JP6106820B2 - 圧力膜複合構造物 - Google Patents
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Description
近年、アラブ首長国連邦のブルジュハリファドバイ(826m)、台湾の台北101(509.2m)、中国の上海環球金融センター(高さ492m)など各国で高層建築物が建設されている。東京スカイツリー(高さ634m)などの電波塔や風力発電塔(高さ120m程度)など塔型の高層建築物も建設されている。一般に、電波塔は高いほど遮蔽物の影響が少なく、広い範囲に電波を送ることができる。また、風力発電用のタワーも高いほど、常時安定した強い風が吹くため発電量が増大する。従って、現在よりも高い構造に対する要求がある。しかしながら、構造物の高さを高くするほど、構造材料が増大する。よって、現在の高層建築物の高さはコスト的に限界がある。
低い構造物では、アリーナのような広い面積を支える構造は、積雪が多い地域では屋根に加わる荷重が大きく変化するため、適さない。このため、こうした地域ではこれらの構造物はトラス構造などで屋根を支える構造を採用されている。さらに、屋根を支える柱の断面積は非常に大きくする必要がある。このように、アリーナのような建築物も荷重が大きくなる場合は、構造材料のコストが大きくなるという問題点があった。
この問題についての公知技術として、特許文献1が知られている。特許文献1には、主に、風による空気力や構造重量以外の設備や搭載物、ペイロードの重量による荷重の一部または全部、あるいは膜構造との接続部で発生する正また負の荷重を支えるためのトラス構造の構造重量と設備や搭載物、ペイロードの重量による加重の一部または全部を支えるための膜構造を持つ「極超高層構造物」が開示されている。しかしながら特許文献1では、具体的な構造についての開示が行われていない。また、圧力膜はどの程度の圧力とすべきか、剛構造と圧力膜構造の面積比をどの程度とすべきか等の具体的な構造の開示がなされていないという問題があった。
1.剛性を有する剛構造と気体を密封する圧力構造からなる構造物であって、剛構造として、トラス構造、ラーメン構造、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、圧力構造として、円あるいは長方形等の任意の形状をした上下面を持つ袋状の圧力構造を有し、剛構造がトラス構造、ラーメン構造にあっては、圧力構造が圧力膜構造からなり、剛構造がモノコック構造、シェル構造にあっては、圧力構造が圧力膜構造または/一部が圧力隔壁構造からなり、前記圧力構造が前記剛構造の内部空間に配置され、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持できる特徴を有し、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持するための圧力制御装置を有し、圧力構造の上下面の膨張を抑制する手段を持ち、前記圧力構造の上下面の膨張を抑制する手段により圧力構造の内部圧力と外気圧の差圧によって生じる力を剛構造に伝達することを特徴とする圧力膜複合構造物。
2.剛性を有する剛構造と気体を密封する圧力構造からなる構造物であって、剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、圧力構造として、円あるいは長方形等の任意の形状をした上下面を持つ袋状の圧力構造を有し、前記圧力構造が前記剛構造の内部空間に配置され、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持できる特徴を有し、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持するための圧力制御装置を有し、圧力構造の上下面の膨張を抑制する構造を持ち、前記圧力構造の上下面の膨張を抑制する構造により圧力構造の内部圧力と外気圧の差圧によって生じる力を剛構造に伝達することを特徴とする圧力膜複合構造物。
3.前記剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、前記剛構造の全体または一部が圧力膜構造の構造を兼ねている特徴を有する請求項1から2記載の圧力膜複合構造物。
4.前記剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、前記剛構造と圧力膜構造が一体構造からなる特徴を有する請求項1から2記載の圧力膜複合構造物。
5.前記圧力膜複合構造物が構造的に区分できる最小単位の圧力膜構造からなる圧力膜構造体を有し、前記圧力膜構造体を上下方向に複数段有し、前記圧力膜構造体の下段の内部圧力が上段よりも高く維持されることを特徴とする請求項1から4記載圧力膜複合構造物。
6.前記圧力膜複合構造物が構造的に区分できる最小単位の圧力膜構造からなる圧力膜構造体を有し、前記圧力膜構造体を上下方向に複数段有し、前記圧力膜構造体の内部圧力が下段ほど高く維持されることを特徴とする請求項1から4記載圧力膜複合構造物。
