JP6138706B2 - 電子透かし埋め込み方法または電子透かし検出方法 - Google Patents

電子透かし埋め込み方法または電子透かし検出方法 Download PDF

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本発明は、電子透かし埋め込み方法または電子透かし検出方法に関する。
電子透かしとは、画像や動画、音声などのマルチメディアデータに、画質や音質にはほとんど影響を与えずに特定の情報を埋め込む技術のことをいい、当該技術で埋め込まれる情報を電子透かし情報という。電子透かし情報が埋め込まれた画像を印刷した印刷物から電子透かしを検出する方法として、カメラで印刷物を撮影し、撮影画像から電子透かしを検出する方法がある。このとき、ユーザのカメラ操作に起因して、印刷物は、回転や拡大・縮小(スケーリング)など、幾何的に変形して撮影される。そのため、電子透かし検出処理に入力される検査対象画像は、回転やスケーリングなどの幾何変形が加わった画像となりうる。従って、電子透かし情報の検出時には幾何変形が加わった状態の画像から電子透かしを正確に検出する処理が欠かせない。
特許文献1には、電子透かし情報の埋め込まれた間隔を情報として扱う。即ち、画素間の相関関係による情報の埋め込みとその埋め込まれた情報の検出に関する技術が開示されている。特許文献2には、電子透かし情報を回転対称に配置し、回転探索をせずに回転耐性を確保する技術が開示されている。
ここで回転耐性について簡単に説明する。ある方式で電子透かし情報を埋め込んだ埋め込み画像が回転した画像を回転埋め込み画像と仮に呼ぶ。回転埋め込み画像から電子透かしが検出できるならば、その電子透かし方式は回転に対して耐性を持つ、即ち、回転耐性を持つといえる。
特開平11−146363号公報 特開2005−051793号公報
電子透かしが埋め込まれた画像を電子透かし埋め込み画像とよぶ。電子透かし埋め込み画像に画像処理が加えられた結果の画像を画像処理後電子透かし埋め込み画像とよぶ。画像処理後電子透かし埋め込み画像から電子透かし情報が検出できることを画像処理耐性があるという。
従来の技術では、(A)電子透かし情報が埋め込まれた画像の画質維持、(B)上記の画像処理耐性の確保、(C)電子透かし検出処理の高速化、という3つの課題をそれぞれバランスよく解決することは困難であった。例えば、電子透かし埋め込み画像の画質をきれいに保つには、電子透かしによる画像変化を極めて微少な変化量にとどめておけばよい。しかし、電子透かし埋め込み画像が画像処理を受けた場合に微小な変化量は消失しやすい、すなわち、微少な変化量だと画像処理耐性が確保されにくい。さらに、画像処理耐性の確保のため、大きな画像を用いていろいろな場所に繰り返し同じ電子透かしを埋め込んでおき、何度も検出を試みることによって、統計的な画像処理耐性がある程度確保できる。しかし、大きな画像を用いると処理データ量の増大を招き、処理時間を要する。このように、これらの課題は相互にトレードオフな関係にあり、どれかひとつの課題を解決すると、他の課題に対する性能を低下させてしまう傾向があるからである。
例えば、特許文献1記載の技術では(A)は解決出来ても(B)と(C)の解決は困難であり、特許文献2記載の技術では(B)(C)は解決出来ても,回転耐性確保用の電子透かしが起こす画質劣化のため(A)の解決は困難であった。
本発明の目的は、これら3つの課題に対応して、性能を全体的に底上げさせる電子透かし埋め込み方法および電子透かし検出方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、小さな画像サイズにも対応した電子透かし埋め込み方法および電子透かし検出方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の一つの観点から、電子透かし埋め込み装置が提供される。当該電子透かし埋め込み装置は、画像と該画像に埋め込まれる電子透かし情報とが入力される入力部と、画像から該画像の特徴点に関する特徴点情報を抽出し、特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを算出し、徴量ベクトルに基づいて画像に電子透かし情報を埋め込む処理部と、電子透かし情報が埋め込まれた画像である電子透かし埋め込み画像を出力する出力部と、を有する。
本発明の別の観点によれば、電子透かし検出装置が提供される。当該電子透かし検出装置は、電子透かし情報が埋め込まれた画像が入力される入力部と、画像から該画像の画素値の変化に基づいて特徴点に関する特徴点情報を抽出し、特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを算出し、特徴点情報と特徴量ベクトルとに基づいて、画像に埋め込まれた電子透かし情報を検出する処理部と、検出された電子透かし情報を出力する出力部と、を有する。
本発明の更に別の観点によれば、画像に電子透かし情報を埋め込む、電子透かし埋め込み方法が提供される。当該電子透かし埋め込み方法は、画像と該画像に埋め込まれる電子透かし情報とが入力される装置において、画像から該画像の特徴点に関する特徴点情報を抽出し、特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを算出し、特徴量ベクトルに基づいて画像に電子透かし情報を埋め込み、電子透かし情報が埋め込まれた画像である電子透かし埋め込み画像を出力する。
本発明の更に別の観点によれば、電子透かし情報が埋め込まれた画像から電子透かし情報を検出する、電子透かし検出方法が提供される。当該電子透かし検出方法は、電子透かし情報が埋め込まれた画像が入力される装置において、画像から該画像の画素値の変化に基づいて特徴点に関する特徴点情報を抽出し、特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを算出し、特徴点情報と特徴量ベクトルとに基づいて、画像に埋め込まれた電子透かし情報を検出し、検出された電子透かし情報を出力する。
本発明によれば、(A)電子透かしが埋め込まれた画像の画質維持、(B)画像処理耐性の確保、(C)電子透かし検出処理の高速化、という3つの課題をバランスよく解決することが可能となる。
