JP6208922B2 - 回転機械と共に用いるブレード及びこのような回転機械の組み立て方法 - Google Patents

回転機械と共に用いるブレード及びこのような回転機械の組み立て方法 Download PDF

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Description

本明細書で説明される実施形態は、全体的に、回転機械に関し、より詳細にはタービンエンジンを組み立てる方法及び装置に関する。
少なくとも一部の公知のタービンエンジンは、高温の流体がガスタービンエンジンにわたって流れ、或いは蒸気が蒸気タービンエンジンにわたって流れる複数のタービンブレード又はバケットを含む。公知のタービンバケットは通常、タービンエンジン内のロータのホイール部分に結合され、ロータと協働してタービンセクションを形成する。その上、公知のタービンバケットは、ロータの周囲に延在する列を成して円周方向に離間して配置される。さらに、公知のタービンバケットは、通常、軸方向に離間した列を成して配列され、該列は、回転バケットの後続の各列に向かってエンジンを通って流れる流体を送る複数の静止ノズルセグメントにより分離される。関連するタービンバケットの列と協働するセグメントの各列は通常、タービン段と呼ばれ、ほとんどの公知のタービンエンジンは、複数のタービン段を含む。
さらに、公知のタービンエンジンの少なくとも一部はまた、ガスタービンエンジンを通って空気を送る複数の回転圧縮機ブレードを含む。公知の回転圧縮機ブレードは、通常、軸方向に離間した列を成して円周方向に間隔を置いて配置される。多くの公知の圧縮機はまた、回転圧縮機ブレードに向けて下流側に空気を送る、複数の静止ノズルセグメント又はステータベーンを含む。
少なくとも一部の公知のタービンバケット及び/又は公知の圧縮機ブレードは各々、プラットフォームに結合した翼形部を含む。圧縮機ブレード及びタービンブレードのプラットフォーム部分は、一般に、小さな公差で円周方向に離隔されている。少なくとも一部の公知のプラットフォームは矩形であり、運転中、プラットフォームの熱膨張によって小さな円周方向の公差が縮小し、その結果、隣接するプラットフォームが互いに接触する可能性がある。このような接触力は一般に共線的であり、タービンバケット及び/又は圧縮機ブレードに正味の曲げモーメントが誘起されなくなり、隣接するプラットフォームの重なり合い又は張り出し、すなわちシングリングが小さくなる。しかしながら、一部の大きな翼形部は、このようなプラットフォームによって定められる表面積内に収まらない可能性があるので、使用可能な翼形部のサイズが制限される可能性がある。
より大きな翼形部に対処するために、少なくとも一部の公知のプラットフォームは、非矩形の形状寸法を用いている。しかしながら、台形プラットフォームなどの非矩形プラットフォームの接触は、プラットフォームに非線形の接触力を誘起し、及び/又はタービンバケット及び/又は圧縮機ブレードに捩り力及び/又は曲げモーメントを誘起する。時間の経過と共に、隣接するプラットフォームのシングリングの可能性は矩形プラットフォームと比べて高くなる。このようなシングリングは、関連するタービンバケット及び/又は圧縮機ブレードの有効寿命を縮める可能性がある。
米国特許第7293957号明細書
1つの態様において、回転機械を組み立てる方法が提供される。本方法は、複数のロータホイールを含むロータを用意する段階を含む。本方法はまた、回転機械の静止部分の少なくとも一部がロータの周りを少なくとも部分的に延在するようにロータを位置付ける段階を含む。本方法はさらに、実質的に二重C字形状に形成されたブレードプラットフォームを有するブレードを用意する段階を含む。本方法はまた、ブレードをロータに結合する段階を含む。
別の態様において、回転機械用のブレードが提供される。回転機械は、少なくとも1つのロータホイールを有するロータを含む。ブレードは、少なくとも1つのロータホイールにブレードを結合するよう構成されたダブテール部分を含む。ブレードはまた、実質的に二重C字形状に形成されたブレードプラットフォームを含む。
別の態様において、タービンエンジンが提供される。エンジンは、少なくとも1つのロータホイールを有するロータを含む。エンジンはまた、ロータの周りに少なくとも部分的に延在する静止部分を含む。エンジンはさらに、少なくとも1つのロータホイールに結合された少なくとも1つのブレードを含む。ブレードは、実質的に二重C字形状に形成されたブレードプラットフォームを含む。
本明細書に記載される実施形態は、添付図面と共に以下の説明を参照することによってより深く理解することができる。
