JP6185258B2 - Cylinder lock structure - Google Patents
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Description
本発明は、シリンダー錠の構造に関する。 The present invention relates to a structure of a cylinder lock.
専用キーを用いて施解錠操作が行なわれるシリンダー錠において、別の専用キーのみの使用を可能とするには、すなわち、当初の専用キーから別の専用キーに切り換えるには、別構成のピンタンブラとドライバピンとを組み込まなければならず、容易に変更を行うことはできない。また、入居者の交替の都度、シリンダー錠をそっくり交換すれば、多大な費用を負担しなければならない。そこで、シリンダー錠全体を交換することなく、安価に、しかも、容易な変更作業で、専用キーを変更することのできるシリンダー錠が提案されている(例えば特許文献1,2,3参照)。
例えば特許文献1に開示のシリンダー錠は、外筒の溝に進入し内筒の回転を阻止するロッキングバーと、内筒に設けられバー進入凹部にてロッキングバーをバー収容溝に後退可能にするタンブラを備えており、タンブラは第1タンブラと第2タンブラとからなり、第1タンブラと第2タンブラとが異なる複数の位置で選択的に連結可能となり、且つロッキングバーの移動にて連結解除可能となって、第1,第2タンブラとが組み換え可能となり、カギ違いが変更可能となる。このシリンダー錠は、内筒を所定の回転角度範囲に回転可能とする変更キーと、第2タンブラをスライド方向に位置規制して第1タンブラの位置を初期化するニュートラルキーとを備えていた。
To make it possible to use only another dedicated key in a cylinder lock that is locked and unlocked using a dedicated key, that is, to switch from the original dedicated key to another dedicated key, Driver pins must be incorporated and cannot be easily changed. In addition, if the occupant is replaced every time the cylinder lock is changed completely, a great expense must be borne. In view of this, there has been proposed a cylinder lock in which the dedicated key can be changed at low cost and with an easy change operation without replacing the entire cylinder lock (see, for example, Patent Documents 1, 2, and 3).
For example, the cylinder lock disclosed in Patent Document 1 has a locking bar that enters the groove of the outer cylinder and prevents rotation of the inner cylinder, and a locking bar that is provided in the inner cylinder and can be retracted into the bar receiving groove by a bar entry recess. A tumbler is provided. The tumbler consists of a first tumbler and a second tumbler. The first tumbler and the second tumbler can be selectively connected at different positions and can be disconnected by moving the locking bar. Thus, the first and second tumblers can be recombined, and the key difference can be changed. This cylinder lock includes a change key that allows the inner cylinder to rotate within a predetermined rotation angle range, and a neutral key that regulates the position of the second tumbler in the sliding direction and initializes the position of the first tumbler.
しかしながら、上記した従来のシリンダー錠は、所謂チェンジキーとなるニュートラルキーを有し、現状運用中の専用キーであるファーストキーの状態を、ニュートラルキーによりリセットして、それを抜いて別の専用キーであるセカンドキーを挿すことで変更、すなわち切り換えを行なう。すなわち、運用中のキーに対応するリセットキーをそれぞれ持つ必要があった。このようなニュートラルキーの存在は、紛失や数が増える等、管理上、不都合の生じることがある。 However, the above-described conventional cylinder lock has a neutral key that is a so-called change key, and resets the state of the first key, which is a dedicated key currently in operation, by using the neutral key, and then removes it to another dedicated key. Change, that is, change by inserting the second key. That is, it is necessary to have a reset key corresponding to the key in operation. The presence of such a neutral key may cause inconvenience in management such as loss or increase in the number of keys.
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、当初の専用キーであるファーストキーで運用されているシリンダー錠に、ニュートラルキーなどの別途キーを必要とせず、別の専用キーとなるセカンドキーを使用するだけで、キーチェンジを行うことができる、すなわち新たに使用する別の専用キーにて操作を行なうのみで、その新たな専用キーでのみ操作可能となるシリンダー錠の構造を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above situation, and the purpose of the present invention is not to require a separate key such as a neutral key for the cylinder lock operated by the first key, which is the original dedicated key, and another dedicated key. It is possible to change the key just by using the second key, that is, the cylinder lock structure that can be operated only with the new dedicated key only by operating with another new dedicated key. It is to provide.
