JP6158821B2 - 修飾可能な医療用移植片ならびに関連する方法および機器 - Google Patents

修飾可能な医療用移植片ならびに関連する方法および機器 Download PDF

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Description

関連出願への参照
本願は、本明細書にその全体を引用により援用する2011年11月24日に出願された米国仮特許出願第61/563,600号の優先権の利益を主張する。
背景
本発明は、そのある局面において、たとえば細胞または他の物質の添加によって修飾することができる医療用移植片材料を含む医療装置および方法、ならびに関連する使用および調製のキットおよび方法に関する。
医療用移植片およびインプラントは、患者の広範囲にわたる多様な疾患または障害の医学的治療を改善する大きな可能性を示してきた。1つの研究分野として、患者または他の供給源由来の生物活性物質または生細胞などの添加物を含む移植可能な移植片材料を研究する分野がある。患者由来の細胞または生体物質の採取および再導入に関し、いわゆる自家移植細胞治療、方法、およびシステムは、患者由来の組織サンプルを加工して患者に再導入できる細胞および/または他の生体調製物にするものとして知られている。関連する分野においては、安定した細胞株または精製された抽出物において時に実施される、患者以外のドナーから得られる細胞または生体物質も、それら自体による、または他の移植材料を伴う、患者への導入に関して、公知であるかまたは提案されている。
ある使用形態では、患者にこれから導入する細胞または他の物質を移植片材料と結合させることにより、移植可能な移植片を形成できる。細胞移植片に関し、これらは、移植片材料への適用後に細胞の数が増える培養期間を伴うことがある。細胞を用いるこれ以外の形態は、このような増殖を伴わず、細胞は、移植片に適用され、培養期間なしで移植される。
可能性は示されているものの、移植片材料の臨床での実現は多くの分野において遅れている。細胞または他の修飾物質を移植片材料と結合させるための、より簡便および/もしくは有効な方法または材料が必要とされている。本発明は本発明のある局面においてこれら需要に応える。
概要
ある局面において、本発明は独自の医療用移植片材料を提供する。これらの移植片材料は、移植片材料に設けられ、液体添加物を受けるように用いることができる内部のチャンバまたは他のボイドを規定することができ、可能性として、移植片材料に設けられ、たとえば患者への移植片材料の投与の後に移植片材料の一方側から他方側に生体流体を送るよう働き得る貫通孔と組み合わされることができる。
さらなる局面において、本発明は、液体導入ポートもしくは通路、トレイ、ハンドル構造、および/もしくは他の特徴のような他の装置または機器の特徴を、移植片材料の有利な構成に与える。ある実施の形態においては、選択された領域において移植片材料を加圧するトレイエンクロージャが設けられる。この加圧パターンは、移植片材料内において流体の流れまたは回収の経路を規定することを容易にするよう働くことができる。加えて、または代替的に、トレイエンクロージャは液体捕捉ウェルまたは排出領域を規定して、液体透過性の移植片材料を通過する流体を捕捉し、たとえば細胞または他の生物活性材料を、移植片材料を通るその通過中に移植片材料上に置くことができる。
本発明のさらに付加的な特徴および実施の形態、ならびにそれと関連付けられる利点は、特許請求の範囲を含む、ここにおける記載から、当業者には明らかになる。
本発明の1つの実施の形態に従う移植片材料の上面図である。 図1の線2−2に沿ってとられ、矢印の方向において見られた断面図である。 受け部をさらに規定する取外し可能なハンドル構造および受け部において受けるための液体導入装置との組合せにおける図1の移植片材料の実施の形態の上面図である。 図3のハンドル構造/移植片材料の組合せの頂部端面図である。 図3のハンドル構造/移植片材料の組合せの底部端面図である。 図3〜図5のハンドル構造/移植片材料の組合せを受けるように構成された、第1および第2の噛み合うトレイ部分の内部の特徴の上面図である。 図3〜図5のハンドル構造/移植片材料の組合せをその上に受けた図6のトレイ部分の1つの上面図である。 図3の液体導入装置に結合されたシリンジとの組合せにおける、図1〜図7に示される構成要素からなる組立てられた移植片材料機器の斜視図である。 医療用移植片機器の他の実施の形態を示す。
詳細な記載
次に、本発明の原理の理解を促すために、図面に示されている実施の形態を参照する。これら実施の形態については特定の表現を用いて説明する。しかしながら、これは本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、示される装置におけるそのような変更およびさらなる修正、ならびに本明細書に示される発明の原理のそのようなさらなる応用は、本発明が関連する技術の当業者が通常想到するであろうように企図されることが理解される。
上に開示されるように、本発明は、医療用移植片として有用な材料および装置、それを含む機器、ならびに関連する調整および使用法を提供する。
ここで図1〜図8を参照して、例示的実施の形態が記載される。本発明は、これらの例示的実施の形態に限定されないことが理解され;むしろ、開示された移植片材料および装置に対するさまざまなさらなる設計が容易に構想され、ここにおける開示から当業者によって実行可能である。
一般的に、図1および図2に示されるのは、修飾可能な医療用移植片20の、それぞれ、上面図および断面図である。医療用移植片20は、いくつかの独自の特徴を伴う移植片本体22を含む。例示的実施の形態における移植片本体22は、第2のシート材料26に積層された第1のシート材料24を含む積層構造である(図2)。シート24および26は、選択的領域において互いに結合され、他の領域においては結合されないままにされる。第1の結合していない領域においては、シート24および26は内部チャンバ28を規定する。内部チャンバ28は、シート24がチャンバ28の外側周囲の範囲内においてシート26に積層される少なくとも1つおよび好ましくは複数の領域30によって遮られ、それによって、チャンバ28を、チャンバ28全体の範囲内で流体に関して互いに結合される複数のチャンバ領域に分割する。移植片材料の結合された領域30は、それによって、チャンバ28によって規定された容積から流体に関して隔絶される。好ましくは、結合された領域30内では、スリット、穿孔または他の開口部のような貫通孔32が与えられ、それらは、積層された領域30において両方のシート24および26を通る通路を規定する。このように、貫通孔32は、移植片本体20の一方の側から移植片本体20の他の反対側への、体液のような流体の通過を可能にすることができる。同時に、結合された領域30は貫通孔32をチャンバ28の内部容積から流体に関して隔絶するので、貫通孔32の存在は、チャンバ28において受けられた流体の、移植片本体20からの漏洩を引起さない。示された実施の形態においては、これは、貫通孔32を取り囲み、貫通孔32を内部チャンバ28から隔絶する、結合された領域30の周辺領域34を設けることによって達成される。これらの周辺領域34においては、シート24および26は、互いに十分に積層されて、貫通孔32をチャンバ28の容積から流体に関して隔絶する。
チャンバ28は、シート24および26の結合された領域と結合されていない領域との間の境界で規定された外周36を有する。示された実施の形態においては、この外周は実質的に円形として示されるが、多角形または湾曲した形状のような他の形状も用いられてもよいことが理解される。移植片における、チャンバ28および他のチャンバは、ここにおいては、任意の好適な態様で形成されてもよく、たとえば、積重ねられたECMまたは他のシートの領域上で選択的に加圧する金型によって、シートを互いに(たとえば凍結乾燥による乾燥中の脱水熱接合、またはそうでなければ化学作用剤もしくは他の作用剤、接合剤もしくは他の接合技術での交差結合によって)それらの加圧された領域で接合させ、一方、チャンバを形成するように材料を注型するかまたは他の態様によって、シートの内部の領域を、チャンバを形成するために積層されないまま残すことによって、形成されてもよい。移植片材料におけるチャンバの形成中に、チャンバは、チャンバの形成後に除去可能な物質で満たされてもよい。この物質は、たとえば、凍結乾燥中に昇華によって除去することができる水のような凍結されたある量の液体、チャンバの形成後にチャンバから除去することができるテフロン(登録商標)シートもしくはテフロン細条体のようなパッキング材料、または他の好適な材料であってもよい。
