JP6185375B2 - 画像符号化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像データを圧縮して符号化する画像符号化装置に関する。
従来、通信における負荷等を軽減する目的で、画像データを圧縮して符号化する画像符号化装置が知られている。そして、近年では、さらに圧縮効率を高めた画像符号化の規格が提案されている(非特許文献1参照)。
前記規格に従った画像符号化装置の概略構成を図13に示す。同図13に示すように、この画像符号化装置100は、色空間変換部110、周波数変換部120、量子化部130、係数予測部140、適応型スキャン部150、VLC符号化部160、ビットストリーム出力部170より構成される。なお、前記VLC符号化部160の名称中のVLCは、可変長符号化方式(Variable Length Coding)の略称である。
画像データは、画像の最小単位である画素(ピクセル)から構成され、16画素(水平方向)×16画素(垂直方向)で区切られた256画素の画像領域を1つの単位として、これをマクロブロックと呼び、このマクロブロックを水平方向、垂直方向にそれぞれ4分割した4画素×4画素の単位をブロックと呼ぶ。前記規格に従った画像処理では、このマクロブロック及びブロックを単位として処理が進められる。
前記色空間変換部110は、入力された画像データをマクロブロック単位で画素毎に色空間変換処理する。色空間変換処理は、非特許文献1の規格で定められたピクセルフォーマットに依存する。ピクセルフォーマットが色空間変換を必要とするものである場合、RGBフォーマットである原画像データはYUVフォーマットに変換される処理がされ、CMYKフォーマットである原画像データはYUVKフォーマットに変換される処理がされる。また、ピクセルフォーマットが色空間変換を必要とするものでない場合、原画像データは色空間変換されない処理がなされる。そして、前記色空間変換部110は、前記処理をした画像データを前記周波数変換部120に入力する。
前記周波数変換部120は、前記色空間変換部110によって色空間処理された画像データを、マクロブロック単位でラスター順に、各マクロブロック内では前記色空間変換後の色成分順に、各色成分内の16個のブロックについて、各画素のデータを周波数帯域毎の係数データに変換する処理(周波数変換)を行う。この周波数変換部120は、各ブロック内の4×4画素の16個の画素データについて、周波数変換をして係数データに変換した後、16個のブロックの各左上の係数データを除く残りの各15個の係数データを集めて、第1階層データを形成する。これは、高周波成分であるHP係数(ハイパス係数)データとなる。次に、16個のブロックの各左上の係数データを集めて、4×4の16個の係数データを生成し、この集められた4×4の係数データをさらに周波数変換して、4×4の係数データとし、この周波数変換した4×4の係数データの内、左上の1個の係数データを除く残りの15個の係数データで第2階層データを形成し、前記2回目の周波数変換後の4×4の係数データの内、左上の1個の係数データで第3階層データを形成する。この第2階層データは、低周波成分であるLP係数(ローパス係数)データに相当し、第3階層データは、直流成分であるDC係数(ディーシー係数)データに相当する。このように前記周波数変換部120は、前記第1階層データ(HP係数)、第2階層データ(LP係数)、第3階層データ(DC係数)を生成し、これらの各階層データを前記量子化部130に入力する。
前記量子化部130は、前記周波数変換部120から入力された周波数変換後の第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データを、それぞれ選択された量子化パラメータで除算して量子化する処理を行い、処理後の前記第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データを前記係数予測部140に入力する。
前記量子化部130は、図14に示すように、QPインデックス取得・記憶部111、量子化パラメータ選択部112、量子化演算部113、ブロックカウンタ部114から構成される。以下、図15に示す量子化処理部130を中心とした処理フロー、図16〜図19に示すQPインデックスの具体的設定例を参照しながら説明する。
非特許文献1の規格では、QPインデックスと呼ばれるパラメータを使って量子化処理を実施することができる。QPインデックスとは、16画素×16画素のマクロブロック毎に、0〜15の数値からなる16個のQPインデックスと呼ばれるパラメータの中からその1つを指定し、指定されたQPインデックスに対応する量子化パラメータを用いて、そのマクロブロックに含まれる周波数変換後のLP係数データ及びHP係数データを除算して、量子化するためのものである。
図16及び図17に、QPインデックスの具体的な設定例を示す。図16は、QPインデックスが0〜7までの量子化パラメータの設定例、図17は、QPインデックスが8〜15までの量子化パラメータの設定例となっている。DC係数については、量子化パラメータは1種類しか取り得ないので、QPインデックスの指定はないが、仮に、QPインデックスが0に対応するとして、QPインデックスが0の部分に、第1色成分〜第4色成分について1〜4の量子化パラメータを指定している。同図16及び図17に示した例によれば、例えば、LP係数の第1色成分については、QPインデックス0〜15に対応させて、QPパラメータを10〜25と指定することができ、LPの第2色成分、第3色成分、及び第4色成分については、QPインデックス0〜15に対応させて、QPパラメータをそれぞれ、30〜45、50〜65、及び70〜85と指定することができる。HP係数についても同様であり、QPインデックス0〜15に対応する量子化パラメータに異なる値、もしくは同じ値を指定することができる。なお、量子化パラメータには0〜255の範囲の整数を指定することができる。同図16及び図17に示した設定例は、指定の一例であって、QPインデックスに対応する量子化パラメータにこの他の値を指定してもよい。なお、設定例として、第1色成分〜第4色成分、QPインデックス0〜15の全てに量子化パラメータを指定した例を示したが、色成分の数は、元となる画像フォーマットにより決定され、使用するQPインデックスの数については、圧縮の際の設定により1から16の範囲で指定できるものであり、使用の用途、目的等により増減させることができる。
