JP6285247B2 - ハニカム構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。更に詳しくは、粒子状物質を捕集する捕集性能に優れたハニカム構造体に関する。
ディーゼルエンジンや、直接噴射式ガソリンエンジン等の内燃機関や各種の燃焼装置等から排出されるガスには、煤を主体とする粒子状物質が、多量に含まれている。このような粒子状物質がそのまま大気中に放出されると、環境汚染を引き起こすことがある。そのため、内燃機関や燃焼装置等における排気系には、粒子状物質を捕集するため排ガス浄化フィルタが搭載されている。
このような排ガス浄化フィルタとしては、例えば、「複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備え、所定のセルの一方の端部と、残余のセルの他方の端部とに目封止部を有する」ハニカム構造体が、用いられている。
近年、ハニカム構造体の一部のセルのみに目封止部を配設した、排ガス浄化フィルタ用のハニカム構造体が提案させている(例えば、特許文献1参照)。このハニカム構造体は、ハニカム構造体の残余のセルが、流入端面から流出端面まで連通した連通セルとなっている。以下、このような、ハニカム構造体の一部のセルのみに目封止部を配設したハニカム構造体を、「片側目封止ハニカム構造体」ということがある。
特開2012−184660号公報 特開2012−184658号公報
上述した片側目封止ハニカム構造体は、ハニカム構造体の隔壁の気孔率が低く、また、流入端面から流出端面までの長さも短いため、粒子状物質を捕集する捕集性能が低いという問題があった。すなわち、従来の片側目封止ハニカム構造体は、隔壁の気孔率が低いため、流入端面と流出端面とに差圧が生じ難く、隔壁を透過するガスの量が少なく、捕集性能が低いものであった。また、従来の片側目封止ハニカム構造体は、流入端面から流出端面までの長さが短く、隔壁の捕集面積を十分に確保することが困難であるため、捕集性能が低いものであった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものである。本発明は、粒子状物質を捕集する捕集性能に優れたハニカム構造体を提供する。
本発明によれば、以下のハニカム構造体が提供される。
[1] 流入側の端面から流出側の端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造部と、前記複数のセルのうちの一部のセルの前記端面側の開口部に配設された目封止部と、を備えたハニカム構造体であって、前記隔壁の厚さが、0.20〜0.41mmであり、前記ハニカム構造体のセル密度が、31〜62個/cmであり、前記複数のセルのうち、前記セルの開口部に前記目封止部が配設されたセルを、第一セルとし、且つ、前記セルの開口部に前記目封止部が配設されていないセルを、第二セルとし、前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第一セルの形状と前記第二セルの形状とが異なる形状であり、且つ、前記第一セルと前記第二セルが交互に配設されており、前記第一セルの面積S1に対する、前記第二セルの面積S2の比率(S2/S1)が、0.36〜0.54又は1.85〜2.80であり、前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の前記隔壁の中央と、の距離が、0〜0.15mmであり、前記隔壁の気孔率が、40〜65%であり、前記ハニカム構造部の外径D1に対する、前記ハニカム構造部の前記流入側の前記端面から前記流出側の前記端面までの長さL1の比率(L1/D1)が、1.11〜2.1である、ハニカム構造体。
[2] 前記目封止部が、前記流入側の前記端面のみに配設されている、前記[1]に記載のハニカム構造体。
[3] 前記目封止部が、前記流出側の前記端面のみに配設されている、前記[1]に記載のハニカム構造体。
[4] 前記目封止部が、前記ハニカム構造部の端面に千鳥状に配設されている、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のハニカム構造体。
[5] 前記ハニカム構造部の前記流入側の前記端面から前記流出側の前記端面までの長さL1が、40〜300mmである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のハニカム構造体。
] 前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第一セルの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状である、前記[1]〜[]のいずれかに記載のハニカム構造体。
] 前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第二セルの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状である、前記[1]〜[]のいずれかに記載のハニカム構造体。
本発明のハニカム構造体は、圧力損失の上昇を抑えつつ、粒子状物質を捕集する捕集性能に優れるという効果を奏するものである。したがって、本発明のハニカム構造体は、排ガス浄化用のフィルタとして好適に用いることができる。例えば、ハニカム構造体を排ガス浄化用のフィルタとして用いる場合には、ハニカム構造体を、排ガスが流入する流入口及び浄化された排ガスが流出する流出口を有する缶体内に収納した排ガス浄化装置の状態で使用されることがある。以下、上述したように、ハニカム構造体を、排ガス浄化装置の缶体内に収納することを、「キャニング」ということがある。本発明のハニカム構造体は、機械的強度にも優れており、上記キャニングにおいて、ハニカム構造体が破損し難いという効果を奏するものである。
