JP6217018B2 - タンパク質又はペプチドの解析方法、及び、ピリリウム化ペプチド精製濃縮キット - Google Patents

タンパク質又はペプチドの解析方法、及び、ピリリウム化ペプチド精製濃縮キット Download PDF

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Description

本発明は、タンパク質又はペプチドの解析方法、及び、ピリリウム化ペプチド精製濃縮キットに関する。
プロテオーム解析による疾患バイオマーカー探索は、創薬の重要な手段のひとつである。その手法として、安定同位体標識タグ試薬と質量分析の組み合わせによる生体試料(正常細胞由来試料及び病態細胞由来試料)の発現比較解析法が広く用いられている。
しかし、従来のタグ試薬は、1)反応性が不十分、2)化学的に不安定、3)高価である等、ユーザーの要望を十分に満たしていなかった。
これに対して、ピリリウム誘導体の安定同位体の2種以上の組み合わせを標識化合物として用いるタンパク質分析方法が提案されている(特許文献1参照。)。特許文献1記載の方法は、従来のタグ試薬の前記課題を解決するものである。
国際公開第2008/156139号
しかし、特許文献1には分析に用いる試料の前処理方法については記載されておらず、標識化合物が結合したタンパク質と未反応タンパク質との分離精製が行われないことから、イオンサプレッションが起こり分析精度の低下が懸念される。また、質量分析計の汚染も問題となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、タンパク質又はペプチドの質量分析の分析感度を向上させることができるタンパク質又はペプチドの解析方法、及び、該タンパク質又はペプチドの解析方法に用いられるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットを提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いることにより課題を解決できることを見出した。
本発明の一実施態様は、下記(1)〜(20)を提供するものである。
(1)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、ピリリウム化合物を利用した質量分析計を用いたタンパク質又はペプチドの解析方法であって、前記ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて、質量分析計に供されるピリリウム化ペプチドの精製濃縮を行うことを特徴とする。
(2)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記ピリリウム化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又はハロゲン原子を表す。Xは陰イオンを表す。前記一般式(1)中の少なくとも一つの炭素原子は、13Cに置換されていてもよい。]
(3)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記官能基が下記一般式(2)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(2)中、Rは単結合、−CH−、−S−、−CO−、又は−NH−を表し、Rは−B(OH)、カルボキシル基、水酸基、又は炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。nは0〜5の整数を表す。*で前記固相と結合する。]
(4)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記官能基がフェニル基であることが好ましい。
(5)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記固相がシリカモノリスであることが好ましい。
(6)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(1−1)中、Xは陰イオンを表す。]
(7)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
(8)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[式中、Xは陰イオンを表す。]
(9)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
(10)本発明の一実施態様におけるタンパク質又はペプチドの解析方法は、ピリリウム化ペプチドを含有する溶液を酸性条件として質量分析計に供することが好ましい。
(11)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を含むことを特徴とする。
(12)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記ピリリウム化合物が、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又はハロゲン原子を表す。Xは陰イオンを表す。前記一般式(1)中の少なくとも一つの炭素原子は、13Cに置換されていてもよい。]
(13)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記官能基が下記一般式(2)で表される基であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(2)中、Rは単結合、−CH−、−S−、−CO−、又は−NH−を表し、Rは−B(OH)、カルボキシル基、水酸基、又は炭素原子数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基を表す。nは0〜5の整数を表す。*で前記固相と結合する。]
