JP6276775B2 - 着色を改善するためのイソヘキシド生成物の水素化 - Google Patents

着色を改善するためのイソヘキシド生成物の水素化 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、一般に、糖アルコールの内部脱水生成物の製造方法、およびこのような物質を1種類以上含む組成物に関する。本発明はまた、着色(color)が低減されていると評することができるこれらの物質を含む組成物、およびこのような着色低減組成物の製造方法にも関する。
背景技術
例えば、ソルビトール、マンニトール、イジトールおよびガラクチトールなどの、六炭糖に由来する糖アルコール(他にヘキシトールとして知られている)が長い間知られてきた。特に近年、幾つかの商業的に重要な用途における石油系物質を代替するこのような物質の内部脱水生成物の使用可能性に大きな関心が示されてきた。対応するヘキシトールの元の内部構造から2個の水分子を酸触媒により除去することにより製造される、イソソルビド、イソマンニドおよびイソイジドなどのジアンヒドロヘキシトールは、例えば、テレフタル酸などの石油系モノマーの代わりに使用されるかまたは使用することが提案されてきたが、特にイソソルビドの場合、その他の用途が相当数、開発されてきたか、開発されているか、または開発されると予想されている。
しかし、米国特許第7,122,661号および米国特許第8,008,477号に関連するように、これらの組成物は、通常、立体異性体であるイソソルビド、イソマンニドおよびイソイジドのそれぞれ、ならびに、ソルビタン、マンニタンおよびイジタンなどのより脱水されていない物質、種々の酸化生成物または分解生成物、オリゴマー副生成物およびポリマー副生成物、ならびに他の様々な「性質が不明確で着色度が高い種」(例えば、米国特許第8,008,477号、第2欄、35行目を参照されたい)を含有するため、従来は一般に、これらの用途の大部分では脱水工程から直接得られる組成物に精製処理を施す必要があった。
前述の米国特許第7,122.661号および米国特許第8,008,477号に要約されているように、以前、様々な理由から、より高純度で内部脱水生成物を得るための(特に、ジアンヒドロヘキシトール、例えば、とりわけイソソルビドを得るための)方法が幾つか提案された。これらの方法の幾つかは、ジアンヒドロヘキシトールを製造する脱水方法の変更による純度の向上を探究したが、他の方法はジアンヒドロヘキシトール組成物を生成した後に精製を行う形態を含んだ。
例えば、英国特許第613,444号は、水/キシレン媒体中で脱水を行った後、蒸留とアルコール/エーテル混合物からの再結晶とを行うことによるイソソルビド組成物の製造を記載している。
国際公開第00/14081号は、蒸留と低級脂肪族アルコールからの再結晶とを行うこと、または、水素化ホウ素ナトリウムの存在下、不活性雰囲気下での蒸留を単独で行うことを記載している。
米国特許第4,408,061号では、気体のハロゲン化水素脱水触媒または液体のフッ化水素脱水触媒をカルボン酸助触媒と共に使用した後、このようにして得られる粗イソソルビド組成物または粗イソマンニド組成物を蒸留する。
米国特許第4,564,692号は、「イオン交換体および/または活性炭」で予備精製し、続いて、蒸発させて濃縮し、所望のイソヘキシドの結晶種を入れた後、水から結晶化することを簡単に記載している。
従来の酸触媒による脱水方法を変更し、または費用がかかることが多い様々な方法を使用してこのような方法の直接生成物を上記参考文献に記載されているように精製するのではなく、水素の存在下で特定の二元金属触媒によりジアンヒドロヘキシトールを生成することも提案されてきた。例えば、欧州特許第380,402号は、加圧下、銅と貴金属または金との組み合わせをベースにする特定の触媒の存在下で糖アルコールを水素と反応させることによる、ジアンヒドロヘキシトールの合成を記載している。
しかし、米国特許第6,013,812号では、これらの触媒はかなり急速に活性を失う傾向があったことが観察され、この特許は、脱水工程中に酸に対して安定なRu、Rh、Pdおよび/またはPtをベースにする水素化触媒と水素とを使用する、酸触媒による従来の脱水の改善を提案している。脱水生成物は、「1重量%未満のポリマー」を含有すると記載されている(第2欄、28行目)。
米国特許第7,122,661号は、純度が99.5%以上で、着色と貯蔵時の色安定性が改善されたイソヘキシド組成物を得る方法を記載しており、この方法は、イオン交換工程の後、脱色処理工程を使用することにより、比較的費用がかかり低収率である溶媒媒体からの結晶化工程を必ずしも必要としない。より詳細には、蒸留されたイソヘキシド組成物を、アニオン性の樹脂とカチオン性の樹脂との混床であっても、またはカチオン性の樹脂とアニオン性の樹脂との連続であってもよい少なくとも1つのイオン交換手段を用いて処理した後、少なくとも1つの「脱色手段」を用いて処理すると記載されている。脱色手段は、顆粒状の活性炭であってもまたは粉末状の活性炭であってもよい。特定の実施形態では、イオン交換処理工程の前に脱色手段を用いた処理をさらに行うことが検討されている。上記の方法により安定性が改善されたイソソルビド組成物が製造されると記載されたが、驚くべきことに、イオン交換処理の後、脱色手段で処理を行う同工程を逆の順番で行うと、不安定化作用が生じると記載された。
米国特許第7,122,661号と同じ権利者に譲渡され、米国特許第7,122,661号の発明者の1人を、名前が記載された唯一の発明者とする米国特許第8,008,477号は、色安定性を有するイソソルビド組成物を製造する代替の方法を記載している。米国特許第8,008,477号によれば、イソヘキシド組成物の安定性は必ずしもその純度と相関せず、脱水または蒸留工程中、不活性雰囲気下でおよび/または水素化ホウ素ナトリウムの存在下で製造しても同様にこれらの組成物の安定性は実質的に改善されなかった(第3欄、58〜67行目)。それどころか、周囲温度および中温でのイソヘキシド組成物の貯蔵安定性の改善に有用なのは、特定の安定剤を気体以外の形態で蒸留工程の後に使用すること「だけ」であった(第4欄、1〜14行目)。好適な「安定剤」は、還元剤、酸化防止剤、脱酸素剤、光安定剤、制酸剤、金属不活性化剤およびこのような物質の少なくともいずれか2種類の混合物を含む群から選択される(第4欄、48〜53行目)。特定の実施形態では、蒸留後に、任意選択のさらなる「精製工程」を行うことが教示され、一例として、前述の米国特許第7,122,661号に記載の種類のイオン交換と脱色手段の両方の使用がある。
特開2006/316025号は、以前、イソソルビドの経時試料中での分解(degradation)/分解(decomposition)生成物の生成は、1,4−ソルビタンモノアンヒドロヘキシトール副生成物の自動酸化、およびイソソルビドを製造するためのソルビトールの脱水からの溶媒(水ならびにキシレンおよびトルエンなどの有機溶媒など)を含む不特定の「副反応」に関連するものであったことを示した。特開2006/316025号参考文献は、溶媒の非存在下で温度を徐々に上昇させて粗イソソルビドの蒸留を複数行うこと、および/または、少なくとも1つのこのような無溶媒蒸留の後、イソソルビドを熱処理してイソソルビド生成物の1,4−ソルビタン含有量を低減し、各場合に含まれるイソソルビド生成物を、イオン交換樹脂を用いた処理および炭素吸着により漂白することを規定している。
