JP6276402B2 - オーディオ・レンダリングのためのベース管理 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本願は2013年6月18日に出願された米国仮出願第61/836,519号からの優先権を主張する。同出願の内容はここに参照によってその全体において組み込まれる。
技術分野
本開示は、オーディオ・データを処理することに関する。特に、本開示は、音再生システムのために低周波数オーディオ・データを処理することに関する。
1927年に映画に音声が導入されて以来、映画サウンドトラックの芸術的な意図を捉えてその内容を再現するために使われる技術は着実に進歩を遂げてきた。1970年代には、ドルビーは、3つのスクリーン・チャネルおよびモノのサラウンド・チャネルとの混合をエンコードおよび配布するコスト効率のよい手段を導入した。ドルビーは1990年代に、離散的な左、中央および右スクリーン・チャネル、左および右のサラウンド・アレイおよび低周波数効果のためのサブウーファー・チャネルを与える5.1チャネル・フォーマットをもって映画館にデジタル・サウンドをもたらした。2010年に導入されたドルビー・サラウンド7.1は、既存の左および右サラウンド・チャネルを四つの「ゾーン」に分割することによって、サラウンド・チャネルの数を増やした。
映画館およびホームシアターのオーディオ再生システムはいずれもますます多用途かつ複雑になりつつある。ホームシアターのオーディオ再生システムはますます多くのスピーカーを含むようになってきている。チャネル数が増し、ラウドスピーカー・レイアウトが平面的な二次元(2D)アレイから高さを含む三次元(3D)アレイに移行するにつれ、再生環境における音の再現はますます複雑なプロセスになりつつある。改善されたオーディオ処理方法が望ましいであろう。
V. Pulkki、Compensating Displacement of Amplitude-Panned Virtual Sources、Audio Engineering Society (AES) International Conference on Virtual, Synthetic and Entertainment Audio
低周波数オーディオ・データを処理するための改善された効率的な方法が提供される。
本開示において記述される主題のいくつかの側面は、オーディオ・オブジェクトをレンダリングするためのツールにおいて実装されることができる。本稿での用法では、用語「オーディオ・オブジェクト」は、オーディオ信号(本稿では「オーディオ・オブジェクト信号」とも称される)および関連するメタデータを指してもよい。関連するメタデータは、いかなる特定の再生環境も参照することなく生成または「オーサリング」されてもよい。関連するメタデータは、オーディオ・オブジェクト位置データ、オーディオ・オブジェクト利得データ、オーディオ・オブジェクト・サイズ・データ、オーディオ・オブジェクト軌跡データなどを含んでいてもよい。本稿での用法では、用語「レンダリング」は、オーディオ・オブジェクトを、特定の再生環境のためのスピーカー・フィード信号に変換するプロセスを指しうる。レンダリング・プロセスは、少なくとも部分的には、前記関連するメタデータに従って、かつ再生環境データに従って実行されてもよい。再生環境データは、再生環境中のスピーカーの数の指示および再生環境内の各スピーカーの位置の指示を含んでいてもよい。再生環境データは低周波数オーディオ信号を再生できる一つまたは複数のスピーカーの指示を含んでいてもよい。
本稿に記載されるいくつかの実装によれば、ベース(bass)抽出プロセスが、受領されたオーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成することに関わってもよい。ベース抽出プロセスは、オーディオ・オブジェクトをスピーカー・フィード信号にレンダリングするプロセスに先立って実行されてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることに関わってもよい。
本稿で提供されるいくつかのベース管理方法は、チャネル・ベースのオーディオ・データを処理するときに実装されてもよい。たとえば、ドルビーは、最近、ドルビー・サラウンド5.1またはドルビー・サラウンド7.1オーディオ・データのような受領された「レガシー」のチャネル・ベースのオーディオ・データにアレイ処理方法を実装することのできるチャネル・ベースのオーディオ・レンダリング・システムを開発した。アレイ処理方法がパワー等価レベルを使い、同相で信号を近くのスピーカーに複製する場合、低音溜まり(bass build-up)が生じることがある。しかしながら、ベース抽出プロセスがそのようなアレイ処理方法に先立って実行される場合には、低音溜まりは緩和または回避されうる。
本稿に記載されるいくつかの実装によれば、ある方法は、オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領することに関わってもよい。オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含んでいてもよい。関連するメタデータはオーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含んでいてもよい。本方法は、低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスをオーディオ・オブジェクト信号に適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成することに関わってもよい。本方法は、再生環境データを受領することに関わっていてもよい。再生環境データは、再生環境中のスピーカーの数の指示と、再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含んでいてもよい。
本方法は、ベース抽出プロセス後に、オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には再生環境データおよび関連するメタデータに基づいてレンダリングすることに関わっていてもよい。各スピーカー・フィード信号は、再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応してもよい。本方法は、抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行することに関わってもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることに関わってもよい。
ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することに関わってもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号およびスピーカー・フィード信号を組み合わせることに関わっていてもよい。
オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含んでいてもよい。適用するプロセスは、オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することに関わってもよい。
本方法は、オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用することに関わってもよい。アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、再生環境におけるスピーカーの数に基づいていてもよい。いくつかの実装によれば、オーディオ・データはスピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領および処理されてもよい。
本方法は、ベース抽出プロセスを適用する前にオーディオ・データを前処理することに関わっていてもよい。前処理は、オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することに関わってもよい。
オーディオ・データは、音場表現データを含んでいてもよい。本方法は、ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、音場表現データの第一の部分の複数の異なるコピーに適用することに関わってもよい。本方法は、音場表現データの第二の部分の複数の異なるコピーに、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しないことに関わってもよい。音場表現データの第一の部分および第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタであってもなくてもよい。
いくつかの実装では、オーディオ・データはデコーダから受領されてもよい。代替的または追加的に、オーディオ・データはパルスコード変調ストリームとしてまたは同様のデータ・ストリームとして受領されてもよい。
いくつかの実装では、受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含んでいてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することに関わってもよい。本方法は、混合前に、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルと平準化することに関わってもよい。平準化プロセスは、低周波数効果オーディオ・データを増幅することおよび/または抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることに関わってもよい。
本方法は、高域通過フィルタを、オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成することに関わっていてもよい。レンダリング・プロセスは、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることに関わってもよい。
本稿に開示されるさまざまな実装は、少なくとも部分的には、ソフトウェアが記憶された非一時的媒体を介して実装されてもよい。ソフトウェアは、オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号と、オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータのような関連するメタデータとを含んでいてもよい。
ソフトウェアは、オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。ソフトウェアは、再生環境データを受領するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。再生環境データは、再生環境中のスピーカーの数の指示と、再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含んでいてもよい。ソフトウェアは、ベース抽出プロセス後に、オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には再生環境データおよび位置メタデータを含む関連するメタデータに基づいてレンダリングするよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。各スピーカー・フィード信号は、再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応してもよい。
ソフトウェアは、抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることに関わってもよい。