電子透かし埋め込み、検出方法をプログラム実装した計算機システムを示す図である。 従来の電子透かし埋め込み、検出方法を用いたデータフローと、その問題点を説明する図である。 本実施例の電子透かし埋め込み、検出方法において、特徴量ベクトルの利用方法と作用を説明する図である。 特徴分析処理の処理フローを示す図である。 電子透かし埋め込み処理の処理フローを説明する図である。 電子透かし検出処理の処理フローを説明する図である。
本明細書が開示する技術は、処理するソフトウェア、装置、サービス、システム、コンテンツ、媒体およびその応用用途に適用可能である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
〈第1の実施形態〉
図1は、電子透かし埋め込み、検出方法をプログラム実装した計算機システムを示す図である。
電子透かし埋め込み装置104は、CPU101、記憶装置131、メモリ103、入出力手段102を備える。記憶装置131、132は、ハードディスクドライブ(HDD)、光ディスクドライブ、半導体記憶装置又はその他の記憶装置であってもよい。メモリ103には電子透かし埋め込み処理の処理方法をプログラム実装したモジュールとして、特徴分析モジュール106、特徴適合型埋め込みモジュール107、及び、特徴適合型画像補正モジュール108が格納され、CPU101の制御によって処理が実行される。
電子透かし埋め込み装置104は、入出力手段102を用いて原画像110と、原画像110に埋め込むための情報である電子透かし情報109を入力し、電子透かし情報109が原画像に埋め込まれた電子透かし埋め込み画像111を出力する。電子透かし埋め込み処理における各モジュールの処理は以下の通りである。後述するように輝度勾配が回転不変量であることを利用して、特徴分析モジュール106は画像の特徴を分析して特徴量ベクトルを計算する。特徴適合型埋め込みモジュール107は特徴量ベクトルに適合させて、特定の小領域には電子透かしを埋め込まずに原画像110に電子透かしの基本パターンを重畳する。特徴適合型画像補正モジュール108は電子透かし情報109の埋め込みに適するように画像の特徴を強調あるいは微弱化する。ここで,特徴量ベクトルに適合させることとは,特徴量ベクトルの向きに基本パターンを回転させることをいう。
配信・出版サーバ112は印刷やコンテンツ配信などのサービスを提供する本実施例の応用システムサーバである。配信・出版サーバ112は、電子透かし埋め込み画像111を入力し、サービスに使う形式に変換して出力する。変換された電子透かし埋め込み画像は、視聴端末あるいは視聴媒体113に出力され、ユーザはこれを視聴できる。あるいは、電子透かし埋め込み画像111を電子透かし検出処理を実行する電子透かし検出装置117の入力手段で画像として読み取れるように、配信・出版サーバ112は3Dプリンタ等を用いて地物の形状を物理的に変形加工させてもよい。地物は壁,床,彫像などをいう。
電子透かし検出装置117は、CPU114、記憶装置132、メモリ116、入出力手段115を備えた計算機あるいはスマートフォンあるいはウェアラブル機器である。電子透かし検出装置117は、メモリ116に電子透かし検出処理の処理方法をプログラム実装したモジュールとして、特徴分析モジュール119、特徴適合型探索モジュール120、及び、特徴適合型評価判定モジュールを備え、CPU114の制御によって処理を実行する。
電子透かし検出装置117は、カメラなどの入出力手段115を用いて画像をメモリ116に読み込む。入力画像は必ずしも電子透かし埋め込み画像111とは限らないので、読み込まれた画像を検査対象画像122と呼ぶ。電子透かし検出システム117は、メモリ116に読み込まれた検査対象画像122に対して電子透かし検出処理を行う。特徴分析モジュール119は画像の特徴を分析して特徴量ベクトルを計算する。特徴適合型探索モジュール120は電子透かし情報109の埋め込み時に用いた特徴量ベクトルを特定する。特徴適合型評価判定モジュール121は、特徴分析モジュール119により計算された特徴量ベクトルと電子透かし情報109の埋め込み時に用いた特徴量ベクトルに基づいて電子透かしの有無を評価する。電子透かし検出処理はこれらの処理により、画像に埋め込まれた電子透かし情報109を検出する。
ID管理サーバ123、サービス提供サーバ124は本実施例の応用システムサーバである。ID管理サーバ123は電子透かし情報109とサービス提供サーバ124のアドレスを管理し、電子透かし埋め込み装置104からの要請に応じて電子透かし情報109を発行する。サービス提供サーバ124はユーザからの求めに応じて情報提供などのサービスを提供する。電子透かし検出装置117は、電子透かし情報109の検出に成功すると、検出した電子透かし情報109をID管理サーバ123に送り、ID管理サーバ123は電子透かし情報109に対応するサービス提供サーバ124のアドレスを電子透かし検出装置117に送る。ユーザが希望する場合、電子透かし検出装置117は取得したアドレスにアクセスし、あらかじめ視聴媒体・視聴端末113の印刷物やコンテンツに関係付けておいたサービス提供を受けることができる。
なお、電子透かし埋め込み処理において、特徴点の数の上限などのあらかじめ定めておくパラメータ、基本パターンの情報など電子透かし検出処理と共有するパラメータは、入力手段104を用いて、ユーザや別システムの出力から入力してもよいし、共有情報141として記憶装置131、メモリに格納しておいて利用してもよい。電子透かし埋め込み処理は、画像処理、編集加工ができる画像利用処理方法を書いたプログラムと組み合わせ利用してもよい。電子透かし検出処理においても同様である。
なお、入出力手段102および入出力手段115において、入力はユーザ操作、通信の受信、カメラ等の画像入力を含み、出力は、ユーザへの情報提示、通信の送信、ディスプレイ、プリンタ等の画像出力を含む。出力先をさらに別のシステムに接続し、電子透かし情報109に関係付けられた別のサービスをユーザに提供してもよい。電子透かし埋め込み処理と電子透かし検出処理は、同一の計算機内で動作してもよいし、別の計算機内で動作してもよい。
図2は、電子透かし埋め込み方法、検出方法を用いたデータフローの一例を説明する図である。
CPU,メモリ,入出力手段を備えた計算機であって,プログラム記述した電子透かし埋め込み方法をメモリに搭載し,CPUの制御に基づいて電子透かし埋め込み方法を実行する電子透かし埋め込み装置と,CPU,メモリ,入出力手段を備えた計算機であって,プログラム記述した検出方法をメモリに搭載し,CPUの制御に基づいて電子透かし検出方法を実行する電子透かし装置で構成し,これらは両者相互の入出力手段を介して通信する。