従って、特開2006/316025号参考文献では、分解および着色は1,4−ソルビタンモノアンヒドロヘキシトール副生成物から生じ得ると認識されているが、後述するように、特開2006/316025号参考文献でも米国特許第8,008,477号でも、本発明者らが見出したものほど分解経路が広範であること、または本発明者らが見出したものほど対応する分解生成物や不安定な中間種の数が多いと認識しているようには見受けられない。驚くにはあたらないが、それに応じて、米国特許第8,008,477号および特開2006/316025号参考文献が取った方法、および提案した改善手段は、不完全であるかまたは非生産的でさえあることを本発明者らは見出した。
発明の概要
以下は、本発明の態様の幾つかを基本的に理解できるようにするために本発明の概要を簡単に示す。この概要は、本発明の広範な概観ではなく、本発明の重要なまたは不可欠な要素を明らかにしようとするものでも、本発明の範囲を詳細に記載しようとするものでもない。この概要の唯一の目的は、本発明の幾つかの概念を、後述の、より詳細な説明の序文として簡略化した形態で示すことである。
これを念頭に置いて、本発明は、一態様では、1種以上のヘキシトールを酸触媒により脱水することと独立して、かつその後に、脱水工程からの生成物の全部または一部の色を改善するために、水素化触媒と水素とを使用することに関する。米国特許第6,013,812号で検討されているように同時に行うのではなく、脱水と独立して水素化を行うことには幾つかの利点があることが当業者には容易に分かるであろう。例えば、異なる触媒や異なる条件を使用することができる、触媒および水素の要件に関して全体的な生産性を改善することができる、高品質用途のために生成物の特定の部分の「処理」度を大きくすることができる、等がある。
一実施形態では、水素化は脱水工程からの粗脱水生成物混合物全体に行われる。この「全脱水生成物」の実施形態の一変形形態では、安価な鉱酸が酸触媒による脱水に使用され、全脱水生成物は塩基の添加により中和され、塩を含有する中和した脱水生成物に、第1の圧力での水素化を行う。別の変形形態では、水素化工程の前に中和した脱水生成物からイオン種を除去するために中和した脱水生成物を処理し、第2の比較的低い圧力で水素化を実行する。さらに別の変形形態では、全脱水生成物に最初に中和工程を必要とすることなく、水素化およびその後の精製を行うことができるように、酸触媒が選択される。
別の実施形態では、脱水工程からの粗脱水生成物混合物を、例えば、蒸留またはクロマトグラフィーにより、所与の所望の生成物の純度がより高いかまたは濃度がより高い1つ以上の部分(parts or portions)が分離されるように処理することができ、これらの部分の一部または全部を水素化することができる。一変形形態では、さもなければ実際のどのような商業的用途にも許容されない着色を有することになるより純度の低い部分を水素化し、これに関して少なくとも特定の用途に許容可能となるように着色が十分に改善された物質が得られるようにすることもできる。従って、例えば、粗イソソルビド生成物混合物の蒸留からの塔頂(overhead)留出物を水素化して低着色のイソソルビド生成物を得ることができると共に、蒸留残渣(bottoms)も同様に水素化して市場性のあるイソソルビド蒸留残渣生成物を得ることができる。
米国特許第7,439,352号による、ソルビトールからイソソルビドを製造する方法の概略図である。 本発明の特定の実施形態により、粗脱水生成物混合物全体に対して行われる水素化工程を含むように変更された図1の方法の概略図である。 本発明の特定の実施形態により、粗脱水生成物混合物の蒸留後に蒸留塔頂留出物と蒸留残渣の一方または両方に対して行われる水素化工程を含むように変更された図1の方法の概略図である。 粗脱水生成物の液体クロマトグラフィー/質量分析、ガスクロマトグラフィー/質量分析、およびイオンクロマトグラフィーにより得られる情報に基づいた、ソルビトールの硫酸触媒による脱水に関して提案された脱水および分解反応経路を示す図である。 イソソルビドが自動酸化してフルフラールおよびギ酸を生成することに関して提案された経路を示す図である。
前述の第1の態様では、本発明は、1種以上のヘキシトールを酸触媒により脱水することと独立して、その後に、水素化触媒と水素とを使用して脱水工程からの生成物の全部または一部の着色を改善することに関する。
米国特許第8,008,477号は、イソヘキシド組成物の色安定性はその純度に「必ずしも」関連しないことを示しており、米国特許第8,008,477号は幾つかの本質的に異なる種類の「安定剤」について検討しているが、この参考文献には着色の原因物質および機構に関する記述はほとんどない。また、着色の原因物質および機構を推論し得るような、本質的に異なる安定剤の種類に関する例またはそれらの中からの例は多くはなく−水素化ホウ素ナトリウム(「還元剤」で記載されている)、モルホリン(「酸化防止剤」で記載されている)、BHT(「酸化防止剤」で記載されている)、ビタミンC(「酸化防止剤」で記載されている)、NaOH(「制酸剤」で記載されている)、NaBO(「制酸剤」で記載されている)およびNaHPO(「制酸剤」で記載されている)が、「安定」と見なされる組成物を提供する例示の添加剤の全てであり、前記組成物は、組成物全体の乾燥重量に対する乾燥重量ベースで表した場合、ギ酸含有量が5ppm未満、且つモノアンヒドロヘキソースの全含有量が50ppm未満である。特開2006/316025号参考文献は、前述のように、貯蔵時の着色が1,4−ソルビタンモノアンヒドロヘキシトール副生成物の存在に関連すると仮定しているが、本発明者らは、実際、従来の100%溶融最終生成物中または従来の85重量%溶液生成物中の着色に直接または間接的に関連する、粗イソソルビド生成物混合物中の他の幾つかの物質(1,4−ソルビタン以外)を確認した。
酸触媒による脱水によるソルビトールからのイソソルビドの製造に関して、これらの物質としては、有機塩および無機塩、酸(例えば、ギ酸およびレブリン酸)、酸エステル(例えば、硫酸触媒による脱水工程からの硫酸エステル、リン酸触媒による脱水からのリン酸エステル、および一般に所与の酸素酸触媒による脱水工程からの酸エステル)およびそれらの共役塩基、フラン系化合物(furanics)(例えば、2−アセチルフラン、5−メチルフルフラールおよび炭素数5の様々なフラン系化合物)、例えば、粗イソソルビド生成物中の様々なエーテル官能化不純物の酸触媒による縮合により生じるオリゴマー物質およびポリマー物質を挙げることができる。