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシリンダー錠11の構造は、鍵穴37を有し外筒21の内側に回転自在に収容される内筒23と、
前記内筒23から突出して前記外筒21のロック溝41に進入して前記内筒23の回転を阻止するとともに前記内筒23への後退が許容されることで前記内筒23を回転可能にするロッキングバー25と、
前記内筒23に移動自在に設けられ前記鍵穴37に挿入されたキーの使用によりタンブラ側バー進入凹部51を前記ロッキングバー25の前記内筒23への後退を許容する位置に配置するとともに、一端側と他端側に窪んだ一端側凹所59と他端側凹所61を有して穿設される切替溝57を備える可変タンブラ27と、
前記切替溝57に係合する可変ピン69が突設されており、前記可変タンブラ27の移動方向と略同方向に相対移動自在とされるとともに、該可変タンブラ27に対して一方向にのみ移動自在とされ、前記切替溝57と前記可変ピン69との係合により該可変タンブラ27に対する相対移動不能となる係合位置を段階的に複数備え、前記キーとは別のキーの使用によって前記ロッキングバー25の進入を許容していた前記タンブラ側バー進入凹部51のバー進入を不能にして異なる位置でバー進入を許容するチップ側バー進入凹部65を備える可変チップ29と、
を具備することを特徴とする。
Next, means for solving the above problems will be described with reference to the drawings corresponding to the embodiments.
The structure of the
The
A tumbler-side
A
It is characterized by comprising.
このシリンダー錠11の構造では、キー(ファーストキー13)を挿入した状態において、ロッキングバー25とバー進入凹部67とが一致し、ロッキングバー25の内筒23への後退が許容される状態となる。ここで、バー進入凹部67は、タンブラ側バー進入凹部51と、チップ側バー進入凹部65とが重なり合って所定凹部幅となっている。このキー(ファーストキー13)の運用状態において、このキーとは別のキー(セカンドキー15)を挿入すると、バー進入凹部67は、ロッキングバー25に合わない。この状態でセカンドキー15が使用されると、可変チップ29とともにチップ側バー進入凹部65が移動され、切替溝57と可変ピン69との係合位置が変り、バー進入凹部67の所定凹部幅が変わる。つまり、シリンダー錠11は、別のキー(セカンドキー15)の運用状態となる。この別のキー(セカンドキー15)の運用時に、当初のキー(ファーストキー13)を挿入しても、変更されたバー進入凹部67が一致せず、施解錠操作は不可能となる。
In the structure of the
本発明の請求項2記載のシリンダー錠の構造は、請求項1記載のシリンダー錠11(71)の構造であって、
前記切替溝57(81)が一端側凹所59と他端側凹所61とを有する略へ字状に形成され、
前記可変チップ29(75)は、前記可変ピン69が前記切替溝57(81)の一端側凹所59または他端側凹所61に配置されることで、前記可変タンブラ27(73)に対して二位置に段階的に切り替え配置されることを特徴とする。
The structure of the cylinder lock according to claim 2 of the present invention is the structure of the cylinder lock 11 (71) according to claim 1,
The switching groove 57 (81) is formed in a substantially heft shape having a
The variable chip 29 (75) has the
このシリンダー錠11の構造では、ロッキングバー25の押圧によって可変チップ29(75)が移動されると、可変チップ29(75)の可変ピン69が、可変タンブラ27(73)の略へ字状の切替溝57(81)に沿って一端側凹所59から他端側凹所61へ移動される。つまり、可変チップ29(75)が二位置に切り替え配置される。これにより、チップ側バー進入凹部65がタンブラ側バー進入凹部51に対して移動され、バー進入凹部67は、キー(ファーストキー13)挿入時にロッキングバー25の後退を許容する所定凹部幅から、別のキー(セカンドキー15)挿入時にロッキングバー25の後退を許容する異なる所定凹部幅へと変更される。
In the structure of the
本発明の請求項3記載のシリンダー錠11の構造は、請求項2記載のシリンダー錠11の構造であって、
前記内筒23には、前記ロッキングバー25の前記内筒23への後退により押圧されて半径方向内側に移動される可変仕切板31が設けられ、
前記可変仕切板31に前記可変チップ29がタンブラ付勢バネ63により付勢されて設けられ、
前記ロッキングバー25の後退により前記可変仕切板31とともに前記可変チップ29が移動し、該可変チップ29の可変ピン69が前記タンブラ付勢バネ63の付勢力によって前記切替溝57の一端側凹所59から他端側凹所61に移動されて、前記可変チップ29が、前記可変タンブラ27に対し移動することを特徴とする。
The structure of the
The
The
The
