴の回転に係る機構の制御が行われるが、これについては後述する。
回胴回転開始の処理(S61)においては、回胴の回転を開始するためのデータセット及び回転不良の検査を行う。より具体的には、データセット要求がある回胴(データセット要求回胴)の有無を判定し、データセット要求回胴がある場合は、要求のある回胴にデータをセットする。さらに、定速中の回胴において回転不良を検出した場合は、当該回胴に対して加速状態セットの要求データをセットして、上述したデータセット要求回胴の有無の判定に戻る。そして、データセット要求回胴がない場合には、前述した制御モジュールであるソフト乱数更新処理1に移行する。
回胴回転開始処理(S61)に続いては、ずらしコマ数(引込みポイント)の作成を行う(S62)。このずらしコマ数作成の処理(S52)においては、停止済みでないすべての回胴について、ずらしコマ数を示すデータを作成する。より具体的には、図示は省略するが、ずらしコマ数作成要求がない場合は、処理を終了する。さらに、第3回胴(51R)、第2回胴(51C)、第1回胴(51L)の順にずらしコマ数作成要求があるすべての回胴に対して、以下の処理を行う。
先ず、ずらしコマ数作成に用いるテーブル検索番号を保存するRWMアドレスを保存すする。続いて、制御回胴番号をRWMに保存し、図柄配列コマ数分の引込みポイント初期化の処理を行う。さらに、コントロール制御実行の処理を行い、テーブルセット制御の処理を行う。さらに、制御図柄番号の初期化の処理を行い、各制御図柄番号に対して以下の処理を行う。
先ず、停止可能位置作成の処理を行う。続いて、ずらしコマ数を、制御回胴及び制御図柄番号に応じたRWMに保存する。さらに、ずらしコマ数作成要求をクリアし、割込み待ちの処理に移行する。
このようなずらしコマ数作成の処理(S62)の後には、回転停止受付チェックの処理(S63)へ移行する。
この回転停止受付チェックの処理(S63)においては、停止操作に係るチェックのため、先ず、全回胴のセンサのチェックを行い、停止受付不可の場合は処理を終了する。さらに、回転中の回胴に対応する停止ボタンセンサの出力信号(停止ボタンセンサ信号)のいずれかがONになった場合は、停止ボタン受付の処理に移行する。さらに、全回胴の回転又は停止状態に合わせて、停止受付情報データをセットし、停止位置を決定して、全回胴停止チェックの処理(S64)へ移行する。
全回胴停止チェックの処理(S64)においては、すべての回胴が停止中の状態であり、かつ停止ボタン(24L、24C、24R)及びスタートレバー25の操作が終了しているかチェックする。この全回胴停止チェックの処理(S64)では、すべての回胴51L〜51Rが停止し、かつ、スタートレバー25及び停止ボタン24L〜24Rの操作が、例えば、前述のように第3停止時にスタートレバー25又はいずれかの停止ボタン24L〜24Rを操作し続けた状態等になく、適正に終了しているかのチェックが行われる。
続く全回胴停止の判定の処理(S65)において、肯定の判定がされた場合は(S65:YES)、表示判定の処理(S66)へ移行し、その他の場合はずらしコマ数作成の処理(S62)に戻る。
表示判定処理(S66)においては、以下の処理を順に行う。すなわち、表示判定を行った結果、図柄の組合せ表示が異常の場合は、獲得枚数表示LEDに対応するエラーコード(E5)を表示し、遊技の動作を停止する。
続いて、入賞による遊技メダル払出しの処理(S67)に移行する。入賞による遊技メダル払出しの処理(S67)においては、入賞による遊技メダル払出がある場合は、遊技メダルを払出す。また、図示は省略するが、この遊技メダルの払出しの際には、払出された遊技メダルの枚数を表示するための表示処理を行う。この遊技メダル枚数の表示処理においては、遊技メダルが1枚払出される毎に、表示装置(ここでは貯留枚数表示部)に表示する値を更新する。
より具体的には、入賞による遊技メダルの払い出し及びBB作動時の払出し枚数の管理のため、先ず、遊技メダル払出開始時の制御コマンドをセットする。続いて、メダル払出信号出力回数をセットし、遊技メダル払出し枚数がない場合は、処理を終了する。さらに、BB作動時の獲得可能枚数を更新し、払出し枚数分、後述する処理を行って、遊技メダル払出終了時の制御コマンドをセットする。
上述の払出し枚数分に係る処理としては、先ず、遊技メダルの払い出し先に応じて以下の処理を行う。すなわち、貯留装置への払い出しが可能な場合には、加算時間待機後に、貯留枚数1枚加算を行い、貯留装置への払い出しが不可能な場合には、遊技メダル1枚払出しを行う。続いて、払出し枚数分に応じた処理として、獲得枚数データを1加算する。
次に、遊技終了時の処理(S68)を行う。この遊技終了時の処理(S68)においては、先ず、再遊技表示LEDを消灯する。続いて、再遊技作動状態フラグ並びに入賞及び再遊技条件装置番号をクリアする。さらに、BB作動時の場合には、BB作動管理の処理を行い、RB作動時の場合には、RB作動管理の処理を行う。また、ボーナス作動中でない場合には、RT状態管理の処理に移行する。
この後、遊技終了時の出力要求をセットし(S69)、前述した制御コマンドセット1を行って(S70)、遊技進行メインの処理を再度実行する。なお、役物や連続作動装置に入賞が発生していても、対応する図柄の組合せが揃っていない場合は、これらの入賞に係るフラグは持ち越す。また、再遊技や小役の条件装置に係るフラグはクリアする。すなわち、上述の遊技状態に応じた終了処理としては、持越し役以外の条件装置番号のRWMクリア処理、RT番号の生成処理、及び、フリーズ状態の移行処理、外部信号データの生成処理、等が行われる。
続いて、遊技進行メイン処理(S51〜S70)における各種の処理のうち、内部抽せん開始処理(S60)について、更に詳細に説明する。前述のように、内部抽せん開始処理(S60)は、遊技を開始できる状況において、スタートレバー操作の受付が検出されると移行する処理である。図15に示すように、内部抽せん開始処理(S60)においては、条件装置番号セット(S81)、図柄制御番号セット(S82)、引込み図柄データセット(S83)、制御図柄セット(S84)、出玉抽せん管理(S85)、条件装置コマンドセット(S86)、回胴回転開始待機(S87)、回胴回転開始準備(S88)の各処理が順に実行される。
これらのうち、条件装置番号セット(S81)においては、先ず、ボーナス条件装置作動時であるか否かの判定を行う。そして、ボーナス条件装置作動時でなければ、ボーナス条件装置番号を示すデータの保存を行い(S502)、入賞及び再遊技条件装置番号を示すデータの保存を行う。
前述の出玉抽せん管理の処理(図15のS85)においては、演出グループ番号に係るデータをセットし、指定番号をセットし、メイン遊技状態管理の処理を行って条件装置コマンドセットの処理(図15のS86)へ移行する。
条件装置コマンドセットの処理(図15のS86)においては、図16に示すように、割込みを禁止し(S511)、AFレジスタの退避(S512)を行って、第2制御に移行して、図柄停止信号出力の処理(S513)を実行する。第2制御として行われるう図柄停止信号出力の処理(S513)は、試射試験用の図柄停止信号データを出力するための処理であるが、その詳細については後述する(図33参照)。
図柄停止信号出力の処理(S513)が終わると、第1制御に係る条件装置コマンドセットの処理(図16)に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S514)。さらに、割込みを許可し(S515)、スタートレバー受付時コマンドテーブルをセットし(S516)、呼び出し元へ復帰する。
回胴回転開始待機の処理(図15のS87)においては、前述の最小遊技時間が経過したか否かを判定し、最小遊技時間が経過すると、最小遊技時間のデータを保存する。続いて、条件装置出力時間の保存を行い、コマンド送信待ちの処理を行う。
回胴回転開始準備の処理(図15のS88)においては、回胴停止順番データ及び押し順データを初期化し、回胴停止フラグ及びずらしコマ数の作成要求に係るデータを初期化する。さらに、初期化図柄群数のデータをセットし、図柄制御データテーブル1のセットを行う。また、初期化開始RWMアドレスのセットを行い、停止図柄データの初期化を行う。
続いて、全回胴回転開始時の出力要求に係るデータをセットし、前述したの同じ制御コマンドセット1を実行する。そして、全回胴回転開始ビット及び回転開始準備状態に係るデータをセットし、回転開始回胴ありを示すデータをセットする。
次に、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)における表示判定処理(S66)について説明する。図17は、表示判定(S66)の処理の内容を示している。この表示判定処理においては、獲得枚数表示クリア処理(S401)が実行され、その後に各種データのセット処理(S402、S403)や、E5エラーのセット処理(S404)が実行される。
上述の獲得枚数表示クリア処理(S401)は、獲得枚数表示のデータをクリアするためのものであり、前述した貯留投入処理(図27参照)における獲得枚数表示クリアの処理(S339)と同様な処理である。さらに、上述の各種データのセット処理(S402、S403)は、所定の停止図柄データに係るRWMアドレスのセット(S402)、及び、制御図柄群数や蹴飛ばし図柄データに係るRWMアドレスのセット(S404)である。
ここで、蹴飛ばし図柄データは、役抽せんの結果に対応しない図柄組合せを構成する図柄データである。そして、この蹴飛ばし図柄データには、例えば、前述のBB(ビッグボーナス)に当せんしていない場合における、BBの図柄組合せを構成する一部の図柄に係る図柄データなどが該当する。
さらに、蹴飛ばし図柄に係る集合演算を行い(S405)、蹴飛ばし図柄データと、このときの遊技で表示された図柄の相関を演算する。そして、表示された図柄が蹴飛ばし図柄に該当するか否かの判定を行い(S406)、蹴飛ばし図柄が表示されている場合には(S406:YES)、復帰不可能エラー処理(図29参照)へ移行する。この復帰不可能エラー処理については後述する。
一方、蹴飛ばし図柄が表示されていない場合には(S406:NO)、次の停止図柄データアドレスのセット(S407)、次の蹴飛ばし図柄データアドレスのセット(S408)を行う。そして、制御図柄群数に応じた分の判定が終了したか否かを判定し(S409)、終了している場合には(S409:YES)、1ライン表示判定処理(S421)へ移行する。また、制御図柄群数に応じた分の判定が終了していない場合には(S409:NO)、蹴飛ばし図柄に係る演算処理(S405)の直前に戻る。
上記S409で、制御図柄群数に応じた分の判定が終了している場合には(S409:YES)、S421へ移行し、1ライン表示判定処理を実行する。この1ライン表示判定処理(S421)では、有効ライン1ラインの表示判定及び表示時のデータセットを行う。具体的には、表示された図柄組合せに応じて、作動種別、図柄組合せ表示フラグ、遊技メダル払出枚数データ、払出し枚数バッファ及び入賞図柄グループを保存する。
続いて、全回胴回転停止時の演出表示の処理(S422)により、全回胴停止時の演出表示のための処理を行う。この全回胴回転停止時の演出表示処理(S422)では、3番目の停止操作に係る第3停止時待機時間が通過するまで待機し、メイン遊技状態管理の処理を行い、全回胴回転停止時における制御コマンドをセットし、全回胴回転停止時におけるRWM初期化を行う。
さらに、投入・払出センサ異常表示の処理(S423)に進み、詳細は後述するが、投入・払出センサ異常セットの処理を行う。そして、エラー表示要求の有無をチェックし、エラー表示要求がある場合は、該当するエラーのエラー表示を行い、その他の場合は処理を終了する。また、エラーが解除された場合は、投入・払出センサ異常クリアを行う。
図57は、上述の投入・払出センサ異常表示処理(図17のS423)をより具体的に示している。この投入・払出センサ異常表示処理では、図57に示すように、割込みを禁止し(S431)、AFレジスタの退避を行って(S432)、第2制御に係る投入・払出センサ異常セットの処理を行う(S433)。この投入・払出センサ異常セット処理(S433)の詳細については後述する(図36参照)。
投入・払出センサ異常セット処理(S433)の後、AFレジスタの復帰を行い(S434)、割込み許可を行い(S435)、エラー表示要求データ取得の処理を行う(S436)。このエラー表示要求データ取得処理(S436)においては、エラー表示要求データを取得する。そして、エラー表示要求データがあるか否かの判定を行い(S437)、エラー表示要求データがない場合には(S437:NO)、処理を終了する。上記S437で、エラー表示要求データがある場合には(S437:YES)、エラー表示の処理(S438)を行う。このエラー表示処理(S438)の詳細については後述する(図24参照)。
この後、割込みを禁止し(S439)、AFレジスタの退避を行って(S440)、第2制御に係る投入・払出センサ異常クリアの処理(S441)を行う。この投入・払出センサ異常クリア処理の詳細については後述する(図37参照)。投入・払出センサ異常クリア処理(S441)の後、AFレジスタの復帰を行い(S442)、割込みを許可し(S443)、先頭の割込み禁止の処理(S431)へ戻る。
<主制御基板におけるタイマ割込み処理>
次に、タイマ割込み処理について、図18に基づき説明する。なお、ここではタイマ割込み処理の概要を説明し、タイマ割込み処理で用いられる各種の制御モジュールのうち、本実施例において主要なものについては後述する。タイマ割込み処理は、図12に示す電源投入時の処理や、図13に示す設定変更装置処理(S27参照)での起動に基づき、所定周期(ここでは2.235ms)ごとに繰り返し実行されるものである。
このタイマ割込み処理においては、割込み開始時の初期化処理として、レジスタの値を退避し(S541)、重複割込の禁止のための割込みフラグのクリアを行う(S542)。そして、この初期化処理におけるレジスタの退避の処理(S541)は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)で使用されているレジスタを、このタイマ割込み処理で使用できるようにするためのものである。
続いて、電源断処理(S543)を実行する。この電源断処理(S543)においては、電源断検知信号の有無の判定の後に各種の処理を行うが、その詳細について後述する。さらに、割込みカウンタを更新し(S544)、入力ポートデータ生成(S545)、回胴駆動管理(S76)、ポート出力(S547)、制御コマンド送信(S548)、LED表示(S549)、サブ報知データ出力(S550)、タイマ計測(S551)の各処理を順次実行する。
そして、これらを実行した後に、図中に示すように、エラー管理の処理(S552、図20参照)へ移行する。続いて、外部信号出力データ管理の処理(S759)、外部信号出力の処理(S760)を順に行う。これらの各処理(S759、S760)については後述する。
さらに、AFレジスタの退避を行い(S761)、第2制御に移行して、試験信号出力の処理(762)を行う。この試験信号出力の処理(S762)については後述する(図35参照)。試験信号出力の処理(S762)が終わると、第1制御に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S763)。そして、ソフト乱数管理の処理(S764)を行い、レジスタ復帰(S765)の後に割込み許可を行い、処理を終える。
なお、以下では、タイマ割込み処理における各処理(S543、S545〜551等)について説明するが、ここでは先ず、上述した各処理のうちの電源断処理(S543)について説明する。
<<電源断処理>>
電源断処理(S543)においては、図19に示すように、前回電源断検知信号がONであるか否かの判定を行い(S561)、ONである場合には(S561:YES)、今回の入力ポート0データの入力を行う(S562)。さらに、電源断検知信号がONであるか否かの判定を行い(S563)、ONである場合には(S563:YES)、クリア出力ポートアドレス及び出力ポート数のデータをセットする(S564)。
続いて、出力ポート(0〜6)をOFFし(S565)、次の出力ポートアドレスのデータをセットする(S566)。さらに、出力が終了したか否かの判定を行い(S567)、終了していれば(S567:YES)、スタックポインタの保存を行う(S568)。上記S567で、出力が終了していなければ(S567:NO)、上記S565の、出力ポート(0〜6)をOFFする処理(S565)へ戻る。
上記S568の後、電源断処理済みフラグのセットを行い(S569)、RWMチェックサムデータのクリアを行い(S570)、RWMチェックサム算出用の初期データをクリアする(S571)。また、RWMチェックサムの算出を行い(S572)、全バイトについての算出が終了したか否かの判定を行う(S573)。さらに、全バイトについての算出が終了していれば(S573:YES)、RWMチェックサムデータのセットを行う(S574)。そして、RWMのアクセスを禁止し(S575)、処理をループさせてリセット待ちの状態となる(S576)。
なお、上記S561で、前回電源断検知信号がONでなかった場合(S561:NO)や、上記S563で、電源断検知信号がONでなかった場合(S563:NO)には、処理を終了する。
電源断処理の実行の契機としては、メインCPU81のNMI端子(図示略)に電圧低下を示す電源断信号が入力されたことに基づきノンマスカブル割込み(NMI)を発生させるハードウェア的なものと、割込み処理で、電圧低下が検知された際に立てた電源断フラグを確認して行うソフトウェア的なものなどがある。また、NMI端子に入力される電源断信号に基づき、電源断フラグを設定し、電源断処理の実行契機としても良い。
<<入力ポートデータ生成>>
続いて、入力ポートデータ生成処理においては、入力ポート0〜2の読み込みの処理を行う。
<<回胴駆動管理>>
上述の回胴駆動管理の処理においては、各回胴の駆動制御を行う。より具体的には、回胴数をセットし、回胴データアドレスセットの処理を行う。さらに、回胴駆動制御を行い、全回胴について終了すれば、ポート出力の処理(図18のS547)へ移行する。上記処理で、回胴駆動制御が全回胴について終了していない場合には、回胴データアドレスセットの処理へ戻る。
<<<回胴駆動制御>>>
続いて、上述の回胴駆動制御の処理について説明する。回胴駆動制御の処理においては、回胴の停止中であるか否かの判定を行い、停止中でなければ、回転開始準備の状況であるか否かの判定を行う。さらに、回転開始準備の状況であれば、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタの補正を行い、加速状態のデータのセットを行って、更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする。
ここで、上記回胴の停止中であるか否かの判定処理で、回胴停止中の状況でなければ、処理を終了する。また、上記回転開始準備の状況であるか否かの判定処理で、回転開始準備の状況でなければ、間の処理を行わずに、前述の更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする処理を行う。
上記更新用アドレスに回胴駆動状態のデータをセットする処理の後に、回胴駆動パルス出力カウンタを−1し、出力カウンタが0であるか否かの判定を行う。さらに、出力カウンタが0である場合には、駆動パルスクリアデータ及び停止状態のデータをセットし、モータ(回胴ステッピングモータ)の4相をOFFする。ここで、上記出力カウンタが0であるか否かの判定処理で、出力カウンタが0でない場合には、処理を終了する。
続いて、減速中であるか否かの判定を行い、減速中でなければ、回胴駆動パルス出力カウンタを+1する。さらに、回胴が定速中の状況にあるか否かの判定を行い、定速中であれば、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定を行う。
そして、上記回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定処理で、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であれば、回胴回転不良検出カウンタを+1し、回胴駆動パルス更新の処理を行う。また、上記回胴が定速中の状況にあるか否かの判定処理で、定速中でない場合や、上記回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数であるか否かの判定処理で、回胴駆動パルスデータ検索用カウンタが偶数でない場合には、間の処理を行わず、回胴駆動パルス更新の処理を行う。
続いて、定速状態セットの処理を行い、加速中であるか否かの判定を行う。さらに、加速中であれば、パルス切り替え回数を−1し、切り替え回数が0であるか否かの判定を行う。そして、切り替え回数が0でない場合には、更新用アドレスに回胴駆動パルス出力カウンタのデータをセットする。
さらに、パルス切り替え回数のデータを取得し、回胴立ち上がりパターンテーブルをセットする。そして、指定アドレスデータセットの処理を行い、更新用アドレスの回胴制御データセットを更新して、処理を終了する。上記切り替え回数が0であるか否かの判定処理で、切り替え回数が0であった場合には、間の処理を行わず、処理を終了する。
上記加速中であるか否かの判定処理で、回胴が加速中の状況でなかった1場合には、1図柄のステップ番号RWMアドレスのセットを行い、定速中か否かの判定を行う。さらに、低速中であった場合には、回胴センサ信号を取得し、取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定を行う。
上記取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定処理で、制御回胴の回胴センサのものであると判定した場合には、回胴センサ信号の立ち上がりを検出したか否かの判定を行う。さらに、回胴センサの立ち上がりであった場合には、回胴センサ通過時基準図柄番号を保存し、回胴回転不良検出カウンタを初期化する。
続いて、基準ステップ数補正値をセットし、回胴センサ通過時基準ステップ数を生成し、回胴センサ通過時基準ステップ数を保存し、処理を終了する。上記取得した回胴センサ信号が制御対象となっている回胴の回胴センサのものであるか否かの判定処理で、取得した回胴センサ信号が制御対象回胴のものでなかった場合には、前述の、回胴センサ信号取得の処理へ移行する。また、上記回胴センサ信号の立ち上がりを検出したか否かの判定処理で、回胴センサ信号の立ち上がりであった場合には、回胴センサ通過済みであるか否かの判定を行う。また、上記定速中か否かの判定処理で、低速中でなかった場合にも、回胴センサ通過済みであるか否かの判定を行う。
上記回胴センサ通過済みであるか否かの判定処理で、回胴センサ通過済みであった場合には、1図柄のステップ数を−1し、1図柄分動いたか否かの判定を行う。上記回胴センサ通過済みであるか否かの判定処理で、回胴センサ通過済みでなかった場合には、処理を終える。さらに、1図柄分動いた場合には、1図柄のステップ数である16を保存し、図柄番号の更新を行う。
さらに、1図柄のステップ番号RWMアドレスをセットし、図柄番号を+3し、所定の除算((図柄番号+3)÷5)を行う。また、図柄番号+3の値が5の倍数であるか否かの判定を行い、判定結果が5の倍数でなかった場合には、図柄ステップ数を補正し、減速開始図柄位置に達したか否かの判定を行う。
上記図柄番号+3の値が5の倍数であるか否かの判定処理で、判定結果が5の倍数であった場合には、前述の、図柄ステップ数の補正を行わずに、上記減速開始図柄位置に達したか否かの判定の処理を行う。上記1図柄分動いたか否かの判定処理で、回胴が1図柄分動いていなかった場合には、間の処理を行わずに、前述の、減速開始図柄位置に達したか否かの判定の処理を行う。
上記減速開始図柄位置に達したか否かの判定処理で、減速開始図柄位置に達した場合には、減速パルスカウンタのセットを行い、減速開始図柄位置に達していない場合には、処理を終える。さらに、上記減速パルスカウンタのセットの後、減速状態のセットを行い、減速パルスデータのセットを行い、モータの4相をONして、回胴状態のセットを行う。ここで、前述の、減速中であるか否かの判定処理で、減速中でなかった場合には、間の処理を行わずに、上記回胴状態のセットの処理を行う。
上記回胴状態のセットの処理の後、回胴状態が減速開始から減速中に変化したか否かの判定を行い、回胴状態が減速中に変化した場合には、回胴回転停止時の出力要求のセットを行う。そして、前述の制御コマンドセット2の処理(参照)を行い(S649)、処理を終える。上記回胴状態が減速開始から減速中に変化したか否かの判定処理で、回胴状態の変化がなかった場合には、間の処理を行わず、処理を終える。
<<ポート出力>>
前述のポート出力の処理(図18のS547)においては、出力ポート0及び1の出力を行う。より具体的には、出力ポート0のデータを生成し、出力ポート0のデータを出力する。さらに、出力ポート1のデータを生成し(S663)、出力ポート1のデータを出力して、制御コマンド送信の処理(図18のS548)に移行する。
<<制御コマンド送信>>
上述の制御コマンド送信の処理(図18のS548)においては、周辺基板に送信する制御コマンドを出力する。より具体的には、制御コマンドバッファアドレスをセットし、制御コマンド読み込みポインタのデータを取得する。さらに、指定アドレスをセットし、送信対象制御コマンドアドレスのセットを行う。そして、制御コマンドの有無を判定し、未送信の制御コマンドがある場合は、制御コマンド出力の処理を行い、出力ポート7及び8に制御コマンドを出力する。
続いて、サブ制御データストローブ信号をONにした状態で、出力ポート2に出力データを出力し、送信済みの制御コマンド保存バッファをクリアし、制御コマンド読込ポインタを更新する。さらに、サブ制御データストローブ信号をOFFにした状態で、出力ポート2に出力データを出力する。そして、出力ポート7及び8にクリアデータ(制御コマンドクリアデータ)を出力して、LED表示の処理(図18のS549)に移行する。上記で、未送信の制御コマンドがなかった場合は(S675:NO)、間の処理を行わず、上記の、サブ制御データストローブ信号をOFFにした状態での、出力ポート2に出力データを出力する処理を行う。
<<LED表示>>
上述のLED表示の処理(図18のS549)においては、LED表示カウンタを更新し、カウンタ値をもとに、出力するLEDデジット1〜5信号を決定し、出力するLEDデジット1〜5信号に対応したLEDの表示要求がれば、出力するデータに対応したLEDセグメントA〜G信号をセットする。表示要求がない場合には、LEDセグメントA〜G信号をすべてOFFにする。そして、出力するLEDデジット1〜5信号及びLEDセグメントP信号により表示されるLEDの表示要求がある場合は、LEDセグメントP信号をONにし、LEDデジット及びLEDセグメントの出力を行って、LEDデジット及びLEDセグメントの出力を更新する。
より具体的には、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4をOFFし、LED表示カウンタを更新する。さらに、LED表示カウンタが0であるか否かの判定を行い、LED表示カウンタが0であれば、LED表示カウンタを初期化して、LED表示カウンタのデータ及びLED表示要求フラグを取得する。
上記LED表示カウンタが0であるか否かの判定処理で、LED表示カウンタが0でなければ、LED表示カウンタの初期化を行わずに、LED表示カウンタのデータ及びLED表示要求フラグを取得する。さらに、今回表示するデジットのセグメント表示要求の確認に係るデータをセットし、表示要求があるか否かの判定を行う。そして、表示要求がある場合には、エラー表示データの取得を行い、エラー表示データのセットを行う。
続いて、7セグLEDセグメントテーブル2をセットし、設定データを取得する。さらに、設定値表示データの生成を行い、設定値表示要求があるか否かの判定を行う。そして、設定値表示要求がない場合には、貯留枚数データを取得し、上位桁用オフセットのデータを取得する。
さらに、貯留枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定を行い、貯留枚数(上位桁)表示要求がない場合には、貯留枚数(下位桁)表示要求があるか否かの判定を行う。このS707で貯留枚数(下位桁)表示要求がなかった場合には、設定変更装置作動中表示データ、獲得枚数データ、及び、表示データの取得を行い、エラー表示時であるか否かの判定を行う。
続いて、上記エラー表示時であるか否かの判定処理でエラー表示時であった場合には、7セグLEDセグメントテーブル1をセットし、上位桁用オフセットのデータを取得する。さらに、獲得枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定を行い、ない場合には、下位桁用オフセットのデータを取得する。また、セグメント出力データの取得を行い、所定のセグメントPに係る表示要求があるか否かの判定を行う。
そして、セグメントP表示要求があった場合(S715:YES)には、セグメントP出力データをセットし(S716)、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4への出力を行う。
前述した表示要求があるか否かの判定処理で表示要求がなかった場合には、間の処理を行わずに、前述のセグメントPに係る表示要求を確認する処理へ移行する。また、前述の設定値表示要求があるか否かの判定処理で設定値表示要求があった場合には、セグメント出力データ取得の処理へ移行する。
さらに、前述した貯留枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、貯留枚数(上位桁)表示要求があった場合には、前述の、下位桁用オフセットのデータを取得する処理を移行し、前述の、貯留枚数(下位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、貯留枚数(下位桁)表示要求があった場合には、前述の、セグメント出力データの取得の処理へ移行する。また、前述したエラー表示時であるか否かの判定処理において、エラー表示時でなかった場合には、7セグLEDセグメントテーブル1のセットを行わずに、上位桁用オフセットのデータを取得する。
さらに、前述した獲得枚数(上位桁)表示要求があるか否かの判定処理で、獲得枚数(上位桁)表示要求があった場合には、前述の、セグメント出力データの取得の処理へ移行する。また、前述したセグメントP表示要求がなかった場合には、前述の、LEDデジット・セグメントに対応した出力ポート3及び4への出力の処理へ移行する。
<<サブ報知データ出力>>
前述のサブ報知データ出力の処理(図18のS550)においては、周辺基板に送信する報知データを出力するため、停止受付情報データにより、停止ボタン1〜3報知データをセットする。さらに、遊技メダル限界(貯留限界枚数ともいい、ここでは50枚。)に達したか否か等に係る所定条件をすべて満たした場合は、3枚投入ボタン報知データをセットする。そして、入力ポート0レベルデータにより、設定/リセットボタン報知データ、設定キースイッチ報知データ、ドアスイッチ報知データ及び設定ドアスイッチ報知データをセットする。また、出力ポート6にセットした報知データを出力する。
より具体的には、停止受付情報データをセットし、遊技メダル限界チェックの処理を行う。さらに、遊技メダル限界に達しているか否かの判定を行い、達していなければ、ブロッカ信号がOFFか否かの判定を行う。
また、ブロッカOFFでなければ、貯留枚数の確認のための判定を行い、貯留枚数があれば、遊技メダルの通過があったか否かを判定する。そして、上記遊技メダルの通過があったか否かの判定処理で、遊技メダルの通過がなければ、3枚投入ボタン報知データをセットする。そして、設定/リセットボタン報知データ、設定キースイッチ報知データ、ドアスイッチ報知データ及び設定ドアスイッチ報知データをセットする。続いて、出力ポート6にセットした報知データを出力する。
上記遊技メダル限界に達しているか否かの判定処理で遊技メダル限界に達していた場合、上記ブロッカ信号がOFFか否かの判定処理でブロッカ信号がOFFだった場合、上記貯留枚数の確認のための判定処理で貯留枚数がなかった場合、或いは、上記遊技メダルの通過があったか否かの判定処理で遊技メダル通過が検出されていた場合には、3枚投入ボタン報知データをセットする処理を行わず、設定/リセットボタン報知データ等のセットを行う。
<<タイマ計測>>
前述のタイマ計測の処理(図18のS551)においては、タイマの更新処理を行い、すべてのタイマ用RWMについて1減算をする(0未満の場合は0をセットする)。より具体的には、計測開始タイマアドレスをセットし、1バイトタイマ数をセットする。さらに、カウントダウンの処理を行い、次のタイマアドレスをセットする。続いて、1バイトタイマ計測が終了したか否かの判定を行い、終了していれば、2バイトタイマ数をセットする。上記1バイトタイマ計測が終了したか否かの判定処理で、1バイトタイマ計測が終了していない場合には、カウントダウンの処理へ戻る。
上記2バイトタイマ数をセットする処理で2バイトタイマ数をセットした後には、2バイトタイマ値の更新を行い、次のタイマアドレスをセットする。そして、2バイトタイマ計測が終了したか否かの判定を行い、2バイトタイマ計測が終了していなければ、上述の2バイトタイマ値を更新する処理に戻る。
<<エラー管理>>
前述したエラー管理(図18及び図20参照)においては、図20に示すように、セレクタ通路センサの出力信号(セレクタ通路センサ信号)の立ち上がりが検出されているか否かの判定を行う(S751)。そして、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されている場合には(S751:YES)、ブロッカOFF時監視時間(本実施例では約100.57ms)及びブロッカON時監視時間をセットする(S752)。さらに、AFレジスタの退避を行い(S753)、第2制御に移行して、エラーチェックの処理(S754)を行う。このエラーチェックの処理(S754)については後述する(図38参照)。
エラーチェックの処理(S754)が終わると、第1制御に戻り、AFレジスタの復帰を行う(S755)。さらに、エラー検出時であるか否かの判定(S756)を行い、エラー検出時であれば(S756:YES)、エラー検出時の出力要求をセットする(S757)。上記S751で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されていなかった場合には(S751:NO)、間の処理を行わず、上記S753の、AFレジスタ退避の処理を行う。