図18に画像を16×16画素のマクロブロック単位の領域に分け、領域毎にQPインデックスを指定する例を示す。細線で区切った矩形領域をマクロブロック、太線で区切った画像の内側の領域を領域1とし、太線で区切った画像の外側の領域を領域2としている。例えば、領域1に指定するQPインデックスを0とし、領域2に指定するQPインデックスを1として、それぞれのQPインデックスに対応する量子化パラメータを指定することができる。なお、一般的に、画像の中央部に重要で精細なイメージがあり、周辺部にはあまり重要でないイメージがあることが多く、例えば、画像中央部の領域1に指定したQPインデックスが0に対応する量子化パラメータの値を小さな値として、低圧縮にすることで繊細な画像とし、周辺部の領域2に設定したQPインデックスが1に対応する量子化パラメータの値を大きな値として、高圧縮にすることで粗い画像とすることができる。
図19に画像をマクロブロック単位の領域に分け、領域毎にQPインデックスを指定する別の例を示す。太線で区切った画像の中央部の内、左側の領域を領域1、右側の領域を領域2とし、太線で区切った画像の上部の領域を領域3、太線で区切った画像の下部の領域を領域4とし、領域1にはQPインデックスとして0〜5を割り当て、領域2にはQPインデックスとして6〜11を割り当て、領域3にはQPインデックスとして12〜13を割り当て、領域4にはQPインデックスとして14〜15を割り当てたものである。図18と同様、例えば、中央部の領域1と領域2に指定したQPインデックスが0〜11に対応する量子化パラメータの値を小さな値として低圧縮にすることで、繊細な画像とし、周辺部の領域3と領域4に設定したQPインデックスが12〜15に対応する量子化パラメータの値を大きな値として高圧縮にすることで、粗い画像とすることもできる。
このような指定ができるQPインデックスを用いた量子化処理の動作を図14及び図15を用いて説明する。
前記量子化パラメータ選択部112は、圧縮処理の開始前に、外部コントローラ等から各QPインデックスに対応する量子化パラメータを取得し、記憶する(ステップS21)。ブロックカウンタ部114は、圧縮処理の開始時に、マクロブロックのカウント値m、色成分のカウント値c、ブロックのカウント値nをそれぞれ1に初期化して(ステップS22)、圧縮処理の進行とともに入力される係数データの数をカウントしながら、これらm,c,nのカウント値を更新していく(ステップS28,S30,S32)。
前記周波数変換部120は、最初のマクロブロック(カウント値mは1)の画像データを周波数変換して、第1階層データ(HP係数)、第2階層データ(LP係数)、第3階層データ(DC係数)からなる係数データを生成し、前記量子化部130に入力する(ステップ23)。以降の処理は、第1階層データ(HP係数)について説明する。第2階層データ(LP係数)については、マクロブロック内のブロックの数を1として、同様の処理となるが、第3階層データ(DC係数)については、量子化処理にQPインデックスを用いないため、QPインデックスの取得は不要となる。
前記QPインデックス取得・記憶部111は、最初のマクロブロック(カウント値mは1)に対応するQPインデックスについて、データ要求信号を出力し、データ記憶部よりQPインデックスを取得し、記憶する(ステップS24)。なお、QPインデックスの値は、マクロブロック毎に指定され、画像サイズが大きくなると、その画像データに含まれるマクロブロックの数も増大し、各マクロブロックに対応するQPインデックスの数も増大するため、各マクロブロックに対応するQPインデックスは、外部又は内部のデータ記憶領域に保持しておくのが一般的である。
前記量子化パラメータ選択部112は、前記QPインデックス取得・記憶部111に記憶された最初のマクロブロック(カウント値mは1)に対応するQPインデックスiを参照し、QPインデックスiに対応する量子化パラメータQ(i)を、圧縮処理の起動前に取得した量子化パラメータの中から選択し、選択した量子化パラメータQ(i)を量子化演算部113に入力する(ステップS25)。
前記量子化演算部113は、前記周波数変換部120より入力された最初のマクロブロック(カウント値mは1)の第1色成分(カウント値cは1)の最初のブロック(カウント値nは1)に対応するブロックの係数データを前記量子化パラメータ選択部112より取得したQPパラメータQ(i)で除算し、量子化データを生成するとともに、生成した量子化データを前記係数予測部140へ入力する(ステップS26)。
最終ブロック(カウンタ値nが15)でなければ(ステップS27)、前記ブロックカウンタ部114は、カウント値nを1だけカウントアップし(ステップS28)、同様に量子化演算部113は、最初のブロックと同じ量子化パラメータQ(i)を用いて、次のブロックの量子化処理を実施する(ステップS26)。そして、順次、カウント値nをカウントアップしていき、各ブロックの量子化処理を実施する。該ブロックの量子化処理後、処理したブロックが最終ブロックであれば、前記ブロックカウンタ部114は、色成分が最終のものであるかどうかを確認する(ステップS29)。
最終の色成分でなければ、前記ブロックカウンタ部114は、ブロックのカウント値nを1に初期化し、色成分のカウント値cを1だけカウントアップした上で(ステップS30)、前記量子化パラメータ選択部112は、現状の色成分(カウント値cに対応する色成分)における最初のマクロブロック(カウント値mは1)のQPインデックスiに対応する量子化パラメータQ(i)を選択し(ステップS25)、前記量子化演算部113は、選択された量子化バラメータにて、ブロック数分の係数データの量子化処理を実施する(ステップS26)。そして、同様にブロック毎に量子化処理を進め、最終のブロックの量子化処理を終了する毎に、前記ブロックカウンタ部114は、色成分のカウント値cを確認し、そのカウント値cが最終の色成分のものでなければ、カウント値cをカウントアップし、最終の色成分のものであれば、マクロブロックのカウント値が最終のものであるかどうかを確認する(ステップS31)。
