添付図面を参照して様々な実施形態を詳しく説明する。可能な限り、図面の全体を通して同じ参照番号を使用して同じまたは同様の部分を指す。特定の例および実装形態についての言及は例示目的であり、本発明の範囲または特許請求の範囲を限定することは意図しない。
本明細書で使用するとき、用語「モバイル装置」、「無線装置」、および「ユーザ機器(UE)」は同義で使用してもよく、様々な携帯電話、携帯情報端末(PDA)、パームトップコンピュータ、無線モデムを備えたラップトップコンピュータ、無線電子メール受信機(例えばBlackberry(登録商標)やTreo(登録商標)装置)、マルチメディアインターネット対応携帯電話(例えばiPhone(登録商標))、および同様のパーソナル電子装置のうちのいずれか1つを指すことができる。無線装置は、プログラム可能なプロセッサおよびメモリを含んでもよい。好ましい実施形態では、無線装置は、セルラ電話通信網を介して通信可能なセルラ式携帯端末(例えばモバイル装置)である。
本願で使用するとき、「コンポーネント」、「モジュール」、「エンジン」、「マネージャ」は、これだけに限定されないが、特定の操作または機能を実行するように構成されるハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、実行中のソフトウェアなどのコンピュータ関連エンティティを含むことを意図する。例えばコンポーネントは、これだけに限定されないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、コンピュータ、サーバ、ネットワークハードウェアなどでもよい。例として、計算装置上で実行中のアプリケーションも、計算装置もコンポーネントと呼ばれ得る。プロセスおよび/または実効スレッド内には1つまたは複数のコンポーネントがあってもよく、コンポーネントは1個のプロセッサまたはコア上に局在化しても、2個以上のプロセッサまたはコア間で分散してもよい。さらにこれらのコンポーネントは、様々な命令および/またはデータ構造が記憶されている様々な非一時的コンピュータ読み取り可能な媒体から実行されてもよい。
いくつかの異なるセルラ通信およびモバイル通信のサービスおよび規格が使用可能であり、または将来考えられ、その全てが様々な実施形態を実装し、様々な実施形態の利益を享受することであろう。かかるサービスおよび規格には、例えば第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、ロングタームエボリューション(LTE)システム、第3世代無線移動通信技術(3G)、第4世代無線移動通信技術(4G)、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM(登録商標))、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)、3GSM、汎用パケット無線サービス(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)システム(例えばcdmaOne、CDMA2000TM)、GMS進化型高速データ伝送(EDGE)、先進移動電話システム(AMPS)、デジタルAMPS(IS−136/TDMA)、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO)、DECT(digital enhanced cordless telecommunications)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、公衆交換電話網(PSTN)、WiFiプロテクテッドアクセスI&II(WPA、WPA2)、Bluetooth(登録商標)、デジタル統合拡張ネットワーク(iden)、および陸上移動無線(LMR)が含まれる。これらの技術のそれぞれは、例えば音声、データ、信号、および/またはコンテンツメッセージの送受信を伴う。個々の電気通信規格または技術に関する用語および/または技術的詳細についてのいかなる言及も例示目的に過ぎず、請求項の言葉で別段の定めがない限り、特許請求の範囲を特定の通信システムまたは技術に制限することは意図しないことを理解すべきである。
任意の緊急事態または災害事態に応答する際の高優先度は、効果的な通信を確立している。大規模な緊急事態または災害事態(人為的および自然の両方)では、緊急事態に効果的に応答、管理、制御するために、あらゆる第一応答者と救急隊員との間の通信を維持することが最も重要である。第一応答者と他の救急隊員間に効果的な通信がない場合、資源を最も必要とする地域に資源を効果的に集めることができない場合がある。軽微な緊急事態(例えば交通事故や火災)においてさえ、第一応答者はサポート資産を求め、他のサービス(例えば公共企業、病院等)と調整できなければならない。無線装置の所有および使用が遍在するとともに、商用のセルラ通信ネットワークを使用する無線装置による緊急通信が、多くの場合、緊急対応要員および資源を集めるための最も効率的かつ効果的な手段である。無線装置が効果的な緊急通信を行えるようにすることで、様々な第一応答者機関(例えば警察、消防、救急車、FEMA、公共企業等)の間で無線周波数を調整する技術的問題および費用を未然に回避する。さらに、必要条件を満たした非番のまたは普段無線機を持ち合わせない事故の第一応答者(例えば医者、看護師、引退した警察官、軍関係者)は無線装置を有し、またはすぐに借りることができる。
しかし、セルラ通信ネットワークを介した緊急通信に問題がないわけではない。背景技術の中で上述したように、セルラ通信ネットワーク(「ネットワーク」)は、特定のセル内の無線装置の総数のごく一部からのアクセス要求にしか対応するように設計されていない。緊急時または危機が発生したとき、その状況に対する予測可能な人間の対応が、特定のセル内の異常なほど多くの無線装置ユーザが同時にネットワークにアクセスした場合、ネットワーク資源に過大な負荷がかかることがある。無線装置のユーザは、救急隊員に緊急事態を知らせようとしている場合があり(911緊急通話など)、またはそのユーザが緊急事態の領域内にいながらも無事であることを友人や家族に知らせようとしている場合がある。一部のユーザが、緊急状態(火災、事故等)の画像を通信社や友人に送っている場合もある。大規模な状況では、緊急通信のために無線装置を使用する緊急時要員が通話量を増やす。それでも、緊急事態の間の通話量の予測可能な増加は、商用のセルラ通信ネットワークを、とりわけ緊急事態を含むセル区画内で一杯にする可能性があり、その結果、そのネットワークは緊急対応要員の通信使用にとって当てにならないものとなる。
この問題を説明するために、高速道路上で発生した交通事故の事例を検討されたい。図1は、通常の条件下でのセルラ通信ネットワークを示す。図示のように、複数の無線装置101(a〜g)が、特定のセル100にサービス提供する基地局102を介してセルラ通信ネットワークに無線接続する。基地局102は、基地局コントローラ(BSC)/無線ネットワークコントローラ(RNC)103を介して移動交換センタ(MSC)104に接続する。MSC104は、公衆交換電話網(PSTN)のインターフェイスとインターネットのインターフェイスとの両方を含む。複数の無線装置101(a〜g)のいずれかにかけられ、それらの無線装置のいずれかからかけられる通話は、VOIPを使用し、従来の地上通信線を介してPSTN105またはインターネット106上でルートすることができる。従来の地上通信線電話局と無線装置101(a〜g)のいずれか1つとの間の通話は、PSTNまたはインターネットを介して送られてもよい。無線装置101(a〜g)間の通話は、発呼側のまたは対象とする無線装置101(a〜g)の近くに位置する同様のMSC104、BSC/RNC103、および基地局102にPSTNまたはインターネット経由で送られてもよい。
図1は、セル内の無線装置の一部が同時にネットワークにアクセスする典型的状況を示す。例えば、図1はセル内に位置する7台の別個の無線装置101(a〜g)を示し、そのうちの3台(101c、101d、および101e)だけが現在ネットワークにアクセスしている。したがって、ネットワークはその動作パラメータの範囲内で良好に動作しており、ネットワークに対する無線装置101(a〜g)からの全ての要求が応えられる。オンにされているが使用されていない全ての無線装置101(a〜g)は、リンク管理チャネル(図示せず)を介して基地局102と通信し続けることを指摘しておく。ネットワークはこれらの通信を使用して、各セル内の無線装置101(a〜g)を追跡し、通話の経路設定をサポートする。ただし、そのような追跡目的で全ての無線装置101(a〜g)と基地局102との間で伝達される情報の量は(とりわけ通常の通話に必要な帯域幅と比較して)少なく、そのため、セル内のオンだが非活性状態の無線装置101の台数がネットワークを一杯にすることは通常ない。
セルラネットワークのこの通常の機能は、例えば事故で交通が止まり、遅れた運転者が、緊急時要員に交通事故を知らせるために(緊急911通話)、または友人、家族、仕事関係者等に連絡して遅刻を知らせるために、彼らの無線装置を同時に使用しようとする場合、混乱に陥る場合がある。図2は、そのような緊急事態におけるセルラ通信ネットワークを示す。この図では、基地局102の近くのトラック107が火災を起こしている。予想されるように、トラック107の火災で、付近の無線装置101(a〜g)ユーザのほとんどは、ほぼ同時にセルラネットワークにアクセスしようとする。このことは、ローカル基地局102上のキャリアの帯域幅を上回ることにより、セル内で過負荷状態を引き起こす。その結果、無線装置の一部101b、101fはネットワークへのアクセスを認められず、通信チャネルが空くまで新たなネットワークアクセス要求は拒否され得る。この通信のボトルネックは、緊急時要員による応答を遅らせ、ネットワークを介した第一応答者の効果的な通信を拒否することにより、緊急事態を悪化させかねない。
この問題は、山火事、洪水、ハリケーン、竜巻、テロリストによる攻撃など、多くの犠牲者および広い領域を伴う災害状況において悪化する。9.11の攻撃およびハリケーンカトリーナを通じて証明されたように、大規模災害によりセルラおよび地上通信線電話網インフラの一部が破壊し、残りのネットワークがより過負荷状態になりやすいままとなる場合がある。災害事象は当然広範囲に及ぶ混乱を伴い、大勢の緊急時要員および救助要員間の緊密な連携を要するので、災害事象中のネットワークの過負荷は特に厄介である。
災害状況が長引く場合(例えば洪水やハリケーンの状況)、緊急応答チームおよび緊急対応要員に通信する能力を与えるための配置可能なセルラ通信システムを活性化することにより、さらなるセルラ通信容量を領域に追加することができる。本明細書で「スイッチオンホイール(switch on wheels)」と呼ぶ、最近開発されたそのような配置可能なユニットには、CDMA2000基地局およびスイッチ、陸上移動無線(LMR)相互運用機器、インターネットおよびPSTNに遠隔的に相互接続するための衛星固定サービス衛星(FSS)、ならびに任意選択的に、ガソリンやディーゼル動力の発電機などのソースまたはリモート電力が含まれ得る。配置可能なスイッチオンホイールの例についてのより完全な説明は、2008年10月10日に出願され、参照によりその全内容を本明細書に完全に援用する米国特許出願第12/249,143号明細書の中に示されている。
これらのスイッチオンホイールは、被災地に配置し、セルラ塔アンテナとして動作することができる、効果的に移動性があるセルラ基地局である。スイッチオンホイールは、複数の無線装置101との間で通信信号をやり取りし、残りの従来の通信インフラに対するゲートウェイポータルとして働く。VOIP通信として転送するために、スイッチオンホイールと無線装置101との間の通信は複数のパケットに細分され、衛星により被災地の外側にある地上局に伝送し、通話をその地上局から電話網を介して受信者に転送してもよい。配置可能なスイッチオンホイールがもたらすさらなる帯域幅をもってしても、ネットワークの過負荷は、依然として通信の遅延および緊急対応要員の苛立ちを生じさせる場合がある。
国家に有事が発生したときそのような問題を克服するために、WPAシステムが開発された。従来のWPAシステムは、セルラ通信ネットワークへの優先的アクセスにより、精選された緊急時の指揮を提供する。しかし従来のWPAシステムは、登録済みのWPA当局の無線装置にかけられる通話は許可しない。言い換えれば、WPAサービスに登録された無線装置にはネットワーク上で発呼する優先アクセスが与えられ得るが、全く同じ無線装置が通話を受けることを可能にする備えがWPAシステムにはない。司令部内の無線装置への入電は、出電と同じ位重要であり得る。また、従来のWPAシステムは、許可されたユーザが電話をかけなければならない場合、その通話はユーザの事前登録された無線装置からかけられると想定する。しかし、許可された人員が自らの事前登録された無線装置を有しない場合もある。あるいは無線装置が損傷している場合もある。許可された人員が、過負荷状態のネットワークにアクセスできるようにするための準備を行う必要がある。また、事前に自らの無線装置をWPAシステムに登録していない緊急時要員は、過負荷状態のセルラ通信ネットワークに「その場で」アクセスすることはできない。多くの場合、非番の緊急対応要員、若手の緊急対応要員、ボランティアの緊急対応要員が事故現場の第一応答者であり得る。そのような人員は、指揮の必要性に応えるように設計された従来のWPAを受ける権限がない場合がある。したがって、正確には、現場からの近さを所与として、状況を素早く治めることができる人員は事前登録されておらず、従来のWPAについて許可されている可能性が低い。
従来のセルラ通信ネットワークおよび従来のWPAでのこれらの制限を克服するために、様々な実施形態は、携帯電話機において発呼される通話および終了する通話の両方について、サービス品質(QoS)/サービス程度(GOS)無線装置通信を第一応答者に与えるための層状優先アクセス(TPA)機能を提供する。様々な実施形態は、特に緊急事象の最初の時点における第一応答者のニーズを対象とする。
その名称が暗に示すように、TPAは、ネットワーク容量要求に対する層状の応答を提供することを目的とする。層状の応答は、当面の問題の解決を助けるためにより多くの応答者が現れるにつれ、事故現場における典型的な通信要求を反映する。事故が起きると、第一応答者はその事故現場にいるか、または応答を開始する。事故の場所に行く第一応答者は、最初は少人数で現場にやって来て、事故の規模および重大さに直接応じて増えることがある。
この予測可能な反応に対応するために、第一応答者が現場に到着し、状況が通常に戻ったために去るとき、TPAは通話量に基づく段階的拡大プロセスおよび段階的縮小プロセスを可能にする。
概要では、様々な実施形態は以下のように機能する。通常運転中、特定の基地局を経由するセルラ通話量を監視して、ネットワークが容量限界に達しているかどうかを判定する。通話量は、現在の通話、ネットワークへのアクセス試行、使用中の帯域幅、またはセルラサービスプロバイダに知られている他の方法で監視してもよい。通話量は、基地局102、BSC/RNC103、またはMSC104において局所的に監視し、または一実施形態では、ネットワーク運用センタ(NOC)などにおいて、一元的に監視してもよい。通常の緊急事態はおそらく1〜2個のセル区画に影響を及ぼすので、そのような監視はセルレベルにおいてだが、TPAは広範囲に及ぶ緊急事態が発生した場合にも同様の方法で機能する。あるセル内の通話量がサービスプロバイダおよび/または緊急時の対応計画者によって予め設定された閾値を上回ると、本システムは影響を受けたセル塔内の1つのチャネルをTPA操作に割り当てる。
図2は、TPAを実施すべきことを表す閾値を通話量が超えた状況を示す。図2に示すように、基地局102によってサポートされるセル内にあってネットワークが接続できるよりも多くの無線装置101が、ネットワークにアクセスしようとしている。その結果、無線装置の一部である101a、101c、101d、101e、および101gだけが発呼または着呼(黒一色で示す)できるのに対し、他の無線装置はネットワークへのアクセスを拒否される(白で示す)。この状況では、基地局102が供給するセル内の通話量が閾値を超えているため、アンテナ上の通信チャネルの1つをTPA操作に割り当てる。ただしそのチャネルは、TPAの許可を受けた通話がかけられるまで、引き続き一般市民の使用目的のために利用可能である。したがって、図2には通信ネットワーク内の変化は示していない。
様々な実施形態は、図3に示すように緊急時要員が現場に到着したときにセルラ通信ネットワークを使用できるようにするために、この過負荷状態に対処する。緊急応答者108が現場に到着すると、その人物は無線電話を開始することができる。通信チャネルがTPA操作に割り当てられており、緊急応答者の無線装置がTPAの許可を受けた無線装置として事前登録されている場合、ネットワークは、その事前登録されTPAの許可を受けた無線装置を、無線装置の固有IDから認識することができ、その通話をTPA通話として認識する。基地局102、BSC/RNC103、またはMSC104は、TPA通話が接続されることを確実にすることができる。必要な場合、一般市民の無線装置ユーザに割り当てられている帯域幅を減らし、1つまたは複数の非緊急通話を断ってTPA通話を接続可能にするであろう。これを図3に示し、無線装置101cへの接続が断たれ、ネットワークへのさらなるアクセスが拒否され(白い稲妻で示す)、緊急応答者108によるTPA通話(破線の黒い稲妻で示す)が接続される。
追加の緊急時要員109が緊急現場に到着すると、図4に示すようにさらなるTPA通話を接続しなければならない場合がある。TPA通話の増加に対応するために、緊急応答者に信頼できるセルラ通信を提供するよう、追加のネットワーク資源をTPA操作に自動で割り当てるであろう。これを図4に示し、図4では、警察108および消防109の人員との接続済みTPA通話(破線の黒い稲妻で示す)を示す一方、無線装置101cおよび101dが切断されている(白い稲妻で示す)。TPA用途により多くの資源を自動で割り当てることは、一般市民が使用可能な帯域幅を減らし、ネットワークへの一般アクセスが制限される。しかし、大量の通話量が持続する限り、緊急時要員にはネットワークへの信頼できるアクセスが与えられる。
やがて緊急事態は解決され、緊急時要員はシーンし始める。状態が通常に戻ると、市民の通話量が通常レベルに戻る一方、TPAアクセスを要求する緊急応答者の数も減る。これを図5に示し、図5は、火災が消化され、消防士が現場を去ったことを示す。交通が通常の流れに戻り始めると、より少ない一般住民の無線装置101a〜gがネットワークに同時にアクセスする。セルラ通信が通常に戻ると、セルラ通信資源はTPA操作から解放され、ネットワークを通常動作に回復するであろう。図示のように、TPA操作が終了する程度まで通話量が減ったので、残りの緊急時要員108は通常の方法でセルラ通信ネットワークに接続される。
TPA操作を1つまたは複数の通信チャネル上で実施する場合、セルラシステムは(例えば基地局、BSC/RNC、もしくはMSC内で局所的に、またはNOCなどの中枢位置において)入電および出電を監視して、いずれかの通話が緊急対応要員から来ているか、または緊急対応要員を対象としているかどうかを判定する。この判定は、発信元または対象の無線装置をTPA事前登録無線装置であるものとして認識することによって達成するであろう。あるいは本システムは、緊急対応要員が以下に記載する*272ダイアル手順などの専用のダイアル手順を完了するとき、緊急対応要員を認識するであろう。
許可されたユーザは、無線装置をTPA用途で事前登録することができる。この事前登録は、(例えば政府当局が定めた基準による)要件を満たした緊急応答者としてセルラネットワークプロバイダに登録することで達成するであろう。電気通信の技術分野でよく知られているように、セルラ通信にアクセスする全ての無線装置101には固有の識別番号が割り当てられる。事前登録プロセスでは、セルラネットワークプロバイダが、許可されたTPA人員のデータベース内に無線装置の固有識別番号を記憶する。以下でより完全に説明するように、セルラネットワークプロバイダは、非TPA無線装置からTPAプリエンプションを実施する際に用いる固有の個人識別番号(PIN)をその人物に発行することもできる。
緊急応答者の無線装置が事前登録されておらず(借りた電話など)、ネットワークが過負荷状態の場合、その緊急応答者はネットワーク資源にアクセスできない場合がある。この状況において、緊急応答者は、まず*272とその後に個人識別番号(PIN)および電話番号をダイアルすることにより、登録されていない無線装置101から実施形態のTPAを活性化することができる。登録されていない無線装置101にとって最も近い基地局102は、無線装置が通話を開始していることを示す伝送を無線装置101から受ける。基地局102(または受信基地局に接続されるBSC/RNC103)は、*272の専用ダイアル局番を認識し、通話を適切な宛先に送信し始める。あるいは、#272のダイアル局番の認識および送信は、MSC104において遂行してもよい。この宛先は、最も近いPSAPまたはPINのデータベースを有する中枢位置でもよい。この*272通話は、通話が通信ネットワークシステムを進むとき、BSC/RNC103およびその後MSC104において同様に処理される。基地局アンテナ102および他の関連アンテナを制御するBSC/RNC103とMSC104は、事前登録された第一応答者のPINのデータベースを使い、専用ダイアル手順を認識するようにプログラムされる。このPINデータベースは、MSC104において、またはNOCなどの別の中枢位置において記憶することができる。受け取ったPINがPINデータベース内の記録と一致する場合、MSC104は、あたかもその通話が上述のTPA登録無線装置からかけられたかのように、発呼者にネットワークへの優先的アクセスを直ちに与えることができる。この機能をサポートするために、TPAに割り当てられたチャネルは、ダイアルされた*272通話を受けて認識するために、十分な空き容量をTPA操作中に確保する。通信チャネルが容量に達しており、ダイアルされた番号が*272で始まらない場合、その通話は、通話を成立させる試みなしに即座に断たれる。しかし、ダイアルされた番号が*272で始まる場合、MSC104は、入力されたPINをPINデータベースと比較し、TPAの許可を受けた無線装置として通話を一時的に登録するプロセスを完了する。*272通話を受けて認識するのに十分な容量を保つために、非TPA通話は必要に応じて断たれる場合がある。
本願の全体を通してMSC104が監視することおよびTPA機能を提供することに言及するが、通信システムの他の要素が様々な方法ステップを実装してもよいことを当業者なら理解すべきである。それらの要素には、これだけに限定されないが、基地局アンテナ102、BSC/RNC103、またはNOCに併設される機器が含まれ得る。
一旦、*272ダイアル手順により無線装置をTPA電話として認識すると、MSC104は、その無線装置を追跡し、少なくとも1つの通信チャネルがTPA操作に割り当てられる限りあたかもその無線装置がTPA登録無線装置であるかのように扱い続ける。無線装置に割り当てられた固有識別番号を使用し、MSC104は、ユーザが*272ダイアル手順を繰り返す必要なしに、その無線装置からのその後の通話をTPA通話として認識する。同様に、MSC104は、TPAプリエンプションサービスを受けるべき第一応答者への入電を識別することができる。したがって、ある番号(通信指令部員や「911」など)に電話をかけるために*272ダイアル手順を使用することにより、入電および出電の両方についてTPAが実施されるとき、登録されていない無線装置を使用する第一応答者108は無線装置を「その場で」登録することができる。
一実施形態では、PINを有するTPAの許可を受けたユーザが、上述の*272ダイアル手順を使用して任意の数の無線装置を認証することができる。この実施形態は、警察官、消防士、救急救命士などの第一応答者が、現場で見つけた軍関係者、医者、引退した警察官などのボランティアに代理を務めさせ、それにより信頼性の高い臨時緊急通信網を作り出すことを可能にする。*272ダイアル手順によって確立される無線装置の一時的なTPA許可は、影響を受けた領域内の全ての通信チャネルが通常動作に戻る(すなわちTPA操作をやめる)ときに解除されるので、許可されたユーザのPINが暴かれていないことを条件に、その後の緊急時にTPAシステムが危険にさらされ得る心配は限られている。たとえPINが暴かれても、TPAの実施はまれにしか起こらず、ランダムで一時的な事象であると予期されるので、重大な影響なしにPINを容易に変更することができる。
さらなる実施形態では、PINを有しない(または失念した)TPA登録無線装置のユーザが、別の電話を「その場で」登録し、それにより、任意の無線装置上で専用ダイアル手順を単に開始するだけでTPA事象の持続時間にわたりその電話に代理を務めさせることができる。例えば、第一応答者はTPA登録無線装置を使用して、「代理を務めさせる」無線装置の番号と、その後に続く*272(任意のダイアル局番または後付番号を使用できる)をダイアルする場合がある。MSC104が通話を受けると、ダイアルされた番号を一時的にTPAの許可を受けた無線装置として扱うべきことを示すものとして*272局番または後付番号が認識され、MSC104が、電話をかけた無線装置の固有IDをそのような一時的なTPA許可を追跡するためのデータベース内に記憶できるようにする。この機能を使用し、第一応答者は、1人または複数人のボランティアを単にその人の番号を電話するだけで早急に代理を務めさせることができる。
またさらなる実施形態では、事前登録TPAサービスまたはPINの要件を満たすレベルまでその地位が上がる緊急対応要員が、さらに緊急事態の現場の最初の緊急時要員である場合がある。そのユーザは、事前登録されていない自身の無線装置を使用して*272専用ダイアル手順を開始することができる。その通話はPSAPに転送することができ、PSAPは一時的なPINを発行し、その無線装置を一時的なTPA許可のデータベースに追加することができる。
あるいは、ユーザが*272専用ダイアル(または911などの同様のダイアル手順)を開始する場合、その通話はPSAPに転送することができる。大規模な危機的状況では、応答側のPSAPが機能せず、または大量の入電が原因ですぐに応答できない場合がある。そのような状況において、*272通話が所定の時間枠内にPSAPによって応答されない場合、一時的なTPA許可を自動で発行することができる。一時的なTPA許可の発行を取り巻く状況がPSAPオペレータによって完全に分析されていないので、一時的なTPA許可を受けているユーザが適切に許可されているのかどうか不明瞭である。したがって、あり得る非活性化または調査のために、PSAPモニタ上でその一時的なTPA許可にフラグを立てることができる。
さらなる実施形態では、TPA操作を実施しているセル区画内の一般市民の(すなわちTPA許可されていない)無線装置にダイアルするとき、TPA登録無線装置および(任意選択的に)一時的にTPAの許可を受けた無線装置からの通話に優先権を与えるようにセルラネットワークを構成する。そのような電話がかけられると、MSC104は、通信チャネルまたはTPA操作に割り当てられたチャネルを介してダイアルされた無線装置に通話を送信するようにプログラムされる。一般市民の無線装置に対するTPAの許可を受けた無線装置からの通話が受けられたときにTPAに割り当てられたチャネルが容量に達している場合、通話を成立させるのに十分な容量を提供するために別の一般市民の無線装置の通話を断ち、関連するプリエンプションプロセスを使用して別の911通話が断たれるのを防ぐ。この実施形態は、緊急時要員に緊急事態に電話で接続する能力を与える。例えば、緊急時要員はこの能力を使用して、潜在的な目撃者に最新情報を要求するために、最初に911に電話をかけて緊急事態を報告した一般市民に折り返し電話をかけることができる。もう1つの例として、第一応答者は緊急現場の範囲内のボランティアに、それらの者の電話に代理を務めさせることなしに電話をかけることができ、たとえ通信ネットワークがさもなければ一杯になっていても、ボランティアと連絡を取れることが保証される。
TPA操作は、本開示の少なくとも2つの実施形態によって実施することができる。図6に関して以下に記載する第1の実施形態では、1つまたは複数のセルラ通信チャネルがTPA通話専用であり、残りの通信チャネルを一般市民に残しておきながら、緊急時要員に専用の通信容量を与える。図7に関して以下に記載する第2の実施形態では、TPAに割り当てられた通信チャネルが容量に達するときだけTPA通話に関する通話プリエンプションを実施する。これらの実施形態を以下で別々に説明する。
図6は、プロセッサを有するコンピューティング装置を用いて実行可能であり得る、TPAの第1の実施形態を実施するために行うことができるステップのプロセスフローの一例を示す。通常動作中、セルラ通信ネットワークの通話量を監視する(ブロック201)。具体的には、セルラ通信ネットワークの通話量(またはアクセス要求の数もしくは使用中の帯域幅)を所定の閾値(例えば最大容量の85%)と比較する(ブロック202)。通話量が所定の閾値を下回る場合、通常の状況が存在するとみなし、そのためこの監視プロセスはブロック201に戻って通話量の監視を続ける。しかし、通話量(またはアクセス要求の数もしくは使用中の帯域幅)が所定の閾値を上回る場合、緊急事態が展開されていることを示し得る異常な状況が存在する。緊急事態に備えるために、ネットワーク資源(例えば特定の基地局アンテナ上の通信チャネル)を分割し、TPA用途に確保しておく(ブロック203)。通信チャネルをTPA用途に自動で割り当てることにより、本システムは、たとえネットワークがさもなければ過負荷状態にある場合でもTPAの許可を受けた無線装置がネットワークにアクセスすることを認める。ただし、TPAの要件を満たす発呼者が過負荷状態のネットワークにアクセスしようと試みるまでTPAプリエンプションは行われない。
通話量の増加は緊急事態に応じての場合もそうでない場合もあるので、TPAに割り当てられる通信チャネルは、一般市民(すなわち非TPA)の通話を通常の方法で処理することにより、引き続き通常通り機能する。通話量の増加が単純に同時発生するネットワーク要求によるものであり、TPAの要件を満たすユーザが誰も発呼しようとしていない場合、TPAによって使用可能にされる通話プリエンプションは不要である。したがって、たとえ実際の緊急事故がない場合にもTPAの閾値が超えられ、TPAが実施される場合がある。第一応答者によりサービスが要求されるまでTPAプリエンプションの実際の実施を遅らせることは、通常の状況下でのネットワークの信頼性を高める。
TPAの許可を受けた緊急対応要員が影響を受けたセル区画内でTPA通話をかけることによって、実際に緊急事態が発生していることがシステムに知らされるであろう。通信チャネルがTPAモードにある場合、セルラシステムは(基地局、BSC/RNC/MSC、またはNOCなどの中枢位置において)入電および出電を監視して、誰か緊急時要員がTPA事前登録無線装置を使用しているかどうか、またはTPAプリエンプションを引き起こす専用ダイアル手順を完了したかどうかを判定する(ブロック204)。TPAの許可を受けた無線装置または専用ダイアル手順を使用して通話を開始した緊急対応要員がいない場合、システムはブロック204でアクセス要求を、ならびにブロック201で通話量を監視して、通信チャネルをTPA操作から解放すべきかどうかを判定するであろう(ブロック202)。
通話がTPAの許可を受けた無線装置によって開始される場合、または通話が事前登録されていない無線装置から*272ダイアル手順を使って引き起こされる場合、TPAを開始する(ブロック205)。TPAを開始すると(ブロック205)、事前登録または「その場で」認可を与えられた緊急時要員だけが、分割され確保されたネットワーク資源にアクセスすることを許される。上記に述べたように、TPAは、最初は単一の通信チャネル上で通常実施し、残りのチャネルを一般市民用途に残しておく。その後、TPAによる使用がTPAに割り当てられたネットワーク資源の容量を超える場合、別の資源をTPA操作のために転換することができる。一度に1つのチャネルまたは1つの資源をネットワーク資源として緊急時要員による使用に供することにより、残りのネットワーク資源を必須でない一般市民用途向けに使用できるままにしておく。さらに、緊急時要員の通信用にネットワーク資源を充てることにより、緊急時要員は、自身の無線装置上で通話を送ることも受けることもできる。
任意選択的な実施形態では、TPAを開始すると(ブロック205)、MSC104は、影響を受けたセル内に位置する無線装置101、または同じBSC/RNC103内の他の基地局アンテナ102によってサービス提供される無線装置101を調査して、全ての登録済みのまたは一時的に登録された第一応答者を識別するであろう。発呼することによりまたは専用ダイアル手順を使用することによりTPAサービスを利用できることを、SMSメッセージ(または他の方法)により、これらの第一応答者にアドバイスしてもよい(ブロック206)。
さらなる任意選択的な実施形態では、基地局102、BSC/RNC103、またはMSC104が、影響を受けた領域/セル100内の全ての非緊急無線装置101a〜gに対し、緊急911通話を除き自らの無線装置101a〜gの使用を避けるようにアドバイスし、緊急サービスが通知を受けていることを示すメッセージを送ってもよい(ブロック207)。このメッセージングは、事故領域に対して責任を負うPSAP、局所的事故の指揮統制機関、またはネットワークサービスプロバイダが開始してもよい。そのようなメッセージは、SMSメッセージまたは他の通信手段によって送ってもよい。本システムは、TPA用途に割り当てられたチャネルに接続している発呼者に対し、通話を切断する前にその通話が終了されることを知らせてもよい。