いくつかの実装では、ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することに関わってもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号およびスピーカー・フィード信号を組み合わせることに関わっていてもよい。
オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含んでいてもよい。適用するプロセスは、オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することに関わってもよい。
ソフトウェアは、オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、再生環境におけるスピーカーの数に基づいていてもよい。オーディオ・データはスピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領および処理されてもよい。
ソフトウェアは、ベース抽出プロセスを適用する前にオーディオ・データを前処理するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。たとえば、前処理は、オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することに関わってもよい。
いくつかの実装では、オーディオ・データは、音場表現データを含んでいてもよい。ソフトウェアは、ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。ソフトウェアは、音場表現データの第二の部分の異なるコピーに、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しないよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。いくつかの実装では、音場表現データの第一の部分および第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタであってもなくてもよい。
いくつかの実装では、オーディオ・データはデコーダから受領されてもよい。代替的または追加的に、オーディオ・データはパルスコード変調ストリームとしてまたは同様のデータ・ストリームとして受領されてもよい。
受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含んでいてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することに関わってもよい。
ソフトウェアは、混合前に、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルと平準化するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。平準化プロセスは、低周波数効果オーディオ・データを増幅することおよび/または抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることに関わってもよい。
ソフトウェアは、高域通過フィルタを、オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含んでいてもよい。レンダリング・プロセスは、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることに関わってもよい。
本稿に開示されるいくつかの実装は、少なくとも部分的には、インターフェースおよび論理システムを含む装置において提供されてもよい。論理システムは、汎用の単一チップまたは複数チップ・プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラム可能型論理デバイス、離散的なゲートもしくはトランジスタ論理または離散的なハードウェア・コンポーネントのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
論理システムは、オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領することができてもよい。オーディオ・オブジェクトはオーディオ・オブジェクト信号と、オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータのような関連するメタデータとを含んでいてもよい。論理システムは、オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成することができてもよい。
論理システムは、再生環境データを受領できてもよい。再生環境データは、再生環境中のスピーカーの数の指示、再生環境内の各スピーカーの位置の指示および低周波数オーディオ信号を再生できる一つまたは複数のスピーカーの指示を含んでいてもよい。
論理システムは、ベース抽出プロセス後に、オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には再生環境データおよび関連するメタデータに基づいてレンダリングすることに関わっていてもよい。各スピーカー・フィード信号は、再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応してもよい。
論理システムは、抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行することができてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることに関わってもよい。ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することに関わってもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号およびスピーカー・フィード信号を組み合わせることに関わっていてもよい。
オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含んでいてもよい。適用するプロセスは、オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することに関わってもよい。
論理システムは、オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用することができてもよい。アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、再生環境におけるスピーカーの数に基づいていてもよい。オーディオ・データはスピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領および処理されてもよい。
論理システムは、ベース抽出プロセスを適用する前にオーディオ・データを前処理することがさらにできてもよい。たとえば、前処理は、オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することに関わってもよい。
オーディオ・データは、音場表現データを含んでいてもよい。論理システムは、ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用することに関わってもよい。論理システムは、音場表現データの第二の部分の異なるコピーに、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しないよう構成されていてもよい。音場表現データの第一の部分および第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタであってもなくてもよい。
いくつかの実装では、オーディオ・データはデコーダから受領されてもよい。代替的または追加的に、オーディオ・データはパルスコード変調ストリームとして受領されてもよい。
受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含んでいてもよい。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することに関わってもよい。論理システムは、混合前に、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数効果オーディオ・チャネルと平準化することがさらにできてもよい。平準化プロセスは、低周波数効果オーディオ・データを増幅することおよび/または抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることに関わってもよい。
論理システムは、高域通過フィルタを、オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成することがさらにできてもよい。レンダリング・プロセスは、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることに関わってもよい。
本明細書に記述される主題の一つまたは複数の実装の詳細は、付属の図面および下記の記述において記載される。他の特徴、側面および利点は、該記述、図面および請求項から明白になるであろう。以下の図の相対的な寸法は縮尺通りに描かれていないことがあることを注意しておく。
ドルビー・サラウンド5.1配位をもつ再生環境の例を示す図である。 ドルビー・サラウンド7.1配位をもつ再生環境の例を示す図である。 AおよびBは、高さスピーカー配位を含むホームシアター再生環境の二つの例を示す図である。 仮想再生環境においてさまざまな高さにあるスピーカー・ゾーンを描くグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)の例を示す図である。 別の再生環境の例を示す図である。 左スピーカー位置から中央スピーカー位置に動くオーディオ・オブジェクトについて振幅パン・プロセスを実行するときの低音溜まりの例を与えるグラフである。 立方体の各隅にスピーカーをもつ再生環境を示す図である。 Aは、時間を追った広帯域入力信号の振幅を示す図であり、Bは、再生環境の隅と中心との間で四回パンするオーディオ・オブジェクトについて、Aに示した入力信号から帰結するサブウーファー信号における低音溜まりを示す図である。 低音溜まりを緩和または解消するためのベース管理プロセスを概観する流れ図である。 オーディオ処理システムの一例を描くブロック図である。 代替的なオーディオ処理システムを示すブロック図である。 オーサリングおよび/またはレンダリング装置のコンポーネントの例を与えるブロック図である。 さまざまな図面における同様の参照符号および指定は同様の要素を示す。
以下の記述は、本開示のいくつかの斬新な側面およびこれら斬新な側面が実装されうるコンテキストの例を記述する目的のためのある種の実装に向けられる。しかしながら、本稿の教示はさまざまな異なる仕方で適用されることができる。たとえば、さまざまな実装が具体的な再生環境を使って記述されているが、本稿の教示は他の既知の再生環境および将来導入されうる再生環境に広く適用可能である。さらに、記載される実装は、少なくとも部分的にはハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、クラウド・ベースのシステム等のようなさまざまな装置およびシステムにおいて実装されてもよい。したがって、本開示の教示は、図面に示されるおよび/または本稿で記述される実装に限定されることは意図されておらず、むしろ広い適用可能性をもつものである。
図1は、ドルビー・サラウンド5.1配位をもつ再生環境の例を示している。この例において、再生環境は映画館再生環境である。ドルビー・サラウンド5.1は1990年代に開発されたが、この配位はいまだ広く家庭および映画館の再生環境に配備されている。映画館再生環境では、プロジェクター105が、たとえば映画のためのビデオ画像をスクリーン150に投影するよう構成されていてもよい。オーディオ・データは、該ビデオ画像と同期され、サウンド・プロセッサ110によって処理されてもよい。電力増幅器115はスピーカー・フィード信号を再生環境100のスピーカーに与えてもよい。
