(実施の形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。なお、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されることによる入賞を第1始動入賞と称する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されることによる入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づいて(第1始動入賞の発生に基づいて)、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づいて(第2始動入賞の発生に基づいて)、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第2特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて実行される第2特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件が成立する。
なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
第1特図保留記憶数(第1保留記憶数または第1保留記憶の数ともいう。)とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立する迄、保留データ(第1特図保留情報)として記憶(保留)される。即ち、未だ開始されていない第1特図ゲーム(可変表示)は、第1開始条件が成立するまで、第1保留記憶として記憶される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数(第2保留記憶数または第2保留記憶の数ともいう。)とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第2始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立する迄、保留データ(第2特図保留情報)として記憶(保留)される。即ち、未だ開始されていない第2特図ゲーム(可変表示)は、第2開始条件が成立するまで、第2保留記憶として記憶される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」とも称する。また、第1始動入賞と、第2始動入賞とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞」とも称する。また、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、通常、単に「特図保留記憶数」と称するが、単に「特図保留記憶数」と称した場合に、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数の何れか1つ又は2つを指すこともあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の下側部分(普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方)には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能、又は、困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第2特図」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置4A(第2特別図柄表示装置4Bも同様)は、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。夫々の特別図柄には、夫々に対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す各数字には「0」〜「9」の各図柄番号が付され、「−」を示す記号には「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(例えば、アルファベットのLやEのような点灯パターン)を予め設定しておき、特別図柄として表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分(第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bの上部)には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bと(特定保留表示部)が設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成される。第1保留表示器25Aでは、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する(第1保留記憶を表示する)第1保留表示が行われる。例えば、第1保留表示器25Aは、点灯させるLEDの数によって、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。第2保留表示器25Bは、例えば4個のLEDを含んで構成される。第2保留表示器25Bでは、保留データ(第2特図保留情報)に基づく第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する(第2保留記憶を表示する)第2保留表示が行われる。例えば、第2保留表示器25Bは、点灯させるLEDの数によって、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
遊技盤2における遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出される。通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲーム(後述)を実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲーム(又は「普通図ゲーム」)とも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件(後述)が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データ(普図保留情報)として記憶(保留)される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。ゲートスイッチ21による遊技球の検出によって、普図ゲームを実行するための普図始動条件は成立した場合であっても、普図ゲームの開始を許容する普図開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した普図ゲームが実行中である場合)には、当該普図ゲームの実行は保留される(当該普図ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。装飾識別情報(飾り図柄)の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)、又は、第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)に対応して、表示領域(飾り図柄表示エリア)において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図1に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのうち何れかの特図ゲームの開始に対応して、即ち、第1特図又は第2特図のうち何れかの特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームの終了に対応して、即ち、特図の停止表示に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄、最終停止図柄とも称する)が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)では、第1特図ゲーム(又は第2特図ゲーム)と連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。
飾り図柄は、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。夫々の飾り図柄には、夫々に対応する図柄番号が付されている。一例として、「1」〜「8」を示す各英数字には「1」〜「8」の各図柄番号が付されていればよい。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
なお、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果とも称する)である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄(最終停止図柄)を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果(普図表示結果とも称する)である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示(又は、単に「導出」)とも称する。なお、飾り図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングは特別図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングと必ずしも一致していなくてもよく、特別図柄の変動時間(特図変動時間)内に、飾り図柄の変動時間が収まっていればよい。特別図柄の変動時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、例えば、後述する変動パターンに対応して予め定められていればよい。
また、完全停止表示(最終停止表示、導出表示)とは異なる停止表示を行ってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示を開始してから確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中に飾り図柄を仮停止表示させてもよい。なお、仮停止表示には、変動速度が「0」となった飾り図柄が、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせつつ停留して表示させるものや、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間、微少な揺れや伸縮なども生じさせずに停止表示させるものなどが含まれる。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HR(所定保留表示部)が配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数(現在、実行が保留されている第1特図ゲームの数)を特定可能に表示する(第1保留記憶を表示する)第1保留表示が行われる。第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、第2保留表示器25Bと同様、第2特図保留記憶数(現在、実行が保留されている第2特図ゲームの数)を特定可能に表示する(第2保留記憶を表示する)第2保留表示が行われる。
第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、例えば右詰めで、第1保留表示が行われるようにしてもよい。第1始動入賞記憶表示エリア5HLには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が増加したときは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第1特図保留情報に対応する保留表示として新たな第1保留表示を追加し、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示があれば、当該他の第1保留表示の左側(複数の他の第1保留表示があれば最も左側の第1保留表示の更に左側)に上記新たな第1保留表示を追加するようにしてもよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第1特図保留情報に対応する保留表示に相当する第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示(一番古くから表示されている第1保留表示)を消去し、他の第1保留表示の夫々を、消去した第1保留表示側(右側)に移動(シフト)する。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、例えば左詰めで、第2保留表示が行われるようにしてもよい。第2始動入賞記憶表示エリア5HRには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が増加したときは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HRの左側(画像表示装置5の表示領域の中央側)に増加分の第2特図保留情報に対応する保留表示として新たな第2保留表示を追加し、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示があれば、当該他の第2保留表示の右側(複数の他の第2保留表示があれば最も右側の第2保留表示の更に右側)に上記新たな第2保留表示を追加するようにしてもよい。また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第2特図保留情報に対応する保留表示に相当する第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示(一番古くから表示されている第2保留表示)を消去し、他の第2保留表示の夫々を、消去した第2保留表示側(左側)に移動(シフト)する。なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRの配置は任意に変更可能であり、例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを入れ替えた配置であってもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLや第2始動入賞記憶表示エリア5HRの他に、アクティブ表示エリアAHA(アクティブ表示領域、アクティブ表示部、今回表示エリア、今回表示領域、今回表示部、消化時表示エリア、消化時表示領域、消化時表示部などとも称する。)が配置されている。アクティブ表示エリアAHAは、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間に設けられている。アクティブ表示エリアAHAでは、可変表示が実行されているときに、当該可変表示に対応する特別画像(対応表示ともいう。)が表示される。一例として、第1特図ゲームの保留状態が解除されて飾り図柄の可変表示が実行されるときに、該可変表示に対応する保留表示を、始動入賞記憶表示エリア5HLからアクティブ表示エリアAHAに移動させて、特別画像として表示する。また、第2特図ゲームの保留状態が解除されて飾り図柄の可変表示が実行されるときに、該可変表示に対応する保留表示を、始動入賞記憶表示エリア5HRからアクティブ表示エリアAHAに移動させて、特別画像として表示する。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、図1に示すように、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間にアクティブ表示エリアAHAを配置しているが、アクティブ表示エリアAHAは、画像表示装置5の表示領域の何れかの位置に配置されていればよい。また、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、特別画像は、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示や、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠などを含んで構成されている。なお、特別画像は、アクティブ表示のみで構成され、アクティブ表示枠などを含まなくてもよい。
遊技盤2における遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口の何れかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図1に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8L、スピーカ8Rを設置している。以下、スピーカ8L、8Rの夫々を特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。例えば、スピーカ8は、遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音(効果音とも称する)を出力し、遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
遊技機用枠3における遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、複数のマルチカラーLED(単色LEDであってもよい。)を含んで構成されている。なお、遊技効果ランプ9は、実際には複数設けられているが、下記では1つのものとして説明する。複数の遊技効果ランプ9それぞれの構成は、任意であり、それぞれが同じであってもよいし、異なってもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム(第2特図ゲーム)が開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくとも何れか一方となるものであればよい。このように、第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とで、遊技者にとっての有利度合いが異なっていればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。この小当り遊技状態についても、第1特定遊技状態に対して有利度が低いものとなっていればよい。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が特定の可変表示の組み合わせの一部を構成する所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。なお、以下の説明において、リーチ状態となることをリーチが成立(リーチ成立)するとも称する。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出(又はリーチ演出表示)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施の形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる)。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出などが実行可能である。滑り演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rの何れか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、滑り演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
擬似連演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄(例えば予め定められた擬似連チャンス目などが飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部または全部に表示される)を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、再び、全部の飾り図柄の可変表示を開始させる演出表示である再可変表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。
本実施の形態において、擬似連演出における再可変表示の回数(再可変表示回数)は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、全部の飾り図柄が最初に仮停止するまでの可変表示(初回可変表示)の回数(1回)と、全部の飾り図柄が最後に仮停止した後の再可変表示(最終可変表示)の回数(1回)と、初回可変表示と最終可変表示の間の再可変表示の回数X(Xは0又は1以上)と、を合算した回数(X+2)よりも1回少ない回数(X+1)として把握される。また、再可変表示回数は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて全部の飾り図柄が仮停止表示される回数(仮停止回数)と同数となる。なお、初回可変表示〜1回目の仮停止表示を1回目の擬似連とも称し、2回目の可変表示(1回目の再可変表示)〜2回目の仮停止表示を2回目の擬似連とも称し、3回目の可変表示(2回目の再可変表示)〜3回目の仮停止表示を3回目の擬似連とも称し、4回目の可変表示(3回目の再可変表示)〜4回目の仮停止表示を4回目の擬似連とも称する。また、擬似連演出における擬似連の回数を擬似連変動回数(又は、擬似連回数)とも称する。つまり、擬似連変動回数と再可変表示回数と仮停止回数は同数となる。なお、1回目、2回目、3回目、…と擬似連の回数が増えることを「擬似連が継続する」とも称する。
「擬似連」の可変表示演出において、再可変表示(再変動)が1回〜4回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜5回続けて開始されたかのように見せることができる。
なお、擬似連演出は、当該変動(実行されている可変表示)においてリーチが成立する前(リーチ状態となる前に)に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部または全部に擬似連チャンス目が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止させてもよいし、リーチが成立した後に、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのいずれか一部に擬似連チャンス目が仮停止表示されるように、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄を一旦仮停止してもよい。つまり、擬似連演出における仮停止表示の演出態様には、少なくとも、リーチ状態となる前に仮停止表示させる演出態様と、リーチ状態となった後にチャンス図柄を仮停止表示させる演出態様とがあってもよい。
滑り演出(擬似連演出も同様)は、何れかのリーチ演出、若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するものであってもよい。以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するための演出を予告演出と総称する場合がある。予告演出には、滑り演出や擬似連演出の他にも、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示動作を利用するものがあってもよいし、例えば、背景画像の表示、メッセージウィンドウの表示、保留表示、音声出力、発光(点灯、点滅、消灯)などのように可変表示演出とは異なる演出動作を利用するものがあってもよい。
本実施の形態では、上述したように小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。従って、短期開放大当り状態や小当り遊技状態に制御された場合、遊技者にとっては短期開放大当り状態と小当り遊技状態とのいずれに制御されたかが認識困難となり、これらの遊技状態の終了後に確変制御が行われているのか否かが不明な確変潜伏状態(特定状態)に移行する。このように、この実施の形態では、大入賞口が開放状態に変化するといった特定条件が成立したことを契機に、確変潜伏状態に移行する。確変潜伏状態では、潜伏モードといった演出が実行される。なお、短期開放大当り状態や小当り遊技状態の終了後に確変潜伏状態に移行することに予め定められている場合などには、潜伏モードといった演出が実行されなくてもよい。
潜伏モードは、確変潜伏状態中に継続して実行される演出である。潜伏モードでは、潜伏モードではない通常のときの演出態様とは異なる演出態様(例えば、背景画像やキャラクタが通常とは異なるものなど)により各種演出が実行されればよい。この実施の形態では、例えば、潜伏モードの移行期間(潜伏期間)、即ち確変潜伏状態の移行期間として、10回、20回、30回といった回数の可変表示の実行期間が設定されており、潜伏モードの移行期間が長いほど、確変制御が行われている可能性が高いことが示唆される。なお、潜伏モードの移行期間は、10回、20回、30回といった回数の可変表示の実行期間に限定されず、例えば、40回、50回・・・などといった回数の可変表示の実行期間であってもよい。
また、本実施の形態では、潜伏モードの移行期間を示唆する示唆演出として潜伏期間示唆演出が実行可能に設定されている。潜伏期間示唆演出は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示、または、可変表示結果が「小当り」となる可変表示において実行される。潜伏期間示唆演出では、潜伏モードの移行期間の示唆として、10回、20回、30回といった回数の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われる。なお、潜伏期間示唆演出は、上記可変表示以外の可変表示(例えば、可変表示結果が「ハズレ」となる可変表示など)において実行されてもよい。即ち、潜伏期間示唆演出は、ガセとなる潜伏期間示唆演出を含んでいてもよい。ガセとなる潜伏期間示唆演出では、例えば、10回といった回数の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われてもよいし、当該表示が行われなくてもよい。また、ガセとなる潜伏期間示唆演出では、20回や30回といった回数の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われた後に、ガセであることを示す表示が行われてもよい。
潜伏期間示唆演出は、一例として、画像表示装置5にボタン画像やボタンの連打を促すメッセージ画像などを表示して遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促し、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作に応じて、潜伏モードの移行期間を示唆する演出である。例えば、潜伏期間示唆演出において遊技者がプッシュボタン31Bを連打し、遊技者による10回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、潜伏モードの移行期間として10回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われ、20回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、潜伏モードの移行期間として20回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われ、30回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、潜伏モードの移行期間として30回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われる。
また、本実施の形態では、予告演出として、アクティブ表示変化演出が実行可能に設定されている。アクティブ表示変化演出には、当該変動に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む特別画像の表示態様を変化させるときと、特別画像の表示態様を変化させないときとで共通で実行される共通演出が含まれる。また、アクティブ表示変化演出には、共通演出を実行した後に特別画像の表示態様を変化させる第1演出としての成功演出、および共通演出を実行した後に特別画像の表示態様を変化させない第2演出としての失敗演出が含まれる。なお、アクティブ表示変化演出には、共通演出を示唆する示唆演出が含まれてもよい。また、示唆演出は、共通演出と同様に、特別画像の表示態様を変化させるときと、特別画像の表示態様を変化させないときとで共通で実行される演出であってもよい。換言すれば、共通演出が実行されることを示唆する演出を示唆演出と称する場合と、成功演出または失敗演出のいずれかが実行されることを示唆する演出(共通演出、または、共通演出とは別の演出)を示唆演出と称する場合とがある。
