JP6184659B2 - 情報漏れを回避するマルチコンピュータ分散処理方法 - Google Patents

情報漏れを回避するマルチコンピュータ分散処理方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
以下の第I章〜第X章において、本願を解釈するための指針を提供する。
I.用語
用語「製品」は、別途明記されない限り、任意の機械、製造物、および/または物質の合成物を意味する。
用語「プロセス」は、別途明記されない限り、任意のプロセス、アルゴリズム、方法等を意味する。
各プロセスは(方法でも、アルゴリズムでも、他の名称のものでも)本質的に、1つまたは複数のステップを含み、したがって、プロセスの「ステップ」または「複数のステップ」というすべての言及は本質的に、用語「プロセス」または同様語の単なる記載において先行記述を有する。したがって、請求項中のプロセスの「ステップ」または「複数のステップ」といういかなる言及も十分な先行記述を有する。
用語「発明」および同様語は、別途明記されない限り、「本願において開示される1つまたは複数の発明」を意味する。
用語「実施形態(an embodiment,embodiment,embodiments,the embodiment,the embodiments)」、「1つまたは複数の実施形態」、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態、「一実施形態」、「別の実施形態」等は、別途明記されない限り、「開示される発明の(すべてではないが)1つまたは複数の実施形態を意味する。
発明の「変形」という用語は、別途明記されない限り、本発明の実施形態を意味する。
実施形態を説明するに当たっての「別の実施形態」の言及は、言及される実施形態が別の実施形態(例えば、言及される実施形態の前に説明された実施形態)と相互に排他的であることを示唆しない。
用語「含む」、「備える」、およびそれらの変形は、別途明記されない限り、「を含むが、それ(ら)に限定されない」を意味する。
用語「a」、「an」、および「the」は、別途明記されない限り、「1つまたは複数」を意味する。
用語「複数」は、別途明記されない限り、「2つ以上」を意味する。
用語「本明細書では」は、別途明記されない限り、「参照により援用し得るあらゆるものを含め、本願において」を意味する。
語句「のうちの少なくとも1つ」は、複数の物事(物事の列挙リスト等)を修飾する場合、別途明記されない限り、それらの物事のうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを意味する。例えば、語句「ウィジェット、車、および車両のうちの少なくとも1つ」は、(i)ウィジェット、(ii)車、(iii)車輪、(iv)ウィジェットおよび車、(v)ウィジェットおよび車輪、(vi)車および車輪、または(vii)ウィジェット、車、および車輪のいずれかを意味する。語句「のうちの少なくとも1つ」は、複数の物事を修飾する場合、それら複数の物事の「それぞれ1つ」を意味しない。
「1つ」、「2つ」等の数字は、何かの数量を示す基数として使用される場合(例えば、1つのウィジェット、2つのウィジェット)、その数字により示される数量を意味するが、少なくともその数字により示される数量を意味しない。例えば、語句「1つのウィジェット」は「少なくとも1つのウィジェット」を意味せず、したがって、語句「1つのウィジェット」は、例えば、2つのウィジェットを含意しない。
語句「に基づく」は、別途明記されない限り、「のみに基づく」を意味しない。換言すれば、語句「に基づく」は、「のみに基づく」および「少なくとも〜に基づく」の両方を説明する。語句「少なくとも〜に基づく」は、語句「少なくとも部分的に〜に基づく」と同等である。
用語「表す」および同様語は、別途明記されない限り、排他的ではない。例えば、用語「表す」は、別途明記されない限り、「のみを表す」を意味しない。換言すれば、語句「データはクレジットカード番号を表す」は、「データはクレジットカード番号のみを表す」および「データはクレジットカード番号を表すと共に、他の何かも表す」の両方を説明する。
用語「それにより」は、本明細書では、意図する結果、目的、またはすでに明示された何かの帰結のみを表現する文節または他の言葉の集まりにのみ前置して使用される。したがって、用語「それにより」が請求項中に使用される場合、用語「それにより」が修飾する文節または他の複数の言葉は、その請求項の特定のさらなる限定を確立せず、またはその請求項の意味もしくは範囲を他の様式で制限しない。
用語「例えば(e.g.)」および同様語は、「例えば(for example)」を意味し、したがって、説明する用語または語句を限定しない。例えば、文章「コンピュータはインターネットを介してデータ(例えば(e.g.)、命令、データ構造)を送信する」において、用語「例えば(e.g.)」は、「命令」が、コンピュータがインターネットを介して送信し得る「データ」の一例であることを説明すると共に、「データ構造」が、コンピュータがインターネットを介して送信し得る「データ」の一例であることも説明する。しかし、「命令」および「データ構造」は両方とも「データ」の単なる例であり、「命令」および「データ構造」以外の他のものも「データ」であり得る。
用語「それぞれ」および同様語は、「個々に解釈される」を意味する。したがって、2つ以上の物事が「それぞれ」の特徴を有する場合、そのような物事のそれぞれがそれ自体の特徴を有し、それらの特徴は互いに異なり得るが、必ずしも互いに異なることが必要とされる訳ではない。例えば、語句「2つの各機械がそれぞれの機能を有する」は、第1のそのような機械がある機能を有し、第2のそのような機械も同様にある機能を有することを意味する。第1の機械の機能は、第2の機械の機能と同じであってもよく、または同じでなくてもよい。
用語「すなわち(i.e.)」および同様語は、「すなわち(that is)」を意味し、したがって、説明する用語または語句を限定しない。例えば、文章「コンピュータはインターネットを介してデータ(すなわち(i.e.)、命令)を送信する」において、用語「すなわち(i.e.)」は、「命令」が、コンピュータがインターネットを介して送信する「データ」であることを説明する。
いかなる所与の数値範囲も、その範囲内の整数および小数を含むべきである。例えば、範囲「1〜10」は、特に1〜10の整数(例えば、1、2、3、4、・・・、9)および非整数(例えば、1.1、1.2、・・・、1.9)を含むものと解釈すべきである。
2つ以上の用語または語句が同義の場合(例えば、用語または語句が同義であると明記されるため)、1つのそのような用語/語句のインスタンスは、別のそのような用語/語句が別の意味を有さなければならないことを意味しない。例えば、文章により、「含む」の意味が「含むが、それ(ら)に限定されない」と同義であると示される場合、語句「含むが、それ(ら)に限定されない」を単に用いることは、用語「含む」が、「含むが、それ(ら)に限定されない」以外の何かを意味することを意味しない。
用語「促進する」および同様語は、結果をもたらすのを助ける任意の動作または動作セットを含み得る。本開示全体を通して、促進の例を与え得る。そのような例は、非限定的な例としてのみ解釈されるべきである。
注文問い合わせは、コンピュータモジュールにより解釈される場合、取引関連動作が望まれる注文を識別する情報を含むものと理解されたい。そのような情報は、コンピュータモジュールにより解釈されて、記憶されている注文情報のデータベース等の記憶されている情報に問い合わせ得る。
問い合わせは、質問を決定し得る情報形態を含むものと理解されたい。
コンピュータモジュールは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の組み合わせを含むものと理解されたい。
確定注文は、システムが、確定注文の発注者からの追加の介在認証なしで合致した注文との取引を履行する金融商品の注文を含むものと理解されたい。
金融商品は、負債または資産の所有権を示す商品その任意の派生商品を含み、普通株、株式、フィックストインカム、債券、社債、預金証書(certificate of interest or deposit)、ワラント、オプション、先物、フォワード、スワップ、または一般に任意の証券を含むものと理解されたい。
いくつかの実施形態は、当該技術分野において理解される注文管理システムを参照して説明されるが、他の実施形態が注文情報システムを含み得ることを理解されたい。注文情報管理システムは、例えば、注文管理システムを含め、金融商品を買う注文および/または金融商品を売る注文についての情報が記憶される任意のシステムとして理解されたい。
2つの物事は、1つまたは複数の属性を共有する場合、合致すると理解されたい。共有される厳密な属性は、様々な実施形態で異なり得る。いくつかの属性の例として、金融商品の種類(例えば、産業、株式総額、リスク等)、証券の識別子(例えば、銘柄記号等)、株式量、価格等を挙げることができる。
物事の表現は、基礎をなす物事の一部を導出し得る任意の指示を含む。
可能にすることは、動作の実行を可能にすることを包含するものと理解されたい。動作は、例えば、動作を実行し得る(例えば、ボタンをクリックするか、または別の制御装置を他の様式でアクティブ化することにより)メカニズム(例えば、ボタンまたは他の制御装置)を提供/アクティブ化することにより、可能にすることができる。
注文の法的に拘束力のある受け入れは、取引の履行に対してさらなる介入が許されず、受け入れを取り消すことができない(例えば、受け入れを決して取り消すことができない、違約金なしでは受け入れを取り消すことができない)、注文の少なくとも一部を満たす取引の受け入れを含むものと理解されたい。
注文の受け入れは、注文の少なくとも一部を満たす取引への参加への合意を含むものと理解されたい。
証拠秘匿は、注文が証拠を明らかにすることを阻止しようとすることを含むものと理解されたい。ある状況または動作の証拠秘匿は、その状況または動作についての情報を広めないこと、その状況または動作についての誤ったまたはミスリードする情報を広めること、その状況または動作についての情報の流布を曖昧にするために誤ったまたはミスリードする情報をあるときに広めること、ならびに/あるいは他の任意の所望の動作を含み得る。
取引履行の促進は、取引の履行の実現に役立つ任意の動作の実行を含むものと理解されたい。動作としては、例えば、取引の実際の履行、取引履行要求の送信、取引の実現に役立つ任意の情報の送信、および/または他の任意の動作を挙げることができる。
市場は、少なくとも以下の動作が実行されるプラットフォームを含むものと理解されたい:注文履行の促進、注文の指示の受け入れ、注文に合致するもののソート。
フィルタを物事のセットに適用することは、物事のセットのうち、それぞれの物事が1つまたは複数の所望の性質を有するサブセットを生成することを含むものと理解されたい。
取引は、取引が注文に従って1つまたは複数の物事の少なくとも一部の所有権の移転を含む場合、1つまたは複数の物事に対する注文の履行部分であると理解されたい。履行は、取引を実行することを含み得る。
参加システムは、注文管理システムが市場とインタフェースできるようにする任意のシステムを含むものと理解されたい。
II.決定(Determining)
「決定(determining)」およびその文法上の変形(例えば、「価格を決定する」、「価値を決定する」、「特定の基準に合致する対象を決定する」)は、極めて広い意味で使用される。用語「決定」は、広範囲にわたる動作を包含し、したがって、「決定」は、算出、計算、処理、導出、調査、参照(例えば、テーブル、データベースまたは他のデータ構造の参照)、確認等を含み得る。「決定」は、受信(例えば、情報を受信する)、アクセス(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)等も含み得る。さらに、「決定」は、解決、選択、選定、確立等を含み得る。
用語「決定」は、確実性または絶対的な精度を示唆するものではなく、したがって、「決定」は、推定、外挿、予測、推測等を含み得る。
用語「決定」は、数学的処理を行わなければならないことを示唆するものではなく、数値手法を使用しなければならないことを示唆するものではなく、アルゴリズムまたはプロセスが使用されることを示唆するものではない。
用語「決定」は、特定の装置を用いなければならないことを示唆するものではない。例えば、必ずしもコンピュータが決定を行わなくてもよい。
III.文の形式
第1の請求項の限定が、1つの特徴および2つ以上の特徴を包含し(例えば、「少なくとも1つのウィジェット」等の限定は、1つのウィジェットならびに2つ以上のウィジェットを包含する)、第1の請求項に従属する第2の請求項で、第2の請求項が、定冠詞「前記(the)」を使用して限定を表す場合(例えば、「前記ウィジェット(the widget)」)、これは、第1の請求項が、1つのみの特徴を包含することを示唆するものではなく、第2の請求項が、1つのみの特徴を包含することを示唆するものでない(例えば、「前記ウィジェット」は、1つのウィジェットおよび2つ以上のウィジェットを包含し得る)。
序数(「第1の」、「第2の」、「第3の」等)を、用語の前の形容詞として使用する場合、その序数は、(別途明記されない限り)同じ用語または同様の用語で記載される別の特徴とその特定の特徴とを区別するためなど、特定の特徴を示すために使用されるに過ぎない。例えば、「第1のウィジェット」は、例えば、「第2のウィジェット」と区別するためにそのように命名されているに過ぎないことがある。したがって、用語「ウィジェット」の前に序数「第1の」および「第2の」を単に使用することは、2つのウィジェット間の何らかの関係を示すものではなく、同様に、一方または両方のウィジェットの何れかの特性を示すものでない。例えば、用語「ウィジェット」の前に序数「第1の」および「第2の」を単に使用することは、(1)順序および場所においてウィジェットが他のものの前に来るか後に来るかを示すものではなく、(2)時間上、他のものの前または後にウィジェットが発生または動作する旨を示すものではなく、(3)何れかのウィジェットが重要度または品質において、他のものの上または下にランク付けされることを示すものでない。さらに、単に序数を使用することは、序数によって識別される特徴に対する数値限度を定義するものでない。例えば、序数「第1の」および「第2の」を用語「ウィジェット」の前に単に使用することは、3つ以上のウィジェットが存在してはならないことを示すものでない。
単一の装置、物、または他の製品が本明細書に記載される場合、代替として、2つ以上の装置/物(協働するか否かに関わらず)を、記載された単一の装置/物の代わりに使用し得る。したがって、装置が保有しているものとして記載された機能は、代替的として、2つ以上の装置/物(協働するか否かに関わらず)が保有してもよい。
同様に、2つ以上の装置、物、または他の製品が本明細書に記載される場合(協働するか否かに関わらず)、代替として、単一の装置/物を、記載された2つ以上の装置または物の代わりに使用し得る。例えば、複数のコンピュータベースの装置を、単一のコンピュータベースの装置で置換し得る。したがって、2つ以上の装置または物が保有するものとして記載された様々な機能は、代替的として、単一の装置/物により保有してもよい。
記載される単一の装置の機能および/または特徴は、代替的として、記載されているが、このような機能/特徴を有するものとして明記されていない1つまたは複数の他の装置により具現してもよい。したがって、他の実施形態は、記載された装置自体を含む必要がなく、むしろ、それら他の実施形態ではそのような機能/特徴を有する1つまたは複数の他の装置を含むことができる。
IV.開示される例および用語は非限定的
名称(本願の最初のページの冒頭に記されている)も要約書(本願の末尾に記される)も、決して開示された発明の範囲を限定するものとして解釈されないものとする。要約書は、150ワード以下の要約書が米国37C.F.R.§1.72(b)で要求されているため、本願に含まれているに過ぎない。
本願の名称、および本願において提供される章の見出しは便宜上のものに過ぎず、決して本開示を限定するものとして解釈されるべきでない。
多くの実施形態が本願に記載されており、これらの実施形態は単に例示の目的で提示されている。記載される実施形態は、いかなる意味でも限定的ではなく、限定的であることを意図するものでもない。本願に開示した発明は、本開示から容易に分かるように多くの実施形態に広く適用可能である。開示される発明は、構造的変更、論理的変更、ソフトウェアの変更、電気的変更等の様々な変更および改変を伴って実施することができることを当業者は認識するであろう。開示される発明の特定の特徴は、1つまたは複数の特定の実施形態および/または図面を参照して説明され得るが、このような特徴は、別途明記されない限り、参照して説明されている1つまたは複数の特定の実施形態または添付図面での使用に限定されない。
本願に記載した方法のステップまたは製品の要素の実施形態の何れも、本明細書または特許請求の範囲で明記されていない限り、請求項に記載の本発明を構成するものではなく、または請求項に記載の発明に必須ではなく、または請求項に記載の発明と同一の広がりを持たない。
請求項の前文は、請求項に記載の発明の目的、利益、および実施可能な用途を記載しているに過ぎず、請求項に記載の発明を限定しない。
本開示は、本発明のすべての実施形態の完全な説明でない。本開示は、すべての実施形態に存在していなければならない本発明の特徴の一覧でもない。
互いに通信するものとして記載された装置は、別途明記されない限り、常に互いに通信していなくてはいけない訳でない。逆に、そのような装置は、必要または所望に応じてのみ互いに伝送する必要があり、実際には、大半の時間にデータの交換を控え得る。例えば、インターネットを介して別の機械と通信する機械は、長期間にわたり(例えば、一度に数週間)、他の機械にデータを送信しないことがある。さらに、互いに通信する装置は、直接的に、または1つまたは複数の中間体を介して間接的に通信し得る。
いくつかの構成要素または特徴を有する実施形態の説明は、そのような構成要素/特徴のすべてまたは何れかが必要であることを示唆するものでない。逆に、本発明の広範囲の実施可能な実施形態を例示するために様々な任意選択の構成要素を説明する。別途明記されない限り、構成要素/特徴は必須ではなく、または要求されるものではない。
プロセスステップまたはアルゴリズム等は、特定の順序で明細書または特許請求の範囲に記載され得るが、そのようなプロセスは、異なる順序で実施するように構成し得る。換言すれば、明細書または特許請求の範囲に明示的に記載され得るステップの任意の順番または順序は、必ずしもステップをその順序で行う旨の要件を示している訳でない。本願に記載のプロセスのステップは、実施可能な任意の順序で実施し得る。さらに、ステップによっては、同時に実施されないとして記載または示唆されている(例えば、一方のステップが他方のステップの後に記載されているため)にも関わらず、同時に実施し得るものがある。さらに、添付図面に表されるプロセスの例示は、例示されたプロセスが、それに対する他の変形および変更を排除することを示唆せず、例示されたプロセスまたはそのステップの何れかが本発明に必要であることを示唆せず、例示されたプロセスが好ましいことを示唆しない。
プロセスは、複数のステップを含むものとして説明され得るが、これは、ステップのすべてまたは何れかが、好適であるか、必須であるか、または必要であることを示唆しない。記載の発明の範囲内の様々な他の実施形態は、記載のステップのいくつかまたはすべてを割愛した他のプロセスを含む。別途明記されない限り、ステップは何れも必須ではなく、または要求されるものではない。
プロセスは、単独で、すなわち他の製品もしくは方法を参照せずに説明され得るが、実施形態では、プロセスは他の製品または方法と相互作用し得る。例えば、そのような相互作用は、あるビジネスモデルを別のビジネスモデルにリンクさせることを含み得る。そのような相互作用は、プロセスの柔軟性または望ましさを向上させるために提供し得る。
製品は、複数の構成要素、態様、品質、特性、および/または特徴を含むものとして説明され得るが、それは、この複数のもののうちの任意またはすべてが好適であるか、必須であるか、または必要である旨を示すものでない。記載の発明の範囲内の様々な他の実施形態は、複数と記載されるもののうちのいくつかまたはすべてを割愛した他の製品を含む。
(付番されていてもいなくてもよい)列挙された項目リストは、別途明記されない限り、任意またはすべての項目が相互に排他的であることを示唆するものでない。同様に、(付番されていてもいなくてもよい)列挙された項目リストは、別途明記されない限り、任意またはすべての項目が、任意のカテゴリを包含することを示唆するものでない。例えば、「コンピュータ、ラップトップ、PDA」の列挙リストは、そのリストの3項目のうちの任意またはすべての項目が相互に排他的であることを示唆せず、そのリストの3項目のうちの任意またはすべての項目が、任意のカテゴリを包含することを示唆しない。
(付番されていてもいなくてもよい)列挙された項目リストは、任意またはすべての項目が相互に同等であるか、または容易に相互に置換し得ることを示唆するものでない。
すべての実施形態は例示的なものであり、本発明または任意の実施形態が行われたか、または実施されることを示唆するものでない。
V.計算
本願に記載の様々なプロセスは、例えば、適宜プログラムされた汎用コンピュータ、専用コンピュータ、および計算装置により実施し得ることが、当業者には容易に明らかになろう。1つまたは複数のそのようなコンピュータまたは計算装置をコンピュータシステムと呼び得る。図1はコンピュータシステムの一例を示す。コンピュータシステムは、複数のサーバコンピュータ101およびクライアントコンピュータ103を備える。通常、プロセッサ105(例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のマイクロコントローラ、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ)は、命令を(例えば、メモリ107または同様な装置から)受信し、これらの命令を実行し、それにより、これらの命令により定義された1つまたは複数のプロセスを実行する。命令は、例えば、1つまたは複数のコンピュータプログラム、1つまたは複数のスクリプトで具現し得る。
「プロセッサ」は、アーキテクチャ(例えば、チップレベル多重処理/マルチコア、RISC、CISC、パイプライン段がインターロックしないマイクロプロセッサ、パイプライン構成、同時マルチスレッド処理)に関わりなく、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、計算装置、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、もしくは同様な装置、またはそれらの任意の組み合わせを意味する。
したがって、プロセスの説明は同様に、プロセスを実行する装置の説明でもある。プロセスを実行する装置は、例えば、プロセスの実行に適切なプロセッサ、入力装置、および出力装置を含み得る。
さらに、そのような方法を実施するプログラム(ならびに他の形式のデータ)は、様々な媒体(例えば、コンピュータ可読媒体)を使用していくつかの様式で記憶し、送信し得る。いくつかの実施形態では、配線回路またはカスタムハードウェアを、様々な実施形態のプロセスを実施可能なソフトウェア命令のうちのいくつかまたはすべてに代えて、またはそれらと組み合わせて使用し得る。したがって、様々な組み合わせのハードウェアおよびソフトウェアを、ソフトウェアのみに代えて使用し得る。
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ、プロセッサ、または同様の装置により読み取ることができるデータ(例えば、命令、データ構造)の提供に関わる任意の媒体、複数の媒体、または異なる媒体の組み合わせを指す。そのような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、および伝送媒体を含むが、それらに限定されない多くの形態をとり得る。不揮発性媒体としては、例えば、光ディスクまたは磁気ディスク109および他の永久メモリが挙げられる。揮発性媒体としては、通常、メインメモリを構成するダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)111が挙げられる。伝送媒体としては、プロセッサに結合されたシステムバスを構成するワイヤを含め、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバが挙げられる。伝送媒体は、無線周波数(RF)および赤外線(IR)によるデータ通信中に生成されるような音波、光波、および電磁放射を含むか、または伝達し得る。一般的な形態のコンピュータ可読媒体としては、例えば、コンピュータが読み取り可能なフロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD−ROM、DVD、他の任意の光媒体、パンチカード、紙テープ、穴パターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEEPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、以下に記載する搬送波、または他の任意の媒体が挙げられる。
様々な形態のコンピュータ可読媒体が、プロセッサへのデータ(例えば、命令シーケンス)の搬送に関与し得る。例えば、データは、(i)RAMからプロセッサに送出し、(ii)無線伝送媒体を介して搬送し、(iii)Ethernet(またはIEEE802.3)、SAP、ATP、Bluetooth(商標)、TCP/IP、TDMA、CDMAおよび3G等の多くのフォーマット、標準またはプロトコルによりフォーマットかつ/または送信し、ならびに/あるいは、(iv)当該技術分野において周知の様々な任意の方法で暗号化して、プライバシーを確保し、または不正を阻止し得る。
したがって、プロセスの説明は同様に、プロセスを実行するプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体の説明でもある。コンピュータ可読媒体は、方法の実行に適切なプログラム要素を(任意の適切な形式で)記憶することが可能である。
プロセスにおける様々なステップの説明が、説明されたすべてのステップが必要である旨を示すものでないことと同様に、装置の実施形態は、説明されたプロセスのいくつか(すべてである必要はない)を実行するように動作可能なコンピュータ/計算装置を含む。
同様に、プロセスにおける様々なステップの説明が、説明されたすべてのステップが必要である旨を示すものでないことと同様に、プログラムまたはデータ構造を記憶するコンピュータ可読媒体の実施形態は、実行された場合に、説明されたプロセスのいくつか(必ずしもすべてではない)をプロセッサに実行させることが可能なプログラムを記憶するコンピュータ可読媒体を含む。
コンピュータシステムは、1つまたは複数の入/出力装置113も含み得る。そのような入/出力装置は、モニタ、キーボード、マウス、および他の任意の所望の装置を含み得る。
いくつかのコンピュータシステムは、コンピュータシステムの様々な内部構成要素を結合する、通信ネットワークと呼ばれ得る伝送媒体115を含み得る。そのような通信ネットワークは、いくつかの実施形態では、コンピュータバスとも呼ばれ得る。いくつかのコンピュータシステムは、外部通信ネットワークに接続するように構成された専用入/出力装置117を含み得る。そのような装置は、ネットワークインタフェースと呼ばれ得る。外部通信ネットワークは、LAN119および/またはインターネット121を含み得る。いくつかの実施態様では、エッジルーティング装置123は、LANとインターネット121のような別のネットワークとの間で動作し得る。そのような装置は、ファイアウォールおよび/または他の任意の所望のセキュリティメカニズムを含み得る。
データベースが説明される場合、(i)説明されているものに対する代替のデータベース構造を容易に利用することができ、(ii)データベース以外の他のメモリ構造を容易に利用することができることを当業者は理解するであろう。本明細書に記載の任意の例示的なデータベースの任意の例示または説明は、記憶された情報表現の例示的な構成である。例えば、図面または他の箇所において例示されるテーブルにより示唆されたもの以外の任意の数の他の構成を利用し得る。同様に、データベースの例示された任意のエントリは、例示的な情報のみを表す。エントリの数および内容が、本明細書に記載のものと異なり得ることを当業者は理解するであろう。さらに、データベースをテーブルとして記載されていたにも拘わらず、本明細書に記載のデータ型を記憶して操作するために、他の形式(関係データベース、オブジェクトベースのモデル、および/または分散型データベースを含む)を使用することもできる。同様に、データベースのオブジェクト手法または挙動を使用して、本明細書に記載されるような様々なプロセスを実施することができる。さらに、データベースは、そのようなデータベース内のデータにアクセスする装置にローカルに、またはリモートに、既知の方法で記憶し得る。
様々な実施形態を、1つまたは複数の装置と(例えば、通信ネットワークを介して)通信するコンピュータを含むネットワーク環境において動作するように構成することができる。コンピュータは、任意の有線媒体または無線媒体(例えば、インターネット、LAN、WAN、またはEthernet、トークンリング、電話回線、ケーブル回線、無線チャネル、光通信回線、商用オンラインサービスプロバイダ、掲示板システム、衛星通信リンク、これらの任意の組み合わせ)を介して直接的または間接的に通信し得る。各装置自体は、Intel(登録商標)、Pentium(登録商標)、Core、またはCentrino(商標)プロセッサに基づくもの等、コンピュータと通信するように構成されたコンピュータまたは他の計算装置を備え得る。任意の数および種類の装置がコンピュータと通信し得る。
実施形態では、サーバコンピュータまたは中央権限は、必要でないか、または望ましくないことがある。例えば、本発明は、実施形態では、中央権限なしで1つまたは複数の装置で実施し得る。そのような実施形態では、サーバコンピュータにより実行されるものとして本明細書に説明される任意の機能またはサーバコンピュータに記憶されるものとして説明されるデータは、代替として、そのような1つまたは複数の装置により実行し、またはそのような装置に記憶し得る。
プロセスが説明される場合、実施形態では、プロセスはいかなるユーザ介入もない状態で動作し得る。別の実施形態では、プロセスは、人間によるいくらかの介入を含む(例えば、ステップが人間の支援により、または人間の支援を受けて実行される)。
VI.継続出願
本開示は、いくつかの実施形態および/または発明を実施可能にする説明を当業者に対して提供する。これらの実施形態および/または本発明のうちのいくつかは、本願の特許請求の範囲に記載されていないものもあるが、それにも関わらず、本願の優先権の利益を主張する1つまたは複数の継続出願の特許請求の範囲に記載し得る。
本出願人は、本願の特許請求の範囲に記載していないが、開示して実施可能にしている対象に対する特許化を進めるために追加の出願を行うことを意図している。
VII.35U.S.C.§112(6)
請求項において、用語「手段(means for)」または用語「ステップ(step for)」を含む請求項の限定は、35U.S.C.§112(6)がその限定に該当することを意味する。
請求項において、用語「手段」または用語「ステップ」を含まない請求項の限定は、その機能を実行するための構造、材料、または動作の記載のない機能をその限定が記載しているか否かにかかわらず、35U.S.C.§112(6)がその限定に該当しないことを意味する。例えば、請求項では、請求項の1つまたは複数のステップまたは他の請求項の1つまたは複数のステップを参照して「ステップ」を単に使用することは、35U.S.C.§112(6)がそのステップに該当することを意味しない。
35U.S.C.§112(6)に従って特定の機能を実行する手段またはステップに関して、本明細書に記載される対応する構造、材料、または動作、ならびにその均等物は、追加の機能ならびに指定された機能を実行し得る。
コンピュータ、プロセッサ、計算装置、および同様の製品は、広範囲の機能を実行可能な構造である。そのような製品は、その製品内のメモリ装置またはその製品がアクセスするメモリ装置に記憶されたプログラム等の1つまたは複数のプログラムを実行することにより、指定された機能を実行するように動作可能であることができる。別途明記されない限り、そのようなプログラムは、本願において開示され得る任意の特定のアルゴリズム等の任意の特定のアルゴリズムに基づく必要はない。指定された機能を異なるアルゴリズムを介して実施し得、いくつかの異なるアルゴリズムのうちの何れのアルゴリズムであるかが、指定された機能を実行するための設計上の選択事項に過ぎないことは、当業者には周知である。
したがって、35U.S.C.§112(6)に従って指定された機能を実行する手段またはステップに関して、指定された機能に対応する構造は、指定された機能を実行するようプログラムされた任意の製品を含む。そのような構造は、そのような製品が(i)機能を実行する開示されたアルゴリズム、(ii)開示されたアルゴリズムと同様のアルゴリズム、または(iii)機能を実行するための異なるアルゴリズムの何れによってプログラムされているかに関わらず、機能を実行するプログラムされた製品を含む。
方法である機能を実行する手段が記載される場合、この方法を実行する一構造は、その機能の実行に適切なハードウェアがプログラムかつ/または構成された計算装置(例えば、汎用コンピュータ)を含む。
当業者に理解されるような他のアルゴリズムを介してその機能を実行するために適切なハードウェアがプログラムかつ/または構成された計算装置(例えば、汎用コンピュータ)も含む。
VIII.ディスクレーマ
特定の実施形態に対する複数の参照は、追加の異なる実施形態のディスクレーマまたは否認を示すものではなく、同様に、特定の特徴をすべて含む実施形態の記載に対する参照は、その特定の特徴を含まない実施形態のディスクレーマまたは否認を示すものでない。本願における明らかなディスクレーマまたは否認には、語句「含まない」または語句「実行できない」の前置きがあるものとする。
IX.参照による援用
本明細書において参照されるいかなる特許、特許出願、または他の文献も、参照により本開示の一部として本願に援用されるが、35U.S.C.§112(1)による記載要件および35U.S.C.§112(1)による実施可能要件のみのためであり、決して本願の用語を限定、定義、またはその他の様式で解釈するために使用すべきではなく、本願は、仮にそのような参照による援用がない場合であっても、確実な意味を必ず提供するであろうし、むしろ、そのような用語の確実な意味を提供することが可能であろう。したがって、当業者は、参照において提供されるいずれの実施形態によっても決して限定される必要がない。
参照によるいかなる援用も、それ自体としては、本特許出願において別途明記されない限り、援用した何れの特許、特許出願、または他の文献に含まれる何れの言及、意見、主張、または特徴付けに対する支持、承認、または黙認も示唆しない。
X.出願経過
(請求項を含む)本願を解釈する上で、本願に関連すると認められる他の特許出願が存在しているか否かに関わらず、本願の優先権の主張を共有する他の特許出願が存在しているか否かに関わらず、当業者は、本願の出願経過を参照するが、他の特許または特許出願の出願経過を参照しないものとする。
コンピュータシステムの一例を示す。 1つまたは複数の取引を実行するように構成された取引システムの一例を示す。 1つまたは複数の取引システムにより実行し得るプロセスの一例を示す。 取引システムの参加者により実行し得るプロセスの一例を示す。 参加者に問い合わせるために使用し得るプロセスの一例を示す。 問い合わせに応答する際に使用し得るプロセスの一例を示す。 注文入力に使用し得るプロセスの一例を示す。 注文入力インタフェースの一例を示す。 注文問い合わせ情報を提示するために使用し得るプロセスの一例を示す。 注文問い合わせ情報を提示するためのインタフェースの一例を示す。 非確定注文を含むいくつかの実施形態において使用し得るプロセスの一例を示す。 代替の取引システムを含むシステムの一例を示す。 代替の取引システムからの注文を含むプロセスの一例を示す。 代替の取引システムにより実行し得るプロセスの一例を示す。 いくつかの実施形態において使用し得る取引システムの一例を示す。 いくつかの実施形態において実行し得るプロセスの一例を示す。 本発明の実施形態による電子取引市場(ETM)環境を示すハイレベルブロック図である。 ETMのより詳細を示すハイレベルブロック図である。 図15に示されるような取引システムを示すローレベルブロック図である。 本発明の一実施形態により注文を識別するために、注文管理システム(OMS)データベース内に記憶されたデータ記録を示す図である。 好ましくは、特定の会場への発注を示すために、OMSデータベース内に記憶される発注記録を示す図である。 好ましくは、注文の履行を示すために、OMSデータベース内に記憶される履行記録を示す図である。 トレーダーがETMにログオンする際に、本発明の実施形態により実行される動作を示す流れ図である。 トレーダーがETMにログオンした後、本発明の実施形態により実行される動作を示す流れ図である。 ETMにより取引の履行に応答して、OMSデータベースが更新される際に、本発明の好ましい実施形態により実行される動作を示す流れ図である。 本発明の好ましい実施形態を示す概略図である。 取引意欲に関する機密情報の的を絞って流布する好ましいシステムを示す概略図である。 取引意欲に関する機密情報を、的を絞って流布する好ましい方法のステップを示すフローチャートである。 オークションの履行において、的を絞った流布により識別された意欲をマッチングする好ましいシステムのステップを示すフローチャートである。
XI.実施形態例
商品またはサービスに対する注文についての情報は、注文管理システム(OMS)により追跡し得る。注文管理システムは、所望の注文、意図されている注文、据置注文、完了した注文、検討された注文、進行中の注文、および/または他の注文についてのデータを含み得る。証券取引に使用される1つの典型的な注文管理システムは、Fidessa注文管理システムである。この注文管理システムおよび以下の実施形態は、証券(例えば、株式、債権、先物、オプション、デリバティブ等)の取引に大方焦点を合わせているが、他の実施形態を、有形(例えば、食料、石油、収集可能品等)であれ、または無形(知的財産権、契約履行等)であれ、任意の商品および/またはサービスの取引と組み合わせて使用し得ることを認められたい。
OMSにより記憶される情報は、(例えば、OMSの使用者、OMSの使用者のクライアント等が)所望の特定の証券、所望の証券の種類または分類、所望の証券の量または範囲量、証券の買いに使用すべき所望の価格、価格範囲、および/または価格付け方法、証券の指値注文に関連付けられた所望価格に対する指値、売るべき証券、証券の売りに使用すべき価格、価格範囲、および/または価格付け方法、売りに所望または利用可能な証券(例えば、長期売りおよび/または短期売り)、売るべき証券の量、条件付き買いおよび/または売り情報(例えば、何等かの条件付きイベントが発生した場合に行うべき買いを識別する情報、偶発価格に基づいて量を設定する情報等)、ならびに/あるいは他の任意の情報を識別し得る。
価格付けポリシーは、取引システムによりサポートされる任意の所望の価格付けポリシーを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような価格付けポリシーは、例えば、価格が最良売り気配と最良買い気配の中間点に基づく中間点価格付け、最高価格レベルまたは最低価格レベルを超えることができない制限価格付けであって、中間点価格付けはそのような制限を受ける、制限価格付け、取引期間中の加重平均価格が価格の基となる出来高加重平均価格付けを含み得る。他の任意の方法または価格付けポリシーの組み合わせを使用し得る。
市場を通して証券を容易に買いかつ/または売る能力の尺度である市場の流動性は、証券が取引される価格に影響し得る要因として認識されている。例えば、見込み買い手が購入後に証券を再び売れないことを恐れ得るため、流動性の低い証券の売りにより困難な時期を有し得る。そのような恐れは、証券の真の市場価値から証券の売り価格を不自然に低下させて、そのような見込み買い手の恐れを軽減するのに役立つ。したがって、流動性の高い市場ほど、公正な市場価格での証券取引が促進され、または流動性の低い市場での取引よりも公正な市場価格により近い価格での証券取引が促進され得る。
市場によっては、注文管理システムに記憶されるか、または取引組織またはトレーダーにより他の様式で内部的に記憶される注文識別情報(例えば、ビッド、オファー等)は、従来、市場に提供される流動性として考えられていない。むしろ、そのような注文は通常、市場に公開され、市場の他のトレーダーがそれらの注文に対して動作し得る場合のみ、それらの市場の流動性に加えられる。そのような秘密の注文は、そのような市場からは見えないままであるため、流動性の「ダークプール」または「ダークブック」と呼ばれ得る。
そのような注文を使用して取引の履行を可能にすることにより、市場の流動性が向上し、それにより、市場を通してより多くの取引を実行でき、かつ/または公正な市場価値に近い価格または公正な市場価値で取引を実行できることが認められる。
そのような注文を市場で使用することに関連付けられ得る一問題に、秘密の注文の存在関連付けられた情報が、市場に影響し、かつ/または情報(例えば、何等かの洞察、知識、取引アルゴリズム等)の発信者に帰する利点を低減するために使用され得る潜在性が含まれることが認められる。典型的な市場では、ビッドおよびオファーが一致した場合、任意の取引を決着させる前に、交渉を買い手と売り手との間で行い得る。そのような交渉は通常、合致する相手方の存在、合致する当事者に関連付けられた合致する注文についての情報、および/または交渉に関わった両当事者に合致する当事者の識別情報を露出することを含む。この情報を露出することにより、「市場を操作する」(例えば、他の人々の注文の存在についての知識を使用して市場に人工的に影響を及ぼす)潜在性が増大し、注文により具現される、可能な場合には秘密の知識が公開され得る。例えば、トレーダーは、交渉中の注文を拒絶することにより、交渉を終了させ得る。トレーダーは続けて、合致する当事者が、証券に関連する取引に意欲を有することの知識を使用して、1つまたは複数の他の注文をより高いもしくは低い価格で入力することにより、証券の価格を増減させ得、かつ/または注文により具現される知識を使用して、他の様式で取引戦略を調整し得る。
注文のサイズが増大するにつれて、そのような注文に関連付けられたトレーダーが市場を操作しようとする機会を低減し得ることが認められる。したがって、大きな単位の流動性の取引が、操作が発生する確率を低減し得ることが認められる。トレーダーが交渉なしで、履行前に通知を受信せずに、かつ/または他の様式で自動的に、注文を履行させることに合意した場合にも、トレーダーが市場を操作しようとする機会が低減することも認められる。さらに、取引相手方の匿名性が、取引交換の部分または全部で維持される場合にも、市場を操作する機会が低減することも認められる。したがって、買い側参加者および/または売り側参加者等の証券市場の参加者)は、1つまたは複数のそのような特徴を有する市場に参加するより高い意志を有し得る。さらに、そのような参加者は、OMSに存在する注文がそのような市場に流動性を追加できるようにすることにより強い意志を有し得る。そのような特徴を有する市場では、例えば、従来の取引メカニズムと比較して、大きな単位の証券を比較的素早く動かすことができる。
典型的な証券市場等の市場によっては、参加者が非対称の関係で存在することが認められる。例えば、証券市場内の売り側ファームとして知られている参加者は一般に、リテールブローカーおよび投資家のリサーチャーとして動作する。証券市場内の買い側ファームとして知られている参加者は一般に、大量の証券を金銭管理目的で買い、かつ/または売る傾向を有し、取引意図についての情報を秘密に保つ投資組織を含む。したがって、これら参加者の望みは同一ではない場合がある。いくつかの実施形態は、異なる参加者の望みのバランスをとろうとして、異なる特徴を有する参加者を異なる様式で扱うように構成し得る。
取引システムのいくつかの実施形態は、従来では活用されない流動性プール(例えば、OMSシステム内の注文)であり得るものにアクセスできるようにし得る。そのようなシステムは、そのような情報への非対称アクセス記録を提供して、市場参加者の望みおよび/または好みの便宜を図り得る。そのようなシステムは、匿名ポリシー、注文サイズ制限、インセンティブ、フィルタリングポリシー、および/または参加を促すための複数の種類の注文の自動履行を含み得る。
いくつかの実施形態は、買い側市場参加者に関連付けられたOMSまたは他の注文ソースから情報を読み取り得る。そのような注文に関する情報は、匿名性、自動注文履行、および/または注文サイズポリシー実施のうちの1つまたは複数の要素がある状態で、他の市場参加者からの情報をマッチングするために使用し得る。いくつかの実施形態では、情報は、これらの当事者のOMSに関連付けられた注文と合致する潜在的な相手方当事者にナローキャストし得る。したがって、売り側参加者および買い側参加者等の市場参加者は、ある程度のプライバシーおよび/または市場が他の参加者により操作されていないというセキュリティがある状態で、市場に流動性を追加する確定注文およびOMS注文の両方である注文を提出することができる。参加者は、市場と何等かの方法でインタフェースして、取引に従事する人および/または機械を含み得る。参加者は、OMS、OMSとインタフェースするコンピュータ、および/または他の任意の種類のコンピュータもしくは取引関連装置を含み得る。
