JP6282265B2 - 再構成可能なステントグラフト送達システムおよび使用方法 - Google Patents

再構成可能なステントグラフト送達システムおよび使用方法 Download PDF

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Description

本発明はステントグラフト送達システムに関し、さらに詳細には、結合型ステントグラフト部分を送達および移植するためのステントグラフト送達システムに関する。
人体の様々な通路における異常を治療するための管状補綴物(例えばステント、グラフト、およびステントグラフト)は周知である。血管用途においてこれらの装置は、閉塞された血管、疾患を有する血管、または損傷された血管(例えば狭窄血管または動脈瘤血管)を置換またはバイパスするためにしばしば用いられる。例えば動脈瘤の治療または分離のためにフレームワーク(例えば1つまたは複数のステントまたはステント状の構造物)により支持される生体適合性グラフト材料製のステントグラフトを使用することがよく知られている。フレームワークは機構的支持を提供し、グラフト材料またはライナーは血液の防壁を提供する。ステントグラフトを移植する際、ステントグラフトは通常、ステントグラフトの一方端が血管の病変部分の近傍位置または上流側位置に配置されステントグラフトの他方端が血管の病変部分の遠位位置または下流側位置に配置されるよう、留置される。このようにステントグラフトが動脈瘤嚢を通り動脈瘤嚢にまたがって延長し、動脈瘤嚢の近位端および遠位端を越えて延長し、それにより膨張壁部が置換またはバイパスされることとなる。
このような管状補綴物は切開手術手順または最低侵襲性血管内アプローチにより移植されることが知られている。動脈瘤治療において用いられる最低侵襲性血管内ステントグラフトは、病変血管が外科手術により切開されグラフトが動脈瘤をバイパスする位置に縫合される従来の切開外科技術と比較して、多くの場合、より好適である。血管内アプローチは全般に、ニードルを用いて静脈または動脈を切開することと、ニードルの管腔を通して静脈または動脈内にガイドワイヤを挿入することと、ニードルを引き抜くことと、血流遮断弁を有する関連するシース導入器内に配置されたダイレータをガイドワイヤ上で挿入することと、ダイレータを取り外し、血流遮断弁およびシース導入器を通して送達カテーテルを血管内に挿入することと、を含む。次いで、その中にステントグラフトが固定された送達カテーテルが脈管構造を経由してターゲット部位へと誘導されることができる。例えば、ステントグラフトが装填されたステントグラフト送達カテーテルが経皮的に脈管構造(例えば大腿動脈)内に導入され、ステントグラフトは動脈瘤の端から端までまたがるように血管内で送達され、次にそこで展開されることとなる。
専用の血管内ステントグラフトが腹部大動脈瘤(以後本明細書ではAAAとして呼称する)の治療のために開発されてきた。AAAは腹部大動脈の壁部に形成される隆起であり、腹部大動脈は腹部を通って延びる身体の動脈系の主血管である。腹部大動脈で使用するための血管内ステントグラフトは通常、いくつかの自己拡張型のステントグラフト部分を有する。このステントグラフト部分が患者の体内で組み立てられ、または結合され、それによりステントグラフトインプラントが完成する。このステントグラフトインプラントは2つの下降する枝区域を有する幹区域を構成する主要ステントグラフト部分を含み得る。なおこれらの枝区域は、ステントグラフトインプラントの右腸骨枝部ステントグラフト部分および左腸骨枝部ステントグラフト部分を後に血管内に留置するための固定用ポイントとなる。通常、主要ステントグラフト部分は主要送達システムを介して送達および移植される。なお主要送達システムは、腸骨枝部ステントグラフト部分のうちの各枝部ステントグラフト部分を送達および移植するためにそれぞれの分岐送達システムが導入される前に、引き抜かれる。
血管内アプローチは切開式手術と比較して侵襲性が著しく低く、通常はより少ない回復時間が必要とされ、合併症のリスクがより小さくなるが、血管枝を含む場合等の比較的複雑なAAA用途においては補綴物の固定および位置合わせに関する懸念が存在し得る。処置はより複雑となり、手順を完了するために必要とされる介入装置の個数は、2つ以上の血管枝が治療される場合、増大する。例えば、ショートネック腎動脈下、傍腎動脈、および腎動脈上の動脈瘤を有する場合などのように、補綴物との効果的な密閉および接続をサポートすることが不可能となる程度の病変または損傷を有するプロキシマルネックを有するAAAが生じる場合もある。いくつかの係る症状では、主要ステントグラフト部分は、穿孔または開口部がその上流側端部下方の側壁部に形成され、腸骨枝部ステントグラフト部分がステントグラフトインプラントを完成させるために必要とされることに加えて、主要ステントグラフト部分のそれぞれの穿孔とその血管枝との間で延びる分岐ステントグラフト部分も用いられる。主要ステントグラフト部分の穿孔と血管枝との位置合わせが確実なものとなるよう、現行技術では、主要ステントグラフト部分を開放する前に、それぞれの穿孔および血管枝(例えば各腎動脈)を通してガイドワイヤを配置することが含まれる。その後、分岐ステントグラフト部分を主要ステントグラフト部分とそれぞれの血管枝との間に送達するために、分岐送達システムが導入される。次いで追加的な送達システムが、腸骨枝部ステントグラフト部分を主要ステントグラフト部分とそれぞれの血管との間に送達するために、導入される。部分的または完全なインプラントを形成するために一緒に結合される複数のステントグラフトを送達することによるAAAに対する現在の治療は、長い処置時間と、患者が損傷を受ける可能性と、をもたらす。なお患者損傷の可能性は、ステントグラフト部分の送達、位置決め、および組み立てを行うために現時点では必要とされる複数の介入装置の送達に関連し得る。
血管枝に位置するまたは血管枝の近傍に位置するAAAの治療に必要とされるものは、主要ステントグラフト部分上の結合型特徴物を挿管することに関連する処置ステップを排除する複数の結合型ステントグラフト部分を送達するための簡略化された方法、ならびに、処置を実行するために必要となる追加的介入装置の個数を減少させるために複数機能を果たし得る送達システムである。
本発明の実施形態は複数管腔送達カテーテル構成および送達シース構成を有する再構成可能な送達システムを対象とする。複数管腔送達カテーテルとして構成されたとき、送達システムは自己拡張型主血管ステントグラフトを送達し、段階的に開放することを可能にする。送達シースとして構成されたとき、送達システムは、主血管ステントグラフトと結合される様々な血管枝ステントグラフトを送達および移植するための様々な医療装置を導入することを可能にする。
本発明の他の実施形態は送達システムを使用する方法を対象とする。送達システムは最初に、ショートネック腎動脈下、傍腎動脈、および/または腎動脈上の動脈瘤を治療するために腹部大動脈に留置されるよう構成された主血管ステントグラフトを送達および段階的に開放するための複数管腔送達カテーテル構成において用いられる。送達システムは次に、血管枝ステントグラフトを送達する医療装置を導入するための送達シース構成において用いられる。なお血管枝ステントグラフトは主血管ステントグラフトからそれぞれの腎動脈に拡張するよう構成される。
本発明の前述および他の特徴および利点は、添付の図に示す本発明の実施形態に関する以下の説明から明らかになるであろう。添付の図面は、本明細書に組み込まれ本明細書の一部を構成するものであって、本発明の原理を説明すること、および当業者が本発明を作成し利用することを可能にするよう、さらに機能する。図面は縮尺が一定であるとは限らない。
本発明の1つの実施形態に係る再構成可能な送達システムの斜視図である。 A−A線に沿った図1に示す送達システムの断面図である。 B−B線に沿った図1に示す送達システムの断面図である。 図1に示す送達システムのハンドル部品のトリガワイヤプルタブの拡大図である。 図1に示す送達システムのハンドル部品の拡大代替図である。 図1に示す送達システムのハンドル部品の拡大代替図である。 C−C線に沿った図1に示す送達システムのハンドル部品の1部分の断面図である。 図2Cに示すハンドル部品の部分の遠位端の拡大断面図である。 図1に示す送達システムの遠位部分の拡大図である。 シース部品が近位方向に後退しそれにより本発明の1つの実施形態に係る遠位先端組立体の先端捕捉機構が露出された状態にある、図3に示す送達システムの遠位部分を示す図である。 アクセスハウジング部品が取り外された状態にある、図1に示す送達システムのハンドル部品のポート区域の透視図である。 5−5線に沿った図2Aのハンドル部品のポート区域の断面図である。 本発明の1つの実施形態に係る図5に示すアクセス密閉ダイレータの側面図である。 本発明の1つの実施形態に係る図1に示す送達システムから取り外された中央部材部品の斜視図である。 図6に示す中央部材部品の遠位部分の拡大図である。 本発明の1つの実施形態に係るハンドル部品の主要グリップ区域およびドライバグリップ区域が部分的に分解された状態にある、図1の送達システムの1部分の図である。 本発明の1つの実施形態に係るハンドル部品の主要グリップ区域およびドライバグリップ区域が部分的に分解された状態にある、図1の送達システムの1部分の図である。 本発明の1つの実施形態に係るハンドル部品の主要グリップ区域およびドライバグリップ区域が部分的に分解された状態にある、図1の送達システムの1部分の図である。 本発明の1つの実施形態に係るハンドル部品の主要グリップ区域およびドライバグリップ区域が部分的に分解された状態にある、図1の送達システムの1部分の図である。 図1に示す送達システムから取り外された応力解放ナットの斜視図である。 図9のA−A線に沿った応力解放ナットの断面図である。 図1の送達システムにより送達され得る主要ステントグラフトを示す図である。 図1の送達システムに取り付けられた、部分的拡張/圧縮構成における図11の主要ステントグラフトの近位端を示す図である。 図1のハンドル部品の1部分の拡大代替図である。 本発明の1つの実施形態に係る遠位ステントグラフト捕捉機構を示す図である。 本発明の1つの実施形態に係る遠位ステントグラフト捕捉機構を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。 ショートネック腎動脈下動脈瘤を治療するために図1の送達システムを使用する方法を示す図である。