(14)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記官能基がフェニル基であることが好ましい。
(15)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記固相がシリカモノリスであることが好ましい。
(16)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記固相を充填する容器がスピンカラムであることが好ましい。
(17)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[前記一般式(1−1)中、Xは陰イオンを表す。]
(18)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
(19)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
[式中、Xは陰イオンを表す。]
(20)本発明の一実施態様におけるピリリウム化ペプチド精製濃縮キットは、前記一般式(1)で表される化合物が下記一般式(1−2−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006217018
本発明によれば、タンパク質又はペプチドの質量分析の分析感度を向上させることができる。
タンパク質又はペプチドの解析方法の一実施形態の模式図である。 実施例における実験フローを示した図である。 実施例1,3,5の結果を示した図である。 比較例1,2,3の結果を示した図である。 実施例2,4,6の結果を示した図である。
≪タンパク質又はペプチドの解析方法≫
以下、本発明のタンパク質又はペプチドの解析方法の好ましい実施形態について説明する。この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために一例として説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
本実施形態のタンパク質又はペプチドの解析方法は、
比較対象のペプチド又はタンパク質を含む2種以上のサンプルのそれぞれを、2種以上の安定同位体により異なる質量をもったピリリウム化合物(以下、Py化合物ともいう。)で標識し、各サンプルに含まれるペプチド又はタンパク質に質量差を与える工程1と、
比較対象がタンパク質の場合には、該タンパク質をタンパク質分解酵素により、特定のアミノ酸部位で切断する工程2と、
質量差の異なるPy化合物で標識した各ペプチドを等量混合して混合液を得る工程3と、
前記工程3で得られたPy化ペプチド含有サンプルからPy化ペプチドを、Py化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて精製濃縮する工程4と、
前記工程4で精製濃縮されたPy化ペプチドを、質量分析装置を用いて測定し、同位体標識によって質量差を与えられた同種のペプチドについて、質量スペクトル強度を得て、Py化ペプチドの前記強度比からペプチド比又はタンパク質量比を求める工程5と、を有する。
以下、図1を参照しながら、各工程について説明する。
(工程1)
工程1において、用いられるPy化合物としては下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006217018
前記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、又はハロゲン原子を表す。Xは陰イオンを表す。前記一般式(1)中の少なくとも一つの炭素原子は、13Cに置換されていてもよい。
〜Rにおける炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状又は分岐鎖状のものが挙げられる。
直鎖状のアルキル基としては、一例として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が挙げられる。
分岐鎖状のアルキル基としては、一例として、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基等が挙げられる。
〜Rにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
、R、Rとしては、炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
、Rとしては、水素原子、炭素原子数1〜6の直鎖状のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。
下記一般式(1)で表される化合物としては、下記一般式(1−1)、下記一般式(1−2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006217018
前記一般式(1−1)、下記一般式(1−2)中、Xは陰イオンを表す。
前記一般式(1)におけるXとしては、解析対象のタンパク質又はペプチドの標識反応を妨げない限り特に限定されないが、トリフルオロメタンスルホン酸、ヘキサフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル塩、メタンスルホン酸等の陰イオンが挙げられ、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸の陰イオンが好ましい。
