JP6279320B2 - 放射線撮像デバイスおよび放射線撮像デバイス用の検出器 - Google Patents

放射線撮像デバイスおよび放射線撮像デバイス用の検出器 Download PDF

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Description

本発明は、放射線撮像においてイオン化X線またはガンマ線の検出および位置特定を行うためのX線検出器に関する。さらに、本発明は、そのようなX線検出器を有する放射線撮像デバイス、および放射線撮像デバイスを操作する方法に関する。
従来、放射線撮像においては、ソースから放射されたX線ビームが患者の身体などの検査被検者を通過するように向けられる。被検者を透過したX線ビームはX線検出器により検出され、X線検出器により生成されたこの結果データを用いて、被検者の内部構造画像の形態が表示される。被検者を横断するX線の吸収度が、身体組織の密度に、または検査下に存在する物体を構成する材料の密度に関連付けられる。
しかし、ヒトの身体の放射線撮像においては、身体によるX線吸収度のダイナミックレンジが広いという難問にしばしば直面する。図1に示すグラフの曲線1は、2.5のアルミニウムによりフィルタリングされた100kVの典型的なX線ビームによるある厚さ範囲の軟組織の透過のダイナミックレンジの一例を図示している。検討対象となる組織の厚さ範囲は、特に肥満症または過体重のヒトの場合には、極めて広範になりうる。典型的には、腹部の厚さは、体型指数(BMI)が46kgm−2のヒトの場合には、約46cmとなる。身体におけるX線ビームのダイナミック透過レンジは、患者のBMIに応じて30〜50に達しうる。
デジタルの放射線画像においては、放射線画像は画素(ピクセル)から構成され、各画素は、検出素子または検出領域に対応している。画像を生成するために、検出画素は、所定の積分時間の間に検出されたX線から生じる電気信号を読み取ることが可能な電子読取器を備える。各検出画素用の電子読取器は、通常、既定の電荷蓄積容量を有する蓄積キャパシタを備える。典型的には、各蓄積キャパシタは、高エネルギー(kVp)および高強度(mAs)で作動するX線源から最も強力な電荷信号、特にX線ビームの直接部分(光子が物体または身体により吸収されることなくX線源からX線検出器へと直接的に伝播された部分)に対応する信号を蓄積できるように寸法設定されている。このような作動X線放射パラメータは、例えば身体の解剖学的深部部位に位置する骨組織を検査している肥満体の放射線撮像時などに使用される。したがって、量子制限検出器のダイナミックレンジは、直接X線ビームに対応する出力信号対電子読取器の雑音の比によって規定されることとなる。検出器および読取器が、線形応答を有する場合には、出力信号は、検出器入力信号の線形関数となる。これはつまり、筋骨格画像の場合の骨構造など、解剖学的情報に富んだ高吸収度(例えば曝露時間中に1〜100個の光子に相当する)の解剖学的部位が、皮膚などの非常に高流束で低解剖学的内容の部位と同一のフィネスで出力画像上に表示されることを意味する。これは、診断上のニーズにとって明らかに最適ではなく、患者に対して投じられる線量の増加につながりうる。
低度の身体肥満症を患う患者に対して、または光子減衰の低い器官に対して放射線検査を行う際に、X線放射パラメータは、患者が受ける線量を最小限に抑えるために、強度のより低いビームを生成するように低減される。いくつかの例においては、直接X線ビームの強度は、高度肥満症のヒトの骨組織を検査するためのビームの強度より最大で200分の1まで低いものが可能である。これらの条件においては、読取電子機器の蓄積キャパシタは、それが許容しうる電荷の約1/200のみを受け、電子読取回路の信号対雑音比は、同一要因により低下する。検出器または電子読取器が線形である場合には、これは、画像中にもたらされるコントラストの著しい低下、およびしたがって画像品質の低下につながる。特に、高吸収度(例えば曝露時間中に1〜100個の光子に相当する)の解剖学的部位は、前出の高度肥満症患者のケースに比べてさらに低い(200分の1の低さ)グレーレベルレンジを出力画像中に有することとなる。これは、画像品質にとって明らかに不利益をもたらすものであり、患者に投じられる線量の増加につながる。
したがって、患者の肥満度に関わらず、高X線吸収度の解剖学的部位における画像コントラストおよび画像品質を改善する放射線撮像デバイスを提供することが有利である。
本発明の第1の態様によれば、放射線撮影においてイオン化X線またはガンマ線の検出および定位を行うためのX線検出装置が提供される。この装置は、入射X線光子ビームの入射X線光子を検出可能な電荷に変換するための変換手段、および非線形増幅ゲイン係数で検出器内部の電荷を増幅するための非線形増幅手段であって、前記非線形増幅係数が高入射X線流束での入射X線光子ビームの流束の増加に応答した増幅ゲインの低下を特徴とする、非線形増幅手段を備える、X線検出器と、実施する放射線検査について入射X線光子ビームを供給するX線源の放射パラメータにしたがって、および/または、撮像する被検者を経由して検出器により受領される伝播X線光子ビームにしたがって、増幅手段の増幅ゲインを変更するように構成された増幅ゲイン調節手段とを備える。
