JP6210261B1 - 土壌浄化システム及び土壌浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染土壌をキレート剤を用いて浄化する土壌浄化施設において、キレート剤の保有量及び使用量を低減するとともに、キレート剤回収のための設備の敷地面積を低減することを可能にする手段を提供する。【解決手段】土壌浄化システムは、汚染土壌を礫と砂と土とに分級する土壌分級部と、分離された砂及び土をキレート洗浄液で浄化する砂・土浄化部2とを有する。砂・土浄化部2は、砂洗浄部14と、土洗浄部15と、キレート剤再生部16と、砂すすぎ部17と、土すすぎ部18と、キレート剤回収部19とを有する。砂洗浄部14及び土洗浄部15は、それぞれ、砂及び土をキレート洗浄液で洗浄する。キレート剤再生部16は、キレート洗浄液を再生して砂洗浄部14及び土洗浄部15に返送する。キレート剤回収部19は、砂すすぎ部17及び土すすぎ部18から排出された洗浄廃水からキレート剤を回収する。【選択図】図3

Description

本発明は、有害金属又はその化合物で汚染された土壌を土壌分級部で礫と砂と土とに分級し、土壌分級部で分離された砂及び土を、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液を用いて浄化する土壌浄化システム及び土壌浄化方法に関するものである。
近年、例えばクロム、鉛、カドミウム、セレン、水銀などの有害金属及び/又はその化合物(以下、これらを「有害金属等」と総称する。)を原料又は材料として用いる生産施設の敷地又はその近隣地における土壌汚染、あるいは有害金属等を含む産業廃棄物の投棄等による土壌汚染が問題となっている。そして、有害金属等で汚染された土壌(以下「有害金属汚染土壌」という。)を、該有害金属汚染土壌が現に存在する位置(以下「原位置」という。)で、例えば有害金属等の不溶化、封じ込め又は電気修復などにより効果的に浄化することはかなり困難である。このため、有害金属汚染土壌は、一般に、掘削等により原位置から除去され、外部の土壌浄化施設で浄化される。
このような原位置外の土壌浄化施設で有害金属汚染土壌を浄化する手法としては、従来、有害金属汚染土壌を洗浄液で洗浄して有害金属等を除去するようにした土壌浄化手法が広く用いられている。かくして、本願発明者は、有害金属等で汚染された土壌を、洗浄液としてキレート剤と水とを含むキレート洗浄液を循環使用して、礫と砂と土とに湿式分級しつつ土壌に付着又は結合している有害金属等を除去するようにした、洗浄液を外部には排出しないクローズドシステム型の土壌浄化施設ないしは土壌浄化方法を種々提案している(特許文献1〜14参照)。
特許第5771342号公報 特許第5771343号公報 特許第6022102号公報 特許第6022103号公報 特許第6022104号公報 特許第6026700号公報 特許第6026701号公報 特許第6026702号公報 特許第6052942号公報 特許第6052943号公報 特許第6052944号公報 特許第6052945号公報 特許第6052946号公報 特許第6052947号公報
清沢秀樹著「地温変化にもとづく土壌面蒸発量の推定法について」三重大学紀要論文、三重大学農学部学術報告、1984年、68巻、25〜40頁
ところで、特許文献1〜14に開示された土壌浄化施設では、ミルブレーカ、トロンメル、サイクロン、シックナ、洗浄液貯槽等を備えた一連の流通系統内を循環する洗浄液が所定濃度(例えば、0.3〜1.0質量%)のキレート剤を含んでいる。他方、土壌浄化装置の一連の流通系統は、大量の洗浄液(例えば、1000〜2000トン)を保留しているので、このような洗浄液の調製に大量のキレート剤を必要とし、土壌の処理コストが上昇するといった問題がある。さらには、何らかの事情で、一連の流通系統内の洗浄液を廃棄又は交換する必要が生じた場合、洗浄液に含まれている大量のキレート剤を処理しなければならないといった問題がある。
また、土壌処理施設で分離された砂は、通常、土木・建築材料として再利用されるが、キレート剤を含む砂は、土木・建築材料としては好ましくない。一方、土壌処理施設で分離された土は、例えば農業用の培土として再利用されるが、キレート剤を含む土は、農業用の培土としては好ましくない。また、土壌浄化施設内のキレート剤は、砂及び土によって持ち去られる分だけ減少してゆくので、キレート剤を再生して繰り返し使用しても、砂及び土によって持ち去られるキレート剤に相応する量のキレート剤を補充する必要がある。このため、大量の汚染土壌(例えば、1000トン/日)を浄化する土壌浄化施設では、大量のキレート剤を補充し続けなければならず、土壌浄化施設における土壌の処理コストが非常に高くつくといった問題がある。
そこで、本願出願人に係る特許文献3、6、9、12に記載された土壌浄化施設では、液体サイクロンから排出されたキレート剤を含む砂を、すすぎ水で洗浄してキレート剤を除去するようにしている。一方、キレート剤を含む洗浄廃水を、砂収容部内の蒸発用砂により大気中に蒸発させてキレート剤を蒸発用砂に残留・蓄積させ(いわゆる塩田方式)、キレート剤を含む蒸発用砂を土壌処理系統に導入してキレート剤を回収するようにしている。しかし、キレート剤を含む砂を洗浄するのに大量のすすぎ水を必要とするので、大量の洗浄廃水を蒸発させるための砂収容部の設置に広大な敷地を必要とするといった問題がある。なお、土壌浄化施設で分離された土をすすぎ水で洗浄する場合も、同様の問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、有害金属等で汚染された土壌を、キレート剤を用いて浄化するとともに、該土壌から砂及び土を分離して再利用するようにしたクローズドシステム型の土壌浄化施設において、土壌浄化施設のキレート剤の保留量ないしは流通量を低減することができ、砂及び土によってキレート剤が土壌浄化施設外に持ち去られるのを防止又は低減することができ、キレート剤の回収のための設備の敷地面積を低減することを可能にする手段を提供することを解決すべき課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明に係る、礫と砂と土とを含み有害金属等(すなわち有害金属及び/又はその化合物)で汚染された土壌を浄化する土壌浄化システムは、土壌を礫と砂と土とに分級する土壌分級部と、土壌分級部で分離された砂と土とを、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液で洗浄して浄化する砂・土浄化部とを備えている。
この土壌処理システムにおいて、土壌分級部は、混合装置と、トロンメルと、液体サイクロンと、シックナと、フィルタプレスとを有する。ここで、混合装置は、土壌分級部に投入された土壌と洗浄水とを混合する。トロンメルは、混合装置から排出された土壌と洗浄水の混合物から礫を分離する。液体サイクロンは、トロンメルから排出された砂と土と洗浄水の混合物から砂を分離する。シックナは、液体サイクロンから排出された土と洗浄水の混合物を、沈降分離により、上澄水と、土を含むスラッジとに分離する。フィルタプレスは、シックナから排出されたスラッジを濾過して土を分離する。
砂・土浄化部は、砂洗浄部と、土洗浄部と、キレート剤再生部と、砂すすぎ部と、土すすぎ部と、キレート剤回収部とを有する。ここで、砂洗浄部は、液体サイクロンから排出された砂をキレート洗浄液で洗浄し、該砂から有害金属等を除去する。土洗浄部は、フィルタプレスから排出された土をキレート洗浄液で洗浄し、該土から有害金属等を除去する。キレート剤再生部は、砂洗浄部及び土洗浄部から排出されたキレート洗浄液中のキレート剤から有害金属等を除去してキレート洗浄液を再生し、砂洗浄部及び土洗浄部に返送する。砂すすぎ部は、砂洗浄部から排出された砂をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する。土すすぎ部は、土洗浄部から排出された土をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する。キレート剤回収部は、砂すすぎ部及び土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水からキレート剤を回収する。
そして、砂洗浄部は、流通式の混合撹拌器と、振動篩と、ベルトプレス装置とを有する。混合撹拌器は、液体サイクロンから排出された砂とキレート洗浄液とを混合して攪拌し、砂に付着又は結合している有害金属等をキレート剤に捕捉させる。振動篩は、混合撹拌器から排出された砂とキレート洗浄液の混合物からキレート洗浄液を除去する。ベルトプレス装置は、それぞれ複数のローラに巻き掛けられて周回走行する多孔性の無端ベルト(又は濾材を装着した多孔性の無端ベルト)を備えた互いに対向する上側ベルト機構及び下側ベルト機構を有し、振動篩から排出されたキレート洗浄液で湿潤した砂を受け入れて、上側ベルト機構と下側ベルト機構の間に挟んで搬送する。このベルトプレス装置においては、下側ベルト機構と対向する部位において上側ベルト機構に、該上側ベルト機構の無端ベルトの内表面(裏面)に加圧空気を供給し、該加圧空気を、上側ベルト機構の無端ベルトと、上側ベルト機構と下側ベルト機構の間に挟まれた砂の層と、下側ベルト機構の無端ベルトとを経由して下向きに流通させて砂のキレート洗浄液含有比を低下させる加圧空気供給装置が設けられている。
土洗浄部は、混合分散装置と、土洗浄装置と、濾過装置とを有する。混合分散装置は、フィルタプレスから排出された土とキレート洗浄液とを混合し、キレート洗浄液中に土が分散されてなる土分散スラリーを生成する。土洗浄装置は、混合分散装置により生成された土分散スラリーを、攪拌しつつ予め設定された滞留時間を確保するようにプラグフローで流すことにより、土に付着している有害金属等を土から離脱させてキレート剤に捕捉させる。濾過装置は、土洗浄装置から排出された土分散スラリーを濾過する。
キレート剤再生部は、砂洗浄部及び濾過装置から排出されたキレート洗浄液を、キレート剤よりも錯生成力が高くキレート洗浄液と接触したときに該キレート洗浄液中の有害金属等を吸着する固相吸着材を有し、キレート洗浄液中のキレート剤から有害金属等を除去してキレート洗浄液を再生するキレート洗浄液再生装置を有する。砂すすぎ部は、砂洗浄部から排出された砂にすすぎ水を散布又は噴射して、該砂に保持されているキレート剤を除去する砂すすぎ装置を有する。土すすぎ部は、土洗浄部から排出された土にすすぎ水を散布又は噴射して、該土に保持されているキレート剤を除去する土すすぎ装置を有する。
