以下、本発明の好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明が実施できる唯一の実施の形態を表すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者にはそれら具体的な細部事項なしにも本発明を実施できることが理解できる。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTEシステムである例にして具体的に説明するが、3GPP LTEシステム特有の事項を除けば、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。また、本明細書全体において同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
なお、以下の説明において、端末はUE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、AMS(Advanced Mobile Station)等のような移動または固定型のユーザ端の機器を総称するとする。また、基地局は、Node B、eNode B、BS(Base Station)、AP(Access Point)等のような端末と通信するネットワーク端の任意のノードを総称するとする。
移動通信システムにおいて、端末(UE)は、基地局からダウンリンク(Downlink)を通じて情報を受信し、また、アップリンク(Uplink)を通じて情報を転送することができる。端末が転送または受信する情報にはデータ及び種々の制御情報があり、端末が転送または受信する情報の種類用途によって種々の物理チャネルが存在する。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムで用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。
説明を明確にするために、3GPP LTE、LTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されるわけでない。
移動通信システムにおいて、端末(UE)は、基地局からダウンリンク(Downlink)を通じて情報を受信し、また、アップリンク(Uplink)を通じて情報を転送することができる。端末が転送または受信する情報にはデータ及び種々の制御情報があり、端末が転送または受信する情報の種類用途によって種々の物理チャネルが存在する。
図2は、3GPP無線接続ネットワーク規格に基づく端末とE−UTRANとの間における無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)の構造を示す図である。
図2を参照すると、制御プレーンは、端末(User Equipment;UE)とネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが転送される通路のことを意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータなどが転送される通路のことを意味する。
第1の層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報転送サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは転送チャネル(Transport Channel)を通じて接続している。該転送チャネルを通じて媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側の物理層と受信側の物理層との間には物理チャネルを通じてデータが移動する。該物理チャネルは時間及び周波数を無線リソースとする。特に、物理チャネルは、ダウンリンクにおいてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、アップリンクにおいてSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
第2の層における媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を通じて上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は、信頼性あるデータ転送を支援する。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックにより具現してもよい。第2の層におけるPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースにおいてIPv4やIPv6のようなIPパケットを効率的に転送するために、不必要な制御情報を減らすヘッダー圧縮(Header Compression)機能を実行する。
第3の層の最下部に位置している無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は、無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、転送チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBとは、端末とネットワークとの間におけるデータ伝達のために第2の層により提供されるサービスのことを意味する。そのために、端末及びネットワークのRRC層は、互いにRRCメッセージを交換する。端末及びネットワークのRRC層の間にRRC接続(RRC Connected)がある場合に、端末は、RRC接続状態(Connected Mode)にあり、そうでない場合は、RRC休止状態(Idle Mode)にあるようになる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を担当する。
基地局(eNB)を構成する一つのセルは、1.25、2.5、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のいずれか一つに設定され、複数の端末にダウンリンクまたはアップリンク転送サービスを提供する。それぞれ異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。
ネットワークから端末にデータを転送するダウンリンク転送チャネルは、システム情報を転送するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを転送するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを転送するダウンリンクSCH(Shared Channel)などがある。ダウンリンクマルチキャストまたは放送サービスのトラフィックまたは制御メッセージは、ダウンリンクSCHを通じて転送されてもよく、または、別のダウンリンクMCH(Multicast Channel)を通じて転送されてもよい。一方、端末からネットワークにデータを転送するアップリンク転送チャネルには、初期制御メッセージを転送するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを転送するアップリンクSCH(Shared Channel)がある。転送チャネルの上位にあり、転送チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)には、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
図3は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いる一般的な信号転送方法を説明するための図である。
図3を参照すると、端末は、電源がついたり、新しくセルに進入したりした場合、基地局と同期を合わせる等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S310)。そのために、端末は基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信して基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を獲得することができる。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信して、セル内の放送情報を獲得することができる。一方、端末は、初期セル探索段階においてダウンリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DLRS)を受信してダウンリンクチャネル状態を確認することができる。
初期セル探索を終えた端末は、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)及び該PDCCHに乗せられた情報に基づいて物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を獲得することができる(S320)。
一方、基地局に最初にアクセスしたり、信号転送のための無線リソースがない場合に、端末は、基地局に対してランダムアクセス手順(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(段階S330乃至段階S360)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を通じて特定シーケンスをプリアンブルとして転送し(S330及びS350)、PDCCH及び対応するPDSCHを通じてプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S340及びS360)。競合ベースRACHの場合に、衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)をさらに行うことができる。
上述のような手順を行った端末は、以降、一般的なアップリンク/ダウンリンク信号転送手順として、PDCCH/PDSCH受信(S370)及び物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)転送(S380)を行うことができる。端末がアップリンクを通じて基地局に転送する、または端末が基地局から受信する制御情報は、ダウンリンク/アップリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムにおいて、端末は、上記のCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/またはPUCCHを通じて転送することができる。
図4は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムで用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
図4を参照すると、無線フレーム(radio frame)は、10ms(327200・Ts)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360・Ts)の長さを有する。ここで、Tsは、サンプリング時間を表し、Ts=1/(15kHz×2048)=3.2552×10-8(約33ns)で表示される。スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。
LTEシステムにおいて、一つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボル、またはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)を含む。データが転送される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、一つ以上のサブフレーム単位に定めることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルまたはSC−FDMAの数は様々に変更可能である。
図5は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムのダウンリンク及びアップリンクサブフレームの構造を示す図である。
図5の(a)を参照すると、1つのダウンリンクサブフレームは、時間領域で2個のスロットを含む。ダウンリンクサブフレーム内の1番目のスロットにおける先頭の最大3 OFDMシンボルが、制御チャネルの割り当てられる制御領域(control region)に相応し、残りのOFDMシンボルがPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)の割り当てられるデータ領域に相当する。