このシリンダー錠11の構造では、別のキー(セカンドキー15)を回転開始すると、ロッキングバー25が可変チップ29と可変仕切板31を持ち上げるように径方向内側方向へ押し込む。このときの可変タンブラ27は、可変仕切板31に対して、タンブラ側バー進入凹部51がロッキングバー25を許容する位置のままに保持される。また、可変チップ29の可変ピン69は、可変タンブラ27の略へ字状(好ましくはコ字状)の切替溝57を奥方向に移動される。セカンドキー15の回転を戻した直後、可変チップ29の可変ピン69は、タンブラ付勢バネ63によって切替溝57の一端側凹所59から他端側凹所61に移動されている。その結果、チップ側バー進入凹部65は、移動され、バー進入凹部67の位置が変わる。可変仕切板31の位置が戻ると、可変ピン69が切替溝57のコ字状の他端側凹所61に係合し、その位置に保持される。別のキー(セカンドキー15)の抜脱の後、シリンダー錠11は、別のキー(セカンドキー15)の運用状態となり、当初のキー(ファーストキー13)は使用不能となる。
In this structure of the
本発明の請求項4記載のシリンダー錠71の構造は、請求項2記載のシリンダー錠11の構造であって、
切替中心軸77と摺動長穴79を係合させることで前記可変チップ75が前記可変タンブラ73に対して揺動及び前記摺動長穴79の長手方向に移動自在に設けられ、
前記内筒23と前記可変チップ75との間には前記可変チップ75を前記摺動長穴79の長手方向に付勢するタンブラ付勢バネ63が設けられ、
前記ロッキングバー25の後退により前記可変チップ75が押圧され、前記可変チップ75の可変ピン69が前記タンブラ付勢バネ63の付勢力によってへ字状の前記切替溝81の一端側凹所59から他端側凹所61に移動されて、前記可変チップ75が、前記可変タンブラ73に対し移動することを特徴とする。
The structure of the
By engaging the
Between the
Wherein the
このシリンダー錠71の構造では、別のキー(セカンドキー15)を回転開始すると、ロッキングバー25が可変チップ75を持ち上げ、切替中心軸77を中心に揺動される。同時に、可変チップ75は、切替中心軸77に対して摺動長穴79を摺動させて、タンブラ付勢バネ63の付勢力によって移動される。このときの可変タンブラ73は、可変仕切板31に対して、タンブラ側バー進入凹部51がロッキングバー25を許容する位置のままに保持される。この移動により、可変チップ75の可変ピン69は、可変タンブラ73のへ字状の切替溝81を奥方向に移動される。別のキー(セカンドキー15)の回転を戻した直後、可変チップ75の可変ピン69は、タンブラ付勢バネ63によって切替溝81の他端側凹所61に移動されてその位置に保持される。その結果、チップ側バー進入凹部65が移動され、バー進入凹部67の位置が変わり、シリンダー錠71は、セカンドキー15の運用状態となる。
In this structure of the
本発明に係る請求項1記載のシリンダー錠の構造によれば、当初使用するキー(ファーストキー)で運用されているシリンダー錠に、ニュートラルキーなどの別途キーを必要とせず、新たな別のキー(セカンドキー)を使用するだけで、キーチェンジを行うことができる。また、この新たな別のキー(セカンドキー)を使用した後は、当初のキー(ファーストキー)を使用することは不可能となる。 According to the structure of the cylinder lock according to claim 1 of the present invention, a separate key such as a neutral key is not required for the cylinder lock that is operated with a key (first key) that is initially used, and another new key is provided. You can change the key just by using the (second key). Also, after using this new different key (second key), it becomes impossible to use the original key (first key).
本発明に係る請求項2記載のシリンダー錠の構造によれば、切替溝の一端側凹所または他端側凹所に可変ピンを配置することで、簡素な構造により、可変チップを、当初のキー(ファーストキー)の使用可能位置から新たな別のキー(セカンドキー)の使用可能な位置へ不可逆的に2位置切り替えできる。 According to the structure of the cylinder lock described in claim 2 according to the present invention, the variable tip is arranged in the first end recess or the other end recess of the switching groove, so that the variable tip can be replaced with the original by a simple structure. Two positions can be irreversibly switched from the usable position of the key (first key) to the usable position of another new key (second key).
