[0010]従って、上述した要望の1以上を満足させることができる照明ドライバ、及び照明ドライバを含んだLED照明ユニットを提供することが望ましいであろう。
[0011]本開示は、照明ドライバのための発明的方法及び装置、並びに照明ドライバを含む照明ユニットに向けられたものである。例えば、幾つかの実施態様において、照明ドライバは、該照明ドライバが供給するLED駆動電流の大きさ(量)を、該ドライバが駆動するLEDの要件に合致するように自動的に調整することができる。
[0012]一態様において、本発明は、広くは、複数の発光ダイオード(LED)モジュールと、該複数のLEDモジュールの各々に動作的に接続された照明ドライバとを含むシステムに関するものである。各LEDモジュールは、対応する複数のLEDと、当該LEDモジュールの対応するLEDモジュール識別電流出力ノード又は端子にLEDモジュール識別電流を供給する対応する識別電流源とを含む。前記複数のLEDモジュールの前記LEDモジュール識別電流出力ノード又は端子の全ては、一緒に接続されて、前記照明ドライバに動作的に接続された前記複数のLEDモジュールの数に応じて変化する総LEDモジュール識別電流量(magnitude)を持つ総LEDモジュール識別電流を供給する。前記照明ドライバは、前記LEDモジュールのLEDにLED駆動電流を供給するように接続された可制御電流源と、前記総LEDモジュール識別電流に応答して、前記可制御電流源を、前記駆動電流を前記照明ドライバに動作的に接続された前記複数のLEDモジュールの数に応じて変化するLED駆動電流量で供給するように制御するコントローラとを含む。
[0013]一実施態様において、各LEDモジュールは、当該LEDモジュールの感知された温度が或る閾値を超えた場合に該LEDモジュールからの前記LEDモジュール識別電流を減少させるように構成された、対応する温度補償電流源を更に含む。
[0014]他の実施態様において、各識別電流源は、前記照明ドライバから前記LED駆動電流を入力するための当該LEDモジュールの対応するLED駆動電流入力ノード又は端子と、前記LEDモジュール識別電流出力ノード又は端子との間に接続された、対応するカレントミラーを含む。この実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記複数のLEDモジュールの各々は、対応するLED駆動電流戻りノード又は端子を含み、前記複数のLEDモジュールの前記LED駆動電流戻りノード又は端子の全ては、一緒に接続されると共に前記照明ドライバのLED駆動電流戻りノード又は端子に接続されて、前記LED駆動電流を前記照明ドライバに戻す。
[0015]他の実施態様によれば、当該システムに追加のLEDモジュールが追加された場合、前記照明ドライバは該追加のLEDモジュールを検出すると共に、前記LED駆動電流を自動的に増加させる。
[0016]更に他の実施態様によれば、各LEDモジュールにおいて、前記複数のLEDは互いに並列な複数のLED列(LED strings)を含み、各LED列は少なくとも2つのLEDを有する。
[0017]更に他の実施態様によれば、各LEDモジュールは自身の対応する回路基板を含み、この回路基板は該基板上に配置された対応する複数のLED及び対応する識別電流源を有する。
[0018]他の実施態様によれば、前記照明ドライバは抵抗分圧回路網を有し、該抵抗分圧回路網は、前記総LEDモジュール識別電流を入力すると共に前記LEDモジュールの全てから戻されるLED駆動戻り電流を更に入力するように構成される一方、これら電流に応答して前記コントローラに、前記LED駆動電流量を該LED駆動電流量が前記照明ドライバに接続された前記複数のLEDモジュールの数に応じて変化するように調整するためのLED駆動電流調整信号を供給するように構成される。
[0019]更に他の実施態様によれば、当該システムは前記照明ドライバに動作的に接続されたセンサモジュールを更に含み、前記センサモジュールは該センサモジュールの近傍の少なくとも1つの環境条件に応答してセンサ出力信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサを含み、前記センサモジュールは前記センサ出力信号に応答して前記照明ドライバに供給される前記総LEDモジュール識別電流を前記少なくとも1つの環境条件に対応するように調整する。
[0020]この実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記少なくとも1つのセンサは前記センサモジュールの近傍における光を検出するように構成された光検出器を含み、前記照明ドライバが前記LED駆動電流を前記LEDモジュールのLEDに所望の光レベルを放出させるように調整するように、前記センサモジュールは、前記光の検出に応答して、前記照明ドライバに供給される前記総LEDモジュール識別電流を調整する。この実施態様の他のオプション的フィーチャによれば、前記少なくとも1つのセンサは前記センサモジュールの近傍における人の存在を検出するように構成された存在検出器(presence detector)を含み、前記センサモジュールは、前記存在の検出に応答して、前記照明ドライバに供給される前記総LEDモジュール識別電流を、前記照明ドライバが前記LED駆動電流を前記LEDモジュールのLEDに前記存在検出器が前記センサモジュールの近傍における人の存在を検出した場合は第1の光レベルを放出させ、前記存在検出器が前記センサモジュールの近傍における人の存在を検出しない場合は前記第1の光レベルより低い第2の光レベルを放出させるように調整するよう調整する。また、前記少なくとも1つのセンサは当該システムにより放出されるべき所望の光レベルを示すデータを含む無線信号を受信するように構成された無線受信器を含むことができ、前記照明ドライバが前記LED駆動電流を前記LEDモジュールのLEDに前記所望の光レベルを放出させるように調整するように、前記センサモジュールは、前記無線信号に応答して前記照明ドライバに供給される前記総LEDモジュール識別電流を調整する。
[0021]他の態様において、本発明は広くは照明ドライバに関するものであり、該照明ドライバは、各々が少なくとも1つの光源を含む1以上の照明モジュールに駆動電流を供給するように構成された可制御電流源と、前記1以上の照明モジュールから供給される総識別電流に応答すると共に、該総識別電流に応答して前記可制御電流源を、前記駆動電流を当該照明ドライバに動作的に接続された前記1以上の照明モジュールの数に応じて変化する駆動電流量で供給するように制御するコントローラとを含む。
[0022]一実施態様において、前記照明ドライバは抵抗分圧回路網を更に有し、該抵抗分圧回路網は、前記総識別電流を識別電流入力ノード又は端子において入力するように構成されると共に、前記1以上の照明モジュールから戻される駆動戻り電流を駆動電流戻りノード又は端子において入力するように構成され、且つ、これら電流に応答して前記コントローラに、前記駆動電流量を該駆動電流量が当該照明ドライバに動作的に接続された前記1以上の照明モジュールの数に応じて変化するように調整するための駆動電流調整信号を供給するよう構成される。
[0023]この実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記抵抗分圧回路網は、前記識別電流入力ノード又は端子と前記駆動電流戻りノード又は端子との間に接続された設定抵抗と、前記駆動電流戻りノード又は端子と接地点との間に接続された感知抵抗と、前記識別電流入力ノード又は端子と前記駆動電流調整信号を前記コントローラに供給する制御ノード又は端子との間に接続された第1抵抗と、前記制御ノード又は端子と接地点との間に接続された第2抵抗とを有する。この実施態様の他のオプション的フィーチャによれば、前記可制御電流源は前記コントローラから供給されるスイッチング制御信号に応答してスイッチングされるように構成されたスイッチング装置を有し、前記駆動電流量は前記スイッチング装置のデューティサイクル及び/又はスイッチング周波数に応答して変化される。