下記一般式(1)で表される化合物としては、下記式(1−1−1)、下記式(1−2−1)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0006217018
前記一般式(1)中の少なくとも一つの炭素原子は、13Cに置換されていてもよく、同位体標識化合物群として、下記式で表される化合物群が挙げられる。
Figure 0006217018
前記式中、Cの左肩に数字13がある炭素原子が質量数13の炭素原子である。式(1−1−1)で表される化合物の全ての炭素は、質量数12であり、式(1−1−2)で表される化合物は、質量数12の炭素原子8個のうち4個を質量数13の炭素原子で置き換えている。式(1−1−3)で表される化合物は、全ての炭素原子を質量数13の炭素原子で置き換えている。式(1−1−1)で表される化合物及び(1−1−2)で表される化合物間の質量差、並びに、式(1−1−2)で表される化合物及び(1−1−3)で表される化合物間の質量差はそれぞれ4である。
13Cに置換する炭素原子の位置は任意であり、13C原子の数を変更しない範囲で上記式に示された位置以外の炭素原子が13Cに置換されていてもよい。
また、同位体標識化合物群として、下記式で表される化合物群も挙げられる。
Figure 0006217018
Figure 0006217018
標的物質がタンパク質の場合、質量スペクトルにおいて同位体ピーク間の干渉を回避できる点で、いずれの化合物間についても質量差が6以上となる組み合わせが好ましい。そのような組み合わせとしては例えば、質量数13の炭素原子を含まない式(1−2−1)で表される化合物、質量数13の炭素原子を6個有する式(1−2−4)で表される化合物、および質量数13の炭素原子を12個有する式(1−2−7)で表される化合物を含むものが挙げられる。
前記一般式(1)で表される化合物を標識化合物として用いることは、標識反応が温和かつ迅速であること;前記一般式(1)で表される化合物及び該化合物の溶解液は室温保存が可能であること等の観点から好ましい。
また、前記(1−1−1)〜(1−1−3)を用いる場合には、3種の安定同位体化合物の組み合わせで標識化合物として用いることができるため、最大比較対象試料数は3種以上である。
また、従来の標識化合物と比較してサンプルあたりの費用が安価である。
分析に供されるサンプルは、分析の目的に応じて任意の由来および組織等から自体公知の方法で採取したものを利用できる。例えば、哺乳動物(例:ヒト、サル、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、モルモット、マウス、ラット等)の種々の体液(例:血液、骨髄液、髄液、唾液、涙液、胃液、腹水、滲出液、羊膜液、膵液、胆汁等)、排泄物(例:尿、大便等)、および細胞・組織(例:脳、脊髄、眼球、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆嚢、骨髄、副腎、皮膚、肺、消化管(例:大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、脂肪組織、骨格筋等)含有サンプル等が挙げられるがこれらに限定されない。
採取したサンプルから、自体公知の方法によりタンパク質又はペプチドの抽出処理を行うことが好ましい。例えば、細胞溶解液を用いてタンパク質の抽出処理を行うことができる。細胞溶解液の組成は、7M尿素、3Mチオウレア、2%CHAPS、0.05Mホウ酸緩衝液、pH9.5である。更に、各サンプルの総タンパク質量を等しくなるように調製することが、分析の精度を向上させるために好ましい。
工程1において、分析に供するサンプルの一つとして内部標準試料も調製されることが好ましい。内部標準試料は、サンプル中に含有されるタンパク質又はペプチドの量の基準となる試料である。分析される複数のサンプル中にそれぞれ含有される所与のタンパク質又はペプチドの量を、内部標準試料中に含有される該タンパク質又はペプチドの量との相対値としてそれぞれ求め、互いに比較することにより、該複数のサンプル間での比較をより高い精度で行うことが可能となる。
また、分析されるサンプルの個数が標識のために用意できる互いに質量差を有する同位体標識化合物の種類数よりも多い場合であっても、分析すべき試料を2以上のグループに分割した上で、同一の内部標準試料を用いてグループ毎に分析を行うことで、全ての分析すべきサンプル間での比較が可能である。
上記目的のために、内部標準試料は、分析されるサンプル中に存在するあらゆるタンパク質又はペプチドを含むことが好ましい。そのために、内部標準試料は、例えば、上述のようにして調製された分析される全てのタンパク質又はペプチド含有サンプルを混合することにより調製されたものであり得る。その場合、上述のようにして調製された各サンプルから総タンパク質又はペプチド含有量が等しい出発試料をそれぞれ調製した後、該出発試料を混合(例、等量混合)することにより内部標準試料を調製することも、その調製法の例として挙げることができる。
工程1は、比較対象のペプチド又はタンパク質を含む2種以上のサンプルのそれぞれを、2種以上の安定同位体により異なる質量をもったPy化合物(例えば、(1−1−1)〜(1−1−3)で表される化合物、(1−2−7)〜(1−2−7)で表される化合物)で標識し、各サンプルに含まれるペプチド又はタンパク質に質量差を与える工程である。
タンパク質を比較対象物とする場合、タンパク質に含まれるSH基を還元・アルキル化して、塩基性条件下で適当な溶液中で変性させPy化合物を添加し反応させることが好ましい。