例示的なタービンエンジンの概略図。 図1に示すタービンエンジンと共に用いることができ、領域2から見た圧縮機の一部の拡大断面図。 図1に示すタービンエンジンと共に用いることができ、領域3から見たタービンの一部の拡大断面図。 図3に示すタービンと共に用いることができ、領域4から見た複数の例示的なバケット機構の軸方向概略図。 図4に示すバケット機構と共に用いることができる複数の例示的なブレードプラットフォームの上から見た概略図。 図1に示すタービンエンジンの一部の例示的な組み立て方法を示すフローチャート。
図1は、回転機械100、すなわちタービンエンジンの概略図である。例示的な実施形態では、回転機械100はガスタービンエンジンである。或いは、他のエンジンを用いてもよい点は当業者であれば理解されるであろう。例示的な実施形態では、タービンエンジン100は、吸入セクション102と、吸入セクション102の下流側にあり且つ吸入セクション102と流れ連通した圧縮機セクション104とを含む。燃焼器セクション106は、圧縮機セクション104の下流側で且つ圧縮機セクション104と流れ連通して結合され、タービンセクション108は、燃焼器セクション106の下流側で且つ燃焼器セクション106と流れ連通して結合されている。タービンエンジン100は、タービンセクション108の下流側にある排気セクション110を含む。その上、例示的な実施形態では、タービンセクション108は、駆動シャフト114を含むロータ組立体112を介して圧縮機セクション104に結合される。
例示的な実施形態では、燃焼器セクション106は、圧縮機セクション104と各々が流れ連通した複数の燃焼器116を含む。燃焼器セクション106はまた、少なくとも1つの燃料ノズル組立体118を含む。各燃焼器116は、少なくとも1つの燃料ノズル組立体118と流れ連通している。その上、例示的な実施形態では、タービンセクション108及び圧縮機セクション104は、駆動シャフト114を介して負荷120に回転可能に結合される。例えば、負荷120は、これだけを含むことに限定されるものではないが、発電機及び/又は機械的駆動用途(例えば、ポンプ)を含むことができる。例示的な実施形態では、圧縮機セクション104は、少なくとも1つの圧縮機ブレード組立体122を含む。また、例示的な実施形態では、タービンセクション108は、少なくとも1つのタービンブレード又はバケット機構124を含む。各圧縮機ブレード組立体122及び各タービンバケット機構124はロータ組立体112に結合される。
作動時には、空気吸入セクション102は、圧縮機セクション104に向けて空気を送る。圧縮機セクション104は、圧縮機ブレード機構122を介して入口空気を高温高圧に加圧した後、加圧空気を燃焼器セクション106に吐出する。加圧空気は燃料と混合されセクション106内で点火されて燃焼ガスを生成し、該燃焼ガスは、タービンセクション108に向かって下流側に送られる。具体的には、加圧空気の少なくとも一部は、燃料ノズル組立体118に送られる。燃料はまた、燃料ノズル組立体118に送られ、ここで燃料は空気と混合され、燃焼器116内で点火される。燃焼器116内で生成された燃焼ガスは、タービンセクション108に向かって下流側に送られる。タービンバケット機構124に衝突した後、燃焼ガス中の熱エネルギーは、機械的回転エネルギーに転換され、これを用いてロータ組立体112を駆動する。タービンセクション108は、圧縮機セクション104及び/又は駆動シャフト114を介して負荷120を駆動し、排出ガスが、排気セクション110を通って大気に吐出される。
図2は、圧縮機セクション104の一部の拡大断面図である。例示的な実施形態では、圧縮機セクション104は、圧縮機ロータ組立体130と、静止圧縮機ステータ組立体132とを含む。組立体130、132は、流路136を少なくとも部分的に定める圧縮機ケーシング134内に位置付けられる。例示的な実施形態では、圧縮機ロータ組立体130は、ロータ組立体112の一部を形成する。より具体的には、例示的な実施形態では、圧縮機セクション104は、ロータ軸方向中心線138の周りに実質的に対称的に配向される。或いは、圧縮機セクション104は、何らかのブレード付きの回転する多段流体輸送装置とすることができ、圧縮機セクション104が、限定ではないが、スタンドアローン流体圧縮ユニット又はファンを含む、本明細書で説明されるように作動するのを可能にする。