上記S757でエラー検出時の出力要求をセットした後には、前述した制御コマンドセット2の処理を行い(S758)、処理を終了する。
<<外部信号出力データ管理>>
前述の外部信号出力データ管理の処理(S759)においては、外部信号1〜5の出力データ生成処理を行うため、外部信号フラグ及び外部信号1管理時間の値に応じて、外部信号1〜3の出力データをセットする。さらに、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONの場合は、外部信号5の出力データをセットする。また、設定キースイッチ信号がONで、且つ、電源断復帰時外部信号4出力時間未経過又はエラー検出フラグの出力がある場合は、外部信号4の出力データをセットする。
より具体的には、外部信号フラグを取得し、外部信号1管理時間が経過したか否かの判定を行う。外部信号1管理時間が経過していなければ、外部信号1出力データをセットし、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。そして、ONとなっていれば、外部信号5の出力データをセットし、設定キースイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。
設定キースイッチ信号がONとなっていなければ、エラー検出フラグ及び電源断復帰時外部信号4出力時間のデータチェクを行い、全データが無くなったか否かの判定を行う。そして、全データが無くなっていなければ、外部信号4出力データセットを行い、外部信号出力の処理(図18のS760)へ移行する。
前述の外部信号1管理時間が経過したか否かの判定処理において、外部信号1管理時間が経過していれば、外部信号1出力データセットを行わずに、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。また、ドアスイッチ信号又は設定ドアスイッチ信号がONとなっていなければ、外部信号5の出力データセットを行わずに、設定キースイッチ信号がONとなったか否かの判定を行う。
さらに、設定キースイッチ信号がONとなっていれば、間の処理を行わずに、外部信号4出力データセットを行う。また、上記S778で、全データが無くなっていれば、前述の外部信号4出力データセットを行わずに、外部信号出力の処理(図18のS760)へ移行する。
<<外部信号出力>>
前述の外部信号出力の処理(図18のS760)においては、外部信号1〜5、メダル投入信号及びメダル払出信号の出力データを出力する。
<<ソフト乱数管理>>
前述のソフト乱数管理の処理(図18のS764参照)においては、ソフト乱数更新2の処理を行う。
<電源復帰処理>
続いて、前述の電源投入時処理(図12参照)において説明した電源復帰処理について、図21に基づき説明する。この電源復帰処理は、主制御基板61における前述の電源投入時の処理(図12参照)において、電源断復帰データが正常と判定した場合(S12:YES)に移行する処理である。
図21に示す電源復帰処理においては、スタックポインタ内の値を電源断時の状態に復帰させ(S311)、電源断復帰時初期化開始アドレス及び初期化バイト数のデータをセットする(S312)。さらに、RWM初期化の対象として定められた範囲を初期化し(RWM初期化1(S313))、AFレジスタの退避を行う(S314)。そして、第2制御に移行し、後述するRWM初期化2(図30参照)を行った後、第1制御に戻って、AFレジスタの復帰を行う(S316)。
また、その後の入力ポート読込処理(S317)において、所定の入力ポート(0〜2)を読み込み、入力データを、電源断前のものから最新のものに更新する。さらに、タイマ割込みを起動し(S318)、電源断処理済みフラグ(電源断実行処理フラグ)を示すデータをRWMからクリアした後(S319)、電源断時に発生したタイマ割込みの処理へ復帰する。上述の割込みの起動設定の処理(S318)においては、割込みの種類や、タイマ割込みの周期を設定する。この処理の後、タイマ割込み処理が実行可能となる。本実施例では、タイマ割込みの周期は、2.235msとなっている。
ここで、入力ポート読込処理(S317)において入力ポートを読み込んだ後にタイマ割込みを起動するのは(S318)、上述のように入力ポート読込処理(S317)で入力データを最新のデータに書き換えることを考慮したものである。例えば、電源断時に設定キースイッチ68がONであり、電源復帰前に設定キースイッチ68がOFFとなっていた場合、入力ポート読込処理(S317)の処理がなかった場合には、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成処理(図18中のS545参照)により設定キースイッチ68の立下りデータが生成されてしまう。具体的には、前述の「遊技メダル投入待ち時の表示」(図14中のS55参照)のときに、電源断が行なわれて上記のような設定キースイッチ68の変更があったら、電源断復帰時に、立下りデータをもとに設定値確認状態から通常状態に移行するという意図しない処理が実行される。したがって、上述のように入力ポートの読み込み(S317)の後に、タイマ割込みの起動(S318)が実行されるようになっている。
<エラーの種類>
次に、本実施例のスロットマシン10における各種のエラーのうち、遊技メダルの取扱いに係るエラーについて説明する。この遊技メダルの取扱いに係るエラーとしては、エラーの解除後に復帰が可能なエラーと、復帰が不可能なエラーとがある。これらのうち、復帰が可能なエラーには、遊技メダルの払出しに係るエラーである、HEエラー、HPエラー、HQエラー、及び、FEエラーと、遊技メダルの投入に係るエラーである、CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラーがある。
上述の各種のエラーのうち、HEエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダルが空と判断した場合のエラーであり、HPエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダル出口に遊技メダルが詰まったと判断した場合のエラーである。さらに、HQエラーは、払出センサ(図示略)に異常入力があったと判断した場合のエラーであり、FEエラーは、前述のように遊技メダル補助収納庫71が満杯と判断した場合のエラーである。
また、CPエラーは、投入された遊技メダルが不正通過したと判断した場合のエラーであり、C0エラーは、前述のように投入センサ(ここでは投入センサ2)に異常入力があったと判断した場合のエラーである。さらに、C1エラーは、メダル通路105における投入センサ45及びセレクタ通路センサ46が設けられた部位に異常があったと判断した場合のエラーであり、CHエラーは、前述のようにセレクタ通路センサ46に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。また、CEエラーは、投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
これらのエラーに係るエラー解除条件は、要因を除去した状態で設定/リセットボタン69の信号(設定/リセットボタン信号)をOFFからONに変化させる解除操作が行われることである。さらに、ドアスイッチ60に係るドアスイッチ信号、及び、設定ドアスイッチ67に係る設定ドアスイッチ信号がONの場合に、上述の解除操作が有効となる。
一方、復帰が不可能なエラーとしては、E1エラー、E5エラー、E6エラー、E7エラーがある。これらのうち、E1エラーは、電源断復帰が正常に行えない場合のエラーであり、E5エラーは、全回胴停止時の図柄の組合せ表示が異常の場合のエラーである。さらに、E6エラーは、設定値が範囲外の場合のエラーであり、E7エラーは、メインCPU81における乱数更新用のRCK端子(図示略)に入力されたクロックの周波数異常、又は内蔵乱数(16ビット乱数)の更新状態異常を検知した場合のエラーである。
<<CPエラー(遊技メダル不正通過)>>
続いて、遊技メダルの投入に係るエラーである、CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラーの検出態様について説明する。先ず、CPエラーについては、前述の遊技メダル投入時の処理(より具体的には、後述する遊技メダル投入チェックの処理)において、図8(a)のような投入センサのON/OFF順序を正常通過と判断し、遊技メダル1枚受付の状態となる。すなわち、図8(a)においては、左端に投入センサON/OFF順序が5段階で示されている。さらに、その右側には、各順序1〜5の段階における、投入センサ1信号及び投入センサ2信号のON/OFFの状態が示されている。そして、投入センサ1信号及び投入センサ2信号は、通常時はOFFの状態にあり、遊技メダルを検出した場合にONとなる。
遊技メダルの検出がない場合には、順序1に示すように、投入センサ1信号及び投入センサ2信号がともにOFFとなっている。そして、正規の遊技メダルが遊技メダルセレクター44の遊技メダル入口106に進入し、メダル通路105を流下すると、順序2に示すように、メダル通路105の上流側に位置する投入センサ1信号が先にONとなり、続いて、投入センサ1信号がON状態にあるうちに、順序3に示すように、投入センサ2信号もONとなる。さらに、遊技メダルの流下に伴って、順序4に示すように、投入センサ1信号が先にOFFとなり、その後に、順序5に示すように、投入センサ1信号及び投入センサ2信号がともにOFFとなる。そして、このような順序で投入センサ1信号及び投入センサ2信号のON/OFFが検出された場合には、メインCPU81(図5参照)は、1枚の遊技メダルが正常に通過したと判断する。なお、より具体的には、後述するセレクタ通路センサ配置部位滞留のエラー(CHエラー)の判定結果も併せて参照し、双方のエラーが検出されていない場合に、メインCPU81は、1枚の遊技メダルが正常に通過したと判断する。
また、その他の場合は遊技メダル不正通過と判断し、エラーとなる。ただし、図8(b)中の順序1〜3に示すように、投入センサ1信号のみがONとなって検出され、投入センサ2信号が検出されない場合には、遊技メダルが上流側に戻ったものとしての取扱いがされ、エラーとならず、投入センサ1信号の入力を無効とする。このように図8(b)のような場合にエラーとしない理由としては、ブロッカOFF時においても遊技メダルが投入センサ1のみは検出する場合があるからである。そして、このような場合においてもエラーの報知や遊技の停止処理がなされると遊技者の遊技のリズムを崩すこととなるため、エラーと判定しないように制御している。
<<C0エラー(投入センサ異常入力)>>
次に、C0エラーにおいては、図8(c)に示すように、ブロッカ(47)を制御するためのデータであるブロッカ信号を、ON(遊技メダルの通過状態)からOFF(遊技メダルの返却状態)に変化させた後、所定時間(ここでは約500.60ms)が経過してから、ブロッカがOFF(返却状態)の間に、投入センサ2信号に入力があったか否かが判定される。この所定時間は、後述する投入センサ異常入力検出開始時間であり、投入センサに係る異常入力の検出を開始するまでの時間となっている。
そして、所定時間(投入センサ異常入力検出開始時間)の経過後に、ブロッカ信号がOFF(遊技メダルの返却状態)のままであるにも関わらず投入センサ2信号に入力があった場合(ONとなった場合)には、投入センサ(45)に異常入力があったと判断し、図中の中段に示すように、エラー監視が有効(ON)となる。そして、このようにエラーを検出すると、投入センサ2信号が、エラー要因が除去されるまでONとなり、C0エラーに対応したエラー表示の出力要求が行われ、その後の所定タイミングでC0エラーの表示が実行される。エラー表示が行われるタイミングとしては、遊技メダル投入待ちの間、スターレバー受付待ちの間、又は、全回胴回転停止後がある。
ただし、本実施例では、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、又は、C1エラーが既に起こっている間には、図8(c)に示すようなC0エラーの検出要因を改めて満たしても、異常入力とは判断しない。
<<C1エラー(メダル通路異常)>>
次に、C1エラーにおいては、図9(a)の中段に示すように、セレクタ通路センサ46がOFFからONになると、図中の上部に示すように、投入監視カウンタを1加算する。さらに、図中の下段に示すように、遊技メダルが投入センサ45を正常に通過した場合の投入センサ2信号がONからOFFになったときに投入監視カウンタを1減算する。そして、正常投入があった場合の投入センサ2信号がONからOFFに切り替わる度に、投入監視カウンタを1減算し、投入監視カウンタが所定範囲(例えば0〜3の範囲)外となった場合にはエラーになる。
つまり、投入監視カウンタが所定範囲内の値である場合には正常と判断し、所定範囲から外れると異常と判断する。この投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値(ここでは3)は、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(105)までの距離と、遊技メダルのサイズとの関係により定めることが可能である。例えば、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離が、遊技メダルの直径を超え、遊技メダルを2枚並べた寸法(ここでは50(=25×2)mm)以下である場合には、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの間に、1枚の遊技メダルの全体と、2枚の遊技メダルの1部ずつとで、最大3枚の遊技メダルが並ぶ場合が想定される。このため、投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値を3とすることができる。
また、このような考え方に限らず、例えば、エラー検出に一層の確実性を持たせるために、投入監視カウンタに係る所定範囲の最大値を「2」としたり、エラー検出精度を敢えて緩和して、上記最大値を「4」としたりすることも可能である。さらに、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離に応じて、上記最大値を「3」や「4」以外の値とすることも可能である。さらに、セレクタ通路センサ46から投入センサ2(116)までの距離としては、セレクタ通路センサ46の最上流部位から投入センサ2(116)のマイクロセンサの中央部位(光軸部位)としたり、セレクタ通路センサ46の中央部位から投入センサ2(116)の最上流部位とするなど、種々に設定することが可能である。なお、投入監視カウンタは、後述するように、ブロッカ信号をOFFからONにするときに0にクリアされる。
<<CHエラー(セレクタ通路センサ配置部位滞留)>>
次に、CHエラーにおいては、図9(b)に示すように、セレクタ通路センサ46がONになったまま所定時間(ここではセレクタ通路センサ滞留時間である446.97ms)経過すると、遊技メダルが滞留したと判断し、エラーとなる。この所定時間は、セレクタ通路センサに係る滞留判定通過時間である。そして、エラーを検出すると、CHエラーに対応したエラー表示の出力要求を行い、その後の所定タイミングでCHエラーの表示が実行される。エラー表示が行われるタイミングとしては、遊技メダル投入待ちの間、スターレバー受付待ちの間、又は、全回胴回転停止後がある。ただし、本実施例では、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、又は、C1エラーが既に起こっている場合には、図9(b)に示すようなCHエラーの検出要因を改めて満たしても、異常入力とは判断しない。
<<CEエラー(投入センサ配置部位滞留)>>
次に、CEエラーにおいては、図10に示すように、遊技メダル投入時に、投入センサに係る滞留判定通過時間が図10中のA〜Cの範囲外の場合は、遊技メダルが滞留したと判断し、エラーとなる。ここで、図中の時間Aは、投入センサ1のONからOFFまでの滞留判定通過時間であり、時間Bは、投入センサ2のONから投入センサ1のOFFまでの滞留判定通過時間である。さらに、時間Cは、投入センサ2のONからOFFまでの滞留判定通過時間である。そして、本実施例では、各滞留判定通過時間A〜Cは、4.47ms≦A<143.03ms、2.23ms≦B<98.33ms、4.47ms≦C<143.03msとなっている。
なお、エラー表示時の処理として、エラーの表示開始時、又は、エラー検出時には、検出したエラー表示出力要求を行う。また、各エラーに対応したエラーコードを前述の獲得枚数表示LEDに表示し、遊技を停止する。ここで、遊技の停止については後述する。さらに、エラー解除時の処理として、獲得枚数表示LEDをエラー前の状態に復帰させ、エラー表示終了時の出力要求を行い、その後、遊技を再開する。
<遊技メダルの投入に係る制御処理>
次に、前述の遊技メダルの投入に係る制御処理について、図22〜図29などに基づき、より具体的に説明する。ここで説明する処理は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)やタイマ割込み処理(図18参照)における各処理で、状況に応じて実行される制御モジュール(プログラムモジュール)の一部である。つまり、ここで説明するのは、遊技メダルの投入に係る制御処理のうち、第1制御に係るものであり、第2制御に係るものについては後述する。
遊技メダルの投入に係る制御処理のうち、第1制御に係るものとしては、遊技メダル受付開始の処理(図22参照)、ブロッカONの処理(図23(a)参照)、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)、エラー表示の処理(図24参照)、及び、入力エラーセットの処理(図25参照)がある。
これらの制御モジュールのうち、図22〜図24に示す、遊技メダル受付開始の処理、ブロッカONの処理、ブロッカOFFの処理、及び、エラー表示の処理は、遊技進行メイン処理(図14参照)における各種の処理で、必要に応じて実行されるものである。より具体的には、遊技メダル受付開始の処理は、図14中の遊技開始セットの処理(S52)において実行されものであり、遊技メダル投入待ち時の表示の処理は、同じく図14中の遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)において実行されるものである。そして、遊技メダル受付開始の処理を経てブロッカONの処理(後述する)が行われ、前述のブロッカ47がON状態(通過可能状態)となって、遊技メダルの投入が可能な状態となる。
さらに、ブロッカONの処理、ブロッカOFFの処理、及び、エラー表示の処理は、汎用性のある処理であり、これらのうちブロッカONの処理は、例えば、上述の遊技メダル受付開始の処理(図22参照)、遊技メダル投入待ち時の表示の処理(図14のS55参照)、遊技メダル清算の処理(図28参照)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
また、ブロッカOFFの処理は、遊技メダル投入待ち時の表示の処理(図14のS55参照)、上記遊技メダル清算の処理(具体的には、遊技メダルが清算される前にブロッカOFFの処理が実行される)、スタートレバーチェックの処理(図14のS58)、スタートレバー受付の処理(図14のS59)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
さらに、エラー表示の処理は、上記遊技メダル清算の処理、スタートレバーチェックの処理(図14のS58)、入賞による遊技メダル払出しの処理(図14のS67)などにおいて、状況に応じて実行される場合がある。
なお、タイマ割込み処理で実行される制御モジュールについては、その時の周期のタイマ割込み処理の発生以前に、遊技進行メイン処理(図14参照)でセットされたデータ(例えば異常検出を示すフラグなど)が取扱われることとなる。以下に、遊技メダルの投入に係る制御処理として挙げた個々の処理について説明し、その後に、これらの処理同士の相互関係について説明する。
<遊技メダル受付開始>
前述の遊技メダル受付開始の処理(図22参照)は、遊技メダル受付開始時の処理を行うものであり、遊技メダルセレクター44(図2、図6、図7参照)が遊技メダルの返却状態(通過不可能状態)となっている状態から、所定の条件を満たしている場合に遊技メダル受付状態(通過可能状態)に制御し、遊技メダル投入口21(図1参照)から遊技メダルを投入できるようにするための処理を行っている。遊技メダル受付開始の処理は、図22に示すように、最初に遊技メダル枚数データをクリアし(S101)、続いて投入枚数表示LEDを消灯する(S102)。さらに、遊技メダル管理フラグを初期化し(S103)、動作フラグチェックの処理(S104)を実行する。この動作フラグチェックの処理(S104)は、役物、役物連続作動装置、及び、再遊技等の作動の有無を確認するための処理である。
そして、再遊技作動時であるか否かの判定を行い(S105)、再遊技作動時でなければ(S105:NO)、前述のブロッカ47(図7参照)を遊技メダルが通過可能な状態とする後述するブロッカONの処理(図23(a)参照)へ移行し、再遊技作動時であれば(S105:YES)、自動投入待機時間1(237割込み:約529.65ms)をセットする(S106)。さらに、表示種類データが0であるか否かの判定を行い(S107)、表示種類データが0であった場合には(S107:YES)、2バイト時間待ちの処理(S111)へ移行する。この2バイト時間待ちの処理(S111)は、指定された待ち時間(自動投入待機時間1)が0になるまで待機する処理である。ここで、表示種類データとは、停止表示された再遊技役の種別を示すデータである。具体的には、有効ライン上、又は、無効ライン上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が停止表示される所定の再遊技役が停止表示された場合には、表示種類データ0となる。一方、有効ライン上、又は、無効ライン上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が停止表示されない特定の再遊技役(例:「ベル−ベル−ベル」、「赤7−赤7−赤7」)が停止表示された場合には、表示種類データ1となる。この表示種類データは、入賞判定時にRWM83に記憶され、停止表示された図柄組合せに基づいて自動投入処理が開始されるまでの時間を変化させることを目的としている。例えば、表示種類データ1に相当する図柄組合せが停止したときを例とすると、自動投入待機時間2(後述する)をセットし、セットした2バイト時間待ち時に、小役やボーナス役に対応する効果音を出力したりして、遊技者に、成立した役を小役やボーナス役として認識させることができるようにしている。
また、表示種類データの判定(S107)において、表示種類データが0でなかった場合には(S107:NO)、自動投入待機時間2(500割込み:約1119.50ms)をセットし(S108)、前述の2バイト時間待ちの処理(S111)へ移行する。
2バイト時間待ちの処理(S111)の後には、貯留枚数読み込みの処理を実行する(S112)。この貯留枚数読み込みの処理(S112)は、貯留枚数データを読み込み、貯留の有無や、貯留枚数のチェックを行うものである。この後、貯留枚数が貯留限界枚数(ここでは50枚)に達しているか否かの判定が行われ(S113)、貯留枚数が貯留限界枚数に達していなければ(S113:NO)、ブロッカONの処理(S114)が実行される。このブロッカONの処理(S114)については後述する。一方、貯留枚数が貯留限界枚数に達していれば(S113:YES)、ブロッカONの処理(S114)を行わずに、表示種類データの取得の処理(S116)へ移行する。
このような構成により、再遊技が作動していない場合(S105:NO)には貯留枚数に関わらずブロッカONの処理を実行することができ、再遊技が作動している場合(S105:YES)には貯留枚数に応じてブロッカONの処理を行うことができる。よって、(1)停止表示された図柄組合せが再遊技とは一見分からない図柄組合せであっても、一律メダルが投入できること、(2)少ないプログラム処理でブロッカON処理が実現できること、(3)メダルを検知してからブロッカON処理を行う場合と比較してメダルの飲み込み(取り込み)を低減できること、(4)再遊技の確率が高い遊技であっても一定のリズムで遊技者はメダルの投入ができること、等の効果を奏する。
上述の貯留枚数に係る判定処理(S113)、又は、ブロッカONの処理(S114)の後、表示種類データを取得し(S116)、表示種類データが1であるか否かを判定する(S117)。表示種類データが1であった場合には(S117:YES)、3枚投入表示LED−R(赤色)を点灯し(S118)、自動投入待機時間3(8949割込み:約19999.49ms)をセットし(S119)、入力検知待機時間を保存する(S120)。さらに、セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、及び、清算スイッチ信号の入力をチェックし(S121)、これらの入力があったか否かを判定する(S122)。ここで、3枚投入表示LED−R(赤色)の点灯(S118)は、遊技者にBET(ベット)ボタンを操作させることを促す報知として機能する。そして、何れか1つでも入力があった場合には(S122:YES)、入力検知待機時間をクリアし(S123)、入力情報コマンドをセットする(S124)。ここで、入力情報コマンドとは、「セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、3枚投入スイッチ信号」の状態を示すコマンドを指す。上述のS122において、何れの入力もなかった場合には(S122:NO)、入力検知待機時間のクリア(S123)を行わずに、入力情報コマンドをセットする(S124)。換言すると、自動投入待機時間3は時間の経過又は上記の入力情報(セレクタ通路センサ信号、1枚投入スイッチ信号、3枚投入センサ信号、3枚投入スイッチ信号の何れかの信号)に基づいて解除されるものであり、このような制御態様の採用により、表示種類データ1に属する再遊技役が表示された場合に、小役やボーナス役に見せかけることができるという効果を奏する。
続いて、入力検知待機時間が経過したか否かの判定を行い(S125)、経過していない場合には(S125:NO)、S121に戻り、各種信号の入力チェックを行う。また、S125で入力検知待機時間が経過している場合には(S125:YES)、3枚投入表示LEDを消灯し(S126)、入力情報の出力要求をセットする(S127)。前述のS117で、表示種類データが1ではなかった場合には(S117:NO)、S118〜S126の処理を行わずに、入力情報の出力要求をセットする(S127)。そして、制御コマンドセット1の処理が実行されるが(S128)、本実施例において制御コマンドセット1の処理(S128)は、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを、送信前に一旦記憶するリングバッファ(送信バッファ)に保存するための処理を行うものとなっている。なお、以降のステップにおいても「出力要求をセットする」との処理ステップがあるが、これはサブ制御手段(ここではサブ制御基板31)に送信するための情報(コマンド)をレジスタに記憶する処理を指す。
この後、再遊技表示LEDを点灯し(S129)、自動投入時の出力要求をセットし(S130)、上述のS128と同じである制御コマンドセット1の処理(S131)を実行する。そして、遊技メダル1枚加算の処理(S132)を実行し、遊技メダル1枚加算の処理(S132)においては、遊技メダル枚数の1枚加算、投入枚数表示LEDの表示処理を行う。より具体的には、遊技メダル1枚加算の処理(S132)は、図示は省略するが、遊技メダル枚数データを1加算し、獲得枚数表示データをクリアする。さらに、遊技メダル枚数データに対応した投入枚数表示LED信号データを保存し、遊技メダル限界セットの処理を行い、遊技メダル読み込みの処理を行う。そして、遊技メダル枚数データが遊技メダル限界枚数(前述の規定数)と一致する場合は、遊技メダル限界フラグをセットする。
この遊技メダル1枚加算の処理(S132)の後、上述の遊技メダル限界フラグを確認し(S133)、遊技メダル枚数が遊技メダル限界に達していなければ(S133:NO)、遊技メダル1枚加算の処理(S132)に戻る。そして、S133において、遊技メダル枚数が遊技メダル限界に達していれば(S133:YES)、リターンし、サブルーチンである遊技メダル受付開始の処理の開始前に実行されていた処理に戻る。
<ブロッカON>
次に、ブロッカONの処理について、図23(a)に基づき説明する。図23(a)に示すように、このブロッカONの処理は、ブロッカOFF時監視時間(本実施例では約100.57ms)が経過したか否かを判定し(S211)、経過していなければ(S211:NO)、経過するまでS211を繰り返す。また、ブロッカOFF時監視時間が経過していれば(S211:YES)、割込みを禁止し(S212)、ブロッカ信号をONし(S213)、投入監視カウンタをクリアする(S214)。さらに、ブロッカ信号状態をONし(S215)、割込みを許可して(S216)、ブロッカONの処理の開始前の処理に戻る。ここで、S213の「ブロッカ信号_ON」とは、本実施形態ではブロッカ47をONにするためのRWM領域に「1」を記憶する処理を指す。なお、図中では「_」の記載を省略している(以下同様)。このS213の処理によって、当該処理以降に実行されるタイマ割込み処理(図18参照)内のポート出力処理(S547)によりブロッカ47がONになる。尚、S213の処理を、直接ブロッカ信号を出力するための出力ポートに「1」を記憶する処理とすることが可能である。
また、S214の「投入監視カウンタ_クリア」とは、本実施形態では、セレクタ通路センサ46の入力があったときに更新される投入監視カウンタのRWM83におけるデータを0にする処理を指す。この処理により、例えばセレクタ通路センサ46を通過したと判定した2値データが「10B」であった後に、後述する遊技メダル投入チェック(図42、図43参照)が実行されたときにエラーと判定されるのを防止することができる。さらに、S215の「ブロッカ信号状態_ON」とは、本実施形態では、メダルが投入可能であることを示す情報をRWM83に記憶することを指す。このS215の処理によって、当該処理以降に実行される割込み処理のLED表示の処理(S75)により、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を点灯させることができる。尚、S213〜S215の処理順序はこれに限られるものではない。
上述のブロッカ信号ONの処理は(S213)、ブロッカOFF時監視時間が経過(S211:YES)してから行われる。このようにしているのは、遊技メダルが通過中である可能性がある場合には、ブロッカ47をONしないことによって、メダルの挟み込みを防止するためである。つまり、本実施例のように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行ってからブロッカ信号のONを行うことにより(S213)、ブロッカ47のON動作を所定期間留保でき、主制御基板61からのブロッカ信号の出力や、ブロッカ47が機械的動作を行うまでの間に、遊技メダルの通過を待つ時間を確保することが可能となる。
また、上述の割込み禁止(S212)は、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)実行される。本実施例では、投入センサやセレクタ通路センサに係るC1エラー(図9(a)参照)について前述したように、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出に基づき、投入監視カウンタの値が増減され、投入監視カウンタの値が所定範囲(例えば0〜3の範囲)を超えた場合に、ブロッカ47をOFFするようになっている。そして、ブロッカONの処理(図23(a)参照)において、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とが一連の処理として実行し、ブロッカ47の動作と、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出結果との整合を図っている。
また、ブロッカ信号ONの処理(S213)からブロッカ信号状態ONの処理(S215)の間に、タイマ割込み処理(図18参照)が発生したような場合には、このときのタイマ割込み処理(当該割込み)における所定の処理(ここでは入力データ作成を行うS545やポート出力を行うS547など)を介して、前述のように、ブロッカ47がON状態(通過可能状態)となり得る。しかし、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、ブロッカ信号ONの処理(S213)に続くブロッカ信号状態ONの処理(S215)が行われていないことから、当該割込みの所定の処理(ここではLED表示の処理であるS549)において、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を点灯させることができない。つまり、ブロッカ47がONとなっているにも関わらず遊技開始表示LEDの表示が行われない、といった事態が生じ得る。
しかし、本実施例のように、割込み禁止(S212)を行い、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とを、タイマ割込み処理(図18参照)を介在させない一連の処理として実行することにより、ブロッカ47の動作と、LED表示との整合を図ることができ、遊技メダルの投入に係る適切な制御が可能となる。
<<ブロッカOFF>>
次に、ブロッカOFFの処理について、図23(b)に基づき説明する。図23(b)に示すように、このブロッカOFFの処理は、ブロッカ信号がOFFであるか否かを判定し(S221)、ブロッカ信号がOFFでなければ(S221:NO)、割込みを禁止し(S222)、ブロッカ信号をOFFし(S223)、ブロッカ信号状態をOFFする(S224)。さらに、C0エラーについて前述した投入センサ異常入力検出開始時間(本実施例では約500.60ms)をセットし(S225)、割込みを許可して(S226)、ブロッカOFFの処理の開始前の処理に戻る。ここで、S223の「ブロッカ信号_OFF」とは、本実施形態ではブロッカ47をONにするためのRWM領域に「0」を記憶する処理を指す。この処理によって、当該処理以降に実行されるタイマ割込み処理(図18参照)内のポート出力処理(S547)によりブロッカ47がOFFになる。尚、S223の処理を、直接ブロッカ信号を出力するための出力ポートに「1」を記憶する処理とすることが可能である。