[0024]幾つかの実施態様において、前記照明ドライバは、前記1以上の照明モジュールの1以上の識別電流源に識別電流源供給電圧を供給する電圧供給部を更に含み、前記識別電流源供給電圧は、前記駆動電流を出力するLED駆動電流出力ノードとは別の識別電流源供給電圧出力ノードを介して出力される。
[0025]一実施態様において、前記照明ドライバは、更に、前記総識別電流上に変調されたデジタルデータを検出するように構成される。
[0026]更に他の態様において、本発明は広くは照明モジュールに関するもので、該照明モジュールは、少なくとも1つの光源と、駆動電流を受けると共に該駆動電流を前記少なくとも1つの光源に供給するように構成された駆動電流入力ノード又は端子と、前記少なくとも1つの光源に接続されると共に該少なくとも1つの光源から戻される駆動戻り電流を出力するように構成された駆動電流戻りノード又は端子と、識別電流出力ノード又は端子と、前記駆動電流入力ノード又は端子と前記識別電流出力ノード又は端子との間に接続されると共に識別電流を前記識別電流出力ノード又は端子に出力するように構成された識別電流源とを含む。
[0027]一実施態様において、前記照明モジュールは、当該照明モジュールの感知される温度が上昇するにつれて該照明モジュールにより出力される前記識別電流を減少させるように構成された温度補償電流源を更に含む。この実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記識別電流源はカレントミラーを含む。
[0028]この実施態様の他のオプション的フィーチャによれば、前記温度補償電流源は1対の基準電圧源を含み、前記1対の電圧源のうちの一方は、該1対の基準電圧源のうちの第1の電圧源の基準電圧が、温度に伴って、該1対の基準電圧源のうちの第2の電圧源の基準電圧が温度に伴って変化するよりも多く変化するように負の温度係数の素子を含む。
[0029]この実施態様の更に他のオプション的フィーチャによれば、前記少なくとも1つの光源は互いに並列な複数のLED列を含み、各LED列は少なくとも2つのLEDを有する。
[0030]他の実施態様において、前記照明モジュールは、前記識別電流源及び前記少なくとも1つの光源が配置された回路基板を更に有する。
[0031]幾つかの実施態様において、前記照明モジュールは、当該照明モジュールの周囲における周辺光の量を検出するように構成された光センサを更に含む。
[0032]これらの実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記照明モジュールは、前記光センサが当該照明モジュールの周囲における前記周辺光が或る閾値を超えたことを検出することに応答して前記識別電流の出力を不能にするように構成される。
[0033]幾つかの実施態様において、前記照明モジュールは、該照明モジュールの周囲に人が存在するかを検出するように構成された存在センサ(presence sensor)を更に含む。
[0034]これらの実施態様の1つのオプション的フィーチャによれば、前記照明モジュールは、前記存在センサが当該照明モジュールの周囲に人が存在しないことを検出することに応答して前記識別電流の出力を不能にするように構成される。前記照明モジュールは、更に、前記識別電流をデジタルデータで変調するように構成されたデジタルデータ変調器を更に含むことができる。
[0035]更に他の態様において、本発明は、1以上の照明モジュールと、照明ドライバと、該照明ドライバを前記1以上の照明モジュールに動作的に接続するように構成された3本のワイヤからなるケーブルとを含むシステムに広く焦点を合わせる。前記3本のワイヤは、駆動電流を伝える第1ワイヤ、駆動戻り電流を伝える第2ワイヤ及び総照明モジュール識別電流を伝える第3ワイヤを含む。
[0036]他の態様において、本発明は、上述したもののような1以上の照明モジュールに接続されるように構成された照明ドライバに関するものである。該照明ドライバは、駆動電流を発生する回路と、当該照明ドライバを前記1以上の照明モジュールに動作的に接続するケーブルのためのインターフェース(接続部)とを有する。前記ケーブルは、当該照明ドライバからの前記駆動電流を伝える第1ワイヤ、前記1以上の照明モジュールからの駆動戻り電流を伝える第2ワイヤ及び前記1以上の照明モジュールからの総照明モジュール識別電流を伝える第3ワイヤを含む3本のワイヤからなる。
[0037]更に他の態様において、本発明は照明ドライバに接続されるように構成された照明モジュールに広く焦点を合わせる。該照明モジュールは、1以上の光源と、当該照明モジュールにより出力されるべき識別電流を発生するように構成された識別電流源と、当該照明モジュールを前記照明ドライバに動作的に接続するケーブルのためのインターフェースとを含む。前記ケーブルは、前記1以上の光源のための前記照明ドライバからの駆動電流を伝える第1ワイヤ、当該照明モジュールからの駆動戻り電流を伝える第2ワイヤ及び当該照明モジュールからの照明モジュール識別電流を伝える第3ワイヤを含む3本のワイヤからなる。
[0038]更に他の態様において、本発明は照明モジュールに広く焦点を合わせ、該照明モジュールは、少なくとも1つの光源と、駆動電流を受けると共に該駆動電流を前記少なくとも1つの光源に供給するように構成された駆動電流入力ノードと、前記少なくとも1つの光源に接続されると共に該少なくとも1つの光源から戻される駆動戻り電流を出力するように構成された駆動電流戻りノードと、識別電流出力ノードと、電流源供給電圧を受けるように構成された電流源供給入力ノードと、前記電流源供給入力ノードと前記識別電流出力ノードとの間に接続されると共に該識別電流出力ノードに識別電流を出力するように構成された識別電流源とを含む。
[0039]一実施態様において、前記照明モジュールは、当該照明モジュールの感知される温度が上昇するにつれて該照明モジュールにより出力される前記識別電流を減少させるように構成された温度補償電流源を更に含む。
[0040]一実施態様において、前記識別電流源はカレントミラーを有する。
[0041]一実施態様において、前記温度補償電流源は1対の基準電圧源を有し、前記1対の電圧源のうちの一方は、該1対の基準電圧源のうちの第1の電圧源の基準電圧が、温度に伴って、該1対の基準電圧源のうちの第2の電圧源の基準電圧が温度に伴って変化するよりも多く変化するように負の温度係数の素子を含む。
[0042]一実施態様において、前記少なくとも1つの光源は互いに並列な複数の発光ダイオード(LED)列を有し、各LED列は少なくとも2つのLEDを有する。
[0043]一実施態様において、前記照明モジュールは、前記識別電流源及び前記少なくとも1つの光源が配置された回路基板を更に有する。
[0044]一実施態様において、前記照明モジュールは、前記識別電流出力ノードに供給される前記識別電流をデジタルデータで変調するように構成された変調器を更に有する。
[0045]更に他の態様において、センサモジュールは、当該センサモジュールの近傍の少なくとも1つの感知された環境条件に応答してセンサ出力信号を出力するように構成された少なくとも1つのセンサと、照明モジュール識別電流シンクノードと、駆動電流戻りノードと、前記照明モジュール識別電流シンクノードと前記駆動電流戻りノードとの間に接続されると共に、制御された量の電流を前記照明モジュール識別電流シンクノードから前記駆動電流戻りノードへ流すように構成された可制御電流シンクとを有し、前記流される電流の量は前記センサ出力信号に応じて変化される。
