JP6142761B2 - X線分析方法及びx線分析装置 - Google Patents

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本発明は、X線分析方法及びX線分析装置に関するものである。
III−V化合物半導体は、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の光半導体デバイス以外にも、パワーデバイスとしての用途がある。特に、窒化物半導体は、バンドギャップが広いため、パワーデバイスへの用途が有望とされている。このようなパワーデバイスとしては、III−V化合物半導体により、電子走行層と電子供給層を形成した構造の高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)がある。HEMTでは、電子走行層と電子供給層との界面近傍における電子走行層に2DEG(two dimensional electron gas:2次元電子ガス)が生成される。2DEGにおける電子は、界面近傍における電子走行層を移動するため、特に、電子走行層は、高品質な結晶、即ち、高品質なエピタキシャル成長により形成された結晶であることが好ましい。
ここで、高品質な結晶とは、結晶配列に乱れがなく、原子空孔が、殆どない状態のものをいう。尚、原子空孔とは、結晶の格子において原子が欠損している部分を意味する。電子走行層等において、原子空孔が存在していると、原子空孔はトラップサイトとなるため、HEMTにおける電気的特性を大きく低下させてしまい、好ましくない。従って、電子走行層は、原子空孔のない、または、少ない結晶により形成されていることが重要となる。
ところで、III−V化合物半導体において、電子走行層を形成するための材料としては、GaAs、GaP、InP以外にも、窒化物半導体であって、バンドギャップの広いGaN等が用いられている。これらの半導体材料により電子走行層を形成する場合、同じ化合物半導体により形成された基板を用い、エピタキシャル成長させることにより、電子走行層を高品質な結晶により容易に形成することができる。例えば、GaAs基板を用い、GaAs基板の上に、GaAsからなる電子走行層をエピタキシャル成長させることにより、電子走行層を高品質なGaAsの結晶により形成することができる。
しかしながら、これらの化合物半導体からなる基板は非常に高価であり、また、大口径のものも存在しないため、実際に製品において用いることは、高コストなものとなるため、実用的ではない。このため、低コストで化合物半導体により形成された半導体装置を得るため、基板として、炭化ケイ素(SiC)基板、サファイア(Al)基板、更には、より安価なシリコン(Si)基板を用いることが考えられている。例えば、基板としてSi基板を用いる場合には、Si基板の上に、超格子構造からなる超格子バッファ層を化合物半導体により形成し、形成された超格子バッファ層の上に、GaNをエピタキシャル成長させることにより、高品質なGaNの結晶を得る方法がある。
ところで、化合物半導体の結晶により形成された膜において、結晶配列の乱れを評価する方法としては、一般的に、X線回折(XRD:X‐ray diffraction)法が用いられている(例えば、特許文献1)。具体的には、X線回折法においては、例えば、GaN(0002)等の対称回折ピークのロッキングカーブ測定における半値幅(チルト)から、基板面に対する垂直方向の結晶方位の乱れを判定することができる。また、GaN(10−10)等の非対称回折ピークの面内回転測定における半値幅(ツイスト)から、基板面に対する面内方向の結晶方位の乱れを判定することができる。
また、結晶における原子空孔を評価する方法としては、一般的に、フォトルミネッセンス(PL:Photoluminescence)法が用いられている(例えば、特許文献2)。具体的には、波長570nm近傍に現れるイエロールミネッセンスの強度が、III族元素(Ga等)の原子空孔量に敏感とされており、これにより、III族元素(Ga等)の原子空孔量の測定をすることが可能である。
また、PL法ほど一般的には用いられていないが、別の空孔評価法としては、陽電子消滅法がある(例えば、特許文献3)。陽電子消滅法では、結晶が形成されている試料に、陽電子を照射し、陽電子の消滅時に発生するガンマ線を検出することにより、消滅するまでの時間を計測する方法である。陽電子の消滅時間は、空孔に敏感とされており、感度は空孔の電荷に大きく依存する。例えば、III−V化合物半導体の場合においては、III族元素であるGa空孔やIn空孔の検出に用いることができる。
特開2009−147271号公報 特開2012−89651号公報 特開2011−27528号公報 特開2012−22924号公報
しかしながら、PL法及び陽電子消滅法は、いずれもIII族元素の原子空孔に敏感であるため、III族元素の原子空孔を評価することは可能であるが、V族元素の原子空孔、即ち、N空孔やAs空孔やP空孔については十分に検出することができない。即ち、従来の方法では、III族元素の原子空孔の検出及び評価は行なうことが可能であるが、V族元素の原子空孔、即ち、N空孔やAs空孔やP空孔については十分に検出することができず、化合物半導体における原子空孔の評価を十分に行なうことができない。
