以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1に示すように、遊技機Yは、遊技盤取付枠Y1と、遊技盤取付枠Y1に対して回動可能に支持されるガラス扉Y2、遊技球が流下する遊技領域2Aが形成されている遊技盤2とを有する。
遊技盤取付枠Y1は、遊技店の島設備に固定される外枠(図示なし)に回動可能に支持され、脱着可能に取り付けられている。
ガラス扉Y2は、水平方向の一端側においてヒンジ機構部Hを介して遊技盤取付枠Y1に脱着自在に連結されており、ヒンジ機構部Hを支点として回動可能に支持されている。よって、ガラス扉Y2を、ヒンジ機構部Hを支点として扉のように回動することによって、遊技領域2Aおよび遊技盤取付枠Y1の前面部分を開閉することができる。ガラス扉Y2は、遊技盤2を閉鎖した状態で、遊技領域2Aを視認可能に覆っている。
また、ガラス扉Y2の他端側には、ガラス扉Y2を遊技盤取付枠Y1に固定するロック機構Rが設けられている。ロック機構Rによる固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。
ガラス扉Y2には、複数の遊技球を貯留する受け皿50と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置3とが設けられている。発射操作装置3は遊技球を遊技領域2Aに向けて発射可能な遊技球発射装置(図示なし)に接続されている。なお、遊技球発射装置は、遊技盤取付枠Y1の前面に設けられている。受け皿50に貯留されている遊技球が遊技球発射装置に供給される。
発射操作装置3は、ガラス扉Y2に固定されている基体31、基体31に回動可能に設けられている発射ハンドル32を有する。遊技球発射装置は、発射ハンドル32の回動角度に応じた強さ(以下、「遊技球発射強度」という)で、遊技球を発射する。
遊技盤2の遊技領域2Aには、枠状の飾り枠29Aと、湾曲形状を呈した内側レール部材29Bと、外側レール部材29Cと、後述する大入賞口8の直下に配置され、遊技球を第2始動口7に誘導可能な誘導経路が上面に形成された誘導部材29Dとが設けられている。
飾り枠29Aは、遊技盤2の略中央部に嵌め込まれている。飾り枠29Aの内側には、液晶表示ディスプレイからなる画像表示装置14が嵌め込まれている。また、飾り枠29Aの内側端部には、演出用役物装置17が設けられている。
内側レール部材29Bが飾り枠29Aの外側に配置され、外側レール部材29Cが内側レール部材29Bの外側に配置されている。所定の遊技球発射強度で発射された遊技球は、内側レール部材29Bと外側レール部材29Cとの間を上昇して遊技領域2Aに進入する。なお、遊技領域2Aには、複数の釘や風車が設けられている。遊技領域2Aに進入した遊技球は、複数の釘や風車によって様々な方向に流下し得る。
遊技領域2Aには、複数(本実施の形態では4つ)の一般入賞口11が設けられている。各一般入賞口11には、一般入賞口検出センサ11aが設けられており、この一般入賞口検出センサ11aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの左側に、遊技球の通過が可能な第1入賞ゲート9が設けられている。また、遊技領域2Aにおける飾り枠29Aの右斜下側に、遊技球の通過が可能な第2入賞ゲート10が設けられている。入賞ゲート9、10には、遊技球を検出する入賞ゲート検出センサ9a、10aが設けられている。入賞ゲート検出センサ9a、10aが遊技球を検出することを条件に、普通図柄抽選が行われる。普通図柄抽選については後述する。
遊技領域2Aの下部で、画像表示装置14の下方に、不変であり、且つ、常時入球可能である第1始動口6が設けられている。第1始動口6には、遊技球を検出する第1始動口検出センサ6aが設けられている。第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出することを条件に、第1特別図柄抽選が行われる。第1特別図柄抽選については後述する。また、第1始動口検出センサ6aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第1始動口6の直下に、可変の第2始動口7が設けられている。第2始動口7は、第2始動口制御装置70によって入賞不可能な基本態様(閉態様)又は入賞可能な特別態様(開態様)のいずれかに制御される。第2始動口7にも、遊技球を検出する第2始動口検出センサ7aが設けられている。第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出することを条件に、第2特別図柄抽選が行われる。第2特別図柄抽選については後述する。また、第2始動口検出センサ7aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、3個)の遊技球が賞球として払い出される。
第2始動口制御装置70は、回動可能な普通可動片70A及び普通可動片70Aを回動させる駆動部としての第2始動口開閉ソレノイド70Bを具備している。
普通可動片70Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、第2始動口7を閉鎖している。この普通可動片70Aによる第2始動口7の閉鎖が、第2始動口7の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、普通可動片70Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して第2始動口7を開放する。第2始動口7が入球可能な特別態様に制御される。この普通可動片70Aによる第2始動口7の開放が第2始動口7の特別態様を構成する。普通可動片70Aは、第2始動口7を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて第2始動口7へ誘導することが可能となる。
なお、第2始動口制御装置70についての所定条件とは、上述した普通図柄抽選において、当たり普通図柄に決定されることである。
第2入賞ゲート10の下流側に、可変の大入賞口8が設けられている。大入賞口8は、大入賞口制御装置80によって入賞不可能な基本態様又は入賞可能な特別態様のいずれかに制御される。大入賞口8には、遊技球を検出する大入賞口検出センサ8aが設けられている。大入賞口検出センサ8aが遊技球を検出すると、所定個数(例えば、15個)の遊技球が賞球として払い出される。
大入賞口制御装置80は、回動可能な特別可動片80A及び特別可動片80Aを回動させる駆動部としての大入賞口開閉ソレノイド80Bを具備している。
特別可動片80Aは、矩形状の扉部材で構成されており、通常は(所定条件が成立する以外は)、表面が遊技領域2Aと面一になる状態で停止し、大入賞口8を閉鎖している。この特別可動片80Aによる大入賞口8の閉鎖が、大入賞口8の基本態様を構成する。
一方、所定条件が成立すると、特別可動片80Aが下端部に形成された回転軸を中心に前方側に回動して大入賞口8を開放する。大入賞口8が入球可能な特別態様に制御される。この特別可動片80Aによる大入賞口8の開放が大入賞口8の特別態様を構成する。特別可動片80Aは、大入賞口8を開放するとき、遊技領域2Aから突出した状態になり、流下する遊技球を受けて大入賞口8へ誘導することが可能となる。
なお、大入賞口制御装置80についての所定条件とは、上述した第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選とをまとめて「特別図柄抽選」と総称する)において、大当たり特別図柄又は小当たり特別図柄に決定されることである。
遊技盤2の表面であって遊技領域2Aの下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21並びに普通図柄表示装置22からなる図柄表示装置、及び、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24並びに普通図柄保留表示装置25からなる保留表示装置が設けられている。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口6に遊技球が入球することを条件に行われる第1特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口7に遊技球が入球することを条件に行われる第2特別図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。
第1特別図柄抽選とは、遊技球が第1始動口6に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。第2特別図柄抽選とは、遊技球が第2始動口7に入球したときに大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定することをいう。
第1特別図柄抽選が行われると、第1特別図柄表示装置20において、当該抽選結果に基づいて、特別図柄の変動表示が行われ、当該第1特別図柄抽選の結果を表す第1特別図柄の停止表示が行われる。すなわち、第1特別図柄表示装置20における第1特別図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。第2特別図柄抽選と第2特別図柄表示装置21についても同様にある。
例えば、第1特別図柄表示装置20及び第2特別図柄表示装置21はそれぞれ複数のLEDを具備している。各特別図柄の変動表示において、例えば、対応する第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置21の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、特別図柄の停止表示においては、各特別図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
普通図柄表示装置22は、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを条件に行われる普通図柄抽選の結果を表示する可変表示装置である。普通図柄抽選とは、遊技球が入賞ゲート9、10を通過したときに当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるか否かを判定する処理のことをいう。
普通図柄抽選が行われると、普通図柄表示装置22において、当該抽選結果に基づいて、普通図柄の変動表示が行われ、当該普通図柄抽選の結果を表す普通図柄の停止状態が行われる。すなわち、普通図柄表示装置22における普通図柄の停止表示は、当該抽選結果の報知となる。
例えば、普通図柄表示装置22はそれぞれ複数のLEDを具備している。普通図柄の変動表示において、例えば、普通図柄表示装置22の所定のLEDが所定の間隔で点滅する。そして、普通図柄の停止表示において、普通図柄抽選の結果を表す特定のLEDが点灯する。
ところで、特別図柄の変動表示中や大入賞口制御装置80が作動する特別遊技中に、始動口6、7に遊技球が入球しても、即座に特別図柄の変動表示が行われて特別図柄抽選の結果が報知される訳ではない。すなわち、一定条件下で特別図柄の変動表示が保留されることがある。本実施の形態では、一定条件として、特別図柄の変動表示を保留できる個数に上限値が設けられている。本実施の形態では、その上限値は各始動口6、7に対して「4」に設定されている。すなわち、各始動口6、7に対して特別図柄の変動表示を実行する権利を4個まで保留することができる。
第1特別図柄保留表示装置23は、第1特別図柄の変動表示(以下、「第1特図変動表示」という)の保留個数(U1:以下、「第1特図保留数」という)を表示する。第2特別図柄保留表示装置24は、第2特別図柄の変動表示(以下、「第2特図変動表示」という)の保留個数(U2:以下、「第2特図保留数」という)を表示する。第1特別図柄保留表示装置23及び第2特別図柄保留表示装置24は、例えばそれぞれ複数のLEDを具備し、各保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
なお、普通図柄の変動表示(以下、「普図変動表示」という)についても同様に、上限保留個数が4個に設定されており、その保留個数(G:以下、「普図保留数」という)が、普通図柄保留表示装置25において表示される。普通図柄保留表示装置25は、例えば複数のLEDを具備し、普図保留数に応じて所定のLEDを点灯する。
また、遊技機Yには、様々な演出を実行する演出装置が設けられている。本実施の形態では、演出装置は、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、及び、演出用役物装置17で構成されている。画像表示装置14と演出用役物装置17とが遊技盤2に設けられ、音声出力装置15と演出用照明装置16とがガラス扉Y2に設けられている。
画像表示装置14は、様々な静止画や動画を表示することで画像による演出を行う。なお、本実施形態においては、画像表示装置14として液晶ディスプレイが用いられているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等他の方式の表示装置を用いこともできる。
上記演出用役物装置17は、可動部17Aを具備し、可動部17Aを作動させることで、動作による演出を行う。音声出力装置15は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することで音声による演出を行う。演出用照明装置16は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。
また、受け皿50には、後述する種々の演出やパチログ遊技(特典遊技を含む)に係る操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19が設けられている。
演出ボタン装置18は、操作可能な演出ボタン1810、演出ボタン1810に対する押下操作を検出する押圧操作検出スイッチ18a11及び演出ボタン1810が後述する最大の特別操作位置に保持されていることを検出する突出状態検出スイッチ18a21を具備する(図11参照)。
選択ボタン装置19は、操作可能な選択ボタン19A及び選択ボタン19Aに接続されて、選択ボタン19Aに対する操作を検出する選択ボタン検出スイッチ19aを具備する(図11参照)。
選択ボタン19Aは、上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A及び右ボタン194Aからなる。各ボタン191A〜194Aは、受け皿50から突出した状態で押圧可能に設けられている。
次に、演出ボタン装置18について説明する。演出ボタン装置18は、図2に示すように、演出ボタン1810を、所定の通常操作位置(図2(a))と、通常操作位置よりも上方へ突出した特別操作位置(図2(b))と、通常操作位置よりも下方へ退入した操作検出位置(図2(c))との間を移動可能に構成されている。詳細には、演出ボタン1810は、通常操作位置において受け皿50の周囲の表面から少し上方へ突出し、特別操作位置において受け皿50の周囲の表面から通常操作位置より数倍(約7〜10倍)上方へ突出し、操作検出位置において受け皿50の周囲の表面から少し下方へ退入している。すなわち、演出ボタン装置18は、演出ボタン1810を、通常操作位置及び特別操作位置を含む任意の操作位置から操作検出位置へ押下操作可能な構造を備えている。
なお、演出ボタン1810が、通常操作位置と、特別操作位置と、操作検出位置との間を移動する方向が演出ボタン1810の進退方向とする。そして、演出ボタン1810の進出側を先端側とし、演出ボタン1810の退入側を基端側とする。適宜、演出ボタン1810の進退方向を単に進退方向と記し、演出ボタン1810の進出方向、退入方向を単に進出方向、退入方向と記し、演出ボタン1810(軸状部材1823)の軸心(中心)を単に軸心と記す。
図3に示すように、演出ボタン装置18は、遊技球を遊技機Yの外部へ排出するための排出ボタンU11を備えた排出装置U1と皿ユニットUを構成している。この皿ユニットUは受け皿50に操作可能に収容されている。
次に、図4〜図8を用いて、演出ボタン装置18の構造について説明する。演出ボタン装置18は、演出ボタン1810と、演出ボタン1810を通常操作位置と特別操作位置との間で自動的に進退させるボタン進退機構1820と、皿ユニットUの土台部U2に載置される基台1830と、を備えている。
演出ボタン1810は、ボタン本体1811と、ボタン本体1811の下端部に取付けられた環状部材1812とを有する。
環状部材1812は、ボタン本体1811の下端部に固定される固定環状部材1812aと、この固定環状部材1812aの下方に配設されて固定環状部材1812aに対して進退方向へ移動自在に且つ軸心回りに回動不可能に支持された可動環状部材1812bとを有する。可動環状部材1812bは、固定環状部材1812aに当接した位置と固定環状部材1812aから退入方向へ微小距離離隔した位置とに亘って移動自在に設けられている。
可動環状部材1812bは固定環状部材1812aから離隔する退入方向へ、後述する1対の付勢部材1822よりも付勢力が強力な左右1対のバネ部材1812cにより付勢され、演出ボタン1810が操作検出位置以外の位置にあるとき、可動環状部材1812bは固定環状部材1812aから退入方向へ離隔した位置にある。
ボタン進退機構1820は、演出ボタン1810の進退を許容するボタンガイド機構1821と、演出ボタン1810を進出方向へ付勢する1対の付勢部材1822と、演出ボタン1810の進退方向に形成された軸状部材1823と、軸状部材1823を回動させる回動駆動機構1824と、回動駆動機構1824により回動される軸状部材1823と連動して演出ボタン1810を進退動作させる進退動作機構1825とを備えている。
ボタンガイド機構1821は、進退方向に延びる前後1対の金属製のガイドロッド1821aと、これら1対のガイドロッド1821aに夫々摺動自在に外嵌された前後1対の筒状部(図示略)とを有し、これら1対の筒状部が演出ボタン1810の固定環状部材1812aに一体形成され、このボタンガイド機構1821により演出ボタン1810は姿勢を維持して進退自在に且つ軸心回りに回動不可能にガイドされる。
図5に示すように、固定環状部材1812aが可動環状部材1812bに当接した状態で、演出ボタン1810が操作検出位置になる。また、図6に示すように、固定環状部材1812aが係止板1821bに下側から当接し係止された状態で、演出ボタン1810が最大に突出した特別操作位置になる。
係止板1821bの上面にLED基板1821cが装着されている。LED基板1821cの上面には複数のLED1821dが実装されている。さらに、係止板1821bの下面には、凹状に形成され、フォトセンサ等の光学式の突出状態検出スイッチ18a21が取り付けられている。
固定環状部材1812aには、可動環状部材1812b(退入方向)に向けて突出した凸状の押圧操作検出片18a12と、係止板1821b(進出方向)に向けて突出した凸状の突出状態検出片18a22が形成されている。
図4、図5に示すように、基台1830の上部には、凹状に形成され、フォトセンサ等の光学式の押圧操作検出スイッチ18a11が取り付けられている。
図5に示すように、演出ボタン1810が押下位置になると、押圧操作検出片18a12が押圧操作検出スイッチ18a11に入り込み(近接し)、押圧操作検出スイッチ18a11が、演出ボタン1810の完全な操作(押下)が検出されたことを示す押圧操作検出信号をランプ制御基板104に出力する。
また、図6に示すように、演出ボタン1810が最大に突出した特別操作位置になると、突出状態検出片18a22が、突出状態検出スイッチ18a21に、入り込み(近接し)、突出状態検出スイッチ18a21が、演出ボタン1810が最大に突出した特別操作位置で保持されていることを示す突出状態検出信号ランプ制御基板に出力する。
演出ボタン1810は光を透過可能なレンズで形成され、LED1821dが発光すると、その光が演出ボタン1810を外部へ透過して、演出ボタン1810が電飾される。
1対の付勢部材1822は1対のコイルバネからなり、これら1対のコイルバネが、1対のガイドロッド1821aに外装され、圧縮状態で、演出ボタン1810の可動環状部材1812bと基台1830との間に装着されている。
軸状部材1823はその軸心が演出ボタン1810の軸心と平行になるように配設されている。
図7に示すように、回動駆動機構1824は、電動モータ18b、駆動ギヤ1824a、中間2段ギヤ1824b、従動ギヤ1824cを備えている。電動モータ18bは基台1830に進出方向に向けて取付けられ、その出力軸に駆動ギヤ1824aが取付けられている。駆動ギヤ1824a、中間2段ギヤ1824b、従動ギヤ1824cは互いに噛合し、中間2段ギヤ1824bは基台1830に回転自在に支持され、従動ギヤ1824cは軸状部材1823の基端部に固定的に設けられている。
進退動作機構1825は、演出ボタン1810と一体的に進退する左右1対の係合部1825aと、軸状部材1823の外周部に設けられた1対の螺旋状ガイド部1825bとを備えている。演出ボタン1810が付勢部材1822により進出方向へ付勢された状態で1対の係合部1825aが夫々基端側から1対の螺旋状ガイド部1825bに係合し、回動駆動機構1824により軸状部材1823が回動されることで1対の係合部1825aを進退方向へ移動させる。
各係合部1825aは可動環状部材1812bに取付けられて、可動環状部材1812bの内周部から軸状部材1823の方(軸心方向)へ軸心直交方向に突出して螺旋状ガイド部1825bに係合可能に設けられている(図8参照)。
軸状部材1823の外周部に、1対の螺旋状ガイド部1825bの基端部に夫々繋がり且つ軸状部材1823の軸心と直交する面と平行に延びる1対の平滑ガイド部1825cが形成されている。1対の平滑ガイド部1825cに1対の係合部1825aが夫々基端側から係合して演出ボタン1810が通常操作位置に保持される。
ここで、軸状部材1823の外周部に、1対の凸部1823aが軸心対象に形成され、1対の凸部1823aの間に1対の凹部1823bが軸心対象に形成されている。
各凸部1823aは側面視で逆台形状に形成されている。各凸部1823aの周方向一端縁(凹部1823bとの境界部分)には螺旋状ガイド部1825bが傾斜して形成されている。各凸部1823aの基端縁には平滑ガイド部1825cが段状に形成され、各凸部1823aの周方向他端縁(凹部1823bとの境界部分)に軸状部材1823の軸心方向と平行方向へ延びるストレート段部1823cが段状に形成されている。
演出ボタン1810が通常操作位置と特別操作位置の間の位置にあるとき、及び特別操作位置にあるときに、演出ボタン1810に設けられた各係合部1825aは、凹部1823b内に位置する、つまり、凸部1823aの螺旋状ガイド部1825bともう一方の凸部1823aのストレート段部1823cとの間に位置して、螺旋状ガイド部1825bに係合可能になる。
さて、図9(a)に示すように、演出ボタン1810が押下操作されていないとき、演出ボタン1810の1対の係合部1825aが軸状部材1823の1対の平滑ガイド部1825cに係合して、演出ボタン1810が通常操作位置に保持される。この状態から、1対の係合部1825aを1対の平滑ガイド部1825cから退入方向へ離隔移動させ得るため、演出ボタン1810を押下位置へ押下操作することができ、その後、演出ボタン1810が操作解除されると、再度、通常操作位置に復帰しそこで保持される。
また、図9(b)に示すように、演出ボタン1810が押下操作されていないとき、前記同様、演出ボタン1810が通常操作位置に保持された状態から、軸状部材1823が図7の矢印I方向へ回動されると、演出ボタン1810の1対の係合部1825aが軸状部材1823の1対の平滑ガイド部1825cから係合解除して1対の螺旋状ガイド部1825bに移行して係合し、演出ボタン1810が通常操作位置から進出し始める。
そして、図9(c)に示すように、演出ボタン1810の1対の係合部1825aが軸状部材1823の1対の螺旋状ガイド部1825bに係合した状態で、軸状部材1823が回動されることで1対の係合部1825aが進退方向へ移動され、つまり演出ボタン1810が進退される。軸状部材1823が図7の矢印I方向へ回動され、最終的に、演出ボタン1810が進出して、演出ボタン1810の固定環状部材1812aが1対のガイドロッド1821aの先端部に固定された係止板1821bに係止されて、演出ボタン1810が特別操作位置に保持される。
図9(a)〜図9(d)に示すように、演出ボタン1810が通常操作位置と特別操作位置との間の任意の位置にある状態から、1対の凹部1823bによって、1対の係合部1825aを1対の螺旋状ガイド部1825bから1対の凸部1823aと衝突させずに退入方向へ離隔移動させ得るため、演出ボタン1810を押下位置へ押下操作することができ、また、演出ボタン1810が特別操作位置に保持された状態からも同様に、演出ボタン1810を押下位置へ押下操作することができる。
その後、演出ボタン1810が操作解除されると操作開始位置に復帰し、その際、演出ボタン1810が進退(軸状部材1823が回動)しているときには、操作開始時の位置の近傍位置に復帰する。但し、演出ボタン1810を押下位置へ押下操作したとき、1対の係合部1825aの進出側に1対の平滑ガイド部1825cが位置するように、軸状部材1823を回動(この場合、演出ボタン1810を特別操作位置から押下位置へ押下操作したときには図7の矢印I方向へ少しだけ回動)させることで、演出ボタン1810が操作解除されると、1対の係合部1825aが1対の平滑ガイド部1825cに係合して、演出ボタン1810が通常操作位置に復帰する。
一方、図10(a)、図10(b)に示すように、演出ボタン1810が押下操作されていないとき、前記同様、演出ボタン1810が通常操作位置に保持された状態から、軸状部材1823が図7の矢印II方向に回動されると、演出ボタン1810の1対の係合部1825aが軸状部材1823の1対の平滑ガイド部1825cから係合解除して、1対のストレート段部1823cに沿って進出方向へ移動し、つまり演出ボタン1810が一気に特別操作位置に移動する。
以上説明したように、演出ボタン1810が通常操作位置に保持された状態から、軸状部材1823を図7の矢印1方向に回動させることで、1対の係合部1825aを1対の螺旋状ガイド部1825bに係合させて、演出ボタン1810を特別操作位置へ軸状部材1823の回転速度に応じた速度で(例えば、ゆっくりと)進出させることができ、逆に、演出ボタン1810が通常操作位置に保持された状態から、軸状部材1823を図7の矢印II方向に回動させることで、1対の係合部1825aを1対の凹部1823bによって1対の凸部1823aに干渉させずに、即ち、1対の係合部1825aを1対の螺旋状ガイド部1825bに係合させずに、演出ボタン1810を特別操作位置へ高速で進出させることができる。つまり、ボタン進退機構1820は、演出ボタン1810を通常操作位置から特別操作位置へ進出させる際、回動駆動機構1824により軸状部材1823を回動させる方向によって演出ボタン1810の進出速度が異なるように構成されている。
演出装置は、遊技の進行(状態)に応じて様々な演出を実行する。演出としては、例えば、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選を契機に行われる特図抽選演出がある。特図抽選演出は、画像表示装置14において行われる。特図抽選演出では、特別演出図柄の変動表示と特別演出図柄の停止表示とが行われる。
特別演出図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示に対応して行われ、特別演出図柄が所定の態様で所定時間変動する。特別演出図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示に対応して行われる(以下、特別演出図柄の変動表示と停止表示をまとめて称呼する場合、「特別演出図柄表示」という)。特別演出図柄の停止表示では、特別演出図柄が当該特別図柄抽選の結果を表す所定の態様で所定時間停止する。
特別演出図柄は、例えば、画像表示装置14等の表示領域140の左側領域、中央領域及び右側領域に配列された3列の特別装飾図柄Z1〜Z3(例えば、「1」から「9」までの数字を表す装飾図柄)からなる。特別演出図柄の変動表示では、各列の特別装飾図柄が、リールが回転しているかのうように、上から下に移動(変動表示)する(図70(b)参照)。なお、特別演出図柄の変動表示の態様はこれに限られない。また、特別演出図柄の変動表示中には、特別図柄抽選の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等のオブジェクト画像といった様々な演出画像、また、ムービー等が表示される。
一方、特別演出図柄の停止表示においては、画像表示装置14等の表示領域140の左側領域、中央領域及び右側領域において、上記の3列の特別装飾図柄が停止表示する。特別演出図柄の停止表示が行われたときの所定の有効ライン(例えば、表示領域140における中央の水平線)上の特別装飾図柄の配列が、当該特別図柄抽選の結果を表す(図68(a)、図75(c),図76(c)参照)。
