以下に図面を参照して、本発明にかかる収穫量記録方法、収穫量記録プログラムおよび収穫量記録装置の実施の形態を詳細に説明する。
(収穫量記録方法の一実施例)
図1は、実施の形態にかかる収穫量記録方法の一実施例を示す説明図である。図1において、収穫量記録装置101は、圃場で生産された作物の収穫量を記録するコンピュータである。ここで、圃場は、作物を栽培、生育するための田畑、菜園などである。作物は、農業活動によって生産される物であり、例えば、大分類として穀類、野菜、果実、花卉などがある。
収穫量は、収穫された作物、すなわち、収穫物の量である。収穫量を表す単位としては、例えば、重量単位や収納単位が用いられる。重量単位は、収穫物の重量を測る単位である。重量単位としては、例えば、kg(キログラム)、t(トン)、lb(ポンド)などがある。収納単位は、収穫物を収納する入れ物を数える単位である。収納単位としては、例えば、ケース、箱、コンテナ、パックなどがある。
収穫された作物は、選別されて出荷されることが多い。選別とは、作物の大きさ、重さ、色、つや、形、傷の有無などを基に分類することである。果実の選別は「選果」と呼ばれることがある。例えば、作物の大きさや重さに基づく分類は「階級」と呼ばれる。階級としては、例えば、S、M、L、2Lなどがある。また、作物の色、つや、形、傷の有無などに基づく分類は「等級」と呼ばれる。等級としては、例えば、良、優、秀などがある。階級と等級をあわせて「等階級」と呼ばれることもある。
ここで、農業経営において、圃場ごとの収支の情報を把握して、作業の見直しや作付け計画の見直しに役立てることは重要である。ただし、作物の単価は、階級や等級ごとに異なることが多い。このため、圃場ごとの収支の情報を把握するには、圃場で収穫された作物の分類ごとの収穫量を記録することが求められる。
ところが、特定の作物が複数の圃場で生産されることがあり、複数の圃場で生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの収穫量を得ることが困難な場合がある。
例えば、キャベツやレタスなどの大型野菜の場合、圃場で収穫するときに、その場で選別しながら収穫を行うことがある。このような場合、作業者が、複数の圃場を回って、ある分類の作物を収穫すると、ある分類について、複数の圃場の収穫量は得られても、圃場ごとの収穫量を得ることは難しくなる。例えば、階級「L」相当の大きさの作物だけを複数の圃場を通して収穫した場合、「L」の作物について複数の圃場分の合計収穫量は得られるが、圃場毎の「L」の作物の収穫量を得るのは難しい。また、複数の圃場で収穫された作物をまとめて選別機(あるいは、選果機)に投入して、作物の選別が行われることがある。このような場合も各圃場の分類ごとの収穫量を得ることは難しくなる。例えば、複数の圃場で収穫されたミカンをまとめて選果機に投入して、S,M,L等の階級に選別した場合、複数の圃場を通しての階級「S」のミカンの合計収穫量、階級「M」のミカンの合計収穫量、階級「L」のミカンの合計収穫量は得られる。しかし、圃場毎に、各階級のミカンの収穫量を得るのは難しい。
そこで、本実施の形態では、複数の圃場で生産された作物について、各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を記録することができる収穫量記録方法について説明する。以下、実施の形態にかかる収穫量記録装置101の処理例について説明する。
ここでは、作業者が、圃場A、圃場Bおよび圃場Cを回って、各圃場で収穫と選別とを同時に行いながらキャベツを収穫した場合を想定する。また、圃場A、圃場Bおよび圃場Cの3圃場から、階級「2L」のキャベツが200[kg]収穫され、階級「L」のキャベツが400[kg]収穫され、階級「M」のキャベツが120[kg]収穫された場合を想定する。
(1)収穫量記録装置101は、複数の圃場のそれぞれで生産された特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果の、分類ごとの特定の作物の量を示す情報を受け付ける。ここで、分類とは、上述したように、例えば、作物の大きさや重さに基づく「階級」や、作物の色、つや、形、傷の有無などに基づく「等級」である。階級や等級以外でも、作物を複数に分類する指標を用いても構わない。また、特定の作物の量とは、特定の作物の収穫量である。
図1の例では、収穫量記録装置101は、階級「2L」のキャベツの量「200[kg]」と、階級「L」のキャベツの量「400[kg]」と、階級「M」のキャベツの量「120[kg]」とを示す情報を受け付ける。各階級のキャベツの量は、圃場A、圃場Bおよび圃場Cの3圃場のそれぞれで生産されたキャベツがいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果である。
(2)収穫量記録装置101は、複数の圃場のそれぞれについて記憶部110に記憶されている特定の作物の栽培時の作付面積を参照して、分類ごとの特定の作物の量を、参照した複数の圃場のそれぞれの作付面積に応じて按分する。ここで、作付面積とは、作物を作付けする面積である。
図1の例では、圃場Aについてのキャベツの栽培時の作付面積を20[a(アール)]とし、圃場Bについてのキャベツの栽培時の作付面積を10[a]とし、圃場Cについてのキャベツの栽培時の作付面積を10[a]とする。
一例として、階級「L」のキャベツの量「400[kg]」を按分する場合について説明する。この場合、収穫量記録装置101は、例えば、各圃場A,B,Cの作付面積に比例して、階級「L」のキャベツの量「400[kg]」を各圃場A,B,Cに分配する。
この結果、圃場Aに按分される階級「L」のキャベツの量は、200[kg](=400[kg]×20[a]/(20[a]+10[a]+10[a]))となる。また、圃場Bに按分される階級「L」のキャベツの量は、100[kg](=400[kg]×10[a]/(20[a]+10[a]+10[a]))となる。また、圃場Cに按分される階級「L」のキャベツの量は、100[kg](=400[kg]×10[a]/(20[a]+10[a]+10[a]))となる。
(3)収穫量記録装置101は、分類ごとの按分した後の各圃場に対応する量を、それぞれの圃場の識別子と対応付けて記憶する。具体的には、例えば、収穫量記録装置101は、圃場Aに按分された階級「L」のキャベツの量「200[kg]」を、圃場Aの圃場名「A」と対応付けて記憶部110に記憶する。
また、収穫量記録装置101は、圃場Bに按分された階級「L」のキャベツの量「100[kg]」を、圃場Bの圃場名「B」と対応付けて記憶部110に記憶する。また、収穫量記録装置101は、圃場Cに按分された階級「L」のキャベツの量「100[kg]」を、圃場Cの圃場名「C」と対応付けて記憶部110に記憶する。
このように、収穫量記録装置101によれば、複数の圃場で生産された分類ごとの特定の作物の量を、複数の圃場のそれぞれの作付面積に応じて按分することにより、各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を求めることができる。これにより、複数の圃場で生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を記録することができる。
図1の例では、圃場A〜Cで生産されたキャベツについて、各圃場A〜Cの階級ごとの大まかな収穫量を記録することができる。この結果、各圃場A〜Cの収支の情報を大まかに把握することが可能となり、各圃場A〜Cにおける作業の見直しや作付け計画の見直しに役立てることができる。