いくつかの実施形態では、確定注文(すなわち、参加者が、合致する注文との自動注文履行に合意している注文)は、情報を悪用する可能性の低い人に対して匿名で表示し得るか、かつ/または誰にも表示されなくてもよい。いくつかの実施態様では、そのような参加者は、合致するする注文が、各買い側参加者に関連付けられたOMSに存在する場合、確定注文についての情報を見ることができる買い側参加者を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような参加者は、合致する確定注文(例えば、取引システムに提出してある)が存在する参加者を含み得る。そのような情報の閲覧を制限することにより、現在では提供されていない流動性プールを使用した高品質の単位流動性の取引を促進し得る。
いくつかの実施形態では、OMSでの注文についての情報を開示する1つまたは複数の側面に対する制御が、注文の買い側発注者に存在し得る。いくつかの実施形態では、買い側参加者のOMS内の注文に合致する確定注文を入力した売り側参加者または他の買い側参加者には、OMS内に注文を有するその買い側参加者が通知に合意し、かつ/または取引の履行に合意する場合、そのような合致する注文の存在のみを通知し得る。いくつかの実施形態では、売り側参加者または他の買い側参加者に、買い側参加者の識別情報を全く通知せず、むしろ、何等かの合致する注文が見つかり、かつ/または履行されたことのみを通知し得る。
構造例
図2は、1つまたは複数の取引を履行するように構成された取引システムの一例を示す。図示のように、取引システムは、1つまたは複数の場所に複数のコンピュータシステムを含み得る。図示の実施形態は、複数のリモートコンピュータシステムと共に中央システムを含む。他の実施形態は、異なる数、構成、および/または種類のコンピュータシステムを含み得る。例えば、いくつかの実施形態は、より少数のリモートコンピュータシステムを含み得、またはリモートコンピュータシステムを含まなくてもよい。他のいくつかの実施形態は、より多数の分散システムを含み得、またはいかなる中央システムもないか、もしくは限られた中央システムを有するように完全に分散したシステムを含み得る。
中央システム201、すなわち注文が履行される場所を「市場」と呼び得る。いくつかの実施形態では、確定注文問い合わせ、確定注文マッチング、確定注文指示/確定注文合致の提供、確定注文問い合わせ/確定注文合致が存在する旨の指示の受信、および/または他の任意の所望の動作等の様々な動作は、例えば、そのような市場から上流で実行し得る。
図示のように、取引システムは中央システム201を含み得る。中央システム201は、1つまたは複数のプロセスを実行するようにそれぞれ構成された1つまたは複数のコンピュータシステムを含み得る。そのようなコンピュータシステムは、所望に応じて情報の受信、送信、および/または処理を行い得る。いくつかの実施態様では、中央システム201は、注文(例えば、確定注文)に関連する情報の受信、確定注文のマッチング、取引の履行、取引履行の促進、注文のクリアリング、注文クリアリングの促進、リモートシステムとの通信、注文の解決、取引の報告、リモートシステムに問い合わせて、合致する注文が存在するか否かを判断すること、プロセスもしくはデータベースに問い合わせて、合致する注文が存在するか否かを判断すること、および/または他の任意の所望の動作を含む動作を実行するように構成し得る。
いくつかの実施形態では、中央システム201を複数の地域ハブに分散し得る。そのような分散により、取引システムを、非常に多数の取引をルーティングし得る非常に広い地理的エリアに広げることが可能であり得る。そのような地域ハブは、機能の複製および/または分散を含み得る。
いくつかの実施形態では、中央システム201は、「バックオフィス」機能と通常呼ばれる1つまたは複数の機能の促進を担当し得る。例えば、中央システム201は、取引のクリアリング、取引の解決、取引の報告、参加者の与信審査、規則および規制に準拠するために必要な他の機能、ならびに/あるいは他の任意の所望の機能を促進し得る。
いくつかの実施形態では、中央システム201は、確定注文マッチングシステムを含み得る。そのようなシステムは、確定注文が他の確定注文に合致するか否かを判断し、かつ/またはそのような確定注文マッチングに関連する他の機能を実行するように構成し得る。いくつかの実施形態では、中央システムは、注文ルータマッチングモジュールを含み得る。そのようなモジュールは、注文問い合わせを1つまたは複数の参加者にルーティングし、かつ/またはOMS注文に関連する他の任意の所望の動作を実行するように構成し得る。いくつかの実施形態では、中央システムは、規制NMSシステムを含み得る。そのようなシステムは、1つまたは複数の他の証券市場とインタフェースして、注文に対してよりよい価格付けオプションを見つけ得る。そのような動作は、いくつかの実施形態では、証券規制により必要であり得る。
いくつかの実施形態では、中央システムは、通信ネットワーク203により1つまたは複数のリモートシステムに結合し得る。通信ネットワーク203は、インターネット、1つまたは複数のローカルエリアネットワーク、および/または他の任意の所望の通信媒体を含み得る。通信ネットワーク203は、中央システムが、市場参加者に関連付けられたコンピュータシステム等のリモートシステムに情報を送信し、かつ/またはそのようなリモートシステムから情報を受信できるようにし得る。いくつかの実施形態では、システム、モジュール、プロセス、および/またはプログラム間の通信は、金融情報交換メッセージングの使用を含み得る。そのようなメッセージングは、所望に応じて暗号化してもよく、またはしなくてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のファイアウォールまたは他のセキュリティ装置を通信ネットワーク203内に含め得る。
いくつかの実施形態では、システム200は、205でそれぞれ示される1つまたは複数の売り側コンピュータシステムを含み得る。売り側システム205は、証券オファーに関連する情報(例えば、証券を買う確定注文および/または証券を売る確定注文)を受け入れるように構成された1つまたは複数の取引コンピュータを含み得る。売り側システム205は、情報の受信、送信、および/または処理を行うように構成し得る。いくつかの実施形態では、売り側システム205は、通信ネットワーク203を介してそのような注文の1つまたは複数の指示を中央システム201に送信するように構成し得る。いくつかの分散実施形態では、売り側システム205は、情報を1つまたは複数の他の売り側システム205および/または買い側システム207に送信するように構成し得る。いくつかの実施形態では、売り側システム205は、完了した注文履行を識別する情報を(例えば、中央システム201から)受信するように構成し得、そのような指示の指示をユーザに(例えば、取引インタフェースを通して)提供し得る。いくつかの実施形態では、売り側システム205は、中央システム201または他の様式の分散システムと対話するように構成し得る。いくつかの実施形態では、別個のコンピュータシステムが、中央システム201または他の様式の分散システムと売り側システム205の残りのシステムとのインタフェースとして機能し得る。売り側システム205は単一のシステムとして示されるが、売り側システムの任意の所望の機能を実行するために、任意の数のコンピュータを使用し得ることを認められたい。
いくつかの実施形態は、207でそれぞれ示される1つまたは複数の買い側システムを含み得る。いくつかの実施形態では、買い側システム207の全部または一部は、買い側市場参加者と共に配置し得る。いくつかの実施形態では、買い側システム207の全部または一部は、分散してもよく、または中央システム201があるような中央場所に配置してもよい。
いくつかの実施形態では、買い側システム207は、ブロック209でそれぞれ示される1つまたは複数のトレーダーシステムを含み得る。トレーダーシステム209は、情報を取得または提供し得る1つまたは複数のトレーダーへのインタフェースを提供し得る。トレーダーは、トレーダーシステム209を通して、例えば、注文情報を入力し、かつ/または注文に関連付けられた指示を受信し得る。
いくつかの実施形態では、買い側システム207は1つまたは複数のOMSシステム211を含み得る。OMSシステム211は、通常、OMSにより実行される1つまたは複数の機能を実行し得る。そのような機能は、注文情報の記憶、トレーダーコンピュータへの注文情報の提供、および/または他の任意の所望の機能を含み得る。上述したように、OMSシステムの一例として、Fidessa OMSシステムが挙げられる。
いくつかの実施形態では、買い側システム207は1つまたは複数の参加者システム213を含み得る。いくつかの実施形態では、参加者システム213は、中央システム201または他の様式の分散システムと買い側システム207の残りのシステムとのインタフェースとして機能し得る。いくつかの実施形態では、参加者システムは、注文情報の記憶、確定注文問い合わせの受信、注文の履行、注文履行の促進、注文のクリアリング、注文クリアリングの促進、注文情報の送信、合致する注文が存在するか否かの判断、注文問い合わせに関連する指示の提供、既存の注文の検索、注文が確定注文であるか、それともOMS注文であるかの判断、および/または他の任意の所望の機能等の取引に関連する機能を実行し得る。参加者システムは、本発明なしでは提供されない流動性プールを市場に提供することにより、従来のOMSシステムの機能を強化し得る。様々な実施形態において、参加者システムは、更新情報についてOMSに問い合わせ(OMSから情報をプルし)、OMS内の情報が変更する際にOMSから更新を受信し(情報をOMSからプッシュし)、かつ/または任意の所望の方法でOMSと同期し得る。
いくつかの実施形態では、参加者システム213は、OMSシステム211に問い合わせて(例えば、定期的に、ランダムに等)、OMSデータベースのコピーを生成し得る。いくつかの実施形態では、OMSシステム211は、そのような問い合わせに応答して、および/またはいかなる問い合わせも行わずに、参加者システム213に情報を送信し得る。そのような情報は、OMSデータベース内の注文の指示(例えば、前の注文の更新、注文への変更、注文の削除、新規注文、完成したデータベースのコピー等)を含み得る。いくつかの実施形態では、参加者システム213は、データベースに問い合わせるなどにより、OMSシステム211のOMSデータベースに直接アクセスし得る(例えば、コピーを作成する必要なく)。さらに他の実施形態では、OMSシステムおよび参加者システムは、単一のシステムであり得、そのような区別が妥当ではない場合がある。
いくつかの実施形態では、買い側注文情報は、各買い側参加者設備に配置し得る買い側システムに内々に保持し得る。そのように情報を保持することにより、買い側参加者は、そのような情報の取引への使用についてより安全を感じ、潜在的な情報漏れについての心配が低減し得る。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のソフトウェアモジュールが、OMSシステム211の一部として機能して、いくつかまたはすべての買い側機能を提供し得る。そのようなモジュールは、参加者システム213に加えて、かつ/または代替として存在し得る。例えば、モジュールは、OMSソフトウェアへの更新またはOMSソフトウェアプログラムに付随するプログラムを含み得る。
図2はOMSシステム、参加者システム、および取引システムを別個のシステムとして示すが、任意の構成のシステムを使用し得ることを理解されたい。例えば、単一のシステムが、他の任意のシステムの全部または一部として動作し得る(例えば、単一のシステムがOMSシステムおよび参加者システム等として機能し得る)。さらに、様々なシステムが情報を共有し、かつ/または機能性能を分散し得る。例えば、OMSシステムは、取引システム、参加者システム、および/または他の任意の所望のシステムのうちの1つまたは複数が読み取り可能な注文データベースを保持し得る。
いくつかの実施形態では、買い側システムまたは売り側システムのうちの1つまたは複数はモバイル装置を含み得る。そのようなモバイル装置は、ラップトップコンピュータ、PDA、セルラ電話、および/または他の任意の所望のモバイル装置を含み得る。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のソフトウェアモジュールが、取引インタフェースソフトウェアおよび/またはOMSソフトウェアに付随して、および/または置換して機能し得る。そのような付随または置換のソフトウェアは、従来のインタフェースおよび/またはOMSソフトウェアに追加のオプションおよび/または異なるオプションを含み得る。
図2は、買い側システム207および売り側システム205を、通信ネットワーク203の別個の部分に接続されたものとして示すが、そのようなシステムを、インターネットまたは他の任意の通信ネットワーク等の同じネットワークに接続してもよいことを理解されたい。
いくつかの実施形態では、1つまたは複数の参加者は、従来のOMSではなく仮想OMSを使用し得る。OMSへの言及がそのような仮想OMSへの言及を含むことを理解されたい。仮想OMSは、複数の参加者に対して専用OMSとして機能するが、実際には、共有システムであるシステムを含み得る。例えば、いくつかの実施態様では、仮想OMSは、参加者からリモートであり、インターネットを介してアクセスされるシステムを含み得る。システムは、典型的なOMS情報を追跡するための、そのような各参加者に別個のデータベースを含み得る。システムによっては、参加者の識別子を有する単一のデータベースおよび/または仮想OMSサービスを参加者に提供する際に使用し得る情報を記憶する他の任意の方法を含み得ることを理解されたい。仮想OMSの使用は、専用OMSシステムを保持し、かつ/または購入する必要なく、参加者にOMSサービスを提供し得る。
システムプロセス例
図3は、ブロック301において開始し得るプロセス例300を示す。いくつかの実施形態では、プロセス300は、中央システム201により実行し得る。他の実施形態では、プロセス300は、1つまたは複数の分散コンピュータシステムにより実行し得る。
ブロック303に示されるように、プロセス300は、注文の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施態様では、注文は確定注文であり得る。いくつかの実施形態では、そのような指示は、確定注文提出者の側での法的な拘束力のある指示であると見なし得る。例えば、中央システム201は、買い側システム(例えば、207)および/または売り側システム(例えば、205)からそのような注文の指示を受信し得る。そのような注文は、例えば、買い側ファームまたは売り側ファームにおいてトレーダーが取引インタフェースを使用して入力し得る。確定注文の指示は、注文の発注者がトランザクション(例えば、ビッド、オファー等)を委任することを識別し得る。いくつかの実施形態では、注文の指示は、買うまたは売る証券の量、確定注文がオープン状態である時間、証券を買う価格または価格範囲、指値価格、価格付け方法、注文識別子、および/または他の任意の情報を示し得る。注文は、金融商品の取引の側を定義し得る。金融商品の取引の各側は、金融商品を買いたい側および金融商品を売りたい側を含み得る。
ブロック305に示されるように、プロセス300は、任意の合致する確定注文があるか否かを判断することを含み得る。合致する注文は、確定注文に対する相補的な条項を含む注文を含み得る。そのような条項は、証券、量、価格、時間枠、および/または他の任意の所望の情報を含み得る。例えば、確定注文は、eSpeed銘柄10,000株を、株当たり$100.00の平均価格で購入すべきであることを示し得る。eSpeed銘柄10,000株を株当たり$100.00の平均価格で売るべきであることを示す確定注文を前に受信していることがある。前のeSpeed注文は、そのような状況において、後のeSpeed注文に合致すると判断し得る。いくつかの実施形態では、価格範囲内の注文、最高価格未満の注文、最低価格よりも上の注文、および/または他の任意の所望の方法で合致する注文も、合致するものと判断し得る。いくつかの実施形態では、より多数またはより少数の株数の注文が、合致するものとして判断し得る。いくつかの実施形態では、確定注文の指示は、他の確定注文を合致するとして判断し得る最大および/または最小注文サイズ/割合を識別し得る。
いくつかの実施形態では、合致するすべての注文の株の総数が、確定注文の指示により示される数と少なくとも同じになるように、いくつかの優先度メカニズムに従って、複数の注文が合致すると判断し得る。複数の注文が合致すると判断されるいくつかの実施形態では、注文の1つまたは複数の特徴、注文の発注者、および/または他の任意の特徴に基づいて、優先度を注文のうちのいくつかに割り当て得る。
いくつかの実施形態では、合致する確定注文を買い側システムまたは売り側システムから受信していることがある。そのような合致する注文は、機械可読媒体(例えば、中央システム201のディスクドライブ)に記憶されていることがある。合致する確定注文が前に受信されているか否かを判断することは、前に受信した確定注文のデータベースまたは他のリストを検索することを含み得る。そのようなデータベースは、証券識別子(例えば、銘柄記号)等による素早い参照を可能にするために重要であり得る。
いくつかの実施形態は、確定注文のリストを保持することを含み得る。そのようなリストはデータベースを含み得る。リストを保持することは、新しく受信した確定注文をリストに追加すること、履行された確定注文をリストから削除すること、期限の切れた確定注文をリストから削除すること、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。
ブロック307に示されるように、1つまたは複数の合致する確定注文が存在すると判断された場合、それらの合致する確定注文のうちのいくつかまたはすべての履行を促進して、受信した確定注文を満たし得る。そのような合致する各注文は、受信した確定注文を完全に、または部分的に満たし得る。履行を促進することは、証券の金銭交換を実行すること、そのような交換をクリアリングすること、情報をリモート履行および/またはクリアリングサービスに送信すること、参加者に通知すること、ならびに/あるいは他の任意の所望の動作を含み得る。取引は、問い合わせから識別し得る価格および/または数量で促進し得る。
複数の合致する注文が存在するいくつかの実施形態では、合致する注文は、任意の所望の優先度メカニズムに基づいて、受信した確定注文に合致し得る。そのような優先度メカニズムは、証券価格に基づく優先度付け、先着順、古く、かつ/または最も積極的な注文発注者を優先、大きな注文をまずマッチングし、価格および/またはサイズが最も近いマッチングを優先、ラウンドロビンシステム、ならびに/あるいは他の任意の所望の優先度付け方法を含み得る。いくつかの実施形態では、複数の注文を一緒に組み合わせて、可能な限り多くの既存の注文を完全に履行し得る。いくつかの実施形態では、合致する各注文の部分を履行し得る。その部分は、注文サイズ、発注者のロイヤルティ、発注者の積極性、所望の価格と比較した実際の価格等の注文または注文発注者の何等かの特徴に対応し得る。
いくつかの実施形態では、プロセス300は、合致した確定注文が見つかった場合、ブロック309において終了し得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の合致する確定注文が存在するが、受信した確定注文が完全には履行されない場合、合致する確定注文の履行を促進し、確定注文の残りのバランスは、合致する確定注文がまるで見つからなかったかのように扱い得る(例えば、残りの注文量のみを含む確定注文を使用して、後述するように継続し得る)。
いくつかの実施形態では、ブロック311に示されるように、プロセス300は、1つまたは複数の参加者に問い合わせて、合致する注文を見つけることを含み得る。いくつかの実施形態では、参加者に問い合わせることは、1つまたは複数の要求を中央システム(例えば、201)から買い側システム(例えば、207)に送信することを含み得る。他の実施形態では、参加者に問い合わせることは、要求を分散システムのうちのコンピュータから分散システムのうちの別のコンピュータに、例えば、ある買い側参加者から別の参加者に、またはある売り側参加者から買い側参加者等に送信することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような問い合わせは、1つまたは複数の参加者が1つまたは複数のさらなる参加者に問い合わせ、その1つまたは複数のさらなる参加者自身が、さらなる参加者に問い合わせ続け、以下同様であるツリー様式である参加者から別の参加者に続け得る。そのような動作は、合致する確定注文が見つからなかった場合、または上述したように、前に見つかった合致する確定注文セットが不完全な場合にとることができる。さらに他の実施形態では、問い合わせることは、中央システム201等の単一のシステムまたは分散システム等の複数のシステムにより実行される他のプロセス、スレッド、メモリロケーション、コンピュータプログラムの部分等に要求を送信することを含み得る。
市場参加者に関連付けられたシステム(例えば、買い側システム207、参加者システム205、207)は、要求を受け入れ、合致するOMS注文が存在するか否かを判断するように構成し得る。さらに詳細に後述するいくつかの状況では、いくつかのそのようなシステムは、問い合わせに応答して、合致が存在することを示し得る。いくつかの実施態様では、そのような応答は、取引がすでに履行され、かつ/またはクリアリングされたことの指示を含み得る(例えば、要求が送信されたリモートシステムにより、他の何等かのシステムによる)。
いくつかの実施形態では、問い合わせの動作および/または受信し得るいくつかまたはすべての応答は、確定注文の発注者および/または他の任意の個人から隠し、かつ/または他の様式で隠匿し得る。例えば、否定的な応答が受信された場合、そのような応答は確定注文の発注者から隠し得る。いくつかの実施形態では、後述するように、肯定的な応答のみを明らかにし得る。いくつかの実施形態では、否定的な応答を削除し、または他の様式で隠匿し得る。応答を限定することにより、動作を注文の発注者から秘密に保つことができ、参加者にさらなるレベルの匿名性が認められ、それにより、市場を操作する機会および/またはチャンスを低減し得るため、参加者による取引システムへの参加を促進し得る。
ブロック313に示されるように、プロセス300は、買い側および/または売り側参加者等の様々な他の確定注文ソースから追加の確定注文を受信することを含み得る。そのような新しい確定注文の受信は、参加者への問い合わせと略同時に行い得る。そのような新しい確定注文は、ブロック305に関連して上述した説明と同様に、ブロック303からの受信した確定注文と比較して、合致するか否かを判断し得る。
ブロック315に示されるように、プロセス300は、合致する注文が見つかったか否かを判断することを含み得る。合致する注文を見つけることは、新しい確定注文を別のソースから受信することおよび/または合致する注文が存在する参加者から応答を受信することを含み得る。
合致する注文が存在しないと判断された場合、プロセス300はブロック311にループバックし得る。様々な実施形態では、参加者に定期的に問い合わせし得る。期間は、30秒、30分、ランダムな長さ、トレーダーおよび/または注文の何等かの特徴に基づく長さ等の任意の長さであり得る。様々な実施形態では、合致が見つかり、合致する確定注文が受信され、確定注文に関連付けられた時間が経過し、確定注文が取り消され、かつ/または他の任意の所望の時間長まで、参加者に問い合わせし得る。
1つまたは複数の合致する注文が存在すると判断される場合、プロセス300は、ブロック317に示されるように、確定注文および1つまたは複数の合致する注文を満たす取引の履行を促進することを含み得る。いくつかの実施形態では、促進することは、取引の履行、取引のクリアリング、取引の履行またはクリアリングをリモートシステムにより実行すべきであることの指示の送信、ならびに/あるいは他の任意の所望の動作を含み得る。いくつかの実施形態では、取引の履行は、確定注文合致が見つけられる1つまたは複数のサーバ(例えば、買い側システム等)等のリモートサーバおよび/または中央システム201等の中央システムにおいて行い得る。
いくつかの実施形態では、合致する注文は確定注文全体を満たさないことがある。そのような状況では、プロセス300は、例えば、リモートサーバに問い合わせ、ブロック311へのループにおいて新しい注文を待つことにより、合致する注文を検索し続け得る。
いくつかの実施形態では、合致する複数の注文を比較的短時間以内に見つけ得る。例えば、比較的短時間以内に、複数の確定注文を受信し、かつ/または複数のOMS注文を参加者において見つけ得る。そのような時間は、1秒、1分等の任意の所望の時間量であり得る。
様々な実施形態では、そのような合致する注文がそのような短時間以内に見つけられる注文の履行は、いくつかの所望の優先度セットに基づき得る。そのような実施形態では、短時間で見つけられた合致する注文は、まるで同時に見つけられたかのように扱われ、いくつかの他の優先度メカニズムに基づいて実行し得る。例えば、確定注文を最初に履行してもよく、参加者への問い合わせを通して見つけられた注文を最初に履行してもよく、最初に入力された注文を最初に履行してもよく、より大きな注文を最初に履行してもよく、より小さな注文を最初に履行してもよく、より古い注文を最初に履行してもよく、より新しい注文を最初に履行してもよく、最良の顧客の注文を最初に履行してもよく、最高ランクの顧客の注文を最初に履行してもよく、課金を厭わない顧客の注文を最初に履行してもよく、かつ/または他の任意の方法を使用して、履行順序を決定してもよい。他の実施形態では、注文の履行は、厳密に、合致する注文が見つけられた順序に基づき得る。
プロセス300は、注文の履行の促進が完了した後、ブロック319において終了し得る。いくつかの実施形態では、注文の発注者等の1つまたは複数の参加者に履行を通知し得る。いくつかの実施形態では、動作の順序は、プロセス300に示されるものと同じではなくてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス300は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス300または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。
参加者プロセス例
図4は、ブロック401において開始され、参加者(例えば、買い側システム207)が実行し得るプロセス例400を示す。他の実施形態では、プロセス400のうちのいくつかまたはすべては、中央システム201等の中央ロケーションまたは売り側システムもしくは買い側システム等の分散ロケーションにおいて実行し得る。プロセス400は、部分的に、プロセス300に関連して上述した問い合わせへの応答を促進し、かつ/または確定注文の指示を提供するために実行し得る。いくつかの実施形態では、プロセス400は、OMSシステム、別個の参加者システム、買い側もしくは売り側トレーダーのコンピュータ、または注文を受信し処理するように構成されたコンピュータシステム等の他の任意のコンピュータシステムにより実行し得る。
ブロック403に示されるように、プロセス400は、注文の指示を受信することを含み得る。そのような指示は、例えば、取引インタフェースを通して所望の取引についての情報を入力するトレーダーから受信し得る。指示は、価格の識別情報、買うもしくは売る証券の量、注文がオープン状態である時間、証券を買う価格もしくは価格範囲、指値価格、価格付け方法、注文識別子、および/または他の任意の情報を含み得る。
ブロック405に示されるように、プロセス400は、注文が確定注文であるか否かを判断することを含み得る。確定注文は、上述したように、注文を略自動的に履行すべきであることを示し得る。OMS注文は、注文についての情報を他の市場参加者から秘密の状態に保つべきであり、かつ/または自動的に履行すべきではないことを示し得る。いくつかの実施形態は、注文の種類を特定する別個の動作を含まなくてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、異なるプロセス、スレッド、および/またはシステムが、注文自体を受信する動作が注文の種類を示すように、異なる種類の注文を受信し得る。例えば、トレーダーは、あるインタフェースを使用して、OMS注文を(例えば、OMSシステム、参加者システム等に)提出し、別のインタフェースを使用して、確定注文を(例えば、中央システム等に)提出し得る。いくつかの実施形態では、単一のプログラムを使用して、異なる種類の注文を提出し、プログラムが特定を行い得る(例えば、押下された異なるボタン、選択された異なるチェックボックス等に基づいて)。
ブロック407に示されるように、注文が確定注文である場合、プロセス400は、確定注文履行という注文指示を提供することを含み得る。そのような提供することは、注文についての情報を中央システム201または分散システムに送信することを含み得る。そのような注文はそのようなシステムにより受信し得、そのようなシステムは、注文を略自動的に(例えば、プロセス300と同様のプロセスを使用して)履行しようとし得る。いくつかの実施形態では、そのような提供することは、1つまたは複数の計算装置により実行される処理スレッドまたはプログラムに情報を提供することを含み得る。注文が確定注文である場合、プロセス400はブロック409において終了し得る。他の実施形態では、プロセス400は、取引コンピュータのインタフェース等を通して、確定注文の履行についての更新情報を提供することに続き得る。
ブロック411に示されるように、注文が確定注文ではない場合、プロセス400は、注文についての情報を記憶する動作を含み得る。情報を記憶することは、情報をRAM、ハードディスク等の機械可読媒体に記憶することを含み得る。媒体は、OMSシステムおよび/または参加者システムのうちの1つまたは複数の部分/それら1つまたは複数に関連付け得る。情報は、注文についての情報を記憶するように構成された1つまたは複数のデータベーステーブルに記憶し得る。そのようなデータベーステーブルは、注文を容易に検索して、入力された注文要求がデータベースに記憶されている何れかの注文に合致するか否かを判断するように構成し得る。例えば、いくつかの実施形態では、データベースは証券の名称をキーとし得る。
いくつかの実施形態は、記憶された情報を保持することを含み得る。そのような情報は、典型的なOMSシステムでの注文情報の保持と同様にして保持し得る。いくつかの実施形態では、保持は、OMSおよび/または参加者システムの動作を含み得る。保持は、合致する確定注文問い合わせに関連して履行された注文を更新することを含み得る。例えば、注文が完全または部分的に履行された場合、注文の期限が切れた場合、注文がトレーダーにより明示的に削除もしくは更新された場合、および/または他の任意の所望の理由により、注文情報を削除/更新し得る。
ブロック413に示されるように、プロセス400は、入力された確定注文問い合わせを受信することを含み得る。入力される確定注文問い合わせは、価格の識別情報、買うもしくは売る証券の量、注文がオープン状態である時間、証券を買う価格もしくは価格範囲、指値価格、価格付け方法、注文識別子、および/または他の任意の情報を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような確定注文問い合わせは、プロセス300に示されるプロセスと同様のプロセスを実行中の1つまたは複数のコンピュータシステムから受信し得る。いくつかの実施形態では、確定注文問い合わせは、OMS注文の一部または全部を履行する注文を含み得る。そのような問い合わせは、参加者システム、プロセス400の動作のうちのいくつかまたはすべてを実行するように構成されたOMSシステム、および/または他の任意の所望のロケーションにおいて受信し得る。
ブロック415に示されるように、プロセス400は、確定注文問い合わせが注文が注文に合致するかを判断することを含み得る。例えば、確定注文問い合わせにより識別された条項(例えば、証券識別子、価格、数量等)を含むデータベース問い合わせからの結果が、肯定的な結果を返し得る。
ブロック417に示されるように、プロセス400は、合致する確定注文問い合わせとの取引の履行の促進を試みることを含み得る。取引の履行を促進することは、例えば、より詳細に後述するように、1つもしくは複数の取引インタフェースを通して確定注文の指示をトレーダーに表示すること、そのような取引についてアラームまたは他の可聴警告を生成すること、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。そのようないくつかの実施形態では、トレーダーに、合致する注文を受け入れるか、または拒絶するかを尋ね得る。トレーダーが、いくつかの実施形態では、注文を受け入れた場合、システムは取引を履行し、別のシステムにより履行し、かつ/またはクリアリングすべき取引についての情報を転送し、かつ/または他の任意の所望の動作を実行して、取引の履行をさらに促進し得る。
いくつかの実施形態では、OMS注文を他の取引参加者から秘密の状態に保つことにより、プロセス400を実行する取引システムは、トレーダーが、OMSシステム内の注文等、通常はアクセス不可能な状態の保たれる流動性プールを、確定注文に対するマッチングに使用可能にすることを促進し得る。この促進は、通常、注文情報を保護し得る買い側参加者にとって特に重要であり得る。OMS注文のそのような使用は、そのようなプロセスを使用した市場の流動性を増大させ得る。
プロセス400は、取引の履行を促進した後、ブロック419において終了し得る。いくつかの実施形態では、注文の発注者等の1つまたは複数の参加者に履行を通知し得る。いくつかの実施形態では、注文に関連して記憶された情報を、注文の履行を反映するように更新し得る。OMS注文の部分のみが合致する確定注文で満たされるいくつかの実施形態では、プロセス400は、追加の確定注文問い合わせを受信し、それらの取引の履行を促進することを含み得る。
いくつかの実施形態では、プロセス400での動作順序は、図4に示される順序と同じではなくてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス400は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス400または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。例えば、プロセス400は、参加者システム205、207、プロセス400の1つもしくは複数の部分を実行するように構成されたOMSシステム、および/または他の任意のシステムにより実行し得る。いくつかの実施形態では、プロセス400は、買い側参加者に関連してのみ実行し得る。
問い合わせプロセス例
図5は、ブロック501において開始され、いくつかの実施形態では、上述したプロセス300のブロック311に示されるような参加者への問い合わせを部分的に実行するために使用し得るプロセス例500を示す。プロセス500は、参加者に問い合わせて注文をマッチングする中央コンピュータシステムにより実行されてもよく、複数のコンピュータシステムにより分散して実行してもよく、かつ/または他の任意のコンピュータシステムにより実行されてもよい。いくつかの実施形態では、そのようなプロセスは、部分的または全体的に、いつかの参加者が1つまたは複数の子参加者に問い合わせて、合致する注文を検索し得るツリー状に分散して実行し得る。
ブロック503に示されるように、プロセス500は、1つまたは複数の参加者を識別することを含み得る。参加者は、1つまたは複数のリモートサーバ、1つまたは複数のコンピュータプロセス、スレッド、またはプログラムを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、参加者は買い側システムを含む。他の実施形態では、参加者は売り側システムおよび/または他のシステムを含み得る。参加者を識別することは、参加者リスト内の潜在的な参加者に問い合わせる(例えば、IPアドレスへのping送信、関数呼び出しの実行等)ことを含み得る。いくつかの実施形態では、参加者の識別は、1つまたは複数の項目を所定のメモリロケーションに配置すること、参加者の情報について所定のメモリロケーションに問い合わせること、データベースもしくは他の参加者リストにアクセスすること、参加者が存在することの指示を(例えば、参加者、管理者等から)受信すること、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。いくつかの実施形態では、識別された参加者は、ツリー状参加者構造の子参加者を含み得る。
ブロック505に示されるように、プロセス500は、確定注文の指示を受信することを含み得る。そのような確定注文は、プロセス300のブロック303において受信される確定注文と略同様であり得る。
ブロック507に示されるように、プロセス500は、識別されたサーバに要求を送信することを含み得る。そのような要求は、プロセス300のブロック311に関して上述したものと略同様であり得る。いくつかの実施形態では、プロセス300に関して上述したように、プロセス300に関して上述したような参加者への問い合わせに代えて、またはそれに加えて、受信した確定注文を、ローカルに記憶されている他の確定注文と突き合わせてマッチングし得る。
いくつかの実施形態では、参加者は分散型に構成し得る。例えば、一実施形態では、参加者はツリー状様式に構成し得る。そのような実施形態では、第1の参加者が、1つまたは複数の他の参加者に問い合わせ得る。その他の参加者は、合致がローカルに存在するか否かを判断し得る。合致が存在する場合、参加者は肯定的な指示を(例えば、問い合わせ元の参加者、確定注文の発注装置、市場等)に返し得る。合致がローカルに見つからない場合、さらなる参加者が追加の参加者に問い合わせ得る。問い合わせの順序は、任意の所望の優先度メカニズムに基づいて(例えば、最大の顧客にまず問い合わせ、プレミアム顧客にまず問い合わせ、最高ランクの顧客にまず問い合わせるなど)確立し得る。いくつかの実施形態では、参加者は、合致がローカルに見つかるか否かに関わらず、追加の参加者に問い合わせ得る。
ブロック509に示されるように、プロセス500は、問い合わせた参加者から応答を受信したか否かを判断することを含み得る。いくつかの実施形態では、応答を受信したか否かを判断することは、通信を通信ネットワークから受信し得るポートまたはソケットに問い合わせることを含み得る。他の実施形態では、応答を受信したか否かを判断することは、レジスタ、メモリロケーション、プロセス、スレッド、プログラム、関数に問い合わせること、および/または他の任意の動作を含み得る。
いくつかの実施形態では、応答を受信しない場合、プロセス500はブロック507にループバックして、1つまたは複数の追加の要求を送信し得る。任意の数の要求を任意の回数、送信し得る。要求の送信間隔は任意の時間(ランダム、定期的等)であり得る。プロセス500は、応答を受信するまで、合致する確定注文が他の様式で見つかるまで、時間が経過するまで、かつ/または他の任意のイベントが発生するまで、ループし続け得る。
いくつかの実施形態では、各ループで問い合わせられる参加者は同じであってもよく、または異なってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、最初の参加者グループにまず問い合わせ(例えば、プレミアム参加者グループ、優良顧客グループ、ボリュームの大きな顧客のグループ等)、次に、ある時間後、第2の参加者グループに問い合わせ得る。任意の数のそのようなサブグループに、そのような順序で問い合わせ得る。
ブロック511に示されるように、プロセス500は、応答内の合致する注文を満たして、取引の履行を促進することを含み得る。促進は、取引の履行、取引のクリアリング、情報要求の転送、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。他の実施形態では、応答は、取引が履行されたこと、履行されること、クリアリングされたこと、および/またはクリアリングされること(リモートシステムにより)を示し得る。
いくつかの実施形態では、応答は、合致が存在し、かつ/またはトレーダーが取引の履行を望む場合のみ受信し得る。応答を肯定的な応答に制限することにより、より少ない情報が参加者から明らかになるため、参加を促進し得る。これは、従来の市場よりも、参加者が注文を市場に提供する大きなインセンティブとなり、それにより、市場の流動を増大し得る。
他の実施形態は、合致する注文が存在せず、かつ/またはトレーダーが取引の履行を望まない場合、否定的な応答を受信することを含み得る。
いくつかの実施形態では、確定注文を完全には満たさない取引についての応答を受信し得る。いくつかの実施形態では、そのような注文の履行後、プロセス500はブロック507にループバックして、参加者に再び問い合わせ得る。参加者へのさらなる問い合わせは、要求された量を前の注文だけ低減させて更新された注文を含み得る。他の実施形態では、そのような注文履行の促進を完全な注文に制限し得る(例えば、注文の発注者により示される嗜好、取引システムの嗜好等に基づいて)。
いくつかの実施形態では、複数の応答を同時に、または比較的短時間以内に受信し得る。そのようにして受信される注文は、まるでそれらの注文が同時に受信されたかのように扱われ得る。優先度メカニズムを使用して、そのような注文のうちの何れをまず履行すべきかを判断し得る。例えば、ボリュームの大きな顧客、プレミアム顧客、長期顧客、または他の任意の所望の特徴を有する顧客に関連付けられた注文に、他の注文と比較して高いまたは低い優先度を付与し得る。いくつかの実施形態では、最大または最小の注文に優先度を付与し得る。他の実施形態では、任意の所望の優先度メカニズムを使用し得る。
いくつかの実施形態では、プロセス500は、ブロック513において終了し得る。いくつかの実施形態では、プロセス500は、1人または複数のトレーダーに履行を通知することを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセス500は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス500または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。
受動注文プロセス例
図6のプロセス600は、ブロック601において開始され、1つまたは複数の参加者により実行し得るプロセス例を示す。プロセス600は、上述したプロセス400と同様の動作を含み得る。いくつかの実施形態では、プロセス600は、1つまたは複数の買い側参加者により実行し得る。
ブロック603に示されるように、プロセス600は、1つまたは複数の注文の1つまたは複数の指示を受信することを含み得る。そのような注文は、プロセス400に関連して上述したようなOMS注文を含み得る。ブロック411に関して考察したように、問い合わせをマッチングし得るように、それに従って注文を記憶し得る。
ブロック605に示されるように、プロセス600は、1つまたは複数の確定注文問い合わせの指示を受信することを含み得る。そのような確定注文問い合わせは、例えば、上述したプロセス500および/またはプロセス300と同様のプロセスを実行するエンティティにより送信し得る。
ブロック607に示されるように、プロセス600は、確定注文問い合わせをフィルタリングすることを含み得る。確定注文問い合わせは、注文の特徴(例えば、価格、証券、量(例えば、最小量、最大量)等)、注文の発注者の特徴(例えば、発注者の格付け、発注者の種類、特定の発注者等)に基づいてフィルタリングし得、かつ/または注文問い合わせは、他の任意の所望の特徴に従ってフィルタリングし得る。いくつかの実施形態では、異なる種類の証券毎に異なるフィルタを適用し得る。例えば、資本の大きな証券にあるフィルタセットを適用し得、資本の小さな証券には別のフィルタセットを適用し得る。いくつかの実施形態では、特定の証券(例えば、銘柄記号により識別される)をフィルタリングして除去し得、または特定の証券(例えば、銘柄記号により識別される)には特定のフィルタセットを適用し得る。
いくつかの実施形態では、フィルタリングにより、参加者が他の参加者から受信したか、または他の参加者に送信した問い合わせをフィルタリング可能にし得る。フィルタリングは、任意の所望の特徴に基づいて実行し得る。そのような特徴は、注文を、市場の操作に関連付けられた注文にする可能性が低い特徴を含み得る。例えば、一実施態様では、フィルタは、最小サイズ要件、最小ドル総額要件、および/または他の任意の所望の特徴を満たさない確定注文をブロックし得る。
いくつかの実施形態では、別の例として、参加者は、特定の特徴を有する発注者に関連付けられた注文のみを検討したいことがある。そのような特徴は、注文を、市場の操作に関連付けられた注文にする可能性が低い特徴を含み得る。例えば、一実施態様では、フィルタは、特定のクラスのトレーダー(例えば、ヘッジファンド等)からの注文、参加者により市場の操作に関わっていると識別された特定のトレーダーに関連付けられた注文、特定の信頼できる参加者セットからのものではない注文、他の参加者からの格付けが低かった参加者セットからの注文、取引履歴のない参加者からの注文等をブロックし得る。