最終のマクロブロックでなければ、前記ブロックカウンタ部114は、ブロックのカウント値nと色成分のカウント値cを1に初期化し、マクロブロックのカウント値mを1だけカウントアップした上で(ステップS32)、前記周波数変換部120は、該マクロブロックの画像データを周波数変換してブロック単位の係数データに変換し(ステップS23)、前記QPインデックス取得・記憶部111は、前記データ記憶部よりQPインデックスを取得し(ステップS24)、前記量子化パラメータ選択部112は、取得したQPインデックスiに対応する量子化パラメータQ(i)を選択し(ステップS25)、前記量子化演算部113は、前記周波数変換部120により生成された係数データを前記量子化パラメータ選択部112により選択された量子化パラメータQ(i)で除算して、量子化データを生成し、前記係数予測部140へ出力する。そして、マクロブロック単位での量子化処理が進み、処理したマクロブロックが最終のマクロブロックになれば、前記量子化部130は、一連の量子化処理を終了する。なお、最終のマクロブロックであるか否かは、マクロブロックのカウンタ値mが、(水平方向の画像サイズ/16)×(垂直方向の画像サイズ/16)に一致するか否かで判断する。
以上のように、前記量子化部130は、前記ブロックカウンタ部114にて、マクロブロック、色成分、ブロックのカウント値を更新しながら、前記QPインデックス取得・記憶部111にて、各マクロブロック毎のQPインデックスを取得し、前記量子化パラメータ選択部112にて、取得した量子化インデックスより量子化パラメータを選択し、前記量子化演算部113にて、現在のマクロブロックにおける係数データを選択された量子化パラメータで除算して、量子化データを生成するという量子化処理を、マクロブロックの数だけ繰り返すというものである。そして、量子化パラメータを選定する基となるQPインデックスは、データ記憶部より、マクロブロック毎に取得していく。
前記係数予測部140は、前記量子化部130から入力されたブロック毎の前記第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データについて、それぞれ、隣接するブロック間の係数値の比較を行って予測モードを算出し、所定の演算式に基づいて、導出された予測モードの方向に、相関の高いブロック間で減算する処理を行う。そして、前記係数予測部140は、処理後の第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データをブロック毎に、適応型スキャン部150に入力する。
前記適応型スキャン部150は、前記係数予測部140から入力された第1階層データ及び第2階層データについて、ブロック毎にその係数データを入れ替える処理を行う。この入替処理は、周波数変換後のブロック内の画素位置が小さい側(低周波数側)に非ゼロの係数データを集め、ブロック内の画素位置が大きい側(高周波数側)にゼロ値が連続する係数データを集めるので、符号化の圧縮率を高めることができる。そして、前記適応型スキャン部150は、係数データを入れ替えた第1階層データ、第2階層データ、及び入替処理を実施しない第3階層データを、前記VLC符号化部160に入力する。
前記VLC符号化部160は、前記適応型スキャン部150で処理された第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データに対して、エントロピー符号化処理を施し、コードストリームを生成して、そのコードストリームを前記ビットストリーム出力部170に入力する。
前記ビットストリーム170は、ヘッダ情報としての画像設定データに、前記VLC符号化部160で符号化されたコードストリームを順次連接し、1画像データ分のビットストリームとして1纏めにして、1つのファイルを形成し、形成したファイルを外部に出力する。
JPEG XR勧告書ITU-T T.832 : Information technology -JPEG XR image coding system - Image coding specification. [online].Recommendation T.832(01/12). Approval 2012-01-13. Status : In force.2012-9-14, ITU(International Telecommunication Union).[retrieved on 2013-10-29]. Retrieved from the Internet : <URL : http://www.itu.int/rec/T-REC-T.832-201201-I/en>.
ところで、図14に示す従来の画像符号化装置では、予めマクロブロック毎のQPインデックスを蓄えておくため、画像サイズに比例して増大する記憶領域をもったデータ記憶部を備える必要があり、マクロブロックの周波数変換が終了する毎に、該データ記憶部からQPインデックスを取得する必要があった。このため、画像サイズの増大とともに大きな記憶領域を必要とし、マクロブロックの処理毎にQPインデックスのデータ転送のためにデータ記憶部へのアクセスが必要であるという問題があった。
また、このQPインデックスを用いた画像圧縮における量子化は、各マクロブロック毎に予めQPインデックス値を定めておく必要があり、図18及び図19について前述したように、例えば、画像を、マクロブロックを単位として、複数のマクロブロックで区切った領域毎にQPインデックスを割り当てるといったQPインデックスの指定が行われている。このため、この画像領域の区切り毎でしかQPインデックスを割り当てることができず、マクロブロック毎の画像の特性に合わせて、符号化処理中に、適応的にQPインデックスを割り当てることができないという問題があった。
本発明は、以上の実情に鑑み、なされたものであって、QPインデックスを大きな記憶領域に蓄えることなく、マクロブロック毎に、画像の特性に合わせ、適応的にQPインデックスを割り当てることが可能な量子化部を備えた画像符号化装置の提供を、その目的とする。
上記課題を解決するため、発明の画像符号化装置は、
画像データを水平及び垂直の各方向にn画素からなるブロックを単位として、水平及び垂直の各方向にm個のブロックからなるマクロブロックについて周波数変換し、マクロブロック内の各ブロックの左上の画素位置以外の画素位置に相当するデータを高周波数成分の係数データとし、マクロブロック内の各ブロックの左上の画素位置に相当するデータを集めてさらに周波数変換し、該周波数変換後の左上の画素位置に相当するデータを直流成分の係数データとし、左上以外の画素位置に相当するデータを低周波数成分の係数データとする周波数変換部と、