特図抽選演出の他にも、後述する普通図柄抽選を契機に行われるルーレット演出、大当たり遊技が実行されるときに行われる特別遊技演出、及び、特別図柄の変動表示又は特別遊技が所定期間行われない内部的な待機状態(所謂、客待ち状態)において行われるデモ演出等の様々な演出が行われる。
遊技盤2及びガラス扉Y2の裏面には、遊技の進行を制御する制御手段100が設けられている。制御手段は、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、ランプ制御基板104、画像制御基板105、電源基板107、遊技情報出力端子板108などで構成されている。
(制御手段の内部構成)
次に、図11を用いて、制御手段100について説明する。
電源基板107は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機Yに電源電圧を供給するとともに、遊技機Yに供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
主制御基板101は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、及び、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各種検出センサやタイマ(水晶振動子)等からの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して遊技に関する演算処理を行うとともに、各種制御装置や表示装置を直接制御し、演算処理の結果に基づく所定のコマンドなどを演出制御基板102や払出制御基板103等に送信する。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、入力ポート(図示せず)を介して、第1始動口検出センサ6a、第2始動口検出センサ7a、大入賞口検出センサ8a、第1入賞ゲート検出センサ9a、第2入賞ゲート検出センサ10a、及び、一般入賞口検出センサ11aが接続されている。各検出センサは、遊技球を検出すると、検出信号を主制御基板101に出力する。
主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第2始動口制御装置70の普通可動片70Aを作動させる第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口制御装置80の特別可動片80Aを作動させる大入賞口開閉ソレノイド80Bが接続されている。主制御基板101は、各ソレノイドを制御するための制御信号を第2始動口開閉ソレノイド70B及び大入賞口開閉ソレノイド80Bに出力する。
また、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。主制御基板101は、各表示装置を制御するための表示制御信号を各表示装置20〜25に出力する。
さらに、主制御基板101の出力側には、出力ポート(図示せず)を介して、遊技情報出力端子板108が接続されている。主制御基板101は、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)を外部信号として遊技情報出力端子板108に出力する。
遊技情報出力端子板108には、遊技情報表示装置が接続されている。遊技情報出力端子板108は、遊技情報表示装置及びホールコンピュータに外部信号を出力する。遊技情報表示装置は、遊技機Yの上に設けられ、上記の所定の遊技情報(外部信号)に基づいて所定の遊技情報を表示し得る。
演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、及び、サブRAM102cを備えている。演出制御基板102は、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。主制御基板101は、遊技に関する処理に基づいて所定のコマンドを演出制御基板102に送信し、演出制御基板102は、所定のコマンドを受信する。
演出制御基板102の入力側には、ランプ制御基板104を介して、押圧操作検出スイッチ18a11、突出状態検出スイッチ18a21及び選択ボタン検出スイッチ19aが接続されている。
押圧操作検出スイッチ18a11は、演出ボタン1810が押圧操作され、操作検出位置に達すると、ランプ制御基板104に、演出ボタン1810が押圧操作されたことを示す押圧操作検出信号を出力し、ランプ制御基板104は、演出制御基板102に押圧操作検出信号を出力する。ランプ制御基板104は、同様に、突出状態検出スイッチ18a21から突出状態検出信号を入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、選択ボタン19Aが操作されると、ランプ制御基板104に、選択ボタン19Aの操作が行われたことを示す選択ボタン検出信号を演出制御基板102に出力する。ランプ制御基板104は、選択ボタン検出信号が入力すると、演出制御基板102に出力する。
選択ボタン検出スイッチ19aは、上ボタン191Aに接続されて上ボタン191Aの被操作を検出する上ボタン検出スイッチ191a、左ボタン192Aに接続されて左ボタン192Aの被操作を検出する左ボタン検出スイッチ192a、下ボタン193Aに接続されて下ボタン193Aの被操作を検出する下ボタン検出スイッチ193a、及び、右ボタン194Aに接続されて右ボタン194Aの被操作を検出する右ボタン検出スイッチ194aからなる。
なお、各ボタン検出スイッチ191a、192a、193a、194aは、被操作を検出すると、それぞれ、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、右ボタン検出信号を、ランプ制御基板104を介して演出制御基板102に出力する。なお、上ボタン検出信号、左ボタン検出信号、下ボタン検出信号、及び、右ボタン検出信号を総称して「選択ボタン検出信号」という。
サブCPU102aは、主制御基板101から出力されたコマンド、演出ボタン装置18から出力された押圧操作検出信号並びに突出状態検出信号、選択ボタン装置19から出力された選択ボタン検出信号、タイマ(水晶振動子)からの入力信号等に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105に演出を制御するためのコマンドを送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板103は、遊技球を発射させるための発射制御と、遊技球を遊技者に払い出すための払出制御とを行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101及び電源基板107に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU103aの入力側には、タッチセンサ32aと発射ボリュームのつまみ32bが接続されている。タッチセンサ32aは発射ハンドル32内に取り付けられている。タッチセンサ32aは、遊技者や店員等が発射ハンドル32に触れると、発射ハンドル32に人が接触したことを検知し、発射制御基板106(図5参照)に発射ハンドル検出信号を送信する。発射ボリュームのつまみ32bは発射ハンドル32に接続されている。発射ボリュームのつまみ32bは、発射ハンドル32に連動して回動し、回動角度を検出する。
また、払出制御基板103は、出力側で電源基板107を介して発射ソレノイド41に接続されている。払出制御基板103は、タッチセンサ32aから発射ハンドル検出信号を受信すると、発射ソレノイド41の通電を許可する。
そして、発射ハンドル32が操作されて、発射ハンドル32の回転角度が変化すると、発射ハンドル32に連結されているギアが回転すると共に、ギアに連結した発射ボリュームのつまみ32bが回転する。この発射ボリュームのつまみ32bが検出する発射ハンドル32の回動角度に応じた電圧が、発射ソレノイド41に印加される。
発射ソレノイド41に電圧が印加されると、発射ソレノイド41が印加電圧に応じて作動する。このように、払出制御基板103は、タッチセンサ32aからの発射ハンドル検出信号及び発射ボリュームのつまみ32bからの入力信号が有する情報に基づいて、発射ソレノイド41を通電制御し、遊技球を発射させる。
なお、本実施の形態では、発射ソレノイド41の往復速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。発射ソレノイド41が1往復する毎に1個の遊技球が発射されるため、1分間における発射される遊技球の個数は、約99.9(個/分)となる。
また、払出制御基板103の出力側には、貯留タンク(図示なし)から所定個数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置5の払出駆動部51が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置5を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板104は、上記各基板と同様に、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。ランプ制御基板104の出力側には、演出用照明装置16及び演出用役物装置17が接続されている。
ランプCPU104aは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンド(以下、「演出制御コマンド」という)に基づいて演出用照明装置16の発光制御、および、演出用照明装置16の光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御を行う。また、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出用役物装置17を作動させるソレノイドやモータに対する駆動制御を行う。さらに、ランプCPU104aは、演出制御コマンドに基づいて演出ボタン装置18の演出ボタン1810を通常操作位置と特別操作位置との間を移動させる電動モータ18bに対する駆動制御及び演出ボタン装置18のLED1821dを発光させる発光制御を行う。
また、ランプ制御基板104の入力側には、演出ボタン装置18の押圧操作検出スイッチ18a11並びに突出状態検出スイッチ18a21及び選択ボタン装置19の選択ボタン検出スイッチ19aに接続されている。ランプ制御基板104は、押圧操作検出信号、突出状態検出信号や選択ボタン検出信号が入力すると、それぞれを演出制御基板102に出力する。すなわち、ランプ制御基板104は、演出制御基板102と演出ボタン装置18及び選択ボタン装置19との間で押圧操作検出信号、突出状態検出信号及び選択ボタン検出信号を中継する。
画像制御基板105は、少なくとも画像表示装置14に表示させる動画や静止画等の画像に係る映像信号を生成し、画像表示装置14に出力する画像生成部105Bと、音声出力装置15に出力させる音声に係る音声信号を生成し、音声出力装置15に出力する音声生成部105Cと、画像生成部105B及び音声生成部105Cを統括して制御する統括部105Aとを有する。
画像制御基板105の統括部105Aは、画像表示装置14による画像表示制御を行うため統括CPU105Aa、統括ROM105Ab、及び、統括RAM105Acを備えている。
統括CPU105Aaは、制御プログラム等が記憶されている統括ROM105Abに接続されており、統括CPU105Aaの動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。統括CPU105Aaは、演出制御基板102から送信される演出制御に係るコマンドを受信すると、該コマンドに基づいて画像生成部105Bに画像表示装置14に表示させる画像の指示を出すと共に、音声生成部105Cに音声出力装置15から出力させる音声の指示を出す。
統括RAM105Acは、統括CPU105Aaの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、統括ROM105Abから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、統括ROM105Abは、マスクROMで構成されており、統括ROM105Abの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、画像による演出の具体的な内容を構成するアニメーションを表示するにあたり参照され、アニメパターンにはアニメシーン情報や各アニメシーンの表示順序等に関連付けられている。なお、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、描画のためのパラメータ(スプライトの表示位置、表示倍率、透過率等)、描画方法、画像表示装置14の輝度のパラメータとなるデューティー比等などの各種情報が含まれている。
画像生成部105Bは、画像プロセッサであるVDP(Video Display Processor)105Baと、画像データが格納されたCGROM105Bb、及び、画像データから生成される描画データを一時的に記憶するフレームバッファ等を有するVRAM105Bcを備えている。
VDP105Baは、画像データが記憶されているCGROM105Bbに接続されており、統括CPU105Aaからの指示に基づいて、画像データに基づいて映像信号(RGB信号等)の元となる描画データを生成する。画像データは、画像表示装置14に表示させる画像(フレーム)、例えば、装飾図柄画像や装飾図柄の背景を構成する、景色、キャラクタ、及び台詞等の背景画像等の個々の画像を表す素材的なデータである。一方、描画データは個々の画像が複合されて(重ね合わされて)構成されるフレーム全体の画像を表す合成的なデータである。
CGROM105Bbは、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。
また、CGROM105Bbは、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM105Bbは、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
また、画像生成部105Bは、水晶発振器を有している。水晶発振器は、VDP105Baにパルス信号を出力する。VDP105Baは、このパルス信号を分周することで、画像表示装置14と同期を図るための同期信号(水平同期信号・垂直同期信号)を生成し、画像表示装置14に出力する。
次に、図12〜図19を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
図12(a−1)(a−2)は、大当たり判定テーブルの一例を示す図である。大当たり判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、遊技者に有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定することである。
図12(a−1)は、遊技球の第1始動口6への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第1大当たり判定テーブル」という)である。一方、図12(a−2)は、遊技球の第2始動口7への入球を契機に行われる大当たり判定において参照されるテーブル(以下、「第2大当たり判定テーブル」という)である。
いずれの大当たり判定テーブルも、後述する大当たりの当選確率が、相対的に低い(標準値に設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「低確率用大当たり判定テーブル」という)と、相対的に高い(標準値より高く設定された)状態のときに参照される大当たり判定テーブル(以下、「高確率用大当たり判定テーブル」という)とで構成されている。
各大当たり判定テーブルには、大当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された大当たり判定用乱数を大当たり判定テーブルに照合することで、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。
大当たり判定の結果が「大当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う大当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「小当たり」であると、当該結果を示す特別図柄の停止表示後に、大入賞口8の開放を伴う小当たり遊技が実行される。大当たり判定の結果が「ハズレ」であると、大当たり遊技又は小当たり遊技のいずれも実行されない。
大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合は、さらに、図12(b)のリーチ判定テーブルに基づいてリーチ判定が行われる。リーチ判定テーブルには、リーチ判定値とリーチ演出の実行の有無とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得されたリーチ判定用乱数をリーチ判定テーブルに照合することで、リーチ演出の実行の有無が決定される。
リーチ判定の結果が「リーチ演出の実行」であると、特図抽選演出において遊技者の大当たり当選への期待感を高めるためのリーチ演出が行われる。
リーチ演出としては、例えば、演出図柄の変動表示中に画像表示装置14の表示領域140の左側領域、中央領域、及び、右側領域のうちの2つの領域で上記の特図装飾図柄が擬似停止し(演出図柄の一部が擬似的な停止表示を行い)、残り1つの領域における所定の有効ライン上で所定の特図装飾図柄が停止すれば大当たりの当選を表す特図装飾図柄の配列となる状態(所謂「リーチ状態」)が発生するリーチ演出がある(図73(a)参照)。大当たり判定の結果が「ハズレ」であれば、このリーチ状態という演出的な特定状態になっても、大当たり判定の結果が「ハズレ」であることに変わりはない。
リーチ演出においてリーチ状態が発生した後には、大当たり当選の期待を高める特定の演出(所謂「スーパーリーチ演出」)が発展的に行われる場合と、行われない場合とがある。また、リーチ演出において、必ずリーチ状態が発生するとは限らない。すなわち、リーチ状態が発生せずに、遊技者の大当たり当選への期待感を高める所定の演出が行われるリーチ演出もある。なお、大当たり判定の結果が「大当たり」であれば基本的にはほとんどの場合にリーチ演出が行われる。
図13(a)〜図13(c)は、特別図柄判定テーブルの一例を示す図である。特別図柄判定とは、特別図柄抽選を構成するものであり、大当たり判定の結果に基づいて特別図柄表示装置20、21において停止表示する特別図柄の種類(特別図柄の停止表示態様)を決定することである。
特別図柄判定用テーブルは、大当たり判定の結果(大当たり、小当たり及びハズレ)によって大きく分けられている。すなわち、図13(a)は、大当たり判定の結果が「大当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図13(b)は、大当たり判定の結果が「小当たり」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブル、図13(c)は、大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合の特別図柄判定において参照されるテーブルである。
これらの各テーブルは、さらに、当該特別図柄判定の契機となる遊技球の入球があった始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)によっても分けられている。大当たり判定の結果が「ハズレ」である場合には、特別図柄判定テーブルがさらにリーチ演出の実行の有無(リーチ判定結果)によっても分けられている。
各特別図柄判定テーブルには、特別図柄判定値と、停止表示される特別図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特別図柄判定用乱数を特別図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される特別図柄が決定される。停止表示される特別図柄の識別情報として、特図停止図柄データ及び特別演出図柄指定コマンドが設定されている。
特図停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、特別演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102における処理で用いられる。特別演出図柄指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)生成されて演出制御基板102に送信される。
特別演出図柄指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄が停止表示される特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、停止表示される特別図柄を識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。
特別演出図柄指定コマンドについては、MODEデータが「E3H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の停止表示が行われることを表し、MODEデータが「E4H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の停止表示が行われることを表す。なお、MODEデータが「E3H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第1特別演出図柄指定コマンド」、MODEデータが「E4H」の特別演出図柄指定コマンドのことを「第2特別演出図柄指定コマンド」という。
図14(a)は、大当たり遊技を制御する際に用いられる大当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
大当たり遊技制御テーブルには、大当たり遊技を制御するための条件が格納されている。大当たり遊技を制御するための条件として、大当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、大当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの大当たり遊技を制御するための条件は、大当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、大当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図14(b)〜図14(c)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。図14(b)は大当たり遊技を構成する長当たり遊技において参照されるテーブル、図14(c)は大当たり遊技を構成する短当たり遊技において参照されるテーブルである。
大当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、大当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、ラウンド遊技の番号であるラウンド番号(R)、各ラウンド遊技における大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図15(a)は、小当たり遊技を制御する際に用いられる小当たり遊技制御テーブルの一例を示す図である。
小当たり遊技制御テーブルには、小当たり遊技を制御するための条件が格納されている。小当たり遊技を制御するための条件として、小当たり遊技が開始されてから、大入賞口8の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、大入賞口8の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、大入賞口8の最後の開放が終了してから、小当たり遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの小当たり遊技を制御するための条件は、小当たりの種類、すなわち、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)に関連付けられている。すなわち、小当たり遊技の際に、いずれの制御条件を用いるかは特別図柄の種類に基づいて選択される。
図15(b)は、大入賞口8の開閉を制御する際に用いる小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルの一例を示す図である。小当たり遊技用の大入賞口開閉制御テーブルには、小当たり遊技時の大入賞口8の開閉を制御するための条件が格納されている。大入賞口8の開閉を制御するための条件として、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)番号である特電作動番号(K)、及び、大入賞口8の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
図16(a)は、遊技条件データを決定する際に参照する遊技条件データ判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件データとは、大当たりに当選した場合に、当該大当たり遊技後に新たに設定(変動)する遊技条件を表す識別情報である。遊技条件データは、当該特別図柄判定の際の大当たりの当選確率及び当該特別図柄判定の結果(特図停止図柄データ)に対応付けられている。すなわち、遊技条件データ判定テーブルは、大当たりの当選確率(低確率遊技状態/高確率遊技状態)によって分けられており、分けられた各テーブルにおいて、特別図柄の種類(特図停止図柄データ)と遊技条件データとが一義的に対応付けられて格納されている。
遊技条件データは、2バイトのデータで構成されている。遊技条件データの上位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される大当たりの当選確率を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が高確率(高確率遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に大当たりの当選確率が低確率(低確率遊技状態)に設定される。一方、遊技条件データの下位バイトは、当該大当たり当選により新たに設定される始動口入賞容易性を表す。「01H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が容易(時短遊技状態)に設定され、「00H」であれば、当該大当たり遊技後に始動口入賞容易性が困難(非時短遊技状態)に設定される。
図16(b)は、遊技条件判定テーブルの一例を示す図である。遊技条件判定とは、大当たり遊技が終了する際に(大当たり遊技終了処理の際に)新たに設定される遊技条件を決定することである。上述したように、本実施の形態においては、遊技条件として、大当たりの当選確率及び始動口入賞容易性が設定されている。
遊技条件判定テーブルは、遊技条件データと、各遊技条件、すなわち、その遊技条件を示すフラグ(高確率フラグ及び時短フラグ)のON/OFF及び当該遊技条件によって実行可能な特別図柄の変動表示の回数(Xa、Ja:以下、「実行可能回数」という)とが一義的に関連付けられて格納されている。特別図柄表示の実行可能回数とは、新たに設定された遊技条件による特別図柄の変動表示の規定回数を意味する。
(特別図柄の変動パターン判定テーブル)
図17〜図18は、特別図柄の変動表示の態様(以下、「特図変動パターン」という)を決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。特図変動パターンには、特別図柄の変動表示に要する時間(以下、「特図変動時間」という)及び演出の種別が関連付けられている。なお、特図変動パターンは、第1特別図柄表示装置20において表示される第1特別図柄の変動表示の態様である第1特図変動パターンと、第2特別図柄表示装置21において表示される第2特別図柄の変動表示の態様である第2特図変動パターンとで区別される。
図17は、後述する非時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図、図18は、後述する時短遊技状態において特図変動パターンを決定する際に参照される特図変動パターン判定テーブルの一例を示す図である。すなわち、特図変動パターン判定テーブルは、遊技状態によって大きく分けられている。
特図変動パターン判定テーブルは、さらに、特別図柄判定の結果及び特別図柄表示において作動する特別図柄表示装置(当該特別図柄表示に係る始動口)の種別などが反映された特図停止図柄データ及び特図保留個数(U1またはU2)によって分けられている。