このようにして、増幅ゲインは、放射パラメータおよび/または撮像する被検者に応じて調節されてもよい。その結果、例えば取得された画像における最大取得可能信号が読取電子機器による最大許容電荷領域と一致するようになど、実施する放射線調査に応じてX線検出器の内部増幅ゲインを調節することが可能となる。さらに、内部増幅ゲインは、非線形増幅効果を利用して、被検者による高X線減衰に対応する画像の低強度部分が高度に増幅され、被検者による低X線減衰に対応する画像の高強度部分がより低く増幅されるように調節することが可能となる。したがって、高減衰に対応する弱信号から得られた画像の場合でも、画像のコントラストが最適化される。
本発明の第2の態様は、X線光子ビームを放射するためのX線源と、撮像する物体を透過させて伝播するためにX線光子ビームを平坦ビームへと形成するためのコリメータと、物体を透過して伝播されたX線光子を検出するための前記請求項のいずれか一項に記載のX線光子検出装置とを備える放射線撮像装置を提供する。
本発明の第3の態様は、放射線撮影においてイオン化X線またはガンマ線の検出および定位を行うためのX線検出装置を操作する方法を提供する。この方法は、実施する放射線検査に対応する所定のX線放射パラメータにしたがってX線検出器の方向にX線ビームを放射するようにX線源を操作するステップと、X線検出器における入射X線光子を検出可能な電荷へと変換するステップと、増幅ゲイン係数で検出器内において電荷を増幅するステップと、所定のX線放射パラメータにしたがって増幅ゲインを調節するステップとを含む。
本発明の実施形態においては、
− 非線形増幅ゲインは、入射X線光子ビームの流束が増加すると、検出器の出力信号の増加率が低下することを特徴としてもよく、調節手段は、高入射X線流束で、X線検出器の出力応答信号が飽和レベルに向かって漸進的に遅延化する傾向となるように、非線形増幅手段の増幅ゲインを調節するように構成される。
− 増幅ゲイン調節手段は、直接入射X線光子ビームに対するX線検出器の応答にしたがって増幅ゲインを調節するように構成されてもよい。
− 増幅ゲイン調節手段は、増幅された電荷が、増幅された電荷を処理するためにX線検出器に結合された信号処理電子機器の最大電荷容量に実質的に一致するように、増幅ゲインを調節するように構成されてもよい。
− 増幅ゲイン調節手段は、低X線流束での増幅ゲインと高X線流束での増幅ゲインとの差が最大化されるように増幅ゲインを調節するように構成されてもよい。
− 増幅ゲイン調節手段は、撮像被検者から得られたプレビュー画像のパラメータにしたがって増幅ゲインをさらに調節するように構成されてもよい。
− X線検出器は、ガスアバランシェチャンバを備えてもよく、このガスアバランシェチャンバは、
入射X線光子ビームの入口窓を有し、イオン化プロセスにより入射X線光子を電子−イオン対へと変換するのに適したガスを収容するガスチャンバと、
ガスチャンバ内に配置され、複数の電極を備える、電極構造体であって、これらの複数の電極は、電界が電極間に印加された場合に、電子が電極の中の1つの方向にドリフトし、ガスアバランシェプロセスが前記電極の近傍で活性化されることにより電子の個数が増幅するドリフト領域が形成されるように、互いに配置される、電極構造体と
を備え、
増幅ゲイン調節手段は、実施する放射線検査に応じて増幅ゲインを変更するために、電極間に印加された電界を調節するように構成される。
− 電極構造体は、2つの平坦カソード電極の間に配置された複数の細長アノード要素を備える第1のアノード電極を備えてもよく、アノード電極およびカソード電極は、互いに実質的に平行に配置され、カソード面の少なくとも一方が、イオンにより誘起される電荷信号を検出するための複数の細長カソード要素を備え、各カソード要素が、電荷信号を処理するための信号処理電子機器を備える。
− 信号処理電子機器は、所定の積分時間中に各カソード要素から収集された電荷量を蓄積するための蓄積キャパシタを備えてもよく、増幅ゲイン調節手段は、直接X線ビームに応答して収集された電荷が蓄積キャパシタの最大蓄積可能電荷のかなりの割合と一致するように、電界を調節するように構成される。
本発明による方法の少なくとも一部は、コンピュータ実装されてもよい。これらの方法は、プログラマブル装置上のソフトウェア内に実装されてもよい。また、これらの方法は、ハードウェア中にのみ、またはソフトウェア中にのみ、またはそれらの組合せに実装されてもよい。
本発明の一部は、ソフトウェア内に実装することが可能であるため、本発明は、任意の適切なキャリア媒体上のプログラマブル装置に供給するためのコンピュータ可読コードとして具転化することが可能である。有形キャリア媒体が、フロッピディスク、CD−ROM、ハードディスクドライブ、磁気テープデバイス、または固体メモリデバイス等々の記憶媒体を備えてもよい。過渡的キャリア媒体が、電気信号、電子信号、光学信号、音波信号、磁気信号、または例えばマイクロ波もしくはRF信号などの電磁信号などの信号を備えてもよい。
