JP6275384B2 - 蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムおよび監視方法 - Google Patents

蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムおよび監視方法 Download PDF

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Description

本発明は、蒸気管に設けられている蒸気止め弁からの蒸気漏れを監視できるようにした蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムおよび監視方法に関するものである。
例えば、蒸気タービン発電プラントにおいては、蒸気発生器であるボイラにより生成された蒸気を蒸気タービンに供給する蒸気管中に、蒸気止め弁が設けられている。この蒸気止め弁は、蒸気タービンの停止時に、ボイラからタービンへの蒸気の供給を遮断するためのものであり、弁本体に設けられている弁座に対して押圧されることにより蒸気の流路を遮断する主弁と、この主弁内に設けられている少量の蒸気を流通するパイロット流路を開閉するパイロット弁とを備えた構成とされている。
この蒸気止め弁の主弁およびパイロット弁は、運転時、500〜600℃程度の高温・高圧の蒸気に晒されることから、経年変化により主弁およびパイロット弁の中心が弁座の中心から位置ずれしたり、主弁およびパイロット弁に酸化スケールが付着したりすることがある。この場合、蒸気止め弁の閉鎖時、主弁およびパイロット弁と弁座間に微小隙間が生じ、蒸気を完全に遮断できなくなり、蒸気漏れが発生する原因となる。蒸気漏れの発生により、タービン停止時に、本来停止すべきタービンロータが数十〜数百rpmで回転する場合があり、特に、タービン停止過程のターニング中に蒸気漏れが生じると、いつまでもタービンの停止が完了しないターニング離脱現象という不都合が発生する。
主弁およびパイロット弁は、Fe−Cr−Mo系の高温耐久材製とされており、通常は数年毎に開放点検を行い、弁や弁座のラッピングや弁軸中心の調整を行うことにより健全性を維持するようにしているが、実際の蒸気遮断性の確認は、運用時に蒸気漏れ発生の有無を見て最終確認しているのが実態である。つまり、現状において、蒸気止め弁の蒸気漏れを直接的に検知する手段はなく、間接的に検知する手段として、主弁・パイロット弁の下流の圧力差あるいは弁本体の金属部分の温度上昇を計測することにより、蒸気漏れの発生を推定しているというのが実態である。
一方、発電プラントの逃し弁や安全弁の蒸気漏れを監視する漏洩監視装置として、特許文献1に示されるように、弁の漏れを検出する振動検出器と、その振動信号の所定帯域の波形のRMS値を逐次的に求めるバンドパスフィルタ付実効値変換器と、この実効値変換器からの入力信号に基づいてランプ信号を作るランプ信号発生器と、ランプ信号発生器のランプ信号と実効値変換器の出力信号を比較し、実効値変換器の出力信号がランプ信号より大きいことを条件に蒸気漏れの警報を表示するようにしたものが提供されている。
特開昭60−49237号公報
上記の如く、蒸気漏れを間接的に検知する圧力センサや温度センサあるいは振動検出器を用いたものでは、蒸気漏れ量が或る程度大きくなって、圧力差や弁本体の温度上昇あるいは弁本体や配管等のマス系の振動等が顕著に変化しないと、精度よく蒸気漏れを検知するのは難しく、実際には、ターニング離脱現象発生等の不都合が発生した時点で対策を実行しているのが実情であった。このため、急遽メンテナンスを計画して実施する必要が生じる等、計画的なメンテナンスのタイミングに合わせて蒸気止め弁の軸心調整やスケール除去等を実施することができず、その結果、タービンの稼働率を低下させることになる等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、蒸気止め弁の蒸気漏れやその部位、程度等を定量的に高精度で検知することができる蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムおよび監視方法を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムおよび監視方法は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、主弁及びパイロット弁を備え蒸気管に設けられる蒸気止め弁と、前記蒸気止め弁の弁本体に設けられている弁座よりも蒸気流の下流側の前記弁本体の外周面に設けられている集音棒と、前記集音棒の他端部に設けられている集音器と、前記集音器に接続され、該集音器により集音された音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数を解析し、その音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の何れの弁からの蒸気漏れかを判別し検知する解析装置と、を備えていることを特徴とする。
蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の上流側での蒸気圧力は、数MPa程度の高圧であるため、蒸気止め弁の閉鎖時に蒸気漏れが発生した場合、それが微小量であっても勢いのある「シュー」という異常発信音を伴う。本発明によれば、この発信音を蒸気止め弁の弁本体の弁座よりも蒸気流の下流側の弁本体の外周面に設置される集音棒およびその他端部に設けられる集音器を介して集音し、該音を集音器に接続された解析装置で解析することによって、その周波数から蒸気止め弁の蒸気漏れ等を高精度で検知することができる。従って、蒸気止め弁の閉鎖時の蒸気漏れ(内部リーク)等を発生し始めの初期段階で的確に検知し、それに基づき計画的にメンテナンスを実施することによって、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の弁軸中心の位置ずれ調整やスケールの除去を行い、その機能を回復させることができるとともに、突然のメンテナンスを回避することより、蒸気を利用するプラント等の稼働率を高めることができる。
また本発明によれば、解析装置が、集音器により集音された低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から、蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の何れの弁からの蒸気漏れかが判別可能な構成とされているため、蒸気漏れの発生原因が、主弁またはパイロット弁の何れの弁の調整不良あるいはスケール付着によるものかを的確に把握することができる。このように、蒸気漏れの原因を的確に把握することにより、メンテナンスを的確化、容易化することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上記の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記集音棒は、前記弁本体の外周面を覆っている保温層を貫通してその外方に突出されていることを特徴とする。
本発明によれば、集音棒が、弁本体の外周面を覆っている保温層を貫通してその外方に突出されているため、弁本体の外周全体が保温層により覆われ、断熱されているが、この保温層を貫通して集音棒を設けることにより、保温層に遮られることなく、弁本体内部からの蒸気漏れに伴う異常発信音を、集音棒を介して取り出すことができる。従って、保温層の設置に係わりなく、蒸気止め弁の蒸気漏れ等を高精度で検知することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記集音棒および前記集音器は、前記弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に所定の間隔で設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、集音棒および集音器が、弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に所定の間隔で設置されているため、蒸気漏れに伴う異常発信音の弁軸に対する周方向の偏りを検知することができるとともに、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の中心の弁座中心からのずれの程度、方向を評価することができる。従って、経時的に弁軸中心のずれが拡大しているか否か等を把握し、計画的なメンテナンスにより適切なタイミングで弁軸中心のずれを再調整することができるとともに、その再調整を容易化することができる。また、この機能を利用して、蒸気止め弁を僅かに開けて意図的に蒸気をリークさせ、複数の集音棒および集音器で集音された音の振動数や振幅のアンバランスを小さくするように調整することにより、主弁やパイロット弁の弁軸中心のずれが規定値内であることを確認できるため、蒸気止め弁の信頼性を向上することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記集音棒は、熱伝導率の低い耐熱性を有する金属製の棒材により構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、集音棒が、熱伝導率の低い耐熱性を有する金属製の棒材により構成されているため、高温・高圧の蒸気が流通する蒸気止め弁の弁本体から集音棒を介して他の機器類に伝達される熱量を極力抑制することができる。従って、集音棒に接続される機器類の熱劣化を防止することができると同時に、その耐熱性能を緩和することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記集音棒は、直径が5mm〜15mmの中実棒とされていることを特徴とする。
本発明によれば、集音棒が、直径が5mm〜15mmの中実棒とされているため、集音棒を介して他の機器類に伝達される熱量を極力抑制することができるとともに、集音棒での音の低下を防ぐことができる。つまり、集音棒が太くなると、その断面積に比例して熱伝導量が増加し、他の機器類に対して悪影響及ぼすことになり、また、集音棒の太さが5mm以下になると、音の伝達が急激に低下する。従って、集音棒の径を5mm〜15mmの適正な太さとすることにより、音の検知性能を十分に確保することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記集音器は、前記集音棒の外端部に対して着脱自在に設置されていることを特徴とする。