緊急事態が広がり続け、追加の緊急対応要員が現場に現れると、緊急時要員の通信をサポートするためにさらなるネットワーク資源が必要になり得る。したがって、分割し、専用としたネットワーク資源を監視して、さらなるネットワーク資源を分割し、TPAに割り当てるべきかどうか判定するであろう。これは、分割し専用としたネットワーク資源上の通話量を予め定めた最大閾値または最小閾値と比較することで達成するであろう(ブロック208)。通話量が、予め定めた最大値、例えばセルサイト/セクタ内の分割し専用としたネットワーク資源の25%の使用を上回る場合(エスカレートしている状況を示す)、緊急対応要員が通信できるようにするために、さらなる専用ネットワーク資源をTPA操作のために分割してもよい(ブロック211)。
一実施形態では、さらなるチャネルをTPA操作に割り当てるために通話を終了する前に、被割当てチャネルを相手に進行中の通話またはデータセッションを有する必須でない(すなわち非緊急人員の)無線装置101に対し、規定のコードを入力しない限り通話が終了されることを警告音および/または録音された予告を使って知らせてもよい(ブロック210)。これにより第一応答者は、すぐにコード(例えば自身のPIN)を入力することで自らの通話を維持してもよい。進行中の通話が緊急911通話である場合、PSAPが規定のコードを供給されるであろう。
一実施形態では、本システムは、使用可能な全てのネットワーク資源が緊急対応要員の使用に充てられるまで、緊急対応要員の通信のために自動でネットワーク資源を取得し、再割当し続ける。そのような実施形態は、緊急対応要員の通信能力を最大限にする。他の実施形態は、少なくともネットワーク資源の最小部分(例えば1つの通信チャネル)を確保して、一般市民が、911通話をかけることによってなど、新たなまたは発生中の緊急事態を緊急対応要員に知らせることを可能にする。したがって他の実施形態は、一般市民から取り上げ、緊急対応要員の通信に充てるネットワーク資源量に最高限度を課すであろう。これを達成するために、MSC104は、ブロック209で最大量のネットワーク資源が分割され、緊急対応要員の通信に充てられているかどうか判定するであろう。最大量のネットワーク資源が既に分割され専用とされている場合、MSC104は、ブロック208で、分割され専用とされたネットワーク資源の利用水準を引き続き監視するであろう。分割し専用とすることができる最大量のネットワーク資源に達していない場合、MSC104は、(任意選択的に)通話を終了することを現在通話している者に知らせ(ブロック210)、ネットワーク資源を一般市民用途から緊急対応要員の通信用途に再割当てするであろう(ブロック211)。さらなる通信チャネルが充てられると、MSC104は、分割され専用とされたネットワーク資源の利用水準を監視することに戻り、緊急事態が段階的に拡大しているか緩和されているかを判定する(ブロック208)。
緊急対応要員が緊急事故を治め、状態を通常に戻すよう取り組むとき、緊急時要員が現場を去るにつれネットワーク資源に対する需要は減る。システムが通常動作に戻ることを可能にするために、MSC104は、段階的な増加または減少の指示がないか、分割され専用とされたネットワーク資源上の通話量を継続的に監視するであろう(ブロック208)。分割され専用とされたネットワーク資源の利用水準が予め定めた最小値を下回る場合、MSC104は、ネットワーク資源を再び一般市民用途に再割当てし始めるであろう(ブロック212)。ネットワーク資源はチャネルごとに自動で再割当てされ、緊急時要員の使用のために割り当てた資源を徐々に減らし、段階的に通常動作に戻すであろう。
ネットワーク資源を、一度に1つのチャネルまたは1つのネットワーク資源、平時に切り替えることにより、本実施形態は、ある状況が発展するときその状況に適合することができる柔軟な通信システムをもたらす。状況が、緊急時要員の通信向けにさらに多くのまたは少ないネットワーク資源を必要とする場合、本実施形態のシステムおよび方法は、一般市民が使用するためのある程度のネットワーク資源を引き続き提供しながらその需要を満たすことができる。本システムは、事象が段階的に縮小する局面中の緊急時要員による使用の急増に対応するために、TPA専用チャネルの各解放後、所定期間にわたり待機することができ、それにより発呼者の通話を断つプロセス(ブロック210)を無駄に繰り返す必要を回避する。
セルラ通信チャネルを一般市民用途向けに再割当てすると、MSC104は、緊急時要員の通信向けに現在分割され専用とされているネットワーク資源がさらにあるかどうかを判定する(ブロック213)。緊急時要員の通信向けにさらなるネットワーク資源が現在分割され専用とされている場合、MSC104は、ブロック208に戻って緊急事態が段階的に拡大しているか緩和されているかを判定する。緊急事態がさらに緩和され、通常に戻るとき、緊急対応要員が必要とする自らの通信をサポートするネットワーク資源はより少なくなる。したがって、MSC104は、全てのネットワーク資源が一般市民用途向けの通常動作設定になるまで、通話量に応じて一般市民用途にネットワーク資源を自動で再割当てし続ける(ブロック212)。MSC104は、ブロック201に戻ることができ、次の緊急事態を待って通話量を監視するであろう。
図7のプロセスフローチャートに示す第2の実施形態では、緊急時要員の使用要求を満たしながらネットワークへの一般アクセスを最大化するために、通話プリエンプションによりネットワーク資源を個々の通話レベルでTPA用途に徐々に割り当てる。通常動作中、セルラ通信ネットワークの使用量を監視する(ブロック302)。ネットワークアクセス要求、通話量、または使用中の帯域幅を所定の閾値(例えば最大容量の85%)と比較するであろう(ブロック304)。使用量が所定の閾値を下回る場合、通常の状況が存在するとみなし、そのためこの監視プロセスはブロック302に戻って通話量の監視を続ける。しかし、使用量が所定の閾値を上回る場合、緊急事態が展開されていることを示し得る異常な状況が存在する。緊急事態に備えるために、影響を受ける基地局アンテナ上の通信チャネルなどのネットワーク資源を分割し、TPA用途に確保しておく(ブロック306)。通信チャネルをTPA用途に自動で割り当てることにより、本システムは、たとえネットワークがさもなければ過負荷状態にある場合でも、TPAの許可を受けた無線装置がネットワークにアクセスすることを認める。ただし、TPAの要件を満たす発呼者が過負荷状態のネットワークにアクセスしようと試みるまでTPAプリエンプションは行われない。
通話量の増加は緊急事態に応じての場合もそうでない場合もあるので、TPAに割り当てられる通信チャネルは、一般市民(すなわち非TPA)の通話を通常の方法で処理することにより、引き続き通常通り機能する。通話量の増加が単純に同時発生する通話量によるものであり、TPAの要件を満たすユーザが誰も発呼しようとしていない場合、TPAによって使用可能にされる通話プリエンプションは不要である。したがって、たとえTPA通話プリエンプションが必要でない場合にもTPAの閾値が超えられ、TPAが実施される場合がある。第一応答者によりTPAプリエンプションが要求されるまでプリエンプションの実際の実施を遅らせることは、通常の状況下でのネットワークの信頼性を高める。
ネットワーク資源をTPA操作に割り当てた状態で、セルラシステムは(基地局、BSC/RNC、またはMSCなどの中枢位置において)入電および出電を監視する(ブロック308)。TPAに割り当てたチャネルは、(a)チャネルが容量に達し(すなわちチャネルを経由する現在の通話量がチャネルの最大容量に等しく)、(b)TPAの要件を満たす無線装置が発呼しまたは通話を受信するためにネットワークにアクセスしようと試みるまで、通常のセルラ通信チャネルとして機能し続ける。TPAに割り当てた通信チャネル上の通話量を監視して、TPAの要件を満たす通話を接続するために通話を断たなければならないかどうかを判定する。したがって、TPAに割り当てたチャネルに割り当てられる新たな通話(入電または出電)を受けると、本システムは、そのチャネルが現在容量に達している(すなわちそのチャネルが確実に維持できるだけの数の通話が接続されている)かどうかをまず判定するであろう(ブロック310)。チャネルが容量に達していない(すなわちネットワーク上に過剰容量がある)場合、通話は接続するであろう(ブロック315)。このTPAチャネルの監視は、新たなTPA入電またはTPA出電を接続できるようにするのに十分な容量がチャネル上にある場合、市民の通話を切断することを回避するであろう。
上記で論じたように、本システムは、発信元のまたは対象の無線装置がTPA登録無線装置かどうかを判定することにより(ブロック312)、そうでない場合は発呼者が専用ダイアル手順を完了することにより、TPAの許可を受けた通話を認識することができる。このダイアル手順は、TPAプリエンプションを引き起こすことができる(ブロック316)。ブロック315で、通話を接続することができる。例えば、発呼者がTPA登録無線装置を使用している(またはTPA登録無線装置に電話がかけられる)場合、通話は接続されるであろう。TPAに割り当てたチャネル上で少なくとも1つの非TPA通話が接続されている場合(ブロック314)、通話を接続することができ、TPA通話を接続する(ブロック315)のに足りるように容量を解放する。これにより、TPAの要件を満たす第一応答者は、たとえネットワークが容量に達していても遅延なしに電話をかけることができる。同様に、入電がTPAの要件を満たす無線装置を対象とする場合、TPAの要件を満たす無線装置への入電を接続するために、TPAチャネル上の少なくとも1つの非TPA通話を終了する。割当チャネルの非TPA通話を終了するプロセスは、TPAの要件を満たす無線装置へのさらなる通話がネットワークにアクセスする場合続くであろう。発呼者がTPA登録電話を使用しておらず、*272式のダイアル手順を入力しなかった場合、システム資源が容量に達しているときは非緊急通話として通話をブロックするであろう(ブロック320)。発呼者が専用ダイアル手順(*272とPINなど)を入力した場合、ブロック318で、その入力されたPINは(例えば基地局102、BSC/RNC103、またはMSC104において)データベース内に記憶されたPIN値と比較される。PINが登録済みの緊急時要員に一致する場合、TPA通話を接続する(ブロック315)のに十分な容量を解放するために、TPAに割り当てたチャネル上で接続される非TPA通話(ブロック314)。
本システムは、TPAに割り当てたチャネル上の通話量を監視して(ブロック322)、緊急時要員のさらなる要求に対応するのに十分な容量が残ることを確実にするであろう。TPAに割り当てた通信チャネル上のTPA通話量(すなわちTPAの要件を満たす無線装置との間の通話量)をブロック322で閾値と比較して、いつ別の通信チャネルをTPA用途に割り当てるかを決定してもよい。TPA通話量が閾値を超える場合(すなわち審査322=「はい」)、上記したように、別のチャネルをTPA機能に割り当てる(ブロック306)。
TPAに割り当てた各チャネル上のTPA通話量(ブロック322)、ならびに全てのチャネル上の通話量(ブロック324)は監視し続けてもよい。これにより、TPA通話がもはやかけられないときを確定することができ、その状況は、緊急事態が解決され第一応答者が現場を去るとき、またはTPA操作がもはや必要でない水準まで総通話量が戻る場合に生じる。通話量がTPA閾値を引き続き上回る場合、本システムは、通話を受け付け(ブロック308)、TPAチャネルの通話量を確かめ(ブロック310)、通話がTPAの許可を受けた無線装置から/そのような無線装置への場合(ブロック312)、または通話量が容量未満の場合に通話を接続する(ブロック315)、少なくとも1つのチャネルをTPAモードで操作し続けるであろう。TPA通話量が減るにつれ、TPA操作に割り当てたチャネル数を、TPAチャネルを解放することにより(ブロック326)減らすことができる。通話量監視およびTPA割当からのチャネルの解放は、全ての通信チャネルが通常動作に戻るまで続く。また、非TPAチャネル上の通話量が通常まで戻る場合、ネットワークの通常容量はTPAプリエンプションを必要とせずにTPAの要件を満たす発呼者に対応できるため、システムは全ての割当チャネル上でTPA操作を非活性化してもよい。
この第2の実施形態は、一般市民に可能な最大限の帯域幅を提供しながら、TPAの許可を受けた全ての発呼者がネットワークにアクセスできることを保証する方法で、TPAに割り当てたチャネルを操作できるようにする。TPAチャネルの通話量を監視することは、新たなTPA入電またはTPA出電を接続できるようにするのに十分な容量がチャネル上にある場合、システムが市民の通話を切断することを回避できるようにする。TPAの許可を受けた無線装置または専用ダイアル手順を使用して通話を開始する緊急対応要員がいない場合、システムはアクセス要求(ブロック308)、および通話量を(ブロック324)引き続き監視して、通信チャネルをTPA操作から解放すべきかどうかを判定することができる(ブロック326)。
さらなる実施形態は、最も優先順位の高い発呼者がセルラ通信ネットワークを使用できるようにするために、TPA専用ネットワーク資源へのアクセスを優先させる。緊急応答者の数がセルラネットワーク資源の容量を超え得る状況において、この実施形態は、国家指導部や現場指揮者などの優先順位の高いユーザが、ネットワークにすぐアクセスするために、優先順位のより低い他のユーザに取って代わることを可能にし得る。優先順位の高いユーザは、事前登録した自身の無線装置を使用してネットワークにアクセスすることができる。固有IDのデータベースからユーザの優先順位を求めるために、それらの者の無線装置の固有IDを使用することができる。同様に、優先順位の高いユーザは、PINのデータベースからユーザの優先順位を求めるために、ネットワーク(例えばMSC104)に十分な情報を提供するコードまたはPINを用いた専用ダイアル手順を使い、自身をネットワークに対して明らかにすることができる。データベースから求めた優先順位値を使用し、ネットワーク(例えばMSC104)は、TPAに割り当てられたネットワーク資源に既に接続している任意の通話者よりも、現在の通話者が高い優先順位を有するかどうかを判定することができる。無線装置101が適切に許可されていると仮定し、事前登録され、許可された無線装置を使用する救急隊員が通話を成立させることができるよう、TPAに割り当てたネットワーク資源上の待ち行列内で通話に優先権を与えることができる。ネットワーク資源が容量に達している場合、通話を成立させるのに十分な容量を空けるために、より低い優先順位を有する人物からの通話を断つことができる。
図8は、緊急対応要員の階層の一例を示す。他の様々な設定が可能であり、他の人員を含めてもよく、人員の役割または地位は事象に基づいて変わる場合があり、例えば軍司令官302は行政上の指揮者等の役割を担うことができる。図8に示すように、行政上の指導者および政策立案者301に優先順位が最も高い地位を与えてもよい。この階級のメンバーは、無線装置101の固有識別子が階層データベース内に記憶されるように、自身の無線装置101を事前登録してもよい。行政上の指導者および政策立案者の階級301のメンバーについて事前登録された任意の無線装置から発呼される場合、その通話は、分割され専用とされたネットワーク資源のいかなる待ち行列においても最初にかかる。同様に、災害対応/軍の指揮統制人員および管理要員302には次に高い優先順位の階級を与えることができ、その後に公衆衛生、安全、および法執行司令部303、公共サービス/企業、および公共福祉304、ならびに災害応答チーム305が続く。境界警察(line police)および消防士306、ならびに救急救命士307には、より下級の優先順位を与えることができる。いずれにしても、この実施形態をサポートするために無線装置を事前登録することができ、それにより無線装置の固有識別子および/またはユーザのPINを階層データベース内に記憶することができる。
上記の実施形態は、配置可能な「スイッチオンホイール」セルラ通信システムを使用するセルラシステム内で実施することもできる。そのようなシステムは、緊急応答者および指揮当局にアクセスが限定される大規模な緊急事態/災害局面において実装することができるので、多すぎる許可された(すなわち非市民)ユーザが同時に電話をかけることからネットワークの過負荷が生じる。そのような場合に確実な通信を保証するために、配置可能なスイッチオンホイールが発呼者の優先順位の実施形態を実施することができ、それにより最も優先順位の高い発呼者(例えば国家や地域の指揮者)はセルラ通信への保証されたアクセスを有する一方、最も優先順位の低い許可されたユーザは必要に応じて切断されてもよい。この実施形態では、(例えば図8に示す)個々の優先(階層)レベルを示す許可されたユーザのデータベースを、配置可能なスイッチオンホイール内のサーバ内に保つことができる。
上記の実施形態は、MSC104によって実施されるものとして説明してきた。当業者は上記の実施形態を、これだけに限定されないが、基地局102、BSC/RNC103、またはNOCが含まれる、セルラ通信ネットワーク内の数字コンピュータ交換システム要素内で実施してもよいことを理解されよう。通信チャネル上およびセル内の通話量の監視は、既に自動で実行されている。TPA操作の実施を自動で行うために、上記の実施形態を実施するようかかるシステムを再プログラムしてもよい。このようにして、システムは、いつ通話量が閾値を上回り、そのため通信チャネルをTPA操作に割り当てるべきかを自動認識することができる。このシステムはさらに、上記に記載したようにTPAの許可を受けた通話を認識し、ネットワーク資源を充て、上記の通話の接続および切断を自動で行うことができる。同様に、通話量がTPA閾値レベルを下回ると、システムはネットワークを通常設定に自動で戻すことができる。このようにして、セルラ通信ネットワークは緊急事態に応答して、人的行為または介入を必要とすることなしに、緊急時要員の保証された通信を可能にすることができる。例えば、たとえある事象が報告されなくても(例えば誰も911にダイアルしようとしない)、それでもこのシステムは、緊急応答者がネットワークを使用できるようにするために、過剰な通話量に応じる。この機能は、警察、消防、およびEMTの人員(TPAを実施する許可を受け得る典型的な人々)が、高速道路での混雑時間中や大きなスポーツ行事が終わった後などのピーク使用時中にセルラ通信ネットワークを使用できることも保証する。
上記の実施形態を実施するために使用するハードウェアは、1組の命令を実行するように構成される処理要素およびメモリ要素とすることができ、その1組の命令は、上記の方法に対応する方法ステップを実行するためのものである。そのような処理要素およびメモリ要素は、コンピュータによって操作されるスイッチ、サーバ、ワークステーション、ならびにセルラ通信センタおよび遠隔設備(例えば基地局アンテナの位置)で使用される他のコンピュータシステムの形を取ることができる。一部のステップまたは方法は、所与の機能に特有の回路によって実行してもよい。
無線装置は、携帯電話通信に充てられた無線周波数(RF)スペクトルの一部を使用する。このRFスペクトルは、主にますます多くの無線装置が既に負荷を負ったRF帯域幅を使用すること、および市場での非効率的な帯域幅の割当てが原因で急速に減少している。総RFスペクトルは有限なので、RFスペクトルの利用者数が増えるにつれ、RFスペクトルの需要の増大に適切に対処することを保証するために、より効率的なRFスペクトルの管理方法が必要であり得る。
現在使用可能なRFスペクトルは、推測モデルや原始的なライセンス取引などの静的割当モデルに基づいて、セルラサービスプロバイダの間で分けられている。現在実施されている静的割当モデルは、規定した周波数および空間のブロック単位でプロバイダにスペクトルを割り当てることを可能にする指令制御方式を使用する。例えば、RFスペクトルをリースする1つの静的方法には、リース契約に基づき、スペクトルの全ブロックまたはサブブロックをあるオペレータに排他的使用目的で割り当てることが含まれる。ライセンス実施権者のプロバイダは、スペクトルが将来使用され得るという予測に基づいてスペクトルを購入するので、そのような大雑把なスペクトルの割当ては非効率的である。
しかし、スペクトルの使用量およびトラフィックは動的であり、スペクトルが使用される時間帯やそのスペクトルを使用する無線装置の地理的位置が含まれる、様々な変動要素に依存することがある。トラフィック使用量は非ピーク時に比べ、ピーク時に変わり得るので、使用量は時間に依存し得る。加入者がネットワークを使用する位置も変わり得るので、トラフィックは地理に基づく場合もある。例えば日中、時間および地理に基づくネットワーク上のスペクトル使用量は、加入者が職場に移動する間、職場にいる間、職場から帰宅する間、または勤務時間外中で変わり得る。
スペクトルの使用量およびトラフィックは動的であり予測不可能なため、プロバイダは将来のスペクトル使用量について推測することにより、必然的にスペクトル資源を無駄にする。したがって、現在のスペクトル割当方式は、トラフィックパターンに関する実時間データを考慮に入れることができず、スペクトルを十分に活用しないことおよび区分化することを促進し、保護帯域および帯域制限または多量の帯域幅を必要とする機能およびサービスを実装することにより、さらなる非効率性をもたらす。
様々な実施形態の方法およびシステムは、実時間データを使用することでRFスペクトルの可用性、割当て、アクセス、および使用量を動的に管理するための動的スペクトル仲裁(DSA)システムを提供する。現在、RFスペクトルは、実時間データを考慮に入れることなしに、将来の使用量の推測に基づいて周波数および空間単位でライセンス付与されまたは購入されている。このDSA通信システムは、周波数、空間(すなわち地理的領域)、および時間に基づいてRFスペクトルを使用可能にすることにより、現在の静的な指令制御方法に比べ、柔軟かつ動的なスペクトル管理方法およびシステムを提供する。RFスペクトル資源が時間、周波数、および空間に基づいて使用可能なため、DSA通信システムによって割り当てられるスペクトルは短期リースに使用可能であり、干渉が存在しないことがある。スペクトルを短期リースすることは、所与の市場地域内の競争を増やし、サービスを提供するキャリアの能力に悪影響を与えることなしにスペクトルの効率を改善することができる。スペクトルの可用性、割当て、アクセス、および使用量を効率的かつ動的に管理することにより、DSA通信システムはRFスペクトルの可用性を事実上高めることができる。
一実施形態では、DSA通信システムは、参加プロバイダと提携する独立した企業であり得る。そのようなシナリオでは、DSA通信システムのコンポーネントは、プロバイダが自らの資源対、帯域幅でのトラフィックを監視し、さらなる資源が必要かどうかまたはさらなる資源を提供できるかどうかを判定できるようにするための、ネットワークプロバイダに関与する統合ユニットとしてもよい。DSA通信システムの非統合コンポーネントは、参加プロバイダ間の全体的な資源のやり取りを管理することができる。DSA通信システムを使用する利点には、商業上の産出を最適化すること、ならびに帯域幅の物理(地理)ベースおよび時間ベースでのより広範かつより効率的な使用をもたらすことが含まれ得る。
一実施形態では、DSA通信システムは、DSA通信システムに参加プロバイダが加入することを要求することにより、RFスペクトル資源の割当て/RFスペクトル資源へのアクセスを可能にすることができる。例えば加入は、価格設定構成に基づくことができる。DSA通信システムの参加者として、帯域幅に対する自らの需要およびその帯域幅に支払う準備に応じてRFスペクトルの「スイムレーン」を素早く売り買いすることにより、使用可能な任意のRFスペクトルをRFスペクトル要求側のプロバイダが使用できるようにすることができる。あるスペクトルの「スイムレーン」とは、あるプロバイダが所有/制御するRFスペクトルの帯域幅である。
DSA通信システムに参加するために、キャリアはまず、自らのスペクトルの市場での二次使用を認めることに合意してもよい。DSA通信システムは、プロバイダのネットワーク内で各プロバイダが使用可能なスペクトルを購入すること、または購入プロバイダに追加のスペクトルの販売を申し込むことを可能にすることができる。
一実施形態では、DSA通信システムは、二次ネットワークおよびクラスタを使用することについて、加入者無線装置101の互換性を判定することができる。加入者装置に能力がある場合、互換性のない無線アクセスネットワーク(RAN)を使用してもよい。したがって、無線装置101が異なるRANにアクセスできる場合、DSA通信システムは、たとえ切り換えが互換性のないRAN間のものでも、他のRANのスペクトルに対するその装置のアクセスを助けることができる。DSA通信システムはポリシーに基づき、スペクトルおよび容量の管理について固有の実装形態を提供することができる。DSA通信システムは、ロングタームエボリューション(LTE)、EVDO(Evolution−Data OptimizedまたはEvolution−Data only)、発展型高速パケットアクセス(HSPA)、および既知の任意の無線アクセスプラットフォームに基づくだろう。
図9は、ロングタームエボリューション、LTEに基づく無線アクセスプラットフォーム内の一実施形態によるDSA通信システムの通信コンポーネント図900を示す。このDSA通信システムは、プロバイダネットワークのネットワークコンポーネントと通信することができるホーム加入者サーバ(HSS)904に接続される、動的スペクトルポリシーコントローラ(DPC)902を含んでもよい。HSS904は、動的スペクトルポリシーコントローラ(DPC)902をサポートするマスタユーザデータベースとしてもよい。HSS904は、加入関連情報(すなわち加入プロファイル)を含み、認証を行い、二次ユーザを承認することができ、任意選択的に加入者の位置に関する情報およびIP情報を提供することができる。HSS904は、EPS加入QoSプロファイルなどの、ユーザの(SAE)加入データおよびローミングに関する任意のアクセス制限を含んでもよい。HSS904は、ユーザが接続可能なPDNに関する情報を保ち、記憶し、または保持してもよい。この情報は、(PDNへのアクセスポイントを表すDNS命名規則によるラベルである)アクセスポイント名(APN)、または(加入IPアドレスを示す)PDNアドレスの形を取ってもよい。さらに、HSS904は、ユーザが現在接続しまたは登録している移動管理エンティティ(「MME」)の識別情報などの動的情報も保つ。HSS904は、認証およびセキュリティキー用のベクトルを生成する認証センタ(AUC)を統合してもよい。
HSS904は、シグナリングサーバ7(SS7)906に接続してもよい。動的スペクトルポリシーコントローラ(DPC)902およびHSS904の両方を、インターネット106に接続してもよい。HSS904は、SS7ネットワーク906を介し、ネットワークのネットワーク内コンポーネントと独立に通信してもよい。
DPC902は、商用またはプライベート無線キャリア903および動的スペクトルコントローラ(DSC)910を介して、または商用もしくはプライベートキャリアを使用せずにDSC910を介して直接、ネットワークプロバイダのネットワークコンポーネントと通信してもよい。DSC910コンポーネントは、DSA通信システムについて参加するネットワークのネットワークコンポーネントに加えることができ、OMC/NMS910と通信してもよい。様々な実施形態において、DSC910コンポーネントが、ポリシー制御および課金規則機能(PCRF)905コンポーネント/サーバへの有線接続または無線接続を含み得る。
スペクトル資源の可用性
様々な実施形態において、DSA通信システムは、スペクトルプロバイダが自らのRFスペクトルの使用量および可用性を監視し、評価することを可能にし、未使用のRFスペクトルを他のプロバイダまたは非加入ユーザ(すなわち二次ユーザ)が使用できるようにする。DSA通信システムは、位置およびデータベース探索、信号検出器およびスペクトル使用ビーコンなど、RFスペクトルの可用性を判定する様々な方法を提供することができる。DSA通信システムは、あるプロバイダ(ホストネットワーク)が、利用回数制料金や時間連動型料金などに基づいて他のプロバイダまたはプロバイダ加入者(二次ユーザ)によって使用できるように提供される、スペクトル資源を識別できるようにしてもよい。
図9に示す例示的実施形態では、DSA通信システム900は、ネットワークがRF資源の可用性を判定することを可能にし得る。各ネットワークまたはサブネットワークにおいて、DSC910は、ネットワーク内に別の装置を挿入することなく、様々なネットワーク要素の詳細な状態を実時間で受け取るため、OMC/NMS912を介して通話トラフィックを監視してもよい。DSC910は、ネットワークまたはサブネットワークが二次使用に割り当てる資源を有するかどうか、または別のプロバイダに資源を要求するかどうかを判定するために、既存のトラフィックの状態、予測されるトラフィックの余裕、およびシステムのポリシーに基づき、ポリシーベースのQoS決定を実行してもよい。
DSC910は、容量ポリシー基準を使用し、スペクトル資源の可用性に関するデータをDPC902に伝えるためのソフトウェアを用いて構成してもよい。DPC902に伝えられるデータには、ネットワークまたはサブネットワークの現在の残余容量および予想される将来の容量に関するデータが含まれてもよい。
ネットワークプロバイダにおける使用可能な資源は、動的に割り当て、割当解除することができる。DSC910が資源探査情報を制御し、中枢調整のためにDPC902に中継してもよい。ただし、二次使用は増減する場合があり、DSC910を介してDPC902に報告されることがあるため、資源プールを増減させることによりシステム内のトラフィックが変動するとき、DSC910は、DSA通信システム内の規則セットに基づいてシステムレベルおよびクラスタレベルで二次使用に利用できる資源を識別してもよい。
使用可能な資源の割当て
様々な実施形態において、動的スペクトル仲裁(DSA)システムは、二次ユーザによる使用など、特定用途向けのネットワークプロバイダのRFスペクトル資源の割当てまたは指定をさらに管理することができる。DSA通信システムは、優先順位付けの程度(例えば低い優先順位や優先権なし)、接続の種類(例えば「常にオン」および保証されたアクセスおよび帯域幅の「急増」)、価格など、プロバイダの様々な基準に基づいてRFスペクトルの割当てを管理することができる。
現在使用可能なスペクトル割当技法とは対照的に、DSA通信システムによるスペクトル資源の割当ては、参加プロバイダの実時間トラフィック状態に依存し得る。DSA通信システムによる資源の割当ては、資源の可用性、提供されるサービスの種類、それらのサービスに関連するポリシーなど、様々な要因にさらに依存し得る。DSA通信システム内で資源を割り当てるために考慮することができる一部の主要なポリシー基準には、無線アクセスの選択、容量の増加、サービス品質(QoS)、ベアラの選択、輻輳制御、ルーティング、セキュリティ、およびレーティングが含まれてもよい。DPCおよびDSC910は、ポリシーの規定および制御を実行してもよい。
無線アクセスの選択:DSA通信システムは、使用可能な資源プールから、利用できる最善のスペクトル指定を行うように構成してもよい。スペクトルの指定を選択する際に考慮される要因には、スペクトル帯域幅、周波数帯域内のスペクトルの位置、要求されたサービスに加えて地理区画、およびQoSが含まれてもよい。
容量の増加:DSA通信システムは、使用可能な資源プールから、利用できる最善の容量増加指定を行うように構成してもよい。決定の際に考慮される要因には、スペクトル帯域幅、周波数帯域内のスペクトルの位置、要求されたサービスに加えて地理区画、およびQoSが含まれてもよい。
ベアラの選択:DSA通信システムは、無線および転送ベアラサービスにおいて要求されるQoSプロファイルをサポートするのに必要な資源を選択するように構成してもよい。
許可制御:DSA通信システムは、使用可能な資源/割り当てられた資源の情報を無線転送ネットワークおよびIP転送ネットワークの両方に保ち、新たなサービス要求に応答して資源の確保/割当てを行うように構成してもよい。
輻輳制御:DSA通信システムは、一次ネットワーク上のトラフィック状態を監視し、容量をオフロードするための代替的方法を探すように構成してもよい。さらにDSA通信システムは、一次ネットワークを監視し、一次ネットワーク上でトラフィックの需要が増加するとき、二次ユーザを追い出すように構成してもよい。
ルーティング:DSA通信システムは、ベアラトラフィックおよび使用可能なネットワーク資源に基づいて、サービスのための最適なルートが使用されることを確実にするよう構成してもよい。
セキュリティ:DSA通信システムは、トラフィックをトンネル内に分離して情報の相互交流がないことを確実にすることにより、トラフィックストリームにセキュリティを提供するよう構成してもよい。
レーティング:DSA通信システムは、優先順位付けやキャリア使用量および他の計測プロセスを含むレーティング方式を調整するように構成してもよい。
DSA通信システムによる資源の割当ては、ステートレス方法やステートフル方法などの様々な方法に基づくことができる。様々な割当方法を採用することにより、DSA通信システムは、プロバイダが、個々のスペクトルトラフィック需要に基づいてスペクトルの割当ておよび利用を適合できるようにしてもよい。ステートレス方法は、ネットワーク間のスペクトル使用を実時間ベースで調整することを含んでもよい。ステートフル方法は、規定した時間間隔後、スペクトル資源を蓄え、転送することを含んでもよい。RFスペクトル資源は需要に応じてさらに割り当てることができ、需要に応じた割当ては、委託された、およびピークの帯域幅/トラフィック要件に基づいてもよい。需要に基づくこの割当方法は、最大の柔軟性およびスペクトル利用を可能にし得る。DSA通信システムは、プロバイダがスペクトル資源を割り当てることを可能にする際、ジャストインタイム割当方法をさらに適用してもよい。ジャストインタイム割当方法を使用することにより、DSA通信システムは、所与の市場について全体的なスペクトル利用を改善し、無線キャリアに収入源を提供することができる。