圧縮機セクション104は、複数の段140(1つだけが図示されている)を含み、該複数の段は各々、円周方向に離間した圧縮機ブレード122の列と、ステータブレード又はステータベーン114の列とを含む。例示的な実施形態では、圧縮機ブレード122は、各ブレード122がロータホイール146から半径方向外向きに延在するように、取付機構148を介して圧縮機ロータホイール146に結合される。また、例示的な実施形態では、各ブレード122は、各ブレード取付機構148からロータブレード先端152に半径方向外向きに延在する翼形部150を含む。圧縮機段140は、限定ではないが、空気などの駆動又は作動流体と協働する。より具体的には、駆動流体は、後続の段140において加圧される。段間シール機構154は、各ロータホイール146及び/又は各ブレード取付機構148に結合される。
作動時には、圧縮機セクション104は、ロータ組立体112を介してタービンセクション108により回転される。段140を介して低圧又は圧縮機上流側領域156から集められた流体は、ロータブレード翼形部150によりステータブレード機構144に向けて送られる。流体が加圧されると、流れ矢印158で示されるように、流体が流路136を通って送られたときに流体の圧力が増大する。より具体的には、流体は、後続の段140を通って流路136内に流れる。
引き続き、加圧及び高圧の流体が、高圧又は圧縮機下流側領域160に送られてタービンエンジン100内で使用する。
図3は、タービンロータ組立体162を含むタービンセクション108の一部の拡大断面図である。タービンセクション108はまた、複数の静止ブレード又はタービンダイアフラム組立体164を含み、流路168を少なくとも部分的に定めるタービンケーシング166内に位置付けられる。例示的な実施形態では、タービンロータ組立体162は、ロータ組立体112の一部を形成する。その上、例示的な実施形態では、タービンセクション108は、ロータ軸方向中心線138の周りを実質的に対称的に配向される。或いは、タービンセクション108は、何らかのブレード付きの回転する多段エネルギー変換装置とすることができ、限定ではないが、蒸気タービンを含む本明細書で説明されるようなタービンセクション108の作動を可能にする。
タービンセクション108は、複数の段170(1つだけが図示されている)を含み、該複数の段は各々、円周方向に離間したロータブレードの列、又はタービンバケット機構、又はタービンバケット124と、ダイアフラム組立体164又はノズル組立体172の列とを含む。より具体的には、例示的な実施形態では、タービンセクション108は、3つの段170を含む。或いは、タービンセクション108は、本明細書で説明されるようにタービンエンジン100が作動可能な何れかの数の段170を含むことができる。例示的な実施形態では、タービンバケット124は、バケット取付機構176を介してタービンロータホイール174に結合される。また、例示的な実施形態では、各タービンバケット124は、各バケット取付機構176から半径方向外向きに延在する翼形部177を含む。タービン段170は、燃焼ガス、蒸気、及び/又は加圧空気などの駆動又は作動流体と協働する。段間シール機構178は、各ロータホイール174及び/又はバケット取付機構176に結合される。
作動時には、タービンセクション108は、燃焼器116(図1に示す)により発生した高圧燃焼ガスを受ける。ノズル組立体172を介して高圧領域188から集められた燃焼ガスは、タービンバケット124によりダイアフラム組立体164に向けて送られる。矢印189で示されるように、燃焼ガスが流路168を通って送られると、燃焼ガスは少なくとも部分的に減圧される。燃焼ガスは、後続の段170を通って引き続き流れた後、低圧領域190内に吐出され、タービンエンジン100内でさらに使用されるか、及び/又はタービンエンジン100から排出される。
図4は、タービンセクション108と共に使用され且つ領域4に沿った(共に図3に示す)複数の例示的なブレード又はバケット124の軸方向概略図である。図5は、
バケット124と共に用いることができる複数の例示的なブレード又はバケットプラットフォーム200の上から見た概略図である。プラットフォーム200はまた、圧縮機セクション104(図1及び2に示す)及びより具体的には圧縮機ブレード122(図2に示す)と共に用いることができ、ここでプラットフォーム200は、これによりブレードプラットフォームと呼ばれる。このことに関して、用語「ブレードプラットフォーム」及び「バケットプラットフォーム」は、その複数形を含めて同義的に使用される。各バケット124は、取付機構176及びバケット翼形部177を含む。例示的な実施形態では、取付機構176はダブテール形装置である。その上、例示的な実施形態では、各バケット124はまた、バケットプラットフォーム200を含み、各バケットプラットフォーム200及び翼形部177が翼形根元部202を画成する。また、例示的な実施形態では、バケット取付機構176、バケット翼形部177、及びバケットプラットフォーム200は、共に一体に形成される。その上、例示的な実施形態では、各翼形部177は、前縁204及び後縁206を含む。