キレート剤回収部は、洗浄廃水貯槽と、砂収容部と、屋根と、洗浄廃水散布装置と、洗浄廃水還流機構とを有する。洗浄廃水貯槽は、砂すすぎ部及び土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水を受け入れて貯留する。砂収容部は、地面に配設され水蒸発用砂を収容する、上側が開かれた容器状のものである。屋根は、砂収容部の上方に配設され、砂収容部への雨水の降下を阻止する。洗浄廃水散布装置は、洗浄廃水貯槽に貯留されている洗浄廃水を、砂収容部に収容されている水蒸発用砂に散布する。洗浄廃水還流機構は、砂収容部に収容されている水蒸発用砂の粒子の間隙を流下した余剰の洗浄廃水を洗浄廃水貯槽に還流させる。
本発明に係る土壌浄化システムは、さらに、水蒸発用砂移送手段と、水蒸発用砂供給手段とを備えている。ここで、水蒸発用砂移送手段は、砂収容部に収容されている水蒸発用砂の上に洗浄廃水散布装置から洗浄廃水が所定期間にわたって散布され、水蒸発用砂に散布された洗浄廃水の水分が空気中に蒸発して該水蒸発用砂にキレート剤が蓄積されたときに、砂収容部内のキレート剤が蓄積された水蒸発用砂を砂洗浄部に移送する。水蒸発用砂供給手段は、砂すすぎ部から排出された砂の一部を、水蒸発用砂として砂収容部に供給する。
一方、本発明に係る土壌浄化方法は、礫と砂と土とを含み有害金属等で汚染された土壌を浄化する土壌浄化施設ないしは土壌浄化システムにおいて用いられるものである。ここで、本発明に係る土壌浄化方法が用いられる土壌浄化施設ないしは土壌浄化システムは、本発明に係る前記土壌浄化システムとほぼ同様の構成である(水蒸発用砂移送手段及び水蒸発用砂供給手段を除く)。
かくして、本発明に係る土壌浄化方法では、砂収容部に収容されている水蒸発用砂の上に洗浄廃水散布装置から洗浄廃水を散布する一方、該水蒸発用砂に付着している洗浄廃水の水分を空気中に蒸発させて砂収容部から除去する。そして、砂収容部で所定の期間用いられてキレート剤が蓄積された水蒸発用砂を砂洗浄部に導入して、水蒸発用砂に蓄積されたキレート剤を回収する一方、砂すすぎ部から排出された砂の一部を、砂収容部に収容する水蒸発用砂として用いる。本発明に係る土壌浄化方法においては、水蒸発用砂として細砂を用い、洗浄廃水散布装置から砂収容部への洗浄廃水の散布量を、砂収容部に収容されている水蒸発用砂の含水比が30〜35%に維持されるように設定するのが好ましい。
本発明に係る土壌浄化システム又は土壌浄化方法によれば、土壌浄化システム内の一連の流通系統を循環する大量の洗浄水にキレート剤を添加せず、液体サイクロンから排出される砂と、フィルタプレスから排出された土とをキレート洗浄液で洗浄するようにしているので、土壌浄化システム内に保持するキレート剤の量を大幅に低減することができる。そして、キレート洗浄液で洗浄された砂及び土を、それぞれ砂すすぎ部及び土すすぎ部においてすすぎ水で洗浄するので、キレート剤を含まない再利用に適した砂及び土を得ることができる。また、砂すすぎ部及び土すすぎ部から排出される洗浄廃水中のキレート剤が、キレート剤回収部によって砂洗浄部に戻されるので、キレート剤の使用量を大幅に低減することができる。さらに、ベルトプレス装置において加圧空気供給装置により、キレート洗浄液で湿潤した砂のキレート洗浄液含有比が低下させられるので、砂すすぎ部におけるすすぎ水の使用量、すなわち蒸発させるべき洗浄廃水の量を低減することができ、キレート剤回収部における砂収容部の敷地面積を低減することができる。
本発明に係る土壌浄化システムの概略構成を示すブロック図である。 図1に示す土壌浄化システムの一部をなす土壌分級部の概略構成を示す模式的な平面図である。 図1に示す土壌浄化システムの一部をなす砂・土浄化部の概略構成を示すブロック図である。 図3に示す砂・土浄化部の一部をなす砂洗浄部の模式的な立面図である。 図3に示す砂・土浄化部の一部をなす土洗浄部の混合分散装置の構成を示す模式的な立面図である。 (a)は図3に示す砂・土浄化部の一部をなす土洗浄部の土洗浄装置の模式的な平面図であり、(b)は(a)に示す土洗浄装置の模式的なA−A線断面図であり、(c)は土洗浄装置の1つのスラリー通路を拡大して示す模式的な立面断面図である。 図3に示す砂・土浄化部の一部をなすキレート剤再生部の構成を示す模式的な立面図である。 図3に示す砂・土浄化部の一部をなす砂すすぎ部の構成を示す模式的な一部断面側面図である。 図3に示す砂・土浄化部の一部をなす土すすぎ部の構成を示す模式的な一部断面側面図である。 図1に示す土壌浄化システム(キレート剤再生部を除く)の構成を示す模式的な平面図である。 砂収容部の長手方向(前後方向)と垂直な平面で切断した、砂収容部、洗浄廃水散布装置及び屋根の模式的な一部断面立面図である。 屋根及びフレーム構造を取り外した状態における、砂収容部及び洗浄廃水散布装置の要部の模式的な平面図である。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係る土壌浄化システム及び土壌浄化方法を具体的に説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る、礫と砂と土とを含み有害金属等(すなわち、有害金属及び/又はその化合物)で汚染された土壌を浄化する土壌浄化システムSは、洗浄水を用いて汚染土壌を礫と砂と土とに湿式分級する土壌分級部1と、土壌分級部1で分離された砂と土とを、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液で洗浄して浄化する砂・土浄化部2とを備えている。
図2に示すように、土壌分級部1においては、有害金属等で汚染され、あるいはその他の汚染物質で汚染された地盤の掘削等により採取された土壌(汚染土壌)が、投入ホッパ3に受け入れられる。そして、投入ホッパ3内の土壌はまず容器状の混合器4に投入され、混合器4内で洗浄水と混合される。ここで、土壌は、種々の粒径の礫(粒径が2〜75mm)と、砂(粒径が0.075〜2mm)と、土(粒径が0.075mm以下のシルト又は粘土)とを含むものである。投入ホッパ3内の土壌は有害金属等で汚染され、場合によってはさらにその他の汚染物質で汚染されている。ここで、有害金属等としては、例えばクロム、鉛、カドミウム、セレン、水銀、金属砒素及びこれらの化合物などが挙げられる。後で説明するキレート洗浄液は、このような有害金属等を効果的に捕捉(除去)することができるものである。
混合器4で生成された土壌と洗浄水の混合物(以下「土壌・水混合物」という。)はミルブレーカ5に移送される。ミルブレーカ5としては、例えばロッドミルを用いることができる。ロッドミルは、詳しくは図示していないが、ドラムの中に複数のロッドが配置された装置であり、ドラムの回転によってロッドが互いに平行に転動して線接触し、その衝撃力、摩擦力等により礫に付着又は固着している有害金属等を剥離して礫から離脱させる。洗浄水中に離脱した有害金属等の大部分は、砂及び土(細粒土)の粒子の表面に付着する。
ミルブレーカ5から排出された土壌・水混合物はトロンメル6に導入される。トロンメル6は、詳しくは図示していないが、洗浄水を貯留することができる受槽と、水平面に対して傾斜して配置された略円筒形のドラムスクリーンとを有する湿式の篩分装置である。ドラムスクリーンは、モータによりその中心軸まわりに回転することができるようになっている。また、ドラムスクリーン内には、洗浄水をスプレー状で噴射することができるようになっている。
トロンメル6の回転しているドラムスクリーンの内部を土壌・水混合物が流れる際に、ドラムスクリーンの網目より細かい土壌粒子(砂、土)は、洗浄水とともにドラムスクリーンの網目を通り抜け、ドラムスクリーン外に出て受槽内に入る。他方、ドラムスクリーンの網目より粗い土壌粒子(礫)は、ドラムスクリーンの網目を通り抜けることができないので、ドラムスクリーンの下側の開口端を経由してドラムスクリーン外に排出される。
ドラムスクリーンの網目の分級径(目開き)は、例えば粒径が2mm未満の土壌粒子(砂、土)がドラムスクリーンの網目を通り抜けるように設定される。したがって、トロンメル6では、粒径が2mm以上の土壌粒子(すなわち、礫)が土壌・水混合物から分離される。なお、トロンメル6のドラムスクリーンの網目の寸法(目開き)は前記のものに限定されるわけではなく、得ようとする比較的粒径が大きい土壌粒子の粒径に応じて、任意に設定することができる。
トロンメル6の受槽内に収容された粒径が2mm未満の土壌粒子(砂、土)と洗浄水とを含む土壌・水混合物は液体サイクロン7に導入される。液体サイクロン7は、詳しくは図示していないが、下方に向かって狭まる略円錐状のシリンダ内に土壌・水混合物をポンプで圧送して旋回流を生じさせ、これによって生じる遠心力を利用して、土壌・水混合物を、比較的粒径が小さい土(例えば、粒径が0.075mm未満)と洗浄水の混合物(洗浄水が大半)と、比較的粒径が大きい砂(例えば0.075mm以上)と洗浄水の混合物(洗浄水の割合は小さい)とに分離する。そして土と洗浄水の混合物(以下「土含有水」という。)は液体サイクロン7の上端部から排出され、砂と洗浄水の混合物はサイクロン7の下端部から排出される。そして、土含有水はPH調整槽8に移送される。土含有水に含まれる土は、例えば粒径が0.075mm未満のシルト又は粘土である。液体サイクロン7の下端部から排出された砂と洗浄水の混合物は、例えば振動篩などを用いて洗浄水の割合を低下させた後、砂・土浄化部2(図3参照)に移送される。
サイクロン7から排出された土含有水はPH調整槽8に導入され、そのpH(水素指数)が、pH調整剤、例えば酸液(例えば、硫酸、塩酸等)及びアルカリ液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液等)を用いて、ほぼ中性又は所定のpH(例えば、pH7〜8)となるように調整される。なお、図示していないが、PH調整槽8では、土含有水のpHはpHメータ等を備えた自動制御装置により自動的に調整される。
PH調整槽8でpHが調整された土含有水は凝集槽9に導入される。凝集槽9では、土含有水にポリ塩化アルミニウム液(PAC)と、高分子凝集剤と、pH調整剤(酸液又はアルカリ液)とが添加される。これにより、凝集槽9内に非水溶性の金属水酸化物と土とが混在する多数のフロックが生成される。
凝集槽9内の多数のフロックを含む土含有水はシックナ10に導入される。シックナ10は、詳しくは図示していないが、土含有水がほぼ静止している状態でフロックないしは土を重力により沈降させ、下部に位置するスラッジ層(例えば、固形分の比率が5〜10%)と、上部に位置しほとんどフロックないしは土を含まない上澄水(洗浄水)とを形成する。なお、上澄水の表面に浮上油が浮遊している場合は、例えばシックナ10の水面にオイル吸収マットなどを浮遊させて適宜にこのオイル吸収マットを回収することにより、浮上油を除去することができる。