本発明の特定的な実施形態について図面を参照してここで説明する。なおこれらの図面では、同様の参照番号は同等の要素を、または機能的に同様の要素を示す。本明細書で参照される「近位」位置および「遠位」位置に関しては、補綴物(例えばステントグラフト)の近位端は血液流経路により心臓に最近位にある端部であり、それに対して、補綴物の遠位端は展開時に心臓から最遠位にある端部である。対照的に、ステントグラフト送達システムまたは他の関連する送達装置の遠位端は通常、操作員から最遠位にある端部として規定され、それに対して、送達システムおよび装置の近位端は操作員またはカテーテルのハンドルに対して最近位にある端部である。加えて「自己拡張型」という用語は以下の説明では、本発明の補綴物の1つまたは複数のステント構造に関して用いられるものであり、圧縮または収縮された送達構成から拡張された展開構成へと当該構造を復元させる機械的記憶が提供され得る物質から当該構造が成形または形成されたものであることを伝えることを意図するものである。非網羅的な代表的自己拡張型物質は、ステンレス鋼、疑似弾力性金属(例えばニッケルチタン合金またはニチノール)、様々なポリマー、またはいわゆる超合金(ニッケル、コバルト、クロム、その他の金属のベースメタルを有し得る)を含む。機械的記憶が熱処理によりワイヤまたはステント構造に付与されると、例えば、ステンレス鋼においてスプリングテンパーが達成され得、または影響を受け易い金属合金(例えばニチノール)において形状記憶が設定され得る。形状記憶特性を有するようになされた様々なポリマーも、本発明の実施形態における使用に好適であり得、ポリマー(例えばポリノルボレン、トランスポリイソプレン、スチレンブタジエン、ポリウレタンなど)を含む。またポリL−D乳酸コポリマー、オリゴカプリラクトンコポリマー、およびポリシクロオクチンも、別個にまたは組み合わせて、他の形状記憶コポリマーとともに用いられ得る。
以下の詳細な説明は本質的に、単に例示を旨とするものであり、本発明、または本発明の応用および使用を制限することを意図するものではない。本発明の実施形態の説明は血管(例えば冠動脈、頸動脈、および腎動脈)の治療に関するものではあるが、本発明は、本発明が有用であると思われる任意の他の身体通路においても使用され得る。さらに、前述の技術分野、背景技術、発明の概要、または以下の発明を実施するための形態において提示される任意の表現または暗示される理論により拘束されることは意図しない。
図1は、本発明の1つの実施形態に係る血管枝において発生した腹部大動脈瘤を治療するために用いられる再構成可能な送達システム100の斜視図であり、図2A、図2B、および図3はそれぞれ送達システムの近位部分および遠位部分の拡大図である。ここで説明する実施形態では、送達システム100は、最初に、自己拡張型主要ステントグラフトを大動脈内の治療部位に送達するための複数管腔送達カテーテル構成で構成され、次に、後続の分岐送達カテーテルおよび他の医療装置が主要ステントグラフトと血管枝との間に導入および展開されることを可能にする送達シース構成へと再構成され得る。
送達システム100はハンドル部品102、シースまたは外側管状部品104、および遠位先端組立体106を含む。ハンドル部品102は、送達システム100の近位端に配置され、図2A〜図2Cを参照すると、回転可能な先端開放グリップ区域208、ポート区域210、静止主要グリップ区域212、および回転可能なドライバグリップ区域214を含む。ハンドル部品102は複数部分からなるハウジングを有する。このハウジングは成形されたプラスチック片から構成されており、これらのプラスチック片は、主に、スナップ嵌めされてハウジングを形成している。長手方向に延びる継ぎ目に沿ってスナップ嵌めされる左片Lおよび右片Rを有するアクセスハウジング部分218は、ハンドル部品ハウジングの外側近位部分218Aと、主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214内で延びるよう配置されたハンドル部品ハウジングの内側遠位部分218Bと、を形成する。なお、これについては以下でより詳細に説明する。シース部品104は、シース部品104の近位端から遠位端までの管腔を画成する長尺管状部材であり、とりわけ13Fr(フレンチ)までの医療装置(例えば分岐ステントグラフト送達システムなどのカテーテルなど)または4.3mmまでの直径を有する他の介入装置を、管腔を通して受容する寸法を有する。1つの実施形態では、管状シース部品104は、ポリアミド12(例えばVESTAMID(登録商標))の層の間にサンドイッチされたポリエーテルブロックアミド(例えばPEBAX(登録商標))の編み上げ層を有する複合材料から形成され得る。
ハンドル部品102の先端開放グリップ区域208は、遠位先端組立体106の先端捕捉機構320を選択的に作動させるために操作員により回され得る回転可能なノブである。なお先端捕捉機構320は、遠位先端組立体106から近位方向に後退されたシース部品104を図示する図3Aで最もよく図示されている。先端開放グリップ区域208は長尺管状部材222の近位部分に取り付けられ、長尺管状部材222はその中を通る管腔を画成し、当該管腔は送達システム100の主要ガイドワイヤ管腔の少なくとも1部分を形成し、主要ガイドワイヤ管腔は送達システムの近位端101から遠位端103まで延びる。なお主要ガイドワイヤ管腔の近位ポートは近位端101に位置し、主要ガイドワイヤ管腔の遠位ポートは遠位端103に位置する。先端開放区域208を回転させると管状部材222が回転し、それにより管状部材222の遠位端に動作可能に連結された先端捕捉機構320のスリーブ324が遠位方向に移動することとなる。スリーブ324が遠位方向に動くと、先端捕捉機構320のスピンドル326が露出され、それにより主要ステントグラフトの近位固定ステント(例えば図10における主要ステントグラフト1080の近位固定ステント1081)が開放されることが可能となる。遠位先端組立体106の追加的な詳細および機能については、2012年4月13日に出願されArgentineに付与された米国特許出願第13/447,101号の図11、図11A、図11B、および図12の実施形態を参照して説明される。なお同特許出願の全体は参照することにより本明細書に援用される。図1Bにおける送達システム100の部分断面図で示される先端開放安全ロック107は、中央部材部品233およびトリガワイヤプルタブ109(これらのそれぞれについては以下でより詳細に説明する)のうちのそれぞれが送達システム100から取り外され、それにより主要ステントグラフトの近位固定ステント(例えば図10において示す主要ステントグラフト1080の近位固定ステント1081)の誤った順序での展開が防止されるまで、先端開放グリップ区域208の回転を防止する。トリガワイヤプルタブ109は、先端開放安全ロック107の長手方向開口部107’内に嵌合することによりその回転を防止するための内向き延長キャッチ部109’(図12でより明らかに示す)を含む成形済み部品である。