いくつかの実施形態では、確定注文提出者が、確定注文に関する問い合わせを受信する参加者をフィルタリングしたいことがある。そのようなフィルタは、参加者の特徴、参加者の挙動等に基づいて参加者をフィルタリングし得る。例えば、いくつかの実施形態では、フィルタは、参加者の応答パターン(例えば、参加者が過去に問い合わせに対してどのように応答してきたか)に基づいて確立し得る。一例として、確定注文提出者は、確定注文問い合わせ(例えば、すべての確定注文問い合わせ、ある種類のトレーダーからの確定注文問い合わせ、特定の金融商品の確定注文問い合わせ、あるクラスの金融商品の確定注文問い合わせ、ある数量範囲の金融商品の確定注文問い合わせ、提出者からの確定注文問い合わせ等)を受け入れた履歴を有する参加者のみに自分の注文を送信したいことがある。そのようなフィルタリングは、確定注文についての情報が、その注文に肯定的に応答しない可能性が高い参加者に送信されないようにし得る。一実施態様では、確定注文提出者は、1つまたは複数の応答格付け範囲(すなわち、受け入れた問い合わせの数/受信した問い合わせの数)から選択し得、これら範囲は、参加者が問い合わせの受信に関連付けなければならないリスクプールと呼ぶことができる(例えば、肯定応答率が1〜50%、51〜70%、71〜90%、および/または91〜100%を有する参加者の中から選択する)。
いくつかの実施形態は、所望のフィルタの指示を受信することを含み得る。この指示は、1人または複数のトレーダー、参加者システム、または他の任意の所望のソースから受信し得る。指示は、任意の所望の特徴、特徴の組み合わせ、フィルタリングの例外、および/またはフィルタに関連する他の任意の情報を識別し得る。
フィルタは、集中化された様式および/または分散された様式で適用し得る。例えば、いくつかの実施形態では、フィルタは、要求が送信される前(例えば、中央システム、分散システム等により)に適用し得る。要求を送信する前にフィルタを適用することにより、プロセス600の実行に関連付けられたトラフィック量を低減し得る。逆に、そのようなフィルタリングを送信前に実行することにより、送信前に実行される処理量が増大し得、誰であっても、取引システムの管理者であってさえも露出したくないことがある参加者露出フィルタリング嗜好を含み得る。他の実施形態では、フィルタリングは、参加者にとってローカルに行われ得る。そのようなフィルタリングをローカルに実行することにより、取引システムにより、より多くのトラフィックが生成され得、より多くの処理が参加者において行われ、フィルタリングオプションは秘匿された状態を保ち得る。
いくつかの実施形態では、受信した要求から参加者を、確定注文提出者の望みに基づいてフィルタリングし得る(例えば、中央システムまたは問い合わせを提出した他の参加者等により)。そのような参加者は、識別情報、注文可用性、および/または他の任意の所望の特徴によりフィルタリングし得る。そのようなフィルタリングは、例えば、参加者自身(例えば、他の参加者機能に加えて、その前に、または他の様式で組み合わせられてそのようなフィルタリングを実行するように構成された参加者システムにより)、中央システムにより、提出したシステムにより、および/または他の任意の所望のシステムにより行い得る。いくつかの実施形態では、例えば、参加者が確定注文の最小割合を満たす合致する確定注文を有さない場合、その参加者に問い合わせを提供しなくてもよい。他の実施形態では、そのような情報は、問い合わせが送信されるまで未知であり、そのような実施形態では、マッチングは、マッチングが最小割合を満たす場合のみ存在すると判断し得る。問い合わせ送信前のフィルタリングは、取引情報をスヌーピングして露出し得る送信トラフィック(例えば、TCP/IPパケット)量を低減し得るが、悪意のあるユーザは、フィルタリングの設定を特定しようとしてそのような問い合わせをスヌーピングし得る。
いくつかの実施形態では、参加者システムは、フィルタリング情報を中央システムに送信し得る。そのような情報を使用して、中央システムにおいてフィルタリングを実行し得る。そのような情報は、後述するように、確定注文を入力したユーザに情報を提供するためにも使用し得る。
そのようなフィルタリングを可能にする取引システムでは、参加者は、従来では手つかずの流動性プールを特定のトレーダーサブセットのみにオープンにできるようにし得る。そのような制限を可能にすることにより、その流動性プール(例えば、OMSでの注文セット)を開く参加者は、それらのプールへのアクセスを得るトレーダーが流動性プールを悪意のある(例えば、市場を操作する)目的で使用しないことにより大きな確信を有し得る。
ブロック609に示されるように、プロセス600は、確定注文問い合わせに合致する注文が存在するか否かを判断することを含み得る。そのような判断は、OMS注文の1つもしくは複数のデータベースまたは他のリストを検索することを含み得る。判断は、フィルタリングと同じまたは異なるロケーションで行い得る。判断は、買い側参加者のOMSにおいて注文リストを検索することを含み得る。そのようなリストは、リストされたすべての注文、トレーダーにより検索可能と識別された、リストされた注文のサブセット、および/または他の任意の注文を含み得る。
ブロック611および613に示されるように、プロセス600は、合致する注文が存在しないと判断された場合、終了し得る。いくつかの実施形態は、注文が存在しないといういかなる指示も提供せずに終了し得る。特に注文が存在しないことを識別する指示を提供しないことにより、他(例えば、他のトレーダー、参加者、パケットをスヌーピングしている人等)は、注文が存在しないのか、それともそのような応答が他の何等かの理由で送信されなかったのか(例えば、後述するようにトレーダーが取引を履行すべきではないことを示したため、上述したように取引がフィルタリングにより除去されたため等)を判断することができないことがある。いくつかの実施形態では、問い合わせを受信した指示を、トレーダーまたは問い合わせを受信した参加者に関連付けられた取引システムに提示しなくてもよい。そのような情報を秘密の状態に保つことにより、問い合わせの受信者が、確定注文が存在するという情報を使用して市場を操作することを阻止し得る。
ブロック611および615に示されるように、確定注文が存在すると判断された場合、プロセス600は、確定注文を受信したことの指示を提供することを含み得る。そのような情報を提供することは、1つまたは複数のネットワークを介して1つのコンピュータシステムから別のコンピュータシステムに情報を送信することを含み得る。そのような指示を提供することは、ユーザ(例えば、合致したOMS注文に関連付けられた買い側トレーダー)に、確定注文を識別する1つまたは複数のインタフェースまたはアイコンを提示することを含み得る。そのようなインタフェースは、確定注文を受け入れるオプション、確定注文を拒絶するオプション、確定注文を無視するオプション、すべての確定注文を無視する(例えば、所望の時間にわたり)オプション、および/または他の任意の所望のオプションを含み得る。そのような指示は、受信者(例えば、合致するOMS注文に関連付けられた参加者)が指示に基づいていかなる注文も満たす義務がないため、OMSに関連付けられた参加者の視点からは、法的な拘束力がない指示と見なされ得る。しかし、確定注文の発注者はまだ、指示の受信者が注文の受け入れを選択した場合、注文を履行する法的な拘束力を有し得る。
いくつかの実施形態では、確定注文を無視すると、最小時間にわたり、参加者による確定注文問い合わせの受信/確定注文問い合わせを使用してのマッチングを停止することになり得る。そのような停止時間は、参加者が確定注文問い合わせの受け入れを促進し得る。この時間は、注文の特徴および/または参加者に基づいて様々であり得る。
いくつかの実施形態では、ユーザは、将来の指示の無視に関する様々なオプションを選択し得る。例えば、ユーザは、確定注文に関連付けられた価格が特定のレベルである場合以外、指示を無視すべきであり、確定注文がある所望の特徴を有する場合以外、無視すべきであり、特定の時間まで無視すべきであり、特定の時間量にわたって無視すべきであり、1日の終わりまで無視すべきである等を選択し得る。
いくつかの実施形態では、ユーザが指示の無視を選択したことの証拠を伏せ得る。例えば、情報を特定のシステムにおいて機密的に保持し、中央システムに機密的に保持し、または他の様式で秘密に保ち得る。指示を無視する異なるオプションを選択し得る実施態様では、それらのオプションに関する情報のうちのいくらかまたはすべてに関する証拠も伏せ得る。
ブロック617に示されるように、プロセス600は、そのような指示からの応答を待つことを含み得る。そのような実施態様は、応答を受信し、その応答が肯定的な応答であるか、それとも否定的な応答であるかを判断することを含み得る。他の実施態様では、応答を受信しなくてもよく、応答が肯定的な応答である場合のみ、応答を受信してもよい。いくつかの実施形態では、待つべき時間量をトレーダーに対して示し得る。いくつかの実施形態では、時間量は、証券、参加者、発注者、および/または他の所望のエンティティの1つまたは複数の所望の特徴に基づいて様々であり得る。
ブロック619に示されるように、プロセス600は、肯定的な応答が受信されたか否かを判断することを含み得る。応答が肯定的な応答であるか否かを判断することは、任意のマウスボタンが押下されたか否か、押下された場合、どのマウスボタンが押下されたか、任意のキーボードボタンが押下されたか否か、押下された場合、どのキーボードボタンが押下されたか、任意のインタフェース制御が選択されたか否か、選択された場合、どのインタフェース制御が選択されたかを判断すること、および/またはもしあれば、意図する可能な入力の他の任意の判断を含み得る。
ブロック621に示されるように、プロセス600は、肯定的な応答が受信されない場合、終了し得る。いくつかの実施形態では、待機期間後、予定デフォルト応答を入力し得る。いくつかの実施形態では、そのようなデフォルト応答は否定的な応答を含み得る。いくつかの実施形態では、インタフェースの操作者(例えば、トレーダー、管理者等)は、適切な時間量および/または適切なデフォルトコマンドを決定し得る。
ブロック623に示されるように、肯定的な応答が受信された場合、プロセス600は、合致する注文の少なくとも一部および確定注文の少なくとも一部を満たす取引を促進することを含み得る。取引を促進することは、取引の履行、取引のクリアリング、取引がリモートに履行されクリアリングされるような情報の送信、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。いくつかの実施態様では、促進することは、肯定的な応答を(例えば、中央サーバ、買い側参加者、および/または売り側参加者等に)提供することを含み得る。肯定的な応答の受信者は、確定注文を満たす取引がまだ履行されていない場合、取引の履行をさらに促進し得る。肯定的な応答の送信は、OMS注文に関連づけられた参加者が、指示により、合致する確定注文を満たす法的な拘束力を有し得るため、取引の法的な拘束力がある指示であると見なし得る。いくつかの実施形態では、法的な拘束力は、参加者の動作ではなく、それまでに満たされていなかった確定注文を条件とし得る。
いくつかの実施態様では、プロセス600は、履行の促進に関する更新を受信することを含み得、そのような更新は、履行が完了したこと、または履行が完了しなかったことの指示を受信することを含み得る。いくつかの実施態様では、取引を部分的に完了し、更新が、取引が部分的に完了したことを示し得る。例えば、取引は、肯定的な応答を受信した場合、確定注文の部分のみがまだ履行を待っている場合、およびOMS注文がより大きなボリュームの取引を含む場合、部分的に完了し得る。そのような状況では、いくつかの実施形態では、取引をキャンセルし得、他の実施形態では、OMS注文を、確定注文が残る程度まで履行し得、その程度の指示を参加者に送信し得、さらに他の実施形態では、OMS注文の発注者が更新された確定注文情報と接触し得、かつ/または他の任意の動作を行い得る。
プロセス600はブロック625において終了し得る。プロセス600は、1人または複数の参加者に、取引の履行の促進の結果を通知することを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセス600は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス600または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。プロセス600は、1つまたは複数のコンピュータシステムで集中および/または分散した様式で実行し得る。
参加者に問い合わせるプロセスは、可能な単なる一例として付与されることを理解されたい。様々な実施形態では、注文情報を1つまたは複数のOMSからプルする他の方法を使用し得る。さらに他の実施形態では、注文情報は、プロセス600において説明される注文情報のプルではなく、1つまたは複数のOMSから中央システムまたは注文マッチングを行い得る他のシステムにプッシュし得る。そのような実施態様では、OMSおよび/または参加者システムは、注文マッチングを問い合わせの必要なしで実行するために、OMS注文情報および更新を信頼できるシステムに提供するように構成し得る。
注文入力プロセス例
図7は、ブロック701において開始され、いくつかの実施形態において使用されるインフェースに関与し得るプロセス例700を示す。プロセス700は、例えば、部分的に、OMS、取引端末、および/または他の任意のコンピュータシステムにより実行し得る。
ブロック703に示されるように、プロセス700は、確定注文および/またはOMS注文のうちの1つまたは複数を入力し得るインタフェースを提供することを含み得る。そのようなインタフェースは、ユーザが、証券、価格付けポリシー、価格、量、および/または所望の取引についての他の任意の情報を識別する情報を入力できるようにし得る。
図8は、ユーザが注文情報を入力し得るインタフェースの一例を示す。そのようなインタフェースを通して、ユーザは、注文の種類、所望の証券、価格付けポリシー、有効時間、指値、最小充填量、増分充填量、量、および/または他の任意の所望のオプションを入力可能であり得る。いくつかの実施形態では、同じまたは同様のインタフェースを、確定注文およびOMS注文情報のうちの1つまたは複数の入力に使用し得る。
そのような取引インタフェースは、801に示されるように、入力された注文に関連付けられた確定注文問い合わせを表示し得る、参加者の割合/数についての情報を示し得る。この情報は、参加者により上述したように注文をフィルタリングするために確立されるフィルタに基づき得る。そのような情報は、中央システムにより(例えば、参加者システムから)収集し得る。注文のフィルタリングに頻繁に使用し得る1つの特徴としては、注文サイズが挙げられる。参加者の割合/数は、サイズ以外のすべての特徴を有する注文を受け入れる意志のある参加者の総数およびサイズ特徴を受け入れる意志のある数を反映し得る。したがって、注文発注者は、自分の注文サイズを調整して、問い合わせする参加者の数を増減し得る。
ブロック705に示されるように、プロセス700は、入力された注文についての情報を受信することを含み得る。その情報は、提供されるインタフェースを通して入力される情報および/または他の任意の情報(例えば、デフォルト情報、識別情報等)を含み得る。
ブロック707に示されるように、プロセス700は、注文が確定注文であるか否かを判断することを含み得る。注文が確定注文であるか否かを判断することは、入力信号、インタフェース制御の特徴、および/または他の任意の情報を特定することを含み得る。いくつかの実施態様は、そのような特定を含まず、むしろ、指示を受信するか、または指示に関する情報が入力されるインタフェース、プログラム、コンピュータ等が、別個の動作を行わずに種類を識別し得る。
ブロック709に示されるように、注文が確定注文である場合、プロセス700は、合致する注文(例えば、前または後に提出される合致する確定注文、OMS注文等)と突き合わせて自動履行する確定注文の指示を(例えば、中央システム、分散システム等に)送信することを含み得る。次に、プロセス700はブロック711において終了し得る。いくつかの実施態様では、プロセス700は、合致する注文についての情報を受信し、1つまたは複数のインタフェースを通してその情報を表示することも含み得る。
ブロック713に示されるように、注文が確定注文ではないと判断される場合、プロセス700は、例えば、プロセス400等のプロセスにより、入力された注文問い合わせと突き合わせてマッチングすべき注文表現を送信することを含み得る。この送信は、異なるプロセス、スレッド、メモリロケーション等を提供することを含み得る。他の実施形態では、同じプログラムスレッドサーバが、問い合わせのマッチング、インタフェースの提供、注文情報の受信、および/または他の任意の所望の動作を実行し得る。ブロック715に示されるように、次に、プロセス700を終了し得る。
いくつかの実施形態では、プロセス700は、合致する問い合わせが受信されるか否か等の注文についての情報を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセス700は、例えば、取引コンピュータ、OMSシステム、中央システム、および/または参加者サーバにより実行し得る。いくつかの実施形態では、プロセス700は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス700または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。プロセス700は、1つまたは複数のコンピュータシステムで集中および/または分散した様式で実行し得る。いくつかの実施形態では、そのようなプロセスでのOMS注文の入力は、市場の買い側参加者に制限し得る。
受動注文問い合わせプロセス例
図9は、ブロック901において開始されるプロセス例900を示す。プロセス900は、例えば、買い側システム、売り側システム、および/または他の任意のコンピュータシステムにより実行し得る。いくつかの実施態様では、参加者サーバ、トレーダーのコンピュータ、OMS、および/または他の任意のコンピュータシステムが、プロセス900および/または同様のプロセスに関連付けられた1つまたは複数の動作を実行し得る。
ブロック903に示されるように、プロセス900は、確定注文がOMS注文に合致することの指示を受信することを含み得る。そのような指示は、1つまたは複数のOMSシステム、参加者サーバ、中央サーバ、買い側システム、売り側システム、コンピュータプログラム、コンピュータプロセス、コンピュータスレッド、メモリロケーション、ネットワークインタフェース、および/または他の所望のソースから受信し得る。
ブロック905に示されるように、プロセス900は、合致する注文が存在することのインタフェース、アイコン、および/または他の指示を提供することを含み得る。図10は、いくつかの実施形態において、そのような指示として使用し得るインタフェース例を示す。そのようなインタフェースは、図示のように、合致する注文のいくつかの詳細を表示し得る。そのようなインタフェースでは、トレーダーは、注文に対する肯定的な応答または否定的な応答を(例えば、ボタン等の制御装置を操作することにより)示すことが可能であり得る。
ブロック907に示されるプロセス900は、ある時間内に肯定的な応答を受信したか否かを判断することを含み得る。いくつかの実施形態では、この時間は、デフォルト時間、ユーザプロファイルによる時間量、確定注文の条項による時間量、部分的に注文のサイズおよび/またはドル価値により決まる時間量、ならびに/あるいは他の任意の所望の時間量を含み得る。いくつかの実施態様では、肯定的な応答を受信することは、制御装置が選択されたことの指示を受信することを含み得る。肯定的な応答が受信されない場合、プロセス900はブロック909において終了し得る。
ブロック911に示されるように、肯定的な応答が受信された場合、プロセス900は、確定注文の少なくとも一部および合致する注文の少なくとも一部を満たす取引を履行する要求を送信することを含み得る。他の実施形態は、そのような取引の履行を他の様式で促進する(例えば、取引の履行、取引のクリアリング等)ことを含み得る。
プロセス900は、ブロック913において終了し得る。プロセス900の他の実施形態は、取引の履行についての情報の受信、そのような履行についての情報の表示、取引に関連付けられた条項の表示、確定注文の発注者についての情報の表示、記憶されている注文情報の更新/保持、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。
いくつかの実施形態では、複数の確定注文がOMS注文に合致し得る。そのような実施形態では、そのような合致する各注文の指示を提供し得る。いくつかの実施形態では、指示は、嗜好メカニズムに従って順序付けし得る。そのような嗜好メカニズムは、注文発注者、指示受信者、コンピュータシステム管理者の嗜好、および/または注文、コンピュータシステム、取引等の任意の特徴に関する任意の個人の他の任意の嗜好に基づく順序付けを含み得る。いくつかの実施態様では、別個の指示を提供せずに、指示を単一の指示にプールし得る。そのようなプール化は、確定注文が合致する注文を満たすように、何等かの嗜好メカニズムに従って複数の確定注文を組み合わせることを含み得る。追加の確定注文が存在する場合、いくつかの実施態様が、そのような確定注文についての情報を別個に提供し得る。いくつかの実施態様では、指示がプール化される場合であっても、ユーザが個々の注文についての情報にアクセスし、情報(例えば、注文の受け入れ)を入力できるようにするインタフェースを提供し得る。
いくつかの実施形態では、プロセス900は、追加の動作、より少数の動作、および/または異なる動作を含み得る。プロセス900または同様のプロセスは、任意のコンピュータシステムあるいは集中および/または分散システムで実行し得る。プロセス900は、1つまたは複数のコンピュータシステムで集中および/または分散した様式で実行し得る。いくつかの実施形態では、買い側参加者のみが、OMS注文とマッチングする確定注文問い合わせを受信し得る。
プロセス300〜700および900は、本明細書に開示される概念の都合のよい説明を提供するように構成される。そのようなプロセスのすべてを実行する必要がある訳ではないことを認められたい。
暗号化
様々な実施形態において、いくつかまたはすべての通信を暗号化し得る。様々な実施形態では、様々な媒体に記憶されているいくつかまたはすべての情報を暗号化し得る。いくつかの実施形態では、情報の比較を暗号化された形態で行い得る。他の実施形態では、比較を行う前に、暗号化されたデータを暗号化解除し得る。
いくつかの実施形態では、周知のPGP、RSA暗号方法等の暗号化アルゴリズムを、参加者、コンピュータシステム等の間での通信に使用し得る。量子計算の進歩により、そのような暗号化の安全性は、将来には低くなり得る。したがって、いくつかの実施形態は、そのような脆弱性を解消するように設計された量子鍵暗号化アルゴリズムまたは他の将来の証明暗号化アルゴリズムの使用を含み得る。
ユーザの種類
いくつかの実施形態では、システムの異なるユーザ(例えば、中央システム、買い側システム、売り側システム、トレーダーコンピュータ等)が、異なるオプションにアクセスし得る。市場は非対称であり得るため、非対称オプションをそのようなユーザ種類に提供することにより、市場の動的性を最良に捕捉し得る。例えば、証券取引市場では、参加者は、ヘッジファンド、投資家、ブローカー、および認定適任者(verified natural)を含み得る4つのカテゴリ例に分割される。他の実施形態が異なる、追加のユーザ、代替のユーザ、より少数のユーザ、および/またはカテゴリのないユーザを含み得ることを認められたい。
4つのカテゴリ実施形態例を参照すると、投資家は、自己(例えば、個人)の利益のために取引するトレーダーを含み得る。ヘッジファンドは、通常、金融商品に対して高いリターンを探し求める、標準の証券規制から免除された組織を含み得る。ブローカーは、標準の証券法により規制される他人の代理で取引し得る起点者(origination)を含み得る。認定適任者は、自己勘定で行動しないブローカーを含み得る。認定適任者になるには、ブローカーは、自己勘定で取引しない証明書を提供する必要があり得る。いくつかの実施態様では、1人のユーザは、様々な場合に2つ以上の種類のユーザとして行動し得る。例えば、ブローカーは、状況により、ブローカーまたは認定適任者として行動し得る。そのような異なるカテゴリに付与されるオプションおよび取り扱いは、参加者が市場を操作し得る可能性を反映し得る。
いくつかの実施形態では、ユーザに提供される情報は、ユーザ種類のカテゴリに依存し得る。例えば、ユーザのカテゴリに基づいて、ユーザを特定の確定注文の受信、特定の確定注文合致の受け入れ等に制限し得る。一実施態様では、例えば、買い側参加者しか確定注文問い合わせを受信できない。そのような状況では、取引が買い側参加者により受け入れられるまで、かつ/または取引が履行されるまで、OMS注文との可能な取引履行についての情報を買い側参加者に提供しなくてよい。
いくつかの実施形態では、上述したように、リベートおよび料金を付与し得る。いくつかの実施形態では、そのようなリベートおよび/または料金は、参加者のカテゴリに依存し得る。例えば、いくつかの実施態様では、投資家に、確定注文の提出に関してリベートを付与し得る。他の実施態様では、確定注文を提出する人が誰であっても、リベートを付与し得る。いくつかの実施形態では、OMS注文が確定注文問い合わせに合致する都度、ブローカーに料金を課し得る。いくつかの実施態様では、ブローカーは、ブローカーが確定注文の提出に支払うことができるリベートの価格付けにより、他のブローカーの確定注文と突き合わせての各自の確定注文のマッチングから停止し得る。
いくつかの実施形態では、参加者のサイズおよび他の特徴が、参加者のオプションに影響し得る。いくつかの実施態様は、例えば、大きな参加者に制限し、他の実施態様を小さな参加者に制限し、他の実施態様では、すべてのサイズの参加者を許可し得る。
可能な交渉
上述したいくつかの実施形態は、取引において参加者間の交渉(例えば、合致するOMS注文と共に参加者に提示される買いのみまたは拒絶/無視オプション)なしで取引を履行するが、いくつかの実施形態は交渉を含み得る。そのような交渉は、いくつかの実施形態では、匿名性を保持し、OMS注文の入力を促進し、かつ/または市場操作の可能性を制限するように制限し得る。
例えば、複数の合致する注文があるいくつかの実施形態では、オファーを調整する意志がある相手方を決定する交渉を実行し得る。
いくつかの実施形態では、ユーザが、問い合わせから見つけられた合致する確定注文を受け入れる場合、ユーザおよび/または確定注文の発注者に、より多くの証券を取引するオプションを提示し得る。そのようなオプションをアクティブ化するインタフェース内の制御装置を選択することにより、交渉を2人の参加者間で開始し得る。そのような交渉は、他方の相手がより多くの取引、そのような取引の条項等に合意するか否かを尋ねることを含み得る。そのような交渉は、参加者がすでに前の取引から互いを認識し得るため、市場操作の可能性を制限し得る。
リベート
いくつかの実施形態は、参加者の取引にリベートまたは料金を提供することを含み得る。そのような料金および/またはリベートは、取引システムの特定の態様への参加を刺激するように構成し得る。例えば、いくつかの実施形態では、注文が、OMS注文と合致した確定注文に基づいて履行された場合、確定注文を提出した参加者は、リベートを受け取り、OMS注文に関連付けられた参加者に料金を課し得る。
取引の種類
いくつかの実施形態は様々な種類の取引をサポートし得る。そのような取引は、証券の買い、証券の売り、証券の短期売り、および/または他の任意の所望の種類の取引を含み得る。証券の短期売りが実行されるいくつかの実施形態では、短期売り注文を完了し得る前に、証券を買う/借りる場所が必要であり得る。
ユーザ追跡
いくつかの実施形態は、1人または複数の参加者についての情報を追跡することを含み得る。例えば、買いおよび/または売り側参加者の取引履歴、取引数、取引の種類、取引の特徴等を追跡し得る。いくつかの実施態様では、参加者は、自分について、および/または他の参加者についてのそのような情報のいくらかまたはすべてを閲覧し得る。いくつかの実施形態では、そのような情報を使用して、参加者の格付けを生成し得る。そのような格付けは、例えば、参加者サーバに問い合わせる参加者のフィルタとして使用し得る。
本明細書において説明される実施形態は一般に、コンピュータ−人間の対話(例えば、インタフェースを通して)を含むが、コンピュータを通して他の実施形態を完全に実行し得る(例えば、コンピュータが確定注文問い合わせ等に応答し得る)ことを認められたい。
本明細書において説明される実施形態は一般に、様々な証券取引を含むが、他の実施形態を使用して、任意の所望の商品またはサービスを取引し得ることも認められたい。
明らかにされるいくらかの情報
いくつかの実施形態では、1人または複数の参加者に、保留中の注文についての情報のうちのすべてではないがいくらかを付与し得る。そのような情報は、例えば、参加者による注文の提出および/または何等かの行動をとることを刺激する方法として提供し得る。いくつかの実施態様では、保留中の注文は確定注文を含み得、参加者はOMSでの注文を有する参加者を含み得る。他の実施態様では、保留中の注文は、OMSでの注文を含み得、参加者は任意の参加者を含み得る(例えば、現在の注文について調べる参加者、OMS注文を有する参加者、確定注文を有する参加者等)。いくつかの実施態様では、そのような情報が告げられる参加者は、買い側参加者を含み得る。そのような実施態様では、買い側参加者に、例えば、各自の注文を提出する必要なく、保留中の注文に関連するOMS注文を提出した後、保留中の注文に関連する確定注文を提出した後、かつ/または他の任意の所望のイベント後に情報を付与し得る。
いくつかの実施態様では、いくらかの情報は、保留中の注文についての情報をすべては含まない1つまたは複数の保留中の注文についての情報を含み得る。例えば、情報は、金融商品に対する1つまたは複数の注文が保留中であることを含み得る。情報は、例えば、いずれの側が注文を手控えているか、注文が誰により提出されたか、注文の数量、注文の価格、および/または他の任意の情報であり得る。他の実施態様では、そのような情報のうちのいくらかまたはすべてを提供し、他の情報を手控え得る。いくつかの実施態様では、情報は、保留中の注文に関与する取引に関心を有し得る参加者が、1つまたは複数の行動を実行するのを誘うために十分であるが、他の参加者の挙動に対する影響が合法な取引動作に制限する(例えば、市場操作を制限する)ように制限し得る。
いくつかの実施態様では、情報を示された参加者が1つまたは複数の特定の行動をとる場合、保留中の注文についての追加の情報をその参加者に提供し得る。例えば、金融商品に対する注文が提出される場合、OMS注文が確定注文に変換される場合、OMS問い合わせに対する肯定的な応答が保証される等の場合、保留中の注文についての残りの情報を提供し得る。行動がとられる前に情報のすべてではないがいくらかを提供するそのような方法を使用して、参加者が特定の行動をとり、残りの情報を得ることを刺激し得る(例えば、初期情報が獲得された場合)。いくつかの実施態様では、OMSでの注文、注文履歴、および/または参加者についての他の任意の情報を追跡し、いくらかの情報の提供が1つまたは複数の行動を促進し得るか否かを判断するために使用し得る。いくつかの実施態様では、市場状況を追跡して、1つまたは複数の行動が市場に必要な流動性を提供し得る(例えば、確定注文がない場合、確定注文の提出を促進し得る)か否かを判断し得る。
非確定注文
図11は別の実施形態を示す。いくつかの実施形態では、非確定注文の指示を(例えば、通信ネットワーク等を介して)、ブロック1101で示される第1の参加者から受信し得る。非確定注文は、取引の片側(例えば、買いたい、売りたい)を定義し得る。そのような指示は、注文提出者(例えば、売り側トレーダー等)から受信し得る。いくつかの実施形態では、そのような指示の受信は、注文の受信と同様であり得る(例えば、プロセス300に関して説明したように。いくつかの実施形態では、非確定注文は、プロセス300に関して上述したように、確定注文と同様に取り扱い得る。いくつかの実施形態では、プロセス300と同様のプロセスは、取引の履行を促進する前に、非確定注文の提出者に取引を確認する動作を追加して実行し得る。いくつかの実施形態では、そのようなプロセスは、任意の数の方法でプロセス300から異なり得る。いくつかの実施態様では、非確定注文は、注文を満たす取引が促進される前の確認が不確かな金融商品を買うまたは売る注文を含み得る。
いくつかの実施形態では、非確定注文の指示を受信し、受信に応答して、合致する注文の検索を実行し得る。合致する注文が見つかる場合、合致する注文の発見に応答して履行を促進することに代えて、そのような促進を実行する前に、非確定注文を確認し得る。そのような確認を受信した場合、取引の履行を促進し得る。
いくつかの実施態様は、非確定注文に合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否かならびに非確定注文および合致する注文のそれぞれの少なくとも一部を満たす取引に入るオファーを受け入れるか否かを判断することを含み得る。後述するように、そのような判断は、例えば、1つまたは複数の問い合わせの送信、応答の受信、および他の任意の動作を含み得る。他の実施態様では、そのような判断は、1つまたは複数のデータベースの検索等の他の動作を含み得る。
いくつかの実施形態では、非確定注文の指示を受信した後、1つまたは複数の問い合わせを送信し得る(例えば、上述したような問い合わせプロセスを使用して、合致する確定注文が見つからない場合、合致する確定注文の検索と並行して等)。問い合わせは、ブロック1103に示されるように、非確定注文に合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否かならびに/あるいはブロック1105において示されるように、非確定注文および合致する注文のそれぞれの少なくとも一部を満たす取引に入るオファーが受けられるか否かを尋ね得る(例えば、プロセス500と同様に)。いくつかの実施態様では、単一の問い合わせを、例えば、合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否か、合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否か、およびオファーが受け入れられるか否か(例えば、注文管理システムに関連付けられたトレーダーにより)を尋ねる単一の問い合わせを解釈するように構成されたコンピュータシステムに送信し得る。いくつかの実施態様では、問い合わせを送信することは、合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否かを判断し、その注文に関連する取引に入るオファーが受け入れられるか否かを判断し、合致する注文が注文管理システムに記憶されており、かつオファーが受け入れられる場合のみ、問い合わせに応答するように構成されたシステム(例えば、上述した参加者システム)に問い合わせを送信することを含み得る。
いくつかの実施態様では、そのような問い合わせは、注文が非確定注文であることを識別すること(例えば、トレーダーに提供される指示の配色により、トレーダーに提供される指示内にテキスト説明を含むことにより、トレーダーに提供される指示内にアイコンを含めることにより、送信データ内にフラグまたは他のインジケータを含める等により)を含み得る。他の実施態様では、そのような問い合わせは、まるで確定注文であるかのように非確定注文を取り扱うこと(例えば、非確定注文を確定注文ではないと識別しないことにより、非確定注文を確定注文であると識別することにより、確定注文と非確定注文とのいかなる区別も提供しないこと等により)を含み得る。
いくつかの実施態様では、ブロック1107に示されるように、非確定注文を受け入れる指示を受信し得る(例えば、問い合わせられた参加者から)。非確定注文の受け入れは、トレーダーが、注文管理システムに記憶されている確定注文の少なくとも一部および合致する注文の少なくとも一部を満たす取引に入ることに合意することを識別し得る。受け入れは、トレーダーが取引に入ることに合意する(例えば、さらなる交渉がいずれもなく)ことを示し得る。
受け入れの指示の受信または他の様式での判断に応答して、ブロック1109に示されるように、非確定注文を確認する要求を、非確定注文の提出者に送信し得る。確認要求は、応答要求、応答しないことの要求、提出者が確認する義務を有するか否かを識別する情報に対する要求、確認義務を無効化する状況を識別する情報に対する要求等を含み得る。いくつかの実施態様では、確認要求は、確定注文が合致する注文を含む確定注文を受け入れる要求と同様であり得る。
いくつかの実施形態では、ブロック1111に示されるように、非確定注文の確認の指示を受信し得る。指示は、例えば、取引を行うべきである指示、非確定注文がまだ利用可能であることの指示、非確定注文の提出者が、非確定注文を確定にすることに合意することの指示、1つまたは複数のイベントが発生した、もしくは発生しなかったことの指示、合致する注文を受け入れる指示、および/または他の任意の指示を含み得る。いくつかの実施態様では、確認は、確定注文が合致する注文を含む確定注文の受け入れと同様であり得る。いくつかの実施態様では、非確定注文を確認しないことの指示を受信しない場合、非確定注文が確認されたものと見なし得ることを認められたい。確認は、非確定注文に関連する取引に入ることの合意を含み得る。
いくつかの実施形態では、そのような確認を受信した場合、ブロック1113に示されるように、取引の履行を促進し得る。そのような確認が受信された場合、参加者に、取引が履行されることを通知し得る。
いくつかの実施形態では、問い合わせられた参加者が、非確定注文の提出者が取引を拒絶し、参加者が受け入れについての情報を使用して市場に影響し得る可能性により、非確定注文問い合わせに応答したくない場合がある。いくつかの実施形態では、トレーダーのすべてが、非確定注文を提出可能である訳ではない。例えば、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の所望の特徴を満たす非確定注文を提出し得る。そのような特徴は、提出者が市場を操作し、かつ/または受け入れられた合致する情報を確認する確率を反映し得る。そのような特徴の例としては、提出者が他人の代理として取引すること、提出者が自己勘定に基づいて取引しないこと、トレーダーが1つまたは複数の制限に合意すること等を挙げることができる。いくつかの実施形態では、すべてのトレーダーが非確定注文を提出可能であり得、参加者は、いくつかの種類の非確定注文提出者からの問い合わせをブロックし、かつ/またはいくつかの種類の非確定注文提出者からの問い合わせのみを許可するフィルタを確立可能であり得る。
いくつかの実施形態では、非確定注文の提出者に、非確定注文に関連する1つまたは複数の制限に合意するように求める/要求し得る。例えば、そのような制限は、非確定注文の提出者がいつ、非確定注文を確認し、および/または確認しないかの状況ならびに/あるいは確認プロセスの他の任意の側面に影響し得る。いくつかの実施態様では、非確定注文の提出者に、注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされ、注文の少なくとも一部が満たされ、確認要求の送信または受信のうちの少なくとも一方の前に、合致する注文(または問い合わせに応答して受け入れられた合致する注文の一部)がもはや利用可能ではない場合以外、注文を確認することに合意するように求め、かつ/または要求し得る。いくつかの実施態様は、提出者による非確定注文の提出を許可する前に、非確定注文の提出者からそのような合意の指示を受信することを含み得る。他の実施態様では、非確定注文提出者がいつ非確定注文を確認しなくてもよいかに関する他の制限を確立し得る。いくつかの実施態様では、そのような制限は、非確定注文の提出および/または受信の後に、限られた時間中のみ制限し得る。例えば、いくつかの実施態様では、そのような制限は、最初の30秒間のみ適用し得る。いくつかの実施態様では、その時間は、後述するように、ショットクロックの時間と同様であり得る。他の実施態様では、そのような時間の制限がなくてもよい。
いくつかの実施態様は、1つまたは複数の制限が満たされるか否かを判断することを含み得る。そのような判断は、そのような制限を満たす状況を識別する情報またはそのような制限が満たされることを識別する情報を受信することを含み得る。例えば、いくつかの実施態様では、非確定注文がキャンセルされたか否かの判断を、非確定注文のキャンセルについて受信した情報に基づいて行い得る。非確定注文は、例えば、非確定注文の発注者からの非確定注文をキャンセルする要求のうちの少なくとも1つを、非確定注文の提出者が受信した場合、非確定注文をキャンセルする要求が非確定注文の提出者により処理された場合、非確定注文がアクティブな状態を保つとスケジュールされた時間が経過した等の場合、キャンセルし得る。別の例として、非確定注文の少なくとも一部が満たされたか否かの判断。非確定注文および別の注文の少なくとも一部を満たす取引を履行することの合意のうちの少なくとも1つが入力された場合、非確定注文の少なくとも一部を満たす取引が履行された場合、非確定注文および別の注文の少なくとも一部を満たす取引に提出者が入る行動が発生した等の場合、非確定注文の一部が満たされ得る。
いくつかの実施態様では、確定注文の提出者が、取引に関連する価格およびまたは数量への変更を行えないようにし得る。いくつかの実施態様では、価格およびまたは数量に関連する交渉なしで、取引を促進し得る。いくつかの実施態様では、価格および/または数量を、少なくとも部分的に、非確定注文指示内の情報、市場、合致する注文、問い合わせ、および/または他の任意の情報に基づいて決定し得る。
いくつかの実施態様では、非確定注文の提出者に、限られた時間以内に確認要求に応答するように求め/要求し得る。そのような時間は、例えば、5秒、1/2秒、50ミリ秒等を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような時間は、人間が実際に注文を確認するには短すぎることがある。そのような実施態様では、確認プロセスをコンピュータ化し得る(例えば、コンピュータは、注文が発注者によりキャンセルされたか否か、または他の様式で満たされたか否かを判断し、キャンセルされていない場合または満たされていない場合、注文を確認し得る)。いくつかの実施態様では、確認要求の送信時、受信時、および/または他の任意の時間に、時間を開始し得る。いくつかの実施態様では、時間は、約10ミリ秒および約1秒を含み得る。時間は、開始点および終了点を有する時間を含み得る。いくつかの実施態様では、確認を時間内で受信し、時間以内で送信等し得る。
いくつかの実施態様では、非確定注文提出者に、非確定注文の確認要求を処理する手順セットに甘んじて従うように求め/要求し得る。例えば、非確定注文の提出者に送信される確認要求および/または非確定注文の提出者により受信される確認要求に、プライバシーポリシーを適用し得る。例えば、いくつかの実施態様では、そのような確認を人間が見ることを許可せず、むしろ、確認要求に応答するプロセスをコンピュータ化し得る。いくつかの実施態様は、非確定注文が確認される場合以外、非確定注文の確認に関連する情報を人間が得られないようにすることへの合意の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施態様では、確認要求の記憶に対して制限を課し得る。例えば、いくつかの実施態様では、確認要求に応答し、かつ/またはそのような要求の部分に他の様式で処理するコンピュータシステムが、要求についての情報の記憶、要求についての情報の表示、要求についての情報の送信等から制限し得る。
いくつかの実施態様では、非確定注文提出者は、確認要求の拒絶に関連する情報を提供し得る。そのような情報は、例えば、拒絶が許可される1つまたは複数の状況が発生したことの書面での証明書(例えば、注文が特定の時間にキャンセルされたことを示す文書、注文が特定の時間に満たされたことを示す文書等)を含み得る。そのような情報は、いくつかの実施態様では、非確定注文提出者が、非確定注文の提出に関して確立された制限に準拠することを保証するために、監査の目的で使用し得る。いくつかの実施態様では、非確定注文の提出者がそのような制限に複数回、違反した場合、罰金を査定し、非確定注文の提出者を非確定注文の提出から制限し、かつ/または他の任意のペナルティを提供し得る。いくつかの実施態様では、プライバシーポリシーをそのような情報に適用し得る。そのようなポリシーは、人間が情報を閲覧しないようにすること、記憶されている情報を1つまたは複数のコンピュータシステムから削除しないようにすること、情報が1つまたは複数のコンピュータシステムに記憶されないようにすること等を含み得る。