本発明に係る請求項3記載のシリンダー錠の構造によれば、内筒の回転によって後退するロッキングバーを利用して可変仕切板を移動し、可変仕切板の移動によって可変ピンをコ字状の切替溝の一端側凹所から他端側凹所に移動して、可変タンブラに対して可変チップを、確実な不可逆構造で2位置切り替えでき、防犯性を高めることができる。 According to the structure of the cylinder lock of the third aspect of the present invention, the variable partition plate is moved using the locking bar that is retracted by the rotation of the inner cylinder, and the variable pin is moved to the U-shape by the movement of the variable partition plate. It is possible to move from the one end side recess of the switching groove to the other end side recess, and to switch the variable tip with respect to the variable tumbler at two positions with a reliable irreversible structure, thereby improving the crime prevention property.
本発明に係る請求項4記載のシリンダー錠の構造によれば、内筒の回転によって後退するロッキングバーを利用して可変チップを揺動し、タンブラ付勢バネと摺動長穴とによって、可変ピンをへ字状の切替溝の一端側凹所から他端側凹所に移動して、可変タンブラに対して可変チップを、少ない部品点数で不可逆的に2位置切り替えでき、製品を小型且つ安価に構成できる。 According to the structure of the cylinder lock of the fourth aspect of the present invention, the variable tip is oscillated using the locking bar that is retracted by the rotation of the inner cylinder, and is variable by the tumbler biasing spring and the sliding long hole. By moving the pin from one recess to the other recess in the switching groove, the variable chip can be irreversibly switched to two positions with a small number of parts, making the product compact and inexpensive. Can be configured.
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るシリンダー錠の構造を表す断面図、図2は図1に示したシリンダー錠の分解正面図である。
このシリンダー錠の構造は、図1に示すシリンダー錠11に適用される。なお、図1中の上半分の機構は、下半分と同様機構のため説明を省略する。シリンダー錠11は、少なくとも上下片側の機構を有することで本発明の作用効果を奏する。上下に機構を設ければ鍵違い数を増加させることができる。また、片側半分の機構はオプションと考えてもよい。
Embodiments according to the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view showing the structure of the cylinder lock according to the first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is an exploded front view of the cylinder lock shown in FIG.
The structure of this cylinder lock is applied to the
シリンダー錠11には、当初使用されるキーであるファーストキー13、新たに使用される別のキーであるセカンドキー15、及びマスターキー17が使用される。これらファーストキー13、セカンドキー15、マスターキー17は、異なる刻み深さのキー刻み19を有する。シリンダー錠11は、外筒21と、内筒23と、ロッキングバー25と、可変タンブラ27と、可変チップ29と、可変仕切板31と、を有している。
For the
外筒21の内方には左右一対の支持柱33と上下一対のガイド軸35が固定され、支持柱33及びガイド軸35は外筒21の軸線に沿う方向に延在してそれぞれが鍵穴37を挟んで配設される。外筒21の内側には内筒23が回転自在に収容され、内筒23は鍵穴37を有している。内筒23にはバー収容溝39が形成され、バー収容溝39には不図示のバー付勢バネによってロッキングバー25が半径方向外側に付勢されて収容されている。ロッキングバー25は、内筒23から突出して外筒21のロック溝41に進入して内筒23の回転を阻止するとともに、内筒23への後退が許容されることで内筒23を回転可能にする。