2.5のアルミニウムによりフィルタリングされた100kVの典型的なX線ビームによるある厚さ範囲の軟組織の透過のダイナミックレンジを示すグラフである。 本発明の一実施形態による放射線撮像デバイスの概略ブロック図である。 図2の放射線撮像デバイスの部分断面図である。 線AAに対して平行な線に沿った図3のデバイスの部分断面図である。 本発明の実施形態による入射X線流束に対する検出器の非線形応答を示すグラフである。 本発明の実施形態による入射X線流束に対する検出器の非線形応答を示すグラフである。 本発明の実施形態による放射線撮像をするためにX線検出器を操作する方法のステップのフローチャートである。
次に、専ら例として、および以下の図面を参照として、本発明の実施形態を説明する。
図2および図3を参照として、本発明の一実施形態による放射線撮像デバイスを詳細に説明する。図2は、本発明の本実施形態による放射線撮像デバイスの概略図であって、該デバイスは、X線光子ビームFXを送出して撮像被検者SU(例えば患者の身体または患者の身体の一部など)を照射するためのX線管Tと、X線管Tと検出器100との間に位置する被検者SUを透過して伝わるX線を検出するためのガスアバランシェ検出器100とを備えている。被検者SUを透過して伝わるX線光子流束FXは、X線光子が通過する被検者SUの部位密度に応じた選択的な吸収の後に検出器100によって検出される。放射線撮像デバイス1は、さらに、検出器100の電極に高電圧を供給するための高電圧モジュール200と、検出器100により出力された電気信号を処理するための電子読取モジュール300と、高電圧モジュール200を制御するための制御モジュール400とを備えている。制御モジュール400は、電子読取モジュール300により出力された電子信号と、X線管Tの作動パラメータに対応する作動データとを受領する。
図3は、放射線撮像デバイス1の一平面(X線ビームの平面に対して直交するにおける面)における部分断面図である。図3は縮尺通りには描かれていない点が理解されよう。放射線撮像デバイス1は、例えば鉛などで作製されたソースコリメータ4をさらに備えており、そのコリメータ4は、図3を示す紙の平面に対して直交方向に延在する長手方向スロットF1を画定している。スロットF1はダイヤフラムを形成し、このダイヤフラムにより、撮像する被検者SUもしくは被検者SUの一部を照射する平面状分散のX線ビームが生成される。本発明の代替的な実施形態においては、コリメータ4が、X線回折ミラーまたはX線レンズ等々の実質的に平面状のX線ビームを形成するための他の適切な手段に置き換えられうることが理解されよう。対象SUにより引き起こされる乱放射の防止に役立つように、対物コリメータ5が任意選択で撮像物体SUとX線検出器100との間に配置されてもよく、この対物コリメータ5はソースコリメータ4のスロットF1と整列された長手方向スロットF2を有するものであってもよい。
ガスアバランシェ検出器100はガスチャンバ10を有しており、そのチャンバ10は入口窓FEを具備し、その入口窓FEを通って検出すべきX線ビームが検出器100に進入する。入口窓FEは、コリメータのスロットF1、F2に平行に整列されており、かつ、X線ビームFXが高レベルの伝播率で検出器100に進入するのを可能にするとともに、大気圧またはより高い作動圧力のガスチャンバ10からのガスの漏れを防ぐ確実なシールをもたらすものである。
ガスチャンバ10内のガスは、X線光子とガスとのイオン化相互作用により電子−イオン対を形成するのを可能にし、タウンゼントアバランシェ効果による電子増幅を可能にするガスからなる。この目的ために、ガスは、高比率のX線光子がイオン化により電荷へと変換されうるように高圧で収容された、例えばキセノンなどの高い原子番号を有する希ガスと、アバレンシェ効果による増幅を安定化させるための消光剤としての役割を果たすCなどの有機ガスとの混合物から構成されたものであってもよい。
ビームFXの方向における検出器100の深さは、入射X線ビームFXの大部分が、ガスチャンバ10内のガスと相互作用することによりイオン化電子−イオン対を生成することが可能となるのに十分な寸法である。この深さは、例えば5〜50cmの範囲であってもよい。
ガスチャンバ10は、チャンバのガスを充填および排出可能に設けられた従来タイプのガスチャンバである。チャンバ内のガスは、大気圧にてまたは大気圧を上回る圧力でガスチャンバ内に収容されていてもよい。例えば、ガスは、1〜20バールにてチャンバ10内に収容されてもよい。
X線管T、スロットF1、スロットF2、および検出器モジュール100により構成されるアセンブリは、フレームを用いて、ユニットとして形成されていてもよい。これにより、スキャニングプロセスで被検者SUの適切な解析を確実にできるように、アセンブリを移動または回転操作することが可能となる。本発明の適切な要素は、当業者にとっては公知のものであるため、本発明の理解を目的としてかかるアセンブリの機械的実施形態を詳細に説明することは不要である。いくつかの実施形態においては、X線管Tおよび検出器モジュール100は固定されうるが、被検者SUは、解析を行うのに適切な変位量だけ移動される。