各テーブルにおいて、特図変動パターン判定値と、一又は複数の特図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が第1始動口6又は第2始動口7に入球することを契機に取得された特図変動パターン判定用乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合することで、特図変動パターンが決定される。
特図変動パターンは、各テーブルにおいて予め設定された所定の確率で割り振られているため、特図変動パターンには大当たり当選の期待度や特定の大当たり当選(例えば、確変大当たり、長当たり等)の期待度が対応付けられていることになる。
特図変動パターンは、遊技球の始動口6、7への入球時に(ステップS200の入力制御処理時に)第1事前判定(ステップS236)又は第2事前判定(ステップS246)によって決定されると共に、特別図柄の変動表示開始時に(ステップS300の特別図柄記憶判定処理時に)特図変動パターン判定(ステップS313−3)によって決定される。
なお、各特図変動パターンに対応して始動口入賞指定コマンド及び特図変動パターン指定コマンドが設定されている。始動口入賞指定コマンドは第1事前判定又は第2事前判定によって決定された特図変動パターンに対応し、第1事前判定又は第2事前判定後に演出制御基板102に送信される。特図変動パターン指定コマンドは特図変動パターン判定によって決定された特図変動パターンに対応し、特図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。
特図変動パターン指定コマンドは、当該特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示が行われる特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置20or第2特別図柄表示装置21)を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。特図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「E6H」であれば、第1特別図柄表示装置20で特別図柄の変動表示が行われることを表し、MODEデータが「E7H」であれば、第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることを表す。
なお、MODEデータが「E6H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第1特図変動パターン指定コマンド」、MODEデータが「E7H」の特図変動パターン指定コマンドのことを「第2特図変動パターン指定コマンド」という。
始動口入賞指定コマンドは、始動口の種別を識別するための1バイトのMODEデータと、特図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。始動口入賞指定コマンドについては、MODEデータが「E1H」であれば、第1始動口6に遊技球が入球したことを表し、MODEデータが「E2H」であれば、第2始動口7に遊技球が入球したことを表す。なお、MODEデータが「E1H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第1始動口入賞指定コマンド」、MODEデータが「E2H」の始動口入賞指定コマンドのことを「第2始動口入賞指定コマンド」という。
図19(a)〜図19(f)は、第1入賞ゲート9又は第2入賞ゲート10への入賞に基づく普通図柄系遊技を制御する際に用いられるテーブルの一例を示す。
図19(a)は、当たり判定テーブルの一例を示す図である。当たり判定とは、第2始動口7の開放を伴う補助遊技を実行するか否かを判定することである。当たり判定は、後述するように、遊技球の入賞ゲート9、10の通過に基づいて取得された当たり判定用乱数に基づいて行われる。
当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性によって分けられている。具体的には、当たり判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される当たり判定テーブルとで分けられている。
各当たり判定テーブルには、当たり判定値と判定結果とが一義的に対応付けられて格納されている。取得された当たり判定用乱数を当たり判定テーブルに照合することで、「当たり」又は「ハズレ」のいずれかが決定される。「当たり」に当選すると、第2始動口7の開放を伴う補助遊技が実行される。
図19(b)は、普通図柄判定テーブルの一例を示す図である。普通図柄判定とは、普通図柄表示装置22において停止表示される普通図柄を決定することである。普通図柄判定用テーブルは、当たり判定の結果(当たり及びハズレ)によって分けられている。
各普通図柄判定テーブルには、普通図柄判定値と、停止表示される普通図柄とが一義的に対応付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普通図柄判定用乱数を普通図柄判定テーブルに照合することで、停止表示される普通図柄が決定される。停止表示される普通図柄の識別情報として、普図停止図柄データ及び普通演出図柄指定コマンドが設定されている。
普通停止図柄データは、主制御基板101における処理で用いられ、普通演出図柄指定コマンドは、演出制御基板102に送信され、演出制御基板102おける処理で用いられる。
図19(c)は、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、「普図変動時間」という)に対応付けられた普通図柄の変動パターン(以下、「普図変動パターン」という)を判定するための普図変動パターン判定テーブルを示す図である。普図変動パターン判定テーブルは、非時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルと、時短遊技状態のときに参照される普図変動パターン判定テーブルとで構成されている。
各テーブルにおいて、普図変動パターン判定値と、一又は複数の普図変動パターンとが一義的に関連付けられて格納されている。後述するように、遊技球が入賞ゲート9、10を通過することを契機に取得される普図変動パターン判定用乱数を普図変動パターン判定テーブルに照合することで、普図変動パターンが決定される。
普図変動パターンに対応して普図変動パターン指定コマンドが設定されている。普図変動パターン判定後に演出制御基板102に送信される。演出制御基板102を普図変動パターン指定コマンドを受信することで、これから普通図柄の変動表示が開始されること、及び、当該普通図柄の変動表示に係る普通図柄判定の判定結果を認識することができる。
普図変動パターン指定コマンドは、現在の始動口入賞容易性に係る遊技状態を識別するための1バイトのMODEデータと、普図変動パターンを識別するための1バイトのDATAデータとから構成されている。普図変動パターン指定コマンドについては、MODEデータが「D6H」であれば、非時短遊技状態であることを表し、MODEデータが「D7H」であれば、時短遊技状態であることを表す。
図19(d)は、補助遊技参照データ判定テーブルの一例を示す図である。このテーブルには、補助遊技を行う際に参照されるデータ(補助遊技参照データ)が格納されている。図19(d)に示す様に、補助遊技参照データ判定テーブルには、現在の始動口入賞容易性と普図停止図柄データとの組み合わせと、補助遊技参照データとが対応付けられている。すなわち、補助遊技参照データは、当該普通図柄判定が行われた際の始動口入賞容易性状態及び当該普通図柄判定の結果に関する情報を有する。
図19(e)は、補助遊技を制御する際に用いられる補助遊技制御テーブルの一例を示す図である。
補助遊技制御テーブルには、補助遊技を制御するための条件が格納されている。補助遊技を制御するための条件として、補助遊技が開始されてから、第2始動口7の最初の開放が行われるまでの期間であるオープニングの時間と、オープニング開始時に演出制御基板102に送信するオープニング指定コマンド、第2始動口7の開閉を制御するために用いるテーブルの種類、第2始動口7の最後の開放が終了してから、補助遊技が終了するまでの期間であるエンディングの時間、及び、エンディング開始時に演出制御基板102に送信するエンディング指定コマンドが設定されている。これらの補助遊技を制御するための条件は、補助遊技参照データに関連付けられている。
図19(f)は、第2始動口7の開閉を制御する際に用いる補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルの一例を示す図である。補助遊技用の第2始動口開閉制御テーブルには、補助遊技時の第2始動口7の開閉を制御するための条件が格納されている。第2始動口7の開閉を制御するための条件として、補助遊技における第2始動口7の開放(第2始動口制御装置70の作動)番号である普電作動番号(D)、及び、第2始動口7の開放時間・閉鎖時間(作動時間・未作動時間)が設定されている。
(特別遊技の種類の説明)
特別遊技について説明する。本実施の形態においては、大入賞口8の開放(大入賞口制御装置80の作動)を伴う特別遊技は、「大当たり」に当選した際に実行される「大当たり遊技」と、「小当たり」に当選した際に実行される「小当たり遊技」とで構成されている。大当たり遊技は、主に大入賞口8の開閉態様の相違によって「長当たり遊技」、「短当たり遊技」に分けられる。
大当たり遊技では、大入賞口8の1回以上の開放を伴うラウンド遊技が所定回数実行される。各ラウンド遊技において、大入賞口8が開放し得る回数(以下、最大開放回数という)と、開放し得る時間の合計(以下、最大開放時間という)とが予め設定されている。「開放し得る」となっているのは、1回のラウンド遊技中に大入賞口8に入球できる遊技球の個数が制限されているからである(例えば9個)。したがって、大入賞口8が最大開放回数開放していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することがある。また、最大開放時間が経過していなくても大入賞口8が閉鎖し、そのラウンド遊技が終了することもある。なお、各ラウンド遊技における大入賞口8の最大開放回数及び最大開放時間は、各大当たり遊技で統一されていても統一されていなくてもよい。
(遊技条件の説明)
次に、遊技が進行する際の条件となる遊技条件について説明する。本実施形態において、遊技条件として、大当たり当選確率と始動口入賞容易性が設定されている。大当たりの当選確率については、低確率遊技状態又は高確率遊技状態のもとで遊技が進行し、遊技球の始動口入賞容易性については時短遊技状態又は非時短遊技状態のもとで遊技が進行する。初期(電源投入時)の遊技条件は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定されており、この低確率遊技状態且つ非時短遊技状態を基準として通常遊技状態と称する。
本実施形態において大当たり当選確率についての低確率遊技状態とは、大当たり判定における大当たり当選確率が、1/350と相対的に遊技者に不利に設定されていることをいう。これに対して高確率遊技状態とは、大当たり当選確率が低確率遊技状態より高く、すなわち、相対的に遊技者に有利な1/80に設定されていることである。したがって、大当たり当選確率が高確率遊技状態のときは、低確率遊技状態のときよりも大当たりの当選が容易となり、単位時間当たりの大当たりの当選可能回数が相対的に多くなるので、遊技者に有利な状態と言える。
非時短遊技状態とは、始動口入賞容易性が通常の状態である。具体的には、非時短遊技状態では、普通図柄の変動表示に要する時間(以下、普図変動時間という)が、15秒に設定され、当たり判定において「当たり」に当選したときに作動する第2始動口制御装置70の作動時間(第2始動口7の開放時間)の合計が0.2秒又は5.1秒に設定され、普通図柄用の当たり判定において当たりに当選する確率が1/50に設定されていることをいう。なお、「開放時間の合計」となっているのは、1回の当たりに対して第2始動口7が複数回開放することがあり、又、1回の当たりに対して遊技球が入賞できる個数が制限されており、遊技球がその個数入賞すると当該開放時間の経過を待たず閉鎖するからである。
これに対して時短遊技状態とは、非時短遊技状態に比べて、単位時間当たりにおける第2始動口7の開放時間(第2始動口制御装置70の作動時間)が長く、第2始動口7が開放態様になり易い遊技状態のことをいう。始動口入賞容易性が相対的に高いことによって、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行可能回数が多くなる。同一の大当たり当選確率のもとでは、単位時間当たりにおける第2特別図柄判定の実行回数が多い方が、必然的に単位時間当たりにおける大当たりの当選回数も多くなることから、時短遊技状態は非時短遊技状態に比して遊技者に有利な状態といえる。
上述したように、本実施の形態では、時短遊技状態では、普図変動時間が3.0秒に設定され、第2始動口7の最大開放時間の合計が5.2秒に設定され、当たりに当選する確率が1/5に設定される。すなわち、始動口入賞容易性の構成要素全てについて非時短遊技状態より遊技者に有利に設定されている。なお、時短遊技状態では、第2始動口7は1.0秒間の閉鎖(インターバル)を介して2回開放しているが、当該閉鎖がなく、1回開放するだけでも良い。また、閉鎖が複数回設けられていても良い。
なお、本実施の形態では、始動口6、7に遊技球が入球すると、3球の賞球を得ることができるものの、遊技者が適切な発射ハンドル32の操作で遊技球の発射を行っても、遊技者が所持する遊技球の個数が減少し易い。しかしながら、時短遊技状態のときは、非時短遊技状態に比して第2始動口7への入球が容易になるので、遊技者が所持する遊技球の個数の減少を抑えることができる。つまり、遊技者が所持する遊技球の個数の観点からも時短遊技状態は非時短遊技状態に比べて遊技者に有利に設定されている。
このように、大当たりの当選によって、大当たり遊技の種類(長当たり遊技/短当たり遊技)と、大当たり遊技後に新たに設定される遊技条件(低確率遊技状態/高確率遊技状態と非時短遊技状態/時短遊技状態との組み合わせ)とが決定される。このことを鑑みると、実質的な大当たりの種類(遊技者が享受する利益度に基づく大当たりの種類)は、実行される大当たり遊技の種類と、当該大当たり遊技終了後に新たに設定される遊技条件(遊技状態)との組合せと言える。そこで、以下、特図停止図柄データに基づく大当たりの種類とは別に、大当たりによって導かれた大当たり遊技の種類と大当たり遊技後の遊技条件との組合せ、すなわち、遊技者が享受する利益の種類に基づいて、大当たりの種類を分類することができる。
大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短有長当たり(確変大当たり)」、大当たりの当選により長当たり遊技を実行させ、その後に低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定させる大当たりを「低確率時短有長当たり(通常大当たり)」、当選により短当たり遊技を実行させ、その後に高確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定させる大当たりを「高確率時短無短当たり(潜確大当たり)」と称する。
なお、大当たり当選すると、当該大当たり遊技前の状態に関わらず当該大当たり遊技が開始する際に通常遊技状態に設定される。すなわち、大当たり遊技中は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態になる。一方、小当たりに当選しても、遊技条件は変動しない。すなわち、小当たり当選時の遊技状態は当該小当たり遊技中も当該小当たり遊技後もそのまま継続される。
(主制御基板のメイン処理)
図21を用いて、主制御基板101のメイン処理を説明する。
電源基板107からメインCPU101aに電力が供給されると、メインCPU101aにシステムリセットが発生し、メインCPU101aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU101aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、電源投入に応じて、メインROM101bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM101cの各記憶領域を初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU101aは、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数で構成される特別図柄の変動表示における特図変動パターンを決定するための特図変動用乱数の更新を行う。
ステップS30において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄判定用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数等で構成される初期値乱数の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図22を用いて、主制御基板101のタイマ割込処理を説明する。主制御基板101に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU101aは、メインCPU101aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU101aは、特別図柄の変動時間の更新処理、特別図柄の停止時間の更新処理、オープニング時間の更新処理、大入賞口8の開閉時間の更新処理等を行う特別遊技タイマカウンタ、及び、普通図柄の変動時間の更新処理、普通図柄の停止時間の更新処理、並びに、第2始動口7の開閉時間の更新処理等を行う補助遊技タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS120において、メインCPU101aは、大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、当たり判定用乱数で構成される特定乱数の更新を行う。
ステップS130において、メインCPU101aは、大当たり判定用初期値乱数、特別図柄用初期値乱数、当たり判定用初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
なお、各種の乱数の更新については、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算することで、乱数の更新を行う。各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻し、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS200において、メインCPU101aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、所定の検出センサから新たに有効な信号が送信されたか否か判定する入力制御処理を行う。詳しくは、図23〜図26を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU101aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、及び、大入賞口制御装置80の制御(特別図柄系装置の制御)を行うための特図特電制御処理(特別図柄係処理)を行う。詳しくは、図27〜図36を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU101aは、普通図柄表示装置22、普通図柄保留表示装置25、第2始動口制御装置70の制御(普通図柄系装置の制御)を行うための普図普電制御処理(普通図柄系処理)を行う。詳しくは、図37〜図41を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU101aは、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU101aは、始動口(第1始動口6、第2始動口7)、大入賞口8及び、一般入賞口11に対応する賞球カウンタが「0」を超えているか否かのチェックを行い、「0」を超えている場合、それぞれの入賞口に対応する賞球個数を示す賞球要求信号を払出制御基板103に送信する。そして賞球信号を送信するとき、その信号に係る賞球カウンタを「1」減算する更新処理を行う。
ステップS600において、メインCPU101aは、遊技に関する情報を外部信号として遊技情報表示装置700等の外部装置に出力するための外部信号出力制御データ、第2始動口開閉ソレノイド70B、及び、大入賞口開閉ソレノイド80Bを駆動させるための駆動制御データ(始動口開閉ソレノイド駆動データ及び大入賞口開閉ソレノイド駆動データ)、及び、図柄表示装置20、21、22や保留表示装置23、24、25に所定の図柄を表示させるための表示制御データ(特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ)のデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU101aは、出力制御処理を行う。この処理において、まず上記S600で作成した外部信号出力制御データ、駆動制御データに基づいて信号を出力させるポート出力処理が行われる。次いで、図柄表示装置20、21、22及び保留表示装置23、24、25の各LEDを点灯させるために、上記ステップS600で作成した表示制御データに基づいて信号を出力させる表示装置出力処理を行う。最後に、メインRAM101cの送信バッファにセットされているコマンドを他の基板に送信するコマンド送信処理も行う。
ステップS800において、メインCPU101aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU101aのレジスタに復帰させる。
図23を用いて、入力制御処理を説明する。まず、ステップS210において、メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が一般入賞口11に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力していない場合には、ステップS220に処理を移す。メインCPU101aは、一般入賞口検出センサ11aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる一般入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する。
ステップS220において、メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が大入賞口8に入球したか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力していない場合には、ステップS230に処理を移す。メインCPU101aは、大入賞口検出センサ8aから検出信号を入力した場合には、賞球のために用いる大入賞口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口8に入賞した遊技球を計数するためのラウンド入賞カウンタ(C)のカウンタ値を加算して更新する。
ステップS230において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口6に入球したか否かを判定する。詳細は、図24を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第2始動口7に入球したか否かを判定する。詳細は、図25を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU101aは、入賞ゲート検出センサ9a、10aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が入賞ゲート10を通過したか否かを判定する。詳細は、図26を用いて後述する。
次に、図24を用いて第1始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS231において、メインCPU101aは、第1始動口検出センサ6aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。有効な検出信号がなければ当該処理を終了し、有効な検出信号があれば、ステップS232において、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第1始動口入球フラグ記憶領域に第1始動口入賞フラグをONする。
メインCPU101aは、ステップS233において、第1特図保留数(U1)を計数する第1特図保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U1)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第1特図保留数(U1)が4より小さいと判定すれば、ステップS234において第1特図保留数カウンタのカウンタ値を「1」加算して更新する。また、ステップS234において、メインCPU101aは、第1特別図柄保留表示装置23に表示される第1特図保留数(U1)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS235において、大当たり判定用乱数カウンタ、特別図柄判定用乱数カウンタ、リーチ判定用乱数カウンタ及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数値からなる特別判定情報を第1特別図柄保留記憶領域に記憶する。
第1特別図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図20(a)参照)、各種の乱数は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図20(b)参照)。
メインCPU101aは、ステップS236において、遊技球の第1始動口6への入球に基づく第1事前判定を行う。ここで、第1事前判定について説明する。
具体的には、第1事前判定において、第1特別図柄保留記憶領域で記憶されている大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、第1特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(S313)を行う前に第1事前判定として第1特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS237において、第1事前判定で決定した第1特図変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次いで、図25を用いて、第2始動口検出信号入力処理について説明する。ステップS241において、メインCPU101aは、第2始動口検出センサ7aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS242に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS242おいて、始動口賞球カウンタを「1」加算して更新し、第2始動口入球規定カウンタを「1」加算して更新すると共に、メインRAM101cの第2始動口入賞フラグ記憶領域に第2始動口入球フラグをONする。第2始動口入球規定カウンタは、1回の補助遊技における第2始動口7への入賞個数を計数する。これは、本実施の形態では、1回の補助遊技に対する遊技球の第2始動口7への入球個数が制限されているからである。
メインCPU101aは、ステップS243において、第2特図保留数(U2)を計数する第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(U2)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、第2特図保留数(U2)が4より小さいと判定すれば、ステップS244に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS244において、第2特図保留数カウンタのカウンタ値(U2)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS244において、第2特別図柄保留表示装置24に表示される第2特図保留数(U2)を更新するために、その保留数を示す特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS245において、大当たり判定用乱数カウンタ、特別図柄判定用乱数カウンタ、リーチ判定用乱数カウンタ及び特図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数値からなる特別判定情報を第2特別図柄保留記憶領域に記憶する。