さらに、S224の「ブロッカ信号状態_OFF」とは、本実施形態では、メダルが投入できないことを示す情報をRWM83に記憶することを指す。この処理によって、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)の消灯が維持される。さらに、S225の投入センサ異常入力検出開始時間セットでは、C0エラーに係る所定時間(本実施例では約500.60ms)をセットする。
また、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においても、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)は、割込みを禁止したうえで(S222)、ブロッカ信号OFF(S223)、ブロッカ信号状態OFF(S224)の各処理に続き行われている。つまり、ブロッカOFFの処理においては、ブロッカ信号に係る処理(S223、S224)と、入力エラーチェックに係る処理である投入センサ異常入力検出開始時間セット(S225)とが一連の処理として実行される。
また、ブロッカ信号OFF(S223)と、ブロッカ信号状態OFF(S224)との間にタイマ割込み(図18参照)が発生したような場合には、このときのタイマ割込み処理(当該割込み)における所定の処理(ここでは入力データ作成を行うS79やポート出力を行うS82など)を介して、前述のように、ブロッカ47がOFF状態(返却状態)となり得る。しかし、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、ブロッカ信号OFFの処理(S223)に続くブロッカ信号状態OFFの処理(S224)が行われていないことから、当該割込みの所定の処理(ここではLED表示の処理であるS75)において、遊技メダルが投入可能であることを示すランプ(遊技開始表示LED)を確実に消灯させておくことができない。つまり、ブロッカ47がOFFとなっているにも関わらず遊技開始表示LEDが点灯している、といった事態が生じ得る。
しかし、本実施例のように、割込み禁止(S222)を行い、ブロッカ信号OFF(S223)と、ブロッカ信号状態OFF(S224)とを、タイマ割込み処理(図18参照)を介在させない一連の処理として実行することにより、ブロッカ47の動作と、LED表示との整合を図ることができ、遊技メダルの投入に係る適切な制御が可能となる。
<<エラー表示>>
次に、エラー表示の処理について、図24に基づき説明する。図24に示すように、このエラー表示の処理は、エラー番号を保存し(S231)、エラー前ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号に係る状態情報の退避を行う(S232)。この状態情報の退避の際には、RWM83における状態情報記憶領域(ブロッカ信号データ記憶領域、ホッパモータ駆動信号データ記憶領域)から所定の記憶領域(状態情報退避領域となるCレジスタ)へのデータ退避が実行される。さらに、状態情報記憶領域のうちホッパモータ駆動信号データ記憶領域の情報をクリアし(S233)、ブロッカOFFの処理(S234)を実行する。このブロッカOFFの処理(S234)は、前述のブロッカOFFの処理(図23(b)参照)を行うものである。そして、スタートレバー受付許可フラグをクリアし(S235)、獲得枚数表示の情報を退避させ(S236)、エラー表示のセットを行う(S237)。この獲得枚数表示情報の退避の際には、RWM83における獲得枚数表示情報記憶領域から所定の記憶領域(獲得枚数表示情報退避領域となるBレジスタ)へのデータ退避が実行される。
さらに、エラー表示開始時の出力要求をセットし(S238)、制御コマンドセット1の処理を実行し(S239)、設定/リセットボタン信号(設定ボタンの信号又はリセットボタンの信号)の立ち上がりが検出されたか否かを判定する(S240)。上述のS240において、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出されなかった場合には(S240:NO)、検出されるまでS240を繰り返が、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出された場合には(S240:YES)、設定/リセットボタン信号立ち上がりデータをクリアする(S241)。
続いて、満杯検知信号検査データをセットし(S242)、遊技メダルの払出しに係る前述のFEエラー時であるか否かを判定する(S243)。このS243において、FEエラー時でないと判定した場合には(S243:NO)、払出し検査データをセットし(S244)、払出関連エラー時であるか否かを判定する(S245)。そして、払出関連エラー時でないと判定した場合には(S245:NO)、投入センサ及びセレクタ通路センサの検査データをセットし(S246)、検査データによる各エラー毎の入力状態をチェックする(S247)。具体的には、投入センサ45(投入センサ1及び2)のレベルデータ、セレクタ通路センサ46のレベルデータ、払出センサ(図示略)のレベルデータを確認する処理に相当する。前述のS243でFEエラー時であると判定した場合(S243:YES)、及び、S245で払出関連エラー時であると判定した場合には(S245:YES)、間の処理を行わずに、上述のS247に移行する。
上述のS247の後、エラー要因が除去されたか否かを判定し(S248)、エラー要因が除去されていない場合には(S248:NO)、前述のS240に戻り、設定/リセットボタン信号の立ち上がりが検出されたか否かを判定する。本実施形態における「エラー要因の除去」は、上述した各種センサのレベルデータが「0」であることを指す。エラー要因が除去されている場合には(S248:YES)、エラー番号をクリアし(S249)、獲得枚数表示を復帰させ(S250)、エラー表示終了時の出力要求をセットする(S250)。さらに、制御コマンドセット1の処理を実行し(S252)、エラー前のブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号の状態情報を復帰させ(S253)、ホッパモータ駆動信号を復帰させる(S254)。そして、エラー前のブロッカ信号がONであったか否かを判定し(S255)、ONであった場合には(S255:YES)、ブロッカONの処理(S256)を実行し、エラー表示の処理の開始前の処理にリターンする。一方、エラー前のブロッカ信号がONでなかった場合には(S255:NO)、ブロッカONの処理(S256)を実行せずにリターンする。
<<入力エラーセット>>
次に、入力エラーセットの処理について、図25に基づき説明する。図25に示すように、この入力エラーセットの処理は、異常入力フラグ(「異常発生フラグ」、「エラーフラグ」などとも称する)を更新する(S301)。このS301においては、図示は省略するが、Aレジスタに記憶されているデータをDレジスタに退避する。さらに、Aレジスタに記憶されているデータと、Eレジスタに記憶されているデータの論理演算(OR)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。そして、Aレジスタの値を、RWM83の所定番地に設けられた異常入力データ記憶領域に記憶(更新)する。
つまり、S301は、RWM83の異常入力データ記憶領域に記憶されている異常入力フラグのデータを、Aレジスタに記憶する処理を実行する。ここで本実施形態における異常入力フラグは1バイトデータで構成され、D0〜D3ビットは未使用、D4ビットはセレクタ通路センサ滞留、D5ビットは投入センサ2異常入力、D6ビットは払出センサ異常入力を表しており、D7ビットは未使用となっている。例えば、セレクタ通路センサ滞留のみを検出した場合には、異常入力フラグは「00010000B」となる。また、セレクタ通路センサ滞留を検出した後に払出センサの異常を検出した場合には、異常入力フラグは「01010000B」となる。
また、上述のS301においては、前述の異常入力フラグのデータを用いて、送信するか否かのデータ(出力要求を行うか否かを判定するためのデータ)の作成と、送信する場合のコマンド(制御コマンド)の作成とを行うようになっている。すなわち、送信するか否かのデータ作成においては、Dレジスタの値をAレジスタに記憶する。そして、AレジスタとEレジスタの論理演算(AND)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。例えば、Aレジスタの値が「01000000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(AND)後のAレジスタの値は「00000000」となる(例1)。また、例えば、Aレジスタの値が「01010000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(AND)後のAレジスタの値は「00010000B」となる(例2)。
一方、送信する場合のコマンドの作成においては、AレジスタとEレジスタの論理演算(XOR)を実行し、演算結果をAレジスタに記憶する。例えば、Aレジスタの値が上述の例1のように「00000000B」となり、Eレジスタの値が「01000000B」であった場合は、論理演算(XOR)後のAレジスタの値は「01000000B」となる。また、例えば、Aレジスタの値が上述の例2のように「00010000B」であり、Eレジスタの値が「00010000B」であった場合は、論理演算(XOR)後のAレジスタの値は「00000000B」となる。
続いて、異常入力エラー検出時であるか否かを判定する(S302)。このS302で行う判定は、S301で更新された異常入力フラグが、新たなものであるか否か(重複したものでないか否か)を検査するものである。このような検査は、RWM83の対象となる記憶領域(異常入力フラグ記憶領域)に記憶されたデータが、更新前後で同じものであるか否かを判定することにより行われている。より具体的には、Aレジスタの値が「0」、即ち前述のZ(ゼロフラグ)が「=1」のときNOと判定し、Aレジスタの値が「0」以外、即ち前述のZ(ゼロフラグ)が「≠1」のときYESと判定する。
そして、新たな異常入力エラーが検出されたのであれば(S302:YES)、エラー表示開始時の出力要求をセットする(S303)。このS303においては、Dレジスタに所定値(=01H)を記憶する。そして、制御コマンドセット1の処理へ移行するが、この入力エラーチェックの移行先となっている制御コマンドセット1は、前述のように、制御コマンドセット2の処理を行うものとなっている。ここで、制御コマンドセット2の処理は、前述のサブ制御コマンドを送信バッファに保存するための処理を行うものとなっている。この制御コマンドセット1(制御コマンドセット2)により、エラーの種類等の情報をサブ制御基板31に伝えることが可能となる。また、上述のS302において、異常入力エラーが既に検出済みのものであれば(S302:NO)、リターンし、元の処理に戻る。
<ブロッカの動作制御と他の処理との関係>
<<再遊技との関係>>
次に、前述のブロッカ47を動作させるための処理と、他の処理との関係について説明する。先ず、ここでは、前述のブロッカONの処理(図23(a)参照)と再遊技との関係について説明する。先ず、ブロッカ47(図7参照)は、前述のように、ON時には遊技メダルの通過可能状態となり、OFF時には遊技メダルの返却状態となるものであり、ブロッカ47をONするための制御は、遊技進行メイン処理(図14参照)においては、図23(a)に示すブロッカONの処理を用いて実行される。
また、上述のブロッカONの処理の処理を経てブロッカ47に駆動信号が入力され、ブロッカ47が機械的動作を行うまでには、前述のタイマ割込み処理(図18参照)におけるポート出力の処理(S547)や、制御コマンド送信の処理(S548)が必要である。そして、タイマ割込み処理は所定周期(ここでは2.235ms)毎に発生するものである。このため、ブロッカONの処理(図23(a)参照)でブロッカ信号のONデータをセットしても(S213)、それ以降にタイマ割込みが発生して、実際にブロッカ47が遊技メダルを通過可能とするまでには、制御上や機械的動作上の遅延を伴うこととなる。そして、ブロッカ信号のONデータをセットしてから、ブロッカ47が実際に第2出口108(図7参照)を閉じるまでは、遊技進行メイン処理においてはブロッカON状態であるが、ブロッカ47はOFF状態となっている状況であるといえる。
さらに、セレクタ通路センサ46(図7参照)は、前述のように、遊技メダルの通過を検出可能なものであり、投入センサ45やブロッカ47よりも前段(メダル通路105の上流側)に配置されている。そして、セレクタ通路センサ46を用いた遊技メダルの通過の有無に係る判断は、遊技メダルが、投入センサ45やブロッカ47に到達するよりも先に行えるようになっている。さらに、セレクタ通路センサ46の第1可動部112及び第2可動部114は、メダル通路105内に突出することにより、遊技メダルの逆流を防止する機能をも有している。
そして、前述のスタートレバー25の操作があると、ブロッカ47がOFFされてメダル返却状態となるが、この際には、図23(b)に示すブロッカOFFの処理が実行され、RWM83における所定の領域(ブロッカ信号データ記憶領域)に、ブロッカ信号をOFFとするためのデータが格納される。ここで、スタートレバー25の操作の有無は、遊技進行メイン処理(図14参照)のS59で行われているが、図14や遊技進行メイン処理の主要動作の説明においては、ブロッカ47の制御に係る処理の(図示略)や説明を省略している。
本実施例では、図22の遊技メダル受付開始の処理中に示すように、S105で再遊技作動時であるか否かの判定が行われる。さらに、再遊技作動時であれば(S105:YES)、貯留枚数読込みの処理(S112)や、貯留枚数が貯留限界枚数に達しているか否かの判定(S113)等が行われる。そして、貯留枚数が貯留限界枚数である特定値(ここでは50)に達していれば、ブロッカONの処理(S114)が実行される。
ブロッカONの処理(S114)においては、図23(a)に示すように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行うが、このブロッカOFF時監視時間は、前述のように本実施例では約100.57msに設定されており、RWM83のブロッカOFF時監視時間記憶領域に記憶されたタイマデータに基づき計時される。そして、このブロッカOFF時監視時間は、前述のタイマ割込みの周期(ここでは2.235ms)を所定回数(ここでは50回)実行するのに要する時間にほぼ一致している。
そして、ブロッカOFF時監視時間が経過していれば(S211:YES)、割込みの禁止(S212)を経て、RWM83のブロッカ信号データ記憶領域に、ブロッカ信号をONとするためのデータを格納する(S213)。さらに、前述の投入監視カウンタのクリア(S214)、ブロッカ信号ONフラグのセット(S215)を経て、割込みを許可し(S216)、ブロッカONの処理の開始前の処理に戻る。そして、この割込み許可(S216)以降のタイミングで発生したタイマ割込み(図18参照)において、ポート出力(S82)等の処理を経てブロッカ47が機械的に駆動され、遊技メダルの投入の受付けが可能となる。
一方、再遊技作動時でなければ(図22のS105:NO)、前述の貯留枚数に係る判定(S113)等を経ずに、図23(a)に示すブロッカONの処理が実行され、ブロッカOFF時監視時間の監視(S211)から割込み許可(S216)までの一連の処理が実行される。このように、再遊技時にS113等の処理を行うことにより、再遊技時にも、貯留枚数の状況に応じて、遊技メダルの投入の受付けが可能となっている。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)等において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
なお、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とするためのブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においては、前述のように投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)を行うが、この投入センサ異常入力検出開始時間は、本実施例では、約500.60msに設定されている。この投入センサ異常入力検出開始時間は、前述のタイマ割込みの周期(ここでは2.235ms)を所定回数(ここでは224回)実行するのに要する時間(224割込みに要する時間)にほぼ一致している。そして、投入センサ異常入力検出開始時間の経過を待ってから投入センサに係る異常入力が検出されるようになっている。
以上説明したような再遊技に係る制御態様によれば、遊技メダルが通過中である可能性がある場合には、ブロッカ47をONしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。つまり、メダル通路105における、セレクタ通路センサ46やブロッカ47の近辺の部位においては、屈曲部110(図7参照)の存在や、隣り合った遊技メダル間の偏心、及び、ブロッカ47がON動作を行うタイミング等の影響により、遊技メダル同士が噛合って、遊技メダルの挟み込みが生じる可能性がある。
特に、例えば遊技者が、1回の遊技の終了から次の遊技の開始にかけて、遊技メダル投入口21(図1参照)に遊技メダルを絶え間なく続けて投入したような場合には、メダル通路105の遊技メダル間に隙間が確保され難く、ブロッカ47がON動作を行った場合に、複数の遊技メダルの位置関係や、ブロッカ47から遊技メダルに加わる力などの要素のバランスによって、遊技メダルの噛合いが生じることが考えられる。
しかし、本実施例のように、ブロッカOFF時監視時間が経過したか否かの判定(S211)を行ってからブロッカ信号のONを行うことにより(S213)、ブロッカ47のON動作を所定期間留保でき、主制御基板61からのブロッカ信号の出力や、ブロッカ47が機械的動作を行うまでの間に、遊技メダルの通過を待つ時間を確保することが可能になる。そして、遊技メダルの挟み込みが生じるのを防止できる。
また、スタートレバー25を操作した場合のように、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とする際には、前述のように投入センサ異常入力検出開始時間(500.60ms)の経過を待ってから投入センサに係る異常入力が検出される。したがって、遊技メダルが投入センサ45等により正常に検出されるのとほぼ同時にブロッカ47がOFF動作を行ってしまい、正常にカウントされた遊技メダルが遊技メダル払出口16から返却される、といった事態が生じるのを防止できる。
また、ブロッカ47をOFF状態(返却状態)とする際には、前述のように、ブロッカ信号OFFのデータをRWM83にセットし、出力要求を行うことにより、そのとき以降に発生するタイマ割込み処理(図18参照)によって、ブロッカ47は、返却状態となるための機械的動作を行う。しかし、ブロッカ信号OFFのデータがセットされてから直ぐに、投入センサ2による異常入力検査を開始すると、ブロッカ47が未だON状態(通過可能状態)を保っているうちに、投入センサ2の直前に到達していた遊技メダルを、その後に投入センサ2が検出する場合も生じ得る。そして、このような遊技メダルの通過は正常なものであるにも関わらず、投入センサ2に係る異常発生の判断が行われてしまう。
このような事情に対し、本実施例のように、ブロッカOFFのデータセットのタイミングから約500msの投入センサ異常入力検出開始時間が有効となってから投入センサ45に係る異常入力の判定を行うことにより、正常な遊技メダルの通過が異常と判断されてしまうことを防止でき、エラー発生の判断を、より正確に行うことが可能となる。
<<ブロッカON/OFFの処理における割込み禁止の処理>>
上述のように、ブロッカONの処理(図23(a)参照)においては、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)、割込みを禁止する(S212)。本実施例では、投入センサやセレクタ通路センサに係るC1エラー(図9(a)参照)について前述したように、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出に基づき、投入監視カウンタの値が増減され、投入監視カウンタの値が所定範囲(例えば0〜3の範囲)を超えた場合に、ブロッカ47をOFFするようになっている。そして、ブロッカONの処理(図23(a)参照)において、ブロッカ信号に係る処理(S213、S215)と、投入監視カウンタに係る処理(S214)とが一連の処理として実行され、このことによって、ブロッカ47の動作と、セレクタ通路センサ信号と投入センサ2信号の検出結果との整合を図るようにしている。
また、ブロッカOFFの処理(図23(b)参照)においても、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S225)は、割込みを禁止したうえで(S222)、ブロッカ信号OFF(S223)、ブロッカ信号状態OFF(S224)の各処理に続き行われている。つまり、ブロッカOFFの処理においては、ブロッカ信号に係る処理(S223、S224)と、入力エラーチェックに係る処理である投入センサ異常入力検出開始時間セット(S225)とが一連の処理として実行され、このことによって、返却状態となるブロッカ47の動作と、エラーチェックとの一体性を確保している。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、投入監視カウンタの計数値の加算処理、及び、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、投入監視カウンタの計数値を加算する処理は、タイマ割込み処理におけるエラー管理(図20参照)の、エラーチェックの処理(図38参照)で行われており、更に、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や、投入監視カウンタ更新処理、及び、動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
ここで、遊技進行メイン処理における投入監視カウンタの計数値の更新処理と、タイマ割込み処理における投入監視カウンタの計数値の更新処理との関係は、上述の加算及び減算の対応関係に限定されるものではない。例えば、遊技進行メイン処理において投入監視カウンタの計数値の加算を行い、タイマ割込み処理において投入監視カウンタの計数値の減算を行うようにしてもよい。この場合は、例えば、投入監視カウンタの計数値の初期値を「3」以上に設定し、この初期値に対してタイマ割込み処理により減算を行い、遊技進行メイン処理において、投入監視カウンタの計数値に対する加算を行って、上記計数値が正常範囲内にあるか否かの判定処理を実行する、といった制御態様が考えられる。
<<設定キースイッチ操作との関係>>
次に、ブロッカ47を動作させるための処理と設定キースイッチ操作との関係について説明する。先ず、前述の遊技メダル投入待ち時の処理において、設定キースイッチ信号がONの場合、即ち、RWM83の所定領域(設定キースイッチ信号データ記憶領域)の設定キースイッチ信号のデータがONを示しているものである場合に、図23(b)に示すブロッカOFFの処理が実行される。そして、RWM83における所定の領域(ブロッカ信号データ記憶領域)に、ブロッカ信号をOFFとするためのデータが格納される。
続いて、設定値を表示する設定表示LED66(図4参照)を有効とする。この際、遊技メダル投入待ち時の処理(図14のS55)において、設定値表示開始時出力要求のセットから設定表示LEDの点灯の各処理が実行される。さらに、RWM83の設定キースイッチ信号データ記憶領域に記憶されているデータがOFFを示している場合、ブロッカONの処理が実行される。なお、設定キースイッチ信号データ記憶領域に記憶されているデータがOFFの場合とは、ここでは、設定キースイッチ信号の立が下りデータが記憶されている場合を意味している。
そして、前述のように、ブロッカOFF時監視時間が経過している場合に(S211:YES)、その後の一連の処理(S212〜S216)を行い、S213において、ブロッカ信号をONにするためのデータをセットする。なお、設定キースイッチに係る入カデータや、立下りデータの生成処理は、タイマ割込み(図18参照)の入力ポートデータ生成の処理(S545)にて行われている。したがって、この場合にも、遊技メダルが通過中である可能性があるうちは、ブロッカ信号のONデータをセットしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、スタートレバー25に係る入力検知処理、及び、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理が行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理や、スタートレバーセンサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や入力エラーチェック処理(S83)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
以上説明したような制御態様によれば、設定キースイッチ操作とブロッカ動作とに係る連携を正確に行うことができ、設定キースイッチ操作時におけるブロッカ動作制御を適正に行うことが可能となる。
<<エラー処理との関係>>
次に、ブロッカ47を動作させるための処理とエラー処理との関係について説明する。ここで説明するのは、前述のCEエラー(図10参照)が発生した場合の処理例であり、CEエラーは、投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位(図7参照)に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
先ず、遊技進行メイン処理(図14参照)において、投入センサ1信号又は投入センサ2(116)が所定時間以上継続して検知された場合に、遊技メダル滞留(CEエラー)と判定する。ここで、遊技メダル滞留の判定に係る所定時間は、前述の滞留判定通過時間A及びCの上限値である約143.03msである。そして、図24に示すエラー表示の処理に移行し、エラー番号の保存(S231)、エラー前ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号に係る状態情報の退避を行う(S232)。さらに、ホッパモータ駆動信号をOFFにした後(S233)、ブロッカOFFの処理(S234)が実行され、図23(b)に示すように、S223においてブロッカ信号をOFFにするためのデータがセットされる。
続いて、エラー要因が除去された場合(S248:YES)には、エラー番号のクリアや(S249)、各種情報の復帰(S250、S253、S254)等の処理を経て、エラー前のブロッカ信号がONであったか否かを判定する(S255)。そして、エラー前のブロッカ信号がONであった場合には(S255:YES)、ブロッカONの処理(S256)を実行し、ブロッカOFF時監視時間の経過を待ってから(S211)、ブロッカ信号をONとするためのデータを格納する(S213)。したがって、この場合にも、遊技メダルが通過中である可能性があるうちは、ブロッカ信号のONデータをセットしないことによって、メダルの挟み込みを防止することが可能となる。
また、本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)において、セレクタ通路センサ46に係る入力検知処理や、ブロッカON信号データやブロッカOFF信号データに基づきブロッカ47を動作させるための動作情報出力処理は、タイマ割込み処理(図18参照)により行われている。つまり、セレクタ通路センサ信号に基づく入力検知処理は、タイマ割込み処理の入力ポートデータ生成の処理(S545)や、後述する第2制御のエラーチェック処理(図38参照)により行われており、ブロッカ47を動作させるための駆動データ出力処理は、タイマ割込み処理の制御コマンド送信処理(S548)において行われている。そして、これらの入力検知処理や動作情報出力処理は、遊技進行メイン処理においてセットされたデータに基づき、タイマ割込み処理内のそのときの制御状況に応じたタイミングで実行される。
以上説明したような制御態様によれば、エラー処理とブロッカ動作とに係る連携を正確に行うことができ、エラー発生時におけるブロッカ動作制御を適正に行うことが可能となる。
<<遊技メダル管理処理>>
続いて、前述の遊技メダル管理の処理(図14のS56参照)について、図26に基づき説明する。この遊技メダル管理処理は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)において、遊技メダルの有無のチェック(S54)により、遊技メダルがある場合(S54:YES)に移行する処理である。
図26に示す遊技メダル管理処理においては、遊技メダルの投入及び清算処理の管理を行う。より具体的には、前述のブロッカ47をONの状態(遊技メダル通過可能状態)にするためのデータセットがされているか否かの判定を行う(S321)。ここでは、手動投入した遊技メダルの受付又は排出を行う遊技メダルセレクター44の流路切替部であるブロッカ47が、受付状態(メダル流路形成状態)となっているか否かの確認を行う。
そして、ブロッカ47をONにするためのデータセットがされていれば(S321:YES)、投入センサ信号がONとなっているか否かを確認し(S322)、遊技メダルの投入の有無を判定する。この遊技メダルの投入が検知されたか否かの判定は、前述の投入センサ115、116により実物の遊技メダルが検出されたか否かの判定を行うものであり、賭け設定(ベット)の有無を判定する前述のS54(図14の遊技進行メイン処理参照)とは異なる処理である。
ここでは、投入センサ1(115)と投入センサ2(116)のうち、メダル通路105の下流側に位置する投入センサ2(116)のみが遊技メダルを検出しているのみの場合でも、遊技メダルの投入があった(S322:YES)と判定される。そして、遊技メダルの投入が検知されれば(S322:YES)、遊技メダルの投入が適正であるか否かの判定等の投入処理を行う第2制御の遊技メダル投入チェックの処理(図42、図43参照)を実行する。つまり、ブロッカ信号及び投入センサ信号がともにONの場合に(S321:YES、S322:YES)、遊技メダル投入チェック(図42、図43)に移行する。
一方、ブロッカの状態確認の処理(S321)でブロッカONのデータがセットされていないことが判定された場合(S321:NO)や、遊技メダルの投入が検知されない場合(S322:NO)は、遊技メダル投入チェックの処理(図42、図43参照)を行わずに、メイン入力部26(図1参照)におけるベットボタンや清算ボタンの操作を受付け可能であるか否かを判定する(S323)。このボタン操作が受付可能であるか否かの判定(S323)は、各種ベットボタン、又は、清算ボタンが受付可能状態にあるか否かを判定するものである。そして、受付可能でないと判定するのは、スタートレバー25が操作されている場合、又は、別のボタンである何れかの停止ボタン(24L〜24R)が操作されている場合である。
上述の各種ベットボタン、又は、清算ボタンが受付け可能でなければ(S323:NO)、遊技メダル管理を抜けて、元の処理へ戻る。また、操作を受付け可能であれば(S323:YES)、操作を受付けたか否かの判定(S324)を実行する。このボタン操作を受付けたか否かの判定(S324)は、ボタン操作に応じて投入を行う場合の処理である。具体的には、既に賭数が上限に達していないか否かを判定し、操作された投入ボタンが前述の1BETボタンであるか否かを判定する。そして、1BETボタンであれば、1枚のデータをセットし、1BETボタンでなければ、前述のMAXBETと判定し、次遊技の規定数を賭数設定予定枚数にセットする。そして、賭数設定予定枚数は貯留された枚数を示す貯留枚数(貯留メダル数)よりも多いか否かを判定し、貯留枚数の方が少なければ、賭数設定予定枚数を貯留枚数にセットする。さらに、投入ボタンが押された旨の制御コマンドをセットし、賭数1枚設定、貯留数1枚減算を、賭数設定予定枚数に相当する回数に亘り繰り返す。
上述のボタン操作を受付けたか否かの判定の処理(S324)において、操作を受付けていない場合には(S324:NO)、遊技メダル管理を抜けて、元の処理へ戻る。一方、操作を受付けていれば(S324:YES)、清算ボタンがONか否かの判定を実行し(S325)、清算ボタンがONでなければ(S325:NO)、後述する貯留投入処理(図27参照)へ移行する。また、清算ボタンがONであれば(S325:YES)、ボタンの操作に応じて清算を行う遊技メダル清算処理(S326)を実行し、元の処理へ戻る。
より具体的には、清算ボタンの信号(清算スイッチ信号)がOFFからONになった場合には、前述した遊技開始表示LEDへの信号(遊技開始表示LED信号)をOFFにし、遊技メダル清算処理(S326)に移行する。また、前述の1枚投入スイッチ信号又は3枚投入センサ信号がOFFからONになった場合には、遊技開始表示LED信号をOFFにし、貯留投入に移行する。なお、S321及びS322のうちの少なくともいずれかで否定判断(NO)となり、且つ、S323又はS324でも否定判断(NO)となった場合には、遊技メダル管理処理を終了する。
図28は、上述の遊技メダル清算処理(S326)の内容をより具体的に示している。この遊技メダル清算処理においては、作動フラグのチェックを行い(S371)、再遊技作動中か否かを判定し(S372)、作動中であれば(S372:YES)、賭数設定されている遊技メダルの有無を確認し(S373)、賭数設定されている遊技メダルがあれば(S373:YES)、ブロッカOFFのデータをセットし(S374)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入不可状態とする。そして、制御コマンドとして、清算開始コマンドをセットする(S375)。