例示的な実施形態では、各バケットプラットフォーム200は、二重C字形状又は輪郭を有し、すなわち、各バケットプラットフォーム200は、前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210を含み、これらがバケットプラットフォーム200を形成する。具体的には、前方Cカット部分208は、最前プラットフォーム縁部212を画成し、後方Cカット部分210は、バケットプラットフォーム200の最後プラットフォーム縁部214を画成する。最前プラットフォーム縁部212は、複数のコーナー216及び218を含む。より具体的には、縁部212は、第1の前方一致コーナー216及び第2の前方一致コーナー218を含む。加えて、最後プラットフォーム縁部214は、複数のコーナー220及び222を含む。より具体的には、縁部214は、第1の後方一致コーナー220及び第2の後方一致コーナーを含む。例示の目的で、コーナー216、218、220、及び222は、最前辺226、最後辺228、前縁辺230、及び後縁辺232を含む、矩形のプラットフォーム外形224を画成する。
矩形のプラットフォーム外形224は、例示的なバケットプラットフォーム200が、外形224で示される矩形プラットフォームを用いて可能であるものよりも大きな翼形根元部202を受けてそこに結合されることを示している。このような大きな翼形根元部202は、より大きな翼形部177を容易にし、ここで翼形部177及び根元部202が、前縁204と後縁206との間に定められるバケット翼弦233を画成する。
従って、タービンセクション108においてより大きな翼形部177を使用することにより、小さな矩形のプラットフォーム及び関連する小さなバケットと比較して、タービンセクション108を通る燃焼ガス流189(図3に示す)を増大させることができ、このようなガス流189の増大により、エンジン100の設置面積を増大させることなくタービンエンジン100(図1に示す)の電力定格を増大させることができる。同様に、圧縮機セクション104においてより大きな翼形部150を使用することにより、小さな矩形のプラットフォーム及び関連する小さなブレードと比較して、圧縮機セクション104を通る空気流158(図2に示す)を増大させることができ、このような空気流158の増大により、エンジン100の設置面積を増大させることなくタービンエンジン100の電力定格を増大させることができる。その上、このような大きな翼形部177及び150は、小さな翼形部よりも大きな翼弦233を有し、こうした大きな翼弦233は、翼形部177及び150からの流れ剥離の低減を促進し、これによりタービンエンジン100の性能を向上させることができる。さらに、より大きな翼形根元部202は、小さな翼形根元部と比べて、根元部202に隣接する翼形部177の一部に誘起される可能性のある曲げモーメントの低減を促進することができる。
例示的な実施形態では、ギャップ234が、円周方向に隣接するプラットフォーム200間に定められる。また、例示的な実施形態では、前方Cカット部分208は、バケットプラットフォーム200の前方対称軸236を画成し、後方Cカット部分210は、バケットプラットフォーム200の後方対称軸238を画成する。さらに、例示的な実施形態では、前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210が交差して、ブレードプラットフォーム分岐軸線240を画成する。すなわち、例示的な実施形態では、所与の軸方向プラットフォーム長さL、前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210は各々、軸方向全長の半分の長さ0.5Lを画成する。従って、分岐軸線240にわたる前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210の対称関係が定められる。或いは、前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210は、同様の長さ0.5Lを有しておらず、本明細書で説明されるプラットフォーム200の作動を可能にする一致しない何らかの長さを有し、例えば、限定ではないが、前方Cカット部分208が0.33Lの長さを有し、後方Cカット部分210が0.67Lの長さを有する。このような実施例において、分岐軸線240は、最前プラットフォーム縁部212に向けて且つ最後プラットフォーム縁部214から離れてシフトされる。従って、代替として、分岐軸線240は、本明細書で説明されるプラットフォーム200の作動を可能にする長さLに沿ったあらゆる点に定められる。