ドルビー・サラウンド5.1配位は、左サラウンド・アレイ122のための左サラウンド・チャネル120および右サラウンド・アレイ127のための右サラウンド・チャネル125を含む。ドルビー・サラウンド5.1配位は左スピーカー・アレイ132のための左チャネル130、中央スピーカー・アレイ137のための中央チャネル135および右スピーカー・アレイ142のための右チャネル140をも含む。映画館環境では、これらのチャネルはそれぞれ左スクリーン・チャネル、中央スクリーン・チャネルおよび右スクリーン・チャネルと称されることがある。サブウーファー145について別個の低周波数効果(LFE: low-frequency effects)チャネル144が設けられる。
2010年に、ドルビーはドルビー・サラウンド7.1を導入することによってデジタル映画館サウンドに対する向上を提供した。図2は、ドルビー・サラウンド7.1配位をもつ再生環境の例を示している。デジタル・プロジェクター205はデジタル・ビデオ・データを受領し、ビデオ画像をスクリーン150上に投影するよう構成されていてもよい。オーディオ・データは、サウンド・プロセッサ210によって処理されてもよい。電力増幅器215がスピーカー・フィード信号を再生環境200のスピーカーに提供してもよい。
ドルビー・サラウンド5.1と同様に、ドルビー・サラウンド7.1配位は、左スピーカー・アレイ132のための左チャネル、中央スピーカー・アレイ137のための中央チャネル135、右スピーカー・アレイ142のための右チャネル140およびサブウーファー145のためのLFEチャネル144を含む。ドルビー・サラウンド7.1配位は、左側方サラウンド(Lss: left side surround)・アレイ220および右側方サラウンド(Rss: right side surround)・アレイ225を含み、そのそれぞれは単一チャネルによって駆動されてもよい。
しかしながら、ドルビー・サラウンド7.1は、ドルビー・サラウンド5.1の左および右のサラウンド・チャネルを四つのゾーンに分割することによって、サラウンド・チャネルの数を増している。すなわち、左側方サラウンド・アレイ220および右側方サラウンド・アレイ225に加えて、左後方サラウンド(Lrs: left rear surround)・スピーカー224および右後方サラウンド(Rrs: right rear surround)・スピーカー226のために別個のチャネルが含まれる。再生環境200内のサラウンド・ゾーンの数を増すことは、音の定位を著しく改善できる。
より没入的な環境を生成しようとする努力において、いくつかの再生環境は、増加した数のチャネルによって駆動される増加した数のスピーカーをもって構成されることがある。さらに、いくつかの再生環境は、さまざまな高さに配備されるスピーカーを含むことがあり、そのようなスピーカーの一部は再生環境の座席領域より上方のエリアからの音を生成するよう構成された「高さスピーカー(height speaker)」であることがある。
図3のAおよびBは、高さスピーカー配位を含むホームシアター再生環境の二つの例を示している。これらの例では、再生環境300aおよび300bは、左サラウンド・スピーカー322、右サラウンド・スピーカー327、左スピーカー332、右スピーカー342、中央スピーカー337およびサブウーファー145を含むドルビー・サラウンド5.1配位の主な特徴を含む。しかしながら、再生環境300は、高さスピーカーのためのドルビー・サラウンド5.1配位の拡張を含み、これはドルビー・サラウンド5.1.2配位と称されることがある。
図3のAは、ホームシアター再生環境の天井360に取り付けられた高さスピーカーをもつ再生環境の例を示している。この例では、再生環境300aは、左上中間(Ltm: left top middle)位置にある高さスピーカー352および右上中間(Rtm: right top middle)位置にある高さスピーカー357を含んでいる。図3のBに示される例では、左スピーカー332および右スピーカー342は、天井360から音を反射させるよう構成されたドルビー・エレベーション(Dolby Elevation)・スピーカーである。適正に構成されれば、反射音は、聴取者365によって、あたかも音源が天井360から発しているかのように知覚されうる。しかしながら、これらのスピーカーの数および配位は単に例として挙げられている。いくつかの現行のホームシアター実装は、34個までのスピーカー位置を提供しており、構想されているホームシアター実装はさらに多くのスピーカー位置を許容することがありうる。
よって、現在のトレンドは、より多くのスピーカーおよびより多くのチャネルを含めるだけでなく、異なる高さのスピーカーをも含めるものである。チャネルの数が増し、スピーカー・レイアウトが2Dから3Dに移行するにつれて、サウンドを位置決めし、レンダリングするタスクはますます難しくなる。
よって、ドルビーは、3Dオーディオ・サウンド・システムのための機能を高めるおよび/またはオーサリング複雑さを軽減する、ユーザー・インターフェースを含むがそれに限られないさまざまなツールを開発した。いくつかのそのようなツールは、オーディオ・オブジェクトおよび/またはオーディオ・オブジェクトのためのメタデータを生成するために使用されうる。
図4Aは、仮想再生環境におけるさまざまな高さにあるスピーカー・ゾーンを描くグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)の例を示している。GUI 400はたとえば、論理システムからの命令に従って、ユーザー入力装置から受領される信号に従って、などにより表示装置上に表示されてもよい。いくつかのそのような装置は図11を参照して後述する。
仮想再生環境404のような仮想再生環境への言及に関する本稿での用法では、用語「スピーカー・ゾーン」は概括的に、実際の再生環境のスピーカーと一対一対応があってもなくてもよい論理的な構造体を指す。たとえば、「スピーカー・ゾーン位置」は、映画館再生環境の特定の再生スピーカー位置に対応してもしなくてもよい。その代わり、用語「スピーカー・ゾーン位置」は概括的に、仮想再生環境のゾーンを指してもよい。いくつかの実装では、仮想再生環境のスピーカー・ゾーンは、たとえば、二チャネル・ステレオ・ヘッドホンの組を使ってリアルタイムに仮想サラウンド・サウンド環境を生成するドルビー・ヘッドホン(商標)(時にモバイル・サラウンド(商標)と称される)のような仮想化技術の使用を通じて、仮想スピーカーに対応してもよい。GUI 400には、第一の高さに七つのスピーカー・ゾーン402aがあり、第二の高さに二つのスピーカー・ゾーン402bがあり、仮想再生環境404内のスピーカー・ゾーンは合計九つとなっている。この例では、スピーカー・ゾーン1〜3は仮想再生環境404の前方領域405にある。前方領域405はたとえば、映画館再生環境の、スクリーン150が位置する領域、家庭の、テレビジョン・スクリーンが位置する領域などに対応してもよい。
ここで、スピーカー・ゾーン4は概括的には左領域410のスピーカーに対応し、スピーカー・ゾーン5は仮想再生環境404の右領域415のスピーカーに対応する。スピーカー・ゾーン6は左後方領域412に対応し、スピーカー・ゾーン7は仮想再生環境404の右後方領域414に対応する。スピーカー・ゾーン8は上領域420aのスピーカーに対応し、スピーカー・ゾーン9は上領域420bのスピーカーに対応し、これは仮想天井領域であってもよい。したがって、図4Aに示されるスピーカー・ゾーン1〜9の位置は実際の再生環境の再生スピーカーの位置に対応してもしなくてもよい。さらに、他の実装はより多数またはより少数のスピーカー・ゾーンおよび/または高さを含んでいてもよい。
本稿に記載されるさまざまな実装において、GUI 400のようなユーザー・インターフェースが、オーサリング・ツールおよび/またはレンダリング・ツールの一部として使用されてもよい。いくつかの実装では、オーサリング・ツールおよび/またはレンダリング・ツールは、一つまたは複数の非一時的な媒体上に記憶されるソフトウェアを介して実装されてもよい。オーサリング・ツールおよび/またはレンダリング・ツールは、(少なくとも部分的には)図11を参照して後述する論理システムおよび他の装置のようなハードウェア、ファームウェアなどによって実装されてもよい。いくつかのオーサリング実装では、関連するオーサリング・ツールが関連するオーディオ・データについてのメタデータを生成するために使用されてもよい。メタデータは、たとえば、三次元空間におけるオーディオ・オブジェクトの位置および/または軌跡を示すデータ、スピーカー・ゾーン制約条件データなどを含んでいてもよい。メタデータは、実際の再生環境の特定のスピーカー・レイアウトに関してではなく、仮想再生環境404のスピーカー・ゾーン402に関して生成されてもよい。レンダリング・ツールは、オーディオ・データおよび関連するメタデータを受領してもよく、再生環境のためのオーディオ利得およびスピーカー・フィード信号を計算してもよい。そのようなオーディオ利得およびスピーカー・フィード信号は、振幅パン・プロセスに従って計算されてもよい。振幅パン・プロセスは、音が再生環境中の位置Pから来ているような知覚を創り出すことができるものである。たとえば、スピーカー・フィード信号は、次式
xi(t)=gix(t) i=1,…,N (式1)
に従って再生環境の再生スピーカー1ないしNに与えられてもよい。
式(1)において、xi(t)はスピーカーiに加えられるスピーカー・フィード信号を表し、giは対応するチャネルの利得因子を表し、x(t)はオーディオ信号を表し、tは時間を表す。利得因子はたとえばここに参照により組み込まれる非特許文献1のSection 2、pp.3-4に記載される振幅パン方法(amplitude panning methods)に従って決定されてもよい。いくつかの実装では、利得は周波数依存であってもよい。いくつかの実装では、x(t)をx(t−Δt)で置き換えることによって時間遅延が導入されてもよい。
いくつかのレンダリング実装では、スピーカー・ゾーン402を参照して生成されたオーディオ再生データは、ドルビー・サラウンド5.1配位、ドルビー・サラウンド7.1配位、浜崎22.2配位または他の配位であってもよい幅広い範囲の再生環境のスピーカー位置にマッピングされうる。たとえば、図2を参照するに、レンダリング・ツールは、スピーカー・ゾーン4および5についてのオーディオ再生データを、ドルビー・サラウンド7.1配位をもつ再生環境の左側方サラウンド・アレイ220および右側方サラウンド・アレイ225にマッピングしてもよい。スピーカー・ゾーン1、2および3についてのオーディオ再生データは、それぞれ左スクリーン・チャネル230、右スクリーン・チャネル240および中央スクリーン・チャネル235にマッピングされてもよい。スピーカー・ゾーン6および7についてのオーディオ再生データは、左後方サラウンド・スピーカー224および右後方サラウンド・スピーカー226にマッピングされてもよい。
図4Bは、別の再生環境の例を示している。いくつかの実装では、レンダリング・ツールは、スピーカー・ゾーン1、2および3についてのオーディオ再生データを再生環境450の対応するスクリーン・スピーカー455にマッピングしてもよい。レンダリング・ツールは、スピーカー・ゾーン4および5についてのオーディオ再生データを、左側方サラウンド・アレイ460および右側方サラウンド・アレイ465にマッピングしてもよく、スピーカー・ゾーン8および9についてのオーディオ再生データを、左頭上スピーカー470aおよび右頭上スピーカー470bにマッピングしてもよい。スピーカー・ゾーン6および7についてのオーディオ再生データは、左後方サラウンド・スピーカー480aおよび右後方サラウンド・スピーカー480bにマッピングされてもよい。
