JP6119517B6 - 電力変換装置 - Google Patents

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ここに開示される発明は、電力変換装置に関する。
特許文献1および特許文献2は、電力変換装置を開示する。これらは、一枚の基板上に主回路と制御回路とを実装するという、耐ノイズ性の改善を図るうえで有利な構成を開示している。
特開2008−29094号公報 特開2010−239811号公報
従来技術の構成では、一枚の基板上に電力変換装置の回路を構成する必要がある。しかし、電力変換装置の回路を一枚の基板上に実装すると、大きい基板が必要となり、電力変換装置としての体格が大きくなる。また、電力変換装置の一部回路だけの変更、または保守作業における交換が困難になる。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、電力変換装置にはノイズに関する改善を図るために、さらなる改良が求められている。
発明の目的のひとつは、ノイズに関する性能が改良された電力変換装置を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、電力変換装置の回路を複数の基板に分散して配置することを可能としながら、ノイズに関する高い性能を提供することができる電力変換装置を提供することである。
発明の目的の他のひとつは、ノイズに対策するための複数のフィルタ回路を複数の基板に分散的に配置しながら、基板間のノイズに対するインピーダンスを抑制することができる電力変換装置を提供することである。
ここに開示される発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
開示される発明のひとつにより電力変換装置が提供される。発明は、直流側に直流電源(11)が接続され、交流側に交流電源(12)または交流負荷(912)が接続され、少なくとも直流から交流への電力変換を提供するインバータ回路(16、916)を備える電力変換装置において、インバータ回路の直流側をフィルタ回路の容量要素(21c)を介して接地接続する直流側接地部(G1)を有する第1基板(41)と、インバータ回路の交流側をフィルタ回路の容量要素(22c、912c)を介して接地接続する交流側接地部(G2、G8)を有する第2基板(42、942)と、第1基板と第2基板とを収容し、電気的な回路における共通の接地電位を提供するためのケース(28)と、第1基板と第2基板とを含む複数の基板の間に配置され、直流側接地部と交流側接地部とを含む複数の接地部の間を電気的に接続する通電経路面(NP)の少なくとも一部を提供する板状導体(51、52、53、251、252、253、354、455、551、552、553、651、652、851、852、951、953)とを備え、板状導体は、複数の接地部の間を直線的に結ぶ通電経路を提供するために、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面の多角形部分または四辺形部分より大きく面状に拡がっていることを特徴とする。
この構成によると、直流側接地部と、交流側接地部とが、隣接して配置された基板の間に配置された板状導体を経由して電気的に接続される。しかも、板状導体は、基板の間に位置する通電経路面の多角形部分または四辺形部分より大きく面状に拡がっている。このため、直流側接地部を経由するノイズ電流と、交流側接地部を経由するノイズ電流とに対するインピーダンスが抑制される。これにより、ノイズを抑制することができる。
発明の第1実施形態に係る電力変換装置のブロック図である。 第1実施形態の電力変換装置の回路図である。 第1実施形態の電力変換装置の機器配置を示す透視的な平面図である。 第1実施形態の電力変換装置の機器配置を示す透視的な側面図である。 第1実施形態の回路基板の配置を示す模式的な斜視図である。 第1実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。 第1実施形態のノイズ抑制効果を示すグラフである。 第1実施形態の素子に起因するノイズを示すグラフである。 発明の第2実施形態の回路基板の配置を示す模式的な斜視図である。 発明の第3実施形態の回路基板の配置を示す模式的な斜視図である。 発明の第4実施形態の回路基板の配置を示す模式的な断面図である。 発明の第5実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。 発明の第6実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。 発明の第7実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。 発明の第8実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。 発明の第9実施形態に係る電力変換装置のブロック図である。 第9実施形態の回路基板の配置を示す模式的な平面図である。
以下において、図面を参照しながら、発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。また、後続の実施形態においては、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分に百以上の位だけが異なる参照符号を付することにより対応関係を示し、重複する説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1において、電力変換システム10は、複数の電源の間に構築されている。複数の電源は、電池11と、交流電源12とを含む。電力変換システム10は、電池11と、交流電源12とに接続された電力変換装置14を備える。
電池11は、充放電可能な比較的大容量の二次電池である。電池11は、例えばリチウムイオン電池などによって提供することができる。電池11は、直流電源および直流負荷として機能する。電池11は、電力変換システム10において直流電力を入出力可能な双方向型の直流電源を提供する。
電池11は、直流電源11とも呼ばれる。電池11は、電力変換システム10における直流系統を提供する。電池11は、電力変換装置14が提供する回路において、インバータ回路16の直流端に接続されている。直流系統は、追加的に、または代替的に、他の直流電源を含むことができる。例えば、直流系統は、酸素と水素との反応によって発電する燃料電池を含むことができる。直流系統は、小規模な交流発電機と整流回路とを含む直流発電装置を含むことができる。直流系統は、電力変換装置14と接続、分離が可能な移動可能な電池を含むことができる。これら追加的な直流電源は、インバータ回路16に対して、電池11と並列に接続される。
交流電源12は、広域電力網によって提供される。交流電源12は、種々の形式によって提供することができ、図示の例では、単相3線形式によって提供されている。交流電源12は、第1相AC1、第2相AC2、および中間相NCを提供する。交流電源12は、例えばAC200Vである。交流電源12は、系統電源12とも呼ばれる。交流電源12は、電力変換システム10における交流系統を提供する。交流電源12は、電力変換装置14が提供する回路において、インバータ回路16の交流端に接続されている。交流電源12は、追加的に、または代替的に、建物内または施設敷地内に構築された構内電力網、または中小規模の交流発電装置を備えることができる。
電力変換装置14は、複数の電源と接続されている。電力変換装置14は、少なくともひとつの直流電源11と、少なくともひとつの交流電源12とに接続されている。電力変換装置14は、複数の電源の間において必要とされる電力変換を提供する。電力変換装置14は、交流系統と直流系統との間に設けられ、それらの間における必要とされる電力変換を提供する。電力変換装置14は、少なくともひとつの直流電源11と、少なくともひとつの交流電源12との間において、交流から直流、および直流から交流の双方向の電力変換を提供する。