[0046]一実施態様において、前記センサモジュールは、前記センサ出力信号を受けると共に、前記可制御電流シンクにより流される前記電流の量を該センサ出力信号に応答して制御するための制御信号を出力するコントローラを更に有する。
[0047]一実施態様において、前記少なくとも1つのセンサは、当該センサモジュールの近傍における光を検出するように構成された光検出器を含む。
[0048]一実施態様において、前記少なくとも1つのセンサは、当該センサモジュールの近傍における人の存在を検出するように構成された存在検出器を含む。
[0049]一実施態様において、前記少なくとも1つのセンサは、照明ユニットにより放出されるべき所望の光レベルを示すデータを含む無線信号を受信するように構成された無線受信器を含み、前記照明ユニットの光レベルは前記可制御電流シンクにより流される前記電流の量に応じて調整される。
[0050]本開示の目的のために本明細書で使用される場合、“LED”なる用語は、如何なる発光(エレクトロルミネッセント)ダイオード又は電気信号に応答して放射を発生することが可能な他のタイプの電荷注入/接合型システムをも含むものと理解されるべきである。従って、LEDなる用語は、これらに限定されるものではないが、電流に応答して光を放出する種々の半導体型構造体、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネッセント・ストリップ等を含む。特に、LEDなる用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトルの種々の部分(通常、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)の1以上において放射を発生するように構成することができる全てのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。LEDの幾つかの例は、これらに限定されるものではないが、種々のタイプの赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、橙色LED及び白色LEDを含む(後に更に説明する)。また、LEDは所与のスペクトル(例えば、狭い帯域幅、広い帯域幅)に対して種々の帯域幅(例えば、半値全幅又はFWHM)及び所与の一般色分類内で種々の優勢波長を持つ放射を発生するよう構成及び/又は制御することができると理解されるべきである。
[0051]例えば、実質的に白色光を発生するように構成されたLED(例えば、白色LED)の一構成例は、組み合わせで実質的に白色光を形成するように混ざり合うような、異なるスペクトルのエレクトロルミネッセンスを各々放出する複数のダイを含むことができる。他の構成例では、白色光LEDは、第1スペクトルを持つエレクトロルミネッセンスを別の第2のスペクトルに変換する蛍光体材料に関連され得る。この構成の一例において、相対的に短い波長及び狭い帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネッセンスは上記蛍光体材料を“ポンピング”し、該蛍光体材料は幾らか広いスペクトルを持つ一層長い波長の放射を放出する。
[0052]また、LEDなる用語はLEDの物理的及び/又は電気的パッケージのタイプを限定するものではないと理解されるべきである。例えば、LEDは、前述したように異なるスペクトルの放射を各々放出するように構成された複数のダイ(例えば、個別に制御することが可能であるか又は可能でない)を有する単一の発光デバイスを指し得る。また、LEDは、当該LEDの一体部分と見なされる蛍光体と関連され得る(例えば、幾つかのタイプの白色LED)。一般的に、LEDなる用語は、パッケージ化LED、非パッケージ化LED、表面実装LED、チップオンボードLED、Tパッケージ実装LED、ラジアルパッケージLED、電力パッケージLED、何らかのタイプのケース及び/又は光学素子(例えば、拡散レンズ)を含むLED等を指すことができる。
[0053]“光源”なる用語は、これらに限定されるものではないが、LED光源(先に定義したような1以上のLEDを含む)、白熱光源(例えば、フィラメント電球、ハロゲン電球等)、蛍光光源、燐光光源、高輝度放電光源(例えば、ナトリウム蒸気、水銀蒸気及び金属ハライド電球)、レーザ、他のタイプのエレクトロルミネッセント光源、熱発光光源(例えば、炎)、キャンドル発光光源(例えば、ガスマントル、炭素アーク放射光源)、光ルミネッセント光源(例えば、ガス放電光源)、電子飽和を使用するカソード発光光源、電流発光光源、結晶発光光源、キネ発光光源、熱発光光源、摩擦発光光源、音発光光源、電波発光光源及び発光ポリマを含む種々の放射光源の何れか1以上を指すと理解されたい。
[0054]“照明ドライバ”は、ここでは、電力を1以上の光源に対し該光源に光を放出させる形態で供給する装置を指すために使用されている。特に、照明ドライバは電力を第1の形態(例えば、AC主電源、一定のDC電圧等)で入力することができると共に、該ドライバが駆動する光源(例えば、LED光源)の要件に調整された第2の形態で電力を供給する。
[0055]“照明モジュール”なる用語は、ここでは、実装された1以上の光源を有する回路基板(例えば、印刷回路基板)及びセンサ、電流源等の1以上の関連する電子部品を含み得ると共に、照明ドライバに接続されるように構成されたモジュールを指すために使用されている。このような照明モジュールは、上記照明ドライバを設けることができる照明器具又はマザーボードのスロットにプラグ接続することができる。“LEDモジュール”なる用語は、ここでは、実装された1以上のLEDを有する回路基板(例えば、印刷回路基板)及びセンサ、電流源等の1以上の関連する電子部品を含み得ると共に、照明ドライバに接続されるように構成されたモジュールを指すために使用されている。このようなLEDモジュールは、上記照明ドライバを設けることができる照明器具又はマザーボードのスロットにプラグ接続することができる。
[0056]“照明ユニット”なる用語は、ここでは、同一又は異なるタイプの1以上の光源を含む装置を指すために使用されている。所与の照明ユニットは、光源(又は複数の光源)のための種々の取付配置、エンクロージャ/ハウジング配置及び形状、並びに/又は電気的及び機械的接続構造の何れかを有することができる。更に、所与の照明ユニットは、オプションとして、当該光源(又は複数の光源)の動作に関係する種々の他の部品(例えば、制御回路、照明ドライバ等)に関連され得る(例えば、含む、結合される及び/又は一緒にパッケージ化される)。“LED照明ユニット”とは、上述したような1以上のLED光源を単独で又は他の非LED光源との組み合わせで含む照明ユニットを指す。
[0057]“照明器具/照明固定具(lighting fixture)”及び“照明器具(luminaire)”なる用語は、ここでは、1以上の照明ユニットの特定のフォームファクタ、アセンブリ又はパッケージでの構成又は装置であって、他の部品と関連され(例えば、含み、結合され及び/又は一緒にパッケージ化され)得るものを指すために入れ替え可能に使用されている。
[0058]“コントローラ”なる用語は、ここでは、1以上の光源の動作に関係する種々の装置を広く記述するために使用されている。コントローラは、ここで述べる種々の機能を果たすために、多数の形態で(例えば、専用のハードウェアによる等)実施化することができる。“プロセッサ”は、ここで述べる種々の機能を実行するために、ソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムすることができる1以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを使用するか又は使用しないで実施化することができ、幾つかの機能を実行するための専用のハードウェアと、他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実施化することもできる。本開示の種々の実施態様で使用することが可能なコントローラ部品の例は、これらに限定されるものではないが、通常のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を含む。
