JP6230405B2 - 車載端末、コンテンツ表示システム、コンテンツ表示方法、およびＷｅｂブラウザ - Google Patents

Description

本発明は、車載端末、車載端末とサーバとを備えるコンテンツ表示システム、コンテンツ表示方法、およびＷｅｂブラウザに関する。

近年、情報通信機器が多様化していることから、デバイスに依存しないプラットフォームとしてＷｅｂブラウザが注目され、Ｗｅｂブラウザで実行されるコンテンツが多く開発されている。Ｗｅｂブラウザに新たなコンテンツを読み込ませると、読み込み前のコンテンツを見るためには再度従前のコンテンツを処理する必要があり、表示に時間がかかる。そのため、複数のタブを備え、個々のタブに異なるコンテンツを読み込み、表示するコンテンツを切り替えることができるＷｅｂブラウザが広く用いられている。
特許文献１には、タブを備えるＷｅｂブラウザに新たにコンテンツを読み込ませる際に、ユーザに選択させた既存の任意のタブに新たなコンテンツを読み込ませることができる発明が開示されている。

特許５２２２７１７号

簡便な操作が望まれる車載端末においては、ユーザがコンテンツを読み込ませるタブをＷｅｂブラウザに指定することが困難である。

（１）請求項１に記載の車載端末は、異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザと、Ｗｅｂブラウザの複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、およびコンテンツの分類を記した設定ファイルを保存する記憶部と、ユーザの入力を受け付ける入力部と、複数のタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示する表示部と、表示部にランチャータブが表示されている際に入力部により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを表示部に表示する制御部とを備える。
（２）請求項２に記載の車載端末は、請求項１に記載の車載端末において、複数のタブは分類ごとに割り当てられており、制御部は、分類が判別された選択コンテンツを、複数のタブのうち判別された分類に割り当てられているタブに読み込むことを特徴とする車載端末。
（３）請求項３に記載の車載端末は、請求項１または請求項２に記載の車載端末において、コンテンツの分類が少なくとも音楽再生の有無に基づく。
（４）請求項４に記載の車載端末は、請求項１から請求項３までに記載の車載端末において、制御部は、ランチャータブに複数のリンクを表示するにあたり、選択コンテンツへのリンクは、選択されていない非選択コンテンツへのリンクと異なった形態で表示する。
（５）請求項５に記載の車載端末は、請求項１から請求項４までに記載の車載端末において、制御部は、ランチャータブに複数のリンクを表示するにあたり、コンテンツの分類ごとに異なった形態でリンクを表示する。
（６）請求項６に記載のコンテンツ表示システムは、請求項１から請求項５までのいずれか一項に記載の車載端末、および、車載端末とネットワークで接続されるサーバを備える。車載端末はサーバと通信する車載通信部をさらに備え、車載端末の制御部は、車載端末の起動時、車載通信部を介して設定ファイルおよび複数のコンテンツをサーバへ要求する。サーバは、車載通信部と通信するサーバ通信部と、設定ファイルおよび複数のコンテンツを保存する記憶部と、車載端末からの要求に応じて、サーバ通信部により設定ファイルおよび複数のコンテンツを車載端末に送信する制御部とを備える。
（７）請求項７に記載のコンテンツ表示方法は、異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行手順と、Ｗｅｂブラウザの複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、およびコンテンツの分類を記した設定ファイルを読み出す読み出し手順と、ユーザの入力を受け付ける入力手順と、複数のタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示手順と、表示部にランチャータブが表示されている際に入力手順による選択指示により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを表示部に表示する制御手順とを備える。
（８）請求項８に記載のＷｅｂブラウザは、異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行工程と、Ｗｅｂブラウザの複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、およびコンテンツの分類を記した設定ファイルを読み出す読み出し工程と、ユーザの入力を受け付ける入力工程と、複数のタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示工程と、表示部にランチャータブが表示されている際に入力工程による選択指示により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを表示部に表示する制御工程とを備える。

本発明によれば、ユーザによる煩雑な操作を要さずにＷｅｂブラウザに対してコンテンツを適切なタブに読み込ませることができる。

第１の実施の形態におけるコンテンツ表示システムの構成を表すブロック図 ＩＤ分類表の一例 ランチャデータの記述および表示の一例 タブの構成の説明 本願のＷｅｂブラウザと一般的なＷｅｂブラウザとの違いを表す図 車載端末の表示部の遷移図およびその概念図 ランチャータブの生成処理を示すフローチャート 新たなコンテンツを開く際の処理を示すフローチャート 配信サーバの動作を示すフローチャート 変形例１における、新たなコンテンツを開く際の処理フローチャート 第２の実施の形態におけるコンテンツ表示システムの構成を表すブロック図 アプリ分類表の一例 新たなアプリケーションを開く際の処理を示すフローチャート

（第１の実施の形態）
以下、図１〜図９を参照して、本発明による第１の実施の形態を説明する。

図１は、本発明の第１の実施の形態におけるコンテンツ表示システム１の構成を示している。コンテンツ表示システム１は、コンテンツを表示する車載端末１０と、コンテンツを配信する配信サーバ２０とから構成される。

車載端末１０は、制御部１１と、記憶部１２と、通信部１３と、表示部１４と、入力部１５と、を備える。制御部１１は、不図示のＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備える。ＲＯＭには後述するフローチャートで動作を示すプログラムを格納しており、ＣＰＵはこのプログラムおよび後述するＷｅｂブラウザをＲＡＭに展開して実行する。プログラムの実行に際して制御部１１は、必要に応じて記憶部１２、通信部１３、表示部１４、入力部１５に動作指令を出すことができる。

記憶部１２は、不図示のフラッシュメモリから構成され、記憶部１２には、複数のコンテンツ３１、ＩＤ分類表３２、ランチャデータ３３、タグ解釈データ３４、Ｗｅｂブラウザ３５、ナビデータ３６が保存されている。これらについては後述する。

通信部１３は、無線接続によりインターネットに接続され、配信サーバ２０と通信ができる。

表示部１４は、不図示の液晶ディスプレイを備え、制御部１１からの指令に応じて制御部から受信したデータを表示する。

入力部１５は、不図示のタッチパネルおよびボタンを備え、ユーザの入力を制御部１１に伝達する。タッチパネルは表示部１４の液晶ディスプレイに貼り付けられており、ユーザがタッチパネルの任意の点をタッチすると、入力部１５はユーザからタッチされたタッチパネル上の座標を制御部１１に伝達する。なお、表示部１４の表示とタッチパネルの出力は厳密な位置合わせがされているため、タッチパネル上の座標と表示部１４の座標を同一とみなすことができる。すなわち、制御部１１は入力部１５からの伝達によりユーザがタッチした表示部１４の座標の情報を得られる。