前記周波数変換部により周波数変換された各成分の係数データを、内部又は外部の記憶領域に保持された量子化パラメータで除算することにより量子化して量子化係数データとする量子化部と、
前記量子化部により量子化された低周波数成分及び高周波数成分の量子化係数データのブロック内における画素の並び順を入れ替える処理をして入替後係数データとする係数スキャン部と、
前記量子化部による量子化後の直流成分の量子化係数データ及び前記係数スキャン部による入替処理後の入替後係数データを符号化して符号化データを生成する符号化部とを備えた画像符号化装置において、
前記量子化部は、
前記マクロブロック内の上側の各ブロックにおいて左右に隣接し、左側の各ブロックにおいて上下に隣接するブロックの直流成分の係数データと低周波数成分の係数データとの差分、及び前記隣接するブロックにおける低周波数成分の係数データ同士での差分をとり、絶対値化し、その平均をとった差分平均値と、0〜p−1のp個の数値により1つの前記量子化パラメータを指定するものである各QPインデックスに、対応する基準値であって、外部又は内部の記憶領域に保持された基準値とを、基準値の小さい方から順に比較し、最初に該差分平均値がその基準値よりも小さくなった基準値に対応するQPインデックスを選択されたQPインデックス(i)とするアダプティプQPインデックス選択部と、
前記選択したQPインデックス(i)に対応する量子化パラメータQ(i)を選択する量子化パラメータ選択部と、
前記選択した量子化パラメータQ(i)を用いて、マクロブロック内の各ブロックにおける低周波数成分及び高周波数成分の各係数データを量子化する量子化演算処理部とを備える。
但し、前記n,m及びpは2以上の整数であり、前記iは0〜p−1の整数である。
上記構成を備えた本発明に係る画像符号化装置によれば、まず、1画像分の画像データが周波数変換部に入力され、周波数変換部においては、画像データは水平及び垂直の各方向にn画素からなるブロックを単位として、水平及び垂直の各方向にm個のブロックからなるマクロブロックについて周波数変換されて高周波数成分、低周波数成分、及び直流成分の係数データとされ、量子化部に入力される。
そして、量子化部において、周波数変換された各成分の係数データは、内部又は外部の記憶領域に保持された量子化パラメータで除算することにより量子化される。
量子化された係数データは、係数予測部に入力され、係数予測部において、予測モードを導出するとともに、相関の高いブロック間で減算される処理を行った後、係数スキャン部に入力され、係数スキャン部において、非ゼロの係数データをブロック内の低周波数側に集中させるように、ブロック内の画素の並び順を入れ替える処理が行われ、入れ替え後のブロック単位の係数データが符号化部において符号化され、符号化データが生成される。
そして、量子化部では、アダプティプQPインデックス選択部において、マクロブロック内の上側の各ブロックにおいて左右に隣接し、左側の各ブロックにおいて上下に隣接するブロックの直流成分の係数データと低周波数成分の係数データとの差分、及び前記隣接するブロックにおける低周波数成分の係数データ同士での差分をとり、絶対値化し、その平均をとった差分平均値と、各QPインデックスに対応する基準値とを、基準値の小さい方から順に比較し、最初に該差分平均値がその基準値よりも小さくなった基準値に対応するQPインデックスを選択されたQPインデックス(i)とし、量子化パラメータ選択部において、選択されたQPインデックス(i)に対応する量子化パラメータQ(i)が選択され、量子化演算処理部において、選択された量子化パラメータQ(i)を用いて、ブロック単位の各係数データが除算され、量子化される。
このように、本発明の構成によれば、量子化部内にアダプティプQPインデックス選択部を設け、マクロブロックの上側及び左側のブロック内で隣接する各ブロックにおける直流成分及び低周波数成分の係数データについて差分平均値をとり、QPインデックスに対応する設定した基準値の小さい方から順に比較することで、所定個数のQPインデックスの中から1つのQPインデックスを選択するようにしているので、従来の構成のように、画像サイズに比例して増大するQPインデックスを記憶するデータ記憶部を設ける必要がなく、該データ記憶部からQPインデックスを取得する処理も不要となる。また、隣接するブロックにおける直流成分及び低周波数成分の係数データから差分平均値を求め、QPインデックスに対応する基準値と大小比較することで、1つのQPインデックスを選択するようにしているので、処理している画像領域の特性に合致するようなQPインデックスを決定でき、このQPインデックスに対応する量子化パラメータで、ブロック単位の各係数データを除算するので、画像の各領域の画像特性に適した量子化処理が可能となり、画像符号化処理の最適化を図ることができる。
また、本発明の画像符号化装置のアダプティプQPインデックス選択部は、
前記マクロブロック内の前記隣接する各ブロック間の、直流成分の係数データから低周波数成分の係数データを減算、又は低周波数成分の係数データから上下又は左右に隣接するブロックの低周波数成分の係数データを減算してその差分データを生成する差分処理部と、
前記差分処理部で生成した各差分データの絶対値をとって絶対値データを生成する絶対値算出部と、
前記絶対値算出部で生成した各絶対値データの平均をとって、前記隣接するブロック間の直流成分及び低周波数成分の係数データについての差分平均値データを生成する平均値算出部と、
前記平均値算出部で生成した差分平均値データとQPインデックス毎に定められた各基準値とを基準値の小さい方から順に比較し、最初に該差分平均値がその基準値よりも小さくなった基準値に対応するQPインデックスを選択されたQPインデックス(i)とする基準値比較部とを備える。
上記構成を備えた本発明に係る画像符号化装置におけるアダプティプQPインデックス選択部によれば、まず、差分処理部において、マクロブロックの上側及び下側ブロックの隣接するブロック間における直流成分及び低周波数成分の係数データの差分データを生成し、絶対値算出部において、その差分データの絶対値を取り、平均値算出部において、絶対値化した差分データの平均値である差分平均値を求める。そして、基準値比較部において、前記差分平均値とQPインデックス毎に定めた基準値とを大小比較して、所定個数のQPインデックスの中から1つのQPインデックスを選択する。
