JP6181638B2 - 前立腺癌における転移のゲノム・シグネチャー - Google Patents
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Description
本出願は、2011年4月28日に出願した米国仮出願第61/479,914号の優先権の利益を主張し、その全体の内容は参照により本明細書に組み入れる。
下記実施例でより詳細に記載されているように、転移の遺伝シグネチャーは、294個の原発性前立腺腫瘍および5個の独立したコホートからの49個の前立腺転移におけるコピー数変化についてのゲノムの全体像の研究から本発明者らにより開発されている。転移において出現頻度が高く、原発性腫瘍が転移するかどうかを予測する遺伝子に関する、368個のコピー数変化が同定されている。交差検証解析により、80.5%の予測精度が明らかになっている。
コピー数変化とは、細胞のゲノム中に存在する遺伝子またはゲノム領域のコピーの数の変動のことである。正常な2倍体細胞は通常、各染色体およびそこに含有される遺伝子の2つのコピーを有している。コピー数変化は、コピー数の増加でもよいしコピー数の減少でもよい。
各転移シグネチャー遺伝子セットに関するコピー数変化を決定した時点で、転移のリスクを検出したコピー数変化と相関させることができる。本明細書に開示した転移シグネチャー遺伝子セットの1個またはそれ以上の遺伝子またはゲノム領域(その増幅は転移性前立腺癌に関連している)に関するサンプルの細胞当たりのコピー数の増加は、コピー数の増加が生じない対照(例えば健康な個体から得たサンプル)と比較して転移のより高いリスクを示すだろう。一方、本明細書に開示した転移シグネチャー遺伝子セットの1個またはそれ以上の遺伝子またはゲノム領域(その欠失は転移性前立腺癌に関連している)のコピー数のサンプルにおける減少は、コピー数の減少が観察されない対照と比較して転移のより高いリスクを示すだろう。
更に、本明細書に記載した方法を行うための診断キットを本明細書に開示する。キットは、任意の、および全ての試薬、例えば前述の1個またはそれ以上の転移シグネチャー遺伝子に結合する核酸プローブならびに別のアッセイ試薬を含むことができる。核酸プローブを固体支持体、例えばマイクロアレイ・スライド上に設けることができる。キットはまた、別の物質、例えば前記方法を行うための指示書またはプロトコールを含むことができ、指示書およびプロトコールを電子版で、例えばコンパクト・ディスク上等に設けることができる。
本実施例には、予測転移モデルを開発するために用いる方法およびサンプルの起源を記載した。
予測転移モデルを開発するための方法として、前立腺癌におけるコピー数変化(CNA)の解析を選択した。この癌はCNAに起因する多数のゲノム不均衡を持っていることが知られていた(Beroukhim他、Nature 463(7283):899〜905頁(2010);Sun他、Prostate 67(7):692〜700頁(2007))。CNAの高分解能測定値は、場合によっては癌細胞中の正常な、変異した、またはハイブリッド融合した転写産物およびタンパク質の量の変化の直接的証拠を提供する有益な値を有していた。結果として生じるRNA転写産物およびタンパク質は、細胞の適応度に影響を与える可能性があり、ならびに移動、浸潤および成長に必要な機序をもたらす可能性があった。原発性腫瘍が転移に進行する見込みを予測するために、腫瘍中で同定した多数のCNAから、CNAに基づく遺伝子シグネチャーを開発した。
表1にまとめたように、4個の公的に入手可能な前立腺癌コホートおよび本明細書で報告した5番目のコホート(GSE27105)を研究した:1)NYU医科大学(NYU、n=29)、Baylor医科大学(Baylor、n=20、Castro他、Neoplasia 11(3):305〜12頁(2009))、Memorial Sloan−Kettering癌センター(MSK、n=181、Taylor他、Cancer Cell 18(1):11〜22頁(2010))およびStanford大学(SU、n=64(各腫瘍の参照に用いる唯一の正常組織)、LaPointe他、Cancer Res 67(18):8504〜10頁(2007))からの294個の原発性腫瘍および対応する正常組織のサンプル;2)Johns Hopkins医科大学(Hopkins、n=13、Liu他、Nat Med 15(5):559〜65頁(2009))およびMSK(n=36、Taylor他、上記参照)からの49個の転移性腫瘍および対応する正常サンプル。