図2A〜図2Cを参照すると、ハンドル部品102のポート区域210は第1分岐ガイドワイヤアクセスポート216A、第2分岐ガイドワイヤアクセスポート216B、第3分岐ガイドワイヤアクセスポート216C、および中央部材アクセスポート216Dを含む。各アクセスポート216A〜216Cは、以下でより詳細に説明するように、それぞれの着脱可能管腔部品231A、231B、231Cの、主要密閉構造440に形成された成形済み開口部内に配置される入口/出口を形成する。主要密閉構造440はアクセスハウジング218の外側近位部分218A内に配置され、ハンドル部品102の部品およびハンドル部品102のアクセスポートに関連する部品に対する密閉マニホールドとして機能する。アクセスポート216A〜216Cとは対照的に、中央部材アクセスポート216Dはアクセスハウジング218の外側近位部分218Aに形成された管状出口であり、この管状出口はアクセスポート216A〜216Cよりも近位にあり、送達システム100の長手方向軸に対して鋭角をなす。第2分岐ガイドワイヤアクセスポート216Bは送達システム長手方向軸に沿って中央部材アクセスポート216Dと位置合わせされ、第1分岐ガイドワイヤアクセスポート216Aおよび第3分岐ガイドワイヤアクセスポート216Cは、送達システム長手方向軸の対向側部上で互いに対して位置合わせされ、長手方向において第2分岐ガイドワイヤアクセスポート216Bと中央部材アクセスポート216Dとの間に配置される。分岐ガイドワイヤアクセスポート216A、216B、216Cのうちのそれぞれは以下でさらに詳細に説明するようにガイドワイヤを受容するよう構成され、血管(例えば右腎動脈(RRA)、上腸間膜動脈(SMA)、および左腎動脈(LRA))にそれぞれ解剖学的に対応するよう、ハンドル部品102上に配置される。なお分岐ガイドワイヤアクセスポート216A、216B、216Cのうちのそれぞれは、操作員にとって装置の使用が直感的となるよう、これらの血管に対してガイドワイヤを送達することを意図するものである。中央部材アクセスポート216Dは以下で詳細に説明するように、着脱可能な中央部材部品233を、中央部材アクセスポート216Dを通して受容するよう構成される。
図4および図5は様々なアクセスポートにおける血流遮断を確保するためにポート区域210内に含まれる密閉構造を示す。なお図4は、アクセスハウジング218が取り外された状態におけるポート区域210内の内側構造の透視図であり、図5は図2Aの線5−5に沿ったポート区域210の断面図である。各着脱可能管腔部品231A、231B、231Cは長尺ガイドワイヤチューブ430A、430B、430C(これらの遠位端は図3Aにおいて見られ得る)を含む。なお、それぞれのアクセスポート密閉部品432A、432B、432Cが各着脱可能管腔部品の近位端に取り付けられている。本発明の実施形態ではガイドワイヤチューブ430A、430B、430Cはポリアミド12(例えばVESTAMID(登録商標))のポリマーチューブであり得る。
着脱可能管腔部品231Bのアクセスポート密閉部品432Bについて図5を参照して説明する。なおアクセスポート密閉部品432Bは、着脱可能管腔部品231Aのアクセスポート密閉部品432Aおよび着脱可能管腔部品231Cのアクセスポート密閉部品432Cの構造および機能を代表する。アクセスポート密閉部品432Bは、アクセスポート216Bがその中を通る密閉部分434Bと、主要密閉構造440内に保持された血流遮断密閉蓋438Bに管腔部品231Bを着脱可能に連結するための連結部分436Bと、を含む。アクセスポート密閉部品432Bは、その中を通る外部アクセスポート216Bが画成された外側密閉部品であるとみなされ得、血流遮断密閉蓋438Bは、その中を通る内部アクセスポート516Bが画成された内側密閉部品であるとみなされ得、外側密閉部品432Bおよび内側密閉部品438Bが協働して再構成可能なポート構造体を形成する。
本発明の実施形態では、アクセスポート密閉部品432Bの連結部分436Bはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)またはそれに同等な物質から形成された成形済み部品であり得、密閉部分434B、血流遮断密閉蓋438B、および主要密閉構造440は、シリコーンから形成された成形済み部品、または、その内部に保持されるかもしくはそれにより画成されるアクセスポート構造との密閉を提供するための好適な他の物質から形成された、および/またはその内部を通って展開される様々な医療装置(例えばガイドワイヤ、バルーンカテーテル、および/または分岐送達カテーテル)との密閉を提供するための好適な他の物質から形成された成形済み部品であり得る。1つの実施形態では、連結部分436Bおよび血流遮断密閉蓋438Bは反転可能なスナップ嵌合を有する。他の実施形態では、連結部分436Bは、内部アクセスポート516Bと摩擦嵌合または干渉嵌合するために、血流遮断密閉蓋438Bの内部アクセスポート516B内で摺動する。連結部分436Bはその中を通って延びるボアを有し、当該ボアはガイドワイヤチューブ430Bの近位端を受容する寸法を有する。ガイドワイヤチューブ430Bは、血流遮断密閉蓋438Bがその周囲に密閉表面を保持するよう、血流遮断密閉蓋438Bの遠位開口部438B’を通って延びる。
アクセスポートまたは外側密閉部品432Bのアクセスポート216Bは、ガイドワイヤ(図示せず)がガイドワイヤチューブ430Bの管腔437内に導入されることを可能にする。以下で詳細に説明するように、ガイドワイヤがガイドワイヤチューブ430Bを通して導入され、着脱可能管腔部品231Bが送達システム100から取り外され、送達システム100が別様にその送達シース構成へと再構成された後は、血流遮断密閉蓋または内側密閉部品438Bが内部アクセスポート516Bを画成する。この内部アクセスポート516Bは、その中を通って延びるガイドワイヤ上で医療装置の導入を可能にするための送達シースポート516Bとみなされ得る。アクセスポートまたは外側密閉部品432Bが取り外されると内部アクセスポート516Bを画成する血流遮断密閉蓋または内部密閉部品438Bが、血流遮断密閉蓋または内部密閉部品438A、438C(それぞれ、アクセスポートまたは外側密閉部品432A、432Cがそこから取り外されると、それぞれの内部アクセスポート516A、516Cを画成する)の構造および機能を代表することが、この説明から理解されるべきである。
アクセスポート216Bは、アクセスポート密閉部品432Bのガイドワイヤ通路435の狭い通路435’に至る密閉部分434B内の小さい成形済み穴である。アクセスポート216Bを形成する成形済み穴の直径は、その間の血流遮断を保持するためにその中を通して導入されるガイドワイヤの直径に実質的に等しいかまたは当該直径よりわずかに小さい寸法である。1つの実施形態ではアクセスポート216Bを形成する成形済み穴は0.010インチ(0.254ミリメートル)〜0.035インチ(0.889ミリメートル)の範囲の直径を有し得る。ガイドワイヤ(図示せず)を密閉部分434Bのアクセスポート216Bを通して挿入するために、アクセスポートまたは密閉ダイレータ550の小径雄部分551はまず、図5および図5Aに示すように、アクセスポート216を形成する成形済み穴を拡張させるためにアクセスポート216Bに係合される。1つの実施形態では、アクセスポートダイレータ雄部分551は径方向に延びるリング554をその外側表面において含み、リング554はアクセスポート216B内の対応する溝部と結合する。アクセスポートダイレータ550は管腔552を画成し、ガイドワイヤは、密閉部分434Bの狭い通路435’を通って挿入されるよう、管腔552を通って誘導される。ガイドワイヤが通路435を通って延び、ガイドワイヤチューブ管腔437の少なくとも1部分の内部に配置されると、密閉ダイレータ550は取り外され、その結果、アクセスポート216Bの直径がもとの直径に復帰し、それによりガイドワイヤ上で血流遮断密閉が提供されることとなる。アクセスポートダイレータ管腔552は、柔軟な端部を有するガイドワイヤを容易に受け入れる一方で、より容易な導入を支援するために管腔552に支柱強さを提供するテーパされた直径を有する。アクセスポートダイレータ550を用いることにより、アクセスポート216Bが、普通ならばガイドワイヤがその中を通ることを可能にするために必要とされるはずの直径よりも小さい直径の穴となるという利点がもたらされる。加えてアクセスポートダイレータ550は、アクセスポートダイレータ550がアクセスポート密閉部品432A、432B、432Cに対する洗浄ツールとして用いられることを可能にするために流体源に流体連結されるよう構成されたフランジ553を含む。
図6では、中央部材部品233が送達システム100から取り外された状態で図示される。図6Aでは、中央部材部品233の遠位部分655の拡大図が示される。図4および図5を参照すると、中央部材部品233は中央部材ハンドル442を含み、中央部材ハンドル442は、中央部材シャフト446の近位端449を受容するための、その中を通るボア441を画成する成形済み部品である。中央部材ハンドル442は近位ヘッド部442’を有し、近位ヘッド部442’は遠位チューブ区域442”から径方向に延長し、中央部材グリップ部444が操作員によりグリップされるために近位ヘッド部442’上に固定される。1つの実施形態では、中央部材グリップ部はシリコーンから形成された成形済み部品であり得る。中央部材部品233はアクセスポート216Dを介して送達システム100に着脱可能に連結され、中央部材部品233は密閉ハウジング447により中央部材部品233内に保持される血流遮断密閉蓋445を有する。なお血流遮断密閉蓋445はダックビル弁に非常に類似した機能を有し、中央部材部品がそこから取り外されると完全に閉止する。本発明の実施形態では、密閉ハウジング447は、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)またはそれに同等な物質から形成された成形済み部品であり得、血流遮断密閉蓋445は、シリコーンから形成されたまたは血流遮断密閉蓋445を通して挿入される中央部材部品との間に密閉を提供するために好適な他の物質から形成された成形済み部品であり得る。さらに詳細には、密閉ハウジング447は主要密閉構造440に当接する遠位表面を有し、それにより血流遮断密閉蓋445がアクセスポート216Dのリムの内側表面に対して食い込むこととなる。中央部材部品233がアクセスポート216D内に完全に挿入され、それによりアクセスポート216Dに着脱可能に連結されたとき、中央部材ハンドル442の近位ヘッド部442’はアクセスポート216Dのリムの外部表面に着座し、中央部材ハンドル442の遠位チューブ区域442”は血流遮断密閉蓋445内に挿入され血流遮断密閉蓋445により周囲が密閉され、以下でさらに詳細に説明するように、中央部材シャフト446は、中央部材シャフト446の遠位端448がシース部品104の遠位部分内において画成されたステントグラフト送達エリア321の近位に延びるよう、主要密閉構造440の中心ボア443、ならびにハンドル部品102の残余部分を通って延びる。