3GPP LTEで用いられるダウンリンク制御チャネルは、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)などがある。サブフレームの1番目のOFDMシンボルで転送されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの転送に用いられるOFDMシンボルの数(すなわち、制御領域のサイズ)に関する情報を運ぶ。PDCCHを通じて転送される制御情報を、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)と呼ぶ。DCIは、アップリンクリソース割当情報、ダウンリンクリソース割当情報及び任意の端末グループに対するアップリンク転送パワー制御命令などを指示する。PHICHは、アップリンクHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)に対するACK(Acknowledgement)/NACK(Not−Acknowledgement)信号を運ぶ。すなわち、端末が転送したアップリンクデータに対するACK/NACK信号は、PHICHで転送される。
次に、ダウンリンク物理チャネルであるPDCCHについて記述する。
PDCCHは、PDSCHのリソース割当及び転送フォーマット(これをDL grantという。)、PUSCHのリソース割当情報(これをUL grantという。)、任意の端末グループ内の個別端末に対する転送パワー制御命令の集合及びVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化などを運ぶことができる。複数のPDCCHが制御領域内で転送されることが可能であり、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、1つまたは複数の連続するCCE(Control Channel Elements)の集合(aggregation)で構成される。1つまたは複数の連続するCCEの集合で構成されたPDCCHは、サブブロックインターリービング(subblock interleaving)を経た後に制御領域を通じて転送されることが可能である。CCEは、無線チャネルの状態に基づく符号化率をPDCCHに提供するために用いられる論理的割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group)に対応する。CCEの数とCCEにより提供される符号化率の関連関係に応じてPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
PDCCHを通じて転送される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。下記の表1は、DCIフォーマットによるDCIを表すものである。
DCIフォーマット0は、アップリンクリソース割当情報を示し、DCIフォーマット1〜2は、ダウンリンクリソース割当情報を示し、DCIフォーマット3、3Aは、任意の端末グループに対するアップリンクTPC(transmit power control)命令を示す。
図5(b)を参照すると、アップリンクサブフレームを、周波数領域において制御領域とデータ領域とに区別することができる。制御領域は、アップリンク制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)に割り当てられる。データ領域は、ユーザデータを運ぶためのPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)に割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCH及びPUSCHを同時に転送しない。一つの端末のためのPUCCHは、一つのサブフレームにおいてRBペアに割り当てられる。RBペアに属するRBはそれぞれ、2個のスロットにおいて異なる副搬送波を占めている。PUCCHに割り当てられたRBペアはスロット境界(slot boundary)で周波数ホッピングされる。
図6は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムで用いられるダウンリンクの時間−周波数リソース格子構造(resource grid structure)を示す図である。
図6に示すリソースブロック(Resource Block、RB)は、ある物理チャネルとリソース要素間のマッピング(mapping)関係を記述するために用いられる。RBは、物理リソースブロック(Physical Resource Block、PRB)と仮想リソースブロック(Virtual Resource Block、VRB)とに区別される。
VRBのサイズはPRBのサイズと同一である。VRBは、ローカル型VRB(Localized VRB、LVRB)と分散型VRB(Distributed VRB、DVRB)とに分類することができる。各タイプのVRBに対して、1つのサブフレーム内の2つのスロットにおける1対のVRBは、単一のVRBナンバーnVRBが共に割り当てられる。
次に、一般的な多重アンテナ(MIMO)技術の概括について説明する。MIMOは、「Multi−Input Multi−Output」の略語で、今まで1個の送信アンテナと1個の受信アンテナを用いたことから脱皮し、多重送信アンテナと多重受信アンテナを採択して送受信データ効率を向上させる方法のことをいう。すなわち、無線通信システムの送信端あるいは受信端で多重アンテナを用いて容量増大あるいは性能改善を試みる技術のことを指す。以下、「MIMO」を「多重アンテナ」と称する。
多重アンテナ技術は、1つの全体メッセージを受信するために単一アンテナ経路に依存せずに、複数のアンテナから受信したデータ断片を一つに集めて完成する技術を応用したものである。この技術により、特定範囲でデータ転送速度を向上させたり、特定データ転送速度に対してシステム範囲を増大させたりすることができる。
次世代移動通信は、既存移動通信に比べて格段に高いデータ転送率を要求するから、効率的な多重アンテナ技術が必須になると予想される。このような状況下で、MIMO通信技術は、移動通信端末と中継器などに幅広く利用可能な次世代移動通信技術であり、データ通信拡大などによる限界状況に応じて他の移動通信の転送量限界を克服できる技術として関心を集めている。
一方、現在研究中の様々な転送効率向上技術のうち、送受信端とも複数のアンテナを用いる多重アンテナ(MIMO)技術は、追加的な周波数割当や電力増加無しにも通信容量及び送受信性能を画期的に向上させることができる方法として現在最も注目を浴びている。
図7は、一般的な多重アンテナ(MIMO)通信システムの構成図である。
図7に示すように、送信アンテナの数をNT個、受信アンテナの数をNR個として同時に増やすと、送信機または受信機のいずれか一方でのみ複数のアンテナを使用する場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的なチャネル転送容量が増加するので、転送レートを向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル転送容量の増加により得られる転送レートは、1つのアンテナを用いる場合の最大転送レート(Ro)に下記のようなレート増加率(Ri)がかけられた値と等しく、理論的に増加することができる。レート増加率(Ri)は、下記の式1のように表すことができる。
上述したような多重アンテナシステムにおける通信方法をより具体的な方法で説明するために、それを数学的にモデリングすると、下記の通りである。
まず、図7に示すように、NT個の送信アンテナとNR個の受信アンテナが存在するとする。
まず、送信信号について説明すると、NT個の送信アンテナが存在する場合に、最大転送可能な情報はNT個であるから、下記の式2のようなベクトルで表すことができる。
一方、それぞれの転送情報s1,s2,…,sNTにおいて転送電力を別々にすることができ、この時、それぞれの転送電力をP1,P2,…,PNTとすれば、転送電力の調整された転送情報は、下記の式3のようなベクトルで表すことができる。
一方、転送電力の調整された情報ベクトルは、以降、重み行列Wがかけられて実際転送されるNT個の転送信号x1,x2,…,xNTを構成する。ここで、重み行列は、転送情報を転送チャネル状況などに応じて各アンテナに適切に分配する役割を果たす。このような転送信号x1,x2,…,xNTを、ベクトルxを用いて下記の式5のように表すことができる。
上記の式5で、wijは、i番目の送信アンテナとj番目の転送情報間の重み値を表し、Wはこれを行列で表したものである。このような行列Wを、重み行列(Weight Matrix)またはプリコーディング行列(Precoding Matrix)と呼ぶ。
一方、上述したような転送信号(x)は、空間ダイバーシティを用いる場合と空間マルチプレクシングを用いる場合とに分けて考えることができる。
空間マルチプレクシングを用いる場合は、互いに異なる信号を多重化して送るので、情報ベクトルsの元素がいずれも異なる値を有するのに対し、空間ダイバーシティを用いる場合は、同じ信号を複数のチャネル経路を通じて送るので、情報ベクトルsの元素がいずれも同一値を有することになる。
もちろん、空間マルチプレクシングと空間ダイバーシティとを混合する方法も考慮可能である。すなわち、例えば、3個の送信アンテナを通じて同じ信号を空間ダイバーシティを用いて転送し、残りは、それぞれ異なる信号を空間マルチプレクシングして送る場合も考慮することができる。次に、受信信号は、NR個の受信アンテナがある場合に、各アンテナの受信信号y1,y2,…,yNRをベクトルyで下記の式6のように表すとする。
一方、多重アンテナ通信システムにおけるチャネルをモデリングする場合に、チャネルは、送受信アンテナインデックスによって区別することができ、送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをhijと表示するものとする。ここで、hijのインデックスの順序は、受信アンテナインデックスが先で、送信アンテナのインデックスが後ろであることに留意されたい。このようなチャネルは、複数のものを1つにまとめてベクトル及び行列形態とすることも可能である。ベクトル表示を例にして説明すると、下記の通りである。
図8は、NT個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示す図である。
図8に示すように、総NT個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、下記の式7のように表現可能である。
また、上記の式7のような行列表現によりNT個の送信アンテナからNR個の受信アンテナを経るチャネルを全て表す場合に、下記の式8のように表すことができる。
一方、実際チャネルは、このようなチャネル行列Hを経た後に白色雑音(AWGN:Additive White Gaussian Noise)が加えられるので、NR個の受信アンテナのそれぞれに加えられる白色雑音n1,n2,…,nNRをベクトルで表現すると、下記の式9の通りである。
上述したような転送信号、受信信号、チャネル、及び白色雑音のモデリングにより、多重アンテナ通信システムにおいてそれぞれは下記の式10のような関係で表すことができる。
一方、チャネルの状態を表すチャネル行列Hの行(row)と列(column)の数は、送受信アンテナ数によって決定される。チャネル行列Hは、前述したように、行の数は受信アンテナの数NRに相当し、列の数は送信アンテナの数NTに相当する。すなわち、チャネル行列Hは、NR×NT行列になる。
一般に、行列のランク(rank)は、互いに独立している(independent)行または列の個数のうち、最小個数と定義される。そのため、行列のランクは、行または列の個数より大きくなることがない。数式的に例示すると、チャネル行列Hのランク(rank(H))は、下記の式11のように制限される。
一方、プリコーディング行列の特性を観察することができる。プリコーディング行列を考慮しないチャネル行列Hは、下記の式12のように表すことができる。
一般に、k番目の受信SINR(Signal to Interference Noise Ratio)ρkを、所定のMMSE(Minimum Mean Square Error)受信機の場合に、下記の式13のように定義できる。
したがって、k番目の有効受信SINRρkは、MMSE受信機が用いられるという仮定の下に、下記の式15のように表すことができる。
上記の式17から、仮に2つの列ベクトルがパーミュテーションされるとすれば、受信SINR値自体はチャネル容量/和レートを一定にするために、順序(order)以外は変わらない。そこで、上記の式14及び式15のように、パーミュテーションされた有効チャネル及びk番目の受信SINRρkを獲得することができる。