正常な前立腺組織および腫瘍組織(NYU)をCooperative Prostate Cancer Tissue Resourceから得た(表2)。4個の公的に入手可能なコホート(Castro他、上記参照;Taylor他、上記参照;LaPointe他、上記参照;Liu他、上記参照)の配列データをGene Expression Omnibusからダウンロードした(Barrett他、Nucleic Acids Res 39(データベース号(Database issue)):D1005−10(2011))(GSE12702、GSE14996、GSE6469、GSE21035)。本明細書で開発した遺伝子シグネチャーおよび予測モデルが別の癌に応用可能であるかどうかを判定するために、様々な腫瘍起源の周知の細胞株コホートをArrayExpress databaseから得た(Parkinson他、Nucleic Acids Res 39(データベース号):D1002−4)(E−MTAB−38)。
Gentra DNA抽出キット(Qiagen)を使用してゲノムDNA(gDNA)を抽出した。精製したgDNAを、希釈したTE緩衝液(10mMのトリス、0.1mMのEDTA、pH8.0)中で水和した。NanoDrop(商標)2000分光光度計を使用し、260nmの波長の光学密度(OD)でgDNA濃度を測定した。タンパク質および有機混入物を280nmおよび230nmのODでそれぞれ測定した。次いで、品質管理閾値を超えるサンプルを1%アガロース・ゲルで泳動してgDNAの完全性を評価した。Rockefeller University Genomics Resource Centerにおいて、標準操作手順書を使用し、AffymetrixヒトSNPアレイ6.0でgDNAサンプル500ngを泳動した。Birdseed v2.0ソフトウェアを使用してシグナル強度データ(.celファイル)を処理した(Korn他、Nat Genet 40(10):1253〜60頁(2008))。
本研究における症例のサンプルは、転移性腫瘍(METS)、または根治的前立腺摘除術で治療した男性の、後に遠隔転移の形成に進行した原発性腫瘍(mPT)であった。METSおよびmPTは明瞭に認識可能な表現型であり、この表現型を症例として確実に分類することができた。対照のサンプルを、根治的前立腺摘除術後に遠隔転移の形成に進行しなかった原発性腫瘍として定義した。転移しないであろう不活性の原発性腫瘍(iPT)および治療しないまま放置すると通常であれば転移の形成に進行するであろう原発性腫瘍の両方が根治的前立腺摘除術で治療されると仮定すると、対照の原発性腫瘍は、実際にはiPTおよび現実化していないmPTの混合を示していただろう。コホートをランダムにサンプリングしたと仮定して、原発性腫瘍の対照群の約30%が現実化していないmPTであるだろうと予期した。本明細書で開発した方法は、サンプルが転移に起因するものであるかどうかの事前情報のみを必要としており、該方法を混合表現型の交絡要因に対して頑健であるように設計した。
実施例2に記載したように、転移能スコア(MPS)を算出するために、より高いスコアがより大きな転移の見込みを示す重み付きZスコア・アルゴリズムを開発した。交差検証試験によって即時モデル(instant model)の予測力を評価した。4個のコホートの組合せを使用して2個の予測モデルを訓練した。NYU(n=29)およびBaylor(n=20)からの臨床転帰が不明な49個の原発性腫瘍、ならびにHopkins(n=13)からの転移コホートを使用して第1のモデルを訓練した。一連の転移性腫瘍(n=36)に加えて転帰が不明な原発性腫瘍(n=126)のMSKコホートの75%を使用して第2のモデルを訓練した。これら2個のモデルから得られる遺伝子シグネチャーおよびMPSスコアをロジスティック回帰モデルに適合させるために組み合わせるとともに、真実のmPT(後に遠隔転移に発展した原発性腫瘍)およびどちらのモデルの訓練にも使用しなかったMSKコホートからの25%の対照腫瘍のランダムサンプルの予測に使用した。受信者動作特性曲線下面積およびKaplan−Meierの無転移生存により予測精度を測定した。