なお、予告演出は、当該予告演出が予告又は示唆する内容が実現されるか否かを遊技者が判別(実際に確認)できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。この予告演出は、可変表示の開始時や、「左」の飾り図柄表示エリア5Rにおける飾り図柄の停止時、「擬似連」の可変表示演出における再可変表示の開始時などの所定タイミングで実行されればよい。また、ある遊技球の入賞による可変表示結果が「大当り」となることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。この予告演出は、可変表示の開始時や、「左」または「右」の飾り図柄表示エリア5R、5Lにおける飾り図柄の停止時などの他、リーチ演出開始時やリーチ演出中などの所定タイミングで実行されればよい。また、大当り遊技状態の終了後に確変状態(特別遊技状態)となることを遊技者に予告又は示唆する予告演出は、少なくとも当該大当り遊技状態が終了するよりも前に実行(開始)されるものであればよい。この演出は、可変表示の開始時や、リーチ演出開始時などの他、大当り組合せとなる確定飾り図柄の停止表示時や、大当り遊技状態の開始時、所定ラウンドの開始時といった大当り遊技状態中、エンディング演出の開始時といった大当り遊技状態の終了直前などの所定タイミングで実行されればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読予告演出(「事前判定予告演出」や「先読み予告」ともいう)となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する第1保留表示をターゲットの第1保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する第2保留表示をターゲットの第2保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。また、先読予告演出は、ターゲットの保留情報の消化中に実行する場合(ターゲットの可変表示中を含むターゲットの保留情報の消化処理中に実行する場合)と、ターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合と、ターゲットの保留情報の消化中、及びターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合とがある。
特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読予告演出は、連続予告演出ともいう。なお、連続予告演出では、ターゲットの可変表示が開始されるより前に演出動作が開始された後、ターゲットの可変表示が開始されるより前に演出動作が終了されてもよいし、ターゲットの可変表示が開始された後に演出動作が終了されてもよい。先読予告演出との対比において、ターゲットの可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
ある遊技球の入賞による先読予告演出となる演出動作は、当該遊技球の入賞後(始動条件の成立後)、当該先読予告演出が予告する内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。例えば、ある遊技球の入賞による、リーチ状態となることを遊技者に予告(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態(又は、非リーチ状態)となるより前に実行(開始)されるものであればよい。また、ある遊技球の入賞による、可変表示結果が「大当り」となることを遊技者に予告(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該遊技球の入賞による確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行(開始)されるものであればよい。また、大当り遊技状態の終了後に確変状態(特別遊技状態)となることを遊技者に予告(示唆)するための先読予告演出となる演出動作は、少なくとも当該大当り遊技状態が終了するよりも前に実行(開始)されるものであればよい。
なお、先読予告演出(事前判定予告演出)には、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出や、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示の表示態様を変化させない保留変化ガセ演出などの作用演出が用意されていてもよい。また、先読予告演出(事前判定予告演出)には、例えば、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出や、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様を変化させない保留変化ガセ演出などの作用演出が用意されていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」とも称する)となる確定飾り図柄が停止表示される。所定の通常大当り組合せとは、例えば、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン(例えば、横に一直線)上に同一種類の通常図柄(「非確変図柄」とも称する)が揃って最終停止表示する組み合わせである。通常図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の4種類の飾り図柄である。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。
時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、何れかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。換言すれば、特図ゲームにおいて確変大当り図柄が最終停止表示される場合には、所定の確変大当り組合せとなる飾り図柄が最終停止される場合と、所定の通常大当り組合せとなる飾り図柄が停止表示される場合とがある。所定の確変大当り組合せとは、例えば、上記有効ライン上に同一種類の確変図柄が揃って最終停止表示する組み合わせである。確変図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の4種類の飾り図柄である。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲーム(第2特図ゲーム)が頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)における可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せの何れかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、確変制御が行われればよい。なお、短期開放大当り状態の終了後には、時短制御についての変更が行われず、「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となる以前の状態に継続して制御される。但し、「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが実行されたときに、時短状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、短期開放大当り状態の終了後には、時短状態が終了することがある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。但し、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。例えば、再抽選演出として、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうち何れかを、確定飾り図柄として最終停止表示させるようにしてもよい。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態において何れかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチ(例えば、ガラス扉(非図示)の開閉状態を検知するスイッチ、遊技盤2自体の開閉状態を検知するスイッチ、不正な振動を検知するためのスイッチ、不正な電磁波を検知するためのスイッチ)を備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3では、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび第2始動口入賞指定コマンド)、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知するコマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知するコマンドである。
また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLなどにて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知するコマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知するコマンドである。
本実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口に始動入賞したか、第2始動入賞口に始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド又は第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の増加(又は減少)を通知するための合計保留記憶数加算指定コマンド(合計保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
この実施の形態では、さらに、図柄指定コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。図柄指定コマンドでは、始動入賞時の判定結果(可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。さらに、変動カテゴリコマンドとなるコマンドC6XXHが、予め用意されている。変動カテゴリコマンドでは、始動入賞時の判定結果(変動カテゴリ(「変動パターン種別」とも称する)の判定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類(集約)したときの名称である。
なお、演出制御コマンドには、上記した始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、図柄指定コマンド及び変動カテゴリコマンド以外にも、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンド、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンド、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、最終停止図柄を指定する図柄確定コマンド、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンド、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンド、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンド、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドなどが含まれていればよい。
本実施の形態では、入賞時乱数値判定処理(図13(A)参照)において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリ(変動パターン種別)を判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンドなどの演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9など)を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における画像表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンド、スピーカ8からの音声出力を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンド、遊技効果ランプ9の発光動作(点灯動作、点滅動作、消灯動作)を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、かつ、音声制御コマンド、かつ、ランプ制御コマンドであるものが存在してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」「非リーチ(ハズレ)変動パターン」とも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」とも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に対応した変動パターンを「当り変動パターン」と称する。当り変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」や、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」が含まれる。大当り変動パターンとして、大当り種別の夫々に対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、何れかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図5は、本実施の形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。図5において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(確変/非確変)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチ(確変/非確変)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PC1」は、非リーチ(突確/小当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PC2」は、ノーマルリーチ(突確/小当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PC3」は、スーパーリーチ(突確/小当り)変動カテゴリである。各変動カテゴリには、1つ、又は、複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、図5に示すように可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」で大当り種別が「非確変」、「確変」または「突確」となる場合、可変表示結果が「小当り」となる場合、可変表示結果が「ハズレ」となる場合、リーチ演出が実行されない(飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない)場合(「非リーチ」)、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される場合(「ノーマルリーチ」)、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合(「スーパーリーチ」)、滑り演出が実行される場合(「滑り」)、擬似連変動が1回実行される場合(「擬似連変動1回」)、擬似連変動が2回実行される場合(「擬似連変動2回」)、擬似連変動が1回実行される場合(「擬似連変動1回」)、ガセとして擬似連変動(演出)が実行される場合(「擬似ガセ」)の場合などの組合せに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。各変動パターンには、変動パターンの内容に応じた特図変動時間が設定されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)や、図5に示すようなテーブルを構成するデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。本実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態又は時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bの夫々では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態又は時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第2特図ゲームでは「小当り」とならないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な「小当り」の発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bと、第1特図表示結果決定テーブル130Aとで、異なる所定範囲の決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態における「小当り」の頻発を回避することができる。あるいは、第1特図ゲームと第2特図ゲームとで、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類の何れかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)を実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)を実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、第1特図ゲームを実行する場合、すなわち、変動させる特図(変動特図とも称する)が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられている一方、第2特図ゲームを実行する場合、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第2特図ゲームでは「突確」とならないので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な「突確」の発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
なお、変動特図が第1特図である場合と、変動特図が第2特図である場合とで、異なる所定範囲の決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態における「突確」の頻発を回避することができる。あるいは、変動特図が、第1特図である場合と第2特図である場合とで、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。変動カテゴリ決定テーブルには、変動カテゴリの夫々に、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動カテゴリのうち少なくとも1つの変動カテゴリに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動パターン決定テーブルにおいて決定され得る変動パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。変動パターン決定テーブルには、変動パターンの夫々に、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値(決定値)が割り当てられている。つまり、ROM101には、複数種類の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンに割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、夫々の変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部と、を備えている。図8は、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bとの一例を示す図である。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム)の保留データ(第1特図保留情報)を記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第1特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム)の保留データ(第2特図保留情報)を記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データ(第2特図保留情報)として、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの保留データ(第1始動条件の成立に基づく第1特図保留情報)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの保留データ(第2始動入賞の成立に基づく第2特図保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データ(普図保留情報)を記憶する。遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号(映像信号)を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号(演出音信号)を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号(電飾信号)を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号(操作検出信号)を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
例えば、ROM121には、潜伏期間を決定するために参照される潜伏期間決定テーブルが記憶されている。潜伏期間決定テーブルでは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか可変表示結果が「小当り」であるかに応じて、潜伏期間決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、潜伏期間としての「10回」、「20回」及び「30回」のいずれかの決定結果に割り当てられている。
また、例えば、ROM121には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示される第1保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121には、当該保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留表示態様決定テーブルが記憶されている。保留表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、複数の保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、例えば、ROM121には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示される第2保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121には、当該保留表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留表示態様決定テーブルが記憶されている。保留表示態様決定テーブルには、第2保留表示の表示態様の夫々に、第2保留表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、複数の保留表示態様決定テーブルに代えて、全部の保留表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、例えば、ROM121には、保留演出(作用演出、保留変化演出とも称する)の実行有無を決定するために参照される保留演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、保留演出実行有無決定テーブルには、保留演出の実行なし及び実行ありの夫々に、保留演出の実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。本実施の形態において、保留演出とは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示されている保留表示の表示態様を予告態様に変化させる先読予告演出と、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに表示されている保留表示の表示態様を予告態様に変化させる先読予告演出とである。なお、保留演出には複数種類が存在し、画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等が保留表示に作用して保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出も存在する。当該保留変化演出には、画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等が保留表示に作用するが保留表示の表示態様を変化させない保留変化ガセ演出も存在する。
また、例えば、ROM121には、アクティブ表示を含む特別画像を変化させるアクティブ表示変化演出(成功演出)の実行有無を決定するために参照されるアクティブ表示変化演出実行決定テーブルが記憶されている。具体的には、アクティブ表示変化実行有無決定テーブルには、アクティブ表示変化演出の実行なし及び実行ありの夫々に、アクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
本実施の形態において、アクティブ表示変化演出とは、特別画像を予告態様に変化させる演出(主予告演出)である。つまり、アクティブ表示や、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠などを予告態様に変化させる演出(主予告演出)である。アクティブ表示変化演出には、上述の如く、共通演出と、共通演出を実行した後に特別画像を変化させるときに実行される成功演出(アクティブ表示変化演出とも称される)と、共通演出を実行した後に特別画像を変化させないときに実行される失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出とも称される)とが含まれる。成功演出は、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用して特別画像の表示態様を変化させる演出である。一方、失敗演出は、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用しないことにより特別画像の表示態様を変化させない演出、または、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用するが特別画像の表示態様を変化させない演出である。
また、アクティブ表示変化演出には、特別画像の態様を第1系統の変化であって複数の態様のうちのいずれかに変化させる第1系統変化演出と、特別画像の態様を第2系統の変化であって複数の態様のうちのいずれかに変化させる第2系統変化演出とが含まれる。第1系統変化演出には、当該第1系統変化演出に応じた、共通演出と、成功演出と、失敗演出とが存在し、第2系統変化演出には、当該第2系統変化演出に応じた、共通演出と、成功演出と、失敗演出とが存在する。なお、本実施の形態においては、第1系統変化演出は、特別画像内のアクティブ表示(特別画像として表示されるアクティブ表示)の表示態様を変化させる演出とし、第2系統変化演出は、特別画像内のアクティブ表示枠(特別画像として表示されるアクティブ表示枠)の表示態様を変化させる演出としている。