シックナ10内の上澄水は、洗浄水貯槽11に導入され、貯留される。洗浄水貯槽11に貯留されている洗浄水は、混合器4とトロンメル6とに供給される。なお、洗浄水貯槽11に貯留されている洗浄水が蒸発等により目減りしたときには、適宜に水(工業用水、水道水等)が補給される。
他方、シックナ10の下部に堆積しているスラッジは、中間タンク12に移送され、一時的に貯留される。そして、中間タンク12内のスラッジは、適宜に又は連続的に、フィルタプレス13に移送される。フィルタプレス13は、詳しくは図示していないが、バッチ式又は半連続式の加圧式濾過器であって、中間タンク12から受け入れたスラッジを加圧濾過し、濾過ケーク(土)と濾液(洗浄水)とを生成する。フィルタプレス13の濾過圧力は、例えば濾過ケークの含水率が30〜40%となるように好ましく設定される。ここで、フィルタプレス13の濾液はシックナ10に戻され、濾過ケーク(土)は、砂・土浄化部2(図3参照)に移送される。このように、洗浄水は、土壌分級部1内で循環使用され、外部には排出されない。すなわち、土壌分級部1は、洗浄水に関してクローズドシステムである。
図3に示すように、砂・土浄化部2は、砂洗浄部14と、土洗浄部15と、キレート剤再生部16と、砂すすぎ部17と、土すすぎ部18と、キレート剤回収部19とを有する。ここで、砂洗浄部14は、液体サイクロン7から排出された砂を、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液で洗浄し、該砂から有害金属等を除去する。土洗浄部15は、フィルタプレス13から排出された土(濾過ケーク)をキレート洗浄液で洗浄し、該土から有害金属又はその化合物を除去する。キレート剤再生部16は、砂洗浄部14及び土洗浄部15から排出されたキレート洗浄液中のキレート剤から有害金属等を除去してキレート洗浄液を再生し、砂洗浄部14及び土洗浄部15に返送する。砂すすぎ部17は、砂洗浄部14から排出された砂をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する。土すすぎ部18は、土洗浄部15から排出された土をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する。キレート剤回収部19は、砂すすぎ部17及び土すすぎ部18から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水からキレート剤を回収する。
図4に示すように、砂洗浄部14は、流通式の混合撹拌器14Aと、振動篩14Bと、ベルトプレス装置14Cとを備えている。混合撹拌器14Aは、液体サイクロン7から排出された砂とキレート洗浄液とを混合して攪拌し、砂に付着又は結合している有害金属等をキレート剤に捕捉させるための装置である。振動篩14Bは、混合撹拌器14Aから排出された砂とキレート洗浄液の混合物からキレート洗浄液の大半を除去するための装置である。ベルトプレス装置14Cは、後で詳しく説明するように、振動篩14Bから排出されたキレート洗浄液で湿潤した砂を受け入れ、該砂を搬送しつつそのキレート洗浄液含有比(ないしはキレート洗浄液含有率)を低下させるための装置である。
具体的には、混合撹拌器14Aは、中心軸が上下方向に伸びる細長い略円筒状の本体部20と、本体部20の内周面に取り付けられた複数の邪魔板21(バッフルプレート)と、本体部20内に配置された攪拌機22と、攪拌機22を回転駆動するモータ23とを備えている。各邪魔板21は、その中心部に穴が形成された基本的には円環状のものであるが、砂の下方への移動を円滑化するために、内側に向かって下降傾斜するテーパ状に形成されている。
攪拌機22は、上下方向に伸びる回転シャフトに取り付けられた複数の撹拌翼ないしはブレードを有している。攪拌翼の形状ないしは寸法は、各邪魔板21の穴を通り抜けることができるように設定されている。ここで、各邪魔板21と攪拌機22の各撹拌翼とは、上下方向に交互に並ぶように配設されている。
本体部20の寸法(例えば、直径、高さ等)は、該本体部20内を流れるキレート洗浄液及び砂粒子が、予め設定された滞留時間(例えば、0.1〜0.3時間)を確保することができるように好ましく設定される。また、攪拌機22の各撹拌翼の数、形状、回転速度等は、本体部20内において、砂粒子がキレート洗浄液中にほぼ均一に分散されるような乱流度(例えば、レイノルズ数20000〜100000)が達成されるように好ましく設定される。
そして、本体部20の上端開口部に、砂とキレート洗浄液とが供給され、キレート洗浄液と砂粒子とが攪拌機22によって攪拌・混合される。その結果、砂粒子がキレート洗浄液中にほぼ均一に分散されてなる混合物(以下「砂・洗浄液混合物」という。)が生成され、この砂・洗浄液混合物は攪拌機22の複数の撹拌翼によって攪拌されながら本体部20内を、緩速で下向きに流れる。かくして、混合撹拌器14A(本体部20)内では、砂粒子がキレート洗浄液と接触させられ、砂・洗浄液混合物中の砂粒子の表面に付着している有害金属等が除去される。なお、邪魔板21は、本体部20内における砂・洗浄液混合物の乱流度(レイノルズ数)を高め、これにより砂粒子からの有害金属等の除去ないしは離脱が促進される。
キレート洗浄液に用いられるキレート剤としては、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、あるいはHIDS(3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸)、IDS(2,2’−イミノジコハク酸)、MGDA(メチルグリシン二酢酸)、EDDS(エチレンジアミンジ酢酸)又はGLDA(L−グルタミン酸ジ酢酸)のナトリウム塩などが挙げられる。これらのキレート剤は、いずれも砂粒子に付着ないしは結合している有害金属等を有効に捕捉する(キレートする)ことができものである。なお、砂に付着ないしは結合している有害金属等の種類に応じて、その処理に適したキレート剤が選択され、又は複数種のキレート剤が用いられる。
このように砂から有害金属等が除去された後、砂・洗浄液混合物は、本体部20の下端開口部から振動篩14Bに導入され、該砂・洗浄液混合物から大部分のキレート洗浄液が分離される。振動篩14Bとしては、予め設定された目開き(口径)の金網24が、ケーシング25内に傾斜して配置された傾斜型振動篩機が用いられる。なお、円型振動篩機等を用いてもよい。また、振動篩ではなく静止型の傾斜篩を用いてもよい。振動篩14Bの金網24は、砂粒子を通過させない目開き(口径)のものが用いられる。金網24を通過したキレート洗浄液は、管路26を介して洗浄液貯槽27に導入され、貯留される。洗浄液貯槽27に貯留されたキレート洗浄液は、後で説明するキレート剤再生部15に輸送される。
他方、振動篩14Bの金網24を通過することができない砂はベルトプレス装置14Cに導入される。ベルトプレス装置14Cに導入される砂は、キレート洗浄液で湿潤し、そのキレート洗浄液含有比はかなり高くなっている(例えば、20〜40%)。そこで、この砂を、ベルトプレス装置14Cで処理してそのキレート洗浄液含有比を可及的に低下させるようにしている。
ベルトプレス装置14Cは、下側ベルト機構28と、該下側ベルト機構28の上側にこれと上下方向に対向するように配置された上側ベルト機構29とを備えたダブルベルトプレス装置である。下側ベルト機構28は、下側駆動ローラ30と下側従動ローラ31とを備えている。下側駆動ローラ30は、モータ(図示せず)によって、矢印で示す方向(図4中では時計回り方向)に所定の回転速度で回転駆動される。そして、下側駆動ローラ30と下側従動ローラ31とにわたって、可撓性を有する多孔性の下側無端ベルト32(以下、略して「ベルト32」という。)が巻き掛けられている。ベルト32は、下側駆動ローラ30と下側従動ローラ31との間の周回軌道を周回走行する。
他方、上側ベルト機構29は、上側駆動ローラ33と上側従動ローラ34とを備えている。上側駆動ローラ33は、モータ(図示せず)によって、矢印で示す方向(図4中では反時計回り方向)に、下側駆動ローラ30と同一の周速で回転駆動される。そして、上側駆動ローラ33と上側従動ローラ34とにわたって、可撓性を有する多孔性の上側無端ベルト35(以下、略して「ベルト35」という。)が巻き掛けられている。ベルト35は、上側駆動ローラ33と上側従動ローラ34との間の周回軌道を周回走行する。
下側ベルト機構28のベルト32及び上側ベルト機構29のベルト35は、それぞれ、キレート洗浄液や空気は通過させるが砂は通過させない、可撓性(柔軟性)を有する多孔性の材料で形成されている。なお、ベルト32、35として、多孔性のベルトに濾布等の濾材を装着した濾材装着ベルトを用いてもよい。
下側ベルト機構28においては、ベルト32の上側の水平走行経路と下側の水平走行経路の間にキレート洗浄液受槽36が配設されている。キレート洗浄液受槽36は、上部が開口する容器であり、砂から離脱してベルト32を下向きに通過したキレート洗浄液を受け入れる。キレート洗浄液受槽36内のキレート洗浄液は、排液管37を経由して、重力で洗浄液貯槽27に流下する。なお、ベルト32は、上側の水平走行経路では、複数(多数)の支持ローラによって支持され、ほぼ水平に走行する。
上側ベルト機構29においては、ベルト35の上側の水平走行経路と下側の水平走行経路の間に加圧室38が設けられている。加圧室38は、下部が開口する容器状のチャンバであり、加圧室38の下部開口部は、下側の水平走行経路を走行するベルト35によって閉じられている。加圧室38は、空気供給管39を介して空気ポンプ40(ブロワ)に接続されている。ベルトプレス装置14Cの運転時には、空気ポンプ40から加圧室38に加圧空気が供給され、加圧室38内は加圧状態となっている。
ベルトプレス装置14Cの運転時には、下側駆動ローラ30が矢印で示す方向(時計回り方向)に所定の回転速度で回転する一方、上側駆動ローラ33が矢印で示す方向(反時計回り方向)に同一の周速で回転する。両駆動ローラ30、33の直径が同一であるので、両駆動ローラ30、33は同一の回転速度で互いに逆方向に回転することになる。その結果、図4に示す位置関係において、ベルト32は時計回り方向に周回走行し、ベルト35は反時計回り方向に周回走行する。したがって、両ベルト32、35が上下方向に互いに近接して対向している部位では、ベルト32とベルト35とは、互いに所定の間隔を保持して同一方向に直線状に走行する。