図3、図4を参照して、検出器100の内部をより詳細に説明する。ガスチャンバ10は、第1のカソード電極11と、アノード電極12と、第2のカソード電極13を収容している。3つの電極11、12、13は、実質的に平坦状であり、互いに平行に位置決めされている。アノード電極12は、アノードワイヤ120の面で構成され、第1のカソード電極11と第2のカソード電極13との間に配置されている。高電圧モジュール200により電極11、12、13に高電圧が印加される構成により生成される検出器100の電界によってドリフト領域と増幅領域が設けられ、ドリフト領域は、アノードワイヤ120からやや距離をおいて入射X線光子とガス分子との間で生じるイオン化プロセスによって生成される電荷のためのものであり、増幅領域は、電荷がガスアバランシェプロセスにより増幅されるアノードワイヤ120の近傍にある。カソード電極13とアノード電極12との間に印加される電界E1は、このガスアバランシェプロセスの増幅ゲインに影響を及ぼす。一般に、カソード電極13とアノード電極12との間の電界E1が上昇するにつれて、ガスアバランシェプロセスの増幅ゲインは、空間電荷の増大が後に説明するような増幅ゲインを生じさせ始める点まで上昇する。ガス構成物質、ガス圧、および電界の設定が適切な下においては10〜10の増幅ゲインが達成されうる。
図4に図示するように、第2のカソード電極13は、電気絶縁支持体14の上において互いに離間された一次カソードストリップ130のセットから構成される。各カソードストリップ130は、イオン化プロセスおよびアバランシェプロセスの結果として生じた陽イオンにより誘発された電荷信号を捕獲するように構成されている。この電荷信号により、ある値が、伝播されたX線ビームFXに応答して捕獲された電荷量に応じて再現された画像の線の対応する画素に対して属性を有することができるようになる。図4に図示するように、カソードストリップ130は、基板14の上でX線管Tの方向に収束するように配置されていてもよい。カソードストリップ130のこの構成は、カソード電極13の面におけるX線ビーム面の投影による視差を排除するのに有用である。
アノードワイヤ120は、X線ビームFXの主方向に対して直交方向に配置され、したがって図4において図示するようにカソードストリップ130に対して直交に配置されている。アノードワイヤ120は、数ミリメートルまでの距離だけ互いに離間されている。アノードワイヤのこのような構成により、カソードストリップ130に対して垂直な方向における均一かつ連続的(非不連続的)な増幅動作が可能となる。これは、結果的に得られる画像の空間分解能が、2つのアノードワイヤ120間の距離により限定されるのを防止するのに有用である。
高電圧モジュール200は、第1のカソード電極11に対して第1の高電圧HV1を印加し、アノード電極12に対してHV1よりプラスの第2の高電圧HV2を印加し、第2のカソード電極13に対してHV2よりマイナスの第3の高電圧HV3を印加するバイアス回路を備えており、これによりドリフト領域および増幅領域が生成され、ドリフト領域ではガス内のイオン化プロセスから生じる電子がアノード電極12の方向にドリフトし、増幅領域はアバランシェ効果により負の電荷が増幅されるアノード電極12の近傍である。例えば、ガスチャンバ10にキセノン混合ガスが約6バールの圧力で収容されている場合、第1のカソード電極11および第2のカソード電極13は0Vで接地されてもよく、アノード電極12に対して+2000〜+3000Vのオーダの高電圧HV2が印加されてもよい。本発明のいくつかの実施形態においては、高電圧モジュール200は、アノード電極12に対して印加される高電圧HV2のみを調節するように構成されてもよい。代替的な実施形態においては、電極11、12、13に対して印加される高電圧HV1、HV2、HV3の任意の組合せが調節されることにより、電極間の電界を変更して、アバランシェ効果による増幅ゲインを変化させてもよい。
後で説明するように、高電圧モジュール200によって電極11、12、13に印加される高電圧HV1、HV2、HV3は制御モジュール400で制御されてもよく、この制御は、実施する放射線検査に応じておよび/または検査する被検者SUの肥満度に応じてなされてもよい。これは、少なくとも部分的には、個別の放射線検査に関するX線管の作動放射パラメータにしたがって印加される高電圧HV1、HV2、HV3を調節することによって達成されてもよい。追加的にまたは代替的に、高電圧HV1、HV2、HV3は、直接X線ビームによる検出器100の少なくとも一部の照射に応答する電子読取モジュール300によって生成されるデータに応じて変更されてもよい。
X線検出器100の動作中、アノード電極12とカソード電極13の間の入口窓FEを通ってガスチャンバ10内に進入したX線光子がイオン化プロセスによりドリフト領域において加圧キセノン混合ガスと相互作用し、これにより、一次電子および対応するイオンを生成する。一次電子は、検出器100を通過するそれらの軌道に沿ってイオン化プロセスをさらに生じさせることにより、電子−イオン対をさらに生成し続けることができる。カソード電極11、13とアノード電極12との間に生成されるドリフト電界の効果のもと、電子がアノードワイヤ120面の方向にドリフトし、陽イオンがカソードストリップ130の方向にドリフトする。ある割合の正電荷は、第1のカソード電極11の方向にドリフトしうる。アノードワイヤ120付近の領域に生成される強力な電界においては、電子がアノードワイヤ120の方向へと加速し、アバランシェ効果により増幅され、さらなる電子イオン対を生成する。