電力変換装置14は、複数のスイッチ素子Q1−Q6を含む変換回路15を備える。変換回路15は非絶縁型かつ双方向型の電力変換回路を提供する。複数のスイッチ素子Q1−Q6は、IGBT素子または電力用MOS−FET素子などの電力用スイッチ素子によって提供することができる。
変換回路15は、交流系統と直流系統との間に設けられたインバータ回路16を備える。インバータ回路16は、交流端と直流端とを提供する。インバータ回路16は、交流電源12の相数に対応したブリッジ回路によって提供される。インバータ回路16は、スイッチ素子Q2、Q3、Q5、Q6および複数のコンデンサを含む。ハイサイドのスイッチ素子Q2、Q3の間、およびローサイドのスイッチ素子Q5、Q6の間に直流端が提供される。スイッチ素子Q2、Q5の間、およびスイッチ素子Q3、Q6の間に交流端が提供される。
変換回路15は、電池11とインバータ回路16との間に設けられた双方向型のコンバータ回路17を備える。コンバータ回路17は、スイッチ素子Q1、Q2、リアクトルL1、およびコンデンサを含む。コンバータ回路17は、インバータ回路16の直流端から電池11への電力供給および電圧変換を提供する。コンバータ回路17は、電池11からインバータ回路16の直流端への電力供給および電圧変換を提供する。コンバータ回路17は、電池11から出力される電力の電圧を昇圧し直流端に供給する昇圧型のコンバータ回路である。コンバータ回路17は、直流端に得られる電力の電圧を降圧し電池11に供給する降圧型のコンバータ回路である。
インバータ回路16とコンバータ回路17とは、交流電源12と電池11との間において直列に設けられている。この結果、インバータ回路16とコンバータ回路17とは、交流電源12から電池11への順方向の電力供給および電圧変換を提供する。インバータ回路16とコンバータ回路17とは、電池11から交流電源12への逆潮流と呼ばれる電力供給および電圧変換を提供する。インバータ回路16とコンバータ回路17とは、電池11と交流電源12との間における双方向の電力変換を提供する双方向型の交流直流変換回路を提供している。
電池11とコンバータ回路17との間には、フィルタ回路21が設けられている。フィルタ回路21は、多段のフィルタ回路を含む。フィルタ回路21は、第1のコモンモードフィルタを提供する。フィルタ回路21は、複数のコモンモードコイルと、複数のコンデンサとを含む。コモンモードコイルは、プラス線Pとマイナス線Nとの間に電磁的な結合を提供するように設けられている。複数のコンデンサは、プラス線Pとマイナス線Nとの間に接続された線間コンデンサと、接地接続のための容量要素を提供する接地コンデンサ21cとを含む。
接地コンデンサ21cは、プラス線Pを接地するコンデンサと、マイナス線Nを接地するコンデンサとを含む一対のコンデンサ素子によって提供される。接地コンデンサ21cは、プラス線P、マイナス線N、および接地部の間においてY字形の回路を提供する。接地コンデンサ21cは、Yコンデンサとも呼ばれる。
フィルタ回路21は、電力変換装置14を構成する複数の回路基板の中のひとつである第1基板41に搭載されている。フィルタ回路21を構成する回路素子は、第1基板41上に実装されている。接地コンデンサ21cは、第1基板41上に実装されている。接地コンデンサ21cは、接地部G1において電力変換装置14の接地電位に接続されている。接地部G1は、直流側接地部G1とも呼ばれる。接地コンデンサ21cは、第1基板41に設けられた接地パターンに電気的に接続されている。
接地パターンは、それが設けられた回路基板における接地電位を提供するための導体パターンである。接地パターンは、回路基板の一対の面のうち、回路部品を搭載するための主要な搭載面の反対側の面、すなわち裏面に設けられている。接地パターンは、回路基板の裏面のうち、ほとんどの範囲を覆うように形成されている。接地パターンは、接地面、アース面、またはグランド面などとも呼ばれる。多くの場合、接地パターンは基板の片面の広い範囲を覆うように形成されている。
交流電源12とインバータ回路16との間には、フィルタ回路22が設けられている。フィルタ回路22は、交流電源12とインバータ回路16との間において直列に設けられた多段のフィルタ回路を含む。フィルタ回路22は、第2のコモンモードフィルタを提供する。フィルタ回路22は、インバータ回路16側に位置付けられたノーマルモードフィルタ22aと、交流電源12側に位置付けられたコモンモードフィルタ22bとを有する。フィルタ回路22は、複数のコモンモードコイルと、複数のコンデンサとを含む。コモンモードコイルは、プラス線Pとマイナス線Nとの間に電磁的な結合を提供するように設けられている。複数のコンデンサは、プラス線Pとマイナス線Nとの間に接続された線間コンデンサと、接地接続のための容量要素を提供する接地コンデンサ22cとを含む。
接地コンデンサ22cは、プラス線Pを接地するコンデンサと、マイナス線Nを接地するコンデンサとを含む一対のコンデンサ素子によって提供される。接地コンデンサ22cは、プラス線P、マイナス線N、および接地部の間においてY字形の回路を提供する。接地コンデンサ22cは、Yコンデンサとも呼ばれる。
フィルタ回路22は、電力変換装置14を構成する複数の回路基板の中のひとつである第2基板42に搭載されている。フィルタ回路22を構成する回路素子は、第2基板42上に実装されている。接地コンデンサ22cは、第2基板42上に実装されている。接地コンデンサ22cは、接地部G2において電力変換装置14の接地電位に接続されている。接地部G2は、交流側接地部G2とも呼ばれる。接地コンデンサ22cは、第2基板42に設けられた接地パターンに電気的に接続されている。
変換回路15と電力変換装置14の接地電位との間には、浮遊容量24cが形成される。浮遊容量24cは、複数のスイッチ素子Q1−Q6と、電力変換装置14の接地電位との間に形成される浮遊容量を含む。具体的には、浮遊容量24cには、複数のスイッチ素子Q1−Q6のゲートと放熱用のヒートシンクとの間に形成される浮遊容量を含むことができる。浮遊容量24cは、接地接続のための容量要素でもある。浮遊容量24cは、ノイズ電流の経路を提供する。浮遊容量24cは、接地部G4において電力変換装置14の接地電位に接続されている。接地部G4は、スイッチ接地部G4とも呼ばれる。
交流電源12とフィルタ回路22との間には、交流電源12のためのフィルタ回路25が設けられている。フィルタ回路25は、複数のコンデンサを含む。複数のコンデンサは、第1相AC1と中間相NCとの間、および第2相AC2と中間相NCとの間に接続された線間コンデンサと、接地接続のための接地コンデンサ25cとを含む。接地コンデンサ25cは、接地部G7において電力変換装置14の接地電位に接続されている。
電池11とコンバータ回路17との間、より詳細には電池11とフィルタ回路21との間には、遮断器26が設けられている。遮断器26は、電池11とフィルタ回路21との間において電気的な接続を開閉する。遮断器26は、電池11とコンバータ回路17との間の電気的な接続を開閉する。遮断器26はリレーによって提供することができる。
交流電源12とインバータ回路16との間、より詳細にはフィルタ回路22とフィルタ回路25との間には、遮断器27が設けられている。遮断器27は、フィルタ回路22とフィルタ回路25との間において電気的な接続を開閉する。遮断器27は、交流電源12とインバータ回路16との間の電気的な接続を開閉する。遮断器27はリレーによって提供することができる。
電力変換装置14は、電気的な回路における共通の接地電位を提供するための接地部材28を備える。接地部材28の一部は、後述する接地パターンおよび板状導体によって提供される導体面によって提供される。接地部材28の一部は、電力変換装置14のである。以下の説明において、接地部材28は、ケース28とも称されることがある。交流電源12の中間線NCは、接地部G5によって接地部材28に接続されている。電池11のケース、および必要に応じてマイナス線Nは、接地部G6によって接地部材28に接続されている。