本実施例には、転移能の臨床的リスク・モデルを開発するための解析パイプラインを記載した。
本実施例には、実施例1〜2に記載したように開発した予測転移モデルにより得た結果を記載した。
対照の原発性腫瘍と比較して、転移(P=1.03E−18)およびmPT(P=0.005)の群に関して転移能スコアの有意な差異を観察した(図1および表3)。リンパ節陽性原発性腫瘍(MSK(n=9)およびSU(n=9)コホートから得られる)の転移能スコアは、遠隔転移を予測するための、この臨床的パラメータの限界能力を示す対照の腫瘍群(PMSK=0.23、PSU=0.19、P組合せ=0.08)とは有意に異なっていなかった(BOORJIAN他、Journal of Urology 178(3Pt1):864〜70頁;考察70−1(2007))。対照コホートはmPTの一部を含有するという発明者らの仮定と一致するように、それらの転移能スコアは、この場合の範囲と重複した。更に、経過観察の80ヶ月後に生化学的に再発しなかった(PSAにより測定した)対照の原発性腫瘍(図1においてXで示す)は、転移能スコアと相関していなかった。別の癌のタイプが前立腺癌で観察されるのと類似のCNAの転移の全体像を示すかどうかを判定するために、337個の癌細胞株に関して転移能スコアを算出した。低リスクの前立腺の原発性腫瘍と重複する全体的分布を観察した(図1)。しかしながら、337個の細胞株の内の22個は、MPSによって順位付けした、前立腺の原発性腫瘍および転移の75パーセンタイルよりも上に現れた。これらの細胞株は、肺(n=10)、乳房(n=3)、結腸(n=2)および黒色腫(n=2)の腫瘍を起源とした。22個の細胞株のこの群における別のシングルトンは、甲状腺、直腸、咽頭、膵臓および腎臓を起源とした(表4)
モデル(n=13mPTおよびn=39対照の原発性腫瘍)の訓練に使用しなかった、原発性腫瘍(n=52)のサブセットを予測する交差検証解析では、受信者動作特性曲線(ROC−AUC、図2、左側のグラフ)下面積により測定したところ80.5%の精度となった。対照の原発性腫瘍が、治療したmPTおよびiPTの混合物であったことを考慮して、適合の品質は過小評価されていると思われた。無転移生存(図2、右側のグラフ)の臨床的エンドポイントを有するKaplan−Meier解析への即時予測の適用により、(転移能スコアに基づく)コホートの半分の低リスクは、半分の高リスクと比較して有意に分離した(P=0.014)。転移能スコアの1点の増加は、転移への進行に関する6.3のオッズ比に相当した(P=0.01)。
解析により同定した、上位に順位付けられている転移遺伝子の多くは、核および細胞外基質構造の変化、ならびに代謝のプロセス特性、例えば運動性、浸潤およびアノイキスの回避を高める代謝改変に関わる分子機能を有していた。全ての前立腺腫瘍に関するシグネチャー遺伝子のCNA事象についてのヒート・マップは、高リスクの腫瘍および低リスクの腫瘍を対比する、様々な高頻度の増幅事象対欠失事象に至る経路を示唆していた。相対的に少ない遺伝子事象を有する中間のリスク領域は、一方は転移に至るとともに他方は不活性状態に至る、その後のコピー数変化の2つの代替経路の開始点を示した可能性がある。不活性な腫瘍におけるこの「抗転移」事象の固定化は、長期間の待機療法にもかかわらず、なぜ不活性な腫瘍が転移しないかを説明することができた。
他、上記参照)。
予測可能性に基づく転移遺伝子の順位付け