本発明のハニカムフィルタの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。 図1に示すハニカムフィルタの流入側の端面を模式的に示す平面図である。 図1に示すハニカムフィルタの流出側の端面を模式的に示す平面図である。 図2におけるA−A’断面を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
(1)ハニカム構造体:
本発明のハニカムフィルタの一の実施形態について説明する。本実施形態のハニカム構造体は、流入側の端面から流出側の端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造部と、複数のセルのうちの一部のセルのいずれかの端面側の開口部に配設された目封止部と、を備えたものである。以下、流入側の端面を、「流入端面」ということがある。流出側の端面を、「流出端面」ということがある。例えば、本実施形態のハニカム構造体は、ハニカム構造部の流入端面側のみに、一部のセルの開口部を封止する目封止部が設けられたハニカム構造体であってもよい。また、本実施形態のハニカム構造体は、ハニカム構造部の流出端面側のみに、一部のセルの開口部を封止する目封止部が設けられたハニカム構造体であってもよい。以下、ハニカム構造部の流入端面側又は流出端面側のみに、一部のセルの開口部を封止する目封止部が設けられたハニカム構造体のことを、「片側目封止ハニカム構造体」ということがある。
本実施形態のハニカム構造体は、以下の構成(A)〜構成(E)の要件を全て満たすものである。構成(A):隔壁の厚さが、0.20〜0.41mmである。構成(B):ハニカム構造体のセル密度が、31〜62個/cmである。構成(C):ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面において、第一のセル(第一セル)と第二のセル(第二セル)が交互に配設されており、第一セルの面積S1に対する、第二セルの面積S2の比率(S2/S1)が、0.36〜0.54又は1.85〜2.80である。「第一セルと第二セルが交互に配設されている」とは、第一セルと第二セルとが、隔壁を挟んで隣接して配置されていることを意味する。したがって、ハニカム構造部に形成された所定のセルを、「第一セル」とした場合、当該第一セルと隔壁を挟んで隣接するセルが、「第二セル」となる。本実施形態のハニカム構造体においては、複数のセルが、第一セル又は第二セルによって構成されている。構成(D):隔壁の気孔率が、40〜65%である。構成(E):ハニカム構造部の外径D1に対する、ハニカム構造部の流入端面から流出端面までの長さL1の比率(L1/D1)が、1.11〜2.1である。上記構成(A)〜構成(E)の要件を満たすことにより、圧力損失の上昇を抑えつつ、粒子状物質を捕集する捕集性能に優れるという効果を奏する。本実施形態のハニカム構造体は、機械的強度にも優れており、排ガス浄化装置の缶体内にハニカム構造体を収納した際に、当該ハニカム構造体が破損し難いという効果も奏する。
本実施形態のハニカム構造体について、図面を参照しつつ更に詳細に説明する。図1は、本発明のハニカムフィルタの一の実施形態を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示すハニカムフィルタの流入側の端面を模式的に示す平面図である。図3は、図1に示すハニカムフィルタの流出側の端面を模式的に示す平面図である。図4は、図2におけるA−A’断面を模式的に示す断面図である。
図1〜図4に示すハニカム構造体100は、ハニカム構造部10と、目封止部7と、を備えたものである。ハニカム構造部10は、流入端面11から流出端面12まで延びる複数のセル2を区画形成する多孔質の隔壁1を有するものである。ハニカム構造体100においては、目封止部7が、複数のセル2のうちの一部のセルである第一セル2aの流入端面11側の開口部に配設されている。複数のセル2のうちの残余のセルである第二セル2bは、流入端面11及び流出端面12の開口部のいずれにも目封止部7が配設されておらず、流入端面11及び流出端面12の開口部が共に開放されたものとなっている。本実施形態のハニカム構造体100においては、第一セル2aと、第二セル2bとが、隔壁1を挟んで交互に配置されている。すなわち、第一セル2aと、第二セル2bとは、第一セル2a及び第二セル2bの各形状の共有する(別言すれば、互いに平行な)一辺を構成する隔壁1を挟んで交互に配置されている。目封止部7は、ハニカム構造部10の端面に千鳥状に配置されていることが好ましい。このように目封止部7が配置された場合には、開口部に目封止部7が配設されたセル2が「第一セル2a」となり、流入側及び流出側のそれぞれの端面の開口部が開放されたセル2が「第二セル2b」となる。
ハニカム構造体100は、上記構成(A)〜構成(E)の要件を全て満たすものである。例えば、上記構成(A)〜構成(E)の要件のうち、1つでも要件を満たさない場合には、圧力損失の上昇、捕集性能の低下、及び機械的強度の低下のうちの少なくとも1つを生じることとなる。例えば、流入端面11側のみに目封止部7が配設されたハニカム構造体100を、粒子状物質を捕集するフィルタとして機能させるためには、第二セル2bと第一セル2aとに差圧を生じさせる必要がある。構成(A)〜構成(E)の要件を全て満たすことにより、第二セル2bと第一セル2aとに、フィルタとして機能させるために十分な差圧を生じさせることができる。