かくして、ベルトプレス装置14Cは、振動篩14Bから排出されたキレート洗浄液で湿潤した砂を受け入れ、下側ベルト機構28と上側ベルト機構29とが対向する部位では、砂を両ベルト32、35間に挟みつけて搬送する。その際、上側ベルト機構29のベルト35の内表面(裏面)に加圧空気が供給され、この加圧空気は、ベルト35と、両ベルト32、35間に挟まれた砂の層と、ベルト32とを経由して高速で下向きに流通し、砂に付着しているキレート洗浄液の大部分を砂から離脱させてキレート洗浄液受槽36に流下ないしは落下させる。これにより、砂のキレート洗浄液含有比は非常に小さくなる(例えば、5〜10%)。このようにキレート洗浄液含有比が低下した砂は、スクレーパによって掻き取られ、後で説明する砂すすぎ部17に移送される。
以下、図5及び図6(a)〜(c)を参照しつつ、土洗浄部15の構成及び機能を説明する。土洗浄部15は、混合分散装置15Aと、土洗浄装置15Bと、濾過装置(図示せず)とを有する。混合分散装置15Aは、フィルタプレス13から排出された土(ケーク)とキレート洗浄液とを混合し、キレート洗浄液中に土が分散されてなる土分散スラリーを生成する。土洗浄装置15Bは、混合分散装置15Aにより生成された土分散スラリーを、攪拌しつつ予め設定された滞留時間を確保するようにプラグフローで流すことにより、土に付着している有害金属等を土から離脱させてキレート剤に捕捉させる。濾過装置(図示せず)は、土洗浄装置15Bから排出された土分散スラリーを濾過する。なお、濾過装置としては、真空濾過器、フィルタプレス等を用いることができる。
図5に示すように、土洗浄部15の一部をなす混合分散装置15Aは、フィルタプレス13から排出された土(ケーク)を解砕する解砕機41と、解砕機41によって解砕された土小片とキレート洗浄液とを予混合する予混合槽42と、予混合槽42によって生成された混合物を攪拌して土小片(例えば、粒径が数0.1〜0.5mm程度、あるいは0.1〜1mm程度の粒子)をキレート洗浄液中に分散ないしは懸濁させるラインミキサ43とを有している。
そして、混合分散装置15Aにおいては、フィルタプレス13から排出された土(ケーク)が解砕機41に供給され、土は高速回転するブレード41aによって、例えば粒径が数mm(例えば、1〜5mm)の多数の土小片に解砕される。他方、解砕機41へは、キレート洗浄液貯槽44内のキレート洗浄液が、ポンプ45により管路46を介して供給される。詳しくは図示していないが、キレート洗浄液は、ブレード41aにより解砕された直後の多数の土小片に対して噴射ないしは供給され、土小片同士が互いに付着し合うのを防止する。なお、このような解砕機41としては、例えば大平洋機工株式会社に係る「脱水ケーキ解砕機」あるいは株式会社氣工社に係る「脱水ケーキリサイクル装置」などを用いることができるが、このような市販の解砕機を用いる場合は、解砕された直後の多数の土小片に対してキレート洗浄液を噴射ないしは供給する機構を付設する必要がある。
解砕機41内のキレート浄液及び土小片は予混合槽42に移送される。予混合槽42内のキレート洗浄液と土小片とは、モータによって回転駆動される攪拌機47によって攪拌され予混合される。そして、予混合槽42内のキレート洗浄液と土小片の混合物は、ポンプ48により管路49を介してラインミキサ43に移送される。ラインミキサ43は、横置き型の略円筒形の攪拌室内に、モータによって非常に高速で回転駆動されるブレードが配置された流通式混合器であり、キレート洗浄液と土小片とを非常に激しく攪拌し、洗浄液中に土又は土の微小片(例えば、粒径が数0.1〜0.5mm程度、あるいは0.1〜1mm程度の粒子)がほぼ均一に分散(懸濁)されてなる土分散スラリーを生成する。この土分散スラリーは土洗浄装置15Bに移送される。このようなラインミキサ43としては、例えば、佐竹化学機械工業株式会社に係る「サタケマルチラインミキサー」などを用いることができる。
図6(a)〜(c)に示すように、土洗浄装置15Bは、4つの平板状の仕切り壁51〜54で仕切ることにより形成された互いに平行に伸びる5つの細長い直方体状ないしは角柱状の水路55〜59を備えた貯槽50を有している。ここで、貯槽50は、例えば地上に設置した鉄製の直方体状の角型タンクであってもよく、またコンクリート製の直方体状のピットであってもよい。また、仕切り壁51〜54は、例えば複数の鉄板又はプラスチック板を水路の伸びる方向に連結することにより形成したものであってもよい。
これらの水路55〜59において隣り合う2つの水路は水路長手方向(図6(a)、(b)における位置関係では左右方向)の一端の連通部(図6(a)中に4つの曲線状の矢印で示された部位)で互いに連通している。すなわち、これらの連通部には仕切り壁51〜54が存在せず、隣り合う水路同士が連通している。
各水路55〜59の底部には、それぞれ、土分散スラリー中に空気を放出して該土分散スラリーを攪拌する空気放出管61〜65が配設されている。各空気放出管61〜65は水路長手方向に伸び、周壁の底部(下側)において水路長手方向に並ぶ複数の空気放出孔が形成された多孔管であり、その中空部は、詳しくは図示していないが、圧縮空気を供給するコンプレッサないしは送風機に接続されている。空気放出管61〜65に加圧された空気が供給されたときには、この空気が空気放出孔から気泡となって土分散スラリー中に放出されて浮上し、この気泡によって土分散スラリーが攪拌される。
図6(c)は、土分散スラリーの流れ方向(図6(a)中に曲線状の矢印及び直線状の矢印で示す方向)にみて最も上流側の水路55の断面を示している。図6(c)から明らかなとおり、空気放出管61は、水路55の一方の側面の近傍において水路底部近傍に配置されている。このため、空気放出管61から放出された気泡はこの側面の近傍で上昇する。その結果、水路55内には、水路長手方向と垂直な平面内において矢印Pで示す方向に流れる循環流が形成され、土分散スラリーが有効に攪拌される。貯槽50及び各水路55〜59の形状、寸法、容量等、並びに空気放出管61〜65への加圧空気の供給量等は、土洗浄装置15Bにおいて予め設定される土分散スラリーの、含水率、流量、滞留時間、流速、流れの乱流度(例えば、レイノルズ数)等に対応して好ましく設定される。
図7に示すように、キレート剤再生部16には、キレート洗浄液ないしはキレート剤を再生する手段として、その内部に固相吸着材粒子、又は固相吸着材が固定された充填物(パッキング)が充填された充填塔71(キレート洗浄液再生装置)が設けられている。また、キレート剤再生部16には、再生すべきキレート洗浄液を貯留する中間貯槽72と、再生されたキレート洗浄液を貯留する再生キレート洗浄液貯槽73と、酸液を貯留する酸液貯槽74と、水を貯留する水貯槽75とが設けられている。
中間貯槽72には、砂洗浄部14の洗浄液貯槽27(図4参照)から導入されたキレート洗浄液と、土洗浄部15の濾過装置(図示せず)から排出されたキレート洗浄液(濾液)とが一時的に貯留される。そして、キレート洗浄液を再生するときに、中間貯槽72に貯留されたキレート洗浄液を充填塔71に移送する一方、充填塔71で再生されたキレート洗浄液を再生キレート洗浄液貯槽73に移送するためのポンプ76及び一連の複数の管路77〜80が設けられている。さらに、再生キレート洗浄液貯槽73に貯留されたキレート洗浄液を、砂洗浄部14(混合攪拌器21)及び土洗浄部15(キレート洗浄液貯槽44)に供給するためのポンプ81及び管路82が設けられている。
さらに、キレート剤再生部16には、固相吸着材を再生する際に、酸液貯槽74に貯留された酸液を充填塔71に移送する一方、充填塔71から排出された酸液を酸液貯槽74に戻すためのポンプ83及び複数の管路84、85が設けられている。また、キレート剤再生部16には、酸液で再生された固相吸着材を水洗する際に、水貯槽75に貯留された水を充填塔71に移送する一方、充填塔71から排出された水を水貯槽75に戻すためのポンプ86及び複数の管路87、88が設けられている。
ここで、充填塔71にキレート洗浄液、酸液又は水を移送するための管路77、78、84、87には、それぞれ、対応する管路を開閉するバルブ91、92、93、94が介設されている。他方、充填塔71からキレート洗浄液、酸液又は水を排出するための管路79、80、85、88には、それぞれ、対応する管路を開閉するバルブ95、96、97、98が介設されている。これらのバルブ91〜94、95〜98の開閉状態を切り換えることにより、充填塔71に対して、キレート洗浄液、酸液又は水のいずれかを給排することができる。なお、これらのバルブ91〜94、95〜98の開閉は、図示していないコントローラによって自動的に制御される。
以下、キレート剤再生部16の運転手法の一例を説明する。なお、以下で説明する運転手法は単なる例示であって、本発明に係るキレート剤再生部16の運転手法が以下のものに限定されるものではないのはもちろんである。キレート洗浄液(キレート剤)を再生する際には、管路77〜80に介設されたバルブ91、92、95、96が開かれる一方、他のバルブ93、94、97、98が閉じられ、ポンプ76が運転される。これにより、中間貯槽72内のキレート洗浄液が、充填塔71内を流通して再生キレート洗浄液貯槽73に移送される。
かくして、充填塔71内では、有害金属等を捕捉しているキレート剤を含むキレート洗浄液が、キレート剤より錯生成力が高い固相吸着材(固相吸着材粒子)と接触させられる。その結果、キレート剤に捕捉されている有害金属等がキレート剤から離脱させられ、固相吸着材に吸着ないしは抽出される。これにより、キレート洗浄液から有害金属等が除去・回収される一方、キレート剤は再び有害金属等を捕捉することができる状態となり、キレート洗浄液が再生される。再生キレート洗浄液貯槽73に貯留されたキレート洗浄液は、ポンプ81によって、管路82を介して砂洗浄部14及び土洗浄部15に返送される。
キレート剤より錯生成力が高い固相吸着材は、例えばゲル等の固体状のものであり、一般に、金属を捕捉しているキレート剤を含む水溶液と接触したときに、キレート剤と配位結合している金属イオンをキレート剤から離脱させて該固相吸着材に移動させることができる程度の共有結合以外の強い結合力を有しているものである。このような固相吸着材としては、例えばシリカゲルや樹脂等の担体に環状分子を密に担持させ、この環状分子にキレート配位子を修飾させたものなどが挙げられる。このような固相吸着材を用いる場合、隣り合う環状分子及びキレート配位子により、配位結合、水素結合などの複数の様々な結合や相互作用が生じて多点相互作用が生じ、金属イオンに対してキレート剤よりも強い化学結合が生じるとともに環状分子の性状により金属イオンを選択的に取り込むことができる。