また、例えば、ROM121には、アクティブ表示変化演出の一つである第1系統変化演出の実行タイミング(当該変動におけるいずれのタイミングで実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルが記憶されている。この第1系統変化演出は、第1系統変化演出の実行タイミングによって、第1系統変化演出に係る成功演出が実行される割合が異なる。また、ROM121には、当該第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1系統変化演出の演出実行タイミング決定テーブが記憶されていてもよい。この第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、第1系統変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。また、複数の第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、例えば、ROM121には、アクティブ表示変化演出の一つである第2系統変化演出の実行タイミング(当該変動におけるいずれのタイミングで実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルが記憶されていている。この第2系統変化演出は、第2系統変化演出の実行タイミングによって、第2系統変化演出に係る成功演出が実行される割合が異なる。また、ROM121には、当該第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第2系統変化演出の演出実行タイミング決定テーブが記憶されていてもよい。この第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、第2系統変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。また、複数の第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、ROM121には、第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルおよび第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1系統変化演出の演出実行タイミング決定テーブや第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルが1つの大きなアクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルとして記憶されていてもよい。このアクティブ表示変化演出の実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、第1系統変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)や、第2系統変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の両方の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。また、複数のアクティブ表示変化演出の実行タイミング決定テーブルに代えて、全部のアクティブ表示変化演出の実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きなアクティブ表示変化演出の実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、例えば、ROM121には、アクティブ表示変化演出の演出パターン(演出態様)を複数種類のうちの何れかに決定するために参照されるアクティブ表示変化演出パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121に記憶されているアクティブ表示変化演出の演出パターン決定テーブルには、アクティブ表示変化演出の演出パターンの夫々に、アクティブ表示変化演出の演出パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
なお、ROM121には、保留変化演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される保留変化演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。また、ROM121には、当該保留変化演出実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留変化演出実行タイミング決定テーブが記憶されていてもよい。この保留変化演出実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、保留変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。また、複数の保留変化演出実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の保留変化演出実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留変化演出実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、ROM121には、上述の潜伏期間示唆演出及びアクティブ表示変化演出の他の主予告演出の演出パターン(演出態様)を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される主予告演出パターン決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、具体的には、ROM121には、当該主予告演出パターン決定テーブルにおいて決定され得る主予告演出パターンの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の主予告演出パターン決定テーブルが記憶されていればよく、主予告演出パターン決定テーブルには、主予告演出パターンの夫々に、主予告演出パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。なお、複数の主予告演出パターン決定テーブルに代えて、全部の主予告演出パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな主予告演出パターン決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、ROM121には、保留変化演出の演出パターン(演出態様)を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留変化演出パターン決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、ROM121には、保留変化演出パターン決定テーブルには、保留変化演出パターンの夫々に、保留変化演出パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。
なお、ROM121には、保留変化ガセ演出の実行有無を決定するために参照される保留変化ガセ演出実行有無決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、保留変化ガセ演出実行有無決定テーブルには、保留変化ガセ演出の実行なし及び実行ありの夫々に、保留変化ガセ演出の実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
なお、ROM121には、保留変化ガセ演出の実行タイミング(何個後の変動において実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、ROM121には、当該保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブが記憶されていればよい。この保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルには、実行タイミングの夫々に、保留変化ガセ演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。なお、複数の保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルに代えて、全部の保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルの情報を含む1つの大きな保留変化ガセ演出実行タイミング決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
なお、ROM121には、保留変化ガセ演出の演出パターン(演出態様)を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留変化ガセ演出パターン決定テーブルが記憶されていてもよい。この場合、ROM121には、保留変化ガセ演出パターン決定テーブルには、保留変化ガセ演出パターンの夫々に、保留変化ガセ演出パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていてもよい。
また、ROM121には、アクティブ表示エリアAHAに表示されるアクティブ表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照されるアクティブ表示態様決定テーブル(「消化時表示態様決定テーブル」とも称する)が記憶されていてもよい。この場合、ROM121には、アクティブ表示の表示態様決定テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数のアクティブ表示の表示態様決定テーブルが記憶されていてもよい。アクティブ表示の表示態様決定テーブルには、アクティブ表示の表示態様の夫々に、アクティブ表示の表示態様決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられていればよい。つまり、ROM121には、複数種類のアクティブ表示の表示態様のうち少なくとも1つの表示態様に割り当てられている上記決定値(例えば、決定値の範囲や個数など)が互いに異なる複数のアクティブ表示の表示態様決定テーブルが記憶されていればよい。なお、複数のアクティブ表示の表示態様決定テーブルに代えて、全部のアクティブ表示の表示態様決定テーブルの情報を含む1つの大きなアクティブ表示の表示態様決定テーブルをROM121に記憶してもよい。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9など)による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出(先読予告演出を含む)などが実現される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。
本実施の形態では、図9(A)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に受信した順番でコマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。第1始動入賞時には、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図9(A)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図9(A)では、バッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図9(A)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号(コマンド同士の入賞順)を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)が1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンド)が、入賞順(バッファ番号の大小関係)を維持しつつシフトされる。
例えば、図9(A)に示す格納状態において第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされ、バッファ番号「3」に対応した領域に格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」にシフトされる。
また、本実施の形態では、図9(B)に示すような第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
なお、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド及び保留記憶数通知コマンドの格納や、コマンドの削除、コマンドのシフトなどについては、図9(A)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aと同様であるため、説明を省略する。
また、本実施の形態では、図9(C)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)が設けられている。即ち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図9(A)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図9(A)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データ(1セットのコマンド)が他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
また、本実施の形態では、図9(D)に示すような第2先読予告バッファ194Dを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に記憶される。第2先読予告バッファ194Dの構成や、先読予告演出に関する決定内容などの記憶、記憶内容の削除などについては、図9(C)に示す第1先読予告バッファ194Cと同様であるため、説明を省略する。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120の制御に基づいて(例えば、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき)、画像表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、画像表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される制御信号(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される制御信号(電飾信号)などが出力される。なお、制御信号は、シリアル信号として供給される。
画像表示装置5は、液晶パネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。演出制御用CPU120の制御に基づいて表示制御部123からI/O125を介して画像表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、入力された映像信号に基づいて、表示パネルを駆動し、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、画像表示装置5には、各種の演出画像が表示されることになる。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4A、4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理にてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値MR4を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターン(変動時間など)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の開放状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定が、送信する演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROM101にコマンド毎に設定されている。)のROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する(例えば、RAM102に設けられた送信コマンドバッファに記憶アドレスの値などを格納する)ことなどによって行われ、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値(例えば、ROM101における記憶アドレスなどを示す値)などによって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンド(送信設定された演出制御コマンド)の伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図10は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図11は、始動入賞判定処理として、図10のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12は、始動入賞時処理として、図11のステップS208、ステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図12のステップS220にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS207)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときや(ステップS202;Yes)、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS203)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS203;Yes)、第2特図保留記憶数(第2特図ゲームの保留数)が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS204)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS204;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS210)。
ステップS207の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図12)を実行し(ステップS208)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS209)、ステップS203の処理に進む。ステップS210の処理を実行した後には、始動入賞時処理(図12)を実行し(ステップS211)、始動口バッファの格納値を「0(初期化)」し(ステップS212)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。また、ステップS203にて第2始動口スイッチ22Bがオフであるときや(ステップS203;No)、ステップS204にて第2特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS204;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。
図12に示す始動入賞時処理(ステップS208、S211)において、CPU103は、まず、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS215の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS216)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS216の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。そして、抽出した各乱数値を示す数値データを、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットすることで記憶する(ステップS218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データをセットする一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データをセットする。このとき、CPU103は、数値データを第1特図保留記憶部151Aにセットしたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な第1保留表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。また、CPU103は、数値データを第2特図保留記憶部にセットしたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な第2保留表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。なお、上記第1保留表示及び第2保留表示の処理は、例えばステップS215において行われてもよい。
ステップS218の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定を行う(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS219の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS220)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、コマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。ステップS221の処理を実行した後、始動入賞時処理を終了する。
図13に示す入賞時乱数値判定処理(ステップS220)において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130A又は第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」又は「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。例えば、始動口バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、始動口バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。その後、図12のステップS217にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」又は「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。
ステップS405、S407、S410の処理の何れかを実行した後には、変動カテゴリを判定する(ステップS412)。即ち、変動カテゴリを図5に示す複数種類の何れかに決定する。ステップS412の処理では、CPU103は、ROM101に記憶されている複数の変動カテゴリ決定テーブル(当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数種類の変動カテゴリ決定テーブル)のなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。
具体的には、CPU103は、特図表示結果(例えば、ステップS403やステップS404の判定結果など)や、保留記憶数(例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値など)に基づいて使用テーブルとしてセットする何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動カテゴリ決定テーブルと、例えば乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動カテゴリのなかから何れかの変動カテゴリを決定する。
図14は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。図15は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。この実施の形態では、図15に示すように5種類の変動カテゴリテーブル(「C−TBL1」〜「C−TBL5」)が用意されている。図14は、図15(A)〜図15(E)の5種類の変動カテゴリ決定テーブル(「C−TBL1」〜「C−TBL5」)のなかから何れかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。
図15(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数種類の変動カテゴリPA1〜PA4に割り当てられている。なお、図15(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、図15(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、図15(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」および図15(E)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」についても同様である。
図15(A)〜図15(C)の変動カテゴリ決定テーブルの設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときに比べて、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA1」)の決定割合を高くしている。具体的には、特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「3」又「2」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「4%」>特図表示結果が「ハズレ」であって保留記憶数「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。
また、図15(A)〜図15(C)の変動カテゴリ決定テーブルの設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多くても少くても、スーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリ(変動カテゴリ「PA4」)の決定割合を一定にしている。具体的には、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ変動カテゴリ「PA4」の決定割合「3%」としている。
また、図15(A)〜図15(C)の変動カテゴリ決定テーブルの設定例では、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一(共通)の変動カテゴリに対応する(同一の変動カテゴリが決定される)、乱数値MR3の決定値が存在するようにしている。つまり、乱数値MR3の決定値が、ある値であれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリが決定されるようにしている。例えば、乱数値MR3の決定値が「97」〜「99」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA4」が決定されるようにしている。
また、乱数値MR3の決定値が「89」〜「96」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA3」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「64」〜「69」の範囲の値であるときには、上記いずれの変動カテゴリ決定テーブルであっても、変動カテゴリ「PA2」が決定されるようにしている。これにより、乱数値MR3の決定値がある値(上述の各範囲の値)であれば、リーチとなることや、スーパーリーチとなることや、スーパーリーチαやスーパーリーチβとなることを、あらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、それらを報知すること等もでき、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、図15(A)〜図15(C)の設定例では、乱数値MR3の決定値が「0」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA1」又は「PA2」が決定されるようにしている。これにより、少なくともリーチとならないことを、あらかじめ容易に判定することもできる。
ステップS412の処理を実行した後、ステップS412の処理による判定結果(決定結果)に応じて、図13(B)に示す変動カテゴリコマンドの何れかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図10に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われる。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。特別図柄通常処理については後述する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。変動パターンの設定については後述する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)であるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特図ゲームや第2特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。この実施の形態では、一例として、短期開放大当り状態が終了するときには、時短フラグの状態を変更しないようにして、短期開放大当り状態となる以前の状態を継続させる。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新される。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図16は、特別図柄通常処理として、図10のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。即ち、CPU103は、第2特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3をそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。即ち、CPU103は、第1特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