記憶部１２に保存されているデータ、およびプログラムを説明する。

コンテンツ３１は記憶部１２に複数保存され、それらはＷｅｂブラウザ３５に読み込まれて表示される。それぞれのコンテンツ３１は、ＨＴＭＬ、ＣＳＳ（Cascading Style Sheets）、Ｊａｖａｓｃｒｉｐｔなどにより記述されており、画像データや音楽データを含んでいてもよい。コンテンツ３１には、文章や画像を表示する静的なコンテンツだけでなく、ユーザの入力操作に応じて動作が変化する動的なコンテンツも含まれる。また、コンテンツ３１はコンテンツ３１に内包される文章や画像だけでなく、配信サーバ２０や不図示のインターネットに接続された他のサーバに保存されている情報も利用できる。コンテンツ３１は例えば、ユーザが指定する特定の曲または抽象的なキーワードに該当する曲を連続的に再生する音楽再生コンテンツ、ユーザの指定する一定の期間内にオープンした飲食店を地図上に表示する目的地検索コンテンツ、最新ニュースを表示するニュースコンテンツ、などがある。

ＩＤ分類表３２には、コンテンツの分類を示す情報が図２のように格納されている。図２には、２つの分類の名称および各分類に該当するＩＤが示されているが、分類数は３以上でもよい。また、分類の名称は説明のために設けたに過ぎず、分類の名称はなくてもよい。後に詳細に説明するが、制御部１１はコンテンツ３１のＵＲＬ（Uniform Resource Locator）とともにコンテンツ３１のコンテンツＩＤを通知されるので、制御部１１はＩＤ分類表３２を参照することにより、通知されたコンテンツの分類を判断できる。以下では、ＩＤは０〜２０００の整数であり、コンテンツの分類が図２に示す２つとして説明を続ける。

ランチャデータ３３は、Ｗｅｂブラウザ３５に読み込むことのできるコンテンツ３１の名称、コンテンツ３１の保存位置、コンテンツ３１のＩＤ、コンテンツ３１のアイコンの保存位置がコンピュータが理解できる形式、たとえばＸＭＬ（Extensible Markup Language）などのマークアップ言語で記述されている。ランチャデータ３３の例を図３（ａ）に示す。ＸＭＬでは独自に定義した“タグ”を用いて情報を伝達することができ、図３（ａ）ではｃｏｎｔｅｎｔ、ｎａｍｅ、ｕｒｌ、ｃｏｎｔｅｎｔＩＤ、ｉｃｏｎの５つのタグが使用されている。Ｃｏｎｔｅｎｔタグは１つのコンテンツ３１に関する複数の情報を包含しており、図３（ａ）では２つのコンテンツ３１に関する記述がされている。ｎａｍｅタグはコンテンツ３１の名称を、ｕｒｌタグはコンテンツ３１を識別するための情報、すなわちコンテンツ３１のＵＲＬを、ｃｏｎｔｅｎｔＩＤタグはコンテンツ３１のＩＤを、ｉｃｏｎタグはコンテンツ３１のアイコンの読み込み位置を意味している。これらのタグの意味づけ、すなわち表示や動作との関係は、後述するタグ解釈データ３４に記載されている。

後述するように、このランチャデータ３３は後述するタグ解釈データ３４とともにＷｅｂブラウザ３５に読み込まれると、ランチャデータ３３の記述が解釈され、コンテンツランチャとして図３（ｂ）のように表示される。すなわち、コンテンツ３１のアイコンを指定された読み込み位置から読み込み、その下にコンテンツ３１の名称が表示される。そして、アイコンおよび名称にはコンテンツ３１へのリンクが張られているので、そのいずれかをユーザが選択すると指定した読み込み位置から当該コンテンツ３１がＷｅｂブラウザ３５に読み込まれる。

タグ解釈データ３４は、ランチャデータ３３で使用されるタグの意味づけや表示方法をコンピュータが理解できる形式、たとえばＣＳＳで記述されている。

Ｗｅｂブラウザ３５は、制御部１１のＲＡＭに読み込まれてＣＰＵにより実行される。Ｗｅｂブラウザ３５は、コンテンツ３１を表示する複数のタブ、および複数のコンテンツ３１へのリンクを有するコンテンツランチャを表示するタブを有している。制御部１１は、ユーザによるリンクの選択に基づき後述する処理を行い、コンテンツ３１を表示するためのいずれのタブにコンテンツ３１を読み込ませ表示部１４に表示するかを決定する。そして、コンテンツ３１のＵＲＬに記載のサーバからコンテンツ３１を受信して、そのタブにコンテンツ３１を読み込ませる。Ｗｅｂブラウザ３５は、それぞれのタブに読み込んだコンテンツ３１のＵＲＬを記憶しており、制御部１１からの要求に応じて各タブに読み込んだコンテンツ３１のＵＲＬを制御部１１へ通知する。Ｗｅｂブラウザ３５は、ユーザのリンクの選択に基づき制御部１１が処理対象とするタブを決定できるように、後述するようにリンク機能の拡張が施されている。

なお、ＵＲＬの形式は「http://www.example.com/sample.html」という形式のほかに「file:///data/sample.html」という形式も存在する。コンテンツ３１のＵＲＬが前者であれば、Ｗｅｂブラウザ３５は所定の手続きにより「www.example.com」が指し示すサーバから「sample.html」を受信する。コンテンツ３１のＵＲＬが後者であれば、Ｗｅｂブラウザ３５が実行されている端末、すなわち車載端末１０にコンテンツ３１が保存されていることを示しているため、外部のサーバとは通信をせずに記憶部１２からコンテンツ３１を読み込む。

ナビデータ３６は、カーナビゲーション用の地図、および所要時間や走行距離の計算プログラムを含む。計算プログラムは、制御部１１のＲＡＭに読み込まれてＣＰＵにより実行され、周知のナビゲーション機能を実現する。

図１に示す配信サーバ２０は、制御部２１と、記憶部２２と、通信部２３とを備える。
制御部２１は、不図示のＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭを備える。ＲＯＭには後述するフローチャートで動作を示すプログラムを格納しており、ＣＰＵはこのプログラムをＲＡＭに展開して実行する。

記憶部２２は、不図示のフラッシュメモリから構成され、記憶部２２には記憶部１２と同じく、複数のコンテンツ３１、ＩＤ分類表３２、ランチャデータ３３、Ｗｅｂブラウザ３５、ナビデータ３６が保存されている。ただし、記憶部２２に保存されているデータは適宜更新されるので、記憶部１２に保存されているデータと同一なのか、記憶部２２に保存されているデータの方が新しいかは、データに付されるタイムスタンプにより判断する。

通信部２３は、有線接続によりインターネットに接続されており、インターネットに無線接続された車載端末１０と通信ができる。

第１の実施の形態における詳細な動作を説明する前に、タブに関する名称、本発明におけるＷｅｂブラウザ３５が一般的なＷｅｂブラウザから機能拡張されている点、および動作の概要を図４〜図６を参照して説明する。

一般的な、タブを有するＷｅｂブラウザは図４（ａ）に示すようにインデックス部と描画部を備えている。タブＡ、Ｂを開くと、図４（ｂ）に示すようにインデックス部はタブＡとタブＢの両方が表示されるが、描画部は１つのタブ、たとえばタブＡのみ表示される。描画部が表示されているタブを以後、「アクティブなタブ」と呼び、アクティブなタブにすることを、「タブのアクティブ化」と呼ぶ。ユーザはマウス操作などによりアクティブでないタブＢのタブのインデックス部を選択することによりタブＢをアクティブにして、図４（ｃ）に示すようにタブＢの描画部を表示させることができる。また、表示の有無を問わずに表示用のデータを生成することを以後「描画」と呼ぶ。