一実施形態では、DSA通信システムは、スペクトルを全ライセンス領域についてまたは規定した二次ライセンス領域について、およびある期間にわたってリースできるようにするための指令制御機能を提供してもよい。例えば、DSA通信システムは、消費されるスペクトルを動的に増減させることができるサブスペクトルブロック手法を使用し、スペクトル資源の割当てを促進してもよい。例えば、複数の異なる通信ネットワークが同一ユーザにスペクトルを割り当ててもよい。
図9に示すように、DPC902など、プロバイダのネットワークの一部でないDSA通信システムのコンポーネントが、異なるネットワーク間またはサブネットワーク間のスペクトル割当を管理してもよい。
一実施形態では、DSA通信システムは、ホストネットワークが一次ユーザによる使用のために現在割り当てている資源を、二次ユーザによる使用のために割り当てることを可能にしてもよい。そのようなシナリオでは、ホストネットワークの使用可能な現存する容量に関係なく、ホストネットワークのスペクトル容量または資源に対するアクセスを二次ユーザに許可してもよい。
統治およびポリシー管理
DSA通信システムは、チャネルの可用性についての統計に基づき得る、所定の規則およびパラメータに基づいて動作することができる。例えば、動作規則は、割当目的で容量を使用できるかどうかをシステムが判定できるようにするために、DSA通信システムがRFスペクトルへのアクセスレベルをいつでも監視することを可能にし得る。
上記に記載したように、資源の割当ては、DPC902やDSC910など、事業協定、装置の互換性、ターゲットシステムRAN、ならびに要求される容量およびサービスによって定められる規則に従うDSA通信システムコンポーネントによって行ってもよい。
図9は、さらに一実施形態に係るDSAポリシー統治を実施するための方法のネットワークアーキテクチャ900を示す。DSA通信システムは、参加当事者が統治規則およびポリシーに従うことを要求してもよい。
DSAポリシーを実施する際、参加ネットワークのポリシー制御および課金規則機能(PCRF)905は、ポリシーおよびサービス制御規則を提供することができ、Rivada(登録商標)ポリシー制御ネットワーク(RPCN)は、DSA規則およびDPC902の要求に基づいてポリシーの変更および訂正を行ってもよい。PCRFは、ポリシー制御意思決定、ならびにPGW内にあるポリシー制御施行機能(PCEF)におけるフローベースの課金機能の制御を担ってもよい。PCRFは、PCEF内で特定のデータフローをどのように扱うのかを決定するQoS承認(QoSクラス識別子[QCI]およびビットレート)を提供し、データフローおよび許可がユーザの加入プロファイルを満たし、そのプロファイルに従うことを確実にする。RPCNは、各ネットワークDSC910の一部としてもよい。RPCNはさらに、商用システムにも接続することがある公衆安全ユーザについてのホットリストを保つことができる。
例えば、ホストネットワークの資源が枯渇している場合、ネットワークPCRF905/RPCNは、ホームネットワークの優先ユーザ向けに、さらなる資源を回復するための行動を起こすようホストネットワークに指示することができる。PCRF905/RPCNによって送られる指示を使用して、優先ユーザが使用するための資源を空けるために取る必要がある一連の行動を決定することができる。例えば、PCRF905/RPCNの指示は、二次ユーザ無線装置101もしくは特定のアプリケーションのQoSを低減する、または二次ユーザ無線装置101を1組の条件に基づいてネットワークから落とすものであり得る。トラフィックを減らすことによりその資源レベルを管理しながら、ホストネットワークは時間枠の割当てを実施してもよい。
EPCの一部の任意選択的なサブコンポーネントには、MME914(移動管理エンティティ)が含まれてもよく、MME914はLTEアクセスネットワークの主要な制御ノードであり、アイドルモードUE(ユーザ機器)の追跡、および再送信を含むページングプロシージャを担うことができ、ベアラの活性化/非活性化プロセスに関与し、最初の接続時およびコアネットワーク(CN)ノードの移転を伴うLTE内ハンドオーバ時にUEのSGWを選択することも担う。MME914は、(HSSと対話することにより)ユーザの認証を担ってもよい。非アクセス層(NAS)シグナリングはMME914を終点とし、UEへの一時的識別情報の生成および割当ても担うことができる。MME914は、サービスプロバイダの公衆陸上移動網(PLMN)にキャンプオンするためのUEの許可を検査することができ、UEのローミング制限を実施する。SGW922(サービングゲートウェイ)は、eNodeB間ハンドオーバ中のユーザプレーンのためのモビリティアンカとして、およびLTEと他の3GPP技術との間のモビリティのためのアンカとしての役割も果たしながら、ユーザのデータパケットをルートし、転送することができる。PGW908(PDNゲートウェイ)は、UEに関するトラフィックの出口点および入口点であることにより、UEから外部パケットデータ網への接続性を与える。複数のPDNにアクセスするために、UEは複数のPGW908と同時接続性を有してもよい。HSS926は、ユーザ関連情報および加入関連情報を含む中央データベースであってもよい。HSS926の機能には、例えば移動管理、通話およびセッション確立支援、ユーザ認証、およびアクセス許可が含まれる。ANDSF918(アクセスネットワーク発見および選択機能)は、3GPPおよび非3GPPアクセスネットワーク(Wi−Fiなど)への接続性に関する情報をUEに提供する。ANDSF918の目的は、UEが付近のアクセスネットワークを発見することを支援し、それらのネットワークへの接続を優先順位付けし、管理するための規則(ポリシー)を提供することである。ネットワーク900は、信頼できない非3GPPアクセスを介してEPCに接続されるUEとのデータ伝送を保護する、ePDG(発展型パケットデータゲートウェイ)も含んでもよい。
DSA通信システムのポリシーおよび統治は、商用ネットワーク内に見られるのと同じ属性を有してもよい。しかし、DSA通信システムでは、ポリシー方式のQoSと動的スペクトル仲裁/割当との組合せが、一次スペクトルおよび二次スペクトル(例えばリース側と被リース側)の両方の利用を高め、全体的なコストを下げることができる。
一実施形態のDSAシステムでは、ポリシー/統治をセッションごとに、「パイプ」ごとに、ユーザまたはユーザ群ごとに、ネットワーク資源の特定のレベルについて設定することができる。ポリシーは、緊急通話が最も高い優先順位を得ることなどの優先順位、または進行中の通話の品質低下を認めることや輻輳時に近いときに新たな通話を拒否することなどの優先にも関係することができる。DSAポリシーおよび統治は、特定の種類の通信セッションおよびサービス提供にとって最良のルートを推進するために適用できるルーチンポリシーも引き起こしてもよい。
別のネットワークの割り当てられた資源へのアクセス
一実施形態では、DSA通信システムは、ネットワークの使用可能なRFスペクトル資源へのユーザのアクセスを管理してもよい。例えば、DSA通信システムは、二次使用に割り当てられた一次ホストネットワークのスペクトル資源への二次ユーザのアクセスを管理してもよい。
二次ユーザは、動的ローミングサービス利用者となることや、互換性のあるアクセス技法とともに調整されたスペクトルスキームを使用することなど、様々な方法を使って一次ホストネットワークのスペクトル資源にアクセスしてもよい。二次ユーザが一次ホストのスペクトル資源にアクセスできるようにする際、DSA通信システムは、価格、受信品質、地理領域、位置などの様々なパラメータに基づいて、あるプロバイダの加入者の無線装置101が、無線装置101のホームネットワークプロバイダに属するスペクトルから、ホストネットワークプロバイダに属するスペクトルに帯域幅を変えることを可能にしてもよい。
DSA通信システムは、様々なアクセス条件に基づいて二次ユーザにアクセスを与えることができる。DSA通信システムは、一時的に、または一次プロバイダの一次ユーザと無線アクセス技法に関してトラフィックスループットを共用することにより、使用可能なスペクトルへのアクセスを与えることができる。一時的なアクセスは、DSA通信システムのポリシーに基づいて使用目的で割り当てられた規定のスペクトルにアクセスするものであり得る。スペクトルの共用は、あるプロバイダの加入者が、ホストプロバイダにおける無線スペクトルに二次ベースでアクセスできるようにするものであり得る。
二次ユーザのホームネットワークプロバイダは、一次プロバイダの割当RFスペクトル資源と動的に契約を結ぶために様々な方法を用いることができる。例えば、一次プロバイダが使用可能なスペクトル資源を競売にかけ、二次プロバイダが入札してもよい。入札は、さもなければその期間にわたり使用されなくてもよい余剰資源を効率的に管理するために、未使用スペクトルの一時的もしくは永続的転売を管理すること、または余剰RFスペクトルの一時的もしくは永続的リースを管理することを伴い得る、料金に基づくプロセスとすることができる。
図10は、2つの無線ネットワークプロバイダがスペクトル資源を共用するためにDSA通信システムを使用する、ネットワークアーキテクチャ1000を示す。DSA通信システムは、2つの全般的なコンポーネント、すなわちネットワーク外コンポーネントおよびネットワーク内コンポーネントを含んでもよい。DSA通信システムのネットワーク外コンポーネントは、HSS904に接続されるDPC902を含んでもよい。DPC902は、ネットワークの割当スペクトル資源へのアクセスをDSA通信システムが動的に管理することを可能にし得る。例えば、DPC902は、一次ネットワークプロバイダの割当スペクトル資源に対する、ネットワークプロバイダの二次ユーザのアクセスを管理してもよい。
DPC902はさらに、DSA通信システムのポリシーを調整し、ネットワークプロバイダ間での関連情報の共有を実現することができる。DPC902はさらに、ネットワークに伝えられる場合がある課金ポリシーおよび資源要求に役立つことができる。
DPC902は、DSA通信システムに参加している各プロバイダの、ネットワーク内DSC910コンポーネントを介して、1つまたはいくつかのネットワーク(例えばネットワーク1およびネットワーク2)と通信するように構成してもよい。一実施形態では、各ネットワーク1およびネットワーク2が、無線キャリアのオンライン管理センタ/ネットワーク管理システム(OMC/NMS)912a、912bへのアドオンとすることができるDSC910a、910bを含んでもよい。各ネットワークにおいて、DSC910a、910bは、DPC902から受け取ったコマンドに基づいて、またはDPC902のポリシーおよび規則セットに基づいて、各ネットワークのトラフィックおよび容量を管理し、容量制約についてノードを継続的に監視してもよい。DSC910は、自らの検出事項をDPC910に伝えることができる。
各ネットワークは、無線ネットワーク1002a、1002bと通信し得るOMC/NMS912a、912bを含んでもよい。無線ネットワーク1002a、1002bは、無線アクセスノード102a、102bと通信することができる。加入者の無線装置101は、無線アクセスノード102a、102bと通信することができる。これらのネットワークコンポーネントの関係および相互接続性は知られている。
一実施形態では、ネットワーク1のDSC910aは、さらなる資源がネットワーク1によって必要とされ得ると判定することができる。ネットワーク1のDSC910aは、追加資源要求をDPC902に送るように構成してもよい。DPC902は、二次ユーザ無線装置101aの位置およびネットワークに関する情報を受け取ることができる。
DPC902は、ネットワーク2のDSC910bからなど、他の提携ネットワークからもデータを受け取るように構成してもよい。ネットワーク2のDSC910bはさらに、指定の資源量をネットワーク2内で入手できることをDPC902に報告するように構成してもよい。
DPC902は、要求側ネットワーク(すなわちネットワーク1)および供給側ネットワーク(すなわちネットワーク2)から受け取ったデータを処理し、ネットワーク2の資源に対する要求側ネットワーク1による実時間アクセスを助けるように構成してもよい。ネットワーク2のスペクトル資源にネットワーク1のユーザがアクセスできるようになると、DSC910aは、無線装置101aにネットワークを変更し、ネットワーク2が提供するスペクトル資源にアクセスするよう指示することができる。例えば、ネットワーク1の無線装置101aが通信資源を要求する場合、ネットワーク2のDSC910がその規則セットを検証することができる。ネットワーク2は、(図9に示す)PCRF905内にある無線装置101aの最新情報を受け取ることができる。PCRF905は、他のプラットフォームを使い、二次ユーザ無線装置101aがネットワーク2の割当資源にアクセスすることを可能にし得る。
一実施形態では、二次ユーザにとってのDSA通信システムによる資源のアクセス可能性は、それらの資源に関するホストネットワークオペレータのポリシーおよび使用基準に依存することもある。この基準は、無線アクセスおよびコアネットワーク資源の両方を含んでもよい。
例えば、ホストネットワークオペレータが課すポリシーおよび資源基準の一部には、次のものが含まれ得る。すなわち、スペクトルの可用性(例えば別個または共存)、容量/帯域幅の可用性(例えばRFおよびコア)、オーバーヘッド基準(例えば使用可能な総容量対、使用済容量の割合)、追出し基準の存在(例えば再選択、(システム内およびシステム間)ハンドオーバ、終了)、処理(特定のサービス/アプリケーションをどのように処理/ルートするか)、禁止された処理(例えば使用を禁止されたサービス/アプリケーション)、レーティング(例えばどのようにサービスを見積もるのか、すなわちオフピーク使用に対するあり得る特別割引)、地理的境界(例えば包含するための区画またはセルの規定)、時間(例えば包含含める時間および日付の規定)、持続時間(例えば時間および地理的境界に基づく追加的割当の規定)、ユーザ機器の種類である。
DSA通信システムは、時間(例えば資源がいつ要求されるか)、要求された容量/帯域幅、処理(例えばQoSを含め、どんなサービスが望ましいか)、地理的境界(例えばサービスがどこで要求されるか)、および持続時間(例えば資源がどれ位の期間にわたり要求されるか)に基づき、二次ネットワークがスペクトル資源を要求することを可能にし得る。
一実施形態では、DSC910a、910bによって実行される通信が、二次ユーザに対して透過的であり得る。別の実施形態では、その通信は透過的でなくてもよい。
図11は、スペクトル使用およびトラフィックデータがサードパーティーまたはスペクトルクリアリングハウスによって処理される、一実施形態によるDSA通信システムのネットワークコンポーネント図1100を示す。DSA通信システムのネットワーク外コンポーネント1102は、(図9に示す)DPC902などのサブコンポーネントを含んでもよい。DPC902は、コアネットワーク1104a、1104bのサブコンポーネントと通信することにより、無線ネットワーク1および無線ネットワーク2と通信することができる。ネットワーク外コンポーネント1102は、インターネットまたはプライベートネットワーク106を使用し、一方または両方のネットワークと通信することもできる。例えば、DSA通信システムのネットワーク外コンポーネント1102は、ネットワーク1のコアネットワーク1104aと直接通信しながら、インターネット106を介してネットワーク2のコアネットワーク1104bと通信することができる。コアネットワーク1104a、1104bは、DSC910、ロングタームエボリューション(LTE)、(EVDO)、(HSPA)、OMC/NMS912aなどのサブコンポーネントを含んでもよい。
ネットワーク1が過負荷となり、さらなるスペクトル資源を必要とする場合、コアネットワーク1104aは、スペクトルの必要性を判定し、DSA通信システムのネットワーク外コンポーネント1102にさらなるスペクトル資源を要求してもよい。ネットワーク2は、通話トラフィックが少ないため、スペクトル資源の余剰量が存在することを決定してもよい。ネットワーク2は、余剰資源の可用性をネットワーク外コンポーネント1102に報告してもよい。DSAのネットワーク外コンポーネント1102とネットワーク2との間の通信は、インターネット106を経由してもよい。あるいは、破線1106によって示すように、ネットワーク外コンポーネント1102とネットワーク2とは直接通信してもよい。DSAのネットワーク外コンポーネント1102は、ここでは破線1108によって示す、ネットワーク2からネットワーク1へのスペクトル資源の割当てを助けることができる。
無線装置101bは、様々な方法により割当資源にアクセスすることができる。ネットワーク1は、ネットワーク2上の二次ユーザとして割当資源を使用するために、ネットワークをネットワーク2に切り替えるよう無線装置101bに指示することができる。あるいは、ネットワーク2の割当資源は、無線装置101bがネットワーク1からネットワーク2に通信セッションを変えなくてもネットワーク2の資源を使用することを可能にすることで、ネットワーク1によって使用可能にすることができる。例えば、ネットワーク1、2、および3は、複数のエンティティが使用するために割り当てることができるスペクトルをプールし得る。
図12は、一実施形態によるDSAネットワークの通信システム1200を示す。DPC902は、いくつかの異なるネットワークを供給しながら、仲裁プロセスの主幹制御を提供することができる。DPC902は、現在の割当てに関するポリシーおよび時間依存性の仲裁規則を含んでもよい。DSC910は、現在の割当てに関するポリシーおよび時間依存性の仲裁規則のローカルコピーも有するように構成してもよい。ポリシーおよび時間依存性の仲裁規則のローカルコピーは、ネットワーク資源の局所制御を維持し得ることを保証することができる。さらに、DSC910a〜910cは、将来のネットワーク運用問題のための分界点を提供するネットワーク運用システムとインターフェイスする、別個のプラットフォームとしてもよい。
一実施形態では、DPC902は、事故があった場合にシステムの障害回復を確実にするために、デュアルミラーサーバサイト(例えばDPC902aおよびDPC902b)として構成し、または地理的に分散したクラスタ内にいくつかのサーバを含んでもよい。ネットワークを保護するために、DPC902a、902bは、規定し、事前承認したネットワークオペレータ1204a、1204b、1204c(例えばスペクトル資源プロバイダ)およびシステム資源要求者1206、1208、1210(例えば入札者)へのセキュアリンクを有してもよい。
DPC902a、902bとDSC910a、910b、910cとの間に通信障害が発生した場合、DSC910a、910b、910cは、自らの局所的に保存したポリシーおよび規則コンテンツを使用して、DPC902a、902bが開始した仲裁プロセスの継続性を保つように構成してもよい。しかし、DSC902a、902bとの接続がないので、DSC910a、910b、910cは、さらなる新規の資源割当または入札を推進できない場合がある。局所制御が常に維持されることを確実にするために、ローカルオペレータが二次ユーザから資源を尚早に断つこと、または二次ユーザから資源を撤回することを可能にするコンポーネントおよび機能を制御し、局所的に無効にするように、DSC910a、910b、910cをさらに構成してもよい。
例えば、DSC910aは、通信を行う任意のDPC902a、902bのポリシーおよび規則を局所的に記憶することができる。そのため、DPC902a、902bによって入札が処理された後、DPC902a、902bとDSC910aとの間の通信が損なわれる場合、DSC910aは、入札者1 1206の二次ユーザに対し、この二次ユーザを断つ必要なしに資源を提供し続けることができる。さらに、ネットワークA 1204aが自らの一次ユーザにサービスを提供するためにさらに資源を必要とする場合、DSC910aは、ネットワークAからの二次ユーザのオフロードを局所的に制御して、DPC902a、902bのポリシーおよび規則に基づいて資源を空けることができる。
一実施形態では、DSA通信システムに関与するプロセスは、フローについてあらゆる場合において類似し得る。図13Aに示すように、1ブロックのスペクトル資源1300Aは、その資源がネットワークによってどのように使用されるのかに基づいて分類することができる。所与のスペクトル資源は、使用中の資源、不明な資源、および使用可能な資源として分類することができる。使用中の資源は、キャリアによって現在使用されており、DSA通信システムが割り当てることのできない資源としてもよい。不明な資源は、キャリアがピーク負荷を管理するための余裕を提供することができる。不明な資源は、ピーク負荷中に使い果たすことができ、ピーク負荷が低い間は使用しない。使用可能な資源は、ネットワークが全く使用していない資源のサブセットとしてもよい。使用可能な資源は、他の二次プロバイダに割り当てるために提供してもよい。
一実施形態では、スペクトル資源を様々な方法により二次ユーザに割り当てることができる。図13Bは、一実施形態による、ホストネットワークによってライセンス付与された1ブロックのスペクトル1300についてのスペクトル資源の割当てを示す。ホストネットワークは、4つのチャネルを含むRFスペクトルブロック1300aをライセンス付与することができる。ホストネットワークは、このRFスペクトルブロックの4つのチャネルのうちの3つをネットワーク1の加入者による使用に充てることができる。その専用チャネル1〜2をRFスペクトルブロック1300b内で網掛けする。RFスペクトル1300bによって示すように、チャネル4はプロバイダによって未割当てのままでもよい。スペクトルブロック1300cによって示すように、チャネル3は、部分的に割当済であり、部分的に遷移期にあり、部分的に未割当てでもよい。スペクトルブロック1300cの遷移セクションは、プロバイダの加入者によるトラフィックの多い期間中に使用するために確保していてもよい。ライセンス済スペクトル1300cの未割当部分は全く使用しなくてもよい。
一実施形態では、ホストネットワークは、DSA通信システムを使用し、ライセンス済スペクトルの未割当部分の二次ライセンスを二次ユーザに与えることができる。そのようなシナリオでは、ホストオペレータが、チャネル3の未割当部分およびチャネル4の全てを二次ユーザに提供してもよい。
図14は、一実施形態によるライセンス済スペクトル1400の、保護帯域チャネルを含むスペクトル資源の割当てを示す。ライセンス済スペクトル1400は、スペクトル配置ポリシーおよびプログラムの一部としてオペレータによって規定され、または取っておかれる保護帯域1404を含んでもよい。そのような保護帯域は、現在未使用のままである使用可能な資源を含んでもよい。ホストネットワークは、DSA通信システムを使用し、保護帯域内の使用可能資源を二次ユーザが使用することを可能にし得る。DSAを使用することで、ホストネットワークは、資源を割り当てるための単一の使用可能チャネル1402内に保護帯域を組み込むことにより、未使用の保護帯域資源を使用可能にすることができる。
図15は、一実施形態による、DSA通信システムを使用した、複数のホストネットワークのスペクトル資源のプーリングおよび割当てを示す。一実施形態では、DSA通信システムは、様々なネットワークの使用可能スペクトルを調査し、使用可能なものを割り当てるために合わせてプールするように構成してもよい。スペクトルブロック(1)によって示す例示的実施形態では、ホストネットワーク、ネットワークA、およびネットワークBのそれぞれが、4つのチャネルをそれぞれ含むスペクトルのブロックをライセンス付与することができる。例えば、ネットワークAがライセンス付与したスペクトルのブロック1502Aは、チャネル1A、2A、3A、および4Aを含んでもよい。ネットワークBがライセンス付与したスペクトルのブロック1502Bは、チャネル1B、2B、3B、および4Bを含んでもよい。
スペクトルブロック(2)によって示す例示的実施形態では、ネットワークAのスペクトルブロック1504Aが、使用可能チャネル4Aおよび部分的に割り当てられたチャネル3Aを含むことができる。チャネル3Aは、このネットワークによる使用のために部分的に割り当てられ、部分的に遷移期にあり、他のネットワークによる使用のために部分的に使用可能であり得る。ネットワークBのスペクトルブロック1504Bは、使用可能チャネル1Bおよび4B、ならびに部分的に割り当てられたチャネル3Bを含んでもよい。チャネル3Bは、このネットワークによる使用のために部分的に割り当てられ、部分的に遷移期にあり、他のネットワークに割り当てるために部分的に使用可能であり得る。
スペクトルブロック(3)によって示す例示的実施形態では、ネットワークAおよびネットワークBの各スペクトルブロック1506A、1506Bが、DSA通信システムを用いてその資源を使用できるようにすることができる。DSA通信システムは、各ネットワークから使用可能な資源をプールし、それらの資源を二次使用向けに割り当てることができる。例えば、DSA通信システムは、チャネル1Bおよび4B内で入手可能な資源をプールし、それらの資源を二次ユーザが使用できるようにしてもよい。DSA通信システムは、チャネル4A内で入手可能な資源およびチャネル3A内で入手可能な部分的な資源をプールし、それらの資源を二次ユーザが使用できるようにしてもよい。
DSA通信システムは、二次ユーザに割り当てるために様々なネットワークから使用可能な資源をプールすることができる。スペクトルブロック(4)に示す例示的実施形態では、DSA通信システムは、ネットワークA、スペクトルブロック1508A内のチャネル4A、ならびにネットワークB、スペクトルブロック1508B内のチャネル1Bおよび4Bから使用可能な資源をプールし、それらの資源を二次ユーザが使用できるようにしてもよい。
スペクトルブロック(5)によって示す例示的実施形態では、DSA通信システムは、ネットワークによる使用に完全に充てられる資源を有するチャネルおよび使用可能な資源を含むチャネルを含め、異なるネットワーク内の全てのチャネルから使用可能な資源をプールすることができる。DSA通信システムは、ネットワークA、スペクトルブロック1510A内のチャネル3Aおよび4A、ならびにネットワークB、スペクトルブロック1510B内のチャネル1B、3B、および4Bからスペクトル資源をプールし、それらの資源を二次ユーザが使用できるようにしてもよい。
一実施形態では、DSA通信システムは、仮想移動体通信事業者(MVNO)が未使用のスペクトル容量を利用することを可能にし得る。例えば、DPC902は、複数のMVNOを集約して未使用のスペクトル容量を優先順位方式で利用することができる。こうすることで、MVNOは自らの未使用のまたは十分使用されていない容量を別のMVNOに売ることができ、それにより両方のMVNOが効率的に運転することが保証される。
図16A〜図16Cは、一実施形態によるMVNOのスペクトル集合を示す。図16Aは、MVNO A 1602AおよびMVNO B 1602Bに関するスペクトルの割当てまたは容量を示し、両方のオペレータは未割当てのスペクトル容量を保有する。図16Bは、MVNO B 1604BがMVNO A 1604Aから未割当てのスペクトルを受け取ることにより、自らの使用可能なスペクトル容量を増やしまたは増強することをDSA通信システムが可能にし得る、例示的実施形態による方法を示す。図16Cは、1つのMVNO C 1606Cが他の2つのMVNO1606A、1606Bから追加のスペクトル容量を受け取るようにDSA通信システムが使用可能にされ得る、例示的実施形態による方法を示す。MVNO C 1606Cは、新規のまたは追加のMVNOとすることができ、その潜在的使用のためにMVNO A 1606AおよびMVNO B 1606Bから使用可能な未割当てのスペクトル容量を得ることができる。このシナリオでは、MVNO A 1606AおよびMVNO B 1606Bは同じホストキャリア上で運営しても、しなくてもよく、同じ無線アクセス技術(RAT)を有しても、有さなくてもよい。別の実施形態では、異なるRAT間のアクセスを提供するために変換を行うことができる。
一実施形態では、二次ユーザによって使用される資源量を測定するために、ホストネットワークは、前払いユーザに使用するのと同様のプロセスを使用して、個人単位またはグローバルアカウント単位で行うことができる二次使用の時間/持続時間および使用量の計測を促進することができる。
使用可能な資源にアクセスするために二次ユーザが使用する方法にもよるが、いくつかの基本的な種類のDSA割当方法を実施することができ、それらの方法には、1)仮想ベストエフォート方法、2)仮想二次ユーザ方法、ならびに3)ライセンス領域および局部領域のスペクトル割当てを含むことができるスペクトル割当方法が含まれ得る。これらの割当方法のそれぞれは、いくつかの改変形態を有し得る。例えば、仮想ベストエフォート方法では、DSA通信システムは、全ライセンス領域または局部の二次ライセンス領域単位でスペクトル資源を使用可能にするように構成してもよい。ユーザの階級も、ユーザのホームネットワークプロバイダによりユーザの無線装置101単位で規定することができ、二次ユーザまたはベストエフォートユーザの地位を割り当てることができる。
一実施形態では、仮想ベストエフォート方法における資源は、関与するネットワークへのアクセス付与によりMVNOにとって使用可能であり得る。優先順位付けは、ホームネットワークおよびホストネットワークのPCRF規則に基づき、ホストネットワーク内で行うことができる。
仮想ベストエフォート方法では、ホストネットワークは、二次ユーザ無線装置101が、仮想的に、すなわちMVNO型の取決めであることを除き、ホストネットワークと同じネットワークを使用することを可能にし得る。この取決めの様々な改変形態には、1)二次ユーザがホストネットワークの加入者と同じ権利を有してホストネットワークを使用する状況、および2)二次ユーザが、二次ユーザとしてまたは二次的にホストネットワークを使用し、一次ユーザ(ホスト加入者)が二次ユーザ加入者よりも高い優先順位および権利を有する状況が含まれ得る。一次ユーザが公衆安全ユーザであるネットワーク内では、一次ユーザのアクセス優先順位を定めてもよい。緊急事態中、公衆安全一次ユーザなどの他のユーザによるホストネットワークのスペクトルの使用の増加により、ホストネットワークは二次ユーザを断つことができる。
図17は、一実施形態による、資源を割り当てるためのDSA通信システムの通信システム1700を示す。仮想ベストエフォート方法では、図17に示すように無線装置101を有効なローミングサービス利用者とみなすことができる。
入札プロセスの間、DSA通信システムは、ホストネットワークへのアクセスを許可された無線装置向けのサービスの種類、処理、およびサービスの持続時間を定めるために使用され得る規則セットを実施してもよい。規則セットは、1)要求された容量/境界、2)必要とされる場合などのサービスの処理およびQoS、3)要求されたサービスに基づく地理的境界、4)資源が要求される時間、ならびに5)要求された資源が二次ユーザによって使用される持続時間などの情報を含んでもよい。仲裁方式に応じて、これらの規則の全てまたは一部を使用してもよいと考える。
仮想ベストエフォート方法では、DSA通信システムは、スペクトルへのアクセスを二次ユーザに付与できる、サービス要求側無線装置が所要の認証プロセスを満たすことを提供できるという点で、業界のローミングプロセスに従うことができる。二次ユーザ無線装置101の検証/認証は、ホストのHSS926およびAAAを使用することにより、標準のMAP/IS−41プロセスに従って行うことができる。
DSA通信システムがローミングプロセスに加えることができるさらなる基準には、様々な課金方式が含まれ得る。例えば、ホストネットワークは、二次ユーザ無線装置101のアクセス持続時間または総使用許可を統治することができる。そのような統治方式は、ホストネットワークが二次ユーザのアクセスを局所的におよび実時間ベースで制御することを可能にする。仮想ベストエフォート方法では、DSA通信システムは、資源を確保せず、単に資源の消費を追跡するだけでもよい。
仮想ベストエフォート方法では、ホストネットワークプロバイダのPCRF905およびPDNゲートウェイ(PGW)908によってもたらされる区別を除き、一次ネットワークプロバイダまたはホストネットワークプロバイダは、二次ユーザに優先順位付けを与えることはできない。仮想ベストエフォート方法を使用してDSA通信システムの資源を使用するには、二次ユーザは、ホストネットワークのPGW908を使用するか、ホストネットワークの適切なサービングゲートウェイ(SGW)922に接続され、またはホストネットワークが統治する中間PGW908を介してホストのPGWに接続され得る、二次ネットワークのPGWを使用してもよい。
PGWは、無線装置101に対するIPアドレスの割当て、ならびにPCRFからの規則に応じたQoS強制およびフローベースの課金を担う。PGWは、様々なQoSベースのベアラ内へのダウンリンクユーザIPパケットのフィルタリングを担う。このフィルタリングは、トラフィックフローテンプレート(TFT)に基づいて行われる。PGWは、保証ビットレート(GBR)ベアラを得るためにQoS強制を行う。PGWは、CDMA2000やWiMAX(登録商標)ネットワークなどの非3GPP技術と網間接続するためのモビリティアンカとしての役割を果たすこともできる。
全てのユーザIPパケットは、無線装置がeNodeB間を移動するときにデータベアラのためのローカルモビリティアンカとして働くSGWによって転送することができる。eNodeB間ハンドオーバのためのローカルモビリティアンカポイントは、ダウンリンクパケットバッファリングおよびネットワークによりトリガされるサービス要求の開始、合法的傍受、ユーザに対する課金およびQCIの細分性、ならびに無線装置ごとのUL/DLの課金を含む。SGWはさらに、無線装置がアイドル状態(「EPS接続管理−アイドル」[ECM−IDLE]として知られる)にあるときベアラに関する情報を保持し、移動管理エンティティ(MME)がベアラを再確立するために無線装置のページングを開始する間は一時バッファのダウンリンクデータを保持する。さらにSGWは、課金するための情報(例えばユーザが送受信したデータ量)の収集や合法的傍受など、訪問先ネットワーク内でいくらかの管理機能を実行する。SGWは、汎用パケット無線サービス(GPRS)やUMTSなどの他の3GPP技術と網間接続するためのモビリティアンカとしての役割も果たすことができる。