隔壁1の厚さが、0.20mm未満の場合には、機械的強度が極めて大きく低下する。隔壁1の厚さが、0.41mm超の場合には、圧力損失が極めて大きく上昇する。ハニカム構造体1のセル密度が、31個/cm未満の場合には、機械的強度及び捕集性能が共に低下する。ハニカム構造体100のセル密度が、62個/cm超の場合には、圧力損失が極めて大きく上昇する。第一セル2aの面積S1に対する、第二セル2bの面積S2の比率(S2/S1)が、0.36未満の場合には、圧力損失が極めて大きく上昇する。第一セル2aの面積S1に対する、第二セル2bの面積S2の比率(S2/S1)が、2.80超の場合には、捕集性能が極めて大きく低下する。隔壁1の気孔率が、40%未満の場合には、捕集性能が極めて大きく低下する。隔壁1の気孔率が、65%超の場合には、機械的強度が極めて大きく低下する。ハニカム構造部10の外径D1に対する、ハニカム構造部10の流入端面11から流出端面12までの長さL1の比率(L1/D1)が、1.11未満の場合には、捕集性能が極めて大きく低下する。ハニカム構造部10の外径D1に対する、ハニカム構造部10の流入端面11から流出端面12までの長さL1の比率(L1/D1)が、2.1超の場合には、圧力損失が極めて大きく上昇する。以下、単に「ハニカム構造部10の長さL1」という場合は、「ハニカム構造部10の流入端面11から流出端面12までの長さL1」のことを意味する。本実施形態のハニカム構造体100においては、構成(A)〜構成(E)のうちの一の要件が、構成(A)〜構成(E)の他の要件と密接な関係を有する。したがって、構成(A)〜構成(E)の要件の全てを満たす場合に、圧力損失の上昇の抑制、捕集性能の向上、及び機械的強度の向上の効果が良好に発現する。
構成(A)に関し、構成(B)〜構成(E)の要件を全て満たす場合には、隔壁の厚さが、0.20〜0.41mmでなければ、圧力損失の上昇の抑制、捕集性能の向上、及び機械的強度の向上の3つの効果を全て良好に発現させることは困難である。なお、隔壁の厚さが、0.25〜0.36mmであることが好ましく、0.28〜0.33mmであることが更に好ましい。構成(B)〜構成(E)の要件を全て満たしている場合において、圧力損失の上昇の抑制、捕集性能の向上、及び機械的強度の向上の全ての効果が得られる隔壁の厚さの好適な範囲は、上述したように非常に狭い数値範囲となる。隔壁の厚さは画像解析装置(商品名「NEXIV、VMR−1515」、ニコン社製)を用いて隔壁の断面を計測して測定した値である。
構成(B)に関し、構成(A),構成(C)〜構成(E)の要件を全て満たす場合には、ハニカム構造体のセル密度が、31〜62個/cmでなければ、上記構成(A)で述べた3つの効果を全て良好に発現させることは困難である。なお、ハニカム構造体のセル密度が、39〜55個/cmであることが好ましく、40〜50個/cmであることが更に好ましい。
構成(C)に関し、構成(A),構成(B),構成(D),構成(E)の要件を全て満たす場合には、第一セルの面積S1に対する、第二セルの面積S2の比率(S2/S1)が、0.36〜0.54又は1.85〜2.80でなければ、上記構成(A)で述べた3つの効果を全て良好に発現させることは困難である。なお、上記比率(S2/S1)が、0.50以上2.00以下であることが好ましい。上記比率(S2/S1)が、1.00以下(すなわち、S1>S2)の場合には、捕集効率の向上が見込め、上記比率(S2/S1)が、1.00を超える(すなわち、S1<S2)の場合には、圧損の低下が見込める。第一セルの面積S1、及び第二セルの面積S2は、画像解析装置(商品名「NEXIV、VMR−1515」、ニコン社製)を用いてセルの断面を計測して測定した値である。
構成(D)に関し、構成(A)〜構成(C),構成(E)の要件を全て満たす場合には、隔壁の気孔率が、40〜65%でなければ、上記構成(A)で述べた3つの効果を全て良好に発現させることは困難である。なお、隔壁の気孔率が、50〜60%であることが好ましく、55〜60%であることが更に好ましい。構成(A)〜構成(C),構成(E)の要件を全て満たしている場合において、圧力損失の上昇の抑制、捕集性能の向上、及び機械的強度の向上の全ての効果が得られる気孔率の好適な範囲は、上述したように非常に狭い数値範囲となる。気孔率は、水銀ポロシメータによって測定した値である。水銀ポロシメータとしては、例えば、Micromeritics社製、商品名:Autopore 9500を挙げることができる。
構成(E)に関し、構成(A)〜構成(D)の要件を全て満たす場合には、ハニカム構造部の外径D1に対する、ハニカム構造部の長さL1の比率(L1/D1)が、1.11〜2.1でなければ、上記構成(A)で述べた3つの効果を全て良好に発現させることは困難である
ハニカム構造部の長さL1が、40〜300mmであることが好ましく、70〜280mmであることが更に好ましく、100〜254mmであることが特に好ましい。ハニカム構造部の長さL1が、40mm未満であると、捕集性能が低下するため好ましくない。ハニカム構造部の長さL1が、300mm超であると、圧損が上昇するため好ましくない。ハニカム構造部の外径D1は、上記構成(E)を満たしつつ、上述したハニカム構造部の長さL1の好ましい数値範囲を満たす、外径D1であることが好ましい。
ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面において、隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の隔壁の中央と、の距離が、0〜0.15mmである。この値以上であると、捕集効率の低下や圧損の上昇があるため好ましくない。ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面において、隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の隔壁の中央と、の距離が、0〜0.12mmであることが好ましく、0〜0.09mmであることが更に好ましい。
