以下に図面を参照して、本発明にかかる遊技機の好適な実施の形態を詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、本発明にかかる遊技機を、旧第1種に属するぱちんこ遊技機(いわゆる「デジパチ」)に適用した例である。
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
まず、本発明の実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、ぱちんこ遊技機の一例を示す説明図である。図1に示すように、本実施の形態のぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部が配置されている。
発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102に沿って上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、複数の釘が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配設されている。
遊技盤101のほぼ中央部分には画像表示部としてのメイン液晶104が配置されているとともに、メイン液晶の上部にはサブ液晶114が配置されている。メイン液晶104およびサブ液晶114は、液晶表示器(LCD:Liquid Crystal Display)である。メイン液晶104の下方には、第1始動口105と、第2始動口106とが配設されている。第1始動口105および第2始動口106は、始動入賞させるための入賞口である。
第2始動口106は、開閉自在な普通電動役物107が設けられている。普通電動役物107は、遊技球を第2始動口106へ入賞しにくくさせる閉状態(閉鎖した状態)と、手前側に開いた状態であり遊技球を第2始動口106へ入賞させやすくする開状態(開放した状態)とを有する。これらの状態の切替は、普通電動役物107が備えるソレノイドによって行われる。
普通電動役物107は、メイン液晶104の左側および右側に配設された各ゲート108のいずれかを遊技球が通過したことによって行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。また、メイン液晶104の右側には上大入賞口109aが設けられている。上大入賞口109aの下方には、下大入賞口109bが設けられている。各大入賞口109a,109bは、大当たり遊技状態となったときに大当たりの種別に応じて開放され、遊技球の入賞により所定個数(たとえば15個)の賞球を払い出すための入賞口である。
メイン液晶104の下方には普通入賞口110が配設されている。普通入賞口110は、遊技球の入賞により所定個数(たとえば10個)の賞球を払い出すための入賞口である。普通入賞口110は、図示の位置に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してもよい。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の左下部分には、遊技者に特別図柄などの遊技情報を明示する情報表示部112が設けられている。情報表示部112には、遊技球が第1始動口105へ入賞することにより行われる大当たり抽選の抽選結果を表す第1特別図柄や、遊技球が第2始動口106へ入賞することにより行われる大当たり抽選の抽選結果を表す第2特別図柄などを表示する。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材113は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
枠部材113において、遊技領域103の上側にはスピーカが組み込まれている。また、枠部材113において遊技領域103の上側部分には、演出ライト部(枠ランプ)115が設けられている。
枠部材113の下部位置には、操作ハンドル116が配置されている。操作ハンドル116は、発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル116は、枠部材113と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル116は、発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材117を備えている。発射指示部材117は、操作ハンドル116の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。操作ハンドル116には、遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。これにより、発射部は、発射指示部材117が遊技者によって直接操作されているときに遊技球を発射させる。
枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、演出ボタン118や十字キー119が設けられている。演出ボタン118や十字キー119は、遊技者からの操作を受け付ける。演出ボタン118は、発光して遊技者からの操作を受け付ける通常ボタン演出を行うほか、上方へ突出することにより押下時の縮む量(ストローク)を長くした特殊ボタン演出などを行う。
また、枠部材113において、遊技領域103の下側部分には、不図示の打球供給皿が設けられ、打球供給皿により、遊技球が収容されるとともに、順次発射部へ遊技球が送り出される。
また、遊技盤101上には、演出時に駆動される可動役物130a〜130dが設けられている。たとえば、可動役物130a〜130dは、それぞれ、対応する所定の演出時には、メイン液晶104の前面に進出し、それ以外のときは図示のようにメイン液晶104から退避する。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
次に、本実施の形態のぱちんこ遊技機100の基本動作の一例について説明する。ぱちんこ遊技機100は、遊技球が第1始動口105または第2始動口106へ入賞すると、遊技球が入賞した始動口に応じた大当たり抽選を行う。遊技球が第1始動口105へ入賞して大当たり抽選を行った場合、ぱちんこ遊技機100は、第1特別図柄表示部112a(図2参照)の第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定期間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で第1特別図柄を停止表示させる。
遊技球が第2始動口106へ入賞して大当たり抽選を行った場合、ぱちんこ遊技機100は、第2特別図柄表示部112b(図2参照)の第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定期間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で第2特別図柄を停止表示させる。
ぱちんこ遊技機100は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせてメイン液晶104上に3つの装飾図柄(たとえば数字図柄)を変動表示させる。そして、特別図柄の停止表示に合わせて、装飾図柄を停止表示させる。たとえば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させる場合には、大当たりを示す組み合わせ(「7・7・7」などのいわゆるゾロ目)で装飾図柄を停止表示させる。
大当たりを示す組み合わせで装飾図柄を停止表示させると、ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態に移行させ、当選した大当たりに応じたラウンド分、当選した大当たりに応じた大入賞口(上大入賞口109aまたは下大入賞口109b)を開放させる。たとえば、1ラウンドは、開放させた上大入賞口109aまたは下大入賞口109bへの10球の入球があるまでの期間または所定時間(たとえば29.5秒)が経過するまでの期間であり、計16ラウンド行われる。遊技球が開放中の上大入賞口109aまたは下大入賞口109bへ入賞すると、ぱちんこ遊技機100は、所定個数の賞球を払い出す。
ここで、ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態においては、大当たり抽選を行わない。大当たり遊技状態では、当選したラウンド分の上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの開放が完了すると終了する。大当たり遊技状態では、遊技領域103のうちの右側の領域に遊技球が打ち出される右打ちによって遊技が行われ、右側領域に配置された上大入賞口109aまたは下大入賞口109b内に入賞させて遊技が行われる。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技状態を終了させると、再び、大当たり抽選を行う遊技状態へ復帰させる。大当たり遊技状態を終了させた後には、特定の遊技状態(たとえば時短遊技状態)に移行させる。
(ぱちんこ遊技機の遊技状態)
ぱちんこ遊技機100は、大当たり中の大当たり遊技状態を除いて、低確率非時短遊技状態(いわゆる通常遊技状態)と、高確率時短遊技状態と、低確率時短遊技状態と、の3つの遊技状態のうち、いずれか1つの遊技状態をとる。なお、高確率非時短遊技状態をとり得るようにすることも可能である。
時短遊技状態とは、普通電動役物107のサポート機能が付与される遊技状態であり、詳細については後述する。低確率遊技状態(通常遊技状態または低確率時短遊技状態)であるときには、ぱちんこ遊技機100は、大当たりに当選しにくい低確率遊技状態用の低確率当たり判定テーブルを用いた大当たり抽選を行う。具体的には、たとえば、1/250の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行う。
高確率遊技状態(高確率時短遊技状態)であるときには、ぱちんこ遊技機100は、大当たりに当選しやすい高確率遊技状態用の当たり判定テーブルを用いた大当たり抽選を行う。具体的には、たとえば、1/36の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行う。このように、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて高い確率で大当たりに当選するようになっている。
また、高確率時短遊技状態または低確率時短遊技状態では、普通電動役物107の開閉による遊技サポート機能が付与される。遊技サポート機能の具体的な内容としては、たとえば、普通図柄の変動時間の短縮や、普通図柄当たりの当選確率の向上(普通電動役物107の開放頻度の増加)のほか、普通電動役物107の開放時間の長時間化などが挙げられる。
本実施の形態において、時短遊技状態では、遊技領域103のうち、右側領域に遊技球が打ち出される右打ちによって遊技が行われ、主に第2始動口106への入賞によって遊技が進行される。また、非時短遊技状態(通常遊技状態)では、遊技領域103のうち、左側領域に遊技球が打ち出される左打ちによって遊技が行われ、主に第1始動口105への入賞によって遊技が進行される。
ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技の終了後に遊技状態の移行を行うほか、大当たり遊技によって遊技状態が移行されてから所定回数の大当たり抽選を行ったときに、次の遊技状態への移行を行う。ここで、遊技状態の遷移について説明する。本実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100は、たとえば、確変大当たり(16ラウンド(R)確変大当たり、または8R確変大当たり)、または通常大当たり(8R通常大当たり)をとり得る。確変大当たりに当選すると、大当たり終了後、10000変動が終了するまで高確率時短遊技状態が設定される。すなわち、本実施の形態では、確変大当たりに当選すると、事実上、次回の大当たりに当選するまでの間、高確率時短遊技状態が設定される。
また、通常大当たりの場合、大当たり終了後、30変動が終了するまでの間、低確率時短遊技状態が設定される。この30変動が経過すると、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)が設定される。なお、普通電動役物107のサポート機能が付与されない高確率遊技状態(高確率非時短遊技状態)に移行させる大当たりをとり得る構成としてもよい。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
次に、図2を用いて、ぱちんこ遊技機100の制御部の内部構成について説明する。図2は、ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部201と、演出内容を制御する演出制御部202と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部203とを備えている。以下にそれぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部201は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
主制御部201は、CPU211がRAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御するように機能する。たとえば、主制御部201は、大当たり判定や、普通図柄判定や、遊技状態の設定、などを行い、遊技の進行を制御する。主制御部201は、主制御基板によって実現される。
CPU211は、予めROM212に記憶された各種プログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行する。ROM212には、保留記憶プログラム、大当たり判定プログラム、変動パターン選択プログラム、特別図柄変動プログラム、大入賞口制御プログラム、遊技状態設定プログラム、などが記憶されている。
保留記憶プログラムは、第1始動口SW221によって検出された遊技球を特1保留情報として記憶するとともに、第2始動口SW222によって検出された遊技球を特2保留情報として記憶させる。大当たり判定プログラムは、特1保留情報および特2保留情報に対する特別遊技の判定である大当たり判定を行わせる。
本実施の形態において、特別遊技である大当たりの種別は、たとえば5種類あり、具体的には、16ラウンド(R)出球有り確変大当たり(以下「16R確変大当たり」という)、8R出球有り確変大当たり(以下「8R確変大当たり」という)、2R出球無し確変大当たり(以下「2R突確大当たり」という)、8R出球有り通常大当たり(以下「8R通常大当たり」という)、をとり得るようになっている。各大当たりでは、上大入賞口109aや下大入賞口109bが、所定ラウンド数開放する。なお、以下において、16R確変大当たり、8R確変大当たり、および8R通常大当たりを、「長当たり」という。また、2R突確大当たりを「短当たり」という。
変動パターン選択プログラムは、大当たり判定結果に応じて、特別図柄の変動開始から変動停止までの変動態様を示した変動パターンを選択させる。保留情報の数が多いときは、変動時間の短い変動パターンが選択されやすくなっている。特別図柄変動プログラムは、変動パターン選択プログラムが実行されることによって選択された変動パターンを用いて特別図柄を変動表示および停止表示させる。
大入賞口制御プログラムは、大当たり時にラウンド数に応じて、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bを開放させる。遊技状態設定プログラムは、大当たりの種類に応じて、大当たり終了後の遊技状態を、低確率時短遊技状態または高確率時短遊技状態に設定するプログラムである。
また、主制御部201には、遊技球を検出する各種スイッチ(SW)、上大入賞口109aや下大入賞口109bなどの電動役物を開閉動作させるためのソレノイド、第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部112c、保留表示部112dなどが接続される。
各種SWとしては、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW221と、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW222と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW223と、上大入賞口109aへ入賞した遊技球を検出する上大入賞口SW224aと、下大入賞口109bへ入賞した遊技球を検出する下入賞口SW224bと、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW225とが主制御部201に接続される。
各種SW(221〜225)による検出結果は主制御部201へ入力される。各種SW(221〜225)には、近接スイッチなどが用いられる。なお、普通入賞口SW225は、普通入賞口110の配置位置別に複数個設けてもよい。
また、上述したソレノイドとしては、普通電動役物107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド231と、上大入賞口109aを開閉動作させる上大入賞口ソレノイド232aと、下大入賞口109bを開閉動作させる下大入賞口ソレノイド232bとが主制御部201に接続される。主制御部201は、それぞれのソレノイド(231,232a,232b)に対する駆動を制御する。
さらに、主制御部201は、演出制御部202および賞球制御部203にも接続され、それぞれの制御部に対して各種コマンドを出力する。たとえば、主制御部201は、演出制御部202に対しては変動開始コマンド、変動停止コマンドなどのコマンドを出力する。また、主制御部201は、賞球制御部203に対しては賞球コマンドを出力する。賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数を示す情報などが含まれている。
(2.演出制御部)
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとによって構成され、ぱちんこ遊技機100の演出内容を制御する機能を有する。演出統括部202aは、主制御部201から受信した各種コマンドに基づいて演出制御部202全体を統括する機能を有している。画像・音声制御部202bは、演出統括部202aからの指示内容に基づいて画像および音声の制御を行う機能を有している。また、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材113などに設けられたランプの点灯を制御する機能を有している。
(2−1.演出統括部)
まず、演出統括部202aの構成について説明する。演出統括部202aは、CPU241と、ROM242と、RAM243と、リアルタイムクロック(以下「RTC」という)244と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU241は、予めROM242に記憶された各種プログラムに基づき、演出内容を決定する処理を実行する。ROM242には、CPU241が上述した処理を実行するために必要となる各種プログラムが記憶されている。RAM243は、CPU241のワークエリアとして機能する。CPU241が各種プログラムを実行することによりRAM243にセットされたデータは、所定のタイミングにて画像・音声制御部202bおよびランプ制御部202cに対して出力される。
演出統括部202aは、CPU241がRAM243をワークエリアとして使用しながら、ROM242に記憶された、演出パターン選択プログラム、変動演出実行プログラム、楽曲上映演出実行プログラム、楽曲上映演出更新プログラムなどの演出制御プログラムを実行することによって、演出制御部202全体を統括するように機能する。
演出パターン選択プログラムは、特別図柄の変動に対応させて、演出図柄を用いたリーチ演出などの変動演出パターンを選択させる。変動演出実行プログラムは、演出パターン選択プログラムが実行されたことによって選択された変動演出パターンを実行させる。楽曲上映演出実行プログラムは、所定時間(たとえば1時間)毎に楽曲上映演出を実行させる。楽曲上映演出更新プログラムは、所定周期(たとえば1週間)毎に楽曲上映演出を更新させる。
RTC244は、実時間を計時出力する。RTC244は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されているときもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。なお、RTC244は、演出統括部202aなど演出制御部202内に配置する例に限らず、主制御部201に配置してもよい。また、RTC244は、単独で配置してもよい。
また、演出統括部202aには、演出ボタン120が接続されており、遊技者から演出ボタン120が操作(押下)された旨を示すデータが入力される。また、演出統括部202aには、十字キー119が接続されており、遊技者によって選択されたキーに対応するデータが入力される。
(2−2.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部202bの構成について説明する。画像・音声制御部202bは、CPU251と、ROM252と、RAM253と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU251は、画像や音声の生成および出力処理を実行する。ROM252には、画像や音声の生成および出力処理のためのプログラムや、背景画像・図柄画像・キャラクタ画像・予告画像など各種画像データや各種音声データなどが記憶されている。RAM253は、CPU251のワークエリアとして機能し、メイン液晶104に表示させる画像データやスピーカ254から出力させる音声データが一時的に格納される。
すなわち、画像・音声制御部202bは、CPU251がRAM253をワークエリアとして使用しながら、ROM252に記憶された各種プログラムを実行することによって、演出統括部202aからの指示に基づいて画像および音声の制御を行うように機能する。
たとえば、CPU251は、演出統括部202aから指示された指示内容に基づいて、背景画像表示処理、演出図柄変動/停止表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理と音声処理を実行する。このときには、CPU251は、処理に必要な画像データおよび音声データをROM252から読み出してRAM253に書き込む。
RAM253に書き込まれた背景画像や演出図柄画像などの画像データは、画像・音声制御部202bに接続されたメイン液晶104に対して出力され、メイン液晶104の表示画面上において重畳表示される。すなわち、演出図柄画像は、背景画像よりも手前に見えるように表示される。なお、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合などには、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することにより、図柄画像を優先してRAM253に記憶させる。
また、RAM253に書き込まれた音声データは、画像・音声制御部202bに接続されたスピーカ254に対して出力され、音声データに基づく音声がスピーカ254から出力される。
(2−3.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部202cの構成について説明する。ランプ制御部202cは、CPU261と、ROM262と、RAM263と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU261は、ランプを点灯させる処理などを実行する。ROM262には、各種プログラム、当該処理に必要となるランプ点灯に用いる制御データなどが記憶されている。RAM263は、CPU261のワークエリアとして機能する。
ランプ制御部202cは、演出ライト部115と、盤ランプ264と、可動役物130a〜130dと、に接続され、点灯制御するデータや動作制御するデータを出力する。これにより、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材113などに設けられたランプの点灯、可動役物130a〜130dの動作を制御するように機能する。
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとを用いて、それぞれ異なる基板によって構成されるものとしたが、これらは同じプリント基板上に組み込んで構成されるものとしてもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であっても、それぞれの機能は独立しているものとする。
(3.賞球制御部)
次に、賞球制御部203の構成について説明する。賞球制御部203は、CPU281と、ROM282と、RAM283と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU281は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM282には、当該処理に必要となるプログラムなどが記憶されている。RAM283は、CPU281のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部203は、払出部(払出駆動モータ)291と、発射部292と、定位置検出SW293と、払出球検出SW294と、球有り検出SW295と、満タン検出SW296と接続される。
賞球制御部203は、払出部291に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータからなる。具体的には、賞球制御部203は、払出部291に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、上大入賞口109a、下大入賞口109b、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。
また、賞球制御部203は、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイドなどを駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
また、この賞球制御部203には、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、定位置検出SW293、払出球検出SW294、球有り検出SW295、満タン検出SW296などがある。たとえば、賞球制御部203は、賞球制御基板によってその機能を実現する。
