JP6211983B2 - 密閉度検出手段を備えた電子機器 - Google Patents
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Description
その対応策として、電子機器の筐体の密閉度を高くするため、筐体の繋ぎ目などの密閉度を下げる要因のある場所にはパッキンなどのシール材を使用して密閉度を高くすることが一般的に行われている。
図1は、この一般的な密閉筐体で構成される電子機器の例であり、直方体の筐体の中に電子部品を実装したプリント板を内蔵する電子機器の簡単な概要図(筐体の一部を切り欠き内部を見えるように記載している)である。筐体3は一面を除して開口し、他の各面は隙間無く接合された箱状になっており、プリント板2を筐体3内のコネクタ6に装着した後、開口した面を蓋4で閉じる構造になっている。電子機器1に内蔵したプリント板2の修理、交換のため、筐体3と蓋4とをねじ締めによって取り付けられるのが一般的である。単に筐体3と蓋4を貼り合わせただけでは取り付け面に微少の隙間が生じ、電子機器1の筐体は密閉度が確保されない。密閉度を高くするため、筐体3と蓋4の取り付け面にパッキン5などのシール材を使用して密閉度を高くしている。また、コネクタ6もパッキン5などのシール材を用いて隙間なく筐体に取り付けられており、これによって筐体3は密閉構造としている。
従来は、密閉度が低下し、筐体内部のプリント板や電子部品に被害が出て、初めて筐体の密閉度が低下したことに気づくか、目視等によって密閉度が低下したことに気づくものであった。
請求項2に係る発明は、筐体に電子部品を内蔵した密閉構造の電子機器において、前記筐体の外面に配置され、照射される光を受光しその光量を測定する外部光量測定手段と、前記筐体内部に配置され、該筐体内部に差し込む光を受光しその光量を測定する1以上の内部光量測定手段と、前記外部光量測定手段と前記内部光量測定手段で測定された光量の差と予め設定された閾値とを比較判定する判定手段と、該判定結果により異常と判断されたとき報知する報知手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、さらに、前記電子機器の筐体内部で発光する光の成分をカットするフィルタ手段を設け、前記内部光量測定手段は、前記フィルタ手段を介して受光するようにした。
請求項4に係る発明は、前記電子機器の筐体の内壁面を、光を反射させる反射面で構成した。これによって、前記内部光量測定手段で筐体内の光量を効果的に捉えるようにした。
請求項5に係る発明は、さらに集光手段を備え、該集光手段を介して前記内部光量測定手段は受光するようにした。これによっても、前記内部光量測定手段で筐体内の光を効果的に捉えるようにした。
図2は、本発明の第1の実施形態の概要図である。
本第1の実施形態は、従来の密閉構造の電子機器の筐体内部に設けた光量測定手段10と、測定した光量と閾値を比較する判定手段11と、報知手段12を電子機器に付加した点に特徴を有するものである。
図3は、本発明の第2の実施形態の概念図である。
この第2の実施形態は、電子機器1の筐体3の外壁等の外周部にも光量測定手段13(以下、外部光量測定手段という)を第1の実施形態に追加して設け、判定手段14として、内部光量測定手段10および外部光量測定手段13で測定された光量の差と設定閾値を比較し、密閉度低下を判定するものとした。他は第1の実施形態と同様である。
判定手段14に予め設定されている閾値以下になったとき、判定手段14は、筐体3の密閉度が低下したと判定し出力を報知手段12に出し、報知手段12からアラームを発生させる。
図4は本発明の第3の実施形態を示す図である。図4(イ)は、この実施形態の電子機器の要部概要図であり、図4(ロ)は、内部光量測定手段10とフィルタ16の関係を説明する説明図である。なお、蓋4は図示を省略している。
この第3の実施形態は、図3に示す第2の実施形態の構成とほぼ同じであるが、この第3の実施形態は、電子機器1の筐体内部に、LED等の発光部15を有すること、内部光量測定手段10は、この発光部15からは発光される光を、遮断、カットするフィルタ16を内部光量測定手段10の受光部に配置し、発光部15からの光をカットして受光するようにしたものである。
