JP6296291B2 - 会話音声レベル通知システム及び会話音声レベル通知方法 - Google Patents
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Description
このため、作業者が上述した会話音声によって執務に集中できず、執務の効率が低下する場合がある。その結果、生産性を低下させる阻害要因になる。
また、作業者本人が電話あるいは打ち合わせなどにおいて会話を行っている場合、近くの席や隣接した打ち合わせスペースからの他の作業者の無関係な音声は、上記作業者本人の会話の阻害要因となる。
また、複数の作業者の各々の相互作用により、お互いの会話音声の声が無意識に徐々に大きくなっていく。この結果、多くの作業者が他の作業者より大きな声で会話を行おうとするため、オフィス空間全体の喧騒化につながってしまう。
サウンドマスクを応用し、他人の会話音声を会話の内容が判別できないように、マスキング音を重畳する音響出力装置が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、作業者Aと作業者Bとの各々が無関係にそれぞれ他の作業者と会話を行っている場合、作業者Aの会話音声に対するマスキング音が作業者Bの会話の阻害要因となる。この阻害要因のため、作業者Bはより大きな会話音声で会話することになり、結果的にオフィス空間が喧騒化してしまう。
図1は、本実施形態による会話音声レベル通知システム1の構成を示すブロック図である。本実施形態においては、オフィス空間に配置された領域である席S_1から席S_9までの作業者の音声のレベルを制御する構成を例として説明するが、打ち合わせブース(打ち合わせスペース)でも同様に構成することができる。
会話音声レベル通知システム1は、会話音声レベル通知装置11と、席S_1から席S_9の各席に配置されている通知装置21から通知装置29と、在席検知センサ31から在席検知センサ39と、音声センサ41から音声センサ49とから構成されている。
音声入力部111は、音声センサ41から音声センサ49の各々より供給される音声レベルの情報を、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルに書き込んで記憶させる。
在席検知部112は、在席検知センサ31から在席検知センサ39の各々より供給される在席しているか否かの情報を、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルに書き込んで記憶させる。
在席検知部112は、在席検知センサ31から在席検知センサ39の各々より供給される在席しているか否かを示す在席有無情報を、音声・在席データ記憶部116における音声・在席データテーブルの在席有無情報の欄に書き込んで記憶させる。
(1)式において、Lpは予測点での音圧レベル(dB)であり、Lwは会話音声のパワーレベル(dB)であり、rは話者(作業者)の場所(領域)から予測点(他の作業者の存在する領域)までの距離(m)であり、Rは室定数(R=Sα/1−α))であり、Sは部屋(オフィス空間)の表面積(m2)であり、αは室(オフィス空間)の平均吸音率である。ここで、αは式においてはαバー(αの上部に−)で示されている。また、(2)式において、Lは計測された会話音声の音声レベル(音圧レベル、dB)であり、dは話者(作業者)から会話センサ(音声センサ)までの距離(m)である。
また、音声予測部113は、距離記憶部118から表面積S及び平均吸音率αを読み出し、読み出した表面積S及び平均吸音率αを「R=Sα/(1−α)」の式に代入することにより室常数Rを求める。
そして、音声予測部113は、算出した強度レベルLW及び室常数Rと、距離記憶部118の距離テーブルから読み出した距離r(m)とを(1)式に代入して、伝搬予測の結果として、他の席における会話音声の予測音声レベルLpを算出する。
図4の伝搬予測データテーブルにおいては、領域識別番号と、予測音声レベルと、音声レベル比較結果とが対応付けられて記憶されている。予測音声レベルの欄には、領域識別番号に対応した席における会話音声が他の席に伝搬した際の音声レベルを予測した予測音声レベルのなかで最も高い予測音声レベルが抽出されて書き込まれている。例えば、図4の伝搬予測データテーブルにおける席S_1の予測音声レベルの欄には、席S_1の作業者の発生した会話音声から求めた席S_2から席S_9の各々における予測音声レベルのなかで最も高い予測音声レベルが書き込まれる。図4における伝搬予測データテーブルの席S_2から席S_9の各々の予測音声レベルの欄も同様に、それぞれ他の席の予測音声レベルのなかで最も高い予測音声レベルが書き込まれる。また、音声レベル比較結果の欄には、予測音声レベルの欄に記載された他の席における予測音声レベルが予め設定された閾値以上となっている場合に、「警告レベル」が記憶され、一方予測音声レベルの欄に記載された他の席における予測音声レベルが上記閾値未満である場合「非警告レベル」が記憶されている。
ここで、音声予測部113は、予測音声レベルの算出を行う際、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルを参照して、2箇所以上の領域で作業者が在席している際、それぞれ在席している領域同士の席に対する会話音声の予測音声レベルのみの算出を行うようにしても良い。
音声判定部114は、音声予測部113から領域識別番号の席毎に供給される、各席の各々の会話音声から求めた他の席における予測音声レベルの中で最も高い予測音声レベルを抽出する。そして、音声判定部114は、領域識別番号席毎に、席毎の会話音声から求めた他の席における最も高い予測音声レベルを、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測テーブルの予測音声レベルの欄に書き込んで記憶させる。