なお、第2特別図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図20(a)参照)、各種の乱数は乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図20(b)参照)。
そして、メインCPU101aは、ステップS246において第2始動口7への入球に基づく第2事前判定を行う。ここで、第2事前判定について説明する。
具体的には、第2事前判定において、第2特別図柄保留記憶領域で記憶されている大当たり判定用乱数、特別図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数及び特図変動パターン判定用乱数に基づいて、第2特図変動パターンを判定する。すなわち、メインCPU101aは、特図変動パターン判定処理(ステップS313)を行う前に第2事前判定として第2特図変動パターンを判定する。
そして、メインCPU101aは、ステップS247において、第2事前判定で決定した第2特図変動パターンに対応する第2始動口入賞指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域(送信バッファ)にセットする。
次に、図26を用いて入賞ゲート検出信号入力処理について説明する。ステップS251において、入賞ゲート検出センサ9a、10aから有効な検出信号かあったか否かを判定する。メインCPU101aは、有効な検出信号がないと判定すれば当該処理を終了し、有効な検出信号があると判定すれば、ステップS252に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS252において、普図保留数(G)を計数する普通図柄保留数カウンタのカウンタ値が4(上限値)より小さいか否かを判定する。メインCPU101aは、カウンタ値(G)が4より小さくないと判定すれば当該処理を終了し、カウンタ値(G)が4より小さいと判定すれば、ステップS253に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS253において普図保留数カウンタのカウンタ値(G)を「1」加算して更新する。また、メインCPU101aは、ステップS253において、普通図柄保留表示装置25に表示される普図保留数(G)を更新するために、その保留数を示す普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS254において当たり判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ及び普図変動パターン判定用乱数カウンタが示すそれぞれの乱数を普通図柄保留記憶領域に記憶し、当該入賞ゲート検出信号入力処理を終了する。
普通図柄保留記憶領域は第1記憶部〜第4記憶部に分けられており(図20(c)参照)、各種の乱数は、乱数が記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。なお、各記憶部は、記憶される乱数毎に領域が分けられている(図20(c)参照)。
図27を用いて、特図特電制御処理を説明する。ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば小当たり遊技処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば大当たり遊技終了処理(ステップS360)に処理を移す。詳しくは、図28〜図36を用いて後述する。
図28を用いて、特別図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS310−1において、メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する。メインCPU101aは、特別図柄の変動表示中と判定すれば、当該処理を終了し、特別図柄の変動表示中ではないと判定すれば、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU101aは、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上ではないと判定すると、ステップS310−4に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上であると判定すると、ステップS310−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第2特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第2特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いられた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
一方、ステップS310−4において、メインCPU101aは、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。メインCPU101aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であると判定すると、ステップS310−5に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS310−5において第1特別図柄保留数カウンタのカウンタ値を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されているデータは、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されているデータは、特別図柄当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされ、第0記憶部に記憶されていたデータは、消去される。これにより、前回の遊技で用いた大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数、及び、特図変動パターン判定用乱数値が消去される。さらに、前回の遊技で用いた停止図柄データ及び遊技条件データも各々に対応する記憶領域から消去される。
なお、ステップS310−6におけるデータのシフト処理(当該保留の消化処理)にともなって、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)を更新するために、具体的には、そのデータに係る始動口の種類に対応する特別図柄保留表示装置23、24の表示内容を変更するために、第1、第2特別図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。この保留表示データには、特別図柄保留表示装置の種類に関する情報及び特別図柄保留数(U1又はU2)に関する情報が含まれている。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−6において第2特別図柄保留記憶領域を第1特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせることとしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特別図柄保留記憶領域または第2特別図柄保留記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄保留記憶領域を第2特別図柄保留記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でないと判定された場合には、ステップS319−1〜ステップS319−3の客待ち状態設定処理に処理を移す。メインCPU101aは、最初に、ステップS319−1において、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされているか否かを判定する。デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされている場合には当該特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」がセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU101aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグ記憶領域にデモ判定フラグ「01H」をセットする。
ステップS319−3において、メインCPU101aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS311において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて新しく第0記憶部に記憶されたデータに基づいて、大当たり判定処理を実行する。
ここで、図29を用いて、大当たり判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS311−1において、当該大当たり判定処理が、遊技球の第1始動口6への入球に基づいて行われるものであるかを判定する。
メインCPU101a、ステップS311−1において、第1始動口6であると判定すると、ステップS311−2において、第1特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。一方、メインCPU101a、ステップS311−1において第1始動口6ではない(第2始動口7である)と判定すると、ステップS311−3において、第2特別図柄用大当たり判定テーブルを選択する。
次に、ステップS311−4において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。ここで、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在の大当たり当選確率について高確率遊技状態であるということである。
メインCPU101aは、ステップS311−4において、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていると判定すると、ステップS311−5において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1高確率用大当たり判定テーブル」又は「第2高確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
一方、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされていないと判定すると、ステップS311−6において、ステップS311−2又はステップS311−3で選択したテーブルの中からさらに「第1低確率用大当たり判定テーブル」又は「第2低確率用大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−7において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある大当たり判定用乱数を、上記ステップS311−5またはステップS311−6で選択された「高確率用大当たり判定テーブル」または「低確率用大当たり判定テーブル」に照合して、「大当たり」、「小当たり」又は「ハズレ」のいずれであるかを決定し、当該大当たり判定処理を終了する。
メインCPU101aは、大当たり判定処理が終了したら、図28に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS312において特別図柄判定処理を行う。特別図柄判定処理では、大当たり判定処理の結果に基づいて、特別図柄表示装置20、21において停止表示される特別図柄が決定される。ここで、図30を用いて特別図柄判定処理を説明する。
まず、メインCPU101aは、ステップS312−1において、当該大当たり判定の結果が「大当たり」であるか否かを判定する。ここで「大当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−5において、大当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「大当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS312−2において、当該大当たり判定の結果が「小当たり」であるか否かを判定する。ここで「小当たり」と判定された場合には、メインCPU101aは、ステップS312−6において、小当たり当選用の特別図柄判定テーブルを選択し、「小当たり」と判定されなかった場合には、ステップS312−3に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU101aは、リーチ判定を行う。具体的には、上記ステップS310−6でシフトされて第0記憶部にあるリーチ判定用乱数値をリーチ判定テーブルに照合する。
ステップS312−4においてメインCPU101aは、上記ステップS312−3におけるリーチ判定の結果、「リーチ有り」と判定されたか否かを判定する。「リーチ有り」と判定された場合には、ステップS312−7に処理を移し、リーチ有りハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。一方、「リーチ有り」ではない、すなわち、「リーチなし」と判定された場合には、ステップS312−8に処理を移し、リーチ無しハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS312−9において、始動口入賞フラグ記憶領域にONされているフラグに基づいて当該処理に係る始動口を確認し(第1始動口6 or 第2始動口7)、ステップS312−10において始動口の種類に基づいて、第1始動口用の特別図柄判定テーブル、又は、第2始動口用の特別図柄判定テーブルのいずれか一方を選択する。
ステップS312−11において、メインCPU101aは、上記ステップS310−6においてシフトされて第0記憶部にある特別図柄判定用乱数値を、選択された特別図柄判定テーブルに照合する特別図柄判定を行う。
そして、ステップS312−12において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
次いで、メインCPU101aは、ステップS312−13において、ステップS312−11での特別図柄判定の結果に基づいて特別図柄に係る停止図柄データ(以下、「特図停止図柄データ」という)、すなわち、特別図柄の種類を決定し、決定した特図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された特図停止図柄データは、後述するように図31の特図変動パターン決定処理において特図変動パターンを決定する際、図33の特別図柄停止処理において「大当たり特別図柄」又は「小当たり特別図柄」等を判断する際、図34の大当たり遊技処理又は図35の小当たり遊技処理において大入賞口8の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS312−14において、メインCPU101aは、遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データをセットし、当該特別図柄判定処理を終了する。具体的には、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域を確認して、現在の大当たりの当選確率の状態に応じた遊技条件データ判定テーブルを選択する。次いで、選択された遊技条件データ判定テーブルに特図停止図柄データを照合して遊技条件データを決定し、メインRAM101cの遊技条件データ記憶領域にセットする。
上記のようにして特別図柄判定処理が終了したら、メインCPU101aは、図28に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS313において、特図変動パターン判定処理を行う。特図変動パターン判定処理では、大当たり判定の結果、特別図柄判定の結果及びリーチ判定の結果に基づいて、当該(これから行う)特別図柄の変動表示に要する時間(以下、特図変動時間という)及び後述する変動演出の演出種別等に関する情報が含まれる特図変動パターンを決定する。
図31を用いて、特図変動パターン判定処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS313−1において、後述する高確率フラグのON/OFFと、時短フラグのON/OFFを参照して、現在の遊技状態(高確率遊技状態/低確率遊技状態、且つ、時短遊技状態/非時短遊技状態)を確認して、遊技状態に対応付けられた特図変動パターン判定テーブルを選択する。
メインCPU101aは、ステップS313−2において、メインRAM101cに記憶されている特図停止図柄データを確認し、特図停止図柄データに基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、遊技状態によって分けられた特図変動パターン判定テーブルは、さらに特図停止図柄データによって分けられているからである。
なお、特図停止図柄データが「19H」又は「29H」の場合、すなわち、特別図柄抽選の結果がリーチ無しハズレである場合は、さらに当該特図変動パターン判定処理に係る特図保留数(U1orU2)にも基づいて特図変動パターン判定テーブルを決定する。これは、本実施の形態では、リーチ無しハズレに係る特図変動パターン判定テーブルが特図保留数によっても分けられているからである。
特図変動パターン判定テーブルが決定されれば、メインCPU101aは、ステップS313−3において、特図変動パターン判定を行う。具体的には、決定した特図変動パターン判定テーブルに特図変動パターン判定用乱数を照合し、特図変動パターンを決定する。
メインCPU101aは、特図変動パターンを決定すると、図28に示す特別図柄記憶判定処理に戻り、ステップS310−7において、特図変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。特図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、特別図柄の変動表示が開始することを認識し、最終的には特図変動パターン指定コマンドに基づいて変動演出の内容に関連付けられた変動演出パターンを決定する。
メインCPU101aは、ステップS310−8において、当該特別図柄の変動表示開始時における遊技条件の状態を確認し、その状態が反映された遊技状態指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
そして、メインCPU101aは、ステップS310−9において、当該特図変動パターンに対応付けられた特図変動時間(図17、18参照)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは上記ステップS110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU101aは、ステップS310−10において、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示を行うために特別図柄変動表示用データをセットする。特別図柄変動表示用データには、作動させる特別図柄表示装置の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
メインCPU101aは、ステップS310−11において、デモ判定フラグ記憶領域にフラグ「00H」をセットする、すなわち、デモ判定フラグ記憶領域をクリアし、ステップS310−12において、特図特電処理データ=1をセットし、当該特別図柄記憶判定処理を終了する。
次に、図32を用いて、特別図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS320−1において、ステップS310−9において、特別図柄の変動表示が終了するか否か、換言すれば、セットされた特図変動時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0か?)を判定する。その結果、特別図柄の変動表示が終了しないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、特別図柄の変動表示が終了すると判定した場合には、ステップS320−2において、演出制御基板102に特別図柄の変動表示が終了することを伝えるために特別演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS320−3において、特別図柄表示装置20、21に特別図柄を停止表示するために、上記ステップS312−13でセットされた特図停止図柄データに基づいて特図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該特別図柄抽選の結果が報知される。ステップS320−4において、メインCPU101aは、特別図柄の停止表示に要する時間(以下、「特図停止時間」という。例えば、0.8秒)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、ステップS320−6において第1始動口入賞フラグ又は第2始動口入賞フラグをOFFし、当該特別図柄変動処理を終了する。
図33を用いて、特別図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、まず、最初に、ステップS330−1において、特別図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS320−4で特別遊技タイマカウンタにセットされた特図停止時間が経過したか否か(特別遊技タイマカウンタ=0?)を判定する。その結果、特別図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該特別図柄停止処理を終了し、特別図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−2において、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、時短遊技状態であることを意味する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU101aは、時短遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(J:以下「時短遊技状態残り回数」という)を示す時短遊技状態の残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(J−1)を、時短遊技状態残り回数(J)として記憶する。
ステップS330−4において、メインCPU101aは、時短遊技状態残り回数(J)=0か否かを判定する。時短遊技状態残り回数(J)=0であれば、ステップS330−5に処理を移し、時短遊技状態残り回数(J)=0でなければ、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU101aは、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記時短遊技状態残り回数(J)が「0」になるということは、時短遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Ja)行われ、「時短」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−6において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判断する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているということは、現在、高確率遊技状態であることを意味する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−7に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU101aは、高確率遊技状態による特別図柄の変動表示の残り回数(X:以下、「高確率遊技状態残り回数」という)を示す高確率遊技状態残り回数カウンタのカウンタ値から「1」を減算した演算値(X−1)を、新たな高確率遊技状態残り回数(X)として記憶する。
ステップS330−8において、メインCPU101aは、高確率遊技状態残り回数(X)=0か否かを判定する。高確率遊技状態残り回数(X)=0であれば、ステップS330−9に処理を移し、高確率遊技状態残り回数(X)=0でなければ、ステップS330−10に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU101aは、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをOFFする。なお、上記高確率遊技状態残り回数(X)が「0」になるということは、高確率遊技状態において特別図柄の変動表示が実行可能回数(Xa)行われ、「高確率」状態による特別図柄の変動表示が終了することを意味する。
ステップS330−10において、メインCPU101aは、現在の遊技条件の状態を確認し、該遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−11において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「大当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが大当たり特別図柄(特図停止図柄データ=10〜12、20〜21)に係るものであるか否かを判定する。ここで、大当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−14に処理を移し、大当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−12に処理を移す。
ステップS330−12において、メインCPU101aは、当該特別図柄停止処理に係る大当たり判定の判定結果が「小当たり」であるか否かを判定する。具体的には特図停止図柄データ記憶領域に記憶されている特図停止図柄データが小当たり特別図柄(特図停止図柄データ=16〜17)に係るものであるか否かを判定する。ここで、小当たり特別図柄と判定された場合には、ステップS330−17に処理を移し、小当たり特別図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−13に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU101aは、特図特電処理データに0をセットし、図28に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS330−14において、特図特電処理データに3をセットし、ステップS330−15において、遊技条件フラグ記憶領域(時短フラグ記憶領域及び高確率フラグ記憶領域)、高確率遊技状態の残り変動回数カウンタ、及び、時短遊技状態の残り変動回数カウンタをリセットする。
メインCPU101aは、ステップS330−16において、特図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次いで、メインCPU101a、特図停止図柄データに応じたオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS330−17において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、ステップS330−16に処理を移す。