(農業支援システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した収穫量記録装置101を農業支援システム200に適用した場合について説明する。
図2は、農業支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、農業支援システム200は、収穫量記録装置101と、複数のクライアント装置201(図2では、2台)と、を含む構成である。農業支援システム200において、収穫量記録装置101とクライアント装置201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
ここで、収穫量記録装置101は、生産計画DB(データベース)220、単位マスタ230、作物単価マスタ240および収穫量DB250を有し、圃場で生産された作物の収穫量を記録する。収穫量記録装置101は、例えば、サーバである。各種DB等220,230,240,250の記憶内容については、図5〜図8を用いて後述する。
クライアント装置201は、ディスプレイ(例えば、後述する図4に示すディスプレイ406)を有し、収穫量記録装置101の表示制御に従って、各種画面を表示可能なコンピュータである。クライアント装置201は、例えば、農業経営者や作業者が使用するPC、ノートPC、タブレット型PC、スマートフォンなどである。
具体的には、例えば、収穫量記録装置101は、クライアント装置201から各種画面の表示要求を受信すると、各種画面の画面情報をクライアント装置201に送信する。この結果、クライアント装置201のディスプレイに各種画面が表示される。
(収穫量記録装置101のハードウェア構成例)
図3は、収穫量記録装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、収穫量記録装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、ディスクドライブ304と、ディスク305と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、収穫量記録装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図2に示したクライアント装置201)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスクドライブ304は、CPU301の制御に従ってディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク305は、ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク305としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
なお、収穫量記録装置101は、上述した構成部のほか、例えば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス、ディスプレイなどを有することにしてもよい。
(クライアント装置201のハードウェア構成例)
図4は、クライアント装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、クライアント装置201は、CPU401と、メモリ402と、ディスクドライブ403と、ディスク404と、I/F405と、ディスプレイ406と、入力装置407と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、クライアント装置201の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
ディスクドライブ403は、CPU401の制御に従ってディスク404に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク404は、ディスクドライブ403の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク404としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
I/F405は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図2に示した収穫量記録装置101)に接続される。そして、I/F405は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
ディスプレイ406は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ406は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
入力装置407は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置407は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
なお、クライアント装置201は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ403、ディスク404などを有さないことにしてもよい。また、クライアント装置201は、上述した構成部のほか、例えば、SSD、スキャナ、プリンタなどを有することにしてもよい。
(各種DB等220,230,240,250の記憶内容)
つぎに、図5〜図8を用いて各種DB等220,230,240,250の記憶内容について説明する。各種DB等220,230,240,250は、例えば図3に示した収穫量記録装置101のメモリ302、ディスク305などの記憶装置により実現される。
<生産計画DB220の記憶内容>
図5は、生産計画DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、生産計画DB220は、圃場名、品目、品種、作型および作付面積のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、生産計画情報(例えば、生産計画情報500−1〜500−3)がレコードとして記憶される。
ここで、生産計画とは、生産対象となる作物を、どの圃場にどのくらい作付けするのかの計画である。各圃場における作物の栽培は、生産計画に沿って行われる。圃場名は、圃場の名称である。圃場名として、例えば、1つの圃場を区切って分割した区画の名称である分筆名称を用いることにしてもよい。品目は、作物の種類である。品目としては、例えば、トマト、きゅうり、水稲、キャベツなどがある。
品種は、同一品目の中の種類である。例えば、キャベツの品種として、夏蒔きの品種であれば「彩風」「グリーンボール」、春蒔きの品種であれば「中早生2号」「中早生3号」「秋早生」「新風」などがある。作型は、作物の栽培を行うときの条件や技術の組み合わせを示す体系である。作型としては、例えば、ハウス栽培、露地栽培、夏蒔き栽培などがある。作付面積は、作物を作付けする面積である。
例えば、生産計画情報500−1は、圃場「蒲田−1」に作付けされる作物の品目「キャベツ」、品種「○×」、作型「△△栽培」および作付面積「20[a]」を示す。