また、主制御部201には、盤用外部情報端子基板297が接続されており、主制御部201が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部203についても、枠用外部情報端子基板298が接続されており、賞球制御部203が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
上記構成の主制御部201と、賞球制御部203とは、それぞれ異なるプリント基板(主制御基板、賞球制御基板)に設けられるが、これに限らず、たとえば、賞球制御部203は、主制御部201と同一のプリント基板上に設けることもできる。
(ぱちんこ遊技機が行う基本処理)
次に、ぱちんこ遊技機100が上述した動作を実現するために行う基本処理の内容について説明する。
(1.主制御部が行う基本処理)
まず、ぱちんこ遊技機100の主制御部201が行う基本処理について説明する。なお、以下に説明する主制御部201の各処理は、主制御部201のCPU211がROM212に記憶されたプログラムを実行することにより行う。
(タイマ割込処理)
まず、図3を用いて主制御部201が行うタイマ割込処理について説明する。図3は、主制御部が行うタイマ割込処理を示すフローチャートである。主制御部201は、電源の供給が開始されると、起動処理や電源遮断監視処理などを含んだメイン制御処理(不図示)の実行を開始する。主制御部201は、電源が供給されている間、このメイン制御処理を継続的に実行している。主制御部201は、このメイン制御処理に対して、タイマ割込処理を所定周期(たとえば4ms)で割り込み実行する。
図3に示すタイマ割込処理において、主制御部201は、まず、主制御部201が行う各種抽選に用いる乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する(ステップS301)。主制御部201は、この乱数更新処理において、当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数などの更新を行う。
そして、主制御部201は、各種スイッチにより検出を行うスイッチ処理を実行する(ステップS302)。このスイッチ処理において、主制御部201は、始動口(第1始動口105、第2始動口106)に入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ処理(図4参照)、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ処理(不図示)、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bに入賞した遊技球を検出する大入賞口スイッチ処理(不図示)、普通入賞口110に入賞した遊技球を検出する普通入賞口スイッチ処理(不図示)、などを行う。
次に、主制御部201は、特別図柄および普通図柄に関する図柄処理を実行する(ステップS303)。図柄処理において、主制御部201は、特別図柄に関する特別図柄処理
(図5参照)、および普通図柄に関する普通図柄処理(不図示)、を行う。
次に、主制御部201は、各種電動役物の動作制御に関する電動役物制御処理を実行する(ステップS304)。電動役物制御処理において、主制御部201は、普通電動役物107の動作を制御する不図示の電動チューリップ制御処理(不図示)、および上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの動作を制御する大入賞口処理(図9参照)などを行う。
そして、主制御部201は、賞球に関する賞球処理を実行する(ステップS305)。賞球処理において、主制御部201は、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bや普通入賞口110へ入賞した遊技球に対して、所定個数の賞球の払い出しを指示する賞球コマンドをRAM213に設定する。そして、主制御部201は、ステップS301〜S305の各処理によりRAM213に設定されたコマンドを演出制御部202などに対して出力する出力処理を実行し(ステップS306)、タイマ割込処理を終了する。タイマ割込処理を終了すると、主制御部201はメイン処理へ戻る。
(始動口スイッチ処理)
次に、図4を用いて、スイッチ処理(図3のステップS302参照)に含まれる始動口スイッチ処理の処理内容について説明する。図4は、主制御部が行う始動口スイッチ処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ処理において、主制御部201は、まず、第1始動口SW221がONになったか否かを判定する(ステップS401)。第1始動口SW221がONになっていなければ(ステップS401:No)、ステップS406へ移行する。
第1始動口SW221がONであれば(ステップS401:Yes)、第1始動口105に入賞した遊技球の保留数を示す保留情報数U1が4未満であるか(U1<4)否かを判定する(ステップS402)。保留情報数U1が4未満でなければ(ステップS402:No)、すなわち、保留情報数U1が4以上であれば、ステップS406へ移行する。
保留情報数U1が4未満であれば(ステップS402:Yes)、保留情報数U1に「1」加算したものを新たな保留情報数U1とし(ステップS403)、各乱数カウンタのカウント値を保留情報として取得して、RAM213の保留情報記憶領域に記憶する(ステップS404)。
次に、主制御部201は、記憶された保留情報に基づき、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行する(ステップS405)。そして、主制御部201は、第2始動口SW222がONになったか否かを判定する(ステップS406)。第2始動口SW222がONでなければ(ステップS406:No)、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
第2始動口SW222がONであれば(ステップS406:Yes)、第2始動口106に入賞した遊技球の保留数を示す保留情報数U2が4未満であるか(U2<4)否かを判定する(ステップS407)。保留情報数U2が4未満でなければ(ステップS407:No)、すなわち、保留情報数U2が4であれば、そのまま始動口スイッチ処理を終了する。
保留情報数U2が4未満であれば(ステップS407:Yes)、保留情報数U2に「1」加算したものを新たな保留情報数U2とし(ステップS408)、各乱数カウンタのカウント値を保留情報として取得して、RAM213の保留情報記憶領域に記憶する(ステップS409)。
なお、主制御部201は、第1始動口105への入賞を契機に取得された保留情報よりも優先順位が高くなるように、第2始動口106への入賞を契機に取得された保留情報を記憶させる。
次に、主制御部201は、記憶した保留情報に基づき、大当たり判定や変動パターン判定を事前に行う事前判定処理を実行し(ステップS410)、始動口スイッチ処理を終了する。
(特別図柄処理)
次に、図5を用いて、図柄処理(図3のステップS303参照)に含まれる特別図柄処理の処理内容について説明する。図5は、主制御部が行う特別図柄処理を示すフローチャートである。図5に示す特別図柄処理において、主制御部201は、まず、大当たり遊技フラグがONになっているかを判定する(ステップS501)。大当たり遊技フラグは、たとえば、大当たり当選時にONに設定されるフラグであり、現在の遊技状態が大当たり遊技状態であることを示すフラグである(図8−2のステップS811参照)。
大当たり遊技フラグがONである場合(ステップS501:Yes)、特別図柄を変動表示させずに、そのまま特別図柄処理を終了する。大当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップS501:No)、特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS502)。特別図柄が変動表示中である場合(ステップS502:Yes)、ステップS509へ移行する。
特別図柄が変動表示中ではない場合(ステップS502:No)、第1始動口105または第2始動口106へ入賞した遊技球に対する保留情報数Uが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS503)。保留情報数Uが「1」以上である場合(U≧1)(ステップS503:Yes)、保留情報数Uを「1」減算したものを新たな保留情報数Uとする(ステップS504)。保留情報数Uが「0」である場合(U=0)(ステップS503:No)、そのまま特別図柄処理を終了する。
なお、本実施の形態では、第2始動口106への入賞による保留情報の変動は、第1始動口105への入賞による保留情報の変動よりも先に変動させるようにし、いわゆる優先消化させるようにしている。これは、第1始動口105に入賞した保留情報に対する大当たりに比べて、第2始動口106に入賞した保留情報に対する大当たりの方が、遊技者にとって有利な大当たり(16R確変大当たり)に当選しやすくしているためである。
次に、主制御部201は、大当たり抽選処理(図6参照)を実行するとともに(ステップS505)、変動パターン判定処理(図7参照)を実行する(ステップS506)。そして、大当たり抽選処理および変動パターン判定処理における各判定結果は、各処理においてRAM213の判定結果記憶領域に記憶される。
次に、主制御部201は、判定された変動パターンに基づき、第1特別図柄表示部112aまたは第2特別図柄表示部112bの特別図柄の変動表示を開始する(ステップS507)。主制御部201は、第2始動口106への入賞による第2大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄を変動表示させる場合は第2特別図柄表示部112bの第2特別図柄を変動表示させ、第1大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄を変動表示させる場合は第1特別図柄表示部112aの第1特別図柄を変動表示させる。
そして、特別図柄の変動表示開始に合わせ、主制御部201は、変動開始コマンドをRAM213に設定する(ステップS508)。ステップS508で設定される変動開始コマンドには、ステップS505の大当たり抽選処理の抽選結果やステップS506の変動パターン判定処理によって選択された変動パターンを示す情報などが含まれる。また、ステップS508で設定された変動開始コマンドは、図3のステップS306に示した出力処理の実行時に、演出制御部202に対して出力される。
次に、主制御部201は、特別図柄の変動表示の開始から所定の変動時間(変動表示開始直前に選択した変動パターンによって定義された変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS509)。所定の変動時間が経過していない場合(ステップS509:No)、そのまま特別図柄処理を終了する。
所定の変動時間が経過すると(ステップS509:Yes)、主制御部201は、第1特別図柄表示部112aまたは第2特別図柄表示部112bにて変動表示中の特別図柄を停止させ(ステップS510)、変動停止コマンドをRAM213に設定する(ステップS511)。ステップS511で設定された変動停止コマンドは、図3のステップS306に示した出力処理の実行時に、演出制御部202に対して出力される。
次に、主制御部201は、図8−1および図8−2を用いて後述する停止中処理を実行して(ステップS512)、特別図柄処理を終了する。
(大当たり抽選処理)
次に、図6を用いて、図5のステップS505に示した大当たり抽選処理の処理内容について説明する。図6は、主制御部が行う大当たり抽選処理を示すフローチャートである。大当たり抽選処理において、主制御部201は、まず、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS601)。
高確率遊技フラグがONである場合(ステップS601:Yes)、主制御部201は、高確率用の当たり判定テーブルである、高確率当たり判定テーブルを選択する(ステップS602)。高確率遊技フラグがOFFである場合(ステップS601:No)、低確率用の当たり判定テーブルである、低確率当たり判定テーブルを選択する(ステップS603)。
そして、主制御部201は、ステップS602またはステップS603で選択した当たり判定テーブルと、当たり判定の対象となる保留情報(優先順位の最も高く設定された保留情報)の当たり乱数とを比較して、当たり乱数が、当たり判定テーブルにおいて各当たりに対応する所定値と一致するかを判定する、当たり判定を行う(ステップS604)。
そして、当たり判定の結果をRAM213の判定結果記憶領域に設定する(ステップS605)。当たり判定の結果が大当たりである場合(ステップS606:Yes)、入賞した始動口に応じた図柄判定テーブルを用いて、保留情報の図柄乱数と図柄判定テーブルとを比較して、図柄乱数が、図柄判定テーブルにおいてどの種類の大当たり(16R確変大当たり、8R確変大当たり、など)に対応する所定値と一致するかを判定する、図柄判定を行う(ステップS607)。
図柄判定では、第1始動口105への入賞球に対しては第1図柄判定テーブルが用いられ、第2始動口106への入賞球に対しては第2図柄判定テーブルが用いられる。そして、図柄判定の判定結果を表す大当たり図柄をRAM213の判定結果記憶領域に設定して(ステップS608)、大当たり抽選処理を終了する。
一方、ステップS606において、当たり判定の判定結果が大当たりでない場合(ステップS606:No)、ハズレを示す図柄をRAM213の判定結果記憶領域に設定して(ステップS609)、大当たり抽選処理を終了する。
(変動パターン判定処理)
次に、図7を用いて、図5のステップS506に示した変動パターン判定処理の処理内容について説明する。図7は、主制御部が行う変動パターン判定処理を示すフローチャートである。図7に示す変動パターン判定処理において、主制御部201は、大当たり抽選処理(図6参照)における当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS701)。
大当たりではない場合(ステップS701:No)、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS702)。時短遊技フラグがOFFである場合(ステップS702:No)、通常時ハズレ用変動パターン判定テーブル(図中「通常時ハズレテーブル」と記載)を選択し(ステップS703)、ステップS708に移行する。
ステップS702において、時短遊技フラグがONである場合(ステップS702:Yes)、時短時ハズレ用変動パターン判定テーブル(図中「時短時ハズレテーブル」と記載)を選択し(ステップS704)、ステップS708に移行する。
ステップS701において、大当たりである場合(ステップS701:Yes)、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS705)。時短遊技フラグがOFFである場合(ステップS705:No)、つまり、通常遊技状態である場合、通常時大当たり用変動パターン判定テーブル(図中「通常時大当たりテーブル」と記載)を選択し(ステップS706)、ステップS708に移行する。
ステップS705において、時短遊技フラグがONである場合(ステップS705:Yes)、時短時大当たり用変動パターン判定テーブル(図中「時短時大当たりテーブル」と記載)を選択し(ステップS707)、ステップS708に移行する。
ステップS708では、選択した変動パターン判定テーブルと、今回の保留情報の変動パターン乱数とを比較して、変動パターン乱数が、変動パターン判定テーブルにおいてどの変動パターンに対応するかを判定する、変動パターン判定を行う(ステップS708)。そして、この判定結果をRAM213の判定結果記憶領域に設定し(ステップS709)、変動パターン判定処理を終了する。
(停止中処理)
次に、図8−1および図8−2を用いて、停止中処理の処理内容について説明する。図8−1は、主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その1)である。図8−2は、主制御部が行う停止中処理を示すフローチャート(その2)である。
停止中処理において、主制御部201のCPU211は、時短遊技状態を示す時短遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS801)。時短遊技フラグは、図11を用いて後述する遊技状態設定処理にて設定されるフラグである。時短遊技フラグがONではない場合(ステップS801:No)、ステップS806に移行する。
時短遊技フラグがONである場合(ステップS801:Yes)、時短遊技状態の残余回数を示す時短遊技カウンタJから「1」減算した値を新たな時短遊技カウンタJとする(ステップS802)。なお、時短遊技カウンタJは、時短遊技状態における遊技の残余回数を示しており、大当たり後に、大当たりの種別に応じて、10000回、または30回に設定される数値である。時短遊技カウンタJの設定については、遊技状態設定処理(図11参照)にて後述する。この後、時短遊技カウンタJが「0」であるか否かを判定する(ステップS803)。
時短遊技カウンタJが「0」である場合(ステップS803:Yes)、つまり、大当たり終了後、時短継続回数の10000変動または30変動が経過した場合、時短遊技フラグをOFFにする(ステップS804)。そして、不図示の右打ち表示部を消灯させるための右打ち報知終了処理を実行する(ステップS805)。一方、時短遊技カウンタJが「0」ではない場合(ステップS803:No)、ステップS806に移行する。ステップS806では、高確率遊技状態を示す高確率遊技フラグがONであるか否かを判定する(ステップS806)。
ステップS806において、高確率遊技フラグがOFFである場合(ステップS806:No)、ステップS810に移行する。高確率遊技フラグがONである場合(ステップS806:Yes)、高確率遊技状態の残余回数を示す高確率遊技カウンタXから「1」減算した値を新たな高確率遊技カウンタXとする(ステップS807)。
高確率遊技カウンタXは、具体的には、高確率遊技状態における遊技の残余回数を示しており、大当たり終了後に、たとえば10000回に設定される数値である。高確率遊技カウンタXの設定については、遊技状態設定処理(図11)にて後述する。
この後、高確率遊技カウンタXが「0」であるか否かを判定し(ステップS808)、高確率遊技カウンタXが「0」である場合(ステップS808:Yes)、つまり、大当たり終了後、10000変動が経過した場合、高確率遊技フラグをOFFにする(ステップS809)。高確率遊技カウンタXが「0」ではない場合(ステップS808:No)、ステップS810に移行する。なお、大当たり終了後、10000変動が経過することは、実際の遊技においては、ほぼ生じ得ない。
ステップS810では、停止した特別図柄が大当たりであるか否かを判定する(ステップS810)。停止した特別図柄が大当たりではない場合(ステップS810:No)、そのまま停止中処理を終了する。停止した特別図柄が大当たり図柄である場合(ステップS810:Yes)、大当たり遊技フラグをONにし(ステップS811)、不図示の右打ち表示部を点灯させるための右打ち報知開始処理を実行する(ステップS812)。
そして、時短遊技カウンタJおよび高確率遊技カウンタXを「0」にする(ステップS813)。この後、時短遊技フラグおよび高確率遊技フラグをOFFにし(ステップS814)、大当たりのオープニングを開始する(ステップS815)。この後、オープニングコマンドをRAM213に設定し(ステップS816)、処理を終了する。
(大入賞口処理)
次に、図9を用いて、電動役物制御処理(図3のステップS304参照)に含まれる大入賞口処理の処理内容について説明する。図9は、主制御部が行う大入賞口処理を示すフローチャートである。図9に示す大入賞口処理において、主制御部201は、大当たり遊技フラグがONに設定されているかを判定する(ステップS901)。大当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップS901:No)、そのまま大入賞口処理を終了する。
大当たり遊技フラグがONである場合(ステップS901:Yes)、オープニング中であるか否かを判定する(ステップS902)。具体的に、ステップS902では、大当たり遊技フラグをONに設定された際に選択された大入賞口動作パターンのオープニング中であるか否かを判定する。なお、オープニング中とは、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bを開放させる前の所定期間である。
オープニング中ではない場合(ステップS902:No)、ステップS903へ移行し、オープニングが既に終了したか否かを判定する(ステップS903)。オープニングが既に終了した場合(ステップS903:Yes)、ステップS906に移行する。オープニングが終了していない場合(ステップS903:No)、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの動作パターンの設定を行い(ステップS904)、ステップS906に移行する。上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの動作パターンの設定に際しては、不図示の動作パターン設定テーブルが用いられる。
ステップS902において、オープニング中である場合(ステップS902:Yes)、オープニング期間の経過を待つための処理であるオープニング処理を行って(ステップS905)、ステップS906へ移行する。
そして、主制御部201は、上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの開放中であるか否かを判定する(ステップS906)。上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの開放中である場合(ステップS906:Yes)、入賞個数の計測や開放期間の計測を行うための開放中処理を行う(ステップS907)。上大入賞口109aまたは下大入賞口109bの開放中ではない場合(ステップS906:No)、ステップS908へ移行する。
そして、主制御部201は、インターバル中であるか否かを判定する(ステップS908)。インターバル中である場合(ステップS908:Yes)、ラウンド数を「1」加算させるインターバル処理を行って(ステップS909)、ステップS910へ移行する。インターバル中ではない場合(ステップS908:No)、ステップS910へ移行する。
そして、主制御部201は、エンディング中であるか否かを判定する(ステップS910)。エンディング中である場合(ステップS910:Yes)、エンディング処理を行って(ステップS911)、大入賞口処理を終了する。エンディング処理の処理内容については、図10を用いて後述する。エンディング中ではない場合(ステップS910:No)、そのまま大入賞口処理を終了する。
(エンディング処理)
次に、図10を用いて、図9のステップS911に示したエンディング処理について説明する。図10は、主制御部が行うエンディング処理を示すフローチャートである。図10に示すエンディング処理において、主制御部201は、所定のエンディング期間が経過したか否かを判定する(ステップS1001)。エンディング期間が経過していない場合(ステップS1001:No)、そのままエンディング処理を終了する。
エンディング期間が経過した場合(ステップS1001:Yes)、主制御部201は、エンディングを終了し(ステップS1002)、ラウンド数カウンタのカウント値Rを「0」にリセットする(ステップS1003)。そして、今回の大当たり遊技後の遊技状態を設定する遊技状態設定処理(図11参照)を行う(ステップS1004)。そして、大当たり遊技フラグをOFFに設定するとともに(ステップS1005)、不図示の右打ち表示部を消灯させるための右打ち報知終了処理を実行し(ステップS1006)、エンディング処理を終了する。
(遊技状態設定処理)
次に、図11を用いて、図10のステップS1004に示した遊技状態設定処理について説明する。図11は、主制御部が行う遊技状態設定処理を示すフローチャートである。図11に示す遊技状態設定処理において、主制御部201は、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグをONに設定する(ステップS1101)。
そして、実行中の大当たりが通常大当たり(具体的には、8R通常大当たり)であるか否かを判定する(ステップS1102)。通常大当たりではない場合(ステップS1102:No)、すなわち、16R確変大当たり、8R確変大当たりまたは2R突確大当たりのいずれかである場合、時短遊技状態を示す時短遊技フラグをONにするとともに(ステップS1103)、時短遊技カウンタJを「10000」に設定する(ステップS1104)。
そして、高確率遊技状態を示す高確率遊技フラグをONにするとともに(ステップS1105)、高確率遊技カウンタXを「10000」に設定する(ステップS1106)。そして、不図示の右打ち表示部を点灯させるための右打ち報知開始処理を実行し(ステップS1107)、遊技状態設定処理を終了する。
ステップS1102において、通常大当たりである場合(ステップS1102:Yes)、時短遊技状態を示す時短遊技フラグをONにするとともに(ステップS1108)、時短遊技カウンタJを「30」に設定し(ステップS1109)、ステップS1107に移行する。
(2.演出統括部が行う処理)
次に、演出制御部202の演出統括部202aが行う処理について説明する。以下に示す演出統括部202aが行う各処理は、たとえば、演出統括部202aのCPU241がROM242に記憶されているプログラムを実行することによって行われるものである。
(演出タイマ割込処理)
まず、図12を用いて、演出統括部202aが行う演出タイマ割込処理の処理内容について説明する。図12は、演出統括部が行う演出タイマ割込処理を示すフローチャートである。演出統括部202aは、起動中継続的に所定のメイン演出制御処理(不図示)を行っており、このメイン演出制御処理に対して、図12に示す演出タイマ割込処理を、所定の周期(たとえば4ms)で割り込み実行する。
演出タイマ割込処理において、演出統括部202aは、演出ボタン118や十字キー119が遊技者から操作を受け付けた際に、受け付けた旨のコマンドを設定する、操作受付処理を行う(ステップS1201)。そして、コマンド受信処理(図13参照)を行う(ステップS1202)。