また、Ｗｅｂブラウザはプログラムなのでメモリに読み込まれて実行され、Ｗｅｂブラウザが表示するコンテンツ３１も同様にメモリに読み込まれるが、タブごとに専用のメモリ領域を有している。たとえば、あるタブＡに割当てられたメモリ領域にコンテンツ３１を配置すると、タブＡの描画部にそのコンテンツ３１が描画される。そこで、以下では、タブのメモリ領域にコンテンツ３１を配置することを、「コンテンツ３１をタブに読み込む」と表現する。

本発明によるＷｅｂブラウザ３５は車載機に搭載される。そのため、ユーザによる煩雑な操作を避ける必要があり、後述する手法によりユーザのインデックス部の選択を要さずにタブをアクティブ化する。また、ユーザによるインデックス部の選択を求めないのでタブはインデックス部を備えない。以下の説明では、タブがインデックス部を備えないことから、タブの描画部を表示部に表示することを「タブを表示部に表示する」、という。

次に、本発明におけるＷｅｂブラウザ３５が一般的なＷｅｂブラウザ３５Ａから機能拡張されている点、すなわち、リンク機能について図５を参照して説明する。

一般的なＷｅｂブラウザ３５Ａにおいて実行される主要な機能の１つであるハイパーリンク、すなわちリンクは、他の情報リソースへの誘導を行うものであり、本願のＷｅｂブラウザ３５の代わりに一般的なＷｅｂブラウザ３５Ａを動作させると図５（ａ）に示す挙動をとる。

ユーザが表示部１４Ａの任意の点をタッチすると入力部１５Ａでは例えばクリック動作としてその座標の値が制御部１１Ａに通知される（矢印７１）。制御部１１Ａは、クリックされた座標にリンクやボタンなど通知が必要なオブジェクトが表示されている場合は、クリックされたオブジェクトをＷｅｂブラウザ３５Ａに通知する（矢印７２）。オブジェクトのクリックを通知されたＷｅｂブラウザ３５Ａは、そのオブジェクトにあらかじめ規定された処理を行うが、一般的なＷｅｂブラウザ３５Ａはオブジェクトがリンクの場合は、リンクに設定されたコンテンツ３１のＵＲＬのみを制御部１１に通知する（矢印７３）。ＵＲＬを伝達された制御部１１Ａは、ＵＲＬの記載に基づいてコンテンツ３１を取得し、以下処理が継続する。

これに対して本発明におけるＷｅｂブラウザ３５は、図５（ｂ）に示すように動作が異なる。一般的なＷｅｂブラウザ３５Ａと同様に制御部１１からオブジェクトがクリックされたことの通知を受けると（矢印８２）、オブジェクトがリンクの場合は、リンクに設定されたコンテンツ３１のＵＲＬだけでなく、同じくリンクに設定されたコンテンツＩＤもあわせて制御部１１に通知する（矢印８３）。コンテンツＩＤは、図３で示したようにコンテンツ３１のＵＲＬと併記されている。制御部１１は後述するようにコンテンツＩＤを利用して新たに読み込むコンテンツ３１を表示するタブを決定し、ＵＲＬの記載に基づいて記憶部１２または通信部１３へコンテンツ３１を要求し、以下処理が継続する。

このように、本発明におけるＷｅｂブラウザ３５は一般的なＷｅｂブラウザとは異なり、リンクに設定されたコンテンツ３１のＵＲＬだけでなくコンテンツＩＤもあわせて制御部１１に通知することができる。

次に、図６を参照しながら主に表示部１４の表示を用いて、第１の実施の形態におけるコンテンツ表示システムの動作の概要を説明する。

車載端末１０はイグニッションキーがＯＮにされると起動し、制御部１１により車載端末１０の機能を一覧できるメニュー１４ａが表示部１４に表示される。ユーザが入力部１５からの操作により「コンテンツ」を選択すると、制御部１１によりＷｅｂブラウザ３５が起動されてコンテンツランチャ１４ｂが表示部１４に表示される。

図６においては、コンテンツの分類が図２に示したように音楽ありコンテンツと音楽なしコンテンツの２つである。図６の”タブのイメージ”に示すようにＷｅｂブラウザ３５は起動時に３つのタブを生成している。３つのタブとは、ランチャ用のタブ（以下、Ｌタブ）、音楽ありコンテンツ用のタブ（以下、Ｍタブ）、音楽なしコンテンツ用のタブ（以下、Ｓタブ）、である。起動時はＬタブがアクティブされてコンテンツランチャ１４ｂが表示部１４に表示される。

コンテンツランチャ１４ｂには、コンテンツ３１へのリンクであるコンテンツ３１のアイコンおよびコンテンツ３１の名称が、属する分類ごとに異なった形態で、たとえば色分けや統一された形状をともなって表示される。ユーザが、入力部１５からの操作によりコンテンツランチャ１４ｂに表示されているいずれかのコンテンツ３１の名称またはアイコンを選択すると、後に詳細に説明するが、コンテンツの分類に対応したタブに読み込まれ、そのタブがアクティブ化されて表示部１４に表示される。例えば、音楽ありコンテンツに分類されるＭ１のアイコンをユーザが選択すると、Ｍ１のコンテンツがＭタブに読み込まれ、Ｍタブがアクティブ化される。以下では、その後のユーザの操作により音楽再生が開始されたとして説明を続ける。

ユーザが入力部１５によりコンテンツランチャ１４ｂに戻る旨の操作を行うと、Ｌタブがアクティブ化される。このときＭタブはアクティブではなくなるが、Ｍタブに読み込まれたコンテンツ３１は保持されるので音楽再生は継続される。

次にユーザがいずれかのコンテンツ３１の名称またはアイコンを選択すると、後に詳細に説明するが、コンテンツの分類に対応したタブに読み込まれ、そのタブがアクティブ化されて表示部１４に表示される。この際、コンテンツ３１の読み込み対象となったタブに先に読み込まれているコンテンツ３１があった場合は、先に読み込まれていたコンテンツ３１が当該タブのメモリから破棄され、新たなコンテンツ３１が読み込まれる。

例えば、音楽ありコンテンツＭ１が読み込まれて音楽が再生されている状態で、ユーザが新たに音楽ありコンテンツＭ２のアイコンをユーザが選択すると、音楽ありコンテンツＭ１がＭタブのメモリから破棄され、音楽ありコンテンツＭ１が読み込まれていたＭタブに音楽ありコンテンツＭ２が読み込まれる。音楽ありコンテンツＭ１はＭタブのメモリから破棄されるので、音楽ありコンテンツＭ１による音楽再生が終了する。しかし、ユーザが音楽ありコンテンツＭ２ではなく、音楽なしコンテンツＳ１のアイコンを選択した場合には、音楽なしコンテンツＳ１がＳタブに読み込まれてＳタブがアクティブ化されるのみで、音楽ありコンテンツＭ１はＭタブのメモリから破棄されることはないので、音楽ありコンテンツＭ１による音楽再生は継続したままとなる。