いくつかの実施形態では、合致する注文があるか否か(例えば、OMSに記憶されている)を判断するための問い合わせが参加者に対してなされた場合、問い合わせは、非確定注文の数量の一部のみを提示し得る。例えば、非確定注文の一部を他の様式で満たす機会があり得る(例えば、別の取引所等を通して)ため、確定注文に関連付けられた数量を、所望の時間以内に他の様式で満たされる可能性が低い数量を反映するように低減し得る。したがって、問い合わせにより表される取引に入るオファーは、非確定注文の一部のみを満たす取引に入るオファーを含み得る。いくつかの実施態様は、提示するその部分を決定することを含み得る。具体例として、一実施態様では、X銘柄100株の非確定注文を受信した場合、注文の提出者が30秒間にX銘柄90株をまだ探していることになる機会が99%あると決定し得、そのため、X銘柄90株に対する1つまたは複数の問い合わせを1人または複数の参加者に送信し得る。様々な実施態様では、確実度、時間量、および他の特徴を変更し得る。いくつかの実施態様では、そのような決定を、金融商品の流動性に関連する過去のデータ、現在の市場の状況、他の取引所でのオープン注文等に基づいて行い得る。いくつかの実施態様では、確認要求が非確定注文提出者に送信される際に、非確定注文の残りの部分が満たされない状態で残される場合、取引に対する1つまたは複数の相手方に、残りの部分の取引のオファーを他方の相手方に提示するオプションを付与し得る。いくつかの実施態様では、いくつかを上述した任意の数の変数入力を含む1つまたは複数のアルゴリズムを使用して、提示すべき部分を決定し得る。いくつかの実施態様では、提示される部分は、非確定注文の提出者が確認すると予想される部分を含み得る。確認が予想される部分は、将来の時間に利用可能になる可能性が高い部分を含み得る(例えば、アルゴリズム、過去の情報、推測等に基づいて)。
いくつかの実施形態は、上述したような方法を実行するように構成されたシステムと対話する1つまたは複数のシステムを含み得る。そのような実施態様は、例えば、非確定注文の指示を送信すること(例えば、インタフェースの入力後、発注者からの受信後等)を含み得る。いくつかの実施態様は、非確定注文に合致する確定注文を定義する指示を受信することを含み得る。この指示は、上述したように、複数の注文管理システムの中身にある合致する注文を見つけるように構成されたシステムから受信し得る。いくつかの実施態様は、非確定注文が、合致する確定注文に関与する取引に利用可能であるか否か(例えば、キャンセルされていないかどうか、または他の様式で満たされていないかどうか)を判断することを含み得る。注文が利用可能な場合、いくつかの実施態様は、確認を送信すること(例えば、ある時間以内に、合意された様々な制限に従って等)を含み得る。確認は、価格および/または数量についての交渉なしで、取引を履行すべきであることの指示を含み得る。いくつかの実施態様では、インタフェースまたはシステムは、例えば、時間中、1つまたは複数の通信媒体をブロックすることにより、交渉が行われないようにし得る。
取引システムの対話
いくつかの実施形態は、1つまたは複数の取引システムとの対話を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような取引システムは、代替の取引システムを含み得る。代替の取引システムは、非交換取引会場を含み得る。非交換取引会場は、例えば、金融商品の2次取引のみが行われる取引会場を含み得る。ATSが、注文帳を保持し、帳簿内の注文のマッチングを判断し、取引を履行し得る。いくつかの実施形態では、ATSは、証券取引委員会規則ATSおよび/または連邦規則集第242章300〜303に従って動作するシステムを含み得る。図12は、1つまたは複数のATSとの対話を含み得る実施形態例を示す。例は代替の取引システムに関連して説明されるが、他の実施形態が、交換を含め、任意の取引システムを含み得ることを認められたい。交換では、金融商品の一次取引および二次取引が可能であり得る。ATSと同様に、交換は、任意の数の金融商品および/または注文に関連する任意の数の注文帳を保持し得る。図11に示されるように、取引システム1201(例えば、代替の取引システム)は、1つまたは複数の通信ネットワーク1205を通して1つまたは複数の参加者1203に結合し得る。そのような結合については上述した。参加者例および取引システム例の動作についても上述した。いくつかの実施形態では、図示のように、取引システムは、1つまたは複数の通信ネットワーク1209を通して1つまたは複数の代替の取引システム1207に結合し得る。代替の取引システム1207のそれぞれは、代替の取引システム1207に関連付けられた注文帳1211についての情報を記憶し得る。注文帳は、1つまたは複数の金融商品の保留中の注文の集まりを含み得る。注文帳は、何等かの優先度に基づいて順序付けられた注文のキュー、何等かの優先度に基づいてキー処理された注文のデータベース、および/または他の任意の順序の、もしくは順序なしの注文の他の任意の集まりを含み得る。代替の取引システムのそれぞれは、1つまたは複数の通信ネットワーク1215を通して1つまたは複数の顧客1213に結合し得る。顧客は、注文についての情報を提出し、かつ/または注文についての情報を、注文帳1211に記憶し得、かつ/または記憶された注文に関連する代替の取引システム1207から受信し得る。顧客は、コンピュータシステム、人、および/または取引に参加し得る他の任意のエンティティを含み得る。通信ネットワーク1205、1209、および/または1215は、同じまたは異なる通信ネットワークを含み得る。注文帳は、データベース、キュー、リスト、およびコレクションのうちの少なくとも1つを含む。
図13は、いくつかの実施形態において実行し得る方法例1300を示す。方法1300は、取引システム1201のコンピュータ等の1つまたは複数のコンピュータで実行し得る。
ブロック1301に示されるように、方法1300は、代替の取引システム(例えば、1207)の注文帳(例えば、1211)内で保留中の注文の指示を受信することを含み得る。この指示は、通信ネットワーク(例えば、1209)を通して代替の取引システム(例えば、1207)から受信し得る。注文は、金融商品、取引の片側、数量、価格、および/または他の任意の所望の情報を定義し得る。いくつかの実施態様では、注文は、注文帳に記憶されている場合、代替の取引システムの注文帳内で保留中であり得る。いくつかの実施態様では、注文は、代替の取引システムにより受信された後、キャンセルされていない場合、または他の様式で満たされていない場合、代替の取引システムの注文帳内で保留中であり得る。
いくつかの実施態様では、注文の指示は、注文が代替の取引システムの注文帳内で保留中であることの指示を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような指示は、上述したような非確定注文と同様に取り扱い得る。例えば、いくつかの実施態様では、指示は、取引システムが合致する注文を識別した場合、注文がキャンセルされていないか、または他の様式で別の注文により満たされないとき、合致する注文を満たし得ることの指示であり得る。他の実施態様では、指示は、注文が取引システム(例えば、1201)に関して確定注文であることの指示を含み得る。例えば、そのような実施態様では、合致する注文が取引システムにより識別された場合、注文を満たす取引および合致する注文は、代替の取引システムで保留中の合致する注文に関わりなく促進し得る。
ブロック1303に示されるように、方法1300は、注文に合致する注文が注文管理システムに記憶されているか、および注文または合致する注文のそれぞれの少なくとも一部を満たす取引に入るオファーが受け入れられるかを判断することを含み得る。合致する注文は、金融商品の取引の逆側を定義し得る。そのような判断は、上述したそのような判断と同様であり得る(例えば、非確定注文に関連して)。
いくつかの実施形態では、そのような判断を行うことは、注文に合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否かを尋ねる第1の問い合わせを送信すること、ならびに注文および合致する注文のそれぞれの少なくとも一部を満たす取引に入るオファーを受け入れるか否かを尋ねる第2の問い合わせを送信することを含み得る。そのような問い合わせは、非確定注文に関して上述した問い合わせと同様であり得る。そのような問い合わせは、上述したように単一の問い合わせを送信することを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような問い合わせは、注文を取引システムにより履行し得ることを識別することを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような問い合わせは、注文が代替の取引システムに関連付けられていることを識別することを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような問い合わせは、注文が確定注文ではないことを識別することを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような問い合わせは、まるで注文が参加者から受信した確定注文であるかのように注文を取り扱うことを含み得る(例えば、他の様式でいかなる識別も行わない)。
いくつかの実施形態では、そのような判断を行うことは、参加者からオファーの受け入れ指示を受信することを含み得る。そのような指示の受信は、非確定注文に関して上述した指示の受信と同様であり得る。
いくつかの実施形態では、注文の指示は、取引する金融商品の数量を識別し得る。判断することは、より少額の合致する注文が利用可能であるか否かを判断することを含み得る。上述した非確定注文と同様に、数量の部分のみの注文の可用性の判断は、受け入れられるオファーのインスタンスがより少数になるが、取引は履行されないことになり得る。いくつかの実施態様では、部分の決定を行い得る。そのような決定は、非確定注文に関連して上述したように、注文に関連する金融商品の数量が利用可能である確率に基づいて行い得る。いくつかの実施態様では、その部分は、代替の取引システムとの通信の予想時間量に基づき得る。例えば、時間が長い場合、送信中に注文がキャンセルされるか、または他の様式で履行される機会が多くなり得るため、その部分は小さくなり得る。時間が短い場合、送信中に注文がキャンセルされるか、または他の様式で履行される機会が小さくなり得るため、その部分は大きくなり得る。時間は、通信ネットワークの速度、送信の発信元と宛先との間のホップ数、プロトコルの確認要件、および/または他の任意の情報に基づき得る。代替の取引システムは一般に、典型的なコンピュータシステムよりもはるかに高速のレートかつはるかに広い帯域幅で動作するため、その部分は、上述したいくつかの非確定注文実施形態よりも大きくなり得る。その部分を決定するために、他の特徴も使用し得、いくつかの実施態様は全額を含み得る。
ブロック1305に示されるように、方法1300は、取引を履行すべきであることの指示を代替の取引システムを送信することを含み得る。そのような指示は、通信ネットワークを通して代替の取引システムに送信し得る。そのような指示は、注文帳内の保留中の注文の少なくとも一部および合致する注文の少なくとも一部を満たす取引を履行すべきであることを識別し得る。いくつかの実施態様では、そのような指示は、上述したように、受け入れの指示の受信に応答して送信し得る。
いくつかの実施態様では、代替の取引システムは、注文がまだある場合(例えば、注文がキャンセルされていないか、または他の様式で満たされていない場合)、取引を履行するか、または他の様式で取引の履行を促進し得る。いくつかの実施態様では、代替の取引システムは、取引の履行についての情報を取引システムおよび/または取引に参加している参加者に提供し得る。そのような情報は、取引が履行されたか否かを識別し得る。
いくつかの実施形態は、複数の異なる代替の取引システムから注文を受信することを含み得る。いくつかの実施形態は、合致する各注文が各注文管理システムに記憶されているか、および注文の各取引に入るオファーが受け入れられるかを判断することを含み得る。いくつかの実施形態は、各取引を履行すべきであることの各指示を代替の取引システムのそれぞれに送信することを含み得る。そのような送信は、合致する各注文に関連する判断に応答して行い得る。
図14は、いくつかの実施形態において、1つまたは複数の代替の取引システムにより実行し得る方法例1400を示す。そのような方法は、例えば、方法1300と同様の方法または他の任意の所望の方法もしくはシステムを実行する取引システムと対話する代替の取引システムにより実行し得る。
ブロック1401に示されるように、方法1400は、1つまたは複数の注文の指示を受信することを含み得る。注文は、金融商品の取引の片側を定義し得る。指示は、例えば、代替の取引システムの顧客1213から受信し得る。そのような顧客は、売り側トレーダー、代替の取引システムを使用して金融商品を取引したい他の任意の人もしくはシステム、および/または他の任意のエンティティを含み得る。指示は、通信ネットワーク(例えば、1215)を通して受信し得る。
ブロック1403に示されるように、方法1400は、1つまたは複数の注文についての情報を代替の取引システムの注文帳に記憶することを含み得る。そのような情報を記憶することは、情報をデータベース、リスト、キュー、および/または注文情報を記憶し得る他の任意の構造に配置することを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような情報を記憶することは、情報を金融商品の注文キュー内に配置することを含み得る。いくつかの実施態様では、合致する注文を代替の取引システムが受信した場合、注文キュー内の次の注文を使用して、合致する注文と取引し得る。そのような注文帳には、合致する注文が保留中であるか否かを判断し、そのような注文の履行を促進するマッチングエンジンを関連付け得る。マッチングエンジンは、金融商品の注文のマッチングの決定を促進するソフトウェアおよび/またはハードウェアを含み得る。
ブロック1405に示されるように、方法1400は、注文の指示を取引システム(例えば、1201)に送信することを含み得る。そのような指示は、通信ネットワーク(例えば、1209)を通して送信し得る。指示は、上述したブロック1301において受信する指示と同様であり得る。
ブロック1407に示されるように、方法1400は、注文の少なくとも一部を履行する取引に入るオファーの受け入れ指示を受信することを含み得る。この指示は、取引システムから受信し得る。そのような指示は、上述したブロック1305において送信される指示と同様であり得る。指示は、代替の取引システムが注文および合致する注文が関与する取引を履行できるようにするのに十分な、合致する注文についての情報を識別し得る。指示は、取引を履行すべきことを示し得る。指示は、1つまたは複数の条件が満たされた場合、取引を履行すべきであることを示し得る。そのような実施態様では、そのような条件は、注文が利用可能であることを含み得る。いくつかの実施態様では、そのような条件は、注文がキャンセルされていないこと、および/または注文がまだ履行されていないことを含み得る。いくつかの実施態様では、合致する注文は注文の部分のみを満たし得る。他の実施態様では、合致する注文は、注文全体を満たし得る。
ブロック1409に示されるように、方法1400は、注文が利用可能であるか否かを判断することを含み得る。いくつかの実施態様では、注文が利用可能であるか否かを判断することは、注文が注文帳内にあるか否かを判断すること(例えば、注文帳を検索することにより)を含み得る。いくつかの実施態様では、注文が利用可能であるか否かを判断することは、注文がキャンセルされたか否かを判断することを含み得る。いくつかの実施態様では、注文が利用可能であるか否かを判断することは、注文が他の様式で履行された(例えば、代替の取引システムにより識別された前の注文により)か否かを判断することを含み得る。注文は、例えば、合致する注文が取引システムにより識別される前に、別の合致する注文が先に代替の取引システムに提出されていた場合、他の様式で履行し得る。
いくつかの実施形態は、合致する注文が代替の取引システムにより識別される前に、受け入れが取引システムにより識別されたか否かを判断することを含み得る。そのような実施形態は、合致する注文が取引システムにより識別される前に、受け入れが代替の取引システムにより識別されるか否かを判断することを含み得る。注文または受け入れを識別することは、その結果としての注文の履行または受け入れを行う動作を含み得る。例えば、合致する注文の指示が第1の代替の取引システムにより受信された場合、合致する注文が注文帳に記憶された場合、第1の代替の取引システムのマッチングエンジンが、合致する注文および第1の注文が合致することを識別した場合、第1の注文を注文帳から受信した場合、合致する注文が第1の代替の取引システムにより処理された場合、および/または他の任意の所望の動作が行われた場合、合致する注文を識別し得る。別の例として、受け入れの指示が第2の代替の取引システムにより受信される場合、受け入れの指示が第2の代替の取引システムから第1の代替の取引システムに送信された場合、3つの受け入れ指示が第1の代替の取引システムにより受信された場合、受け入れの指示が第1の代替の取引システムにより処理された場合、および/または他の任意の所望の動作が行われた場合、受け入れを識別し得る。
いくつかの実施形態では、注文に合致する注文が代替の取引システムにより識別される前に、注文の少なくとも一部を履行する取引に入るオファーの受け入れが、取引システムにより識別される場合、取引を履行し得る。いくつかの実施形態では、受け入れが取引システムにより識別される前に、注文に合致した注文が代替の取引システムにより識別される場合、合致する注文および注文の少なくとも一部を満たす取引を履行し得る。いくつかの実施形態では、受け入れまたは合致する注文の前にキャンセルが識別された場合、いずれの取引も履行しなくてよい。
ブロック1411に示されるように、方法1400は、注文が利用可能であると判断された場合、注文の少なくとも一部を満たす取引の履行を促進することを含み得る。履行を促進する様々な例を本明細書において考察する。いくつかの実施態様では、代替の取引システムが取引を履行し得る。
いくつかの実施形態は、1人または複数の顧客、参加者、取引システム、および/または他の任意のエンティティに履行についての情報を提供することを含み得る。
取引システム(例えば、1201)のいくつかの実施形態は、方法1300および/または方法1400等の方法に参加する前に、代替の取引システムの操作者に、特定の制限を受け入れるように求め、かつ/または尋ね得る。いくつかのそのような実施態様では、制限は、例えば、注文がキャンセルされる前、または他の様式で履行される前に、注文に関連する取引の受け入れが、取引システムを通して識別された場合、取引を履行することを含み得る。制限は、代替の取引システムが非自己勘定取引(例えば、少なくともいくらか、主に、ある程度、排他的に等)に使用されることを含み得る。いくつかの実施態様は、そのようないくつかまたはすべての要件を満たす代替の取引システムに制限し得る。代替の取引システムのいくつかの実施態様は、そのような制限に対する合意の指示を提供することを含み得る。取引システムのいくつかの実施態様は、そのような指示を受信することを含み得る。同様の指示について、非確定注文に関連して上述した。
いくつかの実施形態では、代替の取引システムは、すべての注文についての情報を取引システムに送信し、いくつかの注文についての情報を取引システムに送信し、特定の特徴を満たす注文を取引システムに送信し、かつ/または代替の取引システムに関連付けられた注文の他の任意のセットもしくはサブセットを取引システムに送信し得る。例えば、いくつかの実施態様では、代替の取引システムは、代替の取引システムを通して頻繁には取引されない金融商品に対する注文についての情報を取引システムに送信し得る。他の実施態様では、代替の取引システムは、特定のサイズを超える注文についての指示を取引システムに送信し得る。さらに他の実施態様では、代替の取引システムは、代替の取引システム内で保留中の特定の数を超える注文である金融商品に対する注文についての指示を取引システムに送信し得る。他の実施態様では、任意の特徴セットを使用して、任意、すべて、および/またはどの注文を取引システムに送信すべきかを判断し得る。いくつかの実施態様では、代替の取引システムの操作者は、そのような特徴を確立し、代替の取引システムがそのような所望の情報のみを提供するように制御し得る。
いくつかの実施態様では、取引システムは、代替の取引システムの注文帳に直接および/または半直接的なアクセスを有し得る。そのようなアクセスは、例えば、注文帳のコピーへのアクセス、データベースもしくは注文帳の他の表現へのアクセス、ならびに/あるいは注文帳および/または注文帳のコピーへの他の任意のアクセスを含み得る。取引システムは、そのようなアクセスを使用して注文帳内の注文についての情報を取得し得る。そのような実施態様では、取引システムは、代替の取引システムからの指示を待たず、注文情報について注文帳を先回り的に検索し得る。そのような検索は、例えば、データベースへの問い合わせ、注文帳のコピーへの問い合わせ、代替の取引システムへの問い合わせの送信、および/または他の任意の動作の実行により実行し得る。いくつかの実施態様では、代替の取引システムが問い合わせを受信し処理し得る。問い合わせの処理は、問い合わせに応答するプロセスの一環であり得る。いくつかの実施態様では、代替の取引システムの操作者は、上述した特徴と同様に、取引システムが注文帳から取得し得る注文に関連する特徴を確立し得る。取引システムは、注文帳内のどの注文を取得するかを判断する際に、そのような特徴に従い得る。
いくつかの実施態様では、注文帳へのアクセスは、SSLリンクを通して提供し得る。いくつかの実施態様では、注文帳へのアクセスは、注文帳を保持する取引システムへの認証を含み得る。そのような認証は、パスワード、IPアドレス、ユーザ名、および/または他の任意の情報を使用する認証を含み得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは複数の他の取引システムに結合し得る。取引システムは、その他の取引システムが、取引システムが受信した注文にアクセスできるようにし得る(例えば、注文帳にアクセスし、注文帳内の注文についての情報を送信する等)。いくつかの実施態様では、そのような取引システムは、複数の取引システムのうちのいずれが、注文に合致する注文を識別するかを決定し得る(例えば、取引システムのうちの1つまたは複数から受信する情報に基づいて)。そのような決定に基づいて、取引システムは、注文の少なくとも一部を満たす取引を履行し得る。取引は、取引システム(例えば、複数の取引システムのうちの1つおよび/またはその取引システム)により最初に識別された合致する注文の少なくとも一部を満たしてもよい。
図12、図13、および図14は単なる例として提供されること、および他の実施形態が異なる方法および/またはシステムを含み得ることを認められたい。
ショットクロック
いくつかの実施形態では、そのような注文の送信および/または受信後のある時間にわたり、確定注文提出者の行動に制限を課し得る。例えば、取引の片側を定義する確定注文の指示を受信した後、ある時間にわたり、第1の時間中の確定注文の提出者による確定注文のキャンセルを制限し得る。時間量は、参加者が問い合わせて応答できるようにする時間量を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような時間は、例えば、約20秒〜約1分、約5秒等であり得る。
いくつかの実施態様では、確定注文が、その第1の時間中、受け入れられた場合、注文をキャンセルする要求を受け入れ前に受信していたときであっても、その注文の少なくとも一部を満たす取引を促進し得る。問い合わせがその時間中に拒絶された場合、確定注文は、時間終了するまでまだキャンセルできない。
いくつかの実施形態では、第1の時間後、合致する注文が注文管理システムに記憶されていると判断されない場合、かつ/または第1の時間が経過する(すなわち、終了する)前に、参加者が注文を受け入れを判断しない場合、確定注文のキャンセルを許可し得る。
いくつかの実施態様では、制限することは、キャンセル動作を実行する能力を制限することを含み得る。例えば、制限することは、時間中に動作を行わせないようにすることを含み得る(例えば、動作の実行を阻止する)。制限することは、動作をとることにペナルティを課すことを含み得る。いくつかの実施態様は、例えば、第1の時間中のキャンセルに対して参加者に罰金を課し得る。いくつかの実施態様は、第1の時間中のキャンセルを完全に阻止し得る。いくつかの実施態様は、第1の時間中のキャンセルに制限を課し、第1の時間後には制限を課さない。いくつかの実施態様では、例えば、キャンセル要求を第1の時間中に受信した場合、キャンセル要求を無視し得る。いくつかの実施態様では、キャンセル要求を第1の時間中に受信した場合、第1の時間が終了するまで、その要求をキューに配置し、第1の時間の終了時に、処理し得る(例えば、第1の時間の終了前に注文が受け入れられなかった場合、注文をキャンセルし得る)。いくつかの実施態様では、キャンセルは、注文のキャンセル、注文の取り消し、注文の無効化等を含み得る。いくつかの実施態様では、許可することは、ペナルティあり、または制限なしで動作を発生させることを含み得る。
いくつかの実施態様では、時間中の確定注文のキャンセルを制限することにより、OMSで保留中の注文についての情報漏れを阻止し得る。例えば、他の実施態様では、確定注文は、(a)任意の参加者との合致する注文が存在しないと判断された後、または(b)合致する注文を有する参加者に送信されたすべての問い合わせが、否定的な応答を受信したか、または時間が経過した場合、キャンセルし得る。いくつかの実施態様では、オプション(a)は短い時間量(例えば、1秒未満)をとり、オプション(b)は、参加者が問い合わせに応答する速さに応じて、可変量の時間を取り得る。したがって、オプション(a)が発生した場合、確定注文提出者は、素早く注文をキャンセル可能であるが、オプション(b)が発生した場合、確定注文提出者は、何等かのいくらか長い時間量が経過するまで、注文をキャンセルすることができない。そのような時間をとることにより、確定注文提出者は、キャンセルまで待つ時間量に基づいて、保留中の合致する注文があるか否かを理解可能であり得る。キャンセルが許可される前に標準レベル(例えば、20秒、1分等)を要求することにより、確定注文提出者は、これら異なる状況の差を理解できないため、確定注文提出者に漏れる恐れがあるOMSの内容についての情報が少なくなる。時間の残りの期間の指示を提出者に表示し得る(例えば、インタフェースを通して)。時間終了の指示を提出者に表示し得る(例えば、インタフェースを通して)。いくつかの実施態様では、注文の指示を受信する前に決定された標準の時間量を、第1の時間として使用し得る。
いくつかの実施形態では、キャンセルが制限される時間は、1つまたは複数の確定注文に対してランダムに決定し得る。そのようなランダムな時間は、参加者が返信する時間を模倣し得る。いくつかの実施態様では、時間は、最短時間と最長時間(例えば、5秒〜20秒、5秒〜1分等)との間でランダムに決定し得る。いくつかの実施態様では、そのような時間を、確定注文の提出者に表示し得る(例えば、インタフェースを通して、カウントダウンクロック等として)。いくつかの実施態様では、期間終了に達したことの指示を提出者に送信し得る(例えば、時間に加えて、時間に代えて、色を変更することにより、トーンを再生することにより、インタフェース等を通して)。
いくつかの実施形態では、第1の時間の残りの時間量および/または第1の時間が経過したか否かの指示を、1人または複数の参加者に送信し得る。いくつかの実施形態では、注文のキャンセルが可能になる前の第1の時間の残りの時間量を、問い合わせの受信者に対して表示し得る(例えば、クロックをインタフェースウィンドウ内に表示し、問い合わせが指示を含み得る等)。いくつかの実施態様では、時間が終了したことの指示を、問い合わせの受信者に対して表示し得る(例えば、ウィンドウの色を変更し、アイコンを表示し、残りの時間量を表示し得る等)。いくつかの実施態様では、時間の終了後、問い合わせの指示をインタフェースから削除し得る(例えば、ウィンドウを閉じるか、またはインタフェースから削除し得る)。いくつかの実施態様では、受信者は、時間後に問い合わせに応答し得るが、確定注文は、そのような応答を処理する前にキャンセルし得る。いくつかの実施態様では、確定注文がキャンセルされる場合、問い合わせの指示を削除し得る(例えば、インタフェースから削除し、ウィンドウを閉じ得る等)。
いくつかの実施形態では、第1の時間が経過したか否かの指示を、確定注文の提出者に提供し得る。そのような指示は、時間が終了するまでの時間量、時間がまだ経過していないことの指示、時間が変更されたことの指示等を含み得る。
いくつかの実施態様は、上述したようなシステムと対話するように構成されたシステムを含み得る。いくつかの実施態様では、例えば、確定注文についての情報を受け入れ得る(例えば、インタフェースを通して)。いくつかの実施態様では、確定注文の指示を送信し得る(例えば、複数の注文管理システム内にある確定注文に合致する注文を見つけるように構成されたシステムに)。いくつかの実施態様は、確定注文をキャンセルできない時間の指示を提供すること(例えば、インタフェースを通して、確定注文についての情報を提出したトレーダー等に)を含み得る。いくつかの実施態様は、時間の指示を受信すること(例えば、注文を提出したシステム等から)を含み得る。いくつかの実施態様では、指示は、インタフェースの配色、第1の時間の残りの時間量の指示等を含み得る。
いくつかの実施形態では、注文のキャンセルは、上述したように、かつ/または他の任意の方法で制限し得る。注文が提出される際、いくつかの実施形態は、その注文に対するキャンセルが制限されるべきであるか否かを判断し得る。キャンセルを制限すべきであるか否かの判断は、その注文前に、いくつかの注文が提出されているか否かを判断することを含み得る。いくつかの注文は、特定の基準を満たす注文を含み得、特定の基準のうちのいくつかについて後述する。他の実施態様では、キャンセルの制限についての決定はランダムに行い得る。例えば、各注文は、キャンセルが制限される10%の機会を有し得る。乱数生成器またはランダムに選択する他の方法により、注文のキャンセルを制限すべきか否かを決定し得る。そのような決定を行う任意の方法を使用し得、例は非限定的であることを認められたい。
いくつかの注文を提出した後、注文のキャンセルを制限するいくつかの実施態様は、提出された注文のカウントを保持し得る。例えば、そのような実施形態は、提出される20番目の注文毎にキャンセルを制限し得る。いくつかの実施態様では、他の(例えば、20番目の注文ではない)注文のキャンセルは、制限しなくてもよい。いくつかの実施態様では、他の注文のキャンセルは、他の注文に合致する注文が識別されない限り(例えば、注文管理システム内で)、制約しなくてもよい。他の注文に対するそのような制約は、注文管理システムに関連付けられた参加者が注文を受け入れる、または拒絶する機会を付与するある時間中であり得る。合致する注文が識別されない場合であっても、注文(例えば、20番目の注文)のキャンセルを制限し得る。したがって、注文の提出者は、キャンセルが制限されるか否かに基づいて、合致が見つかったか否かを知らなくてもよい。
いくつかの実施態様では、いくつかの他の注文を提出し得る。他の注文は、本明細書の他の箇所で説明したように取り扱い得る。いくつかの実施態様では、数は任意の所望の数であり得る。例えば、数は20注文であり得る。いくつかの実施態様では、数は乱数であり得る。数は、定期的に決定し得る。数はランダムに決定し得る。数は、ランダムな市場の動作をシミュレートして決定し得る。
いくつかの実施態様では、他の注文はすべて同じ提出者から提出し得る(例えば、注文(例えば、20番目の注文)と同じ提出者)。各提出者を追跡して、その数の注文が提出者により提出されたか否かを判断し得る。他の実施態様では、その数の注文を異なる提出者から提出し得る。
いくつかの実施態様では、他の注文は、提出されたすべての注文を含み得る(例えば、1人の参加者により、多くの提出者により)。他の実施態様では、他の注文は、1つまたは複数の基準を満たす注文を含み得る。例えば、いくつかの実施態様では、他の注文は、満たされていない(例えば、提出後のある時間内に)注文のみを含み得る。いくつかの実施態様では、他の注文は、(i)注文管理システム内で合致する注文が見つからなかった注文および(ii)注文の取引に入るオファーが受け入れられなかった注文のうちの少なくとも一方を含み得る。
いくつかの実施形態は、他の注文のうちの1つまたは複数の複数の参加者のうちの任意の参加者に関連付けられた注文管理システム内に、合致する注文が記憶されていないと判断することを含み得る。そのような実施態様では、そのような他の注文のそれぞれのキャンセルは制限されなくてよい。いくつかのそのような実施態様では、そのような他の注文のそれぞれのキャンセルは、その判断が行われるまでのみ制限し得るが、その時点を超えてからは制限し得ない。そのような判断は、約100ミリ秒以下で行い得る。
いくつかの実施態様では、合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否かの判断を行い得る。いくつかの実施態様では、注文のデータベースを検索して、そのような判断を行い得る。いくつかの実施態様では、そのような判断は、例えば、合致する注文が注文管理システムに記憶されていることの指示を受信したか否かに基づいて行い得る。いくつかの実施態様では、本明細書の他の箇所で考察したように、参加者に問い合わせ得る。いくつかの実施態様では、参加者は、合致する注文が注文管理システムに記憶されていることの指示を送信するように構成し得る。そのような指示は、本明細書において考察したいくつかの実施形態と異なり、オファーが受け入れられたか否かに関わらず送信し得る。
いくつかの実施形態では、初期判断を行うために、すべての注文のキャンセルを制限し得る。判断を行うための時間は最小(例えば、約100ms未満)であり得る。いくつかの実施態様では、判断を行うために、参加者に問い合わせし得る。各参加者は、合致する注文が、各参加者に関連付けられた注文管理システム内に記憶されているか否かの指示で応答し得る。いくつかの実施態様では、応答がないことが、デフォルト値の指示であり得る(例えば、ある初期期間の終了前に応答がないことにより、合致する注文が記憶されていないことを意味する)。いくつかの実施態様では、任意の参加者が注文管理システムに記憶されている合致する注文を有すると判断された場合、ある時間中のキャンセルを制限して、参加者が、所望であれば、注文を受け入れられるようにし得る。合致する注文が記憶されていないと判断された場合、その判断後、キャンセルの実行を許可し得る。いくつかの実施態様では、状況により(例えば、そのような制限判断が上述したように行われた場合、いくつかの注文が先に提出されていた場合等)、まるで合致する注文が記憶されていたと判断されたかのように、キャンセルを制限し得る。そのような制限により、提出者が、合致する注文が見つかったか否かを判断することを難しくし得る。
上述したように、いくつかの実施形態では、注文が参加者の注文管理システムに記憶されていると判断された場合、ある時間中のキャンセルを制限し、それにより、参加者がオファーに応答できるようにし得る。時間は約5秒であり得る。いくつかの実施形態では、そのような注文が注文管理システムに記憶されていないと判断された場合、本明細書において説明したように、特定の状況を除き、キャンセルを制限しなくてもよい。
いくつかの実施形態は、複数の参加者のいずれも、いくつかの注文のうちの1つまたは複数により定義される第1の取引のそれぞれに入るオファーを受け入れないと判断することを含み得る。そのような判断は、オファーへのそのような受け入れの指示を受信したか否か(例えば、上述したように、参加者から)に基づいて行い得る。
いくつかの実施形態では、他の注文は、1つの基準セットまたは任意の組み合わせの2つ以上の基準セットを有する注文に制限し得る。例えば、いくつかの実施形態では、数は、受け入れられた注文、合致する注文のない注文、および受け入れられなかった合致する注文を有する注文であり得る。他の実施態様では、注文は、そのような注文の任意のサブセットまたは他のセットであり得る。そのような基準を満たさない注文は、いくつかの実施態様では、注文のキャンセルを制限すべきか否かの判断するために、注文のカウントに含めなくてもよい。
上述したように、キャンセルを制限すべきであると判断された場合、第1の時間中、キャンセルを制限し、第1の時間後、キャンセルを許可し得る。上述したように、この時間はランダムな時間であり得る。他の実施態様では、時間は一定の時間(例えば、約5秒)であり得る。
いくつかの実施態様では、第1の時間の終了前に、注文に合致する注文が、複数の参加者に関連付けられた注文管理システムに記憶されていないと判断し得る。そのような判断は、時間の終了に何の影響も有さなくてよい。むしろ、いくつかの実施態様では、注文に合致する注文がないにも拘わらず、制限を継続し得る。
様々な上記例が非限定的であり、注文を制限する他の方法を使用してもよいことを認められたい。そのような制限は、注文の提出者が、自分の注文をキャンセルする能力に基づいて、合致する注文が存在するか否かを判断する能力を制限し得る。
機会損失に対する代替(Miss Alternatives)
いくつかの実施形態では、一方の当事者(例えば、買い側参加者)が、別の当事者からの注文(例えば、売り側参加者からの確定注文)に関して取引する機会を失うことが生じ得る。例えば、状況により、買い側参加者は、注文提出者からの注文の指示が買い側参加者に提供された(例えば、コンピュータインタフェースを通して)際、他のことで忙しいか、または机から離れていることがある。そのような状況では、その確定注文は、買い側参加者が指示に応答する機会を有する前に、キャンセルされたり、履行されたり、または他の様式で非アクティブになり得る。いくつかの実施形態では、当事者、この例では買い側参加者等に、そのように失われた機会後、金融商品に対する取引意図に関連する情報を提出する機会を提供し得る。いくつかの実施形態では、そのような情報を提出することにより、当事者が、注文の指示の受信により得られる情報を使用できるようにし得る。いくつかの実施形態では、そのような情報を提出することにより、当事者の関心についての情報漏れの機会を制限し得る。
いくつかの実施形態では、例えば、金融商品の注文に関連する取引に参加する機会を損失した当事者は、金融商品および/または本明細書の他の箇所で説明されるように代替の金融商品に関連する取引に参加する要求を提出し得る。いくつかの実施態様では、要求は、1つまたは複数の金融商品、注文の提出者、金融商品の数量、時間、価格、および/または他の任意の注文特徴を識別し得る。いくつかの実施態様では、当事者が任意の所望の取引特徴を識別し得るように、インタフェースを当事者に提供し得る。様々な実施形態では、そのような特徴のうちのいくつかのさらなる例としては、元の注文と同じ提出者からの注文でなければいけないかどうか、注文が確定注文でなければいけないかどうか、要求が有効であるべき時間、取引の最高価格およびまたは最高価格、取引の価格付け方法、ならびに/あるいは他の任意の所望の情報を挙げることができる。いくつかの実施形態では、取引システムは、そのような要求を参加者システムから受信し得る。いくつかの実施形態では、注文特徴を満たす注文を時間中に受信する場合、注文を履行する取引を、当事者に要求を確認せずに、要求を提出した当事者の代理として履行し得る。
様々な実施形態は、当事者にそのような機会を付与するように構成されたシステム、そのような機会を付与する方法、実行されるとシステムにそのような方法を実行させる命令セット等を含み得る。いくつかの実施形態では、そのようなシステムまたは方法は、注文の取引に参加する機会を損失した当事者が、大きな情報漏れの危険性なく、いくらかの情報をなお利用できるようにし得る。例えば、状況により、アクティブな金融商品に対する最初の注文と、ある時間内にアクティブである同じ金融商品に対する後の注文とに相関があり得る。いくつかの実施形態では、当事者は、最初の注文がある時点でアクティブであったことの情報を利用して、別の注文または同じ注文がある時間中、再びアクティブになった場合、取引に参加する要求を提出し得る。
いくつかの実施形態では、複数の当事者がそのような取引機会を利用したい場合、様々な方法を使用して、何れの当事者を優先し得るかを判断し得る。例えば、いくつかの方法では、FIFO法、LIFO法、注文のサイズに基づく方法、価格に基づく方法、および/または他の任意の方法を使用し得る。様々な優先度決定方法が、本明細書の他の箇所に記載されている。
一例では、最初の注文を提出し得る。その注文を参加者に表示し得る。提示は、最初の注文をキャンセルすることができない時間を提示することを含み得る。この時間が経過し、当事者が指示に応答する機会を有する前に、注文がキャンセルされ得る。この場合、この当事者に、注文がもはや利用可能ではないことの指示を提供すると共に、金融商品の取引に参加する別の可能な機会を提供し得る。この当事者は、ある時間にわたりアクティブになった、所望の特徴セットを有する注文の取引を履行する要求を提出し得る。元の注文提出者は、注文がその時間中に再びアクティブになった場合、注文を再び提出し、注文の履行を促進し得る。いくつかの実施態様では、同じまたは異なる価格、数量、発注者、および/または他の特徴の他の注文も使用し得る。当事者に、注文の履行を通知し得る。
いくつかの上記実施形態は、人間のトレーダーが取引に関与することに関して考察し得るが、様々な実施形態が、そのような人間のトレーダーを含まなくてもよく、コンピュータシステムにより実行してもよいことを認められたい。例えば、いくつかの実施形態では、コンピュータシステムを、アルゴリズム的な取引を実行し、様々な注文指示および取引機会に応答するように構成し得る。別の例では、いくつかのコンピュータシステムを、デフォルトとして、特定の取引機会に参加する要求を自動的に送信するように構成し得る。別の例では、いくつかのコンピュータシステムを、人間のトレーダーが、コンピュータシステムが取引機会に参加すべきであることを指示できるようにする単一のクリックインタフェースを提供するように構成し得る。さらに別の例として、いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、トレーダーが、注文特徴にデフォルト値を確立し、かつ/またはインタフェースを通して特徴を変更もしくは入力できるようにし得る。
いくつかの実施形態は、注文の指示を受信することを含み得る。そのような受信、指示、および注文の種類(例えば、確定注文、非確定注文等)の様々な例が、本明細書の他の箇所に記載されている。いくつかの実施形態では、そのような注文は、注文提出者(例えば、売り側参加者、買い側参加者等)から受信し得る。いくつかの実施形態では、注文は、金融商品の取引の片側を定義し得る。いくつかの実施形態では、指示は、注文がアクティブな注文であることを示し得る。アクティブな注文は、キャンセルされていないか、または他の様式で履行されていない注文を含み得る。いくつかの実施態様では、指示は、金融商品の数量を識別し得る。いくつかの実施形態では、指示は、コンピュータシステム(例えば、売り側参加者システム)から取引システムにより受信し得る。
いくつかの実施形態は、注文に合致する注文が、参加者に関連付けられた注文管理システムに記憶されているかを判断することを含み得る。注文管理システムの例およびそのような注文がどのようにして、他の注文に合致すると判断し得るかの例は、本明細書の他の箇所に記載されている。いくつかの実施形態では、そのような判断は、取引システムおよび/または参加者システムにより行い得る。
いくつかの実施形態は、注文のキャンセルを制限することを含み得る。そのような制限の様々な例が、本明細書の他の箇所に与えられている。いくつかの実施形態では、そのような制限は、ある時間にわたって行われ得る。いくつかの実施形態は、そのような時間を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような決定は、そのような決定をランダムにすることを含み得る。時間を決定する様々な例が、本明細書の他の箇所に与えられている。いくつかの実施形態では、そのような制限は、指示を受信しなかった注文に対して行い得る。いくつかの実施形態では、制限は、取引システムにより実行し得る。
いくつかの実施形態は、注文の指示を参加者に提供することを含み得る。この指示は、例えば、買い側参加者に提供し得る。いくつかの実施態様では、指示は、キャンセルが制限される時間を識別し得る。参加者、指示、および注文の指示を参加者に提供することの様々な例が、本明細書の他の箇所に与えられている。いくつかの実施形態では、指示は、取引システムおよび/または参加者システムにより提供し得る。
いくつかの実施形態は、注文がもはやアクティブな注文ではないと判断することを含み得る。いくつかの実施態様では、注文が現在、もはやアクティブな注文ではないと判断することは、注文がキャンセルされたと判断すること、注文が少なくとも部分的に履行されたと判断すること、および/または他の任意の所望の判断をすることを含み得る。いくつかの実施形態では、判断は取引システムにより行われ得る。
いくつかの実施形態は、確定注文がキャンセルされた(例えば、注文の提出者により)と判断することを含み得る。注文がキャンセルされたことの判断は、キャンセル要求を受信したか否かの判断を含み得る。いくつかの実施形態では、注文のキャンセルは、ある時間後に実行し得る。キャンセルおよびキャンセルのタイミングの様々な例が、本明細書の他の箇所に与えられている。
いくつかの実施形態は、注文がもはやアクティブではないことの指示を提供することを含み得る。いくつかの実施形態は、そのような指示を提供することは、注文がキャンセルされたことの指示を提供することを含み得る。そのような指示は、注文の指示が提供された参加者に提供し得る。いくつかの実施態様では、そのような指示は、注文がキャンセルされ、かつ/またはもはや利用可能ではないとの判断に応答して提供し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、取引システムおよび/または参加者システムにより提供し得る。