そして、演出統括部202aは、コマンド送信処理を行って(ステップS1203)、演出タイマ割込処理を終了する。演出タイマ割込処理を終了すると、演出統括部202aはメイン演出制御処理に戻る。コマンド送信処理では、コマンド受信処理または操作受付処理などによりRAM243の各記憶領域に設定された情報を示すコマンドを、画像・音声制御部202bやランプ制御部202cに対して出力する処理を行う。
(コマンド受信処理)
次に、図13を用いて、コマンド受信処理の処理内容について説明する。図13は、演出統括部が行うコマンド受信処理を示すフローチャートである。
図13に示すコマンド受信処理において、演出統括部202aは、まず、主制御部201から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1301)。変動開始コマンドは、主制御部201の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図5のステップS508参照)。変動開始コマンドを受信していない場合(ステップS1301:No)、ステップS1303へ移行する。
変動開始コマンドを受信した場合(ステップS1301:Yes)、演出統括部202aは、実行する演出の演出内容を決定する演出決定処理を行い(ステップS1302)、ステップS1303へ移行する。演出決定処理の詳細な処理内容については図14を用いて後述する。
ステップS1303では、主制御部201から変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1303)。変動停止コマンドは、主制御部201の特別図柄処理において設定されるコマンドである(図5のステップS511参照)。
変動停止コマンドを受信していない場合(ステップS1303:No)、ステップS1305へ移行する。変動停止コマンドを受信した場合(ステップS1303:Yes)、演出統括部202aは、実行中の演出を終了させるための演出終了処理を行い(ステップS1304)、ステップS1305へ移行する。
ステップS1305では、主制御部201からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1305)。オープニングコマンドは、主制御部201の停止中処理において設定されるコマンドである(図8−2のステップS816参照)。オープニングコマンドを受信していない場合(ステップS1305:No)、ステップS1307へ移行する。
オープニングコマンドを受信した場合(ステップS1305:Yes)、大当たり中に行う大当たり演出を選択する大当たり演出選択処理を行い(ステップS1306)、ステップS1307へ移行する。たとえば、16R確変大当たりに当選している場合、大当たり演出選択処理において、演出統括部202aは、16R確変大当たり用の当たり演出を選択する。
ステップS1307では、主制御部201からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1307)。エンディングコマンドは、主制御部201の開放中処理においてエンディング開始時に設定されるコマンドである。エンディングコマンドを受信していない場合(ステップS1307:No)、ステップS1309に移行する。
ステップS1307において、エンディングコマンドを受信した場合(ステップS1307:Yes)、大当たり演出終了時に行うエンディング演出を選択するための、エンディング演出選択処理を行う(ステップS1308)。この後、主制御部201から事前判定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1309)。事前判定コマンドは、主制御部201の事前判定処理(図4のステップS405およびステップS410参照)において設定されるコマンドである。
事前判定コマンドを受信していない場合(ステップS1309:No)、そのままコマンド受信処理を終了する。事前判定コマンドを受信した場合(ステップS1309:Yes)、演出事前判定処理を行い(ステップS1310)、コマンド受信処理を終了する。演出事前判定処理では、判定した演出事前判定結果をRAM243の演出事前判定情報記憶領域に設定する。
(演出決定処理)
次に、図14を用いて、図13のステップS1302に示した演出決定処理について説明する。図14は、演出統括部が行う演出決定処理を示すフローチャートである。図14に示す演出決定処理において、演出統括部202aは、コマンド受信処理において受信された変動開始コマンド(図13のステップS1301参照)を解析し(ステップS1401)、大当たり抽選の抽選結果、変動パターン(特別図柄の変動時間)、遊技状態などを示す情報を取得する。
そして、演出統括部202aは、不図示の演出モードテーブルを用いて、設定されている現在の演出モードを示すモードフラグを参照する(ステップS1402)。そして、現在の保留情報数から「1」を減算する、保留情報数減算処理を行う(ステップS1403)。
そして、変動演出パターンの選択を行う変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS1404)。そして、変動演出開始コマンドをRAM243に設定し(ステップS1405)、演出決定処理を終了する。
以上のように、ぱちんこ遊技機100は、始動条件の成立により、大当たり判定を行って、大当たり判定の結果を示す図柄(特別図柄および装飾図柄)を停止表示させ、停止表示された図柄が大当たりを示す場合には、大当たり遊技状態に移行させる。そして、ぱちんこ遊技機100は、大当たり遊技の終了後には、時短遊技状態または確変遊技状態にて遊技を制御する。さらに、時短遊技状態において大当たりに当選することなく30変動終了した場合や、確変遊技状態において大当たりに当選することなく10000変動終了した場合には、ぱちんこ遊技機100は、通常遊技状態にて遊技を制御する。
(ぱちんこ遊技機が行う楽曲上映演出について)
次に、ぱちんこ遊技機100が行う楽曲上映演出について説明する。
(ぱちんこ遊技機の遊技システムについて)
まず、図15を用いて、ぱちんこ遊技機100の遊技システムについて説明する。図15は、複数台のぱちんこ遊技機が設置された遊技システムの模式図である。図15に示すように、遊技店は、複数台(たとえば20台)のぱちんこ遊技機100からなる一群によって1つの島が構成される。この島に設置された各ぱちんこ遊技機100は、共通の島電源ライン1501を介して島電源供給装置1500と電気的に接続されている。
各ぱちんこ遊技機100の個別電源スイッチが「ON」になっている状態で島電源供給装置1500の電源を投入すると、1つの島を構成する複数台のぱちんこ遊技機100を一斉に起動させることができる。詳細については後述するが、本実施の形態におけるぱちんこ遊技機100は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのぱちんこ遊技機100に対して、一斉に同じ演出を開始させるようにしている。
(楽曲上映演出の流れについて)
次に、図16を用いて、楽曲上映演出の流れについて説明する。図16は、メイン液晶を用いて行われる楽曲上映演出の流れを示す説明図である。図16において(A)は、通常の変動演出(通常演出)を示している。図16(A)に示すように、たとえば通常遊技状態において、第1始動口105に遊技球が入賞して大当たり判定が行われた場合、メイン液晶104には、特別図柄の変動表示に同期して装飾図柄Ezが変動表示された後に、特別図柄の判定図柄が停止表示されるタイミングで装飾図柄Ezが停止表示される。
このように、通常時は、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶104やスピーカ254、盤ランプ264などを用いた通常演出が実行される。ここで、通常演出とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、大当たり遊技中の大当たり演出の両方を含むものである。
また、ぱちんこ遊技機100は、電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を行う。図16(B)に示すように、電源投入から第1設定時間(たとえば59分)が経過すると、楽曲上映演出(図16(C)参照)が行われることを予告する楽曲予告演出が実行される。この楽曲予告演出は、楽曲上映演出と演出内容が関連するものであって、楽曲上映演出で再生される楽曲のドキュメント映像の動画を再生する演出である。
また、楽曲予告演出では、楽曲上映演出が開始されるまでの残り時間(60秒)がカウントダウン表示される。なお、楽曲上映演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示は、サブ液晶114においても行われる(図19(C)参照)。楽曲予告演出が行われている間に始動条件が成立した場合は、図16(B)に示すように、表示領域の下部領域において、楽曲予告演出を妨げないように装飾図柄Ezによる変動演出が行われる。
この楽曲予告演出は、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第1設定時間が経過すると強制的に開始される。そのため、島電源供給装置1500により1つの島に設置された複数台のぱちんこ遊技機100が一斉に楽曲予告演出を行うことになる。
そして、図16(C)に示すように、電源投入から第2設定時間(たとえば60分)が経過すると、楽曲上映演出が開始される。楽曲上映演出が行われている間に始動条件が成立した場合は、図16(C)に示すように、楽曲上映演出を妨げないように、表示領域の下部領域において装飾図柄Ezによる変動演出が行われる。なお、たとえば遊技者を煽る演出や、いわゆるアツい演出の場合には、このような演出を妨げないように、楽曲上映演出を行ってもよい。具体的には、このような演出を表示領域のうち大きな領域で行い、楽曲上映演出を表示領域のうち小さな領域で行ってもよい。
この楽曲上映演出は、遊技球を用いた遊技の状況とは無関係に、電源投入から第2設定時間が経過すると強制的に開始される。そのため、島電源供給装置1500により1つの島に設置された複数台のぱちんこ遊技機100が一斉に楽曲上映演出を行うことになる。
楽曲上映演出が終了すると、図16(D)に示すように、通常演出が行われる状態へと戻る。そして、楽曲上映演出が行われた後の通常演出では、楽曲上映演出で発表された楽曲に基づく演出が行われることになる。すなわち、楽曲上映演出開始前の通常演出では使用されていなかった楽曲に関する演出データが、楽曲上映演出が実行されたことによって使用可能になる。
なお、楽曲上映演出は、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間が経過する毎に実行される。たとえば、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間が経過したときに、楽曲M2の楽曲上映演出が実行された場合、1時間おきに、楽曲M2の楽曲上映演出が行われる。また、1つの楽曲に対する楽曲上映演出は、その楽曲の楽曲上映演出に変更されてから1週間継続される。
また、本実施の形態においては、遊技店に導入されてから、全12曲の楽曲上映演出を1週間毎に変更するようにしている。なお、ぱちんこ遊技機100には、各楽曲に対応する背景画像などの演出データが記憶されており、一度行われた楽曲上映演出に対応する演出データを、その都度、通常演出において使用することが可能となる。すなわち、遊技店に導入されてから、1週間おきに全12曲の変更が完了する約3ヶ月経過するまでは、1週間経過する毎に、新たに通常演出における演出データが増えていくこととなる。
(楽曲予告演出中に大当たりが発生した場合の演出)
次に、図17を用いて、楽曲予告演出中に大当たりが発生した場合の演出について説明する。図17は、楽曲予告演出中に大当たりが発生した場合の演出を示す説明図である。図17の(A)に示すように、楽曲上映演出中に大当たりが発生した場合、下部領域に表示されている装飾図柄Ezを、当選した大当たりの内容を示す図柄で停止表示させる。
また、図17の(A)に示すように、楽曲予告演出の画像データ上に案内演出1701の画像データが重畳して表示されている。案内演出1701には、当選した大当たりの内容を示す図柄が表示されている。そして、たとえば、下大入賞口109bが開放する前のオープニング期間に、図17の(B)に示すように、大当たりの内容を示す案内演出1702が表示される。なお、案内演出1702に示す「music bonus」は、たとえば長当たりに相当する。
そして、たとえば、下大入賞口109bが開放すると、図17の(C)に示すように、右打ちを促す案内演出1703が表示される。なお、通常演出中に大当たりが発生した場合には、案内演出1701,1702,1703の演出がメイン液晶104の全領域にて行われる。言い換えれば、案内演出1701,1702,1703は、通常演出中の画像データを縮小したものである。
図17の(A)〜(C)に示したように、楽曲予告演出中に大当たりが発生した場合に、遊技者に、大当たりの内容や右打ちを示唆することができ、遊技が妨げられることを抑制することができる。なお、図17では、楽曲予告演出中に大当たりが発生した場合の演出について説明したが、楽曲上映演出中に大当たりが発生した場合の演出についても同様に、楽曲上映演出の画像データに案内演出1701,1702,1703の画像データを重畳表示されるようにすればよい。また、図17では、全領域に楽曲予告演出を表示させて、楽曲予告演出上に、縮小させた案内演出1701,1702,1703を重畳表示させた場合について説明したが、これに限らず、全領域に案内演出1701,1702,1703を表示させて、案内演出1701,1702,1703上に、縮小させた楽曲予告演出を重畳表示させてもよい。
(楽曲上映演出の上映の流れについて)
次に、図18−1を用いて、楽曲上映演出の上映の流れについて説明する。図18−1は、楽曲上映演出の上映の流れを示す説明図である。図18−1においては、説明を分かりやすく示すために、午前9時00分にぱちんこ遊技機100の電源が投入された場合について説明する。また、図18−1においては、楽曲上映演出の1分前には楽曲予告演出が行われるが、説明の便宜上、楽曲予告演出については図示を省略している。
図18−1(A)に示されるように、ぱちんこ遊技機100がたとえば6月23日の土曜日に遊技店に導入された場合、導入から7月6日(金)までの2週間は、楽曲上映演出M1が行われる。具体的には、7月6日(金)までの2週間は、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間経過後の午前10時00分に、楽曲M1の初回の楽曲上映演出が実行される。また、午前10時00分以降、1時間おきに楽曲M1の楽曲上映演出が行われる。
たとえば、7月6日(金)までの通常演出中の背景画像としては、楽曲M1に関する背景の画像データ、第1デフォルト背景の画像データおよび第2デフォルト背景の画像データの3種類の背景画像のいずれか1つが使用可能となっている。楽曲M1に関する背景画像の画像データは、第1デフォルト背景の画像データや第2デフォルト背景の画像データよりも高確率で設定される。
そして、図18−1(B)に示すように、7月7日(土)になると、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間経過後の午前10時00分に、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が実行される。また、午前10時00分以降、1時間おきに楽曲M2の楽曲上映演出が行われる。このような楽曲上映演出は、7月13日(金)まで行われる。
楽曲M2の初回の楽曲上映演出が実行されると、楽曲M2に関する画像データを使用する通常演出が実行可能になる。具体的には、第2デフォルト背景の画像データ、楽曲M1に関する背景画像の画像データおよび楽曲M2に関する背景画像の画像データ、のうちいずれか1つが使用可能となる。
楽曲M2に関する背景画像の画像データは、楽曲M2の楽曲上映演出が行われる1週間、第2デフォルト背景の画像データや楽曲M1に関する背景画像の画像データよりも高確率で設定される。
そして、図18−1(C)に示すように、楽曲M1の楽曲上映演出から楽曲M2の楽曲上映演出に変更してから1週間経過すると(7月14日(土)になると)、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間経過後の午前10時00分に、楽曲M3の初回の楽曲上映演出が実行される。また、午前10時00分以降、1時間おきに楽曲M3の楽曲上映演出が行われる。このような楽曲上映演出は、7月20日(金)まで行われる。
楽曲M3の初回の楽曲上映演出が実行されると、楽曲M3に関する画像データを使用する通常演出が実行可能になる。具体的には、楽曲M1に関する背景の画像データ、楽曲M2に関する背景の画像データ、および楽曲M3に関する背景の画像データのうちいずれか1つが使用可能となる。
楽曲M3に関する背景画像の画像データは、楽曲M3の楽曲上映演出が行われる1週間、楽曲M1に関する背景の画像データや楽曲M2に関する背景画像の画像データよりも高確率で設定される。
このように、各楽曲の初回の楽曲上映演出が実行される毎に使用可能な背景画像が増えていき、且つ、最新の楽曲に関する背景画像が最も高い割合でメイン液晶104に表示されることとなる。なお、図18−1に示した楽曲上映演出の上映の流れは、一例を示したに過ぎず、更新する間隔を1週間以外の期間としたり、楽曲上映演出を行う期間を1時間以外の期間としたりすることが可能である。このように、初回の楽曲の変更が行われた7月7日(土)以降は、1週間単位で9月15日(土)まで、楽曲上映演出が変更される。
(ぱちんこ遊技機の機能的構成)
次に、図18−2を用いて、ぱちんこ遊技機100の機能的構成について説明する。図18−2は、ぱちんこ遊技機の機能的構成を示すブロック図である。図18−2において、ぱちんこ遊技機100は、計時部1801と、設定部1802と、実行部1803と、変更部1804と、を備える。計時部1801は、計時する機能を有する。計時部1801は、たとえば、RTC244によって実現される。
設定部1802は、複数の特別演出のうち一の特別演出を設定する。特別演出とは、楽曲上映演出であり、具体的には、楽曲M1による楽曲上映演出、楽曲M2による楽曲上映演出、…、楽曲M12による楽曲上映演出、などである。特別演出は、実行する順序が定められて設定部1802に設定されている。具体的には、楽曲M1、楽曲M2、…、楽曲M12の順で、順序が定められている。
実行部1803は、計時部1801によって計時される情報を用いて、予め定めた実行タイミングになったときに設定部1802に設定されている一の特別演出を実行する。予め定めた実行タイミングとは、1時間周期のタイミングである。たとえば、設定部1802に楽曲M2の楽曲上映演出が設定されている場合、実行部1803は、1時間周期で楽曲M2の楽曲上映演出を実行する。
変更部1804は、設定部1802に設定されている一の特別演出を変更する。具体的には、設定部1802に初期設定の特別演出が設定されている場合、予め登録される日時(日付)となったときに、初期設定の特別演出を他の特別演出に変更する。初期設定の特別演出は、楽曲M1の楽曲上映演出である。予め登録される日時とは、たとえば、同一エリア内の各遊技店に納品されるぱちんこ遊技機100に対して、すべて同じ日時(日付)となっており、たとえば、7月7日である。たとえば、変更部1804は、設定部1802に楽曲M1の楽曲上映演出が設定されている場合、7月7日の午前7時00分以降の電源投入から1時間経過後に、楽曲M1の楽曲上映演出を他の特別演出(たとえば楽曲M2の楽曲上映演出)に変更する。なお、予め登録される日時は、時間を設定したものでもよく、たとえば、7月7日の午前10時としてもよい。
また、変更部1804は、設定部1802に初期設定の特別演出を除く特別演出が設定されている場合、所定の周期毎に、他の特別演出に変更する。初期設定の特別演出を除く特別演出とは、楽曲M1以外の楽曲上映演出であり、楽曲M2による楽曲上映演出、楽曲M3による楽曲上映演出、…、楽曲M12による楽曲上映演出、である。
所定の周期とは、1週間であるが、これに限らず、5日、10日など、任意の周期としてもよいし、たとえば、楽曲M2による楽曲上映演出については5日、楽曲M3による楽曲上映演出については7日というように可変としてもよい。設定部1802と、実行部1803と、変更部1804とは、たとえば、画像・音声制御部202bのCPU251がROM252に記憶されている各種プログラムを実行することにより実現される。なお、設定部1802と、実行部1803と、変更部1804とは、たとえば、演出統括部202aのROM242に各種プログラムを記憶しておき、演出統括部202aのCPU241が当該各種プログラムを実行することによって実現されるものとしてもよい。
ここで、本実施の形態においては、初回の楽曲上映演出の変更日を、たとえば7月7日としている。この日付は、遊技の製造段階において設定される日付であり、任意に設定変更することが可能となっている。たとえば、演出統括部202aまたは画像・音声制御部202bの所定の記憶領域に、初回の楽曲上映演出の変更日の情報が記憶されている。なお、これに限らず、導入日から初回の楽曲上映演出の変更日までの期間を示す期間フラグを設定しておき、演出統括部202aまたは画像・音声制御部202bにて初回の楽曲上映演出の変更日までの期間を管理するようにしてもよい。初回の楽曲上映演出の変更は、たとえば変更日の午前7時00分以降の電源投入から1時間経過後に行われる。
ここで、ぱちんこ遊技機100の遊技店への導入日は、遊技店毎に、たとえば1週間程度のずれが見込まれる。仮に、各遊技店においてそれぞれ導入日を基準にして、導入日から1週間単位で楽曲上映演出を変更したとすると、導入日によって遊技店毎に楽曲上映演出が異なることになる。これにより、たとえば、同じ日の同じ時間帯に、遊技店Aでは楽曲M2が上映される一方で、近隣の遊技店Bでは遊技店Aにおいて先週上映された楽曲M1が上映されることとなる。
本実施の形態では、少なくとも初回の楽曲上映演出の変更については日時で管理するようにしている。具体的には、設定した日時になった場合に、初回の楽曲上映演出の変更を行うようにしている。これにより、初回の楽曲上映演出の変更日時が遊技店毎に異なることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、初回の楽曲上映演出の変更日である7月7日以降は、所定の周期(1週間)毎に、楽曲上映演出を変更するようにしている。これにより、たとえば同一エリアの各遊技店において最も遅い導入が見込める日を基準にして、初回の楽曲上映演出の変更日を設定することができる。具体的には、同一エリアの各遊技店において最も遅い導入が見込める日が6月30日であるとすると、その日を基準に、楽曲M1による楽曲上映演出の上映期間(1週間程度)を考慮して、初回の楽曲上映演出の変更日を7月7日に設定することができる。
なお、この場合、最も早い導入日(たとえば6月23日)の遊技店においては、楽曲M1による楽曲上映演出の上映期間は、導入日(6月23日)から(最初の変更日(7月7日)までの2週間となる。このように、本実施の形態では、導入日に応じて、楽曲M1の上映期間を各遊技店間において異ならせることができ、つまり、導入日の違いを楽曲M1の上映期間の違いに対応させることができる。これにより、各遊技店において導入日が異なった場合や導入日に変更が生じた場合でも、遊技店毎に各楽曲上映演出の変更日等のデータを書き替えることなく、各遊技店において各楽曲上映演出の変更を同日に行うことができる。
(サブ液晶による告知演出の一例)
次に、図19を用いて、サブ液晶114による告知演出の一例について説明する。図19は、サブ液晶による告知演出の一例を示す説明図である。図19(A)は、楽曲M2が上映される7月7日の前日(7月6日)に、サブ液晶114に表示される告知演出である。図19(A)に示す告知演出は、楽曲M2が上映される前日のうちの予め定めた任意のタイミングで行えばよく、たとえば、楽曲M1による楽曲上映演出の前後の所定のタイミングに行ってもよいし、常時行ってもよい。
図19(B)は、楽曲M2が上映される7月7日の当日に、サブ液晶114に表示される告知演出である。図19(B)は、本日、新たな楽曲M2が上映される旨を示しており、たとえば、楽曲M2による楽曲上映演出が行われる所定時間(たとえば15分)以上前に行われる。
図19(C)は、楽曲M2が上映される7月7日の当日のうち、上映まで所定時間(たとえば15分)以下となった場合に、サブ液晶114に表示される告知演出である。図19(C)は、楽曲M2が上映されるまでの残り時間をカウントダウンする演出である。また、図19(D)は、楽曲M2を用いた初回の楽曲上映演出が終了する際に、サブ液晶114に表示される告知演出である。図19(D)は、1週間後には楽曲M3を用いた新たな楽曲上映演出が行われることを示す演出である。なお、図19では、楽曲M2を用いた初回の楽曲上映演出の前後で行われる告知演出を示したが、他の楽曲についても同様の告知演出が行われる。
(12曲全ての楽曲が上映された後の楽曲上映演出の上映の流れについて)
次に、図20を用いて、12曲全ての楽曲が上映された後の楽曲上映演出の上映の流れについて説明する。図20は、12曲全ての楽曲が上映された後の楽曲上映演出の上映の流れを示す説明図である。図20の(A)に示すように、9月22日(土)には、その前週の9月15日(土)において最後の楽曲M12による楽曲上映演出が上映されたことにより新たに楽曲上映演出として上映する楽曲M1〜M12は存在しなくなっている。そのため、9月22日(土)においては、楽曲M1〜M12を1時間おきに上映するようにしている。
具体的には、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてから1時間経過後の10時00分に、楽曲M1の楽曲上映演出が実行される。また、11時00分になると、楽曲M2の楽曲上映演出が実行される。以降、1時間おきに21時00分まで、楽曲M3〜M12による楽曲上映演出が行われる。22時00分では、たとえば楽曲M1に戻り、楽曲M1による楽曲上映演出が行われる。各時間帯においては、それぞれ設定される楽曲M1〜M12に対応する画像データが高確率で選択されるようになっている。具体的には、たとえば、11時00分には楽曲M2による楽曲上映演出が実行されるため、11時00分〜11時59分の間は、楽曲M2に関する背景画像の画像データが高確率で設定されるようになっている。
図20の(B)に示すように、9月23日(日)には、10時00分の最初の楽曲上映演出では、楽曲M2が用いられる。以降、21時00分まで1時間おきに楽曲M3,M4,…,M12,M1を用いた楽曲上映演出を順次行い、22時00分に楽曲M2による楽曲上映演出に戻り、9月23日(日)の楽曲上映演出を終了する。
また、図20の(C)に示すように、9月24日(月)には、10時00分の最初の楽曲上映演出では、楽曲M3が用いられる。以降、21時00分まで1時間おきにM4,M5,…,M12,M1,M2を用いた楽曲上映演出を順次行い、22時00分に楽曲M3による楽曲上映演出に戻り、9月24日(月)の楽曲上映演出を終了する。9月25日(火)以降も同様に、ぱちんこ遊技機100は、楽曲M1〜M12をループさせて、楽曲上映演出を行う。
