JP6298516B1 - データ構造、情報処理装置、プログラム、情報処理方法及びトランザクションシステム - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の様々な実施形態により、利用者が利用しやすい債務取引に係るデータ構造、情報処理装置、プログラム又は方法を提供する。
前記第1トランザクションデータは、ブロックチェーンを用いたトランザクションシステムに係り、前記トランザクションシステムは、前記第1トランザクションデータと前記債務の原債務者に係る情報を関連付けるデータである原債務者データを扱うことを特徴とする、前記情報処理装置又はトランザクションシステム。
前記債務の原債務者に係る情報は、トランザクションデータの一部でもよい。
また、前記債務の原債務者に係る情報とは、原債務者を直接的又は間接的に特定できる情報であればよい。例えば、原債務者の公開鍵、当該公開鍵の一部、当該公開鍵にハッシュ関数を適用した値、原債務者が発行したTデータ若しくは当該Tデータの一部、などでもよい。
また、本願明細書において、当事者を示すデータ、第三者を示すデータも同様に、公開鍵、当該公開鍵の一部、当該公開鍵にハッシュ関数を適用した値、当該当事者又は第三者が発行したTデータ若しくは当該Tデータの一部、などでもよい。また、第三者は、実在する者、法人などでもよいし、存在しない架空の者、システム上設定された者でもよい。
前記ブロックチェーンに係るトランザクションデータは、債務に係る金額を示す債務金額データ及び前記債務の債権者を示す債権者データを有し、前記トランザクションシステムは、前記トランザクションデータと前記債務の原債務者に係る情報を関連付けて有する原債務者データを扱うことを特徴とする、前記トランザクションデータを有する情報処理装置又はトランザクションシステム。
本願発明の一実施例は、全ての前記トランザクションデータの前記債務金額データの合計が、前記トランザクションデータの生成に伴って、増加することを特徴とする、
前記トランザクションデータを有する情報処理装置。なお、債務に係る金額を示すデータの合計は、前記トランザクションデータの生成に伴って前記トランザクションデータの債務に係る金額を示すデータ分増加してもよい。
前記ブロックチェーンに係るトランザクションデータは、第1債務に係る金額を示す第1債務金額データと、前記第1債務の債権者を示す債権者データと、前記第1債務に係る第1債務者が有する第2債権を示すトランザクションデータを特定するデータ又は前記第2債権を示すトランザクションデータの一部を特定するデータと、を有する前記トランザクションデータを有する情報処理装置又はトランザクションシステム。
コンピュータが、前記ブロックチェーンに係る第1トランザクションデータ内に、第1債務に係る金額を示す第1債務金額データを設定する債務金額データ設定ステップと、前記第1債務の第1債権者を示す第1債権者データを設定する債権者データ設定ステップと、コンピュータが、前記ブロックチェーンに係る第2トランザクションデータ内に、前記第1債務金額データ及び前記第1債権者が設定された前記第1トランザクションデータを特定するデータ又は前記第1トランザクションデータの一部を特定するデータを設定するトランザクション設定ステップと、を有する方法。
本願発明の一実施例は、前記債務の取引に係る日は、前記債務の決済日であることを特徴とする、トランザクションシステム。
本願発明の一実施例は、提供された前記情報に対して、前記債務の債務者に係る第2情報処理装置又は前記債務の債権者に係る第3情報処理装置から取得した情報に基づき、トランザクションデータ又は第三者における前記債務に対応する処理を可能とする情報を生成する第5情報処理装置を有する、トランザクションシステム。
ここで、上記第1乃至第6情報処理装置は、異なる情報処理装置であってもよいし、同一の情報処理装置であってもよい。
本願発明の一実施例は、前記取引に係る日を示すデータに基づき、前記トランザクションデータの少なくとも一部を一覧表示するための情報を生成する生成手段と、を備えるトランザクションシステム。
コンピュータが、債務金額を示す金額データと、前記債務の取引日に係るデータと、を設定する設定ステップと、コンピュータが、前記取引日データ又は前記取引日データに係るデータに基づき、前記債務の債務者に係る情報処理装置又は前記債務の債権者に係る情報処理装置に対して、提供する情報を生成する生成ステップと、を有する方法。
本願発明の一実施例は、前記第1データ構造が、前記第1当事者が前記第1当事者以外の前記マルチラテラルネッティングに係る当事者へ有する債務の額から、前記第1当事者以外の前記マルチラテラルネッティングに係る当事者が前記第一当事者へ有する債務の額を控除した金額を示すデータと、を更に有するデータ構造。
を有する、情報処理装置又はトランザクションシステム。
本願発明の一実施例は、コンピュータを、マルチラテラルネッティングを行うためのトランザクションを示す第1データの債権者データとして、前記マルチラテラルネッティングの当事者とは異なる第三者を示すデータを設定する第三者設定手段、前記第1データの債務金額として、マルチラテラルネッティングに係る第1の当事者から第2の当事者への債務金額を示すデータを設定する債務金額データ設定手段、として動作させることを特徴とするプログラム。
債務者による前記トランザクションの生成の成りすましを防止する成り済まし防止のためのデータとは、例えば、公開暗号方式を用いた手段に係るデータが挙げられる。例えば、公開鍵、公開鍵の一部、公開鍵をハッシュ関数により処理した値、当該値の一部、暗号鍵、暗号鍵の一部などが挙げられる。
債務の合計は、ビットコインのように金額の生成数の上限が確定しているものではなく、際限なく増加しうるものである。
公開鍵又は債務者に関わるアドレスと、前記公開鍵又は前記アドレスに対応する秘密鍵とが、成りすまし防止手段に係るデータであってもよい。
本願発明の一実施例は、トランザクションを示すデータ構造における、債務の取引に係る日に係る情報を取得するステップと、所定の条件を満たす前記日を有する前記データ構造又は前記データ構造に係る情報を特定するステップと、前記データ構造に係る情報を、所定の当事者に提供するステップと、を有する方法。
1−1.情報処理装置上のアプリケーション例
情報処理装置上のアプリケーションは、ブロックチェーンを主に扱うアプリケーションを、BC(BlockChain)アプリ、周辺の管理者的な役割を果すアプリケーションを、管理者アプリ、利用者が使用する情報処理装置に関連する機能を有するアプリケーションを、利用者アプリ、と分類ができる。
本願発明の一実施例に係るシステム1は、図1のように、バス11、演算部12、記憶部13、入力部14、表示部15及び通信IF16を備えることができる情報処理装置10と、ネットワーク20と、バス31、演算部32、記憶部33、入力部34、表示部35及び通信IF36を備えることができる情報処理装置30と、を有することができる。システム1は、情報処理装置10及び30以外にも情報処理装置を有してもよい。当該情報処理装置の台数は、数台から数十台、又は数百台から数千台等の台数でもよい。場合によっては、数万台以上の台数でもよい。
1−2.情報処理装置例2
本願発明の一実施例に係るクライアントサーバ型のシステムは、端末である情報処理装置10A、10B及び10Cに対して、サーバである情報処理装置30A、30B及び30Cを備えることができる。
各10A乃至10C及び各30A乃至30Cは、演算部、記憶部、入出力部又は通信IFを備えることができる。
同様に、30A乃至30Cと3つのサーバの例を示したが、サーバの数は3つに限られず、1つ又は2つでもよいし、4つ以上でもよい。
本願発明の一実施例に係るシステムは、P2P(Peer to Peer)のシステムであってもよい。本願発明の一実施例に係るシステムは、端末である情報処理装置10A乃至10C及び30A乃至30Cを備えることができる。なお、P2Pであるから、10A乃至10Cの機能と、30A乃至30Cの機能は同じであってもよい。しかし、P2Pは、個々の端末の機能を特定しない態様もあることから、10A乃至10Cの機能と、30A乃至30Cの機能が異なっていてもよい。
上述同様に、10A乃至10C、及び30A乃至30Cと各3つの例を示したが、これらの数は3つに限られず、1つ又は2つでもよいし、4つ以上でもよい。
本願発明の一実施例に係るシステムは、クラウドシステムであってもよい。本願発明の一実施例に係るシステムは、端末である情報処理装置10A乃至10C及びクラウド上の情報処理装置30A乃至30Cを備えることができる。