MMEは、無線装置とCNとの間のシグナリングを処理する制御ノードである。無線装置とCNとの間に及ぶプロトコルは、非アクセス層(NAS)プロトコル(eMM、eSM)およびセキュリティ、ASセキュリティ、追跡領域リスト管理、PDN GWおよびS−GW選択、ハンドオーバ(LTE内およびLTE間)、認証、ベアラ管理として知られる。MMEは、過負荷状態を回避し、処理するための機構も含む。
eNodeBは、無線ベアラ制御、無線許可制御、無線移動制御、スケジューリング、無線装置への資源の動的割当てなどの無線資源管理機能をアップリンクおよびダウンリンクの両方において実行する。eNodeBは、ヘッダ圧縮を行うことができ、ヘッダ圧縮とは、無線インターフェイスの効率的使用を確実にすることを助けるために、とりわけVoIPなど小さなパケットに関して、さもなければ著しいオーバーヘッドに相当し得るIPパケットのヘッダを圧縮するプロセスを指す。eNodeBは、無線インターフェイスを介して送られる全てのデータが暗号化されることを確実にすることにより、セキュリティ機能を実行することができる。
一実施形態では、DSA通信システムが様々な方法を使って資源の割当てを管理することを仮想ベストエフォート方法が可能にし得る。例えば、ホストネットワークのPCRF905は、ホストネットワークにアクセスする二次ユーザの無線装置101を制御し、資源の使用量を追跡することができる。ホストネットワークの課金システムを使用して、二次ユーザに課金することができる。
あるいは、ホストネットワークの課金システムは、二次ユーザによる資源の使用量を制御/追跡することができ、二次ユーザのホームネットワークのPCRF905は優先サービスを提供することができる。そのようなシナリオでは、ホストネットワークのPCRF905が最終制御を保持することができる。
あるいは、ホストネットワークはアクセスを提供することができ、二次ユーザのホームネットワークのPCRF905は優先サービスを規定することができる。さらに、仮想ベストエフォート方法を用いた割当プロセスの一部として、ホストネットワーク上にローミングする二次ユーザの無線装置に様々なTAIを割り当てることができる。それらのTAIは、潜在的な使用のための差別的サービス領域または規定の地理区画を提供することができる。一実施形態では、加入者の無線装置は、予めプログラムされまたはOTAによる設定によって備えられるUSIM内に自らが有する有効なPLMNを識別することにより、ホームネットワークにアクセスすることを許可されてもよい。ホームネットワークは、様々な理由から二次ユーザとしてホストネットワークを使用するよう加入者に指示することができる。さらに、無線装置101が2つのネットワークに同時にアクセスできる場合、無線装置101は、ある種類のサービスについてはホームネットワークを使用し、他のサービスについてはホストネットワークを使用するよう指示され得る。
一実施形態では、仮想二次ユーザ方法(例えばシステム内(すなわち周波数内−リース側または周波数内一次−被リース側))を用いて使用可能な資源を二次ユーザに割り当てることができる。仮想二次ユーザ方法では、事実上リースに基づくが異なるSIDを用いてなど、一次ユーザに比べ様々な使用権により一次ネットワークのシステムのスペクトル資源を使用して二次ネットワークの二次ユーザが操作を行うことを、一次ホストネットワークが可能にし得る。これは、一次ネットワークシステムと二次ユーザ無線装置101との間に技術の互換性がある場合に、一次ホストネットワークからのスペクトル割当てを二次ユーザが含むことを可能にすることにより達成してもよい。この割当ては、携帯電話サービスを提供するが、ライセンスを受けた独自の無線スペクトルの周波数割当てを有しない、または携帯電話サービスを提供するのに必要なインフラを有しない、仮想移動体通信事業者に応用することができる。
仮想二次ユーザ方法では、二次ユーザの優先順位付けは、ホストネットワークのPCRF905およびPGW908の規則に従ってもよい。二次無線装置101が使用することができるPGW908は、ホストネットワークによって制御されるか、または二次ユーザのホームネットワークを通して使用可能であり得る。PGW908が二次ユーザのホームネットワークを通して使用可能な場合、PGW908は、適切なSGW922に接続するか、またはホストネットワークによって統治される中間PGW908を通して提供してもよい。そのようなシナリオでは、図17に示す仮想二次ユーザ方法を使用し、二次ユーザをDSA通信システム内の有効なローミングサービス利用者とみなすことができる。
仮想二次ユーザ方法では、DSA通信システムは、二次ユーザ無線装置101向けのサービスの種類、処理、および持続時間を定めるために使用される、5つの基本的な入札規則セットを用いることができる。規則セットは、1)要求された容量/境界、2)必要とされる場合などのサービスの処理およびQoS、3)要求されたサービスに基づく地理的境界、4)資源が要求される時間、ならびに5)要求された資源が二次ユーザによって使用される持続時間などの情報を含んでもよい。仲裁方式に応じて、これらの規則の全てまたは一部を使用してもよいと考える。
一実施形態では、仮想二次ユーザ方法を使用する場合、要求された所定の認証プロセスを二次ユーザ無線装置101が満たすことを条件に、ホストネットワークは二次ユーザ無線装置101にアクセスを与えることができる。仮想二次ユーザ方法を使用するホストネットワークは様々な課金方式を使用することができ、無線装置101のアクセスまたは使用量の総計はホストネットワークの規則および仕様によって統治され、二次ユーザ装置101を局所的に制御できるようにしている。システム内の二次ユーザとして、ホストネットワークに対する無線装置101のアクセスは、ホストネットワークの条件に応じて制限し、減らし、または禁止することができる。制限し、減らし、または禁止することは、入札制度の中でホストネットワークが定めた条件に応じて通話単位で、地域または全システム単位で課すことができる。制限し、減らし、または禁止することはさらに、入札条件を(例えば公衆安全ネットワーク内で)無効にすることにより動的に行うことができる。
二次無線装置ユーザの認証または検証は、標準のMAP/IS−41に従って行ってもよい。MAP/IS−41を使用し、ホストHSS926およびAAAは二次ユーザ無線装置を認証することができる。
一実施形態では、仮想二次ユーザ方法を使用するとき、DSA通信システムは、資源を割り当てるためにホストネットワークおよび/またはホームネットワークの様々なコンポーネントが使用されることを要求できる。例えば、ホストネットワークの課金システムおよびPCRF905は、二次ユーザのネットワークへのアクセスを制御し、その使用量を追跡することができる。あるいは、ホストネットワークの課金システムは、使用量を制御しかつ/または追跡することができ、二次ユーザのホームネットワークのPCRF905は優先サービスを提供することができ、ネットワークのPCRF905は最終制御を実行することができる。あるいは、ホストネットワークは、ホームネットワーク内のアクセスを提供することができ、PCRF905は優先サービスを規定することができる。
仮想二次ユーザ方法を用いて割り当てられた資源が、時間、使用量、または他の基準に基づいて使い果たされそうなとき、DPC902は、資源が絶える場合があることをホストネットワーク内のホームネットワークオペレータに知らせることができる。ホームネットワークオペレータは、認められる場合、ホストネットワークにおける追加資源に対する対外入札を要求することにより、二次ユーザにとって使用可能な資源の必要分を補いもしくは補充し、または他の方法で追加のRFスペクトル資源を提供するよう使用可能にすることができる。資源割当プロセスにさらなる柔軟性を与えるために、ホストネットワークをローミングする二次ユーザの無線装置に様々なTAIを割り当てることができる。それらのTAIは、潜在的な使用のための差別的サービス領域または様々な地理区画を提供することができる。
一実施形態では、二次ユーザの無線装置は、自らの汎用加入者識別モジュール(「USIM」)内に記憶している場合がある有効な公衆陸上移動網すなわちPLMNを識別することにより、ホームネットワークにアクセスできる場合がある。USIMは、予めプログラムされてもOTAによる設定によって備えられてもよい。ホームネットワークを使用するとき、二次ユーザの無線装置101は、サービスを受けることができるホストネットワークを探すよう再び指示され得る。ホストネットワークを識別すると、二次ユーザ無線装置101はあらゆるサービスについてホストネットワークを使用し、または1種類のサービスについてホストネットワークを使用することができる。さらに、無線装置101が2つのネットワークに同時にアクセスする機能を有する場合、ホームネットワークの使用は他のサービスのためとしてもよい。様々な構成が可能であり、本開示の範囲内で。
図18は、一実施形態による、資源確保中のDSA通信システム内の2つのネットワークのコンポーネント間の通信を示す、通信システムブロック図1800を示す。一実施形態では、ホストネットワーク(すなわちリース側)の構成がOMC912によって制御され得る。さらに、ホームネットワーク(すなわち被リース側)1802は、ホストネットワーク1804から分かれているものとしてもよい。
一実施形態では、仮想二次ユーザ方法を使用するホストネットワークは、1)eNodeBのX分岐、2)SGWとPGWとのリンクの帯域幅、3)複合資源割当て(PGWおよびeNodeB)、および4)PCRF(ホスト)制御が含まれる様々な方法を使って資源を確保することができる。これらの資源確保方法は、ホストネットワークの要件および入札プロセスに応じて組み合わせて使用することができ、または相互排除的であってもよい。
eNodeBをX分岐することにより、二次ユーザのために資源を確保することができる。図19に示す例示的実施形態では、二次ユーザのために資源を確保するために、eNodeB916bを分岐させることができる。eNodeB916bは、別のPLMNネットワークに使用できるその資源の場合一定割合を分割するための分岐指示をPCRF905、MME914、およびSGW922から受け取ることができる。PGW908は、ホストネットワークに位置することができ、または遠く離れて位置してもよい。受け取った指示に応じて、eNodeB916bは、資源のX%を一次ユーザが使用するために確保し、資源のY%を二次ユーザが使用するために確保することができる。eNodeB916bは、二次ユーザ無線装置101bにとって認識可能であり、セル上にキャンプすることができるエンハンスドPLMN(ePLMN)に伝送を行うことができる。
一実施形態では、二次ユーザ無線装置が割り当てられる、SGW922とPGW908との間の接続を制御することによっても資源を確保することができる。
図20は、一実施形態による、SGW922およびPGW908a、908bのリンク帯域幅割当方式を制御するための一実施形態による方法を示す。ホストSGW922の様々なPGW908a、908bへの接続を制御することにより、資源の確保を制御することができる。SGW922のPGW908a、908bへの接続は、SGW922とPGW908a、908bとの間の使用可能帯域幅を動的に変更することによって制御することができる。PGW908a、908bは、ホストネットワークに対してローカルおよび/またはリモートとしてもよい。SGW922とPGW908とのリンクの帯域幅は、DSC910に接続することができるOMC/NMS912によって変更することができる。PGW908aは、ホストネットワークに位置しても遠く離れて位置してもよい。
図21に示す実施形態では、eNodeBのx分岐と、SGW−PGWリンク帯域幅制御方法とを組み合わせることにより、資源を割当目的で確保することができる。
一実施形態では、ホストPCRF905が、二次ユーザに割り当てるための資源の確保を制御することができる。ホストPCRF905は、QCI/ARQの組合せを使用して要求されるサービスに基づき、二次ユーザ無線装置101を優先順位付けすることができ、ARQは自動再送要求としてもよい。このシナリオでは、PCRF905は、一次ユーザ無線装置101aおよび二次ユーザ無線装置101bにQCI/ARQを割り当てることができる。
一実施形態では、RFスペクトル割当方法を使用して、資源を割当目的で使用できるようにしてもよい。スペクトル割当方法(例えばシステム間(周波数間−リース側、周波数間一次−被リース側))では、一次ネットワークが、ある地理的領域内の二次ユーザが使用するためのスペクトル資源を割り当ててもよい。これに基づき、二次ネットワークプロバイダは、自らの通常の運用ネットワークのチャネル/スペクトルとして一次ネットワークの資源を提供してもよい(すなわち互換性があってもよく、またはIRATでもよい)。これは、MVNOにも適用することができる。したがって二次ユーザは、自らのホームネットワーク上で、一次ネットワーク上にローミングする必要なしに、一次ネットワークの資源にアクセスすることができる。
スペクトル割当方法は、a)ライセンス領域、またはb)局部領域に基づいてもよい。スペクトル割当のライセンス領域方法および局部領域方法の両方において、一次ネットワークプロバイダオペレータ(すなわちリース側またはネットワーク1)が使用できるスペクトルは、OMC/NMS912によってプログラム可能であってもよい。スペクトル割当方法は、所望の帯域幅、二次ユーザの地理的境界、二次ユーザが資源を要求する時間、および二次ユーザが資源を要求する持続時間に基づいて、ホストネットワークがスペクトルを割り当てることを可能にすることができる。
一実施形態では、スペクトル割当方法が、二次ユーザにスペクトル資源を動的に提供してもよい。スペクトル割当方法の課金プロセスは、ホストネットワークまたは訪問先ネットワークの課金プラットフォームの使用を伴わなくてもよい。代わりに、この取組みのためにDPC902が課金を調整することができる。
仮想ベストエフォート方法または仮想二次ユーザ方法とは対照的に、スペクトル割当方法は、ホームネットワークオペレータ(ネットワーク2)が二次ユーザ無線装置101用の割当資源を使用し、一次ホストネットワークと割当資源を共用しないことを可能にすることができる。したがって、二次ユーザはリース期間にわたり割当スペクトル資源を使用することができる。二次ユーザのホームネットワークは、自らの無線アクセスネットワークノード102を使用することにより、リース期間にわたる割当資源を制御するように使用可能にすることもできる。
図23Aおよび図23Bは、スペクトル割当方法を使用してライセンス領域2300にスペクトル資源を割り当てるための一実施形態を示す。ライセンス領域2300にスペクトル資源を割り当てるとき、一次ホストネットワークは、二次ユーザのホームネットワークによって使用される、規定量のスペクトル資源を割り当てることができる。二次ホームネットワークの各ネットワークオペレータは、地理的に定められたライセンス領域にわたる割当スペクトルを使用することを認められ得る。図23Aに示すように、スペクトルライセンスのブロック2300が、特定のライセンス領域2300に属することができる。
このライセンス領域スペクトル割当方法は、全ライセンス領域にわたって使用することができるスペクトルのブロック2302を分割することを含んでもよい。分割は、様々な異なるチャネルごとに、チャネルを共用することにより、または他の方法によって達成することができる。図23Bに示すように、一次ユーザが使用するための3つのチャネル2304a、2304b、2304c、およびリース用のチャネル2304dを提供するために、スペクトルのブロック2302を分割してもよい。
図24は、スペクトル割当方法を使用して局部領域にスペクトル資源を割り当てるための一実施形態を示す。この局部領域スペクトル割当は、ホストネットワークの規定のライセンス領域2300内でスペクトルを割り当てることを含んでもよい。一次ホストネットワークは、ある定められた地理的領域を割り当てることができる。各領域は、割り当てられたスペクトル資源を使用することができる二次ユーザの境界をなす。したがって、割当資源を使用するために指定された地理的領域は、スペクトルへのアクセスをオペレータが有する全ライセンス領域2300の下位領域とすることができる。ホストネットワーク(すなわちリース側)は、他の二次オペレータが地理的に定められた下位領域内で使用するために、他の二次オペレータに資源を一時的にリースし、販売し、オプションを与え、または他の方法で移すことができる。このようにすることは、一次ホストオペレータが、自らの一次ユーザが使用するために、または他の二次ネットワークにリースするために、他の地理的領域の使用量を確保することを可能にし得る。
オペレータのライセンス領域2300内で起こり得る使用のために、単一の資源割当を規定することができる。例えば、DSA通信システムにより、領域A2402の二次ユーザ落札者にチャネル(4)2302dのライセンスを与えることができる。同じチャネル4は、領域B2404の別の二次ユーザ入札者にもライセンス付与することができる。領域A2402および領域B2404の外側では、一次ネットワークが全スペクトル(チャネル1〜4)2302を使用することができる。領域A2402および領域B2404内では、一次ネットワークオペレータは、チャネル(1〜3)2302a、2302b、2302cしか使用することができない。領域A2402および領域B2404内では、一次ユーザは、二次ネットワークプロバイダにライセンス付与されたチャネル(4)2302dを使用できない。例えば、資源の入札者は、スペクトルのリース、購入、オプション付け、交換、プール、またはそれ以外の譲渡が含まれる、スペクトルに関する多くの異なる契約関係に従事してもよい。
使用可能な資源が割り当てられると、様々な方法に基づいてそれらの資源にアクセスすることができる。スペクトルにアクセスする方法は、資源を提供しているネットワークによって使用される割当方法によって決まり得る。概して、スペクトルにアクセスする方法は、ローミング方法と非ローミング方法の2つのカテゴリに分けることができる。ローミング方法に基づいて資源にアクセスする場合、二次ユーザ無線装置101は、一次ネットワーク上にローミングすることにより、使用可能な資源を使用することを要求され得る。非ローミング方法に基づいて資源にアクセスする場合、二次ユーザ無線装置101は、割当資源を使用する間、自らのホームネットワーク上にとどまることを許され得る。
図25Aおよび図25Bは、一実施形態による、無線装置101が別のネットワークの資源を使用することを可能にするローミング構成を用いた、資源へのアクセスを示す2つのネットワーク図を示す。図25Aに示すように、無線装置101は、ネットワーク1のスペクトルを現在使用することができる。ネットワーク1は、無線装置101へのサービスを継続するために、さらなるスペクトル資源が必要であることをDPC902に伝えることができる。DPC902は、他のネットワークから無線装置101に使用目的で割り当てることができる追加のまたは余剰スペクトル資源を有し、ネットワーク2からも情報を受け取ることができる。
図25Bに示すように、ネットワーク2が割当用のスペクトルを有することをDPC902が確認すると、使用されているサービス、時間、および/または地理的位置に基づき、ネットワーク1からネットワーク2にキャリアを切り替えるよう無線装置101に指示することができる。
一実施形態では、一次ネットワークが割り当てたスペクトル資源を使用する権利を、二次ユーザのネットワークプロバイダがライセンス取得し、またはリースすることができる。そのようなシナリオでは、二次ユーザ装置101は、割り当てられたスペクトル資源を使用するために一次ネットワーク上にローミングすることを要求されない場合がある。二次ユーザ装置101は、ライセンス条項に基づいて一次ネットワークの資源を二次ネットワークのアクセスポイントによって使用可能にし、二次ホームネットワーク上にとどまることができる。
図26Aおよび図26Bは、一実施形態による、資源の短期リースを用いたさらなるスペクトル割当方法を示す。DSA通信システムを使用することにより、使用可能なスペクトルをライセンス領域、二次ライセンス領域に基づいて、または個々のノード、セルサイトごとに他のネットワークにリースすることができる。DSA通信システムは、地理的決定および空間境界決定に従う他のネットワークにより、リースされたスペクトルを二次使用向けに使用可能にしてもよい。一実施形態では、二次ユーザが自らの二次ネットワークを介し、ホストネットワークに切り替える必要なしにホストネットワークの割当スペクトルにアクセスすることができる。
図26Aは、ネットワーク1の無線アクセスノード102aと通信する無線装置101を示す。ネットワーク1は、ネットワーク2の指定されたスペクトルブロックを使用するネットワーク2とのライセンス契約を有してもよい。そのようなシナリオでは、ネットワーク1のスペクトル資源が使い果たされ、さらに資源が必要な場合、ネットワーク1はライセンス付与された二次スペクトル資源を使用して加入者の無線装置101と通信することができる。図26Bは、ライセンス付与されたネットワーク2の二次スペクトル資源を使用してネットワーク1と通信する無線装置101を示す。
図27Aおよび図27Bに示すように、スペクトル資源のライセンシングはネットワークの容量を高めることができる。図27Aに示すように、ネットワークプロバイダAは、無線装置101の地理的位置に応じて異なる無線アクセスポイント102a、102b、102cによって無線装置101にサービス提供することができる。無線アクセスポイント102a、102b、102cは、ネットワークプロバイダAのスペクトル資源を使用して無線装置101にサービス提供することができる。
トラフィックの増加により、ネットワークプロバイダAは、自らの加入者に適切にサービス提供するために、さらにスペクトル資源を必要とする場合がある。ネットワークプロバイダAは、自らの使用可能なスペクトル資源を強化し増強するために、ネットワークプロバイダBからスペクトル資源をライセンス取得することもリースすることもできる。図27Bに示すように、プロバイダAのスペクトル容量の強化は、プロバイダBと無線アクセスプラットフォームを共同使用することで達成することができる。そのようなシナリオでは、無線アクセスポイント102a、102b、102cは、両方のプロバイダAおよびBから受け取るスペクトル信号をブロードキャストすることができる。
初期セル選択
セルの選択または創始(origination)は、あるネットワークの無線装置101が、新たなネットワーク上で入手可能なさらなる資源にアクセスするために別のネットワークに導かれる状況を伴ってもよい。現在、無線装置101は、サービスを受けるために適正なネットワークと接続を確立するようにプログラムされている。適正なネットワークを探すために、無線装置101は電源投入されると、優先公衆陸上移動網(PLMN)、優先ローミングリスト(PRL)、および装置が使用を許可された無線キャリアを探索することができる。PLMN/PRLおよび無線キャリアのリストは、無線装置上に備えてもよい。PLMN/PRLのリストは、許可されたネットワークおよびキャリアのPLMN識別情報をランク付けされた順序で含んでもよい。
DSA通信システムはスペクトル資源への動的かつ実時間のアクセスを提供できるので、DSAシステムを使用する場合、無線装置のPLMN/PRL上に載っていないネットワークにおいてスペクトル資源が入手可能な場合がある。
DSA通信システムプロセスの一環として、無線装置101を適切なPLMNリストで事前にプログラムしてもよい。さらに、二次ホームネットワーク上で無線によって無線装置101の備えてもよい。この無線による備えは、最新のPLMNリストを使ってセル選択プロセスを再び開始する指示を1つまたは1群の無線装置101に提供することができる。
あるいは、無線装置101は、WAP/SMSメッセージの受信時に無線装置101がDSAプロセス内で使用可能にされたPLMNを探すことを可能にする、クライアントアプリケーションを使って構成してもよい。
無線装置が様々なネットワーク上の使用可能資源にアクセスできるようにするために、いくつかの方法を使用することができる。DSA通信システムでは、少なくとも2種類のネットワークまたはソースシステムがあり、それは仮想ネットワークと既存ネットワークである。仮想ネットワークには、一次ネットワークの無線アクセスネットワーク(RAN)を使用するネットワークが含まれてもよい。無線装置101が仮想ネットワークにアクセスすることを求められる場合、緊急通話(例えば911通話)のための規制上の機能および要件、ならびに他の規制上の条項に対処する必要があり得る。
仮想ネットワークに接続する場合、二次ユーザが一次ネットワーク上でローミングサービス利用者のように見えることを可能にするために、一次ネットワークのDPC902は、二次ユーザ無線装置101のアクセスを制御し、一次システムのRFスペクトル資源および加入者記録にアクセスすることができる。二次ユーザ無線装置101は、優先ネットワークのリストを使用して仮想ネットワークにアクセスすることができる。
あるいは、既存ネットワークを使用して発信する場合、二次ユーザ無線装置101は、DSA通信システムに参加しているネットワークの優先順位リストに基づいてセルの選択を行うことができる。二次ユーザ無線装置101が認証されると、一次ホストネットワークのDPC902が、一次ネットワーク上の資源にアクセスするよう二次ユーザを検証することができる。認証または検証に失敗する場合、一次ユーザのDPC902は、適切なシステム上に再発信する要求を二次無線装置101に装置内のクライアントを介して送ることができる。
無線装置101は、汎用加入者識別モジュールすなわちUSIMを含んでもよい。USIMは、シングルUSIMまたはデュアルUSIMとすることができる。適正なネットワークを選択するために必要なデータなど、重要なデータはUSIM上に記憶することができる。USIMを使用することにより、無線装置101がもはやPLMNを使用しないようにしてもよい。USIMには、ホーム国際移動加入者識別情報すなわちIMSI(HPLMN)、許可されたVPLMNの優先順位リスト、禁止されたPLMNのリストなどの情報が記憶されてもよい。
無線装置101がデュアルUSIMを使用する場合、代替ネットワーク内で入手可能なスペクトル資源に無線装置101がすぐアクセスできるようにしてもよい。デュアルUSIMはさらに、マルチバンド、マルチモードの無線装置101がDSA内の様々なネットワークにアクセスするとともに、標準的なローミング構成を使用することを可能にすることができる。
図28は、DSAシステム内の無線装置101による、ネットワークおよびセルの初期設定についての一実施形態による方法2800を示す。最初のネットワークおよびセル選択は、無線装置101が電源投入され、または接続を再確立しようとしているとき、無線装置101から始めることができる(ブロック2802)。無線装置101は、装置上に記憶されているPLMN/PRLリストを最初に検索し(ブロック2804)、付近のセルサイトのブロードキャストチャネルを受信し、読み取り、その強度を求めることにより、セルを選択することができる(ブロック2806)。
無線装置101は、セルサイトのブロードキャストチャネルを読み取り、そのセルサイトが適正なシステムを提供するかどうかを判定することができる(判定2808)。無線装置101は、使用可能な最良のセルサイトを選択し、接続を確立することができる。使用可能な最良のセルサイトを明らかにするために、無線装置101は、アクセス技術に基づいて隣接セルを測定して、どのセルが使用するのに最適かを判断することができる。
開始時に適切なセルがない場合(すなわち判定2808=「いいえ」)、無線装置101は、任意セル選択プロセス/段階を使用し、アクセスプロトコルに準拠する通常アクセスを認めるサイトを適切なPLMNリスト内で見つけるまで、次のPLMN/PRLリスト項目を選択することにより、適切なセルサイトを探し続けることができる(ブロック2810)。
選択したセルサイトにより適正なシステムが入手可能な場合(すなわち判定2808=「はい」)、無線装置101は、選択したセルサイトによって伝送されるシステム情報ブロック(SIB)/マスタ情報ブロック(MIB)を受信し、読み取ることができる(ブロック2812)。SIB/MIBは、セルサイトがサービス提供しているネットワーク、およびそのネットワークによって入手可能なサービスに関する情報を含んでもよい。
一実施形態では、SIB/MIBが、PLMN ID、セルID、トラフィック割当識別情報(TAI)(ルーティング領域)、LTE近隣リスト、LTE非システムサイト、GSM cセル、UMTSセル、CDMAセルなど、多くの情報を含んでもよい。無線装置101は、この情報を様々な目的で使用することができる。例えば、無線装置101がeNodeB間を移動する場合、無線装置101は、新たなeNodeBから送られるSIB/MIB情報を使用して、サービス提供eNodeBにおいて変化が生じたことを確認することができる。eNodeBの変化を検出するために、無線装置101は、PLMNの可用性およびTAIパラメータの変化の変化が含まれる、SIB/MIB情報の変化を識別することができる。TAIは、無線装置101が使用可能資源を使える地理的領域を洗練させるために、さらに使用することができる特定のルーティング領域を規定する。
SIB/MIB情報は、ネットワークによりセルサイトに伝送してもよい。セルサイトは、ネットワークのHSS926によりネットワークの情報を受け取ることができる。SIBによって伝送されるデータに加え、ネットワークのHSS926は、無線装置101がネットワーク上の資源にアクセスするためにどのPGW908を使用できるのかについての情報も提供することができる。
SIB/MIBを読み取ると、判定ブロック2814で、無線装置101は再選択が必要かどうかを判定することができる。再選択が不要な場合(すなわち判定ブロック2814=「はい」)、ブロック2816で、無線装置101はセルチャネルにキャンプオンすることができる。システムの再選択が必要な場合(すなわち判定ブロック2814=「いいえ」)、セル選択/再選択プロセスに基づいて新たなセルまたはシステムを再選択するよう無線装置101に指示することができる(ブロック2818)。
選択されたセルサイトにキャンプオンする間、無線装置101は、公衆陸上移動網またはPLMN/PRLの最新リストなど、選択されたネットワークから無線でさらに情報および指示を受け取ることができる。無線装置101は、何らかの変化がないか、またはさらなる情報を求め、SIB/MIBを監視し続けることもできる。
一実施形態では、SIB/MIBが二次アクセスクラスを提供することができ、二次アクセスクラスは、DSAプロセスに基づき、再選択プロセスによるアクセスのためにどのチャネルを使用できるのかを無線装置101が判断することを可能にし得る。SIB/MIBは、キャンプしている無線装置101が別の無線アクセス技術(IRAT)を再選択し、新たな無線アクセスターミナル(RAT)上の制御チャネルの取得を試みることを可能にするデータも含むことができる。したがって、SIB/MIB内の情報は、別の周波数帯域上にあり得る、同じネットワークまたは別のネットワークに関連する別のRATを再選択するよう、無線装置101に指示するために使用することができる。
PLMNの選択をトリガし得るセルの再選択は、特定のパラメータによって制御することができる。例えば、DSA通信システムは、あるネットワークの資源を使用する無線装置101が他のネットワーク上にローミングしようと試みることを防ぐために、禁止済PLMN−idを使用することができる。例えば、DSA通信システムは、一次ホストネットワークの資源を使用する二次ユーザ無線装置101が、二次ホームネットワークにローミングして戻ること、または二次ホームネットワークと接続を確立することを防ぐことができる。同様に、無線(OTA)の、クライアントによって活性化される、またはデュアルUSIM駆動型のPLMN id優先順位方式を使用するDSA通信システムは、DSA通信システムの規則が認めない限り、ネットワークの資源を使用する無線装置101が、他のネットワークと接続を再確立することを防ぐこともできる。
一実施形態では、現在のセルの容量が所定の水準に達したとき、セルサイトにキャンプしている無線装置101にセルの再選択を行うよう指示することができる。そのようなシナリオでは、現在キャンプしているネットワークのDSC910は、OMC912を使用し、キャンプしている無線装置101がセルの再選択を行い、別のTAI領域またはシステムを探す指示を含むように現在のネットワークのSIB/MIBを変更することができる。セルの再選択を行う指示は、WAP/SMSメッセージにより無線装置101に転送することもできる。
図29は、TAIの変更を用いてセルを再選択するための、一実施形態によるネットワーク図を示す。ネットワークを使用するとき、無線装置101の特定の用途および装置の種類に応じて、異なる無線装置101に異なるTAIを割り当てることができる。例えば、ネットワークは、DSA通信システムのユーザにあるTAIを割り当てることができる。ネットワークは、DSA通信システムを使用しない装置に別のTAIを割り当てることもできる。複数のおよび層状のTAIを使用する利点は、TAIを割り当てるネットワークが、使用トラフィックを選択的に調整することを可能にし得る。複数のおよび層状のTAIはさらに、TAIを割り当てるネットワークが、無線装置101であって、正しいPLMN−idを有し得るが被選択領域を使用してはいけないことになっている、無線装置101がセルを選択することを防げるようにできるが、サービスを拒否されることも、セルの再選択を強いられることもある。