より詳細には、拘泥されるものでも、また何ら本発明を限定するものでもないが、図3は、市販のソルビトール生成物を硫酸触媒により脱水して得られる粗脱水生成物混合物中に存在することが確認されたかまたは考えられている幾つかの物質を示しており、ガスクロマトグラフィー/質量分析により、および明確に同定された硫酸エステルに関しては液体クロマトグラフィー/質量分析により示される所与の分子量を有する化合物の存在の確認に基づいて、ならびに、ソルビトールの脱水に関する以前の経験に基づいて、これらの物質を生成し得る経路を仮定している。
仮定され図示された経路の複雑さを考慮すると当業者には明らかとなるように、図3に関して、粗脱水生成物混合物中に存在する物質が全て同定されたわけではなく、同定や定量の試みもなされておらず、硫酸の使用以外の方法または手段による他のヘキシトール脱水では異なる(しかし、概ね類似の)種が予想される。例えば、同様に、この特性を有する粗脱水生成物混合物の蒸留(または他のさらなる処理)を行うと、さらに他の化合物が、使用する特定の蒸留条件に応じて様々な程度、形成されると予想される。
さらに、イソヘキシド生成物の製造および最終処理を行う全工程中の特定の時点で粗脱水生成物混合物中に存在する物質、および/または、その後、蒸留工程中に、さらなる処理中に、またはさらには貯蔵中の特定の時間後に形成される化合物の一部は許容できない着色を生じる可能性があるが、生成物が経ると予想される貯蔵条件下で一定の時間にわたり特定の最終イソヘキシド生成物中で起こる継続的化学変化により、時間の経過に伴い、最終イソヘキシド生成物中に許容できない着色がそれでもなお生じ得ることが当業者には分かるであろう。
いずれにしても、イソソルビド生成物に着色が生じる原因物質および経路は確かに、それぞれ、特開2006/316025号参考文献、または米国特許第8,008,477号と米国特許第7,122,661号の両方のいずれかにより以前示されたものより広範で、数が多い。
本発明に関して、ソルビタンで説明できるよりも多くのギ酸および他の有機酸が形成され、一度形成されたこれらの酸が、種々の着色した不安定なフラン系化合物種を形成する一連のカスケード脱水反応を触媒することが分かった。何ら本発明を限定するものではないが、これらの少なくとも一部は自動酸化機構により起こるものと仮定され;イソソルビドは、経時的に空気中の酸素に暴露されると分解してフルフラールとギ酸を生成し得るが、その提案された経路を図4に示す。貯蔵中に空気に暴露して経時的に起こる着色は、それにもかかわらず、フラン類が還元される可能性が高いため、このような手段では防止されないことが分かるが、触媒による水素化は製造の時点で着色が改善されている最終イソヘキシド生成物(以下「低着色生成物」)を製造するのに有用となり得ると考えられた。実際、本発明者らは、粗イソヘキシド生成物混合物を水素化して着色を改善した後、例えば、蒸留またはクロマトグラフィーにより、所与の所望の生成物の純度がより高いかまたは濃度がより高い1つ以上の部分を分離するさらなる処理を行うことができることを見出しただけでなく、様々な部分を個々に水素化する前に、それらの部分の、より価値の高い追加の用途が可能になり得る程度までそれらの部分の着色が改善されるようにさらに処理を行うことができることも見出した。例えば、本発明者らは、本発明により、ASTM D1209によるAPHA色数が約0のイソソルビド蒸留蒸留残渣生成物を製造することができた。
ついでながら、本発明者らは最終イソヘキシド生成物、例えば、イソソルビド、イソマンニドまたはイソイジドの着色および/または色安定性を改善するための他の有用な手段も開発したことをここで述べておく。後述する特定の実施形態では、これらの他の解決法を本発明と組み合わせて使用する。例えば、最終イソヘキシド生成物を、使用前に一定の時間、空気の存在下で貯蔵する場合、前述の水素化イソヘキシド生成物または低着色部分は、特定の酸化防止添加剤を含有しないと、着色が強くなり;このように着色が強くなると、目的とする特定の用途に問題となることもあれば、問題にならないこともあり、そのため本発明と酸化防止添加剤との組み合わせを示すことができる。
本発明を使用し得る方法は、おそらく、イソヘキシドの既知の製造方法を参照すると最もよく説明することができる。前述のように、対応する糖アルコール(および/またはモノアンヒドロ糖アルコール)からイソヘキシド/ジアンヒドロヘキシトール/アンヒドロ糖アルコールを製造する方法が幾つか開発または提案されてきた。ソルビトールからのイソソルビドの製造が特に対象となった。上記で参照した特許に記載の方法の他に、本出願人に譲渡された米国特許第6,849,748号;米国特許第7,420,067号;および米国特許第7,439,352号が、ソルビトールからイソソルビドを製造するために開発された方法の例として挙げられ、本発明を説明するのに有用な非限定的内容となる。
ここで図1を参照すると、本来、米国特許第7,439,352号に記載された方法10では、参照番号12で示すようにソルビトールを反応器14に供給する。ソルビトール12をまず加熱して溶融状態にした後、イソソルビドへの脱水を促進する触媒の存在下、反応器14内で脱水し、排水16とイソソルビドを含む脱水生成物混合物18とを得る。次いで、第1の蒸留装置20内で脱水生成物混合物18の第1の蒸留を行い、第1のイソソルビド留出物22と第1の蒸留残渣24とを得る。次いで、第2の蒸留装置26内で第1のイソソルビド留出物22の第2の蒸留を行い、精製イソソルビド生成物28と第2の蒸留残渣30とを得る。
より詳細には、図1の方法10の第1の工程では、当該技術分野で既知の標準的な方法でソルビトールを溶融する。例えば、ソルビトールを、撹拌機、温度プローブおよび真空ラインを備えた三口丸底フラスコに入れることによりソルビトールを溶融することができる。好ましくは、ソルビトールを少なくとも100℃〜200℃に加熱する。ソルビトール粉末の場合、具体例を挙げると、好ましい溶融温度は98℃〜105℃であるが、さらにより好ましい溶融温度は98℃〜100℃である。溶融した後、ソルビトールを撹拌する。
次いで、溶融した出発原料にソルビトールの脱水を促進する触媒を添加する。ソルビトールなどの糖アルコールの脱水を促進するために、通常、例えば、可溶性の酸、酸性イオン交換樹脂、および無機イオン交換物質を含む酸触媒が使用されてきた。使用され得る好ましい可溶性の酸の例として、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、およびp−メタンスルホン酸が挙げられるが、類似の特性を有する他の可溶性の酸も同様に有用であることが当業者には分かるであろう。
使用され得る無機イオン交換物質の例としてはゼオライト粉末があり;特に、ある種のZSM−5アンモニウム型ゼオライト粉末などの酸性ゼオライト粉末を使用することができる。有用であるといわれるゼオライト粉末の例としては、CBV 3024もしくはCBV 5534G(共にZeolyst Internationalから入手可能)、および/またはT-2665もしくはT-4480(共にUnited Catalysis,Inc.から入手可能)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ここでは具体的に列挙しないが、類似の特性を有する他のゼオライト粉末も有用となり得ることが当業者には分かるであろう。