電力変換装置14は、変換回路15を制御するための制御回路31を備える。制御回路31は、スイッチ素子Q1−Q6を制御する。制御回路31は、遮断器26、27を制御してもよい。制御回路31は、大電力が流れる回路15−17、21、22、25、26、27から電気的に絶縁された回路である。制御回路31は、電力変換装置14を制御するための制御装置を提供する。
制御回路31は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置(MMR)とによって提供することができる。また、制御装置は、ロジック回路によって提供することができる。制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納している。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置を機能させる。制御装置は、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、機能を実行するための手段と呼ぶことができ、別の観点では、それらの要素の少なくとも一部は、構成的なブロック、またはモジュールと呼ぶことができる。
制御回路31は、スイッチ素子Q1−Q6を駆動するための信号伝達系統に、制御系統と電力系統とを電気的に絶縁するための絶縁素子を備えることができる。絶縁素子は、入出力間において高い絶縁耐圧を提供できる信号伝達素子によって提供される場合がある。
制御回路31は、電力変換装置14を構成する複数の回路基板の中のひとつである第4基板44および第5基板45に搭載されている。制御回路31を構成する回路素子は、第4基板44および第5基板45上に実装されている。第4基板44は、A基板とも呼ばれる。第5基板45は、B基板とも呼ばれる。
電力変換装置14は、電源回路32を備える。電源回路32は、制御回路31に電力を供給する。電源回路32は、電力変換装置14に接続される少なくともひとつの電源から電力を受ける。電源回路32は、電力変換装置14に接続される直流系統と交流系統との両方に接続され、それら両方から電力を受ける。電源回路32は、直流電源11に接続され、直流電力を受ける。電源回路32は、交流電源12に接続され、交流電源12から電力を受ける。図示の例では、電源回路32は、電力変換装置14に接続されたすべての電源11、12と接続され、それらのすべてから電力を受けることができる。
電源回路32は、その内部にフィルタ回路23を有する。フィルタ回路23は、第3のコモンモードフィルタを提供する。フィルタ回路23は、制御回路31に供給される電力線(プラス線とマイナス線)を接地接続するための容量要素を提供する接地コンデンサ23cを含む。接地コンデンサ23cは、プラス線を接地するコンデンサと、マイナス線を接地するコンデンサとを含む一対のコンデンサ素子によって提供される。接地コンデンサ23cは、プラス線、マイナス線、および接地部の間においてY字形の回路を提供する。接地コンデンサ23cは、Yコンデンサとも呼ばれる。
電源回路32、およびそれに含まれるフィルタ回路23は、電力変換装置14を構成する複数の回路基板の中のひとつである第3基板43に搭載されている。フィルタ回路23を構成する回路素子は、第3基板43上に実装されている。接地コンデンサ23cは、第3基板43上に実装されている。接地コンデンサ23cは、接地部G3において電力変換装置14の接地電位に接続されている。接地部G3は、制御用電源接地部G3とも呼ばれる。接地コンデンサ23cは、第3基板43に設けられた接地パターンに電気的に接続されている。
図2において、電力変換装置14は、制御回路31と、電源回路32とを備える。制御回路31は、制御機能を提供するための回路素子を含む制御器31aと、複数のゲート駆動回路(GT−DRV)31bとを有している。それぞれのゲート駆動回路31bには、電源回路32から電力が供給される。制御回路31は、スイッチ素子Q1−Q6の数に対応した数のゲート駆動回路31bを備える。
電源回路32は、電池11、および交流電源12のなかの少なくともひとつから制御回路31へ電力を供給する。電源回路32は、電池11または交流電源12から制御回路31へ電力を供給する。電源回路32は、入出力間を電気的に絶縁する絶縁型の電源回路である。これにより、制御回路31に電気的に接続された回路系統と、電源11、12に電気的に接続された回路系統とが電気的に絶縁される。
電源回路32は、第1のDC/DC変換回路32aと、第2のDC/DC変換回路32bとを有する。第2のDC/DC変換回路32bは、複数のゲート駆動回路用電源(GT−PWS)32cを備える。これらゲート駆動回路用電源32cは、入出力間を電気的に絶縁する絶縁型の電源回路である。
第1のDC/DC変換回路32aと、第2のDC/DC変換回路32bとの間には、フィルタ回路23が設けられている。フィルタ回路23は、複数の接地コンデンサ23cを有する。これら複数の接地コンデンサは、第3基板43上に実装されている。
電源回路32は、電力変換装置14の回路上に設けられた電流センサ33から電流値を入力する。さらに、電源回路32は、遮断器26、27等のリレーのような直流負荷にも電力を供給する。
図1、図2において、接地コンデンサ21c、接地コンデンサ22c、および接地コンデンサ23cは、ノイズの経由を提供することがある。これら接地コンデンサ21c、22c、23cの間におけるインピーダンスを低くすることがノイズを抑制するために有効である。具体的には、接地部G1、G2、G3の間におけるインピーダンスを低くすることがノイズを抑制するために有効である。
また、複数のスイッチ素子Q1−Q6と放熱用のヒートシンクとの間に形成される浮遊容量もノイズの経路を提供することがある。かかる浮遊容量に起因するノイズも抑制することが望ましい。
図3および図4は、電力変換装置14の実装形態を示している。電力変換装置14は、ケース28内に収容されている。ケース28内には、複数の基板41−46が収容されている。基板41−46のそれぞれは、両面に銅箔パターンを有する単層または多層のプリント配線基板によって提供することができる。
第1基板41は、直流系統の回路基板である。第1基板41は、少なくともフィルタ回路21を搭載する。第2基板42は、交流系統の回路基板である。第2基板42は、少なくともフィルタ回路22を搭載する。第3基板43は、電源回路32のための回路基板である。第3基板43は、フィルタ回路23を搭載する。第4基板44および第5基板45は、制御回路31のための回路基板である。第4基板44と第5基板45とは、積層されている。第4基板44と第5基板45とは、スイッチ素子Q1−Q6を含む。第6基板46は、リレー等を搭載した回路基板である。さらに、ケース28内には、リアクトルL1、トランスなどを収容したシールドケース47、端子台などが収容されている。
図示されるように、第4基板44と第5基板45との積層体44、45がケース28のほぼ中央に配置されている。この積層体の3辺に隣接して、第1基板41、第2基板42、および第3基板43が配置されている。具体的には、四辺形の積層体44、45の第1辺に隣接して第1基板41が配置されている。積層体44、45の第1辺と反対に位置する第2辺に隣接して第2基板42が配置されている。さらに、積層体44、45の第1辺と第2辺との間の第3辺に隣接して第3基板43が配置されている。第3基板43は、やや第1基板41側にずれた位置に位置付けられている。この結果、第3基板は、第1基板41と積層体44、45との両方に隣接している。
第1基板41と積層体44、45との間には、接地接続のための板状導体51が配置されている。板状導体51は、第1基板41の接地面と、積層体44、45の接地面とを電気的に接続する。板状導体51は、第1基板41と積層体44、45との間の隣接範囲のほぼ全長にわたって設けられている。