上述同様に、10A乃至10C、及び30A乃至30Cと各3つの例を示したが、これらの数は3つに限られず、1つ又は2つでもよいし、4つ以上でもよい。
本願発明の一実施例に係るシステムは、上述のシステムの混合のシステムであってもよい。例えば、本願発明の一実施例に係るシステムは、P2Pの端末として、情報処理装置10A乃至10C及びサーバの情報処理装置30A乃至30Cを備えることができる。
上述同様に、10A乃至10C、及び30A乃至30Cと各3つの例を示したが、これらの数は3つに限られず、1つ又は2つでもよいし、4つ以上でもよい。
本願発明の一実施例に係るシステムは、上述のシステムの混合のシステムであってもよい。一例について、図3を用いて説明する。例えば、本願発明の一実施例に係るシステムは、端末として情報処理装置10A乃至10C、クラウド上のサーバとして、情報処理装置30XA乃至30XC及び30YA乃至30YDを備えることができる。図3に係る本例は、特に、クラウド上のサーバとして、30XA乃至30Cのサーバと、30YA乃至30YDのサーバの特性に異なる場合のハードウェア構成を示すものである。
そのため、各10A乃至10C、各30XA乃至30XC及び30YA乃至30YDは、演算部、記憶部、入出力部又は通信IFを備えることができる。
また、30YA乃至30YDを4つの例を示したが、これらの数は4つに限られず、1乃至3又は5以上でもよい。
2−1.ブロックチェーンの構成
本願発明の一実施例に係るシステムは、ブロックチェーンのシステム40を備える。当該ブロックチェーンは、周知のビットコインに使用されるブロックチェーンを使用することもできる。但し、ブロックチェーンにも複数のバージョンがあることから、ここでは、一例として、本願発明の一実施例に係るブロックチェーンシステムを説明するが、本願発明が適用可能なシステムは、以下で説明されるシステムに限られないことはいうまでもない。本願発明の一実施例に係るブロックチェーンシステム40は、ブロックヘッディング41A乃至43Aと、ブロックボディ41B乃至43Bを備える。
また、本願に係る情報処理システムの一形態は、周知のビットコインに係るブロックチェーンと異なり、トランザクションごとの手数料に係る処理をしないよう構成してもよい。
また、本願に係る情報処理システムの一形態は、周知のビットコインに係るブロックチェーンと異なり、インフレーションレートに係る処理をしないよう構成してもよい。
3−1.トランザクションのデータ構造の要素例
次に、図4のトランザクション41B等に係るデータ構造例を、図5乃至8を用いて、説明する。なお、本願明細書では、トランザクション41B等に係るデータ構造例を、Tデータ(トランザクションデータを意味する。)又は債務証書(当初生成時に債務を意味することのみに由来する。)と呼ぶこともある。
各トランザクションは、トランザクション内501のとおり、トランザクションID503、タイムスタンプ504、送付者名(ID)505、受取者名(ID)506、金額507、通貨種別508、期日509、又は決済方法510、特記事項511などを有することができる。
図6は、本願に係る情報処理システムの他の一形態におけるトランザクションに係るデータ構造である。トランザクション内601とトランザクション外602に記憶される一例として、各項目が図示されている。
図7は、本願に係る情報処理システムの他の一形態におけるトランザクションに係るデータ構造である。トランザクション内701とトランザクション外702に記憶される一例として、各項目が図示されている。
図8は、本願に係る情報処理システムの他の一形態におけるトランザクションに係るデータ構造である。トランザクション内801とトランザクション外802に記憶される一例として、各項目が図示されている。
次に、図5乃至図8等の種々のトランザクションに係るデータ構造を、本明細書で参照する場合の記載方法を説明する。
トランザクションは、債務を示し、トランザクションの生成は、債務者が債務を負担することを意味するため、トランザクションの生成は、債務を負担する債務者のみが生成できるもの(債務を負担する債務者の指示のみに基づいて生成できるもの)である。すなわち、トランザクションは、債務者又はこれに類する者の指示に基づいた場合にのみ、生成される。ここで、債務者又はこれに類する者であることを判断するために、成りすまし防止の技術を用いてもよい。
ブロックチェーンのフローは、周知のブロックチェーンシステムと同じであるが、種々の実装手段も存在することから、本願発明の一実施例として、以下にブロックチェーンシステムを簡単に説明する。ここでは、BCアプリの一部の一例を、図9を用いて以下で説明される。
Tデータ構成手段902は、Tデータを構成する機能を有する。例えば、Tデータ構成手段902は、Tデータに関する情報として、トランザクションID、タイムスタンプ、送付者名のID、受取者名のID、金額、通貨種別、期日、決済方法、などの情報を取得し、Tデータを構成することができる。当該情報は、BCアプリ内の記憶部に記録される。当該情報は、データベース内に記録されてもよい。
ブロック生成手段903は、ブロックを生成する機能を有する。ブロック生成手段903は、情報入力手段によって得られた情報に基づき、複数のトランザクションの情報を使用して、ブロックを生成する。ブロック生成手段903は、生成されたブロックを、ブロック確定手段904を有する他のBCアプリを有する情報処理装置に伝達してもよい。
ブロック確定手段904は、生成されたブロックを確定する機能を有する。これは、ネットワーク上のBCアプリ内のブロック生成手段903がブロックを生成することができるため、生成された各ブロックの候補の中から、一意的に順序が定まっているブロックチェーンにおける次に連結されるべきブロックを確定するために、ブロック確定手段904が、ブロックの順番を決定する。
例えば、BCアプリ又はBCアプリを実行する情報処理装置に優先順位をつけてもよいし、ネットワーク上に一つのトークンを発生させて、当該トークンを有しているBCアプリのブロックを優先させるという方法でもよい。また、演算部と記憶部が協働して、上述のナンスの値を変更し、記憶部に備えられたハッシュ関数を用いて規定の値になるまでハッシュ値を計算して、最初に規定の値のハッシュ値を見つけた情報処理装置のブロックを次のブロックと確定してもよい。
ブロック確定手段904が、ブロックを確定した後は、当該情報を他のBCアプリのブロック確定手段904に連絡してもよい。
本願発明の一実施例に係るブロックチェーンのフローチャートは、周知のブロックチェーンシステムと同じであるが、種々の実装手段も存在することから、本願発明の一実施例として、図10を用いて、以下にブロックチェーンシステムのフローチャートを簡単に説明する。
図11は、上記で述べたTデータとアプリデータのデータの地理的分布の一例を示す図である。図11においては、情報処理装置1101の数が、情報処理装置1102の数に比べて多く描かれている。
本願発明の一実施例に係るクライアントサーバ型システムにおいて、情報処理装置1101が、クライアントに相当し、情報処理装置1102が、サーバに相当する。
本願発明の一実施例に係る他のクラウドシステムにおいては、情報処理装置1101が、クラウド上の一の情報処理装置に相当し、情報処理装置1102が、クラウド上の他の情報処理装置に相当する。
また、各情報処理装置1101が備えるTデータは、完全に同じものでなくてもよい。例えば、各情報処理装置1101が備えるTデータは、ブロックが作成される過程においてTデータが同じでないという意味で、同じデータでない場合がある。但し、この意味では、過半数の情報処理装置1101は、同じTデータを備えるものである。また、各情報処理装置1101が備えるTデータは、ブロックチェーンの一部を省略などすることによって、同じTデータを備えなくてもよい。
元の取引を示すIDは、要するにトランザクションの根拠となる取引を特定するものである。債務者、債権者、金額、期日及び時期が分かれば、取引を特定できる。また、その他の取引に関する内容が異なるのであれば、特記事項でデータを保有することができるから、これらの情報に基づき、特定することができるものである。
さらに、原債務者を示す情報は、各トランザクションから、実際に前のトランザクションを辿ることによって、こちらも特定することができる。
本願発明の一実施例に係るシステムは、Tデータを任意に生成するようにしてもよい。Tデータは、債務に係る金額を、債権者に対して、支払うことに関するものであるから、債務者自身が資金を有する必要はない。特に、自己がコインを有している場合に限り他者に対してコインを提供できるビットコインと異なり、本願発明の一実施例に係るTデータは、自己が何らの権利を有していない場合にも生成できる。