図34を用いて、大当たり遊技処理を説明する。まず、メインCPU101aは、ステップS340−1において、現在オープニング中であるか否かを判定する。ここでいうオープニングとは、大当たり遊技が開始されてから第1ラウンド遊技(大入賞口8の最初の開放)が開始するまでの期間のことをいう。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であると、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、設定されたオープニング時間を経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、次のサブルーチンを実行し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU101aは、大当たり遊技開始処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、いずれの大当たりであるかを確認し、大当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択すると共に、メインRAM101cの所定領域にセットする。具体的には、特図停止図柄データに応じて、長当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブル、又は、短当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルをメインRAM101cの所定領域にセットする。次に、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている値(ラウンド番号(R))に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3の時点ではラウンド遊技が1回も実行されていないので、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、メインCPU101aは、大入賞口開閉ソレノイド80Bを通電して大入賞口8を開放するために、大入賞口開閉ソレノイド通電開始データをメインRAM101cの所定領域にセットする。ここで、メインCPU101aは、ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、ラウンド番号(R)及び特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の開放時間(大入賞口制御装置80の作動時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
ステップS340−5において、メインCPU101aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これは、ラウンド遊技が開始する旨の情報を演出制御基板102に送信するためである。例えば、長当たり遊技の1回目のラウンド遊技の1回目の開放時においては、ラウンド遊技回数記憶領域に「1」がセットされ、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、特電作動番号記憶領域に「1」がセットされていない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、当該大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンド遊技の開始を意味するので、メインCPU101aは、ラウンドの開始時にのみ、ラウンド指定コマンドを送信する。なお、演出制御基板102がラウンド指定コマンドを受信すると、例えば「ROUND1」といった具合に演出用の表示が画像表示装置14にて行われる。
ステップS340−6において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後(大入賞口8の最後の開放が終了して)から当該大当たり遊技が終了するまでの期間のことをいう。したがって、現在エンディング中であると判断した場合には、ステップS340−17に処理を移し、エンディング時間を経過したか否かが判断され、現在エンディング中でないと判断した場合には、ステップS340−7に処理を移す。
ステップS340−7において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否か、すなわち、大入賞口制御装置80が作動中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS340−8において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値がラウンド遊技における規定個数(例えば9個)に達したこと、又は、最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用されている。そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−9に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−9において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理は、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをサブRAM102cの所定領域にセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在のラウンド番号(R)および特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS340−10において、メインCPU101aは、1回のラウンド遊技が終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンド遊技は、特電作動番号(K)が当該ラウンド遊技において設定された開放回数となること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。そして、1回のラウンド遊技が終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、当該大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS340−7において、大入賞口8、9が開放中ではないと判定した場合には、ステップS340−11において、予め設定された閉鎖時間が経過したか否かを判断する。その結果、閉鎖時間が経過していない場合には、当該大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−12において、メインCPU101aは、リセット処理を行う。具体的には、特電作動番号記憶領域をクリアすると共に、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値をクリアする。
ステップS340−13において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶された値(ラウンド番号(R))が当該大当たり遊技で実行されるラウンド遊技回数であるか否かを判定する。メインCPU101aは「Yes」と判定する場合には、ステップS340−15に処理を移し、「No」と判定する場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU101aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されている現在のラウンド番号(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−15において、メインCPU101aは、大当たり遊技終了処理を行う。具体的には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド番号(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU101aは、エンディング処理を行う。具体的には、特図停止図柄データに応じて、大当たりの種類を確認し、演出制御基板102に送信する大当たりの種類に対応付けられたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。次に、メインCPU101aは、大当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−17において、メインCPU101aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−18に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、そのまま当該大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−18において、メインCPU101aは、特図特電処理データに4をセットし、図36に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す。
図35を用いて、小当たり遊技処理を説明する。まず、ステップS350−1において、メインCPU101aは、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS350−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、S350−5に処理を移す。
ステップS350−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS350−3に処理を移す。
ステップS350−3において、メインCPU101aは、小当たり遊技開始処理を行う。具体的に、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じた大入賞口開閉制御テーブルを選択し、小当たり遊技用大入賞口開閉制御テーブルを決定する。
ステップS350−4において、メインCPU101aは、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず特電作動番号記憶領域に記憶されている値(特電作動番号(K))に「1」を加算して記憶する。そして、大入賞口8を開放するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいた大入賞口8の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、当該小当たり遊技を終了する。
ステップS350−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、最後の大入賞口8の開放が終了してから当該小当たり遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS350−6に処理が移す。
ステップS350−6において、メインCPU101aは、大入賞口8が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、大入賞口8が開放中ではないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移し、大入賞口8が開放中であると判定した場合には、ステップS350−7において、大入賞口8の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したこと、または大入賞口8の1回の開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS350−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−8において、メインCPU101aは、大入賞口閉鎖処理を行う。大入賞口閉鎖処理では、大入賞口8を閉鎖するために大入賞口開閉ソレノイド80Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ350−3において決定された大入賞口開閉制御テーブルを参照して、現在の特電作動番号(K)に基づいて、大入賞口8の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口8が閉鎖することになる。
ステップS350−9において、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したか否かを判定する。小当たり遊技終了条件とは、特電作動番号(K)が予め設定あれた大入賞口8の開放回数になること、又は、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)が規定個数(例えば9個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、小当たり遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS350−11に処理を移し、小当たり遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS350−11において、小当たり遊技終了処理として、特電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、ラウンド入賞カウンタのカウンタ値(C)に「0」をセットする。すなわち、特電作動番号記憶領域及びラウンド入賞カウンタをクリアする。
ステップS350−12において、メインCPU101aは、特図停止図柄データに基づいて、小当たりの種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、小当たりの種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS350−10において、ステップS350−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS350−13において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS350−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS350−14において、メインCPU101aは、特図特電処理データに「0」をセットする。
図36を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。まず、ステップS360−1において、メインCPU101aは、遊技条件データをロードする。
ステップS360−2において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、高確率フラグをONしないと判定すると、ステップS360−4に処理を移し、高確率フラグをONすると判定すると、ステップS360−3において、メインRAM101cの高確率フラグ記憶領域に高確率フラグ(01H)をONすると共に、高確率遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
ステップS360−4において、メインCPU101aは、ロードした遊技条件データを遊技条件決定テーブルに照合し、時短フラグ記憶領域に時短フラグをONするか否かの判定を行う。メインCPU101aは、時短フラグをONしないと判定すると、ステップS360−6に処理を移し、時短フラグをONすると判定すると、ステップS360−5において、メインRAM101cの時短フラグ記憶領域に時短フラグ(01H)をONすると共に、時短遊技状態残り回数カウンタに実行可能回数(Ja)(本実施の形態では、100回)をセットする。
メインCPU101aは、ステップS360−6において、現在の遊技条件の状態を確認し、現在の遊技条件の状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS360−7において、特図特電処理データに0をセットし、図28に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
図37を用いて、普図普電制御処理を説明する。メインCPU101aは、まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば、入賞ゲート9、10への入賞に基づいて取得された普図判定情報に基づいて補助遊技を実行(第2始動口7が開放)するか否かの普通図柄判定等を含む普通図柄記憶判定処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば、普通図柄判定に基づいて普通図柄表示装置22が変動しているときの普通図柄変動処理(ステップS420)に処理を移し、普図普電処理データ=2であれば、普通図柄表示装置22が停止しているときの普通図柄停止処理(ステップS430)に処理を移し、普図普電処理データ=3であれば第2始動口7の開閉制御を行う(第2始動口制御装置70を作動させる)補助遊技処理(ステップS440)に処理を移す。
図38を用いて、普通図柄記憶判定処理を説明する。まず、ステップS410−1において、メインCPU101aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し、変動表示中であると判定すれば当該普通図柄記憶判定処理を終了し、変動表示中ではないと判定すればステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU101aは、普図保留数を計数する普図保留数カウンタのカウンタ値が1以上であるかを判定する。普図保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS410−2において、普図保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、ステップS410−3において、普通図柄保留数カウンタのカウンタ値(G)から「1」を減算して更新し、新たな普図保留数(G)を設定する。
ステップS410−4において、メインCPU101aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された各データを1つ前の番号の記憶部にシフトさせる。このとき、1つ前の記憶部に記憶されているデータは、所定の処理領域に書き込まれるとともに、普通図柄保留記憶領域からは消去されることとなる。ここで、データのシフト(当該保留の消化)にともなって普通図柄保留表示装置25の表示内容を変更するために、具体的には現時点の普図保留数(G)を表示するために普通図柄保留表示データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS410−5において、メインCPU101aは、当たり判定、すなわち、普通図柄保留記憶領域に記憶された当たり判定用乱数の判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある当たり判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄用の当たり判定テーブルに照合して当たりか否かの判定を行う。なお、本実施の形態では、当たり判定テーブルは、始動口入賞容易性の状態(非時短遊技状態/時短遊技状態)に対応付けられているので(図13(a)参照)、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普通図柄用の当たり判定テーブルを選択する。
ステップS410−6において、メインCPU101aは、普通図柄判定を行う。具体的には、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普通図柄判定用乱数をメインROM101bに格納された普通図柄判定テーブルに照合して普通図柄判定を行う。上述したようにこの普通図柄判定テーブルは、当たり判定の結果(当たり/ハズレ)に対応付けられているので、当該当たり判定の結果を確認して、当該当たり判定の結果に係る普通図柄判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU101aは、ステップS410−7において、普通図柄判定の結果に基づいて普通演出図柄指定コマンドを決定し、決定した普通演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。メインCPU101aは、ステップS410−8において、普通図柄判定の結果に基づいて普通図柄に係る停止図柄データ(以下、「普図停止図柄データ」という)、すなわち、普通図柄の種類を決定し、決定した普図停止図柄データをメインRAM101cの所定領域にセットする。
決定された普図停止図柄データは普図変動パターン判定において普図変動パターンを決定する際、図40の普通図柄停止処理において、当たり普通図柄か否かを判断する際、図41の補助遊技処理において第2始動口7の開閉態様を決定する際にも用いられる。
ステップS410−9において、メインCPU101aは、普図変動パターン判定を行う。具体的には、普図変動パターン判定を行うための普図変動パターン判定テーブルが始動口入賞容易性の状態によって分類されているので、メインCPU101aは、まず、時短フラグ記憶領域を確認して、現在の始動口入賞容易性の状態に係る普図変動パターン判定テーブルを選択する。そして、メインCPU101aは、上記ステップS410−4でシフトされて第0記憶部にある普図変動パターン判定用乱数を、選択された普図変動パターン判定テーブルに照合して普図変動パターン(普図変動時間)を決定する。
メインCPU101aは、ステップS410−10において、決定した普図変動パターンに対応する普図変動パターン指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットする。普図変動パターン指定コマンドは演出制御基板102に送信され、演出制御基板102はこのコマンドを受信することによって、普通図柄の変動表示が開始することを認識し、後述するルーレット演出を実行し得る。
メインCPU101aは、ステップS410−11おいて、決定した普図変動パターンに対応する普図変動時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
メインCPU101aは、ステップS410−12において、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行うために普通図柄変動表示用データをセットし、当たり判定の結果が当たりであれば、ステップS410−13において、普図停止図柄データを補助遊技参照データ判定テーブルに照合して補助遊技参照データを決定し、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域にセットする。
メインCPU101aは、ステップS410−14において、普図普電処理データに「1」をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。なお、普通図柄変動表示用データには、作動させる普通図柄表示装置22の種類、変動表示の態様、変動時間等の情報が含まれる。
次に、図39を用いて、普通図柄変動処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS420−1において、普通図柄の変動表示が終了するか、換言すれば、ステップS410−10でセットされた普図変動時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0か?))を判定する。その結果、普通図柄の変動表示が終了しないと判断した場合には、普通図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、ステップS420−2において、普通演出図柄停止指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS420−3において、上記ステップS410−8でセットされた普図停止図柄データに基づき普通図柄表示装置22に停止表示するための普図停止表示用データをセットする。これにより、遊技者に当該普通図柄抽選の結果が報知されることになる。ステップS420−4において、メインCPU101aは、補助遊技カウンタに普通図柄停止時間(例えば、0.8秒)をセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、ステップS110において、4ms毎に減算処理されていく。
そして、メインCPU101aは、ステップS420−5において、普図普電処理データに2をセットし、当該普通図柄変動処理を終了する。
次に、図40を用いて普通図柄停止処理を説明する。メインCPU101aは、最初に、ステップS430−1において、普通図柄の停止表示が終了するか否か、換言すれば、ステップS420−4で補助遊技タイマカウンタにセットされた普通図柄停止時間が経過したか否か(補助遊技タイマカウンタ=0?)、を判定する。その結果、普通図柄の停止表示が終了しないと判定した場合には、当該普通図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
メインCPU101aは、普通図柄の停止表示が終了すると判定した場合には、ステップS430−2において、当該普通図柄停止処理に係る当たり判定の判果が「当たり」であるか否かを判定する。具体的には、普図停止図柄データ記憶領域に記憶されている普図停止図柄データが当たり普通別図柄に係るものであるか否かを判定する。ここで、当たり普通図柄と判定された場合には、ステップS430−4に処理を移し、当たり普通図柄と判定されなかった場合には、ステップS430−3に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS430−4において、普図普電処理データに3をセットする。そして、メインCPU101aは、ステップS430−5において、普図停止図柄データに応じたオープニング指定コマンドをメインRAM101cの演出用伝送データ格納領域にセットし、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄に応じたオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理が終了されることで、普通図柄停止処理を終了する。
メインCPU101aは、ステップS430−3において、普図普電処理データに0をセットし、当該普通図柄停止処理を終了する。
図41を用いて、補助遊技処理を説明する。メインCPU101a、まず、ステップS440−1において、現在オープニング中であるか否かを判断する。現在オープニング中であると判断した場合には、ステップS440−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判断した場合には、ステップS440−5に処理を移す。
ステップS440−2において、メインCPU101aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、補助遊技タイマカウンタ=0となったら、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、当該補助遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS440−3に処理を移す。
ステップS440−3において、メインCPU101aは、補助遊技開始処理を行う。補助遊技開始処理では、メインCPU101aは、まず、メインRAM101cの補助遊技参照データ記憶領域に記憶されている補助遊技参照データに基づいて第2始動口開閉制御テーブルを選択し、メインRAM101cの所定領域にセットする。
ステップS440−4において、メインCPU101aは、第2始動口開放処理を行う。第2始動口開放処理では、まず普電作動番号記憶領域に記憶されている値(普電作動番号(D))に「1」を加算して記憶する。そして、普通可動片70Aを作動させるために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいた第2始動口7の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS440−5において、メインCPU101aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、第2始動口7の最後の開放が終了してから補助遊技が終了するまでの期間のこという。したがって、メインCPU101aは、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS440−12に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS440−6に処理が移す。
ステップS440−6において、メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であるか否かを判定する。メインCPU101aは、第2始動口7が開放中であると判定した場合には、ステップS440−7において、第2始動口7の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」として、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が規定(最大)個数(例えば10個)に達したこと、又は、第2始動口7の1回の開放時間が経過したこと(補助遊技タイマカウンタ=0となったこと)が採用される。そして、メインCPU101aは、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS440−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−8において、メインCPU101aは、第2始動口閉鎖処理を行う。第2始動口閉鎖処理では、第2始動口7を閉鎖するために第2始動口開閉ソレノイド70Bの通電停止データをセットするとともに、上記ステップS440−3でセットされた第2始動口開閉制御テーブルを参照して、現在の普電作動番号(D)に基づいて、第2始動口7の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口7が閉鎖することになる。