一実施形態では、どのシステムおよびRATを二次的に使用することになっているのかを無線装置101が判断できるようにするために、DSA通信システム対応の無線装置101上に専用のクライアントをインストールすることができる。クライアントアプリケーションのPLMN/PRLリストは、テキストメッセージまたはデータ(IP)セッションにより送受器に伝送され得るSMSもしくはWAPを受信することで更新することができる。更新されたクライアントアプリケーションは、一次ネットワークの割当資源にアクセスするために適切なチャネルに行くよう、無線装置101に指示することができる。
クライアントアプリケーションを使用することで、SIB内に規定された二次アクセスチャネルを有する能力を(例えばソフトウェアロードにより)有しても有さなくてもよいレガシネットワークおよびレガシシステム内に、DSA通信システムを実装することを促進することができる。
アイドルモードにおいて、無線装置101は、セル再選択プロセス内で周波数内および周波数間の測定を行うように指示されてもよい。SIB/MIB内の情報またはクライアントアプリケーションからの情報を使用し、無線装置101は、周波数内探索、周波数間、または無線間アクセス技術(iRAT)を実行することができる。このプロセスは、UTRANによって制御されてもよい。周波数内および周波数間の測定または無線間アクセス技術は、無線装置101の構成に応じて領域、またはセル/セクタベースとすることができる。
二次ユーザ無線装置の認証
無線装置101が適切なセルサイトを選択し、アイドルモードに入る前に、その無線装置は自らがキャンプしているシステムによって認証されなければならない場合がある。選択されたネットワークは、無線装置101がネットワークにアクセスするための所要の許可を保持することを確実にするために、その装置の検証および認証を要求する。
DSA通信システムは、様々な方法を使って無線装置101を認証することができる。DSAを使った無線装置の認証は、様々なプロバイダとDSAシステムとの間の事業協定に依存し得る。例えば認証は、全般的なレベルまたは優先順位のレベルに基づいてもよい。認証プロセスは、DPC902 HSS904をアンカとして使用してたどることができ、これは、LTEまたは同様のプラットフォーム内のPCRF904の3G/2.5GネットワークのAAA/AuCによってアクセスすることができる。ホストネットワークは、標準のMAP/IS−41シグナリングを使用することで二次ユーザを認証することができる。
認証が行われると、各参入者に次のものを割り当てることができる。(a)ホストネットワーク上で許可された規定の使用水準、システム上で認められた持続時間、購入の種類(例えば大量販売または一連のIMI)、HSSは入電の転送を可能にし、アプリケーションは、バックエンドからアクセス可能なサーバに依拠したところで再開する。
割当資源の監視および追跡
DSA通信システムは、一次プロバイダネットワーク(例えばネットワーク2)上のトラフィックを管理するのに十分な資源を、一次ネットワークプロバイダが常に有することを保証できる。したがって、DSA通信システムは、トラフィック量に応じて、二次ユーザにとって使用可能なスペクトル/容量を実時間ベースでおよび/または統計的基礎に従って動的に変えることができる。
例えば、ピーク時には、一次ネットワーク内で通話トラフィックが増加し得る。一次ネットワーク内で通話トラフィックが増加すると、DSA通信システムは、一次ユーザが十分な資源を有することを確実にするために、二次ユーザへの割当てに使用可能なスペクトル量を減らすことができる。
DSA通信システムは、ユーザの優先順位、スペクトルが使用される時間、およびユーザの地理的位置を含む様々な要因に基づいて、資源の割当ておよび資源へのアクセスを管理してもよい。一実施形態では、一次ネットワークへの二次アクセスが、災害、緊急事態、第一応答者、公衆安全などの特定の事象に関係する場合、DSA通信システムは、異なる優先順位付けを使用することにより一次システムの二次使用を管理してもよい。例えば、二次ユーザが一次ネットワークの資源を使用する第一応答者の場合、DSA通信システムは、たとえ一次ネットワークユーザの不利益になっても、緊急通話が成功裏につながることを可能にするために、一次ネットワークプロバイダが二次ユーザに割り当てた資源を維持し、または増やすことができる。
一実施形態では、DPC902など、DSA通信システムの様々なコンポーネントが、あるネットワークのスペクトル資源の二次ユーザによる使用を管理し制御することができる。例えば、一次ネットワークのDPC902は、割当資源が使い果たされまたは二次使用に利用できない場合に適切な措置が講じられることを確実にするために、割り当てられたスペクトル資源の使用を監視することができる。
一次ネットワークのDSC910は、無線装置101が、そこで二次ユーザとして動作している一次ネットワークに関連するトラフィックレベルに関するデータを監視し、または受け取るように構成してもよい。一次ネットワークの容量閾値に達した場合、DSC910は、資源を減らし、二次ユーザの接続を強制的に終了(すなわちオフロード)し、または二次ユーザを別のキャリアもしくはチャネルセットに転送することにより、二次ユーザをオフロードするようにさらに構成してもよい。
一次ネットワークのDSC910は、二次ユーザのオフロードが必要であり得る場合、DPC902に知らせることもできる。例えば、一次通話者の予期せぬ急増は、一次ユーザに資源を提供するために、DSC910が二次ユーザのオフロードを要求することを引き起こし得る。二次ユーザのオフロードを開始するとき、無線装置101に技術的アクセスパラメータを送る(OTA)ことができる。あるいは、本システムは、新たなLTEネットワークにハンドオーバするよう規定の無線装置101に指示するX2リンクを使用するLTEにより、資源を動的に割り当てることができる。
二次ユーザのオフロードは、二次ユーザの接続を二次ユーザ自らのネットワークに再び転送すること、別のプロバイダのネットワークもしくはチャネルに転送すること、または一次プロバイダネットワークとの二次ユーザの接続を切断することを含んでもよい。例えば、一次ネットワーク上の需要の増加により、一次ホストネットワークが二次ユーザを断つ必要があり得る場合、二次ユーザの接続を断つ代わりに転送するために、他のネットワークが使用可能かどうか判定するようにDPCを構成してもよい。DPC902は、他のネットワークのDSC910に資源について問い合わせることができる。他のネットワーク内で資源を使用できる場合、DPC902は規則セットを使用し、資源要求の要件を満たす他のホストネットワークとの最も経済性に優れた接続を突き止めることができる。二次ユーザ無線装置101を転送できる他のホストネットワークをDPC902が特定すると、DPC902は、通信セッションのために新たなホストネットワークに移行するよう無線装置101に指示することができる。二次ユーザをオフロードするプロセスには、以下により詳しく説明するハンドオーバプロセス、または追出しプロセスが含まれてもよい。
さらなる例示的実施形態では、ホストネットワークのDPC902は、一次ネットワーク資源の使用が完了した後、二次ユーザ無線装置101を解放して二次ホームネットワークに戻すよう、一次ホストネットワークに指示するように構成してもよい。一次ユーザによる使用のためにさらに容量が必要だとDPC902が判定する場合、一次ネットワークとの二次ユーザの接続を強制的に終了するよう、DPC902をさらに構成してもよい。
十分な容量が入手可能な場合、DPC902は、一次ホストネットワーク上のトラフィック量が規則セットに基づく追加のアクションを要求するまで、二次ユーザが一次ホストネットワークの資源を使用し続けるように強いることができる。
様々な実施形態において、DSAは、割り当てられ、アクセスされるスペクトルの使用をさらに管理することができる。例えば、DSA通信システムは、追出し機構を使用することにより、ホストネットワークのRFスペクトルの使用を管理することができる。ホストスペクトルネットワークが優先順位の高いユーザによってアクセスされる場合、スペクトルは優先順位がより低いユーザを除去して、優先順位がより高いユーザにスペクトルを提供することができる。
図30は、一実施形態による、スペクトルの使用を監視し追跡するためのネットワークアーキテクチャの図3000を示す。スペクトル資源の使用の追跡および監視は、様々な方法を使って行うことができる。仮想ベストエフォート方法の資源割当てを使用するDSA通信システムでは、事前に決められた課金情報および一次ネットワークの課金プラットフォームとの通信に基づき、DSC910がスペクトル資源の使用を監視することができる。
DSC910は、PGW908とともにグループの使用水準を監視し、使用水準を追跡することもできる。使用量は、予期された使用量、より厳密に言えば落札された使用量と突き合わせて比較し、監視することができる。予め定められた量の割当資源が二次ユーザによって使用されると、資源が極めて低い水準に達している通知を生成し、その通知をDPC902により二次ネットワークプロバイダに送るように、一次ネットワークのDSC910を構成してもよい。二次ユーザは、自らのDSC910を経由してその通知を受け取ることができる。通知を受け取ると、二次ユーザのプロバイダネットワークは、さらに資源を得るために再入札するか、または単純に残りの資源が使い尽くされるのを認めることができる。
割当資源を完全に消費したとき二次ユーザが一次ネットワークを能動的に使用する場合、一次ネットワークは、ホームネットワーク(二次ユーザのネットワークプロバイダ)に再接続するよう二次ユーザ無線装置101に指示し、無線装置の接続を断ち、または前に交渉した契約に基づいて超過料金もしくは追加料金を二次ネットワークに請求することができる。接続が断たれると、二次ユーザ無線装置は、二次ユーザ向けにさらに資源が割り当てられない限り、一次ネットワークの資源にアクセスできない場合がある。
仮想二次ユーザ方法を使用するDSA通信システムでは、事前に決められた課金情報およびホスト一次ネットワークの課金プラットフォームとの通信に基づき、DSC910が割当資源の使用を監視することができる。仮想二次ユーザ方法に基づいて割当資源の使用を監視するプロセスは、PGW908とともにグループの使用水準を指導し、水準の使用量を追跡することも含まれ得る。
仮想ベストエフォート方法を使用するDSA通信システムと同様に、仮想二次ユーザ方法を使用するDSA通信システムは、使用量を二次ユーザのネットワークプロバイダに割り当てられた資源量と突き合わせて比較することにより使用量を監視することができる。予め定められた量の割当資源が二次ユーザによって使用されると、資源が極めて低い水準に達している通知を生成し、その通知をDPC902により二次ネットワークプロバイダに送るように、一次ネットワークのDSC910を構成することができる。二次ユーザは、自らのDSC910を経由してその通知を受け取ることができる。通知を受け取ると、二次ユーザのプロバイダネットワークは、さらに資源を得るために再入札するか、または単純に残りの資源が使い尽くされるのを認めることができる。
仮想二次ユーザ方法を使用するDSA通信システムでは、割当資源が使い果たされた後、以下に論じる様々な方法、例えば1)優先順位付けなし追出し方法や、2)優先順位付け追出し方法により二次ユーザを断つことができる。
優先順位付けなし追出し方法では、所定の水準にある割当スペクトル資源が消費されると、さらなる使用を許可することはできない。割当スペクトル資源が使い果たされると、一次ネットワークのDSC910は、二次ユーザのホームネットワークに接続するよう二次ユーザ無線装置に指示し、一次ネットワークとの二次ユーザ無線装置の接続を断ち、または前に交渉した契約に基づいて超過料金を請求することができる。一次ネットワークから断たれると、二次ユーザ無線装置は、二次ホームネットワークプロバイダがさらに資源を得ない限り、一次ネットワークの資源にアクセスできない場合がある。
優先順位付け追出し方法では、割当スペクトル資源が極めて低い水準にあり、資源が完全に消費される前に一次ネットワークが追出しプロセスを行うことができ、この追出しプロセスの間、一次ネットワークは二次ユーザ無線装置101を他の適切なネットワーク上に配置することができる。そうでない場合、他の適切なネットワークが二次ユーザ無線装置101を受け入れるために使用可能であり、一次ネットワークは、二次ユーザ無線装置101を二次ユーザのホームネットワークにハンドオーバして戻すことができる。一次ネットワークは、二次ユーザが使わなかった任意の割当資源について、二次ネットワークにクレジットを与えることができる。
資源割当方法を使用する場合、一次ホストネットワークは、資源がライセンス領域方法に基づいて割り当てられるのか、または局部領域方法に基づいて割り当てられるのかに応じて、割当資源を異なるように監視することができる。
資源の割当てがライセンス領域方法に基づいて行われる場合、一次ネットワークは、二次ユーザによる資源の使用を監視することができる。割当資源が使い果たされそうなとき、DSC910/DPC902は、資源の一時的リースが間もなく失効することを二次ユーザネットワークに知らせ、さらなる資源を入札し、購入する機会を二次ネットワークに与えることができる。
二次ネットワークがさらなる資源を得ることができない、または得ることを拒否する場合、一次ネットワークは、1)優先順位付けなし追出し方法や、2)優先順位付け方法などの様々な方法を使い、二次ユーザを一次ネットワークから断ち、または追い出すことができる。
優先順位付けなし追出し方法では、資源のリースが失効した場合、二次ユーザはもはやスペクトル資源を使用できない場合がある。一次ネットワークは、二次ユーザ無線装置101に対し、無線装置101のネットワーク内の他の無線アクセスシステムにハンドオーバするか、またはその使用を終了するよう指示することができる。
優先順位付け追出し方法では、一次ネットワークのDSC910/DPC902が、影響を受けるサイトに関して二次ネットワークのDSC910と資源を調整することができる。二次ネットワークは、影響を受ける領域について、二次ユーザの無線ネットワークを別のネットワーク、基地局、無線アクセスチャネル、またはシステムにハンドオーバしようと試みることができる。一次ネットワークは、未使用の割当資源について二次ネットワークにクレジットを与えることができる。
資源の割当てが局部領域方法に基づいて行われる場合、一次ネットワークは、二次ユーザによる資源の使用を監視することができる。割当資源が絶えそうであり、所定の終了水準の近くにある場合、一次ホストネットワークのDSC910/DPC902は、差し迫った資源の限界を二次ホームネットワークに知らせることができる。一次ネットワークは、さらなる資源に再入札する機会を二次ネットワークに与えることができる。
二次ネットワークがさらなる資源を得ることができない、または得ることを拒否する場合、一次ネットワークは、1)優先順位付けなし追出し方法や、2)優先順位付け方法などの様々な方法を使い、二次ユーザを一次ネットワークから断ち、または追い出すことができる。
優先順位付けなし追出し方法では、割当資源のリース期間が満了した場合、二次ユーザはもはや一次ネットワークのスペクトル資源にアクセスできない場合がある。一次ネットワークは、ホストネットワークまたは別のネットワークである、自らのネットワーク内の別の無線アクセスシステムに二次ユーザをハンドオーバするか、または一次ネットワークの資源に対する二次ユーザのアクセスを断つことができる。
優先順位付け追出し方法では、一次ネットワークのDSC910およびDPC902、ならびに二次ネットワークのDSC910が、影響を受けるサイトと資源を調整し、割当資源のリースが満了する前に追出しプロセスを行うことができる。二次ネットワークは、影響を受ける領域について、二次ユーザの無線ネットワークを別のネットワーク、基地局、無線アクセスチャネル、またはシステムにハンドオーバしようと試みてもよい。一次ネットワークは、未使用の割当資源について二次ネットワークにクレジットを与えることができる。
オフロード中の二次ユーザのハンドオーバ
一実施形態では、DSA通信システムは、無線装置101、DSA通信システム、および/またはネットワークプロバイダ間の通信セッション中の中断を防ぎ、または通信セッションを維持するためにハンドオーバ方法を使用することができる。例えば、通信セッションには、無線装置101がネットワークと接続を確立することが含まれてもよい。ハンドオーバは、1つの通信セッション期間中に無線装置101の接続がホームネットワークからホストネットワークに、そして再びホームネットワークに移行するとき行われ得る。ネットワークが生成するSIB/MIBは、通信セッションをハンドオーバするために使用できるセルおよびネットワークのリストを含んでもよい。
DSA通信システムの外側において、モバイルアシステッドハンドオーバは、より優れたサーバが利用可能であることを無線装置101がサービス提供ネットワークに知らせること、および現在のサーバからより優れたサーバに接続を変更することを含んでもよい。そのようなモバイルアシステッドハンドオーバは、無線装置がホストネットワーク上でローミングしているときに行うことができる。しかし、ローミング目的の最良のサーバは、容量を解放するのに最適なセルではない場合があるので、DSA通信システムは、かかるモバイルアシステッドハンドオーバを許可することはできない。DSA通信システムとの通信セッションは、回線交換またはパケット交換サービスを伴うことができる。
図31は、通信セッションのハンドオーバを行うことができる、一実施形態によるネットワークのネットワークコンポーネント図を示す。通信セッションのハンドオーバを実施するには、ホストネットワークおよびホームネットワーク(例えばネットワークAおよびネットワークB)のコンポーネント間に何らかの接続が存在し得る。例えば、ホストネットワークおよびホームネットワークのPGW908が接続されてもよい。ホストネットワークおよびホームネットワークのPGW908は、インターネットまたはプライベートデータネットワークを介して通信することができる。ホストのPGW908は、ホームネットワークのSGW922にも接続することができる。無線装置がホストネットワークからホームネットワークに移行することを要求される場合に、レガシシステムへのハンドオーバを可能にし、追出しプロセスを引き起こすために、ホストネットワークおよびホームネットワークのANDSF918も接続することができる。
アクセスネットワーク発見および選択機能(ANDSF)を使用して、無線装置内に記憶されるシステム間モビリティポリシーおよびアクセスネットワーク発見情報を管理し、無線装置はANDSFからのかかる情報の提供をサポートする。ANDSFは、3GPP TS 24.302[3AA]内に規定されるように、ANDSFから無線装置への情報の提供を開始することができる。
図32は、メディア非依存ハンドオーバのための一実施形態による方法のネットワーク図を示す。ANDSFは、DSAプロセスを通して、ギャップハンドオーバまたはノンギャップハンドオーバをするように指示するSMS/WAPメッセージを無線装置101に送ることによりハンドオーバを開始することができる。ハンドオーバプロセスは、様々な状況下で、および様々な理由により開始することができる。例えば、ネットワークは、ホストネットワークとホームネットワークとの間の契約規定に基づいて、ホストネットワークにおける資源の水準および資源が所定の閾値に達したかどうかに基づいて、消耗したホームネットワークによってリースされる資源に基づいて、または追出しプロセスが開始されるかどうかに基づいてハンドオーバプロセスを行うことができる。
ホスト資源をもはや使用できない場合、または追出しプロセスが開始される場合、DSA通信システムは、追加のコンポーネントまたはスキームを使用して通信セッションをハンドオーバすることができる。そのようなシナリオでは、ホストネットワークのeNodeBが、QCIおよびARPの指示に基づいて追出しプロセスを行うことができる。eNodeB 916による追い出しは、やり取りしているネットワーク間のX2リンクを使用することにより、現在の通信セッションをホストeNodeB 916bから別のeNodeBにハンドオーバするものであり得る。このプロセスは、ANDSFとともにDSMPTAプロセスを用いることによっても達成することができる。
ハンドオーバプロセスを開始し、実施するために、ホストネットワークは特定のコマンドを生成し、無線装置101に送ることができる。例えば、3つの異なる種類のハンドオーバには、1)周波数間、2)周波数内、および3)IRATが含まれる。
周波数間ハンドオーバでは、無線装置101に現在サービス提供しているネットワーク(すなわち現在のネットワーク)が、現在のネットワークから別のネットワークへの無線装置101のハンドオーバを開始することができる。周波数内ハンドオーバでは、現在のネットワークが、機能をオフロードするために、あるネットワーク内のあるセルから、同じネットワーク内の別のセルへの無線装置101のハンドオーバを開始することができる。IRATハンドオーバでは、現在のネットワークが、別のRATへの無線装置101のハンドオーバを開始することができる。
周波数間ハンドオーバは、現在のネットワークが、別のネットワークの資源を使用し始めるための指示を二次ユーザ無線装置101に送るとき開始することができる。例えば、ファイルを大量にアップロード/ダウンロードするためにホストネットワークを使用するよう、ホームネットワーク上の無線装置101に指示することができる。
周波数間ハンドオーバは、適当なポリシー決定に基づき、二次ユーザをホストネットワークからオフロードするために使用することができる。周波数間ハンドオーバは、無線装置101がもはや二次ユーザとしてホストネットワークのサービスを使用する必要がなく、したがってホームネットワークに送り返すことができる場合にさらに使用することができる。
周波数間ハンドオーバは、無線装置101がDSA通信システムのクラスタまたはセル領域を去り、その通信セッションを続ける必要がある場合にさらに使用することができる。そのようなシナリオでは、無線装置101を別のネットワーク/クラスタに移すか、またはホームネットワークに送り返すことができる。周波数間ハンドオーバは、一部の一次ユーザが二次ユーザとして別のネットワークのサービスを使えるようにすることにより、ネットワーク容量の制約を取り除くためにさらに使用することができる。
周波数内ハンドオーバは、あるセルから別のセルにトラフィックを落とすことにより、セルの輻輳を軽減するために現在のネットワーク内で使用することができる。容量の問題の解決を妨げる場合があるピンポン現象を避けるために、周波数内ハンドオーバコマンドは、無線装置101が、既定の期間にわたり、PLMN/PRLリスト上に現れる近隣セル/セクタを使用することを禁じることができる。IRATハンドオーバは、無線装置101を別のRATに転送するために使用することができる。あるIRATから別のIRATへのハンドオーバ中、無線アクセス技術および動作周波数の両方を変えることができる。この種のハンドオーバは、DSA通信システムが使用可能であり、無線装置101が特定のチャネル上で最初に活性状態にある場合に使用することができる。現在のネットワークは、IRATハンドオーバプロセスにより、別のRATに変更するよう無線装置101に指示することができる。一実施形態では、ハンドオーバコマンドを現在のネットワークから開始することができ、あるいは、ハンドオーバコマンドは別のネットワークまたはエンティティから開始してもよい。したがって、無線装置101の通信セッションがハンドオーバプロセス中に断たれる場合、無線装置101は、ターゲットRATと通信セッションを再確立できる場合があり、前のネットワークには戻らない。
非限定的な一実施形態では、周波数間ハンドオーバおよび/または周波数内ハンドオーバ中にセッションを断つことができる。この実施形態では、装置は前のネットワークに戻ることにより、接続を再確立することができる。
図33は、DSAプロセスの一部としてネットワークハンドオーバを開始するのに必要な、一実施形態によるシステムのネットワークコンポーネント図を示す。ハンドオーバプロセスは、入札前にまたは入札プロセス中に定められるDSC910の規則セットに基づき、DSC910によって開始され得る。ANDSF918を使用することで、周波数内ハンドオーバ、周波数間ハンドオーバ、およびIRATハンドオーバのいずれも行うことを可能にでき、最大限の柔軟性を可能にする。
ホストネットワークからの二次ユーザの追出し
DPC902は、ホストネットワークの一次ユーザが使用するための、十分な水準の資源を入手できることを確実にするために、ホストネットワークの資源を継続的に監視することができる。ホストネットワークにおける使用可能資源の容量が予め定めた閾値に達すると、ホストネットワークは、二次ユーザの追出しプロセスを開始するよう無線装置101に指示することができる。追い出しプロセスはホストネットワークで資源を空けるために開始されてもよい。
ネットワークの一次ユーザまたは加入者に資源を提供しなければならない場合、DSAは、二次ユーザの追出しを開始してさらに資源を空けることができる。DSAの構成に応じて、追出しプロセスは様々なまたは組み合わせられた方法を含むことができる。しかし、追出しポリシーの共有性(commonality)は、無線装置101の種類および装置に関連する任意の専用フラグ、活性トラフィックおよびアイドルトラフィックを転送するためのポリシー決定、トラフィックを落とす人物およびその順序に関するポリシー決定、ならびにOTAによりまたはクライアントアプリケーションを活性化することにより再設定することを用いて行われる。
一実施形態では、追出しプロセスを開始するとき、(図1〜図8に関して上記で詳しく説明した)層状優先アクセス(TPA)規則を使用するようにDSA通信システムを構成してもよい。例えば、追出しプロセスは、資源の水準がユーザ定義とすることができる所定の閾値水準に達するときに開始することができる。閾値検出プロセスは、無線アクセスネットワーク(RAN)およびコアネットワーク資源のトラフィックを監視すること、ならびにQoSをトリガし、または資源を空けるために二次ユーザを落とすことを必要とし得る、所定の閾値水準に達しているかどうかを判定することを含んでもよい。
RANおよびコアネットワーク資源の閾値水準は、二次ユーザが引き起こし得るトラフィック使用量に基づいて決めることができる。例えば、RAN資源の85%超が使用される場合、追出しプロセスを実施して、二次ユーザのスループットを減らし、またはホストネットワークから二次ユーザを落とし、またはその両方を行うことができる。追出しプロセスを開始することにより、ホストネットワークは、使用可能なRANおよびコアネットワーク資源量が常に15%を上回ったままであることを保証する。
一実施形態では、各ホストネットワークが常に一定量の資源が空いた状態を保てるようにするDSAの追出しプロセスは、事前対応的であり、実際の事故と無関係であり得る。自然災害などの事故が起きた場合、DSA通信システムは、第一応答者に空いた資源を提供するための容量を有し、さらに資源が必要な場合はTPAプロセスを使用することができる。
一実施形態では、DSA通信システムは、追出しプロセス中にトラフィックを監視し、ユーザが定めた間隔でRAN資源を二次使用向けに解放し始めることができる。
一実施形態では、各ホストネットワークは、追出しプロセスを開始するかどうかを決定する際、特定の追出しポリシーおよび資源基準を使用することができる。これらのポリシーおよび資源基準には、スペクトルの可用性(別個または共存)、容量/帯域幅の可用性(RFおよびコア)、オーバーヘッド基準(使用可能な総容量対、使用済容量の割合)、追出し基準(再選択、ハンドオーバ−システム内およびシステム間)終了)、処理(特定のサービス/アプリケーションをどのように処理/ルートするか)、禁止された処理(どのサービス/アプリケーションの使用が禁止されているか)、レーティング(どのようにサービスを見積もるのか、すなわちオフピーク使用に対するあり得る特別割引)、地理的境界(包含するための区画またはセルの規定)、時間(含める時間および日付の規定)、持続時間(時間および地理的境界に基づく追加的割当の規定)、ユーザ機器の種類が含まれてもよい。
追出しプロセスは、異なる資源割当方法について異なるように実施することができる。一実施形態では、仮想ベストエフォート(純粋なローミング)割当方法のための追出しプロセスは、(EPC)内に定められるPCRF905のポリシー規則によって管理することができる。X2リンクを使用することにより、容量負荷に基づいてトラフィック低減動作を開始するようにeNodeBを構成することもできる。そのようなシナリオでは、eNodeBは、隣接するセルサイトにトラフィックをハンドオフすることによりホストネットワークが二次ユーザを落とすことを可能にし得る。一実施形態では、eNodeBは、UEを含む1つまたは複数のエンティティに指示を送ることができる。別の実施形態では、eNodeBがプロセスを開始することができる。
さらに、DSAの追出しプロセスは、合意されたポリシーベースの規則セットに従ってDSCによって統治されまたは設けられ、追出しプロセス中のユーザエクスペリエンスを確実に保つために、セッションの継続性を保証し、またはUEを別のアクセス方法に再割当てすることを保証するよう意図される1つまたは複数の事項も含むことができる。
一実施形態では、仮想ベストエフォートの(DSMPTA)追出しプロセスは、アクセスおよびEPCの一部である典型的な規則セットをはるかに超える場合がある。トラフィックが予め定めた閾値に達すると、DSA通信システムは、1つのプロセスまたはプロセスの組合せを開始してDSMPTA追出しプロセスを実施することができる。PCRF905は、二次ユーザ無線装置101のためにQCI/ARQの値を動的に調節することができる。この調節は、帯域幅を制限すること、またはベストエフォート方式もしくは低優先順位方式上に使用を委ねるものとすることができる。容量制約に直面しているセルは禁止セルリスト上に置くことができ、それによりさらなる二次ユーザがそのセルにアクセスすることはできない。禁止セルリストの更新は、無線装置101に送られるブロードキャストメッセージを再提供することにより、無線装置101に伝達することができる。ブロードキャストメッセージは、禁止セルおよび使用可能な近隣セルに関する情報によって更新することができる。
無線装置101が禁止セルおよび使用可能な近隣セルに関するブロードキャストメッセージを受け取り、読み取ることを確実にするために、DSA通信システムは、WAP/SMSメッセージを構成済みの無線装置101に送り、無線装置101に再選択を強いることができる。無線装置101は、再選択プロセスに入るとき、ブロードキャストメッセージを読み取らなければならない。
一実施形態では、特定のセルサイトの使用をローミング無線装置101に限定するために、クローズサービスグループを開始することができる。容量の問題に関連し得るCSGとTAIとの組合せは、二次ユーザ無線装置101がネットワークにアクセスするのを制限することができる。例えば、CSGおよびTAIは、通話者を断つことができ、品質を落とすことができ、ネットワークを拡張することができ、または容量の問題に対処するための他の事項を提供することができる。
一実施形態では、追出しセッションの間、ANDSF918は、二次ユーザを別のネットワークにハンドオーバすること、または二次ユーザのホームネットワークにハンドオーバして戻すことを助けることができる。ADDSF918は、別のネットワークとの接続が使用可能な場合、ネットワークハンドオーバを開始することができる。無線装置101は、別のネットワークまたは別のアクセスネットワーク(RAT/IRAT)にハンドオーバすることができる。
一実施形態では、資源割当ての仮想二次ユーザ方法を使用するDSAにおける追出しプロセスは、EPCおよびDPC902内に定められるPCRF905のポリシー規則によって管理することができる。二次ユーザに適用される一次ホストネットワークのPCRF905のポリシー規則は、DPC902によって実施されるポリシー規則に優先することができる。ただし、一次ホストネットワークのPCRF905のポリシー規則は、一次ホストネットワークの運用要件によって定められる条件に基づき、動的に変更しまたは修正することができる。さらに、DSA通信システムにおける追出しプロセスは、追加の事項を伴うことができる。これらの追加事項の実施は、合意されたポリシーおよび規則セットに基づき、一次ホストネットワークのDSC910によって制御し、統治することができる。DSC910のポリシーおよび規則は、追出しプロセス中の通信セッションの継続性および良好なユーザエクスペリエンスを保証することを目的とする。
アクセスおよびEPC内の既存のポリシーおよび規則セットが追出しプロセスに適用できない場合、二次ユーザ向けのDSA追出しプロセスを実施することができる。例えば、一次ホストネットワークのトラフィックが所定の閾値水準に達すると、ホストDSC910は、X2リンクを使用し、二次ユーザ無線装置101のQCI/ARQ規則セットに基づき、二次ユーザをホストネットワーク内の隣接するセルサイトにハンドオーバするようホストeNodeBに指示することができる。あるいは、DSC910は、ホストネットワークおよびホームネットワークが完全移動性に備えて接続される場合、X2リンクを使用して二次ユーザをホームネットワークにハンドオーバするよう、ホストeNodeBに指示することができる。
ホストDSC910から受け取った指示に基づき、ホストPCRF905は、二次ユーザ無線装置101のためにQCI/ARQの値を動的に調節することができる。例えば、ホストPCRF905は、帯域幅を制限し、資源割当方法を仮想ベストエフォートに変更し、または優先順位方式を低優先順位に変更することができる。