因みに、III−V化合物半導体において、Ga空孔やIn空孔等のIII族元素の原子空孔が多いとp型半導体になりやすく、N空孔やAs空孔やP空孔等のV族元素の原子空孔が多いとn型半導体になりやすい。よって、原子空孔が存在していると、電気的特性等が所望の特性と異なる特性となるため、好ましくない。また、III族元素の原子空孔とV族元素の原子空孔との間には、相関関係があるか否かは明確ではなく、III族元素の原子空孔のみの評価に基づいて、成膜条件等を制御してエピタキシャル成長させた場合、高品質な結晶が得られない場合がある。
よって、III−V化合物半導体における結晶の評価において、III族元素の原子空孔のみならず、V族元素の原子空孔の評価を行なうことのできるX線分析方法及びX線分析装置が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、前記化合物半導体に原子空孔がある場合における消滅則ピークの強度を計算により導出する工程と、前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、前記計算により算出された消滅則ピークの強度と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、予め計算により得られた前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、化合物半導体を含むものにより形成されている試料にX線を照射するX線源と、前記試料を設置する試料台と、前記試料台を回転させる試料台回転機構部と、前記試料において回折されたX線を検出する検出器と、前記検出器を回転させる検出器回転機構部と、前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係が記憶されている記憶部と、前記記憶部に記憶されている前記化合物半導体の原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記試料にX線を照射することにより測定された前記化合物半導体における消滅則ピークの強度とに基づき、前記試料における前記化合物半導体の原子空孔率を導出する演算部と、を有することを特徴とする。
開示のX線分析方法及びX線分析装置によれば、III−V化合物半導体における結晶の評価において、III族元素の原子空孔のみならず、V族元素の原子空孔の評価を行なうことができる。
第1の実施の形態におけるX線分析装置の構造図 第1の実施の形態におけるX線分析方法のフローチャート GaN(0001)における原子空孔率とX線の強度の平方根との相関図 GaN(0003)における原子空孔率とX線の強度の平方根との相関図 第2の実施の形態におけるX線分析方法により測定される試料の構造図 超格子バッファ層の干渉に起因する成分が重畳されているX線の強度分布図 超格子バッファ層の干渉に起因する成分が除去されているX線の強度分布図 GaNに照射されるX線のエネルギとX線侵入深さとの相関図 GaAsに照射されるX線のエネルギとX線侵入深さとの相関図 GaPに照射されるX線のエネルギとX線侵入深さとの相関図 InPに照射されるX線のエネルギとX線侵入深さとの相関図 第3の実施の形態におけるX線分析方法の説明図
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(X線分析装置)
第1の実施の形態におけるX線分析装置について説明する。本実施の形態におけるX線分析装置は、図1に示されるように、X線源10、単色器20、試料台30、試料台回転機構部40、検出器50、検出器回転機構部60、計測部70、情報処理部80、制御部90等を有している。尚、本実施の形態におけるX線分析装置は、制御部90により制御がなされる。
試料台30には、分析の対象となる試料100が設置されており、試料台回転機構部40により、試料台30を回転させることにより、試料100を回転させることができる。また、検出器50は、検出器回転機構部60により、試料100を軸に回転させることができる。検出器50は、計測部70が接続されており、計測部70には情報処理部80が接続されている。計測部70には、アンプ部71、シングルチャネルアナライザ(SCA)72、スケーラ73等を有している。情報処理部80には、各種演算を行なう演算部81、記憶部82、表示部83等を有している。本実施の形態においては、試料は化合物半導体を含むものであって、バルクの化合物半導体結晶であってもよく、不図示の基板等にエピタキシャル成長等により化合物半導体層が形成されているものであってもよい。尚、本実施の形態におけるX線分析装置は、試料における化合物半導体の原子空孔の分析を行なうものである。
X線源10からは、連続的なエネルギ分布を有する白色X線が出射され、単色器20に入射する。単色器20では、白色X線を分光することにより単色化し、特定のエネルギのX線である単色X線にすることができる。単色器20には、Ge結晶やSi結晶を用いることができる。単色器20において単色化された単色X線は、試料台30に設置された試料100に照射される。試料100が設置される試料台30を試料台回転機構部40により回転させることにより、試料100に所望の入射角度で、単色X線を入射させることができる。
試料100に入射した単色X線は、試料100において回折されて、検出器50に入射する。検出器50は、検出器回転機構部60により回転させることができ、試料100において回折されたX線のうち、計測したいX線を検出するため、検出器50における位置が、所望となる2θとなる角度となるように調整することができる。尚、検出器50としては、シンチレーション計数管や比例計数管などの0次元検出器の他、位置敏感型比例計数管などの1次元検出器や、CCD(Charge Coupled Device)等の2次元検出器を用いてもよい。