[0059]エレメントが他のエレメントに“接続される”又は“結合される”と言及される場合、該エレメントは上記他のエレメントに直接的に接続することができるか若しくは結合することができ、又は介在エレメントが存在し得ると理解される。対照的に、エレメントが他のエレメントに“直接接続される”又は“直接結合される”と言及される場合、介在エレメントは存在しない。
[0060]ここでは、“端子”とは、該端子が属する基板又はモジュールのための外部入力/出力接続部を表すと理解される。
[0061]上述した概念及び後に詳述する追加の概念の全ての組み合わせ(斯かる概念が互いに矛楯しない限り)は、ここに開示される本発明の主題の一部であると意図されることに注意すべきである。特に、この開示の巻末に現れる請求項に記載の主題の全ての組み合わせは、ここに開示される本発明の主題の一部であると意図される。また、参照により本明細書に組み込まれる何れかの文献にも現れる、ここで明示的に使用される用語は、ここに開示される特定の概念と最も一貫性のある意味が付与されるべきであると理解されるべきである。
[0062]尚、図面において同様の符号は、異なる図を通して、同様の部分を概して示している。また、各図は必ずしも寸法通りではなく、代わりに本発明の原理を解説するに当たり概して誇張されている。
[0073]前述したように、異なるLED照明ユニットに含まれるLEDモジュールの数に依存して、異なるLED照明ユニットのための異なる照明ドライバを製造、在庫及び供給しなければならないことは望ましくない。また、LED照明ユニット内のLEDが過度に高く、LEDの寿命を短縮し得るような温度で動作されることも望ましくない。
[0074]従って、本出願人は、含まれるLED及びLEDモジュールの数が大きく変化する種々のLED照明ユニットに設置することができ、照明ドライバをプログラムするための特別な知識及び能力を備えた人員及び特別な装置を必要としない設備で製造することができる照明ドライバを提供することが有益であろうことを認識及び理解した。また、出願人は、当該LEDモジュールの温度が公称又は閾値を超えた場合に、LEDに供給される電流を減少させることができるような照明ドライバを提供することも有益であろうと認識した。
[0075]上記に鑑みて、本発明の種々の実施態様及び構成例は、自動調整型照明ドライバ、及び自動調整型照明ドライバを含むLED照明ユニットに関するものである。
[0076]図1は発光ダイオード(LED)照明ユニットの一実施態様100を示すもので、該照明ユニット100は、図2を参照して後に詳述するように、3本のワイヤからなるケーブル130により複数(N)のLEDモジュール120−1〜120−Nに接続された照明ドライバ110を含んでいる。幾つかの実施態様において、Nは1であり得る。
[0077]通常、照明ドライバ110は、LEDモジュール120−1〜120−Nに制御されたLED駆動電流I_Driveを供給するための如何なる一般的回路も、接続されたLEDモジュール120−1〜120−Nの電流要件に応じて当該LED駆動電流I_Driveのレベル又は大きさ(量)を自動的に調整するための回路(例は後述する)と一緒に含むことができる。特定の実施態様において、後述するように、照明ドライバ110は、LEDモジュール120−1〜120−Nに関連して、LED駆動電流I_Driveのレベル又は大きさをLED照明ユニット100内に存在するLEDモジュールの数Nが増加するにつれて増加させ、LED照明ユニット100内に存在するLEDモジュールの数Nが減少するにつれて減少させるように自動的に自己調整するよう動作することができる回路を含む。このように、例えばN=8個のLEDモジュール120を有するLED照明ユニット100の第1実施態様に対し、及びN=4個のLEDモジュールを有するLED照明ユニット100の第2実施態様に対して、同じ照明ドライバ110を使用することができる。
[0078]LEDモジュール120は、1以上のLED列122、第1電流源124、第2電流源126及び回路基板1208を含んでいる。混乱を避けると共に明瞭化のために、第1電流源124は以下では“識別電流源”124と称し、第2電流源126は以下では“温度補償電流源”126と称する。
[0079]照明ユニットの幾つかの実施態様では、LEDモジュールは温度補償電流源126を含まなくてもよい。照明ユニットの幾つかの実施態様では、LEDモジュールは別個の回路基板を含まなくてもよい。従って、“LEDモジュール”なる用語は、少なくとも1つのLED及び少なくとも1つの識別電流源124を最小限含むユニットに広く当てはまると見なされるべきである。
[0080]図1に示されるように、各LEDモジュール120−iは、LED駆動電流入力ノード又は端子160においてLED駆動電流を照明ドライバ110により出力される全LED駆動電流I_Driveの一部として受入すると共に、LED駆動戻り電流I_Drive_RetをLED駆動電流戻りノード又は端子170を介して戻す。また、LEDモジュール120は、LEDモジュール識別電流I_ModuleをLEDモジュール識別電流出力ノード又は端子180を介して出力する。図3の説明に関連して後に詳述するように、LEDモジュール識別電流I_Moduleは、識別電流源124の電流I_Identと温度補償電流源126の温度補償電流I_Tempとの間の差分である:
[0081]図1に示されるように、LEDモジュール120−1〜120−Nの各々は、対応するLEDモジュール識別電流I_Module_1〜I_Module_Nを出力する。複数のLEDモジュール120−1〜120−NのLEDモジュール識別電流出力ノード180の全ては、一緒に接続されて、総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを照明ドライバ110に供給し、ここで:
である。
[0082]総LEDモジュール識別電流I_Module_Totは、LEDモジュール100内に存在する複数のLEDモジュール120の数(N)に応じて変化する大きさの総LEDモジュール識別電流を有する。
[0083]特に、一例として、LEDモジュール120−1〜120−Nの各々が同じレベル又は大きさを持つLEDモジュール識別電流I_Moduleを出力すると仮定すると、総識別電流I_Module_Totは:
となる。この例は、例えば、LEDモジュール120−1〜120−Nが全て同じ数のLED列を含み、如何なる温度補償電流源126も含まない実施態様に当てはまり得る。また、式(3)は、図3の説明に関連して後に詳述するように、温度補償電流源126の何れも対応するLEDモジュール120における高い温度に応答してオンされない場合にも当てはまり得る。
[0084]従って、総LEDモジュール識別電流I_Module_Totは、照明ドライバ110により駆動されるべく該照明ドライバ110に接続されたLEDモジュール120−1〜120−Nの数の識別情報を提供する。もっと一般的に言うと、I_Module_Totは照明ドライバ110に対して、接続されたLEDモジュール120−1〜120−Nの電流駆動要件の指示情報を提供する。