なお、生産計画DB220には、上述した情報のほかに、例えば、各圃場の収穫計画、収穫実績、予定反収、実績反収などの情報が記憶される。収穫計画は、目標となる作物の収穫量を示す。収穫実績は、圃場で収穫された作物の収穫量を示す。予定反収は、目標となる作物の反収を示す。実績反収は、圃場で収穫された作物の反収を示す。なお、反収とは、田畑1反当たりの作物の収穫高である。反収は、1反当たりに代えて、10a(アール)当たりで表現されることもある。
<単位マスタ230の記憶内容>
図6は、単位マスタ230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、単位マスタ230は、品目、収納単位およびkg換算値のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、単位情報(例えば、単位情報600−1〜600−3)がレコードとして記憶される。
ここで、品目は、作物の種類である。収納単位は、収穫作業や選別作業において用いられる収穫物を収納する入れ物を数える単位である。kg換算値は、作物の収穫量を収納単位で示す値を、重量単位であるkgに換算する際に適用する換算比率を示す。例えば、単位情報600−1は、キャベツの収穫量をケース単位で示す値を、kgに換算する際に適用する換算比率「10.0」を示す。
なお、図6の例では、作物の品目に対応付けて、収納単位およびkg換算値が記憶されることにしたが、これに限らない。例えば、作物の品目、品種および作型の組み合わせに対応付けて、収納単位およびkg換算値が記憶されることにしてもよい。
<作物単価マスタ240の記憶内容>
図7は、作物単価マスタ240の記憶内容の一例を示す説明図である。図7において、作物単価マスタ240は、品目、規格、サイズおよび単価のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、単価情報(例えば、単価情報700−1〜700−4)がレコードとして記憶される。
ここで、品目は、作物の種類である。規格は、作物の色、つや、形、傷の有無などに基づく分類を示しており、上述した「等級」に対応する。サイズは、作物の大きさや重さに基づく分類を示しており、上述した「階級」に対応する。単価は、1kg当たりの作物の価格である。例えば、単価情報700−1は、規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの単価「75円/kg」を示す。
なお、図7の例では、作物の品目に対応付けて、規格、サイズおよび単価が記憶されることにしたが、これに限らない。例えば、作物の品目、品種および作型の組み合わせに対応付けて、規格、サイズおよび単価が記憶されることにしてもよい。
<収穫量DB250の記憶内容>
図8は、収穫量DB250の記憶内容の一例を示す説明図である。図8において、収穫量DB250は、ロットID、ロット名、品目、合計[kg]、圃場名、規格、サイズ、出来高[kg]、比率[%]、合計出来高[kg]、価格[円]および合計価格[円]のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、収穫量情報(例えば、収穫量情報800−1)がレコードとして記憶される。
ここで、ロットIDは、選別ロットを一意に識別する識別子である。選別ロットとは、圃場グループで生産された特定の作物の選別結果を示す。圃場グループは、1以上の圃場を含む。ロット名は、選別ロットの名称である。品目は、圃場グループのそれぞれの圃場で生産された特定の作物の種類である。合計[kg]は、圃場グループのそれぞれの圃場で生産された作物の収穫量の合計量を重量単位で示す。
圃場名は、圃場グループに含まれる圃場の名称である。規格は、上述した「等級」に対応する。サイズは、上述した「階級」に対応する。出来高[kg]は、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を重量単位で示す。ここでの分類は、規格(等級)とサイズ(階級)との組み合わせ(等階級)である。
比率[%]は、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量の合計量、すなわち、圃場で生産された特定の作物の収穫量に対する、当該作物の分類ごとの収穫量の割合を示す。合計出来高[kg]は、圃場で生産された特定の作物の収穫量を重量単位で示す。価格[円]は、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量に対応する価格である。
合計価格[円]は、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量に対応する価格の合算値、すなわち、圃場で生産された特定の作物の収穫量に対応する価格である。なお、図示は省略するが、収穫量情報には、例えば、圃場グループで生産された特定の作物の選別が行われた選別日を示す情報が含まれることにしてもよい。
(圃場選択画面の画面例)
つぎに、クライアント装置201のディスプレイ406に表示される圃場選択画面の画面例について説明する。以下の説明では、操作画面に表示されている項目等をユーザが選択する操作として、クリック操作を行う場合を例に挙げて説明する。
図9は、圃場選択画面の画面例を示す説明図である。図9において、圃場選択画面900は、圃場グループのそれぞれの圃場で生産された特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果の、分類ごとの特定の作物の収穫量の入力を行う操作画面である。
圃場選択画面900において、図4に示した入力装置407を用いたユーザの操作入力により、アイコン901をクリックすると、圃場グループで生産された特定の作物の選別を行った選別日を入力することができる。図9の例では、選別日「2014年7月1日」が入力されている。
また、圃場選択画面900において、アイコン902をクリックすると、圃場グループに含まれる圃場を選択することができる。図9の例では、圃場「蒲田−1」と圃場「蒲田−2」とが選択されている。なお、アイコン902をクリックして選択可能な選択肢には、圃場の圃場名のほかに、例えば、圃場で生産された作物の品目、品種および栽培時の作付面積が含まれている。
また、圃場選択画面900において、ボックス903をクリックすると、選別ロットのロットIDを入力することができる。図9の例では、ロットID「L1」が入力されている。ただし、ロットIDは自動採番されることにしてもよい。また、圃場選択画面900において、ボックス904をクリックすると、選別ロットのロット名を入力することができる。図9の例では、ロット名「7月1日AM選別品(生食キャベツ)」が入力されている。
また、圃場選択画面900において、アイコン905〜908をクリックすると、圃場グループで生産された作物の規格を選択することができる。図9の例では、例えば、アイコン905がクリックされて、圃場グループで生産された作物の規格「秀」が選択されている。
また、圃場選択画面900において、アイコン909〜912をクリックすると、圃場グループで生産された作物のサイズを選択することができる。図9の例では、例えば、アイコン909がクリックされて、圃場グループで生産された作物のサイズ「L」が選択されている。