図5および図6を参照すると、中央部材シャフト446は、中央部材シャフト446の近位端449を送達システム100の長手方向軸から離間する方向に曲げる湾曲部を有する。なおここでは中央部材部品233が送達システム100内に挿入されたとき、湾曲部よりも近位に配置された中央部材シャフト部分は、アクセスポート216Dと主要密閉構造440の中心ボア443との間で延びる長さを有する。1つの実施形態では、中央部材シャフト446の近位端449は送達システムの長手方向軸に対して30度の角度をなす。
図1A、図3A、および図6Aを参照すると、中央部材シャフト446は、その外部表面内に形成された5つの外側溝部656A、656B、656C、656D、656Eを有する。これらの外側溝部656A、656B、656C、656D、656Eのうちのそれぞれは中央部材シャフト446の近位端449から遠位端448まで延びる。中央部材シャフト446は、シャフトの外辺部の周りに溝部が対称的に配置されているため、星形形状の断面を有するものとして説明され得る。1つの実施形態では、中央部材シャフト446はポリエチレンまたはポリエーテルブロックアミド(例えばPEBAX(登録商標))製の押出成形されたシャフトである。中央部材シャフト446の各溝部656A、656B、656C、656D、656Eは図13および図13Aを参照して以下で説明するように、長尺管状部材222、長尺ガイドワイヤチューブ430A、430B、430C、およびトリガワイヤ1392を含む遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390のうちのいずれもが溝部を通過することが可能となる寸法を有する。1つの実施形態では、溝部656A、656B、656C、656D、656Eは、これらの溝部が収容するチューブまたは管状部材の直径を収容する幅Wと、その幅Wに実質的に等しい深さDと、を有する実質的にU字形状のチャネルである。したがって本発明の実施形態では、各溝部656A、656B、656C、656D、656Eは、溝部とともに用いられることを意図されたチューブまたは管状部材の直径に基づいて、他の溝部の1つまたは複数と同一の幅および深さを有してもよく、または異なる幅および深さを有してもよい。本発明の1つの実施形態では、溝部656A、656B、656Eは、それぞれ長尺ガイドワイヤチューブ430A、430B、430Cを収容するために0.072インチ(約1.83ミリメートル)の幅および深さを有し得、溝部656C、656Eはそれぞれ長尺管状部材222および遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390を収容するために0.056インチ(約1.42ミリメートル)の幅および深さを有し得る。
上述のように中央部材シャフト446は、中央部材シャフト446の遠位部分が管状シース部品104により画成されるシース管腔105内に存在するよう、ハンドル部品102のポート区域210、主要グリップ区域212、およびドライバグリップ区域214を通って延びる。長尺管状部材222、長尺ガイドワイヤチューブ430A、430B、430C、および遠位グラフト捕捉チューブ1390のうちのそれぞれは、図5に最も良好に示されるように主要密閉構造443の中心ボア443内において中央部材シャフト446のそれぞれの溝部656A、656B、656C、656D、656Eに導入される。例えば着脱可能管腔部品231Bが送達システム100に係合されると、ガイドワイヤチューブ430Bの遠位端は、血流遮断弁438Bを通して挿入され、主要密閉構造440の入口チャネル439Bを通して、主要密閉構造中心ボア443内で延びる中央部材シャフト446の溝部656Aへと誘導される。それにより、ガイドワイヤチューブ430Bが継続的に前進されると、アクセスポート密閉部品432Bが血流遮断密閉蓋438B内で結合するまで、溝部656A内のチューブは摺動される。1つの実施形態では中央部材部品は、中央部材部品がそのアクセスポート内に挿入されたときに溝部とそれぞれの入口チャネルとの間で生じ得る位置ずれを調節するために回転され得る。同様に、着脱可能管腔部品231A、231Cのガイドワイヤチューブ430A、430Cのうちのそれぞれも、中央部材シャフト446の対向側部上のそれぞれの溝部656B、656Eへと、それぞれの血流遮断密閉蓋および主要密閉構造入口チャネルを通して導入され、そのアクセスポート密閉部品432A、432Cがそれぞれの血流遮断密閉蓋内に着座するまで、それぞれの溝部656B、656Eを通して誘導される。
中央部材シャフト446がシース部品104内に挿入された状態で、シース管腔105は、中央部材シャフト446の溝部656A、656B、656C、656D、656Eにより、5つの作動管腔へと効果的に分割される。それにより送達システム100は、自己拡張型主要ステントグラフト(例えば図10に示す主要ステントグラフト1080)を治療部位に送達するための複数管腔送達カテーテル構成で構成されることとなる。逆に中央部材部品233を取り外すと、送達システム100は単一管腔送達シース構成へと再構成され、それによりシース部品管腔105はもはや5つの作動管腔には分割されず、その後は、ガイドワイヤ、ガイドカテーテル、その他、および/または分岐ステントグラフト(単数または複数)(例えば図26および図27に示す分岐ステントグラフト2698A、2698B)を主要ステントグラフトとそれぞれの血管枝(単数または複数)との間に送達および展開するために用いられる分岐送達システム(単数または複数)(例えば図23〜図25に示す分岐送達カテーテル2396A、2396B)とともに用いられるための送達シースとして機能することとなる。
図7、図8、および図8Aは送達システム100の1部分の図であり、部分的に分解されたハンドル部品102の主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214を示す。アクセスハウジング部分218の外側近位部分218Aおよび内側遠位部分218Bが図7で示され、図8では取り外されている。そのため図8では、ポート区域210の主要密閉ハウジング440、ならびにシース部品104の近位方向の後退または長手方向の平行移動を可能にする主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214の様々な部品がより明らかに見られ得る。送達システム100が標準的な100cm医療装置に対する送達シースとしての使用に対して互換性を有するよう、ハンドル部品102の長さを短縮するために、本発明の実施形態では、内向きのネジ山パターンを有するネジギア組立体760が組み込まれる。なおここでは、同軸の主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214はネジギア組立体760と同軸状になるようにネジギア組立体760上で径方向に配置される。ステントグラフト送達エリア321をカバーするシース部品104の部分を後退させ、それによりシース部位104内で圧縮された主要ステントグラフトを展開または開放する係るシース伝達構成は、既製のカテーテルとの互換性が可能となるようハンドル部品102の長さを有利により短くする。