第１の実施の形態における車載端末１０の詳細な動作を、図７〜図８を参照して説明する。

車載端末１０はイグニッションキーがＯＮにされると起動し、制御部１１により車載端末１０の機能を一覧できるメニュー１４ａが表示部１４に表示される。また、配信サーバ２０から更新されたデータを受信する、更新処理を起動と同時にバックグラウンドで行う。したがって、データ更新処理の途中や、車載端末１０を搭載した自動車が地下駐車場などにあり配信サーバ２０との通信ができない場合であっても、ユーザは車載端末１０に対して動作の指示をすることができる。ただし、コンテンツランチャ１４ｂを表示するための「コンテンツ」のメニューはデータ更新処理が完了するまで選択不可能にしてもよいし、更新中である旨の表示を付加して選択可能にしてもよい。

車載端末１０は記憶部１２に保存されているデータ全てについて、データの作成日時を表すタイムスタンプを調べ、データの名称とともにリストとして配信サーバ２０に送信する。後に詳細に説明するが、配信サーバ２０は配信サーバ２０の記憶部２２に保存されているデータの作成日時と照合して、同一のデータ名で作成日時が新しいものがあれば車載端末１０に送信する。そのため、車載端末１０は配信サーバ２０から送信されるデータを受信して、記憶部１２に保存されていた作成日時が古いデータと置き換える。なお、コンテンツ３１の受信には時間を要するため、ＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３を優先的に受信する。

以上のデータ更新処理により、車載端末１０の記憶部１２に保存されているデータは、配信サーバ２０の記憶部２２に保存されている最新のデータに更新される。

図７は入力部１５からのユーザの操作により、メニュー画面において「コンテンツ」が選択されたときに、車載端末１０の制御部１１により実行されるプログラムの動作を表すフローチャートである。

ステップＳ１０１では、制御部１１は、記憶部１２からＩＤ分類表３２をＲＡＭに読み込み、コンテンツ３１が幾つに分類されているかを調べてステップＳ１０２に進む。ここでは図２に示したように、コンテンツ３１が２つに分類されているとして、以下説明を続ける。

ステップＳ１０２では、制御部１１は、記憶部１２からＷｅｂブラウザ３５をＲＡＭに読み込み起動させ、コンテンツの分類数に１を加えた数のタブ、すなわち３つのタブを生成させてステップＳ１０３に進む。この３つのタブは、動作の概要の説明と同様に、Ｌタブ、Ｍタブ、Ｓタブと呼ぶ。

ステップＳ１０３では、制御部１１は、記憶部１２からランチャデータ３３、およびタグ解釈データ３４をＷｅｂブラウザ３５のＬタブに読み込む。そして、ランチャデータ３３で使用されているタグをタグ解釈データ３４を参照して解釈し、Ｌタブにランチャデータ３３の記載に基づき描画してステップＳ１０４に進む。

図３を用いて説明したように、ランチャデータ３３の記述によりコンテンツ３１のアイコンおよび名称が表示される。このアイコンおよび名称にはリンクが設定されており、ユーザが入力部１５の操作によりアイコンまたは名称を選択すると、図５を用いて説明したように、Ｗｅｂブラウザ３５から制御部１１にコンテンツ３１のＵＲＬおよびコンテンツＩＤが通知される。なお、上述したとおり、コンテンツ３１のアイコンおよびコンテンツ３１の名称にはリンクが設定されている。この明細書では、これらアイコンや名称を「コンテンツへのリンク」とも呼ぶ。

また、制御部１１、は図６のコンテンツランチャ１４ｂに示すように、記憶部１２に保存されているＩＤ分類表３２もあわせて参照し、コンテンツの分類ごとに異なった形態でコンテンツ３１のアイコンおよびコンテンツ３１の名称を表示する。

ステップＳ１０４では、制御部１１は、Ｌタブをアクティブ化してＬタブに描画されているコンテンツランチャ１４ｂを表示部１４に表示して図７のフローチャートを終了する。

次に、Ｌタブに表示されている、複数のコンテンツ３１のアイコン、または名称のいずれか１つを入力部１５によりユーザが選択した際の動作を図８を用いて説明する。

図８は、ユーザがＬタブに表示されているいずれかのコンテンツ３１のアイコン、または名称を入力部１５により選択した際に、制御部１１により実行されるプログラムの動作を示すフローチャートである。前述のとおり、ユーザが入力部１５の操作によりアイコンまたは名称を選択すると、制御部１１にコンテンツ３１のＵＲＬおよびコンテンツＩＤが通知される。

ステップＳ２０１では、制御部１１は、全てのタブについて現在読み込まれているコンテンツ３１のＵＲＬをＷｅｂブラウザ３５から取得し、通知されたコンテンツ３１のＵＲＬと一致するか否かを判断する。通知されたコンテンツ３１のＵＲＬが、上記取得したコンテンツ３１のＵＲＬと一致する場合はステップＳ２０８に進み、いずれとも一致しない場合はステップＳ２０２に進む。

ステップＳ２０２では、制御部１１は、記憶部１２に記憶されているＩＤ分類表３２を参照して、通知されたコンテンツＩＤが音楽ありコンテンツのＩＤ番号の範囲に含まれるか否かを判断する。その範囲に含まれると判断するとステップＳ２０３に進み、その範囲に含まれないと判断するとステップＳ２０５に進む。

ステップＳ２０３では、制御部１１は、通知されたコンテンツ３１のＵＲＬからコンテンツ３１を取得し音楽ありコンテンツ用のＭタブに読み込み、そのコンテンツ３１をＭタブに描画してステップＳ２０４に進む。

ステップＳ２０４では、制御部１１は、Ｍタブをアクティブ化してＭタブに描画されたコンテンツ３１を表示部１４に表示し、ステップＳ２０７に進む。

ステップＳ２０５では、制御部１１は、通知されたコンテンツ３１のＵＲＬからコンテンツ３１を取得し音楽なしコンテンツ用のＳタブに読み込み、そのコンテンツ３１をＳタブに描画してステップＳ２０６に進む。

ステップＳ２０６では、制御部１１は、Ｓタブをアクティブ化してＳタブに描画されたコンテンツ３１を表示部１４に表示し、ステップＳ２０７に進む。

ステップＳ２０７では、制御部１１は、Ｌタブに描画されているコンテンツランチャ１４ｂにおいて、ステップＳ２０３またはステップＳ２０５において読み込んだコンテンツ３１のアイコンおよび名称を強調する描画を行う。これにより、たとえば、アイコン枠が強調される。ステップＳ２０７が実行されると、図８のフローチャートを終了する。

ステップＳ２０８では、制御部１１は、通知されたコンテンツ３１が読み込まれているタブをアクティブ化し、表示部１４に表示して図８のフローチャートを終了する。

以上のようにユーザがＬタブに表示されているいずれかのコンテンツ３１のアイコン、または名称を入力部１５により選択すると、そのコンテンツ３１が新たにいずれかのタブに読み込まれる。

なお、ＭタブおよびＳタブがアクティブになっており、いずれかのコンテンツ３１が表示部１４に表示されている際には、表示部１４に「コンテンツ一覧へ戻る」や「コンテンツ分類の切り替え」の表示を設けてもよい。ユーザがそのいずれかの表示を入力部１５からの操作により選択すると、制御部１１はその選択に従っていずれかのタブをアクティブ化することによって表示を切り替えることができる。なお、「コンテンツ一覧へ戻る」や「コンテンツ分類の切り替え」のための物理的なボタンを入力部１５の構成要素として備えてもよい。