いくつかのオーサリング実装では、オーサリング・ツールは、オーディオ・オブジェクトについてのメタデータを生成するために使われてもよい。メタデータは、オブジェクトの3D位置、レンダリング制約条件およびコンテンツ型(たとえばダイアログ、効果など)を指示してもよい。実装に依存して、メタデータは、幅データ、利得データ、軌跡データなどの他の型のデータを含んでいてもよい。いくつかのオーディオ・オブジェクトは静的であってもよく、一方、他のオーディオ・オブジェクトは動いてもよい。
オーディオ・オブジェクトは、所与の時点における三次元空間内でのオーディオ・オブジェクトの位置を示す位置メタデータを含む関連するメタデータに従ってレンダリングされる。オーディオ・オブジェクトが再生環境においてモニタリングまたは再生されるとき、オーディオ・オブジェクトは、ドルビー5.1およびドルビー7.1のような伝統的なチャネル・ベースのシステムの場合のようにあらかじめ決められた物理的チャネルに出力されるのではなく、前記位置メタデータに従って、再生環境に存在するスピーカーを使ってレンダリングされる。
伝統的なチャネル・ベースのシステムでは、低周波数または「ベース」オーディオ信号の管理が生成処理シーケンスの終わり近くに発生する。ベース処理は典型的には、製品のおよび再生環境の出力構成に固有だからである。低周波数は、クロスオーバー・ネットワークを通じて静的にルーティングされ、フルレンジのスピーカー出力によって再生されうる。二つの一般的なベース管理構成を次の表で概説する。
構成1
すべてのスピーカー出力(サブ以外)が高域通過フィルタ処理される
低周波数はLFEチャネルとともにサブウーファー出力にリダイレクトされる
構成2
左右のスピーカーはフルレンジ
サブウーファーなし
他のすべてのスピーカーは高域通過フィルタ処理される
低周波数は左および右の出力にリダイレクトされる。
オーディオ・オブジェクト・ベースのシステムおよび再生環境における多数の可能なスピーカー配位があると、伝統的なベース管理システムでは、複雑さの増大およびベース過負荷のリスクの増大がある。特に、ベースは振幅によって加算されるので、望ましくないほど高い振幅においてベース信号を再生する可能性がある。時に「低音溜まり」と称されるこの現象は、動いているオーディオ・オブジェクトについて振幅パン・プロセスを実行するときに生起しうる。
図5は、左スピーカー位置から中央スピーカー位置に動くオーディオ・オブジェクトについて振幅パン・プロセスを実行するときの低音溜まりの例を与えるグラフである。グラフ500において、曲線505は各パン位置での中央スピーカーの振幅を表わし、曲線510は各パン位置での左スピーカーの振幅を表わす。曲線515は、各パン位置でのベース振幅を表わす。ベース振幅は各パン位置において加算されるので、オーディオ・オブジェクトのベース振幅は適正なレベルより3dB大きい最大振幅に達する。
低音溜まりのより極端な例が三次元再生環境では生じうる。図6は、立方体の各隅にスピーカーをもつ再生環境を示す図である。この例では、再生環境600の左下隅は(x,y,z)座標(0,0,0)をもち、再生環境600の右上隅は座標(1,1,1)をもち、中心は座標(0.5,0.5,0.5)をもつ。図6では、オーディオ・オブジェクトは(0,0,0)から(1,1,1)に延びる直線に沿って動くように示されている。振幅パン・プロセスが再生環境600の中心(0.5,0.5,0.5)に位置するオーディオ・オブジェクトに対して実行されると、低音溜まりは9dBより大きくなることがある。
図7のAは、時間を追った広帯域入力信号の振幅を示す。図7のBは、再生環境の隅と中心との間で四回パンするオーディオ・オブジェクトについて、図7のAに示した入力信号から帰結するサブウーファー信号における低音溜まりを示す。この例では、再生環境は、図3のAに示し、上述したのと同様の、ドルビー5.1.2スピーカー配位(L、R、C、Ls、Rs、LtmおよびRtmスピーカーならびにサブウーファーを含む)をもつ。図7のBに示されるように、サブウーファーに与えられる信号における低音溜まりは6dBに近づく。
低音溜まりは他のコンテキストにおいて起こることがありうる。たとえば、ドルビーは最近、ドルビー・サラウンド5.1またはドルビー・サラウンド7.1オーディオ・データのような受領された「レガシー」のチャネル・ベースのオーディオ・データにアレイ処理方法を実装することのできるチャネル・オーディオ・レンダリング・システムを開発した。そのようなアレイ処理方法は、本稿において「スピーカー・アレイ処理方法」と称されることがある。いくつかのアレイ処理方法は、再生環境が非標準的なスピーカー位置を含むおよび/または受領されたチャネル・ベースのオーディオ・データの入力チャネルより多くの出力チャネルを含む場合、レガシー・チャネルのオーディオ・パワーを近くのスピーカーに拡散させることに関わってもよい。いくつかのそのようなアレイ処理方法は、レガシー・チャネル・ベースのオーディオ・データのある標準的なスピーカー位置の近くに(たとえばドルビー・サラウンド5.1の左サラウンドまたは右サラウンド・スピーカーの近くに)位置される再生環境の諸スピーカーのために、入力オーディオ信号を複製することに関わることがある。
いくつかのそのようなアレイ処理方法は、入力オーディオ信号の、入力オーディオ信号と同相かつ等価なパワー・レベルでの複製に関わってもよい。アレイ処理方法がパワー等価レベルを使い、同相で信号を近くのスピーカーに複製する場合、低音溜まりが生じることがある。たとえば、近くのスピーカー(たとえば左サラウンド1、左サラウンド2など)にアレイ処理された左サラウンド・スピーカー・フィードについては、伝統的なベース管理技法が適用されるなら低音溜まりが生じうる。四つのアレイ処理されるスピーカーをもつシナリオでは、ベース再生出力における(たとえばサブウーファーのためのチャネルにおける)約6dBの低音溜まりがあるであろうことが期待される。
図8は、低音溜まりを緩和または解消するためのベース管理プロセスを概観する流れ図である。方法800の動作は、本稿に記載される他の方法と同様に、必ずしも示される順序で実行されない。さらに、これらの方法は、図示および/または記述されるより多数または少数のブロックを含んでいてもよい。これらの方法は、少なくとも部分的には、図11に示され、後述する論理システム1110のような論理システムによって実装されてもよい。さらに、そのような方法は、ソフトウェアが記憶されている非一時的媒体を介して実装されてもよい。ソフトウェアは、少なくとも部分的には、本稿に記載される方法を実行するよう一つまたは複数の装置を制御するための命令を含んでいてもよい。
この例では、方法800は、オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領することに関わるブロック805で始まる。オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含む。ここで、関連するメタデータは、三次元空間におけるオーディオ・オブジェクトの位置を示す位置メタデータを含み、関連するメタデータは、オーディオ・オブジェクト利得情報、オブジェクト位置情報、オーディオ・オブジェクト・サイズ情報なども含んでいてもよい。いくつかの実装では、ブロック805は、図9〜図11に示されるようなシステムの一つまたは複数の要素によって実行される。
図9は、オーディオ処理システムの一例を描くブロック図である。この実装では、図8のブロック810が、(少なくとも部分的には)オーディオ処理システム900のベース抽出モジュール910によって実行される。ここで、ベース抽出モジュール910は、デコーダ915から、オーディオ・オブジェクト605を含むオーディオ・データを受領する。しかしながら、代替的な実装では、デコーダ915は、任意的であっても、あるいは省略されてもよい。たとえば、ベース抽出モジュール910は、デコードを必要としないフォーマットで、たとえばパルス符号変調ストリームとして、オーディオ・データを受領してもよい。
図8に戻ると、ブロック810は、オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成することに関わる。いくつかの実装では、低域通過フィルタは、60Hzより下の周波数を通過させてもよく、一方、他の実装では、低域通過フィルタは80Hz、100Hz、200Hzなどより下の周波数を通過させてもよい。代替的な実装では、低域通過フィルタは、より高いまたはより低い周波数を通過させてもよい。図9に示した例では、ブロック810において、ベース抽出モジュール910は、受領されたオーディオ・オブジェクト605に対応するオーディオ・オブジェクト信号にベース抽出プロセスを適用して、抽出されたベース信号925を生成する。
図9に描いた例では、ベース抽出モジュール910は、ブロック805においてデコーダ915からオーディオ・ベッド信号920も受領してもよい。ここで、オーディオ・ベッド信号は、スピーカー位置に対応するベッド・チャネルとして受領される。よって、この実装では、ブロック810は、オーディオ・ベッド信号920の少なくとも一部にベース抽出プロセスを適用することにも関わる。
図9に示した実装では、ベース抽出モジュール910は、オーディオ・オブジェクト信号およびオーディオ・ベッド信号920の少なくとも一部に高域通過フィルタ(high-pass filter)を適用するよう構成されていてもよい。ここで、ベース抽出モジュール910は、高域通過フィルタ処理されたベッド信号をレンダラー945に出力する。この例では、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号は、高域通過フィルタ処理されたベッド信号935および高域通過フィルタ処理されたオーディオ・オブジェクト信号940を含む。しかしながら、いくつかの代替的な実装では、ベース抽出モジュール910は、オーディオ・オブジェクト信号および/またはオーディオ・ベッド信号920に高域通過フィルタを適用するよう構成されていなくてもよい。
この例では、図8のブロック815は、図9においてレンダラー945によって受領される再生環境データ905のような、再生環境データを受領することに関わる。再生環境データは、たとえば、再生環境中のスピーカーの数の指示と、再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含んでいてもよい。
この例では、図8のブロック820は、オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号にレンダリングすることに関わる。ここで、レンダリング・プロセスは、ベース抽出プロセス後に実行され、少なくとも部分的には再生環境データおよび(位置メタデータを含む)オーディオ・オブジェクトに関連するメタデータに基づく。各スピーカー・フィード信号は、再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応してもよい。図9に示した実装では、ブロック820は、高域通過フィルタ処理されたオーディオ・オブジェクト信号940を、高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号950aにレンダリングすることに関わる。
しかしながら、本稿で与えられるいくつかの実装は、必ずしもブロック820のレンダリング・プロセスのようなオーディオ・オブジェクトに基づく処理に関わらない。本願で提供されるベース管理方法は、オーディオ・オブジェクトのコンテキストに限定されず、レガシー・オーディオ・データを処理するときにも適用されうる。上記のように、いくつかのアレイ処理方法は、再生環境が入力チャネルの数とは異なる(たとえば入力チャネルの数を超える)出力チャネルの数について構成されていることを判別することに関わっていてもよい。そのような方法は、チャネル・ベースのオーディオ・データについてのある標準的なスピーカー位置の近くに位置している再生環境の諸スピーカーのために、入力されたチャネル・ベースのオーディオ信号を複製することに関わっていてもよい。本稿で与えられるいくつかのベース管理方法は、アレイ処理方法の信号複製プロセスに先立ってベース抽出プロセスを適用することに関わる。