なお、自由にTデータを生成できる利点は、以下の7章で述べるとおり、決済手段としての仕組みに多大な影響を与えるものである。
まず、当事者が、任意にトランザクションに係るデータを生成する場合を説明する。
例えば、IDがID1、債務者がA、債権者がB、金額がX、通貨が円、期日がD1の場合のTデータは、記載法によれば、次のとおり記載される。
4−2.債務センターによるトランザクションの生成
債務センターが、任意にトランザクションに係るデータを生成する場合を説明する。
ここで、債務センターは、DC(Debt Center)とする。例えば、IDがID1、債務者がA、債権者がB、金額がX、通貨が円、期日がD1の場合におけるTデータは、次のとおり記載される。
[ID:ID2、送付者:ID1、受取者:(B、X、円)、期日:D1]
ただし、債務センターが生成手段1205を適用して、トランザクションに係るデータを生成する場合においては、本願明細書の「原債務者」とは、債務者Aを指し、債務センターは原債務者ではない。後述する流通手段1505は、債務センターから生成されたTデータを流通する場合に限り、アプリデータ内のTデータに関する原債務者の情報を、上記の債務者Aに関する情報、すなわち、債務センターから生成されたTデータを最初に流通する場合の債務者に関する情報、で設定する。
Tデータ生成に関連する機能には、図12に示すとおり、生成取得手段1202、生成通信手段1203、生成記録手段1204、生成手段1205がある。Tデータ生成に係るBCアプリは、これらの一部又は全てを有することができる。
生成取得手段1202は、情報を取得できる機能を有する。前記取得する情報としては、Tデータに関する情報、又はアプリデータに関する情報などが挙げられる。
生成通信手段1203は、他のアプリの通信手段と通信をする機能を有する。
生成記録手段1204は、Tデータ又はアプリデータを記録する機能を有する。
生成手段1205は、債務に係るTデータを生成する手段を有する。3−5−1のTデータ構成手段902に対応するものであるが、ここではより具体的に述べる。
当該Tデータの設定は、Tデータ構造として、例えば図5乃至8で定められた各項目に合わせて、生成取得手段1202により取得された情報が設定される。
Tデータの生成に関連する機能は、上述ではBCアプリ内にあるものとして説明したが、アプリケーションアーキテクチャーに応じて、管理者アプリ又は利用者アプリ内に設定されてもよい。例えば、生成取得手段1202は、利用者の入力、アプリデータ、又は管理者アプリから情報を取得するため、その一部の機能が、利用者アプリ又は管理者アプリにあってもよい。生成手段1205を指示する機能としての一部が管理者アプリ又は利用者アプリにあってもよい。また、Tデータを記録する生成記録手段1204は、BCアプリ内にあるが、アプリデータを記録する生成記録手段1204は、BCアプリ又は管理者アプリに存在してもよい。管理者アプリがアプリデータを記録する場合は、3−4で述べた改ざん防止などのためのセキュリティ対策が取られてもよい。
ST1401において、生成取得手段1202は、Tデータに関する情報を取得する。
5−1.債務の流通の趣旨
複数の当事者が債権債務関係を有する場合、例えば、次のようなケースが考えられる。当事者であるA、B、Cにおいて、AがBに債務Xを負うとする。この段階で、本願発明に関わる一実施例を用いると、当該債務について、トランザクションに係るデータID1が生成されている。
([ID:ID1、送付者:A、受取者:(B、X)])。
すなわち、本願発明の一実施例に係るシステムにおける流通に関連する機能は、債務の取引を促進するという技術的効果を有する。
すなわち、本願発明の一実施例に係るシステムにおける流通に関連する機能の使用有無の選択肢を提供する機能により、関連する当事者の状況を考慮した上などで、債務の取引を促進するという技術的効果を有する。
[ID:ID2、送付者:ID1、受取者:(C、30)]
[ID:ID3、送付者:ID1、受取者:(B、70)]
において、Bが、Cに対して、債務30の金額で、ID1を流通させている。ID3では、債務100の金額のうち、流通に使用された債務30の金額の残りの債務70の金額に対して、自己であるBに対して、Tデータを生成している。
同様に、上記データ構造を用いた方法、端末、サーバ、情報処理装置、又はシステムは、かかる債務取引活動の円滑化を技術的に促進しえるものである。
Tデータの流通に関連する機能には、図15のとおり、流通原債務者確認手段1501、流通アプリデータ作成手段1502、流通生成手段1503、流通取得手段1504、流通手段1505、流通通信手段1506がある。流通生成手段1503、流通取得手段1504、流通通信手段1506は、それぞれ、生成手段1205、生成取得手段1202、生成通信手段1203で述べた類似の機能、すなわち、それぞれ、Tデータの生成機能、Tデータに関する情報の取得機能、他のアプリと情報を通信する機能を有する。
流通原債務者確認手段1501は、Tデータを流通させる場合に、Tデータの流通の可否を、確認する機能を持つ。
BCアプリが原債務者の情報を保有していれば、当該情報に基づき、流通原債務者確認手段1501が、当該原債務者の利用者アプリに対して、直接問い合わせる方式は、手続きが簡易である利点がある。
得に、管理者アプリが有するアプリデータに原債務者の情報がある場合は、流通原債務者確認手段1501は、当該アプリデータに基づき原債務者を特定し、原債務者に問い合わせてよい。
上述の流通原債務者確認手段1501は、流通されるTデータについて、原債務者の確認取得をサポートし、債務取引活動の円滑化を促進できる効果を有する。
流通アプリデータ作成手段1502は、Tデータの流通に伴うアプリデータを作成する機能を有する。
流通手段1505は、Tデータを流通しつつ、上述の各手段を、必要に応じて使用し、コントロールする機能を有する。
新しいTデータは、流通後の、原債務者と債権者の間の情報が、当該Tデータに設定される。具体的に設定される情報は、生成手段で述べたことと同様に、Tデータ構造に応じて、対応した情報が設定される。
ただし、流通においては、新しいTデータの送付者名として、流通されるTデータの情報が設定される。例えば、流通されるTデータの債権者に関する情報の一部が、新しいTデータの送付者名として設定される。また、流通されるTデータのID、当該Tデータを特定する情報、当該Tデータの一部、又は流通されるTデータの債権者に関する情報が、新しいTデータの送付者名として、設定されてもよい。
但し、原取引のIDは、流通に係る契約が存在しうるため、流通に係る契約の情報で、アップデートしてもよい。これにより、Tデータの情報から、流通に係る契約の情報にアクセスが容易となる。
例えば、図18は、2分割の例である。分割に伴い、Tデータに関するアプリデータがコピーされている。
なお、分割の場合において、流通アプリデータ作成手段1502は、分割の数分、アプリデータを複製してもよい。例えば、図18は、2分割の例である。分割に伴い、TデータのIDの履歴がコピーされている。
流通に関連する機能は、Tデータに関連の深い機能と、アプリデータに関連の深い機能、また利用者に関連の深い機能がある。そのため、当該機能がBCアプリと同じ情報処理装置に存在した場合、生成手段1205を有するBCアプリと高速に情報交換可能な利点がある。当該機能がアプリデータの存在する管理者アプリと同じ情報処理装置に存在する場合、アプリデータと高速に情報交換が可能な利点がある。当該機能が、利用者と直接情報交換を行う利用者アプリにある場合、利用者から新しい情報を取得する又は利用者から取得して保持された情報を利用できる利点がある。
債務の流通のフローを、図19を参照して、次に説明する。以下では、利用者アプリ内のTデータ流通確認手段が、管理者アプリ内のアプリデータに基づき、利用者アプリに問い合わせた手続きを、一例として、説明する。
債務には、期限があるものと期限がないものがあるが、商取引上で用いられる債務は、一般的には、契約時などに期限を特定し、当該期限の到来によって、債務が履行される。
債務の終了時には、1)更改(債務の生成)、2)銀行振り込みの処理、3)債権の放棄の選択肢がある。
ここで、更改とは、従前のTデータに代えて、新たなTデータを生成することである。
また、諸事情により、債権の放棄とすることもよい。
債務の終了に係る機能は、図20に示すとおり、相殺手段2001、更改手段2002、支払い準備手段2003、通信手段がある。通信手段は、他の通信手段と通信する機能を有し、上述と同様の機能を有する。
