JP6205907B2 - イメージング装置 - Google Patents

イメージング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6205907B2
JP6205907B2 JP2013138770A JP2013138770A JP6205907B2 JP 6205907 B2 JP6205907 B2 JP 6205907B2 JP 2013138770 A JP2013138770 A JP 2013138770A JP 2013138770 A JP2013138770 A JP 2013138770A JP 6205907 B2 JP6205907 B2 JP 6205907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terahertz wave
optical fibers
time
probe light
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013138770A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015011007A (ja
Inventor
宜彦 猪谷
宜彦 猪谷
和範 丸山
和範 丸山
酒井 覚
覚 酒井
穂刈 守
守 穂刈
貴之 安部
貴之 安部
岡田 英夫
英夫 岡田
西山 陽二
陽二 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2013138770A priority Critical patent/JP6205907B2/ja
Publication of JP2015011007A publication Critical patent/JP2015011007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6205907B2 publication Critical patent/JP6205907B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明はイメージング装置に関する。
観察対象の内部を撮像するイメージング装置としてはX線や超音波を用いた装置が普及しているが、これらに代わるイメージング装置としてテラヘルツ波を利用したものが検討されている。
テラヘルツ波は、周波数が100GHz〜10THzで波長が30μm〜3mmの領域に存在する電磁波であって、プラスチック、布、半導体等の物質を透過する性質を有すると共に、これらの物質に固有の吸収スペクトルを有する。
テラヘルツ波のこのような性質を利用すると、観察対象の内部の成分を非破壊で観察することが可能である。そのため、空港の手荷物検査で爆発物等を発見したり、郵便封書内の麻薬等を発見したりすることができ、テロ対策や犯罪対策に役立てられると期待されている。
但し、CCD(Charge Coupled Device)等のイメージセンサはテラヘルツ波に対して感度がないため、CCDを用いたのではテラヘルツ波を可視化することはできない。
テラヘルツ波を可視化する方法として様々な方法が提案されている。例えば、電気光学結晶にプローブ光を当てながら、観察対象を透過したテラヘルツ波をその電気光学結晶に照射する方法が提案されている。この方法は、テラヘルツ波によって電気光学結晶の屈折率が変わることを利用したものであり、電気光学結晶を透過したプローブ光をCCDで観察して可視化する。
これによれば、電気光学結晶を透過したプローブ光の強度をテラヘルツ波の強度に対応させることで、テラヘルツ波の強度の時間変化を得ることができる。なお、テラヘルツ波の強度の時間変化は時間波形とも呼ばれる。
また、その時間波形をフーリエ変換することでテラヘルツ波の強度をその周波数ごとに得ることができ、テラヘルツ波の分光イメージを得ることができる。
その時間波形を取得するためにも様々な方法が提案されている。例えば、階段状ミラーアレイを用いてプローブ光の時間波形を取得する方法が提案されている。
しかし、階段状のミラーを精度良く作製するのは技術的に困難である。更に、階段状のミラーでは幅の細い階段面でプローブ光が回折し、その回折光の影響でテラヘルツ波の時間波形を取得するのが難しくなってしまう。
特開2013−88375号公報 特開2012−122981号公報 特開2010−156786号公報 特開2004−85358号公報
イメージング装置において、テラヘルツ波の時間波形を簡単に取得することを目的とする。