DSC910は、禁止セルのリストを更新しまたは生成し、所定のトラフィック容量閾値を上回るトラフィック容量に現在直面しているセルを含めるようホストネットワークに指示することができる。DSC910は、最新の禁止セルリストを使って二次ユーザ無線装置101を再設定するためのメッセージをブロードキャストするよう、ホストネットワークにさらに指示することができる。このブロードキャストメッセージは、制約されたセルまたはセル群に隣接する隣のセルの円環または複数の円環に関する情報をさらに含むことができる。このブロードキャストメッセージは、ハンドオーバプロセスまたはネットワークの再選択を行うために二次ユーザ無線装置101が使用するための、変更され有効なPLMN−id、変えられたセルのTAI、および変えられた近隣リストを含むことができる。二次ユーザ無線装置101が再設定ブロードキャストメッセージを確認することを確実にするために、ホストネットワークは、WAP/SMSメッセージを構成済みの無線装置101に送り、無線装置101にネットワークの再選択を行うよう強いることができる。
ホストDSC910は、特定のセルサイトの使用をローミング二次ユーザ無線装置101に限定するために、クローズサービスグループ(CGS)を開始するようホストネットワークにさらに指示することができる。ネットワーク容量に関連するCGSとTAIとの組合せは、ホストネットワークに対するローミング二次ユーザ無線装置101のアクセスを制限することができる。CGSとTAIとの組合せによって実現するアクセス制限は、ホストネットワークを、指定された一次ユーザだけがアクセスできるようにし得る。
一次ホストネットワークと別のネットワーク(例えば二次ホームネットワーク)との間に接続が存在する場合、ホストDSC910は、接続されている別のネットワークまたはアクセスネットワーク(RAT/IRAT)への二次ユーザ無線装置101のネットワークハンドオーバを開始するよう、ホストANDSF918に指示することができる。
eNodeBが資源の割当ておよびアクセスについてx分岐する場合の容量過負荷を減らすために、ホストOMC912(または容量を管理するように構成される他のポリシーベース制御機構)は、二次ユーザ無線装置101がアクセス可能な資源を落とすようeNodeBに指示することができる。したがって、二次使用向けに指定され、影響を受ける領域のeNodeBに関連する資源を減らすことができる。eNodeBの使用可能資源を減らすことにより、資源を有する隣接セルへのハンドオーバまたは資源を有する隣接セルの再選択を強いることができる。
ホストネットワークによって開始される、ローミングができ、十分な資源を得ることができる他のネットワークに二次ユーザ無線装置101をハンドオーバにより、eNodeB資源の再割当てのバランスを取ることができる。例えば、ハンドオーバは、周波数間RATまたはIRATハンドオーバとすることができる。
追出しプロセスの一部として、ホストPGW908を使用することもできる。ホストHSS904およびPCRF905のポリシーおよび規則に基づき、二次ユーザ無線装置101のSGを適切なホストPGW908に接続することができる。ホストDSC910は、ホストPGW908と無線装置101のSGとの間の接続の帯域幅を制御することができる。追出しプロセスの間、ホストDSC910は、PGW908と、ホストネットワークの外に出される二次ユーザ無線装置101のSGとの間の帯域幅を減らすようホストネットワークを始動することができる。DSC910がPGW908とSGとの間の帯域幅を減らすことができるこのプロセスは、所定のポリシーおよび規則によって統治することができる。ホストDSC910は、激しいトラフィックによって過負荷になり得るホストネットワークのセルを監視し続け、トラフィックを減らすためにホストPGW908−装置SG間の接続のさらなる帯域幅の削減を評価することができる。
DSMPT追出しプロセスの一部としてDSC910によって開始される全てのプロセスが必要とは限らず、これらのプロセスの実装形態およびこれらのプロセスを行う順序は、ホストネットワークとホームネットワークとの間の合意によって決まり得る。
一実施形態では、資源割当てのスペクトル割当方法を使用して、DSA通信システム内で追出しプロセスを実施することができる。スペクトル割当方法には、資源を割り当てるためのライセンス領域方法および局部領域方法が含まれてもよい。
一実施形態では、ライセンス領域方法を用いたDSAの追出しプロセスは、二次ホームネットワーク(すなわち被リース側)から、一次ホストネットワーク(すなわちリース側)にスペクトル資源を再割当てすることを含んでもよい。ライセンス領域方法を使用するホストネットワークは、追出しプロセスを開始して、存在する全ての二次ユーザ無線装置101をリース側のスペクトルから別のネットワークにハンドオーバすることができ、またはホームネットワークにハンドオーバして戻すことができる。再割当ての時間枠は、リース側と被リース側の合意によって定められる規則セットに基づいて予め決められる。規則セット内に定められる時間枠にもよるが、全ての二次ユーザを時間内にホストネットワークの外に移せるとは限らず、その結果、一部の二次ユーザが断たれる場合がある。
リース側と被リース側との間で事前交渉された合意に基づき、ホストネットワークは、追出しプロセスをライセンス領域の一部に、またはライセンス領域の全域に適用できるかどうかを判定することができる。容量の解放に関与する地理的領域に基づき、全ライセンス領域の全てのセルにスペクトルの再割当てが必要ではない場合がある。したがって、ライセンス領域の二次ライセンス領域内で追出しプロセスを実施することができる。
全ライセンス領域の追出しプロセスを実施する際、ホストDSC910は、ホストネットワークがトラフィック容量の既定の閾値に達したことをDPC902に知らせることができる。DPC902は、そのメッセージをホームDSC910に伝達することができる。ホームDSC910は、ホームeNodeBが使用可能なホスト資源を段階的に減らし、二次ユーザのトラフィックを非リーススペクトルにハンドオーバすることができる。eNodeBにとって使用可能な資源を減らすステップは、予め定めた時間間隔に基づいて行うことができる。トラフィックが時宜を得た方法で移されない場合、ホームDPC902は、二次ユーザをホストネットワークから別の適切なチャネルに移すためのネットワークハンドオーバを開始することができる。資源が空けられると、ホームeNodeBは、そのチャネルを自らの使用可能チャネルリストから除去することができる。
(全ライセンス領域とは対照的に)二次ライセンス領域の追出しプロセスを実施する際、全ライセンス領域の代わりに規定のセルまたはTAIを使用できることを除き、上記のプロセスを実施することができる。
容量制約がホストネットワークによって解決されると、スペクトルをホームネットワークに再割当てすることができる。資源を再割当てするために、ホストDSC910は、ホームネットワークによる使用のためにスペクトル資源が再び入手可能であることをDPC902に知らせることができる。ホームDPC902は、資源が再び入手可能であることをホームDSC910に知らせることができる。資源は、所定のポリシーおよび規則セットに基づいてホームネットワークに再割当てすることができる。
アクセスおよびEPC内の規則およびポリシーによって統治されない追出しプロセスでは、ホストがDSMPTA追出しプロセスを開始することができる。規則セットに基づいてもよい。
一実施形態では、局部領域方法を用いたDSA通信システムの追出しプロセスは、リース側および被リース側によって合意されたポリシーと規則セットに依存することができる。
資源割当ての局部領域方法を用いたDSAの追出しプロセスは、局部領域または二次局部領域内でホストスペクトルを使用する、存在する全ての二次無線装置101をホームネットワークにハンドオーバして戻し、または別のネットワークにハンドオーバすることを含んでもよい。ホストDSC910およびDPC902/DSC910の規則セットは、局部領域の全域または一部から二次ユーザを移動すべきかどうか定めることができる。
追出しプロセス中に資源を再割当てする時間枠は、リース側と被リース側によって合意されたポリシーおよび規則セットに基づいて予め決めることができる。合意内で定められたタイムラインが満たされない場合、追出しプロセス中に全てのトラフィックを成功裏にホームネットワークまたは別のネットワークに移せるとは限らない。そのようなシナリオでは、所定の時間枠が終了し次第、一部の接続が断たれまたは失われ得る。
追出しプロセスを開始すると、ホームeNodeBに関連する被リース側のネットワーク資源を段階的に減らすことができる。ホームOMC912は、eNodeBによる資源の削減を開始することができる。DPC902など、ホームネットワークの他のポリシーベースコンポーネントも、eNodeBによる資源の削減を開始することができる。ホームネットワークは、ホストネットワークスペクトルからホームネットワークスペクトルへの二次ユーザのハンドオーバを助けることができる。ホームネットワークにトラフィック量を処理する容量がない場合、またはハンドオーバが時宜を得た方法で行われない場合、ホームネットワークは、通信セッションを別のネットワークもしくはチャネルにハンドオーバし、または二次ユーザ無線装置101に再選択プロセスを実行するよう強いることができる。eNodeBがホストスペクトルから全ての二次ユーザをハンドオーバすると、eNodeBは、そのスペクトルチャネルを、二次ユーザがアクセス可能なチャネルの使用可能リストから除去することができる。
容量制約がホストネットワークによって解決されると、スペクトルをホームネットワークに再割当てすることができる。資源を再割当てするために、ホストDSC910は、ホームネットワークによる使用のためにスペクトル資源が再び入手可能であることをDPC902に知らせることができる。ホームDPC902は、資源が再び入手可能であることをホームDSC910に知らせることができる。資源は、所定のポリシーおよび規則セットに基づいてホームネットワークに再割当てすることができる。
図34は、一次3404および二次2306に接続され、一次RATおよび二次RATを介して基地局102aおよび102bと通信する要素3402と通信しているスマートフォン101a、ラップトップ101b、および携帯電話101cを示す。基地局102aは一次ネットワークに接続し、基地局102bは二次ネットワーク102bに接続する。図34に示す一実施形態において、DSA通信システムは、無線装置101a〜101cがいくつかの無線アクセス技術(すなわち一次RATおよび二次RAT)に同時にアクセスすることを可能にし得る。例えば、DSAは、一次ネットワークの一次RATを使用する無線装置101が、特定の種類のサービスについてのみ、二次ネットワーク上の二次RATにアクセスすることを可能にし得る。例えば、無線装置101による一次ネットワークの使用が大量のまたはバースト性のトラフィックを引き起こす場合、DSA通信システムは、その大量でバースト性のトラフィックを一次ネットワークがオフロードし、二次ネットワークに送ることを可能にし得る。例えば、一次要素および二次要素2306および3404は、ヘッダを使用し、一次無線ネットワークおよび二次無線ネットワークならびに基地局にトラフィックをルートするためのデータを提供することができる。ネットワークを切り替えるために、DSAを使用してスイッチングを行うことができる。別の実施形態では、要素3402、一次コンポーネント3404または二次コンポーネント3406を使ってスイッチングを行うことができる。さらに別の実施形態では、一次DSAネットワークもしくは二次DSAネットワークにより、またはネットワークの容量を見る別のエンティティにより、スイッチングが開始されてもよい。
図35は、一実施形態による、DSA通信システム内の仲裁プロセスのメッセージフローチャート3500を示す。この実施形態では、簡単にするために1つの入札者(すなわちネットワーク1)を使用するが、複数の入札者がこのプロセスを使用してもよいと考えられる。ネットワーク1 3501は、資源要求メッセージ3502をDPC902に送ることができる。DPC902は、その要求メッセージを受け取り、要求側無線装置101の地理的基準に加え、ユーザ無線装置101の種類および機能を含み得る既定の基準に基づき、ネットワーク2およびネットワーク3の参加DSC910a、910bにクエリ3504、3506を送ることができる。地理的基準には、ユーザ無線装置101の地理的位置、地理的ポリゴン、またはライセンス領域が含まれ得る。地理的基準要求は、ホストネットワークが許容できるよりも大きいパラメータを含むことができる。DPC902は、接触した各DSC910a、910bから資源問合せ応答3508、3510を受け取ることができる。
DPC902は、要求された資源がDSC910aにより入手可能であることをネットワーク1に知らせるために、資源可用性メッセージ3512を送ることができる。ネットワーク1 3501は、資源可用性メッセージ3510を受け取り、それに応答して、DSC910aにおいて入手可能な資源を確保するための資源要求メッセージ3514をDPC902に送ることができる。DPC902は、資源確保要求3516をDSC910aに送ることができる。資源確保要求3516を受け取ると、DSC910aは、要求されたスペクトルを確保し、資源確保済メッセージ3518をDPC902に送り返すことができる。DPC902は、資源入札メッセージ3520をネットワーク1から受け取り、(入札がDPC902のポリシーおよび規則に準拠する場合)入札を受諾し、入札受諾メッセージ3522をネットワーク1 3501に送ることができる。入札者からの入札を受諾すると、DPC902は、確保された資源をネットワーク1 3501に割り当てるために、資源割当要求3524もDSC910aに送ることができる。DSC910aは、資源割当要求3524を受け取り、ネットワーク1 3501によって使用される資源を割り当て、資源割当済メッセージ3526をDPC902に送ることができる。DPC902は、資源割当済メッセージ3528をネットワーク1 3501に送ることにより、要求された資源が今では無線装置101の加入者ネットワーク1 3501によって使用されるために割り当てられていることをネットワーク1 3501に知らせることができる。資源は、ネットワーク1 3501による使用のために入手可能かもしれない。資源が使われると、DSC910aは、資源消費済/解放済メッセージ3530をDPC902に送ることができる。DPC902は、資源消費済/解放済メッセージ3530を受け取り、資源消費済/解放済メッセージ3532をネットワーク1 3501に送ることができる。ネットワーク1 3501は、使用したスペクトルの請求金額を支払うことができる。
図36〜図40は、DSA通信システムを使用して資源を割り当て、その資源にアクセスするための一実施形態による方法のフローチャートを示す。図36に示すように、ネットワーク1のDSC910aは、ネットワーク1にとって使用可能な総スペクトル資源と比べて、通話トラフィックを監視することができる(ブロック3602)。DSC910aは、ネットワーク1の資源の状況をDPC902に記録し、報告することができる。DPC902は、ネットワーク1から資源状況報告を受け取り(ブロック3702)、それを記憶することができる(ブロック3704)。その資源状況報告に基づき、ネットワーク1のDSC910aは、ネットワーク1の既存ユーザにサービスを提供するためにさらなる資源が必要であり得るかどうかを判定することができる(判定3606)。さらなる資源が必要でない場合(すなわち判定3606=「いいえ」)、DSC910aは、ブロック3602に戻ることにより、使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを引き続き監視することができる。さらなる資源が必要な場合(すなわち判定3606=「はい」)、DSC910aは、追加資源要求をDPC902に送ることができる(ブロック3608)。
ネットワーク2のDSC910bも、ネットワーク2内の使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを監視し(ブロック3602)、資源の状況をDPC902に報告することができる(ブロック3804)。DPC902は、DSC910bから資源状況報告を受け取り(ブロック3702)、受け取ったデータを記憶することができる(ブロック3704)。DSC910bは、ネットワーク2内に余剰資源量があるかどうかを判定することができる(判定3804)。ネットワーク2内に余剰資源量がない場合(すなわち判定3804=「いいえ」)、DSC910bは、ブロック3602に戻ることにより、使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを引き続き監視することができる。余剰資源量がある場合(すなわち判定3804=「はい」)、DSC910bは、余剰資源または余剰資源の一部を二次使用に割り当て(ブロック3806)、二次ユーザによる使用のために資源を割り当てたことをDPC902に報告することができる(ブロック3808)。DPC902は、DSC910bから資源割当報告を受け取り(ブロック3702)、受け取ったデータを記憶することができる(ブロック3704)。
DPC902は、多くの異なるネットワークから資源状況報告を受け取ることができる。しかし、この実施形態では説明を簡単にするために、2つのネットワークとのDPC902の対話だけを示す。ネットワークから受け取られる状況報告は、割当資源に対するアクセスおよび使用に関するネットワーク規則やポリシーなど、追加の情報をさらに含んでもよい。例えば、ネットワーク2からの状況報告は、無線装置101が二次ユーザとしてネットワーク2上の割当資源に成功裏にアクセスできる前に満たされなければならない、ネットワーク2に関するシステム要件を含んでもよい。
DPC902は、ネットワーク1のDSC910aから追加資源要求を受け取り(ブロック3706)、他のネットワークから受け取ったデータに基づき、ブロック3708で、ネットワーク1がさらなる資源を購入できる利用可能な最善のネットワークを選択する。この例では、DPC902は、ネットワーク1に資源を提供する最適なネットワークとしてネットワーク2を選択することができる。DPC902がネットワーク2に資源の問合せを送り(ブロック3710)、ネットワーク2の割当余剰資源の可用性および量を求める。
ネットワーク2のDSC910bは、資源の問合せを受け取り(ブロック3810)、資源の可用性を判定することができる(ブロック3812)。DSC910bは、資源問合せ応答をDPC902に送ることができる。資源問合せ応答は、二次ユーザが使用するのに使用可能な資源の量および質に関する情報を含んでもよい。DPC902は、資源問合せ応答を受け取ることができる(ブロック3712)。
図37に示すように、DPC902は、ネットワーク2のDSC910bから受け取るデータに基づいて資源を入手できるかどうかを判定することができる(ブロック3714)。データを入手できない場合(すなわち判定3714=「いいえ」)、DPC902は、資源入手不能メッセージをネットワーク1に送ることができる(ブロック3722)。資源は、様々な理由からネットワークによる使用のために入手できない場合がある。例えば、資源は、ネットワークが確保する前に他の入札者に購入される場合がある。ネットワーク1のDSC910aは、資源入手不能メッセージを受け取り(ブロック3614)、使用可能な他のスペクトル資源を探し、またはネットワーク1上の資源を空けるためにユーザとの接続セッションを終了することができる(ブロック3618)。
データが入手可能な場合(すなわち判定3714=「はい」)、DPC902は、資源入手可能メッセージをDSC910aに送って、ネットワーク2において二次使用に使える資源の質および量についてネットワーク1に知らせることができる(ブロック3716)。DSC910aは、資源入手可能メッセージを受け取り、ネットワーク1の加入者が使用するためのネットワーク2の割当資源を確保するために、資源要求メッセージを送ることができる(ブロック3612)。資源要求メッセージは、ネットワーク1がこのトランザクションで必要とし得る資源量などのデータを含んでもよい。
DPC902は、資源要求メッセージを受け取り(ブロック3718)、ネットワーク2に資源確保要求メッセージを送ることができる(ブロック3720)。DSC910bは、ネットワーク2において資源確保要求を受け取り(ブロック3816)、ネットワーク1の加入者が使用するために要求された割当資源量を確保することができる(ブロック3818)。ネットワーク2のDSC910bは、要求された割当資源量がネットワーク1による使用のために確保されていることを、資源確保済メッセージを送ることによって確認することができる(ブロック3820)。DPC902は、資源確保済メッセージをネットワーク2から受け取り、図38に示す入札プロセスに備えることができる。
図38に示すように、ネットワーク1のDSC910aは、ネットワーク2の確保済資源へのアクセスを交渉するために資源入札を送ることができる(ブロック3620)。DPC902は、その資源入札を受け取り、処理することができる(ブロック3726)。判定ブロック3728で、DPC902は、ネットワーク1から受け取った入札を受諾できるかどうか判定することができる。DPC902は、資源提供ネットワークが定める価格、割当方法やアクセス方法、他の方法などによる要件に加え、DSA通信システムのポリシーおよび規則セットに基づいてネットワークプロバイダからの入札を評価することができる。入札を受諾する場合(すなわち判定3728=「はい」)、DPC902は、入札受諾メッセージをネットワーク1に送ることができる(ブロック3730)。DSC910aは、ブロック3622で入札受諾メッセージを受け取り、資源アクセス指示を待つことができる。入札を受諾すると、DPC902は、ネットワーク2のDSC910bに資源割当メッセージを送ることもできる(ブロック3732)。DSC910bは、資源割当メッセージを受け取り(ブロック3822)、ネットワーク1が使用するために確保済資源を割り当てることができる(ブロック3824)。DSC910bは、ネットワーク2の割当資源にネットワーク1がアクセスできるようにするために資源アクセスメッセージを送り(ブロック3826)、ネットワーク1の無線装置101との通信セッションを確立するように設定を行うことができる(ブロック3828)。
DPC902は、資源アクセスメッセージをネットワーク1に中継することができる(ブロック3734)。DSC910aは、その資源アクセスメッセージを受け取ることができる(ブロック3624)。資源アクセスメッセージは、ネットワーク2上の資源にアクセスするために二次ユーザ無線装置101によって使用され得る、アクセスパラメータなどのデータを含んでもよい。DSC910aは、ネットワーク1との通信セッションを有し、ネットワーク1がネットワーク2に移動するように指定した無線装置101にネットワーク2用のアクセスパラメータを送ることができる(ブロック3626)。指定された無線装置101は、ネットワーク2用のアクセスパラメータを受け取り(ブロック3902)、ネットワーク1の無線装置101と通信セッションを確立することができる(ステップ3904および3830)。ネットワーク2は、図40に関して以下により詳しく説明する決済プロセスを開始することができる。
入札を拒否する場合(すなわち判定ブロック3728=「いいえ」)、DPC902は、入札拒否メッセージをネットワーク1に送ることができる(図39に示すブロック3736)。図39に示すように、DSC910aは、入札拒否メッセージを受け取り(ブロック3736)、再入札するかどうか判定することができる(判定3640)。再入札しない場合(すなわち判定3640=「いいえ」)、DSC910aは、資源要求キャンセルメッセージを送ることができる(ブロック3644)。DPC902が、その資源要求キャンセルメッセージを受け取り(ブロック3742)、資源解放メッセージをネットワーク2に送ることができる(ブロック3744)。ネットワーク2のDSC910bは、資源解放メッセージを受け取り(ブロック3832)、他のネットワークが使用するために確保済資源を解放し(ブロック3834)、図36に示すブロック3808に戻ることにより資源割当状況をDPC902に報告し、図36に関して上述したステップをたどることができる。
再入札の場合(すなわち判定3640=「はい」)、DSC910aは、同じ資源のために新たな入札を送ることができる(ブロック3642)。DPC902が、その新たな入札を受け取り(ブロック3738)、新たな入札を受諾するかどうか判定することができる(判定3740)。新たな入札を再び拒否する場合(すなわち判定3740=「いいえ」)、DPC902は、ブロック3736に戻ることで入札拒否メッセージを送ることができる。入札を受諾する場合(すなわち判定3740=「はい」)、DPC902は、図38に示すブロック3730に戻ることにより入札受諾メッセージを送り、図38に関して上述したのと同じステップをたどることができる。
図40は、ネットワーク2が、ネットワーク1の二次ユーザ無線装置101にアクセスを与えた後の決済プロセスを示す。ネットワーク2のDSC910bは、ネットワーク1による割当資源の使用に関する請求書および支払指図書をDPC902に送ることができる(ブロック3836)。DPC902は、ネットワーク2からの請求書および支払指図書をネットワーク1に中継することができる(ブロック3746)。DSC910aは、請求書および支払指図書を受け取り(ブロック3644)、ネットワーク2に対して請求金額を支払うことができる(ステップ3648および3840)。
任意選択的に、ネットワーク2のDSC910bは、使用パラメータおよび支払指図書をDPC902に送ることができる(ブロック3838)。DPC902は、使用パラメータおよび支払指図書を受け取り(ブロック3748)、請求書を作成し(ブロック3750)、請求書をネットワーク2に送ることができる(ブロック3752)。DSC910aは、請求書および支払指図書を受け取り(ブロック3646)、ネットワーク2に対して請求金額を支払うことができる(ステップ3648および3840)。
図41は、使用可能な資源を他の資源要求側ネットワークに割り当てるネットワークプロバイダのコンポーネント間のメッセージ通信のメッセージフローチャート4100を示す。ネットワーク1 3501におけるDSC910aは、メッセージ3502から資源要求を送ることができる。DPC902は、資源要求メッセージを受け取り、ネットワーク2に資源の問合せを送ることができる(メッセージ3504)。ネットワーク2において、DSC910bが資源の問合せを受け取ることができる。DSC910bは、ネットワーク2内のOMC912に資源の問合せを送って、ネットワーク1のために資源を入手できるかどうかを判定することができる(メッセージ4106)。OMC912は、DSC910bから資源の問合せメッセージを受け取り、資源の問合せメッセージをアクセス資源4102に送ることができる(メッセージ4108)。OMC912は、資源の問合せメッセージをコア資源4204にも送ることができる(メッセージ4110)。アクセス資源4102およびコア資源4204は、それぞれOMC912から資源の問合せメッセージを受け取り、OMC912に資源応答を送る(メッセージ4112、4114)。アクセス資源4102からの資源応答は、メッセージパラメータを含むことができる。アクセス資源4102からの資源応答は、他のメッセージパラメータを含んでもよい。
OMC912は、アクセス資源4102およびコア資源4104から資源応答を受け取り、ネットワーク2内の資源の可用性の状況を示す資源応答メッセージをDSC910bに送ることができる(メッセージ4116)。DSC910bは、OMC912から資源応答メッセージを受け取り、資源問合せ応答をDPC902に送ることができる(メッセージ3508)。DPC902は、DSC910bから資源問合せ応答を受け取り、要求された種類の資源をネットワーク2において入手できるかどうかを判定し、ネットワーク1のDSC910aに資源入手可能メッセージを送ることができる(メッセージ3512)。DSC910aは、資源入手可能メッセージを受け取り、使用可能な資源をネットワーク2に要求するようにDPC902に指図するための資源要求メッセージを送ることができる(メッセージ3514)。DPC902は、資源要求メッセージを受け取り、ネットワーク1による使用のためにネットワーク2内の使用可能な資源を確保することを要求する、資源確保要求メッセージをDSC910bに送ることができる(メッセージ3516)。DSC910bは、資源確保要求メッセージを受け取り、OMC912を介してアクセス資源4102に資源確保要求を送り(メッセージ4118)、コア資源4104に資源確保要求を送ることができる(メッセージ4120)。
アクセス資源4102は、OMC912から資源確保要求を受け取り、使用可能な資源を確保し、OMC912を介して資源確保済メッセージをDSC910bに送り返すことができる(メッセージ4122)。同様に、コア資源4104もOMC912から資源確保要求を受け取り、使用可能な資源を確保し、OMC912を介して資源確保済メッセージをDSC910bに送り返すことができる(メッセージ4124)。DSC910bは、アクセス資源4102およびコア資源4104から資源確保済メッセージを受け取り、要求された資源がネットワーク1による使用のために確保されたことをDPC902およびネットワーク1に知らせるために、資源確保済メッセージをDPC902に送ることができる(メッセージ3518)。DPC902は、ネットワーク1のDSC910aから資源入札メッセージを受け取ることができる(メッセージ3520)。DPC902は、受け取った入札がネットワーク2の価格および契約要件を満たす場合、DSC910aに入札受諾メッセージを送ることができる(メッセージ3522)。入札を受諾する場合、DPC902は、DSC910bに資源割当要求を送ることができる(メッセージ3524)。DSC910bは、アクセス資源4102への資源割当要求(メッセージ4126)、およびコア資源4104への資源割当要求(メッセージ4128)を受け取ることができる。DSC910bは、資源割当メッセージに関するポリシーを、PCFFに関して同じでも異なってもよいポリシーコントローラ905にさらに送ることができる(メッセージ4130)。DSC910bは、AAA/AuC4106に割り当てられる資源の計測をさらに送ることができる(メッセージ4132)。
図42〜図44は、二次ユーザをそのホームネットワークに戻すことにより、またはホストネットワークとの通信セッションを終了することにより、二次ユーザを追い出すための一実施形態による方法のプロセスフローチャートを示す。ネットワーク1の無線装置101が、DSC910bを介してネットワーク2との二次ユーザ通信セッションを確立することができる(ステップ3904、3830)。ネットワーク2のDSC910bは、ネットワーク上のトラフィック対、使用可能な資源を継続的に監視し(ブロック3602)、DPC902に報告を送ることができる(ブロック3604)。DPC902は、資源状況報告をDSC910bから受け取ることができる。DSC910bは、ネットワークの使用可能な資源に基づき、ネットワーク量がネットワークの容量を上回るかどうかをさらに判定することができる(判定4404)。ネットワーク量がネットワークの容量を上回らない場合(すなわち判定4404=「いいえ」)、DSC910bは、ブロック3602に戻ることにより、ネットワークトラフィック対、使用可能な資源を引き続き監視することができる。ネットワーク量がネットワークの容量を上回る場合(すなわち判定4404=「はい」)、DSC910bは、ネットワーク上のユーザを識別し(ブロック4406)、そのユーザが二次ユーザかどうかを判定することができる(判定4408)。
ユーザが二次ユーザの場合(すなわち判定4408=「はい」)、DSC910bは、t時点セッション切断メッセージを送ることができ(ブロック4410)、tは、ネットワーク2が二次ユーザの通信セッションを終了するまでに残された時間である。図43に示すように、DPC902が、t時点セッション切断メッセージを受け取ることができる(ブロック4306)。任意選択的に、DSC910bは、一次ユーザまたは他の重要なユーザにさらなる資源をすぐに提供するために、t時点セッション切断メッセージを送る代わりに、二次ユーザの通信セッションを終了することができる(ブロック4412)。二次ユーザをすぐ終了するか、終了前に警告を伝送するかに関する決定は、一次ネットワークプロバイダと二次ネットワークプロバイダとの間の契約条項、ならびにDSA通信システムのポリシーおよび規則セットに基づいてもよい。
ユーザが二次ユーザでない場合(すなわち判定4408=「いいえ」)、DSC910bは、ネットワーク上に他の任意の二次ユーザがいるかどうかを判定することができる(ステップ4414)。ネットワーク1にまだ接続している他の二次ユーザがいる場合(すなわち判定4414=「はい」)、DSC910bは、ステップ4410、4412に戻ることにより、一次ユーザの前にそれらの者のセッションをまず送る切断しようとすることができる。一次ネットワーク上に他の二次ユーザがいない場合(すなわち判定4414=「いいえ」)、DSC910bは、層状優先アクセス規則に基づいて一次ユーザの通信セッションを維持しまたは断つことができる(ブロック4416)。例えば、プレミアム一次ユーザ(すなわちより高価な加入プランを有する者)を最後に断つことができる。あるいは、一実施形態(図示せず)では、一次ユーザの通信セッションを終了する代わりに、DSC910bは、それらのユーザを二次ユーザとして他のネットワークにハンドオーバしようと試みることにより、ネットワーク1のボリュームを減らしながら通信セッションの接続を保つことができる。DSC910bは、ブロック4404に戻ることにより、さらなる発呼者をオフロードする必要があるかどうかを判定するために、ネットワーク量対、容量の監視に戻ることができる。