ネジギア組立体760は、結合型長手方向延長表面に沿って一緒に結合し、それによりとりわけドライバネジナット761およびアクセスハウジング部分218の内側遠位部分218Bを封入する第1半体762Aおよび第2半体762Bを有する管状ネジギアクラムシェル部品762を含む。1つの実施形態では、ネジギアクラムシェル部品762の第1半体762Aおよび第2半体762Bはスナップ嵌合し合う。ネジギアクラムシェル部品762は内向きのネジ山763を含む。なおこのネジ山763は第1半体762Aと第2半体762Bとの間で不連続となっており、そのため第1組のネジ山763Aはクラムシェル部品第1半体762Aの内側表面から送達システム100の長手方向軸に向かって内向きに延びるよう形成され、第2組のネジ山763Bはクラムシェル部品第2半体762Bの内側表面から送達システム100の長手方向軸に向かって内向きに延びるよう形成される。不連続的な雌ネジ山パターンは、雌ネジ山パターンが完全でないために、内向きのネジ山に関して通常は作られなければならない逃げ溝を小さくすることができそのために製造が比較的容易となるという点で有利である。対照的にドライバネジナット761は、ネジナット761の円周全体周りに延び(すなわち完全に1周し)、それにより滑らかな機能性を保持する(すなわちシース部品が滑らかに長手方向に平行移動する)外向きの対応するネジ山764を有する。ネジギアクラムシェル部品762がハンドル部品102のドライバグリップ区域214により第1方向に回転されると、ドライバネジナット761の雄ネジ山764がクラムシェル半体762A、762Bの雌ネジ山763A、763Bと結合し、それにより、ドライバネジナット761に連結された管状シース部品104が操作員に向かって近位方向に後退し、ステントグラフト送達エリア321が露出され、シース部品104内で圧縮された主要ステントグラフトが展開または開放されることとなる。ネジギアクラムシェル部品762が第1方向に対して逆の第2方向に回転されると、ドライバネジナット761の雄ネジ山764がクラムシェル半体762A、762Bの雌ネジ山763A、763Bと結合し、それにより管状シース部品104が先端組立体106に向かって前進することとなる。
長手方向(例えば近位方向)に平行移動するために、ドライバネジナット761は、アクセスハウジング遠位部分218B内で長手方向に延びる管状シャフト765上で摺動可能に配置されたハブ761’と、ドライバネジナット761の内向きに延びる鍵761aが遠位部分218Bのスロット767内で摺動し、それによりドライバネジナット761の望ましくない回転が防止される状態で、ドライバネジナット761のネジ山部分761”がアクセスハウジング遠位部分218B上で摺動することを可能にする、図8Bで最も良好に示される鍵付き開口部と、を有する。図2Cを参照すると中央部材シャフト446は、中央部材シャフト446がハンドル部品102の主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214を通って延びるとき管状シャフト765内で摺動可能に配置される。ネジギアクラムシェル部品763は、ベアリング表面769の回転時にアクセスハウジング遠位部分218Bに突き当たるベアリング表面769をネジギアクラムシェル部品763の近位端および遠位端のうちのそれぞれの上に有する。ネジギアクラムシェル762は、アクセスハウジング近位部分218Aと、図2Dで最も良好に示されるように応力解放ナット270の近位端表面270aおよび270a’との間に捕捉されることにより、ハンドル部品102の残余部分に対してその長手方向位置に保持される。図2Cを参照するとハンドル部品102のドライバグリップ区域214は、ギアドライバシリンダ268に取り付けられたドライバグリップカバー266を含み、次にこのギアドライバシリンダ268は、ネジギアクラムシェル部品762に回転を生じさせるためにネジギアクラムシェル部品762に取り付けられている。ドライバグリップカバー266、ギアドライバシリンダ268、およびクラムシェル部品762は動作可能に連結され、一致して回転されるよう互いに対して長手方向に一緒に保持される。ギアドライバシリンダ268は応力解放ナット270に対して回転するよう応力解放ナット270に弾発嵌合する遠位端271を有し、その一方で、ドライバグリップカバー266は、主要グリップカバー258に対して回転するよう主要グリップカバー258の遠位端259に弾発嵌合する近位端257を有する。ドライバグリップカバー近位端257と主要グリップカバー遠位端259との間の摩擦界面は、回転を制御するための摩擦抵抗を増加させる。この抵抗が存在しない場合は、シース部品104内で送達構成に保持された主要ステントグラフトをカバーすることからシース部品104が時期尚早に後退するリスクが存在する。逆に主要グリップカバー258の近位端271は、使用時に静止するよう非回転様式でアクセスハウジング遠位部分218Bの近位端上に弾発嵌合する。
図9は、送達システム100から取り外された応力解放ナット270の斜視図であり、図9Aは図9の線A−Aに沿った応力解放ナット270の断面図である。応力解放ナット270は、シース部品104がハンドル部品102を出るにつれて次第に湾曲することを可能にするフレア状の遠位開口部270’を有する内向きに拘束する設計を含む。応力解放ナット270は内部曲げ半径のプロファイルを含む。このプロファイルにおいて、シース部品104は応力解放ナット270の内部幾何学的形状を介して送達システム100に進入し、それにより、ハンドル部品102がより短い全長を有することが可能となり、送達システム100が標準的100cm医療装置に対する送達シースとして使用されることに適したものとなる。応力解放ナット270はハンドル部品102の様々な部品を一緒に保持するための止めナットとしても作用する。止めナットとしての機能を果たすために応力解放ナット270はソケット270”を含む。なお、アクセスハウジング遠位部分218Bの遠位端における対応する突起218”がソケット270”に弾発嵌合または着座すると、応力解放ナット270の近位端表面270a、270a’がそれぞれアクセスハウジング遠位部分218Bおよびギアドライバシリンダ268の遠位端表面に突き当たり、それにより主要グリップ区域212およびドライバグリップ区域214の構造がアクセスハウジング近位部分218Aに対して保持されることとなる。
図10は送達システム100により大動脈内に送達される主要ステントグラフト1080を示す。ただし送達システム100が、主要ステントグラフト1080の全部の特徴を必ずしも含まず且つ大動脈の他の血管内において展開され得る他のステントグラフト設計を送達するためにも用いられ得ることは当業者には明らかであろう。主要ステントグラフト1080は、Coghlanらに付与された米国特許出願第[譲渡される予定;代理人整理番号P0041037.USU1]号および米国特許出願第[譲渡される予定;代理人整理番号P0041038.USU1]号でさらに詳細に説明される。なおこれらの特許出願のそれぞれは本願と同時に出願され、参照することによりその全体が本明細書に援用される。したがって主要ステントグラフト1080を有する送達システム100の使用法を説明するために、特定の特徴のみが本明細書で説明される。
拡張構成にある主要ステントグラフト1080について図10では、大動脈などの主血管内での展開の様子が実質的に示される。主要ステントグラフト1080は近位自己拡張型固定ステント1081と、血管管腔切り欠き1083をその近位端に沿って有する管状グラフト本体1082と、その中央区域から延びる第1分岐グラフトカップリング1084Aおよび第2分岐グラフトカップリング1084Bと、主要ステントグラフトが大動脈内で展開されたときに互いの前方および後方に配置される、管状グラフト本体1082の分岐点から遠位方向に延びる第1脚部1086Aおよび第2脚部1086Bと、を含む。以下でさらに詳細に説明するように、第1分岐グラフトカップリング1084Aおよび第2分岐グラフトカップリグ1084Bは、主要ステントグラフト1080と対応する血管枝(例えば左腎動脈および右腎動脈)との間に配置されるべき第1分岐ステントグラフト2698Aおよび第2分岐ステントグラフト2698Bを受容するよう構成され、第1脚部1086Aおよび第2脚部1086Bは主要ステントグラフト1080と当該血管枝から分岐する対応する下流側血管(例えば腹部大動脈から分岐する左総腸骨動脈および右総腸骨動脈)との間に配置されるべき第1枝部ステントグラフト2799Aおよび第2枝部ステントグラフト2799Bを受容するよう構成される。管状グラフト本体1082は、Coghlanらに付与された米国特許出願第[譲渡される予定;代理人整理番号P0041037.USU1]号および米国特許出願第[譲渡される予定;代理人整理番号P0041038.USU1]号で詳細に説明するように固定、密閉、および結合などの様々な機能を果たす、管状グラフト本体1082に取り付けられた複数の自己拡張型ステント(例えばステント1085)を有する。なおこれらの特許出願は、上記で参照することにより援用され、本明細書ではさらに詳細な説明は加えない。本発明の実施形態では、管状グラフト本体1082は任意の好適なグラフト材料(例えば低多孔性のポリエステル織物またはポリエステル編物、ダクロン材、伸展ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、シリコーン、超高分子量ポリエチレン、または他の好適な物質を含むがこれらに限定されない)から形成され得る。