本発明によれば、集音器が、集音棒の外端部に対して着脱自在に設置されているため、蒸気止め弁の蒸気漏れを確認するとき以外のプラント等の運転時に、集音器を集音棒から取り外しておくことができる。従って、振動、熱等による集音器等の計測機器の劣化を抑制し、本監視システムの長寿命化を図ることができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記解析装置は、前記集音器によって集音された低周波音および高周波音の変動音圧の振動数と振幅を計測し、その計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係から、蒸気漏れによる弁開度相当値が推定可能な構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、解析装置が、集音器によって集音された低周波音および高周波音の変動音圧の振動数と振幅を計測し、その計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係から、蒸気漏れによる弁開度相当値が推定可能な構成とされているため、集音した音の変動音圧の振動数と振幅の計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づいて、蒸気漏れによる弁開度相当値を推定することにより、弁軸中心のずれやスケールの付着に起因し、主弁およびパイロット弁とその弁座との間にどの程度の隙間(弁開度相当値)が生じているかを推定することができる。従って、この弁開度相当値に基づいてメンテナンスを実施するタイミングを適切に決定することにより、蒸気を利用するプラント等の稼働率を最大化することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムは、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムにおいて、前記解析装置は、前記弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置された前記集音棒および前記集音器により集音された音から、前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の前記弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能な構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、解析装置が、弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置された集音棒および集音器により集音された音から、蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能な構成とされているため、蒸気漏れに伴う発信音の弁軸に対する周方向の偏りを検知することができるとともに、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の中心の弁座中心からのずれの程度、方向を評価することができる。従って、経時的に弁軸中心のずれが拡大しているか否かを把握し、計画的なメンテナンスにより適切なタイミングでその再調整を行うことができるとともに、その再調整を容易化することができる。また、この機能を利用して、蒸気止め弁を僅かに開けて意図的に蒸気をリークさせ、複数の集音棒および集音器で集音された音の振動数や振幅のアンバランスを小さくするように調整することにより、主弁やパイロット弁の弁軸中心のずれが規定値以内であることを確認できるため、蒸気止め弁の信頼性を向上することができる。
さらに、本発明にかかる蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法は、主弁及びパイロット弁を備える蒸気止め弁の弁本体に設けられている弁座よりも蒸気流の下流側の前記弁本体の外周面に、集音棒を介してその一端部に前記弁本体内を流れる蒸気の流動音を集音する集音器と、前記集音器に接続され、該集音器により集音された音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数を解析し、その音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の何れの弁からの蒸気漏れかを判別し検知する解析装置と、を設置し、前記蒸気止め弁の閉鎖時、前記集音棒および前記集音器を介して集音された音を前記解析装置で解析することにより、その音の周波数から前記蒸気止め弁の前記主弁及び前記パイロット弁の蒸気漏れを検知することを特徴とする。
本発明によれば、蒸気止め弁の弁本体に設けられている弁座よりも蒸気流の下流側の弁本体の外周面に、集音棒を介してその一端部に弁本体内を流れる主蒸気の流動音を集音する集音器を設置し、蒸気止め弁の閉鎖時、集音棒および集音器を介して集音された音を解析装置で解析することにより、その音の周波数から蒸気止め弁の蒸気漏れを検知するようにしているため、蒸気止め弁を閉鎖した時、蒸気漏れが発生した場合、それが微小量であっても勢いのある「シュー」という異常発信音を伴うことから、その音を集音棒および集音器を介して集音し、解析装置で解析することにより、その周波数から蒸気止め弁の蒸気漏れ等を高精度で検知することができる。