さらに、賭数設定されている遊技メダル枚数を読み込み(S376)、賭数設定されている枚数分まで、1枚ずつ清算処理を行う。ここでは、遊技メダルを1枚払出す毎に、賭数(賭け枚数)を1減算し(S377)、更に賭数設定されている遊技メダル枚数を読み込み(S378)、賭枚数分の清算が終了したか否かの判定を行う(S379)。そして、賭枚数分の清算が終了していれば(S379:YES)、遊技メダル限界フラグをクリアし(S380)する。この遊技メダル限界フラグは、投入ボタン受付を禁止するために用いられるフラグである。
続いて、制御コマンドとして、清算終了コマンドをセットし(S381)、ブロッカONのデータをセットし(S382)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入可能状態に戻す。そして、遊技メダル清算処理を終了し、元の処理へ戻る。上述の賭枚数分の清算が終了したか否かの判定(S379)において、賭枚数分の清算が終了していなければ(S379:NO)、賭枚数の読み込み(S376)に戻り、ベット分の清算が終了するまで、S376〜S379の処理を繰り返す。
一方、前述の再遊技作動中か否かの判定(S372)において、再遊技が作動中でないと判定した場合(S372:NO)、又は、賭数設定されている遊技メダルの有無の確認(S373)において、賭数設定されている遊技メダルがない場合(S373:NO)には、貯留枚数を読み出す処理(S383)が実行される。そして、貯留枚数の有無を判定し(S384)、貯留枚数がなければ(S384:NO)、遊技メダル清算処理を終了して、元の処理へ戻る。
上述の貯留されている遊技メダルの有無の確認(S384)において、貯留されている遊技メダルがある場合(S384:YES)には、ブロッカOFFのデータをセットし(S385)、遊技メダルセレクター44のメダル通路105(図6参照)を、投入不可状態とする。そして、制御コマンドとして、清算開始コマンドをセットする(S386)。これらのブロッカOFFデータのセット(S385)、清算開始コマンドのセット(S386)は、前述のS374、S375と同じ処理とすることができる。
さらに、貯留されている遊技メダル枚数を読み込み(S387)、貯留されている枚数分まで、1枚ずつ清算処理を行う。ここでは、遊技メダルを1枚払出す毎に、貯留枚数を1減算し(S388)、更に残っている貯留枚数を読み込み(S389)、貯留数分の清算が終了したか否かの判定を行う(S390)。そして、貯留枚数分の清算が終了していれば(S390:YES)、前述の清算終了コマンドのセットし(S381)、ブロッカONのデータセット(S382)を行い、遊技メダル清算処理を終了し、元の処理へ戻る。
上述の貯留数分の清算が終了したか否かの判定(S390)において、貯留数分の清算が終了していなければ(S390:NO)、貯留枚数の読み込み(S387)に戻り、貯留分の清算が終了するまで、S387〜S390の処理を繰り返す。
<<貯留投入処理>>
続いて、前述の貯留投入処理について、図27に基づき説明する。この貯留投入処理は、前述の遊技メダル管理の処理(図26参照)にて、清算ボタンがONか否かの判定(S325)により、清算ボタンがONでない場合(S325:NO)に移行する処理である。
図27に示す貯留投入処理においては、遊技メダル限界フラグがセットされているか否かの判定(S331)を行い、遊技メダル限界フラグがセットされている場合には(S331:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。遊技メダル限界フラグがセットされていない場合には(S331:NO)、投入要求枚数セットの処理(S332)を実行する。この投入要求枚数セット(S332)においては、投入要求枚数として「1」をセットし、MAXBETスイッチ信号の立ち上がりを検出している場合は、賭数の上限と、現在設定されている賭数との差分を、投入要求枚数としてセットする。
続いて、貯留枚数読込みの処理(S333)を行い、遊技メダルの貯留枚数があるか否かの判定を行う(S334)。そして、貯留枚数がある場合には(S334:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。また、貯留枚数がない場合には(S334:NO)、投入スイッチ信号の立ち上がりデータをクリアし(S335)、遊技メダル貯留枚数と投入要求枚数との関係の判定(S336)を実行する。そして、遊技メダル貯留枚数が投入要求枚数以上でなければ(S336:NO)、投入要求枚数に遊技メダル貯留枚数の値をセットし(S337)、遊技メダル1枚加算の処理(S338)へ移行する。上述のS336において、遊技メダル貯留枚数が投入要求枚数以上であれば(S336:YES)、遊技メダル貯留枚数の値のセット(S337)を行わずに、遊技メダル1枚加算の処理(S338)へ移行する。
遊技メダル1枚加算の処理(S338)においては、賭数に「1」を加算する。その後、獲得枚数表示クリアの処理(S339)を実行し、賭数の表示処理(S340)を実行し、規定数と遊技メダル枚数の読み込み(S341)を実行する。さらに、遊技メダル枚数限界に係る判定の処理(S342)を実行し、賭数が上限に達しているか否かを判定する。そして、賭数が上限に達していれば(S342:YES)、遊技メダル限界フラグをセットし(S343)、貯留枚数読込みの処理(S345)へ移行する。賭数が上限に達していなければ(S342:NO)、遊技メダル限界フラグセットの処理(S343)を行わずに、貯留枚数読込みの処理(S345)へ移行する。
貯留枚数読込みの処理(S345)の後には、貯留枚数1枚減算の処理(S345)を実行し、投入要求枚数に係る一連の処理が、投入要求枚数分について実行されたか否かの判定(S346)が実行される。そして、投入要求枚数分の処理が終わっていれば(S346:YES)、貯留投入処理を終えて、遊技進行メイン処理における元の処理へ戻る。投入要求枚数分の処理が終わっていなければ(S346:NO)、遊技メダル1枚加算の処理(S338)以降の処理を再度実行する。
<第2制御に係る各種の処理>
次に、前述した第2制御における各種の処理について説明する。
<RWM初期化2>
図30は、前述した電源復帰処理(図21参照)等で用いられるRWM初期化2の処理を示している。このRWM初期化2の処理においては、所定のRWMエリア(F200H〜F3FFH)に設けられた第2作業領域、及び、第2スタックエリアの最大使用量(F210H〜F21EH、F3F3H〜F3FFH)を除く未使用領域をクリアする。
より具体的には、スタックポインタの退避を行い(S871)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S872)、所定のレジスタの退避を行う(S873)。さらに、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S874)、RWM初期化バイト数のセットを行い(S875)、RWMの初期化を行う(S876)。そして、次のRWMアドレスのセットを行い(S877)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S878)。
上記S878で、RWMの初期化が終了していれば(S878:YES)、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S879)、終了していなければ(S878:NO)、上記S876の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S879の後、RWM初期化バイト数のセットを行い(S880)、RWMの初期化を行う(S881)。
さらに、次のRWMアドレスのセットを行い(S882)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S883)。上記S883で、RWMの初期化が終了していれば(S883:YES)、レジスタの復帰を行い(S884)、終了していなければ(S883:NO)、上記S881の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S884の後、スタックポインタの復帰(S885)を行い、処理を終了する。
<RWM初期化3>
次に、前述した設定変更装置処理(図13参照)等で用いられるRWM初期化3の処理について説明する。図31に示すように、RWM初期化3の処理においては、スタックポインタの退避を行い(S891)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S892)、所定のレジスタの退避を行う(S893)。さらに、RWM初期化開始アドレスのセットを行い(S894)、RWM初期化バイト数のセットを行い(S895)、RWMの初期化を行う(S896)。
続いて、次のRWMアドレスのセットを行い(S897)、RWMの初期化が終了したか否かの判定を行う(S898)。上記S898で、RWMの初期化が終了していれば(S898:YES)、レジスタの復帰を行い(S899)、終了していなければ(S898:NO)、上記S896の、RWMの初期化の処理へ戻る。上記S899の後、スタックポインタの復帰(S900)を行い、処理を終了する。
なお、RWM初期化に係る制御モジュールとして、前述のRWM初期化2やRWM初期化3以外にも、例えば、第1制御に係るRWM初期化1が設けられている。このRWM初期化1は、第1制御に係る電源投入時処理(図12参照)の遊技開始セットの処理(S52)で使用される制御モジュールから移行するようになっているが、RWM初期化1の処理についての説明は省略している。
<シリアル通信設定>
次に、シリアル通信のために用いられるシリアル通信設定の処理について説明する。このシリアル通信設定においては、試射試験用出力で使用するSCU1の送信機能設定を行う。より具体的には、図32に示すように、スタックポインタの退避を行い(S911)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S912)、所定のレジスタの退避を行う(S913)。
さらに、SCU1ボーレートレジスタアドレス(下位)のセットを行い(S914)、SCU1ボーレートレジスタのセットを行う(S915)。続いて、SCUチャンネル1送機能使用、FIFOモード、データ長9ビット、パリティ使用及び偶数パリティのセットを行い(S916)、レジスタの復帰を行い(S917)、スタックポインタの復帰を行って(S918)、処理を終了する。
<図柄停止信号出力>
次に、前述した条件装置コマンドセットの処理(図16参照)等で用いられる図柄停止信号出力の処理について説明する。この条件装置コマンドセットの処理においては、試射試験用の図柄停止信号データを出力する。より具体的には、図33に示すように、スタックポインタの退避を行い(S921)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S922)、所定のレジスタの退避を行う(S923)。
さらに、SCU1データレジスタのセットを行い(S924)、第1コマンド(回胴情報指定)のライトを行う(S925)。続いて、第2コマンド(回胴情報指定)のライトを行い(S926)、図柄停止信号セットの処理を行う(S927)。この図柄停止信号セットの処理(S927)については後述する。
また、送信回数及び第1コマンド(押し順指定)データのセットを行い(S928)、第1コマンドのライトを行う(S929)。さらに、停止受付指定テーブルから第2コマンドデータの取得を行い(S930)、第2コマンドのライトを行う(S931)。また、次の第1コマンドデータのセットを行い(S932)、次のテーブルアドレスのセットを行う(S933)。
続いて、送信終了か否かの判定を行い(S934)、送信終了であれば(S934:YES)、レジスタの復帰を行い(S935)、スタックポインタの復帰を行って(S936)、処理を終了する。上記S934で、送信が終了していなければ(S934:NO)、上記S929の、第1コマンドライトの処理へ戻る。
<図柄停止信号セット>
次に、前述した図柄停止信号出力の処理(図33参照)で用いられる図柄停止信号セットの処理(S927)について説明する。この条件装置コマンドセットの処理においては、指示番号、作動状態フラグ及びボーナス条件装置番号に応じて、試射試験用の図柄停止信号データテーブルをセットする。
より具体的には、図34に示すように、停止受付指定テーブル2のセットを行い(S941)、オフセットのセットを行う(S942)。さらに、指示番号が0であるか否かの判定を行い(S943)、指示番号が0である場合には(S943:YES)、停止受付指定テーブル1のセットを行う(S944)。また、ボーナス作動時であるか否かの判定を行い(S945)、ボーナス作動時でなければ(S945:NO)、停止受付指定テーブル2のセットを行う(S946)。
続いて、オフセットのセットを行い(S947)、ボーナス条件装置の未作動時であるか否かの判定を行う(S948)。ボーナス条件装置の未作動時でなければ(S948:NO)、オフセットの生成を行い(S949)、オフセットに応じた停止受付指定テーブルのセットを行って(S950)、処理を終了する。
上記S943で、指示番号が0でない場合には(S943:NO)、間の処理を行わずに、オフセットに応じた停止受付指定テーブルセットの処理(S850)を行う。上記S945で、ボーナス作動時である場合(S945:YES)や、上記S948で、ボーナス条件装置の未作動時であった場合(S948:YES)には、以降の処理を行わず、処理を終了する。
<試験信号出力>
次に、前述したエラー管理の処理(図20参照)等で用いられる試験信号出力の処理について説明する。この試験信号出力の処理においては、シミュレーション試験用の試験信号、条件装置情報及び再遊技状態識別情報を出力する。そして、ボーナス作動情報及び再遊技作動情報を出力ポート10に出力し、条件装置出力時間及び再遊技状態識別情報フラグに応じて出力データをポート9に出力する。そして、役物条件差動装置情報出力時には役物条件装置情報を出力し、入賞及び再遊技条件装置情報出力時には入賞及び再遊技条件装置情報を出力し、再遊技状態識別情報フラグON時には再遊技状態識別情報を出力し、これら以外の場合にはクリアデータを出力する。
より具体的には、図35に示すように、スタックポインタの退避を行い(S961)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S962)。続いて、レジスタの退避を行い(S963)、試験信号出力データの生成を行う(S964)。さらに、試験信号の出力を行い(S965)、RT状態番号の取得を行う(S966)。
続いて、ボーナス作動時であるか否かの判定を行い(S967)、ボーナス作動時であれば(S967:YES)、所定のボーナス(ここでは1種BB−A)の作動時を除く再遊技状態識別信号をセットする(S968)。さらに、上述の所定のボーナス(1種BB−A)の作動時であるか否かの判定を行い(S969)、作動時であれば(S969:YES)、上記所定のボーナス(1種BB−A)時に係る再遊技状態識別信号のセットを行う(S970)。
続いて、再遊技状態識別信号の生成を行い(S971)、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う(S972)。ここで、再遊技状態識別情報は、RT状態番号及び作動種別により生成される情報である。上記S967で、ボーナス作動時でなかった場合には(S967:NO)、間の処理を行わず、上記S972の、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う。また、上記S969で、上述の所定のボーナス(1種BB−A)の作動時でなかった場合には(S969:NO)、上記S970を行わず、上記S972の、再遊技状態識別情報フラグがONであるか否かの判定を行う。
上記S972で、再遊技状態識別情報フラグがONでなかった場合には(S972:NO)、条件装置情報クリアデータのセットを行い(S973)、条件装置情報の出力時であるか否かの判定を行う(S974)。条件装置情報の出力時であった場合には、(S974:YES)、役物条件装置情報出力時データのセットを行い(S975)、ボーナス条件装置番号RWMアドレスのセットを行う(S976)。
さらに、役物条件装置情報の出力時であるか否かの判定を行い(S977)、役物条件装置情報の出力時でなかった場合には(S977:NO)、入賞及び再遊技条件装置情報データのセット(S978)、入賞及び再遊技条件装置番号RWMアドレスのセット(S979)を行って、条件装置番号の取得を行う(S980)。上記S977で、役物条件装置情報の出力時であった場合には(S977:YES)、間の処理を行わず、上記S980の、条件装置番号の取得を行う(S980)。
続いて、条件装置下位情報(下位桁の情報)のセットを行い(S981)、条件装置下位情報の出力時であるか否かの判定を行う(S982)。さらに、条件装置下位情報の出力時でなければ(S982:NO)、条件装置上位情報(上位桁の情報)のセットを行い(S983)、条件装置情報の生成を行う(S984)。そして、条件装置情報の出力を行い(S985)、レジスタの復帰を行い(S986)、スタックポインタの復帰を行って(S987)、処理を終了する。
上記S972で、再遊技状態識別情報フラグがONであった場合(S972:YES)、及び、上記S974で、条件装置情報の出力時でなかった場合(S974:NO)には、間の処理を行わず、上記S985の、条件装置情報の出力を行う(S985)。また、上記S982で、条件装置下位情報の出力時であった場合には(S982:YES)、上記983を行わず、上記S984の、条件装置情報生成の処理を行う(S984)。
<投入・払出センサ異常セット>
次に、遊技メダルの投入や払出しのエラー検出等に係る前述した投入・払出センサ異常セットの処理について説明する。この投入・払出センサ異常セットの処理においては、エラー検出フラグに応じて、該当するエラーの表示要求を行う。
より具体的には、図36に示すように、スタックポインタの退避を行い(S991)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S992)。さらに、レジスタの退避を行い(S993)、CHエラーの表示要求をセットする(S994)。また、CHエラーが検出されたか否かの判定を行い(S995)、検出されていない場合には(S995:NO)、エラー表示要求のクリアを行う(S996)。
続いて、エラー表示要求データの保存を行い(S997)、レジスタの復帰(S998)、スタックポインタの復帰(S999)を行って処理を終了する。また、上記S995で、CHエラーが検出された場合には(S995:YES)、上記S996の、エラー表示要求クリアの処理を行わず、上記S997の、エラー表示要求データの保存を行う。
<投入・払出センサ異常クリア>
次に、遊技メダルの投入・払出のエラー表示時の処理に係る投入・払出センサ異常クリアの処理について説明する。この投入・払出センサ異常クリアの処理においては、エラー表示要求があった場合、該当するエラーの検出フラグ及び関連データをクリアする。より具体的には、図37に示すように、スタックポインタの退避を行い(S1011)、スタックポインタ(使用領域外)のセットを行う(S1012)。
さらに、レジスタの退避を行い(S1013)、エラー検出フラグのセットを行う(S1014)。また、CHエラー表示の要求があるか否かの判定を行い(S1015)、表示要求がある場合には(S1015:YES)、CHエラー検出フラグのクリアを行う(S1016)。そして、レジスタの復帰(S1017)、スタックポインタの復帰(S1018)を行って処理を終了する。上記S1015で、表示要求がなかった場合には(S1015:NO)、上記S1016を行わず、上記S1017の、レジスタ復帰の処理を行う。
<エラーチェック>
次に、前述のエラー管理の処理(図20参照)等で用いられるエラーチェックの処理について説明する。このエラーチェックの処理においては、各種のエラーチェック処理を行う。より具体的には、図38に示すように、スタックポインタの退避を行い(S1021)、スタックポインタの使用領域外の領域のセットを行い(S1022)、所定のレジスタの退避を行う(S1023)。
さらに、エラーチェックの処理においては、設定値エラーチェックの処理(S1024)、内蔵乱数チェックの処理(S1025)、タイマ計測2の処理(S1026)、遊技メダル投入チェックの処理(S1027)、遊技メダル通過状態更新の処理(S1028)投入・払出センサ異常チェックの処理(S1029)エラー表示要求データクリアの処理(S1030)を順に行うが、これらの処理については後述する。そして、エラー表示要求データクリアの処理(S1030)の後、レジスタの復帰を行い(S1031)、スタックポインタの復帰を行って(S1032)、処理を終える。
<設定値エラーチェック>
次に、上述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる設定値エラーチェックの処理(S1024)について説明する。この設定値エラーチェックの処理においては、設定の段階が正常範囲であるかチェックし、正常範囲でない場合は、復帰不可能エラー処理2に移行する。
より具体的には、図39に示すように、復帰不可能エラーの1つであるE6エラーのセットを行い(S1036)、設定値が最大値(ここでは6)未満であるか否かの判定を行う(S1037)。さらに、上記S1037において、設定値が最大値未満であれば(S1037:YES)、処理を終え、設定値が最大値未満でなければ(S1037:NO)、復帰不可能エラー処理2に移行する。この復帰不可能エラー処理2については後述する(図49参照)。
<内蔵乱数チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる内蔵乱数チェックの処理(S1025)について説明する。この内蔵乱数チェックの処理においては、内蔵乱数更新関連異常発生を検出した場合は、復帰不可能エラー処理2に移行し、検出しなかった場合には、8ビット乱数の検査を行う。
より具体的には、図40に示すように、復帰不可能エラーの1つであるE7エラーのセットを行い(S1041)、内蔵情報レジスタデータを取得する(S1042)。さらに、内蔵乱数更新関連異常が発生したか否かの判定を行い(S1043)、発生していない場合には(S1043:NO)、8ビット乱数最大置検査テーブルをセットする(S1044)。そして、RS0ソフトラッチ乱数値レジスタアドレスをセットし(S1045)、8ビット乱数検査の処理を4回行って(S1046〜S1049)、処理を終える。
また、上記S1043の、内蔵乱数更新関連異常が発生したか否かの判定の処理において、異常が発生していた場合には(S1043:YES)、復帰不可能エラー処理2に移行する。この復帰不可能エラー処理2については後述する(図63参照)。ここで、上記S1046〜S1049において8ビット乱数検査の処理を4回行うのは、対応するレジスタが4つあり、この4つのレジスタのチェックを順に行うためである。
<タイマ計測2>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられるタイマ計測2の処理(S1026)について説明する。このタイマ計測2の処理においては、エラーチェックで使用するタイマ用RWM1の減算をする(0未満の場合は0をセットする)。
より具体的には、図41に示すように、計測開始タイマアドレスのセットを行い(S1051)、1バイトタイマ数2のセットを行う(S1052)。さらに、1バイトタイマ値の更新を行い(S1053)、次のタイマアドレスのセットを行う(S1054)。また、1バイトタイマの計測が終了したか否かの判定を行い(S1055)、終了していれば(S1055:YES)、処理を終える。上記S1055で、1バイトタイマの計測が終了していない場合には(S1055:NO)、上記S1053の1バイトタイマ値更新の処理に戻る。
<遊技メダル投入チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる遊技メダル投入チェック(S1027)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、メダル投入検査フラグON、又はブロッカ信号ON時に、投入センサ1及び2信号の検査を行い、通過異常を検出した場合は、各エラーの表示要求を行う。そして、投入センサ1通過チェック時間又は投入センサ2通過チェック時間が超過した場合、CEエラーの表示要求を行い、遊技メダルが不正通過した場合、CPエラーの表示要求を行う。さらに、投入監視カウンタが正常範囲内でなければ、C1エラーの表示要求を行う。
より具体的には、図42に示すように、前回ブロッカ信号データをセットし(S1061)、ブロッカ信号データの生成を行う(S1062)。さらに、今回ブロッカ信号データの生成を行い(S1063)、ブロッカ信号データの生成を行う(S1064)。また、ブロッカ信号の立ち上がりが検出されたか否かの判定を行い(S1065)、検出された場合には(S1065:YES)、投入監視カウンタのクリアを行う(S1066)。
また、メダル投入検査フラグがONか否かの判定を行い(S1067)、ONでなかった場合には(S1067:NO)、ブロッカ信号がONか否かの判定を行う(S1068)。さらに、ブロッカ信号がONであった場合には(S1068:YES)、前回遊技メダル通過状態のデータを取得する(S1069)。そして、投入センサ信号がONか否かの判定を行い(S1070)、ONであった場合には(S1070:YES)、メダル投入検査フラグのセットを行う(S1071)。
上記S1065で、ブロッカ信号の立ち上がりが検出されなければ(S1065:NO)、S1066を行わず、メダル投入検査フラグがONか否かの判定を行う(S1067)。また、上記S1067で、メダル投入検査フラグがONであった場合には(S1067:YES)、間の処理を行わず、S1070の、投入センサ信号がONか否かの判定を行う。上記S1068で、ブロッカ信号がONでなかった場合には(S1068:NO)、処理を終了する。
上記S1071の後、投入センサ1信号がONであるか否かの判定を行い(S1072)、ONであった場合には(S1072:YES)、CPエラーのセットを行う(S1073)。さらに、前回遊技メダル通過状態1又は3の状況であったか否かを判定し(S1074)、否定判断がされた場合には(S1074:NO)、前回遊技メダル通過状態0の状況であったか否かの判定を行う(S1075)。
上記S1075で肯定判断がされた場合には(S1075:YES)、投入センサ1通過チェック時間のセットを行い(S1076)、CEエラーのセットを行う(1077)。そして、投入センサ1の通過時間を超過したか否かの判定が行われ(S1078)、超過していない場合には(S1078:NO)、処理を終了する。上記S1075で否定判断がされた場合には(S1075:NO)、上記S1076を行わず、上記S1077の、CEエラーのセットを行う(1077)。
上記S1072で、投入センサ1信号がONでなかった場合には(S1072:NO)、図42中にS1079で示すように、投入センサ1及び2の信号がONであるか否かの判定を行う。さらに、投入センサ1及び2信号がONであった場合には(S1079:YES)、CPエラーのセットを行い(S1080)、前回遊技メダル通過状態0又は1の状況であったか否かの判定を行う(S1081)。
そして、前回遊技メダル通過状態0又は1の状況でなかった場合には、前回遊技メダル通過状態2の状況であるか否かの判定を行い(S1082)、肯定判断の場合には(S1082:YES)、投入センサ2通過チェック時間のセットを行う(S1083)。また、CEエラーのセットを行い(S1084)、投入センサ2通過時間が超過したか否かの判定を行う(S1085)。
上記S1085で、投入センサ2通過時間が超過していなかった場合には(S1085:NO)、投入センサ1通過時間が超過したか否かの判定を行い(S1085)、超過していなかった場合には(S1086:NO)、処理を終了する。上記S1082で、前回遊技メダル通過状態2の状況でなかった場合には(S1082:NO)、S1083を行わず、上記S1084の、CEエラーのセットを行う(S1084)。
上記S1079で、投入センサ1及び2信号がONでなかった場合には(S1079:NO)、図43に示すように、S1087の、CPエラーのセットを行う。さらに、前回遊技メダル通過状態が0又は2であったか否かの判定を行い(S1088)、否定判断の場合には(S1088:NO)、CEエラーのセットを行い(S1089)、投入センサ2の通過時間が超過したか否かの判定を行う(S1090)。そして、投入センサ2の通過時間が超過した場合には(S1090:NO)、処理を終える。
図42に示す上記1070で、投入センサ信号がONでなかった場合(S1070:NO)には、図43に示すS1091に移行し、メダル投入検査フラグのクリアを行う。さらに、投入センサ1通過チェック時間及び投入センサ2通過チェック時間のデータのクリアを行い(S1092)、前回遊技メダル通過状態0の状況であるか否かの判定を行う(S1093)。
そして、前回遊技メダル通過状態0の状況でなければ(S1093:NO)、前回遊技メダル通過状態2の状況であるか否かの判定を行い(S1094)、否定判断が行われれば(S1094:NO)、CPエラーのセットを行う(S1095)。上記S1093で、前回遊技メダル通過状態0の状況であった場合(S1093:YES)や、上記S1094で、前回遊技メダル通過状態2の状況であった場合(S1094:YES)には、処理を終了する。
上記S1095の後、前回遊技メダル通過状態1の状況であるか否かの判定を行い(S1096)、肯定判断がされれば(S1096:YES)、投入監視カウンタを−1し(S1097)、投入監視カウンタの値が正常範囲にあるか否かの判定を行う(S1098)。さらに、投入監視カウンタが正常範囲になければ(S1098:NO)、エラー表示要求データの保存を行い(S1099)、処理を終了する。
上記S1096で、前回遊技メダル通過状態1の状況でない場合(S1096:NO)や、図42に示す上記S1074、S1078、S1081、S1086、図43に示す上記S1088、S1090の各処理で、肯定判断(YESの判断)がされた場合には、上記S1099に移行し、エラー表示要求データの保存を行う(S1099)。また、上記S1098で、投入監視カウンタが正常範囲にあれば(S1098:YES)、処理を終了する。
<遊技メダル通過状態更新>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる遊技メダル通過状態更新の処理(S1028)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、図44に示すように、投入センサ信号に応じて遊技メダル通過状態を更新する。より具体的には、図44に示すように、投入センサ信号情報を取得し(S1106)、遊技メダル通過状態の更新を行って(S1107)、処理を終える。
<投入・払出センサ異常チェック>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられる投入・払出センサ異常チェックの処理(S1029)について説明する。この遊技メダル投入チェックの処理においては、投入センサの入力異常、払出しセンサの入力異常、及び、セレクタ通路センサの通過異常を監視する。
より具体的には、図45に示すように、前回のエラー検出フラグを更新し(S1111)、ブロッカ信号の立ち下がりが検出されたか否か(ここではOFFになったか否か)の判定を行う(S1112)。さらに、ブロッカ信号の立ち下がりが検出された場合には(S1112:YES)、投入センサ異常入力検出開始時間をセットし(S1113)、投入関連エラー時であるか否かの判定を行う(S1114)。
上記S1112で、ブロッカ信号の立ち下がりが検出されなかった場合には(S1112:NO)、投入センサ異常入力検出開始時間のセット(S1113)を行わずに、投入関連エラー時であるか否かの判定を行う(S1114)。また、上記S1114で、投入関連エラー時でないと判定された場合には(S1114:NO)、ブロッカ信号ONの検査を行い(S1115)、投入センサ異常入力検出開始時間の有効検査を行う(S1116)。
さらに、投入センサ異常検出検査があったか否かの判定を行い(S1117)、結果が肯定判定であった場合には(S1117:YES)、投入センサ2の異常検出があったか否かを判定する(S1118)。そして、投入センサ2の異常検出があった場合には(S1118:YES)、C0エラー検出フラグのセットを行い(S1119)、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されたか否かの判定を行う(S1120)。
上記S1117で、投入センサ異常検出検査がなかったと判定された場合(S1117:NO)や、上記S1118で、投入センサ2に係る異常検出がなかったと判定された場合(S1118:NO)には、C0エラー検出フラグのセット(S1119)を行わずに、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されたか否か(ここではONになったか否か)の判定を行う(S1120)。
上記S1120で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されると(S1120:YES)、投入監視カウンタを+1し(S1121)、セレクタ通路センサ滞留時間をセットする(S1122)。そして、セレクタ通路センサがONか否か(滞貨があるか否か)の判定を行い(S1123)、ONである場合(滞貨がある場合)には(S1123:YES)、セレクタ通路滞留時間が経過したか否かの判定を行う(S1124)。
上記S1124で、セレクタ通路滞留時間が経過していれば(S1124:YES)、CHエラー検出フラグをセットし(S1125)、HPエラー時であるか否かの判定を行う(S1126)。さらに、上記S1124で、セレクタ通路滞留時間が経過していなければ(S1124:NO)、CHエラー検出フラグのセット(S1125)を行わずに、HPエラー時であるか否かの判定を行う(S1126)。
上記S1126で、HPエラー時でない場合は(S1126:NO)、払出センサ異常検出1データのRWMアドレスをセットし(S1127)、払出センサ異常検出2データのRWMアドレスをセットする(S1128)。上記S1126で、HPエラー時であった場合には(S1126:YES)、処理を終える。