上記の式19から、干渉及び雑音部分は、下記の式20に示す通りであることに留意すべきである。
図9は、OFDMA及びSC−FDMAのための一般的システム構造を示す図である。
OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)またはSC−FDMA(Single Carrier−Frequency Division Multiple Access)に基づく一般的なMIMOアンテナシステムにおいて、データ信号は、一つの転送シンボル内で複素マッピング関係(complex mapping relation)を経る。転送されるデータはコードワードに分離される。大部分のアプリケーションにおいて、コードワードは、MAC(Medium Access Control)レイヤーによって与えられた転送ブロックと等価になるだろう。各コードワードは、ターボコードまたはテールバイティング畳み込み符号(tail biting convolutional code)のようなチャネルエンコーダを用いて個別にエンコーディングされる。コードワードは、エンコーディング後、適切なサイズにレートマッチング(rate matching)され、そしてレイヤーにマッピングされる。図9に示すように、SC−FDMA転送において、DFT(Discrete Fourier Transform)プリコーディングが各レイヤーで行われ、OFDMA転送において、DFT変換が行われない。
各レイヤーでDFT変換された信号にプリコーディングベクトル/行列がかけられた後に(multiply)、転送アンテナポートにマッピングされる。転送アンテナポートは、アンテナ仮想化によって再び実際の物理アンテナにマッピングされることがある。
単一搬送波信号(SC−FDMA転送信号のような)の一般的なCM(Cubic Metric)は、多重搬送波信号よりも遥かに小さい。この一般的な概念は、PAPR(Peak Power to Average power Ratio)と同一である。CM及びPAPRは、送信機のパワーアンプ(Power Amplifier、PA)が支援すべき電力の動的範囲と関連している。同じPA下で、任意の転送信号が、低いCM及びPAPRを有し、一部の他の信号形式は、高い転送電力で転送されることがある。逆に、PAの最大電力が固定され、送信機が高いCM及びPAPR信号を転送することを希望すると、低いCM信号よりも転送電力をやや減らすことができる。単一搬送波信号が多重搬送波信号よりも低いCMを有する理由は、多重搬送波信号において信号の多数はオーバーラップして、たまには信号の共同位相(Co−phase)の追加につながるためである。このような可能性は、信号のサイズをより大きくさせる。これが、OFDMシステムが大きいPAPR及びCM値を有する理由である。
出力信号yは、単に情報シンボルx1で構成され、この信号は、y=x1のような単一搬送波信号と見なすことができる。しかし、出力信号yが複数の情報シンボルx1,x2,x3,…,xNで構成されると、信号は、y=x1+x2+x3+…+xNのように、多重搬送波信号と見なすことができる。PAPRまたはCMは、出力信号波形においてコヒーレントに(coherently)共に追加された情報シンボルの数に比例するが、その値は、情報シンボルが特定個数になると飽和する傾向がある。したがって、出力信号波形は、単一搬送波信号をほとんど追加することなく生成され、CM及びPAPRは、多重搬送波信号よりは小さく、単一搬送波信号よりはやや大きい。
図10は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムにおけるアップリンクSC−FDMAのためのシステム構造を示す図であり、図11は、移動通信システムの一例である3GPP LTEシステムにおけるアップリンクSC−FDMA転送フレーム構造の一例を示す図である。
Rel−8LTEシステムにおいて、アップリンクSC−FDMAのためのシステム構造及び転送フレームが、図10及び図11に示すように採択された。基本転送ユニットは、1サブフレームである。1サブフレームは、2スロットで構成され、CP(Cyclic Prefix)の構成に応じて、1スロット内のSC−FDMAシンボルの数は7または6になる。各スロットにおいて、データ転送のために用いられない少なくとも1つの参照信号SC−FDMAシンボルが存在する。1つのSC−FDMAシンボル内には多数の副搬送波が存在する。RE(Resource Element)は、1副搬送波にマッピングされた複素情報シンボルである。DFT変換プリコーディングが用いられる場合に、転送で用いられるDFTサイズ及び副搬送波の数はSC−FDMAと同一であるから、REは、DFT変換インデックスにマッピングされた1つの情報シンボルである。
LTE−Aシステムでは、アップリンク転送において4枚のレイヤーまでの空間多重化が考慮されている。アップリンク単一ユーザ空間多重化の場合に、アップリンクコンポネント搬送波(Component Carrier、CC)別に1サブフレームで2転送ブロックまでスケジューリングされた端末(terminal)から転送されることが可能である。転送レイヤーの数に応じて、各転送ブロックと関連した変調シンボルは、Rel−8LTEダウンリンク空間多重化と同様の原理に従って1枚または2枚のレイヤーにマッピングされる。さらに、DFT−プリコーディングされたOFDMが、空間多重化の適用されるか否かによらず、アップリンクデータ転送のために多重接続方式として採択される。多数のコンポネント搬送波の場合に、コンポネント搬送波別に1つのDFTがある。LTE−Aシステムにおいて、特に、周波数−連続(contiguous)及び周波数−不連続(non−contiguous)リソース割当は、各コンポネント搬送波で支援される。
図12は、SC−FDMA転送に基づくMIMOシステムのためのデータ信号のマッピング関係の一例を示す図である。
コードワードの数がNCで、レイヤー数がNLであれば、NC個の情報シンボルまたはNC個の倍数(Multiple)の情報シンボルが、NL個のシンボルにまたはNL個の倍数のシンボルに割り当てられる。SC−FDMAのためのDFT変換プリコーディングは、レイヤーのサイズを変化させない。プリコーディングが各レイヤーで行われた後、情報シンボルの数はNLからNTに変わり、NT*NL行列の乗算(multiplication)になる。一般に、空間的に多重化されたデータの転送ランクは、与えられた転送インスタント(instant)(図12の例でNL)でデータを運ぶレイヤーの数と同一である。
次世代通信システムにおいて1Gbpsのような非常に高速なデータ転送率を支援するために、ランク8のような高いランクのデータ転送の支援が必要である。空間レイヤー多重化された情報を正確に転送し、データ復調及びチャネル推定のためのよく設計された参照信号シーケンスを受信することが必要である。制御信号位置(Placement)、及び後方の(back)IE測定に必要な他の参照信号を考慮すると、空間レイヤー多重化されたデータ情報設計のための参照信号シーケンスは複雑で難しい。そこで、本発明では専用参照信号(dedicated referencesignal)シーケンスを、データ情報を含むRB(Resource Block)に挿入する方法を提案する。
LTEのような通信システムにおいて、多数の空間レイヤーに対してデータ復調及びチャネル推定のための参照信号を、図13に示すように、サブフレームにおけるリソース要素(Resource Element、RE)に挿入することができる。
以下では、移動通信システムにおいて送信端及び受信端間に送受信される参照信号(Reference Signal、RS)について説明する。
移動通信システムにおいて送信端が受信端へパケット(あるいは信号)を転送する時に、送信端が転送するパケットは、無線チャネルを通じて転送されるため、転送過程で信号の歪みが発生することがある。このように歪まれた信号を受信端で正しく受信するためには、受信端は、チャネル情報を見つけ、このチャネル情報に相応する分だけ受信信号において転送信号の歪みを補正することができる。このようにチャネル情報を見つけるためには、送信端と受信端の両方が知っている信号を転送する必要がある。すなわち、受信端で知っている信号がチャネルを通じて受信される時に、当該信号の歪みの度合によりチャネル情報を見つけ出す方法を主に用いるが、この時に転送される送信側と受信側の両方が知っている信号を、参照信号またはパイロット信号(Pilot Signal)という。
今までは、送信端が受信端にパケットを転送する時に、1個の送信アンテナと1個の受信アンテナを用いてきた。これに対し、最近では、大部分の移動通信システムにおいて、多重送信アンテナと多重受信アンテナを採択して送受信データ効率を向上させる方法を用いている。移動通信システムの送信端あるいは受信端において容量増大、通信性能の改善のために多重アンテナを用いてデータを送受信する場合に、各送信アンテナ別に別個の参照信号が存在する。受信端は、知っている各送信アンテナ別参照信号を用いて、各送信アンテナから転送された信号を正しく受信することができる。
移動通信システムにおいて、参照信号を、その目的によって2種類に大別することができる。参照信号には、チャネル情報獲得のためのものと、データ復調のためのものがある。前者は、端末がダウンリンクでのチャネル情報を獲得するためのもので、広帯域に転送される必要がある。すなわち、特定サブフレームでダウンリンクデータを受信しない端末であっても、この参照信号を受信し測定できるようにしなければならない。また、このようなチャネル測定用参照信号は、ハンドオーバーの測定などのために用いられてもよい。後者は、基地局がダウンリンク信号を転送する時に、該当のリソースで共に送る参照信号であり、端末は、この参照信号を受信することによってチャネル推定をし、データを復調することが可能になる。この復調用参照信号は、データが転送される領域で転送されなければならない。
移動通信システムの一例であるRelease 8LTEシステムでは、ユニキャストサービスのために2種類のダウンリンク参照信号が定義されている。チャネル状態に関する情報獲得及びハンドオーバーなどの測定などのために用いられる共通参照信号(Common Reference Signal;以下、「CRS」という。)と、データ復調のために用いられる専用参照信号(DRS:Dedicated RS;以下、「DRS」という。)(UE−特定参照信号に該当する。)との2種類の参照信号がある。Release 8LTEシステムにおいて、UE−特定参照信号は、データ復調用にのみ用いられ、CRSは、チャネル情報獲得及びデータ復調の2つの目的のために用いられる。このCRSは、セル−特定(cell−specific)参照信号で、基地局は広帯域にわたって毎サブフレームごとにCRSを転送する。セル−特定(Cell−specific)CRSは、基地局の転送アンテナ個数に応じて最大4個のアンテナポートに対して転送される。例えば、基地局の送信アンテナの個数が2個であれば、0番と1番のアンテナポートに対するCRSが転送され、4個であれば、0乃至3番のアンテナポートに対するCRSがそれぞれ転送される。
図13は、3GPP LTEシステムにおける参照信号パターンの例を示す図である。
図13の(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、1つのRBにおけるRS位置を表している。複数の参照信号(RS)を1 RB内で互いに異なる用途で転送することができる。図13に示すCRS(Common Reference Signal)は、セル共通参照信号で、システム全帯域にわたって転送される。CRSは、データ転送の復調、チャネル推定、チャネルトラッキング(tracking)、セル検出などのような用途に用いられるものでよい。DRS(Dedicated Reference Signal)は、データ復調のために用いられる参照信号で、端末が基地局からデータを受信する時にのみ特定RBで転送される。DRSは端末特定信号として転送されるため、一般に、特定端末は、他の端末へのDRS転送がわからない。N枚までの空間レイヤー(spatial layer)データ転送を支援するために、N個のDRSが必要である。
以下の例では、システムが8枚の空間レイヤーデータ転送まで支援するとして説明する。MU−MIMO(Multi User−MIMO)転送を正しく支援するために、基地局が各端末に転送する8個のDRSが直交したり、または良好な相関特性を有する必要がある。また、8枚のレイヤーまで支援するシステムは、各レイヤー別にDRSを転送することができ、互いに異なる端末の組み合わせに対するデータ転送のために、1枚以上のレイヤーが用いられることが可能である。DRSは、LTE−AシステムなどではDM RS(Data Demodulation RS)とも呼ばれる。