従って、蒸気止め弁の閉鎖時の蒸気漏れ(内部リーク)を発生し始めの初期段階で的確に検知し、それに基づき計画的にメンテナンスを実施することにより、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の弁軸中心の位置ずれ調整やスケールの除去を行い、その機能を回復させることができるとともに、蒸気を利用するプラント等の稼働率を高めることができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法は、上記の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法において、前記集音棒および前記集音器により集音された低周波音および高周波音の周波数やその変動音圧の振動数と振幅から、前記蒸気止め弁の蒸気漏れやその部位および程度を定量的に検知し、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づいて、弁開度相当値を推定することを特徴とする。
本発明によれば、集音棒および集音器により集音された低周波音および高周波音の周波数やその変動音圧の振動数と振幅から、蒸気止め弁の蒸気漏れやその部位および程度を定量的に検知し、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づいて、弁開度相当値を推定するようにしているため、集音した音の周波数に基づいて蒸気止め弁の蒸気漏れを検知することができるとともに、定量的に検知した変動音圧の振動数および振幅の計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づき、蒸気漏れによる弁開度相当値を推定することによって、弁軸中心のずれやスケールの付着に起因し、主弁およびパイロット弁とその弁座との間にどの程度の隙間(弁開度相当値)が生じているかを推定することができる。従って、この弁開度相当値に基づいて、メンテナンスを実施するタイミングを適切に決定することにより、蒸気を利用するプラント等の稼働率を最大化することができる。
さらに、本発明の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法は、上述のいずれかの蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法において、前記集音棒および前記集音器が周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置され、それらから集音された音から、前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の前記弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、集音棒および集音器が周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置され、それらから集音された音から、蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の前記弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能とされているため、蒸気漏れの検知に際して、蒸気漏れを検知すると同時に、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の中心の弁座中心からのずれの程度、方向を評価することができる。従って、経時的に弁軸中心のずれが拡大しているか否かを把握し、計画的なメンテナンスにより適切なタイミングでその再調整を行うことができるとともに、その再調整を容易化することができる。また、この機能を利用して、蒸気止め弁を僅かに開けて意図的に蒸気をリークさせ、複数の集音棒および集音器で集音された音の振動数や振幅のアンバランスを小さくするように調整することにより、主弁やパイロット弁の弁軸中心のずれが規定値以内であることを確認できるため、蒸気止め弁の信頼性を向上することができる。
本発明によると、蒸気止め弁の蒸気漏れ(リーク)による異常発信音を集音棒を介して外部に取り出し、該音を適宜集音器で集音し解析装置で解析することにより、その周波数から蒸気止め弁の蒸気漏れ等を高精度で検知することができるため、蒸気止め弁閉鎖時の蒸気漏れを発生し始めの初期段階で的確に検知し、それに基づき計画的にメンテナンスを実施することによって、蒸気止め弁の主弁やパイロット弁の弁軸中心の位置ずれ調整やスケールの除去を行い、その機能を回復させることができるとともに、突然のメンテナンスを回避することより、蒸気を利用するプラント等の稼働率を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る蒸気止め弁およびその蒸気漏れ監視システムが組み込まれる蒸気タービン発電プラントの概略構成図である。 図1中の蒸気止め弁およびその蒸気漏れ監視システムの構成図である。 蒸気止め弁からの蒸気漏れ音の一例を示す波形図である。 本発明の第2実施形態に係る蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システムの構成図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図3を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る蒸気止め弁およびその蒸気漏れ監視システムが組み込まれる蒸気タービン発電プラントの概略構成図が示され、図2には、その蒸気止め弁およびその蒸気漏れ監視システムの構成図、図3には、蒸気止め弁からの蒸気漏れ音の一例を示す波形図が示されている。