このように、ステップS235の処理を、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行するようにしているため、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが保留されている場合に、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行されることになる。なお、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される態様(所謂特図2優先消化)に限定されず、始動入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)を遊技球が進入(通過)して始動入賞(第1始動入賞、第2始動入賞)が発生した順に、特図ゲーム(第1特図ゲーム、第2特図ゲーム)が実行されるようにしてもよい(所謂入賞順消化としてもよい)。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれを実行するかが決定できればよい。あるいは、第2特図ゲームと第1特図ゲームとが並行して実行されるものであってもよい(所謂同時変動)。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図13(A)に示すステップS402の処理と同様に、特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS239)。即ち、ステップS402の処理では、始動口バッファ値(「1」又は「2」)に応じて第1特図表示結果決定テーブル130A又は第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットしたが、ステップS239の処理では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットし、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットすればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類の何れかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図10に示すステップS111の変動パターン設定処理では、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。また、CPU103は、ステップS232にて変動用乱数バッファなどに格納された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を読み出す。
なお、上述したように、保留記憶数に応じた夫々の変動カテゴリ決定テーブルの何れにおいても同一の変動カテゴリに対応する乱数値MR3の判定値が存在する場合において、当該同一の変動カテゴリに対応する当該判定値に一致する乱数値MR3が入賞時に抽出されたときは、入賞時乱数値判定処理(ステップS220)の実行時と当該変動パターン設定処理(ステップS111)の実行時とで保留記憶数が大きく異なっていたとしても、変動パターン設定処理では入賞時乱数値判定処理と同一の変動カテゴリが決定される。例えば、上述した、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」の具体例では、入賞時に抽出された乱数値MR3が例えば「97」〜「99」の範囲であれば、保留記憶数に関係なく、入賞時乱数値判定処理でも変動パターン設定処理でも、変動カテゴリ「PA4」が決定される。なお、ステップS111の処理では、保留データとして記憶されている変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを判定することが好ましいが、CPU103は、新たに変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を抽出し、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて変動カテゴリを決定してもよい。
続いて、CPU103は、読み出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を用いて、ステップS412と同様、変動カテゴリを判定する。即ち、図14に示すように特図表示結果と保留記憶数とに基づいて、図15の示した複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから使用する変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルと変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて変動カテゴリを判定する。続いて、CPU103は、判定結果である変動カテゴリに基づいて、ROM101に記憶されている複数の変動パターン決定テーブルのなかから使用テーブルとしてセットする何れかの変動パターン決定テーブルを選択する。続いて、CPU103は、使用テーブルとしてセットされた変動パターン決定テーブルと、上述の変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データとに基づいて、複数種類の変動パターンのなかから何れかの変動パターンを決定する。
図17は、変動パターン決定テーブルによる設定例を示す図である。なお、ROM101には、変動カテゴリに応じた9種類の変動パターン決定テーブルが記憶されているものとする。図17(A)は、上述の9種類のうち、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチハズレ)」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図17(B)は、上述の9種類のうち、変動カテゴリ「PA2(非リーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。図17(C)は、上述の9種類のうち、変動カテゴリ「PA3(ノーマルリーチ(ハズレ))」であるときに選択される変動パターン決定テーブルによる変動パターンの決定割合の設定例である。以下、図17(D)〜図17(I)についても同様である。
図18は、特別図柄停止処理として、図10のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図18に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS351)。大当りフラグがオン状態である場合(ステップS351;Yes)、時短フラグ及び確変フラグをオフ状態にし、時短回数カウンタのカウント値を「0」にすることなどによって、時短フラグ及び確変フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS352)。なお、この実施の形態では、大当りフラグがオン状態であっても、大当り種別が「突確」である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「0」にしない。時短回数カウンタは、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた、時短制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントするカウンタである。
その後、大当り開始時演出待ち時間(大当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS353)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられたラウンド数計数用カウンタ(大当り遊技状態で実行される残りのラウンド数をカウントするためのもの、ラウンド数カウンタともいう。)にカウント初期値(例えば、大当り種別が「確変」や「非確変」のときは「15」、「突確」のときは「2」)を設定し(ステップS354)、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンド(演出制御コマンド)と、確変フラグのオン状態・オフ状態及び時短フラグのオン状態・オフ状態を指定することなどによって現在の遊技状態(通常状態)を指定する遊技状態指定コマンド(演出制御コマンド)と、の送信設定を行い(ステップS355)、特図プロセスフラグを「4」に更新し(ステップS356)、特別図柄停止処理を終了する。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、大当りフラグがオン状態でない(オフ状態である)場合(ステップS351;No)、時短フラグがオンであるかを判定する(ステップS357)。CPU103は、時短フラグがオンである場合には(ステップS357;Yes)、時短回数カウンタのカウント値を「1」減らし(ステップS358)、減らした後のカウント値が「0」であるかを判定する(ステップS359)。CPU103は、カウント値が「0」である場合(ステップS359;Yes)、時短フラグをオフ状態にし(ステップS360)、時短状態を終了させる。CPU103は、ステップS360の処理を行った後には、現在の遊技状態(時短が終了した遊技状態)を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行う(ステップS361)。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
CPU103は、ステップS361の後や、時短フラグがオンでない場合(ステップS357;No)、カウント値が「0」でない場合(ステップS359;No)、CPU103は、小当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS362)。小当りフラグがオン状態である場合(ステップS362;Yes)、小当り開始時演出待ち時間(小当り遊技状態の開始に対応した演出の実行が開始されるまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)を設定し(ステップS363)、ラウンド数計数用カウンタ(ラウンド数カウンタ)にカウント初期値(例えば、「2」)を設定し(ステップS364)、特図表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態の開始を指定する制御コマンドである当り開始指定コマンド(演出制御コマンド)の送信設定を行い(ステップS355)、特図プロセスフラグを「8」に更新し(ステップS366)、特別図柄停止処理を終了する。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。小当りフラグがオン状態でない場合(ステップS362;No)、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して(ステップS369)、特別図柄停止処理を終了する。
これら一連の処理によって、大当り時には、一旦時短状態や確変状態が終了し、ハズレ時や小当り時には、時短中において実行可能な残りの可変表示が「1回」減らされる。時短中において実行可能な残りの可変表示が「0」回になると、時短フラグがオフになり時短状態が終了する。つまり、時短状態(時短制御)は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(下記の初期カウント値)だけ可変表示が実行された場合に終了する。また、遊技状態の変更があった場合には、変更後の遊技状態の通知が演出制御基板12側になされる。
図19(A)は、図10のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図19(A)に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出(エンディング演出)待ち時間(大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としての後述のエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間であり、予め設定された時間)が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図10に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値がRAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、CPU103は、大当り種別バッファに格納された大当り種別(大当り種別バッファ設定値)に応じて、時短フラグ及び確変フラグを切り替える(ステップS323)。大当り種別が「非確変」であれば(大当り種別バッファ設定値が「0」であれば)、確変フラグをオフ状態のままにして時短フラグをオン状態にし、大当り種別が「確変」又は「突確」であれば(大当り種別バッファ設定値が「1」又は「2」であれば)、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にする。なお、この実施の形態では、大当り種別が「突確」のとき、時短回数カウンタのカウント値を「1」減らしてから、減らした後のカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合、時短フラグをオフ状態のままにする。このようにして、大当り種別が「非確変」の場合の大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、時短制御のみの低確高ベース状態になり、大当り種別が「確変」の場合の大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変制御及び時短制御がある高確高ベース状態になる。また、大当り種別が「突確」の場合の大当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変制御及び時短制御がある高確高ベース状態、または、確変制御のみの高確低ベース状態になる。
図19(B)は、大当り種別に応じて設定した各フラグの状態を示す図である。図19(B)に示すように、大当り種別が「確変」である場合、ステップS323にて確変フラグがオン状態となり、かつ、時短フラグがオン状態となる。大当り種別が「非確変」である場合、ステップS323にて確変フラグがオフ状態のままとなり、かつ、時短フラグがオン状態となる。また、大当り種別が「突確」である場合、ステップS323にて確変フラグがオン状態となり、かつ、時短フラグがオフ状態のまま、あるいは、オン状態となる。
その後、CPU103は、ステップS323で時短フラグをオン状態にした場合、時短回数カウンタにカウント初期値(例えば、100回)を設定する(ステップS324)。その後、CPU103は、現在の遊技状態(ステップS323の処理内容に応じた遊技状態)を指定する遊技状態指定コマンドの送信設定を行い(ステップS325)、特図プロセスフラグの値を「0」に更新して(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。送信設定されたコマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
時短状態(時短制御)は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されることとのうち、次回の大当り遊技状態が開始されるのみで終了するようにしてもよい。この場合、カウント初期値の設定や、時短回数カウンタ自体が不要である。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、コマンド解析処理では、主基板11から伝送された遊技状態指定コマンドが指定する遊技状態(確変フラグのオン状態・オフ状態及び時短フラグのオン状態・オフ状態)に基づいて、高確フラグ及び高ベースフラグ(例えば、RAM122の演出制御フラグ設定部に設けられている)のオン状態・オフ状態を切り替える処理が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
図20は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。図21は、入賞時演出決定処理として、図20のステップS150にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示す入賞時演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B)における記憶内容をチェックし(ステップS151)、新たな受信コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS152)。ステップS152にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS152;No)、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける記憶内容をチェックし(ステップS153)、新たな受信コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS153)。ステップS154にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS154;No)、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS152において第1始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS152;Yes)、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップS155)。ステップS155にて時短状態でないと判定したときは(ステップS155:NO)、第1保留演出決定処理を実行する(ステップS160)。第1保留演出決定処理には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の保留表示の表示態様(追加時表示態様とも称する)を決定する処理が含まれている。なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の保留表示に対する保留変化演出や保留変化ガセ演出を実行する場合には、当該ステップにおいて、保留変化演出、保留変化ガセ演出を実行するか否かを決定する処理や、保留演出を実行すると決定した場合に保留演出の実行タイミングを決定する処理などを行えばよい。
まず、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の保留表示の表示態様を決定する決定処理について説明する。図22は、保留表示の表示態様の決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM121には、変動カテゴリに応じた6種類の保留表示態様決定テーブルが記憶されているものとする。図22(A)は、変動カテゴリ「PA1(短縮・非リーチハズレ)」、又は、変動カテゴリ「PA2(非リーチ(ハズレ))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H―TBL1)である。図22(B)は、変動カテゴリ「PA3(ノーマルリーチ(ハズレ))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H−TBL2)である。図22(C)は、変動カテゴリ「PA4(スーパーリーチ(ハズレ))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H−TBL3)である。
図22(D)は、変動カテゴリ「PB3(ノーマルリーチ(確変/非確変))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H―TBL4)である。図22(E)は、変動カテゴリ「PB4(スーパーリーチ(確変/非確変))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H−TBL5)である。図22(F)は、変動カテゴリ「PC1(非リーチ(突確/小当り))〜PC3(スーパーリーチ(突確/小当り))」であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H−TBL6)である。
図22によれば、例えば、リーチとなる場合には非リーチとなる場合に比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色(初期色)が決定され難くなっている。また、リーチとなる場合においては熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときには熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときに比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色が決定され難くなっている。あるいは、図14、図15及び図22によれば、特図表示結果が「大当り」であるときには特図表示結果が「ハズレ」であるときに比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色が決定され難くなっている。換言すれば、赤色や黄色の表示態様は青色や白色の表示態様に比べて、熱い演出が実行される期待度や、大当りとなる期待度が高くなっている。より詳細には、赤色、黄色、青色、白色の順に、熱い演出が実行される期待度や、大当りとなる期待度が高くなっている。
即ち、第1保留演出決定処理(ステップS160)において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動カテゴリコマンドにより指定された変動カテゴリに基づいて、図22に示した複数の保留表示態様決定テーブルのなかから使用する保留表示態様決定テーブルを選択し、選択した保留表示態様決定テーブルと保留表示の表示態様決定用の乱数値とに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる保留表示の表示態様(追加時表示態様)を決定する。
第1保留演出決定処理(ステップS160)を実行した後には、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理の決定結果に基づいて第1保留演出決定処理の決定内容を記憶する(ステップS161)。具体的には、例えば、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理において保留表示の表示態様を、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、第1保留演出決定処理の決定内容(追加時表示態様)を記憶する。
なお、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理において保留変化演出を実行するか否かを決定し、保留変化演出を実行すると決定した場合には、保留演出決定処理の決定内容(保留変化演出を実行する場合の実行タイミング、保留変化ガセ演出を実行する場合の実行タイミング、保留変化を実行する場合の実行タイミング)に対応する第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、保留演出決定処理の決定内容(保留変化演出を実行する旨を示す情報(例えばフラグ)、保留変化ガセ演出を実行する旨を示す情報(例えばフラグ)、保留変化を実行する旨を示す情報(例えばフラグ))と、ターゲットの保留表示として保留演出によって変化される保留表示(即ち、当該第1始動入賞による保留表示)を特定する情報(例えば、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号)とを記憶してもよい。
この場合、例えば、第1特図保留記憶数3個目の第1始動入賞時の第1保留演出決定処理において、追加時表示態様「白色」、保留演出「実行あり(保留変化演出実行あり)」、実行タイミング「次変動」のように決定していた場合には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号(例えば、バッファ番号「3」とする)に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号(バッファ番号「3」)に対応付けて追加時表示態様「白色」を記憶するとともに、実行タイミング「次変動」に対応する第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号(バッファ番号「1」)に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号(バッファ番号「1」)に対応付けて保留変化演出を実行する旨を示す情報とバッファ番号「3」とを記憶すればよい。
なお、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理において保留変化演出を実行すると決定した場合には、第1保留演出決定処理の実行タイミングに対応する第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、ターゲットの保留表示(当該第1始動入賞による保留表示)を特定する情報のみを記憶してもよい(保留変化演出を実行する旨を示す情報は記憶しなくてもよい)。
ステップS161の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理(ステップS160)において決定した保留表示の表示態様(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様)に基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに新たな保留表示を追加する第1保留追加処理を実行する(ステップS162)。より詳細には、演出制御用CPU120は、上述の第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様による保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1保留演出決定処理において決定した追加時表示態様による保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
また、ステップS154において第2始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときには(ステップS154;Yes)、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップS156)。ステップS156にて時短状態であると判定したときは(ステップS156:YES)、第2保留演出決定処理を実行する(ステップS163)。第2保留演出決定処理には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加表示させる際の保留表示の表示態様(追加時表示態様とも称する)を決定する処理が含まれている。なお、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加表示させる際の保留表示に対する保留変化演出や保留変化ガセ演出を実行する場合には、当該ステップにおいて、保留変化演出、保留変化ガセ演出を実行するか否かを決定する処理や、保留演出を実行すると決定した場合に保留演出の実行タイミングを決定する処理などを行えばよい。
なお、第2始動口入賞に係るステップS163、ステップS164、ステップS165の夫々の処理は、第1始動口入賞に係るステップS160、ステップS161、ステップS162の夫々の処理に係る処理と同様であり、各ステップにおける「第1」を「第2」と読み替え、当該読み替えに対応して符号を読み替えることが可能であるため、説明を省略する。
ステップS155にて時短状態であると判定したとき(ステップS155;Yes)、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる第1保留表示の表示態様を、初期色(白色)に決定し、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該記憶内容に対応するバッファ番号と同一のバッファ番号に対応付けて、白色の表示態様の第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する(ステップS166)。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