図3、図3A、および図11を参照すると、まずガイドワイヤチューブ430Aおよび430Cの遠位端がそれぞれ第1分岐グラフトカップリング1084Aおよび第2分岐グラフトカップリグ1084Bから遠位方向に延びるよう配置されるよう、且つガイドワイヤチューブ430Bの遠位端が血管管腔切り欠き1083から延びるよう配置されるよう、主要ステントグラフト1080を係るステントグラフト送達エリア321上で位置決めすることにより、主要ステントグラフト1080はシース部品104によりステントグラフト送達エリア321内における送達構成へと装填および圧縮される。図11を参照すると近位固定ステント1081の近位冠部は次に、主要ステントグラフト1080の近位端を圧縮するために、先端捕捉機構320により固定される。主要ステントグラフト1080は円周方向に拘束する縫合糸1087(図10では装填前状態で図示される)も含む。これらの縫合糸1087は、任意の好適な縫合糸物質製であり得、グラフト本体1082周りで締め付けられ、それにより、主要ステントグラフト1080をシース部品104の管腔105内に装填することを支援するために、および処置実行時に腎動脈への挿管を行う際、分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084B上方の様々なカテーテル先端形状に対する空間を可能にするために、グラフト本体1082に取り付けられた自己拡張型ステントがより小さい直径へと圧縮されることとなる。円周方向に拘束する縫合糸1087の機能および構造については、Pearsonらに付与された米国特許出願第[譲渡される予定;代理人整理番号C00002204.USU1]号において詳述されている。なお同特許出願は本願と同時に出願され、参照することによりその全体が本明細書に援用される。したがって送達システム100の使用法を説明するために、特定の特徴のみが本明細書で説明される。
ガイドワイヤチューブ430Bの遠位端を血管管腔切り欠き1083の開口部から外へとまたは当該開口部の外部へと吊り上げ、それにより主要ステントグラフト1080を展開する際にガイドワイヤチューブ430Bの遠位端の位置をより良好に制御するために、着脱可能な吊り上げワイヤ1188が用いられる。このようにして吊り上げワイヤ1188は、主要ステントグラフトがその送達構成において送達システム100のシース部品104内で圧縮されているとき、ならびに図11に示すように主要ステントグラフト1080がシース部品104から部分的に開放されているときに、ガイドワイヤチューブ430Bの遠位端を主要ステントグラフト1080の外部に、または外向きに、吊り上げる。1つの実施形態では吊り上げワイヤ1188はニチノール製であり得る。吊り上げワイヤ1188はガイドワイヤチューブ430Aを通して、血管管腔切り欠き1083内においてガイドワイヤチューブ430Bの下方で交差して、またはガイドワイヤチューブ430Bより内向きに導かれ、次いでガイドワイヤチューブ430Cへと導かれ、ガイドワイヤチューブ430C内で終端する。1つの実施形態では、吊り上げワイヤ1188が血管管腔切り欠き1083のいずれかの側部上のグラフト材料における捕捉ポイントを通して導かれ得、それにより、ガイドワイヤチューブ430Bが吊り上げワイヤにより支持され且つ吊り上げワイヤ1188の長手方向位置の正確な位置決めが確実に行われる係る位置に、吊り上げワイヤ1188が確実に固定されることとなる。図12に示すように吊り上げワイヤ1188の近位端は、ワイヤ1188の取り外しが望まれるとき、アクセスポート密閉部品432Aにおいて操作員にアクセス可能なプルリング1189に取り付けられる。ガイドワイヤチューブ430Bを吊り上げるために吊り上げワイヤ1118を使用することにより、追加的な介入なしに、主血管から分岐する血管枝(例えば腹部大動脈から分岐する上腸間膜動脈(SMA:superior mesenteric artery))に挿管するためにガイドワイヤチューブ430Bを通して用いられるガイドワイヤの正確な留置が確実となり、その結果、処置時間が短縮化されることとなる。
図13および図13Aは本発明の1つの実施形態に係る遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390を、円周方向に拘束する縫合糸トリガワイヤ1392と組み合わせて示す。ここで縫合糸トリガワイヤ1392は、遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390の管腔内に摺動可能に配置され、主要ステントグラフト1080の遠位端を捕捉または保持し、トリガワイヤ1392がトリガワイヤプルタブ109によりハンドル部品102から引き出されたとき当該遠位端を開放することが可能である。遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390の管腔は、図4に示す固定部品497に取り付けられた近位ポートから、遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390の遠位ポート1393まで、遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390により画成される。遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390は、遠位ポート1393から近位方向に離間する遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390の側壁部を通る半月形状開口部1391を形成する削り出された側部表面を含む。1つの実施形態では半月形状開口部1391は、主要ステントグラフトの露出された最遠位に位置するステントの1部分が開口部1391を通されそれによりトリガワイヤ1392により捕捉されることが可能となる寸法を有し得る。図13および図13Aに示す実施形態では、トリガワイヤ1392は開口部1391を通して出され、最遠位ステント1087’の後方/下方を交差し、主要ステントグラフト脚部1086Aのグラフト材料における穴1394を通り、開口部1391に再進入し、次いで遠位ポート1393を介して遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390から出る。それにより開口部1391から延びる捕捉チューブ1390とのループ1392’が形成される。したがってトリガワイヤ1392は、その主要機能を果たすために、円周方向に拘束する縫合糸を通って遠位方向に延びる。このようにして遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390およびトリガワイヤ1392は、脚部1086Aに対して開放可能に取り付けられた遠位ステントグラフト捕捉機構を形成する。さらに、介入処置の残余部分の間に送達システム100が送達シースとしての使用のために再構成された場合、このようにして遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390およびトリガワイヤ1392を使用することにより、主要ステントグラフト1080の遠位区域に力が印加されることが可能となり、それにより、送達システム100を通して導入されるであろう様々な医療装置の導入および展開の間に、当該遠位区域が頭部方向へ迷入することに対する抵抗が生じ、脚部1086Aを送達システム100の残余部分に対して定位置に保持されることとなる。主要ステントグラフトを送達システム100に装填する際に送達システム100が代わって脚部1086Bを通して挿入された場合には、図13および図13Aにおいて脚部1086Aに取り付けられた状態で示される遠位ステントグラフト捕捉システムが脚部1086Bとともに用いられ得ることが、この説明により理解されるべきである。
送達システム100は、複数管腔送達カテーテル構成では、主要ステントグラフト1080の送達および段階的開放を可能にし、送達シース構成では、ステントグラフトインプラントを完成する枝部グラフトが、送達システム100が大動脈から取り外された後に、導入および展開される状態で、様々な分岐グラフトを送達するために様々な医療装置の導入を可能にする。図14〜図27はショートネック腎動脈下腹部大動脈瘤AAAを治療するために送達システム100を使用する方法を示す。腎動脈下AAAは腎動脈の下方に位置する。図14〜図27ではRRAは右腎動脈を示し、LRAは左腎動脈を示す。本発明の実施形態に係る他の方法では、送達システム100は、腎動脈にまで接近または延びるが腎動脈には関連しない傍腎動脈AAAを治療するために、および腎動脈に関連し腎動脈の上方に延びる腎動脈上AAAを治療するために、用いられ得る。
図14は、送達システム100がAAAの治療部位へと大動脈A内に誘導され、先端捕捉機構320がSMAの近位に配置された後の、(上述のように)主要ステントグラフト1080が送達システム100のシース部品104内に装填された状態にある送達システム100を示す。送達システム100は、主要ガイドワイヤ1495上で誘導される状態で図示される。なお主要ガイドワイヤ1495は当業者により理解されるように、前もって経皮的に大腿動脈に導入され、大腿動脈から左腸骨動脈LIを経て腹部大動脈に誘導されたものである。ガイドワイヤ1495は送達システム100の長尺管状部材222を通って延びる。
図15は主要ステントグラフト1080が展開される第1段階を示す。ここでは主要ステントグラフト1080の近位部分が下方の血管管腔切り欠き1083までシース部品104から開放され、それにより長尺ガイドワイヤチューブ430Bの遠位端も露出される。上記で詳述したようにシース部品104は主要ステントグラフト1080が展開される第1段階に関して、ハンドル部品102のドライバグリップ区域214を回転させることにより、遠位方向に後退される。ワイヤ1188(図11を参照して上述のように配置されている)は、SMAと略位置合わせされるようガイドワイヤチューブ430Bを血管管腔切り欠き1083から外向きに吊り上げる状態で示されている。近位固定ステント1081は先端捕捉機構320により部分的圧縮状態に保持され、図25で示すように主要ステントグラフト1080の完全な展開が望まれるまでは、その状態に維持される。