移植片本体20は、さらに、移植片本体20の外周における開口部40からチャンバ28に開口する開口部42に延在する開いた管状通路38を含む。この通路38を用いて、たとえばチャンバ28に流体を渡す、および/またはチャンバ28に流体を渡すためのカニューレを受けることができる。移植片本体20は、一般的に、シート24および26が互いに結合される、周囲の積層された領域44を含み、チャンバ28を移植片本体20の外周46から流体に関して隔絶する。通路38は、この流体隔絶を遮り、したがって、外側開口部40と内側開口部42との間において流体に関して連通する。積層された周囲44は、側方の積層された領域48および50ならびに上側および下側の積層された領域52および54を含む、幅が変動する、遮られない結合された領域を含む。移植片本体20は、さらに、積層された周囲44内に概ね位置する開いた管状通路56および58を含む。通路56は積層された領域50と最も外側の積層された領域60との間にあり、通路58は積層された領域48と最も外側の積層された領域62との間にある。通路56は、通路58を通じて第2の開口部66と連通する第1の開口部64を含む。通路58は、通路58を通じて第2の開口部70と連通する第1の開口部68を含む。通路56および58は内部のチャンバ28とは連通せず、それから流体に関して隔絶される。後で再び論じられるように、通路56および58は、移植片本体20のための支持動作および/または移送動作のために役立ち得るハンドル構造の長尺にされた延在部を受けるためのものである。周囲の積層された領域44は、さらに、その中に、たとえば貫通孔32に類似した複数の貫通孔を有して、たとえばこの領域で移植片本体20を通る生体流体の通過を可能にしてもよい。示されるように、移植片本体20の外周は概ね湾曲しているが、開口部64、68、70および66においてそれぞれ与えられた領域72、74、76および78で概ね真っすぐな部分によって中断され、領域72および78は概ね互いに平行に走り、領域74および76に対しても同様である。
ここで特に図3〜図5を参照して、ハンドル構造80と共に組立てられた移植片本体20が示される。ハンドル構造80は、移植片本体20の通路56および58においてそれぞれ受けられる、第1のプロング82および第2のプロング84を含む。第1のプロング82はテーパする領域86を含み、第2のプロング84は対応するテーパする領域88を含み、概ね丸み付けられた先端90および92でそれぞれ終端する。ハンドル構造80は、プロング82および84を接続する接続部94を含む。示されるように、接続部94は、ハンドル構造80を全体的に「U」字形状化部材として与える、概ね滑らかに湾曲した領域である。ハンドル構造80は、さらに、第1の外方向に延在する環状の肩部96および第2の外方向に延在する環状の肩部98を規定する。肩部96および98は、通路56および58の直径または最も外側の寸法を超える直径または他の最も外側の寸法を有し、それによって、通路56および58をそれぞれ通るプロング82および84のさらなる移動に抗する停止部を与える。ハンドル構造80は、さらに、流体導入要素104を受けて固定するための取付けられた受け部100を含む。受け部100は貫通開口部101および複数のノッチ102を規定する。貫通開口部101は、通路38および移植片本体20と概ね軸方向に整列する。流体導入要素104は、要素104を開口部101内において非回転可能な態様で固定するようノッチ102と整列されノッチ内に受けられる複数の隆起された肩部108を規定する近位のハブ106を含む。ハブ106は、たとえば、シリンジのような液体注入装置に結合するためのルアーロックコネクタによって与えられるような、たとえばねじ筋または他の構成を担持することができる近位の結合領域100を含む。流体導入要素104は、さらに、ハブ106に取付けられ、ハブ106から流体を受けて、流体をハブ106から遠位の開口部116に移送するように配される導入カニューレ112を含む。カニューレ112は、ハブ106が、好ましくは遠位の開口部116がチャンバ28内にある状態で、受け部100の開口部101において係合され固定されるときに通路38内において受けるためにサイズ決めされる。
ここで特に図6を参照して、ハンドル構造80と移植片本体20と流体導入要素104とによって与えられるアセンブリと共に用いることができるトレイ120が示される。トレイ120は下側部分122および上側部分124を含む。下側および上側トレイ部分122および124は、概して、互いと協働してそのようなアセンブリを受けて支持するよう設計される。下側部分122は、周囲のフランジ126と、それの内側に位置し、たとえばスナップで嵌るように、後で論じられるように、上側トレイ部分124において規定された溝162と摩擦によって噛み合うよう設計される、直立の肩部128とを含む。直立の肩部128は、フランジ領域126から上方へ延在する外側壁130、および外側壁130と対向する内側壁132を有する。肩部128の内側に位置決めされるのは、内部のウェル134であり、それは、ウェル134から直立し、上に論じた移植片本体20/ハンドル構造80アセンブリを収容するよう設計される中央領域136のまわりに延在する。直立の中央領域136は外側壁138および上側表面140を含む。概ね「U」字形状化された溝142が、形状においてハンドル構造80に対応して、上側表面140において規定される。上側表面136は、さらに、その中に、流体導入要素104のカニューレ112を受けて保持するようにサイズ決めされる溝144が規定される。さらに、ハンドル構造80の受け部100を収容するための概ね半環状のくぼみ146が上側表面140内に規定される。くぼみ146の外側または周囲側には、シリンジ胴体部のような導入装置の遠位端部を収容するように設計された、別の、より大きな、概して半環状の中空148がある(たとえば以下に論じられる図8を参照)。
136の中央領域の表面140は、さらに、移植片本体20の隔室29を受けて収容するようにサイズ決めされた中央のウェルを規定する。中央のウェル150は外側壁152および下側表面153を有する。下側表面153から直立するのは、外側壁156および上側表面158を有する複数のペデスタル154である。わかるように、ペデスタル154の上側表面158は、移植片本体20のチャンバ28を分割する結合された領域32のサイズおよび形状に対応するように概ねサイズ決めされ形状化される。
上側トレイ部分124は、下側トレイ部分122のフランジ部分126に概ね対応する、周囲のフランジ160を含む。フランジ160の内側には、外側壁164および内側壁166を有する溝162が位置する。上に論じられるように、溝162は、全体的なトレイ120の安全な摩擦嵌め閉鎖において下側トレイ部分122の肩部128と協働する。これらの目的のために、トレイ部分122の外側壁および内側壁130および132は、摩擦によって上側トレイ部分124の外側壁および内側壁164および166を係合することができる。溝162の内側には、上側表面170を有する、隆起された中央領域168がある。上側表面170は、概ね「U」字形状の溝172がここに規定され、それは下側トレイ部分122の溝142と協働して、ハンドル構造80を収容し支持する。概ね半環状の中空176がさらに上側表面170から規定され、それは下側トレイ部分122の中空の146と協働して、ハンドル構造80の受け部100を収容し支持する。中空176の周辺にあるのは、概ねより大きな半環状の中空178であり、それは、上に論じられるように、下側トレイ部分122の中空148と協働して、シリンジのような端部載置装置の遠位端部領域を収容する。
中央のウェル180は、上側表面170において、下側トレイ部分122の中央のウェル150にサイズおよび形状において対応して規定される。ウェル180は外側周壁182および下側表面183を含む。下側表面183から直立するのは、外側壁186および上側表面188を有する複数のペデスタル184である。理解できるように、ペデスタル184は下側トレイ部分122のペデスタル154にサイズおよび形状において類似しており、トレイ部分122および124が噛み合わされるときに、それと位置合わせ状態であるように位置決めされる。上側および下側トレイ部分122および124が移植片本体20の結合された領域32を加圧するように噛み合わされるとき、ペデスタル184および154は、移植片本体20と、その対向する側上において接触し、移植片本体20を加圧することができる。これは、たとえば結合された領域32においてシート24および26の分離の可能性(たとえば層間剥離)に対する抵抗を与えるために、チャンバ28内への液体の適用中に結合された領域32を支持するように役に立つことができる。同様の態様で、トレイ部分122の表面140の部分はトレイ部分124の表面170の部分と協働して、トレイ部分122および124が、チャンバ28の周囲36の外側の、およびそのまわりの領域内、ならびに通路38に近接する領域内を含む、移植片本体20にわたって噛み合わされるときに移植片本体20を加圧することができる。これは、再び、移植片材料をこれらの領域で支持し、液体の取扱い中または通路38および/もしくはチャンバ28内への液体の導入中に、シート24および26の分離に対する抵抗を与え、したがって通路38およびチャンバ28の保全性を維持することができる。選択的領域におけるトレイエンクロージャによるそのような加圧は、積層構造(たとえば均質な注型、成型、または形成された構造)でない移植片本体20またはその部分の場合であっても与えることができること、ならびに加圧は、それにもかかわらず移植片材料の構造の保全性を維持するのを助けることができ、および/または移植片材料に対する液体の適用中に流れのパターンを方向付けることを支援することができることが理解される。