第１の実施の形態における配信サーバ２０の詳細な動作を、図９を参照して説明する。

図９は、車載端末１０からの通信により、データの名称および各データの作成日時が記されたリストを、配信サーバ２０の通信部２３が受信したときに、配信サーバ２０の制御部２１により実行されるプログラムの動作を示したフローチャートである。

ステップＳ３０１では、制御部２１は、通信部２３が受信した、データの名称および各データの作成日時が記されたリストをＲＡＭに保存してステップＳ３０２に進む。

ステップＳ３０２では、制御部２１は、受信したリストに記載されている作成日時と、記憶部２２に保存されているデータの更新日時とを照合してステップＳ３０３に進む。
ステップＳ３０３では、制御部２１は、ステップＳ３０２における照合の結果、データの更新日時が一致しないデータがあったか否かを判断し、いずれかのデータの更新日時が一致しないと判断する場合はステップＳ３０４に進み、全てのデータの更新日時が一致すると判断する場合はステップＳ３０５に進む。

ステップＳ３０４では、制御部２１は、データの更新日時が一致しない全てのデータを車載端末１０に送信し、図９に示すフローチャートを終了する。
ステップＳ３０５では、制御部２１は、全てのデータの更新日時が一致する旨の通知を車載端末１０に送信し、図９に示すフローチャートを終了する。

なお、通信データを削減するため、上述した処理により車載端末１０の記憶部１２に記憶されているデータよりも作成日時が新しいデータのみを送信したが、車載端末１０が起動時に配信サーバ２０へデータ要求信号を送信し、それを受信した配信サーバ２０が記憶部に記憶されている全てのデータを送信してもよい。

上述した第１の実施の形態によるコンテンツ表示システム１によれば、次の作用効果が得られる。
（１）車載端末１０は、Ｗｅｂブラウザ３５と、記憶部１２と、入力部１５と、表示部１４と、制御部１１とを備える。Ｗｅｂブラウザ３５は、異なる分類の複数のコンテンツ３１を読み込み表示する複数のタブ（以下、コンテンツタブ）、およびコンテンツ３１へのリンクを表示するランチャータブを備える。記憶部１２には、Ｗｅｂブラウザ３５のコンテンツタブに読み込まれる複数のコンテンツ３１、およびコンテンツの分類を記したＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３、すなわち設定ファイルが記憶される。入力部１５はユーザの入力を受け付ける。表示部１４は、Ｗｅｂブラウザ３５のコンテンツタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示する。コンテンツタブはコンテンツの分類ごとに割当てられている。制御部１１は、表示部１４にランチャータブが表示されている際に入力部１５により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、ＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３を参照してその分類を判別し、分類が判別された選択コンテンツを判別された分類に割り当てられているタブに読み込む。

そのため、ユーザがコンテンツ３１を選択すると、制御部１１はコンテンツの分類に従って特定のタブにそのコンテンツ３１を読み込み、そのタブをアクティブにしてそのタブに読み込まれて描画されたコンテンツ３１を表示部１４に表示するので、ユーザは煩雑な操作を要さずにコンテンツ３１を適切なタブに読み込ませることができる。

同一分類のコンテンツ３１は同一のタブに読み込まれるので、ユーザの選択に従って次々にコンテンツ３１をタブに読み込んでも、コンテンツの分類数にランチャータブ用の１を加えた数のタブしか開かれないため、ユーザは何ら意識することなく制御部１１のＲＡＭの浪費を防止できる。

異なる分類に属するコンテンツ３１は制御部１１によるアクティブにするタブの切換えにより、表示部１４への表示切り替えが可能なので、異なる分類のコンテンツ３１を並行して使用できる。

同一分類のコンテンツ３１を２回目以降読み込む際にはすでに生成されているタブに読み込むため、タブを生成するための時間が不要であり新たにタブを生成するよりも早くコンテンツ３１を読み込んで表示することができる。

（２）コンテンツの分類が少なくとも音楽再生の有無に基づいている。
そのため、音楽が再生されるコンテンツ３１が複数同時に読み込まれることがなく、複数の音楽が同時に再生されてユーザが混乱することがない。また、音楽が再生されるコンテンツ３１により音楽を再生した後に、音楽が再生されないコンテンツ３１をユーザが選択すると、音楽の再生を継続したままで音楽が再生されないコンテンツ３１を読み込ませ、表示させることができる。

（３）いずれかのタブに読み込まれているコンテンツ３１へのリンクは、制御部１１によりいずれのタブにも読み込まれていないコンテンツ３１へのリンクと異なった形態でランチャータブに表示される。すなわち、制御部１１は、ランチャータブに複数のリンクを表示するにあたり、選択コンテンツへのリンクは、選択されていない非選択コンテンツへのリンクと異なった形態で表示する。
そのため、ユーザは読み込み済みのコンテンツ３１と読み込まれていないコンテンツ３１を判別することができる。

（４）コンテンツ３１へのリンクは制御部１１によりコンテンツの分類ごとに異なった形態でＬタブに表示される。すなわち、制御部１１は、ランチャータブに複数のリンクを表示するにあたり、コンテンツの分類ごとに異なった形態でリンクを表示する。
そのため、ユーザは視覚的にコンテンツの分類を理解でき、どのコンテンツ３１を同時に読み込ませることができるかを把握できる。また、いずれかのタブに読み込まれているコンテンツ３１へのリンクは、読み込まれていないコンテンツ３１へのリンクと異なった態様で表示されているため、他のコンテンツ３１を読み込ませることによりすでに読み込まれているコンテンツ３１が破棄されないかを確認することができる。特に、あるコンテンツ３１により音楽が再生されている際に、新たにそのコンテンツ３１と同一分類のコンテンツ３１を選択すると音楽再生が停止されるので、その防止のために効果がある。

（５）コンテンツ表示システム１は車載端末１０と配信サーバ２０とを備える。車載端末１０は配信サーバ２０と通信する通信部１３を備える。車載端末１０の制御部１１は、ＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３、すなわち設定ファイルおよび複数のコンテンツ３１を車載端末１０の起動時に配信サーバ２０へ要求する。配信サーバ２０は、車載端末と通信する通信部２３と、ＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３、すなわち設定ファイルおよび複数のコンテンツ３１を保存する記憶部２２と、車載端末１０からの要求に応じて通信部２３によりＩＤ分類表３２およびランチャデータ３３、すなわち設定ファイルおよび複数のコンテンツ３１を車載端末１０に送信する制御部２１とを備える。
そのため、車載端末１０は起動する度に常に配信サーバ２０の有する最新のデータを得ることができる。

（６）制御部１１はコンテンツ３１のＵＲＬが通知された際に、Ｗｅｂブラウザ３５から全てのタブで現在読み込んでいるコンテンツ３１のＵＲＬを取得し、いずれのタブに読み込まれているコンテンツ３１のＵＲＬとも通知されたコンテンツ３１のＵＲＬが一致しない場合のみその通知されたコンテンツ３１を読み込む。