各レイヤー別DRSを様々な方法で多重化することができる。例えば、コード分割多重化(Code Division Multiplexing、CDM)、周波数分割多重化(Frequency Division Multiplexing、FDM)、または時分割多重化(Time Division Multiplexing、TDM)方式で多重化したり、あるいはこれらの組み合わせで多重化することができる。図13の(a)、(b)、(c)はそれぞれ、DRS多重化に基づくCDM及びFDM方式を示している。レイヤー1及び2(DRSレイヤー3及び4またはevenレイヤー5、6、7、8は、DRSシーケンスをマッピングする方法と類似の方法に従う)のための12個のREを調べてみると、1 RB内の12個のREは、図14に示す通りである。
図14は、1 RB内でDRSレイヤー1及び2のためにコード多重化されたREのパターン例を示す図である。
図14で、ウォルシュ−アダマール(walsh−hadamard)コードのようなコードがRE(1410)及びRE(1420)に適用されている(すなわち、RE(1410)には+1を、RE(1420)にも+1をかけたり、または、RE(1410)には+1を、RE(1420)には−1をかけることで、時間軸で2つの連続するREがウォルシュコードでかけられる)。実際DRSシーケンスが各DRS REに適用される方法について以下に記述する。一般に、特定端末のために割り当てられたRBは、システムで用いられる全体利用可能なRBのサブセット(subset)に該当する。
図15は、DRSシーケンスを生成する方法の一例を示す図である。
図15に示すように、全体システム帯域幅のうち、一部のRBが特定端末にスケジューリングなどの理由から割り当てられることがある。図15に示すように、基地局は、全体システム帯域幅に該当するRBサイズでDRSシーケンスを生成することができる。基地局が特定端末に対してスケジューリングする場合に、基地局は、全体生成されたDRSシーケンスのうち、該当の端末に割り当てたRBに対応するDRSシーケンスを用いることができる。
図16は、DRSシーケンスを生成する方法の他の例を示す図である。
図16を参照すると、図15でのDRSシーケンスを生成する方法と違い、基地局は、特定端末のために割り当てたデータRBと同じサイズでDRSシーケンスを生成することができる。このように、基地局が特定端末に割り当てたRBサイズと同一のサイズでDRSシーケンス生成して用いると、基地局は、MU−MIMOのように、空間領域多重化を通じて互いに異なるRBを割り当てられた多数の端末をスケジューリングすることができる。空間多重化された端末が互いに異なるRBを割り当てられる場合に、各端末のために用いられるDRSシーケンスは、空間的に多重化されたRBで用いられるシーケンスがそれぞれ異なるように生成することができる。
図16の(a)に示すように、ハッチング領域は、特定端末にDRSを転送するために割り当てられたRBである。基地局は、特定端末に割り当てられたRBにデータRBサイズに該当するRSシーケンスを適用してDRSシーケンスを生成することができる。
図16の(b)は、基地局が各端末(UE1、UE2)別に互いに異なるシーケンスを適用してDRSシーケンスを生成する場合を示している。各端末に対して互いに異なるシーケンスを適用すると、各端末のためのDRSが直交せず、結果としてチャネル推定性能の劣化を招き、通信性能の損失につながる。基地局が多数の端末への転送のための各転送レイヤーに対して直交DRSを用いるために、コード多重化されたレイヤーのためのDRSに対して同じシーケンスを用いる必要がある。しかし、周波数多重化されたレイヤーのためのDRSに対しては同じシーケンスを用いる必要はない。互いに異なる端末に対して同じDRSシーケンスを生成するために、2個のシーケンス生成方法を考慮することができる。
図17は、DRSシーケンスを生成する方法の一例を説明するための図である。
第一の方法として、それぞれの割り当てられたRBに対してDRSシーケンスを生成する方法がある。DRSのために用いられるシーケンスを、割り当てられたRBのそれぞれに対して生成することができる。また、各RBで用いられたシーケンスパターンをランダム化するために、各RB別に互いに異なるDRSシーケンスを生成することができる。異なるRBに対して異なるシーケンスを生成する方法の一つに、シーケンス生成関数の初期値部分にRBインデックスを追加することがある。
次に、図18を参照して、1 RB内でコード分割多重化方式で用いられたREセットのためにシーケンスを追加(あるいは挿入)する3つの方法について記述する。
図18は、1 RB内でシーケンスを生成する方法の例を説明する図である。
図18の(a)、(b)及び(c)に示すシーケンス生成方法はそれぞれ、1 RB内でコード分割多重化方式で用いられたREセットのためのシーケンスを生成する方法に相当する。
図18の(a)に示すように、第1のシーケンス生成方法として、コード多重化されたDRS REレイヤーのための1つのDRSシーケンスを生成することができる。この第1のシーケンス生成方法において、DRS RE位置に生成されてマッピングされた長いシーケンス(long sequence)は、全てのCDM DRSレイヤーに共通する。各DRSレイヤーについて、互いに異なるウォルシュコードが互いに異なるDRSレイヤー間に直交性を保障するように適用される(ウォルシュカバリング)。長いシーケンスを有し、REにかけられたウォルシュコードにわたり互いに異なるシーケンス要素の可能性を有することの利点は、DRS REが効率よくランダム化され、結果として他のセル間への干渉をよりランダム化できることである。
図18の(b)に示すように、第2のシーケンス生成方法として、コード多重化されたDRS REレイヤーに対して1つ以上のDRSシーケンスを生成することができる。第2のシーケンス生成方法において、長いシーケンス(long sequence)が生成されて、ウォルシュコードが適用される(例えば、ウォルシュ拡散される)ことになるリソース上で同じシーケンスが反復されるDRS RE位置でマッピングされる。各レイヤーに対するシーケンスは、互いに異なってもよい。各DRSレイヤーには、互いに異なるウォルシュコードを互いに異なるDRSレイヤー間の直交性を保障するために適用することができる。このような方法において、ウォルシュコードの適用されるREに沿って同じシーケンスが反復され、互いに異なるレイヤーは互いに異なるDRSシーケンスを有することができ、この場合も同様、互いに異なるDRSレイヤー間に直交性が保障される。これにより、互いに異なるDRSシーケンスを有する互いに異なるセル間にも直交的なDRS転送が可能になる。この第2のシーケンス生成方法において、レイヤーインデックスはDRSシーケンス生成初期値に入力されるとよい。
図18の(c)に示すように、第3のシーケンス生成方法として、図18の(a)及び(b)における第1及び第2のシーケンス生成方法を混合(hybrid)することができる。可能な互いに異なるDRSシーケンスがDRS REにマッピングされ、このDRS REにはウォルシュコードが適用される。図18の(c)に例示するように、2つの異なるDRSシーケンスはDRS RE位置にマッピングされて、ウォルシュコードが互いに異なるDRSシーケンスにわたって適用されるようにする。このような方法は、2番目のDRSシーケンスを実際に1番目のDRSシーケンスと同じものとしてDRSシーケンスを構成することも可能である。この場合、互いに異なるDRSシーケンスを第3のシーケンス生成方法と同一にして構成すると、第2のシーケンス生成方法のように見えることができる。DRSシーケンスが互いに異なる場合に、第3のシーケンス生成方法は第1のシーケンス生成方法と類似になりうる。このような方法によれば、互いに異なるセル間のDRS干渉をランダム化でき、セル間のDRS転送の直交性を維持する構成を可能にすることができる。
第3のシーケンス生成方法において、ウォルシュコードのかけられたREセット指示子の間に同一のまたは異なるDRSシーケンス(可能な限り同一のDRSシーケンス)及びレイヤーインデックスがDRSシーケンス生成初期値のために入力されてもよい。
図19は、DRSシーケンスを生成する方法の一例を説明するための図である。
第2の方法として、全体システム帯域幅に対してDRSシーケンスを生成し、長く生成されたDRSシーケンスの一部(sub−portion)を各RB位置で用いることができる。基地局は、全体システム帯域幅に対するDRSシーケンスを生成でき、割り当てられたRBのそれぞれに対して、長いDRSシーケンスの一部のDRSシーケンスを用いることができる。このようなDRSシーケンス生成方法において、コード分割多重化のために用いられるREセットに対するシーケンスを挿入する3つの方法について記述する。
図20は、1 RB内でシーケンスを生成する方法の例を説明する図である。
図20の(a)、(b)及び(c)はそれぞれ、1 RB内でコード分割多重化方式で用いられたREセットのためにシーケンスを挿入する方法に示している。
図20の(a)に示す第1のシーケンス生成方法は、生成された長いDRSシーケンスの一部を特定RBに対するDRSシーケンスとしてマッピングすることができる。長いDRSシーケンスは、最も周波数の低い副搬送波から最も周波数の高い副搬送波までマッピングされる。データ転送のためにいずれのRBが用いられるかによって、特定RBのためのDRSシーケンスとしては、既に全体システム帯域幅にわたってマッピングされた長いDRSシーケンスのうち一部が用いられる。この第1のシーケンス生成方法において、同じDRSシーケンスは、1つのウォルシュコードセットがかけられる互いに異なるOFDMシンボルに用いられる。これは、レイヤー間に互いに異なるDRSシーケンスを許容することに相当し、DRSレイヤー間に直交性を相変らず保障する。また、他のセルとのDRS直交性を保障することができる。
図20の(b)に示す第2のシーケンス生成方法は、生成された長いDRSシーケンスの一部を、特定RBに対するDRSのためにマッピングすることができる。長いDRSシーケンスは最も周波数の低い副搬送波から最も周波数の高い副搬送波までマッピングされる。データ転送のためにいずれのRBが用いられるかによって、特定RBのためのDRSシーケンスとしては、既に全体システム帯域幅にわたってマッピングされた長いDRSシーケンスのうちの一部が用いられる。この第2のシーケンス生成方法において、可能な互いに異なるDRSシーケンスは、1つのウォルシュコードセットがかけられる互いに異なるOFDMシンボルに用いられる。この場合に、コード分割多重化された各レイヤーに対する基本(base)DRSシーケンスは同一であり、互いに異なるDRSレイヤーは、与えられた基本DRSシーケンスに加えて、互いに異なるウォルシュコードを用いることができる。
周波数分割多重化(FDM)された異なるレイヤーに対するDRSは、互いに異なる基本DRSシーケンスを有することができる。上記の第2のシーケンス生成方法は、各OFDMシンボルに対する互いに異なるDRSシーケンスを有するように適用されるとよい。レイヤーインデックス、OFDMシンボルインデックス、及びスロット番号(あるいはサブフレーム番号)が、長いDRSシーケンス生成初期値に入力されることが可能である。
また、上記の第2のシーケンス生成方法に加えて、システムは、互いに異なるOFDMシンボルに対して同じDRSシーケンスを適用するように構成することができ、同じDRSシーケンスは、図20の(a)に示す第1のシーケンス生成方法と同様に、ウォルシュコードセットでかけられたREに用いることができる。図20の(b)で、DRSシーケンスbi及びdiはそれぞれ、DRSシーケンスai及びciと同一でよい。これは、図20の(a)における第1のシーケンス生成方法が、図20の(b)における第2のシーケンス生成方法のように構成されるようにする。互いに異なるOFDMシンボル構成の指示に対する同一のまたは互いに異なるDRSシーケンスは、DRSシーケンス生成初期値に入力されてもよい。
図20の(c)に示す第3のシーケンス生成方法は、図20の(a)及び(b)における上記の各第1及び第2のシーケンス生成方法により生成されたDRSシーケンス要素(element)に対して要素間の積(element by element)によってDRSシーケンスを新しく生成することができる。図20の(c)の左側に示す方法で生成されたDRSシーケンスは、1 RBに該当するシーケンスであり、同様に、図20の(c)の右側に示す方法で生成されたDRSシーケンスも、1 RBに該当するシーケンスである。各RBで生成された要素(element)をかけて新しくDRSシーケンスを生成することができる。このような場合には、2 RB単位でDRSシーケンスを生成することを反復することができる。3GPP LTEシステムのシステム帯域幅を12RBとすれば、このような過程を6回反復できる。