スルホン化ジビニルベンゼン/スチレンコポリマー酸性イオン交換樹脂は、可能な酸性イオン交換樹脂触媒の一例となる。例としては、BioRad Laboratories製のAG 50 W-X12、Rohm & Haas製のAmberlyst 15またはAmberfyst 35、三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical. Corp.)製のRCP21H、およびDowex 50Wx5(Dow Chemical Co.)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。スルホン化ジビニルベンゼン/スチレンコポリマー酸性イオン交換樹脂であるAmberlyst 35は、ソルビトールからイソソルビドを製造するのに特に好ましい樹脂であることが示されている。当業者には、類似の特性を有する使用可能な他の酸性イオン交換樹脂が分かるであろう。
使用される触媒の量は、一般に重量で約0.01当量〜0.15当量であると示されている。好ましい触媒量は重量で0.1当量である。
脱水は、減圧下、高温で反応混合物を撹拌しながら行うことができる。減圧は、圧力0.05Torr〜40Torrの範囲にわたってもよく、好ましい圧力は1Torr〜10Torrである。具体例として、ソルビトールを脱水してイソソルビドを得るのに好ましい圧力は1Torr〜10Torrである。脱水温度は90℃〜140℃であってもよい。特定の実施形態では、脱水温度は98℃〜130℃、とりわけ120℃〜130℃であってもよい。脱水は、このような温度で約2時間にわたり行ってもよい。溶融したソルビトール/触媒混合物の脱水は、1Torr〜10Torrの減圧下で行うことができる。脱水反応は好ましくは、バッチ法または連続法で運転することができる反応器内で行われる。酸触媒が固体酸触媒(例えば、酸性イオン交換樹脂)である実施形態では、反応器は好ましくは、固体酸触媒を添加することができるバスケットを保持または収容することができる。
脱水手順の後、得られた脱水生成物混合物18を精製する。一実施形態では、減圧蒸留を使用する。より具体的な実施形態では、膜式蒸発器、特にワイプ膜式蒸発器(wiped film evaporator)を使用して減圧蒸留を行う。この発明に有用なワイプ膜式蒸発装置の一例は、垂直撹拌式薄膜処理装置である。ワイプ膜式蒸発器を使用する利点としては、粘性溶液の取り扱い、生成物純度の向上、および短い滞留時間が挙げられ、これにより生成物の分解が低減するかまたはなくなる。特にソルビトールからのイソソルビドの製造に関して、ワイプ膜式蒸発器の使用により、蒸留時に約80%の収率が得られ、蒸留中の水分損失は無視できる程度であり(そのため重合が低減する)、残渣からイソソルビドおよびソルビタンがさらに回収されるといわれる。蒸留工程により第1のイソソルビド留出物22が得られる。
第1の蒸留装置20に使用されるポット温度および減圧は様々であってよいが、140℃〜190℃の蒸気温度が好ましい。より好ましい蒸気温度は160℃〜170℃、とりわけ165℃〜170℃である。減圧は0.05Torr〜40Torrであってもよく、好ましくは1Torr〜10Torrである。イソソルビドの減圧蒸留では、1Torr〜10Torrの減圧、180℃のポット温度、および160℃〜170℃の蒸気温度が最も好ましいと記載されている。濾過または活性炭の添加後に、結晶化を行うことなどの代替の精製法も有用であると記載されている。
好ましくは、第2の蒸留装置26内で、例えば、第2のワイプ膜式蒸発器で、第1のイソソルビド留出物22の第2の減圧蒸留を行う。第2のワイプ膜式蒸発器は、第1のワイプ膜式蒸発器と同じ種類であってもまたはそれと異なってもよい。第2の減圧蒸留の条件(例えば、減圧および温度)は、パラメータについて前述している第1の減圧蒸留の条件と同じであってもまたはそれと異なってもよい。2つの膜式蒸発器の使用により、有害になり得る有機溶媒を使用することなくイソソルビドを製造および精製することが可能となる。
米国特許第7,439,352号に記載の代替の実施形態では、第1のイソソルビド留出物22の溶融結晶化を行い、溶融結晶化では、第1のイソソルビド留出物22を溶融する (イソソルビドの融点は約65℃である) まで加熱した後、結晶化点に達するまで、しかし物質が凝固しない程度、時間をかけて冷却する。実際上、物質を遠心分離できるようにスラリー様の稠度が好ましい。ここで、「スラリー様の稠度」という用語は、液体と幾らかの微粉砕された粒子との混合物である物質を指す。物質が凝固しないようにするため、また不純物と共に所望のイソソルビド生成物が取り除かれないようにするため、比較的高速で比較的短時間、遠心分離を行う。例えば、3000〜4000rpmで5分間遠心分離を行うことができるが、当業者には、遠心分離時間が理想的には精製される物質の量に応じて変わることが分かるであろう。いずれの場合も、得られたイソソルビドは純度が少なくとも98%であり、ほとんどの場合、純度が99%超を示す(「スラリー」の固体性に応じて)。
あるいは、米国特許第7,439,352号はまた、第1のイソソルビド留出物22の溶媒再結晶を行い得ることも検討している。有用であると記載された溶媒としては、アセトン、酢酸エチル、ならびにエタノールおよびメタノールなどの低分子量アルコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
米国特許第7,439,352号に記載のさらに別の実施形態では、第1のイソソルビド留出物22のさらなる精製は、第1の留出物22を溶媒洗浄した後、濾過することを含み得る。好ましくは、溶媒は、例えば、温度0℃〜23℃の冷溶媒である。記載された溶媒は、アセトン、酢酸エチル、ならびにエタノールおよびメタノールなどの低分子量アルコールを含む。濾過は、当該技術分野で公知の手段で行われると記載された。
図2Aに概略的に示されている本発明による方法の一実施形態32では、米国特許第7,439,352号に記載の前述の実施形態のいずれかによる方法を変更して、第1の蒸留装置20の前に、粗脱水生成物混合物18に対して行う水素化工程34を追加で含むようにする。水素化工程34では、水素化触媒の存在下で混合物18の水素化を行うために水素36(または、より一般には水素源)を供給する。
図2Bに概略的に示す代替のスキーム38では、粗脱水生成物混合物18全体を水素化するのではなく、米国特許第7,439,352号と同様に第1の蒸留装置20に送り、代わりに第1の蒸留装置20と第2の蒸留装置26のどちらかまたは両方からの留分を水素化する。
一実施形態では、水素化工程40で、精製イソソルビド生成物28を水素化触媒の存在下、水素42で水素化し、着色が改善された精製イソソルビド生成物28”を得る。