このように、12曲全ての楽曲が上映された後は、すなわち、ぱちんこ遊技機100が導入されてから約3ヶ月が経過すると、毎日、最初の楽曲を1つずつずらして、楽曲M1〜M12による全曲を用いた楽曲上映演出を1日で上映する。
これにより、同じ時間帯であっても日によって上映する楽曲M1〜M12を変化させることができる。具体的には、本日の15時に楽曲M2による楽曲上映演出を行ったとすると、翌日の15時には楽曲M3による楽曲上映演出を行うことができる。したがって、毎日決まった時間帯にしか遊技できない遊技者に対して、日によって異なる楽曲上映演出を提示することができる。
(画像・音声制御部202bの詳細構成)
次に、図21を用いて、画像・音声制御部202bの詳細構成について説明する。図21は、画像・音声制御部の詳細構成の一例を示すブロック図である。図21において、画像・音声制御部202bは、メイン液晶104およびサブ液晶114の画像表示制御と、スピーカ254からの音声出力制御と、を行う。
画像・音声制御部202bは、CPU251、VDP(Video Display Processor)2102、音響DSP(Digital Signal Processor)2103、制御用ROM2104、制御用RAM2105、音響用ROM2106、SDRAM2107、およびVRAM2109を備えている。
CPU251は、制御用ROM2104に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出統括部202aから受信したコマンド、RTC244から取得したRTC情報に基づいて、VDP2102に対して、CGROM2108に記憶されている画像データをメイン液晶104またはサブ液晶114に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率などの各種パラメータを含むものである。このディスプレイリストを作成する処理については、後に詳述する。
CPU251は、音響DSP2103に対しても、音響用ROM2106に記憶されている音響データをスピーカ254から出力させる指示を行う。
制御用ROM2104は、マスクROMで構成されており、CPU251の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、各種テーブル(図22参照)などが記憶されている。
制御用RAM2105は、CPU251が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM2108は、通常演出、楽曲予告演出、告知演出、楽曲上映演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM2108は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROMなどから構成され、所定範囲の画素(たとえば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータなどを圧縮して記憶している。
なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM2108は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応付けられたパレットデータなどを圧縮せずに記憶している。
このCGROM2108には、楽曲上映演出および楽曲予告演出を行うためのデータとして、楽曲上映演出用ムービーデータおよび楽曲予告演出用ムービーデータがそれぞれの楽曲に対して個別に記憶されている。
VDP2102は、CPU251によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの楽曲の楽曲予告演出および楽曲上映演出の実行が指示されたかを特定し、特定した楽曲の楽曲予告演出用ムービーデータおよび楽曲上映演出用ムービーデータをCGROM2108から読み出して再生する。
また、CGROM2108には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、通常演出データおよび特別演出データを記憶している。通常演出データは、楽曲上映演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデフォルトデータであり、第1デフォルト背景画像や第2デフォルト背景画像の画像データがこれに該当する。
これに対して、特別演出データは、初回の楽曲上映演出で行われることにより、はじめて使用可能になるスプライトデータ(たとえば楽曲M1に関する背景の画像データや楽曲M2に関する背景の画像データ)であり、それぞれの楽曲に対して個別に記憶されている。この特別演出データは、楽曲上映演出用の動画データを構成する画像データが編集されて予め生成されたものである。
なお、本実施の形態では、新たに使用可能となった特別演出データを用いた通常演出の出現率をできるだけ高くするために、使用可能な特別演出データが増える毎に通常演出データを用いた通常演出の出現率を徐々に低下させていき、通常演出データを用いた通常演出の出現率が最終的にゼロになるように、初回の楽曲上映演出が行われる毎に、ディスプレイリスト作成テーブル2210(図22参照)を切り替える特別選択が実行される。
VDP2102は、CPU251によって作成されたディスプレイリストに基づいて通常演出データまたは特別演出データをCGROM2108から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。たとえば、楽曲M2の楽曲上映演出が行われると、楽曲M2に対する特別演出データが読み出されるようになり、この特別演出データを用いた描画処理が行われて、楽曲M2に関する背景画像がメイン液晶104に表示されるようになる。
このように、本実施の形態におけるぱちんこ遊技機100では、初回の楽曲上映演出の実行を契機として、上映された楽曲M2〜M12の特別演出データの使用制限が解除されることになる。
なお、CGROM2108に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4などの公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM2109は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域2111、展開記憶領域2112、全画面用フレームバッファ2113、縮小画像用フレームバッファ2114、メイン液晶用フレームバッファ2115、サブ液晶用フレームバッファ2116を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域2111は、CPU251から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域2112は、CGROM2108から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。全画面用フレームバッファ2113は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ2114は、メイン液晶104に縮小表示される通常演出画像(図17の案内演出1701,1702,1703)を描画するための描画用フレームバッファである。
メイン液晶用フレームバッファ2115は、全画面用フレームバッファ2113(および縮小画像用フレームバッファ2114)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ2116は、サブ液晶114に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP2102は、CGROM2108に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域2112に格納する。また、VDP2102は、ディスプレイリスト記憶領域2111に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ2113、縮小画像用フレームバッファ2114、またはサブ液晶用フレームバッファ2116を用いて描画処理を行う。また、VDP2102は、VRAM2109内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ2115またはサブ液晶用フレームバッファ2116)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶104またはサブ液晶114に出力する。
音響DSP2103には、楽曲や音声、効果音などに関する各種音響データを記憶する音響用ROM2106と、音響DSP2103によるデータ処理などの作業領域として使用されるSDRAM2107が接続されている。音響DSP2103は、CPU251からの指示に対応する音響データを音響用ROM2106からSDRAM2107に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ254に出力させる。
(制御用ROM2104の構成例)
次に、図22を用いて、制御用ROM2104の構成例について説明する。図22は、制御用ROMの構成例を示す説明図である。図22に示すように、制御用ROM2104には、CPU251によって実行されるプログラムのほかに、上映管理テーブル2201、発表順管理テーブル2202、ディスプレイリスト作成テーブル2210が記憶されている。
上映管理テーブル2201は、初回の楽曲上映演出の実行を許可する状態に移行させる日付および時刻を楽曲毎に規定したテーブルである。この上映管理テーブル2201については、図25を用いて後述する。
発表順管理テーブル2202は、全ての楽曲M1〜M12の楽曲上映演出が完了した後に、1時間毎に曲を切り替えながら楽曲上映演出を行うために参照されるテーブルである。この発表順管理テーブル2202については、図28に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明では、この発表順管理テーブル2202が使用されるようになった状態を「全曲開放状態」と呼ぶものとする。
ディスプレイリスト作成テーブル2210は、メイン液晶104やサブ液晶114に実行させる演出の演出パターンを決定する処理に使用される演出パターンテーブルである。ここでの演出パターンを決定する処理とは、演出統括部202aにおいて決定された演出内容の演出を実行するに際して、実際にどのような画像データを使用してその演出を実現するかなどを決定する処理である。
ディスプレイリスト作成テーブル2210は、ディスプレイリスト記憶領域2111に格納されるディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルであり、主に、メイン液晶104を用いて行われる通常演出とサブ液晶114を用いて行われる告知演出とを制御するために参照される。
このディスプレイリスト作成テーブル2210は、本実施の形態では、楽曲M1メインテーブル2211、楽曲M2メインテーブル2212、楽曲M3メインテーブル2213、楽曲M4メインテーブル2214、楽曲M5メインテーブル2215、楽曲M6メインテーブル2216、楽曲M7メインテーブル2217、楽曲M8メインテーブル2218、楽曲M9メインテーブル2219、楽曲M10メインテーブル2220、楽曲M11メインテーブル2221、および楽曲M12メインテーブル2222から構成されている。
楽曲M1メインテーブル2211は、導入日から楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M2メインテーブル2212は、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M3メインテーブル2213は、楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M4の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。
楽曲M4メインテーブル2214は、楽曲M4の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M5の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M5メインテーブル2215は、楽曲M5の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M6の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M6メインテーブル2216は、楽曲M6の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M7の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。
楽曲M7メインテーブル2217は、楽曲M7の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M8の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M8メインテーブル2218は、楽曲M8の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M9の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M9メインテーブル2219は、楽曲M9の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M10の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。
楽曲M10メインテーブル2220は、楽曲M10の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M11の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M11メインテーブル2221は、楽曲M11の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われるまで使用されるテーブルである。楽曲M12メインテーブル2222は、楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われてから全曲開放状態となるまでの1週間使用されるテーブルである。
楽曲M1メインテーブル2211は、予め設定された日時まで使用されるテーブルである。また、楽曲M2メインテーブル2212〜楽曲M12メインテーブル2222は、それぞれ、予め規定された期間(たとえば1週間)使用されるテーブルである。なお、全曲開放状態においては、これらのディスプレイリスト作成テーブル2210を1時間毎に切り替えながら通常演出が行われる。
CPU251は、全曲開放状態となる前は、上映管理テーブル2201およびディスプレイリスト作成テーブル2210を構成する12個のテーブルのいずれか1つを使用してディスプレイリストを作成する。そして、全曲開放状態においては、発表順管理テーブル2202と、12個のテーブルのいずれか1つと、を使用してディスプレイリストを作成する。このようなディスプレイリストの作成方法については、図33〜図38を用いて後述する。
(画像・音声制御部202bが行うタイマ割込処理)
次に、図23を用いて、画像・音声制御部202bが行うタイマ割込処理について説明する。図23は、画像・音声制御部が行うタイマ割込処理を示すフローチャートである。画像・音声制御部202bは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除く通常の動作時において、図23に例示されている一連の処理を一定時間(たとえば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図23に示すように、画像・音声制御部202bのCPU251は、演出統括部202aのRTC244からRTC情報を取得して、取得したRTC情報を制御用RAM2105に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2301)。制御用RAM2105に格納されるRTC情報は、このステップS2301の処理が行われる毎に書き換えられる。
次に、CPU251は、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてからの経過時間を計測する計測処理を実行する(ステップS2302)。CPU251は、このステップS2302の計測結果に基づいて、楽曲予告演出と楽曲上映演出とを開始させる。計測処理の詳細については、図24を用いて後述する。
そして、CPU251は、各楽曲の初回の楽曲上映演出の実行を許可するか否かを決定するための状態制御処理を実行する(ステップS2303)。この状態制御処理の詳細については、図26を用いて後述する。
次に、CPU251は、サブ液晶114を用いて行う告知演出を制御するための告知演出制御処理を実行する(ステップS2304)。この告知演出制御処理の詳細については、図29を用いて後述する。
そして、CPU251は、メイン液晶104を用いて楽曲上映演出に先立って行われる楽曲予告演出を制御するための楽曲予告演出制御処理を実行する(ステップS2305)。この楽曲予告演出制御処理の詳細については、図30−1および図30−2を用いて後述する。
そして、CPU251は、メイン液晶104を用いて行う楽曲上映演出を開始させるための楽曲上映演出開始処理を実行する(ステップS2306)。この楽曲上映演出開始処理は、通常演出(特別図柄の変動表示に伴う変動演出や特別遊技に伴う当たり演出)を実行中のメイン液晶104に、主制御部201からの遊技情報とは別の制御用ROM2104に予め記憶されている情報に基づいて楽曲上映演出を開始させるための処理である。この楽曲上映演出開始処理の詳細については、図31を用いて後述する。
そして、CPU251は、メイン液晶104を用いて行う通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS2307)。この通常演出制御処理は、主制御部201からの各種コマンドに基づいて、メイン液晶104に通常演出を実行させるための処理である。
通常演出制御処理は、たとえば、変動開始コマンドを受信した場合には変動演出用の画像データをメイン液晶104に表示させたり、変動開始コマンド(図5のステップS508参照)を受信した場合には変動演出用の画像データをメイン液晶104に表示させたり、オープニングコマンド(図8−2のステップS816参照)を受信した場合には大当たり演出用の画像データをメイン液晶104に表示させたりする処理である。
そして、CPU251は、ステップS2306の楽曲上映演出開始処理において開始された楽曲上映演出を終了させるための楽曲上映演出終了処理を実行する(ステップS2308)。楽曲上映演出終了処理については、図41を用いて後述する。
そして、CPU251は、ステップS2301〜ステップS2308の処理の結果に基づいて、メイン液晶用ディスプレイリストやサブ液晶用ディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域2111にセットする画像出力制御処理を実行する(ステップS2309)。
そして、CPU251は、メイン液晶104やサブ液晶114において行われる表示演出と同期するようにスピーカ254から音声を出力させるための音声出力制御処理を実行する(ステップS2310)。
そして、CPU251は、データ送信制御処理を実行し(ステップS2311)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。データ送信制御処理では、具体的には、画像・音声制御部202bにおいて行われる画像音響制御に関するデータを演出統括部202aに送信する。これに対して、演出統括部202aは、画像・音声制御部202bから受信したデータをランプ制御部202cに転送する。これにより、画像・音声制御部202bによって制御されるメイン液晶104やサブ液晶114やスピーカ254の演出と、ランプ制御部202cによって制御される盤ランプ264や可動役物130a〜130dの演出と、を同期させることができる。
ステップS2301〜ステップS2308に示した処理は、画像・音声制御部202bによって行われることに限らず、演出統括部202aによって行われることとしてもよい。具体的には、演出統括部202aが、上映管理テーブル2201や、発表順管理テーブル2202を記憶しておき、ステップS2301〜ステップS2308に示した処理を実行するとともに、処理結果を画像・音声制御部202bに出力してもよい。そして、画像・音声制御部202bは、演出統括部202aから受信した処理結果を用いて、ステップS2309〜ステップS2311の処理を実行すればよい。
(画像・音声制御部202bが行う計測処理)
次に、図24を用いて、図23のステップS2302に示した計測処理の詳細について説明する。図24は、画像・音声制御部が行う計測処理を示すフローチャートである。画像・音声制御部202bのCPU251は、ステップS2301(図23参照)のRTC情報取得処理に続いて、制御用RAM2105に記憶されている画像・音声制御部202bにおける割込処理回数Nを「1」加算した値に更新する(ステップS2401)。画像・音声制御部202bは、タイマ割込処理(図23参照)を実行する毎にステップS2401の処理を行うことによって、ぱちんこ遊技機100の電源が投入されてからの経過時間を計測することができる。
そして、CPU251は、楽曲予告演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2402)。ステップS2402では、具体的には、楽曲上映演出の開始時間の所定時間前(たとえば1分前)であるか否かを判定する。より詳細には、本実施の形態においては、楽曲予告演出を行うための第1設定時間が59分に設定されている。ステップS2402では、タイマ割込処理(図23参照)の周期(たとえば33ミリ秒)に制御用RAM2105に記憶されている割込処理回数Nを乗算することによって経過時間を算出し、この経過時間が59分に達したか否かを判定する。
なお、ここでの楽曲予告演出の開始時間は、必ずしも楽曲予告演出が開始される時間ではなく、楽曲予告演出の開始を許可する時間である。すなわち、楽曲予告演出は、その開始時間になったら直ちに開始される場合もあれば、通常演出の実行状況に応じて、たとえば開始時間から40秒が経過してから開始される場合もある。また、通常演出の実行状況によっては、楽曲予告演出が行われない場合もある。このような楽曲予告演出を制御するための楽曲予告演出制御処理については、図30−1および図30−2を用いて後述する。
そして、CPU251は、楽曲予告演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2402:Yes)、制御用RAM2105に記憶されている楽曲予告フラグを「ON」に設定する(ステップS2403)。この楽曲予告フラグは、楽曲予告演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、楽曲予告演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲上映演出が開始されるときに「OFF」に設定される。
CPU251は、ステップS2403の処理を実行した場合、またはステップS2402において楽曲予告演出の開始時間ではないと判定した場合(ステップS2402:No)、楽曲上映演出の開始時間であるか否かを判定する(ステップS2404)。具体的には、本実施の形態では、楽曲上映演出の開始時間であるか否かを判定するための第2設定時間が1時間に設定されているので、ステップS2402の処理と同様の方法で算出した経過時間が1時間に達したか否かを判定する。楽曲上映演出の開始時間ではないと判定した場合(ステップS2404:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS2404において、楽曲上映演出の開始時間であると判定した場合(ステップS2404:Yes)、CPU251は、制御用RAM2105に記憶されている楽曲上映フラグを「ON」に設定する(ステップS2405)。楽曲上映フラグは、楽曲上映演出の開始時間になったか否かを示すフラグであり、楽曲上映演出の開始時間になると「ON」に設定され、楽曲上映演出が開始されると「OFF」に設定される。
このように、CPU251は、主制御部201から送信される各種コマンドとは無関係に、計測中の経過時間が楽曲上映演出の開始タイミングを規定する第2設定時間(たとえば1時間)になった場合に楽曲上映フラグを「ON」に設定して、メイン液晶104やスピーカ254に楽曲上映演出を開始させる。この楽曲上映演出を開始させるための楽曲上映演出開始処理については、図31を用いて後述する。
そして、CPU251は、制御用RAM2105に記憶されている割込処理回数Nをリセットする(ステップS2406)。このように、本実施の形態では、ステップS2401の処理が繰り返されることによって計測される経過時間が1時間に達すると、割込処理回数Nが「0」に戻されてから再び経過時間が計測される。このため、楽曲上映演出が1時間おきに実行されることになる。
なお、本実施の形態では、第2設定時間が1時間に設定されている場合について説明したが、第2設定時間は1時間以外の時間としてもよい。また、第2設定時間は1つである必要はなく、たとえば楽曲上映演出に使用される楽曲の種類に応じて相異なる第2設定時間が設定されていてもよい。これにより、楽曲上映演出が行われる周期を楽曲毎に異ならせることができる。また、第1設定時間についても、59分以外の時間としてもよい。
次に、CPU251は、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2407)。全曲開放状態は、最後に発表される楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われた日(9月15日(土))から1週間後(9月22日(土))に移行する状態である。ステップS2407では、RTC244から取得したRTC情報が示す現在の日付が、全曲開放状態への移行開始日である9月22日(土)以降の日付であるか否かを判定する。ステップS2407において、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2407:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS2407において、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2407:Yes)、CPU251は、制御用RAM2105に記憶されているリセット処理回数Pを「1」加算した値に更新する(ステップS2408)。このリセット処理回数Pは、ステップS2406のリセット処理が行われた回数を示すものであり、全曲開放状態において上映される楽曲を選択するために用いられる(図31のステップS3113参照)。