蒸気タービン発電プラント1は、蒸気発生器であるボイラ2と、このボイラ2で生成された蒸気により回転駆動される蒸気タービン3と、該蒸気タービン3により回転駆動される発電機4とを備えている。
ボイラ2で生成された蒸気は、蒸気管5を介して蒸気タービン3に供給されるように構成されており、その蒸気管5中には、ボイラ2から蒸気タービン3への蒸気の供給を遮断するための蒸気止め弁6と、蒸気の供給量を調整し、蒸気タービン3の回転数を一定にコントロールするためのガバナ弁7とが設けられている。
蒸気止め弁6は、図2に示されるように、蒸気入口8から蒸気出口9に至る直角に屈曲された蒸気流路10を有し、その屈曲部の出口側に主弁16用の弁座11が設けられている弁本体12と、弁本体12の外周全体を覆うように設置された保温層13と、弁本体12に対してシール部材14を介して弁軸線L方向に摺動自在に嵌合され、弁頭部15が弁座11に当接、離脱することにより、蒸気流路10を開閉する主弁16と、主弁16に対してシール部材17を介して弁軸線L方向に摺動自在に嵌合され、主弁16内に形成された弁座18に当接、離脱することによって、主弁16内のパイロット流路19を開閉するパイロット弁20と、を備えている。
蒸気止め弁6は、公知の如く、図示省略された油圧シリンダ等のアクチュエータにより回動されるレバーを介して、弁軸線L方向にスライドされるロッドにパイロット弁20の弁棒21が連結され、該弁棒21が弁軸線L方向に摺動されることにより、開閉動作されるように構成されている。つまり、アクチュエータが作動してパイロット弁20の弁棒21が弁軸線L上を図2の右方向に摺動されることにより、まず主弁16内の弁座18にパイロット弁20が当接してパイロット弁20が閉鎖され、その状態で更にパイロット弁20が主弁16と共に図2の右方向に移動されることによって、主弁16の弁頭部15が弁座11に当接し、蒸気止め弁6が閉鎖されるようになっている。
また、蒸気止め弁6は、アクチュエータが作動してパイロット弁20の弁棒21が弁軸線L上を図2の左方向に摺動されることにより、まずパイロット弁20が弁座18から離脱してパイロット弁20が開とされ、更にパイロット弁20の弁棒21が図2の左方向に移動されることにより、弁棒21に設けられている鍔部22が主弁16と係合し、パイロット弁20と共に主弁16が図2の左方向に移動されることによって開放される構成とされている。なお、弁棒21に設けられている鍔部22は、弁棒21に段部を設けた構成として代替することができる。
この蒸気止め弁6は、蒸気タービン3が運転されている間、主弁16およびパイロット弁20が共に開とされ、ボイラ2で生成された500〜600℃程度の高温・高圧の蒸気を蒸気タービン3に供給する。この際、主弁16およびパイロット弁20は、高温・高圧の蒸気に晒され続けるため、前述の通り、経年変化により主弁16およびパイロット弁20の中心が弁座11,18の中心から位置ずれしたり、主弁16およびパイロット弁20に酸化スケールが付着したりすることにより、蒸気止め弁6の閉鎖時、蒸気漏れが発生する原因となっていた。
本実施形態においては、この蒸気止め弁6の蒸気漏れを検知するため、弁本体12の弁座11よりも蒸気流の下流側における弁本体12の外周面に、蒸気止め弁6の内部で発生した異常発信音を取り出す集音棒24を設置し、該集音棒24の他端部(外端部)に、該集音棒24で取り出した音を音波信号に変換して出力する集音器(マイク)25を設けるとともに、この集音器25に接続され、該集音器25で集音された音をFFT解析し、その音の周波数から蒸気止め弁6の蒸気漏れを検知する解析装置26を備えた蒸気漏れ監視システム23が組み込まれた構成とされている。
集音棒24は、弁本体12の外周面の弁座11よりも下流側の表面に、溶接等により密着して設置され、保温層13を貫通して設けられている、熱伝導率の低い耐熱性を有するステンレス系材等の低熱伝導金属を用いた中実の円柱あるいは角柱等の棒材であって、熱伝導を抑制しながら音を伝達できるように、例えば径を5ないし15mm程度とした棒材により構成されている。つまり、集音棒24は、径が15mm以上になると、その断面積に比例して熱伝導量が増え、外端側に設けられる集音器25に対して悪影響を及ぼすことになり兼ねず、また、5mm以下になると、音の伝達が急激に低下する。このため、この種集音棒24の太さは、経験的にも5ないし15mm程度が好ましいと云える。
また、集音棒24の長さを、蒸気止め弁6の外周全体を覆っている保温層13の厚さ寸法よりも長くし、保温層13を貫通して外方に突出させておくことにより、保温層13に遮られることなく、蒸気止め弁6の内部で発生した異常発信音を外部に取り出し、集音棒24の外端側に設けられる集音器25によって集音することが可能となる。
さらに、集音器(マイク)25は、集音棒24を介して伝播される音を集音し、音波信号に変換して解析装置26に出力できるものであれば如何なるものでもよい。但し、集音棒24を介して伝導される熱に対し、相応の耐熱性を有するものであることが望ましい。
また、集音器25に接続される解析装置26は、パソコン等により構成されるものであって、集音器25からの音波信号を入力し、それをFFT解析してその低周波音、高周波音の変動音圧の周波数、更にはその変動音圧の振動数と振幅を計測し、該計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係から、蒸気止め弁6の蒸気漏れの有無、その部位および程度を定量的に検知できる構成とされたものである。