相殺手段2001は、二つのTデータの債務の金額を変更させる機能である。2つのTデータは、当該Tデータに係る債権者及び債務者の数の合計が2であればよい。同じ法人かつ同じ拠点又は支店であれば、1と数えてもよい。同じ法人であるが、拠点又は支店が異なる場合、これを1と数えるかどうかは、当事者が決定してもよい。2つのTデータに係る債務の金額は、同一である必要はない。
なお、本願明細書における統括会社とは、企業の親会社、地域拠点子会社、企業グループ内のインハウス銀行、銀行、銀行子会社、投資会社、郵便局、金融機関などを示す。
更改手段2002は、従前のTデータと新たなTデータの情報に基づき、新たなTデータを生成する。新たなTデータを生成する際は、生成手段1205を用いてもよい。従前のTデータの情報は、従前のTデータを特定する情報に基づいて取得できる。例えば、TデータIDやTデータに関する契約を特定する情報が挙げられる。
また、新たなTデータの情報は、新たに取得したTデータの情報でもよいし、Tデータの構成要素のうち、従前のTデータと比較して異なる部分のデータに基づき、新たなTデータの情報を構成してもよい。
支払い準備手段2003は、支払いのための準備を行う機能を有する。例えば、支払い準備手段2003は、Tデータに関連する契約の情報に基づいて、当該契約の支払いをするための金融機関処理用の資料を生成してもよい。また、支払い準備手段2003は、統括会社、他の当事者、又は他の関連会社との流動性賃借に関する資料を生成してもよい。当該支払い準備手段2003は、本願発明の一実施例に係るシステムのデータを、他のシステムと連携させる場合に、情報の流通を促進させる技術的意義を有する。
廃棄手段2004は、Tデータを廃棄する機能を有する。
廃棄手段2004は、Tデータに係る受取者として、廃棄を意図される情報を設定したTデータを生成してもよい。廃棄を意図される情報としては、本願発明の一実施例に係るシステムが廃棄として特定できればどのような情報であってもよく、例えば、廃棄アドレス、廃棄公開鍵、廃棄秘密鍵など、を設定してもよい。当該情報は、廃棄を意図されるTデータ内であればどこでもよく、例えば、受取者のデータ欄、金額欄、などに設定されてよい。また、廃棄手段2004が適用されて生成されたTデータは、当該情報が設定された以外のデータは、どのような情報が設定されても良い。
廃棄手段2004は、既存Tデータ内に設定された情報は変更され得ないことから、Tデータを現在存在する債務を示さないことを明確にするために、適用されてよい。ただし、廃棄手段2004をTデータに適用する代わり、又は、廃棄手段2004を適用することと合わせて、アプリデータ内の当該Tデータを特定するデータに、当該データが示す債務が有効ではないことを示す情報を設定してもよい。
廃棄手段2004は、流通手段1505、相殺手段2001、更改手段2002、支払い準備手段2003、又は廃棄手段2004などによって適用されてもよい。いずれの手段であっても、対象とされるTデータを廃棄する意図であれば、廃棄手段2004が適用されてよい。
債務の終了に関連する機能は、Tデータに関連の深い機能と、アプリデータに関連の深い機能、また利用者に関連の深い機能がある。そのため、当該機能がBCアプリと同じ情報処理装置に存在した場合、生成手段1205を有するBCアプリと高速に情報交換可能な利点がある。当該機能がアプリデータの存在する管理者アプリと同じ情報処理装置に存在する場合、アプリデータと高速に情報交換が可能な利点がある。当該機能が、利用者と直接情報交換を行う利用者アプリにある場合、利用者から新しい情報を取得する又は利用者から取得して保持された情報を利用できる利点がある。
但し、上記利点がないとしても、当該機能は、BCアプリと同じ情報処理装置内に存在してもよいし、管理者アプリと同じ情報処理装置内に存在してもよいし、利用者アプリと同じ情報処理装置内に存在してもよい。
6−2−1.相殺に関わるフロー例
次に、相殺に係るフローを、図23を用いて、説明する。
次に、更改のフローを、図24を用いて、説明する。
当事者間の債務の相殺において、3以上の当事者間で相殺する場合、相殺の間の関係が複雑になる。このような3以上の当事者間における相殺は、マルチラテラルネッティングとよばれ、その具体的な処理が複雑であるとされてきた。より具体的に述べれば、債務は、債務者と債権者が特定される2当事者間のものであるが、マルチラテラルネッティングによれば、各当事者の第三者に対する債務又は債権を計算式で計算するだけであることから、債務者又は債権者が不明となる問題があった。
7−1−1.実施例
図25は、マルチラテラルネッティングのプロセスを示す図である。この図では、当事者A、B、C、及びDが、マルチラテラルネッティングのグループとする。以下の、7−2及び7−3で述べる統括会社のないマルチラテラルネッティングにおいても同様である。
例えば、上記のID1は、以下の2つのTデータが発生する。
[ID:ID3、送付者:統括会社、受取者:(B、3)](Bと統括会社間)
[ID:ID6、送付者:統括会社、受取者:(B、2)](Bと統括会社間)
次に、統括会社がある場合のマルチラテラルネッティングのフローチャートを、図26を用いて、説明する。
図27は、統括会社を含むマルチラテラルネッティングの最終的な処理を示すフローチャートである。
また、図27の手法は、2者間のマルチラテラルネッティングにおいても適用できる。この場合も、統括会社はいないため、新債務証書への更改(更改手段2002が適用)、又は、銀行振り込みへの処理(支払い準備手段2003が適用)などの処理でもよい。
次に、統括会社のないマルチラテラルネッティングを説明する。本願に係る情報処理システムの一形態である統括会社のないマルチラテラルネッティングは、システム上、統括会社を介さない分、統括会社との関係で必要な手数料が不要であるという利点があるため、債務取引を促進できるシステムである。
本実施例は、図28を用いて、7−1の数値例と同じ債務関係を用いて説明する。すなわち、複数の当事者であるA、B、C及びDとの間の債務関係は、2801から2803までは、7−1で述べたことと同様に、処理が進む。但し、統括会社に代えて、仮親との間で、処理を進む。すなわち、トランザクションに係るデータは、ID1は、上述と同じであるが、ID2及びID3に代えて、次のID2’及びID3’の構成となる。ここで、仮親を当事者として特定又は参照する情報は、システム上仮親を示す任意の情報でよい。実在する当事者を示す情報でなくてよい。
[ID:ID2’、送付者:ID1、受取者:(仮親、3)](Aと仮親間)
[ID:ID3’、送付者:仮親、受取者:(B、3)](Bと仮親間)
また、当該Tデータは、当事者間のTデータは、仮親への債務が大きい順であって、かつ、仮親の有する債務が大きい順に、流通手段1505又は更改手段2002が適用されてもよい。
[ID:ID1、送付者:A、受取者:(仮親・2)]
[ID:ID2、送付者:B、受取者:(仮親・12)]
[ID:ID3、送付者:仮親、受取者:(D・9)]
[ID:ID4、送付者:仮親、受取者:(C・5)]
[ID:ID6、送付者:ID3、受取者:(廃棄アドレス・9)]
[ID:ID7、送付者:ID5、受取者:(C・3)]
[ID:ID8、送付者:ID4、受取者:(廃棄アドレス・3)(C・2)]
[ID:ID9、送付者:ID1、受取者:(C・2)]
[ID:ID10、送付者:ID8、受取者:(廃棄アドレス・2)]
また、仮親の当事者に対する債務額として、仮親−C間の5が受取側最大金額証書となる。
B−仮親間の3と、仮親−C間の5を比較すると、仮親−C間の5が大きいため、受取側最大金額証書が大きくなる。
また、仮親の当事者に対する債務額として、仮親−C間の2が受取側最大金額証書となる。
すなわち、ID8に対して、廃棄手段2004が適用され、ID10が作成される。
また、Cへの債務額3は、ID11のTデータで示されており、当該ID11は、ID5を流通させたものであり、そして当該ID5は、ID2を流通させたものであることから、当該ID2の送付者であるBが原債務者であることが分かる。
最後に、Cへの債務額2は、ID13のTデータで示されており、当該ID13は、ID1を流通させたものであることから、当該ID1の送付者であるAが原債務者であることが分かる。
次に、統括会社がなく、当事者の一人が親となるタイプのマルチラテラルネッティングを説明する。これは、上記と異なり、仮親を設けないため、計算ステップが短い利点がある。但し、当事者の一人が、親又は統括会社の役割を果すことから、他の当事者の支払い不能又は支払い延期のリスクを被る。
[ID:ID2、送付者:ID1、受取者:(A・10)]
[ID:ID3、送付者:A、受取者:(D・10)]
このようにして、親を当事者としないTデータに基づき、親及び当事者に係るTデータを生成する。