まず、電子透かし埋め込み方法と検出方法の基本原理について、数1、数2を用いて説明する。なお、本実施例では、数1、数2で例示する以外の多種多様な電子透かし埋め込み、検出方法が利用可能である。変換領域への埋め込みや、量子化パラメータの制御などの別の方法を用いてもよい。
あらかじめ、長さnの擬似乱数配列Pを準備し、埋め込み方法と検出方法を実行する装置間で共有する。Pと同じ長さnで原画像201をm個の領域に分割する。そのr番目の領域を示す配列Yrに対して、Pを加算重畳して埋め込む。このとき、電子透かし埋め込み画像のr番目の領域を示す配列Y’rは、そのi番目の位置の正の電子透かし強度をsriとすると、数1の計算によって得られる。電子透かし強度は、例えば注目点の周辺画素の画素値と注目点の画素値の差によって定めてもよい。
Figure 0006138706
電子透かしの検出では、同じ擬似乱数配列Pと電子透かし埋め込み画像の相関計算によって得られる評価値νを用いる。r番目の評価値νrは数2の計算によって得られる。評価値νrが正の大きな値ならば相関性が高く、あらかじめ定めた正のしきい値との比較によって、r番目の領域に電子透かしが存在すると判定できる。
Figure 0006138706
1ビット情報の埋め込みにおいては、0を意味する擬似乱数配列P0と、1を意味する擬似乱数配列P1の2つを用いる。すなわち,電子透かし情報が1ビットであって,かつそれが0の場合にはP0を用い,1の場合にはP1を用いる。電子透かし埋め込み処理では、P0かP1かあるいは両方を電子透かし情報として原画像に埋めこみ、特定の小領域の位置には電子透かし情報を埋めこまない。画像をさらに領域分割して、同じ方法を繰り返すことによって多ビットの情報を埋め込むことができ、これと対応する検出方法を用いて検出できる。さらに同じ電子透かし情報を示す電子透かし情報を原画像に多数埋め込んでおき、検出時に加算集計することによって、電子透かし検出がより安定化する。
図2において、電子透かし埋め込み処理202は、基本パターン203を原画像201に対して重畳し、電子透かし埋め込み画像204を作成する。電子透かし検出処理205は、電子透かし埋め込み画像204のどこに電子透かし情報を埋め込んだかという情報と、基本パターン203の情報を電子透かし埋め込み処理を実行する装置と共有する。電子透かし検出処理(1)では、画像の中の期待した位置に基本パターン203を検出して、検出が成功する。
しかし、電子透かし埋め込み画像204が回転などの画像処理206を経ることによって幾何変形を受けた場合、画像の中に埋め込まれた電子透かしも影響を受ける。電子透かし検出処理(2)では、電子透かし検出処理205は検査対象画像207を読み込んで、画像の中の期待した位置に基本パターン203を検出しようとするが、そのままでは検出できなくなり、探索などを要するという問題があった。
図3は、本実施例の電子透かし埋め込み方法、検出方法において、特徴量ベクトルの利用方法と作用を説明する図である。
一般的な画像は人物や地物を撮影した写真であり、前景と背景の境界や物の輪郭線などの位置では輝度などの画素値の変化が大きい。画像のある領域内で輝度値の変化の最も大きな位置にある点を特徴点と呼び、特徴点の位置を特徴点位置と呼ぶ。特徴点は回転画像に対しても同じ演算をすることによって同じ点が算出されるため、回転不変な特性を持つ。他の画像属性を用いた他の処理方法に基づいて計算する特徴点であってもよい。画像は複数の特徴点を含みうる。
2次元画像の特徴点周辺での輝度値の分布は急勾配の3次元空間を構成し、特徴点における輝度値の変化方向の代表値である勾配は3次元ベクトルで表現できる。輝度の勾配を画像平面上での向きと大きさに投影した2次元ベクトルを特徴量ベクトル303と呼ぶ。特徴量ベクトル303は絵柄固有であり、画像全体が回転しても特徴点に対するベクトルの向きθは不変である。θを単に輝度勾配と呼ぶ。特徴量ベクトル303は、特徴点に対して画像の拡大縮小、ダイナミックレンジ圧縮等、電子透かし検出時に問題となる画像処理の影響を受けない。
特徴分析302は特徴分析モジュール106の制御下で動作する処理方法である。特徴適合型埋め込み、補正処理306は,特徴適合型埋め込みモジュール107を主体として動作する処理方法、及び、特徴適合型画像補正モジュール108を主体として動作する処理方法を両方含む。
電子透かし埋め込み処理のデータフローでは、まず、特徴分析302により原画像の特徴量ベクトル303を計算し、基本パターン補正処理305によって特徴量ベクトル303の向きに適合させて位置補正用電子透かし情報(あるいは透かし情報の無い特定小領域)を作成する。さらに、特徴適合型埋め込み、補正処理306では、符号化した電子透かし情報と一緒に位置補正用電子透かし情報を原画像に埋め込む。又は、符号化した電子透かし情報を特定小領域を避けて原画像に埋め込む。その後、電子透かし埋め込み画像307を得る。
特徴点のまわりは特徴的な強い信号を構成するため、特徴点付近の弱い信号は人の目に知覚されにくい。これは認知心理学のマスク効果に基づく。従って、特徴点付近に電子透かし情報を埋め込むことで、埋め込み画像を画質維持する効果がある。
特徴分析314は,特徴分析モジュール119の制御下で動作する処理方法である。特徴適合型探索、評価判定313は,特徴適合型探索モジュール120および特徴適合型評価判定モジュール121の制御下で動作する処理方法である。
電子透かし検出処理のデータフローでは、まず、電子透かし埋め込み画像307(検査対象画像309)の絵柄固有の特徴量ベクトル310を抽出する。基本パターン補正処理311では、基本パターン316を特徴量ベクトル310の位置と向きに合わせる。さらに、位置補正用電子透かし情報(あるいは透かしの無い特定小領域)を検出する。
特定小領域の大きさや長さを用いて、情報用の電子透かし情報の有無や特徴点の原画像での位置などを示す情報を表現してもよいし、位置補正用の電子透かし情報と特定小領域を併用し、特定小領域の周辺に埋め込んだ位置補正用の電子透かし情報を検出してもよい。
また、電子透かし埋め込み装置側と検出装置側で、位置補正用電子透かし情報の位置、例えば、位置補正用の電子透かし情報を特徴点の位置に特徴ベクトルの向きに配置されている、といった情報や、そこからさらに3画素だけ右に位置補正用電子透かし情報を置く、などの情報を共有情報141として記憶装置131、132に格納する等により共有する。特定小領域の大きさや長さで情報を表現する場合は、その大きさや長さで情報用の電子透かし情報の有無や特徴点の原画像での位置を示すため、電子透かしを埋め込む装置側と検出する装置側で、特定小領域の大きさや長さがどのような意味を持つか、に関する情報を更に共有情報141として共有する。