以下の開示の一観点によれば、第1の方向に偏光したプローブ光が通る複数本の光ファイバと、前記光ファイバの後段に設けられ、前記プローブ光が通る電気光学結晶と、前記電気光学結晶の後段に設けられ、前記プローブ光のうち第2の方向に偏光した成分を抽出する検光子と、前記検光子の後段に設けられ、前記プローブ光の強度に対応した出力値を出力し、かつ前記複数の光ファイバの各々に対応する複数の画素を備えた撮像装置と、観察対象に照射されるテラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部と、前記観察対象を通った前記テラヘルツ波を前記電気光学結晶に導く光学系と、前記複数の画素から出力される前記出力値に基づいて、前記テラヘルツ波の時間波形を取得する演算部とを有し、前記複数本の光ファイバは所定本数ごとに複数の組に分けられ、かつ、一つの前記組内における複数の前記光ファイバの各々は長さが異なり、前記演算部が、一つの前記組に属する複数本の前記光ファイバの長さの順に、該光ファイバに対応する前記画素の出力値を並べることにより、前記テラヘルツ波の前記時間波形を取得するイメージング装置が提供される。
以下の開示によれば、一つの組内における複数の光ファイバの各々の長さが異なるため光ファイバごとに光路長が異なり、各光ファイバを通るプローブ光に異なる時間遅延を簡単に与えることができる。そして、その時間遅延により各画素の出力値をそれぞれ異なる時刻で取得でき、その出力値からテラヘルツ波の時間波形を簡単に取得できる。
図1は、本願発明者が検討に使用したイメージング装置の構成図である。 図2は、第1実施形態に係るイメージング装置の構成図である。 図3は、各実施形態における光ファイバアレイの断面図である。 図4は、第1実施形態に係る光ファイバアレイと撮像装置とを模式的に示す拡大斜視図である。 図5は、第1実施形態において画素間に生じる時間差について模式的に示す平面図である。 図6は、第1実施形態における演算部の処理内容を模式的に示す図である。 図7は、テラヘルツ波の時間波形をフーリエ変換して得られた波形の一例を示す図である。 図8(a)〜(c)は、各実施形態に係る光ファイバの作製方法について説明するための断面図(その1)である。 図9(a)、(b)は、各実施形態に係る光ファイバの作製方法について説明するための断面図(その2)である。 図10は、第2実施形態に係るイメージング装置の構成図である。 図11は、第2実施形態に係る光ファイバアレイと撮像装置とを模式的に示す拡大斜視図である。 図12は、第2実施形態における演算部の処理内容を示す模式図である。 図13は、第2実施形態において複数の画素の各々を用いて取得したテラヘルツ波の時間波形を示す模式図である。 図14は、第2実施形態において演算部が取得するテラヘルツ波の時間波形の一例を示す図である。
本実施形態の説明に先立ち、本願発明者の検討事項について説明する。
図1は、その検討に使用したイメージング装置の構成図である。
このイメージング装置1は、テラヘルツ波THによって観察対象Fの内部画像を取得するものであって、表面が階段状のミラー2と、電気光学結晶3と、撮像装置4とを有する。
ミラー2は、偏光子5により所定の方向に偏光したプローブ光8を反射し、電気光学結晶3にプローブ光8を導く。
電気光学結晶3には観察対象Fを透過したテラヘルツ波THも導入されており、そのテラヘルツ波THの強度に応じた量の複屈折が電気光学結晶3に誘起される。そのため、電気光学結晶3においてプローブ光8の位相が変化し、電気光学結晶3を透過した後のプローブ光8は偏光状態が変化して楕円偏光となる。
プローブ光8の偏光状態の変化を検光子6で抽出し、更に検光子6を出たプローブ光8を撮像装置4で観察することにより、テラヘルツ波THによる観察対象Fの内部画像をプローブ光8の画像として可視化することができる。
この例では、電気光学結晶3に対してプローブ光8を斜めに導入するため、プローブ光8の波面Wが電気光学結晶3に到達する時刻は電気光学結晶3の場所により異なる。
撮像装置4においては、波面Wが到達した時刻におけるテラヘルツ波THの強度がプローブ光8の強度として取得される。よって、波面Wの到達時刻がこのように電気光学結晶3の場所ごとに異なることで、異なる時刻におけるテラヘルツ波THの強度を撮像装置4がサンプリングでき、そのサンプリング値を時間軸方向に並べることでテラヘルツ波THの時間波形を得ることができる。
また、この例では、ミラー2の表面を階段状にしているので、点線四角内のように電気光学結晶3の各小領域Rにプローブ光8の波面Wが分割されて到達する。ここで、小領域Rは、それぞれ撮像装置4の一つの画素に対応する。これにより、各々の画素において上記のようにテラヘルツ波THの強度がサンプリングされ、そのサンプリング値から観察対象Fの二次元画像を得ることが可能となる。