上記S1128に続いて、払出センサ1及び2マスクデータ並びに払出センサ2ビットのデータをセットする(S1129)。さらに、ホッパモータ駆動信号がONか否かの判定を行い(S1130)、ONでない場合には(S1130:NO)、払出センサチェック用データの生成を行う(S1131)。また、払出センサ2のみONであるか否かの判定を行い(S1132)、払出センサ2のみONであった場合には(S1132:YES)、払出センサ異常検出1データ及び払出センサ異常検出2データをクリアし(S1133)、処理を終える。
上記S1114で、投入関連エラーであることが判定された場合(S1114:YES)、S1120で、セレクタ通路センサ信号の立ち上がりが検出されなかった場合(S1120:NO)、S1123でセレクタ通路センサがONでなかった場合(S1123:NO)には、それぞれ間の処理を行わずに前述のS1126へ移行し、HPエラー時であるか否かの判定を行う。
上記S1132で、払出センサ2のみのONが検出されなかった場合には(S1132:NO)、図46に示すように、払出センサ1マスクデータ及び払出センサ1ビットをセットする(S1134)。さらに、払出センサチェック用データの生成を行い(S1135)、異常検出データクリア用データのセットを行う(S1136)。
上記S1130(図45参照)で、ホッパモータ駆動信号がONであった場合には(S1130:YES)、間の処理を行わずに、図46に示す払出センサチェック用データの生成処理(S1135)を行う。
続いて、払出センサ異常検出3データのクリアを行い(S1137)、チェックを行わない払出センサ異常検出データのクリアを行う(S1138)。さらに、払出センサ1又は2の異常を検出したか否かの判定を行い(S1139)、異常を検出した場合には(S1139:YES)、払出センサ異常検出時間の計測を行い(S1140)、処理を終了する。上記S1139で、払出センサ1又は2の異常を検出しなかった場合には(S1139:NO)、払出センサ異常検出時間の計測(S1140)を行わずに、処理を終了する。
<エラー表示要求データクリア>
次に、前述のエラーチェックの処理(図38参照)で用いられるエラー表示要求データクリアの処理(S1030)について説明する。このエラー表示要求データクリアの処理においては、エラー表示時にエラー表示要求データをクリアする。
より具体的には、図47に示すように、エラー表示時であるか否かの判定を行い(S1146)、エラー表示時である場合には(S1146:YES)、エラー表示要求データをクリアして(S1147)、処理を終了する。上記S1146でエラー表示時でなければ(S1146:NO)、エラー表示要求データのクリア(S1147)を行わずに、処理を終了する。
<<8ビット乱数検査>>
次に、前述の内蔵乱数チェックの処理(図40参照)で用いられる8ビット乱数検査の処理(S1046〜S1049)について説明する。この8ビット乱数検査の処理においては、8ビット乱数の検査を行い、8ビット乱数値が乱数最大検査データ以上かつ乱数最大値設定ありの場合や、取得した最大3個の8ビット乱数値がすべて一致した場合には、復帰不可能エラー処理2に移行する。
より具体的には、図48に示すように、8ビット乱数値の取得を行い(S1151)、乱数値が乱数最大検査データよりも小さいか否かの判定を行う(S1152)。さらに、乱数値が乱数最大検査データよりも小さくない場合には(S1152:NO)、乱数最大値の設定があるか否かの判定を行い(S1153)、乱数最大値の設定がない場合には(S1153:NO)、8ビット乱数値の再取得を行う(S1154)。
上記S1152で、乱数値が乱数最大検査データよりも小さい場合には(S1152:YES)、乱数最大値設定に係る判定の処理(S1153)を行わずに、8ビット乱数値の再取得を行う(S1154)。上記S1153で、乱数最大値の設定がある場合には(S1153:YES)、後述する復帰不可能エラー処理2(図49参照)へ移行する。
上記S1154の後、乱数値が一致するか否かの判定を行い(S1155)、一致する場合には(S1155:YES)、8ビット乱数値の再取得を行う(S1156)。さらに、取得した3個の乱数値が全て一致するか否かの判定を行い(S1157)、一致しない場合には(S1157:NO)、8ビット乱数最大値検査テーブルの更新を行う(S1158)。そして、8ビット乱数ソフトラッチ乱数値レジスタアドレスの更新を行い(S1159)、処理を終了する。
上記S1155で、乱数値が一致しない場合には(S1155:N)、間の処理を行わずに、上記S1158の、8ビット乱数最大値検査テーブルの更新を行う。また、上記S1157で、取得した3個の乱数値が全て一致した場合には(S1157:YES)、後述する復帰不可能エラー処理2(図49参照)へ移行する。
<<復帰不可能エラー処理2>>
次に、前述の設定値エラーチェックの処理(図39参照)、内蔵乱数チェックの処理(図40参照)、8ビット乱数検査の処理(図48参照)等で用いられる復帰不可能エラー処理2について説明する。この復帰不可能エラー処理2においては、復帰不可能エラー検出時の処理を行う。
より具体的には、図49に示すように、下位桁のエラー表示データをセットし(S1171)、上位桁のエラー表示データをセットする(S1172)。さらに、クリア出力ポートアドレス及びポート数のセットを行い(S1173)、出力ポート(0〜6)をOFFにする(S1174)。
また、次の出力ポートアドレスをセットし(S1175)、出力が終了したか否かの判定を行い(S1176)、出力が終了していれば(S1176:YES)、出力ポート3及び4に対するエラー表示出力を行う(S1177)。そして、上位桁と下位桁の切り替えを行い(S1178)、上記S1173の、クリア出力ポートアドレス及びポート数セットの処理に戻る。また、上記S1176で、出力が終了していなければ(S1176:NO)、上記S1174の、出力ポート(0〜6)OFFの処理に戻る。
<メダル投入に係る発明の作用効果>
以上説明したように、本実施例のスロットマシン10によれば、遊技メダルセレクター44に、投入センサ45とセレクタ通路センサ46が設けられているので、投入センサ45とセレクタ通路センサ46の両方の検出結果を用い、遊技メダルの状態を判断することができる。したがって、例えば投入センサ45のみを用いた場合に比べて、より強固に不正対策を行うことが可能である。さらに、投入センサ45とセレクタ通路センサ46を用いて、遊技メダルの投入に係る動作状態を監視できることから、前述したような各種の制御態様に基づき、エラー監視やブロッカ47の動作制御を適正に実行することが可能となる。そして、セレクタ通路センサ46に、不正の有無の検出以外の種々の機能を与えることができ、セレクタ通路センサ46を有効に活用することが可能となる。また、異常の検出を経て実行される遊技の停止に関しても、他の処理との関係において適正なタイミングで実行することが可能となる。
また、本実施例によれば、タイマ割込み処理(図18参照)に係るエラー管理の処理(図18、図20参照)において、試験信号出力処理(S762)が実行され、タイマ割込み処理毎に試験信号の出力処理を実行する。そして、試験信号出力処理(S762)により、役決定結果(役抽せん結果)に対応した試験信号がセットされ、役決定結果を試験信号として出力が可能となる。さらに、演算処理手段であるメインCPU81を有する主制御基板61には、製品開発段階において試験装置との接続に用いられる非常設コネクタは設けられていないが、非常設コネクタを配設するための非搭載領域183は残されたままとなっている。このため、試験時と同じ条件での製品の提供が可能であるとともに、試験信号から内部情報を不正に取得されるリスクを低減することが可能となっている。
さらに、電源投入時の処理(図12参照)において、電源が投入されたことに基づき、初めに、初期設定処理を実行する。そして、この初期設定処理として、レジスタを初期化(S1)した後、図示は省略しているが、レジスタに初期値を設定し、割込みの種類の設定など行う。さらに、このような初期設定処理が終わると、RWMのチェックサムの算出を行い(S3)、指定スイッチ(ここではドアスイッチ、設定ドアスイッチ、設定キースイッチ)が操作されているか否かを判定し(S9)、操作されていない場合には(S9:NO)、電断復帰処理(図21参照)を実行する。
したがって、電源投入したときに、早い段階でレジスタに初期値を設定でき、前回の電源断時にレジスタに残っていたデータに影響されることなく、常に同じ状態で、電源投入時の処理(図12参照)の大部分の処理(S2〜S13)を実行することが可能となる。
また、電源投入時の処理において、レジスタに初期値設定を行った後に、設定変更装置処理へ移行し(図13参照)、設定変更装置処理において、設定値が所定範囲(ここでは「1」から「6」)にあるか否かのチェックを行い(図13のS30)、設定値が所定範囲にない場合には(S30:NO)、設定値の補正を行ったうえで(S31)、設定値を遊技情報表示手段に表示するための設定値表示処理を行う(S32)。さらに、表示処理では、設定変更中を示す情報と記憶されている設定値を、表示装置(ここでは設定表示LED66(図4参照))に出力し(S32)、設定スイッチの操作に応じて設定値を更新する(S33〜S34)。
したがって、電源投入から設定値の表示のための処理を適正に規定でき、設定値の表示を的確に行うことが可能である。そして、電源投入から設定値表示のための処理までの一連の処理を適正に行うことが可能となる。また、設定値を表示するための表示装置である設定表示LED66(図4参照)に異常な表示がされてしまうことを防ぐことができる。
なお、設定変更装置処理(図13)への移行条件としては、例えば、内蔵RWM(図11参照)の状態に基づく条件を採用することが考えられる。より具体的には、内蔵RWMの対象と成る範囲の全領域についてチェックサムを行い、チェックサムの値(チェックサムデータ)が正常であることを、設定変更装置処理への移行条件とすることを例示できる。また、チェックサムを行うが、チェックサムの結果は何らの判定条件に用いず、チェックサム値に異常があっても、そのことによる特段の処理を行わない、といった制御態様も採用が可能である。
さらに、複数の条件の成立を設定変更装置処理への移行条件としてもよく、その場合には、電源断実行処理フラグが正常であること、及び、チェックサムの結果が正常であること、の両方を、設定変更装置処理への移行条件とすることが考えられる。
また、本実施例によれば、設定変更スイッチ(図4中の設定キースイッチ68)が操作された際に、スイッチ信号(設定/リセットボタン信号)の変化を、信号の立ち上がりによって検出する(図13のS33)。さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、遊技開始にあたり遊技メダルの有無が判定され(S54)、遊技メダルがない場合(賭数がない場合)には(S54:NO)、前述のように、現在設定されている設定値を表示装置(設定表示LED66)に可視可能に表示する設定値確認可能状態となる。また、遊技メダルがある場合(賭数がある場合)には(S54:YES)、現在設定されている設定値が表示装置(設定表示LED66)に表示されない設定値確認不可能状態となる。
そして、設定値確認可能状態となる場合に実行される遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)においては、設定変更スイッチ(設定キースイッチ68)を操作することで、設定値の確認が可能となる。さらに、この設定値確認可能状態では、遊技メダルが投入できないようにブロッカOFFデータをセットし、記憶されている設定値の表示処理を行い、スイッチ信号の変化を検出(立下りの検出)すると、設定値の表示処理を終了し、ブロッカONデータをセットするための処理を実行する。
また、この設定値確認可能状態においては、遊技メダル管理(図14中のS56)から遊技終了チェック(図14中のS68)までのような、遊技を進行させる処理は行われない。さらに、図示は省略するが、設定値確認可能状態においては、乱数に関するエラーは検出するが他のエラー監視は行わない。また、設定値確認可能状態へは、スイッチ信号の変化を検出することで移行する一方で、賭数が設定されている場合に(S54:YES)、賭数に係るスイッチ信号の変化を検出しても設定確認状態へ移行しないが、遊技の進行は可能となっている(S56以降参照)。
このように設定値確認不可能状態とするための処理を実行し、設定値の確認に制限を設けることで、予め定められた手順を経なければ設定値の確認ができないようにすることが可能となる。そして、適正な手法以外で設定値を確認しようとする不正行為を予防できるようになる。
さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)の表示判定(S66)に基づいて遊技メダルが払出される場合、払出された遊技メダルの枚数に係る表示処理を行い、遊技メダルが1枚払出されるごとに表示装置(ここでは獲得枚数表示部)に表示する値を更新する。そして、最終的に払出された枚数に対応する値が、次回の遊技メダル投入時、又は、前述の遊技待機表示開始時(遊技終了から一定時間経過しても遊技メダルが投入されない場合)まで表示される。また、払出された遊技メダルの枚数に係る情報の表示中であっても、エラー発生時は、表示されている枚数に対応する値に変えて、発生したエラーに対応する表示を行う。
そして、以上説明したような本実施例によれば、上述の獲得枚数の表示を消灯する条件を定めることで、遊技メダル枚数に係る表示を適正なタイミングで他の表示態様に変更でき、表示の切り替えが行われない場合や、切り替えのタイミングが遅過ぎたり、早過ぎたりした場合に比べて、遊技の結果を誤認してしまうこと防止できる。
また、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、スタックポインタに所定値(開始アドレス)を設定する(S51)。そして、遊技メダルの管理処理(S56)、スタートスイッチの入力確認処理(S58)を行う。さらに、スタートスイッチが有効に受け付けられるまで遊技メダルの管理処理(S56)、スタートスイッチの入力確認処理を繰り返す(S58)。したがって、スタックポインタを、遊技進行メイン処理(図14参照)において、開始初期の段階で毎回クリアすることができ、何らかの異常が発生した場合に、異常状態のまま処理がループすることを予防できる。
さらに、本実施例によれば、遊技進行メイン処理(図14参照)において、表示判定(S66)を行い、遊技メダルの払出しがある場合は遊技メダルの払出しのための処理(S67)を行う。そして、遊技メダルの払出しが終了した場合や、遊技メダルの払出しがない場合は、遊技終了チェック(S68等)により、遊技状態に応じた処理を行う。
そして、遊技終了チェックの処理(S68等)においては、持越し役以外の条件装置番号のRWMクリア処理(非持ち越し役の条件装置のクリア)、再遊技表示LEDの消灯、再遊技作動フラグのクリア、ボーナス(ここではBB)やRTなどの遊技状態の設定を行う。さらに、遊技終了チェック(S68等)を終えると、遊技進行メイン処理(図14参照)の先頭にて、スタックポインタに所定値(開始アドレス)を設定する(S51)。したがって、遊技終了チェック(S68等)の後に、スタックポインタを毎回クリアすることができ、何らかの異常が発生した場合に、異常状態のまま処理がループすることを予防できる。
また、本実施例によれば、電源断時に、電源断処理(図19参照)において、スタックポインタの値を、図11に示す内蔵RWM領域(F000H〜F14AH)内に設定された第1所定記憶領域に保存し(S568)、この作業領域を含むRWMの記憶領域範囲(F000H〜F3FFH)についてチェックサムデータを演算し、演算して得られたチェックサム値を、同じ作業領域内の第1所定記憶領域とは第2所定記憶領域に記憶する(S574)。さらに、上述の第1所定記憶領域と第2所定記憶領域とは、作業領域の最初と最後以外の領域に設定されている。したがって、スタックポインタの値や、チェクサムデータの値を、位置を特定し易い作業領域の先頭や最後尾を避けて保存でき、これらの値の保存場所を第三者が特定し難くなり、このことによって不正を防止することが可能となる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されず、以下に説明するような種々の制御態様を採用することが可能である。
<エラー報知に係る制御態様>
先ず、エラー報知に係る制御態様について説明する。エラー報知に係る制御態様としては、タイマ割込み処理(図18参照)に続くエラー管理処理(図20参照)において、第2制御に係るエラーチェック(S754)等によりセレクタ通路センサ46や投入センサ45の監視を行い(図38参照)、エラーが発生した場合に、サブ制御基板31へメインコマンドを送信し、このメインコマンドに基づいて、サブ制御基板31により、例えば演出部18(図1参照)を用いてエラー報知を行うことが考えられる。換言すると、遊技の進行を停止する前(各状況におけるエラー表示処理の前)にエラー報知を行うことができる。
また、スタートレバー25の操作後、即ちブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)での演出が実行されている状況でエラーが発生した場合に、当該演出をキャンセル(中止)して、演出部18等によりエラーである旨の報知を実行することが考えられる。さらに、他の態様として、同様にブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)での演出が実行されている場合に、当該演出を継続しながら、例えばエラー報知が可能な表示装置(例えば獲得枚数表示LEDなど)にエラー表示を行うことや、スピーカ50を用いた音声によるエラー報知を実行することが考えられる。また、他の態様として、同様にブロッカ47がOFFの状態(返却可能状態)において、例えば演出部18(図1参照)で、何らかの役に当せんしている期待度が高いことを示す高期待度演出、複数回の遊技を跨いで継続性をもって行われる連続演出等といった特定の演出を実行しているときにエラーが発生した場合に、全回胴の停止後に、エラーである旨の報知を実行することが考えられる。例えば、サブ制御手段(ここではサブ制御基板31)は、入力エラーセット処理(図25参照)に基づいたメインコマンドを受信した場合に、所定の報知態様A(液晶、第1のランプ、及び、アンプ(スピーカ)を用いた報知態様)でエラーを報知し、エラー表示処理(図24参照)に基づいたメインコマンドを受信した場合に、他の報知態様B(液晶、第1のランプ、第2のランプ、及び、アンプ(スピーカ)を用いた報知態様)で報知しても良い。このとき、第2のランプはAT遊技(報知遊技)中に操作順序をナビすることが可能なランプであって、エラーが発生した場合にも当該遊技では遊技者に不利益が出ないように第2のランプを制御する、といったことが可能である。
<遊技停止に係る制御態様>
また、遊技停止に係る制御態様として、例えば、タイマ割込み処理において、エラー管理(図20参照)等によりセレクタ通路センサ46や投入センサ45の監視を行い(図38参照)、エラーが検出された場合に、エラー表示の処理(図24)に進んでから、図24中のS240やS248によるループ処理を行って遊技を停止するのではなく、エラーチェック(図38)内で直ぐに遊技を停止する(例えばブロッカOFFの処理を行う)ことが考えられる。さらに、遊技停止のタイミングに同期して、サブ制御基板31の制御による、演出部18やスピーカ50等を用いたエラー報知を実行することが考えられる。
<エラー検知に係る他の制御態様>
また、ブロッカ47がON状態(通過可能状態)にあり、タイマ割込み処理(図18参照)からのエラー管理処理(図20)で、エラーチェック(図38)により、投入センサ45に基づくエラーが検知された場合には、エラー表示の処理(図24)へ進むのを待たずに、例えばエラーチェック(図38)内で即座に遊技を停止する処理(例えばブロッカOFFの処理)に移行することが考えられる。
さらに、遊技進行メイン処理(図14参照)における各種の処理により投入センサ45等に基づくエラーが検知された場合には、タイマ割込み処理による、セレクタ通路センサ46の監視や、投入センサ45の監視のための処理は実行しないことが可能である。さらに、上述のように、タイマ割込み処理による、セレクタ通路センサ46の監視や、投入センサ45の監視のための処理は実行しない一方で、遊技メダル払出装置63(図2参照)に備えられた払出センサ(図示略)の監視は、タイマ割込みの周期に基づいて行い、払出センサによって遊技メダルの滞留や逆流などの異常検出をした場合には、当該異常に伴うエラーコマンドをサブに送信するコマンドセットのための処理を実行することが考えられる。
また、前述の扉(前面ドア部11)が開いているとき(ドアスイッチが開放状態にあるとき)には、扉開放に係るエラー報知が、LEDやスピーカ50を用いて行われる。しかし、主制御基板61では、この扉開放に係るエラー発生は認識しているものの、遊技を停止するのに該当するエラーとしては認識せず、このエラー発生に係るコマンドをサブ制御基板31に送信する。そして、扉開放のエラー報知は、サブ制御基板31が実行する。このため、前面ドア部11を開放しても、リール制御を伴う遊技を行うことは可能である。さらに、扉開放のエラー報知が行われている状況で、前面ドア部11を閉じると、サブ制御基板31が、扉開放のエラー解除条件が満たされたと判断し、LEDやスピーカ50による扉開放のエラー報知を終了させる。なお、サブ制御基板31が、前面ドア部11を閉じてから所定時間(例えば数秒程度)の経過を待って、扉開放のエラー報知を終了させるようにしてもよい。
<最小遊技時間の管理に係る各種態様>
本実施例においては、前述したように、最小遊技時間の管理に関して、状況に応じた種々の態様で管理が行われている。以下では、先ず、最小遊技時間に係る基本的な機能や管理態様について説明し、続いて、通常時や、所定のエラーの発生時における最小遊技時間の各種管理態様について、図50〜図53に基づき説明する。
<<最小遊技時間に係る基本的な機能や管理態様>>
先ず、最小遊技時間は、前述したように、前回の遊技における回胴回転の開始から所定時間(ここでは4.1秒)が経過した後でなければ、今回の遊技における回胴回転を開始しないようにするためのものである。そして、最小遊技時間に係る時間(遊技時間)のタイマ計測は、前述したように、タイマ割込み処理(図18参照)におけるタイマ計測の処理(S551)によるものである。ここで、タイマ計測の処理(S551)では、全てのタイマのカウント(ここでは減算)が実行されるようになっている。そして、タイマ計測の処理(S551)では、前述したように1バイトタイマと2バイトタイマの計測を行うが、最小遊技時間のカウントは、2バイトタイマを用いて行われるようになっている。
さらに、1回の遊技に要した時間が最小遊技時間を超える場合、遊技メダルの賭け設定(ベット)がされ、スタートレバー25(図1参照)が操作されると、前述の各回胴51L〜51の回転を行わない回胴回転待機期間(ウエイト期間)は発生せず、各回胴51L〜51が回転を開始する。ここで、本実施例では、1回の遊技の期間は、回胴51L〜51の回転開始から回転停止までの期間としている。
これに対して、遊技メダルの賭け設定(ベット)がされ、スタートレバー25(図1参照)が操作されても、未だ前回の遊技時にセットされた最小遊技時間が経過していない場合には、最小遊技時間が経過するまで、各回胴51L〜51の回転を行わない回胴回転待機期間(ウエイト期間)となる。また、この回胴回転待機期間(ウエイト期間)中には、前述の各停止ボタン24L〜24Rが操作されても、これらの操作が受付けられないようになっている。
なお、以下では、前回の遊技における回胴回転が停止した後にスタートレバー25の操作が検出されてから、今回の遊技における回胴回転が開始されない期間を、回胴停止後の回胴回転開始待機期間である「ウエイト期間」と称し、最小遊技時間に該当する前述の「4.1秒ウエイト」と区別する。また、上述の「ウエイト期間」のカウントは、タイマ計測の処理(図18のS551参照)において「他の遊技待機計測用タイマ」に含まれるタイマなどを用いて行うことが可能である。
最小遊技時間が経過したか否かのチェックや、最小遊技時間に係るタイマ(以下では「最小遊技時間タイマ」と称する場合がある)のセットは、前述のように、遊技進行メイン処理(図13参照)の内部抽せん開始処理(S60)で用いられている、回胴回転開始待機において実行される。つまり、最小遊技時間に係る時間の経過チェックやタイマセットは、割込み処理ではなく、遊技の進行に応じ実行される処理によって行われる。また、最小遊技時間に係る時間のタイマ計測は、タイマ値をカウントダウンする態様で行われるものであってもよく、また、カウントアップする態様で行われるものであってもよい。
<<通常時における管理態様>>
図50(A)は、通常時における、最小遊技時間の管理態様を示している。ここで、本実施例において「通常時」は、広義には、遊技が可能な通常状態のときであるということができる。そして、本実施例においては、例えば、後述するような復帰可能エラーや復帰不可能エラーが発生した状況(図50(B)や図51(A)参照)、設定値の確認を行う状況(図52(B)参照)などは、この「通常時」からは除外されるものとすることができる。
また、上述の「通常時」は、狭義には、例えば、後述する遊技メダルの清算時や投入時(図51(B)、図52(A)参照)などのように、本実施例において、最小遊技時間の管理態様が説明されている状況を除外するものとすることができる。なお、遊技メダルの清算時や投入時(図65(B)、図66(A)参照)の状況も「通常時」に含め、例えば、図50(A)に示す「通常時」を「基本通常時」や「一般通常時」などと称し、図51(B)、図52(A)に示す遊技メダルの清算時や投入時の状況を「特定通常時」などと称することも可能である。
図64(A)中における(a)〜(g)は、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始許可状態、レバー操作、第1回胴、第2回胴、第3回胴、及び、表示判定に係る各タイミングを概略的に示している。また、図中の第1回胴、第2回胴、及び、第3回胴は、前述の第1回胴51L、第2回胴51C、及び、第3回胴51R(図1参照)に対応したものである。
図50(A)中の(a)〜(g)のうち、最上段に示す(a)の最小遊技時間において、タイミングT1に示すようなチャートの立ち上がりは、最小遊技時間に係る前述のタイマ計測の開始に対応している。この最小遊技時間は、前述したように、前回の遊技における回胴回転の開始から所定時間(ここでは4.1秒)が経過した後でなければ、今回の回胴回転を開始しないようにするためのものである。そして、最小遊技時間タイマに係るタイマ計測は、前述したように、タイマ割込み処理(図18参照)におけるタイマ計測の処理(S551)により行われる。
さらに、図50(A)中、(a)の最小遊技時間タイマにおいて、チャートが立ち上がっている期間(T1からT2の期間)は、最小遊技時間タイマのカウントが継続されていることを示しており、タイミングT2に示すチャートの立ち下がりは、最小遊技時間タイマのカウントが停止したことを示している。そして、図50(A)に示す通常時においては、最小遊技時間タイマに係るタイマ計測は、次回の遊技に係る回胴回転を開始できない期間である4.1秒に亘り継続され、当該期間の経過により停止し、最小遊技時間タイマのカウントが終了する。
続いて、図50(A)中の(b)に示す回胴回転開始許可の状態について、チャートが立ち上がっている期間は、前述の第1回胴51L、第2回胴51C、第3回胴51R(図1参照)が回転を開始できる期間であることを示している。つまり、図50(A)中の(b)は、(a)に示す最小遊技時間に係る時間の計測が行われている間は、各回胴51L〜51Rが回転を開始できない状態(開始不許可状態)にあり、最小遊技時間に係る時間の計測が行われていない間は、各回胴51L〜51Rが回転を開始できる状態(開始許可状態)にあることを示している。
そして、図50(A)中の(b)においては、チャートの左端部に示すように、回胴の回転開始が可能な状況(タイミングT1以前の状況)からチャートが開始されており、(a)における最小遊技時間に係る時間の計測が開始されると(タイミングT1)、回胴の回転開始ができない状況になる。さらに、最小遊技時間に係る時間の計測が停止すると(タイミングT2)、回胴の回転開始が可能な状況になり、再び最小遊技時間に係る時間の計測が開始されると、回胴の回転開始ができない状況になる(タイミングT3)。
続いて、図50(A)中の(c)に示すレバー操作について、タイミングT4に示すチャートの立ち上がりは、前述のスタートレバー25の操作が検出されたことを示している。さらに、図50(A)中の(d)〜(f)は、それぞれ、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、及び、第3回胴(51R)の状態を示している。そして、図中の(d)〜(f)におけるチャートの立ち上がりは、各回胴(51L〜51C)の回転開始を示しており、チャートの立ち下がりは、各回胴(51L〜51C)の回転停止を示している。
図50(A)中の(b)における左端部に示すように、回胴の回転開始が可能な状況(タイミングT1以前の状況)において、図中(c)に示すようにレバー操作があると(タイミングT4)、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、及び、第3回胴(51R)が回転を開始する(タイミングT1)。このとき、図中(a)の最小遊技時間タイマについては、タイマ計測が開始され、図中(b)の回胴回転開始許可については、回転を開始できない状態となる。
そして、前述の各停止ボタン24L〜24R(図1参照)が、第1停止ボタン24L、第2停止ボタン24C、第3停止ボタン24Rの順番(所謂順押し)で操作されると、図中に示すように、第1回胴(51L)と第2回胴(51C)が順に停止し、図中のタイミング5に示すように、最後に第3回胴(51R)が停止する。ここで、上述の各回胴(51L〜51R)のうち、第3回胴(51R)がタイミングT5で最後に停止する遊技を、以下ではN(Nは1以上の自然数)回目の遊技として説明する。
また、ここでは説明や図示が煩雑にならないように、各停止ボタン24L〜24Rが順押しされ、各回胴の停止が、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)の順で停止する場合を説明している。しかし、これに限定されるものではなく、各回胴(51L〜51R)の停止順序は、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6通りのうちのいずれであってもよい。
図50(A)中のタイミングT5に示すように、最後の回胴(ここでは第3回胴51R)の停止が行われると、図中(g)のタイミングT5において、チャートの立ち上がりで示すように、表示判定(図14のS66参照)が行われる。
ここで、最後の回胴停止(ここでは第3回胴51Rの停止)が行われても(タイミングT5)、図50(A)中(a)の最小遊技時間タイマによる計測が終了していなければ、図中(c)のタイミングT6に示すように、次の遊技(第N+1回目の遊技)のためのレバー操作があったとしても、回胴回転は直ぐには開始されない。そして、図中にタイミングT2で示すように、最小遊技時間が経過すると、タイミングT6でのレバー操作に基づく、各回胴(51L〜51R)の回転が開始される(タイミングT3)。
そして、再び順押しによる各停止ボタン24L〜24Rの操作が行われた場合には、図中の(d)〜(f)に示すように、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)の順で回胴の停止が行われ、図中(g)のタイミングT7に示すように、第N+1回目の遊技に係る表示判定が行われる。
なお、図50(A)中のタイミングT1やタイミングT3に示す各回胴(51L〜51C)の回転開始の態様について、各種の態様を採用することができる。例えば、図中に示すように3つの回胴を同時に回転開始させる態様や、各回胴の回転開始のタイミングに時間差を設けるものなどを例示できる。さらに、各回胴の回転開始のタイミングに時間差を設けるものとしては、例えば、最初のリール及び次のリールの2つのリールについて回転が開始された後、最小遊技時間に係る時間の計測を開始し、その後に残りの(最後の)リールを回転させる態様を例示できる。また、最初のリールの回転開始後に最小遊技時間に係る時間の計測を開始し、その後に残った2つのリールを順次回転開始させる、といった態様も考えることができる。
また、各回胴の回転開始のタイミングに時間差を設けるものとしては、上述したもののほかに、例えば、レバー操作時に、前回の遊技における回胴回転開始時にセットされた最小遊技時間が経過していなければ、残っている時間(ウエイト期間)を例えば3等分し、そのうちの1/3の時間が経過した際に1つ目(最初)のリールを回転開始させ、2/3の時間が経過した際に2つ目(2番目)のリールを回転開始させ、残りの1/3の時間が経過して最小遊技時間が経過したときに3つ目(最後)のリールを回転開始させる、といった態様も例示することができる。
<<復帰可能エラー時における管理態様>>
次に、復帰可能エラー(復帰可能異常)が発生した場合における最小遊技時間の管理態様について、図50(B)に基づき説明する。なお、図50(A)に示す通常時と同様の部分については同様の図示を行い、適宜説明を省略する。
図50(B)において、(a)〜(g)は、図50(A)の通常時と同様に、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始許可、レバー操作、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)、及び、表示判定の各チャートを示している。ここで、図中の左側に示した各回胴51R〜51Lの回転開始から回転停止までの遊技を、前述のように第N回目の遊技とした場合、図中の右側に示すように、各回胴51R〜51Lの、次の回転と停止を行う遊技は、前述のように第N+1回目の遊技となる。
また、図50(B)中の(h)〜(j)は、復帰可能エラー、異常状態、異常解除のチャートを示している。前述したように、本実施例のスロットマシン10においては、エラーの解除によって通常状態への復帰が可能となるエラー(復帰可能エラー)と、エラーを解除するだけでは通常状態への復帰が不可能なエラー(復帰不可能エラー)とがある。
これらのうち、復帰可能エラーは、前述の設定変更装置処理(図13参照)を開始し、設定変更装置処理を行わなくても解除できるエラーである。これに対して、復帰不可能エラーは、その発生後に電断した後、設定キーをONにして電源を立上げて設定変更装置処理(図13参照)を開始することでエラー解除ができ、その後設定キーをOFFにすることで設定変更状態を抜けて通常時(遊技が可能な状態)に復帰するエラーである。そして、図50(B)中の(h)は、これらのエラーのうちの復帰可能エラーの検出(発生)を、チャートの立ち上がり(タイミングT11)によって示している。