このようなキレート洗浄液の再生に伴って、固相吸着材における有害金属等の吸着量は経時的に増加してゆくが、固相吸着材の吸着能力には上限がある。このため、固相吸着材における有害金属等の吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達したときには、固相吸着材は再生される。すなわち、キレート洗浄液が排除された状態で充填塔71内に酸液を流し、固相吸着材に吸着された有害金属等を酸液により除去して固相吸着材を再生する。かくして、有害金属等が酸液によって回収される一方、固相吸着材は再生されて再び有害金属等ないしはこれらのイオンを吸着又は抽出することが可能な状態となる。なお、固相吸着材は、酸液によって再生された後に水洗され、固相吸着材に付着している微量の酸液が除去される。
充填塔71内の固相吸着材の有害金属等の吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達して固相吸着材を酸液で再生する際には、管路84、78、79、85に介設されたバルブ93、92、95、97が開かれる一方、他のバルブ91、94、96、98が閉じられ、ポンプ83が運転される。これにより、酸液貯槽74内の酸液が、充填塔71内を流通して酸液貯槽74に還流する。固相吸着材の再生操作を開始する前には、充填塔71内のキレート洗浄液は排除される。なお、複数の充填塔71を並列に配設すれば、一部の充填塔71へのキレート洗浄液の供給が停止されているときでも、キレート洗浄液を連続的に再生することができる。固相吸着材の有害金属吸着量が飽和状態ないしはその近傍に達したか否かは、充填塔71から排出されたキレート洗浄液中の有害金属等の含有量を検出することにより判定することができる。
充填塔71内に酸液を流す時間は、充填塔71の寸法ないしは形状、固相吸着材粒子の寸法等に応じて好ましく設定される。酸液は、酸液貯槽74と充填塔71とを循環して流れる。その際、充填塔71内の固相吸着材は酸液と接触し、固相吸着材に吸着されている有害金属等が酸液中に離脱させられる。すなわち、有害金属等が酸液によって回収される一方、固相吸着材は再生されて再び有害金属等を吸着することが可能な状態となる。
酸液による固相吸着材の再生が終了した後に固相吸着材を水洗する際には、管路87、78、79、88に介設されたバルブ94、92、95、98が開かれる一方、他のバルブ91、93、96、97が閉じられ、ポンプ86が運転される。これにより、水貯槽75内の水が、充填塔71内を流通して水貯槽75に還流する。このような固相吸着材の水洗操作を開始する前には、充填塔71内の酸液は排除される。水は、水貯槽75と充填塔71との間を循環して流れる。その際、充填塔71内の固相吸着材は水と接触し、固相吸着材に付着している酸液が洗浄される。この後、キレート洗浄液の再生が再開される。
図8に示すように、砂すすぎ部17(砂すすぎ装置)は、ベルトコンベア100と、砂供給装置101と、すすぎ水散布装置102と、洗浄廃水受槽103とを備えている。ここで、ベルトコンベア100は、電動機(図示せず)によって回転駆動されるシャフト104aに同軸に取り付けられた略円柱形の駆動ローラ104と、駆動源には接続されていないシャフト105aに同軸に取り付けられた略円柱形の従動ローラ105と、駆動ローラ104と従動ローラ105とに巻き掛けられた輪状ないしは無端(エンドレス)の搬送ベルト106と、搬送ベルト106を支持ないしは案内する多数の支持ローラ107と、該ベルトコンベア100から排出される砂を案内する案内板108とを備えている。
駆動ローラ104と従動ローラ105とは、その直径が同一であり、同一の高さの位置に配置されている。搬送ベルト106は、すすぎ水は通過させるが砂の粒子は通過させない輪状に湾曲させることが可能な多孔性材料、メッシュ状材料、繊維状材料ないしは布状材料で形成されている。すすぎ水散布装置102は、搬送ベルト106の移動方向に関して所定の長さ(例えば、1〜2m)の領域において、搬送ベルト106によって搬送されている砂にすすぎ水を散布する。なお、すすぎ水散布装置102からのすすぎ水の散布量は、砂に付着しているキレート洗浄液をほぼ全部洗い流すことができるように好ましく設定される。例えば、砂に付着しているキレート洗浄液の量の1.5〜2.0倍の量のすすぎ水が散布される。具体例としては、例えばキレート洗浄液含有比が10%の砂を1時間あたり5トン(乾燥基準)で搬送する場合は、1時間あたり0.75〜1.0トンのすすぎ水を散布することになる。
砂供給装置101は、砂洗浄部14から排出された砂を、従動ローラ105の近傍で搬送ベルト106の上に所定の流量で供給する。このように供給された砂は、搬送ベルト106によって搬送され、駆動ローラ104に対応する位置で案内板108を経由して下方に落下し、砂貯蔵場(図示せず)に貯蔵される。搬送ベルト106によって搬送されている砂には、すすぎ水散布装置102からすすぎ水が散布される。このすすぎ水は、砂の粒子の間隙を通って下方に移動し、搬送ベルト106を通過して洗浄廃水受槽103に、洗浄廃水として流下又は落下する。その際、砂に付着していたキレート洗浄液は、すすぎ水によって下方に洗い流され、洗浄廃水受槽103に流入又は落下する。
かくして、砂貯槽場(図示せず)にはキレート剤を含まない砂が貯蔵される。一方、砂すすぎ部17の洗浄廃水受槽103内のキレート剤を含む洗浄廃水は、キレート剤回収部19の洗浄廃水蒸発装置131(図10参照)に導入される。そして、洗浄廃水蒸発装置131によって、洗浄廃水からキレート剤が回収され、このキレート剤は砂とともに砂洗浄部14に戻される。
なお、砂すすぎ部17におけるすすぎ水の使用量すなわち洗浄廃水の排出量をより低減するために、ベルトコンベア100として真空吸引式ベルトコンベアを用いてもよい。真空吸引式ベルトコンベアは、砂を濾材装着ベルトで搬送しつつ、濾材装着ベルトを介して該砂を真空吸引して該砂の含水比を低下させるものである。この場合、濾材装着ベルト上の砂層の粒子間空隙部を通って減圧室に高速で流入する空気によって、すすぎ水ないしは洗浄廃水の下向きの移動が促進されるので、すすぎ水の使用量を大幅に低減することができる。
図9に示すように、土洗浄部18は、土解砕機110と土すすぎ装置111とを備えている。ここで、土解砕機110は、土洗浄部15の一部をなす土洗浄装置15Bの濾過装置(図示せず)から排出された土(濾過ケーク)を解砕して粒状又は粉状の解砕土を生成する。土すすぎ装置111は、土解砕機110で生成された解砕土にすすぎ水を散布又は噴射して、該解砕土に保持されているキレート剤を除去(回収)する。
土解砕機110は、土洗浄装置15Bの濾過装置(図示せず)から排出された土(濾過ケーク)を、高速回転するブレード112によって、例えば粒径が数mm(例えば、1〜3mm)の多数の細片に解砕する。土すすぎ装置111は、ベルトコンベア114と、解砕土受入部115と、すすぎ水散布装置116と、洗浄廃水受槽117とを備えている。ベルトコンベア114は、電動機(図示せず)によって回転駆動されるシャフト118aに同軸に取り付けられた略円柱形の駆動ローラ118と、駆動源には接続されていないシャフト119aに同軸に取り付けられた略円柱形の従動ローラ119と、駆動ローラ118と従動ローラ119とに巻き掛けられた輪状ないしは無端(エンドレス)の搬送ベルト120と、搬送ベルト120を支持ないしは案内する多数の支持ローラ121と、該ベルトコンベア114から排出される解砕土を案内する案内板122とを備えている。
駆動ローラ118と従動ローラ119とは、その直径が同一であり、同一の高さの位置に配置されている。搬送ベルト120は、すすぎ水は通過させるが解砕土の粒子は通過させない輪状に湾曲させることが可能な多孔性材料、メッシュ状材料、繊維状材料又は布状材料で形成されている。すすぎ水散布装置116は、搬送ベルト120の移動方向に関して所定の長さ(例えば、1〜2m)の領域において、搬送ベルト120によって搬送されている解砕土にすすぎ水を散布する。なお、すすぎ水散布装置116からのすすぎ水の散布量は、解砕土に付着しているキレート洗浄液をほぼ全部洗い流すことができるように好ましく設定される。例えば、解砕土に付着しているキレート洗浄液の量の1.2〜2.0倍の量のすすぎ水が散布される。
解砕土受入部115は、土解砕機110から排出された解砕土を、従動ローラ119の近傍で搬送ベルト120の上に所定の流量で供給する。このように供給された解砕土は、搬送ベルト120によって搬送され、駆動ローラ118に対応する位置で案内板122を経由して下方に落下し、土貯蔵所(図示せず)に貯蔵される。搬送ベルト120によって搬送されている解砕土には、すすぎ水散布装置116からすすぎ水が散布され、すすぎ水は解砕土の粒子の間隙を通って下方に移動し、搬送ベル120を通過して洗浄廃水受槽117に流下する。その際、解砕土に付着していたキレート洗浄液は、すすぎ水によって下方に洗い流され、洗浄廃水受槽117に流下する。ここで、すすぎ水の一部は、解砕土の粒子の間隙に保持される。すなわち、解砕土に保持され又は付着していたキレート洗浄液は、すすぎ水と置換される。つまり、解砕土に含まれ又は付着しているキレート剤は、すすぎ水によって洗い流され、すすぎ水(一部)とともに洗浄廃水受槽117に収容される。かくして、土貯蔵所(図示せず)にはキレート剤を含まない土が貯蔵される。土すすぎ装置111の洗浄廃水受槽117に収容されたキレート剤を含む洗浄廃水は、洗浄廃水蒸発装置131に導入される。
なお、土すすぎ装置111におけるすすぎ水の使用量すなわち洗浄廃水の排出量をより低減するために、ベルトコンベア114として、真空吸引式ベルトコンベアを用いてもよい。真空吸引式ベルトコンベアは土を濾材装着ベルトで搬送しつつ、濾材装着ベルトを介して該砂を真空吸引して土の含水比を低下させるものである。この場合、濾材装着ベルト上の土の層の粒子間空隙部を通って減圧室に高速で流入する空気によって、すすぎ水ないしは洗浄廃水の下向きの移動が促進されるので、すすぎ水の使用量を低減することができる。
かくして、砂すすぎ部17及土すすぎ部18の各洗浄廃水受槽103、117に収容された洗浄廃水(キレート剤を含むすすぎ水)は、キレート剤回収部19の洗浄廃水蒸発装置131に導入される。そして、洗浄廃水蒸発装置131によって、洗浄廃水からキレート剤が回収され、砂洗浄部14に戻される。