その上、例示的な実施形態では、前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210の両方は、外向きに延在する部分縁部242と波形の部分縁部244とを画成する。部分縁部242及び244は互いに相補的な形状にされ、すなわち、タービンロータホイール174へのバケット取付機構176の設置中に、第1のプラットフォーム200の部分縁部242及び隣接プラットフォーム200の部分縁部244は、ギャップ234がこれらの間で長さLに沿って実質的に均一であるように位置付けることができる。さらに、例示的な実施形態では、縁部212、214、242、及び244におけるプラットフォーム200の第1の厚みT1は、翼形根元部202におけるプラットフォーム200の第2の厚みT2よりも小さく、これによりテーパー付き厚みが定められる。
作動時には、特に、タービンエンジン100の始動運転中、ブレードプラットフォーム200は、加熱されて円周方向に膨張し、これにより円周方向に隣接するプラットフォーム200が接触するまで隣接プラットフォーム200間に定められるギャップ234の距離が小さくなる。例示的な実施形態では、隣接プラットフォーム200が接触すると、隣接プラットフォーム200の波形部分縁部244及び外向きに延在する部分縁部242の部分に垂直な方向でプラットフォーム200上に力が誘起される。また、例示的な実施形態では、摩擦力が、圧縮機ロータホイール146(図2に示す)とブレード取付機構148との間に定められる境界面(図示せず)に誘起される。このような摩擦力は、円周方向に隣接するプラットフォーム200が熱膨張するときに互いに対して作用する力に対する抵抗力を生成して当該力に対向する。さらに、例示的な実施形態では、プラットフォーム200に力が誘起されると、結果として生じる力250は、前方対称軸236及び後方対称軸238に対して実質的に共線的方向で誘起される。すなわち、力250は、前方対称軸236の周り及び後方対称軸238の周りで対称である。従って、隣接プラットフォーム200に誘起される正味モーメントの低減が促進される。さらに、例示的な実施形態では、力250は分岐軸線240の周りで実質的に対称であるので、隣接プラットフォーム200に誘起される正味モーメントの低減がさらに促進される。従って、縁部242及び244のシングリングの可能性もまた低減できるようになる。或いは、一致しない長さを有する前方Cカット部分208及び後方Cカット部分210、並びにこれに応じて長さLに沿って非対称位置にシフトされる分岐軸線210を含む実施形態では、前方対称軸236の周り及び後方対称軸238の周りで対称的な力250に起因して、隣接プラットフォーム200に誘起される正味モーメントもまた、低減できるようになる。
図6は、タービンエンジン100(図1、2、及び3に示す)の一部の例示的な組み立て方法300を示すフローチャートである。例示的な実施形態では、複数のロータホイール146/174(図2及び3にそれぞれ示す)を含むロータ112を用意する(302)。圧縮機ステータ組立体132/タービンダイアフラム組立体164(図2及び3にそれぞれ示す)の少なくとも一部が圧縮機ロータ組立体130/タービンロータ組立体162の周辺に少なくとも部分的に延在するように、圧縮機ロータ組立体130/タービンロータ組立体162を位置付ける(304)。実質的に二重C字形状を有するブレードプラットフォーム200(図4及び5に示す)を含む圧縮機ブレード122/タービンバケット124(図2及び3にそれぞれ示す)を用意する(306)。具体的には、一体にバケットプラットフォーム200を形成するように後方Cカット部分210及び前方Cカット部分208(両方とも図4及び5に示される)を形成する(308)。より具体的には、関連する後方軸方向対称軸238(図5に示す)を有する後方Cカット部と、関連する前方軸方向対称軸236(図5に示す)を有する前方Cカット部とをバケットプラットフォーム200の少なくとも一部上に定める(310)。また、例示的な実施形態では、複数のブレード124を設け(312)、ここで後方Cカット部及び前方Cカット部をブレードプラットフォーム200の各々の少なくとも一部内に形成し、前方Cカット部の各々は後方Cカット部の各々に対して実質的に相補的にする。さらに、例示的な実施形態では、ブレード機構124の少なくとも一部を圧縮機ロータホイール146/タービンロータホイール174に結合する(314)。
