JP6241300B2 - ジョブスケジューリング装置、ジョブスケジューリング方法、およびジョブスケジューリングプログラム - Google Patents
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Description
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係るジョブスケジューリング装置の機能の一例を示すブロック図である。ジョブスケジューリング装置10は、ネットワーク1を介して複数の計算ノード2a,2b,2c,・・・,2m,2nに接続されている。ジョブスケジューリング装置10は、複数の計算ノード2a,2b,2c,・・・,2m,2nにジョブを実行させる際のスケジューリングを行う。
ジョブ操作部16は、資源の空き量がジョブ3の資源消費量以上の計算ノード2mに対して、ジョブ3の実行を指示する。またジョブ操作部16は、ジョブ3の実行を指示した計算ノード2mによるジョブ3の実行終了を検知する。例えばジョブ操作部16は、計算ノード2mからのジョブ実行終了の通知を受けて、ジョブ3の実行終了を認識する。
〔第2の実施の形態〕
次に第2の実施の形態について説明する。
図4は、管理ノードの機能を示すブロック図である。管理ノード100は、リソース情報記憶部110,最大空き値記憶部120、ジョブ記憶部130、ジョブ操作部140、リソース管理部150、ジョブスケジューリング部160、およびジョブ管理部170を有する。
図5は、リソース情報の一例を示す図である。リソース情報111では、ノード番号に対応付けて、グループ番号、コア数、空きコア数、メモリ容量、および空きメモリ量が登録されている。ノード番号は、計算ノードそれぞれの識別番号である。グループ番号は、計算ノードが属するグループの識別番号である。コア数は、計算ノードが有するコアの数である。空きコア数は、計算ノードのコアのうち、ジョブが割り付けられていないコアの数である。メモリ容量は、計算ノードに実装されたメインメモリの記憶容量である。空きメモリ量は、計算ノードのメインメモリの空き容量である。空きメモリ量は、計算ノードが有するメインメモリの記憶容量に対する、空き領域の割合(パーセンテージ)で示される。
図6は、最大空き値ペア情報の一例を示す図である。最大空き値ペア情報121では、グループ番号に対応付けて、最大空きコア数と最大空きメモリ量との組(最大空き値ペア)が登録されている。最大空きコア数は、対応するグループに属する計算ノードのうち、最も空きコア数が多い計算ノードの空きコア数である。最大空きメモリ量は、対応するグループに属する計算ノードのうち、最も空きメモリ量が多い計算ノードの空きメモリ量である。
図8は、最大空き値ペアテーブルの一例を示す図である。最大空き値ペアテーブル122は、資源の種別ごとに、値の範囲ごとの出現頻度を示す2次元の頻度分布表である。
図9は、計算ノードのグルーピングの一例を示す図である。システム内の計算ノードは、それぞれ複数のグループ41,42,43,・・・のいずれかに振り分けられる。例えば計算ノード31は、グループ41に属する。なお計算ノード31は、複数のコア31aとメモリ31bとを有している。他の計算ノードも同様に、複数のコアとメモリとを有している。
グループ41は、最大空きメモリ量が70%であり、最大空きコア数が6である。そうするとグループ41内にジョブ51を実行可能な計算ノードが存在する可能性がある。そこでグループ41は、割り付け先の計算ノードの探索対象となる。
Cs1=Cc×N ・・・(1)
図13は、探索対象のグループのフィルタリングを行う場合のスケジューリングコストを示す図である。ここで、グループ分割時の1グループ当たりのノード数をm(mは2以上の整数)とする。
Cs2=Cc×(N/m+p×(N/m)×m)=Cc×N×(1/m+p)
・・・(2)
式(1)で得られるCs1と式(2)で得られるCs2とを比較し、Cs1の方が小さい場合、すべての計算ノードを調査した方が効率的である。他方、Cs2の方が小さい場合、探索対象のグループのフィルタリングを行い、探索対象と判断されたグループ内の計算ノードのみを調査した方が効率的である。なおCs2の方が小さい場合とは、「Cc×N×(1/m+p)<Cc×N」が満たされる場合である。この比較式を簡略化すると「1/m+p<1」となる。従って「1/m+p<1」が満たされる場合には、Cs1よりCs2の方が小さく、探索対象のグループのフィルタリングを行い、探索対象と判断されたグループ内の計算ノードのみを調査した方が効率的である。
図14は、p値の算出例を示す図である。例えばジョブ51の実行には、4コアを使用すると共に、50%メモリを消費する。すると、最大空きコア数が4コア以上であり、最大空きメモリ量が50%以上の最大空き値ペアを有するグループであれば、ジョブ51を割り付け可能な計算ノードを有している可能性がある。このようなグループの数は、最大空き値ペアテーブル122から容易に導き出すことができる。図14の例は、破線52で囲った内側の数字を合計すれば、該当するグループ数となる。そして、ジョブ51を割り付け可能な計算ノードを有している可能性があるグループ数を、全グループ数で除算した値がp値となる。
図16は、ジョブスケジューリングの手順の一例を示すフローチャートである。