いくつかの実施形態は、取引を履行する指示を受信することを含み得る。取引は、上述したように、参加者に提供される注文により示される取引と同じおよび/または同様の取引を含み得る。いくつかの実施形態は、指示は、そのような履行が要求される時間を識別し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、注文がもはやアクティブではないとの判断が行われた後、受信し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、注文がキャンセルされたという指示が提供された後、受信し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、参加者から受信し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、参加者システムから取引システムにより受信し得る。いくつかの実施形態は、そのような指示は、金融商品の数量および/または代替の金融商品の指示を含み得る。いくつかの実施態様では、数量は、上述した注文により定義される数量の少なくとも一部であり得る。様々な実施形態では、指示は、注文の様々な特徴を定義し得る。
いくつかの実施形態は、注文の指示を受信することを含み得る。注文の指示は、上述したように、前に受信した注文と同じ注文の指示を含み得る。いくつかの実施態様では、注文は異なる注文であってもよい。いくつかの実施態様では、注文は、同じまたは異なる数量の同じまたは異なる金融商品(例えば、金融商品に対する代替の金融商品)に対する注文であり得る。他の箇所に記載のように、いくつかの実施態様では、ある金融商品を別の金融商品で置換し得る。いくつかの実施態様では、指示は、注文がアクティブであることを識別し得る。いくつかの実施形態では、注文は、上述したように同じ注文、別の注文、上記他の注文と同じ注文提出者からの注文、異なる注文提出者からの注文、同じ数量の注文、異なる数量の注文等であり得る。いくつかの実施態様では、指示は、上述したように、提出された注文により識別される時間中に受信し得る。いくつかの実施形態では、指示は、金融商品および/または金融商品と置換可能な金融商品の数量を識別し得る。いくつかの実施態様では、数量は、上述したように、指示により識別される、取引を履行する数量の少なくとも一部と少なくとも同じ数量を含み得る。いくつかの実施形態では、注文は、上述した取引を履行する指示の特徴に一致してもよく、または一致しなくてもよい他の様々な特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、指示は、取引システムおよび/または参加者システムにより受信し得る。
いくつかの実施形態では、注文の特徴が、取引を履行する指示により示される特徴に一致するか否かの判断を行い得る。いくつかの実施形態では、そのような特徴は、価格または他の価格メカニズム、数量、金融商品等を含み得る。様々な価格メカニズムについては上述した。いくつかの実施形態では、そのような判断は、注文と要求が一致することの判断を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような判断は、取引システムおよび/または参加者システムにより行い得る。マッチングに関する判断を行う様々な例が、他の箇所に記載されている。
いくつかの実施形態は、取引の履行を促進することを含み得る。履行は、上述した取引を履行する指示を提出した参加者からの確認なしで、促進し得る。いくつかの実施形態では、促進は、注文の指示の受信に応答して実行し得る。促進は、注文が合致するとの判断に応答して実行し得る。履行を促進する様々な例が、本明細書の他の箇所に記載されている。いくつかの実施形態では、そのような促進は、取引システムおよび/または参加者システムにより実行し得る。
いくつかの実施形態は、取引が履行されたことの指示を提供することを含み得る。例えば、そのような指示は、取引に関与する各当事者に提供し得る。そのような指示を提供する様々な例が、本明細書の他の箇所に与えられている。
記載の様々な動作は、1つまたは複数の取引システム、参加者システム、および/または他の任意の計算システムにより実行し得る。
いくつかの実施形態は、注文の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、指示は、参加者システムにより(例えば、取引システムから)受信し得る。いくつかの実施形態では、注文は、合致する注文が参加者システムに関連付けられた注文管理システム内に存在する注文であり得る。
いくつかの実施形態は、注文の指示を提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような提供は、トレーダー(例えば、買い側トレーダー)に対する表示を含み得る。そのような提供は、参加者システムにより実行し得る。
いくつかの実施形態は、注文がもはやアクティブではないことの指示を受信することを含み得る。そのような指示は、参加者システムにより(例えば、取引システムから)受信し得る。
いくつかの実施形態は、注文がもはやアクティブな注文ではないことの指示を提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような提供は、トレーダーに対する表示を含み得る。そのような提供は、参加者システムにより実行し得る。
本明細書の他の箇所に記載されているように、参加者システムは、所望に応じて、様々な情報をトレーダーに表示し得る。そのような情報は、取引の状態、時間を知らせるためのクロック等を含み得る。
いくつかの実施形態は、取引を履行する指示を受信することを含み得る。そのような指示は、参加者システムにより受信し得る。いくつかの実施態様では、トレーダーは、インタフェースを通してそのような指示を入力し得る。そのような指示は、取引の様々な特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような特徴は、インタフェースを通してトレーダーが入力し得る。
いくつかの実施形態は、金融商品の注文がアクティブになった場合、取引を履行する指示を送信することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような指示は、参加者システムから取引システムに送信し得る。
いくつかの実施形態は、金融商品の注文がアクティブになり、それに応答して、取引が履行されたことの指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような指示は、参加者システムが取引システムから受信し得る。
いくつかの実施形態は、取引が履行されたことの指示を提供することを含み得る。そのような提供は、トレーダーへの表示を含み得る。いくつかの実施形態では、参加者システムがそのような提供を実行し得る。
上記説明は、人間のトレーダーに情報を提供し、かつ/または人間のトレーダーから情報を受信する例を含み得るが、他の様々な実施形態がいずれのトレーダーも全く含まなくてもよいことを認められたい。例えば、様々な実施形態は様々なアルゴリズム的な取引システムを含む。したがって、様々な情報を、取引アルゴリズムを実施するコンピュータシステムおよび/または他の任意のコンピュータシステムから受信し、かつ/またはそれらコンピュータシステムに提供し得る。様々な実施態様では、そのようなシステムは任意の所望の動作を実行し得る。
ファンド参加者
いくつかの実施形態では、1つまたは複数のファンド(例えば、ミューチュアルファンド、ボンドファンド、ストックファンド、インデックスファンド、アクティブ運用ファンド、商品ファンド、上場投資ファンド等)が参加し得る。
いくつかのこのようなファンドは、OMSシステムを使用し、上述したように、OMSシステムへの他の参加者と同様にして参加し得る(例えば、買い側参加者)。他のファンド参加者は、そのようなOMSシステムを使用しなくてもよく、かつ/またはそのようなOMSシステムにアクセスを提供したくない場合もある。いくつかの実施形態では、ファンドの組成の公表物を使用して、ファンド参加者に送信する問い合わせの種類および/または情報を決定し得る。
いくつかの実施形態では、ファンドの組成の指示を受信し得る(例えば、通信ネットワークを介して、ファンドの案内書に印刷された公表物等として)。ファンドの組成は、ファンドにより所有される複数の金融商品(例えば、ミューチュアルファンドにより所有される株式リスト等)を含み得る。組成は、ファンドにより所有されているか、または所有が望まれている各金融商品の量を含み得る。組成は、各金融商品で構成されるファンドの目標割合を含み得る。組成は、特定の時点、所望の将来の時点等でのファンドのスナップショット図を含み得る。
組成の指示は、ファンドの組成の少なくとも一部を決定し得る元となる任意の情報を含み得る。例えば、ファンドの組成は、公表される案内書に発見し得るような、ファンドの目標組成の所望の構成要素についての書面での文章を含み得る。いくつかの実施形態では、組成の指示は、ファンドの運用者から直接、ファンド情報を追跡するウェブサイトから、第三者等から取得し得る。指示は、組成を識別するために一緒に解釈される複数のソースからの情報を含み得る。
特定の金融商品に関連する取引への関心を、ファンドの組成および/または他の任意の情報(例えば、価格変更)に基づいて概算/特定し得る。例えば、いくつかの実施態様では、金融商品を買うか、または売る1つまたは複数の注文を受信し得る。そのような1つまたは複数の注文に対して、その注文により定義される金融商品がファンドの組成の部分であるか否かを判断し得る。そのような判断は、金融商品を組成と比較することを含み得る(例えば、金融商品の組成の検索、データベースの検索等)。金融商品がファンドの組成の部分である場合、ファンドの運用者(例えば、ファンドの代理として取引に入る能力を有する何かまたは誰か)が、その金融商品の注文および合致する注文を履行する取引に入りたいか否かを尋ねる問い合わせを送信し得る。問い合わせの送信は、いくつかの実施態様では、上述したように、ファンドの注文管理システムに問い合わせること、トレーダーもしくはトレーダーにより操作される機械に問い合わせを送信すること、および/または他の任意の方法で受け入れを要請することを含み得る。
いくつかの実施態様では、組成により、ファンドが特定量の金融商品を保有することが示される場合のみ、問い合わせをファンドに送信し得る。例えば、組成により、ファンドが注文を履行するのに十分な金融商品を保有することが示される場合のみ、ファンドが金融商品を売る取引に関心を有するか否かを尋ねる問い合わせをファンドに送信し得る。いくつかの実施態様では、ファンドが他の何等かの閾値量の金融商品(例えば、100万株)を保有する場合のみ、ファンドが何等かの最小閾値割合の商品を保有する(例えば、ファンド構成の10%が金融商品である)場合のみ、金融商品がファンドを構成する金融商品のうちの上位のうちの1つである(例えば、ファンドの上位10構成要素のうちの1つである)場合のみ、および/または他の任意のフィルタセットを使用して、問い合わせを送信し得る。
いくつかの実施態様では、ファンドの組成内の1つまたは複数の金融商品の価格変更を使用して、取引に関してファンドに問い合わせるか否かを判断し得る。例えば、いくつかの実施形態では、注文により定義される金融商品の価格変更を決定し得る。そのような価格変更は、組成を受信した時間、組成が識別する時間等に基づき得る。そのような変更は、金融商品の価格についての過去および現在の情報に基づいて決定し得る(例えば、そのような情報は、株式トラッカー、市場等の第三者から受信し得る)。
いくつかの実施形態では、決定された価格変更に基づいて、ファンドの運用者が、受信した注文により定義される取引に合致する取引に関心を有する可能性が高いか否かを判断し得る。現在の状況が、運用者が取引のオファーを受け入れる高いチャンスがある場合、運用者は関心を有する可能性が高いであろう。運用者は、組成内の各金融商品の保有物の価値に基づく組成レベルに近い、またはそのレベルにファンドを保とうとし得るため、価格が増大または低減した場合、その金融商品の保有物の相対価値が変化し、組成を目標レベルに戻したいであろう。運用者が、金融商品の取引の逆側に関心を有する可能性が高いか否かを判断することは、価格変更が価格の増大を含むか、それとも価格の低減を含むかを判断することを含む。例えば、価格変更が価格の増大を含む場合、注文が金融商品の売りを含むとき、運用者が関心を有する可能性が高いと判断し得る。価格変更が価格の低減を含む場合、注文が金融商品の買いを含むとき、運用者が関心を有する可能性が高いと判断し得る。いくつかの実施態様は、その金融商品に対する組成内の他の金融商品の価格の変更を考慮に入れ得る。そのような実施態様は、組成内の他の金融商品の価格の変更に対するその金融商品の価格の相対変化を考慮に入れ得る(例えば、組成を目標レベルに戻すために必要なのが、買いであり得るのか、それとも売りであり得るのかを判断する際に)。
ファンドの運用者が注文を受け入れる場合、受け入れの指示をファンドから送信し得る。受け入れは、いくつかの実施形態により受信し得る。上述したように、受け入れの受信に応答して、取引を促進し得る。
リスクプール
いくつかの実施形態は、参加者の過去の行動に基づいて参加者のフィルタリングを実行/可能にし得る。例えば、いくつかの実施形態では、注文に関して参加者に問い合わせる際、参加者の応答を追跡し得る。問い合わせに対する肯定応答頻度に基づいて、参加者をグループにアレンジし得る。例えば、参加者を以下のようなグループにアレンジし得る:肯定応答率が100%〜75%の参加者、肯定応答が75%〜50%の参加者、および肯定応答が50%未満の参加者。これらのグループが単なる例として付与されること、ならびに他の実施形態が任意の数のグループおよび任意のアレンジのグループを含んでもよいことを認められたい。そのようなグループをリスクプールと呼び得る。注文の提出者は、注文に関する問い合わせを、グループのうちの1つまたは複数の参加者に送信すべきであること、および/またはグループのうちの1つまたは複数の参加者に送信すべきではないことを示し得る。参加者への問い合わせの送信は、注文についていくらかの情報を明らかにするため、注文の提出者は、応答率を使用して、その情報の露出を、肯定的に応答する可能性が履歴から見て高い参加者に制限し得る。
いくつかの実施形態では、複数の問い合わせセットを複数の参加者に送信し得る。各問い合わせセットは、各注文について複数の参加者に尋ね得る。各問い合わせセットのうちの各問い合わせは、各注文に合致する各注文が、各参加者に関連付けられた各注文管理システムに記憶されているか否か、および各参加者が、注文および合致する注文のそれぞれの少なくとも一部を履行する各取引に入る各オファーを受け入れるか否かを各参加者に尋ね得る。参加者がオファーを受け入れる場合、肯定的な応答/受け入れの指示を受信し得る。いくつかの実施態様では、合致する注文が注文管理システムに記憶されている場合、その記憶の指示を受信し得る。したがって、いくつかの実施態様では、この情報から、合致する注文が注文管理システムに記憶されているか否か、および記憶されている場合には、拒絶されたか、それとも受け入れられたかについての情報を特定し得る。注文が受け入れられる場合、いくつかの実施態様は、取引の履行を促進することを含み得る。他の実施形態では、上述したように、注文管理システムへの問い合わせを使用せず、むしろ、データベースを検索してもよく、または他の任意の方法を使用してもよい。
いくつかの実施形態では、複数の参加者を、問い合わせの結果に基づいて1つまたは複数のリスクプールに割り当て得る。各リスクプールは、取引に入るオファーに対する少なくとも1つの肯定応答率に対応し得る。肯定応答率は、例えば、肯定応答の数(例えば、比率、割合等)とオファー(例えば、ある特徴を有するオファー、提出者に関連付けられたオファー等)の数との比較を含み得る。そのような比率は、例えば、参加者に送信されたすべての問い合わせおよび/または1つもしくは複数の特徴を有する問い合わせ/注文に対する、合致する注文が注文管理システムに記憶されている場合に参加者に対して行われるオファーに対応し得る。いくつかの実施態様では、肯定応答率は、合致する注文が注文管理システムに記憶されている場合に取引に入るオファーに対する肯定応答の比率を含む。いくつかの実施態様では、肯定応答率は、合致する注文が注文管理システムに記憶され、問い合わせが提出者に関連付けられる場合に取引に入るオファーに対する肯定応答率の比率を含む。いくつかの実施態様では、肯定応答率は、合致する注文が注文管理システムに記憶されており、注文と同様の少なくとも1つの特徴を有する注文に関連付けられている場合に取引に入るオファーに対する肯定応答率の比率を含む。いくつかの実施態様では、そのような特徴は、金融商品、数量範囲、価格範囲、市場株式総額、業界、金融商品の種類を含み得る。
いくつかの実施形態では、注文の提出者は、注文に関する問い合わせを送信すべき1つもしくは複数のリスクプールおよび/またはそのような問い合わせを送信すべきではない1つもしくは複数のリスクプールを識別可能であり得る。例えば、提出者は、インタフェースを使用してそのような情報を識別し、そのような情報を識別する電子メッセージを送信し、そのような情報を識別するデフォルトのリスクプールを確立し、かつ/またはそのような情報を他の任意の方法で識別し得る。いくつかの実施態様は、1つまたは複数のリスクプールを選択し得るインタフェースを提供することを含み得る。続けて、注文に関する問い合わせを、そのような情報に従って参加者に行い得る。
いくつかの実施形態は、1つもしくは複数の注文および/またはリスクプールを識別する指示を提出することを含み得る。いくつかの実施形態は、複数のリスクプールの指示を受信することを含み得る。そのような指示は、複数のリスクプールの中からの選択が可能なインタフェースを通して人に提示し得る。いくつかの実施態様は、少なくとも1つのリスクプールの選択を受信すること(例えば、インタフェース、電子メッセージ等を通して)を含み得る。いくつかの実施態様は、少なくとも1つの選択されたリスクプールに関連付けられた参加者に対して、注文に関する問い合わせを行うべきであることをの指示を送信する(例えば、電子メッセージを通して)ことを含み得る。いくつかの実施態様は、注文を満たす取引の履行が促進されたことの指示を受信することを含み得る。いくつかの実施態様は、そのような促進の指示を提供する(例えば、人へのインタフェース上の表示、電子メッセージ等として)ことを含み得る。
リスクプールを本明細書に記載の他の任意の実施態様および/または概念と組み合わせ得ること、ならびに任意の方法および/または装置を様々な実施形態において使用し得ることを認められたい。
置換可能性
いくつかの実施形態では、ある金融商品を別の金融商品で置換し得る。置換可能な金融商品は、別の商品(例えば、同じ存在理由を満たす、同様の特徴を有する等)に置き換え可能である。例えば、注文が第1の金融商品に対するものである場合、第1の金融商の代わりに第2の金融商品を使用して、その注文を満たし得る。注文は、注文管理システム内で保留中の注文、売り側参加者により提出された注文、および/または他の任意の種類の注文であり得る。例えば、炭酸飲料企業の株を買いたい参加者は、Coca−Colaへの注文を入力し得るが、その注文は、炭酸飲料企業の株を買いたいという望みを満たすPepsiCoの株、Coca−Colaの債権、Coca−Colaに関連するデリバティブ、炭酸飲料の先物契約等で満たし得る。様々な基準/試験を使用して、ある金融商品を別の金融商品で置換可能であるか否かを確立し得る。参加者は、何れの金融商品が互いに置換可能であるかを識別し得る。金融商品の交換率を、価格および/または様々な参加者の望みに基づいて確立し得る。
上述したように、いくつかの実施形態は、注文の指示を受信することを含み得る。注文は、第1の金融商品の取引の片側を定義し得る。指示は、注文を満たすために第1の金融商品に置換可能な1つまたは複数の他の金融商品の指示を含み得る。指示は、そのような他の金融商品の特徴(例えば、時価総額、業界、商品の種類等)の識別、他の金融商品を具体的に列挙したもの、および/またはそのような他の金融商品を特定し得る他の任意の情報を含み得る。いくつかの実施態様では、そのような特徴は、業界、金融商品の種類、市場書本化、企業、および/または他の任意の特徴を含み得る。
上述したように、いくつかの実施形態は、合致する注文が、参加者に関連付けられた注文管理システムに記憶されているか否かを判断することを含み得る。上述したように、そのような判断は、1つまたは複数の問い合わせを送信することを含み得る。合致する注文は、第1の金融商品に対するものでもよく、または別の金融表品に対するものでもよい。例えば、いくつかの実施態様では、合致する注文は、第1の金融商品と置換可能な異なる金融商品に対する物であり得る。注文管理システムは、合致する注文に対する金融商品をどの金融商品で置換可能かを識別し得る。例えば、第1の金融商品はCoca−Colaの株であり得、合致する注文はPepsiCoの株に対するものであり得る。注文管理システムは、Coca−ColaをPepsiCoで置換可能なことを識別し得る。そのような識別は、置換可能な商品リストを通して直接行ってもよく、置換可能な商品を識別する特徴のアセットを通して行ってもよく、かつ/または他の任意の方法で行ってもよい。
いくつかの実施態様では、注文がある数量の第1の金融商品に対するものであり、注文を満たす取引が置換可能な金融商品に対するものである場合、取引された商品の数量および/または商品が取引された価格は、第1の金融商品に対する注文により識別されたものと同じでなくてもよい。例えば、Coca−Cola100株に対する注文を、PepsiCo50株の取引で満たし得る。取引が行われた数量および/または価格を、注文管理システムにより識別し得る(例えば、OMSが金融商品間の交換率セットを識別し得る)。取引が行われた数量および/または価格は、市場価格から識別し得る(例えば、これら2つの金融商品の市場価格、最近の取引価格、現時あのビッドおよび/またはオファー、中間価格等を使用して、それらの金融商品の交換率を決定し得る)。価格および/または数量は、他の任意の方法で決定してもよい。
上述したように、トレーダーに、取引に入るオファーを提示し得る。取引は、合致する注文が異なる金融商品に対してのものであっても、第1の金融商品に対する取引を含み得る。他の実施態様では、取引は、注文が第1の金融商品に対するものであっても、他の金融商品を含み得る。トレーダーは、そのような取引を受け入れてもよく、または拒絶してもよい。
いくつかの実施形態では、注文の受け入れを受信し得る(例えば、トレーダーがオファーを受け入れる場合)。受け入れは、注文を満たす取引を履行すべきであることを示し得る。受け入れの受信に応答して、注文を満たす取引の履行を促進し得る。
注文管理システム内に注文を有する参加者の観点から、第1の金融商品に対する注文の指示を受信し得る。第1の金融商品と置換可能な第2の金融商品に合致する注文が、注文管理システムに記憶されているか否かを判断し得る。トレーダーに対して、注文および合致する注文を満たす取引に入ることの法的に拘束力のある受け入れを要請し得る。いくつかの実施態様は、法的に拘束力のある受け入れを要求し得るインタフェースを提供すること、法的に拘束力のある受け入れに対する要求を送信すること(例えば、電子メッセージを通して、および/または法的に拘束力のある受託を要請する他の任意の方法を含み得る。取引は、合致する注文が異なる金融商品に対するものであるにも関わらず、第1の金融商品の取引であり得る。他の実施態様では、取引は、注文が第1の金融商品に対するものであるにも関わらず、他の金融商品の取引であり得る。受け入れが受信された場合のみ(例えば、インタフェースを通して、トレーダー等から)、取引の履行を促進し得る。
置換可能性を本明細書に記載の他の任意の実施態様および/または概念と組み合わせ得ること、ならびに任意の方法および/または装置を様々な実施形態において使用し得ることを認められたい。
注文グループ化
いくつかの実施形態では、取引システム(例えば、代替の取引システム)は第1の注文の指示を受信し得る。第1の注文は、例えば、参加者から受信し得る(例えば、買い側参加者、売り側参加者、プロプライエタリ取引システム等)。参加者は、取引システムに注文情報を提出し、かつ/または取引システムから注文情報を受信する任意のシステムを含み得る。いくつかの実施態様では、第1の注文は、参加者、トレーダー、および/または参加者に関連付けられた別の人もしくはプログラム(例えば、顧客、アルゴリズム等)による望みを定義し得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは、1つまたは複数の第2の注文の指示を受信し得る。第2の注文のそれぞれは、1つまたは複数の取引に入ることにより、第1の取引の履行をもたらし得る場合、参加者が入る意志を有するそのような各取引を定義し得る。
一例では、参加者は、企業Xの株を買いたいことがある。第1の注文は、例えば、企業Xの銘柄のある数の株を買う注文を含み得る。その参加者は、企業Yまたは企業Zの銘柄も同様に買う意志を有するが、それは、企業Yの銘柄または企業Zの銘柄の購入により、企業Xの銘柄の購入がもたらされる場合のみである。第2の注文は、例えば、企業Yの銘柄のある数の株または企業Zの銘柄のある数の株を買う注文を含み得る。いくつかの実施態様では、第2の注文のうちの2つ以上の注文が取引に入り得る(例えば、企業Yまたは企業Zではなく、企業Yおよび/または企業Z)ことを認められたい。
第1の注文の指示が、第1の注文を導出し得る何であってもよい(例えば、電子メッセージ、複数のパケット、第1の注文の特徴を識別するメッセージ、第1の注文を直接識別するメッセージ等)ことを認められたい。
第2の注文の指示が、1つまたは複数の第2の注文を導出し得る何であってもよい(例えば、電子メッセージ、複数のパケット、1つまたは複数の第2の注文の特徴を識別するメッセージ、1つまたは複数の第2の注文を直接識別するメッセージ等)ことを認められたい。いくつかの実施態様では、より大きな複数の第2の注文のうちの1つまたは複数の第2の注文を識別する別個のメッセージを受信し得る。いくつかの実施態様では、複数の第2の注文を識別する単一のメッセージを受信し得る。
いくつかの実施態様では、金融商品の特徴により、第2の注文を識別し得る。例えば、複数の第2の注文の指示は、金融商品の1つもしくは複数の種類の指示(例えば、債権、株等)、1つもしくは複数の業界の指示(例えば、金融サービス、製造業等)、1つもしくは複数の領域の指示(例えば、米国企業、欧州企業等)、1つもしくは複数の市場株式総額の指示(例えば、小規模資本、大規模資本等)、および/または他の任意の特徴の他の任意の指示を含み得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは、指示された特徴に基づいて1つまたは複数の第2の注文を決定し得る。例えば、取引システムは、企業Yの債権および企業Zの債権が、特徴を満たすと判断し得る。したがって、そのような例では、企業Yおよび企業Zに関する注文を決定し得る。
いくつかの実施形態では、第2の注文の関係の指示を受信し得る。例えば、関係は、排他的OR、包含的OR、およびANDを含み得、かつ/または他の任意の種類の正規表現を第2の注文に適用して、任意の第2の注文が参加者にとって満足のいくものであり得るか否かを判断すべきである。
いくつかの実施形態では、第1の注文および1つまたは複数の第2の注文に関連付けられる金融商品の数量は、関連し得る。例えば、いくつかの実施態様では、数量は共通の現金価値に関連し得る。例えば、いくつかの実施態様では、第1の注文および第2の注文は、略同様の量の価値を有する数量の金融商品に対する注文であり得る。そのような評価は、例えば、注文が出されたときの市場価値に基づき得る。一実施態様では、例えば、第1の注文は、関連付けられた数量を有し得、第2の注文の数量は、第2の注文が同様のドル価値(例えば、同じドル価値、第2の注文の数量が第1の注文のドル価値に最も近いが、取引サイズになるようなドル価値等)の注文になるように、第1の注文のドル価値に基づいて設定し得る。
いくつかの実施態様では、注文の指示はドル量を含み得る。例えば、いくつかの実施態様では、第2の注文はドル量の指示を含む。いくつかの実施態様では、ドル量は、第1の注文に関連付けられたドル量および第2の注文に関連付けられた金融商品の現在価値を含む。
いくつかの実施態様では、プロセッサを、ある時間にわたり、第1の注文および第2の注文のキャンセルを制限するように構成し得る。プロセッサを、その時間を決定するように構成し得る。上述したように、期間は、状況を曖昧にするように決定してもよく、またはランダム等で決定してもよい。
いくつかの実施形態では、取引システムは、1人または複数の他の参加者が、第1の注文に合致する取引を実行したいか否かを判断し得る。判断は、提出された確定注文セットを検索すること、1人または複数の参加者に問い合わせること等を含み得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは、参加者が、1つまたは複数の第2の注文に合致する取引に入りたいか否かを判断し得る。ここで付与される例は、OR関係を有する第2の注文に関しての例であるが、他の実施形態では、他の関係を使用してもよいことを認められたい。この実施形態例では、そのような判断は、いずれの参加者も第1の注文に合致する取引の実行を望まないと判断された場合、そのような判断と同時等に実行し得る。そのような判断は、例えば、確定注文セットを検索すること、1人または複数の参加者に問い合わせること等を含み得る。
いくつかの実施形態では、1人または複数の参加者が1つまたは複数の第2の注文に合致する取引に入りたいと判断された場合、そのような各参加者に、1つまたは複数の第2の注文および第1の注文のうちの1つまたは複数を満たす取引に入るオファーを提示し得る。他の実施態様では、判断は、そのようなオファーを行うことを含み得る。
例えば、いくつかの実施態様では、確定注文セットを様々な参加者から受信し得る。1つまたは複数の注文に合致する注文を探して、確定注文を検索し得る。合致が見つかる場合、第1の注文を満たす取引に入ることの受け入れ要求を、合致した確定注文に関連付けられた各参加者に送信し得る。いくつかの実施態様では、要求は、1つまたは複数の第2の注文を含み得る。
別の例として、いくつかの実施態様では、問い合わせセットを参加者に送出して、注文が参加者に関連付けられたOMSに記憶されているか否か、および参加者が取引に入りたいか否かを判断し得る。問い合わせは、第1の注文および1つまたは複数の第2の注文を満たす組み合わせられた取引に入ることについての問い合わせを含み得る。複数のそのような問い合わせは、第2の注文の数に応じて各参加者に送信し得る。
さらに別の例として、いくつかの実施態様では、OMSの中身についての情報を、遠隔問い合わせなしで(例えば、データベースから)知り得る。そのような実施態様では、1つまたは複数の第2の注文に合致する注文を探して、そのようなデータベースを検索し得る。合致する注文を有する参加者に対して、合致する注文と組み合わせて履行される第1の注文に関する問い合わせを送信し得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは、参加者から第1の注文の受け入れ指示を受信し得、その指示は、1つまたは複数の第2の注文の受け入れ指示を含み得る。いくつかの実施態様では、指示の受信に応答して、取引システムは、第1の注文を満たす取引および1つまたは複数の第2の注文を満たす取引の履行を促進し得る。
いくつかの実施形態は、プログラム間通信を使用するシステムを含み得る。このシステムは、第1のプログラムを実行するように構成された第1のプロセッサを備え得、第1のプログラムは、第1の金融商品に関する第1の取引の片側を定義する第1の注文を示す第1のメッセージを受信すること、第2の金融商品に関する第2の取引の片側を定義する第2の注文を示す第2のメッセージを受信すること、参加者の注文管理システムが、第2の金融商品に関する第2の取引の逆側を定義する第3の注文を含むと判断すること、第1の取引および第2の取引に入ることの受け入れを要求する第1のメッセージを第2のプログラムに送信すること、第1の取引および第2の取引の履行を促進することを実行するように構成し得る。システムは、上記第2のプログラムを実行するように構成された第2のプロセッサを含み得る。第2のプログラムは、第1のプログラムから第1のメッセージを受信し、第1のメッセージの受信に応答して、受け入れ要求をコンピュータの操作者に提供し、操作者から肯定的な応答の指示を受信し、肯定的な応答の受信に応答して、上記第2のメッセージを第1のプログラムに送信するように構成し得る。
自動実行
いくつかの実施形態では、参加者は、取引の自動受け入れを実行するように構成し得る。自動受け入れは、人間の確認なしで受け入れることを含み得る。確認は、取引に入るべきことの別個の指示を含み得る。
いくつかの実施態様では、参加者(例えば、コンピュータのプロセッサ等)は、確認なしで注文を受け入れる命令を受信し得る。注文は、金融商品の取引の各側を定義し得る。参加者は、注文毎に、任意の数のそのような命令を受信し得る。指示は、動作を実行する要求または動作を実行しない要求を含み得る。実行は、1つもしくは複数のイベントの発生および/または1つもしくは複数のパラメータを満足することを条件とし得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、機械可読媒体に取引の側を識別する情報を記憶し得る。そのような記憶は、後にアクセスし得る等のように、データベースに情報を記憶することを含み得る。
情報は、データを解釈するように構成された機械にとって意味を有するデータを含み得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、取引システム(例えば、代替の取引システム)から注文の指示を受信し得る。注文は、金融商品の取引の側を定義し得る。いくつかの実施態様では、指示は、取引システムからの問い合わせを含み得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、情報が機械可読媒体に記憶されているか否か、および注文の指示が金融商品の取引のその側に関与するか否かを判断し得る。これが単なる例として付与されることを認められたい。他の例では、記憶された情報は、逆側を含んでよく、または任意の方法で注文の任意の側面を他の様式で識別してもよい。記憶されている情報と受信した注文との合致は、任意の方法で判断し得る。注文および情報は、逆側を識別する場合、同じ側を識別する場合、または参加者が合致を判断するように構成された任意の方法での情報の他の任意の所望の組み合わせを識別する場合、合致し得る。そのような判断は、情報の少なくとも一部および取引の側を比較することを含み得る。
いくつかの実施態様では、情報と注文とが合致すると判断された場合、その判断に応答して、取引の履行を促進する要求を取引システムに送信し得る。いくつかの実施態様では、要求は、問い合わせに応答しての受け入れ指示を含み得る。
いくつかの実施態様では、要求を送信することは、待機期間後に要求を送信することを含み得る。プロセッサは、最短時間〜最長時間の待機期間を決定し得る。上述したように、待機期間は、状況を曖昧にするように決定してもよく、ランダム等に決定してもよい。
いくつかの実施態様では、合致する情報が判断されたロケーションに記憶されていない場合、いくつかの実施態様は、合致する注文が、参加者に関連付けられた注文管理システムに記憶されているか否かを判断し得る。そのような合致する注文が注文管理システムに記憶されていない場合、詳細に他の箇所に記載したように、法的な拘束力を有する受け入れに対する要求をユーザに提示し得る。
いくつかの実施形態では、参加者においていくつかの動作を実行するのではなく、取引システムにおいて動作を実行し得る。例えば、取引システムは、第1の参加者(例えば、注文管理システム)から、金融商品の取引の側に入る命令を受信し得る。取引の側および第1の参加者を識別する情報は、参加者がその情報を取得し得ないようなデータ構造に記憶し得る。そのような情報に、例えば、暗号化、アクセス制限等を行い得る。取引システムは、第2の参加者から注文の指示を受信し得る。注文は、金融商品の取引の逆側を定義し得る。
いくつかの実施態様では、取引システムのプロセッサは、情報および注文が金融商品の取引の逆側に関与すると判断し得る。この判断に応答して、取引システムは取引の履行を促進し得る。そのような履行は、参加者に問い合わせることなく実行し得る。取引システムは、取引の履行を識別する通知を第1の参加者および第2の参加者に送信し得る。そのような通知は、判断に応答して送信し得る。
そのような実施形態は、分散処理のために複数のコンピュータシステムを含む。第1のコンピュータは、金融商品の取引の側を定義する注文を確認なしで受け入れる命令を受信すること、金融商品の取引の側を定義する注文の指示を第2のコンピュータから受信すること、指示を処理して、注文が金融商品の取引の側に関与するか否かを判断し、情報および注文が金融商品の取引の側に関与すると判断された場合、その判断に応答して、取引の履行を促進する要求を第2のコンピュータに送信することを実行するように構成し得る。第2のコンピュータは、注文を定義する情報を受信すること、注文の指示を第1のコンピュータに送信すること、履行を促進する要求を受信すること、要求を処理して、注文が履行に利用可能であるか否かを判断すること、注文が履行に利用可能であると判断される場合、その判断に応答して、注文の履行を促進することを実行するように構成し得る。
注文部分の履行
いくつかの実施形態では、取引システム(例えば、代替の取引システム)は、注文を複数の部分に分割し得る。取引システムは、注文の指示を受信し得る。注文は、ある数量の金融商品の取引の側を定義し得る。そのようなシステムでは、参加者による完全な注文サイズについての情報を他の参加者への拡散を制限し得ることを認められたい。以下の説明から明らかになるように、いくつかの実施態様では、そのような情報は、金融商品の注文の自動受け入れを確立している参加者に制限し得る。
いくつかの実施形態では、取引システムは、複数の参加者のそれぞれに、注文の各部分の各指示を送信し得る。送信は、本明細書の他の箇所に記載のような問い合わせを含み得る。いくつかの実施態様では、部分の総和は上記数量になり得る。いくつかの実施態様では、部分の総和は上記数量未満であり得る(例えば、上記数量の10%、上記数量の50%、上記数量の1%等)。
いくつかの実施形態では、参加者のうちの1つまたは複数は、送信に応答して、注文の各部分を満たす取引に入るオファーを受け入れ得る。受け入れの指示は、取引システムにより受信し得る。
いくつかの実施形態では、そのような受け入れの受信に応答して、注文の残りの指示をその参加者に送信し得る。残りは、例えば、他の参加者により受け入れられなかった注文の量、他の参加者に送信されなかった注文の量、および/または他の任意の量を含み得る。
いくつかの実施形態では、残りの指示の送信は、待機期間後に残りの指示を送信することを含み得る。プロセッサは、最短時間〜最長時間の待機期間を決定し得る。上述したように、待機期間は、状況を曖昧にするように決定してもよく、ランダム等に決定してもよい。
いくつかの実施形態は、部分の指示を送信した後、残りの指示を送信する前に、ある時間が経過したかを判断することを含み得る。いくつかのそのような実施形態では、部分の各取引に入るオファーは、その時間中のみ有効であり得る。いくつかの実施態様では、その時間は、1秒、10秒、10ミリ秒、50ミリ秒、および/または他の任意の時間量を含み得る。いくつかの実施態様では、時間は、参加者が部分の注文を自動的に受け入れるように構成されている場合、自動受け入れをその時間内に受信し得るように構成し得る。いくつかの実施態様では、時間は、参加者が部分の注文を自動的に受け入れないように構成されている場合、受け入れがその時間以内に受信される可能性が低くなるように構成し得る。
いくつかの実施形態では、各部分のうちの1つまたは複数の受け入れを時間内に受信し得る。いくつかの実施態様では、各部分を満たす取引は、受け入れの受信に応答して促進し得る。いくつかの実施態様では、注文の残りの指示は、各部分の受け入れを時間内、時間終了時、時間の終了後に受信した各参加者に送信し得る。残りは、受け入れられた部分により満たされなかった金融商品の数量を含み得る。
指示の送信が、任意の情報の送信を含み得ることを認められたい。例えば、部分/残りの指示の送信は、本明細書の他の箇所に記載のように、参加者に問い合わせることを含み得る。
いくつかの実施態様では、参加者(例えば、コンピュータシステム)は、そのような取引システムと対話するように構成し得る。例えば、参加者は、取引意図の指示を受信し得る。そのような取引意図は、1つまたは複数の金融商品の取引に入るオファーを受信した場合、そのような取引に自動的に(すなわち、人間による確認なしで)入りたい旨を識別し得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、注文の部分の指示を受信し得る。指示は、通信ネットワークを通してリモートプロセッサから受信し得る。リモートプロセッサは、取引システムの部分であり得る。注文の部分の指示は、注文の部分を満たす取引に入ることに対する要求を含み得る。注文の部分は、取引意図に一致する取引の注文の部分であり得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、注文が取引の逆側へのものであると判断し得る。その判断に応答して、参加者は、注文の部分の受け入れを送信し得る。参加者は、特定の時間内に送信を行うように構成し得る。時間は、リモートプロセッサにより決定し得る。時間は、例えば、1秒、10秒、10ミリ秒、50ミリ秒であり得る。時間は、部分の指示を参加者に送信したとき、参加者により受信されたとき、参加者により処理されたとき、および/または決定された他の任意の時間に開始し得る。時間は、受け入れの指示を取引システムが受信したとき、受け入れの指示が参加者により送信されたとき、および/または決定された他の任意の時間に終了し得る。
いくつかの実施態様では、参加者は、注文の残りの指示を受信し得る。いくつかの実施態様では、参加者は、トレーダーが注文の残りを受け入れ得るインタフェースを提供し得る。いくつかの実施態様では、参加者は、注文の残りを自動的に受け入れ得る。
意図的な遅延
いくつかの実施形態では、取引システム(例えば、代替の取引システム)は、注文に関する動作を意図的に遅延させ得る。例えば、いくつかの実施形態では、注文の提出者は、潜在的な相手方への関心または潜在的な相手方についての情報を特定するために、注文を使用し得る。そのような場合に行動をとる際の遅延は、潜在的な相手方についての情報漏れを低減し得る。別の例として、いくつかの実施形態では、参加者は、非確定注文がキャンセルされるか、または他の様式で満たされたため、参加者との取引の履行に繋がらない場合、非確定注文に関する注文問い合わせに対して不利に反応し得る。そのような場合、動作をとる際に遅延させることは、参加者の不利な反応を低減し得る。
上述したように、いくつかの実施形態は、ソースから注文の指示を受信することを含み得る。注文は確定注文を含み得る。注文は非確定注文を含み得る。ソースは参加者を含み得る。ソースはブローカーを含み得る。
いくつかの実施形態は、意図的な遅延の時間を決定することを含み得る。この遅延は、注文に関連付けられた第1の時間と、合致する注文の特定に関連付けられた第2の時間との間の遅延を含み得る。例えば、遅延は、注文の指示を受信してから、注文に合致する注文を特定するまでの遅延を含み得る。別の例として、遅延は、注文を提出してから注文問い合わせを送信するまでの遅延を含み得る。
この時間は、ソース毎に特に決定し得る。時間は、リスクプール毎に特に決定し得る。時間は、ソースの種類毎に特に決定し得る。時間は、すべてのソースで汎用的な時間であり得る。時間は、金融商品毎に特に決定し得る。時間は、金融商品の種類毎に特に決定し得る。時間は、問い合わせの範囲毎に決定し得る。様々な実施形態において、ソース、金融商品の種類、および/または数量の任意の組み合わせを使用し得る。いくつかの実施形態は、特定の注文および/またはソースを除外し得る。
いくつかの実施形態では、時間は、時間の意図的な遅延により、既存の注文に関する情報漏れを回避し得るように決定し得る。既存の注文は、1つまたは複数の参加者に関連付けられた1つまたは複数のOMS内で保留中の注文を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、受信してから10秒以内にキャンセルされた注文が、はるかに大きな情報漏れを生じさせる潜在性を有すると判断し得る。いくつかの実施形態では、そのような10秒間、合致する注文の特定を遅延させ、それにより、そのような注文を情報漏れを生じさせずにキャンセルし得る。他の実施形態では、他の任意の時間、例えば、10ミリ秒等を使用し得る。
いくつかの実施形態は、履歴情報に基づいて時間を決定することを含み得る。例えば、そのような履歴情報は、キャンセルされた注文についての情報を含み得る。いくつかの実施形態では、時間は、過去にキャンセルされた注文のうちのある部分がその時間以内にキャンセルされたように決定し得る。いくつかの実施形態では、そのような部分はキャンセルされた注文の大部分を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような部分は、キャンセルされた注文のうちの所望の割合分を含み得る。例えば、第1の注文が、受信してから5ミリ秒でキャンセルされ、第2の注文が、受信してから8ミリ秒でキャンセルされ、第3の注文が、受信してから1秒でキャンセルされたいくつかの実施形態では、時間を約9ミリ秒と決定し得る。いくつかの実施形態では、そのようにキャンセルされた注文は、特定の特徴を有する注文を含み得る。