例えば、還元にはジチオスレイトールを、アルキル化にはヨードアセトアミドを用いることができる。標識反応は、塩基性条件下で、標識反応は室温30分間でもよく、標識効率を増大させるために12時間でもよい。
また、塩基性条件下で適当な溶液中でタンパク質を変性させPy化合物を添加し反応させたのちに、タンパク質中のSH基を還元・アルキル化してもよい。
Py化合物は、一例として、下記に示すように、タンパク質のリジン残基のε−アミノ基と結合する。異なる試料由来の同一タンパク質は、同位体標識により異なる質量を有する化合物により標識され、結果として互いに質量差を有する。
Figure 0006217018
工程2は、比較対象がタンパク質の場合には、該タンパク質をタンパク質分解酵素により、特定のアミノ酸部位で切断する工程である。
タンパク質の分解は自体公知の手順に従って行うことができる。一次選択のトリプシン以外に、ArgペプチダーゼやGluペプチダーゼ等を二次選択として用いることができる。工程2は、Py化合物で標識する工程1の前でも後でもよい。
工程3は、質量差の異なるPy化合物で標識した各ペプチドを等量混合して混合液を得る工程である。
工程4は、前記工程3で得られたPy化ペプチド含有サンプルからPy化ペプチドを、Py化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて精製濃縮する工程である。
工程4において、先ず、Py化ペプチド含有サンプルに、有機酸又は無機酸を加えて標識反応を終了させることが好ましい。係る有機酸又は無機酸としては、pH7以下のものが好ましく、pH2〜3のものがより好ましく、ギ酸が好ましい。一例として、Py化ペプチド含有サンプルに、ギ酸を加えて、pH2〜3であることを確認し、標識反応を終了させる。サンプルを酸性条件にすることで、質量分析での測定が高感度で行えることが期待できる。
次いで、ππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて、この反応液からPy化ペプチドを精製濃縮することが好ましい。
ππ相互作用を有する官能基としては特に限定されず、芳香環、縮合環、ヘテロ環等を有する基が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環を有する基が好ましい。一例として、ピリジン環を有する基は、ππ相互作用を有し、かつ、イオン結合・静電引力を利用できるため好ましい。
また、ππ相互作用を有する官能基として、下記一般式(2)で表される基も好ましい。
Figure 0006217018
前記一般式(2)中、Rは単結合、−CH−、−S−、−CO−、又は−NH−を表し、Rは−B(OH)、カルボキシル基、水酸基、又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。nは0〜5の整数を表す。*で前記固相と結合する。
前記一般式(2)におけるRとしては、単結合が好ましい。
前記一般式(2)におけるRにおける炭素原子数1〜6のアルキル基としては、前記一般式(1)と同様のものが挙げられる。
前記一般式(2)におけるnとしては、0が好ましい。
即ち、前記一般式(2)で表される基としてはフェニル基が好ましい。
固相に担持される官能基は単一でも2種類以上の組み合わせでも良い。組み合わせる場合は、前記一般式(2)に限定されない。
また、固相としては、固相担体又は固相基板が挙げられる。
固相担体としては、構造は多孔質構造等が挙げられ、モノリス構造が好ましく、材料は活性炭、シリカ、アルミナ、ゲル等が挙げられ、シリカが好ましい。
固相基板としては、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板等が挙げられる。
固相担体を充填する容器としては、遠心力を利用したスピンカラム、重力を利用したオープンカラム、吸引力を利用したカラム等が挙げられ、簡便である点からスピンカラムが好ましい。
固相担体としてシリカモノリスのスピンカラムを用いる場合、該スピンカラムは、例えば、充填物が表面積110〜140m/g、細孔径235〜260Å、細孔容量0.7〜0.85mL/gで、ππ相互作用を有する官能基がカーボン量として13〜20%有するものが挙げられる。
精製濃縮に用いられる溶出溶媒としては、親水性の溶媒が好ましく、アセトニトリル、メタノール、水、THF等が挙げられ、アセトニトリルが好ましい。溶出溶媒中のアセトニトリルの濃度としては、15〜100%が好ましく、70〜90%がより好ましい。
溶出方法としては、係る親和性の溶媒の濃度の異なるものを用意し、段階的に溶出する方法が挙げられる。一例として、スピンカラムを0.1%ギ酸含有80%アセトニトリル水溶液により活性化した後、0.1%ギ酸含有0%アセトニトリル水溶液で洗浄し、Py化ペプチド含有サンプルを添加し、0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液で1回洗浄し、0.1%ギ酸含有80%アセトニトリル水溶液で溶出する方法が挙げられる。
実施例において後述するように、本発明者は0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液で洗浄することにより、未反応ペプチドを除去できることが明らかにした。
工程5は、前記工程4で精製濃縮されたPy化ペプチドを、質量分析装置を用いて測定し、同位体標識によって質量差を与えられた同種のペプチドについて、質量スペクトル強度を得て、Py化ペプチドの前記強度比からペプチド比又はタンパク質量比を求める工程である。