第2基板42と積層体44、45との間には、接地接続のための板状導体52が配置されている。板状導体52は、第2基板42の接地面と、積層体44、45の接地面とを電気的に接続する。板状導体52は、第2基板42と積層体44、45との間の隣接範囲のほぼ全長にわたって設けられている。
第3基板43と積層体44、45との間、および第3基板43と第1基板41との間には、接地接続のための板状導体53が配置されている。板状導体53は、第3基板43の接地面と、積層体44、45の接地面との間、および第3基板43の接地面と第1基板41の接地面との間を電気的に接続する。板状導体53は、第3基板43と積層体44、45との間の隣接範囲、および第3基板43と第1基板41との間の隣接範囲のほぼ全長にわたって設けられている。
板状導体51、52、53は、銅箔テープ、アルミテープ等の薄い金属板によって提供することができる。板状導体51、52、53のそれぞれは、四角形の金属板である。板状導体51、52、53は、複数のフィルタ回路21、22、23の接地部G1、G2、G3の相互間において、低インピーダンスの電気的な接続を提供する。板状導体51、552、53は、複数のフィルタ回路21、22、23の接地部G1、G2、G3の相互間において、ほぼまっすぐに延びる通電経路を提供する。
図3において、板状導体51、52、53は、基板41、42、43、44、45の下側に配置されている。図中においては、板状導体51、52、53の形状を示すために、板状導体51、52、53は、透視的に図示され、さらにハッチングを付して図示されている。
図4に図示されるように、複数のスイッチ素子Q1−Q6は、第4基板44と第5基板45との積層体44、45から下側に延び出すように実装されている。スイッチ素子Q1−Q6は、ヒートシンク48に熱的に接続されている。接地コンデンサ21cは、第1基板41の裏面に設けられている。接地コンデンサ22cは、第2基板42の裏面に設けられている。接地コンデンサ23cは、第3基板43の裏面に設けられている。
図5は、第1基板41、第2基板42、第3基板43、第4基板44、および第5基板、並びに、板状導体51、52、53の配置を示す斜視図である。図中においては、部品相互の接続関係を示すために形状などが模式化されている。また、図中においては、基板の裏面に配置された部品の一部が透視図的に図示されている。
第1基板41は、その一方の面(図中における上面)にコモンモードコイルを搭載し、その他方の面(図中における下面)に接地コンデンサ21cを搭載している。接地コンデンサ21cは、チップコンデンサによって提供することができる。第1基板41は、その下面に、接地パターン41aを有する。接地パターン41aは、第1基板41の下面のほぼ全体を覆う広い導体パターンである。接地パターン41aは、接地コンデンサ21cを搭載するための部分にハンダ付け用の開口部を有する。接地コンデンサ21cは、第1基板41に設けられたビア41bを経由してフィルタ回路21と接続されている。
第2基板42は、その一方の面(図中における上面)にコモンモードコイルを搭載し、その他方の面(図中における下面)に接地コンデンサ22cを搭載している。接地コンデンサ22cは、チップコンデンサによって提供することができる。第2基板42は、その下面に、接地パターン42aを有する。接地パターン42aは、第2基板42の下面のほぼ全体を覆う広い導体パターンである。接地パターン42aは、接地コンデンサ22cを搭載するための部分にハンダ付け用の開口部を有する。接地コンデンサ22cは、第2基板42に設けられたビア42bを経由してフィルタ回路22と接続されている。
第3基板43は、その一方の面(図中における上面)に電源回路32のための回路素子を搭載し、その他方の面(図中における下面)に接地コンデンサ23cを搭載している。接地コンデンサ23cは、チップコンデンサによって提供することができる。第3基板43は、その下面に、接地パターン43aを有する。接地パターン43aは、第3基板43の下面のほぼ全体を覆う広い導体パターンである。接地パターン43aは、接地コンデンサ23cを搭載するための部分にハンダ付け用の開口部を有する。
第4基板44と、第5基板45とは、ヒートシンク48上に重ねて配置されている。第4基板44が第5基板45より上側に配置されている。複数のスイッチ素子Q1−Q6は、ヒートシンク48に熱的に接触して配置されている。第5基板45には、複数のスイッチ素子Q1−Q6を配置するための貫通孔が開設されている。複数のスイッチ素子Q1−Q6のリード線は、第4基板44に接続されている。第5基板45は、接地パターン45aを有する。接地パターン45aは、複数のスイッチ素子Q1−Q6を配置するための貫通孔を除く、第5基板45の片面のほぼ全面にわたって広がっている。第5基板45はヒートシンク48に取り付けられている。接地パターン45aは、ヒートシンク48と電気的に接続されている。
第1の板状導体51は、接地パターン41aと接地パターン45aとを電気的に接続している。しかも、第1の板状導体51は、接地パターン41aと接地パターン45aとの対向する辺のほぼ全長にわたって接地パターン41aと接地パターン45aとを接続している。
第2の板状導体52は、接地パターン42aと接地パターン45aとを電気的に接続している。しかも、第2の板状導体52は、接地パターン42aと接地パターン45aとの対向する辺のほぼ全長にわたって接地パターン42aと接地パターン45aとを接続している。
第3の板状導体53は、接地パターン43aと接地パターン45aとを電気的に接続している。さらに、第3の板状導体53は、接地パターン43aと接地パターン41aとを電気的に接続している。しかも、第3の板状導体53は、接地パターン41aおよび接地パターン45aに対向する接地パターン43aの辺のほぼ全長にわたって、接地パターン43aを、接地パターン41aおよび接地パターン45aに接続している。
第1基板41は、第1の容量要素である接地コンデンサ21cが接地接続される第1接地パターン41aを有する。第2基板42は、第2の容量要素である接地コンデンサ22cが接地接続される第2接地パターン42aを有する。第3基板43は、第3の容量要素である接地コンデンサ23cが接地接続される第3接地パターン43aを有する。板状導体51、52、53は、第1接地パターン41aと第2接地パターン42aと第3接地パターン43aとを含む複数の接地パターンの間において、電気的接続を提供する。この構成は、複数の基板の接地パターンを有効に利用して低インピーダンの接地接続を提供することを可能とする。
板状導体51、52、53と、接地パターン41a、42a、43aとの間の電気的な接続は、ハンダ付け、ネジによる機械的な接合、コネクタによる機械的な接合など種々の接合構造によって提供することができる。
図6は、第1基板41、第2基板42、第3基板43、第4基板44、および第5基板、並びに、板状導体51、52、53の配置を示す平面図である。図中においては、部品相互の接続関係を示すために形状などが模式化されている。また、図中においては、基板の裏面に配置された部品の一部が透視図的に図示されている。
直流側のフィルタ回路21、すなわち直流系統のためのフィルタ回路21は、プラス線Pと接地パターン41aとの間を接続する接地コンデンサ21cと、マイナス線Nと接地パターン41aとの間を接続する接地コンデンサ21cとを有する。フィルタ回路21は、これら接地コンデンサ21cによる接続によって接地部G1を提供している。接地部G1は、電力変換装置14における直流側の接地部であって、高周波のノイズが流れる経路を提供する接地部である。
交流側のフィルタ回路22、すなわち交流系統のためのフィルタ回路22は、プラス線Pと接地パターン42aとの間を接続する接地コンデンサ22cと、マイナス線Nと接地パターン42aとの間を接続する接地コンデンサ22cとを有する。フィルタ回路22は、これら接地コンデンサ22cによる接続によって接地部G2を提供している。接地部G2は、電力変換装置14における交流側の接地部であって、高周波のノイズが流れる経路を提供する接地部である。