以下の8−1で説明すると、多数の企業グループが参加する本願発明の一実施例に係るシステムにおいては、各企業グループの親会社が、親となる場合がある。大規模な企業グループ同士が、決済システムを使用してマルチラテラルネッティングをする場合、親を誰にするかという問題が生じることもあるが、本願発明の一実施例に係るシステムの7−3で説明したマルチラテラルネッティングを使用して、親を定期的に変更することにより、このような親の設定に関する問題を、技術的に解決する。
次に、上述のフローチャート例を、図32を用いて説明する。
マルチラテラルネッティング及び2者間で相殺するバイラテラルネッティングの選択肢としては、図42が一例として挙げられる。Aにバイラテラルネッティングとマルチラテラルネッティングが挙げられ、Bに決済の処理方法が挙げられている。B1の統括会社との流動性賃借は、当事者と統括会社との間でTデータが作成されることとなる。B2の新債務証書へ更改は、新たにTデータが生成されることとなる。なお、図42では、決済予定日付と記載されているが、これは一例であり、決済予定日がなくてもよい。B3の銀行振り込みは、支払い準備手段2003を使用して、銀行処理などのための準備をすることでもよい。
また、グループEの行には、親として当事者Yが記録されている。これは、グループDのマルチラテラルネッティングにおいて、当事者Yが統括会社の役割を果すことを意味する。
更に、グループFの行には、統括会社として企業Bが記録されている。これは、グループFのマルチラテラルネッティングにおいて、企業Bが統括会社の役割を果すことを意味する。
マルチラテラルネッティングのグループは、上述のとおり、IDで設定されうるが、この点をより詳細に説明する。グループは、マルチラテラルネッティング(2当事者も含めれば、バイラテラルネッティングも含まれる)を実施可能な集団であり、本願発明の一実施例に係るシステムにおいては、IDを設定できることで、当事者を自由に設定できる。
5002は、別の物品又はサービスに関して、A2事業部、B2事業部とC2事業部が、マルチラテラルネッティングのグループを構成している例が開示されている。さらに、マルチラテラルネッティングの対象は、物品又はサービスに限られるものではなく、例えば、各社の財務部同士がマルチラテラルネッティングのグループに属して、財務関係の費目について、マルチラテラルネッティングを実施してもよい。
8−1.複数当事者間における債務処理の背景
債務関係を有する複数の当事者が、一定の関係を有している例を次に説明する。
例えば、図33は、独立した当事者A3301、B3302と、複数の組織の集合であるC3303、D3304及びE3305を示す。A、Bは、独立した法人であり、これらは単独である。他方、C及びDは、一定のグループを有する法人群である。C1が、Cグループの親会社であり、C2及びC3は子会社、C4及びC5は、孫会社である。また、法人内部においても、現実の経理処理は、地域的に分かれている場合もある。そこで、C4は、原法であるC4’と、支店であるC4’’を有してもよい。これらは海外拠点ともいえる。同様の構成を、法人Dにおいても、図示した。また、金融サービス会社Eも、法人がグループ会社を構成することと対応する構成を有してもよい。
8−2.複数当事者間のシステムの機能
上記で述べた生成手段1205、流通手段1505、更改手段2002、相殺手段2001、支払い準備手段2003、又は廃棄手段2004などの各手段が、本願発明の一実施例に係るシステムにおいて実行される。これらの各手段は、アプリケーションのトリガーによって実行されてもよい。そこで、管理者が利用するアプリケーション又は利用者が利用する利用者アプリケーションに関する機能、そして、かかる機能を利用する利用者アプリ又は管理者アプリの表示画面を説明する。当該機能は、図41に開示されたとおりである。
利用者アプリ又は管理者アプリは、関係する当事者をシステムに記録し、登録する機能を有してもよい。
フォーマット手段4101は、入力部を介して以前取得した情報又は他の情報源から取得した情報に基づいて、入力部の入力を受け付ける箇所に情報を表示するための情報を準備する機能を有する。
Tデータリスト表示手段4102は、所定の条件を備えるTデータリストを表示する機能を有する。
当該情報は、管理者アプリ内のアプリデータに基づいて表示されてもよいし、BCアプリ内のブロックチェーンに基づき取得された情報に基づいて表示してもよい。
アプリデータに当該情報が記録されている場合、当該情報を記録又は取得する技術は、周知のデータベースに係る技術を用いてもよい。
8−3−1.メイン画面例
図34は、利用者アプリの表示画面の一例である。表示画面を介して、取得手段が、債権者3401、債務者3402、支払い日3403、債務の金額3404、通貨3405、その他3406の関連情報を取得できるようになっている。
フォーマット手段4101は、債権者3401又は債務者3402の入力を受け付けることで、通貨3405に対して、特定の通貨、例えば「円」又は「ドル」を表示させてもよい。
まず、当事者AとBの取引により、他のシステム内において、Aの資産増加/買掛債務増加、Bの売掛債権増加/在庫減少との情報が記録される。これと前後して、Tデータ5101が生成される。
次に、当事者BとCが取引を行ったとする。そうすると、他のシステム内に、Bの資産増加/買掛債務増加が記録され、Cの売掛債権増加/在庫減少が記録される。そして、本願発明の一実施例に係るシステム内で、Tデータ5101を流通させて、Tデータ5102が生成されると、これと対応して(前後して)、他システムでは、まずAにおけるBあて買掛減少/Cあて金銭債務増加、BにおけるCあて買掛減少/Aあて売掛減少、CにおけるAあて金銭債権増加/Bあて売掛減少が処理される。特に、5105で示されているとおり、Tデータ5102が生成された後に、上記のAにおけるBあて買掛減少/Cあて金銭債務増加、BにおけるCあて買掛減少/Aあて売掛減少、CにおけるAあて金銭債権増加/Bあて売掛減少に関する情報が、3つの矢印で示されているとおり、本願発明の一実施例に係るシステムから当該他のシステムに対して通知され、当該他のシステムにおいて当該処理が実行されるよう構成してよい。なお、ここでの法律上の構成は、受領者Bは送付者Aの債務を免除し、受領者Bが送付者Bとなり、Aは、次の受領者Cに対するBの債務を引き受けとなる。
また、次に、当事者CとDが取引を行ったとする。そうすると、同様に、他のシステム内に、Cの資産増加/買掛債務増加、Dの売掛債権増加/在庫減少が記録される。本願発明の一実施例に係るシステム内で、Tデータ5102を流通させてTデータ5103が生成されると、これと対応して(前後して)、AにおけるCあて金銭債務減少/Dあて金銭債務増加、CにおけるDあて買掛減少/Aあて金銭債権減少、DにおけるAあて金銭債権増加/Cあて売掛減少が処理される。特に、5106で示されているとおり、Tデータ5103が生成された後に、上記のAにおけるCあて金銭債務減少/Dあて金銭債務増加、CにおけるDあて買掛減少/Aあて金銭債権減少、DにおけるAあて金銭債権増加/Cあて売掛減少に関する情報が、3つの矢印で示されているとおり、本願発明の一実施例に係るシステムから当該他のシステムに対して通知され、当該他のシステムにおいて当該処理が実行されるよう構成してよい。なお、ここでの法律上の構成は、受領者Cは送付者Bの債務を免除し、受領者Cが送付者Cになり、Aは、次の受領者Dに対するCの債務を引き受けとなる。
図35は、Tデータ検索表示画面の一例である。
Tデータ検索表示画面は、過去のTデータリスト3411に代えて、Tデータを流通させる場合における流通対象となるTデータに係る情報を表示する機能を有する。また、Tデータ検索表示画面は、過去のTデータリスト3412に代えて、Tデータを更改する場合における当該更改対象となるTデータに係る情報を表示する機能を有する。
図36は、相殺画面の一例である。相殺画面は、相殺されるTデータに係る情報を表示する機能を有する。相殺画面を介して、相殺手段2001に情報が伝達されてもよい。また、相殺表示手段は、相殺後の金額、及び当該金額の債務に関する情報、例えば、債権者、債務者、支払い日、通貨などを、支払い準備手段2003に伝達してもよい。
図37は、図36と類似であるが、マルチラテラルネッティング画面の一例である。
図36と異なる箇所は、ネッティンググループ3701である。ここで、ネッティンググループを特定することができる。また、マルチラテラルネッティングの実行3705が異なる。その他、ネッティングの対象とするTデータリストの特定3702、処理後金額3703、そして対応リスト3704は、相殺画面と同様である。また、当該入力された情報が、記憶などされることも、図36又は図34の画面と同様である。