いくつかの実施形態は、時間にわたり意図的に遅延させることを含み得る。意図的な遅延は、意図的に、注文に合致する注文を見つける動作をしないことを含み得る。意図的な遅延は、意図的に、1つまたは複数のOMSおよび/参加者に問い合わせないことを含み得る。意図的な遅延は、送信および/または機械の処理によりもたらされる遅延を超える遅延を含み得る。
いくつかの実施形態は、時間が経過したと判断することを含み得る。そのような判断は、時間の終了時に行い得る。そのような判断は、プロセッサクロックおよび/またはいくつかのクロックサイクル等のクロックに基づき得る。そのような判断は、注文に関連付けられた第1の時間から時間が経過したことを判断することを含み得る。
いくつかの実施形態は、時間が経過したとの判断に応答して、合致する注文を特定することを含み得る。上述したように、いくつかの実施形態では、合致する注文を特定することは、1つまたは複数のリモートシステムに問い合わせることを含み得る。いくつかの実施形態では、合致する注文を特定することは、注文を識別する注文問い合わせを複数のシステムのそれぞれに送信し、複数のシステムのうちの第1のシステムから、合致する注文の指示を受信することを含み得る。複数のシステムのそれぞれは、参加者システムを含み得る。複数のシステムのそれぞれに、各注文管理システムを関連付け得る。いくつかの実施形態では、そのような問い合わせは、取引が交渉(例えば、価格および/または数量に関わる交渉)なしで履行されることを示し得る。
いくつかの実施形態は、合致する注文の特定に応答して、取引の履行を促進することを含み得る。いくつかの実施形態では、履行の促進は、上述したように、非確定注文に関連付けられたソースに非確定注文を確認することを含み得る。いくつかの実施形態は、非確定注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされる場合以外および非確定注文が満たされる場合以外、ソースが非確定注文を確認することの合意の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、履行の促進は、価格および数量に関わる交渉なしで履行を促進することを含み得る。
動作の上記説明が単なる例として付与されること、および他の実施形態が、任意の所望の順序の動作、追加の動作、および/または代替の動作等を所望に応じて含み得ることを認められたい。
取引システムの協働
いくつかの実施形態は、互いに協働して、1つまたは複数の取引を履行する2つ以上の取引システム(例えば、代替の取引システム等の電子市場)を含み得る。そのような協働では、例えば、1つの電子市場を1つまたは複数の他の電子市場が使用可能であり得る。
図15は、互いに協働し得る2つの電子市場1501および1503の一例を示す。第1の市場1501は、本明細書において記載されるような取引システムを含み得、電子市場1501において、1つまたは複数の参加者に問い合わせて、合致する注文を特定し得る。第2の電子市場1503は、任意の所望の様式で一次および/または二次取引を実行可能な任意の構成の任意の所望の市場を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の電子市場および第2の電子市場は、1つまたは複数の通信ネットワークを通して互いに通信し得る。そのようなネットワークは、施設および/または専用ネットワークを含み得る。そのようなネットワークは、インターネット等の公衆ネットワークを含み得る。
いくつかの実施形態では、金融情報交換(FIX)メッセージを使用して、ある電子市場から別の電子市場に情報を送信し得る。
図15に示されるように、注文ソース1505を第1の市場1501に結合し得る。例えば、注文ソース1505は、1つまたは複数の通信ネットワークを通して第1の電子市場1501と通信し得る。いくつかの実施形態では、注文ソース1505は、参加者および/または注文提出者を含み得る。いくつかの実施形態では、注文ソースは確定注文提出者を含み得る。いくつかの実施形態では、注文ソースはブローカー(例えば、ブローカーに関連付けられたコンピュータシステム)を含み得る。
図16は、いくつかの実施形態において実行し得る方法例1600を示す(例えば、図15に示されるような2つ以上の取引システムの協働を促進するために)。方法1600は、取引の履行を促進するために電子市場が対話する方法を含み得る。方法1600は、図15の第1の電子取引システムにより実行し得る。図示のように、方法1600はブロック1601において開始し得る。
ブロック1603に示されるように、方法1600は、ソースから確定注文の第1の指示を受信することを含み得る。指示は、第1の電子市場により受信し得る。注文の指示を受信する様々な例については上述した。上述したように、ソースはブローカーを含み得る。
ブロック1605に示されるように、方法1600は、確定注文を履行しようとせずに、確定注文の第2の指示を電子市場に送信することを含み得る。送信することは、第1の電子市場により第2の電子市場に対して実行し得る。履行の試みは、電子市場において注文を履行する電子市場の任意の典型的な動作を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、確定注文は、第1の電子市場の注文のアクティブ注文帳内に配置しなくてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、確定注文に関する注文問い合わせを1つまたは複数の参加者に送信しなくてもよい。
いくつかの実施形態では、第2の電子市場は第2の指示を受信し得る(例えば、通信ネットワークを通して)。
いくつかの実施形態では、第2の指示の受信に応答して、第2の電子市場は、確定注文に合致する注文を特定しようとし得る。
いくつかの実施形態では、第2の電子市場は、第2の指示の受信に応答して、非確定注文の第3の指示を第1の電子市場に送信し得る。非確定注文は、確定注文により定義し得る。いくつかの実施形態では、確定注文は、第2の電子市場では確定注文のままであり、非確定注文として第1の電子市場および/または他の任意の所望の市場に提出し得る。
ブロック1607に示されるように、いくつかの実施形態は、電子市場から、確定注文により定義される非確定注文の第3の指示を受信することを含み得る。指示は、第2の電子市場から第1の電子市場により受信し得る。非確定注文は、確定注文により定義される注文を含み得る。2つの注文は、ソースに関して受信した同じ注文に対する注文であり得、第1の電子市場および第2の電子市場の両方が、同じ注文を満たそうとし得る。
いくつかの実施形態では、非確定注文の第3の指示は、FIXメッセージを含み得る。いくつかの実施形態では、FIXメッセージは、確定注文を識別する部分を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような部分は、第2の金融市場により第2の指示内で受信した確定注文の注文番号を識別するFIXメッセージの本文内にタグを含み得る。そのような情報は、第1の金融市場が、確定注文に合致する注文がどこで見つけられるか(例えば、確定注文の形態で第2の電子市場において、非確定注文の形態で第1の電子市場において)を特定できるようにし得る。例えば、第1の電子市場は、合致する注文が見つかった場合、第1の金融市場が、合致する注文が確定注文を満たし得ると判断し得るように、非確定注文についての情報と共に確定注文の識別情報を記録し得る。
ブロック1609に示されるように、いくつかの実施形態は、第3の指示の受信に応答して、非確定注文に合致する注文を特定することを含み得る。特定は、第1の電子市場により行い得る。いくつかの実施形態では、そのような特定は、非確定注文を識別する1つまたは複数の注文問い合わせを複数のシステムのそれぞれに送信することにより行い得る。いくつかの実施形態では、そのような注文問い合わせのうちの1つまたは複数は、非確定注文を確定注文として識別し得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のそのような注文問い合わせは、交渉(例えば、価格および/または数量に関わる交渉)なしで取引を履行し得ることを識別し得る。いくつかの実施形態では、各システムに、各注文管理システムを関連付け得る。各システムは参加者システムを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような特定は、複数のシステムのうちの第1のシステムから、合致する注文の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、そのような指示は、取引を交渉(例えば、価格および/または数量に関わる交渉)なしで履行すべきであることの識別情報を含み得る。合致する注文を特定する様々な例が、本明細書の他の箇所に記載されている。
ブロック1611に示されるように、いくつかの実施形態は、合致する注文の特定に応答して、電子市場に非確定注文を確認することを含み得る。確認は、第2の電子市場での非確定注文を第1の電子市場が確認することを含み得る。いくつかの実施形態では、非確定注文の確認は、第1の電子市場から第2の電子市場に、取引履行の確認する要求を送信することを含み得る。いくつかの実施形態では、確認は、取引を第2の電子市場から履行すべきであることの指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、非確定注文を確認するためには、指示をある時間内に受信しなくてはならない。いくつかの実施形態では、指示を時間内に受信しない場合、取引の履行は実行し得ず、非確定注文をキャンセルし得、第2の確認要求を送信し得、かつ/または他の任意の所望の動作を行い得る。いくつかの実施形態では、時間は、約10ミリ秒〜1秒の期間を含み得る。いくつかの実施形態は、確定注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされる場合以外、かつ確定注文が満たされる場合以外、第2の電子市場が非確定注文を確認することの合意の指示を受信することを含み得る。非確定注文を確認する様々な例が、本明細書の他の箇所に記載されている。
ブロック1613に示されるように、いくつかの実施形態は、取引の履行を促進することを含み得る。取引は、非確定注文および合致する注文のうちの1つまたは複数により定義された取引を含み得る。履行の取引は、第1の電子市場により実行し得る。履行の促進は、第1の電子市場での合致する注文の特定に応答して実行し得る。いくつかの実施形態では、履行の促進は、取引を履行すること、および取引を履行すべきことを示す指示を離れた宛先に送信することのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態では、履行の促進は、価格および数量に関わる交渉なしで履行を促進することを含み得る。取引の履行を促進する様々な例が、本明細書の他の箇所に記載されている。
いくつかの実施形態では、第2の電子市場が履行の促進を決定し得る。例えば、いくつかの実施形態では、非確定注文が満たされたことの指示を第1の電子市場から第2の電子市場に送信し得る。そのような指示は、第2の電子市場により受信し得る。いくつかの実施形態では、第2の電子市場は、別個の指示の代替または追加として、非確定注文の確認に基づいて、非確定注文が満たされたことを知り得る。様々な実施形態において、そのような促進および/または履行を決定する任意の方法を使用し得ることを認められたい。いくつかの実施形態では、そのような決定に応答して、第2の電子市場は、確定注文をキャンセルし、確定注文を履行済みと印を付け、かつ/または任意の所望の動作をとり得る。
いくつかの実施形態では、そのような決定に応答して、確定注文が満たされたことの第4の指示を第2の電子市場から第1の電子市場に送信し得る。いくつかの実施形態では、そのような指示は、非確定注文が満たされたことの指示の受信に応答して送信し得る。
ブロック1615に示されるように、いくつかの実施形態は、確定注文が満たされたことの第4の指示を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、第4の指示は、第2の市場から第1の市場により受信し得る。いくつかの実施形態では、第4の指示は、取引の履行促進に応答して受信し得る。例えば、第2の電子市場は、上述したように、取引の履行促進を行うべきであると決定し、それに応答して、第4の指示を送信し得る。いくつかの実施形態では、第4の指示は、確定注文が、第1の電子市場により非確定注文の形態で満たされたことを識別し得る。
いくつかの実施形態では、第4の指示は、FIXメッセージを含み得る。FIXメッセージは、非確定注文を識別する部分を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような部分は、第1の金融市場が第3の指示内で受信した非確定注文の注文番号を識別するタグをFIXメッセージの本文内に含み得る。そのような情報は、第1の金融市場が、確定注文に合致する注文がどこで見つかったか(例えば、確定注文の形態で第2の電子市場において、非確定注文の形態で第1の電子市場において等)を特定できるようにし得る。例えば、第1の電子市場は、合致する注文が見つかった場合、第1の金融市場が、合致する注文が確定注文を満たし得ると判断し得るように、非確定注文についての情報と共に確定注文の識別情報を記録し得る。
ブロック1617に示されるように、いくつかの実施形態は、確定注文が満たされたことの第5の指示を送信することを含み得る。第5の指示は、第1の電子市場からソースに送信し得る。送信は、第4の指示の受信に応答して実行し得る。
いくつかの実施形態は、何れの電子市場により確定注文が満たされたかを特定することを含み得る。いくつかの実施形態は、確定注文が非確定注文の形態で第1の電子市場で満たされたか、それとも第2の電子市場で満たされたか(例えば、確定注文の形態で)を判断することを含み得る。そのような判断は、第1の電子市場により実行し得る。いくつかの実施形態では、そのような判断は、上述したように、確定注文または非確定注文のうちの1つまたは複数を識別するFIXメッセージの部分等の1つまたは複数の指示からの情報に基づき得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1の電子市場は、確定注文をソースから受信した後、確定注文に関連する注文番号またはタグを記録し得る。確定注文および非確定注文に関する以降の通信は、そのような番号またはタグを含み得る(例えば、FIXメッセージ内に)。その場合、非確定注文が確定注文に対応することを特定するために、そのような情報を参照し得る。
いくつかの実施形態は、何れの電子市場が確定注文を満たしたかに基づいて、ブローカーに課す料金を決定することを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、確定注文が、第1の電子市場において非確定注文の形態で満たされた場合、第1の料金を課し、確定注文が第2の電子市場により満たされた場合(例えば、確定注文の形態で)、第2の料金を課し得る。いくつかの実施形態では、第1の料金を第2の料金よりも高くし得る。いくつかの実施形態では、第2の料金を第1の料金よりも高くし得る。いくつかの実施形態では、いくつかの電子市場による履行に料金を課さなくてもよい。例えば、確定注文が第1の電子市場により満たされた場合、料金を課し得るが、確定注文が第2の電子市場により満たされた場合、料金を課さなくてもよい。そのような料金は、上述したように、確定注文および非確定注文のうちの1つまたは複数を識別し得るFIXメッセージ部分に基づいて決定し得る。
方法1600はブロック1619において終了し得る。方法1600が所望の任意の順序の任意の所望のステップを含み得ることを認められたい。方法1600が単なる例として付与されること、および様々な実施形態が任意の所望の代替の動作および/または追加の動作を所望に応じて含み得ることを認められたい。いくつかの実施形態では、第1の電子市場が、第2の電子市場のアルゴリズムおよび/または容量を、それらを第1の電子市場内部に開発せずに利用し得る。
上記例は1回の交換で注文全体が満たされることを参照するが、いくつかの実施形態では、注文の様々な部分を異なる交換および/または異なる合致注文と履行し得ることを認められたい。例えば、いくつかの実施形態では、確定注文の第1の部分は第1の電子市場において利用し、確定注文の第2の部分は第2の電子市場において履行し得る。料金は、部分に基づいて、例えば、その部分に比例して決定し得る。
上記例では、注文は第1の電子市場において満たし得るが、いくつかの実施形態では、注文を第2の電子市場で満たし得ることを認められたい。いくつかの実施形態では、第2の電子市場は、確定注文の指示の受信に応答して、合致する注文を見つけようとし得る。第2の電子市場が合致する注文を見つけた場合(例えば、第1の電子市場が、対応する非確定注文に合致する注文を見つける前に)、第2の電子市場は、対応する取引の履行を促進し得る。第2の市場は、非確定注文をキャンセルし、第1の電子市場に履行を通知し、かつ/または他の任意の所望の動作を取り得る。第1の電子市場は、それに応答して、情報をソースにし得る。上述したように、ソースに対して課される料金は、履行の場所に依存し得る。
XII.諸情報1
以下の章中の要素の付番は、上の章での要素の付番と一致しない場合がある。本章は、関連する資料のさらなる開示を提供するものであり、これまでのあらゆる開示への限定として解釈されるべきではない。例えば、以下の定義の何れも、別途明記されない限り、上記開示に適用されるべきではなく、好適の説明も上記開示された実施形態に適用されない。
証券の取引を促進するために、コンピュータが多用されるが、取引プロセスの特定のステップにおいて、手動の介入もまだ必要とされ得る。例えば、組織的な投資管理ファームの大半のトレーダーは、証券を買うか、または売る注文をコンピュータ化された注文管理システム(OMS)に記録する。しかし、各ファームの1人または複数のトレーダーは、OMS内の注文を手動で再検討し、1つまたは複数の市場仲介者とコンタクトをとることにより注文を満たそうとし得る。通常、トレーダーは、OMSにおいて、電話回線または別個のデータ入力リンクにより注文を登録された証券のブローカー−ディーラー、証券を取引する電子市場、または他の市場仲介者に送信する。したがって、OMSにおいて注文を実際に履行するために、手動での作業が頻繁に要求される。
この手動での作業から生じる一問題は、組織のトレーダーが、大きな数量の証券に関わる取引を、証券の市場価格に不利な影響を与えずに履行することが不可能であり得ることである。例えば、組織のトレーダーは、多くの場合、投資ポートフォリオの内容を変更することにより市場状況の変化に応答する投資マネージャの常なるニーズにより、大きな数量の証券を取引する必要がある。これらのポートフォリオのサイズが、投資家の行動の増大により増大するにつれて、同様のポートフォリオバランスを達成するために、それに対応して取引すべき証券の数量も増大する。組織のトレーダーの行動に起因する市場の影響コストまた弊害コストは、市場仲介者がそのような大きな数量の証券を取引する相手方を見つけることがより難しくなるため、そのような状況で上昇する。
さらに、市場仲介者が、組織的ファームが、例えば、大きなブロックの特定のエクイティ証券を売りたいことに気付いた場合、この気付きは、通常の需給プロセスにより、組織的ファームが得ることができる売り価格を下げる傾向を有する。この影響は、特定の投資家がそのように大きな数量の証券を売りたい理由について注文の知識を有する他人からの投機により悪化する可能性も高い。同様に、市場仲介者が、組織的なファームが大きなブロックの特定のエクイティ証券を買いたいことに気付いた場合、この気付きは、組織的なファームが支払う必要がある購入価格を上げる傾向を有し得る。価格へのこの悪影響は、従来の市場仲介者が自己勘定取引することによりさらに悪化する。
組織的なトレーダーが市場の影響コストを相殺するために一般に利用する一戦略は、大きな数量の証券を、それぞれが異なる市場仲介者により、場合によっては数日の取引日にわたって扱われる小さな注文に拡散させることである。勿論、この戦略は、他人の予見不可能な行動により、市場価格がこの長くなった取引期間中に大きく変化する恐れがあるという点で、それ自体の問題を生じさせる。
利用され得る別の戦略は、証券の注文を1つまたは複数の電子市場に拡散させることである。しかし、トレーダーは、電話回線または別個のデータ入力リンクを使用して、各注文を電子市場に手動で送信する必要があり得る。トレーダーが、OMSにすでに記録されている基本的な注文データの二重入力を含むこれらの追加のステップを実行する必要があり得ることにより、多くのトレーダーがこれらの電子市場を使用する頻度が低くなり、市場への供給量が全体注文のごくわずかなサブセットになり得る。その結果、これらの電子市場は多くの場合、トレーダーがタイムリーに注文を履行するために必要な流動性を欠く。
OMSと電子市場との統合の欠如も、組織的なトレーダーが特定の証券を電子市場内で同時に、例えば、従来のブローカーとの電話を介して取引したい場合に問題を課す。例えば、電子市場によっては、特定の時間間隔でしか合致を見つけようとしない市場がある。トレーダーがIBM銘柄100,000株を購入したく、その量の半分を電子市場に出した場合、トレーダーは、IBM株が買われた場合、次にスケジュールされたマッチング試行の後まで、買われた株の数を知ることがない。その間、トレーダーは潜在的に、電話を介してブローカーからよりよい価格で500,000を超える株を購入できた可能性がある。
したがって、当該技術分野では、トレーダーまたは他の当事者による大量の手動での介入を必要とせず、匿名性を提供し、かつ高い流動性を提供する電子取引市場が必要である。
いくつかの実施形態は、電子取引市場(ETM)への取引システムを有する投資管理ファームまたは他のエンティティにより使用される様々な注文管理システム(OMS)からの注文の自動化された(すなわち、手動でのトレーダーの介入のない)伝送を提供することにより、上記必要性に応える。取引システムを有するファームが、注文フローを管理し、注文の監視、発注、および注文の履行を監視するため、および関連する目的のために、注文についての情報をOMSに記憶する。OMSの機能を提供するソフトウェアは、当該技術分野において周知である。
ファームでのOMSインタフェースモジュール(OIM)は、OMSからETMに自動的に注文を送信し、好ましくは、ETMでの注文の履行に応答してOMSを更新し得る。トレーダーは、ETMと通信して、証券の取引を匿名で交渉し得る。本明細書において使用される「証券」は、株券、債権、もしくは他の任意の金融商品等の所有権もしくは債権の権利、フォワード、先物、オプション、プット、コール、カラー、スワップ等の契約もしくは取引、または任意の証券の通貨契約である。この説明では、用語「証券」を便宜上使用するが、この用語が金融商品全般を包含することを理解されたい。他の実施形態を、他の商品および/またはサービスの取引に使用し得ることも理解されたい。
ETMは、OIMから受信した注文を表すデータを受信し処理するためのOMSデータ統合モジュール(ODIM)を含み得る。好ましい実施形態では、OIMからのデータは、ODIMにより必要な処理がわずかな標準フォーマットでETMに提供される。ODIMにより処理されたデータは、ETMデータベースに記憶し得る。
ETM内の交渉モジュールは、トレーダー間の交渉をサポートし得る。一実施形態では、指示モジュールが、ETMにより受信した注文を、トレーダーおよび/またはETMにより確立されたフィルタリング基準に基づいてトレーダーに送信する。これらの注文は、法的に拘束力のない指示の形態でトレーダーに送信される。それらの指示に基づいて、ある組織のトレーダーは、他の組織にいるトレーダーと、ETMの交渉モジュールを通して交渉に入ることができる。一実施形態では、交渉の少なくとも一部は、匿名で行われる。
トレーダー認証モジュールは、取引の交渉および/または他の機能を実行するために、ETMにログインしたトレーダーを認可し、かつ/または認証し得る。トランザクション履歴モジュールが、ETMにより実行されたトランザクションをETMデータベースに記録し得る。トランザクション履歴モジュールは、好ましくは、ETMにより処理された、例えば、取引システムから送受信した注文および行われた交渉を含む他のデータも記録する。
投資管理ファームまたは取引が実行される他のエンティティでの典型的な取引システムは、ネットワークを介してOMSサーバに結合された、いくつかのワークステーションをふくみ、各ワークステーションにトレーダーがいる。各ワークステーションは、好ましくは、トレーダーのOMS対話モジュール(TOIM)を実行して、トレーダーのワークステーションとOMSサーバとの対話を促進する。本発明の一実施形態では、TOIMは、トレーダーが、OMSデータベースに記憶されているオープンな注文または予定される注文の追加、削除、または変更を行えるようにする。OMSは、OMSサーバ、OMSデータベース、およびTOIMを含み、通常、OMSベンダーにより提供されるが、いくつかのファームが各自のOMSを開発している。
本発明と併せて、各ワークステーションも、好ましくは、ETM対話モジュール(EIM)を実行して、ETMとの対話を促進する。EIMは、トレーダーが、ETMに情報を送信し、ETMから受信した情報を閲覧し、その情報に応答できるようにする。通常、この情報は、トレーダーの指示についての情報、他のトレーダーの指示についての情報、および交渉中にトレーダーにより送受信される注文を含む。
OMSデータベースは、取引システムを使用してトレーダーが証券を買い、かつ/または売るオープンな注文、予定される注文、および/または完了した注文を表すデータを保持する。OIMはOMSデータベースおよびETMと通信する。OIM内のOMSデータベース統合モジュールが、OMSデータベースに記録されているデータを読み取り、好ましい実施形態では、ETMを通しての取引の履行を受けて、OMSデータベースへのデータの作成およびOMSデータベースに記憶されているデータの変更も実行する。一実施形態では、OMSデータベース統合モジュールは、OMSデータベースに直接アクセスし、別の実施形態では、データベースにアクセスするコマンドをOMS内のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)に送信する。
OIMは、ETMと通信するために、ETM通信モジュールを含み得る。一実施形態では、ETM通信モジュールは、OMSデータベースに記録されている選択されたデータをETMに提供し、好ましい実施形態では、OMSデータベースへの変更に関するデータおよび/または命令をETMから受信する。さらに、OIMは、好ましくは、ETMに送信されたデータ記録および/またはETMから受信したデータ記録のフォーマットを変更するデータ記録変換モジュールを含む。OIMは、好ましくは、証券の種類、証券の名称、注文の種類、注文の価格、注文の数量、または他のカテゴリにより特定の注文をフィルタリングし、注文がETMに送信されないように除去するフィルタリングモジュールも含む。
いくつかの実施形態では、OIMまたは他の何等かの構成要素は、推論モジュールを含み得る。そのような推論モジュールは、特定の注文がOMSデータベースに存在することの理由を特定し得る(例えば、注文を入力したトレーダーに尋ねることにより、そのような情報をトレーダーから受信することにより、OMSに記憶し得る戦略情報を検索することにより、トレーダーの挙動を解析することにより、トレーダーに関連付けられたリスクモデルから情報を受信すること等により)。いくつかの実施形態では、推論モジュールは、他の注文が存在する理由を満たす証券を示唆し、かつ/または入力するために使用し得る。そのような機能は、注文が推論しなければ満たされず、妥当な代替の証券が利用可能な場合、有用であり得る。
好ましくは、OIMは、トレーダーがETMにログオンする際、トレーダーの注文に関連するOMSデータベース内のETMデータ記録をETMに送信する。OIMにより、トレーダーがETMにログオンしたことが特定されると、OIMは、OMSデータベースからETMへの送信に適したそのトレーダーの注文についてのデータ記録を取り出す。一実施形態では、OIMは、OMSデータベースから取り出されたデータ記録を、ETMにより理解される標準フォーマットに変換する。別の実施形態では、この機能はETMの部分である。
トレーダーがETMにログオンした後、OIMは、OMSデータベースの内容が変更されたか否かを判断し得る。OMSデータベースが変更された場合、OIMは、その変更をETMに送信すべきか否かを判断する。一実施形態では、OIMは、トレーダーがETMにログオンしてから、ETMが取引を開始するまでの時間中、OMSデータベースの内容が変更されたかを判断し続ける。別の実施形態では、OIMは、ETMが取引を開始するまで、この判断を開始しない。
典型的なOMSは複雑で多機能であるため、かつETMにより処理されない種類の証券が、OMSを使用して扱われる場合があるため、OMSデータベースへの変更によっては、ETMに更新データを送信する必要がないものがある。OIMは、好ましくは、変更が新しい注文または変更された注文を表す場合、データベースへの変更をETMに送信する。
OIMは、好ましくは、履行された取引または他の情報を示すETMから受信した情報に応答して、データベースを更新する。好ましい実施形態では、OIMに関連付けられたOMS内の注文に関わる履行がETMにおいて行われた場合、OIMは、履行を記述した情報をETMから受信する。この情報は、例えば、取引された証券の種類、量、および価格、履行時刻、ならびに/あるいは履行が基づいたOMSデータベース内の元々の注文を識別する情報を含む。OIMは、履行について受信した情報を、OMSにより使用されるフォーマットに変換し、それに従ってOMSデータベースを更新する。これらのステップの結果、OMSは自動的に更新され、ETMで実行された履行をトランスペアレントに反映する。履行は、OMSにとっては、別のブローカーにおいて行われる典型的な取引として見えるため、ETMと対話するために、ここに記載される機能を超えて、特別な機能をOMSに追加する必要はない。
いくつかの実施形態を、「トレーダー」を含むものとして説明し得るが、他の実施形態が、記載と全く同じようにはトレーダーを含まなくてもよく、または全く含まなくてもよいことを認められたい。交渉、OMSへの取引の入力、および/または他の動作にトレーダーを含めずに、いくつかの実施形態は、取引アルゴリズムを通して自動化し得る。そのような取引アルゴリズムは、トレーダーの入場、取引の交渉、および/または従来、トレーディング組織で1人または複数のトレーダーにより制御される他の任意の動作を制御し得る。
Merrin等に付与された米国特許第7,136,834号明細書(以下、“Merrin”)は、Merrinの明細書、Merrinの出願経過履歴、および特許の任意の部分に意味を提供する他の任意の資料を含め、参照により本明細書に援用される。したがって、Merrinにおいて意味を有する用語(例えば、明細書、出願経過履歴、特許の任意の部分に意味を提供する他の資料等に基づいて)は、本明細書において同じ意味を有することが意図される。したがって、Merrinおよび本明細書において使用される用語が同じ意味を有することを当業者は理解するであろう。
図17は、本発明の実施形態による電子取引市場(ETM)環境を示すハイレベルブロック図である。ETM110は、3つの取引システム112A、112B、112Cと通信する。3つのみの取引システム112が示されるが、本発明の実施形態は、ETM110と通信するはるかに多く(またはより少数)の取引システム112を有することができる。図17は、この説明の明確性を強化したいため、3つのみの取引システム112を示す。
いくつかの実施形態では、ETMは、他のETMおよび/または他の市場に結合するように構成し得る。例えば、ある特定のETMは、その特定のETMに結合されたトレーダー間の取引を促進するように構成し得る。その特定のETMは、状況によっては(例えば、特定の注文の相手方がその特定のETMにいない場合)、注文についての情報を別のETMに送信して、その他のETMを通して相手方を見つけようとし得る。したがって、あるETMは、他のETMに関連付けられた注文/取引を利用可能であり得る。注文情報を他のETMに送信することは、特定の注文に関連付けられたトレーダーに、そのような送信を受け入れ可能であるか否かを尋ねた後、かつ/または特定のトレーダーの先に確立された取引選好に従って実行し得る。いくつかの実施形態では、異なるETMは、異なる物を取引するように構成し得る。例えば、あるETMは株を取引するように構成し、別のETMはデリバティブを取引するように構成し得る。異なる物を取引するように構成されたそのようなETMの結合は、より詳細に後述するように、トレーダーにより提出される注文に関する知識に基づいて、追加の製品および/またはサービスをトレーダーに提供するように構成された実施形態において特定に有用であり得る。
取引システム112A、112B、112Cは、ETM110との関係を確立した投資管理ファームまたは他のエンティティにより使用される。取引システム112はETM110と通信して、証券取引を促進する。本明細書において使用される「証券」は、株券、債権、もしくは他の任意の金融商品等の所有権もしくは債権の権利、フォワード、先物、オプション、プット、コール、カラー、スワップ等の契約もしくは取引、または任意の証券の通貨契約である。この定義は、例えば、任意のノート、株、債権、社債、任意の利益分配契約もしくは任意の石油、ガス、もしくは他の鉱物資源ロイヤルティもしくはリースにおける権利もしくは参加を表示する証書、任意の信託担保証券付証書、投資契約、議決権信託証書、証券預託、証券、預金証書、上記のうちの任意のもの、証券グループ、もしくは証券指数(それらに対する権利、それらの価値にもとづく権利を含む)に関する任意のプット、コール、ストラドル、オプション、もしくは特権を含む。このリストはすべてを包含したものではない。明確にするために、この説明では株の取引について説明する。
各取引システム112内に、注文管理システム(OMS)に関連付けられたデータベース114A、114B、114Cがある。各OMSデータベース141は、取引システム112を使用してトレーダーが証券を買い、かつ/または売るオープンな注文、予定される注文、および/または完了した注文(本明細書では、まとめて「証券の注文」と呼ぶ)を表すデータを保持する。例えば、取引システム112Aのデータベース114Aが、DELL銘柄50,000株を売る注文、MSFT銘柄75,000株を売る注文、CPQ銘柄25,000株を買う注文、およびIBM銘柄100,000株を買う注文を含むと想定する。取引システム112Bのデータベース114Bが、CPQ銘柄30,000株を売る注文およびT銘柄62,000株を買う注文を含むことも想定する。
OMSデータベース114内の注文は、ETM110に自動的に送信し得る。同様に、変更および/または撤回等の注文への任意の変更は、ETM110に自動的に送信し得る。本明細書において使用する用語「自動的に」は、関連付けられた動作が、いかなる人間または手動での介入もなく実行されることを意味する。したがって、トレーダーが、OMSデータベース114内の個々の注文をETM110に送信するように特に要求する必要はなく、データベース内の注文は、トレーダーの入力なしで(フィルタリング基準を受けて)ETM110に送信される。
いくつかの実施形態では、OMSデータベース内の注文をETM110に自動的に送信されなくてもよい。むしろ、トレーダーは、ETM110に送信する注文をOMSデータベースから個々に選択し得る。トレーディングファームによっては、OMSデータベース内に記憶されている注文のうちのいくつかについての情報が、露出された場合、悪用され得ることを恐れ得るため、自動的な送信ではなく、そのような選択的な送信を使用することにより、トレーディングファームが、機密性の低い注文情報の送信を許しながら、特に機密性の高い注文情報を送信しないようにすることが可能であり得る。
好ましくは、ETM110は、ETMを使用する他のトレーダーに、トレーダーおよび/またはETMにより確立されたフィルタリングに従ったフィルタリングを受けて、トレーダーの注文についての情報を匿名で送信する。さらに、ETM110は、好ましくは、注文の履行のために、取引システム112を使用してトレーダー間の匿名での交渉を管理し、完了した取引についてのデータを、トランザクションに関わったトレーダーのOMSに送信する。
したがって、本発明の一実施形態は、ETM110が取引システム112Aのデータベース114Aから受信した注文についての情報を他の取引システム112B、112Cに選択的にブロードキャストする。同様に、ETM110は、取引システム112Bのデータベース114Bから受信した注文についての情報を他の取引システム112A、112Cに選択的にブロードキャストする。トレーダーがそのような取引を望む場合、ETM110は、取引システム112Bを使用するトレーダーから取引システム112Aを使用するトレーダーに、CPQの25,000株の匿名での交渉および販売を促進する。
いくつかの実施形態では、第1のトレーダーからの注文を潜在的な相手方にナローキャストし得る。他の何れのトレーダーが潜在的な相手方であるかを特定するために、ETMは、第1のトレーダーからの注文を他のトレーダーから受信した注文とマッチングし得る(例えば、証券の名称、種類、注文のサイズ、価格等により)。合致する注文が他のトレーダーから提供される場合、それらのトレーダーは潜在的な相手方として識別され、第1のトレーダーからの注文についての情報をそれらのトレーダーに送信し得る。
データは、インタフェースリンク116A、116B、116Cを使用して、取引システム112とETM110との間で通信し得る。伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、衛星、セルラ、無線周波数(RF)リンク、および/またはこれらの何等かの組み合わせを含むが、これらに限定されない、任意の既知のインタフェース技術を使用して、これらのリンクを実施することができる。リンクは、ETM110または取引システム112に達する前に、電話交換機またはインターネットサーバ等の1つまたは複数の中間データ処理システムを通過し得る。データが公衆インターネットを介して移動する実施形態等、データが共有リンクを介して移動する実施形態では、データは、好ましくは、セキュアソケットレイヤ(SSL)等のセキュアプロトコルを使用して暗号化される。
図18は、ETM110のより詳細を示すハイレベルブロック図である。図18がETM110の可能な実施形態のうちの1つにすぎないことを当業者は認めよう。明らかに、本明細書に記載のETM110の機能を提供するために、ハードウェアおよびソフトウェアの異なる組み合わせを使用することが可能である。
ETM110がインタフェースリンク116を介して取引システム112から受信したデータは、ファイアウォール210により受信し得る。当該技術分野において既知のように、ファイアウォール210は、好ましくは、不正ユーザがETM110の残りの部分にアクセスすることを阻止し、ネットワークへのデータの転送およびネットワークからのデータの転送を監視する。
ファイアウォール210を通過したデータは、ETM110の機能を実行する1つまたは複数のモジュールにより受信し得る。本明細書において使用する用語「モジュール」は、機械実行可能コードおよび/またはデータを指すが、処理回路等の関連付けられた回路ならびにデータ記憶領域および/または他の任意のソフトウェアもしくはハードウェアも含み得る。したがって、モジュールの機能を実行するソフトウェアを実行するコンピュータシステム等のハードウェアおよびソフトウェアのうちの一方または組み合わせで、図18に示される各モジュールを実施し得ることが理解されよう。ETM110が、本発明の理解を不必要に曖昧にしないようにするために図18に示されていない、1つまたは複数の他の種類のモジュール、回路等を備えてもよいことも当業者により理解されよう。例えば、ETM110は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、ネットワーク接続回路、ならびに/あるいは読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CDROM、DVD、テープドライブ、ハードディスク(HD)、および/または他の種類の記憶領域等のデータ記憶領域を含み得る。本明細書において記載の複数のモジュールの機能を単一のモジュールに組み合わせもよく、単一のモジュールの機能を複数のモジュールに分割または共有してもよいことも理解されよう。さらに、本発明の代替の実施形態は、本明細書に記載のモジュールのうちの1つもしくは複数を有さなくてもよく、かつ/または本明細書に記載されていないモジュールを有してもよい。
ETM110は、好ましくは、OMSデータ統合モジュール(ODIM)212を含む。ODIM212は、取引システム112内のOMSデータベース114から受信する注文を表すデータを受信して処理する。好ましい実施形態では、OMSデータベース114からのデータは、ODIM212により必要とされる処理がわずかな標準化されたフォーマットでETM110に提供される。代替の実施形態では、OMSデータベース114からのデータは、取引システム112が使用するOMSの種類、データをETMに供給するインタフェースリンクの種類、データが関連する証券または注文の種類等の要因に応じて、1つまたは複数の異なるフォーマットでETM110に提供される。この後者の実施形態では、ODIM212は、好ましくは、ETM110内の他のモジュールが使用するために、標準化されたフォーマットにデータを変換する。
ODIM212により処理された注文は、ETMデータベース214に記憶し得る。データベース214内のデータには、好ましくは、ETM110内の他のモジュールがアクセス可能である。さらに、ETM110内の他のモジュールは、通常動作中に必要になり得るように、他のデータを図示のデータベース214または他のデータベースに記憶してもよい。
好ましい実施形態では、指示モジュール216が、ETM110が受信した注文についての情報を、トレーダーおよび/またはETMにより確立されたフィルタリング基準に基づいて様々なトレーダーに送信する。この情報は、法的に拘束力のない指示の形態でトレーダーに送信される。
指示に基づいて、トレーダーは、交渉モジュール218を通して他のトレーダーとの交渉に入ることが可能であり得る。交渉モジュール218は、取引システムを使用し、逆の関心を有するトレーダー間の交渉を促進し得る。一実施形態では、交渉の少なくとも一部は、トレーダーの行動についての情報の拡散を制限するために、匿名で行われる。
市場データモジュール220は、リアルタイムおよび/または他の市場データを入力222から受信し得る。市場データモジュール220は、市場データを交渉モジュール218および/またはトレーダーに提供し得る。トレーダーは、好ましくは、交渉中に市場データを使用して、証券の市場価格を決定する。
トランザクション履歴モジュール224は、ETM110により実行されたトランザクションをデータベース214に記録し得る。トランザクション履歴モジュール224は、好ましくは、例えば、取引システム112から受信した注文および取引システム112に送信した注文についての情報ならびに行われた交渉(成功したか否か)を含め、ETM110により処理された他のデータも記録する。このモジュール224は、好ましくは、ETM110で行われたトランザクションの監査に使用される。
いくつかの実施形態では、トランザクション履歴モジュールは、トランザクション情報ならびに発注されたが、満たされなかった注文についての情報を記録し得る。そのような情報は、製品および/またはサービスをトレーダーに提供するために使用し得る。例えば、特定の証券について出された注文の頻度についての情報を記録し、過去の取引に基づいて、その証券に関する市場の流動性が過去はどの程度であったか、および/または注文が満たされるまでにかかり得る時間についてトレーダーに通知するために使用し得る。別の例として、特定のトレーダーの満たされたトランザクションについての情報を使用して、取引に関するヘッジ機会等のそのトレーダーが所望し得る他の商品またはサービス(例えば、エクイティ購入をヘッジするために使用し得る同じまたは異なるETM上の利用可能な先物取引等)についての情報を提供し得る。さらに別の例として、いくつかの実施形態は、記録された情報を使用して、証券の取引パターンに大きな変化(例えば、大きな価格低下、流動性の大きな変化等)が生じたことを特定し、そのような情報を使用して、性能(例えば、取引行動の大きな増大への準備、異なる市場への注文のオフロード、取引が安定化するまでの注文の受け入れの一時的な停止等)、証券の取引(例えば、ETM操作者に関連付けられた口座/ファンドに関する)を調整し、かつ/またはそのような情報をトレーダーに提供する。
トレーダー認証モジュール226は、取引交渉および/または他の機能を実行するために、ETM110にログインしたトレーダーを確認かつ/または認証し得る。一実施形態では、トレーダー認証モジュール226は、ログインID/パスワード対等の認証情報をデータベース214に記憶する。トレーダー認識モジュール226は、好ましくは、登録されたトレーダーのプロフィールも記憶する。
ETM110に存在し得る他のモジュールとしては、ETMを含む様々なサーバの負荷を監視する負荷監視モジュール、ETMに耐故障性を提供する耐故障モジュール、ETMへのセキュリティ違反を阻止し、そのような違反を検出するセキュリティモジュール、およびバックオフィス機能を提供するバックオフィスモジュールが挙げられる。これらのモジュールは、図を不必要に複雑にしないように、図18には示されていない。