図1〜図4に示すハニカム構造体100において、ハニカム構造部10の隔壁1は、セラミックからなる多孔質のものであることが好ましい。隔壁1の材料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものであることが好ましい。このような材料を用いることにより、耐熱性に優れたハニカム構造体となる。隔壁1は、上記群より選択される少なくとも1種を主成分として含む材料からなるものであってもよい。ここで、「主成分」とは、隔壁1を構成する材料中に含まれる成分が60質量%以上の成分のことを意味する。隔壁1が、上記群より選択される少なくとも1種を、80質量%以上含む材料からなることが好ましく、90質量%以上含む材料からなることが更に好ましい。
ハニカム構造部10は、隔壁1を囲繞するように最外周に配設された外周壁3を有していてもよい。このような外周壁3を有することにより、ハニカム構造体100を、排ガス浄化装置の缶体内に収納し易くなる。外周壁3は、ハニカム構造部10を作製する過程において、ハニカム成形体を押出成形する際に、隔壁1とともに形成されたものであってもよい。また、押出成形時には外周壁を形成しなくともよい。例えば、セル2を区画形成する隔壁1の外周部分に、セラミック材料を塗工して外周壁3を形成することもできる。更に、ハニカム構造部10の外周部分を研削して一度除去し、隔壁1を囲繞するようにセラミック材料を塗工して外周壁3を形成することもできる。外周壁3は、隔壁1と同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。例えば、外周壁3は、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものであることが好ましい。このように構成することによって、耐熱性に優れたハニカム構造体となる。
ハニカム構造部の形状については特に制限はない。例えば、ハニカム構造部の形状としては、ハニカム構造部の端面が円形の柱状(円柱形状)、上記端面がオーバル形状の筒状、上記端面が多角形の柱状の形状を挙げることができる。多角形としては、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形等を挙げることができる。図1〜図4においては、ハニカム構造部10の形状が、端面が円形の柱状である場合の例を示す。
ハニカム構造部10のセル2の延びる方向に垂直な断面において、第一セル2aの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状であることが好ましい。また、ハニカム構造部10のセル2の延びる方向に垂直な断面において、第二セル2bの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状であることが好ましい。特に、第一セル2aの形状が、四角形であり、且つ、第二セル2bの形状が、八角形であることが更に好ましい。
ニカム構造部10のセル2の延びる方向に垂直な断面において、第一セル2aの形状と第二セル2bの形状とが異なる形状であ
また、図示は省略するが、ハニカム構造体は、セグメント構造のハニカム構造体であってもよい。具体的には、セグメント構造のハニカム構造体としては、複数個のハニカムセグメントが、互いの側面同士が対向するように隣接して配置された状態で接合されたハニカム構造体を挙げることができる。ハニカムセグメントは、第一端面から第二端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁及び隔壁を取り囲むように配設された外壁を有するものである。複数個のハニカムセグメントを接合した接合体の最外周に、外周壁が配置される。また、複数個のハニカムセグメントを接合した接合体の外周部を研削等によって加工し、セルの延びる方向に垂直な断面の形状を円形等にした後、最外周にセラミック材料を塗工することによって外周壁を配置してもよい。このような、所謂、セグメント構造のハニカム構造体であっても、図1〜図4に示すような、所謂、一体型のハニカム構造体と同様の作用効果を得ることができる。
(2)ハニカム構造体の製造方法:
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法について説明する。ただし、本発明のハニカム構造体を製造する方法については、以下の製造方法に限定されることはない。
まず、ハニカム構造体を製造する際には、セラミック原料を含有する成形原料を混合し混練して坏土を得る。この坏土は、ハニカム構造部を作製するためのものである。セラミック原料としては、炭化珪素、珪素−炭化珪素系複合材料、コージェライト化原料、コージェライト、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化珪素−コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。なお、コージェライト化原料とは、シリカが42〜56質量%、アルミナが30〜45質量%、マグネシアが12〜16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック原料である。コージェライト化原料は、焼成されてコージェライトになるものである。
また、成形原料は、セラミック原料に、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、界面活性剤、造孔材等を更に混合して調製することが好ましい。各原料の組成比は、特に限定されず、作製しようとするハニカム構造部の構造、材質等に合わせた組成比とすることが好ましい。分散媒としては、水を用いることができる。有機バインダとしては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、又はこれらを組み合わせたものとすることが好ましい。界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等を用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
造孔材としては、樹脂粒子、デンプン、カーボン等を用いることができる。造孔材は、作製するハニカム構造部の隔壁に細孔を形成するためのものである。造孔材の添加量は、作製するハニカム構造部の隔壁の気孔率や平均細孔径を考慮して適宜調整することが好ましい。