別の実施形態では、工程44で、第1の蒸留残渣24を水素化触媒の存在下、水素46で水素化し、低着色の改変された第1の蒸留残渣24”を得る。
さらに別の実施形態では、工程48で、第2のイソソルビド蒸留残渣30を水素化触媒の存在下、水素化を行うのに有効な条件下で、供給される水素50で水素化する。低着色の改変された第2の蒸留残渣30”が得られる。
さらに別の選択肢では、第1の蒸留塔底液24と第2の蒸留塔底液30の両方を一緒に水素化し、低着色の改変された混合蒸留残渣生成物(30’’’)を得ることができる。
さらに別の変形形態では、第1の蒸留残渣24、前記第2の蒸留残渣30および精製イソソルビド生成物28は全て、互いに独立して、これらのいずれか2つを合わせて水素化し且つ第3のものを独立して水素化することにより、またはこれらを全て一緒に合わせて水素化することにより水素化することができる。
所与の任意の物質に関する着色の十分な改善とは、明らかに、異なる購入者および使用者の着色に関する要件、改善された物質が置かれる最終用途、ならびに、物質を製造する異なる方法および条件により異なる物質の最初の品質に応じて変わり得る。しかし、一般に、少なくとも一部、本発明により(本出願人に譲渡され、同時出願されている出願に記載の本発明の一方または両方と必要に応じて組み合わせて)製造された最終100%溶融イソヘキシド生成物は、ASTM D1209に従って測定した場合、100以下、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、とりわけ10以下のAPHA色を示すことが予想される。従来の85%溶液生成物の形態では、最終イソヘキシド生成物は好ましくは100以下、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、とりわけ10以下のAPHA色を示す。
幾つかの場合、その生成物および考えられる最終用途の状況に適用可能な着色および貯蔵時色安定性の要件を十分に満たすイソヘキシド生成物を、水素化を単独で用いて実現することができるが、他の場合、後述の追加の手段のどちらかまたは両方を水素化の使用と組み合わせて、所望の着色および貯蔵時色安定性の要件を達成することができる。いずれにしても、当業者は、所与の任意のイソヘキシド生成物および最終用途に必要な着色の低減および通常直面する貯蔵条件下で必要な貯蔵時色安定性を最も経済的且つ効率的に達成するのに必要な溶液または溶液の組み合わせを十分決定することができると考えられる。
従って、特定の実施形態では、「IMPROVED METHOD OF MAKING INTERNAL DEHYDRATION PRODUCTS OF SUGAR ALCOHOLS」の名称で2012年10月31日に出願され、本出願人に譲渡された米国特許出願第61/720,453号に記載のイオン排除、イオン交換またはその両方の使用を含む不純物除去系を、好ましくは本発明による水素化工程の上流で使用することができる。好ましくはこのような不純物除去系は、少なくとも粗脱水生成物混合物18からのイオン種を実質的に全て、より好ましくは、貯蔵時に最終イソヘキシド生成物中に着色を生じる傾向がある前述の種またはこのような種の前駆体を実質的に全て除去する。このような状況における水素化の需要は、着色種またはこのような種の前駆体についての水素化の補足的役割または洗練させるための(polishing)役割と一致して、かなり低下すると予想される。
他の実施形態では、「ADDITIVES FOR IMPROVED ISOHEXIDE PRODUCTS」の名称で2012年10月31日に出願され、本出願人に譲渡された米国特許出願第61/720,466号に記載の1種以上の酸化防止添加剤を粗脱水生成物混合物(または水素化された粗脱水生成物混合物)に添加した後、それをさらに処理して、粗脱水生成物混合物18と比較して所望のイソソルビド物質の濃度が高い、改善された貯蔵安定性を有する最終生成物が最終的に得られるようにするか、または低着色で貯蔵安定性が改善された部分 (例えば、蒸留残渣留分)が得られるようにすることができる。イソソルビドの色を安定化するためにその中に含まれる好ましい酸化防止剤は、1個以上のメトキシ基を含有し、アルキル基以外の他の官能基を含有しないヒンダードフェノールであった。従来の100%溶融および85%溶液イソソルビド生成物の色を安定化させるためのこのような好ましい酸化防止剤の例としては、ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール(またはDTMP、CAS 128−37−0)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA、2−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソールと3−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソールとの混合物、CAS 25013−16−5)、2,6−ジメトキシ−4−メチルフェノール(DMMP、CAS 6638−05−7) および2,6−ジメトキシフェノール(DMP、CAS 91−10−1)が挙げられる。これらのうち、BHAおよびDMMPが最も好ましい。
ここで特に水素化工程に戻ると、図3に示す特性を有するフラン系化合物種を効果的に低減する任意の水素化触媒および任意の諸処理条件を使用することができるが、一般的に、比較的高い水素圧力(例えば、6.9〜13.8MPa、ゲージ圧(1000〜2000psig))が好ましく、不均一系水素化触媒が好ましい。下記の実施例では担持された白金触媒、パラジウム触媒およびルテニウム触媒ならびに特定の条件を使用するが、当業者には他の種々の水素化触媒およびそれらの使用に適切な条件が分かるであろう。
以下の実施例から明らかなように、特定の工程段階の物質に適用される場合、水素化を行う水素圧力が比較的高いときと比較的低いときでは異なる結果が得られたが、それは、特定の実施形態では、比較的低い水素圧力(例えば、6.9MPa、ゲージ圧(1000psig)未満、且つ好ましくは4.1MPa、ゲージ圧(600psig)以下)で十分となり得、他の実施形態では比較的高い水素圧力を示し得るように特定の方法で処理された。従って、酸触媒による脱水に安価な鉱酸が使用され、全脱水生成物が塩基の添加により中和される、粗脱水生成物混合物全体に対して水素化を行う特定の実施形態では、水素化は好ましくはより高圧の水素条件で行われる。水素化工程の前にまず、中和した脱水生成物からイオン種を除去するために、中和した脱水生成物を処理した場合、とりわけ、(最終イソヘキシド生成物を得るために)さらなる処理を適度な温度条件で行う場合、より低圧の水素で水素化を行うことができる。いずれにしても、以下の実施例を考慮すると、当業者は、特定の着色低減を達成するためにどのような水素化条件が必要であるかを必要以上に実験を行うことなく決定することができるであろう。