また、圃場選択画面900において、ボックス913〜916をクリックすると、圃場グループで生産された作物の分類ごとの収穫量を収納単位で示す値を入力することができる。図9の例では、例えば、ボックス913がクリックされて、圃場グループで生産された作物の規格「秀」・サイズ「L」の収穫量をケース単位で示す値「120」が入力されている。
また、圃場選択画面900において、アイコン917〜920をクリックすると、圃場グループで生産された作物の収納単位を選択することができる。図9の例では、例えば、アイコン917がクリックされて、圃場グループで生産された作物の収納単位「ケース」が選択されている。
また、圃場選択画面900において、ボックス921〜924をクリックすると、圃場グループで生産された作物の分類ごとの収穫量を重量単位で示す値を入力することができる。ただし、ボックス913〜916に値(出来高)が入力されると、入力された値をkg換算した値(出来高(kg))がボックス921〜924に自動入力されることにしてもよい。図9の例では、例えば、ボックス913に入力された値「120」をkg換算した値「1,200」がボックス921に入力されている。
また、ボックス921〜924に値(出来高(kg))が入力されると、入力された値の合計値(合計)がボックス925に表示される。図9の例では、ボックス921〜924に入力された値の合計値「4,500kg」がボックス925に入力されている。
また、圃場選択画面900において、明細追加ボタン926をクリックすると、規格、サイズ、出来高、単位、出来高(kg)を入力するための行を追加することができる。
また、圃場選択画面900において、登録ボタン927をクリックすると、圃場選択画面900で入力された結果を含む選別情報が収穫量記録装置101に送信される。この結果、圃場グループのそれぞれの圃場で生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの収穫量を記録することができる。
(収穫量記録装置101の機能的構成例)
図10は、収穫量記録装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図10において、収穫量記録装置101は、受付部1001と、算出部1002と、出力部1003と、作成部1004と、を含む構成である。受付部1001〜作成部1004は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置に記憶される。
受付部1001は、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を示す選別情報を受け付ける。ここで、特定の作物の分類ごとの収穫量は、圃場グループのそれぞれの圃場で生産された特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果である。
選別情報の入力は、例えば、圃場選択画面900(図9参照)において、クライアント装置201のユーザの操作入力により行われる。クライアント装置201は、入力された選別情報を収穫量記録装置101に送信する。この場合、受付部1001は、クライアント装置201から選別情報を受信する。
選別情報には、例えば、選別日、圃場グループに含まれる圃場の圃場名、選別ロットのロットID、ロット名、特定の作物の品目、品種および圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を示す情報が含まれる。収穫量は、重量単位または収納単位のいずれの単位で表されていてもよい。
なお、受付部1001は、例えば、圃場グループで生産された特定の作物の選別が行われた選別機(あるいは、選果機)に接続された他のシステムから、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を示す選別情報を受け付けることにしてもよい。
算出部1002は、受け付けられた選別情報に基づいて、圃場グループに含まれる各圃場の分類ごとの収穫量を算出する。具体的には、例えば、まず、算出部1002は、生産計画DB220(図5参照)を参照して、圃場グループに含まれる各圃場の圃場名に対応する特定の作物の栽培時の作付面積を特定する。そして、算出部1002は、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を、特定した各圃場の作付面積に応じて按分することにより、各圃場の分類ごとの収穫量を算出する。
また、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量が収納単位で表されている場合がある。この場合、算出部1002は、単位マスタ230(図6参照)を参照して、特定の作物の分類ごとの収穫量を、重量単位であるkgに換算することにしてもよい。なお、各圃場の分類ごとの収穫量の算出例については、図12を用いて後述する。
出力部1003は、算出された各圃場の分類ごとの収穫量を出力する。出力部1003の出力形式としては、例えば、メモリ302、ディスク305などの記憶装置への記憶、I/F303による外部のコンピュータ(例えば、クライアント装置201)への送信、不図示のプリンタへの印刷出力などがある。
具体的には、例えば、出力部1003は、分類ごとの按分した後の各圃場に対応する収穫量を出来高[kg](あるいは、収納単位の出来高)として、それぞれの圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250(図8参照)に記憶する。圃場の識別子は、例えば、圃場の圃場名である。
また、算出部1002は、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量を算出することにしてもよい。この合計量は、圃場で生産された特定の作物の収穫量に相当する。なお、特定の作物の収穫量の合計量の算出例については、図12を用いて後述する。
この場合、出力部1003は、算出された特定の作物の収穫量の合計量を出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1003は、算出された合計量を合計出来高[kg](あるいは、収納単位の合計出来高)として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することにしてもよい。
ただし、収穫量DB250には、作業者の手入力などにより、圃場の合計出来高[kg]が既に記憶されている場合がある。この場合、収穫量記録装置101は、既に記憶されている値と、算出された合計量とのいずれを合計出来高[kg]として記憶するのかの選択を受け付けることにしてもよい。
また、算出部1002は、圃場ごとに、分類ごとの特定の作物の単位量当たりの価格と、按分された分類ごとの特定の作物の収穫量とに基づいて、分類ごとの特定の作物の価格を算出することにしてもよい。この価格は、圃場で生産された分類ごとの特定の作物を販売することにより得られる金額に相当する。
この場合、出力部1003は、算出された分類ごとの特定の作物の価格を出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1003は、算出された分類ごとの特定の作物の価格を、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することにしてもよい。
また、算出部1002は、算出した分類ごとの特定の作物の価格を合算することにより、圃場ごとの合算値を算出することにしてもよい。この合算値は、圃場で生産された特定の作物を販売することにより得られる金額に相当する。なお、圃場ごとの合算値の算出例については、図13を用いて後述する。