図7は、下側トレイ部分122を、移植片本体20とハンドル構造180と流体導入要素104とを含むアセンブリがその上に受けられた状態で示す図を示す。理解できるように、中央領域136は、移植片本体20のチャンバ28がトレイ部分122のウェル150と整列された状態で、移植片本体120を受けて収容する。ハンドル構造80が溝142内に受けられ収容されるのと同様に、受け部100は、中空146に受けられ収容され、移植片本体20の結合された領域32は、ペデスタル154上に受けられ、ペデスタル154と整列される。さらに、組立てられた構造においては、移植片本体20の通路38を通って受けられるカニューレ112の遠位の開口部116が移植片本体20のチャンバ28内において受けられる状態で、流体導入要素104は受け部100の開口部101内において受けられる。
図8を参照して、修飾可能な移植片20を中に受けた(可視でない)トレイ120を設けるように組立てられるトレイ部分122および124を含む医療用移植片システム200が示される。トレイ120がそのように組立てられる状態では、トレイ120は、上に論じられるように、移植片本体20の選択された領域を加圧することができる。加えて、示されるようなシリンジのような流体注入装置202が、流体要素104に流体に関して結合され、それは、次いで、その遠位の開口部116が移植片20のチャンバ28内に位置決めされる状態で、移植片20において通路38を通って受けられる。流体送給装置202の流体送給要素104との流体接続は、たとえばルアーロック接続によって与えられるような、装置202とハブ106のねじ切りされた近位端部110との間のねじ筋接続を含む任意の好適な手段によることができる。装置202は、シリンジ胴体部204と、その中に受けられ、遠位の先端領域208から流体を追い出すように胴体部204内において前進するよう動作可能なプランジャ206とを含むことができる。システム200においては、装置202から流体送給要素104を通るチャンバ28内への流体の移送で、細胞もしくは他の懸濁された粒子のような材料、または溶質が、チャンバ28に導入され、少なくとも一部が移植片本体22の少なくともある部分上またはその部分内において堆積することができる。ある実施の形態においては、移植片材料は液体透過性であり、液体または他の適用される流体の少なくとも一部は、シート24および/または26のような、移植片本体22の材料を通って移動することができ、重力によって、または他の態様で、ウェル150およびウェル180によって形成された捕捉ウェルに排出されることができる。加えて、または代替的に、隔室28内への流体の通過がチャンバ28をより大きな寸法に膨張させるように、シート24および26の材料のような移植片本体22の材料は可撓性またはコンプライアンスがあり得る。この膨張プロセス中またはその後に、チャンバ28に移送された流体は、少なくとも一部が、移植片材料を介して、ただし隔室28内への流体の導入より遅い速度で、隔室28が膨張されるように、移動することができる。移植片本体20の移植片材料は、濡れたとき十分に柔軟であるものであり得、患者に投与されると、チャンバ28の上側壁および下側壁は互いに対して倒れて、任意で本質的に平坦なシート移植片へと、移植片本体20を平坦にする。
さらなる使用動作においては、チャンバ28内への流体または材料の移送の後に、上側トレイ部分124は、たとえばタブ領域126Aおよび/または160Aを用いて、下側トレイ部分122から分離することができる。液体がウェル150に排出した場合、下側トレイ部分122を相対的に水平の状態に維持して、流体を重力によってウェル150内に保持してもよい。修飾された移植片20は、たとえば、(依然として接続される場合には)流体導入装置202を用いること、および/または流体導入要素もしくはハンドル構造80を用いることによって、下側トレイ部分122から出して持上げることができる。この後、移植片20は、移植片20を必要とする患者の部位、たとえば患者の潰瘍または他の局所的に露出した傷に、移送することができる。次いで、移植片20は、ハンドル構造80から分離することができ、この分離は、移植片本体20の切断によって、および/またはプロング82および84を移植片本体20の通路56および58から退けることによって、達成される。この動作中またはその後に、必要であれば、看護する医療従事者が、移植片本体20をサイズに切断することができる。流体導入装置202および/または、流体導入要素104は、患者への移植片20の移送中またはその後のいかなる好適な時間においても、ハンドル構造80とのそれらの接続から取除かれることができることが理解される。
図9を参照して、医療用移植片システム210の別の実施の形態が示される。移植片システム210は図3において示されるような移植片アセンブリを含み、それは、図9において同様に番号付けられる構成要素を有する。しかしながら、ハンドル構造80は、図3の受け部100に対して長さが延長され、移植片本体20内への流動可能な材料の送給のための管状通路を設ける、修正された受け部100’を含む。受け部100’は、内部の内腔がチャンバ28への液体の送給のために移植片本体20の通路38を通って延在する、管状の延在部212を含む。受け部’100は、さらに、移植片本体20の外部にあり、針により貫通可能で再封止可能な隔壁216を収容する拡張領域214を含む。受け部100によって規定される全体的な管状通路は、単一の一体の部品であり得、または複数の接続された部品であってもよいことが理解される。システム210は、さらに、ポリマーフィルムまたは他のパッケージのような無菌のエンクロージャ218を含み、移植片本体20および組み合わされた受け部100’/ハンドル80構造の少なくとも一部が、無菌状態で包囲される。他の実施の形態においては、管状通路を提供する受け部およびハンドルは、(互いに対して取付けられない)別々の部品であってもよく、その場合には、受け部の少なくとも一部、および可能性としてその一部のみ、ならびにハンドルの少なくとも一部、および可能性としてハンドルの一部のみまたはすべてが、無菌のエンクロージャ内に無菌状態で包囲されることができることが理解される。隔壁216は無菌のエンクロージャ218の外部に露出し得、そのように位置決めされると、さらに、受け部100’の管状通路内に無菌の封止を与えて、無菌のエンクロージャ218内に無菌状態を維持する。これらの目的のために、無菌のエンクロージャ218の材料は、受け部100’の周囲のまわりに接合されるかまたは他の態様で封止されてもよい。システム210全体も、所望の場合には、保管、取扱いおよび/または出荷目的のために、ポリマーフィルムまたは他のパッケージのような第2の無菌のエンクロージャ内において無菌状態でパッケージ化することができる。放射線またはエチレンオキシド滅菌のような従来の滅菌プロセスがこれらの目的のために用いられてもよい。同様の無菌のエンクロージャおよび滅菌方法を、ここに開示され包含されるすべての実施の形態に対して用いることができる。
使用においては、移植片本体20のチャンバ38に、ここに記載されるいずれかのような液体または他の流動可能な添加物を送給するために、取付けられたシリンジを伴う針を、隔壁216を貫通するように用いて、添加物を、管状の延在部212を通過してチャンバ内に入るように、受け部100’の内部の領域に注入することができる。隔壁216を通る針の通過およびその後の隔壁216から針の除去は、無菌のエンクロージャ218内の環境の無菌状態を維持する。所望の場合には、および特に移植片本体20に添加された細胞の組成物の場合には、結果として生じる移植片本体20は、添加された細胞の付着および/または増殖を可能にするために、ある期間の間インキュベートすることができる。ある形態においては、細胞または他の添加物を伴う移植片本体は生理学的な温度、たとえば約37〜約38℃で、約12時間までの期間の間、たとえば約1時間〜約3時間の間、インキュベートされる。
システム210がインキュベートされてもされなくても、所望されるときには、無菌のエンクロージャ218は除去することができ、移植片本体20は患者の移植片部位に送達することができる。これは、ここに論じられるように、移植片本体を配置すること、およびその後の移植片本体20からのハンドル構造80の除去において、支援するようにハンドル構造80を使用することを含んでもよい。この点において、好ましい、示された実施の形態において示されるハンドル構造80は、移植片本体20から摺動可能に取外し可能であるが、たとえば移植片本体のある領域(たとえば周囲)へのハンドル構造の接合または他の永久的な取付けを含む、他の構成が用いられてもよく、移植片本体の不必要な部分を切断して、治療されるべき患部にとどまるべき移植片本体部分からハンドル構造を分離することができる。