以下の実施例で本発明をさらに説明する。
実施例1
一度蒸留したイソソルビド生成物(102.72g、ASTM D1209に従って測定したAPHA色が106)、市販の5%ルテニウム炭素、水素化触媒(3.05g)、および脱イオン水500mLを1Lのステンレス鋼製オートクレーブ反応器に添加した。水素で3.5MPa(500psi)に加圧した後、通気することにより容器を3回パージした。次いで、容器を再度、水素で3.5MPa(500psi)に加圧し、120℃に加熱し、4時間撹拌した。反応器を冷却し、通気した後、#5 Whatman濾紙で溶液を濾過することにより触媒を除去した。次いで、ロータリーエバポレータで水を留去し、残存する固体を40℃の真空乾燥機で乾燥した。生成物は白色結晶性固体であり、APHA色は51に低減していた。極微量の炭素担持触媒が試料中に残存した。
このイソソルビド試料を70℃で24時間加熱した。加熱後、試料を固形分25%に希釈し、APHA色を測定した。次いで、測定した実際の溶液濃度に基づきAPHA色を固形分100%に正規化した。結果を次の表1に記載する。
Figure 0006276775

実施例2
一度蒸留したイソソルビド(120.27g、APHA106)、市販の5%ルテニウム炭素(3.51g)水素化触媒、および脱イオン水600mLを1Lのステンレス鋼製オートクレーブ反応器に添加した。水素で3.5MPa(500psi)に加圧した後、通気することにより容器を3回パージした。次いで、容器を再度、水素で3.5MPa(500psi)に加圧した後、120℃に加熱し、4時間撹拌した。反応器を冷却し、通気した後、0.2μm使い捨てフィルタで溶液を濾過することにより触媒を除去した。次いで、ロータリーエバポレータで水を留去し、残部を40℃の真空乾燥機で乾燥した。生成物はAPHA色が51の白色結晶性固体であった。試料中に明らかな触媒は残存しなかった。
このイソソルビド試料を70℃で24時間加熱した。加熱後、試料を固形分25%に希釈し、再度APHA色を測定した。次いで、測定した実際の溶液濃度に基づきAPHA色を固形分100%に正規化した。3回再結晶した物質から製造したイソソルビド試料を70℃で加熱し、比較のため、同じ間隔でAPHA測定を行った。結果を表2に記載する。
Figure 0006276775

実施例3
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に1回蒸留したイソソルビド100g、水200mLおよび市販の10%Pd/C水素化触媒5gを仕込んだ。次いで、容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が1.4MPa(200psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで4時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去した(dewatered)。結晶性生成物は、試験の結果、純度96.1%のイソソルビドであり、APHA値が116であると測定された。
実施例4
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に粗イソソルビド(pH9)100g、水200mLおよび市販の10%Pd/C水素化触媒5gを仕込んだ。次いで、容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が1.4MPA(200psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで6時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去し、温度180〜190℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留した(short path,pot-distilled)。無色の結晶性物質約20g(35%)を回収し、これは分析すると純度97.5%のイソソルビドであり、APHA値が39であると測定された。蒸留温度を195〜205℃に上昇させると、イソソルビドがさらに蒸留されたが、回収した留出物は常に非常に濃い黄色を呈した。
実施例5
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に粗イソソルビド(pH9)100g、水200mLおよび市販の10%Pd/C水素化触媒10gを仕込んだ。Parr反応器の容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が1.4MPa(200psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで4時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去し、温度180〜190℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留した。無色の結晶性固体約18gを回収し、これは分析すると純度95.8%であり、APHA値が46であると測定された。蒸留温度を195〜205℃に上昇させると、イソソルビドがさらに蒸留されたが、回収した留出物は常に非常に濃い黄色を呈した。
実施例6
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に粗イソソルビド(pH9)100g、水200mLおよび市販の0.5%Pd/C水素化触媒5gを仕込んだ。容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が3.5MPa(500psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで4時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去し、温度180〜190℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留した。無色の結晶性固体約22g(39%)を回収し、これは分析すると純度95.9%のイソソルビドであり、APHA値が66であると測定された。蒸留温度を195〜205℃に上昇させると、イソソルビドがさらに回収されたが、回収した留出物は常に非常に濃い黄色を呈した。
実施例7