このように階段状のミラー2は観察対象Fの二次元画像を簡単に得るのに役立つが、微細な階段をミラー2に形成するのは技術的に極めて難しい。また、階段状のミラー2を用いる代わりに、プローブ光8で電気光学結晶3を機械的に走査することも考えられるが、機械的な機構に頼ったのでは走査に時間を要するという新たな問題が発生する。
以下に、階段状のミラーを用いることなく観察対象の二次元画像を取得できる各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図2は、第1実施形態に係るイメージング装置の構成図である。
このイメージング装置10は、光源11、光ファイバアレイ20、電気光学結晶26、撮像装置28、及びテラヘルツ波発生部30を有する。
光源11は、パルスレーザ光Lとしてパルス幅が100fsec以下で波長が800nmのフェムト秒レーザ光を出射する。また、パルスレーザ光Lの繰り返し周期は例えば1kHzである。
そのパルスレーザ光Lは、ミラー12で反射した後、第1のビームスプリッタ13においてプローブ光L1とポンプ光L2とに分けられる。
ポンプ光L2はテラヘルツ波発生部30に供給される。テラヘルツ波発生部30は、半導体基板30aとその上に形成されたダイポールアンテナ30bとを有しており、ポンプ光L2を受けることでテラヘルツ波THを発生する。なお、半導体基板30aは、例えば、半絶縁性ガリウムヒ素基板上にガリウムヒ素層を形成してなる。
テラヘルツ波THはレンズ31によってコリメートされた後、観察対象Fに照射される。そして、観察対象Fを通ったテラヘルツ波THはミラー32で反射され、更に第2のビームスプリッタ25により電気光学結晶26に導かれる。
なお、ミラー32と第2のビームスプリッタ25は、テラヘルツ波THを電気光学結晶26に導く光学系の一例である。
一方、プローブ光L1は、ミラー14で反射した後、偏光子15により第1の方向D1に偏光される。このように偏光されたプローブ光L1は、第1のレンズ系16によってコリメートされて光ファイバアレイ20に導入される。
光ファイバアレイ20は複数本の光ファイバ21を有しており、各々の光ファイバ21としては偏波面保存ファイバが使用される。よって、光ファイバ21を出たプローブ光L1の偏光方向は、光ファイバ21に入る前と同じ第1の方向D1である。
光ファイバアレイ20を出たプローブ光L1は、第2のレンズ群17において所定の直径に収束された後、前述の第1のビームスプリッタ25を透過して電気光学結晶26に導かれる。
電気光学結晶26は、例えばZnTe結晶であって、プローブ光L1と共にテラヘルツ波THが照射される。
電気光学結晶26にはテラヘルツ波THの電場によって複屈折が誘起されるため、電気光学結晶26においてプローブ光L1の位相が変化し、電気光学結晶26を透過した後のプローブ光L1は偏光状態が変化して楕円偏光となる。その偏光状態の変化の程度は、テラヘルツ波THの強度が強くなるほど大きくなる。
電気光学結晶26の後段には検光子27が設けられる。検光子27は、電気光学結晶26を透過したプローブ光L1のうち第2の方向に偏光した成分を抽出する。なお、この例では検光子27は偏光子15に対してクロスニコルの関係で配置されており、上記の各方向D1、D2は互いに直交する。
前述のようにテラヘルツ波THの強度が強くなるほど電気光学結晶26においてプローブ光L1の偏光状態が大きく変化するため、検光子27から出るプローブ光L1の強度も強くなる。
これにより、本実施形態ではテラヘルツ波THの強度をプローブ光L1の強度に変換することで、テラヘルツ波THを可視化することができる。
なお、前述のようにプローブ光L1はパルス幅が100fsec以下のパルス状であるため、電気光学結晶26にプローブ光L1が照射される時間は極短時間である。よって、単にプローブ光L1の一パルスを電気光学結晶26に照射するだけでは、テラヘルツ波THの時間波形の一点のみがプローブ光L1の強度に変換されるのみである。テラヘルツ波THの時間波形の全体を得るためには、後述のようにプローブ光L1に時間遅延を生じさせ、テラヘルツ波THの複数の点をプローブ光L1の強度に変換すればよい。
検光子27を透過したプローブ光L1は撮像装置28に導入される。撮像装置28の種類は特に限定されないが、本実施形態では撮像装置28としてプローブ光L1に感度があるCCDカメラを使用する。
また、撮像装置28には、後述の演算部35として例えばパーソナルコンピュータ等の計算機が接続される。
図3は、前述の光ファイバアレイ20の断面図である。
図3に示すように、各光ファイバ21は、所定本数ごとに複数の組20aに分けられる。組20aは、断面視で正方形状であって、光ファイバ21が行列状に整列されている。