そのため、同一のコンテンツ３１を再度読み込み、コンテンツ３１が読み込まれた際の状態に戻る、すなわち初期化されることを防止することができる。たとえば、あるコンテンツ３１により音楽を再生している際に再度同じコンテンツ３１を読み込むと、コンテンツ３１読み込み処理により先に同一のタブに読み込まれていたコンテンツ３１は破棄されるので音楽再生は終了する。そして再度同じコンテンツ３１が読み込まれるので、再度同じ音楽を再生することはできるが、再生が音楽の最初からとなってしまう。しかし本発明によれば、いずれかのタブに読み込まれているコンテンツ３１をユーザが選択した際に、再度読み込まれることなくユーザが選択したコンテンツ３１が読み込まれているタブがアクティブ化されて表示部１４に表示される。

（変形例１）
第１の実施の形態においては、コンテンツの分類に応じてコンテンツ３１を読み込むタブがあらかじめ定められている。しかし、同一分類のコンテンツ３１が同時に２つ以上読み込まれていない状態にあればよいため、同一分類のコンテンツ３１が読み込まれているタブを特定してそのタブを閉じ、コンテンツ３１は常に新しく生成したタブに読み込んでもよい。すなわち、Ｗｅｂブラウザ３５が有する複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツ３１が読み込まれるように、いずれかのタブに読み込んでもよい。例えば以下のように図１０に示すフローチャートに示すプログラムにより実現できる。

図１０のフローチャートに示すプログラムは、上述した形態における図８のフローチャートに示すプログラムに代わる変形例１のプログラムである。このプログラムは、変形例１においてユーザがＬタブに表示されているいずれかのコンテンツ３１のアイコン、または名称を入力部１５により選択した際に実行する処理手順を示すものである。前述のとおり、ユーザが入力部１５の操作によりアイコンまたは名称を選択すると、制御部１１にコンテンツ３１のＵＲＬおよびコンテンツＩＤが通知される。

ステップＳ４０１では、制御部１１は、全てのタブについて現在読み込まれているコンテンツ３１のＵＲＬをＷｅｂブラウザ３５から取得し、通知されたコンテンツ３１のＵＲＬが取得したコンテンツ３１のＵＲＬと一致するか否かを判断する。いずれかのタブに読み込まれているコンテンツ３１のＵＲＬが通知されたコンテンツ３１のＵＲＬと一致する場合はステップＳ４０８に進み、いずれとも一致しない場合はステップＳ４０２に進む。

ステップＳ４０２では、制御部１１は、まず記憶部１２に保存されているＩＤ分類表３２を参照して、通知されたコンテンツＩＤと同一の分類に属するコンテンツＩＤを特定する。次にランチャデータ３３を参照して、その同一分類に属するコンテンツ３１のＵＲＬを特定してＲＡＭに保存し、ステップＳ４０３に進む。

例えば、通知されたコンテンツＩＤが１０であった場合は、まずＩＤ分類表３２を参照して同一の分類に属するコンテンツＩＤが０〜１０００であることを特定する。次に、ランチャデータ３３を参照して、コンテンツＩＤが０〜１０００であるコンテンツ３１を検索し、そのコンテンツ３１のＵＲＬを全てＲＡＭに保存する。図３に示すランチャデータ３３ではコンテンツＩＤが０〜１０００に該当するコンテンツ３１は１つだけなので、そのコンテンツ３１のＵＲＬである「file:///data/Rmusic.html」をＲＡＭに保存する。

ステップＳ４０３では、制御部１１は、Ｗｅｂブラウザ３５が開いている全てのタブについて、通知されたコンテンツ３１と同一分類のコンテンツ３１が読み込まれているタブを検索し、ステップＳ４０４に進む。具体的には、個々のタブが読み込んでいるコンテンツ３１のＵＲＬをＷｅｂブラウザ３５に問い合わせて、ＲＡＭに保存したコンテンツ３１のＵＲＬと一致するものがあるかを検索する。

ステップＳ４０４では、制御部１１は、ステップＳ４０３における検索の結果、通知されたコンテンツ３１と同一分類のコンテンツ３１が読み込まれていたか否かを判断する。いずれかのタブで同一分類のコンテンツ３１が読み込まれていた場合はステップＳ４０５に進み、いずれのタブにおいても同一分類のコンテンツ３１が読み込まれていなかった場合はステップＳ４０６に進む。

ステップＳ４０５では、制御部１１は、通知されたコンテンツ３１と同一分類のコンテンツ３１が読み込まれていたタブを閉じて、ステップＳ４０６に進む。

ステップＳ４０６では、制御部１１は、Ｗｅｂブラウザ３５に新たにタブを生成させ、そのタブに通知されたコンテンツ３１のＵＲＬから取得したコンテンツ３１を読み込ませてステップＳ４０７に進む。

ステップＳ４０７では、制御部１１は、Ｌタブに描画されているコンテンツランチャ１４ｂにおいて、ステップＳ４０６において読み込んだコンテンツ３１のアイコンおよび名称を強調する描画を行う。これにより、たとえばアイコン枠が強調される。ステップＳ４０７が実行されると、図１０のフローチャートを終了する。

ステップＳ４０８では、制御部１１は、通知されたコンテンツ３１が読み込まれているタブをアクティブ化し、表示部１４に表示して図１０のフローチャートを終了する。

上述した変形例１によれば、次の作用効果が得られる。
制御部１１は、表示部１４にランチャータブが表示されている際に入力部１５により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、ＩＤ分類表３２を参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツ３１が読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを表示部１４に表示する。

そのため、ユーザがコンテンツ３１を選択すると、制御部１１はコンテンツの分類に従って特定のタブにそのコンテンツ３１を読み込み、そのタブをアクティブにして表示部１４に表示するので、ユーザは煩雑な操作を要さずにコンテンツ３１を適切なタブに読み込ませることができる。また、同一分類のコンテンツ３１は同時に２つ以上タブに読み込まれることがないので、ユーザの選択に従って次々にコンテンツ３１をタブに読み込んでも、コンテンツの分類数にランチャータブ用の１を加えた数のタブしか開かれないため、ユーザは何ら意識することなく制御部１１のＲＡＭの浪費を防止できる。また、異なる分類に属するコンテンツ３１は制御部１１によるアクティブにするタブの切換えにより、表示部１４への表示切り替えが可能なので、異なる分類のコンテンツ３１を並行して使用できる。

（変形例２）
第１の実施の形態においては、コンテンツの分類は音楽再生の有無のみによるものであったが、他の基準のみによる分類でもよいし、他の基準と組み合わせてもよい。たとえば、音楽を再生しないコンテンツの分類を、カーナビゲーションシステムへの情報出力の有無により更に分類してもよい。

この変形例２によれば、音楽を再生しないコンテンツの分類を、カーナビゲーションシステムへの情報出力の有無により更に分類することで、車載端末１０の重要な機能の１つであるカーナビゲーションシステムへの情報出力を有するコンテンツを迅速に提供できる。たとえば、渋滞情報などを音楽を再生ニュースに関するコンテンツなどと同時にＷｅｂブラウザ３５のタブに読み込み、これらのコンテンツを随時切り替えて使用できる。また、カーナビゲーションシステムへの情報出力の有無を有するコンテンツ３１が同時にタブに読み込まれることがないため、カーナビゲーションシステムへの情報出力が相互に上書きされてユーザがその情報に混乱することがない。