また、ステップS156にて時短状態でないと判定したとき(ステップS156;No)、演出制御用CPU120は、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加表示させる第2保留表示の表示態様を、初期色(白色)に決定し、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける当該記憶内容に対応するバッファ番号と同一のバッファ番号に対応付けて、白色の表示態様の第2保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する(ステップS166)。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
図20に示すステップS150の入賞時演出決定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜177の処理の何れかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄を決定する処理や、第1保留表示又は第2保留表示をシフトさせてアクティブ表示エリアAHAに第1保留表示または第2保留表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像を表示する処理、各種の演出や各種演出の演出態様(例えば、主予告演出である潜伏期間示唆演出や潜伏モード、アクティブ表示変化演出、当該アクティブ表示変化演出の演出態様など)を決定する処理などを含んでいる。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データに基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力して遊技効果ランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。
こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図23は、可変表示開始設定処理として、図20のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターン(即ち、図5の「PA1−1」「PA2−1」「PA2−2」「PA2−3」)であるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。
次に、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、又は、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS526)。「突確」又は「小当り」であると判定されたときには(ステップS526;Yes)、例えば変動パターンに応じて、開放チャンス目やリーチ組合せとなる確定飾り図柄といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。例えば、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目の何れかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、ステップS525の処理と同様にリーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。なお、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せが開放チャンス目となっていてもよい。ステップS527の処理を実行した後、潜伏期間示唆演出設定処理を実行する(ステップS527a)。潜伏期間示唆演出設定処理については後述する。
ステップS526にて「突確」又は「小当り」以外の「非確変」又は「確変」であると判定されたときには(ステップS526;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうち何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄又は確変図柄のうちから何れか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せ又は確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
図24は、潜伏期間示唆演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す潜伏期間示唆演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であるか、特図表示結果が「小当り」であるかを特定する(ステップS601)。そして、潜伏期間を決定する(ステップS602)。ステップS602の処理では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される潜伏期間決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された潜伏期間決定テーブルを参照することなどにより、潜伏期間を「10回」、「20回」及び「30回」のいずれかに決定すればよい。
図25は、潜伏期間決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、例えば、「突確」である場合に、「小当り」である場合よりも高い割合で、長い潜伏期間(「30回」といった可変表示の実行回数の多い期間)に決定される。なお、「小当り」である場合に、「突確」である場合よりも高い割合で、長い潜伏期間に決定されてもよく、「突確」であるか「小当り」であるかにかかわらず、共通の割合で潜伏期間として「10回」、「20回」及び「30回」のいずれかに決定されてもよい。
ステップS602の処理を実行した後、例えば演出制御カウンタ設定部に設けられた潜伏期間カウンタに潜伏期間を設定する(ステップS603)。ステップS603では、ステップS602にて「10回」と決定された場合、潜伏期間カウンタに「10」を設定し、ステップS602にて「20回」と決定された場合、潜伏期間カウンタに「20」を設定し、ステップS602にて「30回」と決定された場合、潜伏期間カウンタに「30」を設定する。ステップS603の処理を実行した後、潜伏期間を示唆する潜伏期間示唆画像を設定する(ステップS604)。
図26は、潜伏期間示唆画像の設定例を示す。図26に示すように、潜伏期間が「10回」のときには、潜伏期間示唆画像として「10Hit」といった画像が設定される。潜伏期間が「20回」のときには、潜伏期間示唆画像として「20Hit」といった画像が設定される。また、潜伏期間が「30回」のときには、潜伏期間示唆画像として「30Hit」といった画像が設定される。
ステップS604の処理を実行した後、その他の演出態様を設定する(ステップS605)。この実施の形態では、図5に示すように「突確」または「小当り」に対応して、非リーチ変動パターン(PC1−1)、ノーマルリーチ変動パターン(PC2−1、PC2−2)、スーパーリーチ変動パターン(PC3−1〜PC3−3)が用意されている。ノーマルリーチ変動パターンやスーパーリーチ変動パターンでは、潜伏期間示唆演出は、ノーマルリーチやスーパーリーチといったリーチ演出の後に実行される。また、この実施の形態では、潜伏期間示唆演出が開始する前には、確定飾り図柄と同じ飾り図柄が仮停止表示され、潜伏期間示唆演出が開始すると、飾り図柄の可変表示が再度開始される。ステップS605では、潜伏期間示唆演出が開始する前に確定飾り図柄と同じ飾り図柄を仮停止表示するための設定などが行われればよい。ステップS605の処理を実行した後、潜伏期間示唆演出設定処理を終了する。
図23に示すステップS524、S525、S527a、S528の処理の何れかを実行した後には、潜伏モード設定処理を実行する(ステップS530)。潜伏モード設定処理は、短期開放大当り状態(「突確」のときの大当り遊技状態)または小当り遊技状態の終了後に実行される可変表示から潜伏モードに移行するための設定処理である。
図27は、図23のステップS530にて実行される潜伏モード設定処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す潜伏モード設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部に設けられた潜伏モード移行フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS651)。潜伏モード移行フラグは、ステップS175の小当り終了演出処理やステップS177のエンディング演出処理においてオン状態となるフラグである。なお、ステップS177のエンディング演出処理では、突確大当りであるときのみ潜伏モード移行フラグをオン状態とする。
なお、潜伏モード移行フラグは、ステップS527aの潜伏期間示唆演出設定処理においてオン状態となってもよい。この場合には、短期開放大当り状態または小当り遊技状態の終了後に実行される可変表示を開始するときに、ステップS530の潜伏モード設定処理が実行されるようにすればよい。
ステップS651にて潜伏モード移行フラグがオン状態であると判定された場合(ステップS651;YES)、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS652)。ステップS652にて「大当り」でないと判定された場合(ステップS652;No)、潜伏期間カウンタのカウンタ値が最大値(MAX)、即ち、ステップS603にて設定された値であって、減算されていない値であるか否かを判定する(ステップS653)。ステップS653にて潜伏期間カウンタのカウンタ値が最大値であると判定された場合(ステップS654;Yes)、潜伏モードを開始するための設定を行う(ステップS654)。ステップS654では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた潜伏モード開始フラグをオン状態とする。
ステップS654の処理を実行した後や、ステップS653にて潜伏期間カウンタのカウンタ値が最大値でないと判定された場合(ステップS654;No)、潜伏期間カウンタのカウンタ値を1減算して(ステップS655)、潜伏期間カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する(ステップS656)。ステップS656にて潜伏期間カウンタのカウンタ値が「0」であると判定された場合(ステップS656;Yes)、潜伏モードを終了するための設定を行う(ステップS657)。そして、潜伏モード移行フラグをオフ状態とする(ステップS658)。
ステップS658の処理を実行した後、高確フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS659)。ステップS659にて高確フラグがオン状態であると判定された場合(ステップS659;Yes)、確変確定であることを報知するための設定を行う(ステップS660)。ステップS660では、例えば、潜伏モードから通常の演出モードへ切り替えるタイミングで、確変確定の報知として「確変確定!!」といった確変確定画像を画像表示装置5に表示させるための設定が行われればよい。また、ステップS660では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた確変確定報知フラグをオン状態とする。なお、確変確定の報知は、確変確定画像を画像表示装置5に表示させることに限定されず、例えば、特定の役物を動作させることや、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを特定の点灯パターンで点灯させることであってもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS659にて高確フラグがオン状態である場合、即ち確変制御が行われている状態において潜伏モードが終了するとき、確変確定の報知を行うようにしたが、このようなときでも確変確定の報知を行わなくてもよい。
ステップS660の処理を実行した後や、ステップS651にて潜伏モード移行フラグがオフ状態であると判定された場合(ステップS651;No)、ステップS656にて潜伏期間カウンタのカウンタ値が「0」でないと判定された場合(ステップS656;No)、ステップS659にて高確フラグがオフ状態であると判定された場合(ステップS659;No)、潜伏モード設定処理を終了する。
また、ステップS652にて「大当り」であると判定された場合(ステップS652;Yes)、潜伏期間カウンタのカウンタ値を「0」とする、即ち、潜伏期間カウンタをクリアする(ステップS671)。そして、潜伏モードを終了するための設定を行う(ステップS672)。ステップS672では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた潜伏モード終了フラグをオン状態とする。ステップS672の処理を実行した後、潜伏モード移行フラグをオフ状態として(ステップS673)、潜伏モード設定処理を終了する。
図23に示すステップS530の処理を実行した後には、保留消化処理を実行する(ステップS531)。具体的には、当該変動に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(換言すれば、当該変動に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。例えば、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。より詳細には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに移動させてアクティブ表示を表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる。なお、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は、保留表示と同じ態様で表示してもよいし、保留表示に対応するが保留表示とは異なる表示態様で表示されてもよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、ステップS531の処理では、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、消化する保留表示(アクティブ表示)の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいてシフトし、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、アクティブ表示の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいてシフトする。
ステップS531の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出決定処理を実行する(ステップS532)。アクティブ表示変化演出決定処理には、当該変動に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の種類を決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の演出態様を決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の実行タイミングを決定する処理などが含まれている。詳細は後述する。
ステップS532の処理を実行した後には、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS533)。ステップS533では、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、ステップS527a、ステップS530〜S532で決定(設定)した内容に対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。
ステップS533の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS534)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う変動表示等開始設定処理を実行する(ステップS535)。
例えば、ステップS533の処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の変動を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれる音声制御データが指定する演出音信号を音声制御基板13に伝送することなどによりスピーカ8における音声出力を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれるランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送させることなどにより遊技効果ランプ9における発光を開始させるための設定を行う。
ステップS535の処理を実行した後には、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドを消化する(ステップS536)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。
また、ステップS536の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS537)、可変表示開始設定処理を終了する。
ここで、アクティブ表示変化演出決定処理(ステップS532)について詳述する。図28は、アクティブ表示変化演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示すアクティブ表示変化演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、当該変動に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出の実行の有無、および、アクティブ表示変化演出を実行すると決定したときのアクティブ表示変化演出の種類を決定する(ステップS701)。ステップS701では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるアクティブ表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出実行決定テーブルを参照することなどにより、アクティブ表示変化演出の実行の有無、および、アクティブ表示変化演出の種類を決定すればよい。
図29は、アクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。当該設定例は、アクティブ表示変化演出を実行するか否かや、アクティブ表示変化演出の種類(どのアクティブ表示変化演出を実行するか)の決定割合の設定例である。アクティブ表示変化演出実行決定テーブルには、アクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が、「実行有」と、「実行無」との夫々に、図29に示すような決定割合で割り当てられている。また、このアクティブ表示変化演出実行決定テーブルの「実行有」には、決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が、「第1系統変化演出」と、「第2系統変化演出」と、「第1系統変化演出および第2系統変化演出」とのそれぞれに、図29に示すような決定割合で割り当てられている。また、第1系統変化演出には、演出態様が類似する複数種類の演出態様が含まれる。第2系統変化演出には、演出態様が類似する複数種類の演出態様が含まれる。具体的には、第1系統変化演出は、アクティブ表示の表示態様に作用する演出であり、第2系統変化演出は、アクティブ表示枠の表示態様に作用する演出であり、第1系統変化演出と第2系統変化演出とで作用する対象が異なる。
なお、「実行有」「第1系統変化演出」は、第1系統変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表し、「実行有」「第2系統変化演出」は、第2系統変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表し、「実行有」「第1系統変化演出および第2系統変化演出」は、第1系統変化演出と第2系統変化演出との両方の変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表す。また、「実行無」は、アクティブ表示変化演出を行わない旨を表している。また、変動パターンPA1−Xは、図5に示す変動パターンPA1−1を表し、変動パターンPA2−Xは、図5に示す変動パターンPA2−1、PA2−2、PA2−3のいずれか(PA2−1〜PA2−3)を表し、変動パターンPA3−Xは、図5に示す変動パターンPA3−1、PA3−2のいずれか(PA3−1〜PA3−2)を表し、変動パターンPA4−Xは、図5に示す変動パターンPA4−1、PA4−2、PA4−3、PA4−4のいずれか(PA4−1〜PA4−4)を表す。変動パターンPB3−X、PB4−Xについても同様である。なお、図29に示すように変動パターンPC1−X、PC2−X、PC3−Xについては設定されていない。したがって、この実施の形態では、これらの変動パターンに基づく可変表示において、アクティブ表示変化演出が実行されることがないようになっている。なお、上記した変動パターンに基づく可変表示においても、アクティブ表示変化演出が実行されるようにしてもよい。
図29によれば、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)が、変動パターンPA1−X、PA2−Xである場合、「実行無」に決定される割合が100%であり、第1系統変化演出、第2系統変化演出のいずれも実行しないことを表している。つまり、当該変動が非リーチ(ハズレ)であるときには、アクティブ表示変化演出を実行しないことを表している。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPB3−X、PB4−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PA4−Xである場合に比べて、「実行無」に決定される割合が低くなっている。つまり、当該変動において「大当り」となるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合は、当該変動において「ハズレ」となるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合よりも高くなっている。すなわち、アクティブ表示変化演出が実行されたときは、アクティブ表示変化演出が実行されないときに比べ、「大当り」となる期待度が高くなっている。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPB3−X、PB4−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PA4−Xである場合に比べて、「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合が高くなっている。例えば、変動パターンPB3−Xである場合において「実行有」に決定されるときにおける「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合は約57%(40÷70)であるのに対し、変動パターンPA3−Xである場合において「実行有」に決定されるときにおける「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合は約33%(10÷30)である。また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPA3−X〜PA4−Xのいずれであるか変動パターンPB3−X〜PB4−Xのいずれであるかによる「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合の差(または比率)は、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPA3−X〜PA4−Xのいずれであるか変動パターンPB3−X〜PB4−Xのいずれであるかによる「第1系統変化演出」又は「第2系統変化演出」に決定される割合の差よりも大きい。例えば、変動パターンPB3−Xであるときに「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合と変動パターンPA3−Xであるときに「第1系統変化演出および第2系統変化演出」に決定される割合との差は30%(40%−10%)であるのに対し、変動パターンPB3−Xであるときに「第1系統変化演出」に決定される割合と変動パターンPA3−Xであるときに「第1系統変化演出」に決定される割合との差は5%(15%−10%)である。すなわち、第1系統変化演出および第2系統変化演出が実行されたときは、そうでないときに比べ、「大当り」となる期待度が高くなっている。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPA4−X、PB4−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PB3−Xである場合に比べて、「実行無」が決定される割合が低くなっている。つまり、当該変動においてスーパーリーチとなるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合は、当該変動においてノーマルリーチとなるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合よりも高くなっている。すなわち、アクティブ表示変化演出が実行されたときは、アクティブ表示変化演出が実行されないときに比べ、スーパーリーチとなる期待度が高くなっている。
同様に、第1系統変化演出および第2系統変化演出が実行されたときは、そうでないときに比べ、スーパーリーチとなる期待度が高くなっている。
すなわち、ステップS701において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出実行決定テーブルとアクティブ表示変化演出実行決定用の乱数値と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行するか否か、アクティブ表示変化演出を実行する場合には、複数のアクティブ表示変化演出の演出態様のうち、いずれのアクティブ表示変化演出を実行するかを決定する。
なお、演出制御用CPU120は、先ずアクティブ表示変化演出の実行の有無を決定し、「実行有」と決定したときに、「第1系統変化演出」と「第2系統変化演出」と「第1系統変化演出および第2系統変化演出」との何れかを決定してもよい。
ステップS701の処理を実行した後、アクティブ表示変化演出の実行ありか否かを判定する(ステップS702)。ステップS702にてアクティブ表示変化演出の実行ありと判定された場合(ステップS702;Yes)、実行するアクティブ表示変化演出の演出態様を決定する(ステップS703)。ステップS703では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される演出態様決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出態様決定テーブルを参照することなどにより、アクティブ表示変化演出の演出態様を決定すればよい。
図30(A)は、アクティブ表示変化演出として第1系統変化演出を実行するときの第1系統変化演出の演出態様の設定例を示す図である。図30(B)は、アクティブ表示変化演出として第2系統変化演出を実行するときの第2系統変化演出の演出態様の設定例を示す図である。また、図30(C)は、アクティブ表示変化演出として第1系統変化演出および第2系統変化演出の両方を実行するときの第1系統変化演出および第2系統変化演出の演出態様の設定例を示す図である。
なお、ROM121には、図5に示した変動パターンPA3−X、PA4−X、PB3−X、PB4−Xに応じた4種類の第1系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。また、ROM121には、図5に示した変動パターンPA3−X、PA4−X、PB3−X、PB4−Xに応じた3種類の第2系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。また、ROM121には、図5に示した変動パターンPA3−X、PA4−X、PB3−X、PB4−Xに応じた12種類の第1系統変化演出および第2系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。
第1系統変化演出は、アクティブ表示を対象としてアクティブ表示の表示態様の変化を煽る作用演出であり、例えば、アクティブ表示の表示形状の変化を煽る作用演出である。この実施の形態では、一例として、デフォルトのアクティブ表示を、表示形状が「球」であるものとする。
図30(A)において、アクティブ表示変化演出パターン「BP1」は、デフォルトとして、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状が「球」であるものとすると、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP2」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「三角形」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP3」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「五角形」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP4」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「星」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB4−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