この場合、出力部1003は、算出された圃場ごとの合算値を出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1003は、算出された圃場ごとの合算値を合計価格[円]として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することにしてもよい。
また、算出部1002は、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量に対する、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を算出することにしてもよい。この割合は、各圃場で分類ごとの特定の作物がどのような比率で収穫されたのかを判断する際の指標となる。なお、分類ごとの特定の作物の収穫量の割合の算出例については、図14を用いて後述する。
この場合、出力部1003は、算出された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1003は、算出された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を比率[%]として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することにしてもよい。
また、受付部1001は、圃場の識別子の指定を受け付けることにしてもよい。ここで指定される圃場の識別子は、例えば、特定の作物の分類ごとの収穫量の出力対象となる圃場の識別子である。圃場の識別子の指定は、例えば、後述の図15に示す圃場別選別結果画面1500において、クライアント装置201のユーザの操作入力により行われる。クライアント装置201は、入力された入力結果を収穫量記録装置101に送信する。この場合、受付部1001は、クライアント装置201から入力結果を受信することにより、圃場の識別子の指定を受け付けることにしてもよい。
作成部1004は、指定された圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を示す圃場別選別結果情報を作成する。具体的には、例えば、まず、作成部1004は、収穫量DB250から、指定された圃場の識別子に対応する収穫量情報を読み出す。そして、作成部1004は、読み出した収穫量情報に基づいて、後述の図15の下側に示すような圃場別選別結果画面1500の画面情報を作成することにしてもよい。
また、出力部1003は、作成された圃場別選別結果情報を出力する。具体的には、例えば、出力部1003は、作成された圃場別選別結果画面1500の画面情報をクライアント装置201に送信することにより、クライアント装置201のディスプレイ406に圃場別選別結果画面1500を表示する制御を行うことにしてもよい。
また、作成部1004は、圃場で生産された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を示すグラフを作成することにしてもよい。グラフは、例えば、円グラフ、棒グラフなどである。具体的には、例えば、作成部1004は、圃場で生産された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を示す円グラフ(例えば、後述の図16に示す円グラフ1601)を作成することにしてもよい。
この場合、出力部1003は、作成されたグラフを出力することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1003は、後述の図16に示すような、円グラフ1601を含む比率画面1600を、クライアント装置201のディスプレイ406に表示する制御を行うことにしてもよい。
(収穫量DB250の記憶内容の変遷例)
つぎに、図11〜図14を用いて、図9に示した圃場選択画面900において入力された選別情報を受け付けた場合を例に挙げて、収穫量DB250の記憶内容の変遷例について説明する。
図11〜図14は、収穫量DB250の記憶内容の変遷例を示す説明図である。まず、受付部1001は、受け付けた選別情報に基づいて、選別ロットのロットID、ロット名、特定の作物の品目、合計[kg]、圃場グループに含まれる圃場の圃場名を各フィールドに情報を設定する(図11参照)。
この結果、収穫量情報800−1が新たなレコードとして収穫量DB250に記憶される。ただし、この時点では、収穫量情報800−1の規格、サイズ、出来高[kg]、比率[%]、合計出来高[kg]、価格[円]および合計価格[円]のフィールドは未設定である。
<出来高[kg]>
つぎに、算出部1002は、選別情報に基づいて、圃場グループに含まれる各圃場の分類ごとの収穫量を算出する。一例として、圃場グループで生産された規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの収穫量を按分する場合について説明する。ただし、収穫量が収納単位(図9の例では、ケース)で表されている場合を想定する。
この場合、算出部1002は、単位マスタ230を参照して、品目「キャベツ」、収納単位「ケース」に対応するkg換算値「10.0」を特定する。そして、算出部1002は、規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの収穫量「120[ケース]」に、特定したkg換算値「10.0」を乗算することにより、kg単位の収穫量「1,200[kg]」を求める。
つぎに、算出部1002は、生産計画DB220を参照して、圃場グループに含まれる圃場の圃場名「蒲田−1」に対する品目「キャベツ」、品種「○×」の作物の栽培時の作付面積「20[a]」を特定する。また、算出部1002は、生産計画DB220を参照して、圃場グループに含まれる圃場の圃場名「蒲田−2」に対する品目「キャベツ」、品種「○×」の作物の栽培時の作付面積「30[a]」を特定する。
そして、算出部1002は、圃場グループで収穫された規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの収穫量「1,200[kg]」を、特定した各圃場の作付面積に応じて按分することにより、各圃場の規格「秀」・サイズ「L」の収穫量を算出する。ここでは、圃場「蒲田−1」の規格「秀」・サイズ「L」の収穫量は、「480[kg]」となる。また、圃場「蒲田−2」の規格「秀」・サイズ「L」の収穫量は、「720[kg]」となる。
この場合、出力部1003は、算出された規格「秀」・サイズ「L」の収穫量「480[kg]」を出来高[kg]として、圃場名「蒲田−1」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する。また、出力部1003は、算出された規格「秀」・サイズ「L」の収穫量「720[kg]」を出来高[kg]として、圃場名「蒲田−2」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する(図12参照)。
<合計出来高[kg]>