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に中和しなかった(pH約1の)粗イソソルビド100g、水200mLおよび市販の5%Pt/C水素化触媒5gを仕込んだ。次いで、容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が3.5MPa(500psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで4時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去した。得られた粘性混合物は淡い青味を帯び、APHA値が67であると判明した。温度180〜190℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留すると、無色の結晶性固体約17g(30%)が得られ、これは分析すると純度97.5%のイソソルビドであり、APHA値が50であると測定された。蒸留温度を195〜205℃に上昇させると、イソソルビドがさらに回収されたが、以前の実施例と同様に、回収した留出物は常に非常に濃い黄色を呈した。
実施例8
1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に、中和しなかった(pH約1の)粗イソソルビド100g、水200mLおよび10%Pd/C触媒10gを仕込んだ。次いで、容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が3.5MPa(500psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで2時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通した後、強酸カチオン交換樹脂と強塩基アニオン交換樹脂を充填したタンデム型150ccカラムに通液した。水分を除去した後、得られたマトリックスは非常に濃い黄色を示した。温度155〜165℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留すると、無色の結晶性固体約30g(71%)が得られ、これは分析すると純度98.4%であり、APHA値が33であると測定された。油浴温度を190〜195℃に上昇させると、物質がさらに得られたが、以前の実施例とは対照的に、回収した留出物は高純度で無色のままであった(APHA値30未満)。
実施例9
中和した粗イソソルビド100gを、同じ強酸カチオン交換樹脂と強塩基アニオン交換樹脂を充填したタンデム型150ccカラムに通液した。次いで得られた黄味がかったマトリックスの水分を除去すると、イオン交換された粘性の粗イソソルビド混合物が得られた。1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器にこの物質100g、水200mLおよび10%Pd/C水素化触媒10gを仕込んだ。次いで、容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が3.5MPa(500psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで2時間、機械撹拌した。この時間後、不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通した後、再度、強酸カチオン交換樹脂と強塩基アニオン交換樹脂を充填したタンデム型150ccカラムに通液した。水分を除去した後、得られたマトリックスは非常に濃い黄色を示した。温度155〜165℃の油浴中、1torr未満でショートパスポット蒸留すると、無色の結晶性固体約33g(59%)が得られ、これは分析すると純度97.5%のイソソルビドであり、APHA値が36であると測定された。次いで、油浴温度を190〜195℃に上昇させたが、回収した留出物は高純度で無色であった(APHA値30未満)。
実施例10
中和した粗イソソルビド100gを、無水エタノール200mlに添加し、1時間撹拌した。この時間後、多量の固体物質が観察され、それを混合物から減圧濾過により除去した。残留する暗色のマトリックスを濃縮し、温度を165〜175℃に維持した油浴中で、1torr未満でショートパス蒸留すると、黄色味を帯びた結晶性固体約28g(50%)が得られ、これは分析すると純度97.7%のイソソルビドであり、APHA値が129であると測定された。
比較のため、中和した粗イソソルビド100gを、無水エタノール200mlに添加し、1時間撹拌した。この時間後、多量の固体物質が観察され、それを混合物から減圧濾過により除去した。次いで、この場合、暗褐色の溶液を1Lのステンレス鋼製Parr反応器の容器に、市販の10%Pd/C水素化触媒10gと共に仕込んだ。容器を床置き型反応器に固定し、3.5MPa(500psi)の水素で3回連続的にパージした後、水素が3.5MPa(500psi)になるまで加圧した。混合物を100℃に加熱すると共に、1100rpmで4時間、機械撹拌した。この時間後、淡黄色の不均質なマトリックスを0.22um Milliporeフィルタを通し、水分を除去し、温度を155〜165℃に維持した油浴中で、1torr未満でショートパスポット蒸留した。無色の結晶性物質約31g(55%)を回収し、これは分析すると純度98.9%のイソソルビドであり、APHA値が13であると測定された。イソソルビドをさらに蒸留するために、油浴温度を190〜195℃に上昇させた。回収した追加の留出物は高純度で無色であった(APHA値30未満)。蒸留残渣は非常に濃い黄色を呈した。
実施例11
中和した粗イソソルビド(pH8.5およびAPHA色が5000超)156gを水156gに溶解した。完全に溶解した後、均質な混合物を1Lのステンレス鋼製Parr容器に添加した。10%Pd/C触媒15gを秤量して容器に添加した後、それを床置き型反応器に固定した。6.9MPa(1000psi)の水素で3回連続的にパージを行い、容器上部空間内に残存する空気の大部分が確実に除去されるようにした。次いで、容器を水素で9.0MPa(1300psi)に加圧し、1100rpmで機械撹拌を開始し、加熱ジャケットを作動させて反応器を100℃に加熱した。この温度に達した後、反応を4時間進行させた。この時間後、反応混合物を室温に冷却し、0.22μmフィルタを使用して余分な触媒を除去した。次いで、水が約95%留去されるまで、無色透明の溶液を高真空のロータリーエバポレータで濃縮した。混合物を定量分析すると、イソソルビドは生成しなかった(以前と同様に、混合物の約41%)ことが判明した。高圧水素化した粗イソソルビドは、トリプリケートで行ったAPHA分析で呈した色が0であった。次いで、この物質約50gを減圧下でショートパスポット蒸留装置を使用して蒸留し(浴温190℃、圧力5torr未満)、精製イソソルビドを得、これは分析すると純度96%であり、APHA色が10であった。
実施例12