本明細書で提供される実施形態は、より大きな圧縮機及びタービン翼形部を用いたタービンエンジンの組み立て及び運転を可能にする。このような大きな翼形部により、製造及び組み立てコストを増大させることなく、所与のエンジン設置面積に対する出力定格を高めることができる。また、このようなタービンエンジンの運転は、圧縮機及びタービンブレードプラットフォームの互いの重なり合い又はシングリングの可能性を低減し、これにより圧縮機ブレード及びタービンバケットの有効寿命を延ばすことにより促進される。圧縮機ブレード及びタービンバケットの有効寿命が延びることで、タービンエンジンの停止期間及び保守コストが低減される。
本明細書で記載されるのは、ガスタービンエンジンの組み立て及び運転を促進する方法及び装置の例示的な実施形態である。具体的には、二重C形輪郭又は形状を有するプラットフォームを形成することにより、より大きな翼形部の使用が可能になり、タービンエンジン部品の有効寿命が延びる。より具体的には、本明細書で説明される圧縮機ブレード及びタービンバケットプラットフォームの二重C形輪郭は、より大きな翼形部を関連プラットフォーム上に位置付けることを可能にする。また、より具体的には、本明細書で説明される実質的に二重C形輪郭は、互いに膨張して接触する相補的な隣接プラットフォームを使用し、ブレード/バケットプラットフォームの何れかの部分に対してさらに誘起される非対称的な力を低減することができる。従って、プラットフォームの重なり合い又はシングリングが低減され、これによりプラットフォーム及び関連するタービンバケット及び圧縮機ブレードの有効寿命を延ばすことができる。その上、保守シャットダウンの頻度及び持続時間を短縮することができ、関連する運転上の補修及び交換コストを低減することができる。
本明細書で説明される方法及びシステムは、本明細書で説明される特定の実施形態に限定されない。例えば、各システムの部品及び/又は各方法のステップは、本明細書で説明される他の部品及び/又はステップとは独立して別個に使用及び/又は実施することができる。加えて、各部品及び/又はステップはまた、他の組み立てパッケージ及び方法と共に使用及び/又は実施することができる。
種々の特定の実施形態について本発明を説明してきたが、請求項の技術的思想及び範囲内にある修正により本発明を実施することができる点は、当業者であれば理解されるであろう。
100 ガスタービンエンジン
102 吸入セクション
104 圧縮機セクション
106 燃焼器セクション
108 タービンセクション
110 排気セクション
112 ロータ組立体
114 駆動シャフト
116 燃焼器
118 燃料ノズル組立体
120 負荷
122 圧縮機ブレード機構
124 タービンバケット機構
130 圧縮機ロータ組立体
132 圧縮機ステータ組立体
134 圧縮機ケーシング
136 流路
138 ロータ軸方向中心線
140 複数の段
144 ステータブレード機構
146 圧縮機ロータホイール
148 ブレード取付機構
150 ロータブレード翼形部
152 ロータブレード先端部
154 段間シール機構
156 圧縮機上流側(低圧)領域
158 流れ矢印
160 圧縮機下流側(高圧)領域
162 タービンロータ組立体
164 タービンダイアフラム組立体
166 タービンケーシング
168 流路
170 複数の段
172 ノズル組立体
174 タービンロータホイール
176 バケット取付機構
177 バケット翼形部
178 段間シール機構
188 タービン上流側(高圧)領域
189 流れ矢印
190 タービン下流側(低圧)領域
200 ブレードプラットフォーム
202 翼形根元部
204 前縁
206 後縁
208 前方Cカット部分
210 後方Cカット部分
212 最前プラットフォーム縁部
214 最後プラットフォーム縁部
216 第1の前方一致コーナー
218 第2の前方一致コーナー
220 第1の後方一致コーナー
222 第2の後方一致コーナー
224 矩形プラットフォーム外形
226 最前外形
228 最後外形
230 前縁外形
232 後縁外形
233 翼形部の翼弦
234 ギャップ
236 前方対称軸
238 後方対称軸
240 ブレードプラットフォーム分岐軸線
L 長さ
0.5L 半分の長さ
242 外向きに延在する部分縁部