なお、各組20aに属する光ファイバ21の本数は特に限定されないが、本実施形態では行方向と列方向のそれぞれに16本ずつ光ファイバ21を配することにより、一つの組20aに256本(=16×16本)の光ファイバ21を設ける。
また、複数の組20aの各々も断面視で行列状に配置されており、本実施形態では行方向と列方向のそれぞれに組20aを28個設けることにより、光ファイバアレイ20に全部で784個(=28×28個)の組20aを設ける。
各光ファイバ21の直径を125μmとすると、光ファイバアレイ20は、一辺の長さが56mm(=125μm×28×16)の正方形状となる。
図4は、光ファイバアレイ20と撮像装置28とを模式的に示す拡大斜視図である。
なお、図が煩雑になるのを防ぐために、図4では一組20aに属する256本の光ファイバ21のうちの16本(4×4本)のみを示している。
図4に示すように、一つの組20aに属する複数の光ファイバ21はそれぞれ長さが異なるため、プローブ光L1の光路長は光ファイバ21ごとに異なる。
プローブ光L1は各光ファイバ21に略同時に入射するが、このような光路長の相違が原因でプローブ光L1が光ファイバ21を出る時刻は光ファイバ21ごとに異なり、プローブ光L1に時間遅延を生じさせることができる。
また、撮像装置28の結像面36には複数の画素37が設けられる。なお、図4では図が煩雑になるのを防ぐために一部の画素37のみを示している。
各画素37は光ファイバ21のそれぞれに対応しており、一本の光ファイバ21を出たプローブ光L1は一つの画素37にのみに入射する。
この結果、光ファイバ21と画素37とは一対一に対応することになり、画素37の位置を光ファイバ21の位置で表すことができるようになる。
以下では結像面36と各光ファイバ21の端面の各々にx-y座標系を設定することにする。
x-y座標の座標値として、一つの組20aに任意の原点Gを設定し、その原点Gから行方向と列方向に向かって数えた光ファイバ21の本数x, yを採用する。図3の例では組20aの左上に原点Gを設定しており、各光ファイバ21の位置が座標値(0、0)、(0、1)、(0、2)、(0、3)、(1、0)、…等のように表される。
このような座標値を用いることで、各光ファイバ21の長さはL(x, y)で表すことができる。なお、この例では一つの組20aにおける光ファイバ21の本数が16×16本なので、xとyはそれぞれ0以上15以下の整数値となる。
また、前述のように各光ファイバ21の長さは互いに異なるが、本実施形態では光ファイバ21の各々をそれらの長さL(x, y)の順に行列状に整列させる。長さL(x, y)の順序は降順でもよいし昇順でもよい。
以下の表1は、長さL(x, y)の順序の一例を示す表である。
Figure 0006205907
表1の例では、一つの行内では列番号yが増えるほど長さL(x, y)が増大し、かつ、一つの列内では行番号xが増えるほど長さL(x, y)が増大している。
前述のように各光ファイバ21はプローブ光L1に時間遅延を生じさせるため、各光ファイバ21の長さの順にプローブ光L1の時間遅延も長くなる。
一方、座標点(x, y)にある各画素37は、受光したプローブ光L1の強度を表す出力値S(x, y)を出力する。上記した時間遅延が原因で、画素37にプローブ光L1が到達する時刻は画素37ごとに異なる。
図5は、画素37間に生じる時間差について模式的に示す平面図である。
図5の左側に示すように、全ての画素37はm×m個の組37aに分けられる。各組37aは、光ファイバアレイ20の組20a(図3参照)と対応しており、この例ではm=28である。
なお、各組37aは、観察対象Fの内部の二次元画像を取得する単位であって、一つの組37aにより観察対象Fの一箇所の像が取得され、全体ではm×m箇所の像が取得される。
また、図5の右側に示すように、一つの組37aはn×n個の画素37を有する。nは、組20aの一辺あたりの光ファイバ21の本数と同じであり、この例ではn=16である。
図5においては、プローブ光L1が到達する時刻が速い画素37から遅い画素37に向けて矢印を付している。その矢印の向きは、光ファイバ21の長さが増える方向と同一である。これは、光ファイバ21が長いほどプローブ光L1の時間遅延が長くなるためである。
図6は、演算部35の処理内容を模式的に示す図であって、その横軸は時間を示し、縦軸は各画素37の出力値S(x, y)を示す。
前述のように光ファイバ21ごとにプローブ光L1の時間遅延が異なるので、プローブ光L1が電気光学結晶26に到達する時刻も光ファイバ21ごとに異なる。よって、これらのプローブ光L1によりテラヘルツ波THの時間波形40を複数の時刻でサンプリングすることができる。