このように、本発明の構成によれば、差分処理部にてマクロブロックの上側及び下側ブロックの隣接するブロック間における直流成分及び低周波数成分の係数データの差分データを取り、絶対値算出部にてその差分データを絶対値化し、平均値算出部にて差分データを絶対値化したものの平均値である差分平均値をとり、基準値比較部にてその差分平均値とQPインデックス毎の基準値とを大小比較して1つのQPインデックスを選択しているので、処理している画像領域の画像の状態に対応したQPインデックスの選定ができるようになり、選定したQPインデックスに対応する量子化パラメータで量子化することで、処理している画像領域の特性に合った量子化が可能となる。
以上のように、本発明によれば、処理している画像領域における、マクロブロックの上側及び左側に隣接するブロック間における直流成分及び低周波数成分の各係数データから差分平均値を求め、差分平均値とQPインデックスに対応する基準値と大小比較することで、1つのQPインデックスを選択しているので、QPインデックスを記憶するデータ記憶部を設ける必要がなく、従って、データ記憶部からQPインデックスを取得する処理も不要となり、また、処理している画像領域の特性に合致するQPインデックスを決定し、これに対応するQPパラメータで、ブロック単位の各係数データを除算するので、画像の各領域の画像特性に適した量子化処理が可能となり、画像符号化処理の最適化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る画像符号化装置の概略構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る量子化部の構成を示したブロック図である。 本実施形態に係るアダプティブQPインデックス選択部の構成を示したブロック図である。 本実施形態に係る基準値比較部の構成を示したブロック図である。 本実施形態に係るプライオリティエンコーダの機能を示した真理値表である。 本実施形態に係る量子化部を中心とした処理手順を示したフローチャートである。 本実施形態に係るアダプティブQPインデックス選択部における差分平均値処理方法の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るアダプティブQPインデックス選択部における差分平均値処理の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るアダプティブQPインデックス選択部における差分平均値処理の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係るアダプティブQPインデックス選択部における差分平均値処理の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る量子化部における基準値比較と量子化パラメータ選択の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る量子化部における基準値比較と量子化パラメータ選択の一例を説明するための説明図である。 従来の画像符号化装置の概略構成を示したブロック図である。 従来の量子化部の構成を示したブロック図である。 従来の量子化部を中心とした処理手順を示したフローチャートである。 QPインデックスと量子化パラメータの関係を説明するための説明図である。 QPインデックスと量子化パラメータの関係を説明するための説明図である。 従来の画像を領域分割してQPインデックスを割り当てる方式の一例を説明するための説明図である。 従来の画像を領域分割してQPインデックスを割り当てる方式の一例を説明するための説明図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、図1は本実施形態に係る画像符号化装置1の構成を示したブロック図であり、図2〜図5は、本実施形態に係る量子化部の構成及び機能を示したブロック図及び真理値表である。また、図6は本実施形態に係る量子化部を中心とした処理手順を示したフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態の画像符号化装置1は、図13の従来の画像符号化装置100における量子化部130に代えて、これとはその構成の異なる量子化部10を備えるもので、この点においてのみ、従来の画像符号化装置100とその構成が異なっている。従って、他の構成については、上記画像符号化装置100におけるものと同一の符号を付して、その詳しい説明は省略する。
前記量子化部10は、図2に示すように、適応的にQPインデックスを選択するアダプティブQPインデックス選択部20、選択したQPインデックスに対応する量子化パラメータを選択する量子化パラメータ選択部30、選択した量子化パラメータを用いて量子化を行う量子化演算部40、及びブロック等のカウンタ値をカウントするブロックカウンタ部50から構成される。
この量子化部10においても、上述した量子化部130と同様に、前記周波数変換部120から出力される第1階層データ及び第2階層データについて、マクロブロック単位で扱われ、更にマクロブロックでは、ブロック単位で処理を行う。尚、以下では、第1階層データの処理について説明するが、第2階層データの処理についても同様である。また、図6の本発明の量子化部10を中心とした動作フローを併せて説明する。
まず、画像符号化処理前に、前記アダプティブQPインデックス選択部20は、外部コントローラ等から各QPインデックスに対応する基準値を取得して記憶し(ステップS1)、前記量子化パラメータ選択部30は、同様に外部コントローラ等から各QPインデックスに対応する量子化パラメータを取得して記憶する(ステップS2)。
次に、画像符号化処理開始時に、前記ブロックカウンタ部50は、マクロブロック、色成分、及びブロックの各カウント値m、c及びnをそれぞれ1に初期化する(ステップS3)。以降、前記ブロックカウンタ部50は、周波数変換部120より入力される係数データの数をカウントしながら、各カウント値m、c、及びnを更新する(ステップS13、S15、S17)。