電源回路32のためのフィルタ回路23、すなわちスイッチ素子Q1−Q6のためのフィルタ回路23は、スイッチ素子Q1−Q6を駆動するための電力線のプラス線GT+と接地パターン43aとの間を接続する接地コンデンサ23cを有する。フィルタ回路23は、スイッチ素子Q1−Q6を駆動するための電力線のマイナス線GT−と接地パターン43aとの間を接続する接地コンデンサ23cとを有する。フィルタ回路23は、これら接地コンデンサ23cによる接続によって接地部G3を提供している。接地部G3は、電力変換装置14におけるスイッチ素子Q1−Q6のための接地部であって、高周波のノイズが流れる経路を提供する接地部である。
複数の接地部G1、G2、G3の間には、ノイズが流れる経路が形成されることがある。よって、複数の接地部G1、G2、G3の間におけるインピーダンスを低く抑えることが望ましい。インピーダンスを抑制するために、複数の接地部G1、G2、G3の間を直線的に結ぶ通電経路を提供することが望ましい。このような直線的な通電経路を提供するために、複数の接地部G1、G2、G3を含む面状の範囲に、面状の導体を配置することが望ましい。図示の例においては、例えば、破線で図示される仮想の通電経路面NPを想定することができる。
板状導体51、52、53は、複数の接地部の相互間に、通電経路面NPに沿って延びる最短の通電経路を形成するように拡がっている。接地部G1と接地部G2との間に最短の通電経路を形成するように、接地部G1と接地部G3との間に最短の通電経路を形成するように、さらに、接地部G2と接地部G3との間に最短の通電経路を形成するように、板状導体51、52、53は拡がっている。この構成により、直流側接地部と交流側接地部との間におけるインピーダンスが抑制される。
板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPを狭めることがないように形成され、配置される。板状導体51、52、53は、隣接して配置された基板の間において、面状に拡がっている。板状導体51、52、53のそれぞれは、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく拡がっている。通電経路面NPは、複数の接地部G1−G4を含む多角形の範囲にわたって拡がっており、複数の接地パターン41a、42a、43a、45aと板状導体51、52、53とは、通電経路面NPを含み、かつ、通電経路面NPより広く拡がっている。
図6において、板状導体51は、隣接して配置された第1基板41と第5基板45との間に位置する通電経路面NPの四辺形部分より大きく拡がっている。板状導体52は、隣接して配置された第2基板42と第5基板45との間に位置する通電経路面NPの四辺形部分、すなわち台形部分より大きく拡がっている。板状導体53は、隣接して配置された第3基板43と第1基板41および第5基板45との間に位置する通電経路面NPの四辺形部分、すなわち台形部分より大きく拡がっている。
接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPに相当する導体面を提供している。接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPの周縁部に対して窪みをなすことのない導体面を提供している。接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPを含む導体面を提供している。接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPより広く拡がる導体面を提供している。
接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53が提供する導体面は、その範囲内に、複数のスイッチ素子Q1−Q6を有している。接地コンデンサ21c、22c、23cとアースとを経由して流れるノイズ電流は低インピーダンスになるように流れる。よって、ノイズ電流は直線的に進む。このため、接地コンデンサ21c、22c、23cの相互間、さらには、これら接地コンデンサ21c、22c、23cのそれぞれとスイッチ素子Q1−Q6を結ぶ直線が最善の接続経路となる。接地パターン41a、42a、43a、および板状導体51、52、53は、この最善の接続経路を完全に含むように、この最善の接続経路に迂回を生じさせることがないように配置され、そのような導体面を提供している。この配置は、複数のスイッチ素子Q1−Q6と、ヒートシンク48等との間の浮遊容量がノイズの経路を提供する場合に、ノイズを抑制するために有効である。
図7は、電力変換装置14の交流側端子におけるノイズを示す。横軸は、周波数f(MHz)、縦軸は電圧(dBμV)を示す。図中には、この種の電力変換装置14に要求されるノイズの抑制目標値Limitが図示されている。図中においては、線CMPは、複数の接地パターン41a、42a、43a、45aを、丸断面のリード線によって電気的に接続した比較例を示す。線EMBは、第1実施形態を示す。図示されるように、この実施形態によると、ノイズをほぼ目標値以下に抑制することができる。このように、この実施形態によると、伝導ノイズを抑制することができる。
図8は、ノイズ源となる場合の作動を説明するためのグラフである。横軸は時間を示し、縦軸はスイッチ素子Q1に流れる電流Is(A)と、ドレイン−ソース間電圧Vds(V)とを示す。線Isが電流の変化を示し、線Vdsが電圧の変化を示す。図中には、電流Isにあらわれた、およそ7MHzの振動的な波形、すなわちリンギング波形が図示されている。
交流電源12から電池11に充電する場合に、スイッチ素子Q1に流れる電流Isのリンギング波形が図示されている。スイッチ素子Q1がオフされるときに、スイッチ素子Q1の容量成分に電荷が充電される。この電荷は、スイッチ素子Q1がオンされるときに放出される。スイッチ素子Q1、リアクトルL1、および平滑コンデンサにより形成される閉回路に電流が流れることによって、リアクトルL1のインダクタンスとスイッチ素子Q1の容量成分とによって共振が発生する。
電池11から交流電源12に放電する時にもスイッチ素子Q4に流れる電流にリンギングがあらわれる。スイッチ素子Q4がオフされる時に、スイッチ素子Q4の容量成分に電荷が充電される。この電荷は、スイッチ素子Q4がオンされる時に放出される。スイッチ素子Q4、リアクトルL1、および平滑コンデンサにより形成される閉回路に電流が流れることによって、リアクトルL1のインダクタンスとスイッチ素子Q4の容量成分とによって共振が発生する。
これらのリンギングに起因するノイズはスイッチ素子Q1−Q6のゲート、ソースを通って、電源回路32からも電池11および交流電源12へ向けて漏洩しようとする。これに対して、この実施形態では、電源回路32内のコモンモードフィルタ23の接地コンデンサ23cが接地されるから、高周波までノイズを電力変換装置14内に封じ込めることができる。
以上に述べた実施形態によると、直流側に直流電源11が接続され、交流側に交流電源12が接続され、少なくとも直流から交流への電力変換を提供するインバータ回路16を備える電力変換装置14が提供される。電力変換装置14は、インバータ回路16の直流側を容量要素である接地コンデンサ21cを介して接地接続する直流側接地部G1を有する第1基板41を備える。電力変換装置14は、インバータ回路16の交流側を容量要素である接地コンデンサ22cを介して接地接続する交流側接地部G2を有する第2基板42を備える。
電力変換装置14は、第1基板41と第2基板42とを含む複数の基板の間に配置され、直流側接地部と交流側接地部とを含む複数の接地部の間を電気的に接続する通電経路面NPの少なくとも一部を提供する板状導体51、52、53を備える。板状導体51、52、53は、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく面状に拡がっている。この構成によると、直流側接地部と、交流側接地部とが、隣接して配置された基板の間に配置された板状導体51、52、53を経由して電気的に接続される。しかも、板状導体51、52、53は、基板の間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく面状に拡がっている。このため、直流側接地部G1を経由するノイズ電流と、交流側接地部G2を経由するノイズ電流とに対するインピーダンスが抑制される。これにより、ノイズを抑制することができる。