ステップS440−9において、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したか否かを判定する。補助遊技終了条件とは、普電作動番号(D)が予め設定された第2始動口7の開放回数になること、又は、始動口規定入賞カウンタのカウンタ値が最大個数(例えば10個)に達したことである。そして、メインCPU101aは、補助遊技終了条件が成立したと判定した場合にはステップS440−10に処理を移し、補助遊技終了条件が成立していないと判定した場合には当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−10において、メインCPU101aは、普電作動番号記憶領域に「0」をセットするとともに、第2始動口入賞規定カウンタに「0」をセットする。すなわち、普電作動番号記憶領域および第2始動口規定入賞カウンタをクリアする。
ステップS440−11において、メインCPU101aは、普図停止図柄データに応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットすると共に、補助遊技制御テーブルに基づいて普図停止図柄データに応じたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU101aは、ステップS440−6において第2始動口7が開放中ではないと判定した場合には、ステップS440−13において、ステップS440−8で設定された閉鎖時間が経過したか否かを判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に補助遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、メインCPU101aは、閉鎖時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−4に処理を移す。
メインCPU101aは、ステップS440−12において、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合には、ステップS440−14に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、当該補助遊技処理を終了する。
ステップS440−14において、メインCPU101aは、普図普電処理データ=0をセットし、当該補助遊技処理を終了する。
(演出制御基板によるメイン処理)
次に、演出制御基板102におけるサブCPU102aにより実行される処理について説明する。
最初に、図42を用いて、演出制御基板102のメイン処理を説明する。電源基板107からサブCPU102aに電力が供給されると、サブCPU102aにシステムリセットが発生し、サブCPU102aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS1001において、サブCPU102aは、初期化処理を行う。この処理において、サブROM102bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、フラグやコマンドなどが記憶されるサブRAM102cを初期化する処理を行う。
ステップS1002において、サブCPU102aは、特別演出判定用乱数、変動演出パターン判定用乱数、演出モード判定用乱数等からなる演出を制御するために用いる演出用乱数を更新する処理を行う。
なお、演出用乱数を構成する各種乱数毎に、サブRAM102cにおいて乱数カウンタが設けられている。演出用乱数の更新処理においては、乱数の種別毎に設けられた乱数カウンタを「1」加算する。演出用乱数を構成する各種の乱数には乱数範囲が設けられている。乱数範囲は、「0」から、その乱数に定められた最大値までとなっている。そして、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、乱数カウンタを「1」加算せずに「0」に戻す。
また、乱数範囲の最大値は、乱数の種別によって異なるように設定されている。これは、演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期し、常時同一の乱数値となることを防ぐためである。演出用乱数に係る乱数カウンタが完全に同期することを防ぐことができれば良いので、各種の乱数範囲の最大値を異ならせるのではなく、各種の演出用乱数に相互に異なる初期値乱数を設け、乱数の更新において、乱数カウンタが示す乱数値が乱数範囲の最大値である場合、その時の初期値乱数からそれぞれの乱数値を新たに更新するようにしてもよい。
(演出制御基板によるタイマ割込処理)
演出制御基板102に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(例えば、4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、図43に示すタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS1100において、サブCPU102aは、サブCPU102aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1200において、サブCPU102aは、各種の演出に係る時間管理を行うための各タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。
ステップS1300において、サブCPU102aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU102aは、サブRAM102cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。詳しくは、図44〜図49を用いて後述する。
なお、演出制御基板102は、主制御基板101から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板102の受信割込処理を行い、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、本ステップS1300において受信したコマンドを解析する処理が行われる。
ステップS1500において、サブCPU102aは、演出ボタン1810の操作に基づく操作演出に関する制御のための操作演出制御処理を行う。詳しくは、図50〜図51を用いて後述する。
ステップS1600において、サブCPU102aは、後述する発展Aにおいて演出ボタン1810を作動させる演出ボタン作動演出に関する制御のための演出ボタン作動演出制御処理を行う。詳しくは、図52を用いて後述する。
ステップS1700において、サブCPU102aは、所定時間以上、特別図柄の変動表示又は特別遊技が行われていない、所謂「客待ち状態」において行われるデモ演出に関する制御のためのデモ演出制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU102aは、サブRAM102cの送信バッファにセットされている各種の演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105へ送信するデータ出力処理を行う。
ステップS1900において、サブCPU102aは、ステップS1100で退避した情報をサブCPU102aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板によるコマンド解析処理)
図44〜図45を用いて、演出制御基板102によるコマンド解析処理を説明する。
ステップS1301において、サブCPU102aは、新たにコマンドを受信し、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判定する。サブCPU102aは、コマンドを受信していないと判定すると当該コマンド解析処理を終了し、コマンドを受信したと判定するとステップS1302に処理を移す。
ステップS1302において、サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであると判定すると、ステップS1303に処理を移し、デモ指定コマンドではないと判定するとステップS1304に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1303において、デモ演出を実行するための事前処理として、サブRAM102cのデモ演出待機フラグ記憶領域にデモ演出待機フラグをONすると共に、デモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)をデモ演出タイマカウンタにセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
なお、デモ演出待機時間が経過すると、サブCPU102aは、デモ演出の演出内容を示すデモ演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされたデモ演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、デモ演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいてデモ演出を実行する。なお、デモ演出が実行されているときには、サブRAM102cのデモ演出実行フラグ記憶領域にデモ演出実行フラグがセットされる。
サブCPU102aは、ステップS1304において、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであると判定すると、ステップS1305及びステップS1306に処理を移し、始動口入賞指定コマンドではないと判定するとステップS1307に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1305において、始動口入賞指定コマンド記憶処理を行う。サブCPU102aは、始動口入賞指定コマンド記憶処理において、始動口入賞指定コマンドをサブRAM102cの演出情報記憶領域に記憶する。
演出情報記憶領域は、図54(a)に示すように、始動口の種類ごとに設けられている(第1演出情報記憶領域及び第2演出情報記憶領域)。サブCPU102aは、受信した始動口入賞指定コマンドを解析して、当該始動口入賞指定コマンドに係る始動口の種類(第1始動口6or第2始動口7)を確認して、始動口の種類に応じた演出情報記憶領域に記憶する。
各演出情報記憶領域は、メインRAM101cの特別図柄記憶領域と同様な構成であり、始動口6、7の種類毎に第1記憶部〜第4記憶部に分けられている。始動口入賞指定コマンドは始動口入賞指定コマンドが記憶されていない記憶部の中で番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
なお、各記憶部は、始動口入賞指定コマンドを記憶する始動口入賞指定コマンド部と、後述する特別演出シナリオデータを記憶する特別演出シナリオデータ部と、特別演出の予兆演出の実行指示を示す予兆演出指定フラグを記憶する予兆演出指定フラグ部と、特別演出の本演出の種別を示す本演出種別データを記憶する本演出種別データ部とを備える(図54(b)参照)。
サブCPU102a、ステップS1306において、特別演出に関する所定事項を決定するための特別演出判定処理を行う。詳しくは、図46を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1307において、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであると判定すると、ステップS1308に処理を移し、遊技状態指定コマンドはないと判定すると、ステップS1309に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1308において、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を示すデータをサブRAM102cの遊技状態記憶領域にセットし、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1309において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄指定コマンドであると判定すると、ステップS1310及びステップS1311に処理を移し、特別演出図柄指定コマンドはないと判定すると、ステップS1312に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1310において、演出情報シフト処理を行う。詳しくは、図47を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1311において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の停止表示が行われているときに行われ、当該特別図柄抽選の結果を示唆する特別演出図柄の停止表示を行うための特別演出図柄パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。特別演出図柄パターン決定処理において、サブCPU102aは、特別演出図柄指定コマンドを解析して、受信した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、画像表示装置14の表示領域140において停止表示させる特別演出図柄、すなわち、特別演出図柄の停止表示において所定の有効ライン上に配置された装飾図柄の配列(組み合わせ)を決定する。
サブCPU102aは、ステップS1312において、受信バッファに格納されているコマンドが、特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1313に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドはないと判定すると、ステップS1314に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1313において、特図抽選演出を構成し、特別図柄の変動表示が行われているときに行われ、当該特別図柄抽選の結果を示唆する変動演出(特別演出図柄の変動表示を含む)の変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図48を用いて後述する。
サブCPU102aは、ステップS1314において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別演出図柄停止指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別演出図柄停止指定コマンドであると判定すると、ステップS1315及びステップS1316に処理を移し、特別演出図柄停止指定コマンドはないと判定すると、ステップS1317に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1315において、特別演出図柄を停止表示させることを示す特別演出図柄停止制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。特別演出図柄停止制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、特別演出図柄停止制御コマンドを受信することにより、当該変動演出及び特別演出の本演出が終了することを認識し、当該変動演出を終了させると共に、特別演出図柄の停止表示を行う。なお、本演出の終了時期は、これに限られず、当該変動演出中の予め設定された演出上の事象に関連した特定のタイミングとすることもできる。
また、サブCPU102aは、ステップS1315において、後述するサブRAM102cに記憶されている変動演出データ及び本演出シナリオデータ並びに本演出段階データをクリアする。
サブCPU102aは、ステップS1316において、特別図柄の変動表示の終了を契機に演出モードを設定するための演出モード設定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。詳しくは、図49を用いて後述する。
なお、演出モードとは、本実施の形態では、特別図柄抽選(あるいは、特別図柄の変動表示)に対応して画像表示装置14等の演出装置で行われる変動演出の分類態様(カテゴリー)であり、遊技条件の状態等に関連付けられている。
述する。
サブCPU102aは、ステップS1317において、受信バッファに格納されているコマンドが、普図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが普図変動パターン指定コマンドであると判定すると、ステップS1318に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドではないと判定すると、ステップS1319に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1318において、普図抽選結果又は特図抽選結果に基づいた特定演出を実行するか否かの特定演出実行判定を含む特定演出判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1319において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技オープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1320に処理を移し、特別遊技オープニング指定コマンドはないと判定すると、ステップS1321に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1320において、特別遊技に係る演出である特別遊技演出の態様である特別遊技演出パターンを決定する特別遊技演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1321において、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであると判定すると、ステップS1322に処理を移し、ラウンド指定コマンドはないと判定すると、ステップS1323に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1322において、ラウンド演出の態様であるラウンド演出パターンを決定するラウンド演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。具体的には、サブCPU102aは、ラウンド指定コマンドに基づいてラウンド演出パターンを決定すると共に、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出データをラウンド演出パターン記憶領域にセットし、決定したラウンド演出パターンを示すラウンド演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブCPU102aは、ステップS1323において、受信バッファに格納されているコマンドが、特別遊技に係るエンディング指定コマンド(特別遊技エンディング指定コマンド)であるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが特別遊技エンディング指定コマンドであると判定するとステップS1324に処理を移し、特別遊技エンディング指定コマンドではないと判定すると、ステップS1325に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1324において、エンディング演出の態様であるエンディング演出パターンを決定するエンディング演出パターン決定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1325において、受信バッファに格納されているコマンドが、補助遊技に係るオープニング指定コマンドであるか否かを確認する。サブCPU102aは、受信バッファに格納されているコマンドが補助遊技に係るオープニング指定コマンドであると判定すると、ステップS1326に処理を移し、補助遊技に係るオープニング指定コマンドではないと判定すると、当該コマンド解析処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1326において、非時短遊技状態における当たり2に係る補助遊技に対応するロング開放演出を実行するか否かを判定するロング開放演出実行判定処理を行い、当該コマンド解析処理を終了する。
(演出制御基板の特別演出判定処理)
図46を用いて、特別演出についての所定事項を決定する特別演出判定処理を説明する。
特別演出とは、当該特別演出判定処理の契機となった始動口入賞指定コマンド(以下、「当該始動口入賞指定コマンド」という)に基づいて行われる演出であって、演出ボタン装置18の演出ボタン1810による作動演出と画像表示装置14の表示領域140での画像演出とで複合的に構成された演出のことである。
特別演出は、当該始動口入賞指定コマンドの契機となった始動口6、7への入賞に基づく特別図柄の変動表示(以下、「対象特図変動表示」という)中に行われる本演出と、本演出の実行を示唆する予兆演出とで構成されている。特別演出の具体的な内容については後述する。
サブCPU102aは、ステップS1306−1において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードが演出モードBであるか否かを判定する。
本実施の形態においては、演出モードは、大きく演出モードA、演出モードB、演出モードC及び演出モードDの4つに分けられている。演出モードAは、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に対応して設定される通常の演出モードである。演出モードBは、確変大当たり後の高確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定される最も遊技者に有利な遊技状態であることを表す演出モードである。演出モードCは、高確率時短有長当たり又は低確率時短有長当たりに当選した後に発生する高確率遊技状態且つ時短遊技状態、又は、低確率遊技状態且つ時短遊技状態に対応して設定されており、低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかの認識が困難な演出モードである。一方、演出モードDは、高確率時短無短当たり又は小当たりに当選した後に発生する高確率遊技状態且つ非時短遊技状態、又は、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に対応して設定されており、低確率遊技状態であるのか高確率遊技状態であるのかの認識が困難な演出モードである。
サブCPU102aは、ステップS1306−1において演出モードBであると判定するとステップS1306−2に処理を移し、演出モードBではないと判定すると、当該特別演出判定処理を終了する。
ステップS1306−2において、サブCPU102aは、サブRAM102cに特別演出シナリオデータが記憶されているか否かを確認し、特別演出が実行中であるか否か又は特別演出が実行予定であるか否かを判定する。これは、特別演出が重複して実行され、演出効果が低下することを防ぐためである。
サブCPU102aは、特別演出が実行中でない又は実行予定でないと判定するとステップS1306−3に処理を移し、特別演出が実行中ではある又実行予定ではあると判定すると、当該特別演出判定処理を終了する。
ステップS1306−3において、サブCPU102aは、特別演出のシナリオを判定するための特別演出シナリオ判定テーブルを選択する。
特別演出のシナリオとは、本演出を実行するか否か(本演出の許否)及び予兆演出を実行するか否か(予兆演出の許否)と、予兆演出を実行する場合の実行タイミングとで構成されている。本実施の形態では、予兆演出は、実行される場合、当該始動口入賞指定コマンドの記憶後に最初に行われる特別図柄の変動表示(変動演出)から、対象変動表示までのいずれかの特別図柄の変動表示において行われる。なお、予兆演出は特別図柄の変動表示の開始時に行われる。
特別演出シナリオ判定テーブルは、始動口入賞指定コマンドと、当該始動口入賞指定コマンドが記憶されたときに既に先行して第2演出情報記憶領域に記憶されている始動口入賞指定コマンド(演出情報)の個数(以下、「先行保留数」という)とによって分けられている。
よって、サブCPU102aは、特別演出シナリオ判定を行うにあたり、当該始動口入賞指定コマンドと先行保留数に基づいて、特別演出シナリオ判定テーブルを選択する。
各特別演出シナリオ判定テーブルには、特別演出シナリオ乱数判定値と特別演出のシナリオとが一義的に対応付けられて記憶されている(図54〜図56参照)。特別演出のシナリオについての詳細については後述する。
ステップS1306−4において、サブCPU102aは、特別演出用乱数を取得し、サブRAM102cの特別演出用乱数記憶領域に記憶する。具体的には、サブCPU102aは、特別演出用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値をサブRAM102cの特別演出用乱数記憶領域に記憶する。なお、特別演出用乱数は、特別演出シナリオ乱数と、後述する本演出種別乱数とで構成されている。
ステップS1306−5において、サブCPU102aは、記憶した特別演出シナリオ乱数(特別演出判定用乱数)を、選択した特別演出シナリオ判定テーブルに照合して特別演出シナリオを決定する特別演出シナリオ判定を行う。
ステップS1306−6において、サブCPU102aは、特別演出シナリオ判定で決定された特別演出シナリオを示す特別演出シナリオデータを、当該始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部の特別演出シナリオデータ部にセットする。
ステップS1306−7において、サブCPU102aは、セットした特別演出シナリオデータ(当該特別演出シナリオ判定の判定結果)に基づいて、本演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、本演出を実行すると判定するとステップS1306−8に処理を移し、本演出を実行しないと判定すると、ステップS1306−11に処理を移す。
ステップS1306−8において、サブCPU102aは、特別演出の本演出の種別を判定するための本演出種別判定テーブルを選択する。
本演出の種別とは、本演出の最終段階(レベル)及び演出ボタン1810を特別状態で操作有効化する特定状態を発生させるか否か(特定状態の許否)とで構成されている。本演出は、後述するように、複数段階に発展(ステップアップ)し得る発展演出である。そのため、発展して最終的に到達する段階(レベル)が本演出の種別として対応付けられている。また、特定状態は、本演出で最終段階まで発展した後に発生し得る状態であり、演出ボタン1810が最大の特別操作位置まで突出した特別状態で、演出ボタン1810に対する操作が有効となる状態のことである。そこで、本演出の種別として、特定状態の許否も対応付けられている。
本演出種別判定テーブルは、始動口入賞指定コマンドによって分けられている。よって、サブCPU102aは、本演出種別判定を行うにあたり、当該始動口入賞指定コマンドに基づいて、本演出種別判定テーブルを選択する。
各本演出種別判定テーブルには、本演出種別乱数判定値と本演出種別(最終段階と特定状態の実行の許否との組合せ)とが一義的に対応付けられて記憶されている(図57参照)。なお、本実施の形態では、最終段階として「1」〜「4」が設けられている。
ステップS1306−9において、サブCPU102aは、ステップS1306−4で記憶した本演出種別用乱数を、選択した本演出種別判定テーブルに照合して本演出の種別を決定する本演出種別判定を行う。
ステップS1306−10において、サブCPU102aは、本演出の種別を示す本演出種別データを、当該始動口入賞指定コマンドが記憶されている記憶部の本演出種別データ部にセットする。
ステップS1306−11において、サブCPU102aは、セットした特別演出シナリオデータに基づいて、予兆演出を実行するか否かを判定する。サブCPU102aは、予兆演出を実行すると判定するとステップS1306−12に処理を移し、本演出を実行しないと判定すると、当該特別演出判定処理を終了する。