以下、キレート剤回収部19の洗浄廃水蒸発装置131の構成及び機能を具体的に説明する。
図10〜図12に示すように、キレート剤回収部19の洗浄廃水蒸発装置131には、砂すすぎ部17の洗浄廃水受槽103(図8参照)及び土すすぎ部18の洗浄廃水受槽117(図9参照)から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水を、洗浄廃水通路133を介して受け入れる洗浄廃水貯槽134が設けられている。洗浄廃水貯槽134は、地面に埋設された、平面形状が長方形であるコンクリート製の貯水槽である。洗浄廃水貯槽134の上方には、該洗浄廃水貯槽134への雨水の降下を阻止する屋根(図示せず)が設けられている。なお、以下ではキレート剤回収部19ないしは洗浄廃水蒸発装置131における施設ないしは装置の位置関係を簡明に示すため、図10中において洗浄廃水貯槽134と洗浄廃水通路133とが並ぶ方向(図10中の位置関係では左右方向)に関して、洗浄廃水貯槽134が位置する側を「左」といい、洗浄廃水通路133が位置する側を「右」ということにする。
また、洗浄廃水蒸発装置131には、洗浄廃水貯槽134に対して、左右方向と垂直な方向に適度に離間して、水蒸発用砂を収容する容器状の砂収容部135が配設されている。本実施形態では、このような水蒸発用砂として細砂(粒径が0.075〜0.25mmの砂)を用いている。なお、以下では、キレート剤回収部19ないしは洗浄廃水蒸発装置131における施設ないしは装置の位置関係を簡明に示すため、洗浄廃水貯槽134と砂収容部135とが並ぶ方向(左右方向と垂直な方向)に関して、洗浄廃水貯槽134が位置する側を「前」といい、砂収容部135が位置する側を「後」ということにする。
砂収容部135は、前端壁136と後端壁137と左側壁138と右側壁139と底壁140とを有し、左右方向の長さが比較的短く、前後方向の長さが比較的長い長方形の平面形状を有し、適量の水蒸発用砂を収容することができる深さを有する、地上に設置され又は地中に埋設されたコンクリート製の箱状の容器である。さらに、洗浄廃水蒸発装置131には、砂収容部135の上方に配設され該砂収容部135への雨水の降下を阻止する屋根142と、洗浄廃水貯槽134に貯留されたキレート剤を含む洗浄廃水を砂収容部135に収容されている水蒸発用砂に散布する洗浄廃水散布装置143と、砂収容部135の底部の洗浄廃水を洗浄廃水貯槽134に還流させる洗浄廃水還流機構144とを備えている。
砂収容部135は、コンクリートで作成され、その上端部近傍部が大気中に露出するようにして地面150に埋設されている。砂収容部135は、平面視では左右方向の長さが比較的短く(例えば20〜50m)、前後方向の長さが比較的長い(例えば100〜200m)長方形の形状を有し、その深さが適量の水蒸発用砂を収容することができるように設定され(例えば0.4〜0.8m)、一体形成された前端壁136と後端壁137と左側壁138と右側壁139と底壁140とを有する箱状(浅いプール状)の容器である。なお、砂収容部135の左右方向及び前後方向の長さは、該砂収容部135で蒸発させる洗浄廃水の量等に応じて適宜に設定される。
底壁140の上面には、互いに所定の間隔を隔てて前後方向に平行に伸び、所定の深さ(例えば5〜10cm)を有する複数の排水溝151が設けられている。これらの排水溝151は、砂収容部135の前端部近傍に設けられた集合排水溝152に接続されている。集合排水溝152の前側の端部は洗浄廃水貯槽134に接続されている。なお、排水溝151及び集合排水溝152は洗浄廃水還流機構144の構成要素である。
かくして、水蒸発用砂の間隙を流下して各排水溝151内に流入した洗浄廃水(すなわち、蒸発しなかった余剰の洗浄廃水)は、集合排水溝152を介して洗浄廃水貯槽134に重力により自然に還流する。そして、左右方向に関してこれらの排水溝151間に位置する複数の凸部153の上には、洗浄廃水は通過させるが水蒸発用砂は通過させない多孔板154が配設されている。ここで、多孔板154は単一の板状部材ではなく、製作及び運搬に適した寸法の多数の多孔板(例えば、左右1〜2m、前後2〜5m、厚さ5〜10mmの多孔板)で構成されている。そして、多孔板154の上に、所定の厚さ(例えば30〜60cm)の砂層155が形成されている。
砂収容部135の左側壁138の上に、前後方向に適当な間隔(例えば、5〜10m)をあけて複数の左側鉛直フレーム157が配設される一方、右側壁139の上に、前後方向に適当な間隔(例えば、5〜10m)をあけて複数の右側鉛直フレーム158が配設されている。なお、左側鉛直フレーム157と右側鉛直フレーム158は、前後方向に関して同一位置に配設されている。そして、前後方向に関して同一位置に配設された左側鉛直フレーム157の上端近傍部と右側鉛直フレーム158の上端近傍部とは、左右方向に水平に伸びる横フレーム159によって連結されている。また、前後方向に隣り合う左側鉛直フレーム157の上端近傍部同士は前後方向に伸びる縦フレーム(図示せず)によって連結され、前後方向に隣り合う右側鉛直フレーム158の上端近傍部同士は前後方向に伸びる縦フレーム(図示せず)によって連結されている。
このように、左側鉛直フレーム157と右側鉛直フレーム158と横フレーム159と縦フレーム(図示せず)とによって構成される檻状のフレーム構造の上に、屋根142が取り付けられている。屋根142は、普通の降雨時における砂収容部135への雨水の降下を阻止できるように、砂収容部135に比べてやや大きい平面形状を有している。なお、図示していないが、屋根142上に降った雨は、樋などの雨水排出具により、砂収容部135の外に排出され、洗浄廃水貯槽134には流入しない。
洗浄廃水散布装置143は、砂収容部135の上方において屋根142の下側に配置され、前後方向に伸びる複数の送水パイプ161を備えている。詳しくは図示していないが、各送水パイプ161は、固定具を用いて横フレーム159によって支持されている。これらの送水パイプ161は、左右方向に適当な間隔(例えば、1〜2m)を隔てて平行に配置されている。そして、各送水パイプ161には、前後方向に適当な間隔(例えば、1〜2m)を隔てて、下向きに開口する複数の放水ノズル162が取り付けられている。
前後方向に伸びる各送水パイプ161の前端部は、左右方向に伸びる中間パイプ163を介して洗浄廃水供給管164の後端部に接続されている。なお、各送水パイプ161の後端部は閉止されている。洗浄廃水供給管164の前端部は洗浄廃水貯槽134内の洗浄廃水に浸漬されている。そして、洗浄廃水貯槽134の近傍において、洗浄廃水供給管164に洗浄廃水供給ポンプ165が介設されている。ここで、洗浄廃水供給ポンプ165は、洗浄廃水供給管164(洗浄廃水供給ポンプ165より洗浄廃水貯槽側の部分)を介して洗浄廃水貯槽134内の洗浄廃水を吸い込んで加圧し、洗浄廃水供給管164(洗浄廃水供給ポンプ165より砂収容部側の部分)と中間パイプ163とを介して各送水パイプ161に供給する。かくして、各放水ノズル162から、砂収容部135内の砂層155(水蒸発用砂)の上面に向かって洗浄廃水を放出することができる。
以下、キレート剤を含む洗浄廃水を、キレート剤回収部19ないしは洗浄廃水蒸発装置131により処理してキレート剤を回収する方法を説明する。洗浄廃水受槽103(図8参照)及び洗浄廃水受槽117(図9参照)から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水は、大気中に自然に蒸発(気化)する水分を除いて、洗浄廃水通路133を介して洗浄廃水貯槽134に流入し、貯留される。
洗浄廃水貯槽134内に貯留された洗浄廃水は、洗浄廃水供給ポンプ165により、洗浄廃水供給管164と中間パイプ163とを介して、各送水パイプ161に供給され、各放水ノズル162から砂収容部135内の砂層155の上面に向かっておおむね下向きに滴状又は霧状で放出され、砂層155に万遍なく散布される。このように、放水ノズル162により、砂収容部135内の砂層155の上に洗浄廃水が散布され、砂層155内の砂粒子間には常に洗浄廃水が保持され、あるいは砂粒子が洗浄廃水の薄膜により被覆された飽和水分状態(例えば、含水比30〜35%)に維持される。
そして、砂層155中に保持された洗浄廃水は、大気中に蒸発(気化)する。かくして、洗浄廃水貯槽134に流入する洗浄廃水は、すべて砂層155から大気中に蒸発(気化)する。その際、洗浄廃水に含まれているキレート剤は、砂層155内に残留する。したがって、洗浄廃水に含まれているキレート剤は外部に排出されることなく、確実に回収される。なお、洗浄廃水を砂層155から蒸発させるために必要とされる砂収容部135の面積ないしは寸法は、後で説明する。
洗浄廃水散布装置143(放水ノズル162)から砂層155への洗浄廃水の散布量は、砂層155からの洗浄廃水の蒸発量よりも多くなるように好ましく設定される(例えば、蒸発予測量の1.2〜2.0倍)。これにより、砂層155を構成する水蒸発用砂は飽和水分状態(例えば、含水比30〜35%)に維持される。ここで、余剰の洗浄廃水は、砂層155内の砂粒子の間隙を流下し、多孔板154を通り抜けて排水溝151に流入する。そして、排水溝151内の余剰の洗浄廃水は、集合排水溝152を介して洗浄廃水貯槽134に還流する。
このような洗浄廃水の蒸発処理を繰り返し実施すると、砂収容部135内の砂層155にはキレート剤が次第に蓄積されてゆく。そこで、所定の期間が経過するごとに(例えば2〜6か月ごとに)、砂収容部135内の所定の領域ないしは区画(例えば、100〜200mの領域)の水蒸発用砂を除去して砂洗浄部14に導入し、キレート剤を回収する。そして、砂収容部135の水蒸発用砂が除去された区画ないしは領域には、砂すすぎ部17から排出された砂から篩分された細砂を水蒸発用砂として導入する。すなわち、砂収容部135内の所定の区画ないしは領域のキレート剤を含む水蒸発用砂を、キレート剤を含まない砂から篩分された細砂と交換する。よって、土壌浄化システムSから外部へのキレート剤の逸失を防止又は低減することができる。また、砂すすぎ部17から出るキレート剤を含まない砂の一部を、砂収容部135に収容する水蒸発用砂として用いるので、砂収容部135で用いる水蒸発用砂を容易に調達することができる。