画像符号化処理開始後、前記周波数変換部120は最初のマクロブロックを周波数変換し(ステップS4)、前記アダプティブQPインデックス選択部20は、隣接したブロックのDC係数データ及びLP係数データを取得する(ステップS5)。これ以降の処理を説明するため、アダプティブQPインデックス選択部20のブロック構成を図3に示す。
前記アダプティブQPインデックス選択部20は、隣接するブロックのDC係数データ及びLP係数データ間の差分を求める差分処理部21、差分処理した差分データを絶対値化する絶対値算出部22、絶対値化した差分データの平均を求める平均値算出部23、QPインデックス毎の基準値を記憶しておく基準値記憶部24、及び算出した差分平均値と基準値を比較してQPインデックスを選定する基準値比較部25から構成されている。
本実施形態における差分平均値算出の具体例を図7に示す。16×16画素からなるマクロブロックを16個のブロック(1つのブロックは4×4画素)に分割し、各ブロックの左上の画素をDC(DC係数データ)又はLP(LP係数データ)とし、それ以外の画素をHP(HP係数データ)としている。マクロブロックの上側のブロックのDC/LP係数を左から順にDC,LP,LP,LPとし、マクロブロックの左側のブロックのDC/LP係数を上から順にDC,LP,LP,LPとしたとき、隣接するブロックのそれぞれの差分結果をa=DC−LP,b=LP−LP,c=LP−LP,d=DC−LP,e=LP−LP,f=LP−LPとし、差分結果a,b,c,d,e,fのそれぞれについて絶対値をとり、平均した(|a|+|b|+|c|+|d|+|e|+|f|)/6を差分平均値とするものである。
自然画の画像の一部を周波数変換して得られた係数データの具体的数値について、差分平均値を求めた一例を図8〜図10に示す。図8は周波数変換して得られた係数データの具体的数値である。DCは−60,LP〜LPはそれぞれ、262,−116,45,−935,−44,223である。このとき、図9において、該係数データの差分値DC−LP,LP−LP,LP−LP,DC−LP,LP−LP,LP−LPを求めると、それぞれ、−322,378,−161,875,−891,−267となる。図10において、この差分値の絶対値を取ると、それぞれ、322,378,161,875,891,267となり、これらの平均値(差分平均値)を求めると482となる。このような手順で差分平均値を算出する。そして、この差分平均値を後述する基準値比較に用いる。
前記アダプティブQPインデックス選択部20の処理について説明する。前記差分処理部21は、周波数変換部120より入力された隣接ブロックのDC係数データ及びLP係数データについての差分を求め、差分データを前記絶対値算出部22に入力する(ステップS6)。
前記絶対値算出部22は、前記差分処理部21により減算処理された差分データを絶対値化し、差分絶対値データを前記平均値算出部23に入力する(ステップS7)。
前記平均値算出部23は、前記絶対値算出部22により絶対値化された差分絶対値データの平均値である差分平均値を算出し、その差分平均値データを前記基準値比較部25に入力する(ステップS8)。
前記基準値比較部25は、前記平均値算出部23により平均された差分平均値データを、前記基準値記憶部24に予め保持されたQPインデックスの小さい方から順に、該QPインデックスに対応する基準値と大小比較して、最初にその基準値よりも小さいと判断した基準値に対応するQPインデックスを選定する(ステップS9)。なお、基準値は、QPインデックスの値の小さい方から順に、小さい基準値を割り当てるものとする。
図4に前記基準値比較部25のブロック構成を示す。前記基準値比較部25は、基準値T〜T14と差分平均値Pを比較して比較結果C〜C14を出力する比較器26a〜26o、及び優先度をつけて該比較結果からQPインデックスの値をエンコードするプライオリティエンコーダ27から構成される。
比較器26a〜26oは、それぞれ、前記基準値記憶部24より入力された基準値T〜T14と前記平均値算出部23により平均された差分平均値Pの大小を比較する。すなわち、比較器26aは差分平均値Pと基準値Tを比較し、差分平均値Pの方が小さければ1を、そうでなければ0を比較結果Cとして出力する。
前記比較器26bは差分平均値Pと基準値T1を前記比較器26aと同様の要領で比較し、比較結果Cを出力する。同様に、比較器26c〜26oまで、それぞれ差分平均値Pと基準値T〜T14を比較し、比較結果C〜C14を出力する。なお、基準値T〜T14は、基準値Tを最小値として添え字の番号が昇順のものの順に、値が大きくなるように設定されているものとする。
基準値T〜T14が上記の設定となっている場合、例えば、差分平均値Pが基準値T以上で基準値T未満であれば、基準値T及びTは差分平均値Pよりも小さく、基準値T〜T14は差分平均値P以上(小さくない)という関係になるので、比較結果C及びCは0、比較結果C〜C14までは1ということになる。このように、比較結果C〜C14は、差分平均値Pがある基準値よりも小さくなるところを境に、境となる比較結果をCとして、比較結果C〜Cn−1までは0、比較結果C〜C14までは1という値をとる。また、差分平均値Pが基準値Tよりも小さいとき、比較結果C〜C14は全て1となり、差分平均値Pが基準値T14以上のとき、比較結果C〜C14は全て0となる。
図5に前記プライオリティエンコーダ27の機能を示した真理値表を示す。左側の比較結果C〜C14までが入力であり、右側のQPインデックスiが出力となっている。なお、真理値表中の入力のxは任意(0でも1でもどちらでもよい)であることを示している。
同図5の真理値表の上から順に、まず、Cが1になったとき、QPインデックスiは0となり、次にCが0でCが1となったとき、QPインデックスiは1となり、そして、C及びCが0でCが1となったとき、QPインデックスiは2となる。同様に、C〜Cn−1が0でCが1となったとき、それに対応するエンコード結果として、QPインデックスiはnの値(nは1〜14の整数)を出力する。また、最下部のC〜C14が全て0の場合は、QPインデックス値は15を出力する。これにより、最初に差分平均値Pが基準値よりも小さくなった場合に相当するQPインデックスiを適応的に選定することができる。