本実施の形態では、電源投入時を基準として1時間が経過する毎にステップS2406の処理が行われるので、リセット処理回数Pが更新された時点においては、リセット処理回数Pと、ぱちんこ遊技機100の電源投入からの経過時間と、が一致することになる。具体的には、リセット処理回数Pが「1」であれば電源が投入されてから1時間が経過したことに相当し、リセット処理回数Pが「2」であれば電源が投入されてから2時間が経過したことに相当する。このリセット処理回数Pは、全曲開放状態において1時間おきに開始される楽曲上映演出に使用される楽曲の種別を決定するために、楽曲上映演出開始処理(図31)において使用される。
(上映管理テーブル2201の一例)
次に、図25を用いて、上映管理テーブル2201の一例について説明する。図25は、上映管理テーブルの一例を示す説明図である。図25に示すように、上映管理テーブル2201には、楽曲の種類を示す楽曲種別と、初回の楽曲上映演出を行う日付である初回上映日とが、楽曲毎に対応付けられて記憶されている。
たとえば楽曲M2は、7月7日に初回の上映が行われることを示している。7月7日の午前7時00分以降に電源投入されると、電源投入から1時間経過後に、楽曲M2の初回の上映が行われる。なお、午前7時00分より前に電源投入された場合、詳細については後述するが、電源投入された時刻における分(minute)を同一とした午前8:00分以降の時刻に楽曲M2の初回の上映が行われる。たとえば、7月7日の午前5時27分や午前6時27分に電源投入された場合は、午前8時27分に楽曲M2の初回の上映が行われ、7月7日の午前3時44分や午前5時44分に電源投入された場合は、午前8時44分に楽曲M2の初回の上映が行われる。
また、楽曲M3は、7月14日に初回の上映が行われることを示している。7月14日の午前7時00分以降に電源投入されると、電源投入から1時間経過後に、楽曲M3の初回の上映が行われる。楽曲M4〜M12についてもそれぞれ、初回の上映日が対応付けられており、それぞれ初回の上映日の午前7時00分以降に電源投入されると、電源投入から1時間経過後に、各楽曲の初回の上映が行われる。
本実施の形態では、ぱちんこ遊技機100の電源投入時を基準として1時間おきに楽曲上映演出を行うための楽曲上映フラグが「ON」に設定される。たとえば、7月7日に楽曲M2の初回の上映が行われてから、7月14日の楽曲M3の初回の上映が開始されるまでの1週間は、毎日、電源投入された時刻を基準にして1時間おきに楽曲M2の楽曲上映演出が繰り返されることになる。このことは、上映される期間が相異なる点を除いて、楽曲M3〜楽曲M12についても同様である。
なお、本実施の形態におけるぱちんこ遊技機100は、初回の楽曲上映演出が行われたことを契機として、メイン液晶104を用いて行われる通常演出と楽曲予告演出、サブ液晶114を用いて行われる告知演出の演出内容が変化する。
たとえば楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われると、各演出の演出内容が以下のように変化する。メイン液晶104に表示する背景画像として、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われるまでは楽曲M1のデフォルトの背景画像しか出現しなかったものの、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われた後は、楽曲M2に関する画像データを用いて作成された楽曲M2背景画像が出現するようになる。これは、楽曲M3以降の楽曲についても同様である。
また、大当たり遊技のオープニングにおいて、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われるまではデフォルト(楽曲M1)のオープニング演出が行われていたものの、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われるまでは、楽曲M2に関する画像データや音響データを用いたオープニング演出が行われる。
これは、大当たり遊技のエンディング演出についても同様である。このように、大当たり遊技におけるオープニング演出およびエンディング演出は、次に公開される楽曲の初回の楽曲上映演出が行われるまでは、現在の楽曲上映演出に使用されている楽曲に基づくものに固定される。すなわち、たとえば楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M4の初回の楽曲上映演出が行われるまでの間は、楽曲M3に基づくオープニング演出およびエンディング演出が行われる。
また、長当たり(たとえば16R確変大当たり)遊技において再生される楽曲の楽曲選択では、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われるまではデフォルトの楽曲M1しか選択できなかったのが、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われた後は、楽曲M2が選択可能になる。なお、楽曲M3以降の楽曲についても同様であり、初回の楽曲上映演出が行われる毎に、楽曲選択において遊技者が選択可能な楽曲が増えていくことになる。たとえば楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われてから1週間は、選択可能な楽曲がデフォルトの楽曲M1、楽曲M2、および楽曲M3の3曲が選択可能であり、また、たとえば楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われた後は、楽曲M1〜楽曲M12の全ての楽曲が選択可能になる。
また、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてから1週間は1時間おきに楽曲M2の楽曲上映演出が行われるとともに、1週間が経過すると楽曲M3の楽曲上映演出が行われるようになる。このため、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてから楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われるまでの間は、サブ液晶114では、楽曲M2の楽曲上映演出に関する告知演出(たとえば図19(C)参照)、または楽曲M3の楽曲上映演出に関する告知演出(図19(D)参照)が行われる。このことは、楽曲M3以降の楽曲についても同様である。
ここまで初回の楽曲上映演出を契機として演出がどのように変化するかについて説明したが、これらの演出の変化は、ディスプレイリストを作成するために使用するディスプレイリスト作成テーブル2210(図22参照)を切り替えることによって実現される。
なお、本実施の形態では初回の上映日から次の楽曲の初回の上映日までの周期が全て1週間に設定されているが、この間隔は1週間以外の周期であってもよいし、複数種の周期が設定されてもよい。また、本実施の形態では、初回の上映許可時刻が全ての楽曲に関して、午前7時00分以降の電源投入から1時間経過後に統一されている場合について説明するが、たとえば午前10時00分といった上映許可時刻を設定してもよいし、さらにこの上映許可時刻を楽曲毎に異ならせて設定してもよい。また、楽曲の上映順についても、上映管理テーブル2201に例示されている上映順以外の上映順であってもよい。
また、上映管理テーブル2201において、各楽曲M2〜M12に対応させて、初回上映日が記憶されているが、楽曲M3〜M12については、楽曲M3〜M12に対応する初回上映日を記憶せずに、たとえば、楽曲M3〜M12に一律の所定の周期(1週間)を記憶してもよい。
つまり、楽曲M2の初回上映日については、日時(日付)で管理し、当該日時となったときに楽曲上映演出を実行する一方で、楽曲M3以降の初回上映日については、単に周期(1週間)で管理し、当該周期が経過すると楽曲上映演出を実行するようにしてもよい。これにより、楽曲M3〜M12については、初回上映日を記憶せず済み、記憶するデータ量の低減を図ることができる。
(画像・音声制御部202bが行う状態制御処理)
次に、図26を用いて、図23のステップS2303に示した状態制御処理の詳細について説明する。図26は、画像・音声制御部が行う状態制御処理を示すフローチャートである。図26において、CPU251は、初回の楽曲上映日であるか否かを判定する(ステップS2601)。ステップS2601では、具体的には、図23に示したRTC情報取得処理(ステップS2301)において取得したRTC情報が示す現在の日付が、上映管理テーブル2201に規定されている楽曲M2〜楽曲M12の初回の楽曲上映日のうち、いずれか一つに一致するか否かを判定する。
初回の楽曲上映日ではない場合(ステップS2601:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。初回の楽曲上映日である場合(ステップS2601:Yes)、CPU251は、初回の楽曲の上映が完了したか否かを判定する(ステップS2602)。
初回の楽曲の上映が完了した場合(ステップS2602:Yes)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。初回の楽曲の上映が完了していない場合(ステップS2602:No)、ステップS2611においてONに設定されるスタンバイフラグがONであるか否かを判定する(ステップS2603)。スタンバイフラグは午前7時00分以降にONに設定されることが可能なフラグである。スタンバイフラグがONである場合(ステップS2603:Yes)、CPU251は、ステップS2612の処理に移行させる。
スタンバイフラグがOFFである場合(ステップS2603:No)、電源投入時刻が午前7時00分以降であるか否かを判定する(ステップS2604)。ここでいう午前7時00分は、初回の楽曲の上映を解禁する解禁時刻である。なお、電源投入時刻は、図23に示したRTC情報取得処理(ステップS2301)において取得したRTC情報の時刻を参照することにより得ることができる。
電源投入時刻が午前7時00分以降である場合(ステップS2604:Yes)、CPU251は、スタンバイフラグをONにする(ステップS2611)。本フローチャートにおいては、解禁時刻である午前7時00分を境にしてスタンバイフラグをONにする制御を異ならせているが、この理由については、図27を用いて後述する。電源投入時刻が午前7時00分以降ではない場合(ステップS2604:No)、設定値Wyを設定済みであるか否かを判定する(ステップS2605)。
設定値Wyは、解禁時刻である午前7時00分と、電源投入時刻との差分を60分区切りで表したものであり、具体的には、差分が1分〜60分(電源投入が午前6時00分〜午前6時59分)の場合に「1」とし、差分が61分〜120分(電源投入が午前5時00分〜午前5時59分)の場合に「2」とし、差分が121分〜180分(電源投入が午前4時00分〜午前4時59分)の場合に「3」とし、以降も同様に、60分おきに1ずつ加算した値となる。設定値Wyとなったか否かをカウント(後述するカウント値Wをカウント)することにより、午前7時00分よりも前に電源投入された場合に、CPU251は、現在時刻が午前7時00分以降となったか否かを判断することが可能になる。
設定値Wyを設定済みである場合(ステップS2605:Yes)、CPU251は、ステップS2607の処理に移行させる。設定値Wyを設定済みではない場合(ステップS2605:No)、設定値Wyを設定し(ステップS2606)、CPU251は、設定値Wyの設定から、または、ステップS2608に示すカウント値Wの加算から、1時間が経過したか否かを判定する(ステップS2607)。なお、時間の計測は、図24のステップS2401に示したカウント処理によって行うことができる。
設定値Wyの設定から、または、カウント値Wの加算から、1時間が経過していない場合(ステップS2607:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。設定値Wyの設定から、または、カウント値Wの加算から、1時間が経過した場合(ステップS2607:Yes)、CPU251は、カウント値Wに1を加算する(ステップS2608)。そして、CPU251は、カウント値Wが設定値Wyと同値になったか否かを判定する(ステップS2609)。
カウント値Wが設定値Wyと同値になっていない場合(ステップS2609:No)、つまり、現在時刻が午前7時00分よりも前の時刻である場合、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。カウント値Wが設定値Wyと同値になった場合(ステップS2609:Yes)、つまり、現在時刻が午前7時00分を過ぎた場合、CPU251は、カウント値Wおよび設定値Wyをともにリセットするとともに(ステップS2610)、スタンバイフラグをONにする(ステップS2611)。
ここで、具体例を挙げて、スタンバイフラグがONに設定されるに至るまでの処理について説明する。たとえば、解禁時刻(午前7時00分)よりも前の午前5時20分に電源投入されたとすると(ステップS2604:No)、解禁時刻である午前7時00分と電源投入時刻である午前5時20との差分は61分〜120分の区切りに該当する100分であるため、ステップS2606において、設定値Wyは「2」に設定される。カウント値Wは、設定値Wyを設定してから1時間経過後の午前6時20分に「1」となり(ステップS2608)、さらに、カウント値Wをカウントしてから1時間経過の7時20分に「2」となる(ステップS2608)。
設定値Wy(=2)と、カウントW(=2)とが同値になるのは(ステップS2609:Yes)、午前7時20分であり、そのとき、スタンバイフラグがONに設定される(ステップS2611)。また、電源投入時刻が解禁時刻(午前7時00分)以降である場合には電源投入のタイミングでスタンバイフラグがONに設定される(ステップS2604:Yes→ステップS2611)。
スタンバイフラグがONに設定されると、電源投入時刻が解禁時刻以降であるか否かにかかわらず、1時間経過後に楽曲上映演出が行われることとなる。具体的には、ステップS2611において、スタンバイフラグをONにした後、CPU251は、スタンバイフラグをONにしてから1時間が経過したか否かを判定する(ステップS2612)。スタンバイフラグをONにしてから1時間が経過していない場合(ステップS2612:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
スタンバイフラグをONにしてから1時間が経過した場合(ステップS2612:Yes)、スタンバイフラグをOFFにするとともに(ステップS2613)、上映許可フラグをONにし(ステップS2614)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、上映許可フラグがONになると、初回の楽曲上映演出が開始されることになる(図31のステップS3109およびステップS3111参照)。
(初回の楽曲上映演出を行うタイミングについて)
次に、図27を用いて初回の楽曲上映演出を行うタイミングについて説明する。図27は、初回の楽曲上映演出を行うタイミングを示す説明図である。上述したように、ぱちんこ遊技機100は、電源投入時を基準として経過時間の計測を行う。図27の(A)は、ぱちんこ遊技機100の電源が解禁時刻(午前7時00分)以降の午前7時20分に投入した場合を示している。初回上映日の解禁時刻(午前7時00分)以降の電源投入では、電源投入とともに(午前7時20分に)、スタンバイフラグがONに設定される(図26のステップS2604:Yes→ステップS2611)。
そして、スタンバイフラグがONに設定されてから1時間経過後(午前8時20分)に上映許可フラグがONになる(図26のステップS2614)。これにより、電源投入から1時間が経過したときに、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されることとなる。このように、電源投入時刻が午前7時00分以降の場合、電源投入から1時間経過後に、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を行うことができる。
ここで、図27の(B)を用いて、解禁時刻(午前7時00分)を設定しないようにした場合について説明する。図27(B)に示すように、遊技店の店員が午前5時20分に電源を投入したとする。スタンバイフラグを設定しないようにした場合、たとえば1時間経過後の午前6時20分に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてしまう。
また、たとえば、ある店舗において、7月6日の営業を終了し、閉店作業が長引き、7月7日の午前1時30分まで電源がONになっていたとすると、7月7日の午前0時から1時間経過後の午前1時に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてしまう。また、ある店舗において、たとえば、午前3時に電源投入された場合には、1時間経過後の午前4時に、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてしまう。
このように、解禁時刻(午前7時00分)を設定しないようにした場合、7月7日の電源投入後、1時間経過後に常に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われてしまう。これにより、たとえば、楽曲M2に関する各種演出や楽曲上映演出が、インターネットにより、動画サイトにアップロードされたり、掲示板サイトに書き込まれたりすると、開店前に楽曲M2の情報が全国に知れ渡ってしまうおそれがある。このようなことが生じると、遊技において初回の楽曲上映演出を楽しみに待っている遊技者の興趣を著しく阻害させることとなる。
そこで、本実施の形態では、図27の(C)に示すように、解禁時刻(午前7時00分)を設定するようにしている。解禁時刻は、開店前に楽曲M2の情報が知れ渡ることを抑制するという観点から、遊技店の開店時刻の1時間程度前の時刻としている。特に、本実施の形態では、全国の中でも最も開店時刻の早い地域を基準にし、この地域の開店時刻(たとえば午前8時00分)の1時間前の時刻(午前7時00分)を、解禁時刻としている。
たとえば午前5時20分に電源投入されたとすると、設定値Wyが「2」に設定され(図26のステップS2606)、電源投入から1時間経過後の午前6時20分に、カウント値Wが「1」となり(図26のステップS2608)、また、カウント値Wをカウントしてから1時間経過の午前7時20分に「2」となる(図26のステップS2608)。なお、午前6時20分においても、午前7時20分においても、楽曲M1の上映が行われる。
設定値Wy(=2)と、カウントW(=2)とが同値になる7時20分に、スタンバイフラグがONに設定される(図26のステップS2611)。そして、スタンバイフラグがONに設定されてから1時間経過後(午前8時20分)に上映許可フラグがONに設定される(図26のステップS2614)。このように、電源投入時刻が午前7時00分より前の場合、午前7時00分以降にスタンバイフラグをONにして、そこから1時間経過後(午前8時20分)に、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を行うことができる。
したがって、(A)に示したように、7月7日の午前7時00分以降の電源投入では、電源投入時刻の1時間経過後に初回の楽曲上映演出を行うことができる。また、(C)に示したように、7月7日の午前7時00よりも前の電源投入では、電源投入された各時刻の分(minute)に対応する午前8時00分〜午前8時59分の間の時刻に、初回の楽曲上映演出を行うことができる。
このように、本実施の形態では、開店前に未上映の楽曲(たとえば楽曲M2)の情報が全国に知れ渡ってしまうことを抑制することができ、新たに上映される楽曲上映演出の興趣を保持することができる。
(発表順管理テーブル2202)
次に、図28を用いて、発表順管理テーブル2202について説明する。図28は、発表順管理テーブルを示す説明図である。図28において、発表順管理テーブル2202は、全曲開放状態における楽曲上映演出に使用される楽曲の種別を管理するためのテーブルである。発表順管理テーブル2202は、全曲開放状態の初日である9月22日以降の各日の、ぱちんこ遊技機100の電源投入からの経過時間と、楽曲上映演出に使用される楽曲M1〜M12を表す種別と、が対応付けられている。なお、発表順管理テーブル2202では、ぱちんこ遊技機100の電源投入の時刻を、一般的な遊技店の開店時刻である午前10時00分よりも前の開店準備が行われる午前9時00分として説明する。
全曲開放状態になると、各曲の楽曲上映演出が行われる期間は、1時間になる。つまり、全曲開放状態となる前に84日間(12週間=1週間/曲×12曲)かけて行われた楽曲M1〜楽曲M12の楽曲上映演出が、1日で全て行われるようになる。
たとえば、9月22日において午前9時頃に電源が投入された場合、1時間後の午前10時頃に楽曲M1の楽曲上映演出が行われ、2時間後の午前11時頃に楽曲M2の楽曲上映演出が行われ、3時間後の12時頃に楽曲M3の楽曲上映演出が行われる。そして、10時間後の19時頃に楽曲M10の楽曲上映演出が行われ、11時間後の20時頃に楽曲M11の楽曲上映演出が行われ、12時間後の21時頃に楽曲M12の楽曲上映演出が行われる。なお、不図示であるが、13時間後以降は、楽曲M1〜M12をさらにループさせる。具体的には、13時間後の22時頃には楽曲M1の楽曲上映演出が行われ、14時間後の23時頃には楽曲M2の楽曲上映演出が行われる。
また、9月23日は、最初の楽曲を1ずつずらし、楽曲M2,M3,…,M12,M1の順で楽曲をループさせる。9月24日は、さらに最初の楽曲を1つずらし、楽曲M3,M4,…,M12,M1,M2の順で楽曲をループさせる。以降、10月3日まで、毎日、最初の楽曲の順番を1つずつずらしていく。そして、9月22日から12日後の10月4日になると、9月22日の楽曲M1,M2,…,M11,M12の順に戻る。このように、12日を1セットとして、毎日開始される楽曲M1〜M12を1曲ずつしていき、12日が経過する度に、新たに1セットが開始されていく。
これにより、9月22日以降の全曲開放状態になると、遊技店の開店から閉店まで遊技を続ける遊技者に対して、全ての楽曲M1〜M12の楽曲上映演出を見せることができる。また、毎日最初の楽曲をずらしているため、特定の時間帯のみに遊技する遊技者に対しても、毎日、異なる楽曲M1〜M12の楽曲上映演出を見せることができる。したがって、特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、ある程度継続して遊技店に通い続けることにより、全ての楽曲の楽曲上映演出を楽しむことが可能になる。このような全曲開放状態における楽曲上映演出の制御については、図31を用いて、後述する。
(画像・音声制御部202bが行う告知演出制御処理)
次に、図29を用いて、図23のステップS2304に示した告知演出制御処理の詳細について説明する。図29は、画像・音声制御部が行う告知演出制御処理を示すフローチャートである。告知演出制御処理は、サブ液晶114を用いた告知演出(図19参照)を行うための処理である。
図29において、CPU251は、全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS2901)。なお、全曲開放状態は、最後に発表される楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われた日(9月15日(土))から1週間後(9月22日(土))に移行する状態である。ステップS2901において、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS2901:Yes)、CPU251は、告知演出を実行させるための具体的な処理を行わず、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
全曲開放状態においては、楽曲上映演出が1時間おきに行われ、その都度使用される楽曲が切り替わっていき、且つ、未公開の楽曲が存在しないため、図19に示した告知演出を必ずしも行う必要がないためである。なお、全曲開放状態においても、たとえばステップS2903に示すカウントダウン表示を行ってもよい。この場合、ステップS2901:Yesの処理の後、ステップS2903の処理に移行させればよい。
ステップS2901において、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS2901:No)、たとえばVDP2102の処理状況に基づいて、楽曲上映演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2902)。ステップS2902において、楽曲上映演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2902:No)、たとえばVDP2102の処理状況に基づいて、楽曲上映演出が開始されるまでの残り時間のカウントダウン表示を含む告知演出(図19(C)参照)の実行中であるか否かを判定する(ステップS2903)。カウントダウン表示を含む告知演出の実行中であると判定した場合(ステップS2903:Yes)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS2903において、カウントダウン表示を含む告知演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2903:No)、CPU251は、楽曲上映演出の開始時間の所定時間前(たとえば15分前)であるか否かを判定する(ステップS2904)。なお、ステップS2903では、CPU251は、ステップS2401の処理でカウントアップされる割込処理回数Nに基づいて、楽曲上映演出の開始時間の所定時間前であるか否かを判定する。
CPU251は、所定時間前であると判定した場合(ステップS2904:Yes)、カウントダウン表示を含む告知演出をサブ液晶114に開始させるための設定情報(残り時間を示す情報などを含む)を制御用RAM2105にセットし(ステップS2905)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。この設定情報に基づいてサブ液晶用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域2111に格納されることにより、発表される楽曲のタイトルが報知され、且つその楽曲の楽曲上映演出が開始されるまでの残り時間がカウントダウン表示される(図19(C)参照)。