タンデム型の強酸カチオン交換カラムと強塩基アニオン交換カラムに予め通液した粗イソソルビド(APHA=1791)150gを水150gに溶解した。完全に溶解した後、均質な混合物を1Lのステンレス鋼製Parr容器に添加した。10%Pd/C触媒15gを秤量して容器に添加した後、それを床置き型反応器に固定した。6.9MPa(1000psi)の水素で3回連続的にパージを行い、容器上部空間内に残存する空気の大部分が確実に除去されるようにした。次いで、容器を水素で9.0MPa(1300psi)に加圧し、1100rpmで機械撹拌を開始し、加熱ジャケットを作動させて反応器を100℃に加熱した。この温度に達した後、反応を4時間進行させた。この時間後、反応混合物を室温に冷却し、残留する触媒を0.22μmフィルタで除去した。次いで、水が約95%留去されるまで、無色透明の溶液を高真空のロータリーエバポレータで濃縮した。混合物を定量分析すると、イソソルビドは分解しなかったことが判明した。イオン交換し水素化した粗混合物のAPHA分析をトリプリケートで行うと色が0であることが確認された。次いで、この物質約50gを、減圧下でショートパスポット蒸留装置を使用して蒸留し(浴温190℃、圧力5torr未満)、純度99%のイソソルビドを得、そのAPHA色は1未満であった。
実施例13
中和し、イオン交換した(強酸カチオン交換し、次いで強塩基アニオン交換した)粗イソソルビド生成物混合物の薄膜蒸留からの淡褐色粘性イソソルビド蒸留残渣約150gを水150gに溶解した。完全に溶解した後、均質な混合物を1Lのステンレス鋼製Parr容器に添加した。次いで、市販の10%Pd/C水素化触媒約15gを添加した。6.9MPa(1000psi)の水素で3回連続的にパージした後、Parr反応器を水素で9.0MPa(1300psi)に加圧し、機械撹拌を開始し、加熱ジャケットを作動させて反応温度100℃に加熱した。4時間後、前述の実施例のように、反応器内容物を室温に冷却し、濾過により触媒を除去した。濾液を観察すると無色であり、ロータリーエバポレータを使用して濃縮した後、粘性の水素化蒸留残渣生成物のAPHA色は0であると測定された(トリプリケートで)。イソソルビド蒸留残渣(未希釈)の出発APHA色は1200であった。
実施例14
中和した粗イソソルビド生成物混合物のショートパスポット蒸留からのイソソルビド蒸留残渣(実施例13とは対照的に、イオン交換されず、従って中和により生成した塩を含有した)約150gを水150gに溶解した。完全に溶解した後、均質な混合物を1Lのステンレス鋼製Parr容器に添加した。次いで、市販の10%Pd/C水素化触媒15gを添加した。6.9MPa(1000psi)の水素で3回連続的にパージした後、Parr反応器を水素で9.0MPa(1300psi)に加圧し、機械撹拌を開始し、加熱ジャケットを作動させて反応温度100℃に加熱した。4時間後、前述の実施例のように、反応器内容物を室温に冷却し、濾過により触媒を除去した。濾液を観察すると無色であり、ロータリーエバポレータを使用して濃縮した後、粘性の水素化蒸留残渣生成物のAPHA色は0であると測定された(トリプリケートで)。塩を含有するこれらのイソソルビド蒸留残渣(未希釈)の出発APHA色は、実施例13のイオン交換したイソソルビド蒸留残渣と対照的に、5000より大きかった。

Claims (11)

  1. 1種以上のイソヘキシドの製造方法であって:
    1種以上のイソヘキシドを含む粗脱水生成物混合物を形成するために、1種以上のヘキシトールを酸触媒の存在下で脱水する工程;
    前記粗脱水生成物混合物中の前記イソヘキシドの少なくとも1種の純度がより高いかまたは濃度がより高い1つ以上の画分と、純度または濃度がより低い1つ以上の画分とを分離するために、前記粗脱水生成物混合物をさらに処理する工程と;
    水素化触媒の存在下、水素化を行うのに有効な条件下で水素源と反応させることにより、以下の、
    a)前記粗脱水生成物混合物;
    b)前記粗脱水生成物混合物に対して中和工程を実施した後の、中和された粗脱水生成物混合物;
    c)前記粗脱水生成物混合物に対して中和工程を実施した後、さらに前記中和した粗脱水生成物混合物に対して前記中和した粗脱水生成物混合物からイオン種を除去するための工程を実行した後の前記生成物混合物;
    d)純度がより高いかまたは濃度がより高い画分;および
    e)純度または濃度がより低い画分;
    の少なくとも1つを、水素化する工程と、
    を含み、前記水素化する工程が100℃〜120℃の範囲内で実施される、方法。
  2. 少なくとも6.9MPaの圧力で、水素を用いて、前記粗脱水生成物混合物全体を水素化する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記粗脱水生成物混合物からイオン種を除去するために、前記粗脱水生成物混合物にイオン交換とイオン排除の一方または両方を行って、得られた処理生成物混合物を6.9MPaより低圧で、水素を用いて水素化する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記粗脱水生成物混合物を4.1MPa未満の圧力で水素化する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記さらに処理する工程が蒸留を含み、さらに、前記蒸留からの蒸留残渣生成物が水素化される、請求項1に記載の方法。
  6. イソソルビドの製造方法であって、
    粗イソソルビド生成物混合物を形成するために、ソルビトールを酸触媒の存在下で脱水する工程と;
    水素化触媒の存在下、少なくとも6.9MPaの水素圧力での水素との反応により、前記粗イソソルビド生成物混合物を水素化する工程と;
    前記水素化された粗イソソルビド生成混合物から、イソソルビド富化生成物を得る工程と;
    を含み、前記水素化する工程が100℃〜120℃の範囲内で実施される、方法。
  7. 前記イソソルビド富化生成物を得る工程が、薄膜蒸留またはショートパス蒸留を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記水素化された粗イソソルビド生成物混合物の残部または残部の一部を、同一または異なる水素化触媒の存在下で水素と反応させることにより水素化する工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  9. イソソルビドの製造方法であって、
    粗イソソルビド生成物混合物を形成するために、ソルビトールを酸触媒の存在下で脱水する工程と;
    前記粗イソソルビド生成物混合物を1種以上のイオン交換樹脂と接触させることにより、イオン排除手段により、またはイオン交換手段とイオン排除手段との組み合わせにより、前記粗イソソルビド生成物混合物からイオン種を除去する工程と;
    前記イオン種が除去された粗イソソルビド生成物混合物を、水素化触媒の存在下で水素と反応させることにより水素化する工程と;
    前記水素化された粗イソソルビド生成物混合物からイソソルビド富化生成物を得る工程と;
    を含み、前記水素化する工程が100℃〜120℃の範囲内で実施される、方法。
  10. 前記水素化反応における水素圧力が13.8MPaを超えない、請求項9に記載の方法。
  11. 前記脱水する工程が120℃〜130℃の範囲内で実施される、請求項1、6または9に記載の方法。
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