図19は、図17に示されるような取引システム112を示すローレベルブロック図である。図19が取引システム12の可能な実施形態のうちの1つにすぎず、取引システムの代替の実施形態が存在することを当業者は認めよう。図19は、ネットワーク314を介してOMSサーバ312に結合された3つのワークステーション310A、310B、310Cを示す。ワークステーション310は、好ましくは、証券の取引を促進する専用ソフトウェアを実行する汎用または専用コンピュータシステムである。3つのみのワークステーション310が示されるが、取引システム112は任意の実用的な数のワークステーションを有することができる。
ETM110と対話する典型的な取引システムでは、各ワークステーション310は、OMSサーバ312との対話を促進するトレーダーOMS対話モジュール316(TOIM)を実行する。この典型的な取引システムでは、TOIM316は、トレーダーが、OMSデータベースに記憶されているオープンな注文または予定される注文の追加、削除、または変更を行えるようにする。例えば、トレーダーが特定のトランザクションを段階的に実行する意図を有するため、または取引すべき証券の市場価格が特定の範囲(例えば、指値注文)内にある場合のみ、予定されるトランザクションが望ましいため、予定注文をOMSデータベース114に記憶し得る。したがって、そのような注文は、トレーダーが取引したい証券の総量および他の注文を取引する条件を示すプレースホルダとして機能し、データベース114内の他のデータは、その日までに取引された証券の数量を示す。
各ワークステーション310は、ETM110との対話を促進するETM対話モジュール318(EIM)を実行する。本発明の代替の実施形態では、EIM318は、TOIM316またはワークステーション310内の他のモジュールに統合される。EIM318は、トレーダーが、ETM110に情報を送信し、ETM110から受信した情報を閲覧して応答できるようにする。通常、受信される情報は、注文についての情報(指示モジュール216を通して)およびETM110が他のトレーダーまたは取引組織から受信する注文(交渉モジュール218を通して)を含む。トレーダーは、EIM318を使用して、ETM110を通しての証券の買いおよび/または売りに入り、交渉を取引する。
ネットワーク314は、ワークステーション310をOMS312と、ETM110と通信するネットワーク等の外部ネットワークとに接続する。ネットワーク314は、OMS312、ワークステーション310、および外部ネットワークの間でのデータの双方向伝送をサポートする任意のネットワーキング技術を利用することができる。典型的な実施形態では、ネットワーク314は、金融組織に設置され、1つまたは複数の外部ゲートウェイとインタフェースする私設ローカルエリアネットワーク(LAN)である。代替の実施形態では、ネットワークは、無線であってもよく、広域にわたって装置を接続してもよく、かつ/または少なくとも部分的に公衆ネットワーク(インターネット等)を介してデータを搬送してもよい。ファイアウォール等の他のネットワーク構成要素が存在してもよい。多くの異なる種類のネットワークが、本明細書に記載の機能を実行可能なことを当業者は認めよう。
OMS312は、好ましくは、注文管理システムを実行し保持する1つまたは複数のコンピュータシステムで構成される。OMS312は、注文の作成、変更、および/または削除を行う命令をワークステーションから受信し、それに従ってデータベース114を更新する。OMS312の機能を提供するソフトウェアは、当該技術分野において周知である。商用OMSソフトウェアパッケージが、少数を挙げれば、MacGregor Group、Eze Castle Software、Advent Software、およびDecalogから市販されている。さらに、取引組織によっては、カスタムOMSソフトウェアを利用するところもある。
上述したように、データベース114は、証券を買う、および/または売るオープンな注文、予定されている注文、および/または完了した注文を表すデータを保持し得る。図20は、本発明の一実施形態により、注文を識別するためにデータベース114に記憶されたデータ記録400を示す図である。異なるOMSシステムは、異なる注文データ記録を利用するため、図20が可能なデータ記録のうちのたった1つを示すことを理解されたい。しかし、多くのOMSシステムは、同じ全般情報を記憶し、図示の注文データ記録400は、OMSシステムの典型的な注文データ記録を表すことを目的とする。
注文データ記録400は、注文についての異なる情報をそれぞれ保持する複数のフィールドを有する。注文IDフィールド410は、好ましくは、データ記録400に関連付けられた注文を一意に識別する値を保持する。同様に、トレーダーIDフィールド412は、好ましくは、注文を出したトレーダーまたは他の人物を一意に識別する値を保持する。注文状態フィールド414は、注文がオープンであるか、予定されているか、完了したか、キャンセルされたか、それとも他の任意の可能な状態であるかを識別する。次のフィールドである注文最新更新時間416は、好ましくは、データ記録400が任意の方法で変更された最新の時間を識別するタイムスタンプを保持する。このフィールド416は、データ記録400の最新バージョンが考慮されたか否かを判断するために有用である。
トランザクションタイプフィールド418は、好ましくは、データ記録400が、注文に対応して証券を買うのか、それとも売るのかを識別する。銘柄記号フィールド420は、好ましくは、取引すべき証券を一意に識別する。銘柄記号フィールド420は、例えば、統一証券識別手続き委員会(CUSIP)番号、ティッカーシンボル、または証券の他の任意の識別子を保持することができる。証券タイプフィールド422は、好ましくは、所与の証券の種類に従ってデータ記録400内の他のデータを解釈するために使用される。例えば、財務省短期証券が、額面からのディスカウントに関して価格付けされ、価格決定式内に、証券が満期まで保持された場合に得られる利回りが本質的に含まれる。逆に、エクイティ証券は、実際の株毎の価値で価格付けされる。証券タイプフィールド422内の情報は、特定の種類の証券をフィルタリングで除去するためも使用することができる。
注文タイプフィールド424は、好ましくは、注文が市場注文であるか、それとも指値注文であるかを識別するが、このフィールドは他の注文の種類を示してもよい。注文が指値注文である場合、指値価格フィールド426が、好ましくは、トレーダーにより設定される価格を識別する。
合計注文サイズフィールド428は、好ましくは、トレーダーが取引したい実際の株数を識別する。他に発注された数量フィールド430は、合計注文サイズフィールド428内の値以下の値である。本発明の実施形態では、ETM110は、これら2つのフィールド428、430の値を使用して、ETMによる取引に利用可能な証券がもしあれば、その数量を特定する。
好ましくは、OMS312は、大きな数量の所与の証券の取引をいくつかの異なる会場で履行し得る可能性を可能にする。例えば、IBM銘柄1,000,000株を買う注文を満たすために、トレーダーは、300,000株の注文をあるブローカーに出し、そのブローカーに出した300,000株がすべて購入されるまで、その部分の多くの履行を記録する必要があり得る。ブローカーが適した価格で追加の株を提供できない場合、トレーダーは、残っている購入すべき700,000株までの追加の数量を、別のブローカー、電子市場、または他の会場介して発注し得る。好ましくは、ブローカーは、発注記録をOMSデータベース114に入力して、トレーダーが、第2の会場を通して注文の部分の履行を期待していることを示す。この第2の会場も、提供が要求された数量をいくつかの履行で満たし得る。このように、注文は、1つまたは複数の発注を有することができ、各発注は、関連付けられた1つまたは複数の履行を有することができる。
図21は、特定の会場への発注を示す、好ましくはOMSデータベース114に記憶される発注記録500を示す図である。注文IDフィールド510は、好ましくは、発注に関連付けられた注文を一意に識別する値を保持する。注文IDフィールド510は、発注情報を注文全体に結び付ける。したがって、同じ注文のすべての発注は、好ましくは、このフィールド510に同じ値を有する。ブローカーフィールド512は、好ましくは、発注記録が関連付けられた会場を識別する英数字の値を含む。最後に、ブローカーへの発注数量フィールド514は、好ましくは、合計注文サイズのうち、会場を通して履行のために発注された部分を列挙する。
取引が、ETM110等の指定された会場で履行される場合、対応する履行記録が、好ましくは、OMSデータベース114に記憶される。図22は、本発明の実施形態による履行記録600を示す図である。履行IDフィールド608が、好ましくは、特定の履行を識別する値を保持する。前と同様に、注文IDフィールド610は、好ましくは、履行に関連付けられた注文を一意に識別する値を保持し、同じ注文に関するすべての履行は、好ましくは、このフィールド610に同じ値を有する。ブローカーフィールド612は、好ましくは、履行を実行した会場を識別する英数字の値を含む。履行数量フィールド614は、好ましくは、この履行で取引された証券数を特定し、価格フィールド616は、証券が履行された価格を特定する。タイムスタンプフィールド618は、好ましくは、履行が実行された時間を記録する。
OMSインタフェースモジュール(OIM)320は、ネットワーク314または専用接続を介してOMSデータベース114と通信し得る。代替の実施形態では、OIM320は、OMS312および/またはワークステーション310と通信する。OIM320は、外部ゲートウェイまたは他の何等かの形態のネットワーク接続を介してETM110と通信してもよい。別の代替の実施形態では、OIM320はETM110に統合され、OMS312から離れているが、OMSデータをOIMに提供するために、いくつかの機能はOMSに存在する。
好ましい実施形態では、OIM320は、本明細書に記載の機能を実行するソフトウェアを記憶し実行するコンピュータソフトウェアを含む。代替の実施形態では、OIM320は、OMS312と同じコンピュータシステムで実行される。一実施形態では、OIM320は、OMSデータベース114と対話するためのOMSデータベース対話モジュール322を含む。OMSデータベース対話モジュール322は、OMSデータベース114に記憶されている記録を読み出し、好ましい実施形態では、OMSデータベース114に記憶されているデータ記録の作成および変更を行う。一実施形態では、OMSデータベース対話モジュール322は、OMSデータベース114に直接アクセスし、別の実施形態では、データベースにアクセスするコマンドをOMS312内のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)に送信する。
OIM320は、好ましくは、ETM110と通信するためのETM通信モジュール324も含む。一実施形態では、ETM通信モジュール324は、OMSデータベース114内の選択されたデータ記録をETM110に自動的に提供し、好ましい実施形態では、ETMからデータおよび/または命令を受信する。さらに、OIM320は、好ましくは、ETM110に送信されたデータ記録および/またはETM110から受信したデータ記録のフォーマットを変更するデータ記録変換モジュール326、ならびにフィルタリングされた注文がETMに送信されないように、証券の種類、証券の名称、注文の種類、注文の数量、注文の価格、または何等かの他の要因もしくはカテゴリにより、指定された注文をフィルタリングして除去するフィルタリングモジュール238も含む。
図23は、トレーダーがETM110にログオンする際に、本発明の実施形態により実行される動作を示す流れ図である。図23および後続図の動作は、ここではOIM320に帰するが、動作のうちのすべてまたはいくつかを他のエンティティにより実行してもよいことを当業者は認めよう。
好ましくは、OIM320は、トレーダーがOMS312にログオンするまで待って(710)から、そのトレーダーのデータ記録をETM110に送信する。一実施形態では、ETM110は、OIM320が存在する組織のトレーダーがETMにログオンした場合、メッセージをOIM320に送信する。OIM320は、このメッセージを、注文の受信を開始するサインとして解釈する。本発明の他の実施形態では、OIM320は、特定のエントリについてOMSデータベース114に問い合わせる、OMS312により送信されたプロセス間メッセージをリッスンする、個々のトレーダーのワークステーション310をポーリングする、またはタイマに基づくアルゴリズムを実施する等の他の技法を使用して、トレーダーがOMS312にログオンしたことを特定する。
トレーダーがOMS312にログオンしたと特定(710)されると、OIM320は、OMSデータベース114から、ETMへの送信に適した注文についてのデータ記録を取りし得る(712)。本発明の一実施形態では、オープンなすべての注文がETM110への送信に適する。本発明の他の実施形態では、OIM320は、フィルタリングモジュール328を通して、証券の種類(例えば、株または債権)、証券の名称(例えば、IBMまたはT)、注文の種類(例えば、市場注文または指値注文)、注文の数量、および/または注文の価格等の基準に基づいて、適した注文の特定を行い得る。さらに他の実施形態では、OMSに関連付けられた取引ファーム(例えば、トレーダー)により選択された注文のみが、送信に適し得る。
必要であれば、OIM320内のデータ記録変換モジュール326は、好ましくは、OMSデータベース114から受信したデータ記録を、ETM110が理解する標準化されたフォーマットに変換する(714)。上述したように、データ記録変換モジュール326の機能は、ETM110内のODIM212により実行することもできる。本発明の代替の実施形態は、データ記録を個々に、または複数のバッチで送信し得る。ETM110に送信されるデータは、取引中の証券の種類および/またはそのような証券を正確に取引するために必要なフィールド等の要因に依存する。
図24は、取引日中にトレーダーがOMSにログオンした後、本発明の実施形態により実行される動作を示す流れ図である。図24の動作は、好ましくは、取引日中に複数回自動的に実行される。まず、OIM320は、OMSデータベース114の内容が変更されたか否かを判断する(810)。OIM320は、例えば、データベース114を定期的に、略リアルタイムの間隔でポーリングすることにより、タイムスタンプ等の指定されたフィールドの内容についてデータベースに問い合わせることにより、かつ/またはネットワークもしくは特定のプロセス間通信メッセージトラフィックをリッスンすることにより、このステップを実行することができる。
データベースが変更された場合、OIM320は、好ましくは、その変更をETM110に送信すべきか否かを判断する。典型的なOMSは複雑で多機能であるため、かつETM110により扱われない種類の証券が、OMS312を使用して取引され得るため、OMSデータベース114に対する変更によっては、更新データをETM110に送信する必要がないものもある。したがって、OIM320は、データベース114への変更が、ETM110(いくつかの実施形態では、ETM110に加えて、ETM110に結合された他のETMおよび/または市場)において取引された種類の新しい注文を反映するか否かを判断し得る(812)。反映する場合、OIM320は、注文についての関連データをデータベース114から取り出す(816)。変更が新しい注文を反映しない場合、OIM320は、好ましくは、データベースの変更が、ETM110にすでに送信された既存の注文の変更に関連するか否かを判断する(814)。関連する場合、OIM320は、変更された注文に対応するデータ記録をデータベース114から取り出す(818)。適切なデータ記録がある場合、そのデータ記録をデータベースから取り出すと、OIM320は、好ましくは、データ記録を適切なフォーマットに変換し(820)、図23に関して上述したように、記録をETM110に送信する。
図25は、OMSデータベース114が、ETM110による取引の履行に応答して更新された場合、本発明の実施形態により実行される動作を示す流れ図である。図示のステップは、取引が履行される都度、またはバッチで実行することができる。しかし、ステップは、好ましくは、OMSデータベース114が略リアルタイムで更新されるように、十分な頻度で実行される。
OIM320はまず、ETM110発生した履行が、OIMに関連付けられたOMS312内の注文に関わるか否かを判断し得る(910)。このステップは、例えば、ETMで発生した履行を識別するメッセージをETM110から受信することにより、OMS312内に列挙される履行を探して、すべての履行のリストまたはETMからの他のデータをフィルタリングすることにより、または実行された履行についてETMを定期的にポーリングすることにより、実行し得る。
ETM110で発生した履行が、OIM320に関連付けられたOMS312内の注文に関わる場合、OIMは、履行を記述した情報をETMから受信する(912)。この情報は、例えば、取引された証券の種類、量、および価格、履行時刻、ならびに/あるいは履行が基づいたOMSデータベース114内の元々の注文を識別する情報を含む。OIM320は、履行について受信した情報を、OMS312が使用するフォーマットに変換し得る(914)。次に、OIM320は、変換された履行データを使用してOMSデータベース114を更新し得る(916)。これらのステップの結果として、OMS312を、ETM110で実行される履行を反映するように、自動的かつトランスペアレントに更新し得る。履行は、OMS312にとって、別のブローカーで行われた典型的な取引として見える。
いくつかの実施形態では、OMSデータベース内の注文についての情報および/または取引組織についての他の任意の情報を使用して、追加の(例えば、相補的、代替的な)製品および/またはサービスをトレーダーに提供し得る。注文についての情報は、注文の存在、相手方注文の存在、相手方存在の欠如、同様の注文の過去データ、相手方注文についての過去データ、注文が満たされたことの情報(例えば、ある時間中、不履行状態でシステムから除去された等)、特定の注文により具現し得るより広い取引計画の情報(例えば、特定の業界、市場株式総額等での取引を望むため、特定の注文が存在することの情報)、注文が満たされたことの情報、注文が現在、非アクティブであることの情報(例えば、満たされた、期限が切れた、不履行等)、リスクモデルについての情報、および/または他の任意の情報を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような特徴は、ETMのプレミアムユーザ(例えば、料金を支払う意志を有するユーザ)に提供し得る。追加の製品および/またはサービスは、単一のETMおよび/または追加のETMを通して提供し得る。
いくつかの実施形態では、ETM、OIM、OMS、および/または他の構成要素は、不履行注文を追跡(例えば、注文が非アクティブになったときを特定し、それについての情報を記憶)し得る(例えば、期限の切れた注文および/または除去された注文(例えば、OMSからの除去、ETMにより考慮から外される等))。注文が一旦出されたが、不履行であったことの情報は、その注文に関連付けられたトレーダーが将来に注文に関連付けられた証券の取引を望み得ることを明らかにし得る。新しい注文が受信された場合、その注文により識別される証券で現在取引中の相手方の当事者がいないことがある。相手方の当事者の存在は、ETMを使用する複数の他のトレーダーから受信した合致する注文について(例えば、ETMのデータベース内に保持されているリストを)検索することにより、特定する。いくつかの実施態様では、そのような当事者がいない場合、不履行注文を使用して、そのような当事者を見つけ得る。不履行注文のそのような使用は、新しい注文がアクティブになった後(例えば、注文の期限切れが近いとき、注文が他の様式でシステムから除去中であることの指示を受信した後等)、行い得る。
そのような不履行注文の使用は、不履行注文(または他の任意の非アクティブ注文)に関連付けられた当事者に問い合わせることを含み得る。そのような問い合わせは、当事者がまだ、証券に関する取引に関心を有するか否かを尋ね、かつ/または合致する相手方の注文が現在利用可能であることを識別し得る。次に、当事者は、注文を再発注し、新しい注文に関連付けられた当事者との交渉に入り、要求を無視し、かつ/または他の任意の所望の動作をとり得る。
いくつかの実施形態では、そのような不履行注文が使用される前に、新しい注文に関連付けられた当事者に、そのような使用を望むか否かを尋ね得る。そのような注文のマッチングへの使用を促進するため、新しい注文に関連付けられた当事者に、そのような注文の有用性に関する統計を提供し得る。この統計は、ETMのトランザクション履歴モジュールにより収集し得、例えば、そのような注文がある注文を首尾良く満たした回数の割合および/または他の任意の所望の情報を含み得る。情報は、最も説得力のある抽象度(例えば、証券全体、関連する業界での証券、特定の証券、特定の相手方の当事者等)で選択し得る。
複数の不履行注文が存在するいくつかの実施形態では、任意の所望の優先度メカニズムに従って、優先度を付与し得る。例えば、大きな注文に関連付けられた相手方当事者候補に最初に問い合わせてもよく、最近、期限切れした注文に関連付けられた相手方当事者候補に最初に問い合わせてもよい等である。
いくつかの実施形態では、不履行注文の使用に関連付けられた問い合わせプロセスの部分または全部にわたり、相手方当事者の識別情報を匿名に保ち得る。注文のサイズならびに/あるいは新しいおよび/または非アクティブな不履行注文に関連する他の任意の情報も、相手方当事者がそのような情報の露出を選択するまで、プロセス中、機密に保持し得る。
任意の数の不履行注文を、任意の所望の時間にわたって追跡し得る。例えば、いくつかの実施形態では、いくつかの数の最近期限切れした注文を追跡し得る。いくつかの実施形態では、すべての不履行注文をある所望の期間にわたって追跡し得る。いくつかの実施形態では、追跡は、証券の特徴に関連し得る。例えば、流動性が低い証券に関連付けられた注文ほど、流動性の高い証券に関連付けられた注文よりも長い時間にわたって追跡し得る。
上述した不履行注文を追跡する方法と略同様の方法で、将来の注文を履行する際に使用するために、履行した注文を追跡し得る。以前に証券を取引したトレーダーは、その証券で再び取引する可能性が高いため、これは有用である。履行された注文は、ETMおよび/または他の何等かの方法(例えば、異なる市場)を通して履行し得る。
いくつかの実施形態では、合致する相手方当事者(例えば、OMS内に注文に合致する注文を有する相手方当事者)がいないと判断された(例えば、注文の相手方当事者が見つからなかった(例えば、ある時間後に、注文の期限切れの間近等で))場合、代替製品および/またはサービスをトレーダーに提供し得る。代替の製品および/またはサービスは、少なくとも部分的に、トレーダーにより入力された注文の特徴に基づき得る。所望の特徴は、例えば、市場株式総額、地理的エリア、業界、リスクレベル、損益比、取引のボリューム、収益レベル、販売レベル、手元現金量、アナリストの推奨、および/または他の任意の情報を含み得る。例えば、証券に基づいたデリバティブを提供し得(例えば、ETMに提供される他の注文から、別の市場等から)、他の証券を提供し得る(例えば、株式総額、業界等の同様のプロファイルを有する証券等、同様の注文も出した他のトレーダーにより(例えば、同様の注文が不履行になった後)買われた証券、注文に関連付けられた望み(例えば、特定の業界を含むようにポートフォリオを調整したい等)を満たす証券)。いくつかの実施形態では、過去の取引傾向に基づいて、注文が履行されるまでかかる時間についての情報を提供し得る。そのような情報は、履行までの時間が長すぎる場合、トレーダーが注文に対する代替の行動をとり、履行までの時間が短い場合、注文の履行を待つことを促進し得る。
いくつかの実施形態では、代替の製品および/またはサービスは、トレーダーのOMSデータベース内の注文の理由に基づく取引を含み得る。例えば、ETMは、注文がOMSに提示された理由(例えば、特定の業界の証券を所有したい)についての情報を受信し、その理由に基づいて、代替の注文候補が同じ理由を満たし得ると判断し、その注文を代替として提供し得る。いくつかの実施形態では、理由は、ETMと共有し得るより広い取引戦略および/またはリスクモデルの部分であり得、それにより、ETMは、注文により具現される理由をよりよく満たすと共に、より広い取引戦略および/またはリスクモデルにより適合した代替を提供し得る。
いくつかの実施形態では、注文に合致する注文が見つかった場合、追加の(例えば、相補的な)製品および/またはサービスを提供し得る。例えば、注文が、少なくとも部分的に履行されたことを特定し、それに応答して、追加の製品および/またはサービスを提供し得る。注文は、ETMを通して履行し、かつ/または他の何等かの方法を通して履行して、履行済みとしてETMにより識別し得る(例えば、OMSでの状態変更を通して)。製品および/またはサービスは、市場のオペレータ、市場の参加者、および/または他の任意のソースから提供し得る。例えば、証券の注文が履行された後、トレーダーにヘッジの機会を提供し得る。そのようなヘッジの機会は、証券に関連する先物を含み得る。ヘッジの機会は、同じETM上の異なる相手方当事者(例えば、元の相手方当事者を見つける方法と同様にして発見し得る)を通して、および/または別の市場を通して提供し得る。
いくつかの実施形態では、前の注文についての履歴データを使用して、追加の製品および/またはサービスを推奨し得る。例えば、トレーダーは、不履行になる取引を有する場合、トレーダーに、同様の不履行になる注文を有したトレーダーにより入力された場合が多い利用可能な注文を提示し得る。
いくつかの実施形態では、履歴情報を使用して、新しい注文の取り扱いを調整し得る。例えば、履歴的に非流動的な証券の注文が入力された場合、その証券の注文を入力した前のトレーダー、他の市場等の追加の手法を使用して、合致する注文を見つけ得る。いくつかの実施形態では、他のトレーダーに、非流動性の証券への注文の存在を通知し得る。任意の所望のインセンティブ方法を通して、非流動性証券の相手方注文を入力するように、トレーダーを促し得る。例えば、トレーダーは、非流動性証券の注文を入力する場合、流動性証券に優先度を提供し得、トレーダーのそのような注文の入力に関して、リベートを提供し得、および/またはトレーダーに、そのような注文の入力に対して任意の所望のインセンティブを提供し得る。
様々な実施形態では、取引は、任意の所望の通貨または国(例えば、米国企業の株、中国企業の株、英国貯蓄債権等)に関連し得る。いくつかの実施形態では、ある国のトレーダーが、別の国および/または別の国の通貨に関わる取引に入り得る(例えば、米国のトレーダーが日本企業の債権を買い得る)。
いくつかのそのような実施形態では、追加の製品またはサービスを、取引に関連付けられた通貨の情報に基づいて提供し得る。例えば、1つまたは複数の通貨取引契約を、そのような取引に関わったトレーダーに提供し得る。通貨取引契約は、通貨市場の変動率に対するヘッジ商品として機能し得る。そのような契約では、トレーダーは、取引に関連付けられた通貨の価値が、トレーダーの国の通貨と比較して変化した場合、その契約をある現金価値に交換できるようにし得る。いくつかの実施形態では、そのような契約の利用可能性は、取引交渉時にトレーダー間での交渉オプションとして含め得る。いくつかの実施形態では、トレーダーは、他の任意の取引から独立して(例えば、ETMおよび/または他の何等かの市場を通して)、互いの間でそのような契約で取引し得る。いくつかの実施形態では、トレーダーに、市場からのサービスとしてそのような契約を提供し得る(例えば、ETMのオペレータがそのような契約を、手数料を徴収してサービスとしてETMのユーザに提供し得る)。
いくつかの実施形態は、異なる時間帯からの参加者を含み得る。そのような参加者は、部分的に、時間帯が異なることにより、常に同じ時間にアクティブである訳ではない。したがって、1つまたは複数のメカニズムを使用して、これらの時間帯差に対処し得る。
例えば、いくつかの実施形態では、参加者は、参加者がアクティブではない場合(例えば、夜間、休暇等)、自動的に取引を交渉し、受け入れ、かつ/または拒絶するために使用できる自動取引プロファイルを確立可能であり得る。そのようなプロファイルは、例えば、特定の価格範囲の証券注文を常に受け入れるべきであり、かつ/または他の任意の所望の動作をとるべきであることを示し得る。
いくつかの実施形態では、アクティブな取引時間を特定の市場(例えば、ニューヨーク証券取引所)に結び付け得る。取引を特定の市場と同様の時間に制限することにより、参加者は、その時間中に存在することにより、取引に参加できることを確実にし得る。
いくつかの実施形態では、市場(例えば、ETM)は、参加者がアクティブであるか否かを判断し、あるレベルの優先度で潜在的な取引にアクティブな参加者を含み得る。そのような判断は、コンピュータ端末での行動レベルを監視すること、コンピュータインタフェースを通して問い合わせを提示すること、および/または他の任意の所望の動作を含み得る。いくつかの実施形態では、参加者がアクティブではない場合(例えば、その日は帰宅してしまった)、その参加者は、再びアクティブになるまで、取引への参加に適格ではないであろう。他の実施形態では、アクティブな参加者に、非アクティブな参加者よりも高い優先度を付与し得るが、それでもなお非アクティブな参加者に、取引に関わる機会を提供し得る。
いくつかの実施形態では、合致する注文がアクティブなトレーダーおよび非アクティブなトレーダーを含む場合、これら2人のトレーダー間で交渉を開始し得る。アクティブなトレーダーに、非アクティブなトレーダーが非アクティブであることを通知し得る。アクティブなトレーダーに、非アクティブなトレーダーがいつアクティブになり得るかの推定(例えば、時間帯差、履歴データの指示等)を付与し得る。非アクティブなトレーダーがアクティブになり、交渉に入るのを待つ間、アクティブなトレーダーに関連付けられた注文はなお、他の合致(例えば、他のアクティブなトレーダーとの)を探しての検索に使用し得る。非アクティブなトレーダーがアクティブ状態に戻った場合、それまでは非アクティブであったトレーダーが、それまでアクティブであったトレーダーとの取引についての交渉に入り得る。それまでアクティブであったトレーダーは、それまでは非アクティブであったトレーダーがアクティブになったときまでに非アクティブになっている可能性がある。そのような問題は時間差により生じ得るため、交渉の完了に長い時間がかかり得る。いくつかの実施形態では、交渉の1つまたは複数の側が、交渉を自動化する情報(例えば、好み、指値価格等)を入力し、それにより、交渉をより短時間で完了し得る。
いくつかの実施形態は、買い側取引参加者(すなわち、金銭管理のために証券の大部分を買う傾向を有する投資組織)に制限し得る。他の実施形態は、買い側参加者および売り側参加者(例えば、ブローカー、リテールアナリスト等)を含み得る。買い側参加者は通常、悪意のある市場操作を恐れるため、かつ独自の取引戦略の露出を恐れるため、取引意図の露出からの保護の意識が高い。売り側参加者が許可されるいくつかの実施形態は、買い側参加者のそのような恐れに対処するメカニズムを含み得る。
例えば、いくつかの実施形態では、買い側参加者は、売り側参加者との取引からの脱退可能であり得る。いくつかの実施形態では、買い側参加者は、買い側参加者と取引可能な売り側参加者注文を、いくつかの売り側参加者の注文のみにするフィルタを確立可能であり得る。例えば、フィルタは、十分な量の証券に対する売り側参加者注文、売り側が注文の交渉なしの履行に合意する場合(例えば、最近取引された価格等の標準価格に従って)、ならびに/あるいは売り側および/または売り側参加者の注文が買い側参加者の他の任意の所望の基準を満たす場合、許可し得る。
いくつかの実施形態では、注文のフィルタリングに使用する1つまたは複数の基準の指示を受信し得る。基準は、基準を満たさない注文がフィルタリングされるように、適切なフィルタを確立するために使用し得る。注文が基準を満たさない場合、注文を、基準を確立した市場参加者に提示し得る。いくつかの実施形態では、基準は、時間に関連する基準(例えば、注文受信時、注文を市場参加者に提示したとき(例えば、XXX証券の注文は、正午から午後2時の間のみ提示し得る等)等)を含み得る。いくつかの実施形態では、基準は、数量に関連する基準、識別基準、価格に関連する基準、種類に関連する基準、業界に関連する基準、および/または他の任意の基準を含み得る。
いくつかの実施形態は、売り側参加者に提供するオプションを制限し得る。例えば、売り側参加者は、法的に拘束力のある注文にしか入ることができない。売り側参加者の注文が、買い側参加者に相手方当事者を見つけた場合、売り側参加者を注文の履行に対して法的に拘束し得る。いくつかの実施形態では、売り側参加者が注文の履行に対して法的に拘束される場合、価格および/または数量の交渉をなお、買い側参加者と売り側参加者との間で行い得る。他の実施形態では、交渉は開始されず、むしろ、交渉なしで取引を履行し得る(例えば、買い側がオファーを受け入れる場合、標準価格付けメカニズムに従って、売り側注文内で識別される証券の数量分等、取引を自動的に履行し得る)。
いくつかの実施形態では、注文受け入れ要求を1人または複数の市場参加者(例えば、買い側参加者)に送信し得る。いくつかの実施形態では、そのような参加者は、注文受け入れ要求を受信し得る。いくつかの実施形態では、市場参加者は、限られた時間量内で受け入れ要求に応答可能であり得る。参加者が、限られた時間内で受け入れ要求に肯定的に応答した場合、受け入れ指示を送信し得、かつ/または注文の少なくとも一部を満たす取引の履行を促進し得る。
いくつかの実施形態では、売り側参加者に、注文入力時に取引すべき証券の数量を入力するように要求し得る。売り側参加者は、買い側参加者からの注文が売り側注文に合致する場合、その数量に法的に拘束し得る。いくつかの実施形態では、売り側参加者は、数量の増大を交渉し得るが、その数量を最低限の量として制限し得る。いくつかの実施形態では、売り側参加者は、最小閾値数量を超える注文のみに入ることが可能である。
いくつかの実施形態では、売り側参加者と買い側参加者との間での交渉を回避するために、売り側参加者を、注文を標準価格付けメカニズムに従って履行させることに法的に拘束し得る。そのような価格付けメカニズムは、周知の中間点価格付けポリシーおよび/または他の任意の所望のメカニズムに基づいて注文を履行することを含み得る。
いくつかの実施形態では、2人の売り側参加者が取引の相手方当事者になる場合、1人の売り側参加者が買い側参加者への相手方当事者である場合と同じようには制限しなくてもよい。例えば、2人の売り側参加者が交渉に入る場合、そのような交渉が、1人の売り側参加者および買い側参加者が相手方当事者である場合では制限されるか、または全く許可されない場合であっても、両者は価格および/または数量について交渉に入り得る。
いくつかの実施形態では、合致する注文を有する当事者は、制限付き交渉に入り得る。例えば、合致する注文を満たす取引の履行は、価格についての交渉および/または数量についての交渉を含まない交渉を含み得る。例えば、価格は、VWAP、中間点、および/または他の任意の所望の価格付けポリシーを使用して決定し得る。数量は、合致する注文により定義される数量に基づいて決定し得る。交渉すべき他の任意の問題がある場合、いくつかの実施形態では、それらの問題(例えば、履行時刻、履行に使用するプラットフォーム等)についての交渉を許可し得る。
いくつかの実施形態では、動作/物事の証拠を1人または複数の当事者から隠し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ある注文が別の注文に合致すると判断された場合、その判断の任意の証拠を、注文に関連付けられた1人もしくは複数の当事者および/または他の任意の当事者から隠し得、フィルタの基準が確立された場合、基準および/またはフィルタの確立の証拠を隠し得、注文がフィルタの基準を満たすか否かについての判断が行われる場合、その判断の証拠を隠し得る。そのような証拠の隠匿は、何等かの動作が行われるまで、かつ/またはある時間にわたって行い得る。例えば、いくつかの実施態様では、第1の当事者の注文が第2の当事者の注文に合致することの証拠を、第2の当事者が注文を進めると決断するまで、かつ/または注文の履行が促進されるまで、第1の当事者から隠し得る。
いくつかの実施形態では、イベント証拠の隠匿は、イベントが発生しなかったと観測者に信じ込ませるように、任意の動作を実行すること、または任意の動作を実行しないことを含み得る。例えば、証拠の隠匿は、仮にイベントが発生しなかった場合には行われていたであろう1つまたは複数の動作(例えば、要求の送信、イベントが発生しなかったとの指示の送信等)を実行すること、イベントに関してミスリードさせる情報を送信すること(例えば、イベントが発生しなかったことの指示の送信、別のイベントが発生したことの指示の送信、イベントの発生を曖昧にする情報(例えば、イベントの実際の発生が曖昧になるような、イベントが早くおよび/または遅く発生したことの指示)の、イベント前および/またはイベント後の送信))、イベントが発生したことの情報を送信しないこと、観測者をミスリードするために、イミテーション情報を送信すること、情報送信を暗号化すること、オニオンルーティング技法を使用すること、送信源を曖昧にすること、送信の宛先を曖昧にすること、イベントのタイミングを曖昧にすること、および/または他の任意の動作を含み得る。
いくつかの実施形態では、注文は、ある数量の金融商品を買う注文または売る注文を含み得る。注文の側は、注文が金融商品の買い注文であるか、それとも売り注文であるかを指し得る。2つの注文は、同じ金融商品の注文であり、かつその金融商品の取引の各側の注文である場合に合致し得る。数量、価格等の他の基準も、注文が互いに合致するか否かの判断に使用し得る。
いくつかの実施態様では、注文は、注文の少なくとも一部を満たす取引の履行に合意する価格範囲を示し得る。そのような実施態様では、2つの注文が単一の金融商品の取引の各側であり、かつ2つの注文が少なくとも部分的に重複する価格範囲を有する場合、第1の注文は第2の注文に合致し得る。いくつかの実施態様では、取引の実際の価格は、VWAPおよび/または中間点価格付けモデルに従って決定し得る。
いくつかの実施形態では、取引履行の促進は、取引の履行をもたらすために役立つ任意の動作をとることを含み得る。いくつかの実施態様では、履行の促進は、例えば、取引を履行すること、第1の市場参加者と第2の市場参加者との間で、取引の価格を含まず、かつ取引中の金融商品の数量を含まない交渉を開始すること、取引を履行するために、取引についての情報を第三者に送信すること、および/または他の任意の動作を含み得る。そのような動作は、集中化された動作および/または分散した動作を含み得る。
いくつかの実施形態では、1人または複数の市場参加者に、取引システムの使用料を課し得る。例えば、合致する注文が見つかり、かつ/または注文履行の促進が実行された場合、合致した注文に関連する当事者に料金を課し得る。いくつかの実施形態では、当事者によっては、そのような料金に関する金融的なインセンティブを提供することにより、取引システムの使用を刺激し得る。例えば、いくつかの実施形態では、参加者によっては、料金を課されず、特定の基準を満たす注文には料金が課されず、参加者によっては、注文の提出に対して支払いを付与し得る等である。そのような刺激は、刺激がない場合には特定の参加者が流動性を提供するのを嫌がり得る市場で、流動性の増大に役立ち得る。
いくつかの実施態様では、例えば、第1の参加者に科される料金の部分を第2の参加者に提供し得る。いくつかの実施態様では、料金の部分を第2の参加者に提供することは、第2の料金のうちの少なくとも一部を第2の参加者に支払う(例えば、その部分だけ第2の参加者の料金を割引する)ことを含み得る。いくつかの実施態様では、部分を提供することは、第2の参加者の口座に入金する(例えば、支払いを金融口座に提供する)ことを含み得る。いくつかの実施態様では、買い側参加者は、割引きし、かつ/または使用料金を支払い、売り側参加者に料金を課し得る。売り側参加者に課し得る料金は、割引または買い側参加者に付与される支払いを払うために使用し得る。いくつかの実施態様では、2人の買い側参加者が対話する場合、割引、料金、および/または支払いは、いずれの当事者にも行われない。いくつかの実施態様では、注文を提出する第1の当事者に、割引および/または支払いを付与し得る。
いくつかの実施形態では、トレーダーがとる様々な動作および/またはトレーダーに提示される情報は、計算装置の1つまたは複数のユーザインタフェースを通して取得/提示し得る。例えば、注文の指示、交渉等は、トレーダーが対話し得るユーザインタフェースにより促進され得る。トレーダーは、計算装置の適したユーザインタフェースを通して、注文情報の入力、注文要求の受け入れ、フィルタの基準の確立等を行い得る。他の実施形態では、そのようなユーザインタフェースは、使用されなくてもよく、かつ/またはそのような動作のうちのすべてまたはいくつかを実行する必要がない場合もある(例えば、コンピュータが、ユーザインタフェースなしでそのような動作を実行し得る等)。
要約すると、本発明は、少なくとも部分的に、取引組織にあるOMSシステムのデータベースから直接、注文情報を受信することにより、流動性を生み出す電子取引市場を含む。注文は、OMSデータベースから自動的に抽出され、履行された注文についての情報はデータベースに自動的に挿入されるため、OMSデータベースは、市場を「単なる別の市場仲介者」として「見る」。さらに、トレーダーは、いかなる重複する手動作業もなしで、電子市場で取引を行うことが可能である。
上記説明は、好ましい実施形態の動作を示すために含められており、決して本発明の範囲の限定を意味しない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。上記考察から、多くの変形が当業者に明らかとなり、それら変形はそれでも、本発明の趣旨および範囲により包含される。
XIII.諸情報2
以下の章中の要素の付番は、上の章での要素の付番と一致しない場合がある。本章は、関連する資料のさらなる開示を提供するものであり、これまでのあらゆる開示への限定として解釈されるべきではない。例えば、以下の定義の何れも、別途明記されない限り、上記開示に適用されるべきではなく、好適の説明も上記開示された実施形態に適用されない。
本発明は、インターネット等のコンピュータネットワークを介して、機密取引意欲を誘導し履行する認定取引情報を管理する方法に関する。
用語「取引意欲(trading interest)」は、本明細書では、所与の1つまたは複数の証券の取引への任意の表現された意欲を説明するために使用され、用語「認定取引意欲(certified trading interest)」は、本明細書では、信頼できる第三者により真正として検証され、真正として認定された取引意欲を説明するために使用される。真正取引意欲の一例は、証券市場自動マッチングシステムに出された注文である。真正取引意欲の第2の例は、意欲的な取引の文書化された履歴を有する当事者により表現される取引意欲である。認定されない取引意欲の一例は、意欲の文書化されない指示(当該技術分野ではIOIとして既知)である。
公募証券市場では、市場のメカニズムおよび取引の心理学が、効率的な情報の流布および価格発見に対する障壁を生み出す。大きな取引への意欲に関する情報を露出する市場参加者の決断は通常、機密性と流動性とのトレードオフを表す。大きく意欲的な購買意欲の詳細を公衆に露出することにより、例えば、市場参加者は、不利な値が動くリスクを想定する。純正な売り意欲を有する他の参加者およびマーケットメーカーは、各自のオファーを「弱める(fade)」(意欲のはるかに低い売り側になる)ことができる。「フロントランニング」(大きな金額の注文の露出に起因する値動きを予想しての市場参加者による買い行動)により、不利に値動きする経験的に実証可能なリスクもある。機密性は、大きな注文を多くの小さな注文に分割して、意欲の発覚を回避することにより維持できるが、これは非効率的であり、大方の自然な相手方の関心(natural contra−interests)を引きつけることができないであろう。したがって、情報の流布に関連付けられた取引コストが高すぎるため、経済効率的な取引が妨げられる。大きな意欲をより小さな注文に分割するという慣例は、すべての価格発見に影響する。各注文に直面した場合、市場参加者は、その注文がはるかに大きな意欲の小さな部分にすぎない可能性があることを組み込まなければならない。その理由は、多くのそのような注文が同時に送信されないことを市場参加者が検証することは不可能な場合が多いためである。
取引意欲および価格発見の効率的な流布への別の深刻な障害は、取引意欲についての検証された情報がないことである。存在する(例えば、表示される履行可能な注文)検証された取引意欲情報は、多くの場合、証拠が殆どない。表示される注文は、開示されない意欲と比較して極めて小さく、通常、米国市場での流通銘柄のたかが1分または2分と同じである。したがって、表示される注文は、例えば、売り手が実際には豊富な場合、過度の購買意欲を示すように容易に操作可能である。さらに、検証されていないミス情報が、多くの場合、市場価格を操作するために非良心的な市場参加者により作成され、流布される。自発的に流布される取引意欲は、現在履行可能な注文、履行された実際の取引、またはある時点では市場の危険の中で履行可能であった、キャンセルされた注文の証明により検証されない場合、虚偽またはミスリードするものである恐れがある。市場参加者が、示された取引意欲を検証する方法、または他のいずれの市場参加者が、非良心的な取引挙動の履歴を有するかを知る方法はないことが多いため、すべての価格が必然的に、そのような挙動の危険性を孕んでいる。