また、本データフローでは、位置補正用の電子透かし又は特定小領域を電子透かし情報の検出に用いること前提としているが、これらの情報を用いず、特徴点と特徴ベクトルの回転角だけから、情報用電子透かしだけを埋め込み、検出してもよい。
位置補正用電子透かし情報は情報用の電子透かし情報があるという情報と特徴点の原画像での位置などを示す。位置補正用電子透かし情報を検出すると、抽出した特徴点の位置と、その位置が元々どこの位置にあったかを対応づけることができる。そこで、特徴適合型探索、評価判定処理313によって、変形した位置関係に基づいて画像の幾何変形を補正し、補正画像の所定位置から情報用電子透かし情報を検出して電子透かし情報を復号化する。位置補正用電子透かし情報で表現する情報は時刻やIDなど他の情報でもよい。情報用電子透かし情報と共用してもよい。
特徴量ベクトルが画像回転等の画像処理に対して不変であることを利用することで、高速処理が実現し、耐性確保の効果が得られる。
入力画像の特徴量ベクトルを下記に述べる平滑化差分画像の最大画素値の位置(x,y)と、その位置での輝度勾配θとして計算する。数式は説明簡単化のため原則として一次元表記するが、実際の処理では高次元化して用いる。
ガウス画像はi番目の画素に対して数3で示す処理を用いて入力画像から作成する。平滑化差分画像は、数4に示す処理を用いて、入力画像とガウス画像の差分として作成する。なお,数4は公知技術の説明簡単化のため一次元表記したが,これを二次元で処理することもできる.二次元処理したものを平滑化差分画像とよぶ.平滑化差分画像が多階層であってもよい。kとσはあらかじめ定めておいても絵柄を解析して定めてもよい。
r番目の領域画像Zrにおいて、位置uでの1次元輝度勾配θdを得る計算式を数5に示す。2次元位置(u,v)での輝度勾配θは輝度分布微分値から定めてもよいし数5相当の勾配値が最大となる方向をもって定めてもよい。
Figure 0006138706
Figure 0006138706
Figure 0006138706
図4は特徴分析処理の処理フローを示す図である。特徴分析モジュール106による処理は、特徴分析モジュール119による処理と同等であり、数3、数4、数5の処理を利用して以下のステップを実行する。
ステップ401において、入力画像Zを複数領域に分割し、そのr番目の領域画像をZrとする。特徴分析処理は電子透かし埋め込み処理と電子透かし検出処理で用いるため、特徴分析処理の入力画像は原画像、検査対象画像、中間処理画像のいずれかである。
ステップ402において、領域画像Zrを縮小後、複数ブロックに分割し、ブロック画像Lの上記の平滑化差分画像を作成する。
本特徴分析処理では、最初に入力画像Zを複数の領域に分割し、さらにその縮小画像を作成、縮小画像を用いて大域的な候補場所を決め、その近傍の小領域範囲で最も特徴的な場所を特徴点位置と決定する。大きな入力画像を直接分析しないことによって、高速化できると共に、局所的な高周波ノイズは縮小時に消失するため、特徴点の特定計算を大域的に判定しかつ安定的で再現性の高い処理にすることができる。
ステップ403において、ブロック画像Lの平滑化差分画像の最大画素値を得る特徴点の候補位置とそのブロック位置を抽出する。
ステップ404において、縮小前の領域画像Zrから特徴点の候補位置近辺に相当する小画像Cを切り出し、小画像Cを複数ブロックに分割する。
ステップ405において、小画像Cのブロック画像の平滑化差分画像を作成する。本実施例ではステップ402と合わせて2階層の処理を示しているが多階層の処理としてもよい。
ステップ406において、小画像Cのブロック画像における平滑化差分画像の最大画素値を得る位置を領域画像Zrの特徴点位置と決定する。
ステップ407において、特徴点位置での輝度勾配を計算する。輝度勾配は特徴点位置を中心にサイズnまでの大小多様なマスクを用意して、多層状に処理を絞り込んでサブピクセル以下の高精度な勾配角を求める。特徴点位置に小さなマスクをかけて局所的輝度勾配を計算し、局所的輝度勾配の近傍角度の範囲に計算範囲を抑制しつつ、大きなマスクをかけて大域的輝度勾配を計算する。収束的に絞り込むので大きなマスクを使っても計算量は固定的で小さいにも関わらず高精度な角度計算ができる。
ステップ408において、小画像Cのブロック画像における平滑化差分画像の画素値のヒストグラムを作成し、特徴量ベクトルの信頼性計算する。
ステップ409において、入力画像Zにおける複数領域の特徴量ベクトル(特徴点位置、勾配角、大きさ)、信頼性を出力する。
図5は電子透かし埋め込み処理の処理フローを説明する図である。
ステップ501において、入出力手段102を用いて原画像110、電子透かし情報109をメモリに読み込む。
ステップ502において、特徴分析モジュール106が図4に示した特徴分析処理を行う。
以下のステップ503から507の処理を特徴適合型埋め込みモジュール107により実行する。
ステップ503において、あらかじめ定めてメモリに保持した基本パターンを読み込み、特徴分析処理の結果得られた特徴量ベクトルに適合させたものを回転パターンと呼ぶ。ステップ503において、回転パターンを生成する。
基本パターンは特徴量ベクトルの向きに回転してもよいし、あらかじめ定めた所定の角度で適合させてもよい。ここで基本パターンを作成してもよい。
ステップ504において、電子透かし情報109を符号化し、回転パターン同様に回転させた電子透かしパターンを作成する。電子透かしパターンには情報量の少ない位置補正用のものと情報量の多い電子透かし情報用のものがあり、片方を用いても、両方を用いてもよい。位置補正用電子透かしパターンは、原画像での特徴点位置座標、情報用電子透かし情報の位置情報を符号化した情報を表現する。回転画像の特徴点位置との比較ができるため、後に幾何変形補正に寄与する。
ステップ505において、電子透かし強度分析し、分析結果に基づいて電子透かしパターンを原画像に適用する。例えば,強度分析結果の示す強度値と電子透かしパターンの示す符号付の値との積を,原画の画素の画素値に加算することを適用と呼ぶ。
ステップ506において、電子透かし埋め込み画像のドラフト案を作成する。