電子機器1の筐体3の内部には、筐体3の内部の発光部15(赤色、緑色のLED)から出力される光と、筐体3に生じた隙間や孔等を通って筐体外部から侵入する光が存在するが、内部光量測定手段10がフィルタ16を介して受光する光は、赤色、緑色の光はカットされ、外部から侵入した白色光のみがフィルタ16を通過し受光されることになる。すなわち、外部から侵入する光のみ、測定し、その光量を検出することになる。
この第3の実施形態では、電子機器1の筐体3の内部に発光部があっても、筐体内に進入する光の光量を計測することができ、筐体の密閉度の低下を検出することができるものである。
なお、内部光量測定手段10は、外部から侵入した白色光の赤色、緑色の光成分をもフィルタ16でカットして受光することになるから、外部光量測定手段13に対してもその受光部に内部光量測定手段10の受光部に配置したフィルタと同じフィルタを配設し外部光量測定手段13も、赤色、緑色の光成分をフィルタ16でカットして受光するようにしてもよい。
図5は、本発明の第4の実施形態の概要図である。なお、密閉筐体を構成するための蓋4は図示していない。
この第4の実施形態は、筐体3の内面に反射材を貼付するか、光を反射する塗装を施すことによって反射面30を形成し、内部光量測定手段10で筐体3内部に侵入する外部からの光の光量を効率よく測定できるようにしたものである。図5に示す例では、図2に示した第1の実施形態における筐体3の内面を反射面30で構成した例を示していが、図3、図4に示した第2、第3の実施形態においても、同様に筐体3の内面を反射面30として、内部光量測定手段10での筐体3内部に侵入する外部からの光の光量を効率よく測定できるようにしてもよいものである。又、筐体3の内面の全てを反射面30としてもよく、内部光量測定手段10に向かって光が反射するような1または複数の面(この実施形態では筐体が直方体で構成されていることから、筐体3の6つの面のいずれか)を、反射面30としてもよいものである。
2 プリント板
3 筐体
4 蓋
5 パッキン
6 コネクタ
10 内部光量測定手段
11、14 判定手段
12 報知手段
13 外部光量測定手段
15 発光部
16 フィルタ
30 反射面
31 集光手段
Claims (5)
- 筐体に電子部品を内蔵した密閉構造の電子機器において、
前記筐体内部に配置され、該筐体内部に差し込む光を受光しその光量を測定する1以上の内部光量測定手段と、
前記内部光量測定手段で測定された光量と閾値とを比較判定する判定手段と、
該判定結果により異常と判断されたとき報知される報知手段と、
前記電子機器の前記筐体内部で発光する光の成分をカットするフィルタ手段と、
を備え、
前記内部光量測定手段は、前記フィルタ手段を介して受光するようにしたことを特徴とする電子機器。 - 筐体に電子部品を内蔵した密閉構造の電子機器において、
前記筐体の外面に配置され、照射される光を受光しその光量を測定する外部光量測定手段と、
前記筐体内部に配置され、該筐体内部に差し込む光を受光しその光量を測定する1以上の内部光量測定手段と、
前記外部光量測定手段と前記内部光量測定手段で測定された光量の差と予め設定された閾値とを比較判定する判定手段と、
該判定結果により異常と判断されたとき報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記電子機器の筐体内部で発光する光の成分をカットするフィルタ手段を設け、前記内部光量測定手段は、前記フィルタ手段を介して受光するようにした請求項2に記載の電子機器。
- 前記電子機器の筐体の内壁面を、光を反射させる反射面で構成した請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の電子機器。
- 集光手段を備え、前記内部光量測定手段は、該集光手段を介して受光するようにした請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の電子機器。
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