図43に示すように、DPC902は、t時点セッション切断メッセージをDSC910aに中継することができる(ブロック4306)。DSC910aは、t時点セッション切断メッセージを受け取り(ブロック4206)、tからカウントダウンするためにタイマを設定し(ブロック4208)、ネットワーク1の使用可能な資源を監視して(ブロック4210)、ネットワーク2からの二次ユーザ通信セッションを受け入れる資源がネットワーク1上にあるかどうかを判定することができる(判定4212)。ネットワーク1上に資源がない場合(すなわち判定4212=「いいえ」)、DSC910aは、図36のブロック3706に戻り、図36〜図40に関して上述した資源割当ステップに従うことにより、ネットワークプロバイダの使用可能な資源を確保し購入するための資源要求をDPC902に送ることができる(ブロック3808)。
ネットワーク1上に資源がある場合(すなわち判定4212=「はい」)、DSC910aは、ネットワーク2から断たれる二次ユーザに資源を割り当て(ブロック4212)、図44に示すように無線装置101がネットワーク2から切断し、ネットワーク1に接続するという指示を、DPC902に送ることができる(ブロック4308)。DSC910aは、二次ユーザ無線装置101に接続するようにネットワーク1のシステムを構成/準備することもできる(ブロック4218)。
図44に示すように、DPC902は、無線装置101がネットワーク2から切断し、ネットワーク1に接続するという指示をネットワーク2のDSC910bに中継することができる(ブロック4308)。DSC910bは、その指示を受け取り(ブロック4418)、現在ネットワーク2と通信セッションを有している二次ユーザ無線装置101にその指示を送ることができる(ブロック4420)。無線装置101は、ネットワーク2から切断してネットワーク1に接続する指示を受け取り(ブロック4220)、ネットワーク2との通信セッションを終了し(ブロック4222)、ネットワーク1と通信セッションを確立することができる(ステップ4224、4226)。
公衆安全ネットワーク:
一実施形態では、DSA通信システムの一次ネットワークプロバイダが公衆安全ネットワークであり得る。公衆安全ネットワークは、公衆安全スペクトルの保持者または所有者であり得る。公衆安全スペクトルは、一般に公衆安全当局が使用するために確保される。割り当てられる公衆安全帯域幅は、概して公衆安全当局が使用するよりも多くのスペクトルを一般に含む。災害などの公衆安全上の緊急事態中の使用を予期し、超過量のスペクトルを公衆安全用途に割り当てる。
一実施形態では、公衆安全スペクトルが使用可能であり、使用されていない場合、DSA通信システムは、公衆安全ネットワークが他のネットワークにスペクトル資源をリースすることを可能にし得る。公衆安全当局が使用するためにネットワーク資源の全てが必要とされ得る公衆安全上の緊急事態の間、公衆安全ネットワークからトラフィックをオフロードして資源を空けることにより、DSA通信システムは、ネットワークが自らの割当資源の全てを他のネットワークから取り戻すことを可能にし得る。
さらに、公衆安全ネットワークの割当スペクトルが、緊急事態中の公衆安全当局による大量の使用を処理するのに不十分だと判明した場合、DSA通信システムは、公衆安全ネットワークがDSA通信システムに参加している他のネットワークから資源をリースし、または取ることを可能にすることができる。例えば、DSA通信システムは、全ての参加ネットワークがその資源の一定割合(例えば10%)を絶えず非割当てに保つことを要求することができる。公衆安全ネットワークは、参加ネットワークの非割当資源を使用して、緊急事態中の公衆安全通信のために自らの資源を増強することができる。DSA通信システムは、公衆安全当局が使用するための資源を空けるために、一次ネットワークの一次ユーザおよび/または二次ユーザをさらにオフロードすることができる。
一実施形態では、公衆安全スペクトルへのアクセスは、図1〜図8に関して上述した層状優先アクセス方法に基づくことができる。例えば、警察の通信指令係は常にスペクトルへのアクセスを有することができる。しかし、公衆安全資源の他の非政府ユーザのアクセスは、ユーザと公衆安全ネットワークプロバイダとの間の契約に応じて一定の期間または日付に限定することができる。
一実施形態では、公衆安全ネットワークまたは他のネットワークから非公衆安全ユーザをオフロードすることは、図1〜図8に関して上述した層状優先アクセス方法を使用して行うことができる。例えば公衆安全ネットワークでは、公衆安全用途で資源が要求される場合、DSA通信システムは、第1に非公衆安全二次ユーザをオフロードし、第2に非公衆安全一次ユーザをオフロードし、第3によりランクの低い公衆安全ユーザをオフロードすることなど、公衆安全ネットワークがユーザを優先順にオフロードすることを可能にし得る。別のネットワークのユーザをオフロードするために同様の層状優先アクセス方法を使用することができ、そのネットワークの資源は公衆安全ネットワークによって使用され得る。
一実施形態では、緊急事態中、DSA通信システムは、二次使用に割り当てられた公衆安全ネットワークのいかなる資源へのアクセスも制限することができる。例えば、DSA通信システムが公衆安全上の緊急事態があると判定すると、DSA通信システムは、緊急事態に関与する公衆安全ネットワークからの割当資源をもはや他のネットワークによる使用のための可用資源とみなさなくてもよい。
一実施形態では、参加ネットワークが自らの資源の1パーセントを公衆安全用途および災害対応目的で割り当てることを、DSA通信システムのポリシーおよび規則セットが要求することができる。緊急事態の間、DSA通信システムは、各非公衆安全ネットワークが公衆安全用途向けに割り当てることができるさらなる資源に、公衆安全ネットワークがアクセスすることを可能にし得る。このシナリオでは、割当資源が使用中の場合、層状優先アクセス方法を使用して割当資源からユーザをオフロードすることができる。適切に交渉されない限り、非公衆安全ネットワークの他の資源を公衆安全のために使用することはできない。
図45〜図49は、DSA通信システムを使用して公衆安全ネットワークの資源を割り当て、その資源にアクセスするための一実施形態による方法のフローチャートを示す。図45に示すように、DSC910aは、ネットワーク1内の資源対、帯域幅トラフィックを監視することができる(ブロック3602)。DSC910aは、ネットワーク1の資源の状況をDPC902に記録し、報告することができる。DPC902は、ネットワーク1から資源状況報告を受け取り(ブロック3702)、それを記憶することができる(ブロック3704)。その資源状況報告に基づき、ネットワーク1のDSC910aは、ネットワーク1の既存ユーザにサービスを提供するためにさらなる資源が必要であり得るかどうかを判定することができる(判定3606)。さらなる資源が必要でない場合(すなわち判定3606=「いいえ」)、DSC910aは、ブロック3602に戻ることにより、使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを引き続き監視することができる。さらなる資源が必要な場合(すなわち判定3606=「はい」)、DSC910aは、追加資源要求をDPC902に送ることができる(ブロック3608)。
ブロック4502で、公衆安全ネットワークのDSC910bは、公衆安全当局だけが使用するためのバックアップとして所定量の未使用スペクトル資源を確保しておくことができる。そうすることで、自然災害などの緊急時に資源が必要な場合、ネットワークから二次ユーザをオフロードすることでさらなる資源を解放するまで、資源を容易に公衆安全用途に充てることができることが保証され得る。公衆安全ネットワークのDSC910bも、公衆安全ネットワーク内の使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを監視し(ブロック3602)、資源の状況をDPC902に報告することができる(ブロック3804)。DPC902は、DSC910bから資源状況報告を受け取り(ブロック3702)、受け取ったデータを記憶することができる(ブロック3704)。DSC910bは、公衆安全ネットワーク内に余剰資源量があるかどうかを判定することができる(判定3804)。公衆安全ネットワーク内に余剰資源量がない場合(すなわち判定3804=「いいえ」)、DSC910bは、ブロック3602に戻ることにより、使用可能な資源対、帯域幅トラフィックを引き続き監視することができる。余剰資源量がある場合(すなわち判定3804=「はい」)、DSC910bは、余剰資源または余剰資源の一部を二次使用に割り当て(ブロック3806)、二次ユーザによる使用のために資源を割り当てたことをDPC902に報告することができる(ブロック3808)。DPC902は、DSC910bから資源割当報告を受け取り(ブロック3702)、受け取ったデータを記憶することができる(ブロック3704)。
ネットワークから受け取られる状況報告は、割当資源に対するアクセスおよび使用に関するネットワーク規則やポリシーなど、さらに情報を含むことができる。例えば、公衆安全ネットワークからの状況報告は、無線装置101が二次ユーザとして公衆安全ネットワーク上の割当資源に成功裏にアクセスできる前に満たされなければならない、公衆安全ネットワークに関するシステム要件を含んでもよい。
DPC902は、ネットワーク1のDSC910aから追加資源要求を受け取り(ブロック3706)、他のネットワークから受け取ったデータに基づき、ネットワーク1がさらなる資源を購入できる利用可能な最善のネットワークを選択する(ブロック3708)。この例では、DPC902は、ネットワーク1に資源を提供する最適なネットワークとして公衆安全ネットワークを選択することができる。ブロック3710で、DPC902が公衆安全ネットワークに資源の問合せを送り、公衆安全ネットワークの割当余剰資源の可用性および量を求めることができる。
公衆安全ネットワークのDSC910bは、資源の問合せを受け取り(ブロック3810)、資源の可用性を判定することができる(ブロック3812)。DSC910bは、資源問合せ応答をDPC902に送ることができる。資源問合せ応答は、二次ユーザが使用するのに使用可能な資源の量および質に関する情報を含むことができる。DPC902は、資源問合せ応答を受け取ることができる(ブロック3712)。
図46に示すように、DPC902は、公衆安全ネットワークのDSC910bから受け取るデータに基づいて資源を入手できるかどうかを判定することができる(ブロック3714)。データを入手できない場合(すなわち判定3714=「いいえ」)、DPC902は、資源入手不能メッセージをネットワーク1に送ることができる(ブロック3722)。資源は、様々な理由からネットワークによる使用のために入手できない場合がある。例えば、資源は、要求側ネットワークが確保する前に他の入札者に売られる場合がある。ネットワーク1のDSC910aは、資源入手不能メッセージを受け取り(ブロック3614)、使用可能な他のスペクトル資源を探し、またはネットワーク1上の資源を空けるためにユーザとの接続セッションを終了することができる(ブロック3618)。
データが入手可能な場合(すなわち判定3714=「はい」)、DPC902は、資源入手可能メッセージをDSC910aに送って、公衆安全ネットワークにおいて二次使用に使える資源の質および量についてネットワーク1に知らせることができる(ブロック3716)。DSC910aは、資源入手可能メッセージを受け取り、ネットワーク1の加入者が使用するための公衆安全ネットワークの割当資源を確保するために資源要求メッセージを送ることができる(ブロック3612)。資源要求メッセージは、ネットワーク1がこのトランザクションで必要とし得る資源量などのデータを含むことができる。DPC902は、資源要求メッセージを受け取り(ブロック3718)、公衆安全ネットワークに資源確保要求メッセージを送ることができる(ブロック3720)。DSC910bは、公衆安全ネットワークにおいて資源確保要求を受け取り(ブロック3816)、ネットワーク1の加入者が使用するための、要求された割当資源量を確保することができる(ブロック3818)。公衆安全ネットワークのDSC910bは、要求された割当資源量がネットワーク1による使用のために確保されていることを、資源確保済メッセージを送ることによって確認することができる(ブロック3820)。DPC902は、資源確保済メッセージを公衆安全ネットワークから受け取り、図47に示す入札プロセスに備えることができる。
図47に示すように、ネットワーク1のDSC910aは、公衆安全ネットワークの確保済資源へのアクセスを交渉するために資源入札を送ることができる(ブロック3620)。DPC902は、その資源入札を受け取り、処理することができる(ブロック3726)。判定ブロック3728で、DPC902は、ネットワーク1から受け取った入札を受諾できるかどうか判定することができる。DPC902は、資源提供ネットワークが定める価格、割当方法、アクセス方法などの要件に加え、DSA通信システムのポリシーおよび規則セットに基づいてネットワークプロバイダからの入札を評価することができる。
入札を受諾する場合(すなわち判定3728=「はい」)、DPC902は、入札受諾メッセージをネットワーク1に送ることができる(ブロック3730)。DSC910aは、入札受諾メッセージを受け取り、資源アクセス指示を待つことができる(ブロック3622)。入札を受諾すると、DPC902は、公衆安全ネットワークのDSC910bに資源割当メッセージも送ることができる(ブロック3732)。DSC910bは、資源割当メッセージを受け取り(ブロック3822)、ネットワーク1が使用するために確保済資源を割り当てることができる(ブロック3824)。DSC910bは、公衆安全ネットワークの割当資源にネットワーク1がアクセスできるようにするために資源アクセスメッセージを送り(ブロック3826)、ネットワーク1の無線装置101との通信セッションを確立するように設定を行うことができる(ブロック3828)。
DPC902は、資源アクセスメッセージをネットワーク1に中継することができる(ブロック3734)。DSC910aが、その資源アクセスメッセージを受け取ることができる(ブロック3624)。資源アクセスメッセージは、公衆安全ネットワーク上の資源にアクセスするために二次ユーザ無線装置101によって使用され得る、アクセスパラメータなどのデータを含むことができる。資源アクセスメッセージ内には他のデータが含まれてもよいことを理解すべきである。DSC910aは、ネットワーク1との通信セッションを有し、ネットワーク1が公衆安全ネットワークに移動するように指定した無線装置101に公衆安全ネットワーク用のアクセスパラメータを送ることができる(ブロック3626)。指定された無線装置101は、公衆安全ネットワーク用のアクセスパラメータを受け取り(ブロック3902)、ネットワーク1の無線装置101と通信セッションを確立することができる(ステップ3904および3830)。公衆安全ネットワークは、図49に関して以下により詳しく説明する決済プロセスを開始することができる。
入札を拒否する場合(すなわち判定3728=「いいえ」)、DPC902は、入札拒否メッセージをネットワーク1に送ることができる(図48に示すブロック3736)。図48に示すように、DSC910aは、入札拒否メッセージを受け取り(ブロック3736)、再入札するかどうか判定することができる(判定3640)。再入札しない場合(すなわち判定3640=「いいえ」)、DSC910aは、資源要求キャンセルメッセージを送ることができる(ブロック3644)。DPC902が、その資源要求キャンセルメッセージを受け取り(ブロック3742)、資源解放メッセージを公衆安全ネットワークに送ることができる(ブロック3744)。公衆安全ネットワークのDSC910bは、資源解放メッセージを受け取り(ブロック3832)、他のネットワークが使用するために確保済資源を解放し(ブロック3834)、図45に示すブロック3808に戻ることにより資源割当状況をDPC902に報告し、図45に関して上述したステップをたどることができる。
再入札の場合(すなわち判定3640=「はい」)、DSC910aは、同じ資源のために新たな入札を送ることができる(ブロック3642)。DPC902が、その新たな入札を受け取り(ブロック3738)、新たな入札を受諾するかどうか判定することができる(判定3740)。新たな入札を再び拒否する場合(すなわち判定3740=「いいえ」)、DPC902は、ブロック3736に戻ることで入札拒否メッセージを送ることができる。入札を受諾する場合(すなわち判定3740=「はい」)、DPC902は、図47に示すブロック3730に戻ることにより入札受諾メッセージを送り、図47に関して上述したのと同じステップをたどることができる。
図49は、公衆安全ネットワークが、ネットワーク1の二次ユーザ無線装置101にアクセスを与えた後の決済プロセスを示す。公衆安全ネットワークのDSC910bは、ネットワーク1による割当資源の使用に関する請求書および支払指図書をDPC902に送ることができる(ブロック3836)。DPC902は、公衆安全ネットワークからの請求書および支払指図書をネットワーク1に中継することができる(ブロック3746)。DSC910aは、請求書および支払指図書を受け取り(ブロック3644)、公衆安全ネットワークに対して請求金額を支払うことができる(ステップ3648および3840)。
任意選択的に、公衆安全ネットワークのDSC910bは、使用パラメータおよび支払指図書をDPC902に送ることができる(ブロック3838)。DPC902は、使用パラメータおよび支払指図書を受け取り(ブロック3748)、請求書を作成し(ブロック3750)、請求書を公衆安全ネットワークに送ることができる(ブロック3752)。DSC910aは、請求書および支払指図書を受け取り(ブロック3646)、公衆安全ネットワークに対して請求金額を支払うことができる(ステップ3648および3840)。
図50〜図53は、二次ユーザをそのホームネットワークに戻すことにより、またはホストネットワークとの通信セッションを終了することにより、二次ユーザを追い出すための一実施形態による方法のプロセスフローチャートを示す。ネットワーク1の無線装置101が、DSC910bを介して公衆安全ネットワークとの二次ユーザ通信セッションを確立することができる(ステップ3904、3830)。公衆安全ネットワークのDSC910bは、ネットワーク上のトラフィック対、使用可能な資源を継続的に監視し(ブロック3602)、DPC902に報告を送ることができる(ブロック3604)。DPC902は、資源状況報告をDSC910bから受け取ることができる。DSC910bは、ネットワークの使用可能な資源に基づき、ネットワーク量がネットワークの容量を上回るかどうかをさらに判定することができる(判定4404)。ネットワーク量がネットワークの容量を上回らない場合(すなわち判定4404=「いいえ」)、DSC910bは、ブロック3602に戻ることにより、ネットワークトラフィック対、使用可能な資源を引き続き監視することができる。ネットワーク量がネットワークの容量を上回る場合(すなわち判定4404=「はい」)、DSC910bは、ネットワーク上のユーザを識別し(ブロック4406)、そのユーザが二次ユーザかどうかを判定することができる(判定4408)。
ネットワーク量がネットワークの割当容量閾値を超える場合(すなわち判定4408=「はい」)、緊急事態が展開されていることを示し得る異常な状況が存在する。このシナリオでは、DSC910bは、図50のプロセスフローチャートに示すプロセスをたどって公衆安全用途向けに資源を空け、図54のプロセスフローチャートをたどって層状優先アクセス制度に基づいてネットワーク資源を追加的に割り当てる。
図50に示すように、公衆安全用途向けに資源を空けるために、公衆安全ネットワークはt時点セッション切断メッセージを送ることができ(ブロック4410)、tは、公衆安全ネットワークが二次ユーザの通信セッションを終了するまでに残された時間である。図43に示すように、DPC902が、t時点セッション切断メッセージを受け取ることができる(ブロック4306)。任意選択的に、DSC910bは、一次ユーザまたは他の重要なユーザにさらなる資源をすぐ提供するために、t時点セッション切断メッセージを送る代わりに、二次ユーザの通信セッションを終了することができる(ブロック4412)。二次ユーザをすぐ終了するか、終了前に警告を伝送するかに関する決定は、一次ネットワークプロバイダと二次ネットワークプロバイダとの間の契約条項、ならびにDSA通信システムのポリシーおよび規則セットに基づくことができる。
ユーザが二次ユーザでない場合(すなわち判定4408=「いいえ」)、DSC910bは、ネットワーク上に他の任意の二次ユーザがいるかどうかを判定することができる(ブロック4414)。ネットワーク1にまだ接続している他の二次ユーザがいる場合(すなわち判定4414=「はい」)、DSC910bは、ステップ4410、4412に戻ることにより、一次ユーザの前にそれらの者のセッションをまず送る切断しようとするができる。一次ネットワーク上に他の二次ユーザがいない場合(すなわち判定4414=「いいえ」)、DSC910bは、層状優先アクセス規則に基づいて一次ユーザの通信セッションを維持しまたは断つことができる(ブロック4416)。例えば、プレミアム一次ユーザ(すなわちより高価な加入プランを有する者)を最後に断つことができる。あるいは、一実施形態(図示せず)では、DSC910bは、一次ユーザの通信セッションを終了する代わりに、それらのユーザを二次ユーザとして他のネットワークにハンドオーバしようと試みることにより、ネットワーク1のボリュームを減らしながら通信セッションの接続を保つことができる。DSC910bは、ブロック4404に戻ることにより、さらなる発呼者をオフロードする必要があるかどうかを判定するために、ネットワーク量対、容量の監視に戻ることができる。
図51に示すように、DPC902は、t時点セッション切断メッセージをDSC910aに中継することができる(ブロック4306)。DSC910aは、t時点セッション切断メッセージを受け取り(ブロック4206)、tからカウントダウンするためにタイマを設定し(ブロック4208)、ネットワーク1の使用可能な資源を監視して(ブロック4210)、公衆安全ネットワークからの二次ユーザ通信セッションを受け入れる資源がネットワーク1上にあるかどうかを判定することができる(判定4212)。ネットワーク1上に資源がない場合(すなわち判定4212=「いいえ」)、DSC910aは、図45のブロック3706に戻り、図45〜図49に関して上述した資源割当ステップに従うことにより、ネットワークプロバイダの使用可能な資源を確保し、購入するための資源要求をDPC902に送ることができる(ブロック3808)。
ネットワーク1上に資源がある場合(すなわち判定4212=「はい」)、DSC910aは、公衆安全ネットワークから断たれる二次ユーザに資源を割り当て(ブロック4212)、図52に示すように無線装置101が公衆安全ネットワークから切断し、ネットワーク1に接続するという指示をDPC902に送ることができる(ブロック4308)。DSC910aは、二次ユーザ無線装置101に接続するようにネットワーク1のシステムを構成/準備することもできる(ブロック4218)。
図52に示すように、DPC902は、無線装置101が公衆安全ネットワークから切断し、ネットワーク1に接続するという指示を公衆安全ネットワークのDSC910bに中継することができる(ブロック4308)。DSC910bは、その指示を受け取り(ブロック4418)、現在公衆安全ネットワークと通信セッションを有している二次ユーザ無線装置101にその指示を送ることができる(ブロック4420)。無線装置101は、公衆安全ネットワークから切断してネットワーク1に接続するという指示を受け取り(ブロック4220)、公衆安全ネットワークとの通信セッションを終了し(ブロック4222)、ネットワーク1と通信セッションを確立することができる(ステップ4224、4226)。
さらなる実施形態では、公衆安全ネットワークがDPC902から受け取られる全ての新たな資源確保要求および問合せを監視して、少なくとも資源容量が閾値レベル未満に戻るまで、TPAに基づき公衆安全当局によって開始された要求にのみ資源を提供することを保証することができる。公衆安全ネットワークは、資源確保要求をDSC910bにおいて受け取り(ブロック3810)、資源の問合せがTPAの許可を受けた装置からのものであるかどうかを判定することができる(判定312)。要求された資源がTPAの許可を受けた装置からのものである場合(すなわち判定312=「はい」)、DSC910bは、二次ユーザの通信セッションなどの非TPA通信セッションを切断し(ブロック314)、TPA通話を接続することができる(ブロック315)。DSC910bは、図50のブロック3602に戻ることにより、資源対使用可能な帯域幅を再び監視することができる。資源確保メッセージを許可された装置以外の無線装置101から受け取った場合(すなわち判定312=「いいえ」)、公衆安全ネットワークは、二次ユーザが使用するための余剰資源を再び入手できるまで通話をブロックすることができる(ブロック5302)。
一実施形態では、公衆安全ネットワークプロバイダ以外のネットワークプロバイダに加入している無線装置を使用して公衆安全ネットワークとの通信セッションを確立しようとし得るTPAの許可を受けた人員について、公衆安全ネットワークに通信セッションを転送する要求について受け手のネットワークプロバイダに知らせることができる局番と、アクセスPINとを公衆安全当局に与えることができる。局番およびPINを使用することにより、公衆安全ユーザは、たとえその装置が公衆安全ネットワーク上では二次ユーザ無線装置101とみなされても、あらゆる装置を使って公衆安全ネットワークにアクセスすることができる。
図54から図56に示すように、許可された公衆安全職員が、特定の公衆安全ネットワークと接続を確立することを要求する場合、その人物は、ネットワーク1の許可されていない任意の無線装置101を使用し、*272などの専用局番をダイアルして電話をかけることができる(ブロック5402)。DSC910aは、通話を受けて処理し(ブロック5404)、通信セッションを公衆安全ネットワークに転送する要求として局番を識別することができる(ブロック5406)。DSC910aは、PIN要求を無線装置101に送ることができる(ブロック5408)。無線装置101はPIN要求を受け取り(ブロック5410)、PIN要求をグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を使用してユーザに表示し、ユーザのPIN入力を受け付けることができる(ブロック5412)。無線装置101は、入力されたPINを処理するためにDSC910aに送ることができる(ブロック5414)。DSC910aは、PINを受け取り(ブロック5416)、PINとともにネットワーク転送要求をDPC902に送ることができる(ブロック5418)。DPC902は、ネットワーク転送要求を受け取り(ブロック5420)、PINがPINデータベースと一致するかどうかを判定することができる(判定318)。PINがPINデータベース内のエントリと一致しない場合(すなわち判定318=「いいえ」)、DPC902は通話をブロックすることができる(ブロック5302)。PINがPINデータベース内のエントリと一致する場合(すなわち判定318=「いいえ」)、DPC902は受け取ったPINに基づいてターゲット公衆安全ネットワークを識別することができる(ブロック5422)。
図55に示すように、DPC902は、ネットワーク1の無線装置101が、ターゲット公衆安全ネットワークに対する互換技術を含むかどうかを判定することができる(ブロック5424)。装置と公衆安全ネットワークとが技術的に互換性がない場合(すなわち判定5424=「いいえ」)、DPC902はDSC910aを介してネットワーク不適合メッセージを装置に送り返すことができる(ブロック5426)。DSC910aは、ネットワーク不適合メッセージを中継し(ブロック5428)、無線装置101との接続を終了することができる(ブロック5432)。無線装置101はネットワーク不適合メッセージを受け取り(ブロック5430)、そのメッセージをユーザに表示し(ブロック5434)、ネットワーク1との接続を終了することができる(ブロック5436)。装置と公衆安全ネットワークの技術とに互換性がある場合(すなわち判定5424=「はい」)、DPC902は、PINとともに資源確保要求を公衆安全ネットワークのDSC910bに送ることができる(ブロック5438)。DSC910bは、PINとともに資源確保要求を受け取ることができる(ブロック5440)。
図56に示すような一実施形態では、許可された公衆安全当局による公衆安全ネットワークへのアクセスは優先順位に基づき得る。例えば、ランクがより高い公衆安全組織の役員は、同じ組織のランクがより低い役員に比べ、ネットワークへの優先アクセスを有することができる。トラフィックの水準および使用可能な資源に応じて、公衆安全ネットワークはいつでも、どのレベルの当局がネットワークへのアクセスを有することができるのかを決定することができる。したがって、所要の優先順位を有する者を許可し、必要より低い優先順位を有する者を拒否するようにDSC910bを構成することができる。DSC910bは、資源の可用性を継続的に再評価し、資源の可用性に基づいて役員のアクセスレベルを変更することができる。DSC910bは、PINに基づいて無線装置101のユーザの優先順位を求めることができる(ブロック5442)。DSC910bは、装置101の優先順位がその時点において公衆安全ネットワークにアクセスすることを許可されているかどうかを判定することができる(判定5444)。装置101の優先順位が許可されている場合(すなわち判定5444=「はい」)、DSC910bは、非TPAセッションまたは優先順位がより低いTPAセッションを切断して、新たな資源要求のために資源を空け(ブロック5446)、新たなTPAセッションを接続し(ブロック5448)、ネットワーク資源対、帯域幅トラフィックの監視に戻ることができる(図45のブロック3602)。要求が、その時点においてネットワークにアクセスする優先順位を有しない(すなわち判定5444=「いいえ」)、TPAの許可を受けた装置からのものである場合、DSC910bは通話をブロックすることができる(ブロック5302)。
上記のように、様々な実施形態による方法およびシステムは、RFスペクトルおよびRFスペクトル資源の可用性、割当て、アクセス、および使用量を動的に管理するための動的スペクトル仲裁(DSA)システムを提供する。様々な実施形態は、2つ以上のネットワーク間の(例えばリース側のネットワークと被リース側のネットワークとの間の)DSA操作および相互作用を管理するように構成される動的スペクトルポリシーコントローラ(DPC)を含んでもよい。DPCは、DSAシステムに参加するネットワーク内に含まれ得る、または追加され得る1つまたは複数の動的スペクトルコントローラ(DSC)コンポーネントを介し、ネットワークプロバイダのネットワーク内の様々なネットワークコンポーネントと通信することができる。
動的スペクトル仲裁(DSA)操作がスペクトルまたは他の資産をネットワーク間で割り当てた後、割り当てられたスペクトルまたは資産を使用するためにモバイル装置をネットワーク間でハンドオフすることができる。ハンドオフは、概して新たなネットワークへの新規接続を確立し、別のネットワークへの過去の接続を終了するものである。しかし、既存の多くの解決策とは異なり、様々な実施形態は、複数の無線アクセスネットワーク(RAN)接続を同時に維持するように構成されるモバイル装置を含む。複数の同時のRAN接続を維持することにより、様々な実施形態は2つ以上のネットワーク間でトラフィックをオフロードすることを助け、スペクトル/資産を割り当てた後にモバイル装置をハンドオフすることなど、さらなる動的スペクトル仲裁操作を支援する。さらなる実施形態では、複数の異なる無線アクセス技術を使用して複数のネットワークへのRAN接続を維持するようにモバイル装置を構成してもよい。
様々な実施形態は、1つまたは複数のモバイル装置のRAN接続を監視するように構成されるRAN状況コンポーネントを含んでもよい。様々な実施形態において、RAN状況コンポーネントは、アクセスポイント(例えば基地局、eNodeBなど)または通信ネットワーク内の任意のコンポーネント(例えばゲートウェイ、サーバなど)としてもよい。RAN状況コンポーネントは、DSCコンポーネントやDPCコンポーネントになど、1つまたは複数のDSAシステムコンポーネントにRAN状況メッセージを伝送するように構成してもよい。RAN状況メッセージ内で伝えられる情報(例えば1つまたは複数のモバイル装置についてアクティブなRAN接続の数や種類、RAN接続がどのネットワークに対応するのかなど)を使用し、より優れ、かつより多くの情報を得た上でのスペクトル仲裁の決定(例えばスペクトルまたは資源をリースすべきかどうか、どれ位のスペクトルまたは資源を共用すべきかなど)を行うように、1つまたは複数のDSAサーバまたはシステムコンポーネントを構成してもよい。
図57は、DPC5720によって相互接続される2つのロングタームエボリューション(LTEまたは4G LTE)通信システムを含む様々な実施形態を実装するのに適した通信システム5700の一例内のネットワークコンポーネントおよび情報の流れを示す。各LTE通信システムは、移動管理エンティティ(MME)5706a、5706bコンポーネントおよびサービングゲートウェイ(SGW)5708a、5708bに結合される複数のeNodeB5704a、5704bコンポーネントを含んでもよい。MME5706a、5706bおよびSGW5708a、5708bは、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)または進化型パケットコア(EPC)ネットワークなど、コアネットワーク5730a、5730bの一部とすることができる。eNodeB5704a、5704bは、コアネットワーク5730a、5730bの外側にあってもよい。