第2系統変化演出は、アクティブ表示枠を対象としてアクティブ表示枠の表示態様の変化を煽る作用演出であり、例えば、アクティブ表示枠の線の太さの変化を煽る作用演出である。この実施の形態では、一例として、デフォルトのアクティブ表示枠を、線の太さが「通常」であるものとする。
図30(B)において、アクティブ表示変化演出パターン「CP1」は、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「CP2」は、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「CP3」は、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
第1系統変化演出および第2系統変化演出は、上述の第1系統変化演出によって、アクティブ表示の表示態様の変化を煽る作用演出と、上述の第2系統変化演出によって、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の表示態様の変化を煽る作用演出と、の両方を行う作用演出である。
図30(C)において、アクティブ表示変化演出パターン「AP1」は、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP2」は、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱リーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP3」は、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる成功演出の演出パターンである。変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
アクティブ表示変化演出パターン「AP4」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「三角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP5」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「三角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP6」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「三角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP7」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「五角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP8」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「五角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP9」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「五角形」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP10」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「星」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP11」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「星」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる演出態様の演出パターンである。アクティブ表示変化演出パターン「AP12」は、アクティブ表示の表示形状を「球」から「星」に変化させ、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
すなわち、ステップS703において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出態様決定テーブルと、演出態様決定用の乱数値と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行する場合のアクティブ表示変化演出の演出態様としてアクティブ表示変化演出パターンを決定する。
ステップS703の処理を実行した後、アクティブ表示変化演出を実行するタイミングを決定する(ステップS704)。ステップS704では、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるアクティブ表示変化演出実行タイミング決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルを参照することなどにより、アクティブ表示変化演出を実行するタイミングを決定すればよい。
図31は、第1系統変化演出(アクティブ表示変化演出)の実行タイミングの設定例を示す図である。なお、この実施の形態では、第1系統変化演出の実行タイミングとして複数(例えば4つ)の実行タイミングが設定されているものとする。タイミング1とは、例えば、当該変動の変動開始時に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング2とは、擬似連変動時(再可変表示の開始時)に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング3とは、当該変動におけるリーチ成立時に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング4とは、当該変動におけるリーチ成立後(リーチ中)に第1系統変化演出を実行するタイミングである。
また、「成功期待度「小」」に分類される変動パターンPA3−1、PA3−2は、成功演出が実行される期待度が「小」であることを表し、「成功期待度「中」」に分類される変動パターンPA4−1〜PA4−4は、成功演出が実行される期待度が上記の成功期待度「小」よりも高い「中」であることを表す。また、「成功期待度「大」」に分類される変動パターンPB3−1、PB3−2は、成功演出が実行される期待度が成功期待度「中」よりも高い「大」であることを表し、「成功期待度「最大」」に分類される変動パターンPB4−1〜PB4−4は、成功演出が実行される期待度が上記の成功期待度「大」よりも高い「最大」であることを表す。
例えば図30に示すように、変動パターンPA3−1、PA3−2は、第1系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンBP1や、第2系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンCP1や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンAP1に決定される割合が、その他のアクティブ表示変化演出パターンに決定される割合と比べて高くなっており、成功演出が実行され得る成功期待度が低く、上述のように「成功期待度「小」」に分類される。
また、図30に示すように、変動パターンPA3−1、PA3−2以外の変動パターンPA4−1〜PA4−4、PB3−1〜PB3−2、PB4−1〜PB4−4は、第1系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンBP2〜BP4や、第2系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンCP2〜CP3や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンAP2〜AP12に決定される割合が、その他のアクティブ表示変化演出パターンに決定される割合と比べて高くなっており、成功演出が実行され得る成功期待度が変動パターンPA3−1、PA3−2と比べて高くなっている。
図31に示す設定例では、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)が、擬似連変動ではない変動パターンPA3−1、PA4−1、PA4−2、PB3−1、PB4−1、PB4−2である場合、タイミング2では第1系統変化演出が実行されないことを表している。
図31に示す設定例よれば、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、早いタイミング(例えばタイミング1)に決定される決定割合が高くなっている。また、「大当り」となる変動パターンである場合には、「ハズレ」となる変動パターンと比べて第1系統変化演出の遅いタイミング(例えば、タイミング4)に決定される決定割合が高くなっている。また、リーチ成立後(例えば、タイミング3、タイミング4)は、リーチ成立前(例えば、タイミング1、タイミング2)よりも成功演出の期待度が高くなっている。また、擬似連変動における可変表示の仮停止後(例えば、タイミング3、タイミング4)は、擬似連変動における可変表示の仮停止前(例えば、タイミング1)よりも成功演出の期待度が高くなっている。このような設定により、可変表示の実行中におけるタイミング1〜タイミング4のうち、いずれのタイミングでアクティブ表示変化演出の共通演出を実行するかに応じて、成功演出を実行する割合が異なっている。
このように、ステップS704において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルと、アクティブ表示変化演出実行タイミング決定用の乱数値と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行する場合のアクティブ表示変化演出の実行タイミングを決定する。
なお、タイミング2に決定された場合において、さらに擬似連変動における可変表示の仮停止回数に応じて例えば、1回目の再可変表示の開始時または2回目の再可変表示の開始時の様に、再可変表示の開始時毎のタイミングを、第1系統変化演出の実行タイミングとして決定してもよい。また、第1系統変化演出の実行タイミングとして、再可変表示の開始時毎のタイミングがアクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルに予め含まれていてもよい。また、擬似連変動時のタイミング2は、リーチ成立後であってもよく、例えば、図31におけるリーチ成立時のタイミング3の後に、擬似連変動時のタイミング2を設定するように実行タイミングを設定してもよい。また、上記4つのタイミング以外のタイミングを第1系統変化演出の実行タイミングとして設定してもよい。
また、図30に示したアクティブ表示変化演出として第1系統変化演出を実行する時の第1系統変化演出の演出態様と、図31に示した第1系統変化演出の実行タイミングとを対応付けて1つのテーブルとして、ROM121に記憶されていてもよい。なお、第2系統変化演出の実行タイミングや、第1系統変化演出と第2系統変化演出との両方を実行する実行タイミングについての説明を省略するが、これらの実行タイミングについても、上記第1系統変化演出の実行タイミングと同様に設定される。
なお、第2系統変化演出や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の実行タイミングを決定するためのアクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルによる設定例(非図示)は、図31に示すような第1系統変化演出の実行タイミングを決定するためのアクティブ表示変化演出実行タイミング決定テーブルによる設定例と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
なお、図29において「第1系統変化演出および第2系統変化演出」を実行すると決定された場合に、第1系統変化演出と第2系統変化演出との実行タイミングを図31に示すような演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例を用いて、第1系統変化演出と第2系統変化演出とを同タイミングで実行するように一括で決定してもよいし、第1系統変化演出と第2系統変化演出とのそれぞれの実行タイミングが異なる実行タイミングとなることもあるように一括で決定してもよい。また、図29において「第1系統変化演出および第2系統変化演出」を実行すると決定された場合に、第1系統変化演出および第2系統変化演出のそれぞれの実行タイミングを図31に示すような演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例を用いて、第1系統変化演出と第2系統変化演出とのそれぞれの実行タイミングを、別々に決定してもよい。
図28に示すステップS704の処理を実行した後や、ステップS702にてアクティブ表示変化演出の実行なしと判定された場合(ステップS702;No)、アクティブ表示変化演出決定処理を終了する。
図32は、可変表示中演出処理として、図20のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図32に示す可変表示中演出処理では、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、潜伏期間示唆演出を実行するための潜伏期間示唆演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。潜伏期間示唆演出実行期間は、例えば、図23に示すステップS533の処理にて選択(決定)された演出制御パターン(潜伏期間示唆演出制御パターン)において、予め定められていればよい。潜伏期間示唆演出実行期間である場合には(ステップS552;Yes)、潜伏期間示唆演出を実行するための潜伏期間示唆演出動作制御が行われる(ステップS553)。ステップS553の処理では、潜伏期間示唆演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上にボタン画像などの所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて潜伏期間示唆演出を実行できればよい。なお、後述するステップS555のアクティブ表示変化演出動作制御やステップS557の潜伏モード開始動作制御などの処理についても同様である。潜伏期間示唆演出動作制御の詳細については後述する。
ステップS552にて潜伏期間示唆演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS552;No)、ステップS553の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。アクティブ表示変化演出実行期間は、例えば図23に示すステップS533の処理にて選択された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターン)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出実行期間である場合には(ステップS554;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出動作制御が行われる(ステップS555)。
ステップS554にてアクティブ表示変化演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS554;No)、ステップS555の処理を実行した後には、潜伏モードの開始であるか否かを判定する(ステップS556)。ステップS556では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた潜伏モード開始フラグの状態を確認し、潜伏モード開始フラグがオン状態である場合、潜伏モードの開始であると判定すればよい。ステップS556にて潜伏モードの開始であると判定されたときには(ステップS556;Yes)、潜伏モードを開始するための潜伏モード開始動作制御が行われる(ステップS557)。なお、潜伏モード開始フラグは、ステップS557の潜伏モード開始動作制御が実行されたときに、オフ状態となればよい。
ステップS556にて潜伏モードの開始でないと判定されたときや(ステップS556;No)、ステップS557の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS560)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS560にてリーチ演出実行期間であると判定されたときには(ステップS560;Yes)、リーチ演出を実行するためのリーチ演出動作制御が行われる(ステップS561)。
ステップS561にてリーチ演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS560;No)、ステップS561の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための演出動作制御が行われる(ステップS562)。なお、潜伏モード中であるときには、潜伏モード継続中の演出動作制御が行われる。
ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS571)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS571;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS571にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS571;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS572)。
ステップS572の処理を実行した後、潜伏モードの終了であるか否かを判定する(ステップS573)。ステップS573では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた潜伏モード終了フラグの状態を確認し、潜伏モード終了フラグがオン状態である場合、潜伏モードの終了であると判定すればよい。ステップS573にて潜伏モードの終了であると判定されたときには(ステップS573;Yes)、潜伏モードを終了するための潜伏モード終了動作制御が行われる(ステップS574)。なお、潜伏モード終了フラグは、ステップS574の潜伏モード終了動作制御が実行されたときに、オフ状態となればよい。
ステップS573にて潜伏モードの終了でないと判定されたときや(ステップS573;No)、ステップS574の処理を実行した後には、確変確定の報知があるか否かを判定する(ステップS575)。ステップS575では、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた確変確定報知フラグの状態を確認し、確変確定報知フラグがオン状態である場合、確変確定の報知があると判定すればよい。ステップS575にて確変確定の報知があると判定されたときには(ステップS575;Yes)、確変確定の報知を実行するための確変確定報知動作制御が行われる(ステップS576)。なお、確変確定報知フラグは、ステップS576の確変確定報知動作制御が実行されたときに、オフ状態となればよい。
ステップS575にて確変確定の報知がないと判定されたときや(ステップS575;No)、ステップS576の処理を実行した後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定し(ステップS577)、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS578)、可変表示中演出処理を終了する。
図33は、図32のステップS553にて実行される潜伏期間示唆演出動作制御の一例を示すフローチャートである。図33に示す潜伏期間示唆演出動作制御では、演出制御用CPU120は、まず、所定画像(例えば、潜伏期間示唆演出の開始を示す画像など)の表示タイミングであるか否かを判定する(ステップS801)。ステップS801では、例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御パターンにおいて設定された所定画像表示用のタイマ判定値と合致したときに、所定画像の表示タイミングであると判定すればよい。ステップS801にて所定画像の表示タイミングであると判定された場合(ステップS801;Yes)、所定画像の表示制御を行う(ステップS802)。
ステップS801にて所定画像の表示タイミングでないと判定された場合や(ステップS801;No)、ステップS802の処理を実行した後、ボタン演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS803)。ステップS803では、例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御パターンにおいて設定されたボタン演出開始用のタイマ判定値と合致したときに、ボタン演出の開始タイミングであると判定すればよい。
ステップS803にてボタン演出の開始タイミングであると判定されたときには(ステップS803;Yes)、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられたボタン操作回数カウンタに潜伏期間カウンタの値を設定する(ステップS804)。ステップS804では、例えば、ステップS603にて潜伏期間カウンタに「10」が設定された場合、ボタン操作回数カウンタに「10」を設定し、ステップS603にて潜伏期間カウンタに「20」が設定された場合、ボタン操作回数カウンタに「20」を設定し、ステップS603にて潜伏期間カウンタに「30」が設定された場合、ボタン操作回数カウンタに「30」を設定する。
ステップS804の処理を実行した後、操作有効期間を開始させるための設定を行う(ステップS805)。これにより、操作有効期間を開始させて、プッシュボタン31Bといった操作手段に対する所定の操作を有効に検出可能となる。また、ステップS805では、プッシュボタン31Bを表したボタン画像を画像表示装置5に表示させるための設定が行われる。ステップS803にてボタン演出の開始タイミングではないと判定された場合には(ステップS803;No)、操作有効期間であるか否かを判定する(ステップS806)。
ステップS805の処理を実行した後や、ステップS806にて操作有効期間であると判定されたときには(ステップS806;Yes)、操作有効期間中演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS807)。例えば、ステップS807の処理では、操作有効期間中演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。
ステップS807の処理を実行した後には、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありか否かを判定する(ステップS808)。ステップS808にて操作検出ありと判定された場合(ステップS808;Yes)、ボタン操作時演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS809)。例えば、ステップS809の処理では、ボタン操作時演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。ステップS809の処理を実行した後、ボタン操作回数カウンタの値を1減算し(ステップS810)、ボタン操作回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS811)。
また、ステップS808にて操作検出なしと判定された場合には(ステップS808;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンの設定に基づいて、操作有効期間を終了させるか否かを判定する(ステップS812)。ステップS812にて操作有効期間を終了させると判定された場合や(ステップS812;Yes)、ステップS811にてボタン操作回数カウンタの値が「0」であると判定された場合(ステップS811;Yes)、操作有効期間を終了させるための設定を行う(ステップS813)。ステップS813の処理が実行されることにより、予め定められた動作態様で画像表示装置5からボタン画像が消去される。ステップS814の処理を実行した後、潜伏期間示唆画像の表示制御を行う(ステップS814)。ステップS814の処理が実行されることにより、ステップS604にて設定された潜伏期間示唆画像(「10Hit」、「20Hit」および「30Hit」のいずれか)が表示される。
ステップS814の処理を実行した後や、ステップS811にてボタン操作回数カウンタの値が「0」でないと判定された場合(ステップS811;No)、ステップS806にて操作有効期間でないと判定された場合(ステップS806;No)、ステップS812にて操作有効期間を終了させないと判定された場合(ステップS812;No)、潜伏期間示唆演出動作制御を終了する。
次に、示唆演出としての潜伏期間示唆演出の実行タイミングについて図34を参照して説明する。図34(A)は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に決定されるとともに、潜伏期間として「30回」に決定された場合の例を示す。図34(A)に示すように遊技状態として低確低ベース状態であるときの可変表示において潜伏期間示唆演出が実行され、「30Hit」の潜伏期間示唆画像が画像表示装置5に表示される。これにより、短期開放大当り状態の終了後に実行される30回の可変表示の期間中、潜伏モード(確変潜伏状態)に移行することが示唆される。そして、当該可変表示の終了後、短期開放大当り状態に制御される。短期開放大当り状態が終了すると、遊技状態として高確低ベース状態となる。また、潜伏モードが開始される。潜伏モードは、30回の可変表示が終了するときまで継続する。そして、潜伏モードが終了するときには、確変確定の報知が実行される。
図34(B)は、可変表示結果が「小当り」に決定されるとともに、潜伏期間として「30回」に決定された場合の例を示す。図34(B)に示すように遊技状態として低確低ベース状態であるときの可変表示において潜伏期間示唆演出が実行され、「30Hit」の潜伏期間示唆画像が画像表示装置5に表示される。これにより、小当り遊技状態の終了後に実行される30回の可変表示の期間中、潜伏モード(確変潜伏状態)に移行することが示唆される。そして、当該可変表示の終了後、小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態が終了すると、遊技状態として低確低ベース状態のままとなる。また、潜伏モードが開始される。潜伏モードは、30回の可変表示が終了するときまで継続する。
次に、各種演出が実行されているときの様子について図35〜図37を参照して説明する。図35は、潜伏期間示唆演出を実行したときの演出画面の一例を示す図である。例えば図35(A)に示すように「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄がそれぞれ仮停止表示されてリーチ状態となり、リーチ演出(図35(A)の例ではスーパーリーチのリーチ演出)が実行される。その後、図35(B)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄が仮停止表示されるとともに、「残念!」といった画像が画像表示装置5に表示される。なお、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて仮停止表示された飾り図柄は、大当り組合せを構成しない。次に、図35(C)に示すように「復活チャンス!」といった潜伏期間示唆演出の開始を示す画像FGが画像表示装置5に表示されるとともに、飾り図柄の可変表示が再度開始される。
そして、図35(D)に示すように画像表示装置5にボタン画像BG、キャラクタCH及び「ボタン連打で攻撃だ!!」といったメッセージ画像が表示される。ここで、遊技者によるプッシュボタン31Bへの押下を検出すると、キャラクタCHに攻撃をする演出が行われる。例えば、遊技者による20回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、図35(E)に示すように「20Hit」といった潜伏期間示唆画像SGが画像表示装置5に表示される。その後、図35(F)に示すように「WIM」といった画像が表示されるとともに、キャラクタCHが爆発して消滅する演出(キャラクタCHに勝つ演出)が実行される。そして、短期開放大当り状態または小当り遊技状態に制御された後の可変表示が開始されるとき、例えば図35(G)に示すように「潜伏モード、20回」といった潜伏モードに移行することを示すメッセージ画像MGが画像表示装置5に表示されて、20回の可変表示に亘る潜伏モードに移行する。なお、ガセとなる潜伏期間示唆演出が実行される場合には、例えば、図35(F)に示すタイミングで、「LOSE」といった画像が表示されるとともに、キャラクタCHが生き残る演出(キャラクタCHに負ける演出)が実行されてもよい。その後、短期開放大当り状態または小当り遊技状態に制御されることなく、次の可変表示が実行されればよい。