8−4−1.監視通知手段4103
監視通知手段4103は、Tデータに関連する支払い日を監視し、所定の要件を満たすTデータに関して、関係者に通知する機能を有する。監視通知手段4103は、Tデータに関連する支払い日として、ブロックチェーン内のTデータの支払い日を定期的に監視してもよいし、アプリデータに記憶されたTデータの支払い日を定期的に監視してもよい。当該定期的な監視に代えて又は加えて、利用者アプリから要求があった段階で、監視してもよい。
図38を用いて、監視通知のフローチャート例を説明する。
ST3801において、予め管理者アプリのアプリデータに、監視を希望する利用者アプリ、監視時期、及び監視対象が登録されている。監視時期は、毎日0時、毎週月曜日の0時、毎月1日の0時などが挙げられる。監視時期は複数規定されていてもよい。また、監視対象は、監視通知手段4103が対応可能な、監視の対象となる要件を定める。これらは、図39にあるようにテーブルが、アプリデータとして記録されていてもよい。なお、上述の他に全ての基本フォーマットとして、一定時期に全利用者アプリに対して監視結果を報告するようなシステムでもよい。
利用者アプリが、監視対象に係る条件を記憶し、管理者アプリに通知してもよい。この場合、利用者アプリが、監視時期になった場合に、監視対象を、管理者アプリに伝達し、これに対応する形で、管理者アプリが、監視対象を検索することとなる。なお、監視対象がTデータの場合は、BCアプリが監視対象を検索してもよい。図40は、利用者アプリが監視時期に管理者アプリに通知する一例である。
8−5−1.特定時期の減少
現存する債務を示すTデータの数は、減少することもある。例えば、相殺手段2001、更改手段2002、支払い準備手段2003又は廃棄手段2004がTデータに適用された場合などである。
また、現存する債務を示すTデータの債務金額に係るデータの合計数は、減少することもある。例えば、相殺手段2001、廃棄手段2004などがTデータに適用された場合等である。
マルチラテラルネッティングにおいては、Tデータの個数の推移について、次のような特徴がある。ここでは、M人の当事者から構成されるマルチラテラルネッティングにおいて、当該当事者間の契約・債務を示すN個のTデータが存在するとする。また、ここでは、Tデータの廃棄のためだけに必要とされるTデータの個数、すなわち廃棄手段2004によって生成されるTデータの個数は考えないものとする。
この場合、統括会社は、マルチラテラルネッティングの当事者ではないとする(統括会社がマルチラテラルネッティングの当事者の場合は、後述の親のケースである。)。N個の元の各Tデータに対して、当該Tデータを引用することで新たに生成されるTデータがN個と、当該元の各Tデータに対する当事者と統括会社間の新たなN個のTデータが生成される。さらに各当事者と統括会社の間の債務が複数ある場合、必要があれば、更改する。例えば、統括会社とM人の当事者全てとの間に複数の債務が存在しかつこれらを更改する場合、新たに更改後のM個のデータが必要となる。そのため、新たなTデータの生成個数は、2N+M個となる。また、この場合、廃棄されるTデータは、最初のN個のTデータ及び途中に生成される2N個のTデータが不要となるから、3N個のTデータが廃棄される。他方、統括会社とM人の当事者全てとの間の債務が、全て一つの債務であれば、更改は不要である。よって、この過程では、2N個の新たなTデータが生成される。また、最後の更改によって廃棄されるTデータがないため、3N−M個が廃棄される。
以上の検討により、統括会社が存在するマルチラテラルネッティングでは、3N−M乃至3N個のデータが廃棄される。また、2N乃至2N+M個のTデータが新たに生成される。
この場合、仮親との間のTデータの生成及び廃棄では、上記の計算と同じである。ここから、仮親を除く過程となるが、この場合、各当事者と仮親との間のTデータの債務金額の大小関係に基づき、例えば図29のプロセスに基づいてTデータの生成及び廃棄がされる。そこでTデータの最小の生成個数及び最小の廃棄個数を計算すると、仮親が存在するマルチラテラルネッティング(7−2)の場合、少なくとも3N−M個のデータが廃棄され、少なくとも2N個のTデータが新たに生成される。
統括会社となる当事者を、契約の当事者としない契約における債務を示すTデータの個数をN’個とする。そうすると、このN’を上述のNと同視して、まず、2N’個のTデータが生成され、上記と同様に当事者間の債務の個数が単数であるか又は複数であるかに応じて更改の有無が判断されるから、最大M−1個の更改がされる。よって、2N’乃至2N’+M−1個のTデータが生成される。また、廃棄されるTデータの個数も、上述と同じように考えて、3N’―M乃至3N’個のTデータが廃棄される。
また、本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能なものである。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
11 バス
12 演算部
13 記憶部
14 入力部
15 表示部
16 通信IF
10 情報処理装置
20 ネットワーク
30 情報処理装置
31 バス
32 演算部
33 記憶部
34 入力部
35 表示部
36 通信IF
40 ブロックチェーンのシステム
41A乃至43A ブロックヘッディング
41B乃至43B ブロックボディ
41B1乃至41BN トランザクション
501 トランザクション内
502 トランザクション外
503 トランザクションID
504 タイムスタンプ
505 送付者名(ID)
506 受取者名(ID)
507 金額
508 通貨種別
509 期日(受取日、決済予定日等)
510 決済方法
511 特記事項
512 原取引ID
513 トランザクションIDの履歴
514 原債務者
515 通貨種別
516 決済方法
902 Tデータ構成手段
903 ブロック生成手段
904 ブロック確定手段
1202 生成取得手段
1203 生成通信手段
1204 生成記録手段
1205 生成手段
1501 流通原債務者確認手段
1502 流通アプリデータ作成手段
1503 流通生成手段
1504 流通取得手段
1505 流通手段
1506 流通通信手段
1600 新Tデータ
1601 元Tデータ
1602 免除債務者
1603 原債務者
1604 関連契約
1605 債務の終了
2001 相殺手段
2002 更改手段
2003 支払い準備手段
2004 廃棄手段
2005 通信手段
4100 セットアップ手段
4101 フォーマット手段
4102 Tデータリスト表示手段
4103 監視通知手段
4104 通信手段
Claims (24)
- 金額を示すデータと、受取者を示すデータと、を取得する取得部と、
少なくとも、前記金額を示すデータと、前記受取者を示すデータと、を備えたデータ構造を用いてトランザクションデータを生成して記憶部に記憶するトランザクションデータ生成部と、
生成された前記トランザクションデータを含むブロックを生成する生成部と、
生成された前記ブロックを、前記ブロックを生成した第1情報処理装置とは異なる第2情報処理装置に送信する送信部と、
を備えるブロックチェーンを用いたトランザクションシステムであって、
前記取得部は、前記金額を示すデータとして第1当事者が第2当事者に負う債務に係る金額を示す第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者を示す第2当事者データと、を取得し、
また、前記取得部は、前記受取者を示すデータとしてマルチラテラルネッティングの当事者以外の第三者を示す第三者データを取得し、
前記トランザクションデータ生成部は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者データと、を備えた第1トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、記憶部から取得された前記第1トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、及び前記第1トランザクションデータを特定するデータ又は前記第1トランザクションデータの一部を特定するデータと、を備えた第2トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする、トランザクションシステム。 - 前記取得部は、前記金額を示すデータとして第3当事者が前記第1当事者に負う債務に係る金額を示す第3債務金額データを取得し、