368個の転移遺伝子の完全なセットから得た転移能スコアでは、実施例1〜3に記載のコホートにおいてAUC=81%の予測精度になった。この予測に寄与する遺伝子の階層を決めるために、368個の遺伝子からのサブセットの遺伝子(n)をランダムにサンプリングすることにより、いくつかのシミュレーション(K)を行った(n=20、40、50、80、100)。この方法は、予測精度(AUC=81%)を最大化し、遺伝子のランダムにサンプリングしたサブセットの任意のランダム反復に対する368個の遺伝子からのMPSスコア間の回帰係数も最大化する遺伝子を同定しようとした。例えば、368個の遺伝子シグネチャー由来のMPSと比較して予測精度=81%およびr2=1.0を達成する20個の遺伝子のランダム・サブセットは、理論的に最良の性能を得たであろう(図3)。
患者への予測の報告
Cox比例ハザード比モデルにより評価した前立腺癌の転移能スコアは、無転移の確率を決定するための根拠を提供した。図5(左側の区画、ROC曲線)において、全ての真陽性(即ち、転移に進行するであろう男性)を同定するために、(ROC曲線のY軸上の100%または1.0における)発明者らの感度を最大にする保守的な閾値を選択した。この高リスク群内において偽陽性率(通常であれば転移に発展しなかったであろう男性)は59%であり、このことにより、低リスクの前立腺癌である何人かの男性が積極的に治療されることになったであろう。しかしながら、現在では男性の100%が積極的に治療されており、そのため、本明細書の保守的な閾値は男性の31%が積極的な治療を免れることを可能にしただろう。
Dukeコホートによる検証
発明者らの転移シグネチャーおよび転移能スコア(MPS)予測モデルの妥当性を評価するために、発明者らは、Duke大学病院にて根治的前立腺摘除術で治療した30人の男性から原発性前立腺癌腫瘍の後ろ向きコホートおよび対応する正常な組織を集めた(Dukeコホート)。保存されたホルマリン固定パラフィン包埋(ffpe)したブロックから癌組織を得た。5ミクロンのH&E染色切片を得るために各ブロックを病理学者が処理し、腫瘍内容物に関して評価した。Qiagen ffpe gDNAカラム抽出キットを使用してゲノムDNA(gDNA)を抽出した。サンプルをカリフォルニア州サンタ・クララにあるAffymetrix Service Centerに送付し、ffpe保存組織から抽出したgDNAサンプル用に特別に開発したOncoscan(商標)V2 SNPアレイ上を泳動させた。アレイは約30万個のプローブを有しており(表7参照)、その大部分は別のアレイ・プラットホームにより既に開発された遺伝子シグネチャーと重複した。
Claims (25)
- 前立腺癌である、または前立腺癌であったヒト対象での前立腺癌の転移のリスクを決定する方法であって、
(a)以下のメンバー:PPP3CCゲノム領域、SLCO5A1ゲノム領域、SLC7A5ゲノム領域、SLC7A2ゲノム領域、CRISPLD2ゲノム領域、CDH13遺伝子、CDH8遺伝子、CDH2遺伝子、ASAH1ゲノム領域、KCNB2ゲノム領域、KCNH4ゲノム領域、CTD8遺伝子、JPH1ゲノム領域、およびMESTゲノム領域、NCALDゲノム領域、COL19A1遺伝子、MAP3K7ゲノム領域、YWHAG遺伝子、NOL4ゲノム領域およびENOX1遺伝子からなる転移遺伝子シグネチャー・セットの少なくとも12個のメンバーの細胞当たりのコピー数を決定する工程であって、ヒト対象からのサンプルに対して核酸ハイブリダイゼーションを行うことを含む、上記工程、
(b)非癌性の細胞での細胞当たりのコピー数と比較して、少なくとも12個のメンバーのそれぞれに関する細胞当たりのコピー数の変化を決定する工程、ならびに
(c)工程(b)で決定したコピー数変化(CNA)に基づいて前立腺癌転移のリスクを決定する工程、
を含み、
ただし、医師の行為を含まない、上記方法。 - 少なくとも12個のメンバーは、PPP3CCゲノム領域、SLCO5A1ゲノム領域、SLC7A5ゲノム領域、SLC7A2ゲノム領域、CRISPLD2ゲノム領域、CDH13遺伝子、CDH8遺伝子、CDH2遺伝子、ASAH1ゲノム領域、KCNB2ゲノム領域、KCNH4ゲノム領域およびCTD8遺伝子を含む、請求項1に記載の方法。
- 少なくとも12個のメンバーは、前記転移遺伝子シグネチャー・セットのメンバーの全てを含む、請求項1に記載の方法。
- SLCO5A1ゲノム領域、KCNB2ゲノム領域、KCNH4ゲノム領域、JPH1ゲノム領域、NCALDゲノム領域またはYWHAG遺伝子の何れかに関する細胞当たりのコピー数の増加は前立腺癌転移のリスクの増加と相関し;PPP3CCゲノム領域、S