A pair of left and
内筒23には可変仕切板31が半径方向に移動自在に設けられ、可変仕切板31はロッキングバー25の内筒23への後退により押圧されて半径方向内側に移動される。可変仕切板31は、直径方向両側に設けられる一対の可変バネ43によって外筒21内で半径方向外側に付勢されている。
A
外筒21の内方にはガイド軸35にガイド穴45を係合して可変タンブラ27が設けられ、可変タンブラ27はガイド軸35にガイド穴45を摺動させて外筒21の直径に沿う方向に移動自在となっている。可変タンブラ27の上縁にはキー進入部47が形成され、キー進入部47は鍵穴37の半部である下半部を包囲する。キー進入部47には係合肩部49が形成され、係合肩部49は鍵穴37に挿入されたファーストキー13、セカンドキー15、マスターキー17のキー刻み19によってそれぞれの所定の位置へ可変タンブラ27を移動させる。可変タンブラ27の下縁にはタンブラ側バー進入凹部51が形成され、タンブラ側バー進入凹部51はロッキングバー25の内筒23への後退を許容する。すなわち、可変タンブラ27は、内筒23に移動自在に設けられ、鍵穴37に挿入されたキー(ファーストキー13)の使用によりタンブラ側バー進入凹部51をロッキングバー25の内筒23への後退を許容する位置に配置する。
A
可変タンブラ27の正面には規制ピン53が突設され、規制ピン53は可変仕切板31の上縁に形成される規制解除溝55に係合する。可変タンブラ27は、規制ピン53が規制解除溝55に係合することで、可変仕切板31に対しての移動が規制される。可変タンブラ27にはコ字状の切替溝57が穿設され、切替溝57は一端側と他端側に窪んだ一端側凹所59と他端側凹所61を有している。
A
可変仕切板31には可変チップ29がタンブラ付勢バネ63により、可変タンブラ31の移動方向と同方向となり、且つ可変タンブラ31に対してその移動方向が一方向となるよう付勢されて設けられている。可変チップ29の下縁にはチップ側バー進入凹部65が形成される。ここで、タンブラ側バー進入凹部51は広凹部幅に形成され、チップ側バー進入凹部65は狭凹部幅に形成される。これらタンブラ側バー進入凹部51と、チップ側バー進入凹部65とは、重なり合って所定凹部幅のバー進入凹部67(図1参照)を構成している。従って、可変タンブラ27に対して可変チップ29が移動されれば、バー進入凹部67の凹部幅は変更される。つまり、ロッキングバー25の受け入れ、受け入れ拒否が変更される。
A
可変チップ29は、ロッキングバー25の後退により可変仕切板31とともに移動されると、タンブラ付勢バネ63の付勢力によって可変タンブラ27に対しコ字状の切替溝57の一端側から他端側に移動される。可変チップ29は、可変ピン69が切替溝57のコ字状の一端側または他端側に配置され係合することで、可変タンブラ27に対して2位置に切り替え配置される。可変チップ29は、切替溝57と可変ピン69を係合させることで、可変タンブラ27に相対移動自在となるとともに、一端側凹所59または他端側凹所61に係合することで相対移動不能となり、セカンドキー15の使用によってロッキングバー25の進入を許容していたタンブラ側バー進入凹部51のバー進入を不能にして、異なる位置でバー進入を許容することとなる。
When the
次に、上記構成を有するシリンダー錠11の構造の作用を説明する。
図3(a)はファーストキー運用時の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図4(a)はセカンドキー挿入時の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図5(a)はセカンドキー回転時の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図6(a)はセカンドキー15の回転が戻された第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図7(a)はセカンドキー15に切替完了後の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図8(a)はセカンドキー15が抜かれた状態の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図9(a)はセカンドキー運用時にファーストキー13が使用された状態の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図10はファーストキー運用時にマスターキー17が挿入された状態の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図、図11はセカンドキー運用時にマスターキー17が挿入された状態の第1実施形態に係るシリンダー錠11の断面図である。
このシリンダー錠11の構造では、図3に示すファーストキー13を挿入した状態において、ロッキングバー25とバー進入凹部67とが一致し、ロッキングバー25の内筒23への後退が許容される状態となる。
Next, the effect | action of the structure of the
3A is a cross-sectional view of the
In the structure of the