電力変換装置14は、さらに、インバータ回路16を制御する制御回路31と、少なくともインバータ回路16の直流側から制御回路31に給電する電源回路32とを備える。複数の基板41−45は、電源回路32を容量要素である接地コンデンサ23cを介して接地接続する制御用電源接地部G3を有する第3基板43を備える。通電経路面NPは、直流側接地部G1、交流側接地部G2、および制御用電源接地部G3を含む複数の接地部を電気的に接続する。この構成によると、3つの接地部G1−G3が通電経路面NPによって電気的に接続されるから、それらの間におけるインピーダンスが抑制され、それら接地部G1−G3を経由するノイズが抑制される。
電力変換装置14は、さらに、インバータ回路16を構成する複数のスイッチ素子Q1−Q6を浮遊容量24cを経由して接地接続するスイッチ接地部G4を備える。通電経路面NPは、直流側接地部G1、交流側接地部G2、およびスイッチ接地部G4を含む複数の接地部を電気的に接続する。この構成によると、3つの接地部G1、G2、G4が通電経路面NPによって電気的に接続されるから、それらの間におけるインピーダンスが抑制され、それら接地部G1、G2、G4を経由するノイズが抑制される。また、前段に述べた構成との組合せにおいては、4つの接地部G1−G4が通電経路面NPによって電気的に接続されるから、それらの間におけるインピーダンスが抑制され、それら接地部G1−G4を経由するノイズが抑制される。
板状導体51、52、53は、仮想の通電経路面NPを狭めることがないように形成され、配置される。板状導体51、52、53は、隣接して配置された基板の間において、面状に拡がっている。板状導体51、52、53のそれぞれは、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく拡がっている。このため、板状導体51は、隣接する基板の接地パターン間における低いインピーダンスによる電気的な接続を提供する。これにより、ノイズが抑制される。
複数の接地パターン41a、42a、43a、45aおよび板状導体51、52、53は、導体面を提供する。導体面は、直流側の接地部G1と、交流側の接地部G2とを含む複数の接地部の間を相互に電気的に接続する。導体面は、複数の接地部の相互間をその導体面上に沿って直線的に接続する通電経路を提供する。これにより、電力変換装置14におけるノイズを抑制することができる。複数の接地部には、追加的に、電源回路32の接地部G3が含まれる。これにより、電源回路32を経由するノイズを抑制することができる。複数の接地部には、追加的に、複数のスイッチ素子Q1−Q6に起因する浮遊容量24cの接地部G4が含まれる。これにより、浮遊容量24cを経由するノイズを抑制することができる。
上記接地部の一部は、電力変換装置14内に含まれる接地コンデンサ21c、22c、23cによる接地部とすることができる。これにより、接地コンデンサ21c、22c、23cを経由するノイズを抑制することができる。導体面は、接地コンデンサを含む回路部品を搭載するための回路基板に形成された接地パターン41a、42a、43a、45aと、それらを電気的に接続する板状導体51、52、53とによって提供されうる。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、板状導体51、52、53を第5基板45の接地パターン45aに接続した。これに代えて、この実施形態では、第4基板44の接地パターン44aが利用される。
図9に図示されるように、第4基板44は、接地パターン44aを備える。板状導体251、252、253は、接地パターン44aに接続される。板状導体251、252、253は、先行する実施形態の板状導体51、52、53に相当する。この構成は、電力変換装置14のケース28とドレインとの間の浮遊容量(スイッチ素子とヒートシンク48との間の浮遊容量を含む)が少ない場合に、この浮遊容量からのノイズの漏れが少なくなるため有効な構造である。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、帯状の細長い板状導体51、52、53によって隣接する接地パターンの間を接続した。これに代えて、この実施形態では、ひとつの基板に相当する程度に広く面状に拡がるい板状導体を備える。
図10に図示されるように、板状導体354は、接地パターン41a、42a、43aに接続される。板状導体354は、第4基板44および第5基板45と平行に配置された部位を有する。板状導体354は、複数のスイッチ素子Q1−Q6をヒートシンク48に接触させることを可能とするための貫通孔を有する。板状導体354は、接地パターン41aと接地パターン42aとを直接的に接続する。板状導体354は、先行する実施形態の板状導体51、52、53に相当する部位と、接地パターン44a、45aに相当する部位とを一連の板状導体によって提供している。
この構成によると、基板の接地パターンと板状導体との間の接続部分の数、面積を抑制しながら、ノイズを抑制することができる。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、複数の板状導体は平板状である。また、複数の基板41−45は、互いに平行になるように、かつ、ほぼ同一平面上に、互いに重複することなく並べられている。これに代えて、この実施形態では、曲げられた板状導体によって導体面が提供される。この実施形態では、複数の基板41−45は、互いに角度をなして交差するように位置付けられる。
図11において、第1基板41と、積層体44、45との間の隣接部分が拡大して図示されている。板状導体455は、第1基板41と、第4基板44および第5基板45を含む積層体44、45との間に配置されている。板状導体455は、接地パターン41aと、接地パターン45aとの間を電気的に接続している。板状導体455は、板状導体51に相当する金属板を折り曲げた形状を有する。板状導体455は、作業者が折り曲げ可能な可撓性を有する金属板によって提供されている。板状導体455は、フレキシブル基板、または折り曲げた金属板によって提供することができる。
第1基板41と、積層体44、45とは、互いに直交するように配置されている。第1基板41と、積層体44、45とは、直方体状のケース28内の異なる面に沿って配置されている。
図示の例では、板状導体51に代えて、曲げられた板状導体455を配置した。これに代えて、または追加して、板状導体52の代わりに板状導体455を採用してもよい。また、板状導体53の代わりに板状導体455を採用してもよい。また、板状導体54の代わりに板状導体455を採用してもよい。
この実施形態でも、板状導体455は、隣接して配置された複数の基板41、45の間に位置する通電経路面NPの四辺形部分より大きく面状に拡がっている。板状導体455は、複数の接地部G1−G4の相互間に、通電経路面NPに沿って延びる最短の通電経路を形成するように拡がっている。板状導体455が曲げられていることにより、通電経路面NPは曲った面に沿って延びている。
板状導体455は、仮想の通電経路面NPを狭めることがないように形成され、配置される。板状導体455は、隣接して配置された基板の間において、面状に拡がっている。板状導体455は、隣接して配置された第1基板41と第5基板45との間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく拡がっている。