サンプリングの時刻は各光ファイバ21の長さに対応しており、光ファイバ21が長いほど遅い時刻でサンプリングが行われる。そこで、演算部35は、一つの組20aに属する光ファイバ21の長さL(x, y)が短い順に、該光ファイバ21に対応する画素37の出力値S(x, y)を並べることにより、図6のようなテラヘルツ波THの時間波形40を取得する。
サンプリングの時間間隔Δtは、隣接する光ファイバ21の長さの相違に対応しており、この例では0.1psecの時間間隔で時間波形40をサンプリングする。0.1psecの時間間隔を得るには、隣接する光ファイバ21の長さの相違を約30μmにすればよい。
また、一つの組20aには全部で256本の光ファイバ21があるので、時間波形40が取得される全時間間隔は25.6psec(=0.1psec×256)となる。なお、この全時間間隔のことを時間窓と言う場合もある。
時間波形40は組20aごとに取得され、この例では全部で784組の各々について時間波形40が取得される。
なお、観察対象Fの内部像を可視化するには、図7のように演算部35がこの時間波形40をフーリエ変換するのが好ましい。
図7は、時間波形40をフーリエ変換して得られた波形41の一例を示す図であって、横軸はテラヘルツ波THの周波数を表し、縦軸は当該周波数におけるテラヘルツ波THの強度を示す。
この波形41の特定の周波数fの強度を各組20aごとに取得することで、一つの組20aを画素とする観察対象Fの内部の二次元画像を得ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、図4のように各組20aの光ファイバ21の長さを異ならせることによりプローブ光L1に容易に時間遅延を与えることができ、時間遅延を生じさせるための階段状のミラー2(図1参照)が不要となる。
次に、このように長さが異なる光ファイバ21の作製方法について説明する。
図8〜図9は、光ファイバ21の作成方法について説明するための断面図である。
まず、図8(a)に示すように、一つの組20aに属する全ての光ファイバ21を用意する。この時点では各光ファイバ21の長さは同一である。
そして、これらの光ファイバ21の各々の端面を揃えた状態で、各光ファイバ21を隙間なく並べる。前述のように一つの組20aには全部で256本の光ファイバが含まれるので、一つの光ファイバ21の直径が125μmの場合、全ての光ファイバ21を合わせた幅Wは32mm(=125μm×256)となる。
その後、これらの光ファイバ21を切断するための切断線44を設定する。切断線44の傾きθは、隣接する光ファイバ21の長さの相違に基づいて決定される。なお、傾きθは、各光ファイバ21の長手方向Dに垂直な方向nと切断線44との間の角度として定義される。
この例では、θ=arctan(30μm/125μ)=13.50°とすることで、長さが30μmずつ異なる光ファイバ21を作製することができる。
次に、図8(b)に示すように、上記の切断線44に沿って各光ファイバ21を切断する。
そして、図8(c)に示すように、各光ファイバ21の切断面21b同士を揃える。
その後、図9(a)に示すように、各光ファイバ21の切断面21bの各々を同時に研磨することにより、切断面21bの各々を各光ファイバ21の長手方向Dに垂直にする。
以上により、図9(b)に示すように、ΔL(=30μm)ずつ長さが異なる複数の光ファイバ21を作製することができる。
この方法では、図8(a)のように切断線44を傾けるだけで長さの異なる光ファイバ21を簡単に作製でき、階段状のミラーを作製する場合のような技術的に難しい加工を行う必要がない。更に、このように各光ファイバ21の長さを異ならせることで、前述のようにプローブ光L1に容易に時間遅延を与えることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、図4に示したように、長さが異なる複数の光ファイバ21をその長さの順に並べた。
本実施形態では、このように長さの順に光ファイバ21を並べることなしに、以下のようにしてテラヘルツ波THの時間波形を得られるようにする。
図10は、本実施形態に係るイメージング装置の構成図である。
なお、図10において第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図10に示すように、このイメージング装置50は、第1のビームスプリッタ13とテラヘルツ波発生部30との間に時間遅延部51を有する。なお、図10の例ではミラー12(図2参照)を省いているが、第1実施形態のようにミラー12を設けてもよい。
時間遅延部51は、ポンプ光L2の光路に挿入された第1〜第3のミラー54〜56を備える。これらのミラーのうち、第1のミラー54と第2のミラー55はポンプ光L2の光路を90°変えるものであって、時間遅延部51に固定される。