本工程では、任意の質量分析システムを用いることができる。一方、ナノ液体クロマトグラフィー質量分析(nanoLC/MS)システムを用いれば高感度の定量が可能となるが常法に従い質量分析を行うことにより、質量スペクトルを取得することができる。
同位体標識に起因して、異なる試料由来の同種のペプチドは異なる質量を持つため、質量スペクトルにおいては、異なる試料由来の同種のペプチドは分離したピークとして現れる。それらの分離したピークの強度比を求めることにより、前記混合物中でのそれらのペプチドの存在比が得られる。
なお、工程1における標識において互いに質量差5以下の標識化合物を用いる場合は、ピーク強度の対比において、例えば特開2005−181011に教示されているようにして、天然に存在する同位体元素に起因するペプチドの同位体ピークとの重なりを除去して量比の補正をすることが好ましい。
また、本工程において、質量分析計に導入するPy化ペプチド含有サンプルを酸性条件、具体的にはpH1〜7とすることが好ましく、pH1.5〜3とすることがより好ましい。中性やアルカリ条件とする場合に比べて分析感度の一層の向上を図ることができる。
内部標準試料も分析に供している場合、本工程における存在比の決定は、内部標準試料以外の各試料由来のペプチドと、内部標準試料由来の質量のみ異なる同一ペプチドとのピーク強度の比を求めることにより行われることが好ましい。
≪Py化ペプチド精製濃縮キット≫
本発明のPy化ペプチド精製濃縮キットは、上述した本発明のタンパク質又はペプチドの解析方法において用いられたピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を含むものである。
Py化合物としては、前記一般式(1)で表される化合物が好ましく、前記一般式(1−1)、前記一般式(1−2)で表される化合物がより好ましく、前記一般式(1−1−1)、前記一般式(1−2−1)で表される化合物が特に好ましい。
ππ相互作用を有する官能基を備えた固相としては、前記一般式(2)で表される基を備えた固相が好ましく、フェニル基を備えた固相がより好ましく、フェニル基が固定されたシリカモノリスが特に好ましく、フェニル基が固定されたシリカモノリスが充填されたスピンカラムが特に好ましい。
更に、本発明のPy化ペプチド精製濃縮キットは、Py化合物を含んでもよい。例えば、前記(1−1−1)〜(1−1−3)で表される化合物から選ばれる化合物の組み合わせ、(1−2−1)〜(1−2−7)で表される化合物から選ばれる化合物の組み合わせが挙げられる。
その他、本発明のPy化ペプチド精製濃縮キットは、1以上の反応緩衝液、洗浄溶液、任意でその使用説明書を含んでいてもよい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
1μg/μlの標準ペプチド(LGMKDGYR)50μlと200mMPyII(前記式(1−2−1)で表される化合物;2,4,6−トリエチル−3,5−ジメチルピリリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩)3.3μlを50mMホウ酸緩衝液(pH9.5)中で混合し、50℃で4時間反応させた。4時間後、ギ酸1μlを加えてpH2〜3であることを確認し、反応終了とした。
この反応溶液を、フェニル基固定化モノリス型シリカを詰めたスピンカラム(MonoSpin(登録商標)phカラム、GLサイエンス社に委託して作製した。)により処理し、ππ相互作用を利用してPy化ペプチドのみを精製濃縮した。具体的には、MonoSpin(登録商標)phカラムを0.1%ギ酸含有80%アセトニトリル水溶液により活性化し、0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液で洗浄した。上記の反応溶液100μlをこのカラムに付加し、次いで0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液、0.1%ギ酸含有10%アセトニトリル水溶液、0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液、0.1%ギ酸含有40%アセトニトリル水溶液、0.1%ギ酸含有60%アセトニトリル水溶液、0.1%ギ酸含有90%アセトニトリル水溶液で段階的に溶出した(図2参照。)。溶出液をLCMSで分析し、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。図2中、FTは、フロースルー(素通り画分)を意味する。
結果を図3に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表1に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチド(図3中、free−peptideと表記。)は0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液溶出時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチド(図3中、peptide−Pyと表記。)は0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液溶出時にピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドでアセトニトリル濃度の違いにより溶出タイミングが異なり、分離可能であった。
[比較例1]