上記の蒸気漏れ監視システム23は、蒸気止め弁6の内部で発生する異常発信音を常時監視している。蒸気止め弁6の主弁16やパイロット弁20の上流側の蒸気圧は、数MPa程度の高圧であることから、蒸気止め弁6の閉鎖時に蒸気漏れが発生した場合、それが微小量であっても勢いのある「シュー」という発信音を伴う。タービン停止時や停止過程において、蒸気止め弁6の主弁16やパイロット弁20が閉となった時、その時点まで発生していなかった「シュー」という音の発生を検知し、それを解析することにより、蒸気止め弁6の内部で蒸気漏れが発生していること、更にはその漏れ量の程度等を評価することができる。
この「シュー」という高周波発信音は、漏れ蒸気が弁座11,18部を通過する際の振動音であり、主弁16やパイロット弁20の弁体がチャタリングを生じて弁座11,18との間で発生する振動音の周波数(数Hz〜数十Hzと低い)とは異なることから、区別することが可能である。また、この蒸気漏れによる発信音は、蒸気止め弁6の主弁16やパイロット弁20の構造や蒸気漏れ量により異なることから、事前に弁を僅かに開けて蒸気を意図的にリークさせた状態で、複数の弁開度による「シュー」という発信音の振動数と振幅を把握しておくことにより、実際の蒸気漏れ発生時における検知を適切に行うことが可能となる。
図3に、上記発信音の一例(波形図)が示されている。
この「シュー」という発信音は、リークした蒸気が主弁16、パイロット弁20の下流で渦を発生することによる低周波の変動音圧(1)と、リーク蒸気がその弁体隙間を通過する際に発生する高周波の変動音圧(2)とが重なった発信音となる場合が多い。低周波の変動音圧(1)の周波数は、蒸気止め弁6の主弁16とパイロット弁20の弁構造およびサイズにより異なるので、これによって、蒸気漏れが何れの弁からの漏れであるかを判別することができる。また、高周波の変動音圧(2)の振動数と振幅を計測し、事前に把握しておいた蒸気漏れ量との相関関係に基づいて、弁開度相当値(漏れ蒸気量の大小に関連する。)を推定することができる。
また、上記した発信音の計測は、タービン停止時の蒸気漏れ有無の確認が必要な時点において実施すればよい。それ以外のタービン回転時には、蒸気が数百ton/hで勢いよく流通する状態の音が主発信音となることから、何らかの異常発信音と区分することが困難となる。従って、この間は集音器(マイク)25を取り外しておき、振動等による計測機器の劣化を抑制するため、集音器25を集音棒24に対して簡易に着脱できるように設置しておくことが望ましい。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上記の蒸気タービン発電プラント1において、ボイラ2で生成された蒸気は、蒸気管5により蒸気止め弁6およびガバナ弁7を介して蒸気タービン3に供給され、この蒸気で回転駆動される蒸気タービン3を介して発電機4が回転駆動されることにより、発電が行われる。そして、この蒸気タービン3の運転を停止し、発電を止める場合、蒸気止め弁6を閉鎖し、蒸気タービン3への蒸気を遮断することによって、蒸気タービン3を停止するようにしている。
この際、蒸気止め弁6が、弁軸の中心ずれやスケールの付着等により蒸気漏れを発生すると、主弁16および/またはパイロット弁20と、その弁座11,18との間に微小隙間が生じ、蒸気を完全に遮断することができなくなり、蒸気漏れが発生する。この蒸気漏れによって、主弁16およびパイロット弁20の上流側での蒸気圧が、数MPa程度の高圧であるため、それが微小量であっても、勢いのある「シュー」という高周波の異常音を発生する。
本実施形態においては、この異常発信音を、蒸気漏れ監視システム23を構成している蒸気止め弁6の弁本体12の弁座11よりも下流側の外周面に設置されている集音棒24により外部に取り出し、その他端部に設けられる集音器(マイク)25で集音し、その音を集音器25に接続されている解析装置(パソコン)26で解析することによって、その周波数から蒸気止め弁6の蒸気漏れ等を高精度で検知することができる。
このため、蒸気止め弁6を閉鎖する時の蒸気漏れ(内部リーク)を、発生し始めの初期段階で的確に検知し、それに基づいて計画的にメンテナンスを実施することにより、蒸気止め弁6の主弁16やパイロット弁20の弁軸中心の位置ずれ調整やスケールの除去等を行い、その機能を回復させることができるとともに、突然のメンテナンスを回避することよって、蒸気タービン3の稼働率を高めることができる。
また、上記集音棒24が、熱伝導率の低い耐熱性を有するステンレス系等の低熱伝導金属を用いた棒材により構成されているため、500〜600℃程度の高温・高圧の蒸気が流通する蒸気止め弁6の弁本体12から集音棒24を介して集音器25に伝導される熱量を極力抑制することができる。これによって、集音器25等の計測機器の熱劣化を防止することができると同時に、その耐熱性能を緩和することができる。
さらに、集音棒24は、その直径が5mm〜15mmの中実棒とされているため、集音棒24を介して集音器25に伝導される熱量を極力抑制できると同時に、集音棒24での音の低下を防ぐことができる。つまり、集音棒24が太くなると、その断面積に比例して集音器25に伝導される熱量が増加し、集音器25に対して悪影響及ぼすことになり、また、集音棒24の太さが5mm以下になると、音の伝達が急激に低下する。従って、集音棒24の径を5mm〜15mmの適正な太さとすることにより、集音棒24および集音器25による音の検知性能を十分に確保することができる。