カソードストリップ130は、イオン化およびアバランシェ効果により生成された正電荷を捕獲して、対応する電気パルスを誘起する。これらの電気パルスを処理することにより、相互作用するX線光子を位置特定でき、適切である場合には、X線光子から生ずる電荷量を判定できる。
電子読取モジュール300は電荷増幅器30のセットを有しており、各電荷増幅器30は個々のカソードストリップ130に結合され、各カソードストリップ130により収集された電荷に対応する増幅電荷信号を出力する。各増幅器30の出力は、出力キャパシタまたはパルス処理電子機器に結合されてもよい。本発明のいくつかの実施形態においては、所定の時間に検出されたイオン数に比例するデジタル信号を生成するためにアナログデジタル変換回路を使用でき、または、所定の期間にわたり生成された電荷数を計数するためにパルスカウンターを使用してもよい。電荷信号を処理するための他の適切な信号処理電子機器を使用してもよい。
各カソードストリップ130は、電荷増幅器30への入力に、カソードストリップ130とグランドとの間に配置された電荷キャパシタCIを備えており、これは、所定の積分時間中に、対応するカソードストリップにより収集された電荷量を蓄積するためのものである。本発明の実施形態においては、各カソードストリップ130のキャパシタCIにより蓄積された電荷信号の積分時間が、最小限に抑えられる。これにより、依然として高いガス増幅を行うことが可能でありながら、結果的に得られる画像の各画素の広いダイナミックレンジにわたり非飽和電子信号を取得することが可能となる。
ガスアバランシェ検出器は、一般に、アノードワイヤ近傍におけるアバランシェプロセスにより増幅領域において生成される空間電荷がある点を越えて増加する場合に、増幅ゲインの低下を示す。これは空間電荷効果によるものであって、この空間電荷効果では、アバランシェプロセスにより生成された電荷の存在によってアノードワイヤ付近の電界が歪められ、これにより空間電界が存在しなかった場合のガス増幅ゲインよりもゲインが低下する。空間電荷効果による増幅ゲインの低下は、入来するX線流束の増加に応答するゲインの低下によって示される。先行技術の検出器においては、ゲインはX線流束の増加に対して一定に留まる。増幅ゲインのそうした低下は、図5A(i)に図示するように、X線ビームの強度に対応した、検出器の出力信号の非線形な応答をもたらす。この非線形曲線は、X線ビームの強度が上昇するにつれて低下するX線流束の変化に応答する出力信号の振幅増大率を明瞭に示している。高流束においては、出力応答は、飽和レベルに向かって漸進的に遅延化する傾向にある。対照的に、先行技術の固定増幅ゲイン係数から得られる線形応答は曲線(ii)により示されている。図5Bは、検出器の種々の内部電界強度に対するX線流束の増加と検出器の出力信号との相関関係を示す。電極間に印加される高電圧によって規定される各電界強度において、対応するゲイン領域は曲線形状により示される。電極間に生成される電界が図5Bに図示するように上昇するにつれて、出力信号の飽和効果はより顕著となる。増幅効果を生じさせる電極間に印加される高電圧が上昇すると、高流束でのより低い増幅ゲインに対する低流束でのより高い増幅ゲインの差は増大する。
高X線流束での増幅ゲインの変化によりもたらされる出力信号のこの飽和効果は、本発明の実施形態においては、検出器の読取電子機器300により処理されうるX線流束のダイナミックレンジを拡大するために使用されうる。適切な高電圧設定時には、X線流束の強度が上昇しても、各カソードストリップ130が受ける電荷量は、対応する蓄積キャパシタCIが許容しうる最大電荷を超過することはなく、これは、増幅ゲインの低下によりもたらされる出力信号の振幅の増大が遅延化することによる。
飽和効果により得られる各画素のダイナミックレンジの拡大により、撮像する身体組織の全厚さ範囲にわたり良好な感度を依然として実現しつつ、ヒトの全身のダイナミックレンジに対応することが可能となる。ゲインの飽和を利用することにより、高品質の全身放射線画像を取得することが可能となりうる。
低X線流束では、図5Aに図示するような応答曲線の傾斜がより急勾配であり、その結果、X線流束の変化に応答した電荷出力量の変化は、低X線流束ではより大きくなり、これにより低X線流束で結果的に得られる画像のコントラストが改善される。図5Bを参照すると、印加される高電圧がより高いほど、非線形がより顕著になり、したがって検出器の電極に印加される高電圧は、上昇されることにより、より顕著な非線形をもたらしうる。