スピンカラムとしてオクタデシル基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)C18カラム)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図4に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表2に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチド(図4中、free−peptideと表記。)は0.1%ギ酸含有3%〜10%アセトニトリル水溶液溶出時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有3%アセトニトリル水溶液添加時から溶出が始まり、溶出ピークは0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液であった。未反応ペプチドとPy化ペプチドで0.1%ギ酸含有3%アセトニトリル水溶液添加時から双方の溶出が始まり、分離不可能であった。
[実施例2]
スピンカラムとしてフェニルボロン酸基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)PBAカラム)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図5に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表3に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチド(図5中、free−peptideと表記。)は0.1%ギ酸含有0%アセトニトリル水溶液溶出時にイオン強度のピークを迎えた。
一方、Py化ペプチド(図5中、peptide−Pyと表記。)は0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液溶出時にピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドでアセトニトリル濃度の違いにより溶出タイミングが異なり、分離可能であった。
[実施例3]
標準ペプチドに替えて疎水性ペプチド(LGMKWGYR)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図3に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表4に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチドは0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液溶出時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液溶出時にピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドでアセトニトリル濃度の違いにより溶出タイミングが異なり、分離可能であった。
[比較例2]
スピンカラムとしてオクタデシル基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)C18カラム)を用いた以外は、実施例3と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図4に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表5に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチド及びPy化ペプチドは0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル溶出時にイオン強度のピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドの溶出タイミングが同一で分離不可能であった。
[実施例4]
スピンカラムとしてフェニルボロン酸基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)PBAカラム)を用いた以外は、実施例3と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図5に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表6に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチドは0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時から溶出が始まり、0.1%ギ酸含有10%アセトニトリル水溶液添加時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時から溶出が始まり、溶出ピークは0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液であった。未反応ペプチドとPy化ペプチドで0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時から双方の溶出が始まっているが、0.1%ギ酸含有90%アセトニトリル水溶液溶出では十分分離可能であった。
[実施例5]