ステップS2904において、楽曲上映演出の開始時間の所定時間前ではないと判定した場合(ステップS2904:No)、CPU251は、現時点での最新曲の次に公開される楽曲に関する告知演出を行うために、以下の処理を実行する。CPU251は、ステップS2602(図26参照)の処理と同様に、初回の楽曲上映日であるか否かを判定する(ステップS2906)。ステップS2906では、具体的には、RTC情報が示す現在の日付が、上映管理テーブル2201に規定されている楽曲M2〜楽曲M12の初回の楽曲上映日のいずれかと一致するか否かを判定する。
CPU251は、初回の楽曲上映日ではないと判定した場合(ステップS2906:No)、次に公開される楽曲の初回上映日までの残り日数を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶114に実行させるための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS2907)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。具体的には、まず、CPU251は、RTC情報に基づいて現在の日付を特定する。そして、上映管理テーブル2201(図25参照)を参照し、現在の日付よりも後の日付であって現在の日付に最も近い初回上映日を特定する。
このようにして特定した初回上映日が、次に公開される楽曲の初回上映日である。たとえば、現在の日付が7月6日である場合、上述した条件に該当する初回上映日は7月7日であり、次に公開される楽曲が楽曲M2であると判断することができる。CPU251は、このようにして初回上映日を特定すると、現在の日付から特定した初回上映日までの日数を算出する。
ここで説明した例では、日数「1」が算出される。このように、CPU251は、RTC情報と上映管理テーブル2201とに基づいて、次に公開される楽曲の種別と、その楽曲の初回の楽曲上映演出が行われるまでの日数とを取得する。そして、取得したこれらの情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶114用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域2111に格納されることにより、次に公開される楽曲のタイトルとその楽曲の初回上映日までの残り日数とが報知される(図19(A)参照)。
ステップS2906において、CPU251は、初回の楽曲上映日であると判定した場合(ステップS2906:Yes)、未公開の楽曲の初回上映が本日行われることを報知する演出を含む告知演出をサブ液晶114に実行させるための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS2908)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。具体的には、次に公開される楽曲の種別を取得し、この情報に対応する告知演出の設定情報をセットする。この設定情報に基づいてサブ液晶114用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域2111に格納されることにより、未公開曲のタイトルとその未公開曲の楽曲上映演出が本日行われることが報知される(図9(B)参照)。
一方、ステップS2902において、CPU251は、楽曲上映演出の実行中であると判定した場合(ステップS2902:Yes)、たとえばVDP2102の処理状況に基づいて、楽曲上映演出が終了したか否かを判定する(ステップS2909)。楽曲上映演出が終了していないと判定した場合(ステップS2909:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS2909において、CPU251は、楽曲上映演出が終了したと判定した場合(ステップS2909:Yes)、その終了した楽曲上映演出が、初回の楽曲上映演出であったか否かを判定する(ステップS2910)。具体的には、初回の楽曲上映演出の開始時には上映許可フラグが「ON」に設定されるので、楽曲上映演出の開始時に上映許可フラグが「ON」に設定されていたか否かに基づいて、初回の楽曲上映演出であるか否かを判定する。ステップS2910において、CPU251は、初回の楽曲上映演出ではなかったと判定した場合(ステップS2910:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS2910において、CPU251は、初回の楽曲上映演出であると判定した場合(ステップS2910:Yes)、たとえば発表順管理テーブル2202(図28参照)を参照して次に公開される楽曲を特定し、その楽曲の初回の上映演出が行われるまでの残り日数(7日)を報知する演出を含む告知演出をサブ液晶114に実行させるための設定情報を制御用RAM2105にセットする(ステップS2911)。この設定情報に基づいてサブ液晶114用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域2111に格納されることにより、未公開曲のタイトルと、その未公開曲の初回発表が行われるまでの日数とが報知される(図19(D)参照)。なお、ステップS2910:Noに示した初回の楽曲上映演出ではない場合であっても、ステップS2911に示した処理を行ってもよい。つまり、ステップS2910の処理を削除することも可能である。
なお、本実施の形態では、サブ液晶114が告知演出のみに使用される場合について説明したが、告知演出以外の用途にサブ液晶114を使用してもよい。たとえば、メイン液晶104において行われる演出と同期する演出をサブ液晶114に行わせてもよい。
(画像・音声制御部202bが行う楽曲予告演出制御処理)
次に、図30−1および図30−2を用いて、図23のステップS2305に示した楽曲予告演出制御処理の詳細について説明する。図30−1は、画像・音声制御部が行う楽曲予告演出制御処理を示すフローチャート(その1)である。図30−2は、画像・音声制御部が行う楽曲予告演出制御処理を示すフローチャート(その2)である。
図30−1において、CPU251は、制御用RAM2105に記憶されている楽曲予告フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3001)。この楽曲予告フラグは、図24のステップS2403において「ON」に設定され、楽曲予告演出の開始時間になったことを示すフラグである。楽曲予告フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3001:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3001において、CPU251は、楽曲予告フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3001:Yes)、楽曲予告フラグを「ON」に設定したことに応じて楽曲予告演出にかかる設定情報を制御用RAM2105にセットする処理が既に完了しているか否かを判定する(ステップS3002)。設定情報をセットする処理が完了していると判定した場合(ステップS3002:Yes)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3002において、CPU251は、設定情報をセットする処理が完了していないと判定した場合(ステップS3002:No)、たとえば演出統括部202aからの大当たり遊技にかかるコマンドの受信状況に基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS3003)。大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS3003:No)、CPU251は、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS3004)。
具体的には、演出統括部202aからの客待ち演出開始コマンドを受信してから変動演出開始コマンドを受信するまでの間は客待ち演出が行われるので、たとえば、客待ち演出開始コマンドを受信した後であって、変動演出開始コマンドを受信する前であるか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定する。
ここで、客待ち演出中は、遊技球を用いた遊技に伴う通常演出が行われていない。そのため、通常演出とは無関係な楽曲予告演出を行ったとしても、演出上、何ら差し支えない。ステップS3004において、CPU251は、客待ち演出中であると判定した場合(ステップS3004:Yes)、楽曲上映演出で発表される楽曲を特定する(ステップS3005)。具体的には、RTC情報に基づいて、現在日時(日付および時刻)を特定し、特定した現在日時に基づいて、今回の楽曲予告演出に続いて行われる楽曲上映演出の開始時間を特定する。
より詳細には、楽曲上映フラグが「ON」に設定されるときの割込処理回数Nから現時点での割込処理回数Nを減算し、この減算によって得られた値を割込処理の時間間隔(本実施の形態では33ミリ)に乗算して楽曲上映演出の開始時間までの残り時間を算出する。そして、上記特定した現在日時に算出した残り時間を加算することによって、楽曲上映演出の開始時間を特定する。
CPU251は、楽曲上映演出の開始時間を特定すると、テーブルを参照して楽曲上映演出に使用される楽曲を特定する。すなわち、現在の状態が全曲開放状態ではない場合、上映管理テーブル2201(図25参照)を参照し、特定した楽曲上映演出の開始時間にどの楽曲が使用されるかを判断する。一方、現在の状態が全曲開放状態である場合には、発表順管理テーブル2202(図28参照)を参照して、特定した楽曲上映演出の開始時間にどの楽曲が使用されるかを判断する。
ステップS3005の処理に続いて、CPU251は、特定した楽曲に関する楽曲予告演出を開始させるための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS3006)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。設定情報がセットされると、この設定情報に基づいてメイン液晶104用のディスプレイリストが作成されて、作成されたディスプレイリストがディスプレイリスト記憶領域2111に格納される。これにより、楽曲予告演出が開始されることになる。
このようにして、CPU251は、楽曲上映演出の開始時間の所定時間前(たとえば1分前)、すなわち楽曲予告演出の開始時間となったときに客待ち演出中である場合には、楽曲予告演出を直ちに開始させる。
一方、CPU251は、客待ち演出中ではないと判定した場合(ステップS3004:No)、たとえば特別図柄の変動表示に伴う通常演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS3007)。
CPU251は、特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS3007:Yes)、制御用RAM2105に記憶されている発展時開始フラグ、禁止フラグ、および終了後開始フラグのいずれかのフラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、フラグ設定処理が完了しているか否かを判定する(ステップS3008)。なお、これら3つのフラグについては後述する。
ステップS3008において、CPU251は、フラグ設定処理が完了していないと判定した場合(ステップS3008:No)、具体的には、上記3つのフラグのいずれも「OFF」に設定されている場合、今回の特別図柄の変動表示が終了するまでの残り時間を算出する(ステップS3009)。具体的には、たとえば、演出統括部202aから受信した変動演出開始コマンドに基づいて特別図柄の変動時間を特定し、変動演出開始コマンドを受信してから現時点までの経過時間を特定した変動時間から減算することによって、残り時間を算出する。
ところで、楽曲上映演出の開始時間となる前に特別図柄の変動表示に伴う変動演出が終了する場合、今回の変動演出が終了する終了タイミング、あるいは次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始される開始タイミングといった変動演出の切替タイミングが、楽曲上映演出の開始時間よりも前に存在することとなる。このような場合、上記終了タイミングや上記開始タイミングで楽曲予告演出を開始させるようにすれば、楽曲予告演出によって変動演出の興趣が損なわれてしまうのを抑制することが可能である。
このため、CPU251は、ステップS3009の処理に続いて、現在の時間に、算出した残り時間を加算した時間が楽曲上映演出の開始時間よりも前の時間であるか否かを判定し、すなわち、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行している変動演出が、楽曲上映演出が開始されるよりも前に終了するか否かを判定する(ステップS3010)。実行している変動演出が、楽曲上映演出の開始前に終了すると判定した場合(ステップS3010:Yes)、CPU251は、終了後開始フラグを「ON」に設定する(ステップS3011)。この終了後開始フラグは、ONに設定されている場合に、今回の変動演出が終了した後に楽曲予告演出を開始させることを示すフラグである。このため、終了後開始フラグが「ON」に設定されることにより、今回の変動演出が終了するタイミング、または次回の変動演出が開始されるタイミングで楽曲予告演出が開始されることになる。
一方、CPU251は、実行している変動演出が楽曲上映演出の開始前に終了しないと判定した場合(ステップS3010:No)、楽曲上映演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあるか否かを判定する(ステップS3012)。具体的には、演出統括部202aから受信した変動演出開始コマンドを解析し、特別図柄の変動表示に伴って実行中である変動演出において、たとえばノーマルリーチからスーパーリーチに発展するといった発展タイミングが存在するか否かを判断する。そして、発展タイミングが存在すると判断した場合、その発展タイミングに相当する時間が、上記特定した楽曲上映演出の開始時間よりも前であるか否かを判定する。
ここで、楽曲予告演出によって実行中の変動演出の興趣が損なわれてしまうことを抑制するためには、変動演出が終了してから楽曲予告演出を開始させることが好ましい。また、楽曲上映演出が開始されるよりも前に実行中の変動演出が終了しない場合には、楽曲予告演出を行わないことが好ましい。なお、変動演出が発展する場合、すなわち演出の切替タイミングが存在する場合、その切替タイミングで変動演出画像を縮小表示に切り替えて、楽曲予告演出を開始させることが可能である。このようにすれば、楽曲予告演出によって実行中の変動演出の興趣を損なってしまうことを抑制することができる。
ステップS3012において、CPU251は、楽曲上映演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがあると判定した場合(ステップS3012:Yes)、発展時開始フラグを「ON」に設定する(ステップS3013)。ここで、発展時開始フラグは、ONに設定されている場合に、変動演出における演出の発展タイミングで楽曲予告演出を開始させることを示すフラグである。
一方、CPU251は、楽曲上映演出が開始されるよりも前に変動演出における発展タイミングがないと判定した場合(ステップS3012:No)、楽曲予告演出の開始時間から楽曲上映演出の開始時間までの間に変動演出の切替タイミングが存在しないため、楽曲予告演出によって変動演出の興趣を損なわれることを抑制するために、禁止フラグを「ON」に設定する(ステップS3014)。ここで、禁止フラグは、ONに設定されることにより、楽曲予告演出の実行を禁止することを示すフラグである。
CPU251は、ステップS3011の処理を実行した場合、ステップS3013の処理を実行した場合、ステップS3014の処理を実行した場合、またはフラグ設定処理が完了していると判定した場合(ステップS3008:Yes)、禁止フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3015)。ここで、禁止フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3015:Yes)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。このように、禁止フラグが「ON」に設定された場合には上述したステップS3005およびステップS3006に処理が進められないので、楽曲予告演出が行われないこととなる。
一方、CPU251は、禁止フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3015:No)、発展時開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3016)。ここで、発展時開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3016:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3016において、CPU251は、発展時開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3016:Yes)、今回の通常演出にかかる変動演出開始コマンドの解析結果などに基づいて、発展タイミングになったか否かを判定する(ステップS3017)。ここで、発展タイミングになっていないと判定した場合(ステップS3017:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3017において、CPU251は、発展タイミングになったと判定した場合(ステップS3017:Yes)、上述したステップS3005およびステップS3006の処理に移行させる。
このように、CPU251は、演出統括部202aから受信した変動演出開始コマンドに基づいて変動演出の発展タイミング(演出の切替タイミング)を特定し、楽曲予告演出の開始時間になったと判定してから楽曲上映演出の開始時間となるまでに、特定した発展タイミングで、楽曲予告演出を開始させる。
一方、今回の特別図柄の変動表示が終了した後には、具体的には、ステップS3007において、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS3007:No)、終了後開始フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3018)。終了後開始フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3018:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
CPU251は、終了後開始フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3018:Yes)、たとえば演出統括部202aからの保留表示コマンドおよび変動演出開始コマンドの受信状況に基づいて、第1特別図柄判定が保留されているか否かを判定する(ステップS3019)。ここで、第1特別図柄判定が保留されていないと判定した場合(ステップS3019:No)、演出統括部202aから変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3020)。ここで、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3020:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3020:Yes)、CPU251は、上述したステップS3005およびステップS3006に処理に移行させる。今回の特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了時に第1始動口105の入賞による保留情報が保留されていない場合は、今回の変動演出の終了タイミングが演出の切替タイミングとなる。つまり、今回の変動演出が終了するタイミングで、楽曲予告演出が開始されることになる。
ステップS3019において、CPU251は、第1始動口105への入賞による保留情報が保留されていると判定した場合(ステップS3019:Yes)、演出統括部202aから変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3021)。ここで、変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3021:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ここで、今回の変動演出が終了した直後に変動演出開始コマンドを受信した場合、これに応じて次の特別図柄の変動表示に伴う変動演出が開始される。そのため、特別図柄の変動表示が終了してから次に特別図柄の変動表示が開始されるタイミング、すなわち変動演出開始コマンドに応じて次の変動演出が開始されるタイミングも、演出の切替タイミングとなる。したがって、CPU251は、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3021:Yes)、上述したステップS3005およびステップS3006の処理を実行する。
このように、CPU251は、楽曲予告演出の開始時間に特別図柄が変動表示されている場合には、この変動表示の終了後に、メイン液晶104に楽曲予告演出を開始させる。
一方、ステップS3003において、CPU251は、大当たり遊技中であると判定した場合(ステップS3003:Yes)、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS3022)。なお、長当たり遊技が行われる場合、長当たり遊技に伴う大当たり演出の実行を指示するコマンドとして、オープニング演出開始コマンドや、ラウンド中演出開始コマンドや、エンディング演出開始コマンドが演出統括部202aから送信される。
これに対して、短当たり遊技が行われる場合、短当たり演出開始コマンドおよび短当たり演出終了コマンドが演出統括部202aから送信される。そのため、CPU251は、これらのコマンドのうちのいずれのコマンドに応じた当たり演出を実行しているかに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する。
CPU251は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS3022:Yes)、最終ラウンドの開始前であるか否かを判定する(ステップS3023)。ここで、最終ラウンドの開始前ではないと判定した場合(ステップS3023:No)、後述するステップS3031に処理が進められる。
なお、長当たり遊技中は、たとえば、長開放ラウンド遊技が開始される毎にラウンド中演出開始コマンドが演出統括部202aから送信されて、各ラウンドのラウンド中演出が行われる。このラウンド中演出においては、ラウンド中演出開始コマンドが画像・音声制御部202bによって受信される毎にその表示内容の少なくとも一部(たとえば現在のラウンド数を示す表示)が更新される。すなわち、ラウンド中演出開始コマンドが画像・音声制御部202bによって受信される毎に、長当たり遊技に伴う当たり演出が切り替えられることになる。
ステップS3023において、CPU251は、最終ラウンド開始前であると判定した場合(ステップS3023:Yes)、演出統括部202aからラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3024)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3024:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、ステップS3024において、CPU251は、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3024:Yes)、楽曲上映演出で発表される楽曲を特定し(ステップS3025)、特定した楽曲に関する楽曲予告演出を開始させるための設定情報を制御用RAM2105にセットする(ステップS3026)。このステップS3025およびステップS3026の処理は、上述したステップS3005およびステップS3006の処理と同様である。
このように、CPU251は、長開放ラウンド遊技中に楽曲予告演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技が終了した後に、メイン液晶104に楽曲予告演出を開始させる。なお、本実施の形態では、次の長開放ラウンド遊技が開始されるタイミングで楽曲予告演出を開始させるようにしているが、これに限らず、楽曲予告演出の開始時間に実行している長開放ラウンド遊技が終了するタイミングで楽曲予告演出を開始させるようにしてもよい。
ここで、本実施の形態におけるぱちんこ遊技機100では、長当たり遊技中に遊技者によって選択された楽曲を再生させる再生演出が行われる場合がある。再生演出中に楽曲予告演出または楽曲上映演出を開始させることとなった場合、再生演出を中止させる必要がある。一方で、遊技者が所望する楽曲演出が最後まで行われないとなれば、遊技者に不快感を与えてしまうおそれがある。
そこで、本実施の形態では、再生演出中に楽曲予告演出や楽曲上映演出が開始された場合、その再生演出を中止するとともに、楽曲上映演出が終了してからその再生演出を初めからやり直すこととしている。このような制御を実現するために、ステップS3026の処理に続いて、以下の処理が行われる。
具体的には、ステップS3026に続いて、CPU251は、たとえばVDP2102が楽曲再生にかかる描画処理の実行中であるか否かに基づいて、選択された楽曲を再生させる再生演出中であるか否かを判定する(ステップS3027)。再生演出中ではないと判定した場合(ステップS3027:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3027において、CPU251は、再生演出中であると判定した場合(ステップS3027:Yes)、VDP2102および音響DSP2103に対して、再生演出を中止させる(ステップS3028)。そして、再生を中止した再生演出の楽曲の種別を特定可能な楽曲情報を制御用RAM2105に保存し(ステップS3029)、制御用RAM2105に記憶されているリプレイフラグを「ON」に設定する(ステップS3030)。このリプレイフラグは、ONの場合に、楽曲上映演出が終了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生演出を再度開始させることを示すフラグである。