つぎに、算出部1002は、圃場ごとに按分された分類ごとのキャベツの収穫量の合計量を算出する。例えば、算出部1002は、圃場「蒲田−1」の分類ごとのキャベツの出来高[kg]の合計量「1,800[kg]」を算出する。この場合、出力部1003は、算出された合計量「1,800[kg]」を合計出来高[kg]として、圃場名「蒲田−1」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する(図12参照)。
<価格[円]>
つぎに、算出部1002は、圃場ごとに、分類ごとのキャベツの価格を算出する。具体的には、例えば、算出部1002は、作物単価マスタ240を参照して、規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの単価「75円/kg」を特定する。そして、算出部1002は、圃場「蒲田−1」の規格「秀」・サイズ「L」の出来高「480[kg]」に、特定した単価「75円/kg」を乗算することにより、規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの価格「36,000[円]」を算出する。この場合、出力部1003は、算出された規格「秀」・サイズ「L」の価格「36,000[円]」を、圃場名「蒲田−1」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する(図13参照)。
<合計価格[円]>
つぎに、算出部1002は、算出した分類ごとのキャベツの価格を合算することにより、圃場ごとの合算値を算出する。具体的には、例えば、算出部1002は、圃場「蒲田−1」の分類ごとのキャベツの価格を合算することにより、圃場「蒲田−1」の合算値「122,400[円]」を算出する。この場合、出力部1003は、算出された合算値「122,400[円]」を合計価格[円]として、圃場名「蒲田−1」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する(図13参照)。
<比率[%]>
つぎに、算出部1002は、圃場ごとの合計出来高[kg]に対する、圃場ごとに按分された分類ごとのキャベツの出来高[kg]の割合を算出する。具体的には、例えば、算出部1002は、圃場「蒲田−1」の合計出来高「1,800[kg]」に対する、圃場「蒲田−1」の規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの出来高「480[kg]」の割合「27[%]」を算出する。この場合、出力部1003は、算出された規格「秀」・サイズ「L」の割合「27[%]」を比率[%]として、圃場名「蒲田−1」と対応付けて収穫量情報800−1に設定する(図14参照)。
(圃場別選別結果画面の画面例)
つぎに、クライアント装置201のディスプレイ406に表示される圃場別選別結果画面の画面例について説明する。
図15は、圃場別選別結果画面の画面例を示す説明図(その1)である。図15において、圃場別選別結果画面1500は、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を表示するための画面である。
圃場別選別結果画面1500において、入力装置407を用いたユーザの操作入力により、ボックス1501をクリックすると、特定の作物の分類ごとの収穫量の出力対象となる圃場の圃場名を入力することができる。図15の例では、ボックス1501に圃場名「蒲田−1」が入力されている。
圃場別選別結果画面1500において、検索ボタン1502をクリックすると、圃場「蒲田−1」で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を表示することができる。
図15の例では、検索ボタン1502がクリックされた結果、圃場別選別結果画面1500に、選別ロット「L1」および選別ロット名「7月1日AM選別品(生食キャベツ)」が表示されている。これにより、ユーザは、どの圃場グループで生産された何の作物についての選別結果であるかを特定することができる。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−1」の収穫計画「4,000kg」、収穫実績「1,800kg」、予定反収「2,000kg/10a」および実績反収「900kg/10a」が表示されている。
これにより、ユーザは、圃場「蒲田−1」で生産するキャベツの収穫計画「4,000kg」に対する収穫実績「1,800kg」を把握することができる。この収穫実績「1,800kg」は、圃場ごとに面積按分された分類ごとのキャベツの収穫量の合計量に相当する。
また、ユーザは、圃場「蒲田−1」で生産するキャベツの予定反収「2,000kg/10a」に対する実績反収「900kg/10a」を把握することができる。この実績反収「900kg/10a」は、圃場ごとに面積按分された分類ごとのキャベツの収穫量の合計量に基づく反収である。例えば、異なる圃場グループ間で圃場同士の実績反収を比較することで、圃場への作付け作物の相性を判断することができる。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−1」で生産されたキャベツについて、分類ごとの収穫量として、収納単位で収穫量を表す「出来高」と、重量単位で収穫量を表す「出来高[kg]」とが表示されている。例えば、圃場「蒲田−1」で収穫された規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの収穫量として、出来高「48[ケース]」と出来高「480[kg]」とが表示されている。これにより、ユーザは、圃場「蒲田−1」で生産されたキャベツについて、分類(規格・サイズ)ごとの出来高を把握することができる。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−1」で生産されたキャベツの合計出来高「1,800[kg]」と合計価格「122,400[円]」とが表示されている。これにより、ユーザは、圃場「蒲田−1」で生産されたキャベツの合計出来高「1,800[kg]」と合計価格「122,400[円]」を把握することができる。
また、圃場別選別結果画面1500において、比率ボタン1503をクリックすると、図16に示すような比率画面1600を、ディスプレイ406にポップアップ表示することができる。
図16は、比率画面の画面例を示す説明図である。図16において、比率画面1600には、圃場「蒲田−1」で生産されたキャベツについて、分類ごとの収穫量の割合を示す円グラフ1601が表示されている。円グラフ1601によれば、圃場「蒲田−1」で分類(規格・サイズ)ごとのキャベツがどのような比率で収穫されたのかを判断することができる。これにより、ユーザは、例えば、予定通りの割合で各分類(規格・サイズ)のキャベツが圃場「蒲田−1」で生産できたか否かを評価することができる。
図17は、圃場別選別結果画面の画面例を示す説明図(その2)である。圃場別選別結果画面1500において、入力装置407を用いたユーザの操作入力により、ボックス1501をクリックすると、特定の作物の分類ごとの収穫量の出力対象となる圃場の圃場名を入力することができる。図17の例では、ボックス1501に圃場名「蒲田−2」が入力されている。
圃場別選別結果画面1500において、検索ボタン1502をクリックすると、圃場「蒲田−2」で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を表示することができる。