[0085]図2は、LED照明ユニットのための照明ドライバの一実施態様200を示す。照明ドライバ200は照明ユニット100における照明ドライバ110の一実施態様であり得る。図2に示されたものとは異なる照明ドライバ200の他の実施態様のための多数の他の固有の回路設計も可能であるが、この実施態様は、複数のLEDモジュールにより当該照明ドライバに供給される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totに応じてLED駆動電流のレベル又は大きさを調整する自動調整型照明ドライバを説明するための一例として記載される。
[0086]照明ドライバ200は、整流器210、スイッチング装置220、コントローラ230、Vcc供給部240、パワートレーン250、抵抗分圧回路網260、及びオプションとしての該照明ドライバ200の出力間のLED電圧を感知するための電圧センサ270を含んでいる。照明ドライバ200は、LED駆動電流出力ノード又は端子212、LED駆動電流戻りノード又は端子214、及び総識別電流入力ノード又は端子216も含んでいる。LED駆動電流出力ノード212、LED駆動電流戻りノード214、及び総識別電流入力ノード216は、当該照明ドライバ200を1以上の照明モジュール、特にはLEDモジュールに動作的に接続するためのケーブル130のためのインターフェースを提供している。有利には、ケーブル130は、照明ドライバからのLED駆動電流I_Driveを伝達する第1ワイヤ、1以上の照明モジュールからのLED駆動戻り電流I_Drive_Retを伝達する第2ワイヤ、1以上のLED照明モジュールから照明ドライバ200へ総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを伝達する第3ワイヤを含む3本のみのワイヤからなる。抵抗分圧回路網260は、識別電流入力ノード216とLED駆動電流戻りノード214との間に接続された設定抵抗Rset、LED駆動電流戻りノード214と接地点との間に接続された感知抵抗Rsense、識別電流入力ノード216とコントローラ230に駆動電流調整信号Urefを供給する制御ノード218との間に接続された第1抵抗R1、及び制御ノード218と接地点との間に接続された第2抵抗R2を含んでいる。LED駆動戻り電流I_Drive_Retは、LED駆動電流戻りノード214を介して照明ドライバ200により入力され、LED駆動電流I_Driveの大きさを制御するために感知抵抗Rsenseの間で測定されてコントローラ230に供給される。
[0087]動作時において、スイッチング装置220はパワートレーン250と共に、LED駆動電流I_Driveの可制御電流源又は供給部として機能する。コントローラ230はスイッチングドライバ250を介してスイッチング装置220にスイッチング制御信号を供給する。スイッチング装置220のスイッチングデューティサイクル及び/又はスイッチング周波数を制御することにより、コントローラ230はLED駆動電流I_Driveの大きさ又はレベルを制御することができる。コントローラ230は、抵抗分圧回路網260により発生された電圧Urefに応じて、スイッチング装置220のデューティサイクル及び/又はスイッチング周波数を、従ってLED駆動電流I_Driveの大きさ又はレベルを設定するが、該電圧Urefは前記総LEDモジュール識別電流I_Module_Totから下記の式(4)に従って発生される:
[0088]有利には、R1=R2で、R1及びR2の両者はRsetより大幅に高い値を有する一方、Rsetの値はRsenseの値よりも大幅に高い(例えば、
)。
[0089]コントローラ230は上記電圧UrefをLED駆動電流I_Driveの大きさ又はレベルを調整するためのLED駆動電流調整信号として用い、該LED駆動電流は:
[0090]従って、式(5)から分かるように、LED駆動電流I_DriveはLEDモジュールにより供給される総LED識別電流I_Module_Totの関数である。式(3)と組み合わせると、LEDモジュールの全てが同じレベル又は大きさのLEDモジュール識別電流I_Moduleを出力する場合、LED駆動電流I_Driveは:
となる。
[0091]式(5)及び(6)から、照明ドライバ200は、当該照明ユニット内に存在すると共に該照明ドライバ200により駆動されているLEDモジュールの数Nに応じて、該照明ドライバが供給するLED駆動電流を自動的に自己調整することが分かる。
[0092]更に、各LEDモジュールが図1に示すと共に図3を参照して後に詳述するように温度補償電流源を含む場合、LEDモジュールのうちの何れか1以上の感知された温度が公称又は閾温度を超えた際に総LEDモジュール識別電流I_Module_Totは減少されるであろう。このように、式(5)によれば、LED駆動電流I_Driveも減少されて、LEDモジュールのLEDに供給される電流を減少させ、これにより、これらLEDの動作温度を低下させて、これらLEDの予想寿命を延長させる。
[0093]図3は、LEDモジュールの一実施態様300の回路の概略図である。LEDモジュール300は複数(K)個のLED列322−1〜322−Kを含み、これらLED列322−1〜322−Kの各々は、互いに直列な複数のLED323を含むと共に、幾つかの場合には、P(例えば、P=6)個のLED323の第2群と直列なM(例えば、M=5)個のLED323の第1群を含むことができる。LEDモジュール300は、第1の“識別”電流源324及び第2の“温度補償”電流源326も含んでいる。
[0094]識別電流源324は、トランジスタT1及びT3、分路電圧基準部Q1、並びに抵抗R3、R4及びRe1を含み、LED駆動電流入力ノード又は端子360とLEDモジュール識別電流出力ノード又は端子380との間に接続されている。温度補償電流源326は、トランジスタT5及びT7、電圧基準部Q5及びQ7、抵抗R5、R7、R8及びRe7、並びに負温度係数素子NTCを含んでいる。トランジスタ対T1及びT3、並びにT5及びT7は、対応する電流源の所望の許容誤差に依存して、整合されたダブルトランジスタ、ダブルトランジスタ又は2つのシングルトランジスタとすることができる。抵抗Rc1、Rc5及びRは、識別電流源324、温度補償電流源326及びLED列322−1を一緒に結合している。
[0095]動作時において、LEDモジュール300は、LED駆動電流入力ノード360を介してLED駆動電流I_Driveの一部を入力すると共に、LED駆動電流戻りノード又は端子370を介してLED駆動戻り電流I_Drive_Retの一部を戻す。LED駆動電流入力ノード360はLED列322−1〜322−KのLED323に接続され、LEDモジュール300はLED駆動電流I_Driveの上記一部を該LED列322−1〜322−KのLED323に供給する。
[0096]識別電流源324は電流I_Identを生成する。LEDモジュール300の感知された温度が公称又は閾値よりも低い動作条件下では、温度補償電流源326はオフである。この場合、LEDモジュール300はLEDモジュール識別電流出力ノード380から電流I_IdentをLEDモジュール識別電流I_Moduleとして出力する。