複数の接地パターン41a、42a、43a、45aおよび板状導体455は、直流側の接地部G1と、交流側の接地部G2とを含む複数の接地部の間を相互に電気的に接続する曲がった導体面を提供する。しかも、導体面は、複数の接地部の間を、その導体面上において、その導体面の面に沿って直線状に接続する通電経路を提供している。これにより、電力変換装置914におけるノイズを抑制することができる。複数の接地部には、追加的に、電源回路32の接地部G3を含むことができる。これにより、電源回路32を経由するノイズを抑制することができる。この構成によると、複数の基板41−45の配置の自由度を高めながら、ノイズを抑制することができる。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、複数の板状導体のそれぞれは長方形である。これに代えて、この実施形態では、仮想の通電経路面NPの外辺に沿った辺をもつ多角形または四辺形と呼びうる板状導体551、552、553が採用される。
図12に図示されるように、板状導体551、552、553は、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面NPの四辺形部分より大きく面状に拡がっている。板状導体551、552、553は、は、複数の接地部G1−G4の相互間に、通電経路面NPに沿って延びる最短の通電経路を形成するように拡がっている。板状導体551、552、553は、仮想の通電経路面NPの外面に相当する斜面を有する。接地パターン41a、42a、43a、および板状導体551、552、553は、一連の導体面を提供している。しかも、この導体面は、接地コンデンサ21c、22c、23cの相互間、さらには、これら接地コンデンサ21c、22c、23cのそれぞれとスイッチ素子Q1−Q6との間を結ぶ複数の直線を完全に含む。よって、この構成によると、板状導体551、552、553の面積を抑制しながら、ノイズを抑制することができる。
(第6実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、仮想の通電経路面NPは、複数の接地コンデンサ21c、22c、23cで囲まれる三角形の範囲である。これに代えて、この実施形態では、複数のスイッチ素子Q1−Q6と、複数の接地コンデンサ21c、22c、23cとで囲まれる四角形の範囲によって、仮想の通電経路面NPが提供される。
図13に図示されるように、複数のスイッチ素子Q1−Q6は、複数の接地コンデンサ21c、22c、23cで囲まれる三角形の範囲の外に位置付けられている。この実施形態では、複数のスイッチ素子Q1−Q6と、複数の接地コンデンサ21c、22c、23cとで囲まれる四角形の範囲、すなわち多角形の範囲が仮想の通電経路面NPとして設定される。複数の板状導体651、652、553は、この仮想の通電経路面NPを含むように形成され、配置されている。この構成によると、複数のスイッチ素子Q1−Q6の自由な配置を可能としながら、ノイズを抑制することができる。
(第7実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、仮想の通電経路面NPは、複数のスイッチ素子Q1−Q6を考慮して設定される。仮想の通電経路面NPは、複数のスイッチ素子Q1−Q6を考慮することなく設定されてもよい。
図14に図示されるように、仮想の通電経路面NPは、複数のスイッチ素子Q1−Q6の位置を考慮することなく設定することができる。この構成でも、板状導体551、552、553は、隣接して配置された複数の基板の間に位置する通電経路面NPの四辺形部分より大きく面状に拡がっている。
この構成は、電力変換装置14のパッケージのベースフレームと、複数のスイッチ素子Q1−Q6のドレインとの間の浮遊容量が少ない場合に、それら浮遊容量からのノイズの漏れが少なくなるため有効な構造である。ベースフレームは、例えばケース28によって提供される。多くの場合、ケース28とヒートシンク48とが電気的に接続される。この場合、ノイズの経路を提供する浮遊容量は、スイッチ素子Q1−Q6とヒートシンク48との間の浮遊容量としても把握することができる。
(第8実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、第3の接地コンデンサ23cが第3基板43に配置されている。第3の接地コンデンサ23cは、第4基板44または第5基板45の位置に配置されてもよい。
図15に図示されるように、第3の接地コンデンサ23cを搭載する第3基板843は、先行する実施形態の第4基板44の位置に配置される。この実施形態では、板状導体851、852が採用されている。この場合、細長く拡がるほぼ四角形の仮想の通電経路面NPを設定することができる。さらに、この実施形態においても、仮想の通電経路面NPは、スイッチ素子Q1−Q6を考慮することなく設定されている。
(第9実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、電力変換装置14には、電池11と交流電源12とが接続される。これに代えて、この実施形態では、電池11と交流の電動機912とが電力変換装置914に接続される。
図16において、電動機912は、交流負荷である。電動機912は、多相、例えば三相の電動機912である。電動機912は、複数の巻線とケースとの間に浮遊容量912cを有する。電動機912のケースは、電動機912の接地電位を提供する。
電力変換装置914は、電池11から電動機912へ電力を供給する。電力変換装置914は、少なくとも直流から交流への電力変換を提供する。電力変換装置914は、多相、すなわち3相のインバータ回路916を備える。インバータ回路916と電動機912との間には、接地コンデンサを含むフィルタ回路は設けられていない。
電動機912のケースは、接地部G8において電力変換装置914の接地電位と電気的に接続されている。接地部G8は、第2基板942の接地パターン942aに接続されている。浮遊容量912cは、接地接続のための容量要素を提供する。この結果、電動機912の浮遊容量912cと接地部G8とを経由するノイズの経路が形成される。このノイズの経路は、電力変換装置14における交流側のノイズ経路を提供する。
図17に図示されるように、接地部G8は、第2基板942の接地パターン942a上に形成されている。この構成では、第1接地コンデンサ21cによる接地部G1、第3接地コンデンサ23cによる接地部G3、および交流側の接地部G8を含む多角形の範囲が、仮想の通電経路面NPとして設定される。板状導体951、953は、仮想の通電経路面NPを狭めることがないように形成され、配置される。板状導体951、953は、隣接して配置された基板の間において、面状に拡がっている。板状導体951は、隣接して配置された第1基板41と第2基板942との間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく拡がっている。板状導体953は、隣接して配置された第3基板43と第2基板942との間に位置する通電経路面NPの多角形部分または四辺形部分より大きく拡がっている。板状導体951、953と、接地パターン45aとは、仮想の通電経路面NPを含む範囲にわたって広がる導体面を提供する。
この構成では、第1基板41は、容量要素である接地コンデンサ21cが接地接続される第1接地パターン41aを有する。第2基板42は、容量要素である浮遊容量912cがケースを経由して接地接続される第2接地パターン942aを有する。板状導体951は、第1接地パターン41aと第2接地パターン942aとを含む複数の接地パターンの間において、電気的接続を提供する。直流側接地部のための第1接地パターン41aと、交流側接地部のための第2接地パターン942aとが、板状導体951によって電気的に接続される。この構成は、複数の基板の接地パターンを有効に利用して低インピーダンの接地接続を提供することを可能とする。