成形原料を混練して坏土を形成する方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土練機等を用いる方法を挙げることができる。
次に、得られた坏土を成形して、円柱状のハニカム成形体を形成する。ハニカム成形体は、複数のセルを区画形成する隔壁と外周壁とを有するものであることが好ましい。坏土を成形してハニカム成形体を形成する方法としては特に制限はなく、押出成形、射出成形等の公知の成形方法を用いることができる。例えば、所望のセル形状、隔壁厚さ、セル密度を有する押出成形用口金を用いて押出成形する方法等を好適例として挙げることができる。
ハニカム成形体は、乾燥及び焼成後に得られるハニカム構造体が、上述した構成(A)〜構成(D)の要件を満たすように構成されたものであることが好ましい。ハニカム成形体は、構成(E)の要件を満たすように構成されたものであってもよいが、ハニカム構造体を得た後に、ハニカム構造部の長さL1を変更することもできる。
次に、得られたハニカム成形体を乾燥する。乾燥方法は、特に制限はなく、従来公知のハニカム構造体の製造方法に準じて行うことができる。次に、ハニカム成形体を焼成する。ハニカム成形体を焼成する前には、このハニカム成形体を仮焼することが好ましい。仮焼は、脱脂のために行うものである。ハニカム成形体の焼成は、仮焼した成形体を構成する成形原料を焼結させて緻密化し、所定の強度を確保するために行われるものである。焼成の条件は、成形原料の種類により異なるため、その種類に応じて適当な条件を選択すればよい。例えば、コージェライト化原料を使用している場合には、焼成温度は、1350〜1440℃が好ましい。また、焼成時間は、最高温度でのキープ時間として、3〜10時間が好ましい。仮焼、本焼成を行う装置としては、電気炉、ガス炉等を挙げることができる。
以上のようにして、多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム構造部を作製することができる。次に、ハニカム構造部の所定のセルの流入側又は流出側の端部の開口部に、目封止材料を充填して、目封止部を形成する。目封止部を形成する方法については、目封止部を備えたハニカム構造体の従来公知の製造方法に準じて行うことができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1)
参考例1では、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造部と、複数のセルのうちの一部のセルの前記流入端面側の開口部に配設された目封止部と、を備えたハニカム構造体を作製した。
具体的には、まず、セラミック原料を含有する成形原料を用いて、ハニカム成形体を成形するための坏土を調製した。セラミック原料として、コージェライト化原料を用いた。コージェライト化原料に、分散媒、有機バインダ、分散剤、造孔材を添加して、成形用の坏土を調製した。分散媒の添加量は、コージェライト化原料100質量部に対して、35質量部とした。有機バインダの添加量は、コージェライト化原料100質量部に対して、6質量部とした。造孔材としては、平均粒子径10〜50μmのコークスを用い、目的の気孔率になるよう調整した。得られたセラミック成形原料を、ニーダーを用いて混練して、坏土を得た。
次に、得られた坏土を、真空押出成形機を用いて押出成形し、ハニカム成形体を得た。次に、ハニカム成形体を高周波誘電加熱乾燥した後、熱風乾燥機を用いて120℃で2時間乾燥した。その後、1350〜1440℃で10時間焼成してハニカム構造部を得た。得られたハニカム構造部は、隔壁の厚さが0.305mmで、セル密度が46.5個/cmであった。また、得られたハニカム構造部は、隔壁の気孔率が60%であった。参考例1のハニカム構造体における、「隔壁の厚さ(mm)」、「セル密度(個/cm)」、及び「気孔率(%)」を、表1に示す。
次に、得られたハニカム構造部の所定のセルの流入側端部の開口部に、目封止材料を充填して、目封止部を形成した。目封止材料は、ハニカム構造部と同じコージェライト化原料を用いた。流入端面側の開口部に目封止部が配設された第一セルと、流入端面及び流出端面の開口部が開放された第二セルとが、隔壁を挟んで交互に配置されるように、所定のセルの開口部に目封止材料を充填した。
ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面における、第一セルの形状及び第二セルの形状は、共に四角形であった。ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面における、第一セルの面積S1及び第二セルの面積S2は、共に0.675mmであった。参考例1のハニカム構造体は、第一セルの面積S1に対する、第二セルの面積S2の比率(S2/S1)が、1であった。以下、「第一セルの面積S1に対する、第二セルの面積S2の比率(S2/S1)」のことを、単に「面積比率(S2/S1)」ということがある。参考例1のハニカム構造体における、「第一セルの面積S1mm」、「第二セルの面積S2mm」、及び「面積比率(S2/S1)」を、表1に示す。
ハニカム構造部のセルの延びる方向に垂直な断面において、隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の隔壁の中央と、の距離は、0mmであった。以下、「隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の隔壁の中央と、の距離」のことを、「オフセット」という。参考例1のハニカム構造体における、「オフセット(mm)」を、表1に示す。