[0097]LEDモジュール300の感知された温度が公称又は閾温度より高く上昇すると、温度補償電流源326は当該LEDモジュール300から供給される識別電流I_Moduleを減少させるようになる。Q7及びQ5は2つの電圧源を形成し、これらの一方は負温度係数素子NTCにより温度に依存する。例えば、一実施態様において、NTCは35℃においては15kΩのインピーダンスを有し、+70℃では2.5kΩなる低下されたインピーダンスを有し得る。NTCのインピーダンスが温度に伴い減少するにつれて、或るトリガ点(例えば、予め決められた閾温度に対応する)においてT5のエミッタにおける電圧が電圧基準部Q7の電圧に等しくなり、次いで該電圧を超える。T5のエミッタにおける電圧が電圧基準部Q7の電圧よりも大きくなると、トランジスタT7が導通し始め、温度補償電流I_Tempを生成し、該温度補償電流の大きさはLEDモジュール300の温度が増加するにつれて増加する。該温度補償電流I_TempはT3のコレクタ電流から減算され、結果として、LEDモジュール識別電流出力ノード380から出力されるLEDモジュール識別電流I_Moduleが減少する。図1及び2を参照して前述されると共に、前記式(2)及び(5)から分かるように、1以上のLEDモジュールのI_Moduleが減少された場合、照明ドライバにより供給されるLED駆動電流I_Driveも減少され、LED323を通過する電流を減少させ、これによりLEDモジュール300の温度を低下させる。
[0098]前述したように、幾つかの実施態様において、LEDモジュール300は、LED温度が上昇した場合に当該照明ドライバがLED駆動電流を自動的に調整する(減少させる)ことは最早できないという不利な点は伴うが、温度補償電流源326を省略することができる。この場合、LEDモジュール識別電流I_Moduleは識別電流源324により生成される電流I_Identと等しくなる。
[0099]幾つかの実施態様において、特定のLEDモジュール300の温度が増加し続ける場合、該特定のLEDモジュール300の温度補償電流I_Tempは電流I_Identより大きくなるまで増加することができ、該LEDモジュールが接続された他のLEDモジュール300の識別電流源324から電流を引き込む。この場合、上記特定のLEDモジュールは、当該LEDドライバへフィードバックとして供給される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを減少させる。
[0100]LEDモジュール300は、オプションとして、少なくとも1つのセンサ330及びスイッチ340を含む。センサ330は、LEDモジュール300により発生される照明が環境条件に応じて制御されることを可能にするための周辺光センサ及び/又は存在検出器を含むことができる。例えば、センサ330が周辺光検出器であり、該検出器が当該LEDモジュール300の周囲における周辺光レベルが特定の閾値より高いことを検出する場合、及び/又はセンサ330が存在検出器であり、該検出器が当該LEDモジュール300の周辺に人が存在していることを検出しない場合、該LEDモジュール300により供給される照明を減少させ又は無効にして電力消費を節約することが望ましいであろう。この場合、1以上のスイッチ(例えば、スイッチ340)は、例えばLEDモジュール300周囲における周辺光レベルが特定の閾値より高いことが検出された場合、及び/又はLEDモジュール300の周辺に誰も存在しないことが検出された場合、LED駆動電流I_Driveの入力を不能にし、及び/又はLEDモジュール識別電流I_Moduleの出力を不能にするように制御することができる。
[0101]従って、前述したように、搭載された識別電流源を備える前記LEDモジュールを有する照明ユニット100においては、自動調整型照明ドライバが、接続されたLEDモジュールの要件に対して自身の駆動電流を自動的に調整することができる。特に、該LED照明ドライバはLED駆動電流を当該システムに存在する複数のLEDモジュールの数に応じて変化するLED駆動電流の大きさ(量)で供給することができる。
[0102]図1〜図3を参照して上述した実施態様においては、3本のワイヤしか有さないバス又はケーブル130が、照明ドライバと1以上のLEDモジュールとを接続するために採用されている。従って、LEDモジュール(又は複数のLEDモジュール)に対する当該照明ドライバのインターフェースは、3つのノード又は端子(例えば、LED駆動電流出力ノード212、LED駆動電流戻りノード214及び総識別電流入力ノード216)しか含まない。同様に、当該照明ドライバに対する各LEDモジュールのインターフェースも、3つのノード又は端子(例えば、LED駆動電流入力ノード360、LED駆動電流戻りノード370及びLEDモジュール識別電流出力ノード380)しか含まない。これらの実施態様において、LEDモジュール300に含まれる識別電流源324には、LED駆動電流入力ノード360を介してLED駆動電流I_Driveが供給される。
[0103]上記3線式のインターフェースは更なるワイヤを使用する他の解決策よりも大きな利点を提供するが、幾つかの実施態様では、識別電流源の余分な電流の引き込みが、LED列の深い調光の精度を減少させるかもしれない。
[0104]図4は、LEDモジュールの他の実施態様400のブロック図である。
[0105]LEDモジュール400は、図1及び2に示した3線式のバス又はケーブル130と比較して、照明ドライバに対して4ノード型又は4端子型のインターフェースを有し、4本のワイヤのバス又はケーブルを必要とする。特に、該LEDモジュールは電流源供給入力ノード又は端子410を含んでいる。LEDモジュール400のための該追加のインターフェースワイヤ及び追加の入力端子の利点は、識別電流源324及び温度補償電流源326が、LED負荷422のためのLED駆動電流I_Driveを入力するLED駆動電流入力ノード360とは異なる別個の接続部を介して照明ドライバにより給電されることである。結果として、識別電流源324により引き込まれる電流は、深い調光モードにおいて動作する場合にLED負荷422に対する少ないLED駆動電流I_Driveの制御の精度を悪化させることがない。
[0106]LEDモジュール400は、更に、LEDモジュール識別電流I_Moduleを、従って照明ドライバに戻される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totをデジタル信号(例えば、数キロビットのデータレート)で変調するための変調器420を含んでいる。このデータは、LEDモジュール400から照明ドライバへのデータの通信を可能にするために該照明ドライバにおいて検出することができる。このようなデータは、例えばLEDモジュール400の周辺温度、動作温度、LEDモジュール400若しくはLED照明ユニット100により出力される光のカラー点、又は他のデータ若しくは関心情報等の、LEDモジュールに関係する動作データ及び/又は環境情報を含むことができる。照明ドライバに戻される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totの平均(DC)値は、上記の変調されるデータにより影響を受け得ないので、照明ドライバは該照明ドライバが駆動するLEDモジュールの数に従ってLED駆動電流I_Driveを依然として適切に調整することができる。種々の実施態様において、周波数変調、振幅変調及び位相変調を含む種々の形態の変調を採用することができる。幾つかの実施態様においては、総LEDモジュール識別電流I_Module_Totの平均値が送信される特定のデータにより影響を受けないことを保証するためにマンチェスタ符号化法を採用することができる。
[0107]簡潔さのために、LEDモジュール400は識別電流源324及び温度補償電流源326に給電するために別個のノード又は端子(即ち、4線式のバス又はケーブルの採用)並びに変調器420の両方のフィーチャを含むように図示されているが、他の実施態様では、LEDモジュールは、これらフィーチャのうちの一方若しくは他方のみを含む(又は、勿論、LEDモジュール300において先に示したように、何れのフィーチャも含まない)ことができると理解されるべきである。