一方、第3のミラー56は、第1のミラー54で反射したポンプ光L2を第2のミラー55に導くものであって、二つのミラーを90°の角度で張り合わせてなる。
また、この第3のミラー56は、不図示の駆動手段によってステージ52の上を矢印Z方向に移動することが可能である。演算部35の制御下でその第3のミラー56のZ方向の位置を調節することにより、時間遅延部51は、ポンプ光L2が入力されてから後段に出力されるまでの時間を調節することができる。
なお、第1実施形態の図3と同様に、本実施形態でも光ファイバアレイ20は複数の組20aに分けられ、各組20aに複数本の光ファイバ21が設けられる。
図11は、本実施形態に係る光ファイバアレイ20と撮像装置28とを模式的に示す拡大斜視図である。なお、図11において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
第1実施形態の図4とは異なり、本実施形態では、一つの組20aにおける複数本の光ファイバ21の各々がそれらの長さの順に整列されておらず、長さの順によらずに光ファイバ21が行列状に整列される。
このように光ファイバ21がその長さの順に整列していないので、第1実施形態の図6のように画素37の位置(x, y)の順にその画素37の出力値S(x, y)を並べても、テラヘルツ波THの時間波形を得ることができない。
そこで、本実施形態では以下のようにしてテラヘルツ波THの時間波形を取得する。
図12は、本実施形態における演算部35の処理内容を示す模式図であって、演算部30が取得するテラヘルツ波THの時間波形60の一例を示す。
この時間波形60は、パルスレーザ光Lの複数個のパルスを用いて一つの画素37のみから以下のようにして得られたものであり、時間波形60のサンプリング時刻t1、t2、…、tnはパルスレーザ光Lの各々のパルスに対応する。例えば、この例のようにサンプリング点がn個の場合には、パルスレーザ光Lのn個のパルスを用いて時間波形60を取得する。
時間波形60の取得に際しては、パルスレーザ光Lのパルスごとに、時間遅延部51の第3のミラー56(図10参照)のZ方向の位置を変える。第3のミラー56の位置を変えると、時間調節部51にポンプ光L2が入力されてから出力されるまでの時間が前述のように変わる。そのため、第3のミラー56の位置に対応した各時刻t1、t2、…、tnにおけるテラヘルツ波THの強度を一つの画素37においてサンプリングできる。
以下では、位置(x, y)にある画素37の時刻tiにおける出力値をS(x, y; ti)で表す。テラヘルツ波THの強度は画素37の出力値S(x, y; ti)に対応し、かつ、サンプリング時刻tiは第3のミラー56の位置に対応する。よって、当該位置における出力値S(x, y)をプロットすることにより、一つの画素37のみを用いて図12のようなテラヘルツ波の時間波形60を得ることができる。
演算部35は、このような方法で撮像装置28の全ての画素37について時間波形60を取得する。
図13は、複数の画素37の各々を用いて取得したテラヘルツ波の時間波形60を示す模式図である。
光ファイバ21の長さは画素37ごとに異なり、プローブ光L1が光ファイバ21に入力されてから出力されるまでの時間は各画素37によって異なるので、図13のように時間波形60の各々は互いに時間軸方向に異なる量でシフトする。
任意の基準時刻t0から測った各時間波形60のシフト量をΔとする。この例では、各時間波形60が最大となる時刻と基準時刻t0との時間間隔をシフト量Δとする。
そのシフト量Δが小さいほどプローブ光L1が光ファイバ21で受けた時間遅延が短く、その光ファイバ21の長さが短いということになる。
そのため、演算部35は、画素37ごとに上記のシフト量Δを求め、そのシフト量Δが小さい画素37ほど、その画素37に対応する光ファイバ21の長さが短いと判断する。
これにより、一つの組20aに属する各光ファイバ21の長さを演算部35が把握することができるようになる。よって、この後は、第1実施形態と同様に光ファイバ21の長さL(x, y)が短い順に、該光ファイバ21に対応する画素37の出力値S(x, y)を並べることにより、図14のように演算部35が組20aごとにテラヘルツ波THの時間波形70を取得する。
以上説明した本実施形態によれば、各組20aにおける光ファイバ21がそれらの長さの順に整列されていなくても、図13のシフト量Δに基づいて各光ファイバ21の長さを求めることができる。よって、各組20aに光ファイバ21をその長さの順に整列させる手間が省け、光ファイバアレイ20を簡単に作成することが可能となる。