ここで、バー進入凹部67は、狭凹部幅のタンブラ側バー進入凹部51と、広凹部幅のチップ側バー進入凹部65とが重なり合って所定凹部幅となっている。このファーストキー13の運用状態において、図4に示すようにセカンドキー15を挿入すると、バー進入凹部67は、ロッキングバー25に合わない。この状態で図5に示すようにセカンドキー15を回転開始すると、ロッキングバー25が可変バネ43に抗して、可変チップ29と可変仕切板31を持ち上げるように径方向内側方向へ押し込む。なお、可変タンブラ27は、上縁が支持柱33に当接していて押し込まれない。
Here, the
このときの可変タンブラ27は、可変仕切板31に対して、可変仕切板31に形成されている規制解除溝55に規制ピン53が係合し、タンブラ側バー進入凹部51がロッキングバー25を許容する位置のままに保持される。また、可変チップ29の可変ピン69は、可変タンブラ27の切替溝57を図5の左斜め上となる奥方向(移動可能位置)に移動される。
In this case, the
図6に示すようにセカンドキー15の回転を戻した直後、可変チップ29の可変ピン69は、タンブラ付勢バネ63によって切替溝57の一端側凹所59から他端側凹所61に移動されている。その結果、チップ側バー進入凹部65は、移動され、バー進入凹部67の位置が変わる。
As shown in FIG. 6, immediately after the rotation of the second key 15 is returned, the
図7に示すように可変バネ43の付勢力で可変仕切板31の位置が戻ると、可変ピン69が切替溝57のコ字状の他端側凹所61に係合し、その位置に保持される。すなわち、切替溝57に対する可変ピン69の係合位置が変更され、またその係合位置を戻すことなく切り替え後の状態が維持される。図8に示すセカンドキー15の抜脱の後、シリンダー錠11は、セカンドキー15の運用状態となる。
As shown in FIG. 7, when the position of the
図9に示すようにセカンドキー15の運用時に、ファーストキー13をシリンダー錠11に挿入しても、変更されたバー進入凹部67が一致せず、ファーストキー13は使用不能となって施解錠操作は不可能となる。
As shown in FIG. 9, when the second key 15 is operated, even if the first key 13 is inserted into the
また、マスターキー17を使用する場合、図10に示すようにファーストキー13にて運用中のシリンダー錠11にマスターキー17を挿入しても、図11に示すようにセカンドキー15にて運用中のシリンダー錠11にマスターキー17を挿入しても、バー進入凹部67の幅長が、ファーストキー13、セカンドキー15、マスターキー17のそれぞれに対応するよう設定されていることで、何れの運用状態においても施解錠が可能となる。
Further, when the
次に、本発明の第2実施形態に係るシリンダー錠71の構造を説明する。
図12は本発明の第2実施形態に係るシリンダー錠71の構造を表す断面図、図13は図12に示したシリンダー錠71の分解正面図、図14(a)は図13に示した可変タンブラ73の拡大正面図、(b)は(a)の平面図、(c)は図13に示した可変チップ75の拡大正面図、(d)は(c)の平面図である。なお、図1〜図11に示した部材及び部位と同等の部材及び部位には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
このシリンダー錠71の構造は、上記の可変仕切板31を備えない。可変チップ75は、可変タンブラ73に直接設けられている。可変タンブラ73には切替中心軸77が正面に突設される。内筒23と可変チップ75との間には、可変チップ75を摺動長穴79の長手方向に付勢するタンブラ付勢バネ63が設けられている。可変チップ75は、ロッキングバー25によって押し上げられて揺動されるようになっている。
Next, the structure of the
12 is a cross-sectional view showing the structure of a
The structure of the
図14に示すように、可変タンブラ73にはへ字状の切替溝81が穿設される。一方、可変チップ75には切替中心軸77に係合する摺動長穴79が穿設される。また、可変チップ75には切替溝81に係合する可変ピン69が突設される。つまり、可変チップ75は、切替中心軸77に対して揺動自在且つスライド自在に支持されることで、可変ピン69が切替溝81の一端側凹所59から他端側凹所61へ移動可能となっている。ロッキングバー25の後退により押圧された可変チップ75は、タンブラ付勢バネ63の付勢力によって可変タンブラ73に対しへ字状の切替溝81の一端側から他端側に移動される。
As shown in FIG. 14, the
次に、第2実施形態に係るシリンダー錠71の構造の作用を説明する。