また、本実施形態では、集音器25が、集音棒24の外端部に対して着脱自在に設置されている。このため、蒸気タービン停止時の蒸気漏れの有無を確認するとき以外の蒸気タービン回転時において、集音器25を集音棒24から取り外しておくことができる。これによって、振動、熱等による集音器25等の計測機器の劣化を抑え、本監視システム23の長寿命化を図ることができる。
さらに、本実施形態の解析装置26は、集音器25により集音された低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から、蒸気止め弁6の主弁16またはパイロット弁20の何れの弁からの蒸気漏れかが判別可能な構成とされている。このため、蒸気漏れの発生原因が主弁16またはパイロット弁20の何れの弁の調整不良あるいはスケール付着によるものかを的確に把握することができ、このように、蒸気漏れの原因を的確に把握することによって、メンテナンスを的確化、容易化することができる。
また、上記解析装置26は、集音器25で集音された低周波音および高周波音の変動音圧の振動数と振幅を計測し、その計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係から、蒸気漏れによる弁開度相当値が推定可能な構成とされているため、集音した音の変動音圧の振動数と振幅の計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づいて、蒸気漏れによる弁開度相当値を推定することにより、弁軸中心のずれやスケールの付着に起因し、主弁16およびパイロット弁20とその弁座11,18との間にどの程度の隙間(弁開度相当値)が生じているかを推定することができる。従って、この弁開度相当値に基づいて、メンテナンスを実施するタイミングを適切に決定することにより、蒸気タービン発電プラントの稼働率を最大化することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、集音棒24および集音器25を蒸気止め弁6の弁本体12の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に所定の間隔で設置した構成としている点が異なる。その他の点については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態では、図4に示されるように、蒸気止め弁6の弁本体12の弁座11よりも蒸気流の下流側において、弁本体12の外周面にその周方向に等間隔で上下、左右4箇所に集音棒24を密着させて設置し、各々の集音棒24の外端部に集音器(マイク)25を設け、各集音器25を解析装置(パソコン)26に接続した構成としている。
そして、上記の解析装置26は、弁本体12の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置された集音棒24および集音器25により集音された音から、蒸気止め弁6の主弁16またはパイロット弁20の中心の弁座11および18の中心からのずれの程度、方向が把握可能な構成とされている。
このように、集音棒24および集音器25を、弁本体12の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に所定の間隔で設置し、その解析装置26を、その集音棒24および集音器25により集音された音から、蒸気止め弁6の主弁16またはパイロット弁20の中心の弁座11,18中心からのずれの程度、方向を把握可能な構成とすることによって、蒸気止め弁6の蒸気漏れに伴う異常発信音の弁軸に対する周方向の偏りを検知することができるとともに、蒸気止め弁6の主弁16やパイロット弁20の中心の弁座中心からのずれの程度、方向を評価することが可能となる。
従って、経時的に弁軸中心のずれが拡大しているか否かを把握し、計画的なメンテナンスにより適切なタイミングで弁軸中心のずれを再調整することができるとともに、その再調整を容易化することができる。また、この機能を利用することによって、蒸気止め弁6を僅かに開けて意図的に蒸気をリークさせ、複数の集音棒24および集音器25で集音された音の振動数や振幅のアンバランスを小さくするように調整することにより、主弁16やパイロット弁20の弁軸中心のずれが規定値内であることを確認できるため、蒸気止め弁6の信頼性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、集音棒24および集音器25を上下、左右の4箇所に設けた例について説明したが、等間隔で3箇所あるいは5箇所以上に設けてもよく、これによっても実質的に同一の効果が得られるものと考える。また、上記実施形態では、集音棒24の太さを丸棒とした場合の径で特定した例について説明したが、角柱とした場合、相当する平行面間の寸法等で特定すればよい。
さらに、上記実施形態では、蒸気タービン3に蒸気を供給する蒸気管5に設けられる蒸気止め弁6に適用した例について説明したが、本発明は、このようなものに限定されるものではなく、様々な蒸気配管に設けられる蒸気止め弁、蒸気遮断弁全般に広く適用できるものである。また、上記実施形態では、パイロット弁20を有する蒸気止め弁6の例について説明したが、パイロット弁20を有していない弁にも同様に適用できることは云うまでもない。