前記量子化パラメータ選択部30は、前記ブロックカウンタ部50でカウントする色成分のカウントcの値が変わる毎に、前記アダプティブQPインデックス選択部20で選定したQPインデックスiに応じた色成分毎に異なる量子化パラメータQ(i)を選択する(ステップS10)。
前記量子化演算部40は、前記量子化パラメータ選択部30により選択された量子化パラメータQ(i)を用いて、周波数変換部120より入力される係数データをブロック毎に量子化する(ステップS11)。
上記の量子化の処理を具体的に説明するため、図10で自然画の画像の一部より得られた係数データから算出した差分平均値である482に対応するQPインデックスと量子化パラメータを具体的に選択する実施例を示す。図11及び図12は、具体的な基準値とそれに対応するQPインデックス、及び各QPインデックスに対応するLP係数、HP係数毎の量子化パラメータを示している。本実施例では基準値を30〜4000、量子化パラメータを25〜90の範囲で指定しているが、指定の範囲はこれに限られるものではなく、画像特性や画像圧縮の条件等により随時変更することができる。また、本例は各ブロックにおける係数データの差分値(差分平均値)が大きい程、即ち、基準が大きい側に小さい量子化パラメータを指定して、画像の微細な成分を残すよう、画質優先の量子化パラメータの指定としているが、量子化パラメータの指定は、これに限られない。
前記算出した差分平均値である482を同図11及び図12に適用すると、差分平均値482を基準値の小さい方から比較していき、最初にその差分平均値より小さくなる基準値を求めると500となり、従って、対応するQPインデックスは基準値500におけるQPインデックス8となる。QPインデックス8に対しては量子化パラメータとして、LP係数及びHP係数について80の値が選択されることになる。
このようにして、隣接ブロックにおける係数データ(本例では、DC係数及びLP係数)の差分平均値より、適応的にQPインデックスを選定し、それに対応する量子化パラメータを選択し、処理している画像領域であるマクロブロック毎に選択した量子化パラメータを用いて、係数データを量子化していく。
1つのブロックの量子化処理が終了する毎に、前記ブロックカウンタ部50は、処理したブロックが最終ブロックかどうか確認し、最終ブロックでなければ、ブロックカウンタ値を更新(n=n+1)し(ステップS13)、最終ブロックであれば(ステップS12)、最終色成分であるかどうかを確認する(ステップS14)。
前記ブロックカウンタ部50は、色成分のカウンタ値を確認し、最終色成分でなければ、ブロックカウンタ値を初期化(n=1)するとともに、色成分カウンタ値を更新(c=c+1)し(ステップS15)、最終色成分であれば(ステップS14)、最終マクロブロックであるかどうかを確認する(ステップS16)。
前記ブロックカウンタ部50は、マクロブロックのカウンタ値を確認し、最終マクロブロックでなければ、ブロックカウンタ値及び色成分カウンタ値を初期化(n=1,c=1)するとともに、マクロブロックカウンタ値を更新(m=m+1)し(ステップS17)、最終マクロブロックであれば(ステップS16)、1画像分の量子化処理を終了する。なお、前述のように、最終のマクロブロックであるか否かは、マクロブロックのカウンタ値mが、(水平方向の画像サイズ/16)×(垂直方向の画像サイズ/16)に一致するか否かで判断する。
以上の構成を備えた本例の画像符号化装置1によれば、まず、色空間変換部110に、1画像分の画像データが入力され、画像データのピクセルフォーマットに従い、色空間変換され、又は色空間変換されず、前記色空間変換部110での処理を経由した画像データが周波数変換部120へ入力される。
周波数変換部120は、マクロブロック単位(16×16画素)でラスター方向に順次、各画素のデータを周波数帯域毎の係数に変換する処理を行い、処理後の第1階層データ(HP係数)、第2階層データ(LP係数)、及び第3階層データ(DC係数)をブロック単位(4×4画素)で量子化部10に入力する。
量子化部10は、周波数変換部120により係数化された第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データを、隣接するブロックにおける係数データを基に選定されたQPインデックスに対応する量子化パラメータで除算して量子化する処理を行い、処理後の第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データを係数予測部140に入力する。
係数予測部140は、同じく、ブロック毎の第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データについて、予測モードを導出するとともに、相関の高いブロック間で減算する処理を行い、処理後の第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データをブロック毎に適応型スキャン部150に入力する。
適応型スキャン部150は、第1階層データ及び第2階層データについて、ブロック毎にその係数データを入れ替える処理を行う。この入替処理は、周波数変換後、ブロック内の画素位置が小さい側(低周波数側)に非ゼロの係数を集め、ブロック内の画素位置が大きい側(高周波数側)にゼロ値が連続する係数データを集めることで、符号化の圧縮率を高めるためのものである。係数データが入れ替えられた第1階層データ、第2階層データ、及び入替処理が実施されない第3階層データは、VLC符号化部160に入力される。
VLC符号化部160は、適応型スキャン部150で処理された第1階層データ、第2階層データ、及び第3階層データに対して、エントロピー符号化処理を施し、コードストリームを生成して、そのコードストリームをビットストリーム出力部170に入力する。
ビットストリーム出力部170は、ヘッダ情報としての画像設定データに、VLC符号化部160で符号化されたコードストリームを順次連接し、1画像データ分のビットストリームとして1纏めにして1つのファイルを形成し、形成したファイルを外部に出力する。