この方法において、ウォルシュ拡散RSシーケンスは、全てのREにおいて互いに異なるシーケンス値を有する互いに異なるRSシーケンスによりさらにスクランブリングされることが可能である。この方法により、ウォルシュ拡散RSシーケンス(DRS OFDMシンボル上での同じシーケンス)による干渉ランダム化有効損失は、secondary RSシーケンススクランブリングによって低減することができる。この第3のシーケンス生成方法は、互いに異なるシーケンス特性及び1つのRSシーケンスを制御するシーケンス生成値に2個の入力フィールドを有することによって具現することができる。第3のシーケンス生成方法は、セルのグループが協力する場合に、グループ内のセルが互いに異なるウォルシュコードを共有し、同時にセルの他のグループがランダム化される必要がある時に有用な方法である。
次に、DRSシーケンスを生成する上で必要なシーケンス初期化値について説明する。
効果的なMU−MIMOを支援するために、DRSシーケンスは端末IDで初期化することができず、むしろ、セルID、サブフレーム番号(あるいはスロット番号)、OFDMシンボルインデックス(サブフレームまたはスロット内で)、レイヤーインデックス、ノーマルCP(normal Cyclic Prefix)または拡張CP(extended CP)指示など(すなわち、異なるOFDMシンボル構成指示のための同一のまたは異なるDRSシーケンス)の組み合わせでのみ初期化することができる。追加のシーケンス初期化パラメータは、レイヤーインデックス(コード分割多重化されたDRSレイヤー内で計算される(numerated))、及び周波数オフセットインデックス(全体的に、異なるRE時間/周波数位置セットにマッピングされたDRSを区別するためにFDM DRSレイヤー間に計算される)でよい。
さらに、ウォルシュコードがDRSシーケンスを時間軸上で拡散させたり、またはウォルシュコードがDRSシーケンスにカバリング(あるいはMultiply)される方式で、DRSシーケンスはDRSレイヤーREにマッピングされてもよい。ウォルシュコード拡散シーケンスは、より好ましい直交性を保障する一方で、ウォルシュカバリングされたシーケンスは、相互−相関特性をより好ましくさせる。これは、システムにおいてウォルシュコードがDRSマッピングプロセスで用いられるようにする構成を可能にする。
ここで、全てのDRSシーケンスはPRBS(Pseudo Random Binary Sequence)生成器で生成されるとする。PR(Pseudo Random)シーケンスは、長さ31のゴールドシーケンスで定義される。長さMPNの出力シーケンスc(n)は、下記の式24のように定義することができる(ここで、n=0, 1, ..., MPN−1)。
ここで、NC=1600であり、1番目のm−シーケンスは、x1(0)=1、x1(n)=0、n=1, 2, ..., 30と初期化される。
全てのDRSシーケンス生成方法において、レイヤーインデックス値が、全てのCDM/FDM DRS REセットのうち特定CDM REセットがシーケンス生成初期値の一部として用いられる旨を指示することを提案する。この場合、全てのレイヤーインデックス指示子値が必ずしも全てのDRSレイヤーに対して異なる必要はない。一部のDRSレイヤーは、同じレイヤーインデックス指示子を有してもよい。レイヤーインデックス指示子を周波数オフセット指示子と表現することもできる。
図18の(a)及び(b)で説明した第1及び第2のシーケンス生成方法で適用可能なDRSシーケンス生成関数及びその初期値はそれぞれ、下記の式25及び式26のように表すことができる。
図18の(c)で説明した第3のシーケンス生成方法で適用可能なDRSシーケンス生成関数及びその初期値はそれぞれ、下記の式27及び式28のように表すことができる。ここで、NFOは、DRSレイヤーインデックスの関数で、周波数で区別されるレイヤーグループを指示する値として用いられる。
ここで、Nrbは、該当のPDSCH転送のリソースブロック(RB)インデックスを表し、w(m)は、DRSシーケンスにかけられるウォルシュコードを表す。Nlayerは、基本DRSシーケンスのためのレイヤーインデックスを表し、l’は、OFDMシンボルインデックスの関数であるDRSシーケンスインデックスである。同じ2個のDRSシーケンスインデックスが1 RB内で用いられることが可能である。互いに異なるDRSレイヤーは、DRSレイヤー間の直交性を保障し、ウォルシュコードを適用するために、同じ基本シーケンス(base sequence)を有することができる。シーケンス初期化値の一例として、下記の式28のような値を有することができる。
また、図20の(a)で説明した第1のシーケンス生成方法で適用可能なDRSシーケンス生成関数及びその初期値をそれぞれ、下記の式29及び式30のように表すことができる。式29は、DRSシーケンスを生成する式の一例を、式30はDRSシーケンスを生成するための初期値を表す。
ここで、l’は、OFDMシンボルインデックスの関数であるDRSシーケンスインデックス、Nlayerは、基本DRSシーケンスのためのレイヤーインデックスを表す。互いに異なるDRSレイヤーは、ウォルシュコードを適用し、直交性を保障するために、同じ基本シーケンス(base sequence)を有することができる。DRSシーケンスインデックスは、サブフレーム内でDRS REを含むOFDMシンボルを計算した(numerate)インデックスでよい。互いに異なるOFDMシンボルで同じDRSシーケンスを有する特定DRSシーケンスは同じ値を有するように選択し、同じシーケンスが生成されるようにする。2個の互いに異なるDRSシーケンス全体は、1 RB内で1 DRSレイヤーのために用いられ、Ndmrsは、2のような値でよい。下記の式31及び式32で表すように、特定レイヤーは、追加的に初期値に挿入される互いに異なる基本シーケンスレイヤー情報を有している。
DRSは、専用参照信号であるから、ノーマルCPと拡張CP間のシーケンスを区別する必要がない。したがって、いずれのCP情報も初期値を求めるのに挿入されない。初期値の一例を、下記の式32のように表すことができる。
図20の(b)で説明した第2のシーケンス生成方法で適用可能なDRSシーケンス生成関数及びその初期値はそれぞれ、下記の式33及び式34のように表すことができる。
ここで、l’は、OFDMシンボルインデックスの関数であるDRSシーケンスインデックスであり、DRSシーケンスインデックスは、サブフレーム内でDRS REを含むOFDMシンボルを計算した(numerate)インデックスでよい。互いに異なるOFDMシンボルで同じDRSシーケンスを有する特定DRSシーケンスは同じl’値を有するように選択して、同じシーケンスが生成されるようにする。特定レイヤーは、追加的に初期値に挿入される互いに異なる基本シーケンスレイヤー情報を有している。これを下記の式35のように表すことができる。
図20の(c)で説明した第2のシーケンス生成方法で適用可能なDRSシーケンス生成は、3つ方式で具現できる。
第一の具現方式として、互いに異なる初期値で初期化される2個のゴールドコードシーケンスを用いてDRSシーケンスを生成することができる。下記の式36は、このようなDRSシーケンス生成の一例を表すものである。
そして、1番目のシーケンスの初期化値は、下記の式37乃至式39のいずれかで表すことができる。
2番目のシーケンスのための可能なゴールドコード初期化特性は、下記の通りである。
1.各コード分割多重化されたレイヤーに対して同じシーケンス
2.各周波数分割多重化されたレイヤーに対して同じシーケンス
3.ウォルシュコードのかけられたRE間の互いに異なるシーケンス
4.セル間の互いに異なるシーケンス
上記の図20の(c)に関するシーケンス生成方法において、RSシーケンスの1つは、セルID、OFDMシンボルインデックス(あるいはDRSシンボルカウンタ/インデックス)、レイヤーインデックス、及び周波数オフセットインデックスを組み合わせて初期化することができる。他のRSシーケンスは、NI、及びOFDMシンボルインデックス(あるいはDRSシンボルカウンタ/インデックス)を組み合わせて初期化することができる。1番目のRSシーケンスは、ウォルシュコード多重化されたREで同じシーケンスを有するだろう。しかし、2番目のRSシーケンスは、ウォルシュコード多重化されたREで同じシーケンスを有しないだろう。
NIは、CoMP(Coordinated Multi Point)セルID番号、または多数のセルが共有する値でよい。NIは、端末がRSシーケンスを正確に受信するために、端末にシグナリングされる必要がある。1番目の初期化値は、OFDMシンボルに含まれた全てのDRS上で変わらないが、2番目の初期化値は、OFDMシンボルに含まれた全てのDRS上で変わることがある。
図21は、1 RB内でDRSシーケンスを生成する方法の例を説明する図である。
図21は、各レイヤー別に互いに異なるシーケンスを生成し、ウォルシュ拡散を用いる場合である。図21で、全てのコード分割多重化(CDM)DRSレイヤーにわたって互いに異なるシーケンスを使用し、DRSレイヤーにわたって直交性を維持するために互いに異なるウォルシュコードを使用する。各CDM DRSレイヤーのために用いられた各シーケンスは、ウォルシュコードで拡散される。これは、1つのREセットがウォルシュコードで拡散され、ウォルシュコード要素乗算値(walsh code element multiplication value)以外は同じシーケンス値が用いられる。
図22は、2つのセルが、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する一例を示す図である。
図22の右側における受信端で受信した信号の式、及び受信アンテナポートで受信した信号に対して推定されたチャネルはそれぞれ、下記の式44及び式45のように表すことができる。
ここで、h0、h1、h2、h3はそれぞれ、有効チャネル係数を表し、ai、biは、スクランブリングコードシーケンス、n0、n1は雑音を表す。
上記の式44及び式45から、推定された有効チャネル係数は、1個の干渉係数Z1を有する。そのため、受信端で推定した有効チャネル係数は、干渉係数に影響を受ける。
図23は、1 RB内でシーケンスを生成する方法の例を説明する図である。
図23は、基地局が各レイヤー別に同じシーケンスを生成し、ウォルシュ拡散を用いる場合である。図23で、全てのCDM DRSレイヤーにわたって互いに異なるシーケンスを使用し、DRSレイヤーにわたって直交性を維持するために互いに異なるウォルシュコードを使用する。図23に示す例は、セル間の干渉ランダム化を最大にすることを許容する。
図24は、2つのセルが、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する一例を示す図である。
図24の右側における受信端で受信した信号の式、及び受信アンテナポートで受信した信号に対して推定されたチャネルはそれぞれ、下記の式46及び式47のように表すことができる。
ここで、h0、h1、h2、h3はそれぞれ、有効チャネル係数を表し、si、xiは、スクランブリングコードシーケンス、n0、n1は、雑音を表す。
上記の式45を参照すると、推定された有効チャネル係数は、4個の互いに異なる係数Z1、Z2、Z3、Z4を有し、ランダム化された係数は互いに相殺されるため、h0に対するチャネル推定がより正確になりうる。これらの式から、図23で説明したシーケンス生成方法は、図21で説明したシーケンス生成方法に比べて干渉ランダム化効果が4倍にもなることがわかる。
互いに異なるセルらからのDRSシーケンス干渉ランダム化を最大化するために、DRSシーケンスは、好ましくは全てのREでランダム値を有する必要がある。しかし、同時にDRSレイヤー間の直交性を維持するためには同じDRSシーケンスが全てのDRSレイヤーで用いられる必要がある。全てのDRSレイヤーで同じDRSシーケンスを有すると、特定プリコーディング環境下で、ウォルシュコードがOFDMシンボル同士間に深刻な電力差を招くという問題につながる。
図25は、2枚のDRSレイヤーに対してプリコーディングを適用して4個の送信アンテナにマッピングして転送する方法の一例、及びこの方式でDRSを転送する場合にOFDMシンボル同士に生じる電力差を示す図である。
図25の(a)を参照すると、送信端で2個のDRSレイヤーを用い、プリコーディングを適用して4個の送信アンテナから信号を転送することができる。図25に示すプリコーディングを適用する場合に、各送信アンテナを通して各シンボル別に転送される信号を、図25の(a)の右側に示す。このようにして送信端で信号を転送する場合に、隣接OFDMシンボル間の電力差は、図25の(b)に示すように、約2.25dBと大きくなる。
図26は、DRSシーケンスを生成する方法の例を説明する図である。
図26では、各レイヤー別に互いに異なるシーケンスがウォルシュ拡散され、その後、ウォルシュ拡散されたシーケンスをスクランブリングすることができる。