身体の低肥満部は入射X線ビームFXの大部分を透過させる。そのため、本明細書において先に説明したように増幅ゲインの低下を利用することにより、これらの領域は、高空間電荷および低増幅ゲインの条件で撮像される。増幅ゲインが低いことは、そのような部位の撮像時のX線ビームの強度の大きな変動を加減するのに有用となりうる。対照的に、腹部などの高肥満度の身体部分においては、入射X線ビームFXは大幅に減衰される。したがって、非線形増幅から生じる飽和効果を利用することにより、身体のこれらの部分は、低空間電荷および高増幅ゲインの条件で撮像される。増幅がより高いほど、これらの領域のX線ビームが受ける減衰の変動の小ささが顕著なものとなり、画像品質の改善につながりうる。
したがって、検出器100の対応する電極11、12、13の中の少なくとも1つに高電圧モジュール200により印加される高電圧HV1、HV2および/またはHV3が、飽和モードでの検出器の作動をもたらしそれにより高吸収度の部位についてもコントラストおよび画像品質が改善された放射線画像を取得することができるように、調節されてもよい。
高電圧モジュール200により電極11、12、13の1つまたは複数に印加される高電圧HV1、HV2および/またはHV3はアバランシェプロセスによる検出器の電荷増幅に対して増幅ゲインを変更するように調整されてもよく、このゲイン変更は、カソードストリップ130により収集される電荷が、設定した放射X線源パラメータで作動している直接X線ビームに応答して、対応する出力キャパシタCIの最大許容電荷領域に対応するように行われてもよい。これにより、撮像シナリオに関わらず読取電子機器の全ダイナミックレンジを利用することが可能となる。その結果、画素ごとの信号対雑音比の上昇および画像コントラストの改善が達成されうる。
したがって、本発明の実施形態による放射線撮像デバイスでは、実施する放射線検査に応じてすなわち撮像する被検者の肥満度または撮像する身体部分に応じて、電極11、12および13の中の少なくとも1つに印加される高電圧を変更することにより、検出器100の増幅ゲインを調節することが可能となる。
次に、この放射線撮像デバイスの操作の一例を図6を参照して説明する。第1のステップS1は、撮像する患者の肥満度または患者の部位にしたがって、X線管Tの作動放射パラメータ(kV、mA、スキャニング速度)を設定することを含む。これらの放射パラメータは、X線管Tから放射されるX線のスペクトルおよび流束を規定する。例えば、肥満患者の厚い組織を撮像するためには、X線放射パラメータは、小児の薄い組織を撮像するための設定よりもより強力なX線ビームを供給するように設定される。
ステップS2では、制御モジュール400が、典型的な電界を規定するアバカスデータセットを使用してアノード電極12に印加される高電圧を調節し、非線形増幅ゲインおよび設定したX線管放射パラメータにしたがった読取電子機器の全ダイナミックレンジの利用を実現する。したがって、例えば、腹部などの光子高吸収度部位を含む小児に対する放射線検査のためにアノード電極12に対して印加される高電圧HV2は、肥満患者の腹部の放射線検査のためにアノード電極12に対して印加される高電圧HV2よりも高くなりうる。これは、小児の撮像用に使用されるX線ビームの強度が低いことによるX線光子の流束の低さが、増幅ゲインの上昇によって補償され、読取電子機器の全ダイナミックの利用が可能となるというものである。高電圧は、事前設定したX線管放射パラメータに対するX線流束が高いときに、非線形増幅ゲインにより出力信号が飽和レベルに向かって遅延化する傾向を有するような出力応答が得られるように設定される。この飽和レベルは、読取電子機器の最大許容電荷に実質的に一致していてもよい。高電圧は、この段階において、低X線流束での増幅ゲインと高X線流束での増幅ゲインとの間の差が最大となるように調節されてもよい。本発明のいくつかの実施形態においては、ステップS1およびS2が、特定の放射線検査に対応するおよび前回のキャリブレーションプロセスから得られた事前に蓄積された構成データにしたがって自動的に実施されてもよいことが理解されよう。
本発明の他の実施形態においては、ステップS3における被検者の放射線撮像検査の実施前のオプションのステップとして、キャリブレーションの取得が実施されてもよく、これは、設定したX線放射パラメータでX線管Tを作動させ、直接X線流束FXに応答した検出器10からキャリブレーション画像を取得することにより行われてもよい。このようにして取得されたキャリブレーション画像は、次いでS4において、各検出素子について結果的に得られた画素数を判定するために解析されてもよい。このキャリブレーション画像および印加される電界に比例する増幅ゲインを規定する以前に計算したゲインモデルを使用して、患者の放射線画像を取得するためにアノード電極12に印加すべき高電圧HV2が計算される。高電圧HV2は、ステップS5において、事前設定したX線パラメータに対応する非線形増幅ゲインモードが可能になるように、また、直接X線ビームに応答してカソードストリップ130により収集された電荷が読取電子機器の各電荷キャパシタCIの最大電荷容量に実質的に一致するように、さらには、画像画素の強度がこれらの電子機器の量子限界を超過しないように、調節される。ステップS3〜S5が、より前の時間に実施されるキャリブレーションフェーズで実施されてもよく、作動パラメータは、後の画像取得のために蓄積されてもよいことが理解されよう。