検出器50では、入射したX線の強度に応じた電気信号が出力され、この電気信号は計測部70に入力し、計測部70に入力した電気信号は、アンプ部71において増幅された後、シングルチャネルアナライザ72を介して、スケーラ73に入力されて計測される。このように、スケーラ73において計測された情報は、情報処理部80に送信され、情報処理部80における記憶部82に記憶され、計測された情報に基づき、演算部81における解析プログラム等により、原子空孔率等が算出され、表示部83に表示される。
(X線分析方法)
次に、本実施の形態におけるX線分析方法について説明する。一例として、図2に基づき、試料100がGaNの場合について説明する。尚、本実施の形態においては、GaNにおけるX線回折の消滅則におけるX線の強度のピークをGaNの消滅則ピークと記載する場合がある。また、本実施の形態においては、X線回折の消滅則とは、ブラッグ反射の条件を満たしていても、原子欠陥のない完全な結晶の場合には、X線回折における回折像が出現しない規則をいう。
最初に、ステップ102(S102)において、原子位置や原子散乱因子等に基づき、GaNの消滅則ピークの計算による強度I(例えば、IC1及びIC2等)を導出する。具体的には、試料100の原子位置や原子散乱因子等のデータベースを予め記憶部82等に記憶させておき、記憶部82等に記憶されている試料100のデータベースのデータに基づき、GaNの消滅則ピークの計算による強度Iを導出する。例えば、GaNの場合では、Gaが(0 0 0)と(1/3 2/3 1/2)、Nが(0 0 3/8)と(1/3 2/3 7/8)の結晶格子位置に配置されている。これにより、原子散乱因子fGa及びfを用いて、数1に示される構造因子Fを計算することにより、|F|に比例する強度Iを導出することができる。
ここで、数1に示される式を用いてF(0001)及びF(0003)を計算すると、双方とも0になる。これは、GaNにおいて原子空孔が存在していない場合には、I(0001)及びI(0003)の強度は0になることを意味する。原子空孔がある場合には、ユニットセルの大きさを、例えば、10倍にし、原子空孔率に応じて、ユニットセル中におけるGaやNのいくつかを取り除いたものについて、数1に示される式と同様に計算する。これにより、Ga空孔率及びN空孔率が異なる条件におけるI(0001)及びI(0003)を算出することができ、得られたGa空孔率及びN空孔率とI(0001)及びI(0003)との関係を記憶部82等に記憶させておく。本実施の形態においては、I(0001)をGaNの消滅則ピークの計算による強度IC1とし、I(0003)をGaNの消滅則ピークの計算による強度IC2として説明を行なう。
尚、数1に示される式においては、原子散乱因子としてfGaやfを用いた。しかしながら、照射されるX線のエネルギが、構成元素の吸収端近傍である場合には、通常の原子散乱因子fに、異常分散項の実部f'及び虚部f"を付加したf=f+f'+f"を原子散乱因子として用いてもよい。原子散乱因子は、予め測定したものをデータベースとして記憶部82等に記憶させておき、使用してもよいし、また、公知となっているデータベースを用いてもよい。
記憶部82等に記憶されているGa空孔率及びN空孔率とI(0001)及びI(0003)との関係は、例えば、図3及び図4に示すように、原子空孔率と消滅則において検出されるX線の強度の平方根との関係に基づくものであってもよい。図3は、Ga空孔率及びN空孔率とI(0001)の平方根との関係を示すものであり、図4は、Ga空孔率及びN空孔率とI(0003)の平方根との関係を示すものである。図3に示されるように、Ga空孔率とI(0001)の平方根とは線形の関係にあり、N空孔率とI(0001)の平方根とは線形の関係にある。また、図4に示されるように、Ga空孔率とI(0003)の平方根とは線形の関係にあり、N空孔率とI(0003)の平方根とは線形の関係にある。
よって、図3及び図4に基づき、数2に示されるように2つの式を導出することができる。記憶部82等においては、このように導出された数2に示される式を記憶させておいてもよい。尚、数2の式におけるα、β、α、βは定数であり、rGaはGa空孔率、rはN空孔率である。
尚、本ステップは、1回行なえばよく、上述した計算により得られた結果を記憶部82に記憶させておき、2回目以降からは、後述するステップ104以降の工程を行なうことにより、Ga空孔率及びN空孔率を導出してもよい。
次に、ステップ104(S104)において、GaNにおけるX線回折の消滅則における指数を選択し、対応するエネルギのX線を試料100に照射し、試料100において回折されたX線の強度分布の測定を行なう。例えば、GaN(0001)とGaN(0003)を選択して、試料100において回折されたX線の強度の測定を行なう。尚、本実施の形態において、2つの指数を選択する理由は、Ga空孔とN空孔の双方を算出するためである。よって、Ga空孔またはN空孔のうちのいずれか一方が既知であって、他方を算出する場合には、1つの指数を選択してもよい。
試料100において回折されたX線の強度の測定は、検出器回転機構部60により検出器50を所定の2θの位置に移動させた後、試料台回転機構部40を用いてロッキングカーブ測定を行う。ここで、検出器50の前段に設けられている不図示のスリットは、通常よりも少し広い方が好ましく、例えば、計測対象となる2θの範囲が、0.5°程度カバーすることのできるスリット幅が好ましい。