（変形例３）
第１の実施の形態においては、コンテンツの分類は音楽再生の有無のみによるものであったが、常時起動しておくことが望ましく読み込みに時間のかかるコンテンツ３１、たとえば音声認識コンテンツを独立した１つの分類としてもよい。さらに、車載端末１０の起動時に音声認識コンテンツなどの読み込みに時間のかかるコンテンツ３１をＷｅｂブラウザ３５のいずれかのタブに読み込んでもよい。

この変形例３によれば、コンテンツ３１の重要さやコンテンツ３１の読み込みに要する時間を比較考慮して、常にＷｅｂブラウザ３５のタブに読み込ませるコンテンツ３１を選択し、必要な時に制御部１１によりアクティブなタブを変更することによって即座にそのコンテンツ３１を使用することができる。

（変形例４）
第１の実施の形態においては、Ｗｅｂブラウザ３５の起動時にコンテンツの分類数に１を加えた数のタブを生成したが、起動時にはタブを１つのみ生成し、ランチャータブの表示後に、または必要に応じて順次タブを生成してもよい。
この変形例４によれば、ランチャータブが表示されるまでの時間を削減し、ユーザの体感速度を向上できる。

（変形例５）
第１の実施の形態においては、Ｗｅｂブラウザ３５がコンテンツ３１を読み込ませるタブを複数備えており、制御部１１がアクティブにするタブを選択するようにした。しかし、タブを有さないＷｅｂブラウザを複数起動してそれぞれにコンテンツ３１を読み込ませて、最前面に表示するＷｅｂブラウザを制御部１１が選択してもよい。
この変形例５によれば、タブを有さないＷｅｂブラウザを本発明に適用することができる。また、コンテンツ３１の種類により異なるＷｅｂブラウザを変更することもできるため、コンテンツ３１の種類ごとに適したＷｅｂブラウザを使用することができる。

（変形例６）
第１の実施の形態においては、ランチャデータ３３において、コンテンツ３１ごとに固有のコンテンツＩＤを付与し、別途ＩＤ分類表３２によりコンテンツＩＤごとに分類を定めたが、コンテンツの分類方法はこれに限定されない。たとえばランチャデータ３３においてコンテンツＩＤに代わって直接分類を付与してもよい。
この変形例６によれば、参照するデータ数を削減することができる。

（変形例７）
第１の実施の形態においては、図３に示したようにランチャデータ３３においてコンテンツ３１のＵＲＬを「file:///・・・」と記述しているため、車載端末１０の記憶部１２からコンテンツ３１を読み込んだ。しかし、ランチャデータ３３においてコンテンツ３１のＵＲＬを「http://・・・」と記述して、配信サーバ２０やその他のサーバからコンテンツ３１を読み込んでもよい。ただし、トンネル内などサーバとの通信ができない環境ではコンテンツ３１が起動できなくなるため、それを防止するために車載端末１０がさらにプロキシサーバ機能を備え、このプロキシサーバを介して外部からコンテンツ３１などを読み込むことが望ましい。この変形例７によれば、コンテンツ３１を起動する際にコンテンツ３１を配信サーバ２０などから受信するため、常に最新のコンテンツ３１が得られる。

（第２の実施の形態）
図１１〜図１３を参照して、本発明による第２の実施の形態を説明する。以下の説明では、第１の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第１の実施の形態と同じである。第１の実施の形態においては、Ｗｅｂブラウザ３５に読み込まれるコンテンツ、すなわち文章や画像およびいわゆるＷｅｂアプリの表示および読み込みを制御対象としていた。しかし、Ｗｅｂブラウザ３５とは独立して起動するプログラム、いわゆるネイティブアプリの表示および読み込みを制御対象としている点が異なる。

第２の実施の形態におけるコンテンツ表示システム１の構成を説明する。

図１１は本発明の第２の実施の形態におけるコンテンツ表示システム１の構成を示している。第１の実施の形態とは記憶部１２および記憶部２２に保存されているデータが異なる。

記憶部１２には、複数のアプリケーション３７、アプリ分類表３８、アプリ一覧３９が保存されている。

アプリケーション３７は、制御部１１のＲＡＭに展開されＣＰＵにより実行される。アプリケーション３７は例えば、ユーザが指定する特定の曲または抽象的なキーワードに該当する曲を連続的に再生する音楽再生プログラム、ユーザの指定する一定の期間内にオープンした飲食店を地図上に表示する目的地検索プログラム、最新ニュースを表示するニュース表示プログラム、などがある。

アプリ分類表３８は、アプリケーション３７の名称を分類ごとに記したもので、例えば図１２に示すものである。図１２より、「ＡＡＡ．ｅｘｅ」と「ＢＢＢ．ｅｘｅ」と「ＣＣＣ．ｅｘｅ」とが同じ分類に属しており、「ＰＰＰ．ｅｘｅ」と「ＱＱＱ．ｅｘｅ」と「ＲＲＲ．ｅｘｅ」とが同じ分類に属していることがわかる。

アプリ一覧３９は、車載端末１０が有するアプリケーション３７の一覧を示すものであり、たとえば記憶部１２に保存されている複数のアプリケーション３７へのショートカットが配置されている。

第２の実施の形態における動作を説明する。
車載端末１０の制御部１１は、第１の実施の形態における機能に加えて、以下の２つの機能を有する。１つ目は起動アプリ一覧作成機能であり、車載端末１０で起動しているアプリケーション３７の名称の一覧を取得することができる。２つ目は終了シグナル送信機能であり、車載端末１０で起動しているアプリケーション３７に対してアプリケーション３７の実行を終了させるためにシグナルを送信することができる。

また制御部１１は、アプリケーション３７の起動および表示を以下のように制御する。図１３のフローチャートに示すプログラムは、ユーザが入力部１５からの操作によりいずれかのアプリケーション３７を選択して起動させる際に、制御部１１がユーザの選択したアプリケーションを起動する前に起動するプログラムである。すなわち、ユーザがいずれのアプリケーション３７を起動させる場合にも、必ず図１３のフローチャートに示すプログラムが実行されてからそのアプリケーション３７が起動される。

ステップＳ５０１では、上述した起動アプリ一覧作成機能により、すでに車載端末１０で起動しているアプリケーション３７の一覧を取得する。そして、その一覧の中にユーザの選択したアプリケーション３７が存在するか否かを判断する。その一覧の中にユーザの選択したアプリケーション３７が存在する場合は、そのアプリケーション３７を表示部１４に表示して図１３に示すフローチャートを終了し、一覧に存在しない場合はステップＳ５０２に進む。

ステップＳ５０２では、制御部１１は、記憶部１２のアプリ分類表３８を参照して、ユーザの選択したアプリケーションと同一の分類に属するアプリケーションを特定し、ステップＳ５０３に進む。例えば、アプリ分類表３８が図１２のとおりで、ユーザの選択したアプリケーションが「ＡＡＡ．ｅｘｅ」であった場合は、同一の分類に属するアプリケーションとして「ＢＢＢ．ｅｘｅ」および「ＣＣＣ．ｅｘｅ」が特定される。

ステップＳ５０３では、制御部１１は、ステップＳ５０１で取得した起動しているアプリケーション３７の一覧の中から、ステップＳ５０２において特定したアプリケーション３７を検索し、ステップＳ５０４に進む。