ステップS4に加えてもしくは代替として、ステップS4’において、設定したX線放射パラメータおよび調節した高電圧パラメータを使用してプレビュー放射線検査が被検者SUに対して実施されてもよい。ステップ5では、高電圧は、ゲインパラメータが取得されたプレビュー画像にしたがって精密に最適化されるように、伝播されたX線ビームからの検出された信号にしたがってさらに精密に調節されてもよい。よってステップ5においては、高電圧パラメータは、キャリブレーション画像にしたがっておよび/またはプレビュー画像にしたがって調節されてもよい。このステップの後に、放射線検査が、調節した高電圧パラメータを使用して被検者に対して実施され、被検者の放射線画像が取得される(ステップ6)。
本発明のいくつかの実施形態においては、撮像プロセスは、上述のような複数のキャリブレーション取得がゲインモデルのパラメータを設定するためにアバカスにしたがって実施される、事前キャリブレーションフェーズを含んでもよい。このゲインモデルは、次いで、実施される個々の放射線検査について必要な高電圧を計算するために、例えば1日または複数日といった事前設定された有効期間後の画像取得フェーズにおいて使用される。この特定の実施形態は、2つの患者撮像セッション間の時間を短縮し、放射線撮像デバイスのオペレータが要する介入を最小限に抑える。このゲインモデルにより実施される計算によって、非線形増幅ゲインモードにおいて検出器を使用する場合の高電圧を選択することが可能となり、また、電子機器の量子限界から生ずる画像中の画素の飽和が回避される。
本発明のいくつかの実施形態においては、撮像される被検者の密度または肥満度に応じたX線検出器の増幅ゲインの調節により、電子読取器の全ダイナミックレンジを利用することが可能となるため、撮像される被検者にX線の線量を適合させることが可能となり、結果的に得られる放射線画像において高レベルのコントラストを得ることが可能となる。非線形の増幅利得を利用することにより、低X線流束に対応する関心部位のコントラストをさらに最適化することが可能となる。身体の薄い部分および厚い部分の両方を同一レベルのフィネスで視覚化することが可能なダイナミックレンジを維持することにより、頭部から足にかけてのヒトの全身の放射線画像さえもが取得できる。
具体的な実施形態を参照として上述において本発明を説明したが、本発明は、それらの具体的な実施形態に限定されず、本発明の範囲内に含まれる変更形態が、当業者には明らかになろう。例えば、ガスアバランシェ検出器の特定の構成を参照として本発明の実施形態を説明したが、増幅ゲインおよびしたがって出力電荷信号の振幅が検出器の電極に印加される高電圧を調節することにより変更されうる、ならびに増幅ゲインが非線形であることにより、X線流束に応答する出力信号の上昇がX線流束の増大につれて遅延する飽和効果が得られる、任意の構成のX線検出器を使用することができることが理解されよう。その結果、例えばFR0957243またはEP0678896に記載されているものなどの適切なガス検出器を使用することができる。それらの特許は、参照により、それらの全体として事実上本明細書に組み込まれる。
例えば、欧州特許出願EP0678896に記載されている検出器の例においては、乗算比例グリッドに対して印加される高電圧が、実施されることとなる放射線検査に応じて検出器の内部増幅を変更するために調節されてもよい。代替的には、EP0810631に記載されている検出器の構成を使用してもよい。この場合には、アノード電極14またはカソード電極13に対して印加される高電圧が、検出器の内部増幅を変化させるように変更されてもよい。
さらに、本発明は、ガスアバランシェ検出器に限定されない。本発目の他の実施形態においては、ガスアバランシェ検出器を、より高い入力X線流束にて低下する可変増幅ゲインを有する任意の適切なX線検出器で置き換えてもよい。
医用放射線撮影に関連して前述の実施形態を説明したが、本発明の実施形態による方法は、医用および産業用の両方の放射線撮像において、ならびにセキュリティースキャニング用途においても用途を有しうることが理解されよう。
専ら例として提示され、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される本発明の範囲を限定することを意図しない、前述の例示的な実施形態を参照することにより、多数の他の変更形態および変形形態が当業者には示唆されよう。特に、種々の実施形態の種々の特徴は、適切である場合には相互に置き換えることができる。
特許請求の範囲において、「備える」という語は、他の要素またはステップを排除せず、「a」または「an」という不定冠詞は、複数を除外しない。種々の特徴が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの特徴の組合せを有利に使用することができないことを示唆するものではない。特許請求の範囲内の参照符号はいずれも、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。

Claims (6)