よって、オーディオ処理システム900は、チャネル・ベースのオーディオ・データを処理するのであろうとオーディオ・オブジェクトに関連付けられたオーディオ・ベッド信号を処理するのであろうと、受領されたオーディオ・データをアップミックスまたはダウンミックスするよう構成されていてもよい。アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、再生環境におけるスピーカーの数に基づいていてもよい。たとえば、オーディオ処理システム900の混合モジュールは、再生環境データ905を受領し、該再生環境データ905に従って、再生環境におけるスピーカーの数に基づいて出力チャネルの数を決定し、該出力チャネルの数を受領された入力チャネルの数と比較し、しかるべく受領された入力チャネルについてのオーディオ・データをアップミックスまたはダウンミックスするよう構成されていてもよい。
この実装では、ブロック825は、抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行することに関わる。ベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生することができる再生環境の一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることに関わってもよい。
図9に示される例では、ベース管理モジュール960は、抽出されたベース信号925を受領するよう構成される。この例では、ベース管理モジュール960は、LFEチャネルから低周波数効果(LFE)オーディオ・データ930を受領するようにも構成される。ここで、ベース管理モジュール960は、抽出されたベース信号925をLFEオーディオ・データ930と混合するようにも構成される。
図9は、任意的な追加処理を表わす任意的なブロック955をも描いている。そのような追加処理は、等化、時間整列、残響効果の緩和などに関わってもよい。いくつかの実装では、たとえば、任意的なブロック955は、高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号950aを受領し、これらの信号を処理し、高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号950bを出力するよう構成されていてもよい。いくつかの実装では、任意的なブロック955は、抽出されたベース信号925および/またはLFEオーディオ・データ930を処理するよう構成されていてもよい。しかしながら、いくつかの実装では、任意的なブロック955はなくてもよい。
この実装において、ベース管理モジュール960は、混合前に、抽出されたベース信号925を、LFEオーディオ・データ930と平準化するようにも構成される。平準化プロセスは、LFEオーディオ・データ930を増幅することおよび/または抽出されたベース信号925を減衰させることに関わってもよい。図9に示される例では、LFEオーディオ・データ930は10dB増幅される。いくつかの実装では、抽出されたベース信号925およびLFEオーディオ・データ930は、最終的なベース管理に先立って、音響的に等価なレベルにおいて足し合わされてもよい。いくつかのそのような実装によれば、この加算はベース抽出プロセスと同じくらい早期に生起してもよい。
ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することに関わってもよい。たとえば、ベース管理モジュール960は、LFEオーディオ・データ930および抽出されたベース信号925を組み合わせることから帰結する信号の振幅を制限するよう構成されていてもよい制限器〔リミッター〕970を含む。制限器970から出力されるベース再生スピーカー・フィード975は、低周波数オーディオ信号を再生することができる再生環境の一つまたは複数のスピーカーに与えられてもよい。ベース管理モジュールは、高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号を、たとえば制限されたレンジのスピーカー・フィード信号980として、低周波数オーディオ信号を再生するために使用されない再生環境の一つまたは複数のスピーカーに出力してもよい。
いくつかの実装では、ブロック825のベース管理プロセスは、抽出された低周波数オーディオ信号を、スピーカー・フィード信号、たとえばブロック820のレンダリング・プロセスから帰結する信号と組み合わせることに関わっていてもよい。これらの信号を組み合わせることは、上記の「構成2」の再生環境のような、再生環境がサブウーファーを含まない実装のために適切でありうる。たとえば、再生環境の左および右のスピーカーがベース再生スピーカーである場合、ベース管理モジュールは、左および右のスピーカーについてのレンダリングされたオーディオ・データ(たとえば、高域通過フィルタリングされたスピーカー・フィード信号950bの対応する諸部分)を、LFEオーディオ・データ930および抽出されたベース信号925と組み合わせてもよい。
図10は、代替的なオーディオ処理システムを示すブロック図である。この例において、オーディオ処理システム1000は、ベース抽出プロセスを適用する前に、オーディオ・データを前処理するよう構成される。さらに、オーディオ処理システム1000は、音場表現データを含むオーディオ・データを処理するよう構成される。音場表現データは、この例では高次アンビソニックス(higher-order Ambisonics(商標))(HOA)データ1015である。ここで、ベース抽出モジュール910は、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005およびHOAベース抽出モジュール1010を含む。この後者はHOAデータ1015を処理するよう構成される。HOA以外のフォーマットで表現された音場データからベースを抽出するために他のベース抽出モジュールが存在していてもよい。
この実装において、前処理モジュール1020は、オーディオ・オブジェクト信号1030a、オーディオ・ベッド信号920a、オーディオ・オブジェクト605に関連付けられたメタデータ1025および再生環境データ905を受領する。前処理モジュール1020は、オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは再生環境データ905の少なくとも一方に従ってオーディオ・オブジェクト信号1030aに利得を適用するよう構成されていてもよい。たとえば、前処理モジュール1020は、オーディオ・オブジェクトに関連付けられたオーディオ・オブジェクト利得メタデータに従って利得を適用してもよい。
いくつかの実装では、前処理モジュール1020は、再生環境におけるスピーカーの「クリッピング」またはスピーカー過負荷を防ぐよう構成されていてもよい。たとえば、オーディオ・オブジェクト利得メタデータに従って複数のオーディオ・オブジェクトに利得を適用した後、前処理モジュール1020は、スピーカー・フィード信号に適用させる全利得を評価するよう構成されていてもよい。全利得が所定の閾値を超える場合には、前処理モジュール1020は、スピーカーに過負荷をかけるのを避けるために、全利得を低下させるよう構成されていてもよい。この例では、前処理モジュール1020は、前処理されたオーディオ・オブジェクト信号1030bおよび前処理されたオーディオ・ベッド信号920bをオーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005に提供するよう構成される。
ここで、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005は、前処理されたオーディオ・オブジェクト信号1030bおよび前処理されたオーディオ・ベッド信号920bのコピーを作り、それにより二つの実質的に同一のインスタンスを生成するよう構成される。この例では、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005は、前処理されたオーディオ・オブジェクト信号1030bの第一のインスタンスに高域通過フィルタを適用し、結果として得られる高域通過フィルタ処理されたオーディオ・オブジェクト信号940をレンダラー945に転送するよう構成される。ここで、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005は、前処理されたオーディオ・オブジェクト信号1030bの第二のインスタンスに低域通過フィルタを適用し、抽出されたベース信号925aを利得低減要素1032に転送するよう構成される。この例において、利得低減要素1032は、抽出されたベース信号925aの振幅を10dB下げることによって、LFEオーディオ・データ930と抽出されたベース信号925aの振幅を平準化する。他の実施形態では、抽出されたベース信号925aは減衰させられず、平準化は、LFEオーディオ・データ930によって表わされるLFEオーディオ信号を増幅することによって達成される。
同様に、この例において、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005は、前処理されたオーディオ・ベッド信号920bの第一のインスタンスを適用し、結果として得られる高域通過フィルタ処理されたベッド信号935aを任意的なベッド・チャネル・アップミックス/ダウンミックス・モジュール1037に転送するよう構成される。上述したように、ベッド・チャネル・アップミックス/ダウンミックス・モジュール1037は、入力チャネルの数を(たとえば再生環境データ905による)再生環境の出力チャネルの数と比較し、高域通過フィルタ処理されたベッド信号935aをしかるべくアップミックスする、ダウンミックスするあるいは素通りさせるよう構成されていてもよい。この例では、ベッド・チャネル・アップミックス/ダウンミックス・モジュール1037は、再生環境の出力チャネル数が入力ベッド・チャネルの数を超えることを判別し、高域通過フィルタ処理されたベッド・チャネル935aにダウンミックス・プロセスを適用し、ダウンミックスされた高域通過フィルタ処理されたベッド信号935bをレンダラー945に転送した。ここで、オーディオ・オブジェクト・ベース抽出モジュール1005は、前処理されたオーディオ・ベッド信号920bの第二のインスタンスに低域通過フィルタを適用し、抽出されたベース信号925bを利得低減要素1032に転送するよう構成されている。
この例において、HOAベース抽出モジュール1010は、ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用し、音場表現データの第二の部分には、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しないよう構成されている。HOAベース抽出モジュール1010は、音場表現データの第一および第二の部分の間の位相を維持するよう構成されていてもよい。HOA信号についての低周波数データは信号の第一の部分から抽出されることができるので、HOAベース抽出モジュール1010は該第一の部分からベースを抽出する。他のベース抽出モジュール(図示せず)が、他のフォーマットで表現された音場信号の一部または全部からベースを抽出してもよい。