以上詳述したように、本実施形態の画像符号化装置1によれば、その量子化部10において、処理している画像領域内の隣接するブロックにおけるDC係数並びにLP係数の差分平均値を求め、その差分平均値を予め設定した基準と比較することで、QPインデックスを選定し、選定したQPインデックスに対応する量子化パラメータで、係数データを除算して量子化するので、従来の量子化部130に比べ、各画像領域に対応するQPインデックスを画像サイズに比例して増大する大容量の記憶領域に蓄える必要がなく、処理している画像領域の画像特性に応じた量子化ができ、画像符号化処理の最適化が実現できる。また、差分平均値と比較する基準を外部から設定できるようにしているので、画像データの特性が変わっても基準を変えることで、柔軟な対応ができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。例えば、上例では、量子化部10における差分平均値を求める隣接するブロックの係数データとして、DC係数データとLP係数データを用いたが、これに限られるものではなく、HP係数データを用いてもよい。また、前記係数データとして、マクロブロック内の上側と左側のブロックのDC係数データとLP係数データを用いたが、マクロブロック内のそれ以外のブロックのLP係数データを用いてもよく、マクロブロック内のDC係数データと全てのLP係数データを用いてもよい。
本実施形態では、処理している領域に対応するQPインデックスとして、LP係数データ及びHP係数データに共通した1つのQPインデックスを選定するようにしているが、これに限られるものではなく、LP係数データ及びHP係数データ毎にそれぞれ別のQPインデックスを選定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、係数の変化が大きい程、即ち、基準値が大きくなる程(QPインデックスが大きくなる程)、小さい量子化パレメータを指定して、画質を優先する実施例を挙げたが、本発明はこれに限られず、逆に、係数の変化が大きい程、即ち、基準値が大きくなる程、大きい量子化パラメータを指定して、圧縮率を高めるように各QPインデックスに対応する量子化パラメータの指定をしてもよい。
1 画像符号化装置
10 量子化部
20 アダプティブQPインデックス選択部
21 差分処理部
22 絶対値算出部
23 平均値算出部
24 基準値記憶部
25 基準値比較部
26a〜26o 比較器
27 プライオリティエンコーダ
30 量子化パラメータ選択部
40 量子化演算部
50 ブロックカウンタ部
100 画像符号化装置
110 色空間変換部
111 QPインデックス取得・記憶部
112 量子化パラメータ選択部
113 量子化演算部
114 ブロックカウンタ部
120 周波数変換部
130 量子化部
140 係数予測部
150 適応型スキャン部
160 VLC符号化部
170 ビットストリーム出力部

Claims (2)

  1. 画像データを水平及び垂直の各方向にn画素からなるブロックを単位として、水平及び垂直の各方向にm個のブロックからなるマクロブロックについて周波数変換し、マクロブロック内の各ブロックの左上の画素位置以外の画素位置に相当するデータを高周波数成分の係数データとし、マクロブロック内の各ブロックの左上の画素位置に相当するデータを集めてさらに周波数変換し、該周波数変換後の左上の画素位置に相当するデータを直流成分の係数データとし、左上以外の画素位置に相当するデータを低周波数成分の係数データとする周波数変換部と、
    前記周波数変換部により周波数変換された各成分の係数データを、内部又は外部の記憶領域に保持された量子化パラメータで除算することにより量子化して量子化係数データとする量子化部と、
    前記量子化部により量子化された低周波数成分及び高周波数成分の量子化係数データのブロック内における画素の並び順を入れ替える処理をして入替後係数データとする係数スキャン部と、
    前記量子化部による量子化後の直流成分の量子化係数データ及び前記係数スキャン部による入替処理後の入替後係数データを符号化して符号化データを生成する符号化部とを備えた画像符号化装置において、
    前記量子化部は、
    前記マクロブロック内の上側の各ブロックにおいて左右に隣接し、左側の各ブロックにおいて上下に隣接するブロックの直流成分の係数データと低周波数成分の係数データとの差分、及び前記隣接するブロックにおける低周波数成分の係数データ同士での差分をとり、絶対値化し、その平均をとった差分平均値と、0〜p−1のp個の数値により1つの前記量子化パラメータを指定するものである各QPインデックスに、対応する基準値であって、外部又は内部の記憶領域に保持された基準値とを、基準値の小さい方から順に比較し、最初に該差分平均値がその基準値よりも小さくなった基準値に対応するQPインデックスを選択されたQPインデックス(i)とするアダプティプQPインデックス選択部と、
    前記選択したQPインデックス(i)に対応する量子化パラメータQ(i)を選択する量子化パラメータ選択部と、
    前記選択した量子化パラメータQ(i)を用いて、マクロブロック内の各ブロックにおける低周波数成分及び高周波数成分の各係数データを量子化する量子化演算処理部とを備えて構成されることを特徴とする画像符号化装置。
    但し、前記n,m及びpは2以上の整数であり、前記iは0〜p−1の整数である。
  2. 前記アダプティプQPインデックス選択部は、
    前記マクロブロック内の前記隣接する各ブロック間の、直流成分の係数データから低周波数成分の係数データを減算、又は低周波数成分の係数データから上下又は左右に隣接するブロックの低周波数成分の係数データを減算してその差分データを生成する差分処理部と、
    前記差分処理部で生成した各差分データの絶対値をとって絶対値データを生成する絶対値算出部と、
    前記絶対値算出部で生成した各絶対値データの平均をとって、前記隣接するブロック間の直流成分及び低周波数成分の係数データについての差分平均値データを生成する平均値算出部と、
    前記平均値算出部で生成した差分平均値データとQPインデックス毎に定められた各基準値とを基準値の小さい方から順に比較し、最初に該差分平均値がその基準値よりも小さくなった基準値に対応するQPインデックスを選択されたQPインデックス(i)とする基準値比較部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載の画像符号化装置。
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