JP6088329B2 - 立軸遠心ポンプ - Google Patents
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Description
この液中軸受の潤滑には、従来よりチューブで軸受に外部または吐出ラインから潤滑液を供給することで行っている(非特許文献1)。
101は羽根車、102はケーシング、103は駆動軸、104は液中軸受である。駆動軸103の周囲には中空のコラム105が配置され、潤滑用の吐出液が流れるようになっている。液中軸受104はブラケットによりコラム105内に取付けられている。この液中軸受104は、駆動軸103の外周面との間に潤滑液が通過する隙間を有する公知の構造を有しており、潤滑液の通過により潤滑されるようになっている。
吐出管107内を通る吐出液の一部はチューブ108を介してコラム105内に導入され、その吐出液はコラム105内を上から下に流れて最終的には、羽根車101の後壁に形成されたバランスホール111を通って羽根車101の前面に入り、再び吐出されていく。
このように、ポンプの吐出液(自液ともいう)を循環させることにより、液中軸受の潤滑を行っている。
(1)チューブ108を用いた注水ラインの流量を制限するためにオリフィス109が必要となり、そのオリフィス109が異物により閉塞すると、潤滑不良となる恐れがある。
(2)吐出管107から軸受潤滑のための自液を抜いているため、内部循環量が増える分、ポンプの性能が低下する。
(3)バランスホール111は、本来は軸スラスト力を低減する目的で用いるものであるが、バランスホール111から羽根車101の入口部への流れが羽根車入口の流れを乱すことにより性能が低下する。
第2発明の立軸遠心ポンプは、第1発明において、前記ポンプケーシングと前記羽根車の間には、羽根車の前方に位置する前方ウエアリングが設けられていることを特徴とする。
第3発明の立軸遠心ポンプは、ポンプケーシングと、該ポンプケーシングを下端に取付けて立向きに設けられている中空筒の支持コラムと、前記ポンプケーシング内で回転する羽根車と、該羽根車を下端に取付けて前記支持コラム内に立向きに挿入されている駆動軸と、前記支持コラムに取付けられて前記駆動軸を回転自在に支持する液中軸受とからなり、前記ポンプケーシングにおける前記羽根車の後方の後ケーシングには、前記支持コラムの内部に通ずるバランスホールが形成されており、前記支持コラムの上方部分には、前記バランスホールから該支持コラム内に導入された自液を外部に出す排出孔が形成されていることを特徴とする。
また、羽根車のバランスホールが不要となり、羽根車入口の流れが乱れないため性能が向上する。
第3発明によれば、駆動軸が長く、複数個の液中軸受を用いている発明でも、高圧液がバランスホールを経て下から上へ流れていき、全ての液中軸受を潤滑できる。また、上方部分の排出孔から外部へ高圧液が出ていくので、高圧液が常時流れていき、液中軸受の潤滑が能率よく行われる。
1はポンプケーシング、2は羽根車、3は駆動軸である。羽根車2はポンプケーシング1内で回転可能に装入されており、駆動軸3により回転動力を与えるようになっている。駆動軸3は立向きに設置されており、支持コラム4の内部に入れられている。
駆動軸3が立置きであり、羽根車2の回転で液体に遠心力を与えて吸込み吐出することから、この形式のポンプは立軸遠心ポンプといわれる。
ポンプケーシング1の吸込側にはストレーナ6が接続され、吐出側には吐出管7が接続されている。
ポンプケーシング1は前ケーシング11と後ケーシング12とからなり、これが合わさってボルト等で締結されて、羽根車2を回転させる空間を構成している。
羽根車2はボス部21の周囲に羽根部22が形成された公知のものであり、羽根部22は前壁23と後壁24の間に数枚の羽根25を形成したものである。
そして、前壁23の吸込口外周と前ケーシング11との間には前ウエアリング13が設けられており、極く微少な隙間を残してわずかな量の液通過しか生じないようになっている。
また、後壁24と後ケーシング11との間には、後ウエアリング14が設けられており、極く微少な隙間を残しており、わずかな量の液通過しか生じないようになっている。
このバランスホール31は、羽根車2の背面の高圧液を逃すことにより、羽根車2や軸受に作用するスラスト力をバランスさせる働きを有する。この点は従来技術のバランスホール111(図4、図5参照)の働きと同一である。
このように、高圧液bが支持コラム4内を常時流れることによって液中軸受8が常時潤滑されることになる。
a)ポンプケーシング1に設けたバランスホール31から高圧液が支持コラム4内に導入されて、その高圧液が液中軸受8を潤滑する。このため、従来必要であった吐出ラインからの配管やチューブ、オリフィス部が不要となり、異物によるオリフィス部閉塞を本質的に防止できる。
b)吐出管7からの自液を用いないため、内部循環量は増えないのでポンプ性能が低下しない。
c)羽根車2にはバランスホールを設けなくてよいので、羽根車入口の流れが乱れないためポンプ性能が向上する。
d)駆動軸3が長く、複数個の液中軸受8を用いる場合でも、バランスホール31を経て下から上へ流れていき、全ての液中軸受8を潤滑できる。また、上方部分の排出孔34からタンク41等へ高圧液が出ていくので、高圧液が常時流れていき、液中軸受8の潤滑が能率よく行われる。
2 羽根車
3 駆動軸
4 支持コラム
8 液中軸受
13 前ウエアリング
14 後ウエアリング
31 バランスホール
32 通孔
Claims (3)
- ポンプケーシングと、
該ポンプケーシングを下端に取付けて立向きに設けられている中空筒の支持コラムと、
前記ポンプケーシング内で回転する羽根車と、
該羽根車を下端に取付けて前記支持コラム内に立向きに挿入されている駆動軸と、
前記支持コラムに取付けられて前記駆動軸を回転自在に支持する液中軸受とからなり、
前記ポンプケーシングにおける前記羽根車の後方の後ケーシングには、前記支持コラムの内部に通ずるバランスホールが形成されており、
前記ポンプケーシングと前記羽根車との間には、羽根車の後方に位置する後方ウエアリングが設けられており、
前記バランスホールは、前記後方ウエアリングの内側から前記支持コラム内に高圧液を導出する位置に形成されている
ことを特徴とする立軸遠心ポンプ。 - 前記ポンプケーシングと前記羽根車の間には、羽根車の前方に位置する前方ウエアリングが設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の立軸遠心ポンプ。 - ポンプケーシングと、
該ポンプケーシングを下端に取付けて立向きに設けられている中空筒の支持コラムと、
前記ポンプケーシング内で回転する羽根車と、
該羽根車を下端に取付けて前記支持コラム内に立向きに挿入されている駆動軸と、
前記支持コラムに取付けられて前記駆動軸を回転自在に支持する液中軸受とからなり、
前記ポンプケーシングにおける前記羽根車の後方の後ケーシングには、前記支持コラムの内部に通ずるバランスホールが形成されており、
前記支持コラムの上方部分には、前記バランスホールから該支持コラム内に導入された自液を外部に出す排出孔が形成されている
ことを特徴とする立軸遠心ポンプ。
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Applications Claiming Priority (1)
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- 2013-04-05 JP JP2013079808A patent/JP6088329B2/ja active Active
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