ステップ507において、電子透かし埋め込みによって絵柄の特徴が変わっている可能性があるので、ドラフト案に対して再度特徴分析処理を行う。
ステップ508において、特徴点位置の近辺の特徴量ヒストグラムに基づき、画質を維持しつつ、絵柄の特徴を強調する補正処理を特徴適合型画像補正モジュールにより実行する。ステップ502の直後に実施してもよい。
ステップ509において、補正した電子透かし埋め込み画像を入出力手段102より出力する。
電子透かし埋め込み処理では複数ステップにまたがって処理の効用が複雑に関係付くため、(1)絵柄の特徴に適合する処理、(2)電子透かしパターンの周波数特性、(3)特徴点の特徴を突出化する補正、という3つの技術的な観点から、複数処理内容の相互作用と効果について補足する。
(1)絵柄の特徴に適合する作用
ステップ503において、数6に基づいて基本パターンをθ回転する計算を行うことによって、回転パターンを作成する。基本パターンPはこれまで説明簡単化のために1次元表記であったが、回転を説明するため一時的に2次元解釈した基本パターンP’を用いる。数6では、2次元特徴量ベクトルの向きへの適合方法としての回転操作を行う。回転後に1次元表記で回転パターンを出力するrotate関数を用いる。
Figure 0006138706
数7を用いて、r番目の領域画像に適用する補正量drを得る。補正量は基本パターンPとの相関を弱める値である。原画像で絵柄固有に持つ信号がたまたま基本パターンPに似た信号である場合、電子透かし情報を埋め込んでいなくても電子透かし情報があると判定誤りしかねない。そこで、補正量を適用することによって、当該領域から電子透かし情報が検出されにくくする。
Figure 0006138706
ステップ504において、原画像のm個の領域のうち、j番目の特定小領域においては、補正量drを適用し、特定小領域を避けて電子透かし情報を埋め込む。すなわち、特定小領域から電子透かし情報が検出されなくなる。δは別の補正量である。数8を用いて電子透かし埋め込み画像に補正量を反映することによって、電子透かし情報が検出されない特定小領域を含む電子透かし埋め込み画像を得る。特定小領域をもうけなくてもよい。
Figure 0006138706
数7の補正量を用いて変更する画素値の変化量は、電子透かし情報の埋め込みによって変更する変化量よりも大幅に小さいため、電子透かし情報が埋め込まれていることと比べて、電子透かし情報が埋め込まれていない特定小領域は高画質である。それにも関わらず、電子透かし情報と同様に、電子透かし情報が無いという特殊な情報を表現できる。また、回転パターンを用いることによって、絵柄の特徴に適合した電子透かし情報の埋め込みが可能となり、高画質化、検出処理高速化、高耐性化に寄与する。
(2)電子透かしパターンの周波数特性
印刷物をカメラ撮影する時など、検査対象画像の入出力手段115にて縮小処理が加わる。画像のサイズwは有限であり、電子透かし埋め込み画像が1/w未満に縮小されると、有用な情報は残らず実質検出不可能となる。そこで、電子透かし検出可能な最小縮小率1/eを実用システム仕様としてあらかじめ決める。一方、特徴分析処理のステップ402において平滑化差分画像作成前に行う縮小処理で用いる縮小率を1/fとして定める。電子透かしを埋め込むことによってステップ602の画像特徴量計算結果がステップ502の画像特徴量計算結果と変わるようだと、埋め込み時に計算した特徴点位置と検出時に計算する特徴点位置が変わり、電子透かし検出結果に影響を与えうる。特に、ステップ403で得る縮小時の特徴点候補位置が変わると、大域的な特徴点位置の判定を間違える。これを回避するため、1/f縮小時には埋め込まれた電子透かしパターンが実質無効化することが望ましい。
前記の技術要件は、電子透かしパターンの空間周波数が1/e以下かつ1/f以上であることと技術的に等価である。そこで、サイズがf以上e以下となるそのような中間周波数帯域の長さn以下の擬似乱数配列あるいは基本信号をあらかじめ定める。そして、1つ以上の基本信号を組合せ利用することによって基本パターンPをあらかじめ作成し、メモリに保持しておく。ステップ503においては、そのような基本パターンPを読み出し利用する。これによって前記の技術要件を満たしつつ、適切な縮小耐性を確保し、絵柄の特徴分析に影響を与えにくい電子透かし埋め込み画像を得ることができる。
一般に、電子透かしパターンの周波数特性が低周波数寄りだと電子透かし埋め込み画像が高耐性で低画質となり、高周波数寄りだと低耐性で高画質となるトレードオフ関係の傾向がある。上記方法によって定める電子透かしパターンの周波数特性では中間周波数帯が強くなるため、画質を最大限維持しつつ、最低限必要な縮小耐性と回転耐性等を確保することができる。そのための制約条件を具体的に設定できる。この制約条件を満たす電子透かしパターンは画質維持と耐性確保をバランスよく両立する。
(3)特徴点の特徴を突出化する補正
図4の特徴分析処理においては、ステップ406において、平滑化差分画像の画素値が最大値となる座標位置を特徴点位置と定める。しかし、絵柄によって特徴点は画像領域内で1点だけとは限らず、複数点算出される可能性がある。仮に1点だけだった場合においても、第2位以下の最大値に近い画素値を取る別の点が、ステップ505における電子すかし情報の埋め込みによって生じる微小な変化を受けたため、あるいは、画像流通時の画像処理308の影響を受けたためなど、第1位だった特徴点を逆転してしまう可能性がある。図4の特徴分析処理は、埋め込み処理と検出処理で同じロジックとして共用する。従って、電子透かし検出処理において判定する特徴点位置と、埋め込み時に決定していた特徴点位置が異なる計算結果になると、電子透かし検出に失敗する。
その問題を解決するために、ステップ508において、電子透かし埋め込み処理において、特徴点位置の特徴を突出化するように絵柄を加工する。具体的には、ステップ408で計算保存した特徴量ヒストグラムの中から、特徴量最大値TMAXを調べ、電子透かし情報の埋め込みで生じる最大変更量SMAXを電子透かし強度に基づいて計算する。TMAX−SMAX≦TS≦DMAXとなる上位Tn点を特徴量ヒストグラムの中の特徴点位置候補とする。最大値を取る特徴点位置候補が複数ある場合は、領域内中央の位置を選ぶと他の領域の影響を受けにくい。先頭のものを選ぶと計算が速い。これらの判断基準を設けて、特徴点位置候補の中から選んだ1点を特徴点位置とする。