ステップS1306−12において、サブCPU102aは、セットした特別シナリオデータに基づいて、予兆演出が実行される特別図柄の変動表示(変動演出)に対応する記憶部の予兆演出指定フラグ部に予兆演出指定フラグをセットする。
(演出制御基板の演出情報シフト処理)
図47を用いて、演出制御基板102による演出情報シフト処理を説明する。
ステップS1310−1において、サブCPU102aは、受信した特別演出図柄指定コマンドに係る始動口の種類を確認して、その始動口に対応する演出情報記憶領域に記憶された始動口入賞指定コマンドをシフトする。始動口入賞指定コマンドのシフトでは、第1記憶部〜第4記憶部に記憶された始動口入賞指定コマンドを含む各種演出情報(特別演出シナリオデータ、本演出種別データ及び予兆演出指定フラグ等)を1つ前の記憶部にシフト(移動)させる。例えば、第1演出情報記憶領域の第4記憶部に記憶されている演出情報は、第1演出情報記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1演出情報記憶領域の第1記憶部に記憶されている演出情報は、第1演出情報記憶領域及び第2演出情報記憶領域に共通の当該演出情報当該記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。また、演出情報当該記憶領域に記憶されていた演出情報は、消去される。
サブCPU102aは、ステップS1310−2において、これから当該演出情報記憶領域の予兆演出指定フラグ部に予兆演出指定フラグがセットされているか否かを確認する。
ここで、予兆演出指定フラグがセットされていれば、サブCPU102aは、これから開始される変動演出で特別演出の予兆演出を実行すると判断し、ステップS1310−3に処理を移す。一方、サブCPU102aは、予兆演出指定フラグがセットされていなければ、特別演出の予兆演出を実行しないと判断し、当該演出情報シフト処理を終了する。
ステップS1310−3において、サブCPU102aは、予兆演出の演出内容を示す予兆演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。セットされた予兆演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、予兆演出制御コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて予兆演出を実行する。予兆演出の演出内容については後述する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図48を用いて、演出制御基板102による変動演出パターン決定処理を説明する。サブCPU102aは、ステップS1313−1において、サブRAM102cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照することで現在の演出モードを確認して、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出の演出内容を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分けられているからである(図58参照)。
サブCPU102aは、ステップS1313−2において、サブRAM102cの受信バッファに格納されている特図変動パターン指定コマンドを参照し、特図変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択し、変動演出パターン判定に用いる変動演出パターン判定テーブルを決定する。これは、演出モードによって分けられた各変動演出パターン判定テーブルが特図変動パターン指定コマンドによってもさらに分けられているからである。
本実施の形態においては、各演出モードにおいて特図変動パターン指定コマンド毎に1つ又は複数の変動演出パターンが変動演出パターン判定値に対応付けられて格納されている。変動演出パターンとは、変動演出の演出内容を表す識別情報のことであり、画像表示装置14、音声出力装置15、演出用照明装置16、演出用役物装置17、及び、演出ボタン装置18によって行われる変動演出の具体的な演出態様が対応付けられている。
変動演出パターンには、変動演出の時間、演出図柄の変動表示の態様、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容、操作演出の有無、操作演出の内容、演出ボタン作動演出の有無、演出展開構成等の変動演出の構成要素が対応付けられている。なお、画像表示装置14における変動演出の変動演出パターンには、演出図柄の変動表示の表示態様、及び、キャラクタ等で構成されるオブジェクト画像や背景画像に係る表示態様も、変動演出の構成要素として対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1313−3において、変動演出パターン判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値をサブRAM102cの変動演出パターン判定用乱数記憶領域に記憶し、ステップS1313−4において、記憶した変動演出パターン判定用乱数を、選択した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを決定する変動演出パターン判定を行う。
サブCPU102aは、ステップS1313−5において、当該変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、ステップS1313−6において当該変動演出制御コマンドをサブRAM102cの変動演出データ記憶領域にセットすると共に、当該変動演出の演出時間を変動演出タイマカウンタにセットする。なお、変動演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において「4」加算処理されていく。サブCPU102aは、変動演出タイマカウンタによって、現時点における当該変動演出の経過時間を把握することができる。
なお、送信バッファにセットされた変動演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す変動演出パターンに基づく変動演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
ステップS1313−7において、サブCPU102aは、サブRAM102cの当該演出情報記憶領域の本演出種別データ部に本演出種別データが記憶されているか否かを確認し、当該変動演出において特別演出の本演出を実行するか否かを確認する。
サブCPU102aは、本演出種別データが記憶されている、すなわち、本演出を実行すると判定するとステップS1313−8に処理を移し、本演出種別データが記憶されていない、すなわち、本演出を実行しないと判定すると、ステップS1313−11に処理を移す。
ステップS1313−8においてサブCPU102aは、本演出種別データが示す最終段階に基づいて、前半・後半のそれぞれにおいてUPさせる段階(前半・後半での到達段階)を判定する。ここで、前半とは、当該変動演出においてリーチが発生する(リーチ状態となる)前のことであり、後半とは、当該変動演出においてリーチが発生した後から当該変動演出が終了するまでのことである。ここで、前半・後半の基準をリーチの発生としているのは、本実施の形態においては、本演出が実行されるための条件として、リーチを伴う変動演出であることが設定されているためである。
また、前半・後半における段階とは、最終段階のうち、前半と後半でそれぞれUPさせる段階のことである。例えば、最終段階が「4」であり、前半の段階が「2」、後半の段階が「2」と設定されている場合、前半で「2」段階UPさせて「2」段階目まで到達させ、後半で残りの「2」段階をUPさせて「4」段階目まで到達させる演出内容となる。
サブCPU102aは、前半・後半における段階を判定するために、前半後半段階判定テーブルを用いる。前半後半段階判定テーブルは、図59に示すように、当該特別図柄判定の判定結果と最終段階によって分けられている。よって、サブCPU102aは、まずは、当該特別図柄判定の判定結果と最終段階に対応づけられた前半後半段階判定テーブルを選択する。
前半後半段階判定テーブルには、前半後半段階判定値と、前半・後半における段階とが一義的に対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、前半後半段階用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、取得した前半後半段階用乱数を、選択した前半後半段階判定テーブルに照合して前半・後半でUPさせる段階を決定する前半後半段階判定を行う。
ステップS1313−9において、サブCPU102aは、本演出のシナリオを判定する本演出のシナリオ判定を行う。
本演出のシナリオとは、本演出の具体的な演出内容のことであり、本演出の前半後半段階及び段階をUPさせるタイミングが含まれている。本演出に係る段階は、本演出が行われる変動演出の演出内容に基づいてUPする。具体的には、所定のキャラクタが登場する等、演出上の所定の事象(特定のシーン)が発生するタイミングで段階がUPし得る(本演出が発展し得る)。UPし「得る」となっているのは、所定の事象は、段階がUPするための契機に過ぎず、設定された所定の事象で必ず段階がUPする訳ではないからである。
サブCPU102aは、本演出のシナリオを判定するために、本演出シナリオ判定テーブルを用いる。本演出シナリオ判定テーブは、当該変動演出パターンと前半後半段階との組合せによって分けられている(図60参照)。よって、サブCPU102aは、本演出シナリオ判定を行うにあたって、まずは、当該変動演出パターンと、本変動演出パターン決定処理のステップS1313−8で決定した前半後半段階に対応づけられた本演出シナリオ判定テーブルを選択する。
本演出シナリオ判定テーブルには、本演出シナリオ判定値と、本演出シナリオとが一義的に対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、本演出シナリオ判定用乱数に係る乱数カウンタが示す乱数値を取得し、取得した本演出シナリオ判定用乱数を、選択した本演出シナリオ判定テーブルに照合して本演出シナリオを決定する本演出シナリオ判定を行う。
変動演出パターン、すなわち、当該変動演出の演出内容が決定されるということは、段階UP可能タイミングの構成も決定される。段階UP可能タイミングの構成は、段階UP可能タイミングに係る演出上の事象の種類(図60において、(1)〜(7)等)と、その演出上の事象が発生する時間(当該変動演出の開始時からの経過時間:図60においてt1、t2、・・・)とからなる。
変動演出パターンに基づいて、段階UP可能タイミングが決定されると、その段階UPタイミングに合わせた本演出シナリオが、その変動演出パターンに対応付けられた複数の本演出シナリオの中から決定される。本演出シナリオが決定されると、どの段階UPタイミングで段階をUPさせる等、当該本演出の演出内容が決定されることとなる。
そこで、サブCPU102aは、ステップS1313−10において、決定された本演出の演出内容を示す本演出シナリオに対応した本演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
送信バッファにセットされた本演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、画像制御基板105は、本演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す本演出シナリオに基づいて、所定の画像を画像表示装置14に表示させる等の本演出に係る演出制御を行う。また、ランプ制御基板104は本演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す本演出シナリオに基づいて、演出ボタン装置18に演出ボタン1810を所定態様で作動させる等の本演出に係る演出制御を行う。
なお、本実施の形態では、変動演出制御コマンドと本演出制御コマンドとを個別に送信しているが、変動演出制御コマンドが示す変動演出パターンと本演出制御コマンドが示す本演出シナリオとが合成(複合)され、変動演出と本演出とが合成(複合)された一つの演出内容を示す演出制御コマンドを送信し、そのコマンドに基づいて、ランプ制御基板104及び画像制御基板105にその演出の演出制御を行わせることができる。
さらに、本演出制御コマンドを分けることも可能である。すなわち、サブCPU102aが、当該変動演出の経過時間を監視し、当該本演出シナリオに係る段階UP可能タイミングになると、そのタイミングで行う演出(段階UP煽り演出又は段階UP演出)の演出内容を示す演出制御コマンドをランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信することも可能である。
ステップS1313−11において、サブCPU102aは、決定した本演出シナリオを示す本演出シナリオデータをサブRAM102cの本演出シナリオデータ記憶領域に記憶する。
ステップS1313−12において、サブCPU102aは、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される当該変動演出において演出ボタン1810の操作を指示する又は促す操作指示演出が実行されるか否かを判定する。図58に示すように、変動演出データ(変動演出パターン)には操作指示演出の有無が対応付けられている。
この処理において、サブCPU102aは、操作指示演出が実行されると判定した場合には、ステップS1313−13に処理を移し、操作指示演出が実行されないと判定した場合には、ステップS1313−14に処理を移す。
ステップS1311−13において、サブCPU102aは、操作指示演出を開始するための操作指示演出準備処理を行う。具体的に、サブCPU102aは、サブRAM102cの操作指示演出実行番号記憶領域に「1」をセットすると共に、サブRAM102cの操作指示演出待機フラグ記憶領域に操作指示演出待機フラグをONする。操作指示演出待機フラグのONは、現在、操作指示演出の待機期間であることを示す。また、サブCPU102aは、操作指示演出を制御するための操作指示演出制御テーブルに基づいて、操作指示演出待機時間を操作指示演出タイマカウンタにセットする。
操作指示演出制御テーブルは、図61(a)に示すように、変動演出データ(変動演出パターン)毎に設けられており、サブROM102bに格納されている。各操作指示演出制御テーブルでは、当該変動演出における操作指示演出実行番号(K)、各操作指示演出についての演出ボタン1810の操作が有効な期間(操作有効期間)、最初の操作有効期間が発生するまでの期間若しくは今回の操作有効期間が発生するまでの期間(操作指示演出待機期間)、及び、操作指示演出の種別(通常、連打若しくは特別)設定されている。ここで、操作指示演出待機期間及び操作有効期間は、当該変動演出における操作指示演出実行番号(K)に対応付けられている。
よって、サブCPU102aは、操作指示演出制御テーブルに、変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データ及び操作指示演出実行番号記憶領域に記憶されている操作指示演出実行番号を照合し、操作指示演出待機時間を決定し、操作指示演出タイマカウンタにセットする。なお、操作指示演出タイマカウンタは、上記ステップS1200において「−4」減算処理されていく。
ステップS1313−14において、サブCPU102aは、サブRAM102cの変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データに基づいて、これから実行される当該変動演出において、後述する演出ボタン作動演出を伴う特定のステップアップ演出(ステップアップ演出A)が実行されるか否かを判定する。図58に示すように、変動演出データ(変動演出パターン)にステップアップ演出Aの有無が対応付けられている。
この処理において、サブCPU102aは、ステップアップ演出Aが実行されると判定した場合には、ステップS1313−15に処理を移し、ステップアップ演出Aが実行されないと判定した場合には、当該変動演出パターン決定処理を終了する。
なお、ステップアップ演出Aは、演出内容がステップアップ(発展)する演出であり、演出内容がステップアップ(発展)するタイミングで、演出ボタン1810が所定時間(例えば、1秒間)、所定の周期(例えば、0.5秒)で上下運動する演出ボタン作動演出を実行する。そして、演出ボタン作動演出を実行する時間(実行時間)は変動演出パターンに基づいて予め設定されている。このステップアップ演出Aの演出内容がステップアップ(発展)するにつれて、確変大当たり当選の期待度が高まるように設定されているが、演出ボタン作動演出自体にはステップアップの要素(発展性)がなく、確変大当たり当選の期待度は対応付けられていない。すなわち、演出ボタン作動演出は、発展演出において演出内容の発展に付随して行われる演出である。
図61(b)に示すように、演出ボタン作動演出を制御するための演出ボタン作動演出制御テーブルは、変動演出データ(変動演出パターン)毎に設けられており、サブROM102bに格納されている。各演出ボタン作動演出制御テーブルでは、当該変動演出が開始されてからの経過時間が演出ボタン作動演出の実行時間として、設定されている。
ステップS1313−14において、サブCPU102aは、サブRAM102cのステップアップ演出A実行フラグ記憶領域にステップアップ演出A実行フラグをONする。ステップアップ演出A実行フラグのONは、当該変動演出においてステップアップ演出Aが実行されることを示す。
(演出制御基板の演出モード設定処理)
次に、図49を用いて演出モード設定処理について説明する。まず、サブCPU102aは、ステップS1316−1において、サブRAM102cの受信バッファに記憶されている特別演出図柄指定コマンドを解析し、ステップS1313−2において、当該大当たり判定の結果がハズレであるか否かを判定する。サブCPU102aは、ハズレであると判定するとステップS1316−3に処理を移し、ハズレではないと判定するとステップS1316−7に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1316−7において、ステップS1316−1で解析した特別演出図柄指定コマンドが有する情報に基づいて、当該特別図柄判定の結果を確認し、特別図柄判定の結果に関連付けられてサブROM102bに記憶されている演出モード判定用のテーブルを選択する(図62参照)。
各演出モード判定テーブルには、演出モード判定値と演出モードとが対応付けられている。そこで、サブCPU102aは、ステップS1316−8において、演出モード判定用乱数カウンタが示す演出モード判定用乱数を取得し、ステップS1316−9において、取得した演出モード判定用乱数を演出モード判定テーブルに照合して、演出モードを決定する。
そして、サブCPU102aは、ステップS1316−10において、決定された演出モードに対応する演出モードフラグを演出モードフラグ記憶領域に記憶し、その演出モードに対応付けられている演出モード実行可能回数(Ma)を、サブRAM102cに設けられた演出モード残り回数カウンタにセットし、当該演出モード設定処理を終了する。
演出モード実行可能回数とは、その演出モードによって実行することが可能な変動演出の回数のことである。演出モード残り回数カウンタは、演出モード実行可能回数(Ma)が設定されている特定の演出モードにおいて実行することが可能な変動演出の残り回数(M:演出モード残り回数)を示すものである。
一方、サブCPU102aは、ステップS1316−3において現在、演出モードAであるか否か、すなわち、演出モードフラグ記憶領域に演出モードフラグ「00H」がセットされているか否かを判定する。
サブCPU102aは、演出モードAであると判定すると、当該演出モード設定処理を終了する。サブCPU102aは、演出モードAではないと判定すると、ステップS1316−4において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値を「1」減算して演出モードの残り回数(M)を更新し、ステップ1313−5において、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」であるか否かを判定する。
そして、サブCPU102aは、演出モード残り回数カウンタのカウンタ値が「0」ではないと判定すると当該演出モード設定処理を終了し、カウンタ値が「0」あると判定すると、ステップS1316−6において、演出モードフラグ「00H」を演出モードフラグ記憶領域にセット(演出モードAを設定)し、当該演出モード設定処理を終了する。
(演出制御基板の操作演出制御処理)
図50〜図51を用いて、演出制御基板102による操作演出制御処理を説明する。
ステップS1501において、サブCPU102aは、操作指示演出待機フラグがONされているか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、操作指示演出待機フラグがONである場合には、ステップS1502に処理を移し、操作演出待機フラグがONではない場合には、ステップS1515に処理を移す。
ステップS1502において、サブCPU102aは、操作指示演出待機時間が経過しかた否か、すなわち、操作指示演出待機期間の残り時間が「0」であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、「操作指示演出待機時間が経過」である場合には、ステップS1503に処理を移し、「操作指示演出待機時間が経過」ではない場合には、当該操作指示演出制御処理を終了する。
ステップS1503において、サブCPU102aは、操作指示演出待機フラグをOFFする。これにより、当該操作指示演出待機期間が終了する。
ステップS1504において、サブCPU102aは、サブRAM102cの操作有効フラグ記憶領域に操作有効フラグをONする。これにより、演出ボタン1810の操作が内部的に有効な操作有効期間が開始する。
ステップS1505において、サブCPU102aは、操作指示演出制御テーブルに、変動演出データ記憶領域に記憶されている変動演出データが示す変動演出パターン及び操作指示演出実行番号記憶領域に記憶されている操作指示演出実行番号を照合して当該操作指示演出に係る操作有効時間を決定してサブRAM102cの操作指示演出タイマカウンタにセットする。
ステップS1506において、当該操作指示演出が特別操作指示演出であるか否かを判定する。本実施の形態では、操作指示演出の種別が、通常操作指示演出、特別操作指示演出及び連打操作指示演出の3種類設定されている。
通常操作指示演出とは、基本的には演出ボタン1810が通常操作位置に保持され、有効期間内における最初の操作が有効で、有効期間内に操作が1回行われると終了する通常操作演出に対する通常操作を指示する演出である。特別操作指示演出とは、基本的には当該操作演出開始時に演出ボタン1810が最大に突出した特別操作位置(以下、「最大特別操作位置」という)まで突出し、有効期間内において最大特別操作位置が保持された状態での最初の操作が有効で、有効期間内に操作が1回行われると終了する特別操作演出に対する特別操作を指示する演出である。連打操作演出とは、基本的には演出ボタン1810が通常操作位置に保持され、有効期間内における複数回の操作が有効で、有効期間の満了と共に終了する連打操作演出に係る連打操作を指示する演出である。操作演出の種別は、各操作演出制御テーブルで、操作演出実行番号に対応付けられている。
サブCPU102aは、ステップS1506において、特別操作指示演出であると判定すると、ステップS1507に処理を移し、特別操作指示演出ではないと判定すると、ステップS1511に処理を移す。
ステップS1507において、サブCPU102aは、演出ボタン1810が最大特別操作位置まで突出した特別状態になること及び特別状態になった演出ボタン1810の操作を指示する(又は促す)特別操作指示演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされた特別操作指示演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104は、特別操作指示演出制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18にLED1821dを所定態様で発光させる(図75(a)参照)。一方、画像制御基板105は、特別操作指示演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す特別操作指示画像G83を画像表示装置14の表示領域140に表示させる(図75(a)参照)。
ステップS1508において、サブCPU102aは、特別操作指示演出が実行されることを示す特別操作指示演出フラグをサブRAM102cの特別操作指示演出フラグ記憶領域にセットする。
ステップS1509において、サブCPU102aは、現在、特別演出の本演出が実行されており、最大の段階4に到達しているか否かを判定する。サブCPU102aは、段階4に到達していないと判定すると、ステップS1510に処理を移し、演出ボタン1810を特別状態にする、すなわち、演出ボタン1810を最大の特別操作位置に移動させるための特別状態制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされた特別状態制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104に送信される。そして、ランプ制御基板104は、特別状態制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18に、演出ボタン1810を最大特別操作位置まで移動させ、その状態を保持する(特別状態にさせる)特別制御を実行させる。
一方、サブCPU102aは、段階4に到達していると判定すると、当該操作演出制御処理を終了する。これは、後述するように、本演出で段階4に到達しているということは、演出ボタン1810が最大の特別操作位置に保持されているため、特別状態制御コマンドをセットする必要がないからである。
ステップS1511において、当該操作指示演出が連打操作指示演出であるか否かを判定する。サブCPU102aは、連打操作演出であると判定すると、ステップS1512に処理を移し、連打操作演出ではないと判定すると、ステップS1514に処理を移す。
ステップS1512において、サブCPU102aは、演出ボタン1810の複数回の操作を指示する(又は促す)連打操作指示演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされた連打操作指示演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104は、連打操作指示演出制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18にLED1821dを所定態様で発光させる(図73(c)参照)。一方、画像制御基板105は、連打操作指示演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す連打操作指示画像G81を画像表示装置14の表示領域140に表示させる(図71(c)参照)。
ステップS1513において、サブCPU102aは、連打操作指示演出が実行されることを示す連打操作指示演出フラグをサブRAM102cの連打操作指示演出フラグ記憶領域にセットする。
ステップS1514において、サブCPU102aは、通常状態の演出ボタン1810の操作を指示する(又は促す)通常操作指示演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされた通常操作指示演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104は、通常操作指示演出制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18にLED1821dを所定態様で発光させる(図76(a)参照)。一方、画像制御基板105は、通常操作指示演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドが示す通常操作指示画像G82を画像表示装置14の表示領域140に表示させる(図76(a)参照)。
ステップS1515において、サブCPU102a、操作有効フラグがONされており、現在、演出ボタン1810の操作が有効な操作有効期間であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、操作有効フラグがONである場合には、ステップS1517に処理を移し、操作有効フラグがONではない場合には、当該操作指示演出制御処理を終了する。