[ステップS101]ジョブスケジューリング部160は、前回のm値更新から、m値の更新周期だけ経過したか否かを判断する。m値更新周期が経過した場合、処理がステップS102に進められる。m値更新周期が経過していなければ、処理がステップS103に進められる。
図17は、第1のジョブスケジューリング処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図18は、第2のジョブスケジューリング処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図19は、m値更新処理の手順の一例を示すフローチャートである。
[ステップS141]ジョブスケジューリング部160は、p(m)を求める際の使用コア数と使用メモリ容量とを決定する。例えばジョブスケジューリング部160は、ジョブキュー131内で待機中のジョブにおける使用コア数とメモリ容量を統計的に処理する。統計的処理によって、ジョブスケジューリング部160は、待機中のジョブにおいて最も多い使用コア数と、待機中のジョブにおいて最も多い使用メモリ容量とを求める。そしてジョブスケジューリング部160は、最も多いパターンの使用コア数とメモリ容量との組み合わせを、p(m)を算出する際のコア数とメモリ容量とに決定する。
[ステップS150]ジョブスケジューリング部160は、1グループ当たりの計算ノード数をm台として、計算ノードのグルーピングを行う。ジョブスケジューリング部160は、リソース情報内の各計算ノードのノード番号に対応付けて、その計算ノードが属するグループのグループ番号を設定する。そしてジョブスケジューリング部160は、新たに生成されたグループに従って、最大空き値ペア情報121と最大空き値ペアテーブル122とを再作成する。その後、m値更新処理が終了する。
例えば1つのジョブのスケジューリング処理当たり、1/(p+1/m)倍の高速に処理することができる。1/(p+1/m)の値は、システムの負荷が高いときにより大きな値となる。例えば、PCクラスタでは,全体で95%以上の使用率となることが多い。そのとき、p値はかなり小さい値が期待される。p値が小さい場合、高速化率「1/(p+1/m)」が大きくなり、スケジューリング処理が数倍高速化することが期待される。
・第1のジョブ:(使用メモリ容量:10%,使用コア数:1)
・第2のジョブ:(使用メモリ容量:50%,使用コア数:4)
・第3のジョブ:(使用メモリ容量:70%,使用コア数:6)
図20〜図22の上段には、第1〜第3のジョブをスケジューリングする際のm値の増加に伴う「p(m)+1/m」と「p(m)」との値の遷移を、折れ線グラフで示している。図20〜図22の中段には、m値の増加に伴う高速化率の遷移を、折れ線グラフで示している。高速化率は、「1/(p(m)+1/m)」である。図20〜図22の下段に示したグラフは、m値の増加に伴う高速化率の遷移を示す折れ線グラフにおける、高速化率が最大となる範囲を拡大したものである。
2a,2b,2c,・・・,2m,2n 計算ノード
3 ジョブ
10 ジョブスケジューリング装置
11 記憶部
12 グルーピング部
13 最大資源空き量判定部
14 除外部
15 探索部
16 ジョブ操作部
17 更新部
Claims (8)
- 複数の計算ノードが複数のグループに分けられており、前記複数のグループそれぞれについて、グループに属する計算ノードのうち、資源の空き量が最も多い計算ノードの該資源の空き量を、該グループの最大資源空き量と判定する最大資源空き量判定部と、
前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量の頻度分布に基づいて、最大資源空き量がジョブの資源消費量以上のグループの割合を計算し、前記割合が所定値未満の場合、前記資源消費量と、前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量とを比較し、最大資源空き量が前記資源消費量に満たないグループを、探索対象から除外し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記資源消費量と前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量との比較を抑止する除外部と、
前記割合が前記所定値未満の場合、探索対象から除外されていないグループに属する計算ノードの中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記複数の計算ノードすべての中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索する探索部と、
を有するジョブスケジューリング装置。 - 前記最大資源空き量判定部は、資源の種別ごとに最大資源空き量を判定し、
前記除外部は、前記ジョブの資源の種別ごとの前記資源消費量と、前記複数のグループそれぞれの資源の種別ごとの最大資源空き量とを比較し、少なくとも1つの種別の資源において、最大資源空き量が前記資源消費量に満たないグループを、探索対象から除外する、
ことを特徴とする請求項1記載のジョブスケジューリング装置。 - 複数の計算ノードが複数のグループに分けられており、前記複数のグループそれぞれについて、グループに属する計算ノードのうち、資源の空き量が最も多い計算ノードの該資源の空き量を、該グループの最大資源空き量と判定する最大資源空き量判定部と、