図10に示される例では、音場表現データはHOAデータ1015、特に高次Bフォーマット・アンビソニックス(商標)・データである。他の実装では、HOAベース抽出モジュール1010は、Gフォーマットおよび/またはUHJフォーマット・データのような異なる型の音場表現データを受領し、処理するよう構成されていてもよい。ここで、HOAベース抽出モジュール1010は、HOAデータ1015のWチャネル・データを、他のチャネルとは異なる仕方で処理するよう構成されている。この例では、他のチャネルは高域通過フィルタ処理され、結果として得られる高域通過フィルタ処理されたデータ1035はHOA行列モジュール1045に提供される。しかしながら、この実装では、HOAベース抽出モジュール1010は、Wチャネル・データのコピーを作るよう構成されており、よってWチャネル・データの二つの実質的に同一なインスタンスがある。一方のインスタンスは高域通過フィルタ処理され、結果として得られる高域通過フィルタ処理されたWチャネル・データ1040はHOA行列モジュール1045に与えられる。Wチャネル・データの他方のインスタンスは低域通過フィルタ処理され、結果として得られる抽出されたWチャネル・ベース信号1042は利得低減要素1032に送られる。この例では、オーディオ処理システム1000は、利得低減要素1032によって出力される抽出されたベース信号925を、LFEオーディオ・データ930と組み合わせるよう構成されており、ベース再生スピーカー・フィード975として出力される。
この例では、HOA行列モジュール1045は、高域通過フィルタ処理されたデータ1035および高域通過フィルタ処理されたWチャネル・データ1040を処理し、高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号1050をレンダラー945に出力するよう構成される。いくつかの実装では、HOA行列モジュール1045は、高域通過フィルタ処理されたデータ1035および高域通過フィルタ処理されたWチャネル・データ1040を時間不変なプロセスによって、たとえばルックアップテーブルまたは他のそのようなデータ構造を参照することによって、処理するよう構成されていてもよい。
この例では、レンダラー945は、少なくとも部分的には再生環境データ905およびメタデータ1025に基づいて、高域通過フィルタ処理されたオーディオ・オブジェクト信号940についてスピーカー・フィード信号を生成するよう構成される。レンダラー945は、高域通過フィルタ処理されたベッド信号935bおよび高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号1050を、レンダラー945によって生成される他のスピーカー・フィード信号と組み合わせ、制限されたレンジのスピーカー・フィード信号980を出力するよう構成されていてもよい。
図11は、オーサリングおよび/またはレンダリング装置のコンポーネントの例を与えるブロック図である。この例では、装置1100はインターフェース・システム1105を含む。インターフェース・システム1105は無線ネットワーク・インターフェースのようなネットワーク・インターフェースを含んでいてもよい。代替的または追加的に、インターフェース・システム1105は、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)インターフェースまたは他のそのようなインターフェースを含んでいてもよい。
装置1100は論理システム1110を含む。論理システム1110は、汎用の単一チップまたは複数チップ・プロセッサのようなプロセッサを含んでいてもよい。論理システム1110は、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラム可能型論理デバイス、離散的なゲートもしくはトランジスタ論理または離散的なハードウェア・コンポーネントまたはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。論理システム1110は、装置1100の他のコンポーネントを制御するよう構成されていてもよい。図11には装置1100のコンポーネント間のインターフェースは示されていないが、論理システム1110は、他のコンポーネントとの通信のためのインターフェースをもって構成されていてもよい。それらの他のコンポーネントは、適宜互いとの通信のために構成されていてもいなくてもよい。
論理システム1110は、本稿に記載される型のオーディオ・オーサリング、レンダリングおよび/またはベース管理機能を含むがそれに限られないオーディオ処理機能を実行するよう構成されていてもよい。いくつかのそのような実装では、論理システム1110は、(少なくとも部分的には)一つまたは複数の非一時的な媒体に記憶されているソフトウェアに従って動作するよう構成されていてもよい。非一時的媒体は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)および/または読み出し専用メモリ(ROM)のような、論理システム1110に付随するメモリを含んでいてもよい。非一時的媒体は、メモリ・システム1115のメモリを含んでいてもよい。メモリ・システム1115は、フラッシュメモリ、ハードドライブなどといった一つまたは複数の好適な型の非一時的記憶媒体を含んでいてもよい。
表示システム1130は、装置1100の具現に依存して、一つまたは複数の好適な型のディスプレイを含んでいてもよい。たとえば、表示システム1130は液晶ディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、双安定ディスプレイなどを含んでいてもよい。
ユーザー入力システム1135は、ユーザーからの入力を受け入れるよう構成された一つまたは複数の装置を含んでいてもよい。いくつかの実装では、ユーザー入力システム1135は、表示システム1130のディスプレイにかぶさるタッチスクリーンを含んでいてもよい。ユーザー入力システム1135はマウス、トラックボール、ジェスチャー検出システム、ジョイスティック、一つまたは複数のGUIおよび/または表示システム1130上に呈示されるメニュー、ボタン、キーボード、スイッチなどを含んでいてもよい。いくつかの実装では、ユーザー入力システム1135は、マイクロホン1125を含んでいてもよい:ユーザーは、マイクロホン1125を介して装置1100についての音声コマンドを提供してもよい。論理システムは、音声認識のために、そしてそのような音声コマンドに従って装置1100の少なくともいくつかの動作を制御するために構成されていてもよい。
電力システム1140は、ニッケル‐カドミウム電池またはリチウム・イオン電池のような一つまたは複数の好適なエネルギー蓄積装置を含んでいてもよい。電力システム1140は電気コンセントから電力を受領するよう構成されていてもよい。
本開示に記載される実装へのさまざまな修正が、当業者にはすぐに明白となりうる。本稿において定義される一般的な原理は、本開示の精神または範囲から外れることなく、他の実装に適用されてもよい。このように、特許請求の範囲は、本稿に示される実装に限定されることは意図されておらず、本稿に開示される開示、原理および新規な特徴と整合する最も広い範囲を与えられるべきものである。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを前記オーディオ・オブジェクト信号に適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
再生環境中のスピーカーの数の指示と、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含む再生環境データを受領する段階と;
前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階とを含む、
方法。
〔態様2〕
前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、態様1記載の方法。
〔態様3〕
前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、態様1または2記載の方法。
〔態様4〕
前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、態様1ないし3のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様5〕
オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用する段階をさらに含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、態様4記載の方法。
〔態様6〕
前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理する段階をさらに含む、態様1ないし5のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様7〕
前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することを含む、態様6記載の方法。
〔態様8〕
前記オーディオ・データは、音場表現データを含み、
ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階とをさらに含む、
態様1ないし7のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様9〕
前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、態様8記載の方法。
〔態様10〕
前記オーディオ・データがデコーダから受領される、態様1ないし9のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様11〕
前記オーディオ・データがパルスコード変調ストリームとして受領される、態様1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様12〕
受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することをさらに含む、態様1ないし11のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様13〕
前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化する段階をさらに含み、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、態様12記載の方法。
〔態様14〕
前記オーディオ・データが、スピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、態様1または5記載の方法。
〔態様15〕
高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成する段階をさらに含み、前記レンダリングする処理は、前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることを含む、態様1ないし14のうちいずれか一項記載の方法。
〔態様16〕
ソフトウェアが記憶された非一時的媒体であって、前記ソフトウェアは:
オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
前記オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
再生環境中のスピーカーの数の指示と、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含む再生環境データを受領する段階と;
前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
前記抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階とを実行するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含む、
非一時的媒体。
〔態様17〕