すなわち、他の席に作業者が在席していなければ(不在であれば)、その席に対する音声レベルを考慮する必要がないためである。
音声通知部115は、例えば、通知装置が表示装置である場合、「他の人の迷惑となるため、もう少し会話の声を小さくして下さい」などの表示を行い、予測音声レベルと閾値とを並べて表示し、会話における音声の抑制を通知するように構成されている。表示装置の場合、席におかれているパーソナルコンピュータに接続されている表示装置を用いる構成でも良い。
この場合、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測テーブルには、注意レベルの欄を新たに設定する。そして、音声判定部114は、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測テーブルにおいて、注意レベルとなった席に対応する領域識別番号の音声レベル比較結果(注意レベル)に対し、「注意レベル」を書き込んで記憶させる。
音声判定部114は、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測テーブルにおいて、警告レベルとなった席に対応する領域識別番号の音声レベル比較結果(警告レベル)に対し、「警告レベル」を書き込んで記憶させる。また、音声判定部114は、音声予測部113から供給される予測音声レベルが注意閾値未満の場合、音声レベル比較結果(注意レベル)及び音声レベル比較結果(警告レベル)の各々に対し、それぞれ「非注意レベル」、「非警告レベル」を書き込んで記憶させる。また、音声判定部114は、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測テーブル「警告レベル」が示された領域識別番号における音声レベル比較結果(注意レベル)に対し、「非注意レベル」を書き込む。
この場合、音声通知部115は、予測音声レベルが「注意レベル」及び「警告レベル」のいずれでもない場合、黄色及び赤色のLEDを消灯させた状態で、青色のLEDを点灯させる。また、音声通知部115は、予測音声レベルが「注意レベル」である場合、青色及び赤色のLEDを消灯させた状態で、黄色のLEDを点灯させる。音声通知部115は、予測音声レベルが「警告レベル」である場合、青色及び黄色のLEDを消灯させた状態で、赤色のLEDを点灯させる。
また、通知レベルに「注意レベル」及び「警告レベル」の複数の段階がある場合、音声通知部115は、レベル毎に点灯/消灯(あるいは照明の照度を変化させる)を行う周期の周波数を変更し、作業者に通知するように構成しても良い。
音声入力部112は、所定の周期が経過すると、席S_1から席S_9の各々から、音声センサ41から音声センサ49それぞれの出力する会話音声の音声レベルデータを、順次入力する。
そして、音声入力部112は、入力した音声センサ41から音声センサ49それぞれの音声レベルデータを、席の領域識別情報に対応させ、順次、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルの音声レベルデータの欄に書き込んで記憶させる。
次に、在席検知部111は、音声入力部112が音声レベルデータを入力したのと同一の周期にて、在席検知センサ31から在席検知センサ39それぞれの出力する在席有無情報(在席あるいは不在のいずれかを示す情報)を、順次入力する。
そして、在席検知部111は、入力した在席検知センサ31から在席検知センサ39それぞれの在席有無情報を、席の領域識別情報に対応させ、順次、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルの在席有無情報の欄に書き込んで記憶させる。
このとき、在席検知部111は、音声・在席データテーブルにおいて、作業者が在席している席が無い場合、あるいは作業者が在席している席が1個のみである場合、他の作業者に対して会話音声が影響を与えることが無いとして、処理をステップF6へ進める。
一方、在席検知部111は、音声・在席データテーブルにおいて、作業者が在席している席が2個以上の場合、他の作業者に対して会話音声が影響を与えるとして、処理をステップF3へ進める。
次に、音声予測部113は、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルを参照し、在席である領域識別情報の席を抽出する。ここで音声予測部113は、席S_1及び席S_6が在席であることを抽出する。
そして、音声予測部113は、在席である席S_1及び席S_6の各々を基準として、音声予測を行う。
また、音声予測部113は、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルから席S_1の音声レベルデータを読み出す。
そして、音声予測部113は、読み出した距離rのデータと席S_1の音声レベルデータとから、(1)式及び(2)式の各々を用い、席S_1の作業者における会話音声の伝搬予測を行い、席S_6における予測音声データを算出する。音声予測部113は、予測音声データを、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測データテーブルの席S_1の予測音声レベルの欄に書き込んで記憶させる。
音声予測部113は、音声・在席データ記憶部116の音声・在席データテーブルから席S_6の音声レベルデータを読み出す。
そして、音声予測部113は、読み出した距離rのデータと席S_6の音声レベルデータとから、(1)式及び(2)式の各々を用い、席S_1の作業者における会話音声の伝搬予測を行い、席S_1における予測音声データを算出する。音声予測部113は、予測音声データを、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測データテーブルの席S_6の予測音声レベルの欄に書き込んで記憶させる。