構造重量以外に大きな重量を支える用途の構造においては、上記以外の面積比を用いても良い。圧力膜が分担する、あるいは下部構造に伝達できる荷重は圧力膜の上部、下部が接する面積に比例する。圧力膜は内部圧力により膨張する。膨張により、膜構造の上部の投影面積より小さい面積しか膜構造同士は接触しない。膨張の度合は膜の形状と弾性係数と内部圧力により求められる。圧力膜の接触面積は圧力膜の断面が直方体あるいは立方体の場合は、投影面積の0.50〜0.99倍とするのが良い。より好ましくは0.70〜0.95倍、最も好ましくは0.80〜0.90倍とするのが良い。圧力膜の断面が円形である場合は、投影面積の0.70〜0.99倍とするのが良い。より好ましくは0.80〜0.99倍、最も好ましくは0.90〜0.99倍とするのが良い。
また、下部の構造は上部構造の重量を支えることから、下部になるほど圧力が徐々に大きくなることが好ましい。例えば、圧力膜の構造が100段であるテーパーの少ない構造ならば、隣接する上下の圧力比は1対1〜1対1.10にすることが好ましい。より好ましくは1対1〜1対1.05、最も好ましくは1対1.01である。
ここでは、トラス構造と膜構造の複合構造について説明する。
2 最小単位の構造となるユニットのラーメン構造による剛構造体
3 ラーメン構造によるユニット上部の桁
4 圧力膜構造体と一体構造の輪形状の断面を持つ襟部
5 ラーメン構造によるユニット下部の桁
6 ラーメン構造の柱
7 剛構造がシェル構造、圧力膜構造が3重冗長の場合の圧力膜複合構造体
8a〜8c 3重冗長の圧力膜複合体
9 圧力膜複合構造を補強する構造の張線
10a シェル構造の内部に2層の圧力膜構造部を持つ例の外側の層の圧力膜構造体
10b シェル構造の内部に2層の圧力膜構造部を持つ例の内側の層の圧力膜構造体
11 トラス構造の柱
12 トラス構造の桁
13 トラス構造の柱、桁、斜め材を結合するためのL型フランジ
14 トラス構造の柱、桁、斜め材を結合するためのボルト・ナット
15 トラス構造の斜め材
16 圧力膜構造体の襟部
17 圧力コントローラ
18 空気ポンプ
19 空気流入弁
20 圧力解放弁
21 圧力タンク
22 圧力膜構造体
23 温度センサ
24 ヒーター
25 温度コントローラ
26 シェル構造を基礎と結合するフランジ
27 電線を通すための配管
28 風力発電部
29 タワーの直径
30 タワーの高さ
31 風力発電設備の全高
32 風車の直径
33 タワーの縦通フランジ
34 トラス構造による圧力膜複合構造
35 貯水層
36 トラス構造による剛構造
37 圧力膜構造
Claims (6)
- 剛性を有する剛構造と気体を密封する圧力構造からなる構造物であって、剛構造として、トラス構造、ラーメン構造、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、圧力構造として、円あるいは長方形等の任意の形状をした上下面を持つ袋状の圧力構造を有し、剛構造がトラス構造、ラーメン構造にあっては、圧力構造が圧力膜構造からなり、剛構造がモノコック構造、シェル構造にあっては、圧力構造が圧力膜構造または/一部が圧力隔壁構造からなり、前記圧力構造が前記剛構造の内部空間に配置され、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持できる特徴を有し、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持するための圧力制御装置を有し、圧力構造の上下面の膨張を抑制する手段を持ち、前記圧力構造の上下面の膨張を抑制する手段により圧力構造の内部圧力と外気圧の差圧によって生じる力を剛構造に伝達することを特徴とする圧力膜複合構造物。
- 剛性を有する剛構造と気体を密封する圧力構造からなる構造物であって、剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、圧力構造として、円あるいは長方形等の任意の形状をした上下面を持つ袋状の圧力構造を有し、前記圧力構造が圧力膜構造または/一部が圧力隔壁構造からなり、前記圧力構造が前記剛構造の内部空間に配置され、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持できる特徴を有し、前記圧力構造の内部圧力を周囲の外気圧よりも高く維持するための圧力制御装置を有し、圧力構造の上下面の膨張を抑制する構造を持ち、前記圧力構造の上下面の膨張を抑制する構造により圧力構造の内部圧力と外気圧の差圧によって生じる力を剛構造に伝達することを特徴とする圧力膜複合構造物。
- 前記剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、前記剛構造の全体または一部が圧力構造の構造を兼ねている特徴を有する請求項1または2記載の圧力膜複合構造物。
- 前記剛構造として、モノコック構造、シェル構造であることを特徴とし、前記剛構造と圧力構造が一体構造からなる特徴を有する請求項1または2記載の圧力膜複合構造物。
- 前記圧力膜複合構造物が構造的に区分できる最小単位の圧力構造からなる圧力膜構造体を有し、前記圧力膜構造体を上下方向に複数段有し、前記圧力膜構造体の下段の内部圧力が上段よりも高く維持されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の圧力膜複合構造物。
- 前記圧力膜複合構造物が構造的に区分できる最小単位の圧力構造からなる圧力膜構造体を有し、前記圧力膜構造体を上下方向に複数段有し、前記圧力膜構造体の内部圧力が下段ほど高く維持されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の圧力膜複合構造物。
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