3 蒸気タービン
5 蒸気管
6 蒸気止め弁
11 弁座
12 弁本体
16 主弁
18 弁座
20 パイロット弁
23 蒸気漏れ監視システム
24 集音棒
25 集音器(マイク)
26 解析装置(パソコン)

Claims (11)

  1. 主弁及びパイロット弁を備え蒸気管に設けられる蒸気止め弁と、
    前記蒸気止め弁の弁本体に設けられている弁座よりも蒸気流の下流側の前記弁本体の外周面に設けられている集音棒と、
    前記集音棒の他端部に設けられている集音器と、
    前記集音器に接続され、該集音器により集音された音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数を解析し、その音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の何れの弁からの蒸気漏れかを判別し検知する解析装置と、を備えていることを特徴とする蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム。
  2. 前記集音棒は、前記弁本体の外周面を覆っている保温層を貫通してその外方に突出されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム
  3. 前記集音棒および前記集音器は、前記弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に所定の間隔で設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム
  4. 前記集音棒は、熱伝導率の低い耐熱性を有する金属製の棒材により構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム
  5. 前記集音棒は、直径が5mm〜15mmの中実棒とされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム
  6. 前記集音器は、前記集音棒の外端部に対して着脱自在に設置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム。
  7. 前記解析装置は、前記集音器によって集音された低周波音および高周波音の変動音圧の振動数と振幅を計測し、その計測値と、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係から、蒸気漏れによる弁開度相当値が推定可能な構成とされていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム。
  8. 前記解析装置は、前記弁本体の外周面の周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置された前記集音棒および前記集音器により集音された音から、前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の前記弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能な構成とされていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視システム。
  9. 主弁及びパイロット弁を備える蒸気止め弁の弁本体に設けられている弁座よりも蒸気流の下流側の前記弁本体の外周面に、集音棒を介してその一端部に前記弁本体内を流れる蒸気の流動音を集音する集音器と、前記集音器に接続され、該集音器により集音された音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数を解析し、その音及び低周波音および高周波音の変動音圧の周波数から前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の何れの弁からの蒸気漏れかを判別し検知する解析装置と、を設置し、
    前記蒸気止め弁の閉鎖時、前記集音棒および前記集音器を介して集音された音を前記解析装置で解析することにより、その音の周波数から前記蒸気止め弁の前記主弁及び前記パイロット弁の蒸気漏れを検知することを特徴とする蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法。
  10. 前記集音棒および前記集音器により集音された低周波音および高周波音の周波数やその変動音圧の振動数と振幅から、前記蒸気止め弁の蒸気漏れやその部位および程度を定量的に検知し、事前に把握されている漏れ蒸気量との相関関係に基づいて、弁開度相当値を推定することを特徴とする請求項に記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法。
  11. 前記集音棒および前記集音器が周方向の少なくとも3箇所以上の複数箇所に設置され、それらから集音された音から、前記蒸気止め弁の主弁またはパイロット弁の中心の前記弁座の中心からのずれの程度、方向が把握可能とされていることを特徴とする請求項または10に記載の蒸気止め弁の蒸気漏れ監視方法。
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