以下、洗浄廃水を砂層155から蒸発させるために必要とされる洗浄廃水貯槽134及び砂収容部135の仕様(表面積、寸法等)の一例を説明する。例えば、土壌浄化システムSは、1時間あたり100トンの汚染土壌(水分を含む)を浄化し、この汚染土壌は、25トンの礫(乾燥基準)と、30トンの砂(乾燥基準)と、25トンの土(乾燥基準)と、20トンの水とを含むものとする(含水比25%)。そして、この土壌浄化システムSを、1日8時間使用して年間250日稼働させる場合は、洗浄廃水貯槽134及び砂収容部135の仕様を、例えば下記のように設定することができる。なお、ここで説明する仕様は、あくまでも一例であり、土壌処理システムSの土壌処理量、あるいは稼動時間又は稼働日数がこれらと異なる場合でも、同様の手法で洗浄廃水貯槽134及び砂収容部135の仕様ないしは寸法を設定することができるのはもちろんである。
<洗浄廃水貯槽134の仕様>
洗浄廃水貯槽134の仕様は、例えば下記のように設定される。
・直方体状貯槽(左右寸法:20m、前後寸法:30m、深さ:3m)
・表面積 600m
・最大貯水量 約1600トン
<砂収容部135の仕様>
砂収容部135の仕様は、例えば下記のように設定される。
・直方体状(左右寸法:50m、前後寸法:160m、深さ:0.8m)
・上面面積 8000m
・砂収容量 約4000m
<砂すすぎ部17からの洗浄廃水の排出量>
砂洗浄部14のベルトプレス装置14Cから排出される砂(乾燥基準で30トン/hr)のキレート洗浄液含有比を10%とし、砂すすぎ部17におけるすすぎ水の使用量を、砂に含まれ又は付着しているキレート洗浄液の2.0倍に設定すれば、砂すすぎ部17からのキレート剤を含む洗浄廃水の排出量は、12000トン/年となる。
30トン/hr×0.1×8hr×250日×2.0=12000トン/年
<土すすぎ部18からの洗浄廃水の排出量>
土洗浄部15から排出される土(乾燥基準で25トン/hr)のキレート洗浄液含有比を20%とし、土すすぎ部18におけるすすぎ水の使用量を、土に含まれ又は付着しているキレート洗浄液の1.2倍とすれば、土すすぎ部18からのキレート剤を含む洗浄廃水の排出量は、12000トン/年となる。
25トン/hr×0.2×8hr×250日×1.2=12000トン/年
<洗浄廃水貯槽134での水蒸発量>
一般に、湖沼や溜池などにおける水面からの水の蒸発量は、水面1mあたり年間0.5〜1.0トンであることが知られている。したがって、洗浄廃水貯槽134(表面積600m)からは、少なくとも年間300トンの水が蒸発するものと推定される。
0.5トン/m・年×600m=300トン/年
前記のとおり、洗浄廃水貯槽134の最大貯水容量は約1600トンであるが、これは砂すすぎ部17及び土すすぎ部18からの洗浄廃水の排出量(24000トン/年、すなわち250日稼働で96トン/日)の約16日分に相当する。他方、洗浄廃水貯槽134内に貯留されている洗浄廃水は、日々砂収容部135で処理されてゆくので、洗浄廃水貯槽134は、洗浄廃水を溢流させることなく十分な余裕をもって貯留することができる。
<砂層155における水蒸発量>
例えば非特許文献1の開示内容(研究結果)に鑑みれば、砂収容部135内の砂層155における水の蒸発量は、以下で説明するように3.15トン/m・年であるものと推算される。すなわち、非特許文献1には、温度が14.2℃であり、相対湿度が59%であり、空気の流速が250cm/秒であるときにおける、含水比が32.1%(飽和水分状態)の土壌からの水の蒸発速度は11.3×10−6g/cm・秒であると開示されている。また、温度が14.8℃であり、相対湿度が57%であり、空気の流速が170cm/秒であるときにおける、含水比が32.9%(飽和水分状態)の土壌からの水の蒸発速度は7.9×10−6g/cm・秒であると開示されている。
このような非特許文献1の開示事項に鑑みれば、日本における平均的な気候状態を、温度15℃、相対湿度60%、風速2m/秒程度と想定したときには、砂収容部135内の飽和水分状態にある砂層155からの平均的な水の蒸発量は、おおむね10.0×10−6g/cm・秒であるものと推定される。この蒸発量は、実用的な単位に換算すれば、3.15トン/m・年となる。
10.0×10−6g/cm・秒
=10.0×10−6×10−6×10トン/m・秒=1.0×10−7トン/m・秒
=1.0×10−7×3600×24×365トン/m・年=3.15トン/m・年
したがって、砂収容部135内の砂層155(8000m)からは年間25200トンの水が蒸発する。
3.15トン/m・年×8000m=25200トン/年
<洗浄廃水蒸発装置131における水の収支>
前記のとおり、砂すすぎ部17からの洗浄廃水の排出量は、年間12000トンと推定される。また、土すすぎ部18からの洗浄廃水の排出量は、年間12000トンと推定される。他方、洗浄廃水貯槽134では少なくとも年間300トンの水を蒸発させることができ、砂収容部135では年間25200トンの水を蒸発させることができる。したがって、洗浄廃水蒸発装置131では、年間25500トンの水を蒸発させることができるものと推定される。このように、洗浄廃水蒸発装置131では、1年間で全体的には、砂すすぎ部17及び土すすぎ部18から排出される洗浄廃水の量(年間24000トン)より多量の洗浄廃水を蒸発させることができるので、基本的には、洗浄廃水をすべて蒸発させて処理することができることになる。しかしながら、例えば冬季あるいは梅雨の時期には洗浄廃水の蒸発量が少なくなるので、前記の具体例における砂収容部135の前後方向の寸法(160m)又は左右方向の寸法(50m)を、10〜20%程度長くするのが好ましい。
以上、本発明に係る汚染土壌浄化システムSないしは汚染土壌浄化方法によれば、土壌浄化システムS内の一連の流通系統を循環する大量の洗浄水にキレート剤を添加せず、液体サイクロン7から排出される砂及びフィルタプレス13から排出される土をキレート洗浄液で洗浄するようにしているので、土壌浄化システムS内に保留するキレート剤の量を大幅に低減することができる。そして、キレート洗浄液で洗浄された砂及び土を、それぞれ、砂すすぎ部17及び土すすぎ部18においてすすぎ水で洗浄するので、キレート剤を含まない再利用に適した砂及び土を得ることができる。また、砂すすぎ部17及び土すすぎ部18から排出される洗浄廃水中のキレート剤が、キレート剤回収部19によって砂洗浄部14に戻されるので、キレート剤の使用量を大幅に低減することができる。
さらに、ベルトプレス装置14Cで加圧空気の供給により、キレート洗浄液で湿潤した砂のキレート洗浄液含有比が低下させられるので、砂すすぎ部17におけるすすぎ水の使用量、すなわち蒸発させるべき洗浄廃水の量を低減することができ、砂収容部135の敷地面積を低減することができる。
S 土壌浄化システム、1 土壌分級部、2 砂・土浄化部、3 投入ホッパ、4 混合器、5 ミルブレーカ、6 トロンメル、7 液体サイクロン、8 PH調整槽、9 凝集槽、10 シックナ、11 洗浄水貯槽、12 中間タンク、13 フィルタプレス、14 砂洗浄部、14A 混合攪拌器、14B 振動篩、14C ベルトプレス装置、15 キレート剤再生部、16 砂すすぎ部、17 キレート剤回収部、20 本体部、21 邪魔板、22 攪拌機、23 モータ、24 金網、25 ケーシング、26 管路、27 洗浄液貯槽、28 下側ベルト機構、29 上側ベルト機構、30 下側駆動ローラ、31 下側従動ローラ、32 無端ベルト、33 上側駆動ローラ、34 上側従動ローラ、35 無端ベルト、36 キレート洗浄液受槽、37 排液管、38 加圧室、39 空気供給管、40 空気ポンプ(ブロワ)、41 解砕機、42 予混合槽、43 ラインミキサ、44 キレート洗浄液貯槽、45 ポンプ、46 管路、47 攪拌機、48 ポンプ、49 管路、50 貯槽、51〜54 仕切り壁、55〜59 水路、61〜65 空気放出管、71 充填塔、72 中間貯槽、73 再生キレート洗浄液貯槽、74 酸液貯槽、75 水貯槽、76 ポンプ、77〜80 管路、81 ポンプ、82 管路、83 ポンプ84 管路、85 管路、86 ポンプ、87 管路、88 管路、91〜98 バルブ、100 ベルトコンベア、101 砂供給装置、102 すすぎ水散布装置、103 洗浄廃水受槽、104 駆動ローラ、104a シャフト、105 従動ローラ、105a シャフト、106 搬送ベルト、107 支持ローラ、108 案内板、110 土解砕機、111 土すすぎ装置、112 ブレード、114 ベルトコンベア、115 土供給装置、116 すすぎ水散布装置、117 洗浄廃水受槽、118 駆動ローラ、118a シャフト、119 従動ローラ、119a シャフト、120 搬送ベルト、121 支持ローラ、122 案内板、131 洗浄廃水蒸発装置、133 洗浄廃水通路、134 洗浄廃水貯槽、135 砂収容部、136 前端壁、137 後端壁、138 左側壁、139 右側壁、140 底壁、142 屋根、143 洗浄廃水散布装置、144 洗浄廃水還流機構、150 地面、151 排水溝、152 集合排水溝、153 凸部、154 多孔板、155 砂層、157 左側鉛直フレーム、158 右側鉛直フレーム、159 横フレーム、161 送水パイプ、162 放水ノズル、163 中間パイプ、164 洗浄廃水供給管、165 洗浄廃水供給ポンプ。

Claims (3)

  1. 礫と砂と土とを含み有害金属又はその化合物で汚染された土壌を浄化する土壌浄化システムであって、
    該土壌浄化システムは、前記土壌を礫と砂と土とに分級する土壌分級部と、前記土壌分級部で分離された砂と土とを、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液で洗浄して浄化する砂・土浄化部とを備えていて、
    前記土壌分級部は、
    該土壌分級部に投入された土壌と洗浄水とを混合する混合装置と、
    前記混合装置から排出された土壌と洗浄水の混合物から礫を分離するトロンメルと、
    前記トロンメルから排出された砂と土と洗浄水の混合物から砂を分離する液体サイクロンと、
    前記液体サイクロンから排出された土と洗浄水の混合物を、沈降分離により、上澄水と、土を含むスラッジとに分離するシックナと、
    前記シックナから排出されたスラッジを濾過して土を分離するフィルタプレスとを有し、
    前記砂・土浄化部は、
    前記液体サイクロンから排出された砂をキレート洗浄液で洗浄し、該砂から有害金属又はその化合物を除去する砂洗浄部と、
    前記フィルタプレスから排出された土をキレート洗浄液で洗浄し、該土から有害金属又はその化合物を除去する土洗浄部と、
    前記砂洗浄部及び前記土洗浄部から排出されたキレート洗浄液中のキレート剤から有害金属又はその化合物を除去してキレート剤を再生し、前記砂洗浄部及び前記土洗浄部に返送するキレート剤再生部と、