  1. 放射線撮影においてイオン化X線またはガンマ線の検出および位置特定を行うX線検出装置において、
    X線検出器であって、
    入射X線光子ビームのX線光子を電荷に変換するための変換手段、および
    当該検出器内において非線形増幅ゲイン係数で前記電荷を増幅する非線形増幅手段であって、前記非線形増幅係数は、高入射X線流束において入射X線光子ビームの流束の増加に対応して増幅ゲイン係数が低下することを特徴とする非線形増幅手段、を有するガスアバランシェX線検出器と、
    増幅ゲイン調節手段であって、
    検者の肥満度に応じて最適化されるように、実施する放射線検査において入射X線光子ビームを供給するX線源の放射パラメータにしたがい前記非線形増幅手段の前記非線形増幅ゲインを変更するように構成された増幅ゲイン調節手段と、
    を備え、
    前記調節手段は、
    被検者による高X線減衰に対応する画像の低強度部分が高く増幅され、被検者による低X線減衰に対応する画像の高強度部分がより低く増幅されるように、前記非線形増幅手段の増幅ゲインの非線形性を最適化する、
    X線検出装置。
  2. 前記X線検出器はガスアバランシェチャンバを備えており、
    該ガスアバランシェチャンバは、
    前記入射X線光子ビームの入口窓を有するとともに、イオン化プロセスによって入射X線光子を電子−イオン対へと変換するのに適するガスを収容するガスチャンバと、
    前記ガスチャンバ内に配置され複数の電極を備えた電極構造体であって、電界が前記電極間に印加された場合に、電子が前記電極の中の1つの方向にドリフトし、ガスアバランシェプロセスが前記電極の近傍で活性化されることにより電子の個数が増幅するドリフト領域が形成されるように、前記複数の電極は互いに配置される電極構造体と、
    を有し、
    前記増幅ゲイン調節手段は、前記増幅ゲインを変更するために、前記電極間に印加された前記電界を調節するように構成されている、請求項に記載の装置。
  3. 前記電極構造体は、
    2つの平坦カソード電極の間に配置された複数の細長アノード要素を具備する第1のアノード電極を有し、
    前記アノード電極とカソード電極とは互いに実質的に平行に配置され、
    前記カソード電極の少なくとも一方が、イオンにより誘起される電荷信号を検出するための複数の細長カソード要素を備え、
    各カソード要素が、前記電荷信号を処理するための信号処理電子機器を備えている、請求項に記載の装置。
  4. X線光子ビームを放射するためのX線源と、
    撮像物体を透過させて伝播するために前記X線光子ビームを平坦ビームへと形成するためのコリメータと、
    前記物体を透過して伝播されたX線光子を検出するための、請求項1〜のいずれか一項に記載のX線検出装置と、
    を備える、放射線撮像装置。
  5. 放射線撮影においてイオン化X線またはガンマ線の検出および位置特定を行うためのX線検出装置の動作方法であって、
    実施される放射線検査に対応するX線放射パラメータにしたがって、ガスアバランシェX線検出器の方向にX線ビームを放射するようにX線源を操作するステップと、
    前記装置が、前記X線検出器における入射X線光子を電荷へと変換するステップと、
    前記装置が、非線形増幅ゲイン係数で前記X線検出器内において前記電荷を増幅するテップであって、その非線形増幅係数は、高入射X線流束での前記入射X線光子ビームの流束の増加に応答して増幅ゲイン係数が低下することを特徴とする、ステップと、
    前記装置が、被検者の肥満度に応じて最適化されるように前記所定のX線放射パラメータにしたがって前記非線形増幅ゲインを調節するステップと、
    を含み、
    前記非線形増幅ゲインは、入射X線光子ビームの流束が増加するにつれて、前記検出器の出力信号の増大率が低下することを特徴とし、
    さらに、
    前記X線検出器の出力応答信号が、最大入射X線流束領域において飽和レベルに向かって漸進的に遅延化する傾向となるように、非線形増幅手段の増幅ゲインを前記装置が調節するステップを含む、
    方法。
  6. 前記X線検出器がガスアバランシェチャンバを備え、
    前記ガスアバランシェチャンバは、
    前記入射X線光子ビームの入口窓を有していて、イオン化プロセスにより入射X線光子を電子−イオンの対に変換するのに適するガスを収容するガスチャンバと、
    前記ガスチャンバ内に配置され複数の電極を備える電極構造体とを有し、
    前記方法は、
    ドリフト領域を形成するように前記電極間に電界を前記装置が印加するステップであって、該ドリフト領域では、電子が前記電極の中の1つの方向にドリフトし、前記電極の近傍でガスアバランシェプロセスを活性化することにより電子の個数を増幅させる、ステップと、
    実施される放射線検査にしたがって前記増幅ゲインを変更するために、前記電極間に印加される前記電界を前記装置が調節するステップと、を含む、請求項に記載の方法。
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