ステップ508において、特徴点位置にシャープ化フィルタ等を適用して輝度勾配の特徴を強化する。他のn−1個の特徴点候補は逆に平滑化フィルタを適用して特徴を弱める。他の画像処理フィルタを用いてもよい。
特徴点位置と特徴点位置候補にフィルタを適用するにあたっては、電子透かし強度、電子透かしパターンを適用して画素値変更量の限度を抑制して画質維持すると共に、ステップ505の情報埋め込み処理を兼用して、特徴点の特徴をより特徴的に変更するように電子透かし情報を埋め込む。具体的には、特徴点位置と特徴点位置候補にある注目画素において、変更後の画素値X1、変更前の画素値X2,フィルタ値X3,回転後の電子透かしパターン値X4,電子透かし強度値X5としたとき、X1=(X2−X3<X4*X5?X2−X3:X4*X5)とする。これによって、画像の局所的変化が電子透かし情報の埋め込みに基づく大域的変化と整合することができるため、適切な画質を維持しつつ耐性を向上する。
補正後の電子透かし埋め込み画像では、特徴点位置にある画素値が領域内で最大値であり、領域内の他の特徴点と比べて突出して特徴的となる。突出化させる処理では必要以上に画質劣化を生じさせない。突出した特徴は回転などの画像処理に対して不変的である。すなわち、電子透かし情報の埋め込みに適した形で画質劣化を抑制しつつ画像加工し、電子透かし情報の埋め込みによる画像変化が前記特徴点の突出化を同時にもたらす。埋め込み時と同じ特徴分析処理を用いる電子透かし検出処理において、一意的にかつ安定的に再現性をもって特徴点が計算できるため、耐性が向上する。
図6は、電子透かし検出処理の処理フローを説明する図である。
ステップ601において、入出力手段115より検査対象画像を入力する。
ステップ602において、特徴分析モジュール119により特徴分析処理を行う。
ステップ603において、あらかじめ定めてメモリに格納しておいた基本パターンを読み込み、特徴量ベクトルに合わせて回転パターンを生成する。検査対象画像を回転させてもよい。ここで基本パターンを作成してもよい。
ステップ604において、あらかじめ変更範囲を定めたパラメータに基づいて回転パターンに対応する領域を幾何変形しつつ検査対象画像との相関計算、評価判定を行う。
原画像におけるある特徴点位置Aに関係付けて電子透かし情報がない特定小領域Aをあらかじめ定めておき、その特定小領域A周辺に原画像における特徴点位置Aの座標情報を示す電子透かし情報Xを埋め込んでおく電子透かし埋め込み方法を用いる。特定小領域Aに直接電子透かしを埋め込んでもよい。検査対象画像の中から、特徴点位置Aの幾何変形結果となる特徴点位置Bを検出する。特徴点位置Bに対応づけた特定小領域Bにおいて電子透かし情報が埋め込まれていないこと、あるいは埋め込まれていることを確認する。特定小領域B周辺から電子透かし情報Xを検出し、原画像における特徴点位置Aの座標情報と、特徴点位置Bの座標との対応関係を得る。
ステップ605において、1以上の領域の特徴点位置の電子透かし情報を検出後、対応点関係を満たす逆幾何変形する。
ステップ606において、所定位置の情報用電子透かし情報を検出、電子透かし情報を復号化する。
ステップ607において、電子透かし情報を出力する。通信回線を通して出力結果を送出してもよい。
数9は、検査対象画像のr番目の領域Zrと回転パターンとの相関値を領域の評価値として得る処理を示す。この評価値に基づいて、正のしきい値T1,T2を用いて、電子透かし情報が検出できる。数10は評価値がT1より大きければ電子透かし情報があると判定し、T2よりも小さければ電子透かし情報が無いと判定する。電子透かし情報は広く全体的に埋め込んでいるため、特定小領域だけに電子透かし情報が無いこと自体を検出した情報として扱うことができる。
Figure 0006138706
Figure 0006138706
特徴分析処理によって得られる特徴量ベクトルは、電子透かし埋め込み画像に対して加えられた画像処理のうち、平行移動、回転、ダイナミックレンジ圧縮などの影響を大幅に軽減する。しかし、拡大縮小や投影変換の影響が残る。本実施例の回転パターンは回転に対して不変だが、画像の画素は量子的であり、圧縮符号化処理など量子的な近似によって微小な計算誤差が生じうる。従って、ステップ604においては回転パターン対応領域を幾何変形しつつ検査対象画像との相関計算、評価判定を行い、特徴点の電子透かしを確認する。さらに、複数の特徴点を検出することによって画像に加えられた投影変換を補正できる。
従来の全件探索処理を用いて平行移動Ta種類、回転Tb種類、スケーリングTc種類の探索を行う場合では、Ta*Tb*Tc回の評価判定を要した上になお投影変換に対応しにくい問題があった。すなわち、電子透かし情報が見つからなくて探索すればするほど処理時間を要していた。しかし、本実施例では、特徴量ベクトル計算は固定的な処理時間であり、特徴量ベクトルを利用することによってスケーリングTc回の探索だけで済む。微小な計算誤差対策として回転探索等を含めてもよいが、探索範囲は限定的である。かつ投影変換にも対応するため、計算量を大幅に減らして処理高速化しつつ、耐性が向上する。
輝度値をベースに実施例を示したが、彩度や変換領域データなど多種多様な画像特徴量が利用可能である。複数の特徴量を計算してもよい。加工に際しては電子透かし固有の制約に基づく。
本実施例では特徴点の特性のうち回転不変量に注目して特徴点を利用したが、スケーリングや別の画像処理に対しても不変量を定義できる。スケーリングに対して不変となる特徴量と組合せ利用し、不変量を変えないように埋め込み、検出することによって、Tc回のスケーリング探索も不要化することができるため、さらに高速処理が可能となる。
上記態様によって得られる効果は以下のとおりである。
上記態様により、電子透かし埋め込み画像を画質維持しつつ、電子透かし検出時の処理高速化、回転スケーリングなどの画像処理耐性の確保が可能な電子透かし埋め込み、検出方法を提供できる。さらに、応用システムでは、電子透かし埋め込み画像を印刷するなどした媒体の画質維持ができる。さらに、スマートフォンやビデオカメラ等のカメラ撮影画像からの電子透かし検出を行う時に、端末実装の省メモリ化、処理高速化、使い勝手向上に寄与する。
従来技術では考えうる幾何変形の可能性について全件探索処理を行い、探索すればするほど処理時間を要したことと比べて、従来技術と同等の画質維持を行いながらも,一定時間でほぼ全体的な変形可能性を探索できる。絵柄が元々持つ特徴を利用して位置を特定するため、位置特定専用の電子透かしよりも埋め込む情報量が少なく弱い電子透かし強度を用いて運用できる。すなわち、より高品質な埋め込み画像を提供でき画質維持に寄与する。