本発明の実施の形態で用いられる移植片材料
いくつかの実施の形態においては、本発明の、および本発明で用いられる移植片材料は、細胞外マトリクス(ECM)組織を、有利には、分離された、脱細胞化されたECM組織層の形態で、含む。ECM組織は、ヒツジ、ウシ、またはブタといった温血脊椎動物から得てもよい。たとえば、適切なECM組織は、粘膜下組織、腎被膜、真皮コラーゲン、硬脳膜、心膜、太腿筋膜、漿膜、腹膜、または肝臓基底膜を含む基底膜層を含む。上記目的にとって適切な粘膜下組織材料は、たとえば、小腸粘膜下組織を含む腸粘膜下組織、胃粘膜下組織、膀胱粘膜下組織、および子宮粘膜下組織を含む。本発明に有用な粘膜下組織を(場合によってはその他関連する組織と共に)含むECM組織は、このような組織ソースを採取し、粘膜下組織を含むマトリクスを、平滑筋層、粘膜層、および/またはこの組織ソースの中にある他の層から、層状剥離させることによって、得てもよい。ブタ組織ソースは、粘膜下組織を含むECM組織を含むECM組織を採取するための好ましいソースである。
ECM組織は、本発明で使用される場合、好ましくは、たとえばその全体を本明細書に引用により援用する、クック(Cook)他の米国特許第6,206,931号または2008年11月20日付米国特許出願公開第US2008/286268号、2008年7月23日出願の米国特許出願連続番号第12/178,321号に記載されているように、脱細胞化され高度に純化される。好ましいECM組織材料は、エンドトキシンレベルが約12エンドトキシン単位(EU)/g、より好ましくは約5EU/g、最も好ましくは約1EU/g未満である。さらに好ましくは、粘膜下組織またはその他のECM材料のバイオバーデンは、約1コロニー形成単位(CFU)/g未満、より好ましくは約0.5CFU/g未満であってもよい。真菌レベルは、望ましくは同様に低く、たとえば約1CFU/g未満、より好ましくは約0.5CFU/g未満である。核酸レベルは、好ましくは約5μg/mg未満、より好ましくは約2μg/mg未満であり、ウイルスレベルは、好ましくは約50プラーク形成単位(PFU)/g未満、より好ましくは約5PFU/g未満である。上記およびさらなる粘膜下組織またはその他ECM組織の特性は米国特許第6,206,931号または米国特許出願公開第US2008286268号において教示されており、これらは本発明で使用されるECM組織の特徴であってもよい。
ある実施の形態において、移植片材料としてまたは移植片材料の中で使用されるECM組織材料は、組織ソースから分離されてシート構造を有する膜状組織であろう。ECM組織の、分離されたときの層の厚みの範囲は、完全に水和した状態で約50〜約250ミクロン、より典型的には完全に水和した状態で約50〜約200ミクロンであってもよいが、分離された、他の厚みを有する層も、得られ使用されるであろう。これら層の厚みは、組織ソースとして使用される動物の種類および年齢によって異なり得る。同じく、これら層の厚みは、動物ソースから得る組織のソースによっても異なり得る。
利用されるECM組織材料は、非ランダム配向のコラーゲンおよび/またはエラスチンといった構造繊維タンパク質を含むソース組織由来の構造マイクロアーキテクチャを保っていることが望ましい。このような非ランダムコラーゲンおよび/またはその他の構造タンパク質繊維は、ある実施の形態において、引張り強度に関して異方性であるECM組織を提供することができ、したがって、ある方向における引張り強度は他の少なくとも1つの方向における引張り強度と異なる。
ECM組織材料は、ECM組織材料のソースに由来しかつ処理を通してECM組織材料の中で保持される1つ以上の生物活性剤を含み得る。たとえば、粘膜下組織またはリモデリング可能なECM組織材料は、1つ以上の天然成長因子を含み得る。天然成長因子の例としては、塩基性フィブロブラスト成長因子(FGF−2)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGF−β)、表皮成長因子(EGF)、軟骨由来成長因子(CDGF)、および/または血小板由来成長因子(PDGF)が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。同様に、粘膜下組織またはその他ECM材料は、本発明で使用される場合、その他の天然生物活性剤を含み得る。この生物活性剤の例としては、タンパク質、糖タンパク質、プロテオグリカン、およびグリコサミノグリカンが挙げられるがこれらに限定されるわけではない。たとえば、ECM材料は、ヘパリン、硫酸ヘパリン、ヒアルロン酸、フィブロネクチン、サイトカインなどを含み得る。このように、一般的に言えば、粘膜下組織またはその他ECM材料は、ソース組織由来の、細胞の形態、増殖、成長、タンパク質または遺伝子発現の変化といった細胞性応答を直接的または間接的に誘発する、1つ以上の生物活性成分を保持し得る。
本発明で使用される粘膜下組織を含むまたはその他のECM材料は、任意の適切な臓器またはその他の組織ソース、通常は結合組織を含むソースから得ることができる。本発明で使用するために処理されるECM材料は、典型的には大量のコラーゲンを含み、最も一般的には乾燥重量で少なくとも約80重量%のコラーゲンで構成されるであろう。このような天然由来のECM材料は、大抵の場合、非ランダム配向、たとえば全体的に単軸または多軸であるが規則的に配向する繊維として発生する、コラーゲン繊維を含む。ECM材料は、処理されて天然生物活性因子を保持する場合、固体としてコラーゲン繊維の間、上および/または中に散在するこれら因子を含むことができる。特に望ましい天然由来のECM材料であって本発明で使用されるものは、適切に染色して光学顕微鏡検査で容易に識別できるこのような散在した非コラーゲン性の固体を大量含むであろう。このような非コラーゲン性固体は、本発明のある実施の形態では、ECM材料の乾燥重量の相当な割合を構成することができ、たとえば本発明のさまざまな実施の形態では、少なくとも約1重量%、少なくとも約3重量%、および少なくとも約5重量%である。
本発明で使用される粘膜下組織を含有するまたはその他のECM材料は、血管新生特性を示すこともあり、したがって、この材料で、移植された受容者に血管新生を誘発するのに有効である。この点に関し、血管新生とは、身体が新たな血管を作り、より多くの血液の組織への供給を行なうプロセスである。よって、血管新生材料は、受容者の組織と接触すると、新たな血管の形成を促進または高める。生体材料の移植による血管新生のin vivo測定方法が最近開発された。たとえば、このような方法の1つは、皮下移植モデルを使
用して材料の血管新生特性を求める。C.ヒーシェン(C. Heeschen)他、Nature Medicine 7 (2001), No. 7, 833-839参照。このモデルは、蛍光ミクロ血管造影技術と組合され
て、生体材料への血管新生の定量的尺度および定性的尺度双方を提供することができる。C.ジョンソン(C. Johnson)他、Circulation Research 94 (2004), No. 2, 262-268。
さらに、このような天然生物活性成分の包含に加えてまたはこれに代えて、組換技術またはその他の方法で合成によって製造されたもの等の非天然生物活性成分(たとえばDNA等の遺伝物質)を、本発明で使用されるECM材料に組込んでもよい。こういった非天然生物活性成分は、ECM組織内で自然に発生するがおそらく異なる種のものに相当する、天然由来のまたは組換技術で製造されるタンパク質であってもよい。これらの非天然生物活性成分は、薬物であってもよい。材料に追加できる薬物の例には、たとえば、ヘパリン等の抗凝固剤、抗生物質、抗炎症剤、血栓促進物質としてたとえばトロンビン、フィブリノゲン等の血液凝固因子、および抗増殖剤としてパクリタキセル等のタキソール誘導体が、含まれる。このような非天然生物活性成分は、たとえば、2、3の例を挙げると表面処理(例として吹付け)および/または含浸(例として浸漬)といった、任意の適切な方法で、ECM材料の中におよび/または上に組込むことができる。また、これら物質は、ECM材料に、製造前段階として、処置の直前に(たとえばこの材料をセファゾリン等の適切な抗生物質を含む溶液の中に浸漬させることによって)、または、材料が患者の中に生着している間もしくはその後に、適用してもよい。