この復帰可能エラーには、前述のように、遊技メダルの払出しに係るエラーである、HEエラー、HPエラー、HQエラー、及び、FEエラーと、遊技メダルの投入に係るエラーである、CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラーがある。これらのうち、HEエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダルが空と判断した場合のエラーであり、HPエラーは、遊技メダル払出装置63内の遊技メダル出口に遊技メダルが詰まったと判断した場合のエラーである。
さらに、HQエラーは、払出センサ(図示略)に異常入力があったと判断した場合のエラーであり、FEエラーは、遊技メダル補助収納庫71が満杯と判断した場合のエラーである。また、CPエラーは、投入された遊技メダルが不正通過したと判断した場合のエラーであり、C0エラーは、前述のように投入センサ(ここでは投入センサ2)に異常入力があったと判断した場合のエラーである。
さらに、C1エラーは、メダル通路105における投入センサ45及びセレクタ通路センサ46が設けられた部位に異常があったと判断した場合のエラーであり、CHエラーは、前述のようにセレクタ通路センサ46に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。また、CEエラーは、投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラーである。
これらのエラーに係るエラー解除条件は、要因を除去した状態で設定/リセットボタン69の信号(設定/リセットボタン信号)をOFFからONに変化させる解除操作が行われることである。さらに、ドアスイッチ60に係るドアスイッチ信号、及び、設定ドアスイッチ67に係る設定ドアスイッチ信号がONの場合に、上述の解除操作が有効となる。
図50(B)中の(h)について、復帰可能エラーが検出されると(タイミングT11)、図中(i)にチャートの立ち上がり(タイミングT11)で示すように、異常状態となる。なお、ここでは、復帰可能エラーの検出タイミング(T11)は、全ての回胴(51L〜51R)が停止した後のタイミングとなっている。
また、復帰可能エラーが解除されて、図中(j)にチャートの立ち上がりで示すように、異常状態の解除が検出されると(ここではタイミングT2)、上述の異常状態が終了する(タイミングT12)。なお、図50(B)中では、(j)の異常解除のタイミングを、(a)の最小遊技時間タイマによる計測の終了タイミング(タイミングT2)に一致するように図示を行っているが、これはあくまでも一例であり、両者のタイミングが必ず一致するというものではない。
さらに、本実施例においては、図50(B)中の(h)〜(j)に示すように、復帰可能エラーが発生した状況においても(タイミングT11以降参照)、図中(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)は継続されている。そして、最小遊技時間に係る時間の計測が開始されてから4.1秒が経過すると、最小遊技時間に係る時間の計測が停止される(タイミングT2)。このとき、図中(i)に示すように、エラー状態が継続していれば、図中(a)、(b)に示すように、最小遊技時間タイマによる計測が終了しても回胴の回転開始が可能な状態とはならない。
つまり、図50(B)に示す例においては、図中(a)、(b)に示すように、第N回目の遊技において、RWMにセットされた最小遊技時間が経過しても(タイミングT2)、直ぐには回胴回転が可能な状態とはならない。そして、図中(i)に示すように異常状態が終了すると(タイミングT12)、図中(b)に示すように回胴回転の開始が許可される(タイミングT12)。
さらに、その後に、図中(c)に示すように、第N+1回目の遊技におけるレバー操作があれば(タイミングT6)、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)の回転を開始し、最小遊技時間タイマのカウントに係るタイマセットが行われ、図中(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測が開始される。これに伴い、図中(b)に示すように、回胴の回転開始が許可されない状態となる。
そして、各停止ボタン24L〜24Rが操作されると、各回胴51L〜51Rが、各停止ボタン24L〜24Rの操作タイミングと操作順に基づいて停止する。ここで、図50(B)の例においては、図50(A)の場合と同様に、第N回目の遊技、及び、第N+1回目の遊技のいずれについても、各停止ボタン24L〜24Rが順押しで操作されている。
この復帰可能エラー時における管理態様は、以下のようにも説明することができる。すなわち、復帰可能エラーによる遊技停止中において、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)を続行する。そして、第N回目の遊技において、復帰可能エラー発生前の遊技が行われた期間(遊技の開始から復帰可能エラーが発生するまでの期間)と、復帰可能エラーが発生している期間(復帰可能エラーの継続期間)の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を上回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間なしで開始できる。一方、復帰可能エラー発生前の遊技が行われた期間と、復帰可能エラーが発生している期間の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を下回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間を経て開始できる。
以上説明したような復帰可能エラー時における管理態様によれば、復帰可能エラーが発生した場合に、最小遊技時間に係る時間の計測を続行することにより、最小遊技時間の経過を可能な限り妨げずに遊技機制御を行うことができる。さらに、遊技機(ここではスロットマシン10)の状態や遊技状態に関らず、最小遊技時間に係る時間をカウントすることができる。そして、円滑に遊技を進行させることが可能となり、所定時間(例えば一人の遊技者による遊技時間や遊技場の1日分の営業時間など)あたりの遊技回数を最大限多く確保することが可能となる。
つまり、前述のように、最小遊技時間に係る期間は、次回の回胴回転を開始できない期間であり、この最小遊技時間に係る時間の計測を停止することで、次回の回胴回転を開始できない期間が延びてしまうことになる。このため、遊技回数をできるだけ多く確保して遊技者に遊技を楽しんで貰うためには、回胴回転を開始できない期間を、最低限必要な期間(4.1秒)よりも増やさないことが望ましい。そして、本実施例のスロットマシン10によれば、遊技を進行できない期間が所定時間(4.1秒)よりも増えてしまうのを可及的に防ぐことができ、最小遊技時間による制限の下でも、可能な限り多くの遊技回数を確保することができる。
<<復帰不可能エラー時における管理態様>>
次に、復帰不可能エラー(復帰不可能異常)が発生した場合における最小遊技時間の管理態様について、図51(A)に基づき説明する。なお、図50(B)に示す復帰可能エラー時と同様の部分については同様の図示を行い、適宜説明を省略する。
図51(A)において、(a)〜(f)は、図50(B)に示す復帰可能エラー時と同様に、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始可能、操作レバー、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、及び、第3回胴(51R)の各チャートを示している。また、図51(A)中の(g)は、電源の状態を示しており、チャートの立ち上がっている期間は、電源がONとなっていることを示している。
さらに、図51(A)中の(h)は、復帰不可能エラーの検出(発生)を、チャートの立ち上がりによって示している(タイミングT16)。この復帰不可能エラーは、前述のように、設定変更装置処理(図13参照)が実行されないと解除されないエラーである。このため復帰不可能エラーが発生した場合には、エラー解除のために、遊技店員等がスロットマシン10の電源を一旦OFFし(タイミングT17)、その後、設定キースイッチ68(図4参照)をONにした状態で、再度電源をONして立ち上げ(タイミングT18)、設定変更装置を作動させる必要がある(タイミングT19)。
このような復帰不可能エラーとしては、前述のように、E1エラー、E5エラー、E6エラー、E7エラーがある。これらのうち、E1エラーは、電源断復帰が正常に行えない場合のエラーであり、E5エラーは、全回胴停止時の図柄の組合せ表示が異常の場合のエラーである。このE5エラーの詳細については後述する。さらに、E6エラーは、設定値が範囲外の場合のエラーであり、E7エラーは、メインCPU81における乱数更新用のRCK端子(図示略)に入力されたクロックの周波数異常、又は内蔵乱数(16ビット乱数)の更新状態異常を検知した場合のエラーである。
上述の各種の復帰不可能エラーのうちのE5エラーは、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)における表示判定(S66)において、表示判定を行った結果、図柄の組合せ表示が異常の場合に発生する。
続いて、復帰不可能エラー処理について、図29に基づき説明する。図29に示す復帰不可能エラー処理においては、割込みを禁止し(S411)、エラー表示の下位桁、上位桁の順で、エラー表示データのセットを行う(S412、S413)。さらに、クリア出力ポートアドレス及び出力ポート数のセット処理(S414)を行い、出力ポート(ここでは0〜6)のOFF(S415)、次の出力ポートアドレスのセット(S416)を行う。
そして、出力終了の判定を行い(S417)、出力ポート(0〜6)についての出力が全て終了していれば(S417:YES)、エラー表示の処理(S418)により、出力ポート3及び4へエラー表示のための出力を行う。そして、上位桁及び下位桁の間での切り替えを行い(S419)、上述のクリア出力ポートアドレス及び出力ポート数のセット処理(S414)に戻る。
一方、上述の出力終了の判定処理(S417)において、出力が終了していなければ(S417:NO)、出力ポートOFFの処理(S415)へ戻る。そして、出力ポート(0〜6)についての出力が全て終了するまで、出力ポートOFF(S415)、次の出力ポートアドレスのセット(S416)の処理を繰り返す。さらに、出力ポート(0〜6)についての出力が全て終了した後に(S417:YES)、上述のエラー表示の処理(S418)へ移行する。
以上、E5エラーを例として説明したような復帰不可能エラーの検出(発生)により、図51(A)中の(i)にチャートの立ち上がりで示すように、異常状態となる(タイミングT16)。そして、例えば、遊技場店員が、設定変更装置を作動させて復帰不可能エラーを解除するために、一旦電源スイッチ72(図4参照)をOFFし(タイミングT17)、その後に、前述のように設定キーをONした状態で電源スイッチ72をONし、電源を立ち上げる(タイミングT18)。そして、図中(j)にチャートの立ち上がりで示すように(タイミングT19)、設定変更装置が作動し、復帰不可能エラーによる異常状態が解消する(同じくタイミングT19)。
さらに、本実施例においては、復帰不可能エラーが発生した状況では、図51(A)中の(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測は停止される(タイミングT16)。
図51(A)中の(j)に示すようにエラーが解除されると(タイミングT19)、図中(b)に示すように、回胴の回転開始が可能な状態となる(タイミングT2)。さらに、その後に、図中(c)に示すようにレバー操作があれば(タイミングT6)、前述のように第N+1回目の遊技に係る、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)の回転が開始され、図中(a)に示すように最小遊技時間に係る時間の計測が開始される(タイミングT3)。
この復帰不可能エラー時における管理態様は、以下のようにも説明することができる。すなわち、復帰不可能エラーによる遊技停止中において、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)を停止する。復帰不可能エラーは、前述のように設定変更装置処理(図13参照)を開始しなければ解除できない異常である。そして、設定変更装置処理を行うと、メインCPU81で取扱われている内部的な数値やフラグがクリアされる。このため、時間計測を行っていることに伴うカウントの数値もクリアされる。つまり、復帰不可能エラーを解除した際には、それ以前にセットされたカウンタの値等がクリアされているため、復帰不可能エラー解除後におけるスタートレバー25の操作時には、ウエイト期間を生じることなくリールが回転開始することになる。
以上説明したような復帰不可能エラー時における管理態様によれば、復帰不可能エラーが発生した場合に、最小遊技時間に係る時間の計測を停止することにより、プログラム処理に係る負担の軽減が可能になる。つまり、復帰不可能エラーは、設置変更装置を作動(初期化作動)させなければ解除できないエラーであるから、この初期化作動以外でのエラー解除の方策はない。このため、復帰不可能エラーが発生した場合に、最小遊技時間に係る時間の計測を継続させたのでは、計測を継続するためのプログラム処理が無駄になってしまう。したがって、前述のように、復帰不可能エラーが発生した場合における最小遊技時間に係る時間の計測を停止することにより、無駄なプログラム処理が実行されるのを防止でき、処理負担の軽減が可能になる。
<<遊技メダル清算時における管理態様>>
次に、遊技メダルの清算を行う場合における最小遊技時間の管理態様について、図51(B)に基づき説明する。なお、図51(B)に示す復帰可能エラー時と同様の部分については同様の図示を行い、適宜説明を省略する。
図51(B)において、(a)〜(g)は、図50(B)に示す復帰可能エラー時と同様に、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始可能、操作レバー、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)、及び、表示判定の各チャートを示している。また、図51(B)中の(h)はメダル清算の状態を示すものであり、チャートの立ち上がりの期間(タイミングT26以降の期間)によって、遊技メダルの清算が行われている状況であることを表している。
このような遊技メダルの清算は、前述の遊技メダル清算処理(図28参照)によるものであり、遊技進行メイン処理(図14参照)に係る遊技メダル管理の処理(図14中のS56や図26参照)にて清算ボタンがONである場合(図26中のS325:YES)に実行される。そして、遊技メダル清算処理(図28参照)においては、前述したように、再遊技か否かを判定し(S371、S372)、判定結果に応じて、賭けられた(ベットされた)遊技メダルに基づく処理(S373〜S380など)や、貯留された遊技メダルに基づく処理(S383〜S390など)を実行する。
また、本実施例においては、遊技終了後から次遊技開始時のレバー操作を行う前までの期間であっても、清算ボタンの操作により、上述のような遊技メダルの清算が可能である。そして、この遊技メダルの清算は、最小遊技時間中であっても可能な操作となっている。
さらに、本実施例においては、このように遊技メダルの清算が行われている状況でも、図51(B)中の(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測は継続される。そして、最小遊技時間に係る時間の計測が開始されてから4.1秒が経過すると、最小遊技時間に係る時間の計測が停止され、図中の(b)に示すように、次回(第N+1回目)の回胴回転開始が可能な状況になる(タイミングT2)。
なお、遊技メダルの清算の開始タイミング(T26)は、賭けられている遊技メダルや、貯留されている遊技メダルが存在する状況であれば、第N回目と第N+1回目の遊技の間において、遊技者の意志に基づく種々のタイミングで発生し得るものである。
この遊技メダル清算時における管理態様は、以下のようにも説明することができる。すなわち、遊技メダル清算による遊技停止中において、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)を続行する。そして、第N回目の遊技において、遊技メダル清算前の遊技が行われた期間(遊技の開始から遊技メダル清算が開始されるまでの期間)と、遊技メダル清算を行っている期間(遊技メダル清算の継続期間)の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を上回る場合には、第N+1回目の遊技における回胴回転は、ウエイト期間なしで開始できる。一方、遊技メダル清算前の遊技が行われた期間と、遊技メダル清算が行われている期間の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を下回る場合には、第N+1回目の遊技における回胴回転は、ウエイト期間を経て開始できる。
以上説明したような遊技メダル清算時における管理態様によれば、最小遊技時間に係る時間の計測を続行することにより、前述の復帰可能エラー時(図50(B)参照)の場合と同様に、最小遊技時間の経過を可能な限り妨げずに遊技機制御を行うことができる。さらに、遊技状態に関らず、最小遊技時間に係る時間をカウントすることができる。そして、円滑に遊技を進行させることが可能となり、所定時間(例えば一人の遊技者による遊技時間や遊技場の1日分の営業時間など)あたりの遊技回数を最大限多く確保することが可能となる。
<<遊技メダル投入時における管理態様>>
次に、遊技メダルの投入を行う場合における最小遊技時間の管理態様について、図52(A)に基づき説明する。なお、図50(B)に示す復帰可能エラー時、図51(B)に示す遊技メダル清算時と同様の部分については同様の図示を行い、適宜説明を省略する。
図52(A)において、(a)〜(g)は、図50(B)に示す復帰可能エラー時や、図51(B)に示す遊技メダル清算時と同様に、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始可能、操作レバー、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)、及び、表示判定の各チャートを示している。また、図52(A)中の(h)はメダル投入の状態を示すものであり、チャートの立ち上がりの期間(タイミングT5からT6の期間)によって、遊技メダルの投入が行われている状況であることを表している。
なお、ここでいう「メダルの投入」には、遊技メダル投入口21へ遊技メダルを進入させること、各種ベットボタンを操作して貯留(クレジット)された遊技メダルを賭け設定(ベット)すること、及び、前の遊技(前遊技)における役抽せんの結果が再遊技であった場合に自動投入(自動ベット)が行われること、が含まれている。
このような遊技メダルの投入があると、前述のように、遊技進行メイン処理(図14参照)における遊技メダルの有無に係るチェック(S54)の結果、遊技メダルの投入があったことが判定され(S54:YES)、前述の遊技メダル管理の処理(S56及び図26参照)へ移行する。そして、遊技メダル清算処理(図28参照)においては、前述したように、再遊技か否かを判定し(S371、S372)、判定結果に応じて、賭けられた(ベットされた)遊技メダルに基づく処理(S373〜S380など)や、貯留された遊技メダルに基づく処理(S383〜S390など)を実行する。
さらに、本実施例においては、回胴停止による遊技終了後から次遊技開始時のレバー操作を行う前までの期間(ウエイト期間)であっても、前述したような遊技メダルの投入が可能である。つまり、ウエイト期間においても、遊技メダル投入口21(図1参照)からのメダル投入を行うことや、前述のメイン入力部26における3枚投入ボタンや1枚投入ボタンの操作により、次遊技の開始に必要な遊技メダルのベット(賭け設定)を実行することができる。また、前遊技における役抽せん結果が再遊技であった場合の自動投入も実行可能となっている。
さらに、本実施例においては、このように遊技メダルの投入が行われている状況でも、図52(A)中の(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測は継続されている。そして、最小遊技時間に係る時間の計測が開始されてから4.1秒が経過すると、最小遊技時間に係る時間の計測が停止され、図中の(b)に示すように、次回(第N+1回目)の回胴回転開始が可能な状況になる(タイミングT2)。
なお、ここでは、第N回目の遊技における表示判定のチャートの立ち上がり(タイミングT5)と同時に遊技メダルの投入が開始されるものとして図示を行っているが(タイミングT5)、これに限定されるものではなく、遊技メダルの投入は、第N回目の遊技における全回胴(51L〜51R)の停止(タイミングT5)以降、第N+1回目の遊技を行おうとする遊技者の意志に基づき、種々のタイミングで行われ得るものである。
この遊技メダル投入時における管理態様は、以下のようにも説明することができる。すなわち、遊技メダル投入による遊技停止中において、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)を続行する。そして、第N回目の遊技において、遊技メダル投入前の遊技が行われた期間(遊技の開始から遊技メダル投入が開始されるまでの期間)と、遊技メダル投入を行っている期間(遊技メダル投入の継続期間)の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を上回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間なしで開始できる。一方、遊技メダル投入前の遊技が行われた期間と、遊技メダル投入が行われている期間の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を下回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間を経て開始できる。
以上説明したような遊技メダル投入時における管理態様によれば、最小遊技時間に係る時間の計測を続行することにより、前述の復帰可能エラー時(図50(B)参照)の場合、及び、遊技メダル清算の場合(図51(B)参照)と同様に、最小遊技時間の経過を可能な限り妨げずに遊技機制御を行うことができる。さらに、遊技状態に関らず、最小遊技時間に係る時間をカウントすることができる。そして、円滑に遊技を進行させることが可能となり、所定時間(例えば一人の遊技者による遊技時間や遊技場の1日分の営業時間など)あたりの遊技回数を最大限多く確保することが可能となる。
<<設定値確認時における管理態様>>
次に、設定値の確認が行われる場合における最小遊技時間の管理態様について、図52(B)に基づき説明する。なお、図50(B)に示す復帰可能エラー時や、図51(A)に示す復帰不可能エラー時と同様の部分については同様の図示を行い、適宜説明を省略する。
図52(B)において、(a)〜(g)は、図50(B)に示す復帰可能エラー時と同様に、最小遊技時間タイマ、回胴回転開始可能、操作レバー、第1回胴(51L)、第2回胴(51C)、第3回胴(51R)、及び、表示判定の各チャートを示している。また、図52(B)中の(h)は設定値確認の状態を示すものであり、チャートの立ち上がり(タイミングT31)によって、設定値の確認が行われていることを表している。
図52(B)中の(h)で示す設定値の確認は、前述の遊技進行メイン処理(図14参照)において、遊技メダルの有無がチェックされ(S54)、遊技メダル投入待ち時の表示の処理(S55)に移行し(S54:NO)、設定値確認可能状態となった場合に行うことができる。また、この設定値の確認が可能な状態においては、遊技の進行(S56以降参照)は可能となっている。
また、設定値の確認は、前述のように、スロットマシン10の電源がONとなっている状況で設定キースイッチ68がONとなるように設定キーを操作し、設定変更装置を作動状態として行われる。そして、設定値の確認は、主制御基板61(図4参照)に搭載された設定表示LED66(図4参照)に設定値(ここでは「1」から「6」のいずれか)が表示され、この表示された設定値を遊技店員等が、透明な主基板ケース65を通して視認することにより行うことが可能である。なお、このように設定値の確認が可能となる設定値確認可能状態においては、設定/リセットボタン69を操作しても、設定値は変化しない。
さらに、本実施例においては、このように設定値確認が行われている状況でも、図52(B)中の(a)に示すように、最小遊技時間に係る時間の計測は継続される。そして、最小遊技時間に係る時間の計測が開始されてから4.1秒が経過すると、最小遊技時間に係る時間の計測が停止され、図中(b)に示すように、次回(第N+1回目)の回胴回転開始が可能な状況になる(タイミングT2)。
この設定値確認時における管理態様は、以下のようにも説明することができる。すなわち、設定値確認による遊技停止中において、最小遊技時間に係る時間の計測(カウント)を続行する。そして、第N回目の遊技において、設定値確認前の遊技が行われた期間(遊技の開始から設定値確認が開始されるまでの期間)と、遊技店員等の作業者が設定値確認を行っている期間(設定値確認の継続期間)の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を上回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間なしで回胴回転を開始できる。一方、設定値確認前の遊技が行われた期間と、設定値確認が行われている期間の合計が、最小遊技時間(4.1秒)を下回る場合には、第N+1回目の遊技は、ウエイト期間を経て回胴回転を開始できる。
以上説明したような設定値確認時における管理態様によれば、最小遊技時間に係る時間の計測を続行することにより、前述の復帰可能エラー時(図50(B)参照)、メダル清算時(図51(B)参照)、及び、メダル投入時(図52(A)参照)の場合と同様に、最小遊技時間の経過を可能な限り妨げずに遊技機制御を行うことができる。さらに、遊技機(ここではスロットマシン10)の状態や遊技状態に関らず、最小遊技時間に係る時間をカウントすることができる。そして、円滑に遊技を進行させることが可能となり、所定時間(例えば一人の遊技者による遊技時間や遊技場の1日分の営業時間など)あたりの遊技回数を最大限多く確保することが可能となる。
<<最小遊技時間に係る時間の計測中における処理態様>>
次に、本実施例のスロットマシン10における最小遊技時間管理のその他の態様について説明する。まず、本実施例においては、次遊技開始後の最小遊技時間に係る時間の経過判断と、最小遊技時間セットの処理との間に、最小遊技時間に関係しない処理は行わないようになっている。
つまり、例えば、図50(A)に示す通常時を例に用いれば、前述したような第N回目の遊技において、回胴回転開始に際してセットされた最小遊技時間に係る時間の計測結果が、タイミングT1から始まり、計測値が0になるタイミングT2が到来するまで、第N+1回目の遊技に係る回胴回転は開始可能な状態にはならない。そして、最小遊技時間に係る時間の計測結果が0以下になるまでは、最小遊技時間に係る時間の計測結果が0以下になったか否か(最小遊技時間が経過したか否か)のチェック(経過チェック)に係る判定の処理がループする。
このような最小遊技時間の経過チェックに係るループ処理は、前述のように、遊技進行メイン処理(図14参照)において用いられる前述の回胴回転開始待機処理中に行うことが可能である。さらに、この最小遊技時間に係る時間の経過チェックの処理は、計測結果が0以下になるまでループし、計測結果が0以下になると、経過チェックに係る処理のループは終了する(S521)。そして、本実施例では、経過チェックに係る処理が開始されてから、計測結果が0以下になってループが終了するまでの間、その他の処理は実行しないようになっている。
そして、最小遊技時間の経過チェックに係る処理により、計測結果が0以下になったことが判定されれば、第N+1回目の遊技(次遊技)に係る最小遊技時間の値が、前述のように、遊技進行メイン処理(図14参照)の回胴回転開始待機処理中にて、RWMにおける最小遊技時間タイマの領域にセットされ(S522)、回胴回転開始が可能な状態となる。さらに、ここでセットされた最小遊技時間が経過すると、第N+2回目の遊技における回胴回転の開始が可能となる。
ここで、この最小遊技時間に係る管理態様における前述の「次遊技開始後」は、より具体的には、第N+1回目の遊技に係る遊技進行メイン処理(図14参照)において、回胴回転が開始(S51)された後のことであるということができる。さらに、前述の「最小遊技時間経過判断」は、第N+1回目の遊技中における回胴回転開始後、最小遊技時間に係る時間の経過チェックを、ループ処理を繰り返しながら行うことであるということができる。また、前述の「最小遊技時間セットの処理」は、第N+2回目の回胴回転開始の際に、最小遊技時間の値をRWMにセットする処理であるということができる。
なお、これらの関係は、第N回目の遊技を起点として考えれば、第N回目の遊技に係る遊技進行メイン処理(図14参照)において、回胴回転が開始(S51)された後に、最小遊技時間をセットし、最小遊技時間の経過チェックをループ処理により行い、第N+1回目の回胴回転開始の際に最小遊技時間の値をRWMにセットするまでの間に、最小遊技時間に関係しない処理はしないようにしたものであるということもできる。
また、上述したような遊技最小時間の計測中であっても、電断が発生することは考えられるが、この場合の電断に係る電源断処理は、「最小遊技時間に関係しない処理」には該当しないものとすることができる。
このような最小遊技時間の管理態様によれば、可能な限り中断することなく、最小遊技時間に係る時間の計測を行うことができる。そして、途切れの無い計測によって、正確に、且つ迅速に、最小遊技時間に係る時間をカウントすることができる。そして、このことによっても可及的に、遊技を進行できない期間が所定時間(4.1秒)よりも増えてしまうのを防ぐことができ、最小遊技時間による制限の下でも、可能な限り多くの遊技回数を確保することができる。
<<試験用信号出力との関係に係る管理態様>>
次に、前述の試験信号出力との関係に係る最小遊技時間の管理態様について説明する。本実施例では、タイマ割込み処理(図18参照)に係るエラー管理処理(図20参照)において、試験信号出力処理(S762)が実行され、タイマ割込み処理毎に試験信号の出力処理が実行される。さらに、前述のように、試験信号出力の処理(S762)においては、所定の出力ポートへ試験信号を出力する処理が行われる。
また、試験信号の出力は、1つ又は複数のパルスを用いて行われるが、出力内容を表すパルスの最初の出力タイミングは、試験信号出力のタイミングを測る試験信号出力タイマの計測結果に基づき決定される。そして、この試験信号出力タイマの計測結果が所定時間(ここでは4.1秒以上)に達する毎に、試験信号の出力が開始される。ここで、試験信号の内容としては、1つのパルス(単数パルス)で表されるものや、複数のパルス(複数パルス)で表されるものがあるが、パルスの出力開始のタイミングは、パルスの数に関わらず同じになる。
また、本実施例においては、上述の試験信号出力タイマのセットは、前述の最小遊技時間タイマのセットの直後に行われるようになっている。つまり、本実施例においては、最小遊技時間タイマのセットは、前述のように、遊技進行メイン処理(図14参照)に係る回胴回転開始待機処理中に行われるが、試験信号出力タイマのセットは、最小遊技時間タイマのセットの次の処理として、他の処理を介在させずに実行される。このため、最小遊技時間のセット、試験信号出力、最小遊技時間の終了、及び、次回の試験信号出力の前後関係は、常に一定に保たれるようになっている。
さらに、図53は、最小遊技時間に係る時間の計測期間と、試験信号出力開始タイミングとの関係をタイミングチャートにより示している。図53中において、「計測開始」は、最小遊技時間に係る時間の計測開始のタイミングを表しており、図中の「計測終了」は、最小遊技時間に係る時間の「計測開始」から4.1秒が経過した計測のタイミングを表している。また、図中の「試験信号出力開始」は、上述の試験信号出力が開始されるタイミングを示している。
ここで、試験信号には、前述のように複数パルスのものや単数パルスのものがあり、試験信号出力終了のタイミングは、パルス数等の事情により異なるため、図53中では、複数パルスの例と単数パルスの例とを示し、試験信号出力停止のタイミングの記載を省略している。
前述のように、本実施例では、試験信号出力タイマのセットは、最小遊技時間タイマのセットの次の処理として、他の処理を介在させずに実行される。このため、図53中に示すように、試験信号出力の開始タイミングは、最小遊技時間に係る時間の計測開始のタイミングの直後となる。そして、試験段階において、あるときの試験信号出力の開始タイミングと、その次の試験信号出力の開始タイミングとの時間間隔が4.1秒以上であることを確認することにより、4.1秒の最小遊技時間が担保されていると推定することが可能となる。
上述のように、本実施例においては、試験信号出力タイマの計測開始タイミングが、最小遊技時間(4.1秒)以上の間隔を介して発生するようになっている。このため、試験信号の監視が行われる試験段階において、先に出力される試験信号の出力開始のタイミングと、この後に出力される試験信号の出力開始タイミングとの間隔(試験信号出力開始間隔)を監視し、前後の試験信号出力に係る開始の間隔が4.1秒以上確保されていることを確認できれば、そのことを以って間接的に、4.1秒の最小遊技時間が担保されていることを確認できる。
<<電断判定との関係に係る管理態様>>
次に、前述の電源断処理(図18のS543、図19参照)との関係に係る最小遊技時間の管理態様について説明する。本実施例では、前述のように、電断判定は、タイマ割込み処理(図18参照)における電源断処理(S543)で、電源断検知信号の有無の判定(図19のS561)により行われる。前述したように、この電源断検知信号の有無の判定(S561)において、電源断検知信号を検出した場合には(S561:YES)、以降の処理(図19参照)を実行する。