図26で、「a」で表示した1番目のシーケンスは、CDMレイヤー間のシーケンスを異ならせるのに用いられる。「s」で表示した2番目のシーケンスは、上位層指示されたID(IDentity)間にシーケンスを異ならせるのに用いられる。上位層指示されたIDは、セルID、CoMPセルグループID、または各IDからDRSシーケンスを異ならせるために与えられる他のIDでよい。「a」で表示した1番目のシーケンスは、ウォルシュコードセットのかけられたRE間(例えば、2個の隣接するOFDMシンボルRE間)に値が変わらないことが好ましい。ウォルシュコードは、1番目のシーケンス上にかけることができる。これは、ウォルシュ−アダマールコードを有するDRSのためのREが位置している時間領域において1番目のシーケンスを拡散することによって(長いシーケンスを生成するシーケンスにウォルシュコードをかけることによって)具現することができる。「s」で表示した2番目のシーケンスは、全てのREでランダムに値が変わる。2番目のシーケンスは、レイヤーで不変であり、その結果、同じ共通シーケンスが全てのレイヤーに用いられる。
図27は、図26の方法によって生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する一例を示す図である。
図27の右側における受信端で受信した信号の式、及び受信アンテナポートで受信した信号に対して推定されたチャネルはそれぞれ、下記の式48及び式49のように表すことができる。
上記の式48及び式49から、推定された有効チャネル係数が4個の互いに異なる係数Z1、Z2、Z3、Z4を有し、ランダム化された係数は互いに相殺されることで、h0に対するチャネル推定がより正確になりうる。これら式から、図27で説明したシーケンス生成方法は、図23で説明したシーケンス生成方法と同じレベルの干渉ランダム化効果を有し、図21で説明したシーケンス生成方法に比べて、4倍の干渉ランダム化効果を有することがわかる。
図28の(a)及び(b)は、DRSシーケンスを生成する方法の一例を示す図である。
また、各レイヤーのための1番目のシーケンスは、ゴールドコードのようなシーケンスから生成されたランダム複素値シーケンス及び単位円での固定された位相オフセット複素値シーケンスを組み合わせて生成することができる。このような例を、図29の(a)及び(b)に示す。図29の(a)及び(b)は、DRSシーケンスを生成する方法の一例を示す図である。
図21、図23及び図26で上述したシーケンス生成方法を、他の方式で再び定義することができる。図21に関連するシーケンス生成方法は、互いに異なるレイヤーに対して異なるシーケンスを用いるが、時間軸にわたってシーケンスは変わらない(ウォルシュコード乗算因数(factor)は除外)。また、図24に関連するシーケンス生成方法は、互いに異なるレイヤーに対して同じシーケンスを用いることができるが、時間軸に従ってシーケンスは変わる。この図21に関連するシーケンス生成方法は、他のセルからの干渉をランダム化する効果があり、図23に関連するシーケンス生成方法は、基地局でのパワーアンプ(PA)設計の問題を有している。図26に関連するシーケンス生成方法は、互いに異なるレイヤーに対して互いに異なるシーケンスとして時間軸上で互いに異なるシーケンスを用いることによって、図21及び図23に関連するシーケンス生成方法を含む。2タイプのシーケンスの直交性を維持するために、図26に関連するシーケンス生成方法でシーケンスを生成することができる。シーケンスのうち、特定シーケンスは、レイヤー間に互いに異なるシーケンスを生成し、他のシーケンスは、時間軸上で互いに異なるシーケンスを生成する。さらに、2タイプのシーケンスとも周波数軸上で変わることがある。
図26に関連するシーケンス生成方法は、様々な方式で具現可能である。第一の具現方案は、各レイヤーに対して互いに異なるシーケンスを生成し、ウォルシュコードを用いてシーケンスを拡散し、全てのレイヤーに対して共通する2番目のシーケンスをかけることができる。第二の具現方案は、レイヤーに対して共通シーケンスを生成し、ウォルシュコードを用いてシーケンスをカバリングした後に、各レイヤー別に互いに異なる2番目のシーケンスをかけることができる。第三の具現方案は、1番目及び2番目のシーケンスのシーケンスマッピングを再構成し、ウォルシュコードをかけることができる。
DRSシーケンスを生成する他の例として、各レイヤー別に互いに異なるシーケンスを生成し、レイヤーに対してalamoutiコーディングを適用することもできる。
図30は、2個のセルで、生成されたDRSシーケンスを用いてDRS信号を転送する例を示す図である。
図30で、各セルは、レイヤー別に互いに異なるシーケンスを生成し、レイヤーに対してalamoutiコーディングを用いて生成されたDRSシーケンスを転送することができる。各レイヤー別に互いに異なるシーケンスを生成し、alamoutiコーディングを各シーケンスペア(pair)に適用することで、レイヤー間に直交性を維持することができる。この方法は、他のセルからの良好な干渉ランダム化効果を得ることができ、同時に各レイヤーに対して互いに異なるシーケンスを獲得するのに有効である。
図31は、図26に関連するDRSシーケンス生成方法の他の例を説明する図である。
図26に関連するDRSシーケンス生成方法は、シーケンスの一部をかけて最終DRSシーケンスを生成することができる。すなわち、レイヤー特定シーケンスを拡散することによって全体DRS(LTE−AシステムではDM RSともいう。)シーケンスを生成し、ウォルシュ拡散レイヤー特定シーケンスの特定部分にレイヤー共通スクランブリングシーケンスをかける。特に、2番目のシーケンスは1番目のシーケンスの一部にかけられ、ウォルシュコードで効果的に拡張される。これは、図31で例示したようなウォルシュ拡散シーケンスの一部をスクランブリングする2番目のシーケンスの一部を「1」と有するように具現することができる。
図32の(a)及び(b)は、各OFDMシンボル別にDRSシーケンスを生成する方法の例を説明するための図である。
図32の(a)を参照すると、このDRSマッピング方法は、各レイヤーに対してDRSで用いられた1番目または/及び2番目のシーケンスが各サブフレームで最大帯域幅によって生成される。
図32の(b)に関連するシーケンスマッピング方法において、1番目のシーケンスがウォルシュ−アダマールコードで拡散されるから、1番目のシーケンス及び2番目のシーケンスのためのシーケンス長さは互いに異なる。拡散された1番目のシーケンスは、最後から2番目のシーケンスのような同じシーケンス長さを有する。
図33は、図32と関連したシーケンスマッピング方法をより具体的に示す図である。
一般に、シーケンスは、RB内でまず周波数軸にマッピングされた後に、DRS REを含むOFDMシンボルにマッピングされる。選択的に、スクランブリングシーケンスのマッピングは、全てのCDM DRSレイヤーがCDM REのセットでまず周波数軸にマッピングされ、続いて、DRS REを含むOFDMシンボルREセットにマッピングされてもよい。このような方法を用いることによって、端末は一部のダウンリンクサブフレームのみを受信する時に、端末がDRSシーケンスを生成するようにチャネルを推定することができる。
以下では、ウォルシュコードランダム化について説明する。
特定プリコーディング行列に対して特定送信アンテナポートの高い転送電力の問題を解決するために、周波数軸に巡回シフトされたウォルシュコードを用いることを考慮することができる。1つのDRSレイヤーの観点から見ると、周波数軸に沿ってウォルシュコードがかけられたREは変わる。特に、REセットにかけられるウォルシュコードは、巡回シフトされたウォルシュコードである。長さ2のウォルシュコードが用いられ、与えられたウォルシュコードに対する2個の直交コードがW0,1及びW1,1であるとする。さらに、巡回シフトされた直交コードは、W0,2及びW1,2で表すことができる。
W0,1 = { +1, +1 }
W1,1 = { +1, -1 }
W0,2 = { +1, +1 }
W1,2 = { -1, +1 }
長さ4のウォルシュコードが用いられ、与えられたウォルシュコードに対する4個の直交コードがW0,1及びW1,1と与えられるとしよう。さらに、巡回シフトされた直交コードはW0,k、W1,k、W2,k、及びW3,kとし、ここで、kは、巡回シフトされた値である。
W0,1 = { +1, +1, +1, +1 }
W1,1 = { +1, -1, +1, -1 }
W2,1 = { +1, +1, -1, -1 }
W3,1 = { +1, -1, -1, +1 }
W0,2 = { +1, +1, +1, +1 }
W1,2 = { -1, +1, -1, +1 }
W2,2 = { +1, -1, -1, +1 }
W3,2 = { -1, -1, +1, +1 }
W0,3 = { +1, +1, +1, +1 }
W1,3 = { +1, -1, +1, -1 }
W2,3 = { -1, -1, +1, +1 }
W3,3 = { -1, +1, +1, -1 }
W0,4 = { +1, +1, +1, +1 }
W1,4 = { -1, +1, -1, +1 }
W2,4 = { -1, +1, +1, -1 }
W3,4 = { +1, +1, -1, -1 }
各DRSレイヤーは、DRSシーケンスにかけるためのウォルシュコードWn,mを使用し、ここで、nはDRSレイヤーインデックス、mは副搬送波インデックスの関数である。一例として、m=k mod 2またはm=k mod 4であり、kは、DRSを運ぶ副搬送波のみをカウンティングした副搬送波インデックスである。1 RB内で特定DRSレイヤーのために用いられる直交コードカバーコードの正確なパターンは、RB間では変わることがある。
図34の(a)は、特定DRSレイヤーのために用いられる直交コードカバーコードのパターンの例を示す図である。図34の(b)及び(c)は、RBにおいてウォルシュコード使用の具体的な例を示す図である。
各副搬送波に対して互いに異なる巡回シフトされたウォルシュコードをかけることは(巡回ウォルシュコードパターンはそれ自体が2RBまたは4RB後に反復されるようにするために)、送信(Tx)アンテナ観点からOFDMシンボル間に電力差を低減するのに役立つ。
図25の(b)で例示したように、電力の溜まっている(power pooled)シンボル(プリコーディング後の2*Si)は、OFDMシンボル間の電力差を誘発するから、基本的に多数のOFDMシンボルがインターリービングされる。時間軸上で電力の溜まっているシンボルをランダム化することによって、1 OFDMシンボルでの電力集中を緩和することができる。
図35は、周波数CDM REセットでウォルシュコードをマッピングする方法の一例を示す図である。
図35に示すような形態を用いてランダム化方法について説明する。各周波数CDM REセットまたは時間−周波数CDM REセットでウォルシュコードを異なるようにマッピングすることができる。一例として、特定の第1のRBペア(または 1RB)に対しては、ウォルシュコード要素をCDM REセットで時間軸方向(あるいは、順(forward)方向)にマッピングし、第1のRBペアと隣接する他のRBペアである第2のRBペアに対しては、他のCDM REセットで時間軸反対方向(あるいは、逆(reverse)方向)にマッピングを始めることができる。
第1のRBペア及び第1のRBペアと隣接する第2のRBペアに適用されるウォルシュコード要素は、ウォルシュコードセットの要素に該当する。このような1つ以上のRBペアに対して複数のCDMグループが存在することができる。例えば、各RBペアにはCDMグループ1、CDMグループ2が存在できる。ここで、各RBペアに適用されるウォルシュコードセットは、{a,b,c,d}で構成されるとする。ここで、第1のRBペアで特定CDMグループ(例えば、CDMグループ1)に対してウォルシュコードを適用する時に、ウォルシュコードセット{a,b,c,d}においてウォルシュコード要素a,b,c,dは1つずつ時間軸方向に各REにマッピング(適用)され、再び時間軸反対方向にa,b,c,dが1つずつ各REにマッピングされ、再び時間軸方向にa,b,c,dが1つずつ各REにマッピングされることが可能である。
上記の第1のRBペアと隣接する他の第2のRBペアにおいて特定CDMグループ(例えば、CDMグループ1)に対してウォルシュコードを適用する時に、ウォルシュコードセット{a,b,c,d}においてウォルシュコード要素a,b,c,dは、上記の第1のRBペアとは違い、時間軸反対方向に各REへのマッピングを始めることができる。その後、時間軸方向にウォルシュコード要素a,b,c,dが1つずつ各REにマッピングされ、再び時間軸反対方向にウォルシュコード要素a,b,c,dが1つずつ各REにマッピングされることが可能である。