LC7A5ゲノム領域、SLC7A2ゲノム領域、CRISPLD2ゲノム領域、CDH13遺伝子、CDH8遺伝子、CDH2遺伝子、ASAH1ゲノム領域、CTD8遺伝子、MESTゲノム領域、COL19A1遺伝子、MAP3K7ゲノム領域、NOL4ゲノム領域またはENOX1遺伝子の何れかに関する細胞当たりのコピー数の減少は前立腺癌転移のリスクの増加と相関する、請求項1または3に記載の方法。 - PPP3CCゲノム領域は、遺伝子PPP3CC、KIAA1967、BIN3、SORBS3、PDLIM2、RHOBTB2、SLC39A14、EGR3およびC8orf58を含む、請求項1に記載の方法。
- SLCO5A1ゲノム領域は、遺伝子SLCO5A1、SULF1、NCOA2、CPA6、C8orf34、PRDM14およびPREX2を含む、請求項1に記載の方法。
- SLC7A5ゲノム領域は、遺伝子SLC7A5、CA5A、BANP、KLHDC4、CYBA、JPH3、ZFPM1、SNAI3、ZC3H18、MVD、IL17C、C16orf85およびRNF166を含む、請求項1に記載の方法。
- SLC7A2ゲノム領域は、遺伝子SLC7A2、MTMR7およびMUTS1を含む、請求項1に記載の方法。
- CRISPLD2ゲノム領域は、遺伝子CRISPLD2、ZDHHC7、KIAA0513、KLHL36およびUSP10を含む、請求項1に記載の方法。
- ASAH1ゲノム領域は、遺伝子ASAH1およびPCM1を含む、請求項1に記載の方法。
- KCNB2ゲノム領域は、遺伝子KCNB2、EYA1、XKR9およびTRPA1を含む、請求項1に記載の方法。
- KCNH4ゲノム領域は、遺伝子KCNH4、RAB5C、DHX58、KAT2AおよびHSPB9を含む、請求項1に記載の方法。
- JPH1ゲノム領域は、遺伝子JPH1、HNF4G、CRISPLD1、PI15およびGDAP1を含む、請求項1に記載の方法。
- MESTゲノム領域は、遺伝子MEST、COPG2、CPA5、CPA2、CPA1、CPA4およびTSGA14を含む、請求項1に記載の方法。
- NCALDゲノム領域は、遺伝子NCALD、ZNF706、GRHL2およびYWHAZを含む、請求項1に記載の方法。
- MAP3K7ゲノム領域は、遺伝子MAP3K7およびEPHA7を含む、請求項1に記載の方法。
- NOL4ゲノム領域は、遺伝子NOL4およびDTNAを含む、請求項1に記載の方法。
- 表6に列挙した少なくとも1個の追加のメンバーの細胞当たりのコピー数を決定することを更に含む、請求項3に記載の方法。
- 前記少なくとも1個の追加のメンバーは、表6に列挙した20個のメンバーを含む、請求項18に記載の方法。
- 前記20個のメンバーは、表6中の21〜40に順位付けられたメンバーである、請求項19に記載の方法。
- サンプル中に存在するゲノムDNAのメンバーとハイブリダイズする核酸プローブを使用して、メンバーのコピー数を決定する、請求項1に記載の方法。
- アレイフォーマットでハイブリダイゼーションを行う、請求項21に記載の方法。
- 前立腺癌である、または前立腺癌であったヒト対象での前立腺癌の転移のリスクを決定するためのキットであって、PPP3CCゲノム領域、SLCO5A1ゲノム領域、SLC7A5ゲノム領域、SLC7A2ゲノム領域、CRISPLD2ゲノム領域、CDH13遺伝子、CDH8遺伝子、CDH2遺伝子、ASAH1ゲノム領域、KCNB2ゲノム領域、KCNH4ゲノム領域、CTD8遺伝子、JPH1ゲノム領域、MESTゲノム領域、NCALDゲノム領域、COL19A1遺伝子、MAP3K7ゲノム領域、YWHAG遺伝子、NOL4ゲノム領域およびENOX1遺伝子からなる転移遺伝子シグネチャー・セットの少なくとも12個のメンバーと特異的にハイブリダイズする複数の核酸プローブを含む、上記キット。
- 前記転移遺伝子シグネチャー・セットの20個のメンバーの全てと特異的にハイブリダイズする複数の核酸プローブを含む、請求項24に記載のキット。
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