電源断検知信号を検出しなかった場合には(S561:NO)、電源断処理を終了し、割込みカウンタ値の更新の処理(図18のS544)を実行する。この割込みカウンタ値の更新処理(S544)においては、1回のタイマ割込み処理毎に、所定範囲(ここでは「0」〜「255」)の値を「1」ずつ更新することで、タイマ割込みが発生したことを確認できるようになっている。この後、前述のように、最小遊技時間に係る時間の計測に係るタイマ計測の処理(S551)が行われる。
つまり、本実施例では、タイマ計測の処理(S551)は、電源断処理(S543)と同じくタイマ割込み処理(図18参照)において、電源断処理(S543)よりも後の処理として実行される。そして、電断判定は、最小遊技時間タイマの減算前に行われている。したがって、最小遊技時間タイマの減算後に発生した電断により、そのときのタイマ割込み処理において減算した分の時間が遊技に使用されないといったことが生じるのを防止でき、遊技時間のみで最小遊技時間を確実に担保できる。なお、タイマのカウント態様は、減算(カウントダウン)を行うものに限らず、例えば加算(カウントアップ)を行うものであってもよい。
<<遊技メダルの払出しとウエイト期間との関係>>
次に、遊技メダルの払出しとウエイト期間との関係について説明する。先ず、本実施例のスロットマシン10においては、遊技終了時に表示判定が行われ(図14のS66)、遊技メダルの払出しの対象となる(配当がある)所定の役に対応した図柄組み合わせが停止表示されている場合には、配当に対応した枚数の遊技メダルの払い出しが実行される(S67)。そして、これらの処理は、ウエイト期間中であっても実行される。このため、賭け設定後にスタートレバー25を操作し、回胴51L〜51Rの回転が開始されない状況でも、遊技メダルの払出しが行われる場合がある。
なお、本発明は前述したような各実施例に限定されず、種々に変形が可能である。例えば、図50(A)、(B)に示す通常時や復帰可能エラー時、図51(B)に示す遊技メダル清算時、図52(A)、(B)に示す遊技メダル投入時、設定値確認時に限らず、他の状況においても、最小遊技時間に係る時間の計測を停止せず、継続するようにしてもよい。
<設定変更作業における非正規操作への対応>
次に、前述の設定ユニット62(図4参照)を用いて設定変更を行っている途中で、非正規な操作(非正規操作)が行われ、電断(電源断)やエラー等の事態が発生した場合の対応について説明する。なお、以下では先ず、本実施例のスロットマシン10における正規な設定変更の手順、及び、設定値のデータ(設定値データ)の処理態様について説明し、その後に、設定変更中に係る非正規操作の具体例、及び、非正規操作により設定変更中に電断やエラーが発生した場合における各種の対応パターンについて説明する。
<<正規な設定変更の手順>>
本実施例のスロットマシン10において、前述の設定ユニット62(図4参照)に対する設定変更のための正規な操作は、以下のように行われる。先ず、例えば遊技場店員等が、電源OFFの状態にあるスロットマシン10の前面ドア部11を開放する(図1及び図2参照)。この前面ドア部11の開放にあたっては、閉鎖状態で施錠された前面ドア部11の錠前部23(図1参照)に、前述のように、所定の鍵を挿し込んで、この鍵を開錠方向(例えば反時計回り)に回転させる。
さらに、図4中に示す設定ユニット62に設けられた設定ドアを開放し、図示は省略するが、設定キーが差し込まれる設定キーシリンダへのアクセスが可能な状態とする。また、設定キーシリンダに設定キーを差し込み、設定キーをON方向(例えば時計回り方向)に回転操作(ON操作)する。そして、前述の電源スイッチ72をONして、スロットマシン10に電力供給する。
この電源投入の際、前面ドア部11、及び、設定ドア(図示略)がともに開放状態にあることから、前述のドアスイッチ60、及び、設定ドアスイッチ67がいずれもONとなる。また、設定キーがON方向に回転操作されているので、設定キースイッチ68もONとなる。これらのドアスイッチ60、設定ドアスイッチ67、及び、設定キースイッチ68は、前述のように指定スイッチ(図12のS9参照)を構成している。このため、電源投入時の処理(図12参照)における、指定スイッチがONとなっているか否かの判定処理(S9)において、肯定判定が行われる(S9:YES)。
そして、上述の判定処理(S9)において肯定判定がされると、その他の条件が満たされることにより、設定変更装置処理(図13参照)の実行が可能な作動開始状態となる。本実施例では、このような状態を、「設定変更装置作動」の状況にあると称する。なお、上述の、設定変更装置処理の実行が可能となる「その他の条件」は、本実施例では、電源断復帰データが異常(S10:YES)であること、又は、設定変更不可フラグがONでないこと(S11:NO)、である。
また、前述のように、スロットマシン10に電力供給がされると、主制御基板61(図4参照)に搭載された前述の設定表示LED66に設定値が表示される。設定表示LED66には、所謂7セグ表示器が使用されている。さらに、本実施例では、設定表示LED66には、所定範囲の整数値である設定値(ここでは「1」から「6」の6つ)のうちのいずれかが表示され、この表示された設定値が透明な主基板ケース65を通して視認可能となる。
ここで、設定変更の際に設定表示LED66に表示される設定値は、正規の設定変更操作を経て、直近の電源断時に確定していた設定値である。また、前述の設定変更装置処理(図13参照)について説明したように、設定変更の開始時に、設定値データが正常な所定範囲内の値(ここでは「1」から「6」)を示すものでない場合は(S29:NO)、表示される設定値は、遊技者にとって最も有利度合が低い「1」となる。
上述のような設定変更装置作動の状況において、前述の設定/リセットボタン69(図4参照)を押圧操作すると、設定値の表示が変化する。本実施例では、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされる。例えば、設定1(設定値が1の状態)でスロットマシン10の電源が立ち上がり、設定/リセットボタン69を1回操作すると設定2となる。その後、設定/リセットボタン69を押すごとに、設定値の表示が「2」、「3」、…と昇順に変化する。
さらに、最高設定値である設定値6で設定/リセットボタン69を1回操作すると、最低設定値である設定1となる。そして、設定表示LED66に表示された値が、選択目的としている設定値になっている状況で、遊技店員等が前述のスタートレバー25(図1参照)を操作してスタートスイッチ(図示略)をONすることにより、設定値が確定する。
なお、前述のように設定/リセットボタン69を押した際における、設定値の表示に係る変化の態様は、設定値の表示が1段階ずつインクリメントされるものに限らず、例えば、設定値の表示が1段階ずつデクリメントされて、降順に変化するものであってもよい。さらに、設定変更装置処理(図13参照)により変更可能な設定値の範囲は、「1」〜「6」の6段階に限らず、例えば、「1」〜「4」の4段階などであってもよい。
続いて、設定キーをOFF方向(例えば反時計回り方向)に回転操作(OFF操作)し、設定ユニット62に設けられた設定ドアを閉じて、正規な設定変更の操作が完了し、遊技が可能な状態(通常状態)となる。
また、本実施例では、前述の「設定変更装置作動」の状況となった後、設定/リセットボタン69の操作が有効になった後の状況を「設定値変更可能中」の状況であると称する。この「設定値変更可能中」は、設定/リセットボタン69の操作による設定値の変更(選択)が可能な状況である。
また、本実施例では、「設定値変更可能中」の後、スタートレバー25の操作(レバー操作)により設定値を確定させた状態を「設定値確定」の状況と称する。そして、設定値の変更がされる場合には、「設定値変更可能中」で、前述のように設定/リセットボタン69が操作され、目的の設定値に達した状態でスタートレバー25が操作されて「設定値確定」の状況になる。そして、「設定値確定」の状況では、設定/リセットボタン69を操作しても、設定値の表示は変化しない。
また、本実施例では、上述の「設定値確定」の後、設定キーがOFFされるのを待っている状態を、「設定値決定待ち」の状況と称する。この「設定値決定待ち」の状況においても、設定/リセットボタン69の操作により設定値を変化させることは不可能である。さらに、本実施例では、設定変更作業における状態(設定ユニット62における設定変更に係る状態)を第1状態と第2状態とに分けることが可能である。そして、設定キーがONされた状況で電源投入がされると第1状態に移行し、その後にスタートレバー25が操作されると、第1状態から第2状態へ移行する。さらに、この第2状態において設定キーがOFFされると、第2状態が終了する。
上述の「設定値変更可能中」、「設定値確定」、及び、「設定値決定待ち」等の状況における設定値の表示態様としては、点灯させるもの、点滅を繰り返すもの、或いは、設定値の脇(右下近傍など)にドット表示するもの等を例示できる。そして、各状況における設定値の表示態様を、他の状況における設定の表示態様と異ならせて、どの状況にあるかを区別できるようにすることが可能である。
また、「設定値確定」以降における設定値の表示態様としては、設定値を表す数字以外の表示を行うことが可能である。さらに、設定値を表す数字以外の表示としては、設定可能な値の範囲外の整数値(例えば「0」)や、数字以外の所定の文字、図形、記号などを例示できる。さらに、設定/リセットボタン69の操作開始後は、選択操作を何度行っても、設定値を示す数字以外の同一の数字、文字、図形、記号などの表示を続ける、といった表示態様も採用が可能である。また、設定/リセットボタン69の操作するたびに、設定値を示す数字以外の数字等を異ならせる、といった表示態様も採用が可能である。
この後、上述の「設定値決定待ち」の状況において、設定キーをOFF方向(例えば反時計回り方向)に回転操作(OFF操作)して戻すことにより、変更装置の操作が完了し、通常の遊技を開始できる状況(「通常状態」や「通常遊技状態」などと称する場合がある)となる。この「通常状態」においては、設定変更を行う状態を既に終えた状態であり、設定表示LED66における設定値の表示や、設定変更の途中であることを表すような表示は行われないようになっている。
<<設定変更に係るデータの処理態様>>
次に、設定変更の操作が行われる場合における設定値データや、その他のデータの処理態様について説明する。先ず、電源投入直後の設定値データは、直近の電源断時にバックアップされ、電源投入時に有効となるものである。つまり、電源断時には、データバックアップの対象となっているRWM領域における所定の領域に、そのときの設定値データが記憶される。ここで、バックアップの対象となっているRWM領域は、例えば「電断時記憶手段」や「電断時記憶領域」などと称することが可能であり、特に、設定値データが記憶される電断時記憶領域を「設定値データのための電断時記憶領域」と称することが可能である。
そして、その後の電断復帰時(電源断復帰時)に、バックアップされた設定値データが、スロットマシン10の作動開始時の設定値(作動開始値)に係る設定値データとして用いられ、電断復帰が実行される。上述の作動開始値は、バックアップ対象となっている電断時記憶領域中の一部の記憶領域に記憶される。このように、設定値データのうち、作動開始値となる設定値データのための電断時記憶領域を、「作動開始値記憶領域」と称することが可能である。
また、電源投入がされてから、設定/リセットボタン69の最初の操作が行われるまでの期間(設定値選択開始前の期間)における、設定表示LED66への設定値の表示には、上述の作動開始値記憶領域に記憶されていた設定値データが参照される。
さらに、設定/リセットボタン69が操作されて設定値の選択が開始された後には、選択された設定値(選択設定値)に係る設定値データは、主制御基板61の所定の一時記憶手段における記憶領域(所定の一時記憶領域)に記憶される。そして、選択開始後における、設定表示LED66への設定値の表示には、所定の一時記憶領域に記憶されていた設定値データ(選択設定値に係る設定値データ)が参照される。
ここで、上述の「所定の一時記憶手段」や、「所定の一時記憶領域」としては、RWMの所定の領域や所定のレジスタを例示できる。そして、「所定の一時記憶手段」や「所定の一時記憶領域」は、例えば「設定値一時記憶手段」や「設定値一時記憶領域」などと称することが可能である。
また、前述したように、設定変更作業中に、設定値を設定表示LED66に表示するにあたり、設定値データの参照に係る処理態様としては種々のものを採用することが可能である。先ず、第1処理態様としては、上述の設定値一時記憶領域を、設定値データを一時記憶するためのRWM領域(ここでは「一時記憶RWM領域」と称する)として備えたものを例示できる。そして、この一時記憶RWM領域から直接設定値データを読み出し、この設定値データにより示された数値を設定表示LED66に表示する。
さらに、設定値データの参照に係る第2処理態様としては、設定値一時記憶領域として、例えばレジスタと、上述の一時記憶RWM領域の両方を設け、一時記憶RWM領域の設定値をレジスタに記憶した後に、レジスタを参照して設定値の表示を行うものを例示できる。また、第3処理態様としては、一時記憶領域となるレジスタを備えていても、上述の第1態様と同様に、直接一時記憶RWM領域から設定値データを読み出すものを例示できる。
ここで、本実施例においては、上述の設定値データの参照に係る第1処理態様が採用されている。また、これに限らず上述の第2処理態様や第3処理態様を採用することが可能であり、例えば第2処理態様を採用した場合には、設定/リセットボタン69を操作して設定値を選択するごとに、一時記憶RWM領域からレジスタに設定値データを転送して、設定表示LED66に設定値を表示することが可能である。
また、本実施例においては、設定変更に係る他のデータとして、設定キーの状態を示すデータ(設定キー状態データ)を挙げることができる。この設定キー状態データとしては、設定キーの状態を示す信号を監視し、監視結果に基づいて取得したデータや、設定キーの状態を示すフラグのデータなどを例示できる。
さらに、これらのうち、設定キーの状態を示す信号の監視結果に基づいて取得したデータとしては、信号のレベル(ONレベル又はOFFレベル)を判断し、この信号のレベルに基づき取得したものを例示できる。
また、これとは異なり、設定キーの状態を示す信号がOFFからONの方向に変化する際のエッジを、ONへの変化を示す設定キー状態データとして取得し、設定キーの状態を示す信号がONからOFFの方向に変化する際のエッジを、OFFへの変化を示す設定キー状態データとして取得する、といったことが考えられる。
さらに、設定変更作業の終了する際には、前述のように設定キーの状態をONからOFFに切り替えることにより、上述の設定値一時記憶領域に保持されている設定値データ(選択値に係る設定値データ)が、バックアップの対象となっている前述の電断時記憶領域に書き込まれる。本実施例では、設定変更作業終了時の設定値データは、前述の作動開始値記憶領域に記憶される。また、設定変更作業終了時の設定値データが書き込まれて上書きがされる前の作動開始値記憶領域には、そのときの設定変更作業の開始時における設定値データが記憶されている。ここで、電断時記憶領域に記憶されたデータは、その後の電断復帰時に、電断時記憶領域から直接取得されるようにしてもよく、或いは、電断復帰時に一旦所定の記憶領域に記憶されてから取得されるようにしてもよい。
また、本実施例では、設定キーがONされた状況で電源投入がされて前述の第1状態に移行した際の、設定変更作業の最初に係る設定値データを「第1設定値データ」と称し、第1状態中に選択された設定値に係る設定値データを「第2設定値データ」と称することが可能である。また、スタートレバー25が操作されて第1状態から前述の第2状態へ移行した際の設定値データを「第3設定値データ」と称し、上述の第1設定値データや第2設定値データと区別することが可能である。そして、これらの第1設定値データから第3設定値データは、後述するような非正規な操作が行われた場合に、同じく後述する各種の対応パターンに応じ、所定のタイミングで、前述の電断時記憶領域に記憶することが可能である。また、各種の対応パターンに応じ、第2設定値データ又は第3設定値データを、設定変更作業の最初に係る設定値データとすることも可能である。
<<設定変更に係る非正規操作の具体例>>
次に、設定変更中に係る非正規な操作(非正規操作)について説明する。先ず、設定変更中に行われ得る非正規操作として、設定変更中に電源を落とすことや、設定変更中に遊技メダルを投入して滞留させてしまうこと、などを例示できる。そして、これらの非正規な操作を原因として、電断に係る処理や、エラーに係る処理が実行されることとなる。
また、これらの非常な事態のうち、設定変更中の電断については、遊技場店員等が誤って行うものや、不正を働く者が意図的に行うものなどが想定される。なお、電断には、上述のような人的な操作を原因とするもののほか、停電や瞬停等のように、人手を介さずに発生するものがある。そして、電断復帰(電源断復帰や電源復帰などともいう)についても、人的な操作によるものと、停電や瞬停の後に電力供給が回復することによる自動的なものとがある。
また、設定変更中の電断の発生タイミングとしては、設定/リセットボタン69の操作による設定値の選択前や選択後のタイミングや、設定値の選択後におけるスタートレバー操作の後(設定値確定後)のタイミングなど例示できる。さらに、電断の後に電源投入する際には、設定キーをONにしたまま電源投入する場合や、設定キーをOFFにしてから電源投入する場合などを想定できる。
また、設定変更中におけるエラーとしては、より具体的には、前述した遊技メダルの投入に係るエラー(CPエラー、C0エラー、C1エラー、CHエラー、及び、CEエラー)や、技メダルの払出しに係るエラー(HEエラー、HPエラー、HQエラー、及び、FEエラー)などを例示できる。また、これ以外にも、主制御基板61とサブ制御基板31の間の通信エラーや、乱数異常などを挙げることができる。
<<電断発生時の第1対応(設定キーON時の電断に係るパターン1)>>
続いて、設定変更作業中に、前述のような非常事態が発生した場合の対応について、種々のパターンを説明する。そして、以下では先ず、設定変更中に電断が発生した場合の第1対応(以下では「電断に係るパターン1」又は「設定キーON時の電断に係るパターン1」と称する)について、図54(a)に基づき説明する。この電断に係るパターン1は、電断復帰時に、設定値の状態を設定変更作業開始時の状態に戻すものである。さらに、電断に係るパターン1においては、設定キーがONとなっていれば、電断発生時の状況が相違しても、電断復帰時の設定値データは同じになる。
また、図54(a)中の(a1)、(a2)は、電断に係るパターン1を、電断発生時の状況の違いに基づき、それぞれ別な図表に分けて示している。これらのうち図54(a1)は、スタートレバー操作による設定値確定の操作がない状態で電断が発生した場合(以下では「設定値確定なし」と称する)を示しており、図54(a2)は、スタートレバー操作による設定値確定の操作があった状態で電断が発生した場合(以下では「設定値確定あり」と称する)を示している。さらに、この電断に係るパターン1は、本実施例のスロットマシン10において採用されているものである。
また、図54(a1)、(a2)は、設定変更の作業における各種の状況を、発生の順番に沿って上段から下段に示している(「順番」欄及び「状況」欄を参照)。また、図54(a1)、(a2)中においては、「設定キー」の欄に、各状況(順番1〜7)における設定キーのON/OFFの状態が示されており、「設定値」の欄には、それぞれの状況における設定値データが示されている。また、図中の「設定値表示」の欄には、それぞれの状況における設定表示LED66の表示内容が示されており、図中の右端に記載された「スタック内容」の欄には、それぞれの状況において、スタックポインタに格納された戻り先アドレス(戻り先データ)が示されている。
設定変更の作業が行われる際には、図54(a1)中における「状況」欄の最上段に示すように、スロットマシン10の電源投入(順番1)があり、図中右側の「設定キー」欄に示すように、このときの設定キーの状態はONとなっている。また、図54(a1)中において、「設定値」が「a」と記載されているのは、直近の電断の際の設定値であり、電断発生時の設定値により、「設定値」の内容が異なることを表している。つまり、順番1の「電源投入」は、正規な手順により設定変更の作業を終えた後に、電源OFFを経て行われた電源投入であり、この電源投入のときの「設定値」は、先の電源OFF時にバックアップされた設定値(「1」〜「6」のうちのいずれか)となっている。
また、「設定表示」欄に示す設定表示LED66の表示内容が空白(ブランク)となっているのは、この段階では、設定変更に係る正規な電源投入がされたばかりで、未だ表示が開始されていないことを表している。さらに、「スタック内容」が「n」となっているのは、先の電断時の状況に応じて、一定ではない戻り先データがスタックポインタに保存されていることを表している。
このような電源投入の状況の後には、前述の「設定変更装置作動」の状況(順番2)となる。そして、この「設定変更装置作動」においては、図54(a1)中に示すように、「設定キー」、「設定値」、「スタックの内容」には、「電源投入」の状況(順番1)と比較して変化はない。しかし、設定表示LED66の表示内容である「設定表示」は、設定値データに基づいた「a」となる。
続いて、「設定値変更可能中」の状況(順番3)となった際には、「設定キー」はONのままであるが、設定/リセットボタン69の操作があると、図54(a1)中に示すように、「設定値」は、それまでの「a」とは異なり、選択された新たな値である「b」に変化する。また、「設定表示」についても、「設定値」に対応した「b」となり、「スタックの内容」については「n」のままである。
そして、図54(a1)に示す「設定値確定なし」の場合においては、「設定値変更可能中」に電断になると(順番4)、「設定値」の設定値データは「b」のままであるが、「スタック内容」は、直前の「設定値変更可能中」の状況(順番3)における戻り先のデータとなる。つまり、電断発生時は、スタックポインタに電断復帰後の戻り先アドレスが設定(保存)される(図19のS568参照)。そして、図54(a1)の例においては、スタックポインタに「設定変更可能中」に係る戻り先データが設定されるが、図中では、このことを表すために、電源断時の「スタック内容」に「順番3」と記載している。
さらに、図54(a1)に示すように、設定キーがONのまま、電源投入が行われると(順番5)、その後の「設定変更装置作動」の状況(順番6)においては、「設定値」は、電断発生前と同じ「a」に戻り、「設定表示」も「a」となる。また、「設定値変更可能中」の状況(順番7)でも、「設定値」及び「設定表示」は「a」のままとなる。
なお、例えば、順番2の「設定変更装置作動」の状況で、設定表示LED66において設定値の点滅表示を開始させることが可能である。そして、この場合は、順番5の「電源投入」が行われ、順番6の「設定変更装置作動」となった以降に、設定表示LED66で設定値を点滅表示させた状態で電断復帰することが可能である。
次に、図54(a2)に示す「設定値確定あり」の場合について説明する。なお、上述の設定値確定なしの場合と同様の部分については適宜説明を省略する。この設定値確定ありの場合には、順番3で示す「設定値変更可能中」の後、順番4に示す「設定値確定」が行われる。このとき、「設定キー」、「設定値」、「設定表示」に変化はなく、それぞれ順番3の「設定値変更可能中」と同じく「ON」、「b」、「b」となっている。
さらに、図54(a2)中の順番5に示すように、前述の「設定値決定待ち」の状況となるが、このときの「設定キー」、「設定値」、「設定表示」についても変化はなく、それぞれ「ON」、「b」、「b」のままである。そして、この状態で電断になると(順番6)、「設定キー」、「設定値」、「設定表示」には変化はない。また、「設定キー」がOFFされないうちに電断が発生したことから、正規な手順での設定変更作業が行われなかったこととなるため、このときの設定値データである「b」は、前述の電断時記憶領域(ここでは前述の作動開始値記憶領域)には記憶されない。そして、電断時記憶領域には、設定値データとして「a」が記憶されたままとなっている。
続いて、その後に電源投入がされて(順番7)、「設定変更装置作動」の状況(順番8)になると、「設定キー」がOFFされないうちに電断が発生し、選択された設定値「b」は電断時記憶領域に記憶されておらず、バックアップされていないことから、「設定値」は選択操作がされる前の「a」となり、「設定表示」も設定値データに基づき「a」となる。
つまり、図54(a2)に示す「設定値確定」の後の「設定値決定待ち」の状況(順番5)で、「設定キー」がONのまま電断が発生すると、「スタック内容」には、戻り先アドレスは設定されず、「スタック内容」は空のままとなる。そして、その後に電源投入があると、設定キーの状態(ここではONのまま)を参照してその後の処理が実行されるため、電断復帰後の状態は「設定変更装置作動」となる。
ここで、例えば、順番2の「設定変更装置作動」の状況で、設定表示LED66において設定値の点滅表示を開始させ、順番4の「設定値確定」の操作が行われると、設定値の点滅表示を終了し、点灯表示に切り替えるといったことも可能である。そして、この場合は、順番7の「電源投入」が行われ、順番8の「設定変更装置作動」となった際に、設定表示LED66で設定値を点滅表示させた状態で電断復帰することが可能である。
また、図54(a)に示す電断に係るパターン1においては、設定値確定なしの場合(図54(a1)参照)、設定値確定ありの場合(図54(a2)参照)のいずれにおいても、図示は省略するが、正規に設定変更作業を終える際に設定キーをOFFにすると、設定値データが、前述の一時記憶領域(例えばレジスタなど)から、バックアップ対象となっている電断時記憶領域の所定の領域(ここでは作動開始値記憶領域)へ転送されるようになっている。
以上説明したように、電断に係るパターン1においては、設定/リセットボタン69の操作による設定値の選択後に、設定キーをOFFしていない状態で電断した場合の対応が定められている。また、電断に係るパターン1においては、設定値確定を未だ行っていない状況で電断が発生した場合のデータ処理態様と、設定値確定を行った状況で電断が発生した場合のデータ処理態様とが定められている。
そして、この電断に係るパターン1においては、設定値の選択後に、設定キーをOFFしないうちは、設定値確定なしの場合、及び、設定値確定有の場合のいずれにおいても、選択された設定値を電断時記憶領域に書き込まず、選択された設定値を引き継がずに電断復帰させるようになっている。そして、電断に係るパターン1においては、電断発生前の「設定変更装置作動」の状況における設定値データ(作動開始値)を用いて、電断復帰が行われる。さらに、この電断に係るパターン1によれば、設定変更中に非正規な手順で電断となると、設定値データはバックアップされない。
これらのことから、電断に係るパターン1によれば、設定変更の作業の途中で電断した場合に、再度同じ設定値データの状態から、設定変更の作業を実施することができる。さらに、前述したような設定変更に係る正規の手順以外の非正規な手順で設定変更の作業が行われた場合に、設定値が変更されてしまうのを防止することができる。そして、正規な手順以外の手順で設定変更が行われた場合に、電断復帰時に、電断発生時の設定値データを引く継ぐことにより不測の不利益が生じるのを防止できる。
ここで、正規の手順以外の手順での設定変更の作業としては、例えば、有利度合いの高い設定値を選択し、設定変更に係る正規な手順での作業を終える前の途中段階で、意図的に電源を入れ直すような形態の不正行為を例示することができる。そして、このような不正行為があっても、上述の電断に係るパターン1によれば、選択された設定値を引き継がずに電断復帰させることにより、不正に設定変更が行われるのを防止できる。
なお、電断に係るパターン1では、設定/リセットボタン69により設定値の選択を行い、スタートレバー25により設定値確定を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば、リセットボタンとの兼用ではなく、専用の設定ボタンを設けて設定値の選択を行うようにしてもよい。また、例えば、サブ入力部27(図1参照)に設けられたボタン等の既存の他のボタン類を用いて、設定値確定を行うようにしてもよい。さらに、設定値確定のための専用のボタンを、筐体部12内の、例えば設定ユニット62に設けるようにしてもよい。
また、上述した電断に係るパターン1においては、「スタック内容」のデータを使用して電断復帰時の処理が行われるが(図54(a1)に示す設定値確定なしの場合など)、これに限らず、「スタック内容」のデータを使用せずに電断復帰時の処理を行うことも可能である。そして、「スタック内容」のデータを使用せずに電断復帰時の処理を行う処理態様としては、所定のフラグを用いた状態設定の態様を考えることができる。
さらに、上述の所定のフラグを用いた状態設定の態様としては、例えば、設定キーをONにして電源投入したときなどに「設定変更フラグ」をONし、電源投入中に設定キーをOFFに切り替えることで、上述の「設定変更フラグ」はOFFとなるが、電断中に設定キーをOFFにしても、設定変更フラグはONのままとなっている、といったものを例示できる。このような状態設定の態様を採用した場合には、電断復帰後の状態を、設定変更フラグを参照して設定でき、設定変更フラグがONならば、設定キーがOFFとなっていても、設定変更状態(事前に行った設定値の変更が有効な状態)で、その後の処理が実行されるようにすることができる。
<<電断発生時の第2対応(設定キーON時の電断に係るパターン2)>>
次に、電断発生に係る対応パターンの他の実施例として、設定変更中に電断が発生した場合の第2対応(以下では「電断に係るパターン2」又は「設定キーON時の電断に係るパターン2」と称する)について、図54(b)に基づき説明する。なお、上述の電断に係るパターン1(図54(a)参照)と同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
この電断に係るパターン2においては、「設定値変更可能中」に設定値確定が行われない状況で電断が発生した場合は、前述の電断に係るパターン1と同様に、電断復帰時に、設定値の状態を電断発生時の状態に戻す。しかし、「設定値変更可能中」に設定値確定が行われた状況で電断が発生した場合は、前述の電断に係るパターン1とは異なり、電断復帰時に、設定値の状態は電断発生時の状態となる。
すなわち、図54(b)中の(b1)は、電断に係るパターン1の図54(a1)と同様に、スタートレバー操作による設定値確定の操作がない状態で電断が発生した場合の対応を示しており、図54(b2)は、電断に係るパターン1の図54(a2)と同様に、スタートレバー操作による設定値確定の操作があった状態で電断が発生した場合の対応を示している。
そして、電断に係るパターン2における設定値確定なしの場合には、図54(b1)に示すように、「設定値変更可能中」に、設定値選択の操作が行われて設定値「b」が選択され、設定値確定の操作がない状況で電断になると(順番4)、このときの「設定値」の設定値データは、電断に係るパターン1の場合と同様に、選択操作後の値である「b」となっている。さらに、「スタック内容」は、直前の「設定値変更可能中」の状況(順番3)を示す戻り先データとなっている。しかし、このときの設定値データ「b」は、一時記憶領域に記憶されたままであり、電断時記憶領域には記憶されず、電断時記憶領域の設定値データは、設定変更作業の開始時の「a」のままとなっている。
さらに、設定キーがONのまま、電源投入が行われると(順番5)、その後の「設定変更装置作動」の状況(順番6)においては、「設定値」は、電断時記憶領域の設定値データに基づき、電断発生前と同じ「a」に戻り、「設定表示」も「a」となる。また、「設定変更装置作動」の状況(順番7)でも、「設定値」及び「設定表示」は「a」のままとなる。
一方、電断に係るパターン2の設定値確定ありの場合(図54(b2)参照)においては、順番3で示す「設定値変更可能中」の後、順番4に示す「設定値確定」が行われる。このとき、「設定キー」、「設定値」、「設定表示」に変化はなく、それぞれ「設定値変更可能中」と同じく「ON」、「b」、「b」となっている。しかし、「設定値確定」が行われたことに基づき、このときの設定値データ「b」は、電断時記憶領域にも記憶され、電断時記憶領域の設定値データが、設定変更作業の開始後に選択された「b」となる。
さらに、図中の順番5に示すように、前述の「設定値決定待ち」の状況となるが、このときの「設定キー」、「設定値」、「設定表示」についても変化はなく、それぞれ「ON」、「b」、「b」のままである。そして、この状態で電断になると(順番6)、「設定キー」、「設定値」、「設定表示」の変化はないが、その後、電源投入がされると(順番7)、前述の電断に係るパターン1(図54(a2)参照)とは異なり、「設定値」及び「設定表示」はいずれも「b」となる。
つまり、この電断に係るパターン2においては、スタートレバー操作などによる設定値確定があった場合に、所定の一時記憶領域に保持されていた設定値データが、バックアップ対象となっている電断時記憶領域の所定の領域(設定値データのための電断時記憶領域)に書き込まれる。そして、設定値データは、電断発生時(順番6)にバックアップされ、その後の電源投入時(順番7)にデータ復帰する。そして、「設定変更装置作動」の状況(順番8)においては、「設定値」及び「設定表示」は、復帰した設定値データに基づき「b」となる。なお、上述のように設定値確定の操作があった場合の設定値データのための電断時記憶領域を、「確定設定値データのための電断時記憶領域」と称することも可能である。
以上説明したような電断に係るパターン2によれば、設定値確定前において電断を発生させる非正規な手順で設定変更の作業が行われた場合に、前述の電断に係るパターン1(図54(a)参照)と同様に、設定値データを引き継がずに電断復帰が行われる。一方、設定値確定が行われた場合には、設定値データを引き継ぎ、設定値確定の操作があった状況での設定値データに基づいて電断復帰が行われる。
したがって、設定値確定が行われていない状況で電断が発生した場合には(図54(b1)参照)、前述のパターン1と同様の作用効果を奏することができ、電断復帰時に、電断発生時の設定値データを引く継ぐことにより不測の不利益が生じるのを防止できる。また、設定値確定があった状況で電断が発生した場合には(図54(b2)参照)、設定変更に係る、設定キーOFF等の残りの作業を完了させなくても、電断発生時に設定変更を終わらせておくことが可能となり、例えば図54(b1)に示す設定値確定なしの場合に比べて、設定変更作業を簡易なものとすることができる。