人の目には、まとまった図形をつなげて見ようとする認知心理が働く。従来の幾何変形対策用の電子透かしは規則的な形状を備えるため、その規則性が目に付きやすく、電子透かし埋め込み画像の画質劣化につながりやすかった。上記態様では、従来の幾何変形対策用の規則的な形状の電子透かしを用いないことによって、原画にその分の加工をしないため、従来よりも画質が維持できる。さらに、電子透かしを埋め込まない場所の規則性については、ランダム形状を含めた多種多様な図形を利用することができるため、原画像の絵柄との調和が取れる模様を描くことによって、人の目に知覚されにくい。すなわち、従来よりも画質維持できる。
一般的に画像認識や画像同定のために用いる従来の画像特徴量計算方法は画像を加工しない。画像の中のある点の特徴を定義するために数百次元もの変数値を計算比較することによって、2枚の画像が同一のものであることを判定する。多種多様な画像の中には同じ地物を撮影する別写真などで似た特徴点を持つものもあるので、複数の特徴点のデータ組合せの比較を行う。その判定誤り確率が一定以下となるよう画像の世界唯一性を判定することが、従来の特徴量計算方法の目的となる。
電子透かしに用いる特徴量計算方法では、特徴点が異種画像に対して必ずしも世界唯一的でなくてもよく、画像同定などの従来技術とは目的が異なる。同一画像の中で特徴点が他の似た点に比べて最も特徴的であることを識別し、さらに、画像に対して回転などの画像処理が加わった同一系列の画像に対しても、同じ特徴点が計算される再現性が確保できればよい。そのために、画像の中で特徴がある複数点を選び、さらに最も特徴的な特徴点を選び、その特徴がより特徴的になるよう画像を加工することが電子透かし利用目的における本発明固有のアプローチとなる。電子透かし利用目的の観点で適切な加工手段をもった電子透かし埋め込み方法、それに対応する電子透かし検出方法を構成している。
〈第2の実施形態〉
本発明の電子透かし埋め込み方法、検出方法の別の用途を第2の実施例として挙げる。
動画像では、画像の中のオブジェクト(人、車など)が動き、カメラワークに伴って画像全体もフレームごとに変化しうる。静止画の中では目立たない強度の電子透かしであっても、動画では目につきやすい。電子透かし情報をフレーム画像の固定的な位置に埋め込むと、動画像再生時に動く絵柄の中で電子透かしだけは動かないため、その規則的で人工的な形状が固定位置に浮き上がって見えやすいという問題があった。
さらに、電子透かし埋め込み画像を圧縮符号化すると、フレーム画像の中には微弱信号で動かない電子透かし情報と強い信号で動くオブジェクトが混在するため、動きベクトルに基づくフレーム間予測処理の中で、強い信号の符号化が優先されて電子透かしが消失しやすい問題があった。仮に画質を維持するためにさらに弱い強度で運用しても、十分な耐性を確保できない上に検出時に長い探索処理時間を要することとなって、問題が解決しない。
本発明の電子透かし埋め込み方法を動画像に適用する。特徴点からの距離に反比例する電子透かし強度を設定して電子透かし情報を埋め込む。特徴量ベクトルに適合して埋め込まれた電子透かし情報は絵柄の動きに追随して動くため、特徴点の近傍ではマスク効果によって微弱な電子すかし情報が人の目に知覚されにくい。仮に微弱な変化が目に止まってもその動きが自然なのでカメラレンズの汚れやオブジェクトの影のように感じられるため、違和感が少なく人の目に優しい。すなわち、電子透かし埋め込み画像の画質維持に寄与する。
さらに、圧縮符号化処理は本質的に画像の特徴をできるだけ保持したまま冗長な情報を圧縮するため、特徴点位置近傍の状態は優先的に保持されやすい。従って圧縮符号化後も特徴量ベクトルは安定的に検出できる。すなわち、画像の特徴に適合して埋め込んだ電子透かし情報は消失しにくい。電子透かし情報を埋め込み圧縮符号化した後の動画像の再生画面をビデオカメラ等で撮影すると、本発明の電子透かし検出方法を用いて撮影画像から電子透かし情報が検出できる。
101:CPU、103:メモリ、111:電子透かし埋め込み画像、303:特定量ベクトル、122:検査対象画像

Claims (15)

  1. 画像と該画像に埋め込まれる電子透かし情報とが入力される入力部と、
    前記画像から該画像の特徴点に関する特徴点情報を抽出し、前記特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルの算出を含む特徴量分析処理を実行し、前記特徴量ベクトルに基づいて前記画像に前記電子透かし情報を埋め込み、電子透かし埋め込み画像ドラフト情報を作成し、当該電子透かし埋め込み画像ドラフト情報に対して、再度前記特徴量分析処理を実行して補正することで、前記電子透かし情報が埋め込まれた前記画像である電子透かし埋め込み画像を作成する処理部であって、
    前記特徴量ベクトルの算出を、前記特徴点を中心に所定サイズの複数のマスクに従って、前記マスクのうち小さいものから多層状に計算処理を絞り込むことで実行する処理部と、
    記電子透かし埋め込み画像を出力する出力部と、を有することを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  2. 請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置であって、
    前記処理部は、前記特徴量ベクトルに基づいて、前記特徴点の位置に関する特徴点位置情報を含む位置補正用電子透かし情報を前記画像に埋め込む、ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  3. 請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置であって、
    前記処理部は、前記電子透かし情報を前記画像に埋め込む際、前記画像に前記電子透かし情報を埋め込まない領域である特定領域を設ける、ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  4. 請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置であって、