ステップS1517において、サブCPU102aは、連打操作指示演出フラグがONされているか否か、すなわち、連打操作指示演出中であるか否かを判定する。サブCPU102aは、連打操作指示演出フラグがONされていないと判定すると、ステップS1518に処理を移し、連打操作演出フラグがONされていると判定するとステップS1529に処理を移す。
ステップS1518において、サブCPU102aは、操作有効時間が経過したか否か、すなわち、操作有効期間の残り時間が「0」であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、「操作有効時間が経過」である場合には、ステップS1519に処理を移し、「操作有効時間が経過」ではない場合には、ステップS1520に処理を移す。
ステップS1519において、サブCPU102aは、押圧操作検出信号があるか否か、すなわち、演出ボタン1810が操作されたか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、「押圧操作検出信号あり」と判定すると、ステップS1520に処理を移し、「押圧操作検出信号なし」と判定すると、当該操作指示演出制御処理を終了する。
ステップS1520において、サブCPU102aは、操作有効フラグをOFFすると共に、操作演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。サブRAM102cの送信バッファにセットされた操作演出制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作演出制御コマンドを受信すると、当該操作に基づく操作演出を画像表示装置14等の演出装置に実行させる。
ステップS1521において、サブCPU102aは、特別操作指示演出フラグがONされているか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、特別操作指示演出フラグがONされていると判定すると、ステップS1522に処理を移し、特別操作指示演出フラグがONされていないと判定すると、ステップS1524に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1522において、特別操作指示演出フラグをOFFし、ステップS1523において、演出ボタン1810を通常操作位置に戻し、通常状態にさせるための通常状態制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされた通常状態制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104に送信される。そして、ランプ制御基板104は、通常状態制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18に対して、演出ボタン1810を通常操作位置まで移動させる(特別状態にさせる)ための通常制御を実行させる。
ステップS1524において、サブCPU102aは、各種の操作指示演出を終了させるための操作指示演出終了コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。サブRAM102cの送信バッファにセットされた操作指示演出終了コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104及び画像制御基板105に送信される。そして、ランプ制御基板104及び画像制御基板105は、操作指示演出終了コマンドを受信すると、実行している操作指示演出を終了させる。
ステップS1525において、サブCPU102aは、操作指示演出実行番号が当該操作指示演出について設定された最大番号、すなわち、当該操作指示演出が当該変動演出における最後の操作指示演出であるか否かを判定する。サブCPU102aは、最大番号であると判定すると当該操作指示演出制御処理を終了し、最大番号ではないと判定するとステップS1526に処理を移す。
サブCPU102aは、ステップS1526において、サブRAM102cの操作指示演出実行番号記憶領域に記憶された数値に「1」を加算し、ステップS1527において、サブRAM102cの操作指示演出待機フラグ記憶領域に操作指示演出待機フラグをONする。
ステップS1528において、サブCPU102aは、当該変動演出の変動演出データ及び操作指示演出実行番号記憶領域に記憶された操作指示演出実行番号を操作指示演出制御テーブルに基づいて、操作指示演出待機時間を操作指示演出タイマカウンタにセットする。
ステップS1529において、サブCPU102aは、操作有効時間が経過したか否か、すなわち、操作有効期間の残り時間が「0」であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、「操作有効時間が経過」である場合には、ステップS1532に処理を移し、「操作有効時間が経過」ではない場合には、ステップS1530に処理を移す。
ステップS1530において、サブCPU102aは、押圧操作検出信号があるか否か、すなわち、演出ボタン1810が操作されたか否かを判定する。この処理において、サブCPU102aは、「押圧操作検出信号あり」と判定すると、ステップS1531に処理を移し、「押圧操作検出信号なし」と判定すると、当該操作指示演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1531において操作指示演出制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットし、当該操作指示演出制御処理を終了する。
サブCPU102aは、ステップS1532において、操作有効フラグ及び連続操作指示演出フラグをOFFし、ステップS1524に処理を移す。
(演出制御基板の演出ボタン作動演出制御処理)
図53を用いて、演出制御基板102による演出ボタン作動演出制御処理を説明する。
ステップS1601において、サブCPU102aは、ステップアップ演出A実行フラグがONされているか否かを判定する。サブCPU102aは、ステップアップ演出A実行フラグがONされていると、ステップS1602に処理を移し、ステップアップ演出A実行フラグがONされていないと、当該演出ボタン作動演出制御処理を終了する。
ステップS1602において、サブCPU102aは、変動演出データに応じた演出ボタン作動演出制御テーブル及び変動演出タイマカウンタを確認して、演出ボタン作動演出実行時間であるか否かを判定する。サブCPU102aは、演出ボタン作動演出実行時間であると判定すると、ステップS1603に処理を移し、演出ボタン作動演出実行時間ではないと判定すると当該演出ボタン作動演出制御処理を終了する。
ステップS1603において、サブCPU102aは、現在特別演出(予兆演出又は本演出)が実行されているか否かを判定する。サブCPU102aは、特別演出が実行されていると判定すると当該演出ボタン作動演出制御処理を終了し、特別演出が実行されていないと判定するとステップS1604に処理を移す。
ステップS1604において、サブCPU102aは、演出ボタン1810をステップアップ演出A特別状態にする、すなわち、演出ボタン1810を所定態様で作動させるためのステップアップ演出A特別状態制御コマンドをサブRAM102cの送信バッファにセットする。
サブRAM102cの送信バッファにセットされたステップアップ演出A特別状態制御コマンドは、ステップS1800のデータ出力処理によってランプ制御基板104に送信される。そして、ランプ制御基板104は、ステップアップ演出A特別状態制御コマンドを受信すると、演出ボタン装置18に、演出ボタン1810を所定時間(本実施の形態において「1」秒)、所定の周期(本実施の形態において「0.5」秒)で、通常操作位置とステップアップ演出A特別操作位置との間を往復運動させる(ステップアップ演出A特別状態にさせる)ためのステップアップ演出A特別制御を実行させる。
(特別演出)
次に、特別演出について説明する。特別演出は、予兆演出と本演出とで構成される。本演出は、第2事前判定の判定結果としての特図変動パターンに基づいて、その第2事前判定に用いられた判定情報について行われる特別図柄判定に対応する変動演出(以下、「本変動演出」)において実行される。なお、特別演出、特に本演出は、確変当たり当選期待度が対応付けられており(図55〜図57参照)、本演出が実行されるということは確変大当たりに当選(大当たり当選)する可能性が高いことを示している。
予兆演出は、第2事前判定の判定結果としての特図変動パターンに基づいて、本変動演出と、それより前の変動演出とにおいて行われ、本演出の実行を示唆する演出である。
特別演出の演出内容を大まかに分けると、予兆演出及び本演出の何れもが実行される特別演出(第1特別演出)と、本演出のみが実行される特別演出(第2特別演出)と、予兆演出のみが実行される特別演出(第3特別演出)とがある。
そして、特別演出を実行するか否かと、実行する場合の特別演出の種別(第1特別演出〜第3特別演出)は、ステップS1306の特別演出判定の特別演出シナリオ判定において判定される。また、特別演出シナリオ判定において、予兆演出を実行すると判定されると共に、実行される変動演出(実行時期)についても決定される。
予兆演出が実行される変動演出は、特別演出判定が実行される前に既に第2演出情報記憶領域に別の始動口入賞指定コマンドが記憶されていれば、その別のコマンド(以下、「先行始動口入賞指定コマンド」という)に対応する変動演出と、本変動演出との中から、当該始動口入賞指定コマンド(第2事前判定結果)、先行保留数及び特別演出シナリオ判定テーブルに基づいて決定される。
なお、図55〜図57に示す特別演出シナリオ判定テーブルにおける「予兆演出」の下に配された「0」〜「3」が、予兆演出を実行する変動演出を表している。具体的には、「0」の列に「○」があれば、本変動演出で予兆演出を実行する。同様に、「1」の列に「○」があれば、本変動演出の1つ前の変動演出で予兆演出を実行する。「2」の列に「○」があれば、当該始動口入賞指定コマンドに対応する変動演出の2つ前の変動演出で予兆演出を実行する。「3」の列に「○」があれば、当該始動口入賞指定コマンドに対応する変動演出の3つ前の変動演出で予兆演出を実行する。
(予兆演出と本演出)
次に、予兆演出と本演出とを個別に説明する。
図64(a)に示すように、予兆演出は、実行対象となる変動演出の開始時(直後)から所定時間行われる。なお、本実施の形態では、予兆演出の実行時間は2秒に設定されている。
図68に示すように、予兆演出では、演出ボタン1810が通常操作位置と、通常操作位置から所定の第0高さh0(例えば、2cm)突出した第0特別操作位置との間を所定の第0周期T0で上下運動する(予兆特別状態で制御される)予兆往復運動が行われる。第0高さ及び第0周期T0は一定に設定されている。また、演出ボタン1810が予兆往復運動しているときには、画像表示装置14の表示領域140の所定領域において、通常操作位置にある(通常状態の)演出ボタン1810の画像(予兆ボタン画像)G0が表示される。
次に、本演出について説明する。本演出は、図64(b)に示すように、当該変動演出における所定タイミングから実行される。本演出は、演出内容が複数段階にわたって発展し得る発展演出である。本実施の形態においては、最大の段階は「4」に設定されている。段階がUPするときには、必ず段階UP演出が実行される。さらに、図65に示すように、段階UP演出が実行される前には、段階がUPするか否かを煽る(段階UPを示唆する)段階UP煽り演出が必ず行われる。しかしながら、前述の通り、段階UP煽り演出が実行されても、段階UP演出が行われない場合も存在する。
図69(a)が第1段階目にUPするか否かの段階UP煽り演出を表し、図70(a)が第2段階目にUPするか否かの段階UP煽り演出を表し、図72(a)が第3段階目にUPするか否かの段階UP煽り演出を表し、図73(a)が第4段階目にUPするか否かの段階UP煽り演出を表している。
段階UP煽り演出は、画像表示装置14の表示領域140において、エフェクト画像G2(G21、G22、G23、G24)が表示される。段階UP煽り演出としてのエフェクト画像G2は、そのときの段階に応じて異なる。すなわち、滞在している段階に基づいてエフェクト画像G2の色が設定されている(図61参照)。
また、図69(b)〜図69(c)が第1段階目にUPする場合の段階UP演出を表し、図70(b)〜図70(c)が第2段階目にUPする場合の段階UP演出を表し、図72(b)〜図72(c)が第3段階目にUPする場合の段階UP演出を表し、図73(b)〜図73(c)が第4段階目にUPする場合の段階UP演出を表している。
段階UP演出では、最初に、図69(b)、図70(b)、図72(b)、図73(b)に示すように、演出ボタン1810が通常操作位置から所定のUP時特別操作位置まで突出し直ぐに通常操作位置に戻る。演出ボタン1810が突出している間、画像表示装置14の表示領域140において、雷画像G3(G31、G32、G33、G34)が表示される。
所定のUP時特別操作位置、すなわち、演出ボタン1810の突出量は、UP後の段階に応じて異なり、段階が高いほど突出量も大きく設定されている。UP後に第1段階となる場合の突出量を第1突出量H1、UP後に第2段階となる場合の突出量を第2突出量H2、UP後に第3段階となる場合の突出量を第3突出量H3、UP後に第4段階となる場合の突出量を第4突出量H4とすると、H4>H3>H2>H1となる。第4段階目のときの所定のUP時特別操作位置は最大特別操作位置となっている。なお、H4=H3=H2=H1となるようにすることもできる。
また、雷画像G3は、そのとき滞在している段階(滞在段階)とUP後の段階とに応じて異なる。すなわち、滞在段階とUP後の段階とに基づいて雷画像G3の色が設定されている(図61参照)。
そして、演出ボタン1810の突出が終了すると、画像表示装置14の表示領域140において、UPした段階に対応する演出ボタン1810の画像(UP時ボタン画像)G4(G41、G42、G43、G44)と、UP後の段階を表す画像(UP時段階数画像)G5(G51、G52、G53、G54)とが表示される。
UP時ボタン画像G4及びUP時段階数画像G5は、UP後の段階に応じて異なる。すなわち、UP後の段階に基づいて表示倍率が設定されている(図61参照)。UP時ボタン画像G4及びUP時段階数画像G5は、段階が高いほどその表示倍率も大きくなるよう設定されている。UP後に第1段階となる場合の表示倍率を第1倍率、UP後に第2段階となる場合の表示倍率を第2倍率、UP後に第3段階となる場合の表示倍率を第3倍率、UP後に第4段階となる場合の表示倍率を第4倍率とすると、第4倍率>第3倍率>第2倍率>第1倍率となる。なお、第4倍率=第3倍率=第2倍率=第1倍率とすることもできる。
また、UP時ボタン画像G4及びUP時段階数画像G5の表示が開始されると共に、演出ボタン1810が通常操作位置と、通常操作位置から所定のUP後高さ(例えば、2cm)突出した所定のUP後特別操作位置との間を所定周期で上下運動する(UP後特定状態で制御される)本往復運動が開始される。
所定のUP後特別操作位置、すなわち、本往復運動の振幅は、UP後の滞在している段階に応じて異なり、段階が高いほど振幅も大きく設定されている。第1段階における振幅を第1振幅h1、第2段階における振幅を第2振幅h2、第3段階における振幅を第3振幅h3、第4段階における振幅を第4振幅h4とすると、h4>h3>h2>h1となる。なお、h4=h3=h2=h1とすることもできる。
また、段階UP演出終了後の演出ボタン1810の往復運動に係る所定周期及び各往復運動間の時間間隔は、滞在している段階に応じて設定されている。すなわち、段階が高くなるにつれて、所定周期及び各往復運動間の時間間隔が短くなるよう設定されている。なお、所定周期及び/又は各往復運動間の時間間隔が一定となるようにすることもできる。
このように、操作可能な演出ボタン1810が複数の変化態様で特別状態となるので遊技の興趣が向上する。なお、特別状態の変化態様は、突出量、振幅及び往復運動の周期及び各往復運動間の時間間隔で限られず、適宜に設定することができる。また、演出ボタン1810には複数種類の変化態様が設定されており、それぞれについて変化態様が複数段階変化するので、さらに遊技の興趣が向上する。
また、演出ボタン1810が本往復運動しているときには、画像表示装置14の表示領域140の所定領域において、現在の段階に応じた演出ボタン1810の画像(UP後ボタン画像)G6(G61、G62、G63、G64)及び滞在している段階を表す画像(滞在段階数画像)G7(G71、G72、G73、G74)が表示される。
UP後ボタン画像G6及び滞在段階数画像G7は、滞在している段階に応じて異なる。すなわち、滞在している段階に基づいて表示倍率が設定されている。UP後ボタン画像G6及び滞在段階数画像G7は、UP時ボタン画像G4及びUP時段階数画像G5と同様に、段階が高いほどその表示倍率も大きくなるよう設定されている。
また、基本的には、現段階に係る演出ボタン1810の本往復運動及びUP後ボタン画像G6並びに滞在段階数画像G7の表示は、次の段階UP又は当該変動演出が終了するまで継続する。
しかしながら、最終段階(4段階目)の段階UP演出については、最終段階に係るUP後ボタン画像G6及び滞在段階数画像G7が表示されるものの、本往復運動を行われない。その代わりに、演出ボタン1810が最終段階に係る最大特別操作位置で突出状態となる。ここで、演出ボタン1810の押圧操作は可能であるが、押圧操作しても、押圧操作を解除すると(例えば、演出ボタン1810から手を離すと)、最大特別操作位置から下降している演出ボタン1810が直ぐに最大特別操作位置に復帰する。すなわち、最終段階の段階UP演出においては、演出ボタン装置18が、演出ボタン1810を最大特別操作位置にするための特定制御を行い続ける。このように、演出ボタン1810が押圧操作を繰り返され、通常状態になろうとしても、特別状態になり続けようとするので、遊技の興趣が向上する。なお、本実施の形態では、図74に示すように、演出ボタン1810を最大特別操作位置にするための特定制御が行われているときに、通常操作演出が実行されるので、さらに遊技の興趣が向上する。また、この場合、通常操作演出ではなく、特別操作演出又は連打操作演出を実行させることも可能である。
次に、本演出シナリオについて説明する。上述したように、本演出は演出内容が発展する演出である。そして、その発展態様は様々であり、本演出シナリオとして予め設定されている。本演出の発展態様は、段階がUPする可能性のあるタイミング(段階UP可能タイミング)、UPする段階数、及び、段階UP可能タイミングで段階UPを行わない場合の段階煽り演出の実行の有無で構成されている。
本演出の発展態様は、変動演出の演出内容に対応付けられている。すなわち、本演出において段階が実際にUP(本演出が発展)するタイミング(段階UP可能タイミング)は、変動演出における演出上の所定事象(演出状況)に同期している。段階UPに係る演出上の事象は、本演出が行われる変動演出の具体的な演出内容(変動演出パターン)に応じて適宜に設定されている。本実施の形態において、特別演出は、演出モードBにおいて特定のリーチ演出を伴う変動演出において実行される。演出モードBにおける特定のリーチ演出では、前半に演出内容がステップアップするステップアップ演出が行われ、その後にキャラクタ同士が対決する対決演出が行われる。
ここで、本演出において段階UP可能タイミングと、特定のリーチ演出との関係について、具体例を用いて説明する。特定のリーチ演出の一例として、前半にステップアップ演出Aが行われ、後半に対決演出Aが行われる変動演出を例に挙げる。
図66に示すように、ステップアップ演出Aにおいては、最初に、いわゆるステップアップが行われる。ここでは、ステップ1(SU1)〜ステップ4(SU4)の何れかまでステップアップする。ステップアップが終わると、分岐演出が行われ、煽り演出Aか煽り演出Bの何れかに分岐する。そして、煽り演出A又は煽り演出Bの何れが実行されたとしても、それぞれで、煽りが失敗するか成功するかという演出内容になる。すなわち、煽り演出Aが行われた場合、煽り失敗演出A又は煽り成功演出Aが行われる。一方、煽り演出Bが行われた場合、煽り失敗演出B又は煽り成功演出Bが行われる。煽り成功演出A又は煽り成功演出Bが実行されると、対決演出Aが実行され、煽り失敗演出A又は煽り失敗演出Bが実行されると、その後、当該変動演出が終了すると共に、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。
図66において、(1)〜(7)で示されている演出内容(演出上の事象)が、段階UP可能タイミングに設定されている。すなわち、ステップアップ演出Aにおいては、本演出の段階がUPするタイミングは、7箇所設定されている。
図67に示すように、対決演出Aにおいては、最初に、キャラクタAが敵キャラクタに攻撃を開始し、次に、敵キャラクタにダメージが有る演出内容かダメージが無い演出内容の何れかに分岐する。ダメージが有る場合は、そのまま大当たり当選へと導かれる。ダメージがない場合は、図67に示すように、演出内容が展開する。ステップアップ演出Aの場合と同様に、<1>〜<4>で示されている演出内容(演出上の事象)が、段階がUPするタイミング(段階UP可能タイミング)に設定されている。すなわち、対決演出Aにおいては、本演出の段階がUPするタイミングは、4箇所設定されている。
上述したステップアップ演出A及び対決演出Aは様々な態様で展開(分岐)される。そして、実際に展開される具体的な演出内容は変動演出パターンに対応付けられている。すなわち、段階UPの契機となる複数の演出上の事象のうち、いずれが実際に発生するかは、決定された変動演出パターンに基づく。そこで、本演出シナリオを決定するための本演出シナリオ判定テーブルは、変動演出パターン毎に設定されている。
図60は、ある変動演出パターンに係る本演出シナリオ判定テーブルである。この変動演出パターンでは、ステップアップ演出Aで、段階UP可能タイミング(1)〜段階UP可能タイミング(6)が出現し、対決演出Aで段階UP可能タイミング<1>〜段階UP可能タイミング<3>が出現する。そして、この出現する段階UP可能タイミングと、前半後半段階とに基づいて、複数種類の本演出シナリオが予め設定されている。
図60における「段階1」、「段階2、「段階3」及び「段階4」はその段階UP可能タイミングで到達する段階数を表している。すなわち、滞在している段階数と、その到達する段階数とに基づく段階UP煽り演出及び段階UP演出が実行される。また、図60における「煽り」はその段階UP可能タイミングで「段階UP煽り演出(ガセ)」が実行されることを表している。また、図60における「−」はその段階UP可能タイミングでは、「段階UP」及び「段階UP煽り演出(ガセ)」の何れも実行されないことを表している。
また、上述したように、本実施の形態においては、特別演出の本演出は、演出ボタン作動演出を伴うステップアップ演出Aにおいて行われる。ここで、図52に示すように、本演出が実行されていないときには、演出ボタン作動演出が所定の実行時期で実行される。しかしながら、特別演出が実行されているとき、すなわち、態様が発展する演出ボタン1810による演出が実行されているときには、演出ボタン作動演出が実行されない。これは、本実施の形態においては、ステップアップ演出Aにおける演出ボタン作動演出は、それ自体がステップアップ(発展)するものではないからである。すなわち、演出ボタン1810の作動による演出が重複した場合に、発展性を有する本演出を優先させることで、演出効果の低下を抑えることができる。また、何れの演出も同時に実行させると演出ボタン装置18や遊技機Yが故障するおそれもあるため、演出ボタン1810の作動に係る何れか一つの演出のみを実行することで、故障を防止することができる。
また、上述したように、本実施の形態においては、特別演出の本演出は、演出モードBの特定のリーチ演出を伴う変動演出において行われる。そして、演出モードBの特定のリーチ演出を伴う変動演出においては、操作指示演出及び演出ボタン1810の操作に基づく操作演出が実行される(図71(c)、図74(a)、図75(a)、図75(b)及び図76(a)参照)。
例えば、図75(a)は、図76(a)は、特別操作指示演出が行われている様子を表している。ここで、特別状態の(段階4まで発展している)演出ボタン1810を操作すると、当該変動演出に係る特別図柄抽選が確変大当たりであれば、図75(b)に示すように、確変大当たりを示す態様で演出用役物装置17の可動部17Aが作動(下降)すると共に、表示領域140の中央に位置する可動部17Aに合わせた確変大当たりを示すエフェクト画像G9が表示され、図75(c)に示すように、確変大当たりを示す演出図柄の停止表示が行われる。
一方、当該変動演出に係る特別図柄抽選がハズレであれば、図76(b)に示すように、演出用役物装置17の可動部17Aが作動せず(ハズレを示す態様で作動し)、ハズレを示す所定の画像が表示され、図76(c)に示すように、ハズレを示す演出図柄の停止表示が行われる。
ここで、図50〜図51の操作指示演出制御処理に示されるように、演出モードBにおける操作演出は、本演出によって規制されない。すなわち、本演出が実行され、演出ボタン1810が作動しているときでも、本演出が実行されていないときと同じ実行時期に有効期間が発生し、操作されると操作演出が実行される。このように、特別演出の本演出により操作指示演出及び操作演出を規制しないことにより、演出効果の低下を防ぐことができる。また、本演出と操作演出とが同時に実行されるので、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施の形態では、本演出は本変動演出において行われているが、本変動演出より前に行われる変動演出から本変動演出にかけて行うようにすることもできる。この場合、前半と後半とを分ける基準をリーチではなく、例えば、本変動演出開始時や、本変動演出が行われる直前の特別演出図柄の停止表示とすることもできる。また、本演出を、短当たり遊技や小当たり遊技、又は、長当たり遊技において行うこともできる。さらには、演出モードB以外の演出モードや特定のリーチ演出以外の演出においても行うこともできる。
また、本演出の最終段階や本演出シナリオ、特別演出シナリオ及び予兆演出並びに特別演出に係る特別態様の変化態様なども適宜に設定することができる。さらに、特別演出シナリオ、最終段階、本演出シナリオ等の特別演出に係る各種決定事項に対する決定方法は上記の例に限られず、適宜に設定することもできる。また、段階UP可能タイミングも上記の例に限られず適宜に設定することができる。段階UP可能タイミングとして、演出上の事象に限られず、賞球数や特別図柄の変動表示回数、大当たり当選回数、小当たり当選回数、遊技特典や日時など、適宜に設定することができる。
また、特別演出判定により、特別演出シナリオ(本演出の実行の可否、予兆演出の実行の可否、予兆演出を実行する変動演出)及び本演出種別を決定するための制御フローは図46に示す特別演出判定処理に限られない。例えば、図77に示す特別演出判定処理のように行うこともできる。以下に、図77に示す特別演出判定処理について説明する。
特別演出に係る実行条件が成立すると(ステップS1306−1で「YES」、ステップS1306−2で「NO」、)第2事前判定の判定結果が、演出種別が(リーチではない)通常を示す特図変動パターン又はノーマルリーチを示す特図変動パターンであるか否かを判定し(ステップS1306−3)、それらの特図変動パターンではない(Noである)場合に、本演出判定用乱数(本演出実行判定用の乱数、及び、本演出の種別を判定するための乱数で構成)を取得し、サブRAM102cの所定領域に記憶して(ステップS1306−4)、本演出を実行するか否かの本演出実行判定を行う(ステップS1306−5)。なお、本演出実行判定には、例えば、図78(a)に示すような本演出実行判定テーブルを用いる。
ここで、本演出を実行すると判定されたか否かを判定し(ステップS1306−6)、本演出を実行すると判定されたならば、本演出の種別を判定し(ステップS1306−7)、当該本演出の種別を示す本演出種別データを、当該始動入賞口指定コマンドに対応する記憶部の本演出種別データ部にセットする(ステップS1306−8)。この本演出の種別の判定方法は図46の特別演出判定と同様である。
そして、予兆演出判定用乱数(予兆演出実行判定用の乱数、及び、予兆演出シナリオ判定用の乱数で構成)を取得し、サブRAM102cの所定領域に記憶して(ステップS1306−9)、予兆演出を実行するか否かの本演出実行判定を行う(ステップS1306−10)。ここでは、例えば、図78(b)に示すような予兆演出実行判定テーブルを用いる。
ここで、予兆演出を実行すると判定されたか否かを判定し(ステップS1306−11)、予兆演出を実行すると判定されたならば、予兆演出を実行する変動演出(予兆を実行する時期)を判定する予兆演出シナリオ判定を行い、実行対象となる変動演出に係る第2演出情報記憶領域の記憶部に予兆演出指定フラグをセットする。なお、予兆演出シナリオ判定は、例えば、図79に示すような予兆演出シナリオ判定テーブルを用いる。
なお、本発明の遊技機は、パチンコ遊技機に限定されることなく、じやん球遊技機、アレンジボール遊技機に用いることもできる。