本明細書における本発明の移植片組成物は、異種移植片ECM材料(すなわち、ヒトでないドナーからヒトであるレシピエントに提供される組織材料といった異種間材料)、同種移植片ECM材料(すなわち、レシピエントと同種のドナーから提供される組織材料である種間材料)、および/または自家移植ECM材料(すなわち、ドナーとレシピエントが同じ個体)を組込んでもよい。さらに、ECM材料に組込まれる外因性生物活性物質は、ECM材料を採取した動物と同じ種から提供されるもの(たとえばECM材料に対して自家または同種)であってもよく、またはECM材料ソースと異なる種から提供されるもの(ECM材料に対して異種間)であってもよい。ある実施の形態では、ECM組織材料は、移植片を受ける患者にとって異種であり、追加される細胞またはその他外因性材料は、移植片を受ける患者と同種から提供されるもの(たとえば自家または同種)である。一例として、ヒトである患者を、本明細書に記載の、外因性ヒト細胞および/または血清タンパク質および/または他の材料で修正された異種間ECM材料(たとえばブタ、ウシ、またはヒツジ由来)で治療してもよい。これら外因性材料は天然由来および/または組換で製造されたものである。
ECM材料は、本発明で使用されるとき、さらなる非天然架橋はなくてもまたは実質的になくてもよく、またはさらなる架橋を含んでいてもよい。このようなさらなる架橋は、光架橋技術によって、または、化学的架橋剤によって、または、脱水もしくはそれ以外の手段によって生じるタンパク質の架橋によって、得てもよい。しかしながら、ある架橋技術、ある架橋剤、および/またはある架橋の程度により、リモデリング可能な材料のリモデリング可能な特性が損なわれることがあり、リモデリング可能な特性を保つことが望まれる場合は、リモデリング可能なECM材料の何らかの架橋を、材料がそのリモデリング可能な特性の少なくとも一部を保持する程度にまたはそのようにするやり方で、行なってもよい。使用できる化学的架橋剤は、たとえば、グルタルアルデヒド等のアルデヒド類、カルボジイミド、たとえば1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等のジイミド類、リボースまたはそれ以外の糖、アシルアジ化物、スルホ−N−ヒドロキシコハク酸アミド、またはポリエポキシド化合物を含み、これは、たとえばナガセケムテックス株式会社(日本、大阪)のデナコール(DENACOL)EX810の商標名で入手可能なエチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル類、およびこれもナガセケムテックス株式会社から入手可能なデナコールEX313の商標名で入手可能なグリセロールポリグリセロールエーテルを含む。典型的には、ポリグリセロールエーテル類またはその他のポリエポキシド化合物は、使用される場合、1分子当たり2〜約10のエポキシド基を有するであろう。
さらに他の実施の形態では、ECMのまたはその他のコラーゲン性材料に対しこの材料を拡張させる処理を施したものから、本発明の基質を作ってもよい。いくつかの形態では、このように拡張させた材料は、ECM材料を、この材料が拡張するまで1つまたはそれ以上のアルカリ性物質等の変性剤と制御を介して接触させ、拡張させた材料を分離することによって形成できる。例として、この接触は、ECM材料を、当初の体積の少なくとも120%(すなわち1.2倍)に、または、形態によっては当初の体積の少なくとも約2倍に拡張させるのに十分であり得る。その後、拡張させた材料を、任意で、たとえば中和および/または濯ぎ落しによってアルカリ性媒体から分離することができる。この収集された拡張させた材料は、任意の適切なやり方で基質の調製に使用することができる。例として、拡張させた材料に対し、所望の形状または構成の基質の形成において、生物活性成分の富化、粉砕、乾燥、および/または成形などを行なうことができる。いくつかの実施の形態では、拡張させたECM材料を用いて形成された乾燥基質は、高い圧縮性および/または拡張性を有することができる。
ECM材料をアルカリ性材料等の変性剤で処理することにより、この材料の物理的構造の変化を生じさせ、その結果、これを拡張させてもよい。このような変化は、この材料内のコラーゲンの変性を含み得る。ある実施の形態では、この材料を、最初の体積の少なくとも約3倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、または少なくとも約6倍以上に拡張することが好ましい。拡張の程度が、たとえば、特に、アルカリ性培地の濃度またはpH、アルカリ性培地の材料に対する露出時間、および拡張させる材料の処理温度が含まれる、いくつかの要因に関連することは、当業者には明らかであろう。本明細書の開示に基づき、これら要因を通常の実験を通して変化させることにより、所望の拡張レベルを有する材料を得ることができる。
コラーゲン原繊維は、トロポコラーゲン分子が4分の1ずつジグザグに配置されたアレイからなる。トロポコラーゲン分子自体は、共有結合分子内結合および水素結合によって結合されて三重螺旋を形成する3つのポリペプチド鎖から形成される。加えて、共有結合分子内結合は、コラーゲン原繊維内の異なるトロポコラーゲン分子間に形成される。しばしば、複数のコラーゲン原繊維が互いに組合さってコラーゲン繊維を形成することがある。この材料にアルカリ性物質を本明細書に記載のように追加することにより、分子内および分子間結合が大きく破壊されないようにし、それでもなお材料を、この材料の処理後の厚みが増すように、たとえば自然発生する厚みの少なくとも2倍となるように変性させることもできると考えられている。基質として使用するために処理されて拡張した材料を作ることができるECM材料は、本明細書に開示されたもののうちいずれかまたは他の適切なECMのそれを含み得る。典型的なこのようなECM材料は、自然発生した分子間架橋および自然発生した分子内架橋を有するコラーゲン原繊維のネットワークを含むであろう。本明細書に記載のように拡張する処理を行なうと、自然発生した分子内架橋および自然発生した分子間架橋を、処理されたコラーゲン性マトリクス材料の中で十分に保持することにより、コラーゲン性マトリクス材料を、そのままのコラーゲン性シート材料として維持することができる。しかしながら、コラーゲン性シート材料内のコラーゲン原繊維は変性する可能性があり、コラーゲン性シート材料のアルカリ処理された厚みは、出発材料の厚みよりも大きく、たとえば当初の厚みの少なくとも120%、または当初の厚みの少なくとも2倍になり得る。次に、拡張させたECM材料を処理して、たとえば処理された材料の粉砕、注型、および乾燥により、発泡体またはスポンジ基質を提供してもよい。拡張させたECM材料およびそれらの調製に関するさらなる情報は、本明細書にその全体を引用により援用する、2009年12月31日公開の米国特許出願公開第US20090326577号、2009年6月22日出願の米国特許出願連続番号第12/489,199号に記載されている。
ECM材料に加えてまたはその代わりとして、本発明で使用される移植片材料は、他の適切な材料からなるものであってもよい。例示としての材料は、たとえば合成によって製造された、天然または合成ポリマーからなる基質を含む。例示としての合成ポリマーは、酢酸セルロース、硝酸セルロース、シリコーン、ポリエチレンテレフタラート、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高分子量ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、またはその混合物もしくは共重合体等の非吸収性合成生体適合性ポリマー、または、ポリ乳酸、ポリグリコール酸もしくはその共重合体、ポリ無水物、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレートバレレート、ポリヒドロキシアルカノエート等の吸収性合成ポリマー材料、または、別の生分解性ポリマーもしくはその混合物を含み得る。上記またはその他の材料からなる好ましい移植片材料は、細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクス材料であろう。
細胞外マトリクス組織層は、上に例示された移植片本体20において示されたもののような、積層された移植片本体構造の製造において用いることができる。これらの目的のために、各々のシート24および26は、たとえば、約1から約10の細胞外マトリクス組織層から構成されることができる。例示的に、シート24および26のいずれかは単一の細胞外マトリクス組織層のみを含むことができ、他方は複数(たとえば1〜10、または2〜6)の細胞外マトリクス組織層を含んでもよい。複数積層のECM組織層のシートは任意の好適な態様で調製することができる。これらは、たとえば、加熱された条件、加熱されていない条件または凍結乾燥条件の下で接着剤、のりまたは他の接合剤を用いる熱脱水接合、化学的作用剤もしくは放射線(UV放射を含む)を用いる交差結合、もしくはこれらの互いとの任意の組合せ、または他の好適な方法を含む。ECM層を互いに積層するための技術に関する追加的情報については、たとえば、米国特許第5,711,969号、第5,755,791号、第5,855,619号、第5,955,110号、第5,968,096号、および米国特許公開第20050049638号が参照されるであろう。さらに、シート24および26が互いに対して積層される場合に、これらの同じ技術がたとえば用いられてもよい。シート24および26内の層の積層、ならびにシート24および26の選択された領域の互いに対する積層も、これらまたは他の好適な手順を用いて同時に達成することができる。