図17の例では、検索ボタン1502がクリックされた結果、圃場別選別結果画面1500に、選別ロット「L1」および選別ロット名「7月1日AM選別品(生食キャベツ)」が表示されている。これにより、ユーザは、どの圃場グループで生産された何の作物についての選別結果であるかを特定することができる。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−2」の収穫計画「6,000kg」、収穫実績「2,700kg」、予定反収「2,000kg/10a」および実績反収「900kg/10a」が表示されている。
これにより、ユーザは、圃場「蒲田−2」で生産するキャベツの収穫計画「6,000kg」に対する収穫実績「2,700kg」を把握することができる。この収穫実績「2,700kg」は、圃場ごとに面積按分された分類ごとのキャベツの収穫量の合計量に相当する。
また、ユーザは、圃場「蒲田−2」で生産するキャベツの予定反収「2,000kg/10a」に対する実績反収「900kg/10a」を把握することができる。この実績反収「900kg/10a」は、圃場ごとに面積按分された分類ごとのキャベツの収穫量の合計量に基づく反収である。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−2」で生産されたキャベツについて、分類ごとの収穫量として、収納単位で収穫量を表す「出来高」と、重量単位で収穫量を表す「出来高[kg]」とが表示されている。例えば、圃場「蒲田−2」で生産された規格「秀」・サイズ「L」のキャベツの収穫量として、出来高「72[ケース]」と出来高「720[kg]」とが表示されている。これにより、ユーザは、圃場「蒲田−2」で生産されたキャベツについて、分類(規格・サイズ)ごとの出来高を把握することができる。
また、圃場別選別結果画面1500には、圃場「蒲田−2」で生産されたキャベツの合計出来高「2,700[kg]」と合計価格「183,600[円]」とが表示されている。これにより、ユーザは、圃場「蒲田−2」で生産されたキャベツの合計出来高「2,700[kg]」と合計価格「183,600[円]」を把握することができる。
(収穫量記録装置101の収穫量記録処理手順)
つぎに、収穫量記録装置101の収穫量記録処理手順について説明する。
図18は、収穫量記録装置101の収穫量記録処理手順の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、まず、収穫量記録装置101は、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を示す選別情報を受け付けたか否かを判断する(ステップS1801)。
ここで、収穫量記録装置101は、選別情報を受け付けるのを待つ(ステップS1801:No)。そして、収穫量記録装置101は、選別情報を受け付けた場合(ステップS1801:Yes)、生産計画DB220を参照して、圃場グループに含まれる各圃場の特定の作物の栽培時の作付面積を特定する(ステップS1802)。
つぎに、収穫量記録装置101は、圃場グループで生産された特定の作物の分類ごとの収穫量を、特定した各圃場の作付面積に応じて按分することにより、各圃場の分類ごとの特定の作物の収穫量を算出する(ステップS1803)。そして、収穫量記録装置101は、圃場グループに含まれる圃場ごとに、算出した各圃場の分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量を算出する(ステップS1804)。
つぎに、収穫量記録装置101は、作物単価マスタ240を参照して、分類ごとの特定の作物の単価を特定する(ステップS1805)。そして、収穫量記録装置101は、圃場グループに含まれる圃場ごとに、特定した分類ごとの特定の作物の単価と、算出した分類ごとの特定の作物の収穫量とに基づいて、各圃場の分類ごとの特定の作物の価格を算出する(ステップS1806)。
つぎに、収穫量記録装置101は、圃場グループに含まれる圃場ごとに、算出した分類ごとの特定の作物の価格を合算することにより、圃場ごとの合算値を算出する(ステップS1807)。つぎに、収穫量記録装置101は、圃場グループに含まれる圃場ごとに、算出した分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量に対する、算出した分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を算出する(ステップS1808)。
そして、収穫量記録装置101は、ステップS1803,S1804,S1806〜S1808において算出した算出結果を、各圃場の圃場名と対応付けて収穫量DB250に記憶して(ステップS1809)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、圃場グループごとの収穫量情報を収穫量DB250に記録することができる。
なお、ステップS1803における各圃場の作付面積に応じて収穫量を按分する処理は、作付面積に加えて、各圃場と対応付けられている他の情報を利用して収穫量を按分するように変更することもできる。例えば、単位面積当たりの作付株数の情報が各圃場と対応付けて記憶されていれば、この情報を利用してもよい。二つの圃場が同じ作付面積であっても、単位面積当たりの作付け株数が異なれば、収穫量も異なる可能性が大きい。従って、作付面積に加えてそこに作付された作物の量を考慮することで、按分した結果として得られる各圃場分の収穫量が、より確からしい値になることが考えられる。
例えば、圃場「蒲田−1」の作付面積が20aで、単位面積当たりの作付株数が10、圃場「蒲田−2」の作付面積が30aで、単位面積当たりの作付株数が15の場合を考える。この場合、圃場「蒲田−1」と圃場「蒲田−2」との作付面積比は2:3、単位面積当たりの作付株数比は2:3である。ここで、単位面積当たりの作付株数を作付面積と同等の重みで用いるのであれば、圃場「蒲田−1」と圃場「蒲田−2」との収穫量比を4(=2×2):9(=3×3)とし、収穫量の4/(4+9)を圃場「蒲田−1」の分とし、収穫量の9/(4+9)を圃場「蒲田−2」の分とすることができる。
上記では、単位面積当たりの作付株数を例に挙げて説明を行なったが、圃場に作付された作物の量に比例するとみなせる値を用いることができる。例えば、圃場に植えられている果樹の本数や、圃場に播種された種子の量などを利用することも考えられる。
(収穫量記録装置101の圃場別選別結果表示処理手順)
つぎに、収穫量記録装置101の圃場別選別結果表示処理手順について説明する。
図19は、収穫量記録装置101の圃場別選別結果表示処理手順の一例を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、収穫量記録装置101は、特定の作物の分類ごとの収穫量の出力対象となる圃場の圃場名の指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS1901)。
ここで、収穫量記録装置101は、圃場名の指定を受け付けるのを待つ(ステップS1901:No)。そして、収穫量記録装置101は、圃場名の指定を受け付けた場合(ステップS1901:Yes)、収穫量DB250から、指定された圃場の圃場名に対応する収穫量情報を読み出す(ステップS1902)。
つぎに、収穫量記録装置101は、読み出した収穫量情報に基づいて、圃場別選別結果画面の画面情報を作成する(ステップS1903)。そして、収穫量記録装置101は、作成した圃場別選別結果画面の画面情報をクライアント装置201に送信することにより、ディスプレイ406に圃場別選別結果画面を表示する(ステップS1904)。