前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、態様16記載の非一時的媒体。
〔態様18〕
前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、態様16または17記載の非一時的媒体。
〔態様19〕
前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、態様16ないし18のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様20〕
前記ソフトウェアが、オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、態様19記載の非一時的媒体。
〔態様21〕
前記ソフトウェアが、前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含む、態様16ないし20のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様22〕
前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することを含む、態様21記載の非一時的媒体。
〔態様23〕
前記オーディオ・データは、音場表現データを含み、前記ソフトウェアは、
ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階とを実行するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含む、
態様16ないし22のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様24〕
前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、態様23記載の非一時的媒体。
〔態様25〕
前記オーディオ・データはデコーダから受領される、態様16ないし24のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様26〕
前記オーディオ・データはパルスコード変調ストリームとして受領される、態様16ないし25のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様27〕
受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することを含む、態様16ないし26のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様28〕
前記ソフトウェアが、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含み、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、態様27記載の非一時的媒体。
〔態様29〕
前記オーディオ・データはスピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、態様16または20記載の非一時的媒体。
〔態様30〕
前記ソフトウェアが、高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含み、前記レンダリングする処理は、前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることを含む、態様16ないし29のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
〔態様31〕
インターフェースおよび論理システムを有する装置であって、前記論理システムは:
オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトはオーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
前記オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
再生環境中のスピーカーの数の指示、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示および低周波数オーディオ信号を再生できる一つまたは複数のスピーカーの指示を含む再生環境データを受領する段階と;
前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについてのオーディオ信号を一つまたは複数のスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
前記抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階とを実行可能である、
装置。
〔態様32〕
前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、態様31記載の装置。
〔態様33〕
前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、態様31または32記載の装置。
〔態様34〕
前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、態様31ないし33のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様35〕
オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用する段階をさらに含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、態様34記載の装置。
〔態様36〕
前記論理システムはさらに、前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理できる、態様31ないし35のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様37〕
前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って利得を適用することを含む、態様36記載の装置。
〔態様38〕
前記オーディオ・データは、音場表現データを含み、前記論理システムはさらに、
ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階とを実行可能である、
態様31ないし37のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様39〕
前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、態様38記載の装置。
〔態様40〕
前記オーディオ・データがデコーダから受領される、態様31ないし39のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様41〕
前記オーディオ・データがパルスコード変調ストリームとして受領される、態様31ないし40のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様42〕
受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスはさらに、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することを含む、態様31ないし41のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様43〕
前記論理システムはさらに、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化することができ、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、態様42記載の装置。
〔態様44〕
前記オーディオ・データは、スピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、態様31または35記載の装置。
〔態様45〕
前記論理システムはさらに、高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成することができ、前記レンダリングする処理は、前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号にレンダリングすることを含む、態様31ないし44のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様46〕
前記論理システムが、汎用の単一チップまたは複数チップ・プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラム可能型論理デバイス、離散的なゲートもしくはトランジスタ論理または離散的なハードウェア・コンポーネントのうちの少なくとも一つを含む、態様31ないし45のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様47〕
さらにメモリ・デバイスを有しており、前記インターフェースは、前記論理システムと前記メモリ・デバイスとの間のインターフェースを含む、態様31ないし46のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様48〕
前記インターフェースがネットワーク・インターフェースを含む、態様31ないし47のうちいずれか一項記載の装置。

Claims (42)

  1. オーディオ・オブジェクトおよび音場表現データを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
    低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを前記オーディオ・オブジェクト信号に適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
    高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成する段階と;
    再生環境中のスピーカーの数の指示と、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含む再生環境データを受領する段階と;
    前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについての前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
    抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階と
    ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
    前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階とをさらに含む、
    方法。
  2. 前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、請求項1ないし3のうちいずれか一項記載の方法。
  5. オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用する段階をさらに含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、請求項4記載の方法。
  6. 前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理する段階をさらに含む、請求項1ないし5のうちいずれか一項記載の方法。