ある実施の形態においては、シート24および26は、選択された領域において、たとえば移植片本体20に関して上に論じられたように、2片金型を用いる予備手順を用いて、積層される。そのような手順においては、シート24および26は湿らせられた状態で与えることができる。シート26は、トレイ部分122の移植片収容領域と同じまたはおおよそ同じである表面輪郭を有する第1の抜き型子上に置かれ、その中へと押圧することができる。したがって、シート26は、トレイ部分122のウェル150およびペデスタル154と一致する第1の抜き型子のウェルおよびペデスタル内およびそのまわり、ならびにトレイ部分122の溝142と一致する「U」字形状化された溝内に、押込むことができる。次いで、ハンドル構造80ならびにカニューレ112、一致する構造および寸法を有する部品を、シート26上に置くことができる。次いで、シート24をこのアセンブリ上に置き、たとえば、(たとえば、結果として、移植片本体20において示されるような平坦な上側シート24を、房状の下側シート26と共にもたらすように、適正に教示されて引くことができる。トレイ部分124の溝172および溝174と一致する溝を含む表面輪郭を有し、結合されるべきシート24および26の他の領域を加圧する第2の抜き型子が、次いで、第1の抜き型子上にクランプされる。第1および第2の抜き型子は、そのようにクランプされると、シート24および26を共に積層されるところで互いに対して加圧し、他の領域ではシート24および26を加圧しない。次いで、クランプされた金型アセンブリは、好ましくは凍結乾燥によって乾燥させることができる。これを用いて、積層された領域におけるECM組織が積層されていない領域におけるECM組織ほど多孔性でない(および/またはより密度の高い)乾燥した移植片本体20を与えることができる。所望の場合には、湿らせられたシート24および26上で金型をクランプした後、乾燥に先立って、水のような液体がチャンバ28に注入され、それを規定する壁部を膨張させ、それら壁部の分離を保証して、乾燥プロセス中にチャンバ28のために意図される領域においてこれらの壁部の互いに対する意図しない積層の危険性を低減する。金型は、これらのプロセスを容易にするために、注入ポートおよび排出孔を設けられ得る。乾燥の後、アセンブリを解体して、移植片本体20、または過剰な材料を取除いて移植片本体20の形状を与えることができる前駆物質を得ることができる。
本発明の実施の形態で用いられる細胞および/または他の治療用物質
広範囲にわたる細胞の種類のうちのいずれか1つまたはそれらの任意の組合せを、ここに開示される移植片材料に適用して、本発明の細胞移植片組成物および方法を提供してもよい。たとえば、細胞は、皮膚細胞、骨格筋細胞、心筋細胞、肺細胞、腸間膜細胞、または脂肪細胞であってもよい。脂肪細胞は、大網脂肪、腹膜前脂肪、腎周囲脂肪、心筋脂肪、皮下脂肪、胸部脂肪、または精巣上体脂肪に由来するものであってもよい。ある実施の形態において、細胞は、間質細胞、幹細胞、またはその組合せを含む。本明細書で使用される「幹細胞」という用語は、広い意味で使用され、従来の幹細胞、脂肪由来幹細胞、前駆細胞、前前駆細胞(preprogenitor cell)、貯蔵細胞等を含む。代表的な幹細胞は、胚性幹細胞、成体幹細胞、多能性幹細胞、神経幹細胞、肝臓幹細胞、筋肉幹細胞、筋肉前駆体幹細胞、血管内皮前駆細胞、骨髄幹細胞、軟骨形成幹細胞、リンパ球系幹細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞、中央神経系幹細胞、末梢神経系幹細胞等を含む。使用できるさらなる細胞の例には肝細胞、上皮細胞、クッパー細胞、繊維芽細胞、ニューロン、心筋細胞、筋細胞、軟骨細胞、膵腺房細胞、ランゲルハンス島、骨細胞、筋芽細胞、随伴細胞、内皮細胞、脂肪細胞、前脂肪細胞、胆管上皮細胞、およびこれらの細胞種のいずれかの前駆細胞が、含まれる。
いくつかの実施の形態において、細胞移植片に組込まれる細胞は、血管内皮前駆細胞(EPC)であるか、またはこれを含む。本発明で使用するのに好ましいEPCは、内皮コロニー形成細胞(ECFC)、特に増殖ポテンシャルが高いECFCである。こういった細胞として好ましいものは、たとえばその全体を本明細書に引用により援用する、2005年12月1日公開の米国特許出願公開第20050266556号、2005年2月9日出願の米国特許出願連続番号第11/055,182号、および2008年1月1日公開の米国特許出願公開第20080025956号、2007年8月13日出願の米国特許出願第11/837,999号に記載されている。このようなECFC細胞は、クローン群であってもよく、および/またはヒトもしくはその他の動物の臍帯血液から得たものであってもよい。それに加えてまたはその代わりに、内皮コロニー形成細胞には以下の特徴がある。(a)細胞表面抗原CD31、CD105、CD146、およびCD144を発現し、および/または(b)CD45およびCD14を発現せず、および/または(c)摂取アセチル化LDL、および/または(d)単細胞から培養されたとき少なくとも2000の細胞の少なくとも二次コロニーに再播種する、および/または(e)高レベルのテロメラーゼを発現、その少なくとも34%はHeLa細胞によって発現される、および/または(f)核の細胞質に対する比率が0.8よりも高い、および/または(g)細胞の直径が約22ミクロン未満である。これらの特徴(a)〜(g)のうちいくつかの任意の組合せ、またはすべては、本発明で使用されるECFCを特徴付けるであろう。
他の実施の形態において、細胞移植片に組込まれる細胞は、筋肉由来の筋芽細胞および/または筋肉由来の幹細胞を含む筋肉由来細胞であるか、またはこれを含む。適切なこのような幹細胞およびこれらを得るための方法は、たとえば各々の全体を本明細書に引用により援用する米国特許第6,866,842号および米国特許第7,155,417号に記載されている。筋肉由来細胞は、M−カドヘリン、MyoD、ミオゲニン、CD34、および/またはBcl−2を発現することができ、CD45またはc−Kit細胞マーカーの発現はないことがある。
さらに他の実施形態において、細胞移植片に組込まれる細胞は、脂肪組織由来の幹細胞であるか、またはこれを含む。適切なこのような細胞およびこれらを得るための方法は、たとえば各々の全体を本明細書に引用により援用する、米国特許第6,777,231号および米国特許第7,595,043号に記載されている。細胞群は、脂肪由来の幹細胞および再生細胞を含んでいてもよく、これらの細胞は、間質血管細胞群と呼ばれることもあり、成体由来の細胞であってもよい、幹細胞、血管内皮前駆細胞、白血球、内皮細胞、および血管平滑筋細胞を含む混合群であってもよい。ある形態において、本発明の細胞移植片は、骨細胞、軟骨細胞、神経細胞、または筋肉細胞のうち2つ以上に分化し得る脂肪由来細胞で調製されてもよくこれらを含んでいてもよい。
細胞に加えて、またはその代替物として、移植片に対して添加されるべき液体または他の態様で流動可能な添加物は、他の治療用物質を含むことができる。これらの物質は、たとえば、成長因子、製薬剤、血小板もしくは多血小板血漿、血小板溶解物、血液もしくは骨髄断片のような、生体材料もしくは生体抽出物、ならびに/または成長因子、グリコサミノグリカン類、および/もしくはプロテオグリカン類のような、それらのソース組織由来の生物学的活性物質を任意で保持する細胞外マトリクス粒子もしくはゲルを含んでもよい。当業者に公知のこれらおよびさらに他の治療用物質を、移植片の内部のチャンバ内に、たとえばここに記載されるように、送給することができる。
移植片を用いた医療
本発明の、本発明に従い調製された移植片は、損傷を受けた、疾患のある、または不十分な組織を治療するために、広範囲にわたる臨床応用で使用でき、かつ、ヒトまたは非ヒト動物に対して使用できる。治療するこのような組織は、たとえば、筋肉組織、神経組織、脳組織、血液、心筋組織、軟骨組織、肺、肝臓または腎臓組織といった臓器組織、骨組織、動脈または静脈血管組織、皮膚組織などであってもよい。
ある実施の形態では、移植片を用いて、患者の血管形成を強化することにより、たとえば組織内の局所貧血を緩和することができる。たとえば内皮コロニー形成細胞またはその他の血管内皮前駆細胞を含む移植片である、血管形成細胞移植片を、局所貧血部位に直接投与することにより、疾患のある領域における新たな血管の形成を促し、血流またはその他の結果を改善することができる。治療する局所貧血組織は、たとえば梗塞後の局所貧血心筋組織、または、深刻な四肢の局所貧血で生じるもののような脚部またはその他の四肢の局所貧血組織かもしれない。