ところで、長当たり遊技における最終ラウンド開始後に楽曲予告演出の開始時間となった場合、この長当たり遊技が終了する前にラウンド中演出開始コマンドを受信することはなく、すなわちラウンド中演出を変化させる処理が行われることはない。このため、このような場合には、長当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、楽曲予告演出を開始させる。
また、短当たり遊技に伴う短当たり演出は、この短当たり遊技のオープニング開始からエンディング終了まで一連のものであって、その途中に演出の切替タイミングが存在しない。このため、短当たり遊技中に楽曲予告演出の開始時間となった場合、短当たり遊技のエンディングが終了したタイミングで、楽曲予告演出を開始させる。
このため、CPU251は、長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS3022:No)、または最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS3023:No)、たとえばエンディング演出開始コマンド(または短当たり演出終了コマンド)を受信してからの経過時間に基づいて、長当たり遊技(または短当たり遊技)のエンディングが終了したか否かを判定する(ステップS3031)。
ここで、エンディングが終了していないと判定した場合(ステップS3031:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。一方、エンディングが終了したと判定した場合(ステップS3031:Yes)、CPU251は、ステップS3025の処理に移行させ、楽曲予告演出が開始される。
このように、長当たり遊技における最終ラウンドの長開放ラウンド遊技が開始されてから楽曲予告演出の開始時間となった場合、この長開放ラウンド遊技のエンディングが終了した後に、楽曲予告演出を開始させる。また、短当たり遊技における短開放ラウンド遊技中に楽曲予告演出の開始時間となった場合、この短開放ラウンド遊技と連続して実行される全ての短開放ラウンド遊技が終了した後に、楽曲予告演出を開始させる。
(画像・音声制御部202bが行う楽曲上映演出開始処理)
次に、図31を用いて、図23のステップS2306に示した楽曲上映演出開始処理の詳細について説明する。図31は、画像・音声制御部が行う楽曲上映演出開始処理を示すフローチャートである。図31に示すように、画像・音声制御部202bのCPU251は、楽曲上映演出の開始時間であることを示す楽曲上映フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3101)。楽曲上映フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3101:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
ステップS3101において、CPU251は、楽曲上映フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3101:Yes)、楽曲予告演出に関する全てのフラグを「OFF」に設定する(ステップS3102)。楽曲予告演出に関する全てのフラグとは、具体的には、図30−1に示した、楽曲予告フラグ、終了後開始フラグ、発展時開始フラグ、および禁止フラグである。
ステップS3102の処理に続いて、CPU251は、制御用RAM2105に記憶されている最新のRTC情報に基づいて現在の日付を特定し(ステップS3103)、現在の状態が全曲開放状態であるか否かを判定する(ステップS3104)。
CPU251は、全曲開放状態ではないと判定した場合(ステップS3104:No)、制御用ROM2104に記憶されている上映管理テーブル2201(図25参照)を制御用RAM2105にセットし(ステップS3105)、現在の日付に対応する楽曲を選択する(ステップS3106)。たとえば現在の日付が7月9日である場合、この日付は楽曲M2の初回上映日(7月7日)以降であり且つ楽曲M3の初回上映日(7月14日)の前の日付であるため、楽曲M2を選択する。また、たとえば現在の日付が7月14日である場合、この日付は楽曲M3の初回上映日であるので、楽曲M3を選択する。
なお、楽曲上映演出を実行する日付が全曲開放状態前の初回上映日以外の日である場合、その日の楽曲上映演出に使用される楽曲は1種類である。これに対して、楽曲上映演出を実行する日付が初回上映日に該当する日である場合であり、午前7時00分よりも前に電源投入した場合、初回の楽曲上映演出が行われる前後で楽曲の種類が変化するので、その日の楽曲上映演出に使用される楽曲は2種類である。このため、現在の日付が初回上映日である場合には、2種類の楽曲のどちらを使用するかを決定する必要がある。
そこで、CPU251は、ステップS3106の処理に続いて、現在の日付が上映管理テーブル2201(図25参照)に規定されている初回上映日のいずれかに該当するか否かに基づいて、初回上映日であるか否かを判定する(ステップS3107)。CPU251は、初回上映日ではないと判定した場合(ステップS3107:No)、ステップS3106の処理で選択した楽曲の楽曲上映演出を実行するための設定情報を制御用RAM2105にセットする(ステップS3111)。
このようにして楽曲上映演出にかかる設定情報が制御用RAM2105にセットされると、その設定情報に基づいてメイン液晶104用のディスプレイリストが作成されてディスプレイリスト記憶領域2111にセットされる。これにより、ステップS3106の処理で選択された楽曲上映演出が開始されることになる。
一方、ステップS3107において、CPU251は、初回上映日であると判定した場合(ステップS3107:Yes)、制御用RAM2105に記憶されている上映許可フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3108)。なお、上映許可フラグは、ONに設定されている場合に、現在公開されている楽曲の次に公開される楽曲の、初回の楽曲上映演出の実行を許可する上映許可状態になっていることを示すフラグである。
上映管理テーブル2201(図25参照)に示すように、現在の日付がたとえば楽曲M3の初回上映日に該当する7月14日であり且つ上映許可フラグが「ON」に設定されている場合、楽曲M3の初回の楽曲上映演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。これに対して、現在の日付がたとえば楽曲M3の初回上映日に該当する7月14日であり且つ上映許可フラグが「OFF」に設定されている場合、楽曲M3ではなくその1つ前の楽曲M2の楽曲上映演出を実行するための設定情報をセットする必要がある。
そこで、CPU251は、上映許可フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3108:Yes)、上映許可フラグを「OFF」に設定し(ステップS3109)、初回上映日ではないと判定した場合(ステップS3107:No)と同様に、ステップS3106の処理で選択した楽曲の楽曲上映演出を実行するための設定情報をセットする(ステップS3111)。一方、ステップS3108において、上映許可フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3108:No)、すなわち、たとえば7時前に電源投入された条件下において初回の楽曲上映演出を行わせるための上映許可フラグがONに設定される前までは、ステップS3106の処理で選択した楽曲の1つ前の楽曲の楽曲上映演出を実行するための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS3110)、ステップS3116に移行させる。
このように、CPU251は、上映許可フラグを「ON」に設定した後に、楽曲(上述した例では楽曲M3)の初回の楽曲上映演出をメイン液晶104に開始させる。ステップS3111に続いて、CPU251は、楽曲上映フラグをOFFにし(ステップS3116)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、ステップS3104において、CPU251は、全曲開放状態であると判定した場合(ステップS3104:Yes)、発表順管理テーブル2202(図28参照)を制御用RAM2105にセットする(ステップS3112)。そして、制御用RAM2105に記憶されているリセット処理回数Pに基づいて、ぱちんこ遊技機100の電源投入からの経過時間を特定する(ステップS3113)。ここで、リセット処理回数Pは、ぱちんこ遊技機100の電源投入時には「0」に設定されており、ステップS2408(図24参照)の処理が行われる毎に「1」加算される。このため、CPU251は、楽曲上映フラグが「ON」に設定されたと判定した直後のリセット処理回数Pを経過時間として判断することができる。たとえばリセット処理回数が「1」に更新された場合にはその更新タイミングで1時間が経過したと判断することができ、「3」に更新された場合にはその更新タイミングで3時間が経過したと判断することができる。
ステップS3113の処理に続いて、CPU251は、ステップS3103の処理で特定した現在の日付、およびステップS3113の処理で特定した経過時間に対応する楽曲を選択する(ステップS3114)。具体的には、特定した現在の日付および電源投入時からの経過時間に対応する楽曲の種別を発表順管理テーブル2202(図28参照)から読み出す。たとえば現在の日付が9月23日であり電源投入から2時間が経過している場合、楽曲M3を選択する。また、たとえば現在の日付が9月27日であり電源投入から9時間が経過している場合、楽曲M2を選択する。
そして、ステップS3114の処理に続いて、CPU251は、ステップS3111の処理と同様に、選択した楽曲の楽曲上映演出を実行するための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS3115)、ステップS3116に移行させる。これらのステップS3112〜ステップS3115の処理は、全曲開放状態において電源投入時を基準として1時間が経過する毎に行われる。
このように、CPU251は、現在の日付における楽曲M1〜楽曲M12のそれぞれの楽曲上映演出の実行タイミングを個別に設定し、設定した実行タイミングで各楽曲の楽曲上映演出を実行させる。
なお、本実施の形態では、図28に例示された発表順管理テーブル2202を用いて全曲開放状態における各楽曲の楽曲上映演出の実行タイミングを設定する場合について説明したが、これに限らない。たとえば、実行日と、その実行日において最初に実行される楽曲上映演出に使用される楽曲の種別と、を対応付けて予め記憶するとともに、実行順(M1→M2→…→M12(M12後はM1に戻ってループ))を記憶しておき、当日の最初の楽曲を基準にして、規則的に選曲していくようにしてもよい。また、前日の最初の楽曲上映演出に使用された楽曲(たとえば楽曲M2)を示す情報を保持しておき、翌日はその次の曲(たとえば楽曲M3)から順に選曲していくといった構成を採用してもよい。
また、発表順管理テーブル2202(図28参照)などの実行タイミングを規定する情報を予め記憶しておく代わりに、たとえば全曲開放状態において乱数を用いた選択抽選を行って、楽曲上映演出に使用する楽曲をランダムに決定するようにしてもよい。この場合、1日に同じ曲の楽曲上映演出が2回以上行われないように、楽曲上映演出で既に使用された楽曲の種別を示す情報を保持しておき、選択抽選によりその曲が選択されたら選択抽選をやり直すといった構成をさらに追加してもよい。
このように、CPU251は、経過時間の計測結果、RTC情報、上映管理テーブル2201(図25参照)、および発表順管理テーブル2202(図28参照)に基づいて楽曲上映演出の開始タイミングや使用される楽曲の種別を制御する。これにより、特別図柄の変動表示中であるか否かや、大当たり遊技中であるか否かに関わらず、メイン液晶104に楽曲上映演出を実行させることができる。
(楽曲上映演出の前後の演出の流れについて)
次に、図32を用いて、楽曲上映演出の前後の演出の流れについて説明する。図32は、楽曲上映演出の前後の演出の流れについて、その一例を示す説明図である。図32においては、第1保留情報が記憶された状態で楽曲予告演出の開始時間となった場合について説明する。
図32(A)に示すように、特別図柄の変動表示に伴う通常演出の実行中に楽曲予告演出の開始時間となったとする。この場合、この開始時間のタイミングで、通常演出の画面構成を変化させたとすると、通常演出を妨げてしまうおそれがある。
そこで、変動表示中の特別図柄が、楽曲上映演出の開始前に変動停止する場合、次の特別図柄の変動表示の開始タイミングで、通常演出(装飾図柄Ez)の画像を表示させる領域を、全体領域から下部領域に変更する(図32(B)参照)。また、図32(B)に示すように、メイン液晶104の表示領域の上部領域において楽曲予告演出を開始する。なお、図32に示す例では、楽曲予告演出の開始時間に実行していた特別図柄の変動が終了してから楽曲予告演出が開始されるため、カウントダウン表示は60秒よりも少ない時間から開始されることになる。
そして、楽曲上映演出の開始時間になると、図32(C)に示すように、それまで楽曲予告演出が行われていた表示領域の上部領域において楽曲上映演出を開始する。なお、ここでは楽曲予告演出の開始時間となる前から遊技が継続されているため、楽曲予告演出が実際に開始されてから楽曲上映演出が終了するまでの間は、下部領域において装飾図柄Ezを用いた通常演出が行われる。また、下部領域には、装飾図柄Ezのほか、第1保留情報の数を示す保留表示画像3201も併せて表示される。
そして、図32(D)に示すように、楽曲上映演出が終了するときに第1保留情報が記憶されている場合、第1保留情報による次の変動が開始されるのに伴って、メイン液晶104上の通常演出の表示領域が、下部領域から全体領域に戻る。
なお、第1保留情報が記憶されていない状態で楽曲予告演出の開始時間となった場合には、この特別図柄の変動表示に伴う通常演出が終了するタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域を、全体領域から下部領域に変更すればよい。
また、客待ち状態のときに楽曲予告演出の開始時間となった場合には、この開始時間のタイミングで、上部領域を用いた楽曲予告演出を直ちに開始すればよい。
また、たとえば、長当たり遊技における長開放ラウンド遊技中に楽曲予告演出の開始時間となった場合について補足する。長開放ラウンド遊技中は、通常演出として、現在のラウンド数、合計賞球数、右打ちを促すメッセージなどを含むラウンド中演出画像が全体領域に表示される。長開放ラウンド遊技中の実行中に楽曲予告演出の開始時間となった場合、楽曲予告演出を開始させるためにこのタイミングでラウンド中演出の画面構成を変化させると、ラウンド中演出の興趣が損なわれてしまう。そのため、次の長開放ラウンド遊技に関するラウンド中演出の開始時に、ラウンド中演出の画像を表示させる領域を、全体領域から下部領域に変更すればよい。
また、長当たり遊技中の最終ラウンド開始後、または短当たり遊技中に楽曲予告演出の開始時間となった場合には、エンディングが終了するタイミングで、通常演出の画像を表示させる領域を、全体領域から下部領域に変更すればよい。
また、特別図柄の変動表示に伴う通常演出が楽曲上映演出の開始時間となっても終了しない場合(特別図柄の変動時間が1分を超えるリーチ変動の場合)、楽曲上映演出の開始時間よりも前に通常演出が発展するときにはその発展タイミングで楽曲予告演出を開始すればよい。
また、このようなリーチ変動の場合には、下部領域における通常演出画像の表示を開始させつつ、上部領域には通常演出の画像を縮小して楽曲予告演出や楽曲上映演出の画像に重畳表示させる。これにより、下部領域および上部領域の一部を用いて通常演出を行うことができ、通常演出の画像領域を大きくすることができ、通常演出の興趣を向上させることができる。
また、楽曲上映演出が開始されるよりも前に特別図柄の変動表示に伴う通常演出が発展しない場合には、楽曲予告演出を行わず、楽曲上映演出が開始されるタイミングで通常演出を縮小表示に切り替えるようにすればよい。これにより、楽曲上映演出が開始されるまで通常演出の画像を縮小表示せず、できるだけ長い間、通常演出の画像を全画面表示させることができる。
(楽曲メインテーブルの概要)
次に、図33〜図38を用いて、楽曲メインテーブルの概要について説明する。図33は、楽曲M1メインテーブルの概略図である。図33に示すように、楽曲M1メインテーブル2211は、客待ち演出用、変動演出用、オープニング演出用、ラウンド中演出用、短当たり演出用、エンディング演出用、の各演出を有する。変動パターン01〜48は、48種類の変動パターンを規定されている。
変動パターン01〜48のうち変動パターン21は、第1演出パターンから第5演出パターンまでの5つの演出パターンを有する。第3演出パターンは、背景画像を生成するための画像データの種別を示しており、第1デフォルト背景、第2デフォルト背景、および楽曲M1背景の3種類が規定されている。
たとえば、選択用乱数がとり得る値が100個である場合、楽曲M1メインテーブル2211では、第1デフォルト背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、第2デフォルト背景に対しては同じく25個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M1背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。
このため、変動演出においては、50%の割合で楽曲M1背景が選択され、25%の割合でそれぞれ第1デフォルト背景と第2デフォルト背景とが選択される。これにより、楽曲M1背景による変動演出が行われやすくなり、遊技者は、楽曲M1によって楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
この楽曲M1メインテーブル2211は、全曲開放状態に移行する前は、予め設定された日時(7月7日)まで使用されるテーブルである。具体的には、楽曲M1メインテーブル2211は、ぱちんこ遊技機100の遊技店への導入日(たとえば6月23日)から予め設定された日時(7月7日)まで2週間の間、使用されるテーブルである。
図34は、楽曲M2メインテーブルの概略図である。なお、図34〜図38の説明において、図33において説明した点と同様の点については説明を省略する。図34に示すように、楽曲M2メインテーブル2212では、背景画像を生成するための画像データの種別として、第2デフォルト背景、楽曲M1背景、および楽曲M2背景の3種類が規定されている。
たとえば選択用乱数がとり得る値が100個である場合、楽曲M2メインテーブル2212では、第2デフォルト背景に対しては15個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M1背景に対しては35個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M2背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、変動演出においては、50%の割合で楽曲M2背景が選択され、35%の割合で楽曲M1背景が選択され、残り15%の割合で第2デフォルト背景が選択される。
この楽曲M2メインテーブル2212は、全曲開放状態に移行する前は、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されてから楽曲M3の初回の楽曲上映演出が開始されるまでの1週間使用される。楽曲M2の初回の楽曲上映演出が行われると、楽曲M2の背景画像が50%と最も出現しやすくなる。これにより、楽曲M2の楽曲上映演出が行われた後に、遊技者は、楽曲M1およびM2による演出(背景)を楽しむことができる。また、全曲開放状態に移行する前は楽曲M2を用いた楽曲上映演出によって、遊技者は、楽曲M2の楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
図35は、楽曲M3メインテーブルの概略図である。図35に示すように、楽曲M3メインテーブル2213では、背景画像を生成するための画像データの種別として、楽曲M1背景、楽曲M2背景、および楽曲M3背景の3種類が規定されている。
たとえば選択用乱数がとり得る値が100個である場合、楽曲M3メインテーブル2213では、楽曲M1背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M2背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M3背景に対しては50個の選択用乱数が割り当てられる。このため、変動演出においては、50%の割合で楽曲M3背景が選択され、30%の割合で楽曲M2背景が選択され、残り20%の割合で楽曲M1背景が選択される。
この楽曲M3メインテーブル2213は、全曲開放状態に移行する前は、楽曲M3の初回の楽曲上映演出が開始されてから楽曲M4の初回の楽曲上映演出が開始されるまでの1週間使用される。楽曲M3の初回の楽曲上映演出が行われると楽曲M3の背景画像が50%と最も出現しやすくなる。これにより、楽曲M3の楽曲上映演出が行われた後に、遊技者は、楽曲M1〜M3による演出(背景)を楽しむことができる。また、全曲開放状態に移行する前は楽曲M3を用いた楽曲上映演出によって、遊技者は、楽曲M3の楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
図36は、楽曲M4メインテーブルの概略図である。図36に示すように、楽曲M4メインテーブル2214では、背景画像を生成するための画像データの種別として、楽曲M1背景、楽曲M2背景、楽曲M3背景、および楽曲M4背景の4種類が規定されている。
たとえば選択用乱数がとり得る値が100個である場合、楽曲M4メインテーブル2214では、楽曲M1背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M2背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M3背景に対しては30個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M4背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、変動演出においては、40%の割合で楽曲M4背景が選択され、30%の割合で楽曲M3背景が選択され、20%の割合で楽曲M2背景が選択され、残り10%の割合で楽曲M1背景が選択される。
この楽曲M4メインテーブル2214は、全曲開放状態に移行する前は、楽曲M4の初回の楽曲上映演出が開始されてから楽曲M5の初回の楽曲上映演出が開始されるまでの1週間使用される。楽曲M4の初回の楽曲上映演出が行われると楽曲M4の背景画像が40%と最も出現しやすくなる。これにより、楽曲M4の楽曲上映演出が行われた後も、遊技者は、楽曲M1〜M4による演出(背景)を楽しむことができる。また、全曲開放状態に移行する前は楽曲M4を用いた楽曲上映演出によって、遊技者は、楽曲M4の楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
図37は、楽曲M5メインテーブルの概略図である。図37に示すように、楽曲M5メインテーブル2215では、背景画像を生成するための画像データの種別として、楽曲M1背景、楽曲M2背景、楽曲M3背景、楽曲M4背景、および楽曲M5背景の5種類が規定されている。
たとえば選択用乱数がとり得る値が100個である場合、楽曲M5メインテーブル2215では、楽曲M1背景に対しては5個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M2背景に対しては10個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M3背景に対しては20個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M4背景に対しては25個の選択用乱数が割り当てられ、楽曲M5背景に対しては40個の選択用乱数が割り当てられている。このため、40%の割合で楽曲M5背景が選択され、25%の割合で楽曲M4背景が選択され、20%の割合で楽曲M3背景が選択され、10%の割合で楽曲M2背景が選択され、残り5%の割合で楽曲M1背景が選択される。
この楽曲M5メインテーブル2215は、全曲開放状態に移行する前は、楽曲M5の初回の楽曲上映演出が開始されてから楽曲M6の初回の楽曲上映演出が開始されるまでの1週間使用される。楽曲M5の初回の楽曲上映演出が行われると楽曲M5の背景画像が40%と最も出現しやすくなる。これにより、楽曲M5の楽曲上映演出が行われた後に、遊技者は、楽曲M1〜M5による演出(背景)を楽しむことができる。また、全曲開放状態に移行する前は楽曲M5を用いた楽曲上映演出によって、遊技者は、楽曲M5の楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
図38は、楽曲M12メインテーブルの概略図である。図38に示すように、楽曲M12メインテーブル2222では、楽曲M1背景〜楽曲M12背景の12種類が規定されており、他のメインテーブルと同様に、最新曲の選択率が最も高くなるように選択用乱数が割り当てられている。具体的には、楽曲M1〜M12に番号が大きくなるにつれて、選択率が高くなるように、選択用乱数が割り当てられている。
この楽曲M12メインテーブル2222は、全曲開放状態に移行する前は、楽曲M12の初回の楽曲上映演出が開始されてから全曲開放状態に移行するまでの1週間使用される。楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われると楽曲M12の背景画像が20%と最も出現しやすくなる。これにより、楽曲M12の楽曲上映演出が行われた後に、遊技者は、楽曲M1〜M12による演出(背景)を楽しむことができる。また、全曲開放状態に移行する前は楽曲M12を用いた楽曲上映演出によって、遊技者は、楽曲M12の楽曲上映演出が行われている期間であることを認識することができる。
(背景画像の描画に使用される画像データの変化について)