図15(a)はファーストキー運用時の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図16(a)はセカンドキー挿入時の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図17(a)はセカンドキー回転時の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図18(a)はセカンドキー15の回転が戻された第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図19(a)はセカンドキー15に切替完了後の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図20(a)はセカンドキー15が抜かれた状態の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図21(a)はセカンドキー運用時にファーストキー13が使用された状態の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、(b)は(a)の要部分解正面図、図22はファーストキー運用時にマスターキー17が挿入された状態の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図、図23はセカンドキー運用時にマスターキー17が挿入された状態の第2実施形態に係るシリンダー錠71の断面図である。
このシリンダー錠71の構造では、図15に示すファーストキー13を挿入した状態において、ロッキングバー25とバー進入凹部67とが一致し、ロッキングバー25の内筒23への後退が許容される状態となる。
Next, the operation of the structure of the
15A is a cross-sectional view of the
In the structure of the
このファーストキー13の運用状態において、図16に示すようにセカンドキー15を挿入すると、バー進入凹部67は、可変チップ75に干渉してロッキングバー25に合わない。この状態で図17に示すようにセカンドキー15を回転開始すると、ロッキングバー25が可変チップ75を持ち上げ、切替中心軸77を中心に揺動される。なお、可変チップ75は、上縁が支持柱33に当接していて押し込まれない。同時に、可変チップ75は、切替中心軸77に対して摺動長穴79を摺動させて、タンブラ付勢バネ63の付勢力によって移動される。
When the second key 15 is inserted as shown in FIG. 16 in the operating state of the first key 13, the
図18に示すようにセカンドキー15の回転を戻した直後、可変チップ75の可変ピン69は、タンブラ付勢バネ63によって切替溝81の他端側に移動されている。その結果、チップ側バー進入凹部65は、移動され、バー進入凹部67の位置が変わる。
As shown in FIG. 18, immediately after the rotation of the second key 15 is returned, the
図19に示すようにタンブラ付勢バネ63による可変チップ75の移動が完了すると、可変ピン69が切替溝81のへ字状の他端側に係合し、その係合位置に保持される。図20に示すセカンドキー15の抜脱の後、シリンダー錠71は、セカンドキー15の運用状態となる。
As shown in FIG. 19, when the movement of the
図21に示すようにセカンドキー15の運用時に、ファーストキー13をシリンダー錠71に挿入しても、変更されたバー進入凹部67が一致せず、施解錠操作は不可能となる。
As shown in FIG. 21, even when the first key 13 is inserted into the
また、マスターキー17を使用する場合、図22に示すようにファーストキー13にて運用中のシリンダー錠71にマスターキー17を挿入しても、図23に示すようにセカンドキー15にて運用中のシリンダー錠71にマスターキー17を挿入しても、バー進入凹部67の幅長が、ファーストキー13、セカンドキー15、マスターキー17のそれぞれに対応するよう設定されていることで、何れの運用状態においても施解錠が可能となる。
Further, when the
このシリンダー錠71の構造によれば、内筒23の回転によって後退するロッキングバー25を利用して可変チップ75を揺動し、タンブラ付勢バネ63と摺動長穴79とによって、可変ピン69をへ字状の切替溝57の一端側から他端側に移動して、可変タンブラ73に対して可変チップ75を、少ない部品点数で不可逆的に2位置切り替えでき、製品を小型且つ安価に構成できる。
According to the structure of the
従って、本実施形態に係るシリンダー錠11及びシリンダー錠71の構造によれば、ファーストキー13で運用されている状態から、ニュートラルキーなどの別途キーを必要とせず、セカンドキー15を使用するだけで、キーチェンジを行うことができる。
Therefore, according to the structure of the
11,71…シリンダー錠
13…キー(当初使用されるキー,ファーストキー)
15…別のキー(新たに使用されるキー,セカンドキー)
21…外筒
23…内筒
25…ロッキングバー
27,73…可変タンブラ
29,75…可変チップ
31…可変仕切板
37…鍵穴
41…ロック溝
51…タンブラ側バー進入凹部 57,81…切替溝
59…一端側凹所
61…他端側凹所
63…タンブラ付勢バネ
65…チップ側バー進入凹部
69…可変ピン
77…切替中心軸
79…摺動長穴
11, 71 ...