1、10、50…イメージング装置、2…階段状のミラー、3、26…電気光学結晶、4、28…撮像装置、5、15…偏光子、6、27…検光子、8…プローブ光、11…光源、12、14、32…ミラー、13…第1のビームスプリッタ、16…第1のレンズ系、17…第2のレンズ系、20…光ファイバアレイ、20a…組、21…光ファイバ、21b…切断面、25…第2のビームスプリッタ、30…テラヘルツ波発生部、30a…半導体基板、30b…ダイポールアンテナ、35…演算部、36…結像面、37…画素、40、60、70…時間波形、44…切断線、51…時間遅延部、52…ステージ、54〜56…第1〜第3のミラー、F…観察対象、TH…テラヘルツ波、L…パルスレーザ光、L1…プローブ光、L2…ポンプ光。

Claims (5)

  1. 第1の方向に偏光したプローブ光が通る複数本の光ファイバと、
    前記光ファイバの後段に設けられ、前記プローブ光が通る電気光学結晶と、
    前記電気光学結晶の後段に設けられ、前記プローブ光のうち第2の方向に偏光した成分を抽出する検光子と、
    前記検光子の後段に設けられ、前記プローブ光の強度に対応した出力値を出力し、かつ前記複数の光ファイバの各々に対応する複数の画素を備えた撮像装置と、
    観察対象に照射されるテラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生部と、
    前記観察対象を通った前記テラヘルツ波を前記電気光学結晶に導く光学系と、
    前記複数の画素から出力される前記出力値に基づいて、前記テラヘルツ波の時間波形を取得する演算部とを有し、
    前記複数本の光ファイバは所定本数ごとに複数の組に分けられ、かつ、一つの前記組内における複数の前記光ファイバの各々は長さが異なり、
    前記演算部が、一つの前記組に属する複数本の前記光ファイバの長さの順に、該光ファイバに対応する前記画素の出力値を並べることにより、前記テラヘルツ波の前記時間波形を取得することを特徴とするイメージング装置。
  2. 一つの前記組において、複数本の前記光ファイバの各々が、該光ファイバの長さの順に行列状に整列されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージング装置。
  3. 一つの前記組において、複数本の前記光ファイバの各々が、該光ファイバの長さの順によらずに行列状に整列されたことを特徴とする請求項1に記載のイメージング装置。
  4. パルスレーザ光を出力する光源と、
    前記パルスレーザ光をパルス状のポンプ光と前記プローブ光とに分けるハーフミラーと、
    前記ポンプ光が入力されてから後段に出力されるまでの時間を遅延させる時間遅延部とを有し、
    前記テラヘルツ波発生部は、前記時間遅延部から出力された前記ポンプ光を受けて前記テラヘルツ波を発生することを特徴とする請求項3に記載のイメージング装置。
  5. 前記演算部は、
    前記時間遅延部により前記パルスレーザ光のパルスごとに前記時間を変え、該時間ごとに前記画素の前記出力値を取得することにより、前記画素ごとに前記テラヘルツ波の前記時間波形を取得し、
    前記時間波形の時間軸方向へのシフト量が小さい前記画素ほど、該画素に対応する前記光ファイバの長さが短いと判断することを特徴とする請求項4に記載のイメージング装置。
JP2013138770A 2013-07-02 2013-07-02 イメージング装置 Active JP6205907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013138770A JP6205907B2 (ja) 2013-07-02 2013-07-02 イメージング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013138770A JP6205907B2 (ja) 2013-07-02 2013-07-02 イメージング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015011007A JP2015011007A (ja) 2015-01-19
JP6205907B2 true JP6205907B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=52304281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013138770A Active JP6205907B2 (ja) 2013-07-02 2013-07-02 イメージング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6205907B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109855733B (zh) * 2017-11-30 2023-03-24 福州高意通讯有限公司 一种基于mems多光纤开关的傅里叶变换光谱仪