参考例1のハニカム構造体は、外径D1が143.8mmであり、流入端面から流出端面までの長さL1が160mmであった。したがって、ハニカム構造部の外径D1に対する、ハニカム構造部の流入端面から流出端面までの長さL1の比率(L1/D1)が、1.11である。参考例1のハニカム構造体における、「外径D1」、「長さL1」、及び「長さ/外径比(L1/D1)」を、表1に示す。
Figure 0006285247
参考例1のハニカム構造体について、以下の方法で、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価を行った。評価結果を、表2に示す。また、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価結果より、以下の方法で、ハニカム構造体についての総合評価を行った。ハニカム構造体の総合評価を、表2に示す。
[機械的強度]
ハニカム構造体の外周に、厚さ0.5mmのウレタンゴム製のシートを巻き付けた。ハニカム構造体の両端部にも円形のウレタンゴム製のシートを当て、さらに、このウレタンゴム製のシートに厚さ20mmのアルミニウム製の円板を当てた状態で、アルミニウム製の円板とウレタンゴム製のシートの周りをビニールテープで巻くことによりハニカム構造体の両端部を封止した。この両端部を封止したハニカム構造体を試験用サンプルとした。なお、アルミニウム製の円板や円形のウレタンゴム製のシートの半径はハニカム構造体の端部の半径と同じにした。試験用サンプルを圧力容器に入れ、0.3〜3.0MPa/分の速度で圧力を上昇させ、ハニカム構造体に破壊あるいはクラックを生じたか否かを調べた。クラックの発生は、圧力をかけていた時の破壊音の有無、及びハニカム構造体の外観を目視することにより確認した。ハニカム構造体に破壊あるいはクラックを生じた際の圧力を、ハニカム構造体の機械的強度(MPa)とした。また、測定された機械的強度の値から、以下の評価基準により、機械的強度の判定を行った。「機械的強度(MPa)」、及び下記の判定による結果を、表2に示す。
・判定A:機械的強度が、5.0MPa以上の場合(特に良好)。
・判定B:機械的強度が、3.0MPa以上で、且つ5.0MPa未満の場合(良好)。
・判定C:機械的強度が、1.5MPa以上で、且つ3.0MPa未満の場合(普通又はやや不良)。
・判定D:機械的強度が、1.5MPa未満の場合(不良)。
[圧力損失]
PM(粒子状物質)が堆積していないハニカム構造体に、8Nm/minの流量で常温(25℃)の空気を流入させ、ハニカム構造体の上流と下流との圧力差を、差圧計で測定し、ハニカム構造体の圧力損失(kPa)を測定した。また、測定された圧力損失の値から、以下の評価基準により、圧力損失の判定を行った。「圧力損失(kPa)」、及び下記の判定による結果を、表2に示す。
・判定A:圧力損失が、1.5kPa以下の場合(特に良好)。
・判定B:圧力損失が、1.5kPa超で、且つ3.0kPa未満の場合(良好)。
・判定C:圧力損失が、3.0kPa超で、且つ4.5kPa未満の場合(普通又はやや不良)。
・判定D:圧力損失が、4.5kPa超の場合(不良)。
[捕集効率]
軽油燃料を不完全燃焼させてススを発生させる装置を用い、スス発生量10g/時間、200℃の空気(流量3.5Nm/分)の条件でハニカム構造体にススを含む排ガスを流した。このハニカム構造体の上流側と下流側とのそれぞれから、バルブを介した配管によりろ紙に通過させ、ろ紙の質量の増加を計測し、上流側と下流側との排ガス中のスス濃度を求めた。質量の計測は、20分毎に6回実施し、各回の((上流の気体中のスス濃度−下流の気体中のスス濃度)/(上流の気体中のスス濃度)×100)の平均値をハニカム構造体の捕集効率とした。捕集効率の測定結果及び下記の判定による結果を、表2に示す。
・判定A:捕集効率が、50%以上の場合(特に良好)。
・判定B:捕集効率が、40%以上で、且つ50%未満の場合(良好)。
・判定C:捕集効率が、30%以上で、且つ40%未満の場合(普通又はやや不良)。
・判定D:捕集効率が、30%未満の場合(不良)。
[総合評価]
以下の評価基準により、ハニカム構造体に対する総合評価を行った。下記の判定による総合評価の結果を、表2に示す。
・合格:機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価において、評価Dが1個もなく、評価Cが1個以下の場合を合格とする。
・不合格:機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価において、評価Dが1個以上、又は評価Cが2個以上の場合を不合格とする。
Figure 0006285247
(実施例11〜14、参考例2〜10,15〜18
実施例11〜14、及び参考例2〜10,15〜18においては、参考例1のハニカム構造体と同様に、流入側の端面のみに目封止部が配設されたハニカム構造体を作製した。ただし、実施例11〜14、及び参考例2〜10,15〜18においては、隔壁の厚さ、セル密度、オフセット、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、気孔率、外径D1、長さL1、及び長さ/外径比(L1/D1)が、表1に示すような値となるようにハニカム構造体を作製した。ハニカム構造体の作製方法は、参考例1の製造方法に準じて行った。参考例2〜4において、気孔率は、坏土に添加する造孔材の量を変更して調節した。参考例5〜10、実施例11〜14において、隔壁の厚さ、セル密度、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、外径D1、及び長さ/外径比(L1/D1)は、坏土を押出成形する押出成形用口金を変更して調節した。参考例1518において、長さL1は、ハニカム成形体を押出成形する長さを変更して調節した。