次に、ステップ106(S106)において、指定された指数における消滅則ピークの積分強度I、Iを算出する。具体的には、検出器50において測定された試料100において回折されたX線の強度に基づき、フィッティングにより、各々の消滅則ピークの積分強度I、Iを導出する。フィッティング関数は、例えば、Voigt関数を用いてもよい。これにより、積分強度I、Iを導出する。尚、算出されたGaNにおける消滅則ピークの積分強度Iは、GaN(0001)における消滅則ピークの積分強度I(0001)である。また、GaNにおける消滅則ピークの積分強度Iは、GaN(0003)における消滅則ピークの積分強度I(0003)である。
次に、ステップ108(S108)において、積分強度I、Iについて補正を行ない、正しい積分強度となる補正後の消滅則ピークの積分強度IM1、IM2を導出する。具体的には、試料100のデータベースを記憶部82等に記憶させておき、記憶部82等に記憶されている試料100のデータベースのデータに基づき補正を行なう。この補正は、偏光因子、ローレンツ因子、吸収因子、温度因子等に基づき行なう。尚、補正後の消滅則ピークの積分強度IM1は、GaN(0001)における消滅則ピークの積分強度I(0001)であり、補正後の消滅則ピークの積分強度IM2は、GaN(0003)における消滅則ピークの積分強度I(0003)である。
次に、ステップ110において、Ga及びNの原子空孔率を導出する。具体的には、補正後の消滅則ピークの積分強度IM1、IM2と、消滅則ピークの計算による強度IC1、IC2に基づき、Ga空孔率rGa及びN空孔率rを導出する。
Ga空孔率とN空孔率の組み合わせにより、I(0001)とI(0003)との強度比が異なる。よって、I(0001)及びI(0003)と、I(0001)及びI(0003)とを比較することにより、Ga空孔率rGa及びN空孔率rを導出することができる。即ち、ステップ102において、Ga空孔率とN空孔率が異なる条件において、I(0001)とI(0003)との強度比等が算出され、記憶部82等に記憶されている。よって、I(0001)とI(0003)の強度比と、略一致するI(0001)とI(0003)の強度比となるものを記憶部82等に記憶されているデータベースより選択する。この後、データベースにおいて選択されたI(0001)とI(0003)の強度比に対応するGa空孔率rGa及びN空孔率rを得ることにより、Ga空孔率rGa及びN空孔率rを導出することができる。
具体的には、数2に示される式が記憶部82等に記憶されている場合には、数2に示される式において、I(0001)にI(0001)の値を入れ、I(0003)にI(0003)の値を入れる。これにより、Ga空孔率rGa及びN空孔率rの2つの値を未知数とする2つの式を得ることができる。このように得られた2つの式に基づき、Ga空孔率rGaの値及びN空孔率rの値を算出してもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、Si等の基板の上に、超格子バッファ層が形成されており、超格子バッファ層の上に、化合物半導体層が形成されている試料の分析を行なう分析方法である。
図5は、本実施の形態において分析対象となる試料の構造を示す。この試料は、基板110の上に、組成の異なるIII−V化合物半導体を周期的に交互に積層形成することにより、超格子バッファ層120が形成されており、超格子バッファ層120の上に化合物半導体層130が形成されている。本実施の形態においては、基板110にはSi基板が用いられており、超格子バッファ層120は、AlGaN121とAlN122を周期的に交互に積層することにより形成されている。化合物半導体層130は、窒化物半導体であるGaNにより形成されており、HEMTを形成した場合に、電子走行層となるものであり、膜厚が約1μmとなるように形成されている。尚、本実施の形態においては、化合物半導体層130はIII−V化合物半導体により形成されている。
図5に示される試料において、化合物半導体層130における原子空孔率の分析をする場合について説明する。一般的なX線回折測定では、CuKα線(〜8keV)が用いられている。CuKα線(〜8keV)に近い、9keVのエネルギのX線を用いて、2θ/ωスキャンで測定した結果を図6に示す。尚、図6(a)は、2θの値が、GaN(0001)に対応する範囲の強度であり、図6(b)は、2θの値が、GaN(0003)に対応する範囲の強度である。図6(a)及び(b)に示されるように、GaN(0001)及びGaN(0003)における強度分布は、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分が重畳しているため、原子空孔に起因する成分のみを取り出すことは、極めて困難である。
このような超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去する方法としては、通常、微小角入射X線回折測定が行われる。しかしながら、微小角入射X線回折測定の場合には、試料となる化合物半導体層の表面の粗さにより、X線の侵入深さが大きく変わるため、検出されるX線の強度に影響を及ぼす。このため、この方法では、正確な原子空孔の分析を行なうことは困難である。