[0108]図5は、LEDモジュールの更に他の実施態様500の回路の概略図である。該LEDモジュール500は、前述した図3に示されるLEDモジュール300と類似しており、従ってLEDモジュール500とLEDモジュール300との相違点のみを詳細に説明する。特に、LEDモジュール500は、照明ドライバから図4を参照して説明した識別電流源324及び温度補償電流源326のための電圧を受けるための別個の電流源供給入力ノード又は端子410を含んでいる。
[0109]図6は、LEDモジュール400又はLEDモジュール500と一緒に使用することができる、LED照明ユニット用の照明ドライバの他の実施態様600を示す。該照明ドライバ600は、前述した図2に示される照明ドライバ200と類似しており、従って照明ドライバ600と照明ドライバ200との間の相違点のみを詳細に説明する。特に、照明ドライバ600は電圧源供給部610及び識別電流源供給電圧ノード又は端子618を含み、該端子は識別電流源供給電圧V_SourceをLEDモジュール400又はLEDモジュール500等の1以上のLEDモジュール上の1以上の識別電流源324に、LED列322を有するLED負荷のためのLED駆動電流I_Driveとは別に、供給する。従って、照明ドライバ600はLEDモジュール400又はLEDモジュール500等の1以上のLEDモジュールに対して、4線式ケーブル又はバス630を介してインターフェースする。
[0110]図7は、LED照明ユニットの他の実施態様700を示す。
[0111]LED照明ユニット700は前述した図に示されるLED照明ユニット100と類似しているので、LED照明ユニット100とLED照明ユニット700との間の相違点のみを詳細に説明する。特に、LED照明ユニット700は、照明ドライバ110及びLEDモジュール120−1〜120−Nに3線式ケーブル130により接続されたセンサモジュール720を含んでいる。
[0112]センサモジュール720は、1以上のセンサ722、コントローラ730及び可制御電流シンク726を含んでいる。センサモジュール720は供給入力ノード又は端子760を有し、該端子は照明ドライバ110により出力される全LED駆動電流I_Driveの一部を受けるように接続されている。センサモジュール720は、更に、戻りノード170を介して駆動戻り電流I_Drive_Retラインに接続されている。
[0113]動作時において、例えばセンサ(又は複数のセンサ)722の1以上の出力に応じたコントローラ730の制御の下で、センサモジュール720の可制御電流シンク726は、制御された量の電流I_Sensorを照明モジュール識別電流シンクノード又は端子780を介して当該LED照明ユニット700の総LEDモジュール識別電流I_Module_Totの一部として吸い込む(流す)。
[0114]例えば、センサ722は、センサモジュール720の近傍の周辺光の量を感知することができ、これに応じてコントローラ730に対してセンサ出力信号を発生することができる。これに応答して、コントローラ730は可制御電流シンク726に照明モジュール識別電流シンクノード780を介して電流I_Sensorを吸い込ませることができ、これにより、当該LED照明ユニット700の総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを調整する。該調整された総LEDモジュール識別電流I_Module_Totに応答して、照明ドライバ110は該照明ドライバ110により出力される全LED駆動電流I_Driveを対応して調整し、これにより、LEDモジュール120−1〜120−NにおけるLED列122の光出力レベルを制御する。これによって、例えば、LEDモジュール120−1〜120−NのLED列122により出力される光の可制御調光を達成することができる。
[0115]他の例として、センサ722はセンサモジュール720の近傍に人が存在しているか否かを感知することができ、これに応答してコントローラ730に対しセンサ出力信号を発生することができる。センサモジュール720の近傍に人が存在しているか否かを示す上記センサ出力信号に応答して、コントローラ730は可制御電流シンク726に照明モジュール識別電流シンクノード780を介して電流I_Sensorを吸い込ませ、これによりLED照明ユニット700の総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを調整する。該調整された総LEDモジュール識別電流I_Module_Totに応答して、照明ドライバ110は該照明ドライバ110により出力される全LED駆動電流I_Driveを対応して調整することができ、これによりLEDモジュール120−1〜120−NにおけるLED列122の光出力レベルを制御する。これによって、例えば、照明ドライバ110はLED駆動電流I_Driveを調整して、LEDモジュール120−1〜120−NにおけるLED列122に、当該存在検出器が当該センサモジュールの近傍における人の存在を検出した場合は第1の光レベル(例えば、通常の光レベル)を有するようにさせる一方、当該存在検出器が当該センサモジュールの近傍における人の存在を検出しない場合は該第1の光レベルより低い第2の光レベル(例えば、暗く調光された光レベル又は零の光レベル)を有するようにさせる。
[0116]センサモジュール720により、LED照明ユニット700により供給される照明に対して、例えば周辺光条件及び/又は存在検出に応じた知的調光を実施する;LED照明ユニット700の無線遠隔制御を実施する;等の制御を行うことができる。従って、センサモジュール720は制御モジュール又は調光モジュールと考えることもできる。
[0117]図8は、LED照明ユニット700におけるセンサモジュール720として採用することができるセンサモジュールの一実施態様800の機能ブロック図である。該センサモジュール800は1以上のセンサ又は検出器822、給電部824、可制御電流シンク826及びコントローラ830を含んでいる。
[0118]センサ(又は複数のセンサ)/検出器(又は複数の検出器)822は、センサモジュール800が配置された部屋内に又は該センサモジュール800の近傍に人が存在するか否かを検出する存在検出器を含むことができる。センサ/検出器822は、センサモジュール800が配置された部屋内又は該センサモジュール800の近傍における周辺光レベルを検出する周辺光検出器を含むことができる。他のタイプのセンサ又は検出器を採用することもできる。センサモジュール800はオプションとしてアンテナ823を含むことができ、その場合、センサ/検出器822は、当該センサモジュール800を含むLED照明ユニット700等のLED照明ユニットにより出力される所望の光出力レベルを示すデータを含む無線信号(例えば、遠隔制御信号)を受信するように構成された無線受信器を有することができる(例えば、当該光を所望のレベルに調光するために)。センサ/検出器822はコントローラ830に対して、例えば感知された周辺光レベル、当該センサモジュールの近傍に人が居ると感知されたか否か、所望の光出力レベルを示す何らかの受信データ等を示す1以上のセンサ出力信号を出力する。
[0119]上記1以上のセンサ出力信号に応答して、コントローラ830は、可制御電流シンク826により吸い込まれるべき電流の量を制御する制御信号を発生し、これにより照明ドライバに供給される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totを調整する。該減少される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totに応答して、照明ドライバ110は該照明ドライバがLEDモジュール及び該LEDモジュールのLED列に供給する全LED駆動電流I_Driveを対応して調整し、これにより、当該LED照明ユニットにより出力される光を調整する。このようにして、当該LED照明ユニットにより出力される光を所望のレベルに調光するための閉ループフィードバック系を設けることができる。