実施例11のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。実施例12のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。実施例13のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。実施例14のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。
実施例11〜14、及び参考例2〜10,15〜18のハニカム構造体についても、参考例1と同様の方法で、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価を行った。評価結果を、表2に示す。また、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価結果より、上述した評価基準により、ハニカム構造体についての総合評価を行った。ハニカム構造体の総合評価を、表2に示す。
(実施例29〜32、参考例19〜28,33〜36
実施例29〜32、及び参考例19〜28,33〜36においては、流出側の端面のみに目封止部が配設されたハニカム構造体を作製した。ただし、実施例29〜32、及び参考例19〜28,33〜36においては、隔壁の厚さ、セル密度、オフセット、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、気孔率、外径D1、長さL1、及び長さ/外径比(L1/D1)が、表3に示すような値となるようにハニカム構造体を作製した。ハニカム構造体の作製方法は、参考例1の製造方法に準じて行った。参考例19のハニカム構造体は、参考例1のハニカム構造体における目封止部の配設位置が流出側の端面となったものである。参考例20〜22において、気孔率は、坏土に添加する造孔材の量を変更して調節した。参考例23〜28及び実施例29〜32において、隔壁の厚さ、セル密度、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、外径D1、及び長さ/外径比(L1/D1)は、坏土を押出成形する押出成形用口金を変更して調節した。参考例3336において、長さL1は、ハニカム成形体を押出成形する長さを変更して調節した。
実施例29のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。実施例30のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。実施例31のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。実施例32のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。
実施例29〜32、及び参考例19〜28,33〜36のハニカム構造体についても、参考例1と同様の方法で、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価を行った。評価結果を、表4に示す。また、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価結果より、上述した評価基準に従い、ハニカム構造体についての総合評価を行った。ハニカム構造体の総合評価を、表4に示す。
Figure 0006285247
Figure 0006285247
(比較例1〜10)
比較例1〜10においては、参考例1のハニカム構造体と同様に、流入側の端面のみに目封止部が配設されたハニカム構造体を作製した。ただし、比較例1〜10においては、隔壁の厚さ、セル密度、オフセット、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、気孔率、外径D1、長さL1、及び長さ/外径比(L1/D1)が、表1に示すような値となるようにハニカム構造体を作製した。ハニカム構造体の作製方法は、参考例1の製造方法に準じて行った。
比較例7のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。比較例8のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。
比較例1〜10のハニカム構造体についても、参考例1と同様の方法で、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価を行った。評価結果を、表2に示す。また、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価結果より、上述した評価基準により、ハニカム構造体についての総合評価を行った。ハニカム構造体の総合評価を、表2に示す。
(比較例11〜20)
比較例11〜20においては、参考例19のハニカム構造体と同様に、流出側の端面のみに目封止部が配設されたハニカム構造体を作製した。ただし、比較例11〜20においては、隔壁の厚さ、セル密度、オフセット、面積S1、面積S2、面積比率(S2/S1)、気孔率、外径D1、長さL1、及び長さ/外径比(L1/D1)が、表3に示すような値となるようにハニカム構造体を作製した。ハニカム構造体の作製方法は、参考例1の製造方法に準じて行った。
比較例17のハニカム構造体は、第一セルの形状が、八角形であり、第二セルの形状が、四角形である。比較例18のハニカム構造体は、第一セルの形状が、四角形であり、第二セルの形状が、八角形である。
比較例11〜20のハニカム構造体についても、参考例1と同様の方法で、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価を行った。評価結果を、表4に示す。また、機械的強度、圧力損失、及び捕集効率の評価結果より、上述した評価基準により、ハニカム構造体についての総合評価を行った。ハニカム構造体の総合評価を、表4に示す。
(結果)