本実施の形態は、化合物半導体層130に照射されたX線を吸収させ、超格子バッファ層120からの干渉成分を除去するものである。具体的には、照射されるX線のエネルギを11keVとして、2θ/ωスキャンで測定した結果を図7に示す。尚、図7(a)は、2θの値が、GaN(0001)に対応する範囲の強度であり、図7(b)は、2θの値が、GaN(0003)に対応する範囲の強度である。図7に示されるように、GaN(0001)及びGaN(0003)における強度分布は、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分は重畳されておらず、化合物半導体層130における原子空孔に起因する成分のみを取り出すことができる。
従って、図7に示されるような検出結果に基づき、各々のピークの2θの位置においてロッキングカーブ測定を行い、第1の実施の形態における図2に示す方法と同様のX線分析方法により分析を行なう。これにより、周期的に積層された超格子バッファ層120の上に形成されている化合物半導体層130においても、Ga空孔率及びN空孔率を導出することができる。
本実施の形態においては、試料に照射されるX線のエネルギEは、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦20keVであることが好ましい。照射されるX線のエネルギEをこの範囲とすることにより、超格子バッファ層120における干渉起因の成分を除去、又は、干渉起因の成分と空孔起因の成分とを分離することが可能であることを確認している。具体的には、図8に示されるGaNにおけるX線のエネルギとX線侵入深さとの関係より、X線侵入深さが3μm以下となるX線のエネルギEの範囲は、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦20keVである。よって、この範囲であれば、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去することができる。
また、GaN以外のIII−V化合物半導体について調べたところ、GaAsの場合には、試料に照射されるX線のエネルギEの範囲は、E≦7keV、又は、10.4keV≦E≦22keVが好ましい。具体的には、図9に示されるGaAsにおけるX線のエネルギとX線侵入深さとの関係より、X線侵入深さが3μm以下となるX線のエネルギEの範囲は、E≦7keV、又は、10.4keV≦E≦22keVである。よって、この範囲であれば、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去することができる。
また、GaPの場合には、試料に照射されるX線のエネルギEの範囲は、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦15keVが好ましい。具体的には、図10に示されるGaPにおけるX線のエネルギとX線侵入深さとの関係より、X線侵入深さが3μm以下となるX線のエネルギEの範囲は、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦15keVである。よって、この範囲であれば、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去することができる。
また、InPの場合には、試料に照射されるX線のエネルギEの範囲は、E≦15keV、又は、28keV≦E≦36keVが好ましい。具体的には、図11に示されるInPにおけるX線のエネルギとX線侵入深さとの関係より、X線侵入深さが3μm以下となるX線のエネルギEの範囲は、E≦15keV、又は、28keV≦E≦36keVである。よって、この範囲であれば、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去することができる。
試料に照射されるX線のエネルギの範囲を上記の範囲とすることにより、前述したGaNの場合と同様に、超格子バッファ層における干渉起因の成分を除去等することができる。尚、試料に照射されるX線のエネルギEは、試料における回折ピークのブラッグ角θ、線吸収係数μ、分析の対象となる化合物半導体層130の膜厚dとした場合に、sinθ/μ≦3dを満たすように設定してもよい。これにより、超格子バッファ層120からの干渉に起因する成分を除去することができる。
また、一般的に、HEMTにおいて、図5に示される試料における化合物半導体層130は、電子走行層となるものである。よって、HEMTを製造する際には、図5に示される試料における電子走行層となる化合物半導体層130の上に、AlGaN等により電子供給層を形成し、電子供給層の上にNi、Au等により電極を形成し、熱処理等の工程が行なわれる。これらの工程においては、加熱等が行なわれるため、成膜直後よりも、電子走行層となるGaN等におけるN空孔が増加する場合がある。