図16および図17は主要ステントグラフト1080の血管管腔切り欠き1083とSMAの弁口とを位置合わせするためのSMAへの挿管を示す。なお「挿管」および「挿管する」は、本明細書ではガイドワイヤおよびガイドカテーテルをターゲット血管へと操縦することを示す用語である。SMAに挿管するために、ガイドワイヤ1695は、ガイドワイヤチューブ430Bを通して挿入され、胸部大動脈に入るまで前進される。ガイドワイヤチューブ430Bは、アクセスポート密閉部品432Bをその血流遮断密閉蓋438Bから解放されるように引き、次にガイドワイヤチューブ430Bがハンドル部品102から解放されるまで着脱可能管腔部品231Bを後退させることにより、医師によりガイドワイヤ1695上で取り外される。次に、湾曲したガイドカテーテル1694が送達シースポート516Bに挿入され、SMA弁口に近接するように留置ガイドワイヤ1695上で前進される。次にガイドワイヤ1695および湾曲ガイドカテーテル1694は、図16に示すように血管へ挿管するために、操作員による操作により併せて用いられる。このときワイヤ1188は、ワイヤ1188が着脱可能管腔部品231Aのアクセスポート密閉部品432Aから解放されるまでプルリング1189を引くことにより、取り外される。同様に、ガイドカテーテル1694は、ガイドカテーテル1694がハンドル部品102から解放されるまで血流遮断密閉蓋438Bと血流遮断密閉蓋438Bにより画成される送達シースポート516Bとを通して近位方向に後退させることにより、送達システム100から取り外される。次に送達システム100は、図18に示すように血管管腔切り欠き1083がSMAの弁口を枠内に納めるかまたは当該弁口に位置合わせされるまで矢印Uの方向に前進される。ガイドワイヤ1695は、残余の展開ステップの間、主要ステントグラフト1080の位置決めおよび位置合わせを保持するために、SMAを通って配置された状態に留まる。代替的な実施形態では、ガイドカテーテル1694はガイドワイヤ1695上に配置された状態に留まる。それによりこれらの装置は一緒に、主要ステントグラフト1080の位置決めおよび位置合わせを保持するために、残余の展開ステップの間、SMAを通って配置される。
図18は主要ステントグラフト1080が展開される第2段階を示す。ここでは主要ステントグラフト1080が下方の第1分岐グラフトカップリング1084Aおよび第2分岐グラフトカップリグ1084Bまでシース部品104から開放され、それにより長尺ガイドワイヤチューブ430Aおよび430Cの遠位端も、それぞれ腎動脈RRAおよびLRAに略位置合わせされるよう、露出される。上記で詳述したようにシース部品104は主要ステントグラフト1080が展開される第2段階に関して、ハンドル部品102のドライバグリップ区域214を回転させることにより、遠位方向に後退される。
図19〜図22は、分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084Bと、腎動脈RRAおよびLRAの弁口と、をそれぞれ位置合わせし、それにより、送達システム100のシース部品104から依然として部分的にのみ解放または展開された状態を保ちつつ治療部位における主要ステントグラフト1080の位置決めを確定するためのRRAおよびLRAへの挿管を示す。最初に、ワイヤ1994が送達システム100のガイドワイヤチューブ430Cを通して送達され、図19に示すようにLRAの弁口内に誘導され、次に、アクセスポート密閉部品432Cをその血流遮断密閉蓋から解放されるよう引き、ガイドワイヤチューブ430Cがハンドル部品102から解放されるまで着脱可能管腔部品231Cを後退させることにより、ガイドワイヤチューブ430Cは送達システム100から取り外される。その後、図20に示すように、ハンドル部品102の関連する送達シースポート516Cを通して挿入された後、管状シースまたはガイドカテーテル2094はLRA内で延びるようワイヤ1994上で前進され、次に、ワイヤ1994は送達シースポート516Cを介して取り外される。ガイドワイヤ2195は、ガイドワイヤ2195がLRA内で延びるまでシース2094の管腔を通して誘導され、その時点でシース2094は、図21に図示するように、ガイドカテーテルがハンドル部品102から解放されるまで血流遮断密閉蓋438Cと血流遮断密閉蓋438Cにより画成される送達シースポート516Cとを通してシース2094を近位方向に後退させることにより、送達システム100から取り外される。次に、LRAに挿管するために説明されたステップが、RRAに挿管するために反復される。これは、管状シースまたはガイドカテーテルの引き抜きの最終ステップが実行され、それによりガイドワイヤ2295がRRA内で留置された状態で残された後の図22に示される。他の実施形態では、RRAはLRAの前に挿管されてもよく、または挿管ステップがRRAおよびLRAの両方に対して並列的に実行されてもよい。
図23は主要ステントグラフト1080が展開される第3段階を示す。ここでは主要ステントグラフト1080がシース部品104から完全に開放されている。上記で詳述したようにシース部品104は主要ステントグラフト1080が展開される第3段階に関して、ハンドル部品102のドライバグリップ区域214を回転させることにより、遠位方向に後退される。主要ステントグラフト1080は、円周方向に拘束する縫合糸1087のために、および近位固定ステント1081が先端捕捉機構320により部分的に圧縮された状態に保持されることにより、部分的にのみ拡張または展開された状態に留まる。主要ステントグラフト1080の遠位端は、図13および図13Aを参照して上述したように、トリガワイヤ1392および遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390の相互作用により保持される。
図23には図示しないが、シース部品104の管腔105が実質的に障害物から解放されるよう送達システム100をその送達シース構成に再構成するために、中央部材部品233は取り外されている。中央部材部品233は、中央部材ハンドル442を血流遮断密閉蓋445から解放されるよう引くこと、および中央部材シャフト446がハンドル部品102から解放されるまで中央部材シャフト446を後退させること、により、送達システム100から取り外される。中央部材部品233を取り外した後、分岐送達カテーテル2396Aは、分岐送達カテーテル2396Aの遠位端がRRA内に配置されるまで、ハンドル部品102の送達シースポート516Aを通して配置されたガイドワイヤ2295上で送達シースポート516Aを通して前進され、分岐送達カテーテル2396Cは、分岐送達カテーテル2396Cの遠位端がLRA内に配置されるまで、ハンドル部品102の送達シースポート516Cを通して配置されたガイドワイヤ2195上で送達シースポート516Cを通して前進される。本発明の実施形態における使用に対して、分岐送達カテーテル2396Aおよび2396Bは、Medtronic社製のComplete SEステントを送達するために用いられるものと同様のステントグラフト送達システムであってもよく、または任意の他の類似の送達システムであってもよい。
図24は、トリガワイヤ1392が矢印Dの方向に近位に後退され、それにより近位固定ステント1081を除いて主要ステントグラフト1080の自己拡張型ステントが完全な拡張構成に戻ることが可能となるよう円周方向に拘束する縫合糸1087が解放された後の、送達の第4段階における主要ステントグラフト1080を示す。トリガワイヤ1392は操作員により1回の動作でハンドル部品102から完全に取り外され、それにより展開の第4段階を完成するために、円周方向に拘束する縫合糸1087ならびに主要ステントグラフト1080の第2脚部1086Bも開放される。図1Bおよび図12を参照して上述したように、トリガワイヤプルタブ109がハンドル部品102から外向きに引かれると、先端開放安全ロック107から内向き延長キャッチ部109’が分離され、次にトリガワイヤプルタブ109が操作員により近位方向に引かれると、トリガワイヤ1392は周方向に拘束する縫合糸1087および遠位ステントグラフト捕捉チューブ1390から解放される。先端開放安全ロック107を開放することにより、操作員は、ハンドル部品102の先端開放区域208を回転すること、および先端捕捉機構320を作動させ、それにより自己拡張型近位固定ステント1081を大動脈との近接状態へと開放すること、が可能となる。それにより主要ステントグラフト1080は図25に示す展開の最終段階に、すなわち送達システム100から解放された完全展開または拡張構成に入る。