標準ペプチドに替えて親水性ペプチド(QGMKDGSR)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図3に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表7に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチドは0.1%ギ酸含有0%アセトニトリル水溶液溶出時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有20%アセトニトリル水溶液溶出時にピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドでアセトニトリル濃度の違いにより溶出タイミングが異なり、分離可能であった。
[比較例3]
スピンカラムとしてオクタデシル基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)C18カラム)を用いた以外は、実施例5と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。実施例5の結果と比較してピークにシャープさが欠けており、分離能の点で劣っていた。
結果を図4に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表8に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチドは0.1%ギ酸含有0%アセトニトリル水溶液添加時から溶出が始まり、0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時から溶出が始まり、溶出ピークは0.1%ギ酸含有10%アセトニトリル水溶液であった。未反応ペプチドとPy化ペプチドで0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時から双方の溶出が始まり、分離不可能であった。
[実施例6]
スピンカラムとしてフェニルボロン酸基固定化モノリス型シリカを詰めたもの(MonoSpin(登録商標)PBAカラム)を用いた以外は、実施例5と同様の方法にて、Py化ペプチドと未反応ペプチドの分離をイオン強度から比較した。
結果を図5に示す。また、各画分において観測されたイオン強度(CPS)の全量を分母としてパーセント表示した算出結果を表9に示す。
Figure 0006217018
未反応ペプチドは0.1%ギ酸含有0%アセトニトリル水溶液添加時にイオン強度のピークを迎えた。一方、Py化ペプチドは0.1%ギ酸含有5%アセトニトリル水溶液添加時イオン強度のピークを迎えた。未反応ペプチドとPy化ペプチドでアセトニトリル濃度の違いにより溶出タイミングが異なり、分離可能であった。
以上の結果より、ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相、具体的には実施例2,4,6に示すようにフェニルボロン酸基固定化モノリス型シリカを詰めたスピンカラムを用いればPy化ペプチドを分離精製可能であることが明らかであり、特に、実施例1,3,5の結果から、フェニル基固定化モノリス型シリカを詰めたスピンカラムを用いればペプチドの親水・疎水性に関わらず、Py化ペプチドを分離精製することができることが明らかとなった。比較例1,2,3に示すように、オクタデシル基固定化モノリス型シリカを詰めたカラムを用いると、分離できるペプチドもあったが全てのペプチドを分離することはできない。生体試料等の実サンプルにおいては、親水・疎水性に関わらずPy化したすべてのペプチドを分離精製する必要があり、本発明によれば、ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて分離精製することによって、タンパク質又はペプチドの質量分析の分析感度を向上させることができることが明らかである。

Claims (6)

  1. ピリリウム化合物を利用した質量分析計を用いたタンパク質又はペプチドの解析方法であって、
    前記ピリリウム化合物とππ相互作用を有する官能基を備えた固相を用いて、質量分析計に供されるピリリウム化ペプチドの精製濃縮を行うことを特徴とし、
    前記ピリリウム化合物は、下記一般式(1−2)で表される化合物であるタンパク質又はペプチドの解析方法。
    Figure 0006217018
    [前記一般式(1−2)中、X は陰イオンを表す。前記一般式(1−2)中の少なくとも一つの炭素原子は、 13 Cに置換されていてもよい。]
  2. 前記一般式(1−2)で表される化合物が下記一般式(1−2−1)で表される化合物である請求項1に記載のタンパク質又はペプチドの解析方法。
    Figure 0006217018
  3. 前記官能基が下記一般式(2)で表される基である請求項1又は2に記載のタンパク質又はペプチドの解析方法。
    Figure 0006217018
    [前記一般式(2)中、Rは単結合、−CH−、−S−、−CO−、又は−NH−を表し、Rは−B(OH)、カルボキシル基、水酸基、又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。nは0〜5の整数を表す。*で前記固相と結合する。]
  4. 前記官能基がフェニル基である請求項1〜3のいずれか一項に記載のタンパク質又はペプチドの解析方法。
  5. 前記固相がシリカモノリスである請求項1〜4のいずれか一項に記載のタンパク質又はペプチドの解析方法。
  6. ピリリウム化ペプチドを含有する溶液を酸性条件として質量分析計に供する請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質又はペプチドの解析方法。
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