従来の分析方法により分析を行なった場合、分析したい電子走行層における情報に、電子走行層の上に形成された電子供給層や電極における情報が重畳してしまい、各々の情報を分離することは困難であった。しかしながら、HEMTにおいて、電子走行層となる化合物半導体層130を形成しているGaNと、電子供給層を形成しているAlGaN及び電極を形成しているNi、Au等は格子定数が異なっており、ピークとなる2θの位置が異なっている。よって、本実施の形態においては、電子走行層における情報と電子供給層や電極における情報を分離することができる。これにより、電子供給層や電極を形成した後においても、電子走行層となる化合物半導体層130を形成しているGaNにおけるGa空孔及びN空孔の分析を行なうことが可能である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、分析対象となる試料、即ち、電子走行層となる化合物半導体層130を形成しているGaNにおいて転位が生じている場合において、原子空孔を測定する方法である。図12は、2次元検出器を用いて、転位が生じている試料を測定した結果である。尚、転位の場合には、領域12Aに示されるようなパターンとなって示されるが、原子空孔の場合では、領域12Bに示されるように、パターンは観測されない。この違いを利用し、2次元検出器を用いて、試料における消滅則ピークの2次元画像を取得し、領域12Bに示されるようなパターンが現れない領域の強度を取得することにより、原子空孔に起因した強度を検出することが可能である。このように検出された強度に基づき、第1の実施の形態における図2に示すX線分析方法によりGa及びNにおける原子空孔率を得ることができる。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、
前記化合物半導体に原子空孔がある場合における消滅則ピークの強度を計算により導出する工程と、
前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、
前記計算により算出された消滅則ピークの強度と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、
を有することを特徴とするX線分析方法。
(付記2)
X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、
前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、
予め計算により得られた前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、
を有することを特徴とするX線分析方法。
(付記3)
前記消滅則ピークの強度を測定する工程は、2以上の異なる消滅則における消滅則ピークの強度を測定するものであって、
前記原子空孔率を導出する工程において、測定された前記2以上の異なる消滅則における消滅則ピークの強度を用いて、前記試料における化合物半導体を構成している元素の各々の原子空孔率を導出することを特徴とする付記1又は2に記載のX線分析方法。
(付記4)
前記試料は、基板の上に化合物半導体層が形成されているものであることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記5)
前記試料は、前記基板の上に、組成の異なる材料を交互に周期的に積層することにより超格子バッファ層が形成されており、
前記超格子バッファ層の上に、前記化合物半導体層が形成されているものであることを特徴とする付記4に記載のX線分析方法。
(付記6)
前記化合物半導体は、III−V化合物半導体であることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記7)
前記化合物半導体は、窒化物化合物半導体であることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記8)
前記化合物半導体は、GaNを含むものであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記9)
前記化合物半導体は、GaNを含むものであって、
前記X線のエネルギEは、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦20keVであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記10)
前記化合物半導体は、GaAsを含むものであって、
前記X線のエネルギEは、E≦7keV、又は、10.4keV≦E≦22keVであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記11)
前記化合物半導体は、GaPを含むものであって、
前記X線のエネルギEは、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦15keVであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記12)
前記化合物半導体は、InPを含むものであって、
前記X線のエネルギEは、E≦15keV、又は、28keV≦E≦36keVであることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
(付記13)
化合物半導体を含むものにより形成されている試料にX線を照射するX線源と、
前記試料を設置する試料台と、
前記試料台を回転させる試料台回転機構部と、
前記試料において回折されたX線を検出する検出器と、
前記検出器を回転させる検出器回転機構部と、