図36〜図37は、アクティブ表示変化演出を実行したときの演出画面の一例を示す図である。
図36(A)の(a)〜(d)、図37(A)の(e)〜(g)は、画像表示装置5における各場面を時系列に並べたものである。図36(B)の(a)〜(d)、図37(B)の(e)〜(g)についても同様である。なお、図36、図37において画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が変動中であることを表している。また、図36(A)、図37(A)は、第1系統変化演出および第2系統変化演出の成功演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図30の(C)に示したアクティブ表示変化演出パターンAP12(変化有(太さ「極太」)、変化有(形状「星」))がセットされているものとする。図36(B)、図37(B)は、第1系統変化演出および第2系統変化演出の失敗演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図30の(C)に示したアクティブ表示変化演出パターンAP1(変化無(形状「球」)、変化無(太さ「通常」))がセットされているものとする。
図36(A)の(a)の場面は、アクティブ表示エリアAHAにアクティブ表示AH(当該可変表示を開始させるときに当該可変表示に対応する保留表示を所定のアクティブ表示エリアAHAに移動させたアクティブ表示)が表示され、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに保留表示H1、保留表示H2、及び、保留表示H3が表示されている場面である。なお、当該アクティブ表示AHが実行されて確定飾り図柄(「3」「9」「4」)が停止表示された状態である。
図36(A)の(b)の場面は、第1始動入賞記憶表示エリアに表示された保留表示H1に対応するアクティブ表示AHをアクティブ表示エリアAHAに表示し、保留表示H1に対応するアクティブ表示AHの可変表示を開始した場面である。例えば、図36(A)の(b)のときの変動が、アクティブ表示変化演出として第1系統変化演出および第2系統変化演出を実行する変動であるとする。図36(A)の(c)は、図36(A)の(b)の場面において可変表示を開始した直後(例えば、図31のタイミング1)で第1系統変化演出および第2系統変化演出が実行されたときの一例である。図36(A)の(c)では、第1系統変化演出として画像表示装置5の右上部に3つの図形(星Z1、三角形Z2、五角形Z3)が図形群Y1として表示され、第2系統変化演出として画像表示装置5の左上部に「激熱」の文字が描画された矢Y2が表示されている。図36(B)の(a)〜図36(B)の(c)も、図36(A)の(a)〜図36(A)の(c)と同様である。つまり、図36(A)の(b)から図36(A)の(c)までと図36(B)の(b)から図36(B)の(c)までとが、第1系統変化演出および第2系統変化演出における成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出である。
図36(A)の(d)の場面は、図36(A)の(c)の場面において表示された第1系統変化演出である図形群Y1が画像表示装置5の下部に向けて移動しながら三角形Z2が消滅し、星Z1と五角形Z3が移動を続けており、また、図36(A)の(c)の場面において表示された第2系統変化演出である矢Y2が画像表示装置5の下部に向けて移動して、アクティブ表示枠AHWに衝突している場面である。図37(A)の(e)の場面は、アクティブ表示枠AHWに矢Y2が衝突した後、アクティブ表示枠AHWの線の太さが「極太」の表示態様として変化しており、また、図36(A)の(d)の場面からさらに第1系統変化演出である図形群Y1が画像表示装置5の下部に向けて移動し、図形群Y1を構成する星Z1と五角形Z3とのうち、五角形Z3が消滅し、星Z1のみが移動を続けている場面である。
図37(A)の(f)の場面は、図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が画像表示装置5の下部に向けてさらに移動して、アクティブ表示AHに衝突している場面である。図37(A)の(g)の場面は、星Z1が衝突した後、アクティブ表示AHの表示形状が「星」に変化した表示態様で表示されている場面である。なお、図37(A)の(g)の場面では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
一方、図36(B)の(d)の場面は、図36(B)の(c)の場面において表示された第2系統変化演出である矢Y2が画像表示装置5の下部に向けて移動して、アクティブ表示枠AHWに衝突することなく画像表示装置5の下部に移動している場面である。また、図36(B)の(e)の場面は、図36(B)の(d)の場面からさらに第1系統変化演出である図形群Y1が画像表示装置5の下部に向けて移動し、図形群Y1を構成する星Z1と五角形Z3とのうち、五角形Z3が消滅し、星Z1のみが移動を続けている場面である。図37(B)の(f)の場面は、図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が画像表示装置5の下部に向けてさらに移動するが、アクティブ表示AHに衝突する前に消滅している場面である。図37(B)の(g)の場面は、星Z1が衝突せずに消滅したため、アクティブ表示AHの表示形状が「球」のままの表示態様で表示されている場面である。なお、図37(B)の(g)の場面では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となっている。
なお、図36〜図37に示す例では、アクティブ表示変化演出(第1系統変化演出、第2系統変化演出)の実行タイミングが「タイミング1」であるとして説明した。アクティブ表示変化演出の実行タイミングが「タイミング2」〜「タイミング4」のいずれかである場合についても、実行タイミングが異なるのみで上記と同じアクティブ表示変化演出が実行される。また、図36〜図37に示す例では、アクティブ表示変化演出として、第1系統変化演出および第2系統変化演出を実行した場合を示したが、アクティブ表示変化演出として、第1系統変化演出、または、第2系統変化演出を実行した場合には、図36〜図37に示す例のうちの各演出に対応するものとなる。
なお、アクティブ表示変化演出(第1系統変化演出、第2系統変化演出、第1系統変化演出および第2系統変化演出)が実行されるタイミングによって成功演出が実行され得る期待度が異なり、例えば、当該変動において第1タイミングで実行されるアクティブ表示変化演出と第1タイミングよりも遅い第2タイミングで実行されるアクティブ表示変化演出とがある場合、第2タイミングで実行されるアクティブ表示変化演出における成功演出が実行され得る期待度が高い。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、大入賞口が開放状態に変化するといった特定条件が成立したことを契機に、確変潜伏状態(潜伏モード)に移行する。また、潜伏期間示唆演出において遊技者がプッシュボタン31Bを連打し、遊技者による20回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、潜伏モードの移行期間として20回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われる。例えば、図35(E)に示すように「20Hit」といった潜伏期間示唆画像SGが画像表示装置5に表示された後、20回の可変表示に亘る潜伏モードに移行する。また、可変表示の実行中に、アクティブ表示AHやアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の表示態様を変化させるときと、アクティブ表示AHなどの表示態様を変化させないときとで共通で実行される共通演出として、例えば、第1系統変化演出において、図形群Y1がアクティブ表示に衝突する前までの演出や、第2系統変化演出において、矢Y2がアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠に衝突するまでの演出などと、当該共通演出を実行した後にアクティブ表示AHの表示態様を変化させる第1演出として、例えば第1系統変化演出において、アクティブ表示に図形群Y1のいずれかの形状「星」の図形が衝突して星の表示態様に変化する演出や、第2系統変化演出において、アクティブ表示枠に矢Y2が衝突してアクティブ表示枠の線の太さが変化する演出など、または、アクティブ表示AHの表示態様を変化させない第2演出として、例えば第1系統変化演出において、アクティブ表示に図形群Y1のいずれかの形状「星」の図形が衝突する前に消滅してアクティブ表示の表示態様が変化させない演出や、第2系統変化演出において、アクティブ表示枠に矢Y2が衝突する前に矢Y2が消滅して、アクティブ表示枠の線の太さが変化させない演出などとを実行可能であり、可変表示の実行中における複数タイミング(例えば、図31に示すタイミング1〜タイミング4など)のうち、いずれのタイミングで共通演出を実行するかに応じて異なる割合で、第1演出を実行する。これにより遊技者をアクティブ表示AHなどの表示態様が変化するか否かを報知する共通演出の実行タイミングに注目させることができる。また、遊技者の動作が検出された回数に応じて、確変潜伏状態の移行期間を示唆するので、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、図26に示すように、潜伏期間が「10回」のときには、潜伏期間示唆画像として「10Hit」といった画像が設定される。潜伏期間が「20回」のときには、潜伏期間示唆画像として「20Hit」といった画像が設定される。また、潜伏期間が「30回」のときには、潜伏期間示唆画像として「30Hit」といった画像が設定される。そして、潜伏期間示唆演出が実行されると、設定された潜伏期間示唆画像が画像表示装置5に表示される。これにより遊技者を確変潜伏状態の移行期間の示唆に注目させることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例)
上記実施の形態では、大入賞口が開放状態に変化したといった特定条件が成立したことを契機に、確変潜伏状態(潜伏モード)に移行することとし、潜伏期間示唆演出において遊技者による20回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、確変潜伏状態の移行期間として20回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われるものとした。しかし、遊技者の動作が検出された回数に応じて、移行期間を示唆する対象となる状態は、確変潜伏状態に限定されない。例えば、遊技者の動作が検出された回数に応じて、移行期間を示唆する対象となる状態は、時短状態であってもよい。この実施の形態では、通常開放大当り状態において、大入賞口が開放状態に変化するといった特定条件が成立するとともに、通常開放大当り状態が終了した後、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかにかかわらず、時短状態に移行する。そこで、上記実施の形態における潜伏期間示唆演出と共通の演出として、時短期間示唆演出を実行し、時短期間示唆演出においてプッシュボタン31Bへの連打といった遊技者の動作が検出された回数に応じて、時短状態の移行期間を示唆してもよい。例えば、遊技者による30回のプッシュボタン31Bへの押下が検出された場合には、時短状態の移行期間として30回の可変表示の実行期間を示唆する表示が行われればよい。
なお、この実施の形態では、上述したように「特定条件が成立したこと」を、「大入賞口が開放状態に変化したこと」として説明した。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となった後に通常開放大当り状態や短期開放大当り状態といった大当り遊技状態に制御されることや、可変表示結果が「小当り」となった後に小当り遊技状態に制御されることにより、大入賞口が開放状態に変化する。したがって、「特定条件が成立したこと」とは、可変表示結果が「大当り」となったことや、大当り遊技状態に制御されたこと、可変表示結果が「小当り」となったこと、小当り遊技状態に制御されたことなどを含む概念である。
また、上記の実施の形態では、時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、何れかの条件が先に成立したときに、終了すればよいこととした。しかし、例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、時短状態の移行期間(時短期間)が異なるように設定されていてもよい。例えば、時短期間として、「10回」、「20回」、「30回」といった回数の可変表示の実行期間を設定し、「確変」である場合に、「非確変」である場合よりも高い割合で、長い時短期間(「30回」)に決定されるようにしてもよい。なお、「非確変」である場合に、「確変」である場合よりも高い割合で、長い時短期間に決定されてもよく、「確変」であるか「非確変」であるかにかかわらず、共通の割合で時短期間として「10回」、「20回」及び「30回」のいずれかに決定されてもよい。時短状態の移行期間は、例えば、40回、50回・・・などといった回数の可変表示の実行期間であってもよい。
図38は、変形例における示唆演出としての時短期間示唆演出の実行タイミングの一例を示す図である。図38(A)は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」に決定されるとともに、時短状態が「30回」に決定された場合の例を示す。図38(A)に示すように遊技状態として低確低ベース状態であるときの可変表示において時短期間示唆演出が実行され、「30Hit」の時短期間示唆画像が画像表示装置5に表示される。これにより、通常開放大当り状態の終了後に実行される30回の可変表示の期間中、時短状態に移行することが示唆される。そして、当該可変表示の終了後、通常開放大当り状態に制御される。通常開放大当り状態が終了すると、遊技状態として高確高ベース状態となる。時短状態は、30回の可変表示が終了するときまで継続する。そして、時短状態が終了すると、遊技状態が高確低ベース状態になる。
図38(B)は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」に決定されるとともに、時短状態が「30回」に決定された場合の例を示す。図38(B)に示すように遊技状態として低確低ベース状態であるときの可変表示において時短期間示唆演出が実行され、「30Hit」の時短期間示唆画像が画像表示装置5に表示される。これにより、通常開放大当り状態の終了後に実行される30回の可変表示の期間中、時短状態に移行することが示唆される。そして、当該可変表示の終了後、通常開放大当り状態に制御される。通常開放大当り状態が終了すると、遊技状態として低確高ベース状態となる。時短状態は、30回の可変表示が終了するときまで継続する。そして、時短状態が終了すると、遊技状態が低確低ベース状態になる。
時短期間示唆演出は、上記実施の形態における潜伏期間示唆演出に代えて実行可能に設定されてもよく、また、潜伏期間示唆演出とともに実行可能に設定されてもよい。時短期間示唆演出と潜伏期間示唆演出とが実行可能に設定された場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態といった遊技者にとって有利な有利状態が終了した後に移行される確変潜伏状態や時短状態といった異なる状態を対象として、共通の示唆演出が実行されることとなる。このようにすれば確変潜伏状態と時短状態とのうちのいずれに移行するときでも共通の示唆演出が実行されるので、遊技者に確変潜伏状態や時短状態といった特定状態への移行を期待させることができる。
上記実施の形態では、潜伏期間示唆演出は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示、または、可変表示結果が「小当り」となる可変表示において実行されることとした。即ち、短期開放大当り状態に制御される場合、または、小当り遊技状態に制御される場合、100%の割合で潜伏期間示唆演出を実行することとした。しかし、短期開放大当り状態に制御される場合、または、小当り遊技状態に制御される場合、100%とは異なる所定の割合で潜伏期間示唆演出を実行するようにしてもよい。潜伏期間示唆演出は、短期開放大当り状態に制御される場合と小当り遊技状態に制御される場合とで、異なる割合で実行されてもよいし、同じ割合で実行されてもよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、短期開放大当り状態が終了するときには、時短フラグの状態を変更しないようにして、短期開放大当り状態となる以前の状態を継続させた。また、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させた。しかし、例えば、短期開放大当り状態が終了するときには、時短フラグをオフにして、短期開放大当り状態となる以前に時短状態であっても強制的に時短状態を終了させてもよい。また、小当り遊技状態が終了するときには、時短フラグをオフにして、小当り遊技状態となる以前に時短状態であっても強制的に時短状態を終了させてもよい。
また、潜伏モード中(確変潜伏状態中)に、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示が実行された場合、短期開放大当り状態が終了するときに、遊技状態として高確低ベース状態として、再度潜伏モードに移行するようにした。しかし、このような場合、短期開放大当り状態の終了後に再度潜伏モードに移行しなくてもよい。例えば、潜伏モード中(確変潜伏状態中)に、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示が実行された場合、短期開放大当り状態が終了するときに、遊技状態として高確高ベース状態としてもよい。
上記実施の形態では、大当り種別が「突確」である場合、ステップS323にて確変フラグがオン状態となり、かつ、時短フラグがオフ状態のまま、あるいは、オン状態となるようにした。即ち、短期開放大当り状態の終了後には、時短制御についての変更が行われず、「突確大当り」となる以前の状態に継続して制御されるようにした。例えば、通常状態中(低確低ベース状態中)に「突確大当り」となった場合、大当り遊技状態後も非時短状態が継続する。また、時短状態中に「突確大当り」となった場合、大当り遊技状態後も時短状態が継続する。上記実施の形態では、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される。また、第1特図ゲームでは、「突確」や「小当り」になる得る一方、第2特図ゲームでは、「突確」や「小当り」にはなり得ない。上記した時短状態中に「突確大当り」となる場合とは、時短状態において第2特図ゲームの保留がなくなった後に第1特図ゲームが開始され、当該第1特図ゲームの結果として「突確大当り」となる場合である。この場合においても、上記実施の形態では、確変潜伏状態に移行することとした。しかし、上記の場合(時短状態中に「突確大当り」となる場合)には、確変潜伏状態に移行しないようにしてもよい。例えば、上記の場合には、時短回数カウンタにカウント初期値(例えば、100回)を再設定してもよい。また、潜伏モードといった演出が実行されないようにすればよい。
上記実施の形態では、潜伏期間示唆演出において「10Hit」や「20Hit」などなどの潜伏期間示唆画像を画像表示装置5に表示することによって、確変潜伏状態の移行期間を示唆した。しかし、確変潜伏状態などの特定状態の移行期間の示唆は、数字で行うものに限定されない。例えば、画像表示装置5に表示されている背景の色や種類、アイテムなどの所定画像の色や種類、キャラクタの色や種類などに応じて、異なる移行期間(10回や20回、30回など)を示唆してもよい。例えば、背景Aは「10回」、背景Bは「20回」、背景Cは「30回」に対応していればよい。また、確変潜伏状態の移行期間の示唆は、画像表示装置5に表示することに限定されない。例えば、役物を動作させることによって、確変潜伏状態の移行期間を示唆してもよい。この場合には、役物の種類に応じて異なる移行期間を示唆してもよいし、1つの役物の動作量に応じて異なる移行期間を示唆してもよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、遊技者の動作としてプッシュボタン31Bへの押下(連打)を検出した。しかし、検出する遊技者の動作は、遊技者によるプッシュボタン31Bへの押下に限定されない。例えば、検出する遊技者の動作は、遊技者によるスティックコントローラ31Aへの傾倒操作やトリガボタンへの押引操作、タッチセンサへのタッチなどであってもよい。そして、スティックコントローラ31Aが傾倒された回数やトリガボタンが押引された回数、タッチセンサがタッチされた回数に応じて、確変潜伏状態の移行期間の示唆を行ってもよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、遊技者によるプッシュボタン31Bへの連打などといった遊技者の動作を介して、確変潜伏状態の移行期間の示唆を行ったが、遊技者の動作を介さないで、特定状態の移行期間の示唆を行ってもよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、例えば、短期開放大当り状態や小当り遊技状態後の確変潜伏状態の移行期間が「30回」であった場合、潜伏期間示唆演出において遊技者によるプッシュボタン31Bへの押下を30回連続して検出した。しかし、遊技者によるプッシュボタン31Bへの押下を小分けにして検出してもよい。一例として、潜伏期間示唆演出において遊技者によるプッシュボタン31Bへの押下を10回検出する毎に、潜伏期間示唆演出が継続するか否かを煽る演出を実行してもよい。潜伏期間示唆演出が継続するか否かを煽る演出の結果として、例えば「継続」などの画像が表示された場合には、潜伏期間示唆演出が継続すればよく、例えば「失敗」などの画像が表示された場合には、潜伏期間示唆演出が終了すればよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、潜伏期間示唆演出は、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる可変表示、または、可変表示結果が「小当り」となる可変表示において実行されることとしたが、潜伏期間示唆演出は、上記可変表示よりも前の可変表示において実行される先読予告演出であってもよい。例えば、予告対象となる可変表示を開始するより前(例えば、ステップS101の処理など)に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となるか、可変表示結果が「小当り」となるか等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し(先読みし)、当該判定結果に基づいて、潜伏期間示唆演出を実行してもよい(例えば、ステップS150内においてステップS527aの潜伏期間示唆演出設定処理を行い、次の可変表示などにおいて潜伏期間示唆演出を実行すればよい)。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、リーチ演出が実行される可変表示において潜伏期間示唆演出を実行する場合、潜伏期間示唆演出の実行タイミングをリーチ演出後とした。しかし、潜伏期間示唆演出の実行タイミングは、リーチ演出後に限定されない。潜伏期間示唆演出の実行タイミングは、例えば、可変表示の開始時やリーチ状態の成立時、可変表示が開始してから所定期間が経過したときなどであってもよい。また、潜伏期間示唆演出は、確定飾り図柄が導出表示された後で大入賞口が開放状態となる前(ステップS173の特図当り待ち処理)や、短期開放大当り状態(ステップS176の大当り中演出処理やステップS177のエンディング演出処理など)または小当り遊技状態(ステップS174の小当り中演出処理やステップS175の小当り終了演出処理など)において実行されてもよい。また、潜伏期間示唆演出が先読予告演出である場合には、潜伏期間示唆演出は、少なくとも短期開放大当り状態または小当り遊技状態が終了するタイミングよりも前の所定タイミングで実行されればよい。例えば、予告対象の可変表示よりも前に実行される可変表示における可変表示の開始時やリーチ状態の成立時、可変表示が開始してから所定期間が経過したときなどに、先読み予告演出としての潜伏期間示唆演出が実行されてもよい。上記変形例における時短期間示唆演出についても同様である。
上記実施の形態では、ステップS172の可変表示中演出処理内において、ステップS556、S557の処理を実行して潜伏モードに移行した。この場合には、短期開放大当り状態または小当り遊技状態の終了後の可変表示が開始されるとき、通常の演出モードになってから潜伏モードに移行することとなる。潜伏モードに移行する処理は、ステップS172の可変表示中演出処理内に実行されるものでなくてもよい。例えば、潜伏モードに移行する処理は、ステップS150の処理の後に実行されてもよい。このタイミングで潜伏モードに移行する処理を実行することにより、短期開放大当り状態または小当り遊技状態の終了後の可変表示が開始されるときには、通常の演出モードになることなく潜伏モードに移行した状態とすることができる。
保留表示の表示態様は、図22に示すような大当りに対する期待度を表す表示態様でなくてもよく、通常(デフォルト、初期色)の表示態様である通常態様と、通常態様とは異なる特殊態様と、通常態様および特殊態様とは異なる態様である第1特別態様と第2特別態様とを含んでもよい。図39、図40、図41を参照して詳述する。
例えば、図22に示した保留表示の表示態様の決定割合の代わりに、図39に示す保留表示の表示態様の決定割合の他の設定例を用いてもよい。図39は、保留表示の表示態様の決定割合の他の設定例を示す図である。
図39と図22とを比較すると、図22における各保留表示態様決定テーブルにおける「白色」に対する決定割合の一部が、図39では、「灰色」に割り当てられている点が異なる。具体的には、各保留表示態様決定テーブルにおける「白色」における決定割合を、図39の各保留表示態様決定テーブルにおける「白色」に対する決定割合と「灰色」に対する決定割合とが4:1となるように決定割合が割り当てられた設定例である。この設定例では、「白色」は通常の保留表示の表示態様(通常態様)であり、「灰色」は通常態様とは異なる特殊態様である。特殊態様とは、通常態様と大当りに対する期待度は同じであるが、「灰色」の保留表示がアクティブ表示となったときに、アクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ表示変化演出を実行する割合が高いことを表す表示態様である。
また、当該設定例には、通常態様および特殊態様とは異なり、大当りに対する期待度が異なる(例えば、通常態様および特殊態様よりも大当りに対する期待度が高い)第1特別態様である青色や、通常態様および特殊態様とは異なり、大当りに対する期待度が異なる(例えば、第1特別態様よりも大当りに対する期待度が高い)第2特別態様である黄色や、通常態様および特殊態様とは異なり、大当りに対する期待度が異なる(例えば、第2特別態様よりも大当りに対する期待度が高い)第3特別態様である赤色なども含まれてもよい。
図39に示す保留表示の表示態様の決定割合を用いる場合には、図29に示したアクティブ表示変化演出実行決定テーブルの代わりに図40に示すアクティブ表示変化演出実行決定テーブルを用いればよい。ここで、図29に示したアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例と図40に示すアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例とは、当該変動に対応するアクティブ表示の表示態様が特殊態様であるか否かによって、別のアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例を参照する点が異なる。
図40は、アクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の他の設定例を示す図である。具体的には、図40(A)は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示態様が特殊態様(灰色)でない場合に参照されるアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例であり、図40(B)は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示態様が特殊態様(灰色)である場合に参照されるアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例である。図40(A)、図40(B)に示すそれぞれの設定例は、図29に示した設定例と同様にアクティブ表示変化演出を実行するか否かや、アクティブ表示変化演出を実行するときのアクティブ表示変化演出の演出態様の決定割合の設定例である。
図40(A)、図40(B)に示すそれぞれの設定例は、アクティブ表示変化演出実行決定テーブルには、アクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が、「実行有」と、「実行無」との夫々に、図40(A)、図40(B)のそれぞれに示すような決定割合で割り当てられている。また、このアクティブ表示変化演出実行決定テーブルの「実行有」には、アクティブ表示変化演出実行有無決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が、「第1系統変化演出」と、「第2系統変化演出」と、「第1系統変化演出および第2系統変化演出」とのそれぞれに、図40(A)、図40(B)のそれぞれに示すような決定割合で割り当てられている。