前記トランザクションデータ生成部は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第3トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、記憶部から取得された前記第3トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者を示す前記第1当事者データと、を備えるが、前記第3トランザクションデータを特定するデータ又は前記第3トランザクションデータの一部を特定するデータとを含まない、第4トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、
記憶部から取得された前記第1債務金額データが記憶部から取得された前記第3債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データから前記第3債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、を備えた第5トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
記憶部から取得された前記第3債務金額データが記憶部から取得された前記第1債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データから前記第1債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第6トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする請求項1に記載のトランザクションシステム。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に債務証書を発行することで提供する報償であることを特徴とする、
請求項1又は2に記載のトランザクションシステム。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に提供する物品又はサービスの対価として使用されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のトランザクションシステム。 - 前記トランザクションシステムは、記憶装置を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトランザクションシステム。
- 前記トランザクションシステムは、演算装置を有することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のトランザクションシステム。
- コンピュータを、
金額を示すデータと、受取者を示すデータと、を取得する取得手段、
少なくとも、前記金額を示すデータと、前記受取者を示すデータと、を備えたデータ構造を用いてトランザクションデータを生成して記憶部に記憶するトランザクションデータ生成手段、
生成された前記トランザクションデータを含むブロックを生成する手段、
生成された前記ブロックを、前記ブロックを生成した第1情報処理装置とは異なる第2情報処理装置に送信する送信手段、
として動作させることを特徴とする、ブロックチェーンを用いたプログラムであって、
前記取得手段は、前記金額を示すデータとして第1当事者が第2当事者に負う債務に係る金額を示す第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者を示す第2当事者データと、を取得し、
また、前記取得手段は、前記受取者を示すデータとしてマルチラテラルネッティングの当事者以外の第三者を示す第三者データを取得し、
前記トランザクションデータ生成手段は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者データと、を備えた第1トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成手段は、記憶部から取得された前記第1トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、及び前記第1トランザクションデータを特定するデータ又は前記第1トランザクションデータの一部を特定するデータと、を備えた第2トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする、プログラム。 - 前記取得手段は、前記金額を示すデータとして第3当事者が前記第1当事者に負う債務に係る金額を示す第3債務金額データを取得し、
前記トランザクションデータ生成手段は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第3トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成手段は、記憶部から取得された前記第3トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者を示す前記第1当事者データと、を備えるが、前記第3トランザクションデータを特定するデータ又は前記第3トランザクションデータの一部を特定するデータとを含まない、第4トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成手段は、
記憶部から取得された前記第1債務金額データが記憶部から取得された前記第3債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データから前記第3債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、を備えた第5トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
記憶部から取得された前記第3債務金額データが記憶部から取得された前記第1債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データから前記第1債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第6トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする請求項7に記載のプログラム。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に債務証書を発行することで提供する報償であることを特徴とする、
請求項7又は8に記載のプログラム。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に提供する物品又はサービスの対価として使用されることを特徴とする、請求項7又は8に記載のプログラム。 - 前記コンピュータは、記憶装置を有することを特徴とする、請求項7乃至10のいずれか一項に記載のプログラム。
- 前記コンピュータは、演算装置を有することを特徴とする、請求項7乃至11のいずれか一項に記載のプログラム。
- コンピュータが、金額を示すデータと、受取者を示すデータと、を取得する取得ステップと、
コンピュータが、少なくとも、前記金額を示すデータと、前記受取者を示すデータと、を備えたデータ構造を用いてトランザクションデータを生成して記憶部に記憶するトランザクションデータ生成ステップと、
コンピュータが、生成された前記トランザクションデータを含むブロックを生成するステップと、
コンピュータが、生成された前記ブロックを、前記ブロックを生成した第1情報処理装置とは異なる第2情報処理装置に送信する送信ステップと、
を含む、ブロックチェーンを用いた方法であって、
前記取得ステップは、前記金額を示すデータとして第1当事者が第2当事者に負う債務に係る金額を示す第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者を示す第2当事者データと、を取得するステップを含み、
また、前記取得するステップは、前記受取者を示すデータとしてマルチラテラルネッティングの当事者以外の第三者を示す第三者データを取得するステップを含み、
前記トランザクションデータ生成ステップは、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者データと、を備えた第1トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含み、