第1及び第2のRBペアでそれぞれCDMグループ1及びCDMグループ2は、ホッピング(hopping)された形態でウォルシュコードが適用される。例えば、第1のRBペアについて、CDMグループ1ではウォルシュコード要素a,b,c,dが時間軸方向に1つずつ各REにマッピングされると、これと隣接する周波数ではCDMグループ2が、CDMグループ1がホッピングされたような形態で時間軸方向にウォルシュコード要素c,d,a,bが1つずつ各REにマッピングされる(CDMグループ1とCDMグループ2に適用されるウォルシュコード要素の順序が互いに異なる)。このようなホッピング形態は、第2のRBペアについても同様に適用することができる。このように、各RBではCDMグループ別にホッピングされた形態のウォルシュコード要素を適用することができる。レイヤー間のコード−干渉をランダム化するために、時間−周波数CDM REセットで各レイヤーに対してコードホッピング(code hopping)を適用することができる。このような方法において、各レイヤーは、特定時間−周波数CDM REセット(CDMが適用されたREのセットを指す。)でウォルシュコードを用いる。
図36の(a)及び(b)は、2枚のレイヤーに対するコードホッピングの例を示す図である。
図36の(a)及び(b)では、ウォルシュコードの長さ2を使用し、W0,0は、ウォルシュコード{+1,+1}を、W1,0は、ウォルシュコード{+1,−1}を表す。特定時間−周波数CDM REセットで用いられるウォルシュコードをWkとすれば(ここで、kはコードインデックスを表す)、k値は、周波数、または時間−周波数関数として定義することができる。一例として、k=(IRB+Ifreq+ns) mod 2、ここで、IRBはRBインデックスで、nsはスロットインデックスである。Ifreqが1 RB内でCDM REセットの周波数インデックス0、1、2値を有することができる。他の例として、k=(IRB mod 3+Ifreq)である。
図37は、2枚のレイヤーに対するコードホッピングの例を示す図である。
図37では、長さ4のウォルシュコードを用いた場合を示している。ウォルシュコードをWkとすれば、kはコードインデックスを表す。ウォルシュコードWkの例は、下記のように表すことができる。
W0 = {+1, +1, +1, +1}
W1 = {+1, -1, +1, -1}
W2 = {+1, +1, -1, -1}
W3 = {+1, -1, -1, +1}
または
W0 = {+1, +1, +1, +1}
W1 = {+1, -1, +1, -1}
W2 = {+1, -1, -1, +1}
W3 = {+1, +1, -1, -1}
さらに、周波数、または時間−周波数CDM REセットでコードホッピングを組み合わせて用いる方法なども可能である。
図35に示すウォルシュコードマッピングランダム化方式が適用され、長さ4のウォルシュコードが用いられる場合に、レイヤー間にシーケンスはランダム化されない。
図38の(a)及び(b)は、4枚のレイヤーに対するウォルシュコードマッピングの例を示す図である。
図38の(a)からわかるように、レイヤー1及びレイヤー4間の値のランダム化がなされていない。このような特別な場合について、全てのレイヤー間にシンボルランダム化のためにDFTベースのコードを用いることを考慮することができる。図38の(b)に示すように、DFTベースの直交コードを用いると、全てのレイヤーの組み合わせに対して効果的に値をランダム化することができる。ここで、DFTシーケンス値(下に表したDFTの列ベクトル)に代えてDFTの変換されたコードシーケンスを用いることも可能である。
レイヤー間の直交性を保障するために、コードとしてDFT行列の列ベクトルを用いる代わりに、M’の列ベクトルを用いることができる(ここで、M’=U・MDFTであり、Uは、ユニタリ行列(unitary matrix)である)。DFTベースのコードは、本発明で提案したコードホッピング方法の他、他の特徴にも適用可能である。
図38の(a)を参照すると、上述したように、図38の(a)について、図35に示すウォルシュコードマッピングランダム化方式が適用され、長さ4のウォルシュコードが用いられる場合に、レイヤー間にシーケンスはランダム化されない。図35で説明したウォルシュコード要素は、下のような4*4行列で表すことができ、これは図38にも適用することができる。
上記4*4行列で、各レイヤー別にウォルシュコード要素(a,b,c,d)は変わることがある。例えば、レイヤー1では、(a,b,c,d)は、上記4*4行列の1番目の行である(1,1,1,1)であり、レイヤー2では、(a,b,c,d)が、2番目の行である(1,−1,1,−1)であり、レイヤー3では、(a,b,c,d)が、3番目の行である(1,1,−1,−1)であり、レイヤー4では、(a,b,c,d)が、4番目の行である(1,−1,−1,1)でよい。
このような各レイヤー別にウォルシュコード要素(a,b,c,d)を、図35で説明した方法と同じ方法で、複数のRBペア(例えば、第1及び第2のRBペア)にマッピングすることができる。
図38の(a)を参照すると、レイヤー1において、(a,b,c,d)=(1,1、1,1)が時間軸方向にリソース要素にマッピングされ、時間軸反対方向に(1,1、1,1)がリソース要素にマッピングされ、再び時間軸方向に(1,1、1,1)がリソース要素にそれぞれマッピングされたことがわかる。図38の(a)のレイヤー1では、2個の副搬送波(subcarrier)に対するリソース要素のみ示しているが、1RBペアにおいて1つのCDMグループに対して3個の副搬送波にウォルシュコード要素が適用されることは、既に説明した通りである。レイヤー3では、(a,b,c,d)=(1,1,−1,−1)がまず時間軸方向にリソース要素にマッピングされ、その後、時間軸反対方向に(1,1,−1,−1)がマッピングされ、再び時間軸方向に(1,1,−1,−1)がマッピングされることがわかる。
このように、図35で適用されたウォルシュシーケンスを、図38の(a)に示すように、複数の周波数単位(例えば、2 RB)で反復される形態でマッピングすることができる。
次に、シーケンス初期値について説明する。
全てのDRSシーケンスがPRBS(Pseudo Random Binary Sequence)生成器で生成されるとする。PRS(Pseudo Random Sequence)は、長さ31のゴールドシーケンスで定義される。長さMPNの出力シーケンスc(n)は、下記の式52のように定義することができる(ここで、n=0,1,..., MPN−1)。
ここで、NC=1600、1番目のm−シーケンスはx1(0)=1,x1(n)=0, n=1,2,...,30と初期化されなければならない。
図39は、2つのシーケンスの生成方法に対する例を説明する図である。
1番目及び2番目のシーケンスのための初期化値の巡回レジスタ(shift registers)にローディングされた初期化パラメータは、各パラメータに対して排他的な巡回レジスタフィールドを用いる。また、1番目のシーケンスにローディングされた初期化パラメータは、巡回レジスタポジションの観点から、2番目のシーケンスにローディングされた初期化パラメータと共に内部に入れる(co−inside)べきではない。これは、両シーケンスが同じシーケンスを生成しないことを保障するためである。
下記の式53は、シーケンスを生成するための式の例を表す。
互いに異なるDRSレイヤー間にスクランブリング値に関与する1番目のシーケンスは、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。Nlayerはレイヤーインデックスであり、NcellidはセルID、nsは無線フレーム内のスロットインデックス、lはサブフレーム内のOFDMシンボルインデックス、kはサブフレーム内でDRS OFDMシンボルインデックスである。
互いに異なる上位層指示されたID間にスクランブリング値に関与する2番目のシーケンスは、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。NLH-IDは、上位層指示されたID(例えば、Cell−ID、CoMPグループIDなど)であり、NcellidはセルID、nsは無線フレーム内のスロットインデックス、lはサブフレーム内のOFDMシンボルインデックス、kはサブフレーム内でDRS OFDMシンボルインデックスである。
初期化値の例を、下記の式54及び式55のように表すことができる。
上記の式54及び式55の初期化値の例において、i1、i2、i3、i4値は、初期化値のシフトレジスタ上にローディングされた情報が互いに異なるシフトレジスタ位置(例えば、Nlayerは3ビット、NHL-IDは9ビットと仮定すれば、i1=7、i2=16、i3=0、i4=3)にローディングされ、0〜13までの値を取ることができる。kは、0から3まで取ることができ、nsは、0から20まで取ることができる。
シーケンス生成方法の他の例を説明する。下記の式56は、シーケンスを生成するための式の例を表す。
互いに異なるDRSレイヤー間にスクランブリング値に関与する1番目のシーケンスは、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。Nlayerはレイヤーインデックスで、NcellidはセルIDである。
互いに異なる上位層指示されたID間にスクランブリング値に関与する2番目のシーケンスは、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。NLH-IDは、上位層指示されたID(例えば、Cell−ID、CoMPグループIDなど)であり、NcellidはセルID、nsは無線フレーム内のスロットインデックスである。
初期化値の例を、下記の式57のように表すことができる。
上記の式57の初期化値の例において、i1、i2、i3値は、初期化値のシフトレジスタ上にローディングされた情報が互いに異なるシフトレジスタ位置(例えば、Nlayerは3ビット、NHL-IDは9ビットとすれば、i1=3、i2=12、i3=0)にローディングされることが可能である。
他のシーケンス生成方法及びマッピング方法
割り当てられたRBにシーケンス長さを同一に生成して、1番目のシーケンス(すなわち、レイヤー特定ウォルシュ拡散シーケンス)を生成しマッピングすることができる。また、同時にシステム帯域幅(あるいは各通信スペックで支援される最大RBサイズと可能な限り同一に)と同じシーケンス長を生成して、2番目のシーケンス(すなわち、レイヤー共通シーケンス)生成しマッピングすることができる。このような場合におけるシーケンス初期値は、下記の式58のように表すことができる。
1番目のシーケンス(すなわち、レイヤー特定ウォルシュ拡散シーケンス)が互いに異なるDRSレイヤー間にスクランブリング値に関与し、DRSレイヤー間に直交性を維持するために、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。パラメータには、レイヤーインデックスを表すNlayer、セルIDを表すNcellid、端末IDを表すNrnti、無線フレーム内のスロットインデックスを表すnsがある。
互いに異なる上位層指示されたID間にスクランブリング値に関与する2番目のシーケンスは、初期化値において次のようなパラメータの組み合わせを必要とする。パラメータには、上位層指示されたID(例えば、Cell−ID、CoMPグループIDなど)を表すNLH-ID、セルIDを表すNcellid、無線フレーム内のスロットインデックスを表すnsがある。
初期化値の例を、下記の式59のように表すことができる。
上記の初期化値の例で、i1=0、i2=9、i3=30、i4=16、i5=0であり、NHL-IDは、9ビット情報である。
レイヤーインデックスを、1番目のシーケンス(すなわち、レイヤー特定ウォルシュ拡散シーケンス)のためのm−シーケンスのいずれか1つに、そしてセルID、端末ID及びサブフレームインデックスで構成された他のm−シーケンスローディング値にローディングすることができる。
上記初期化値の例で、i1=0、i2=9、i3=1、i4=16、i5=0、NHL-IDは9ビット情報である。
次に、互いに異なるセル間に及ぶ干渉をランダム化する理由と方案について説明する。
図40は、2つのセルが生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する一例を示す図である。
図40の右側に示すように、受信端の受信アンテナポート観点で、受信された信号の式と推定されたチャネルに対する式はそれぞれ、下記の式60及び式61のように表すことができる。
ここで、h0、h1、h2、h3はそれぞれ、有効チャネル係数を表し、ai、ciはスクランブリングコードシーケンス、n0、n1は雑音を表す。
図41は、2つのセルが、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する他の例を示す図である。