つまり、設定値確定なしの場合には(図54(b1)参照)、電断前に変更した設定値が、電断後に引き継がれないため、電源投入後に設定変更作業をやり直すようなことが多くなり、設定変更作業が煩雑になる場合が考えられる。しかし、図54(b2)に示す設定値確定ありの場合のように、設定変更作業を終えなくても設定値が引き継がれるようにすることで、電源投入後に設定値確定までの作業を省くことができ、設定変更作業を簡略化することが可能になる。
なお、電断に係るパターン2においては、設定値確定の操作が行われると、設定値データが電断時記憶領域に記憶されるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、設定値確定の操作が行われたか否かを、所定のデータ(設定値確定データ)により表すようにし、この設定値確定データを、設定値確定の操作が行われるたびに、バックアップ対象となっている電断時記憶領域の所定の領域(設定値確定データのための電断時記憶領域)に記憶することが可能である。
さらに、設定値データのための電断時記憶領域として、設定値の選択操作が行われるたびに選択された設定値データを記憶する領域(選択値記憶領域)を設けることが可能である。そして、電断復帰時に、設定値確定データが記憶されているか否かを判定し、設定値確定データが記憶されていない場合には、前述したような作動開始値記憶領域に記憶された設定値データを用いて電断復帰を行い、設定値確定データが記憶されている場合には、上述の選択値記憶領域の設定値データを用いて電断復帰を行う、といった処理を採用することが可能である。また、上述の設定値確定データは、設定値確定フラグであってもよい。
<<電断発生時の第3対応(設定キーON時の電断に係るパターン3)>>
次に、電断発生に係る対応パターンの他の実施例として、設定変更中に電断が発生した場合の第3対応(以下では「電断に係るパターン3」又は「設定キーON時の電断に係るパターン3」と称する)について、図54(c)に基づき説明する。なお、前述の電断に係るパターン1(図54(a)参照)と同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
図54(c)中の(c1)は、設定値確定の操作がない状態で電断が発生した場合の対応を示しており、図54(c)中の(c2)は、設定値確定の操作があった状態で電断が発生した場合の対応を示している。この電断に係るパターン3においては、図54(c1)中に示すように、「設定変更可能中」の状況で電断が発生すると(順番4)、電源投入時には(順番5)、「設定値」及び「設定表示」は「b」となっている。そして、その後の「設定変更装置作動」、「設定値変更可能中」においても、「設定値」及び「設定表示」は「b」のまま維持される。
つまり、この電断に係るパターン3においては、前述の各種のパターンとは異なり、スタートレバー操作などによる設定値確定がない状況であっても、設定値の選択が行われるたびに、設定値データが、一時記憶領域から、前述の電断時記憶領域に書き込まれる。そして、設定値データは、電断発生時(順番4)に保存され、その後の電源投入時(順番5)にデータ復帰し、参照される。
さらに、「設定変更装置作動」の状況(順番6)や、「設定値変更可能中」の状況(順番7)においても、「設定値」及び「設定表示」は、復帰した設定値データに基づき「b」となる。ここで、この電断に係るパターン3における、設定値確定ありの場合は(図54(c2)参照)、図54(b2)に示す前述の電断に係るパターン2における「設定値確定あり」の場合と同様である。
以上説明したような電断に係るパターン3によれば、設定値確定前、及び、設定値確定後の両方において、設定値データを引き継ぎ、設定値データに基づいて電断復帰が行われる。したがって、設定値確定の有無によらずに、設定変更に係る、設定キーOFF等の残りの作業を完了させなくても、電断発生時に設定変更を終わらせておくことが可能となる。そして、電断に係るパターン2に比べて、より一層設定変更作業を簡易なものとすることができる。
また、この電断に係るパターン3によれば、設定値の選択を行うたびに、バックアップ対象となる電断時記憶領域に設定値データが書き込まれるので、例えばレジスタ等の一時記憶領域に、設定値データを記憶し、設定値確定時に、バックアップ対象となるRWMに設定値データを転送して書き込むといった処理が不要である。このため、設定値データを、電断時記憶領域に記憶する前に一旦記憶するための一時記憶領域が不要になり、メモリ容量の削減や、処理の軽減などが可能になる。
なお、この電断に係るパターン3によれば、設定値選択、及び、設定値確定の2段階の手順を踏まずに、例えば設定値確定の作業を行わずに、設定値の変更作業を完了させることができるようになる。このため、正規の設定変更作業の手順においても、設定変更作業を行う者に対しての作業負担をより一層軽減することが可能になる。
<<電断発生時の第4対応(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)>>
次に、設定変更作業中に、電断が発生した場合の他の対応形態として、電断中に設定キーをOFFにした場合の対応パターンを、図55(a)〜(d2)に基づいて説明する。そして、以下では先ず、設定変更中に電断が発生した場合の第4対応(以下では「電断に係るパターン4」又は「電断中の設定キーOFFに係るパターン1」と称する)について、図55(a)に基づき説明する。なお、前述の各対応パターンと同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
図55(a)に示す電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)においては、順番1から順番4までは、図54(a1)に示す前述の、電断に係るパターン1(設定キーON時の電断に係るのパターン1)と同様である。そして、先ず、スロットマシン10の電源投入(順番1)があり、図中右側の「設定キー」欄に示すように、このときの設定キーの状態はONとなっている。さらに、電源投入時の「設定値」、「スタック内容」は、前述の電断に係るパターン1(図54(a1)参照)と同様に、「a」、「n」となっている。
上述の電源投入の状況(順番1)の後には、「設定変更装置作動」の状況(順番2)となる。そして、「設定キー」、「設定値」、「スタックの内容」には、「電源投入」の状況(順番1)と比較して変化はないが、設定表示LED66の表示内容である「設定表示」が、設定値データに基づいた「a」となる。
続いて、「設定値変更可能中」の状況(順番3)となった際には、「設定キー」はONのままであるが、設定/リセットボタン69の操作があると、図54(a1)中に示すように、「設定値」は、それまでの「a」とは異なる「b」に変化する。また、「設定表示」についても、「設定値」に対応した「b」となり、「スタックの内容」については、「n」のままである。
そして、設定値確定の操作が行われずに、「設定値変更可能中」の状況で電断になると(順番4)、「設定値」の設定値データは「b」のままであるが、「スタック内容」は、直前の「設定値変更可能中」の状況(順番3)を戻り先とするデータとなる。さらに、設定キーがOFFされ、図55(a)中の順番5に示すように、設定キーOFFの状態で電源投入が行われると、このときの「設定値」は、選択操作後の「b」であり、「スタック内容」は、順番3の状況における戻り先アドレスのデータに復帰する。そして、その後の「設定変更装置作動」の状況(順番6)においては、設定キーはOFFのままであり、「設定値」及び「設定表示」は、順番3である「設定変更装置作動」と同じく、いずれも「b」となる。
つまり、この電断に係るパターン4においては、設定値確定の操作がない状況においても、設定値の選択が行われるたびに、「設定値」の設定値データや、「スタック内容」の戻り先データが、前述の電断時記憶領域に書き込まれる。そして、設定値データや戻り先データは、電断発生時(順番4)に保存され、その後の電源投入時(順番5)に、設定キーがOFFであるか否かの判定処理が実行されて、設定キーがOFFであることを条件に、設定値データや戻り先データが復帰する。
また、電源投入時に設定キーがOFFであっても、設定変更作業中であることを認識するためには、例えば、電源投入時に「スタック内容」の戻り先データを利用することが可能である。そして、この場合には、電源投入時の戻り先データが、設定変更作業中の処理を示すものであれば、電断復帰時の状態を、設定変更作業中の状況とすることが可能である。
また、この電断に係るパターン4においては、「設定変更装置作動」の状況(順番6)や、「設定値変更可能中」の状況(順番7)においても、「設定値」及び「設定表示」は、復帰した設定値データに基づき「b」となる。ここで、設定値確定があった場合にも、設定値データが、前述の電断時記憶領域に書き込まれるようにしてもよい。
以上説明したような電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)によれば、「設定値変更可能中」に電断が発生し、その後の電源投入時に設定キーがOFFとなっていれば、設定値データや「スタック内容」が引き継がれ、「設定値変更可能中」の状態で電断復帰が行われる。そして、設定値確定を行わずに電断を行い、電断中に設定キーをOFFにするという非正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、設定キーがOFFになっているにも関わらずに、「設定値変更可能中」の状態で電断復帰することになる。
つまり、正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、「設定値変更可能中」の状況であれば、設定キーはONの状態にある。しかし、上述のような非正規な手順の作業が行われた場合には、「設定キー」がOFFで、且つ、「設定値変更可能中」であるという、正規な作業が行われた場合には起こることのない状況を発生させることができる。
したがって、不正な手順による設定変更作業が行われたことを、正規作業時との状況の相違によって、ホール関係者に知らせることができる。そして、このような機能を備えることによって、不正を発覚させることが容易になる。また、不正行為に対する抑止力を発揮でき、不正に設定変更がされることを防止できる。
ここで、上述の電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)について別な言い方をすれば、当該パターンは、正規の手順で設定変更作業が行われなかった場合に痕跡が残るようにするものであるといえる。また、このような痕跡を残すための処理の他の態様として、設定キーの状態と設定変更中の状況との組み合わせを検出し、更に検出結果の適否を判定する処理を実行し、設定キーOFFと「設定値変更可能中」の状況といった、非正規な、状況の組合せを検出した場合に、エラー報知を行うようにしてもよい。
なお、設定キーがOFFになっていることの確認は、設定キーの状態を示す信号がONからOFFへ状態変化する際の立ち上り(又は立ち下り)のエッジを検出することにより行ってもよく、また、設定キーの状態を示す信号のレベルがONであるかOFFであるかを検出することにより行ってもよい。
また、この電断に係るパターン4においては、設定キーの状態が電源投入時もONである場合には、前述の電断に係るパターン2(図54(b)参照)、又は、電断に係るパターン3(図54(c)参照)と同様なパターンで処理を行うことが可能である。
<<電断発生時の第5対応(電断中の設定キーOFFに係るパターン2)>>
次に、設定変更中に電断が発生した場合の第5対応(以下では「電断に係るパターン5」又は「電断中の設定キーOFFに係るパターン2」と称する)について、図55(b)に基づき説明する。なお、図55(a)に示す前述の電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)と同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
この電断に係るパターン5は、「設定値変更可能中」に設定値確定が行われる場合を想定したものである。すなわち、図55(b)中に示すように、順番1〜3までは、前述の電断に係るパターン4(図55(a)参照)と同様であるが、「設定値変更可能中」に設定値が選択され、設定値確定の操作があると(順番4)、「設定値」、「設定表示」、「スタック内容」は、それぞれ「b」、「0」、「n」となる。ここで、「設定表示」が「0」となっているのは、以降の状況に係る説明のため、設定値確定の操作により設定値の確定状態となったことを表している。
そして、設定キーのOFFを待つ「設定値決定待ち」の状況においては(順番5)、「設定値」、「設定表示」、「スタック内容」は、それ以前と同じ「b」、「0」、「n」であるが、ここで電断が発生すると(順番6)、「スタック内容」は、「設定値決定待ち」の状況(順番5)における戻り先のデータとなる。
さらに、設定キーがOFFされ、図55(b)中の順番7に示すように、設定キーOFFの状態で電源投入が行われると、このときの「設定値」は、上述の選択後の「b」であり、「スタック内容」は、順番5の状況における戻り先アドレスを示すデータに復帰する。そして、その後の「設定値決定待ち」の状況(順番8)においては、設定キーはOFFのままであり、「設定値」及び「設定表示」は、順番5である「設定変更装置作動」と同じく、「b」、「0」となる。
この電断に係るパターン5(電断中の設定キーOFFに係るパターン2)においては、設定値確定後の「設定値決定待ち」の状況(順番5)で電断が発生し、その後の電源投入時(順番6)に設定キーがOFFとなっていれば、設定値データや「スタック内容」が引き継がれ、「設定値決定待ち」の状態で電断復帰が行われる。そして、設定キーをOFFせずに電断を行い、電断中に設定キーをOFFにするという非正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、設定キーがOFFになっているにも関わらずに、「設定値決定待ち」の状態で電断復帰することになる。
つまり、正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、「設定値決定待ち」の状況であれば、設定キーはONの状態にあるが、上述のような非正規な手順の作業が行われた場合には、前述の電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)と同様に、正規な作業が行われた場合とは異なる状況を発生させることができる。
したがって、不正な手順による設定変更作業が行われたことを、正規作業時との状況の相違によって、ホール関係者に知らせることができる。そして、このような機能を備えることによって、不正発覚が容易になる。また、不正行為に対する抑止力を発揮でき、不正に設定変更がされることを防止できる。
ここで、この電断に係るパターン5(電断中の設定キーOFFに係るパターン2)について別な言い方をすれば、当該パターンは、前述の電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)と同様に、正規の手順で設定変更作業が行われなかった場合に痕跡が残るようにするものであるといえる。また、前述の電断に係るパターン4(電断中の設定キーOFFに係るパターン1)と同様に、設定キーの状態と「設定値決定待ち」の状況との非正規な組合せを検出し、検出結果に基づいてエラー報知を行ってもよい。
なお、この電断に係るパターン5(電断中の設定キーOFFに係るパターン2)は、前述の電断に係るパターン4(図55(a)参照)と組み合わせて、スロットマシン10に適用することが可能である。また、この電断に係るパターン5においては、設定キーの状態が、電源投入時もONである場合には、前述の電断に係るパターン2(図54(b)参照)、又は、電断に係るパターン3(図54(c)参照)と同様なパターンで処理を行うことが可能である。
<<電断発生時の第6対応(電断中の設定キーOFFに係るパターン3)>>
次に、設定変更中に電断が発生した場合の第6対応(以下では「電断に係るパターン6」又は「電断中の設定キーOFFに係るパターン3」と称する)について、図55(c)に基づき説明する。なお、前述の電断に係るパターン5(図55(b)参照)等と同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
図55(c)に示す電断に係るパターン6は、前述の電断に係るパターン5(電断中の設定キーOFFに係るパターン2)と同様に、「設定値変更可能中」に設定値確定が行われる場合を想定したものである。すなわち、図55(c)中に示すように、順番1〜6までは、図55(b)と同様である。そして、電断復帰により状況は、順番8に示すように「通常状態」となる。この「通常状態」においては、設定キーの状態はOFFであり、設定値データは「b」であるが、「設定表示」としては何も表示されないようになっている。
つまり、この電断に係るパターン6においては、電断復帰時に設定キーがONの場合は、設定変更中であると判断し、「スタック内容」を参照し、設定変更中のどの状態に戻るかを決定する。これに対して、電断復帰時に設定キーがOFFの場合には、通常状態と判断し、「スタック内容」に関わらずに通常状態とする。上述の「通常状態」は、設定変更の作業が終わって、通常遊技が可能となる状態を表している。そして、「通常状態」においては、電断発生前に設定値確定されていた「b」が用いられ、設定キーの状態に応じて、電断復帰後の状態が異なるようになっている。
また、この電断に係るパターン6においては、順番3の「設定変更可能中」に設定値選択が行われ、順番4の「設定値確定」がされる前に電断が発生し、その後に設定キーONの状態で電源投入がされた場合(正規な手順での設定変更作業が完了していなかった場合)には、「スタック内容」の戻り先データを利用して、順番3の「設定変更可能中」の設定値選択が行われる前の状況に復帰する。
以上説明したような電断に係るパターン6(電断中の設定キーOFFに係るパターン3)によれば、「設定値確定」の状況で電断が発生し、その後の電源投入時に設定キーがOFFとなっていれば、設定値データは引き継がれるが、「スタック内容」が引き継がれず、「通常状態」で電断復帰が行われる。そして、設定キーをOFFせずに電断を行い、電断中に設定キーをOFFにするという非正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、設定変更作業が完了していなかったにも関わらずに、「通常状態」で電断復帰することになる。
つまり、正規な手順で設定変更作業が完了した場合と、上述のような非正規な手順の作業が行われた場合とで、同様の状態となる。このため、非正規な手順による作業が行われても、設定値確定までが正規の手順で行われていれば、特殊な状況へ移行することがない。そして、例えば、設定変更作業中の遊技場店員が、意図せず誤って作業手順を間違えてしまったに過ぎないような場合には、そのまま設定変更作業を終えることができ、作業手順の簡略化が可能となる。
<<電断発生時の第7対応(電断中の設定キーOFFに係るパターン4)>>
次に、設定変更中に電断が発生した場合の第7対応(以下では「電断に係るパターン7」又は「電断中の設定キーOFFに係るパターン4」と称する)について、図55(d1)、(d2)に基づき説明する。なお、図55(a)〜(c)に示す前述の電断に係るパターン4〜6と同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。
この電断に係るパターン7においては、図55(d1)中に示すように、「設定キー」がONの状態で、「電源投入」の状況(順番1)、「設定変更装置作動」の状況(順番2)、「設定値変更可能中」の状況(順番3)と進み、その後に「電源断」となる(順番4)。そして、設定キーがOFFされ、図55(d1)中の順番5に示すように、設定キーOFFの状態で電源投入が行われる。
さらに、「設定キー」がOFFの状態のまま、「設定値変更可能中」の状況(順番6)、「設定値確定」の状況(順番7)と進むが、「設定値変更可能中」の状況(順番6)において、「b」とは異なる新たな設定値の選択は行われていない。そして、「設定値決定待ち」の状況(順番8)では、その前の状況から「設定キー」の状態はOFFを継続しているが、この「設定値決定待ち」の状況で再度の電断が発生する(順番9)。
続いて、「設定キー」がOFFの状態で改めて電源投入がされる(順番10)。このときの「設定値」は「b」であり、「スタック内容」に基づく戻り先は、順番8の状況である「設定値決定待ち」となる(順番11)。
一方、図55(d2)は、設定キーがONの状態で設定値確定の操作が行われ、その後に電断となった場合の対応パターンを示している。この図55(d2)の例においては、順番3の「設定値変更可能中」までは、上述の図55(d1)と同様であるが、その後に「設定値確定」、「設定値決定待ち」があり(順番4と順番5)、「設定値決定待ち」中に電断となる(順番6)。そして、その後の電源投入(順番7)により、前述の電断に係るパターン6の場合と同様に、「スタック内容」に関わらずに、通常状態となる(順番8)。
すなわち、この電断に係るパターン7においては、「設定値確定」の後に電断が発生した場合に、設定キーの状態によって、電断復帰後の状態が異なる。そして、図55(d1)に示すように、設定キーが「OFF」の状態で電断が発生し(図55(d1)参照)、電源投入時の設定キーの状態がOFFであれば、「設定値決定待ち」の状況へ電断復帰する。しかし、同様に「設定値確定」の後に電断が発生した場合であっても、図55(d2)に示すように、設定キーが「ON」の状態で電断が発生し、電源投入時の設定キーの状態がOFFである場合には、「通常状態」へ電断復帰する。
このように、電断(又は電源投入)の前後の状況の組合せに応じて電断復帰先を異ならせることは、以下のような処理を実行することにより可能となる。例えば、先ず、設定値確定が行われたかどうかを示すデータ(前述の設定値確定データ)、及び、電断発生時の設定キーの状態を示すデータ(電断発生時の設定キー状態データ)を、バックアップ対象となる電断時記憶領域の、設定値確定データのための記憶領域と、設定キー状態データのための記憶領域にそれぞれ記憶しておく。
そして、電断後の電源投入時に、そのときの設定キーの状態を確認し、電断前に記憶されていた設定値確定データ、及び、設定キー状態データと、電断復帰時の設定キーの状態を示すデータ(電源投入時の設定キー状態データ)を参照する。
さらに、現在の「設定キー」のデータと、データ復帰した「設定キー」のデータとを比較し、電断発生時と電源投入時とで、設定キーがOFFからONに切り替えられていた場合、もしくは、設定キーがONのまま変化していない場合は、設定キーがONであると判定する。また、設定キーがONからOFFに切り替えられていた場合、もしくは、設定キーがOFFのまま変化していない場合には、設定キーがOFFであると判定する。
図55(d1)中に示す例のうち、順番4の電断と、順番5の電源投入の場合においては、設定キーがONからOFFに切り替えられており、且つ、設定値確定は行われていないため、電源投入後の「設定値」は、順番3の「設定値変更可能中」に選択された「b」となり、電断復帰後の状況は、「スタック内容」に従って、順番3と同じ「設定値変更可能中」となる(順番6)。
また、図55(d1)中に示す例のうち、順番9の電断と、順番10の電源投入の場合においては、上述の場合と異なり、設定値確定が行われている(順番7)。しかし、電断(又は電源投入)の前後における設定キーの状態は、いずれもOFFであるため、上述の場合と同様に、電断復帰後の状況は、「スタック内容」に従って、順番8と同じ「設定値決定待ち」となる(順番11)。
一方、図55(d2)に示す例では、順番6の電断の前に設定値確定(順番4)が行われており、且つ、電断(又は電源投入)の前後において、設定キーがONからOFFに切り替えられているため、電源投入後の「設定値」は、順番3の「設定値変更可能中」に選択された「b」となり、電断復帰後の状況は、「スタック内容」を用いずに、「通常状態」となる(順番8)。
なお、この電断に係るパターン7においては、設定キーの状態が、設定キーがONのまま変化していない場合には、前述の電断に係るパターン2(図54(b)参照)、又は、電断に係るパターン3(図54(c)参照)と同様なパターンで処理を行うことが可能である。
以上説明したような電断に係るパターン7においては、図55(d1)で示すようなケースでは、前述した電断に係るパターン5(図55(b)参照)と同様に、正規の手順で設定変更作業が行われなかった場合に痕跡を残すことができる。そして、このような機能を備えることによって、不正を発覚させることが容易になる。また、不正行為に対する抑止力を発揮でき、不正に設定変更がされることを防止できる。
また、電断に係るパターン7においては、図55(d2)で示すようなケースでは、前述した電断に係るパターン6(図55(c)参照)の場合と同様に、電断中に設定キーをOFFにするという非正規な手順で設定変更作業が行われた場合には、設定変更作業が完了していなかったにも関わらずに、「通常状態」で電断復帰することになる(順番8)。そして、正規な手順で設定変更作業が行われた場合と、上述のような非正規な手順の作業が行われた場合とで、同様の状態となる。
したがって、例えば、設定変更作業中の遊技場店員が、意図せず誤って作業手順を間違えてしまったに過ぎないような場合には、そのまま設定変更作業を終えることができ、作業手順の簡略化を図ることが可能となる。
なお、このような電断に係るパターン7は、電断(又は電源投入)の前後における設定キーのON/OFFの切り替えの有無により、電断復帰後の状態が変更されるものであるといえる。また、設定キーの切り替え後の状態を見て、電断復帰後の状態を設定しているものであるともいえる。
また、この電断に係るパターン7は、設定キーの状態を、前述したように信号のレベルに基づいて判断できるものである。しかし、これに限らず、設定キーの状態の判断は、前述したように、信号エッジを検出することにより行ってもよい。つまり、設定キーの状態を示す信号がONからOFFへ状態変化する際の立ち上り(又は立ち下り)のエッジを検出することによっても、設定キーの状態を判断することが可能である。このような信号のエッジの検出は、例えば電源投入時(図55(d1)の順番5と順番10や図55(d2)の順番7を参照)に行うことが可能である。
<<エラー発生時の第1対応(エラーに係るパターン1)>>
次に、電断以外の非常事態が発生した場合の対応として、エラー発生時におけるエラー報知のパターンについて説明する。なお、前述の各種パターンと同様の部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。そして、以下では先ず、設定変更中に所定のエラーが発生した場合の第1対応(以下では「エラーに係るパターン1」と称する)について、図56(a)に基づき説明する。
このエラーに係るパターン1は、設定変更作業中において、設定値を選択した後にエラーとなる所定の操作が行われた場合に、スタートレバー操作などによる設定値確定の後に設定キーの状態がOFFになると、エラー報知を実行するものである。
つまり、従来は、設定変更中にエラー発生となる操作を行った場合、設定値を、規定された範囲外の値(ここでは「1」〜「6」以外の値)にして設定変更操作を禁止するようなものがあった。また、設定変更操作を禁止されると、電断させなげればエラー報知が行われないようなものもあった。そして、これらの従来の対応パターンにおいては、設定変更の円滑な実施や、エラー発生の判断が容易ではなかった。
これに対して、本実施例のエラーに係るパターン1においては、設定変更中にエラーが発生した場合、設定変更の終了を待って、後設定変更装置の作動停止後にエラー報知が行われる。そして、設定変更装置の作動中は、エラーが発生していても、設定変更作業を継続して実施することができる。また、設定値の選択結果も、選択操作を行うたびに反映され、設定値データや設定値の表示が切り替わるようになっている。
より具体的には、図56(a)に示すように、設定キーをONした状態で電源投入すると(順番1)、前述した各種パターンと同様に、「設定変更装置作動」の状況となり(順番2)、「設定値変更可能中」となる(順番3)。この状況において、例えば、前述の投入センサ1(115)又は投入センサ2(116)が設けられた部位に遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラー(CEエラー)が発生したとしても、「設定値変更可能中」が継続し(順番5)、設定値確定(順番6)を経て、「設定値決定待ち」の状況となる。そして、図中に示すように、「設定キー」がOFFになると、「エラー状態」となり(順番8)、エラー報知が実行される。
ここで、「設定変更装置作動」中に発生するエラーとしては、遊技メダルの逆流を検知した場合のセレクタ通路センサ異常通過(C1エラー)、コイン通路センサ滞留エラー(CEエラー)、投入した遊技メダルが詰まった場合のエラー(C1エラー、CHエラー、CEエラー、)払出される遊技メダルが詰まった場合のエラー(HPエラー)、払出センサ(図示略)に異常入力があった場合のエラー(HQエラー)、遊技メダル補助収納庫71が満杯になった場合のエラー(FEエラー)などを例示できる。また、この他にも、主制御基板61とサブ制御基板31の間の断線時等に発生する通信エラー、遊技メダルの不正な払出しが検出された場合に発生するエラー、乱数異常などがある。そして、このエラーに係るパターン1においては、通常の遊技が可能な通常状態であればエラーとして取扱われてエラー報知が行われるような各種エラーが発生した場合でも、エラー報知を行うようなエラー状態とはしない。
以上説明したようなエラーに係るパターン1によれば、設定変更作業中にエラーが発生した場合に、設定変更装置作動停止後にエラー報知を行うことで、設定変更作業を妨げることなくエラー報知を行うことが可能となる。そして、これにより、設定変更作業の円滑な実行が可能となる。なお、例えばエラーの重要度に基づいてエラー報知の優先順位を予め定めておき、所定の優先度以上のエラーが検出された場合に限って、設定変更中のエラー報知を行うようにしてもよい。
<<エラー発生時の第2対応(エラーに係るパターン2)>>
続いて、エラー発生に係る対応パターンの他の実施例として、設定変更中に所定のエラーが発生した場合の第2対応(以下では「エラーに係るパターン2」と称する)について、図56(b)に基づき説明する。なお、前述のエラーに係るパターン1と同様な部分については同様の図示を行い、重複する部分の説明は適宜省略する。このエラーに係るパターン2は、設定変更作業中において、設定値を選択した後にエラーとなる所定の操作が行われた場合に、スタートレバー操作などによる設定値確定の後に設定キーの状態がOFFになっても、エラー報知を実行せず、通常状態に移行するものである。
つまり、エラーに係るパターン2においては、設定変更中にエラーが発生した場合、設定変更装置の作動停止後であってもエラー報知が行われず、設定変更装置の作動停止後は、通常遊技が可能な「通常状態」となる。
より具体的には、図56(b)に示すように、例えば、「設定値変更可能中」の状況において(順番3)、遊技メダルの滞留に係るCEエラーが発生したとしても、エラーに係るパターン1(図56(a)参照)と同様に、「設定値変更可能中」が継続し(順番5)、設定値確定(順番6)を経て、「設定値決定待ち」の状況となる。そして、図中に示すように、「設定キー」がOFFになると、「通常状態」となり(順番8)、エラー報知は実行されない。
以上説明したようなエラーに係るパターン2によれば、設定変更作業中に、通常の遊技が可能な通常状態であればエラーとして取扱われてエラー報知が行われるようなエラーが発生した場合に、設定変更装置作動停止後であってもエラー報知を行わないことで、不要な場面でのエラー報知を抑制し、設定変更作業の効率化を図ることが可能となる。そして、これにより、設定変更作業を妨げることなく、設定変更作業の円滑な実行が可能となる。
なお、本発明は前述したような各実施例に限定されず、種々に変形が可能である。例えば、設定変更中の電断やエラーに係る各種のデータ処理の態様や、各種の記憶領域の構成については、同様の処理を可能とするものであれば種々のものを採用することが可能である。また、図4中に示す設定キースイッチ68を、設定ユニット62から分離して設けるようにしてもよい。
10 スロットマシン、11 前面ドア部、12 筐体部、15 回胴表示部、
16 遊技メダル払出口、17 受け皿、18 演出部、21 遊技メダル投入口、
25 スタートレバー、31 サブ制御基板、44 遊技メダルセレクター、
45 投入センサ、46 セレクタ通路センサ、47 ブロッカ、61 主制御基板、
62 設定ユニット、66 設定表示LED、68 設定キースイッチ、
81 サブメインCPU、83 RWM。

Claims (2)

  1. 第1プログラムと、
    第2プログラムと、
    前記第1プログラムで特定の処理を実行するときに使用する第1スタック領域と、
    前記第2プログラムで所定の処理を実行するときに使用する第2スタック領域と、
    前記第1プログラムで遊技の進行に係る所定の情報を書き込み可能な第1作業領域と、
    前記第2プログラムで払出異常を検知したときに書き込み可能な第2作業領域と、を備え、
    前記第1作業領域と前記第2作業領域との間には、前記第1スタック領域が配置されており、
    前記第1スタック領域と前記第2スタック領域との間には、前記第2作業領域が配置されており、
    前記第2スタック領域は前記第1スタック領域よりも小さい
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 第1プログラムと、
    第2プログラムと、
    前記第1プログラムで特定の処理を実行するときに使用する第1スタック領域と、
    前記第2プログラムで所定の処理を実行するときに使用する第2スタック領域と、
    前記第1プログラムで遊技の進行に係る所定の情報を書き込み可能な第1作業領域と、
    前記第2プログラムでメダル投入異常を検知したときに書き込み可能な第2作業領域と、を備え、
    前記第1作業領域と前記第2作業領域との間には、前記第1スタック領域が配置されており、
    前記第1スタック領域と前記第2スタック領域との間には、前記第2作業領域が配置されており、
    前記第2スタック領域は前記第1スタック領域よりも小さい
    ことを特徴とする遊技機。
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