図26は、それぞれの分岐送達カテーテル2396Aおよび2396Bから開放された分岐ステントグラフト2698Aおよび2698Bを示す。ここでは、分岐ステントグラフト2698Aおよび2698Bのうちのそれぞれは、それぞれの腎動脈RRAおよびLRAから、主要ステントグラフト1080のそれぞれの分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084B内に、分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084Bを通して延びるよう展開され、それにより、分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084B内に固定され、分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084Bと分岐グラフトカップリング1084Aおよび1084Bとの間にそれぞれの流体通路が提供される。本発明の実施形態において使用するために、分岐ステントグラフト2698Aおよび2698Bは、自己拡張型ステント支持構造を有するグラフト材料製のチューブであり、管状ステントグラフト(例えばMedtronic社から入手可能なENDURANT(登録商標)ステントグラフトシステムにおいて用いられるための枝部として好適な管状ステントグラフト)であり得る。分岐ステントグラフト2698Aおよび2698Bの展開の後、分岐送達カテーテル2396A、2396Bおよび送達システム100は脈管構造から引き出される。
図27は枝部ステントグラフト2799Aおよび2799Bに連結された主要ステントグラフト1080を示す。ここでは、枝部ステントグラフト2799Aおよび2799Bのうちのそれぞれは、主要ステントグラフト1080のそれぞれの脚部1086Aおよび1086Bからそれぞれの腸骨動脈RIおよびLI内に延長し、それにより、それぞれの腸骨動脈RIおよびLI内に固定され、腸骨動脈RIおよびLIと脚部1086Aおよび1086Bとの間にそれぞれの流体通路が提供される。本発明の実施形態において使用するために、枝部ステントグラフト2799Aおよび2799Bは、自己拡張型ステント支持構造を有するグラフト材料製のチューブであり、例えばMetronic社から入手可能なEDURANT(登録商標)ステントグラフト送達システムと同様の送達システムにより送達および展開される、またMedtronic社から入手可能なENDURANT(登録商標)タイプのステントグラフトと同様の管状ステントグラフトであり得る。
本発明の様々な実施形態について上記で説明してきたが、これらの実施形態は本発明の例示および具体例としてのみ提示されたものであり、限定として提示されたものではないことを理解されたい。本発明の思想および範囲から逸脱することなく形態および詳細における様々な変更例が可能であることが当業者には明らかであろう。したがって本発明の範囲は、上述の代表的な実施形態のいずれによっても制限されるものではなく、添付の特許請求項およびそれらの均等物にしたがって定められるべきである。本明細書で論じたそれぞれの実施形態のそれぞれの特徴、および本明細書で引用したそれぞれの文献の特徴は、任意の他の実施形態の特徴と組み合わせて用いられ得る。本明細書で論じた特許および刊行物の全部は、参照することにより、その全体が本明細書に援用される。

Claims (20)

  1. ステントグラフト送達システムのための構成変更可能なポート構造体であって、
    その中を通る内部アクセスポートを画成する内側密閉部品と、
    前記内側密閉部品に着脱可能に連結され、その中を通る外部アクセスポートを画成する外側密閉部品と、を備え、
    前記外部アクセスポートは、前記外側密閉部品および前記内側密閉部品が互いに対して連結されたとき、その中を通って延びるガイドワイヤに対する血流遮断を保持するよう構成され、
    前記内部アクセスポートは、前記外側密閉部品が前記内側密閉部品から取り外されたとき、その中を通って延びるステントグラフト送達システムに対して血流遮断を保持するよう構成されている、
    ことを特徴とするポート構造体。
  2. 前記外側密閉部品は、前記外部アクセスポートを画成する密閉部分と、前記外部アクセスポートから遠位方向に延びるその中を通るガイドワイヤ通路を画成する連結部分とを備えている、
    請求項1に記載のポート構造体。
  3. 前記内側密閉部品の内部アクセスポートは、前記外側密閉部品の連結部分をその中に受容し、それにより前記内側密閉部品と前記外側密閉部品とを着脱可能に連結する寸法を有する、
    請求項2に記載のポート構造体。
  4. 前記内側密閉部品は、前記外側密閉部品が前記内側密閉部品を介して前記ステントグラフト送達システムのハンドル部品に着脱可能に連結されるよう、前記ハンドル部品に連結される、
    請求項1に記載のポート構造体。
  5. 長尺ガイドワイヤチューブの管腔がその中を通してガイドワイヤを受容するために前記外部アクセスポートから延びるよう、前記ガイドワイヤチューブが前記外側密閉部品に取り付けられる、
    請求項1に記載のポート構造体。
  6. 前記ガイドワイヤチューブは、前記内側密閉部品および前記外側密閉部品が一緒に連結されたとき、前記内側密閉部品を通る、
    請求項5に記載のポート構造体。
  7. 前記内側密閉部品は、取り付けられたガイドワイヤチューブを有する前記外側密閉部品が前記内側密閉部品を介して前記ステントグラフト送達システムのハンドル部品に着脱可能に連結されるよう、前記ハンドル部品に固定的に取り付けられる、
    請求項6に記載のポート構造体。
  8. 前記外側密閉部品の前記外部アクセスポートに係合し且つ前記外部アクセスポートを拡張させるための着脱可能なアクセスポートダイレータであって、前記外部アクセスポートを通して挿入されるためにその中をガイドワイヤが誘導される管腔を画成する、アクセスポートダイレータをさらに備えている、
    請求項1に記載のポート構造体。
  9. 前記アクセスポートダイレータは、前記外部アクセスポートを形成する成形済み穴を拡張させるために前記外部アクセスポート内で摺動する小径雄部分を備えている、
    請求項8に記載のポート構造体。
  10. 前記内部アクセスポートは、前記外側密閉部品が前記内側密閉部品から取り外されたとき、13フレンチまでの医療装置をその中を通して受容するための寸法を有する、
    請求項1に記載のポート構造体。
  11. ステントグラフト送達システムのためのポート構造体であって、
    その中を通る内部アクセスポートを画成する内側密閉部品と、
    その中を通る外部アクセスポートを画成する密閉部分と、前記内側密閉部品の内部アクセスポート内で前記内側密閉部品にスナップ嵌合しそれにより前記内側密閉部品および前記外側密閉部品を着脱可能に一緒に連結する連結部分とを有する外側密閉部品を、を備え、
    ことを特徴とするポート構造体。
  12. 前記外側密閉部品および前記内側密閉部品が互いに対して連結されたとき、前記外部アクセスポートは、その中を通って延びるガイドワイヤに対する血流遮断を保持するよう構成される、
    請求項11に記載のポート構造体。
  13. 前記外側密閉部品が前記内側密閉部品から取り外されたとき、前記内部アクセスポートは、その中を通って延びるステントグラフト送達システムに対して血流遮断を保持するよう構成される、
    請求項11に記載のポート構造体。
  14. 前記内部アクセスポートは、前記外側密閉部品が前記内側密閉部品から取り外されたとき、13フレンチまでの医療装置をその中を通して受容するための寸法を有する、
    請求項11に記載のポート構造体。
  15. 長尺ガイドワイヤチューブの管腔がその中を通してガイドワイヤを受容するために前記外部アクセスポートから延びるよう、前記ガイドワイヤチューブが前記外側密閉部品に取り付けられる、
    請求項1に記載のポート構造体。
  16. 前記ガイドワイヤチューブは、前記内側密閉部品および前記外側密閉部品が一緒に連結されたとき、前記内側密閉部品を通る、
    請求項15に記載のポート構造体。
  17. 前記内側密閉部品は、取り付けられたガイドワイヤチューブを有する前記外側密閉部品が前記内側密閉部品を介して前記ステントグラフト送達システムのハンドル部品に着脱可能に連結されるよう、前記ハンドル部品に固定的に取り付けられる、
    請求項16に記載のポート構造体。
  18. 前記内側密閉部品は、前記外側密閉部品が前記内側密閉部品を介して前記ステントグラフト送達システムのハンドル部品に着脱可能に連結されるよう、前記ハンドル部品に連結される、
    請求項11に記載のポート構造体。
  19. 前記外側密閉部品の前記外部アクセスポートに係合し且つ前記外部アクセスポートを拡張させるための着脱可能なアクセスポートダイレータであって、前記外部アクセスポートを通して挿入されるためにその中をガイドワイヤが誘導される管腔を画成する、アクセスポートダイレータをさらに備えている、
    請求項11に記載のポート構造体。
  20. 前記アクセスポートダイレータは、前記外部アクセスポートを形成する成形済み穴を拡張させるために前記外部アクセスポート内で摺動する小径雄部分を含む、
    請求項19に記載のポート構造体。
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