本発明の移植片は、皮膚潰瘍、例として糖尿病性潰瘍および熱傷等の、皮膚の厚みの一部または全体にわたる傷の治療を向上させるようにも使用できる。一例として、細胞、たとえば内皮コロニー形成細胞またはその他の血管内皮前駆細胞を含む移植片をこのような傷に投与することにより、傷の治療を改善することができる。
他の応用例では、移植片を用いて、たとえば骨格筋組織、平滑筋組織、心筋組織または他の組織の治療においてターゲット部位に筋肉組織を生成することができる。一例として、筋肉由来の筋芽細胞を含む本発明の移植片を、膀胱括約筋といった括約筋の筋肉組織に移植することにより失禁の治療を行なうことができる。
本発明の記載の文脈において(特に以下の請求項の文脈において)使用される「1つの/ある(“a”および“an”)」および「この/その/前記(“the”)」ならびに類似する指示語は、本明細書で特に明記しない限りまたは明らかに文脈と矛盾しない限り、単数および複数の双方を含むと解釈されねばならない。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書で特に明記しない限り、その範囲に含まれる個々の値を個別に示すための簡略方法を意図しているに過ぎず、個々の値は、本明細書において個別に記載された場合と同じように明細書に含まれる。本明細書に記載のすべての方法は、本明細書で特に明記しない限りまたは明らかに文脈と矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行できる。本明細書で使用されるすべての例または例示を示す表現(たとえば「等(“such as”)」)は、本発明をより明らかにすることを意図しているに過ぎず、特に請求項に記載しない限り本発明の範囲を限定しない。本明細書の表現は請求項に記載されていない要素が本発明の実施に不可欠であることを示すものではないと理解されねばならない。
本発明について図面および上述の記載において詳細に示し説明してきたが、これは例示であって制限的な性質のものではないとみなされるべきものであり、好ましい実施の形態のみが示され説明されていることおよび本発明の精神に含まれるすべての変更および修正の保護が望まれていることが理解される。加えて、本明細書で挙げられたすべての引用は、当業者のレベルを示すものであって、その全体が本明細書に引用により援用される。

Claims (64)

  1. 細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含む移植片材料を含み、
    前記移植片材料は、第1の外側表面および第2の外側表面を有し、前記移植片材料は、前記移植片材料の前記第1の外側表面と前記第2の外側表面との間において内部のチャンバを規定し、さらに、
    前記チャンバを遮り、前記チャンバによって取り囲まれた、前記移植片材料の少なくとも1つの領域を含み、
    前記移植片材料の前記少なくとも1つの領域に規定される貫通孔をさらに含み、前記貫通孔は、前記移植片材料の前記第1の外側表面と前記第2の外側表面との間に延在する、医療用移植片。
  2. 前記貫通孔は、スリットである、請求項1に記載の医療用移植片。
  3. 前記貫通孔は、穿孔である、請求項1に記載の医療用移植片。
  4. 前記チャンバの第1の境界を規定する前記移植片材料の第1の壁部と、
    前記チャンバの第2の境界を規定する前記移植片材料の第2の壁部とを含み、
    前記第1および第2の壁部は、前記移植片材料の前記少なくとも1つの領域を与えるよう、互いに積層される、請求項1〜3のいずれか1つに記載の医療用移植片。
  5. 前記第1の壁部および第2の壁部は細胞外マトリクス材料を含む、請求項4に記載の医療用移植片。
  6. 複数の前記領域を含む、請求項1〜5のいずれか1つに記載の医療用移植片。
  7. 前記領域の各々は貫通孔を規定する、請求項6に記載の医療用移植片。
  8. 前記移植片材料によって規定される周囲のフランジをさらに含み、前記周囲のフランジは前記内部のチャンバのまわりを延在する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の医療用移植片。
  9. 前記周囲のフランジの前記移植片材料によって規定される少なくとも1つの開いた通路をさらに含み、前記開いた通路は、前記フランジおよび開口部を通って前記内部のチャンバ内に延在する、請求項8に記載の医療用移植片。
  10. 前記移植片材料によって規定される前記内部のチャンバのまわりの周囲のフランジと
    前記移植片材料によって規定される開いた通路とを含み、前記開いた通路は、前記フランジおよび開口部を通って前記内部のチャンバ内に延在する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用移植片装置。
  11. 前記通路において取外し可能に受けられるカニューレをさらに含む、請求項10に記載の医療用移植片装置。
  12. 前記カニューレに流体に関して結合される流体注入装置をさらに含む、請求項11に記載の医療用移植片装置。
  13. 前記流体注入装置は、シリンジである、請求項12に記載の医療用移植片装置。
  14. 前記移植片材料は1つ以上の天然成長因子を含む細胞外マトリクス材料を含む、請求項10〜13のいずれかに記載の医療用移植片装置。
  15. 細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含む移植片材料と、
    前記移植片材料を輸送するためのハンドル構造とを含み、前記ハンドル構造は前記移植片材料に接続され、前記ハンドル構造は、前記移植片材料内において取外し可能に受けられる第1の部分と、前記移植片材料の外部にある第2の部分とを有する、医療用移植片アセンブリ。
  16. 前記移植片材料内に流体を送給するための液体送給カニューレをさらに含み、前記液体送給カニューレは、前記移植片材料内において取外し可能に受けられ、前記移植片材料の内部と流体を流通する第1の開口部を有する第1の部分を有し、前記液体送給カニューレは、さらに、前記移植片材料の外部にあり、前記第1の開口部と流体を流通する第2の開口部を有する第2の部分を有する、請求項15に記載の医療用移植片アセンブリ。
  17. 前記液体送給カニューレは前記ハンドル構造に接続される、請求項16に記載の医療用移植片アセンブリ。
  18. 前記移植片材料は内部のチャンバを規定する、請求項15または17のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ。
  19. 前記ハンドル構造は、前記ハンドル構造の前記第1の部分および前記第2の部分を与える第1の長尺の部材を含む、請求項15〜18のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ。
  20. 前記ハンドル構造は第2の長尺の部材をさらに含み、前記第2の長尺の部材は、前記ハンドル構造の第3の部分を与え、前記第3の部分は、前記移植片材料内において、前記第1の部分から間隔を置かれて取外し可能に受けられる、請求項19に記載の医療用移植片アセンブリ。
  21. 前記ハンドル構造の前記第1の部分および前記第3の部分は、それらの間において前記移植片材料のセグメントを懸下する、請求項20に記載の医療用移植片アセンブリ。
  22. 前記移植片材料は、請求項1〜14のいずれか1つに記載の移植片材料である、請求項15〜21のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ。
  23. 細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含む液体充填可能な移植片材料と、
    前記移植片材料に取外し可能に接続されるハンドル構造と、
    前記ハンドル構造に接続され、前記液体充填可能な移植片材料に取外し可能に接続される液体導入ポート取付け具とを含む、医療用移植片装置。
  24. 前記導入ポート取付け具に結合される液体注入装置をさらに含む、請求項23に記載の医療用移植片装置。
  25. 前記流体注入装置は、シリンジである、請求項24に記載の医療用移植片装置。
  26. 前記ハンドル構造は、前記移植片材料の通路に受けられる第1のプロングおよび第2のプロングを含む、請求項25に記載の医療用移植片装置。
  27. 前記ハンドル構造は受け部を規定し、前記導入ポート取付け具は前記受け部において取外し可能に受けられる、請求項23に記載の医療用移植片装置。
  28. 前記移植片材料は細胞外マトリクス材料を含む、請求項23〜27の記載のいずれかに記載の医療用移植片装置。
  29. 前記移植片材料は、請求項1〜14のいずれかに記載の移植片材料である、請求項23〜28のいずれかに記載の医療用移植片装置。
  30. 請求項1〜14のいずれかに記載の医療用移植片、請求項15〜22のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ、または請求項23〜29のいずれかに記載の医療用移植片装置と、