  7. 前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って前記オーディオ・オブジェクト信号に利得を適用することを含む、請求項6記載の方法。
  8. 前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、請求項記載の方法。
  9. 前記オーディオ・データがデコーダから受領される、請求項1ないしのうちいずれか一項記載の方法。
  10. 前記オーディオ・データがパルスコード変調ストリームとして受領される、請求項1ないしのうちいずれか一項記載の方法。
  11. 受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することをさらに含む、請求項1ないし10のうちいずれか一項記載の方法。
  12. 前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化する段階をさらに含み、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、請求項11記載の方法。
  13. 前記オーディオ・データが、スピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、請求項1または記載の方法。
  14. ソフトウェアが記憶された非一時的媒体であって、前記ソフトウェアは:
    オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトは、オーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
    前記オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
    高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成する段階と;
    再生環境中のスピーカーの数の指示と、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示と、低周波数オーディオ信号を再生することのできる一つまたは複数のスピーカーの指示とを含む再生環境データを受領する段階と;
    前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについての前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
    前記抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階とを実行するよう少なくとも一つの装置を制御するための命令を含
    前記オーディオ・データが音場表現データを含み、
    前記ソフトウェアは、
    ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
    前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階とを実行するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含む、
    非一時的媒体。
  15. 前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、請求項14記載の非一時的媒体。
  16. 前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、請求項14または15記載の非一時的媒体。
  17. 前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、請求項14ないし16のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
  18. 前記ソフトウェアが、オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、請求項17記載の非一時的媒体。
  19. 前記ソフトウェアが、前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含む、請求項14ないし18のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
  20. 前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って前記オーディオ・オブジェクト信号に利得を適用することを含む、請求項19記載の非一時的媒体。
  21. 前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、請求項14記載の非一時的媒体。
  22. 前記オーディオ・データはデコーダから受領される、請求項14ないし21のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
  23. 前記オーディオ・データはパルスコード変調ストリームとして受領される、請求項14ないし22のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
  24. 受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することを含む、請求項14ないし23のうちいずれか一項記載の非一時的媒体。
  25. 前記ソフトウェアが、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化するよう前記少なくとも一つの装置を制御するための命令を含み、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、請求項24記載の非一時的媒体。
  26. 前記オーディオ・データはスピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、請求項14または18記載の非一時的媒体。
  27. インターフェースおよび論理システムを有する装置であって、前記論理システムは:
    オーディオ・オブジェクトを含むオーディオ・データを受領する段階であって、前記オーディオ・オブジェクトはオーディオ・オブジェクト信号および関連するメタデータを含み、前記関連するメタデータは前記オーディオ・オブジェクトについての位置メタデータを含む、段階と;
    前記オーディオ・オブジェクト信号に低域通過フィルタに関わるベース抽出プロセスを適用して、抽出された低周波数オーディオ信号を生成する段階と;
    高域通過フィルタを、前記オーディオ・オブジェクト信号の少なくともいくつかに適用して、高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を生成する段階と;
    再生環境中のスピーカーの数の指示、前記再生環境内の各スピーカーの位置の指示および低周波数オーディオ信号を再生できる一つまたは複数のスピーカーの指示を含む再生環境データを受領する段階と;
    前記ベース抽出プロセス後に、前記オーディオ・オブジェクトについての前記高域通過フィルタ処理されたオーディオ信号を一つまたは複数の高域通過フィルタ処理されたスピーカー・フィード信号に、少なくとも部分的には前記再生環境データおよび前記関連するメタデータに基づいてレンダリングする段階であって、各スピーカー・フィード信号は、前記再生環境のスピーカーのうちの少なくとも一つに対応する、段階と;
    前記抽出された低周波数オーディオ信号に対してベース管理プロセスを実行する段階であって、前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、低周波数オーディオ信号を再生できる前記一つまたは複数のスピーカーにルーティングすることを含む、段階とを実行可能であ
    前記オーディオ・データは音場表現データを含み、前記論理システムはさらに、
    ベース抽出プロセスおよび高域通過フィルタを、前記音場表現データの第一の部分の異なるコピーに適用する段階と;
    前記音場表現データの第二の部分に、高域通過フィルタを適用するが、ベース抽出プロセスは適用しない段階を実行可能である、
    装置。
  28. 前記ベース管理プロセスは、少なくともいくつかの低周波数オーディオ信号の振幅を制限することを含む、請求項27記載の装置。
  29. 前記ベース管理プロセスは、前記抽出された低周波数オーディオ信号および前記スピーカー・フィード信号を組み合わせることを含む、請求項27または28記載の装置。
  30. 前記オーディオ・データは、スピーカー位置に対応するオーディオ・ベッド信号を含み、前記適用する処理は、前記オーディオ・ベッド信号の少なくともいくつかに、ベース抽出プロセスを適用することを含む、請求項27ないし29のうちいずれか一項記載の装置。
  31. オーディオ・ベッド信号にアップミックスまたはダウンミックス・プロセスを適用する段階をさらに含み、前記アップミックスまたはダウンミックス・プロセスは、少なくとも部分的には、前記再生環境におけるスピーカーの数に基づく、請求項30記載の装置。
  32. 前記論理システムはさらに、前記ベース抽出プロセスを適用する前に前記オーディオ・データを前処理できる、請求項27ないし31のうちいずれか一項記載の装置。
  33. 前記前処理は、前記オーディオ・オブジェクト・メタデータまたは前記再生環境データの少なくとも一方に従って前記オーディオ・オブジェクト信号に利得を適用することを含む、請求項32記載の装置。
  34. 前記音場表現データの前記第一の部分および前記第二の部分に適用される高域通過フィルタは同じ高域通過フィルタである、請求項27記載の装置。
  35. 前記オーディオ・データがデコーダから受領される、請求項27ないし34のうちいずれか一項記載の装置。
  36. 前記オーディオ・データがパルスコード変調ストリームとして受領される、請求項27ないし35のうちいずれか一項記載の装置。
  37. 受領されたオーディオ・データは、低周波数効果オーディオ・チャネルを含み、前記ベース管理プロセスはさらに、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルの低周波数効果オーディオ・データと混合することを含む、請求項27ないし36のうちいずれか一項記載の装置。
  38. 前記論理システムはさらに、前記抽出された低周波数オーディオ信号を、前記低周波数効果オーディオ・チャネルと、混合前に平準化することができ、前記平準化する処理は、前記低周波数効果オーディオ・データを増幅することまたは前記抽出された低周波数オーディオ信号を減衰させることの少なくとも一方を含む、請求項37記載の装置。
  39. 前記オーディオ・データは、スピーカー・アレイ処理を含むアップミックスによって受領され、処理される、請求項27または31記載の装置。
  40. 前記論理システムが、汎用の単一チップまたは複数チップ・プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラム可能型論理デバイス、離散的なゲートもしくはトランジスタ論理または離散的なハードウェア・コンポーネントのうちの少なくとも一つを含む、請求項27ないし39のうちいずれか一項記載の装置。
  41. さらにメモリ・デバイスを有しており、前記インターフェースは、前記論理システムと前記メモリ・デバイスとの間のインターフェースを含む、請求項27ないし40のうちいずれか一項記載の装置。
  42. 前記インターフェースがネットワーク・インターフェースを含む、請求項27ないし41のうちいずれか一項記載の装置。
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