ジョブの資源消費量と、前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量とを比較し、最大資源空き量が前記資源消費量に満たないグループを、探索対象から除外する除外部と、
探索対象から除外されていないグループに属する計算ノードの中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索する探索部と、
前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量の頻度分布に基づいて、最も処理を効率化できる、1グループ当たりの計算ノード数を算出し、算出された計算ノード数ごとのグループに、改めてグルーピングするグルーピング部と、
を有するジョブスケジューリング装置。 - 前記グルーピング部は、1グループ当たりの計算ノード数の候補値を複数生成し、生成された候補値それぞれについて、該候補値を1グループ当たりの計算ノード数としたときの処理の効率化の度合いを計算し、最も処理を効率化できる候補値を、1グループ当たりの計算ノード数とする、
ことを特徴とする請求項3記載のジョブスケジューリング装置。 - 前記グルーピング部は、値の小さい候補値から順に処理の効率化の度合いを算出し、候補値の上昇に伴い処理の効率化の度合いが低下する傾向になると、効率化の度合いの算出を抑止し、効率化の度合いを既に算出した候補値のなかで、最も処理を効率化できる候補値を、1グループ当たりの計算ノード数とする、
ことを特徴とする請求項4記載のジョブスケジューリング装置。 - 前記複数の計算ノードそれぞれの資源の空き量を記憶する記憶部と、
資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードに対して、前記ジョブの実行を指示すると共に、該計算ノードによる前記ジョブの実行終了を検知するジョブ操作部と、
該計算ノードへの前記ジョブの実行指示または該計算ノードによる前記ジョブの実行終了に伴い、前記記憶部に記憶された該計算ノードの資源の空き量を更新する更新部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のジョブスケジューリング装置。 - コンピュータが、
複数の計算ノードを複数のグループに分け、
前記複数のグループそれぞれについて、グループに属する計算ノードのうち、資源の空き量が最も多い計算ノードの該資源の空き量を、該グループの最大資源空き量と判定し、
前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量の頻度分布に基づいて、最大資源空き量がジョブの資源消費量以上のグループの割合を計算し、
前記割合が所定値未満の場合、前記資源消費量と、前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量とを比較し、最大資源空き量が前記資源消費量に満たないグループを、探索対象から除外し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記資源消費量と前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量との比較を抑止し、
前記割合が前記所定値未満の場合、探索対象から除外されていないグループに属する計算ノードの中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記複数の計算ノードすべての中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索する、
ジョブスケジューリング方法。 - コンピュータに、
複数の計算ノードを複数のグループに分け、
前記複数のグループそれぞれについて、グループに属する計算ノードのうち、資源の空き量が最も多い計算ノードの該資源の空き量を、該グループの最大資源空き量と判定し、
前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量の頻度分布に基づいて、最大資源空き量がジョブの資源消費量以上のグループの割合を計算し、
前記割合が所定値未満の場合、前記資源消費量と、前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量とを比較し、最大資源空き量が前記資源消費量に満たないグループを、探索対象から除外し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記資源消費量と前記複数のグループそれぞれの最大資源空き量との比較を抑止し、
前記割合が前記所定値未満の場合、探索対象から除外されていないグループに属する計算ノードの中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索し、前記割合が前記所定値以上の場合、前記複数の計算ノードすべての中から、資源の空き量が前記資源消費量以上の計算ノードを探索する、
処理を実行させるジョブスケジューリングプログラム。
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