[0120]給電部824は、照明ドライバにより出力された全LED駆動電流I_Driveの一部を受ける供給入力ノード760を介して電流を入力し、該電流をコントローラ830及びセンサ/検出器822を動作させるために供給する。しかしながら、他の実施態様において、給電部824はコントローラ830及びセンサ/検出器822のための電圧を、供給入力ノード760を介して、図6を参照して前述したような照明ドライバの別個の電圧源供給ノード又は端子から出力される電圧V_Source の一部として入力することもできる。
[0121]幾つかの実施態様において、センサモジュール800は、図4を参照して前述したフィーチャと同様に、照明ドライバに戻される総LEDモジュール識別電流I_Module_Totをデジタル信号(例えば、数キロビットのデータレート)で変調する能力を含むこともできる。
[0122]図9は、LED照明ユニット700におけるセンサモジュール720として使用することができるセンサモジュールの一実施態様900の回路の概略図である。該センサモジュール900は、1以上のセンサ又は検出器922、給電部924、可制御電流シンク926及びコントローラ930を含んでいる。
[0123]D1及びQ2を含む給電部924は、センサモジュール900の他の部分に対する低電圧供給部を提供する。給電部924が前記照明ドライバにより出力される全LED駆動電流I_Driveに接続される場合、該給電部924により供給入力ノード760から取り込まれる電流は当該照明ユニットにおけるLEDモジュールのLED列の電流よりも大幅に小さいことに注意すべきである。他の実施態様において、該給電部924により供給入力ノード760から取り込まれる電流が主LED電流と比較して大き過ぎる場合、当該センサモジュール900は、照明ドライバが該センサモジュール900に給電するために僅かに多い電流を供給することを保証するために、I_Module_Totに整合する量の電流を追加する小さな電流源を更に含むことができる。
[0124]センサモジュール900において、D2は周辺光を測定するフォトダイオードであり、U3はコントローラ930にセンサ出力信号を供給するフォトダイオード増幅器である。コントローラ930は、周辺光レベルを所定の値と比較することができ、該周辺光が十分である場合はLED負荷を調光することができる。
[0125]可制御電流源926はトランジスタQ1を含み、I_Module_Totラインから電流を取り込んで、LEDを調光する。
[0126]以上、異なる実施態様の種々のフィーチャを、図示及び説明を明瞭にするために図1〜9を参照して別個に図示及び説明したが、これらフィーチャの種々の組み合わせを代替実施態様において採用することができると理解すべきである。例えば、照明ユニットの幾つかの実施態様は、センサモジュールをLEDモジュールと一緒に採用すると共に、LED列のための給電部とは別の前記電流源のための給電部を有する4線式インターフェースを介して通信するLEDドライバを採用することもできる。図10は、照明ドライバ1010並びにLEDモジュール1020-1〜1020-N及びセンサモジュール1040の間に4線式ケーブル1030を採用したLED照明ユニットの斯様な実施態様の一例1000を示す。
[0127]他の変形例として、照明ユニットの幾つかの実施態様は、I_Driveノードを前記電流源及びLED列の両者に給電するために使用する1以上のLEDモジュールを、LED列に給電するI_Driveノード又は端子とは別個の前記電流源のための専用の入力ノード又は端子を使用する1以上の他のLEDモジュールと一緒に含むこともできる。当業者であれば、これらフィーチャの多数の組み合わせが可能であり、発明者により想定されていることを理解するであろう。
[0128]具体的な説明を行うために、上記実施態様はLED光源を含むLEDモジュールの前後関係において説明されたが、上述した概念は斯様に限定される必要はなく、他のタイプの光源を含むと共に、例えば当該照明ドライバが接続された照明モジュールの数に応じて該照明ドライバが供給する電力のレベルの該照明ドライバによる調整を容易化するために該照明ドライバに識別電流を供給する照明モジュールに電力を供給する照明ドライバにも適用することができると理解されるべきである。
[0129]以上、本発明の幾つかの実施態様を説明及び図示したが、当業者であれば、ここに記載した機能を実行し、及び/又はここに記載した結果及び/又は利点の1以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成を容易に着想することができる。このような変形例及び/又は修正例の各々は、ここに記載した本発明の実施態様の範囲内に入ると見なされる。もっと一般的には、当業者であれば、ここに記載した全てのパラメータ、寸法、材料及び構成は例示的であることを意図するものであり、実際のパラメータ、寸法、材料及び構成は本発明の教示内容が用いられる特定の用途又はアプリケーションに依存することを容易に理解するであろう。また、当業者であれば、ここに説明した本発明の特定の実施態様の多数の均等物を認識し、又は通例の実験を用いるだけで確かめることができるであろう。従って、上述した実施態様は例示としてのみ提示されたものであり、添付請求項及び該請求項の均等物の範囲内において、本発明の実施態様は特定的に説明及び請求項に記載されたもの以外の形で実施することができると理解されるべきである。本開示による本発明の実施態様は、ここで述べた各フィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に向けられたものである。更に、2以上の斯様なフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の如何なる組み合わせも、このようなフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛楯しないならば、本開示の発明の範囲内に含まれるものである。
[0130]ここで定められ及び使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれた文献における定義及び/又は定義された用語の通常の意味を規制すると理解されるべきである。
[0131]本明細書及び請求項で使用される単数形は、そうでないと明示しない限り、“少なくとも1つの”を意味すると理解されるべきである。
[0132]本明細書及び請求項で使用される場合、1以上のエレメントのリストを参照する“少なくとも1つの”なる語句は、該エレメントのリストにおけるエレメントの何れか1以上から選択された少なくとも1つのエレメントを意味するものであり、該エレメントのリスト内の各及び全エレメントの少なくとも1つを必ずしも含むものではなく、該エレメントのリスト内のエレメントの如何なる組み合わせをも除くものではないと理解されるべきである。この定義は、上記“少なくとも1つの”なる語句が参照する上記エレメントのリスト内で固有に識別されるエレメント以外のエレメントが、上記の固有に識別されたエレメントに関係するか又は関係しないかに拘わらず、オプションとして存在することも可能にする。
[0133]明確にそうでないと示さない限り、請求項に記載された2以上のステップ又は動作を含む如何なる方法においても、該方法のステップ又は動作の順序は、これらステップ又は動作が記載された順序に必ずしも限定されるものではないと理解されるべきである。
[0134]また、請求項の括弧内に記載された符号(もし、あるなら)は、便宜のためにのみ設けられたものであり、如何なる形でも当該請求項を限定するものとみなしてはならない。