15 ... Another key (newly used key, second key)
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記内筒から突出して前記外筒のロック溝に進入して前記内筒の回転を阻止するとともに前記内筒への後退が許容されることで前記内筒を回転可能にするロッキングバーと、
前記内筒に移動自在に設けられ前記鍵穴に挿入されたキーの使用によりタンブラ側バー進入凹部を前記ロッキングバーの前記内筒への後退を許容する位置に配置するとともに、一端側と他端側に窪んだ一端側凹所と他端側凹所を有して穿設される切替溝を備える可変タンブラと、
前記切替溝に係合する可変ピンが突設されており、前記可変タンブラの移動方向と略同方向に相対移動自在とされるとともに、該可変タンブラに対して一方向にのみ移動自在とされ、前記切替溝と前記可変ピンとの係合により該可変タンブラに対する相対移動不能となる係合位置を段階的に複数備え、前記キーとは別のキーの使用によって前記ロッキングバーの進入を許容していた前記タンブラ側バー進入凹部のバー進入を不能にして異なる位置でバー進入を許容するチップ側バー進入凹部を備える可変チップと、
を具備することを特徴とするシリンダー錠の構造。 An inner cylinder having a keyhole and rotatably accommodated inside the outer cylinder;
A locking bar that protrudes from the inner cylinder and enters the lock groove of the outer cylinder to prevent the rotation of the inner cylinder and allows the inner cylinder to rotate by allowing the inner cylinder to be retracted;
A tumbler-side bar entry recess is arranged at a position that allows the locking bar to be retracted into the inner cylinder by using a key that is movably provided in the inner cylinder and inserted into the keyhole, and has one end side and the other end side. A variable tumbler provided with a switching groove that is drilled with one recess on the other end and a recess on the other end ;
A variable pin that engages with the switching groove protrudes and is relatively movable in the same direction as the movement direction of the variable tumbler, and is movable only in one direction with respect to the variable tumbler. the switching groove and stepwise a plurality of engagement positions to be immovable relative for the variable tumblers by the engagement between the variable pins, was allowed to enter the locking bar by the use of different keys between the key A variable tip comprising a tip side bar entry recess that disables bar entry of the tumbler side bar entry recess and allows bar entry at different positions;
The structure of the cylinder lock characterized by comprising.
前記切替溝が一端側凹所と他端側凹所とを有する略へ字状に形成され、
前記可変チップは、前記可変ピンが前記切替溝の一端側凹所または他端側凹所に配置されることで、前記可変タンブラに対して二位置に段階的に切り替え配置されることを特徴とするシリンダー錠の構造。 The cylinder lock structure according to claim 1,
The switching groove is formed in a substantially heft shape having a recess on one end and a recess on the other end,
In the variable chip, the variable pin is disposed in one position of the switching groove or the other end side of the switching groove so that the variable chip is switched in two positions with respect to the variable tumbler. Structure of cylinder locking.
前記内筒には、前記ロッキングバーの前記内筒への後退により押圧されて半径方向内側1移動される可変仕切板が設けられ、
前記可変仕切板に前記可変チップがタンブラ付勢バネにより付勢されて設けられ、
前記ロッキングバーの後退により前記可変仕切板とともに可変チップが移動し、該可変チップの可変ピンが前記タンブラ付勢バネの付勢力によって前記切替溝の一端側凹所から他端側凹所に移動されて、前記可変チップが、前記可変タンブラに対し移動することを特徴とするシリンダー錠の構造。 The cylinder lock structure according to claim 2,
The inner cylinder is provided with a variable partition plate that is pushed by retreating the locking bar to the inner cylinder and moved one inside in the radial direction,
The variable chip is provided with the variable chip biased by a tumbler biasing spring,
The variable tip moves together with the variable partition plate by retreating the locking bar, and the variable pin of the variable tip is moved from the recess on one end of the switching groove to the recess on the other end by the biasing force of the tumbler biasing spring. A structure of the cylinder lock , wherein the variable tip moves relative to the variable tumbler .
切替中心軸と摺動長穴を係合させることで前記可変チップが前記可変タンブラに対して揺動及び前記摺動長穴の長手方向に移動自在に設けられ、
前記内筒と前記可変チップとの間には前記可変チップを前記摺動長穴の長手方向に付勢するタンブラ付勢バネが設けられ、
前記ロッキングバーの後退により前記可変チップが押圧され、前記可変チップの可変ピンが前記タンブラ付勢バネの付勢力によってへ字状の前記切替溝の一端側凹所から他端側凹所に移動されて、前記可変チップが、前記可変タンブラに対し移動することを特徴とするシリンダー錠の構造。 The cylinder lock structure according to claim 2,
By engaging the switching center shaft and the sliding slot, the variable tip is provided so as to be swingable with respect to the variable tumbler and movable in the longitudinal direction of the sliding slot,
A tumbler biasing spring that biases the variable tip in the longitudinal direction of the sliding long hole is provided between the inner cylinder and the variable tip.
Wherein the retraction of the locking bar variable chip is pressed, the variable tip end side recess variable pin from one end recess of the switching groove into shaped by the biasing force of the tumbler biasing spring The structure of the cylinder lock , wherein the variable tip is moved with respect to the variable tumbler .
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