前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係が記憶されている記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記化合物半導体の原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記試料にX線を照射することにより測定された前記化合物半導体における消滅則ピークの強度とに基づき、前記試料における前記化合物半導体の原子空孔率を導出する演算部と、
を有することを特徴とするX線分析装置。
(付記14)
前記化合物半導体は、III−V化合物半導体であることを特徴とする付記13に記載のX線分析装置。
10 X線源
20 単色器
30 試料台
40 試料台回転機構部
50 検出器
60 検出器回転機構部
70 計測部
71 アンプ部
72 シングルチャネルアナライザ
73 スケーラ
80 情報処理部
81 演算部
82 記憶部
83 表示部
90 制御部
100 試料
110 基板
120 超格子バッファ層
130 化合物半導体層

Claims (11)

  1. X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、
    前記化合物半導体に原子空孔がある場合における消滅則ピークの強度を計算により導出する工程と、
    前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、
    前記計算により算出された消滅則ピークの強度と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、
    を有することを特徴とするX線分析方法。
  2. X線回折により、化合物半導体を含む試料における化合物半導体の原子空孔を分析するX線分析方法において、
    前記試料にX線を照射し、前記試料における化合物半導体の消滅則ピークの強度を測定する工程と、
    予め計算により得られた前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記測定された消滅則ピークの強度とに基づき、前記X線の照射された前記試料における化合物半導体の原子空孔率を導出する工程と、
    を有することを特徴とするX線分析方法。
  3. 前記消滅則ピークの強度を測定する工程は、2以上の異なる消滅則における消滅則ピークの強度を測定するものであって、
    前記原子空孔率を導出する工程において、測定された前記2以上の異なる消滅則における消滅則ピークの強度を用いて、前記試料における化合物半導体を構成している元素の各々の原子空孔率を導出することを特徴とする請求項1又は2に記載のX線分析方法。
  4. 前記試料は、基板の上に化合物半導体層が形成されているものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のX線分析方法。
  5. 前記試料は、前記基板の上に、組成の異なる材料を交互に周期的に積層することにより超格子バッファ層が形成されており、
    前記超格子バッファ層の上に、前記化合物半導体層が形成されているものであることを特徴とする請求項4に記載のX線分析方法。
  6. 前記化合物半導体は、III−V化合物半導体であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
  7. 前記化合物半導体は、GaNを含むものであって、
    前記X線のエネルギEは、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦20keVであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
  8. 前記化合物半導体は、GaAsを含むものであって、
    前記X線のエネルギEは、E≦7keV、又は、10.4keV≦E≦22keVであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
  9. 前記化合物半導体は、GaPを含むものであって、
    前記X線のエネルギEは、E≦6keV、又は、10.4keV≦E≦15keVであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
  10. 前記化合物半導体は、InPを含むものであって、
    前記X線のエネルギEは、E≦15keV、又は、28keV≦E≦36keVであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のX線分析方法。
  11. 化合物半導体を含むものにより形成されている試料にX線を照射するX線源と、
    前記試料を設置する試料台と、
    前記試料台を回転させる試料台回転機構部と、
    前記試料において回折されたX線を検出する検出器と、
    前記検出器を回転させる検出器回転機構部と、
    前記化合物半導体における原子空孔と消滅則ピークの強度との関係が記憶されている記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている前記化合物半導体の原子空孔と消滅則ピークの強度との関係と、前記試料にX線を照射することにより測定された前記化合物半導体における消滅則ピークの強度とに基づき、前記試料における前記化合物半導体の原子空孔率を導出する演算部と、
    を有することを特徴とするX線分析装置。
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