図40によれば、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)が、変動パターンPA1−X、PA2−Xである場合、「実行無」が100%であり、第1系統変化演出、第2系統変化演出、第1系統変化演出および第2系統変化演出のいずれも実行しないことを表している。また、アクティブ表示変化演出を実行する場合(図40(A)、図40(B)の「実行有」の場合)、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えばノーマルリーチ)となるときと比べて、第2系統変化演出よりも第1系統変化演出が実行される割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」となるときは、「ハズレ」となるときと比べて、第2系統変化演出よりも第1系統変化演出が実行される割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えばノーマルリーチ)となるときと比べて、第1系統変化演出および第2系統変化演出の両方が実行される割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」となるときは、「ハズレ」となるときと比べて、第1系統変化演出および第2系統変化演出の両方が実行される割合が高くなっている。
また、当該変動に対応するアクティブ表示が特殊態様であるか否かによって、アクティブ表示変化演出の実行有無の決定割合がことなり、当該変動に対応するアクティブ表示が特殊態様である場合は、当該変動に対応するアクティブ表示が特殊態様でない場合と比べてアクティブ表示変化演出が実行される決定割合が高くなっている。
また、図29に示すような特殊態様を考慮しない場合と、図40(A)に示すような特殊態様を考慮し、当該変動に対応するアクティブ表示が特殊態様でない場合と、図40(B)に示すような特殊態様を考慮し、当該変動に対応するアクティブ表示が特殊態様である場合と、のそれぞれとを比較すると、図40(A)に示すアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合、図29に示すアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合、図40(B)に示すアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の順にアクティブ表示変化演出が実行される決定割合が高くなっている。
なお、第1系統変化演出として表示する図形群Y1は、図形群Y1を構成する図形の組み合わせによって、大当りに対する期待度が変化するように決定してもよい。図41を参照して詳述する。
図41は、第1系統変化演出実行時の第1系統詳細パターン決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。図41に示すそれぞれの設定例では、第1系統変化演出の第1系統詳細パターン決定テーブルには、例えば三角形、五角形、星の3つの図形の組み合わせに応じた10種類の第1系統詳細パターンSHP1〜SHP10が含まれる。この第1系統詳細パターンは、第1系統変化演出のみを実行する場合(図30(A)のアクティブ表示変化演出パターンBP1〜BP4のいずれかに決定された場合)、および第1系統変化演出と第2系統変化演出との両方を実行する場合(図30(C)のアクティブ表示変化演出パターンAP1〜AP12のいずれかに決定された場合)に参照される。
この第1系統詳細パターンは、第1系統詳細パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が、アクティブ表示変化演出パターンによって、図41に示すような決定割合で割り当てられている。
なお、ROM121には、図30に示した16種類のアクティブ表示変化演出パターンに応じた10種類の第1系統変化演出の演出態様としての第1系統詳細パターンが記憶されているものとする。
図41において、第1系統詳細パターン「SHP1」は、図形群Y1を構成する3つの図形が全て三角形で構成されるときの演出パターンである。図示する例によれば、AP1〜AP3およびBP1は、図30において熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときに決定される決定割合が高く、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、第1系統詳細パターンSHP1に決定される決定割合が高くなっている。また、図30において決定されたアクティブ表示変化演出パターンによって、当該変動に対応するアクティブ表示の表示態様が決定されており、決定された当該変動に対応するアクティブ表示の表示態様となり得る第1系統詳細パターンが決定される。
同様に、第1系統詳細パターン「SHP2」は、図形群Y1を構成する3つの図形が五角形、三角形、三角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP3」は、図形群Y1を構成する3つの図形が五角形、五角形、三角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP4」は、図形群Y1を構成する3つの図形が五角形、五角形、五角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP5」は、図形群Y1を構成する3つの図形が星、三角形、三角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP6」は、図形群Y1を構成する3つの図形が星、五角形、三角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP7」は、図形群Y1を構成する3つの図形が星、五角形、五角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP8」は、図形群Y1を構成する3つの図形が星、星、三角形、三角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP9」は、図形群Y1を構成する3つの図形が星、星、五角形で構成されるときの演出パターンであり、第1系統詳細パターン「SHP10」は、図形群Y1を構成する3つの図形の全てが星で構成されるときの演出パターンである。図示する例によれば、図形群Y1を構成する図形の組み合わせによって、成功演出が実行され得る期待度が異なる。
なお、図39、図40に示すように特殊態様を考慮する場合において、特殊態様で表示される保留表示に対応するアクティブ表示に対してアクティブ表示変化演出を実行するときに、上述した共通演出を、成功演出と失敗演出とを示唆する示唆演出として実行してもよいし、特殊態様で表示される保留表示に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を示唆する示唆演出(例えば、成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出を示唆する示唆演出)を同じまたは異なる態様で実行するようにしてもよい。
なお、図39、図40に示すように特殊態様を考慮する場合において、アクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出について説明したが、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示の表示態様が特別態様である場合に、特別態様で表示される保留表示に対してアクティブ表示変化演出と同様または異なる演出態様で実行される保留変化演出を実行してもよい。
なお、図41において、当初表示(組み合わせ)によって構成される図形群Y1のうち、共通演出において消去する図形を期待度が低いアクティブ表示の表示態様となる図形から消去するようにしてもよい。例えば、成功演出として第1系統詳細パターンSHP6が決定された場合、「星」、「五角形」、「三角形」の3つの図形から構成される図形群のうち成功演出が実行された後の表示態様となる図形(例えば、「五角形」)以外の2つのうち、期待度が低い図形(例えば、「三角形」)を最初に消去し、次に期待度が低い図形(例えば、「星」)を消去するようにしてもよし、失敗演出である場合には、「星」、「五角形」、「三角形」の3つの図形から構成される図形群のうち「三角形」「五角形」、「星」の順に消去するようにしてもよい。
また、遊技機1において、前記共通演出が実行され得る複数のタイミングは、前記特定表示結果の一部を構成するリーチ表示態様が表示される前後を含んでもよい。
このような構成によれば、遊技機は、リーチ表示態様が表示される前後(リーチ成立の前後)にわたって遊技者の期待感を向上させることができる。
また、遊技機1において、前記共通演出は、実行中の識別情報の可変表示の第1のタイミングで実行される場合よりも当該可変表示の前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで実行される場合の方が、前記成功演出が実行される割合が高くてもよい。
このような構成によれば、実行中の識別情報の可変表示の前半から後半までの、より長い期間にわたって、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、遊技機1において、特定表示結果とするか否かを可変表示の表示結果を導出表示する以前に決定する事前決定手段(例えば、CPU103によるステップS412の処理において、特図表示結果と保留記憶数とに基づいて、図15に示す複数の変動カテゴリ決定テーブルの中から使用する変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルと変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて変動カテゴリを判定する処理、ステップS220の入賞時乱数値判定処理において、特図表示結果や大当り種別を決定する処理等)と、前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留情報に基づく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段(例えば、ステップS110の特別図柄通常処理における、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する処理など)と、前記特定判定手段の判定対象となった保留情報に対応する保留表示を複数種類のうちのいずれかの表示態様で表示する保留予告演出を実行可能な演出実行手段と、保留表示の表示態様が変化するか否かを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、保留表示の表示態様は、通常態様と、前記通常態様とは異なる特殊態様と、前記通常態様および前記特殊態様とは異なる態様である第1特別態様と第2特別態様とを含み、前記演出実行手段は、前記特定判定手段の判定結果に応じて、異なる割合で当該特定判定手段の判定対象となった保留情報に対応する保留表示を前記第1特別態様または前記第2特別態様で表示するものであって、また、複数タイミングで保留表示を前記第1特別態様または前記第2特別態様に変化させて表示することが可能であり、前記示唆演出実行手段は、保留表示が前記特殊態様で表示されているときには、保留表示が前記特殊態様で表示されていないときよりも高い頻度で示唆演出を実行してもよい。
このような構成によれば、保留表示の表示態様を特殊態様で表示している場合は、示唆演出の実行頻度を高めることができるため、遊技者の期待感を高めることができる。
なお、上記説明では、アクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出について説明したが、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示される保留表示に対してアクティブ表示変化演出と同様の演出態様である保留変化演出を実行してもよい。
また、図39、図40に示すように保留表示が特殊態様で表示された後に、上述した共通演出を、成功演出と失敗演出とを示唆する示唆演出として実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよいし、保留表示が特殊態様で表示された後に、保留表示に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を示唆する示唆演出(例えば、成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出を示唆する示唆演出)を同じまたは異なる態様で実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよい。なお、図39、図40に示すような始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示の表示態様が特別態様である場合に、特別態様で表示される保留表示に対してアクティブ表示変化演出と同様または異なる演出態様で実行される保留変化演出を実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよい。
なお、上記説明では、潜伏期間示唆演出やアクティブ表示変化演出などの主予告演出について説明したが、この主予告演出に影響しない場合には、他の主予告演出や先読予告演出などの予告演出を同じ変動で実行するようにしてもよいし、他の主予告演出や先読予告演出などの予告演出に影響しない場合には、この主予告演出を同じ変動で実行するようにしてもよい。ここで、影響しない場合とは、当該変動において、複数の予告演出(主予告演出、先読予告演出)を実行する場合に各予告演出を実行する実行時間が当該変動の特図変動時間において十分である場合や、当該変動において、複数の予告演出(主予告演出、先読予告演出)を実行する場合に各予告演出の演出態様により遊技者にとって見づらくない場合などである。
なお、上記説明では、アクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出について説明したが、例えば、保留表示に対する保留演出がハンマーを持ったキャラクタが登場し、第1保留表示をハンマーで叩く作用演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させる演出態様であったり、飾り図柄が英数字「1」〜「8」の8種類と1つのキャラクタ画像との合計9種類で構成される場合に、飾り図柄であるキャラクタ画像からキャラクタが飛び出してターゲットの保留表示に対して作用演出を実行する演出態様であったりしてもよい。
なお、上記説明では、保留表示の追加時表示態様について説明したが、追加時表示態様で表示された保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定し、保留表示の表示態様を変化させる場合には、図22や、図39のような保留表示の表示態様決定テーブルによる設定例に基づいて保留表示の表示態様を決定し、保留表示の表示態様を変化させるタイミングを決定してもよい。この保留表示の表示態様を変化させるタイミングは、次変動などの予め定められたタイミングであってもよい。
なお、上記説明では、第1系統変化演出として複数の図形の組み合わせによって構成される図形群によりアクティブ表示の表示態様を変化させる演出態様、および第2系統変化演出として矢によってアクティブ表示枠の表示態様を変化させる演出態様について説明したが、図形や矢でなくてもよく例えば、キャラクタなどを登場させてアクティブ表示やアクティブ表示枠などを含む特別画像の表示態様を変化させるような演出態様であってもよい。
なお、上記説明では、追加表示される保留表示の表示態様(追加時表示態様)が白色の一例について説明したが、図22、図39に示したような保留表示態様決定テーブルによる設定例のように、例えば4色(例えば、赤色、黄色、青色、白色)または5色(例えば、赤色、黄色、青色、白色、灰色)のいずれかで追加表示されるように保留表示の表示態様が決定されるようにしてもよいし、上記3色以下や6色以上の表示態様によって追加表示されるように保留表示の表示態様が決定されてもよいし、保留表示の色や保留表示に描かれた文字や記号によって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよいし、保留表示の形状(例えば、ハート型、星型、キャラクタ型など)によって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよいし、保留表示の動き(例えば、キャラクタ型の保留表示における当該キャラクタの動作パターンなど)などによって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよい。
なお、上記説明では、アクティブ表示は、飾り図柄最終停止の直前に画像表示装置5から消去されてもよいし、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄の変動が停止したときにアクティブ表示を消去してもよいし、変動開始から所定時間経過した後にアクティブ表示を消去するようにしてもよい。
なお、上記説明では、アクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示に対して共通演出を実行した後に、当該可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む特別画像の表示態様を変化させる成功演出や当該可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む特別画像の表示態様を変化させない失敗演出を実行する一例について説明したが、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のうちのいずれかに対しても成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出を実行した後に、保留表示の表示態様を変化させる成功演出や保留表示の表示態様を変化させない失敗演出を実行してもよい。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに対して成功演出または失敗演出をした後、この保留表示が当該可変表示となり、当該可変表示に対応するこの保留表示に応じたアクティブ表示を含む特別画像に対して、さらに成功演出または失敗演出を実行してもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞があったときには、図21におけるステップ160やステップ163において、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のそれぞれに対して、保留表示に対する成功演出や失敗演出の実行有無、演出態様、演出を実行する実行タイミング、保留表示の表示態様などを変動カテゴリに応じて決定し、さらにそれぞれの保留表示が対応するアクティブ表示となったときのアクティブ表示を含む情報を表した特別画像に対する成功演出や失敗演出の実行有無、演出態様、特別表示の表示態様などを変動カテゴリなどに応じて決定して、図9に示すような第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに決定内容を記憶させればよい。
なお、上記説明では、一例として「激熱」の文字が描画された矢Y2による演出態様の第2系統変化演出について説明したが、矢Y2に文字が描画されていなくてもよいし、他の文字が描画されていてもよいし、キャラクタなどが描画されていてもよい。また、第2系統変化演出として複数種類の演出態様が存在する場合には、複数種類の第2系統変化演出のうち、どの第2系統変化演出の演出態様が選択されるかによって、成功演出が実行される期待度が異なるようにしてもよい。また、第2系統変化演出は、この第2系統変化演出の演出態様によって、成功演出実行後の特別画像の表示態様を示唆する演出であってもよい。
また、例えば、アクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示の表示態様が特殊態様であるときに、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに対して、保留変化演出を実行してもよいし、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに特殊態様で表示される保留表示がある場合、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれか、またはアクティブ表示に対して保留変化演出またはアクティブ表示変化演出を実行してもよい。
例えば、第1系統変化演出または第2系統変化演出のいずれかがアクティブ表示の表示態様におけるアクティブ表示の色を変化させる演出であってもよい。この場合、例えば、形状を変化させる第1系統変化演出やアクティブ表示枠の線の太さを変化させる第2系統変化演出の様に、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示に表示されていた保留表示の色と比べて大当りの期待度が高い色(例えば、青色で表示されていた保留表示の場合には黄色や赤色などの色)の表示態様となるようにアクティブ表示の表示態様における色を変化させればよい。
例えば、アクティブ表示エリアAHAに表示された特別画像に含まれるアクティブ表示の色によって、成功演出が実行される期待度が異なるように、例えば、アクティブ表示の色ごとに図30(A)〜図30(C)のように設定された演出態様の決定割合の設定例を用いてもよいし、アクティブ表示エリアAHAに表示された特別画像に含まれるアクティブ表示の色によって、アクティブ表示に対する成功演出を実行した後のアクティブ表示の色などのアクティブ表示の表示態様の決定割合が異なるように設定された表示態様の決定割合の設定例を用いてもよい。
例えば、図29におけるアクティブ表示変化演出実行決定テーブルによる決定割合の設定例における変動パターン「PA4−X」のアクティブ表示変化演出の「実行有」と「実行無」と割合の様に、45%(第1系統変化演出15%、第2系統変化演出10%、第1系統変化演出および第2系統変化演出20%の和)対55%の様に「実行有」と「実行無」とのそれぞれに割合が設定されてもよいし、図29における変動パターン「PA1−X」の様に「実行有」と「実行無」との割合が、0%対100%の様に、本実施の形態に係る割合とは、複数のうちいずれかが0%として設定されるような割合が設定されてもよい。
例えば、確変制御において、大入賞口内に予め特定領域を設け、この特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、確変状態に制御する遊技機であってもよい。例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられたことによって、大入賞口内の特定領域に遊技球が進入しやすい遊技状態に制御し、この特定領域を遊技球が通過したことに基づいて、確変状態に制御する遊技機であってもよい。
また、上記実施の形態における「可変表示の実行中におけるタイミング1〜タイミング4のうち、いずれのタイミングでアクティブ表示変化演出の共通演出を実行するかに応じて、成功演出を実行する割合が異なっている」などのように、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることなどには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合となる。この場合であれば、1の決定結果とする割合(所定割合)が、他の決定結果とする割合(0%)よりも高くなる。
上記実施の形態では、主基板11において実行される始動入賞判定処理にて入賞時乱数値判定処理を実行するといったように、主基板11の側で、「大当り」となるか否かなどの判定を行う。そして、当該判定結果を指定するコマンドを演出制御基板12へ送信する。また、演出制御基板12の側では、主基板11からのコマンドに基づいて、先読み予告の実行などを決定している。しかし、主基板11の側で「大当り」となるか否かなどの判定を行うものに限られない。例えば、主基板11の側で、入賞時に抽出した乱数値を示すコマンドを演出制御基板12へ送信し、演出制御基板12の側で、主基板11からのコマンドに基づいて、「大当り」となるか否かなどの判定を行うとともに、当該判定結果に応じて先読み予告の実行などを決定してもよい。即ち、先読み予告の実行を決定するうえで、当該先読み予告の対象に関する判定処理は、主基板11と演出制御基板12とのうちのいずれかで実行されればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B)は、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのうちで特定(単一)のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光した状態を維持すること、あるいは消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部または全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定特別図柄や確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(停止表示)されるものであってもよい。
また、上記説明では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御マイクロコンピュータ(演出制御用CPU120)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行う様にすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御マイクロコンピュータの方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。
スロットマシンでは、遊技媒体としてのメダルなどを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。例えば、スロットマシンの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、所定のスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。
スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータにおけるRAMの所定領域に設定される。
役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシンの図柄表示装置では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシンにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシンは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシンでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシンにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシンで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシンにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
例えばスロットマシンの前面扉には、各種の演出画像を表示可能な画像表示装置が設けられている。また、スロットマシンの上部左右には、効果音を出力する2つのスピーカが設けられている。その他、スロットマシンの前面扉における所定位置には、遊技効果ランプが設けられている。こうしたスロットマシンが備える画像表示装置やスピーカ、遊技効果ランプなどによる演出動作には、例えば遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行することといった、所定の遊技価値が付与される可能性を予告する予告演出が含まれていればよい。スロットマシンが備える演出制御用マイクロコンピュータのCPUは、例えば図柄の可変表示が開始されるときなどに、内部抽選の結果に基づいて、予告演出を実行するか否かと、実行する場合における予告演出の態様を決定する。このときには、予め用意された予告決定用データと、演出制御用マイクロコンピュータの乱数回路などから抽出した予告決定用の乱数値を示す数値データとを用いて、抽出した乱数値と予告演出の有無や演出態様に割り当てられた予告決定値とを比較し、乱数値と合致する決定値や乱数値が含まれる決定値範囲に対応して、予告なし、あるいは予告演出の態様を決定すればよい。
こうしたスロットマシンにおいて実行可能な予告演出として、上記実施の形態における潜伏期間示唆演出などが含まれていればよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、集合チャンス予告などの所定演出を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。