    前記処理部は、前記画像の画素値の変化に基づいて前記特徴点情報を抽出する、ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  5. 請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置であって、
    前記処理部は、前記特徴点として前記画像に基づく平滑化差分画像の画素値が最大値である位置を抽出する、ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  6. 請求項に記載の電子透かし埋め込み装置であって、
    前記処理部は、前記平滑化差分画像の画素値と前記画像に前記電子透かし情報を埋め込む際の前記画素値の変化とに基づいて前記特徴点を抽出する、ことを特徴とする電子透かし埋め込み装置。
  7. 電子透かし情報が埋め込まれた画像が入力される入力部と、
    前記画像から該画像の画素値の変化に基づいて特徴点に関する特徴点情報を抽出し、前記特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルの算出を含む特徴量分析処理を実行し、前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて、前記画像に埋め込まれた前記電子透かし情報を検出する処理部であって、
    前記特徴量ベクトルの算出を、前記特徴点を中心に所定サイズの複数のマスクに従って、前記マスクのうち小さいものから多層状に計算処理を絞り込むことで実行する処理部と、
    検出された前記電子透かし情報を出力する出力部と、を有することを特徴とする電子透かし検出装置。
  8. 請求項7に記載の電子透かし検出装置であって、
    前記画像には、前記特徴点の位置に関する特徴点位置情報を含む位置補正用電子透かし情報が埋め込まれており、
    前記処理部は、前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて前記画像から前記位補正用電子透かし情報を検出し、前記位置補正用電子透かし情報と前記特徴点位置情報とに基づいて、前記画像から前記電子透かし情報を検出する、ことを特徴とする電子透かし検出装置。
  9. 請求項に記載の電子透かし検出装置であって、
    前記画像には、記電子透かし情報が埋め込まれていない領域である特定領域が設けられており、
    前記処理部は、前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて前記画像から特定領域を検出し、前記特定領域と前記特徴点位置情報とに基づいて、前記画像から前記電子透かし情報を検出する、ことを特徴とする電子透かし検出装置。
  10. 画像に電子透かし情報を埋め込む、電子透かし埋め込み方法であって、
    前記画像と該画像に埋め込まれる電子透かし情報とが入力される装置は、
    前記画像から該画像の特徴点に関する特徴点情報を抽出し、
    前記特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを、前記特徴点を中心に所定サイズの複数のマスクに従って、前記マスクのうち小さいものから多層状に計算処理を絞り込んで算出し、当該特徴量ベクトルの算出を含む特徴量分析処理で実行し
    前記特徴量ベクトルに基づいて前記画像に前記電子透かし情報を埋め込み、電子透かし埋め込み画像ドラフト情報を作成し、
    当該電子透かし埋め込み画像ドラフト情報に対して、再度前記特徴量分析処理を実行して補正することで、前記電子透かし情報が埋め込まれた前記画像である電子透かし埋め込み画像を作成し、
    前記電子透かし情報が埋め込まれた前記画像である電子透かし埋め込み画像を出力する、ことを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  11. 請求項10に記載の電子透かし埋め込み方法であって、
    前記装置は、前記特徴量ベクトルに基づいて、前記特徴点の位置に関する特徴点位置情報を含む位置補正用電子透かし情報を前記画像に埋め込む、ことを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  12. 請求項10に記載の電子透かし埋め込み方法であって、
    前記装置は、前記電子透かし情報を前記画像に埋め込む際、前記画像に前記電子透かし情報を埋め込まない領域である特定領域を設ける、ことを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  13. 電子透かし情報が埋め込まれた画像から電子透かし情報を検出する、電子透かし検出方法であて、
    電子透かし情報が埋め込まれた画像が入力される装置は、
    前記画像から該画像の画素値の変化に基づいて特徴点に関する特徴点情報を抽出し、
    前記特徴点の位置における輝度勾配に関する特徴量ベクトルを前記特徴点を中心に所定サイズの複数のマスクに従って、前記マスクのうち小さいものから多層状に計算処理を絞り込んで算出し、当該特徴量ベクトルの算出を含む特徴量分析処理で実行し
    前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて、前記画像に埋め込まれた前記電子透かし情報を検出し、
    検出された前記電子透かし情報を出力する、ことを有することを特徴とする電子透かし検出方法。
  14. 請求項13に記載の電子透かし検出方法であって、
    前記画像には、前記特徴点の位置に関する特徴点位置情報を含む位置補正用電子透かし情報が埋め込まれており、
    前記装置は、前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて前記画像から前記位補正用電子透かし情報を検出し、前記位置補正用電子透かし情報と前記特徴点位置情報とに基づいて、前記画像から前記電子透かし情報を検出する、ことを特徴とする電子透かし検出方法。
  15. 請求項14に記載の電子透かし検出方法であって、
    前記画像には、記電子透かし情報が埋め込まれていない領域である特定領域が設けられており、
    前記装置は、前記特徴点情報と前記特徴量ベクトルとに基づいて前記画像から特定領域を検出し、前記特定領域と前記特徴点位置情報とに基づいて、前記画像から前記電子透かし情報を検出する、ことを特徴とする電子透かし検出方法。
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