    前記移植片材料が受けられるトレイエンクロージャとを含む、医療用移植片機器。
  31. 前記トレイエンクロージャは選択された領域において前記移植片材料を加圧する、請求項30に記載の医療用移植片機器。
  32. トレイエンクロージャと、
    前記トレイエンクロージャにおいて受けられる移植片材料とを含み、前記移植片材料は細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含み、
    前記トレイエンクロージャは選択された領域において前記移植片材料を加圧し、前記選択された領域は加圧されていない移植片材料の内側領域のまわりに加圧された移植片材料の周囲を形成する、医療用移植片機器。
  33. 前記トレイエンクロージャは下側部分と協働する上側部分を有する、請求項32に記載の医療用移植片機器。
  34. 前記内側領域は前記移植片材料において内部のチャンバを規定する、請求項33に記載の医療用移植片機器。
  35. 前記選択された領域は、前記移植片材料において規定される長尺の流体通路に境界をつける、請求項32〜34のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  36. 前記流体通路は、前記移植片材料の外表面から、前記移植片材料によって規定される内部のチャンバに延在し、前記内部のチャンバは前記流体通路より大きな容積容量を有する、請求項35に記載の医療用移植片機器。
  37. 前記医療用移植片材料は、選択された領域において、互いに積層される少なくとも2枚の移植片材料を含む、請求項32〜36のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  38. 前記移植片材料は請求項1〜14のいずれか1つに記載の移植片材料である、請求項32〜37のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  39. トレイエンクロージャと、
    前記トレイエンクロージャにおいて受けられる液体透過性の移植片材料とを含み、前記液体透過性の移植片材料は細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含み、
    前記液体透過性の移植片材料の少なくとも一部に液体を向けるよう動作可能である液体導入ポートと、
    前記トレイエンクロージャによって規定される液体捕捉ウェルとを含み、前記液体捕捉ウェルは前記液体透過性の移植片材料の前記少なくとも一部より下に位置する、医療用移植片機器。
  40. 前記液体導入ポートは前記液体透過性の移植片材料の選択された部分に液体を向けるよう動作可能であり、前記液体捕捉ウェルは前記選択された部分より下に位置する、請求項39に記載の医療用移植片機器。
  41. 前記選択された部分の液体透過性の移植片材料は内部のチャンバを規定する、請求項40に記載の医療用移植片機器。
  42. 前記液体捕捉ウェルは、前記移植片材料の前記内部のチャンバを取り囲む前記トレイエンクロージャの隔室の一部を形成する、請求項41に記載の医療用移植片機器。
  43. 前記トレイエンクロージャは、前記内部のチャンバを取り囲む領域において前記移植片材料を加圧する、請求項42に記載の医療用移植片機器。
  44. 前記液体導入ポートは、前記移植片材料を介して形成される通路を含む、請求項39〜43のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  45. 前記液体導入ポートは、前記通路において受けられるカニューレをさらに含む、請求項44に記載の医療用移植片機器。
  46. 前記移植片材料は請求項1〜14のいずれかに記載の移植片材料である、請求項39〜45のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  47. 複数の内部のボイドを規定する移植片材料を含み、前記複数の内部のボイドは、(i)内部のチャンバと、(ii)前記移植片材料の外表面から前記内部のチャンバに延在する内部の通路とを含み、さらに、
    前記移植片材料が受けられるトレイエンクロージャを含み、前記トレイエンクロージャは、前記移植片材料を、前記内部のチャンバにおいてではなく、前記内部のチャンバのまわりで周辺的に加圧し、前記トレイエンクロージャは、さらに、前記移植片材料を、前記内部の通路においてではなく、前記内部の通路に沿って周辺的に加圧する、医療用移植片機器。
  48. 前記移植片材料に取外し可能に結合されるハンドル構造をさらに含む、請求項47に記載の医療用移植片機器。
  49. 前記ハンドル構造に取付けられる受け部と、
    前記受け部において取外し可能に受けられる液体導入取付け具と、
    前記液体導入取付け具に流体に関して結合されるカニューレとをさらに含み、前記カニューレは、前記移植片材料の前記内部の通路において取外し可能に受けられる、請求項48に記載の医療用移植片機器。
  50. 請求項1〜14のいずれかに記載の医療用移植片、請求項15〜22のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ、または請求項23〜29のいずれかに記載の医療用移植片装置と、
    前記医療用移植片、前記医療用移植片アセンブリまたは前記医療用移植片装置を無菌状態で包囲する無菌のエンクロージャとを含む、医療用移植片機器。
  51. 細胞の侵入およびマトリクスへの内殖を可能にするように構成された多孔性マトリクスを含む移植片材料と、
    前記移植片材料を輸送するためのハンドル構造とを含み、前記ハンドル構造は前記移植片材料に接続され、さらに、
    前記移植片材料内に流体を送給するための流体送給チューブを含み、前記流体送給チューブは、前記移植片材料の内部と流体を流通する第1の開口部と、前記第1の開口部から間隔を置かれた第2の開口部とを有し、さらに、
    前記チューブにおいて前記第1の開口部と前記第2の開口部との間に位置決めされる、針により貫通可能な隔壁を含む、医療用移植片機器。
  52. 前記流体送給チューブは前記ハンドル構造に接続される、請求項51に記載の医療用移植片機器。
  53. 前記移植片材料は内部のチャンバを規定し、前記第1の開口部は前記内部のチャンバと流体を流通する、請求項51または52に記載の医療用移植片機器。
  54. 前記ハンドル構造は、前記ハンドル構造の前記第1の部分および前記第2の部分を与える第1の長尺の部材を含む、請求項51〜53のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  55. 前記ハンドル構造は第2の長尺の部材をさらに含み、前記第2の長尺の部材は、前記ハンドル構造の第3の部分を与え、前記第3の部分は、前記移植片材料内において、前記第1の部分から間隔を置かれて取外し可能に受けられる、請求項54に記載の医療用移植片機器。
  56. 前記ハンドル構造の前記第1の部分および第3の部分は、それらの間において前記移植片材料のセグメントを懸下する、請求項55に記載の医療用移植片機器。
  57. 前記移植片材料は請求項1〜14のいずれか1つに記載の移植片材料である、請求項52〜56のいずれかに記載の医療用移植片機器。
  58. 前記移植片材料と、前記ハンドル構造の少なくとも一部と、前記流体送給チューブの少なくとも一部とを無菌状態で包囲する無菌のエンクロージャをさらに含む、請求項51〜57のいずれか1つに記載の医療用移植片機器。
  59. 請求項1〜14のいずれかに記載の医療用移植片、請求項15〜22のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ、または請求項23〜29のいずれかに記載の医療用移植片装置、または請求項30〜58のいずれかに記載の医療用移植片機器と、
    前記移植片材料に適用される液体添加物とを含む、医療品。
  60. 前記液体添加物は細胞を含む、請求項59に記載の医療品。
  61. 請求項1〜14のいずれかに記載の医療用移植片の移植片材料、請求項15〜22のいずれかに記載の医療用移植片アセンブリ、または請求項23〜29のいずれかに記載の医療用移植片装置、または請求項30〜58のいずれかに記載の医療用移植片機器に液体添加物を送給するステップを含む、医療用移植片材料を調製するための方法。
  62. 前記移植片材料は内部のチャンバを規定し、前記送給するステップは、前記液体添加物を前記内部のチャンバに送給することを含む、請求項61に記載の方法。
  63. 前記液体添加物は治療用物質を含む、請求項61または62に記載の方法。
  64. 前記液体添加物は細胞を含む、請求項61〜63のいずれか1つに記載の方法。
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