実施例11〜14,29〜32、及び参考例1〜10,15〜28,33〜36のハニカム構造体は、総合評価について、全て合格との評価であった。比較例1〜10及び比較例11〜20のハニカム構造体は、以下のような結果となった。
(1)比較例1及び比較例11のハニカム構造体は、上述した構成(A)〜構成(C)及び構成(E)の要件を満たす場合において、気孔率が低すぎて、第二セルから第一セルの排ガスの移動が行われ難く、捕集効率が著しく低いものであった。
(2)比較例2及び比較例12のハニカム構造体は、上述した構成(A)〜構成(C)及び構成(E)の要件を満たす場合において、気孔率が高すぎて、機械的強度が著しく低いものであった。
(3)比較例3及び比較例13のハニカム構造体は、上述した構成(B)〜構成(E)の要件を全て満たす場合において、隔壁の厚さが薄すぎて、機械的強度が著しく低いものであった。
(4)比較例4及び比較例14のハニカム構造体は、上述した構成(B)〜構成(E)の要件を全て満たす場合において、隔壁の厚さが厚すぎて、機械的強度が著しく低いものであった。
(5)比較例5及び比較例15のハニカム構造体は、上述した構成(A)及び構成(C)〜構成(E)の要件を全て満たす場合において、セル密度が小さすぎて、機械的強度及び捕集効率についての向上が図れなかった。
(6)比較例6及び比較例16のハニカム構造体は、上述した構成(A)及び構成(C)〜構成(E)の要件を全て満たす場合において、セル密度が大きすぎて、圧力損失が著しく高くなった。
(7)比較例7及び比較例17のハニカム構造体は、上述した構成(A),構成(B),構成(D),構成(E)の要件を全て満たす場合において、面積比率(S2/S1)が小さすぎて、圧力損失が著しく高いものであった。
(8)比較例8及び比較例18のハニカム構造体は、上述した構成(A),構成(B),構成(D),構成(E)の要件を全て満たす場合において、面積比率(S2/S1)が大きすぎて、捕集効率が著しく低いものであった。
(9)比較例9及び比較例19のハニカム構造体は、上述した構成(A)〜構成(D)の要件を全て満たす場合において、長さ/外径比(L1/D1)が小さすぎて、捕集効率が著しく低いものであった。
(10)比較例10及び比較例20のハニカム構造体は、上述した構成(A)〜構成(D)の要件を全て満たす場合において、長さ/外径比(L1/D1)が大きすぎて、圧力損失が著しく高いものであった。
本発明のハニカムフィルタは、内燃機関や各種の燃焼装置等から排出されるガスを、浄化するためのフィルタとして好適に利用することができる。
1:隔壁、2:セル、2a:セル(第一セル)、2b:セル(第二セル)、3:外周壁、7:目封止部、10:ハニカム構造部、11:流入端面、12:流出端面、100:ハニカム構造体、D1:ハニカム構造部の外径、L1:ハニカム構造部の流入端面から流出端面までの長さ。

Claims (7)

  1. 流入側の端面から流出側の端面まで延びる複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を有するハニカム構造部と、前記複数のセルのうちの一部のセルの前記端面側の開口部に配設された目封止部と、を備えたハニカム構造体であって、
    前記隔壁の厚さが、0.20〜0.41mmであり、
    前記ハニカム構造体のセル密度が、31〜62個/cmであり、
    前記複数のセルのうち、前記セルの開口部に前記目封止部が配設されたセルを、第一セルとし、且つ、前記セルの開口部に前記目封止部が配設されていないセルを、第二セルとし、
    前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第一セルの形状と前記第二セルの形状とが異なる形状であり、且つ、前記第一セルと前記第二セルが交互に配設されており、前記第一セルの面積S1に対する、前記第二セルの面積S2の比率(S2/S1)が、0.36〜0.54又は1.85〜2.80であり、
    前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記隔壁を挟んで隣接する二つのセルの重心の中点と、当該二つのセルの間の前記隔壁の中央と、の距離が、0〜0.15mmであり、
    前記隔壁の気孔率が、40〜65%であり、
    前記ハニカム構造部の外径D1に対する、前記ハニカム構造部の前記流入側の前記端面から前記流出側の前記端面までの長さL1の比率(L1/D1)が、1.11〜2.1である、ハニカム構造体。
  2. 前記目封止部が、前記流入側の前記端面のみに配設されている、請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記目封止部が、前記流出側の前記端面のみに配設されている、請求項1に記載のハニカム構造体。
  4. 前記目封止部が、前記ハニカム構造部の端面に千鳥状に配設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  5. 前記ハニカム構造部の前記流入側の前記端面から前記流出側の前記端面までの長さL1が、40〜300mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  6. 前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第一セルの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状である、請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
  7. 前記ハニカム構造部の前記セルの延びる方向に垂直な断面において、前記第二セルの形状が、三角形、四角形、六角形、及び八角形からなる群より選択される少なくとも1種の形状である、請求項1〜のいずれか一項に記載のハニカム構造体。
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