つぎに、収穫量記録装置101は、圃場別選別結果画面の比率ボタンがクリックされたか否かを判断する(ステップS1905)。ここで、収穫量記録装置101は、比率ボタンがクリックされるのを待つ(ステップS1905:No)。
そして、収穫量記録装置101は、比率ボタンがクリックされた場合(ステップS1905:Yes)、圃場で生産された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を示す円グラフを作成する(ステップS1906)。つぎに、収穫量記録装置101は、作成した円グラフを含む比率画面をディスプレイ406にポップアップ表示して(ステップS1907)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、圃場で生産された特定の作物の分類ごとの収穫量に関する情報をクライアント装置201のディスプレイ406に表示することができる。
以上説明したように、実施の形態にかかる収穫量記録装置101によれば、圃場グループで生産された分類ごとの特定の作物の収穫量を、圃場グループに含まれる各圃場の作付面積に応じて按分することができる。これにより、圃場グループに含まれる各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を求めることができる。
また、収穫量記録装置101によれば、分類ごとの按分した後の各圃場に対応する収穫量を出来高(重量単位または収納単位)として、それぞれの圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を記録することができる。
また、収穫量記録装置101によれば、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量を算出し、算出した合計量を合計出来高として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、圃場ごとの大まかな収穫量を記録することができる。
また、収穫量記録装置101によれば、圃場ごとに、分類ごとの特定の作物の単価と、按分された分類ごとの特定の作物の収穫量とに基づいて、分類ごとの特定の作物の価格を算出することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの大まかな売上高を推定することができる。
また、収穫量記録装置101によれば、各圃場の分類ごとの特定の作物の価格の合算値を、合計価格[円]として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、圃場ごとの大まかな売上高を記録することができる。
また、収穫量記録装置101によれば、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の合計量に対する、圃場ごとに按分された分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を算出することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの収穫量の割合を求めることができる。
また、収穫量記録装置101によれば、算出した分類ごとの特定の作物の収穫量の割合を比率[%]として、圃場の識別子と対応付けて収穫量DB250に記憶することができる。これにより、圃場グループで生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの収穫量の比率を記録することができる。
これらのことから、収穫量記録装置101によれば、圃場で作物の収穫と選別を同時に行う場合や、圃場グループで収穫された作物をまとめて選別する場合であっても、圃場グループで生産された特定の作物について、各圃場の分類ごとの大まかな収穫量を記録することができる。これにより、ユーザは、圃場グループで生産された作物について、各圃場の収支の情報を大まかに把握することが可能となり、各圃場における作業の見直しや作付け計画の見直しに役立てることができる。
なお、本実施の形態で説明した収穫量記録方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本収穫量記録プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本収穫量記録プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータが、
複数の圃場のそれぞれで生産された特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果の、分類ごとの前記特定の作物の量を示す情報を受け付け、
前記複数の圃場のそれぞれについて記憶部に記憶されている前記特定の作物の栽培時の作付面積を参照して、前記分類ごとの前記特定の作物の量を、参照した前記複数の圃場のそれぞれの作付面積に応じて按分し、前記分類ごとの該按分した後の各圃場に対応する量を、それぞれの圃場の識別子と対応付けて記憶する、
処理を実行することを特徴とする収穫量記録方法。
(付記2)前記記憶する処理は、
さらに、圃場ごとに按分された前記分類ごとの前記特定の作物の量の合計量を算出し、算出した前記合計量を収穫量として、前記圃場の識別子と対応付けて記憶することを特徴とする付記1に記載の収穫量記録方法。
(付記3)前記分類ごとに単位量当たりの価格が異なり、
前記記憶する処理は、
さらに、前記分類ごとの単位量当たりの価格と按分した前記特定の作物の量とから求めた価格の、圃場ごとの合算値を、前記圃場の識別子と対応付けて記憶することを特徴とする付記1または2に記載の収穫量記録方法。
(付記4)前記記憶する処理は、
さらに、圃場ごとに按分された前記分類ごとの前記特定の作物の量の合計量に対する、前記圃場ごとに按分された前記分類ごとの前記特定の作物の量の割合を算出し、算出した前記分類ごとの割合を、前記圃場の識別子と対応付けて記憶することを特徴とする付記1に記載の収穫量記録方法。
(付記5)コンピュータに、
複数の圃場のそれぞれで生産された特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果の、分類ごとの前記特定の作物の量を示す情報を受け付け、
前記複数の圃場のそれぞれについて記憶部に記憶されている前記特定の作物の栽培時の作付面積を参照して、前記分類ごとの前記特定の作物の量を、参照した前記複数の圃場のそれぞれの作付面積に応じて按分し、前記分類ごとの該按分した後の各圃場に対応する量を、それぞれの圃場の識別子と対応付けて記憶する、
処理を実行させることを特徴とする収穫量記録プログラム。
(付記6)複数の圃場のそれぞれについて、前記複数の圃場のそれぞれで生産された特定の作物の栽培時の作付面積を記憶する記憶部と、
前記特定の作物がいずれの圃場で生産されたかによらずに複数に分類された結果の、分類ごとの前記特定の作物の量を示す情報を受け付け、前記記憶部に記憶されている前記特定の作物の栽培時の作付面積を参照して、前記分類ごとの前記特定の作物の量を、参照した前記複数の圃場のそれぞれの作付面積に応じて按分し、前記分類ごとの該按分した後の各圃場に対応する量を、それぞれの圃場の識別子と対応付けて記憶する制御部と、
を有することを特徴とする収穫量記録装置。