各eNodeB5704a、5704bは、モバイル装置5702(例えば携帯電話)間で、および他のネットワーク宛先に対して、音声、データ、および制御信号を伝達するように構成されてもよい。eNodeB5704a、5704bは、モバイル装置5702に向かう全ての無線プロトコルの終端点としての機能を果たし、コアネットワーク5730a、5730b内のネットワークコンポーネントに音声(例えばVoIPなど)、データ、および制御信号を中継することにより、モバイル装置5702とコアネットワーク5730a、5730bとの間のブリッジ(例えばレイヤ2ブリッジ)として働くことができる。eNodeB5704a、5704bは、無線インターフェイスの使用を制御すること、要求に基づいて資源を割り当てること、様々なサービス品質(QoS)要件に応じてトラフィックに優先順位付けし、トラフィックをスケジュールすること、ネットワーク資源の使用量を監視することなど、様々な無線資源管理操作を行うように構成されてもよい。eNodeB5704a、5704bは、無線信号レベル測定値を集め、集めた無線信号レベル測定値を解析し、解析結果に基づいてモバイル装置5702(またはモバイル装置への接続)を別の基地局(例えば第2のeNodeB)にハンドオーバするように構成されてもよい。
概してモバイル装置5702は、無線通信リンク5722、5724を介し、eNodeB5704a、5704bとの間で音声、データ、および/または制御信号を送受信する。eNodeB5704a、5704bは、S1−MMEインターフェイス上でS1−APプロトコルにより、信号/制御情報(例えば呼の設定、セキュリティ、認証などに関する情報)をMME5706a、5706bに送ることができる。MME5706a、5706bは、S6−aインターフェイスを介してホーム加入者サーバ(HSS)5710a、5710bに利用者/加入情報を要求し、S10インターフェイスを介して他のMMEコンポーネントと通信し、様々な管理タスク(例えばユーザ認証、ローミング制限の施行など)を実行し、SGW5708a、5708bを選択し、承認および管理情報を(例えばS1−MMEインターフェイスおよびS11インターフェイスを介して)eNodeB5704a、5704bおよび/またはSGW5708a、5708bに送ることができる。
MME5706a、5706bから承認情報(例えば認証完了指示、被選択SGWの識別子など)を受け取ると、eNodeB5704a、5704bは、S1−Uインターフェイス上でGTP−Uプロトコルにより、モバイル装置5702から受け取ったデータを被選択SGW5708a、5708bに送ることができる。SGW5708a、5708bは、受信データに関する情報(例えばIPベアラサービスのパラメータ、ネットワークの内部ルーティング情報など)を記憶し、ユーザデータパケットを、S11インターフェイスを介してパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)および/またはポリシー制御施行機能(PCEF)5714a、5714bに転送することができる。
代替的実施形態において、PCEF/PGW5714a、5714bコンポーネントは、PGWコンポーネントに結合されるPCEFコンポーネント、PGWコンポーネント内に含まれるPCEFコンポーネント、またはPGWコンポーネントに概して関連する操作を実行するように構成されるPCEFコンポーネントを含んでもよい。これらの構造はよく知られているので、最も関連する特徴についての説明に焦点を当てるために特定の詳細は省略している。ポリシーおよび課金施行機能の動作に関する詳細情報は、参照によりその全内容を本明細書に援用する「3rd Generation Partnership Project Technical Specification Group Services and System Aspects,Policy and Charging Control Architecture」TS 23.203(2011年6月12日更新)の中で見つけることができる。
PCEF/PGW5714a、5714bは、Gxインターフェイスなどを介し、ポリシー制御規則機能(PCRF)5712a、5712bコンポーネントにシグナリング情報(例えば制御プレーン情報)を送ることができる。PCRF5712a、5712bコンポーネントは、所与の通信セッションに適切なポリシー規則を識別することを担い得る。PCRF5712a、5712bコンポーネントは、S9インターフェイスを介して外部のPCRFコンポーネント(不図示)と通信し、加入者データベースにアクセスし、ポリシー規則を作成し、かつ/またはポリシー規則を施行するためにPCEF/PGW5714a、5714bコンポーネントに送ることができる。
PCEF/PGW5714a、5714bは、PCRF5712a、5712bコンポーネントからポリシー規則を受け取り、受け取ったポリシー規則を施行して帯域幅、サービス品質(QoS)、および/またはサービスネットワークとモバイル装置5702との間で伝達されるデータの他の特性を制御してもよい。PCEF/PGW5714a、5714bは、受け取ったポリシー規則に基づいて様々な資源(例えばネットワーク資源、加入者資源など)を調整し、割り当て、追加し、除去し、かつ/または調節してもよい。
コアネットワーク5730a、5730bは、上記の様々なDSAシステムのいずれかなど、動的サービス仲裁通信システムの一部としてもよい(またはかかるシステムを含んでもよい)。例えば図57は、各コアネットワーク5730a、5730bが、DSA操作を行うのに適したDSC5716a、5716bコンポーネントを含み得ることを示す。コアネットワーク内にDSC5716a、5716bコンポーネントを含めることは、1つまたは複数のRAN状況コンポーネント(例えばeNodeB5704a、5704b、またはコアネットワーク5730a、5730bのコンポーネントの1つ)が、1つまたは複数のモバイル装置および関連するRANに関する情報をDSC5716a、5716bに送ることを可能にし、DSC5716a、5716bはこの情報を使用して、より多くの情報を得た上でのスペクトル仲裁の決定(例えばスペクトルをリースすべきかどうか、どれ位のスペクトルを共用すべきかなど)を行うことができる。
図57に示す例では、DSC5716a、5716bがPCRF5712a、5712bに直接接続されている。様々な実施形態において、DSC5722は、PCEF/PGW5714a、5714bおよび/またはコアネットワーク内の他の様々なコンポーネントに直接または間接的に接続されてもよい。様々な実施形態において、DSC5716a、5716bは、図57に示す直接通信リンク5732などを介し、1つまたは複数のeNodeB5704に直接または間接的に接続されてもよい。
一実施形態では、DSC5716a、5716bがコアネットワーク5730a、5730bの外側にあるDPC5720に接続されてもよい。DSC5716a、5716bは、容量ポリシー基準を使用し、スペクトル資源の可用性に関するデータをDPC5720に伝えるようにソフトウェアによって構成されてもよい。DPC5720に伝えられるデータには、1つまたは複数のeNodeB5704a、5704bから受け取られるデータなど、ネットワークまたはサブネットワークの現在の残余容量および予想される将来の容量に関するデータが含まれてもよい。
様々な実施形態において、動的スペクトル仲裁操作の一環として、スペクトルおよび他の資源を第1のネットワーク5730a(すなわちリース側のネットワーク)から第2のネットワーク5730b(すなわち被リース側のネットワーク)に割り当てることができる。接続5724を介し、第2のネットワーク5730bに対応するeNodeB5704bにモバイル装置5702を無線接続することができる。割り当てられたスペクトル資源または無線資源を使用するために、モバイル装置5702を第2のネットワーク5730aに関連する別のeNodeB5704aにハンドオフすることができる。ハンドオフ手順の一環として、他のeNodeB5704aに対する新たなRAN接続5722を確立することができ、元のeNodeB5704bへのRAN接続5724を終了することができる。あるいは、さらなる実施形態では、元のeNodeB5704bへのRAN接続5724を終了しなくてもよく、モバイル装置5702が複数のRAN接続を維持してもよい。
様々な実施形態において、別のネットワークにハンドオフされたモバイル装置5702が、元のアンカネットワークによって管理されるデータ接続を維持してもよい。例えば、モバイル装置5702は、他のeNodeB5704aにハンドオフされた後もPGW5714bへのデータフローを維持してもよい。
様々な実施形態は、モバイル装置5702と第1のネットワークとの間のデータフローに対処するために、第2のeNodeB5704aから第1のネットワーク内のSGW5708bへの接続5728、または、第2のネットワークのSGW5708aと第1のネットワーク内のPGW5714bとの間の接続5726など、図7に示すように、さらなる接続を含むことができる。
図58A、図58B、および図58Cは、様々な実施形態によるシステム内のあり得る無線アクセスネットワーク(RAN)接続を示す。図58Aは、単一のRAN接続5806により、基地局やeNodeBなどのアクセスポイント5804に接続されたモバイル装置5802を示す。様々な実施形態において、アクセスポイント5804は、図57のコアネットワーク5730a、5730bのいずれかなど、DSAシステム内のネットワークの一部とすることができ、またはかかるネットワークに接続されてもよい。
図58Bは、第1のRAN接続5816および第2のRAN接続5818によってアクセスポイント5804に接続されたモバイル装置5802を示す。第1のRAN接続5816および第2のRAN接続5818は、(同じ技術「RAN1」を有するが異なる周波数「F1」および「F2」を使用する各接続によって図58Bに示すように)異なる周波数上の同じ無線技術(例えばLTE、HSPA、EVDOなど)を使用してもよい。
図58Cは、第1のRAN接続5826および第2のRAN接続5828によってアクセスポイント5804に接続されたモバイル装置5802を示す。第1のRAN接続5826および第2のRAN接続5828は、(異なる周波数「F1」および「F2」を使用する異なる技術「RAN1」および「RAN2」を有する各接続によって図58Cに示すように)異なる周波数上の異なる無線技術とすることができる。
図59Aおよび図59Bは、様々な実施形態によるシステム内の複数のネットワークアクセスポイントへのあり得る無線アクセスネットワーク(RAN)接続を示す。図59Aは、第1のRAN接続5906によって第1のアクセスポイント5904aに、および第2のRAN接続5908によって第2のアクセスポイント5904bに接続されるモバイル装置5902を示す。第1のRAN接続5826および第2のRAN接続5828は、同じ無線技術(例えばLTE、HSPA、EVDOなど)、および/または(同じ技術「RAN1」を有するが異なる周波数「F1」および「F2」を使用する各接続によって図59Aに示すように)異なる周波数を使用することができる。第1のアクセスポイント5904aおよび第2のアクセスポイント5904bは、同じネットワークに接続されても、別のネットワークに接続されてもよい。例えば、第1のアクセスポイント5904aをDSAシステム内のリース側ネットワークなどの第1のコアネットワーク5730aに接続し、第2のアクセスポイント5904bを、モバイル装置5902のアンカであり得るDSAシステム内の被リース側ネットワークなどの第2のコアネットワーク5730bに接続してもよい。
図59Bは、第1のRAN接続5906によって第1のアクセスポイント5904aに、および第2のRAN接続5908によって第2のアクセスポイント5904bに接続されるモバイル装置5902を示す。第1のRAN接続5906および第2のRAN接続5908は、(異なる周波数「F1」および「F2」を使用する異なる技術「RAN1」および「RAN2」を有する各接続によって図59Bに示すように)異なる周波数上の異なる無線技術を使用してもよい。
図60は、様々な実施形態を実装するのに適した通信システムの一例を示す。モバイル装置6002は、第1のRAN接続6006によって第1のアクセスポイント6004aに、および第2のRAN接続6008によって第2のアクセスポイント6004bに接続してもよい。第1のアクセスポイント6004aは、第1のネットワーク6010に接続してもよい。第2のアクセスポイント6004bは、第2のネットワーク6012に接続してもよい。モバイル装置を第2のネットワーク6012にアンカし、それにより、インターネット6024および/またはプライベートデータネットワーク6022を介し、サプリケーションサーバなどの1つまたは複数のサーバ6020にアクセスすることができる。
第1のネットワーク6010および第2のネットワーク6012は、ネットワーク間接続6016を共用し、動的スペクトル仲裁操作を行うように構成されるDPC6014に接続してもよい。例えば、DPC6014により、第1のネットワーク6010のスペクトルまたは他の資源を第2のネットワーク6012に割り当ててもよい。第2のネットワーク6012にアンカするモバイル装置6002は、割り当てられたスペクトルまたは他の資源を使用するために、第1のアクセスポイント6004aを介して第1のネットワーク6010との接続6006を確立することができる。図60に示すように、RAN接続によって「F1」および「F2」で図示される通り、新たな接続6006は、アンカネットワーク6012への接続6008とは異なる1つまたは複数の周波数(すなわち割り当てられたスペクトル)を使用することができる。
図61は、様々な実施形態を実装するのに適した通信システムの一例を示す。モバイル装置6102は、第1のRAN接続6106によって第1のアクセスポイント6104aに、および第2のRAN接続6108によって第2のアクセスポイント6104bに接続してもよい。第1のアクセスポイント6104aは、第1のネットワーク6110に接続してもよい。第2のアクセスポイント6104bは、第2のネットワーク6112に接続してもよい。モバイル装置を第2のネットワーク6112にアンカし、それにより、インターネット6124および/またはプライベートデータネットワーク6122を介し、サプリケーションサーバなどの1つまたは複数のサーバ6120にアクセスしてもよい。
第1のネットワーク6110および第2のネットワーク6112は、インターネット6124を介して接続してもよい。第1のネットワーク6110および第2のネットワーク6112は、動的スペクトル仲裁操作を行うように構成されるDPC6114に接続してもよい。例えば、DPC6114により、第1のネットワーク6110のスペクトルまたは他の資源を第2のネットワーク6112に割り当ててもよい。第2のネットワーク6112にアンカするモバイル装置6102は、割り当てられたスペクトルまたは他の資源を使用するために、第1のアクセスポイント6104aを介して第1のネットワーク6110との接続6106を確立することができる。図61に示すように、RAN接続によって「F1」および「F2」で図示される通り、新たな接続6106は、アンカネットワーク6112への接続6108とは異なる1つまたは複数の周波数(すなわち割り当てられたスペクトル)を使用することができる。RAN接続6106、6106は、異なる技術(例えばLTE、HSPA、EVDOなど)を使用してもよい。
図59A、図59B、図60、および図61にはネットワークを2つしか図示していないが、さらなる実施形態は、1つまたは複数のDPCまたは他の動的スペクトル仲裁コンポーネントもしくはシステムによって接続される任意の数のネットワークにわたって動作してもよい。
図62は、無線装置がハブ要素を介して複数のRAN接続に接続する一実施形態を示す。スマートフォン6202a、ラップトップ6202b、および携帯電話6202cがハブ要素6214と通信することができ、ハブ要素6214は、一次6216および二次6218に接続され、一次RAN接続6206を介して第1のアクセスポイント6204aと通信し、二次RAN6208を介して第2のアクセスポイントと通信する。第1のRAN接続6206および第2のRAN接続6204bは、異なる無線アクセス技術(例えばLTE、HSPA、EVDOなど)とすることができる。第1のアクセスポイント6204aが一次ネットワーク6210に接続し、第2のアクセスポイント6204bが二次ネットワーク6212に接続する。
様々な実施形態において、DSAは、一次ネットワークの一次RANを使用する無線装置6202a、6206b、6202cが、特定の種類のサービスについてのみ二次ネットワーク上の二次RANにアクセスできるようにしてもよい。例えば、無線装置による一次ネットワークの使用量が大量のまたはバースト的なトラフィックを引き起こす場合、DSA通信システムは、一次ネットワークがオフロードし、その大量のおよびバースト的なトラフィックを二次ネットワークに送ることを可能にしてもよい。ネットワークを切り替えるために、DSAコンポーネントまたはシステムを用いてスイッチングを行ってもよい。別の実施形態では、ハブ要素6214、一次コンポーネント6216、または二次コンポーネント6218を使用してスイッチングを行ってもよい。さらに別の実施形態では、スイッチングが一次または二次DSAネットワークによって、またはネットワークの容量を見る別のエンティティによって開始されてもよい。
様々な実施形態において、1つもしくは複数のRAN接続またはRAN接続の変更の状況が、1つまたは複数のDSCやDPCなどのDSAコンポーネントまたはシステムに報告されてもよい。DSAコンポーネントまたはシステムは、それらの報告に基づいて動的スペクトル仲裁操作(例えばスペクトルや他の資源の割当て、過去の割当ての調節や中止など)を行ってもよい。
図63は、RAN状況コンポーネントと動的スペクトル仲裁コンポーネントとの間でRAN状況メッセージを伝える一実施形態による方法6300を示すプロセスフローチャートである。様々な実施形態において、RAN状況コンポーネントは、基地局やeNodeBなどのアクセスポイント、またはゲートウェイやサーバなどのコアネットワーク内の任意のコンポーネントとしてもよい。操作6302で、RAN状況コンポーネントは、RAN状況コンポーネントのネットワークに接続される1つまたは複数のモバイル装置のRAN接続を監視してもよい。操作6304で、RAN状況コンポーネントは、1つまたは複数のモバイル装置のアクティブRAN接続の数や種類、RAN接続に対応する電気通信網の識別情報、RAN接続の技術の識別情報、1つまたは複数のRAN接続がどの程度長くアクティブでいるのか、RAN接続のトラフィックメトリクなどのRAN関連情報を含むRAN状況メッセージを生成してもよい。様々な実施形態において、RAN状況メッセージは、全てのモバイル装置などの複数のモバイル装置、または複数のネットワークに接続されるモバイル装置(例えば第1のDSAネットワークおよび第2のDSAネットワークへのRAN接続を有するモバイル装置)などの装置の任意の部分集合に対応する情報を含んでもよい。操作6306で、RAN状況コンポーネントは、DSCやDPCなどの1つまたは複数のDSAコンポーネントにRAN状況メッセージを伝送してもよい。
図64は、RAN状況メッセージに基づいて動的スペクトル仲裁操作を行う一実施形態による方法6400を示す。操作6402で、DPCコンポーネント内のプロセッサが第1の通信ネットワークへの通信リンクを確立することができる。操作6404で、DPCプロセッサが、第2の通信ネットワークへの通信リンクを確立することができる。操作6406で、DPCプロセッサが、割当てに使用可能な動作中の第1の通信ネットワーク内の無線周波数(RF)スペクトル資源の量を求めることができる。
操作6408で、DPCプロセッサは、割当てに使用可能なRFスペクトル資源の量を求めることができる。操作6410で、使用可能なRF資源の一部を割り当てることができる。操作6412で、DPCプロセッサは、第2の通信ネットワークに対し、操作6410において割り当てられたRFスペクトル資源の使用を開始してもよいことを知らせることができる。操作6414で、DPCは、トランザクションデータベース内に第2の通信ネットワークによる使用のために割り当てられたRFスペクトル資源の量を明らかにするトランザクションを記録することができる。
操作6416で、DPCは、第1の通信ネットワーク内のRAN状況コンポーネントからRAN状況メッセージを受け取ることができる。操作6418で、DPCは、RAN状況メッセージに基づき、割り当てられたRFスペクトル資源が第1の通信ネットワークによって必要とされるかどうかを判定することができる。操作6420で、割り当てられたRFスペクトル資源の少なくとも一部が第1の通信ネットワークによって必要とされると判定することに応答して、DPCは、第2の通信ネットワークに対し割り当てられたRFスペクトル資源の使用を終了すべきことを知らせることができる。操作6422で、DPCは、割り当てられたRFスペクトル資源の使用が第2の通信ネットワークによって終了された時間を明らかにする情報を含めるように、トランザクションデータベースを更新することができる。
一実施形態では、動的スペクトル仲裁方法が、割当てに使用可能な第1の通信ネットワーク内の無線周波数(RF)スペクトル資源の量を通信サーバ内で求め、第1の通信ネットワークの使用可能なRFスペクトル資源の一部を第2の通信ネットワークによるアクセスおよび使用のために割り当て、割り当てられたRFスペクトル資源の使用を開始してもよいことを第2の通信ネットワークに知らせ、第2の通信ネットワークによる使用のために割り当てられたRFスペクトル資源の量を明らかにするトランザクションを、トランザクションデータベース内に記録し、第1の通信ネットワークから無線アクセスネットワーク(RAN)状況メッセージを受け取り、受け取ったRAN状況メッセージに基づき、割り当てられたRFスペクトル資源の少なくとも一部が第1の通信ネットワークによって必要とされるかどうかを通信サーバ内で判定し、割り当てられたRFスペクトル資源の少なくとも一部が第1の通信ネットワークによって必要とされると判定することに応答し、割り当てられたRFスペクトル資源の使用を終了すべきことを第2の通信ネットワークに知らせ、割り当てられたRFスペクトル資源の使用が第2の通信ネットワークによって終了された時間を明らかにする情報を含めるようにトランザクションデータベースを更新することを含んでもよい。
一実施形態では、第1の通信ネットワークからRAN状況メッセージを受け取ることが、第1の通信ネットワークに接続されるモバイル装置のRAN接続を識別するRAN状況メッセージを受け取ることを含んでもよい。
一実施形態では、第1の通信ネットワークからRAN状況メッセージを受け取ることが、第1の通信ネットワークに接続される複数のモバイル装置のRAN接続を識別するRAN状況メッセージを受け取ることを含んでもよい。
一実施形態では、第1の通信ネットワークからRAN状況メッセージを受け取ることが、第1の通信ネットワークおよび第2の通信ネットワークに接続されるモバイル装置のRAN接続を識別するRAN状況メッセージを受け取ることを含んでもよい。
一実施形態では、第1の通信ネットワークおよび第2の通信ネットワークに接続されるモバイル装置のRAN接続を識別するRAN状況メッセージを受け取ることが、第1のRAN技術によって第1の通信ネットワークに、第2のRAN技術によって第2の通信ネットワークに同時に接続されているモバイル装置を識別するRAN状況メッセージを受け取ることを含んでもよい。一実施形態では、第1のRAN技術が第2のRAN技術と同じ技術であってもよい。一実施形態では、第1のRAN技術が第2のRAN技術とは異なる技術であってもよい。
一実施形態では、第1のRAN技術によって第1の通信ネットワークに、第2のRAN技術によって第2の通信ネットワークに同時に接続されているモバイル装置を識別するRAN状況メッセージを受け取ることが、第1の周波数によって第1の通信ネットワークに接続され、第2の周波数によって第2の通信ネットワークに接続されているモバイル装置を識別するRAN状況メッセージを受け取ることを含む。
様々な実施形態を多岐にわたるモバイル計算装置上で実装することができ、モバイル計算装置の一例を図65に示す。具体的には、図65は、上記の態様のどれと使用するのにも適した、スマートフォン/携帯電話6500の形を取るモバイルトランシーバ装置のシステムブロック図である。携帯電話6500は、内部メモリ6502、ディスプレイ6503、およびスピーカ6508に結合されるプロセッサ6501を含んでもよい。さらに携帯電話6500は、無線データリンクおよび/またはプロセッサ6501に結合される携帯電話トランシーバ6505に接続され得る、電磁放射を送受信するためのアンテナ6504を含んでもよい。携帯電話6500は、ユーザ入力を受け取るためのメニュー選択ボタンまたはロッカースイッチ6506も大抵含んでもよい。
典型的な携帯電話6500は、マイクロフォンから受け取られる音声を無線伝送に適したデータパケットにデジタル化し、受信した音声データパケットを復号して、音を発生させるためにスピーカ6508に与えられるアナログ信号を生成する、音声符号化/復号(CODEC)回路6513も含む。さらに、プロセッサ6501、無線トランシーバ6505、およびCODEC6513のうちの1つまたは複数がデジタル信号プロセッサ(DSP)回路(別途図示していない)を含んでもよい。携帯電話6500は、無線装置または他の同様の通信回路(例えばBluetooth(登録商標)やWiFiプロトコルなどを実装する回路)間の低出力短距離通信用のZigBeeトランシーバ(すなわちIEEE802.15.4トランシーバ)をさらに含んでもよい。
スペクトル仲裁機能を含む上記の実施形態は、図66に示すサーバ6600など、多岐にわたる市販のサーバ装置のいずれかのブロードキャストシステム内で実装することができる。かかるサーバ6600は、典型的には揮発性メモリ6602に結合されるプロセッサ6601、およびディスクドライブ6603などの大容量不揮発性メモリを含む。サーバ6600は、プロセッサ6601に結合されるフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)またはDVDディスクドライブ6611も含んでもよい。サーバ6600は、他の通信システムのコンピュータおよびサーバに結合されるローカルエリアネットワークなど、ネットワーク6605とのデータ接続を確立するための、プロセッサ6601に結合されるネットワークアクセスポート6606も含んでもよい。
プロセッサ6501、6601は、以下に記載の様々な態様の機能を含む多岐にわたる機能を実行するようにソフトウェア命令(アプリケーション)によって構成することができる、任意のプログラム可能なマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、または複数のプロセッサチップとしてもよい。一部のモバイル装置では、無線通信機能に充てられる1個のプロセッサおよび他のアプリケーションの実行に充てられる1個のプロセッサなど、複数のプロセッサ6601を設けてもよい。典型的には、ソフトウェアアプリケーションは、アクセスされ、プロセッサ6501、6601内にロードされる前に内部メモリ6502、6602内に記憶することができる。プロセッサ6501、6601は、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含んでもよい。一部のサーバでは、プロセッサ6601が、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含んでもよい。一部の受信装置では、セキュアメモリが、プロセッサ6601に結合される別個のメモリチップ内にあってもよい。内部メモリ6602は、揮発性メモリもしくはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、またはその両方の混合としてもよい。この説明の目的上、メモリへの全般的な言及は、内部メモリ6602、装置に差し込まれた着脱式メモリ、およびプロセッサ6601自体の中にあるメモリを含む、プロセッサ6601がアクセス可能なあらゆるメモリを指す。
上述のように実施形態は、RF帯域幅を管理し、割り当て、仲裁するための方法を含む。実施形態は、このDPC方法を使用可能にする通信システムも含む。実施形態は、上述の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も含む。
前述の方法の説明およびプロセスフローチャートは説明に役立つ実例として与えたに過ぎず、様々な実施形態のステップを提示した順序で実行しなければならないことを要求することも含意することも意図しない。当業者なら理解されるように、前述の実施形態の中のステップの順序は任意の順序で実行することができる。「その後」、「次いで」、「次に」等の語はステップの順序を限定することは意図せず、これらの語は単に方法についての説明を通じて読者を導くために使用する。さらに、例えば冠詞「a」、「an」または「the」を使用した、請求要素への単数形でのいかなる言及も、その要素を単数形に限定するものとして解釈すべきではない。
本明細書で開示した実施形態に関連して記載した様々な説明のための論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装することができる。このハードウェアとソフトウェアとの互換性を明確に示すために、様々な説明のためのコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップを概してその機能の観点から上記に記載してきた。そのような機能をハードウェアとして実装するかソフトウェアとして実装するかは、個々の応用例およびシステム全体に課せられる設計制約によって決まる。当業者は、記載した機能を個々の応用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものとして解釈すべきでない。
本明細書で開示した実施形態に関連して記載した様々な説明のためのロジック、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DPC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)や他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書に記載の機能を実行するように設計されるこれらのものの任意の組合せを用いて実装し、もしくは実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替例では、このプロセッサは、任意の従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えばDPCとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DPCコアに関連する1個もしくは複数個のマイクロプロセッサ、または他の任意のそうした構成としても実装することができる。あるいは、一部のステップまたは方法は、所与の機能に固有の回路によって実行してもよい。
1つまたは複数の例示的実施形態では、記載した諸機能をハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその任意の組合せの中に実装することができる。ソフトウェア内に実装する場合、これらの機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶することができ、またはコンピュータ読み取り可能な媒体上に1つまたは複数の命令もしくはコードとして伝送することができる。本明細書で開示した方法のステップまたはアルゴリズムは、有形で非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体上にあることができる、プロセッサによって実行可能なソフトウェアモジュール内に具体化することができる。有形で非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、例えば非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体には、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMや他の光ディスク記憶域、磁気ディスク記憶域や他の磁気記憶装置、または命令もしくはデータ構造形式の所望のプログラムコードを記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる他の任意の媒体が含まれ得る。本明細書で使用するとき、ディスク(disk)およびディスク(disc)には、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイディスクが含まれ、ディスク(disk)が通常データを磁気的に複製するのに対し、ディスク(disc)はデータをレーザーを使って光学的に複製する。上記のものの組合せも、非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込むことができるコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せもしくは組として、有形で非一時的な機械読み取り可能な媒体および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体上にあることができる。
開示した実施形態についての前述の記載は、任意の当業者が本発明をもたらし、または使用できるようにするために提供した。これらの実施形態に対する様々な修正形態が当業者には容易に明らかになり、本明細書に定める全体的な原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用することができる。したがって、本発明は本明細書に示した実施形態に限定されることを意図するものではなく、添付の特許請求の範囲ならびに本明細書に開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲が認められるべきである。