ステップＳ５０４では、制御部１１は、ステップＳ５０３における検索の結果、ユーザの選択したアプリケーション３７と同一分類のアプリケーション３７が起動していたか否かを判断する。同一分類のアプリケーション３７が起動していた場合はステップＳ５０５に進み、同一分類のアプリケーション３７が起動していなかった場合はステップＳ５０６に進む。

ステップＳ５０５では、制御部１１は、ユーザの選択したアプリケーション３７と同一分類のアプリケーション３７を、上述した終了シグナル送信機能により終了させ、ステップＳ５０６に進む。

ステップＳ５０６では、制御部１１は、ユーザの選択したアプリケーション３７を制御部１１のＲＡＭに展開して実行を開始し、さらにそのアプリケーション３７を表示部１４に表示して図１３のフローチャートを終了する。

上述した第２の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
車載端末１０は、記憶部１２と、入力部１５と、表示部１４と、制御部１１とを備える。記憶部１２には、複数のアプリケーション３７、およびアプリ分類表３８が記憶される。入力部１５はユーザの入力を受け付ける。表示部１４は、いずれかのアプリケーション３７を表示する。制御部１１は、ユーザの入力部１５への操作により選択したアプリケーション３７が起動される際に、アプリ分類表３８を参照して同一分類に属するアプリケーション３７がすでに起動していたら、その既に起動しているアプリケーション３７を終了させてからユーザが選択したアプリケーション３７を起動させ、当該アプリケーション３７を表示部１４に表示する。

そのため、同一分類のアプリケーション３７は同時に１つしか起動せず、同一分類のアプリケーション３７が複数起動することによるユーザの混乱を防止することができる。

上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
さらに、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における機器構成に何ら限定されない。

なお、本発明は、以下の手順を有するコンテンツ表示方法を含むものである。すなわち、本発明によるコンテンツ表示方法は、異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行手順と、Ｗｅｂブラウザの複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、およびコンテンツの分類を記した設定ファイルを、これらが読み出す読み出し手順と、ユーザの入力を受け付ける入力手順と、複数のタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示手順と、記表示部にランチャータブが表示されている際に入力手順による選択指示により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを表示部に表示する制御手順とを備える。

本発明または、以下の工程を実行するＷｅｂブラウザを含むものである。すなわち、Ｗｅｂブラウザは、異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行工程と、Ｗｅｂブラウザの複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、およびコンテンツの分類を記した設定ファイルを、これらが読み出す読み出し工程と、ユーザの入力を受け付ける入力工程と、複数のタブ、およびランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示工程と、表示部にランチャータブが表示されている際に入力工程による選択指示により選択されたリンクが指示する選択コンテンツについて、設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように複数のタブのいずれかのタブに選択コンテンツを読み込み、当該タブを前示部に表示する制御工程とを備える。

１…コンテンツ表示システム、１０…車載端末、１１…制御部、１２…記憶部、１３…通信部、１４…表示部、１５…入力部、２０…配信サーバ、２１…制御部、２２…記憶部、２３…通信部、３１…コンテンツ、３２…ＩＤ分類表、３３…ランチャデータ、３４…タグ解釈データ、３５…Ｗｅｂブラウザ、３６…ナビデータ、３７…アプリケーション、３８…アプリ分類表、３９…アプリ一覧

Claims (8)

1. 異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザと、
   前記Ｗｅｂブラウザの前記複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、および前記コンテンツの分類を記した設定ファイルを保存する記憶部と、
   ユーザの入力を受け付ける入力部と、
   前記複数のタブ、および前記ランチャータブのいずれかのタブを表示する表示部と、
   前記表示部に前記ランチャータブが表示されている際に前記入力部により選択された前記リンクが指示する選択コンテンツについて、前記設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、前記複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように前記複数のタブのいずれかのタブに前記選択コンテンツを読み込み、当該タブを前記表示部に表示する制御部とを備える車載端末。
2. 請求項１に記載の車載端末において、
   前記複数のタブは前記分類ごとに割り当てられており、
   前記制御部は、前記分類が判別された前記選択コンテンツを、前記複数のタブのうち前記判別された分類に割り当てられているタブに読み込むことを特徴とする車載端末。
3. 請求項１または請求項２に記載の車載端末において、
   前記コンテンツの分類が少なくとも音楽再生の有無に基づくことを特徴とする車載端末。
4. 請求項１から請求項３までのいずれか一項に記載の車載端末において、
   前記制御部は、前記ランチャータブに前記複数のリンクを表示するにあたり、前記選択コンテンツへのリンクは、選択されていない非選択コンテンツへのリンクと異なった形態で表示することを特徴とする車載端末。
5. 請求項１から請求項４までのいずれか一項に記載の車載端末において、
   前記制御部は、前記ランチャータブに前記複数のリンクを表示するにあたり、前記コンテンツの分類ごとに異なった形態で前記リンクを表示することを特徴とする車載端末。
6. 請求項１から請求項５までのいずれか一項に記載の車載端末、および、前記車載端末とネットワークで接続されるサーバを備えるコンテンツ表示システムにおいて、
   前記車載端末は前記サーバと通信する車載通信部をさらに備え、
   前記車載端末の制御部は、前記車載端末の起動時、前記車載通信部を介して前記設定ファイルおよび前記複数のコンテンツを前記サーバへ要求し、
   前記サーバは、前記車載通信部と通信するサーバ通信部と、
   前記設定ファイルおよび前記複数のコンテンツを保存する記憶部と、
   前記車載端末からの要求に応じて、前記サーバ通信部により前記設定ファイルおよび前記複数のコンテンツを前記車載端末に送信する制御部とを備えるコンテンツ表示システム。
7. 異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行手順と、
   前記Ｗｅｂブラウザの前記複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、および前記コンテンツの分類を記した設定ファイルを読み出す読み出し手順と、
   ユーザの入力を受け付ける入力手順と、
   前記複数のタブ、および前記ランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示手順と、
   前記表示部に前記ランチャータブが表示されている際に前記入力手順による選択指示により選択された前記リンクが指示する選択コンテンツについて、前記設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、前記複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように前記複数のタブのいずれかのタブに前記選択コンテンツを読み込み、当該タブを前記表示部に表示する制御手順とを備えるコンテンツ表示方法。
8. 異なる分類の複数のコンテンツを読み込み表示するための複数のタブ、およびコンテンツへのリンクを表示するランチャータブを備えるＷｅｂブラウザを実行する実行工程と、
   前記Ｗｅｂブラウザの前記複数のタブに読み込まれる複数のコンテンツ、および前記コンテンツの分類を記した設定ファイルを読み出す読み出し工程と、
   ユーザの入力を受け付ける入力工程と、
   前記複数のタブ、および前記ランチャータブのいずれかのタブを表示部に表示する表示工程と、
   前記表示部に前記ランチャータブが表示されている際に前記入力工程による選択指示により選択された前記リンクが指示する選択コンテンツについて、前記設定ファイルを参照してその分類を判別し、この分類判別結果に基づいて、前記複数のタブのいずれのタブにも異なる分類のコンテンツが読み込まれるように前記複数のタブのいずれかのタブに前記選択コンテンツを読み込み、当該タブを前記表示部に表示する制御工程とを備えるＷｅｂブラウザ。

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