244 波形の部分縁部
250 誘起された共線的力
T1 第1の厚み
T2 第2の厚み
300 方法
302 複数のロータホイールを含む回転部品を用意する
304 静止部分の少なくとも一部がロータの周辺に少なくとも部分的に延在するように回転部品を配置する
306 ブレードを形成することを含むブレード機構を形成する
308 ブレードプラットフォームの後方部分を形成する
310 関連する後方軸方向対称軸を有する後方Cカット部を画成する
312 複数のブレードを設ける
314 ブレード機構の少なくとも一部をロータの少なくとも一部に結合する

Claims (6)

  1. 少なくとも1つのロータホイール(146/174)を有するロータ(112/130/162)を含む回転機械(100)用のブレード(122/124)であって、
    前記ブレードを前記少なくとも1つのロータホイールに結合するよう構成されたダブテール部分(148/176)と、
    前方Cカット部(208)と、該前方Cカット部(208)と共に波形の前縁部(24)を形成する後方Cカット部(210)を有する前縁と、該前縁に相補的な形状を有する後縁とを備えるブレードプラットフォーム(200)と
    を備え、
    前記前方Cカット部(208)は、円周方向に延びる前方対称軸(236)に対して線対称となる形状を有し、
    前記後方Cカット部(210)は、円周方向に延びる後方対称軸(238)に対して線対称となる形状を有しているブレード(122/124)。
  2. 前記ブレードプラットフォーム(200)と一体に形成された少なくとも1つの翼形部(150/177)をさらに備える、請求項1記載のブレード(122/124)。
  3. 前記少なくとも1つのダブテール部分(148/176)が、前記ブレードプラットフォーム(200)と一体に形成される、請求項1または2に記載のブレード(122/124)。
  4. 少なくとも1つのロータホイール(146/174)を含むロータ(112/130/162)と、
    前記ロータの周りに少なくとも部分的に延在する静止部分(132/134/164/166)と、
    前記ブレードを前記少なくとも1つのロータホイールに結合するよう構成されたダブテール部分(148/176)を含む少なくとも1つのブレード(122/124)と、
    前方Cカット部(208)と、該前方Cカット部(208)と共に波形の前縁部(24)を形成する後方Cカット部(210)を有する前縁と、該前縁に相補的な形状を有する後縁とを備えるブレードプラットフォーム(200)と
    を備え、
    前記前方Cカット部(208)は、円周方向に延びる前方対称軸(236)に対して線対称となる形状を有し、
    前記後方Cカット部(210)は、円周方向に延びる後方対称軸(238)に対して線対称となる形状を有しているタービンエンジン(100)。
  5. 吸入セクション(102)と、
    前記吸入セクション(102)と流れ連通した圧縮機セクション(104)と、
    前記圧縮機セクション(104)と流れ連通した燃焼器セクション(106)と、
    前記燃焼器セクション(106)と流れ連通したタービンセクション(108)と、
    前記タービンセクション(108)と流れ連通した排気セクション(110)と、
    を含み、
    前記タービンセクション(108)は、駆動シャフト(114)を含む前記ロータを介して前記圧縮機セクション(104)に結合され、該駆動シャフト(114)を介して負荷(120)に回転可能に結合される、請求項に記載のタービンエンジン(100)。
  6. 回転機械を組み立てる方法であって、
    複数のロータホイールを含むロータを用意する段階と、
    回転機械の静止部分の少なくとも一部が前記ロータの周りを少なくとも部分的に延在するように前記ロータを位置付ける段階と、
    前方Cカット部(208)と、該前方Cカット部(208)と共に波形の前縁部(24)を形成する後方Cカット部(210)を有する前縁と、該前縁に相補的な形状を有する後縁とを備え、
    前記前方Cカット部(208)は、円周方向に延びる前方対称軸(236)に対して線対称となる形状を有し、
    前記後方Cカット部(210)は、円周方向に延びる後方対称軸(238)に対して線対称となる形状を有しているブレードプラットフォーム(200)を有するブレードを用意する段階と、
    前記ブレードを前記ロータに結合する段階を含む、方法。
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