前記トランザクションデータ生成ステップは、記憶部から取得された前記第1トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、及び前記第1トランザクションデータを特定するデータ又は前記第1トランザクションデータの一部を特定するデータと、を備えた第2トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含む、
ことを特徴とする、方法。 - 前記取得ステップは、前記金額を示すデータとして第3当事者が前記第1当事者に負う債務に係る金額を示す第3債務金額データを取得するステップを含み、
前記トランザクションデータ生成ステップは、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第3トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含み、
前記トランザクションデータ生成ステップは、記憶部から取得された前記第3トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者を示す前記第1当事者データと、を備えるが、前記第3トランザクションデータを特定するデータ又は前記第3トランザクションデータの一部を特定するデータとを含まない、第4トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含み、
前記トランザクションデータ生成ステップは、
記憶部から取得された前記第1債務金額データが記憶部から取得された前記第3債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データから前記第3債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、を備えた第5トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含み、
記憶部から取得された前記第3債務金額データが記憶部から取得された前記第1債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データから前記第1債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第6トランザクションデータを生成して記憶部に記憶するステップを含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に債務証書を発行することで提供する報償であることを特徴とする、
請求項13又は14に記載の方法。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に提供する物品又はサービスの対価として使用されることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。 - 前記コンピュータは、記憶装置を有することを特徴とする、請求項13乃至16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コンピュータは、演算装置を有することを特徴とする、請求項13乃至17のいずれか一項に記載の方法。
- 金額を示すデータと、受取者を示すデータと、を取得する取得部と、
少なくとも、前記金額を示すデータと、前記受取者を示すデータと、を備えたデータ構造を用いてトランザクションデータを生成して記憶部に記憶するトランザクションデータ生成部と、
生成された前記トランザクションデータを含むブロックを生成する生成部と、
を備えるブロックチェーンを用いたトランザクションを行う情報処理装置であって、
前記取得部は、前記金額を示すデータとして第1当事者が第2当事者に負う債務に係る金額を示す第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者を示す第2当事者データと、を取得し、
また、前記取得部は、前記受取者を示すデータとしてマルチラテラルネッティングの当事者以外の第三者を示す第三者データを取得し、
前記トランザクションデータ生成部は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第2当事者データと、を備えた第1トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、記憶部から取得された前記第1トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、及び前記第1トランザクションデータを特定するデータ又は前記第1トランザクションデータの一部を特定するデータと、を備えた第2トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする、情報処理装置。 - 前記取得部は、前記金額を示すデータとして第3当事者が前記第1当事者に負う債務に係る金額を示す第3債務金額データを取得し、
前記トランザクションデータ生成部は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第3トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、記憶部から取得された前記第3トランザクションデータを用いて、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データと、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者を示す前記第1当事者データと、を備えるが、前記第3トランザクションデータを特定するデータ又は前記第3トランザクションデータの一部を特定するデータとを含まない、第4トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
前記トランザクションデータ生成部は、
記憶部から取得された前記第1債務金額データが記憶部から取得された前記第3債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第1債務金額データから前記第3債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第三者データと、を備えた第5トランザクションデータを生成して記憶部に記憶し、
記憶部から取得された前記第3債務金額データが記憶部から取得された前記第1債務金額データよりも大きい場合は、前記金額を示すデータとして前記第3債務金額データから前記第1債務金額データを減算した差額と、前記受取者を示すデータとして前記第1当事者データと、を備えた第6トランザクションデータを生成して記憶部に記憶する、
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に債務証書を発行することで提供する報償であることを特徴とする、
請求項19又は20に記載の情報処理装置。 - 前記第1当事者が、会社であり、
前記第2当事者が、前記会社の従業員であり、
前記第1債務金額は、前記会社が前記従業員に提供する物品又はサービスの対価として使用されることを特徴とする、請求項19又は20に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、記憶装置を有することを特徴とする、請求項19乃至22のいずれか一項に記載の情報処理装置。
- 前記情報処理装置は、演算装置を有することを特徴とする、請求項19乃至23のいずれか一項に記載の情報処理装置。
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-
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WO2014041642A1 (ja) * | 2012-09-12 | 2014-03-20 | 株式会社 日立製作所 | 決済業務支援システムおよび決済業務支援方法 |
Non-Patent Citations (1)
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長野 裕史: "デジタルが導く金融イノベーション −FinTech & Beyond−", 日立評論, vol. 第98巻 第9号, JPN6017036866, 1 September 2016 (2016-09-01), JP, pages 23〜26 * |
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