    前記砂洗浄部から排出された砂をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する砂すすぎ部と、
    前記土洗浄部から排出された土をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する土すすぎ部と、
    前記砂すすぎ部及び前記土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水からキレート剤を回収するキレート剤回収部とを有し、
    前記砂洗浄部は、
    前記液体サイクロンから排出された砂とキレート洗浄液とを混合して攪拌し、砂に付着又は結合している有害金属又はその化合物をキレート剤に捕捉させる流通式の混合撹拌器と、
    前記混合撹拌器から排出された砂とキレート洗浄液の混合物からキレート洗浄液を除去する振動篩と、
    それぞれ複数のローラに巻き掛けられて周回走行する多孔性の無端ベルトを備えた互いに対向する上側ベルト機構及び下側ベルト機構を有し、前記振動篩から排出されたキレート洗浄液で湿潤した砂を受け入れて、前記上側ベルト機構と前記下側ベルト機構の間に挟んで搬送するベルトプレス装置とを有し、
    前記下側ベルト機構と対向する部位において前記上側ベルト機構に、該上側ベルト機構の無端ベルトの内表面に加圧空気を供給し、該加圧空気を、前記上側ベルト機構の無端ベルトと、前記上側ベルト機構と前記下側ベルト機構の間に挟まれた砂の層と、前記下側ベルト機構の無端ベルトとを経由して下向きに流通させて砂のキレート洗浄液含有比を低下させる加圧空気供給装置が設けられ、
    前記土洗浄部は、
    前記フィルタプレスから排出された土とキレート洗浄液とを混合し、キレート洗浄液中に土が分散されてなる土分散スラリーを生成する混合分散装置と、
    前記混合分散装置により生成された土分散スラリーを、攪拌しつつ予め設定された滞留時間を確保するようにプラグフローで流すことにより、土に付着している有害金属又はその化合物を土から離脱させてキレート剤に捕捉させる土洗浄装置と、
    前記土洗浄装置から排出された土分散スラリーを濾過する濾過装置とを有し、
    前記キレート剤再生部は、前記砂洗浄部及び前記濾過装置から排出されたキレート洗浄液を、キレート剤よりも錯生成力が高くキレート洗浄液と接触したときに該キレート洗浄液中の有害金属又はその化合物を吸着する固相吸着材を有し、キレート洗浄液中のキレート剤から有害金属又はその化合物を除去してキレート洗浄液を再生するキレート洗浄液再生装置を有し、
    前記砂すすぎ部は、前記砂洗浄部から排出された砂にすすぎ水を散布又は噴射して、該砂に保持されているキレート剤を除去する砂すすぎ装置を有し、
    前記土すすぎ部は、前記濾過装置から排出された土にすすぎ水を散布又は噴射して、該土に保持されているキレート剤を除去する土すすぎ装置を有し、
    前記キレート剤回収部は、
    前記砂すすぎ部及び前記土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水を受け入れて貯留する洗浄廃水貯槽と、
    地面に配設され水蒸発用砂を収容する、上側が開かれた容器状の砂収容部と、
    前記砂収容部の上方に配設され、前記砂収容部への雨水の降下を阻止する屋根と、
    前記洗浄廃水貯槽に貯留されている洗浄廃水を、前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂に散布する洗浄廃水散布装置と、
    前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂の粒子の間隙を流下した余剰の洗浄廃水を前記洗浄廃水貯槽に還流させる洗浄廃水還流機構とを有し、
    該土壌浄化システムは、さらに
    前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂の上に前記洗浄廃水散布装置から洗浄廃水が所定期間にわたって散布され、水蒸発用砂に散布された洗浄廃水の水分が空気中に蒸発して該水蒸発用砂にキレート剤が蓄積されたときに、前記砂収容部内のキレート剤が蓄積された水蒸発用砂を前記砂洗浄部に移送する水蒸発用砂移送手段と、
    前記砂すすぎ部から排出された砂の一部を、水蒸発用砂として前記砂収容部に供給する水蒸発用砂供給手段とを備えていることを特徴とする土壌浄化システム。
  2. 礫と砂と土とを含み有害金属又はその化合物で汚染された土壌を浄化する土壌浄化施設における土壌浄化方法であって、
    前記土壌浄化施設は、前記土壌を礫と砂と土とに分級する土壌分級部と、前記土壌分級部で分離された砂と土とを、キレート剤と水とを含むキレート洗浄液で洗浄して浄化する砂・土浄化部とを有し、
    前記土壌分級部は、
    該土壌分級部に投入された土壌と洗浄水とを混合する混合装置と、
    前記混合装置から排出された土壌と洗浄水の混合物から礫を分離するトロンメルと、
    前記トロンメルから排出された砂と土と洗浄水の混合物から砂を分離する液体サイクロンと、
    前記液体サイクロンから排出された土と洗浄水の混合物を、沈降分離により、上澄水と、土を含むスラッジとに分離するシックナと、
    前記シックナから排出されたスラッジを濾過して土を分離するフィルタプレスとを有し、
    前記砂・土浄化部は、
    前記液体サイクロンから排出された砂をキレート洗浄液で洗浄し、該砂から有害金属又はその化合物を除去する砂洗浄部と、
    前記フィルタプレスから排出された土をキレート洗浄液で洗浄し、該土から有害金属又はその化合物を除去する土洗浄部と、
    前記砂洗浄部及び前記土洗浄部から排出されたキレート洗浄液中のキレート剤から有害金属又はその化合物を除去してキレート剤を再生し、前記砂洗浄部及び前記土洗浄部に返送するキレート剤再生部と、
    前記砂洗浄部から排出された砂をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する砂すすぎ部と、
    前記土洗浄部から排出され土をすすぎ水で洗浄してキレート剤を除去する土すすぎ部と、
    前記砂すすぎ部及び前記土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水からキレート剤を回収するキレート剤回収部とを有し、
    前記砂洗浄部は、
    前記液体サイクロンから排出された砂とキレート洗浄液とを混合して攪拌し、砂に付着又は結合している有害金属又はその化合物をキレート剤に捕捉させる流通式の混合撹拌器と、
    前記混合撹拌器から排出された砂とキレート洗浄液の混合物からキレート洗浄液を除去する振動篩と、
    それぞれ複数のローラに巻き掛けられて周回走行する多孔性の無端ベルトを備えた互いに対向する上側ベルト機構及び下側ベルト機構を有し、前記振動篩から排出されたキレート洗浄液で湿潤した砂を受け入れて、前記上側ベルト機構と前記下側ベルト機構の間に挟んで搬送するベルトプレス装置とを有し、
    前記下側ベルト機構と対向する部位において前記上側ベルト機構に、該上側ベルト機構の無端ベルトの内表面に加圧空気を供給し、該加圧空気を、前記上側ベルト機構の無端ベルトと、前記上側ベルト機構と前記下側ベルト機構の間に挟まれた砂の層と、前記下側ベルト機構の無端ベルトとを経由して下向きに流通させて砂のキレート洗浄液含有比を低下させる加圧空気供給装置が設けられ、
    前記土洗浄部は、
    前記フィルタプレスから排出された土とキレート洗浄液とを混合し、キレート洗浄液中に土が分散されてなる土分散スラリーを生成する混合分散装置と、
    前記混合分散装置により生成された土分散スラリーを、攪拌しつつ予め設定された滞留時間を確保するようにプラグフローで流すことにより、土に付着している有害金属又はその化合物を土から離脱させてキレート剤に捕捉させる土洗浄装置と、
    前記土洗浄装置から排出された土分散スラリーを濾過する濾過装置とを有し、
    前記キレート剤再生部は、前記砂洗浄部及び前記濾過装置から排出されたキレート洗浄液を、キレート剤よりも錯生成力が高くキレート洗浄液と接触したときに該キレート洗浄液中の有害金属又はその化合物を吸着する固相吸着材を有し、キレート洗浄液中のキレート剤から有害金属又はその化合物を除去してキレート洗浄液を再生するキレート洗浄液再生装置を有し、
    前記砂すすぎ部は、前記砂洗浄部から排出された砂にすすぎ水を散布又は噴射して、砂に保持されているキレート剤を除去する砂すすぎ装置を有し、
    前記土すすぎ部は、前記濾過装置から排出された土にすすぎ水を散布又は噴射して、該土に保持されているキレート剤を除去する土すすぎ装置を有し、
    前記キレート剤回収部は、
    前記砂すすぎ部及び前記土すすぎ部から排出されたキレート剤を含む洗浄廃水を受け入れて貯留する洗浄廃水貯槽と、
    地面に配設され水蒸発用砂を収容する、上側が開かれた容器状の砂収容部と、
    前記砂収容部の上方に配設され、前記砂収容部への雨水の降下を阻止する屋根と、
    前記洗浄廃水貯槽に貯留されている洗浄廃水を、前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂に散布する洗浄廃水散布装置と、
    前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂の粒子の間隙を流下した余剰の洗浄廃水を前記洗浄廃水貯槽に還流させる洗浄廃水還流機構とを有し、
    該土壌浄化方法は、
    前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂の上に前記洗浄廃水散布装置から洗浄廃水を散布する一方、該水蒸発用砂に付着している洗浄廃水の水分を空気中に蒸発させて前記砂収容部から除去し、
    前記砂収容部で所定の期間用いられてキレート剤が蓄積された水蒸発用砂を前記砂洗浄部に導入して、前記水蒸発用砂に蓄積されたキレート剤を回収し、
    前記砂すすぎ部から排出された砂の一部を、前記砂収容部に収容する水蒸発用砂として用いることを特徴とする土壌浄化方法。
  3. 前記水蒸発用砂は細砂であり、前記洗浄廃水散布装置から前記砂収容部への洗浄廃水の散布量を、前記砂収容部に収容されている水蒸発用砂の含水比が30〜35%に維持されるように設定することを特徴とする、請求項2に記載の土壌浄化方法。
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