音声判定部114は、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測データテーブルを参照して、予測音声レベルが閾値を超えているか否かの判定を行う。
そして、音声判定部114は、席S_1における会話音声の席S_6における予測音声レベルが閾値を超えている場合、伝搬予測データテーブルにおける席S_1の領域識別情報に対応する音声レベル比較結果の欄に「警告レベル」を書き込み記憶させる。一方、音声判定部114は、席S_1における会話音声の席S_6における予測音声レベルが閾値を超えていない場合、伝搬予測データテーブルにおける席S_1の領域識別情報に対応する音声レベル比較結果の欄に「非警告レベル」を書き込み記憶させる。
そして、音声判定部114は、処理をステップF5へ進める。
音声通知部115は、伝搬予測データ記憶部117の伝搬予測データテーブルを参照して、席S_1及び席S_6のいずれかあるいは双方の領域識別番号に対応する予測音声レベルが閾値以上である領域識別番号を抽出する。
そして、音声通知部115は、抽出した領域識別番号の席に対応する通知装置(通知装置21及び通知装置26いずれか、あるいは双方)に対して、会話音声の音声レベルを抑制することを示す情報を通知し、処理をステップF1へ進める。
音声通知部115は、会話音声の音声レベルを抑制することを示す情報をいずれの領域に対しても通知せず、処理をステップF1へ進める。
また、本実施形態によれば、同一のオフィス空間においてそれぞれ異なる場所で電話している作業者あるいは会話しているグループ同士の各々の音声のレベルの上昇を、それぞれ閾値を超えた場合に警告して抑制するため、相互作用により互いの音声が次第に大きくなる現象を防止することができる効果がある。
また、本実施形態は、位置検知型設備制御システムと連動することにより、他の作業者の在席する領域に対してのみ、会話音声の伝搬予測と評価を行うことができる。したがって、本実施形態によれば、作業者が不在の領域において、会話音声の予測と評価を行わずに不必要な通知を避けることで、警告などの通知の有効性を確保すると共に、会話をしている作業者に対して不必要な不快感を与えることを防止する効果がある。
したがって、本発明によれば、上述したようにオフィス空間の静音化が実現するため、このオフィスで就業する高齢者の会話の聞き取り難さを低減させ、高齢の作業員の聞き取りにくいというストレスを低減させ、高齢の作業員の生産性を向上させることが可能となる。
また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
11 会話音声レベル通知装置
21,22,23,24,25,26,27,28,29 通知装置
31,32,33,34,35,36,37,38,39 在席検知センサ
41,42,43,44,45,46,47,48,49 音声センサ
111 在席検知部
112 音声入力部
113 音声予測部
114 音声判定部
115 音声通知部
116 音声・在席データ記憶部
117 伝搬予測データ記憶部
118 距離記憶部
Claims (4)
- 作業者の席あるいは作業者が打ち合わせを行う打ち合わせスペースである領域毎に配置された在席検知センサと、
前記領域毎に配置された音声センサと、
前記在席検知センサの出力により、前記領域における前記作業者の在席の有無を検出する在席検知部と、
前記領域に配置された前記音声センサから作業者の音声データを入力する音声入力部と、
前記作業者の在席している前記領域の各々における前記音声データから、音声が伝搬した際の、他の作業者が在席している他の領域における音声強度を、前記領域と他の領域とが配置された距離に基づき予測する音声予測部と、
前記音声強度が予め設定された閾値を超えたか否かの判定を行う音声判定部と、
前記音声強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記領域毎に設けられた通知装置によって、その音声強度のレベル及び/または前記音声強度の抑制を通知させる音声通知部と
を備えることを特徴とする会話音声レベル通知システム。 - 前記通知装置は前記会話音声レベル通知システムに接続されたパーソナルコンピュータであり、
前記音声通知部が、当該パーソナルコンピュータの表示画面に対し、前記音声強度のレベル及び/または前記音声強度の抑制を通知させることを特徴とする請求項1に記載の会話音声レベル通知システム。 - 前記閾値が複数段階に設けられており、前記音声強度がそれぞれの段階を超える毎に、異なった通知を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の会話音声レベル通知システム。
- 在席検知部が、作業者の席あるいは作業者が打ち合わせを行う打ち合わせスペースである領域毎に配置された在席検知センサの出力により、前記領域における前記作業者の在席の有無を検出する在席検知過程と、
音声入力部が前記領域に配置された音声センサから作業者の音声データを入力する音声入力過程と、
音声予測部が、前記作業者の在席している前記領域の各々における前記音声データから、音声が伝搬した際の、他の作業者が在席している他の領域における音声強度を、前記領域と他の領域とが配置された距離に基づき予測する音声予測過程と、
音声判定部が、前記音声強度が予め設定された閾値を超えたか否かの判定を行う音声判定過程と、
音声通知部が、前記音声強度が予め設定された閾値を超えた場合、前記領域毎に設けられた通知装置によって、その音声強度のレベル及び/または前記音声強度の抑制を通知させる音声通知過程と
を含むことを特徴とする会話音声レベル通知方法。
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