この実施形態によると、インバータ回路916の交流側に交流負荷としての電動機912が接続されている。交流側接地部としての接地部G8は、交流負荷のケースを第2基板942に接地接続する。直流側の接地部G1と、交流側の接地部G8とを含む複数の接地部の間が、板状導体951、953を含む導体面によって接続される。しかも、導体面は、複数の接地部の相互間をその導体面上に沿って直線的に接続する通電経路を提供する。これにより、電力変換装置914におけるノイズを抑制することができる。複数の接地部には、追加的に、電源回路32の接地部G3を含むことができる。これにより、電源回路32を経由するノイズを抑制することができる。
(他の実施形態)
発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、種々変形して実施することが可能である。発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。各実施形態は追加的な部分をもつことができる。各実施形態の部分は、省略される場合がある。実施形態の部分は、他の実施形態の部分と置き換え、または組み合わせることも可能である。上記実施形態の構造、作用、効果は、あくまで例示である。発明の技術的範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。発明のいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
例えば、制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
例えば、電力変換システム10は、電池11と並列に接続される太陽電池などの付加的な直流電源を備えることができる。
上記実施形態では、第1基板41と第2基板42とを隣接して配置し、それらの間に板状導体を配置してもよい。
第9実施形態では、インバータ回路916の交流側に電動機912を接続した。電動機912に代えて、発電機としても機能する電動発電機を交流側に接続してもよい。係る構成においては、電力変換器914は、直流から交流への電力変換だけでなく、交流から直流への電力変換も提供するように制御することができる。
10 電力変換システム、11 電池、12 交流電源、912 電動機、
14、914 電力変換装置、15 変換回路、16、916 インバータ回路、
17 コンバータ回路、21、22、23、25 フィルタ回路、
21a、22a、23a、25a 接地コンデンサ、24a、912c 浮遊容量、
26、27 遮断器、28 接地部材(ケース)、31 制御回路、32 電源回路、
41、42、43、44、45、46、843、942 基板、
41a、42a、43a、44a、45a、942a 接地パターン、
41b、42b ビア、47 シールドケース、48 ヒートシンク、
51、52、53 板状導体、
251、252、354、455 551、552、553 板状導体、
651、652、851、852、951、953 板状導体、
G1−G8 接地部、NP 通電経路面、Q1−Q8 スイッチ素子。

Claims (9)

  1. 直流側に直流電源(11)が接続され、交流側に交流電源(12)または交流負荷(912)が接続され、少なくとも直流から交流への電力変換を提供するインバータ回路(16、916)を備える電力変換装置において、
    前記インバータ回路の直流側をフィルタ回路の容量要素(21c)を介して接地接続する直流側接地部(G1)を有する第1基板(41)と、
    前記インバータ回路の交流側をフィルタ回路の容量要素(22c、912c)を介して接地接続する交流側接地部(G2、G8)を有する第2基板(42、942)と、
    前記第1基板と前記第2基板とを収容し、電気的な回路における共通の接地電位を提供するためのケース(28)と、
    前記第1基板と前記第2基板とを含む複数の基板の間に配置され、前記直流側接地部と前記交流側接地部とを含む複数の接地部の間を電気的に接続する通電経路面(NP)の少なくとも一部を提供する板状導体(51、52、53、251、252、253、354、455、551、552、553、651、652、851、852、951、953)とを備え、
    前記板状導体は、
    複数の接地部の間を直線的に結ぶ通電経路を提供するために、隣接して配置された複数の前記基板の間に位置する前記通電経路面の多角形部分または四辺形部分より大きく面状に拡がっていることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記板状導体は、複数の前記接地部の相互間に、前記通電経路面(NP)に沿って延びる最短の通電経路を形成するように拡がっていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. さらに、前記インバータ回路を制御する制御回路(31)と、
    少なくとも前記インバータ回路の直流側から前記制御回路に給電する電源回路(32)とを備え、
    複数の前記基板は、前記電源回路を容量要素(23c)を介して接地接続する制御用電源接地部(G3)を有する第3基板(43、843)を備え、
    前記通電経路面(NP)は、前記直流側接地部(G1)、前記交流側接地部(G2、G8)、および前記制御用電源接地部(G3)を含む複数の前記接地部を電気的に接続することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. さらに、前記インバータ回路を構成する複数のスイッチ素子(Q1−Q8)を浮遊容量(24c)を経由して接地接続するスイッチ接地部(G4)を備え、
    前記通電経路面(NP)は、前記直流側接地部(G1)、前記交流側接地部(G2、G8)、および前記スイッチ接地部(G4)を含む複数の前記接地部を電気的に接続することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 前記第1基板は、前記容量要素(21c)が接地接続される第1接地パターン(41a)を有し、
    前記第2基板は、前記容量要素(22c、912c)が接地接続される第2接地パターン(42a、942a)を有し、
    前記板状導体は、前記第1接地パターンと前記第2接地パターンとを含む複数の接地パターンの間において、電気的接続を提供することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電力変換装置。
  6. 前記第1基板は、前記容量要素(21c)が接地接続される第1接地パターン(41a)を有し、
    前記第2基板は、前記容量要素(22c)が接地接続される第2接地パターン(42a)を有し、
    前記第3基板は、前記容量要素(23c)が接地接続される第3接地パターン(43a)を有し、
    前記板状導体は、前記第1接地パターンと前記第2接地パターンと前記第3接地パターンとを含む複数の接地パターンの間において、電気的接続を提供することを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
  7. 前記通電経路面(NP)は、複数の前記接地部を含む多角形の範囲にわたって拡がっており、
    複数の前記接地パターンと前記板状導体とは、前記通電経路面を含み、前記通電経路面より広く拡がっていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 前記容量要素は、コモンモードフィルタを提供する接地コンデンサ(21c、22c、23c)であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の電力変換装置。
  9. 前記交流側に前記交流負荷(912)が接続されており、
    前記交流側接地部(G8)は、前記交流負荷のケースを前記第2基板(942)に接地接続することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の電力変換装置。
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