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11329036A (ja) * 1998-05-20 1999-11-30 Nikon Corp 照明光学系並びに該照明光学系を用いた露光装置および露光方法
US6909094B2 (en) * 2003-02-12 2005-06-21 Philip Norris Usa Inc. System and method for terahertz imaging using a single terahertz detector
JP2008008862A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電磁波測定装置
JP5144175B2 (ja) * 2007-08-31 2013-02-13 キヤノン株式会社 電磁波を用いる検査装置及び検査方法
JP5609696B2 (ja) * 2010-11-15 2014-10-22 富士通株式会社 電磁波イメージング装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015011007A (ja) 2015-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4790560B2 (ja) 単発テラヘルツ波時間波形計測装置
US9204063B2 (en) Electromagnetic wave imaging apparatus
EP3104165B1 (en) Terahertz wave phase difference measurement device
CN103743714A (zh) 一种倾斜宽场光切片扫描成像显微系统及其成像方法
CN203705345U (zh) 一种倾斜宽场光切片扫描成像显微系统
JP6605603B2 (ja) 遠赤外分光装置
JP2010048721A (ja) テラヘルツ計測装置
JP6238058B2 (ja) テラヘルツ分光システム
CN106248616A (zh) 太赫兹全偏振态检测光谱仪
JPWO2006085403A1 (ja) 実時間テラヘルツ・トモグラフィー装置および分光イメージング装置
CN104181146A (zh) 一种多脉冲激光诱导击穿光谱在线检测系统
US20120176623A1 (en) Apparatus and method for measuring characteristics of multi-layered thin films
WO2012014727A1 (ja) 遠赤外撮像装置およびそれを用いた撮像方法
US20190143447A1 (en) Pulse light generation device, light irradiation device, optical processing device, optical response measurement device, microscope device, and pulse light generation method
EP3321731B1 (en) Terahertz wave generator
JP2015152405A (ja) 遠赤外撮像装置、および遠赤外撮像方法
JP6205907B2 (ja) イメージング装置
JP2013152220A (ja) 表面検査装置及び表面検査方法
JP4895519B2 (ja) 顕微鏡装置
KR101701409B1 (ko) 테라헤르츠 전자기파를 이용한 고해상도 영상 생성 장치 및 영상 생성 방법
JP2013044727A (ja) 電磁波イメージング装置
JP2009222665A (ja) 距離測定装置および距離測定方法
US20150241348A1 (en) Information acquiring apparatus and information acquiring method
JP2008008842A (ja) 電磁波測定装置
JP6720383B2 (ja) 遠赤外分光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6205907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150