図41に示すような受信アンテナポート観点で、受信された信号の式と推定されたチャネルに対する式はそれぞれ、下記の式62及び式63のように表すことができる。
ここで、h0、h1、h2、h3はそれぞれ、有効チャネル係数を表し、si、xiはスクランブリングコードシーケンス、n0、n1は雑音を表す。
図41と関連した受信信号及び推定されたチャネルの式である上記の式62及び式63では、他のセルからレイヤー間の干渉が全てのレイヤーに拡散されるが、これは、図40と関連した受信信号及び推定されたチャネルの式である上記の式60及び式61と比較して、干渉ランダム因子(factors)がより多いためである。この方法により、全体干渉ランダム化を得ることができる。
図42は、2つのセルが、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する他の例を示す図である。
図42では、ハイブリッド(hybrid)方法のためのウォルシュカバリングのような同一の干渉ランダム化効果を得ることができる。
図42に示すような受信アンテナポート観点で、受信された信号の式と推定されたチャネルに対する式はそれぞれ、下記の式64及び式65のように表すことができる。
ここで、h0、h1、h2、h3はそれぞれ、有効チャネル係数を表し、si、xiは、スクランブリングコードシーケンス、n0、n1は雑音を表す。
図43の(a)は、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する一例を示す。図43の(b)は、図43の(a)のような転送例においての転送電力を示す図である。
コード分割多重化された2枚のレイヤー(可能な限り4枚のレイヤー)に対して同じDRSシーケンスを適用すると、図43の(b)に示すような特定プリコーディング環境下で隣接OFDMシンボル同士間に転送電力差を経る。
図43の(a)では、単にレイヤー共通シーケンスが用いられるとする。同じシーケンスが各レイヤーで用いられる。また、プリコーディング行列[+1,−1,+1,−1;+1,+j、−1,+1]が、大部分の帯域幅を占めている一つの端末のための広帯域プリコーディングとして用いられる。プリコーディングされたウォルシュコード結合に起因する最大転送電力差は、他のOFDMシンボルと比較して、図43の(b)に示すように、+1dB〜−1.25dB電力差を有する。LTE−Aシステムでは、4枚のレイヤーをコード多重化することができ、よって、LTE−Aシステムでは潜在的な最大転送電力差が+2.4dB〜−1.24dB程度と増加することがある。
図44は、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する他の例を示す図である。
図44に示すように、各レイヤーで互いに異なるシーケンス値を有すると、電力集中及び電力ヌリング(nulling)効果がランダム化可能になる。このような電力集中は、図43に示されるように、プリコーディング後に特定シンボルが2*Si(全発展的加算(full constructive sum))を有する時に発生し、電力ヌリングは、プリコーディング行列の特定シンボルが0(全破壊的加算(full destructive sum))の時に、特定周波数副搬送波及びOFDMシンボル位置で発生する。
シーケンス値が周波数及び時間軸上で変わるため、全発展的及び全破壊的加算が効果的にランダム化されるため、最悪のシナリオ(全体帯域幅に沿って発生する発展的または破壊的加算)は避けることができる。このような特定アンテナポートでの電力集中または電力ヌリングを避けるために、各レイヤーに対するシーケンスは互いに異なる必要がある。したがって、他のREへと電力集中が分散され、電力集中を効果的に防止することができる。
以下では、ウォルシュコード変化(variation)及び平均ピーク電力問題を解決するための方法について説明する。
図45は、各レイヤー別にCDMコードを割り当てる方法の一例を示す図である。
全てのレイヤーに同じシーケンスを適用する場合に、各レイヤーに対するDM RSは、互いに異なるCDMコードを用いてDM RS間の直交性を維持する。各DM RSレイヤーに対してCDMコードを割り当てる最も簡単な方法は、図45に示したように、割り当てられたRB内の全てのCDM REセットに対して1番目のレイヤーに{+1,+1}コードを、2番目のレイヤーに{+1,−1}を割り当てることである。
図46の(a)は、DM RSシーケンスを転送するための他の例を示し、図46の(b)は、図46の(a)の例における転送電力を示す図である。
各レイヤーに対するDM RSシーケンスは、プリコーディング要素がかけられて多重化される。プリコーディング要素は、図46の(a)に示すように、[+1,+1]または[+1,−1]のような特定プリコーディング行列の行ベクトル(row vector)のことを指す。DM RSシーケンス値は組み合わせられて物理アンテナポート上で転送される。物理アンテナポートでCDMコードの組み合わせから、特定プリコーディングされたREは電力0であり、他のプリコーディングされたREは、2倍の電力を有することができる。
図46の(a)は、プリコーディング前のDM RSシーケンス、プリコーディング後の各送信アンテナでのDM RSシーケンスを示している。図45の(b)を参照すると、広帯域プリコーディングを適用し、2枚のレイヤーが転送されるとすれば、特定OFDMシンボルで1つの物理アンテナポート内の全てのDM RS REは、2倍の電力または電力0を有することができる。また、CDM方式で4枚のレイヤーが多重化されて転送されるとすれば、特定OFDMシンボルで特定DM RS REは4倍の転送電力を、他のDM RSREは電力0を有することができる。図46の(b)は、各OFDMシンボルに対する平均転送電力が変わる特定物理アンテナポートに対する最悪のシナリオを示している。
図47は、DRSシーケンスをマッピングする方法の一例を示す図である。
基地局にとって、特定REで電力の高いピーク平均(Peak Average、PA)は重要な問題である。ピーク平均の一部は、特定OFDMシンボルでより高い転送出力を転送できるように設計する必要がある。このような点から、CDMコードをランダム化して、プリコーディングされたDM RS値を周波数軸に沿って変わるようにすることが好ましい。CDMコードをランダム化する一方法として、図46に示すように、DM RSを運ぶ各周波数搬送波でウォルシュコードを互いに異なるようにマッピングすることがある。
図48は、生成されたDRSシーケンスを用いてDRSを転送する他の例を示す図である。
送信アンテナ1からの平均電力は、副搬送波kからk+4までのREの和で表すことができる。ウォルシュコードは、ピーク電力を多少軽減させることはできるものの、完全に除去することは難しい。そのため、ピーク電力問題の一般的接近がさらに考慮される必要がある。
図49は、DM RSに対してウォルシュコードを適用する方法の例を示す図である。
ピーク電力問題を解決するためのアプローチは、2番目のレイヤーに対するウォルシュコードをランダム化することである。図48に示すように、DM RSを運ぶ各副搬送波で互いに異なる値のウォルシュコードをかけることができる。各DM RSレイヤーに対して十分にランダム化を許容すると、4枚のCDMレイヤーに対するピーク電力問題を解決することができる。このために、特定周波数または時間領域で特定値のウォルシュコードをかけることができる。各物理アンテナポートに対するプリコーディングされたDM RS REをランダム化することも可能である。
図50及び図51はそれぞれ、4個のDM RSに対してウォルシュコードを適用する方法の例を示す図である。
図50及び図51に例示するように、他の固定されたシーケンスが周波数ドメイン(または長さ2のウォルシュコードが用いられるという仮定の下で時間ドメイン)で各DM RSレイヤーのウォルシュコードにかけられる。このような過程により、ピーク電力ランダム化の他、各DM RSの直交性も保障することができる。
図52は、DM RSシーケンスをマッピングする方法の一例を示す図である。
端末で効率的にチャネル推定を具現するためにDM RSに用いられるスクランブリングコードは、端末がスクランブリングコード生成し、且つチャネル推定を進行する方向にマッピングされる必要がある。DM RS CDMコードは、時間軸で適用されるため、DM RSシーケンスを全てのCDMペアにマッピングし、次の副搬送波に移動するように特定端末を具現することが好ましい。このような具現方法の一例を、図50に示している。
互いに異なるCDM REセット上に同じウォルシュコードの使用によりピーク問題が発生することになるが、これは、基地局PA設計において重要な問題である。このような問題を解決するために、各レイヤーに用いられるウォルシュコードを特定値(任意の値でよい)をかけて、プリコーディングされたDM RS REに対してランダム化することができる。LTE Rel−10に対しては4個のCDM DM RSレイヤーを決定することで、これを解決することができる。図48では、2CDMレイヤーに対する例を示している。図50のようにDM RSスクランブリングコードをマッピングすることによって、効率的な端末のチャネル推定具現が可能になる。
本発明で説明した1 RBという用語は、1 RBペアという概念を含む。すなわち、1 RBは、周波数軸上の12個の副搬送波と時間軸上の7個のOFDMシンボルとからなり、1 RBペアは、時間軸上で1RBよりも7個のOFDMシンボルをさらに含めて14個のOFDMシンボルで構成される。本発明では、1RBという用語を1RBペアに該当するリソースも含む形式で表現した。
図53は、本発明に係る装置50の構成要素を示すダイヤグラムである。
図53を参照すると、装置50は、端末または基地局でよい。装置50は、プロセッサ51、メモリー52、無線周波数(RF)ユニット53、ディスプレイユニット54、及びユーザインターフェースユニット55を含む。
無線インターフェースプロトコルのレイヤー(layers)は、プロセッサ51内で具現される。プロセッサ51は、制御プレーンとユーザプレーンを提供する。各レイヤーの機能をプロセッサ51内で具現することができる。メモリー52は、プロセッサ51に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を格納する。
ディスプレイユニット54は、種々の情報をディスプレイし、LCD(liquid crystal display)、OLED(organic light emitting diode)のような周知の要素を用いることができる。
ユーザインターフェースユニット55は、キーパッド、タッチスクリーンなどのような周知のユーザインターフェースの組み合わせで構成することができる。
RFユニット53は、プロセッサ51に接続して無線信号を送受信することができる。RFユニット53は、転送モジュール(図示せず)と受信モジュール(図示せず)とに区別することができる。
端末とネットワーク間の無線インターフェースプロトコルのレイヤーは、通信システムで周知であるOSI(open system interconnection)モデルの下位3層に基づいて第1のレイヤー(L1)、第2のレイヤー(L2)、及び第3のレイヤー(L3)に分類することができる。
物理レイヤーは、第1のレイヤーに属するもので、物理チャネルを通じて情報転送サービスを提供する。RRC(radio resource control)レイヤーは、第3のレイヤーに属するもので、端末とネットワーク間の制御無線リソースを提供する。端末とネットワークは、RRCレイヤーを通じてRRCメッセージを交換する。
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素または特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/または特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は、別の実施例に含まれることもでき、別の実施例の対応する構成または特徴に代えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態に具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるものでよい。メモリユニットは、プロセッサの内部または外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを授受することができる。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということは、当業者にとっては自明である。そのため、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈により決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。