次に、図39および図40を用いて、背景画像の描画に使用される画像データの変化について説明する。図39は、背景画像の描画に使用される画像データの変化を示す説明図(その1)である。図40は、背景画像の描画に使用される画像データの変化を示す説明図(その2)である。図39において、一覧表3900は、期間毎の選択可能な背景を示している。図40において、一覧表4000は、期間毎の選択可能な背景の詳細を示している。
一覧表3900,4000には、期間毎に、最も出現しやすい背景を「◎」、最も出現しやすいもの以外に出現する可能性がある背景を「○」、出現する可能性がない背景を「×」、で示している。一覧表4000には、さらに、出現率を示している。
ぱちんこ遊技機100が遊技店に導入されてから、予め登録される日時(たとえば7月6日)までは、通常演出に関して、楽曲M1メインテーブル2211(図33参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、一覧表4000に示すように、導入日から7月6日までの通常演出においては、楽曲M1背景が最も出現しやすく、第1デフォルト背景および第2デフォルト背景が楽曲M1背景よりも出現しにくくなっている。
7月7日の週は、楽曲M2メインテーブル2212(図34参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、7月7日の週の通常演出においては、楽曲M2背景が最も高い出現率で新たに出現するようになるとともに、第1デフォルト背景が出現しなくなる。
また、7月14日の週は、楽曲M3メインテーブル2213(図35参照)を用いてディスプレイリストが作成される。このため、7月14日の週の通常演出においては、楽曲M3背景が最も高い出現率で新たに出現するようになるとともに、第1デフォルト背景に加えて第2デフォルト背景も出現しなくなる。その後、1週間が経過する毎に新たな楽曲の背景画像が追加されていって背景画像の種類が最終的には12種類となるので、通常演出のバリエーションが増大していくことになる。
ここまで、全曲開放状態となる前の通常演出における背景画像について説明したが、全曲開放状態になると、電源投入を基準として1時間毎に行われる楽曲上映演出の楽曲の種類が、楽曲上映演出が行われる毎に変更されるようになる(図28参照)。このため、全曲開放状態となる前では1週間毎にディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が行われるのに対して、全曲開放状態ではディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われる。
ところで、全曲開放状態となる前において、全曲開放状態となる日付に近い日付にて用いられる楽曲メインテーブル(たとえば楽曲M12メインテーブル2222)ほど、初期の楽曲上映演出に使用されるメインテーブル(楽曲M1メインテーブル2211や楽曲M2メインテーブル2212)に比べて、楽曲M1や楽曲M2といった初期の楽曲の背景画像の出現率が低くなっている(たとえば図33および図38参照)。このため、たとえば楽曲M12の初回の楽曲上映演出が行われてからの1週間は、楽曲M1や楽曲M2の背景画像は出現しにくく、これらの背景画像を見ることができない遊技者が出てくることも考えられる。
これに対して、全曲開放状態においては、ディスプレイリスト作成テーブルの選択切替が1時間毎に行われるようになる。このため、たとえば楽曲M1メインテーブル2211や楽曲M2メインテーブル2212が使用されるようになる。その結果、1日のうちの1時間だけという期限付きではあるものの、楽曲M1や楽曲M2を高確率で出現させることができ、あまり目にすることができなくなっていた背景画像を楽しむことができるようになる。
(画像・音声制御部202bによる楽曲上映演出終了処理)
次に、図41を用いて、図23のステップS2308に示した楽曲上映演出終了処理の詳細について説明する。図41は、画像・音声制御部が行う楽曲上映演出終了処理を示すフローチャートである。図41において、画像・音声制御部202bのCPU251は、楽曲上映演出が開始されてからの経過時間がその楽曲上映演出に要する時間に達したか否か、すなわち、楽曲上映演出が終了したか否かを判定する(ステップS4101)。楽曲上映演出が終了していないと判定した場合(ステップS4101:No)、CPU251は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
CPU251は、楽曲上映演出が終了したと判定した場合(ステップS4101:Yes)、通常演出画像や客待ち演出画像を全画面表示に戻すための楽曲上映演出の終了処理が完了しているか否かを判定する(ステップS4102)。終了処理が完了していないと判定した場合(ステップS4102:No)、たとえば客待ち状態であるか否かを判定する(ステップS4103)。ここで、客待ち状態であると判定した場合(ステップS4103:Yes)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS4104)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、CPU251は、客待ち状態ではないと判定した場合(ステップS4103:No)、たとえば演出統括部202aからの特別遊技にかかるコマンドの受信状況などに基づいて、長当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS4105)。長当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS4105:No)、開始コマンド(たとえば変動演出開始コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS4106)。ここで、開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS4106:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
CPU251は、開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS4106:Yes)、通常画面態様に戻すための設定情報を制御用RAM2105にセットする(ステップS4107)。
すなわち、楽曲上映演出が終了したときに客待ち状態である場合にはステップS4104の処理が行われて直ちに通常画面態様に戻る。また、楽曲上映演出が終了したときに客待ち状態ではなく且つ特別遊技中でもない場合には、たとえば変動演出開始コマンドの受信に応じて通常演出が開始されるタイミングで、通常画面態様に戻ることになる。
ステップS4107の処理に続いて、CPU251は、楽曲再生にかかるリプレイフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS4108)。ここで、リプレイフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS4108:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
CPU251は、リプレイフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS4108:Yes)、制御用RAM2105に記憶されている楽曲情報が示す楽曲の再生を開始させるための設定情報を制御用RAM2105にセットする(ステップS4109)。なお、リプレイフラグは、ONの場合に、楽曲上映演出が終了した後に楽曲情報に対応する楽曲の再生演出を再度開始させることを示すフラグである(図30−2のステップS3030参照)。
これにより、長当たり遊技中に遊技者が選択したにも拘わらず楽曲予告演出または楽曲上映演出の割込により最後まで再生されなかった楽曲が、最初から再生されることになる。そして、CPU251は、ステップS4109の処理に続いて、リプレイフラグを「OFF」に設定し(ステップS4110)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、ステップS4105において、CPU251は、長当たり遊技中であると判定した場合(ステップS4105:Yes)、演出統括部202aから最終ラウンドのラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、最終ラウンド開始前か否かを判定する(ステップS4111)。最終ラウンド開始前であると判定した場合(ステップS4111:Yes)、CPU251は、ステップS4106の処理に移行させる。そして、この場合、開始コマンドとしてラウンド中演出開始コマンドを受信したタイミングで、ステップS4107に処理が進められることになる。
一方、ステップS4111において、CPU251は、最終ラウンド開始前ではないと判定した場合(ステップS4111:No)、たとえばエンディング演出開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、エンディング演出が終了したか否かを判定する(ステップS4112)。エンディング演出が終了していないと判定した場合(ステップS4112:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。エンディング演出が終了したと判定した場合(ステップS4112:Yes)、CPU251は、ステップS4107の処理に移行させる。
ここで、ぱちんこ遊技機100は、楽曲上映演出が終了すると、メイン液晶104において、次に公開される楽曲(未公開曲)を用いた楽曲上映演出が行われることを予告する次曲予告演出を行うこととしている。たとえば楽曲M1の楽曲上映演出が終了した場合、次に公開される未公開曲である楽曲M2に関する次曲予告演出を行い、また、たとえば楽曲M6の楽曲上映演出が終了した場合、次に公開される楽曲M7に関する次曲予告演出を行う。このような次曲予告演出を実現するために、楽曲上映演出の終了処理が完了すると、CPU251は、以下のような処理を行う。
具体的には、ステップS4102において、CPU251は、楽曲上映演出の終了処理が完了したと判定した場合(ステップS4102:Yes)、未公開曲があるか否かを判定する(ステップS4113)。具体的には、上映管理テーブル2201(図25参照)を参照して、今回行われた楽曲上映演出に使用された楽曲よりも初回上映日が後である楽曲の有無を判定する。
CPU251は、未公開曲がないと判定した場合(ステップS4113:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。CPU251は、未公開曲があると判定した場合(ステップS4113:Yes)、次曲予告演出が完了しているか否かを判定する(ステップS4114)。次曲予告演出が完了していると判定した場合(ステップS4114:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。次曲予告演出が完了していないと判定した場合(ステップS4114:No)、CPU251は、次曲予告演出を実行するための設定情報を制御用RAM2105にセットし(ステップS4115)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
具体的には、各未公開曲の初回上映日を比較し、初回上映日が最も先である楽曲を次に公開される楽曲として特定し、たとえば、特定した楽曲のタイトル、その楽曲の初回の楽曲上映演出が行われるまでの残り日数などを含む演出画像をメイン液晶104に表示するための設定情報を制御用RAM2105にセットする。なお、楽曲のタイトルや残り日数は、上映管理テーブル2201に格納されている情報、およびRTC情報に基づいて判断することが可能である。
上述したように、本実施の形態においては、初回の楽曲上映演出の変更日を日時(日付)で管理するようにした。具体的には、同一エリア内の遊技店に納品するぱちんこ遊技機100については、すべて、初回の楽曲上映演出の変更日が同じ日時に設定されている。この日時になったときに、初回の楽曲上映演出の変更を行うようにしている。これにより、初回の楽曲上映演出の変更日時が遊技店毎に異なることを抑制することができる。
また、本実施の形態では、初回の楽曲上映演出の変更日以降は、所定の周期(1週間)毎に、楽曲上映演出を変更するようにした。これにより、たとえば同一エリアの各遊技店において最も遅い導入が見込まれる日を基準にして、初回の楽曲上映演出の変更日を設定することができる。なお、この場合、楽曲M1による楽曲上映演出の上映期間は、導入日に応じて異なる。
このように、本実施の形態では、導入日の違いを楽曲M1の上映期間の違いに対応させることができる。これにより、各遊技店において導入日が異なった場合や導入日に変更が生じた場合でも、遊技店毎に各楽曲上映演出の変更日等のデータを書き替えることなく、各遊技店において各楽曲上映演出の変更を同日に行うことができ、遊技店間において特別演出の斬新さに差異を生じさせないようにすることができる。
また、上映管理テーブル2201として、初回上映日が各楽曲M2〜M12に対応して記憶されたものを用いたが、楽曲M3〜M12については、楽曲M3〜M12に一律の所定の周期(1週間)と初回上映時刻(10時00分)とを記憶したものを用いてもよいし、楽曲M3〜M12に一律の所定の周期(1週間)のみを記憶したものを用いてもよい。
つまり、楽曲M2の初回上映日については、日時で管理し、当該日時となったときに楽曲上映演出を実行する一方で、楽曲M3〜M12の初回上映日については、周期で管理してもよい。具体的には、楽曲M3〜M12の初回上映日については、単に周期(1週間)をカウントし、当該周期が経過した後の初回上映時刻(10時00分)に楽曲上映演出を実行するようにしてもよい。これにより、楽曲M3〜M12については、初回上映日を記憶せずに済み、記憶するデータ量の低減を図ることができる。
また、発表順管理テーブル2202(図28参照)に示したように、楽曲M1〜楽曲M12の楽曲上映演出のそれぞれの実行順について、開始させる楽曲を毎日1つずつシフトさせるようにしたので、同じ時間帯であっても日によって楽曲上映演出に使用される楽曲の種類を規則的に変化させることができる。これにより、たとえば、ある特定の時間帯にしか遊技できない遊技者であっても、遊技毎に異なる楽曲上映演出を見ることができ、楽曲上映演出を楽しむことができる。また、連続する12日間のうち、相異なる日の同じ時間帯に偶然同じ楽曲の楽曲上映演出が行われることがなく、遊技者により多くの楽曲の楽曲上映演出を楽しませることができる。
また、本実施の形態では、全曲開放状態において、楽曲上映演出が行われるのに伴ってディスプレイリストの選択切替が併せて行われるので、たとえば楽曲M2の楽曲上映演出が行われてから楽曲M3の楽曲上映演出が行われるまでの通常演出では、楽曲M2に基づく演出を他の演出に比べて出現させやすくすることができる。これにより、各楽曲M1〜M12のそれぞれに基づく通常演出を効果的に行うことができ、バリエーション豊かな演出を行うことができる。
(上映許可フラグの変形例について)
次に、図42を用いて、上映許可フラグの変形例について説明する。図42は、上映許可フラグの変形例を説明するための図である。本実施の形態にかかる楽曲上映演出は、電源投入から1時間経過するごとに行われるため、毎日異なる時刻に電源投入すると、楽曲上映演出が行われる時刻が毎日異なることとなる。そのため、楽曲上映演出を楽しみにする遊技者を顧客として獲得するために、全国の店舗の中には、毎日、店員が時報を聞いて、00分に電源投入することによって、毎日、毎時00分に楽曲上映演出を行うようにする遊技店が想定される。
図42においては、解禁時刻である午前7時00分に電源投入された場合について説明する。具体的には、午前7時00分の解禁時刻に島電源供給装置1500の電源が投入された場合、各台におけるRTC情報の相違により、48番台では午前6時59分59秒と判断し、49番台では午前7時00分00秒と判断してしまうことがある。
この場合、図42(A)に示すように、48番台では、初回上映許可時刻よりも前に電源が投入されているため、電源投入から1時間経過後の午前7時59分59秒にスタンバイフラグがONに設定され、さらに、スタンバイフラグがONに設定されてから1時間経過後の午前8時59分59秒に上映許可フラグがONに設定される。これにより、48番台では、電源投入から2時間経過後の午前8時59分59秒に楽曲M2の初回楽曲上映演出が実行される。
一方、49番台では、解禁時刻である午前7時00分00秒に電源が投入されているため、電源投入と同時にスタンバイフラグがONに設定され、さらに、スタンバイフラグがONに設定されてから1時間経過後の午前8時00分00秒に上映許可フラグがONに設定される。これにより、午前8時00分00秒に楽曲M2の初回楽曲上映演出が実行される。
このように、49番台では電源投入から1時間が経過した午前8時00分00秒に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されるのに対して、48番台では電源投入から2時間が経過した午前8時59分59秒に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されることとなり、ぱちんこ遊技機100の機体間において曲ずれが発生するおそれがある。つまり、解禁時刻に島電源供給装置1500の電源が投入された場合、ぱちんこ遊技機100の機体間で上映許可フラグがONになるタイミングが約1時間(59分59秒)ずれる場合がある。
そこで、変形例では、図42(B)に示すように、たとえば、第1許可フラグと、第2許可フラグと、を用いるようにした。これら2つのフラグが両方とも「ON」に設定されたことを条件に、初回の楽曲上映演出の実行を許可する。第1許可フラグは、上映許可フラグと同じ条件でONに設定される。第2許可フラグは、RTC情報が示す時刻が所定時刻になったときに「ON」に設定される。第2許可フラグは、解禁時刻である午前7時00分に電源が投入された49番台の初回の楽曲上映演出を、午前8時00分に行わせずに、2時間経過後の午前9時00分に行わせるためのフラグである。そのため、第2許可フラグがONに設定される所定時刻は、午前8時01分〜午前8時59分の間の時刻(たとえば午前8時15分)としている。
所定時刻について補足すると、仮に、所定時刻を午前7時00分〜午前7時59分(たとえば午前7時15分)に設定したとすると、午前7時00分に電源が投入された49番台は、午前7時15分に第2許可フラグがONに設定され、午前8時00分に第1許可フラグがONに設定されることとなる。この結果、初回の楽曲上映演出が午前8時00分に行われてしまう。つまり、図42(A)に示した場合と変わらず、曲ズレが生じてしまう。そのため、49番台について、午前9時00分に初回の楽曲上映演出を行わせることができるよう、所定時刻を、午前8時01分〜午前8時59分の時刻(たとえば午前8時15分)としている。
このような第1許可フラグと第2許可フラグを用いた場合、図42(B)に示すように、48番台は、解禁時刻である午前7時00分よりも前の午前6時59分59秒に電源が投入されているため、電源投入から2時間経過後の午前8時59分59秒に第1許可フラグがONになる。また、第2許可フラグは、午前8時15分にONに設定される。
これにより、48番台では、電源投入から1時間経過後の午前7時59分では、第1許可フラグと第2許可フラグとがともにOFFになっているため、図42(A)と同様、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されない。また、電源投入から2時間経過後の午前8時59分では、第1許可フラグと第2許可フラグとがともにONになっているため、図42(A)と同様、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始することができる。
一方、49番台では、解禁時刻である午前7時00分に電源が投入されているため、電源投入から1時間経過後の午前8時00分に第1許可フラグがONになる。また、第2許可フラグは、午前8時15分にONに設定される。これにより、48番台では、電源投入から1時間経過後の午前8時00分では、第1許可フラグONであるものの第2許可フラグがOFFになっているため、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させないようにすることができる。また、電源投入から2時間経過後の午前9時00分では、第1許可フラグと第2許可フラグとがともにONになっているため、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始することができる。
このような構成により、たとえば解禁時刻である午前7時00分に島電源供給装置1500の電源が投入されて、たとえば48番台では午前6時59分59秒と判断し、49番台では午前7時00分00秒と判断した場合であっても、48番台および49番台の両方とも、電源投入から2時間が経過したタイミングT2にて、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されることになる。このように、第1許可フラグと第2許可フラグとを用いることにより、解禁時刻近辺において電源投入が行われた場合であっても、ぱちんこ遊技機100の機体間において曲ずれが生じることを抑制することができる。
なお、午前7時15分以降に電源投入された場合は、電源投入から1時間経過後の午前8時15分に、第1許可フラグおよび第2許可フラグがともにONに設定されるため、午前8時15分に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始される。
ここで、午前7時00分以降の電源投入であり且つ午前7時00分近辺で電源投入された場合に、第2許可フラグがONに設定される所定時刻を、午前8時00分に近い時刻(たとえば午前8時01分)にしたとする。午前7時01分以降に電源投入された場合は、電源投入から1時間経過後の午前8時01分に、第1許可フラグおよび第2許可フラグがともにONに設定されるため、午前8時01分に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始される。したがって、なるべく早い時刻に楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させることが可能になる。
一方で、午前7時00分に電源投入された場合は、電源投入から1時間経過後の午前8時00分に、第1許可フラグがONに設定され、その時点では、第2許可フラグがOFFであるため、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されず、午前8時01分に第2許可フラグがONに設定されることによって、午前9時00分に楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始される。
つまり、午前7時00分と午前7時01分といった1分の電源投入時刻の違いであるにもかかわらず、(A)に示した48番台と49番台のように、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されるタイミングが約1時間ずれてしまう。このような事態を避けるために、第2許可フラグがONに設定される所定時刻は、午前8時00分からなるべく遠ざけた時刻(たとえば、午前8時30分)にすることが考えられる。
ここで、第2許可フラグがONに設定される所定時刻を、午前8時30分とした場合、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始される時刻は最速で午前8時30分となる。つまり、午前7時00分〜午前7時29分に電源投入された場合、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始される時刻は、電源投入された時刻の分(minute)に対応する、午前9時00分〜午前9時29分の時刻となる。このように、第2許可フラグがONに設定される所定時刻を、午前8時00分からなるべく遠ざけた時刻にした場合、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させる時刻が遅くなってしまう。
そこで、曲ズレを抑えつつ、なるべく早い時刻に楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させるという観点から、第2許可フラグがONに設定される所定時刻を、午前8時00分に近すぎず遠すぎずとした所定時刻(たとえば午前8時05分〜午前8時20分)とすることが望ましい。本変形例では、第2許可フラグがONに設定される所定時刻を午前8時15分としている。
なお、00分近辺に電源投入されることによる曲ズレを防止するという観点からすると、単に、解禁時刻を、00分近辺以外の時刻としてもよい。具体的には、解禁時刻を午前7時00分とはせずに、たとえば午前7時00分よりも前の時刻(たとえば午前6時50分)としてもよい。つまり、上述した実施の形態と同様に、スタンバイフラグのみを用いて、午前6時50分以降に電源投入された場合には、電源投入から1時間経過後に、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させるようにすればよい。
これにより、午前6時59分に電源投入されたと判断した台と、午前7時00分に電源投入されたと判断した台との間で曲ズレを防止することができる。なお、解禁時刻は、午前6時50分に限らず、楽曲M2の初回の楽曲上映演出を開始させる時刻が遅くなりすぎず、且つ、インターネット等において知れ渡るおそれがある時間を考慮して早くなりすぎない所定時刻とすればよい。
なお、解禁時刻を午前6時50分にした場合、午前6時49分に電源投入されたと判断した台と、午前6時50分に電源投入されたと判断した台と、の間では、曲ズレが生じるおそれがある。つまり、1分の電源投入時刻の違いであるにもかかわらず、(A)に示した48番台と49番台のように、楽曲M2の初回の楽曲上映演出が開始されるタイミングが約1時間ずれてしまうおそれがある。このような曲ズレを抑制するためには、上述した第1許可フラグと第2許可フラグとを用いればよい。
(全曲開放状態におけるディスプレイリスト作成テーブルの変形例)
次に、図43を用いて、全曲開放状態におけるディスプレイリスト作成テーブルの変形例について説明する。図43は、全曲開放状態におけるディスプレイリスト作成テーブルの変形例を示す説明図である。図43に示すように、全曲開放状態におけるディスプレイリスト作成テーブルとして、オールモードテーブル4300を用いることも可能である。
このオールモードテーブル4300は、図38に示した楽曲M12メインテーブル2222と比較して、楽曲M1背景〜M12背景の各背景の選択率が異なる。具体的には、オールモードテーブル4300においては、楽曲M1背景〜M12背景の各背景の選択率がそれぞれ同じ選択率となっている。これにより、全曲開放状態において、各楽曲に基づく通常演出をバランスよく出現させることができる。