公設エクイティ市場で検証されない取引意欲および行動を自発的かつ選択的に流布する既知の一手法が、AutEx+.RTM.システムにより使用されている。これは、取引意欲および履行された取引を自発的に公開して示す能力をユーザに提供する、電子データベースおよびオンラインネットワークである。AutEx+.RTM.ユーザは、包含(ユーザにより定義されるリスト)または除外(特定の氏名の市場参加者を遮断する)により、取引意欲に関するメッセージの受信を制限することができる。ユーザは、情報を受信する証券および情報を受信する他のユーザの氏名により制限することもできる。
AutEx+.RTM.システムでは、示された取引意欲および報告された取引は機密ではなく、不当な流布の機会を生み出す。さらに、システムのユーザは、すべての取引の報告が義務づけられる訳ではなく、誤った印象の取引意欲を生み出すさらなる機会が提供されてしまう。重大なことに、この手法では、認定された取引意欲(CTI)の解析を使用して、相手方意欲を有する可能性が高い市場参加者に情報の流布を制限することができない。そのようなCTI解析を使用して、市場参加者が受信する取引意欲指示を制限することもできない。流布されたCTIの解析情報に基づいて、オークションを開始する能力も提供されない。ユーザ取引行動を監視して、ディスクロージャの正確性の格付けまたは不適切な取引実施に対する取引行動の相関を生成することもできない。
情報の流布を制限しながら、取引意欲をマッチングし、取引を履行する既知の一手法は、POSIT.RTM.マッチングシステムにより利用される。POSIT.RTM.システムは、取引意欲を蓄積し、設定した間隔でマッチングシーケンスを開始できるようにする。市場参加者は、機密の注文をシステムに出し、マッチングがリリースされるまで、同じ側または相手側の他の注文の量または積極性に気付かない。この手法では、認定された履行可能な意欲および取引行動の解析に基づいて取引意欲の的を絞った通信が可能ではなく、この解析に基づいてプライベートオークションを開始する能力が提供されない。オークション開始者に、的を絞った流布に応答して入力された相手方注文に対するいかなる排他性を認めることも不可能である。
この環境では、取引意欲に関する機密情報を効率的に流布する重大な必要性がある。大きな機密取引意欲を有する市場参加者は、大きな相手方意欲を有する可能性が高い他の市場参加者のみに通知したい。他の市場参加者は、相手方意欲を有する可能性が高い機密認定取引意欲を通知して貰いたい。両グループは、認定取引意欲の解析を通して結び付けられた後、取引する場所を持ちたい。市場参加者は、他の市場参加者の取引挙動に関する認定情報および示された取引情報を認定する手段も望む。
本発明の好ましい実施形態は、(1)市場参加者が、取引意欲の流布を、大きな相手方意欲を有する可能性が高い他の市場参加者に制限できるようにし、(2)市場参加者が、取引意欲が流布された他の市場参加者が正当であることを保証できるようにし、(3)取引意欲間のオークションをこのようにして的を絞り、検証できるようにすることにより、既知の取引意欲流布・履行システムの制限を解消する。好ましい実施形態のソフトウェアは、認定取引意欲に関して様々なソースからの情報を解析することにより、見込みのある相手方意欲を識別する。
好ましい実施形態は、市場情報を管理する方法を含み、この方法は、市場参加者に関する機密情報を含むデータを電子的に受信するステップと、市場参加者に関する上記受信データを電子的に記憶するステップと、第1の市場参加者のコンピュータから情報を電子的に受信するステップと、上記第1の市場参加者のコンピュータから受信した上記情報を電子的に記憶するステップと、市場参加者に関する上記記憶データおよび上記第1の市場参加者のコンピュータから受信した上記情報に基づいて、市場参加者の的を絞った流布リストを生成するステップと、上記第1の市場参加者のコンピュータから受信した上記情報に基づいて、上記的を絞った流布リスト上の市場参加者に電子的に送信するステップとを含む。
有利なことに、これは、市場参加者の機密情報を第1の市場参加者に露出せずに行われる。一実施形態では、第1の市場参加者の身元は他の参加者に露出されない。
さらなる実施形態について以下に説明する。
図26は、通信ネットワーク30を介して様々なユーザ20に接続された認定取引意欲(CTI)マネージャ10を備えた、本発明の好ましい実施形態のシステム構成を示す。CTIマネージャ10は、プロセッサと、メモリと、通信インタフェースを含む入/出力とを備えたコンピュータである。メモリに記憶されたコンピュータプログラムは、本発明に従ってCTIマネージャを動作させる。好ましい実施形態では、通信ネットワーク30はインターネットであるが、代替の実施形態は、当該技術分野で周知のように、専用通信ネットワークを利用することができる。好ましい実施形態では、ユーザとCTIマネージャとの通信は、通信される情報の機密性により、セキュア化される。CTIマネージャ10は、様々な外部データソース40、CTIユーザデータベース50、およびオークションサーバ60にも接続される。
外部データソース40は、ユーザ20の保持しているポジション、履行された取引、およびアクティブな注文に関する情報を提供する。これにより、CTIマネージャは、ユーザの履歴および現在の取引意欲を識別し検証することができる。代替の実施形態では、CTIマネージャは外部データを受信せず、システム内で生成されたデータのみを使用する。米国エクイティ市場に適用される好ましい実施形態では、外部データソース40は、Instinet.TM.等の様々な電子通信ネットワーク(ECN)、NASDAQ.TM.等の公設市場、証券取引所、POSIT.RTM.等のマッチングネットワーク、および様々な組織投資家の公表された持ち株等の公開データを含む。好ましい実施形態では、CTIマネージャが使用する市場参加者に関するデータは、機密情報を含む。例えば、ECN上の履行可能な注文の識別情報は通常、提供されない。機密情報は公開されないため、CTIシステムは、ユーザ20から機密情報を利用する許可を得なければならない。好ましい実施形態では、ユーザ20は、セキュアCTIシステムがこの情報を、他人の価値ある機密取引意欲にユーザに供給するためにのみ使用することを理解して、CTIへのこの機密情報のリリースに合意する。換言すれば、ユーザ20がCTIマネージャ10に管理を任せる機密情報は、ユーザがより多くの情報(特に、機密取引意欲)にアクセスできるようにするが、ユーザ20により提供される機密情報は、第三者に漏れない。
好ましい実施形態では、CTIマネージャ10は、インターネットを介して外部データソース40とリアルタイムで通信する。代替の実施形態は、当該技術分野において周知のように、専用通信ネットワークを利用する。代替の実施形態は、外部データソース40からの情報をデータベースに記憶し、リアルタイムではなく、定期的に情報を更新もする。例えば、代替の実施形態は、様々な組織投資家の公表されている持ち株に関する情報を受信し、その情報をデータベースに記憶し、新しい情報が公表される頻度と同じ頻度でのみ、ニュースサービスソースからの情報を更新する。当業者には明らかなように、本発明は、代替可能な有価値物の略すべての市場が同じ情報非効率性を呈するため、米国エクイティ以外の市場での機密情報を管理するために使用することもできる。
好ましい実施形態では、CTIユーザデータベース50は、セキュリティ情報および交信情報等のユーザデータ、CTI通知パラメータ、および行動履歴を含む。好ましい実施形態は、開始されたオークションおよびその結果(例えば、オークションがキャンセルされたか否か、相手方意欲を見つけることに失敗したか否か、または開始意欲が部分的もしくは完全に履行されたか否か)を含む各ユーザの行動履歴を保持する。行動履歴は、受信したCTI通知、それに応答して出された注文、および注文の結果(応答する注文がキャンセルされたか否か、失敗したか否か、または応答する注文が部分的もしくは完全に履行されたか否か)も含む。代替の好ましい実施形態では、CTIユーザデータベース50は単に、各ユーザのこの行動履歴に関する全体的な統計を保持する。
CTI通知パラメータは、CTI情報を受信すべき状況を指定し、異なる証券および異なるユーザで異なり得る。例えば、ユーザによっては、CTI通知を、特定の証券では100,000株を超える開始意欲、他の証券では500,000株を超える開始意欲に制限し得る。好ましい実施形態では、通知パラメータは、ユーザにより変更が随時可能であると共に、注文のサイズ、証券、開始ユーザの身元、または開始ユーザの行動履歴に関する統計に基づいて変更し得る。
代替の好ましい実施形態では、CTIユーザデータベース50は、ペッグ操作およびフロントランニング等の不適切な取引挙動に関する情報も含む。ペッグ操作は、オークションが履行価格を特定の時間に市場の中間点に設定する場合に生じる。大きな買い注文を有するオークション参加者は、市場で積極的に売り、中間点価格を引き下げ得る。フロントランニングは、この文脈の中では、例えば、大きな買い注文の通知の受信者が、大きなCTIに起因する価格動作を見込んで、オークション前にCTI取引を積極的に買い始める場合に生じる。この実施形態のCTIマネージャは、すべてのオークション参加者の取引行動を監視し、疑いのあるペッグ操作またはフロントランニングをCTIユーザデータベースに、未処理データまたは取引挙動の格付けとして記し得る。代替の実施形態は、AutEx+.RTM.等の外部システムでの市場参加者の認定されていない開示の正確性に関して、同様のデータおよび/または格付けをCTIユーザデータベース50に保持する。さらなる実施形態は、交渉中に設定される自らに課した取引限度に対する市場参加者の順守性に関して、同様のデータおよび/または格付けをCTIユーザデータベース50に保持する。この列挙は網羅的であることを意図せず、他の実施形態が当業者には明らかとなろう。
オークションサーバ60は、CTI通知に応答しての市場参加者(MP)の相手方注文を蓄積し、合致するオークションを履行するプロセスを管理する。代替の実施形態では、オークションサーバがなく、CTIシステムが、的を絞った情報流布メカニズムとして機能する。図27は、本発明の好ましい実施形態の情報管理機能を示す。開始ユーザ210は、CTIマネージャに、取引意欲および情報の流布を制限するパラメータを通信する。CTIマネージャは、これらのパラメータおよびCTI情報230を使用して、何れの市場参加者240が情報を受信すべきかを特定する。各MPも、MPが受信したい取引意欲情報を説明する各自のパラメータをCTIマネージャに通信する。こうして、CTIマネージャは、双方向CTI情報フィルタ220として機能する。これは、(1)MPが開始ユーザの流布パラメータに合い、(2)開始意欲がMPの通知パラメータに合うMP240に、開始ユーザの機密情報の流布を制限する。代替の実施形態では、CTIマネージャは、システムが、通知するMPの的を絞るが、MPによる同様の通知フィルタリングができない単方向のみの情報フィルタである。図24および図27と比較して、好ましい実施形態では、開始ユーザ210および市場参加者240は両方とも、システムのユーザ20であり、双方向CTI情報フィルタ220はCTIマネージャ10であり、CTI情報230は、外部データソース40およびCTIユーザデータベースにより供給される。
図28は、好ましい実施形態の情報管理機能の動作の流れ図である。ステップ310において、ユーザは、開始意欲をCTIマネージャに通信する。好ましい実施形態では、開始意欲は、CTIシステムに提出された、オークションを開始するという活きた履行可能な注文であるが、代替の実施形態では、開始意欲は、CTIシステムが認定しなければならない他の情報であり得る。例えば、ユーザは、ECNまたはPOSIT.RTM.等の別の市場またはオークションシステムに出した大きな履行可能な注文の存在を選択的に流布したい場合がある。ユーザは、注文に関する情報を提出し、CTIシステムは次に、請求された注文の存在を検証し、それにより、続けて注文が通知されたすべての市場参加者が、流布の真実性を信頼することができる。同様に、ユーザは、意欲の指示を提出することができ、システムは次に、現在履行可能な注文、最近の取引履歴、および/またはかつては履行可能であったが、満たされなかったキャンセル注文に関する検証された情報から認定する。ここでも、続けてこの意欲が通知されたすべての市場参加者は、流布の真実性を信頼することができる。代替の実施形態では、ユーザは、認定されていない取引意欲を提出できるが、この認定の欠如は、続けて通知されるすべての市場参加者に指示される。
好ましい実施形態では、開始意欲は、額面価格(例えば、$1121/2)であってもよく、または価格が設定される場合には市場価格(例えば、オークション終了時に設定された市場中間点)に固定してもよい価格限度を含む。代替の実施形態は、開始ユーザが価格限度をまだ決定されていない市場価値またはインデックスに固定できるようにする。例えば、代替の実施形態では、ユーザは、価格限度を取引セッションの終了時に計算される日々の出来高加重平均価格(VWAP)に固定することができる。好ましい実施形態では、開始意欲は、蓄積期間の長さ等のオークションパラメータを含む。
ステップ320において、ユーザは、所望の流布パラメータを通信する。好ましい実施形態では、ユーザが利用可能な多くの流布パラメータがあり、最も重要なパラメータは、認定相手方意欲の様々な尺度である。好ましい実施形態では、ユーザは、(1)活きた履行可能な注文、(2)過去に履行された取引、または(3)かつては履行可能であったが、満たされなかったキャンセル注文から、認定相手方意欲を指定することができる。特定の銘柄を500,000株買う意欲の流布のCTIに基づくフィルタリングの例としては、流布を、(1)現在、市場においてその銘柄の10,000株以上をオファーしているMPもしくは他のシステムユーザ、(2)現在の取引セッションにおいて25,000株を超えるその銘柄を売ったMPもしくは他のシステムユーザ、(3)現在の取引セッションにおいて10,000株を超える単位でその銘柄をオファーしたMPもしくは他のシステムユーザ、または(4)現在の取引セッションにおいて最良売り気配以上で買ったMPもしくは他のシステムユーザに制限することが挙げられる。これらのパラメータの数量および対象期間はすべて、ユーザによる選択が可能である。
好ましい実施形態では、外部データソース40およびCTIユーザデータベース50からの市場情報を利用して、所望の市場参加者に流布をより正確に的を絞るために、多くの他のパラメータがユーザに提供される。例えば、ユーザは、特定の応答または開始統計を有する市場参加者のみへの通知を選択することができる。(例えば、受信したCTI通知の10%に特定の時間枠内で応答したか、またはCTI通知のうちの特定の総数に応答した市場参加者のみに通知するように、CTIマネージャに命令し得る)。さらに、好ましい実施形態は、ユーザが、関心のある証券に特定の既知の持ち株を有するMPに的を絞れるようにする。好ましい実施形態は、ユーザが、取引を破断した履歴に基づいてMPを通知から除外できるようにもする(例えば、CTI情報が、ある時間中に何等かの数量の取引を破断にことのあるあらゆるMPに達しないようにする)。好ましい実施形態は、ユーザが、氏名または識別番号により、特定のMPを通知に包含または除外できるようにもする。
代替の好ましい実施形態では、ユーザは、特定の相関またはパターン認識を識別するために、様々なユーザの取引パターンに対してCTIマネージャにより実行されるより高度な解析(例えば、テクノロジー株の買い手、セクターローテーション等)に基づいて、MPの的を絞ることもできる。別の好ましい実施形態では、ユーザは、CTIユーザデータベース50に記憶されているフロントランニングおよびペッグ操作等の任意の識別された不適切な取引挙動に基づいて、MPを除外することができる。別の代替の実施形態では、流布パラメータは、システムにより定義され、ユーザにより選択できない。さらに別の代替の実施形態では、ユーザは、流布パラメータのうちのいくつかまたはすべてを定義するか、またはシステムにより定義されるデフォルトパラメータを使用するかを選択することができる。
再び図28を参照すると、ステップ330において、CTIマネージャは、外部データソース40およびCTIユーザデータベース50から必要なCTI情報にアクセスして、CTIフィルタリング解析を実行する。ステップ340において、CTIマネージャは、流布パラメータを使用してCTI情報を解析し、通知MPリストを生成する。ステップ350において、CTIマネージャは、CTIユーザデータベース50に記憶されているMP通知パラメータを使用して、MP通知リストの規模をさらに低減する。ステップ360において、CTIマネージャは、機密の開始CTIの通知を、(1)開始ユーザの流布パラメータに合い、(2)開始意欲がMP通知パラメータに合うMPに送信する。代替の実施形態では、通知は、開始ユーザの過去のオークションに関する統計(例えば、満たされた割合、キャンセル率、取引破断頻度等)を含む。
代替の好ましい実施形態では、ステップ350後、この解析結果の概要が開始ユーザに示され、機密のCTIの流布をより正確に調整/制限するように、ステップ320において与えられた流布パラメータを変更するオプションが与えられる。例えば、ユーザは、包含的すぎる(例えば、今日、該当する証券を10,000株以上売ったMPの数が多すぎる)、または排他的すぎる(例えば、現在、50,000を超える株を売る活きた注文を有するMPがいない)流布パラメータを変更することができる。MP通知リストの生成は、実施形態が、ユーザが流布解析の出力に満足するまでステップ330〜350を繰り返すため、この実施形態では、反復プロセスである。この反復プロセスでのユーザ対話は、当該技術分野で周知のインタフェース手段を通して実行される。
図29は、流布された開始意欲に基づいて、オークションを履行する際のCTI管理システムの動作の流れ図である。ステップ405において、CTIにより開始されるオークションの通知が、図28に示されるプロセスにおいて的が絞られたMPに流布される。ステップ410において、通知されたMPは通知に応答するオプションを有する。好ましい実施形態では、この応答は、オークションサーバに送信される履行可能な価格制限された相手方注文である。開始意欲と同様に、好ましい実施形態では、価格限度は、額面価格であってもよく、または市場価格に固定してもよい。代替の実施形態は、応答するMPが、価格限度を、まだ決定されていない市場価格またはインデックスに固定できるようにする。例えば、代替の実施形態では、MPは、価格限度を終業時のVWAPに固定することができる。
代替の実施形態では、通知されたMPは、同時に取引意欲を提出し、取引を直接交渉するメッセージを開始ユーザに送信することができる。別の代替の実施形態では、通知されたMPは、プライベートチャットセッションを介して応答して、取引を直接交渉することができる。代替の好ましい実施形態では、MPは、開始ユーザおよびその他の通知されたMPのうちの幾人またはすべてとのセミプライベート交渉チャットセッションで応答することもできる。システムは、当該技術分野で周知のインタラクティブ通信技術を使用して、チャットおよびメッセージング機能を提供する。代替の好ましい実施形態では、通知されたMPに、開始ユーザの電話番号および/または電子メールアドレスを提供して、他の直接通信チャネルを提供することもできる。
ステップ420において、オークションサーバ60は、通知されたMPからの注文を蓄積する。好ましい実施形態では、蓄積期間の長さは、開始ユーザにより、ステップ310において通信されるオークションパラメータ内で設定され、システムにより定義される最短および最長の規制を受ける。これにより、CTIシステムのユーザは、オークションを随時開始し、ユーザが、全く的が絞られない定期的なマッチングセッションを待たなくてはならないPOSIT.RTM.システムとはかなり異なり、検証された相手方意欲を有するMPにオークションを制限することができる。代替の実施形態では、システムにより定義される固定の蓄積期間がある。別の好ましい実施形態では、システムは、蓄積期間の終了を設定し、これは最短および最長の規制を受ける。可能な場合、システムは、他の任意の保留中のオークションの蓄積期間の終了に合うように、蓄積期間の終了を設定し、それにより、オークションを組み合わせて、総合流動性を増大させることができる。好ましい実施形態では、蓄積期間中、開始ユーザおよび通知されたMPは、オークションサーバに出された各自の注文を変更またはキャンセルすることができる。代替の実施形態は、この能力に制限を課す。例えば、代替の実施形態は、通知されたMPが相手方注文で応答した後の、開始ユーザによるオークションのキャンセルを許可せず、開始者は、MPが注文を信頼し、相手方注文で応答した後は、注文に拘束される。
ステップ430において、好ましい実施形態のオークションサーバ60は、通知されたMPにより送信された相手方注文に優先度を付ける。好ましい実施形態は、以下の連続規則により履行を優先させる:1)一致する合計サイズ−−履行される合計サイズが最大になる相手方注文の組み合わせが選択される;2)価格限度−−競合するMP相手方注文の一致数量が等しい場合、オークションサーバはまず、より積極的な価格限度を有するMP相手方注文を履行する;3)サイズ限度−−競合するMP相手方注文が同じ価格限度を有する(または価格限度を有さない)場合、オークションサーバはまず、より積極的なサイズ限度を有する注文を履行する;4)入力時間−−競合するMP相手方注文が同じサイズ限度を有する場合、オークションサーバはまず、先に入力された注文を履行する。
異なる履行優先度規則を利用する代替の実施形態が、当業者には明らかになろう。例えば、代替の一実施形態は、相手方注文のサイズ制限を無視し、価格限度がなく、実際の履行がマッチングの瞬間の市場中間点である別の代替の実施形態では、履行優先度は入力時間によるものである。
上記説明では、開始意欲が片側のみの注文であり、通知されたMPがオークションサーバに送信するすべての注文が、相手側であると想定している。通知されたMPが開始意欲と同じ側の注文で応答することが生じ得、その側の履行優先も同様に必要である。好ましい実施形態では、開始意欲は、続くMP注文に対して絶対履行優先を有する。これは、開始ユーザの観点から、CTIシステムのさらなる恩恵である。システムは、開始ユーザが、機密の取引意欲の流布を、認定相手方意欲を有するMPに的を絞り、オークションタイミングに影響し、応答して出された相手方注文よりもマッチングの際に優先させることができる。通知されたMPにより出される開始意欲と同じ側のすべての注文は、開始意欲が満たされた後でのみ、上述した履行優先度に従って履行される。ここでも、異なる履行優先規則を利用する代替の実施形態が、当業者には明らかになろう。さらに、代替の実施形態では、開始意欲は、通知されたMPにより続けて出される競合する注文に対する絶対優先が認められず、通常の履行優先度に従って競合しなければならない。
別の実施形態では、2つ以上のオークションを組み合わせて、流動性をプールすることができる。組み合わせオークションでは、各開始意欲に、その各開始注文に応答して通知されたMPから出された相手方注文に対する排他性が付与される。「排他性」により、開始注文が満たされるか、またはキャンセルされるまで、その開始注文に応答して出された相手方注文を他のいかなる注文ともマッチングできないことが意味される。代替の好ましい実施形態では、組み合わせオークションにおいて開始注文に優先権または排他性が付与されず、すべての注文は同じ履行優先度に従って競合する。オークションを組み合わせる他の手段を利用する代替の実施形態が、当業者には明らかになろう。
ステップ440において、オークションサーバは、ステップ430において設定された履行優先度に従って、すべて、利用されるオークションの種類により設定される価格で注文を履行する。MP応答がない場合、または指値価格を付与可能な取引がない場合、オークションは失敗であり、終了する。好ましい実施形態では、オークションサーバは、すべての注文が特定時刻の市場中間点で履行される中間点クロス(midpoint cross)オークションを利用する。ペッグ操作を回避するために、好ましい実施形態では、履行価格は、蓄積期間の終了後、10分間の「曖昧期間(fuzz period)」中のランダムな時間で市場に固定される。代替の実施形態では、曖昧期間はなく、オークション履行価格は、蓄積期間の終了後の既知の時刻において決定される。
代替の実施形態は、様々な他のオークションタイプを利用する。例えば、代替の一実施形態は、すべての注文の指値価格が機密に保たれ、合致する履行のサイズを最大にする単一の価格が選択される「封印(sealed envelope)」オークションを利用する。別の実施形態は、開始ユーザおよび通知されたすべてのMPが、注文が蓄積される際に、すべての注文および注文の指値価格を見ることができ、開始意欲と取引するために応答MP間に価格競争がある「プライベート競売(private outcry)」オークションを利用する。付与される例は、すべての注文が同じ価格で履行されると仮定し、別の代替の実施形態は、応答するMPからのすべての注文がそれぞれの指値価格で取引される区別的な価格付けを利用する。異なる種類のオークションを利用する代替の実施形態が当業者には明らかになるため、この列挙は網羅的であることを意図しない。代替の実施形態は、開始ユーザが、上述したような2つ以上のオークションの種類から選択できるようにする。
ステップ450において、オークションサーバは、開始ユーザおよびすべての応答ユーザに、各自の注文の状態(すなわち、「履行」、「部分的に履行」、「キャンセル」、「オープン」、「期限切れ」)を通知する。ステップ460において、好ましい実施形態のオークションサーバは、オークションの参加者が互いに、およびシステム管理者と通信して、任意の知覚されたエラーを解決できるようにする。好ましい実施形態では、この通信は、セミプライベートチャットメッセージングを介するが、代替の実施形態は、電話交信情報を供給する。ユーザは、時間中、取引を破断または修正を交渉することができ、その時間後、取引の決着が付けられる。この期間の使用は、取引の瞬時決着に対する関心と、エラーに起因するコストおよび混乱を最低限に抑えることへの関心とのトレードオフを表す。代替の好ましい実施形態は、履行されたオークションに対する変更を交渉する時間を提供しない。ステップ470において、CTIマネージャ10はオークション行動を処理し、行われた開始、応答、履行、および取引破断の行動を反映するように、CTIユーザ情報データベースを更新する。
代替の好ましい実施形態では、オークションサーバ60は、アクティブなオークションに関連しない注文の保管所も含む。この実施形態では、任意のユーザが、オークションを開始せずに、またはCTIの的を絞った通知を呼び出さずに、保管所に注文を配置することができる。これらの注文は、その株でのオークションが開始されるまで、休眠し、オークションが開始されたとき、オークションサーバにより、ステップ410において通知されたMPから受信される応答として扱われる。代替の実施形態では、オークションサーバは、いかなるCTI開始もなく、マッチングを定期的に実行して、休眠中の注文の保管所を空にする。代替の実施形態は、定義された間隔ではなく、休眠中の意欲が十分に蓄積された場合のみ、これらのオークション機能を実行する。さらに別の実施形態では、これらの注文は休眠せず、ECNのように、価格限度の規制を受けて常に履行可能である。別の実施形態では、ライブでの履行が可能であるが、価格限度は、市場中間点または終業時VWAPへの特定のスプレッド等、外部に相対して定義される。
代替の好ましい実施形態では、オークションサーバまたは履行機能がなく、CTIシステムは、図27に示される的を絞った情報流布メカニズムとして機能する。この代替の実施形態では、図28に示される通知プロセス後、CTIシステムは図29に示されるオークションプロセスを実行せず、むしろ、上述したように、通知されたMPが、プライベートまたはセミプライベートの交渉チャットセッションを介して開始ユーザに応答できるようにする。代替の好ましい実施形態は、通知されたMPに、開始ユーザの電話番号および/または電子メールアドレスも提供して、他の直接通信チャネルを提供する。開始意欲の期限が切れるか、または開始意欲がキャンセルされた後、好ましい実施形態は、開始行動および応答行動を反映するように、CTIユーザデータベースを更新する。
代替の実施形態では、Optimark等の第三者マッチング設備が、CTIシステムを使用して、マッチングの流動性を宣伝して、マッチングを実行する。例えば、MPは、注文をOptimarkに送信し、「Optimarkの次のラウンドにDELLへの注文があります:参加して下さい」とアナウンスしての通知の送出を要求し得る。この実施形態では、チャットはなく、マッチングが実行されるべきサイトのアドレス(この例では、Optimarkのアドレス)がある。
さらに好ましい実施形態では、CTIシステムは、格付けサービスと大まかに類似するように機能する。この実施形態では、システムは、取引行動の認定されていない流布(AutEx+.RTM.への開示等)を、実際の認定された情報と比較して、市場参加者のディスクロージャの全体的な正確性の尺度を生成する。この正確性格付けは、実証された信頼性に基づいてディスクロージャを区別するために、他の市場参加者が使用することができる。別の実施形態では、CTIシステムは、市場参加者のMP自身が定めた取引限度への順守性を格付けする。例えば、MPが取引を交渉する際、よりよい価格を受けるために、MPは、取引上限に法的に拘束されることに合意して、本注文がはるかに大きな取引意欲の部分ではなく、MPが他のMPと同様の取引を同時に交渉していないことを実証し得る。CTIシステムは、MPの定めた取引限度を実際の認定された情報と比較して、MPの実証された信頼性の尺度を生成する。この各付けは、他のMPが、交渉している注文がはるかに大きな注文の部分である確率を正確に値踏みするために使用することができる。
さらなる実施形態では、CTIシステムは、MPの不適切な取引挙動に相関する取引行動を監視して、挙動格付けを生成する。この実施形態では、CTIシステムは、フロントランニングの疑いがあるMP行動を監視する。MPに大きな取引意欲が通知された(例えば、システムのオークション通知から、またはシステムを介してのCTI流布を通して)ことにシステムが気付いた場合、システムは、通知されたMPの続く取引行動を監視して、取引行動と明らかにされたCTIとの相関を解析する。別の実施形態では、CTIシステムは、ペッグ操作の疑いのあるMP行動を監視する。システムは、価格が中間点等の市場価格に相対して設定されるオークション(CTIシステム上またはPOSIT.RTM.等の別のシステム上の)に参加しているMPの取引行動を監視する。この取引行動は、オークションの履行価格を操作しようとしている可能性を示す、示されたオークション注文に対する負の相関(例えば、買い注文がオークションに示されている間に得るMP)を探して監視される。別の実施形態では、挙動の格付けは、MPの取引破断履歴に関する情報も組み込む。
これらの「格付けサービス」実施形態のすべてにおいて、格付けされるMPは、将来の取引でよりよい価格を受けるため、または注文フローを多くするために、CTIシステムが機密情報を使用して、MPの過去の挙動(例えば、ディスクロージャ、取引破断、不適切な取引行動)を格付けすることを許可する。この格付け情報は、CTIユーザデータベース50に記憶され、当業者には明らかになるように、多くの形態であり得る。格付け形態の例としては、数値データ(開示される取引行動と実際の取引行動との開きの割合または定めた取引上限と実際の取引行動との開きの割合)、ブールインジケータ(市場参加者が不適切な取引挙動を示したことがあるか否か)、または尺度付き格付け(例えば、特定の行動の新しさおよび頻度に従って尺度が付けられた様々な取引行動に関する情報を組み込んだ1〜nの格付け、不適切な挙動の相関度等)が挙げられる。これらの例は網羅的なものではなく、格付けのデータの多くの表現が当業者には明らかになろう。代替の実施形態では、MPは、格付け「証明書」を見込み相手方に提供して、MPの信頼性を相手方に実証することを要求し得る。証明書は、MPの市場挙動履歴に基づいて認定される報告書である。
これらの実施形態は、説明した「格付けサービス」機能を、図29に示されるオークション/履行機能に加えて提供し、格付けは、これらの実施形態では、流布パラメータとして使用することもできる。格付け機能を提供する代替の実施形態は、履行機能を提供せず、図27に示される的を絞った情報流布メカニズムとして動作し、格付けは、これらの実施形態でも同様に、流布パラメータとして使用することができる。さらなる実施形態は、履行機能または的を絞った流布機能を提供せず、単に認定・格付けシステムとして動作する。
図に示され、本明細書において説明される実施形態は、本発明の目的を完全に達成可能であるが、多くの代替、変更、および変形が、上記説明に鑑みて当業者に明らかになることは明らかである。これらの代替、変更、および変形は、本発明の範囲内にあり、本明細書に記載の実施形態が、限定のためではなく、説明のためにのみ示されることを理解されたい。
XIV.さらなる実施形態
以下は、特許請求の範囲ではなく実施形態として解釈されたい。
A.電子市場間で対話して、取引の履行を促進する方法であって、
第1の電子市場が、金融商品の取引の片側を定義する確定注文の第1の指示をブローカーから受信すること、
前記第1の電子市場において前記確定注文を履行しようとせずに、前記確定注文の第2の指示を前記第1の電子市場から第2の電子市場に送信すること、
前記第2の市場が前記第2の指示を受信すること、
前記第2の電子市場による前記第2の指示の受信に応答して、前記第2の電子市場が、前記確定注文により定義される非確定注文の第3の指示を前記第1の電子市場に送信すること、
前記第1の電子市場が前記第3の指示を受信すること、
前記第1の電子市場による前記第3の指示の受信に応答して、前記第1の電子市場において、前記非確定注文に合致する注文を特定することであって、前記合致する注文は、前記金融商品の前記取引の逆側を定義する、特定すること、
前記第1の電子市場での前記合致する注文の特定に応答して、前記第1の電子市場が、前記第2の電子市場と前記非確定注文を確認し、前記取引の履行を促進すること、
前記非確定注文が前記第2の電子市場に対して満たされたことの第4の指示を前記第1の電子市場から送信すること、
前記第2の電子市場が前記第4の指示を受信すること、
前記第4の指示の受信に応答して、前記第2の電子市場から前記第1の電子市場に、前記確定注文が満たされたことの第5の指示を送信すること、
前記第1の電子市場が前記第5の指示を受信すること、および
前記第5の指示の受信に応答して、前記第1の電子市場から前記ブローカーに、前記確定注文が満たされたことの第6の指示を送信すること
を含む、方法。
A.1.前記第5の指示は、前記確定注文が、非確定注文の形態で前記第1の電子市場において満たされたことを識別し、前記方法は、いずれの電子市場で確定注文が満たされたかに基づいて、前記ブローカーに課す料金を決定することをさらに含む、請求項Aに記載の方法。
B.複数の命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
前記複数の命令が記憶される少なくとも1つの機械可読媒体と
を備える装置であって、前記複数の命令は、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行されると、前記装置に、
金融商品の取引の片側を定義する確定注文の第1の指示をブローカーから受信すること、
前記確定注文を履行しようとせずに、前記確定注文の第2の指示を電子市場に送信すること、
前記電子市場から、前記確定注文により定義される非確定注文の第3の指示を受信すること、
前記第3の指示の受信に応答して、前記非確定注文に合致する注文を特定することであって、前記合致する注文は前記金融商品の前記取引の逆側を定義する、特定すること、
前記合致する注文の特定に応答して、前記電子市場と前記非確定注文を確認すること、
前記非確定注文の確認に応答して、前記取引の履行を促進すること、
前記取引の履行の促進に応答して、前記電子市場から、前記確定注文が満たされたことの第4の指示を受信すること、および
前記第4の指示の受信に応答して、前記確定注文が満たされたことの第5の指示を前記ブローカーに送信すること
を含む方法を実行させる、装置。
B.1.前記取引の履行の促進に応答して、前記非確定注文が満たされたことの第6の指示を前記電子市場に送信することをさらに含む、請求項Bに記載の装置。
B.2.履行を促進することは、前記取引を履行することおよび前記取引を履行すべきであることを示す指示をリモート宛先に送信することのうちの少なくとも一方を含む、請求項Bに記載の装置。
B.3.前記非確定注文を確認することは、
前記取引履行を確認する要求を前記電子市場に送信すること、
前記取引を履行すべきであることの第6の指示を受信すること
を含む、請求項Bに記載の装置。
B.3.1.前記非確定注文を確認するためには、前記第6の指示はある時間内に受信されなければならない、請求項B.3に記載の装置。
B3.1.1.前記時間は約10ミリ秒〜約1秒の時間を含む、請求項B.1に記載の方法。
B.4.前記方法は、
前記確定注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされる場合、および前記確定注文が満たされる場合以外、前記電子市場が前記非確定注文を確認することの合意の指示を受信することをさらに含む、請求項Bに記載の装置。
B.5.前記合致する注文を特定することは、
前記非確定注文を識別する注文問い合わせを複数のシステムのそれぞれに送信することであって、複数のシステムのそれぞれには各注文管理システムが関連付けられる、送信すること、および
前記複数のシステムのうちの第1のシステムから、前記合致する注文の第6の指示を受信すること
を含む、請求項Bに記載の装置。
B.5.1.前記注文問い合わせは前記非確定注文を確定注文として識別する、請求項B.5に記載の装置。
B.5.2.前記第6の指示は、前記取引を交渉なしで履行すべきであることを識別する、請求項B.5に記載の装置。
B.5.3.前記注文問い合わせは、前記取引を交渉なしで履行し得ることを示す、請求項B.5に記載の装置。
B.6.履行を促進することは、価格および数量に関与する交渉なしで履行を促進することを含む、請求項Bに記載の装置。
B.7.前記第4の指示は、前記確定注文が前記非確定注文の形態で満たされたことを識別し、前記方法は、前記確定注文がどこで満たされたかに基づいて、前記ブローカーに課す料金を決定することをさらに含む、請求項Bに記載の装置。
B.7.1.前記装置は、第2の電子市場を含み、前記料金を決定することは、前記確定注文が前記電子市場で満たされたのか、それとも前記第2の電子市場で満たされたのかを判断することを含み得る、請求項B.7に記載の装置。
B.8.前記第4の指示は、前記非確定注文を識別する部分を含むFIXメッセージを含む、請求項Bに記載の装置。
B.8.1.前記方法は、前記FIXメッセージの前記部分に基づいて、前記ブローカーに課す料金を決定することをさらに含む、請求項B.8に記載の装置。
B.9.前記第3の指示は、前記確定注文を識別する部分を含むFIXメッセージを含む、請求項Bに記載の装置。
B.9.1.前記方法は、前記FIXメッセージの前記部分に基づいて、前記ブローカーに課す料金を決定することをさらに含む、請求項B.9に記載の装置。
C.代替の取引システムにより金融商品を取引する方法であって、
金融商品の取引の片側を定義する注文の指示をソースから受信すること、
前記注文の指示を受信してから前記注文に合致する注文を特定するまでの意図的な遅延の時間を決定することであって、前記合致する注文は前記取引の逆側を定義する、決定すること、
前記時間にわたって意図的に遅延させること、
前記時間が経過したと判断すること、
前記時間が経過したとの判断に応答して、前記注文に合致する注文を特定すること、および
前記合致する注文の特定に応答して、前記取引の履行を促進すること
を含む、方法。
C.1.前記合致する注文を特定することは、
前記注文を識別する注文問い合わせを複数のシステムのそれぞれに送信することであって、前記複数のシステムのそれぞれには各注文管理システムが関連付けられる、送信すること、および
前記複数のシステムのうちの第1のシステムから、前記合致する注文の指示を受信すること
を含む、請求項Cに記載の方法。
C.1.1.前記注文問い合わせは、前記取引を交渉なしで履行し得ることを示す、請求項C.1に記載の方法。
C.2.前記注文は非確定注文を含む、請求項Cに記載の装置。
C.2.1.前記取引の履行を促進することは、前記非確定注文を前記ソースに確認することを含み、前記方法は、前記非確定注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされる場合および前記非確定注文が満たされる場合以外、前記ソースが、前記非確定注文を確認することの合意の指示を受信することをさらに含む、請求項C.1に記載の方法。
C.3.履行を促進することは、価格および数量に関与する交渉なしで履行を促進することを含む、請求項Cに記載の方法。
C.4.前記時間は、既存の注文に関する情報漏れを回避する時間を含む、請求項Cに記載の方法。
C.5.前記時間を決定することは、キャンセルされた注文の履歴情報に基づいて、前記時間を決定することを含む、請求項Cに記載の方法。
C.5.1.前記キャンセルされた注文についての履歴情報は、前記ソースに固有の情報を含む、請求項C.5に記載の方法。
C.5.2.前記時間は、前記キャンセルされた注文の一部は、前記時間内にキャンセルされたことがあるように決定される、請求項C.5に記載の方法。
C5.2.1.前記一部は大半を含む、請求項C5.2に記載の方法。

Claims (11)

  1. 代替の取引システムが以下のステップを実行することにより金融商品を取引する方法であって、
    金融商品の取引の片側を定義する注文の指示をソースから受信するステップと、
    前記注文の指示を受信してから、前記注文に合致する注文を特定するまでの間の、意図的な遅延の時間を決定するステップであって、前記合致する注文は、前記取引の逆側を定義し、前記意図的な遅延は、前記注文に合致する注文を見つける動作をしないことによって或いは前記取引システム又は前記取引システム内の参加者に問い合わせないことによって潜在的な相手方についての情報漏れを低減させることを意図しており、前記代替の取引システムの記憶手段に記憶されているキャンセルされた注文についての履歴情報に基づいて前記意図的な遅延の時間を決定するステップと、
    前記時間にわたり意図的に遅延させるステップと、
    前記時間が経過したと判断するステップと、
    前記時間が経過したとの判断に応答して、前記注文に合致する注文を特定するステップと、
    前記合致する注文の特定に応答して、前記取引の履行を促進するステップとを含む、
    方法。
  2. 前記合致する注文を特定するステップは、
    前記注文を識別する注文問い合わせを複数のシステムのそれぞれに送信するステップであって、前記複数のシステムのそれぞれには各注文管理システムが関連付けられるステップと、
    前記複数のシステムのうちの第1のシステムから、前記合致する注文の指示を受信するステップと
    を含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記注文問い合わせは、前記取引を交渉なしで履行するステップを示す、請求項2に記載の方法。
  4. 前記注文は非確定注文を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記取引の履行を促進するステップは、前記非確定注文を前記ソースに確認するステップを含み、前記方法は、前記非確定注文のうちの少なくとも1つがキャンセルされ、かつ、前記非確定注文が履行されるか否かを判定し、前記判定の結果が否定の場合、前記ソースが前記非確定注文を確認することの合意の指示を受信するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 履行を促進するステップは、価格および数量に関与する交渉なしで履行を促進するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記時間は、既存の注文に関する情報漏れを回避するための時間を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記時間を決定するステップは、キャンセルされた注文についての履歴情報に基づいて前記時間を決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記キャンセルされた注文についての履歴情報は、前記ソースに固有の情報を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記時間は、前記キャンセルされた注文のうちの一部に、前記時間以内にキャンセルされたものを含めるように決定される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記キャンセルされた注文のうちの一部は、前記キャンセルされた注文のうちの大半である、請求項10に記載の方法。
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